芦屋市議会 > 2022-09-07 >
09月07日-02号

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  1. 芦屋市議会 2022-09-07
    09月07日-02号


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    令和 4年  9月 定例会(第3回)   芦屋市議会第3回定例会を令和4年9月7日午前10時00分に開議---------------------------------------◯出席議員(19名)     1番   川上あさえ     13番   松木義昭     3番   山口みさえ     14番   中島健一     4番   長谷基弘      15番   青山 暁     5番   米田哲也      16番   徳田直彦     6番   福井美奈子     17番   帰山和也     8番   寺前尊文      18番   田原俊彦     9番   浅海洋一郎     19番   川島あゆみ    10番   大原裕貴      20番   ひろせ久美子    11番   たかおか知子    21番   平野貞雄    12番   中村亮介     -----------------------◯欠席議員(1名)     2番   福井利道     -----------------------◯会議に出席した職員及び委員    市長        いとうまい  病院事業管理者   佐治文隆    副市長       佐藤徳治   病院事務局長    奥村享央                     上下水道部長    阪元靖司    企画部長      上田 剛   消防長       北村修一    総務部長      森田昭弘    財務担当部長    御手洗裕己  教育長       福岡憲助    市民生活部長    大上 勉   管理部長      川原智夏    福祉部長      中山裕雅   学校教育部長    井岡祥一    こども・健康部長  中西 勉   社会教育部長    茶嶋奈美    技監        西田憲生    道路・公園担当部長    都市建設部長    辻 正彦    会計管理者     稗田康晴    市長室長      山田弥生   広報国際交流課長  宮本剛秀    政策推進課長    柏原由紀   法制担当課長    萩原裕 子     -----------------------◯会議に職務のため出席した事務局職員    局長        寺川貴嗣   主査        富永新也    議事調査課長    本宮健男   主査        平井和樹    主査        湯本俊哉     ----------------------- ○議長(松木義昭君) おはようございます。 これより本日の会議を開きます。 日程に先立ち諸般報告をいたします。 本日は、福井利道議員から、欠席との届けが出ております。 次に、監査委員から、9月7日付、芦監報第10号をもって、例月現金出納検査の結果報告がありましたので、文書共有システムに保存しています。 また、本日、市長から、芦総財第477号をもって、健全化判断比率及び資金不足比率の報告、並びに同第478号をもって、資金不足比率の報告がございましたので、文書共有システムに保存いたしております。 御清覧願います。   --------------------- ○議長(松木義昭君) それでは、日程に入ります。 日程第1。通告による一般質問を許可いたします。 初めに、市内公衆電話の利活用について、放課後児童クラブについて、地域公共交通の課題について、以上3件について、福井美奈子議員の発言を許可いたします。 6番、福井美奈子議員。 ◆6番(福井美奈子君) =登壇=皆様おはようございます。自由民主党芦屋市議会議員団の福井美奈子です。 通告に従い、3つの項目について、質問を始めさせていただきます。 まず、1つ目の項目である市内公衆電話の利活用について質問を行います。 昭和から平成まで全盛を極めた公衆電話ですが、昭和時代には10円玉、平成時代にはテレホンカードを用意し、列をつくって順番待ちをする光景も珍しくはありませんでした。近年は、子どもから高齢者までもがスマートフォンや携帯電話を使いこなす時代となり、公衆電話の利用者は減少しています。それに伴い、町なかに設置されていた公衆電話も採算性の視点から撤去が進んでいます。 さて、今年4月1日より公衆電話に関する国の設置義務の基準が緩和されました。その結果、これまで全国に設置されていた公衆電話10万9,000台を今後5年間で4万台削減する方針が、NTT東日本・西日本より示されました。 例えば、公衆電話の中でも屋外における最低限の通信手段を確保するために、法律で設置が求められている第一種公衆電話設置基準は、市街地ではこれまでのおおむね500メートル四方に1台からおおむね1キロメートル四方に1台に、そのほかの地域でもおおむね1キロメートル四方に1台からおおむね2キロメートル四方に1台に緩和されるため、設置数の下限は全国で約2万7,000台となる見通しです。 これとは別に、今は設置義務のない災害時用の公衆電話については、自然災害の増加を踏まえ、全国一律の提供義務があるとされるユニバーサルサービスとして位置づけられることが適当であるとされました。 公衆電話は、電話回線を通じて電力供給を受けているため停電時でも使用することができるということと、災害などの緊急時に実施される通信規制の対象とならない災害時優先電話であるという2つの特徴を兼ね備えています。そのため、東日本大震災をはじめ2019年に関東地方を襲った台風15号による千葉県での大規模停電の際にも、県内全域において無料で公衆電話が利用できたという例があり、公的インフラの一つとして、その有効性が注目されました。 公衆電話離れが加速する中でも、災害時に避難所となる公共施設や学校などへの公衆電話の設置は、必要な通信手段を確保し、円滑に利用できるなどの意味で、重要な役割を果たすと言えるでしょう。 なお、設置方法については、従来は、災害時等発生後に設置される事後設置型が主流でしたが、現在は避難所として指定されている施設等にあらかじめ回線を設置し、ユニバーサルサービスとして、災害発生直後に電話機を接続して活用できる事前設置型の特設公衆電話の増設が進められています。 そこで、1点目の質問として、市内における公衆電話の台数について、お伺いいたします。 また、2点目の質問として、市内における公衆電話の今後の削減台数についてもお尋ねします。具体的な数字をお示しください。 さて、先ほど挙げた、このたび国の設置義務の基準が緩められ、大幅に削減されることになった第一種公衆電話は、外出時などでの最低限の通信手段として、常時利用することができる場所、または容易に出入りすることができる施設内の目につきやすい場所に設置されていますが、携帯電話の通信障害などに備えて、公衆電話を一定数維持すべきではないかとの市民からの声が届いています。 実際、この7月には大規模な通信障害が起こり、多数の携帯電話が長時間にわたり使用不可能となりました。その後、8月24日にも再び通信障害が発生しています。このような通信障害は、緊急を要する様々な場面に支障を来します。例えば110番や119番のような緊急通報が行えなくなったり、医療機関内での連絡が取れなくなったりするなど、命に関わる事態への影響もあるでしょう。今回の教訓を踏まえ、日常生活における緊急時の対応に備えることは大変重要であると考えます。 市内の公衆電話の台数が削減されるに当たり、今後は、より必要とされる場所に重点的に配置されるべきであると考えますが、その点に関する要望は行われているのでしょうか。 3点目の質問として、避難所等には災害時に活用できる特設公衆電話の回線は設置されているものの、緊急時の対応に備えた公衆電話設置の必要について、市の見解をお伺いします。 また、今後、市内に残される公衆電話の設置場所については、市が作成する防災情報マップに掲載し、あらかじめ広く市民に周知することも大切ではないかと考えます。 4点目の質問として、防災情報マップへの公衆電話の設置場所の明示について、市の考えをお伺いします。 2つ目の項目として、放課後児童クラブについて質問いたします。 放課後児童クラブとは、学校の放課後、保護者が就労等で昼間家庭を不在にする小学校1年生から6年生を対象に、遊びを通じて生活指導、そのほか児童の健全育成を図ることを目的に、市内8公立小学校で実施している事業であり、原則として各学級が所在する小学校の敷地内で行います。子どもを安心して産み育てることができる社会、そして、子育てをしながら仕事を続けられる社会をつくることが求められる中、小学校入学後の子どもを預かる放課後児童クラブは重要な役割を果たしています。 今回の質問では、放課後児童クラブの中でも、精道小学校に開設されているひまわり学級の受入状況について、お尋ねいたします。 現在、精道小学校内のひまわり学級については、2学級が設けられており、各学級とも定員が45名とされています。しかし、実際はその定員をはるかに上回り、120名もの子どもたちがこの2学級に通級しています。 過日、通級している児童の保護者よりメールが届きました。既に担当課長には御覧いただきましたが、その一部を紹介いたします。 「精道小学校の学童を見学に行き、あまりの人口密度の高さに驚きを隠せませんでした。最大定員人数を超過し、1クラス60人いるとお聞きしました。部屋に入れば問題ないという話ではありません。あの環境をよしとする市の考えもおかしいです。芦屋駅の開発に力を入れて、子どもの環境は後回しなのでしょうか。あの環境で御自身のお子様を預けたいと思うのか、預ける立場になって考えていただければ幸いです。働く世帯を助けてください」。 その後、早速私どもの会派の全議員で、ひまわり学級の見学に参りましたが、保護者からのメールに書かれていたとおりの状況であり、指導員が何を話しているのか聞き取れないほど騒がしい教室の中、多くの子どもたちが時間を過ごしていました。 放課後児童クラブは、法律に基づく事業につき、各関係法令を遵守することが、児童の育成支援を推進するために、また、適切な運営に努めて保護者との信頼関係を確立させるためにも大切であると考えます。 1点目の質問として、市はこの状況をどのように受け止めているのかをお尋ねします。 また、年度の途中であっても、この過密な状況を改善するために対応できることがないいか、検討したのでしょうか。 2点目の質問として、この件については、早急に環境整備が必要であると考えますが、今後の対応について、見解をお示しください。 最後に、地域公共交通の課題について、質問を行います。 現在、市内において、路線バスが運行されていないことにより地域公共交通が利用しにくい地域が存在します。今回は、この地域に関連する2つの項目について注目したいと思います。 1つ目は、高齢者バス運賃助成事業についてです。市内の高齢者は、高齢者バス運賃助成を受ける権利があるにもかかわらず、この地域にお住まいの高齢者は受けることができないという地域間格差が生じているということです。 そして、2つ目は、この地域における路線バスに代わる交通手段の確保についてです。 では、改めて本市における高齢者バス運賃助成事業についてですが、この事業は、高齢者の外出する機会を確保し、その拡大を図ることを目的に、満70歳以上の方を助成対象とし、市内を運行する阪急バス路線において、所定の運賃の半額で乗車できるICカードが発行される事業です。 高齢者の移動支援は、社会参加の促進や福祉の向上につながることを期待されており、必要性が高い施策の一つであると認識しています。しかしながら、日常生活において、誰もが快適に移動できる交通環境づくりが求められる中、バス路線がない地域の高齢者には、長年、高齢者バス運賃助成を受けることができないという状況にあるため、公平性の保てる施策になるよう検討を進めるべきであることを要望してきました。 まず、1点目の質問です。高齢者バス運賃助成事業については、令和元年9月議会の一般質問でも取り上げましたが、この任期も最終年度に入りました。この間、この事業の継続性については、どのような検討が行われてきたのかをお尋ねいたします。 続いて、公共交通がない地域の移動手段の確保についてです。 公共交通機関がない地域において、自家用車を持たない住民の移動は、どうすればよいのでしょうか。この件については、これまでも多くの議員が取り上げてきており、住民のニーズを充足するための方法として、コミュニティバスデマンド交通の導入、タクシー券の配付などの提案がされてきました。 近年、コロナ禍による新しい生活様式の導入により、人々の日常生活も大きく変わりました。テレワークやオンラインの活用が進歩した一方、日常生活に身近なバスやタクシーなどの公共交通の利用者は、全国的に減少していると言われています。社会変動による事業者の在り方も変わり、今後はますます必要な公共交通サービスを受けることができない地域住民が増加するなど、危機的な状況に陥ることを危惧しています。 2点目の質問として、路線バスに代わる交通手段の確保について地域住民との協議は進められているのでしょうか、お尋ねいたします。 次に、3点目の質問として、本市において、この課題解決に向けてのコミュニティバス運行デマンド交通の検討は行われているのでしょうか。また、今後の対応についてお伺いいたします。 以上、壇上からの質問とさせていただきます。 ○議長(松木義昭君) 答弁を求めます。 市長。 ◎市長(いとうまい君) =登壇=おはようございます。福井美奈子議員の御質問にお答えをいたします。 初めに、市内の公衆電話の台数は、令和4年5月末現在で71台です。 既存の公衆電話は、総務省の方針に基づき、今後10年間で4分の1程度に削減するとNTT西日本より示されております。 緊急時の対応に備えた公衆電話は、通信手段の一つとして、一定の役割を担っていると認識しておりますが、利用が減っていることから削減の方針が示されているため、災害時に無料で利用できる特設公衆電話の避難所への設置を拡充してまいります。 防災情報マップへの公衆電話の設置場所の明示は、防災情報マップの情報量が既に多いことに加え、公衆電話の削減が順次行われることにより、マップ印刷時の情報と実情にそごが生まれるため、難しいと考えております。今後、市のホームページにより公衆電話の設置場所を検索できる方法を案内いたします。 次に、地域公共交通の課題は、他の自治体の動向も踏まえ、金券や他のバス事業者の利用など、様々な方法を検討しているところです。コロナ禍で外出を自粛されている高齢者のフレイルの進行が懸念されますので、より多くの方に御利用いただける制度となるよう年内には一定の方向性を見出したいと考えております。 コミュニティバスは、地元住民団体への意向確認や他市事例等の調査を行ってまいりましたが、導入は難しいと考えております。今後、その他の既存公共交通を補完する施策を研究してまいります。 そのほかの御質問につきましては、教育長からお答えいたします。 ○議長(松木義昭君) 教育長。 ◎教育長(福岡憲助君) =登壇=おはようございます。福井美奈子議員の御質問にお答えいたします。 精道小学校で実施している放課後児童クラブひまわり学級は、今年度2学級で実施しており、9月1日現在、ひまわり学級ひかりが57名、ひまわり学級つばさが59名、合計116名の児童が登録しております。 実際に登級する児童数は、日によって変動はありますが、本年4月から8月までの1日当たりの登級児童数の平均は、ひまわり学級ひかりが40名、ひまわり学級つばさが43名、合計83名であり、いずれの学級も基準条例の範囲内で事業を行っているところです。 学級の状況としては、密集を避けるため、学校と調整し、学級以外に算数教室や体育館に分散するなど日々の過ごし方を工夫しており、今年度は、引き続き、現状の2学級で運営してまいります。 以上でございます。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 御答弁いただきまして、ありがとうございます。 それでは初めに、市内公衆電話の利活用について、再質問を始めさせていただきます。 町なかで見かける公衆電話は、近年、日常生活の中での利用頻度が激減しておりまして、営業収益も赤字傾向が継続していると発表されています。公衆電話の維持管理を考えると、設置台数の削減については致し方ないのかなとも思うのですが、削減に当たり、より必要性が高い場所に公衆電話が設置されることを要望していただきたいと思うのですが、NTTと市で、削減場所についての調整というのは行われているのか、お尋ねいたします。 ○議長(松木義昭君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) どの公衆電話を削減するというところまでは決まっておりませんので、まだ調整はしておりません。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) そうしますと、これからの調整になるというふうに思うのですけれど、公衆電話の設置台数が減少することについては、スマートフォンや携帯電話を既に持っていても、それらが使えないときや携帯するのを忘れてきたときなど、町なかでの緊急時に備えた対策として、公衆電話はなくしてほしくない、また、少しは維持をしてほしいというような市民の御意見も頂いております。 市内の公衆電話の台数が削減されるに当たり、やはり今後は、より必要とされる場所に重点的に残されるべきではないかと思います。総務省のホームページによると、災害時用の公衆電話の設置場所というのは、自治体からの要請により場所がある程度決定されるというふうに書いてありまして、その流れで設置が進んできていると思います。 また一方、町なかの公衆電話についても、残置する公衆電話に関して、一定、市の要望というのもしっかりお伝えしていただきたいなというふうに思いますので、あまり重ならないようにとか、あと、避難所と密接になっていないかとか、いろいろな観点からの調査は必要になるかと思いますが、その点はしっかり調査をした中で取り組んでいただきたいと要望いたします。 一方、災害発生時の緊急時に避難所等に設置され、無料で通話ができる特設公衆電話は、これから増やしていきますということなんですけれども、あらかじめ加入者回線を設置して、災害発生直後に電話機を接続して利用できる「事前設置型の特設公衆電話」という言い方をされているようなんですが、これが進められていますということなんですが、この市内設置状況について、もし台数などもお示しいただけるのでありましたら、教えていただけますでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) 現在のところ、避難所26か所に44回線分、設置をしております。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 26か所で44回線と伺いまして、またこれはどれぐらいまで増えていくのか、何か上限はあるのか、その点について教えてください。 ○議長(松木義昭君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) 今年は、精道中学校の整備が終わりましたので、もともと2回線あったんですけれども、1回線増設を予定しております。そのほかにも福祉センターのほうに3回線増設する予定にしております。 総務省のほうから、基本的に避難される方100人に1台ということと、あと、大きな避難所ですと何台にもなりますので、上限は3台ということで目安が示されております。その基準に沿っても、まだ設置ができるかなというふうに思っておりますので、今後調整してまいります。
    ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 分かりました。では、また増やしていく方向性だということで理解をいたしました。 NTT西日本ホームページを見ますと、NTT西日本管轄市区町村ごとに、特設公衆電話がどこに設置されているかというのが明確に示されておりまして、避難所となる建物名と電話の利用場所とかが市区町村ごとに全部出てくる一覧表があるんです。早速、芦屋市について調べてみたところずっとスクロールしていきますと、私が見たときは今年3月現在だったと思うんですが、西山幼稚園ほか5か所については、電話の利用場所が決定されていないということで、空白というふうに表記されていたんです。 空白と書かれている市区町村って、ほかを見てもほとんどなかったものですので大変驚きまして、なぜ芦屋市だけが決定されてないのかなと疑問に思うんですけれども、このようにNTTさんが出されたホームページで、芦屋市だけが建物名は書いてあっても電話の利用場所、例えば体育館であるとか事務室であるとか結構詳細に書かれてるんですが、そういった部分に「空白」という2文字で、5か所に明記があったものですから、これはまだ話合いがされてないのか、何か課題を残しているのか、その点に関して教えていただきたいと思います。 ○議長(松木義昭君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) 例示的に言っていただきました西山幼稚園は2階の遊戯室の入り口ということで、利用場所は既に決めております。逆の言い方をしますと、利用場所を決めているから回線が設置できるというか、そういう関係になっておりまして、NTTのほうにはそこら辺の情報をお渡ししていたんですけれども、社内伝達というか、そういうところで漏れがあったようです。次のホームページの更新のときに、必ず記入しますというお返事を頂いております。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 分かりました。もう場所は決められているということで理解しました。 小さなことかもしれませんけれども、やはり連携というのは大切です。常時こういったこともしっかり確認をしながら、やはり市民さんも今はインターネット環境が充実してますので、調べたときに、何で芦屋だけということにもなりかねませんし、こういったことはしっかり押さえながら、連携を取ってやっていただきたいなと思います。 その特設公衆電話の設置場所ということに関してなんですけれども、過去の災害時の教訓ということがちょっと目についたものですので取り上げさせていただきたいんですが、これはプライバシーの確保がすごくしづらいということが挙げられていて、設置場所には配慮が必要になると思うんです。 ただ、限られた空間ですし、なかなかその部分に仕切りを作るとかというのは物理的に無理かもしれないんですけれども、やはり避難者のプライバシーの保護などの観点から、避難所ごとの状況を踏まえて、しっかり決定をしていただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) 今、福井(美)議員に言っていただきましたように、避難所ということで難しい面もあろうかとは思いますけれども、各避難所によって状況が違いますので、プライバシー保護という視点も入れて、設置場所を検討していきたいと思っております。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) よろしくお願いいたします。 特設公衆電話についてなんですが、どのように回線が設置されて、災害時にはどのような流れで活用できるのかということ、市民に対しての平時からの周知というのが、必ずしも十分ではないように感じているんですけれども、その点に関してはどうでしょうか。 災害発生時には重要な安否確認の手段でもありまして、ライフラインとして非常に重要な通信手段となりますので、もっと身近なものとして感じていただくためにも、芦屋市が指導の下、各地域の防災訓練などでも積極的にこういった情報もありますということで提供していただいて、多くの人に知っていただくということは必要かなと思います。 今いろいろ各地域、各町でも防災訓練が行われていて、段ボールベッドの組立てであったり、パーテーションの組立てであったり、本当に皆さんいろいろ工夫をしながら行われている中で、特設公衆電話というのがあるんですよと、設置のときにはこのような手順でといったことが分かれば、また一歩進むのではないかなと思いますので、そういった機会にも取り入れていただけるように御指導をお願いしたいと思いますけれども、その点に関してはいかがでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) 地域の皆様からも、ここで電話回線が使えるというのを知らなかったというお声を頂いたこともありますので、まずはここに回線がありますよということと、あと、平常時は電話機をセットしておりませんので、災害時に電話機をセットする必要があります。そこら辺、やっぱり一回シミュレーションをしとかないと、どうすんねんということになりますので、訓練等を通じて周知していきたいと思っております。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 災害時ですので、本当にそのときにNTTの職員さんが駆けつけてくれるのかは、やはり分からないので、自分たちである程度ノウハウを習得していくというのは必要になるかと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。 それで、4点目の質問として、防災情報マップに公衆電話の設置場所を明記していただけますかという質問をさせていただきましたところ、なかなか削減するタイミングとマップの作成時が合致しないので、アップデートされた情報を差し上げられないというようなことで理解しているんですけれども、ホームページなどに掲載していただけるのであれば、また一つ情報量も増えるのかなと思いますので、そちらのほうでまずは様子を見ていただいて、それで、これ以上もう削減しませんよというような状況になったときに、また改めて御検討いただけたらいいのかなと思いますので、よろしくお願いします。 今後、避難所等に設置される特設公衆電話の設置に関しての手順については、先ほども申し上げたように、自主防災会などを通じて周知していただくという方法もあるかと思いますので、そういったことを要望しまして、この項目の質問は終了させていただきます。 次に、2番目に通告いたしました放課後児童クラブについて、再質問を行わせていただきます。 通級されておられる生徒さんの人数をお伝えいただいたんですけれども、やはり見学に行ったときの状況で、私、通告させていただいてますので、市民さんからの本当に切実なメールを頂いた中での質問となるんですけれども、やはり定員を上回る過密状態には変わりないのかなと。ホームページを見ますと、しっかりと45名という定員がある中で、57名、59名で116名だからいいよって、そういうことではないのかなというふうに私は思います。 定員を上回った大変過密な状況で2学級を運営しているというひまわり学級の課題については、以前から山口みさえ議員も度々触れられておりますけれども、このたび在籍している児童の保護者からも強く改善をしてくださいという声が、お一人だけでなくて、そうやって届いてますので、どうかよろしくお願いしたいなと思います。 何をよろしくかといいますと、放課後児童クラブというのは、やはり働く保護者にとっては、安心して働き続けられる助けとなる場所でありまして、子どもたちにとっては、放課後の時間を友達と安心・安全に過ごせるセーフティーネットでもあって、大切な居場所となるところです。 ひまわり学級に目を向けますと、生徒数も大変増加していて、過密な状況で子どもたちが時間を過ごしているために、やはり早急に、よい環境づくりというのを考えていただきたいと思います。 お願いすることはそれだけなんですけれども、年度の途中であっても、改善に向けて今できることというのは、何か検討していただいているのか、その点に関して具体的なお考えがありましたら、お示しいただけますでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 社会教育部長。 ◎社会教育部長(茶嶋奈美君) 現在のひまわり学級に関しましては、市の規則によりましては定員45名なんですけれども、基準条例の範囲内で待機児童を出さないようにするために受入れをしております。 教育長答弁にありましたとおり、学校のほうが算数教室を使っても大丈夫ですということで、今年度はそちらを使わせていただくようにしておりますので、クラスの子どもの数を減らすように3学級で、もしくは体育館、運動場などで子どもの遊び方を工夫して保育をしております。また、支援員は通常の配置以上に、子どもの数が多いときは配置をしておりまして、そういった工夫もしております。 その中で、市としましては、基準条例の範囲内で預かっているということになりますので、また、児童数に関しましては、4月が一番多く、その後、少しずつなんですけれども減っていくこともございますので、現在、今年度に、例えば学級を増やすとかといったことは考えてございませんで、今の状況で保育内容を工夫して対応してまいりたいと思っております。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 基準条例内の保育なので問題はないという認識でおられるということを確認させていただいたわけなんですけれども、毎日の人数の変動はあるかと思うんですが、やはりそのときそのときで、去年は3学級で運営していたと思うんですけれども、今年は2学級になりました。その数字に左右されながらの対応をされているというふうにしか、ちょっと見受けられないんです。 やっぱり私は、こういう運営をされる場合においては、短期的じゃなく長期的な目線で見直しがしっかりされた中で、その場その場の対応ではなくて、しっかり先を見据えた中で運営されるべきだというふうに思います。 この対応についても、今は算数教室のほうも開放していて、その部分も使えるので柔軟にやってますよというような答弁でよろしかったですか。 ○議長(松木義昭君) 社会教育部長。 ◎社会教育部長(茶嶋奈美君) 議員のおっしゃるとおり、算数教室のほうは恒常的に使わせていただいておりますので、例えば先日見に行ったときなどは、3学級に分けて大体1クラス20名ぐらいで、映画上映会などをしておりまして、落ち着いた雰囲気で保育をしておりましたので、今年度はこれでいきたいと思っております。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 分かりました。 ひまわり学級については、これは先のことではありますけれど、来年度、さらに通級者数が増加するのではないかと、そのように見込まれているというふうに耳にするんですけれども、このように放課後児童クラブの需要の高まりから、学校敷地内の教室だけではなかなか受入れが難しいというふうになった場合には、こういう需要に対応できない状況になることも予想されるかと思うんです。 今後、学級の拡大に当たり、なかなか敷地内での教室の確保が難しいということを踏まえた中で、例えばですが学校敷地外、旧精道幼稚園の活用なども視野に入れた考えがあるのか。来年度のことになるのか、本来でしたら機動的にそのように動いていただいて、市民さんからこれだけの声が届いてますので、やはり何か不安を払拭するような動きをしていただくのがベストだと思うんですが、こういう選択もある中で、そのようなお考えがあるかどうかというのをお尋ねしたいと思います。 ○議長(松木義昭君) 社会教育部長。 ◎社会教育部長(茶嶋奈美君) 現在、来年度につきましては、子どもの数などから、入級されるであろう児童数を予測しておりますが、ただ、学校のほうでクラス数が決まるのは年度末になりますので、また算数教室を使わせていただけるのかどうかなども分かりませんけれども、現在はその予測の下に、学校内外、どういったことができるか検討を始めているところでございます。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 新年度に向けての検討をしていただけるということですので、これからも注視をしていきたいなと思っております。 仮に、学校敷地外に教室を設けた場合というのも、やはり安全で円滑な移動を確保するために様々な配慮が必要となりますので、しっかりと教職員、また指導員さんと連携をした中で進めていただくといいますか、最良の方法を見出していただきたいなというふうに思います。 先ほど壇上からなんですが、保護者の方と何度もやり取りをする中で、一部のメールを紹介しましたが、また加えて、このような意見も付されていますということで御紹介したいんですけれども、「民間企業は、存続のために日々、時代の変化に対してスピード感を持ってアンテナを高く状況を把握し、環境や形を変えて改善を繰り返さないと存続できませんが、学童保育の状況に触れ、芦屋市の課題解決に向けてのスピード感の遅さに加えて、問題意識の温度差を大いに感じています」という大変厳しいお言葉も頂いております。 これを頂いたのは閉会中で、7月のお話ではあるんですけれども、こういった保護者からの声というのもしっかり受け止めていただいて、改善に向けて取り組んでいただきたいなと思います。 学童保育を必要とする児童が、安全に安心して、そして生き生きと多様な体験や活動ができることを願いまして、この項目についての質問を終了させていただきます。どうかこの件は、来年度に向けてもしっかりと前進させていただきたく、よろしくお願いしたいと思います。 3つ目の公共交通に関して取り上げてまいりたいと思います。 高齢者バス運賃助成についての御答弁を伺わせていただきまして、年内には見出していくというふうに受け止めたんですけれども、何らかの仕組みを変えてくださるというか、高齢者バス運賃助成制度について、新たにお示しがあるというふうに理解すればよろしいんでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 福祉部長。 ◎福祉部長(中山裕雅君) 市長からも御答弁させていただきましたけれども、バスを利用される方を何らかの方法で増やせないかという視点で、今、見直しを行っております。事業計画であるとか予算とかについてはまだこれからですので、具体的なことについては答弁を差し控えさせていただきます。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 承知いたしました。 今、新たな枠組みに向けての話合いといいますか、検討が続けられているということで、安心いたしました。年内には見出していかれるということですので、どのような形になるかというのをまた注視してまいりたいと思いますが、ぜひとも公平性が保てる施策として、継続して実行していけるような、そのような検討を進めていただきたいと要望したいと思います。 それでなんですけれども、令和元年10月に、高齢者バスICカード利用者に関する調査報告書というのが示されているんですけれども、こういった報告書というのは、令和元年以降は出てなかったと思うんですが、今回のことを受けて、新たに何か調査をされているということはあるんでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 福祉部長。 ◎福祉部長(中山裕雅君) この制度でICカードを使って利用されている方の動向というのは、毎年調査をしておりまして、現在は令和3年度の決算部分について、調査を集計中でございます。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 分かりました。 コミュニティバスデマンド交通といったことに関しても、ちょっと質問に入れさせていただいていたかと思うんですけれども、この件に関しても市民の方から、住民の声を広く拾っていただいた中で進めて頂きたいというお声もある中で、話合いというのは、今コロナ禍にありまして、なかなか順調にというわけにはいかなかったかもしれないんですけど、今後またこういうことを頻繁に行っていかれるのか、その辺の流れについて、お考えがありましたら教えていただけますでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) 以前、交通空白地の自治会の方などの代表の方にいろいろ御意見を頂きました。その中で、やっぱり助かるよねという御意見もあったのですが、ただ、本当にどうなのかなというような御意見も頂きました。 今後は、実態調査といいますか、そういうことを一歩進めたいというふうに思っておりまして、コミバスが要るか要らないかとお聞きをすると、あったほうが便利よねというアンケート結果になってしまいますので、そうではなくて、生活をしていく上で求められている交通がどんなものかなどを把握して、あと本当に施策の必要性なんかを検討していきたいなと思っております。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) コミュニティバスデマンド交通ということで、今までも多くの議員が取り上げてきているわけなんですけれども、やはり本当にその手段が芦屋市の実情に合ったものなのかといったことが一番大切になろうかと思います。そこは慎重に住民さんのお声を拾いながら、連携を強化していただきたいなと思います。 1つ確認したいのが、高齢者の移動手段の確保について、今後、安心・安全な交通ネットワークの構築ということは、もちろん大きな課題であるんですけれども、以前からこのことに関しては、住民さんの機運が高まったときに後押ししますとか、住民さんが主体になってある程度は進めていかないとなかなか運営も難しいんですよと、結構市民さんを前面に押し出したような考えをお示しされていたかなと思うんですけれども、今もそのスタンスというのは変わってないんでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) なかなかお答えが難しいんですけれども、近隣市でコミュニティバスを運営されているところにお聞きしてきました。やはり地域の方が熱心に活動されて、結局、コミュニティバスを走らせているという実態もありますので、コミュニティバスということになれば、ある程度、地域の方の御協力というのも必要になってくるかなとは思っておりますけれども、地域の代表の方といろいろ話合いをさせていただいて、大体の空気感というのは分かってきましたので、それを踏まえて今後は判断していきたいと思っております。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 分かりました。 地域の方ということで、ある程度、役職についておられる方を窓口にされておられるのかなと思うんですけれども、先ほど広く意見を聞かれるというふうにおっしゃったかと思うんですが、それはどのような方式でなされるのか。そういう団体さんだけにということなのか、その空白と言われる地域の方々全てに何か投げかけをされるのか、その点に関して教えていただけますか。 ○議長(松木義昭君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) 空白地では必ずデータを取りたいと思っておりますけれども、空白地に限らず、市内全域を対象にしたいと思っておりまして、どれぐらい外出をされるかということと、外出時にどんな交通手段を用いられてるかとか、あとはコストと利用頻度の関係もあるでしょうし、あとは近ければ使うけれども遠かったら使わないとか、いろんなことが考えられますので、調査項目というのは慎重に練りたいというふうに思っております。 ○議長(松木義昭君) 福井(美)議員。 ◆6番(福井美奈子君) 分かりました。 まだ少し時間がかかることなのかなというふうには思っているんですけれども、やはり私は、この地域公共交通というのは、福祉サービスであったりとか、そういうインフラの一部であるという側面もあるのかなと思ってますので、一概に、市民さんの機運とか、もちろん協力がないとできないことなのは理解してるんですけど、そのスタンスとして、やはり市も主導的な立ち位置で後押しをしていくというような進め方をしていただけたらなと思っております。 やはり地域公共交通の充実については、超高齢化社会を迎えて、よりスピード感を持って取組を進めなければならない問題だと本当に思っております。しっかりと地域の課題に向き合っていただいて、一日も早く解決の道が見出せることを願いまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(松木義昭君) 以上で、福井美奈子議員の一般質問を終了いたします。 換気のため、午前10時55分まで休憩といたします。     〔午前10時50分 休憩〕   ---------------------     〔午前10時55分 再開〕 ○議長(松木義昭君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、芦屋市のまちづくりについて、本件について、長谷基弘議員の発言を許可いたします。 4番、長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) =登壇=あしやしみんのこえ、長谷基弘でございます。どうぞよろしくお願いします。 市長、リレー・フォー・ライフでのヘアドネーション、御苦労さまでした。 今日のテーマは芦屋市のまちづくりについて、新機軸を持つように、今日はこれらの議論を行いたいと考えます。サブテーマとして、「ペット(動物)と共に暮らせるまち」「音楽・芸術のまち」などを提案してまいります。芦屋市及び芦屋市教育委員会の考えることがあれば、ぜひ御披露いただきたいというふうに思います。 さて、芦屋市の歴史をたどると、先人たちの努力や苦労の末に、現在の芦屋市が繁栄したことは明らかです。「国際文化住宅都市」は、今や芦屋の代名詞になっています。昭和26年のことでした。当時は戦災都市指定を受けたものの、復興土地区画整理事業など都市計画だけでは画一的で、将来、芦屋市が高度な文化住宅都市としての特色を出すのは困難で、国からの特別支援が欲しかったんです。 いかに壮大な理想を掲げても、それらを実施するためには、当時の市財政では到底、不可能です。国際文化住宅都市建設法制定のときに、猿丸市長は、終戦直後に外貨獲得策としての観光立国に乗じて外資を導入して、一気に国際観光都市に変貌させる奇抜な夢を抱き、企画課を新設し、観光研究に取り組ませています。 これを何とかしようと先人たちは、国会で議論されたとき、観光都市として芦屋市には温泉がないことを指摘されると、有馬温泉と直結する道路を造るとか、雅叙園観光の料亭「芦山荘」付近で湧出する炭酸泉を生かした温泉会館構想にも飛びつき、お墨つきをもらい、山地開発の一環として推進しようとしたものです。 これを近代芦屋のスタートとして見ると、後の内海市長、渡辺市長、松永市長、そして山村市長とつながり、北村市長1期目の最後に発災した阪神・淡路大震災まで続いていました。 この間、芦屋市はいろんな事業を展開していますが、猿丸・内海市長の時代につくられた芦屋のまちづくりの線を歩んでいったのであって、いよいよこの時代に、芦屋に新たな道しるべが必要となってきたと私は思います。 神戸市は昭和から平成の初めまではアーバンリゾートシティ、国際マルチメディア文化都市、その隣の明石市は子育て支援の先進市として現在進行形、お隣の西宮市も中核市として、その市内の私学を含めると、他を圧倒する文教住宅都市を標榜し、我が芦屋市は知性と品位に輝く活力ある国際文化住宅都市としてあります。 もちろん、第5次総合計画の上位に位置づけられたユニバーサルデザインのまちづくりは大賛成ですが、これを成就するためには、長い年月が必要になります。 そこで、市民にも分かりやすいという部分で、芦屋市はこうあってほしいと願う市民からの要望になります。 まずは、ペットへの理解が深く、動物たちに優しいまちとしての基軸が考えられます。芦屋市のペット、今回は犬と猫を中心に質問をさせていただきます。具体的な全頭数のデータではなく、芦屋市の動物病院の数やペットサロンの多さから質問をするものであります。 犬を飼う人たちは、公園や芦屋川、潮芦屋ビーチなどでは物すごい数です。昨今では犬よりも猫を飼う人が多いと、全国の推計ですが、飼育頭数は犬が710万6,000頭、猫が894万6,000頭と、一般社団法人日本ペットフード協会が2021年(令和3年)に発表されています。2017年(平成29年)に犬と猫の数が逆転して以来、猫が上回っています。 今回、このペットたちと真に共生するまちは人にも優しいまちとなることを願い、それを望む人たちの声をお届けしたいと思います。 その中にあって、芦屋市は既にこんな試験的な取組を行っています。それが、ペットロードとして、「飼い犬のふんの放置等をなくすため、芦屋×ワンちゃんのコラボデザイン啓発路面タイル及び看板を竹園、伊勢、呉川の3町にまたがるコミュニティ道路に設置。芦屋初の犬のお散歩マナー向上モデルロード」を設置しております。私もオープン式典に出席をいたしました。 当初は、地域の方々も、逆にふんの被害が出るんではないかと心配する声もありましたが、実際は、このマナー向上モデルロードでは、指定される以前よりもよくなったという声を聞きますが、現在の状況をお示しいただきますよう、よろしくお願いします。 また、この犬の飼い主のマナー向上の全市的な取組をどのようにされるのか、この際、お尋ねしておきたいと思います。 また一方で、市民マナー条例の中に、「公共の場所等での犬の放し飼いやフンの放置は禁止です。飼い犬の放し飼いやフンの放置について、市に苦情が多数寄せられています。飼い主は、人と動物がうまく共生していくためにも、近隣に迷惑をかけたりすることがないよう、責任を持って飼うことを心がけましょう。」との啓発を併せて行っています。「散歩や運動をさせるときは、必ずリードなどでつないで制御できるようにし、フンをしたときは拾って持ち帰り処分しましょう。」ということです。 理由は、犬の場合は散歩中のマナーに極端に差があるのではないか。それを目撃すると、まずはマナーの改善があって、その先に芦屋市のペットと共に暮らせる犬たちとして真の市民権を得ることができるものだと私は考えます。お答えを頂いておきたいと思います。 現在、潮芦屋の総合運動公園でドッグランの設置を考えていると、オープンミーティングでも紹介されておられました。現在の進捗状況をお聞かせいただきたいと思います。 私が思うには、この潮芦屋地域だけでは難しいかもしれません。いろんな角度から、ドッグパーク、ドッグランの構想を持つべきだと思います。 このマナー条例に犬たちの部分が存在する意味と、逆に猫が存在していない理由を、この際お聞かせいただきたいと思います。 猫の問題は、犬たちよりも深刻かもしれません。「地域猫」という言葉を御存じでしょうか。地域猫とは、一言で言うと地域で管理されている野良猫のことです。特定の飼い主がおらず、外で生活するという点では野良猫と同じですが、地域住民の方々の合意の下、特定の御飯場--餌をやる場所、トイレを設置し、みんなで適切に面倒を見ていくということ、そういう点で大きく違います。これに反対する方々は、猫好きとか猫嫌いとかいう単純な理由だけではありません。野良猫のふん尿、爪研ぎ、衛生問題なども多数存在しています。 今回注目したいのは、野良猫のいろんなトラブルを解決し、共生していくという地域猫の活動です。犬は狂犬病予防法により捕獲が可能ですが、猫に関する法律はないため、行政が野良猫の捕獲を行うことはできませんし、また、飼い猫でも放し飼いにされているため、野良猫か飼い猫かを判断することは難しく、所有物かもしれない猫を保健所で勝手に処分することは難しいのが現状です。 野良猫が多い地域では、ふん尿で庭を汚したり、爪研ぎで家や車を傷つけたりトラブルが起きているので、地域では、猫へ怒りが向いてしまい、猫嫌いが増えることになってしまいます。 自宅で猫を飼えない人が野良猫に餌やりをすることもあります。猫への愛情で世話をしているのですが、頭数が増える一方で問題は解決をしません。善意の気持ちで行っていることでも、猫の被害に悩む人からは非難の対象になってしまうのです。 このような状況が続けば、問題が大きくなるばかりで、餌をやらないでくださいという看板を見ると、一方では、捨て猫が野良猫になるのは人間の無責任が原因だから、せめて私たちが餌やりを動物愛護の観点から行うと、双方の溝は埋まることはありません。芦屋市も、どちらか一方にシフトはしていません。これが問題をさらに複雑化させてしまいます。 そこで、全国的に、地域全体で解決を目指す地域猫活動が始まりました。猫に餌をやらないでという一方で、動物愛護の観点から、餌やりボランティアの存在があります。しかし、これらを解決する方法もあります。それが、地域で管理し、Trap(トラップ)捕獲すること、Neuter(ニューター)不妊手術のこと、Return(リターン)猫を元の場所に戻す活動のことで、「TNR」と呼ばれるものであります。このTNRを積極的に行うためにも、地域猫の在り方について、芦屋市の見解をお伺いしておきたいと思います。 この活動を推進する立場でありますが、これには、より困難な課題に取り組むことが重要なのです。地域で猫を育て、不妊手術をすることによって総数を減らすということを理解しなければなりませんし、御飯をあげるだけでなく、世話をする活動の組織化を行う必要もあるのです。御見解をお示しいただきたいと思います。 私の提案は、この双方の立場を行政が主導して行い、野良猫を減らし、芦屋市は、地域で管理を先進的に行っていく真のペットと共に共生するまちを目指し、まちの魅力を大きくするという新しくもあり、古くから盛んに求められていたアイデアです。 次に、提案するというか、これも古くて新しいアイデアではあります。過去に何人もの議員が提案されて、私もその一人です。音楽と芸術のまちの構想です。今回は、音楽と芸術に関して期待する市民の声にお応えする質問になります。 芦屋音楽コンクール実行委員会が、多くの音楽家たちの飛躍のための登竜門として第1回芦屋音楽コンクール(ピアノ部門)を、ルネサンスクラシックス芦屋ルナ・ホールで開催されました。参加した方のお話では、大変好評でした。また、芦屋国際音楽祭もあったと聞いております。 芦屋市は、昔からピアノやバイオリンの教室がたくさん存在しておりました。私も幼少の頃はヤマハ音楽教室に通い、友人たちの半数以上は何らかの形で音楽に触れていたように思います。精道中学校でブラスバンド部が設立された折には、おうちにあった楽器を多数提供していただきました。たくさんの寄附がありました。これらも、芦屋市民の音楽に対する意識の高さを証明するものだと思います。 山村康六元芦屋市長は、就任中に国際ハープコンテストを企画し立案されましたが、実現されませんでした。1991年の頃でしたから、もう30年の月日が流れました。 このような音楽や芸術の芦屋市の環境は、過去からもありました。それは現在も続いております。音楽やダンス芸術なども企画している方々は、芦屋だからここがいいと考えていますが、ルネサンスクラシックス芦屋ルナ・ホールの収容人数では参加料や入場料を高くする必要もあり、なかなか厳しいことや、ホール自体の音響から、あまり演奏したがらないホールですよと、私に話してくれた方もおられます。 これらを抜本的に解決するには、やはりこのホールの改築が必要かと思われます。それは、将来的にも芦屋市の文化芸術の中心として、市民センターと共に重要ではないかと思います。御見解をお尋ねしておきたいと思います。 これら国際音楽祭やピアノコンサートなどに、芦屋市からの一層の支援をお願いしておきたいと思います。 また、ピアノに関していうと、神戸市のストリートピアノは、2022年7月24日の時点で32か所ありました。2年前に調べたときは19か所だったので、2倍近くも増加をしています。西宮市にも、アクタ西宮に人気のストリートピアノが設置され、ユーチューブでたくさんの奏者が演奏されています。 これらに参加された方にお聞きしますと、芦屋市にあれば、ぜひ弾きに行きたい。きっとすてきな場所でしょうねと話してくれました。一流の演奏者が、この知名度のある芦屋のまちで演奏したいと言うのであります。 ぜひ設置を検討いただいて、できればアップライトでなく、88鍵のグランドピアノを置かれて、さらに芦屋市の魅力を高めるものにしていただきたいというふうに思います。 ちなみに、ベーゼンドルファーというピアノがあるんですけれど、グランドピアノ225というモデルは92鍵盤あります。コンサートグランド290インペリアルというモデルがあるんだけど、これは97鍵盤もある。誰でも一度は弾いてみたいと言われるような憧れのピアノが、芦屋市には似合うと思います。 具体的な検討の前に、設置をしたいと思われませんか。ぜひ御見解をお伺いしておきたいと思います。 現在、私がよく行く潮芦屋ビーチでの夕暮れのピアノ演奏なんかも、すごいすてきだろうなというふうに思います。また、先日NHKで、「森のピアノ」として誰でも自由に演奏できる四万十緑林公園で、たくさんのピアノ演奏をやっていました。ユーチューブでその画像も見られます。ギターとのセッションやサックス奏者とのジョイントなど、森の中ですごいすてきな映像でした。 芦屋市では、野外コンサートが可能な場所は、総合運動公園に残っています。こういう場所でストリートピアノができないのかなというふうにも思います。芦屋らしくてインパクトがすごくあると思います。 最後に、芸術のまちづくりとして、市内を回遊できる小さな美術館--個展や芸術作品の展示場として、画廊や展示会場のスペースなどが該当しますが、それらを積極的にアピールすることによって、小さな市域を逆手に取って有効活用するアイデアです。 JR芦屋駅南再開発事業でも同様な考えで回遊性を高め、店舗・ショップなど点在するものを線で結び、面に広げていくという観点をさらに発展させ、芸術・文化に特化した施設の有効活用を考えるというものです。 国際文化住宅都市芦屋を、さらに進めていこうという考えですが、目に見える形であろうと私は思います。御見解をお尋ねしておきたいと思います。 最後にまとめとして、これまでの芦屋のまちづくりの発想は、時に大胆でした。この歴史を踏まえ、芦屋市、芦屋市教育委員会にあっては、多様な角度から、そろそろ新機軸を持つべきだと私は思います。御見解をお尋ねしておきます。 以上、壇上からの質問といたします。 ○議長(松木義昭君) 答弁を求めます。 市長。 ◎市長(いとうまい君) =登壇=長谷基弘議員の御質問にお答えいたします。 まちの魅力向上のためのお散歩マナー向上モデルロードが平成30年4月に開通して以降、周辺でのふんの放置に関するお困り事の相談は大きく減少していることから、マナー向上の啓発におけるモデル事例として今後も生かしてまいります。 ペットとの共生のためには、動物が好きな方やそうでない方など様々な方がおられますので、まずは飼い主がマナーを守った上で飼育していただくことが重要だと考えております。 ドッグランは、総合公園の活性化策の一つとして、指定管理者と共にその整備の方向性について、地域と協議を進めているところです。 市民の清潔で安全かつ快適な生活環境を確保することを目的とする市民マナー条例では、犬の飼い主に対してふんの放置等を禁止する一方で、一般的に猫の飼い主には完全屋内飼育が求められていることから、屋外で想定される迷惑行為に関する規定はございません。 地域猫は、将来的にはなくしていくことが必要と考えております。本市では、TNR活動により飼い主のいない猫は減少傾向にあります。加えて、地域での実情も異なることから、地域猫活動を組織化する考えはございませんが、飼い主のいない猫を増やさないために、飼い主が責任を持って飼育する大切さの啓発とTNR活動助成を継続してまいります。 次に、ストリートピアノは、様々な人が往来する公共の場所に設置することから、協力機関と協議しながら、今後研究してまいります。 市内を回遊できる小さな美術館構想は考えておりませんが、身近で芸術に触れる機会の充実は機運の醸成につながりますので、こうした観点も踏まえながら文化施策の推進に努めてまいります。 本市は国際文化住宅都市として、先人たちが未来に思いをはせ、築き上げてきた本市の魅力を継承し、今日まで進化と発展を遂げてまいりました。私は、市長就任当初から、市民が主役のまちづくりを念頭に、あらゆる施策を推進してまいりましたが、今後も、市民の皆様と共に、日常の中に芸術文化が息づいた本市ならではの魅力をさらに高めることで、日常生活を豊かに彩るまちづくりを進めてまいります。 そのほかの御質問につきましては、教育長からお答えいたします。 ○議長(松木義昭君) 教育長。 ◎教育長(福岡憲助君) =登壇=長谷基弘議員の御質問にお答えいたします。 ルネサンスクラシックス芦屋ルナ・ホールは、平成28年度から平成29年度にかけて大ホールの舞台照明や天井、座席等の改修工事を行いましたので、当面、大規模な工事を行う予定はございません。 当ホールは、講演会、音楽、ダンス、演劇など様々な用途で御利用いただいており、市民の皆様の活動の場として、また、多様な芸術・文化を推進する市の施設として、引き続き、その役割を果たしていくべきものと考えております。 また、市民団体が行っている芸術・文化事業について、さらに、どのような形で支援や協働ができるかを研究してまいります。 以上でございます。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) 御答弁ありがとうございました。じゃあ、どれからいこうかな、芸術は後にしましょうか。 それでは、まず、もしお分かりになるんでしたら、再質問を予定していました、飼っていらっしゃる犬の全頭数のデータをお持ちですか。あったら御紹介いただきたいと思います。 それと、ドッグランについての御答弁の中では、地域と話合いをしているということをお聞きしています。それは具体的にどんなふうなお話合いを進めていらっしゃるのか。それから、指定管理者という言葉が出てましたので、ということは、芦屋市で直接やるんではなくて、指定管理でやろうとされているのか。この2点をお尋ねしておきたいと思います。 ○議長(松木義昭君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) 私のほうからは、犬の全頭数というお尋ねに対してでございます。 畜犬システムの登録件数といたしましては、8月末現在で5,569件。ただし、このうち同じ御住所で複数の登録がおありの御世帯というのが1,315件ございます。 以上です。 ○議長(松木義昭君) 道路・公園担当部長。 ◎道路・公園担当部長(西田憲生君) 地元の自治会や学識経験者等で構成されています管理運営協議会の中で協議をしておりまして、直近では、令和2年3月に開催しております。その後は、新型コロナウイルス感染症拡大などもありまして、協議会自体の開催には至っておりませんが、今後状況を見て、再度、管理運営協議会にて協議を進めてまいりたいと思っております。 あと、ドッグランの整備の中身ですけども、まずは市のほうで整備を行って、管理運営を指定管理者にお任せするということを考えております。 以上です。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) ありがとうございます。 市が設置をして、指定管理者が管理するということになると、公設民営という形やと思うんです。今回、私はそこまで言うつもりはないんですけど、地域の皆さんといろんな活動をしているときに、あまりドッグランの話が聞けなかったので、あまり話が進んでないのかなと思ってたんです。 であれば、この提案は寺前議員が以前、山中市長時代に提案されたんですけど、私は、この地域にこだわらず、例えば今回、環境処理センターの事業について--これは別に答弁は要りませんけど、事業の場所に、例えば地域に貢献するような施設の提案があればというふうにあったので、あの場所だと、割と抵抗なく受け入れてもらえるんじゃないかなと思います。 私はドッグランをぜひ造ってほしいという立場なので、ここだけじゃなく、ほかにも考えておいていただければいいと思います。答弁があれば頂ければいいし、別に必要ではありません。 それよりも今回は、まず、ワンちゃんのほうで言っておくと、やっぱり飼い主のマナーが、あそこの散歩の道ですごく成功したわけだから、それを拡大していくとか、そういったふうな考え方はないんでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) 市長からも御答弁申し上げましたように、ああいうタイルを張った道路を増やしていくという、物理的な数の問題ではなくて、もともとマナー条例で定めているところというのは、全市的な公共の場所での迷惑行為について御注意いただくという趣旨でございますので、手を替え品を替え、飼い主のマナー向上のための周知・啓発の中で、そういうせっかくの前例、事例がございますので、そういうところもモデルにしながら、使っていきたいということでございます。 以上です。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) 私は逆に、どんどん、そういう道路の指定みたいなのをして、もっとマナーのいい道路を造っていく。成功してるわけやから、それはぜひ進めていただけるよう、ほかにも設置をされて、どんどん向上に向かっていかれたほうがいいんじゃないかなと思います。 実は、最近、ワンちゃんの散歩を見てると、尿のほうですけど、ちゃんとペットボトルに入れた水をかけて、汚さないようにというような配慮をされている方もいらっしゃいまして、ぜひそういう方々に、別に堅苦しい講習会じゃなくたっていいんですけど、マナーセミナーみたいなのをきちっとやられて、それを修了した方たちには、ワンちゃんと一緒の写真を入れて修了書みたいなものを発行してあげるとか、散歩のときのバッグとして、すてきな犬と散歩をしている、どこかの大学とコラボしたんですかね、ああいうイラストを使ったバッグを渡すとか、そういうふうなお考えは持てないものですか。 ○議長(松木義昭君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) 御提案といたしましては、また考えてみたいと思います。 ただ、先ほども申し上げましたように、市民マナー条例というのは、通称で「マナー」とついておりますけれども、あくまでも清潔で安全・快適な生活環境を確保するための、主立った迷惑行為について定めるものでございまして、飼い主のマナーとして、特にふんとかというのは、本当にごみのポイ捨てにも類するような地域の皆さんが御迷惑することですので、定めがあるんですが、先ほどおっしゃっていただいた、おしっこのときにペットボトルの水をかけるとかいうのは、確かに飼い主の方についてのマナー講習会等では示される、ルールではなくてマナーのほうとして存在してございます。 その点につきましては、恐らく議員のほうも視野に入れておられる人と動物の共生ということ、動物愛護管理法の趣旨でも、県とか、そして市内でも動物愛護協会さんとかが、そういうマナー向上の取組もされておられますので、そことしっかり連携しながら、そういう機会を増やして、また発信していきたいという考えではございます。 以上です。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) ありがとうございます。 一歩進んでということでいうと、マナーを向上させるために、インセンティブを渡すという意味じゃないんですけど、そういったワンちゃんと一緒の写真を--ほかの散歩している人たちに、この人たちはマナーがいいんだよというふうに、あえてアピールするような形のものを持ってもらう。それがイコール、さらなるマナーの向上に発展するんだろうなというふうに思いますので、ぜひそんなふうにお考えいただければというふうに思います。ぜひ検討してみてください。 それと、もっと深刻なのは、実は猫ちゃんのほうなんですよね。私がこの質問をする際に、迷惑がかかってらっしゃる方と、それから、御飯をあげている餌やりボランティアをしてらっしゃる方と、この双方に、つぶさではありませんが、何件かヒアリングをさせていただきました。そうすると、双方の溝が相当深いなというふうに私は思いました。 一方は、先ほども紹介しましたように、家の前をふんで汚されるとか、それから、車を傷つけられるとか、家が爪研ぎでやられたとか、そういうことがあって、それでもう一方では、自分たちでTNRを、わざわざ御自身でお金を出されて、「さくら猫」と言うんですね、ぎざぎざの耳にして、それでTNRの「R」の部分でいうと、そこでボランティアをされているんですが、やっぱり理解をされないんです。その方はきちっとふん尿の処理も全部されているんですけれど、そこまでやっても理解されない。 それがどういう結果を招くかというと、この間ちょっとニュースになっていましたね。大阪で、餌をやってらっしゃる方が、餌を砕くために持っていたハンマーで重傷を負わされてしまったというようなニュースになって、これがこのまちで起こりますよということじゃなくて、その可能性は非常にあるんやろうなと思うんです。 じゃあ、そのために何をするかというと、全国でいろんな条例ができています。京都市もそうだし、神戸市なんて、まさにそのままの条例でした。猫の餌やりの条例やったと思います。すみません、ちょっと資料を置いてきちゃったので。それから、大阪市でも同様の条例をつくろうとしています。 京都市にはもともとあったんですけど、これ、聞きましたら、条例の中で餌やり禁止みたいなことを当初、訴えてしまったがために、あの条例をよく見ると、餌をやってはいけないんじゃなくて、こういう形で餌をやったらええんですよみたいな条例やったんですけど、逆にそれが行き過ぎちゃって訴訟案件になってしまった。裁判記録を見ると知り合いの弁護士さんやったのでびっくりしたんですけど、そういう事件も起こっています。 ということでいうと、芦屋市には現在、地域猫っていないんですね、野良猫の扱いなんです。地域で管理することを容認してませんから、そこへ踏み込むか踏み込まへんかということやと思うんです。言っている意味、分かっていただけますかね。 要は、地域猫というのは芦屋市では存在してないんです。それは認定されてませんから、野良猫に餌をあげてるというだけのことになってしまうんです。 ではなくて、他市なんかでは、どんどんと、そういうトラブルを回避するためにも、地域猫という位置づけの上でやっていこうとしてるんですけど、私が組織化と言うのは、むしろ勝手に猫に餌をあげてるというのがボランティアというんじゃなくて、その人たちに組織化をしてもらうことによって、こういう問題解決ができるんじゃないかなと思うんですが、その点についていかがですか。 ○議長(松木義昭君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) まず、何点かお尋ねの中で整理させていただきたいと思います。 恐らく議員のおっしゃった神戸市さんの持っておられる条例は、神戸市人と猫との共生に関する条例のことかなと思います。そのほかにも、動物愛護管理法のほうで定められている、都道府県、もしくは政令市、中核市等については、そういう動物の共生に関わるもの、そして、愛護センター等の設置というのが義務づけられておる中で、その目的に即して持たれている部分があると認識しております。 ちなみに、本市につきましては、その動物愛護管理法に基づいた国の指針に基づいて、兵庫県としても動物愛護管理推進計画というものを持っておりますのと、その取組のために、猫の適正管理普及のためのガイドラインというのがございまして、今、るる御紹介いただいたような課題認識、そして課題解決への幾つかの御提案というものも、その中に含まれております。本市としましても、しっかりとそこは認識しながら、地方公共団体の普及啓発というところについては、連携して進めていきたいというのが一つ。 ただ、この動物愛護管理法に関わる取組の普及啓発ということだけではなくて、一方では、今、御紹介いただいたような事案と申しますのは、やっぱり地域の環境問題とかトラブルにつながることという視点でもって、市としましても、お困り事への対応、例えば1件の個人間のトラブル全てに行政が入っていくというのは難しいのですが、その取組自体によって、その地域で例えば複数の苦情や御要望が入るような生活環境に著しい支障が生じていることですとか、そういう状況把握をしながら対応はしていきたいと思ってございます。 少なくとも愛護の観点で猫に餌をあげておられる方が、きちっと対応いただけてるという中であれば、市のほうとしても餌やりを禁止するものでは、もちろんございませんし、そういう猫の愛護と管理の二本柱、この観点で活動いただいているということについては、地域への御理解についても市としても普及啓発はしていきたいというところでございます。 組織化することまでは、そういう地域の実態、情報ということにおいては、まだかなという形でしておりますが、必要性に応じまして、また県のほうとかの取組と連携していきたいという考えでございます。 以上です。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) 御答弁ありがとうございました。 組織化というのは、地域猫の活動を普及しようとする人たち側に、私は申し上げたんです。個々でやるんではなくて、ある程度の組織化をしてもらって、その中でやるのはいかがですかと。それについては、それならばぜひというふうにお答えを頂いているんです。 それが全部じゃないんですけれど、中には、こそっとやらせてという人もいてらっしゃるんですけれど、どちらにしても、市の方針として、それが絶対駄目だということではないのであれば、やっぱり大阪市の例なんかもそうなんですけれど、逆に義務化をする。つまりやっている方たちに、認める代わりにちゃんとやってよと。地域猫というのは、家では飼ってないけれど、あなたたちの責任でやってくださいよということをある程度、明確化されている条例が多いんですね、見ていると。ふん尿のことについても、ちゃんと後まで掃除してくださいと。それを管理している以上は、あなたにも飼い主としての責任が問われますよというような内容だったと思います。そこまで行き着くかどうか分かりませんけれど。 それともう一つ、発想の転換なんですけれど、聞いてると、猫アレルギーの方とか、本当に猫は嫌だという方、それから猫の毛が駄目だと、いろんな方がいらっしゃいました。そうなると、やっぱりそこに猫がいること自体が駄目だということになってしまうので、逆に、保護施設みたいなものをどこかに提供していただいて、それは近隣のいろんな対応もしなくちゃいけないんでしょうけど、そういうところに数か所に集めてしまうというのも一つの手なのかなと思うんです。 TNRの活動というのは、いずれ猫がいなくなるという前提でやる活動です。TNRの数が大分減っているんだというふうな答弁やったんですけれど、そうかなとちょっと根拠を疑う。私が見てる限り、減っているようには全然思えないんですけど、そういう考え方も一つあるんかなと思うんですけれど、その考え方についてはいかがですか。 ○議長(松木義昭君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) いろいろな具体的な課題解決への御提案をありがとうございます。 地域猫活動についての認識は、議員が今お示しいただいたとおりでございます。かわいいからといって餌をやるだけではなく、将来的に飼い主のいない猫を減らしていくこと。それで、不妊・去勢手術も施し、また新しい飼い主を探すような活動も含めて、それまでの間、今ある猫の一代の命を大事にしてあげるために地域で管理する。 そして、地域のほうで、例えば猫が嫌いな方、苦手な方も、迷惑がかからない範囲で容認できる、そういう猫の好きな方、嫌いな方、そして、猫自身との折り合いをうまくつけるという活動かと思っております。 今のところ他市の条例とかを見ましても、この猫ちゃんは地域猫ですよ、この猫ちゃんは、この地域ではそういう組織はないので野良猫ですよと、そういう猫を分類するようなところまでとは、ちょっと認識しておらないのですが、るる申し上げていますように、当然、地域によって実態も違いますことから、そういう活動が実際に行われている、そして、そういう地域課題があるということにつきましては、また情報を頂けましたら、先ほど来、申し上げますような形で対応していきたい。 ただ、全市的に何かルールをつくって、地域の中で一時保護のゲージを持つとかいうことは、どちらかというと、県の動物愛護センターのほうへ御相談する形になるかなというふうには考えております。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) 御答弁ありがとうございます。 たまたま今朝、私のボックスにも入っていて、私、取りに行ったんですけれど、芦屋動物愛護協会が発行されている便りの中に、TNR活動が特集で載っていまして、それを見ると、「これ以上野良猫が増えないように不妊手術をするのは良いのだが、その後の餌やり現場で起こる糞尿被害の苦情や嫌がらせは全く何も変わらない。芦屋市の助成金を使って手術をしてもらったのに、行政がその猫達を守る方策を何もしてくれないのは如何なものかと思う」とか、「マナーの悪い餌やりがいて困る。猫が食べきれない大量の餌をばら撒く人もいて、朝になったら、カラスの大群がそれを食べていることもある。猫に餌をやるのなら、餌は器に入れて食べ終わったら回収すべきだ。置き餌や撒き餌は不衛生になる上、散歩中の犬が食べようとして困る。夜中にはアライグマやイノシシの餌にもなっている。マナーの悪い餌やり行為は、わざわざ猫嫌いを増やしている様にも思える」と、ここにもたまたま書いてあるんですけど、そういう意味でいうと、私が紹介したのも一緒なんだろうなと思うんです。 ということは、今、猫に対する認識というのが、逆に言うと、行政が明確にしてない部分、何か一歩踏み出せていない部分、今でいうとどっちつかずなんですよ。一方では、多分、猫の餌やりに対する苦情がたくさん担当者には入っていると思います。逆に、その現場で何が起こっているかというと、いがみ合いとかそんな状況になっているんですよね。これは、猫を保護するという観点で見ると、ある意味、条例化をするとか何かをしないと、なかなか前に進まないんだろうなと思うんです。 私は、双方の立場を聞いた上で、あえて申し上げるんですけれど、いろんな法律に照らしてみても、やはり保護をするという形のもの、動物愛護の観点からいうと、これをやるために、先ほども言った保護施設を考えるとか、いろんなやり方をこれから--今回、過去にもいろんな議員が質問されてましたけれど、これをきっかけに新たなスタートを踏み出すべきではないかなというふうに私は思います。 つまり、他市の例も含めて、やっていくならば、きっちりとそれを明確化して、こういうことですよと市民に訴えてやらないと、どっちつかずのままいっちゃうと、ますます混迷が深まるだけ。大きな事故にならないうちに、私は手を打つべきだと思いますが、最終的な御答弁を頂きたいと思います。 ○議長(松木義昭君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) ちょうど先般の6月議会でも、他の議員から御指摘いただいております。そのときも御答弁申し上げました。件数が減っていると認識しておりますというところでとどまるのではなく、しっかりとその後も状況把握に努めながら、そして地域のお困り事の一つとしまして、対応はしていきたい。 ただ、飼い主のいない猫については、市域全般のそういうお困り事の状況把握に努めながらですが、今現在、県のほうの計画、取組の中に御紹介のようなこともございますので、しっかりと芦屋市もそこにのっとってやっていっているということですので、そういうところも踏まえて、しっかりと周知・啓発とか、地域へのお困り事の解決に入っていきたいと思います。 以上です。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) 答弁では、私も理解できているのか、できてへんのかよく分からないんですけれど、結論を言うと、芦屋の場合は、地域猫というのはまだ存在していない立場なんですね。野良猫に餌をやっているというような形になってしまうので、やっぱりそれを確定してあげるというのも一つの方法やろうし、むしろ私は、そのほうがいいんじゃないかなと思ってるんです。でないと、両者の溝は埋まらないですよね。 それともう一つは、どうしてもそこでは難しいということになると、ほかに持っていくといったって、そういうわけにいきませんので、それをどこか数か所に保護施設的なものを考えるとか、いろんな方法があると思うんです、市民のアイデアを募集すればいっぱい出てくると思います。 とにかく、さっきのTNRの「R」のリターンのほうなんですけれど、やっぱりそこをどうやって返すか。つまり、里親を見つけてあげる、譲渡会に出してあげる、そんなんもありますし、やっぱり地域のそこの場所でやることが駄目だということになれば、保護施設を考えてあげるとか、そんなふうな施策につながっていくんだろうなというふうに思います。 この件を放置しているとは言いませんが、こういう問題が起こっているわけですから、早めに手を打ってやるべきだと私は思います。それが、芦屋市は、動物との共生を認めているすてきなまち、つまり優しいまちになるんだろうなというふうに私は思いますので、ぜひお願いしたいと思います。御答弁を頂いておきたいと思いますが、いかがですか。 ○議長(松木義昭君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) 少し繰り返しになりますが、地域猫というものの定義ですとか、その活動の意義、そういうことも踏まえて、県とか動物愛護協会さんと連携しながら対応していきたいと思います。 以上です。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) ありがとうございます。では、よろしくお願いをしておきたいと思います。また、いろんな提案をお持ちさせていただきたいと思います。 それからもう一つの質問、実は、ストリートピアノというのは、一番初めに、JR芦屋駅辺りはどうでしょうかというふうに思ったんです。というのは、一番、人通りが多くて、これから再開発に向かうときで、いろんなところでセッションできるんじゃないかなと思ったんですが、その点についてはいかがですか。 ○議長(松木義昭君) 企画部長。 ◎企画部長(上田剛君) JR芦屋駅も、一つの考え方というふうには考えております。多くのストリートピアノが、やはり公共性の高い人通りが多いところということで、駅でありますとか、あと大型店舗、大型商業施設の広場といいますか、そういうようなところで、あまり往来の邪魔をせず、またみんなに聞いていただいて、気楽に気軽に演奏ができるというようなところだと思っておりますので、芦屋市内ではどこがということと、あと、それを御協力いただいて設置ができるかというようなことは研究したいと考えております。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) このストリートピアノって、確かにすごいブーム的にはやってますし、インスタグラムも含めて結構、町場の活性化事業みたいに役に立ってるんですよね。 それで、私、一番初めにぱっと思ったときは、実はペデストリアンデッキが駅の南側に設置されると、あの絵を見た瞬間、ああ、こういうものがあったらええやろなってすごい思ったんです。今はペデストリアンデッキがないんだけど、やっぱりやるとしたらあの地域なんだろうなと思うんです。 それと、教育委員会にちょっとお聞きしておきたいんですけれど、実は、ベーゼンドルファーのピアノというのは、私、ルナ・ホールで一遍見たことがあって、演奏会もあったんです。多分あれは、インペリアルのスタンダードの88鍵のモデルやと思うんですけれど、それが今どこにあるんでしょうか。ちょっとお聞きしておきたいと思います。 ○議長(松木義昭君) 社会教育部長。 ◎社会教育部長(茶嶋奈美君) 議員がおっしゃっているベーゼンドルファー製のグランドピアノなんですけれども、現在は美術博物館のほうに置いておりまして、そちらのほうのモデルは、92鍵のピアノになっております。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) 88鍵じゃなくて92鍵のピアノ、すごいですね。インペリアルって、92鍵だったので、ちょっと前のシリーズのピアノだと思うんですけれど、そういうものを持ってて、もったいないなと思うんです。まあまあ、あそこでベーゼンドルファーを弾かれたというピアニストの人たちが、すごい人気があるというのはよく分かっているんですけど、そういうものを何とかストリートの形で、ストリートピアノをやるからといって、素人がやるんじゃなくて、この間も私、名前を出さんとってくれと言われたから言えないんですけれど、ユーチューバーでプロのピアニストですわ、芦屋やったらぜひ行きたいと言いますよ、彼らは。何でやと言うと、やっぱりブランド力があるし、多分、芦屋やったらすてきな場所が設定されるだろうから、長谷さんが言ってるようなベーゼンドルファーが弾けるなら、そんなもん言うことないと、そんなん日本全国から集まるでと、そういう素材があるんやったら、ぜひなんてことを言われるんです。そういう点で、一度ストリートピアノを研究されて、ぜひ芦屋でもやってみようかなというふうになっていただきたいんですけど、その点についていかがですか。 ○議長(松木義昭君) 企画部長。 ◎企画部長(上田剛君) 市長から御答弁させていただきましたとおり、設置に向けては検討していきたいというふうに考えております。 当然ながら、今後、維持管理をどうするのか、議員御指摘のグランドピアノを置いたらどうだろうかというようなことというのは、研究の中でいろいろと考えていきたいと考えております。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。 ◆4番(長谷基弘君) ありがとうございます。 前向きにということはなかったんですけれど、でも、検討していただいて、芦屋の魅力発信の一つのステータスという形でいうと、すてきな事業やと思います。 市長は、そういう意味でいうと、この辺の造詣がすごく深くて、大好きだというふうに以前、聞いたことがあるんですけれど、ぜひ芦屋でもこんな取組で、町中に音楽とか芸術があふれるまちというのは、何かいとう市長らしいだろうなと思うんですけれど、その点について、最後にお伺いしておきたいと思います。 本来、ダンスのこととかいろいろ聞きたかったんですけれど、ちょっと時間の関係でお聞きできなくなったので、ぜひ教育委員会もそういうコンテストやそんなものに対しては、バックアップをしていただきたいということを申し上げておきますので、よろしくお願いします。 それで、当局側にも最後に、本当は、ルネサンスクラシックス芦屋ルナ・ホールをもう少し事業ベースに合うように、観客数を増やすとかそういうことを考えていただきたいんですけれど、なかなか今の財政事情が許さないのかも分かりませんが、工夫次第では、いろんなことがまだまだ可能やと私は思うんです。 そういう意味でいうと、まず、ストリートピアノから始めていただいて、何とか前を向いて音楽とか魅力のある、そんなまちづくりを、ぜひしていただきたいんですけれど、市長のお考えはいかがですか。 ○議長(松木義昭君) 市長。 ◎市長(いとうまい君) 芦屋のよさの一つとしまして、やはり生活の中に音楽・文化が溶け込んでることが大きくあるんだろうなと思ってございますので、前向きに進めてまいりたいというふうに考えてございます。 ○議長(松木義昭君) 長谷議員。
    ◆4番(長谷基弘君) 最後にします。 ありがとうございます。ぜひ、音楽だけではなくて、芸術、絵画、書の部分も含めて、いろんな芸術家が芦屋にいらっしゃいますので、そういうような場所を回遊ができるような、まあ言うたら小さいまちのメリットを生かしたまちづくりをぜひ皆さんでお考えいただいて、いろんなプランがあると思うんです。ぜひ、そろそろ次の世代に向けて、何かまちづくりの一つの核をつくっていただきたいというふうにお願い申し上げて、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(松木義昭君) 以上で、長谷議員の一般質問を終了いたします。 午後1時まで休憩といたします。     〔午前11時54分 休憩〕   ---------------------     〔午後1時00分 再開〕 ○副議長(青山暁君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、ふるさと納税の在り方について、大学等入学支援金制度について、大規模停電時の備えは大丈夫か、部活動の地域移行について、以上4件について、川上あさえ議員の発言を許可いたします。 1番、川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) =登壇=発言の許可を頂きましたので、通告に基づきまして、4つのテーマについて、一般質問をさせていただきます。 初めに、ふるさと納税の在り方について、お聞きいたします。 ふるさと納税制度は、2008年の創設当初は、80億円余りだった寄附総額ですが、2021年度は、何と8,302億円に上り、過去最高となりました。制度開始当初の100倍超となり、寄附件数も4,447万3,000件となっています。これを見ましても、今や国民の大きな支持を得ている制度になってきたと見て間違いないと思います。 御存じのとおり、ふるさと納税では、2,000円を超える寄附をすると、年収や寄附額に応じ、所得税と住民税において税額控除が受けられ、その上、寄附者に対し、自治体から地元産品などが返礼品として贈られます。この返礼品の魅力が、ふるさと納税の拡大を大きく後押しいたしました。 ふるさと納税というのは、自分のふるさとのために、また、実際にふるさとでなくても、住所地以外の自治体に何らかの貢献をしたいという思いに応えるための寄附型税制の一つです。 一方、本市におきましては、寄附金税額控除が年々増大する傾向が止まらず、今後の財政運営に大きな影響を及ぼしており、懸念材料ともなっています。 そこで、まずお伺いいたします。直近における本市のふるさと納税の実績、見込み、さらに、ふるさと納税を起因とする減収実績、見込み等があれば、教えてください。 今、申し上げましたのは個人版ふるさと納税ですが、もう一つ、企業版ふるさと納税というものがあります。これは、国の認定した自治体の地方創生プロジェクトに対し企業が寄附をすると、税負担が軽減される制度のことで、志のある企業の皆様が、寄附を通じて地方公共団体の行う地方創生の取組を応援、協力したい場合に、税制上の優遇措置を受けることができる仕組みです。この取組を一層加速させるべく、2020年度の税制改正では、新たな民間資金の流れを巻き起こし、地方創生の取組を進化させることを目的に、税制優遇が最大約9割まで引き上げられました。 ぜひ、官民一体となるこの制度を活用し、芦屋市の歳入確保を考えてみてはいかがでしょうか。なぜなら、現在の日本社会を見渡せば、少子高齢化による税収減、膨らみ続ける社会保障費、自然災害による災害復旧などの緊急事態により歳出が増え続け、また、コロナ対策で財政の硬直化が進み、国による補助金、交付金が大幅に増加することが見込まれない現状では、本市も新たな歳入の確保を考えなければならないと思うからです。 この制度上の寄附に当たっての主な留意事項は、本制度の対象期間は2024年度までであること、1回当たり10万円以上の寄附が対象であること、自社の本社が所在する地方自治体への寄附については本税制の対象とならないこと、寄附を行うことの代償として経済的な利益を受け取ることは禁止されていることなどです。 先ほども述べましたが、企業の実質負担は1割、例えば1億円を寄附したら9,000万円が控除となる税制優遇は、時限立法により2024年度までなので、早急な検討が必要です。その上で、企業版ふるさと納税により歳入を増やすための検討を、本市は行っているのかという点を伺います。 2つ目のテーマです。今年度に入り、大学等受験料支援金給付制度が創設されました。来年度入学予定者に対するもので、実際に運用するのは推薦入試が行われる10月以降、また、一般入試が行われる年明け以降ということであります。 全国でも珍しい制度として注目され、市民の方から反響があったこともあり、今回取り上げさせていただきます。 経済的な理由により大学等への進学が困難な方に対し、受験料を給付するものですが、2016年に、本市にお住まいで亡くなられた方の遺族から、ひとり親や経済的に困っている方への教育支援のために使ってほしいと、そのような趣旨で5,000万円の寄附を頂戴し、さらに市からも5,000万円を積み立てて、合計で1億円の基金を設立したものということであります。 対象としては、市内在住1年以上の住民税非課税世帯の受験生に対しまして、上限10万円で受験料実費負担額を支給。申請は、3校までで1校当たり3万5,000円が上限で、1回限り。受験結果、合否は問わないこととするとのことでありました。対象校は、学校教育法第1条に規定する大学、短期大学、高等専門学校等になっています。 本市独自の施策ということですが、本市在住の高校卒業者の大学進学率は、恐らく全国平均より高いものと推定され、それだけ進学率が高いと考えられることから、経済的な理由があったにせよ、進学を希望する生徒が多いものと思います。 しかしながら、進学というのは大学や短期大学だけではなく、例えば省庁大学校や専修学校、各種学校に行く人もいるわけですから、これらの進路希望者にとっても使いやすい制度にしてもらいたいと考えるところです。 そこで、伺います。本市在住の高校卒業者の大学等への進学率の推移はどうなっていますか。全国平均も含め、お聞かせください。 また、先ほど指摘したように、大学、短期大学以外の大学校や専門学校への適用拡大ということに関するお考えを聞かせてください。 続きまして、大規模停電時の備えについて、質問いたします。 今年3月16日のことですが、福島県沖を震源とする地震が発生し、東日本エリアで大規模な停電が発生いたしました。東京電力管内で最大210万軒、東北電力管内で最大約16万軒が被害を受けたといいます。地震の影響で11か所の火力発電所が緊急停止したことで供給力が失われ、電力システムを保護するための周波数低下リレーが作動したことが原因です。真冬並みの寒さで電力需要が大幅に増えた同月22日には、需給逼迫が生じ、電力需給逼迫警報が初めて発令。東京電力や東北電力の管内の住民は節電を要請されました。 電気は、基本的にためることができないので、電力システムにおいては同時同量の原則があります。1つの送配電ネットワークの中で発電される電気と消費される電気の量が常に一致しなければいけません。このため、電力の需要が供給を上回って需給バランスが崩れると、停電が発生する可能性があります。 本市がゼロカーボンシティを表明したように、政府は脱炭素社会への移行を目指し、CO2を排出する火力発電を縮小させて、再生可能エネルギーの普及を進めております。ですが、再生可能エネルギーは出力が不安定です。太陽光発電の場合、お日様が出ない夜には発電できませんし、日中も曇りや雨だと発電力が低下いたします。太陽光発電の比重が高まれば、CO2削減には寄与するものの、電力系統全体にとっては不安定な要素となります。 火力・水力・原子力発電は、回転エネルギーを持つ同期電源であり、電源脱落等の際には周波数の低下を緩和できます。一方、太陽光発電や風力発電は、そのような機能を持っておりません。つまり再エネの導入が進むほど、電源ネットワーク全体の慣性力が不足します。大規模停電のリスクは高まるのです。 既に、この冬は電力が不足すると見られております。大企業などを対象とした電気使用制限の発令もあるかもしれません。これは、大規模停電のリスクが高まっていることの裏返しでもあります。国民の一人として節電に協力したいとは思いますが、電力消費の大半は工場や企業が占めます。家庭の比重はそれほど高くありません。どこまで効果的な節電ができるのか分からないのが現状です。 さて、過去の歴史を振り返ると、大きな天変地異が発生しなくても大規模停電は生じております。最近では、5月13日深夜から14日未明にかけて、横浜市内など6万9,000軒が一時停電いたしました。水道工事で、委託先の業者が地中の送電線を誤って損傷してしまったことが発端だったそうです。 地震や電力不足といった非常事態にならなくても、停電のリスクは常にあります。備えを欠かすことはできません。仮に電気が止まったらどうなるでしょうか。家庭では室内の照明がつきません。冷暖房も使えません。冷蔵庫の中に詰めた食品は冷蔵・冷凍ができなくなります。災害情報に強い公共放送のNHKから情報を得ようとしてもテレビはつきません。Wi-Fiもつながらなくなります。固定電話も使えません。基地局が止まれば携帯電話も使えないでしょう。コンビニを利用しようと思っても一時的に閉店しているかもしれません。電子決済も利用できなくなります。交通機関では電車が止まります。信号が機能しないと交通事故の危険性は高まります。バスは運行しないかもしれません。生活に欠かせない三大インフラは、電気、ガス、水道と言われますが、電気はとりわけ非常に多くのウエートを占めています。それほど私たちの暮らしの基盤となっているということです。 2018年9月の北海道東部地震によって生じたブラックアウトは、記憶に新しいと思います。ブラックアウトが発生した際は、市民は家庭でテレビを見ることができず、ニュースなどはスマホ、ワンセグテレビ、ラジオで視聴したということです。物流はストップし、物資の搬出・輸送が困難となりました。停電が原因で断水も発生いたしました。自治体や市民が頼りにすべきコミュニティFMも一部が停波いたしました。災害時の拠点となる自治体には、スマートフォンなどを充電するための電源を求めて、多くの住民が詰めかけました。自治体の職員は、衛星無線などを使用できたものの、光回線を使えず、多くの職員はパソコンを使うことができなかったそうです。 道内の病院では、透析治療、人工呼吸器の管理や通常診療体制にも大きな影響が出ました。病院の非常用電源設備に必要な燃料も入手困難になりました。ただ、「EMIS(イーミス)」と呼ばれる広域災害救急医療情報システムを活用することで、透析治療や人工呼吸器患者の治療継続に向けた患者の搬送を速やかに行うことができたそうです。 EMISは、災害時における適切な情報収集提供を目的とし、医療機関の患者受入れ可否の照会、病院の被災状況や稼働可能な職員を確認するシステムです。災害時に医療機関同士がお互い連携するための仕組みでもあります。市立病院も、このシステムの有効活用が求められます。市内で万が一、大規模停電が起きた場合に、可能な限り被害を縮減できるよう、事前に備えていくことは大切です。 そこで、お尋ねいたします。大規模停電が発生した場合の取組として、政府は、各自治体に対し、最低72時間の連続稼働が可能な非常用電源の整備を求めております。市庁舎や市立病院における整備状況はどうなっていますか。また、学校等の避難所や公的施設の自家発電装置の設置状況はどうなっているのでしょうか。 また、停電時に通常の通信回線が使用できない場合、EMISの接続を行うには、衛星電話を活用することが求められます。非常時に迅速に対応できるよう、衛星電話を活用したEMISの接続訓練などは実施しているのでしょうか。 最後のテーマとして、部活動の地域移行に関しての質問を行います。 既に、何度かこの場でも質問いたしておりますが、スポーツ庁により、学校の働き方改革を踏まえた部活動改革が通知され、来年度以降、いよいよ本格的に運動部活動の段階的な地域移行が始まります。 今年3月に開かれた中学校体育連盟の評議委員会では、スポーツ庁から、学校から地域移行した地域スポーツ団体に所属する生徒の大会参加資格緩和や、地域スポーツ団体に所属する中学生が参加できない大会に対する補助や支援の見直しが強く求められました。 さらに、6月に出されました運動部活動の地域移行に関する検討会議提言では、地域の実情に応じた実施主体として、多様なスポーツ団体、具体的には総合型地域スポーツクラブやクラブチーム、プロスポーツチーム、民間事業者などを想定しているとのことです。 中学校における部活動は、設置・運営は法令上の義務ではなく、必ずしも教師が担う必要のない業務と位置づけられております。その上で、部活動改革は、教師の負担軽減を図るとともに、部活動の指導等に意欲を有する地域人材の協力を得て、地域の活動として実施できる環境を整え、生徒にとって望ましい部活動の実現を目指すものとなっております。 こうした中、鳥取市では、中学校の部活動を地域のスポーツクラブが運営するモデル事業として開始。スポーツクラブが指導員を発掘し、養成した上で部活に派遣するという仕組みであり、教員の働き方改革のほか、生徒と住民が交流することにより、地域活性化につながるということが狙いであるとのことです。 中学校における部活動も地域スポーツの一つと捉え、総合型地域スポーツクラブを核として、民間事業者や自治体などと連携した地域スポーツを推進するプラットフォームを構築していくことは、部活動指導体制の見直しを進める上で効果的な手法であり、地域活性化にもつながるものと考えております。 そこで、本市における総合型地域スポーツクラブの活動状況と、学校との連携構築について、お考えをお伺いいたします。 また、少子化により停滞、もしくは消滅すら危惧されている運動部活動もありますが、総合型スポーツクラブの活用により、生徒の多様なニーズに合ったスポーツ機会の充実を図ることが可能になると考えます。 学校数も限られ、コンパクトな芦屋市だからこそ、取組を前に進めやすいと考えますが、この点はどうお考えでしょうか。 以上が、壇上からの質問になります。よろしくお願いいたします。 ○副議長(青山暁君) 答弁を求めます。 市長。 ◎市長(いとうまい君) =登壇=川上あさえ議員の御質問にお答えいたします。 初めに、本市へのふるさと寄附金の額は、令和3年度実績で約9,600万円であり、令和4年度は寄附サイトの増加等によりさらなる増額に向けて取り組んでいるところです。 一方、ふるさと寄附による市民税の寄附金税額控除は、前年の1月から12月に寄附を行った場合に適用される仕組みとなっており、全国的に寄附金額の増加とともに、控除額も増加しています。本市における実績額も、令和3年度で約7億3,800万円、令和4年度で約8億8,600万円と増加しております。 企業版ふるさと納税は、内閣から認可を受けた地方再生計画(「地域再生計画」に発言訂正あり)に挙げた地方創生に係る事業に対して、御賛同いただいた企業から御寄附を受けるものです。当該事業の立案及び企業とのマッチングが容易ではないことから、検討は行ったものの、実施には至っておりません。今後も様々な歳入確保策を検討してまいります。 次に、庁舎の自家発電装置は、本庁舎南館に1基、東館に1基設置しております。南館の自家発電装置は、南館・北館に電力を供給し、稼働時間は4時間45分、東館の自家発電装置は、稼働時間は48時間となっておりますが、燃料の補給により連続運転が可能な体制を取っております。 また、各拠点避難所には、災害時の照明や電源用に用いる非常用発電機を配備しており、消防庁舎、高浜分署に自家発電装置を設置しております。なお、市民センター、上宮川文化センター、青少年センターには、消防設備用の自家発電装置を設置しております。 そのほかの御質問につきましては、教育長及び病院事業管理者からお答えいたします。 申し訳ございません。答弁に訂正がございます。企業版ふるさと納税のところで、私は「地方再生計画」と申し上げましたけれども、正確には「地域再生計画」でございました。失礼をいたしました。 ○副議長(青山暁君) 教育長。 ◎教育長(福岡憲助君) =登壇=川上あさえ議員の御質問にお答えいたします。 初めに、市内にある高等学校卒業者の大学等への進学率は、令和元年度77.7%、令和2年度78.6%、令和3年度80.1%です。全国の大学等への進学率の平均は、令和元年度58.1%、令和2年度58.6%、令和3年度58.9%です。 大学等受験料支援金制度は、今年度に運用を開始したところであり、現在のところ、拡充は考えておりませんが、今後も国や他市の動向を見ながら情報収集、研究に努めてまいります。 次に、本市の総合型地域スポーツクラブは、スポーツクラブ21ひょうごの9クラブが、小学校施設を拠点に少年野球など様々な競技で活動をしています。また、特定非営利活動法人芦屋市体育協会が運営するA.C.芦屋ユナイテッドが、小・中学生を対象にバレーボールなど6種目、特定非営利活動法人アスロンが運営するアスロンジュニアスポーツクラブが、幼児・小学生を対象にサッカーなど3種目で活動しているとお聞きしております。 学校との連携構築は、学校部活動の地域移行に向けて、現在、行政内部で協議を進めております。スポーツ庁から提言が示されているものの、解決すべき課題が多いため、今後は学識経験者、保護者代表、地域スポーツ団体の代表などで構成する協議会の立ち上げも含め、本市の実情を踏まえて、検討する予定です。 以上でございます。 ○副議長(青山暁君) 病院事業管理者。 ◎病院事業管理者(佐治文隆君) =登壇=川上あさえ議員の御質問にお答えします。 当院は、消防法等で定められている非常用発電機を設置しております。 病院電気設備の安全基準で、自家用発電設備は10時間以上の連続運転が可能であることとされており、当院では、必要最小限の機器、設備に電気を供給するために要する燃料を14時間以上分備蓄し、加えて、災害時における石油類燃料の供給に関する協定により、重油の供給を受けることで、より長時間稼働させることができます。 また、毎月の試運転及び年1回の定期点検、3年に一度の法定点検において非常用発電機の稼働を確認しております。 兵庫県広域災害・救急医療情報システム(EMIS)は、県が整備したシステムであり、通信方法は衛星電話ではありませんが、救急応需等、日常業務で活用しており、通信回線を冗長化すなわち2重化して非常時にも備えております。 また、兵庫県災害医療センターが県内複数の圏域の消防局と拠点病院を含む医療機関を対象に、具体的な事例を想定したEMISの接続訓練を実施しており、当院も参加しているところです。 以上でございます。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 答弁ありがとうございます。 では、ふるさと納税のことに関してから、再度、質問させていただきます。 ふるさと納税なんですけれど、先ほど市長から答弁いただきましたが、やはり間もなく10億円に迫ろうかというぐらいの、本市にとってはマイナスのインパクトもあるというのは、やはり深刻に考えないといけないのかなとも考えております。 かつては、過度な返礼品合戦というのもありましたけれど、もちろん適正な範囲内で返礼品を送るというのは、シティセールスにもなりますし、応援したいという政策にもつながることなので、健全な考え方と思います。 企業が少ない本市なんですけれど、本市内での在勤者の多い企業団体、例えば芦屋市役所なんていうのは、市外から通勤される方も大変多いというふうに記憶しております。その方々が、本市に住んでもらえばいいんですけれど、当然そういうわけにもいきませんし、そういうことは強制できないわけなので、そのようなことを私も求めるつもりはございませんけれど、例えば皆さんの中でも本市をすばらしいまちにしたいという思いは、市民と同じだったり、それ以上じゃないかなというふうにも思っておりますので、やっぱり本市のふるさと納税を知らない方々も、市役所のみならず市内在勤の方々が多い会社にも通知をするとか、そういった方にプロモーションをするというのも、ちょっとは足しになるんじゃないかなというふうに思いますので、一度、御検討いただければと思う次第であります。 それから、本市の在勤者とか来訪者へのアプローチというものも、一つあるのかなというふうに思っております。ふるさと納税の一つとして、市内の飲食店とかで活用できる電子感謝券というのが、ほかの自治体ではございます。これは、返礼品として寄附金額の3割が電子ポイントとして付与されて、1ポイント1円から使用できるというものです。コロナ禍で傷んだ市内消費を活性化させるためにも有効な手段ではないかなと思います。 先ほど申し上げたように、市外から通う市内在勤者の多い職場でのPRと合わせますと、相乗効果を上げるのではないかなと思います。この点、一度御検討いただけないかなと思いますが、いかがでしょうか。 ○副議長(青山暁君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) まず、市外在住の職員に対してですけれども、実は、現在でも返礼品のほうを拡充したときとかにつきまして、業務の共有ということも含めまして、職員が持っております庁内パソコンのグループウエアの電子掲示板というところには、返礼品が増えましたというような案内はいたしております。ただ、議員の御指摘の一歩踏み込んだところまでの視点は、今まで強制はなかなかできない中で、足りていないところだったのですが、この機会に、ぜひ市外におられる御親戚へのPR、そして、市外在住職員については、自身の芦屋市を応援する気持ちを返礼品も引っかけながら、寄附にというようなことが訴えられるように、少し書き込み方を工夫してみられたらとは考えております。 もう一点、御提案のありました電子感謝券というものにつきましては、一定、研究の中で把握はしてございます。観光客も含めまして、その市に訪れた方が、その場で寄附をし、その場でポイントが還元されてお店で使えるというような即時性があり、効果も上がっておると聞いております。 ただ、幾つかありますふるさと納税に特化したサイトが開発をされて、今、取り組んでおられるという点ですとか、何よりも、使える店舗、使える商品というものを、しっかりと構築して発信しなければいけないというような課題もございますので、今後、先行市の状況ですとか、そのサイトの使い方ですとか、そういうところも含めまして、調査・研究を続けていきたいと考えております。 以上です。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) ありがとうございます。我々も含めて、芦屋市のふるさと納税を盛り上げていくというような気持ちも大事かなと思いましたので、提案させていただきました。 企業型のふるさと納税に関して、先ほどの御答弁で、まだ実現には至っていないけれどというお話もございましたが、研究は今も行っているような状況なのか、今後どのような形でと御検討されている最中なのか、もうこれは諦めたのか、その辺はどう受け止めればよろしいでしょうか。 ○副議長(青山暁君) 企画部長。 ◎企画部長(上田剛君) 今のところ、まだ検討の段階で、何ができるかというようなところを考えているところです。 答弁させていただいたとおり、総合戦略に基づきまして、地域再生計画を市側で立てると。これが内閣で認定されますと、その事業費の間までになってしまうんですけれども、その寄附を頂ければ、おっしゃっておられました控除がされると。逆に言うと、寄附が多くなり過ぎれば、その全額ができない可能性もあって、その辺りで結局のところ、それぞれの市町が同じような計画を立てている中で、芦屋に事業所、本社を持たないところに、まず御寄附いただけるのかどうか。それも寄附の上限額というのは事業費内ということが決まってますので、マッチングがいけるかどうかというところで非常に苦慮しているところです。 うちのほうでも実際にやりたい事業が出たときに、その辺りも計画を立てて、その実施に向けては、その事業費がちゃんと使えるかどうかということは検証して進めていきたいとは思っていますけれども、寄附を頂くために、そういう計画を立てるという考えには、まだ至ってないというところでございます。 以上です。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 当然その計画があってのものですので、そこら辺は本当に、芦屋市のためになる計画というのをまずおつくりになる必要があるかと思いますけど、先ほどマッチングという話がありました。その計画ありきというのは承知しておりますけど、芦屋市内には財界人の方も結構お住まいでいらっしゃいますし、ルーツというか、ここで育った方というのも恐らく多いと思いますので、計画次第では、そういう方々にアプローチすることもできるんじゃないかなというふうにも思います。 これも今、検討課題ということなので、期待を持ちながら見ていきたいなと思っておりますので、進捗等がありましたら、またお願いいたします。 続いて、大学等入学支援金制度に関してのことです。 この制度ですけれど、一人でも多くの経済的な理由を抱える進学希望者に活用していただきたいと思うわけですけど、とりあえず今年度、創設されたものに関しては、生徒や保護者に対する情報提供の重要性は、当然、御認識されているというふうに思いますけど、どのようなところに情報提供を行っているのか、教えてもらえますか。 ○副議長(青山暁君) 管理部長。 ◎教育委員会管理部長(川原智夏君) まず、広く周知をするために、これまでも広報あしやに2回掲載しております。まず5月には、この制度の創設ということで、この制度の案内とふるさと寄附についても特集記事ということで、片面1面を使いまして、大きく周知をさせていただきました。 また、直近でこの9月には、大学等入学支度金給付制度と併せて、この制度について掲載をさせていただいたところです。 また、広報番組である、あしやトライあんぐるや市のホームページでも掲載する一方、より生徒さんたちに寄り添った広報といいますか周知がしたいということで、芦屋市の方々が進学している主な高校には、郵送で案内を送付するとともに、その中でも、特に進学をしている生徒が多い高校には、直接職員が訪問しまして、進路指導の先生とか奨学金の担当の先生に対して、この制度を直接説明させていただいて、リーフレットをお渡しさせていただいております。 また、さらに生活の相談を受ける窓口である生活援護課であったり、人権・男女共生課、また社会福祉協議会など、そういった相談窓口があるところには、パンフレットの配架をお願いしまして、必要に応じて案内をしていただくようお願いをしているところです。 今後も周知に努めてまいりたいと考えております。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 分かりました。 当然、主要な高校には、自ら出向いて説明されたり、チラシを郵送されたりしているということですけれど、例えば県外に行かれているお子さんもいらっしゃるでしょうし、フリースクール、またはDV被害に遭って一時的に身を寄せるシェルター施設にいらっしゃるお子さんもいらっしゃるかも分かりません。どこにいらっしゃるかというのはなかなかあれですけれど、例えばそういうところに、市内在住の経済的な理由を抱える進学希望の方がいらっしゃる場合もあろうかというふうに思いますので、とにかく様々な施設や学校にいるということも考えますと、いろんな可能性も含めてもっと広報体制というのをお考えになってもいいのかなと思っています。 経済的な理由で進学できない方というのは、やっぱりそういう見えないところに潜んでいらっしゃったり、なかなか情報収集能力もないという場合も考えられますので、情報通知の仕方というのをぜひともお考えになって、一人でも多くの方に利用していただきたいなと。せっかくいい制度だと私も評価していますし、皆さんもそういう思いでつくられたことだと思いますので、その辺、きめ細かな対応をよろしくお願いいたします。 あと、先ほど御答弁で、今年度から始まったので、他市の動向とかも含めて検討を重ねていきたいと。先ほど私が申し上げたのは、省庁大学校ですとか、各種専門学校ですとか、そういったところに進学を希望されるお子さんもいらっしゃるということでしたが、そこら辺は、今年度つくられたところなので、次のところまで--実際、活用されている方はまだいないわけですから、一歩進めるのにはまだ早いというお考えかも分かりませんけれど、ぜひとも前向きに考えていただきたいなと思いますのは、実は、私のところに、1人の市民の方からお手紙を頂戴しまして、その方は、かなり経済的にも苦しいお母様でいらっしゃいました。 息子さんが省庁大学校に行きたいということですが、実は受験料が非常に高いと。かつ、理系だと大学に入ってからも結構お金がかかるということで、非常に行かせたいんだが、ちゅうちょしてしまうこともあるということなので、そこら辺に目を向けていただけないかということで、わざわざ直接お手紙を頂きました。 先ほどお話の中で、御遺族の方とのお話合いの中で、とりあえず学校教育法の第1条に規定される大学、短期大学の進学希望者に対する支援ということで御意見をまとめてくださったというふうに思いますけれど、市の予算も拠出されていることですから、柔軟にそこら辺の方針というのを幅広く考えていただければなと思いますし、やっぱり経済格差が教育格差につながらないようにしていただきたいなと思っておりますので、ぜひ前向きにこれから取り組んでいただきたいなと思います。 先ほど数字のほうも頂きました。直近の令和3年度80.1%というのは、これは市民の方の大学進学率というふうに考えてよろしいですか。 ○副議長(青山暁君) 管理部長。 ◎教育委員会管理部長(川原智夏君) 市内在住の学生のそれぞれの最終の行き先の進学率までは追う手段がございませんので、これは、市内にある高等学校の大学等への進学率ということでお答えをさせていただいておるところでございます。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 分かりました。じゃあ市内にある高等学校は、公立高校もあれば私立の学校もありますけれど、当然、その学校に市外から通われている生徒さんもいらっしゃいます。そういった方々が大学に何割通われているかと、そういうことですね。要は、市民で、例えば高校3年生の方々の大学進学率は幾らかというデータはないということですね、分かりました。 80.1%はむちゃくちゃ高いなというふうに思って驚いたんですけれど、これは市民の方々の大学進学率と必ずしもリンクしているものじゃないと思いますけれど、恐らく私も考えるに、阪神間は特に教育熱が高いということもありますし、当然、芦屋市の生徒さんの大学進学率というのも、全国平均よりはかなり高いだろうなと思います。 先ほどもちょっと申し上げましたけれど、やはり進学率が高い中で、行きたくてもなかなかそれが許されないということが実際あると。私がお手紙を頂戴した方もいらっしゃいます。本当に、そんなに予算がかかるというふうには思いませんし、ぜひともそういった方々、一人でも多くの方を後押ししていただくような制度にしていただくのが、こういう支援をもっと実のあるものにしていくことになるかなと思います。さらなる拡充というのも要望させていただきますので、今後とも前向きに御検討いただければなと思います。 それから、大規模停電の備えのことに関してお尋ねいたします。 いろいろ御答弁いただきまして、ありがとうございます。公的施設の非常用電源に関しては、丁寧な御答弁をありがとうございます。分かりました。 一方で、やはり気になるのが、市民に供給できる電源に関してなんです。現在は市民、もしくは市の職員の方でも、個人で所有しているスマートフォンを通信手段、もしくは情報収集手段にするという場合がほとんどかと思います。大変重要な役割を果たしていると思います。 こうした状況を踏まえて、避難所とかそういったところに、スマートフォンの充電ケーブルとか携帯充電器とかの備えというのも必要になってくると、これからそういう時代になってくるというふうに思いますけれど、その辺、いかがでしょうか。 ○副議長(青山暁君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) 各御家庭にお配りしている防災ガイドブックの中でも、非常持ち出し品として、携帯の充電器とか、あとはモバイルバッテリーなんかも御紹介をしておりますので、基本的には御自身で持ってきていただきたいと思っております。 それと、ケーブルですので、ある程度、共有して使っていただくこともできるのかなということです。 あとは、状況によってなんですけれども、本当にお困りの状態があれば、協定を締結している企業なんかから調達していきたいと思っております。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 分かりました。 当然、皆さん、持ってるものですから、自宅から持ってくるということは基本になってくると思いますけれど、場合によっては突然のことで、例えば災害とかになってしまいますと、ばたばたしているときに見当たらないとか、着の身着のままでみたいなこともあろうかと思いますし、外出している場合は持っていないということもあるかも分かりませんので、全くないということではなくて、本当に最小限のものだけでも備蓄しといてもいいんじゃないかなと思いまして、質問いたしました。最小限のものというのは、備蓄とかされているものなんですか、これは。 ○副議長(青山暁君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) 備蓄としては持っておりませんけれども、本当にお困りの状態があったら、庁内からかき集めてくるとか、臨機応変の措置は取りたいというふうに思っております。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 分かりました。 それから、いわゆる停電が起きた場合の話ですけれど、電力会社をはじめとして、市民に対する様々な供給強化というのを当然行うことになっているとは思いますが、油断はできないというふうに思っています。私も調べましたら、北海道でブラックアウトが起きたときは、信号がつかない状況の下で運転手の確保ができないので、トラック協会と締結していた災害協定が機能しなかったということがあったり、最終的には自衛隊に輸送を要請したということもあったそうです。 災害協定を結んでいても定期的にシミュレーションをしたり日頃から連絡を密にしたりしていないと、やっぱり机上の空論になってしまうかも分からないなと思ってます。使える協定とすべく、この機会に、関係事業者との連携を密にしていただきたいなと思ってますし、市民向けの電源についても抜かりのないように対応いただきたいなと思っています。 あと、私がちょっと考えましたのが、非常時の広報体制なんです。それは、停電とか震災発生時のホームページをあらかじめ用意しておくことが一案として重要じゃないかなと思っています。例えば、新聞で号外を出す場合というのは、その紙面は、実はあらかじめ予定稿を作成していて既に出来上がっています。行政のホームページでも同様に、万が一の事態が生じたとき速やかに広報できるように、ワンストップで理解できるページをあらかじめ準備していくというのも大切なのかなと思っています。 新型コロナでもそうでしたけれど、非常時には、やっぱり自治体のホームページって物すごくアクセスが増えると思います。やっぱり住民が欲する情報を速やかに発信できる体制を、前もってつくっていくということは大事かなと思ってますので、確度の高い情報を十分得られるよう、情報発信の在り方についても留意していただければなと思っていますので、これは情報発信の在り方についての基本かも分かりませんけれど、ぜひとも再度、御点検いただければなと考えております。 それと、先ほど、病院の中のEMISのことで、ちょっと聞きそびれたのでもう一度確認したいんですけれど、EMISの分は衛星電話じゃなくてほかの手法でされてるというお話だったかと思いますが、ちょっと確認させてください。 ○副議長(青山暁君) 病院事務局長。 ◎病院事務局長(奥村享央君) 兵庫県のEMISの接続は、大手通信事業者が提供している回線を利用しております。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 分かりました。そういう意味じゃ、皆さん手慣れていらっしゃるということですね。 大手事業者も今、いろんなトラブルもありますので、必ずしも信用できる場合とそうじゃない場合もあるかも分かりませんけれど、その辺は比較的訓練する必要がなく、手軽にできると、そういう理解でよろしいですか。 ○副議長(青山暁君) 病院事務局長。 ◎病院事務局長(奥村享央君) EMISにつきましては、ふだんの日常業務の中で使用しておりますので、習熟につきましては問題ないかと思われます。頻繁に訓練も実施しております。 それから、停電イコール通信が途絶えるということではありませんが、もし途絶えてしまったとしても、衛星電話は所持しておりますので、そちらで連絡が可能かと考えております。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 分かりました。 一応、衛星通信もあるということで、そこら辺の抜かりのないような訓練というのもされているかと思いますので、またその辺は実際に起きたときに戸惑わないように、よろしくお願いしたいなと思ってます。 それから、最後に部活動のことをお尋ねしましたけれど、段階的な地域移行に関して、これは非常にドラスティックな改革かと思いますので、一歩一歩着実に進めるには大変課題も多いことかと思いますけれど、本市としては、来年度以降も含めて、どのようなスケジュール感をお持ちなのか、もし具体的なものがありましたら、お示しいただけないかなと思います。 ○副議長(青山暁君) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(井岡祥一君) 現在も休日の運動部活動地域移行につきましては、中学校部活動地域移行連絡協議会というものも立ち上げまして、行政内で関係者も含めて、その都度、話合いは進めているんですけれども、来年度以降につきましては、さらにどういうメンバーで進めていったらいいのかということも含めて、現在、検討しております。 その中で、令和5年度から令和7年度までは改革集中期間というふうになっておりますので、そのスケジュールも意識しながら進めていきたいと考えております。 また、県の教育委員会のほうも、現在、協議をしていると、検討を進めてるということで、私どもがなかなか情報をもらえていないというところもあるんですが、今後、県の動向も注視しながら、同時に進めていきたいと考えております。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 来年度以降の協議会のメンバー、そこら辺も具体的に考えていくということですけれど、いわゆる総合型地域スポーツクラブ、具体的な名前も先ほどおっしゃっていただきましたけれど、そういった方々もやっぱりメンバーに入れていかれる御予定なんですか。 ○副議長(青山暁君) 社会教育部長。 ◎社会教育部長(茶嶋奈美君) 地域移行をするには、やはり総合型地域スポーツクラブというのは大事な受皿になると思います。またそういった方の御意見も聞きたいと思っておりますので、それも加えて検討してまいります。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 分かりました。 総合型地域スポーツクラブの中には、体育協会のアカデミーとか、たしか民間のスポーツクラブみたいなところも多分--実際に参加されるかどうかは置いといて、対象になってくるとは思うんですけれど、実際、希望があれば、そういった方々の参加も可能な体制は整備されるということでよろしいでしょうか。 ○副議長(青山暁君) 社会教育部長。 ◎社会教育部長(茶嶋奈美君) 市内にスポーツクラブは複数あるんですけれども、そういったところへも協力を求めて一緒にやっていくかどうかは、今後検討していきたいと思いますので、それは検討材料と考えております。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 分かりました。 一応段階的にですけれど、来年度から始まるということで、恐らく芦屋市だけでできることと、例えば大会とかになると、阪神間の自治体とも連携しながら、横串を刺しながらやっていかないといけない面もあるかと思います。その辺の調整に、非常に汗をかかれることもあろうかと思いますので、皆さんと情報収集しながらやっていかないといけないのは大変御苦労があるのかなとは思っていますけれど、あと、スポーツ庁の提言の中でもありますが、ふだんの部活動と、例えば週末、大会に行くときに引率されたりする場合、それも部活動の一環ですが、そういったところはどのように対処されていくのかというお考えがあれば、お聞かせいただけますか。 ○副議長(青山暁君) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(井岡祥一君) 先ほども申しましたけれども、県、それから中体連のほうでも、その辺りの在り方について、今現在、検討中です。その辺りのことも、やはりしっかりと情報収集しながら、動向を注視して検討していかなければいけないというふうに思っておりますので、今後も県の情報等を収集しながら進めていきたいと考えております。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) これからの話だと思いますけれど、私の意見だと思ってお聞きいただければと思います。例えば部活動の一環で、ふだん練習して試合に臨むというときに、例えば引率される方々が、ふだんの練習の様子をあまり見ていなかったりすると、生徒のモチベーションがあまり上がらなかったり、いい結果も出ないということになりますので、そこら辺を区別するのか、もしくは横串を刺した上で、週末等の連携をどう捉えていくのかというのも非常に大事になってくるかなと思っています。 最初はどうしても、一部を民間の方々に、一部を学校でみたいな形になる可能性はあるんですけれど、連絡体制というか、部活動ですから教育の一環という側面も見ながらも、体制づくりを。本当にこれ、やったことのないことなので難しいと思いますけれど、ぜひとも、全然知らない方が引率するとかそういったことは、やっぱり生徒にとってもあまりよくないし、引率されるインストラクターというか、コーチというか、そういった方々にとっても、あまりモチベーションが湧かないことになってしまうのかなと思っていますので、なるべくそこら辺は密な連携を取りながらやっていただければなと思ってます。 あと、聞きそびれちゃった面もあったんですけれど、芦屋市は中学校も少ないし、市域も狭いし、やっぱりうってつけの環境にあるんじゃないかなと思っています。愛好者の方も、いろんなスポーツ団体も多いですし、当然、文化活動も同じですけれど、そこら辺の特徴をどういうふうに御覧になっていて、その特徴は、この地域移行に関してどのようなメリットがあって、生かすことができるのかなと、理想像を語っていただければなと思っているんですが、いかがでしょうか。 ○副議長(青山暁君) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(井岡祥一君) 先ほど週末と平日の連携ということも言われておりましたけれども、やはりふだんの指導と休日の指導ということも、連携していかなければいけないということで、その辺も協議内容の課題として検討していかなければいけないということと、それから、やはり指導者がどういう人材で、受皿がどこになるのかということで、今、中学校には3校で40の部活動があります。その全ての受け皿ができるのかできないのかということも、検討課題にはなってくると思います。 ですから、その辺りも含めて、総合的に検討しながら進めていかなければいけないというふうに考えておりますので、今、議員から御指摘いただいたことについても、課題として十分周知しながら進めていきたいと考えております。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) 現状は分かりました。要は、この市域で、どういった活動が、具体的にこれができるというのは、まだまだ県とかと連携をして、情報収集をしながらやっていかないといけないというのは、よく分かるんですけれど、これだけスポーツ文化の土壌が非常にあって、それなりにやっぱり愛好者の方も多いし、お子さんも多分、慣れ親しんでいる方が多い。そして何よりも、市域が狭いというのは、例えば民間の方々だけじゃなくて、これまで--生徒は恐らく減っていくでしょうけれども、例えば融通し合いながら、スポーツクラブというか民間の手を借りて1つのチームをつくっていくことができるんじゃないかなと私も思うわけです。皆さんがお考えになってる芦屋市での地域移行の形、いわゆるグランドデザインというのがなかなか見えてこないので、ちょっと理想像というのをお聞きしたいなと思います。 ○副議長(青山暁君) 社会教育部長。 ◎社会教育部長(茶嶋奈美君) 先ほどから「検討してまいります」というお答えばっかりで申し訳ないのですけれども、国・県のほうから具体的なものが提示されていない中で、芦屋市だけでいろいろ考えていくのは難しいということでございますが、芦屋市は、確かにおっしゃるとおり市域が狭くて、3中学校でしたらバスと徒歩で行けるということでありますので、民間のスポーツクラブの参加や中学校合同での部活動なども考えられると思います。 ただ、まだそういったところまで、先ほどから申し上げているとおり、こういうふうな方向で進めてまいりたいということは具体的に描けない中で、今、考えておるのは、やはり急激な地域移行により、子どもたちに負担をかけるようなことがないように、しっかりと子どもたちのことを考えて地域移行をしてまいりたいと思っております。 また、部活動がこうやって地域に広がっていくことで、今まで以上にスポーツに参加する市民が増えて、そして、スポーツ人口が増えていくこともスポーツ推進実施計画の中でも掲げておりますので、そういったことが地域に広がって、芦屋市のスポーツ文化が推進されるように努力してまいりたいと思っています。 ○副議長(青山暁君) 川上議員。 ◆1番(川上あさえ君) そこぐらいまでしか言えないということは分かりましたけれど、地域に根差した計画というのは、これから立てていかれるんでしょうが、県の意向、国の意向というのを反映しながらというのは当然のことなので、それを待ってからという、その気持ちも察しますし、それをなくしてなかなか市として動きにくいという現状もあるわけですけれど、やっぱり地域に根差したものを最終的につくり上げるのであれば、グランドデザインというのを、今後ぜひともつくっていただきたいなと思っています。 最終的には、多分、隣の自治体と金太郎あめみたいに同じことをやっているわけじゃなかろうというように思います。それであったら、この地域移行で地域の独自性を発揮するということも一つ、狙いかというふうに思っていますので、将来、必ず実になって、市民に愛されるスポーツ環境・文化をつくっていただくような形に、ぜひ仕上げていただきたいなと思っています。 非常に大変革だと思いますので、みんなでスポーツや文化を絶やさない、当然、中学校だけじゃないと思います。幅広い年代にスポーツや文化を発信、推進させていただけるような枠組みを、ぜひお願いしたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。 では、私の一般質問は終わります。ありがとうございます。 ○副議長(青山暁君) 以上で、川上議員の一般質問を終了いたします。 換気のため、午後2時5分まで休憩といたします。     〔午後1時57分 休憩〕   ---------------------     〔午後2時04分 再開〕 ○副議長(青山暁君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、Decidim(ディシディム)の活用について、市民参画の推進と補助金制度について、以上2件について、浅海洋一郎議員の発言を許可いたします。 9番、浅海議員。 ◆9番(浅海洋一郎君) =登壇=それでは、質問通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。 まず1点目、Decidim(ディシディム)の活用についてです。 Decidimは、市民参加のためのデジタルプラットフォームであり、オンライン上で多様な市民の意見、議論を募集できるツールです。 現状、本市で市民意見を募集する方法としては、郵送配布による無作為のアンケート、ホームページや市役所などで情報公開し意見を募集するパブリックコメントがよく用いられます。また、ほかにも度々行われますタウンミーティングやワークショップなどの催しでも、市民の意見が寄せられています。 様々な方法を用いて市民意見を集めようとしていることが分かり、その効果は、最近ですと令和2年1月から2月に実施されました、JR芦屋駅南地区再開発事業で建設予定の再開発ビルに整備予定の公益施設についてのアイデア募集では、153名からの応募があり、幅広い世代からの活発な意見が届きました。 しかし、その他多くのパブリックコメントで寄せられる件数を見ると10名前後の案件がほとんどで、意見を集めることの難しさが課題となっています。 画面の切替えをお願いします。(資料をモニターに映す) 参考に、実施件数の多かった令和2年度のパブリックコメントと回答者数を集計しました。実施されたパブコメの名称は省略し番号を割り振っていますが、特徴的なものとして、115名から回答を頂いている一番左のグラフは、公共施設の最適化構想への市民意見募集であり、当時は春日集会所の統廃合の話題が活発となり、その内容に関する御意見が多数寄せられていたため、このような集計人数となっています。 また、次に多いものとしては2番、第4次人権教育・人権啓発に関する総合推進指針への市民意見募集で、27名から御意見が集まりました。こちらは、主に同和問題に関する意見が多く、回答者が多いパブコメについては、その計画内のある一端の問題に対し意見が集中する傾向が見られます。 画面を戻してください。(資料の提示終了) 四、五年前までは、パブコメを実施しても一、二名の回答しか得られないこともあったことから、ここまで意見が集まるようになったことは、チラシの配布や市のホームページでの公開と、様々な周知の試行錯誤の末の成果だと考えています。 しかし、先ほどのパブコメの傾向から見ても、一部の話題への関心が強い一方、満遍なく広い意見を集めることに結びついておらず、多様な方に目を通してもらうためには、工夫が必要であると感じます。 これまでの取組に加えて、私は、Decidimの活用はさらに市民意見を集め、議論を活性化できると考えています。Decidimの先行事例として、加古川市がスマートシティ構想を掲げ、導入を進めました。 このDecidimの特徴として、市民意見に対し、ほかの方からコメントでフィードバックを行うことができる。計画策定の進行に応じたプロセスが設計されており、徐々に議論を収束させていくことができる。議論やデータの可視化をし、納得しやすい回答をつくることができるといった点が挙げられ、デジタルツールが持つ不特定多数といつでもつながり、データを活用する強みを見いだすことができます。 実際に、加古川市のスマートシティ構想案についてのワークショップをDecidimにて開催したときには、10代から30代の参加が全体の56%と半数を超え、若い世代の参画に成功しています。まだ導入して1年半のシステムですが、登録ユーザー数は1,000名を超え、お互いに意見にコメントをし合い、活発な意見交換をしているトピックもあります。 これからの市民意見の収集のためには、デジタル活用も進めていくことで、幅広い世代にアプローチしていくことが可能で、より広く活発な意見が出されるのではないかと考えていますが、新たな市民意見募集の場づくりについていかがお考えでしょうか、御見解をお伺いします。 次に、市民参画の推進と補助金制度について、お伺いします。 本市では、市民が主体となってイベントなどの地域課題解決のための取組をする場合に、市民提案型事業補助金制度を活用することができます。住民の高齢化、複雑・多様化する生活に適した市政運営をするために市民参画は必須であり、第5次芦屋市総合計画の策定においても市民ワークショップを開催するなど、市民参画・協働において、本市も重要視しているところです。 市民提案型事業補助金制度は、令和2年度には市制80周年を契機に、市と市民の結びつきを強化しようと予算を増額し、事業拡大をしました。その結果、令和元年度は5件、令和2年度は6件、令和3年度は7件と、少しずつですが補助金を受けて事業を実施する団体が増えています。 そこでお伺いしますが、令和4年度は何件の応募があり、何件が採択されたのでしょうか。 また、一方で、事業を進められなくなってしまった団体もいるのではないでしょうか。採択された団体を見ますと、1年目に補助金を受け取っているのに、2年目は採択されていない団体も見受けられます。よりたくさんの団体に参加していただくためには、継続して団体運営ができるように、事業実施後もフォローアップしていくことが大事ではないでしょうか。 例えば、事業の報告内容をインターネットで公開、また、それについてフィードバックをする機会をつくるなど、一度の開催から学んで次に生かす流れをつくることができれば、事業が途切れることなく、発展して継続されていくのではないでしょうか。また、既に事業を進めて拡大傾向にある団体と新しく取組を始めたい団体のマッチングをし、情報の共有をしていくことも市民団体の促進には必要だと考えます。 また、事業を実施しようとする団体の審査があり、提案者によるプレゼンテーションが行われますが、このプレゼンも各団体によって構想されている内容や段階に違いがあり、審査員が求める水準に届かないといったことも考えられます。 審査基準は7項目挙げられており、事業の的確性、公益性、波及効果、先駆性、自立性、妥当性、そして複数団体間で協働実施をしているのかという点です。事業の先駆性や波及効果といった視点は、その事業の中でも専門性を持たないと見えてこず、市民の感覚から回答が難しい内容もあるのではと感じます。 応募団体数を増やすため、審査内容を緩和する、また、審査までに不明な点を確認しながら、市民団体が前向きに取り組めるように、もっと前向きに門戸を開く必要があると考えていますが、いかがでしょうか。 コロナ禍から、コロナと付き合いながら生活をする社会に変遷している昨今、再度、市民活動を活発化させていく必要もあると考えています。以上について、御見解をお伺いします。御答弁をよろしくお願いいたします。 ○副議長(青山暁君) 答弁を求めます。 市長。 ◎市長(いとうまい君) =登壇=浅海洋一郎議員の御質問にお答えいたします。 初めに、市民意見は、市民参画及び協働の推進に関する条例に基づき、意見募集を行い、集約に努めているところです。 計画策定の過程では、審議会やアンケート、ワークショップなど段階ごとに集約した市民意見を素案に反映し、パブリックコメントを実施しています。 課題といたしましては、できるだけ多くの御意見が頂けるよう、概要版の作成や広報あしやへのQRコードの掲載などにより、計画等に興味・関心を持っていただくことが重要であると認識しております。 なお、より幅広い世代の市民意見を集約する手段の一つとしてデジタルの活用も含めた新たな手法についても研究してまいります。 次に、市民提案型事業補助金の令和4年4月募集分は、応募件数6件、交付件数3件となっており、今月に実施する2次募集に向け、準備を進めているところです。 申請前・申請後の相談は、市窓口のほか、あしや市民活動センターでも受け付けており、多くの申請を頂けるよう支援に努めているところです。 申請手続や審査は、補助金の適正な支出を確認する手続であるとともに、申請者にとって、事業内容の公益性、妥当性、継続性など補助金を活用した市民活動を行う上での学びや気づきの機会とすることを目的としており、審査員等との意見交換を通じて、前向きに取り組んでいただけるものと認識しております。 引き続き広報あしや、ホームページでの本補助事業の周知に加え、新たに採択事業の報告内容を紹介することで、応募団体の増加や事業活動の発掘、団体間の交流が生まれ、多くの地域課題の解決につながるよう、事業を推進してまいります。 以上でございます。 ○副議長(青山暁君) 浅海議員。 ◆9番(浅海洋一郎君) 御答弁ありがとうございました。 まず1個目なんですけど、市民意見を集めていくというところで、今回デジタル活用を提案させていただいたんですけれども、現状の市民意見を集めていく方法が、最初に壇上でお話しさせていただいたパブコメの部分で、数年前まではパブコメを実施しても意見をくださる方がゼロ名と、意見の内容もゼロ件というようなところもあったことから考えると、今ではパブコメを出せば、何かしらの意見をくださる方がいらっしゃるというのは、すごくうれしいところなんですけれども、パブコメを実施する意味、意義というのは、計画の中に市民の意見を広く組み込むというんですか、そういうところにあるのかなと感じています。 パブコメを実施する意味って、それでお間違いないですか。 ○副議長(青山暁君) 企画部長。 ◎企画部長(上田剛君) パブリックコメントに関しましては、議員から御質問がございましたとおり、最後にまとまった形についてでも、いろんな御意見があろうかと思いますので、これを御確認いただきまして、いろんな御意見を頂戴しながら、最終的に進めていくというような手続と認識をしております。 これまで、まず手に取っていただくことがないから御意見を頂けないのか、あまりにも中身が分かりにくいのでというようなところがあろうかと思いまして、概要版を作成したりとか、あとはQRコードを読み取れば、回答のページに飛んでいくというような形を取り込むことで、ある程度、まず見ていただくと。 実際のところ、ホームページを閲覧いただく件数というのは、かなり増えてきておりますけれども、その内容によりまして、やはりそれについての御意見を書いて出そうというところに、多少のばらつきがあるというのが今の現状でございます。 ○副議長(青山暁君) 浅海議員。 ◆9番(浅海洋一郎君) ありがとうございます。 こっちがお話ししているときに、あまりうなずいてもらえない感じがしたので確認させていただいたんですけれど、やっぱりまだ意見募集に結びついていない部分がちょっとあるのかなというふうに僕のほうも感じています。意見がこれだけ集まって、市民の意見を取り入れて、この計画ができましたというふうにするには、パブコメの力はまだ弱いのかなと感じています。 他市でもこういうふうに意見を募集されていますけれど、大体、提出件数は、やっぱりそこまで多くないので、どの自治体でも課題に感じられている問題だと思うんですが、どういうふうにここを集めていくかということが課題になっていて、そもそもなんですけれども、今のパブコメの仕組みが、既に前の計画から引き続いて出来上がっているものであったり、専門家の方の意見もたくさん取り入れられて、市民の方が意見を出すには少し難しいところばかりになってきていて、パブコメをするタイミングとしては、そういうふうにもうコメントのしようがないという難しい状況なのかなと感じているんですけれど、そこはいかがですか。 ○副議長(青山暁君) 企画部長。 ◎企画部長(上田剛君) 当然ながら、特に計画をつくるときに関しましては、やはり学識経験者でありますとかの多様な意見、国の流れも含めてということで、策定する進め方になってしまいますので、その辺りで、やはり市民感覚的なところとは別の観点も働かせながらつくっていくということは、確かにあろうかと思います。 ただ、その前段でございますけれども、いろんな方から、いろんな世代からまずアンケートを取ったり、その計画を策定する会議に関しましても、市民の方にできるだけ参画していただいたり、それから、必要に応じてワークショップをするというようなことで、いろんな形で市民の方々の思いであったり考え方を取り込むようにはしている流れになってございます。 その最終的なところということで、パブリックコメントで最後に御確認いただいているということですので、要は、いろんなところで意見が取り込めるような工夫はしております。それをさらに取り込める工夫が今回、御提案いただいた中で可能かどうか。今回一つの仕組みを御提案いただきましたけれども、いろんな形を取って、その流れ、皆さんから御意見をもっと頂けるような形というのは、考えていきたいというふうに考えております。 ○副議長(青山暁君) 浅海議員。 ◆9番(浅海洋一郎君) 分かりました。 そうですね、やっぱりパブコメよりも前段の、ワークショップを開かれていろんな意見を取り込むとか、そちらのほうが柔軟な意見がたくさん出てくるのかなと。実際に総合計画をつくられたときとか、100名を超える市民の方からの参加があったと思います。それでたくさんの意見も出されたんじゃないかなと思いますので、今、提案させていただいているDecidimというのも、加古川市でまだ2021年から使われたばかりですので、ちょっといろんな実証をしながらですけれども、やっぱり使われ方としては、パブリックコメントのような堅い形ではなくて、ワークショップのように新しいこういう計画について話し合おうとか、あとは再開発のビルの中に何が欲しいかとか、施設の愛称を募集するという形で、すごく分かりやすい意見を募集するときに活用されているところが今、多い。そういうふうにたくさんの人を集めながら、今後に生かしていこうとされているところですけれども、このDecidimの使いやすいなと感じるところは、まず、パブリックコメントについては、市のホームページで公開されているんですけれども、公開されていないときは、そこのホームページは何もない状態になっていますけれども、このDecidimだと、そこのプラットフォームに意見を募集するところがあったりとか、あるいは、別の新しく始まったパブコメがあったりとか、そういうふうにいつも何かが置かれている状態になっていまして、そのページをブックマークしたりとか、タブで置いた状態にしておいたりとかして、気になったときに見ていったら何か項目が増えていたりとか、意見を言いたいときにはそっちに飛んでいったりとか、いつでも見ることができるような状態になっているのが、一つ便利な使い方かなと感じています。 あともう一つ、壇上でも申し上げたんですけれども、市民同士で意見交換ができることと、あと、この意見はいいなと思ったときには、「いいね」が押せたりできるというところで、これはほかの方からも支持を受けている意見だなというふうに、ほかの方からも見える。 パブリックコメントのホームページに来られている方は多くいらっしゃるというふうに御答弁いただいたんですけれど、実際に計画を見て、この計画だったらいいなと思われてコメントされていない方もいらっしゃるかもしれないし、そこはちょっと分からないですけれど、そういうときに、Decidimでは「いいね」がつけられるので、サイトに来て、この計画の中を見ていいなと思われた方のリアクションを確認することができる。来られた方のリアクションがどうだったのかというのも判別しやすくて、そこは効果を見える化できるのではないかなと感じています。なので、デジタル活用をしていただきたいと。 若年層をかなり取り込むことができたのも、このDecidimの効果で、例えば今、総合計画のワークショップを開いていただいたところなんですけれど、あれはたしか全5回開催されていて、募集のときは、その5回全部に出席できる方というのが募集項目に挙がっていたと思うんです、なるべくという感じで。そうなると参加できないなという方も多分いらっしゃって、参加を諦める方もいらっしゃるかもしれないなと思いました。ほかに、これは教育委員会さんのほうですが、教育トークというのをまた再開されましたけれども、その前のときも平日に開催されていたこともあって、参加できない方もいらっしゃるんじゃないかなというふうには、少し気にしていたところです。 そういうときに、ワークショップの開催時期によって市民の意見が取れないところが、ネットだといつでも収集できるようになるというのも、デジタルの強いところだと考えています。そういったところをうまくつかめるといいなと。 あとは、Decidimのプラットフォームを、ほかのフェイスブックとか--何か紹介ばっかりしてるんですけれど、フェイスブックとかツイッターとかにリンクを貼ってすぐに飛ばすことができるので、そういうふうにほかのSNSを通じて、いろんな方の目に触れていただけるというのも、面白いところかなと感じています。 すみません、ちょっとパブコメに戻るんですが、多様な意見を取り入れていただくということで、新しくカタログポケットという外部サイトの活用をされていると思うんですけれども、ここでちょっと要望させていただきたいんですが、カタログポケットは、令和3年度のパブコメから実施していただいて、外部サイトに飛ぶと、多言語でそのパブコメとかの情報が見られるようになるサイトですよね。 それを実施していただいているんですけれど、実際にその外部サイトに飛ぶと、最初に出てくるのが広報あしやの記事だったりとか、ほかには子育てサポートブックとか、いろんな項目がざーっと出てくるので、例えばパブコメが見たくてリンクを飛んでる方からすると、どこにその求めているものがあるのかというのが、なかなか探しづらい状況になっています。 今、検索結果が「ashiya」だけになっているので、芦屋関連のものが全部出てきてるんですけど、リンクに応じてその検索をちょっと狭めていただいて、求めているものがすぐに出やすいように、外国人の方がこの記事だけ見てもなかなか探しづらいと思うので、そういうふうにリンク先から求めているものが見つけやすくなるような工夫をしていただきたいなと要望します。よろしくお願いします。 というところでして、実際にDecidimを活用されているのがまだ加古川市だけなので、そちらに注目していただきながら幅広い意見を集めていただいて、そういうオンラインを活用していただくのも必要なんですけれども、これからも若い世代の声を集めることに向けては、ほかにも高校と連携して、これからの計画をこういうふうに芦屋市は考えていますとか、そういうふうに紹介した上で、どんな意見があるかと。加古川市のほうではそういったワークショップも、学校機関と連携しながら、いろんな施設で開いて意見を集めるということも実施されていますので、そういったことも活用していただければと思うんですけれど、それはどうでしょうか。 ○副議長(青山暁君) 企画部長。 ◎企画部長(上田剛君) 今、議員のおっしゃるとおり、今後の話でいうと、やはり若い方の意見が取り入れられるような仕組みというところで、一つデジタルということの活用によって、よりその情報というか意見が集まりやすいということであれば、やはり我々としても、その辺は考えていかないといけないと考えております。 同様に、ワークショップの中身にもよりますけれども、より若い方の意見を取り入れたいというようなことに関しては、高校、大学、そういうようなところで学生を集めてとか、もう一つは、学生たちと地元の方々とが一緒になってワークショップができるとか、そういうような形というのも、やはり議論が活発になる一つの方法だというふうには思っておりますので、そういうことについても考えていきたいと思っております。 ○副議長(青山暁君) 浅海議員。 ◆9番(浅海洋一郎君) ぜひよろしくお願いします。 そういうことが前段にあった上で計画がつくられていきましたというふうになると、こちらも、ああ、市民の意見をたくさん集めていただいた上で、出来上がった骨子なんだなというふうに受け取れて、市民参画・協働という意味で成果がなされているなというふうに確認できますので、ぜひよろしくお願いします。 次の質問は、市民提案型事業補助金制度についてなんですけれども、今年度、応募があったのは6件で採択されたのは3件ということで、補助金を受け取ることができなかった団体があったようなんですけれども、採択が難しかったというのは、どういった理由があるんですか。 ○副議長(青山暁君) 企画部長。 ◎企画部長(上田剛君) 詳細にそれぞれに対して、こうだああだということは、ちょっとお答えはできないんですけれど、新たに提案されたところに関しては、基本的に担当課も入りまして、提案の事業計画がきっちりとされているかとか、そういうようなところもフォローしながら進めております。 過去に提案があったところにつきましては、全く同じ内容でしたら、それはちょっとお断りするということは、これまでしておりますけれど、前回、事業を実施されたところで、その気づきから新たに改善したとかさらに発展した形でというようなところが見受けられましたら、それについては引き続き提案は受けますし、事業提案されれば採択するというようなところでして、ケースとしては、そこの発展型、内容をさらに改善していい事業にしていきたいというところがちょっと弱かったり、あとは、最終的にこの期間中に何がしたいかというような計画のところがあまりにも具体性に欠けて弱かったというようなところで、最終的に不採択になって、またそこを改善して新たに提案してくださいというようなフォローをしながら、今、進めているところでございます。 ○副議長(青山暁君) 浅海議員。 ◆9番(浅海洋一郎君) 分かりました。 今回、不採択にされたところもありまして、過去にはそういうふうに、発展性にちょっと欠けるところがあって、事業としては補助金を出すのは難しいという判断をされたケースもあった。 行政としては、その発展がなかなかされてないなというふうに確認されたときに、こういう事業をつけたり、別の付加価値をつけることで、さらに大きくとか、さらに実施の規模を広げていろんな方とつながりながら事業が進めていけるんじゃないかとか、そういったアドバイスはされていますか。 ○副議長(青山暁君) 企画部長。 ◎企画部長(上田剛君) そこに関しては、もともと書類提出の際から、基本的にお伝えできることはお伝えして、書面のほうの体裁を整えてほしいということもやっております。 それに加えまして、次にその書類に対してプレゼンを行うときにも、実際にアドバイザーさんのほうから話がありまして、次、こう書いたほうがいいよとか、そこのところはきっちりと考えをまとめた上で事業を進めるべきだとか、審査におきましても、そのような提案、改善策というのはお伝えしているところでございます。 ○副議長(青山暁君) 浅海議員。 ◆9番(浅海洋一郎君) 今回、採択されたのが3団体、でも2次募集に向けて動いていただいているという話もあるので、そこは期待しているところですが、予算も80万円程度で、そんなに大規模な事業ではないにしても、このままですと実施される団体が少ないので、できることなら、せっかく応募してくださった方々、やっぱりこういう団体を立ち上げて--個人でもいけるんですね、これは。ただ、こういうことをしたいんだといって動き始めてくださった方、その動き出しというのは、結構エネルギーを使って一番大変なところだと思うので、そういったときに、そういった方々が力をうまくつけられるように行政から手ほどきをして、そして地域で活躍していただけるようになれば、何ていうんですかね、次に地域ごとに抱えている課題の解決に向けて動いていただくとか、いろんな活用もできるのかなというふうに思います。 これから行政もスリム化を進めていかなければいけないとか、行政改革の中でいろんな課題が見えてきて、その解決をしていくためには市民の参画も絶対に必要だと思うので、その地域課題の解決のために、もっと地域で活躍・活動していただくような団体を増やしていかなければいけないんじゃないかなと思います。 この市民提案型事業補助金制度は、そういった新しく立ち上げる方々の入り口にもなるのではないかなと思いますので、もっと何でしょう、書面を見て話をして、審査の段階でアドバイスをするというよりは、その前段階で、始めたいという人にもっと何か、こういうふうにしていけば事業が伸びるんじゃないかとか、いろんなアドバイスを行政のほうからするか、かつて芦屋で事業を進められた団体さんで、今、活発に事業を拡大して動かれている方々もたくさんいらっしゃいますので、そういった方とつなげることで、その既存の団体をもっと拡大させたりとか、いろんな刺激を与えて活発にさせていくとか、そういうマッチングをさせていくことも必要なのかなと思いますので、そういった辺り、進めていくことはどうですか。 ○副議長(青山暁君) 企画部長。 ◎企画部長(上田剛君) 実際にですけれども、そこの役割を担っていただいているリードあしやと協働して進めている--進めているというのは事業採択ではなくて、新しく事業をしたいとか、いろんなことを考えたいとかというような方に対して、リードあしやにつないだり、実際この提案型事業をやってみませんかというようなことで、市民参画・協働推進室とリードあしやの両方で進めているところです。 特に、同じような考え方を持った、もうちょっと自走されている方を紹介してほしいということでありましたら、リードあしやのほうにつなげたりということはしておりまして、そこでの輪といいますか、仲間を広げていくというようなことは、今、既にやってございますので、さらに活動が広がればなというふうには思っているところです。 今回、3件だけ採択という形は取らせていただきましたけれども、最終的には自走していただくことが、やはり我々としては一番、強い思いを持って願っているところでございますので、そこのところでいろいろな悩みというのは、ここから事業を始めたときもありますし、そのときは市民参画・協働推進室なり、リードあしやにつなぎまして、そこでのいろんなアドバイスというのは、引き続き、続けていきたいとは考えております。 ○副議長(青山暁君) 浅海議員。 ◆9番(浅海洋一郎君) 分かりました。リードあしやさんに、とても協力していただいているようで、そこはすごくありがたいことです。 行政としても、今、ホームページに協働のプラットフォームというページをつくっていただいて、前にそういった補助金制度を活用しながら事業を広げていかれた方々の、どういう背景があってこういうことをしたくて、今はどういうふうに活動しているのかというようなことを紹介していただいていますよね。 こういったものをもっと活用していただいて、ここがちょっと補助金制度のところとのつながりが弱いように感じました。なので、そことのつながりをホームページ内でもいいですし、その事業自体のつながりも強くしていただけるとうれしいんですけれども、行政としても、そういうふうにかつてこういった制度を活用された方々をもっとつなげる、入り口をつくっていただけたらなと、リードあしやさんもそういうふうに進められているので、そこは協力しながらやっていただけたらと思います。 1つ紹介させていただきたいんですが、尼崎市のほうなんですけれども、この市民提案型事業補助金制度というものもあるんですが、それとは別に、あまがさきチャレンジまちづくり事業という補助金制度がありまして、それは、事業を始めたい、地域のためになることをしたいという方がいたら、そのチャレンジを応援しますということで、事業実施1年目、2年目、3年目の団体を対象に補助金を出すという制度があります。 こちらなんですけれど、実際に利用された方に聞きますと、職員の方が審査の間まで、どういうふうに進めていきましょうかということで結構入っていただいて、話を進めることができたのですごくやりやすかったというような声を頂いたので、本当に尼崎市では、そういうスタートアップを応援しようというような取組が始まっています。 別の事業制度として始まっていますので、そういうふうに別の立てつけで考えられても面白いのかなと。あまチャレも--通称「あまチャレ」と言われているんですけれども、始まったばかりで、まだ実施されている件数はそこまで多くはないんですが、多分これから広がっていくんだろうなと期待していますので、そういった辺り、芦屋市も注目していただけたらと思います。 というところで、もっとこの補助金制度を新しく参画される方に進めていただけるような制度整備をしていただきたいと思いまして、ほかに芦屋市が実施している市民提案型事業補助金制度の課題なんですけれども、先ほどのあまチャレは、補助金として最大50万円支給されたりもしています。結構大きな金額を出されています。ほかの自治体も同じような制度はあるんですが、その補助金額は結構ばらばらで、50万円というものもあれば30万円と、結構大きい金額を出されている自治体もありますので、芦屋市は自由提案型の事業を提案される市民団体さんが多くて、それは最高額が10万円になるんですけれど、10万円のために結構、審査まで計画の書類を作ったりとか、その審査に臨むためにいろいろ考えたりとかと、10万円の補助金を得るための過程が結構大変だというような話も聞いてます。 そこは難しいところだと思うんですが、芦屋市は小規模な自治体なので、事業規模としては10万円で足りるというのもあるかもしれないんですけれども、事業規模を見ながら--今後、ウィズコロナの時代になっていくんですかね、地域のイベントも再開されつつあって、たくさんの方が来られるようになってます。なので、地域活動も再び活発化できるだろうという機運もありますので、このタイミングでいろんなイベントを実施できるように、行政からも後押しをしていただきたいなと、この市民提案型事業補助金制度の事業拡大というものも検討していただければと思いますが、いかがでしょうか。 ○副議長(青山暁君) 企画部長。
    ◎企画部長(上田剛君) 本市におきましても、少しずつですけれども、先ほどお話がございました自由提案型の区分を増やしたりとか、あと、あまチャレは団体さんが対象ですけれども、芦屋市のほうでは個人もオーケーというようなところで、言うたら、やる気があれば個人さんでも提案してもらえますよということも可能にしてきているので、今、少しずつ増えてきているところです。 先ほどもお話しさせていただきましたとおり、やはり自分がある程度技術があるとか、こういう課題に取り組みたい、その意欲があるとかというようなことで、スタートアップとして自由提案型で入っていただいて、その自由提案型の10万円でも、やっぱりこういった補助金をもらうということにどれだけの手続が要るのか、考え方が必要なのかということを考えていただいて、それに気づいていただくことで、最終的に我々が望む自走への流れにつなげていきたいというふうには考えておりますので、その考え方は、今のところは続けさせていただいて、自走がある程度増えてきて、ほかの方も入ってきて、それでも今の分ではちょっと足りないなというような次の段階に及ぶようなことがありましたら、そのときには、今の補助額が幾らとかいうようなところをどうするかというのは、また改めて考えたいと思います。我々としましても、今のところ、そうやって改善を図りながら進めていますので、今のところは、今の補助額、予算額で対応できると考えております。 ○副議長(青山暁君) 浅海議員。 ◆9番(浅海洋一郎君) そうですね、まだ令和2年度の決算とかも、決算額は60万円ぐらいだったかなと思います。予算をいっぱいいっぱい使われているわけではないので、今の状況で様子を見ながら進めていただくことも一つかなと思いますけれども、コロナの状況があったので、過年度からのこういった市民活動の動向を見極めるというのはなかなか難しいとは思いますが、これから多分、経済活動が再び活発化していくと思いますので、そういった社会傾向も見ながら、今後の市民参画を促すような制度設計を立ててもらえたらと思います。 本当に、芦屋市はこれからスリム化していくのかなとか、人口も減少傾向で高齢化社会になっていくのかなというときに、市民が集まる場づくりとか協働社会とか、そういったものはより必要で、求められるものだと思いますので、そういった場づくりを、最初は行政のほうから手ほどきをする必要があると思いますけれども、そこから手を放しても長く市民、地域の方々でつくり続けられるような社会をつくるためにも、この制度設計をもっと考えていただければなと思います。要望して終わります。ありがとうございました。 ○副議長(青山暁君) 以上で、浅海議員の一般質問を終了いたします。 午後3時5分まで休憩といたします。     〔午後2時49分 休憩〕   ---------------------     〔午後3時05分 再開〕 ○議長(松木義昭君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 次に、こども家庭庁設置に伴う市の対応について、踏切内の点字シートについて、以上2件について、米田哲也議員の発言を許可いたします。 5番、米田議員。 ◆5番(米田哲也君) =登壇=それでは、通告に従いまして、2つの項目について質問をいたします。 初めに、こども家庭庁の設置に伴う市の対応についてお伺いします。 まず、芦屋市の子ども・若者に対する施策については、教育委員会、こども・健康部をはじめ、担当される皆様には、日々御尽力いただいておりますことに、敬意と感謝を申し上げる次第でございます。 そのような中、報道などでよく目にしますのが、親や保護者による子どもへの虐待です。令和3年度には、兵庫県内で児童虐待相談件数は9,412件と年々増加傾向にあり、また、様々な理由による不登校、SNS・ネットなどを使ったいじめなどの認知件数も増加しています。また、子どもの自殺、家庭の事情によるヤングケアラー問題など、子どもたちを取り巻く状況は、コロナ禍ということも相まって年々深刻になってきております。 子どもをめぐる様々な課題に対応するべく、国会におきましては、こども家庭庁設置に向け、こども家庭庁設置法案、こども家庭庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律、こども基本法が成立し、本年6月に公布されました。 また、さきにも述べました児童虐待の相談件数の増加や、子育てに困難を抱える世帯がこれまで以上に顕在化している状況を踏まえ、子育て世帯を包括的に支援するための体制強化のために、改正児童福祉法も成立いたしました。 言うまでもありませんが、子どもは国の宝であります。芦屋市の未来を担う子どもたちへ、より一層の支援体制や、それに伴う予算の確保が必要であり、重要だと思っております。 こども家庭庁は、全体の取りまとめをする企画立案・総合調整部門、そして、子どもの育ちをサポートする成育部門、特に支援が必要な子どもをサポートする支援部門の3つの部門をつくり、こどもまんなか社会の実現に向けて、子どもに関わる取組や仕事を日本の社会の中心に置いて、子どもの目線で、子どもの権利を大切にして、全ての子どもがその命を守られ、自分らしく健やかに安心して過ごすことができることを目指して、令和5年4月1日に創設されます。 省庁のホームページを見てみますと、こども政策の推進については、国と地方自治体が車の両輪となり、現状と課題を共有し、それぞれの役割を十全に果たしていく必要があり、連携・協働の基盤を構築するために、今後、今まで以上に地方自治体と協議を重ねるとあります。また、各自治体におけるこども政策担当部局の組織・体制については、それぞれの地域の実情等に応じて各自治体で検討・整備していただくともあります。 そこで、お伺いします。国からの政策の方向性などは、まだあまり出てきていないと思われますが、厚生労働省、内閣など関係省庁が一本化されることにより、芦屋市として組織体制の検討・整備の対応予定はありますでしょうか。 また、こども家庭庁が設置されることにより、芦屋市にとって期待すること、懸念されることはどのようなことか、あればお示しいただきたいと思います。 次の項目です。踏切内の点字シートについてお伺いします。 報道によりますと、令和4年4月、奈良県大和郡山市の近鉄橿原線の踏切で、近くに住む全盲の女性が、踏切内で特急電車に接触し死亡するという不幸な事故が起きました。女性は、白杖を持って渡り切る前に、警報遮断機が作動し、自分のいる場所が分からなくなった可能性があると指摘されています。 この事故を受け、目の不自由な方が踏切を安全に渡れるように、伊丹市では、県内で初めて踏切内に点字シートを設置されました。伊丹市内全ての踏切に設置予定だそうです。 また、国土交通省もこの事故を重く見て、本年6月に道路の移動等円滑化に関するガイドラインを改定され、表面に凸凹のある誘導表示を踏切内に設置する対策事例を盛り込まれています。 芦屋市内には、阪神電車、JR、阪急電車と3本の電車が通っています。そして、阪神には7か所、JRには2か所、阪急には6か所、それぞれ踏切があります。 そこで、お伺いします。芦屋市では、踏切内の点字シートの設置は予定されていますでしょうか。予定がないのであれば、ぜひ検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 以上、壇上での質問とさせていただきます。 ○議長(松木義昭君) 答弁を求めます。 市長。 ◎市長(いとうまい君) =登壇=米田哲也議員の御質問にお答えいたします。 初めに、こども家庭庁の設置に伴う施策は、本市でも、警察や西宮こども家庭センター等で構成された要保護児童対策地域協議会において、児童虐待防止対策の強化に取り組むとともに、令和2年度に子ども家庭総合支援拠点を設置し、子どもと家庭の支援を拡充してまいりました。 しかしながら、コロナ禍による家庭への影響は深刻であり、今まで以上に、予防的な関わりを強化し、重層的な視点で、必要な子どもや家庭に確実に支援が届くようアウトリーチ型支援の必要性が増大していると認識しております。そのため、来年度に向け、現在、一層の支援体制の強化に向けて検討をしているところです。 こども家庭庁の設置により、制度や組織の縦割りによる弊害の解消や行政事務の負担軽減、制度のはざまに対する課題への対応が期待できます。ただ、一方では、幼児教育及び学校教育については引き続き文部科学省が担うことになるため、就学前教育・保育施設並びに学校との情報共有について、これまで以上に教育委員会や関係部局との連携が重要になると認識しております。子ども政策に関し各省庁の所掌事務の隙間にある事務や、新規の政策課題に対応するためのシームレスな体制を構築し、誰一人取り残さない、こどもまんなか社会を目指し、切れ目のない支援の実現に向けて人材の確保育成に取り組んでまいります。 次に、踏切内の点字シートは、国における仕様の確定を待って、市内15か所の踏切に優先順位を設け、鉄道事業者及び障がい団体と設置に向けた協議を進めてまいります。 そのほかの御質問につきましては、教育長からお答えいたします。 ○議長(松木義昭君) 教育長。 ◎教育長(福岡憲助君) =登壇=米田哲也議員の御質問にお答えいたします。 こども家庭庁の設置により、制度や組織の縦割りによる弊害の解消や行政事務の負担軽減、制度のはざまに対する課題への対応が期待できます。 また、これまでも、いじめや不登校などの様々な状況に応じて、子ども家庭総合支援課等と連携を図りながら、適切な早期対応に努めてまいりましたが、こども家庭庁の設置を機に、これまで以上に関係機関との連携を深めてまいります。 以上でございます。 ○議長(松木義昭君) 米田議員。 ◆5番(米田哲也君) 御答弁ありがとうございました。 お伺いしたいなと思うことを大体言っていただいたので、これから聞くことがかぶるかも分かりませんけれども、もう一度聞かせていただきたいと思います。 こども家庭庁が創設されることによって、子ども政策に関する司令塔機能が一本化するということで、縦割り行政による弊害の解消、是正が期待されることになってくると思うんですが、先ほどから答弁もありますように、保育園とこども園は、今は厚生労働省と内閣ということで分かれているんですけれども、今後、こども家庭庁の管轄になるというところで、幼稚園に関しては文部科学省のまんまということなので、あまり影響はないというふうに思われるんですが、保育園とこども園というのは、どのような影響を受けていくことになっていくのかなというのがちょっと心配なんですが、その辺は市としては今、どのように考えておられるか教えていただけますでしょうか。 ○議長(松木義昭君) こども・健康部長。 ◎こども・健康部長(中西勉君) 現時点でその詳細についての通知はまだないんですけれども、幼稚園、保育所、認定こども園の3施設につきまして、教育・保育内容の基準は、文科省と共同告示されるということですとか、認定こども園の関係で施設整備費は厚労省と文科省であったものが一本化することなども示されておりますので、そういったところで、特に今のところ影響については心配をしておりませんが、これからの国の通知等を注視してまいりたいと考えております。 ○議長(松木義昭君) 米田議員。 ◆5番(米田哲也君) 分かりました。差し当たっては、あまり影響はないと思っておいていいのかなと感じました。 現状、芦屋市において、幼保連携型のこども園とかもありますので、先ほど教育長から、こども・健康部と教育委員会とで連携されているというお話もありましたけれども、一元化していくために、こども・健康部と教育委員会で、より一層の連携が必要であるというふうにもお答えを頂いたと思うんですけれども、その連携をどのようにしていこうとお考えなのか、より一層の連携というので、どのような連携が想定されるのかというのを教えていただけたらと思います。 ○議長(松木義昭君) 管理部長。 ◎教育委員会管理部長(川原智夏君) まだ詳細が示されていない中で、このことによってどのような影響が出るのかという全容が見えないような状況になっております。しかしながら、幼稚園は文科省のままということもございまして、我々としましては、やはりこれを機に、さらに連携を強めてまいりたいという思いがございます。 特に幼稚園では、このたび3歳児の保育について岩園幼稚園で本格実施ということになりまして、今まで以上に市内の保育所であったりとか認定こども園との連携を、これを機に強めていこうとしておりますので、そういうことも含めて、今後、内容を注視させていただきまして、対応させていただこうと考えております。 ○議長(松木義昭君) 米田議員。 ◆5番(米田哲也君) 分かりました。ありがとうございます。 それと、もう一つお伺いしたいのが、こども家庭庁の中身の一つとなりますのが、改正児童福祉法というものがありまして、市区町村において、全ての妊産婦、子育て世帯、そして子どもが気軽に相談できる身近な相談機関として、こども家庭センターの設置が努力義務になっているんですが、芦屋市には今、相談というところで子育てセンターとか保健センターというのがあると思うんですけれども、今後、こども家庭センターの設置というのは、どのような対応を考えておられるか、教えていただけたらと思います。 ○議長(松木義昭君) こども・健康部長。 ◎こども・健康部長(中西勉君) 本市におきましては、平成30年度に、妊娠期からの切れ目のない支援を行う子育て世代包括支援センター、こちらを設置いたしまして、また、令和2年度には、地域の全ての子ども家庭の相談と支援を行う子ども家庭総合支援室を設置してまいりました。 全ての妊産婦、子育て世帯、子どもへの一体的な相談支援を有する機関であるこども家庭センターは、先ほどの児童福祉、それから母子保健の一体的な相談機関として、令和5年度の設置を目標にいたしまして、内部で協議を進めているところでございます。 ○議長(松木義昭君) 米田議員。 ◆5番(米田哲也君) じゃあ、令和5年度に設置をしていこうと、努力義務であるけれども、芦屋市としてはそういう方向で行くという認識ですね。はい、分かりました。ありがとうございます。 それでは、その次に不登校のことについて、少しだけお伺いしたいと思います。芦屋市には、不登校についてたくさんの相談窓口があります。それは学校教育課であったり適応教室であったり、カウンセリングセンター、若者相談センターと、ホームページを開いたら、ここで相談できますよというふうに載っているんですけれども、これ、あくまで例えばの話ですが、カウンセリングセンターで経済的な理由による不登校の相談があったということになると、この相談事案というのは、どのような形で連携が取られていくのかというのを教えていただきたいと思います。 ○議長(松木義昭君) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(井岡祥一君) 今、議員からお示しいただいた事案というのは、かなり慎重に扱わなければいけない事案だと思っております。そういう形で相談があった場合は、相談者、御本人から丁寧に聞き取りを行い、その思いを確認しながら尊重していく。そして相談者の思いを聞く中で、やはりどこかに相談したいというふうな思いがあった場合、学校教育課が窓口となって、例えばそういう場合でしたら、状況に応じて子ども家庭総合支援課などの関係機関に連絡をして、対応を考えながら進めるというような形になるかと思っております。 ○議長(松木義昭君) 米田議員。 ◆5番(米田哲也君) ちょっと復唱しますけど、カウンセリングセンターで問題を把握しましたら、いろいろ聞き取りをして、子ども家庭総合支援課と連携をするということでよかったですか。 ○議長(松木義昭君) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(井岡祥一君) 相談内容にもよりますけれども、その辺りでどことつないだらいいのかは、やっぱり慎重に判断していかなければいけないところがあります。例えば福祉につなぐのか、それから、先ほど言ったような子ども家庭総合支援課につないでいくのか、その辺のことも慎重に検討しながら判断していくという形になるかと思います。 ですから、関係機関というのは様々、そのときの内容によって変わってくるかと思いますが、これまでもそういうふうな形で対応していますので、そこは今後も続けていかなければいけないと思っております。 ○議長(松木義昭君) 米田議員。 ◆5番(米田哲也君) 分かりました。 何でそんなことを聞くかといいますと、今までお伺いした中では、芦屋市では連携はうまいこといってると理解をするんですけれども、全国的に見ていますと、やっぱり問題把握はできていても関係機関同士の連携がうまくいってなくて、情報が適切に共有されずに深刻な事態になってしまっているという事案も見受けられるということで、今、子どもを取り巻く問題が多様化・深刻化、そして複雑化をしているということもあって、児童虐待とかいじめとか不登校とか、そういう問題も認知件数が増加している中において、どういう連携がされているのかというのが、ちょっと気になったということがあります。 そしてもう一つ、その認知件数が増加している中において、やっぱり担当する数が多くなってしまって、うっかりミスをしてしまったりとか、担当者の負担につながったりするのではないかなという懸念もあるんですけれども、現状、芦屋市でそういう様々な問題を担当していただいている職員の数というのは、足りている状態なんでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 管理部長。 ◎教育委員会管理部長(川原智夏君) 職員が足りているかという御質問なんですけれども、現状、やはり各機関、関係者との連携により対応しておりますので、それによって、人が足らないから取りこぼしているというような状況ではございませんが、ただ、やはり複雑化している諸課題に対応するために、人員配置の拡充は不可欠であると考えております。 特に、不登校等の対策の推進に向けてでは、まず、やはり不登校やいじめ、生徒指導等の担当職員の増員であったりとか、あとスクールソーシャルワーカー等の専門職の配置の充実は不可欠だと考えておりますので、その配置の充実が図られるように、都市教育長協議会や市町村教育委員会連合会などを通じまして、国・県に要望しているところでございます。 ○議長(松木義昭君) 米田議員。 ◆5番(米田哲也君) 分かりました。 最後にちょっと意見を言わせていただくんですけれども、子どもの人権への関心が高まっている中において、子どもたち一人一人のデリケートな問題に丁寧な対応が求められ、必要になってくるというふうに思っています。 行政改革の観点からいいますと、必要のないところから精査して人員を削減していかなければならないということは当然なんですけれども、子どもたちに関わる必要な部分に関しては、そういう性質上、誰でも彼でもというわけにもいかないと思います。人員配置の拡充、先ほど管理部長もおっしゃっていただきましたけれど、スクールソーシャルワーカーとかいろんな適材適所の人員を、惜しまず投入していただきたいなと思っております。それが、誰一人取り残さない、そして未来への投資になっていくんだろうなと思っています。 現在、こども基本法とか改正児童福祉法とか、子ども・子育て支援法とか、次世代育成支援対策推進法、そしてまた、児童虐待の防止等に関する法律、いじめ防止対策推進法などなど、子どもに関する法律というのがたくさん公布されて、子どもの権利を守る法律の整備が進んでいます。 しかし、幾らすばらしい法律や制度ができたとしても、それを生かしていかなければ意味がないので、先ほども、これを機にいろいろ連携を密にしていただけるというふうにお答えを頂きましたけれども、これを機に各所管がより一層連携を密にしていただいて、芦屋市の子どもたちのために、一つでも多くの課題解決をしていただくようにお願いをして、1つ目の質問を終わりたいと思います。 続きまして、踏切内の点字シートについて、先ほどの答弁では、前向きに検討していただけるということでお答えを頂きました。 参考までに写真を撮ってきたので、見ていただけたらと思います。画面の切替えをお願いします。(資料をモニターに映す) これは、先ほど言っていました伊丹市の踏切で、この白い部分が点字シートになります。阪急電車の新伊丹駅というところの踏切です。これが北側で、こっちが南側なんですけれど、同じ踏切の北と南です。ちょっとアップしてみますが、こんな感じの点字シートをばあっと敷いて、点字ブロックからつなげてあります。 それで、これは阪神打出駅の1本東の打出南宮町踏切というところで、点字ブロックはそこまで来てるんですけれども、その先がないということが分かっていただけると思います。こっちは阪神打出駅のすぐ横の踏切です。 それで、こっちはJRの楠町のところの踏切です。ここもグリーンのラインがあるので、ここを歩行者が歩くんだろうなというのが分かると思います。 次が、すぐそこの阪神芦屋駅の踏切です。これは、阪神芦屋駅の西側の踏切です。 以上です。画面を切ってください。(資料の提示終了) というような写真をちょっと見ていただきました。伊丹市では、これは新聞で見たんですが、出来上がった点字シートの通行体験会というのが行われまして、伊丹市の視覚障害者協会の方が体験をされて感想を述べられているんですけれども、「突起物の感触が足裏に直に伝わり、分かりやすい」と。あとは、「混乱すると方向が分からなくなり、線路上で転倒する危険がある。そうした不安とストレスが軽減される」というような感想も述べられていたそうです。このことからも、非常に意義のある施策だろうと考えます。 当然、踏切内ということなので、芦屋市だけですぐできることじゃなくて、鉄道事業者等とも協議をしていただかなければなりませんし、また、市道とか県道とかそんな区分もあると思うので、いろいろ協議をしていただかなければならないだろうなとは思っておりますけれども、これが芦屋市民、そして、芦屋に来られた方の安全を考える上で、また、ユニバーサル社会づくりの観点からも、できるだけ早い対策を取っていただけたらなというふうにも思っています。その辺、どれぐらいをめどと思っておいたらいいかなというのだけ、教えていただきたいと思います。 ○議長(松木義昭君) 道路・公園担当部長。 ◎道路・公園担当部長(西田憲生君) 国の仕様というのが、まだ決まってございませんで、その設置が確定する時期は明確にはされていません。それほど遠くないタイミングで示されるとは思われます。 その間に、市としましては、優先順位を設けまして、そして鉄道事業者、障がい者団体と個別に協議しまして、整備を図っていきたいと考えております。 ○議長(松木義昭君) 米田議員。 ◆5番(米田哲也君) ありがとうございます。前向きなお答えを頂戴できたので、大変うれしく思っております。 兵庫県内では、伊丹市が先駆けてやられていますけれども、よいことはぜひやっていただいて、予算はかかってくるんですけれども、人の命はお金に代えられませんので、芦屋市が伊丹市に追従したことによって、これが兵庫県、そして日本全国に広がっていったらいいなと思っております。そして、このような不幸な事故がもう二度と起こらないように祈念をしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(松木義昭君) 以上で、米田議員の一般質問を終了いたします。 換気のため、午後3時40分まで休憩といたします。     〔午後3時36分 休憩〕   ---------------------     〔午後3時41分 再開〕 ○議長(松木義昭君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 最後に、高齢者バス運賃助成制度の今後の方向性について、市民マナー条例の効果を上げる取組について、以上2件について、大原裕貴議員の発言を許可いたします。 10番、大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) =登壇=通告に従い、2つの項目についてお伺いいたします。 1つ目の項目として、高齢者バス運賃助成制度の今後の方向性について、お伺いをいたします。 同制度の課題としては、予算額が徐々に増えていることと市内に空白地域があることが挙げられると考えています。予算額については、現状がピークということではなく、今後の高齢化の進行と制度の認知度の向上によって、しばらく右肩上がりの状況が続くことが予想されます。 少子高齢化が進み、現役世代の負担が大きくなることを考えると、制度による効果をより明確にする努力が必要なのではないでしょうか。そのためにも、生きがいづくり、社会参加、高齢者のためのまちづくりなど定性的な目的と、公共交通利用者数、外出者の割合、登録者数といった定量的な目的設定をした上で、効果検証が必要なのではないでしょうか。 本市においては、度々実施をされている検証結果を見る限り、サービスの利用実績や地域分布などについては検証をされています。しかし、それだけでは制度の効果検証としては不十分だと思います。例えば、制度導入前と後のアンケート調査を行い、制度によって高齢者の生活がどのように変わったかを調査する。また、免許の返納者数や医療費の推移、歩数の推移などを調べて定量的な効果測定を図るといった効果検証を検討する必要があるのではないかと考えますが、市の御見解をお尋ねいたします。 予算の問題は、制度の今後を検討する上での課題ですが、空白地の問題は、現状で制度を進めていく上での課題です。市内の空白地と言われているのが三条町の西側になります。しかし、本市の場合は神戸市との距離も近く、過疎地域における公共交通空白地域とは厳密には異なると思います。しかし、制度の恩恵を受けにくい地域であり、制度の公平性の問題があります。市としてケアをしなければならない地域であることは変わりないと思います。 この問題については、以前からも言われ続けています。その解決策として挙げられていたのが、コミュニティバスデマンド交通です。しかし、こうした交通網を設けるには、本市の空白地域はあまりに狭く、採算性に大きな問題があるため、実現は極めて困難です。また、既存の民間交通事業者との食い合いにもつながるため、本末転倒になりかねない方法でもあります。そのため、本市でもこの議論は長年棚上げ状態が続いています。 近年の新たな方向性として、国土交通省が令和3年から導入をしているタクシーの相乗りサービスがあります。タクシー事業者の協力なしでは難しい話ではあるものの、これまで考えられていた方策と比べて理解を得られるハードルも少し下がるように思います。 高齢者バス運賃助成制度の穴を埋める取組とは少し異なるかもしれませんが、本市における交通空白を補う取組にもなるため、相乗りサービスについて、タクシー事業者と協議の場を持つ価値はあると考えますが、市の御見解をお尋ねいたします。 2つ目の項目として、市民マナー条例の効果を上げる取組について、お伺いをいたします。 市民マナー条例が施行されてから15年ほど経過をしており、総論としては認知度も高まり、条例施行の効果も出ていると思います。しかし、いまだに道路上にたばこのポイ捨てや犬のふんが散見されるのが実態です。特に、犬のふん尿については悪臭を伴うものです。たった一人の違反によって近隣住民が大きな迷惑を被ることも大いに想定できるため、違反者ゼロを目指すべきだと考えます。 例えば、現状だと喫煙禁止区域における喫煙に対してのみ徴収をしている過料を、ごみのポイ捨てや犬のふんの不始末にまで対象を広げることで抑制をする方法や、西宮市など複数の自治体で導入をされているごみ拾いアプリ「ピリカ」を用いて市民のごみ拾いへの意識を向上させ、違反させづらい環境をつくるなどの方法が挙げられると思います。 市民マナー条例で掲げられているたばこやごみのポイ捨て、犬のふん尿を放置しないといった条項については、人として当たり前の部分が大きく、子どもたちに対してもやってはいけないと教育する内容だと思います。なので、市民マナー条例を声高に叫ぶこと自体が少し恥ずかしいことでもあります。 ですが、現状で違反者はゼロではなく、それによって迷惑を被っている市民がいる以上、ゼロを目指すため、より一層踏み込んだ取組が必要ではないかと考えますが、市の御見解をお尋ねいたします。 以上で、壇上からの質問とします。 ○議長(松木義昭君) 答弁を求めます。 市長。 ◎市長(いとうまい君) =登壇=大原裕貴議員の御質問にお答えいたします。 初めに、高齢者バス運賃助成制度の効果検証は、これまで利用実態の分析のほか、3年ごとに実施するすこやか長寿プラン21策定時のアンケート調査で、市内高齢者の外出頻度や移動手段の把握を行ってまいりましたが、加えてコロナ禍の外出自粛による高齢者のフレイルの進行など、新たな課題を加味した検証を進めてまいります。 公共交通網から離れている地域などにおける課題は、市民のニーズや地域特性を的確に把握するとともに、相乗りサービス等を含めた既存公共交通を補完する施策の研究を進める中で、各関係機関との協議を適宜行ってまいります。 次に、市民マナー条例の効果を上げる取組は、推進計画に基づき、広報番組やSNSを活用した情報発信等に加え、令和2年度からは小学校の教材に市民マナー条例の内容を記載し、小学生が日常生活におけるマナーについて考えるきっかけづくりを行い、令和3年度からは犬のふん放置を抑止するためのイエローチョーク作戦に取り組んでおります。 今後も、特に課題となる市内への来訪者に向けた周知を一層強化することで、ごみのポイ捨て等の迷惑行為の減少につなげることはもとより、このまちの大きな魅力である、清潔で安全・快適な生活環境を確保するため、より一層の啓発・指導に取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(松木義昭君) 大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) 御答弁ありがとうございます。 では、高齢者バス運賃助成のほうから、お尋ねをしたいと思います。 アンケート調査を3年に1度されているというふうに御答弁を頂いたんですけれども、どうなんでしょうか。確かに福祉的な部分の効果を測定するというのは、非常に難しいオーダーかなと思ってはいるんですけれども、アンケート調査を行う中で、外出の頻度がどう変わっていくか。今はコロナということで、当然頻度は下がっていると思うんですけど、それはあくまでイレギュラーなことで、コロナも、外出自粛でという流れではなくなって、いつまでも続くということではないと思いますので、それは一旦除いたとしても、この制度を導入したことによって外出の頻度が上がっているのか。そういったことまで含めて、実態として調査は、検証はされているという理解でいいんでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 福祉部長。 ◎福祉部長(中山裕雅君) お尋ねのうち、コロナの影響でございますけれども、今年に入りましてもまだ6.4%ほど、令和元年度、コロナ前と比べても減少しているような状況でございます。 この制度自体は、もう随分前に導入されておりますので、その前後での比較という観点では調査できておりませんけれども、すこやか長寿プラン21のアンケート調査の中で、外出の頻度、あるいはその理由というのを聞く中で、バス路線の利用者の半分ぐらいは、この制度があるからということで、バスの利用を選択されているような状況がございます。 福井(美)議員の御質問にお答えする中で、来年度以降、一部見直しの方向性について、市長からも御答弁させていただきましたけれども、令和5年度に一部変更した後に、その前後で効果がどうだったのかという検証については、調査方法を含めて研究してまいりたいと考えております。 ○議長(松木義昭君) 大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) ありがとうございます。 この制度というのは、あくまでバスに乗るときの交通費が半額助成になりますよというもので、例えばこれが無料とかだったら、また話は違うんでしょうけれども、半額助成という、バス代が半額だから出かけようということにはならないのかな。半額だからバスに乗ろうという考え方は当然あると思うんですが、今までひきこもっていた、ひきこもりがちだった高齢者の方が、バス代が半額なんだったら、私、外出するわというふうな思考につながるかなというところは、いささか懐疑的な部分があるんですけれども、市としてはこの辺は、半額助成があるから、今までひきこもりがちだった高齢者の外出につながっているという評価をされているのか、その辺はいかがでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 福祉部長。 ◎福祉部長(中山裕雅君) なかなかその検証というのは難しいんですけれども、一つには、バスに乗っていただくという目的ではなくて、出かけられる理由としては、買い物、それから病院への通院、これが1位、2位で、その3番目に趣味や教養の活動というのがあります。例えば介護教室であるとか趣味の教室であるとか、そういったところにお出かけになって、高齢者の社会参加という意味では理由に挙げられておりますので、あくまでもバスをお使いいただくというのは、金銭的な助成によって、お出かけしやすくなるという部分があるかなと思います。 それから、70歳以上の方が対象でございますけれども、芦屋の場合はかなり自動車の利用が多うございまして、移動手段としては4番目ぐらいの位置になっております。徒歩、電車、バスの次ぐらいに自動車というのがあるんですが、これがやはり75歳、あるいは80歳という形で、要支援であったり要介護の状態になりますと、もうほとんどゼロになりまして、免許の返納という形につながってるかと思いますし、今度は自動車に乗せてもらうというのが上位に上がってきております。あるいはタクシーですね。 そういったところで、このバスの助成は、数ある手段の中で、外出につなげていただく支援の一部として、9,000人からの方に非常に御利用いただいてますので、制度そのものは維持していきたいですし、効果検証については研究してまいりたいと考えております。 ○議長(松木義昭君) 大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) 分かりました。 確かにバスに乗っていただくための助成ではないというところで、それは理解をしています。ただ、今、御答弁を聞いている限り、何となくこの制度の目的が、外出をしていただく助けになるというか、金銭的な支援という観点でもって行われている事業なのかなというふうにもちょっと聞こえたので、そこはもう一度、整理しておきたいんですけれども、私個人的には、やっぱり外出をしていただくことによって介護予防に、どこまでそれが起因していくか分かりませんけれども、少なからず介護予防につながるだろうというところで、こういった制度をやっているのかなと思っているんです。金銭的な支援をするがための制度なのか、その辺は両方の側面を併せ持ってるのかもしれませんけれども、市としてこの制度の第一義的な目的はどこに据えているのかを、もう一度お尋ねします。 ○議長(松木義昭君) 福祉部長。 ◎福祉部長(中山裕雅君) このたびの広報あしや9月号でも、フレイル予防ということを取り上げまして、その中では、食事、口腔機能--オーラルフレイルですね、それから運動、それと併せて社会参加がフレイル予防につながるというふうに紹介をしてございます。 介護予防の体操でありますとか趣味の教室でありますとか、とにかく出かける用事であったり出かける場所であったり、そういったきっかけを増やしていただくというのが、非常に重要になると考えておりまして、行政や関係機関、地域の方々と共に、今はとにかく出かけていただくということを進めているところでございます。 あくまでバス助成は、そのきっかけのハードルを低くするという面での効果を期待しておりますので、あくまで二次的な、側面的な支援ということで位置づけてございます。 ○議長(松木義昭君) 大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) そうですよね。金銭的な支援ということだったら、多分、所得制限とかも当然かかってくるものだと思いますので、今現状、特にないはずなので。 外出のきっかけとしてもらいたいということだったんですけれども、そういった目的で導入されている制度であれば、その目的に対して、いかほど効果があったのかという検証は、やっぱりやっていかないと。具体的な数字というのは、多分アンケート調査とかでしか分からないので、どこまで実態とリンクしているのかは分からない部分が当然あるんですけれども、そこは今後出していかないと、別にこの制度だけを取り上げて悪く言うわけじゃないんですけれども、やっぱりこの制度というのは、公平性の問題とか課題とかいろいろ言われている状況で、かつ、まだまだ上がっていくだろうというふうに言われている。それ自体、我々現役世代のほうからしても、総論として、介護予防をしていただくということに全く反対するものではないんですね。 しかしながら、そこの効果が、多分みんなの介護予防につながっていると思いますぐらいの感じだと、本当にそうなのかというところで、金銭的な支援につながっている制度でもありますから、やっぱりそこの効果測定というのは、可能な限り当初の目的がどれほど達成できたのかという観点でもって検証していかなければいけないんじゃないかなと思うんです。制度導入前の状況はちょっと分からないということだったんですけれども、今後そういった観点での効果測定というのは、この事業によってできるんでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 福祉部長。 ◎福祉部長(中山裕雅君) なかなか難しい御質問やと思います。介護予防であったり健康寿命の延伸といいますか、高齢者の方が健やかに元気に活動されていらっしゃるというのは喜ばしいことだと思うんですけれども、この制度一つを取ってその効果がどうだったかというのは、様々な、その方の生活習慣であったり就労の状況であったり、当然、年齢を重ねるごとにそういった状況というのは悪くなっていくものですし、そこをいろいろな努力、運動などをなされて、いつまでも元気でいらっしゃる方も多いと思います。 芦屋の70歳、75歳の方を見たら、本当に元気な方が多いと思うんですけれども、その効果をここでどうかというのは、非常に難しいと思いますので、この制度による、例えばその方の満足度であったり、行動様式の変化、出かける機会が増えたか減ったかとか、新しく会とかに出かけてみたとか、そういった情報をアンケートという形になろうかと思いますけれども、新たに事業対象になった方などを対象にして、研究してまいりたいと思います。 ○議長(松木義昭君) 大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) 確かに介護予防というのは、これだけでどうこうということだけでなくて、いろんな福祉的な施策、高齢者福祉の施策を総合して影響が出ているものだと思うんです。けれど、この事業自体は外出の頻度とか、先ほど御答弁いただいた部分で、さらに広げてもらいたいという趣旨の制度だというふうに受け止めてますし、市もそのようにお考えだと思っていますので、だから、あくまで介護予防の一助という格好になると思うんですけれども、先ほど言っていただいたような外出頻度とか、そういったところが、この制度を導入することによって、どれぐらい変わってくるのか。新しく70歳になられる方は、今まで使ってなかったけれどこれから使うので、全員の比較はできませんけれども、新たになられる方は比較できるわけですから、そういったところは比較をしていただかないと、今後、この制度も恐らくしばらく右肩上がりの状況が--コロナはちょっと置いといて、コロナが落ち着けば右肩上がりで増えていくというのは、容易に想定ができるものです。 別に高齢者に対する福祉の予算を削れということではないんですが、かといって青天井でというわけにもいかないだろうと。少子高齢化で現役世代にかかる負担というのも今後大きくなっていくことを考えると、介護予防というのは、総論として当然必要だと思っています。現役世代だって、それは間接的にいろんないいことにつながるというふうな理解を持っていると思います。 ただ、その辺の効果検証をして、この制度の導入によって予算も上がっていきますけれども、こういった効果が期待できると、実績としてもありますので、やはりここは増やしていかないと、拡充をしていかないといけないという説明が必要になってくると思います。 だから、研究していただくというふうに御答弁いただきましたけども、僕としては、研究じゃなくてやってほしいと思っているんですけれども、その辺はいかがでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 福祉部長。 ◎福祉部長(中山裕雅君) 手法も含めて検討してまいりたいと思います。 ○議長(松木義昭君) 大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) 別にアンケートにこだわるわけじゃないです。ビフォーアフターが分かる、制度によって高齢者の生活がどう変わったのかというのが分かる指標があれば、多分それはデジタルな数字で出すのは難しいと思います。主観の入ってくるものでしか評価できないと思うんですけれども、この事業が果たしてどれほど効果的な事業なのかということを見る上では、主観的な指標であったとしても、あるのとないのとでは雲泥の差だと思うんですね。 一般論として、外出につながってるでしょみたいな感じの評価よりも、利用者の実態、制度を利用する前と後で生活がどう変わったかという声が聞こえれば、やはりこの事業の有効性は後押しになってくると思いますので、僕はこの制度を削れと言っているわけじゃなくて、恐らく有効な制度だと思っているので、それをもう少し後押しするエビデンスを考える必要があるだろうと。それは多分、今後、人口動態が変わってくる、少子高齢化がさらに進んでいくとなってきたときに、高齢者福祉の施策を守っていく上でも必要な観点だと思うんです。 だから、手法はいろいろあると思いますが、ぜひとも検証はしていただきながら、次の検証結果をお聞かせいただくときには、そういった観点での検証も含めて報告を頂きたいなと思っています。それは要望しておきます。 多分同じように思っていらっしゃると思います。難しいというのは、よく分かってます。完璧なものは難しいとは思います。しかしながら、そういった観点でのアプローチをしてほしいということです。 あと、これは高齢者バス運賃助成とはちょっと違うのかもしれませんけれども、本市は過疎地じゃないので、完全なる公共交通の空白ということではないんですけれども、市内の公共交通という観点でいうと空白というところがあります。 ここに関しては、先ほども言ったように過疎地じゃないので、全く公共交通を利用できないという地域ではないかもしれない。例えば三条町でも甲南山手のほうまで下りたらとか、そういったことは考えられるかもしれないんですけれども、本市としてもケアをしていく必要はあるところだと思っています。多分コミュニティバスとかデマンド交通というのは、本市の空白地域のエリアの狭さと人口の少なさというところを考えると、すごく難しいと思うんです。民間がやるにしても地域がやるにしても、市がやるにしても、はっきり言って長く続けることは僕は無理だと思ってます。ですが、タクシーの相乗りということであれば、既存のタクシー事業の延長線といいますか、タクシー業界の事業をそこまで圧迫するものではない。全員に対して相乗りじゃなくて、例えば高齢者の方に対しては相乗りができるような制度を、タクシー事業者と連携してやってもらうと。そういったことをしますと、タクシーの乗車料金というのは少なくとも2人乗っていれば半額ですし、3人で相乗りしていれば3分の1になりますし、そういったことで、タクシーの乗車料金の負担というのは小さくできると。 これがその高齢者バス運賃助成事業の穴を埋める制度で、公平感がないというところを埋める制度ではないかもしれませんけれども、例えば地域を絞って、空白となっている地域にタクシーの相乗りを認めるというようなピンポイントな取組を、もしタクシー事業者がいいよと言ってくれれば、多分、代替の交通網になるかなというふうに思うんです。そういう意味では、タクシー業者との協議をしてみる価値というのは大いにあるかなと思っているんですけれども、その辺は市としてはどのようにお考えでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(辻正彦君) 大原議員に言っていただいた相乗り、これは一つ有力な方法やというふうに思っております。ただ、市域が狭いとか、必ずしも目的の場所が同じではないとか、想定されることがあります。 あとは、既存の交通事業者の経営体力を奪うということもやっぱり避けなければならないので、有力なツールとは思ってますけれども、慎重に協議はしていきたいというふうに思っております。 あと、過疎地でないということを言っていただいてますので、恐らく過疎地のいろんな実験というのは、なかなか当てはまりにくいのかなと思ってますが、今、都心部でもいろんな実証実験をされてますので、そんなことも参考にしながら、幅広く検証していけたらなと思っております。 ○議長(松木義昭君) 大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) 今回、提案といいますかお話をさせていただいている相乗りというのも、それに固執しているわけじゃないんですね。ただ、やっぱり長年、この空白地域に対して、交通網を市としてどのように提供していくのか、不公平感をどのように埋めていくのかという議論は問題にはずっと上がっておりながらも、解決できていないと、やっぱり難しいねということで、長年、棚上げになっている要素だと思いますので、一つ、国交省のほうが出してくれているタクシーの相乗りというのも、そこをブレークスルーできる可能性もあることで、ここはどうしても既存の交通事業者の力を借りないと難しいところなんですけれど、彼らにとっても、やっぱり事業を圧迫するようなことがあってはならないというところがあるので、こっちが前のめりになってやっていく話では当然ないんですけれども、ただ、多分テーブルに着いていただくことはできると思うので、そこはやっていただいたらいいと思っています。 ほかにもいろんなツールは確かにあります。ただ、この地域は非常に傾斜のある地域で、フラットなところだったらもっといろんな選択肢も考えられると思うんですけれど、非常に坂がきつい地域だったりして、ちょっと難しい部分というのもあると思います。 ただ、少しきっかけと言いましょうか、というのは出てきて、多分コミュニティバスとかデマンド交通だとちょっと議論の余地もなかったかなというような感覚を持っているんですけれども、相乗りとかそういったことであれば、多少の余地は生まれてくると思いますので、協議をしていただく。これが例えば空振りになったとしても、協議をしていただくことで、いや、それやったらこっちのほうがとか、そういったプランも出てくる可能性もあるので、やっぱりテーブルに着いてもらえるという材料を得られたというのは、一つ大きいかなと思います。タクシー事業者、交通事業者と協議をしていただきながら、なるべく早く、この空白地域の方々に対する公平感という制度上の非常に大きな問題点を解決できるように取り組んでもらいたいと要望をしておきたいと思います。 それで、市民マナー条例のほうの話をしたいんですけれども、比較的長くやってこられた条例でして、バーベキューをしないでくださいとか、プレジャーボートのところとかは迷惑行為を規制する条例としてはいいと思うんですけれども、たばこやごみのポイ捨てをしないでくださいとか、犬のふんの始末をしてくださいとか、そういったところというのは、条例があるからやめようということじゃなくて、過料があるからやめようということじゃなくて、やっぱり子どもたちにはごみのポイ捨てをしていいんやでという教育はしないですから。ごみはちゃんとごみ箱に捨てようねという教育を、幼稚園児とか小学校の低学年の子とかには、ちゃんとごみ箱に捨てましょうというふうに指導していることです。だから、言ったら悪いですけれど幼稚園児でもできることなんです。少なくなってきたのはいいことなんですけれど、条例の成果でもあるとは思うんですけれども、一方で当たり前の部分でもあると僕は思っているので、過度にお金をかけてまでゼロにしていくということではないかもしれませんけれども、やっぱり考え方としては、ゼロになればいいなということじゃなくて、ゼロになるための具体的な行動をしていかないと、これからもゼロになっていくのは難しいかなと。 恐らく、ごくごく少数の方がやられていると思うんですね。普通の良識ある市民の方は、多分こういったごみやたばこのポイ捨てとか、犬のふんだってそうですよね、しないと思いますから、今後もう一段ギアを上げて、ゼロを目指してやっていかないといけないんじゃないかなと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) そこは、議員の御指摘のとおりやと思います。釈迦に説法やと思いますけれども、もともとこのマナー条例は、先ほど他の議員のときにも触れましたけれども、清潔で安全・快適な生活環境を確保するためということで、そもそも本市が過去に、他に先駆けてこの条例を制定させていただいた理由といたしましては、決して禁止事項や罰則規定を列挙して、急ぎ改善していかなければならないほど、例えば他市と比べてひどい環境やからこれを定めましたという、失礼ですが都市部の観光地とか繁華街にあるようなものと違いまして、本当に国際文化住宅都市として先人が築いてこられたこの良好な住環境を、最大限しっかり守っていくんやと。それは行政、市民の方、そして事業者の方が共通認識を持って、この高いレベルでしっかり守り引き継いでいこうということを共有して推進するためというものでもございました。 それで、御評価いただきましたように、通称名とともに認知を頂いているところですけれども、とはいえ、おっしゃるように、まだまだ課題はございまして、遡りますと、3年ほど前に、議員から御指摘いただいたように、受動喫煙防止法が改正されたことをきっかけにたばこのポイ捨てが増えるんじゃないかとか、特に住宅地である芦屋に市外から来られる方というのは、繁華街のようにこういう決まりがあると御存じない方がいらっしゃるので、やっぱり駅、バス停、コインパーキング、そういうところで多く見られるんじゃないかなという御指摘、御提言も頂いておったりする中で、とにかく手を替え品を替え、いろんな取組を進めてきたところでございます。 それは今後も手を緩めることなく、しっかりと外向きに発信していこうと。そして、長うなりますが、議員におっしゃっていただいたように、市長答弁にもありましたが、小学生の教材にも載せていただくなど、引き続き、違反しにくい人育てと環境づくりということに視点を置いて、今後もしっかり進めてまいります。 以上です。 ○議長(松木義昭君) 大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) ありがとうございます。 多分、見据えているところは同じだと思っているんです。手を替え品を替えとおっしゃっていただきましたが、それは拝見していて、今いろいろやられていると承知をしています。 ただ、例えばごみのポイ捨てが直接的に住民の方が迷惑を被る、景観・美観上は非常によろしくないというのはありますけれども、それによって何か問題が起こるかというと、ちょっとあれかもしれませんけれども、例えば犬のふんが家の前に放置されますと、どうしても臭いを伴うものですし、踏んづけてしまう可能性もありますし、人の家の前でそういうことをするって非常に失礼な話でもあります。そういうことを犬にするなというのは無理ですけれども、人の家の前に犬のふんを残したまんま、ほったらかしにしてというのは、なかなかやっぱりよくないですから、結局、その家の方とか地域の方が掃除をされているわけです。だから、すごい臭いのするものがいつまでも残っているということではないと思うんですけれども、それって釈然としない部分がやっぱりあると思うんです、人の犬がしたものを、なぜ片づけないといけないのかと。 そういったところがやっぱりあって、市内全域で件数としては非常に小さくなっているんだろうとは思うんですが、その1件が与える影響、不満というか苦痛といいましょうか、は大きなものがあると思っていますので、やっぱりゼロを目指すべきだと思っています。 実際、最終的にゼロを目指すというのは難しい部分があるとは思いますが、芦屋市としては、そのゼロを目指す取組をやってるんだということを伝えるのは、大事なことだとは思いますので、それはお願いしたいと思います。 一般論になってしまうかもしれませんけれども、やっぱりこういった違反を減らそうと思うと、過料、ペナルティーの部分をキープするという観点が一つと、先ほど部長もおっしゃっていただいたように、そういうのをしづらい環境をつくる。人づくり、教育の中でそういったものを入れていくことが当然大事なんですけれども、実際、例えばごみ拾いをされている方の横で、ごみをポイと捨てたり、たばこをポイと捨てるというのは、なかなか勇気のあることで、しづらいと思うんです。例えば地域の方々が頑張ってごみ拾いをされているとか、ほかでもごみが全然落ちていないところでのポイ捨てって、ちょっとしづらいかなと。そういった意味で抑止力にはなるのかなということで、まず環境づくりと。 だから、規制を強めるということと環境をつくるということ、一般論で言うとその2パターンが大きいかなと思うんですけれども、その辺は、特にペナルティーの部分というのは、やろうと思えばすぐにできることではあるんです。確かに、芦屋市ではすごい重いペナルティーを科してますよというのを声高に言うことは、それをやらなければ芦屋市はごみが減らないんですかと言われるとつらいものがあるので、短絡的にやったらいいということでもないかもしれません。ただ、やはり人に大きな迷惑をかける行為でもありますので、その辺の過料の範囲の見直しというのも検討が必要な段階に来ているのかなと、お願いベースではなかなか減らないところまで来ていると思いますので、そういったところも考えていかないといけないのかなと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) 課題認識は持ってございます。ただ、先ほど申し上げたように、もともと罰則規定で取り締まってマナーを醸成していくというところではない部分、そして、高いレベルだからこそ、そのもう少しのところが目につきますし気になりますし、それを徹底したいというのはありますが、そこの部分に、例えば過料の範囲を広げるということは、それの監視、取締りということも当然伴ってきますので、そこら辺も考え合わせて。もともと過料を設定したときも、人の自由に制限を加え、しかもルールを決めて過料を取るということは、一方では、なかなかハードルの高い施策でございます。今でこそ、ほかのまちでも追随しておられますけれども、なかなか難しいところもあります。 だから何もできないということではなくて、あとは、今、考えるところでいきますと、ピンポイントになってきている、少なくなってきているのであれば、何とかその情報を、例えば犬とかでしたら大体、同じ時間に同じルートを散歩されてるというのが分かるはずなので、証拠といいますか、ピンポイントで情報が地域と行政とで一緒につかめれば、本当は過料よりも重たい罰則規定というのがあるんですね。ただ、その罰則規定というのは、現認と警察当局も入った証拠、まあ言うたらそういうステップも踏んでいかなあきませんので、実際には、ペナルティーを置いておりますけれども、運用の実態というのはなかなかないんですが、もしかしたら狭まってきているからこそ、その情報を前もってしっかりつかんで、ピンポイントで取り締まる、現認する。当然、まずは注意・勧告から入るというようなピンポイントの取組は考えられるところかなという気はします。 ○議長(松木義昭君) 大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) ありがとうございます。 取締りというか、減らしていこうという取組というのは、いろいろあると思います。先ほど言った過料というペナルティーというのも一つですし、部長が御答弁いただいたようなピンポイントで、そういう行為者を特定できるような情報共有をしながらというのも一つだと思います。 いかんせん、そういう取組を芦屋としてやってますと、本当にゼロを目指してますよというようなところ、先ほど部長も御答弁いただいたように、近隣市の繁華街を持っているような自治体と比べると、本市の状況というのは、件数としてはすごく少ないと僕も思います。 だからこそ、もっともっと頑張っていくと、やっぱり芦屋市はごみが落ちてないとか、芦屋市はそういうのがないんだなという魅力にもつながっていく。本市の武器というのは、本当に優れた住環境、閑静で安心・安全な住環境で、清潔というのも当然そこに入ってきますし、そういったところがすごく魅力で、多くの方に入ってきていただいている自治体だと思ってますので、それをさらに磨きをかけるという観点でも、効果があるだろうと思います。そういった取組をやってますと声高に言うと、そういうことをしないと減らへんのかと思われるので、発信の仕方というのはちょっと難しい部分があると思うんですけれども、やっぱり迷惑を被っている方がいらっしゃって、これ何とかならへんのかなと言ってらっしゃる方もいらっしゃいますので、その人数は減ってきていると思いますけれども、そういったところは、より力を入れてやっていかないといけないのかなと思います。 あと、他市でも確かに過料を増やしていっています。それはたばこだと思うんです。一つは、やっぱり健康増進法の改正で、望まない受動喫煙を防止するという観点で、老若男女いろんな方が集まる公共の場でたばこを吸うのはやめようという観点から、過料を上げていってる、そういうトレンドがあるのかなと思っているんです。そういった観点でいうと、本市においてもマナー違反に対する過料を上げるというところは、いろいろ問題はあるかもしれませんけれども、今、他市でも行われているトレンドでいうと、やっぱり健康増進法、子どもとか妊婦さんとかそういった方々の健康を守ろうよという観点でもって過料を上げようかというアプローチだと、そういうトレンドだと思うんですけれど、本市はそこには乗っからないというか、今も過料をやってますのでと、それを例えば全市に広げるとか、そういったことを他市ではやってるけれども本市ではそこまではやらない、今のところはちょっと難しいというような考え方なのか。それとも、いろんな他市のトレンドを見ながら本市もやっていくという考えを持っていらっしゃるのか。壇上で申し上げたのは、ごみのポイ捨てとか犬のふんとかだったんですけれど、たばこに関する過料というのは、健康増進法の改正をきっかけにしながら、いろんな自治体で取組を進められてきているところだと思うので、ちょっとまた考え方が少し変わってくるかなと思うので、その辺の御答弁をお願いしたいと思います。 ○議長(松木義昭君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) 実は私も冒頭、自らお話しした中で、「受動喫煙防止法」という不確かな言い方をしてしまいました。すみません。議員がおっしゃるとおり改正健康増進法の関係というのは、この二、三年、推移を気をつけて見ておりました。 自らの首を絞めることになるかも分かりませんが、減っていってるといいますのも、どうやらコロナの関係で、そもそも外に出られる方が減っているという影響も多々あると危惧しております。 今のところ、いろんな数値の現状というのは、本当に新たな一手を加えないといけないほどではないとは判断しておるんですが、ただ今後、やはりアフターコロナ、ウィズコロナとともに人がまた増えてきたときに、民間のお店とかで吸えなくなった部分の影響というのは、しっかりと検証していきまして、今後絶対しないということではなくて、強化をしなければいけない事象にぶち当たりましたら、その手法の一つとして、また2年後には第2次市民マナー条例推進計画の改定時期もございますので、そういうところに引っかけて今の取組の検証ですとか、新たな取組ですとか、また今の取組との入替えですとか、そういうことも視野に入れながら進めていきたいと思っております。 以上です。 ○議長(松木義昭君) 大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) ありがとうございます。 確かに今、まだコロナの影響がある状況で、外出の件数も減っているというところが数字にも表れてきているのかなというのは理解します。ただ、おっしゃっていただいたように、コロナもいつまでも続くものじゃないと思いますので、そうなったときに、健康増進法という一つ、マナーとはまた別の角度からのたばこに対する取組があって、いろんな自治体でも行われているものというのもあるので、本市としてもその辺は見ながら、考えておいてもらいたいなとは思います。 もう一つ、一般論として、こういったごみのポイ捨てをなくしていくという考え方でいうと、環境の改善といいますか、すごいきれいなところでは、なかなかポイ捨てがしづらいなというのがあると思うんです。今の状況からそういった環境をつくり出そうと思うと、誰かがごみを拾わないといけないと思うんですけれども、別にこれをやれということではないんですが、先ほど壇上でも申し上げましたけれども、西宮市でやっているのが、ごみ拾いのアプリを自治体で取り入れまして、それで、その人知れずやっていただいていることを見える化する。地図上で、ここでごみ拾いをやってますとか、そういったのを見える化して、いろんなところでこういった活動をやっていますというのが見えてくるというアプリになっているんです。それを入れてみんなで掃除せよと言ってることではないんですけれども、ただ、環境づくり--結局、僕も含めて市民みんなで、ごみが落ちていない自治体というのをつくっていこうと、そうしていったら、やっぱりごみのポイ捨てとかしづらくなるよねという一般論もあると思いますので、こういった手法も検討をする価値はあるかなと思っているんですが、この辺はいかがでしょうか。 ○議長(松木義昭君) 市民生活部長。 ◎市民生活部長(大上勉君) 西宮市さんのそのアプリは存じ上げておりまして、市域も広うございますので、そういう情報収集といいますか、そこからの啓発というのも一つの手法やと思います。 ちょっと話がそれるかも分かりませんが、芦屋市も狭い中で、ちょうど私どもが環境の別な視点での地域の方との情報共有といいますかイベントがあったときに、中学生の方が、グループで定期的に場所を決めてごみ拾いをして、ごみを拾うだけじゃなくて、地図上にその数とか場所とかを落とし込んでいったというような研究成果を披露していただいたことがありました。 ですので、当然そのアプリといいますか、そういう手法も一つですけれども、例えばその原点にある取組の紹介ですとか、ほかでもできないかとか、行政もしっかりとその情報をもらいに行ってとか、芦屋市の市域ですので、そういう手法もあるかと思います。とにかく先ほども申し上げたとおり、市、市民の方、事業所と言いながらも、学校の生徒さんですとか、そういう子どものときから育ってきた心で、今そういう取組に興味を持っていただいている方々ともしっかりつながりながら、いろんな方法を考えていきたいと思います。 以上です。 ○議長(松木義昭君) 大原議員。 ◆10番(大原裕貴君) 確かにアプリを導入するというと、ノーコストではできない、少なからずコストが生じるものですから、直ちにそういったものを使ってということではないんですけれども、今、御紹介いただいたアナログ的なやり方でやるか、アプリを使ってデジタル的にやるかというだけのことかなとは思いますので、いずれにせよ、本市は少ないといえども、やっぱりゼロではないので、誰かが掃除を、誰かがごみ拾いをしなければきれいな町並みにはならないわけです。ごみは自然に返りませんので誰かがやらないといけないというところを鑑みると、そういったいろんなやり方をしながら、一人でやってるんじゃないというんですか、みんなでやってるというのを可視化するという意味で、アプリなんかは手っ取り早いのかなと考えて、こういうのもありますよということで少し紹介させていただきました。 それをやれと言ってるんじゃないんですけれど、いろんな手法を使いながら、きれいな町並み、ごみとか、たばことか犬のふんで嫌な思いをする人がいなくなる。もっと理想を言うと、市民マナー条例からこのポイ捨ての条項とかをなくしちゃって、それでも芦屋はいけるんですよと、ごみ拾いなんかも誰もしなくてもいけるんですよというぐらいのまちが、本当は理想だと思うので、その辺を理想に掲げながら、条例の施策の展開を今後も検討していただきたいと要望して、私の質問を終わります。 ○議長(松木義昭君) 以上で、大原議員の一般質問を終了いたします。   --------------------- ○議長(松木義昭君) 以上をもちまして、本日の日程は終わりましたので、これをもって散会いたします。 明日9月8日に再開いたします。午前10時に御参集願います。 どうもお疲れさまでした。     〔午後4時31分 散会〕...