加古川市議会 > 2020-09-09 >
令和 2年第5回定例会(第2号 9月 9日)

  • 空き家(/)
ツイート シェア
  1. 加古川市議会 2020-09-09
    令和 2年第5回定例会(第2号 9月 9日)


    取得元: 加古川市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-01
    令和 2年第5回定例会(第2号 9月 9日)            令和2年第5回加古川市議会(定例会)議事日程                            (第2号)                                 令和2年9月9日                               午前9時30分 開議 第 1 会議録署名議員の指名 第 2 諸 報 告  (1) 議員出席状況  (2) そ の 他 第 3 代 表 質 問      玉川 英樹 議員 志政加古川      稲次  誠 議員 かこがわ市民クラブ      中村 亮太 議員 創政会      岸本 建樹 議員 日本共産党加古川市議会議員団 第 4 一 般 質 問      立花 俊治 議員 (一括方式)      藤原 繁樹 議員 (一問一答方式)      渡辺 征爾 議員 (一括方式)
                    会議に出席した議員(31名)         1番  岸 本 建 樹       16番  鍔 木 良 子         2番  立 花 俊 治       17番  柘 植 厚 人         3番  岡 田 妙 子       18番  落 合   誠         4番  野 村 明 広       19番  山 本 一 郎         5番  山 本 賢 吾       20番  渡 辺 征 爾         6番  中 村 亮 太       21番  村 上 孝 義         7番  桃 井 祥 子       22番  西 村 雅 文         8番  白 石 信 一       23番  松 本 裕 之         9番  大 野 恭 平       24番  玉 川 英 樹        10番  織 田 正 樹       25番  木 谷 万 里        11番  藤 原 繁 樹       26番  小 林 直 樹        12番  井 上 恭 子       27番  相 良 大 悟        13番  谷   真 康       28番  森 田 俊 和        14番  稲 次   誠       29番  原 田 幸 廣        15番  高 木 英 里       30番  井 上 隆 司                           31番  神 吉 耕 藏                   会議に欠席した議員       な   し                  議事に関係した事務局職員     議会事務局長 石 見 安 平   議会事務局次長  二 川 裕 之     議事総務課長 河 村 孝 弘   議事総務課副課長 松 田 千 夏                 会議に出席した委員及び職員  ┌─────────────┬───────┬─────────────┬───────┐  │    職  名     │ 氏  名  │    職  名     │ 氏  名  │  ├─────────────┼───────┼─────────────┼───────┤  │市長           │岡 田 康 裕│副市長          │川 西 三 良│  ├─────────────┼───────┼─────────────┼───────┤  │副市長          │守 安 邦 弘│上下水道事業管理者    │井 手 秀 司│  ├─────────────┼───────┼─────────────┼───────┤  │企画部長         │井ノ口 淳 一│総務部長         │平 田 喜 昭│  ├─────────────┼───────┼─────────────┼───────┤  │税務部長         │北 村   順│協働推進部長       │稲 垣 雅 則│  ├─────────────┼───────┼─────────────┼───────┤  │産業経済部長       │小 野 享 平│福祉部長         │井 部 浩 司│  ├─────────────┼───────┼─────────────┼───────┤  │こども部長        │玉 野 彰 一│建設部長         │東 保 弘 一│  ├─────────────┼───────┼─────────────┼───────┤  │都市計画部長       │中 田 直 文│教育長          │小 南 克 己│  ├─────────────┼───────┼─────────────┼───────┤  │教育総務部長       │高 井 正 人│教育指導部長       │山 本 照 久│  └─────────────┴───────┴─────────────┴───────┘                  開         議                                (午前 9時30分) ○議長(木谷万里)   ただいまから、令和2年第5回加古川市議会定例会を再開します。  これより、本日の会議を開きます。  直ちに日程に入ります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――    ◎日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(木谷万里)   日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、藤原繁樹議員及び井上恭子議員を指名します。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――    ◎日程第2 諸報告 ○議長(木谷万里)   日程第2、諸報告を行います。  事務局から議員出席状況等を報告します。 ○議事総務課副課長(松田千夏)   議員出席状況を報告します。議員定数31名、現在数31名、本日の出席現在数は31名であります。  以上で報告を終わります。 ○議長(木谷万里)   事務局からの報告は終わりました。  以上で諸報告を終わります。  なお、産業経済部長から9月7日の議案質疑において、岸本議員への答弁におけるみとろフルーツパーク管理運営費用についてのうち、「年間約3,000万円ほど高くなる」を「年間300万円ほど高くなる」に訂正したい旨の申出がありましたので、これを許可したことを報告します。  しばらくの間、休憩します。  なお、再開後は既に届出いただいている約半数の出席でお願いします。再開は午前9時40分とします。                 (休憩 午前 9時32分)                 (再開 午前 9時40分) ○議長(木谷万里)   休憩前に引き続き、会議を開きます。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――    ◎日程第3 代表質問 ○議長(木谷万里)   日程第3、代表質問を行います。  代表質問は、通告に基づき、順次質問を許可します。  玉川英樹議員。 ○(玉川英樹議員) (登壇)   皆さん、おはようございます。志政加古川の玉川でございます。通告に基づきまして、随時質問をさせていただきます。  まず大項目1点目でございます。「新型コロナウイルス感染症対策について」であります。  新型コロナウイルス感染症による影響で様々な分野で深刻な状況がもたらされています。特に、経済に対する影響はさらに広がることが懸念されます。今後は、感染症を抑える対策と経済対策を両立させる方法を模索していかなければならないと考えます。  本市においては、これまで緊急対策として様々な支援事業を展開してきました。例えば、国の特別定額給付金の支給事業において、加古川市版オンライン申請など、全国から注目される仕組みを構築されたことは高く評価しています。我々議会としても市長との意見交換の中で、様々な提言をさせていただきました。広報かこがわ6月号によりますと、緊急対策として総額約277億5,000万円、市単独の支援事業約7億5,000万円となっています。また9月補正では、子ども・子育て応援図書カード配布事業緊急経済対策市内店舗応援事業など、さらに対策を進めているところであります。
     小項目1、「市単独の新型コロナウイルス感染症対策について」。  市単独の支援事業について、主に何に重点を置かれたのか、現段階での成果と課題、市民の反響についてご所見をお伺いします。  小項目2点目、「各支援事業の市民への周知について」でございます。  各支援事業の市民への周知についてお伺いします。市の責務として、緊急事態の際には市民にいち早く情報をお知らせする必要があります。各支援事業については、広報かこがわやホームページ折り込みチラシ等で周知されていましたが、今回の周知に当たり工夫された点があればお答えください。市民への周知方法についての評価と今後さらに発信力を高めるための方策についてのご所見もお伺いします。全戸配布されたクーポン券については、一部届いていない地域もあったと聞いております。ポスティングの問題点と改善策についてもお答えください。  小項目3点目、「生活困窮者等の支援について」でございます。  市はこれまで様々なコロナ対策を展開されてきましたが、新型コロナ感染症の影響で生活が立ち行かなくなった市民の方にこそ集中的な支援が必要です。全国的に見れば、経済苦による自殺者が増えていることも伝えられています。また、学校の休校やステイホームで家庭間のトラブル、虐待やDVの問題が増加しているという報道もあります。こういった急激な生活困窮や家庭問題について、その実態とその対応についてお尋ねいたします。  大項目2点目、「新型コロナウイルスの影響を受ける次年度の市税収入の見込みと予算編成について」でございます。  通常の年であれば、そろそろ次年度の予算編成に取りかかる時期に入ります。新型コロナウイルスの感染の収束が見通せない中で、次年度の市税収入の見込みと予算編成についてどう取り組むのかも含めてご所見をお伺いします。  大項目3、「学校園における新型コロナウイルス感染症対策について」お尋ねいたします。  小項目1、「学校教育の進捗状況について」でございます。  新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、ウイズコロナと呼ばれる新しい生活様式での学びの保障と感染予防対策は、保護者にとって最も関心のあるところです。長期にわたる休校や夏休みの短縮による熱中症対策を講じながらの登校など、児童生徒の心身の影響と学びの保障についての現状と課題についてお伺いします。また、このような非常事態の中での学校教育には保護者の協力が必要不可欠です。保護者との協力体制についてご所見をお伺いします。さらに、GIGAスクール構想の整備状況についてもお尋ねいたします。  小項目2、「体験学習や部活動について」でございます。  学習時間の確保のため、運動会や体育祭、音楽会の中止についてはやむを得ないと考えますが、体験学習や部活動の現状についてお答えください。  小項目3、「欠席児童生徒の対応について」でございます。  新型コロナウイルス感染防止対策の不安から、欠席する児童生徒は何人いるのでしょうか。欠席児童生徒に対する学びの保障と心身の状況把握と対応についてお答えください。  小項目4、「教職員の負担軽減について」でございます。  新型コロナウイルス感染防止の衛生対策など、教職員の業務量はさらに増加しているのではないでしょうか。教育現場の教職員の心身の状況の把握と対策、業務の負担軽減のためのスクールサポートスタッフ学習指導員の確保状況とその対応についてお答えください。  以上で壇上での質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   玉川英樹議員の質問は終わりました。  答弁を求めます。  市長。 ○市長(岡田康裕) (登壇)   おはようございます。それでは、志政加古川を代表しての玉川議員さんのご質問に対しまして答弁させていただきます。  「新型コロナウイルス感染症対策について」の項目のうち、「市単独の新型コロナウイルス感染症対策について」の項目ですが、市単独の支援事業につきましては緊急事態宣言下で最初に議決をいただいた補正予算では、国や県が実施している対策では対応し切れない部分に関し、市民の皆様の生活を守るということを第一にスピード感をもって情報収集をし、学生をはじめ市民の皆様お一人お一人から小売業、飲食店に至るまでの施策を幅広く展開してまいりました。その後の補正予算では、主に感染症対策等を講じさせていただき、そしてこのたびの補正予算におきましては地域商業の活性化と市民生活の支援として、緊急経済対策市内店舗応援事業等をお諮りしているところです。事業実施に当たっては、手続などが煩雑にならず、即時の対策が取れるように留意をしております。  現段階での成果といたしましては、議員の皆様のご理解の下、例外的な時期に補正予算をお認めいただいて、時期を捉えての感染症対策や支援事業を行うことができました。課題といたしましては、財源の確保が挙げられようかと思いますが、秋から冬にかけて第三波も懸念されることから、地域経済や市民生活の状況を注視しながら適切に対応してまいりたいと考えております。市民の皆様や事業者の皆様からは感謝の言葉をいただくと同時に、まだ十分ではないとのご意見もいただいております。引き続き、皆様の声に耳を傾け、今後の対策等を検討していきたいと考えております。  次に、「各支援事業の市民への周知について」ですが、各支援事業につきましては市ホームページの更新、報道機関へのプレスリリースと同時にLINE、ツイッター、フェイスブックといったSNSを活用していち早く情報発信をしてまいりました。また、紙媒体においても幅広い層の方に早く情報をお伝えするために、新聞折り込みチラシを活用するとともに広報かこがわにも掲載し、繰り返し発信をすることで周知に努めました。さらに、市ホームページでは各支援情報をまとめたページを作成することで利便性を高めるとともに、トップページからも容易に新型コロナウイルス関連の情報に到達できるようアイコンを配置しております。今後も様々な媒体を用い、それぞれの特性を生かしながら積極的な広報に努めてまいります。  クーポン券の配布につきましては、今回は迅速な事業の実施やコスト面などを検討しましてポスティング方式を採用いたしました。問題点としてポストの位置が分かりづらい、また新たに開発された団地を把握できていないことなどが挙げられますが、今回、届いていないと連絡を受けた方には個別で対応いたしました。今後も市民の皆様への周知については、提供すべき内容や状況に応じて最適な方法を選択し、実施をしていきたいと考えております。  次に、「生活困窮者等の支援について」ですが、本市における生活困窮者の相談窓口であるくらしサポートでの新規相談件数は前年同月比で4月が4.2倍、5月が3.8倍に増加しました。また、住宅確保給付金の支給実績も昨年は延べ5件であったのが7月末現在で延べ232件に達しています。ただ、特別定額給付金の支給もあって6、7月の相談件数は前年同月比の1.5倍程度に落ち着きを見せています。しかしながら、コロナ禍がこのまま続けば新たな住居確保給付金や貸付けの申請につながる可能性も高いと認識しており、引き続き、生活困窮者への手厚い支援が必要だと考えております。  次に、家庭問題への対応ですが、学校の休校期間中に児童生徒や保護者から寄せられた相談に対しては教育委員会と連携し、個々の状況に応じ適切に対応しております。また、児童虐待の状況については、4月から7月までの児童虐待の通告件数が前年度より29件増の366件となっています。コロナの影響を受けて、顕著に見られるのが通告者の変化であり、学校園や児童相談所からの通告が減少した一方で、家族や近隣住民、警察等からの通告が大幅に増加しています。DVの相談件数も同時期で前年度より59件増の166件となっています。こうした相談に対しては、新型コロナウイルスの影響で訪問ができない中、電話相談の回数を増やすとともに関係機関との連携を以前に増して密にすることで、個別ケースに適切に対応してきました。依然として社会全体が新型コロナウイルスの甚大な影響を受けていることから、今後も引き続き関係機関と連携し、相談者に寄り添った支援に努めてまいりたいと考えております。  次に、「新型コロナウイルスの影響を受ける次年度の市税収入の見込みと予算編成について」のうち、「次年度の市税収入見込みと予算編成について」ですが、現時点において次年度の具体的な市税収入の見込みは算定できておりませんが、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の停滞や、それに伴う雇用状況の悪化等により個人市民税、法人市民税を中心に相当程度の落ち込みがあるものと考えております。このため、次年度の予算編成においては予算編成の指針となる国の地方財政計画の動向も慎重に見極めつつ、各種基金も活用する一方で既存事業の必要性を見直すことはもちろんのこと、新たな事業については有効性や市民満足度の向上の観点から優先順位をつけるなど、限られた財源を有効に活用し、市民生活の維持、充実を図ってまいります。また、新たな生活様式を取り入れた事業についても取り組んでまいりたいと考えております。  以上で、私からの答弁を終わらせていただき、教育委員会に係る事項につきましては教育長より答弁いたしますのでよろしくお願いいたします。 ○議長(木谷万里)   教育長。 ○教育長(小南克己)   「学校園における新型コロナウイルス感染症対策について」のうち、「学校教育の進捗状況について」ですが、本市におきましては、学校行事の削減やモジュール学習を行うことで授業時数の確保に取り組んできました。各校では、授業時数確保を急ぐあまり、理解が不十分なまま授業が進むことがないよう、一人一人の理解の状態を確認しながら進めております。その結果、2学期後半には例年と同様の進捗状況に戻る見込みとなっております。また、児童生徒の中には長期休業による生活習慣の乱れが見られる者もおります。家庭での生活に関係することであるため、保護者と連携し、その改善に取り組んでいるところです。  今後は、授業時数を確保するとともに、各校の状況に応じて児童会・生徒会を中心とする行事を実施するなど、児童生徒のモチベーションの維持や学校生活ならではの楽しみを感じられるように取り組んでまいります。また、保護者との協力体制についてですが、ホームページ等を活用した学校からの情報発信を小まめに行い、家庭での生活習慣や学習習慣が定着するよう、保護者からのお声がけをお願いしておるところです。さらに、保護者との連携を一層強め、児童生徒一人一人を大切にした新型コロナウイルス感染症予防対策を進めてまいります。  最後に、GIGAスクール構想の整備状況についてですが、児童生徒一人一人と教員に対してChromebookが3月中に配備をされる予定であり、現在、充電保管庫の設置に向けた準備を進めております。  次に、「体験学習や部活動について」ですが、今年度は授業時数確保のため、体験学習については小学5年生の自然学校及び中学2年生のトライやる・ウイークについては1日のみに短縮し、小学3年生の環境体験事業については1日以上で目的に沿った活動を実施することとしております。また部活動につきましては、現在、新型コロナウイルス感染症予防対策に加え、熱中症対策を取りながら通常の活動を行っております。対外試合については、活動場所の感染状況等を踏まえ、現在のところ近隣市町を中心に県内に限り実施をしております。  体験活動や部活動を楽しみにしている児童生徒も多く、人との交流、助け合いの心、挑戦し続ける姿勢など多くのことを学ぶ場でもあります。今年度は、実施回数や活動場所など制限のある中ではありますが、各校が工夫し、校内でできる企画を加えながら児童生徒にとって意義ある活動となるよう取り組んでまいります。  次に、「欠席児童生徒の対応について」ですが、本市におきましては現在、新型コロナウイルス感染の不安により欠席しているという児童生徒はおりません。しかしながら、学校再開当初の6月は欠席する児童生徒が18人おり、それらの児童生徒及び保護者に対して、感染症対策を丁寧に説明し、学校が安心できる場であることを伝えることで、6月中には解消いたしました。引き続き、当初休んでいた児童生徒につきましては必要な学習支援や不安なことへの相談など丁寧に支援してまいります。  次に、「教職員の負担軽減について」ですが、学校再開後は通常の業務に加え放課後の消毒作業など教職員の業務量は増加傾向にあると認識をしております。そこで、学校長へのアンケートを通して教職員の心身の状況の把握に努めるとともに、2学期からはスクールサポートスタッフ学習指導員の配置を進めております。現在、人員の確保については困難な状況ですが、スクールサポートスタッフは35校に配置し、感染予防に係る校舎内の換気や消毒作業、プリントの印刷や仕分等の事務補助に当たっております。また、学習指導員につきましては現在9校のみの配置にとどまっております。今後も教員養成課程のある大学への募集依頼やホームページ等での情報発信を継続し、一人でも多くの確保に努めてまいります。  以上で答弁を終わります。 ○議長(木谷万里)   玉川議員。 ○(玉川英樹議員)  おおむねご答弁いただきましてありがとうございます。まず大項目1点目の市のコロナ対策なんですけれども、我々としても考えれば考えるほどどうしたらいいのかなということで、この数か月恐らく市長もまた市の皆さんも同じ思いだったとは思うんです。その中でも、やはり市民の生命や財産を守っていかなければならないという責務がございますので、何らかの対応をもちろん講じていかなければならない非常に厳しい状況の中での判断だったと思うんです。  今回、もちろんコロナのことで市長にはぜひともこれまでやった対策についてしっかり検証していただいて、今後、進めていただきたいという思いがございまして、質問をさせていただきました。その中で広報の在り方で再度お尋ねしたいんですけれども、先ほど市長の得意分野であるSNSとかフェイスブックということで発信もした、それから紙面、チラシで発信したということなんですけど、我々いろいろ調査しますと、100%届くというのは無理だとは思うんですけど、届いてないとか聞いてないとか分からなかったとか知らなかったという声がありました。多くあったとは言えませんけれども、それについてもう一度どうだったか、改めて立ち返ってご所見をお伺いしたいと思います。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   広報の在り方につきましては、紙面も活用しSNSも一通り使わせていただいて、また報道機関の皆様にもいろいろと記事を書いていただいたり、出来得る限りの手段を尽くしてはきてるんですけれども、これは新型コロナの対策に限らずふだんからの市の広報においても課題なんですが、やはりなかなか関心を持って情報を取りにこようとしていただけてない方々が多いと思うんですけど、そういう方々にどうやってお伝えしていくかというのが依然として課題であるということを改めて今回も認識したところです。  そのような中で、近年は従来のやり方、SNS等に加えて、例えば一枚物の裏表の広告のようなものを新聞折り込みにさせていただいたりとか、このたびはポスティングというやり方にもあえて踏み込んでみたりとか、また、少しタイムラグがあるんですけれども、町内会加入率も高いまちですから回覧も利用させていただいたり、ありとあらゆるやり方を尽くしながら、重ねて重ねて、何とか隅々まで行き届くことを目指していきたいとは思ってるところです。 ○議長(木谷万里)   玉川議員。 ○(玉川英樹議員)  絞って少しだけ質問したいと思います。  今回もポスティングということなんですけれども、前回クーポン券においてポスティングで行いましたが、これが聞きますと結構知らなかった、そんなのあったのという声が多かったんです。そこの改善点ということでお答えはいただいたんですけど、もう一度ポスティングでいくということの必要性をお答え願えますか。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   ご指摘のポスティングを採用いたしましたのは、飲食店で使えるクーポン券をお配りするときにその手法を取ったわけですけれども、今、産業経済部のほうに確認いたしますと、実際に参加店舗のほうから換金の申請があった件数とかパーセンテージという意味では、予算からするとまだ非常に低い執行率のようでありますけれども、期日にまとめて提出してこられる飲食店さんもあるのではないかと思っていますし、また一番多く換金をされた店舗で500枚ほど換金されたところもあるようですから、これから使用期限が近づくにつれて、実際どれくらい利用されたかというのが分かってくるのかなと思っております。ただ、やはりポストの位置が分かりにくい等で最初の段階で届けられなかったところがありましたのも事実ですし、一通り期日を締め切ってどれくらい使用されたかというのを見ながら検証もできるのかなと思っております。  これからも補正予算等で、また、もし第三波と来ればなおのこと新型コロナの対策をいろいろやっていくことになると思いますから、こういった反応というか感触もその時々で確認しながら、内容に応じた適切な広報手段を使っていきたいなと思っています。 ○議長(木谷万里)   玉川議員。 ○(玉川英樹議員)  分かりました、よろしくお願いいたします。  その一方で、今回、緊急経済対策としてスマホとかを活用したポイント還元をされるということなんですけど、市長としてその狙いをどのようにお考えなのかお願いしたいと思います。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   このたびキャッシュレス決済を活用していただいた場合に、20%のプレミアムポイントを還元させていただくというキャンペーン期間を設けたいと思いまして、9月の補正予算の中に盛り込んでいるわけですけれども、やはり一つは市内の事業者の皆さん、これは飲食店に限らず市内の全ての事業者の皆さんが、恩恵を受けられる形で実行していきたいと思っております。また、これは同時に家計の応援にもつながり得るものだと思っております。  今、私たちも金融機関ですとかハローワークさんですとかいろんなところで情報収集もしておるんですけれども、当初、第一波の頃に危惧されたほどたくさんの倒産が出てたりとか、物すごい数の失業者が出ていらっしゃるという状況までは至ってないとは思っているんですけれども、ただやはり第二波が思わぬ早いタイミングで来たこともありまして、事業者の皆さんも第一波収束時に期待していた状況にはなってないんじゃないかと思います。無担保、無利子、無保証料の融資等で何とか持ちこたえて様子を見ていらっしゃる事業者の方、雇用調整助成金を使って耐えていらっしゃる方もいる中で、第三波の深刻度合いによっては、いよいよいろんな意味で大変な状況になる可能性もあると思っていますので、そのあたりはよく状況を注視しながら進んでいきたいと思っていますし、まずはこのポイント還元のキャンペーンで市内事業者の皆さんの売上げを何とか回復するようなことにつなげていけたらなと思っています。 ○議長(木谷万里)   玉川議員。 ○(玉川英樹議員)  分かりました、よろしくお願いいたします。  あと、先ほどの数字で相談件数こそあったんですけど、ただ幸いに自殺者が増えたとか、生活保護が急激に増えたということは私の手元の数字ではそんなにないんですけれども、このコロナの影響で生活困窮に陥ってる人たちに市としてどういう形で手を差し伸べていこうとされてるのか、もう一回その基本的な考え方をお願いしたいと思います。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   議会で予算をお認めいただいて、ここまでいろんな支援策を講じてきてるわけですけれども、やはり限られた財源ですので、市民の皆さん一律にさせていただく施策もあれば、ターゲットを絞ってやっていくべきものもあると思っております。  これまでの補正予算の中でもいろいろなものがあったんですが、例えば就学援助世帯の方々、養護学校の在籍世帯の方々に絞って支援をさせていただいた施策もございましたし、また第一波のさなかの補正予算では離職された方、10万円までという金額ではありますけれども職を失われて収入が途絶えられた方に向けて、お金を支給させていただく施策も講じてきたところです。常に、くらしサポート等で相談も受け付けておりますから、状況も見ながら必要に応じていろんな施策を重ねていきたいと思っています。 ○議長(木谷万里)   玉川議員。 ○(玉川英樹議員)  よろしくお願いいたします。  次に、幾つか学校関係の再質問をさせていただきたいと思うんですけれども、ウイズコロナという新しい生活様式の中で、兵庫県のフェーズが感染警戒期というレベルで対応しているところでございます。もちろん、子どもたちもコロナということでいろいろ大変な思いの中で学校生活を送っているということが推察されるんですけれども、その中で先ほど教育委員会としていろいろと手だてをしてるということでお答えはいただいたんですけれども、実際のところ対応によっては現場の先生方に負担があると聞いております。  最後の質問のところでスクールサポートスタッフがまだ35校、それから学習指導員が9校ということなんですけど、これについては早急に取り組むべきだと考えますが、もう一度その辺の対応策について教育長の思いをお願いしたいと思います。 ○議長(木谷万里)   教育長。 ○教育長(小南克己)   議員おっしゃるとおりでございます。やはり、教職員の負担を軽減するということと3か月間のブランクのあった子どもたちにきめ細やかな指導を行うためには、先ほど言っていただきました二つの新しい職種の定員を、何とか確保して拡充をしていきたいと考えております。  スクールサポートスタッフにつきましては、今まで学校での経験ということは特に必要ございませんので、幅広く求めることができます。現在、41校中35校ということでございますので、これについてはできる限り早く全ての学校に配置をしていきたいと考えております。一方、学習指導員につきましては教員の免許までは求めてはおりませんが、やはり教室に入っていただいてTT(チーム・ティーチング)をしながら、個別に一人一人の子どもたちの支援をしていくということでございますから、私どもが考えておりますのは教職免許を持っておる者、もしくは教職課程の大学生とか大学院生について焦点を当てて探しておるところでございます。  今年の教員採用試験も8月に終わりましたので、これから一定の時間的な余裕があるという学生も出てくると考えておりますので、この教職課程のある大学への募集を中心に、これについてもできる限り速やかに、41校の学校について配置をしていきたいと考えております。 ○議長(木谷万里)   玉川議員。 ○(玉川英樹議員)  ありがとうございます。大学生ということですけれども、これは具体的に募集のやり方として連携してる大学に直接にということですけど、もう少し広く考えますと、公募や新聞広告など広報で募集するということはないんですか。
    ○議長(木谷万里)   教育長。 ○教育長(小南克己)   そのあたりのことも今後考えていく必要があると思いますが、現在につきましては加古川市のホームページにおきまして広報活動を実施しております。あと、各学校でPTAの関係者とか学校に関連する地域の方々の中で教職の免許を持っておられたり家庭教師等の経験があるという方もいらっしゃいますので、それぞれの学校でも探していただくように各校長に依頼をしておるところでございます。 ○議長(木谷万里)   玉川議員。 ○(玉川英樹議員)  ありがとうございます。よろしくお願いしたいと思います。  あともう一点、体験学習と部活動の中でお答えいただいたんですけど、修学旅行に関してはお答えがなかったんですけれども、これについてはどのようにお考えでしょうか。 ○議長(木谷万里)   教育長。 ○教育長(小南克己)   加古川市教育委員会におきましては、当初より今年度については学校行事を絞って、できるだけ感染のおそれのあるもの、もしくは準備時間のかかるもの、運動会とか音楽会でございますが、については中止をしてきました。その中で一番大事なもの、一番子どもたちの心に残ると思われる修学旅行については、極力実施したいということで今進めております。  一番問題になりますのはやはりキャンセル料です。もし予定された日時にどうしても感染が拡大して行けないということになった場合に、誰がキャンセル料を負担するのかという問題もございます。このあたりについては、この前、市長のほうの定例記者会見の中でお話をいただきましたが、場合に応じてキャンセル料については公費で負担するということもお話をいただきましたので、現在保護者、それぞれの学校において、それぞれの中学校、小学校で実施ができるように例えば場所を変えるとか、場合によっては2泊のところを1泊にするとかそういう取組も検討しながら、できるだけ修学旅行を実施するという方向で検討いただいておる、全ての生徒たちが何らかの形で修学旅行を体験できるように、現在それぞれの学校で検討をいただいておるという状況でございます。 ○議長(木谷万里)   玉川議員。 ○(玉川英樹議員)  分かりました。教育委員会としては、修学旅行は大事な行事の一つであるから、できることなら行かせてあげたいというお気持ちで、それぞれの学校で検討いただくというような方法を取ったということで理解しておきます。  それでは最後になりますけれども、コロナ禍でまだまだ先が見えない状況は変わりません。これまでやってきた施策をしっかりと検証していただき、次の新たな一手に生かしてもらいたいと考えております。  政治は、効果と結果が最も大事だと考えます。さらに最小限の予算で最大の効果を上げることが求められると考えます。そのためには、誰もが分かりやすい施策をいかに力強く発信するかが鍵だと考えます。  今後ともどうぞよろしくお願い申し上げまして、代表質問とさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   理事者入替えのため、休憩します。                 (休憩 午前10時19分)                 (再開 午前10時20分) ○議長(木谷万里)   休憩前に引き続き、会議を開きます。  代表質問を続けます。  次に、稲次誠議員。 ○(稲次誠議員) (登壇)   皆さん、おはようございます。かこがわ市民クラブの稲次でございます。会派を代表し、通告に基づき順次質問をさせていただきます。  今年は市制70周年を迎え、市民とともに大きな喜びと未来の加古川市への希望を抱く機会でありました。しかし、新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威を振るう中で新年度を迎え、大きく日常が変わりました。そして今もなお、先行きが見えず不安を抱えている状況にあります。  この間、新型コロナウイルス感染症の影響により大変な状況になられた方々には、心よりお見舞いを申し上げます。また、市民の命と財産を守るため、昼夜問わずにご尽力いただいている医療従事者をはじめ行政の皆様、関係者の皆様には感謝申し上げます。  本市のみにかかわらず、現時点においてもコロナが与える今後の影響は予測がつかないところであります。本市においても様々な支援及び経済対策が行われているところでありますが、まだまだ足元の生活、そして今後の生活に対する不安を抱える市民も多いと思います。また、行政にとっても今後の行財政運営に対する課題が膨らんだものと考えます。  このような背景の下、加古川市の現状、そして今後についての考えをお伺いします。  大項目1、「行財政評価と今後の見通しについて」。  少子高齢化の進展、老朽化が進む施設の管理をはじめとする必要経費の増大により、経常収支比率は今決算においても過去最悪の94%と6年連続で90%を超え、当面、必要経費が減少することはないものと認識します。一方で、財政力指数の上昇及び実質公債費比率の低下、さらには基金の確保と健全な財政運営に努められており、これまでの行財政改革の成果とも言えますし、安全運転を行ってきた成果と一定の評価をいたします。しかし人口動態や市民満足度などを総じて見たとき、これをどう評価するのか。評価については社会の状況にもよりますし、一つの物差しで計れるものではなく非常に難しいところでありますが、以下、2点質問いたします。  小項目1、「令和元年度決算について」。  本市の一般会計予算においても平成28年度には800億円を超え、ほんの数年で900億円を超える状況となっています。社会情勢をはじめ、市が直面する課題、そして将来を見据えた結果であり、評価するところと反省するところは明確に示す必要があります。そこで、昨年度を振り返り、市長が見た行財政の評価を伺います。また、人口動態及び経常収支比率の改善に向けた評価についても伺います。  小項目2、「新型コロナウイルス感染症の影響による減収の見込みと財政運営について」。  コロナは言うまでもなく多くの市民、事業者に待ったなしの影響を与えています。こうした状況の下、本市も8月までに4回、一般会計において約300億円の増額補正を行っているところであります。財源として財政調整基金を約11億7,000万円、福祉コミュニティ基金から約3億8,000万円と基金を取り崩し、補正後の基金からの一般会計繰入総額は50億8,600万円となっています。  今年度、最終年度となる中期財政計画に示される目標に対して、各基金の令和元年度の決算状況から令和2年度の当初及び補正額を単純に差し引いた額で見ますと、財政調整基金で約36%の未達となります。福祉コミュニティ基金では、約1.7倍であり、その他基金についても目標を満たしている状況です。  今年度の予期せぬ補正について、福祉コミュニティ基金の取崩しについては、計画していた小中学校のICT環境の整備が前倒しとなったことが理由で、大きな影響は生じないと思います。しかし、財政調整基金については当初の予定と大きく変わったと認識しています。国の交付金を見越しての取崩しもあるかと思うのですが、まずは国の交付金等でどの程度基金が回復する見込みがあるのか、現時点での見通しを伺います。また、その結果を踏まえ、市が抱える今後の課題に対する影響をどのように考えているのかお伺いします。  大項目2、「アフターコロナを見据えた行政の方向性について」。  緊急事態宣言が発令された4月、国は人との接触を最低7割、極力8割減らすことを国民に求めるとともに、経済団体に対し、オフィスでの仕事は自宅で行う、やむを得ず出勤する際も7割は減らすよう在宅勤務をはじめとするテレワークを要請されました。これまでからテレワークを導入している、またこれから導入しようと取り組まれている企業がある一方、職種、業務的に対応できない、また機材やシステムの準備に間に合わず取り組めていない企業も多くありました。  このような状況において、国内民間企業のテレワークの導入件数の状況は、4月当初の20%前後から6月の時点で60%超と目標の7割減には届かないものの、一定のワークスタイルの改善が図られたことは民間の調査で示されています。市内の企業、事業者においても割合はそれぞれ異なるものの、目標に向け努力されたことと認識いたします。  そこで小項目1、「市役所における勤務形態の現状と変革について」。  先ほど民間企業のテレワークについて触れましたが、本市の取組について確認いたします。  本市においてもこのたびのコロナ対応では、市民サービスを確保するために庁舎機能が崩壊しないよう、また職員の衛生管理のためにも、分散出勤や在宅勤務をはじめとするテレワークでの対応が求められたと認識します。一方で、近年、行政の業務継続計画(BCP)にウェブ会議を活用した対応を盛り込まれている自治体が増えている状況にあり、本市としても大規模災害が発生し、緊急会議が必要となった場合において、登庁できない職員が生じることも想定し、環境整備が必要とされていたと認識します。  このたびの補正予算に庁内及び関連施設のネットワーク環境の整備についての予算が計上されているところですが、本庁舎における緊急事態宣言以降のテレワーク等の状況及び勤務形態について、どのような対応が図られたのでしょうか。また、現状におけるウェブ会議等の取組についてもお伺いいたします。併せて、職員のフレックスタイム制への取組についてもお伺いします。  小項目2、「市民サービス及び業務効率の向上のためのデジタル変革について」。  コロナにより浮き彫りにされた一つに、生産性の改善、デジタル化、持続可能性など過去から認識していたにもかかわらず積み残してきた課題があります。自治体として、この状況下においてコロナで浮き彫りにされた課題を正面から見詰め、変革へと突き進む必要があると考えます。変革に突き進む自治体とこれまでと同じように積み残した課題を見過ごす自治体とでは、数年後の競争力と課題を変えるための財政負担に格段の差が生じることが予測されます。ここでいう変革とは、デジタル変革のことを示します。  基本的な考えとして、ICT化とデジタル変革は混同されやすいのですが、ICT化は業務効率化や省人化といった組織の効率化を目的とし、業務を情報通信技術に代替することであり、業務本位の視点に立った概念、デジタル変革は住民サービスの向上を目的とし、テクノロジーを用いて新しい価値を創造することや仕組みを変えることであり、市民であり職員の視点に立った概念となっています。  例えば、ICT化の概念では、投開票作業を効率化・省人化するために電子投票システムを導入する。一方、デジタル変革の概念では、全ての住民の参政権を保障するために遠隔電子投票システムを導入するといった形になります。つまり、ICT化は数あるテクノロジーの一つであり、さらにテクノロジーは手段であって目的ではありません。よって、テクノロジーを導入することが目的となってはいけないこと、大切なことは、行政が抱えている課題を解決するための目的を明確にし、解決に向け何が必要かを整理した上で必要なテクノロジーを導入すること、そしてテクノロジーの導入により市民にどのような便益がもたらされるかにあります。テクノロジーの導入により、自治体内部の業務が効率化しようとも、結果的に市民の便益が低下するようであれば、ICT化と呼べてもデジタル変革とは言えないこととなります。本市においても、既にICTを活用した見守りカメラをはじめ様々なテクノロジーの導入により、市民の便益の向上に取り組まれているところであります。  一方で、現在の行政手続において文書主義の慣習により、自治体職員の多くの業務が紙資料に依存していることが、膨大な資料印刷のための残業など生産性の向上を阻害するだけでなく、離席の頻度を増やしています。また、文書保管の書庫スペースが必要になる上、執務室の狭隘化につながっているものと考えます。市民サービスへの影響として、昨今、窓口スペースにおけるプライバシーの保護が求められる中、十分なスペースが確保できていない状況にあります。テクノロジーの導入によるデジタル決裁等を進めることで、書類の保管スペースの削減を図ることができれば、市民のプライバシー保護につながり、市民の便益となります。そこで、本市における今後のデジタル変革への取組をどのように考えているのかお伺いします。  大項目3、「今後の加古川市にとってのアクセルポイントとブレーキポイントについて」。  大項目1、2で行財政状況の評価と見通し、そして本市が先進的に取り組むテクノロジーを活用した施策について確認させていただきました。先ほども触れましたが、経常収支比率については加古川市に限らずますます増大することは仕方がないと理解しています。改善に向けた要素として、人件費においては市の職員数も一定の改善が図られている現状において大きな改善は厳しく、人口の自然増についても限度があり、そうした中で今のサービスを低下させず改善を図ろうとすると、当然のことながら市税収入の増加に向けた取組が必要であることは言うまでもありません。もちろん、行政としてこれまでから行財政改革を進め、財源の確保と事業の整理に向け、日々尽力されているところであります。ただ、コロナの影響は大きく、どこの自治体にとっても予定どおり計画を進められる状況ではなく、新たな取組に足止めを強いられることも考えられます。逆に言えば、多少の負担を強いても、加古川市は特化した取組を推進することが市民満足度の向上や、他市を上回る魅力につながるのではないかと考えます。  様々な場面で、市の将来像に向けアクセルを踏み込むところとブレーキをかけるところのタイミングを想定すること、そして見極めることが求められ、今がそのときだと考えます。以上のことから2点質問いたします。  小項目1、「岡田市長が考える本市のアクセルポイントは」。  小項目2、「岡田市長が考える本市のブレーキポイントは」。  以上、2点お伺いします。  以上で壇上での質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   稲次誠議員の質問は終わりました。  答弁を求めます。  市長。 ○市長(岡田康裕) (登壇)   それでは、かこがわ市民クラブを代表しての稲次議員のご質問に対しまして答弁をさせていただきます。  「行財政評価と今後の見通しについて」のうち、「令和元年度決算について」ですが、一般会計の歳出では前年度を約64億円上回るものとなりました。増額の一番の要因といたしましては、全ての小学校及び中学校に空調設備を設置するとともに、学校給食センターの整備を進めたことなどにより教育費が前年度を約31億円上回ったことが挙げられます。このことにより、子どもたちの教育環境が大きく改善することができたものと考えております。  しかしながら、人口動態については若干の改善傾向は見られるものの、昨年度は1,323名の減少となっております。一方、財政構造の弾力性を判断する指標である経常収支比率は、市税や地方交付税などが増加したものの扶助費や公債費などが増加したため94.0%と前年度より0.4ポイント悪化しております。  そこで、人口が減少すると収入面では市税や交付税などの一般財源が減少し、支出面での緊縮につながるおそれがあることから、本年度は新たに今後6年間の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、人口減少の抑制に努め、市民サービスの低下を招くことがないよう財政基盤を確保してまいりたいと考えております。  次に、「新型コロナウイルス感染症の影響による減収の見込みと財政運営について」ですが、国の交付金である新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の交付額につきましては、現在のところ確定額は示されておりません。しかしながら、これまでの補正予算において新型コロナウイルス感染症対策として予算計上した事業につきましては、国の交付金を最大限に活用することを念頭に置きながらも、必要な対策に当たっては基金残高を減らしてでも実施すべきであると考えております。なお、当該臨時交付金につきましてはおおむね本年度の計画事業が固まり次第補正計上し、財政調整基金繰入額との財源の組替えを考えているところです。  また、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の停滞によって、市税収入等の減収が見込まれることから、今後の財政運営はより厳しいものになることが予想されます。今後につきましては、引き続き各種基金を有効に活用しつつ、実施すべき事業を適切に見極めながら健全な財政運営を行ってまいりたいと考えております。  次に、「アフターコロナを見据えた行政の方向性について」のうち、「市役所における勤務形態の現状と変革について」ですが、本市におきましても国の緊急事態宣言発出に伴う出勤者の削減要請を受け、本年4月20日から5月22日までの間、原則として所属における職員を2班に分けて在宅勤務を実施しました。また、市民生活に必要なサービスの提供に関する業務を担う部署で、在宅勤務の実施が困難な所属については時差出勤制度や会議室及び新庁舎周辺施設を利用したサテライトオフィス勤務を実施しました。これらの取組により、職場における職員同士の接触機会をおおむね5割程度削減したところです。なお、現状におけるウェブ会議等の取組については、タブレット端末等を利用したウェブ会議を推奨することにより、職員の出張等での外出機会を減らし、感染リスクの低減に努めております。  このように、本市では新型コロナウイルス感染症対策として緊急措置的にテレワークを推進してきたところですが、今後も引き続きフレックスタイム制の導入に加え、テレワークについてもどのような業務に導入できるのかを検討し、さらなる行政サービスの質の向上と職員の働き方改革の実現に努め、時代の変化に対応したスマートな執務環境にしていきたいと考えています。  次に、「市民サービス及び業務効率の向上のためのデジタル変革について」の項目ですが、コロナ禍において社会の在り方が大きく変化する中で、行政サービスの在り方も変革を求められていると考えております。国においては、本年7月に経済財政運営と改革の基本方針2020が閣議決定され、行政のデジタル化を最優先課題とし、1年の集中改革期間を設けてデジタルガバメントなどスマート公共サービスを進めるなど、新たな日常への改革を強力に推進するとされています。  本市におきましても行政手続のオンライン化など、ウイズコロナ、アフターコロナの対応はもとより、人口減少や超高齢化といった大きな社会問題から生まれる様々な社会課題に対応していくために、デジタル変革は欠かせないものであると考えております。今年度、これらの課題を解決するためのビジョンを定めたスマートシティ構想を策定する予定です。この中で、新たなテクノロジーの導入によりデジタル変革を推進することで市民の皆様のさらなる生活の質の向上を図ってまいりたいと考えております。  次に、「今後の加古川市にとってのアクセルポイントとブレーキポイントについて」ですが、関連いたしますので二つ一括して答弁をさせていただきたいと思います。  将来にわたって市民の皆様が幸せを実感できるまちづくりに向け、未来を担う子どもたちへの投資、子育てを支える環境づくり、そして本市のにぎわいを生み出す産業の活性化に向けた取組が重要であると考えております。  「ひとづくり」と「しごとづくり」を「まちづくり」につなげるためにもアクセルポイントとして子育て支援のさらなる充実をはじめ、本市の高い生活利便性と豊かな自然が共存する環境を最大限に生かした取組、また働く場の創出に向けた取組を推進してまいります。また、見守りカメラに続き、新たなテクノロジーを積極的に活用し、便利で快適な市民生活を提供するスマートシティを推進してまいりたいと考えております。  一方で、ブレーキポイントとしては社会の変化、時代の変化に伴い、市民ニーズが変化する事業や施設については大胆に見直し等を行い、公共サービスや市税の使い方の有効性を高める必要があると考えています。  いずれにしましても、ブレーキを踏むことは市民生活に変化を及ぼすことから中長期的な視点に立ち、丁寧に理解を得ながら進めてまいりたいと考えております。  以上で答弁を終わらせていただきます。 ○議長(木谷万里)   稲次議員。 ○(稲次誠議員)  おおむね答弁いただいて、何となく質問自体が漠然とした部分もあったので、答弁もそうなった部分もあると思うんですけれども、まず財政面についてです。基金を取り崩して振り替えてということなんですけれども、当初、中期財政計画で定められていた計画のところで行くとやはり財政調整基金が不足するのかなと。来年度以降の税収も含めてしたときに、そもそも何のために基金を置いていたという目的の部分の事業に対する影響というのはどうなのか、例えば公共施設の管理計画にのっとった修繕が計画のまま進められなくなったときに、あと20年後、30年後にさらに大きな負担が来るのか、今無理をしてでも着実に進めたほうが将来的な負担が一気に来ることがないのかとか、今庁内でどういった話をされているのかお願いします。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   ご存じのとおり、基金も複数の種類の基金がございます。財政調整基金も一般的には標準財政規模の例えば10%ぐらいあればとか言われてきたこともありますけれども、その水準を上回る規模で保有をしてきたところではあります。どうしても予算編成の段階で次年度の収入は堅めに見積もるべきですし、歳出は少し多くなる場合も想定をして見積もるものですから、予算編成段階では財政調整基金をぐっと取り崩さなくてはいけないものになりましても、結果として決算するときには取崩し額が少なくて済んだとか取り崩さなくて済みましたということも過去度々あったのはご存じのところかと思います。  ですから今回ですけれども、まず国からコロナ対策の交付金も当初、私たちが想定しておりました以上の限度額は示されてきているところでありますから、この9月補正予算案に至るまでにいろいろと対策を講じておりますけれども、相当部分を国からの交付金で、今の財政調整基金の取崩し部分や予定部分を置き換えていくことはできるのではないかと思っているところです。ただ、税収の減の見通しが大きいものになってきて予算編成がしにくいという状況があり得たとしましても、いろいろな基金もあり、例えば公共施設の整備に関する基金等は、昨今、基金の現金自体を100%投入しなくても基金の代わりに市債を発行して対応するということもできるケースも多いので、そういった他の基金等も状況に応じて有効に活用することもできるはずだと思っております。いずれにいたしましても本当に新型コロナの影響というのは予期できなかった想定外の事態ではありますが、そういうことが起きたときにでもしっかり予算編成ができるように基金も備えてきたものだと思っていますので、しっかりと対応してまいりたいと思っています。 ○議長(木谷万里)   稲次議員。 ○(稲次誠議員)  今、標準財政規模以上ということで基金も計画からすると令和元年度でいうとたしか37億円ほど上回っているということで、しばらくは極端な厳しい状況じゃないということは理解しました。あと、こういう状況になると市民の方も含めてなんですけど、加古川市は大丈夫なのかなというところはすごく強く持たれると思うので、庁内では当たり前のようにそういった今後の話もされるんでしょうけれども、今の状況がどうかということと加古川市の懐事情といいますか、そんなせっぱ詰まった状況じゃないですと、そこは安心してくださいということを、先行きが見通し立たないという事実はあるんですけれども、発信もしっかりしていただけたらなと思います。  それと、経常収支比率もどんどん上がっていくということで、まち・ひと・しごと創生総合戦略を新しくされる中で、たしかこの会議の中でも市長は出生率が平均と同じか上ぐらいという話を言われていたんですけれども、出生率がイコール人口増という一つの要因ではあると思うんですけど、近年見ていると例えばどんどん転出していって対象の女性がいなくなったところで1人、2人生まれたら、そこは出生率がかなり上がってくるわけで、ただ、求め方というところで一定規模の分母となられる方たちを確保する、出ていかないということが大事だと思っていますけど、そのあたり加古川市の見方ってどうなってますか。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   まち・ひと・しごと創生戦略会議の議事録等を見ていただいたのかなと思いながら質問をお聞きしておりましたが、私たちとしましても過去数年間の出生数、死亡者数、また転入、転出者数等を見ておりまして、やはり課題として大きいのは例えば20歳代から40歳代ぐらいまでの20年ぐらいの層の転出超過が非常に大きいと。当初、計画で目指していたところは全く達成できてなくて乖離が大きい状態にあると思っています。  やはり、近隣市といろんな施策の競争もあるんですけれども、私たちとしましては、例えば県全体の広い視野で見ればまだまだ利便性が高いと言える地域であると思っておりますし、企業等からの工場の用地として場所探しの対象になる非常に人気のあるエリアだとも思っております。ですから、全国的に人口が減少していくという大きなトレンドを跳ね返すまでにはなかなか至らないとは思うんですが、そういう人口減少を受け止めながらも、いかにそれを緩和することができるかという意味ではまだまだ可能性があると思っています。
     ですから、例えば子育て支援策につきましても、本当に日進月歩で各自治体がいろんな負担軽減策等をやっていかれているわけですけれども、周辺の市に負けないような水準になるように私たちも議会の皆さんのご協力を得てやってきているつもりですし、これからもさらに深掘りをしていきたいと思っています。また「しごとづくり」というところを今後さらに力を入れたいと思っていまして、働く場所としてより雇用の量を増やしていくようなことを目指して、結果として定住人口増等にもつなげていくことができるのかなと思います。  また、アフターコロナということになろうかと思いますけれども、加古川市というところはやはり河川敷等も含めて自然環境を身近に楽しみながら暮らすことができる都市部にも近い町、そういう特徴があると思っていますので、そういうリモートワークの場所としても今後ニーズがより高まる可能性もあると思っていますので、このあたりはしっかり民間企業のニーズの動向をアンテナを高く立てながら先取りできるようなことも今後は考えていきたいと思っています。 ○議長(木谷万里)   稲次議員。 ○(稲次誠議員)  雇用の創出といいますか人口増に向けての話なんですけど、先ほど言ったように従前から市長は人口の取り合いではない、自治体間での取り合いはしないという中で、出生数というのは言っても限られている中で、私も企業誘致だと思うんです。新たにまた取り組んでいくということなんですけれども、やはり今できること、出ていかない、とどまってもらう、そして入ってきてもらう、法人税、企業の収入も増やすという意味で、しっかりこの広い加古川市内を有効に活用して、まずできること、魅力とはまた別のハード的なところをしっかりと整備を進めていただきたいと思います。  大項目2のアフターコロナを見据えたということなんですけど、先ほどリモートワークということで魅力を発信していけたらということなんですけど、最初の答弁にありました庁内でタブレットを使って在宅をされたということなんですけど、そのあたりは間に合わせでやったのかきちんとしたセキュリティの下でやっているのか。というのはその仕組みがあって加古川市内の本庁と様々な市内各地域にある施設はつながっていて、基本、市の職員は行き来しなくても会議もリモートワークを使って出てこられる仕組みが整っているのかもう一度確認させてください。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   他の自治体も同様の状況かとは思っているんですけれども、今回リモートワークと申しましても、市役所の庁内でだけ扱うようにしてきた個人情報に職員が自宅からリモートでアクセスをして仕事ができたかと言われれば、そういうことはやはりセキュリティ上できておりません。  先ほどタブレットを用いて云々と申し上げましたのは、あくまで庁内の中において会議室等に自分のタブレット、ノートパソコン等を持っていってリモートも使いながら外の人と会議をしたりということを、これまでの段階ではこなしてきたというところはあります。ですから、自宅でも庁内にいるのと同じように仕事ができるようになるためには、やはりそのあたりのセキュリティ上の技術的な課題を越えなければいけないところがありますから、そのあたりは民間の技術開発にも期待をしたいところではあります。 ○議長(木谷万里)   稲次議員。 ○(稲次誠議員)  やはり民間の企業でも、そこのセキュリティというのはすごく課題になっていて、費用がかかるところだというのも理解しています。そのあたりをこのたび6割、7割減らしてきた企業も、これまでからお金をかけてきているところも少なくはないと思います。それをしっかりと進めていくべきですし、このたびの補正予算でたしか民間に対してはこういう環境を整備するのに補助金がありましたよね。あと庁内の整備といいましても、結局、無線環境の整備というWi−Fi環境の整備ということにとどまっているように伺いました。大事な資料を扱うデータを守るために、市としては早くからそこには積極的に取り組んでおく必要があると思います。今後もそういう方向に進んでいくであろう中で、そこは積極的に改善に努めてやればいいんじゃないかと思います。  市の職員さんも在宅になること、またこの後の話ですけどフレックスタイムについてはできると思うんですけど、なかなかできてないのが現状かなと思ってます。兵庫県のほうでは、たしかウェブ会議だったりテレワークの仕組みは何年か前から構築されていたと思うんですけど、そのあたりの連携というか話合いができていれば、今後もわざわざ自治体から県に向かうこともないのかなと思うんですけど、どこまでこれを積極的に進めないといけないかと思っているか、市の温度感を改めて確認させてください。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   市役所の場合は、例えば都道府県庁とか国の省庁、出先機関とのやり取りと比べますと、働く場が地理的に分かれていなくて、1か所にみんな集まって仕事ができてきたという差がありました。ですから、コロナ以前のことで言えば県や国に比べるとリモートで会議をするということは少なかったのかなと思うんですけれども、今回本当におっしゃるような状況ができまして、私たちとしましては今後外からも安心して庁内の個人情報等にアクセスして利用するようなことは、技術的にできるような状況が見えてくればイの一番に導入したいと思っていますし、スマートシティを標榜してきている加古川市としましてはそういうところを先頭に立ってチャレンジをしていきたいと思っているところでもあります。  一方で、市民の皆さんに向けましても今後はできる限り来庁されなくてもいろんな手続ができるようにしていくべきだと思っていますし、また民間ではどんどんICT、IT技術を用いたいろんな市民サービスの利便性向上につながるようなことも出てくると思っていますから、そういうことを市税をうまく活用してどう後押しさせていただくことができるかということも大事だと思っています。また一方で以前から言われています公共の保有するデータをオープン化していって、新しいサービスの開発につながるようなことを目指していったり、市で開発したアプリを無料で使ってもらえるようにしていったりとか、そういったことも含めてスマートシティの加古川市として全国のモデルになるようなことを打ち出せるようにチャレンジをしていきたいと思っています。 ○議長(木谷万里)   稲次議員。 ○(稲次誠議員)  以前、学校の中で教職員のパソコン環境が全然整備されなかったときに、システムのセキュリティがネックで広がらなかったということがあったと思いますので、そういったところの反省はしっかり今後に生かして、ぜひとも積極的に進めていただきたい。またスマートシティ構想を策定するに至っても、どれを入れる、どれを使うということの議論じゃなく、先ほど市長が言われたとおり、こうなるとこれだけ市民の便益が向上するということを、まずは市としての課題を明確にして、何が使えるのか、何ができるのかということをしっかりと進めていっていただきたいなと思います。  あと追加なんですけど、ICTの見守りカメラの映像提供の時間がたしかこのたび上がってる分で四百二十数時間になっていたと思います。勤務日数にすると何日ですか、やはりそれだけ職員が手を取られている状況も一つは市民への便益の低下ということにつながりかねないので、そこもうまく利用して効率的にこの効果を上げていっていただきたいと思います。  最後なんですけど大項目3、アクセルポイントとブレーキポイント、すごく漠然とした質問なんですけど、先ほど市長が社会の変化、時代の変化に伴って辛抱するところは辛抱するということだったのでそこも理解するんですけれども、それを踏まえた上で市長がこの不況の中においてもこれはやっていかなあかんという思いを伺います。先ほどのアクセルポイントが加古川市のいいところを生かしてやっていきたいというところだったので、腹に落ちていないところもあったので、どれか一つに専念すると、それに当たらない人たちのサービス、利益ってどうなのという公平性というところはあるんですけれども、ここだけは加古川市にとって押さえておかないと今後の子どもたちに負担を大きく残しますという認識をされているものがあれば一つお伺いしたいです。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   今ちょうど今後の、向こう5年、6年の総合計画なり地方創生の総合戦略なりを議論して作ろうとしてるところではありますけれども、スマートシティのことは先ほど申し上げましたので、一つの市としての力の入れどころだと思ってやっていっておりますということは繰り返し申し上げません。それ以外で今回、特に重点をさらに置いていきたいと思っていますところは、一つはやはり「しごとづくり」の部分かなと思っております。先ほどの繰り返しになりますが、加古川市という場所は近隣の市との比較だけで見ますと商業地の規模とかでなかなか差があったりというように見えますけれども、しかし県全体、全国からという見方をすれば、千何百ある自治体との比較でいけば、非常に利便性も高くて産業立地、工場の用地としては非常にポテンシャルのある求められる場所だと思っていますから、そういう種地というか受け入れることができるような場所をしっかり見いだしていくということは市としてできることでもあり、定住人口増にもつながる非常に大事な部分だと思っていますので、そこはこれまで以上に力を入れてやっていきたいと思っています。  もう一点申し上げさせていただきますと、やはり顔となる加古川駅前周辺です。ここはもっと魅力あるものにすることで、駅周辺に住んでいる方だけじゃなくて市民の皆さん全員にとって非常に大事な場所になると思いますから、予算を割いてでも駅周辺の再整備ということには、今後、中長期的にしっかり取り組んでいきたいと思っているところです。 ○議長(木谷万里)   稲次議員。 ○(稲次誠議員)  ちょっとオーバーしたんですけど、ぜひとも未来ある加古川に向けてしっかり力を入れていただきたいと思います。  最後なんですけれども、このたびの質問として岡田市長の言葉でしっかりと市民に未来ある加古川のことを伝えていただきたいという思いから様々な質問をしました。このコロナ禍というピンチを最大のチャンスに変えて、さらなる発展に向けて取り組んでいただきたいと思います。どうもありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   しばらくの間、休憩します。再開は午前11時20分とします。                 (休憩 午前11時05分)                 (再開 午前11時20分) ○議長(木谷万里)   休憩前に引き続き、会議を開きます。  代表質問を続けます。  次に、中村亮太議員。 ○(中村亮太議員) (登壇)   創政会の中村でございます。通告に基づきまして、代表質問をさせていただきます。さきの質問者と質問、答弁が重複する部分もあろうかと思いますが、議論を深めるためにご答弁よろしくお願い申し上げます。  大項目1点目、「定住人口増にむけた取り組みについて」。  1点目、「『第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略』について」です。  将来にわたって、持続可能な地域社会を目指して平成27年に策定されたまち・ひと・しごと創生総合戦略及び加古川市人口ビジョンですが、第1期が来年3月までであり、来年度からは第2期をスタートさせる予定です。  第1期では子育て世代に選ばれるまちを目指して施策を展開し、様々な成果を生み出したと考えます。中でもICTの取組や犯罪率の低下は特筆すべきものと思いますし、不妊・不育症治療費助成の拡充や子育て世代包括支援センターの運営は過去から求めてきた立場としましても評価をしているところです。しかしながら、そうした取組の成果以上に人口減少が大きかったことも事実であります。現時点での市の人口は約26万1,000人程度で、人口ビジョンにおける目標や国立社会保障・人口問題研究所に準拠した数値よりも人口減が進んでいます。  国においては、まち・ひと・しごと創生基本方針2020が閣議決定されました。そこでは、東京一極集中の是正と活力ある地域社会の実現がうたわれています。活力ある地域社会の実現においては人口減少を和らげる、その中には結婚・出産・子育ての希望をかなえる、魅力を育み人が集う、そしてもう一点が地域の外から稼ぐ力を高めるとともに地域内経済循環を実現する、人口減少に適応した地域を作ることを将来の姿として示しています。  加古川市がこれから策定を進める第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略も先ほど述べました国の示す将来の姿を落とし込んでつくられるものと思います。人口問題に関わる部分が基礎となりますが、そこで描く未来の加古川の姿について策定に向けた取組が進んでいくタイミングでお伺いしたいと考え、今回の代表質問において伺うものであります。  第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略において、市長が思い描く加古川の姿や重視したい姿について方向性をご教示ください。  2点目、「市街化調整区域の考え方について」です。  第1期まち・ひと・しごと創生総合戦略においては、基本目標3に地域への新しい人の流れをつくることを掲げていました。また、観光まちづくり戦略においてトカイナカという言葉を用いつつ、加古川の魅力を知ってもらい最終的に住んでもらうことを目標としておりました。ここで共通していることが定住者を増やすことですが、基本的には加古川駅や東加古川駅を基礎とした都心部に住んでもらい、週末は環境のいい田園風景を楽しんでもらいたいといった考え方だと捉えています。  国全体で人口減少が進む中で、一定の効率化と住みやすさはリンクするものと考えますが、一方で北部地域や志方町における人口減と持続可能性の確保も重要な課題であると考えます。環境のよさをPRするのであれば、人口減の激しい地域への定住も踏まえた施策を考えるべきではないでしょうか。しかしながら、ここで横たわるのが人口減少が起こる地域は市街化調整区域を多く抱える地域であるということであり、その境界線については兵庫県が所管をしているということです。まず、兵庫県に対してこれまで要求してきたことやそれに対する返答、また兵庫県の確たる方針があるならばお示しください。その上で、今後、市街化調整区域の多い地域の人口減対策についてどのような方針がおありでしょうか。  両荘地区では小中一貫教育が進んでいく方向ですが、現実的な問題として子どもが増えなければ、また存続について議論をしなければならないタイミングが来るおそれがありますし、そこには子育て世代の流入が不可欠な要素です。たとえ一貫教育に魅力を感じた人がいたとしても、市街化調整区域の制限の中では移住は難しい現状となっています。教育面を例に挙げましたが、環境が良い自然の中で子育てがしたい、農業がしたいなどの希望があったとしても、定住という一つのゴールに対して大きな壁があることはマイナスでありますし、施策展開にも影響を与えるのではないでしょうか。  無秩序な開発を防ぐ法の趣旨や全国的な人口減少に対する現実的な対応については理解をするところですが、地域の特色や培われたもの、持続可能性を確保することも重要なことであります。そのような趣旨から、北部地域や志方町など市街化調整区域を多く抱え、人口減少の著しい地区に対する今後の施策展開についての考え方をお伺いいたします。  3点目、「Withコロナにおけるネットワークを活用した働き方や交流改革について」です。  東京一極集中は以前から言われてきたことですが、様々な国の政策も大きな成果を生むことはできませんでした。その中で、図らずも新型コロナウイルス感染症の影響でリモートワークが根づきだし、東京をはじめとして都市部に住まなくとも仕事ができるという環境が生まれつつあります。  災いを転じて福となす。不幸な感染症であり今後の見通しも不透明なものではありますが、ここで立ち止まることはできません。感染リスクの少ない地方都市、特に加古川市のようなベッドタウンとして発展してきた町にとっては、これをプラスに転じ、攻める機会とするタイミングと考えます。  折しもBAN−BANネットワークスが地域BWAの認可を得ました。市も出資をしているものの民間企業とはなりますが、協力をしながら地域ネットワークを活用した事業が行えると考えます。このように、今コロナによって加古川市でも大きな転換期を迎えていると感じますし、他市に先んじる要素とチャンスがあります。  具体的には、リモートワークに対応した環境整備や農村部における農業への活用や、移転希望者との交流などが考えられます。細かな施策は現場からの意見を吸い上げて行うべきでありますが、方向性があってのものです。ウイズコロナにおけるネットワークを活用した働き方や交流改革につきましてお考えをお聞かせください。  大項目2点目、「小中学生の今後の学びについて」です。  1点目、「習熟度について」ですが、新型コロナウイルス感染症の影響で新学期のスタートが遅れた小中学生ですが、6月15日から通常の教育活動を再開し、夏休みの短縮や行事を削ることでカリキュラムを消化しています。その環境下で、規定のカリキュラムについては時間数を確保したと伺っています。また、兵庫県からは県立高校の受験について出題範囲は例年どおりのカリキュラムを消化したものとして設定すると表明がありました。  学ぶべきことを予定どおり修めることは大切なことでありますが、一方で保護者や児童、生徒からは授業スピードが速いように感じる、理解できないまま置いていかれる子が出ないのか、受験までに理解度を高められるのかといった不安や心配の声を聞いています。  既に2学期が始まっていますが、これらの声に対する市の姿勢や習熟度向上に対する取組について市のお考えをお伺いいたします。  2点目、「行事について」です。  運動会や音楽会などかなりの行事が削減されてきました。感染予防面から最大限の注意をすることは必要なことであります。しかしながら、そうした行事ごとでしか得られない学びもあり、だからこそこれまで必要な授業数が増えても続けてきたと思います。  他市では、そのような行事で得られたであろうものが失われたということを児童、生徒が訴えて動き出すような例も出てきました。本市ではそのような声はまだ上がっていませんが、子どもたちの心にそのような思いはあるものと想像します。新型コロナウイルスの第三波の心配も当然にありますが、この年度末までの行事の取扱いにつきまして方向性をお伺いしたいと思います。  以上で壇上での質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   中村亮太議員の質問は終わりました。  答弁を求めます。  市長。 ○市長(岡田康裕) (登壇)   それでは、創政会を代表しての中村議員さんのご質問に対しまして答弁させていただきます。  「定住人口増に向けた取り組みについて」のうち、「『第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略』について」ですが、現在、市民の方を含め、外部有識者で構成する加古川市まち・ひと・しごと創生戦略会議での議論を踏まえながら、第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定を進めているところです。  策定に当たりましては、第1期総合戦略の検証を行う中で第1期人口ビジョンにおける人口目標と現状との乖離は、出生数減少と転出超過が主な要因として挙げられ、とりわけ結婚や就職、転職を理由とした若い世代の転出が多くなっています。このことから、本市の課題を合計特殊出生率と20歳代から40歳代の転出超過の改善とし、第2期総合戦略においても引き続き子育て世代に選ばれるまちを目指して、子育て支援のさらなる充実としごと(働く場)の創出に積極的に取り組むことを方向性として考えております。  日常生活の利便性や都市部に近接する豊かな自然環境といった本市の魅力は、このたびの新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴う新しい働き方や生活様式が求められる中で、改めて認識いただけるものと考えております。国全体として人口減少が進む中ではございますが、この新しいきっかけと本市のベッドタウンとしての特徴とともに、余暇を楽しむ場に磨きをかけることで子育てしやすい環境はもちろんのこと、新たな仕事、雇用が生まれる魅力的なまちづくりを進めてまいりたいと考えております。  次に、「市街化調整区域の考え方について」ですが、市街化区域及び市街化調整区域に係る区域区分、いわゆる線引き制度は、兵庫県が定める都市計画であり、おおむね5年ごとに見直しが行われています。市街化区域への編入については、県の東播都市計画区域マスタープランや市の都市計画マスタープランに位置づけられていることが前提であり、周辺の都市基盤の整備や市街地、農地の状況など広域的かつ総合的な見地からその可否が判断されます。これまで市は県に対して区域区分の見直し方針に基づき、市街地整備に対する地元合意が得られ、事業が確実に行われる区域を対象として市街化区域への編入を申し入れてまいりました。現在、間形地区や水足地区の編入協議を行っているところですが、今後の線引き制度に関して県からは将来人口が減少し、市街化区域内においても低密度化が進む状況において、原則、住宅開発を目的とした市街化区域への編入を拡大するべきではないとの見解が示されています。このため、今後の本市のまちづくりの方向性としましては、都市拠点における機能の充実はもちろんですが、さらに市街化調整区域においても、既存集落のコミュニティーの維持や社会経済情勢の変化へ対応するまちづくりの取組を進めるとともに、これらの地域課題に柔軟に対応できるよう、地区計画、田園まちづくり及び開発許可の弾力的な運用に向けて制度の見直しを行うなど、持続可能なまちづくりを支援してまいります。  さらに、豊かな自然や魅力ある地域資源を生かし、移住や定住が促進できるよう空き家の有効活用なども検討してまいります。また、市街化区域内には産業適地が不足していることから、市街化調整区域において地域に根づいた事業所の拡大に係る制限の見直しや自動車専用道のランプ周辺などへの新たな産業用地の創出についても取り組み、雇用機会の確保や地域の活性化に努めてまいります。  次に、「Withコロナにおけるネットワークを活用した働き方や交流改革について」ですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、リモートワークなどの新しい働き方が進む今を転機と捉えています。  本市は、新快速電車が停車するJR加古川駅を起点に、神戸や大阪まで通勤されている方も多いことから、自宅とは別のリモートワークに対応したワーキングスペースやサテライトオフィスの設置により職住近接を実現し、移住や定住につなげられる可能性が大いにあると考えております。また、本市におきましても既にネットワークを活用した各種会議やセミナー、説明会を実施しているところですが、引き続き、活用できる場面を検討してまいりたいと考えております。いずれにしましても、加古川市で暮らす、働く、過ごすことのメリットを感じることができるよう、関係機関をはじめ民間事業者とも連携を図りながら、本市が掲げるスマートシティをより一層推進し、便利で快適な加古川市の実現を目指してまいります。  以上で私からの答弁を終わります。  なお、教育委員会に係る事項につきましては、教育長より答弁いたしますのでよろしくお願いいたします。 ○議長(木谷万里)   教育長。 ○教育長(小南克己)   「小中学生の今後の学びについて」のうち、「習熟度について」ですが、今年度、夏季休業日を短縮するとともに年間行事を大幅に見直し、学校行事等を行わない時間を学習に充て授業時間の確保に努めてまいりました。授業においては、進度のみを重視するのではなく、一人一人の理解度を把握した上で時には繰り返し学習をするなど、各学校、各学級で工夫しながら進めております。学校には、全ての児童生徒に学びを保障することが求められております。学びの保障とは、授業時数という量のみではかるだけではなく、しっかりと学習内容が理解できたかどうかという学びの質の向上も重要です。  一人一人の学習状況に対応できるよう、今月からは学習指導員を小中学校に配置し、複数指導を行える体制づくりに取り組んでおります。また、例えば理科と社会の関連する学習内容を一つに合わせる教科横断型のカリキュラムマネジメントを進めるなど、児童生徒にとって魅力ある授業となるよう取り組んでいるところであります。今後も、児童生徒一人一人の学習内容の定着を図る、きめ細やかな学習指導となるよう、授業の質の向上を図ってまいります。  次に、「行事について」ですが、本市では臨時休業による授業時数の確保のため、修学旅行以外の泊を伴う行事、運動会・音楽会等の事前指導に長時間を要する学校行事を今年度は行わないこととしました。しかしながら、行事等を通じた仲間との達成感や絆づくりは、教科書による学びだけでは得られないものです。  6月の学校再開以降、各校の工夫により例年と同様の授業時数確保の見通しがつきました。そこで学校園における新型コロナウイルス感染症対策マニュアルにおきまして、児童生徒のモチベーションを維持するため、半日もしくは1日程度の児童会・生徒会行事、学校行事を工夫して実施することといたしました。これを受け、各学校では半日の球技大会や学年別の合唱会等の企画を考え、行事の計画を進めているところであります。さらに、校内ネットワークを活用した各教室をつないだ動画配信による集会の実施など、ウイズコロナに対応した児童会・生徒会行事の検討を行っている学校もございます。今後も授業時数を確保しつつ、感染症対策を講じ、実施方法を工夫しながら子どもたちの心に残るような学校行事となるよう取り組んでまいります。  以上で答弁を終わります。 ○議長(木谷万里)   中村議員。 ○(中村亮太議員)  ご答弁いただきましてありがとうございました。まち・ひと・しごとのほうですが、これからつくっていって来年度スタートですけれども、人口とまちづくりは非常に関連性があるものからこのタイミングで創生会議、いろんな市民の方は入られるんですけれども、最終的にはやはり市長のこういったまちにしたいという思いも非常に大切なところだと思いますのでお伺いをさせていただいているところです。  1点目ですけれども、これからも転出超過の中で20歳から40歳の方を呼び込みたいという考え方だと思いますが、もう一度お伺いしたいんですがどのような地域にどのような世帯、年代の方に住んでいただきたいのかということをお伺いしたいと思います。
    ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   基本的に、まず全国的には人口が減少というトレンドもあります。そういう中で、コンパクト化という言葉も言われてきているところでありますから、一つはまず駅周辺というのは大事な核だと思っていまして、駅周辺をしっかり予算を割いて再整備していくことで、市全体の魅力を高めていきたいと思っています。  やはり駅周辺は民間の皆さんにお話をお聞きしておりましても、例えば戸建てにしてもマンションにしても非常に人気がある、特に新快速の駅は人気があるということですから、定住を誘導していくという意味からも駅周辺というのは一つ大事なポイントだと思っております。また一方で、市域を見渡しますと北部まで非常に広いわけですけれども、今年度予算も大分増額させていただいて取り組んでおります移動手段を充実させていくこと、こういったことを通じて北部や西部でもいろんな場所が一つの拠点のようになっていくと思いますから、年齢ごとにどの地域にどうかと言われますと少しお答えもしにくいところはあるんですけれども、北部におかれましても西部におかれましても自然環境も楽しみながら駅にはより容易にアクセスできるような環境を整えることで、少しでも定住人口を増やせるようなことにつなげていきたいと思います。 ○議長(木谷万里)   中村議員。 ○(中村亮太議員)  漠と聞かせていただいたのですけど、それは次の市街化調整区域に関わってくることですので、一旦お伺いをさせていただいたところです。  今のお話ですと地域拠点、例えば志方でも商店街のあたりは市街化区域があったりとかしますので、そういったところが地域拠点になっていくのかなと思います。先ほど県は原則、市街化区域は広げないという方針であるというところですが、現状の広げないという中で地区計画とかいろいろあるにしても非常にコストがかかってくるわけです。地域の方の努力であるとか理解は非常に必要なところですので、時間がかかるというところで1点お伺いしたいのが、今のその方針の中でそういった北部地域であるとか志方というところがその地域拠点をベースに今やっていきますよというので、今後果たして地域社会が維持できるのか。これは5年、10年というよりもっと先の話だと思いますけれども、ただ、今のうちに手を打っておかないといけないのかなという部分もありまして、本当にこれで維持ができるとお考えであるかどうかをお伺いしたいと思います。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   人口減少は、国が長期的に目標としております最終的な人口の帰着するところといいますか、目標人口数自体が大分今から減った数字でございますからそういう意味ではいまだに大都市に人口が集まってる傾向があるとすれば、地方においてはかなり人口減少は進むということは想定しておかなければいけないと思っています。ですから、例えば北部4町において人口が増えるという状況を描けるかと言われますと、非常に難しい状況かなと思っています。しかしながら、これまでにも例えば田園まちづくり制度を活用していただいて、市街化調整区域であれども事業所が拡充できたりとか建物を建てたりできるようなことは、いろんな地域の皆さんのご協力で進めてきたところではありまして、ただ、それとてやはりまだ緩和されたとはいえ規制があったりするわけです。例えば、10年間居住していた方の場合でもいろんな規制がまだありますから、そういったところを市としてのこの制度をどうさらに緩和することができるかというのを、今部内でも検討しているところですし、もちろん地域の皆さんのいろんなニーズを聞いてそれが少しでもかなえられるような形にできればと思っています。  一方で、市街化調整区域であれども地区計画の制度、また開発許可を柔軟に運用することで工場を呼び込んだりも可能でありますから、実際、水足戸ケ池等でも進んでいるわけですけれども、こういったやり方で働く場所を誘導してくるということも可能だと思っていますので、ただもともと市街化調整区域だということが前面に出ていますと、そういうところにそもそも土地を求めてきてくれないということにもなりますけれども、やはり市としてそういう場所をある程度、種地として準備していくことで働く場所も呼び込むことができますし、そのことが周辺に家を求めるということにもつなげられると思うので、そういったことを市としてできる限りのことはしていきたいと思っています。 ○議長(木谷万里)   中村議員。 ○(中村亮太議員)  ありがとうございます。様々な施策を用いてやっていくというところであると思いますが、やはり国全体で減っていく中ではありますけれども、とはいえ加古川市としてどう考えるかというところもあると思います。  その中で、先ほど働く地域とかいろんな施策はありますけれども、やはり根本としては県が基本拡大しないと言われています。とはいえ5年ごとにマスタープランとか見直していくということです。市としてもまちづくりを考えたときに、この地域がこうであるとかを考えたときに、市として県に物申していかないといけない部分もあろうかと思います。県のほうは、井戸知事が国から権限をいただきたいといろいろ言われていますけれども、そうであれば市としては県も地域にもっと柔軟性を与えてほしいと思うわけです。  今の仕組みがあろうとはいえ、市街化区域が少しでも今のところから広がれば民間の投資で広がっていくわけですから、市のコストは要らないわけで、やはりここは県会議員との連携もあると思いますが、県に求めていかないといけないと思いますし、そうしないと市の都市計画審議会とかが何であるのかという話にもなってこようかと思います。  そういったところで、北部地域もそうですし市街化の近くの加古川町大野とか、北高の近くでも市街化調整区域だと思いますけれども、ああいったところで今後可能性があるところについては、やはり広げてほしいというところを、加古川市の立場として、まちづくりのこととして、市長以下、トップからこうしていかないと加古川市の将来人口も含めてまちづくりはいかないんだということを県にしっかりと言っていかないといけないのかなと思うので、県への姿勢といいますかその辺に関しまして、お考えといいますか心意気的なところをお伺いしたいと思います。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   県のそういう方向性があれども、市として現場の中でどんなニーズがあるかということは私たちが一番生で聞けるわけですし、そのことをどう形にしていくかというのが私たちの役割だとも思っていますので、しっかり要請や要望していくところはしていきたいと思っています。  例えば、今進行中の間形地区の件におきましてもまさに南部で加古川バイパス以南のエリアとしては非常にまれな広大な市街化調整区域があったわけでございまして、ただこういうところは当然いろんなニーズがあるということは容易に分かるわけですから、そこをしっかりこのたびの改定の中で市街化区域に編入されるように今調整していってるところではあります。  ですから、今後また市内を見渡してまちづくり全体を考える中で、用途等の見直し等が進められるべきところがあれば、地元の地権者の皆さんとも相談をしながらしっかり要請すべきところはしていきたいと思っています。 ○議長(木谷万里)   中村議員。 ○(中村亮太議員)  ありがとうございます。そういったお気持ちでしっかりと県と向き合っていただきたいと思います。やはりまちづくりは市の本当にベースのところだと思います。お願いしたいと思います。  そうした働く場所というところ、雇用も含めて先ほどからいろんなご答弁があったところですが、3点目に行かせていただきたいと思います。  特に加古川駅は、新快速が止まるということで非常に民間としても魅力的なところだと思われています。そういったところで、今コロナの中で営業とかもリモートでやっているようなところもあり、いろんな企業で家賃の高いところから安いところがありますが、安いところに移転しようという方向も結構出ているように聞いております。これまで東京一極集中というのはなかなか是正できなかったのが、今回、幸か不幸かこういった方向になってきたというところでは、先ほど市長のご答弁でリモートワークとかワーキングスペース、サテライトオフィスの可能性があるというご答弁もありましたが、今後、駅前周辺とかはそういった人を呼び込む、そして起業もやっていくというのが一つ可能性があるんじゃないかと思いますが、その辺に関しまして方向性だけで結構ですのでお伺いしたいと思います。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   私たちも、そこは非常に今、関心を持って情報収集をしているところでございます。駅前、駅周辺整備はこれからの大事な市の課題の一つだと思っているわけですけれども、そういったものを進める中で今、中村議員がおっしゃるような民間におけるニーズをうまく取り込んでいきたいと思っています。  このたびの補正予算の中でも、例えばコワーキングスペースを作ろうとされる方の予算も少し入っていたりはしますけれども、今後そういったニーズがどれくらい出てくるかを見ながら例えば来年度の当初予算等でもしっかり準備をして先取りしていきたいと思っています。 ○議長(木谷万里)   中村議員。 ○(中村亮太議員)  前向きなご答弁をいただいたと思います、ありがとうございます。私もリモートの会議とかセミナーとか結構やるんですけれども、市長もそうですけど我々子育て世代といったら、子どもは家にいてリモートでしていると勝手に入ってきて、その場は和むのですけれども、正直、仕事ができるかというとできないというのもありますので、ぜひ駅前にそういったスペースがあればニーズもかなり起こってくると思いますし、それが子育て世代の流入というのにも一つの魅力になると思いますので、そういった強みを生かしていただきたいなと思いますので、今後よろしくお願いいたします。  教育のほうなんですけれども、これはさっきの代表質問からもご答弁いただいたとおりだと思うのですが、教育長のお考えとしまして学びの保障、量ではない質であるというところがありましたが、そこにはやはり行事をやったことによる、先ほど絆とか一体感とありましたがそれも当然に含まれているということでよろしいでしょうか。 ○議長(木谷万里)   教育長。 ○教育長(小南克己)   議員おっしゃるように、やはり学校現場での教育というのは物事、知識を教えるだけではなくて自己肯定感を持って自信を持って生きていく、そういう力を植え付ける必要があると思っています。そのためには、やはり学校行事というのはなくてはならないものでございます。ただ、今回はやはり2か月間、昨年度を入れると3か月間の休業があったということで、どうしても教育課程を修了させるためには、一定の削減をしないといけない。ただ、その中で何にもなしということではなくて、特に児童会、生徒会というふうに申し上げたのは、子どもたちが自主的に自分たちでこんなことをやりたいということをそれぞれの学校で、先生方に要求をしていって、何かできるものがないかというのを子どもと教員と一緒になって作り出していくと、そういうことも含めて取り組んでいきたいというふうに考えております。 ○議長(木谷万里)   中村議員。 ○(中村亮太議員)  そんな中で、運動会、音楽会などの行事がかなり削られてきて、それも事前の指導がないので、かなりカリキュラムに余裕が出てきて、前の答弁で2学期中には大体通常どおりになりそうだというようなところをお伺いしましたので、そうしますと、3学期以降は通常のような、ある種余裕があると言ったらそこまでじゃないかもしれないですけど、そういった中で、今後の行事の在り方をお伺いしたいと思います。ある程度余裕ができたとなったら、これまでできなかったことであるとか、本当はこれやったことで学びを得たかったのに、カリキュラムを一応優先してきましたので、できなかったということがあろうかと思います。なので、例えばカリキュラムが見えてきて余裕があり、これからいけそうだということになれば、これまで中止してきた行事であるとかも物によってはある種やってもいいのかなと思います。今後これまで失われたものを3学期余裕ができたら取り返していくとか、そういったところの方針があればお伺いしたいと思います。 ○議長(木谷万里)   教育長。 ○教育長(小南克己)   はい、できるだけそのあたりの行事みたいなものについて、時間的な余裕、それからもう一つ大事なことは、特に運動会、音楽会などは、やはり通常のやり方でやると感染についてすごく心配があるということもございます。ですから、参加者であったり、工夫してやらすとか、そういういろんな対応が必要だろうと思いますけれども、それぞれの学校によってできること、できないことというのがあると思いますので、具体的には教育委員会のほうから、例えば音楽会についてはやるようにとか、そういう一律の指示ではなくて、それぞれの学校で工夫して、こういうことであれば子どもたちも大変意味深いものであるし、自主的に実行ができるというものを考えていただいて、実施をしてもらいたいと考えています。  それについては、先ほども申し上げましたが、感染症対策マニュアルでそのあたりを明示をいたしまして、それぞれの学校でぜひ取り組んでほしいというふうに周知をしております。 ○議長(木谷万里)   中村議員。 ○(中村亮太議員)  はい、ありがとうございます。結局のところ、例えばいろんな行事、音楽会もそうですし、自然学校とかもそうだと思いますけど、最終こういったものを学んでほしいという目的があって、それの手段としてあるわけなので、その手法、手段が変わったとしても、その目的が実行されればよいと思います。教育委員会として、各現場に今もされているということなんですけれども、こういった学びを得るようにカリキュラム、一新じゃなくって、やっぱりそういったゆとりというそういったものを含めながら、今後もしっかりとやっていく姿勢を見せていただきたいと思います。今、保護者や現場の子どもたちはかなり息が詰まっているようにも思われますので、やはりそういったことも意識しながら、安心させていただくように、今後もしっかりと姿勢を見せていただきたいというふうに思います。  トータルとしましてコロナというような現状がございますけれども、加古川市がその中で何をするべきか、今後のまちづくりを踏まえて、やはり待ったなしだと思いますし、これを生かすというようなところもあり、災い転じて福となす分もあろうかと思いますので、コロナを理由にせず、しっかりと前向きに取り組んでいただきたいというふうに思います。  以上です。ありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   しばらくの間、休憩します。再開は午後1時とします。                 (休憩 午前11時59分)                 (再開 午後 1時00分) ○議長(木谷万里)   休憩前に引き続き、会議を開きます。  代表質問を続けます。  次に、岸本建樹議員。 ○(岸本建樹議員) (登壇)   こんにちは。日本共産党加古川市議会議員団を代表しまして、岸本建樹がただいまより代表質問を行います。よろしくお願いいたします。  新型コロナウイルス感染症が社会の形を変える、新しい生き方を今考えるときと考えます。教育環境の在り方、まちづくりの在り方、平和を大切にすることの三つのテーマで質問いたします。  質問事項1、大項目「コロナ禍から安心の教育環境の学校を求めることについて」。  小項目1、「OECD各国から遅れている、少人数学級を求めることについて」。  欧米では、1980年代学級規模が20人程度以下になると、学修効果が大きく、児童生徒の感情的な側面への効果も大きいと研究、評価され、少人数学級の教室となりました。同じ頃、日本は新自由主義へと政策のかじを切り、教師を含む公務員定数の実質的削減を進めました。日本は世界的な潮流から取り残されました。1991年度に40人学級となって以降、学級規模よりも指導方法改善による加配で対処されていきました。その結果、学校での問題が増え続けていると言えるのではないでしょうか。  平成17年の文部科学省が行ったアンケート調査が明らかにしています。その前の年に少人数指導を実施した小学校477校、中学校478校へのアンケート調査結果では、少人数学級について授業と指導の二つの側面で共に効果があったことが報告されています。少人数学級を求め、今年7月初め、全国知事会、全国市長会、全国町村会の3つの会長が連名で新しい時代の学びの環境整備に向けた緊急提言を萩生田光一文部科学相に直接手渡しました。  また、日本教育学会は、小中高校の教員を計10万人増やし40人学級の抜本見直しへ議論を急ぐよう提言しました。そして、全国連合小学校長会の会長もウイズコロナの時代では、20人から30人が適当と語っています。提言では政府に子どもたちの学びを保障するため、少人数編制を可能とする教員の確保など、早急に図るよう強く要望しています。  2013年のOECD加盟国34か国のデータは、学級人数平均値は、小学校は21.2人、日本は26位、中学校では23.3人、日本は17位と決して上位ではありません。新型コロナウイルスからの感染防止と、一人一人の顔がよく見え授業が分かる少人数学級を求め、市長のご所見をお伺いいたします。  小項目2、「密集、密接の状況にある大規模校の解消を求めることについて」。  大規模校の解消を求め、以前から度々質問しているところです。学校の適正規模について、学校教育法施行規則で標準的な学級数を定めています。小学校は12から18学級と施行規則第41条にあります。中学校でも12から18学級で同じく第79条に定めています。  市内には、普通教室の数が法令の規定を超える学校が小学校で14校、中学校で6校、合わせて20校で、全体の半数が法の基準を超えています。市長は、生徒数の少ない学校の統廃合を進めておられますが、この大規模校こそ早急に対策する必要があると考えます。大規模校ができる要因は人口が集中する地域であり、まちづくりを検討することが必要でしょう。  施行規則のただし書では、地域の実態その他により特別の事情がある場合にこの限りでないとあります。この使い方に問題があると考えます。理事者から人口減少が進めば解消できる、市民の意識が25学級を容認するからとの答弁ではなく、コロナ禍から今改めることを求めます。  密集、密接が学校で発生しています。新しい生活様式を取り入れる工夫で、学校規模を法令に合わせ縮小する、法令遵守を求め、市長のご所見をお伺いいたします。  小項目3、「少人数学級を求める文科省の調査結果と両荘地区での小中一貫校決定について」。  8月1日付報道では、両荘地区に小中一貫校を決定した旨の記事が出ました。文部科学省アンケート調査では、少人数学校の優位性が明らかになっています。コロナ禍で学校が密の状態がはっきり問題としてあります。学校園における新型コロナウイルス感染症対策マニュアル第4版でも40人学級で机の位置が前後に85センチ、左右に105センチです。ソーシャルディスタンス2メートルの半分しかありません。  7月の骨太の方針にも少人数によるきめ細やかな指導体制が入りました。  統合の理由に生徒数減少に伴い切磋琢磨する機会が少なくなる問題や、中一ギャップを掲げておられますが、小中一貫にはデメリットがたくさんあります。さらにコロナ禍で状況が変わってきました。政府の骨太の方針では、少人数学級へと子どもたちを取り巻く情勢は変わってきています。  中一ギャップが問題とされるなら小中一貫校で小学校最高学年不在の問題ほか、多くの問題が生じることも指摘されています。主人公の子どもたちの学びの場が経費削減のための小中一貫による学校統廃合であると考えられます。子どもたちの学びが脅かされるのではないでしょうか。学校統廃合とする小中一貫校の問題について、市長のご所見をお伺いいたします。  小項目4、「学校で安心して飲める飲料水等の整備について」。  今年の夏は過去最高の気温となったと報道されました。そして、コロナ禍です。子どもたちは本来は夏休みの8月の猛暑を押して重いランドセルと手荷物と、さらにその日の喉の渇きを潤すための水筒を持って登校しました。一日6時間の授業の間、飲む量を調整しています。下校時に必要なだけの飲料水は残っているでしょうか。  小学校へ飲み水について問合せをしました。学校の話では休日後の水道水はタンク内に長時間ためた水になるので、殺菌効果が低下していると考えるので、気をつける必要がある。よって生水を飲むことは勧められない。緊急時の飲料水は別にありますとの言葉でした。子どもたちが安心して学校で過ごせるために自由に飲める飲料水やお茶などの整備を求め、市長のご所見をお伺いいたします。  質問事項2、大項目「安心・安全で住みやすいまちづくりについて」。  小項目1、「社会保障費抑制がコロナ禍に与えた影響について」。  国は、行政改革の名のもとに医療費削減を進めています。社会保障費の抑制が行われ、保健所や病院が統合されています。入院ベッドの削減が求められ本市も病院統合とベッドが削減されました。県内では約6,600床が、その後、計画では5,000床に削減の方向です。その社会保障費の抑制の弱点を突くように新型コロナウイルス感染症が広がっています。社会保障、医療費の削減による不安が広がる現状に対し、市長のご所見をお伺いいたします。  小項目2、「選択と集中、労働者の削減などが引き起こした市民サービスへの影響について」。  公共施設の削減で、市民サービスの後退が広がっています。人件費抑制による人減らし、市民病院の統廃合、市民プールの削減、そして今、公設地方卸売市場の削減、学校の統廃合は結果として市民に何をもたらすのか、市長のご所見をお伺いいたします。  小項目3、「コロナ禍と自然災害を見据えた、まちづくりについて」。  住み方について、以前にも質問させていただきました。9月1日の新聞には、市南部海岸線から加古川沿いに29.5平方キロメートルが想定し得る最大規模の浸水との記事が報道されました。そして、新しい総合防災マップが配布されました。浸水区域は赤色で示され、その範囲の広さと浸水の深さに改めて考えてしまいます。市南部地域は特に深刻です。人口が南部に集中し、災害への不安が募ります。南部偏重傾向から浸水区域でない市北部の緑豊かな地域への住み方の見直しが必要と考えます。  コロナ禍で社会の形が変わりつつあります。2日の新聞には東京本社の会社が淡路島に本社を置き、職員1,200人が移住すると報道されました。新しい生活様式を見据えたまちづくりの施策が必要です。
     そして、災害から市民生活の安全を見据えたまちづくりの二つの側面から新しいまちづくりを求め、市長のご所見をお伺いいたします。  質問事項3、大項目「平和を祈念し、保存と常設展示が出来る施設について」。  小項目1、「市内の戦争史跡と戦争当時の資料の保存と展示施設を求めることについて」。  加古川市内に多数の戦争史跡と資料が残っています。戦争の実態を後世に伝える施設をこの間、要望してまいりました。昨年6月議会の一般質問での答弁では、他市でも戦争の遺跡関係を展示場みたいなものを設けまして、常設でやっている、また、本市についてはできていないので研究させていただきたいという旨の言葉をいただきました。近隣の状況は、明石市や加西市で資料保存施設の整備が進んでいます。  昨年の一般質問の後、どのように進められたのか、現在の状況と今後の施策について市長のご所見をお伺いいたします。  小項目2、「市内の戦争史跡パンフレット・マップ等の整備を求めることについて」。  小学生の野外学習で市内の戦争遺跡を学ぶために「かこがわ平和探検マップ」が配布されていると聞いております。また、10月3日の平和祈念展でも活用されることでしょう。マップに記載されていない史跡を追加し、修正することを以前から求めております。そして、一般の方にも正確な資料としてのパンフレット等の整備が必要と考えますが、市長のご所見をお伺いいたします。  以上、壇上での質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   岸本建樹議員の質問は終わりました。  答弁を求めます。  市長。 ○市長(岡田康裕) (登壇)   日本共産党加古川市議会議員団を代表しての岸本議員さんのご質問に対しまして、答弁させていただきます。  なお、一つ目の大項目の教育委員会に係る事項につきましては、後ほど教育長より答弁いたしますので、よろしくお願いいたします。  「安心・安全で住みやすいまちづくりについて」のうち、「社会保障費抑制がコロナ禍に与えた影響について」ですが、保健所については、1994年(平成6年)に従来の保健所法が大幅に改正され、地域保健法が制定されたことを受けて、住民に身近で利用頻度の高い保健、福祉サービスは市町村が担う一方で、地域保健における広域的・専門的かつ技術的拠点として位置づけをされました。  新型コロナウイルス感染症が流行する中、保健所の職員が多忙を極め大変厳しい中で職務を全うされている現状は承知しております。  また、病院につきましては、人口減少や都市部への人口集中、医師不足などの現状、また将来展望を基にした医療需要から、必要な病床数に応じた医療提供体制の確保に取り組んでいるところです。なお、国においてはコロナ禍を踏まえ、医療機関相互において医療従事者協力等を調整できる仕組みを構築することで、質が高く効率的で、持続可能な医療提供体制の整備を進める方針を打ち出しております。  本市の中央市民病院については、医療従事者を確保し、現在、コロナ禍においても地域の基幹病院として安定的に運営いただいております。行政改革は削減だけではなくサービスの向上が目的であり、限られた医療資源を集中することで地域医療を堅持することができております。  今後におきましても、感染症の次なる大きな波も見据え、新たな日常に対応した医療提供体制を確保することなどにより、市民の皆様の安心・安全で住みやすいまちづくりの実現につなげてまいります。  次に、「選択と集中、労働者の削減などが引き起こした市民サービスへの影響について」ですが、公共施設等の維持管理に係る財政負担は、ますます大きくなることが予想されることに加え、少子高齢化や人口減少により、厳しい財政状況となることが見込まれています。そのため本市では、次世代に負担を残さず安定した行政サービスを提供していくため、公共施設等総合管理計画に基づき、取組を進めているところです。  今後もこの計画に基づいた公共施設の統廃合・複合化により、更新等に係る経費の軽減を進めるとともに、市民ニーズの変化に対応した公共施設の最適な配置や、市民ニーズに合った行政サービスの提供に努めてまいります。  次に、「コロナ禍と自然災害を見据えた、まちづくりについて」ですが、洪水時における市民の円滑かつ迅速な避難を確保することを目的に、兵庫県が昨年8月に公表した想定される最大規模の降雨(おおむね千年に一度)による洪水浸水想定区域及び本年8月に公表した想定し得る最大規模の高潮(既往最大の規模の台風)による浸水想定区域によりますと、加古川沿い及び市域中南部の市街地の広い範囲で浸水することが想定されています。  しかし、市の中南部では、人口が集中し、鉄道駅を中心に市街地が形成され、都市・経済活動が活発に行われていることから、防災対策として北部地域へ移住誘導を行うことは現実的に困難であると考えます。  このため、引き続き現況の都市基盤を有効に活用しつつ、国や県と連携しながら総合治水対策をはじめとした都市の防災機能のさらなる強化に努めるとともに、今月発行いたしました新たな総合防災マップを生かして、災害時の円滑かつ迅速な避難を支援するなど、市民の皆様の安全を確保してまいります。  次に、「平和を祈念し、保存と常設展示ができる施設について」のうち、「市内の戦争史跡と戦争当時の資料の保存と展示施設を求めることについて」ですが、戦後75年が経過し、戦争を実際に体験された方が減りつつある中で、平和の尊さや、戦争の恐ろしさを次世代へ継承することは行政の重要な役割の一つであると考えております。  本市においても、平和に関する様々な資料を展示する平和祈念展を10月に開催することや、市内の戦争史跡を掲載した「かこがわ平和探検マップ」を市内小学校の6年生全員に配付することなど、従前から継続した平和関連事業を進めているところです。  また、戦争当時の資料を保存することは非常に重要であると考えていますが、現時点では常設展示するための施設を設けるのではなく、いつでも、誰でも、どこからでも閲覧できるようにホームページ上での展示を検討しております。  昨年7月から、本市ホームページ上において戦争に関する資料の提供をお願いするページを設けており、素材となる貴重な資料が多数集まってきた段階で、より具体的な展示方法を検討していきたいと考えております。  次に、「市内の戦争史跡パンフレット・マップ等の整備を求めることについて」ですが、本市が昨年度から配布している「かこがわ平和探検マップ」は、身近にある戦争史跡を訪れ、戦争の爪痕に興味を持ってもらうことで、平和について考えるきっかけの一つにしてもらいたいという思いから作成したものです。  親子や友達と探検感覚で気軽に巡ってもらいたいという観点から、市内中央部の限られた範囲に焦点を絞って調査したため、市内にはほかにもまだ把握していない戦争史跡が存在しているものと考えます。  そのため、戦争に関する資料に加え、市内の戦争史跡についても本市ホームページ上で情報提供をお願いしているところであり、ある程度の情報が蓄積されるような状況になれば市内中央部以外の各地域のマップの作成も検討していきたいと考えております。  最終的には、それらの各地域の戦争史跡を網羅したパンフレットを作成できれば、より平和への願いが市民の皆様に浸透していくものと考えますが、まずは情報収集を進め、有用な素材の蓄積に努めてまいりたいと考えております。  以上で、私からの答弁を終わります。 ○議長(木谷万里)   教育長。 ○教育長(小南克己)   「コロナ禍から安心の教育環境の学校を求めることについて」のうち、「OECD各国から遅れている、少人数学級を求めることについて」ですが、我が国は、OECDの平均より1クラスの人数が小中学校共に多いことについては認識をしております。そこで、学級規模の改善に関する要望等につきましては、全国都市教育長協議会や全国教育委員会連合会等を通じまして、毎年、少人数学級の早期実現に向けた対策の実施を要望しているところです。  学校では、新型コロナウイルス感染症への不安を抱える児童生徒が安心・安全に学ぶことができる環境をつくることができるよう、学校園における新型コロナウイルス感染症対策マニュアルに基づいた取組を進めております。とりわけ、心のケアには細心の注意を払うととともに、学習においては兵庫型教科担任制による少人数授業なども活用しながら、きめ細やかな指導を徹底してまいります。  今後も、コロナ禍でも子どもたちが安心して確かな学力を身につけられるよう、感染防止対策に配慮しながら取組を進めてまいります。  次に、「密集、密接の状況にある大規模校の解消を求めることについて」ですが、密集、密接を防ぐ取組については、先ほども申しました本市マニュアルに基づき、各学校におきまして必要な取組を行っております。  具体的に申し上げれば、同マニュアルでは、地域の感染状況により三つのレベルに区分し、それぞれのレベルに応じた登校方法、身体距離の確保、部活動等、行動基準を具体的に示ししており、このマニュアルに基づき適切に対応することにより、大規模校においても安全・安心な教育環境づくりができるものと考えております。  次に、「少人数学級を求める文科省の調査結果と両荘地区での小中一貫校決定について」ですが、施設一体型小中一貫校の導入に当たっては、小学校高学年におけるリーダー性の育成など、幾つかの課題があることは認識をしております。  しかし、これらの課題については、学年の区切りを意識した学校行事や校舎内の教室配置、また、子どもたちに多様な活躍の機会、異学年や地域との交流を意図的に設定することなど、様々な工夫によって解消または緩和が図られるものと考えております。  さらに、施設一体型小中一貫校の導入により、学校全体の規模を確保し、子どもたちが集団生活の中で、日常的に多様な考えに触れ、切磋琢磨できる環境を整備することや、中一ギャップの緩和を図るといった学習指導面や生徒指導面にもたらす効果が大きいと考えております。  このようなことから、両荘地区の教育環境に関する全戸アンケート調査結果をはじめ、学校運営協議会、各種団体等のご意見を踏まえ、施設一体型小中一貫校を整備する方針を決定したところであります。  次に、「学校で安心して飲める飲料水等の整備について」ですが、市内小中学校においては、猛暑の中で児童生徒が登下校することの負担を考慮し、教室に教科書等を置いて帰る、いわゆる置き勉を認めるとともに、児童生徒一人一人にネッククーラーやアイスタオルを配付し、通学に係る負担軽減に配慮しているところであります。  また、本年の夏においては、各教室に設置いたしましたエアコンを有効活用するなど、児童生徒の熱中症対策に留意しながら学校運営を行っております。  児童生徒の飲料水については、家庭から持参することを原則としておりますが、各学校長の裁量で新型コロナウイルス感染症及び熱中症対策に係る物品等の購入を可能とする予算の配分を行っており、その予算の活用により必要に応じて飲料水等の購入も可能としているところであります。  以上のことも含め、引き続き子どもたちの熱中症の防止に努めてまいりたいと考えております。  以上で、答弁を終わります。 ○議長(木谷万里)   岸本議員。 ○(岸本建樹議員)  何点か質問させてもらいます。市長のほうに質問させていただきます。  まず、公共施設が削減されたことによりまして、病院が加古川でなくなり、一つになりました。保健所も減りました。結果、行政を預かる市長として、国の指導の下に今、保健所が800余りあったのが半数近くまで減ったということについて、これが今のコロナ禍にかなりの影響を与えていると私は思うんですけど、その辺のことについてどのように考えられているでしょう。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   私も前の体制のときに保健所の実務がどのように回っていたかということを実際、今の立場で見てきたわけではありませんから、正確に比較して批評することはできませんけれども、少なくとも今の状況におきましても、この東播磨管内のことについて、第一波、第二波と言われたコロナ禍があったわけですけれども、大変忙しい状況だったとは聞いておりますが、濃厚接触者の調査等々で何とかこう回していっていただけているというふうに聞いております。  もしこの先、第三波、第四波等があって本当に人手が足りないというふうな状況になって、影響が出るということであれば各市町で協力できるところも出てくると思いますし、そのあたりは今の状況の中で、形の中で、決して対応し切れないとか、そのことによって市民生活に影響を及ぼすとか、そういうことのないようにはしていきたいというふうに思っております。 ○議長(木谷万里)   岸本議員。 ○(岸本建樹議員)  市長は、それ以前には加古川におられなかったのでという話でもあるのか分かりませんけど、以前は、加古川に保健所があり、高砂に保健所がありという形で、各市町ごとに保健所がありまして市民の安全を守っていたというところがあるわけで、そういう意味で今全国的に言われているのが全国に医師やら、保健所の医師やら、技術者が、当時の半数近くまでなった。これが結局のところ今のコロナの対応についても後手後手になっている部分があるのではないのかなというのが、指摘されていると思います。そこのところは、そういうふうに感じられませんでしょうか、どうでしょう。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   当時のその状況と今を比べてと言われましても、私も経験したわけじゃありませんし、通告もいただいていませんから当時の状況も事前に聞いておりませんので、何とも比較しては申し上げられません。 ○議長(木谷万里)   岸本議員。 ○(岸本建樹議員)  では、今のことを話しますと、先日9月1日付の新聞に、加古川の高潮の記事が出まして、29万ヘクタールの土地が水没というようなことで、非常に大きな記事が載って、先日も市長が配ってくださったこの総合防災マップには、ほとんど真っ赤になるぐらい、この加古川近辺は塗り込まれていると、こういうところを今後も長い目を見据えて、開発なり進めていくこと、当然、加古川が中心ですから、それも必要かと思いますけど、人口密集するところに危険性を感じながら、人口密集させていっていいんだろうかというのは僕の疑問なんですけど、その辺、市長どう考えられますか。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   先ほども答弁させていただいたとおりなんですけれども、なかなか公共がまして例えば税金を使って、例えば市南部に十何万人、住まれている方々に別のところに移動していただくというのは、お願いするからにはその土地をどうするんだとか、いろんなお金のかかる話になるわけでありまして、それを強引に行政が動かしていくというのは現実的に非常に難しいと思うんですね。  ですから、今、皆さんが土地を持たれて、例えば住まわれているところについて、どういった危険性があるのかということを具体的に分かりやすくお伝えしていって、そういう中で、いざというときにでも命を落とすことなく避難ができるようにすることを一緒に考えていく、準備していくとか、そういった現実的な対応をしていきたいというふうに思っています。 ○議長(木谷万里)   岸本議員。 ○(岸本建樹議員)  私、今一気にその何万人いう方の住宅を移動させようということを言うてるんじゃないんですけど、加古川市のまちづくり開発の中でどうしても今まだ現に、加古川南部のほうで住宅開発がどんどん進んでいるとか、田んぼが潰れて宅地に変わっているとかいうところがたくさんあると思います。  そんな中で、本当に加古川市という行政として、その地域の皆さんに責任を持つところが、その開発を容認するというんですか、そこに住むのは住むんやけどマップでもこういう状態ですよというようなことを事前に知らせるなり、そこに住むといつか危ない目に遭いますよとかいうようなことを事前に、脅しじゃないですけど皆さんに周知したいという思いでマップを作っているわけですから、そういう意味ではそこに住まわれるよりは、市北部の安全な緑豊かなところに住まわれるほうがいいんじゃないですかというような呼びかけ方のまちづくり、そういうふうなことは考えられませんでしょうか。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   公有地ならまだしもなかなか特定の地域に、こちらいかがですかというふうに私たちが具体的に介入していくのもどうかなというふうにも思ったりしながら聞いておりましたし、少なくとも私たちが今できることは、例えば転入を検討していただいている方でも、各地域においてどういったリスクがあり得るかということをホームページ等で容易に見ていただけるようにしていって、ここにご判断がいただけるようにしていくべきものだと思っております。  そういった各地域のリスクが多いか、少ないかというようなことについては、結局はその場所の人気のあるなしにもなっていくわけですし、地価という形にも影響していくんだろうと思いますし、そういう中で最終的には市民の皆さん一人一人が判断をされて土地の取得等を検討していかれるんだと思っています。 ○議長(木谷万里)   岸本議員。 ○(岸本建樹議員)  当然、市民の財産ですから、市役所はどうこう言えるものでもないですし、するわけなんですけど、やっぱり加古川市として将来的に防災という意味、また災害に遭われたときの市民の責任といいますか、バックアップというふうな、今度は市のほうがカバーしていかなあかんときがやってくるかも分からないわけですよね。例えば、避難される場所には体育館が要る、学校が要る、いろんな誘導設備が要る、それ全部市役所がバックアップしていかなあかんという責任がついて回るわけですよね。それやったら初めから、もうちょっと安心して住めるところはこっち方面ですよという、そういう案内的な誘導いうのが市としてもあっていいんじゃないかと思うんですけど、どうでしょう。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   私たちとしましてはやはり、より分かりやすい、例えばこのたびの防災マップ等を作らせていただいて、全世帯にお配りする、ホームページを見られるようにするということが、まずできる精いっぱいのことかなというふうに思っていますので、ここにご判断ができるような情報提供はしっかりしていきたいというふうに思います。 ○議長(木谷万里)   岸本議員。 ○(岸本建樹議員)  そのことを私は求めて、まちづくりをする上でただ便利便利便利を追及していって、駅周辺に住んでいただいたら便利いいんですよという指導だけじゃなくて、安心して住んでいただく。駅周辺については先ほど市長、午前の部で駅周辺で仕事をしていただくと言われてました。また私の提案としては、市北部のほうに住んでいただく、通勤については市北部から加古川中心部に日々通勤していただく、加古川の中心部でリモートの事務所を造る、そういう生き方もあってもいいのかな。加古川に住んで、市北部に遊びに行ってもらうというんではなくて、また、市としても考えられるのではないかなと思います。
     先ほど、私言いましたけど、淡路のほうでそういう新しい形の例が出てきました。こういう形、当然先ほど市長も午前の部でも加古川は非常に便利がいいとこですよという話もされてました。そういう意味では新たな人を受け入れるIターン、Uターンの形の中で志方、神野また上荘、いろんなところでもっともっと土地の使い方あるんですよということを市のほうが提案していく、そんな考え方はないでしょうか。 ○議長(木谷万里)   市長。 ○市長(岡田康裕)   そのことにつきましては先ほどの午前中のご質問の答弁の中でも申し上げましたけれども、開発許可を柔軟に運用しながら市街化調整区域でありましても、公共、民間問わず、大規模な開発を受け入れていけるようにしたり、また個々の住宅とか事業所の拡張云々ということにつきましても、これまで市として、田園まちづくり制度を持っておりますから、そういったものをもう少し地域の方の願いがかなうような形に見直しをしていくとか、そういったことを通じて、北部も、居住する、定住人口を増やすというような場所として受皿になれるような可能性を追求していきながら、そういうところに住まわれても駅前、電車の駅等に容易にアクセスできるような、そういう公共交通網もしっかりと講じていきたいというふうに思っています。 ○議長(木谷万里)   岸本議員に申し上げます。申告時間を経過していますので、簡潔にお願いします。  岸本議員。 ○(岸本建樹議員)  教育委員会の先生のほうにお願いいたします。  先ほど、子どもたちのことでいろいろ私、尋ねさせていただきました。やっぱり学校現場としては、少人数学級を教育長も認められているところでございましょうか。 ○議長(木谷万里)   教育長。 ○教育長(小南克己)   少人数学級については、先ほど回答させていただいたとおり、これまでも全国都市教育長協議会とか、全国教育委員会連合会を通じまして、毎年、早期実現に向けた対策の実施を要望しております。実施に向けてこれからも要望していき、実現を望んでおります。 ○議長(木谷万里)   岸本議員。 ○(岸本建樹議員)  全国の各団体も、校長先生の団体も一緒になって今少人数学級を求められておりますので、ぜひとも加古川のほうからも一緒に声を上げていただきたいな、これは要望でございます。  そして、最後になりますが、学校の飲み水のことですけれども、校長先生の裁量と言われましてもなかなか先生、校長先生だけで動きにくいところもあるでしょうから、ぜひとも教育長のほうからもっともっと子どもたちに水を飲ませてやってほしいとか、また、直接水道水が飲めるような施設を教育委員会として整備していただくとか、そのようなこともお願いしたいんですけど、どうでしょう。 ○議長(木谷万里)   教育長。 ○教育長(小南克己)   飲料水につきましては、先ほど申し上げたように、やはり命に関わることでございますから、水がなくなって飲めないという状況については、何とか防止したいというふうに思っております。ただ、現実問題として2万1,000人の子どもたちに対して、毎日飲料水を公費でそれを確保するということについては正直難しいというふうに考えております。  ですから、今の時点では、申し上げたように校長の裁量で、もし足りなくなったような子がいたときにはちゃんと提供できるように確保するということで、予算についても執行できるということを周知をしております。  また、水道等についての整備につきまして、議員おっしゃったような内容で整備できればよろしいんですが、やはりそれには大きな予算もかかりますし、どのような計画を立てる必要があるのかということでございますので、今の時点でこのことについて、方針等について申し上げるようなそういう段階ではないというふうに考えております。 ○議長(木谷万里)   岸本議員。 ○(岸本建樹議員)  時間が長くなりましたので、最後にいたします。  最後にお願いだけします。新型コロナウイルス感染症が世界を覆っております。コロナ禍から多くのことが見えてきました。今までの生活は合理化という名前の利益優先の社会でした。これからは人が生きるためにということを基本において環境を壊さない生き方を追及することではないでしょうか。  コロナ禍を乗り越える物差しは、持続可能な開発目標(SDGs)を基準に進めることを求めます。それには新自由主義社会から、切り替えることです。行政改革の名の下に、選択と集中、民間活力導入と、規制緩和、医療、福祉、教育、労働、切り捨てる社会では格差と不平等が生じます。これでは市民は幸せにはなれません。一人一人の力が発揮できる社会にすること、安心・安全な生活ができる社会を求めまして、代表質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   以上で、通告による質問は終わりました。  これをもちまして、代表質問を終了します。  理事者入れ替えのため、休憩します。                 (休憩 午後 1時44分)                 (再開 午後 1時44分) ○議長(木谷万里)   休憩前に引き続き、会議を開きます。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――    ◎日程第4 一般質問 ○議長(木谷万里)   日程第4、一般質問を行います。  一般質問は、通告に基づき、順次質問を許可します。  立花俊治議員。 ○(立花俊治議員) (登壇)   日本共産党加古川市議会議員団、立花俊治です。  洋の東西を問わず、人々が暮らし、文化が栄えた中心には必ず市場がありました。経済が発展し、人口が増え、言語により呼び方は違いますが、アゴラとか、バザールなどと呼ばれ市場が開かれています。日本でも市場が商業を発展させ、経済と文化を担ってきました。織田信長の楽市楽座、徳川幕府では日本橋の魚河岸、神田で青果市場がにぎわったと記されています。  卸売市場法のきっかけはシベリア出兵を機に1918年、富山県で米の買占めが行われて、この米騒動で僅か10か月で米相場が2倍に釣り上げられたことから、反省の念として法整備がされて、食料品価格の安定化を図るために中央卸売市場法ができ、1971年には卸売市場法が成立しています。  一昔前の生鮮食品流通と言えば、産地から卸売市場を経て、小売業や外食産業、加工業に流通するという流れが代表的でしたが、近年ではコールドチェーン、加工、保管、配送機能の強化、大手量販店の生産者直接取引、オンラインマーケット取引など、卸売市場の流通割合が減って市場外取引も増加し、青果物は6割、果物は42%にまで低下しています。輸入の増加も拍車をかけ、日米構造協議で非関税障壁撤廃の圧力があったとも言われていますし、現にフランスの小売業大手カルフールが僅か4年数か月で日本から撤退をしています。卸、仲卸という日本的制度がグローバルな商業資本にとって障壁になっているのも否定はできません。こうした経緯を受けて、2018年政府も法改正を行って、今年の6月1日に施行されたところです。  加古川市でも47年前の1973年、加古川市公設地方卸売市場が開設され50億円を超える商いが行われてきました。2019年4月19日、26億円の予算で改修する方針をもち、サウンディング調査も行いながら、卸売市場法の改正と卸売業者の倒産を理由に今年5月28日、廃止方針を決定しています。最近の報道によりますと、存続を求める協議会も公設市場の廃止についてはやむなしの態度を表明していますが、加古川市も指導して民営での卸売市場を展望することはできないのでしょうか。  そこで、大項目1、「官民力を合わせて卸売市場を存続して地域経済を発展させ、あわせて市民の食生活を守るために」と題して質問します。  小項目1、「加古川市総合計画や施政方針と公設地方卸売市場廃止の政策的矛盾について」。  まち・ひと・しごと創生総合戦略では、農業、水産業、地場産業、商業・サービス業を振興すると明記しています。施政方針の「にぎわいの中で暮らせるまちをめざして」の中や今日の市長の答弁でも、地方創生を進めていくためには、地域産業の活性化を通じて新たな雇用を生み出しつつ、定住人口や関係人口の増加につなげていくことが重要としています。それなのに、取扱量は確かに減少していますが市場全体では年間35億円もの商いが行われている市場の廃止を提案しています。農漁民のなりわい、市場で働く労働者とその家族、卸、仲卸業者の商いの足場、さらに全国の農業生産者や漁業関係者など、市場関係者にも影響を与えることになりますが、公設地方卸売市場の廃止方針は加古川市の政策と矛盾していると思われますが、ご所見を賜りたいと思います。  小項目2、「卸売市場の必要性について」。  質問事項1、昨年の4月は必要性があって、今年の5月はどのような必要性がなくなったのか疑問です。確かに、卸売業者の倒産と行政法の改正という変化はありましたが、地域で生活している市民と市場の関係では市場の必要性という視点で見ると、この1年で廃止しなければならない理由は認められないのではないでしょうか。  2019年4月時点では必要性を認めて、整備計画を作成し、26億円の改修計画を策定してサウンディング調査まで行いました。外部学識経験者も協議して整備計画は作成されています。この1年で必要なくなったというエビデンスについてお尋ねします。このような状況の下で、一方的な廃止方針は拙速ではないでしょうか。必要でないのに26億円もの計画をしていたということになれば、それこそ無駄なことをしていたことになります。おかしな話ではないでしょうか。  小項目3、「法改正と卸売業者倒産を受けて、また、存続を求める協議会が廃止を認めている現状を受けての今後の方針について」。  質問事項1、日本共産党加古川市議会議員団としては、現時点での判断としてあくまで公設で、仲卸業者を中心に卸売業者の法人を設立して県の認証を受けるよう努めるべきではないかと考えています。しかし、存続を求める協議会が廃止方針を認めており、現在までの報道等によれば補償して廃止という方針は、あまりにも投げやり的で愛が感じられません。卸売市場法第5章16条に10分の4以内の国庫補助、同条2項で〈後日訂正あり〉国や県は必要な助言、指導、資金の融通のあっせんなど援助を行うものとするとあります。この法律の趣旨を踏まえれば加古川市としても47年前に来てくれとお願いした経緯もあり、当然こうした責務は負わなければならないと思います。  どのような援助を行っているのか教えてください。廃止を通告してコンサルの委託を準備し、補償の値踏み計画をしているだけのように思われるが見解をお聞かせください。  また、国庫補助だけでなく日本政策金融公庫の食品流通改善資金融資、移転先の不動産を探したり、不動産取得税や固定資産税の減免なども含めてバックアップしてほしいものです。債務負担行為として4,600万円が計上されていますが、これは動産の補償を見るだけだということですけれども、施設基準が緩和されており、取扱量に見合った市場の将来像について、市としてもコンサルを交えて協議し、ポテンシャルを持った支援策を検討する必要があると思うが、考え方をお伺いします。  質問事項2、土地確保、建設費、移転費用の補助、廃止時期の延長などの要望が出されていると報道されていますが、現時点での業者の要望事項と、それに対する見解についてお尋ねいたします。詳しくお答えください。  業者からお聞きしますと、とにかく廃止を認めてほしい、こうした言葉が何度も繰り返されたとも聞いています。廃止を認めたら当然応分の補償があってしかるべきではないでしょうか。  質問事項3、多くの自治体で地域経済を下支えするために市場機能の存続に向けて、知恵と工夫がなされていると聞いています。  群馬県伊勢崎市では、民営化に当たり土地、建物を15年間無償貸与、兵庫県伊丹市の公設市場では加古川市と似ていますが、水産1社となったが、公設のその他市場となる全国初のケースでJAの協力で直売所スマイル阪神となっています。山形県新庄市の卸売流通センターでは、民営化第三セクターで取扱高が6億円から2億円へ減じたのに市場を事実上無償で使ってもらい、卸売市場の機能は維持しています。兵庫県西宮市でも、第一種市街地再開発事業によって、卸売市場施設整備を支援しています。このようにして地域における市場機能を守っております。  現時点での加古川市の方針にはこうした市民本位のスタンスをかいま見ることができません。理由をお聞かせください。  以上で壇上での質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   立花俊治議員の質問は終わりました。  答弁を求めます。  産業経済部長。 ○産業経済部長(小野享平)   「官民力を合わせて卸売市場を存続して地域経済を発展させ、あわせて市民の食生活を守るために」のうち、「加古川市総合計画や施政方針と公設地方卸売市場廃止の政策的矛盾について」ですが、本市場においては、総合計画にあります物流・流通機能の強化を目指し、平成30年度に本市公設地方卸売市場整備計画を策定し、老朽化が進む市場施設への対応及び市場のにぎわいの創出により、市場の活性化を図るため再整備の事務を進めてまいりました。しかしながら、昨年9月に青果卸売業者が事業停止となり、新たな卸売業者の入場に向けた調整も行うなどの努力をしてまいりましたが、入場には至らず、青果卸売業者不在の体制では公設地方卸売市場としての機能が果たせないことから、市場廃止を決定したものです。  次に、「卸売市場の必要性について(昨年の4月段階と廃止方針を決めた今年の5月との違いについて)」ですが、本市場は、生鮮食料品等の流通の一端を担っていることは認識しており、流通形態が大きく変化する中、市場存続のために平成30年度に公設地方卸売市場整備計画を策定するとともに、昨年度には、市場のコンパクト化に伴い生じる余剰見込地を活用したにぎわい創出手法に関するサウンディング型市場調査を実施し、民間企業からの提案を募りました。しかしながら、昨年9月に青果卸売業者が事業を停止し不在となったことで、昨年の4月と状況が大きく変わったため、市場廃止の方針を決定したところです。  次に、「法改正と卸売業者倒産を受けて、また、存続を求める協議会が廃止を認めている現状を受けての今後の方針について」ですが、改正卸売市場法の施行に伴い、地方卸売市場が食品等流通合理化計画の認定を取得し、その計画に基づく必要な施設を整備する場合に交付金の対象となります。しかしながら、本市場は青果卸売業者が不在であり、整備計画が進められないため対象となることはありません。なお、行政財産の施設使用許可に基づき、入場している場内事業者に対しては、他の事例及び判例を基に、適正で可能な範囲での支援を行っていくこととしています。  次に、場内事業者の一部で組織する加古川市場存続協議会から提出された嘆願書の内容については、市内に全場内事業者が営業できる卸売市場としての2万平米の敷地確保、また、競り場棟や店舗、事務所等の建設、施工、さらにその費用の補助について求められていましたが、そもそも受益者負担を原則とする市場事業の性格からして、本市が対応することは困難です。なお、本市場の施設使用指定期間終了に伴う移転に対する支援については、引っ越し費用、移転雑費等を検討しております。  次に、他市場において、それぞれの立地、地域及び市場設置の背景などから、様々な取組が実施されていることは認識しておりますが、本市場においては、さきに述べました理由により、市場廃止の方針を決定したところです。場内事業者の事業継続及び生産者の出荷先確保についても、可能な範囲で引き続き支援を検討してまいります。  以上で答弁を終わります。 ○議長(木谷万里)   立花議員。 ○(立花俊治議員)  答弁ありがとうございました。市の方針と実際していることに対する矛盾点について、一番最初はお聞きしたんですけれども、まだ来年の12月まで設置管理に係る条例の期間がありますので、ただ、考え方の違いということでやり合いをしても仕方ないので、一つは、サウンディング調査までしたことは行政は誤っていたのか、誤っていなかったのか、言い方を変えればこういう質問をしているわけです。私自身も法改正と卸売業者の倒産ということについては直面して残念なことだと思っているんですが、去年の時点でこういう調査をしたのは、市場経済で考えた場合には、やはり市場というのは加古川市の経済の活性化のためにも必要だと思ったからお金を出して整備計画をしたんではないんですか。再度お答えをお願いしたいと思います。 ○議長(木谷万里)   産業経済部長。 ○産業経済部長(小野享平)   先ほども申しましたとおり、サウンディング調査をした時点では、青果の卸業者はいらっしゃったわけで、当然、そういったことで卸市場を再整備するということを進めていたわけです。サウンディング調査といいますのは、もともと改修は26億円とご指摘がありましたけれども、建て替えの場合は約50億円かかるということで、配置位置が変わるわけです。それによって余剰地の使い方が変わってまいりますので、民間事業者から意見を募ったところで、そのことが誤っていたとか、誤っていないとか、そういった議論にはならないかと思っております。 ○議長(木谷万里)   立花議員。 ○(立花俊治議員)  二つ目の問題は、もう一度同じことを聞きますけれども、地域の経済の活性化と35億円もの売上げをしている企業の足場を廃止することはやっぱり矛盾していると思うんですが、この点についても再度ご回答をお願いしたいと思います。 ○議長(木谷万里)   産業経済部長。 ○産業経済部長(小野享平)   議員おっしゃっている35億円という数字は、我々としてはちょっと承知していないわけですが、いずれにいたしましてもかなりの額の仲卸の方々の売上げはあると思っております。ですが、そういったことは市の卸売市場の中で行っているからそういった額が発生しているということも言えます。当然、我々も場内事業者の皆さんが市内で営業を続けていただくということは願っております。ただ、皆さんそういったことがなかなかできにくい状況でありますので、皆さんに何とか事業を続けていただきたいと考えて、明石の卸売市場等への入場を紹介するといった支援を行っておるところです。 ○議長(木谷万里)   立花議員。 ○(立花俊治議員)  ありがとうございました。もう一つは、受益者負担問題ですけれども、今回出された補正予算の中に、約9,700万円で加古川再開発ビル株式会社の株を買います、という方針が出ていますけれども、こういうものには行政法の担保などがあるんですか。市場が困窮して業者が困っている状況で、そうした落ち込みの問題を市として助けるというのが、これが本来の在り方ではないかと思いますけれども、再度質問いたします。
    ○議長(木谷万里)   産業経済部長。 ○産業経済部長(小野享平)   ちょっと話があれなんですけれども、我々は卸売市場としてはもちろんやっていくつもりでございました。その核となる卸売業者がどうしても見つからないからこのような事態になっているわけで、駅前の話とはまた別のお話でございます。 ○議長(木谷万里)   立花議員。 ○(立花俊治議員)  分かりました。まだ、設置管理に係る条例の期間が1年ほどありますので、理論上の問題をここでやり取りしてもあまり有意差がないかと思います。重要で大切なことは、不要な対立を図るのではなくて、官民知恵を出し合って、業者のなりわいをきちんと保障して、市場機能を持続可能なものにしていくというのが大切ではないでしょうか。そのことが市民の胃袋を満たし、人口減少に歯止めをかけ、にぎわいの中で暮らせるまちを目指す地方創生につながるのではないかと思います。住んでよかったのキャッチフレーズに沿って、愛に満ちた対応策を検討していただきますようお願いをして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   次に、藤原繁樹議員。 ○(藤原繁樹議員) (質問席へ)   皆さん、こんにちは。志政加古川の藤原でございます。通告に基づき、一般質問をさせていただきます。  大項目、「市道保全管理の状況について」。  加古川市が管理するおよそ1,100キロメートルの市道の保全管理の状況について何点かお伺いします。市民の皆さんが安全で安心して通行できるように、担当部署において日々道路パトロールを行い、道路舗装面の穴ぼこや陥没、側溝やカーブミラー、ガードレール等の施設を含めて、様々な目線でパトロールを実施され、異常を発見した場合はその場で緊急補修を行い、また大規模な補修が必要な場合は業者委託するなど、早急に対応されていると認識しております。しかしながら、路面の破損や異常に起因する事故が多数報告されてきます。道路が通常有すべき安全性を欠いている状況で事故が起きたときには、道路の管理瑕疵を問われることも考えられます。本市における市道の保全管理の現状と課題、今後の安全で安心して通行できる市道を目指すための取組等について、順次質問を行います。  小項目1点目、「市道路面等の保全管理の現状と課題について」。  道路パトロールや一般市民から得た情報で、舗装、路肩、側溝等の破損・崩壊した箇所において、特に緊急を要する箇所や比較的小規模な工事を直営で実施され、それ以外の維持・補修工事は請負業者に発注され、未然に事故防止に努めておられると思います。道路パトロールの実施状況、パトロールによる損傷箇所の認知件数、応急修理等の件数、そのほか市民からの情報件数についてもお伺いします。  次に、隣の明石市では、散歩や通勤等で市内の道路を利用している市民の皆さんから、道路の穴ぼこや側溝の破損など危険箇所に関する情報を連絡していただくことで、道路の安全性の向上につなげる制度として、道路モニターを広く市民から募集し、早期の道路補修につなげ、昨年度は10件の事故につながるような損傷を発見し、緊急修繕されたと聞いておりますが、本市でもこのような制度の導入についてのご所見をお伺いします。  次に、公共の道路にまつわるトラブルについて、気づいた市民にスマホアプリで通報してもらう仕組みを導入する自治体、豊中市、富田林市、相模原市等が増えてきています。本市でもこのような制度導入についてのご所見をお伺いします。また、本市でもスマイルメールという市民からの情報を収集するシステムがありますが、道路の損傷などについても活用できるようにしてはどうかと考えますが、ご所見をお伺いします。  次に、市道を多く利用される事業者として、JP・宅急便業者等が挙げられますが、道路の危険箇所に関する情報の提供をいただけるような協定についてのご所見についてもお伺いします。  次に、小項目2点目、「市道のり面の保全管理の現状と課題について」。  道路の構造として、路面とのり面が挙げられますが、のり面の保全管理についてお伺いします。市内の市道において雑草が繁茂するのり面がどの程度あるのか、そのうち市が除草作業を行っているのり面は、どの程度を占めるのかお伺いします。また、協働の取組として、のり面に隣接する田畑を所有する農業者が除草作業を行っているところが多々あると思いますが、ご所見をお伺いします。ますます高齢化が進む農業者が、協働の取組としたのり面の除草作業を、今後も行うことが厳しくなってくると考えますがご所見をお伺いします。昨年度に市道の急坂のり面作業において、足を滑らせてけがをするという事例を報告いただいておりますが、除草作業をする上で危険と思われるのり面はどの程度あるのか、お伺いします。今後、耕作放棄田が増え、繁茂するのり面も増加することを考えると、除草シートを張るとか、セメントで固めるなどの抜本的な対策についてのご所見をお伺いします。  以上で、最初の質問を終わります。 ○議長(木谷万里)   藤原繁樹議員の質問事項1の質問は終わりました。  答弁を求めます。  建設部長。 ○建設部長(東保弘一)   「市道保全管理の状況について」のうち、「市道路面等の保全管理の現状と課題について」ですが、道路パトロールの実施状況については、道路保全課プラント職員により、市内を南部・北部の2班に分けて、各班2名体制で路面状況、道路施設の安全確認を実施しています。昨年度の2台のパトロール車の走行距離は合計約2万キロメートルであります。プラント職員における直営での緊急補修としては、パトロールによるもののほか、市民からの通報や要望を含めて、例年約1,500件の補修を実施しております。  次に、近隣市等で導入されている道路モニターについては、道路に関する危険情報等を連絡いただくことにより、事故を未然に防止並びに道路の安全性向上への取組として実施されていることは承知しております。本市では平成30年3月末のかこがわアプリの配信に合わせ、スマイルメールはスマートフォンから操作しやすいように改良されるとともに、カメラ機能を使って写真を添付できる機能も追加されております。市民の方による道路に関する通報に多く利用されております。道路修繕等の対応につながっているところでございます。  次に、JP・宅配便等事業者との道路情報の協定についてですが、平成25年に播磨地域の12市9町で構成する播磨広域連携協議会とJPにおいて、道路損傷等による危険箇所の情報提供に関することについての協力事項を定める協定を締結しており、道路上の陥没やくぼみ、その他通行上危険があると思われるものを発見した場合、報告をいただくこととなっております。現在、道路情報の協定について、JPほかバス事業者等からも道路に関する危険箇所等の連絡を受けるなど、連携を図ることにより道路補修を実施し、安全で安心して通行できることを目指しているところです。  次に、「市道のり面の保全管理の現状と課題について」ですが、市道のうち、河川堤防上や農業地域及び山間部の道路については、その多くがのり面のある道路であると認識しております。現在、市が行っている除草作業については、路肩及びのり面の雑草が伸びることで、歩行者、車両を問わず道路走行に支障となる市内67路線、延長約68キロメートルにおいて除草を行っております。そのうち、のり面区間は約6割に当たる40キロメートル程度であり、のり面につきましては、原則として通行者の安全上、路肩から1.5メートル程度の除草を実施しております。勾配が急なのり面は市内に多くあり、特に危険な箇所については、住民の高齢化等により作業が困難となったため、市への要望が増加しているところです。このような中、草刈り作業については地元ボランティアや農業者の方にご協力をいただいているところですが、今後は市道のり面全体ではなく、路肩付近に絞るなどの除草実施方法や、抜本的な対策として、シートやコンクリート吹きつけ等防草対策についても検討を進めていきたいと考えております。  以上で、答弁を終わります。 ○議長(木谷万里)   藤原議員。 ○(藤原繁樹議員)  おおむねご答弁をいただいたと思います。何点か確認させていただきます。2班2名体制で、年間2万キロメートルですから、大体1,100キロメートルの市道ということは、年間20回ぐらいはその市道は点検されているということですので、結構頻繁にパトロールされているとは認識しました。応急修理1,500件は、土日を省くと1日6件ぐらいされていると思います。2名2班で4名の方は、今年は特に暑い中、また冬は寒い中に非常に厳しい条件でもこうして路面を守っていただいているということで、改めて感謝したいと思います。こういった路面の異常による事故が、市に対して補償ということで賠償請求されるのですけれども、これは年間何件ぐらい、今のところされているんでしょうか。 ○議長(木谷万里)   建設部長。 ○建設部長(東保弘一)   年によって異なりますが、歩行者が倒れたり、自転車が転倒したり、それとあと車両に傷がつくという事故、補償の事例もございます。年間数件、五、六件というところだと認識しております。 ○議長(木谷万里)   藤原議員。 ○(藤原繁樹議員)  数件というのは他市と比べてどうですか。少ないほうですか。 ○議長(木谷万里)   建設部長。 ○建設部長(東保弘一)   他市の状況につきましては把握をしておりませんが、市道の延長からすれば数件で済んでいるというところについては、少ないほうではないかと私は考えます。 ○議長(木谷万里)   藤原議員、質問の途中ですが、通告の範囲内での質問に絞って発言くださるようお願いいたします。 藤原議員。 ○(藤原繁樹議員)  気をつけます。明石の道路モニターが、昨年は10件の事故につながるようなことが発見されたということですけど、本市もこのスマホのスマイルメールで、こういった道路の損傷についての情報が入ってきているとは、これほど認識はしてなかったです。先ほど部長の答弁ではそういった情報が入ってくるということですので、市民の方へスマイルメールで道路の情報をもっと教えていただけるような、広報がまだ足りていないような気がするのですけど、そのあたりはどうですか。 ○議長(木谷万里)   建設部長。 ○建設部長(東保弘一)   先ほどスマイルメールの件数を言い忘れましたが、過去5年間で平均して約40件から50件の通報がございます。本年度におきましては、現在で30件近くありますので、年間ペースにすると80件近くになっております。ある程度市民の方々に認識がだんだんと深まっていっておるかと思いますが、その辺、またホームページ等で市民に周知するように検討したいと思います。 ○議長(木谷万里)   藤原議員。 ○(藤原繁樹議員)  できるだけスマイルメールを、いい方向で使っていただけるように、そういった情報を入れていただけたら、本当にスマイルメールがもっともっと役に立つものかと思います。あとアプリも、先ほど質問しましたけど、そういったスマイルメールがもっと使えるようであればもう必要ないと思います。  それと、市道を多く利用されるJPさんとかそういった業者さんと協定を結んでおられるということですので、それはよく認識しました。あと、公用車は特に市内を仕事でいろいろと回られると思いますけど、職員からのそういった情報は、何か建設部から各部署に対して情報提供というような取組はされていますか。 ○議長(木谷万里)   建設部長。 ○建設部長(東保弘一)   そういう周知は一度庁内にしたことがあるかと記憶はしておりますが、興味がある方はきちっと報告をいただけるのですが、なかなか情報は集まっていないのが現状でございます。 ○議長(木谷万里)   藤原議員。 ○(藤原繁樹議員)  できるだけそういった情報が早く入ると、すぐに修理できて事故を未然に防げると思いますので、そのあたりも再度徹底していただけたらと思います。  次に、小項目2点目、のり面について。のり面の質問をするに当たって、私も田んぼ、お米、水稲を1町ばかり作っていて、ふだん草刈りを年に四、五回刈るのですけれども、市道に隣接するのり面がどれぐらいの広さがあるのかと思って測ってみたんです。そしたら大体350平米。年間四、五回すると結構な面積を私は刈っているということで、それをどうしてくれと言っているわけではないんですけれども、昔から市道に面する田んぼとか畑を持っている人は、害虫とかいろんな意味でついでに刈るというのを一般的にやっていました。ただ、最近やっぱり高齢化が進んで、のり面の草が伸びっ放しというのが多々見られます。そうすると、どうしても一番最初にその地区の農業団体長や、町内会長さんのほうへ連絡がやっぱり行くわけです。そしたら、私、農業団体長をしているんですけれども、そういうのを聞くと、取りあえず刈ったりとか、交差点ののり面の草が伸びて、視界が悪いから交通事故につながると違うかという指摘を受けたりしたら早急に刈ったりします。先ほどそういった危険箇所については、抜本的に例えばシートを張るとかセメントをするということでしたけれども、大体危険と思われるのり面は市内でどれぐらいあるのでしょうか。 ○議長(木谷万里)   建設部長。 ○建設部長(東保弘一)   全数については把握はしておりませんが、危険という認識をする基準ですが、のり面の傾斜がきつい、緩いというのが当然あるかと思いますが、のり面の下の構造が深い水路であったり、切り立った崖になっているようなところについては、当然優先的にするべきかと思っております。ただ、当然のことながら、市道の管理者としまして通行の安全が第一でございますので、やはり見通しの悪い箇所、車道にはみ出している草の除草がやはり第一優先で、次にのり面の関係についてはまた検討に入りたいなと考えております。 ○議長(木谷万里)   藤原議員。 ○(藤原繁樹議員)  私の管理しているのり面は、私が刈っているのですけれども、市の方に刈ってもらったことは一度もないです。私の地区では、そういった子どもたちの通学路は、もし刈られてなかったら、できるだけのり面の除草作業は町内会の役員とかボランティアで、子どもたちの背より伸びる場合がよくあるんで、できるだけ伸びる前に危ないなということで刈っているんですけれども、今後、農業者が高齢化することで耕作放棄地が増え、隣接するのり面がどんどんどんどん草が繁茂する状態になっていくと思います。  あと、さっき危険と言ったのは、昨年、私の地区で作業中に足を滑らせて大けがをされたというのを聞いたので、今回こういった質問にもつながったんですけれども、そういった場所をできるだけ把握していただいて、優先的にセメントをする、シートを張るというような方策をできるだけ、このコロナ禍でなかなか予算もつきにくい状況かもしれませんけれども、こういったときだからこそ、やっぱり市道というのが市の顔と言いますか、例えば英国紳士が足元の靴を見てその人のあれを判断するとかいうように、やっぱり市道がきちんと管理されているまちは、何でもきちっとされているという評価をされると思いますので、そのあたりも含めて、もう一度セメントをする、シートを張る対応について、ご答弁いただけますか。 ○議長(木谷万里)   建設部長。 ○建設部長(東保弘一)   議員さんの言われているとおりでございまして、地元の方がボランティアで市道ののり面等を刈っていただいているというのは、昔から市からの要望で、慣例で行っていただいていることについては感謝いたします。ただ、それを一度に全て市のほうでということには多分無理がございますので、その状況に応じて、地元から相談をいただければこちらのほうでも検討してまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(木谷万里)   藤原議員。 ○(藤原繁樹議員)  すぐに全部とか言っているわけではないので、できるだけそういった危険な箇所と思われるところから、順次でいい、地元と話をしながらどういった対策がいいのかというのを含めて検討していっていただけたらいいかなと思いますので、今後ともお願いしたいと思います。  以上で、質問を終わります。 ○議長(木谷万里)   しばらくの間、休憩します。再開は午後2時45分とします。                 (休憩 午後 2時30分)                 (再開 午後 2時45分) ○議長(木谷万里)   休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続けます。  次に、渡辺征爾議員。 ○(渡辺征爾議員) (登壇)   かこがわ市民クラブの渡辺でございます。通告に基づきまして、大項目2点について質問をいたします。  まず、大項目1点目は、「ウェルピーポイント制度による持続可能な助け合う介護社会の実現について」です。  本市も年々、65歳以上の高齢者人口が増加しており、住民基本台帳人口によると、令和2年7月1日現在における高齢者数は7万3,014人であり、総人口26万3,718人のうち、率にして27.7%となっております。人口の増減の傾向を見るため、5年前の平成27年7月1日付の人口を見てみますと、高齢者数は6万6,140人で、総人口26万9,846人のうち、率にして24.5%となっております。よって、5年前と比較すると高齢者数は約6,900人の増加、高齢化率は3.2ポイントの上昇となっています。
     これに伴い介護認定者数も増加傾向にあり、5年前の平成27年度における介護認定者数は1万1,632人であったのに対し、令和元年度では1万3,493人と約1,900人の増加、率にして約16%の増加となっています。これに連動し、介護保険事業費も年々増加傾向にあり、5年前の平成27年度当初予算額は164億2,400万円であったのに対し、令和2年度当初予算額では184億3,700万円と、額にして約20億円、率にして約12.3%の増加となっています。このような状況の中、現在のコロナ禍による今後の税収面での厳しい環境も加味すると、介護保険事業費の抑制、介護人材の確保策について、今まで以上に様々な角度から柔軟に検討していく必要に迫られている状況にあると考えます。  よって、ここで小項目1点目の質問をいたします。今後も年々増加が予想される介護認定者に対し、介護人材の確保と離職防止の推進に向けた取組を一層加速させていく必要があると考えますが、本市における介護人材の確保、離職防止に向けての長期的な展望について、現在どのように考えておられるのかについてお伺いいたします。  次に、小項目2点目に入ります。本市にはウェルピーポイント制度という、市民が主体的に社会貢献活動や健康増進活動に参加し、ポイントをため、そのポイントで学校園への寄附や加盟店での商品に交換できるというすばらしい取組があります。よって、このウェルピーポイントをうまく活用し、介護環境のさらなる充実、助け合い社会の実現による介護人材の安定的な確保につなげることができないのかを考えてみました。  現在のウェルピーポイントについては、活動で得たポイントを寄附以外に自分自身へ還元するには、加盟店での利用か加盟店での商品に交換するしか方法がありません。また、ポイントには有効期限があり、その期限はウェルピーカードに最終付与されてから2年間となっています。よって、自分自身への還元方法と期限について見直しを加えることで、持続可能で地域に根差した効果的な介護環境の充実につなげることができるのではないかと考えてみました。  そもそも介護は、私たち市民一人一人が関わり得るものです。今までのように、国や自治体の制度にすがるだけでは駄目である、保険料をただ納めるだけではなく、私たち一人一人が直接寄与していくことも大切だと考えます。私たちは、中学生以上であれば一定の体力があります。よって、例えば中学生以上になれば、土日、祝日、その他に時間をつくり、まず自身で介護ボランティアを実施します。そして、その活動に対しウェルピーポイントを得ます。金銭は一切関係しない、ポイントの付与のみとします。介護ボランティア活動については、現在もウェルピーポイント制度の中において、介護施設におけるボランティア活動を行う介護予防事業が存在します。この介護ボランティアをこつこつと長年にわたり積み重ね、ポイントを蓄積していきます。こうして積み重ねたボランティアに対するポイントについて、将来、自分が介護を必要とするときにこのポイントを使用して介護を受けます。このときにボランティアで自分の介護をしていただける方に対しても、自分がしてきたときと同様にウェルピーポイントが付与されます。金銭の授受は同じく一切発生しません。このポイントについては、自分自身以外に3親等以内の人に対し必要なときは使用できるようにする方法も考えられます。このような取組を推進していけば、直接の介護人件費と人材不足とが軽減でき、持続可能な介護保険事業につなげることができるのではと考えます。また、こうした取組は市民一人一人がボランティアとしての奉仕をし、将来自分もお世話になるという考えのもと、介護事業を自身のこととして捉え、考え、行動するという環境が広がっていくのではないでしょうか。このような取組による支え合いの環境が広がり、定着していくことで、本当の意味での加古川市を愛する市民、加古川市とともに歩む市民の醸成にもつながるものと考えます。  よって、ここで小項目2点目の質問をさせていただきます。ただいま述べさせていただいたようなウェルピーポイント制度を活用した将来の自分に対する介護サービスの還元策について、本市の考えについてお伺いいたします。  次に、大項目2点目、「JR加古川駅北再開発の方向性について」質問をいたします。  本市の都心であるJR加古川駅周辺エリア、とりわけ駅北エリアについては、平成6年より、加古川駅北土地区画整理事業が進められており、現在も進行中です。この駅北エリアにある市の唯一の所有地であり、現在自動車整理場として暫定運用されている加古川駅北31街区については、令和2年6月に策定された加古川駅周辺地区まちづくり構想において、具体的な整備方針が示されました。この加古川駅周辺地区まちづくり構想によると、駅北口エリアについては面的な未利用地の活用による公共公益機能の導入や駅前居住の推進に加え、早期の事業化により周辺地区のまちづくりを先導する役割が期待されています。これを受け、31街区については、本市主導のもと、次のような3点の実現すべき整備方針が示されています。  1点目は、駅利用者の家や職場・学校以外の第3の居場所となる滞在空間の整備。2点目は利便性の高い駅前居住機能の誘導。そして、3点目は駅前居住を支える商業機能や生活支援機能。例えば子育て支援機能や医療・健康増進機能などの誘導となっています。整備期間のイメージとしては、まず31街区の事業化を約1年から3年後に推進し、駅前居住人口を増加させ、駅北口エリアのにぎわいの創出を図る予定としています。そして、次のステップとして、約3年から10年後には31街区周辺の土地所有者であるJR西日本との連携により、公共公益機能や生活支援機能の整備を図り、エリア内外から利用者を集め、駅北エリアの活性化を推進する予定となっています。  このような事業方針を示しておりますが、昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により社会情勢は大きく変化しております。本市においては、今後の税収面でのマイナス影響、民間事業者においても売上げの大幅減額によるマイナス影響が予測され、当事業への影響も大きいものと考えます。  よって、ここで小項目1点目の質問をいたします。本市の令和2年度当初予算では、31街区の整備に関し、加古川駅北公有地活用事業者選定支援業務等委託料として2,100万円を計上しております。この委託料により、具体的な事業方針と実施事業者を決定する予定としていましたが、コロナ禍の影響により、当委託内容の見直しや実施時期の変更はあるのかについてお伺いいたします。もし変更がある場合、見直し内容と実施時期について、どのように考えておられるのかについてお伺いいたします。  次に、小項目2点目として、駅北エリアの整備時期について質問をいたします。本市とJR西日本による今後の整備時期について、現在どのような状況にあり、今後どのように進めていく予定なのかについてお伺いいたします。  最後に、小項目3点目に入ります。近年、台風や集中豪雨、地震といった自然災害による甚大な被害が日本の至るところで発生しております。このような中、加古川市に地理勘のない、通勤通学、あるいは観光等で本市を訪れている方々にとって、突然の自然災害への遭遇は、どこに避難していいのか、また詳しい発生状況の把握が困難となり、混乱が予想されます。携帯電話やスマートフォンについては素早い情報収集に便利である反面、災害時にはアクセスが集中することによりつながりにくくなることもあり、必要な情報を素早くキャッチできないという事象が発生することが過去の災害から容易に予想できます。そのような中、31街区については本市の所有地であり、本市が主導となって整備するため、災害時の一時避難場所としての機能を併せ持つことが、より災害に強い加古川市の構築につながるのではないでしょうか。特に、加古川駅周辺には多くの本市以外の方々もいらっしゃいます。そのような方々にとって、駅北に一時避難場所としての機能を併せ持った施設があることは、本市の安全と安心に対する取組のさらなる推進、また魅力、価値の向上につなげていけるものだと考えます。また、将来的にインバウンドの観光客を駅周辺に呼び寄せる際にも、多言語に対応した情報提供モニター等を設置した避難場所が駅の近くにあることは、大きなメリットになるのではと考えます。  よって、ここで質問をいたします。ただいま申し上げた31街区に整備する予定の施設に一時避難場所としての機能を併せ持たせることについて、本市の考えをお伺いいたします。  以上で、壇上での質問を終わらせていただきます。ご清聴、ありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   渡辺征爾議員の質問は終わりました。  答弁を求めます。  福祉部長。 ○福祉部長(井部浩司)   「ウェルピーポイント制度による持続可能な助け合う介護社会の実現について」のうち、「今後の介護人材確保、離職防止に向けた長期的展望について」ですが、団塊世代が75歳を迎える2025年には、介護従事者が約245万人必要であると言われており、介護人材の確保、離職防止は、介護保険制度の維持、継続のための最重要課題であると認識しております。そのため、国において介護職員の処遇改善や魅力向上による人材確保・定着、あるいは外国人人材の活用等に取り組んでいるところです。本市としても、現在、ハローワークと連携し、本市の窓口における求人情報コーナーの設置や、事業所の従業員が介護福祉士の資格を取得する際の受講費用の助成、小規模多機能型事業所等の利用者の在宅生活を支える独自の取組に対する報酬加算を行ってきました。さらに、今年度からは訪問看護師、訪問介護員の安全確保を図るため、2人体制で訪問した際の費用助成など、離職予防を目的とした補助制度を創設したところです。今後も引き続き、新たな施策を検討するなど、介護人材の確保、離職防止に取り組む一方、安易な介護サービスの利用を抑制することで持続可能な介護保険制度の運営を図ってまいります。  次に、「ウェルピーポイント制度を活用した介護サービスの自身への還元策について」ですが、介護保険におけるボランティア制度につきましては、国において、平成19年度に地域支援事業として高齢者の介護予防の観点から制度化されたものですが、各自治体にはなかなか浸透しませんでした。その後、地域包括ケアシステムの構築を進める中で、地域の絆づくりやボランティア活動の重要性が見直されることとなり、近隣市町においても制度の導入が進められています。本市としましても、介護予防を主たる目的とした介護ボランティア制度の導入を決定し、既に先行して構築されていたウェルピーポイント制度を活用し、運用を開始しようとしております。ご提案の長期にわたってポイントをため、還元する仕組みについては、介護ボランティアの在り方として理想形であると考えます。しかしながら、ウェルピーポイント制度の仕組みの中では運用が複雑過ぎること、また3年に一度、大きな改正が行われる介護保険制度の中で、保険料や介護報酬へのポイント利用を本市独自で安定的な制度として設計することは困難であることから、実現は難しいと考えます。  以上で、関係部分の答弁を終わります。 ○議長(木谷万里)   企画部長。 ○企画部長(井ノ口淳一)   「JR加古川駅北再開発の方向性について」のうち、「加古川駅北公有地活用事業者選定支援業務等委託料の取り扱いについて」ですが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、経済情勢の先行きや民間事業者の投資意欲が不透明となったことから、現在、事業の執行を見合わせております。当初の予定では、今年度中に駅北31街区の具体的な活用方法の検討を踏まえた公募条件の整理を行い、活用事業者の選定までを行うこととしておりましたが、コロナ禍の影響により、現在、効果的な事業実施となるようスケジュールの組み直しを行っているところです。しかしながら、駅北31街区は過去から何度も議会からご指摘いただき、唯一の市有地であること、さらには加古川駅周辺整備の起爆剤となる可能性があることから、新型コロナウイルスによる経済の停滞や民間の投資意欲も見極め、できるだけ早く取り組めるよう努めてまいります。  次に、「駅北エリアの整備時期について」ですが、駅北口エリアにおいては、市有地の事業化が周辺土地の開発ポテンシャルを向上させ、民間事業者による開発を誘導することを目指す旨を加古川駅周辺地区まちづくり構想に記載しており、周辺土地所有者であるJR西日本との連携は不可欠であると考えております。JR西日本とは構想策定の段階から意見交換を行っておりますが、コロナ禍の影響を受け、現在の経営状況は非常に厳しいものになっていると聞いております。このような中、市が先行して駅北31街区の開発を行うことが果たして効果的であるのか、慎重に見極めているところでございます。しかしながら、駅周辺の再開発に向けた取組は、本市の未来につながる非常に重要なものであるという認識のもと、足踏みをするのではなく、コロナ禍による環境の変化も考慮し、具体的な機能配置や施設整備の検討を進め、着実に事業化に向けて取り組んでまいります。  次に、「31街区に整備する予定の施設に一時避難場所としての機能を併せ持てないか」についてですが、駅周辺には商業施設や高層建物も多く立地し、駅利用者も多数滞在されていることから、広場機能をはじめとした緊急避難場所の必要性は認識しております。そのため、加古川駅周辺地区まちづくり構想における整備方針においても、災害時の一時避難場所の活用も想定したオープンスペースの確保誘導を記載しているところです。しかしながら、駅北31街区だけでは広さに限りもあることから、周辺の低未利用地を含め、災害時にも活用できるオープンスペースの確保に努めてまいります。  以上で、関係部分の答弁を終わります。 ○議長(木谷万里)   渡辺議員。 ○(渡辺征爾議員)  ウェルピーポイントの関係ですけども、3年に一度、国の介護保険制度の改定があるということで、本市単独では難しいということなんですけれども、具体的にどういったところが大きく難しくなってくるのかというところについて、もう一度確認をさせてください。 ○議長(木谷万里)   福祉部長。 ○福祉部長(井部浩司)   介護保険制度につきましては3年に一度の大きな見直しがあるということで、これまでも大きな見直しが行われてきたところですが、介護ボランティアの考え方自体も、当初導入されたとき、これは先ほど申し上げたように平成18年の第3期の計画から盛り込まれてきたんですが、このときはあくまでも介護予防として、お元気な高齢者の方が別の高齢者の方に対してサービス提供といいますか、ボランティアとして活動いただくことで、介護予防につなげるという趣旨でした。ところが、このところ介護ボランティアということで国が進めている分につきましては、平成27年第6期の計画の中で、地域支援事業、介護予防ですね、いわゆる要支援の方のサービスについては、表現は悪いんですが、市町村に丸投げされたという経緯がございます。総合事業として市町村が実施することとなりまして、その中で、各地域の福祉資源を使って、お金をかけずにサービスを提供していくということで、例えば地域のボランティアの方、あるいは安価でサービスを提供していただけるシルバー人材センターを活用して、各地域で独自の仕組みを考えなさいということで、ボランティアについては各市町がその必要性を感じて今整えているということで、ボランティアの考え方につきましても、今申し上げたように変わっております。  それから、将来にわたって難しいといいますのは、今申し上げたように、介護予防は当初は介護保険の枠組みの中で、給付の中で行われていたものが、そうじゃなくて市町村事業になったということもあります。そういった形で、将来、サービスを提供するときに、介護給付が従来の保険制度の中でどんな形で提供されるか、どんな形の費用負担になるかということが刻々といいますか、3年に一度大きく変わってきているという状況がございます。こういった状況の中では安定的にそのポイントをどう使っていただくかという仕組みづくりは非常に困難なのかなというふうに考えております。 ○議長(木谷万里)   渡辺議員。 ○(渡辺征爾議員)  ありがとうございます。素人発想による考えでございますけれども、それでしたら3年に一度、改定されるのに合わせて、そのポイントに対する給付の仕方も、適宜見直していくというような感じで、全くできないという理由ではなくて、常に解決する課題として取り組んでいったら何とか運用ができるという方向ではないんでしょうか。 ○議長(木谷万里)   福祉部長。 ○福祉部長(井部浩司)   答弁で申し上げましたように、議員ご提案の仕組みについては非常に理想的な在り方だと思っています。理想的な在り方と申し上げましたのは、介護に限らずなんですが、ボランティアに携わっていただける方がごく自然に発生して、ボランティアは当然自発性というのが一番大事ですから、自発的に取り組んでいただいて、それが将来巡り巡って自分に返ってくる、言わば情けは人のためならずということもありますが、そういったことでご自分が親切に尽くされたことが将来返ってくるという、そういう仕組みといいますか、そういう地域は非常に理想的だなという意味で申し上げました。  その意味でいいますと、ボランティアポイントにつきましても、ボランティアをするきっかけづくりといいますか、インセンティブですね。その方がボランティアに取り組むきっかけとなればいいなと。そこからまた介護人材ということでいえば、ボランティアをスタートとして、介護事業に携わる、当然介護の職員として働いていただけるというところまでいくと一番いいなと思っています。また申し上げたように、ボランティアとしての仕組みとしていえば、先ほど申し上げたように巡り巡って自分に返ってくるという、そういったことがうまく形にできれば、本当にその地域が非常に温かい地域だなということも言えるので、そういった地域になるように努力していきたいと考えています。 ○議長(木谷万里)   渡辺議員。 ○(渡辺征爾議員)  一つのアイデアですけども、そういうふうに巡り巡ってまた自分たちに返ってくるというところを、本市だけで無理であれば、ぜひ加古川市からどんどん発信していただいて、こういった輪が広がっていくという取組をいろいろと検討していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  それと、大項目2番目ですけれども、小項目1番目の今年の委託業務についても非常に厳しい状況というのは重々承知しておりまして、できるだけ早くというようなご答弁だったんですけれども、その見計らうタイミングというのは、大体このコロナが収束した時期みたいなのを見ておられるのか、それとも、それよりもうちょっと地価の変動とか、そういったものとかも見ながら進めていくのか、具体的に今描いておられるそのイメージ、時期というのはどのようにお考えでしょうか。 ○議長(木谷万里)   企画部長。 ○企画部長(井ノ口淳一)   もともと31街区というのは先行して開発して、その後にJRの開発を誘発していくということを想定しておりました。あまり31街区だけの土地の売買価格等だけで判断するのではなく、やはりどうしてもJRの意向に左右されるというような事業になってまいります。JRに対しましては今年度も2回ほど情報交換しておりますし、また今月も一度、情報交換をするという予定もしておりますので、そのあたりはJRと密になって情報を共有していきながら、できるだけ早く進めていきたいと考えております。 ○議長(木谷万里)   渡辺議員。 ○(渡辺征爾議員)  ありがとうございます。当然、JRのほうもかなり収支が悪化しているというのは理解しておりますので、JRとの協議の中で、現段階でJRが考えている投資を再開できそうな時期、反対にこの期間だけは、あと最低3年ぐらいはこういった投資ができないよというようなこと、そういう具体的な時期的なお話が何か出てたんでしょうか。 ○議長(木谷万里)   企画部長。 ○企画部長(井ノ口淳一)   具体的にはいつからというのは、なかなか今のJRの関係者の方からも聞き出すことはできておりません。ただ、我々もやはり加古川駅周辺については早くにぎわいを取り戻すということも考えておりますので、当初の予定では、駅の北を行って、駅の南を行ってという形でも考えておりましたが、場合によっては駅周辺全体をもう一度考え直して、にぎわいを取り戻していきたいと考えております。 ○議長(木谷万里)   渡辺議員。 ○(渡辺征爾議員)  そうしましたら、現時点ではもう全く時期が未定であって、コロナの状況もありますけども、当面何年間はちょっと進むことができないという認識でよろしいでしょうか。 ○議長(木谷万里)   企画部長。 ○企画部長(井ノ口淳一)   何年も塩漬けにするという予定というか、気もありませんので、できるだけ早いことJRさんのほうにはお願いをしながら、進めていきたいと考えております。 ○議長(木谷万里)   渡辺議員。 ○(渡辺征爾議員)  最後の防災の関係で、オープンスペースということでいろんな所を確保をしてというところなんですけれども、今後、具体的にそういったオープンスペースというものについて、駅周辺でどういったところを対象にどんどん進めていこうと考えていらっしゃるのかについて、お聞きいたします。 ○議長(木谷万里)   企画部長。 ○企画部長(井ノ口淳一)   具体的にはここのスペースになるというのはなかなか今の段階ではお示しすることはできないんですが、当然駅の南のほうでは百貨店もありますし、駅の北では今後JRさんの未利用地の部分で、ある程度そういう公共的な施設が建っていったら、そういうようなところでも活用できるのかなと。ただ、ご提案の31街区につきましては、面積が2,100平米ぐらいの限られた敷地ですし、そこの部分についてはやはり居住空間という形も入ってまいりますので、なかなかそこだけでそういう避難場所を設けていくというのは難しいので、やはり駅周辺全体で考えていきたいと考えております。 ○議長(木谷万里)   渡辺議員。 ○(渡辺征爾議員)  ありがとうございます。それでは、最後に2点、要請事項を申し上げさせていただきます。持続可能な介護環境を考えるときに、そもそも介護が必要となる対象者は誰かと言えば私たち一人一人であります。ですので、介護保険料を拠出し、お互いが助け合うという金銭的な助け合いにプラスして、将来、自分もお世話になるという思いで、自身が積極的に関わるという行動面での助け合いも重要であると考えます。よって、あくまで素人感覚での単純な考えですけれども、本市で取り組んでいるウェルピーポイントをうまく活用すれば、介護への関わりへのきっかけにもつながるものと考えております。これからの少子高齢社会、介護認定者の増加等に対し、本市独自の取組として今回ご提案させていただいたような内容など、様々な内容につきまして、これからも柔軟な発想でアイデアを出していただいて、先進的に取り組んでいただくよう要請をいたします。  次に、JR加古川駅北再開発についてですが、コロナウイルス感染症の関係で先行き不透明感が増している状況にありますが、この時期だからこそ、アフターコロナの社会も見据えた、また災害に強いまちづくりに向けた開発も可能であると考えております。よって、引き続き魅力ある加古川駅周辺のまちづくりに向けて取り組んでいただくよう要請をいたしまして、私の一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。 ○議長(木谷万里)   以上で、本日の日程は全て終了しました。  明日9月10日、午前9時30分から本会議を再開しますから、定刻までに出席願います。  本日は、これをもちまして散会します。お疲れさまでした。                             (午後 3時18分 散会)  地方自治法第123条第2項の規定により署名する  令和  年  月  日   加古川市議会議長
      会議録署名議員    同...