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  1. 神戸市議会 2014-03-05
    開催日:2014-03-05 平成26年予算特別委員会第3分科会〔26年度予算〕(みなと総局) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時1分開会) ◯主査(松本しゅうじ) おはようございます。ただいまから予算特別委員会第3分科会を開会いたします。  なお,建築審査会出席のため,赤田委員が中座されますので,御了承願います。 (みなと総局) 2 ◯主査(松本しゅうじ) それでは,日程によりまして,みなと総局関係の審査を行います。  当局におかれては,簡明な説明をお願いいたします。  それでは,当局の説明を求めます。  局長,着席されたままで結構です。 3 ◯岡口みなと総局長 おはようございます。  失礼して,座って説明させていただきます。  それでは,みなと総局関連の予算議案4件,予算関連議案4件,報告事項2件,以上10件につきまして,一括して御説明申し上げます。  なお,説明に際しましては,100万円未満の数字は省略させていただきますので,よろしくお願いいたします。  お手元の予算説明書の1ページをお開きください。  平成26年度みなと総局予算編成方針でございます。  みなと総局では,国際コンテナ戦略港湾の機能強化による神戸港の港勢拡大や安全・安心の確保,ポートセールスやエアポートセールス,企業誘致の促進,神戸空港の一層の利用促進・利便性向上をこれまで以上に推進していくなど,まちの活力をつくり,住みよい環境を育て,景気対策と雇用確保に向けた事業に取り組んでまいります。  3ページをお開きください。  平成26年度神戸市港湾事業会計予算につきまして御説明を申し上げます。  主要施策の概要でございます。  まず,国際コンテナ戦略港湾の機能強化では,集貨・創貨・競争力強化の3本柱を軸に,基幹航路の維持・拡大や港湾サービス向上など,ソフト・ハード事業一体となった取り組みを,かつてない規模で国とともに強力に推進してまいります。また,平成26年度のコンテナ貨物取扱量につきまして,外内貿合わせて290万TEUの達成を目標といたします。
     次に,神戸港への集貨促進でございますが,釜山港を初めとする東アジア主要港に流れている西日本の貨物を奪還すべく,国と一体となり,引き続き内航フィーダー網の拡充に取り組むほか,新たに釜山港等を利用する海外フィーダー貨物の神戸港利用への転換に対し支援を行うなど,集貨施策を拡充し,国内ハブ港としての機能を強化してまいります。あわせて,新規航路の開設やトランシップ貨物に対するインセンティブを拡充するなど,基幹航路の維持・拡大に向け,さらなる集貨促進に取り組んでまいります。  次に,大型コンテナ船に対応する高規格コンテナターミナル整備では,コンテナ船のさらなる大型化やメガキャリアのアライアンスの再編等,海運・港湾を取り巻く状況が大きく変化する中,国際競争力を強化するため,RC-6・7等の高規格コンテナターミナル整備を実施してまいります。また,神戸港埠頭株式会社に対して,大型コンテナ船に対応した22列高規格ガントリークレーンの整備に必要な財政支援を行います。  なお,これまで平成27年度に予定しておりました神戸港・大阪港の両埠頭株式会社の経営統合につきましては,平成26年度中の前倒しをするべく協議を進めてまいります。  4ページに参りまして,ウオーターフロント地区の魅力向上では,港都神戸グランドデザインの実現に向けて新港第1突堤の周辺整備を実施するとともに,新港突堤西地区の次期整備計画として,新港第1突堤基部から新港第3突堤の新たな親水空間の創出に向けた取り組みを進めるなど,都心ウオーターフロントのにぎわいづくりに本格的に着手してまいります。  次に,客船誘致の強化では,日本を代表するクルーズポートとして,充実した施設,アクセスのよさ,観光の魅力など,神戸港の優位性を国内外の客船運航会社に発信し,積極的な客船誘致を進めてまいります。平成26年度につきましても,サン・プリンセス,ボイジャー・オブ・ザ・シーズ,ダイヤモンド・プリンセスなど外国客船の入港が多数予定されており,充実したおもてなしを行うとともに,出入国に係る手続の円滑化を図るなど,受け入れ体制の強化・充実に取り組んでまいります。  次に,市民と港を結ぶ事業では,市民に親しまれ,にぎわいのある港づくりを推進するため,みなとこうべ海上花火大会を初めとするさまざまな事業を展開してまいります。また,平成29年に迎える開港150年に向け,取り組みの検討を進め,プレイベントなどを通して市民の機運を高めてまいります。  右のページに参りまして,地震・津波に強い港づくりでは,神戸港の港湾施設の機能を適正に維持し,港の安全・安心を確保するため,港湾施設の耐震補強・改良・補修等を行ってまいります。また,兵庫県の津波シミュレーション結果を踏まえ,港島トンネルの津波対策を速やかに進めてまいります。  次に,港湾労働者などの福祉の増進では,港湾厚生施設の補修などの事業を行ってまいります。  7ページをお開きください。  予算第17号議案平成26年度神戸市港湾事業会計予算でございます。  第2条業務の予定量では,岸壁・物揚げ場・上屋などの業務の予定量を掲げております。  第3条収益的収入及び支出,8ページに参りまして,第4条資本的収入及び支出につきましては,後ほど予算実施計画のところで御説明申し上げます。  右のページに参りまして,第5条債務負担行為は,神戸港埠頭株式会社に対する損失補償を定めております。  第6条では,企業債の限度額を港湾整備事業で102億1,300万円,資本費平準化債及び元利金債で168億3,400万円といたしております。  第7条では,一時借入金の限度額を200億円,第8条では,他会計からの補助金を46億2,800万円,第9条では,棚卸資産購入限度額を2億5,000万円といたしております。  第10条では,重要な資産の処分を掲げております。  10ページには,建設改良事業概要を掲げておりますので,御参照ください。  右のページをごらんください。予算実施計画でございます。  平成26年度予算は,地方公営企業会計制度の見直しを受け,これらを反映した予算を編成しております。  収益的収入及び支出でございますが,まず収入でございますが,港湾管理事業収益は231億9,100万円で,営業収益は,岸壁使用料,埠頭用地使用料などで120億8,100万円,営業外収益は,受取利息及配当金,他会計補助金,会計制度の変更により新たに計上する長期前受金戻入などで91億6,600万円をそれぞれ計上しております。また,特別利益といたしまして,19億4,200万円を計上しております。  12ページに参りまして,港湾施設運営事業収益は30億6,900万円で,営業収益は,上屋使用料などで23億2,400万円,営業外収益は,会計制度の変更により新たに計上する長期前受金戻入などで7億4,400万円をそれぞれ計上しております。以上により,収入の合計は262億6,000万円となっております。  次に,支出でございますが,港湾管理事業費は226億6,800万円で,営業費用は,業務費,減価償却費などで165億2,500万円,営業外費用は,支払利息及企業債取扱諸費などで40億9,800万円をそれぞれ計上しております。また,会計制度変更の影響等により,特別損失といたしまして20億4,400万円を計上しております。  13ページに参りまして,港湾施設運営事業費は45億7,300万円で,営業費用は,業務費,減価償却費などで31億1,300万円,営業外費用は,支払利息及企業債取扱諸費などで2億3,800万円をそれぞれ計上しております。また,会計制度変更の影響等により,特別損失といたしまして12億2,000万円を計上しており,予備費2,000万円と合わせまして,支出の合計は272億6,100万円となっております。  なお,当年度純損失は税込みで10億100万円となる見込みでございます。ただし,会計制度変更の影響を除くと,当年度純利益は税込みで2億4,200万円となる見込みでございます。  14ページに参りまして,資本的収入及び支出でございます。  収入は503億2,400万円で,企業債を270億4,700万円,他会計繰入金を58億4,800万円,他会計補助金を29億100万円,国庫支出金を7億7,400万円それぞれ計上しております。また,財産売却代などの財産収入を24億8,300万円,組入金を30億1,400万円,返還金などの雑収入を82億5,500万円それぞれ計上しております。  次に,支出は572億2,100万円で,建設改良費が126億5,500万円で,港湾建設費のほか,港湾環境整備費,港湾直轄事業費負担金,埋立費,其他建設改良費,土地等購入費,関連建設改良費をそれぞれ計上しております。  15ページに参りまして,基金造成費などの投資を143億9,200万円,企業債等償還金を301億7,200万円それぞれ計上しております。  16ページから26ページには,予定キャッシュ・フロー計算書,予定貸借対照表,予定損益計算書,注記,債務負担行為に関する調書を掲げておりますので,御参照ください。  27ページをお開きください。  平成26年度神戸市一般会計予算のうち,みなと総局所管分につきまして御説明申し上げます。  主要施策の概要でございます。  まず,高潮対策事業では,平成26年度に神戸港全体の高潮対策が整備目標の99%に達するよう,新港地区などの防潮胸壁整備を行ってまいります。  次に,津波・高潮危機管理対策緊急事業では,津波や高潮発生時における市民の安全を確保するため,引き続き防潮扉の改良を行ってまいります。  次に,津波対策検討事業では,兵庫県の津波シミュレーション結果を踏まえ,既存の海岸保全施設における耐震・耐津波対策の実施計画検討を行ってまいります。  次に,須磨海岸の健全化・管理事業では,須磨海岸を守り育てる条例や神戸市ぽい捨て及び路上喫煙の防止に関する条例の一層の周知徹底を進め,家族で楽しめる集客イベントに取り組むなど,健全性の上に立った活性化を推進してまいります。  また,平成26年度も引き続き実施される須磨ドルフィン・コーストへの協力などを通じて,須磨海岸の活性化を図ってまいります。  29ページをお開きください。  予算第1号議案平成26年度神戸市一般会計予算のうち,みなと総局所管分でございます。  歳入合計は12億7,900万円で,歳出合計は18億9,800万円でございます。  30ページに参りまして,歳入予算の内訳でございますが,使用料及手数料1,000万円,国庫支出金5億5,700万円を初め,財産収入,寄附金,諸収入を計上しているほか,市債を7億900万円計上しております。  右のページに参りまして,歳出予算の内訳でございます。土木費で,職員費を1億4,500万円,高潮対策事業費,津波・高潮危機管理対策緊急事業費津波対策検討事業,須磨海岸の管理費,海岸保全施設等の維持管理費及び海岸環境整備事業費を合わせました事業費を17億5,200万円,合計18億9,800万円計上しております。  33ページをお開きください。  平成26年度神戸市空港整備事業費予算につきまして御説明申し上げます。  主要施策の概要でございます。  まず,空港管理事業では,空港施設の維持管理,バードストライクやハイジャックなどの防止対策,航空機の騒音監視を行うなど,安全・安心でかつ適正な管理・運用に努めてまいりますとともに,兵庫県・商工会議所・航空会社・旅行会社とともに全力を挙げて利用促進に取り組んでまいります。  また,利用者の立場に立った利便性向上の観点及び関西経済の発展の観点から,神戸空港を含む関西3空港がそれぞれの能力を最大限活用して最適運用を目指すことが不可欠であります。特に神戸空港につきましては,現行の就航便数が28便から,4月からの仙台線2便の就航により発着枠上限の30便に到達することから,運用時間の延長と発着枠の拡大は,これまでにも増して一日も早く実現しなければならない喫緊の課題であります。  そのため,将来的な3空港の一体運用を視野に入れつつ,運用時間の延長と発着枠の拡大の早期実現を目指してまいりますとともに,国際チャーター便の運航規制の緩和やビジネスジェットなどの国際便の利用促進のためのCIQ体制の充実につきましても,全力を挙げて国に働きかけてまいります。  次に,空港関連事業では,神戸空港ターミナル株式会社に対して,ターミナル及び駐車場用地の使用許可を行ってまいります。  34ページをお開きください。  歳入予算でございます。  空港整備事業収入は26億3,500万円を計上しております。  その内訳でございますが,使用料及手数料は,着陸料及び停留料で6億2,900万円,県支出金は,空港管理事業に対する兵庫県からの補助金で4億900万円,財産収入は,国や航空会社等からの地代収入で8,300万円,繰入金は,一般会計から航空機燃料譲与税及び地方交付税相当額として7億1,000万円,また新都市整備事業会計から8億200万円をそれぞれ繰り入れるもので,合わせて15億1,200万円でございます。また,繰入金及び諸収入は,合わせて200万円でございます。  次に,空港関連事業収入は5億400万円を計上しております。財産収入は,神戸空港ターミナル株式会社からの地代収入で3億5,700万円を,繰入金は,新都市整備事業会計から1億4,700万円を繰り入れるものでございます。  以上により,歳入合計は,31億3,900万円を計上しております。  35ページに参りまして,歳出予算でございます。  空港整備事業費は26億3,500万円を計上しております。  その内訳でございますが,空港管理事業費が26億2,500万円で,職員の給料,管理運営費及び市債の元利償還予定額などを公債費会計に繰り出すものでございます。また,予備費は1,000万円を計上しております。  次に,空港関連事業費は5億400万円を計上しておりますが,これはターミナル用地等の取得に伴う新都市整備事業会計からの繰入金の元利償還金でございます。  以上により,歳出合計は,31億3,900万円を計上しております。  37ページをお開きください。  予算第13号議案平成26年度神戸市空港整備事業費予算でございます。歳入・歳出予算の総額は先ほど御説明申し上げたとおり,それぞれ31億3,900万円でございます。  38ページから40ページには,歳入歳出予算,債務負担行為に関する調書,平成24年度末の市債の現在高,25年度末及び26年度末の市債の現在高の見込みに関する調書を掲げておりますので,御参照ください。  41ページをお開きください。  平成26年度神戸市新都市整備事業会計予算につきまして御説明申し上げます。  主要施策の概要でございます。  まず,成熟したニュータウンにおける新たな取り組みの推進では,近隣センターにおきまして,新たに若年世帯を呼び込めるような住機能を導入しながら,既存施設のリニューアルを行うことで地域の活性を図るほか,ニュータウンにおきまして,近い将来に地域で顕在化すると考えられる集合住宅に係る課題の克服に向け,専門家を派遣するなどの取り組みを行ってまいります。また,地域主体のコミュニティー活動を支援するため,集会所や会館などの施設につきまして,地域団体への移管を前提とした改修を進めるなどの取り組みを行ってまいります。  次に,安定した宅地供給に向けた事業の推進では,引き続き西神南ニュータウンなどにおきまして,安全・安心で快適な住宅地の供給を進めるため,必要な造成工事,道路・下水道等の基盤整備などを行ってまいります。  次に,経済基盤の確立を目指した産業用地の供給でございます。  ポートアイランド第2期では,神戸医療産業都市やスーパーコンピューター京などの各種プロジェクトを核としたまちづくりを進めるため,造成工事,道路・上下水道等の基盤整備などを行ってまいります。  42ページに参りまして,神戸複合産業団地では,流通系・工業系・研究開発機能をあわせ持つ新しいタイプの産業団地として,立地条件を生かした企業誘致を進めていくため,造成工事,団地内環状線等道路・下水道等の基盤整備などを行ってまいります。  ポートアイランド沖では,空港の利便性を生かした企業誘致を推進していくため,空港関連施設用地につきまして,造成工事,道路・上下水道等の基盤整備を行ってまいります。また,医療産業などの受け皿ともなるよう,土地利用計画の変更につきまして国との協議を進め,土地売却の促進を図ってまいります。  企業誘致の推進では,神戸の投資環境の優位性を発信するとともに,平成26年度は神戸エンタープライズゾーン条例の改正による市税の軽減の拡充など,一層充実したインセンティブ策を活用し,民間事業者との連携を図りながら,あらゆる機会を通じて企業情報を収集し,進出可能性のある成長分野の企業を中心に積極的に企業誘致を進めてまいります。  43ページをお開きください。  予算第18号議案平成26年度神戸市新都市整備事業会計予算でございます。  第2条業務の予定量では,ポートアイランド第2期などで,全体で約35万平方メートルの土地処分を予定しております。  第3条収益的収入及び支出,44ページに参りまして,第4条資本的収入及び支出につきましては,後ほど予算実施計画のところで御説明いたします。  第5条では,企業債の限度額を土地造成事業で10億5,000万円,元利金債で381億3,000万円といたしております。  第6条では,一時借入金の限度額を200億円といたしております。  第7条では,重要な資産の取得及び処分を掲げております。  右のページには,建設改良事業概要を掲げておりますので,御参照ください。  46ページをお開きください。  予算実施計画でございます。  平成26年度予算は,地方公営企業会計制度の見直しを受け,これらを反映した予算を編成しております。  収益的収入及び支出でございますが,収入でございますが,新都市整備事業収益は256億7,100万円で,営業収益は,土地売却収益,其他営業収益で228億9,300万円,営業外収益は,受取利息及配当金,雑収益などで27億7,800万円をそれぞれ計上しております。  支出でございますが,新都市整備事業費は242億1,700万円で,営業費用は,土地売却原価,管理業務費,一般管理費,総係費などで216億6,900万円,営業外費用は,支払利息及企業債取扱諸費などで14億円,47ページに参りまして,会計制度変更の影響による特別損失といたしまして,10億4,800万円を計上しております。また,予備費は1億円を計上しております。  なお,当年度純利益は,税込みで14億5,400万円となる見込みでございます。ただし,会計制度変更の影響を除くと,当年度純利益は,税込みで25億3,600万円となる見込みでございます。  48ページをお開きください。  資本的収入及び支出でございます。  収入は690億7,800万円で,企業債を391億4,100万円,財産収入は1,400万円,受託工事収入は6億9,500万円,国庫支出金は1億8,000万円,雑収入は,貸付金返還金,雑入で290億4,800万円それぞれ計上しております。  支出は653億7,600万円で,建設改良費が86億3,100万円で,土地造成事業費のほか,関連事業費や完成土地整備費をそれぞれ計上しております。  投資は,空港整備事業費への他会計貸付金などで11億1,100万円,企業債償還金は555億3,400万円,予備費は1億円それぞれ計上しております。  49ページから57ページには,予定キャッシュ・フロー計算書,予定貸借対照表,予定損益計算書,注記,債務負担行為に関する調書を掲げておりますので,御参照ください。  続きまして,59ページから88ページに掲げております予算関連議案につきまして御説明申し上げます。  59ページからは,第34号議案ポートアイランド市民広場条例の一部を改正する条例,62ページからは,第35号議案神戸市港湾施設条例等の一部を改正する条例,85ページからは,第36号議案神戸市入港料条例の一部を改正する条例,87ページからは,第37号議案神戸空港条例の一部を改正する条例を掲げております。これらは消費税率改定に伴う使用料改定の議案でございます。なお,第35号議案につきましては,引き船事業の廃止及び青果物の上屋の一部廃止に伴う改正も含んでおります。  89ページをお開きください。  報告事項につきまして御説明申し上げます。  神戸市一般会計予算のうち,地域の力を活かしたまちづくり事業でございますが,みなと総局関係分といたしまして400万円を計上し,須磨海岸の美化推進,客船歓迎サポーター事業を実施してまいります。  次に,緊急雇用創出事業でございますが,全市の緊急雇用創出事業2億円のうち,みなと総局関係分といたしまして3,200万円を計上し,海岸保全区域台帳整備事業須磨海岸活性化推進事業を実施してまいります。  90ページをお開きください。
     消費税率改定等に伴う外郭団体自主料金の改定についてでございます。  各団体とも改定の主な考え方としましては,現行の料金に105分の108を乗じて端数処理を行っておりますが,近隣の同様施設の状況等も考慮し,据え置いている使用料も一部ございます。  なお,91ページ右下の神戸港振興協会の欄にありますポートタワー及び海洋博物館の入港料につきましては,老朽化や魅力向上のための施設改修に備えた改定を行うこととしております。  34ページ,空港整備事業費予算説明の際,繰入金及び諸収入と申し上げましたが,正しくは繰越金及び諸収入でございます。訂正させていただきたいと思います。  以上で,当局の説明を終わらせていただきます。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 4 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。当局の説明は終わりました。  引き続いて,順位により質疑を行います。  なお,委員会運営の効率化のため,当局におかれては,簡明な答弁に努めるとともに,適当なものについては,担当部課長からも答弁されるよう,この際,特に申し上げておきます。  また,質疑者が要望にとどめた項目については,コメントを要しませんので,念のため申し添えておきます。  また,委員各位におかれては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いいたします。  それでは,池田委員,発言席へどうぞ。 5 ◯分科員(池田りんたろう) おはようございます。早速質疑に入らせていただきます。  まず最初に,神戸港の埠頭会社の統合についてお伺いをいたします。  市長の予算提案説明において,今も局長のほうからもお話がありましたけれども,平成27年度に予定していた神戸港・大阪港の両埠頭会社の経営統合をこの26年度中に前倒しを実施していくと,こういうお話でありました。  さきの決算特別委員会で私どもの大井議員のほうからですね,自己資本比率は神戸港が大阪港をまだ下回っているという状況というふうに大井議員の質問に対して,局長から御答弁があったわけでありますが,加えて対等性を確保した統合を実現したい,こういうことも述べられておられます。そこで,今回の統合前倒しについては,自己資本比率を初めとしたさまざまな観点で対等性が確保できる,そういうめどがついたというふうに捉えていいのかどうか,お伺いをいたします。  それから2点目に,東南アジア貨物の誘致についてであります。  これも私ども会派の大寺議員からですね,昨年の予算特別委員会で,アジア諸国との企業交流や国際交流といった視点にも力を入れながら,貿易そのものを振興させるような広い意味での戦略を考えるべきだ,このように御提案をさせていただいたとこでありますけども,そんな中,昨年12月,神戸市はベトナム・ハイフォン市と相互交流促進に関する覚書を締結をして,その中でハイフォン港ターミナルのオペレーション効率化のための技術指導について,みなと総局・神戸港埠頭会社・兵庫県港運協会が一体となって実施をする,こういうふうになったというふうにお聞きをいたしております。東南アジアの経済というのは非常に目覚ましい成長を続けているわけでありますが,その中でもベトナムの取扱貨物量はですね,群を抜いていうか,前年度比でも大きく伸びているところである,そんな流れをさらに加速するために,26年度においてどのように取り組んでいこうとされているのか,具体的にお伺いをいたしたいと思います。  それから3点目にですね,神戸港における神戸らしいおもてなしについてお伺いをいたします。  空港はですね,その都市の玄関口であるというふうにも思いますけども,神戸空港の場合ですね,到着しても神戸に来たというふうな実感がなかなか湧いてこない。皆さん方もよく御承知だと思いますけども,あのラスベガスの空港,エスカレーターをおりていくと,真正面に4~5メーターぐらいあるすごいでっかい石のサソリ,これがある。本当に砂漠の町に来たなというこういう感じがするんですけども,そういう例えばそういうことなんですけども,神戸で言うと,先日も何かマスコミで取り上げておられましたけども,ジャズの町というふうに神戸はこう言われるわけですね。ジャズの町であれば,ジャズに関するモニュメント,ラッパ吹いてるような感じのモニュメントを置いてはどうかというふうに思いますし,また,そのジャズの音楽を流すとかそういうこともあるのではないかなというふうに思います。  また,神戸の代表的な地場産業の灘の酒,灘五郷があるわけですけども,それから言うと,でっかい酒だるを置いたらどうかというふうにも考えますし,さらに,日本を代表する温泉地,有馬温泉がありますから,その有馬温泉では金泉が非常に有名でして,先日も有馬行っておりますと,あそこの金の湯の前の足湯のところに,もう本当にひっつきながら多くの観光客の皆さんが足湯を楽しんでおられた。そういう足湯施設を設置をするとか,いろんな考え方が出てくると思うんですね,神戸のまち考えていくと。そういう神戸らしさが実感できるような仕掛けづくりができないものかというふうに考えてるんですけども,そのあたりについての御見解をお伺いをしたいというふうに思います。  それから,空港の規制緩和についてであります。  今も局長のほうからも喫緊の課題だという規制緩和についてのお話がありました。これまで運用時間の延長や発着枠の拡大など,神戸空港の規制緩和について,開港した平成18年以来ずっと要望してきているわけでありますけども,残念ながらその実現のめどが立っていないという状況にあるというふうに思います。  これまで取り組んでいる,国に対して,また関係機関に対する要望活動ということだけではなしにですね,市長もコメントされておりますけども,任期中に何とかめどを立てたい,こういうふうにもおっしゃっておられます。市長御自身の人脈を生かした取り組みというのにも大きな期待をしているわけでありますけども,それだけではなしに,さまざまなパイプ,人脈を生かした新たな戦略を考えるそういう時期に今来てるんではないかというふうに考えているんですけどもどうでしょうか,御見解をお伺いをしたいというふうに思います。  5点目に,ウオーターフロントの活性化についてであります。  新港突堤西地区の再開発については,第1突堤のホテル建設に加えて,第3突堤においてこの秋にフェリーが新規航路が開設する,こういうことに合わせてフェリーターミナルの整備が進んでいます。また,第4突堤のポートターミナルのリニューアルもこの26年度中に完成を迎える,こういうことでありまして,多くの方にウオーターフロントに足を運んでいただける,そういうふうになるのではないかというふうに期待もしているわけですが,さらなるウオーターフロントのにぎわいづくりのためには,やはり第2突堤についても効果的な活用が必要ではないかというふうに考えています。  第1・第2突堤というのはですね,新港突堤西地区の中で最も眺望景観にすぐれている,神戸の港を満喫できるそういうロケーションであるというふうに思っておりまして,港都神戸グランドデザインの中にでも描かれておりますような水上レストランを設置することや,またマリンスポーツなどが楽しめるそんな整備は考えられないのかな,こういうふうに思っておりますけれども,御所見をお伺いしたいというふうに思います。  6点目に,神戸大橋のライトアップについてであります。  昨年の夏に神戸市のホームページがリニューアルされまして,トップページに心に残る神戸の風景や神戸で見つけたとある一日,こういうことで投稿写真が掲載されておりますけども,特に港の風景が多く採用されるというか,掲載されている印象があります。それだけ多くの方々には港の風景というのは親しまれているんだろうなというふうに思っているところでありますけども,その中に,バレンタインデーに行われた神戸大橋の4隅からの橋脚脇から天空に向かって照射をしてるというね,こういうライトアップの写真も掲載をされておりました。当日は,なぜか空気が澄み切って,柱が見えなくて上の雲のところにちょっと明かりが見えたということで,ちょっと残念な日もありましたけども,しかし私は新たな試みとして非常にいいことだなというふうに大きく評価もさせていただいているところでもあります。そのように,神戸大橋は昨年11月にリニューアルが完成をし,港神戸らしい新しい光の演出が行われたわけであります。  また,新たな取り組みとして,先ほど紹介いたしました神戸大橋の4隅からの橋脚脇からのこの上空照射が計5回・7日間にわたって試験点灯が行われたわけでありますが,引き続き市民を初め,観光客の皆さんなどにも注目されるような取り組みを強化していただきたいというふうに考えますけども,具体的な考えがあればお聞かせを願いたいというふうに思います。  7点目に,客船の誘致についてお伺いをいたします。  平成26年は昨年を上回る30隻以上──32~33隻だったと思いますが──30隻以上の外国客船が神戸港に入港する,こういうことであります。神戸港発着のクルーズの増加によって,神戸港のホームポート化の促進が期待されるとも考えています。  このような契機を逃さずに,現在神戸港を利用していただいてる外国船社に神戸港利用のクルーズ船をふやしてもらう取り組みや新たな外国船社の誘致を強力に進める必要があるのではないかとそのように考えています。具体的に,この神戸港の魅力を外国船社に発信をしていく必要があると思いますが,そのあたりについての御見解をお伺いをしたいというふうに思います。  あわせて,瀬戸内海は美しい海岸線や多島美などでクルーズ客船にとっても非常に魅力的なエリアというふうなことで,外国人観光客からも好評であると聞いています。そこで,規模は違いますけれども,マイアミがカリブ海クルーズの玄関口となっているように,神戸港も瀬戸内クルーズの玄関港として,瀬戸内クルーズの実施をもっと働きかけていくべきではないかと考えますが,いかがでしょうか,お伺いをいたします。  最後に,津波対策についてお伺いいたします。  南海トラフ巨大地震に伴う津波対策として,神戸市においては,みなと総局や危機管理室が連携をして,避難を軸としたソフト対策と減災を目標とした一定のハード対策,これを組み合わせた対策によって減災の取り組みを進めている,こういうことであります。  先日,国の南海トラフ巨大地震による津波想定を踏まえた兵庫県独自の津波浸水シミュレーションが神戸地域分についても公表され,浸水想定図が防潮堤等を越流した場合に破堤する場合と破堤しない場合の2つのケースについて作成されています。この2つのケースを比べてみますと,破堤しない場合のケースでは浸水域がかなり小さくなる,こういうふうに想定されておりまして,知事もある意味ではハード整備の1つの目標にも活用したい,こういうふうにコメントもされています。  そこでお伺いいたしますけども,減災の取り組みは人命にかかわることでありますし,スピード感を持って取り組むべきものであるというふうに考えています。今後具体的にどのような計画や方策で進めていこうとされているのか,お伺いをいたします。  以上です。よろしくお願いします。 6 ◯岡口みなと総局長 私から埠頭会社の統合の問題,東南アジアの貨物の誘致の問題,それから神戸空港の規制緩和,ウオーターフロントの活性化,津波対策について御答弁申し上げまして,その他は関係局部長から御答弁申し上げたいというふうに思います。  神戸港埠頭株式会社の統合についてでございますが,この統合は,我が国港湾の国際競争力の強化に向けて展開いたします国の国際コンテナ戦略港湾,この施策として,阪神港において一体的な港湾運営を実現するための施策でございます。  世界のメガキャリアは,非常に激しく新たな再編等を行うこういった状況の中,国際海上物流は激しく変化を続けております。こういった動きに迅速,的確に対応するために,速やかに港湾運営会社・国・港湾管理者・民間事業者による堅固な共同体制を構築いたしまして,国策としての取り組みを強力に進める必要があるというふうに考えまして,お話にもありましたとおり,27年といたしました統合を26年度中という形で前倒しするということにすべく協議をするということで至っているものでございます。  委員御指摘の自己資本比率についてでございますが,御指摘のとおり,24年度決算におきまして,神戸港埠頭株式会社は39%,大阪港埠頭株式会社は63%というふうに開きがございます。この自己資本比率の差の原因でございますが,1つには,神戸港埠頭株式会社は保有するバースが多い,また,埋立造成を初めとしまして,岸壁・建物・舗装・ガントリークレーンなど,いわゆる全ての埠頭施設を自前で建設いたします,いわゆる公社方式でセットで整備した埠頭が多いため,おのずと資産規模が大きくなります。ちなみに資産規模は大阪港の1.7倍という状況になっております。加えまして,2点目といたしまして,阪神・淡路大震災による災害復旧のために,いまだ多額の借入金があると,こういったことが,この自己資本比率に大きく影響を与えているものでございます。  こういった原因はございますが,埠頭株式会社では,遊休資産の売却,また国際コンテナ戦略港湾施策の推進によりまして,この借入金を積極的に償還をしてまいりました。この株式会社としての発足時,平成23年度の期首には,この借入金は627億円ありましたが,25年度末には391億円まで圧縮できる見込みでございまして,その結果,先ほど申し上げました自己資本比率は平成25年度末には約50%まで高まると,こういう見込みを持っております。なお,神戸港とその資産規模が同規模で,事実上,各港の埠頭会社の中で最も経営が優良,安定していると言われているのは東京港でございますが,この東京港も自己資本比率が50%ということでございますので,神戸港埠頭会社の自己資本比率は遜色のない水準であるというふうに捉えているところでございます。  引き続き埠頭会社におきましては,26年度以降も借入金の圧縮を図る予定でございまして,自己資本比率はさらに高まるものというふうに考えております。  お話にありました対等性の確保でございますけれども,そういった埠頭会社の財務状況が着実に改善しているというふうなことを前提といたしまして,この経営統合に当たっては,その資産規模,収入規模,港の機能といったさまざまな観点を比較衡量することが必要だろうと,こういうふうに考えております。神戸港埠頭会社は大阪港の埠頭会社を上回る資産規模,収入規模でございまして,また多くの基幹航路を有するというような優位性も持ってございます。そういったことを総合的に判断しながら,少なくとも統合会社の出資比率と役員構成については1対1と,こういうことを前提としつつ,引き続き自己資本比率も高めながら,実質的な対等性は確実に確保できると,こういう見通しのもと,お話のとおり前倒しを進めたいというふうに考えております。  それから,東南アジア貨物の誘致についてでございます。  神戸港におきます25年のこれは11月までの数字でございますが,東南アジアとの貨物量は約38万TEUと神戸港全体の約2割を占めておりまして,非常に重要な地域であるというふうに認識をしております。  また,お話にありましたとおり,東南アジア諸港の中でもベトナムとの貨物は,これも同時期ですが,対前年度比で121%と大変高い伸びを示しております。東南アジアの航路につきましても,平成24年には中国-タイ航路,昨年12月には中国-ベトナム航路が新たに加わったところでもございます。これらを含め,神戸港と東南アジア諸港との間に35航路が就航しておりますが,うちベトナムは16航路就航していると,こういう状況でございます。また,大手の邦船社がこの3月下旬には航路を改編され,神戸港に新規寄港するというようなことも公表されております。この投入船舶は大型化するというようなことも聞いておりまして,今後さらに貨物量の増加につながるものというふうに期待しておるところでございます。  神戸市──我々といたしましては,23年度から東南アジアに調査団を派遣し,ベトナムやインドネシアのインフラ整備や経済状況について調査を行いました。その中で,特にベトナムとの交流促進につきましては,お話にもありましたとおり,昨年12月にハイフォン市との間で相互交流促進に関する覚書を締結いたしますとともに,ハノイ市で東南アジアでは初めてとなります神戸セミナーを開催いたしました。セミナーには,ベトナム政府の関係者・船社・日系企業を初め,神戸からは兵庫県港運協会・港湾関連企業等の160名が参加いたしまして,神戸港の利用促進を図ったところでございます。  26年度は,この覚書に基づきまして,ハイフォン港のターミナルオペレーションの効率化を目指す技術指導事業に着手いたしまして,また,神戸から技術者の派遣,ハイフォンから研修生の受け入れなどを行いたいと考えております。加えまして,ベトナムでのセミナーの成果を踏まえまして,JICA,ジェトロ,ベトナムの政府関係機関の協力を得ながら,日系企業やベトナム航路の荷主,船社に対しまして,継続してポートセールスを強化していきたいと,このように考えております。さらに,JICA,ジェトロ,神戸商工会議所との庁内関係部局によります東南アジアワーキンググループにおきまして,定期的に東南アジアとの経済交流の促進等を検討しておりまして,これらの成果をもとに幅広く東南アジアへのポートセールスを展開し,貨物誘致を図っていきたいと,このように考えております。  神戸空港の規制緩和についてでございます。  神戸空港の現在の制約は,御案内のとおり,平成17年の関西3空港懇談会におけます国及び地方自治体等との合意を根拠としておりまして,まずは国及び新関空会社の賛意を得た上で,地元自治体等の理解も得ていくと,こういう必要があるというふうに認識しておるところでございます。これまで神戸空港の一層の活用が利用者の利便の向上及び関西経済全体の発展に資するものとして,積極的に国に要望を重ねてまいりました。国には運用時間の延長及び発着枠の拡大などの神戸空港の機能充実・規制緩和が神戸空港にとりまして重要な課題であると,こういった認識はいただいておるところではございますけれども,関空の経営安定を最優先するといった現在の国の方針もありまして,御指摘のとおり賛意を得るには至っていないという状況にあるのは事実でございます。  しかしながら,一方で,関西3空港懇談会の合意がなされた平成17年からは相当な年月がたちまして,この関西3空港を取り巻く状況は,関空・伊丹の経営統合また事業運営権の売却,コンセッションに向けた動き,さらには民活法の成立など大きく変化しております。このように,関西3空港が,神戸も含めた3空港が新たなステージに入りつつあるということにつきましても,国・新関会社とも一定の理解を示していただいている状況でございます。  私どもといたしましては,関西3空港が新たなステージに進もうというこの時期は極めて重要な大切な時期であるという認識をしております。この大切な時期を逃すことなく,御指摘にもありましたとおり,これまで培った国と関係者との人脈,また神戸空港事業推進の中で培った航空会社・関経連などの経済界との人脈を最大限生かしまして,慎重かつ入念にではありますが,力強く働きかけていきたいと,このように考えております。具体的には,神戸空港の規制緩和が関西圏の航空利用者の利便性向上及び潜在的な航空需要の掘り起こし,さらには関西経済全体の発展に貢献するものである,また,関西全体にメリットがあると,こういったことをあらゆる機会,あらゆるパイプを通じて幅広く関係者に丁寧に説明し,訴えていきたいと,このように考えております。もちろん航空会社のみならず,ポートアイランド2期の医療関連企業の利用者などエアラインの利用者から,一日も早い早期実現も求められておりますので,こういった切実な声も国にしっかりと届け,できればこういった企業からも直接国にも訴えていただきたいというふうに考えております。一日も早い早期の規制緩和の実現に向けてこれまで以上に取り組む所存でございますので,議会のお力添えをぜひともお願いしたいというふうに考えております。  それから,ウオーターフロントの活性化についてでございますが,お話のとおり,グランドデザインの中では,特に新港第1・第2突堤は観光・集客複合エリア,第3・第4突堤は海のエントランスエリア,突堤の背後を文化・創造産業複合エリアと位置づけておりまして,特に御指摘の新港第2突堤には水上レストラン,また,新港第1突堤の基部にはビジターバースなども計画をしております。現在このグランドデザインの実現に向けて,各エリアで必要な事業を進めているという状況でございます。  新港第1突堤につきましては,御案内のとおり,健康増進施設,国際コンベンションホールを備えましたホテルを運営する事業者が来年11月の供用開始を目指して工事に着手をしております。こういったことから,この供用に合わせまして,周辺の緑地・岸壁・エプロン・道路や歩道の改良などを行いたいと考えております。  また,新港第2突堤につきましては,先端2棟の上屋の利用者と移転交渉が成立しましたことから,既に解体工事に着手しておりまして,ことしの7月には上屋の撤去も完了する予定というふうになっております。一方,この新港突堤の基部には,さらに3棟の上屋,またそのすぐ北側には大型の倉庫が一体として現在も神戸港の主要荷主の貨物を取り扱っておられまして,港湾物流が続けられていると,こういう状況でございますので,第2突堤全体の再整備につきましては,グランドデザインに示すような先ほど申し上げました計画,構想は持ち合わせているところではありますけれども,こういった事業者との話は簡単に実現できる状況には今はないというのが実情でございます。今後の進め方につきまして,引き続き事業者との相談・調整に時間を割かざるを得ない状況ではございますが,第2突堤の新しい絵が描けますよう引き続き力を尽くしたいというふうに考えております。また,この第2突堤は,先ほど申しましたとおり上屋を撤去いたしますので,一時的な利用といたしまして,例えば花火の観覧場所,またルミナリエ等の大規模なイベント時の臨時駐車場,またその他のイベントの会場として暫定利用をしながら,この第2突堤全体の再整備の機運を高めていきたいと,このようにも考えております。  この新港西地区は,大手の不動産会社,銀行等さまざまな企業に事業化に向けた誘致活動を行っているところでございまして,先ほど申し上げました第1突堤の動きが現実化したことを契機に,さまざまな企業者から今後のウオーターフロントに係るポテンシャルについて高い関心を示していただいているところでございます。こういった機運を大切に扱いながら,グランドデザインの達成に向けて努力をしたいというふうに考えております。  以上でございます。  失礼しました。津波対策につきまして,もう1点御答弁申し上げます。  神戸港におきます津波対策につきましては,東日本大震災が発生するまでは,津波高が低いが発生頻度が高い津波に対しまして高潮対策を進めることによりまして防護可能であるといったことから,高潮対策につきましては,先ほども冒頭でもお話しいたしましたが,防潮堤の整備に取り組み,その結果,この整備進捗率は来年度末には約99%を見込んでおります。27年度には完成したいというふうに考えております。  また,発生頻度は極めて低いものの津波高が高い南海トラフ巨大地震に伴う最大クラスの津波につきましては,県のほうで先日,地震動によります防潮堤等の変位を見込んだ上で防潮堤等が越流した破堤する場合,また破堤しないの2つに分けてシミュレーションを行い,公表されました。今後は内閣府の方針をもとに,お話にもありましたとおり,人命を守ることを最優先といたしまして,避難等のソフト対策を中心に減災を目指すことを目標としたいと考えております。つきましては,これも御指摘がありましたとおり,防潮堤等が越流した場合に,破堤しない場合により浸水域の減災効果が認められておりますことから,防潮堤等が破堤しない,いわゆる粘り強く機能を発揮できる構造に補強する対策を講じたいというふうに考えております。  来年度は,まずはこの県のシミュレーションにつきまして,さらに精度を高めた,特に変位量を算出した精度を高めたシミュレーションを行いまして,さらに破堤しない場合の浸水域の状況を検証したいと考えております。その上でではございますが,粘り強い構造に防潮堤を補強するための工法として,具体的には津波の衝撃により上部工が損壊しない,また,越流時に津波の衝撃により,いわゆる土地側水たたきが損壊しない,また,引き波時に津波の衝撃により基礎部海側が損壊しない,加えて鉄扉の閉鎖が可能となる,鉄扉が沈下しない対策,こういった対策をするための工法について検討したいというふうに考えております。  こういった検討結果を踏まえまして,平成22年度から一定の浸水が予想される東灘・中央・兵庫などの市街地におきまして,浸水域がさらに少なくなるような防潮堤等の補強対策工事に着手したいというふうに考えております。具体的な計画や方策につきましては,その対策工事の工法,概算費用等の来年度の検討を踏まえた上でお示しすべきところではございますが,我々といたしましては,現地着手からおおむね5年間では達成するというようなスピード感を持って取り組んでいきたいというふうに考えております。  ただ,この津波対策につきましては,現在のところ,国の本格的な補助制度はございません。したがって,概算費用,財源の確保ができるかどうかというのが非常に大きな問題になってまいります。これまでも国や政府に制度創設の要望を行っていきますけれども,引き続き強く要望してまいりたいと考えておりますので,実現に向けて委員のお力添えもぜひお願いしたいと,このように考えております。  以上でございます。 7 ◯花木みなと総局担当局長 私のほうから客船誘致につきまして御回答申し上げます。  平成25年,昨年の神戸港におけるクルーズ客船の入港隻数は102隻でございましたが,その中で外国客船は19隻でございました。  一方,平成26年は,この3月19日に初入港が予定されておりますクイーン・エリザベスを初め,現時点で31隻の外国客船の入港が予定されております。中でもプリンセスクルーズのサン・プリンセスが神戸港発着クルーズということで計10回の寄港を予定いただいておりまして,神戸港のホームポート化ということがさらに進むというふうに思っておるところでございます。  今後さらに引き続き強くどのように神戸の魅力をアピールし,寄港数をふやしていくかという御質問でございますが,寄港いただいております船社に対しまして,さらなる寄港の拡充を働きかけるのは当然でございますが,まだ神戸港に寄港いただいていない新規の船社の寄港を実現するために,さまざまな誘致活動を実施しておるところでございます。具体的にはですね,海外で開催されるクルーズコンベンションに参加しまして,各船社の配船担当者に対しまして神戸港の優位性をアピールしております。あるいは海外船社を直接訪問することによって,積極的なセールス活動を展開しておるところでございます。この3月も10日から13日におきまして,アメリカのマイアミ,委員御指摘のマイアミで世界最大のクルーズコンベンション──毎年開催されておるものでございますが,これにも私どもも参加することにしておりまして,引き続きそのような場を活用しまして,主要船社のキーパーソンに対しまして神戸寄港の働きかけを積極的に行っていきたいというふうに考えておる次第でございます。  また,この神戸港はアジアの主要港──上海あるいはシンガポールも含めまして,主要港とアジア・クルーズ・ターミナル協議会というものを構成しておりまして,ターミナル運営に関する情報交換とかクルーズ市場の活性化につきまして共同で取り組んでおるところでございます。昨年,上海で年次総会開かれましたけれども,そのような場でも主要船社のキーパーソンを交えたフォーラムを開催するなどしまして,海外のターミナル港と連携した取り組みを進めてきておりまして,今後もこのACTA──アジア・クルーズ・ターミナル協議会を活用しました連携の強化を図ることで,アジアクルーズのさらなる誘致,こういうものにも力を入れていきたいというふうに考えております。  委員御指摘のマイアミ港は,カリブ海クルーズの玄関口として非常に多くのクルーズ客船が利用して,全米のみならず世界中からフライ・アンド・クルーズというような形で多くの乗船客が訪れているわけでございますけれども,神戸港もですね,非常に充実した2つのターミナル施設あるいはそのアクセスのよさに加えまして,瀬戸内海の玄関港としての地理的な優位性というのはあると思っておりまして,瀬戸内クルーズの発着港としての内外の船社に利用いただいておるところでございますが,この人気の高い瀬戸内海というクルーズエリアに近接していることに加えまして,空港からのアクセスも至便,フライ・アンド・クルーズに最適な広域的な集客が可能というようなことを考えますと,瀬戸内クルーズの発着港として神戸港はマイアミ港と共通するような強みがあると考えておりますので,この面をさらにアピールしていきたいというふうに思っています。  これはクルーズ客船ではございませんけども,瀬戸内・九州等のフェリー網も非常に神戸の場合充実しておりまして,最近では年に数回ではございますけれども,瀬戸内海の風景を昼間に楽しむことができるような,よみがえる昼便というような形で昼便が運航されるなどしてきておりまして,船旅における楽しんでいただける市民の方,乗船客の層の拡大につながっておることは大変うれしく思っておるところでございます。  この瀬戸内クルーズの振興に当たりましては,瀬戸内各沿岸の各港,具体的には岡山の宇野港,それから高松港,広島港,北九州門司港と神戸港を合わせました5港で,クルーズせとうちというような連携の組織をつくりまして,一緒になりまして誘致活動を実施しているところでございまして,25年度は共同でパンフレットを作成したり,本年1月には東京都内で「クルーズせとうち」セミナーを開催して,多くの船社や旅行会社に対しまして瀬戸内クルーズの魅力をアピールしてきたところでございます。さらに,先ほど申しました3月のマイアミにおきましても,このクルーズせとうちとして共同してプロモーションを予定したりしておるところでございます。  今後もこの瀬戸内海諸港と広域的な連携を図りまして,瀬戸内クルーズの振興に取り組むとともに,船社や旅行会社に対しまして神戸港を発着港とする瀬戸内クルーズの商品造成をさらに積極的に働きかけていきたいと考えております。以上でございます。 8 ◯香川みなと総局空港事業室長 私のほうから空港における神戸らしいおもてなしについてお答えさせていただきます。  委員御指摘のとおりでございますけども,神戸空港,神戸の玄関口といたしまして,空港ターミナルの魅力の向上あるいは神戸らしさ,神戸らしい仕掛けによるおもてなしという観点は非常に重要なことであると認識しております。そのため,かねてよりターミナル会社と連携しながら,そういった観点での取り組みを行っておりまして,具体的な例で申し上げますと,これはビルの2階でございますけども,神戸プリンでポートタワーを形づくった神戸プリンタワーといったようなものを展示いたしておりますし,3階のギャラリースペースがございますけども,ここでは神戸の観光ビデオ,夜景のマップあるいは映画のロケ地のマップ等々を掲示しておりまして,神戸の魅力の紹介をさせていただいております。また,季節ものでございますけども,1月下旬,2月ですかね,南京町で春節祭が行われるこの時期に合わせまして,1階の到着ロビーで,この春節祭のちょうちんを到着ロビーにずっと設置をしておりまして,神戸の観光魅力,季節ごとの魅力を紹介する神戸らしさを演出したおもてなしを行ってきております。最近では先月,開港8周年ということで開港記念イベントを空港で行ったわけでありますけども,ここでは地元の大学・学生さんの協力のもとで,お話ございました有馬温泉の金泉を使った展望足湯ということで,展望デッキに足湯を設置いたしまして楽しんでいただいたり,そういったことも行っております。また,この日は空港に到着されたお客様へのおもてなしということで,北区の淡河のチューリップですね──を配布して,お出迎えをさせていただいたりしております。  また,神戸空港,海上空港ということで,空港から飛行機,船,さらに海,空,こういったものを一度に展望できるといったこんな景観の魅力ももっとイメージとして訴えていきたいと考えております。  御指摘,ジャズのお話ございましたけども,これも神戸らしさの1つのシンボルということで,ターミナルビルの出発ロビーでコンサートをことしも──今年度ですね,昨年7月,先月2月も行っております。お客様の搭乗に支障のない時間帯を選んで,これは非常に好評でございますので,今月にもまた実施したいと考えております。  それから,それを流してはどうかというお話でございますけども,これはそういったBGMをジャズを含めて,またクリスマスのシーズンにはクリスマスソングだとか,ジャズにつきましては10月にジャズストリート,そういった期間にジャズを流すとか,そういったこともおもてなしの雰囲気づくりということで,積極的に検討させていただきたいと考えております。  ジャズのモニュメントということでありますけども,これは市街地でも北野町広場で多く設置されておりまして,その辺勉強しておりますけども,確かにそういった観光客のおもてなしという雰囲気の醸成にも効果があると考えておりますので,このような市街地の例等を参考にさせていただきながら,神戸のゲートウエーとして神戸空港で神戸らしいモニュメント,これはジャズもそうですし,お話ございました酒だるとかですね,そういったものも含めて,どのようなものがふさわしいのか,検討させていただきたいと考えております。  以上でございます。 9 ◯吉井みなと総局技術部長 私のほうから神戸大橋のライトアップに関しまして。神戸大橋のライトアップにつきましては,平成24年3月に策定されました神戸市夜間景観形成実施計画,これに基づきまして,港神戸らしい新しい光の演出を目指しまして,昨年の11月16日に委員のお話にありましたように,LEDを用いましてライトアップのリニューアルが完成したところではございます。このリニューアルに合わせまして,委員のお話にありましたような新しい取り組みといたしまして,神戸大橋の4隅からキセノンサーチライトによる白い光芒を天空に向けて放つ,光の柱をですね,試験的に行ってきております。試験点灯につきましては,気象環境等を考慮しまして,夏季から一応冬季と実施いたしましたが,その中で,サーチライトの出力とか色も変えまして実施してきております。その結果,このキセノンサーチライトの光の柱は,委員のお話にもありましたように,天気や気候など気象条件によって少し左右されるんですが,おおむね良好な結果が得られたと考えております。また,御指摘のとおり,実は試験点灯時の写真が本市のホームページに投稿されるなど,またその閲覧者から高評価を得ていると聞いております。また,周辺の宿泊施設が宿泊者に好評であったということで,宿泊施設からも今後の取り組みに対して多くの問い合わせがあるなど,市民を初め観光客など関心も高いと実感しております。  実は,このたび国の交付金事業によって国費の導入がこのキセノンサーチライトに認められたということでございまして,ちょっと気が早いんですが,現在実施設計に着手しております。この常設照射につきまして,イベント日に特定することで,実は特別日の演出照明ということも考えておるんですが,このたびですね,一応常設するということによりまして,いつでもつけれるとなります。  さらに,気象条件による見え方の違いなどもありますので,データを蓄積しながら,実施日や点灯時間などの運用方法も含めて,できましたらよりよい計画を策定した上で,市民を初め観光客の皆様に注目されるように,より効果的な演出方法を今後も詰めていきたいと考えております。  以上です。 10 ◯分科員(池田りんたろう) そしたら幾つか質問させていただきます。  今ちょっとお話がありましたライトアップの関係ですけども,私ども民主党議員団として光の都神戸構想を打ち出してですね,当局の皆さんにいわゆる滞在型観光客をふやす,これが地域経済に大きな影響を及ぼすだろうということで,光の都構想を打ち出してさまざまな展開をお願いをしてるんですが,その関係の中で,みなと総局さんの関係では今言いましたよね,明かりの問題とかありますが,その中でもちょっと聞き漏らしたかもわかりません,神戸大橋ですね,今リニューアルして明るく赤いね,本当にいい光景にあるんですけども,ただ単に赤いだけでは何か物すごいおもしろないなと。あの橋を何かきらきら光らせてやると,もっと何かインパクトがあるん違うかなというふうに思ったりするんですけども,この大橋の照明のあり方についてどうかなと。  というのも,この第1突堤から見る夜景の視点場としては,この海側,ハーバーランド,モザイクのほうも非常にいい夜景ですから楽しめるし,また,この山側ですね,山側の景観の視点場にも僕は十分大きな効果を持つ場所だなというふうに思っておりますので,そういった視点からの整備というのもぜひお願いしたいなというふうに思います。  そうなってきますと,第1突堤はそうですが,2突か──今局長のほうからもいろいろと御説明をいただきました。先のほうはね,上屋も撤去して,この7月ぐらいには解体がされるということですけど,基部の部分がまだあるということです。事業されてますからね,お仕事されてるんで,こうやから早くのけてやと言うのもなかなか難しいかもやけど,その場所をね,ある場所,移転する場所,こういったことも踏まえてやっていただいてると思うんですけども,極力その事業者の皆さんにウオーターフロントの活性化について御協力をいただくということから,いま一歩突っ込んで関係者の皆さんへ協力をしていただいて,1突・2突がウオーターフロントでの夜景の視点場とか,市民や観光客の皆さんが楽しめるそんな場所として整備をぜひ進めていただきたいというふうに思うんですが,ひとつそのあたりについてお願いを申し上げます。  それから,空港のお話をいただきました。  いろいろと春節祭とか開港記念日とかジャズをやったとかいろいろお話をいただいたんですけども,それはもうそのときのイベントなんですよね,その時期に限った。検討していただけるとこういうことですから感謝しますけども,通年ですよ,通年いつ来ても神戸に来たなというものが僕は要るんではないかと思うんですね。サソリの話させてもらいましたけどね,もうほんまでっかい石の彫刻サソリが置いとるわけです,エスカレーターずっとおりていったら。もうあの光景は忘れないよね。砂漠のまち来たなと,テキサスやな,ラスだなというふうに思うんですよ,すぐ。それはやっぱり忘れない,なかなか,忘れない,あんなもん置いてると。  だからそういうふうに,もういつも常時何かのものを置いて,それを見れば神戸に来たなということが実感できるね,そういう施設をぜひつくってほしい。そういうものを置いてほしい。そのシーズンシーズンでそういうものをやるというのも,それも大事でしょう。それもいいんですけども,それに加えて,もう日常から神戸に来たお客さんが神戸に来たなというふうに実感できるようなものをぜひ検討していただきたいというふうに思います。もう時間がありませんから,もうそれ──ちょっと一言もう1つ,そのことについてちょっと御見解ください。  以上,2点ほどお願いします。 11 ◯岡口みなと総局長 1点目の夜間ウオーターフロントの魅力向上についてでございますけれども,メリケンパーク,それから先ほど御答弁申し上げました新港第1突堤,こういったあたりを中心に,新港西地区全体が魅力ある空間,夜景についてもそういうような空間となるよう仕立てていきたいというふうに考えております。  実は,その中でも1突につきましては,現在ホテル事業者との設計協議中でございまして,建物とか植栽のライトアップ,また,それらが水面に明かりとして揺らめくと,このような魅力的な夜間空間を創出すべく,今協議中でございます。そういったことについてもしっかりと協議を進めたいと考えております。  また,2突の再開発の方向でございますけれども,正直なところ,現時点では移転場所が仮にあっても動く気はないと,こういうふうな意向を事業者は示しておられます。ただ,私どもはそういうグランドデザインで方向性は出しておりますので,そのことも事業者にお伝えしてありますので,粘り強く少し取り組ませていただきたいと,このように考えております。  大橋の照明については,どうも今聞きますと,きらめく構造については技術的には可能だそうでございますけれども,かなりやりかえになりますのと,それから事業費もちょっとわかりませんので,少し研究させていただきたいとこれは思います。  それから,ターミナルについてでございますが,確かに私も,残念ながらそのサソリを私まだ見ておりませんけれども,シンボルというのは確かに欲しいなと思います。神戸空港にはあれがあるんだと,あれを見たいから行くんだというようなシンボルがあれば本当にいいなと思いますが,現時点ではそのようなものを私もまだ想定しておりませんので,ただ,そういうものはぜひとも設けたいという考えは担当部長と一緒でございますので,ぜひとも検討させていただきたいと,このように思います。  以上です。
    12 ◯分科員(池田りんたろう) ありがとうございます。ぜひつくっていただいて,神戸に来たなというふうなことを実感できるような空港にしていただきたいとお願い申し上げます。  1つちょっとウオーターフロントの関係で言い忘れましたけど,ポートターミナル4突も今度26年で終わるとこう言ってるんですけど,横浜と神戸よく比較されるんですね,港の関係で言うと。横浜の大さん橋,あそこはもう常に関東,東京に近いかどうかは知らんけども,ロケーションの場所にもなっておりましてですね,行けば必ずと言っていいぐらい,ロケーション,ロケの場所にぶつかるんですね。  リニューアルとこういうことですから,そのリニューアルした後ですね,ポートターミナルのにぎわいづくり,こういうことについてちょっとどうかなというんで,何か考え方があればコメント少しだけでもお願いしたいと思います。 13 ◯花木みなと総局担当局長 ポートターミナルでございますけども,リニューアルによりまして,これまで以上に利便性と快適性が高まっていくことが期待できると思っております。引き続きその魅力をきめ細かい情報を市民や観光客の方にお伝えして,足を運んでいただくような取り組みをさらに強めるとともに,さらに客船入港以外のときにも,通じて市民の方に来ていただけるような,にぎわいづくりに向けた取り組みをもっと力を入れて進めていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 14 ◯分科員(池田りんたろう) 私ども民主党会派も神戸のまちの活性化というか,滞在型観光を進めて,神戸市民の皆さんのみならず,市外からやってくる世界からやってくる皆さんに楽しんでいただけるそんなまちをつくりたい,こんな思いですので,よろしくお願いします。  ありがとうございました。 15 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  次に,高瀬委員,発言席へどうぞ。 16 ◯分科員(高瀬勝也) それでは,一問一答で行わせていただきますので,よろしくお願いをいたします。  初めに,国際コンテナ戦略港湾の推進についてお伺いいたします。  神戸港では,国際コンテナ戦略港湾として,アジアの主要港との厳しい競争に打ち勝つために,国際競争力の強化に加え,瀬戸内や九州など西日本から釜山に流出している貨物の獲得などを目指した取り組みが行われております。来年度は集貨・創貨・競争力強化を3本柱に,とりわけ集貨施策の一層の拡充を図るべく,本市としておよそ5億円,全体で約20億円の予算を計上しており,神戸港の活性化はもちろん,市内経済への波及効果が期待されるところでございます。  まず,神戸港における現在のコンテナ取扱個数が阪神大震災前からどのように変化をしたのか,内貿貨物,外貿貨物,そしてトランシップ貨物をそれぞれで見てみますと,内貿貨物は平成6年で約21万TEU,これに対しまして24年は約50万TEUと倍増しておりました。また,外貿貨物は平成6年205万TEUに対して24年も205万TEUと横ばい。しかし,トランシップ貨物は,平成6年の65万TEUに対し,24年では1万3,000TEUと大きく減少しておりました。100万TEUとも言われる日本から釜山へ流出した貨物の獲得こそが神戸港の最大の課題であるとは考えますが,加えてトランシップ貨物の獲得も重要な取り組みではないでしょうか。  神戸港におけるコンテナ取扱個数は,リーマンショックなど経済環境の激変により落ち込んだときを除きまして,おおむね回復基調にあると考えられますが,国際コンテナ戦略港湾に指定された以降も,内航フィーダー利用促進事業などの施策を実施しているにもかかわらず大きく伸長することはなく,コンテナ取扱個数はおおむね3%前後の増減を繰り返しております。平成24年の内貿50万TEU,外貿205万TEUという現状から鑑みますと,来年度の外貿230万TEU,内貿60万TEUという目標を達成するには,相応の策が必要であることは言うまでもないと思います。  そこで,来年度の集貨促進策は,西日本からの貨物誘致として海外フィーダー貨物等誘致事業を新設するとともに,国際トランシップ貨物誘致のため,トランシップ貨物誘致事業を拡充されるとしていますが,具体的にどのような取り組みをお考えか,お伺いをいたします。 17 ◯岡口みなと総局長 お話にもありましたとおり,震災前,平成6年,その平成6年が神戸港の取扱貨物量,過去最高だったわけですが,292万TEUのうち65万と約2割を占めていたということでございます。  したがいまして,それから神戸港の港勢のありようは,お話のとおりでございまして,いわゆるローカル貨物は,もうほぼ震災前の水準には戻ってきていると,トータルコストとして伸びてないのはトランシップということになるわけでございます。そういった当時のトランシップが65万扱えていたというこの事情は,現在と比べますと,もうひとえに中国,特に東側の中国の諸港の整備がまだ当時はされてなかったということでございます。  ちなみに今や3,000TEUを年間扱われる世界ナンバーワンの上海港を見ますと,現在は航路77航路──直行航路を含めて77航路持っておられますけれども,平成6年は1航路でございました。当面のライバルの釜山港につきましても,現在47航路ですが,釜山港は当時は27航路だったと,こういうふうな状況でございます。  この神戸港のトランシップ貨物は震災の影響を受けて以降,一旦平成7年には24万TEUまで落ち込みましたが,1度30万TEUまで回復したというようなときもございました。ただ,やはり今申し上げました特に平成13年以降,中国では上海・寧波,また釜山等の港湾整備の進捗によりまして,大型コンテナ船が直接寄港するというような状況の中でトランシップは減り続けまして,現在に至っていると。これは同様にトランシップを当時扱っていた横浜港も,したがって同様の状況にあると,こういう状況になります。  したがいまして,率直に申し上げまして,震災前のような形でトランシップ貨物を扱っていくというのは,もう難しいというふうに捉えております。そういった状況の中ではございますけれども,いろいろと船社にヒアリングを重ねた結果,平成24年度は神戸港にターミナルを有します,これは東南アジアから出た貨物を一旦トランシップして北米へ持っていくと,こういう航路でございますが,これを私どものインセンティブを活用して働き出した結果,高雄港などでトランシップした貨物を神戸トランシップに切りかえることに成功いたしました。これによって2.1万TEUの貨物量の増加を果たしたところでございます。  こういった,とはいいながら,トランシップのチャンスがある航路もあるのは事実でございます。そういったことから,来年度もこの予算を約倍増いたしまして,またこのインセンティブも24年のときはリース料の軽減でしたが,補助金方式に改めて直接その当該航路に投入しようというようなことを考え,予算を増額して,さらに大幅な増加につなげたいというふうに考えております。  当時の量から比べましたら,少しずつではございますが,こういったものを確実に積み上げていくことによってトランシップをふやしたいと,このように考えております。 18 ◯分科員(高瀬勝也) 全体的な流れも含めまして,よくわかりました。  ただ,もう少し補助金方式への変更であるとか,そのような工夫を重ねていただきまして,ピークの数字から比べますと,やはり寂しさというのは拭えませんので,どうか今後とも取り組みを強化をいただきたいと思います。  ところで,釜山港などに流出する貨物ですね,100万TEUとも言われておりますけれども,やはりインセンティブの拡充が必要であると思います。しかし,それだけで奪還が果たしてできるのかどうかも見えないところではございますけれども,奪還に向けまして,インセンティブ施策以外に来年度どのような取り組みをするのか,お伺いいたします。 19 ◯岡口みなと総局長 委員の御案内の中にもありましたとおり,国の方針として集貨・創貨・競争力強化と,これを3本柱にいたしまして強く取り組みを進めたいと,このように考えております。  いわゆるインセンティブといった場合は,特にその中の貨物のインセンティブということが主体になってはまいります。したがって,インセンティブの拡充ということはいたしますが,それ以外というものの中では創貨なり競争力強化という部分になると思います。  その中でも,特に私自身も力を入れていきたいというのは,かねてから問題になっております地方港の管理者からの釜山フィーダーへのインセンティブの廃止でございます。これにつきましては,国も指導を強めると,また強めていただいておりますので,その成果が着実に出るよう引き続き強力に要請していきたいというふうに考えております。  また,もう1つ,特に競争力の強化といたしましては,これもかねてから取り組んでおりますが,ターミナルリース料の低減を中心とした港湾コストの低減ということでございます。埠頭会社のターミナルなわけでございますけども,戦略港湾政策の中で公設民営化を図ることによりまして,いわゆる国からの直貸しと,このような中でターミナルの低減に取り組んでおりまして,埠頭会社の自主努力もございますが,現在はこのターミナルリース料は本来料金の約40%低減まで来たところでございます。  ただ,当面のライバルであります釜山港は,国の調査によりますと日本の半分だという結果もありますので,まずはできるだけ早くこの50%低減を実現できるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。さまざまな創貨,競争力強化の施策というのはあると思いますが,私自身が特に力を入れたいというのは以上でございます。 20 ◯分科員(高瀬勝也) ありがとうございます。よくわかりました。  今局長のほうから,国が各地方港にインセンティブを廃止するように個別で要請を行っていると私伺っておるんですけれども,仮に国のこの要請に対して地方港が応じなかった場合,何かペナルティーというのはあるんでしょうか。 21 ◯岡口みなと総局長 実は,そういった強制力を持った措置についても国ともいろんな意見交換をしております。ただ,申しわけありませんが,今まだ固まったものではありませんので,今ここでお話しできる内容ではありませんが,国はさらなる措置を考えているのは間違いありません。私はそれには強く期待をしておるところでございます。  また,事実上の──例えばではございますが,国の補助金などについては,そう従わないところはやらんでええやないかというようなことも国には言うておりますが,そういったことが今後実現するのかどうか,注意深く見守っていきたいと,このように考えております。 22 ◯分科員(高瀬勝也) ありがとうございます。  国に対しては,きっちりと国策として取り組んでいただけるように要望を重ねていただきたいと,また冒頭申し上げたとおり,神戸港の活性化は市内経済への波及効果また雇用拡大にもつながりますので,今後とも目標達成に向けて取り組んでいただきたいと思います。  続きまして,コンテナ貨物以外も含めた貨物の取扱量,これについてお伺いをいたします。  先ほども震災前の水準と比較したんですが,平成6年では貨物の取扱量1億7,100万トンあったのに対しまして,平成24年では8,720万トン,およそ半減をしておりまして,内訳では,輸入・輸出は1割の減少にとどまる一方で,内貿がおよそ7割減少していることがわかりました。これには,フェリー航路の減少また製造拠点の海外移転など,外部要因も大きく影響しております。神戸港のみで対応できない問題もあることは承知はしておりますが,このまま手をこまねいていていいわけはございません。  そこでお伺いしますが,在来貨物の獲得のために神戸港としてどのような目標を立てて,どのように取り組んでいるのか,お伺いをいたします。 23 ◯田中みなと総局担当部長 御指摘のとおりでございますが,コンテナと在来貨物を合わせました神戸港の取扱貨物量は,平成6年,1億7,100万トンでございましたが,24年には8,700万トンとなっております。中でも内貿貨物は,平成6年,1億1,600万トンが24年には3,800万トンと大きく減少をしております。  内貿貨物が減少した主な原因でございますが,平成10年4月の明石海峡大橋の開通によりましてフェリー航路が大幅に減少したことが挙げられます。開通前は1日103便の航路が開通後の平成11年4月には1日12便と激減をしております。これによりまして,平成6年,9,700万トンのフェリー貨物が11年には2,600万トン,さらに21年3月に実施されました高速道路料金の大幅割引によりまして,21年には1,700万トンにまで減少いたしました。  このような状況の中で,神戸市もフェリー各社の利用促進事業に対する支援を行いましたところ,22年度以降は増加傾向にございます。23年6月には休日の上限1,000円制度が廃止されたこともございまして,24年には2,100万トンまで回復をしております。なお,本年10月より宮崎航路のフェリーが神戸に新規就航することがございますので,内貿貨物の増加につながるものと期待をしております。  一方,外貿貨物でございますが,こちらのほうは平成6年,5,500万トンございましたが,24年には4,900万トンと減少しております。ただ,コンテナ貨物以外の在来貨物につきましては,平成6年,1,300万トンでございましたが,24年には1,400万トンに増加をしておりまして,この25年におきましても,1月から11月の比較でございますが,前年比102%となっております。  この外貿の在来貨物のうちでございますが,輸入は石炭がほぼ半数を占めております。輸出では,建設機械を含む産業機械及び中古自動車を含む完成自動車で,在来貨物の約7割を占めております。神戸港の中古自動車の取扱台数は国内第4位,建設機械におきましては第2位となっております。これは,中古オークションの集積が進む中で,官民でネットワーク協議会を設立し,船舶の寄港促進に取り組んできた成果によるものと考えております。  中古自動車につきましては,近年アフリカ・アラブ首長国連邦・ニュージーランド向け,また,建設機械はアメリカ・オランダ・香港・タイ向けが多くなっております。現在中古自動車を扱う事業者と用地拡張の話を進めているところでございまして,今後も神戸港におけます取扱台数は増加するものと考えております。  外内貿を含めました在来貨物量は,平成22年度以降増加傾向にございます。24年度は4,900万トン,25年は1月-11月でございますが,前年比103%と増加傾向が続いております。  神戸港は重厚長大産業とともに発展し,港湾の荷役技術が培われてまいりました。神戸港は充実した航路網を有し,重量物取扱業者が多い,荷役のレベルが高いなどの評価を得ておりまして,他港では扱うことのできない重量物や大型貨物の取り扱いに強みがございます。  今後もこういった神戸港の優位性をPRいたしまして,船社や荷主のニーズを酌み取り,的確に対応することによって,在来貨物の獲得に努めてまいります。以上でございます。 24 ◯分科員(高瀬勝也) ありがとうございます。  現在は増加傾向ということで,とりわけ外貿については中古自動車等の用地拡張の話,また内貿についても宮崎のフェリーの就航の話,明るい話ですので,ぜひとも目標達成に向けて頑張っていただきたいなと要望させていただきます。  続きまして,客船誘致について,先ほども出ましたけれども改めてお伺いをいたします。  神戸経済活性化の貴重な観光資源として位置づけている外国客船誘致につきまして,平成26年は110隻の入港を目指した取り組みを行うとしております。昨年11月,日銀の神戸支店が作成をした神戸港の質的変貌としたレポートには,官民双方で情報を共有する仕組み,また事前のアナウンスが有用であり,クルーズ船の寄港日はもとより,出発港名や男女別の乗船客数など,開示可能な情報を観光・小売・サービス事業者などが活用できる仕組みをつくることが望まれるとまとめております。  来年度,客船誘致によって市内での消費拡大につなげるための取り組みを強化をしていきたいとされておりますが,具体にどのように行うのか,お伺いをいたします。  また,24年・110隻,25年・102隻が入港しましたが,市内への経済効果はどの程度であったと推計しているのか,お伺いをいたします。 25 ◯花木みなと総局担当局長 客船に関しましては,客船の寄港数の増加をとにかく1隻でも多く神戸港に寄港いただくというそのための取り組みとあわせまして,その乗船客等の入港による経済効果を市内の地域経済に大きく波及させていくことが大変重要であると認識しております。  具体的にはですね,その効果を最大限波及するための取り組みといたしまして,今委員のほうから日銀レポートでの指摘の御意見もいただきましたが,既に私どものほうでは,このクルーズ客船の受け入れに関係します商業者の方々あるいは観光事業者の方々と連絡会を設けておりまして,随時開催しておりまして,入港が予定されております客船の情報共有を図るとともに,今後の受け入れに向けた意見交換を行っております。  そしてまた,そのクルーズ客船の入港が近づいてきた際には,乗船客の人数あるいは国籍,そしてそのクルーズの内容──アジアクルーズか,世界一周で途中で寄るのかとかですね,そのようなクルーズの内容,あるいはオプショナルツアー──神戸ではどこに行っていただけるか,京都・奈良には行かれるのかとかいったような情報,そのようなものをより詳しく情報提供を行っておりまして,今後も市内の観光・商業事業者の方々におかれまして,乗船客の方の嗜好やニーズ,そのようなものに柔軟に対応いただけるように,そのために必要な情報を十分提供し,働きかけていきたいというふうに考えておるところでございます。  また,ポートターミナルでは入港時に地元商店街の方にお声がけしまして,物販コーナーを設けていただいたりもしておりますし,あるいは最近では特にこの大型クルーズ客船の入港に合わせまして,港内遊覧船事業者の方が自主的に歓送クルーズとか見送りクルーズという形で特別クルーズが実施されることなどもふえてきておりまして,客船入港を契機にした新たなビジネスの展開が芽生えてきていることは大変心強く思っております。  今後もこのような市内商業・観光施設の方々との連携・協力を強化しまして,経済効果の波及効果を高めるために全力を挙げていきたいというふうに考えております。  なお,その効果でございますけれども,我々特に乗船客のニーズを今申しましたように酌み取るために,平成24年にボイジャー・オブ・ザ・シーズ──例の過去最大,アジア最大の客船でございますが──が入港を4回いただきましたが,そのときに乗船客へのアンケートを実施させていただきました。それによりますと,乗船客1人当たりの神戸市内での消費額は約2万8,000円ということで,1寄港当たり直接的な経済効果は約1億円というふうな結果を把握しておるところでございます。また,委員の御指摘ありました昨年日本銀行の神戸支店さんが発表されましたレポートでは,平成24年の神戸港のクルーズ客船の寄港による兵庫県内の経済波及効果が年間約36億円と試算されておるところでございます。  このように,非常に客船の地元経済に与える影響と,効果というのは大変大きいということで,今後とも我々としましても乗船客へのアンケートを実施するなどしてニーズを十分酌み取りまして,そのような情報を商業者,地元の方々と共有を図りまして,波及効果をさらに高める取り組みを進めていきたいと考えております。  以上でございます。 26 ◯分科員(高瀬勝也) ありがとうございます。  ボイジャー4隻で1億の直接効果があった,非常に大きいなというのが……(「1回当たり」の声あり)  1回当たり,1回当たりで1億,わかりました,ありがとうございます。非常に効果は大きいなと思いました。  先ほども質疑でもありましたけれども,外国客船の誘致ということでございますけれども,横浜では近年,外国船社,日本船社を合わせてずっと1位をキープしておるわけでございますけれども,横浜では,その外国船社に限りますと,他都市の後塵を拝しているということも,それが原因かどうかは定かではございませんけれども,平成25年度から新たに寄港促進策として水先料などの補助を開始をし,さらなる誘致に努めているというふうに伺っております。  一方,神戸港では先ほどからもありましたように,サン・プリンセスが10回寄港していくというお話でございますけれども,発着クルーズ,この経済効果,これは非常に高いというふうに伺っておりますが,そこを今後どのようにふやしていこうとされているのか,お伺いをいたします。 27 ◯花木みなと総局担当局長 御指摘のとおり,神戸港発着クルーズとなりますと,そのクルーズの前後の宿泊あるいは観光,公共交通機関の利用や神戸港での水や食料の調達,船用品の調達等大きな経済効果がある──単なる寄港の場合に比べまして大きいと考えておりまして,その効果を高めるためにも,発着港としての神戸港の強みというものを積極的にアピールして誘致に努めたいというふうに考えております。  まず,神戸港の発着港としての優位性でございますけれども,これにつきましては,関西国際空港それから神戸空港あるいは新幹線,このようなものからのアクセスが非常に便利で,また時間的にも短いというような優位性を持っております。それから,ポートターミナルと中突堤旅客ターミナルいずれのターミナルにおきましても,ボーディングブリッジを初め,CIQ機能充実しておりまして,今回この改修では,エレベーターの大型化や駅舎のエレベーター設置に加えまして,新たにバリアフリーに対応したボーディングブリッジを新設することになっておりまして,この発着港としての円滑なオペレーションというのがさらに充実するものと考えております。  また,関西圏は首都圏に次ぐ2,000万人の人口がございまして,それだけマーケットとしての規模も大きいということで,広域からの集客も可能というようなことで,集客の面でも大変大きな優位性があると考えております。日ごろからこのような神戸港の優位性を積極的にアピールして誘致に努めておるところでございますが,引き続き,まずはことし10回寄港いただきますサン・プリンセスのターンアラウンド,いわゆる発着,乗せかえを万全の体制で成功させまして,今後も神戸港発着クルーズを継続いただけますようにプリンセスクルーズ社に対しまして強く働きかけるとともに,その成功事例をもって他のまだ実施いただいてない船社に対しましても神戸港の優位性をアピールすることによりまして,トータルで神戸港発着クルーズの増加につなげていきたいというふうに考えております。以上でございます。 28 ◯分科員(高瀬勝也) ありがとうございます。  何でもかんでも比べるわけではないんですが,横浜市では閑散期のにぎわいづくりとしまして,プロカメラマンを講師に,ベストアングルから豪華客船や港の夜景,風景を撮影するツアーをやってるようでして,各回大体50名前後で参加費も3,000~4,000円と,12回ほど行ったようです。このような企画ものも含めまして,港に親しむ,また神戸港に興味を持っていただく材料として,この事例参考になるかなと思います。神戸の強み,また魅力を発信していただきまして,経済効果に波及するように頑張っていただきたいなと思っております。  続きまして,空港事業についてお伺いをいたします。  開港以来,搭乗者数が本年1月で2,000万人を突破をしまして,地方管理空港の中でも搭乗数はトップを誇ること,この点につきましては評価できる点でございますが,さらなる空港利便性の向上のため,発着枠の拡大・運用時間の延長,国に働きかけておりますけれども,依然として前に進んでいないという現状があるように思います。神戸空港の1つの魅力でございます都心に近いという利点を生かすためにも規制緩和が待たれるところでありまして,引き続き国への働きかけを継続していただきたい,そのように思います。  また,それとあわせまして,神戸空港の応援団といいますか,神戸空港の利便性のよさをしっかりと発信していく,そのような方々をふやしていくべきではないかと思います。例えば空港会社に,発着枠がないと,これ以上就航できないなどの声を対外的に発信をしていただく,そのような応援の声を上げてもらう働きかけも必要ではないかと考えております。  そこで,航空会社に対して規制緩和の実現に応援してもらえるような取り組みをされているのか,また,取り組みをしているなら,航空会社はどのように具体的に動きを示してくれているのか,お伺いいたします。  また,撤退をしました日本航空に対して,神戸に再就航をしていただくように働きかけておられるとのことでございますけれども,日本航空からどのような回答であるのか,あわせてお伺いをいたします。 29 ◯岡口みなと総局長 神戸空港の応援団をつくるということは,本当にお話の航空会社だけではなくて,いろんな方から応援いただくというようなことには努めていきたいと,また努めなければならないというふうに思っております。  航空会社でございますが,これは応援団というようなものではなくて,もう圧力団体でございます。もう一日も早くこの規制緩和を実現しろと日々強く要請をされております。  そういった中で,航空会社は御自分たちが言うだけではなくて,御自分たちも動かれております。例えばスカイマークにつきましては,かねてから申し上げておりますけれども,延長した運用時間の中で具体的な──那覇と羽田でございますけれども,運航計画を公表されて,直接国にその実現について要望をしていただいております。御案内のとおり,4月には仙台便の就航によりまして30便ということになりますので,もうこれは喫緊の課題でございますので,スカイマークからは,実は仙台便の就航をされるという話をしたときに,いつできるんだというふうなお話までいただいているところでございます。  また,スカイマークだけではなくて,ソラシドエアさん,ここにつきましても,那覇線の需要を見きわめた上ではございますけれども,御自分のネットワークであります宮崎とか熊本とかそういったネットワークと神戸を結びたいというお話もいただいておりまして,その高橋社長という方は,旅客ニーズがあるのに規制で事業展開できないというなら会社として国に物申すと,こういうふうなある意味力強いお話もいただいておるところでございます。  日本航空についてでございますけれども,日本航空につきましては,これまでも強く再就航を働きかけてきております。残念ながら具体的な再開のめどは立っておりませんが,これは前市長の時代でもありましたけれども,JALの社長にお会いいただきましてトップ同士のお話もしていただいております。残念ながら再開のめどは立っておりませんが,そういった回答の中でも,JALといたしましては神戸空港に一定のマーケットがあると,そういうことは理解しているというふうなお話もいただいているところでございます。  繰り返しになりますが,やはりこの規制緩和というのがもう喫緊かつ不可欠の課題で,解決するのに不可欠の課題でございます。JALに対しましても,その見通しが立てば一層前向きに検討していただけると考えておりますので,このエアラインさんからの直接の声もさらに強めていただきながら,一日も早い規制緩和の実現に取り組みたいと,このように考えます。以上でございます。 30 ◯分科員(高瀬勝也) わかりました。  それで一方で,搭乗数の増加もそうなんですが,間もなく神戸空港における貨物の取り扱いがなくなるということでございますが,それは機材の小型化というのが原因かとお伺いをしております。機材を大型化して貨物を復活してもらうためにも,旅客数をふやしていく必要がございます。旅客数をふやして搭乗率を向上させる,このようなことにつきましてどのようにお考えか,お伺いをいたします。 31 ◯岡田みなと総局担当部長 搭乗率の向上につきまして私より御答弁申し上げさせていただきたいと存じます。  委員御指摘のとおりでございまして,機材を大型化いたしまして,一日も早く貨物事業を復活していただくためにも,旅客数をふやしていく必要がございます。これまでも私ども,県でありますとか商工会議所と一体となりまして,例えば航空会社・旅行会社・就航都市とも連携をしながら,市民や企業,団体の皆様さらには就航都市の県人会,そういった組織に対しても強く神戸空港の利用を働きかけてまいったということでございます。  具体例で申し上げますと,神戸空港のアウトバウンドとインバウンド,この双方の観点から,ビジネス・観光利用双方の両面であらゆる機会を活用いたしまして,神戸空港便の積極的な利用PR,そういったものをさせていただいているところでございまして,例えばで申し上げますと,市内主要企業,出張機会の多い地元企業も多数いらっしゃいますので,そういったところへ個別に訪問してお願いをする。また,旅行会社に対しましても,魅力ある旅行商品をつくっていただく,そして販売をどんどん進めていただく。そういったお願いをしてございますし,私ども神戸の都心部また就航都市に参りまして,街頭キャンペーン,そういったものもやっておるところでございます。また,情報提供という意味では,かねてよりホームページで御提供申し上げてございますけれども,昨年11月からフェイスブックを新たに開設いたしまして,タイムリーに神戸空港を身近に感じていただけるような提供もさせていただくと,そういった工夫もさせていただいてございます。  また,観点変えまして,神戸空港から沖縄や北海道方面へ修学旅行行っていただいている学校も多数ございますので,さらにそういった修学旅行におけます神戸空港の利用の働きかけ,PR,また,神戸空港にはプロ球団をお持ちの就航先も多数ございますので,そういった観点から,Jリーグでありますとかプロ野球,そういったスポーツ観戦・交流,そういった観点での商品造成も旅行会社にお願いをしているところでございます。  また,航空会社でございますけれども,ふだんから使いやすいダイヤの設定,運賃の工夫もお願いしてございますけれども,ことしの4月には観光・ビジネスともに非常に需要の旺盛な羽田線で1便増便,また札幌便につきましても十分な旅客需要がございますが,今年度ちょっと提供座席数が減少してございましたが,そういった札幌便でも1便増便いたします。そういった意味では,神戸空港の潜在需要を大きく広げていく,顕在化させていくそういった材料が出つつあるのではないかなと思ってございます。  こういった増便によりまして,路線の利便性が高まってまいりますと,神戸空港へどんどんお客さん来ていただけるんじゃないかと,そういったところも期待してございますので,搭乗率の向上を期待しながら,機材の大型化にもつなげて頑張っていきたいというふうに考えてございます。  また,便数が上限の30便に到達いたしますので,国に対しての規制緩和を強く要望するとともに,旅行会社に対しましても,これまで以上に機材の大型化を働きかけてまいりたいというふうに考えてございます。  ANAさんにつきましては,かねてより機材の大型化をお願いしてございますし,エアドゥさんにつきましても,中期経営戦略で路線展開──これは新千歳線を中心とした路線展開の検証を進めるというふうにも伺ってございますし,スカイマークさんのほうでもこの春から大型機材を入れられるといったお話を聞いてございますので,今後これら航空会社に対しましても,神戸空港便の使用機材を大型化していただきますように強く働きかけてまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 32 ◯分科員(高瀬勝也) わかりました。  4月からスカイマークが機材を大型化される予定ということは,ここでは貨物の取り扱いは行う,行わない,どちらでしょうか。 33 ◯岡田みなと総局担当部長 説明を補足させていただきますと,この4月から導入いたしますけれども,これは羽田-福岡線を皮切りにということでございます。スカイマークのほうからも,将来的にはこの大型機材を使って貨物事業を検討したいといったこともおっしゃっていただいておりますので,我々といたしましては,そういった方向に向けて神戸も使っていただくような働きかけを強めてまいりたいということでございます。  以上でございます。 34 ◯分科員(高瀬勝也) わかりました。引き続き積極的な取り組みをお願いをいたします。  続きまして,企業誘致,とりわけポーアイ2期と空港島への誘致についてお伺いをいたします。
     企業誘致は,税収,雇用そして人口増加が期待できる点においては非常に重要な施策でございまして,本市においてもポーアイ2期,神戸複合産業団地,空港島を初め,積極的に推進をされております。本年1月末までにポートアイランド2期には127社,空港島には8社が進出しており,進出企業は,新幹線や空港,港へのすぐれたアクセスの確保,世界トップレベルの研究機関がそろっている点などを進出理由にされておるようです。  また,エンタープライズゾーン条例の改正によりまして,インセンティブ策を拡充させてきたことで,支援制度拡充後は毎年進出企業が増加をしております。この点は大変評価できる点でございますが,依然として空港島については土地分譲の状況が厳しい,これは周知の事実でございます。土地分譲によって空港島の借金を返済する,このようなスキームを変えないのであれば,これまで以上の積極的な企業誘致が必要ではないでしょうか。この点につきましては市民も関心が強いところであり,どうなっているのかという声をたくさんお伺いをいたします。  平成26年度は引き続き神戸空港や神戸港の活用など,神戸の投資環境の優位性を発信し,企業誘致を進めていく,このような方針を掲げられておりますが,これまで行ってきた結果を踏まえ,どのように具体的に誘致をしていくのか,お伺いをいたします。 35 ◯岡口みなと総局長 ポートアイランド2期につきましては,お話にもありましたとおり,いわゆる医療産業ということは非常にブランド力がございます。引き続き,この医療産業の集積またスーパーコンピューターの稼働というふうな非常に良好な環境をセールスポイントとしながら,アプローチをしていきたいと,こう考えております。  また,医療関連以外でございますが,これもかねてよりポーアイ2期においては課題でありました,にぎわい創出のための商業施設,これにつきまして,なかなか具体的な話にするのには困難な状況が続いておりましたが,かなり熟度が高まっておりまして,できれば来年度早々の公募をしたいと,このようなところまで来ておりますので,期待をしておるところでございます。  一方,空港島でございますが,今年度は物流事業,上組さんが2.5ヘクタールの用地拡張をしていただきました。また,昨年度契約したカツヤマキカイさんは操業開始されるということで,徐々に用地処分は進んでおりますけれども,御指摘のとおりまだまだ努力が足りないという点につきましては,私どもも自覚をしているところでございます。特に,この空港島という立地を生かしまして,先日報道もありましたけれども,市内企業で神戸で航空機の部品を製造されるというようなことが公表されておりました。実はこの企業に対しましても,空港島も含め,我々の用地に来ていただけないかというような交渉もしてきたところでございますけれども,なかなかそのような状況にはなっておりませんけれども,やはりこういった航空機産業というのは空港島にとりましては重要なターゲットでありますし,また,アドバンテージもあるのではないかなというふうに思っております。航空機産業は航空業界の情勢を反映して今後業績を伸ばされるというお話もいろいろ聞いておりますので,こういったことをターゲットとしていきたいと考えます。  また,御案内のとおり,神戸空港は12月から米子便,来年4月は仙台便という形で新たな路線ネットワークが展開されますので,そういった就航都市に拠点を持つ神戸にゆかりのある企業も,こういったことも新たなターゲットとして誘致活動を強めていきたいと,このように考えているところでございます。  実感でございますが,日本再興戦略の中で,民間投資基準を24年度の63兆円からリーマンショック前の70兆円と回復を目指すという方針出されておりますが,そういったことも踏まえてだろうと思いますが,いわゆる誘致交渉の中で企業の設備投資が昨今上向いていると,これは実感として持っております。こういった機運を確実に捉えて,逃がすことなく確実な企業誘致に結びつけたいと,このように考えております。以上でございます。 36 ◯分科員(高瀬勝也) わかりました。  具体的に来年度早々に公募もされる,このような明るい話でございますので,どうかよろしく,積極的にさらなる企業誘致取り組んでいただきたいと思います。  これまでポーアイ2期,また空港島への企業誘致を行ってきた結果,実際市民の雇用拡大につながったのかどうか,同時に,市内の失業率の改善に寄与しているのかどうか,もしわかればお伺いをいたします。 37 ◯山田みなと総局担当部長 失業率につきましては,兵庫県全体の数字でございますので,神戸の企業誘致直接寄与度がいかがかというのは,なかなか難しいところでございます。  一方で,神戸市の有効求人倍率についてでございますが,当然ながら景気の動向はございますけれども,これまで企業進出の成約の件数が多いタイミングで改善傾向を示すということがございますので,企業誘致の取り組みが雇用創出という面でも一定の効果があったと考えてございます。2万人の雇用創出としましても,市内全域ではございますが,始まった14年度から累計で25年の上半期までで2万5,000人ということが企業誘致関連の雇用者数ということで言われてございますので,2万人の雇用の全体実績の38%でございます。一定の成果があるのではと思っております。  以上でございます。 38 ◯分科員(高瀬勝也) ありがとうございました。  ぜひ全般的に積極的な取り組みをよろしくお願いをいたします。ありがとうございました。 39 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  委員の皆様に申し上げます。午前中の審査はこの程度にとどめ,この際暫時休憩いたします。  13時より再開いたします。   (午前11時59分休憩)   (午後1時2分再開) 40 ◯主査(松本しゅうじ) それでは,ただいまから予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  午前中に引き続き,みなと総局に対する質疑を続行いたします。  それでは,山口委員,どうぞ。 41 ◯分科員(山口由美) それでは,自民党神戸を代表いたしまして3点質疑をさせていただきます。  1点目に,成熟したニュータウンにおける新たな取り組みについて,開発計画と現状における課題の洗い出し,検証という観点で質疑をさせていただきます。  26年度はニュータウンにおける若年世帯の呼び込みを目的に,名谷南近隣センターに住宅機能を導入してリニューアルするほか,近い将来に地域で顕在化する課題克服のために専門家派遣等の取り組みを行う予算が計上されています。今年度より全庁横断的な取り組みの中で生み出された新規施策として,とても期待をしているところです。これまでみなと総局が開発してきたニュータウンは神戸市内外からも評価が高く,まち開きから20~30年たった今でも変わらぬよい住環境を保ち続けていることは,住民の努力はもちろんではありますが,みなと総局の先見性や地域との継続したかかわりのおかげと感じています。  しかしながら,オールドタウン化に象徴される課題が徐々に見え始め,開発計画とは乖離する部分も見られるのが現状です。一部の地域を除き,ほぼ開発が完了している現状において,開発計画から今に至るまでの開発状況を振り返り,情報を集約し,それぞれの地域で住民が主体となって発展していくための土台をつくっていくことも大切なのではないかと考えております。開発事業者としてニュータウンにおける課題を洗い出し,ぜひ検証していただきたいと考えていますが,いかがでしょうか。  2点目に,空港島の活性化についてお尋ねいたします。  私たちは先日8周年を迎えました神戸空港のさらなる発展を祈っているところではありますが,いつも空港島に行きますと,寂しい感じが拭えません。  現状では,民間等に売却する予定の82.8ヘクタールのうち,約1割強の10.8ヘクタールが操業・契約済みということでありますが,市長は人が集える施設を誘致したい旨,施政方針でも触れられておられます。先日の本会議で我が会派の浜崎団長から質疑をいたしましたが,私たちは空港島にトップアスリートが集うスポーツ施設を誘致したいと考えております。東京まで1時間という恵まれたアクセスと医療産業都市やスパコン京などとの連携ができる立地は,2020年の東京オリンピック・パラリンピックに貢献できる施設をつくるのには最適だと考えています。そしてスポーツ施設のみならず,関連企業の誘致によって,自然と人が集まる空港島になるのではないかと考えております。現在みなと総局として空港島のにぎわいづくりについてどのようなことを検討されているのでしょうか,お尋ねいたします。  3点目に,ウオーターフロント再開発におけるユニバーサルデザインの導入についてお尋ねいたします。  現在みなと総局ではウオーターフロントの再開発を行っているところであり,26年度予算においても,ウオーターフロント地区の魅力向上として新港第1突堤周辺整備や新港第3突堤周辺整備などを予定しているとのことであります。今後も新港第2突堤を初め,徐々に再開発が進んでいくものと思われますが,もともとこの周辺は港湾荷役等のための場所であったようなので,当然ながら,ユニバーサルデザインの観点はなかったと思われます。  しかし,ウオーターフロントのグランドデザインによれば,新港突堤西地区は観光・集客複合エリア及び海のエントランスエリアとして位置づけられているので,再開発後は障害者・高齢者・子供などを含めたさまざまな人が行き交うまちになると考えられます。  既にポートターミナルや新港第3突堤の新フェリーターミナルなど個々の施設については,ユニバーサルデザインに配慮していただいているようですが,施設にとどまらず,道路・歩道・公園など,さらには津波誘導看板に至ってもユニバーサルデザインを導入していただきたいと考えていますが,いかがでしょうか。  以上です。 42 ◯岡口みなと総局長 私からニュータウンの現状の課題洗い出しと検証,それから神戸空港の空港島のにぎわいづくり,2点について御答弁させていただきまして,他については担当部長から答弁させていただきます。  まず,ニュータウンの問題についてでございますけれども,お話のとおり,みなと総局が整備してきたニュータウンでございますが,比較的大規模なものが多い,したがいまして,事業の開始から完了までは長時間を要すると,こういう事業でございます。そのために,事業を進めるに当たりましては,これまでも時代また社会のニーズ,こういったものの変化に照らして,課題が発生すれば,その都度住民または事業者の方々といろんな御意見を聞き,また相談しながら,あるいは事業計画の変更また施設のリニューアル,こういった形に取り組んできたところでございます。  住民の皆さんの意見を聞いてまちの課題を把握すると,こういった意味につきましては,具体的には毎年,住民自治組織代表者との区政懇談会また婦人市政懇談会等々の場も活用させていただきまして,各団体また地元でまとめていただいた地域の課題をお聞きしているところでございます。さらには,日ごろより地域と密着をし,地域の情報を最も全般的に捉えておられる区役所とも一緒になりまして,地域が持つ課題の洗い出しに努めてきたところでございます。  一般にでございますけれども,入居が始まってから数十年経過したニュータウンというのは,1つには入居者の高齢化と若者の減少,こういうことによる急激な年齢構成の偏り,また人口の減少,いわゆるオールドタウンということの1つでございますけれども。2つ目には,いわゆる近隣センターなどの衰退またコミュニティー機能の希薄化,3つ目には建物の施設,インフラの老朽化・陳腐化と,こういったものが特に主な課題として取り上げられるところでございます。  こういった課題,もちろんみなと総局が開発してきたニュータウンにつきましても,そういう課題が発生しているということは承知しておるところでございます。これまで我々といたしましては,駅前等のリザーブ用地を活用しながら,時代の変化に伴うまちのこういった新たな課題に対応してきたところでございますけれども,特にオールドタウン対策といいますのは,かねてより申し上げたとおり,みなと総局のみならず,全市的に最優先の課題の1つであるという認識を持っておりますので,今後さらにOMこうべ等とともに施設を管理している近隣センターにおきまして,新たな住機能を導入する,先ほどお話にありましたけれども,新たな住機能を導入することによって若年世帯の呼び込み,また施設の商業・コミュニティー施設の更新,こういったこともあわせて進めると,こういったこれまでには打ち出していなかった新たな方針を打ち出して取り組みたいと,このように考えております。  そういった観点から,昨年度より具体的に準備を進めてきたところでございまして,整備時期の古い,例えば高倉台団地,名谷団地またひよどり台団地などから地域に入らせていただきまして,地域の皆さんの意見を聞きながら熟度を高めてまいりました。その結果,お話のとおり,名谷南センター,その地域はその熟度が高まったというふうに捉えておりまして,この名谷南センターを先行する形で,来年度より事業化に向けた次のステップを踏み出したいと,こう考えております。もちろん他の近隣センターについても引き続き取り組みを進め,熟度を高めていきたいと,このように考えております。  またさらに,地域に入った際,名谷団地だけではなくて,他の団地においても,例えばエレベーターのない中層住宅に不安を感じるというような御意見も,これだけではありませんけれども,御意見もいろいろいただいていることを踏まえまして,これもお話にありましたが,来年度には整備年次の古いニュータウンを中心に専門家を派遣させていただいて,建てかえも視野に入れた助言,こういったものを取り組みを我々としても行いたいと,こう考えております。  また,これもお話にありましたが,全庁的なプロジェクトといたしまして,各局が役割分担しながら総合的に計画的開発団地のリノベーション事業を進めることとしております。都市計画総局,須磨区役所のほうでも住民の方々と一緒になってニュータウンの課題の洗い出しや対応策の検討をスタートする予定というふうになっておりますので,私どもといたしましても,その結果も生かしながら,まさに全庁的なプロジェクトの一環として主体的にまちの課題を洗い出してその解決に努めたいと,このように考えております。  それから,空港島のにぎわいづくりについてということでございますけれども,大変寂しい感じ,申しわけなく思っております。ただ,午前中の答弁でも少しお話しいたしましたが,やはり企業の投資環境が改善しつつある中で,既存物流業者の用地の拡張,また大阪から神戸にそういう企業場を集積いただいたというふうな企業誘致も,まだまだ努力は必要でございますけれども,現実に進んでいるというふうな状況でございますので,引き続き全力を尽くしたいというふうに考えているところでございます。  にぎわい施設の誘致についてでございますけれども,これについても,みなと総局といたしましても大変重要な課題だと従来より捉えておりまして,これまでも,例えば集客施設の運営を手がけておられる大手商社またシンクタンクなどと意見交換,ヒアリングを行ってきているところでございます。ただ,当然のことでありますが,やはりそういった関係者,関係機関の方々がいわば異口同音におっしゃいますのは,商業・集客施設が集積する,既に集積している三宮・元町エリアをわざわざ通過していくと,そういう動機づけが得られるような訴求力の高い集客施設へのターゲットの絞り込みが必要だと,このような意見──これは当然でありますけれども──いうような意見をいただいておるところでございます。  これまでのこういったにぎわい施設に関する誘致活動の中で,商業空間・文化空間・イベント空間などの企画運営を行う企業,こういった企業が,このにぎわい創出について興味を持って取り組んでいただいておりまして,直近では,海外を含めた他都市の事例研究なども行いまして,先ほどの問題提起も踏まえ,現実にどのような施設が実現可能性が高いのか,またターゲットとして取り組むべきかと,これらのことについて検討を進めていただいているところでございます。  また現在,熟度は率直に申し上げて高くはない状況ではございますが,神戸空港のロケーションのよさ,これに魅力を感じていただきまして,大規模アウトレットも含めた商業施設の立地の可能性について,その検討を行いたいというふうなお話もいただいておるところでございます。こういった具体的な進出ニーズが,この熟度が高まれば,かねてから申し上げますとおり土地の用途変更も視野に入れて,国と前向きに協議を進めたいと,このように考えております。  また,こういった恒常的な施設の誘致を進める一方で,やはりにぎわいに不足しているというのは事実でございますので,区間とか期間を限定した暫定的な仕掛けもできないかと,こういうようなことも考えておりまして,来年度はそういったことも含めたにぎわい創出に関する調査費を計上しているところでございます。  また,御指摘のトップレベルのアスリートが集うスポーツ施設について,我々といたしましては,ぜひ空港島に来ていただきたい,それにふさわしい機能だと考えておりますが,ナショナルトレーニングセンターの誘致については本会議でもお話がありましたけれども,企画調整局,保健福祉局,教育委員会など関係部局と連携いたしまして,まずは国や競技団体の動向について情報収集を進め,誘致活動についても検討していきたいと,このように考えております。  以上です。 43 ◯吉井みなと総局技術部長 私のほうからウオーターフロントのユニバーサルデザインということで御答弁させていただきます。  委員御指摘のとおり,もともと新港突堤西地区あたり,当然港湾荷役の場所でございましたので,当然のことながら,当時もそうですが,ユニバーサルデザインの観点はございませんでした。ただ,私どもみなと総局では,港都神戸グランドデザインの位置づけに向けて現在鋭意整備を進めているところでありますが,これらの整備に当たりましては,現在ポートターミナルの整備を進めておりますが,例えばだれでもトイレを設置するほか,例えばターミナルですね,今度は大型客船に対応するために段差のないボーディングブリッジの設置,これも現在行っております。また,ポートターミナル駅や新港3突の新フェリーターミナルにエレベーターを設置するなど,随所にユニバーサルデザインの観点を現在導入を進めているところでございます。  また,来年度予算におきましても,新港第3突堤の新フェリーターミナルへの歩行者アクセスということで,これの向上のために歩道改良を行いましたり,メリケンパーク周辺で歩行者用の案内サイン,これもちょっと陳腐化しておりますので,例えば4カ国語の表記とか施設記号の見直しですね,さらに委員も御指摘いただきました避難誘導看板,津波の避難誘導看板につきましても,施設記号を用いてユニバーサルデザイン化をしていこうと考えております。  また,新港第1突堤の民間事業者のホテルなんですが,実は事業者の公募段階でユニバーサルデザインの配慮を求めておりまして,このホテルも段差なく上下移動を極力抑えた建築計画として提案いただいておりまして,体の不自由な方だけではなく,お年寄りからお子様,さらに外国人の方にもわかりやすいサイン計画とするということで,全階ユニバーサルデザインを徹底した計画で現在進められておられます。  このように,新港突堤西地区の再整備におきまして,ユニバーサルデザインをまちの魅力の1つとして今後とも取り組んでいるところでございまして,当然道路とか公園とか案内標識などの公共施設につきましては,やっぱり神戸市のバリアフリー道路整備マニュアル等もございまして,当然これらはもちろんのことなんですが,午前中での質疑もありましたが,第2突堤の暫定利用時においても当然段差解消の配慮をさせていただきまして事業展開していただく,また民間事業につきましても,今後ユニバーサルデザインに配慮いただくようしっかり要請していきたいと思っています。  ということで,新港突堤西地区の再開発につきましては,障害者・高齢者・子供を含めたさまざまな人々が使いやすいというようにユニバーサルデザインに一層しっかり取り組んで再整備していきたいと思っています。よろしくお願いします。 44 ◯分科員(山口由美) ありがとうございました。  それでは,再質問は1つの項目ごとで,まず初めにニュータウンの関係のことから再質疑させていただきたいと思います。  計画と現状における課題の洗い出し,検証ということで,そういったことは適時適切に行っていただいてるというようなことだったかと思います。もちろんそういうことに関しましては,私もある程度は認識しておりますし,また,区政懇や婦人懇などで地域の住民の方の御意見を聞いていただいてるというのは本当にありがたいなと思っているんですけれども,そういった地域なり住民の方の要望に応えていくということはすごく大事だと思うんですけれども,その一方で,やはり開発事業者として,やはりこのまちがどうあるべきなのかということであったりとか,住民の方がみずからまちをつくっていくという機運を高めていくために,やはりもう少しまちづくりにかかわっていただきたいなという思いも持っております。  その中で,私がこれまでニュータウンの関係でいろいろと取り組ませていただく中で,3つちょっと感じていることがありますので,具体例を出しながら質疑をさせていただきたいと思います。  1つ目に,駅周辺の課題についてであります。  神戸市の内陸部のニュータウンについては阪急をモデルに開発されてきたということをお聞きしたことがあるんですけれども,神戸市はニュータウンの開発を造成や分譲はみなと総局,地下鉄は交通局が所管して,会計も分かれているところには違いはあるんですけれども,ニュータウンの発展には地下鉄事業の安定や駅前広場のにぎわいが重要な鍵になると考えています。しかしながら,近年では団塊世代の退職や高齢化等により,地下鉄山手線の乗降者数も減少傾向にあり,それぞれの駅前広場のにぎわいも薄れてきているのが現状です。  私が今課題意識を持っているのは学園都市駅なんですけれども,周辺に大学等があるおかげで,一見昼間でもとても活気のある空間に見えるんですけれども,周りを見渡せばキャンパススクエアなどの周辺施設は老朽化していますし,駐車場や一般車ロータリーの構造や配置の問題からか路上駐車が非常に多くて,また,バスターミナルの出口に接続する道路,西神中央線の道路からのランプのところなんですけれども,そこもすごく渋滞が年々ひどくなっているように感じています。そういったことなど,皆さんが結構不便を感じながら利用している様子がうかがえます。  昨年の決算特別委員会では交通局に対しまして,一般車ロータリーの配置が地下鉄利用者,特にハンディのある方にとっては非常に不便であるということを指摘させていただきました。交通局としては,一般車ロータリーの配置はもちろん,バスターミナルについても,バスの路線増によって窮屈な状態であるのに加えて,一般車の進入にも頭を悩ませているというようなお答えをいただいています。そのほかには,OMこうべが管理運営しておりますキャンパススクエアの東館がバリアフリー化されていないということも,私としては早急に取り組んでいただきたい課題ではあるんですけれども,それぞれの立場で解決することには限界があると感じています。  これらの課題は,やはり開発したみなと総局が主体となり関係局,事業者と連携して解決策を模索する必要があるかと思いますが,いかがでしょうか。  そして2つ目に,未利用地の活用についてであります。  ニュータウンには,まち開き当初からずっと空き地の状態である未利用地があります。恐らくそれぞれの土地について売却するために相当な努力をされてきていることは理解しておりますけれども,今後はそれぞれの地域にある課題解決に貢献する活用も御検討いただけないかと考えております。例えば現在学園都市には2つの未利用地がありまして,そのうちの1つが東町小学校の隣にあります。この学校は数年前から小学校の児童・生徒数がふえまして,来年度は3棟目のプレハブ校舎が建つ予定であります。ただでさえグラウンドが狭くて行事等に支障が出てきている上に,今度は遊具を移設するなどして何とか土地を確保したというようなこともお聞きしました。私は一時的にでもこの未利用地が活用できなかったのかなというふうに少し残念に感じました。  これまでの経緯はともかく,今後の他の未利用地の活用については,その周辺の地域の課題を確認して,課題がある場合には,その課題解決に役立つ活用方法を検討するなど柔軟に対応していただきたいと思っておりますが,いかがでしょうか。  そして3つ目なんですけれども,まちづくりにかかわる仕組みについてであります。  過去のこの委員会の議事録では,ほかの会派の方もおっしゃっておられましたけれども,みなと総局は分譲撤退ではなくて,まちづくりにかかわるべきという質疑がありまして,私も同じ思いを持っております。そして,そういった質疑に対して局長は,みなと総局が整備してきたニュータウンは今後ともみなと総局が主体,中心となってニュータウンの活性化に取り組みたいと御答弁されております。  ニュータウンのまちづくりに関しては,都市計画や区役所が所管する部分もあると思いますけれども,それらのまちづくりに関する都市計画や区役所というのは,まちづくりに関する手続やサービスの窓口であるので,やはりみなと総局はニュータウン開発の経緯を把握している事業者として,まちづくりにかかわり続けてほしいと強く感じています。  それを担保するために1つの提案なのですが,みなと総局の中に造成地まちづくり係といったまちづくりにかかわる仕組みをつくってはいかがでしょうか。以上3点,御見解をお聞きします。 45 ◯岡口みなと総局長 私から3点目のまちづくりにかかわる仕組みづくりについて御答弁申し上げ,他の2点は担当部長から御答弁申し上げます。  御紹介いただきました,また私も過去答弁いたしましたとおり,みなと総局はニュータウンの開発者でございます。開発者といいますのは,開発したら終わりでは決してございません。まちづくりの主体として,今までもこれからも主体としてかかわっていくべきだと,この考え方に全く変わりはございません。  そういった意味で,委員御指摘の体制についてでございますけども,現在の体制といたしましては,みなと総局技術部計画課,この計画課内にその担当課長,名前は内陸・臨海計画課長でございますが──そのもとに,まちづくり全般を所管する係,具体的には内陸計画係,それから臨海計画係というような係を配置しておりまして,それぞれ内陸部・臨海部と役割を分担いたしまして,今申し上げましたまちづくりのための課題解決の作業をしていると,こういうことでございます。  したがいまして,通常業務といたしまして,もう今お話にもありましたが,一部を除いて新しいニュータウンを開発するということではなくて,成熟化してきたニュータウンをどのように魅力を向上させ,住んでいただく皆さんにもその利便性・快適性に寄与し,さらに新しい人たちを呼び込むかと,これが今のこの課・係──もちろんみなと総局ですけど──の最優先課題でございます。そういった自負を持って,私はもちろんでございますけれども,課長・係長とも日々取り組んできてくれていると,このように考えております。また,そういったところから,先ほどは少し組織立った懇談会のお話をいたしましたけれども,地元,例えば名谷,高倉台などの地元に入らせていただいて地域の皆さんと直接話し合いをさせていただいていると,こういう状況でございます。  また加えまして,オールドタウン対策の一方の担い手でありますOMこうべ,これにつきましても,そのオールドタウン化対策に力を入れて取り組みますために,今年度より社内の新しい体制,経営企画部をつくりまして,そこが集中してみなと総局と連携をしながら取り組みを進めると,こういう形をとっているところでございます。  御提案の造成地まちづくり係というのも,非常にわかりやすくインパクトもあるなとも感じますが,そういう形でスタートを切っておるところでもございますので,ぜひその先生の趣旨に合うような働きができるかどうか,しばらく見守っていただきまして,またその係の名前などについては,その際またいろいろと意見交換したいというふうに感じます。  済みません,内陸・臨海計画課長と申し上げましたが,内陸・臨海担当課長でございます。失礼いたしました。 46 ◯桜井みなと総局担当部長 私のほうから1点目の駅周辺の課題解決について御答弁を申し上げます。  委員がおっしゃいましたとおり,当時の計画した社会情勢から現在時代がかなりたちまして,学園都市は昭和60年に入居が始まりましたですが,それから約30年たっておりまして,随分周辺の開発状況,そういったものにも変化が出てきてございます。  もともと委員からお話がありました学園都市駅のバスターミナル,それから一般車のロータリーの配置計画でございますが,確かにバスターミナルは学園多聞線という道路が南北に大きな道路走っておりますが,それに面する形で配置をされております。そのときに一般車のロータリーをどのように配置するかということで,同じ側に置きますと,いわゆる交差点処理で出入りの車が非常に錯綜するといったようなこともございまして,あえて今現在反対側のほうに置きまして,このほうが恐らく交通の流れがスムーズに行くだろうといったような形で配置をいたしました。  当時の周辺の開発計画からいきますと,恐らくこのような要領でいけたんだろうと思いますが,特に小束山の周辺で非常に多くの開発が出てまいりまして,交通量もふえております。そういったことから,地域の課題に関しましては,我々みなと総局だけでは対応し切れないといったものもございます。特にほかの局が管理をしております施設,例えば今回の場合,道路──ターミナルにつきましても道路でございまして,そこは交通局が専用利用しているという状況でございます。  そういった場合には,みなと総局の役割と,団地開発者の役割といたしましては,住民の方々の御意見やあるいは我々が持っております情報を確実に関係局にお伝えをいたしまして,どのような対応がとれるのか,そういった形で課題解決に向けた取り組みに参画をするという形になります。ただ,そういった場合,どうしても最終的には関係局に具体の対策の可否,こういったものを御判断いただくというふうになってまいります。例えば委員御指摘の一般車ロータリー,これをもう少し便利なようにターミナル側のほうに寄せられないかといったようなことにつきましては,交通局から聞くところによりますと,バスターミナルの運営上,そして何よりも利用者の安全上から,これは非常に難しいといったようなことをお聞きしておりますので,この件につきましては,残念ながらなかなか困難であるということを御理解を賜りたいというふうに思います。  それから,キャンパススクエアの件でございます。  これにつきましても,やはりかなり開業から時期を経ております。ただ,そういったものにつきましては,周辺のいろんな居住者の方々あるいは利用者の方々への調査なども実施をしてまいりました。これを踏まえまして,新館をオープンしたり,あるいは本館をリニューアルといったことを取り組んでおりますし,また,飲食・アパレル・雑貨とそういった人気の高いテナントの誘致も適宜行っております。今年度におきましても,本館のトイレ改修あるいは住民から改善の多い立体駐車場,そういった区画を広げていくといったようなことの工事の準備を進めているところでございます。  先ほど委員から御指摘のありました東館のバリアフリー化でございますが,今現在エレベーターがついていない,それから例えばトイレに行くのに段差があるといったようなことは把握をしております。  ただ,段差解消というのは比較的容易なんですが,問題はその先のトイレがかなり全般的に狭くなっておりまして,例えばだれでもトイレのような仕様で整備をし直すには建物全体を少し手を入れていく必要があるということで,なかなかすぐにはちょっと難しいかなといったようなこともお聞きをしております。  みなと総局といたしましては,このようないろんな課題の解決に向けまして,我々みずから対応できることは可能なものから着実に取り組みを進めてまいります。また,OMこうべも含めまして,関係局との調整が必要になるものにつきましては,ものによっては一定の限界があるということも事実ではございますが,団地開発者としての役割を着実に果たしながら,関係局との連携のもと課題の解決策を模索してまいりたいと,このように考えてございます。  以上でございます。 47 ◯北野みなと総局担当部長 私のほうから未利用地の活用ということで,その点で答弁をさせていただきます。  私どもが開発をしてまいりました団地でございますけれども,冒頭で局長が答弁をいたしましたように非常に大規模でございまして,どうしても時間がかかるというようなことで,私ども一生懸命売却には努めておりますけれども,まだ幾分未利用地が残っているような状況ではあります。  そのような中で,これらの未利用地でございますけれども,まずやっぱりこれは売却を基本としながら,時代とか社会のニーズ,そういう変化に伴いまして,できる限りそのようなことに──地域の課題解決のためにお役に立てれば提供をしていきたいという,そういう基本的なスタンスのもとに取り組んでいるところでございます。例えば地域で駐車場が不足しているといったようなときには,臨時的な駐車場として提供しているところもございますし,また,地域の方々のお祭りであったりそういうようなイベントごと,そういうようなときにも提供させていただいたりといったことで,すぐに分譲していないというようなときには,そのようなことで地域の方々にお使いいただくといったようなことをさせていただいているところではございます。  委員御指摘のありました東町小学校の隣接地でございますね。こちらは東町の近隣センターの一角にございまして,未利用地1,000平米強ございますけれども,そちらの土地は近隣センターということもございまして,公益施設,利便施設を誘致するといった性質の土地でございます。残念ながら,これまで長年誘致がかなわなかったわけでございますけれども,近年になりまして保育需要が非常に高まってきたということで,こども家庭局さんともそのあたりのことで,保育園として誘致をすべきかどうかということで今ずっと協議を進めているところでございます。まだ最終的な御判断をこども家庭局さんのほうからはまだいただいているところではございませんけれども,これちょっと見守りたいというようなところでございまして,委員御指摘されましたように,隣接の小学校の仮設のことでございますけれども,このようなことも今申し上げたような話も教育委員会とも交えて協議をしておったところでございまして,十分にそういう情報交換は常に図りながら進めてはおります。  その当該地で東町小学校のほうで仮設住宅,結果的に校内でということになったわけでございますけれども,この点につきましては,教育委員会の御判断として児童の安全管理あるいは指導上の問題,それから職員室や校長室から目が届くような範囲で配置をしたいといったようなことから,敷地内に建てるといった最終的な御判断があったやに聞いております。  基本的にみなと総局としましては,地域にとっての課題解決のために,私どもまだ未利用地若干ございますけれども,そちらのほう,今後とも地元とか関係部局とも協議をしながら,地域のまちづくりのために十分協力をしてまいりたい,このように考えてございます。  以上でございます。 48 ◯分科員(山口由美) ありがとうございました。
     それでは,今御答弁いただきましたうちの駅周辺の課題と未利用地については,ちょっと要望だけさせていただきたいと思います。  駅周辺の課題なんですけれども,実はもう10年以上前なんですけれども,西神中央駅で,やはり一般車ロータリーが西神中央駅に関してはあるんですけれども,ちょっと足りないので,もう1カ所欲しいというような地域からの御要望があって,随分ちょっと調整には時間かかられたそうなんですけれども増設したという経緯があるようです。西神中央駅に関しましては,バスターミナルのほうも御協力がいただけたということで,うまくいったそうなんですけれども,それが学園都市駅に当てはまるかといいますと,そういう状況ではないのは先ほどの御答弁の中にもありましたし,よく私も認知しているつもりです。  なんですけれども,例えばこれは本当に私の勝手な考え方なんですけれども,バリアフリー化されていないキャンパススクエア東館ですね,もちろん改修してバリアフリー化するということは,していただくのはすごくありがたいことなんですけれども,やはりいろいろ課題があると思いますので,その建物を例えばどこかに集約をして,そこの場所があきますので,ちょうどバスターミナルのすぐ横になりますので,ちょっと移転をしていただいて,そこにまた一般車ロータリーをつくるというような,ちょっとドラスチックな再配置ということも視野に入れて考えていただけたらありがたいなというふうに思っております。  1つ1つをそれぞれ解決しようとすると,やはりどうしても壁にぶち当たると思いますので,それぞれの課題を共有して,みんなでどういうふうに解決していけるかな,全てを解決するのは難しいかもしれないですけど,それぞれ少しずつ解決できるような方法を探っていただくというのをぜひみなと総局のほうで主導してやっていただけたらというふうに思っておりますし,先ほどもありましたけれども,学園都市駅は開業もうすぐ30周年迎えますので,そういったタイミングで何らかの対応を打っていただけるようにお願いしておきたいというふうに思います。  そして未利用地の活用についてなんですけれども,個別の先ほど私のほうが申し上げました東町小学校の横の隣接地については,教育委員会との絡みもありますので,ここで深い議論は避けたいと思うんですけれども,私が言いたかったのは,要は今後ですね,未利用地処分される際,売却される際には,ぜひ周りにももっと目を向けていただきたい。もちろん今までそういった地域の課題解決に貢献していただいていることはよく承知しているんですけれども,やはりもう少し目を向けていただきたいなということを要望しておきたいと思います。  そして,その未利用地に少し関係することなんですけれども,3点目に質問させていただきましたまちづくりにかかわる仕組みについて,局長からとても前向きな御答弁いただいたなというふうに思っているんですけれども,現状では技術部計画課のほうでまちづくりを担当されているということでありましたし,済みません,私自身も余りそのあたり認識していなかったので,今回ちょっと勉強させていただいたなと思ってありがたく思っております。  そこで1つ確認なんですけれども,今後未利用地を処分する際に生じる課題あるいは処分した民間事業者等に売却した後に生じた問題についても,こちらの技術部計画課の中でしっかりと対応していただけるのかどうかというところをちょっと1つ確認したいんですね。  といいますのも,今私がちょっと抱えている案件で,未利用地を地域の課題解決につなげるためではあったんですけれども処分して,既にもう民間に売却されたところがあるんですけれども,その売却したことによって新たな課題が出てきてしまいまして,地域の中では物すごく皆さん困っていらっしゃるといいますか,課題を持っているところがあります。しかもちょっと長期化しそうな感じなので,私としては,ぜひそういった未利用地を売却したところについても,みなと総局として,やはりかかわり続けていただきたいというふうに思っているんですが,その点ちょっと確認させていただきたいと思います。 49 ◯岡口みなと総局長 先ほど来も御答弁申し上げましたとおり,私どもみなと総局は,まちづくりの主体であり続けるというふうな考え方でございます。  したがいまして,そういった立場から,まずその窓口は先ほども申し上げた計画ラインになると,このように御理解いただいて結構です。  ただ,処分した経過というのがありますので,処分自体は分譲推進課,先ほど答弁申し上げました北野部長が担当の部門になりますので,処分の経過が深くかかわってくるようであれば,分譲推進課もそれに参画しながら物事の解決を図っていくと,このように取り組んでいきたいと考えております。  以上でございます。 50 ◯分科員(山口由美) ありがとうございました。  ということで,計画課と分譲推進課のほうで引き続きこれからもかかわり続けていただけるというふうに認識しましたので,とても安心いたしました。  まとめといたしまして,本当にニュータウンの関係については私も今抱えてる案件にかかわらせていただきまして,すごくみなと総局のお仕事が大変なんだなということを実感しております。時には住民の方からとても厳しい御意見いただいたりだとか,そういったところも私も目の当たりにしておりまして,本当に皆さんも心を痛めていらっしゃるときもあるんじゃないかなと思います。  私も実はすごく地域の方から厳しい御意見いただいて,この件にかかわるのがすごくしんどいなと思ったときもあるんですけれども,やっぱりでもニュータウンに住む若年世帯としても,まちづくりにやっぱりかかわっていかないといけないと思いますし,しんどいんですけれども,こういった問題にかかわり続けていこうと思っておりますので,ぜひみなと総局さんも御協力いただければというふうに思っております。  また一方で,エリアマネジメントという言葉が皆さんきっと御存じかと思うんですけれども,要は住民と事業者と地権者と一体となって,その地域の価値を上げていこうという取り組みですね。神戸市内でもいろんなところで取り組みが広がっているというふうにお聞きするんですけれども,これからはそういったエリアマネジメントという観点で,事業者として,また行政という立場としても,まちづくりに積極的にかかわっていただきたいということを要望いたしまして,次に空港島の活性化について再質疑させていただきたいと思います。  先ほど局長のほうから,スポーツ施設はぜひにというような前向きなお答えもいただきまして,本当にありがたいなというふうに思っております。  実は,特にパラリンピックのナショナルトレーニングセンターというのは,来年度,文科省のほうで予算計上──調査費なんですけれども計上されておりまして,候補地は本会議のときもお話ししましたが,候補地としては挙がっているものの,物すごくまだ課題がたくさんありまして,正直言ってまだこれから検討の余地は大いにあるなというふうに思っております。ですし,調査費がついておりますので,来年度あたりが,来年度がもう本当にチャンスなんじゃないかなと思っておりますので,こちらのほうは私たちも積極的に誘致活動のほうをしていきたいと思いますので,もし万が一神戸にそういった施設持ってきてもいいというような動きになりましたときには,またぜひ御協力のほどお願いしたいなというふうに思っております。これについては,もう要望とさせていただきます。  最後になりましたけれども,ウオーターフロントの再開発についてなんですけれども,既にもうユニバーサルデザインの観点でいろんな取り組みをしていただいていること,本当にありがたいなと思っております。  1点ちょっとお聞きしたかったのが,その施設,いろいろハード整備はもちろんなんですけれども,やっぱりウオーターフロントの周辺でさまざまなイベントをみなと総局としてもされていらっしゃるかと思うんですね。兵庫県から最近ですね,南海トラフ巨大地震における津波浸水想定が発表されましたけれども,やはりみなと総局がかかわっていらっしゃる行事,イベントについても何らかの津波対策といいますか,そういった防災対策が必要なんじゃないかなと思っております。その点についてだけ,ちょっと再質疑させていただきたいと思います。 51 ◯花木みなと総局担当局長 今の御質問につきましては,平成26年度に兵庫県の発表した想定に対応するべく,危機管理室が中心となりまして関係部局が連携しまして,観光や買い物など来街者の多い都心部全体におきます津波避難行動及び避難誘導の指針を作成する予定となってございまして,その中で議論していく予定になってございまして,既に我々のイベントにおきましても,十分避難誘導のための対応は行っておるところでございますけれども,引き続きその指針に基づきまして万全な体制をつくっていきたいと考えております。以上でございます。 52 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  次に,坊委員,発言席へどうぞ。 53 ◯分科員(坊 やすなが) 自由民主党の坊 やすながです。よろしくお願いいたします。  先ほど質問もありましたところ,重なるかと思いますけれども,改めてお聞きをしたい部分もございますので,よろしく答弁をお願いいたします。  まず,戦略港湾についてほとんど質問をしたいと思いますが,1つずつやっていきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  まずは,さきの本会議の中で,港湾運営会社の経営統合さらには統合後の港湾運営会社への国からの出資と神戸港が大きな転換点を迎える中,港湾関連産業に携わる方々を初めとした市民が神戸港の将来に大いに期待し,また心配をされていたことから,経営統合をめぐる見通しとその効果について質問をさせていただいたわけでございますが,戦略港湾のやっぱり基本的な部分というのは目的が基幹航路の維持と拡大ということであります。ということは,少なくとも日本国内でできた荷物につきましては,日本の主要港から外へ出していくということが当然基本となってくるというふうに思っておりまして,神戸港としては,そのパイをいかにとってくるかということが,これからの神戸港を占う非常に重要なポイントだというふうに思っております。  昨年6月に,国では釜山港においてトランシップされる貨物へのインセンティブ措置と同等もしくはそれ以上のインセンティブ措置を戦略港湾を経由する貨物にも行うように地方港に対して個別要請を行ったということでありますけれども,先ほど聞きますと,さらに強い要請をするということのようでございますが,改めて,この国の政策,当然この戦略港湾をやるに当たってはこれをしていただかないといけないんですが,これまでの経緯からしますとどうしても不安があるわけですね。  先ほど同じ質問をされましたけれども,もう少しですね──ちょっと安心できるまでは無理かもしれませんが,本当に実効性があるのかなという部分が一番心配なので,もう1度お伺いしたいと思います。 54 ◯岡口みなと総局長 午前中でも少し答弁させていただきましたけれども,改めて少し詳しくお話ししたいと思います。  今お話にありましたとおり,昨年の6月に,いわゆるイコールフィッティング──同等のインセンティブをという国土交通省からの通知が出ましたが,私はそれでは進まんだろうと,弱いということを感じておりまして,その後の国の委員会の中で私自身が廃止ということを出すべきだということも意見申し上げ,私が言うたからではもちろんなく,各委員の皆さんからも廃止すべきだということをおっしゃっていただいた結果,その最終取りまとめにおきましては,廃止をするべきだというような内容が盛り込まれ,それをもとに国土交通省港湾局長が,例えば四国のこの港,中国地方のこの港というような形で具体的にその廃止の個別要請を始められたところでございます。  したがいまして,今その個別要請が始まったばかりというような時期でありますので,実際の結果はもう少し見る必要があるかもわかりませんが,ただ,幸いにして既に一部動きが出てきているというのも聞いているところでございまして,これは船会社からの情報でございますが,ある地方港ではそういった国からの強い要請を受けて,当該港のみならず,周辺の港の貨物で海外フィーダーに流れている貨物を集めて神戸に持ってくると,1万TEUぐらい来るん違うかと,ちょっと船会社が多目に言うてるかもわかりませんので安心はできませんが,そういう具体的な動き,話が初めて出始めたというふうに考えております。  したがいまして,私は,先生から見ると少し甘いかもわかりませんが,私はこの実効性に大いに期待をしておるところでございます。以上でございます。 55 ◯分科員(坊 やすなが) この件について,これまでよりも可能性は高いのかなということは思ってるんですが,もちろんこの戦略港湾の中で,来年のポイントとして先ほど局長が地方港からの釜山に行ってるやつを全部ここへ持ってくると──全部というか,戦略港湾指定されたところへ持ってくるということと,ターミナルコストの50%削減ということをおっしゃいましたけれども,このターミナルコストの50%削減についてはもう既に進んでる話というか,ある程度先が見えてきている話だと思うんですが,やはり死活問題というんですか,今回の一番のポイントは,この地方港から釜山へ出ている荷物をいかに神戸港に取り込むかということがやはり一番重要なポイントやというふうに思っておりますので,ここは神戸港──もちろんだけではなく,阪神港だけでもなく,京浜港と手を携えながら,この部分については共通した利益,利害があるわけですので,国交省が一歩踏み出したということであれば,一歩後退させないようなやはり努力というのは常に継続してやっておかないといけないというふうに思っております。  やはり地方港にしてみれば,国際港という金看板をとられるという危機にあるわけですから,やはりこの点は反発もあるというふうに思うわけです。この先──何度も言いますが,これさえ死守すれば,それなりに神戸港は生きていけるということを思っておるんですけれども,これに関してやはり京浜,阪神,手を携えてということが大事やと思うんですけれども,この点どのようにされているのか,お伺いをしたいと思います。 56 ◯岡口みなと総局長 実は,この内航フィーダーを活用した戦略港湾への集貨というこの施策につきましては,特に瀬戸内海航路を有しております阪神港・神戸港の強み,また逆に言いましたら,それだけ釜山との激しい競争にさらされる最前線という見方もできるわけですが,戦略港湾へ貨物を集貨するという意味での阪神港の強みということであるところから,戦略港湾の選定時に私どものほうから提案申し上げ,国からそういうふうな政策措置を引き出したと,こういう経過がございます。  したがいまして,率直に申しまして,京浜港とはスタートの時点から少し温度差があるのは事実でございます。ただ,ここに至って京浜港は,そういう国策としてというような流れにも乗りまして,京浜港から東北太平洋岸,また北海道の地方港をターゲットとして,そういう内航フィーダーの取り組みを始められておりますので,御指摘のとおり国策としてやられるものですから,京浜港とも手を携えて引き続き間断なく強く国に訴えていきたいと,このように考えております。  以上でございます。 57 ◯分科員(坊 やすなが) 意気込みはよくわかりましたんですが,やはり各地方港にも国際港という名前をもう既に持ってしまった港がたくさんあるわけでして,そこには必ず政治家がおるわけですね。特に田舎へ行くほど,自民党の中では力のある政治家も多いわけでございますので,この辺のところもよくそういう環境も頭に入れて,やはり先,先,先手を打って,やはり京浜と作戦を一にして,こんだけの一歩は少なくとも守り抜くということを必ずやっていただきたいというふうに思います。これさえやれば何とかこの先,神戸港はいけるというふうに思っておりますので,ここは非常に肝心なとこだと思いますので,よろしくお願いをしたいと思います。  次にこの続きなんですけれども,先ほども申しましたように,せっかく国際港という金看板を持っておったのにもかかわらず,その看板をとらないといけないというふうになっていく地方港があるわけですね。また,その地方港から神戸へ荷物を持ってきていただかないといけないというわけでございますので,せっかく釜山に行こうとしてる荷物を日本の中でとめたとしても,京浜港に行っちゃったら,これはまた元も子もない話でして,何とか引っ張ってこないといけないという今度は戦略港湾同士の戦いが始まるわけですけれども,やはりこの点は日本らしく,やっぱり地方港にもメリットを何か見せながら営業すれば,やはりこの集貨対策に大きく影響すると思いますし,一気にパイができるわけですから,これをどれほどとれるかによって,ここ数十年の基本的な部分がこの数年ででき上がってしまうわけですので,率先してやはり荷物をとるということに集中せなあかんと思うんですが,この点,地方港に対してどのように考えて営業されるつもりなのか,お伺いをしたいと思います。 58 ◯岡口みなと総局長 地方港の状況はおっしゃるとおりでして,例えば神戸がそういった戦略港湾の観点から当該地方港湾でセミナーをしたいというような話をいたしましても,協力いただけない地方港湾もあると,事実そんな状況の中で戦っていくという厳しい戦いだと思っております。  そういった中で,地方港にどのようなメリットを示すと,これは大変重要な観点だろうと思っております。もう御案内のとおりでございますが,地方港の貨物というものはフィーダー貨物といわゆる日韓貿易のローカル貨物,いわゆるドメスティック貨物でございまして,戦略港湾のターゲットはあくまでもフィーダー貨物であると,何も地方港のドメスティック貨物までとろうと,これは決してございません。  そういったところから,我々が直接地方港に支援するというすべはございませんが,国策としてそれを進めていただくのなら,地方港のドメスティック貨物について国のほうでそれなりの支援をしていただけないかと,こういうことも国にはお願いしておりまして,なかなかこれ実現しておりませんけれども,我々の立場からもそれは戦略港湾を進めていくための手法だという形で,引き続き国には要望していきたいと思っております。  また,具体的に私どものフィーダー貨物の取り込みのための地方港へのメリットといたしまして,具体的に少し紹介したいと思いますけれども,1つは九州東岸の例えば宮崎県,鹿児島県から発生している貨物につきまして,博多港まで陸送されて,そこから釜山にフィーダーされてると,こういう貨物が非常に多うございます。そういった貨物を宮崎なり鹿児島の地元の港湾で荷物を出荷していただいて神戸に持ってくると,こういうことをしていただければ,宮崎,鹿児島の地元の港湾にとっての貨物量の増加になり,そういった港湾関係者に当然プラスになるわけでございまして,既にこういった取り組みを地元の港湾関係者の皆さんと一緒に今その制度設計入っているところでございまして,近々具体的に動きが出るものと,まだ一定量の貨物も見込めますので,いけるのではないかなというふうに考えております。  それからまた,四国・中国地方の港湾関係,地方港の港湾関係者の皆様にヒアリングを重ねてきましたところ,例えばでございますが,非常に内航フィーダーの貨物が多い自動車部品を中心といたしまして,いわゆる地元の港湾の皆様は内航船でもデイリーサービス,毎日来てよと,デイリーサービスを強く望まれておりますが,韓国フィーダーの特徴といたしまして,韓国フィーダーは多数の中小の船社が1隻とか2隻とかいうフィーダー船を持ってされておりますので,その要望にはなかなか応えられない。それを私どもの神戸港を利用する内航の船社は比較的内航の中では大手が複数の多くの内航船を有しておられますので,それが可能ではないかと。もちろんそこには立ち上げ支援というインセンティブ必要でございますけれども,そういったデイリー寄港は可能ではないかというようなことも少しずつ熟度が増してまいりました。  そういったデイリー寄港によれば,地方港にとりましてもデイリーで貨物を出せるということは地方港のメリットだというようなこともおっしゃっていただいておりますので,そういった自動車部品,さらに危険物,これはもう神戸港の海事力は定評のあるところでございますが,本当は危険物は韓国ではなくて神戸に持ってきたいと。ところが,さっきも言いましたデイリーがないから持っていけないと,こういう事情もわかってまいりました。そういった危険物についてもデイリー寄港を実現することによって,地方港にとってもメリットになるような神戸の集貨を進めたいと考えております。  もちろん簡単にはできません。特に財源も要ることですから,今回のインセンティブをフルに活用して,このようなことについても実現したいと。また,その他地方港の皆さんと直接お話をしながら,地方港のニーズ,地方港の望まれることについて1つ1つ丁寧に何ができるかと議論していきたいと考えております。  以上でございます。 59 ◯分科員(坊 やすなが) これは私個人の感想なんで,いやそれは違うとおっしゃるかもしれないんですが,何かやっとですね,少し自主的に考えて動かれ出したのかなというような気がしておりまして,これまでストレスをためながら港湾の質問をしておりましたんですけれども,局長の発言のやり方も,ちょっとこれまでにはなく,ちょっと気合いが入っておられるのかなという思いもしておりますのでいいことなんですが,先ほども申しましたように,このチャンスは,この新しくできるパイをいかにどれだけとるかがやっぱりここの勝負どころですので,僕はもう幾ら予算を投入しても幾ら人員を投入してもいいと思っております。ここ数年間できっちり縄張りをつくってしまうということこそが,やっぱり今一番しないといけないことだと思いますので,今おっしゃった具体的な話ももちろんそのとおりだと思うんですけれども,1つ1つですね,1つの港,1つの港,1つの企業,1つの企業の緻密な要求とか考えをしっかり拾っていただいて,きっちりと計算をして作戦を立てて,しっかりこの勝負のときは全力を集中して,神戸港の将来にわたって非常に重要な場面でございますので,必ず勝ち抜いていただきますように強く申し上げておきます。  続きまして,もう1つちょっと言いたいことがあるんですが,余りこんなん言わなくてもいいかもしれないんですが,日韓フィーダーがありますね。これがですね,聞くところによると,この日韓フィーダーは韓国が基本的に利権というか,あれを持っててですね,そこの運賃は非常に高いと。そこの運賃で利益を上げた分を日本からのフィーダー,トランジット貨物に対するインセンティブとして出して,それで荷物をどんどん吸い上げてるというふうに聞いたわけですけれども,この基本的な部分の日韓フィーダーの部分を何とか競争する相手をつくって独占させないというような方法というのは何かお考えがあるのか,また,それを考えて国に何か申し上げられてるのかというのをちょっと聞いてみたかったんです。 60 ◯岡口みなと総局長 率直に申し上げまして,そういうお話を私も業界の方から聞くことはございます。ただ,その実態をつかみかねております。  したがいまして,もう想像の範囲にしかなりませんが,恐らくもうかねてから釜山,韓国は国策でやってきておりますので,そういったことも計算ずくで国策の中で動かしてるんじゃないかなというふうな気もいたします。ただ,これにつきましては,もう少し実態を皆さんからお聞きしながら,必要な対策があれば取り組みたいと,このように考えております。 61 ◯分科員(坊 やすなが) 済みません,今の点ですね,聞けば聞くほど歴史的な問題もあってがちがちになってるというふうに聞くんですが,日本──神戸港にとりますと,ここを打ち破ることによって大きく競争環境は変わるというふうに思っておりますので,少しでも情報を入手されて,よく研究して,もし有効なことがあれば,やっぱり国にしっかり伝えていくということが重要じゃないかなというふうに思ってますので,その点も頭に入れてやっていただければと思います。  次は,ちょっと神戸が一義的にしっかりやらなければいけないこと,集貨と創貨について質問させていただきたいと思います。  局長がですね,これもすごい目標を掲げられて,290万TEUというふうに目標を掲げられております。先ほども質問があって,お答えをされておったんですけれども,ことしの予算が5億円で,30万TEUぐらいふやさなあかんという計算になるんですけれども,これまでですね,年間大体10億の事業費使ってて,大体年に6万TEUぐらいしかふえてないわけですね。この目標が来年度までということですので,それまでにあと30万TEUぐらいふやさないかんということなんですけれども,これは基本的に今先ほど申し上げた地方港に対する国の施策変更が早急に,また的確に行われればですね,これは夢ではないと思うんですが,現実今の状況でいけば,単年度で30万TEUふやすというのは,いささかちょっと無謀な気もしております。  久元市長が自身のブログの中にも書いておられるんですが,ちょっと読ませていただきますね。  本市の予算編成過程について,もっと具体的に語っていただきたかった。ほとんどの説明は,その事業の必要性についてかなり時間が割かれていたとされており,誰が,どこで,何を,どのようにするのかについて具体的に語っていただければというふうに書かれておったんですけれども,私,別にいじめたいつもりで言うわけじゃないんですが,何か実際にこの290万まで行くという確信を持っておっしゃっているのであれば,今のこの誰が,どこで,何を,どのようにすることによって,この目標が具体的に達成できるのかということをぜひ一度説明をいただけたらと思います。 62 ◯岡口みなと総局長 この290万というこの目標値,数字につきましては,私自身,生半可な数字ではないと十分に承知をしておるところでございます。  今お話にありました集貨インセンティブによる増加貨物量は,おっしゃるとおり大体年間6万TEUぐらいですから,3年間続けてきましたので,20万弱増加したと。したがって,22年度の貨物量がそのままであれば,現時点では280万近くまで行ってると,こうなっているわけです。ところがなってないというここらの分析が極めて必要でございます。  予算につきましては,そういった意味で,もちろん集貨・創貨,この後,創貨の御議論もあると今おっしゃいましたけれども,特に集貨につきましては,やはり予算措置の大幅な拡大が必要であろうということから,25年度──今年度14億円でありましたところ,国にも強く要望してまいりました結果,20億円という形で,集貨予算だけでではございますが,1.5倍の集貨予算を確保したという状況でございます。この1.5倍の集貨予算を使いまして,この集貨インセンティブだけではもちろんございませんが,取扱貨物量を来年1.1倍にふやしたい,こういうことでございます。もちろんこういった数字で計算して,そうなるものでは決してございません。それにやっていくというような備えをしているということでございます。  その集貨については,その額も大事でございますが,実態に合った効果のあるインセンティブの打ち方,こういうものが必要でございます。そういった意味から,特に来年度そういった20億の予算の中で力を入れておる新規の事業といたしましては,海外フィーダー貨物等誘致事業でございます。これは,これまで内航フィーダーの活性化についてのインセンティブは内航船社のみに充てておりました。それでその大型化された内航船の立ち上がりを支援しようということでございましたが,来年度はこの予算を確保いたしましたこれを活用いたしまして,母船側,外航船社,母船側も対象に含めて,それはそれでほっとくのではなくて,母船側と内航側が1つのチームになって具体的に内航フィーダー貨物を神戸にとってこようと,こういうふうな仕組みを持つ誘致事業として立ち上げようというものでございます。  既にこういった形から,神戸に寄港しておられます大手外航船社がその取り組みを始めていただいておりますので,今後具体的な動きにつながるものと強く期待しておるところでございます。  また,こういった動きはハード面も寄与してございまして,御案内のとおりだと思いますが,昨年11月にはポーアイの2期で22列の最新鋭のガントリークレーンがいよいよ稼働いたしました。このことによりましてコンテナの処理能力が引き上げられ,母船の能力が引き上げられましたので,先ほど申し上げました当該ターミナルのユーザーは──外航船社でございますが,外航船社は主体的にその母船の能力が上がったというようなことを大きな契機として,主体的に内航フィーダーネットワークを強化して内航船社と神戸に貨物に集めようと,こういう動きをしていただいているところでございます。  また,競争力の強化については先ほど申し上げましたので,詳しくは申し上げませんけれども,大切なのは,ターミナルリース料を下げるだけではなくて,それをターミナルリース料だけではなく,港運さらに荷主さんまで,最終受益者まで浸透させるということだと思います。その仕掛けづくりに今懸命に努力しているというふうな状況でございます。  一方,その貨物の動向から見てみますと,たくさんの航路を持っておりますけれども,あえて私が力を入れなきゃならないというふうに思っておるのは欧州航路でございます。25年の取扱量も残念ながらほぼ横ばいという状況でございますけれども,その中で欧州航路が大きく約15%減るという状況になっております。この背景には,欧州経済危機を前提にいたしました出荷の停止,在庫とか,それからアライアンスの再編によりますコンテナ船の船腹量の減少というふうなことが影響しております。そういった中で,最近まで欧州貨物の取扱量は神戸港は日本一でございました。したがって,その影響は非常に大きいというのが現状でございます。もちろんほかの航路も力を入れておりますけれども,特に欧州航路に関して申し上げますと。  ただ,幸いにして,この年明けから港湾関係の皆様方と意見交換をいたしますと,幸いにしてこの年末から欧州航路は底を打ったと,ふえていくよというふうなお話も聞き始めたところでございまして,事実12月のデータが最近出ましたが,やっと前月比102%と増に転換しております。ここを逃してはいけないというふうに思っております。欧州貨物の荷動きが始まったと,出荷停止がとまったこの貨物を釜山フィーダーにとられたのであれば全く意味がありません。先ほど申し上げましたようなインセンティブをフル稼働して,着実に神戸に結びつく努力をしていきたいと考えております。  また,そういった中でどうしても非常に重点を置くべき状況がございます。それがP3でございます。世界のワン,ツー,スリーの船社が巨大なアライアンスを形成されまして,来年には超大型船,最大1万3,000TEUをいよいよ欧州航路に配船すると,こういう状況でございます。幸いにして現在のところ神戸港も寄港地に入っておりますけれども,これが確実に神戸港に入ってくる,このことをしないと,これはふえるどころか,神戸港のもう命にかかわる問題だと考えております。そういった意味で,特にこのP3の問題については既に動きはしておりますけど,業界と力を合わせて的確な情報のもとに全力でセールスに取り組みたいというふうに考えております。  290万といいますのは本当にたやすいものではないと考えておりますが,神戸港はおっしゃるように,私は正念場に来ていると思っております。ぜひとも業界の皆さんにも御努力をお願いし,一緒になって懸命に目標達成に向けて努力したいと,このように考えております。 63 ◯分科員(坊 やすなが) 何か今回は非常に答弁も具体的にお話しでございますし,気合いも入ってるというのはよくわかりますので,この問題についてはもうこれ以上さわってもしようがないので,もうしません。  次に,国際コンテナ戦略港湾は基幹航路の維持・拡大が目的に挙げられておりますけれども,実際にふえてる荷物は先ほど池田先生もちょっとお話しされてたんですけれども,東南アジアと中国からの荷物ということになってるわけですね。  このもちろん基幹航路を守るということについては,国の政策もあって,いろいろやっていただいておるわけですけれども,実際ふえてる部分,またまだふえるやろうという部分ですね,ここについてはですね,ちょっとよそと違ったことを考えないといけないんじゃないかなというふうに思っておりまして,そのインセンティブの打ち方についても個別を緻密にちょっと計算,また情報もしっかりとりながら把握した上で,やっぱり一番効くものを打っていったり,そこに合わせたインセンティブをつくっていったりということを継続してずうっとやっていくことが,やはりこれから世界を引っ張っていくアジアの荷物をとっていくということになるんじゃないかなというふうに思っておりますが,どのようにお考えになるのか,少しお伺いしたいと思います。 64 ◯田中みなと総局担当部長 国際コンテナ戦略港湾におきまして,阪神港の目指すべき姿として,基幹航路の維持・拡大,それに向けた取扱貨物量の確保が挙げられているところでございます。神戸港としましても取扱貨物の増加に取り組んでおるところでございますが,神戸港の外貿コンテナの約6割を占めます中国・東南アジアは非常に重要な地域と考えているところでございます。  これまで神戸市では,インセンティブの検討に当たりましては,輸送経路やコスト差などにつきまして荷主や船社へのきめ細かなヒアリングを実施いたしまして,例えば来年度からの海外フィーダー貨物等誘致事業など,新規のインセンティブを策定してまいりました。また,これまでの中国・東南アジアへの取り組みといたしましては,中国では上海におきまして何度かセミナーを開催してまいりました。また,上海・香港・台湾におきましては,主要な船社・荷主を訪問いたしまして,神戸港の利用促進や航路開設を要請してきたところでございます。東南アジアにつきましては,ベトナム・ハノイにおきまして,昨年12月に東南アジアで初めての神戸港セミナーを開催いたしました。平成26年度はこれまでの取り組みを踏まえまして,中国・東南アジアでのポートセールス一層強化していきたいと考えているところでございます。  現地でのポートセールス活動につきましては,これまでの調査・実績をもとに,より効果的な実施方法,開催場所を検討しているところでございます。また,中国につきましては,中国側の港湾から具体的な提案も出されておりまして,神戸港への貨物の増加や航路誘致につなげていけるように交渉しているところでございます。  また,中国・東南アジア航路を運航します主要船社・荷主企業に対しましても,引き続きポートセールス行ってまいります。船社に対しましては,26年度からの新規インセンティブであります海外フィーダー貨物等誘致事業によりまして,現状では釜山港経由で輸出されております東南アジア向け貨物の神戸港経由への切りかえを提案しておりまして,具体的に転換を検討している船社も出てきている状況でございます。  また,荷主企業に対しましては,やはりインセンティブを利用しまして,国内他港から海外フィーダーにより釜山港へ輸送されている貨物を陸上輸送によりまして神戸港へ転換を提案することで,神戸港への集貨を進めていきたいと考えております。  平成26年度でございますが,この海外フィーダー貨物誘致事業で9万6,000TEU,新規航路誘致事業で7万TEUとインセンティブごとに増加目標を定めております。全体ではコンテナ取扱貨物量の目標は外内貿合わせて290万TEUとしているところでございます。今のところ,国別・貨物別の目標は考えておりませんが,今後はさらに精緻な分析を行いまして,きめ細かな計画をもとにポートセールスに取り組んでいきたいと考えております。  以上でございます。 65 ◯分科員(坊 やすなが) 余り数字を聞いたことがなかったんですけれども,そういう答弁をしていただいてありがたいんですが,ここも正念場でございますので,人員も予算も入れてしっかりとってきていただければというふうに思いますが,やはり私自身はセミナーをやった中でどれほど効果があるのかというのが,ちょっとよく自分ではわかってないんですが,本当にセミナーだけで大丈夫なんですかね。もっときめ細かなことをする必要はないんですか。 66 ◯岡口みなと総局長 少し田中部長と意見は違うかもわかりませんが,私自身はセミナーそのものには,さほど期待しておりません。セミナーをきっかけといたしまして,そこでネットワークを広げる,後が大事だと考えております。もちろんセミナーに意味はないとまでは言うてるわけではありませんが,きっかけとして使うと,その後の誘致が大事だとこのように考えておりますので,トータルで取り組みたいと,このように考えております。 67 ◯分科員(坊 やすなが) 何かさっきから何度も言うてますけど,ちょっと不思議な気持ちでおるんですけど,結構何か本気でやってはるのかなという気が伝わってきておりますので,余り言いませんが,よろしくお願いします。  もう時間もないので,次に行きます。  創貨対策についてでありますけれども,創貨につながる企業は,一度誘致しますと長期にわたって貨物量が大体約束をされていくわけですので,この営業というのは非常に重要やというふうに思っております。  先ほども少し出ておりましたけども,自動車産業が1つ来ることによって,関連企業も含めまして相当量の貨物が期待できるわけです。また,今後の成長が期待されてる中には航空機産業もありますし,例えば組み立て工場が1つ来ることによって,港を使って部品がどっと集まってくるわけですので,これも大きなことやと思うんですね。さらには,衛星やロケットなどの宇宙産業も将来的には魅力ある産業やと思っておりまして,将来を見据えた中で,たとえ実現までに5年かかろうが,10年かかろうが,20年かかろうが,必ずとってくるんだというぐらいの営業は必要やというふうに思っておりますけれども,これまでも幾らかされておるんでしょうけども,どんな感じでされてるのか,まずとりあえずお伺いしたいと思います。 68 ◯岡口みなと総局長 私自身は企業誘致担当局長の経験がございますので,そういった経験も踏まえてになりますけれども,この企業誘致によって荷物をつくり出すということは,そういう港湾管理者の立場からいっても極めて重要なことであると,このように考えております。  特に製造業は,その裾野が広いということから,その影響は大きいものでございまして,そういった観点からも来年度,新年度には製造業を対象とした新たな補助制度が設けられたというような経過もございます。  具体に挙げられた自動車産業についてでございますが,自動車産業は,その製造業の中でも非常に裾野が広いということで,企業誘致という面でも,それから私ども管理者という面でも本当に誘致したい業界,企業の1つでございます。  ただ,実態は残念ながら,新たに製造拠点を国内で設けるというのはハードルが高いのも事実でございますので,息の長い取り組みが要るのかなと思っておりますが,一方で,神戸港の自動車関連の取扱量は非常に多うございまして,トンベースで見ますと約3割が自動車関連でございます。ただ,これは中古自動車等も多いものですから,いわゆる戦略港湾の対象であるコンテナ貨物ではありませんが,そういった貨物も神戸にとっては貴重な貨物でございますので,そういった点も含めて,この自動車関連の企業またそのオークション,物流拠点の誘致というようなことについても広く誘致を続けていきたいと,こう考えております。  それから,航空機産業,これは午前中だったかと思いますけれども,いわゆる世界の航空業界の動きを反映して航空機産業が確かに活力があります,伸びつつあります。そういった意味で,先ほども御紹介いたしましたが,そういった関連工場もされるというふうな動きが出てきておると,こういったものについても我々としてはもうぜひとも神戸に来ていただいて,神戸でつくっていただいて神戸港から出していただくというふうな取り組みをしたいと考えております。  最近,空港島に来ていただいたカツヤマキカイ,これも航空関連部品を扱われる企業でございますので,非常にいい例でございまして,カツヤマキカイさんが来られたということから,なぜ神戸に行ったのと,どんなメリットということをかなり問い合わせが来ているようでございます。そういった取引先企業,関連企業の人脈,パイプも生かしながら,この航空機産業にも全力で取り組みたい。宇宙産業はさすがにまだ我々ちょっと取っかかりができておりません。今後コンピューター京がさらに利用がふえれば,そういった支援についてもぜひとも取り組みたいと考えておりまして,今後さらにそういう可能性を探っていきたいと,このように考えておるところでございます。  ただ,今回戦略港湾で創貨ということが初めて打ち出されましたが,やはり創貨のための制度となりますと,どうしても一自治体では限界であります。何度も御答弁として使って申しわけないですが,国策として国が前面に出すというようなことであるならば,こういった部分について,やはり国が抜本的な制度をつくっていただくことが必要だと私は考えておりまして,引き続き国にもそういう制度の創設を強く要請したいと,このように考えております。  以上でございます。 69 ◯分科員(坊 やすなが) これはこれで1つの大きな重要な部分ですので,やはり営業のプロをつくっていただくぐらい,ふだんはもう何しとうかわからへんけれども,きっちりそれに向かって進んでいっていただけるような人材をやっぱりつくっていただいて,やはり人間関係というのがこういうセールスには非常に重要やと思いますので,そういう集団もつくっていただければというふうに思っております。  次に,国際コンテナ戦略港湾の中では,競争力強化に必要なターミナルに対する施策ですね,先ほど言われましたターミナルコスト50%低減なんかになるための施策というのは手厚いわけですけれども,先ほど局長もおっしゃったように,創貨いうことがこれまでなかったわけで,なかなか対策というのができていないというのが現状だと思います。  創貨に対して必要な背後用地をやっぱり用意しないといけない,これが今スタンダードになっているわけですけれども,例えば過去神戸市においても創貨対策とは全く真逆の荷物をどんどんなくならせていくような政策を実際しちゃったわけですね。例えば東部新都心の開発についても,宅地化を優先した結果,産業の代替地が得られずに,結果的に大規模な工場が神戸から流出するというようなことになったわけですね,基幹貨物が減ったんです。特に住友ゴムなんていうのはひびきへ行って,ひびき港の中でも主要な荷物になってしまっておるということの中で,やはり反省すべきところは反省をして,神戸港の港勢から考えるとやはり自殺行為だったということも認めて,今後は臨海部への創貨企業の集積を図るための取り組みというのも必要だというふうに思っております。  なぜそんなことを言うかといいますと,ライバルは釜山ということで,釜山に対して荷物を行かないようにとめるというのを片方でやっておるわけですけれども,釜山のほうでは港の背後地は国で整備をしまして,それによってターミナル運営者である釜山港湾公社が実質無料に近い価格でユーザーに貸し付けてるという現実があります。ライバルがまさに国策として取り組んでいる以上,先ほども国策の話がありましたけれども,神戸も創貨についても国にしっかりと働きかけるべきじゃないかと思いますが,その点どのようにお考えでしょうか。 70 ◯吉井みなと総局技術部長 簡明にいきます。  委員御指摘の釜山については,例えばコンテナターミナルの背後用地が年大体34円ということで,ほぼ無料に近い値段で企業誘致を行っています。また,それについては手厚い補助金もついておって,まさに国策として動いております。  私どもは企業誘致に対して,来年度から新しく固都税のさらなる減免と,それから製造業については一応補助制度も創設しておりますが,まだまだという感じがします。また,国のほうも現在は関西イノベーション国際総合特区,この制度の中で,税制の優遇とか利子補給程度の制度しかございません。
     ただ,ようやく国の国際コンテナ戦略港湾政策推進委員会のまとめがありましたが,ようやく創貨について少し本腰を入れるということで,現在2月7日に出されました港湾法の一部改正の中で,例えば国際戦略港湾の中の物流用地に流通確保のための倉庫が出る場合,そのときに一応無利子貸付制度,やっとこれが一応法的に出されました。また,老朽化・陳腐化した倉庫も高度化するときには補助制度も創設するということで,やっと国が重い腰を上げて本腰になってきたと。  私どもは,やっとこの状況ですので,このチャンスを捉まえて,さらに国については要望して,委員の御指摘のとおり,この創貨について,できましたら東アジア諸港と対峙するだけの国策としてなるように,これまで以上に国に強く要望していきたいと思っておりますので,よろしくお願いしたいと思います。 71 ◯分科員(坊 やすなが) そのような意気込みですので,ぜひこれはやっていただきたい。これまでやっぱり余りその点については要望も何もなかったわけですし,神戸自体が余り背後地のことも考えてたような節は私は感じていないので,全く新しい分野みたいな形になっておりますけれども,やっぱり個別具体的に戦略を組んでいただいて,必要なところは国で買い上げていただくぐらいのことは言ってもいいんじゃないかなというふうに思っております。  なぜかといいますと,港は2つに絞ったということになるわけですから,手厚い保護はしないといけない。逆に,中途半端な政策になってしまうので,国のほうもしっかりやる可能性はあると思いますので,都合のええ絵をやっぱりしっかり描いて持っていくべきだというふうに思います。  先ほど局長のお話の中にもありましたように,世界のメガキャリアがやっぱり新たな再編をするということになってまして,この再編がどうなるかということによって,神戸の中にあるバース自体があいてしまう可能性もあるわけです。そういう激動の中に入っていくわけですので,やはり神戸は神戸なりにしっかりどういう港をつくるのかというのを,やっぱり哲学を持ってまず決めていただいた中でやっていただきたいと思います。  それには,これまでもやっておられると思うんですけれども,やはり荷主さんもそうですし船社もそうですし,また業界の方もそうですし,その辺の中で本当の神戸港のあり方というのをよく議論する場を──あるんでしょうけれども,そういう話が出てきたとは私聞いておりませんので,この辺が共通の思いとして神戸をどうしていくかという部分については常に議論をしていただいておきたいですし,状況が少し変わった状況の中でもすぐ対応できるということが,私これをやってたらできると思いますので,ぜひ神戸港会議みたいなものですね,こういうふうな格上げをしていただいて,そこで全ての議論をしていくぐらいの意気込みがあっていいんじゃないかなというふうに思います。どうしても行政だけですと情報も限られますし,業界の方また船社,荷主も含めて,自分らの利害を言いながらやっておれば,状況の変化にはそれなりに対応しやすいんじゃないかというふうに思いますので,このところをちょっと強く,組織に変えていただくようにお願いをしておきたいと思います。  まだいろいろ言いたいんですが,時間がないんですけど,神戸製鋼が将来の高炉休止を発表してるんですね。跡地利用のことも考えてるんですけれども,あの跡地がそのまま跡地になってしまうことでなくて,神戸市もその辺はアンテナを上げながら,跡地に関連会社等の製造業を誘致してくれば,これが創貨につながるわけですね。ですから,高炉が廃止して土地が余った,ああそうですかじゃなくて,そこあいたんやったら,ぜひ関連会社連れてきてくださいよというようなセールスが私は大事だと思います。これは民間の企業の土地も利用しないと,神戸港,神戸が持ってる土地というのはないわけですから,やっぱりこういう発想が次要るんじゃないかなというふうに思っておりまして,その辺について最後一言だけお答えいただいて,ちょっと時間切れですので,とりあえずお聞きしておきます。 72 ◯岡口みなと総局長 今の民間の空き地の観点というのは確かに不足していたと思います。これからそういう観点も含めて全力を尽くしたいと考えます。 73 ◯分科員(坊 やすなが) 最後,一言だけ…… 74 ◯主査(松本しゅうじ) いや,もう時間がないからやめてください。 75 ◯分科員(坊 やすなが) はい,やめます。  市長がやはりトップセールスをやってないんじゃないかなという心配してますので,この点も十分頭に入れておいていただきたいというふうに思います。 76 ◯主査(松本しゅうじ) この際,約20分間休憩いたします。  14時55分にしましょう。   (午後2時33分休憩)   (午後2時57分再開) 77 ◯主査(松本しゅうじ) それではただいまから,予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き,みなと総局に対する質疑を続行いたします。  それでは,山本委員,どうぞ。 78 ◯分科員(山本じゅんじ) それでは質問させていただきます。一問一答でお願いします。  初めに,国際コンテナ戦略港湾についてお聞きします。  神戸市は来年度予算案において,国際コンテナ戦略港湾の機能強化を掲げています。かつてない規模で国とともに推進していくとして,来年度はRC-6・7の水深16メートルへの大水深化など,高規格コンテナターミナル化へ国費も含め109億円余りの予算案が計上されています。情勢の急激な変化に乗りおくれることなく即時に対応すること,国際競争力のある神戸港をつくっていくとの姿勢でありましたが,外貿コンテナの取扱状況はほぼ横ばい状況にあります。現状を維持するのが精いっぱいというのが実態ではないでしょうか。  国際コンテナ戦略港湾については,23年度以来,ハード・ソフト合わせて770億円余り投資してきました。神戸市負担分だけでも260億円余りにも上ります。これまで議員団は国際コンテナ戦略港湾について,余りにも投資が過大であるということを指摘してきました。現在の世界の情勢を見れば,G6アライアンスによって神戸の欧州基幹航路が週2便に減便されています。また,この春からのP3アライアンス,これは寄港するとのことでありますけれども,今後の動向次第では基幹航路がどうなるか,わからないという状況でもあります。  今後取扱コンテナ数が劇的にふえるという状況にはなく,大水深バースにすれば,大型コンテナ船が来るという状況に果たしてあるでしょうか。大型開発に頼らず,神戸港の活性化策を講じるべきと考えますが,いかがでしょうか。 79 ◯岡口みなと総局長 午前中の答弁からも申し上げておりますが,この国際コンテナ戦略港湾でございますが,これは我が国へ寄港する基幹航路の維持・拡大,これを目的として,西日本の産業の競争力に大きく寄与する,こういったために国策として取り組んできているものでございます。これまでも申し上げてきておりますけれども,輸送の一層の効率化を図るためのメガキャリアによりますコンテナ船のさらなる大型化,それから今お話にもありましたが,G6・P3等基幹航路におけるアライアンスの再編等海運・港湾を取り巻く情勢は大変激しく変化するそういった中で,寄港地として選定される港となるためには,世界標準となっております高規格ターミナル──マイナス16メートル,耐震,22列,高規格コンテナターミナル,この整備は不可欠であります。  神戸港のお話ししました六甲アイランドにつきましては,G6が再編されたことにより,既に1万TEU型の大型船が入港しておりまして,もう現段階でも,この岸壁の水深不足またはガントリークレーンのリーチ不足によりまして,いわゆる積み荷調整また積みつけ調整という極めて不自由な荷役を余儀なくされており,これは単に神戸港のみならず,世界の港にも不便を強いると,アライアンスですから,航路に当たっている世界中の港にも不便を強いるということから,大変御迷惑をかけているのみならず,こういう基幹航路の撤退にまでつながりかねない状況でございます。また,高規格化が完了したポーアイ2期につきましても,G6の投入によりまして,従来の7,000TEU級が9,000TEU級に大型化され,また,昨年の5月には欧州航路に使用されていましたコンテナ船約7,000TEU級が北米航路にも投入されるなど,新たな就航,新たな基幹航路の大型化──これをカスケード現象というふうに呼んでいるようですが──が進んでいるのは事実でございます。  大手船社によりますと,世界最大のアライアンスP3,これにつきましては,先ほど申し上げたとおり,欧州航路に1万TEU以上最大1万3,000TEUという超大型船,これも導入されるというふうな計画になっておりまして,さらなる大型化が進むというふうに考えております。こういった世界のメガキャリア,海運状況に的確に対応していくことが神戸港としての責務であると考えております。  加えまして,耐震化につきましても,こういった災害時対応が大きく取りざたされる昨今,寄港地として選択される必須条件というふうになっておるところでございます。  神戸港におきますコンテナ取扱貨物量につきましては,好調な北米航路,東南アジア航路またトランシップも活用いたしまして,今後の伸びが期待できる,また十分に伸ばしていけるものと考えております。  また,先ほど申し上げましたとおり,欧州航路につきましては,底を打ち上昇に転じる中で,この貨物の取り戻しについては十分射程圏内にあると私は考えております。国際海運の動向やユーザーの要望に的確に対応いたしまして,集貨・創貨・競争力強化というふうな観点から,国際インフラ基盤としての役割を港湾管理者としても十分果たしていきたいと,このように考えておるところでございます。  以上でございます。 80 ◯分科員(山本じゅんじ) 大型化というのが世界の流れというのは私もよくわかってるんですけれども,ただ一方で,大型だけが全てかと,こういう意見もやっぱり出ているようですね。いろいろ調べてみますと,キャリアの方でもそういう意見を述べていらっしゃる方もおられるようです。  少し,以前の資料になりますけれども,これはマースクですね──方がおっしゃっているんですが,大きさを競う必要性は私は感じないと,むしろ効率性を高めていくことに注力したほうがいいと,こういう指摘をされています。もちろん質のいいサービスということは求めてはいるんですけれども,こういう指摘も一方ではなされているわけですね。それで,こういう指摘がある中でね,やはり本当に大型一辺倒ということで考えていいのかということを疑問を感じるんですけれども,局長いかがですか。 81 ◯岡口みなと総局長 今御紹介にありましたそのマースクがP3アライアンスを形成されて,1万3,000TEUを投入されるんです。その1万3,000TEUという大型化を投入される理由は効率化です。大型船で一度に運んで効率的な運航をしようと。決してマースクの方がおっしゃっているのは間違いではありませんが,そういう意味にぜひとも御理解願いたいと,このように思います。 82 ◯分科員(山本じゅんじ) マースク今RCの今回6・7の隣ですね,そこにいらっしゃいますけれども,じゃあ今そのマースクはなぜ港を深くすることを求めていないんですか,そのことについては何か聞かれてますか。 83 ◯岡口みなと総局長 マースクに限らず,世界のメガアライアンスからは折に触れ,大型化に対応する施設整備は求められております。その中で我々としては,今六甲のRCを優先して昨年から着手したところでございます。今後さらに大型化するこのアライアンスの状況の中で,それに対応できる施設整備がユーザーサイドから求められているということをぜひとも御理解賜りたいと思います。 84 ◯分科員(山本じゅんじ) この港の深くする問題というのは,日経新聞にも以前出ておりました。これはですね,とまらぬコンテナ船大型化,グローバル物流の見直しをということで,こういう記事が出ていたんですけれども,この記事に限らず,余り船が大型化し過ぎるということは,逆に荷役時間がふえたりとか滞在時間がふえるということで,かえって非効率を生みかねないということで,限界があるだろうというようなことも,ものの資料なんかにはそういうふうに書いてるということですから,やはりそういった別の観点での指摘ということもあるかと思うんですけれども,その辺についてのこれまで局長が出られてた国の検討会ですかね,推進委員会ですか,そういうところでも話は出なかったんでしょうか。 85 ◯岡口みなと総局長 船の大型化ばかり追求してはいけないと私に言われましても,それについては,それにお答えする立場ではないのかなと。大型化されるのは船会社ですから,我々は事実大型化している船会社に的確に対応できるような港湾整備をしようと,こういうことでございます。  繰り返して恐縮でございますけれども,その是非はともかく──是非について私の意見はありますけど,その是非はともかく,世界のメガキャリアが大型化しているのは事実でございます。その事実をもとに,じゃあ日本の港湾が日本国内の産業をその競争力を保っていくためには何をすべきかと,私は真っ当な議論だと考えております。 86 ◯分科員(山本じゅんじ) これは,これも少し前ですけれども,そのマースクの関係者の方が,これは永田町の合同庁舎でお話をされていらっしゃいます。その中で,荷物を集めると,西日本のハブ港というか,西日本一帯のフィーダー貨物を集めるという施策を取り組みされてますけども,ローカルカーゴがあるところに自然発生的にできるものだということで指摘をされてるんですね。つまり,荷物のあるところに優先的に配船した結果,ハブ港ができ上がるということを指摘をされています。  その中で,やはり西日本一帯のフィーダー貨物集めて,それでその上で,果たしてアライアンスとして運航される大きな船が果たして必要なのかどうかということについては少し疑問を感じるわけですね。やっぱり逆の視点ということをいろいろ考えますと,本当に神戸港の活性化策,それから阪神港の活性化策というのが,大型化をしていくということについて,果たしてそれだけでいいのかということを少し感じるんですけれども,やはり局長の答弁聞いてても納得はいかないんですけれども,もう1度答弁お願いできますか。 87 ◯岡口みなと総局長 御質問の意味をちょっとはかりかねているんですけれども,何から申し上げたらよいのか,貨物があるところに船は来る,もちろんです,そのとおりです。ですから,西日本,瀬戸内とか九州から釜山に流れている貨物を阪神港,神戸に集めようよと,そういうことによってハブ港として日本の産業競争力の強化に資する港にしていこうと,こういうことでございます。  マースクさんのおっしゃることは全く間違いではありません。その意見がなぜそういう結論になるのか,ちょっと私には理解ができません。 88 ◯分科員(山本じゅんじ) もう1点違う方の意見ですけど,エバーグリーンの方ですね。この方は,逆に1万個を超すような大型コンテナ船を次々つくっているというのは異常な事態だと,こういうこともおっしゃってます。やはり景気の読みを外すと大赤字になってしまう。1万個を超えるような船をつくるつもりはないと,こういうふうなことも言われてるんですね。  だから,逆に大型化をする一方で,現状もしくはこれまでと同等サイズですね,少し大きくなるかもしれませんけれども,それで頑張っていこうと,こういうふうにしていらっしゃる方もおられるわけですから,やはり大型,大水深バースですね,これ一辺倒で進めていくのは本当にどうなのかなというふうに思います。  それでちょっと角度を変えましてね,先日のこれは海事新聞ですかね,東京港で,1月28日でしたか,東京港入港喫水,基幹航路の東京入港時喫水,欧州最大でも13メートル未満と,調査をした結果こういう結果が出たんだという報道がされておりました。9,000TEU級の大型船であっても,喫水は最大でも13メートル未満であることや,北米から見たファーストポートとなる北米航路は貨物の積載次第で入港喫水が大きく異なることが浮き彫りになったと,こういうようなことが書かれているわけですね。  それで,この記事多分ごらんになってるとは思うんですけれども,やはり幾ら船が大きくなったからといっても,必ずしもそれに合わせて船を深くする必要がないということをこの調査の中では明らかになってると思うんですけれども,その記事についていかがですか。 89 ◯岡口みなと総局長 その記事は私も拝見いたしました。現状調査をされたと聞いておりますけど,当たり前のことです。  先ほども答弁申し上げましたけれども,ですから今,大型船が入らないので積みつけ調整,積み荷調整をして入らざるを得ないんです。さっきも申し上げたと思いますが。ですから,そういう水深の──今の水深で足りる貨物しか積めないんです。そういうリーチの短いガントリーでも届くような積み方しかできないんです。それがさらに大型化するので,一日も早く最新鋭バースにしてくれというのは,私が言うてるんではなくて,そのバースのユーザーが言うてるんです。ユーザーが言うてるんです。正直言いまして,そんな無理して私つくるつもりはありません。でも,ユーザーが言うてるんです。ぜひとも御理解賜りたいと思います。 90 ◯分科員(山本じゅんじ) ユーザーが言ってるということは以前からね,局長答弁をされてたと思います。ただ,そのユーザー,逆にね,港が浅いから船が入らなかったというようなことが具体的にそれ出てるんですか。 91 ◯岡口みなと総局長 先ほども申し上げましたけれども,ですから積み荷を調整してるんです。わかりますでしょうか。積み荷を調整してるんです。そういうことです。 92 ◯分科員(山本じゅんじ) 積み荷の調整と言われましたけれども,さっき取り上げた新聞の中に,スペックのあり方に一石を投じることは確実やということで,港のスペックのあり方についても,これから必ずしも今のような拡大一辺倒にはないだろうというような展望も示してるわけですね。その辺についての見解というのは何かお持ちですか。 93 ◯岡口みなと総局長 何度も御答弁して恐縮ですが,大型化をしているのは船会社です。船会社が効率性を追求して大型化してるんです。したがって,それに対応する港湾整備が不可欠になってくると,こういうことでございます。  今世界の最大と聞いておりますのが1万8,000TEUと聞いておりますけれども,さすがにそれ以上,一体いつまで行くのかなと,いつまで行くのかなと思いますが,さすがにそれ以上,2万とか2万を超えると,そういうことまでは行かないのではないかなというふうには私も思いますが,1万8,000は既に計画されて,もう投入されるんです。その1万8,000に対応するためには今年度予算で要求してるような予算に基づく港湾整備は不可欠なんです。我々は現実をもとに御答弁申し上げている,取り組んでいるというのを御理解ください。 94 ◯分科員(山本じゅんじ) 大きな船になってる1万8,000のことは,よく私もわかってます。ただ,全てが1万8,000になるというわけでは決してありませんし,少なくとも先ほどカスケードという話をおっしゃいましたけれども,少しずつですけれども,それが変わっていくというのもわかります。  ですが,ただあくまでも本当に大きな船だけをにらんでですね,どんどん港を深く掘っていくというのはとても納得がいきませんし,やっぱりこれから多額の費用を使おうということになるわけですから,もっともっと十分な納得のいく説明がしてほしいというふうに思います。  ちなみにお聞きしますが,この戦略港湾,どれだけの費用,総額でかけるということになってるのか,ちょっとお答えいただきたいと思います。 95 ◯岡口みなと総局長 戦略港湾全体の予算ということになりますと,ポーアイ2期,六甲全部含めて今後もまだ算定していない工事等もあり得るでしょうから,全体額というのはまだ出しておりませんが,昨年から着手し,優先的にやっておりますお話しの六甲につきましては,事業費ベースで約280億と想定しております。 96 ◯分科員(山本じゅんじ) ちょっと私の資料と少し違うんですが,これ近畿整備局が出してる資料なんですけどね,神戸港における事業内容等ということで,25年度の補正予算の資料が出ておりました。これを見ると,神戸港の分として全体事業費4,064億円というのが出てるんですけれども,この数字はどういう数字なんですか。 97 ◯吉井みなと総局技術部長 国が神戸港でコンテナバースに対して,整備に対する事業費をポートアイランド第2期及び六甲アイランドのコンテナバース全てのバースをひっくるめて出しておりますので,今回の戦略港湾とは別に,要はポーアイ2期の整備の段階からの事業費になっておりますので,少し今回の事業費とは異なります。 98 ◯分科員(山本じゅんじ) ちょっと大きな数字が出てるというふうな判断でいいんですね。  この数字についてはまた今後ちょっと追及をしていきたいと思いますが,本当に確かに船が大きくなるということで,それに対応していかなければならないと,船社の求めだというふうにはおっしゃいますけれども,やはりこれから先ね,神戸港が深くしていくということのほかに道がないのかということについては少し疑問があります。  その疑問について少しお聞きしたいんですが,創貨という話が先ほど出ております。その創貨という面で言うと,少し認識が違うというのがかつての答弁の中でわかってきました。私どもが言っている創貨というのは,内需型の経済発展をやっぱりしながら,神戸からちゃんと荷物が出ていけるようなそういうことを考えていく必要があるんじゃないかということを私どもは指摘をさせていただいたと思います。私もそのとおりだなと思ってるんですけれども,実際に今,創貨対策といいましても,企業を誘致してきたりとかそういう話になってまして,産業が空洞化をしている中でね,果たしてこれからどこまで外貿コンテナが伸びていくのかということは非常に疑問に感じるところであります。  ですから,やっぱりこれはみなと総局だけで判断できる問題ではありませんし,いろんな問題で庁内横断的にという話がありましたけれども,神戸の経済の活性化ということも考えながら,この港の問題というのは考えていただきたいというふうに思います。もちろん荷物を集めてくるのは努力されているのはよくわかっておりますけれども,やはり内需型の経済の活性化ということで神戸から荷物を出していくと,こういう取り組みもあわせて進めていくことが必要ではないのかなということも指摘をしておきたいと思います。これはもちろん国の経済政策にもかかわってくる問題ですから,それはそれでこちらのほうもまた言っていきたいというふうに思います。  この問題終わりまして,次の問題にしたいと思います。  この国際コンテナ戦略港湾に関して話になるかもしれませんが,市民に安全な交通ルートの確保についての質問です。  日本共産党議員団として,以前から神戸港を入出港するコンテナトラックの運行について,安全なルートの確保についてはずっと求めてきました。とりわけ夢野白川線については,かつてコンテナ車の横転事故が相次ぐなど,市民の安全な暮らしが脅かされてきたことは,これまでも質疑でありました。現在一定の対策がとられてはおりますけれども,コンテナ車の流入は相変わらず,大型車の流入もたくさんある,そのようにお聞きをしています。大変混雑をしています。  みなと総局は港湾幹線道路や港島トンネル,ポートアイランドや六甲アイランドの島内道路などの整備を集中的に図るということも予算書に書かれておりますが,しかし,港を入出港するコンテナトラックの陸上での運行ルートに関しては,安全な運行ルートについて積極的な対応をしているとは言えません。市街地の住宅地,特に生活道路はコンテナ車が通過しないよう,阪神高速道路や山麓バイパスなど利用を荷主に求めるべきではないかと考えますが,いかがでしょうか。 99 ◯吉井みなと総局技術部長 私のほうから,道路そのものも含めて周辺環境等の整備なり管理は,道路法の趣旨にもございますように,基本的にはおのおのの道路管理者が維持管理していくこととなっておりますので,当然私どもとしましては,みなと総局としては港湾管理者でございますので,臨海部に発生する貨物取扱車両を円滑に処理するということで,臨海部の港湾幹線道路や臨港道路はこれは担当しております。  なお,当然市街地交通につきましては,建設局が道路管理者として,委員御指摘もありましたような山麓バイパス等の大型車の割引を実施することにより,大型車を幹線道路に誘導する対策も実施しておりまして,当然道路管理者として道路環境改善とか交通安全対策について取り組んでおります。これが道路法の趣旨でございますので,これからも当然みなと総局は私どもの担当する臨海部の港湾道路,これについて担当していくということでございます。 100 ◯分科員(山本じゅんじ) 道路管理者云々の話はこれまでも何度もお聞きしてるんですが,ただ,やはり戦略港湾だといって貨物を集めてこようということで,また陸上ルートということも非常に大事になってくるわけですよね。そういう意味では,安全なルートを確保していくというのは,やはり荷物をただ単に集めたらそれでいいというんではなくて,そういうルートの確保ということも非常に大事なことではないかというふうに思うんですね。そういう意味では,道路管理者がやりますというそういう話だけではとても納得できないんですけれども,その辺についてもう1度答弁お願いできますか。 101 ◯吉井みなと総局技術部長 道路行政というものは,当然先ほども役割分担の話で言いましたけれども,いろんな施設をおのおのの道路管理者が有機的に結合して道路として1つの機能を発揮すると,そういうトータルの社会インフラとして機能させると,これが実は道路行政の目的でございます。ですから,私どもは当然,港には当然貨物を港の活性化のために呼び込みますが,それに関するルートはおのおのの管理者の役割分担で担当していくことをやっていって,おのおのが有機的に結ばれるということです。これ以上ございません。 102 ◯分科員(山本じゅんじ) ちょっとそういう答弁ないと思うんです。やっぱりね,荷物を集めてくると,こっちはこっち,こっちはこっちと縦割り式な考え方というのはどうかと思うんですね。今まで本当に人の命にかかわるような事故まで,横転事故も繰り返し起きてるじゃないですか。そういう中でね,本当に港湾管理者といいますか,それは道には関係ないとおっしゃるかもしれませんけれども,でも実際にコンテナ車が通ってきてそういう事故が起きてきてるわけですから,やはり物流という問題でね,じゃあ,その権限がないんであれば,道路管理者と相談をして,その対策をきちんととっていくということだって必要なんじゃないですか,いかがですか。 103 ◯吉井みなと総局技術部長 夢野白川線の話は私ども道路管理者からもお伺いしておりますし,当然道路管理者が当然その責任で対策すると聞いております。  以上です。 104 ◯分科員(山本じゅんじ) これまでね,社会実験があって,山麓バイパスに誘導されると,一定の効果があったということで一旦やめたんですけれども,料金が下がりました,少しね。それで少しだけ交通量が変わったという調査結果もいただいておりますが,しかし,大型車に限ってはほとんど変わっていないというのが実態なんですね。ですから,やはり荷主さんに対してね,きちんとその辺,ルートの話ということは,やっぱりみなと総局からもしていく必要があるんじゃないかと思うんですけど,その辺についての最初の答弁ではなかったので,もう1度お願いできますか。 105 ◯吉井みなと総局技術部長 少し繰り返しになりますが,私ども当然集貨なり創貨のために貨物を神戸港に集めております。ただ,その運行ルート中の交通問題につきまして,これはおのおの道路管理者が責任持ってやるということで,私どものほうも建設局から御指摘のあった道路に関しても対策すると伺っておりますので,それで結構かと思います。  以上です。 106 ◯分科員(山本じゅんじ) それで結構かというふうには私は思わないんです。やっぱりね,安全なルートの確保というのは大事なわけで,夢野白川線というのは本当に一例なんです。これからいろんな,またいろいろ道路ありますけど,そこでも本当にコンテナ車がたくさん出てきてるような状況もありますし,ずっと渋滞が続いてると,そういう状況もあるんですよね。  ですから,やっぱりこの夢野白川線だけの問題ではなくて,本当に市内を通るコンテナ車といいますか,大型車ですね,この運行ルートの安全な確保ということは,やっぱりみなと総局としてもきちんと判断をしていただいて,それで働きかけも含めて建設と相談しながら対応していただきたいと思うんですけれども,建設がやったことはそれでよしとすると,そういう答弁ではとても納得ができないです。  本当に荷物を集めてくる,それによって地域の沿線住民の方々にも大きな影響が出てくると。特に夢野白川線,建設局の質疑の中では,新築にもかかわらずひびが入ったとか,そういうような状態までなってるんですよ。ですから,やはりそのルートに関しては,やっぱりきちんと対応していただく,それから荷主さんに対しても働きを強めていただきたいというふうに思うんですけれども,もう1度答弁お願いできますか。 107 ◯岡口みなと総局長 荷主さんの貨物が企業誘致で新たに来た際には,どのようなルートで神戸港までお運びかと,それはもうちゃんとお聞きして,それに必要な対応を建設局にお願いしていると。  したがって,先ほど来,吉井部長が答弁しておりますのは,無責任ではなくて適切な役割分担のもとに,神戸市民の暮らし,神戸経済の活性化に必要な港湾事業について我々は責任を持ってやっていくんだ,こう答弁しているわけでございますので,御理解を賜りたいと思います。 108 ◯分科員(山本じゅんじ) この質問はもうこれで終わりますけれども,とても今の答弁では納得はいかないです。  特に,やっぱり戦略港湾ということで本当に国策とはいいながら,神戸市も相当力を入れて費用も入れてるわけですから,荷物も集めてくると,各地から集めてくると,そういう取り組みをやってるわけですから,だからそういう意味で言うとね,本当に庁内全体で考えていただきたい問題だというふうに思います。そういう姿勢で,この陸上の交通の問題というのは考えていただきたいということを要望いたします。  それから次に,神戸空港についてお聞きをいたします。  神戸空港が開港してから8年たちました。この8年の運営はうまくいっているという状況にはないのは言うまでもありません。搭乗者数は233万人で搭乗率は65%,開港1年目の259万人と比べると90%,ピークだった2年目と比べても78%の水準にとどまっております。これは当初予測していた403万人に対して,わずか58%にすぎません。管理収支については来年度予算案では7割が補助金等に依存をする。土地の売却については,これまで賃貸部分も含めて10.8ヘクタール,およそ13%ですか──しか売却できていません。4月には全日空が神戸での航空貨物の取り扱いをやめることで,航空貨物の取り扱いも神戸としてなくなります。  開港する前には,神戸空港は雇用がふえ,所得増や増収が見込まれるなど経済効果も生まれると神戸空港ニュースで市民に宣伝をしていたのは,これまでも質疑の中で繰り返し私ども議員団としても取り上げてきたところです。しかし,現状では破綻状態というのが実態ではありませんか。これで市民が納得できるでしょうか。  これまでずっと市民の間で需要予測や運営などについて警鐘が鳴らされてきました。しかし,不可欠な都市装置とかポテンシャルが高いと評価されているなどとの姿勢で,市民の声を聞かずに運営し続けてまいりました。その結果がさきの現状となっているわけであります。この8年間の総括をきちんと行うべきと考えます。今後の空港のあり方について存廃も含めて市民に問うべきではないかと考えますが,いかがでしょうか。 109 ◯岡口みなと総局長 破綻しているとは全く考えておりませんし,したがいまして,存廃を含めて市民に問うというようなことは考えておりません。  論点が多岐にわたっておりますので,少し簡略化を意識しながら論点について触れさせていただきますけれども,神戸港は御案内のように,これまで累計で2,000万人の方が利用いただいております。先ほどの質疑でもありましたけれども,地方管理空港の中では依然トップの搭乗者数ということになっております。また,企業誘致におきましても,空港島において,ヒラタ学園,エアバス,上組さんなど,またカツヤマキカイさんなど,市外からの本社機能の移転なども含めまして誘致が成功しているところでございまして,神戸経済の活性化に大きく貢献してきていると,こう考えております。また,実際経済界の方々からも,例えば商業者の方からは,開港後,遠方からの女性客がふえている,また市内のホテルの方からも,東京方面からのお客様が空港の利便性を高く評価しているというようなお声をいただいております。また,御案内のとおりだと思いますが,ポートアイランドの中央市民病院周辺では高度医療機関が集積しつつありまして,今後ますます神戸空港を利用して神戸を訪れる医師・患者の方がふえるものと想定しております。神戸空港は,神戸医療産業クラスターの推進を初め,神戸の新たなまちづくり,また神戸経済の活性化に大きく貢献し,多大な経済効果をもたらしたとこのように考えているところでございます。  それから,確かに需要予測と現在の乗車数については,まだまだ開きがある,これはもうそのとおりでございますが,この需要予測といいますのは,かねてから申し上げますとおり,中長期的な視点で潜在的な需要を算出するものでございます。したがいまして,我々の責務はそういった潜在需要をできるだけ早期に掘り起こすということでございます。これも先ほどの答弁で申し上げましたが,4月からいよいよ発着枠上限の30便,到達いたします。そういった潜在需要を背景にして一日も早い規制緩和を実現し,そういった潜在需要を掘り起こしていくと,こういうことが神戸空港に与えられた使命であると我々は考えているところでございます。  また,管理収支につきましては,現在は市債の償還の負担が大きいことから,当面の資金対策として新都市から借り入れをしているところでございますが,最終的には神戸空港の収入で返済していくというようなことでございます。空港島の土地の売却につきましても,先ほど少し具体例を申し上げましたけれども,大きく動きつつあるこの日本の経済情勢の中で,おくれをとることなく,空港島への新たな企業の誘致に取り組みますとともに,必要に応じて土地利用計画の変更にも取り組みたいというふうに考えているところでございます。  以上のような形で,神戸空港につきましては,着々と,また確実に神戸経済,市民の暮らしに対して貢献していると考えておりますので,今後さらなる活用を強く考えていきたいと,このように考えております。 110 ◯分科員(山本じゅんじ) いろいろ答弁いただきましたけれども,ただどっちにしても管理収支については,やはり自前で賄えるのが3割しかないというのが実態です。それから,確かに路線が伸びて30便ということになっていますけれども,やはりよく見ると,どうしてもニッチで新たな需要を掘り起こしていると,そういうのが現状ではないのかなと,そんな感じがせざるを得ないわけですね。  ですから,本当にこれから大きく利用客を伸ばしていくにしても,今後──先ほどの議論もありましたけれども,飛行機が大型化していかないと,なかなかこの403万人を現状で満たすことは到底不可能ですし,現状の中で果たしてそれ以上,今の現状の中で飛行機の機材の大型化が見込めるのかというと,なかなかそういう状況には今動きは本当に見えないというのが実態なんですね。  ですから,少なくともこの間の神戸空港に関しての取り組みということについて,どうだったのかということをね,いろいろおっしゃいますけれども,なかなか市民としてそれが実感できないというのが,そういう声,本当にたくさん出ていますから,この8年間の取り組みどうだったのかということもやはり明らかにしていただきたいと思うんです。その点についていかがですか。 111 ◯岡口みなと総局長 先ほどの経済界の方からのさまざまな声というのは市民の方の声を御紹介したものでございます。我々は我々なりにそういった方々の意見もいただきながら,やはり神戸空港に対する市民の皆さんの期待は大きいというふうに捉まえております。その期待に的確に着実に応えるような努力をするのが私どもの責務だというふうに考えております。  また,そのニッチな掘り起こしをしている,それは少し違うのではないのかなというふうに思います。エアラインはエアラインなりに,自分たちのその経営戦略の中で路線を張られるわけです。そういった中で,それは路線変更もあります。それは当然のことです,営業ですから。そういった中で,エアラインはエアラインの戦術でされていくわけです。
     そういった中で,大型化も見えないとおっしゃいましたが,先ほどの答弁にもありましたが,大型化についても徐々にでありますが,その芽吹きがございます。スカイマークはいよいよ来年度から330を入れることになるわけです。すぐに神戸に飛ぶわけではありませんが,神戸もその射程距離に入れていただいております。その1つをとりましても,大型化の芽吹きというのはいよいよ出てくるわけです。そういう意味では,神戸空港もいよいよこれからそのポテンシャル,能力を発揮しなければならない,その足かせになっているのが規制なんです。ですから,この規制を何としても取り外して神戸空港のポテンシャルを発揮すると,これが私は真っ当な議論だと思います。  以上です。 112 ◯分科員(山本じゅんじ) 1つお聞きします。  じゃあ,そのスカイマークの今の現状の利用率は何%ですか,搭乗率は。 113 ◯香川みなと総局空港事業室長 現在のスカイマークの利用状況でございますけれども,搭乗率は大体70%から75%程度を維持しております。 114 ◯分科員(山本じゅんじ) ところが,一方で例えば新規路線ですね,米子空港3割程度というところも一方ではあるわけですね。ですから,やはり路線ごとに全然ばらつきがあると,こういう状況というのが実態だと思うんですね。  国のほうに規制緩和,規制緩和とずっといろんな場面でおっしゃってますけれども,規制緩和と言うのであれば,まずはこの8年間の取り組みということをきちんと踏まえて言っていただきたいと思うんですね。  それで,やはり来年震災から20年になります。この震災から20年ということと──震災の問題とそれから神戸空港の問題って決して別々に考えることはできないと思うんですね。  特にこれまでもずっと言ってきましたけれども,本当に被災された方々は空港から住宅をとかね,それから本当に自分たちの生活再建をということを求めてずっとやってこられた。ところが一方で,復興の目玉として神戸空港を挙げられたわけですよ。現状でこういう状況になってるわけですから,本当に住民投票を求めた市民の声だとか,そういう方々の思いというのもやっぱり受けとめてほしいと思うんですね。そういう人たちの意見というのは一体どうなるんですか。震災から20年と言うのであれば,もう1度この8年間の取り組み検証すべきではないですか。 115 ◯岡口みなと総局長 何度も申し上げておりますように,神戸空港は開港以来,十分に神戸経済,市民の暮らしに対して貢献してきたと考えております。さらなる活性化,活用が私どもの責務だと考えております。 116 ◯分科員(山本じゅんじ) もう終わりますが,引き続きこの問題,継続して取り組んでいきたいと思います。終わります。 117 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  次に,池本委員,発言席へどうぞ。 118 ◯分科員(池本 真) それでは質問をさせていただきます。  先ほど以来,物流面のお話が多かったかと思いますが,私は池田委員,高瀬委員の先ほど午前中の質疑にもありましたクルーズ,深水面の話についてお聞きをしたいと思います。  ボイジャー・オブ・ザ・シーズのお客さんが先ほどのお話では神戸で平均2万8,000円使われると,掛けると大体1億円来ると。ほかの資料では,福岡市の調査ではお一人4万4,000円ぐらい,計算すると1億3,500万円ぐらい,横浜市の調査では外航のクルーズが1回来ると大体2億1,000万だそうです。汽笛を1度聞くと1億みたいな,2度聞くと2億みたいなね,ちょっと品のない話になるかも──でもそれぐらいの経済効果がどおっとやってくるというようなイメージで私は捉えているんですけれども,日銀の神戸支店の先ほどの引用もされてましたけど発表では,兵庫県の全体の経済効果が神戸港で約36億──質疑でもおっしゃっていただいてましたけれども,36億,現状の入港ペース,大体今のペースからフル活動,毎日クルーズが来て複数船来たりとかいろいろ考えると,100億以上の経済効果が見込めるんじゃないかと日銀神戸支店の発表でもありました。  また別の論文では,起点港──発着の母港といいますかね,そういうところになりますと,経済効果が10倍になるそうです。ですので,神戸港が毎日ペースで複数船の起点港になれば,100億円以上ある経済効果が10倍になるので,1,000億円以上もの経済効果がクルーズで見込まれるんじゃないかなと,非常にざっくりな計算ですけれども,そういう結構夢のある話じゃないかなと思います。  世界のクルーズ市場は,国交省やクルージングアンドクルーズシップなどの資料を見てみますと,1990年では約500万人が2,000万人以上の利用者とすごい勢いで拡大をしているそうです。上海ターミナルにお聞きをしたところ,上海では2007年は10万人,2010年で34万人と3年で3倍以上もの利用者がふえたと。やっぱりなかなかすごい勢いでふえてるんですよね。ところが,日本は世界の流れとは違いまして,大体20万人のここを行ったり来たりというのはもう皆さんも御承知で,なかなかこれが伸びない。それをどう伸ばそうかというのが今の工夫しておられるところだと思うんですけども,この20万人が人口当たり0.2%,人口というのは国ごとに違ってきてますけども,平均的なヨーロッパとかアメリカとかの平均利用率で低く見ても1%以上あるんで,日本国内だけでも人口1億とすれば,100万人以上のクルーズが今後日本で見込みができると,ざっくりですけど。  その20万人から100万人以上のクルーズですから,今の5倍であって,アジアのクルーズ人口でも2020年には500万人以上,将来的にはアジア人口市場から考えれば3,000万人にもなると,すごいだんだん数字が大げさになっていきますけれども,これだけクルーズ人口がふえれば,神戸にももっと来てくれるん違うかなと,すごい期待感を持てそうだなと思うわけですね。  ところが,この手の話のこの需要見込みというのは,やはり甘く見たり最大人数を多く大げさに見積もったりとか言いがちがありますので,私が3,000万人以上クルーズの人口なりますよと言ってもほんまかいなと思われる方も多いと思うので,ぜひこの辺は皆さんと一緒に検証しながら確認をしていけたらと思うんですけれども,2013年の閣議決定で日本再興戦略で入国審査の迅速化なども閣議決定をされておりますことから,日本クルーズ市場,日本アジア市場には拡大余地がまだまだあるのは確かじゃないかなとは思っております。  このうまくクルーズ港として活用すれば,ちょっとイメージをしていただければと思うんですけれども,岸壁使用率も上がり,ウオーターフロントには乗降客や珍しい外国船の見物客でにぎわって,景観としても港町神戸らしい景観,すごくクルーズ産業も人も自然に集まって経済効果も大きいというように,非常に分野としては有望な分野ではないかなと思います。  しかし,上海やシドニーも1度見させていただいたことがあるんですけども,ターミナルやウオーターフロント開発について世界レベルは侮りがたく,深水12メートルの港も神戸,横浜だけだったのが,近年では,やはり整備されている港もふえてきまして,東京や福岡等も岸壁のところをターミナル対応できるように新たな埠頭を建設を企画をしていたり準備をしたりというような動きも見られます。  また,横浜のことですけれども,クイーン・メリー2号というすばらしい船が横浜に行こうとしたんですけれども,レインボーブリッジの下がくぐれへんと。ほんまやったら,くぐってええとこに横着けしてというイメージやったのにみたいな感じで,すんませんみたいな話で約束ちゃうやんけみたいな──結局何年かいろいろした結果,不満から寄港地を変えてしまったと,そういう事例もあって,やっぱり客船の誘致というのは,いろいろお話を聞いてたりすると,結構やっぱり都市間競争,港間の競争もなかなか激しい分野じゃないかなというふうに思っています。  そこで,神戸の活性化には港の活性化がまずすごく有望であるということ,ですので,ぜひもっとこのクルーズ誘致,深水面に力を入れていただけたらなというふうに思って質疑をさせていただきます。済みません,前置きが長くなりました。  それでですね,ただその手の話は,さきの質疑でクルーズについては委員がいろいろされていらっしゃったので,マイアミに行ったり直接訪問したり協議会などで誘致も頑張っておられるというお話でしたので,そこで先ほど質疑応答の中でありました港湾施設の使用料等のインセンティブのお話について,ちょっとくっとなるんですけれども,聞かせていただければと思います。まずお願いいたします。 119 ◯山村みなと総局みなと振興部振興課長 済みません,今のお話のインセンティブでございます。  私ども神戸港もほかの港と同様に,経済効果の高い客船を1隻でも多く呼びたいというふうに思っておりまして,実は平成12年から岸壁使用料,こちらのほうについては,外国客船につきましては,24時間までについては全額免除というふうな制度を平成12年度からスタートしております。そして今おっしゃいましたクルーズ人口が非常にふえてきた大体1990年代後半,平成19年からになるんですが,これを24時間から48時間まで延長しまして,ほかの港と比べましても遜色のない有利な制度というふうに思っておりまして,こういう有利なインセンティブ制度を海外のキーパーソンのほうに積極的にPRをしまして,今委員おっしゃいました1隻でも多く神戸港のほうに船を入港してほしいというふうに思っております。  私のほうからは以上でございます。 120 ◯分科員(池本 真) そのようにしっかり対策をされていらっしゃるということで,またぜひ利用者の──先ほどもお話にありました事業者の声もぜひ聞いていただいて,これからもよい設定をしていただければと思います。  そのさらなる客船誘致のためにということなんですけれども,1つこの方向性として,評価の高い船,格付の高い船というのを呼ぶことで,より港を活性化できるのではないかと考えております。  例えば,これもまたイメージしていただいたんですけれども,クルーズに行ったときに日本に行ったのに,評価の高い船が多く泊まる神戸に寄らんかったんみたいな。また,どうせ乗るなら,あんな評価の高い船がいっぱい行く神戸から乗りたいと。商品があったときに神戸発着どこどこクルーズと,また何か名前言うと角が立つんで言わないですけど,どこどこ発着クルーズやったら,やっぱり船だったら神戸で乗りたいよねというようなそういうブランド力につながる上でも,評価の高い船に選ばれる港という意味で,評価の高い船を積極的に目標を持って誘致をするということはどうでしょうか。若干ミーハーな気もするんですけれども,そういう評価の高い船が選ぶ港だということになれば,ほかの船も,じゃあ私たちも神戸を選んでみようかというような,すごく集船力につながるのではないかと思っております。  また,市民も評価の高い船,ゴージャスな船とかが来ると,何かえらいの来たでみたいなんですごく興味を持ってもらいやすかったり,有名客船であれば,わざわざ見に来られる人もいますので,船にかかわりのない人も話題にして,まちでのクルーズへの関心であったりクルーズ客への対応力というのも上がるんではないか,影響力が大きいのではないかと考えていますけれども,そこでお聞きをいたしますけれども,格付の高い船,例えばガイド本であるベルリッツ・クルーズなどというようなそういう外部評価の高い船を意識的に呼んではどうですかと。これも既に頑張っておられるというさっきの答弁とかぶるとこもあるかもしれませんので,もしかぶるようでしたら,呼ぶための課題としてちょっと何か意識されているところがあれば,何かそういったところを教えていただければと思います。 121 ◯花木みなと総局担当局長 午前中にも申し上げましたけども,3月19日には,世界で最も有名な客船の名を引き継ぐと言われておりますいわゆるクイーン・エリザベスが入港を予定されておりますが,これにつきましては,大変誘致に至るまで──日本初寄港でもございますけれども,時間もかかりましたし,粘り強く交渉といいますか,誘致をした結果でございまして,既に市民の方々の関心も高く,市民見学会等も予定しておりますけども,70人の定員で募集したところ,5,000名以上の方から応募をいただくなど大変関心も持っていただき,今後の御指摘いただいたような中で,クルーズ人口の拡大に向けて神戸港が果たす役割も大きくなっていくということで喜んでおるところでございます。  また,最近は委員もテレビ等で,オードリー・ヘップバーンが出てきまして,神戸発着11万9,000円からというプリンセスクルーズのサン・プリンセス,ことし10回寄港いただくわけですが,それもまた神戸発着となってますので,非常に経済効果も大きく,神戸港のイメージ向上ということに大変大きく寄与すると考えておるところでございます。  また,同じくプリンセスクルーズのダイヤモンド・プリンセス,これはさらに1回り大きい11万トンの船でございますが,これにつきましても4回入港というようなことでございまして,これは実は10年前に三菱の長崎でつくられたということで,10周年ということもありまして,また日本に来るということで,神戸港初入港でございますが,こういうものも非常にそういうイメージアップに効果が高いというふうに考えておるところでございます。  非常にその誘致につきましては,いろいろ先ほど御指摘いただいたようなアジアの主要港との競争もありますが,日本の中でも横浜や長崎とか東京,大阪とかですね,他港との港間競争は非常に貨物のみならず客船の分野でも非常に厳しいということで,私どものほうでは全力を挙げて取り組んでおるところでございます。  それで,比較的神戸港には,横浜,長崎とともに,格付の高いといいますか,ラグジュアリーあるいはプレミアムというようなクラスの客船が多く寄港いただいているわけですが,今後もそうした客船に寄港をお願いすることによりまして,クルーズの認知度と,いわゆるクルーズポートとしての神戸港の評価を高めていきたいということは考えておりまして,積極的に誘致していきたいと思います。  一方で,いわゆる客船,今300隻ぐらい世界であるわけなんですが,そのうちの85%は大型船を中心にした,いわゆるスタンダードあるいはカジュアルと呼ばれる客船でございまして,実はこの一昨年──先ほども例に出ておりますボイジャー・オブ・ザ・シーズ,13万7,000トン,3,500人の乗客が来られたわけですけれども,この船は非常にアジア最大の今配船されてる大きな船ということで,一目その巨大な船体を見ようということで多くの方にポートターミナルに訪れていただいて喜んでいただいたというようなことで,にぎわいづくりにも役立ったということで,そういう意味でも,必ずしも高級といいますかね,そういう船だけではなく,いろんな特徴のある船が神戸港に入ればそういう関心も高まるということで考えておりますので,これからも引き続き,そういうカジュアルな客船も神戸港にとって大事な客船ということで,格付の高い客船のみならず,今後もさまざまな客船に神戸港を御利用いただけるように全力を挙げて誘致活動に取り組んでいきたいと考えております。 122 ◯分科員(池本 真) 頑張っていただけるということで伺いました。  そこで,その頑張っていただくためのところなんですけれども,みなと総局としてクルーズの目標値みたいなので出していただいて,日々頑張っておられると思います。ここをちょっと一工夫ではないんですけれども,先ほどおっしゃっていただいたような客船のクラス──ラグジュアリーであったりプレミアムであったりカジュアルであったりというような個別そのクラスごとに,その目標値といいますか,数値を定めてはどうかなと思います。  例えば東京なども2020年には21万人のクルーズの人,お客さん,日本籍船を38隻,外国籍船を75隻,計113隻,2028年には50万人の乗降客数に日本船籍が92隻,外国船籍が188隻,計280隻と,割と個別に分けて目標値を立てておられるようです。このサイクルとしては,ことしの目標値というのとか来年の目標値というのも既に計画の中で大きく動いてるとこもあると思うので,中長期的でも結構だと思うんですけども,先ほどおっしゃっていただいたような──船のクラスが違えばいろんな方も違うというわけで,神戸にとってはそういうラグジュアリークラスのお客さんもきっと必要ですし,プレミアムの方も必要ですし,そしてカジュアルの方も必要だと思うので,多様な方をいっぱい神戸にお招きするという意味でも,隻数の目標にそういったようなちょっと目的意識を持って具体的に何隻というのを分けて設定されてはいかがかなと思うんですけど,どうでしょうか。 123 ◯花木みなと総局担当局長 東京港がオリンピック誘致が決まり,さらに東京港へのクルーズ誘致に力を入れるということで,今現在御承知のとおり,1位横浜,大体150隻ぐらいですが,神戸が100から110ということで,東京港はちょっともう少し下なんですけれども,それを何とか奪還しようということで,そういう研究会開かれてレポートを出されたということはもちろん承知してるんですけど,かなり先の計画で,そこまでどうしてそういう細かい数字で計画されてるのかなというのは,もう少し直接お聞きしてみたいなと私も思っております。  非常にアジアクルーズ初めですね,今,日中関係の関係から,ボイジャー・オブ・ザ・シーズの中国人の方を乗せたクルーズが若干動きがとまっておるように,直近でもそのように非常に変動ございまして,これを将来的に先まで見越して,どの分野で何ぼというような精緻な目標数を掲げるというのは少し難しい面があるんじゃないかなというふうにも考えておりまして,今後その面については研究課題とさせていただきたいなとは思います。  現在当面,我々の目標としましては,中長期的には150隻を達成し,横浜港を上回りたいとはもちろん思っておりますけれども,そういうことで取り組みたいと思っています。ちなみに本年は110隻を目標,昨年102隻でした,一昨年110隻でございましたが,本年は110隻を目標として誘致に努めておりますが,現時点で外国客船の入港が午前中も申し上げたように19隻を大きく上回る31隻というふうになってございまして,このうち発着クルーズの寄港が13隻というふうになっております。  誘致に関しましては,できるだけ経済効果の大きい発着のクルーズ,これも大事にしていきたいと,重点を置いてやりたいと思っておりますことと,今ちょっと動きがとまっております大型で,また多くの方に来ていただけるカジュアルなアジアクルーズのボイジャー・オブ・ザ・シーズのような船についても,引き続きさまざまな機会を捉えて誘致活動を展開しているというようなところでございまして,引き続き神戸港のターミナルのすぐれた機能と港や空港へのアクセスのよさということを強くアピールすることによって,中長期的な目標達成に向けて頑張っていきたいと思っております。  以上です。 124 ◯分科員(池本 真) さきの午前中の質疑でもあったんで,ちょっと簡単にお聞きをすることになると思うんですけども,そういった客船誘致には関係団体との協力が必要だということで,さまざまな協議会とか港の連携とかもされてるとお伺いをしましたが,陸の連携ですよね。クルーズ雑誌を見てますと,姫路城が神戸港の近くにありまして──もっと神戸ビーフとか日本酒とか出したらいいのにとか思うのに,いきなり姫路とかあるんですね,そうか姫路が神戸かみたいな。  そこで,陸の連携,姫路とか新幹線で行ける京都とか,そういった連携っていかがなものでしょうか,どのような現状でしょうか。 125 ◯花木みなと総局担当局長 神戸港は特に西日本の母港というか,ホームポートということで,神戸港の強みの1つは京都,奈良あるいは姫路,それから新幹線に乗って広島とかですね,そういうところの人気が高いわけですが,その玄関口として最もアクセスのよい客船ポートとして,我々誘致に努めております。そういうことで,関係のそういう背後地の観光についてのPRなんかもですね,例えば関西クルーズ振興協議会というような団体もつくったりですね──これは近畿運輸局さんが一緒になってやっておりますけども,それに関連の自治体とか事業者が入った中で連携をしながらPR,アピールしていることは,実際に既にやっておるところでございますが,もちろんそういうことで客船の寄港数をふやすとともに,まずは我々は神戸港に入った客船の乗船客については神戸市内での消費の拡大につながるように,ぜひ神戸で観光消費をしていただきたいということで,そちらにもちろん重点を置いてやらせていただいているところでございます。御理解賜りたいと思います。 126 ◯分科員(池本 真) そういった中で,さきにもありましたアクセスのよさですとか,さまざまな関西圏の経済圏であったり観光地の数々,西日本の新幹線を使えばあっちやこっちや行けるという,そういったところのメリットを十分に生かしていただきながら頑張っていただければなと思います。  まず,神戸市内の消費ということで目標立ててやっていただいてるかと思います。クルーズのオプションツアーによって,その経済効果といいますか,さまざまに変わってくるというのが私今回質疑をさせていただく上で学んだことでして,実際にその冒頭にお話をしましたボイジャー・オブ・ザ・シーズの1人頭の使っていただいた金額も都市によって1万円,2万円違うわけですよね。何でかなと。それはやっぱり港に着いてからどこでお金を使えるかとか,オプションツアーがどれくらい充実してるかとか,そういったところで全然違うんだなというふうな実感を持っております。  さまざま例えば先ほどもあったフライ・アンド・クルーズという意味では,ベイ・シャトルとかももっと利用しやすくしようというふうに頑張っていただいてると思いますので,そういったことと引き続きいろんな関係団体で,特に陸だ海だということもなく,ぜひそういったオプションツアーにつながるための連携というのをぜひ続けていただけたらなと思います。  最後にもうまとめをさせていただきたいと思いますけれども,今回の質疑で悩んだのは,経済効果調査とか他都市で進められている戦略立案,クルーズビジョンとかが結構他都市ではよくばあんと表に出てきていたんですね。そういったものをぜひ神戸でもとも思ったんですけども,多額の費用がかかってしまうと。だから,そこのところの兼ね合いで,んんとか思ったんですけれども,先ほども申し上げたように,まちによって結構クルーズのお金の使い方とか何かどういったことを期待してる人が集まってるのかとか,あとは銀行のカードが使える使えへんで使う使用量が2倍,3倍変わるとか,何かそういう細かいポイントから大きなポイントまで結構まちの個性が出てくるのがこのクルーズの経済効果なのかなと。そういう意味では,やはり丁寧に調べないと,せっかくの施策が空回りしかねないかもしれないと。  港神戸の経済調査というかつての経済調査にクルーズというのをもう1つ重点項目につけ加えて実施するのか,それとも全市的に新たにクルーズを中心とした調査をするのか,また一度その御検討をしていただければと思うんですけれども,市民への港活性化やクルーズ誘致についての説明責任を果たすためにも,または客船誘致への事業者協力の要請の資料のためにも,こんだけ経済効果ありますよというそういう誘致の協力をしてもらうための資料のためにも,また神戸市役所内部での施策議論や推進のためにも,こういった一度調査というのを検討をしてみていただいてはいいのかなということで,とにもかくにも物理面と水深面で頑張ってほしい,特にクルーズ面でラグジュアリーとか頑張っていただけたらということを要望して終わりたいと思います。ありがとうございます。 127 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  次に,あわはら委員,どうぞ。 128 ◯分科員(あわはら富夫) 一応3点用意したんですけれども,まず2点から質問させていただきたいと思います。  1つ目は,3空港の一体運営についてです。  久元市長が神戸空港について,自分の任期中に関西国際空港,大阪伊丹空港との一体運営を目指すと明らかにされました。しかし,この3空港一体運営というのは何を目指しているのかというのが私には伝わってきません。しかも,関空と大阪空港は経営を統合して,そして来年度中に運営権の売却を目指すと。3空港一体運営ということになれば,神戸市が持っている神戸空港の運営権も,ことし決まるであろう関空・大阪両空港の運営会社に売り渡すということになるのかどうかね,久元市長の期待する一体運営というのは何なのか,局長の見解をまず伺いたいと思います。  それともう1点は,神戸港が目指してきてるということで,これは非常に成功してきてると思うんですけれども,中古自動車と中古建機というのを扱うという埠頭が非常に今繁栄をしてるというか台数もふえてきてると思います。  ただ問題は,福島で原発事故が起こって,とりわけ中古自動車と中古建機の放射能汚染問題が今大きな社会問題になってます。とりわけ外国のほうが中古自動車に対する放射能汚染に対する水際作戦というものですか,これは非常に厳しいということもありますし,特に平成23年の8月の17日に日本港運協会と労働組合の全国港湾でもって労使間で労働者の安全確保という観点から,中古車・建機に対してはですね,暫定確認書というものを締結をして,荷主責任において中古自動車の全量測定をやろうと。そして0.3マイクロシーベルト以上は貨物としては積み込まないと。それとともにですね,全国の外航・内航でも5マイクロシーベルトを記録すると,これはもう通報基準であるというふうなことで,逆にこれが外に出ていきませんから,国内にまたこれが還流してくるというふうな事態もあるというふうに聞いております。  実は,日港協のホームページを見させてもらったんですけれども,どれぐらいひっかかってるかなと,この0.3マイクロシーベルトね──ということで見てみますと,全国では平成23年で4,077台,そのうち5マイクロシーベルトを超えてるのは41台と,それから平成24年では6,544台と,そのうち5マイクロシーベルトを超えてるのは44台,平成25年で少し下がってきて1,388台と,これは全国ですから。神戸の場合を見てみますと,神戸ではかなり少なくて,平成23年には16台,そのうち5マイクロシーベルトを超えてるのは2台と,平成24年には3台,25年には1台,他の港に比べれば非常に少ないんですけれども,ただこれちょっと気になるのは,外航・内航の部分でひっかかった部分ですので,例えば神戸の場合だったら,ポーアイだったらオートオークションがありますし,それから新港のところにも,いわゆるオークション会場があると。そうなると,そういうオークション会場──摩耶のほうですか,オークション会場があると。そうなると,そのオークションの中へ出入りされてる陸送なんかはですね,ここの台数には入ってるのか入ってないか,ちょっとよくわからないんですけれども,その辺も含めてですね,この中古自動車に対する放射能汚染に対する対応というのを神戸市としてはどういうふうにされてるのか,ちょっとこれを伺いたいと思います。  以上2点。 129 ◯岡口みなと総局長 3空港一体運用についてのお問い合わせについて私から御答弁申し上げて,もう1点については担当部長から御答弁申し上げます。  かねてから申し上げておりますとおり,我々といたしましては,利用者の立場に立った利便性向上の観点,関西経済発展の観点から,3空港がそれぞれその能力を最大限発揮いたしまして,最適運用を目指すと,この視点が何より重要であると考えておりまして,そういった観点から,これまで前矢田市長は,関空が民間会社,伊丹が国,神戸市が市と,3空港の運営がそれぞれ行われてきたことを踏まえ,将来的には一体運用が望ましい,その際には神戸空港を民営化することも選択肢の1つだという旨を,また,久元市長におかれましても,3空港を一体運用していく方向性は間違っていない,これを目指すというふうに議会の場でも申し上げたところでございます。  一方で国の動きでございますが,御案内のとおり,民活運営法が成立いたしまして,国空港,地方空港とも民間に運営を委ねることが制度上は可能となっております。そういった中で,新関空会社は関空・伊丹両空港の事業運営権の売却,コンセッションに向けて26年度中に運営権者を決定できるよう準備を進められているというこういう状況でございます。  したがいまして,民活空港運営法にのっとった制度設計ということになりましたら,これはその法上,この事業運営権を売却する。売却先が──これをコンセッションネアというふうに国は呼んでおりますけれども,事業運営をやっていくと,こういう形になるものと想定しております。  ただ,我々といたしましては,先ほど申し上げましたとおり,3空港がそれぞれ最大限能力を発揮し,最適運用を図るためには,将来的に一体運用が望ましいと,それは考えておりますけれども──そう思っておりますが,そのためにはどのような手法が最も適切なのか,どのような課題があるのか,これはよく研究せんとあかんと思っています。事実,新関空も現在次の第2ステップとして,いわゆるマーケット・サウンディングを今行われているやに聞いておりますけれども,やはりそういった中では具体的な投資の可能性がある関係先からは,この制度設計についてさまざまな質問また提案が来ているようでございます。そういった形の中で,この民活運営法に基づく制度設計はどうなっていくのか,さらには,この新関空は国の空港ですが,もう一方,地方空港のモデルケースとして仙台空港,これについての今検討も国で進められております。地方空港については,それが一体どうなっていくのか,そういう状況を見ながら,神戸にとって最もふさわしい手法は何かということを研究したいと,こういう状況でございます。 130 ◯金谷みなと総局経営企画部長 中古車・中古建機の放射能検査についてお答えいたします。  先ほど委員もおっしゃったとおり,神戸港におきましては,先ほどの労働組合との取り決めに基づきまして,兵庫県港運協会それと神戸市も一緒になって会議をいたしまして,独自に神戸港内で中古自動車,中古の建機を扱う荷主に対しまして放射線の測定をするようにということで要請をいたしました。それ以降,先ほども御案内がありましたとおり,25年の2月に1件出たのみで,それ以降は検出されておりません。  放射線の検査につきましては,中古車・中古建機について全量されているというふうに聞いております──いうことを確認しております。  なお,中古車のオークションとかそういうところで扱われる車でございますが,今から2年前に中古建機のネットワーク協議会とか中古車ネットワーク協議会の中でそういう御趣旨を申し上げまして,測定してほしいと御要請申し上げまして,それを御理解いただいて検査していただいてるところもございます。  ただ,オークション会社そのものにつきましては,検査しなければならないという規制がかかっておりませんので,それはそれぞれの企業の独自の判断でされているというふうに聞いております。  以上でございます。 131 ◯分科員(あわはら富夫) 今の部分のところなんですけれども,今1台しかなかったというふうに言われたんですけれども,こちらで調べたのではですね,これは別に私が調べたんじゃなくて,日本港運協会が出してる分なんですけども,それによると,平成23年ですか,23年の8月の18日から具体的にスタートしてるんですけれども,その時点で10台で,そのうち5マイクロシーベルト以上ですね,それが1台あるというふうな数字が出てますし,かなり1台だけというふうに言われたんですけれども,日本港運協会のほうの発表では,かなりとは言いませんが,幾つかの数が出てる格好になってるんですが,それについてはどういうことになっとんでしょうかね,その辺まず1点お聞かせいただきたいと思います。 132 ◯金谷みなと総局経営企画部長 私どものほう日港協のちょっと資料で調べた限りにおきましては,神戸港で取り扱った車で1件というデータをちょっといただいておるもんで,先ほど申し上げた次第でございます。 133 ◯分科員(あわはら富夫) 実は私これ,日港協のホームページから今,表をいただいてるんですけれども,そこには明確に神戸23年8月10台で1台,23年度の計で16台で,そのうち5マイクロシーベルトを超えるものについては2台あったと。それから平成24年度については,5マイクロを超えてるものはありませんけれども,0.3マイクロ超えてるものについては3台と。おっしゃったように,26年度の分は確かになくて,25年度については1台というふうな報告がされてますが,そういうふうに確認したんですけども,そこにある資料というのは,私は全面公開されてるやつを見てそう判断したんですが,それどうなってるでしょうか。 134 ◯金谷みなと総局経営企画部長 私のほうが持ってる資料が暦年ベースになっておりまして,2012年の1月-12月,2013年の1月-12月というふうになっておりまして,先ほど先生がおっしゃった25年度というのは1台というふうに換算されてるのかもしれませんので,これについてはもう1回調べ直します。 135 ◯分科員(あわはら富夫) それちょっとよう調査してください。これはホームページに全部そのまま表として全部載ってるので,私ので間違いないというふうに思います。  それで,今ちょっとね,私は問題だなと思うのは,オートオークションやってるところの部分ですね。今非常に問題になってるのは,結局水際でとめられてるんですよね。例えば0.3を超える分については水際でとめられてるということですので,結局これが外へ出せないということで中に回ってきてると。かなりオートオークションのほうに回ってきてるんではないかというふうに言われてまして,それともう1つは,川崎あたりはもう4,000台とか5,000台という数になってるんですね。それも全部出すのをとめられてるわけですから,それが中に流通をしてるということになると,とりわけオートオークションやってるところがですね,そういう意味では非常にそこに持ち込まれてる可能性が非常に高いというふうに言われてまして,その辺に対してやっぱりちょっと神戸市としてですね,協力──法的な義務はないというのは,もともと法的義務なかったわけですから,オートオークションに対しての協力をやっぱり呼びかけるということをやる必要があるんじゃないかなというふうに思いますので,その1点をお聞かせいただきたいと思います。  それともう1つはですね,3空港一体運営についてですけれども,これよくわからないのはね,事業運営権を基本的には3空港というか,関空の場合には──最終的にはどういう手法に最終的になるかちょっとわかりませんけど,今のところは事業運営権を売ると,民間の会社に売って,それでもって1.3兆円ですか,ある今の借金をどれだけ返せるかということになってるんですね。そこにやっぱり一体運営と言うからには,そこに一緒になるということを目指してるというふうに理解していいということなんですかね。  局長が言うね,それぞれがまず力を出しましょうというのはあったとしても,最終的に目指すのはそこなのかどうかということをちょっとお答えいただきたいと思います。 136 ◯岡口みなと総局長 民活法が想定している,したがって民活法に沿って進められている国のコンセッション,これは今委員おっしゃったとおり,その1つのコンセッションネアに全て任せると,こういう形です。  ただ,我々は現段階ではそれが一体運用で最もよい手法なのかどうか,それについてはもう少し国の動きを見て研究する必要があると,このように申し上げておるわけでございます。 137 ◯金谷みなと総局経営企画部長 先ほど先生がおっしゃられましたとおり,各オークション会社等につきましては,実態が我々もつかめてないところがございますので,一度そういう実態もヒアリングするなど,つかみたいと思います。  以上でございます。 138 ◯分科員(あわはら富夫) 確かに権限がないと非常に難しい面があるんですけれども,放射能というのは消えるもんじゃないのでね,ここで減らすとほかのところにふえてくるということになってますので,特に水際でとめると,今度はオークションで,中で回ってくるというところにたまってくる可能性があるということですので,それについては協力を呼びかけていただきたいというふうに思います。  3空港一体問題について,これからですので,まだまだ議論を深めていきたいと思います。  以上,終わります。 139 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  次に,浦上委員,発言席へどうぞ。 140 ◯分科員(浦上忠文) どうも朝からお疲れさまでございます。朝から本当,皆さんの質問と答弁を聞いておりまして,ふだんなかなか縁のない港のいろんな状況がわかりまして,ふだん余り聞きなれない船社やとかフィーダーやとか戦略やとかいろいろ事情がわかって本当に勉強になったなと,まず初めにもって感謝を申し上げます。  話を聞いておりながら昔の港の風景をいろいろ思い出しておりまして,ずっと思い出しててですね,私,40年ほど前に大丸という元町の店で人事の教育の係長をしてたことがあるんですが,まず地方から100人,200人と新入社員が入ってきまして,まず神戸に来たからには港を見なあかん港をと。真っすぐ下におりますとメリケン波止場がありまして,メリケン波止場の先頭にちょっと岩で組んだとこがあって,昭和28年に天皇陛下が神戸の国体に来られたときの歌をオリエンタルホテルから何か港の光を見た歌がありまして,そういえば,あの石碑どこに行ってしもたんやろうなと。この中で誰か御存じの人がおられたら後で聞こうかいなと思いましたので,ちょっと調べていただいたらありがたいんでありますが,本当に見いひんので,どこ行ったんかいなと思って,もし──後でまた聞かせていただきたいと思います。  それで質問に入るのでありますが,きょう船が──楽しい船がどんどんやってくるという話がありましたが,私もどっかでですよ──新聞で見るか,ラジオで聞くか,テレビで見るか,どっかで見るかしたら,大きい船入ってくんねんなと。たまたま市役所に来るのが仕事ですから上から見て,ごっついの来とんなと思いますが,できればですね,そのことをもう少し広くあまねく市民に告知してですね,特になかなか小学生や中学生行くの難しいでしょうけれども,あの大きい船を見るということは,さすが神戸のこのまちに住んでんねんなというええ思いにもつながると思いますので,教育委員会と調整してですね,1人でも2人でも見るような工夫ができへんか,そういうことをまず思います。  2つ目は,ポートターミナルを改修してるそうでありますが,何年か前に局長さんはですね,あのままでええのかと,こう誰かに質問されたときにですね,私もいろいろ諸外国に行って見てまいりましたと,見たものが参考にならんほど立派なものでしたという答弁されたことがある──覚えておられると思いますが。  そこでですね,私もいろんなとこで,神戸のいろんな施設の中でぼろくそに言われるのが,まずJRの新神戸駅から地下鉄に行くときのあの階段やエスカレーターが長過ぎるやないかというクレームと,それとそのポートターミナルがちょっと殺伐とし過ぎとるんやないかということを重々言われてきたんですが,今改修してるそうなんですが,改修する前を20点として,局長の言われる諸外国の参考にもなりませんというのを100点にすれば何点ぐらいのポートターミナルになるのか,ちょっとは進んでまんねんと市民の方に言われたら私も元気が出ますので,30点なんか,40点なんか,25点なんか,60点なんかわかりませんが,その成果についてちょっと教えていただいたらありがたいです。  2つ目は,六甲アイランドのことについてなんですが,この前──局長さんだけは御存じでしょうが,本会議の私どもの代表質問のときに,たまたまふっとこう市長さんが区長の権限ということで言われたんで,東灘区の六甲アイランドのことについてみんながいろいろ心配して,このみなと総局のあれでもいろいろ質疑があって,局長もまた頑張っていく,全身全霊でやりますとか,いろいろ重層的にオール神戸で取り組みますとかいろいろ言われますが,なかなか今のままでいいのか,あるいは人口がふえたほうがいいのか,あるいは商業施設が減ってるけど,あれはあれでしようがないのか,いろんな評価の仕方あると思いますが,この前,市長は思いがけず,東灘でもみなと総局でも手に負える問題やないというような趣旨のことを言いますと,いやいやあれは市の重要課題として取り組んでいくんですと市長さんが堂々と言われたんで,ほんならその局長はですね,何か市長さんから特別秘密指令でも何かもろてはるんかどうか──大々的にやれということで。それで私がそのとき言うたのは,バーチャルで六甲アイランド村というのにして,バーチャルの村長さんをつくって1万7,000ぐらいの村として,そしてインセンティブをつけて提案をしてもらったらどうかという趣旨のことを言ったんですが,あわせてそういうこともまたいかがかと質問したいと思うんです。  といいますのは,本会議の代表質問のときでも,私,行政の単位ということについて市長さんと話をしたんですが,平成の大合併というものが果たしてよかったんかと。3,200を1,700にして,何か由緒のあるいろんな村や地区がなくなってしまったと。だけど私が着目してるのは,1,700になった市町村の中の450村が残っとんですね,村が。その村の人口は25万人なんです。要するに,日本の市町村のうちの25%のとこにたった25万人の人が住んでて,人口で言うたら0.2%なんですが,面積は日本国土の48%あるんです。そういえば,何やら村,何やら村,元気な村,ユニークな村聞いたことあるなと。例えば道路工事なんかでも,みんな全員でやろうとか,要するに人口1,000人から8,000人ぐらい,平均したら4,000人ぐらいの村ですが,六甲アイランド村とすれば人口1万7,000人になりますけれども,本当にバーチャルやなしに神戸市六甲アイランド村でも何かユニークな行政の単位でまちづくりができへんかいなと思ったりするんですが,その辺について御意見をお伺いいたします。  以上でございます。 141 ◯岡口みなと総局長 六甲アイランドの問題とそれからポートターミナルの問題について私から御答弁申し上げます。他の点は担当局長からいたします。
     六甲アイランドについてでございますけれども,六甲アイランドの活性化は,みなと総局の中でもかねてより重要な課題の1つであるというふうに捉えてき,また議会の場でもそのように御答弁申し上げてきたつもりでございます。したがいまして,新久元市長も同様の観点から,そのような形で御答弁されたというふうに私は理解をしております。改めて特別な指令があったと,そういうことでは決してございません。  もう委員御案内のとおり,そういった中で,さまざまな地元の皆さんとの,また企業の六甲アイランドの皆さんとの話し合う機会はございまして,私どもの職員もその議論の場に加わって,住民の皆さん,地域企業の皆さんも一緒に活性化策の検討を進めているところでございます。そういった中で,わずかずつという評価かもわかりませんが,ローズガーデンの整備または芝生広場の整備,それから少し触れておられましたが,やはり今住民からの要望が最も大きいのは居住人口の増加であるというようなことから,AOIAの跡地を活用いたしまして,住機能も含めた複合開発を進められるよう都市計画の変更も行っていきたい,こういう計画をいたしております。  委員が本会議でもおっしゃった六甲アイランド村の村長という趣旨は,地域事情に精通されたまちづくりの専門の方を参加をさせたらどうやと,そういう観点から,そういう方の参画も得てやったらどうやというふうな御趣旨かというふうに理解しております。かねてより,そういった市から派遣する専門家,都市計画の研究家また民間事業者へのヒアリングなどなどについてもやってきておりますけれども,やはり我々は地域住民,地域の企業とともに議論を重ね,また広く御意見をお受けすることは非常に大事なことだと思っておりますし,そういった意味から,六甲アイランドの地域事情また六甲アイランドのまちづくりに熱意を持たれている方,そういった方についてもできるだけ幅広く意見をお伺いしたいと思っております。六甲アイランド村という位置づけが活性化に適切かどうか,それはそういった議論を重ねた中で最も適切な方法を選んではどうかなというふうに思ってございます。  それから,ポートターミナルは何点かということでございますけれども,例えば上海・香港のようなターミナル,スケールもそれから事業費も,申しわけありませんが,ここで申し上げるの恥ずかしいじゃなくて,本当にしんどいほどのスケールでございます。だからといって,私は神戸のポートターミナルが機能で劣るとは決して思いません。ですから,それと比べて何点かという評価は難しいというふうに思います。  とにかく,できるだけ早くこのターミナル改修には取りかかりたかったのでありますが,これについての国費の導入がないんです,制度としては。このたびやっと耐震改修それから内装改修について,耐震改修を前提としてそれに伴う内装改修がやっと国のほうに認められたということで,長年の懸案が図られたということでございます。  これを機に,まずは非常に快適で皆さんにも喜んでいただけるようなターミナルの改修に全力を尽くしたいと,このように考えております。 142 ◯花木みなと総局担当局長 若い子供たちに神戸の原風景である港や客船をもっと見てもらう機会をつくってはどうかということでございますが,今将来のそのような海事産業を担う青少年を育成するために,本市の教育委員会初め,近畿地方整備局あるいは神戸運輸監理部などの行政機関,それから海事関連企業,海運組合,海事教育機関とともに神戸海事地域人材確保連携協議会というものを平成20年から設立しまして,一緒になって海事教育の推進に取り組んできておるところでございます。  子供たちがクルーズ客船初め船に親しむ機会を持つことは,将来の海事産業の人材育成の面で大変大きな意味を持つと考えておりまして,この協議会中心に活動しておりまして,小・中学生を神戸港の海事広報大使というものに任命させていただいたりしております。この海事広報大使というのは,海や港,船に関するイベントに積極的に参加いただきまして,こんな楽しいことがあったよとか,こういうのを見てきたということを友達とか兄弟とかみんなに情報発信してもらうということを期待しまして任命させていただいておるところでございまして,これまでもクルーズ客船入出港時の見送りクルーズとか歓迎クルーズに子供たちが客船に親しむ機会を設けておるところでございます。  また,神戸港では小学4年生と中学2年生を対象に港の副読本も提供させていただいておりますけれども,あわせまして,船で港内をめぐりながら神戸港の役割,仕事というようなことを紹介する港の学習会というものを開催しておりまして,さらにクルーズ客船や帆船練習船などの歓送迎イベントには,特に地元の保育園児など子供さんに参加いただきまして歓迎いただくということで,特に練習帆船等の練習生の皆さんとかに非常に好評をいただいております。  このような子供たちのおもてなしでございますけれども,非常に今申し上げましたように,船社や乗船客にも好評でございまして,昨年も,これはしおさい岸壁でございましたけれども,たしか飛鳥IIでございましたが入港した際に,小学生たちがバトントワリングを披露してくれまして,それが乗船客から惜しみない拍手をいただいたというような,大変喜んでいただいたというような実績もございます。  また,高校生や大学生には,和太鼓の演奏とか神戸ゆかりのジャズの演奏とかそのようなアトラクションを船上でやっていただいて,乗船客に楽しんでいただいているというような機会も設けておるところでございます。  今後とも子供たちが歓送迎イベントに参加できる機会を積極的に設けるとともに,このような港の学習会をさらに開催して,未来を担う子供たちが神戸港に親しんでいただく機会をふやしていきたいと考えております。  また,申すまでもなく,そのような船の入出港に関する情報の提供については,これまで以上に積極的に取り組んでいきたいと考えております。  以上でございます。 143 ◯分科員(浦上忠文) これ,やってはるんかどうか,私ようわからんのですが,全国のいろんな観光地でですね,ずうっとそこを見てるという仕組みがよくあるんですよね。私が一番好きなのは高山市で,日本で一番,東京都よりも広い面積の高山市が奥飛騨ロープウエーというところがありまして,そこずうっともともと海抜1,000メートルぐらいになっとんですが,上行ったらもう2,200~2,300メートルになって,もう穂高や槍やそんなんがずうっと見えるわけです。始終それ見えるわけです。今の季節,雪で見えんときも多いですけど。  私が思うのはね,この神戸市の市役所の上からあそこのポートターミナルの辺をずうっと海を映してるような画像があって,それをいつも神戸港が1杯飲みながらでも見えるみたいなね,そんなんがあれば神戸港のPRに役立つんやないかと。局長わかります,言うとる意味。始終映しとるんですわ神戸港,インターネットで見えるわけですわ。そういうものをやれば,何か港のPRにもなるし,大きい船来たなということもわかると思いますので,これ別に答弁がどうこうという話じゃないんで,浦上こういうことを言うとったなということをどっかでまた話題にでもしていただいてですね,一回研究してみよかと言うていただいたらありがたいと,その笑顔を待ってたわけです,私はね。  もう1つは,もう1つだけ,前に六甲アイランドに,お宮は無理としても鎮守の森ぐらいどうですかと,こう局長に申し上げましたら,そらええアイデアをいただきましたとお答えになったことがあると私は覚えてるんですが,覚えておられませんか,それだけちょっと。お宮はあかんけど鎮守の森ぐらいやったらというふうな何か。 144 ◯岡口みなと総局長 思い出しました。宗教的という意味じゃなくて森のようなですね,特にマリンパークあたりに,あの親水空間にそういった森のようなものがあってもいいんじゃないかと。住民の皆さんに喜んでもらえるようなものになるんじゃないか,とお答え申しました。その考えは変わっておりません。 145 ◯分科員(浦上忠文) 朝からいろんな景色を思い出したと言いましたけれども,昔の江口局長やら小柴さんやら山本さんやらいろいろ思い出して,元気なみなと総局の伝統をきょうも感じました。ありがとうございました。 146 ◯主査(松本しゅうじ) 御苦労さまでした。  以上で,みなと総局関係の質疑は終了いたしました。当局,どうも御苦労さまでした。 147 ◯主査(松本しゅうじ) 以上で,本日の日程は全部終了いたしました。長時間の審査,お疲れさまでした。  次回は,あす3月6日,午前10時より,28階第4委員会室において,危機管理室関係の審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  本日は,これをもって閉会いたします。   (午後4時34分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...