札幌市議会 > 2019-10-16 >
令和 元年第一部決算特別委員会−10月16日-06号
令和 元年第二部決算特別委員会−10月16日-06号

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  1. 札幌市議会 2019-10-16
    令和 元年第二部決算特別委員会−10月16日-06号


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    最終取得日: 2021-04-26
    令和 元年第二部決算特別委員会−10月16日-06号令和 元年第二部決算特別委員会  札幌市議会第二部決算特別委員会記録(第6号)               令和元年(2019年)10月16日(水曜日)       ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ●議題 付託案件の審査 ●出席委員 33名     委 員 長  村 上 ゆうこ      副委員長   中 川 賢 一     委   員  鈴 木 健 雄      委   員  勝 木 勇 人     委   員  こんどう 和雄      委   員  長 内 直 也     委   員  佐々木 みつこ      委   員  こじま ゆ み     委   員  伴   良 隆      委   員  阿部 ひであき     委   員  飯 島 弘 之      委   員  村 山 拓 司     委   員  三 神 英 彦      委   員  藤 田 稔 人     委   員  大 嶋   薫      委   員  峯 廻 紀 昌     委   員  しのだ 江里子      委   員  林   清 治     委   員  岩 崎 道 郎      委   員  かんの 太 一     委   員  あおい ひろみ      委   員  水 上 美 華     委   員  恩 村 健太郎      委   員  丸 山 秀 樹     委   員  好 井 七 海      委   員  わたなべ 泰行     委   員  小 口 智 久      委   員  くまがい 誠一
        委   員  小 形 香 織      委   員  太 田 秀 子     委   員  吉 岡 弘 子      委   員  佐々木 明 美     委   員  千 葉 なおこ       ――――――――――――――――――――――――――――――――――       開 議 午後1時     ―――――――――――――― ○村上ゆうこ 委員長  ただいまから、第二部決算特別委員会を開会いたします。  報告事項でありますが、川田委員からは飯島委員と、竹内委員からは小口委員と交代する旨、それぞれ届け出がございました。  それでは、議事に入ります。  最初に、議案第4号 平成30年度札幌市軌道事業会計決算認定の件及び議案第5号 平成30年度札幌市高速電車事業会計決算認定の件について、一括して質疑を行います。 ◆こんどう和雄 委員  私から、地下鉄南北線さっぽろ駅ホーム改良工事について、4点質問させていただきます。  この質問は、私ごとでありますが、平成23年2月15日に、我が会派である自民党を代表して、当時の札幌市長に対してお聞きしたことであります。実は、札幌市の玄関口であり、顔でもある地下鉄南北線さっぽろ駅ですが、この北側の改札は、JRの駅と接続して乗りかえる利用客が大変増加しております。しかも、近隣商業施設の発展にもかかわらず、地下鉄をおりて改札を出るまで、数えてみると、9段の階段があります。しかし、残念ながら、高齢者はもちろん、障がい者、弱者の方に対して社会参加を促進するためのバリアフリー法に基づくエスカレーターの設置は、今現在もありません。  そこで、私が8年以上も前にこの質問をしたのはなぜかということをお話しさせていただきたいと思います。  私自身、銀行員時代もそうですが、市議会議員になってからも、札幌の中心部に出るための交通機関は必ず地下鉄、市電を利用しますが、特に地下鉄平岸駅からさっぽろ駅を経由して、JR札幌駅から新千歳空港駅まで利用するときなど、この現場を歩くたびに痛感していたことでもあります。そこで、自分で調査した上で、札幌市民へのサービス向上のために、その都度、政策をしっかりと訴え続けて、何としてもという思いで今日までさっぽろ駅ホームの改良工事の実現のために一心不乱に尽力してまいりました。さっぽろ駅北側の改札は、とにかく高齢者、障がい者、女性の方には厳しいところで、利用する市民全員が地下鉄を乗りおりするたびに強いストレスを感じられているのではないかと思います。  もう一点、お話ししたいことは、札幌市の地下鉄職員です。彼らは、大声と大きな動作で、左に寄ってとか、もっと奥のほうに行ってくださいとか、何回も繰り返し叫んでいました。これは、職業として当たり前ですが、皆さんも感じると思いますけれども、やっぱり誇り高きお仕事をやっていただくことが一番大事なことで、私としてはこの方たちについてもお話ししたかったところでございます。私は、このことも特に気になって、こうしたホームの問題を早く解決していただきたいなと思っています。  当時の質問の要点ですけれども、ちょっとお時間をいただいて、三つほどお話しさせていただきたいと思います。  一つ目は、地下鉄とアピアの段差を指摘し、アピアとの段差を改善する工事を実施するよう強く求めました。地下鉄南北線さっぽろ駅と地下商店街であるアピアとの間にある段差については、建設当時、国鉄札幌駅前広場下にありましたステーションデパートと地下鉄駅とは深さの基準が異なっていたため、接続部に段差ができたということであります。この段差を解決するためには、アピア側の床となっている地下鉄隧道の天井を下げる必要がありますが、非常に難工事で莫大な費用が要るというお話でした。  二つ目は、地下鉄さっぽろ駅ホームと北側改札を結ぶ階段は、ご存じのとおり、極端に狭いわけですが、そこに乗降客が集中し、慢性的に混雑しております。特にラッシュ時など、階段を乗降されるお客さんは全く譲り合う気持ちがありません。押し合いになり、私自身、幾度も身の危険を感じたところであります。わかりやすく言いますと、階段は狭く、人、人、人で埋まっているわけで、私は、いつも事故がないようにという強い思いに駆られておりました。  三つ目は、この問題を解決するために、当時、8年以上前に私が提言したことです。地下鉄さっぽろ駅の上り下りのホームは島とも言われるワンフロアであるために、駅舎自体が手狭になっております。ただ、現駅舎の東側に旧五番館、西武のビルがあって、現在はヨドバシカメラが所有して更地になっていますが、これとの間の幅が約10メートル余りあり、用地に余裕があることがわかっておりましたので、この道路用地を利用して、現在利用している下り方面のホームは手をつけずにそのまま運用し、上りのみの新たなホームなりコンコースの増築を市長に提案し、将来的には北海道新幹線札幌延伸を先取りすべきではないかということを申し上げました。この質問に対して、当時の中田副市長からは、今後の地下鉄利用者の動向と周辺のまちづくりの計画の推移を見きわめながら、その必要性について検討していくという前向きの答弁を受けております。  このたび、南北線のさっぽろ駅について、当時の代表質問で提案したとおり、交通局では新たにホームを増設する方針を固めたという報道がなされました。これが事実とすれば、地下鉄利用者、市民の利便性あるいは観光客の利便性が大いに向上するものと私は大変うれしく思っております。  ただ、この問題を追い続けた私としては、このお話についてはきょう質問する予定だったものですから、10月12日の新聞に、さっぽろ駅ホーム増設地下鉄南北線、2027年度という記事が先に載ってしまいまして、そのことは大変残念に思っております。  そこで、質問ですが、まず、南北線さっぽろ駅に新たにホームを増設することについて、この場で改めて確認させていただきたいと思います。  そして、なぜ、今回、南北線ホームの増設事業を実施することになったのか、あわせてお伺いいたします。 ◎前田 高速電車部長  南北線さっぽろ駅にホームを増設すること及びその理由についてでございますが、南北線さっぽろ駅につきましては、このたび、現行ホームの東側に新たにホームを増設することを計画したところでございます。  当該駅は、地下鉄全49駅中、一番の混雑駅であり、特にJR札幌駅と結ぶ経路であるホーム北側階段は、朝夕ラッシュの時間帯を初めとして著しい混雑が常態化しております。このような中、さっぽろ駅周辺は、北海道新幹線札幌駅の開業や複数の大規模再開発事業により、利用者のさらなる増加が見込まれるところでございます。  また、この北側経路にエスカレーターエレベーターを設置していないことなどから、年々増加している外国人等の大きな荷物を持った旅行者や高齢者等にご不便をおかけしているところでもございます。この点につきましては、冬季オリンピックパラリンピックの招致も見据えた外国人等旅行者への対応や、今後予想される就労年齢の上昇、障がい者の一層の社会進出などを考えますと、移動の円滑化も必要と判断いたしました。  これらのことから、混雑の緩和とともに、移動円滑化による利便性の向上を図るため、今回、ホームの増設を計画したものでございます。 ◆こんどう和雄 委員  東側に増設ということをしっかりとご答弁いただきました。新幹線札幌延伸はもう既に決まっております。さらに、市長が進める2030年冬季オリンピックパラリンピック招致という目標もございます。私どももしっかりと応援したい思いでいっぱいですが、この増設工事が行われれば、なお市民にとって宝物になるのではないかと思っております。  今回の工事では、混雑緩和はもちろん、観光客、特に大きな旅行ケースを携えてあちこち右往左往されている外国人観光客をお見受けするたびに大変つらい思いをされていたのではないかと思っておりましたが、そうしたことも解消され、また、高齢者や障がい者の利便性の向上も図られるとのご答弁でありました。先ほど申し上げましたように、さっぽろ駅については、北海道新幹線の札幌延伸も控え、道都の玄関口でもあります。誰もが、それにふさわしいサービス、そして利用しやすい整備が必要と考えていることは間違いありません。  そこで、二つ目の質問ですが、今回のホーム増設事業はどのような内容なのか、費用及びスケジュール等をお伺いいたします。 ◎吉江 技術担当部長  本事業の内容、費用及びスケジュールについてお答えいたします。  今回のホーム増設事業につきましては、現在のホーム東側の壁を解体し、新たに現行ホームと同規模となる延長120メートルのホームを増設するものでございます。新たに増設するホームを真駒内方面専用ホーム、現行のホームを麻生方面専用ホームとし、利用者を分散することで混雑の緩和を図る考えであります。また、新たに増設するホームにエスカレーターエレベーターを新設し、現行ホームの北側階段においてもエスカレーターを設置することで利便性の向上を図ってまいります。  総事業費につきましては、約110億円を見込んでおり、来年度の2020年度から2カ年かけて設計を行い、2022年度に工事に着手する予定となっております。新たなホームの供用開始時期につきましては2027年度と考えており、その後、現行ホームエスカレーターを設置し、2028年度に工事を完了する見込みとなっております。 ◆こんどう和雄 委員  答弁によりますと、東側に新しく120メートルに及ぶ真駒内方面専用のホームを増設するこの事業は、総事業費が110億円、2022年の着工で完成が2027年というロングランでございますが、ぜひとも実現に向けてご苦労いただきたいなと思っております。  三つ目の質問は、今から非常に大規模で困難な工事が予想されている本事業ですが、地下鉄の通常営業との関連で何か思わぬことで影響等がないのかということも非常に気になるところであります。  そこで、お伺いします。  工事実施による地下鉄の営業への影響と、周辺には専門店、地下街、大型量販店もありますので、店舗等への影響について何か問題はないのか、お伺いいたします。 ◎吉江 技術担当部長  工事の実施による地下鉄営業への影響と、さっぽろ駅周辺の店舗等への影響についてお答えいたします。  今回の工事につきましては、現在のホームや走行路など運行に必要な施設に大きな変更を行わずにホームを増設することから、運行を継続したまま工事を実施できるものと考えております。コンコースにおきましても、地下鉄利用者はもちろんのこと、駅に接続されている商業施設の利用者に対しましても大きな支障を与えないよう、また、近隣の店舗等に対しても配慮した工事計画としてまいりたいと思っております。 ◆こんどう和雄 委員  営業は、運行したままで、特に工事等の影響は全く心配ないというご答弁でございました。  さらに、四つ目でございますが、このたびのホーム増設は、交通局にとりまして久しぶりの大型の事業となります。今後、事業を進めていくに当たっては、私は、さまざまな関係者との調整が必要になってくるものと思います。これまでも、大型工事などで入札不調が続いたりしておりまして、本事業を進める途中では大変なご苦労もあるのではないかと思います。  また、総額110億円という事業費は、巨額であります。今後、事業費のさらなる精査、さらには、補助金を活用することも必要でありまして、やはり、その確保に向けては国などとしっかりと協議していく必要が求められております。私どもとしても、この事業を成功裏に終わらせるために全力で当たっていきたいということを申し上げたく思っております。  もう一つ、南北線のさっぽろ駅北改札口の1日当たりの利用客数を調べましたら、10万6,769人ということでした。10万6,000人というのは、全国の駅、ステーションであれば、この地下鉄さっぽろ駅も相当の上位ランクに入っているのではないかと予想しております。  そこで、最後の質問であります。  この事業を確実にしっかりと推し進めていくために、改めて、ここで、浦田交通事業管理者に今後の意気込み、そして決意をお伺いいたします。 ◎浦田 交通事業管理者  南北線さっぽろ駅ホーム改良工事を進めるに当たっての意気込みというお尋ねでございました。  この事業は、これまでの答弁でお答えしてまいりましたとおり、お客様に南北線さっぽろ駅を安全で快適にご利用いただくため、混雑の緩和、そして移動の円滑化を同時に目指すものでございます。そのためには、事業に関係するさまざまな関係者の皆様と密に連携していくとともに、事業内容や事業費の精査を行った上で、国庫補助金などの財源の確保について関係省庁などとの協議に取り組んでまいる所存であります。  北海道新幹線の札幌延伸やMICE施設の新設、さらに、冬季オリンピックパラリンピックの招致などの動きを見据え、委員の質疑の中での表現にもありましたが、まさに道都の玄関口にふさわしい駅となりますよう、しっかりと事業を進めてまいりたい、このように考えております。 ◆こんどう和雄 委員  最後に、要望でございます。  さっぽろ駅については、地下鉄が開業して、あと2年ほどで半世紀を迎えます。最も多くの方に利用され続けているのが、今まで申し上げていた地下鉄さっぽろ駅であります。道都の玄関口と言っても過言ではない。特に、観光客に対して、札幌のいい第一印象を与えるために大変重要な駅と位置づけてよろしいのではないかと思います。今後も増加が見込まれる外国人も含めた観光客、さらには市民にも快適にご利用いただけるよう十分に配慮した整備を求めておきます。  今後の工事については、周辺で計画されている大規模な再開発事業もありますし、新幹線札幌延伸の開業も決まっております。そういう中では、やはり連係プレーが大事なことと認識しておりますので、縦軸でなく、横軸での連携を図りながら円滑に進めていただくことを要望して、私の質問を終わります。 ◆かんの太一 委員  私からは、1点目は南北線さっぽろ駅改良事業について、2点目は地下鉄事業における駅施設の活用について、順次、お伺いいたします。  まずは、南北線さっぽろ駅改良事業についてお伺いいたします。  我が会派は、さきの2019年第1回定例市議会経済観光委員会において、地下鉄さっぽろ駅とJR札幌駅との経路の階段幅が狭く、エスカレーターも設置されていないことから、利便性が大きく損なわれていることについて指摘しました。今後の新幹線札幌駅の開業や、これに合わせ、活発となっている再開発などに鑑みると、さっぽろ駅の利用者はますますふえるものと推察され、このタイミングでホームの増設事業を行うと判断されたことについて評価したいと思います。  また、ホームの増設に当たっては、さきの答弁にもありましたように、ホームにエスカレーターを設置するなど、これまで問題となっていた利用者の利便性に配慮された整備が行われるとのことでした。ただ、これまでのエスカレーター整備は、ほとんどが上り方向のみであり、高齢者などからは下り方向の整備を望む声も多くいただいていることから、さらなる利便性の向上には下りエスカレーターの整備が必要と考えているところです。  そこで、質問ですが、今回のホーム増設における下り方向のエスカレーター整備についてどのようにお考えか、お伺いいたします。 ◎吉江 技術担当部長  本事業における下り方向のエスカレーターについてでございます。  これまで、地下鉄のエスカレーターの整備に当たりましては、利用者の負荷軽減という観点から上り方向の整備を優先的に行ってまいりましたが、近年、高齢化等に伴い、下りエスカレーターを求める声の高まりを受け、設置について議論を行ってきたところでございます。  今回の事業におきましては、増設ホームの階段及び現行ホームの北側階段に上り下り両方のエスカレーターを整備するよう検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆かんの太一 委員  増設するホーム、既存ホームのいずれにも上り下り両方向のエスカレーターを設置するよう検討していただけるとのことでしたので、ホームとコンコースの移動については利便性が高まるものと考えます。  しかしながら、上がった先の地下鉄北側改札からJR札幌駅に向かうアピアへの経路も階段であり、狭く、混雑が著しい状況であることから、我が会派としては、この混雑解消を強く要望してきたところです。  そこで、質問ですが、このような大きな改良事業に着手するのであれば、この階段部分の移動円滑化や混雑解消もあわせて実施すべきですけれども、どのようにお考えか、お伺いいたします。 ◎吉江 技術担当部長  階段部分の移動円滑化や混雑解消についてでございます。  南北線さっぽろ駅と駅前地下商店街アピアとの間の階段につきましては、先ほどこんどう委員からもお話がありましたが、地下鉄の建設当時、札幌駅前広場下のステーションデパートと駅前通に建設した地下鉄駅とで深さの基準が異なることによって、接続部に段差が生じたことから設置したものであります。委員のご指摘のとおり、混雑や利便性の観点から、かねてより課題と認識しているところです。  しかしながら、この部分につきましては、交通局の所管する範囲だけでは解決が困難なことから、周辺再開発を含め、関係者とともに、どういった解決方法があるのか、検討してまいりたいと考えております。 ◆かんの太一 委員  今回のさっぽろ駅のホーム増設事業については、単なる駅の改良にとどまらず、まちづくりと密接にかかわり合う事業と認識しております。  札幌駅交流拠点まちづくり計画において、歩行者中心の回遊性の高い空間を形成することが掲げられており、質の高い地下歩行者ネットワークを実現することが求められます。駅ホームの改良を契機として、市民や観光客が歩きやすい動線を確保すること、そのために、まちづくり政策局はもちろんのこと、民間事業者との連携も図りながら事業を推進していただくことを求めて、この質問を終わります。  次に、地下鉄事業における駅施設の活用について、1点目に、土地物件使用料駅構内店舗の現状について、2点目に、駅構内への出店申し込み状況と有効活用に向けた今後の取り組みについて、3点目に地下鉄駅のリフレッシュ事業について、順次、お伺いいたします。  まずは、土地物件使用料駅構内店舗の現状について伺います。  我が国では、少子高齢化の進展に伴い、人口減少社会を迎え、札幌市においても、近い将来には減少に転じるものと見込まれております。2012年度以降、地下鉄の乗車人員は増加しておりますけれども、人口減少は地下鉄の乗車人員についても影響し、2019年6月に交通局が策定した札幌市交通事業経営計画にも示されているように、今後は緩やかに減少していくことが想定されております。  また、北海道日本ハムファイターズ札幌ドーム撤退も、将来の乗車人員減に影響することが懸念されております。  地下鉄は、札幌市民にとって、日々の生活を送る上で欠くことのできないインフラであり、乗車人員が減少しても持続可能な事業運営を行っていかなければなりません。そのためには、乗車料収入の確保に努めることはもちろんのこと、乗車料収入以外の収入、いわゆる附帯事業による収入を増加させ、経営基盤を強化することが重要であると考えます。資産の有効活用を図ることで、地下鉄事業全体の収入の確保、増収を目指すとともに、その有効活用により、利用者の利便性の向上を図ることで安定的な乗車人員の確保にもつながると考えます。特に、1日約63万人もの方々が利用する地下鉄駅については、その利用価値を一層高めていくべきものと考えております。  そこで、質問ですが、地下鉄事業における昨年度の土地物件の貸し付けによる使用料の収入実績はどのようになっているのか、伺います。  また、現在の駅構内の店舗等の状況はどのようになっているのか、あわせてお伺いいたします。 ◎渡邉 事業管理部長  地下鉄事業における土地物件使用料と駅構内の店舗の現状についてということでございました。  地下鉄事業における土地物件に係る収入は、パークアンドライド駐車場などへの土地貸し付けによる使用料収入、そして、地下鉄駅構内におけるコンビニエンスストアなどの出店による使用料収入、これらから構成されてございます。平成30年度のこれらの土地物件の貸し付けに係る収入は、総額で約12億3,000万円となっておりまして、これは平成29年度の実績とほぼ同額となってございます。  続きまして、駅構内の店舗等の状況でございますが、交通局では、民間事業者の事業提案に基づき、出店者を選定する駅ナカ事業者の募集事業を展開するなど、駅構内の空きスペースの利活用を進めまして、増収に努めるとともに、利用者の利便性向上を図っているところでございます。  その結果といたしまして、現在、駅構内に設置されている店舗の状況といたしましては、コンビニエンスストアなどの有人店舗が35件、ATMや証明写真機自動販売機などの無人施設が591件、このような状況になってございます。 ◆かんの太一 委員  土地物件の貸し付け状況については、駅構内のコンビニエンスストアに代表される地下鉄利用者の利便性を向上させる施設も多く含まれているとのことでした。コンビニなどの有人店舗が35件、ATMなどの無人施設が591件という数字も示していただきました。  私も地下鉄を利用しておりますけれども、大通駅構内のコンビニエンスストアは、いつ前を通っても混雑してにぎわっておりまして、地下鉄構内駅ナカ事業の資産価値を再認識したところであります。その一方で、まだまだ使用可能なスペースがあるように見受けられます。こうした空きスペースを活用することで、さらなる増収が見込めるのではないか、そう期待するところであります。こうした空きスペースへの出店により、増収が図られるのみならず、さまざまな業種、業態の店舗が設置されることで、多様なサービスが提供され、地下鉄を利用する方の利便性をより向上させる効果もあると考えるところです。  そこで、質問ですが、最近の傾向としてどのような業種の事業者から出店の申し込みが寄せられているのか、伺います。  また、地下鉄駅構内の空きスペースを有効活用して、利用者の利便性向上及びさらなる増収を図るため、今後どのように取り組んでいくのか、あわせてお伺いいたします。 ◎渡邉 事業管理部長  駅構内への出店申し込み状況の傾向と、今後の有効活用に向けての取り組みということでございました。  まず、最近寄せられている事業者からの申し込みにつきましては、宅配ロッカー事業者からの設置希望などが目立つ傾向でございまして、これまで14駅に宅配ロッカーを設置したところでございます。また、このほかに生花店や調剤薬局といったところから出店希望もあったところではございますが、消防法による制約あるいは出店に係る初期費用などの理由から出店を見合わせる事例などがございました。  今後におきましては、関係法令の制約がある中で、いかに新たな顧客やニーズをより積極的に掘り起こしていくか、これが課題であると考えてございます。そのため、駅ナカ事業者の募集事業を継続して実施していくほか、さまざまな業種や分野の方々を交えて課題の検討を進めるオープンイノベーションと呼ばれる手法も活用したいと考えているところでございます。  このような取り組みを通しまして、利用者のさまざまなニーズを踏まえた出店や新たな事業者の開拓など、資産の有効活用と地下鉄利用者利便性向上を図ってまいりたい、このように考えてございます。 ◆かんの太一 委員  札幌以外にも、市営交通で地下鉄事業を展開している政令市は福岡市や仙台市、名古屋市など全国にあり、本市と同時期である2019年に中期計画を改定している都市も複数ございました。その計画を見てみると、いずれの計画も駅ナカ事業に着手しており、各都市もその重要性を認識しています。それとともに、駅ナカトイレの改修や駅の構内美化といったいわゆる駅のリフレッシュとあわせての事業展開も見られ、駅全体の魅力向上に取り組んでいます。  札幌市の都市戦略として大きな位置を占める観光やMICEという視点に立ったとき、地下鉄の役割は大きく、先ほど、駅ナカ事業を進めるに当たり、オープンイノベーションの手法を活用しながら施策を推進していくとの答弁がございましたけれども、地下鉄駅のリフレッシュ事業を進めるに当たっても、外部のさまざまな知見を結集し、計画の実行に優先順位をつけ、より魅力のある駅づくりをするべきと考えます。  そこで、質問ですが、地下鉄駅のリフレッシュ事業について、今後どのように進めていくのか、伺います。 ◎前田 高速電車部長  地下鉄駅のリフレッシュ事業の今後の進め方についてお答え申し上げます。  南北線については、開業からおよそ47年、東西線については43年が経過してございまして、必要に応じて部分的な補修等で対応してきたところでございますが、全体的に経年劣化が進んでいる状態となってございます。このことから、地下鉄駅のリフレッシュ事業におきましては、使用開始から一定年数が経過した駅について、駅単位で改修を行うこととしたところでございます。具体的には、耐震工事として改修を行っている高架駅を除いた南北線の12駅と、東西線の当初開業路線である琴似駅から白石駅までの10駅が対象であり、令和3年度から毎年2駅ずつ着手することとしております。  改修におきましては、壁面や床、天井等を清潔感のある明るいものへと改装することとしておりますが、その検討に当たりましては、対象駅がある各区との連携も考えていることから、区を通して、地域の大学や集客施設等、外部のさまざまな意見等を得ることができると考えているところでございます。 ◆かんの太一 委員  今回、質問するに当たりまして、私は、本市の中期計画と同時期に計画を改定した福岡市の交通局経営企画課にお話を聞きました。福岡市の地下鉄は、福岡空港、新幹線やJR九州鹿児島本線などとも接続しており、九州観光にとって大きな役割を果たしております。駅ナカ事業やリニューアル事業を含む経営戦略の随所に、お客様の視点に立ったおもてなしが感じられました。先ほど触れたように、本市の重点施策である観光MICEにおける交通局、地下鉄の役割は大きいと考えますので、優先順位をしっかりとつけ、収益性とともにお客様の利便性、快適性を考慮した施策の実施を求めます。  地下鉄事業の経営は、今後、厳しさが増していくことが予想されます。乗車人員の減少、今後も続く老朽化施設の更新や耐震改修などの建設改良事業による企業債発行の増加など、予断を許さない状況が続くと考えますが、営業努力や業務効率化を図り、社会の変化に対応した持続可能な経営を行っていただくことを求めて、私の質問を終了いたします。 ◆くまがい誠一 委員  初めに、このたびの台風19号の影響で各地に大きな被害が出ており、亡くなられた方も大勢いらっしゃいます。謹んでお悔やみを申し上げますとともに、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。  それでは、私からも、南北線さっぽろ駅改良事業と交通局の広告料収入に関して、順次、質問させていただきます。  本日は、我が会派屈指の理系人材で技術士でもあります小口委員が、わざわざ一部から来てくださっておりますので、安心して質問させていただきたいと存じます。  まず初めに、南北線さっぽろ駅改良工事について質問させていただきます。  率直に、この総事業費が110億円ということで、大変に驚いているところでございます。ご存じのとおり、新聞紙面やテレビニュースにも取り上げられ、我が会派にもたくさんのお問い合わせをいただいており、喜ばれている方もいる一方で、財政的に大丈夫なのか、また、延伸の要望はどうなったのか、市民の理解は得られるのかなどなどたくさんのお声をいただいている状況でございます。我が会派としても、今回の改良事業の唐突な説明に、さまざまな臆測と疑念が残るところでもございます。  そのような中ではありますが、これまでの答弁で、混雑緩和や利便性の向上のため、さっぽろ駅の現行のホームの東側にホームを新たに増設することが明らかとなりました。ホームの混雑解消には、例えば、西側にホームをつくることや、島式のままホームを伸ばすなどさまざまな方法があると思います。現に、さっぽろ駅のホームは120メートルで、大通駅の170メートルと比べると50メートルも短いと伺っております。
     また、今回増設が検討されているエリア上部には、チ・カ・ホがのる形で整備されておりますが、地下鉄躯体の補強は難しいため、当時、地下鉄側部の地盤を改良し、チ・カ・ホからの荷重を均一にさせる方法が検討されたことがあります。つまり、今回増設すると言われている東側は、土壌改良されている可能性があり、かたい地盤を掘削しなければならない難工事が予想されます。  そこで、質問ですが、さまざまな方法がある中、なぜ、西側ではなく、東側にホームをつくるのか、お伺いいたします。 ◎吉江 技術担当部長  ホームの増設を、西側ではなく、なぜ東側につくるかということでございます。  さっぽろ駅の現行ホームにつきましては、道路中心よりも西側につくられていることから、道路敷地の中だけでは十分な用地が確保できません。西側には必要な大きさのホームを増設することができない状況となっております。また、西側の麻生方面の走行路は曲線となっていることから、ホームと車両とのすき間が大きくなることや車両乗降時の視認性など課題があるところでございます。  一方、さっぽろ駅の東側につきましては、ホームを増設するための用地の確保が可能であることや、真駒内方面の走行路が直線となっていることなどから、東側でのホームの増設が最適と判断したものでございます。 ◆くまがい誠一 委員  西側には、増設が困難、また歪曲しているため東側が最適という答弁だったかと思います。  ホームを東側に増設することで、麻生行きと真駒内行きの利用者が分散され、ホームの混雑は解消される、そのように思います。  一方、地下1階のコンコース部分においては、東側ホームへ連絡する改札が新たに必要となり、改札口が南北線大通駅のように横に広がるものと推察されます。さっぽろ駅の北側改札付近は、地下鉄利用者はもちろん、JR札幌駅とチ・カ・ホを行き交う歩行者によっても混雑しております。また、平成29年9月には、南北線と東豊線を結ぶ連絡通路の柵を撤去し、JR札幌駅とチ・カ・ホを行き交う歩行者の利便性向上を図ったところです。  そこで、質問ですが、今回のホーム増設に伴い、新たにつくられる改札口により、この歩行者動線を妨げることにはならないのか、お伺いいたします。 ◎吉江 技術担当部長  ホーム増設に伴う改札口の形状についてでございます。  ホームの増設に伴い、改札口につきましては、委員からもありましたように、現行の改札口を広げるか、または、増設したホームのために新たに設けるといった方法が考えられるところです。  いずれにしましても、地下鉄利用者の利便性はもちろん、JR札幌駅とチ・カ・ホを行き交う歩行者や接続施設への動線の妨げとならないよう、改札口の適切な配置や形状について検討してまいりたいと考えております。 ◆くまがい誠一 委員  今後、混雑がないように、ぜひ検討をよろしくお願い申し上げます。  最後に、要望でございます。  チ・カ・ホ施工時には、地下水位が高いため、地下水をくみ上げながら施工したこともあったことから、今回の工事でも、地下水を抜く工事ならば、ウエル工法等の影響もしっかり検討しなければなりません。  また、重複になりますけれども、重要なことは、地下鉄運営をしている中、工事を行うことになるので、安全に配慮することはもちろん、運行に影響を与えない工事の工夫が必要ですので、ぜひ研究・検討をお願い申し上げます。  もう一つ、観光客がふえている中、安全性や利便性を考えても、ホームの増設は確かに必要なことと思います。ただ単にホームの増設ではなくて、札幌の玄関口としてふさわしい駅となるようにしていただきたいので、他都市の事例などもさまざま研究し、札幌らしく、よりよいものにしていただきたいと存じます。  一方、今回のホーム増設に総事業費として約110億円と大切な税金を使うことになります。予算が非常に気になるところでございますので、今後も注視してまいりたいと思いますし、ぜひ慎重な議論を要望いたします。  次に、交通局のいわゆる附帯収入の2本柱、すなわち、土地物件の使用料収入と広告料収入について質問させていただきます。  今年度、交通局が策定しました札幌市交通事業経営計画によりますと、今後の乗車料収入につきましては、令和3年度をピークとして、それ以降、緩やかに減少していくものと推計されます。  そのような中、地下鉄開業から間もなく50年を迎えることから、施設の老朽化に伴う改修や更新の時期を迎え、今後、多額の投資が必要になると見込まれます。今のところ、乗車料収入は比較的好調に推移し、投資の結果である企業債残高も着実に縮減されておりますが、今後も健全な経営を維持していくために、地下鉄事業全体の収入を確実に確保していくことが重要な課題であると考えられます。  この収入の確保に関しては、これまでも、我が会派では、乗車料収入とともに、いわゆる附帯収入、中でも広告料収入の増収が重要と考えており、かねてより注目しているところでございます。  そこで、質問ですが、昨年度、平成30年度の広告料収入に関して、その実績はどのような状況であったのか、また、昨年度は、9月に北海道胆振東部地震が発生し、ブラックアウトなどにより広告料収入にも大きな影響を与えたと思いますが、その影響も含め、収入実績をどのように分析しているのか、あわせてお伺いいたします。 ◎渡邉 事業管理部長  広告料収入の実績、そして、それをどう分析しているかということでございました。  平成30年度の広告料収入は、軌道事業が5,100万円、高速電車事業、地下鉄事業が15億2,500万円、合計で15億7,600万円となっておりまして、平成29年度実績からは7,800万円ほど減少したところでございます。  この減少した主な要因といたしましては、ご指摘にもありました北海道胆振東部地震によりまして地下鉄が運休したことから、一部広告代理店に広告料を返納したほか、地震後の広告の自粛傾向による広告出稿の減少、また、全国的な傾向でもございますが、地下鉄車内の窓上ポスターや中づり広告が低迷したことによるものと考えてございます。さらには、札幌駅交流拠点整備事業の一環でございます南北線さっぽろ駅のコンコース空間整備工事によりまして、期間中、広告枠を撤去したことによる影響が大きかったものと捉えているところでございます。 ◆くまがい誠一 委員  北海道胆振東部地震の影響や、全国的に車内広告が減少していること、また、南北線さっぽろ駅コンコースの空間整備工事の影響などにより、平成30年度は平成29年度の収入実績を下回ったとの答弁だったと思います。  南北線さっぽろ駅コンコースの空間整備工事についてですが、この工事は、平成30年度末に完了し、アイヌ文化を発信する空間、ミナパが開設されるとともに、床面が整備され、広告枠も一新されたところです。これらの整備とともに、札幌を訪れる観光客数の増加などにより、札幌の玄関口であるさっぽろ駅や地下鉄3線が乗り入れる大通駅の広告空間としての有用性や利用価値は、今後ますます高まっていくものと思われます。  交通局においては、これまで以上に多くの人々が行き交う都心部の地下鉄駅における空間を有効に活用し、広告料収入のアップを目指す取り組みを一層進めていくことが重要であると考えます。  そこで、質問ですが、将来的に乗車料収入の減少が見込まれる中、附帯事業の中でも重要な収入源である広告料収入の増収に向けて、札幌市の地下鉄において、多くの人が行き交う駅であるさっぽろ駅、そして大通駅における今後の広告展開をどのように進めていくのか、考えをお伺いいたします。 ◎渡邉 事業管理部長  都心部駅における今後の広告展開ということでございます。  委員のご指摘のとおり、さっぽろ駅、そして大通駅は、乗降人員が多く、観光客も多数訪れる駅でありまして、広告価値が非常に高い駅である、このように認識してございます。  そこでまず、さっぽろ駅におきましては、10月1日から新たに販売を開始した駅構内の柱巻き広告を活用しまして、ミナパ周辺の広告と組み合わせた一体的な広告展開を進めていこうと考えているところでございます。また、大通駅におきましても、同様に、10月1日から柱巻き広告の範囲を拡大いたしまして販売を開始したところでございます。加えまして、主力媒体であるデジタルサイネージ、SAPPORO SNOW VISIONにつきまして、四つある放映枠のうち、1枠は交通局用として現在使用しているところでございますが、今後は、より連続的な放映が可能となるよう、4枠全てを広告枠として販売するほか、販売方法の簡素化に向けた検討も進めてまいりたいと考えてございます。  交通局では、引き続き、広告主のニーズに応じた柔軟な制度づくりを進め、広告料の増収に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。 ◆くまがい誠一 委員  最後に、要望です。  交通局における広告料収入などの附帯事業収入は、重要な収入源であります。我が会派では、特に、デジタルサイネージ、SAPPORO SNOW VISIONに注目し、これまでも質問してきておりますが、その結果、申し込み期限が短縮されるなど、広告主が利用しやすい、代理店としても営業しやすい環境に着実に改善されてきております。新規広告の開拓はもとより、これまでの販売条件の見直しなどにより、広告主や広告代理店のニーズに対応することが増収につながるものと考えます。  将来の乗車料収入減少を補う観点からも、広告料収入の増収に向け、今後も引き続き、積極的にさまざまな方策を展開し、交通局の安定的な経営維持を目指して取り組んでいただくことを求め、私からの質問を終わります。 ◆太田秀子 委員  私からも、南北線さっぽろ駅改良事業について、4点質問いたします。  いただいた資料を見ましたけれども、朝夕のラッシュ時、地下鉄南北線さっぽろ駅が市内で一番の混雑駅になっています。このたび、その混雑が常態化している状況を改良するとのことですから、利用者である市民や観光客の利便性が向上すると思っております。  そこで、質問ですけれども、地下鉄南北線さっぽろ駅は、先ほどの質問で1日当たり10万6,769人の利用という数字がありました。これは、乗る人とおりる人、乗降数を合わせたものだと思うのですが、地下鉄をつくったとき、建設した当時、乗車人数をどのように見込んだのか、現状はどのくらいふえているのか、伺いたいと思います。 ◎吉江 技術担当部長  南北線さっぽろ駅の建設当時と現在の乗車人員についてです。  開業当初は、昭和60年度における南北線さっぽろ駅の1日平均乗車人員を4万人程度と見込んでいたところです。現在の南北線さっぽろ駅においては、乗車人員については5万7,000人にふえており、約1.4倍となっている状況でございます。 ◆太田秀子 委員  当時、昭和60年は、1日4万人と見込んで地下鉄をつくったけれども、乗車人員は1.4倍にふえているということでありました。  現在の南北線さっぽろ駅は、先ほど来、お話に出ていますが、島式のホームで、真駒内方面へ行く人も麻生方面へ行く人も同じホームで乗降しますから、ラッシュ時は、地下鉄を待つ人、乗る人やおりる人、南改札へ向かう人や北改札へ向かう人、さまざまにごった返しています。  島式のホームから相対式のホームに改良して、真駒内方面の利用者と麻生方面の利用者、それぞれの専用ホームができることになります。麻生方面は既存のホームを使い、真駒内方面のホームを新設することになりますけれども、さっぽろ駅から真駒内方面の路線を考えますと、大通駅やすすきの駅、中島公園駅がありますので、観光客やビジネスで来られる方、また通勤の方など、今後ふえるであろうと考えられます。  ここで、質問いたしますけれども、先ほどの質疑で、新設ホームは現在と同規模の120メートルとのことでした。乗車人数がふえており、ホームの拡大工事をするのですから、今後、さらにふえることも考えますと、土地の問題などもあるのでしょうけれども、将来を見据えて可能な限り大きなホームにしておく必要があるのではないか、それらを検討すべきではないかと思いますがいかがか、伺います。 ◎吉江 技術担当部長  増設するホームについてでございます。  新たに増設するホームにつきましては、委員のご指摘のとおり、建設できる道路敷地に限りがありますことから、今後の設計の中で、利用者数の推計などを踏まえ、適切な大きさとなるよう検討してまいりたいと考えております。 ◆太田秀子 委員  観光客がキャリーバックを引いて歩く場合、乗降の人数では見込めない、つまり、人数以上にスペースを使うので、ホームの広さが必要なのです。そして、車椅子やベビーカーを利用する方も安全に使えるホームであってほしいと思っています。  地下鉄さっぽろ駅は、JR駅やバスターミナルが近接し、観光客が集まる拠点で、それらも見込んでの改良です。一度整備しますと、後から拡大するのは大変なことになりますので、可能な限り広げていただきたいと申し上げておきます。  次の質問に入りますが、先ほどの質疑で、総事業費が110億円との答弁がありました。とても大きな金額でありますが、経営に与える影響をどう考えておられるのか、伺います。 ◎渡邉 事業管理部長  事業費が経営に与える影響ということでございました。  本事業の財源は、一部、一般会計からの出資と企業債の発行、また、採択されれば国庫補助金を充てることになります。そして、本事業の計画に当たりましては、これらの財源構成をもとに試算を行いまして、経営の継続に大きな影響を及ぼすものではない、このように判断したところでございます。  しかし、その一方で、企業債を発行することによりまして、後年次において元金や利息の償還を行うことになり、経常収支や企業債残高などの経営指標に影響を与えることになりますので、今後は、事業費の圧縮に努めるとともに、財源の確保、サービスアップによる利用者増等により収支改善を図ってまいりたい、このように考えてございます。 ◆太田秀子 委員  中身は、よく伺いました。  事業費の圧縮に努めるということでしたけれども、やはり、それを圧縮することでサービスが削られるようなことのないようにしていただきたいと思いました。  次の質問ですけれども、南北線さっぽろ駅に次いでラッシュ時の混雑度が高い駅は東西線の大通駅です。2018年の1定で、東西線大通駅のラッシュ時の混雑緩和に向けて効果的な対策を検討すべきという我が党が行った質問に対し、乗降口付近の4列乗車を促す案内ラインをわかりやすく見直すといった、当時そういう答弁がありました。  ことし、2019年8月から床面の案内表示を敷設していますが、どのような効果が見られるのか、伺います。 ◎前田 高速電車部長  東西線大通駅の床面案内の効果についてお答え申し上げます。  床面案内につきましては、従来、黒い線のラインのみで表示しておりましたが、4列乗車をさらに推進するため、本年8月、色やデザインを大幅に見直した案内シートを東西線大通駅に敷設したところでございます。列車を待つお客様にとりまして、整列位置等がわかりやすく明確になったことから、より多くのお客様に想定どおり並んでいただけるようになったものであり、このことから、ホームの混雑緩和に効果が見られるほか、降車スペースが広く開けられるようになり、列車の乗りおりが円滑になることや、整列に関するお客様同士のトラブルが減ることなどについての効果も出ていると考えてございます。また、情報を視覚のみに頼っている聴覚障がい者の団体等からも、非常にわかりやすくなったとの意見を受けているものでもございます。 ◆太田秀子 委員  東西線の大通駅は、改良する南北線さっぽろ駅と同じ島式ホームなのですね。私も利用することがありますが、床面の案内表示で人の流れは随分整理されているなと感じているところです。  しかし、今後、さらに利用者がふえていく見込みがあります。本市の立地適正化計画では、将来の人口推計を見ますと、西区は人口がふえる地域となっています。この東西線大通駅を使って西側に行く、その西区で人口がふえるというふうに出されています。住宅がふえると、当然、通勤客もふえることになります。観光で言えば、現在でも白い恋人パークや中央卸売市場など、東西線を利用した観光客の移動もふえております。ですから、東西線の大通駅も、今後さらに地下鉄の利用者はふえていくであろうと思われます。  南北線のさっぽろ駅改良を機に、東西線大通駅も島式から相対式へとホームを改良することをぜひ検討していただきたいということを求めて、私からの質問を終わります。 ◆三神英彦 委員  何かさっぽろ駅記念日みたいなことになっていますが、私は、真駒内のことを聞かせていただきます。  真駒内駅エリアでは、再開発に向けて、まちづくりの議論がいろいろな場で展開しています。その動向に興味を持つ方も多い中、なぜか、真駒内駅だけ、ことしに入って足場がかかって工事が始まっています。実際、至るところに工事の表示はあるのですが、それでも地元ではなぜ駅だけ工事しているのかという声も聞きます。  そこで、伺ったところ、地下鉄が高架になっている南平岸、澄川、自衛隊前、真駒内の4駅については、平成21年の耐震診断の結果、耐震強度が不足していることが判明したとのことです。その後、平成23年に東日本大震災があり、道内でも昨年9月に北海道胆振東部地震が発生して、さらに、ことし2月にも余震が発生するなど、大規模な地震が続いていることを踏まえ、多くの市民が利用する地下鉄施設の安全性向上のため、現行の基準を満たす耐震性を早急に確保することが必要だということでした。これまで、南平岸、澄川、自衛隊前の3駅については、既に耐震改修工事を終えて耐震性は確保されたとのことです。現在、残る一つの真駒内駅でも、駅の外部に足場がかけられて、内部でも仮設の壁が設置されるなど、耐震の工事が進められているさなかということですね。  そこで、質問ですが、真駒内駅で、現在、どのような工事が行われているのか、改めて説明をお願いします。 ◎吉江 技術担当部長  真駒内駅でどのような工事が行われているかということについてです。  交通局では、地下鉄施設の安全性強化のため、委員からもお話があったとおり、高架部4駅の耐震改修事業を札幌市交通事業経営計画に位置づけて、早期の耐震化を図ってきたところでございます。  真駒内駅の耐震改修工事につきましては、2019年1月、ことしの1月に着手したところでございます。この工事は、大規模かつ複雑な工事となっており、また、作業時間が夜間に制限されるなど困難な施工条件であることから、工期は22カ月間を設定し、2020年11月の竣工を目指して鋭意工事を進めているところでございます。  工事内容につきましては、柱やはりの補強に加えまして、軽量化を目的とした外壁材の変更を行うもので、ホームの形状や階段の位置などは変えずに耐震性能の向上を図っております。あわせて、照明器具のLED化や2カ所の旅客用トイレの便器の洋式化など、環境への配慮や利便性の向上についても図っているところでございます。 ◆三神英彦 委員  今伺ったとおり、交通局というのは、本来、市内の公共交通事業部門ということで、地下鉄、市電を主とし、また、駅などの附帯施設、そういった市内交通網の維持管理がメーンだと認識しています。そのため、都市開発やまちづくりに関連して交通局の管轄する施設に変更が必要な場合は、その問い合わせを受けてから対応するという形になっているのではないかと思います。  一方、真駒内駅前については、まちづくり計画の策定に向けて、有識者等から成る検討委員会、それから、地域住民の代表者等から成る地域協議会などで検討が進められ、区民のアンケート調査でも2,600件の回答が寄せられるなど、南区民の方々の関心が非常にこの駅に集まっているのですね。そういう中で、先日の代表質問においても、今後のまちづくり計画策定の進め方についての札幌市の認識を伺ったところ、地域の方々としっかりと意見交換を行いながら、より一層議論を深めるために、策定予定を1年延ばしてでも合意形成を高めていくという旨の回答を得たところです。  これから検討が進んで、より具体的なまちの姿が見えてくる段階においては、真駒内駅という施設そのものの改装というのは、実際にはほんの軽微な工事になる可能性もあれば、一方で、本当にまた大規模な工事をしなければいけないような、がらっと変わるような可能性も現在あると思います。そう考えると、従来のタイミングよりも早いところから交通局にもこの計画に参画いただいて、今までのいろいろな知見を情報として提供しながら、一緒に話し合っていくという感覚がよろしいのではないかと思います。  そこで、改めて、真駒内駅前地区のまちづくり計画との連携について、交通局の立場ではどのように考えておられますか、お願いします。 ◎吉江 技術担当部長  真駒内駅前地区の再開発との連携についてでございます。  地下鉄駅の耐震化につきましては、先ほども申しましたとおり、施設を利用する多くの市民の安心・安全を早期に確保することを目的に実施してきたところでございます。一方で、公共交通事業を通じてまちづくりに貢献していくことも重要と考えていることから、まちづくり計画策定協議におきまして、地下鉄施設に関する意見があった際には、地域の活性化に向けて可能な範囲で協力してまいりたいと考えております。 ◆三神英彦 委員  私たちは、本当に、こういう委員会での質疑にしても、当然ですが、2030年を何となくベンチマーク的に考えていて、例えば、新幹線が延伸になると地下鉄の南北線も接続電車になるわけです。それから、オリパラも、まだ決定ではなく、これからの経緯も予断を許さない中で、実際に札幌で実施となると、南区だったら、今のところは内、内、内ぐらいの候補かもしれませんが、例えばアイスアリーナとか国際スキー場といったところに足を運ぶ方がいらっしゃって、そのために地下鉄南北線というのが機能することもあると思います。  そういったところで、当然、ふだんは市民のためということかもしれません。しかし、地下鉄にしても市電にしてもそうだと思うのですが、多分、駅もまたそれぞれに格好よく、観光客にとってもいろいろなメリットのあるものになっていきますから、そう考えると、交通局というのは物すごい財産をお持ちなのではないかと思います。  札幌市長は、いつのタイミングかわかりませんが、行政も稼ぐ感覚をというお話をされていたことがありました。それは、例えば地下鉄とか電車とか駅など、まさに、そういったところでもファンをふやすためにはどうすればいいのかということだと思います。そこを考えることによって、先ほど広告の話も出ていましたが、いろいろなものの収入が上がるための方策につながっていくと思うのです。  そういったことで、ファンをふやすことについても、キーワードとしてちょっととどめておいていただけたらと思いました。 ◆小形香織 委員  私からは、軌道事業会計について質問したいと思います。  2015年12月に、市電、路面電車のループ化が実現いたしました。それは、2012年に出されました路面電車活用計画に基づいたものでありました。そして、その活用計画の最後には、今後、桑園地域、都心地域、創成川以東地域についても延伸を検討していくという計画になっております。  私ども日本共産党は、人と環境に優しい市電の延伸というのは、札幌市のまちづくりに大変大事な役割を果たすものだというふうに考えております。そこで、今月9日、第一部決算特別委員会まちづくり政策局関係の質疑でも、私はそちらに移りまして市電延伸の具体計画の促進を求めたところであります。  路面電車活用計画の中には、参考資料として中期収支シミュレーションが書かれておりまして、それによりますと、ループ化後おおむね7年目ごろには単年度黒字になることが見込まれるとして、2012年度から予測した2024年度までの年度ごとの収支についてシミュレーションしております。  そこで、質問でございますけれども、軌道事業の昨年度の決算は、この路面電車活用計画で書かれている中期収支シミュレーションに照らしてどのような状況であったのか、伺いたいと思います。 ◎渡邉 事業管理部長  特に昨年度の決算とどのような比較ができるかということかと思います。  活用計画における軌道事業の平成30年度の経常収支を見ますと、2億2,000万円の赤字となっています。一方、30年度の決算でございますが、収支差し引きで、経常収支としては約4,600万円ほどの黒字となってございます。そういう意味では、計画の見込みを上回っているということが言えるかと思います。 ◆小形香織 委員  乗車料収入一つ見ましても、この収支シミュレーションの中では11億7,000万円ぐらい乗車料収入を見込んでいたということだと思いますが、決算では14億5,800万円の乗車料収入があるということでありまして、その他、資本的収支など、全体の中でも黒字になっているということであります。ですから、当初のループ化後おおむね7年目ごろには単年度黒字となることが見込まれるという見通しに対して、7年たたずに単年度黒字になっている現状だと思います。  これまで、市電というのは、どちらかというと、経営改善のほうが優先されてきまして、施設とか設備などハード部分の改修は最小限にとどめられてきたと思います。しかし、中央区の山鼻地域に電車事業所がありますが、ここを見ますと老朽化が著しく進んでいる状況だというふうに思います。ここは、車両の整備をする場所でありますし、運行をコントロールする心臓部でありますから、何といっても安全運行を進める基盤でありまして、ここの計画的な整備や更新が必要だというふうに考えております。  そこで、今後、電車事業所などの設備への投資というのは、どのような見通しを持っておられるのか、また、経営にどんな影響があるとお考えなのか、伺いたいと思います。 ◎渡邉 事業管理部長  今後の軌道事業に係る設備投資の見通しということと、経営に与える影響ということでございました。  委員のご指摘のとおり、軌道事業の施設・設備は老朽化が進んでおりまして、その対応が喫緊の課題である、このように認識してございます。  まず、今後の設備投資の見通しでございますが、本年度を初年度といたします10年間の経営指針である札幌市交通事業経営計画では、年平均で16億円ほどの建設改良を計画しているところでございます。  そして、このことが経営に与える影響につきましては、建設改良費の増によりまして、企業債発行額が増加すること、これに伴い、後年次において元金や利息の償還額が増加することになりますので、経常収支、企業債残高などに影響を与えることになります。  今後は、経営計画に基づきまして、必要な建設改良を行いつつ、老朽化が進んでいる施設・設備について、修繕、保全等を計画的に行い、できる限り延命化して更新需要を平準化するということで、これに基づきまして経営に与える影響を軽減していくことを考えてございます。 ◆小形香織 委員  保全、修繕など、延命化しながらやっていくということであったと思います。既にササラ電車が1両更新されておりますし、今後もそれらの必要性があるということもお聞きしております。やっぱり、こうした施設の更新というのは安全運行のために必要なことだと思いますので、ぜひ計画的に実施していただきたいと思っております。  昨年の12月に、経済観光委員会で路面電車の上下分離の議論がありました。そのとき、私ども共産党の委員から、路面電車をまちづくりに活用する際、交通局として主体的にかかわっていく上で、上下分離を導入した場合には支障がないのかというふうにお聞きしました。そのときに、当時、渡邉事業管理部長が、上下分離後においても路面電車のまちづくりへの活用が図られるようにするというふうに答弁されております。ぜひ、交通局は、運送事業者との連携を図りながら一体的に管理運営を行って、都市の装置として市電の魅力を生かしていく、市電の延伸に向かっていくべきだというふうに思っております。  そこで、質問でございますが、今後、軌道事業会計の収支の見通しというのはどうなのでしょうか。本市が路面電車活用計画策定の目的として述べているように、市民に利用され、札幌市全体の活力向上に資する都市基盤として都心のまちづくりに大きく貢献させる役割、これを果たさなければならないと私どもは考えておりますけれども、路線を維持する見通しというのはどのようになっているのか、伺いたいと思います。 ◎渡邉 事業管理部長  今後の軌道事業会計の収支の見通しということでございました。
     路面電車は、乗車人員が増加傾向にあることや、中央区の人口推計の伸びなどによりまして、今後10年間の経営計画期間中は乗車料収入が増加していくものと試算しているところでございます。その一方で、修繕などの経費や減価償却費、企業債残高が増加傾向にあることから、今後も持続可能な経営を維持していくためには、収支改善に向けた経費節減、そして、抜本的な経営形態の変更が必要であるというふうに考えてございます。  そこで、ただいま委員からもちょっとお話がありましたが、令和2年度から、旅客運送主体と、施設、車両の保有・整備主体、これを分離する上下分離を導入することとしておりまして、経営計画期間中の上下を合算した収支の見通しといたしましては、経常収支を令和7年度に黒字化させるほか、資金不足を発生させず、また、企業債残高につきましては増加傾向にある中でも45億円以下に抑制するなど、持続可能な経営を維持しまして路面電車を将来世代へ継承していく、このように考えてございます。 ◆小形香織 委員  交通事業に責任を持っておられるお立場としては、そういうご答弁なのだろうというふうに思っております。  しかし、同時に、やっぱり乗客をどう伸ばすかということが大変大事だと思っています。ループ化が実現した後、路面電車の乗客数というのは対前年比で1日当たり2,000人を超える増加となっており、そして、そのうち、ループ化効果は1日当たり1,000人増となっております。当初の活用計画では、1日当たり600人程度ふえることを想定したということですから、当初の想定よりもさらに400人ぐらい多い乗客数になっております。  私の周りでも、今まで市電に乗らなかったけれども、ループ化になって乗る機会がふえた、とりわけ、山鼻線の地域に住んでおられる方々は大変喜んでおられます。今ご答弁がありましたように、中央区の沿線は、マンションや戸建て住宅などもふえております。JRで言いますと、今、苗穂駅周辺のまちが変わりました。それから、札幌駅周辺のまちを今まさに変えようとしているときでありますから、やはり、市電にどう乗っていただくかということを考えたときには、3方面への延伸検討と言っておりますが、その具体化を進めるときだと思いますし、そうしたことでJRからの乗り継ぎなどにより乗客数が一層伸びていくというふうに考えております。安全運行を第一に、一層の市電の活用促進に向かうよう求めまして、質問を終わりたいと思います。 ○村上ゆうこ 委員長  以上で、軌道事業会計及び高速電車事業会計の質疑を終了いたします。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後2時22分       再 開 午後2時25分     ―――――――――――――― ○村上ゆうこ 委員長  委員会を再開いたします。  次に、第2款 総務費 第2項 市民生活費のうち関係分について質疑を行います。 ◆しのだ江里子 委員  私は、スポーツ施設の改修について伺います。  まず、東区内に所在しますスポーツ施設の改修について伺います。  札幌市所管のスポーツ施設であり、東区に所在する東区体育館と、スポーツ交流施設、愛称つどーむが、両館とも、来年、2020年度に1年近く長期休館して改修工事を予定していると聞いております。1年近く休館するということは、日々のトレーニングで施設の利用を楽しみにしている市民や、さまざまなスポーツ大会、そしてイベントなどを開催する団体に大変不便を強いることになると考えます。特に、スポーツ大会を開催する競技団体においては、会場の確保がとても重要であると聞いております。  そこで、質問ですが、なぜ同じ区の類似施設を同時期に工事することになったのか、また、このことを利用者や競技団体にはどのように周知されているのか、さらに、ほかの会場を確保するための情報提供はどのようにされたのか、伺います。 ◎山田 スポーツ部長  東区内に所在するスポーツ施設の改修についてでございますが、まず、つどーむにつきましては、建築後20年が経過していることもありまして、老朽化に伴う設備の更新や天井の張りかえなど大規模修繕が必要な施設として、保全計画に基づき、工事が予定されていたものでございます。  一方、東区体育館につきましては、昨年末、天井面の断熱材にアスベストの含有が判明したところでありまして、現時点で断熱材に劣化はなく、市民利用に支障はありませんが、安全・安心といったものを第一に考え、できるだけ早目に除去のための工事をすることとしたものでございます。  本来であれば、同一区内の類似の運動施設は休館時期が重ならないよう関係部局とも協議しておりますが、本件につきましては、ただいま申し上げたような安全性などを考慮し、やむを得ず同一年度で工事することとなったものでございます。  休館の周知につきましては、競技団体とは、直接、工事に伴う休館時期について昨年から調整を重ね、その時期が明確になった段階でいち早く知らせております。あわせて、一般市民の皆様に対しましては、ホームページや広報さっぽろ、施設での掲示により周知することとしております。  また、他会場の確保のための情報提供でございますが、体育館や野球場といった類似施設ごとの令和2年度の利用可能日の一覧について、ことしの11月ごろに競技団体に送付するといった形で情報提供する予定となっております。 ◆しのだ江里子 委員  つどーむに関しては、築後20年による老朽化ということで、保全計画に基づいての工事ということでした。つどーむは、東区の成人式が行われる場所でございまして、毎年、成人式のときに、寒くて、そして、下手をすると、雨漏りというか、すが漏りで水が上から落ちてくるような状況で、成人式の会場としていかがなものかと私たちは本当に危惧しておりました。しかし、今回、保全計画に基づく改修ということで、少しは環境がよくなるのかなと期待するところです。  そしてまた、東区体育館に関しましては、アスベストの除去ということなので、これは、まさに安心・安全ということを考えると、早急にしなければならなかったのだと思います。  そしてまた、市民や団体に向けての周知等に関しては、ホームページやさまざまな機会を通じて周知していただけるということで、これに関しては承知するところです。  次に、区体育館の避難所としての機能整備について質問させていただきたいと思います。  昨年発生しました胆振東部地震では、東区は清田区と並んで大きな被害を受けました。9月6日の発災後、20カ所の小・中学校に避難されていた方たちが、9日に五つの小学校の避難所に集約され、そして、9月10日からは東区体育館1カ所で最大83名の方が避難生活を送ることになりました。避難所に残った方たちは、自宅が損壊し、住むことができない方を初め、子どもが余震を恐れて帰宅できない母子家庭であったり、独居高齢者、障がいのある方、ひとりでいることが不安な方など、さまざまな困難を抱えた方たちが9月21日まで東区体育館で避難生活を送り、さらに残られた方たちは、その後、近くの会館に移られました。  避難所では、被害の状況やライフラインなどの復旧状況など、素早い情報をテレビやラジオにより避難者に提供する必要があると考えます。東区体育館でも、情報を得るために地域の電気設備会社がテレビを貸与してくださることになりましたが、アリーナはもちろんのこと、ロビーにもテレビの受信端子がないことから、事務室からアンテナケーブルを20メートル近く引っ張り、ロビーでテレビを視聴できるようにしてくださいました。私も、大規模停電が解消され、電気が通じ、テレビがついただけで、精神的にほっと安心したことを思い出します。  ことし9月に改定されました札幌市避難場所基本計画では、避難所における災害情報収集の必要性が記載されていることを危機管理対策室にも確認させていただいております。今回の東区体育館工事は、アスベスト除去工事や、それに伴う防水などの保全改修工事であり、現状の更新のみでレベルアップはできないと聞いております。  そこで、質問ですが、今回、東区体育館を改修する際に、避難所として使われることを想定し、避難者がロビーなどで容易に情報収集できるよう、テレビ端子の増設工事もあわせて実施すべきと考えるがいかがか、また、新しい中央体育館を除くほかの8館の体育館につきましても、どのようにお考えか、伺います。 ◎山田 スポーツ部長  東区体育館改修に合わせたテレビ端子の増設、また、その他の体育館についてはいかがかといった趣旨のご質問だと思います。  体育館は、災害時には被災者等の安全確保と復旧に向けた支援対策の拠点となる施設でございまして、被災者等を受け入れる役割のほか、情報発信はもちろん、情報収集といった役割も必要と考えております。したがいまして、東区体育館が避難所となった際には、ロビーにもテレビが容易に設置できますよう、来年度の工事を待つことなく、今年度中にテレビ端子を増設してまいります。  さらに、東区体育館だけではなく、全ての体育館のロビーに、できる限り早くテレビ端子を設置できるよう工事を進めてまいりたい、このように考えております。 ◆しのだ江里子 委員  東区体育館と同様に、避難者が長期に滞在された清田区体育館でも、通信業者の好意でアンテナケーブルを延長してテレビを設置していただいたと聞きました。9月に改定されました避難所運営マニュアルでは、避難所開設期の対応の避難者などへの情報提供にも、施設管理者と協議し、テレビやホワイトボードなどを借用するとありまして、ほかの体育館におきましても、早急にテレビ端子の増設を考えていただけるということで、本当に何よりだと思います。  スポーツ施設も老朽化が進み、これからも同様の改修工事が進められていくものと考えます。また、スポーツに使う備品についても、使用頻度や経年劣化に合わせて更新が必要だと考えます。昨年の東区体育館では、体育室にはプライバシーを守れるものが何もなく、卓球のフェンスを並べ、目隠しをつくり、そして、ロビーにありました長椅子を障がいのある方や高齢者のベッドとしました。改修工事や備品の更新に当たっては、施設を所管するスポーツ部が各施設の状況を判断して計画を立てると伺っております。  そこで、質問ですけれども、特に基幹避難所として指定されております区体育館において、スポーツ局と危機管理対策室とが情報共有し、改修や備品の更新時に避難所として必要な機能も満たすようにしていくべきであると考えますがいかがか、伺います。 ◎山田 スポーツ部長  区の体育館におけます避難所機能の拡充といったことについてでございます。  昨年の震災の際も、区の体育館は長期間にわたり避難所としての役割を果たしましたが、有事の際にそういった要請に応えられるような機能を整えていく必要があると認識しているところでございます。例えば、北ガスアリーナで導入しております卓球用フェンスのカバーは、災害時には床に敷いたり、羽織ったりして寒さを防ぐことのできる仕様となっているほか、区体育館には格技室など畳敷のスペースがございますので、工夫次第で有効に使うことができると考えております。  今後は、ただいま申し上げましたような災害対応の観点も入れた備品更新や改修工事をしていけるよう、危機管理対策室や工事を担当する都市局建築部と情報共有しながら調整してまいります。 ◆しのだ江里子 委員  要望です。  先週末も、台風19号により、東海、関東甲信越、東北地方の12都県が大変な被害に遭いました。直近の報道によりますと、75人が亡くなり、13名が行方不明、被災状況はいまだに確定できずにいるということで、本当にじくじたる思いでおります。亡くなられた方のご冥福と行方不明の方がいっときも早く発見されること、災害に遭われた方の一日も早い生活再建を祈るばかりです。  報道を見ていても、各地の避難所は昨年の東区体育館と同じで、雑魚寝状態は相変わらずで、プライバシーが全く守られていないありように、自治体も、人も、やはり実体験をしないと自分事にならないのかと大変悲しく思うところです。昨年の地震のように、いつ何どき札幌も、再度災害に遭うかわからない状況にあります。区の体育館は、ハード・ソフトの両面で被災者が少しでも安心して滞在できるような避難所であることを望みます。  北ガスアリーナで導入されているという卓球フェンスですが、大変よいアイデアだと思います。スポーツと防災の機能をあわせ持った製品がほかにもあるのならば、ぜひ積極的に取り入れていってほしい、そしてまた、各区、ほかの都市とも情報交換していただきたいと思います。  スポーツ施設としての区体育館の所管はスポーツ局、避難所としての体育館の所管は危機管理対策室と所管が分かれていることは理解いたしますが、スポーツ局の皆様には、区体育館は災害の際には市民を守る避難所にもなるということを常に念頭に置いて、日々、仕事を進めていただくことを求めます。  ただいまはスポーツ局の審査でありまして、スポーツ局は学校開放専用トイレの所管でもあります。昨年、平成29年度札幌市一般会計補正予算の文教委員会での審査で、私は、学校トイレの洋式化についての質疑をさせていただきました。その際、体育館にあります学校開放専用トイレについてもスポーツ局に事前にお聞きしたところ、今後検討していくということでした。  今年度、学校開放校281校のうち、学校開放専用トイレは246校にありまして、そのうち、洋式化未実施校が125校、実施率は約50%であり、今年度、洋式化実施は2校とのことでした。残り125校のうち、2校です。所管が、教育委員会、スポーツ局のどちらにしましても、学校体育館も災害時指定避難所として第一に開放されることを考えれば、スピード感を持って、学校開放専用トイレの洋式化も札幌市民のために取り組んでいただくことをあわせて求め、私の質問を終わります。 ◆わたなべ泰行 委員  私からは、知的障がいのある方のスポーツ活動について質問いたします。  札幌市では、現在、知的障がいのある多くの方がスポーツ活動に取り組んでおり、毎年春に開催されます札幌市障がい者スポーツ大会、いわゆるすずらんピックの陸上競技を初めとしたさまざまな競技に参加しております。  また、このすずらんピックの出場者の中から選ばれた選手は、全国障害者スポーツ大会に派遣されており、昨年度は、合計16個のメダルを獲得するなど、すばらしい成績をおさめております。茨城で開催予定でしたことしの全国障害者スポーツ大会は、台風の影響により、残念ながら中止となってしまいましたが、来年の鹿児島大会で札幌市選手団が活躍することを期待するとともに、この大会を目指して、より多くの方にスポーツに取り組んでいただきたいと考えております。それと同時に、私は、知的障がいのある方が目標を持ってスポーツに取り組む姿を見るたびに胸を打たれ、元気をもらっております。市民の方々にも、ぜひともその姿をごらんいただきたいと考えているところでございます。  来年2月には、知的障がいのある方が参加する全国的なスポーツ大会、スペシャルオリンピックス日本冬季ナショナルゲームが、札幌市を初めとした道内3都市で初めて開催されることとなっております。これに向けて、ことしの2月に、公益財団法人スペシャルオリンピックス日本理事長の有森裕子さんが北海道開催の記者発表をして以来、札幌市と実行委員会が連携しながら、多くの方に観戦していただけるよう取り組んでいると伺っております。  去る7月7日に、北海道神宮内で実施されましたトーチランでは、有森裕子さんや、野球日本代表、侍ジャパンの稲葉篤紀監督などが、アスリートとともに大会をアピールしており、その姿が多くのメディアで取り上げられておりました。また、8月17日には、札幌ドームで行われた北海道日本ハムファイターズの試合において、有森裕子さんと元フィギュアスケート選手の小塚崇彦さんが始球式を実施し、当日来場された約4万人の方々に周知を図ったところです。  私としても、ふだん、知的障がいのある方と接する機会が少ない方を初めとする幅広い層の多くの方々に対し、このようなPRを行い、関心を寄せていただくことは重要なことだと考えております。現在、開会式まであと半年に迫っている中、さらに、多くの市民に大会を知っていただき、関心を高めていくためには、一層の周知を図っていく必要があると考えております。  そこで、質問ですが、今回のスペシャルオリンピックス・北海道大会に向けてどのように周知、展開を図っていくのか、伺います。 ◎山田 スポーツ部長  スペシャルオリンピックス・北海道大会に向けた告知展開につきましては、これまでも、プロスポーツチームとの連携による取り組みを進めてきておりまして、来る11月2日には、札幌ドームで行われます北海道コンサドーレ札幌の試合で、大型ビジョンやチームマスコットを活用したPRを行うほか、チームOBの河合竜二さんが出演するテレビ番組などでも告知を図る予定となっております。  また、11月15日には、地下歩行空間で、大会100日前を記念したイベントとして、小塚崇彦さんを初めとする大会サポーターが集結し、例えば、カウントダウンボードの除幕を行うなど、大会に向けた盛り上げや競技会場での催しを市民の皆様に紹介することを予定しております。  加えまして、大会期間中においても、北ガスアリーナ札幌46で行われる開会式への有名アスリートの出演や、真駒内セキスイハイムアイスアリーナで行われますフィギュアスケート競技でのエキシビションの実施といった演出を行い、一人でも多くの方々に会場へ詰めかけていただき、選手に熱い声援を寄せていただくことで、大会を盛り上げてまいりたい、このように考えております。 ◆わたなべ泰行 委員  コンサドーレ札幌の試合のときやチ・カ・ホでの100日前イベントで告知展開をされるということ、また、開催期間中も、開会式、またフィギュアスケートの試合でも告知をしていくようなイベントをされていくとの答弁であったと思います。  本市がスポーツ大会を告知展開していくことでスポーツ大会が実際に盛り上がったなと思ったのは、先月、札幌ドームで開催されましたラグビーワールドカップの試合だと思っております。札幌中を興奮と熱狂に包んだことは皆様の記憶に新しいところだと思いますけれども、私は、この盛り上がりは、2002年に同じく札幌ドームで開催されましたサッカーワールドカップをしのぐほどではないかという印象を受けました。  しかし、当初は、札幌市の盛り上がりは欠けていたのではないかなと思っております。ことしの夏にチ・カ・ホで数試合分の日本代表戦のパブリックビューイングを行っておりましたけれども、試合によっては設置された席の数が余り多くないなという印象の中でも空席があったり、やっぱり、そんなに熱が盛り上がっていなかったのではないかなと思っておりました。  それが、実際には、この札幌大会が行われたときには大変に盛り上がりましたし、先週13日の日本対スコットランド戦でのパブリックビューイングでは、チ・カ・ホだけでは席が足りないとスポーツ局の方が判断されまして、札幌ドーム、またアリオなどに会場を増設して7,000名を超える方が来場したというふうに伺っております。  私は、本市のスポーツ局のご担当者の皆様がさまざまなスポーツ大会やイベント会場などでPRイベントを行ってきたことが、このようにラグビーワールドカップで札幌が盛り上がった大きな要因の一つだとも思っております。この大会も、あのラグビーワールドカップのように、一人でも多くの方に関心を持っていただけるような取り組みを今後もぜひ行っていただきたいと思っております。  次に、知的障がいのある方のスポーツ活動への理解促進という観点から質問いたします。  先日、障がい者スポーツを支援されている方からお話を伺う機会がありました。昔、知的障がいの方は、学校や仕事が終わるともう家に帰るだけということが多かったそうです。しかし、今は障がい者スポーツ支援が充実してきまして、知的障がいのある方たちにとっては学校や仕事の後の余暇活動の充実につながっているとのことです。その活動は、健康面の充実だけではなく、仲間ができてコミュニティーが生まれ、社会のマナーやさまざまな情報を知り、交換する機会となり、知的障がいの方たちを孤立させず、人生に新たな目標ができ、日々の生活の充実につながっているとおっしゃっておりました。  私は、知的障がいのある方にとってスポーツ活動は大切なことだと考えておりますし、今回のスペシャルオリンピックス日本冬季ナショナルゲーム・北海道大会を通じ、市民の方にも、ぜひ活動への理解を促進できればと思っております。  しかし、試合を観戦するだけでは、こういったことが市民に伝わり切らないのではないかというふうにも考えております。先ほど触れましたラグビーワールドカップでの本市の取り組みの一つに、大通公園や札幌駅前のファンゾーンでも見られたようなビールを飲みながら盛り上がる観戦スタイルをつくったことなどで、競技場の外でも、初めてラグビーの試合を見る方やファンの方、また海外から来られた熱狂的なラグビーファンの方たちが一緒に大会を楽しむことができました。これは、大会観戦が盛り上がるだけではなく、ラグビーの理解促進にもつながり、これからもラグビーに注目しようという気持ちが強く残ったのではないかと考えております。  また、試合が終われば、敵味方関係なく、お互いの健闘をたたえ合うノーサイドの精神の理解促進もあったかと思います。このことで、札幌で試合をした国を応援しようという気持ちも市民に残ったのではないかと考えますし、こういう違う立場同士が互いに理解を深めようとする姿勢は、まさに、共生社会を目指す本市にとって札幌での大会を開催した意義があると思っており、評価させていただきます。  スペシャルオリンピックス日本冬季ナショナルゲーム・北海道大会においても、同じように市民の方々が何らかの形で大会に触れ、知的障がいのある方のスポーツ活動への理解を深めていくことができれば、大会が大いに盛り上がり、さらには、大会期間後においても知的障がいのある方を支援したいという気持ちが続き、ボランティアなどへの実際の行動にも結びついていくのであれば、これこそがまさに今大会のレガシーとなるのではないかと考えております。  そこで、質問ですが、この大会に向け、知的障がいのある方のスポーツ活動への理解促進のためにどのような取り組みを行っていくのか、伺います。 ◎山田 スポーツ部長  大会に向けた知的障がいのある方のスポーツ活動への理解促進のための取り組みについてでございますが、現在、有森裕子さんが市内各所で行っております講演会などにおきまして、大会PRとあわせ、知的障がいのある方に対してスポーツ活動の場を提供する意義について広く理解を呼びかけております。札幌市といたしましても、知的障がいのある方と実際に触れ合うことで理解が深まるよう、みなみの杜高等支援学校と新陽高校の生徒たちが協力し合い、ボランティアに携わることや、子どもたちにも大会の意義をわかってもらうために、大会サポーターによる出前授業を実施することなどにつきまして、実行委員会とともに準備を進めているところでございます。  このように、多くの市民の方に、大会を身近に感じ、さまざまな形で参加していただくことで、知的障がいのある方のスポーツ活動に対する理解を促進し、支援の輪を広げてまいります。そして、こうした取り組みを積み重ねることによって、障がいの有無などを超え、互いに尊重し、支え合う共生社会の実現につなげてまいりたいと考えております。 ◆わたなべ泰行 委員  やはり、出前授業で子どもたちにもわかってもらうこと、子どものころから障がいのある方たちと接していくこと、本市が共生社会を目指していること、ぜひ、これからもこういったことを伝える活動を続けていただきたいと思っております。  最後に、要望です。  今回の大会を主催する公益財団法人スペシャルオリンピックス日本は、知的障がいのある方に対し、全国各地区でスポーツ活動の機会を日常的に提供しており、このことを最も大切な活動として位置づけております。これは、知的障がいのある方が、スポーツ活動を通じ、健康増進はもとより、チャレンジする勇気や達成する喜びを知り、他のアスリートや活動を支えるボランティアたちとの交流により、地域社会と触れ合う機会を得ることを目的としているものです。  この大会をきっかけとして、彼らを受け入れる地域社会が一層の支援を行い、その輪を広げていけるよう、市民、行政が一体となって取り組んでいくことを期待しまして、私の質問を終わります。 ◆藤田稔人 委員  私からは、ラグビーワールドカップ札幌開催の検証と、来年の東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取り組みについてお伺いいたします。  ラグビーワールドカップは、日本代表の歴史的な快進撃で大いに盛り上がり、そして感動しているところです。そして、今回、台風19号の影響で釜石のゲームが中止となりましたけれども、カナダ代表チームが奉仕活動を行ったということで、大変称賛されているところです。  そういった中で、札幌ドームでは、9月21日、22日に2試合が、大変見応えのある好カードということもあり、ほぼ満員の観衆の中で行われました。試合前後には、まち中でもヨーロッパやオーストラリアの方々がたくさんいらっしゃいまして、試合の観戦はもとより、札幌の観光も楽しんでいただけたのかなと考えております。  我が会派では、札幌開催が決定しました4年前から、ラグビーワールドカップがもたらす効果やその意義を強く主張してきたところであり、札幌ではなじみが薄いラグビーというスポーツの普及と活性化のために、市の取り組みを支援するとともに、注視してまいりました。この間、札幌市では、昨年4月、札幌ドーム初となるラグビーの試合を開催し、ことし6月にもテストイベントを行い、両試合とも1万人を超える観客で大いに盛り上がりました。ラグビーというスポーツが着実に盛り上がり、そして、普及活動を積み重ねてきた結果として、今回の札幌開催は予想以上の盛り上がりを見せていると考えております。  ラグビーワールドカップは、世界中で40億人がテレビで視聴し、海外から40万人以上が観戦に日本を訪れると言われた大会だったため、札幌にも多くのインバウンドが期待され、また、海外のラグビーファンは非常にたくさんのビールを飲むと言われていることもありまして、この札幌市にとって経済的な効果もあったと考えております。  具体的な経済効果につきましては、まだ大会期間中であり、今後、ラグビーワールドカップの組織委員会により詳細な分析がなされると考えておりますが、札幌の試合は既に終了したことから、大会結果の検証のためのデータはある程度把握されているのかと考えております。  そこで、質問ですが、今回のラグビーワールドカップ札幌開催で札幌を訪れた外国人観戦者の数やビールの販売状況、テレビの視聴率など、今回の開催結果として現在把握されているデータを教えていただきたいと考えております。 ◎吉田 国際大会担当部長  まず、札幌を訪れた外国人観戦者数につきましては、チケットの販売状況から2万人以上に上り、9月21日は約3万6,500人のうち1万4,000人、22日は約3万6,000人のうち1万6,000人が観戦され、両日とも4割以上を外国人が占めたところであります。  次に、ビールの販売数につきましては、札幌ドームでのプロ野球やJリーグの試合では1試合当たり1万杯ほどでございますが、これに対しまして、今大会では約4.6倍の4万6,000杯に上り、量にしますと約1万9,000リットルで、これは大通ビアガーデンの1日の消費量約1万5,000リットルを大幅に上回るビールがわずか4時間で消費されたところでございます。ただし、懸念されました品切れは生じませんでした。  次に、テレビ視聴率につきましてですが、当初、私どもも札幌ではラグビー観戦のなじみが薄いということで大変心配していたところでございますけれども、9月20日の開幕戦では札幌地区が全国最高を記録し、10月5日の日本代表戦においても平均で38.6%、瞬間最高では53.3%を記録し、これも全国最高となるなど、多くの札幌市民の方にラグビーの試合観戦を楽しんでいただいたところであります。 ◆藤田稔人 委員  今いろいろな数字をお示しいただきましたけれども、ビアガーデン1日分以上のビール消費ということで、この札幌でも大いに盛り上がったことがわかりました。そして、瞬間最高視聴率も53%と全国の中でもとても高い数字ということで、恐らく、山の手高校出身のリーチ・マイケル選手の活躍の影響もあったのかなと考えております。  さて、今回、ラグビーワールドカップでは、会場となった札幌ドーム以外に、都心部にファンゾーンを設置し、そして、パブリックビューイングなども開催されまして、私もそれを楽しませていただきました。パブリックビューイングにつきましては、これまでも日本ハムファイターズの試合や平昌オリンピック・パラリンピックの際にも市内で行われてきておりますが、今回のワールドカップでは、非常に多くの会場で実施されました。  そこで、次の質問ですが、今回のラグビーワールドカップでファンゾーンやパブリックビューイングは、何を目的として設置したのか、また、その結果、来場者数はいかほどであったか、お伺いいたします。 ◎吉田 国際大会担当部長  ファンゾーンなどの設置目的と実施結果についてでございます。  ラグビーワールドカップにおけるファンゾーンやパブリックビューイングにつきましては、市民の方にラグビーというスポーツの観戦機会を提供することで新たなスポーツの観戦文化の定着につなげること、さらには、市民と外国人との触れ合いの場を創出するなど、ラグビーを通じて国際交流を図ることを目的に実施したものでございます。  ファンゾーンの来場者数につきましては、大通公園西2丁目と札幌駅南口広場の2会場で延べ約5万3,000人、特に、初日からの3日間につきましては、来場者の半数以上が外国人の方でにぎわい、多くの市民との触れ合いが展開されたところでございます。  また、パブリックビューイングにつきましては、9月中は地下歩行空間や赤れんがテラスなど市内5カ所で開催し、10月からは札幌コンベンションセンターや札幌ドームでも開催したところ、現時点までに延べ約2万4,000人が来場されております。これらの来場者数を合わせますと、延べ約7万7,000人の方々にラグビーワールドカップの興奮や感動を味わっていただくとともに、多くの外国人との交流を楽しんでいただいたところでございます。 ◆藤田稔人 委員  ファンゾーンやパブリックビューイングを数多く実施したことで、ラグビーという新たなスポーツ観戦文化が定着し、そして、外国人との交流も深まったということで、大変すばらしいことだと考えております。  そして、ラグビーワールドカップに続きまして、来年、いよいよ東京2020大会が開催されます。この機会に一人でも多くの市民にスポーツの持つ力を体感していただきたい、そして、札幌市が目指す2030年冬季オリンピックパラリンピック招致の機運を醸成するきっかけにつなげていただきたいと考えております。そのためには、多くの方々に感動体験を共有してもらえるように、市民がみんなで一緒に観戦できるファンゾーンのような機会を提供することが重要であると考えております。  今回、ラグビーのファンゾーンは大会期間中の10日間に限定され、もう少し長い期間、ファンゾーンを楽しみたかったという市民の方もいらっしゃいました。  そこで、質問ですが、東京2020大会においても、ラグビーワールドカップのファンゾーンと同じような取り組みが実施されるのか、また、それが実施される場合、どこで、どれくらいの期間、どのような点に着目して行うのか、現時点の考えをお伺いいたします。 ◎吉田 国際大会担当部長  東京2020大会におきましても、ラグビーワールドカップのファンゾーンと同様にライブサイトといったものの設置を検討しているところでございます。  その設置場所につきましては、アクセスのよいラグビーのファンゾーンと同じ大通公園西2丁目を予定しており、その期間につきましては、オリンピックとパラリンピックの全期間中、延べ32日間開催したいと考えているところでございます。このライブサイトでは、多くの市民の方々に一緒に競技観戦や応援を楽しんでいただくことで、スポーツの持つ興奮や感動を共有していただくとともに、オリンピック・パラリンピックのすばらしさを実感していただき、さらには、スポーツを通した外国人との交流を楽しんでいただきたい、そのように考えているところでございます。  また、特にパラリンピック期間中につきましては、一人でも多くの方にパラリンピック競技の魅力や迫力を感じていただき、理解や関心を深めてもらうよう、パラアスリートの方々の協力をいただきながら、体験コーナーの設置や競技の解説を同時に開催するなど、さまざまな工夫をしてまいりたいと考えているところでございます。  加えまして、同時期には大通ビアガーデンやさっぽろ夏まつりも開催されていることから、これらと連携しながら、外国人の方々に、札幌、北海道の食、それから、冷涼で快適な夏を満喫していただけるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 ◆藤田稔人 委員  ラグビーワールドカップではファンゾーンと言いまして、今はライブサイトという言葉遣いをされたかと思いますが、同じように大通でパブリックビューイングをするということで、ぜひ成功させて盛り上げていただきたいと考えております。
     最後に、三つほど要望させていただきます。  まず、一つは、ラグビーそのものについてですが、ラグビーという競技は紳士のスポーツであり、教育的価値も非常に高いと言われております。今回のラグビーワールドカップを通じてラグビーが注目を集めておりますので、この盛り上がりが一過性とならないように、今後も、ラグビーの普及活動に努めていただきたいと考えております。  二つ目は、今回のラグビーワールドカップ、そして、来年の大通公園でのクロスカントリー、スペシャルオリンピックス・北海道大会、さらには東京2020大会、こういったそれぞれの大会を一つに連動させて、2030年冬季オリンピックパラリンピック招致に向けての機運醸成にしっかりとつなげていただきたいと考えております。  最後に、三つ目は、来年の東京2020大会のライブサイトでは、特にパラリンピック競技のほうをしっかりと注目してやっていきたいというお話がございました。先日、札幌市主催のシンポジウムでパネリストをやりましたパラアスリートの永瀬さんがきょうも来ていらっしゃいますが、こういったパラアスリートの皆さんともしっかりと協力し合いながら、パラリンピックの魅力、そして感動を札幌市民全員で味わっていけるような大会にしていただきたいと考えておりますので、ぜひともよろしくお願いいたします。 ◆あおいひろみ 委員  私からは、国際スポーツ大会の開催について、2点お伺いいたします。  ラグビーワールドカップの課題と成果について伺います。  「4年に一度じゃない。一生に一度だ。」という印象的なキャッチコピーとともに、今回、札幌市でも9月21日のオーストラリア対フィジー戦、22日のイングランド対トンガ戦の二つの試合の大会運営をし、会場の札幌ドームは海外のラグビーファンやサポーターで埋め尽くされ、まるで海外のスタジアムのような雰囲気で大いに盛り上がりを見せておりました。私のようなにわかラグビーファンでも、リーグ戦を勝ち進む日本代表の姿には心を奪われ、リーグの最終戦、札幌ドームでのパブリックビューイングにも思わず足を運んでしまいました。パブリックビューイングには、5,500人の市民が集まり、日本代表がトライを決めるたびに両手を挙げて喜び、すっかりとラグビーのすばらしさのとりこになってしまいました。スポーツが市民に与える夢と感動を改めて感じたところです。  ラグビーワールドカップは、夏季オリンピックやFIFAサッカーワールドカップと並ぶ世界三大スポーツイベントの一つと言われる大規模国際スポーツイベントであります。このうち、札幌市では、2002年にFIFAサッカーワールドカップの試合を開催しており、これに加えて今回の大会を札幌市で開催できたことは、市民にとって大きな誇りになると感じております。  また、大会を運営するという側面で見ると、今大会は、2日間という短い試合日程ではありましたが、来年の東京2020大会開催や2030年の冬季オリンピックパラリンピック招致を目指す札幌市としては、この経験を生かし、大会で得られた課題や成果をしっかりと検証し、これからの歩みにつなげていくことが大事なのではないでしょうか。  そこで、質問ですが、今大会に関する課題や成果をどのように捉えているのか、お伺いいたします。 ◎吉田 国際大会担当部長  ラグビーワールドカップの課題と成果についてのご質問でございます。  まず、課題につきまして、今回のラグビーワールドカップ札幌開催は、大きなトラブルや事故もなく、無事に終えることができたところでございますが、札幌ドーム内の一部の飲食、物販におきまして、待機列が長くなるなど混雑が見られたところでございます。また、都心部では大きな盛り上がりとなったところではございますけれども、開催前の盛り上がりが市域全体に広がらなかった、波及するまでに至らなかったことも課題の一つとして捉えているところでございます。  一方の成果につきましては、世界トップレベルのプレーを目の当たりにすることで、市民のラグビーへの興味・関心が大きく高まったこととともに、多くの外国人との触れ合いを通して国際スポーツ大会のだいご味を感じていただけたものと認識しているところでございます。  また、大会関係者を初め、海外のメディアから札幌市の大会運営能力を高く評価いただいたところでありまして、特に、世界唯一のシステムである札幌ドームのホヴァリングサッカーステージの動画が大会直前に海外のSNSで約360万回も再生されるなど、札幌の魅力が世界に広く発信できたと考えているところでございます。  さらに、今回初めての取り組みとしまして、ボランティアの皆さんに街中コンシェルジュとして都心を巡回しながら外国人に温かいおもてなしを展開していただいたところでございますが、このことに対しまして多くの感謝や称賛の声が寄せられ、それがボランティアの方々のやりがいや自信につながったことが大きな成果と考えているところでございます。 ◆あおいひろみ 委員  これだけ多くの方が訪れてもトラブルがなかったことは、大変喜ばしく思います。また、今回の大会において、市民の皆様に国際スポーツ大会のだいご味を感じていただき、札幌市における大規模スポーツ大会の高い運営能力、そして、札幌ドームの機能を改めて世界に示すことができたことも大変喜ばしいことだと思います。さらに、札幌を訪れた多くの外国人観戦客の皆様に実感していただいたボランティアの皆さんの温かいおもてなし、例えば、私もお会いしたのですが、インスタグラムのような枠を持って、写真を撮りませんかというお声かけをいただくこの雰囲気は、多くの方に札幌って明るくて楽しいねという印象を与えたのではないかと感じました。このようなおもてなしは、来年の東京2020大会や2030年の冬季オリンピックパラリンピック招致につなげていくべきもので、とても大きな財産であると感じております。  一方で、やはり、一部売店では混雑が見られたと私も感じております。特に公式グッズの販売店は長蛇の列で、私は買うのを諦めてしまいました。この飲食店やグッズ販売店の長蛇の列は、ぜひ今後の大会で解消していただきたいと思います。  そこで、質問です。  今大会で得た成果や課題を来年の東京2020大会にどのようにつなげていくのか、お伺いいたします。 ◎吉田 国際大会担当部長  ラグビーワールドカップの経験を来年の東京2020大会にどのようにつなげていくのかというご質問でございます。  今回のラグビーワールドカップにおきまして、一部混雑が生じた飲食、物販につきましては、東京2020大会ではラグビーと同様に組織委員会の業務とされているところではございますが、開催自治体としても札幌ドームのこれまでのノウハウを有効に活用いただくなど、しっかりとサポートしてまいりたいと考えているところでございます。  また、おもてなしのさらなる向上に向けて、このほど、日本財団ボランティアサポートセンターとボランティアの活動促進を目的とした連携協定を締結したことから、今後、ボランティアのコミュニケーション能力などの向上に生かすことに加えまして、街中コンシェルジュの数も来年度は大幅にふやすことなどで、多くの外国人に、より一層、札幌滞在を楽しんでいただけるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  さらに、東京2020大会では、盛り上がりを都心部のみにとどめることなく、市内全域に波及させるため、10区の体育館やプールなどの公共空間を活用し、多くの市民が身近にオリンピック・パラリンピックの祝祭感やスポーツの感動を共有できるよう、そのような取り組みなどについても検討してまいりたいと考えているところでございます。 ◆あおいひろみ 委員  要望です。  ラグビーワールドカップの経験を、来年開催される東京2020大会においてもしっかりと引き継いでいくということが確認できました。来年の大会本番に向けては、大きな盛り上がりを見せた今大会の勢いを消さないように、多くの市民が国際スポーツ大会の祝祭感を身近に感じ、スポーツの感動を共有できる取り組みを進めていただきたいと思います。  先ほども言いましたが、私のようなにわかラグビーファンというのは、今回のちょっとしたポイント、今後のヒントになると私は思っております。例えば、今、本市が悩んでいることとして、オリパラ招致はやらなくていいと思っている人の心を動かすためにも、今回、興味のなかった人の心を動かした要因は何だったのかということを分析して、今後の事業にも役立てていただきたいなと思っております。  2020大会のさらに先にある冬季オリンピックパラリンピックの招致を見据え、大会運営のさらなる向上、ボランティアの育成などに継続的に取り組んでいただくことを要望し、私の質問を終わります。 ○村上ゆうこ 委員長  以上で、第2項 市民生活費のうち関係分の質疑を終了いたします。  以上で、本日の質疑を終了いたします。  次回は、明後日、10月18日金曜日午後1時から、都市局関係の質疑を行いますので、定刻までにご参集ください。  本日は、これをもちまして散会いたします。     ――――――――――――――       散 会 午後3時15分...