順次、議長において指名し、発言を許可いたします。
議長よりお願いしておきます。一般質問は大所高所からの政策を
建設的立場で議論すべきものです。単に事務的な見解をただすにすぎないようなものとか、制度の内容説明やお願いや要望をするようなものではなく、簡明にして、しかも内容のある次元の高い質問を展開していただきたいと思います。なお、当局におきましても、的確、明快な答弁をお願いしておきます。
それでは初めに、寺川秀志君の一般質問を行います。
寺川秀志君。
◎寺川秀志(10番) おはようございます。まず初めに、このたびの台風、地震の被害に遭われた皆様には心よりお見舞いを申し上げます。また、亡くなられた方々には心よりご冥福をお祈りいたします。
ところで、町長、お互い20年たちまして、議員生活、町長も含めて20年なんです。ここに立つたびに心臓がどきどきの、口は乾くし、なかなか思うようにいかないのが現在です。私のミッションというのか役割は、まず町長の心を和らげて穏やかになってもらって、ほんで、いい答弁と言うたらおかしいですけど、なかなか香美町のためのいい答弁というんですか、議員の考えを理解してもらって優しい答弁をいただけたらと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、通告のとおり一般質問をいたします。まず1問目は、香住病院の
乳がん検診の充実についてであります。2問目は、香美町
総合防災訓練について。3問目は、梨生産者への支援と二十世紀梨の
ブランド化についてであります。
それでは、質問に入ります。香美町の明るい未来、また、災害のない安全・安心な町づくりに思いを紡ぐ。命を守るということで、1問目であります。香住病院の
乳がん検診の充実についてであります。
近年、国民の健康志向が高まる中、
マスコミ報道によると、がんは2人に1人がかかる病気と言われ、その中でも乳がんは女性がかかる病気の一番に挙げられております。そんな中、「ちびまるこちゃん」の作者、
さくらももこさん、
市川海老蔵夫人の麻央さん、8月5日、本町で講演されたニュースキャスターの清水夫人の奈緒さん等の乳がんによる死亡を
テレビ放送等で知ることで、多くの方の関心が集まり、早期発見が叫ばれ、
乳がん検診の重要性が求められております。
ところで、本町では、平成24年8月6日に
八鹿病院から香住病院への呼びかけで議論をする中で、
八鹿病院から
乳腺エコーの装置を持ち込み、香住病院に設置されている
マンモグラフィーを使用して、平成24年度から試験的に
乳がん検診を始められました。香住病院にある
マンモグラフィーの老朽化でやむなく平成26年度8月をもって中止となり、現在に至っております。なお、香美町の現在の
乳がん検診の状況は、他の施設を活用しながら健康課の職員の皆さんが頑張っておられるのはご案内のとおりでございます。
そんな中、4年後の本年6月15日、
八鹿病院の
画像診断技師長から私に、
八鹿病院も検診に協力するので、再び香住病院での
乳がん検診を始めてほしいとの要望がありました。要望というか呼びかけがありました。話の内容は、
八鹿病院から
乳腺エコーは持参し、女性技師を含むスタッフを派遣する。香住病院には
マンモグラフィーの設置をお願いしたいとのことでありました。検診の対象者は、香美町民はもちろん他市町の方も対象にしてはとのことでありました。
しかし、香住病院には現在
マンモグラフィーがないので、新たに機械を設置しなければなりません。導入には予算がかかる話ですが、その話を聞いたときには、1、2の深呼吸をしまして、町長の顔が浮かびました。町長の英断を期待して快諾しました。少し浅はかなと思っておりますけど、返事をした以上は絶対実現しなくてはならないと強い決意を持っております。
町長は、以上のような状況を鑑み、どのような考えを持っておられるか、所見を伺います。
◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。
町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) おはようございます。本日もよろしくお願いをいたします。
それでは、寺川議員のご質問でございます。
本町では、
健康増進法に基づいて40歳以上の女性を対象に2年に1回、受診の機会をつくっております。検診方法は2種類で、本年度は、公民館等を会場に地域を巡回して実施する集団検診を6日間、
公立八鹿病院での施設検診を8日間、実施をしております。
健康増進法に基づく検査方法は
乳房X線検査でございます。
本町では、
公立八鹿病院の協力を得て
乳腺エコー検診との併用型で実施し、精度の高い検診を実施をしております。集団検診に
乳腺エコー検診を導入することで、
健康増進法の対象年齢を引き下げて20歳以上の女性を対象に検診を実施しているのも本町独自の取り組みでございます。また、
がん検診推進事業により、40歳、50歳、60歳の節目年齢の方を対象に無料検診とし、受診しやすい
体制づくりに努めております。なお、平成29年度の
乳がん検診の受診率は33.3%で、県平均の17.9%を上回り、県内5位の受診率となってございます。
さて、香住病院での
乳がん検診についてのご提案でございます。議員もご承知のとおり、平成24年11月から平成26年8月までの間の延べ28日間、
公立八鹿病院の技師が
エコー装置を持ち込み、香住病院の
マンモグラフィーを使用して
乳がん検診を行い、延べ226人の方が検査を受けた経過がございます。これは、当時使用しなくなっていた香住病院の
マンモグラフィーが何とか使用できる状態であったため、無償で施設を使用していただいたということでございます。
再び香住病院に
マンモグラフィーを設置して同様の検査ができるようにということでございますが、香住病院としては、
マンモグラフィーが使えなくなった平成26年当時、それを使える医師も技師もいないため、その更新を行わず現在に至っております。そして、現状においてもその状況に変わりはありませんので、現時点で再び香住病院に
マンモグラフィーを設置する考えは今のところございません。
しかしながら、町民の大切な生命、健康を守るため、検診による乳がんの早期発見、早期治療が重要であるとの認識は議員と共通でありますので、引き続き定期的な受診の重要性を啓発していくとともに、受診の機会を増やし、より身近なところで受診できるように、機会を捉えて県等に対し
マンモグラフィーを搭載した検診車を増やす要望もしてみたいと考えております。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。
寺川秀志君。
◎寺川秀志(10番) 町長、今、
キーワードは早期発見、早期治療、がんは何でもです。特に、最近、女性の乳がんが多くなりまして、若い人もなると。この前、テレビを見ておったら、男性も乳がんがあるということを言っておられたんです。めったにないということなんですけど。そこで、気になって気になってテレビなんかを見ていましたら、9月5日のときにはNHKの「ためしてガッテン」で詳しく
テレビ放送をやっていまして、二度見たんですけど、その中でも早期発見が大事だということでね。
今、検診車のどうこうと言われた。今が来とるんです。だけど、何でここまで補助が多くなったと聞きますと、全国的には乳がんの検診率が非常に低いんです。そこで、どこもどういうふうに上げたらいいかということで苦労されておるわけです。それが、
八鹿病院からそういう話が来まして、一番いい話なんだけどお金のかかる話ということで、町長もちゅうちょされるとは思うんです。検診車が来るよりは安心して見てもらえるというのが、病院で見てもらうということで、そういう取り組みがいいと聞いとるんです。
自分、私もこの質問をするために、事が事だけに簡単に女性に聞いて歩けないんですけど、親しい人しか聞けないんですけど、香住病院に設備ができたら、今まで
乳がん検診に行ってないけど行くかと言ったら、やっぱり行くと言われるんです。それは大多数、数が知れてますけど、誰でも彼でも知らん人にも聞いとったら困りますし、本当に親しい人しか聞いてないんですけど、そういうこともありまして、この今のチャンスを逃すと、なかなかどうかなという感じもしていますので、今日も今なりの女性の方も来ておられますし、外には若い女性もおられますので、大変関心の多いことであると思います。
それから、特に、今、先ほど言いましたけど、芸能人とか著名人の方が若い方が亡くなられて、これも、今、一番国なんかもマスコミなんかも取り上げて、これが本当の時代の要請かなという感じがしております。
内部の財政の関係の人はやっぱりお金、お金と言うんですけど、町長は、やっぱり香美町から受診して発見したと、乳がんで亡くなられる方はいなくなるということも考えてほしいのと、町長、個人的に話をしたら、やっぱり香住病院のことを大変心配されていまして、これから先のことをということで。香住病院はどういう道を歩いていくのかということもあると思いますけど、自分流の考えでいくと、この
乳がん検診を土台として香住病院は売り出すこともいいと思います。これも自分の考えで、考えが合うかどうかわかりませんけど、その辺、考えてもらってどうですか、難しい、難しいと言われんと。
あとは、治療なんかも前みたいに長いことで痛いというイメージがあるんだけど、テレビでは5秒ぐらいで済んで、あ、一瞬のことだと言われるので、若い方の拒否反応もなくなるんかなという感じがしております。香住病院が積極的に導入して同じレベルの規模の病院より先駈けて、これは
八鹿病院の協力が必要なんですけど、やるんだということを前もって前向きに一生懸命考えてもらいたいと思います。その辺、どうですか。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 検診の重要性については議員のおっしゃるとおりでございますけども、要は、答弁でも申し上げましたけども、香住病院には、その機械を購入してもそれを扱う技師もいない、それを解析する医師もいないということでございます。
先ほども答弁で申しましたように、巡回車による検診もございます。また、施設検診として
八鹿病院でも4日間できるということでございますから、現行でそれを扱うその機械を病院が買ったとしても、扱う技師も医師もいない香住病院がそれを購入するということになれば、これは検診の事業としては
八鹿病院の扱いになるということでございますから、なかなかその機械だけを購入するのは難しいということでございます。
ですから、私としては先ほども申しましたように、検診車での検診に町民の皆さん、多くが参加をしていただけるような啓蒙と、
八鹿病院まで行っていただければ施設検診もできるということを広く町民の皆さんにご理解をいただいて、できるだけ検診を受けやすい
体制づくりに努めたいということでございます。
それと、もう一つは、議員、検診率を上げるために、香美町、特に香住の住民の皆さんの
乳がん検診のことでいろいろと検討をいただいたことは十分理解できますけども、例えば、今、議員と一緒に八鹿病院も協力するのでというふうなことをおっしゃいましたけども、構成市町長会というのが八鹿病院で毎月一度ございまして、院長、それから管理者、それから養父の広瀬市長と私と事務方が4人でいつも1カ月に1回程度、病院の成績なりいろいろなことで2時間程度の議論をさせていただいておりますけども、やはり組織上で申しますと、技師の方が個人的に
八鹿病院も協力するからというのは、やはり管理者や院長の了解があってすべきことであろうかと思いますし、せんだっての1週間ほど前にも構成市町長会がございましたけども、このことについて
八鹿病院から何か説明があったわけでもございませんので、そのことも加えさせていただきたいというふうに思います。
ただ、議員がおっしゃいますように、検診の重要性は非常に私も痛感しておりますので、できるだけ町民の皆さんが検診を受けやすい体制に県にも要望はしてまいりますし、
八鹿病院の施設検診にもできるだけ町民の皆さんに通っていただけるように、これから体制を整えて啓蒙に励んでまいりたいと思います。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 寺川秀志君。
◎寺川秀志(10番) 町長のトップの人の考え方はよくわかります。こちらも
八鹿病院が協力するというのが
キーワードで、内部でどのような話をされているかはわかりませんけど、いずれこっちがニュアンスを持たないとなかなか議論できないということでね。最初、
八鹿病院のほうが過去の経緯を話していると、内部で、前のときは幹部のほうから抵抗があったということで議論して、結局認めてもらえたんだという話はされておりました。
最近、誰だったということは、私のよう知っとる人だったんですけど、それで、この人が退職されて、この間病院でばったり会って、いいかげんなものだから、本当に。こういうことをしたいんだ、ああ、いいことだ、やれえ、やれえ、応援するでってこういうことを言いますので、無責任だという感じがしていますけど、だけど、本人様は現職ではないからそういうことが出たんでしょうけど、その辺は、話して納得してもらうようにね。
何も毎日毎日置いておいてやるんじゃなしに、定期的な流れの中でされると思うんです。ほんで、女性の技師が見えるから、そういう恥ずかしという気持ちもないんだし、今の診断は
八鹿病院に持って帰ってやるということで、お金が一番、負担が一番ネックかなという感じがしておるんです。その辺がどうかなという感じがします。私はお金だけが問題かなと捉えておるんですけど、町長、どういう捉え方かはわかりませんけど。
健康課も、課長をはじめ副課長の沼田さんなんかも一生懸命やられていますので、このことに関しても具体的には話はしてませんけど、そんな異論はなかったような気がします。課長、今、首をひねったけど、そうでしたか。
もう一つは、病院のOBが、これはどこの課にもかかわることだから、やっぱり
政策調整会議で議論してそれなりのみんなが知恵を出し合って結論を出さないとだめだと思うとは言っておられました。これも助言をいただきまして、その辺はどうなんですか。議論をする余地はあるんですか。
それともう一つ、金額に合わせて年次別に各課から負担金を、多少はその分だけ、事業に回せないかもわからんけど、こっちのほうに回してみようかということが意見が出てもいいかなという感じがしておるんですけどね。そういうやり方で、本当に香住病院、僕、沈んでしまうと思います。香住町時代は僕もしょっちゅう香住病院のことを一般質問で批判ばっかりしていましたけど、町長も熱心に病院の再建で委員長なんかもされてでしたしね。そういう簡単で済む問題じゃなしにずるずる行く話になると思いますけど、その辺、町長、もう一度答弁。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 議員のご提案のやり方ですと、例えば香住病院は機械だけ、千数百万円かけて買って、検診の事業自体は八鹿病院の事業になりますから、例えばこれが八鹿病院のほうで機械も買っていただく。あいたスペースがあれば香住病院に日常的にか、あるいは期間を区切ってか、
八鹿病院の検診を香住病院でするという形であれば私はできんことはないかなというふうに思いますけども、機械を千数百万円もかけて香住病院が購入をする、検診の事業自体は
八鹿病院の事業になるということでありますと、なかなかそういうことにはならないのかなというふうに思いますから、先ほど申しましたように、現行の施設検診あるいは巡回検診、そういうものに町民の皆さんが関心を持っていただいて、受診率の向上に努めていく。これが一番いいやり方ではないかなというふうに思います。
まず基本は、やはりそれを扱う技師もそれを解析する医師もいない香住病院が機械だけを買って
八鹿病院の事業で検診をするというのは、私としては、ちょっとこれは香美町として向かうべき方向ではないというふうに考えております。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 寺川秀志君。
◎寺川秀志(10番) 今の行政のトップとしては、町長、そういう答弁だと思います。
八鹿病院と我々は連携はしていますからね、負担金も払って。何かわからんけど、ちっちゃい
縄張り争いみたいな感じでね。町民のためにどうするかという感じがしておるんです。どうするかと、あとは、それならこれは答えにくかったらいいんですけど、町長は香住病院がどういう方向に向かおうとされておるのか。それも含めて、僕は、この1つの事業がいいチャンスだと思っていますし、
八鹿病院のそれになることも仕方ないかなという感じがしますけど、こっちで検診して1人でも助かったら、それはみんなに、健康保険にもプラスになるんだし、明るい
まちづくりになると思うんですけどね。若い人、おらん、おらん、言いながら、みんな
八鹿病院に行ってくれと、こっちおらんということでいいのかなという感じがしていますので、その辺は、いろんな思いを取っ払って我々が思う方向に進んでほしいなという感じがするんですけどね。その辺、もう一度お願いします。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 今、負担金の話がございましたけども、議員もご承知のように、香美町の香住区は、
八鹿病院の負担金は小代と村岡の分だけしか払っておりませんので、やはり香住病院は香美町の運営する町立の病院でございますから、議員のおっしゃいます検診の重要性は大事だとはしながら、先ほど申しましたように、なかなかこの検診事業、
マンモグラフィーの購入については非常に難しい面があろうかなというふうに思います。
病院の方向性でございますけども、我々としては、医療の分野においては素人でございますけども、町民の皆さんの生命、それから健康を守るために、まずは医師の確保あるいはそういうことも大事でございますし、年間2億円以上の基準外の繰出金を出しておる赤字の施設でございますから、この赤字の減少にも取り組んでいかなければならないというふうに思っております。
先ほどの乳がんの検診を香住病院が機械を買って八鹿病院の事業でするということについては、病院経営には何のプラスにもなりませんので、そういうことでご理解をいただきたいと思います。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 寺川秀志君。
◎寺川秀志(10番) 1つね、後でこれ、言われましたが、今、八鹿病院に香住が入ってないということで、僕も異論があって、
八鹿病院が、逆に言えば器が小さくて、香住からでも
八鹿病院に行かれる方があるんです。僕も症状に応じて使い分けて、豊岡病院だ、
八鹿病院と行っとるんですけど、その中で、監査のときに、その当時の細川さんにも事業部長にも言ったんですけどね。負担金がないから香住区民の場合は応分の負担をしてくれということはおかしいでって。普通の営業の商売だったら、それ、もらわんかって、まず来てくれと。来て、それなりの人数が香住からも来とるとなったら、そしたら、香美町さん、ちょっと負担金をと持っていくのが、普通、商売のやり方だと。頭からだめだめという、そのときにはいろいろいきさつがあったということは聞いて知っていますけど、そういう経営でも
八鹿病院も小さいことを言っとるんですけどね。その辺は、病院の事務所としてもかなり古い頭はしていますけどね。能力は香美町の職員のほうがはるかに上ですけどね。硬直化しておるんです。その辺も考えてもらわなあかんと思います。
もう一つ、先ほど、
政策調整会議、これはどうなんですか。議論しても、すぐだめだという議論をされますか。それとも、しない。その考え方をちょっと教えてください。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 寺川議員のこの大事なご質問をいただくに当たって、
政策調整会議と同じメンバーでこのことも議論させていただいた結果、この答弁書ができておるというふうに理解していただければありがたいと思います。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 寺川秀志君。
◎寺川秀志(10番) 購入するのにお金が要るというだけじゃなしに、買い方もいろいろあると思うので工夫してほしいと思います。政治というのは毎日動いていますから、どこで考えが変わるかわかりませんし、
八鹿病院の考え方も、もう一遍、私、行って、この答弁を聞いて話してこなあかんと思っていますので。上の事務方は知り合いばっかしなもので、どういう考えを持っとるということを聞いてこようと思いますけどね。その辺で、また質問するチャンスがありましたら、諦めずにネバーギブアップ、寺川秀志のうたい文句をやってみたいと思います。
それでは、2問目に入りたいと思います。香美町の明るい未来、また災害のない安全・安心な町づくりに思いを紡ぐ。命をみんなで守る、2。
香美町
総合防災訓練についてであります。まず初めに、このたびの
総合防災訓練に当たりましては、準備等、防災安全課職員をはじめ、各々職員の皆様のご苦労に感謝を申し上げます。
質問に入ります。香美町
総合防災訓練を終えて防災安全課はどのような存在感を示したか。訓練は計画どおりに順調に進んだか。問題点はなかったか、検証することも多々あったと思う。今回の訓練内容は地震津波の想定で行なったが、シェイクアウト訓練として、自らの命は自らが守る=自助、地域はみんなで守る=共助、防災ネット香美の発行=公助を活用することであったが、訓練の結果はどのように捉えているか。
また、災害の避難で被災者への思いやりとして炊き出しが思い浮かびますが、県の防災訓練では炊き出しがありましたが、今回の訓練には直接関係ないですが、炊き出しについてもどのような考えを持っているか。道具も含めるんですけど、町長の所見を伺います。
◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。
町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) それでは、寺川議員の2問目のご質問でございます。
本年度の
総合防災訓練は、同日に県合同防災訓練が実施した関係で、村岡、小代区で午前7時、香住区では午前9時開始といたしました。各自治会で風水害、一部地域は地震津波を想定し、避難誘導、避難支援訓練、情報収集、伝達訓練等に取り組んでいただきました。
町の災害対策本部訓練では、防災安全課を中心として情報を集め、それぞれ状況確認班、広報班に情報を伝達し、本部に報告する訓練を行いました。防災訓練には、住民約7,900人のご参加をいただき、自らの命は自らが守る、自らの地域はみんなで守るの自助、共助の意識を高められた訓練になったと思っております。防災訓練は継続して実施することが重要でございます。現在、訓練に関する意見等を自治会より報告をいただいているところで、それらの課題や改善点を抽出し、次回の訓練に生かしていくことも大切だと考えております。
災害に備え、町ではアルファ化米1,200食、保存水400本を備蓄しております。炊き出しにつきましては、今回、県の防災訓練では、日赤奉仕団、自衛隊により炊き出しを行いましたが、避難所での炊き出しにつきましては、区自主防災会組織やボランティアの協力を得て行うこととしております。各自治区での炊き出し道具につきましては、町の自主防災組織活動費補助金を利用いただきまして整備をお願いしたいと考えております。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。
寺川秀志君。
◎寺川秀志(10番) 私も参加しまして、みんな2次訓練ですか、今のしおかぜ香苑とか香住小学校とか、頭に全部ありまして、ただ集まってワーみたいな感じにしておるんですけどね。その中で、後でちょっと質問したいんですけど、避難の場合の1次避難のときの手順がなかなかわからないということがありまして、その辺はどういうふうに周知、行政無線では放送があったということを聞いたんですけど、何かわからないということで、質問も、これも近所のおばあちゃんから聞きましてどうなんかなという感じがしております。
もう一つ、身元のことは、当然の話ですけど、知らない人が中に入ってきて困りますわね、当然の話。何か起きたら困るし、事前に身元のチェックをしておくのか、何かその辺の感じがよくわからないんです。まして今、最近では外国人の労働者の方もおられますので、その人らはどういうふうにチェックするかということもありますので、その辺は、マニュアルみたいなものがあるかどうかというのと、もう一遍詳しく周知徹底をしてほしいなという感じがしております。
それから、炊き出しですけど、これは前に三川山・三川権現のときに炊き出しじゃないけど、いろいろつくるんです。赤十字社が、何かもらったという言い方は悪いけど、贈呈があったということで、ものすごい炊き出しの大きなのがありまして、それは何にでも使えるし持ち運びが便利だということで、その中で集まったボランティアの人なんかは、公民館の人ですけど、いいな、いいなということを言っていまして、もうちょっと幅を広げて、私知らないんですけど、地区公民館単位だったかな、もうちょっと幅を広げて、もうちょっと大きい区だったら置いていくとかしたらどうかなという感じがしておったんです。その辺は、そのときは赤十字から無料でもらったということを、町が今度広げたらどうなるかというのはわかりませんけど、大分前にも訓練のときに、あのときは学校の先生が中心になっておったんですかね。乾いたご飯にお湯を入れて、それを食べとったんですけど、やっぱりこの間、カレーがいいかどうかわかりませんけど、後で町長、見えていましたけどね、炊き出しの日。ああしてにぎわって、ごっつい安心感があるんです、炊き出しというのはね。だから、普段は何を使ってもいいということもあるんだけど、やっぱり防災のために置いていくんじゃなしに、何かあったらイベントごとでも利用できるというやわらかな感じで購入というのか、うまいこと制度にのっとってもらえるものか、それを一遍研究してもらって備えることができないかなという感じがしていますので、町長の考えを聞きたいと思います。
以上です。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 先ほどの防災訓練の中での避難、誘導、さまざまなことをさせていただきました。今、議員からご提案のありましたように、町内で働いておられる外国人の労働者の方々とか、例えばよそから来ておられる観光客の方とか、そういう方々に対しての避難訓練には現段階ではなってないということでございますから、今、議員がご指摘いただいたようなこともこれからの課題だというふうに思いますし、防災安全課を中心に、そういうことも含めたマニュアルづくりはこれからの大きな課題だというふうに捉えておりますから、これからさまざまな計画をつくっていかなければならないというふうに認識はしております。
炊き出しの道具の関係でございます。やはり、今、ご提案のように、公民館単位での大きいそういう炊き出し道具ということでございますけども、基本的には現行ある制度で、今の防災用の資機材を各自治会で買っていただくときには、町からの支援の制度も設けておりますから、そういう範囲の中でそれぞれの自治会が検討していただくべき課題かなというふうに思っております。今、そういう制度がありながら、各公民館単位にそういう大きな鍋だとか釜だとか、炊き出しの道具を町から現行配布をさせていただくというようなことではなしに、現行ある制度を活用いただいて、それぞれの集落に合ったレベルの炊き出しの道具を自治会のほうで、自治会の負担もございますけども、町も補助させていただく。そういうことで、少しずつ整備をしていただきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 寺川秀志君。
◎寺川秀志(10番) 先ほど避難の手順で、もうちょっとわからなかったんですけど、電話で避難者が区長さんに電話すると言って、区長が役場に言うと。役場から、また避難者にどこに行きなさいとかいうことがあると聞いたんですけど、その辺のことをもうちょっと詳しい説明をしてもらいたいなという感じがしています。
それから、避難の場合は、訓練どうこうよりいろんな家が壊れたりなんかした場合、行き場がなくなって避難所に助けを求めて来られた場合に、外国人の方、どうするかということが話に出ていました。その辺ももう一つ。
それから、炊き出しの場合は、僕はそのときに炊いてるところを見てなかって後で食べるだけだったんですけど、今の品物は、災害用移動炊飯器(収納両用合体型)ということでの炊き出しのらしいです。だから、別に全部にじゃなしに、香住が何か大きいですよ、ごっつい、人間が避難したらね。だから、そういうところの集まる場合、避難もいいし、何かイベントをするときに炊き出しで使われたらいいなということで、主だったところに、そんなにたくさんでなくても、大きいところにできないかなという感じ。
僕、公民館って、質問する前に公民館単位で配ったかどうかというのを確認するのを忘れていまして、その辺は、ちょっとどう理解はできないんですけど、そういう大きく集まる場合は炊き出しがいいということで、それは持ち運びもいいし、それも赤十字で無料でもらったということでね。その辺もお金を使わなくて研究の余地が、例えば1つでもいいと思いますよ、置いておくというのはね。そりゃ、2個、3個になったらいいんですけど、それも含めてまだまだ検討の余地があるんじゃないかなという感じがしていますので、もう一遍、答弁を。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 炊き出しの関係につきましては、やはり大きい集落だけに配るとか、そういうことでなしに、この補助の制度も世帯数もかかわっておりますから、大きな集落は補助率といますか、補助金の額も多くなるというふうに捉えておりますから、それぞれの集落に合った現行制度での整備をお願いしたいというふうに思います。
外国人労働者の皆さん、先ほども申しましたけども、観光客の皆さん、そういう方々が香美町におられる場合の災害時の避難体制、そういうことについては、本当にこれから検討していかなければならない重要な課題だというふうに捉えております。
先ほど再質問の中でおっしゃいました住民の皆さんから区長さんに連絡があってという話でございますけども、まず1次避難所、これは、町が連絡を受けてどうこうということでなしに、まず、基本的にその自治会の中で検討していただく課題だというふうに捉えております。その地域にお住まいの方々が、避難の申し出があれば、速やかに公民館なり集会所を避難所としてその自治会が開設をしていただく。我々の果たすべき役割は、公的施設を分駐所でありますとか2次避難所、そういうことで開設をさせていただくということでございます。住民の皆さんも、そこら辺のところがまだまだ理解をしていただいておる方が少ないというふうに思いますから、またこれからは、区長会を含めてさまざまな場所で基本的な1次避難所の開設の仕方については、区長さん方にもお願いをして、これからスムーズな避難体制がとれるようなことを行ってまいりたいというふうに思います。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 寺川秀志君。
◎寺川秀志(10番) もう一度、炊き出しなんですけど、役場の職員の方々、いろんな情報を持っているから、そういうあったとき、ごっついみんなから信頼を得るんですけど、今の炊飯器の場合も、役場の職員が持ってきてくれたということで使ったということで。職員のリーダーシップにある方と普通の日常している方とこれだけ違うんですけど、だけど、みんな町の職員だから、勤務外でも町のために、町民のために頑張ってもらわなあかんという意識なんですけど。
今のもう一遍、また1次避難に絡むんですけど、聞かれてもいろんな情報が交錯しておって、1次避難という捉え方と、2次的にはまた大きなところに行くんだという捉え方がよくわかってなくて、その辺は、先ほどから課題だということで話が出とるんですけど、どう周知するというのか、その辺、考え方だけちょっと教えてください。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 先ほど申しましたように、まず、さまざまな避難勧告や避難指示を発令するまでもなく、避難準備情報とかそういうレベルのときに、役場がそれぞれの集落の避難所を開設をしていただくために、役場から連絡をして開設をするとかいうことでなしに、それぞれの自治会でそういう事態が起きた場合、あるいは区内の住民の皆さんからの要望があった場合には、区の判断としてそれぞれの避難所を開設していただく。そこには、町は情報は収集するとはしながらも、その開設に向けて町から指示やお願いを出すべきものではないというふうに、この間も防災会議の中で幹部職員のいろいろな意見の中でそういう取りまとめをした経過もございます。
◎町長(浜上勇人) 青線、赤線の水路、町には移管されておりますけども、その管理は、やはりその耕作者、その水利を求める方々でしていただくのが原則だろうと思います。
◎議長(上田勝幸) 東垣典雄君。
◎東垣典雄(1番) 国から町に移管され、それから、機能はあるんですけれども、その水路を使って水田をつくっております。その水田も、これから将来的に不在地主、それから、ほかからの担い手が入ってきてつくると。その辺の問題が発生するということがこれからの中山間の農業の中で発生するというふうに考えられます。
それで、今の水路の管理を耕作者、地元の人が管理なりはするんですけど、被害に遭ったり、そうしたときに誰が負担して、どれだけの負担に耐えれるかということが問題になるというふうに思います。そういうふうなことでお伺いをしております。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) ですから、災害が起きた場合には、その水路の修復やさまざまなこのたびの7月の大雨災害とか小規模災害がたくさんあって、農地のことも規定に沿った補助制度も設けておりますから、そういうものを十分活用していただいて、我々としてもできるだけのことはさせていただきたいというふうに思います。ただ、東垣議員は、担い手だとか農地の集約によって農業者が少なくなって、例えば香美町内の農業用水路を全部役場が面倒を見れというような意味合いでおっしゃっておるのかもしれませんけども、そういうことは到底できませんから、なかなか難しいというふうに思います。
以上です。
◎議長(上田勝幸) 暫時休憩いたします。再開は11時といたします。
午前10時46分 休憩
午前11時00分 再開
◎議長(上田勝幸) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。
東垣典雄君。
◎東垣典雄(1番) 大変難解な言葉を使ってわかりにくかったと思います。例えばこれまで10人で耕作しておった広い田んぼの団地があると。それを、今、集約すれば2人しかいないというときに、この水路を、もし災害に遭った場合どうするかということなんです。ですから、長寿命化で水路を改修していく場合、できるだけ行政のほうで応援をいただける体制がとれないかということの質問でございます。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 原則、例えば今おっしゃいましたように、10人である一定区域の水田を耕作しておった。そのうち農地の集約によって2人の方が耕作をするようになったら、その水路の管理はどうするか。例えば災害に遭った場合の負担金、これは地権者の方と耕作に入られた方との話し合いで決めていただければいいというふうに私は考えております。これを10人でつくっておられた方、お2人にその全部の面積をお任せになった残りの8人の方も土地所有者でございますから、水路に何かあって、災害が起きました、水路を直すのに負担金が20万円要りました。この20万円を残りのお2人で10万円ずつ払うのか、10人全体で地権者の方々と一緒になって払うのかは、これは当事者同士の話し合いで決めていただければ結構でございます。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 東垣典雄君。
◎東垣典雄(1番) 今、質問した内容の中で、例えば不在地主がおった場合に話が難しいわけです。ですから、できるだけ修理にかかわる費用負担を少なくする方法を求めたいと思います。そういうふうなことで、2項目めは終わりたいと思います。
3項目めですけれども、同じように農地を集約すれば、獣害対策としてかかわる人が少なくなる。だから、中山間地の獣害対策とすれば、できるだけ固定の防御柵を設置する必要があるだろうというふうなことです。
実は、私の集落でも、平成22年度に集落ぐるみの野生鳥獣被害対策モデル実証事業というふうなことで、県の事業だったんですけど、それを取り入れて、約3キロ、集落を全部4段の電気柵で張りました。幸い当初はよく効いておったんですけども、それも効かんようになりまして、今は全部、集落3キロをネットで囲っておりますけれども、これも同じように、10人で耕作しておった人が2人になったら2人で管理をしなければいけないということになって多大な労力が必要になってくるわけです。その辺の対策として、県の事業なり、行政としてもできるだけの今の内容の見直しなりをできることが求められているというふうに私は求めていきたいと思いますが、答弁、お願いします。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 現行、電気柵で防御しておる地域がなかなか電気のかげん、機器の老朽化もあろうかと思います。長い間もつような柵を設置するのも先ほどの水路と同じ話で、例えばその集落の水田をぐるり全部囲うのに100万円お金がかかりました。昔は10人でやっていました。ただ、そこの農地は2人の方に集約して耕作をしていただいておるから、その2人の方々があるいは柵を設置したり、その維持管理をしようとすれば費用負担が多くてなかなかできんという話ですから、先ほどの水路の話と一緒で、お任せしたほかの方々もその土地は、地主ですから地主の方が負担するのか、耕作者が負担するのかはその当事者同士で話をしていただければいいわけでございますから、町としては、現行ある制度を十分に活用していただいて、費用負担は地元のほうで判断していただいて相談をしていただければ、これは2人で負担していただかなくても、地主として責任があるというふうに思っておられる地主の方は、自分の田んぼの面積分の費用負担は私が持つという方もおられますでしょうし、さまざまな意見はそれぞれの集落なりその土地でしていただきませんと、そこに役場が介在するようなことをしておっては、さまざまな場面が想定されますので大変難しくてすることは不可能だと思います。
ですから、さまざまな有利な制度を使って恒常的に長年使えるような柵を設置していただく場合にも、その耕作者と地主の関係については地元にお任せして、地元負担金は払っていただくようにしていただければ、町としては、できるだけ有利な柵の設置の補助金や県単の事業、さまざまなことを用意しておりますから十分対応可能だと思います。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 東垣典雄君。
◎東垣典雄(1番) 今までのいろんな制度を活用するのはわかるんですけども、こうして集約をしようという段階で、その集約を進める一つの方策として何か集約の手立てとなる方策というものが出せないかということをお伺いをいたしたいと思います。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) ですから、土地の集約をして、要は町の負担を増やせという話でしょう、極端に言いますと。なかなか現行でも手いっぱいのところでございますから、現行ある有利な制度を農林水産課がその土地に合った柵のつけ方、あるいは県単も含めて町の補助金を活用していただく一番有利なことは相談をさせていただいて、その地域の住民の皆さんに提示はさせていただきます。ただ、現行の中で町の負担を増やすという考えは持っておりません。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 東垣典雄君。
◎東垣典雄(1番) 今、答弁をいただきました。ですが、こうして集約を求めていけば、何かその集約をすれば有利になるというものを求めたいというふうに思います。だから、費用負担を多くということは当然出てきますけれども、中山間地の農地を守ろうとすれば、そこまでの対策が必要というふうに考えております。その中で、県としても、獣害対策に「ストップ・ザ・獣害」対策の捕獲指導員を設置する要綱とかが出ております。これは平成29年6月に出ておりますが、そういうふうな対策が出ておりますが、ご存知でしょうか。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) ストップ・ザ・獣害事業、これは、今年度から町も取り組んでおります。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 東垣典雄君。
◎東垣典雄(1番) 今年度から取り組むという、去年からその対策が出ておりますので、スピード感を持ってこの獣害対策などはしていただかなかったら、今言いましたように、高齢化は進んでおりますし、農地を集約していく。それから、来年になると中山間地の直接支払が5年の任期を迎えますので、その任期を迎えるまでにその対策を出していただいて、次に継続して加入をしようという機運にしていただく対策を求めて1問目は終わりたいと思います。
次の質問に移ります。香住斎場の今後の整備を伺うものです。香住斎場は、昭和53年度に建設、平成25年度に改修、現在に至っておりますが、老朽化により整備の必要に迫られております。今後の整備方針を伺うものです。(1)香住区の斎場利用が、豊岡市などの葬儀場での葬儀があり、全ての香住斎場の利用にならないが、利用見込みなどは調査されておるでしょうか。
2点目に、公共施設の個別施設計画では、美方広域事務組合が運営する広域美方苑との統合も視野に入れ、整備方針の決定に向けた検討を行うとあるが、検討は進んでおるでしょうか。町長に伺うものです。
◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。
町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) まず、香住斎場の利用見込みについてということでございます。香住斎場は、本町の香住区在住の方の利用が中心となっており、利用頻度は平成25年度から平成29年度の香住区における死亡者数820人のうち、香住斎場の使用件数は736件で89.8%の方の利用されている計算となります。平均いたしますと、年間約147件の火葬業務を行っている状況でございます。利用見込みにつきましては、将来人口、死亡率予測、死亡者数予測などから年間の死亡者数を推計したところ、香住区では、平成47年度及び平成52年度に死亡者数を170人でピークとなると予測をしております。現状と同じ利用率であれば、153件ということで微増で推移することが考えられます。しかしながら、葬儀に対する意識が今後どう変わるか、また、区外の葬儀社の新設など不確定要素がございますので、難しい面もあることは事実でございます。
次に、斎場の整備方針の決定に向けた検討でございます。まず、平成17年4月に3町が合併した際の協定では、新町において合併の日に美方郡広域事務組合に加入する。ただし、火葬に関する事務については、新町の火葬場が整備されるまでの間、現行の美方町及び村岡町の区域を対象として加入することとするとされたことから現在の状況となってございます。
しかしながら、合併から年数が経過する中、現在の第2次香美町総合計画では、住民ニーズに合わせた斎場の運営を行いながら今後の整備方針について検討しますと、必ずしも香住斎場にかわる住民が一体的に使用できる新施設の整備にとらわれることなく、整備方針を検討するというように変遷をしております。
美方郡広域、新温泉町とは、一昨年度から年2回程度、事務レベルではありますが、郡内の斎場の現状や火葬の使用状況、先ほど申し上げました将来人口の推測値などを持ち寄り、整備方針の基礎となる資料の取りまとめをしている段階でございます。その中での検討としては、1つは郡内に1カ所整備。これは、美方郡広域で1つの斎場を整備する方法でございます。もう一つは、香住斎場の再整備、そして香美町として新施設を再整備するという整備方法について整理を進めております。
今後は、その整備方法について分析するとともに、現在の施設の使用年限を見きわめる中で、住民ニーズの把握や検討委員会の設置の時期など、スケジュールをまずは決定し、香美町民皆さんの意見をお聞きする中で、香美町としての方向を決定していく必要があると考えております。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。
東垣典雄君。
◎東垣典雄(1番) 香住斎場、約90%の利用というふうなことなんですけれども、聞きますところに、骨上げをするのに3時間の時間を要するようです。ほかの斎場は、時々豊岡の斎場も行くんですけども、2時間で骨上げができるというふうな状況です。それと、聞いた話ですので、はっきり私も見たことがないんですけど、お骨の状態がほかのところのほうがいいというふうなことも聞いております。その辺が10%の利用率が下がったというか、10%の方がほかの斎場に行かれた理由になれば、地元の葬祭業の方の圧迫をしておるというふうなことを感じますし、そういうふうな状況ですので、まだ結論が出ていないということのように感じますけれども、その方向性というのはいかがなものかをお伺いをいたします。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 方向性は、美方郡広域の中で新温泉町とも協議を今しております。今までは年2回程度の協議を進めておりますことや現状の分析をしておりますけども、先ほど、東垣議員がおっしゃいましたお骨の状態が悪いから1割の方々がよそに行かれるというようなことではなしに、例えば現行では、奥佐津の方々、佐津の方々、これは豊岡の斎場を利用される方がたくさんありますし、旧村岡町の方々の中でも郡広域の美方苑を利用なさるより、特に兎塚の方々は八鹿で葬式をなさる方々がおられる。これは、そのご家族の意向なり、あるいは会葬者の皆さんの利便性なり、おうちが手狭であったりというようなことが原因で移動はなさっておると思いますので、お骨の状態まで私はほかのところの状況も確認はしておりませんけども、そういうことが原因であろうというのは十分認識はしております。
ただ、住民ニーズの、これからどういうふうに動いていくのか、あるいは葬儀に対する今の日本の国民の皆さんの考え方も少しずつ変わってくる中で、こういう施設を整備する必要が将来に向けてあるということでございますので、しっかりと町民の皆さんの意見や町民の利便性、それからコスト、それから美方郡内の新温泉町との協議、そのことを踏まえて、今後の方針を決定していきたいと思います。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 東垣典雄君。
◎東垣典雄(1番) 誰も一度は斎場に行かなければいけませんので、今後の検討をしていただくことを求めて、この質問は終わります。
次の質問ですけれども、学校(園)の熱中症対策を伺います。6月議会の一般質問で熱中症対策を質問いたしました。今年、これだけの猛暑が続くとは予想はしておりませんでしたけれども、本当に暑い記録的な猛暑が続きました。9月に入っても、今は涼しいですけれども、残暑があると思われます。また、運動会シーズンでもあり、引き続き熱中症対策が必要と伺うものです。
1点目、熱中症と診断された園児・児童・生徒があったか。2点目、各学校(園)の判断で熱中症指数により、校外授業また運動を中止した事例はあったか。3点目が、地区行事、地区のプールとか、そういう行事ですけれども、などで中止した事例があったか。4番目に、各学校(園)の室温の記録をされておりました。検討がなされて、今議会へエアコン未設置の学校(園)へのエアコン設置の設計を補正予算で上程され、審議がされます。エアコン未設置学校(園)への今後の対策を、町長、教育長に伺うものです。
◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。教育長の答弁を求めます。
教育長、藤原健一君。
◎教育長(藤原健一) それでは、東垣議員のご質問にお答えをいたします。
まず1問目でございますが、本年度4月から8月末日現在、学校の管理下において病院で熱中症と診断された事例は4件、4名ございました。4件とも夏季休業中の中学校における部活動中の診断でございました。
2点目でございます。本年度4月から8月末日現在、学校管理下において、暑さ指数が31度以上のとき、校外学習を実施した学校は町内ではございません。小学校における夏休み中の陸上競技練習で、暑さ指数により2件の中止がございました。
3つ目でございます。地区水泳の件でございます。今年の夏の異常気象の中で、地区水泳実施時に熱中症の危険があり得ることを想定し、教育委員会では、暑さ指数を地区水泳の実施の判断の参考とするよう各小学校を通じて注意喚起を行いました。その結果、地区水泳は、全ての小学校区で91回実施する予定でございました。そのうち81回実施、10回を中止といたしました。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 4項目は町長の答弁を求めます。
町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 東垣議員のご質問にお答えをいたします。
普通教室へのエアコン未設置の学校園は、小学校9校、分校1校、中学校3校、幼稚園7園となっており、できるだけ来年の夏までに整備が完了するよう進めたいと考えております。具体的には、今議会に設計費を計上しております補正予算を可決いただきましたら、早急に設計業務を発注し、今年度中に全ての学校園について順次設計を行ってまいります。
このうちおおむね5校園については工事費を12月の補正予算に提案させていただき、今年度中に整備したいと考えております。残り15校園については、31年度当初予算に計上させていただく予定にしておりますが、国の補助金の状況によっては3月補正で予算化することも視野に入れております。どの学校園から順に工事を行っていくかにつきましては、9月末まで調査を行っております室温等の測定結果によって判断することとしております。なお、柴山小学校につきましては、来年度、校舎の大規模改修工事を予定しており、現在、設計を行っておりますので、エアコン整備は大規模改修にあわせて行ってまいります。
全国的に学校園へのエアコン整備が加速することから機器の供給がおくれたり不足したりすることや、豊岡市が来年6月までに15小学校、9月までに6小学校のエアコン整備を予定していることから施工業者が不足することなどが懸念されます。発注方法を工夫するなど対応策を検討し、できるだけ来年夏までの完成を目指してまいりたいと考えております。
かつての議会で見塚議員からもご指摘をいただきまして、できれば補正の対応もするといったことを考えておりまして、実際に今年の夏の酷暑を考えますと、できるだけ早くに全部の小学校、中学校、幼稚園、エアコンを整備してまいりたいというふうに考えております。スピードアップして頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。
東垣典雄君。
◎東垣典雄(1番) ありがとうございます。学校園の学習環境、それから熱中症対策、本当に急を要することでございますので、この件、来年の夏までには全教室、整備するということでございますので、ありがとうございます。
それでは、この質問は終わりまして、次の質問に移ります。
子どもの姿勢教育への取り組みを伺うものでございます。背中がすぐにぐにゃっと曲がる子、背筋をきちんと伸ばせない子が増えております。最近の子供に多いのが、背中ぐにゃ(脊柱側わん症)とのデータがあります。子供の姿勢教育を家庭と連携して学校(園)での取り組みを伺うものです。
1点目、学校保健安全法に基づく運動器検診が実施されているか。2点目に、運動器検診で異常がある園児・児童・生徒があったか。3点目に、椅子・机の高さが体格に合っているかどうか注意が払われているか。それから4点目に、教科書が以前のB5判からA4判に、さらに、写真が多くなり紙質がよくなったため、教科書が大変重くなっておるようです。成長段階の児童・生徒の登下校時の重量負担に問題はないかを教育長に伺うものです。
◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。教育長の答弁を求めます。
教育長、藤原健一君。
◎教育長(藤原健一) それでは、東垣議員のご質問にお答えをします。
まず1問目でございます。学校保健安全法の改正により、平成28年から運動器疾患を早期発見するための運動器検診が学校健診の必須項目に加えられました。現在、各学校園では、運動器検診の事前調査として運動器検診保健調査票を各家庭に配布し、学校における観察の結果をもとに学校医が内科検診に加えて運動器検診を実施しております。学校医による視触診等で疾病、異常等が疑われる場合には、保護者に通知し、速やかに専門医への受診を勧め、指示内容を保護者から確認するようにしています。
2問目でございます。学校健診による運動器検診の結果、異常等が疑われた児童・生徒は次のとおりでございます。小学校では要受診が4名、経過観察が1名でした。中学校では要受診が9名、経過観察が14名でございました。要受診者のうち、これまでに9名が専門医を受診しました。結果は3名が異常なし、現在治療通院中が6名、経過観察が1名となっております。
3問目、机、椅子の問題でございます。机、椅子の高さにつきましては、学校環境衛生基準にある理想的な学習姿勢を参考に、児童・生徒の成長に合わせて教員により日常的に確認しております。町教育委員会も、学校訪問などの機会を捉え、調整が必要な場合はその場で学校に調整するよう指導を行っております。
理想的な学習姿勢とは、児童・生徒が机、椅子を使って学習を続ける場合に、最も疲労が少なく、生理的な自然な姿勢であり、上肢をごくわずかに前に出したとき、上腕の下部が机面の高さとほぼ同じになる高さでございます。そのようなことを学校には指導しております。その都度、学校も椅子の調整、机の調整は行っております。
4問目でございます。4問目につきましては、最近、新聞報道でもされておりますし、親御さんも敏感になっておられることだろうというふうに思っております。そこで、小学校及び中学校の教科書については、ページ数の増加と大判化と副教材の多様化により重量が増えている傾向にあると認識しております。そのため、各学校では、児童・生徒の負担軽減を図るため、授業で使用する教科書やその他の教材について毎日持ち帰る必要のないものは教室に置いておくなど、学習上の必要性、通学上の負担などを考慮し、各学校において判断し、指導しております。
教育委員会におきましても、各学校において適切な指導が行われるよう、先ほど9月7日付で出ました文部科学省、県教育委員会の「児童生徒の携行品に係る配慮について」という通知文を踏まえ、今後も周知に努めてまいりたいというふうに思っております。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 教育長の答弁は終わりました。質問はありませんか。
東垣典雄君。
◎東垣典雄(1番) この運動器検診ですけれども、これは父兄の方がまずチェックされるというふうに聞いております。父兄の方にも指導が必要かというふうなことを思いますので、この検診の方法なり、それから見方というふうなことを十分指導なり理解をいただくように求めたいというふうに思います。
それから、教科書が重くなったというふうなことで、この間も文科省から文書が出ておるというふうなことを聞きました。実際、教科書が大変分厚くなって以前よりも1.3倍ぐらいにはなっておるというふうなことを聞きます。それと、子供さんの成長によって、私も小さいほうですけども、小さい子供から大きい子供まで学年でもやっぱり聞くところによると4歳ぐらいな差があるというふうなことで、一概に何年生だったら何キロというふうなことは言えないと思います。それから、置いて帰る教材の置き場所もまた問題になるというふうなことを感じております。そういうふうなことで、教材の置き場所なりが配慮されているかをお伺いしたいと思います。
◎議長(上田勝幸) 教育長、藤原健一君。
◎教育長(藤原健一) 今現在、各学校におきましては、家庭学習で必要のないようなもの、例えば辞典であるとか、英和辞典、漢和辞典、国語辞典、前はあの重たいものをかばんの中に入れて全ての生徒が、学校に置いとったら先生に怒られるので、みんな持って帰って学校の中は空になっておりました。ところが、こういう通知も出だして、以前から、香美町におきましては教室の後ろ側に個人用のロッカーを設置しております。その中に今、置いて帰っていいもの、そして、これは持って帰るものというものを、今現在、ちょうど7日に文書が来たものですから各校長を通じて検討に入っております。それまでに各学校におきましては、学校判断でそれぞれ置いて帰ってもいいものを設定し、そして、置く場所もロッカーを使用しております。
今後、その中に置いて帰る教材が増えてくるだろうという可能性が十分ございますので、教室に鍵のかかってない教室もございますので、鍵をかけたり、そういうことは今後考えていきたいというふうに思っております。
置き場所につきましては、それぞれの学校、後ろのロッカーに設置場所はございます。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 東垣典雄君。
◎東垣典雄(1番) 毎日大変重いランドセルを背負い、それから、中学生になると部活の用具も持って回らなければいけないと。交通事故の対策にもこういうふうな配慮が必要かなというふうに思います。
今後、こういうふうな姿勢、大事な子供さんの姿勢のことでございますので、その辺の配慮、指導を求めまして、私の一般質問を終わります。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。西坂秀美君。
◎西坂秀美(2番) 今、町長、言葉の中で遅いじゃないかと言われたということ、私はそこを訂正しました。やはりこれだけの多くの課題があるわけですから、じっくりと取り組んでくださいということで、私は、前回の質問の中でそういうふうに申し上げました。急げとは決して言いませんというふうに、最初は急ぐべき、おくれているんじゃないかという言い方をさせていただきましたけれども、今は、これだけの多くのことを検討していくわけですから、じっくりと検討してくださいということで申し上げましたので、そこのことについてはご理解をいただきたいというふうに思っております。
私たち21名でこの先進地であります雲南市に行ってまいりました。雲南市は、合併協議の中で、もう既に新しいコミュニティ、住民組織による地域づくりということに取り組んでおりますから、もう十何年の歴史がございます。今ではここの地域も、我々はちょうどあいている日に当たったんですけれども、今は全国から視察が訪れているという状況で、なかなか取り合ってもらえないという状況が生じております。雲南地域も我々の町と一緒で、日本の25年先の高齢化社会を行く町なんだ、市ですけどね。そういう中で、課題の多さでも先進地である、しかし、課題解決することにおいても先進地であるということで、全国から視察研修が相次いでいるということで、私たちもそこの場で研修をさせていただきました。本当に驚くほどのすばらしい取り組みが展開をされております。基金的にでもかなり裕福といいますか、補助金とかいろいろな資金力も持っておりますし、やはり我々の地域とは随分違うなという思いがいたしました。
私は、前回の委員会の中でも言いましたけれども、これから組織を立ち上げるに当たって、その中で一番重要な部分、やはり若い力、そして女性の力、地域で支え合うというようなことについては、やっぱり女性はたけております。そういういろいろなこれからのワークショップの中で、やはり女性の力というものが大きな力を発揮するんじゃないかなという思いがしております。若い人たちには我が地域をどうするのか、どうあればいいのか。地域がどうなれば我々は定住するのかという、やはりそういう若い発想というものが求められますし、昔から、若者、ばか者、よそ者の発想を大切にせよという教えもございます。やはりそういう新しい力、そして女性のウーマンパワーをいただいて、やはり地域づくりに取り組むということも大事じゃないかなというふうに思います。
先日、村岡高校でもございましたけれども、その場に私も行かせていただきました。やはり若い人たちの意見、あるいは発想というものが非常に大事な部分を占めるなという思いがいたしておりますので、担当課にもそのことは申し上げました。組織を立ち上げるに当たって、やはりそういう部分が本当に大事だろうというふうに思います。
先日行った雲南市では、いろいろな収入源があるわけですけれども、視察に行くと、地域によっては1名当たり2,000円の視察料研修費が必要であります。我々21名で行くと4万2,000円の収入があるわけです。そういうものの積み重ねというものが非常に大きくなっていくわけですけども、何千万という予算を組んでおります。平成30年度でも収入予算2,230万円というような予算を組んでおります。自分たちの持っているお金の中から除雪機も買って除雪対策も取り組んでおられますけれども、ただほど高いものはないということで、1人住まいのおうちの除雪をしてもお金を取るということで、いろいろな部門から収入があるわけです。そういうものがあってこそ初めていろいろな行動ができるんじゃないかなという思いがしております。また、人的配置も、私たちが行ったところ、事務員3名を雇っておられました。本当に若い事務員さんですし、看護師さんで地域の中で中山間で訪問看護も立ち上げて何ぼかの地域にまたがるわけですけれども、いろいろな収入源を持っておられます。ですから、いろいろな活動もできるし、活発な活動になっていくんだろうなというふうに思っております。
町長、今の答弁で、その辺の金銭的あるいは人的配置にふれられませんでしたけれども、再度、町長のお考えをお聞きいたします。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 今、西坂議員がご視察先の雲南市の状況、それぞれの地域コミュニティの中での財源確保や収入のもとをつくっておられる。理想的な形であろうかと思いますし、香美町で考えておりますモデル地域の選定については、当初、射添地区を考えておりますし、香住区では奥佐津の地域というような、管内ではそういうふうな取り組みを先行させていこうということで、今、計画を練っております。
ただ、その過程において、さまざまなことに費用が生ずるとなれば、新しいコミュニティ構築のための財源はできるだけ町のほうで用意をさせていただく用意はございますので、そういう方向で、できればさまざまな地域の解決すべき課題をその地域の住民の皆さんで共有をしていただいて、新しいコミュニティづくりはどういう方向がいいのかは、地域振興なり地域防災、地域福祉、人づくり、その4つの大きな項目に向けてさまざまな地域内での知恵を絞っていただいて、今後の地域のコミュニティのあり方はどうかということを住民の皆さんとともに企画課を中心に相談してまいりたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 西坂秀美君。
◎西坂秀美(2番) ここの会はみなし法人で、29年度も8万円の法人住民税、24万円の事業税を支払っている、負担している、そういう組織を我々、研修してきましたから、やはり一緒に研修した人たちは、果たして我が町はどんなコミュニティができるんだろうという期待と不安が交差しているんだろうなというふうに思います。私が思うに、やはり地域づくりや、あるいは地域福祉、この辺を新しいコミュニティに担ってもらうわけですから、お金がかかっても地域住民は納得するんじゃないかなと。自分たちの地域がよくなる、あるいはこっちの地域はこういうことをして地域がよくなるとなれば、住民さんはやはりそこにお金が少々つぎ込まれても納得するというふうに思いますので、やはりその辺も今後十分に検討を求めておきたいというふうに思います。
私もいろいろな地域を研修してきまして、いろいろと申しましたけれども、以上の3点については、もうこれでおきたいというふうに思いますので、スピーディーな取り組みを求めて、私の一般質問を終わります。
◎議長(上田勝幸) 以上で西坂秀美君の一般質問を終わります。
次に、橘秀太郎君の一般質問を行います。
橘秀太郎君。
◎橘秀太郎(3番) 議席番号3番、橘秀太郎でございます。さきの6月定例会の一般質問の冒頭でも、6月の大阪府北部地震で被災された方々への見舞いの言葉を述べさせていただきましたが、また悲しいことに数々の災害が起こりました。倉敷市真備町や広島を襲った7月豪雨、そして、強風の恐ろしさを見せつけられた先日の台風20号、21号、そして、先週の北海道胆振東部地震では、依然、断水、電力不足等、多くの方々が被災され、不便な生活を強いられておられます。お亡くなりになられました皆様のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。そして一日も早い復旧・復興をお祈りいたすところでございます。
それでは、通告に従いまして、本日は2問、一般質問をさせていただきます。
まず1問目でございます。1問目は、会議等のペーパーレス化についてでございます。香美町議会ではというよりも、全自治体でだと思いますが、予算、決算のたびに手提げかばんいっぱいになるぐらいの資料や冊子資料がたくさん配られます。また、議会のたびに多くの議案書、発議書等の資料が配付されます。これは、議員の人数分だけではなく、行政執行部の方々の分もだと思いますし、また、傍聴に来られる方の分も印刷されるわけでございますが、以前より、私は常々この多くの資料が電子化されたらどれだけ効率がよくなるかなと思っておりました。民間機関をはじめ全国的にペーパーレス化が進んできており、経費・仕事量削減の観点からも、今後、ペーパーレス化ということが必要になってくると考えておりますが、町長の所見をお伺いします。
◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。
町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) それでは、橘議員のご質問にお答えをいたします。
議員からは、経費、仕事量削減の観点から会議等のペーパーレス化についてのご質問でございます。情報技術の進歩により、会議資料をはじめ決裁書など内部文書のペーパーレス化等が進展していることは承知をしておりますが、役場内部でのペーパーレス化の現状は、各職員のパソコンにグループウエアを導入し、職員間の回覧や情報共有、庁用車や会議室の予約等に活用しているのみで、その他のペーパーレス化は正直申し上げて進んでおりません。
ご指摘の会議等のペーパーレス化については、議会の議案書等のほか、各種団体長等に出席いただく会議、また、役場職員のみの内部での会議等、会議にもさまざまなものがあり、ペーパーレス化に当たっては、会議出席者の同意と申しますか、紙の資料に比べて便利になったと感じていただけることが重要だと考えます。このため、ペーパーレス化を検討するに当たっては、利用者が紙の資料と同じようにメモがとれたり、重要な箇所に附箋等をつけることができる等の利便性が確保されるとともに、電子端末等にふなれな人でも簡単に利用できることが必要であると考えます。
さまざまな会議資料を早急にペーパーレス化することは困難であると考えておりますが、導入経費と仕事量削減効果との比較を行いながら、まずは役場内部の会議でのペーパーレス化ができないかについて検討を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。
橘秀太郎君。
◎橘秀太郎(3番) 今、町長の答弁で余り進んでないのが現状だというような内容の答弁がございましたが、議会前もそうですけども、議会中、毎回とまでは申しませんが、かなりの頻度で議案書の訂正だとか差し替えという作業が毎回のようにあります。シールを張って訂正したりだとか、紙を差し替えたりだとか職員の負担もかなりのものだと思っております。
また、先ほど町長、会議の件も申し上げられましたが、近年は、スクリーンに映し出して会議をするだとか、そういう手法もどんどん取り入れられてきておりますし、また、資料配付につきましても、紙でもらうよりデータでもらったほうがありがたいという人も増えてきているのが現状だと思います。
先日、私も町の会議に出席した際に、ほかの一般の参加者の方とそういう話をしたんですけども、この資料が多過ぎると。データでもらったら早くもらえるし、検索もしやすいのにという言葉もあったぐらいです。私自身、全国いろんなところに勉強会に行ったりするんですけども、その際でも、事前打ち合わせは例えばスカイプ会議だとかズームによる会議で済ませて、ペーパーレス化が進んできているのが割といろんなところで見受けられるのが現状だと思っております。
このペーパーレス化を私、今日、提案したんですけども、そのメリットとして、議員もそうですし行政側も利便性が向上するということが、まず大きなメリットが挙げられると思います。議案書や参考資料、会議の招集通知だとか、式典の案内等のまず印刷代だとか郵送費なども削減されます。そして、また、それらの資料、膨大になるんですけども、整理しやすくなりますし、もしできたとすれば、タブレット1つに集めることにより過去の資料も全て持ち出せるということで、例えば町民の方々へ例えばいろいろなことを説明するにしても、それもメリットの一つになると思います。
過去の資料からの検索も容易になるわけですし、行政のメリットとしても、コピー代、紙の経費ももちろんそうなんですけども、カラーコピー1枚10円以上、おそらくかかっていると思います。13円から15円ぐらいやと思うんですけども、そして、白黒でも3円から5円かかっていると思うんですけども、何十枚、何百枚、何千枚となれば膨大なお金になると思います。もちろんペーパーレス化を進める経費というのもかなりの金額になるんですけども、どれぐらいの費用対効果があるかどうかというのは、私、行政文書がどれだけあってどれだけカラーコピー、白黒があるのかというのをわかりませんので、どれだけ削減効果があるのかというのはわかりませんけども、まず、何よりプリントアウトして穴をあけてホチキスどめする作業がなくなるだけでもかなりの効果があるんじゃないかなと思っておりますが、その点、町長、どのようにお考えでしょうか。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 橘議員のご提案、そういうふうになれば我々としてもありがたいなというふうに思います。仮に、先ほども例に出されて、例えば議会のペーパーレス化、議案書からさまざまな印刷物や答弁書、それから資料要求、質問の通告、そういうものが、例えばシミュレーションしてみて、例えば実現可能かどうかについて、うちの情報係で例えば試算なり、例えば端末をそれぞれの議員の皆さんにお配りしたり、ただ、傍聴者の方々の分がございますので、それが対応可能かどうかということも含めて試算ができるようであれば情報係に尋ねてみたいと思います。
ただ、なかなかペーパーレスですとか、例えば昨日も神戸に会議に行っておりましたけども、1時間とか1時間半の会議に、もう既に社会では30年も40年も前からテレビ会議だとかそういうことが言われておったのが、今だに30分の会議でも往復6時間近くかけて私も神戸に12町の会議にも行かせていただきますけども、なかなかそういう具体的な先進の事例は別として、現実には自治体のそういう情報機器なり新しいシステムというのが思うほど進んでいないのが現状だと思います。
ただ、議員が先ほどご提案ありましたように、例えばこの議会の議場に出席をいただいておる議員の皆さんや当局側、それから、議会の事務局が扱いますさまざまな文書がペーパーレスするのにはどういうシステムが要って、どのぐらいの費用がかかるかのことぐらいは情報係で試算ができれば一遍させてみたいと思います。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 橘秀太郎君。
◎橘秀太郎(3番) 試算をしてみたいと思うという答弁がありましたけども、全国の自治体でも、割とペーパーレス化というのを進めているところも、数は少ないですけど、まだ統計では1割程度と言われているんですけども、逆に言えば1割あるわけです。1割ぐらい、違いますか。あるそうです。いろんなところでされているということで、おそらく導入しているところは試算をしてやっていると思いますので、そういうところも参考にできるんじゃないかなと思います。
一方、ペーパーレス化ということに関して言えば、デメリットももちろんあるわけです。まず一番先に考えられるのが、おそらく後ろにおられる議員、聞いておられる方々もそうだと思うんですけども、人的な面だと思います。使う方が操作できなければ全く用を足さないわけです。機械を与えられても使えないでは、全く効率的になるどころか非効率になるわけで、その辺も、やっぱり議員の中でもパソコンとかタブレットを普段から使っておられる方とそうでない方がいらっしゃる現状がありますし、人によって例えば習熟度が異なることもあると思います。
いろんな先進地の事例、そういうペーパーレス化を進めているところの事例を聞きますと、割とパソコンだと難しいけども、タブレットだと簡単だとかというのはよく聞きます。割と今まで使ったことがない方でも、何回かその講習を受けることによってその点はある程度使えるようになるというのはお聞きしております。
また、ペーパーレス化というので情報やデータを扱うわけですけども、情報やデータを扱う上で一番気になるところが、真実性の担保といいますか、この文書が本当に合っているのかどうか、改ざんされてないのかどうかとかというのもあると思います。情報データというのは、つながればつながるほど、広がれば広がるほど危険性がどんどん広がっていくと思います。つまり、セキュリティーのレベルが落ちるといいますか、広がれば広がるほどセキュリティーレベルは落ちてくると思います。
情報漏えいとか改ざんとか不正使用とかの問題はありますけども、導入している事例から聞きますと、そのようなことも割とアプリだとかいろいろなものを導入することによってそういう心配も少ないというふうに聞いております。
なので、経費や労務の軽減はもちろんですけども、私が一番いいと思うこのペーパーレス化の利点というのは、行政もそうですし、議員のほうで、使ってどんどん情報を効率的に処理することによって議会の活性化につながると思うからですけども、そういう点でどうでしょう。余り多分検討されたことがないとは思うんですけども、今後検討に値すると思うんですけども、町長、どのようにお考えでしょうか。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 議員のご提案のように、まず議会もできることはということであれば、例えば全員協議会なり議運の皆さんでもんでいただいて、例えば通告はペーパーレスでいこうとか、そういうふうな提案をしていただければ、それに当局として対応できるのかどうか。ただ、ペーパーレスといっても、文書として残していかなければならないものも当然たくさんございます。請願書なんかは、書というぐらいですから何らかの文書が必要でしょうし、予算書につきましても、例えばペーパーレスで予算書は全部パソコンやタブレットで閲覧するというようなことが本当に可能なのかどうか。例えば傍聴の皆さんに対する議会資料はどういうふうにするのかということも考えますと、ペーパーも要る、タブレットも要る。両方要るんじゃ経費の削減にもなりませんし、そういうことに住民の皆さんが対応していただくなり、議会の皆さんが、じゃ、まず1段階として、議会への質問の通告はペーパーレスでやろう、あるいは、その回答についてもペーパーレスでしてもらうように当局側に検討するように申し出があれば、そういうことが対応できるのであれば、少しずつでもそういう方向にできることは相談の上にさせていただきたいと思いますけども、現実にはなかなか難しいんじゃないかな。先ほどの会議の例を申し上げるまでもなく、情報の機器やシステムは日進月歩で進んでおっても、現実にそういうことにならない部分もたくさんございますから、非常にそういうところに苦慮しておるところでございますけども、議会の側から橘議員が中心になって、何らかの改善でペーパーレスが進むような提案があれば、町としては検討させていただきます。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 橘秀太郎君。
◎橘秀太郎(3番) 私も100%、文書を電子化すればいいとは思っておりません。紙ベースのものが必ず必要になってくると思いますし、紙の利点というのもありますから、その点は全部ではなくて例えば半分だとか、6割、7割だとかという点でペーパーレス化を進めていけばなと思っております。
全国的にそういう流れもできておりますし、昨年5月には、政府でも世界最先端IT国家創造宣言というのが閣議決定されました。その中でも、地方自治体においてもペーパーレス化の推進をしていくという項目が明記されております。なので、今後、そのような方向にどんどんなっていくと思うんです。
先ほどもちょっと言いましたけども、今年2月の全国的な調査では、全国1,500余りの自治体の調査で8割ぐらいの自治体でペーパーレス化の検討すらいまだなされてないというアンケート結果が出ております。というのは、やっぱり8割検討すらできてないということは、やはり二の足を踏んでいるというか、一歩踏み出せてないのが自治体の現状だと思います。なので、いかにセキュリティーレベルを落とすことなく住民サービスの向上とか、行政側、議員の向上につなげていくかというのは、今後課題とはなってくるとは思いますけども、例えば一昨年でしたか、おととしかな、新温泉町でもおそらくペーパーレス化、タブレット導入の検討がなされていたというのは聞きましたけども、途中で頓挫してしまいました。なので、県内でも幾つかの自治体はこのペーパーレス化というか、タブレット導入は進んでいるわけですけども、但馬においては、まだまだどこも導入されてないのが現状です。ですから、今こそ、先ほど同僚議員の話でもありましたけども、ほかがやってないことを先にすることが僕は大事なんじゃないかと思います。それは必要じゃないことをするんじゃなくて、必要なことをやっていくのが大事なんだと思っておるので、必要なことでほかがまだまだできてないところをほかに先んじてやること、これが僕は大事なんじゃないかなと思っております。その点、ちょっと町長のお考えを聞きたいと思います。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) たくさんの自治体がまだまだ検討すらしてないというそのうちの1つだと思いますけども、先ほど申しましたように、本当に実行ができるのかどうかも含めて優位な対応ができるのかどうかについて、まず、どこかの部門、先ほどは議会と申しましたけども、何らかの部分について例えばペーパーレスができるとするならば、検討をさせていただきたいと思います。
まず情報係にこの議会のシステムでそういうことが可能かどうか。通告あるいは予算書や議会にかかわるどのような文書やペーパーがあるのかも含めて、そういうものが進んだ場合に、例えば、ただ一方では、紙にかわるものをこの議場に持ち込むかどうかの話も出てこようかと思いますし、先ほど申しました傍聴の皆さんへの資料提供をどうするのかというようなことも出てこようと思いますから、少し時間をいただければ、概算なりネックになる部分と実現可能な部分の整理ぐらいはそんなに時間がかからずにできると思いますから、私から情報係に一遍尋ねてみたいと思います。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 橘秀太郎君。
◎橘秀太郎(3番) それでは、2問目に移りたいと思います。
2問目は農業振興についてでございます。長年農業に携わってこられた町長に、私が質問するのは釈迦に説法するようで本当に気が引けるんですけども、あえて農業振興についてお聞きしたいと思います。と申しますのも、日本をはじめ先進国では人口減少局面に入っておりますけども、インドとか途上国、新興国ではまだまだ人口増加しておりまして、また、2050年には90億人に地球の人口は達するという、そのような世界的な食料需要の増大が予想される中で、日本では、香美町では、耕作放棄地、農業従事者の高齢化、担い手不足に見られるように農村部の衰退の方向で、どんどん衰退のほうに向いているのが現状だと思います。
そこで、香美町において一次産業は主要な産業であるにもかかわらず、農業における後継者育成、収入増など、まだまだ課題は多いと考えますが、今後の香美町の農業についての町長の所見を問うものでございます。また、近年のなしおとめをはじめとする香住産の梨についての町長の所見をお伺いいたします。
◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁求めます。
町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) それでは、橘議員の2問目でございます。
香美町の基盤産業は、第一次産業、農林水産業であり、水稲や野菜の栽培、但馬牛の飼育、二十世紀梨などの果樹栽培、これらは農家の生活を支えるだけでなく、農業、農村としての地域の景観形成や町全体の観光振興にとっても非常に重要な役割を担っております。
しかし、議員のご指摘のとおり、昨今の農業を取り巻く情勢は大変厳しく、農業従事者の高齢化や担い手不足、農産物価格の低迷などさまざまな背景から生じる農地の荒廃や遊休地化が急速に進み、そのことが地域の農業生産力を衰退させております。
香美町では、これまでから中山間地域等直接支払交付金や多面的機能支払事業交付金など、国県の支援制度を活用しながら、担い手、専業農家の育成と兼業農家が持続的に営農を継続できるよう支援を行ってまいりましたが、今後は、より一層香美町の風土や自然条件、条件不利な地形条件等に合った施策を展開していく必要があると考えております。
山間高冷地の気候が育んだ村岡米、Sランクのコシヒカリなど消費者から高く評価される食味値の高い有機米や美方大納言小豆など、市場性の高い作目の栽培推進、日本一の肉質を誇る但馬牛、飼養規模の拡大など香美町が持つすぐれた農業資源の価値を最大限に生かす施策を進めていかなければなりません。
中でも、香住区においては、議員ご指摘の二十世紀梨やなしおとめ等、果樹生産の拡大が一つの柱になります。寺川議員への答弁とも重複いたしますが、平成27年に兵庫県が新たに育成した新品種なしおとめにつきましては、二十世紀よりも糖度が高く、食感は洋梨のようにまろやかで香りも高い上に、中心部分が小さく可食部が大きいなど大変すぐれた品種でございます。収穫時期が8月中旬と二十世紀よりも早いため、出荷作業の分散化も図られ、梨生産農家の労力軽減や経営安定、生産規模拡大にもつながるものと思い、大いに期待をしております。
このなしおとめを、昨年8月、JR京都駅地下の伊勢丹百貨店、野菜、果物専門の八百一で試験的に販売いたしました。今年も同様に、京都伊勢丹の八百一、豊岡のJAたじまファーマーズマーケット、たじまんま等で本格販売したところ、消費者の皆さんから予想以上の好評をいただいたところでございます。なしおとめの生産量は、現在のところ1トン程度とまだまだ非常に少ない状況ではありますが、町内の若手梨生産者の皆さんも新品種に期待し、今後、栽培の拡大が進められるものと考えております。
新品種の生みの親である兵庫県においても、豊岡農林事務所が高接ぎの助成制度を設けるとともに、新温泉農業改良普及センターでは、栽培技術の巡回指導を行い、JAたじま香住営農生活センターも出荷用化粧箱やPR資材を作成するなど、二十世紀に続く新しい梨の
ブランド化に向けて、関係者が一生懸命に取り組みを進めております。
香住の梨生産は近年衰退の状況にございますが、この新品種なしおとめの誕生を起爆剤として、時代に合ったニューフルーツ消費者、特に女性に選ばれる新しい香住の果樹の生産拡大を進め、香美町農業振興の柱として育て上げていきたいと考えております。
香美町が事務局を担う兵庫県梨振興協議会が中心となって、但馬2市2町に栽培面積を広げていくとともに、その構成団体であるJAたじまや新温泉農業改良普及センター、香住果樹園芸組合、梨生産者等が一丸となって連携しながら新品種なしおとめの
ブランド化を図ってまいります。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。
橘秀太郎君。
◎橘秀太郎(3番) 先ほど同僚議員の質問でもありました。その中でも、町長は、僕は最初、農業振興、担い手不足とかを高齢化等の問題を考えたときに、全国的にそうだとは思うんですけども、しっかり農業自体で稼ぐことができればこの問題は少しでも解決するんじゃないかなと思っておりまして、そこで、なしおとめ、ここにもなしおとめと書いたんですけども、板仕野米とかもそうなんですけども、しっかりとしたA級食材、S級食材を高く買っていただくということを町として進めていけば僕はいいんじゃないかなと最初は考えておりましたが、先ほど、町長の答弁の中で、高く売れる梨は本当にごく一部なんだという答弁がございました。それを聞いて、確かにそうだなというのは本当に感じました。というのも、先日、私も町の梨の農家から梨を毎年買うんですけども、今年も贈答用と規格外のものと両方何個か買ったんですけども、そのときに、その農家の方が言われたのが、規格外を買っていただくのはすごいありがたいと言われました。
先ほど、町長の答弁でも、規格外の底上げというか、大部分の安くなっている、本当に高いのは別として、規格外のものがどれだけ高く売れるのかが割と肝になってくるんだというような内容の答弁があったと思うんですけども、それは本当にそうだなというのをそれを聞いて思いました。では、どうすれば規格外が高くなるのかなというのをちょっと考えたときに、やはりその規格外を高く購入してもらおうと思えば、ごく一部でも
ブランド化というか香美町の梨はおいしいんだと、高いんだと、
ブランド化されているんだというのを全面に押し出すことによって、それと形や大きさは規格から外れるけども、味は香美町産の
ブランド化されている梨と一緒なんだということを全面に押し出していけば、僕は本当にその規格外の梨も底上げして高く売れるんじゃないかなと思ったんですけども、その点、町長、どうでしょうか。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 梨づくりの家庭に生まれておりますから、話し出すと長くなる。先ほども申しましたように、まずは営農指導の観点からできるだけ規格外をつくらない生産方式で技術を高めるというのが我々や農協に課せられた使命だと思います。これは、普及センターの職員の皆さんや技術を向上させてできるだけ秀品の率を高める。全体の中の6割、7割が秀品だったら、やっぱり売れる筋も高値が安定しますから、底上げが図れて全体的に梨の価格が高値で推移するというようなこともありますけども、やはりそれぞれ何十軒、昔は何百軒もあった梨づくり、平均値ぐらいの梨を安定的につくる。その代わり大量生産のうちは平均単価が落ちてもそれで生活ができるというような状況がございましたけど、今では、先ほど申しましたようにピークの8分の1とか、そんな状況でもそんな昔と値段が変わらないような梨の値段ですから、議員がおっしゃいますように、もうからない梨づくりはやめるうちが出てきた。だけども、面積が減ってきても安定的に技術があって、例えば隼人の1町歩ぐらいつくられとるおうちが何軒かありますけども、梨の生産の技術レベルも高いから平均的なできもいい。おまけに大量につくっておられたら、それこそ本当に子供たちを大学に、梨づくりの生活の基盤の中でずっとそういう生活をなさってきて、高収入のうちは、見てみますと、やっぱり息子さんが代を引き継いで今もお父さんと一緒になって梨をつくっておられる。
やっぱり技術の向上とか、生産面積ですとか労働条件とか、梨山であったり梨畑であったり平地での栽培で労力が軽減できるところは被袋数もようけとれますし、さまざまな要因があって、ただ、相対的に言えるのはもうからないから続かないんだと思います。それは、私たちもそういう思いがいたしました。ずっと昔は、うちらでも4カ所からの梨畑を1町何反もつくっておりまして、袋かけ時期にはさまざまなところから泊まりがけで袋かけの人夫の高校生とかが泊まっていかれたのを小さいときによく覚えておりますけども、今はそういう時代ではありません。
先ほども申しましたように、なしおとめのことにつきましても、今は伊勢丹で売ったとか、たじまんまで売ったとかいってもしょせんまだ生産高は1トンほどでございますから、1トンの梨なんて、人気が出てお客さんが求めるときには品物がないというような状況ですから、役場として今課長にも申し上げておりますのは、まずは香美町としてなしおとめの生産を拡大すること。ただ、生産を拡大すると申しましても、50軒の梨農家にお願いするわけでございますから、その分二十世紀の生産が減るというふうに考えなければなりませんし、新たにこれから梨づくりをされるような方々ができるような環境整備というのは、20年前もから、我々が議員になった当時から平地への移行というのを竹中町長の時代にも計画をなさった時期もありましたけども、実現に至っておりません。そういうことを計画するまでに梨の生産者がどんどん減ってきたのが現状でございますから、そういうことをどのようにしてクリアするのかという今基点になっておるのがなしおとめの生産振興だというふうに捉えております。現行の中で二十世紀からなしおとめに移行するなり、その分は梨山を増やしていただくというようなことが本当に可能なのかというと、なかなか難しい面があると思いますので、より高単価で売れる生産単価の高い梨の技術力を普及所やなんかと一緒になって協働して、農業生産者の皆さんにも身につけていただく。
ただ、この間も生産者の皆さんとなしおとめの話をしましたら、非常につくりにくいということを言っておられましたし、今までの長果枝とか短果枝とか梨栽培でのさまざまな技術がありますけども、二十世紀とは全然違う梨の品種ですから、花芽がつかない、生産量が増えない、こういうことも聞いておりますから、絵に描いた餅のように、我々が思っておるように生産拡大が進まないとするならば、さらに町としてどういう支援が必要なのか、これから農林水産課と一緒になって検討してまいりたいと思います。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 橘秀太郎君。
◎橘秀太郎(3番) 高品質のなしおとめだとかというのに、僕、かなり可能性を感じたのは、先日、東京に行ったときに、あるお店に入ったときに、多分皆様もご存知のような高いフルーツを売っているところなんですけども、2玉たしか4,500円とか、6つ入って、店の名前は言わんほうがいいと思うんですけど、そういう梨も見ました。なので、本当にそういう
ブランド化された梨って本当に高く売れるんだなというのを見たからそうやって思ったんですけども、そのなしおとめ、先ほど、なかなかつくりにくいんだという話がありましたけども、枝をつけ替えておそらく3年ぐらいしたら実がつくんですかね。なので、どんどん増やしていくのも時間がかかると思いますし、技術もこれからまだまだかかってくると思いますけども、行政がするところというのは、やはりそうやってもうけるところの実働はやっぱり民間にしていただくのはもちろんなんですけども、そこに対する環境整備というのは、やっぱり行政が手を出せるところかなと思いますので、そこに対する助けといいますか、町ができることというのは、町長も農水課とも、あと県とかも含めてどんどんもっと香住の梨が高く売れるようなことをしていただきたいなと思っております。
香美町のような中山間地域の多い地域の農業というのは、本当に他地域に比べて不利かもしれませんけども、例えば養父市の農業特区も中山間地域をどうにかしようという取り組みでなされておりますし、これからできることというのは、可能性として探っていける部分はあると思います。手間をかけて品質のいいものを収穫して、そして、何より、僕、農業者にこれから大事になってくるのは本当にもうけるというか、経営の視点をしっかりと取り入れて農業をしていくべきだと思っております。その結果、農耕地というのを維持するということにつながっていくと思うんですけども、また、それは農業者だけでできることじゃなくて、いろんな経営の視点を考えるということであれば、民間だとか行政だとかが本当に一体になってしなければいけないと思いますので、その点は、ぜひやっていただきたいなと思います。
また、香美町におきましては、香美町というか美方郡なんですけども、農業遺産の関係でも、美方郡の農業振興のチャンスになると私は考えております。農業遺産の可能性としては、私ども議員も10月に産業建設文教常任委員会で委員会視察にも農業遺産の関係のところに行く予定ですけども、
ブランド化の一助になるんじゃないかなと思っておりますので、その辺の農業遺産に関しての可能性というのは、町としてどのようにお考えなのかというのを町長にお伺いしたいと思います。
◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。
◎町長(浜上勇人) 農業遺産の関係につきましては、農協とともに協議会を立ち上げて、6月に申請書を出させていただきました。先日1次審査はパスしたということで連絡をいただきまして、東京に農林水産省の担当者にお礼に伺う予定にしておりましたけども、台風が来てそれも取りやめにさせていただきました。
ただ、これから現地調査も含めて次の審査がございますので、簡単ではない、まだハードルは高いと思っておりますけども、認定をされるとするなら、畜産部門では日本農業遺産では初めてでございますから、一番最初の畜産部門として美方郡産の但馬牛が日本農業遺産、そして世界農業遺産に認定されるということには大きな意義がございますので、それに向けて農協とともに協議会のメンバーの皆さんの協力を得ながら、認定に向けてしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。また、現地視察も予定をされておりますので、そういうところにも私も同行させていただきたいというふうに思います。本当に千載一遇のチャンスというふうに思いますけども、ただ、それでもって畜産振興が図れるというものではないと思いますから、それを糧にこれから町として畜産振興にどう取り組んでいくかが一番の課題だと思います。
いずれにしても、先ほどの梨や米、さまざまな町の特産農作物、新しく農業共済につきましても収入保険制度というものが立ち上がりましたので、例えば大規模農家のおうちは青色申告されておりますから、今までだったら単収を補填する共済の制度でしたけども、今度は、その農家の収入全体をカバーをするということでございますから、病気になられたりけがをなさったりされても、あるいは市場価格の大幅な下落によってその農家が得る収入が極端に下がった場合には、その分について補填をする制度、大きなものができましたので、そういうことも活用しながら農業専従で頑張っていただく農家を町としても力いっぱい支援していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◎議長(上田勝幸) 橘秀太郎君。
◎橘秀太郎(3番) 私も常々本当に思っているのは、香美町ですべきことは産業振興と人材育成だと常々思っております。町は、将来のために人材をしっかりと育成すると。これは教育が主なところになるとは思うんですけども、それによって育った優秀な子供たちが帰ってきて産業を支えていく。これが本当にこの香美町であるべき姿だと思っております。
農業をはじめとする一次産業は、香美町の重要な産業だと本当に思っております。先ほど同僚議員からも一次産業、二次産業、三次産業、各産業のバランスが大事なんだという言葉もありました。まさに本当にそうだなと思うところであるんですけども、本当に町の行政とか民間が一体となって町の活性化というのに進んでいくと。これが本当に香美町の将来につながっていくと思いますので、その点、私の考えを述べて、私の一般質問を終わりたいと思います。
◎議長(上田勝幸) 以上で橘秀太郎君の一般質問を終わります。
お諮りいたします。
以上で本日の日程は全て終了いたしました。
本日はこれにて散会いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
(「異議なし」の声あり)
◎議長(上田勝幸) 異議なしと認めます。
よって、本日はこれにて散会することに決定いたしました。
次の本会議は明日9月12日水曜日午前9時30分より再開いたします。
本日は大変ご苦労さまでした。
午後4時25分 散会
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