富岡市議会 > 2009-12-18 >
12月18日-一般質問-03号

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  1. 富岡市議会 2009-12-18
    12月18日-一般質問-03号


    取得元: 富岡市議会公式サイト
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    平成21年 12月 定例会              議 事 日 程(第3号)                          12月定例会                          平成21年12月18日(金)午前10時開議                          富岡市議会議長 大手治之第1 続・一般質問第2 閉会中の継続審査平成21年12月18日1.出席議員(23人)    1番  矢 野 勅 仁 君        2番  佐 藤 和 男 君    3番  堀 越 英 雄 君        4番  佐 藤   剛 君    5番  宮 沢 展 彦 君        7番  壁 田 賢 二 君    8番  春 山 邦 雄 君        9番  栁 澤   敦 君   10番  市 川 廣 計 君       11番  尾 髙 久 勝 君   12番  佐々木   功 君       13番  高 橋 總一郎 君   14番  髙 橋   章 君       15番  大 手 治 之 君   16番  吉 井 洋 二 君       17番  茂 原 正 秀 君   18番  白 石 英 一 君       19番  新 井 昭 三 君   20番  勅使河原 喜夫 君       21番  岡 野 光 利 君   22番  篠 原 正 勝 君       23番  設 楽 海 行 君   24番  泉 部 敏 雄 君1.欠席議員(1人)    6番  小井戸 恵 子 君1.説明のため出席した  市  長  岩 井 賢太郎 君      教 育 長  宮 前 有 光 君  政 策 監  大 塚   誠 君      総務部長  石 井 由 夫 君  企画財務  神 戸 修 一 君      環境部長  津金澤 修 一 君  部  長  健康福祉  細 谷 義 昭 君      経済産業  小金澤 秀 男 君  部  長                 部  長  都市建設  武 田 隆 夫 君      教育部長  横 尾 繁 雄 君  部  長  ガス水道  森     仁 君      消 防 団  小 実 常 男 君  局  長                 事務担当  財政課長  須 藤 良 夫 君1.事務局職員出席  事務局長  小 島 芳 雄 君      次  長  吉 澤 和 雄 君  議会担当  中 山   靖 君      議会担当  竹 内 明 子 君  係  長                 係長代理 △開議      午前10時00分開議 ○議長(大手治之君) おはようございます。議員の出席が定足数に達しておりますので、直ちに本日の会議を開きます。 △日程第1 続・一般質問 ○議長(大手治之君) 日程第1、昨日に引き続き一般質問を行います。最初に、24番議員 泉部敏雄君、質問席からご質問願います。24番。              (24番 泉部敏雄君質問席) ◆24番(泉部敏雄君) それでは、お許しをいただきましたので、私はさきに通告しておきました2つの問題につきまして質問いたします。 初めに、国民健康保険税を引き下げることについてお尋ねいたします。富岡市は本年度国民健康保険税を1世帯当たり2万3,150円、率にいたしまして12.5%引き上げました。富岡市では19年度にも34.7%と大幅な引き上げを行っており、これらの結果、1世帯当たりの国保税は20万7,867円にもなっております。これは余りにも高い保険税だと思います。 ことしの6月、上毛新聞が県内全市町村の国保税を調査し、結果を報道しました。それによりますと、課税所得150万円、固定資産税5万円の自営業50代夫婦のモデル世帯の国保税で富岡市の税額は31万3,400円となり、県内全市町村で2番目に高く、県内12市では最も高くなっております。私は、このように余りにも高くなってしまった国保税を引き下げる努力をする必要があると思います。そこで、国保税に関しまして幾つかお尋ねいたします。 1、7月に21年度の国保税の納税通知書加入世帯に送付されましたが、その調定額の総額はどのくらいになったのでしょうか。また、その額は21年度の当初予算と比較してどうなのでしょうか。 2、国保税には法定減額の制度があり、富岡市の場合、減額は世帯の所得によって7割減額、5割減額、2割減額になっておりますが、21年度ではそれぞれの減額はどのぐらいの世帯数になったのでしょうか。また、それは国保加入世帯のそれぞれ何%ぐらいに当たるのでしょうか。さらに、国保税には前年度より大幅な所得減になった世帯などのために申請減免の制度もありますが、富岡市では何世帯ぐらいがこの対象になったのでしょうか。 3、これら法定減額申請減免の世帯を除く国保加入世帯の1世帯平均の保険税はどのくらいになるのでしょうか。 4、国保加入世帯課税所得は平均でどのくらいになるのでしょうか。また、所得額50万円ごとに世帯数、比率などを教えていただければと思います。 5、ことし4月の国保税の引き上げは、その世帯の所得や資産に関係なく全世帯、全加入が対象となる世帯別平等割と被保険均等割は大幅に引き上げられました。これら応益割額引き上げは所得が少ない層にとって大変な負担増になっております。富岡市の応益割額は他市町村と比べて高いように思います。西毛各市、甘楽郡内町村との比較を教えていただきたいと思います。 6、今年度の引き上げで、市民の納める国保税は先ほど申し上げましたようにかなり高くなりましたけれども、11月までの各納期の納入率はどうでしょうか。また、これを前年度と比較した場合はどうなのでしょうか。 7、国保税の滞納が続きますと、有効期限を3カ月などに区切った短期保険証資格証明書に置きかえられます。現在富岡市ではどのぐらいの人がこれらに置きかえられているのでしょうか。 8、12月になり、22年度の予算編成の準備に入っていると思いますが、富岡市の22年度国保会計の見通しはどうでしょうか。21年度の本日までの実績を踏まえまして、見通しをお聞かせ願いたいと思います。 次に、学校や公共施設のトイレ、公衆トイレの改善についてお尋ねいたします。各家庭では生活様式や生活環境の改善が行われ、トイレも洋式がふえてきております。また、多くの商業施設でも、トイレは明るく広く、きれいに整備されてきております。これに対しまして学校や公共施設のトイレ、公衆トイレの洋式化や環境の改善はおくれており、手洗い場所を含めました改修は必要のように思います。そこで幾つかお尋ねいたします。 1、私は平成13年3月議会で、教育環境整備の1つとして学校トイレの改善を質問いたしましたが、その後、学校トイレの改善はどのぐらい行われてきているのでしょうか。 2、この中で、学校トイレの現状について教育委員会ではどのように認識しているのかお聞かせ願えればと思います。 3、公共施設のトイレや公衆トイレでは、最近新設されました上町駐車場内や北部運動公園北ゾーンのトイレは洋式便所が数多く設置され、手洗い場所も明るくきれいになっております。しかし、相変わらず地区公民館や多くの公共施設では洋式の便器が少なく、トイレの全体が暗い感じがします。公衆トイレを含めこれらトイレの改善を急ぐ必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。市の改修計画などをお聞かせ願えればと思います。 以上2件につきましてよろしくご回答をお願い申し上げ、第1質問を終わります。 ○議長(大手治之君) 市長。               (市長 岩井賢太郎君登壇) ◎市長(岩井賢太郎君) おはようございます。泉部議員さんの質問に順を追ってお答えを申し上げます。 初めに、富岡市の国民健康保険税の引き下げにつきましてお答えをさせていただきます。泉部議員さんご指摘のとおり、当市では平成19年度に34.7%、本年度は12.5%と、国民健康保険税税率改正をさせていただきました。これは泉部議員さんご承知のとおり、高齢化や医療の高度化が進み、医療費が年々伸び続けている中で平成12年度以降税率改正を全く行わなかったことによるものであり、加えて、不測の事態に対処すべく積み立てておりました基金につきましても取り崩し、補てんをしてきたことによるものでございます。18年度につきましては1億3,700万円、そして20年度についても1億3,400万円を一般会計から赤字繰り入れをしております。ご案内のように医療費は引き続き増加しており、今後とも大変厳しい状況にあるものと認識しておるところでございます。 なお、各項目の答弁につきましては、実務的、数値的な内容となりますので、健康福祉部長から答弁をさせますので、よろしくお願い申し上げます。 次に、学校や公共施設のトイレ、公衆トイレの改善につきましてお答えをいたします。学校や公衆トイレにつきましては、児童や生徒、市民や観光客など不特定多数の方々が利用するもので、明るくきれいな環境でなければならないと考えております。また、洋式トイレは体への負担が少なく、便利であるため、かなりの家庭に普及が進んでおります。公共施設においても利用の利便性やニーズを考慮し、計画的な整備を図らなければならない課題であると認識しております。 ご質問の1点目及び2点目の学校のトイレにつきましては、学校教育にかかわる内容でありますので、教育長から答弁をさせますので、よろしくお願いします。 それでは、3点目の公共施設のトイレ及び公衆トイレの改善につきましてお答えをいたします。生涯学習センター及び地区公民館のトイレにつきましては、平成16年度からトイレの一部洋式化への改修を計画的に進めております。このトイレの改修は和式便器から洋式便器への交換、洋式便器への洗浄装置の設置等でありまして、平成16年度に富岡公民館から始め、その施設の利用状況等を勘案し、毎年度1館から2館計画的に進めております。今年度は額部公民館で改修を行い、生涯学習センター及び地区公民館トイレ洋式化は平成24年度までに完了させたいと考えております。この改修に伴い、使い心地のよい洋式便器に改善され、使い勝手はよりよくなってまいりますが、空間的な制約があり、あくまでも部分的な改修でございまして、すべての面で明るくきれいになるというまでにはいかないことをご理解いただきたいと思います。 次に、都市施設農林施設観光施設等に係るトイレでございますが、現在トイレのある公園、広場等は34カ所でございます。洋式便器は17カ所で26基が設置されており、そのうち車いす対応洋式便器は16カ所で、19基設置されております。今年度はかぶら公園を初め公園3カ所のトイレ改修を計画しており、洋式便器を2基、車いす対応洋式便器を3カ所に1基ずつ設置する予定となっております。これらの施設のトイレの改善につきましては、老朽化による改修が必要となったところから、改修の機会をとらえ、随時洋式便器を設置するなどの改善を図ってまいりたいと考えております。 次に、富岡製糸場前の公衆トイレほか3カ所についてでございますが、これらの公衆トイレは昭和47年から昭和56年の間に設置され、いずれのトイレも老朽化が進み、改善しなければならないものがほとんどでございます。しかし、洋式や身障対応の便器の設置は、全体的なトイレの大きさから大変困難ではないかと考えております。また、富岡製糸場周辺整備による新たな駐車場や交流館の設置などにより、近代的なトイレが整備されていることを考えますと、富岡製糸場周辺の整備全体の中で既存の公衆トイレの必要性についても再考し、利用の利便性を考慮し、改善を図る必要があると考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 以上、壇上からの答弁とさせていただきます。 ○議長(大手治之君) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(細谷義昭君) 命によりまして、泉部議員さんのご質問に順を追ってお答え申し上げます。 1点目の平成21年度の国保税納税通知発行総額と予算額との比較についてでございますが、国保税の納税通知発行総額はいわゆる国保税の調定額でございますので、平成21年度の当初賦課調定額について申し上げますと、18億6,009万9,500円でございます。また、平成21年度の予算額との比較でございますが、平成21年度当初予算調定額は17億6,873万9,000円でございますので、当初予算調定額に比べ当初賦課調定額は9,136万500円の増加でございます。 次に、2点目の法定減額制度及び申請減免制度対象世帯につきましてお答えをいたします。まず、法定減額制度対象世帯でございますが、平成21年10月末における状況で7割の軽減世帯は2,040世帯で、加入世帯に占める割合は22.74%、また5割の軽減世帯は421世帯、4.69%、2割の軽減世帯は1,045世帯、11.65%でございます。また、申請減免制度対象世帯は8世帯、0.09%でございます。 次に、3点目の法定減額制度及び申請減免制度対象世帯以外の世帯の平均保険税額についてでございますが、2点目と同様に平成21年10月末における状況で、法定減額制度及び申請減免制度対象世帯以外の世帯の平均保険税額は28万9,099円となっております。 次に、4点目の国保加入世帯平均課税所得金額及び課税所得額別の世帯数の状況につきまして、平成21年10月末における状況をお答えをいたします。まず、国保加入世帯平均課税所得金額は133万5,566円でございます。次に、課税所得額の世帯数の状況は、50万円未満につきましては3,943世帯、加入世帯の44%、50万円以上100万円未満は1,247世帯、13.9%、100万円以上150万円未満は1,126世帯、12.6%、150万円以上200万円未満は787世帯、8.8%、200万円以上250万円未満につきましては571世帯、6.4%、250万円以上300万円未満は321世帯、3.6%、300万円以上350万円未満は250世帯、2.8%、350万円以上400万円未満は148世帯、1.6%、400万円以上450万円未満は112世帯、1.2%、450万円以上500万円未満は79世帯、0.9%、500万円以上につきましては387世帯、4.2%となっております。 次に、5点目の西毛地域における国保税応益割課税状況につきましてお答えをいたします。本市の本算定時の応益割額は49.5%でございます。西毛各市、甘楽郡内町村におきましては、高崎市が48.2%、藤岡市が35.1%、安中市が37.2%、下仁田町が46.6%、甘楽町が49.8%、南牧村が50.2%となっております。 次に、6点目の平成21年度の国保税収納状況と前年度との比較につきましてお答えをいたします。まず、第1期は7月末で、4.07%でございます。前年同期に比べまして1.17ポイント上回っております。第2期は8月末で15.88%でございまして、前年同期に比べまして0.64%上回っております。第3期は9月末で25.62%でございまして、前年同期に比べまして0.90ポイント上回っております。第4期は10月末で34.19%でございまして、前年同期に比べまして0.11ポイント下回っております。第5期は11月末でございまして43.68%、前年同期に比べまして0.52ポイント下回っております。 次に、7点目の国保短期被保険証及び国保被保険資格証明書交付状況につきましてお答えをいたします。まず、国保短期被保険証の交付対象でございますが、平成21年11月30日現在で465世帯でございます。また、国保被保険資格証明書交付状況でございますが、168世帯となっております。 次に、8点目の平成22年度国保特別会計の見通しにつきましてお答えをいたします。平成22年度国保特別会計につきましては、現在、本年度の執行状況等を踏まえまして編成作業中でございますので、ご理解いただきますようよろしくお願いをいたします。 私からは以上でございます。 ○議長(大手治之君) 教育長。 ◎教育長(宮前有光君) 続きまして、学校や公共施設のトイレ、公衆トイレの改善につきましてお答え申し上げます。 1点目の学校のトイレの改善状況についてでございますが、初めに学校の児童生徒用の大便器の設置状況につきましては、平成18年3月に富岡市と妙義町との合併に伴いまして、平成13年3月のデータより便器の設置数は多くなっております。平成21年12月の設置状況を申し上げますと、小学校11校の男子用、女子用を合わせた数は485基でございます。そのうち洋式は、本年度設置する16基を含め154基でございまして、洋式率は32%でございます。平成13年3月の数値は合併前の富岡市の数値でございまして、正式な比較とは言えませんが、当時の洋式率が22%でありましたので、10%の改善を図ったということになります。また、中学校6校の男子用、女子用を合わせた数は311基でございます。そのうち洋式は82基でございまして、洋式率は26%でございます。平成13年3月は23%でありましたので、3%の改善を図ったことになります。小学校が中学校より改善率が高くなっておりますのは、低学年を優先して整備を進めた結果であると受けとめております。 2点目の学校のトイレに対する教育委員会の現状認識につきましてお答えいたします。学校トイレの現状を総括いたしますと、洋式化と身障トイレの設置がおくれている点や、一部ではありますが、トイレ環境の劣るものがあると認識しております。家庭での洋式便器の普及に伴い、小学校低学年の児童の中には和式が使用できない児童がふえてきており、学校現場からは和式から洋式への改修の要望が多く寄せられている状況でございます。教育委員会では今まで洋式化の要望があった学校のみを対応してまいりましたが、教育施設の均衡を図る観点から本年度整備基準を定めまして、平成24年度までに計画的に、小学校低学年の便器から設置総数の約半数強の割合で洋式化を図る計画でございます。本年度の計画を申し上げますと、富岡小、西小、黒岩小の3校で合計16基を洋式化にする工事を実施しております。 なお、整備率を半数強と定めました理由といたしましては、不特定多数の方が利用する便器のため、利用の意見を取り入れ、洋式、和式を選択できるように配慮したものでございます。また、身障用トイレの整備につきましては、該当児童に対応するため、平成19年度と平成20年度に富岡小学校で1階と2階に1カ所ずつ改修を行ったところでございます。また、本年度建設いたします吉田小、額部小、富岡中学校の体育館につきましては、身障用のトイレをそれぞれ設置する予定でございます。また、小野小学校体育館のトイレにつきましては、現在くみ取り式でありまして、本年度耐震補強工事に合わせて水洗化工事を実施しております。学校施設は災害発生時の緊急の避難場所としての役割もあり、現在身障用トイレが設置されていない学校には計画的に整備を図ってまいりたいと考えております。 次に、便器以外のトイレ環境についてでございますが、一部のトイレの暗い、臭い、汚い場所としてのイメージを変えるため、照明設備の拡充や、老朽化したトイレブースの改修を随時実施し、環境改善に努めておるところでございます。また、その他大多数のトイレでは日常の児童生徒の清掃や窓からの採光を図ったこともあり、比較的明るい状況であり、衛生的に利用されているものと認識しておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。 以上、第1質問の答弁とさせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(大手治之君) 24番。 ◆24番(泉部敏雄君) ご答弁いただきまして、ありがとうございました。それでは、幾つかにつきまして再質問させていただきたいと思います。 初めに、国保税についてお尋ねしたいと思います。市長は、高齢化や医療の高度化が進み、医療費が年々伸びている中で、平成12年度以降税率改正を行わなかったことなどが連続しての国保税の値上げの原因になっているという認識のようであります。確かに不測の事態に備えるべき基金もなくなるなど、国保会計は厳しい状況が続いておりました。しかし、それにしても、この間の富岡市の国保税の値上げは県内市町村の中で突出しているように思います。国保会計の歳出の中心であります医療給付費が多いから歳入の国保税収入をふやす必要がある、こういうことでこの間国保税の値上げが行われたと思いますが、何度も繰り返すように、富岡市の国保税は余りにも他市に比べて高い。果たして給付と国保税収入の関係だけなのだろうか、私はこの辺は少し疑問に感じます。 いろいろ調べてみますと、富岡市の保険給付費、いわゆる歳出の保険給付費は県内でずば抜けて多くはございません。むしろ富岡市の場合、この給付の割に国保税が高い、私はこれが現実だと思うわけであります。そこで、他市町村との比較の一つの材料といたしますので、20年度決算における歳出の保険給付費に対する歳入の国民健康保険税の割合につきまして、県内12市と甘楽郡の各町村の状況をお聞かせ願いたいと思います。 次に、法定減免申請減免の世帯数は合計3,514世帯で、国保加入世帯の39%になるというご答弁でございました。これらの減免は所得の少ない世帯が対象になる制度であり、約4割の世帯が減免になっているということは、国保制度の成り立ちあるいは使命からしても当然の結果のように思います。国民健康保険は国民皆保険を支える制度として、自営業や農林業の人だけでなく、無職の人、失業した人、退職し年金になった人など、他の健康保険に入れない人、あるいは他の健康保険を脱退した人が強制的に加入する仕組みになっており、必然的に所得の少ない加入の割合は多くなっていると思います。こうした国保の実態に目をつぶり、特別会計として独立採算をということを強調し、厳しい国保会計の収支を市民の納める国保税の値上げに押しつける、こうした状況は岩井市長のもとで続いているように思います。私は、国保会計の厳しい実態の中で、保険であります市が手をこまねいていてよいのかいつも疑問を感じ、指摘もしてまいりました。そこで、余りにも高くなった国保税の実態などを踏まえまして、保険であります岩井市長の国保に対する考え方をお聞かせ願いたいと思います。 また、今年度大幅に値上げをした応益割負担についての質問で、他市町村との比較をお尋ねいたしましたけれども、金額ではなく、比率でご回答をいただきました。これでは国保加入の実際の負担額はわかりません。富岡市の応益割額は群馬県内でもトップクラスであり、その実態を知るためにも、富岡市と各市町村について応益割額を金額で示していただきたいと思います。 さらに、本年度の国保会計の状況を踏まえまして来年度予算の編成作業は現在行われているということでありますけれども、今年度の収支の状況につきまして当初予算と比べてどうなのか、もし報告できることがありましたらお願いしたいと思います。 また、ご答弁では、今年度の国保税の調定額は当初予算額を9,136万円上回ったということであります。この金額は国保加入世帯世帯当たり1万円になります。国保加入は、所得の割に高額の国保税の納税に苦しんでおります。何度も言うように、富岡市の国保税は他市町村と比較しても高いのです。第1質問で触れました上毛新聞が発表したモデル世帯での試算では、富岡市の国保税は県内全市町村で2番目に高く、12市では最も高い。安中市より7万1,400円、藤岡市より5万6,900円高くなっているわけであります。この際、予算額を上回った調定額などを財源といたしまして国保税の引き下げを図れないのでしょうか。市長の考え方をお聞かせ願いたいと思います。 次に、トイレの改善について若干お尋ねいたします。初めに、学校のトイレについてお尋ねいたします。先日のテレビで、学校トイレを生徒の意見、要望をもとに改修したところ生徒が大喜びし、トイレの清掃にも気持ちよく参加しているということが放映されておりました。トイレの改善は学校生活を豊かにする一つでもあるととらえまして、改善に力を入れる必要があると思います。学校現場からも改善の要望が多く寄せられているようですし、学校開放事業で地域の方も学校施設を利用します。予算を積極的に確保し、計画年度を繰り上げるなど改善を急いでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。教育委員会の考え方を重ねてお聞きしたいと思います。 次に、公共施設公衆トイレについてお尋ねいたします。公共施設のトイレや公衆トイレの改善も市では計画を持って進めているということであります。公共施設利用や来訪に気持ちよく利用してもらうためにも、私は改善を急ぐ必要があると思います。学校トイレ同様、予算を積極的に確保し、計画年度を繰り上げて改善していただきたいと思います。 上町駐車場内に立派なトイレが完成いたしました。しかし、このトイレは利用できる時間帯は昼間だけで、市民が使用しにくいとの意見が寄せられております。実態はどうなっているのでしょうか。早朝や夕方など、市民が散策やウオーキングをする際利用できるようにしてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。 鏑川沿いにあります和合運動公園では簡易トイレになっております。河川敷を利用しての施設であり、土地利用に制限があるのでしょうが、大勢の市民が利用する施設であり、トイレの改善はできないでしょうか。 以上、再質問をいたします。 ○議長(大手治之君) 市長。 ◎市長(岩井賢太郎君) それでは、泉部議員さんの再質問にお答えを申し上げます。 初めに、国民健康保険税の引き下げにつきましてお答えをさせていただきます。泉部議員さんから5点の再質問をいただきましたが、1点目と3点目及び4点目につきましては実務的、数値的な内容となりますことから健康福祉部長から答弁申し上げますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、2点目の国民健康保険に対する市長の考え方についてお答えいたします。泉部議員さんもご承知のとおり、国民健康保険は国保税や国庫負担金等を財源として、病気、けが、出産、死亡等に必要な給付を行う医療保険制度でございまして、一般会計から独立して特別会計を設け、独立採算で経理を行うことが国民健康保険法により定められております。また、医療費の伸びに伴い、国保税の見直しを行う必要がありますが、保険である市町村の規模、地理的な条件、住民の経済力など差異があり、国保税の賦課方法や税率に差が生じている状況にあると認識をしております。しかしながら、国民健康保険は国民皆保険制度の中核となる医療保険制度でありまして、市民の健康を守る地域保険としてその重要性は大変大きなものがあります。今後は国保財政のさらなる健全化を図るため医療費の抑制と、被保険の負担の公平を図るため国保税の収納の確保に努めるとともに、医療制度の抜本的な改革を国に対して要望してまいりたいと考えております。 次に、5点目の国保税の引き下げにつきましてお答えをいたします。泉部議員さんから、調定額が予算額を9,136万円上回った金額を財源として国保税の引き下げができないかとのご指摘でございましたが、これは泉部議員さんの第1質問にございました平成21年度の国保税の納税通知書の総額はどのくらいか、また予算との比較はどうかとのご質問にお答えいたしました内容のうち当初賦課調定額と当初予算調定額を比較した金額でございまして、あくまでも調定上の額でございまして、現実に9,136万円が余剰金となったものではございません。したがいまして、これを財源とすることは難しいかと考えております。さらに、基金につきましてはすべて取り崩しておりまして、新型インフルエンザ等の流行状況や国保税の収納状況などに不安要因もあることから、私としてはもちろん下げたい気持ちは山々でありますが、現段階での国保税の引き下げにつきましては大変難しいものであると考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。 次に、トイレの改善につきましてお答えをいたします。1点目の計画年度を繰り上げるなど学校のトイレの改善につきましては、学校教育にかかわることでございますので、教育長から答弁をさせていただきます。 次に、2点目の公共施設、公共トイレにつきましてお答えをいたします。初めに、予算を積極的に確保し、計画年度を繰り上げた改善についてでございますが、公共施設につきましては市民の要望や修繕の機会をとらえ、和式便所から洋式化やトイレ施設の改善を図っております。今後につきましても、市民の皆さんのご要望をできる限り実現するため、財政事情や各施設の利用状況を踏まえながら順次検討してまいりたいと考えております。また、まちなかの公衆トイレにつきましては、施設の老朽化や富岡製糸場周辺整備の進捗等を勘案し、その整備について検討しております。 次に、上町駐車場のトイレの朝夕の利用につきましてお答えをいたします。このトイレにつきましては、富岡製糸場を訪れる観光客の皆さんにご利用いただくことを主な目的として設置してきた施設でございます。観光地におけるトイレの清潔さはお客様をおもてなしする上で必要不可欠でございますので、観光客の皆さんに快適にご使用いただけるよう、さらに清潔な状況を保つことが必要であると考えております。このような中、現在富岡製糸場の見学開始時間が午前9時からとなっておりますので、朝8時過ぎに開場し、清掃を行いまして、来場が快適に使用できる状態にしております。施錠につきましては、富岡製糸場が閉場となる午後5時から6時の間にトイレ内部の巡視、確認をした後に閉鎖をしております。また、早朝や夕方の利用につきましては、衛生、防犯管理上のことも考慮いたしまして、当分の間現状の管理を続けてまいりたいと考えております。 次に、和合運動公園の簡易トイレの改善についてでございますが、ご承知のとおり和合運動公園のトイレにつきましては、平成20年度にくみ取り式から簡易水洗トイレに改修したものでございます。水洗化につきましては、利用からも強い要望があり、市としましても平成20年度の実施に向けて検討を進め、平成20年1月28日に県の土木事務所と協議した結果、和合運動公園は河川敷であり、構造物は河川法により許可できないとの回答があり、やむなく簡易水洗トイレに変更し、改修したものでございますので、ご理解いただきますようお願いをいたします。 ○議長(大手治之君) 健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(細谷義昭君) 命によりまして、泉部議員さんの再質問に順を追ってお答えを申し上げます。 1点目の県内12市と甘楽郡内町村における平成20年度決算の保険給付費に対する国民健康保険税の割合につきましてお答えをいたします。 初めに、県内12市の状況でございますが、本市の保険給付費は31億9,800万4,000円、国保税は15億458万4,000円でございまして、その割合は47%でございます。 次に、前橋市の保険給付費は200億226万円、国保税は84億615万8,000円でございまして、割合は42%でございます。高崎市の保険給付費は214億4,626万3,000円、国保税は100億5,788万5,000円で、割合は46.9%でございます。桐生市の保険給付費につきましては92億585万3,000円、国保税は35億9,100万4,000円で、割合は39%でございます。伊勢崎市の保険給付費は125億9,539万6,000円、国保税は61億8,711万2,000円で、割合は49.1%でございます。太田市の保険給付費につきましては129億7,402万5,000円、国保税は67億7,226万2,000円で、割合は52.2%でございます。沼田市の保険給付費は42億77万4,000円、国保税は17億958万4,000円で、割合は40.7%でございます。館林の保険給付費は52億1,712万7,000円、国保税は23億939万8,000円で、割合は44.3%でございます。続いて、渋川市の保険給付費は59億7,364万3,000円、国保税は26億270万5,000円で、割合につきましては43.6%でございます。藤岡市の保険給付費は47億4,851万1,000円、国保税は18億8,914万2,000円で、割合は39.8%でございます。安中市の保険給付費につきましては43億5,489万6,000円、国保税は15億6,370万8,000円で、割合は35.9%でございます。そして、みどり市の保険給付費は34億7,045万3,000円,国保税は15億6,133万2,000円で、割合につきましては45%でございます。 次に、甘楽郡内の各町村の状況でございますが、下仁田町の保険給付費につきましては7億7,837万9,000円、国保税は3億896万6,000円で、割合につきましては39.7%でございます。南牧村の保険給付費は2億8,958万1,000円、国保税は5,455万4,000円で、割合につきましては18.8%でございます。最後に、甘楽町の保険給付費につきましては8億8,423万3,000円、国保税は4億375万1,000円で、割合は45.7%でございます。 続いて、3点目の西毛地域における国保税の応益割額につきましてお答えをいたします。初めに、本市の応益割額でございますが、9万1,200円でございます。次に、西毛各市の状況でございますが、高崎市が8万3,200円、藤岡市が5万5,200円、安中市が5万4,000円でございます。次に、甘楽郡内の各町村の状況でございますが、下仁田町が7万1,700円、甘楽町が7万6,600円、南牧村が6万8,000円でございます。 次に、4点目の平成21年度予算の執行状況につきましてお答えをいたします。平成21年11月末現在の執行状況でございますが、歳入の執行状況は51.9%でございまして、国民健康保険税の現年度分の収納率は43.68%でございます。 次に、歳出の執行状況は61.5%でございまして、その主なものといたしまして保険給付費の執行状況は60.0%でございます。 私からは以上でございます。 ○議長(大手治之君) 教育長。 ◎教育長(宮前有光君) 続きまして、学校トイレの改善につきましてお答えいたします。 トイレにつきましては、常にきれいに使用し、きれいに保つことが教育上からも大切なことでございまして、このことにより、児童生徒もトイレの清掃が気持ちよくできるようになり、清掃活動を通じてトイレが持つイメージの意識改革が図られるものと思われます。 そこで、計画年度を繰り上げるなど学校トイレの改善につきましてのご質問でございますが、教育委員会では平成24年度までに学校施設の耐震補強工事を計画的に行う予定でございます。トイレの洋式化など学校のトイレの改善につきましては、この工事に合わせて実施してまいりたいと考えております。 来年度の耐震補強工事の計画を申し上げますと、小学校では富岡小と額部小の校舎及び一ノ宮小と西小の体育館、合わせて4校4施設、また中学校では富岡中と西中の校舎、及び西中と北中の体育館の合わせて3校、4施設の耐震補強工事をそれぞれ行う予定でございます。トイレの洋式化を行うには1基当たりおよそ18万円の工事費が必要となり、設置総数の半数強を整備することとなりますと多額の工事費が必要となります。今後の財政状況等を勘案しながら協議検討し、計画的に改善してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 以上、再質問の答弁とさせていただきます。ありがとうございました。
    ○議長(大手治之君) 24番。 ◆24番(泉部敏雄君) 質問項目は多かったのですけれども、それぞれにご回答いただきました。ありがとうございました。残り時間もあとわずかになってまいりましたが、少し発言させていただきます。 初めに、国保税についてですけれども、何と言っても私は岩井市長に、富岡市の国保税は高いのだ、こういう認識を持っていただきたいと思います。再三申し上げますが、読売新聞のモデル的な試算でも、上野村についで富岡市は県内で2番目に高いのだ、安中市や藤岡よりは7万円から5万円も高いのだということが実態なわけです。特に、所得に関係なく全世帯が対象になります応益割額では、ご答弁にもいただきましたように、富岡市は9万1,200円で、安中市より3万7,200円、藤岡市より3万6,000円、甘楽町より1万4,600円、下仁田町より1万9,500円、南牧村より2万3,200円も高いわけであります。さらに、今ご答弁いただきましたように、保険給付と国保税の関係でも、当市の国保会計に似ております安中市や藤岡市に比べましてかなり割高であります。甘楽郡内の町村と比べても、保険税、国保税の割合は高くなっております。 私はこうした批評を勘案するとともに、高い国保税の納税に苦しんでおります市民の皆さんの実情をしっかり認識していただき、国保税の引き下げに努力していただきたいと思うわけであります。特に国保加入の皆さんの所得について、50万円ごとにご答弁をいただきました。国保加入の平均的な課税所得は133万5,500円ほど。これに対する保険税は約20万円ですから、この割合は大変なものだと私は思うわけであります。 また、先日、上毛新聞だったと思うのですが、08年度の国保税の収納率、群馬県内でも下がってきて、いよいよ90%を割ったということが報道をされておりました。記事を見ますと、景気悪化で納税が困難になった人がふえたのが主な要因だろうと言っております。私も、富岡市の国保税納入率が下がってきているのは、同じような原因があるように思います。 さらにこの記事を読み進めますと、この国保税につきまして赤字補てんなどを目的とした一般会計からの法定外繰入額は県全体で前年度の1.6倍の約32億円になっている。つまり、国保会計が厳しくなった。それをストレートに市民が納める国保税に回すのではなくて、市も一定の配慮をしよう、これはこの結果にあらわれたと思います。 続けて新聞を読んでいますと、県内最多の約5億9,000万円を繰り入れている伊勢崎市は、受益負担が原則だが、基金残がなくなり繰り入れができない。こういう中で国保会計を運営しなければならない。本来は増税が必要な状況だが、景気や滞納の状況を考えると判断が難しい、こう言って国保税の引き下げを抑えているわけであります。私は、こうした他市町村の状況も十分岩井市長には認識いただきたいということをお願いしておきたいと思います。 次に、トイレの関係ですけれども、初めに上町駐車場にできましたトイレ、富岡製糸場の利用時間に合わせて、夕方あるいは早朝は利用できないようにしてあるのだということですが、建物の中にあるトイレではございません。しかも、駐車場は24時間営業の駐車場なのです。つまり、24時間だれでもが入れる状況になっているところにありますトイレです。それで、私も女子トイレを調べるわけにいかないので、家内に一緒に行って調べてもらったのですが、便座は洋式ですし、そこにはヒーターもついている。大変利用しやすいトイレなのです。それを市外から来る、富岡製糸場へ来る来場のためのトイレだという形で市民の方が利用する時間を制限する。私はもったいないような気がするのです。せっかくたくさんのお金をかけていた施設ですからぜひ市民の皆さんがもっと利用しやすいように改善をしていただくことをお願いしたいと思います。 和合運動公園のトイレについては、簡易トイレ、それを水洗化にはしてもらいました。しかし、大勢の皆さんが利用する場所です。もっと利用しやすいトイレにしていただきたい。確かに河川敷内の土地利用は制限があるでしょう。隣接する民地を借りる、あるいは買うなどして、ぜひその地でのトイレの改修をお願いしたいと思います。 時間もございますので、ご答弁求めずに、以上で質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(大手治之君) 以上で、24番 泉部議員の質問は終了いたしました。 △休憩      午前10時56分休憩 ○議長(大手治之君) 暫時、休憩いたします。 △再開      午前11時07分再開 ○議長(大手治之君) 再開いたします。 △続・一般質問 ○議長(大手治之君) 休憩前に引き続き、一般質問を行います。 3番議員 堀越英雄君、質問席からご質問願います。3番。               (3番 堀越英雄君質問席) ◆3番(堀越英雄君) 議長のお許しをいただきましたので、私はさきに通告しておきました2件についてご質問いたします。 それでは、1件目の行政改革を推進した上での市政への影響と今後の取り組みについてであります。我が国は政府の行政刷新会議が行う新年度予算編成の前哨戦とも言える、予算の無駄を洗い出す事業仕分けが行われ、予算の縮減や廃止に向けた闘いが終了し、この仕分け結果は10年度予算要求査定に反映される方針のようです。そもそもこの事業仕分けが行われるきっかけは、実現しなければならないマニフェストを実行、達成するためには95兆円超の10年度予算概算要求の圧縮の必要性からであって、国民はこの行動に対して大きな期待感を抱いてはいるものの、仕分け作業による予算への影響は来年度以降に出るため、結果を見るまで危惧していないのが現実で、新政権の改革がどこまで進められるか期待したいところであります。 さて、国政はさておき地方行政は、地方分権の推進、少子高齢化の進展、広域的な行政需要の増大、行政改革の推進等を背景として平成11年ころより進められてきた平成の合併推進を受けて全国的規模で合併が進められ、富岡市においても例外ではなく、妙義町との合併が実現でき、今日に至っております。そこで、行政改革に当たっては、前政権下の平成17年3月29日、総務省より示された「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」により、新生富岡市においても前向きに行政改革に取り組みがされ、本年度末で当初改革プランが終了するわけであります。この指針にも掲げられているように、あらゆる面において厳しい地方行政の置かれた状況で、おのおのの地域にふさわしい公共サービスを提供する分権型社会システムに転換が必要であり、自治体の果たすべき役割を改めることが求められております。その要因は、社会環境の変化により、公共的サービスは住民団体を初めNPOや企業等の多様な組織体より提供されるなど住民活動として行われることが日常化し、あわせて活性化が進み、住民の自助認識の高揚が図られてきたところで、以上の結果、住民が行政に求める役割は大きく変わり、地域と自治体のあり方の見直しの必要性が不可欠となり、これからの自治体の姿は、地域のさまざまな力を結集し、新しい公共空間を形成するための戦略本部となり、行政みずからが担う役割の重点化をしていく体制の刷新が必要と助言されております。その上において行政改革に対する進捗状況を見る市民の視線は厳しく、特に給与制度や対応姿勢のような職員に帰属する問題にあっては行政に携わるの心得の必要性が強く求められており、資質の向上を図ることが必要であります。また、行政改革の推進に当たっては、地域住民と協働して、首長のリーダーシップの下に危機意識と改革意欲を首長と職員が共有して取り組む必要性が求められております。 そこで市長に質問いたします。平成19年3月より富岡市行政改革大綱は現在進捗過程にありますが、終期を待たずして申しわけありませんが、今までの改革の成果をどのように評価しているのか、所見をお聞かせください。 次に、先般9月の定例議会において、23番議員さんの代表質問に対して市長より2期目への意欲と富岡市の将来像が語られました。お答えによりますと、大きな3つのテーマを遂行し、家族や地域の人々の相互扶助の関係を構築、愛情あるまちづくりを目指す、そのお手伝いを行政がさせていただくといったことですが、その3つのテーマを推進するに当たって一部は具体的な内容で触れられていましたが、もう少し掘り下げたお考えをお聞かせください。 以上、2点のご回答をお願いいたします。 続きまして、高瀬前山に点在する文化的古跡の保存についてであります。高瀬前山は、「北甘楽郡史」にはこのように記載されています。「本村の南部に連亙せる山丘にして一名高瀬山といふ、西は鏑川及び舟川を以って劃せられ、東は管川の渓谷にて断たれ、南は額部村大字岡本の平地となり、北は本村の平地をなせるが故、古来之を離れ山と称して歌調にて俗間に伝承せられる。」とあります。歌の中には、牛伏山や妙義山と並び、昔から上毛の名山の一つとなっていたことがうかがえます。この離れ山の東の渓谷の先端には内匠城址と物見台の平地があり、3つの堀割も現存しております。また、さかのぼること2キロのところには弥生時代の140軒以上の集落跡、中高瀬観音山遺跡があります。隣り合わせて庚申山には高瀬百庚申の石造物が並び、県道を隔てると茶臼山古墳へとつながります。離れ山を隔てて大島山には百八灯と、北向き観音、その上手には神農原百八灯といった伝統行事や信仰行事の場所が受け継がれています。そこで、この高速道路に連なる高瀬前山の古跡の保存についてお伺いします。 まず、内匠城址と物見台ですが、高速道開削時、この場所の景観のよさから当時の市長が間伐材を利用して物見台の復元を熱く語っていたことを記憶しているのですが、そのような動き等はなかったのでしょうか。 次に、中高瀬観音山遺跡は高瀬地区開発整備協議会でも再三要望書でお願いをしておりますが、一向に進展が見られない実情ですが、どのような状況なのかお聞かせいただけますか。 以上、この件についても2点のご回答をお願いいたします。 ○議長(大手治之君) 市長。               (市長 岩井賢太郎君登壇) ◎市長(岩井賢太郎君) それでは、堀越議員さんの質問に順を追ってお答え申し上げます。 初めに、行政改革を推進した上での市政への影響と今後の取り組みにつきましてお答えをいたします。1点目の今までの改革の成果をどのように評価しているのかとのご質問でございますが、現在地方自治体におきましては少子高齢化への対応や雇用問題、地域産業の活性化など取り組まなければならない課題が山積しております。国においては平成17年3月に「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針の策定について」が示され、また合併後の平成18年8月には「地方公共団体における行政改革の更なる推進のための指針」が示され、一層の行政改革の推進が求められることになりました。これを受けまして、本市でも合併効果を最大限に生かすことのできる効率的な組織体制を構築し、中長期的に健全な行財政を堅持していくために、「豊かで元気な富岡市をめざして!」を改革の目標として平成19年3月に富岡市行政改革大綱を策定し、さらなる行政改革に取り組んでおるところでございます。この行政改革大綱は平成21年度までを計画期間といたしまして、市民サービスの低下を生じさせることなく、限られた予算の中で市民の皆さんに満足していただけるサービスを持続可能とすることとし、市民との協働、行政経営の2つを改革の視点としております。また、改革大綱に位置づけた集中改革プランによりまして、行財政改革、職員の意識改革等に取り組んでいるところでございます。 この行革大綱を策定した時点における本市の財政状況は、経常収支比率が102.2%、実質公債費比率が18.6%と県内12市中最下位という状況であり、これらを改善するために行財政改革の推進は欠かせないものとして位置づけたわけであります。行政改革初年度は、平成20年度までの実績につきましては、集中改革プランにより取り組みを進めている経費節減の徹底や定員の適正化を初めとする32項目のうち26項目につきまして年度ごとに定めた目標を達成し、合計17億6,004万円の削減という実績を上げております。 なお、この26項目の中にありますパブリックコメント制度の導入、市民課窓口サービスの充実、戸籍の電算化、入札制度の見直しの4項目につきましては、最終目標を達成しております。 また、歳入面で取り組みを進めてまいりました主なものといたしましては、市税等の収納率の向上及び「広報とみおか」やホームページ、公用車等への有料広告の掲載による自主財源の確保などでございまして、3億2,763万円の実績となっております。さらに、歳出面の主なものといたしましては、補助金や委託料などの経費節減、工事費、委託料等の設計積算の見直しにより4億8,968万円、職員数の削減や諸手当の見直しにより7億8,400万円の実績となっておりまして、最終目標達成に向けて現在もなお鋭意推進中でございます。この結果、平成20年度決算は経常収支比率が92.6%、実質公費比率が14.7%と改善することができたわけであります。 このように数字が示すとおり、計画に沿った行財政改革推進を実施しておりますし、これまでの行政改革の評価につきましては、健全体制を目指し、一定の評価を上げたものと考えております。また、私はこれまで市役所を最大のサービス機関として位置づけ、徹底した行政改革を行ってまいりました。市長就任以来、職員の意識改革を進める一方で60人の職員を削減し、少ない職員で市民の期待にこたえられるサービスができるようにと進めてまいりました。ただ単に職員を減らして、職員が少ないことのみを誇るものではございません。少ない人数でも市民にとって夢や希望のある施策、市民の安全、安心の生活に役立つ事業が数多く行われていることが大切であると私は思っております。しかも、職員が知恵を絞り、効率的に費用をかけずにそれを実行できてこそ、まさに最大のサービス機関であると考えております。財政金融不安による世界同時不況はいまだに回復していない状況でございます。今後の取り組みにつきましては、事業費と人件費を合わせたトータルコストの視点から事務事業の仕組みや手順を見直してまいりたいと思います。 また、重点的な取り組みをする事業につきましても、経費節減の努力と特定財源のさらなる確保、市税等の自主財源の確保等を初めといたしまして相対的な取り組みをしなければ、この事態を乗り切れないものと判断をしているところでございます。そこで、現在策定中の第2次富岡市行政改革大綱及び実施計画では、第1次行革大綱の未消化部分を含めまして、低炭素社会の構築や将来にわたっての生活環境保護のための取り組みを初め、社会及び経済の環境変化に適切に対応していくための取り組みを加えたものとし、さらに改革を推進してまいりたいと考えております。堀越議員さんを初め議員の皆さん方におかれましても特段のご理解とご協力をお願い申し上げる次第であります。 次に、富岡市の将来像の3つのテーマの具体的な内容につきましてお答えをいたします。さきの9月定例会の一般質問におきまして、私の描く3つの富岡市の将来像につきましてお示しをさせていただきました。そして、そのことを11月、12月、1月の広報にそれぞれ3回に分けて掲載をさせていただいているところでございます。1点目は、将来を担う子供たちへの教育環境の充実を最重要課題としてとらえ、ハード、ソフト両面を見据えた人づくりであります。2点目は、農業、工業、商業、そして観光などを有機的に結びつけながら、富岡市の特徴を最大限に生かした産業の活性化であります。3点目は、危機管理対策を初め環境問題への真摯な取り組みや、市民の皆さんの生命と財産を守るための安全、安心のまちづくりであります。以上、3つの視点に立って、市民の皆さんが地域とのきずなを大切にしながら家族の健康と幸せを享受し、充実した人生を送ることを私の描く将来像としたところでございます。 そこで、ご質問の3つのテーマの具体的な内容につきましてお答えを申し上げます。初めに、人づくりについてでございます。昨今における子供たちの学力や体力の低下、道徳心の欠如は大きな教育課題となっております。また、家庭、学校、地域と子供たちへのかかわりが希薄になっていることなども気がかりなところでございます。このため、子供たちの情操を豊かにするため芸術、文化の振興に努め、感動を与え、力強く生き抜く心の醸成に意を注ぎたいと考えております。幸いなことに富岡市には美術博物館やかぶら文化ホールを初め各種社会教育施設が充実しております。また、海外の一流の音楽家とも深いきずなが培われておりますので、各学校においてこれらが積極的に活用できますよう施策の展開を図ってまいりたいと考えております。また、読み、書き、計算と言われている基礎学力がしっかりと習得できるよう、きめ細かな教育の充実に努めるとともに、日本や世界の古典に触れ、先哲の生き方を学ぶための教育に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。さらに、学校教育施設の建てかえや耐震補強工事を進めるなど、子供たちを取り巻くハード、ソフト両面を見据えた教育環境の充実に努めてまいる所存であります。 なお、子育て支援対策は国を挙げて取り組んでおります我が国の重要な施策課題でございますが、多子世帯に対する本市独自の支援、助成制度につきましても、さまざまな観点から前向きに検討してまいりたいと考えております。 次に、産業の活性化についてでございます。本市の産業は農業、工業、商業がバランスよく保たれているとともに、魅力的な観光資源にも恵まれております。農業においてはイチゴやキュウリ、ニラなどの促成栽培が盛んに行われる一方、ネギやシイタケなどは全国的にも根強い人気があります。このため、これまでの交流の輪を温めてまいりました首都圏の都市を中心として本市の特産品の市場ルートの拡大に取り組むとともに、耕作放棄地対策といたしましてクワの木の栽培を進め、クワの実ジャムやジュースを開発するなど、農業の飛躍と農地の再生に積極的に取り組んでまいる所存であります。また、富岡市出身で首都圏を中心に活躍されている方や、銀座に設置されておりますぐんま総合情報センターの協力を得ながら助成制度の活用と企業進出の情報収集に努め、優良企業誘致を積極的に進めてまいりたいと考えております。さらに、商業につきましては、富岡製糸場の世界遺産登録も一条の光が見えてきておりますので、市内の観光資源を有機的に結びつけることが肝要でございます。 一方で、最近とみにフランス大使館や自治体国際化協会、さらには群馬日仏協会を通じてフランス共和国の一部都市との交流やつながりも見えてまいりました。このため、海外との文化的、経済的な交流を視野に入れるとともに、海外の観光客にも目を向けながら、商業と観光をあわせたにぎわいのある中心市街地の醸成に努めてまいる所存であります。 なお、妙義地域にはふるさと美術館や妙義山、妙義神社などの魅力的な観光資源が存在しているとともに、風光明媚で落ち着きのある住環境が広がっております。このため、生活の基本であります水道などのインフラ整備や地域開発を進めながら、妙義地域の活性化に努めてまいる所存であります。 次に、安全、安心のまちづくりについてでございます。本市は災害の少ない住みよい地域であると言われておりますが、災害はいつ発生するかわからないわけでございます。また、自然災害だけでなく、インフルエンザ等の大流行や突発的な大事故なども想定しなければなりません。このため、災害時に支援が必要な高齢や、社会的、身体的に弱い立場にある方などに対して支援策を強化してまいりたいと考えております。また、公立富岡総合病院を核とした地域医療の充実に努め、市民の皆さんが極力病気にかからないように保健指導や健診体制の充実を図り、あわせて検診等の各種助成につきまして鋭意検討してまいる所存であります。特に健康指導につきましては、徹底した地域医療を進めるため、先進地域事例や専門的見地から検証し、保健師等が直接地域に出向いてきめ細かな指導ができる体制を構築し、あわせて高齢に対しましては加齢に伴う精神的な支えや病気に対する不安の解消に向けた手厚い支援を行ってまいりたいと考えております。このことにより、市民の皆さんの健康保持と相まって、医療費の増加が少しでも抑えられることが期待できるものであります。 なお、国保会計につきましては、国保税率が極力引き上げとならないよう最善の意を尽くしてまいる所存であります。この国民健康保険につきましては、市町村によって負担と給付の不均衡があり、制度の構造的な問題があることが以前から指摘されております。さきの衆議院選挙におきまして政権を担当することとなった民主党のマニフェストにおいても、国民健康保険税の負担増につながっております後期高齢医療制度を廃止することとし、あわせて国民健康保険と被用者保険とを段階的に統合し、将来一元的な運用を図ることが明記されております。このため、市町村によって異なる国民健康保険の負担と給付の不均衡を解消するためにも、医療保険制度の抜本的な改革を強く要望してまいりたいと考えております。 また、環境問題が我が国の大きな課題となっております。地球資源の枯渇が叫ばれていることにかんがみ、地域新エネルギービジョンに盛り込まれた各種施策の展開を図り、あわせて大学などの専門的機関の協力を得ながら、バイオマスや太陽光発電、マイクロ水力発電の研究など自然エネルギーを利用した環境政策を構築してまいる所存でございます。 なお、安全、安心、かつ良質で適切な環境型市営住宅の建設や、ガーデニングや菜園なども楽しむことができるとともに環境に最大限配慮した循環型エコ住宅分譲を進めるなど、本市独自の住宅政策を積極的に進めてまいりたいと考えております。このことは、定住人口の増加や子育て支援、さらには快適な居住空間創出という観点からも重点施策として位置づけてまいる所存であります。 以上、3つのテーマを機軸に、具体的な取り組みにつきましてお答えをさせていただきましたが、このテーマ以外におきましても、私は以下の2点につきまして積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 1点目は、行政の無駄を徹底的に洗い出し、真に必要な施策を進めるとともに、時代の変化に即応できる職員の意識改革であります。国の事業仕分けに対する国民の反応からも読み取れますように、行政の無駄をなくすことや事業の内容を広く公開することは行政の当然の責務であります。このため、事業仕分けなどの新たな制度のみならず、市の事務事業の内容を市民の皆さんに十分ご理解いただき、納得が得られるような仕組みをつくり、鋭意検討してまいりたいと考えております。 2点目は、地域自治の推進ということであります。現在富岡市は87の行政区が存在し、それぞれ独自の活動を展開しております。この行政区は区長さんを中心として充実した組織となっておりますとともに、小学校区あるいは地区公民館単位の地域自治が確立しております。活動の大切な拠点となっております。すなわち適度な広さと適度な人口を有し、適当な緊張関係を持って対峙している昭和の大合併時の町村が行政の重要な地域としてとらえられております。このため、小学校区あるいは地区公民館単位の地域自治の一層の推進を図るため一定の財源と権限を付与することを今後の重要な政策課題として、その実現に向けて鋭意検討してまいりたいと考えております。 以上が3つのテーマを中心といたしました具体的な内容であります。今後これらの各種施策を確実に実現するために、不退転の決意で取り組んでまいる所存であります。 さて、行政の無駄を徹底的に見直し、常に市民の皆さんの目線に立って市政に臨み、市民の皆さんのために24時間、365日行動力と実行力を持って懸命に働くことは私の生命線であります。市町村は国や県とは違い、常に地域に密着した基礎的な組織であり、最終的にはどこにも助けを求めることはできず、どこにも逃げることはできません。ましてや、住民の皆さんは基礎的自治体である市町村が何よりの頼りでありますので、このことをしっかりと肝に銘じてまいる所存であります。行政は時として市民の皆さんにご負担をおかけすることもありますが、常に住民の目線に立った施策を講じるとともに、改革を実現するための確固たる意志を有するリーダーとして今後の行財政運営を進めることをお約束させていただきますので、よろしくお願いをいたします。 次に、高瀬前山に点在する文化的古跡の保存につきましてお答えを申し上げます。初めに、内匠城址と物見台の復元の動きにつきましてお答えをいたします。堀越議員さんご指摘のとおり、平成元年3月定例会の一般質問におきまして、当時の市長が上信越自動車道の建設に伴い、高瀬南部に広がる丘陵状の内匠城址を初めとする数多くの文化財や由緒ある史跡について後世に伝え、有機的に保存、活用していくための周辺整備を検討してまいりたい。しかし、工事により、予想以上にその周辺の環境も変貌することも予測されるため、高速道路の完成をまって検討したいという考え方を示しました。しかしながら、その後間もなく高速道路の工事に先立つ発掘調査が行われ、中高瀬観音山遺跡において1,700年前の弥生時代後期の大規模な村の跡が発見されました。東日本で初の高地性集落とも、あるいは東の吉野ヶ里遺跡とも称され、市民を初めとする世論の熱い要望により、遺跡の現状保存と史跡公園整備計画へと進んできたことはご承知のとおりでございます。このため、内匠城址を含めた他の遺跡に対する活用方策等については具体的な検討には至りませんでした。 内匠城址は甘楽町国峰にある小幡氏の国峰城の支城として要害の地に築かれ、16世紀の安土桃山時代まで存続し、現在も往時の姿がしのばれる城址であり、市にとりましても貴重な歴史資産であることと認識しております。高速道路の工事の際にも、内匠城址の一部である堀の発掘調査により、貴重な遺跡であることが証明されました。また、丘陵の西方に存在する市指定史跡の北山茶臼山古墳につきましても、古墳時代の初めにつくられた東日本でも最古の古墳の一つで、卑弥呼の鏡ではないかと注目されている銅鏡が出土している非常に貴重な古墳でもあります。通称離れ山と呼ばれる南部の丘陵地には、これらの先人が残した、富岡市の誇るべき貴重な歴史遺産があるとともに、丘陵上からの眺望はすばらしいものがあります。現在高速道路の側道は日常の散歩道として市民の皆さんに利用されていることもありますので、地域の歴史と遺跡の面影を感じ、気軽に歩いていただくため、平成18年度に離山弥生の丘のパンフレットを作成をいたしました。将来的には中高瀬観音山遺跡の整備にあわせて、周辺に点在する貴重な歴史的遺産につきましても視野に入れ、点から線へと観音山遺跡とのネットワーク化による一体的な活用を模索してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。 次に、中高瀬観音山遺跡の進展状況につきましてお答えいたします。中高瀬観音山遺跡は、先ほど申し上げましたように、弥生時代後期の大規模な集落跡として重要なものであることから現状保存とされ、平成9年3月に約4.7ヘクタールが国指定史跡として指定されました。その後、平成11年3月に県の都市計画決定、9月に事業認可を受け、周辺部を含めた約21.6ヘクタールを歴史公園として整備していくことが決定され、平成11年度から用地買収を開始をいたしました。平成17年度までに国庫補助対象となる中心部の国指定史跡の部分の買収を終了し、現在も継続して周辺部の公園用地の買収に当たっております。しかしながら、ご承知のように景気の低迷が長期化し、大変厳しい財政状況が続いている中、計画どおりに用地買収を進めることが困難な状況になっております。平成19年2月には事業認可の変更を行い、事業期間を平成26年3月まで延長いたしました。現在までの用地全体の取得率は53%の状況にあり、現在の見込みとして用地買収業務は平成26年度を目途に終了し、その後において財政状況に照らしながら整備工事に着手してまいりたいと考えております。当初の整備計画からは大幅におくれている状況で、完成までにはいましばらく時間が必要ですが、現在は用地買収に全力を注ぎ、長期的な展望のもと、可能な範囲で早期の完成を目指してまいります。国指定史跡という富岡市の誇るべき歴史的資産でありますので、完成後においては世界遺産を目指す富岡製糸場との連携を深めるとともに、富岡市のまちづくりの核として広域的な観光拠点の一つにしてまいりたいと考えております。今後とも引き続き地域の皆様方のご協力をいただきながら進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 以上、壇上からの答弁とさせていただきます。 ○議長(大手治之君) 3番。 ◆3番(堀越英雄君) 質問に関する丁寧なお答えをいただき、まことにありがとうございます。 行政改革につきましては、それに伴う成果も出てきているようですし、さらに第2次富岡市行政改革大綱もまとまり、実施計画を遂行する上では一層の期待がされることでありますので、今後におきましても計画実現に向けご努力をお願いいたします。 岩井市長におかれましては、このように改革を進めるとともに、富岡市の将来像を見詰め、斬新なアイデアで市政をリードする意気込みが先ほどのお答えでうかがえました。そこで、昨今国は財政難を起因として地方分権改革に名をかりた地方行政の将来像は、住民提案型地域主権政策へと移行するよう進められております。いわゆる地方自治体は自活しなさいといったことで、先ほど岩井市長は今後も本市政へ熱い志でかじ取りをしていくお考えをお聞きすることができました。そこで、少し重複しますが、再質問させていただきます。富岡市の地域主権政策へのお考えがありましたなら、お聞かせいただけないでしょうか。 続いて、2件の高瀬前山に点在する古跡の保存についてでありますが、お聞きしたところによりますと、平成18年度に離山弥生の丘パンフレットができているとのことですが、地元の方々を初め多くの市民の皆様はこのことを知らないと思われます。ぜひ早急にパンフレットの存在をPRしていただくことで大勢の皆さんに足を運んでもらえ、古跡のすばらしさを味わっていただくことで事業にも拍車がかかるのではないでしょうか。 また、中高瀬観音山遺跡をメーンとした一連の文化財の保存や復元は日ごろ忘れられたり重きを置かれない部門でありますが、ぜひとも通年の予算計画に組み入れ、実行され、平成26年を待たずして用地買収を終了し、富岡市の遺産群観光計画の具現化へ向け、ご努力をいただきたいと思います。以上、この件につきましては要望し、終わります。よろしくお願いいたします。 ○議長(大手治之君) 市長。 ◎市長(岩井賢太郎君) それでは、堀越議員さんの再質問にお答えをさせていただきます。 堀越議員さんからは、地域主権政策という新しい考え方につきまして再質問をいただきました。政権交代によりまして、国の政治スタイルもさまざまなところでさまざまな変化が見られております。地域主権ということもその一つでございます。 民主党はさきの総選挙のマニフェストにおいて地域主権を掲げておりました。その主たる内容は、明治維新以来続いた我が国の中央集権体制を抜本的に改め、中央集権国家から地域主権国家へと転換するということであります。また、中央政府は国のレベルの仕事に専念し、国と地方の二重行政を廃止、地方政府が地域の実情に合った行政サービスを提供できるようにするということであります。具体的には、基礎的自治体が対応可能な事務事業について権限と財源を大幅に移譲することや、国から地方へのいわゆるひもつきの補助金を廃止し、地方が自由に使える一括交付金として交付することなどでございます。これらを具現化するため、去る11月、内閣府に地域主権戦略会議を設置いたしましたが、早ければ来年の通常国会に新たな法案として提出することとしております。 堀越議員さんご指摘のように、自治体は自活しなさいという時代になってまいりました。加えて、今後の市町村は国や県の指示待ちではなく、知恵を出し、率先垂範を旨とし、自治体間競争に勝ち抜かなければならない時代となったわけでございます。世界の国々を見たとき、地方自治を重視しない国は国家レベルでもうまくいかず、第一級の国とは言えません。このたびの堀越議員さんの一般質問を受け、地域の自治を大切にするとともに、市民の皆さんの生活重視を念頭に地域主権に沿った政策を推進してまいる所存でございますので、よろしくお願い申し上げまして、私の再質問の答弁とさせていただきます。 ○議長(大手治之君) 3番。 ◆3番(堀越英雄君) 再質問に関するお答えをいただきまして、まことにありがとうございます。政権交代により、国の考え方も混沌とした部分が多く、大変な状況での今後の地方行政運営になるかと思われますが、厳しい状況下、強い意志を持っていただき、今後の富岡市の健全運営のかじ取りをしていただくことを切望して私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(大手治之君) 以上で、3番 堀越議員の質問は終了いたしました。 △休憩      午前11時47分休憩 ○議長(大手治之君) 昼食のため午後1時まで休憩いたします。 △再開      午後 1時00分再開 ○議長(大手治之君) 再開いたします。 △続・一般質問 ○議長(大手治之君) 休憩前に引き続き、一般質問を行います。 4番議員 佐藤 剛君、質問席からご質問願います。4番。               (4番 佐藤 剛君質問席) ◆4番(佐藤剛君) 議長のお許しをいただきましたので、さきに通告していました2つの項目につきまして質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 まず1つ目は、本市公共施設の老朽化の更新についてお尋ねいたします。高度成長期に多くの市町村が積極的に公共事業を行いましたが、当時一斉に整備した建物や道路、橋、上下水道等の社会インフラが近い将来集中的に耐用年数を迎えるため、地方自治体の財政を圧迫することが予測されています。これについては、財政状況の好転が期待できず、自治体の投資的経費の削減がますます見込まれる中、箱物や施設等を新しくするときは国の補助金は出るが、修理や維持費を出す仕組みはなく、つくることだけを考えてきた制度はもはや限界であると危機感を高め、補修による延命や長期修繕計画の策定などで支出削減を目指し、必死の努力を始めている自治体が多いという報告があります。例えば、全国的には水道事業では更新需要が急増しており、ピークの10年後には7,600億円に達する試算見通しもありますが、近年一部の自治体ではインフラ更新や耐震化補強に必要となる費用のコストや財政の検討を行い、社会資本の効率的かつ適正な執行管理の水準を明確にし、市民の理解を得るための取り組みを進めているとのことです。しかし、その算出基礎データとなる資産台帳すら整っていない自治体があり、数年前野村総合研究所が人口5万人以上の自治体135の都市を対象に、公共施設を一元的に整理した台帳の有無、ありなしを調査した結果、過半数の自治体が未整理であったとのことですが、この件における本市の状況把握と施設更新策についてお伺いをいたします。 それから、次に2つ目の項目としまして、中小企業等の振興についてお尋ねをいたします。昨年秋以降の世界不況で、国内では輸出型産業の企業や工場が立地している自治体への影響は大きく、中でも近年好調であった自動車産業を主体とする自治体では、リストラや企業の大幅赤字に伴う法人税収の落ち込み等が深刻になっています。製造品出荷額全体に占める輸送用機械器具製造業の構成比、経済産業省の2006年の工業統計表による割合では輸送用機械等の依存度が高い業種構造の市として、県内では太田市約65%に次いで富岡市は構成比約43%、同依存出荷額1,314億9,300万円で国内全市では上位38番目にランクされており、太田市は16番目にランクされておりますが、市内中小企業等への波及は特に厳しいものがあるところです。そこで、自治体によっては実情を調査分析し、時流によって地域経済の変化が顕著になることのリスク分散策として多業種の誘致や、地元産業を強くするソフト面の支援対策等、危機を乗り切る取り組みを行っています。 なお、1999年の改正の中小企業基本法では、自治体の責務として、地方公共団体は基本理念にのっとり、中小企業に関し、国の適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の自然的、経済的、社会的諸条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有するとされ、従来地方自治体は国の政策に準じて施策に努めればよかったが、以後策定、企画から実施までを積極的に行う責務が生じています。そこでお伺いしますが、統計表に基づく工業統計調査は例年実施されていますが、本市では中小企業政策の基礎データとなる全企業、全工場を対象とした独自の悉皆調査、基本実態調査は行っているか、また本市の中小零細企業等の振興策を今後どう講じていくのか、お考えをお願いいたします。 ○議長(大手治之君) 市長。               (市長 岩井賢太郎君登壇) ◎市長(岩井賢太郎君) それでは、佐藤議員さんの質問に順を追ってお答えを申し上げます。 初めに、本市公共施設の老朽化の更新につきましてお答えいたします。本市の状況把握と施設更新策についてでございますが、公共施設につきましては、施設の種類ごとに、それぞれ各所管により道路台帳、橋梁台帳、公立学校施設台帳、公園台帳、下水道台帳等々を整備しております。また、土地・建物につきましては、財政課におきまして一元的なデータを管理しております。さらに、ガス、水道事業につきましては、資産管理システムにより管理しているところでございます。これらの台帳やシステムにおきましては、現在のところ施設の老朽化に対する将来的な維持管理費や更新費用積算の把握は整っていない状況でございますが、所管ごとに施設の長寿命化を図るため更新計画を策定または予定し、緊急性、重要性の高いものから順次維持、保全について点検、修繕を行っているところであります。 幾つか具体例を申し上げますと、学校施設につきましては、耐震診断の結果を踏まえ、建てかえ及び耐震補強工事を順次進めているところでございます。また、橋梁につきましては、本年度から平成24年度までに点検業務委託を行い、その後改修計画の策定を行う予定でございます。さらには、下水道事業は平成24年度に長寿命化計画を策定する予定となっております。新庁舎建設につきましては、ご承知のように平成20年度に庁内において新庁舎建設検討準備委員会を設置し、その提案書が提出され、今後市民の意見を反映させる場としての建設検討委員会の設置を予定しているところでございます。また、全庁的には、重要性の高いものにつきまして総合計画の実施計画の中に組み込み、その時々の財政事情により、実施してまいることとしております。 厳しい財政状況のもとでございますが、年々ふえ続けていく維持補修費によって市財政を圧迫しないよう実施計画を策定し、順次実施するとともに、財源確保に当たりましては国、県の動向を踏まえ、補助事業を有効活用してまいりたいと考えております。また、施設の老朽化による市民サービスの低下につながることのないよう十分配慮いたしまして、公共施設の管理を進めてまいりたいと考えているところでございますので、よろしくお願い申し上げます。 次に、中小企業等の振興につきましてお答えをいたします。初めに、中小企業政策の基礎的なデータとなる全企業、全工場を対象とした独自の悉皆調査を行っているかとの質問でございますが、厳密に全企業、全工場を対象とした調査というのは行っておりません。平成18年度、19年度で市内企業実態調査を行いましたが、基本的に従業員数が10名以上の事業所を対象といたしました。 2点目の本市の中小零細企業等の振興策を今後どう講じていくのかとのご質問でございますが、ご承知のように本市の工業製造品出荷額は3,000億円を優に超え、工業が盛んな地であります。その中で中小零細企業が多いというのも大きな特徴であるものと認識しております。現在行っております工業振興策といたしましては、まず工場新増設助成金、施設設置費助成金、ISO認証取得支援事業奨励金等の各種補助金がございます。この中には今年度から新規に群馬県と連携して始めたぐんま新技術・新製品開発推進補助金もあり、企業の新製品開発を応援していこうとするものでございます。 次に、金融面から市内中小企業を支援する目的で小口融資、特別小口融資資金といった制度融資を設け、金融機関と連携して金融支援を実施しております。これには利子補給制度を設けるなど中小企業の資金調達の便宜を図り、昨今の厳しい経済状況の中、経営の一助になっているものと考えております。そのほかにも工業界団体への補助金交付や勤労住宅資金融資制度、生活資金融資制度を設け、そこに働く勤労を支援することにより、中小企業の振興に寄与しております。今後もこれらの支援を続けてまいりたいと考えておりますが、時代は絶え間なく変化しております。補助金制度等も時代の要請を敏感に感じ取り、最も効果のある補助金制度にすることが肝要であると感じております。 さて、世界的な不況、産業構造の変化、新興国の追い上げ等々、我が国を取り巻く環境の厳しさは本市においても変わることがなく、とりわけ輸送用機器関連企業が多いという点では、電気自動車の今後の普及を考えると、より一層厳しくなるものと思われます。このように先の見通しは決して楽観を許すものではございませんが、市といたしましては今後も多くの皆さんの声に耳を傾けながら、県と連携して中小零細企業の振興を図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 以上、壇上からの答弁とさせていただきます。 ○議長(大手治之君) 4番。 ◆4番(佐藤剛君) 再質問をさせていただきます。 1つの項目につきましては、公共施設の維持管理、更新には部局の違いや建築系、土木系、プラント系などの種類別があるところですが、管理台帳やデータには利用率、緊急性、物理的状況、補修履歴等の必要な情報が一元的に把握されているかどうか。また、厳しい予算事情の中で建てかえ等の管理更新のコストが財政的に重荷にならないよう、施設毎に中長期管理計画を策定し、工事費用の目安がついたら各年の支出をならす戦略や、少ない経費でよりよい施設をつくる工夫は言うまでもないことかと思います。 ある先進市では公共施設課を設置するとともに、管理更新に予防保全型管理の手法を導入し、長い目で見て事後保全、事の後の保全よりは予防保全のほうが支出を抑えられるとし、衰え、劣化が表面化する前に点検や補修を早目に施し、寿命を延ばす努力や、耐用年数を超えて活用するガイドラインを作成し、政策的に効率化を図っているとのことであります。本市もご答弁を踏まえ、将来に備えた明確な総合計画と、また行財政改革につながる老朽化対策の促進を要望する次第です。 なお、公共施設の代表である道路関係についてお聞きしますが、ご存じのとおり新政権がマニフェストで10年度より道路特定財源の暫定税率廃止の方針を打ち出しております。昨日の報道では、流動的な面があるようでありますが、実施となれば当然国や地方税の減収の影響が見込まれますが、本市の減収額と道路橋梁費に占める割合はどのくらいになるか。また、全国の道路の約8割は市町村道であると言われていますが、生活道路の管理や改良事業等の影響についてお尋ねをいたします。 次に、2つ目の項目についてでありますが、先ほど申し上げましたが、改正中小企業基本法にもありますように、これからは国の政策を実行するだけという状況ではなくなってきており、全国一律に国の政策の恩恵が受けられるという状況ではなく、自治体、市町村レベルでの中小企業政策が大変重要となってきていることは周知のとおりです。経済情勢がグローバル化の難しい中、よりよき方策について市当局も一生懸命努力をされていることに敬意を感じる次第ですが、2つの点についてお伺いをいたします。 まず、本市と姉妹都市交流を結んでいる岡谷市の岡谷モデルを倣い、多くの自治体は消極的であった個別企業に対しまして、技術だけではなく、販売活動や営業活動まで含めて、自治体でできる企業支援は何でもやるという姿勢が広がっていますが、そのような連携支援の取り組みについて、また今後具体的な政策を展開する上で自治体自身が中小企業等の支援を明確に位置づけ、実施策を支える、工業以外の産業も含めた市中小企業等振興基本条例制定の推進についてお伺いをいたします。 ○議長(大手治之君) 市長。 ◎市長(岩井賢太郎君) それでは、佐藤議員さんの再質問にお答えを申し上げます。 初めに、暫定税率廃止に伴う影響につきましてお答えをいたします。暫定税率が適用化されておりますのは、揮発油税、地方道路税、自動車重量税、石油ガス税、軽油引取税並びに自動車取得税でございまして、地方自治体にも一定割合が道路財源として配分されております。 暫定税率廃止に伴う影響につきましては、平成21年度予算ベースで試算いたしましたところ、自動車取得税交付金、自動車重量譲与税、地方道路譲与税合わせますと総額3億3,300万円となりますが、そのうち約1億4,000万円の減収となる見込みでございまして、配分される総額の約42%に当たるものでございます。次に、道路橋梁費に占める割合につきましては、平成21年度の一般財源は6億2,968万8,000円でございますので、22.2%に当たるものでございます。さらに、道路整備に係る国庫補助金にも影響が出るものと予想されることから、財源の乏しい富岡市にとりましては非常に厳しいものでございます。 次に、生活道路の管理や改良事業等の影響についてでございますが、現在生活道路の整備や維持補修につきましては緊急性や必要性の高いものから優先順位をつけて順次整備してきておりますが、歳入が大きく減収となれば、厳しい財政事情から当然歳出への影響も避けられません。したがいまして、道路整備や維持補修が計画どおり進まなくなるおそれが生じることから、道路関係予算の減額を初めといたしまして、今後計画の抜本的な見直しが必要になるのではないかと考えているところでございます。 次に、岡谷モデルに倣った連携支援につきましてお答えいたします。岡谷モデルと申しますのは、長野県岡谷市が行っている企業支援の中で、特に市内中小企業の仕事の受注に関し、営業力が脆弱な会社にかわり、市職員がみずからその会社のために営業活動を行うことを指しているようでございます。これにつきましては、岡谷市の内部でも賛否両論があるとの話を伺っているところでございますが、その積極性は賞賛されてしかるべきものと思われます。本市といたしましても、工業界の意見も伺いながら参考にさせていただき、連携支援を進めてまいりたいと考えております。 次に、市中小企業等振興基本条例の制定の推進につきましてお答えいたします。中小企業振興基本条例は、地方自治体が地域の中小企業を重視し、その振興策を行政の中に明確に位置づけるためのものであると理解しております。この条例制定の今後の推進につきましては、現在施行しておりますほかの中小企業振興に関する条例との整合性等さまざまな角度から検討し、慎重に進める必要があろうかと存じます。したがいまして、今直ちに制定する考えはございませんが、貴重なご提言として受けとめさせていただき、鋭意研究してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げ、再質問の答弁とさせていただきます。 ○議長(大手治之君) 4番。 ◆4番(佐藤剛君) 一昨年8月、米国の、アメリカのミネアポリスというところで起こった橋の崩落の大事故を受けて国土交通省が行った調査では、全国の9割の市町村が道路や橋の定期点検を実施していない実態が明らかになったところです。道路、橋といいますと新規建設がとかく注目をされますけれども、既存の道路、橋等の管理や補修、改良等への対策が改めて問われているところかと思います。 なお、道路特定財源といっても地方税や地方譲与税は自治体にとっては一般財源であり、財源を余裕があれば福祉や教育などに回しているところもあるわけでありますが、本市の場合は、先ほどお話がありましたように、21年度予算ベースで3億3,300万円のうち減収見込額は約1億4,000万円、また21年度の道路橋梁費の一般財源額に対する割合は約22%というご答弁でありまして、減収がそのままとすれば、趣旨から見て道路予算を抑制するのが一般的であろうかと思います。しかし、見直しに当たりましては何よりも安全、安心を維持する整備重視の道路政策を要望しまして、この件は終わります。 次に、ご承知のとおり、経済においても自治体間の格差や業種間のばらつきが大きくなっていますが、急場の支援策はもちろんでありますが、経済構造、産業構造を考えた企業立地の促進、産業ビジョンや創意工夫の振興策、支援策について調査結果を生かし、引き続いて当局には今後一層のご努力を期待する次第でございます。 また、中小企業等振興基本条例については、中小企業等の割合は本市においても9割以上を占めているという実情をかんがみ、その実情から雇用、人口、税収、消費等社会面、財政面に与える影響は大きく、自治体で基盤となるこれらの産業や企業支援を支える姿勢を示すことは当然のことかと思います。また、行政の責務、中小企業の努力、市民の理解と協力等を踏まえ、重要課題として中小企業等の発展や活性化を目指す条例は厳しい時代を乗り越える強いメッセージにもなるわけでありまして、制定の検討を提言し、以上で私からの質問はすべて終了といたします。ありがとうございました。 ○議長(大手治之君) 以上で、4番 佐藤議員の質問は終了いたしました。 次に、7番議員 壁田賢二君、質問席からご質問願います。7番。               (7番 壁田賢二君質問席) ◆7番(壁田賢二君) それでは、議長のお許しを得ましたので、私から3点ほど一般質問させていただきます。 まず、第1点目の医師確保のための修学研修資金貸与の質問でありますが、近年全国各地で医師不足が取りざたされておるところでございます。特に小児科や産科などの医師不足で大きな問題になっているところであります。この問題の背景には、従来の医局が担っておりました地域の医療機関に対して医師を紹介する医師派遣機能が弱まり、大学病院以外に魅力的な病院が存在したり、また地域間でも偏在があり、同じ都道府県でも県庁所在地とそうでないところの偏在もあるようであります。また、病院勤務医の過重労働、産科では女性医師の出産や育児による離職の増加など、これらの問題点を、厚労省では20年度から短期的な対応としまして地域における偏在への対策、産科の対応、そして小児科の対応、中期的対応といたしまして大学医学部の定員増や地元出身のための地域枠の設定などの取り組みがなされているところであります。 今全国的に医師が不足していると。また、医師の確保の対策といたしまして、奨学金貸与制度を取り入れている県や市がふえております。群馬県でもこの制度を18年度から取り組みを始めております。この制度は、将来県内の地域医療を担う公立病院等において医師として従事しようとする学生に対しまして、修学資金を貸与する制度であります。また、一定の要件を満たせば返還が免除される、このような制度であります。富岡市にありましては医師不足という問題はないと伺っておりますが、いつ医師不足の問題に悩むかもしれません。そこで、医師確保のための修学研修資金貸与制度を富岡市として一刻も早く導入されてはいかがでしょうか。富岡市独自の修学研修資金貸与制度を確立いたしまして、富岡市内の病院の医師確保のための制度を取り入れていかれるお考えがあるか、また医師確保の対策などがありましたらお聞かせ願います。 2点目の重症心身障害児()に施設をということで質問させていただきます。平成20年4月現在、全国で重症心身障害児の施設は公立28カ所、法人92カ所、合計119カ所、群馬県では3カ所の受け入れをしてくださる施設がございます。また、重症心身障害児は全国で約3万8,000人の方がいらっしゃると推定されておりますが、富岡市では何人ぐらいの方がいらっしゃるのか、わかれば教えてください。群馬県で受け入れしてくれる施設が3カ所しかなく、富岡市から県の施設まで約1時間半以上かけて子供を送り迎えしている。また、話を伺った方の中には、このお子さんに吸引が必要で、手が離せない、目が離せないなど、少しの時間でも預かっていただける環境が富岡市にあればとても助かると。このように子供を抱えるご家族の心労ははかり知れません。市長もこの現状をご存じのことと思いますが、どうお考えでしょうか。 また、群馬県の西毛地区には施設がなく、施設を設けていただくよう県にこの問題を働きかけていくお考えがあるかお聞かせください。 もう一点でありますが、市独自で施設の早急な建設は無理だと思いますので、キャンナス、潜在ナースを立ち上げ、あい愛プラザなどの施設を利用いたしまして、キャンナスと会う時間帯に重症心身障害児を少しの時間だけでも受け入れる環境をつくってはいかがと提案しますが、市長のお考えをお聞かせください。 3点目に、富岡市に出産祝金という質問ですが、出産育児一時金につきましては本年10月1日から実施されており、支給額を4万円引き上げ、原則42万円とするとともに、出産育児一時金等を直接医療機関等へ支払う直接支払い制度が実施されておるところでございます。この出産育児一時金は、緊急の少子化対策の一環といたしまして、23年3月までの暫定措置として行われているところでございます。現在雇用問題や経済問題等々さまざまな経済不況が起こっている現況であります。この殺伐としたときに、子供を出産された夫妻にお祝金を復活させて、洋服や紙おむつなどの足しにしていただく。出産時には何かとお金がかかります。ご出産されたときに市からお届けに行くなど、他市にない富岡市独自のカラーを出されてはいかがでしょうか。富岡市としてこの出産祝金のお考えがあるかどうかお聞かせください。 また、直接支払い制度が実施されておりますが、10月1日から何人の方が出生され、この制度を利用されたか。また、この執行状況もお教えください。 以上、私から第1次質問とさせていただきます。よろしくお願いします。 ○議長(大手治之君) 市長。(市長 岩井賢太郎君登壇) ◎市長(岩井賢太郎君) 壁田議員さんのご質問に順を追ってお答えを申し上げます。 初めに、医師確保のための修学研修資金貸与につきましてお答えをいたします。1点目の修学資金貸与制度を取り入れる考えはあるのかとのご質問でございますが、全国的に医師不足が騒がれている中、医師確保対策として群馬県では以下の医師確保対策事業を実施しております。 1つは、群馬県緊急医師確保修学資金制度の既存事業の拡充でございます。この制度は、県内の病院において特に充実する必要のある小児科、産婦人科、麻酔科及び救急科に将来従事する意欲ある大学院生または研修医を対象に、修学や研修に要する資金を貸与するものでございます。資金貸与後一定期間、知事が定める県内の公立病院等で小児科医、産婦人科医、麻酔科医または救急科医として勤務することによって、その返還を免除する制度であります。貸与額は年額180万円で、貸与期間は大学院課程の修学期間または臨床研修もしくは後期研修の期間で、通算して4年を限度としておりまして、平成21年度は28人の募集枠でありました。 もう一つは、群馬県緊急医師確保修学資金制度の新規事業でございます。この制度は、群馬大学医学部に合格し、貸与期間終了後、県内の公立病院等に医師として勤務する意志のある学生を対象に、年額180万円に加え、入学料相当額の28万2,000円を貸与する制度で、群馬大学医学部の推薦入学のうち5名を対象としているものでございます。 また、群馬県における来年度以降の医師確保対策事業につきまして、本年度の国の補正予算で本県に配分される地域医療再生計画基金50億円の一部による医師確保対策事業として、群馬大学地域医療枠拡大と修学資金貸与事業の拡充、医学生5、6年生修学資金貸与事業の新設、医師確保修学研修資金貸与事業総合医への拡大等を予定していると聞き及んでおります。 以上のように医師確保対策として修学資金貸与は有効な対策であると考えられますが、医師確保対策につきましては本来国や県のレベルで行うことが望ましいのではないかと思われます。また、修学研修資金貸与制度の活用につきましては、医学生個人の考え方もございますが、大学側の考え方に大きく左右されるものと思われますので、今後公立富岡総合病院を通じて大学側とも十分に協議してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、壁田議員さんからの貴重なご提言として受けとめさせていただき、今後全国の実績例などを調査する中で鋭意検討してまいる所存でございます。 2点目の医師確保対策についてでございますが、公立富岡総合病院での取り組みにつきまして、現況等を踏まえ、お答えをいたします。想定される勤務医不足の要因といたしましては、大学病院の医師引き揚げや病院医療の高度化、細分化による相対的な医師不足等が挙げられます。この対策といたしまして、病院勤務医の疲弊を解消させるために病診連携強化による機能分担や、事務職による各種診断書等の代行入力など、医師の事務作業の軽減を図っておりますとともに、当直業務翌日の休日完全取得に向けた医師の負担軽減に努めているところでございます。 一方、医師確保対策につきましては、特に女性医師の支援に力を注いでおりまして、具体的には女性医師専用の施設整備等の充実や、他院に先駆けての院内保育所の利用拡大、さらには女性のライフステージに応じた就労の支援等の実施や、女性医師の復職に向けた支援等の事業を行っているようでございます。 富岡市におきましても、いつ医師不足が起こり得るかわかりません。私といたしましても、富岡地域医療事務組合の管理たる富岡市長としての立場から、勤務医の疲弊を解消させるため、待遇改善や環境整備等を指示してきたところでございます。今後も医師派遣システムの構築、病院勤務医の勤務環境改善、医療リスクに対する支援体制の整備等実効性のある医師確保対策のさらなる推進を図り、市民の皆さんが、住民が安心して必要な医療が受けられますよう対策を講じてまいりたいと考えております。 次に、重症心身障害(児)に施設をにつきましてお答えをいたします。1点目の富岡市在住の重症心身障害の人数でございますが、富岡市には重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複している重症心身障害児()と認定されている方は6名が該当いたします。 2点目の現状について市長はどう考えているかとのご質問でございますが、この問題につきましては、本年8月25日、障害児の母親の皆さんの話し合いに参加をさせていただきましたが、ご家族の置かれている現状につきましては十分承知しているところでございます。私といたしましても、できることなら市内にこの方々の受け入れ施設があることが望ましいと考えておりますが、市内の障害支援施設におきましても定員の問題や受け入れのための施設の改造、職員の増員配置などさまざまな問題があり、すぐに対応できない状況にあります。また、来年度民間の団体が障害サービス事業所を開所させる予定であり、この施設が重度障害の受け入れも視野に入れた将来計画をお持ちであるとのことでございますので、これらをできるだけ早く実現させるための支援をさせていただきたいと考えております。 3点目の西毛地域に施設を設置するよう県に働きをしていく考えがあるかとのお尋ねにつきましては、現在重症心身障害児()の受け入れ施設は県内に4カ所ございまして、高崎市にありますはんな・さわらび療育園及び群馬整肢療護園、みどり市にあります希望の家通園センター、太田市にありますひまわり学園でございます。これらの施設はいずれも県からの委託事業として運営されておりますが、富岡市からは遠距離にあり、家族の方の送迎も負担となっていることと思いますので、西毛地区にもこれらの人たちを受け入れることができる施設の設置を県に強く働きかけてまいりたいと考えております。 4点目のキャンナスを立ち上げ、あい愛プラザ等で受け入れをしてはどうかとのご質問でございますが、ご承知のようにキャンナスというこの言葉は12年ほど前に神奈川県藤沢市で立ち上げられたもので、看護師の「ナース」と「できる」という「キャン」という言葉を組み合わせた造語でございます。これは、看護師が自分のできる範囲で家族介護に一時的な休息を提供する有償ボランティア団体と定義づけられており、結婚や出産、育児を機に家庭に入り、医療現場から離れている潜在ナースの力を中心に活用しようというもので、全国で三十数カ所が発足しているようでございます。 さて、このご提案の、当市においてもキャンナスを立ち上げないかとのことでございますが、キャンナスの立ち上げには医療機関との連携、潜在ナースの調査、受け入れ施設の確保、施設整備、責任体制の確立、需要調査等々検討課題の検証が必要であり、特にご提案の現時点でのあい愛プラザ等での受け入れにつきましては難しい状況にあるものと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。 続きまして、富岡市に出産祝金をとの質問にお答えをいたします。初めに、出産祝金の考えはあるかについてでございますが、出産祝金につきましては、旧富岡市において平成5年度から、旧妙義町におきましては平成14年度から支給しておりました。その後2市町の合併に伴う協議により、新富岡市となりましても出産祝金制度の継続は図られてきたところでございます。しかしながら、出産時における出産費の負担軽減を図るため、平成18年10月1日から出産費助成金制度にかえて、子育て世帯に支援してまいりました。本年10月1日には健康保健法施行令等の一部を改正する政令が施行されたことによりまして出産育児一時金が改正され、増額されたことから、出産費助成金制度の所期の目的は達せられたとの判断により、政令の施行期日に合わせ同要綱を廃止とさせていただいたところでありました。 壁田さんのご指摘のとおり、社会を取り巻く状況は大変厳しく、出産祝金を支給することは意義あることと思われます。国におきましては、現在子育て中の保護に支給している児童手当を平成22年度から子ども手当の支給を検討している状況にあります。この子ども手当につきましては、中学生までの子供を対象として、子供を養育する保護に対して平成22年度は1万3,000円を、平成23年度以降は2万6,000円を支給しようとするものでございます。現在は財源措置を検討している状況にあるようでございますが、全額国庫負担という当初の計画に対し、市町村や企業からの負担もあり得るような動向も見られ、本市といたしましては厳しい財政状況の中、大変危惧されるところであります。現状におきましては、不透明感のある国の動向を注視していく中で子育て支援策を総体的にとらえ、少子化対策や子育て支援策で何が有効的なものなのかを検討し、今後の施策につなげてまいりたいと考えておりますが、ご提案をいただきました出産祝金につきましては現状での実施は困難であると思われますので、よろしくご理解をお願いいたします。 次に、10月1日からの出生数と直接支払いの制度の利用人数につきましてお答えをいたします。壁田議員さんのご指摘のとおり、本年10月1日から出産育児一時金が原則42万円に引き上げられ、同時に医療機関への直接支払い制度がスタートいたしました。12月1日までに市民課に届け出された出生数は10月が28人、11月が27人でございました。このうち国民健康保険加入は10月が6人、11月が2人でございました。また、11月に医療機関から国保連合会を通じて直接支払いの請求がありましたのは、10月出生の6人のうち3人分のみでございました。 なお、現在までのところ、医療機関等への直接支払い制度を利用せずに出産育児一時金の申請をされた被保険はありませんでした。 以上、壇上からの答弁とさせていただきます。 ○議長(大手治之君) 7番。 ◆7番(壁田賢二君) 市長より詳細にわたってのご答弁ありがとうございました。 まず、第1点目の医師確保のための修学資金貸与制度でありますが、市長の答弁で、医師確保の対策では当直業務、翌日の休日完全取得で勤務医の負担軽減や、女性医師支援といたしまして専用の設備の実施、子育てと診療の両立、そして院内の保育所の利用拡大、女性のライフステージに応じた就労支援等、女性医師の復職に向けた支援事業を行っているとの説明でありましたが、富岡市といたしましてのこのような医師確保の対策をぜひ続けていってください。 また、市長の答弁の最後のところで、富岡市にありましても将来いつ医師不足が起こり得るかわかりません。管理の立場から、勤務医の疲弊を解消させるため、待遇改善や環境整備を指示してきたところであります。今後も医師派遣システム構築、病院勤務医の環境改善の整備、医療リスクに対する支援体制、設備等実効性のある医師確保のさらなる推進を図り、住民が安心して医療が受けられるよう対策を講じてまいりたいとのご答弁がありました。将来いつ医師不足が起こり得るかわかりません。また、12月10日付の上毛新聞では診療報酬の記事が載っておりましたが、改定の取りまとめができないとの内容でありましたが、この報酬が上がらなければ全国どこでも起こり得ることだと思いますが、勤務医の先生が開業されたりするのではないでしょうか。 また、大学病院の医師が足りなくなり、大学病院へ引き戻しに遭ったりすれば、先生を補充しなければなりません。補充ができなければ医師への負担がかかり、悪循環の始まりとなっていくわけでございます。市長が群馬県緊急医師確保修学資金制度から詳細にわたってのご説明がありましたが、この修学資金の募集要項には、小児科医また産婦人科医、麻酔科医として勤務するとあります。また、特定病院ともありますが、この特定病院とは知事が指定する県内の公立病院等とあります。この中に富岡総合病院、また七日市病院も入っておりますが、そのほかに28カ所、合計30カ所の病院がございます。どこの病院に勤務されるかわかりません。仮に富岡総合病院で小児科、産婦人科医、麻酔科医以外の整形外科や内科の先生が何かの都合でいなくなったとき、この先生の補充をしなくてはなりません。しなくてもできません。そこで、富岡市独自の修学研修資金、そして研修医研修資金貸与制度を、長期的な対策といたしまして修学研修資金貸与制度、また短期的対策といたしまして研修医研修資金制度を取り入れて、富岡市民の皆様が安心して医療を受けられますよう、富岡市の医師確保の対策といたしまして富岡市独自のこの制度を取り入れていかれることを要望いたします。 2点目の重症心身障害児()の受け入れ施設に関してでありますが、まず初めにキャンナスでありますが、先ほど市長から説明してくださいましたように、「キャン」とは「できる」、「ナス」とは「ナース」で看護師、これを合わせて「キャンナス」、「看護師ができる範囲で」という意味でございます。また、この潜在ナースとは、医療現場で活躍されていた方々が結婚や出産、育児など医療現場から離れた方のことで、この潜在ナースは日本看護協会の調べで、全国で推定55万人の方がいらっしゃるとのことでございます。この潜在ナースの力を生かして日本全国に看護ステーションを立ち上げてきたのがキャンナスでございます。また、このキャンナスは、家族介護に一時的な休息を提供したいとの思いで有償のボランティア団体を立ち上げて、現在全国で36カ所を設立されたと伺っております。このキャンナスのサービスの提供は、インシュリン注射やたんの吸引など医療行為ができます。また、家族に休息をとっていただいたり、具体的な例では、結婚式に出席していただいたりとか、利用本位で相談に応じてくれる介護現場のニーズ、要望にこたえていく有償のボランティア団体でございます。市長の答弁に、医療機関との連携、潜在ナースの調査、また受け入れ施設の確保、責任体制の確立云々とありましたが、早速これらを検証していただきまして、このキャンナス、潜在ナースの力をおかりいたしまして、重症心身障害児()などのご家族のご負担を少しでも、また一日でも早く軽減できますよう要望いたします。また、市内にあるさまざまな介護施設と連携をとり合って、キャンナスにしかできない仕事があると思いますので、このキャンナス、潜在ナースの力を活用いたしまして、キャンナスの働ける環境づくりを市として応援、支援していかれることをご提案、要望させていただきます。 また、市長の答弁に、来年度民間の団体が障害サービス事業を開所する予定であり、重度障害の受け入れも視野に入れた将来計画がある。西毛地区にもこれらの人たちを受け入れる施設を県に強く働きかけていきたいとのご答弁でありますが、ぜひ実現できますよう県に強く働きかけていかれることをお願いいたします。 最後の出産祝金と出産育児一時金の直接支払い制度でありますが、まず出産祝金でありますが、旧市からのご説明で、出産祝金は18年度まで行われ、18年10月1日から助成金制度に変わり、本年度10月1日から出産育児一時金が4万円上がり、本年10月1日から助成金が廃止となった経緯がわかりました。今のこの厳しい社会状況の中、また国の政策、かじ取りがどこにいくかわからない情勢でございます。出産祝金を支給することは意味があると市長も言われております。他の市町村にない取り組み、市の独自のカラーを出していただき、どうか若い世代の方々が安心して子供を産める、また子供を育てられる、そんな少子化対策の一環といたしまして、この出産祝金の復活を要望とさせていただきます。 最後に、出産育児一時金の直接支払い制度での説明ですと順調に進んでおるようですが、42万円以内で出産された方の差額の手続など、利用される方にわかりやすい説明をお願いいたしまして、私からの一般質問を終わりとさせていただきます。ありがとうございました。     (「議長、一番最初の質問はあれだよ。病院議会だよね。そんなふうに進       めちゃうとあれです。病院議会は何のためにあるのかわからなくなる。       どうなんでしょうか」の声あり) ○議長(大手治之君) 大まかなことで、私もそれを聞いて、一応病院議会があるということだったものですから、一応事務局と精査して……        (「じゃ、病院議会要らないということですか」の声あり) ○議長(大手治之君) そうではないです。             (「内容はそうでしょう」の声あり) ○議長(大手治之君) 内容は一部触れるけれども、全般的なことでやらせてもらうということで許可をしました。 以上で、7番 壁田議員の質問は終了いたしました。 以上で、一般質問は終結いたします。 △日程第2 閉会中の継続審査 ○議長(大手治之君) 日程第2、閉会中の継続審査・調査についてを議題といたします。各委員長から目下委員会において審査中の事件について、会議規則第103条の規定により、閉会中の継続審査及び調査について申し出がありました。 お諮りいたします。各委員長の申し出のとおり閉会中の継続審査及び調査に付することにご異議ありませんか。               (「異議なし」の声あり) ○議長(大手治之君) 異議なしと認めます。よって、各委員長の申し出のとおり、閉会中の継続審査及び調査に付することに決しました。             閉会中の継続審査・調査申出一覧表  ┌──────────┬─────────────────────────┐  │  委 員 会 名 │        件         名      │  ├──────────┼─────────────────────────┤  │          │1 妙義地区の総合調整に関すること        │  │          │2 妙義ふれあいプラザや妙義ふるさと美術館に関する│  │          │  こと                     │  │          │3 地域・行政情報化に関すること         │  │          │4 防災及び防犯対策に関すること         │  │総務常任委員会   │5 交通安全対策に関すること           │  │          │6 消費行政に関すること            │  │          │7 市政の総合計画に関すること          │  │          │8 市有財産の管理に関すること          │  │          │9 市税に関すること               │  │          │10 所管に属する陳情の審査(調査)について    │  ├──────────┼─────────────────────────┤  │          │1 環境政策に関すること             │  │          │2 廃棄物処理対策に関すること          │  │          │3 福祉対策に関すること             │  │          │4 国民健康保険に関すること           │  │          │5 国民年金に関すること             │  │          │6 後期高齢医療に関すること          │  │          │7 介護保険に関すること             │  │社会常任委員会   │8 保健衛生対策に関すること           │  │          │9 学校教育に関すること             │  │          │10 社会教育・芸術文化の振興に関すること     │  │          │11 スポーツの振興に関すること          │  │          │12 教育施設に関すること             │  │          │13 世界遺産登録に関すること           │  │          │14 富岡製糸場に関すること            │  │          │15 所管に属する陳情の審査(調査)について    │  └──────────┴─────────────────────────┘  ┌──────────┬─────────────────────────┐  │  委 員 会 名 │        件         名      │  ├──────────┼─────────────────────────┤  │          │1 工業振興に関すること             │  │          │2 商業振興に関すること             │  │          │3 観光対策に関すること             │  │          │4 農林業振興に関すること            │  │          │5 土地改良事業に関すること           │  │          │6 道路、橋りょう及び河川の整備促進に関すること │  │経済建設常任委員会 │7 住宅対策に関すること             │  │          │8 都市計画事業に関すること           │  │          │9 地域開発に関すること             │  │          │10 水道事業に関すること             │  │          │11 ガス事業に関すること             │  │          │12 下水道事業に関すること            │  │          │13 所管に属する陳情の審査(調査)について    │  ├──────────┼─────────────────────────┤  │          │1 議会の運営に関すること            │  │          │2 議会の会議規則・委員会に関する条例等に関するこ│  │議会運営委員会   │                         │  │          │  と                      │  │          │3 議長の諮問に関すること            │  └──────────┴─────────────────────────┘                        (富岡市議会会議規則第103条) ○議長(大手治之君) 以上をもちまして、今期定例会の日程はすべて終了いたしました。 △字句等の整理 ○議長(大手治之君) お諮りいたします。会議規則第42条の規定により、字句等の整理につきましては議長に一任願いたいと思いますが、これにご異議ありませんか。               (「異議なし」の声あり) ○議長(大手治之君) 異議なしと認めます。よって、字句等の整理につきましては、議長に一任願います。 △市長あいさつ ○議長(大手治之君) 市長から発言を求められておりますので、これを許します。市長。(市長 岩井賢太郎君登壇) ◎市長(岩井賢太郎君) 議長のお許しをいただきましたので、12月定例会の閉会に当たり一言お礼のごあいさつを申し上げます。 今期定例会は、去る12月1日から本日までの18日間にわたり、追加議案も含めまして議案13件をご提案申し上げ、慎重なる審議をいただきましたところ、いずれも原案のとおりご決定をいただき、まことにありがとうございました。心から厚く御礼を申し上げます。 審議中に賜りました貴重なご意見やご要望、また一般質問でいただきました数々のご提言等につきましては、その意を十分に尊重し、今後の市政執行に反映させてまいりたいと考えております。議員の皆様方には引き続きなお一層のご指導とご助言を賜りますようお願いを申し上げます。 さて、「光陰矢のごとし」、月日のたつのは早いもので、ことしも残り10日余りとなりましたが、ことしを振り返ってみますと、国内外を問わず、さまざまな出来事が起こりました。とりわけ我が国はまさに変革の1年でありました。8月に行われました衆議院議員総選挙の結果を受けまして、民主党を中心とした連立政権の誕生という大きな政治転換が図られたところであります。この新政権も発足後はや3カ月が経過いたしましたが、この間の国政の状況につきましては、ご案内のとおり国政を二分するような重要な施策課題や、日常生活に直結する事業がさまざまな形で議論されているところであります。 一方、富岡市におきましても多様な1年でありました。3月には景観条例が制定されるとともに、この条例に関連した景観形成の助成金制度も始まったところでもございます。また、8月には、合併の重点施策でありました待望久しかった学校給食センターが稼働いたしました。さらに、10月にはさらなる市民サービスの向上を図るため、これまで2つの公民館に加え、8つの公民館において住民票などの証明書が交付できるようになりました。文化、観光関係では、10月には世界遺産シンポジウムと全国観光産業フォーラムが相次いで開催されるとともに、11月には23年ぶりにNHKのど自慢が盛大に行われたところでもあります。 なお、富岡製糸場のユネスコ世界遺産登録につきましては、県において推薦書の作成が始まりますとともに、世界遺産学術委員会が設置され、世界遺産登録がいよいよ現実味を帯びてまいりました。富岡製糸場につきましては、最近とみに国外からも注目されるようになり、去る12月8日には駐日フランス共和国の特命全権大使でありますフィリップ・フォール閣下が富岡製糸場を訪れるなど、富岡製糸場を通じた国際的な広がりを肌で感じている次第であります。 このような状況の中、平成18年度から21年度までの4年間の計画期間であります行政改革大綱が来年3月をもって終結をいたします。おかげさまで、平成18年度から3年間の実績を見ますと、32項目のうち26項目につきまして、年度ごとに定めた目標を達成することができ、合わせて17億6,000万円余りの削減効果を上げることができました。この行政改革につきましては、引き続き強力に推進し、無駄を徹底的に見直してまいりたいと考えております。 さて、来る4月22日、私の市長としての任期が満了となります。さきの9月定例会におきまして、設楽議員さんの一般質問に対し、市長の職務をもって富岡市並びに市民の皆さんのために引き続き身を賭してまいりたいと答弁申し上げたところであります。また、今期定例会におきましては、堀越議員さんから、再び市長の職に臨むに当たり、私の描く将来像に対する具体的な施策を問われたところでもあります。ご案内のとおり、政権交代により、新しい政治システムが構築されつつある中、先行き不透明な状況も見え隠れしており、地域住民に最も身近な存在であります市町村は大きな岐路に立たされております。かかる状況の中、私は市長就任以来一貫して行政の刷新をメーンテーマとして市政の運営に当たってまいりました。この行政の刷新の目指すところは、常に市民の皆さんの目線に立って無駄をなくし、知恵を出すことによる行財政改革であり、その先にありますのは、家族がいつまでも健康で仲よく幸せに暮らすこと、この1点であります。私は市民の皆さんが家族愛に包まれ、地域の皆さんに支えられながら、幸せだったと言える一生を支援することが行政の最大の役割であり、リーダーとしての首長の使命であると思っております。 今後とも市民の皆さんの生活重視を基本に置き、市民の皆さんから信頼され、身近に感じられる富岡市を目指し、職員と一丸となって精いっぱい職務に邁進してまいる所存でございます。議員の皆様方には変わらぬお力添えを賜りますよう心からお願いを申し上げる次第であります。 さて、季節はすっかりと冬のたたずまいと移ろい、朝夕の寒さも一段と厳しくなってまいりました。議員の皆様方におかれましては、時節柄何かとあわただしい日々が続くものと思われます。どうかお体にはくれぐれもご自愛をいただき、輝かしい新年を迎えられますようご祈念申し上げ、お礼のごあいさつとさせていただきます。まことにありがとうございました。                  (拍  手) △議長あいさつ ○議長(大手治之君) 閉会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。 今期定例会は、12月1日から本日までの18日間にわたり開催され、各議案につきまして慎重にご審議いただき、ここに無事閉会できますことを厚くお礼を申し上げます。 当局におかれましては、議案審査等におきまして議員各位から出されました意見・要望等につきまして十分意を払い、今後の市政執行に万全を期していただきますよう強く要望をいたします。 年の瀬も迫り、寒さも一段と厳しくなってまいりました。議員皆さんを初め当局職員各位におかれましては、健康には十分ご留意いただき、市政進展のために一層ご尽力を賜りますようお願いを申し上げます。迎えます新年が富岡市にとりましてもすばらしい年になりますよう心から念じまして、閉会のあいさつとさせていただきます。大変ありがとうございました。 △閉会 ○議長(大手治之君) 以上をもちまして、平成21年12月富岡市議会定例会を閉会をいたします。大変ご苦労さまでした。                               午後 2時10分閉会...