富岡市議会 > 2013-12-12 >
12月12日-一般質問-02号

  • 児童虐待(/)
ツイート シェア
  1. 富岡市議会 2013-12-12
    12月12日-一般質問-02号


    取得元: 富岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-29
    平成25年 12月 定例会              議 事 日 程(第2号)                          12月定例会                          平成25年12月12日(木)午前10時開議                          富岡市議会議長 佐々木 功第1 一般質問平成25年12月12日1.出席議員(21人)    1番  横 尾 秀 光 君        2番  佐 藤 信 次 君    3番  大 塚 利 勝 君        4番  長 沼 今朝男 君    5番  佐 藤 和 男 君        6番  栁 澤   敦 君    7番  堀 越 英 雄 君        8番  春 山 邦 雄 君    9番  矢 野 勅 仁 君       10番  相 川   求 君   11番  宮 沢 展 彦 君       12番  壁 田 賢 二 君   13番  吉 井 洋 二 君       14番  高 橋 總一郎 君   15番  市 川 廣 計 君       16番  尾 髙 久 勝 君   17番  佐々木   功 君       18番  茂 原 正 秀 君   19番  新 井 昭 三 君       20番  勅使河原 喜夫 君   21番  泉 部 敏 雄 君1.欠席議員(なし)1.説明のため出席した者  市  長  岡 野 光 利 君      副 市 長  磯 田 文 男 君  教 育 長  黛   隆 善 君      総務部長  萩 原 雅 之 君  企画財務  塩 津   薫 君      世界遺産  髙 橋   修 君  部  長                 まちづく                       り 部 長  健康福祉  武 田 孝 雄 君      経済環境  齋 藤 順 一 君  部  長                 部  長  都市建設  柴 山 貴 司 君      教育部長  桜 井 豪 樹 君  部  長  ガス水道  田 中 博 明 君      消 防 団  原 田 幹 弘 君  局  長                 事務担当  財政課長  田 島 卓 雄 君      監査委員  北 原 正 昭 君1.事務局職員出席者  事務局長  吉 澤 和 雄 君      次  長  田 島   彰 君  議会係長  山 田 健 二 君      議 会 係  滝 上 律 子 君                       係長代理 △開議      午前10時00分開議 ○議長(佐々木功君) おはようございます。議員の出席が定足数に達しておりますので、直ちに本日の会議を開きます。 △日程第1 一般質問 ○議長(佐々木功君) 日程第1、これより一般質問を行います。一般質問は、会議規則第50条第3項の規定により、議長の定めた順序によりこれを許します。初めに、会派代表者による一般質問を行います。新富岡クラブ 新井昭三君、ご登壇の上、ご質問願います。19番。               (19番 新井昭三君登壇) ◆19番(新井昭三君) 皆さん、おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、私は新富岡クラブを代表して、岡野市長の4年間の施策と今後の取り組みについて、市長にお伺いいたします。 岡野市長は、平成22年4月の市長選挙において、人を大切にするをテーマにしたマニフェストで選挙を戦い、市民の皆さんからの支持により、見事市長に当選されました。いよいよ来年4月には市長任期の4年間を迎えようとしております。この4年間には、マニフェストの中で具体的な施策として掲げた、幸せな暮らしを支える福祉、未来に向けた教育、自然を守る循環型社会、地域経済の振興と活性化、行財政改革の5つの公約実現に向けて鋭意努力されたことに対しまして、まずもって敬意を表します。特に市民の関心の高かった国民健康保険税の15%減税については、減税財源を一般会計に頼ることなく、医療費削減施策をあわせて実施する中で、財源確保に意を注ぎながら、まず10%の減税を実施させ、今年度からは15%減税を公約のとおり、実現いたしました。国民健康保険の加入者には負担軽減が図られ、朗報となりました。改めて市長の決断と実行力を感じるところであります。 また、第3子以降の保育料の無料化は、子育て世代の皆さんには大変喜ばしいことであり、少子化の歯どめとなる施策として高い評価を得ているところであります。さらに、学校施設の耐震化についても、早期に実現すべく鋭意努力をされております。中でも東中学校の建てかえについては、建てかえ方法から経費削減に至るまで、市長みずから陣頭指揮をとられました。この12月には竣工を迎え、1月からは耐震化された安全で安心な新校舎での授業となり、大変喜ばしい限りであります。さらに、この夏には市内の小中学校全校一斉にエアコンを設置するなど、教育環境の整備には次世代を担う人材を育成する観点から、並々ならぬ力を傾注しているように感じております。エアコン整備については、近年の異常気象による学校教育現場は厳しい状況にあることから、私を初め議員の皆さんも心配をし、早期に計画的な整備を要請したところでありましたが、市長の英断により一斉整備を他の自治体に先駆けて実現されました。児童生徒はもとより、保護者の皆さんも大変喜ばれており、高く評価するものであります。このような施策の実行には、非常に厳しい財政状況下にありますが、市長の決断と主導により、めり張りのきいた施策の実行のあらわれによるものと改めて感じているところであります。 それでは、4点ほどお伺いいたします。まず、1点目に、障害者や高齢者の福祉についてお尋ねいたします。岡野市長は、市長就任後間もなく4年が経過しますが、この間障害者や高齢者に対する福祉サービス向上のため、さまざまな施策を講じ、実績を上げていると思いますので、幾つかお聞きします。障害者をお持ちの家庭では、大変な苦労をして障害者の生活サポートをされていると聞きます。岡野市長は、就任以降、障害者の福祉サービスについてどのような施策を講じてきたのか、またその効果と今後の取り組みについて、どのようなお考えでいるのでしょうか。 次に、急速な高齢化の進行に伴い、高齢者ひとり暮らし世帯の増加と高齢者夫婦だけの世帯の増加による老老介護、認知症高齢者の増加や核家族化の進行、また虐待や孤立死など、新聞を賑わす残念な事例が発生し、心配されております。岡野市長は、就任以降、地域の高齢者に対してどのような施策を講じてきたのか。また、その効果と今後の取り組みについてどのようにお考えでいるのでしょうか、お伺いいたします。 次に、2点目として、養蚕についてお尋ねいたします。富岡製糸場世界遺産登録も秒読みの段階となりました。市長は、「富岡製糸場のような産業遺産の価値は、この地に養蚕から製糸までのシステムが生き続いていることです。そのためには、養蚕農家が存続することが大切です」と、機会あるごとに言われておりますが、養蚕農家の減少に歯どめがかからないのも現実であります。そこで、お聞きします。今後の養蚕のあり方について、所見をお示しください。 次に、3点目として、教育関係についてお尋ねいたします。岡野市長は、市長就任後、冒頭申し上げた学校施設を初めとするハード関係の充実のみならず、ソフト事業を通じた教育の充実にも力を注いでおります。外国語指導助手を増員し、児童生徒が真の英語と直接触れ合う機会の充実を図るとともに、郷土愛に根差したふるさと学習の推進を初め、芸術文化の充実や生涯教育、生涯スポーツの振興、学校給食への地元農産物の活用など、教育各般にわたり心を配っているように思います。また、県立みやま養護学校富岡分校富岡中学校敷地内への誘致につきましては、多くの関係者のご理解、ご協力をいただく中で実現いたしましたが、岡野市長の英断と指導力が発揮されたものであり、高く評価できるものであります。教育は百年の計と言われておりますが、今後岡野市長には学校教育、生涯学習、芸術文化、スポーツなど富岡市の教育の底上げのために全力を傾注していただかなければなりません。そこで、お聞きいたします。岡野市長は、富岡市の今後の教育をどのように考えているのか、お示しください。 最後に、4点目として、2期目への抱負と意気込みについてお尋ねいたします。市長は、就任後間もなく4年となろうとする岡野市政を総括して、これまでの施策についてどのようにご自身で評価しているのか、考えをお聞かせください。また、岡野市長は、来年4月に任期満了となるわけでございますが、次の2期目を担う気持ちがあるか、お伺いいたします。もしおありならば、抱負と意気込みなどをお聞かせいただきたいと思います。 以上、新富岡クラブを代表しての質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。 ○議長(佐々木功君) 市長。               (市長 岡野光利君登壇) ◎市長(岡野光利君) 皆さん、おはようございます。それでは、新井昭三議員さんのご質問に順を追ってお答えを申し上げます。 初めに、障害者や高齢者の福祉についてのご質問にお答えいたします。まず、1点目の障害者の福祉サービスの実施施策とその効果及び今後の取り組みについてでございますが、基本的には国が定める障害者総合支援法に基づいて実施されているものでありますので、本市におきましても全国と同様のサービスを障害者の方が利用できることになっているものでございます。しかし、実際には障害福祉サービスを提供する事業所などの社会資源の数によって、利用者が制限を受けざるを得ないという実情がございます。例えば重症心身障害児者が障害福祉の通所支援サービスを利用したくても、提供のできる事業所が市内や近隣にないという場合などがこれに当たります。この場合では、障害者を介護するご家族にとっては、遠方にあるサービス提供事業所までの送迎を行うか、サービスは利用せず、家族で介護を続けるかという限られた選択しかないということになります。また、医療行為も必要とされる重症心身障害児者の介護では、ご家族の負担は特に大きなものがあるということを私も十分承知しておりました。 そこで、重症心身障害児者通所支援施設の市内への設置を実現することの検討を市長就任以来続けてまいりました。このために、施設設置を推進するための人員として、本年の9月1日付で職員を1名、福祉課に配置し、実現に向けてのスピードを加速させたところでございます。重症心身障害児者のための通所支援施設の設置を市内に実現することができれば、現在片道を1時間以上かけて送迎を行っているご家族の負担を大きく軽減することができるという効果の具現化が図れるものでございます。議員各位を初め市民の皆様におかれましては、この施設の実現への特段のご支援とご協力をいただければと存じます。 次に、2点目の地域の高齢者への実施施策とその効果及び今後の取り組みについてお答えいたします。新井議員さんご指摘のように、少子高齢化、核家族化の進展により、地域社会や人間関係ともに助け合う関係が希薄化しており、孤独死や虐待、悪徳商法による被害など懸念され、地域で安心して住んでいただける対策の拡充が求められています。そこで、高齢者等が生きがいを持ち、安心して暮らしていくことができる触れ合いのある地域社会の取り組みといたしまして、就任以来ふれあいの居場所づくり高齢者等安心ネットワーク連絡協議会による見守り活動などを行っております。また、高齢者が要介護状態になることの予防や要介護状態の軽減及び悪化の防止のため、いきいき健康教室などの介護予防事業の拡大、充実を図ってまいりました。このような取り組みにより、本市の65歳以上の方に負担していただく介護保険料は、県内12市の中では最も低額となっております。今後も介護予防事業のさらなる充実と、国も進めている地域包括ケアのあるまちを目指し、そのベースとなる人と人とのつながりをふれあいの居場所づくり普及事業として取り組み、地域包括ケアシステムまちづくりの実現に向けた取り組みを積極的に行ってまいります。 次に、養蚕についての今後のあり方でございますが、新井議員さんのご指摘のとおり、平成25年度の養蚕農家数は14軒まで減少しております。このままのペースでいきますと、何年か後には数軒となり、近い将来養蚕農家がなくなるということも予想されます。このため、養蚕農家から絹加工業者、販売業者まで蚕糸絹業に携わる関係者がグループをつくり、生産から流通、小売までの連携を強化するため、平成20年度に富岡シルクブランド協議会を立ち上げ、活動を進めているところでございます。関係者が連携し、良質の絹製品を開発しながら販売に取り組み、蚕糸絹業のシステムを維持することを通じて、養蚕農家が少しでも継続して養蚕を続けていただくことを期待しているところでもあります。このシステムの維持のため、平成23年度より蚕糸絹業提携システム維持事業委託業務を当協議会に発注しております。また、今後とも養蚕を地域に残せないかと考え、その対策の一つとして、今年度蚕と生糸の触れ合い体験事業を実施し、市内8小学校の430名の児童が蚕の飼育と座繰りによる生糸づくりを体験いたしました。子供たちは、初めて見る蚕に何のためらいもなく触れ、育て、繭づくりを行いました。その後、一人一人が座繰り器を使い、繭から伸びる1本の絹糸が生糸に変わり、その生糸がみるみる巻き取られる様子に不思議な感動を覚えているようでございました。 富岡製糸場世界遺産登録を踏まえ、養蚕が継続されていることは大きな意味を持ちます。現在養蚕がそれのみの生業として成り立つ状況ではなく、将来的にも同様と思われますが、日本の近代産業の発展を支えた文化的な側面から、多くの子供たちに興味を持っていただくことは、将来に文化を伝える種を残すことになると思っております。また、国産の繭にこだわる企業や組織がこのままの状況が続くと、富岡の繭が手に入らなくなるということへの危機感として、みずから養蚕に着手しようという動きもあり、今後は企業等による組織的な養蚕という新たな形が生まれることも期待されております。日本の財産としての富岡製糸場を核として、富岡市が発展していくためにも、養蚕についてはどのような形で残していけるのか、関係者や機関、団体とも連携しながら、その実現に努めてまいりたいと考えております。 次に、3点目の富岡市の今後の教育につきましてお答えいたします。新井議員さんご指摘のように、教育は百年の計と言われておりますが、私はこのことに強い思いを抱いております。言うまでもなく、教育は人間形成の根幹をなすものでありますので、学校のみならず、家庭、地域、行政が一体となって子供たちの学力や体力の向上、そして健全育成に取り組む必要があります。また、本市は歴史や伝統文化が豊富であり、また自然環境や風土もすばらしいものを有しておりますので、これらを未来にしっかり引き継いでいく必要もあります。そこで大切なのが、学校教育の充実であり、百年の計の精神を基盤として、将来の富岡市を担うに足る学力と体力の向上とともに、思いやりの心や豊かな人間性を兼ね備えた児童生徒の育成が肝要であると考えております。混迷する社会情勢やさまざまな社会的な不安、加速化する国際化、情報化の波の中にあって、地域のかけがえのない宝であり、未来の希望である子供たちの成長が何よりも大切であります。厳しい社会を力強く生き抜く力を育成するために、家庭や地域、関係諸団体などのご協力をいただきながら、行政、教育委員会がともに一丸となって教育の振興に努めてまいりたいと考えております。 最後に、4点目の2期目への抱負と意気込みについてお答えいたします。初めに、4年間の私の市政を総括しての評価についてでございますが、私は就任当初から公平で公正な富岡市を目指して、全力で市政の運営に当たってまいりました。これまでの主な施策として、政治倫理条例の制定、国保税15%の引き下げ、第3子以降の保育料の無料化、古紙、空き瓶などの回収単価の倍増、工業の拠点となる工業情報センターの設置、高齢者等安心ネットワーク連絡協議会の設立、ふれあいの居場所づくりの推進、かのさとの休止、富岡健康ダイヤル24のサービス開始パスポート窓口の開設、住宅改修資金補助制度の創設、富岡まちづくりワークショップの開催、イメージキャラクターお富ちゃんの製作などを実現してまいりました。本年は、富岡製糸場世界遺産効果を見込んだ観光戦略の策定、深谷市との友好都市提携小中学校空調設備の設置、東中学校の建てかえ、妙義中学校武道場の建設、特別支援学校の誘致開設、一峰保育園と市立富岡保育所の統合、ふれあいプラザの改修、お富ちゃん家の開設などを実現することができました。また、富岡まちづくりワークショップの開催、富岡製糸場世界遺産登録へ向けた駐車場の整備などさまざまな取り組みを行ってまいりました。さらに、市民参加活動助成事業を新設し、少子高齢化の時代に対応した市民との協働による新たな地域づくりのためのスタートを切ったところでございます。これも議員の皆様を初め市民の皆様の多大なるご協力をおかげでございます。改めて感謝を申し上げます。これらの実績から、私はこの4年間の総括としてのマニフェストに対する評価は十二分に達成できたものと確信をしております。 次に、2期目を担う気持ちがあるかについてでございます。来年6月には富岡製糸場絹産業遺産群が念願の世界遺産に登録される可能性が大変高まってまいりました。本市にとってはまさに千載一遇のチャンスである大事業が控えており、行政は市民と一体となった事業展開をし、市政の発展を図る最も重要な時期となっております。また、本市の将来人口は、全国の傾向と同様に少子高齢化が進むと同時に、人口の減少が進展いたします。この減少を社会構造の大きな変化と捉え、行政施策の大転換を行った自治体こそが、今後も生き残っていくものと考えております。このように本市にとってこれから5年、10年は、将来へ向けて発展を図る最も重要な時期になると考えており、このような時期に市政のリーダーシップをとる市長の責任はまことに重いものがございます。残された任期も4カ月余りとなりましたが、2期目につきましては慎重に検討してまいりたいと考えております。議員の皆様方には変わらぬお力添えを賜りますよう心からお願い申し上げまして、壇上からの答弁とさせていただきます。 以上です。 ○議長(佐々木功君) 以上で新富岡クラブ、19番 新井議員の質問は終了いたしました。 次に、21番議員 泉部敏雄君、ご登壇の上、質問願います。21番。               (21番 泉部敏雄君登壇) ◆21番(泉部敏雄君) それでは、議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。 ただいまは、あしたの上毛新聞の一面に載るような大変大きな質問がありました。その後を受けての質問ですので、ちょっと気が滅入る面もあるのですけれども、私は上毛新聞のトップ記事になるような、そんな質問になるよう意気込めてやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 それでは、お許しをいただきましたので、私はさきに通告しておきました2つの問題について質問したいと思います。初めに、安全・安心の学校給食についてお尋ねいたします。富岡市では、来年4月から学校給食センターの調理業務を民間に委託する、こういう報告がありました。しかし、私は教育基本法の制定や50年ぶりに行われた学校給食法の改正などによりまして、学校給食の位置付けはますます重要になっている。こういう中で富岡市が民営化するということについては、子供たちに安全でおいしい給食を提供することや、食育を推進するという観点からも疑問を感じております。そこで、お尋ねいたします。2005年、平成17年に制定されました食育基本法や2008年、平成20年に改正されました学校給食法の位置付けや目標について、市長及び教育長はどのように捉えているのでしょうか、見解をお聞かせください。 2、市長は行財政改革の一環として、学校給食の民営化を考えているようでありますけれども、行政の効率化や経費の削減を子供の教育の分野に持ち込むことについて、私は甚だ疑問を感じます。改めて市長の考え方をお聞かせ願いたいと思います。 3、民間への業務委託では、法律によりまして市が直接調理師や調理員に対し指示や指導を行うことができませんが、そのようなことに対する懸念はないのでしょうか。 4、子供たちにおいしい給食を提供するためにも、調理従事者の資質が大変重要だと思いますけれども、従事者の資質や従事する方の人数について、市ではそれぞれ確認することができる、そういうシステムになっているのでしょうか、お聞かせください。 5、アレルギー対応食が必要な子供もいらっしゃいますけれども、アレルギー対応食の提供について、民間委託によって影響を受ける心配はないのか、このことについてもお聞かせ願いたいと思います。 6、業務委託によりまして削減された経費は、地元農産物の利用などに充てる。学校給食のより一層の質的向上が進められると言いますけれども、このことは具体的にはどういうことなのか、お聞かせ願いたいと思います。 7、業務委託業者には、給食センターの施設のどの部分を使用させるのでしょうか。 8、学校給食の充実や食育の推進には、栄養教諭や学校栄養職員の役割が重要でありますけれども、富岡市では栄養教諭や学校栄養職員の配置はどうなっているのでしょうか。 以上、学校給食に関しまして質問いたします。 次に、厚生労働省介護保険の見直しを進める中で、介護保険サービスの縮小や利用制限の心配はないかについてお尋ねいたします。厚生労働省では、社会保障制度改革プログラム法の制定を進め、あわせて介護保険の見直しの検討が行われておりますけれども、この見直しは介護保険を利用する方たちに、あるいはまた地方自治体に大きな影響を与えるというふうに言われております。そこで、お尋ねいたします。1、現在厚生労働省が進めております見直しの主な内容について、お聞かせ願いたいと思います。 2、先日、平成23年度の介護保険の市町村別要介護、要支援認定率が新聞に報道されました。これによりますと、富岡市の認定率は県内他市に比べましてかなり低くなっております。これをどう理解していいのか、お聞かせいただきたいと思います。 3、介護保険の利用について、施設から在宅への名のもとに、2012年4月から介護保険の24時間地域巡回型サービスが始まりましたけれども、富岡市での取り組みはどうなっているのでしょうか。 4、同じように施設から在宅への受け皿として、サービスつき高齢者向け住宅の設置がふえておりますけれども、富岡市には幾つぐらいの施設があるのか、あるいは合計で何室あるのか、お聞かせ願いたいと思います。 以上質問し、壇上からの質問を終わります。 ○議長(佐々木功君) 市長。               (市長 岡野光利君登壇) ◎市長(岡野光利君) それでは、泉部議員さんのご質問に順を追ってお答え申し上げます。 初めに、安全・安心の学校給食をにつきましてお答えいたします。1点目の食育基本法学校給食法の位置付けや目標をどのように捉えているかとのご質問でございますが、2005年、平成17年に制定されました食育基本法につきましては、同法前文にありますように、食育が生きる上での基本であり、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けるとともに、食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てることが目的であるとされております。そこで、市では国の食育推進計画を踏まえ、富岡市食育推進計画を策定し、食育の推進を図っておりまして、計画書の中では7つの分野の目標を定め、食育の推進に取り組んでおります。なお、具体的な答弁につきましては、教育長から申し上げますので、よろしくお願いいたします。 次に、2点目の行政の効率化や経費の削減を子供の教育分野に持ち込むことについてどのように考えているのかとのご質問でございますが、行政の効率化や経費の削減は自治体の大きな課題であり、それぞれの自治体はさまざまな創意工夫や知恵を出しながら、行財政経営に取り組んでおります。このことは、教育分野につきましても例外ではないわけでございます。問題は、その行政効率化や経費削減が、子供たちの教育に影響を及ぼさないよう十分に配慮しなくてはならないことでございます。今回の調理業務の委託につきましても、行政効率化や経費削減を図りながらも、より充実した質の高い学校給食を進めたいとするものでございますので、ご理解をいただきたいと存じます。なお、3点目以降のご質問につきましては、実務的な内容となりますことから、教育部長からお答え申し上げますので、よろしくお願いいたします。 次に、介護保険サービスの縮小、制限の心配はないかとのご質問でございますが、実務的な内容となりますことから、健康福祉部長からお答え申し上げますので、よろしくお願いいたします。 以上、壇上からの答弁とさせていただきます。 ○議長(佐々木功君) 教育長。 ◎教育長(黛隆善君) 命によりまして、泉部議員さんの安心・安全の学校給食をの1点目の具体策につきましてお答えいたします。 食育の目標の一つであります学校、保育所等における食育の推進では、学校における食育について、子供が食に関する正しい知識を身に付け、自らの食生活を考え、望ましい食習慣を実践することができることを目指しております。また、学校給食法につきましては、ご指摘のとおり、2008年、平成20年に改正されたところでございます。この背景といたしましては、食育基本法や翌年に策定されました食育推進基本計画によりまして、国全体で食育を推進していくという大きな流れがあったものと捉えております。また、学校給食法の改正に先立ちまして、教育基本法学校教育法も改正されておりますので、教育的な側面と社会的な側面の2つの要請があったと言われております。具体的な改正内容につきましては、第1条の学校給食の目的が見直されたことや、第2条の学校給食の目標につきまして、食育の充実を図るため4つの目標から7つの目標に改正されたところでございます。また、国が学校給食衛生管理基準を定めることや、学校給食を活用した食に関する指導などが新たに規定されたところでございます。 私からは以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 教育部長。 ◎教育部長(桜井豪樹君) 続きまして、3点目以降のご質問につきましてお答えいたします。 初めに、3点目の業務委託では調理師や調理員に対し、市が直接指示や指導を行うことはできないが、懸念はないかとのご質問でございますが、今回の業務委託では請負契約を締結することになりますので、基本的には仕事の進め方は請負事業者が決定し、業務を遂行するものであり、委託者である市には業務に従事する職員に対する指揮命令権はないわけでございます。しかしながら、学校給食は市の責任において実施するものであり、調理業務につきましても請負事業者には市の指示に従っていただかなければなりません。そこで、個々具体的な業務内容等につきましては、契約書のほか仕様書によりまして詳しく定めることになります。仕事の協議や指示は、基本的に業務責任者を通じて行うことになりますが、市の職員や栄養職員が主導し、十分な意思疎通を図ってまいる所存でございます。 次に、4点目の調理従事者の資質や人数について、市は確認できるのかとのご質問でございますが、今回の業務委託につきましてはプロポーザル方式で請負事業者を選定いたしますが、見積金額のほかさまざまな企画書を提出していただきます。その中で調理等業務体制の提案といたしまして、人材の確保計画、人員配置計画、配置者の資格、勤務編成表、欠員の補充や代替体制等を提案していただきますので、これらにより確認できるものでございます。 次に、5点目のアレルギー対応食の提供について心配はないかとのご質問でございますが、食物アレルギー対応食につきましては、市の嘱託栄養士と調理員が担当しておりまして、県教育委員会からも大変高く評価いただいておるところでございます。委託後につきましても、市の嘱託栄養士が個々の児童生徒に応じたアレルギー対応食を献立いたしますとともに、栄養士が調理従事者とともに個別に調理いたしますので、今までと同様安全なアレルギー対応食を提供できるものでございます。 次に、6点目の業務委託により削減された経費は、地元農産物の利用などに充てられ、学校給食のより一層の資質向上が進められるというが、具体的にどのようなことかとのご質問でございますが、学校給食センターでは本年度からJA甘楽富岡と契約を結び、給食の食材に使う野菜の契約栽培を実施しております。JA甘楽富岡には、意欲ある農家を募っていただき、今年度はキュウリ、ニラ、小松菜を対象に栽培していただいております。これは、学校給食法の精神とも合致し、食育の観点からも意義あることでございます。価格につきましては、市場価格より高くなることが考えられますので、現在保護者が納入する給食費のほかに市の単独予算を一部充てております。将来的には、さらに多くの野菜の契約栽培農家にご協力いただき、栽培品目をふやしてまいりたいと考えておりますので、教育委員会といたしましては市場価格より高くなった分に削減された経費の一部を充ててまいりたいと考えております。 次に、7点目の業務委託業者には、給食センターのどの部分を使用させるのかとのご質問でございますが、まず厨房器具等につきましては市と請負業者との間で使用貸借契約を結ぶことになりますが、休憩室やロッカーなども同様の扱いとする予定でございます。食堂につきましては、市と請負事業者の両者が共同で使いますとともに、研修室につきましては請負事業者が従業員の研修などを行う場合についてのみ使用させる予定でございます。 次に、8点目の栄養教諭や学校栄養職員の配置はどうなっているのかとのご質問でございますが、栄養教諭や学校栄養職員については、基本的には県から派遣された正規職員が、各市町村の学校給食センターや自校方式の場合はその調理場で勤務しております。本市の学校給食センターにつきましては、現在栄養教諭は派遣されておらず、2名の県費学校栄養職員と市の嘱託栄養士が献立の作成や調理指導、調理等の総合的な把握、さらにはアレルギー対応食を献立しているところでございます。 私からは以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(武田孝雄君) 続きまして、介護保険サービスの縮小、制限の心配はないかにつきましてお答え申し上げます。 最初に、1点目の国が進める見直しの主な内容はどのようなものかとのご質問でございますが、主な内容は小規模多機能型居宅介護の登録利用者以外にも柔軟な指定基準の検討、居宅介護支援事業所の指定権限の市町村への移譲、特別養護老人ホーム中重度者への重点化、費用負担の公平化として低所得者の1号保険料の軽減強化、一定以上所得者の利用者負担の見直し、補足給付の見直し、全ての市町村が平成29年4月までに介護予防生活支援サービス事業と一般介護予防事業から構成する総合事業を開始すること、地域支援事業の充実、地域包括支援センターの機能強化などとなっております。なお、これらの改正は、社会保障審議会介護保険部会の現時点での検討状況でございまして、方針として決まっているものではございませんので、よろしくお願い申し上げます。 次に、2点目の富岡市の認定率は県内他市に比べて低いが、どう理解したらよいのかとのご質問でございますが、泉部議員さんご指摘のように、11月22日の上毛新聞に県内自治体間で認定率に最大2倍もの差が生じているとの報道がございました。これは、平成23年度の数値でございまして、富岡市におきましては65歳以上人口1万3,507人に対しまして、要介護、要支援認定を受けている第1号被保険者が1,928人で、認定率は14.3%となっておりまして、富岡市の認定率は県内12市の中では最も低い水準となっております。介護サービスの利用が必要となったときには、被保険者が新規申請、その申請に基づきまして審査判定を行っておりますが、本市におきましてはいきいき健康教室、筋力トレーニング教室、ゆうゆうシルバーライフ教室等の介護予防事業やふれあいの居場所づくり事業などを通しまして、介護予防や高齢者の社会参加に積極的に取り組み、介護サービスを必要とする高齢者をふやさないことで、結果として認定率が低く保たれているものと考えております。介護保険事業計画において、介護給付費や介護保険料を推計するに当たっては、認定率が大きくかかわってまいりますが、富岡市におきましては第5期の介護保険料基準額は5万500円で、認定率と並び県内12市の中では最低水準となっております。今後もこの水準を維持すべく介護予防事業を効果的に推進し、健全な介護保険財政の運営に努めてまいりたいと考えております。 次に、3点目の24時間地域巡回型サービスの富岡市の取り組みについてでございますが、このサービスは重度の要介護者などへ介護、介助、看護の連携による切れ目のない柔軟なサービスの提供が可能となるため、在宅で継続して生活できるまちづくりを目指している本市にとりましても、今後は中心的役割を持つものと考えております。本市の計画では、平成24年度から始まった第5期計画中の事業実施を見込んでおります。実施に当たりましては、地域包括ケアまちづくりを進める中で、地域ケア会議を活用した地域課題の把握と、本市での介護保険の日常生活圏域ごとに参入事業者を選定し介護保険運営協議会に諮り、参入事業者の指定を行うこととなります。利用者もサービスを活用するとその有効性を実感し、需要は拡大するものと思われます。 次に、4点目のサービスつき高齢者向け住宅の施設数と部屋数についてでございますが、平成23年度の高齢者の居住の安定確保に関する法律の改正により創設されたものでございますが、高齢者が安心して生活できるよう、ケアの専門家による安否確認や生活相談サービスなどが提供されるバリアフリー構造の住宅のことでございまして、都道府県による登録制度でございます。群馬県に登録されている本市にあるサービスつき高齢者向け住宅は現在1施設のみで、40部屋となっております。 以上、第1質問の答弁とさせていただきます。 △休憩      午前10時53分休憩 ○議長(佐々木功君) 暫時休憩いたします。
    △再開      午前11時04分再開 ○議長(佐々木功君) 再開いたします。 △続・一般質問 ○議長(佐々木功君) 休憩前に引き続き一般質問を行います。21番。 ◆21番(泉部敏雄君) それでは、これからは一問一答方式で質問させていただきたいと思います。残り時間があと36分程度ですので、その範囲内でやっていきたいと思います。 初めに、安全・安心な学校給食についてお尋ねしたいと思います。ただいま食育基本法とか学校給食法につきまして、市長と教育長からご答弁をいただきました。その上で幾つかお尋ねしたいと思います。学校給食法は、平成21年に約60年ぶりの大幅改正が行われたわけでありますけれども、この学校給食の目的は、こういう中で今まで食生活の改善ということが中心だったのですけれども、この改正によりまして食育の推進、これが基本になってまいりました。そこで、お尋ねいたしますけれども、学校給食法では達成されるべき学校給食の目標をどのように定めているのか、お聞かせいただきたいと思います。 ○議長(佐々木功君) 教育部長。 ◎教育部長(桜井豪樹君) 学校給食の目標につきましては、学校給食法第2条に規定されております。第1号といたしまして、適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること。第2号といたしまして、日常生活における食事について、正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、望ましい食習慣を養うこと。第3号といたしまして、学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協同の精神を養うこと。第4号といたしまして、食生活が自然の恩恵の上に成り立っているものであることについての理解を深め、生命、自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。第5号といたしまして、食生活が食にかかわる人々のさまざまな活動に支えられていることについての理解を深め、勤労を重んずる態度を養うこと。第6号といたしまして、我が国や各地域のすぐれた伝統的な食文化についての理解を深めること。第7号といたしまして、食料の生産、流通及び消費について正しい理解に導くことの7項目でございます。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) 今学校給食の目標等聞きました。その前に、食育の問題も聞いたわけですけれども、こういうご答弁をいただく中で、私はますますこの表題の私のこの質問の趣旨である、果たして学校教育に効率化や経費節減を持ち込んでいいのかどうか。そういうことに疑問を持って、さらに重ねて質問したくなります。 市長は、行政の効率化や経費の削減は、教育分野でも例外ではない。こういうふうに今言いまして、今回の民営化を考えているようなのですけれども、私は教育あるいは人づくりというのは、時間とかお金というのは結構かかるものだというふうに思いますし、一般的な方もそんな即効性のあるものではないというふうに思っていると思うのです。そういう中で、市長自身はこうしたこの教育とか食文化とかを経済面あるいはこの経費の面のそういう尺度からしか見ていないというふうにどうもとらざるを得ないという気がするのです。 市長は、来年度の予算編成を先日私どもに聞かせてくれまして、そこには人づくりというものを強調していくよということを言いました。また、先ほどの代表質問に対する答弁でも人づくりの問題を触れておられました。人づくり、教育といいますと、よく米百俵ということがいろいろ言われます。つまり昔から教育を大事にすると、それがうんと尊重されてきた。それがやっぱり日本の伝統だと思うのです。こういうことがある中で、市長の姿勢を見ますと、どうも私は先ほど市長は教育の分野も効率化の、経費削減の例外ではないのだというような位置づけで、残念ながらそういうものを押しつけてきているような気がしてならないのです。こうした効率化や経費の節減、人づくりに支障が生まれないのかどうか。市長の考え方を聞かせてください。 ○議長(佐々木功君) 市長。 ◎市長(岡野光利君) 教育や文化は人づくりとの基本とのご指摘は、私も全く同感でありまして、今日の日本国が世界の冠たる先進国として存在をしているのも、先人たちが教育にも力を注いできたたまものであるというふうに考えております。今回の業務委託につきましては、あくまで調理業務と配送、そして業務を委託しようとするものでありまして、学校給食の本質を変えるものではございません。削減できた経費を学校給食の充実という別な形につなげたいとするものでございますので、ご理解をいただきたいと思います。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) ちょっと話が変わりますけれども、先日和食がユネスコの無形遺産に登録されたということが新聞報道されまして、テレビ等でもこの問題が細かく報道されました。市長は、この和食のどんな面が評価されて文化遺産に登録されたというふうに考えているのでしょうか。 ○議長(佐々木功君) 市長。 ◎市長(岡野光利君) 和食がユネスコの無形文化遺産に登録された理由につきましては、精進料理や会席料理、そしてお寿司やてんぷらなどに代表される世界的な日本ブームや日本人の平均寿命の長さ、日本食のおいしさと美しさなどを背景として、御飯、味噌汁、野菜や魚のおかず、漬物といった一般的な一汁三菜の和食が、健康志向の高まりの中で高く評価されたものと思われます。 以上です。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) この新聞報道などを見ますと、政府はこの和食を登録しようということで提案するに当たっては、四季や地理的な多様性による新鮮な山海の幸、自然の美しさをあらわした盛りつけ、正月や田植えなどとの密接な関係などをアピールしたというふうに言われております。そして、これを受けましてユネスコのほうでは、こうした和食が社会の連帯に大きな役割を果たしている。こういう評価をして、登録の勧告をしたようであります。私は、この和食は、こういうふうに文化遺産に登録されるように、食そのものは文化だと思うのです。私たちの親も、私たちに食事を提供してくれると。大変手間暇をかけていたと思うのです。この食を市長は効率化だ、経費の節減だということをするわけですから、これではとても私は食の文化を守る、こういう考え方が市長にはないと思いたくなってしまうわけです。 最近は、各家庭でも洋食志向というのが進んできました。レンジの活用や揚げ物の食事というものがふえてまいりました。ですから、それだけに私は学校給食を通じて、食の大切さや和食のすばらしさを普及していくことこそ、今日の学校教育に必要なことだというふうに考えています。そんな思いから、いま一度学校給食に対する市長の考え方をお聞かせください。 ○議長(佐々木功君) 市長。 ◎市長(岡野光利君) 我が国の学校給食は、明治22年に山形県の鶴岡市の小学校で始まったものであると。経済的に恵まれない児童を対象に、昼飯を供与したものと言われておりますけれども、現在の学校給食のもととなったものは、健全なる精神は健全な体に宿る。健康な体は、栄養がそのもとになると提唱いたしました甘楽町出身で、この甘楽富岡で活動いたしました斎藤寿雄の考え方のもとに、昭和7年から始まった甘楽町福島小学校であると思っております。 時代は変わりまして、豊かな社会になりましたが、いつの時代においてもいろいろな家庭環境の子供たちがおります。学校給食は、学校たちが皆同じ昼食を食べるわけでございまして、このことは教育的観点からもすばらしいことであるというふうに思います。また、学校給食に課せられた社会的使命といたしましては、合理的な栄養摂取、望ましい食習慣の形成、地域社会における食習慣改善への示唆等さまざまな役割がございます。いずれにいたしましても、学校給食の果たす役割は今後も大きいものと考えております。 以上です。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) 学校給食の果たす役割は大きいのだと。だけれども、なるべくお金はかけないほうがいいのだよ、手間暇かけないのがいいのだよ。どうも私は少し矛盾しているような気がするのです。 そこで、少し質問を進めたいと思います。学校給食の民間委託に関連して幾つかしていきたいと思うのですけれども、今回民間委託に当たりまして、私ども議会にも説明がありました。その際、資料として学校給食業務の合理化について、国からの通達等が配付されました。この通達が出された年月について、少し聞かせてください。 ○議長(佐々木功君) 教育部長。 ◎教育部長(桜井豪樹君) 文部省通達は昭和60年1月、総務省勧告は平成4年9月、財務省予算執行調査報告は平成15年度、では文部科学省事務連絡は平成15年7月でございます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) それでは、あわせまして今の学校給食の基本的な位置づけを定めております食育基本法の制定と学校給食法の改正があった年月について聞かせてください。 ○議長(佐々木功君) 教育部長。 ◎教育部長(桜井豪樹君) 食育基本法の制定は平成17年6月、学校給食法の改正は平成20年6月でございます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) 今ご答弁いただいたように、学校給食法でも行政改革の対象にしなさいよという通知が出ましたと。それに沿って富岡市でもいろいろ計画を立てて進めてきました。それは、昭和60年であり、平成4年である。今の学校給食に必要なことは何かを定めた食育基本法学校給食法は、平成17年あるいは平成20年、最近のことなのです。つまり国のほうでは、学校給食に一定の改革をする必要があるということを言いながらも、だけれども今日的な課題としては、学校給食はより大事だよということで、わざわざ新しい法律をつくる。60年ぶりに学校給食法を変える。こういう手を打っているわけです。市長は、こうした年月的な経過を承知の上で、今回学校給食に効率化や経費の節減を求めているのでしょうか。いま一度お聞かせください。 ○議長(佐々木功君) 市長。 ◎市長(岡野光利君) 確かにこれらの通達等が出た後に食育基本法制定や学校給食法の改正があったわけでございますが、これらの通達等は現在も適用されておりまして、通達等に沿って、必要に応じて予算執行上の効率化、合理化や事務改善などを行うことも行政に求められているものと考えております。なお、経費節減だけを目的として業務委託を進めようとしているのではないことは、これまでご説明してきたとおりでございますので、ご理解をいただきたいと存じます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) 私は、国のほうであるいは社会的に今日の社会情勢を考えて、こういう方法がいいだろう、ああいう方法がいいだろう、新しい提案をつくり、新しい法律をつくる。ところが、そんなものは見向きもしないと。昔からある行政を小さくすればいいのだということにしがみついている。これは、私は市民の不幸につながると思うのです。これは、ただ単に私は学校給食のことだけではないと思うのです。やはりもっと市民と直接接している行政というのは、時の流れ、あるいはこの市民の感情、そういうものを大事にしながら、日々新しい対応をしていくことこそ私は大事だと思うのです。そういう意味で今回私がこの学校給食の問題を質問するに当たりいろいろ調べていく中で、ああ、何と悲しいことだと。国のほうで一生懸命新しい状況をつくろう、新しい子供たちに新しい食を広めていこう。こういうことを一生懸命唱えているのに、富岡市ではそれに応えるどころか、逆にそういうものは市が直接やらないで民間に任せてしまおうという方向が出ていると。大変残念であります。 時間の関係があるので、次に進みたいと思うのですけれども、富岡市の食育の推進あるいは推進体制について少し聞きたいと思います。各学校では、どのような推進体制をつくって、この食育を進めているのでしょうか、お聞かせください。 ○議長(佐々木功君) 教育部長。 ◎教育部長(桜井豪樹君) 市内小中学校におきましては、各学校で食に関する指導全体計画を策定しております。この計画に基づき、保健体育や家庭科、総合的な学習の時間、学級活動などの授業を通じて、学校全体で計画的に推進しております。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) 富岡市では、第2次食育推進計画というものを持っております。平成25年度を起点にして、29年度が達成目標と。第1章から第5章まであるわけですけれども、これは今現在各学校あるいは地域で進めていると思うのですけれども、どうも今の学校の状況などを聞きますと、計画はあるけれども、実効がない。いわゆる実効というのは実際の効果という意味ですけれども、実効がないというような感じがしてならないのです。そこで、重ねてお伺いするのですけれども、学校給食法の第3章では、学校給食を活用した食に関する指導ということが規定されておりますけれども、その内容を聞かせてください。 ○議長(佐々木功君) 教育部長。 ◎教育部長(桜井豪樹君) 同法第10条第1項では、栄養教諭の役割といたしまして、児童生徒が健全な食生活をみずから営むことができる知識及び態度を養うため、学校給食において摂取する食品と健康の保持増進との関連性についての指導、食に関して特別の配慮を要する児童生徒に対する個別的な指導、その他学校給食を活用した食に関する実践的な指導を行うものとするとされております。また、校長についても、当該指導が効果的に行われるよう、学校給食と関連させながら当該事務教育諸学校における食に関する指導の全体的な計画を策定することや、その他必要な措置を講ずることを求めております。 第2項では、栄養教諭が指導を行うに当たっては、地域の産物を学校給食に活用することや、その他の創意工夫を地域の実情に応じて行い、地域の食文化、食にかかわる産業、または自然環境の恵沢に対する児童生徒の理解の増進を図るよう努めるものとし、地域とのつながりも重視する内容となっております。 第3項では、栄養教諭以外の学校給食、栄養管理者にも栄養教諭に準じて指導を行うよう努めるとされております。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) ご答弁いただいたように、今の学校給食法でいきますと、栄養教諭というのが大変重要な役割を果たすということなのです。それで、いろいろ調べてみました。文科省の調査によりますと、群馬県では県下全体で41名の栄養教諭が配置されていると。その中で富岡市はゼロということであります。これで学校給食を活用した食に関する指導、促進できるのでしょうか、お聞かせください。 ○議長(佐々木功君) 教育部長。 ◎教育部長(桜井豪樹君) 学校給食法では、栄養教諭以外の栄養士も学校教諭に準じて指導に努めるように求めておりまして、2名の栄養士が学校を訪問し、食育に努めております。なお、栄養教諭につきましては、栄養教諭数が不足していることから、県の教育委員会では計画的な採用を考慮しているということでございますが、改めて県に働きかけをしてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) 国からの通達を見ますと、例えばその21年4月の通達によりますと、この通達はもちろん県の教育委員会に行っているのですけれども、その中に市町村教育委員会に対しても周知を図るように求めますというふうに書いてあるのです。つまりこうした栄養教諭の重要性、配置は、市町村の教育委員会も十分承知しなさいよというふうになっているのだと思うのです。ですから、私はご答弁がありましたように、市単独で配置できないならば、県のほうに要求して、要望して、ぜひ具体的に栄養教諭が配置できるようにしていきたいし、そういう中で子供たちに食の教育をより広がるようにしていただきたいと思います。 それでは、また次に質問を打たせていただきます。具体的に調理業務の委託に関してでありますけれども、委託に当たりましては業務内容等について、契約書や仕様書で定めるということになっているということですけれども、その内容について少し聞かせてください。 ○議長(佐々木功君) 教育部長。 ◎教育部長(桜井豪樹君) 契約書につきましては、業務内容、委託期間、契約金額などを定めるほか、契約約款として委託料の支払いや履行遅滞が生じた場合の扱い、瑕疵担保、市及び請負事業者の解除権なども記載することになります。また、仕様書につきましては、毎日の業務を遂行する上での決まりを明記するものでございまして、調理、配缶、洗浄、残菜処理、ボイラー管理などのほか、作業基準や衛生基準、調理従事者の配置や服務、健康管理、報告事項などが主な内容でございます。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) それでは、次にアレルギー対応食について少しお尋ねしたいと思うのです。 ご答弁によりますと、アレルギー対応食の提供については、市の栄養士が調理従事者とともに個別に調理するということなのですけれども、こうした行為は法律上問題がないのでしょうか。また、万が一事故が発生した場合には、その責任はどうなるのでしょうか。 ○議長(佐々木功君) 教育部長。 ◎教育部長(桜井豪樹君) 同じ仕事を委託者と請負事業者が一緒にすることが偽装請負になるのではないかというご懸念かと存じますけれども、市の栄養士は食材や調味料を用意いたしまして、調理方法等を調理員に指示することになります。調理員は、その指示に従い、アレルギー対応食を調理いたします。したがいまして、作業内容が異なりますので、法律上の問題は発生しないものと考えております。なお、この点につきましては、仕様書にも明記、表記してあります。 また、事故等発生した場合の責任につきましては、アレルギー対応食のみならず、学校給食は市の事業として実施していることであり、対外的な責任は当然市にあることになります。そして、その原因が請負事業者にある場合には、市との間で損害賠償の発生や契約解除の問題が発生することとなるものと思われます。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) いろいろなことをこれ加味しますと、市の職員が直接調理従事者に指示することはできない。いろいろ事前に説明していただいた書類などを見ますと、結果的には業務責任者に市がいろいろ話をして、業務責任者が調理従事者に指示をすると。つまり市からのは間接的な指示ということになると思うのです。そういう中で、調理従事者に十分な意思疎通ができるのかどうか、ちょっと心配なのですけれども、その辺は大丈夫なのですか。 ○議長(佐々木功君) 教育部長。 ◎教育部長(桜井豪樹君) 調理員の指示につきましては、業務責任者を通じて行うものであります。アレルギー対応食の調理でも同様の扱いとなりますが、アレルギー対応食の特殊性を考慮し、業務責任者のみへの指示ではなく、実際に作業をする調理員にも栄養士の意思が伝わるような指示方法を請負事業者と協議をしてまいりたいと、このように考えております。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) いろいろやりとりしていますと、私はこの調理業務を民間委託するに当たっても、まだまだ解決しなくてはならない問題があるような気がするのです。市のほうでは、経験のある事業者に委託するのだから大丈夫だということなのですけれども、私はやっぱりこうした民間事業者に任せ切りにして、本当に子供たちに安全安心な給食が提供されるのだろうかと、脅かされることはないのだろうかと、心配でなりません。市長は、今日の食育や学校給食の到達点というものをしっかり認識して、私はこの行政執行に当たっていただきたいということをお願いしておきたいと思います。 次に、民間委託によって削減された経費の使い方について少しお尋ねいたします。地元農産物の利用に当たって、市の単独予算を支出してきたということですけれども、この数年どのぐらいのお金が支出されているのでしょうか。 ○議長(佐々木功君) 教育部長。 ◎教育部長(桜井豪樹君) 市の単独予算は、地元農産物のうち契約栽培による野菜を念頭に置いたものでございまして、今年度初めて計上させていただきました。契約栽培の場合、一般的には見積もり合わせにより給食費で購入する賄い材料費よりも高くなることが予想されますので、当初予算に計上したものでございます。しかしながら、今年度は契約栽培の購入価格が高くなる事例は発生しておりませんので、現在までのところ市の単独予算からの支出はございません。なお、平成24年度に農政課において地産地消推進事業補助金として200万円を予算化し、そのうち30万3,378円を学校給食に使用する地元産農産物の購入に使わせていただきました。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) 民間委託によって削減された経費を学校給食に還元するというのは、一つの今回の目玉だったような気がするのです。それが支出がないと、そのお金の使い道がまだはっきりしないと。目玉がかけ声倒れというか、そうなってしまう心配があると思うのです。私は、こうした削減された経費は、子供たちへしっかり還元されると、そういう仕組みをぜひつくっていただくということをお願いしたいと思います。 残り少なくなりましたので、次の介護保険のほうの質問に移らせていただきます。この問題でも幾つかの項目に分けて質問しようと思いましたけれども、残り時間が少なくなりましたので、ちょっとはしょって質問させていただきたいと思います。 今回国のほうで進めます介護保険の改正が行われた場合、市民の皆さんにはどんな影響、いわゆる利用者に対してはどんな影響が出てくるのか、端的に教えていただけますか。 ○議長(佐々木功君) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(武田孝雄君) 介護保険部会での検討状況によりますと、低所得者を初めとする国民の介護保険の保険料に係る負担の増大の抑制を図るとともに、介護サービスの範囲の適正化等による介護サービスの適正化及び重点化を図りつつ、地域包括ケアシステムの構築を通じ、必要な介護サービスを確保するとしております。 介護保険加入者や利用者への影響でございますが、高齢化の進展によりまして介護保険料の上昇が見込まれていることから、相対的に負担能力のある所得の高い方の利用負担について2割負担とする。介護保険料については、低所得者の軽減強化を行う一方、一定以上所得者の利用料金負担の見直しや資産等を勘案した補足給付の見直しを行い、費用負担の公平化を図っていくとしております。また、在宅医療、介護の連携の推進や訪問通所介護の地域支援事業への移行、特別養護老人ホームにおいてはやむを得ない事情以外の入所者を要介護3以上とするなどとなっております。 自治体の業務におきましては、地域包括ケアシステムの構築が求められるとともに、要支援者の訪問、通所介護が市町村事業である総合事業に位置づけられ、居宅介護支援事業所の指定権限の市町村への移譲、また地域包括支援センターは市町村を核とした生活支援サービスの支援体制の充実強化と高齢者の社会参加の推進での立場から地域の最前線に立ち、地域包括ケアシステムにおける中核的役割を持つことから、現状の課題や今後求められる役割を勘案しながら、総合的に機能強化を図ることとなるものでございます。今回の介護保険制度の見直しが実施された場合については、市町村間における対応に格差が生じることが懸念され、実際の事務負担の増大、新たなサービスや事業を展開するための体制強化、保険料賦課や利用料負担に伴うシステム改修などに影響が出るものと思われます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) ご答弁いただきましたように、今回の改正が行われますと、今まで全国統一のサービスでありました訪問介護やデイサービスが、市町村の仕事として任されると。つまり市町村の力によってそのサービスの量が変わってきてしまうという心配があるわけです。ぜひそういうことをしっかり認識して、私は富岡市は介護の面でも他市町村におくれをとらないということを今から考えて取り組んでいただきたいと思います。 介護の問題でちょっと。24時間巡回型サービス、いつから始まるのでしょうか。お聞かせください。 ○議長(佐々木功君) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(武田孝雄君) 先ほど申し上げましたように、第5期介護保険事業計画に24時間対応の定期巡回随時対応型サービスを見込んでおりますことから、現在事業への参入意向がある事業者や訪問介護事業者あるいは小規模多機能型居宅介護事業者等と制度を研究し、来年度の事業所指定に向けた取り組みを行う計画で進めております。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) 市内の高齢者住宅のことについて質問しましたけれども、サービスつき高齢者住宅は1施設ということなのですけれども、これに類似する施設というのは全部で幾つぐらいあるのですか。 ○議長(佐々木功君) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(武田孝雄君) 市内には、類似した高齢者住宅といたしまして、介護付有料老人ホームが1施設80部屋、住宅型有料老人ホームが12施設、339部屋、軽費老人ホームが1施設60部屋ございます。それぞれの施設の性格は異なりますが、その中で介護付有料老人ホームは介護保険の特定施設入居者生活介護の指定を受けておりまして、サービス付高齢者向け住宅と最も内容が近い施設でありますが、住宅型有料老人ホームが外部の介護サービスを利用しているのとは違いがございます。また、軽費老人ホームは、有料老人ホーム同様に群馬県が基準を定め、設置している施設でございますが、身寄りのない、またご家族と同居が困難な方で、身の回りのことは自分で対処できる方が入所できる施設となっております。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) 高齢者向け住宅が約500室あるということなのですけれども、この約半分は市外から来た方と言われております。こういう方が富岡市へ住所を移した場合、介護保険だとか健康保険というのは富岡市のものになってしまうのですか。 ○議長(佐々木功君) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(武田孝雄君) 本市にあるサービス付高齢者向け住宅を含むこれら有料老人ホーム等につきましては、国民健康保険介護保険いずれにつきましても住所地特例施設になっておりますので、転入前の市町村が保険者となりまして、富岡市に住所を移している方についても本市への影響はございません。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 21番。 ◆21番(泉部敏雄君) 終わります。ありがとうございました。 ○議長(佐々木功君) 以上で21番 泉部議員の質問は終了いたしました。 次に、2番議員 佐藤信次君、ご登壇の上、質問願います。2番。               (2番 佐藤信次君登壇) ◆2番(佐藤信次君) 議長のお許しをいただきましたので、さきに通告してあります2点について質問させていただきます。 まず、製糸場についてでございます。富岡製糸場絹産業遺産群のユネスコ世界遺産登録に向けては、9月25日のイコモスの現地調査も終わり、新しい年を迎え、桜の便りとともに行われる勧告が大変注目されているところであります。また、登録の期待と機運はますます高まっています。こうした中で、遺産群の核となる富岡製糸場には、連日多くの来場者が訪れています。また、昨年10月には平成19年から5年間行われてきた整備活用委員会のまとめとして、史跡重要文化財旧富岡製糸場整備活用計画が公表されました。今後富岡製糸場は、この計画に沿って整備活用が行われるわけですが、この計画の実施に当たっては、我々市民にとって大きな関心事であり、その進め方によっては観光で訪れる入場者にも影響を与えることにもなります。そこで、富岡製糸場の受け入れ体制の現状を検証しつつ、今後の対応について質問します。 1点目として、保存整備には最低100億円を要すると言われていますが、財源確保はどのようになっているのか。 2つ目として、整備活用計画では今年度から着手することになっていますが、現状と今後の進め方をお聞かせください。 3番目に、観光シーズンには多くの人が訪れていますが、そうした混雑時に入場者の誘導から場内見学終了までに配慮している点は何か、お聞かせください。 次に、2点目として、地域産業の振興について質問します。アベノミクス効果により、日本経済は引き続き上向いていると報じられていますが、中央都市部と比較すると中小地方都市においてはそうした実感は薄く、事業者や就業者のほとんどが上向き感を肯定していません。とはいえ、事業者の皆さん、働く皆さんは、現状のキャパシティーを最大限に活用して、生産の向上と生活向上に日々努力を重ねています。地域産業の振興、活性化には、企業誘致が最大の効果をもたらしますが、成長に対する信憑性に疑問符がつく現状では、大きな設備投資や事業拡大は慎重にならざるを得ない状況があります。しかし、そのための環境づくりは怠ってはいけません。本市では、予算編成時における重点施策や市長のマニフェストにおいて物づくり支援のための工業技術振興を行うとしてきました。その中から3点について質問します。 1つとして、産、学、官連携支援の取り組み内容とその実績をお聞かせください。 2つ目、地域資源を生かした産業創出をするためにどのように取り組んできたか。また、その具体的な例をお聞かせください。 3つ目として、工業情報センターが担ってきた役割とその成果をお聞かせください。 以上、2点について壇上からの質問とさせていただきます。よろしくお願いします。 ○議長(佐々木功君) 市長。               (市長 岡野光利君登壇) ◎市長(岡野光利君) それでは、佐藤議員さんのご質問に順を追ってお答え申し上げます。 初めに、富岡製糸場についてお答えいたします。まず、1点目の保存整備の財源確保はどのように行っていくのかについてでございますが、富岡製糸場は敷地全体が国史跡に、及び創建当初の主な建物が国重要文化財に指定されております。これらの建物や構造物などの保存修理に必要な費用については、国から50%、群馬県から25%の補助金の交付を受けております。したがって、残りの25%に当たる金額が市の財源として必要となります。市では、保存修理に多額の費用がかかることを見据え、平成20年に富岡製糸場の保存活用及び周辺整備事業の財源に充てることを目的に、富岡製糸場基金を設置いたしました。この基金は、富岡製糸場の見学料の2分の1に当たる金額と寄附金のうち富岡製糸場に関するものを繰り入れており、本年11月末では1億4,300万円余りの残高となっております。また、現在民間団体の活動として、富岡製糸場基金への寄附を募る活動も始まり、さらには民間企業等による富岡製糸場の応援活動も進められております。今後も市民や関係者の皆様のご協力もいただきながら、さらなる財源の確保に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。なお、2点目以降のご質問につきましては、実務的な内容となりますことから、世界遺産まちづくり部長からお答え申し上げますので、よろしくお願いいたします。 次に、地域産業の振興についてお答えいたします。初めに、1点目の産、学、官連携支援の取り組み内容とその実績についてでございますが、今年度市と富岡商工会議所の共催により、10月3日にホテルアミューズにおいてビジネス交流会イン富岡、医療機器への参入に向けた医工連携セミナーを実施いたしました。これは、少子高齢化が進む中、日本は世界第2位の医療機器の市場規模を有していること、また世界的に医療機器の需要が増加しており、今後も高い成長を維持していくことが見込まれること、国が医療機器産業を一種の起爆剤として我が国の物づくりの発展をもくろんでいること、さらに群馬県では群馬がん治療技術総合特区の地域指定を平成25年9月13日に受けたことなどから、富岡市の技術力のある中小企業者が医療機器産業へ参入することを目指して開催いたしました。今年度は、医療機器産業へ参入するための導入部分の講演会を開催し、本業で培った部品加工の技術の高さをどのように転用するか、医療現場の声をいかに開発につなげて、医療分野のニーズを形にするかについて、異業種間で考えていただく機会としましたので、来年度はさらにステップアップできるような交流会を開催するため、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 次に、2点目の地域資源を生かした産業創出のための取り組みとその具体例についてでございますが、富岡製糸場と関連する地域ブランドを構築するため、富岡市シルクブランド協議会を通して、富岡市産のシルクを特化した商品の開発販売や、空き店舗対策では富岡製糸場周辺に積極的な店舗出店に取り組む新たな店舗が営業を開始しております。また、市内の製造業者がお富ちゃんや富岡製糸場に関連したクリップや、富岡産のシルクを木枠に巻いたあんどん、またキーホルダーや置物の製作などに取り組む事業者もございます。市では、これらのPRや販売を行うため、富岡市産業祭や姉妹都市である岡谷市が開催する物づくりフェアに参加していただき、市内のみならず、市外の方にもPRできるような機会を設けております。さらに、富岡製糸場のブランド力を最大限活用するとともに、自然、歴史的建造物、まちなみ、食や特産品などの地域資源を活用した着地型旅行商品を開発するため、富岡・甘楽体験交流プログラム「はーて」を展開しております。この取り組みから、定番商品やエージェントのオプショナルツアー商品が生まれてきており、新たな観光産業の芽が育ちつつあるところでございます。今後も世界遺産という地域資源を活用した産業形成のための施策を展開してまいりたいと考えております。 次に、3点目の工業情報センターが担ってきた役割とその成果についてでございますが、工業情報センターは平成23年4月に地域の工業振興を図るため、名称を富岡市工業情報センターとし、主に情報提供や相談業務などを行う工業関係の総合情報機関としての役割を担う施設として設置しました。平成23年7月から中小企業診断士の資格を有する者を企業支援専門員として雇用し、市内企業の支援のため各種講演会や展示会などに出かけ、情報収集を行い、市内の企業に還元できるよう活動していただいております。平成23年度には214件、平成24年度には232件、平成25年度には11月末現在で169件の相談がありました。成果につきましては、市内企業からの相談である経営戦略や販路拡大、ビジネスプランや生産管理、技術、知財、商品開発など、寄せられた要望に対し幅広いネットワークを使い、適切な情報提供や相談を実施しております。 特に大きな成果としては、アベノミクスによる国の平成24年度補正予算で物づくり中小企業小規模事業者試作開発等支援補助金が創設されました。これは、中小企業等が試作開発や設備投資を行う事業を対象にした補助金で、補助率3分の2、補助上限額1,000万円の事業であります。この制度を市内の多くの企業が受けられるよう、市と商工会議所では3回にわたり相談会を開催し、29社が採択され、現在事業に取り組んでおります。補助金を初めて利用する事業所につきましては、現在も企業支援専門員がフォローアップを行っております。また、今年度は、群馬県東京事務所の企業誘致担当として1名、姉妹都市である岡谷市のテクノプラザおかやに1名を派遣しており、ともに市工業振興について情報提供できる環境をつくっております。今後とも鋭意取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。 以上、壇上からの答弁とさせていただきます。 ○議長(佐々木功君) 世界遺産まちづくり部長。 ◎世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) 命によりまして、富岡製糸場について順を追ってお答え申し上げます。 まず、2点目、整備活用計画の現状と今後の進め方についてでございますが、整備活用計画では平成25年度から30年間をかけて整備を行うこととなっております。本年度は、富岡製糸場絹産業遺産群世界遺産登録の可否が来年6月に決定される見込みでありますことから、文化庁、群馬県など関係機関と協議の上、本格的な整備は控えております。なお、整備のための準備といたしまして、便所15の保存修理及び診療所北に見学者用便所を設置するなど便益施設についての設計、さらに総合防災計画の策定を進めているところでございます。また、保存修理に当たっては、地下遺構の存在を確認する必要がございますので、現在発掘調査を行っているところでございます。平成26年度からは、いよいよ重要文化財の西置繭所の保存修理に入る予定でございますが、専門家で構成される保存修理委員会や文化庁などのご指導をいただきながら、整備活用計画に基づき順次整備を進めてまいりたいと考えております。 次に、3点目の混雑時に入場者の誘導から場内見学終了までに配慮している点でございますが、富岡製糸場の見学につきましては来場者の皆様の安全性を確保するとともに、貴重な文化財としてしっかりとした保存管理をしていくことが必要でございます。また、見学者の皆様に富岡製糸場についてのご理解を深めていただき、さらに観光資源としても満足していただけるように心がけているところでございます。そのため、見学に当たりましてはボランティア解説員によるガイドツアーに参加していただくことを基本としております。春のゴールデンウイークや秋の観光シーズンには、1日2,000人を超えるような混雑する日が多くありましたが、入場者数をあらかじめ予想し、解説員を多く配置して対応をしてまいりました。また、今年度からは、見学路の拡大を行い混雑を緩和するとともに、警備員を増員いたしました。特に混雑する時間帯には、見学路が狭隘なため、見学者がふくそうする繰糸場では、製糸場課職員を整理に充てて対応してまいりました。さらに、緊急放送設備の整備などによりまして、見学者の安全性の確保はもとより、資産の保全にも配慮しているところでございます。 以上、第1質問の答弁とさせていただきます。 △休憩      午前11時59分休憩 ○議長(佐々木功君) 昼食のため、午後1時まで休憩いたします。 △再開      午後 1時00分再開 ○議長(佐々木功君) 再開いたします。 △続・一般質問 ○議長(佐々木功君) 午前中に引き続き、一般質問を行います。2番。 ◆2番(佐藤信次君) 事細かにご答弁いただきまして、ありがとうございます。 やはり100億円という金額は非常に大きい数字ですので、私も財源確保というのは非常にこれからきちっ、きちっ。計画がある以上、金が伴わなければ全然前へ進まないわけですから、そういう意味でもしっかり財源の確保をしつつ、整備活用の保存のほうを部分的にやっていただくのがいいのではないかなということで思いましたので、そんなような質問をさせていただいたのですけれども。 それに絡んで、既にいろんなところで経費が使われているのですけれども、一つ最近大きい、1年前ですか、鏑川沿いの法面、これが崩壊したこと、それから東繭倉庫の瓦のずれとか、こういう防止工事も進められたわけなのですけれども、経費は一体どのくらいかかったのでしょうか。 ○議長(佐々木功君) 世界遺産まちづくり部長。 ◎世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) 鏑川沿いの法面工事につきましては、昨年度実施いたしました史跡旧富岡製糸場南面崩落対策工事の費用が2,247万円でございました。同じく昨年度実施いたしました史跡旧富岡製糸場南面崩落対策基本設計業務の費用は198万4,500円でございました。本年度ただいま作業中でございますが、史跡旧富岡製糸場南面崩落対策実施設計業務の費用は535万5,000円でございます。今後実施いたします恒久的工事にはおおむね1億8,000万円の費用がかかる見込みでございます。また、本年度実施いたしました重要文化財東置繭所防護ネット設置工事の費用は535万5,000円でございました。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) そのほかに今度は計画の中に便所15の保存修理及び、あと診療所北に見学者用の便所を設けるというお話があるわけなのです。さらに、総合防災計画の策定もある。これらは、計画に含まれているということでよろしいのでしょうか。それらにかかる費用、これについてもちょっと教えてください。 ○議長(佐々木功君) 世界遺産まちづくり部長。 ◎世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) 便所15の保存修理及び診療所北の見学者用便所の設置、総合防災計画の策定は、整備活用計画に含まれておりまして、文化庁との協議も済み、6月に開催いたしました保存修理委員会でも承認をいただいております。これらの費用でございますが、便所15は設計及び工事で3,207万1,500円、診療所北の便所は設計及び工事で1,935万4,500円の見込みでございます。また、総合防災計画の策定は、前年度からの繰り越しで1,795万5,000円でございます。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) 整備計画の中で使われるお金もあれば、突発的な事故なり法面の崩落とか瓦のずれというのが出てくるわけですね、これから。そういう経費をこれからどんどん、どんどん出ていく。緊急的なことですから、後回しにできないわけですね。そういう経費が多く使われるということで、24年度決算で歳入といいますか、富岡製糸場絡みの歳入、それから歳出の決算額を比べてみたのです。いろいろ入るものもあれば、使うものがある。これは当然のことなのですけれども、例えば駐車場料金3カ所で1億2,934万1,000円、それから見学料が1億1,177万9,000円、それから自販機39万8,000円、座繰り体験11万4,000円、売店が1,661万8,000円、これで合計すると2億5,825万円なのです。では、歳出はどうなのだというと、ほぼ同額なのです。人件費は当然入っているのですけれども、2億5,841万5,000円。2億5,800万円、これ同じですので。事業ベースで言えば1億7,100万円ぐらいなのですけれども、これから見学者がどんどん、どんどんふえる。駐車場もとめる。収入がふえるという、これから来ると思うのです。来ると、ただその先がどうなのだろうという話なのです。 石見銀山に行って話を聞きました。立地条件は違いますね。当然世界遺産という対象物も違います。でも、そこの担当者はこう言いました。「3年もてばいいですよね。これはどこの世界遺産もそうに言われています」という話を聞いたのです。ですので、やはりやるべきことをやらなければならないけれども、そういう先も見越した取り組みもしていかなければならないということもあると思うのです。基金を使う。国や県から補助金がある。100億円のうち簡単に言えば25億円、市が負担すればいいという話なのですけれども、いろいろな過去、現在、未来、そういう中でとるべき対策があると思うのです。ですので、やはり財源確保というのは、市長はよく選択と集中と言います。まさにこれが必要なときになってきているのではないか、ますますなってきているのではないかなという、そんな感想を持っております。 それと、次にいきたいと思うのですけれども、建物そのものは見ただけではなかなかわからないというのが一般的な意見です。解説員を多く配置して、何とか混雑することを解消しようという話も出ていました。どうしても見学者がどっと押し寄せて、そこで話をすると、オーバーラップといいますか、こっちを集中して聞きたいのだけれども、もう一方のほうの解説員さんの声が大きいとそっちに気をとられるというのは自然なので、その典型が交差がなかなかできない繰糸場の中だと思うのです。こういう対策が必要だと思うのですけれども、その辺をちょっと聞かせていただきたいと思います。 ○議長(佐々木功君) 世界遺産まちづくり部長。 ◎世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) ご指摘のとおり、繰糸場内では見学者が建物内中心部で折り返してくるために、解説が聞きづらいというご意見をいただいております。抜本的な解決策は、建物内の見学ルートを一方通行にすることでありますけれども、これまで検討したところでは、構造的な問題などによりまして一方通行にできていないのが現状でございます。そのため、ガイドツアーのスタート地点を複数設定し、繰糸場内の入場時刻をずらすことや、繰糸場入り口で職員がツアー進行の調整をするなどの工夫をしております。また、解説員がマイクを使用し、見学者がイヤホンを着用することで解説を聞きやすくするイヤホンガイドの利用を推進するなどの対策をとっております。なお、この点につきましては、繰糸場内に限らず、今後もハード、ソフト両面からさらに対策を講じてまいりたいと考えております。 以上でございます。
    ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) 本来は、うまく一方通行できればいいのですが、やはりこれを解消しない限り、多分入場された方の満足は得られないのかなというのが率直な感想です。快適な見学を確保するためには、やはり一方通行はぜひ実現することなのだと思うのです。やはり解説員さんもそのことは十分承知、そうにしてほしいという意見も聞いております。そういうことで、現場からの提案や意見、こういうものはどうなのですか。定期的に聞いていますか。それと、一方通行実現のために計画はぜひつくっていただきたいのですけれども、その辺の可能性についてお聞かせください。 ○議長(佐々木功君) 世界遺産まちづくり部長。 ◎世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) 繰糸場の一方通行に限らず、場内外の状況につきましては、解説員の会との意見交換会を年2回開催して、ご提案や率直なご意見をお聞きしております。また、解説員個人としてのご意見や見学者からのアンケート結果なども参考にさせていただき、その結果を提案者に説明するなど、常に改善に努めているところでございます。ご指摘の一方通行実現のための計画につきましては、保存修理委員会や文化庁などのご意見をいただきながら、引き続き検討してまいります。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) くどいようなのですけれども、一方通行というのはぜひ実現する必要があるというふうに思っております。それが逆に完全ではなくてもいいと思うのです。入場者数がふえた場合に、例えば東門を第2の入り口にして、臨時に入場口を設けて、そこから入ってもらう。そういう利用の仕方もできるのだと思うのです。そこを含めて、ぜひ入場門といいますか、入り口の2カ所化というのも検討していただけたらというふうに思っています。 それと、やはり混雑、混雑とさっきから申し上げていますが、やはり混雑は避けられない状況にはなると思うのです。見ていると、バスが数台どっと駐車場へ入って歩いてきたときに、もう単純に考えて、バス3台が来ると150人になるわけです。それが1団体、また1団体となると、そこの人たちが一斉に券売所付近に来るのです。そうすると、門から入り口までの間はわずかなのです。10メートルないですね。そこに待っていなければいけない状態が発生しているのです。すると、どうしても道路のほうにあふれてしまう傾向があるのです。これらの対策も早急にとらなければならないものだと思うのですけれども、これについての対策についてはどうお考えでしょうか。 ○議長(佐々木功君) 世界遺産まちづくり部長。 ◎世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) 春、秋の観光シーズンには、券売所から正門前の道路周辺にかけて混雑することがございます。この原因といたしましては、券売から入場に至る過程で時間がかかっていること、正門前の路上での写真撮影、正門脇での喫煙、さらには場内に駐車場がないことを知らずにやってきた車両の切り返しなどがございます。これらの対策といたしましては、現在1人で行っている券売周辺での見学者対応の係員を来年度から2人にして入場のスピード化を図るとともに、おもてなしの向上に努めてまいります。また、警備員の増員も計画しておりますので、正門付近での交通に危険な写真撮影や喫煙者に対しても適切な対応をしてまいります。さらに、周辺道路の一方通行が実施されれば、正門前での切り返す車両がなくなりますので、道路上の危険は著しく減少するものと考えております。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) いろいろな人的なところを使って安全確保に努めるというお話なのですけれども、もう一つ、例えば団体の方あるいは事前にもうそこへ行くのだというグループや個人の方、こういう方に事前に入場券が購入できるやり方というのももう一つの方法としてあると思うのです。例えば旅行会社がいついつ何人ですよということは駐車場、それから解説員の手配を含めて当然申し込みがあるわけですから、そういうときにもう決まっていることですから、事前に郵送なりで入場券を送付する。あるいは、駐車場から歩きながら来たときに、富岡製糸場入場券ありますというような店舗で置いてもらう。そういうやり方をすることによって、そこの混雑さも多分解消される。大いに解消されるように思うのですけれども、その辺の検討はできないでしょうか。 ○議長(佐々木功君) 世界遺産まちづくり部長。 ◎世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) 券売の手続につきましては、議員さんご指摘の方法について、旅行業者などからの要望もございます。現在一部の旅行業者との間で、券売所で現金を取り扱わず、請求書払いとする決済方法を行っておりますので、その状況や類似施設の状況などを参考にしながら、よりよい方法がとれるよう検討してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) 悩ましい問題が多々あると思います。過去に経験したことはないし、これから全て経験することが初めてなわけですから、大変なことはわかりますけれども、機を見るに敏なりということがありますので、適切な対応で、やはりおもてなしという言葉が本当に流行語になっていますけれども、やはりそういう面もおもてなしの一つであるということも言えると思いますので、ぜひいろいろな面から検討していただき、スムーズに、「ああ、来てよかった、こういう施設なのだ」という感想が聞こえるような対応をしていただきたいなというふうに思います。 次に、産業振興について再質問をさせていただきたいと思います。具体的な再質問に入る前に、産、学、官の連携と富岡市工業情報センターについて感じたことをちょっと印象としてお話ししたいと思います。いろいろ第1答弁で取り組み状況を聞かせていただきました。富岡市の工業分野のすばらしさというのも改めて確認させていただいたところなのですけれども、どうも我々市民にとって、ちょっとまだ距離を感じる部分があるのです。やはり広報のあり方、情報の発信の仕方、そういう部分で少し工夫が必要なのかなというふうに思うのが率直な私の感想なのです。 それと、産、学、官の連携、この部分は実はごらんになったかと思うのですけれども、上毛新聞で群馬工業高等専門学校ですか、小島特命教授が受賞、イノベーションコーディネーター賞というのですね、産、学、官の仲介評価。こういう方が産、学、官の仲介をして、いろいろな新しい技術を開発したり、製品を開発する。そういうことをやっているのです。これは結構幅広くやっているのです。最後の文章がこうになっています。「炭素繊維を使った水質浄化でも成果を上げている。最近は炭と鉄を組み合わせた装置を使って、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県山田町のカキ養殖業者の復興支援に取り組んでいる」というのです。いろいろな技術がいろいろ幅広く使えるようになる。やはりこういう知識を持った方に参画してもらうということがこれからも必要ではないかと思うのです。工業情報センター、この機能の中にもぜひそういうものを入れてほしいなというふうに思っております。 また、私質問の中でいろんな話をさせてもらいますけれども、まず富岡市の製造品出荷額というのは一体どのくらいなのだろうということでインターネットで調べたのです。21年、22年の本市における、そこには事業者数や従業員数も出ているのですけれども、それを見ると21年に対して22年の比較を見ますと、富岡市は事業者数でマイナス10、従業員数はプラス474、製造品出荷額がプラス430億3,361万円となっているのです。その後の数字がちょっとわからないので、教えてもらいたいのですけれども、23年以降はどのような数字になっているか。それと、こうした数字からどのようなことが、どのような見方ができるのか、その辺ちょっとお聞かせください。 ○議長(佐々木功君) 経済環境部長。 ◎経済環境部長(齋藤順一君) 初めに、平成23年及び24年の数値でございますけれども、群馬県が発表しました工業統計調査結果の速報値で比較いたしますと、事業所数につきましては平成23年は前年よりプラス1の250事業所、平成24年はマイナス14の236事業所でございました。平成24年に14事業所が減となっておりますが、主な業種は生産用機器、電子部品、電気機器などに分類される事業所でございます。従業員数では、平成23年は前年よりプラス852人の8,672人、平成24年はマイナス294人の8,378人、平成23年に増加した主な業種は電子部品、業務用機器、情報通信に分類される事業所でございます。製造品出荷額では、平成23年は前年よりプラス69億1,185万円の2,828億5,291万円、平成24年はマイナス3億3,563万円の2,825億1,728万円でございました。平成24年に減少した主な業種は、輸送機器、金属製品に分類される事業所でございます。 次に、こうした数値からの見方でございますが、平成21年から23年にかけ増加に転じている数値が見られますけれども、これは平成20年9月のリーマンショックにより経済成長率が大きく落ち込んだ後、アジアを中心とした海外経済の拡大や国のエコカー補助金及びエコポイント制度などの景気刺激策を背景に、国内景気が徐々に回復し、増加に転じてきた結果によるものと考えられます。また、平成23年から24年にかけて各数値が低下しているのは、東日本大震災後の生産活動の低下や消費者マインドの悪化などを通じ、個人消費や民間企業の設備投資の減少などの影響と考えられます。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) ありがとうございました。いずれにしても、企業が市内にあるということは大きな要因につながるわけです。出荷額の話をさせてもらったのですけれども、これに12市の順位があるのです。22年を見ますと、事業所数では12市中の富岡市は6位です。その前の7位が館林なのです。6位が富岡、8位が藤岡、10位が安中市なのです。藤岡市というともっとあるのではないかなというふうに思うのですけれども、やはり富岡市のほうが多いのです。こういう結果もあります。製造品の出荷額につきましても、22年は富岡市は6位なのです。安中市が7位、館林は5位、やはり1位は太田なのです。従業員数についても太田なのです。ですので、やはり事業所がプラスになったりマイナスになったりというのは、これは仕方ないことなのですけれども、せめて今ある企業はしっかり富岡に根をおろしてもらう。そういう取り組みというのは大いにこれから必要になってくると思うのです。やはり企業も体質を強化しなければならない。集積とか、それから統合、移転というのは頻繁にこれから起こるような気がします。そういう意味でも、富岡市の工業情報センターという役割、ここにさらなるエキスを注入していただいて、富岡市の工業は俺たちが支えるのだと、そういう気構えでぜひ取り組んでいただきたいなと。数字からちょっとなかなかつかみにくい面もありますけれども、そんなことをお願いしておきたいと思います。 先ほどもなかなか工業関係に関しては状況が市民に伝わりにくい面があるというお話をさせてもらいました。特に子供たちに富岡市の工業のすばらしさを知ってもらい、やはりそこで育つ誇りを実感することも大切な教育の一環だというふうに思います。まさに温故知新、かつての物づくりの場から、これからの物づくりの場へというふうに言われております。さらなるPRの必要、理解を求める必要を感じておりますが、それについてちょっと聞かせていただきたいと思います。 ○議長(佐々木功君) 経済環境部長。 ◎経済環境部長(齋藤順一君) 市では、毎年6月と7月に市内及び近隣の就職希望をする高校3年生を対象に事業所見学会を実施し、各企業のPRと就職活動の参考にしていただいております。11月には新しい試みとして、西中2年生を対象とした未来を拓く特別授業として、市内企業が5人の新入社員を派遣して、宇宙の未来、あなたの未来と題した講演会を行い、物づくりの楽しさなどを伝えております。去る12月4日には、働くを考える高校1年生、2年生のためのキャリアセミナーを開催いたしましたが、市内企業の社員にも市民講師となっていただきました。今後もこのような機会を捉えて、市内の工業の現状を伝えてまいりたいと思います。また、先月実施いたしました産業祭では、市内企業等7社が自社製品などを展示し、紹介いたしましたが、市内には部品製造の企業が多く、自社の工業製品を展示しても市民の皆様に興味を持っていただくことが非常に難しいという参加企業からの感想をいただいております。今後展示の方法やPRなどを工夫し、市民の皆様に興味を持っていただけるよう、検討してまいりたいと思います。 さらに、子供たちに物づくりや富岡市の工業のすばらしさを知っていただくために、富岡少年少女発明クラブを実施しております。少年少女発明クラブの目的は、子供たちに創意工夫する創作活動の場を提供することや、子供たちが持っているアイデアを形にする能力と、技術を持った創造性豊かな人間に成長することを手助けとするクラブで、学校の勉強では体験できないことを楽しみながら学んでいただくことを目的としたものでございます。今後は、工業情報センターに市民にPRする機能を追加して、市内企業の協力をいただきながら、広報とみおかを通じ、物づくりのための技術力などのPRに努めたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) ありがとうございました。 次に、今市内の小中学校では、全生徒児童を対象に富岡製糸場の見学を行って、学習をしているわけなのです。ここで学ぶことは、ご承知のとおり、前段でも触れましたが、かつての物づくりの場ですね、富岡製糸場。これからの物づくりの場。今の富岡市を支えている工業をイメージすることができるわけなのですけれども、やはり富岡製糸場を見学したら、これからの物づくりの場、富岡製糸場以降の富岡市の工業を知る。そうした流れの中から、いろいろな富岡市、富岡市の工業のすばらしさを知ってもらう。そうした取り組みも私は必要ではないかというふうに思うのです。やっぱり教室の中でいろんなことを学ぶよりは、そこへ行って体験して、目で見て、肌で触れて学ぶ。そういう必要性は十分あると思うのです。富岡製糸場を見学した後に市内の工場を見学するような計画というのはいかがなのでしょうか。 ○議長(佐々木功君) 経済環境部長。 ◎経済環境部長(齋藤順一君) 学校教育課に伺ったところでは、市内小学校の5年生は富士重工の見学をするということでございます。対象学年は一律ではありませんが、校区内の工場の見学などもしているということでございます。また、中学校の2年生では、将来の職業観を醸成するため、職場体験として市内の工場や商店、市役所などさまざまな事業所に受け入れをいただいております。市内工場の見学会を実施してはどうかというご提案でございますが、市内の工場を見学するには、各学校の事業計画のほか、受け入れていただく企業の協力が必要になります。ただ、企業の製造現場というものは非常に危険な場所も多く、見学コースが設置されていない工場が少なくないのが現状でございます。物づくりに対する関心を高めていただくためにも、DVDなどを活用した見える化についても、今後の検討課題とさせていただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) 先日父の日大会というのがあったのです。副市長さんも出席されて、子供たちの作文を聞かれたと思うのです。お父さんは仕事へ行っているのだよというのはわかるのです。どういう仕事をしているか、知らないのです。お父さんは先生をしているのだよという作文を読まれたのですけれども、先生はしているというのはわかるのです。子供たちとどうに接しているというのがわからないのです。我々の時代は、農家の子は親の仕事を手伝いますので、両親と一緒に仕事をしますから、農家の仕事の内容はわかるのです。私なんか、こんなことなんかもうしたくないやということで、農家はしないよということは感じたのですけれども。でも、そういうお父さんが働いているような工場へ見学に行くと、子供たちもお父さんの存在というのはまた違ってくると思うのです。ですので、ぜひ私が本当の希望者だけでもいいような気もします。こういうところへ行くのだけれども、夏休みの課外授業とか、そういうのでもいいと思うのですけれども、ぜひその計画、教育委員会と相談しながら、ぜひ実現していただきたいというふうに思っています。 それから、工業面で質問させていただきましたが、もう一つ、産業の一つとしては農業は外せないのです。農業振興についてもいろいろな解決しなければならない多くの課題はあるということは知っています。過去にもこの本会議の一般質問でもこの遊休農地の問題は取り上げられています。特に遊休農地の問題というのは、活用次第ではいろいろな生かし方もあるのではないかというふうに思います。例えば面積、土壌の状況、質、集積の有無、適切な作物な調査を行う。これはいわゆる産学連携、つまりJAだったり、富実だったり、農政課だったりが協力して調査をし、まとめ、市内外にこういう遊休農地があるけれども、こういう使い方があるのではないかねという提案もしてもらうようなことをして、大いにPRする。そういうことによって活用のきっかけができるのではないかと思いますが、これについてお聞かせください。 ○議長(佐々木功君) 経済環境部長。 ◎経済環境部長(齋藤順一君) ご指摘のように、遊休農地の増加はさまざまな方面に影響を及ぼしております。有害鳥獣の生息域が拡大することに伴う農作物の被害や景観への影響も懸念されております。これまでも農地の再生に対する国、県、そして市単独の補助制度も農家の皆様にお知らせをしながら、少しでも遊休農地を減らすべく施策を講じてまいりました。基本的に遊休農地化している場所は、一部を除き道路などの接続が悪い山間に多く、面積も小さいところがほとんどでございまして、高齢化などによる農業従事者の減少が大きな要因の一つでもございます。一方で、比較的条件がよく、一定面積を確保できるというところでは、近年企業の参入もあり、遊休農地を再生して露地野菜の生産に取り組んでいただいているケースもございます。遊休農地の増加は、全国的な傾向でもありますが、農地を維持するためには耕作を継続することが必要でありますので、今後とも企業農業の規模拡大や新規参入などしやすい環境づくりを行うこととともに、認定農業者を中心とした担い手への利用集積を行いたいと考えております。お尋ねの産、学、官での連携につきましては、専門的な視点でこの地域を分析した上で、今後の可能性につながる取り組みができれば、方策の一つとして効果があるものと考えております。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) ありがとうございます。一気に全てが解消するなんていうことはないのです。一つの試みから、小さな一歩が大きな一歩に、二歩にとつながっていくということですので、ぜひ試行的でも結構ですので、遊休農地の使い方については研究していただきたいというふうに思います。 個人的には果樹といいますか、そういうものの栽培が適しているのかなというふうに思うのです。九州のほうで柿かな、梅かわからないですけれども、そういうものを植えてハワイに行こうというキャンペーンを張って、大いに盛り上がった地域があったようですけれども、そういう意味で管理等でするにも果樹というのは大変いいのかなというふうに思います。私はクリが大好きで、なかなか購入を市内でできないので、ネットで買いましたら、4キロで2,600円なのです。栽培するにしても、素人がこんなことを言ってはあれなのですけれども、簡単ではないかなと思いますし、クリの使い方というのもそのまま売ることもできれば、いろんな使い方があるというふうに思うのです。ぜひ果樹ということについての切り口で、何か聞かせていただけませんか。 ○議長(佐々木功君) 経済環境部長。 ◎経済環境部長(齋藤順一君) 遊休農地を防ぐ対策の一つとして果樹を栽培するということは、肥培管理は必要でございますけれども、果樹の種類によっては労働力の軽減とともに、高齢者が取り組みやすいものではないかというふうに思います。現在マルベリー、桑の実の栽培を一部地域で試験的に行っております。また、観光農園につきましても、これまでブルーベリー農園ではお客様が直接農家を訪問して収穫を行っている事例もございます。今後におきましても、地域の方々のご協力をいただきながら、収穫体験ができる環境を少しでもふやし、地域振興につながるよう進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) また、新聞の受け売りで申しわけないのですけれども、幾つかあるのです。例えば安中市の方で26歳の方が、友人と農業団体を設立する。6次産業化を目標に頑張っている。これは遊休農地ではないかもしれないませんけれども、こうしたいろんな方に情報を発信することによって、それを活用してみようという考えを持った方もあらわれてくるのではないかと思うのです。もう一つは、吉岡の農家が法人化を設立したという記事なのです。ここでは、農業で高齢者の支援というのです。ネギ栽培で雇用確保、集合住宅整備を検討すると。いろいろなことが起こってくる。いい方面で動きが出てくるということが言えると思うのです。ぜひ提案型のものを行政のほうでもしていただけたらなというふうに思います。 時間が来てしまいますので、最後の質問に移らせていただきたいと思います。これは産業振興もあれば、富岡製糸場という観光の部分もあれば、学術的なものもあるので、お話ししたいと思うのですけれども、富岡製糸場に本県にある大学あるいは大学院のサテライトを誘致してはどうかと思うのです。文化歴史、産業両面の研究拠点、また若者が行き交うまち、そして新たな技術革新と情報発信を行う、こうした取り組みも市長が常々言葉にしている世界遺産にふさわしいまちづくりだと思いますが、考え方をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(佐々木功君) 市長。 ◎市長(岡野光利君) 富岡製糸場の整備活用計画では、西繭倉庫、副蚕場などを研究ゾーンとして整備活用することとしております。このゾーンでは、単なる研究スペースではなくて、活発な情報交換が生まれるような空間設定を目指しておりますが、他のゾーンやまちなかとも関連をして整備活用を進め、世界遺産にふさわしいまちづくりを目指しておりますので、ご理解をお願いいたします。 以上です。 ○議長(佐々木功君) 2番。 ◆2番(佐藤信次君) 例えば食堂を使ってでもいいと思うのです。講師もいますね。今井所長がおりますし、例えばあとは技術的なことでしたら片倉の技術部長さんに来ていただくという絹の里もある。場合によっては遠征して岡谷さんのほうへも行ってみる。一つのカリキュラムの中ですぐできるのだと思うのです。私は、学校は、とにかく大学というのは、教授の話を聞いてレポートを書くだけの大学ではなくなったという話を聞きます。まず、地域貢献というのが最大の目標のようです。まさに待っていましたという話になるような気がするのです。ぜひこの辺をアプローチしてみて、できることはすぐやるという立場から、ぜひその話を進めていただけたらなというふうに思うのです。 もう既に富岡市にはDNAというNPO法人、これは高崎経済大学の五、六年前の先輩がつくったのです。それが今やもう富岡市に年2回は来ているのです。まず一つは元気フェスタ来ています。それから、商科短大の生徒も来ています。明和の学生も来ています。もう一つは、水戸市から若者が大勢来るのです。水戸市は、オセロの発祥の地らしいのです。そういうものをひっ提げてPRに来るのですけれども、そういう若者がもう既に富岡市へたくさん来ているのです。そういう若者が来ているのですから、当然ここでサテライトを誘致することによって、また若い人たちが集まってくると思うのです。活気にあふれたまちこそ、やはり加えれば世界遺産にふさわしいまちということも言えると思います。ぜひいろんな知恵を出し合って、実現に向けて取り組んでいただきたいなというふうに思います。 時間が来ましたので、以上で私の質問は終了させていただきます。どうもありがとうございました。 ○議長(佐々木功君) 以上で2番 佐藤議員の質問は終了いたしました。 次に、18番議員 茂原正秀君、ご登壇の上、ご質問願います。18番。               (18番 茂原正秀君登壇) ◆18番(茂原正秀君) 議長のお許しをいただきましたので、さきに通告しました3件について壇上より質問いたします。 まず1つ目は、大雨による水路の溢水についてでございます。近年、短時間に集中して雨が降ることが増加しています。また、農地の宅地化が進んだことで農地の保水機能が低下し、そのため集中豪雨時に水路の溢水が以前よりも頻繁に発生している地区がございます。こうした問題と現状につきまして、当局はどのようにお考えでしょうか。 そして、2番目は、富岡市のホームページについてでございます。平成23年度の9月定例会におきまして、私は一般質問で富岡市ホームページの改善を提案しました。しかし、これまで大きな見直しはございませんでしたが、先日説明がありました行政改革大綱実施計画によりますと、平成25年度にはホームページの全面更新をするとのことでございます。そこで、1点お伺いしますが、このホームページ更新につきまして、現段階では具体的にどのような方向で進めるお考えなのでしょうか。 最後は、広報とみおかについてでございます。広報とみおかは、32ページの構成で作成されています。しかし、これだけのページ数になりますと、時間的な余裕がなく、全ての記事に目を通すことは難しい方がかなりいらっしゃるかと思われます。また、どこに何が載っているのかがわからず、読んでもらえないというケースも多いのではないでしょうか。そこで、まずは最初の見開き2ページにその号の内容がわかるような概要のページを設けるなどの工夫をすべきではないかと思いますが、当局はどのようにお考えでしょうか。 以上、壇上からの質問といたします。ご答弁のほどよろしくお願いいたします。 ○議長(佐々木功君) 市長。               (市長 岡野光利君登壇) ◎市長(岡野光利君) それでは、茂原議員さんのご質問に順を追ってお答えいたします。 初めに、大雨による水路の溢水につきましてお答えいたします。近年、全国的な異常気象により、ゲリラ豪雨や集中豪雨が頻繁に発生するようになり、気象庁では警報の発表基準を過去に経験したことがないような異常な現象が想定される場合には新たに特別警戒を加え、最大級の警戒を呼びかけるようになりましたことは、議員さんもご承知のことと存じます。当市におきましても、平成19年9月の台風9号では、1時間に70ミリを超え、3日間の総雨量は600ミリ近くになり、市内の一部地域では河川の増水により13軒の家屋が床上浸水の被害を受けました。また、他の地域でも水路の増水により家屋等に浸水の被害が発生いたしました。その後、市といたしましてはこの状況を解消すべく、多くの箇所で排水路の改修を行っておりますが、近年のゲラ豪雨等全てに対応するのは大変難しいことをご理解いただきたいと思います。しかしながら、手をこまねいているわけではなく、現在市では新たな幹線排水路といたしまして都市計画道路西富岡内匠線の第4工区内に、地域の排水処理をするため高田川まで続く幹線排水路整備を実施しております。完成いたしますと、七日市地区だけでなく、富岡地区までが大きく改善されることになります。今後も市民の皆様の安心安全な生活の向上を目指し、引き続き努力してまいりますので、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。 次に、富岡市のホームページにつきましてお答えいたします。ご質問のとおり、平成23年9月議会において茂原議員さんより、もっと情報を調べやすい構成にすべきとのご指摘をいただきました。そのときには、見やすさ、使いやすさに改善の余地があり、よりよいホームページにしていきたい旨の答弁をいたしました。このような状況を受けまして、平成23年12月に市職員による富岡市ホームページ検討ワーキンググループを設置し、平成24年9月まで毎月1回会議を開催して検討を重ね、次期ホームページのシステムに関する提案書がまとまり、現在この提案書の内容をできる限り反映させ、現在のホームページにおける使いにくい、見やすくないなどの課題や、次期ホームページに求められる課題を解決することを目的に再構築する準備を進めてきたところでございます。なお、現在のホームページの契約期間は今年度末で満了いたしますことから、来年の3月にはリニューアルしたホームページが運用開始となりますので、ご期待いただければと思います。 次に、広報とみおかにつきましてお答えいたします。広報とみおかにつきましては、毎月1日に全戸配布をしており、内容は市から市民皆様にお伝えしたい情報について、32ページを基本に編集し、発行しております。近年では、各部局や関係機関などからの掲載依頼が多く、編集作業に苦慮しているのが現状でございます。ご質問の掲載内容のわかる概要ページにつきましては、週刊誌等のページ数の多い雑誌では目次等のページがありますが、誌面に限りのある広報紙では、多くの自治体は広報とみおかと同じように表紙に主な内容を記載するにとどまっております。中には、大田原市や宇城市のように週刊誌と同じ目次のページを備えている広報もありますが、県内の自治体では見受けられません。茂原議員さんのご指摘のように、目次にページを割ければ、必要な情報が掲載されているページを探しやすくなります。理想的だと思われますので、前向きに検討させていただきたいと思います。 以上、壇上からの答弁とさせていただきます。 ○議長(佐々木功君) 18番。 ◆18番(茂原正秀君) ご答弁ありがとうございました。それでは、ここからは一問一答方式で進めさせていただきます。 まずは、大雨による水路の溢水についてですが、平成19年の台風9号は、富岡市の歴史の中でも記録的な豪雨でしたので、このような場合の水路の氾濫というものは、これはどうしようもない、仕方ないものと思われます。しかし、さほど雨量のないようなときでも水路があふれやすい場所があるのが現実でございます。一例を挙げますと、本年9月の台風18号では、1時間雨量が最大で28.5ミリ、累計雨量は114ミリでしたが、田島地区の水路では水があふれ、道や庭が水で覆われてしまったところがございます。水路横のお宅では、水があふれた場合の対策として、塀をつくるなどの自衛策を講じておりますが、そうでもどうにもならない状況が近年ふえているとのことです。この田島地区の水路は、一ノ宮区や宮崎区などに降った雨の多くがここを通過するという理由もありまして、集中豪雨の増加だけでなく、農地の宅地化や農地の減少なども大きな要因となって、水量が年々増加している可能性が高いと思われます。恐らく市内の別の地域にも同様のケースがまだあるのではないかと考えますが、これからもさらに状況が悪化する可能性が高い中、こうした事例の対策として当局は今後どのような対応をお考えでしょうか。 ○議長(佐々木功君) 都市建設部長。 ◎都市建設部長(柴山貴司君) 議員さんのご指摘のとおり、降雨量が少ない場合でもあふれる水路が近年増加している現状につきましては、全てではございませんが、把握をしております。このような場所の排水路は、上流域の農地が宅地化し、保水能力の低下によりまして流出係数が上がり、短時間に雨水が流出するためと考えられます。今後地域の実情を十分に把握した上で、流量計算を再度行い、排水能力の検討をし、予算の範囲内で随時改修に向け検討をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いを申し上げます。 ○議長(佐々木功君) 18番。 ◆18番(茂原正秀君) ご答弁ありがとうございます。 以前、田島地区の区長さんが交代されるとき、退任される区長さんから、ぜひ田島の水の問題を知ってほしいと言われまして、区長さんと一緒に水路をたどってずっと回ったことがございます。この件は長年にわたる問題であり、しかも解決法は簡単には見出せない難問であると思います。そのとき私なりに考えたところでは、広い範囲に降った雨水が全てこの田島地区の水路に集まる現状を変えるには、途中である程度の量の水を別のルートで流すしか方法はないのではないのかなと感じております。ぜひそうした抜本的な対策も視野に入れた上で、今後当局には対応を考えていただきたいと思います。この件につきましては、以上で終了いたします。 次に、2件目の富岡市のホームページについてですが、先ほど提案書がまとまったというお話がございましたが、その内容につきましてもう少し詳しく教えていただきたいと思います。 ○議長(佐々木功君) 企画財務部長。 ◎企画財務部長(塩津薫君) 提案書の内容でございますが、現行ホームページの課題の検証やフェイスブック等のソーシャルネットワークの活用などを検討しております。その結果、次期システムは現行システム同様のコンテンツマネジメントシステムを採用するという提案となっております。そして、次期ホームページにおける5つの要素を例示しております。1点目は、高齢者や障害を持った人など、誰もが利用しやすいための配慮。2点目は、目的別の構成や情報を容易に見つけられるなど使いやすさへの配慮。3点目は、閲覧者の個人情報保護者や機密情報漏えいを起こさないための仕組み。4点目は、サイト全体の表現の統一や掲載情報の精査など、サイト管理者の一元管理及び運用ルールの確立。そして、5点目は、編集マニュアルやコンテンツのひな型の整備など、職員の操作性や管理の簡素化でございます。 ○議長(佐々木功君) 18番。 ◆18番(茂原正秀君) 具体的なご説明をいただきまして、ありがとうございます。 先ほど5つ挙げられておられましたが、この5つの中でも1点目の誰もが利用しやすいための配慮、そして2点目ですか、情報を容易に見つけられるなどの使いやすさへの配慮が、現在の富岡市のホームページの大きな課題ではないかなと思いますので、ぜひこの2点には特に注意を払って今後進めていただきたいと思います。 この件につきましてはさらに伺いたいのですが、現在の富岡市のホームページは市民の方に見てもらうための構成なのか、市外の方に見てもらうためのものなのか、非常に判別しにくい構成になっているように個人的には感じております。この点につきまして、新しいホームページではどのような方向性で進めていくお考えなのでしょうか。 ○議長(佐々木功君) 企画財務部長。 ◎企画財務部長(塩津薫君) 新しいホームページの閲覧者とターゲットを誰にするかにつきましては、第一義においては市民の皆様を対象にした構成となるよう考えております。しかしながら、富岡製糸場世界遺産登録が目前となり、市外からのアクセスがふえているのも現実でございます。このような状況を踏まえますと、トップページから市民向け、事業者向け、観光向けなど簡単に目的別に情報を得られるような構成にしていくことがよい方法であると考えております。特に観光向け情報は、新しいホームページでは情報発信できないリアルタイムな情報など、補完的にフェイスブックなどを活用して互いに連携し、誘導し合いながら情報発信してまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木功君) 18番。 ◆18番(茂原正秀君) ご答弁の内容は理解いたしました。 来年の製糸場の世界遺産登録の可能性が高まる中、市外からのアクセスは今後一層増加するのは確実と思われます。ですので、トップページは市民にも、また市外の方にも対応できるページ構成にする必要はあるとは思います。しかし、富岡市の観光情報というものは、市役所の公式サイトでなくても、さまざまなサイトでも入手することは可能なわけですから、まずは市民に重点を置いたホームページにしていくスタンスが重要ではないでしょうか。また、先ほどフェイスブックの利用というお話もございましたが、フェイスブックは確かに現在すごくはやっていますが、これはあくまでも民間企業の一つのサービスですので、余りこれに頼るのは少々いかがなものかなと個人的には感じています。補完的に活用していくという表現がございましたが、ぜひそのような考え方で進めていただき、本家本元の富岡市ホームページの充実に力を入れるべきと考えます。市の情報は、広報紙ではなく、ホームページにアクセスして入手するという時代は確実に近づいていると思いますので、ぜひとも市民への情報提供を最優先にしたサイトにしていただきたいと思います。 では、この件につきましてもう一つ伺いますが、現在富岡市は世界遺産登録の話題のおかげで、人口5万人規模の市としては際立った知名度と存在感がある市になったと私は思っております。なのに、市役所ホームページのバナー広告はたったの2社しか埋まっておりませんが、この点につきまして担当部長さんはどのようにお考えなのでしょうか。 ○議長(佐々木功君) 企画財務部長。 ◎企画財務部長(塩津薫君) 市ホームページのバナー広告は、茂原議員さんご指摘のように、現在2社となっております。自主財源確保の一つであることから、富岡市の現在の注目度や話題性などを考えると、バナー広告がふえないことは頭の痛いことでございます。現在ホームページの構成でバナー広告の掲載位置がページの最下部となっており、掲載する事業者にとっては魅力に乏しい場所ではないかとも考えております。次期ホームページでは、バナー広告の掲載位置も含め、事業者に魅力的な方法を検討しておるところでございます。全国的には、バナー広告の募集を広告代理店等に任せる、いわゆる枠売りをしている自治体もありますので、リニューアル後の様子を見ながら、広告代理店等の活用も視野に考えておりますので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 ○議長(佐々木功君) 18番。 ◆18番(茂原正秀君) ホームページのリニューアル時は、新しいバナー広告のお客様を取り込むのには絶好の機会かと思われますので、ぜひさまざまな工夫をしていただきたいと思います。 また、市のトップページだけでなく、観光情報を紹介するサイトにもバナー広告や有料で企業の情報を提供するようなコーナーをこれからは設けてもよろしいのではないかと、個人的には考えております。まだまだいろいろ申し上げたいこともございますが、近々リニューアルされるホームページのほうをまた拝見させていただいてから、次の提案はしたいと考えておりますので、この件につきましては本日はこれで終了いたします。 それでは、最後の広報とみおかについてでございますが、富岡市も年々高齢化が進む状況ですが、高齢者になりますと若いころよりも読解力や集中力が衰えてしまうのが現実かと思われます。となりますと、今後増加する高齢者の方にも読みやすく、わかりやすい紙面構成に変えていくことは喫緊の課題ではないかと私は考えております。それには、高齢者の方に特に読んでいただきたいページだけでも文字を大きくしたり、短い文章にするような工夫をする必要があるのではないかと考えておりますが、この点につきまして担当部長さんのお考えをお聞かせください。 ○議長(佐々木功君) 企画財務部長。 ◎企画財務部長(塩津薫君) 広報とみおかは、月1回の発行という限られた紙面の中で、市民の皆様に必要な情報をお届けしなければなりません。そのような中で、トピックスやお知らせなど、掲載される情報をできる限り毎号同じページに掲載できるようにして、すぐにどなたでも読みやすく、記事を探しやすい紙面作りに心がけております。今後茂原議員さんご指摘のように、高齢化が進んでまいりますので、高齢の方にも見やすく、読みやすい紙面作りに心がけてまいります。具体的には、わかりやすい文章表現や文字の大きさ等も考慮しながら、必要に応じてページ数をふやすことなども検討し、市民生活に必要な情報を的確にお伝えできるように配慮し、読みやすい広報、皆様に愛される広報のため、より一層の努力をしてまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木功君) 18番。 ◆18番(茂原正秀君) ご答弁ありがとうございました。広報とみおかにつきまして、私の感想を一言で述べれば、とてもよくできているというものでございます。情報も細かく紹介されておりますし、時間をかけてじっくり読むことができる方にとっては最高の広報であると思います。いや、本当にそう思っています。しかし、逆に考えますと、余り時間がない方や、自分に必要な情報だけが読めればいいのだという方にとっては、ちょっとこれは読みづらい、使いづらい構成になっているのではないかなと感じております。 話は少々横道にそれますが、ことしの10月19日に富岡市議会では初めての議会報告会を実施いたしました。また、その開催情報につきましては、広報とみおか10月号にも大きく掲載されておりました。しかし、意外にそれが市民の方に伝わっていないのかなということが後から調べましたらわかりました。そこで、今回の一般質問でこの広報紙に関して取り上げたような次第でございますが、私もはっきりしたイメージがまだつかめないのですが、どうも今の広報とみおかは内容が多く、よくできているのですが、市民の皆さんからすると、ちょっと読むのが大変なのかな、しんどいのかなという印象を持っております。当局の皆さんは読解力あふれる方ばかりでしょうが、私のようなレベルの者になりますと、どうも字数が多いものは読む前に抵抗を感じてしまうところがございまして、できることなら短時間で要点だけでも理解できるようなものがありがたいかなというところが本音でございます。 一般的に情報というものは、多ければ多いほどいいような考え方がございますが、私はその考え方について疑問を持っています。情報過多、情報氾濫で、誰もが情報の多さに振り回されてしまっているような時代なのですから、逆に広報とみおかは情報量を少々減らして、コンパクトに、わかりやすく伝えるという方向に変えていくことも必要なのではないかなと感じております。社会情勢に合った広報紙、高齢化社会に対応できる広報紙となりますよう、今後当局の皆様にはさらなる改善を進めていただきたいと思います。 以上で私の質問は終了いたします。ありがとうございました。 ○議長(佐々木功君) 以上で18番 茂原議員の質問は終了いたしました。 △延会 ○議長(佐々木功君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会といたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。               (「異議なし」の声あり) ○議長(佐々木功君) 異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれをもって延会することに決しました。 次の本会議は、明日午前10時から開きますので、ご出席をお願いいたします。大変ご苦労さまでした。                               午後 2時10分延会...