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  1. 大垣市議会 2016-09-12
    平成28年第3回定例会(第2日) 本文 2016-09-12


    取得元: 大垣市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-05
    平成28年第3回定例会(第2日) 本文 2016-09-12 文書・発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ・別画面表示ツール 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ(新しいウィンドウで開きます) 別窓表示(新しいウィンドウで開きます) ダウンロード 表ズレ修正 表示形式切り替え 発言の単文・選択・全文表示を切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者の表示切り替え 全 113 発言 / ヒット 0 発言 すべての発言・ヒット発言表示切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示を実行・チェックの一括変更 選択表示 すべて選択 すべて解除 発言者一覧 選択 1 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 2 : ◯第2番(空 英明君) 選択 3 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 4 : ◯市長(小川 敏君) 選択 5 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 6 : ◯第2番(空 英明君) 選択 7 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 8 : ◯第7番(粥川加奈子君) 選択 9 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 10 : ◯市長(小川 敏君) 選択 11 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 12 : ◯都市計画部長(田中 裕君) 選択 13 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 14 : ◯第7番(粥川加奈子君) 選択 15 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 16 : ◯第8番(田中孝典君) 選択 17 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 18 : ◯市長(小川 敏君) 選択 19 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 20 : ◯福祉部長(澤 達彦君) 選択 21 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 22 : ◯第8番(田中孝典君) 選択 23 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 24 : ◯第5番(長谷川つよし君) 選択 25 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 26 : ◯市長(小川 敏君) 選択 27 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 28 : ◯第5番(長谷川つよし君) 選択 29 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 30 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 31 : ◯第6番(中田ゆみこ君) 選択 32 : ◯第6番(中田ゆみこ君) 選択 33 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 34 : ◯市長(小川 敏君) 選択 35 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 36 : ◯教育委員会事務局長(安田正幸君) 選択 37 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 38 : ◯福祉部長(澤 達彦君) 選択 39 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 40 : ◯第6番(中田ゆみこ君) 選択 41 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 42 : ◯第10番(山口和昭君) 選択 43 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 44 : ◯市長(小川 敏君) 選択 45 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 46 : ◯都市計画部長(田中 裕君) 選択 47 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 48 : ◯教育委員会事務局長(安田正幸君) 選択 49 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 50 : ◯第10番(山口和昭君) 選択 51 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 52 : ◯第4番(関谷和彦君) 選択 53 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 54 : ◯市長(小川 敏君) 選択 55 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 56 : ◯教育長(山本 讓君) 選択 57 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 58 : ◯第4番(関谷和彦君) 選択 59 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 60 : ◯第11番(笹田トヨ子君) 選択 61 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 62 : ◯市長(小川 敏君) 選択 63 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 64 : ◯福祉部長(澤 達彦君) 選択 65 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 66 : ◯生活環境部長(馬渕尚樹君) 選択 67 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 68 : ◯第11番(笹田トヨ子君) 選択 69 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 70 : ◯市長(小川 敏君) 選択 71 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 72 : ◯第11番(笹田トヨ子君) 選択 73 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 74 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 75 : ◯第19番(横山幸司君) 選択 76 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 77 : ◯市長(小川 敏君) 選択 78 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 79 : ◯福祉部長(澤 達彦君) 選択 80 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 81 : ◯かがやきライフ推進部長(原 善孝君) 選択 82 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 83 : ◯第19番(横山幸司君) 選択 84 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 85 : ◯第3番(北野ひとし君) 選択 86 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 87 : ◯市長(小川 敏君) 選択 88 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 89 : ◯第3番(北野ひとし君) 選択 90 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 91 : ◯第18番(岡田まさあき君) 選択 92 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 93 : ◯市長(小川 敏君) 選択 94 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 95 : ◯生活環境部長(馬渕尚樹君) 選択 96 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 97 : ◯総務部長(寺嶋太志君) 選択 98 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 99 : ◯第18番(岡田まさあき君) 選択 100 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 101 : ◯市長(小川 敏君) 選択 102 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 103 : ◯第18番(岡田まさあき君) 選択 104 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 105 : ◯第1番(中田としや君) 選択 106 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 107 : ◯市長(小川 敏君) 選択 108 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 109 : ◯第1番(中田としや君) 選択 110 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 111 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 112 : ◯議長(川上孝浩君) 選択 113 : ◯議長(川上孝浩君) ↑ 発言者の先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1:              午前10時      開 議 ◯議長(川上孝浩君)  ただいまから、本日の会議を開きます。  これより日程に入ります。  会議録署名議員の指名を議題といたします。  本日の会議録署名議員には、19番 横山幸司君、20番 高橋 滋君の御両君を指名いたします。  これより一般質問を行います。  順次質問を許します。  2番 空 英明君。            〔第2番 空 英明君 登壇〕 2: ◯第2番(空 英明君)  皆さん、おはようございます。  さて、昨日、一昨日と、浅中公園総合グラウンドにて女子ソフトボール日本リーグ2部の大垣大会が開催され、我が大垣ミナモソフトボールクラブは2勝1敗とし、通算成績9勝3敗でホープセクションの1位を決めました。選手たちの爽やかで躍動感あふれるプレーは我々の心に勇気と感動を届けてくれました。いよいよ来月、悲願の1部昇格をかけ、アドバンスセクションの1位と順位決定戦に臨みます。大垣から決戦の地・北九州へ、必勝の声援を送りたいと思います。  今回の一般質問ではトップバッターを務めさせていただくことになり、大変光栄に思います。ミナモの選手にあやかり、きびきびと発言したいと思います。  それでは、通告に従いまして、地方創生とローカル鉄道の活性化について質問をします。  揖斐池田サイクルトレイン日本一への挑戦プロジェクト2,970万円、広域連携による養老鉄道と近隣観光地の活性化事業1億1,500万円、これらは地方創生加速化交付金です。内容については後ほど紹介させていただきますが、前者は池田町と揖斐川町、後者は養老町と関ケ原町との共同事業となっております。共通しているのは、養老鉄道の活性化を狙いとしていることです。私自身、地域の財産であるローカル鉄道の活性化なくして地方創生はなし得ないと思っております。養老鉄道養老線については本年3月に、沿線市町首長、近畿日本鉄道株式会社、養老鉄道株式会社によって事業形態変更に関して基本合意がなされ、存続させることが決定されました。7月には養老線地域公共交通再生協議会が設立され、現在、まさに新法人設立、地域公共交通網形成計画、鉄道事業再構築実施計画の策定に向け鋭意準備中と察しております。地方創生とローカル鉄道の活性化は一蓮託生、車の両輪であるとの思いで発言をさせていただきます。  最近、JR西日本の三江線廃止のニュースが目にとまりました。三江線は広島県三次市と島根県江津市を結ぶ全長108.1km、沿線市町は2県6市町にまたがる路線です。国土交通省によれば、JR発足後、100kmを超える鉄道の全線廃止は本州では初めてとのことです。その記事の結びにこんな記述がございました。岐阜県と三重県を結ぶ近鉄の子会社・養老鉄道の沿線7市町などは、2017年を目途に新法人を設立し、近鉄から施設を譲り受けて運行を続けることを決めたと、養老鉄道養老線について、上下分離方式で存続を決定したと紹介されていました。山陰地方の三江線廃止の記事に養老鉄道養老線の存続のことが引用されたことは、鉄道業界では養老鉄道養老線の存続問題が注目されていたあかしであり、とても他人事とは思えませんでした。  我々が生活を営む上で移動は欠かせません。しかしながら、公共交通機関を取り巻く環境は、車社会の進展や人口減少、少子高齢化の進行により年々厳しさを増している現実をしっかりと受けとめなければなりません。新会社においては通勤通学輸送等、いかに地域に根差して運営していくのか。また一方で、観光鉄道としていかに集客を図るか。不断の経営努力を継続していく覚悟を持った船出になると思います。3月に存続が決まったとき、職場の同僚から、これで子供が大垣に高校に通えるなど、市内外の多くの方から安堵と喜びの声をお聞きしました。高齢社会の進行で運転免許の返納が進むことが予想され、公共交通機関、とりわけ環境に優しい鉄道の果たす役割は重要になってきます。ぜひ沿線住民の足として、しっかりその使命を果たし続けてもらいたいと願っております。  さて、近鉄側から養老鉄道養老線の公有民営化について申し入れがされていることは、平成26年9月の建設環境委員会で明らかになりました。平成28年3月までに方向性について結論を出さなければならないとして、養老鉄道活性化協議会を中心に近鉄側と鋭意交渉を重ねるとともに、国や県へ要望活動も行ってこられました。自民クラブも昨年秋に、国土交通省へ存続に向け要望活動を行っております。当初は沿線市町で温度差があったことは事実であり、本市の取り組み姿勢が消極的と言われたこともございました。しかしながら、近鉄側が提示したスキームを詳細に精査することなく受け入れるのではなく、将来世代に負担を強いることがないよう、内容について一つ一つ慎重かつ粘り強く交渉を進めていくことは大変な困難なことであったと推察いたします。そのような粘り強い交渉の結果、3月に交わした養老線の事業形態変更に関する確認書によれば、第8条において、近鉄が新法人の発足させる養老鉄道経営安定化基金に10億円拠出することを引き出しました。また、万が一のこと、あってはならないこととはいえ、将来事業を廃止した場合の負担割合は懸案事項の一つでした。撤去費用が約105億円とも試算され、それを全て沿線市町が負担しなければならないスキームになっていました。しかし、確認書第13条において、鉄道施設及び鉄道車両等を存置したまま近鉄側に引き渡すとしたことも成果の一つであります。粘り強く交渉に当たられた小川市長を初め関係者の皆様には敬意を表します。  養老鉄道養老線の事業形態変更、存続問題が表面化した時期は、平成26年11月、国がまち・ひと・しごと創生法を公布し、地方自治体が人口ビジョンや創生総合戦略の策定を検討し始めた時期に重なっています。このタイミングは養老鉄道養老線の存続機運の醸成に追い風になったのではないかと思います。人口減少、少子高齢化をいかに食いとめ活力ある地方をつくり出すか、それは人口減少、少子高齢化、さらにはモータリゼーションの進展等、社会変化により取り巻く環境が厳しくなってきている公共交通網をいかに再構築し、再生させるのかと同じ問題であったと思うからです。
     冒頭御紹介した交付金も、ローカル鉄道の活性化事業を地方創生の柱の一つと捉えた事業であると思います。池田町と揖斐川町が行っているサイクルトレイン日本一への挑戦プロジェクトは、GPS機能つき電動アシスト自転車を使って沿線市町を鉄道と自転車でめぐる事業です。養鉄トレクルと呼ばれています。7月より事業が開始されました。私も池田温泉で実物を見てきましたが、機能満載のすぐれものと感じました。この養鉄トレクルについては「水都旅」10号にも紹介をされています。池田温泉でレンタサイクルを借り、広神戸駅から大垣駅まで養老線に乗車、大垣駅からレンタサイクルで奥の細道むすびの地記念館、安八温泉等を経てお千代保稲荷へ、参拝後は駒野駅から広神戸駅まで養老線に乗車し、池田温泉へ戻るコースが紹介されております。自転車走行距離約32km、健康的で斬新なコース設定に驚かされました。また、養老町と関ケ原町の地域連携による養老鉄道と近隣観光地の活性化事業では、養老線の養老駅とJR東海道線の関ケ原駅を結ぶ巡回バスを走らすものです。運行初日には養老駅でバーベキュー大会を開催し、大いに盛り上がったと養老町の関係者からも伺いました。交付金を使ってしまったら終わりではなく、息の長い事業として定着することが大切ではないかと思います。  さて、大垣市に本店のある二つの金融機関は、5年前から地域活性化セミナーを共同開催しております。今年度は去る7月25日に「ローカル線で地域を元気に」というテーマで、千葉県のいすみ鉄道株式会社社長 鳥塚氏に御講演をいただきました。鳥塚氏は千葉県房総半島の太平洋側、JR外房線の大原駅から内陸に向かう、廃止寸前の赤字鉄道の公募社長として次々に手を打ち、今では地域になくてはならない鉄道路線へとよみがえらせた社長です。お会いしたときの印象は大変ユーモアあふれる人柄で、アイデアが泉のように湧き出し、周囲の逆風をものともせず、その一つ一つを実現させていくバイタリティーと行動力の持ち主でした。今回のセミナーで特筆すべきは、当日200名を超える参加者のうち3分の2が自治体関係者で占められたことです。養老・樽見両鉄道の沿線自治体はもちろんのこと、岐阜、三重両県、さらには長良川鉄道沿線自治体の職員の方も参加され、自治体にとってローカル鉄道の再生、そして活性化は解決すべき喫緊の課題なのだと感じました。鳥塚社長のお話で印象的だったものを三つ御紹介したいと思います。  一つ目は、岐阜県内にある四つのローカル鉄道のうち、養老鉄道養老線を除く3路線は、30年前、国鉄が民営化へと移行するときにバス路線との選択を求められ、沿線住民が第三セクターによる鉄道存続を望み、そして実現し今日に至っています。養老鉄道養老線の場合は、平成19年から養老鉄道による上下分離方式導入と沿線自治体の金銭的支援が開始されており、沿線自治体や住民の鉄道存続に対する思いの歴史が他の3路線とは決定的に違う。したがって、今後、沿線自治体のみならず、地域住民、地元企業がいかにアイデアを出し盛り上げていくかで、再生の可能性は十分にある路線であると指摘されたことです。  二つ目は、本市も同様の立地ですが、全国のいわゆるローカル線の入り口に位置する自治体にとってみれば、本線から分岐して内陸へ入っていくローカル線は興味がないのが普通だと、いすみ鉄道を例に話されました。しかしながら、その入り口に位置する自治体の市長が活性化協議会の会長となり、沿線七つもの自治体とコンセンサスをとりながら存続を決定されたことは本当に画期的ですばらしいと驚いておられたことも印象的でした。  最後に三つ目ですが、養老鉄道養老線再生の可能性は、大垣から桑名、名古屋へと鉄道で周回できることと話されたことです。ローカル鉄道は支線と呼ばれるように、その多くは行きどまり式ですが、養老鉄道は両方へ向かう需要があることから一方通行の輸送になりません。私も先日、大垣から桑名まで乗車しました。高校時代は近鉄揖斐養老線を使い桑名や四日市へよく遠征に行ったなと、三十数年前を懐かしみながら乗降客を眺めていると、確かに駒野あたりを過ぎると再び乗客がふえ始め、海津、南濃から桑名、名古屋へという人の流れを確認することができました。余談ですが、私が乗車した車両は3両編成でしたが、先頭の車両はイベント列車の張り紙がしてありました。当日は桑名発大垣行きの薬膳列車の運行日で、大垣から桑名へ向かう70分余りでその準備をしていることがわかり、今のはやりとはいえ、養老鉄道の経営努力の一端を垣間見ました。  養老鉄道養老線の特徴から、以前講演で聞いた松尾芭蕉の文化流通ネットワークの話を思い出しました。芭蕉は、大垣、桑名、宮、今の熱田ですね、を水運で、そして、さらに陸路・美濃路で名古屋をつなぐ文化流通ネットワークを利用して、さまざまな人々と交流を図っていたというものです。当時の水運と美濃路を鉄道に置きかえれば同様のネットワークができ上がります。奥の細道むすびの地大垣らしい誘客のヒントがあるように思います。なぜ他市町の例を出したかというと、本市は西濃圏域における人口社会移動において、ダム機能を果たす役割があるからです。本市は昼夜間人口比率が約105%と県内で最も高い値となっています。名古屋への通勤の利便性もさることながら、西濃圏域の通勤圏を形成する都市なのです。本市がダム機能を発揮する上でも、西濃圏域を縦断するローカル鉄道の活性化は大切であると思います。  養老鉄道養老線の活性化は今緒についたばかりであります。沿線市町の財政負担が少しでも軽くなるよう、官民がざまざまなアイデアを出しながら施策を展開する必要があります。平成30年の市制100周年に続き、その翌年には養老鉄道養老線の桑名・揖斐間が全線開通して100年を迎えます。まさに地域の宝として全国に発信できるよう、我々市民一人一人がローカル鉄道について考え、行動していけるような環境整備が大切であると考えます。  養老鉄道のことを中心に話をしてきましたが、樽見鉄道については、岐阜経済大学地域経済研究所が発行する「地域経済」第34集に樽見鉄道活性化に資する提言がございますので紹介をさせていただきます。それは、樽見鉄道の利用客増加策として、ソフトピアジャパンエリア北200mに新駅、(仮称)ソフトピアジャパン駅を新設し、大垣駅と大垣商業高校の最寄り駅である東大垣駅間を朝夕にシャトル運行するというものです。ことし、ソフトピアジャパンは20周年を迎えます。そのエリア内には平成26年に、本市とも交流の深い情報科学芸術大学院大学・IAMASも移転しています。同エリアにはIT関連企業を中心に約150社、2,100人余りが働いていると言われています。市長は今年度の予算編成方針の中で、にぎわいと活力みなぎるまちづくりとして、県外企業のソフトピアジャパンエリアへの本社移転について言及され、ソフトピアジャパンエリアの活性化に向けた調査研究を実施し、引き続き企業立地と産業集積を推進していくと述べられました。また地元金融機関も、成長性のある新産業の担い手に安定的な資金の供給を行い、企業の成長を支援するソフトピアジャパンファンドを創設しました。現在はソフトピアジャパンエリアへはバスによるアクセスのみで、名古屋等からの通勤の利便性は決してよいとは言えません。ソフトピアジャパンの入居企業からは、通勤手段がネックとなり人材確保が課題との話が聞かれます。樽見鉄道の活性化においても地域公共交通網形成計画を検討されるときは、経費削減等の効率化議論だけでなく、今御紹介した提言もぜひ参考にしていただきたいと思います。  地方創生とローカル鉄道の活性化について、どのようにお考えか、市長にお尋ねします。  以上、1回目の質問を終わります。 3: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 4: ◯市長(小川 敏君)  皆さん、おはようございます。  まず、答弁に先立ちまして、先般、台風10号により被災されました北海道、岩手県の皆様方に対しまして謹んでお見舞いを申し上げますと同時に、また一日も早い復旧・復興を願うものでございます。  それでは、御質問のありました地方創生とローカル鉄道の活性化について御答弁を申し上げます。  国では、少子高齢化に歯どめをかけ、地域の人口減少と地域経済の縮小を克服し、将来にわたって成長力を確保することを目指して地方創生を推進しております。推進に当たっては、地域資源を掘り起こし活用することが重要であり、ローカル鉄道を初めとする地域公共交通につきましては、まちづくりや観光、福祉など、さまざまな分野での活用方法の検討が必要となっております。  本市におきましては、ローカル鉄道は地域住民にとって大切な移動手段であることから、厳しい経営の続く鉄道事業者に対し、国、県及び沿線市町と連携し継続的に支援をしております。また、「水の都おおがき」創生総合戦略におきましては、まちづくり施策と連携した地域公共交通網の検討を行うとともに、西濃圏域全体の魅力向上のため、広域観光の推進を初め、産業振興、移住定住の促進などの広域連携事業について取り組むこととしております。  こうした中、養老線につきましては、本年3月の沿線市町と近鉄との基本合意以降、平成29年中を目途に新たな事業形態へ移行することになりました。現在は本年7月に設立した養老線沿線地域公共交通再生協議会において、養老線を中心とするバスやタクシー等の2次交通も含めた地域公共交通網の形成や、観光やまちづくりにも配慮した施策、沿線市町や地域住民の役割等について定める地域公共交通網形成計画の策定作業を進めております。  今後は、養老線の利用者や地域住民、高等学校、事業所へのアンケート調査等を実施することにより、利用状況や課題を把握し、取り組むべき施策を検討してまいります。また、養老線の活性化には利用者の維持、増加が必要不可欠となっており、新たな事業形態への移行後についても利用促進策や事業評価等を実施してまいります。  いずれいたしましても、ローカル鉄道の活性化や地方創生の推進のため、沿線市町や鉄道事業者などの関係機関が連携するとともに、地域住民や利用者の協力を得ながら一体となって取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 5: ◯議長(川上孝浩君)  2番。            〔第2番 空 英明君 登壇〕 6: ◯第2番(空 英明君)  市長より御答弁いただき、ありがとうございました。  地方創生には地域資源を掘り起こし活用することが重要とのことでした。私もまさにそのように思います。また、ローカル鉄道を初めとする地域公共交通については、取り巻く環境は本当に厳しいものがございますが、市長からも、まちづくり、観光、福祉など、さまざまな分野での活用を検討していくとの御答弁でございました。また、養老線については、利用者だけではなくて、地域住民や高校、事業者へのアンケートを検討しておられるとのことでしたので、ぜひ広く意見を求め、活性化に向けたその声を生かしていただきたいと思います。  終わりに、活性化策アイデアを三つ御紹介したいと思います。キーワードは、一つ、子供、二つ、健康ウオーキング、三つ、駅舎・沿線風景等鉄道資産の活用ということです。  まず、ローカル線の活性化には将来の利用者を考えなければなりません。その鍵は子供です。子供時代にローカル線に親しむことは、その子供にとって思い出の原風景の一つになるということです。大垣市野球複合少年団では、毎年春に西大垣駅から養老駅まで、養老鉄道に乗って養老の滝に登るジュニアハイキングを開催しております。毎年300人程度が参加するイベントです。少年団員同士の交流や仲間づくりが目的ですが、ふだんは車での移動が多い少年団員が、コトコト走る車窓から眺めるふるさとの風景が思い出の1カットになるのではと思っております。  二つ目は、ローカル鉄道各駅を起点としたヘルシーウオーキングコースの設定です。JR東海が主催するさわやかウオーキングはことしが25周年だそうです。10月2日には大垣駅が会場となり、元気ハツラツ市の集客にも大いに貢献するものと思います。大垣市スポーツ推進委員協議会では校区ごとにヘルシーウオーキングのコースを定め、ウオーキング大会等を開催して身近なウオーキングを楽しんでおります。これをヒントに養老・樽見鉄道の各駅を起点とするウオーキングコースを設定し、市内外の方に気軽に駅を起点にウオーキングを楽しんでもらってはいかがでしょうか。地元の北校区では毎年史跡めぐりを開催しており、私も権現のぞきのことはこの史跡めぐりで初めて知りました。本市にはさまざまな史跡が点在しており、ヒストリー・アンド・ヘルシーウオーキングコースを作成することを提案します。  最後、三つ目です。駅舎等鉄道資産の有効活用、そして、鉄道のまち大垣のPRです。大垣駅は鉄道ファンにとってはなじみの深い駅です。青春18きっぷで東京から九州、山陰、四国へ旅するにはムーンライトながらに乗車するのがコツだそうです。ムーンライトながらの前身の夜行電車は鉄道ミステリー作家の小説の舞台にもなり、大垣と名のつくタイトルになっています。ムーンライトながらが大垣駅に到着し西へ向かう場合、残念ながら乗り継ぎ時間が短いので、駅弁や水まんじゅうを買ってもらう時間はありません。今後、ぜひとも大垣駅で下車し、西美濃をローカル鉄道でめぐってもらうような仕掛けを考えてはどうでしょうか。  ローカル鉄道活性化には、何よりも乗客をふやし、運賃収入を上げることが基本です。しかし一方で、駅や沿線に人が集まるような撮影スポットを開拓するのも大切だと思います。2007年、今や国民的人気グループ嵐が主演した映画「黄色い涙」において、西大垣駅が、昭和39年、東京オリンピックを控えた東京阿佐ヶ谷駅として使われたように、ローカルであることを生かし映画、ドラマのロケを呼び込むなど、乗車しなくとも鉄道資産一帯を地域の宝として活用し、にぎわいを創出するのもいかがでしょうか。旧揖斐川橋梁も鉄道ファンにとっては垂涎のスポットになる得るのではないでしょうか。先ほどのウオーキングコースにぜひ組み込んでいってはいかがでしょうか。大垣は県内四つのローカル線のうち2路線が乗り入れる鉄道のまちです。鉄道のまち大垣を売りにして、乗り継ぎの大垣駅から脱皮したいものです。  以上、大胆な経営改革とあわせ、ローカル鉄道活性化なくして地方創生なしの決意で、地域住民や地元企業が一緒になって、これまでの常識を打ち破るくらいのアイデアや知恵を絞り、今までよりも少しローカル鉄道のことを身近に考えることができれば、その先に光が差してくると思います。  以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 7: ◯議長(川上孝浩君)  次に移ります。  7番 粥川加奈子君。            〔第7番 粥川加奈子君 登壇〕 8: ◯第7番(粥川加奈子君)  皆さん、おはようございます。  私からも、きょうの質問にも関連があります、台風で被災された方に対しまして心から御冥福をお祈りするとともに、一日も早い復興をお祈りさせていただきたいと思います。  それでは、通告に従いまして、2件の質問をさせていただきます。  まずは、豪雨対策についてです。  まだつい最近で、8月30日から31日にかけて、岩手県や北海道に台風10号がもたらした被害は甚大なものでした。そして、9号、10号、11号と三つもの台風が立て続けに、しかも今までとは違ったコースをたどり、東北地方の太平洋沿岸に上陸したり、北海道にまで台風の勢力を維持したまま多大な被害をもたらしました。昨年においては鬼怒川堤防の決壊、また一昨年には広島県の土砂災害など、近年においては予想をはるかに超える大災害が起こっています。大垣市にはそれほど被害が出ていなかったことは大変ありがたいことですが、それでももし台風のコースが少しそれて、この地域を直撃していたらと考えると身の縮む思いがいたします。そして、このような予想もつかない異常気象とも言える豪雨が頻繁に発生するようになってきたという認識は、多くの方の共通するところだと思います。  大垣市の被害状況を確認しますと、最近5年間で最も大きな被害は平成25年9月4日の前線通過における豪雨災害で、床下浸水363戸、床上浸水9戸に上る被害が出ました。このときの時間最大雨量は108.5mmでしたが、集中豪雨が短時間であったため、これ以上の被害にはなりませんでした。でも、もしこの状況が1時間以上も続いたら、大垣市全体が浸水していたかもしれないと思います。そういった水害を避けるためには、排水や治水対策をしっかり整えることが有効であることはわかっています。川のしゅんせつや調整池の造成、排水機の能力アップや増設などで、内水の排水がより効率よくなされることは御案内のとおりです。しかし、そういった対策はもちろん進められてもいますが、予定された整備を一気にやってのけられるものではありません。そして、もちろん多額の費用もかかります。であるなら、今ある最大限の保水力を維持したいと望むことには何の疑問もないと思います。  そんな中、ちょっと地域に目を向けてみますとどうでしょうか。私たちの地域といいますか、市街化区域のような、いわゆる住宅地では次々に水田が潰され、人口減少社会にもかかわらず新築の家がどんどんできています。これは市街化区域なのでやむを得ない状況であるそうですが、保水機能という観点から考えますと非常に危険な方向に進んでいると言えると考えます。流出係数というものがあるのだそうですけれども、それは100mmの雨が降ったら100mm流出するのが流出係数1だそうです。住宅地域では、その係数が0.53、商業地では0.69、工業専用用地では0.67と比較的に高い数値になっています。それに比べ調整区域内の現況集落では0.48、山地では0.40、農地に至っては0.35とはっきり差があります。農地では、その係数が商業地域の約2分の1になっています。つまり、保水能力が2倍であることがわかります。そこで訴えたいことは、水田は大切な保水資源、もっと言うなら大切な治水機能であるということです。それなのに、そういった現在でも保水能力の低い地域がますます低くなっていってしまっているのが現状なわけです。そこで、そういった状況を少しでも改善していただきたいという提案です。もちろん大型商業施設などでは地下に調整池をつくるなどの対応が義務づけられていますが、個人の住宅においても何らかの措置が必要だと考えます。また、特によく水がつく地域や山崩れや土砂崩れのあるような地域においては、その地域の住民で問題点を抽出し、対策を考え、それを防災計画としてまとめる地区防災計画を策定することを提案したいと思います。大垣市全体において策定されることは理想ですが、いきなり全市でなくても、被災経験のある地域からスタートさせ、徐々に広めていってはいかがでしょうか。防災士の養成やスキルアップ講座の開設もされているようですので、ぜひこの方々を活用され、地域に合った自主的な防災計画を策定していただきたいと考えます。  現在の急激に起こり得る災害に対抗するには、このように被害を受ける可能性のある第一人者が自分たちでその地域の抱える特色や問題点を把握し、避難の時期や避難場所などを確認し決定していくことは、即、災害時に役立つと考えられます。また、前段でも述べた水田の保持という観点からも、少しでも保水力を維持しようと地域の皆さんに考えていただけると推測され、有効に働くのではないでしょうか。  御案内のように、市街化区域において水田を造成して家を建てることはむしろ奨励されていることであり、歯どめをかけられるものではありません。けれども、そういった計画を策定する段階で、これは地区防災計画ですね、それを策定する段階で、いかに水害に対峙していくかを考えると、水田の有効性に改めて気づいていただけ、少しでも水田の維持を図らなければならないとか、あるいはそういった対応策を考えなければいけないと理解していただけるのではないかと考えます。  いずれにしましても、昨今の想定外の豪雨から人命や財産を守るため、行政と地域住民が一体となって計画をつくり、それをしっかり一人一人が理解するように官民一致して対策がなされ、有効な政策が立案されることをお願いいたします。  次に、2点目ですが、空き家対策と利活用についてです。この問題についてはほかの議員さんも今回の議会でほかにも何件か発言されるようですが、私の切り口で提案させていただきたいと思います。  昨年5月に空家対策特別措置法が施行されてから、徐々に危険空き家に対する取り組みはなされてきたと思います。特定空き家の選別や空き家バンクの立ち上げなど、担当部局で相当な取り組みがされていると思います。しかし、そんな空き家の中でも、取り崩さなくてもいい、有効活用できる空き家もまだまだあるはずです。そういった、いわば有効空き家を壊さなければならないような空き家にしないよう活用していくことも大切な空き家対策だと考えます。また、空き家予備軍ともいうべきひとり暮らしの高齢者宅は、まだ御本人がしっかりしていらっしゃる間に相続人の住所や連絡先を特定しておくことも大切な業務だと思います。そして、まずは空き家になっても、近隣の方々に迷惑のかからないよう保持していく手だてを考案されたいと考えます。  そして次の段階としては、その空き家を有効に活用していただき、ぜひ福祉的な活動に役立てていただきたいという提案です。例えば、それほど大きくない空き家であれば、地域の高齢者の居場所としてデイサービスのような拠点として利用する。あるいはいきいきサロンの拠点とか、また高齢者のみならず、幼児や学童のため、3歳未満児の潜在的待機児童のための保育施設や長期休暇のための学童保育に利用するなどといった一時借家というような活用もあるでしょう。またもう少し進めて、少し大き目な空き家であれば、近隣に点在する高齢者や障がい者を複数集めてグループホームのような居住施設としての活用も見込めると思います。そして、地域包括サービスとの連携や在宅介護サービスとの連携も考え、まさにサービスつきの高齢者向け住宅としての運用や障がい者のグループホームとしての運用も将来的には考えられると思います。これからは高齢化がますます進み、施設入所がごく少数の方にしか見込めなくなるので、在宅介護が中心となってきます。そして、そのための地域包括システムの構築が求められていますが、そんな折、このように1ヵ所に何人かの要介護者が集まっていてくだされば、訪問介護や訪問看護もとてもロスなく効率的にできると考えられます。しかし、ここまで到達するには、空き家の持ち主の承諾、入居する高齢者同士の納得、費用負担のあり方など諸問題も多いでしょう。でも、マイナス資産として考えられている空き家が有効資産として利活用されるのであれば、その効果は大きいと考えられます。  そこへたどり着くまでの一歩を早く踏み出し、まずは第1に空き家バンクを充実させる。この空き家バンクは空き家を内容によって分類する、例えばこれは住めるもの、これは集える建物であることとか、修繕が必要である、倉庫ならば使えるなどと分類すること、そして地域の協力員などを置くことも提案したいと思います。2点目には、助成金を出すメニューを考えていただきたい。それは家具や雑貨などの整理費用や廃棄費用、改築費用などが当たると考えます。3点目には、独居の高齢者や待機児童、障がい者のマッピングをして、どこにどれだけのニーズがあるかを把握することです。これなど、多くの作業が挙げられると思います。そのほかにも入居者のマッチングやコーディネートは特にデリケートで難しい問題かと考えられますが、まさにこういった現代の縮図的な問題をまとめて解決の方向へ導いていくことが、行政の効率化を生み、求められていることだと考えます。また、こういった取り組みの成果として、他市からの移住促進も大いに期待できます。民間であるなら一つ一つの問題にはそれなりに対処できても、高齢者や障がい者、また待機児童などと空き家を結びつけるのは、やはり公にしかできないことでしょう。少しずつでもそういった解決に向かって進んでいただくよう要望させていただきます。  以上で1回目の質問を終わります。 9: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 10: ◯市長(小川 敏君)  豪雨対策について御答弁申し上げます。  近年、全国的にも記録的な大雨等による浸水被害が発生しており、豪雨対策は安全・安心なまちづくりを進める上で重要な施策であると認識をいたしております。  宅地化の進展に伴う治水対策につきましては、過去の降雨状況や土地利用状況の変化を踏まえ、平成27年度に本市の治水対策の指針となる大垣市排水基本計画の見直しを行うとともに、その実施計画として大垣市第2次治水10か年計画を策定いたしました。現在これらの計画に基づき、排水路の整備や排水機場の増設及び更新、突発的な降雨に迅速に対応できるよう排水機場の自動運転化等、浸水対策を実施しております。また、雨水の流出抑制を図るため、公共施設における調整池の整備や駐車場等への透水性舗装の採用、学校の校庭や公園における貯留施設の設置を進めているところでございます。さらに民間事業者に対しましても、1haを超える開発行為において調整池の設置を指導しているほか、今年度から1,000m2以上の開発行為を対象に透水性舗装に対する助成制度を創設し、官民連携による治水対策に取り組んでおります。  次に、地区の特性に応じた防災対策につきましては、東日本大震災など大規模災害の教訓により、地域のきずなの大切さや地域における自助、共助の重要性が改めて認識されたところでございます。こうした中、国が平成25年に災害対策基本法を改正し、災害時の地域住民の助け合いのルール等を定めた地区防災計画制度が創設されたことにより、自主防災組織等が作成した地区防災計画素案を市に提案し、地域防災計画に定めることが可能になりました。この計画では、災害時における地域内での各自の役割や行動について、皆さんの合意形成が必要となることから、その取り組みには多くの課題もございます。本市では現在、地区別防災訓練等で実施している災害図上訓練や避難所運営訓練、防災リーダースキルアップ講座等を通して、地域の防災活動についてみずから考えることで、計画づくりのきっかけとするための取り組みを進めております。  いずれにいたしましても、豪雨対策を初めとした本市の防災対策につきましては、ハード、ソフトを組み合わせて一体的に推進してまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 11: ◯議長(川上孝浩君)  都市計画部長。 12: ◯都市計画部長(田中 裕君)  空き家対策と利活用について御答弁申し上げます。  本市では、昨年4月から住宅課に空き家に関する総合窓口を設置し、適切に管理されていない特定空き家等への対応を行うとともに、空き家の利活用についても取り組みを進めているところでございます。  初めに、空き家の有効活用につきましては、昨年、上石津地域において住民の皆様と連携して田舎暮らし体験を行うとともに、空き家情報をホームページ等で紹介するなどして移住者との賃貸契約が7件成立しております。また、今年度から空き家所有者を対象に、土地、建物の利活用、売却、解体など、さまざまな相談を受ける空き家なんでも相談会を、NPO法人と協働し、これまで5回開催しております。さらに有識者や不動産関係団体、シンクタンクなどと連携して研究会を実施するなど、空き家バンクの利用促進について検討しているところでございます。  次に、本市の空き家の状況等につきましては、今後、地域の協力を得ながら実態調査を実施し、空き家の件数や分布状況等を把握してまいります。  最後に、空き家を福祉拠点として有効活用することにつきましては、建物の用途を変更するため、建築基準法やバリアフリー法などによる法的規制もございますので、今後研究してまいりたいと存じます。  いずれにいたしましても、危険空き家にさせないよう空き家対策に取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 13: ◯議長(川上孝浩君)  7番。            〔第7番 粥川加奈子君 登壇〕 14: ◯第7番(粥川加奈子君)  ただいまは、市長さん、そして部長さんからの御答弁、ありがとうございました。  まず、豪雨対策についてからですが、市では1haを超える開発される建物であったり1,000m2を超えるものについての対策がなされているということですけれども、ここで都会、本当に東京のど真ん中の新宿とか練馬ではもっと大垣よりも深刻なわけです。本当に流出係数が多分高いのだと思います。なので、100m2当たりに3m3以上の抑制対策をしなければいけないとか、これは小規模民間施設ですね、小規模、100m2ということは、本当に大垣の10分の1であっても対策をしなければならないということです。そして、大規模民間施設であるならば500m2以上、100m2当たり6m3以上の抑制対策をしなければいけない。そして、公共施設においては、敷地面積にかかわらず、全てのものに対して100m2当たり6m3以上の抑制対策をしなければならないということになっています。練馬区においても、まちづくり条例が適用になる500m2以上の開発事業を定めているそうで、開発調整課がそれを担っているということです。開発区域が300m2から500m2未満においても対策をお願いするということです。杉並においては雨水流出抑制対策実施計画の提出が義務づけられているそうです。  このように、都会におきましては1,000m2とか1haとかという大きな面積のみならず、小さな物件であっても対策を講じるように義務づけられているわけですね。まだまだ大垣ではそこまでは行かないのかもしれませんが、よりこういった対策に御尽力いただいて、市民の皆さんの協力を得て、理解を得て、少しでもこういった対策をとられるよう要望させていただきたいと思います。  そして次に、空き家対策についてですが、空き家対策としてはいろんな御努力がされていて、空き家バンクも創設されている。そして地区防災計画においても、その前段階としての取り組みがされているというお答えをいただきました。大変ありがたいことだと思っています。防災に関する情報とか関心というのは、市民の皆さんにとって大きなものになってきています。ぜひこれからもそういった取り組みを続けていただきたいと思います。失礼しました。これは先ほどのことで、空き家対策のほうとしましては、空き家のことに関しても、近隣において迷惑のかかるような空き家が本当にあちこちに出てきています。そういったことに対しても、そういった皆さんは大変苦労して自治会との協働や、そういった面において対処されていますが、それだけではなかなか解決できないものがありますので、これからもそういった対処を一生懸命やっていただきたいと思います。  ここで、空き家対策として有効活用している例を二、三挙げさせていただきたいと思います。  福井県の越前町や神戸市、東京都の文教区などでは、公園などの公共スペースとして活用されていることもあるそうです。その場合は固定資産税の減免がされているということ。そして、東京都世田谷区の場合は地域共生のいえ、ふれあいの家として活用されているということです。私の提案させていただいたデイサービスのような拠点ですね。こういったところにも活用されています。そして、世田谷らしい空き家等地域貢献活用モデルを募集していらっしゃる。そして一つとしては、両親らと死別体験のある子供たちの支援に取り組む市民団体の活動スペースとして充てられている。二つとしては、異業種で仕事場を共有するコワーキングスペースとして活用されている。三つ目には、認知症のお年寄りやその家族が集まれるカフェを備えた交流拠点として使われているということです。三つ目の認知症のお年寄りの居場所ということでは、私と提案したことと本当にほとんど似ております。ぜひこういうことも考えていただきたいと思います。また、シェアハウスということでもありますが、空き家全体では借り手がつきににくいのですが、小分けして貸すということですね。これはいわゆるグループホーム的な発想と言えると思います。長野県の佐久市の例でいいますと、地元に相談員を置く、東京にも推進員を置いて移住者受け入れに取り組んでいる。ここは、訪問医療で先進的な取り組みで知られる佐久総合病院を中心に、医療が充実している点がシニア層を引きつける要因になっている。そして、これまでの成果は約250件だそうです。大変ここは成功している事例だと思います。  ここで言えることは、やはり高齢者対策ということに目を向けているということですね。こういった空き家をぜひ、難しいとは思いますけれども、いろんな情報の収集や、そして皆さんの協力、NPOとの連携、そして、不動産業者さんや専門家との連携によって、これら長野県の佐久市のような例も大垣においても展開できると考えますので、お願いしたいと思います。  こういった空き家の借り上げには、固定資産税の滞納を武器に積極的な対応に動いている自治体もあるそうです。督促状を送り、一定期間経過しても納税がない場合、差し押さえができるということで、固定資産税を滞納していることが条件になりますので対応に限界があるそうですが、こういった取り組みもされているということです。ぜひこれらのこと参考にされて、これからますますふえるかもしれない空き家に対して、いろんな取り組みをされ、そしてまた利用や活用、こういったところに力を注いでいただけることを要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 15: ◯議長(川上孝浩君)  次に移ります。  8番 田中孝典君。            〔第8番 田中孝典君 登壇〕 16: ◯第8番(田中孝典君)  皆さん、おはようございます。  実は昨日は、午前中は消防団員の皆さんの市長検閲、そしてその後、敬老会を2件回らさせていただいて、そして午後、大垣ミナモのホープセクションの優勝というところに回ることができました。それぞれ若い皆さん、そして高齢者の皆さん、そして男性も女性も、この大垣地域で一生懸命、各地域で取り組んでくださっていることに本当に心を熱くすることができました。こうしてそれぞれがそれぞれを支え合いながら、まちづくりに取り組んでいることは本当にいいことだなというふうに実感することができました。  それでは、通告に従いまして、まず、高齢者の見守り施策等の充実についてをお伺いいたします。  実は今夏の高温は非常に厳しく、まさに異常な暑さでありましたが、毎年、これ、異常だ、異常気象だと聞いているので、毎年異常であることが異常ではなくなってしまったというようなおかしな感があります。市内で言うと38度、37度の日が続くなど、やはり近年まれに見る高温状態であったと思います。また台風も、既に当たり前のように日本を成長しながら通過したり勢力を拡大して接近してみたりと、私たちの子供時代とは全くさま変わりして、まさに日本の熱帯化が進んでいるようです。低気圧だけでなく台風までもが1本の南北線に沿って北上する時代になり、これまでの防災対策の根本的な見直しが今全国で必要になっております。恐らく本市でも担当部署が今必死になって分析と作業を進めておられる最中だと思いますので、この気象変動と防災については質問を後日に譲るとして、きょう、今回は、そうしたさまざまな変動の中でより重要性が高まっております、実は高齢者の見守り等に焦点を絞ってお聞きをいたします。  この夏の6、7、8月の熱中症による市民の搬送者は37名、うち65歳以上の高齢者は21名でした。幸いにもその中で死亡または重篤となった高齢者はいなかったということで、素早い対応が軽症で済んだと、これはもう本当に関係者の皆様の御尽力に心から感謝いたします。  さて、地域における高齢者の見守りについては、先般来、地域コミュニティーのネットワークが主力となる方向で全国的に施策が調整されております。そこで、まず最初に、本市における高齢者の見守り施策の現状についてお聞かせください。  地域コミュニティーという言葉を今使いましたけれども、今地域コミュニティーの中で一番元気なのは、実は65歳から75歳の高齢者の方々のうちの壮年部と呼んでもいい方々です。民生委員さんや自治会長さんの担い手の主な層でございます。小まめに地域を見守っていただいており、本当に頭が下がる思いです。これらの方々はまさに団塊の世代であります。先日、その中のある方が、今はわしらは見守るほうが多いので何とかもっておるけれども、もう5年もしたらぼちぼち見守ってほしい者がふえ、10年もしたら圧倒的に見守ってほしい者ばかりになると。そのときは誰がどうやって見守ってくれるんやろうなと。道路や駅で倒れておったらまだ目立つけれども、家の中や、夜、熱中症でダウンしておっても誰も見つけてくれぬのではないかとしみじみおっしゃいました。またある役員さんも、前期高齢者が後期高齢者を見守る形だけでは早晩、双方の人数が逆転して限界が来るだろうとおっしゃっておられました。  そこで、高齢者の見守り施策の充実について、続いて次の2点を質問をいたします。  1点目、この数年でIT技術、特にAIと呼ばれる人工知能の技術革新が進み、民生用にさまざまな機器が登場してきました。市内でも見ることができる人型ロボットのペッパー君もさることながら、私がびっくりしたのは、8月のテレビCMで始まりました熊ちゃんロボットでございます。保育園の通園時に一人一人と話し、会話の語調や赤外線分析による発熱の有無により瞬時に先生のパソコンに結果を送る、あのCMです。これはもうそのまま高齢者の見守りにスライドできると直感いたしました。朝、高齢者が目覚めたら、おじいちゃん、おはよう。けさは何を食べる、電気にしようかのう、おじいちゃん、いつからロボットになったのというジョークまでできそうな気がしておりますが、けさも無事に目覚めたか、調子はどうかを見守りセンターに送ります。そしてまた、倒れたり、長時間家に帰ってこなかったりすると緊急コールを送ります。こうしたAIが民生委員さんや登録した支援者とネットワークできれば、高齢者の見守り施策を飛躍的に向上できると考えます。ついこの間まで夢だと思われてきたことが実現できるようになっています。情報都市大垣とうたう本市であるならば、全国に先駆けて取り組むべきテーマであると考えます。本市のお考えはいかがでしょうか。  2点目、高齢者の見守り、あるいは見守り状態に至るのを少しでも防ぐ健康維持事業、あるいは介護予防事業等は非常に大切と考えます。民生委員さんや自治会長さんなど、役員さんのコミュニティー型による支援者の心理的な負担、あるいは労力的な負担を軽減するとともに、事業や手法の拡大、進化を図るため、NPOなどの多様な団体が活躍できるよう制度を充実させて、さまざまな団体が組織的に高齢者の見守り事業や健康維持事業に参加できるようにすることができないでしょうか。これから急速に高齢化が進展します。民生委員さんや地域住民、協力企業、民間団体等が幾つもの手を差し伸べて、見守りや健康の維持、介護予防等を進めることが大切になると考えます。これらの点について、市の考えをお聞かせください。
     次に、ICT技術の活用による西濃地域の一体的な観光推進についてお伺いをいたします。  市長は、仮想の名称ではありますけれども、西美濃共和国の初代の大統領として、西美濃広域圏の売り込みに積極的に取り組んでおられます。西美濃と呼ぶか、西濃と呼ぶか、あるいは大垣広域圏と呼ぶかは別にして、揖斐川で結ばれた市町は観光資源としても相互にネットワークを結び、相乗効果を高める形で開発を進め、来訪客の増加を圏域全体として図るのがベストであると私も考えます。この半年の間に、実はその西美濃共和国の中で幾つかの自治体がそれぞれスマートフォン向けの観光アプリを開発し、来訪者に提供を予定している旨、報道がなされました。自転車によるルート案内であったり、動画による歴史紹介であったりと、スマートフォン向けに使いやすく構成されると報道されております。これらは自転車による来訪者の増加や歴史観光客の増加に対応するものです。さらには外国人観光客の誘客をターゲットにして、英語、中国語、ハングル語、その他多言語化への展開も想定されておられると聞いております。また、観光拠点に用意されたレンタサイクルには、スマートフォンの取りつけ用具のサービスなども企画されているとのことです。ただ、残念ながら、これらは今のところ各市町の個別の努力に委ねられているのが現状であり、西濃全体で共通となっているわけでありません。  そこでお伺いをいたします。西濃圏域、あるいは西美濃共和国、大垣広域圏、揖斐川流域、どれをとっても中心都市は本市であります。その本市が率先してICT技術を活用した観光の推進を図り、西濃全域の観光利便性の向上に取り組むべきではないでしょうか。本市の考えをお伺いいたします。  以上で1回の質問を終わります。 17: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 18: ◯市長(小川 敏君)  ICT技術の活用による西濃地域の一体的な観光推進について御答弁申し上げます。  本市を初めとする西濃地域は豊かな緑やおいしい水などの自然に恵まれ、また、古くから東西文化の接点として歴史の表舞台となってきたことなどから、史跡等の魅力あふれる観光資源が数多くあります。このため、関係市町等により構成する西美濃広域観光推進協議会において、観光キャンペーンやスタンプラリーの実施を初め、観光資源をつないだ広域観光ルートの整備やツアー造成等、広域連携による観光振興と地域の活性化に継続的に取り組んでおります。  また、西美濃地域のさらなる知名度の向上と国内外からの誘客を図るため、ICT技術を活用して、日本語はもとより、中国語やタイ語など6ヵ国語に対応したポータルサイト、西美濃ワンダートリップの開設やフェイスブック等により観光情報の発信に努めております。さらに、市内の主要な観光資源を紹介するスマートフォン向けアプリケーション「大垣観光ナビ」の導入や西濃地域の特産品を販売するインターネットショップ、西美濃ワンダーショップの開設など、観光情報提供ツールの充実等にも積極的に取り組んでおります。  今後とも、広域連携による効果的なプロモーション活動やスタンプラリー等に活用できるスマートフォン向けアプリケーションの開発など、ICT技術の活用による西濃地域の一体的な観光を推進してまいりますので、御理解いただきますようお願いいたします。 19: ◯議長(川上孝浩君)  福祉部長。 20: ◯福祉部長(澤 達彦君)  高齢者の見守り施策等の充実について御答弁申し上げます。  ひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世帯が増加する中、住みなれた地域で安心して暮らし続けるためには見守り支援が重要であると考えております。本市におきましては、地域のボランティアが一日一声かける愛の一声運動や、配達時に安否を確認する高齢者配食サービス事業を実施しております。また、大垣市社会福祉協議会においては、自治会など地域住民の見守り活動の支援に加え、新聞販売店や金融機関など38事業所と見守り協定を締結し、住民と企業等が一体となった見守り活動を実施しております。  次に、高齢者の見守り事業への情報機器の導入につきましては、急病、事故等の緊急事態に対処するため、ボタン一つで消防署に通報できる緊急通報体制整備事業のほか、認知症高齢者の徘徊による事故防止、保護の迅速化等を図るため、GPSによる高齢者位置情報提供サービス事業を実施しております。さらに今年度、国の交付金を活用し、介護サービス事業者による要介護者の移動支援や見守りを行う介護ロボットの導入経費の一部を助成する予定でございます。  今後も、介護者の負担を軽減する支援機器の導入促進につきましては、国の事業の検証結果を踏まえ、検討してまいりたいと存じます。  次に、高齢者の見守り事業や介護予防事業につきましては、現在、介護予防・日常生活支援総合事業におきまして、関節、筋肉などの運動器や口腔機能の向上、栄養改善指導を実施するほか、健康づくりをサポートする笑・話・歯動場、体ぴんぴん教室などの事業を実施しております。また、今年度からは大垣市社会福祉協議会に生活支援コーディネーターを設置し、高齢者の在宅生活を支えるため、地域に不足する生活支援サービスの把握や担い手の育成など、地域住民だけでなく、NPO法人や民間企業等と連携し、ニーズに合ったサービスが提供できるよう事業実施に向けて取り組んでおります。  いずれにいたしましても、高齢者が住みなれた地域で安心して生活し続けるために、NPO法人等や地域の皆様と連携を図りながら見守り施策の充実に努めてまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 21: ◯議長(川上孝浩君)  8番。            〔第8番 田中孝典君 登壇〕 22: ◯第8番(田中孝典君)  まず、高齢者の見守り施策につきましては、今、緊急通報システムの最初に言及がございましたが、緊急通報システムというのはもう何年も前の古い制度がそのまま今も継続されている。ばたっと倒れたらボタンを押すということですけれども、もう既に時代は、倒れる前に見守りの手を差し伸べるというのに既に手は変わってきております。今回はロボットの話をさせていただきましたが、もう全国では、この水差しぐらいの卓上の端末が高齢者の異常をセンサーで察知して送るというシステムは、もう市販化されて普及しつつあります。さらにそれにAIを乗せるというのが時代の最先端で、会話型まで行って、会話の調子からというのが今最先端まで来ております。どうか時代の変化を先取りしてというか、先取りというか、今、足並みをそろえて、ぜひマンパワーだけではない、いろんな機器を率先して大垣市が国に提案していくぐらいの覚悟で取り組んでいただければと思います。  また、健康づくり等につきましては、まさに今病気を治すというところから、むしろ、病気にならずに天寿を全うしていくという健康長寿にシフトが移ってきております。本市においても、大垣は本当に健康長寿、いつまでも健康で長生きできるまちだというふうに、病気になる前、病気になった治療、そして病気になった後の回復、これらをトータルに見ていけるような、そういうまちになっていければというふうに思っております。ぜひ見守りになるならない、あるいは見守りの状況になってもそれが軽く済む、そうした先手先手の取り組みを打っていただきますようにお願いを申し上げます。  続いて、ICT技術の活用についてですけれども、非常にこちらも担当部局が熱心に進めておられるということが今の答弁の中で伝わってまいりました。そこで私は、ぜひこういった視点を盛り込んでいただけたらいうふうに思っております。それは、今ICT技術というのが非常に進歩をしていて、50代でもひょっとしたらついていけない世界ではないかと思うぐらい日進月歩ですけれども、例えば観光情報では、一つ前の時代は、調べてもらえればわかりますというふうにだーっと項目が並んでいたテーマ型紹介方式から、今は、興味の湧いた箇所へタッチで、ここへ行くというボタンを押すと自動的にルート案内がぴゅーっと始まって、かゆいところに手が届くように、ここへ行く人は途中でこんなものを食べていますとか、こんなものを買っていますとか、こういうところへも寄っていますという情報が次から次へと届くようになっております。本市におきましても、だらだらとこんなところがありますよというだけではなくて、即時ルート案内、そして、かゆいところに手が届く案内を、これからの情報サービスの中核に位置づけていただければというふうに考えます。  また、これまでは文字、そして、続いて写真が誘客の主役でしたけれども、今ではそれが動画に置きかわっています。いかにここへ行きたいと感じてもらえるか、それはミニ動画が写真の画面と連動するかということが誘客効果向上の必須条件と考えております。歴史文化でいうと昼飯大塚の古墳がつくられる状況が、バーチャルではありますが、そうした動画で見られるということは非常に子供たちやそこを訪れた人たちの関心を高めております。これから動画というのは西濃圏域各地へ誘客するのに必須でありまして、それを見て、ここへ行きたいとクリックしたら直ちにルート案内が設定され、そして、料理やお土産、他の見どころなどの関連の情報が相手にあわせて提供されていく、そうした仕組み。それが西濃全体にネットワークが張れれば西濃全体の観光が盛り上がり、そして、必然的にまた本市のサービス関連産業の振興にもつながっていく、そして各地のサービス産業の振興にもつながると、そう考えております。  情報都市大垣として、他都市の上を行くスピード感を持って取り組んでいただきますよう強く要望し、二つの質問をこれで終わらせていただきます。 23: ◯議長(川上孝浩君)  次に移ります。  5番 長谷川つよし君。            〔第5番 長谷川つよし君 登壇〕 24: ◯第5番(長谷川つよし君)  それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。  地域防災力の充実強化について。  近年、自然災害の大規模化、深刻化には目を見張るものがあり、ことしだけでも地震、豪雨を初めとする多くの災害が発生しており、特に4月の熊本地震、そして先日の台風10号は甚大な被害をもたらしました。お亡くなりになられた方々に心よりお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われた全ての方々が一刻も早い平穏を取り戻されることを願ってやみません。  こうした大災害のもとでは、自治体の常備消防、つまり消防職員だけではとても手が回らないことは過去の事例からも明白であり、自分たちの地域は自分たちで守ることを基本原則に、現在あらゆる地域で防災力の向上に向けたさまざまな活動が行われております。ちなみに、地域防災力とは三つの活動、一つ、住民一人一人がみずから行う防災活動、一つ、自主防災組織、消防団などの地域における多様な主体が行う防災活動、一つ、地方公共団体、国などの公共機関が行う防災活動、この三つの適切な役割分担、相互連携によって確保される地域における総合的な防災体制、能力のことです。私は、この地域防災力を担う重要な役割であり、有事の際に地域住民が最も期待を寄せる機関の一つが消防団であると考えておりますし、多くの方の共通認識であると思います。実際の火災件数、また出動人員を調べてみますと、市全体の火災件数は、過去10年間を見ると年平均56.8件、出動人数は消防職員が9,032人、消防団員が8,829人、つまり、消防団は週に1度は出動し、火事場では消防職員とほぼ同じ人数が活動していることがわかります。国においても、平成25年に消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律を制定し、消防団が中核的な役割を果たすことを前提とし、防災体制の強化を図ることをはっきりと示しております。しかしながら、その中核となる消防団自体が、消防機関として十分な能力を発揮できるか、機能を果たすことができるか、私は危機感を持っております。  そこで、大きく4点について質問をしていきたいと思います。  1点目は、一般消防団員の確保について。まず、消防団員の前に一般をつけて一般消防団員と呼ぶのは、本市では消防団員の人数確保を図るため、特定の災害時等だけに出勤し消防団活動を補完する機能別消防団員制度を平成22年度から導入しており、消防団員というと一般団員と機能別団員の両方を示すことになります。それぞれの対象や活動等に違いがありますので、まずここではかなめとなる一般消防団員の確保について話を進めていきます。  現在、本市における一般消防団員の数は、全国的な傾向と同じく減少傾向にあります。平成22年度と28年度を比較してみますと、一般消防団員数は658人から635人と23人の減、市内には25の分団がありますが、平均すると各分団の一般団員数は25人なので、23人の減少はほぼ1分団に当たります。また平均年齢を見ると、この6年間で36.7歳から38.2歳と着実に増加をしております。そして、就業形態を見るとサラリーマン団員が約8割を占めており、国の平均よりも高い位置で推移をしております。つまり、人数は減り高齢化をしている上、サラリーマンの割合がふえることで、有事の際に地元にいない、そういった可能性が高まっているということです。  しかし、このような状況は、実は随分昔から予想されていたはずです。過去の一般質問でも消防団員の確保は何度も取り上げられております。古いところでは、1992年の9月議会で当時の小倉市長が、消防団員の確保については自治会、後援会などの協力を得まして勧誘をいただいておりますが、残念ながら十分充足されておりません。私どもといたしましても、今後とも団員確保に努力をいたしてまいる所存でございますと答弁をされております。あれから24年たつ今も課題は解消されておりません。これは人口減少社会が40年以上も前から予想されていたのに、有効な対策が打てずに今に至る状況と同じではないでしょうか。  さらに、消防団を分団ごとに細かく見ていくと、危機的な状況が浮かび上がってきます。各分団には条例で定められている定数があります。そこで、一般消防団員の充足率、つまり、定員に対する実員数の割合を計算してみると、最も高いのが川並分団で110%、最も低いのが中川分団で40%、そして興文分団で48%。充足率では2.5倍もの開きがあります。また、分団のごとの一般消防団員1人当たりの地区人口を比較してみますと、川並分団では団員1人で101人をカバーしているのに対して、中川分団は1,073人、北分団においては1,186人をカバーしているという状況が見えてきます。何と10倍以上の人口差が見られるのです。団員数という観点から地域防災力を考えると、その中核的な役割を果たす消防団にこのような地域格差が出ていることは本市にとっても致命的な状況であり、消防団員の確保は喫緊の課題であることを認識しなければなりません。  そこで質問をいたします。こうした状況を踏まえ、一刻も早い新たな一手を打つべきだと考えますが、一般消防団員の確保に関するこれまでの対策の検証をお聞きするとともに、今後の新たな取り組みをお伺いします。  この新たな取り組みについて、ここで二つ提言をしたいと思います。  まず一つですが、以前に市長は学生の活用について述べられております。もちろん、これからを担う若者が消防に対する意識を高めることは大切なことですが、さまざまな全国事例を見てみますと、学生がサークル活動のような形で防火、防災の啓発活動や式典などに形式的に参加をするようなものもあれば、実際に消防団に所属をして訓練等の活動に継続的に取り組み、地域社会で多大な貢献をした場合に、その功績を市が認証することによって、学生等の就職活動を支援する学生消防団活動認証制度を導入している自治体もあります。消防団としては心身ともに若い学生の入団は喜ばしいことであり、学生も実績をおさめることで功績を公に認められ、就職にも生かすことができる。こうしたインセンティブは今までなかった取り組みであり、一般消防団員の増員に期待が持てると思いますので、ぜひ積極的な導入をいただきたいと思います。  二つ目は、消防団員確保アドバイザー派遣制度の活用です。  国は、地方公共団体の要請に基づき、消防団員確保アドバイザーを地方公共団体に派遣して、消防団員確保のための具体的な方策や消防団の活性化等について助言を行う制度を創設しております。平成28年4月時点で全国には30名のアドバイザーがおり、岐阜県にも関市に1名のアドバイザーがみえます。派遣に関する費用は全て国負担ということでありますので、大いに活用し、団員確保や団の活性化等に活用をしていただきたいと思います。  次に、2点目、消防団員の装備充実について質問をいたします。  国は平成26年に消防団の装備の基準を改正するとともに、地方交付税措置の拡充を行いました。具体的には、人口10万人の標準団体当たり、拡充前の平成25年度の約1,000万円から毎年増額を行い、今年度は約1,730万円と1.7倍の増額がされております。改正内容は大きく3項目ありまして、安全確保のための装備、双方向の情報伝達が可能な装備、救助活動用資機材に分けられます。近年の大災害では消防団員の活躍が取り上げられておりますが、その裏には無念にも犠牲となられました多くの命があります。東日本大震災では非常時の通信手段の確立が大きな課題として浮かび上がりました。そうしたことへの反省から、しっかりと消防団員の命を守る装備を充実させ、その上で団員の能力や消防団の機能を最大限発揮できる環境づくりを進めていかなくてはなりません。消防団の装備の基準の改正では、全ての団員に情報通信資機材の配備や分団ごとにAEDの配備を明確に位置づけております。  そこで質問をいたします。  今申し上げたとおり、消防団員の装備充実を目的とし国は増額を行いながら交付税措置をしているので、財源は確保され、国の示す基準どおりに装備がされていると思いますが、現在の装備等の状況をお伺いいたします。  三つ目に、機能別団員についてお伺いをいたします。  機能別団員とは、特定の災害時等だけに出勤し消防団活動を補完するための団員であり、その対象となるのは一般団員または消防職員として5年以上勤務した者であり、年齢が65歳以下の者と本条例では定めております。また、災害時の出動手当は一般団員と同じ1回につき1,100円、また、報酬は年額1万円となっております。そして、この制度が始まった平成22年度の当初の機能別団員の人数は46人、ことしの4月では64人と1.4倍増加傾向にあります。消防団員全体が減少傾向にある中、一般団員の比率が下がり、機能別団員の比率が上がってきているというのが現状です。  機能別団員というのは最低でも5年以上の消防経験があり、中には元分団長の方もみえ、有事の際に大きな力となる得る貴重な存在です。しかし、その活動内容をいろいろ聞いてみますと、操法大会の大会前の訓練に自主的に駆けつけて応援や指導をいただいている方もいれば、災害等がなければ一切何もしていないという方がみえるのも現状であり、分団によってさまざまです。そして現在の仕組みの中では、有事の際に活動をしてもらうというだけでほかに具体的なものは何もなく、自主的に活動している方も何も起こらなければ何も活動しないという方にも一律に報酬が支払われる制度になっております。私はここに違和感を感じております。  地域には、消防団以外にも自主防災組織として、実に多くの方々が1年を通じて自分たちの地域を守ろうと無報酬で活動をされております。ましてや何も活動をしないのに報酬をもらえる仕組みはありません。そうした地域社会全体のことを考えると、現在の機能別団員への報酬制度は疑問です。私は、報酬を出すなとは言いません。出したからには最低限の活動をしていただくことが必要ではないかと思うのです。むしろ、実際に活動した場合の出動費用なんかは、個人的にはもっと高くてもよいのではと思うこともあります。しかし、活動していない場合に対しても支払われる報酬というのは何に対するお礼なのか。機能別団員の活動状況をしっかりと把握していたら、こうした議論をもっと早くに出てきているはずです。間違っても、制度をつくって数字上の消防団員数の確保をしていると言われることがないようにしていただきたいと思います。  そこで質問をいたします。現在の機能別団員には分団によって活動内容に差があるように思われますが、その認識を持たれているか、また、これまでの活動実績や今後の方針をお伺いいたします。  四つ目に、組織連携について質問をいたします。  地域防災力の向上には、あらゆる人材、機関を活用した総合力強化が重要であります。平成26年度には各地区に防災士会も組織化され、地域防災力のさらなる向上が期待され、私も地域住民の一人として大変喜ばしく思っております。ただ、いつまでも待ってはくれない自然災害に対して、防災力強化は迅速に進めていかなくてはなりません。こうした地域を守る一つ一つの組織を見ていくと、消防団や防災士、自治会長、女性防火クラブ、日赤奉仕団、民生児童委員、地区の役員、行政職員など、実に多くの役職、組織があります。平時の活動は予防対策や啓発活動、訓練など、それぞれ工夫して取り組んでおられると思いますが、いざ災害時に、それらの組織が一つの地域として統率、連携がとれるかはまだまだ不安が残ります。例えば、大災害時には避難誘導、救助や救護、物資の運搬、炊き出し、トイレの管理、外部との連絡など、挙げれば切りのないほどの役割があります。それらを臨機応変に誰がどの役を担うかというのは、よほどふだんから大災害を想定した取り組みをしていないとうまくいかないと思います。臨機応変とは場当たり的な対応をすることではなく、日ごろの訓練を生かし適材適所に対応することです。間違っても有事の際に、船頭が多過ぎて指示系統が混乱することがあってはなりません。各機関の連携は地域事情によるところも大きいと思いますが、行政がモデルを示し、各機関の役割を系統立てておくように働きかけることは必要だと考えます。  そこで、市の見解をお伺いいたしまして、1回目の質問を終わります。 25: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 26: ◯市長(小川 敏君)  地域防災力の充実強化について御答弁申し上げます。  消防団は地域における消防防災の中核的な存在として、平常時、非常時を問わず、地域に密着し市民の生命と財産を守るという重要な役割を担っております。本年4月1日現在、本市の消防団員は定数750人に対し699人が在籍し、充足率は93.2%となっており、中でも中心市街地の分団の充足率は低い傾向にございます。近年、少子化による若年層の減少や就業構造の変化などにより、新入団員の確保が難しい状況の中、消防団員の勧誘においては、自治会の協力も得て地域での勧誘活動を行うとともに、市のイベントなどにおける消防団活動のPRや広報活動により加入の働きかけを行っており、今後も引き続き勧誘活動を実施してまいります。また、消防団員の確保に向けて、団員確保に苦慮している自治会などに対する助言を行う消防団員確保アドバイザー制度や、大学生の加入促進のための学生消防団活動認証制度につきましては、今後調査研究してまいります。  次に、消防団員の装備充実につきましては、平成26年度から安全靴や救命胴衣を配備するなど、消防団員の安全確保を優先とする整備に努めており、今後も必要な装備について計画的に整備してまいります。  また、機能別団員につきましては、一般団員がサラリーマン化したことにより、昼間に災害出動できる団員を確保するため平成22年度に導入した制度であり、本市では4月1日現在64人の団員が在籍しております。今後、機能別団員の役割や活動範囲につきましても調査研究を行い、消防団組織の強化を図ってまいりたいと存じます。  最後に、組織連携につきましては、防災訓練や機動演習などを通じて、地域の防災関係団体などと連携を図ってまいります。  いずれにしましても、市民の安全・安心を守るため、消防団の充実を図り、地域防災力の向上に努めてまいりますので、御理解いただきますようよろしくお願いいたします。 27: ◯議長(川上孝浩君)  5番。            〔第5番 長谷川つよし君 登壇〕 28: ◯第5番(長谷川つよし君)  御答弁ありがとうございました。  まず、一つ目の一般消防団員の確保についてですが、消防団の地域における役割の重要性は十分に御認識をされているということで、先ほど御提言をいたしました学生消防団認証制度、またアドバイザー派遣については御答弁に調査研究というお言葉がありましたが、積極的な活用をお願いいたしたいと思います。  次に、消防団の装備の充実については、計画的な整備をしていくというお言葉がありましたが、まず消防団員が十分にその能力を発揮して機能を発揮することができるのは、消防団の生命をしっかりと守る、そういった前提があってこそだと思います。そういった意味で国が基準を示しておられるわけですから、しっかりとその装備の充実をいち早く拡充させることを要望いたしたいと思います。  三つ目の機能別団員について、制度が始まって6年ということですが、機能別の役割というのがなかなか明確ではない。御答弁の中には、役割の明確化、役割について調査研究をしていくというお言葉があったかと思いますが、他都市の事例などもいろいろ研究をしていただきながら、役割をはっきりさせていただくことが重要ではないかと思います。また例えば、町内の防災訓練で積極的に参加をし助言を行う、そういった何らかの活動基準みたいなものが必要になるのではないでしょうか。報酬や手当のあり方についても、あわせていま一度御検討いただくことを強く要望いたします。  最後に、組織連携についてですが、地域にたくさんある組織を見ていきますと、実は複数の役を兼任している人が少なくありません。例えば自治会長で防災士であったり、消防団で市の職員など、中には三つも四つも兼任されている方もみえます。地域では市の職員や消防団というのは非常に頼りにされていると思いますが、1人の体は一つです。有事の際には、例えば市の職員であれば決められた場所に集まるなどの行動が求められ、防災士や消防団としての働きが制限されてしまうことは簡単に想像をされます。こうした人材不足はもちろん解消していかなくてはなりませんが、大規模災害に備えた組織としての役割、個人としての役割を明確にし、各機関、住民が連携した対応ができるよう、地域防災力の向上に努めていただきたいと思います。そのためにも、まずはたくさんの時間とお金と労力をかける総合防災訓練の成果などをしっかりとほかの小学校区にも広げていくこと。3年前には南海トラフ巨大地震が30年以内に60から70%の確率で発生すると言われております。幸いにも、今のところ起きてはいません。しかし、きょう地震が起こらなければ、あした起こる確率はきょうより高くなるということです。一回一回の訓練を貴重な財産として積み上げていただきたいと思います。  現代社会は年々複雑化をしており、地域社会ではさまざまな事態が発生し、それを解消するための役割がつくられ、地域住民は家庭に、仕事に、地域の役割に、忙しい日々を送っている方が多いと思います。1人で三つも四つも地域の役を兼任していただくことはもちろんありがたいことではありますが、なるべく多くの人数で分担することで、その負担を減らしていくことも重要です。  今回は消防団員の確保を課題の一つとして取り上げましたが、例えば、消防団を出している家族には地域の役やPTAの役員の免除するなどの配慮したり、地域のみんなで少しずつ地域社会の役割を担う。消防団員の確保をきっかけに、市長にはぜひこうした地域社会の構築を目指し、自分たちの地域に責任と誇りを持ち、地域社会のために活躍できる大垣市民総活躍社会を目指していただきますことを要望して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 29: ◯議長(川上孝浩君)  この際、暫時休憩をいたします。              午前11時48分   休 憩            ──────────────────              午後 1時      再 開 30: ◯議長(川上孝浩君)  休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  6番 中田ゆみこ君。            〔第6番 中田ゆみこ君 登壇〕 31: ◯第6番(中田ゆみこ君)  私のほうからも、さきの台風で北海道、東北において犠牲になられた方々の御冥福を心よりお祈りいたしますとともに、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。  それでは、通告に従いまして、3点にわたり質問、提言させていただきます。  1点目、教育現場における熱中症対策についてお尋ねします。  ことしの暑さも朝晩においてはめっきり涼しく感じられる時期になりました。しかし、いまだ日中の暑さは真夏日を思わせるほどの暑さで残暑の厳しさが続いております。ことしも記録的な暑さとなり、熱中症の対策がマスコミでも取り上げられておりました。大垣市におきましても例外ではなく、ことしも猛暑日が続く暑い夏の日々が続きました。このような気象状況の中、市内の幼稚園、小学校、中学校の教育現場においても子供たちの健康管理、特に熱中症対策には教育委員会並びに現場の先生方におかれましては大変な御苦労があることと思います。地球温暖化に伴う夏の猛暑は毎年違った気候形態で子供たちを襲い、猛威を振るっております。毎年同じような猛暑対策では、子供たちを猛暑から守ることが難しい環境となりました。  そんな中、鹿児島県志布志市では、平成23年度から熱中症事故を防止するため、市内の公立小中学校の全学級と市教育委員会に熱中症計が配備されております。熱中症計は気温と湿度を計測することで熱中症の危険度を知らせるもので、危険度ランクを、危険、厳重警戒、警戒、注意、ほぼ安全など5段階で表示し、LEDランプとブザーで知らせる仕組みとなっております。小学校16校と中学校7校の全教室147クラスに携帯型の熱中症計1個が配備されており、同市教育委員会総務課長は、熱中症計は携帯用なので屋内の授業や屋外のスポーツ活動にも活用でき、熱中症予防に効果的、授業中にブザーが鳴ったという学校も既に出ていると、学校における熱中症計の有効利用を強調しております。  そこでお伺いをいたします。教育委員会として、ことしはどのような熱中症対策に取り組まれているのか、また、ことしの教育現場の幼小中の児童、教職員における熱中症と思われる症状の発生件数状況はどうであったのか、そして、ことしの熱中症対策を総括し、教育委員会では来年に向け、今後どのような取り組みをされようとしているのか、さらには来年に向け、熱中症対策の一つの取り組みとして、先ほど紹介いたしました熱中症計の配備を提案いたします。  続いて、熱中症予防のミストシャワーについてお伺いいたします。
     近年の地球温暖化やヒートアイランド現象で熱中症リスクが高まっていることから、より具体的な対策を講じる必要があると考えます。本市におきましては、教室の暑さ対策で、扇風機は全小学校22校に合計1,260台、そして、この夏までには全中学校10校にエアコンの設置をしていただき、生徒たちも快適な環境の中で学習に取り組めるようになったことは高く評価したいと思います。  また、屋外での猛暑対策、熱中症予防対策として近年全国的に注目されていますミストシャワー、このミストシャワーを設置している幼稚園や小中学校がふえております。ミストシャワーは水道水を微細な霧状にして噴射し、その気化熱で周囲の気温を下げるもので、水道の蛇口と直結し使用するため、噴射には電気は不要です。水道料は1時間5円で運転可能であり、設置費用もワンセット約2,500円と安く、低コストで冷却効果は高く、平均して二、三度ほど気温を下げると言われております。噴射された霧は素早く蒸発し、体や衣服は汚れることはなく、子供たちからは、涼しい、気持ちがいいと大喜びで歓声が上がるほどです。夏場の対策として、保育園、幼稚園、小学校にミストシャワーを設置することで、大切な児童生徒の健康維持と熱中症から守る予防につながるのではないかと考えます。  このミストシャワーについては、以前横山議員も提案されておりましたが、そのときの答弁では、設置場所によってはミストが風で流されたり足元がぬれて滑るケースもあり、取りつける場所を検討していくという内容でしたが、小野小学校、東中学校には設置済みですが、私は実際にミストを体験しましたが、暑い昼間、足元のミストはすぐに気化し、滑るほどぬれている感じはしませんでした。そこで、その後の進捗状況をお聞かせください。  さらに体育館の暑さ対策ですが、小中学校の体育館は夏場ともなると非常に暑くなり、体育の授業の際には熱中症にも気をつける必要があります。私は、東日本大震災直後の6月に避難所となっていた高校の体育館にお邪魔したことがありますが、夏場の避難生活は非常に暑く、被災者の皆さんは大変な思いをしてみえました。今回の国の補正予算1,400億円、来年度予算1,700億円では、緊急防災・減災事業債の対象事業で、災害時の指定避難所となる小中学校の体育館のエアコンの設置費用の70%が対象となります。この予算を活用して体育館のエアコンの設置を検討してはいかがでしょうか。本市のお考えをお伺いいたします。  2点目は、オリジナル婚姻届と出生届についてであります。  大垣市の婚姻届数の現状を見ますと、平成24年度1,903件、平成25年度1,833件、26年度1,757件、27年度1,820件と、ここ数年は横ばい、もしくは若干減少傾向が続いています。こうした中で、本市では平成22年からかがやき婚活事業をスタート、出会いイベントではこれまで162組カップルが誕生いたしました。このうち13組のカップルが大垣市に婚姻届を提出されていますが、現在おつき合いされている皆さんの一日も早いゴールインを期待したいものです。  皆さんは結婚についてどのようなイメージや記憶を持ってみえますか。派手な結婚式、感動した結婚式、2人だけの地味婚、では、結婚した瞬間は。婚姻届、それは初めて法的に夫婦と認められ、これからの2人の人生が描かれる大事な書類です。しかし、記憶がないという方は少なくないと思います。それは婚姻届は役所に提出するだけの書類であり、結婚される2人の手元には残らないからではないでしょうか。結婚後の夫婦、そして、家族としての道のりは、楽しいことやうれしいことばかりではないでしょう。でも、結婚したときの幸せな気持ちや夢をいつまでも忘れずにいられたら、それが力となり、2人はいつまでも幸せな気持ちを持ち続けることができるのではないでしょうか。何か記念に残るようなかわいい婚姻届、すてきな婚姻届のあかしがもし手元にあれば、末永く実感できるのではないでしょうか。結婚という新たな門出を迎える方たちは、2人が家族になるための初めての共同作業が婚姻届の記入であります。最近では婚姻届からこだわりたいという意識が強くなっているようで、インターネット上では大手のブライダル企業がデザイン婚姻届という通販サイトも掲載しています。  そのような中、全国では御当地のオリジナル婚姻届が広がっています。県内では多治見市が導入済み、本巣市も導入予定です。静岡県藤枝市はこのほど、四季折々の市内各地で咲く花々をモチーフにデザインしたオリジナル婚姻届と出生届を2種類ずつ作成し、市民の反響を呼んでいます。婚姻届は藤の花、市の花ですが、と桜の花のデザインがそれぞれパソコンの待ち受け画面のように鮮やかな背景となっていて、従来の婚姻届とは一変、新婚の2人を祝う晴れやかなイメージを演出しています。デザインのもととなった写真は市内の花の名所で撮影したもので、まさに御当地婚姻届と言えます。2種類とも市民課の窓口で配付するほか、市のホームページからダウンロードすることもできます。熊本県ではくまモンが、静岡市では富士山といったように、キャラクターや風景などをモチーフに作成されております。また、市へ提出用とは別に、お二人の写真を入れた婚姻届をお渡しして手元に残る取り組みをしている自治体もあります。            〔資料を提示〕 32: ◯第6番(中田ゆみこ君)  こちらが藤枝市の婚姻届でありますが、藤の花が全面にあしらわれております。そして、これが京都市の婚姻届ですが、春夏秋冬が周りに、四隅にあしらわれております。そして、出生届がこんな感じになっております。そして、先ほど紹介いたしました熊本県ですが、くまモンと熊本城があしらわれておりまして、これはお二人用ですので、ここにお二人の写真を入れられるようなっております。これが愛知県が出しているお二人用の婚姻届で、名古屋城、テレビ塔ですかね。それぞれ本当に工夫を凝らして、それぞれ御当地ならではの婚姻届、出生届が今広がっております。  大手ブライダル企業と提携している自治体、地元の大学とコラボレーションして取り組んでいるところ、アニメ作家に依頼をしているところとその手法はさまざまです。新しく夫婦になる方の門出をお祝いし、市に愛着を持ってもらう取り組みとして、おがっきぃやおあむちゃん、季節の花々をあしらった大垣市のオリジナル婚姻届の作成を提案いたします。また、婚姻届を提出する際に、手続に来られた際にその場で記念撮影ができるような大型の専用パネルを作成することもあわせて提案させていただきます。さらに結婚と切り離せないのは、新たな生命の誕生を届ける出生届。これも婚姻届と同様に、本市のオリジナル出生届の作成を提案いたします。ぜひこの御当地オリジナル婚姻届、出生届の作成について、本市の考えをお聞かせください。  3点目は、救急医療キットの導入についてお尋ねします。  私は、平成23年9月定例会でも救急医療キットの質問をさせていただきました。その当時の福祉部長さんの答弁では、本市では「緊急連絡のてびき」を配付しているので導入の予定はないといった内容でしたが、相次ぐ自然災害が起きている昨今、果たしてこの手引だけで大丈夫でしょうか。オレゴン州、ポートランド市を参考に、平成20年度から全国に先駆けて東京都港区が始めた事業で、今や全国の自治体が導入をしています。県内でも多治見市、美濃加茂市、御嵩町、大野町、海津市、岐南町、八百津町、白川町、東白川村、そして土岐市、北方町で既に導入済みであります。医療情報を入れた専用の容器を冷蔵庫に保管し、救急通報時に駆けつけた救急隊員がその情報を生かし、迅速に適切な救急処置をするという仕組みで、簡単にできる毎日の備えとして注目されています。  救急医療キットの中には、かかりつけ医や持病等の医療情報、緊急連絡先やおくすり手帳のコピーなどの薬剤情報、保険証や診察券のコピー、本人確認の写真などを入れておきます。活用法は、救急通報により救急隊員が駆けつけたとき、冷蔵庫の中の医療情報を確認、情報をもとに処置するという流れです。冷蔵庫に保管する理由は、ほとんどの御家庭で冷蔵庫は台所にあるので、キットがどこにあるのかすぐにわかるからです。また、キットがあることがわかるように、玄関と冷蔵庫にステッカーを張っておきます。キットを冷蔵庫に保管する理由としては、ほとんどの家庭の台所にあることにより救急隊員の手間を省くことができる、迅速かつ適切な救急処置ができるというものです。大きな地震が起きても、冷蔵庫は壊れずに残っていることも保管理由の一つです。個人情報を自分で管理して、情報も随時更新できるメリットもあります。県内のある自治体では、企業からの協賛金を活用して実施されているところもあります。小さなまちでは、消防団員の皆さんがペットボトルを使い、手づくりで救急医療キットを配付されている自治体もあります。  本市においても、高齢者のおひとり暮らし、高齢者のみの世帯がふえてきています。災害時の要援護者対策にも、この救急医療キットは大変役立つことが期待されます。各自治会で作成済みの要援護者台帳に記載の方を対象に、市民の安心・安全のためにも、いま一度導入を検討されてはいかがでしょうか。担当部局の考えをお聞かせください。  これで1回目の質問を終わります。 33: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 34: ◯市長(小川 敏君)  オリジナル婚姻届と出生届について御答弁申し上げます。  オリジナル婚姻届や出生届につきましては、結婚情報誌の付録や民間企業と自治体とのコラボレーションによるもの、地元の大学やデザイナーを活用した自治体独自のものなど、全国的に導入が進んでおります。本市であれば、民間企業や市内の大学などと連携し、おがっきぃとおあむちゃんや御当地アニメ、大垣城や奥の細道むすびの地などの地域資源を取り入れたオリジナル性の高い婚姻届及び出生届の作成が考えられます。さらにお二人の写真を入れたもう一枚の婚姻届や複写式婚姻届、記念証や記念樹の贈呈、また、届け出の際に記念撮影できるような専用パネルを備えた撮影コーナーの設置など、届け出のあかしとして各自治体でさまざまな手法による取り組みが実施されておりますので、本市における効果等について調査してまいります。  いずれにいたしましても、婚姻及び出生の届け出の幸せな気持ちを目に見える形で残すことで、本市への愛着を一層深めていただき、一人でも多くの方に大垣に暮らし、そして、子育てしていただけるよう今後調査研究を進めてまいりたいと思いますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。 35: ◯議長(川上孝浩君)  教育委員会事務局長。 36: ◯教育委員会事務局長(安田正幸君)  教育現場の熱中症対策について御答弁申し上げます。  本市における熱中症対策につきましては、教育委員会から各学校へ予防や対応について通知し、適切な対応を求めているところでございます。これに基づき、各学校におきましては保健室に経口補水液を常備するとともに、水筒の持参を促すなど、熱中症予防に努めております。また、気温、湿度に考慮した活動時間の設定や小まめな水分補給、休憩などの取り組みを行っており、今年度の熱中症の発生件数は、現在のところ、軽度のものが1件でございます。熱中症計につきましては各学校に配備済みで適宜活用しており、これに加え今年度は、体育の授業や部活動のときに児童生徒自身でも熱中症の危険度がわかる温度湿度計を体育館や格技場に設置いたしました。  次に、ミストシャワーの設置につきましては、公立の幼保園、保育園、幼稚園は全て設置済みでございます。また、小中学校では一部の学校に設置しておりますが、設置場所によってはミストが風に流されるなどの課題もあり、今後も学校と協議しながら検討してまいります。  最後に、小中学校の体育館へのエアコン設置につきましては、学校のさまざまな課題を解消するため環境整備を計画的に進めておりますので、今後の研究課題とさせていただきたいと存じます。  いずれにいたしましても、児童生徒が安全に学校生活を送ることができるよう、引き続き熱中症対策に努めてまいりたいと存じます。御理解賜りますようお願い申し上げます。 37: ◯議長(川上孝浩君)  福祉部長。 38: ◯福祉部長(澤 達彦君)  救急医療キットの導入について御答弁申し上げます。  本市におきましては、大垣市社会福祉協議会が作成する「緊急連絡のてびき」をひとり暮らし高齢者などを対象に配付しており、住所、緊急連絡先、かかりつけ医など、緊急時に活用できる情報を記載することとしております。大垣消防組合におきましては、「緊急連絡のてびき」等を活用し、緊急時の対応をしていると伺っております。  また、御提案の救急医療キットにつきましては、緊急連絡先のほか、個人の既往歴、服用薬、血液型など、医療情報の記載もありますので、これら情報の「緊急連絡のてびき」への活用については関係者と引き続き協議してまいりたいと存じます。御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。 39: ◯議長(川上孝浩君)  6番。            〔第6番 中田ゆみこ君 登壇〕 40: ◯第6番(中田ゆみこ君)  ただいまは、それぞれに御答弁ありがとうございました。  1点目の教育現場の熱中症対策についてでありますが、ことしの熱中症と思われる発生件数は、現時点で中学で3件、実際には軽度1件のみということでしたが、熱中症の危険のあるときは部活動や体育の授業を早目に切り上げたり、児童生徒には水分補給のため水筒を持って登校させるということが功を奏しているようで安心いたしました。熱中症計については、後ほど、2学期に間に合うように、先ほど紹介させていただいたタイプとはまた違う、絵で見てわかる熱中症計を各教室に配備していただいたということをお聞きいたしましてうれしく思います。体育館や格技場においても活用されているということでしたが、その効果は配備されたところなのでまだ検証はできていないと思いますが、ぜひ有効活用をして児童生徒を熱中症から守っていただきたいと思います。  ミストシャワーについては、川並小学校、東中学校、小野小学校、興文小学校、宇留生小学校の今現在5校のみ設置されているということでしたが、たしか4年ほど前に私も担当課にお尋ねした際に、校長会でミストシャワーを紹介していただけるというお話をお聞きしておりましたが、余りその後ふえておりませんので、いま一度学校のほうにも呼びかけをしていただきたいと思います。公立の保育園10園、幼保園6園、幼稚園11園は全てにミストシャワーは設置済みということでした。園児たちが気持ちよさそうに浴びている姿を見かけたことがありますが、引き続き子供たちが快適に過ごせる環境づくりをよろしくお願いいたします。  体育館のエアコンについては、限りある予算の中で学校整備を進めていかなければならない状況の中で、その優先順位も考慮に入れる必要があることはわかっておりますが、年々厳しい暑さが続き、熱中症のリスクが高くなっている気象状況の中、今後も教育現場の熱中症対策にしっかりと取り組んでいただくことを望んでおります。  2点目のオリジナル婚姻届と出生届でありますが、導入をしている各自治体では、オリジナル婚姻届を市役所窓口に提出されたお二人には、記念樹や記念品、施設利用券の贈呈等、さまざまな取り組みがされております。また、複写式婚姻届や、先ほど御紹介いたしましたお二人の写真を入れた婚姻届をお渡しし、手元に残る取り組みをしている自治体もあります。市長さんの御答弁では、私が提案させていただいたおがっきぃやおあむちゃん、また、大垣城や奥の細道むすびの地なども入れたオリジナル婚姻届や出生届が本市なら考えられ、専用パネルを設置した撮影コーナーも今後調査研究をしていただけるということでした。比較的前向きな御答弁でした。本当にありがとうございます。市への愛着を持ってもらい、より多くの方に大垣で暮らしてもらえるよう、ぜひとも一日も早い導入をお願いいたします。  3点目、救急医療キットの導入についてでありますが、ある自治会長さんはこの救急医療キットの大切さを知り、独自で始められ、自治体全体に広がった例も中にはあります。社協で配付されている「緊急連絡のてびき」がたとえあっても、希望するおひとり暮らしの方や障がいのある方にはこの救急医療キットを配付されてはいかがでしょうか。企業への呼びかけもしていただき、予算の確保を目指して、ぜひいざというとき役立つ、高齢者の見守りにもなる救急医療キットの導入をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 41: ◯議長(川上孝浩君)  次に移ります。  10番 山口和昭君。            〔第10番 山口和昭君 登壇〕 42: ◯第10番(山口和昭君)  冒頭にも市長からお触れになりましたけれども、私のほうからも、先般の相次ぐ台風襲来で北海道、東北各地での被害に遭われました皆様方にお見舞いとお悔やみを申し上げ、一日も早い復興を願うとともに、大垣市としてもより一層の取り組み支援に強化くださり、安全・安心なまちづくりを願うものであります。  また、ただいまはリオパラリンピックが実施中ですけれども、その前に行われましたオリンピックでの日本選手の活躍が目立つ中、岐阜県ゆかりの選手たちの頑張りもあり、多くの県民、市民の誇りにつながりました。特に、さきのぎふ国体時の選手強化の一環として、体育協会、体育連盟関係者の働きが大きく花開いた成果として称賛する人たちも多く、関係者の皆様方の労苦が実ったことに強く敬意を表する次第であります。競泳女子200m平泳ぎの金藤理絵選手はぎふ国体後も岐阜県に残り、地域クラブで多くの支援者の皆様の支えも糧にして栄冠を獲得されました。加えて、御承知のように、帰国後の今国体での大活躍も大きな喜びであります。また、地元大垣共立銀行職員の佐藤希望選手はママさん選手として後輩たちと頑張っての成果で、大垣市の誇れる成果でありました。金メダル有力候補の男子、太田選手の敗退直後で、そのショックも少しカバーされたというふうに評価をいたしております。いずれにしましても、大垣市としましても引き続き、後に続くを選手育成強化にも力を入れていただくことを願います。  それでは、通告いたしました3点につきまして、順次質問をいたします。  まず、大垣市住宅政策について、まずはリバースモーゲージの採用を検討されることについてお尋ねをいたします。  小川市長は、子育て世代の皆さんを多く迎えての定住政策強化にさまざまな施策を打ち出し、成果を上げておられます。日本経済新聞紙では、日本人は家を所有したいという志向や新築志向が強く、内閣府の2015年の調査では、住宅を所有したい、どちらかといえば所有したい、そういう回答をいただいて75%に達しているようであります。依然所有志向が強く、若年層も同様でありました。20代では79%と、全世代平均より高いようであります。同調査では、マンション、戸建てを合わせ、新築志向が73%に上がるようであります。  しかし、人々の考え方も変わりまして、建物は次の世代に受け継ぐ意識が変わり、パワービルダーと称する間取りや仕様を統一して割安な住宅を供給する建て売り住宅が成長しております。そこで、持ち家が十分な資産価値を保ち、売却や賃貸によって建物の有効活用が可能になるよう、生きている間は持ち家を担保に生活資金などを借り、死亡後に担保を売却をして返済するリバースモーゲージも利用できるような施策を金融機関と提携するお考えはありませんか。これが活用されれば、次の世代が家を受け継ぐことができるというシステムが、家が中古として価値を持たなければなりませんので新築時の対応が肝要で、地域住民とのかかわりも含め重要なポイントであると思います。大垣市の対応をお聞かせください。  次に、住宅政策2点目としまして、市営住宅管理問題についてお聞きをいたします。  先般、国土交通省が市街地再開発事業の対象となった団地、マンションの建てかえについて、政府は、所有者全員合意の原則を見直し、3分の2の合意で可能とするよう都市再開発法などの改正案を通常国会に提出することを決めました。同省の調査では、全国には約600万戸のマンションがあり、うち200万戸は約5,000ある団地の中に建てられており、このうち同省が老朽化の目安としている築45年を超えた団地は2015年時点で291あるが、2025年には約1,500、2035年には3000にふえる見通しとあります。居住者も高齢化、また貸金難で、建てかえは合意が難しくなっております。  私は、大垣市の市営住宅を問題視いたしました。状況が違いますけれども、多くの各団地は同時期に住み始めた人が多く、一定期間を過ぎると高齢化が急速に進行いたします。空き室の増加や居住者の減少により商店の閉鎖も問題化されております。国土交通省は前年7月、老朽化が進む団地再生に向けた有識者会議を設置し、建てかえ促進策の検討を進めているようですので、大垣市としましても長年問題視されている各所市営住宅の老朽化対策に積極的に取り組み、周辺住民の不安解消と安全・安心を標榜する大垣市としての取り組み姿勢を示されてはいかがでしょうか。長年住みなれた方々への配慮もさることながら、大垣市全体としての積極的な取り組みを進めていただきたくお願いをいたします。健康で文化的な生活の基盤となる住宅を提供する目的とはほど遠い現在の施設になっている点にも猛省を願うものであります。  次に、住宅政策3点目として、空家等対策の推進に関する特別措置法施行1年経過後の現況についてお尋ねをいたします。  2015年5月に全面施行された空家等対策の推進に関する特別措置法、空家法では、倒壊等著しく治安上危険、著しく衛生上有害、著しく景観を損なっているなどの空き家を特定空き家と指定し、市町村が立入調査のほか、指導、勧告、命令、代執行などの措置をとることが可能になりました。大垣市の取り組みはいかがでしょうか。同法の利用で比較的持ち主の特定は容易になったものと思いますが、この点もお尋ねをいたします。  最近、市内中心部に民間の有料駐車場が増加したことで、隣地の老朽建物が目立つようになりました。安全とは外形上思えない不良建物の管理監督には万全を期しておられるでしょうか、現況をお聞かせください。  また全国的な風潮で、政府の観光政策としてインバウンド客の急増対策で民間宿泊、旅館業法に基づく営業許可を持たずにアメリカ等のAirbnb社等の仲介業者がインターネット上で宿泊をあっせんするシステム、いわゆる民泊が蔓延し大きな社会問題化しております。また工事現場の飯場と称する宿泊施設にかわって、空きマンションやアパート等の利用に変わっているようでもあります。管理監督者がいればいいのですが、引率者も宿泊施設に管理者もいない場合が多く、緊急時対応等、大きな問題も生じているようであります。これらの周辺住民への対応等も大きな問題で、これらの現象が残念ながら大垣市内でも生じております。担当部局も特定できませんが、いかがお考えでしょうか。旅館組合等では、当面は判明次第、まずは旅館業法にのっとる、簡易宿泊所取得をお願いし、責任者の所在等を明確にするよう努力し、県保健所とも連携強化しての管理強化に努めておりますけれども、当局の考えもお願いいたします。  続きまして、大きな2点目の大垣市子育て支援策の取り組みについてお尋ねをいたします。  大垣市は子育て支援日本一を標榜し各種施策を実施しておりますが、市議会でも以前から、学校給食費のあり方についてさまざまに検討をされてまいりました。特に前回の第2回一般質問では、同僚の関谷議員からも学校給食費未納問題や無償化の動きについても触れられました。平成26年度、27年度の徴収状況も順調に推移している旨の御答弁でもありました。安堵いたしましたが、28年度の傾向もお聞かせいただければというふうに思います。動向に変動がないものかあるものか、お伺いをいたします。  心配していました学校側の教職員の皆さんへの負担の度合いもいかがでしょうか。教育委員会の支援も伺いましたけれども、何とぞ現場への負担が軽減されますように、引き続きお願いをいたします。  また、これまでも討議、提案もされてまいりましたけれども、食材調達の問題で、地産地消の現況につきましても再度お尋ねをいたします。主食の米飯食やパン食の小麦粉、米粉、野菜等の調達についても現況はいかがでしょうか。  次に、今年3月11日の日本経済新聞紙上に、安倍総理が議長の経済財政諮問会議民間議員が、子育て世帯への支援拡充の一環として政府に学校給食費の無料化を提言する方針を打ち出し、安倍政権は子育て世帯への支援拡充を一億総活躍社会実現の柱として位置づけております。給食費を無料にし、子供を育てやすい環境を整えるとあります。文部科学省の調査によります試算では、保護者が負担する給食費の平均月額は小学校で約4,266円、中学校で約4,882円とあり、財源は年間で5,120億円規模が必要と言われております。給食費の無料化は一部自治体では実施されているようですけれども、大垣市の前向きの取り組みに期待するものであります。取り組み姿勢をお聞かせください。  最後の3点目、減災に向けての緊急速報メールに対する大垣市の取り組みについてお尋ねをいたします。  昨年9月の関東・東北豪雨を受け、国土交通省は住民の迅速な避難につなげるため、洪水情報をスマートフォン等に発信する方針を固めたと報道されました。気象庁が昨年11月16日、携帯電話各社が配信する緊急速報メールの対象に、大雨や大雪などの特別警報と噴火警報を加えると発表し運用を開始しております。気象庁が警報を発令した段階で対象の市町村にいる人の携帯電話やスマートフォンに自動的にメールが届く仕組みで、エリアメールとも呼ばれ、特別な契約や加入手続は必要ないものでありますが、大雨の避難勧告などを同メールで住民に伝えるなどの自治体もふえているようであります。大垣市として防災上からの観点での実用性はあるのか、お聞かせを願います。  同じく国土交通省は、全地球測位システム・GPSを使い利用者の位置を特定し、近くの川の水位のほか、堤防から水があふれる越水の危険性をリアルタイムで伝えるとあります。運用状況はいかがでありましょうか。また、川の水位は国土交通省のホームページで確認できますが、地域をみずから選択して水位観測所を探す必要がありましたが、GPSを活用することで近くの観測所を自動検索し、川の水位情報をリアルタイムに取得できるようになるとあります。また国土交通省は、水位が堤防の上部にどれだけ迫っているかを把握する技術開発も進めると言われ、少なくとも200mごとに算出が可能と言われておりますので、当大垣市にありましては治水管理上大変役に立ち、越水の切迫度も近隣の利用者等に通知でき、防災・減災に向けて大きな力となりますので、実用状況を高めていただくことを願います。  気象庁も、災害の危険度が差し迫った状況で一刻も早く警報発令を伝えることが重要、住民が身を守る上で役に立つようさまざまな手法を活用していくとしており、携帯電話各社も緊急地震速報を2007年から、津波情報は2012年から順次緊急速報メールの配信対象にしており、このほか大雨の避難勧告などを同メールで住民に伝える自治体もふえている現況であります。大垣市としての減災対策としての活用法について、その取り組み姿勢をお聞かせください。  以上で質問を終わります。 43: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 44: ◯市長(小川 敏君)  減災に向けての緊急速報メールに対する大垣市の取り組みについて御答弁申し上げます。  災害などの緊急時における情報発信につきましては、従来から行われている防災行政無線のほか、緊急速報メール、市のメール配信サービス、ツイッター等のソーシャル・ネットワーキング・サービスなど、多くの手段を用いて発信することとしております。その中でも、緊急速報メールにつきましては利用者による事前の登録が不要で、市内全域を対象とした緊急情報の伝達を行う場合に、通勤通学や観光で市内に滞在中の方にも配信されるため、有効な手段であると考えております。本市におきましては、大手携帯電話3社と連携し、全市的な避難勧告等の避難情報や市民の生命に直結する緊急性が高い洪水情報などについて、携帯電話やスマートフォンを活用した緊急速報メールにより伝達できる体制をとっております。  次に、GPSを使っての活用方法につきましては、国土交通省のホームページ、川の防災情報にスマートフォンでアクセスすることで、GPS機能を活用して利用者の現在地周辺の河川水位や雨量状況等を把握することが可能であるため、新たな情報収集の手段として有効であると考えております。本市といたしましても、現地で災害対応を行う消防団や自主防災組織等の防災関係者を初め、市民に対しても新たな情報収集手段として、さまざまな機会を通じて幅広く啓発に努めてまいりたいと存じます。  いずれにいたしましても、減災対策といたしましては、防災情報の迅速かつ的確な伝達及び情報収集が重要であり、引き続き情報伝達及び情報収集手段の充実に努めてまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 45: ◯議長(川上孝浩君)  都市計画部長。 46: ◯都市計画部長(田中 裕君)  大垣市の住宅政策について御答弁申し上げます。  核家族化、少子高齢化の進展や人口減少により居住環境を取り巻く社会情勢や住宅事情が変化する中、本市におきましても、空き家対策の推進や定住促進に向けた取り組み、老朽化した市営住宅の対応など、課題解決に向けた住宅政策に取り組んでるところでございます。  初めに、御提言いただきましたリバースモーゲージにつきましては、居住者が住み続けながら自宅を担保にして生活資金などを借り入れることができ、空き家となることを未然に防止する仕組みとして都市部で導入されており、有効な制度であると認識しております。しかしながら、不動産価格の値下がりにより担保割れリスク等もございますので、金融機関と連携したリバースモーゲージの活用につきましては今後研究してまいります。  次に、市営住宅管理問題につきましては、平成25年3月に策定した市営住宅等長寿命化計画に基づき計画的に修繕を行い、市営住宅の長寿命化とライフサイクルコストの縮減に努めているところでございます。御指摘の老朽化した市営住宅につきましては、耐震性の確保された市営住宅への住みかえを促進しており、住みかえが終了した住棟から順次除却を進めてまいりたいと考えております。  次に、空家等対策の推進に関する特別措置法が施行され1年経過後の現況につきましては、本年3月末で相談件数が91件、特定空き家等の件数が56件、改善された件数が8件となっております。空家法が施行され課税情報の内部利用が可能になり、所有者の特定も以前より容易になったことから、特に危険な空き家等につきましては所有者等に積極的に助言、指導等を行っているところでございます。  また、問題が生じている民間宿泊施設の対応につきましては、建築課と消防組合が連携しながら、旅館業法を管轄している西濃保健所と協力して適切に対応してまいります。  いずれにいたしましても、市営住宅の管理や空き家対策などの住宅政策につきましては大変重要な課題として捉え、積極的に取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 47: ◯議長(川上孝浩君)  教育委員会事務局長。 48: ◯教育委員会事務局長(安田正幸君)  大垣市子育て支援策の取り組みについて御答弁申し上げます。  初めに、学校給食費の徴収状況につきましては、平成27年度の決算時の未納額は170万3,000円、収納率は99.76%でございました。その後、未納のある保護者との面談等により、8月末現在、未納額が68万1,000円減少し収納率が99.85%となりました。引き続き学校の負担軽減を図るとともに、未納対策に取り組んでまいります。  次に、学校給食における地産地消の取り組みにつきましては、岐阜県産を主食の米飯では100%、パンの小麦は50%使用しております。また、野菜の大根、ネギ、コマツナは主に岐阜県産を、生シイタケ、ブロッコリー、モヤシは大垣市産を使用するなど、地元で生産されたものを積極的に取り入れております。
     最後に、御指摘のありました給食費の無料化につきましては、財政負担が大幅にふえることとなりますので、引き続き国の動向を注視しながら研究を進めてまいります。  いずれにいたしましても、児童生徒に栄養のバランスのとれた給食を提供するとともに、学校給食を通じて地域のよさを知り、郷土を愛する心を育めるよう努めてまいりたいと存じます。御理解賜りますようお願い申し上げます。 49: ◯議長(川上孝浩君)  10番。            〔第10番 山口和昭君 登壇〕 50: ◯第10番(山口和昭君)  それぞれの質問に御答弁をいただき、ありがとうございました。  最初の大垣市の住宅政策についてのリバースモーゲージにつきましては、空き家をなくすための手法の一つとして、自宅を担保として老後資金の一助をするだけでなく、親の資産を担保として子供や孫たちと同居できる住宅の改築資金にも利用できる、親子または孫との共有リースへの助成措置等も検討いただき、日本本来の家でつながる定住政策の一つとして住宅取得支援策にも加えていただき、自宅を担保にして、2世代、3世代と同居できるニューリバースモーゲージ商品を金融機関に逆提案されることを御検討願いたいと思います。  次に、市営住宅問題では、長寿命化対策としても団地内での住みかえ奨励等で順次検討されておりますけれども、時間を要するようであります。敷地内でユニットバスつきの耐震化されたプレハブ仮設住宅を設置し、集約していただくことも検討されてはいかがでしょうか。少し触れましたが、戦後の日本を支えてきた営業者等に、地域の衛生水準の向上や健康づくり、安全・安心の確保等に貢献した生活衛生法の運用の面からも、早急に問題視されている住宅の改善を望みます。  市内の空き家対策の推進に関しましては、指導強化が進んでいることで安堵いたしました。先ほども触れました民泊問題は指導の弱い地域が狙われるように聞いておりますので、引き続き、不逞のやからが介入することのないように連携強化を願うものであります。  次の子育て支援策の取り組みとしての学校給食に関しましても、大変御努力をいただいていることがよく理解でき、御苦労さまと申し添えたいというふうに思います。しかし数多い子供さんたちの中には朝食抜き等、さまざまなケースもお聞きしますので、学校でのバランスのとれた給食は大切なことと思います。引き続き御努力をお願いしますとともに、負担は平等の精神を守っていただくこともお願いをいたします。  減災に向けての緊急速報メールの活用につきましても、しっかりと大垣市が取り組み、県、国との連携強化に努めておられることもよくわかりました。防災の前線で活躍する消防団や自主防災隊等、関係機関とも引き続き情報伝達強化に努めるとのことですので、新しい対応等、積極的に情報収集されまして、計画中の新庁舎での新防災センターが立派に完成することも願います。  災害がないことは願いますけれども不可能でありますので、減災対策への万全を切望して、以上で質問を終わります。ありがとうございました。 51: ◯議長(川上孝浩君)  次に移ります。  4番 関谷和彦君。            〔第4番 関谷和彦君 登壇〕 52: ◯第4番(関谷和彦君)  早速ではございますが、通告に従いまして質問させていただきます。  通学路問題についてでございます。  そもそも通学路とは、各学校が児童生徒の通学の安全確保と教育的環境維持のために指定している道路をいいます。学校保健安全法第5条によりますと、学校においては、児童生徒等の保健、安全等に関する事項について、計画を立て、これらを実施しなければならないと規定していることが通学路の法的な根拠となります。指定の手続といたしましては、各学校が決定し、これを教育委員会が承認するものであり、仮に通学路の安全上の不備によって事故が起きた際には、当然両者の責任が問われることとなります。  一方、各学校の通学路の指定によるメリットもあり、学校や地域から要望があれば、道路管理者や警察、教育委員会等で協議が行われ、必要とされれば通学路標識などの交通安全上の施設などの整備が行われ、一時停止標識などの設置による安全の確保のための規制が可能となります。また、通学路の交通安全確保に向けた着実かつ効果的な取り組みの推進について、文部科学省、国土交通省、警察庁より各自治体に通知が出ております。これによりますと、地域ごとに通学路の交通安全確保に向けた取り組みの基本方針を策定するとともに、策定した基本方針に基づく取り組みを継続して推進するため、関係者で構成し定期的に開催する協議会を設置する等、推進体制を構成する。推進体制を構成は、通学路における安全対策の関係機関となる教育委員会、学校、PTA、警察、道路管理者を含めることを基本とし、必要に応じて自治会代表者や学識経験者等を加える。推進体制については市町村単位で構成することが望ましいとする。なお、構成された推進体制においては、各地域の実情に踏まえた合同点検や対策の改善、充実等の取り組みを着実かつ効果的に実施するため、緊急合同点検の枠組みを活用するほか、基本方針を作成するものとする。  合同点検の実施方針といたしましては、合同点検の実施時期、体制、実施方法等を定め、合同点検の実施時期については、緊急合同点検の実施状況や周辺環境の変化等を踏まえ、毎年実施や複数年ごとの実施等、地域の実情に応じて適切に設定する。合同点検の体制は緊急合同点検と同様に、教育委員会、学校、保護者、警察、道路管理者を含む体制とすることを基本とする。なお点検の実施に当たっては、通学路の変更箇所や周辺環境に変化があった範囲を対象とすることのほか、地域の実情に応じて、積雪等、危険箇所や自転車通学とふくそうする箇所を重点的に点検すること等、効率的、効果的な方法を検討することが望ましいと言われております。合同点検の実施、対策の検討、効果の把握、その結果を踏まえた改善、充実を一連のサイクルとして繰り返し実施することが、継続的な安全性向上のため必要であるということから、これらを取り組みの基本の考えとして定める。なお、対策の検討、実施、効果の把握については、関係者間で連携協議の上、行うものとする。  基本方針を作成した際には、地域住民、道路利用者の協力を得るため、推進体制の構成及び基本方針をまとめたものを市町村のホームページや広報紙等を活用して適切に情報を発信する。なお、基本方針の名称については、全国で統一されているのが望ましいと考えることから、通学路交通安全プログラムとすることを推奨する。そして、合同点検によって抽出した対策必要箇所について、関係機関で認識を共有するため、対策箇所図及び対策一覧表を作成し公表するとあります。  このようなことを受け、当市にて大垣市通学路交通安全プログラムが策定されております。基本的な考え方といたしましては、継続的な通学路の安全確保に向けた取り組みを推進するため、緊急合同点検後も必要に応じて合同点検等を継続して実施し、対策の改善及び充実を図るものとします。また、これらの取り組みをPDCAサイクルとして継続的に実施し、通学路における交通安全の確保に向けた着実かつ効果的な取り組みの推進を図るものとします。なお、具体的な取り組み内容としまして、児童生徒の目線から見たハード及びソフト面での交通安全対策を具体化することで、交通ルールの遵守と規範意識の高揚を図るとともに、児童生徒から家族や身近な人たちに発信し、安全で安心して通学できる道路等の整備とあわせた総合的に人に優しい交通安全対策を行い、通学路における交通事故の抑止を図るものとします。合同点検の実施といたしましては、各小中学校は毎年5月中旬までに通学路の安全点検を行い、校区内の安全マップを作成いたします。市教育委員会は6月上旬に、合同点検の実施希望箇所について小中学校に照会をいたします。各小中学校は7月上旬までに、地域やPTAの意見を踏まえ、合同点検実施希望箇所を市教育委員会に申請いたします。市教育委員会は関係機関と日程調整を行い、7月下旬から8月ごろ、申請のあった校区ごとに合同点検を実施いたします。合同点検の結果から、9月ごろに推進会議にて今後の対策について検討し、通学路安全対策整備計画を作成いたします。  PDCAサイクルといたしましては、定期的な合同点検等の実施として、対策箇所の抽出、検討を継続的な取り組みとして、各警察署を初め、道路管理者や学校関係者等の関係機関が連携し、潜在的な対策必要箇所を抽出、検討するなど、必要に応じて合同点検を実施するものとする。整備計画の作成では、対策が必要な箇所については、箇所ごとに歩道整備や防護柵設置等のハード対策及び交通規制や交通安全教育等のソフト対策など、具体的な対策計画を作成します。この際、ハード面の対策として作成した整備計画については、大垣市道路整備連絡調整会議に報告をされます。安全対策の実施として作成した整備計画に基づき、関係機関において安全対策を実施します。なお、実施に当たっては対策が円滑に進捗するよう、各警察署を初め、大垣市や道路管理者等の関係機関により連携を図るものといたします。また複数年にまたがる対策については、その進捗状況の管理を行う。対策効果の検証は、対策実施後の箇所について、必要に応じた現場確認、学校や保護者にアンケートを実施するなど、その効果を把握するための手法を検討し、対策効果の把握に努めるものとします。対策の改善充実としては、検証結果に基づき対策方法の変更、定期的な修理等の把握、新たな危険箇所の把握等、対策内容の改善充実を図る。また箇所図、箇所一覧表の公表といたしましては、市内22小学校、中学校10校ごとの点検結果や対策内容等については、関係機関で認識を共有するため、通学路の対策箇所一覧表及び通学路対策箇所図を作成し、市のホームページ等に公表をされております。これを受け、大垣市通学路交通安全プログラムの策定及び通学路安全対策推進会議が設置され、毎年、大垣市内通学路の対策箇所一覧表に基づき、対象となる路線名、箇所名、通学路の状況、危険の内容、対策内容、事業主体、いつ対応したのか、順次対応をしていただいていると思います。しかしながら、対策後の検証は本当に十分になされているのでしょうか。対策済みになった案件は、もう用済みになってはいないのでしょうか。  こんな案件があります。通勤時に渋滞を避けるために、抜け道をする車両が狭い通学路に入り込んで来ます。しかも、その道は午前7時半から8時半規制の道路です。本来でありますと通行禁止違反となり、違反点数2点、反則金対象となりますが、基本的に警察官が現行犯で取り締まることとなります。通学路に立つ交通安全委員や見守り隊の人では何の強制力もありません。できることといえば、通学路の入り口に立って車に注意することぐらいしかありません。市として、教育委員会として、安全な通学路のあり方、学校における交通安全教育のあり方、通学路の交通安全を図るための道路交通環境整備、交通規制のあり方、対策を効果的に進めるための関係機関等の連携のあり方、地域住民、保護者の役割等をどのようにお考えなのか、またガイドラインがあるのかをお聞かせ願えませんでしょうか。  以上、1回目の質問を終わります。 53: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 54: ◯市長(小川 敏君)  通学路における諸問題について御答弁申し上げます。  本市では平成26年9月に大垣市通学路交通安全プログラムを策定し、通学路安全対策推進会議を設置するなど、通学路の安全対策に努めているところでございます。このプログラムでは、警察、道路管理者、教育委員会が連携し、各学校から申請のあった危険箇所について合同点検を行っており、その結果を踏まえ、通学路の整備計画を作成し、関係機関において安全対策を実施しております。なお平成27年度には、路側帯の拡幅2件、カラー舗装6件、交通規制4件などの対策を行ったところでございます。さらに実施した対策につきましては、保護者や地域の方から聞き取りを行い、効果の検証を行った上で、必要に応じて関係機関と連携しながら改善、充実を図っており、今後とも児童生徒が安全に安心して通学できる環境整備に努めてまいります。  学校における交通安全教育及び保護者や地域の方の役割につきましては、教育長から答弁をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 55: ◯議長(川上孝浩君)  教育長。 56: ◯教育長(山本 讓君)  通学路における諸問題について御答弁申し上げます。  初めに、学校における交通安全教育につきましては、交通ルールなどの基本的な知識、技能に加えて、緊急時に自分の命を自分で守る判断力などが身につくように各学校で指導の充実を図っております。小学校では、警察官、市の交通指導員、交通安全協会の方などを講師として招き、低学年は横断歩道の渡り方について、中学年や高学年は自転車の乗り方について学ぶなど、発達段階に応じた交通安全教室を実施しております。また中学校では、見通しの悪い交差点など、通学路の危険な場所を具体的に想定した交通安全指導に加え、今年度からは生徒自身が自転車の運転方法について見直すことができるチェックシートを活用した指導も行っております。  次に、保護者やさわやかみまもりEyeなど地域の皆様に、学校から登下校の時刻、危険箇所の情報を発信し、登下校時の児童生徒の安全を見守っていただいているところでございます。  いずれにいたしましても、地域や関係機関との緊密な連携を図りながら、児童生徒の安全確保に一層努めてまいりたいと存じます。御理解賜りますようお願い申し上げます。 57: ◯議長(川上孝浩君)  4番。            〔第4番 関谷和彦君 登壇〕 58: ◯第4番(関谷和彦君)  ただいまは、それぞれに御答弁いただきましてありがとうございます。  通学路における諸問題につきましては、車両の通行量がふえ、大きな幹線道路への抜け道となってしまい、子供たちの朝の通学がとても危険にさらされているわけであります。もちろん、すぐ近くには主要道路があるわけでありますが、信号でなかなか動かないのか、朝の出勤時で急いでおられるのはわかりますが、抜け道として進入してくるスピードやマナーが非常によくない方が多いのも事実です。歩行者の安全を第一に考えた道路整備や交通規制を行い、自動車優先の考え方から転換を促していくべきと考えます。事故のない道路のためには、道路の交通量を削減することと自動車の速度を低減させることが重要です。交通環境そのものを安全にするということが重要であり、可能な限り歩行者と車両が分離された安全な空間が確保できるようにすることが望ましいのですが、現実的には地域住民の生活もあり、生活道路から自動車を全て排除することは難しいため、自動車の速度をいかに落とさせるかということに力を注ぐべきと考えます。通学路は生活道路の一部であり、生活道路の安全性が高まらなければ通学路の安全も高まらない。子供にとって安全な道路環境は、高齢歩行者や他の歩行者、障がい者の方々にとっても安全な道路環境であります。したがって、通学路対策は生活道路対策と一緒に進めるべきと考えます。  なお、警察による取り締まりやパトロールはドライバーに対する抑止力が非常に大きく、学校周辺においてPTAや地域住民の安全指導と効果的に組み合わせて実施していくことが重要であり、ドライバーに、学校周辺である、子供が多いということを注意喚起することが必要と考えます。また、子供が危険性を認識することができるようになる交通安全教育カリキュラムの研究や訓練が必要であり、子供たちに交通ルールを守ることを教育することは大前提であるものの、自分さえ交通ルールを守っていれば安全というものではなく、自分がルールを守っていても守らない人によって事故に遭うということがあるということを認識させることが重要で、青信号になったからといっていきなり走り出さないなど、自分の身の安全を守るために必要なことをしっかり伝えることが大切です。交通ルールを守るということだけではなくて、エンジンがかかっている車がいつどういう動きをするかわからないことや、車の近くで自分がしゃがんだら運転者の目には見えないというような危険性をきちんと教育する必要があり、形どおりの交通ルールを形どおり教えるだけでは、今般のような事故は防げないという状況にも対処していく必要があると考えます。  以上、当市における安全な通学路のあり方、学校における交通安全教育のあり方、通学路の交通安全を図るための道路交通環境整備、交通整備のあり方、対策を効果的に進めるための関係機関等の連携のあり方等、今後の対応を注視させていただくことを申し上げ、質問を終わります。 59: ◯議長(川上孝浩君)  次に移ります。  11番 笹田トヨ子君。            〔第11番 笹田トヨ子君 登壇〕 60: ◯第11番(笹田トヨ子君)  質問する前に、ことしから来年にかけて第六次総合計画を策定するという時期に入ってきています。それはこの10年間、第五次総合計画の総括の時期でもあるわけですが、小川市政が子育て日本一を掲げて第五次総合計画を推進してきました。私は、この子育て日本一の施策、大いに評価をしているわけですが、この最終期になって、まだまだ子育て日本一を掲げるには課題がいっぱいあるなということを感じております。  きょうは、その関連した質問を初めにしたいと思います。  大垣市における待機児童問題について。  厚労省は今月の初めに、認可保育所等に申し込んでも入れない待機児童が4月1日時点で2万3,000人を超え、また今回初めて発表されました隠れ待機児童が6万7,000人を超え、2年連続の増加となったと発表しております。新聞報道では、隠れ待機児童と認定するケースとして、一つは、自治体が補助する認可外保育所に入った。二つ目は、保育所には入れず育休を延長した。3点目は、自治体が通えると判断した認可保育施設に入らなかった。4点目は、求職活動をやめた。こういったケースにおいては、このケースに当てはまる子供で待機児童の対象に含まれていないものを隠れ待機児童というふうに認定しております。ただ育休延長のケースなどは待機児童の対象に含まれないなど、待機児童に含まれるかどうかの判断は自治体に委ねられており、厚労省は待機児童の定義を見直し、全国統一の基準を設ける方針ということです。この新聞報道をされた待機児童や隠れ待機児童の定義に当てはまるケースが、大垣市においても幾つかあります。  大垣市は4月1日時点において待機児童ゼロとしていますが、年度途中の入園希望の問い合わせは多く、年度の後半になってくると入園できないケースも出てきていると思われます。ここ数年問題になっている育休退園など、見解の分かれるところだと思いますが、保育要求があっても対応されない隠れ待機児童に当てはまる現象ではないでしょうか。大垣市の保育要求の現状と対応について質問いたします。  まず第1点は、大垣市においても待機児童問題はあるのではないか、この点であります。今、親さんたちが一番心配しているのは、産休明け、育休明けなど、仕事を始めるに当たって年度途中でも受け入れてもらえるかどうかです。例えば、次のような場面があります。あるお母さんが入園希望で子育て支援課の窓口に行きました。その場で各園のあきの問い合わせを行ってもらいましたが、あきはないということで、後で自分で探してくださいと帰されたということです。果たしてこれでいいのでしょうか。  児童福祉法24条では、保育に欠ける子供は自治体が責任を持って対応しなければならないとあります。受け入れができなければ待機児童としてカウントするべき事例ではないでしょうか。また年度後半になってくると、市内の認可園に毎日のごとく入園希望の問い合わせがある。これも待機児童のあらわれではないでしょうか。本市は何をもって待機児童とカウントしているのか、その定義を明らかにしてください。そして4月段階では待機児童ゼロであっても、途中入園の保育要求がどれだけあるのかをしっかりと把握していただきたいと思います。  2点目の質問ですが、これは育休退園といった形で、入園中の子供を無理やり退園させ待機児童の受け皿をつくるという、そういった格好になっているわけですが、育休明けなど、途中入園の受け皿をふやすための特別の体制をとってはいかがでしょうか。その際、国が進めようとしている認可外施設をふやすというのではなく、公立保育園など認可園でしっかりとその対応を行うという、そういったことを求めたいと思います。国の待機児童対策は、保育士の配置基準の規制緩和で定員の枠をふやし、詰め込みの奨励をするとか、企業主導型保育所など認可外施設で受け皿をふやすなど、保育の質を低下させる方向で進めようとしております。  大垣市内の方で公立保育園や認可園に入園できず、市内のある認可外保育所に子供を預けて働いた方のお話を聞きました。認可外保育所、そこの保育所にまず行ったとき、子供を預ける前に保育所の中を見せてほしいと希望されたようですが、見せてもらえなかった。そのときに、ちょっとあれっという不安がよぎったようです。保育所に子供を預けて働き始めたが、滑り台から転落したので医療機関にかかってほしいという、そういった連絡を受けたということです。そのときに、どのような状態だったのか聞いても、その場面に職員はいなかったので見ていないということだったということです。また子供に対する施設側の捉え方とか対応、これについても不安を感じられたようです。例えばかみつきという、こういったことが1歳前半の子供さんにはよくあることなのですが、これは保育士さんであればその辺のところについては適切な対応を行っていけると思います。ところが、結局保育所の対応は親のしつけが悪いというふうな形で受けとめられたようです。このように保育内容についても不安を感じて、結局仕事をやめてしまったということです。そこで、そこの保育所の、要は認可外保育所の保育士の配置がどのぐらいあったのか、それともなかったのか、その辺はよくわかりません。国は、待機児童解消加速化プランということを称して認可外保育施設の企業主導型保育を導入、保育士の配置基準は認可園よりも緩く、そしてまた、自治体の認可は不要だが認可並みの助成を行うという、そういったことが新聞報道で出されておりまして、その新聞にも保育の質が懸念という、質の問題が出されておりました。  本市は、建前では待機児童ゼロとなっており、認可外施設に保育を当てにするという、そういったことはやっておりませんが、待機児童状態で認可外施設に預けているという、そういった実態は現にあります。本市においては国が進める安易な対策をとらないで、そして育休退園をしなくても、産休明け、育休明けの子供さんの途中入所を受け入れることができるように、公立保育園や認可園において特別な体制をとって対応してくださることを求めます。  3点目は、この待機児童対策の特別な体制ということはどういうことかというと、要は保育士の確保をしっかりと行うということになるわけです。本市の公立保育園においては、定員に対する入園児数の実績を見るとスペース的にはまだゆとりがあるわけですが、園児の受け入れはそういうことで可能ですけれども、本市の待機児童解消の鍵は保育士が確保できていないということなわけですね。育休退園をしなくても、年度途中で保育を希望する人が全員受けられるような保育体制、これは年度初めに、年度当初からそれを想定して保育士の確保を行うということではないかと思いますので、それをぜひやっていただきたいというふうに思います。  次に、2件目の大垣市老人医療費支給事業、いわゆる垣老のことについて質問いたします。  大垣市老人医療費支給事業は、子供の医療費助成制度とあわせて大垣市の福祉重視を象徴する事業として続けられてきました。しかし、国の医療改悪とともに垣老の対象者の年齢も引き上げられ、現在は69歳から72歳までとなり、団塊の世代が70歳になる平成29年度からについては垣老制度を見直すとされてきました。そして、ことし7月末、行政改革推進審議会が見直しの提言を発表いたしました。行革審の提言から読み取れる内容は、対象人口の増加とともに医療費負担増が見込まれると、こういう理由で制度の縮減を求めているのではないかと思われます。しかし、垣老制度があることにより医療へのアクセスが容易となり、重症化とか手おくれを防ぐことができるわけで、これは医療給付費の抑制にもつながります。住みやすいまち大垣と他の市町村の方々に誇れるのは、何といっても高等学校の卒業時の年齢までの医療費無料と垣老による高齢者医療費窓口負担の安さです。各種保険料など高齢者の負担がふえている今だからこそ、守り続けてきたこの制度は一層輝いています。国の医療改悪があっても、大垣においては窓口負担1割の垣老制度を堅持することを求めます。  次に、3件目の大垣市の公衆浴場について質問いたします。  これは市内の銭湯を利用しておられると思われる方からの要望ですが、銭湯がまた一つ廃業されて皆さん困っているので取り上げてほしいという、そういった声をいただきました。以前も銭湯の存続について取り上げたことがありますが、そのときは市内に8ヵ所の銭湯がありましたが、今では4ヵ所に減ってしまったということです。ひとり暮らしの方や高齢者世帯のみの方々にとっては、銭湯は地域の人々との交流の場でもあります。また、家にお風呂がない一般市民にとっても銭湯の廃止は切実な問題です。銭湯以外には老人福祉センターのお風呂を利用されている方も、高齢者の方もたくさんいらっしゃいます。ただ、この老人福祉センターは1週間のうち3日間で、昼の12時から15時までと時間が短いので延長してほしいという、そういった声も出ております。今や60歳前半の方は、60歳からこの老人福祉センターのお風呂が利用できるんですけれど、60歳前半の方は働いている方がたくさんいらっしゃって、老人福祉センターのお風呂を利用しようと思っても、3時に終わっちゃうと利用できないというふうなことも聞いております。家に風呂がなくて、遠くから自転車で老人福祉センターに通っている方も知っています。  このように銭湯や老人福祉センターに通っている人々は銭湯というのはなくてはならない存在なわけですが、ところが、今の社会情勢は風呂つき住宅が一般的になって銭湯を利用する人は少なくなってきました。そのために経営的にも成り立たないということとか、後継者問題とか、そういったことで銭湯が次々と廃業されるという、そういった事態になってきているわけですが、しかし利用する人が少なくなっても、ある方にとってはなくてはならない存在です。そして銭湯が半分に減ってしまった結果、お風呂に入らない市民の今度は公衆衛生上の問題、そういったことも考えなきゃいけなくなってきたという、そういったことで余りよい知恵が出ているわけではありませんが、何とかしなければという思いで今回一つ提案してみます。  まず一つは、市内の実態をつかんでほしいということです。数年前まで8軒あったのが4軒になってしまった結果、お風呂に入れない人がどうされているのか。スーパー銭湯はできておりますけれども、金銭的な面からいって日常的に使えるというものではありません。また車のない人が多いと思うんですが、歩きか自転車で通っている方々が多いと思います。そういった範囲で銭湯に行こうと思うと限られてくるわけです。もう一つは、老人福祉センターは高齢者を対象とした施設ですが、入浴時間が短いということとか、開設日の拡充とか、こういった形で一般の人にも入れるような、そういったことをしてはいかがかと思います。ほかの自治体ではこういった老人福祉センターが一般の人に開放されています。もう一つは、廃業した銭湯の施設を借りて、いきいきサロンとか、こういった形で入浴を含めた地域の人の交流の場にしていくとか、公衆浴場のなくなった地域についてはそれにかわる既存の施設を使って、例えば大きな空き家であればそこのお風呂を借りるとか、入浴施設のある公的施設を開放するとか、こういったことも考えられるかと思いますが、ぜひ一度検討していただきたいと思います。  以上で1回目の質問を終わります。 61: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 62: ◯市長(小川 敏君)  大垣市における待機児童問題につきまして御答弁申し上げます。  国におきましては、待機児童問題の解決に向け、待機児童解消加速化プランに基づき保育の受け皿の増加や保育人材の確保などの施策が図られておりますが、全国的には解消されておりません。  御質問にありました本市の待機児童の定義につきましては、厚生労働省の定義と同様に、4月1日時点において保育の必要性が認定され保育施設等の入園申し込みがされているが入園できていない者としており、今年度の入園児数は4,010人で、待機児童はおりません。なお、5月以降の途中入園児数は159人となっております。また途中入園児の受け入れにつきましては、育児休業明けの場合は復職の5ヵ月前から優先的に入園手続ができるようして途中入園に対応しております。  それから次に、保育士の確保につきましては、保育士不足が全国的な問題となっており、本市も人材確保に苦慮していることから、実務経験豊かな社会人枠による採用や多様な雇用形態に合わせた臨時職員の採用などに取り組んでおります。今後も計画的に正規職員を採用し、保育士の確保に努めてまいります。  いずれにいたしましても、保育施設の整備を図るとともに、さらなる園児の受け入れ体制の充実に取り組んでまいりますので、御理解いただきますようお願い申し上げます。 63: ◯議長(川上孝浩君)  福祉部長。 64: ◯福祉部長(澤 達彦君)  大垣市老人医療費支給事業(垣老)について御答弁申し上げます。  現在、国においては、高齢化の進展に伴い、年々増加する社会保障給付費に対し世代間、世代内での負担の公平を図り、負担能力に応じた負担を求める観点から、医療保険における高額療養費制度や後期高齢者の窓口負担のあり方について検討がされております。平成26年4月には、70歳から74歳までの総医療費に対する窓口負担の割合を1割から2割へ段階的に引き上げられたことに伴い、本市においては、垣老の対象年齢を69歳から72歳までの4年間とし、窓口負担の割合が1割となるよう拡充してまいりました。  このような中、大垣市行政改革推進審議会の検証に基づく事業見直しの提言において、従前と同じ支給を続けるにはサービスを支える側の市民の負担が増すと言われており、その観点からも大垣市老人医療費助成制度(垣老)の改正を検討してまいりたいと存じます。御理解賜りますようお願い申し上げます。 65: ◯議長(川上孝浩君)  生活環境部長。 66: ◯生活環境部長(馬渕尚樹君)  大垣市の公衆浴場について御答弁申し上げます。  公衆浴場につきましては、地域住民の日常生活において保健衛生上必要なものとして、市単独の大垣市公衆浴場組合の運営に対する補助金を初め、県と共同で補助金を交付するなど存続のための経営支援を行ってまいりました。しかしながら、利用者の減少に伴う収益の悪化、後継者の問題、施設の老朽化など、公衆浴場を取り巻く状況は非常に厳しいものがございます。平成24年には市内に8ヵ所の公衆浴場がございましたが、東、西、南、北地区でそれぞれ1ヵ所が廃業し、現在は、興文、東、西、安井地区で合計4ヵ所の公衆浴場が営業しております。なお、公衆浴場が廃業された地区における利用者の実態等の把握につきましては、今後、浴場組合と協議、研究してまいります。  次に、老人福祉センター等における入浴につきましては、現在市内5ヵ所で浴室を開設しております。さらなる浴室の開館時間の延長や対象者の拡充につきましては、民業圧迫などの理由により現状では困難であると考えております。また、廃業した公衆浴場の再利用や代替施設につきましては、公衆衛生上の法規制等に留意しながら研究してまいりたいと存じます。  いずれにいたしましても、公衆浴場につきましては浴場組合と協議、連携しながらその存続を支援してまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 67: ◯議長(川上孝浩君)  11番。            〔第11番 笹田トヨ子君 登壇〕 68: ◯第11番(笹田トヨ子君)  御答弁ありがとうございます。
     それでは2回目の質問を、待機児童の問題から始めていきたいと思います。  市長さんの御答弁では、まず待機児童の存在についてですけど、政府のほうが4月1日でもってカウントしているということで、ゼロであるということを出されました。しかし実態は、利用者の方が希望されるのは4月1日が一番少なくて、それ以降、子供さんが生まれたり育休明けになったりするわけですので、どう見ても年度途中に希望者がどんどんふえていくというのは想定できることではないかというふうに思います。  それからあと、保育士の確保のことですが、これについてもいろいろ御努力をされているとは思いますが、これについては反論したいところもありますので、これから質問を始めます。  まず、入園できなくて困っている人の声を私はいろいろ聞いてきました。子育て日本一、待機児童ゼロだから保育園の入園はいつでも受け入れてもらえると、こう思って引っ越してこられた方も、これは看板に偽りありという、そういった思いでおられます。それから、これはことしに入ってからですけど、育休明けが1月ということで、12月には入園を希望していたお母さん、大垣市は待機児童ゼロと聞いていたので、育休明けには保育園に入れると思って余り気にしてなかった。これが自分は安易だったというふうに言っていらっしゃいましたけど、実際復帰しようと思って窓口に行ったらどこもあきがないということで、結局役所のほうでは、育休を延長して来年の4月に入れるようにというふうなことを言われたということです。  育休期間を延長した人、また保育園に入れなくて仕事をやめた人、それから認可外の施設に預けた人、こういった方々が何人かの事例を私は聞きました。大垣市において、4月時点で待機児童ゼロであっても、年度途中で保育園を希望する人はどれだけいるのか、それを想定して受け入れ体制をつくっていくことが大切ではないでしょうか。そして、その受け入れ体制をつくる場合に、育休退園の子供さんのあいたポストを当てにしないで、年度途中の入園希望者はどれだけになるのかということを、まず数を出してほしいと思います。  大垣市における育休退園の人がどれだけいたかということについて、先日聞きました。平成26年度は44人の方が退園しています。また、平成27年度、昨年度は49人の人が育休退園で退園しました。この2年間、この50人ほどの退園であきをつくって、それで待機児童の解消に充てていたというのが実態であります。退園させられた子供の立場を考えるならば、それまで生き生きと遊んでいた子供が、大人や園の都合でそれまでの生活が一変して、子供にとって大きなショックだと思います。2歳児の子供さんが退園の対象になると思いますが、この年ごろというのか時期はとても活発になってきまして、外遊びが大好きです。また子供同士のかかわり、どちらかというとこの時期はけんかしたりとかそういったことが多いわけですが、そういう中で毎日遊んでいるわけですが、これが退園して自宅にお母さんと一緒ということになりますと、0歳の赤ちゃんの生活リズムに合わせた生活スタイルに切りかわります。さまざまな問題行動が出てきても不思議ではありません。全てとは言いませんが、子供の発達保障の観点から、希望する子供たちは受け入れをしてほしいと思います。  長年、大垣市は保育に欠けるという捉え方を、親の労働保障の観点だけでなく、子供の発達保障の観点からも保育園で受け入れてきていただいたと私は思っております。ある意味ではおおらかな受けとめをしてきた、私たちの子供の時代はそうでした。子育て日本一を目指す大垣市であるならば、まずは子供の育ちを大切にする施策を進めていってほしいと思います。ですから、育休退園を前提にせず、途中入園を希望する人をざっくりと数えると、大体50人から100人程度の受け入れ枠が必要になってくると想定できます。これらの入園希望に無理なく受け入れる体制をつくることが、行政の役割ではないでしょうか。  そして、大垣市の待機児童問題を解決する鍵は保育士の確保の問題です。先ほどの御答弁ですと、途中入所の子供さんを受け入れることを想定した保育士の確保にはなっておりません。大都市の場合は、受け入れる場所がない、施設がないというところから問題になるわけですが、幸い大垣市は受け入れるスペースはあるわけです。この平成27年度の決算報告書の中でも見ますと、公立保育園の27年度の受け入れ実績を見ますと、定員は2,287人に対して月平均で入所人員は1,818人となっております。これで単純に計算しても約400人以上のあきがあるわけです。では、なぜ受け入れられないか。これは以前にもお聞きしているのですが、保育士が足りない、こういった返事があるわけです。ところが保育士を確保しようと、その気になれば確保できる条件があります。昨年、中田議員も質問しましたが、保育士採用を毎年十五、六人募集しておりまして、それに対して応募者は約4倍あるわけです。私は5年前に公立保育園と、それから幼稚園の市の保育職員、正規職員と臨時職員の比率を調べました。正規職員の比率は50%以下だったわけですが、それで、そのときの質問に立って、その答弁は比率をふやしていくという、そういった答弁なんですが、まず、3歳未満児のクラスも含め、園のクラスの担任などは全て正規職員で対応するのが望ましいという、こういった基本的な考え方のもとで確保していきたいということだったのです。そして優秀な人材の確保の問題もあるので、一遍には採用できないので、計画的に採用していくという、そういった答弁をいただきました。  そして、5年経た現時点でどれだけふえたのかということになるわけですが、昨年度及びことしの保育職員の正規、臨時の人数を見ても、5年前と余り大して変わりません。正規職員の割合は50%を割っております。また、毎年十五、六人の人を採用しておりますけれども、定年退職とか途中退職で、採用した分がそのまま減ってしまうという、そういった現状があって増員にはなっていないのではないかと思います。3歳未満児のクラスを含め、クラス担任は全員正規でというこの基準は、まだ今の段階でもクリアされていないと思います。さらに、ことしの保育職員の人数が臨時職員の数を合わせて前年度と比べますと減っております。とても途中入園の子供たちを想定した保育職員の確保とは言えないわけであります。年度途中に保育士を探しても見つけるのは無理です。なぜならば、資格を持って保育の仕事をしたいと思って応募されると思いますけれども、採用されなかったらほかの仕事につくしかありません。保育士を確保できるのは、こういった年度当初のときに確保することが大事です。年度当初なら、1年間に途中入園希望がどれだけになるか想定して職員の確保することができるわけです。  1回目の質問のときに特別の体制をということで求めましたが、この例を一つ紹介したいと思います。静岡市の取り組みを参考にして、ぜひ対応していただきたいと思います。  静岡市は育休退園は行っていません。ここは公立の待機児童専用の施設を3ヵ所設置しておりまして、その中の一つの待機児童園おひさまという、そういった施設があります。ここは待機児童だけを預かる公立の認可外の保育施設で、保育は全て静岡市の公立保育園の保育士が行い、面積基準や職員の配置はもちろん、そして保育料も市内の認可保育所と同じ基準です。多くは育休明けの0歳から1歳の子供さんが入ってきまして、希望している認可園のあきができるとすぐにそちらのほうに移っていただくということになっています。それができるのは公立だからで、保育士たちは年度当初は別の保育園に配置されていまして、おひさまの保育園が子供の数がふえてくるにしたがって保育士を配置転換させるということで対応しているということです。大垣市には数年前まで保育所として稼働していましたかさぎ保育園というのがあります。ここを使って待機児童の専用の保育施設をつくってはいかがかと提案いたします。  2回目の質問では、市長さんに答えていただきたいのは2点。一つは、大垣市も待機児童問題があるということを率直に認めていただきたい。それからもう1点は、特別の体制をとるためには、まず年度当初から保育士の確保を行っていただきたいという、この2点についてお答えをお願いします。  次に、垣老の問題ですけれども、御答弁は行革審の提言に従って検討するというふうなことだったと思います。行革審の提言の中で2点、ちょっと気になるところがあります。一つは、真に必要としている人ということについて見きわめて考えたらどうかというふうな形の提言なんですが、行革審の提言に、真に必要とする人を見きわめるといった文言があります。これは何を意味しているのでしょうか。もっと所得制限を行って対象者を絞るということなんでしょうか。私は、対象者を限定して一部の人だけにするのには反対です。垣老の制度は長年大垣市民の健康と命を守り、広く市民の中に根づいた制度です。多くの市民は垣老の恩恵を受けてきました。今これがなくなれば、たちまち医療の窓口負担が1割から2割に倍加する。69歳の場合は3倍になっちゃいますが、になります。国の医療改悪で窓口負担が2倍、3倍とふえてきました。それで、今ではこういった医療改悪の結果、病院にかかるときにも万札がないとかかれないと、こういったことも言われておりまして、持ち合わせのない方は結局我慢しようかということで、結果的には手おくれとか重症化とか、その後医療費の増大という、こういったことにつながっていきます。  垣老制度は大垣市民にとって子供の医療費無料化とあわせて市民の命、健康を守る福祉重視の大垣市政をあらわす象徴的な制度で、市民はこの制度で安心を得ています。ですから、この垣老の対象者を真に必要とすると絞り込むことには反対です。より広く市民が対象になることで重症化を防ぎ、予防的効果があり、医療費の抑制につながるからです。  真に必要とする人という点について、じゃあ、いないかというとそういうわけじゃないんです。差し迫って医療にかからなければならないという、そういう人がいます。でも、その人はお金がなくて困っている、こういった人たちは本当に何とかしなければならない、真に必要とする人でいるわけですが、垣老の対象にならない人が結構あります。なぜかというと、その例としまして、国保料の滞納で短期保険証を発行されている人がこれに当たるわけです。多くは、払いたくても国保料が高くて払えないという人たちが滞納者の中にはたくさんいます。大垣市は、機械的な資格証明書の発行ということをやっておりません。これ、私は大いに評価していることなのです。医療にかからなければならない人は、滞納者の方でいる人は一部保険料を払って短期保険証を発行してもらって、それで医療にかかるという、そういったことをやっております。ただ、この短期保険証の発行者は垣老の対象にはならないわけです。この短期保険証の発行は約2割を占めているとも言われておりますが、垣老の対象年齢の人でも結局短期保険証の人は垣老の対象にはならない。これは税の公平性の観点から垣老は使えないというふうに説明されております。真に必要とする人は現にいらっしゃいますが、この問題を正面から解決するためには、払える保険料にすることによって滞納者を減らしていくという、そういった手だてが別の次元の問題として必要だというふうに思っております。  それからもう1点、これは提言の中で言われていることですが、健康寿命を参考に高齢者の概念を見直すということも出されております。ここで言う健康寿命というのは、自立した生活が可能な寿命というふうにも言われておりまして、日本は世界でも有数の長寿国ですが、この健康寿命も男性は71.19歳、女性は74.21歳として、世界の中でも元気で長生きしておられるという高齢者の国として評価されているレベルだと思います。日本が健康で長生きの健康寿命の国である要因というのは、医療技術水準の高さと、もう一つは、国民皆保険制度による医療機関へのアクセスのよさだとも言われております。この健康寿命を参考に、高齢者の概念を見直してはと提言では言っているわけで、それは何を意味するのでしょうね。それは垣老の対象年齢を男は71歳から、女性は74歳からというふうに引き上げようという、そういったことを意味しているのであれば、私はこれには反対いたします。  世界有数の健康寿命である要因は、医療機関へのアクセスがよいからと言っているわけですが、今まではこういったことは言えるかもしれません。しかしこの間、国の医療制度の改悪で窓口負担はふえるし、国民皆保険の制度の根幹になります国民健康保険、これに対する国の国庫負担率もどんどんどんどん減らしてきた。そういった中で、世界に誇る医療アクセスのよさは崩れてきております。お金のない人が受診抑制で手おくれになって重症化、死亡、こういった記事は新聞報道でもよくあります。その中で、国の医療改悪の防波堤として大垣市民を守ってきたのが大垣市の垣老制度ということです。そして、大垣市民の健康寿命を伸ばしていく役割を果たしているということになります。  最後にもう一つ、今後、直接影響を受けるのは団塊の世代です。対象人数が多く医療費が膨らむといっても、これは団塊の世代の責任ではありません。むしろ、この世代は、戦後日本の復興、そして今日の日本の繁栄に大きな役割を果たしてきました。ようやく人生の最終段階と言っていいのかどうかわかりませんけど、最終段階の前半、前期高齢期を前にして、団塊の世代に対して、少なくとも命や健康の問題で不安なく過ごせる社会を提供することができるかどうか、これは政治の責任です。そして、大垣市の財政力だったらそれができるまちだと私は思います。  3件目の銭湯の問題ですけれども、これについては御答弁にある、一つは、老人福祉センターを一般に開放してはという提案なのですけれども、それは今ある銭湯の営業にいろいろと、逆に今の銭湯を潰すことになってしまっては元も子もないということは私もよくわかります。そういう点では、大変具体的な対策としては今結構苦しいなということはよくわかりました。ただしかし、廃業で困っている人がいることも事実であります。利用者の方は歩きとか自転車とか、こういった移動で行かれている方ですので、車でどこかに行くということもできません。交通アクセスをよくすることで、遠くの残っている銭湯に通うということも何とか考えていくのも方法かとは思いますが、いずれにしても、ぜひ実態はつかんでいただきたいと思います。  以上で2回目の質問を終わります。 69: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 70: ◯市長(小川 敏君)  待機児童問題について御答弁申し上げます。  厚生労働省の定義に基づきまして、本市におきましては待機児童はございません。今後も園児の受け入れの拡充を図るために、保育サービス充実のため人材確保に努めてまいりたいと思いますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。 71: ◯議長(川上孝浩君)  11番。            〔第11番 笹田トヨ子君 登壇〕 72: ◯第11番(笹田トヨ子君)  市長さんの御答弁では、人材確保に充実を努めていきたいということでした。これは育休退園とか、そういった子供たちの犠牲ではない形でのぜひ保育士の確保に努めていただきたいというふうに思います。  地方創生でことしの3月に一般質問したのですが、そのときに大垣市の今後の人口ビジョンについて出されておりました。その中で合計特殊出生率、その予測も出されておりまして、それは、一時はこの出生率、0.34まで落ち込みましたが、大垣市はさすがにすぐに平成24年には1.53まで回復させて、それから平成25年が1.51。失礼、ちょっと言い間違えました。合計特殊出生率が一番落ちたのが1.34でした。それで、その後すぐに回復に向かって、平成24年が1.53、25年が1.51、そして26年が1.49という、そういった今流れ、推移になっています。この二、三年、出生率は平行線かちょっと落ちてきているという状態なんですね。目標値は平成31年、あと3年後には1.63まで持っていくという、そういった目標になっているわけですが、今の状況ですととてもこういう目標は達成できないだろうと思います。  基本方針、基本的な方針のこの地方創生の方針の中には、結婚から子育てまで切れ目のない充実した支援を行い、若い世代が安心して子育てできる環境をつくることで出生率の向上を図りますと、そういったことをうたっております。しかし、果たして本気になってそれをやろうと思うならば、この待機児童問題、これは避けて通れない課題だと思うわけですが、ところが重要業績評価指標というものがあって、そこには待機児童の問題は全然出てこないわけです。今本当に困っている方々は、今の状況だと2人目、3人目を産もうという気にはなれないという、そういったことを言っておられます。流入人口についても、大垣市はこの間、若い世代の住宅政策とか、いろんな形で人口はふえているということが評価されております。しかし、その中で保育の待機児童問題については、やはりせっかく当てにしてきたのに、これは何というふうな形の声も聞けるわけです。ですから今、本当に地方創生の人口ビジョンを実践、実行していくためには、待機児童問題、ぜひ正面から取り組んでいただきたいというふうに思い、これで質問を終わります。 73: ◯議長(川上孝浩君)  この際、暫時休憩いたします。              午後 3時 2分   休 憩            ──────────────────              午後 3時15分   再 開 74: ◯議長(川上孝浩君)  休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。  19番 横山幸司君。            〔第19番 横山幸司君 登壇〕 75: ◯第19番(横山幸司君)  通告に従いまして、3題について質問、提言をさせていただきたいと存じます。  まず第1点目、高齢者施設の水害対策について。  北日本を直撃した台風10号は岩手県や北海道などに大きな被害をもたらしました。岩手県ではグループホームが濁流に飲まれ、お年寄り9名が亡くなり、北海道では3名が行方不明となりました。亡くなられた方々に哀悼の意をささげますとともに、被害を受けられました皆様に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。  このうち岩手県岩泉町では、川が氾濫して高齢者グループホームに濁流が流れ込み、9人が遺体で見つかるなど甚大な被害がもたらされ、現在も復旧・復興に国を挙げて尽力されておりますが、高齢者の施設が豪雨災害に巻き込まれる被害はこれまでも繰り返され、被害を防ぐことができませんでした。被災したグループホームは認知症の症状がある高齢者が職員の見守りや介助を受けながらの共同生活であり、そのすぐ隣には同じ法人が運営する介護老人保健施設がありました。グループホームは木造平家建てで、当時男女9名の入所者と当直職員1人、認知症の程度が重い人や車椅子を利用する人々で自力で避難するのが困難な入所者が複数あったといいます。一方、隣の介護老人保健施設にはおよそ80人の入所者とおよそ20人の職員がいたとの報道でありました。  さて、被災したときの状況について、グループホームを運営する法人の理事はインタビューで、午後5時半ごろから施設の中に濁流が流れ込んで10分余りで水かさが上がり、逃げられない状況になったと話しております。グループホームの入所者は非常時には隣の施設に避難することになっていたと言いますが、あっという間に水位が上昇して逃げ場を失ったと見られております。同じような被害を繰り返されないためには、川の氾濫を想定した施設の避難体制はどうだったのか、詳しく調べる必要があるのではないでしょうか。濁流が流れ込んであっという間に水かさが上がったということですが、隣に高い建物があったのですから、そうなる前に危険を察知して早目にお年寄りを避難させることはできなかったのか、大変疑問が残るところであります。  そして、住民に避難を呼びかけるのは市町村の役割であり、岩泉町はどう対応したのでしょうか。岩泉町は朝9時に町内全域に避難準備情報を出して、高齢者など避難に時間がかかる人にあらかじめ避難をしておくよう呼びかけました。そして午後2時に別の川の流域に、より強い避難勧告を出したそうですが、残念なことに、被害が発生した小本川流域に対して避難勧告は出していなかったことが報道されました。町長はテレビ報道の取材に対して、川の急激な増水は予測できなかったと話していますが、県や町に緊急招集された職員の対応や河川の監視カメラの動向をつぶさに見届けておれば、川の情報を判断して現場への通達を迅速に行うことができたのではないかと思われます。防災対策を重点的に進める川を指定河川といい、県が指定することになっており、指定河川では町が避難勧告を出す基準となる水位を県があらかじめ定めておき、それを超えると県は市町に連絡をすることになっているようですが、岩手県の対応はどうだったのでしょうか。指定河川流域の高齢者施設に対しては避難計画の作成などの対策が求められているそうですが、今回の被害の出た小本川は指定河川ではなく、盲点であったとも言われております。  そこで、本市の高齢者施設の水害への対策はどのように構築されているのかを伺いたいと思います。  第1に、大垣市内で浸水想定区域内にある高齢者施設は何ヵ所ありますか。本市における特養、老健、グループホームを初め、ショートステイ、デイサービスなどの高齢者施設は幾つあり、どのように確認されているのかお伺いをいたします。新聞によりますと、台風が直撃したこの日、岩手県は指定河川流域の14の市町村に避難勧告の基準を超えたなどの連絡をしていましたが、岩泉町には何も連絡していなかったそうです。さらに、県は小本川が氾濫した場合の浸水想定図を5年も前に作成したようですが、氾濫が起きた今回の現場については、水深が最大5mに達すると予想していたものの、想定図は岩泉町には手渡されることなく、ハザードマップも作成されていなかったそうです。過去に例のない形で北日本を直撃した台風10号の猛威に対し、残念なことに高齢者施設を守ることができませんでした。そして今回の事故の教訓から、高齢者施設の水害対策、そして防災対策がまだまだ不十分であることが改めて示されました。  そこで第2に、中小の河川の防災対策や高齢者施設での避難など、さまざまな課題に真剣に向き合うことが求められていると思いますが、大垣市内の施設、とりわけ本市が直接指導しているグループホームの避難用マニュアルの設置状況はどのようになっているのでしょうか。該当するグループホームへの避難計画の作成などの対策は求めておられるでしょうか、お伺いをいたします。  また第3に、日ごろからグループホームにおけるスタッフや入所者への訓練実施状況や地域自治会等との連携など、大垣市として状況の把握と指導をどのようにされているのかお伺いをいたすものであります。  以上、今回の東北、北海道における水害を教訓として、本市の高齢者施設の水害対策について万全を期していただくため、どのような対応がされておられるのかお伺いするものであります。  次に、悪質訪問販売対策について。  数年前に起きた事件ですが、34都府県、約5,400人から約115億円をだまし取ったと見られる組織的なリフォーム詐欺商法事件や、埼玉県富士見市に住む認知症の姉妹が契約した19業者、計約5,000万円分の工事のうち、3,000万円分以上が架空請求の事件及び東京都日の出町の77歳ひとり暮らしの女性、必要のない湿気対策の耐湿補強工事代金470万円をだまし取られるという事件等々、悪質な訪問販売に関するニュースが報道され、現在に至るまで全国で訪問販売の被害が後を絶ちません。悪質きわまりない振り込め詐欺などとともに、高齢者などをターゲットにした悪質な訪問販売の被害の数々がテレビや新聞で報道され、大きな社会問題となっております。  こうした中、オレオレ詐欺、架空請求詐欺、投資詐欺、点検商法、かたり商法、催眠商法、インターネットのトラブルなど、十分に気をつけて被害を受けないために、本市では市民の皆さん向けのパンフレット、消費者トラブルに気をつけてが連合自治会を通して配布されました。大変時宜にかなった広報活動でありますが、こうした配布、啓蒙活動だけにとどまることなく、大垣市として主婦や高齢者や青少年に対して広報活動をもう一歩進めて、事件が起きたときの対処の仕方や、事前に悪質業者が各家庭に入り込めないように全ての訪問販売業者に対して、大垣市への登録制として事前に市に名前や連絡先など登録すること義務づけてはいかがでありましょうか。  また第2として、市が用意する訪問販売お断りステッカーを家屋やマンションの玄関の外に張ることを徹底して行ってはいかがでしょうか。そのことにより訪問販売をあらかじめ断っているとみなすことになり、訪問販売の事業者が一度断られた消費者を再び勧誘することがなくなるのではないでしょうか。悪質訪問販売対策への条例制定に向け、前向きな検討をされてはいかがか提言いたすものであります。  さて、滋賀県野洲市の事例を紹介いたします。野洲市では、市民の被害を防ごうと6月に新しい条例をつくり注目されておりますが、くらし支えあい条例という名前で施行されることになっていることが報道されました。そのポイントは規制の強化と行政の支援であり、両方のメニューを用意している点であります。規制で被害を減らす一方、消費者のためになる訪問販売に対しては、第1に、訪問販売を登録制にすることであります。野洲市内で訪問販売をしたい業者は市に名前や連絡先などを登録することが義務づけられます。本社はどこにあっても、野洲市内の家や職場を訪問して新聞を販売したいとか、リフォームや保険などの勧誘をしたいという事業者は全て対象となるそうです。登録制にすると、訪問販売でトラブルが起きても市で連絡先がわかりますので、消費生活センターなどが事業者に連絡をしたり、消費者にかわって事業者と交渉をしやすくなります。また、トラブルが絶えない事業者については市が指導して名前を公表することや、悪質な事業者については国や県に対して業務停止命令などの行政処分を求めて行い、処分が出たら登録を取り消されてしまい、事業者はトラブルを起こさないようきちんと取り組むようになることが期待されているとのことであります。  次に、規制強化の第2は、訪問販売お断りステッカーを張ることで消費者が訪問販売をあらかじめ拒否できるようにすることだそうです。市が用意するステッカーを家やマンションの玄関の外に張ったら、訪問販売をあらかじめ断っているとみなすことになります。訪問販売の事業者が一度断った消費者を再び勧誘することはそもそも国の法律で禁止されており、ステッカーを張っている家に飛び込みの勧誘をすることは禁止であり、それでも飛び込み勧誘したら即条例違反となるそうです。こうしたことはなかなか面と向かって断れない人や、市内で暮らしている親の判断能力が衰えてきて心配だという年老いた親の家に張っておけば安心につながることになります。また、クーリングオフの期間を過ぎていた場合、条例違反だからといって取り消しができるわけではありませんが、条例違反とのことから、消費生活センターなどが間に入って返金の交渉がしやすくなることは期待できると思われます。野洲市では、登録制とセットにより違反した事業者は市が登録を取り消すことができ、国や県に対して業務停止命令などの処分を求めるということも条例に盛り込んで、抑止効果が高いと期待されております。市では、規制強化だけでなく、よりよい事業者にとっては支援するという内容もセットにして広報活動を行っているそうであります。  さて、本市の市庁舎内にある消費生活センター及び相談員の的確な対応により未然に被害を防止でき、安全・安心なまちづくりに一役を買っていることは大変心強いものと感じるものであります。その活動とともに、市民の安全・安心を市内へ広げ、予防ネットを張りめぐらす業者の登録制とお断りステッカーの取り組みを、市民を守る予防対策として提言するものであります。  第3番目、市民会館の駐車場対策と新築計画について。  大垣市では、市民が集って楽しく親しむ文化芸術の発信拠点として、市民会館やスイトピアセンター音楽堂や文化ホールなどが設置され、多くのプロ芸術家たちによる音楽や演劇を初めたくさんの公演や演奏活動が行われております。大垣市民会館は昭和43年5月以来、数々の芸術家や文化人たちを迎えてさまざまな文化芸術活動が展開され、市民に楽しみや心のゆとりを提供する充実した空間となってまいりました。また、大垣市民のみならず、近隣の市町からも大勢のファンを集めて、愛好者の楽しみの拠点として48年間の長きにわたって芸術のオアシスとして皆さんに支えられてきたところであります。  さてこのたび、市民会館の駐車場に関する土地の売却が議案として上程されました。その土地はもともと南部学校給食センターの跡地とバスターミナルとしての土地であり、市民会館駐車場としての専用駐車場ではなかったものの、ここ数年、市民会館や市民プールの駐車場としてよく使われていた土地であります。議案によりますと、大垣市新田町1丁目4番1及び5番1の6,225.09m2の宅地であり、このたび北九州市に本拠地がある株式会社フィードへの売却予定となり、議第74号 財産の処分についての土地として記載されております。その土地は準工業地域であり、今後雇用と税収が考えられ、産業振興として大いに期待され喜ばしいことではありますが、駐車場対策も心して考えなければなりません。近年では自動車の利用者が増加の一途をたどり、どこの公共施設においても駐車場は満車の状況が続いております。こうした中、大垣市民会館の駐車場においては、夏の土日の昼間などで、市民プールの繁忙期と市民会館ホールを中心とした開演時期が重なると、それぞれお客さんの自家用車で大混乱を来し、利用者から苦情や渋滞への不満や交通事故まで問題が多く発生いたしております。その上、市民会館のこれまでの駐車場総利用台数522台分に対して土地売却後は348台分となり、差し引き174台分もの利用スペースが足りなくなって大変心配でならないと、ホール使用関係団体や利用者からの問い合わせが私に寄せられました。夏の市民プール開催時期に、1,394席のホールや180席の大会議室を初め中小の会議室が同時に利用された場合、どのようにして駐車場を確保されていかれるのか、お客様への心遣いをどのように考えておられるのか、お知らせいただきたいものであります。  次に、市民会館の新築計画につきまして、今後の本市の考え方についてお伺いをいたします。  大垣市民会館は市役所より4年おくれての昭和43年5月1日の竣工であり、48年間が経過して少々古ぼけてまいりました。この間、ホールの天井や音響、空調などに大改修が加えられたものの、舞台やオケピットなどは旧態依然の狭いものであり、楽屋の内装には少々手を加えたようですが、まだまだ使い勝手がよろしくないようであります。さらに、ホールにおける一番根本的な問題は市庁舎同様の耐震化についてであり、次に、トイレの洋式化やバリアフリーの観点からのエレベーターの設置が問題であります。中央のエントランスから2階、3階までエレベーターやエスカレーターを設置することは大変厳しいようですので、近い将来に向かって新しい大垣市民会館の新築計画を企画立案いただきますよう、ここに提言をするものであります。  以上、高齢者施設の水害対策について、悪質訪問販売対策について、市民会館の駐車場対策と新築計画についての3題を質問、提言させていただきました。市長及び関係部長の前向きな御答弁を期待して、第1回目の質問といたします。 76: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 77: ◯市長(小川 敏君)  市民会館の駐車場対策と新築計画について御答弁申し上げます。  市民会館は昭和43年5月に開館し、演劇、演奏などの芸術文化活動に利用され、市民の皆様に親しまれている施設でございます。市民会館の駐車場対策につきましては、施設利用者に必要な駐車場の確保に努めており、従来から約350台分を確保してきております。  今回御指摘の駐車場につきましては、給食センター跡地を暫定的に活用してきたものでございます。一方、この跡地は準工業地域で企業誘致の最適地でもあるため、このほど福岡県の株式会社フィードに売却し、一層の産業振興を図りたいと存じます。新たな駐車場の確保につきましては、隣接する市所有地がないなど困難であるため、公共交通機関や乗り合わせでの利用をお願いしてまいります。  次に、市民会館の新築計画につきましては、新庁舎建設後の課題として検討してまいります。  いずれにいたしましても、緊急性、安全性、利用者ニーズなどを総合的に勘案し、引き続き修繕や改修を適切に行ってまいります。御理解いただきますようよろしくお願いします。 78: ◯議長(川上孝浩君)  福祉部長。 79: ◯福祉部長(澤 達彦君)  高齢者施設の水害対策について御答弁申し上げます。  市内で浸水想定区域内にある特別養護老人ホーム、グループホーム、デイサービスセンターなどの高齢者施設は96ヵ所あり、本市ではこれらの施設に対し、洪水予報や避難情報等について、電話、ファクス、メール等により迅速かつ的確に伝達することとしております。  次に、グループホームの避難用マニュアルの設置状況につきましては、非常災害対策に関する具体的計画を立てることが義務づけられており、市内全ての施設において非常災害時のマニュアルが作成されております。また、避難訓練の実態把握と指導につきましても同様に、定期的に避難、救出その他必要な訓練を行うことが義務づけられており、全施設において避難訓練が実施されております。なお岩手県の災害を踏まえ、市内の高齢者施設に対して、改めて利用者の避難方法、職員の緊急時の体制、早期の情報収集、消防等関係機関との連絡体制の整備、非常災害における地域住民との協力体制の構築等について、文書により指導いたしました。今後、施設の非常災害マニュアルの運用や避難訓練の実施方法につきまして、消防等関係機関と連携し、引き続き指導を行ってまいります。  いずれにいたしましても、高齢者施設の利用者の安全確保に万全を期すため、防災対策の徹底を図ってまいりますので、御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 80: ◯議長(川上孝浩君)  かがやきライフ推進部長。 81: ◯かがやきライフ推進部長(原 善孝君)  悪質訪問販売対策について御答弁申し上げます。  本市では、悪質訪問販売などを行う事業者からの被害を防止するため、平成22年4月、市役所1階に消費生活相談室を設置し、市民の皆様からの契約トラブルなどの相談に応じるとともに、出前講座を通じて消費者啓発や被害の未然防止に努めてまいりました。  こうした中、国では高齢者を中心に深刻化する消費者被害を防止するため、平成26年6月、消費生活相談体制の強化を盛り込んだ消費者安全法の改正を行いました。これに伴い本市では、消費生活センターの組織及び運営等に関する条例を平成28年3月に制定し、相談員の有資格化を初めとした相談体制の強化に取り組んでおります。また、今年度から新たにかがやきクラブ大垣と連携し、高齢者の集う機会において積極的に啓蒙活動を展開しているところでございます。さらに、毎年9月を消費者啓発強化月間と位置づけ、大型商業施設における啓発イベントや若年層向けの講座を開設し、高齢者のみならず、幅広い年齢層を対象とした啓発活動にも取り組んでいるところでございます。  御提案いただきました滋賀県野洲市の訪問販売の登録制や訪問販売お断りステッカーなどの取り組みにつきましては、高齢者の訪問販売被害を未然に防止する手段として注視してまいりたいと存じます。  いずれにいたしましても、引き続き高齢者を中心とした消費者啓発や被害の未然防止に努め、安全・安心なまちづくりに取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願いいたします。 82: ◯議長(川上孝浩君)  19番。            〔第19番 横山幸司君 登壇〕 83: ◯第19番(横山幸司君)  ただいまは、市長さんを初め、福祉部長さん、かがやきライフ推進部長さん、それぞれの答弁をいただきました。  まず、第1番目の高齢者施設等についての安全ですけれども、岩泉町では午後から急に強くなり始めた雨、午後6時までの1時間に何と62.5mmの非常に激しい雨であったということであります。御存じのように、川の水位は午後4時ごろから急激に上昇し、午後7時には水位が5mに達して川岸の高さを超え、そしてついに、災害は午後6時前に起きたと言われております。  今回のように、風水害で高齢者の施設が被害に遭うケース、これまでにも全国で何度も起きております。平成26年8月に豪雨による広島市北部の安佐北区や安佐南区などの住宅地を襲った大規模な土砂災害により、何と74人が亡くなり、44人が重軽傷を受けられたという、そういう被害もございました。また少しさかのぼって平成21年には、山口県防府市で起きた豪雨災害では、山から流れ下った土砂流が特別養護老人ホームに流れ込んで、入所していた7人が犠牲になったということもございました。  そうした事故、未然に防げないものもたくさんありますけれども、そうしたマニュアルを徹底してということでお尋ねをいたしましたところ、大垣市におきましては、きっちりとマニュアルの徹底、あるいは避難訓練もされているということでありましたので、安堵をいたしたところでございます。今後とも施設が孤立などをしないように、周辺の住民などの皆さんと地域で連携をしていただきまして避難できるよう、さらなる防災対策の徹底をお願いしたいと思っております。
     また2番目の訪問販売の事業者、この件につきましては、悪質性の高い事業者がいる一方で、商品を届けながらお客さん方の健康状態を確認して、おかしいなと思ったら消防や警察署に連絡するなどの事業者もおられるわけであります。また、来るたびに新しい品物がふえていて、悪質な事業者の被害に遭っているのではないかと思ったら消費者センターに連絡をしなければなりませんし、消費者にとってはどの事業者が安心なのか、どの事業者がいい事業者なのか、なかなか見分けがつかないこともございます。したがいまして、先ほど例に挙げさせていただきました野洲市につきまして、ああいった形で市が協定を結んで事業者を公表したり、自治会や社会福祉の現場などを通じて地域の人たちに積極的に情報を伝えたりという、そういった条例として盛り込んでいるということでありますので、よくよく研究をいただきまして、トラブルが起きず、そして市民の皆さんが安心して暮らせる、そうした大垣市になりますように、地域の見守りのネットワークづくり、自治会も、さまざまなボランティア団体も、全部を巻き込んで、悪質な事業者が出入りしないようなまちにしていっていただきたい、そういったことでお願いをしたいというふうに思っております。  市民会館につきましては、文化芸術振興基本法というのが平成13年12月に施行されております。その前文に、経済的な豊かさの中にありながら文化芸術がその役割を果たすことができるような基盤の整備及び環境の形成は十分な状態に今現在あるとは言えないということが書かれてあります。この制定が、文化芸術振興にかかわる国と地方自治体の責任を明確に明示した法律であって、同法律の成立を出発点として芸術文化に行政や市民がいかにかかわっていくのか、皆が考えるきっかけとなることが期待されておるということでありますが、大垣市民会館につきましては公共交通手段が手薄な中でありまして、駐車場が足りなくては文化芸術の振興はなし得ないわけであります。何としても地域の空き地とか休耕田とかを探していただきまして駐車場をふやしていただくよう、重ねて提言をいたすところであります。  また新しい市民会館の建設については、48年間にわたって多くの芸術家や文化人たちを迎えてさまざまな文化芸術活動が展開された経験とノウハウを受け継いで、新しく国内外の一流の芸術家を集めて公演が行われるような、よりよい大垣文化の発信拠点として考えていただきたいものであります。岐阜市の長良川国際会議場さらさ~らや、ふれあい福寿会館サラマンカホールとか、あるいは可児市文化創造センターの宇宙のホールや、不二羽島市文化センターのスカイホールなど、立派な施設がそれぞれできておりますが、これらをしのぐようなすばらしいホールを計画いただいて、県内の市町から多くの音楽ファンや演劇愛好家たちがこぞって集い来るような楽しみの空間をつくり上げていただきたいなというふうに思っております。ぜひこれからではございますが、早くから計画をしていただきまして、検討していただくことをここに提言いたします。  以上、高齢者施設の水害対策について、悪質訪問販売対策について、市民会館の駐車場対策と新築計画について、3題の御答弁に対しまして改めて御提言をさせていただきまして、以上をもちまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 84: ◯議長(川上孝浩君)  次に移ります。  3番 北野ひとし君。            〔第3番 北野ひとし君 登壇〕 85: ◯第3番(北野ひとし君)  それでは、発言通告に従いまして、空き家の有効活用と子育て世代の定住促進につきまして、御質問をさせていただきます。  人口減少問題は待ったなしの状況であるものの、人口を減らさないための即効性のある施策はない状況である中、2015年岐阜県人口ビジョンによりますと、本市では転出人口5,722人に対しまして転入人口が5,781人で、転入人口に軍配が上がっております。その内訳を見てみますと、本市への移住者の増加の要因は県内からの移動であり、愛知県に対しましては転出人口が転入人口を上回っております。しかし、大垣駅から名駅まではJRで30分というロケーションにあり、このことを活用するため、まちなか住宅取得支援事業補助金などにより転入人口を確保されたこともうかがえ、このことは市当局の御努力の結果であり、敬意を表するところであります。  さらに本市では次の一手として、平成28年度、新たに子育て世代の定住の促進と空き家の有効活用を図るため、子育て世代等中古住宅取得リフォーム補助制度が始まりました。この制度は、本市にとりまして、人口の流出抑制と流入促進を図るため大変重要な施策であると考えられます。しかし、制度を利用できる対象住宅と工事の条件に、昭和56年5月31日以前の木造住宅の場合は耐震診断を受け、構造評点が0.7以上であるかリフォーム工事と同時に耐震補強工事を行う住宅であるとの条件があります。そこで、本市において現在販売されている中古住宅について、上限額を2,000万円とし、大手4社の取り扱っている物件について調査をしてみましたところ、取り扱いが157件ありました。1件ずつ建築年月日を確認しますと、昭和56年5月31日以前に建てられた物件が94件あり、それ以降に建てられた物件は63件で、約60%が耐震診断の必要な物件となっています。木造住宅の耐震化工事は100万円から150万円の価格帯が最も多いようですが、その負担が大きく、耐震補強工事の助成を受けたとしても持ち出しが大きくなるため、残念ですが、子育て世代等中古住宅取得リフォーム補助制度の利用を諦められた人がおられます。  そこでお伺いをいたします。制度が導入されてから何件の問い合わせがあり、何件が補助の対象となったのかをお聞かせください。予算に対し利用者が少ないのであれば、規制緩和をし制度を利用しやすくすることを御検討いただけないでしょうか。お考えをお聞かせください。また県内の近隣市町から、本市で新築住宅を購入し子育て世代の方が移住していただけるとの話をいただいたのですが、大垣市住まいるサポート事業、子育て世代等住宅取得支援事業利子補給金の制度や子育て世代近居支援事業補助金の制度利用したのかということをお尋ねしますと、そのような制度があることを知らないとのことでした。ネットで調べればよいのですが、若い人でも意外と調べていないようです。また、大垣市の広報は近隣市町では見る機会もないようです。さらに住宅販売業者の方からも、引っ越し業者の方からも、金融機関の方からも何も情報がなかったようです。  そこでお伺いをします。本市の制度について、住宅販売や引っ越しの民間の関係企業、金融機関への広報は実施をされているのでしょうか。また、その方法をお聞かせください。  以上で1回目の質問を終わらせていただきます。 86: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 87: ◯市長(小川 敏君)  空き家の有効活用と子育て世代の定住促進について御答弁申し上げます。  近年、本格的な少子高齢化、人口減少社会が到来する中、本市におきましては、将来にわたってまちの活力を維持していくため、子育て世代等を対象とした住宅取得支援や親元近居に係る引っ越し費用の助成、中古住宅取得リフォーム補助など、さまざまな支援事業を実施し、子育て世代の定住人口の増加を図る施策を進めているところでございます。子育て世代等中古住宅取得リフォーム支援事業につきましては、本年4月から8月末までに十数件の問い合わせがあり、補助件数としましては1件でございます。  御提案のリフォーム支援事業における耐震性要件の緩和につきましては、建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づき木造住宅の耐震化を推進しており、リフォーム支援事業において耐震性は重要な要件であると考えておりますので、無料耐震診断や耐震補強工事補助制度をあわせて御利用いただけるよう、周知に努めてまいりたいと存じます。  次に、子育て世代等への支援制度の周知につきましては、現在、市広報紙やホームページへの掲載のほか、PRパンフレットを制作し、市内の不動産業者、住宅販売業者、金融機関などにも配付しており、今後は引っ越し業者への協力依頼や市外で開催される移住相談会、PRイベントの活用などにより一層制度の周知に努めてまいります。  いずれにいたしましても、将来にわたってまちの活力を維持するため、子育て世代の定住促進について今後も積極的に取り組んでまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。 88: ◯議長(川上孝浩君)  3番。            〔第3番 北野ひとし君 登壇〕 89: ◯第3番(北野ひとし君)  ただいまは、丁寧な御答弁をいただきありがとうございました。  せっかく本市に移住していただくのですから、安心して住むことのできる家を購入して住んでいただきたいとの思いは十分理解できます。しかし現実的には、若い子育て世代の方たちにとっての出費を考えたときに、本市で中古住宅を購入し移住すると決断をしていただくためには、制度を利用しやすく改善をするか、耐震化工事に見合う補助金額にするかなどの工夫が必要だと考えます。PDCAを回していただき、昭和56年以前の住宅を1件でも特定空き家としないためにも、引き続き御検討をお願いいたします。  2点目の広報の重要性につきましては、本市への移住者を一人でも多くするためには、まず制度を知っていただき、判断材料の一つとしていただくことは重要だと考えます。ICTの活用は当然ですが、民間企業を巻き込み、あらゆる機会と方法で情報を発信し、本市の取り組みについてより多くの方に知っていただく改善をしていただきますことをお願いし、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 90: ◯議長(川上孝浩君)  次に移ります。  18番 岡田まさあき君。            〔第18番 岡田まさあき君 登壇〕 91: ◯第18番(岡田まさあき君)  それでは、通告に従い、一つ、養老鉄道について、一つ、大垣市の財政について、一つ、大垣市公共施設等総合管理計画について、一つ、新庁舎建設について、以上4点について、質問と提言をさせていただきます。  第1点目に、養老鉄道についてお尋ねします。  正式名称、養老鉄道養老線を、以後、大垣と揖斐川町を結ぶ揖斐線もありますので、簡略化した愛称の養老鉄道を使います。また、運営会社を養老鉄道株式会社と呼びたいと思います。  御存じのように、本年平成28年3月1日に養老鉄道養老線に係る事業形態変更に関する基本合意が、大垣市、桑名市、海津市、養老町、神戸町、揖斐川町、池田町の3市4町の沿線自治体と、近畿日本鉄道株式会社と岐阜県が見守る中、存続が決定されました。そして本年5月23日に、事業形態変更に関する沿線市町の負担割合の決定と養老鉄道の地域公共交通再生協議会の設立とスケジュールを決定しました。赤字の負担割合は、従来の負担額の60%が均等割、そして20%は営業キロ割、そして、残りの20%を駅舎の数の駅舎割の負担でした。しかし今回、沿線7市町の一律の均等割合に変更されました。大垣市の負担割合は18.18%から14.29%の減額割合となりました。そして、本年7月6日に養老線地域公共交通再生協議会の設立会議が行われました。会長に小川市長を選出し、規約、事業計画、収支予算が承認されました。また、報告事項の中で事業形態変更の内容が説明され、了承されました。  御存じのように、現在の養老鉄道は上下分離方式で営業されています。上の部分は第二種鉄道事業者、つまり養老鉄道株式会社です。現在は鉄道車両を保有し、旅客または貨物を運ぶ事業を行っています。そして下の部分、第三種鉄道事業者、現在は近畿日本鉄道株式会社で、鉄道施設、鉄道用地を有償で旅客を運ぶ、先ほど申し上げた上の部分、第二種鉄道事業者である養老鉄道株式会社に有償で貸し付けていました。しかし今回の案の事業形態の変更により、下の部分、すなわち第三種鉄道事業者である近畿日本鉄道株式会社から大垣市を初めとする沿線市町、つまり3市4町で構成する新法人に移行する予定です。この新法人は、養老鉄道株式会社から返還を受ける予定の車両と鉄道施設を近畿日本鉄道株式会社から無償で譲り受けます。さらに、近畿日本鉄道株式会社が保有する鉄道用地を新法人は無償で借り受けます。そして大垣市を初めとする3市4町から成る新法人は、下の部分、すなわち第三種鉄道事業者として、上の部分、すなわち第二種鉄道事業者である養老鉄道株式会社に、鉄道車両、鉄道施設、鉄道用地を無償で貸し付けます。その結果、上の部分、すなわち第二種鉄道事業者である養老鉄道株式会社は、鉄道車両、鉄道施設及び鉄道用地を無償で借り受けるので、経営が改善する予定です。  そこで、3点についてお尋ねをします。  第1点目に、新たな事業形態への移行後のスキーム図の中で、大垣市を初めとする3市4町で構成する下の部分の第三種事業者である新法人は、上の部分である第二種事業者である養老鉄道株式会社に一部出資することになっています。この出資は新法人が株の取得をすることなのかお尋ねをします。また、一般市民や企業も出資できるのかお尋ねをしたいと思います。  第2点目に、上の部分の第二種鉄道事業者である養老鉄道株式会社の財務諸表、すなわち決算書等の公開を求めます。御存じのように、長年にわたって大垣市を初め沿線の3市4町は多額の補助金を出してきました。また、今回の新法人の設立に当たっても市民、町民の税金が出資されます。今回、いち早く養老鉄道株式会社の経営改善を進め、今後赤字補填はしなくてもよい、むしろ、上の部分の第二種鉄道事業者である養老鉄道株式会社が、下の部分である第三種鉄道事業者である大垣市を初めとする3市4町で構成する新法人に鉄道車両費や鉄道施設の整備費や使用料を支払えるようにするための経営分析を行うためにも、ぜひ今まで及び今後の養老鉄道株式会社の財務諸表、決算書を公開すべきと考えますが、いかがでしょうか。  また、先ほど2番議員が御質問された中でもありましたように、いすみ鉄道の社長のような本当にやる気のある民間の社長を公募されてはいかがでしょうか。そういった意味での提言をさせていただきます。ぜひ公募社長のお考えをお聞かせください。  第2点目に、大垣市の財政についてお尋ねをしたいと思います。  総体的には大垣市の財政は健全化しつつあります。しかし、大垣市の借金である市債は5年連続でふえ続け、平成26年度にはついに1,000億円を突破しました。また、平成27年度末の一般会計と特別会計を合わせた市債の現在高は1,026億1,993万6,000円、そのうち一般会計は621億824万8,000円、特別会計405億1,168万8,000円となり、前年度の平成26年末に比べて10億1,735万6,000円増加しました。10億円の増加です。市民1人当たりは65万円近い借金となります。また、財政力指数は地方公共団体の財政力を示す指数として用いられ、この指数が高いほど財政的には余裕があります。当年度の平成27年度の財政力指数は0.893で、前年度の平成26年度から0.012ポイント低下しました。通常3ヵ年の平均値が用いられます。単年度の指数が1.00を超えた場合、財政の健全な地方自治体として不交付団体となり、普通交付税や臨時対策債の後年度の地方交付税に算入はされなくなります。かつて大垣市は長い間財政力指数が1以上であり、普通交付税の交付がない不交付団体でした。現在、大垣市の借金の大きな部分を占める臨時対策債と合併特例債の現況と方針をお知らせください。  また、大垣市の財政の不健全さを示す指標である将来負担比率で大きな部分を占める大垣市土地開発公社は、平成27年度末で長期借入金が89億4,537万8,154円あります。平成27年度から大垣市は市民病院の企業会計から5億円を借り、2%の利息を一般会計から市民病院に支払っています。そして、大垣市は市民病院から借りた5億円を、大垣市土地開発公社の負債を減らすために支払っています。岐阜県内の土地開発公社の中で負債が多い、その上5年以上の塩漬け土地を多く抱えている岐阜県下の土地開発公社では、ワーストワンが大垣市土地開発公社です。大垣市土地開発公社は平成23年度から平成27年度にかけて38件、8万5,919m2、坪にして2万5,990坪を30億4,385万1,975円で取得しております。大垣土地開発公社は適正価格でこれらの土地を取得したのでしょうか。適正価格を決定するためには、不動産鑑定士やコンサルタントによる鑑定や経費の適正な算出根拠を出し、適正価格を算出しなければなりません。この評価、算定がより適切であるためには、少なくても2名以上の評価、算定をしてはいかがでしょうか。  ここに私の友達の不動産鑑定士が、次のような見解をわざわざ送ってくれました。土地に関する補償。公共事業に係る土地価格を求めるに当たっては不動産鑑定士等を利用することにより価格を算定することになると思われるが、この場合少なくとも2名以上の不動産鑑定士により算定された価格を、必要に応じ修正の上、行う必要があると考える。取得する土地については正常な取引価格をもって補償する必要があり、これは不動産鑑定評価基準の正常価格の定義である市場性を有する不動産について、現実の社会経済情勢のもとで合理的と考えられる条件を満たす市場で形成されるであろう市場価値を表示する適正な価格と同義に解釈できる。この正常価格を求めるに当たっては、価格の三面性、費用性、市場性、収益性、この三つを考慮する必要がある。これらの三面性を反映した手法、または考え方を反映させなければならない。ただし、結論に至る過程においても幾つもの判断が求められ、その内容について、全ての不動産鑑定士が必ずしも同一とはならない。公共事業という事業特性及び土地所有者に対する適切な補償の観点から考えれば2者による算定を行うことが望ましく、この方法を採用している自治体も多く見られる。建物における補償及び移転料補償並びに営業補償等、土地以外に関する補償、これらの補償額の算定については、補償業務管理士等、補償コンサルタントに業務を委託または協力して行うことと思われる。この場合においても、仮住居補償や借家人補償において、相場家賃や補償期間において判断要素があり、また営業補償などは休業期間中の収入減や顧客減などをどのように捉えるかについて、画一性に定めることは難しいと言える。起業者及び関係者にとって適切な補償を行うという観点から、これについて最低2者以上のコンサルタント等を利用する必要性がある。以上というようなことが書いてございます。要は、適正的には、不動産鑑定士みずからがきちんと2名でやったほうがいいではないですかということを提言されておりましたので、申し伝えておきます。  今申し上げたように、私は大垣市の土地開発公社に、この5年間の鑑定評価はどんなところがやったのですかといって何回もお聞きしても、それは出せないということで、きょう現在、5年間大垣市が、先ほど申し上げたような金額や土地の面積を買いながら、不動産鑑定士がやったのか、コンサルタントがしたのかということが発表できない。また、場合によっては自分たちが評価しているかもしれない。土地開発公社みずからがそういった資料を出さないということは、私は不審に思われても仕方がないと思います。  次に、3月議会、また6月議会で申し上げましたが、マイナス金利の時代です。大垣市の市債や市民病院、土地開発公社等の利息を低くするために、借りかえ、より低い金利で大垣市の財政の健全化を要望します。これは何回も申し上げてきておりますので、ぜひいろいろな交渉をしてお願いをしたいと思います。  次に、きのうで東日本大震災からちょうど5年半です。そして、ことし4月16日に起きた熊本地震からちょうど9月16日で5ヵ月になろうとしています。私も心から熊本地震の方、あるいは今回の北海道や東北の震災に遭われた方の御冥福といち早い復興、お見舞いを申し上げたいと思います。  最近、ことわざは、天災は忘れたころにやってくるから、今や、天災は忘れないうちにやってくる時代になりました。本市の公共施設の耐震化は大丈夫でしょうか。御存じのように、Is値という構造耐震判定を示す数値があります。Is値0.6以上が人命の安全性確保が図られるとされています。またIs値0.75以上は、大地震後、構造体の大きな補修をすることなく建築物を使用することを目標とし、人命の安全確保に加えて十分な機能を確保が図られるものとされています。主に学校、保育園、幼稚園、地区センター、公民館などがこれに当たります。そして、このIs値0.75が求められるのが、今申し上げた学校、保育園、幼稚園、地区センター、公民館などです。次に、Is値0.9以上は、大地震後、構造体の補修をすることなく建築物を使用できることを目標とし、人命の安全確保に加えて、十分な機能を確保が図られるものとするとされています。市庁舎や市民病院など拠点病院や消防署などの消防施設が、このIs値0.9以上が求められています。  今から申し上げる主要施設のIs値をお知らせください。文化会館、市民会館、市立図書館、大垣城ホール、市総合体育館、北部体育館、三城勤労身体障害者等市民プール管理棟、公設市場の付属建屋A、B、C、Dの4棟、寺内町の大垣市老人福祉センター、興文地区センター、市営住宅の南頬団地、禾森団地、郭町団地、竹島団地、世安職員住宅、菅野教職員住宅、長松団地A棟、北部水源地、南保育園、荒崎保育園、丸の内保育園、西保育園などのIs値をお知らせください。今申し上げた大垣市の公共施設の耐震の診断の結果、Is値はこれは恐らく0.6以下だと考えられています。0.6以下だと各担当課によっては把握しているところがあります。正確な診断結果をお知らせください。またそれを統括し、耐震工事や新築工事を計画する担当部署はどこなのかお知らせください。  また、本市は大垣市の公共施設等総合管理計画を策定中です。その理念、方針、スケジュール等、策定の進捗状況、進みぐあいをお知らせください。また、大垣市の全施設の固定資産台帳の作成が義務づけられています。その進捗状況もあわせてお知らせください。  公共施設等総合管理計画は大枠の考え方だと今お聞きしています。具体的な個別の今後の統廃合、老朽化対策、長寿命化対策、耐震化対策の方針とスケジュールを組める個別の実施計画をお知らせください。  第4点目に、新市庁舎建設についてお尋ねをしたいと思います。  現在の進捗状況をお知らせください。今後、液状化対策費や公園の設置費用、旧庁舎の解体費用、それから新しい駐車場の整備費用、新庁舎の新しい土地の買収費も含めて総額幾らくらいかかるかお知らせください。当初説明があったのは建築費で90億円ぐらいだとお聞きしていましたが、先ほど申し上げましたように、今後、液状化対策費、公園の設置費用、旧庁舎を今度ここを解体するんですよね。一部突き出しているところを東側と西側を切ってしまいます。そういった費用がかかります。それから、新しい駐車場を買わなくてはなりません。そして、新しい駐車場を整備しなくてはなりません。そういったものをもろもろを全部合わせて幾らぐらいになるかお知らせください。  また、東日本大震災の復旧工事や東京オリンピック関連の事業の前倒し等で、ここ4年間の建設建築費は2割から3割アップし、4年後のオリンピック以後は下がるのではないかと言われています。具体的な総額は幾らになるか、増額分も含めてお知らせください。また資金構成、どのような資金で本当に90億円、今までは50億円の基金と合併特例債で35億円、それであと90億円ですから、5億円だけ市の持ち出しでしたけど、本当にそれでやれるのかどうなのか、構成をお知らせください。  次に、新庁舎の設計図をよく見ますと、今申し上げたように、新庁舎を建設するために、現庁舎の北側の飛び出している部分を解体工事します。建設中にこの撤去部分の対象となる担当課は、1階は窓口サービス課、課税課、収納課です。2階は商工観光課、農林課、農業委員会事務局、まちづくり推進課、市民活動推進課、道路課、東海環状推進室、それから、3階は水道課、下水道課です。4階に至っては、行政管理課、財政課、契約課、合わせて15課、300人の市職員と床面積で1,794m2の事務スペースが今後工事中必要となります。  現在の本庁舎の延床面積は9,797.89m2ですから約18%、実に5分の1のスペースが今度工事をやるようになったら新しく要るんですよね。先ほど申し上げたように、職員数で言えば、平成26年5月1日現在で、本庁舎、北庁舎、東庁舎の従事する職員を全部足すと、26年5月1日現在で794人いるんですよ。そのうちの300人は引っ越ししなければならないんです。実に37.7%の職員が引っ越しするんですよね。そして、実に驚くことが、庁舎建設推進室長さんは、現庁舎で十分収容でき作業ができるとのことでした。先ほど申し上げたように、新庁舎建設に伴う現庁舎の一部解体は、仕事を行う意味での面積で4分の1、職員で4割、担当課で15です。これが工事中移動しなければなりません。大幅な市民サービスの低下が推測されます。そもそも混乱が起き、仕事ができないのではないですか。やはり現庁舎の4分の1程度の仮庁舎の建設が必要になるではないですか。そのための仮庁舎の建設費及び撤去費用が、先ほど申し上げた90億円だと言っていた新庁舎の建設費用に上積みされるのないではないですか。  次に、8月29日に大垣市の土地買収のための住民説明会が行われました。新聞広告でも出されましたので、今回の説明の目的とそのメリット及び今後の方針とスケジュールをお知らせください。また今後、建設予定地の買収のため、やはり不動産鑑定士やコンサルタントによる立ち退きのための撤去費用、あるいは不動産の土地代の計算をなされるためには、2名以上の不動産鑑定士と2業者以上のコンサルタントの選定を要望いたします。  また本年6月1日付で、現庁舎の北側にある軽自動車、普通車、職員用の駐車場と、現在の大垣市の東にある丸の内二丁目82番地、すなわち大垣市の東庁舎、消防署がある東庁舎の南と丸の内二丁目83番地、すなわち亀の池のある公園の東の半分が交換されました。もう登記簿謄本に載っているわけですね。議会には一切報告がない。交換は報告しなくてもいいというのが市の考え方です。私は6月、一生懸命市の問題を質問しているときも、6月1日の時点で市の今の駐車場、北の駐車場は今の所有者と交換してあったんです。今の公園二つ分を、今持っている所有者の人と交換してある。本当に適切な価格の交換なのか、2名以上の不動産鑑定を強く求めます。  また、今までは借りていらっしゃったんですよね。私は交換する以上、今回は買い取って、どこか違うところに交換するのか、あるいは買い取るのかと思っていたわけです。長い間高い家賃で今までの北の駐車場を借りていた。きょうも私は置いてきましたけれども。今後は、この交換した土地の駐車場は駐車料金を払っていくのではないですか。交換の条件は引き続き駐車をするということと聞いております。ということは、さらに駐車料金が多くなる。ここは私、先日も市役所のOBの方に聞いたのですけど、北の駐車場は何回も何回も皆さん、過去に売ってくれ、売ってくれと言ったわけですよ。要は市の持ち出しの家賃をたくさん払うから、早く買ってしまえば地代は払わなくていいですよね。恐らく今までに2回分ぐらい土地が買えた分の地代は払ったんじゃないかと言われています。そうすると今度もまた交換して、この公園を交換してもまた借りるのであれば、また今後とも大垣市の財政で地代の負担がふえるわけですよ。本当にそれが最少のコストで最大の経費を、最大の市民サービスするための市役所のすることなのか。私は、この機会に買い取ってしまわなければ、突き放してしまうということが必要ではなかったのではないか。それも私は議会の中で聞いてみますと、交換は議会に報告義務がないということですが、とても大きな問題です。緑がなくなる、ましてや亀の池のあるところの半分、東側を交換している。西側の水路があってちょっと条件が悪いところは大垣市がとる。それをまた大垣市は埋め立てて、上に伏せ越しして駐車場にするのでしょうか。また、亀の池を撤去する費用は大垣市が持つのでしょうか。そういった点も含めてお答えをいただきたいと思います。  さて、私は最近、埼玉県熊谷市役所と東京都の江東区役所を視察させていただきました。両役所とも少子高齢社会における今後の各施設の公共施設等の総合管理や今後の財政状況を考え、新庁舎建設を先送りし耐震補強を最近行いました。熊谷市は、現庁舎の地下を掘り、庁舎の基礎下免震の免震加工法を行いました。大垣市と同じですごい井戸水が豊富で、いっぱい地下水が出たそうです。それでも地下を掘って免震の構造にしたそうです。そして、自家発電設備の更新や太陽光発電などを増設して省エネルギー化を進め、トイレの改修や窓口のリニューアル化を進め、市民サービスはむしろよくした。そして、その結果、先ほど申し上げたIs値は0.75以上の耐震性能を確保し、その上議会棟の耐震補強も行って、合わせて20億3,000万円で、トイレも変えて、水道管も変えてもやったと。そして、この5月に完成したということです。その期間は1年6ヵ月です。  それから次に、東京都の江東区役所は、同じく新庁舎を建てずに、ここは人口50万ぐらいの市ですけれども、先ほどの熊谷市や大垣市よりちょっと大きい程度ですけど、28万ぐらい、免震工事とオイルダンパー工事と液状化対策工事を行いました。大垣市がやらなければならない液状化というのをやりました。この液状化対策工事は、現庁舎はそのままでいいんですよ。今の最新技術で、現庁舎を何もさわらなくても、大手のゼネコンはすごい耐震化の技術を持っていますから、さわらずに液状化対策をやっていってしまう。ちょうど柱で言えば、ぼんぼん埋め込んでいくんですね。土を掘って穴をずっと入れて中に筒を通していって、機械のようなものを入れて機械でぐるぐると攪拌して、そして土だけ出しちゃう。そして、強度の高いセメントを送り込むんですね。そして、何も柱を従来型のように更地にドーンドーンと上から打つ必要はないんですよね。今の耐震技術、液状化対策というのはそういう技術があるそうです。それで、実にびっくりしたのは、その地下に液状化対策、2.3mの柱を、直径ですよ、直径が2.3m、長さは9mが270本と直径3.2mの柱を打ち込んだそうです。その期間は1年5ヵ月、全部で19億5,000万円で耐震補強工事をやりましたということで、別に庁舎を引っ越さなくても、十分な今の耐震補強技術で液状化対策、大垣市が今問題にしている液状化対策も、やろうと思ったらこの大垣市役所だってできるわけですよ。熊谷市役所も江東区役所も、地盤が大変悪いにもかかわらず、江東区役所は海抜0m地帯ということで、液状化は絶対やるんだということで頑張られたそうです。大垣と同じですね。むしろ、大垣よりもっとひどいかもしれない、水面下は0mですから。それで、熊谷市は井戸水が豊富なところです。そして、工事中も役所の業務を行いながら工事が可能でした。  今まで質問してきたように、今後、大垣市の耐震対策を含む公共施設等総合管理計画の方向性から考えても、大垣市の現在の施設総合管理計画は、去年の秋に、今の道路工事やいろんな工事は大体100億円かかっているわけですけれども、今後は200億円かかるという数値を出しましたね。精査して、その200億円が150億円になるかもしれませんが、とにかく今一般会計が580億円で、そういったような公共管理のために100億円使っているのですが、それが200億円要ると言われています。  大垣市の借金が1,000億円を超えていることを考えますとき、今ここで立ちどまって緊急性のある耐震化にいち早く優先順位を回すことが必要です。また、耐震補強の技術が飛躍的に進んでいることを考えますとき、新築工事を先送りし、市庁舎の耐震補強に大きくかじを切るときではないでしょうか。市長、担当部長の現状の精査、分析をしていただきたいと思います。  それと最後にもう1点、レガシー、庁舎をレガシーとして考えていく考え方がある。ちょうど今、岐阜県内では大垣の市役所は県で3番目に古い建物だそうです。名古屋市役所も愛知県庁も京都市役所も、大垣市規模になると大津市役所なんかも、レガシーとしてむしろ昭和の古い建物を残そうと。京都市役所等はもっと古いのかもしれませんが。昭和の年代の建物をきちんと残していくことはとても大事なことではないか。私は今でも覚えているのですが、東京オリンピックの前の年ですから、完成して、小学校でみんなで新市庁舎を見にきたという、とても愛着があります。小学生みんなそろって新庁舎に来た。そして、共立銀行の上から見ると本当にすばらしい大垣市の五角形の庁舎の建築物です。設計も、私はデザインも本当は好きなんですけれども、そういった意味ではレガシーとして残していくのも一つの手段ではないか。私は、新庁舎をつくるなと言っているわけではない。10年ぐらい先送りしませんかと。そうすることによって、今の耐震化とかがもっと進みますし、大垣市の財政をきちんと考えながらやることが大事ではないかということを思っております。  もう一度申し上げます。市長、担当部長の現状を精査し、分析した答弁を期待して、第1回目の質問を終わります。 92: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 93: ◯市長(小川 敏君)  新庁舎建設について御答弁申し上げます。  市役所庁舎は、災害から市民の生命や財産を守る防災拠点施設として大変重要な役割を果たしております。  初めに新庁舎建設の進捗状況につきましては、平成27年度の基本設計をもとに、本年4月から詳細な実施設計を進めるとともに、国土交通省の不動産鑑定基準に基づく不動産鑑定士による評価を踏まえ、用地交渉を行っているところでございます。  次に、現本庁舎の北側駐車場用地につきましては、旧丸の内公園敷地と交換し、現在賃借しておりますが、今後、建設工事中の臨時駐車場や新庁舎における駐車場として整備する計画としております。また新庁舎の建設に伴い、現本庁舎の一部を先行解体いたしますが、仮庁舎や各課の配置につきましては現在検討中でございます。さらに液状化対策の費用、解体工事及び外構工事などの全体工事費につきましては、実施設計の中で積算してまいります。  次に、御提案の現本庁舎の免震補強工事での対応につきましては、現本庁舎の老朽化や狭隘化に加え、分庁舎問題の解決にはならず、新庁舎の早期建設は喫緊の課題であると強く認識いたしております。  いずれにいたしましても、基本理念である市民の集う庁舎の実現を目指し、平成32年度の早期完成に向け今後も取り組んでまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。 94: ◯議長(川上孝浩君)  生活環境部長。 95: ◯生活環境部長(馬渕尚樹君)  養老鉄道について御答弁申し上げます。  養老鉄道養老線につきましては、本年3月の沿線市町と近畿日本鉄道との基本合意以降、平成29年中を目途に新たな事業形態へ移行することについての協議や必要な手続を進めてまいりました。新たな事業形態につきましては、養老鉄道が引き続き第二種鉄道事業者として運行を担い、沿線市町の設立する新法人が近畿日本鉄道にかわり、第三種鉄道事業者として運行に必要な設備投資や維持管理を担うこととしております。なお、養老鉄道につきましてはみずからの収入により事業を行うことを原則としており、赤字となった場合には、沿線市町または新法人が支援することとしております。また、養老鉄道への一部出資につきましては新法人が行うこととしており、事業形態の移行時までに関係者において出資比率等の詳細を協議してまいります。  次に、養老鉄道の財務状況につきましては、毎年補助金の実績報告とともに、利用状況及び決算状況の概要について報告を受けております。なお、財務諸表等の決算内容の詳細につきましては、養老鉄道の意向で公表を控えております。  いずれにいたしましても、養老線の新たな事業形態への移行に向け、沿線市町や鉄道事業者などの関係機関が連携するとともに、地域住民や利用者の協力を得ながら取り組んでまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 96: ◯議長(川上孝浩君)  総務部長。 97: ◯総務部長(寺嶋太志君)  大垣市の財政について御答弁申し上げます。  本市の財政運営につきましては、厳しい財政状況の中、行政改革に努めつつ、可能な限り財源を捻出し諸施策に取り組んでおります。  初めに、土地開発公社の現況につきましては、本市では総務省の土地開発公社経営健全化対策に基づき、平成25年度から平成32年度までを期間とする大垣市土地開発公社経営の健全化に関する計画を策定し、公社保有土地の簿価総額の縮減に取り組んでおります。  次に、一般会計における平成27年度末の市債残高につきましては、前年度比13億円増の621億円となり、学校耐震補強事業や幼保園建設事業などの重要施策を積極的に実施してきたことにより増加傾向にあります。そのうち臨時財政対策債の残高は平成27年度末で250億円と一般会計全体の約4割を占めておりますが、その元利償還金は普通交付税の基準財政需要額に算入され、国が全額負担することとなっております。  次に、合併特例債につきましては、充当率が95%、元利償還金の70%が普通交付税の基準財政需要額に算入される地方債で、平成27年度までに180億円を活用してまいりました。また平成27年度末の市債残高のうち、普通交付税の基準財政需要額に算入される市債の割合につきましては一般会計で83.7%であり、厳しい財政状況の中でも後年度に財政措置のある地方債の選択に努め、財政運営に取り組んでおります。  いずれにいたしましても、ますます増加が見込まれる社会保障経費などに対応していくため、有利な地方債の選択に努めるとともに、市債借り入れにおける償還方法などについてもあわせて研究してまいります。  続きまして、大垣市公共施設等総合管理計画について御答弁申し上げます。  過去に建設された公共施設等が大量に更新時期を迎える一方、財政状況は依然として厳しい状況にあり、人口減少や施設の老朽化に対応していくためには、財政負担を考慮に入れながら公共施設等の最適な配置を行う必要がございます。  本市におきましては、今年度末の総合管理計画策定に向け、建物の延べ床面積や建築年度等の情報を収集し将来の更新費用を推計するほか、公共施設等の総合的かつ計画的な管理に関する基本的な考え方を検討しているところでございます。また、個別施設計画につきましては総合管理計画の基本的な考え方を踏まえるとともに、関係省庁の動向を注視しながら、来年度から着手していく予定でございます。  次に、固定資産台帳につきましては、新地方公会計における財務諸表の基礎資料として活用していくため、平成28年度の決算報告時をめどに資産評価等の作業に取り組んでるところでございます。
     次に、各施設の耐震調査状況につきましては、防災拠点施設等を最優先に進めているところでございます。  いずれにいたしましても、大垣市公共施設等総合管理計画の策定を進めながら、個別施設計画の策定に向けた情報収集等に努めてまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。 98: ◯議長(川上孝浩君)  本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。  18番。            〔第18番 岡田まさあき君 登壇〕 99: ◯第18番(岡田まさあき君)  それでは、2回目の質問をさせていただきます。先ほどは喉がかれまして失礼しました。  ただいま市長からるる御説明があったのですが、2名以上の不動産鑑定士、コンサルタントの御答弁が明確でなかったのですが、かつて横曽根の工業団地を大垣市が工業化を進めるために買収したときに、私と野田のりお議員が不動産鑑定士をあえてお金を払ってお願いして、大垣市の不動産鑑定士と比べたことがあります。1億円違いました。私はその大垣市の不動産鑑定士さんに会いに行って、どうなんですかと言ったら、ほんの狭いところの範囲の金額だけを見たので高いと。そんな大きなところは私は頼まれていませんよということでした。それを大垣市は、不動産鑑定士さんの評価ですからということで、4億7,720万円でしたか、1億円。私どもの不動産鑑定士は社会的状況を見ながら、先ほど言いました三面性を見ながら評価した。不動産鑑定士さんでもやっぱりきちんとした、二つあることによって違うと思いますし、先ほど、不動産鑑定士みずからが2人やるといいよとおっしゃっているわけですよ。コンサルタントもいろんな見方がありますよと。それを二つ見せて、あるいは買収のときに、じゃあ、これは二つあるけれども、平均値で買うなり高いほうで買いますよと言うと逆に説得力もありますし、そういった意味では不動産鑑定士もコンサルタントも牽制し合って、より適正な数値が出る。  何回も申し上げるんですが、税金を無駄遣いしないということが大事なんですよ。これは決して自分の懐のポケットマネーで買収行為しておるわけではないんですよ。例えば今回の交換した土地にしても、本当によかったのかということがあると思うんですよ。あれは道路が四つあるんですよ。この東庁舎の前の公園は四つあって、マンションにぴったしかんかんなんですよね。それでとても価値がある。片や、もう一つの亀の池のほうは、恐らく不動産鑑定されたんだと思うんですけれども、その金額で半分に切ったんだと思うんですけど、おいしいところだけあげて、そして、あとの水路がある分は大垣市がもらって、そして、その上にまた伏せ越しをするなりして駐車場にするんでしょう。それは本当に市民の税金を使った交換なのか。今までの駐車場は狭いところなんですよ。そのあたりは不動産鑑定士がやってらっしゃると思いますけれども、かつてにそういうことがあったと。それから芭蕉記念館の北の駐車場のところでも、6月議会でも3月議会で申し上げたように、坪143万円でコンサルタント1社で見積もって決めたんですよ。今回の買収だって100万円以上になるのではないかと心配しております。それが適正であればそれでいいと思います。  今回は大垣市は、しっかりした答弁がありませんでしたけれども、土地収用法の土地認定をするわけですよね、あの地域、この北を。そうすることによって認定土地になれば5,000万円の控除が受けられると。だから、普通は道路とかいろんな公共、文化会館とかそういうものをつくるときは免除されるんですけれども、市役所は免除されないと。だから、認定土地の認定をとることによって、そして5,000万円控除しますよと。そしてもう一つの方法論として、土地収用法ですから、もしも反対したときには土地収用法で買い取っちゃうよというのが今度の狙いではないのですか。そういったような方法論を使って行う。それでばたばたやりながら、先ほど申し上げたように、職員の今4分の1はここの議会棟に入るんですか、4階に新年の挨拶とか選挙のときの表彰式をやるところがありますけど、そこに300人は入れませんよね。どこにやるんだろう。そうした費用が今後かかるわけですよ。  先ほど申し上げましたような熊谷市役所とか江東区役所はいながらなんですよ。一番大きなテーマは、財政を使わない、お金を使わない。今後大変だから。それこそ文化会館、先ほど御質問があったように、市民会館や文化会館でいっぱい使わなならぬものがあると。ましてや耐震化をやらないかぬということがあるわけですよね。ですからそういった意味で、私は、きちんとしたことをやっていく上で、もう一度考え直してはどうかということもあわせてお願いしたいと思います。  それから金利の借りかえに関してはぜひやってもらいたい。例えば、もしも庁舎を建てなかった場合、50億円の基金が浮いてくるわけですよ。それで返済に充てるとか、あるいは返済の交渉金に使えるわけですよ。市長さんは事業をやっていらっしゃるからわかると思うんですが、現金を持っておって金利の交渉をやるともっと安くなるんですよ。今ですとなかなか厳しい点、違約金を払えやいろんなことを言われますけれども、ただ、天下の大垣市が私は借りかえをやるのであれば大丈夫だと思いますけれども。最近ではソニーなんかも、金利が余りにも安いので、自分のところで社債を何百億円と公募して、安い金利で会社を健全化するということをやっています。もう銀行を頼らずに、天下のソニーは社債を発行してでも安い金利で調達する。大垣市はそういう努力をしないとだめやないですか。市民は借りかえしてでも住宅ローンを安くしようということをやっています。大垣市はそこをやっていただきたいということをもう一度お願いしておきます。  それから耐震性の問題ですけれども、総合体育館、私、小学校のころによく総合体育館に釣りに行ったんですけれども、自転車に乗って。あそこは沼地なんですよ。もうすごい数の沼地がたくさんあった上につくったのです。この間、建設業者の方に聞いたのですけど、当時ぼんぼん柱が入っていってしまったと。今、大垣市の総合体育館は張りだけでもっているよと建設業者の方が言っていらっしゃいましたけど、大垣市役所の液状化対策も大事ですけれども、総合体育館の液状化対策、今すぐやらないとだめなんじゃないですか。あそこは勤労者のプールもありますし、そういった意味で液状化対策をやるところもたくさんあります。  それから、先ほども山口議員から市営住宅のことも出ました。私も市営住宅のことをお願いしたいんですけれども、実に昭和20年代の建物なんですよね。それとか昭和30年代。それから禾森住宅、68戸のうち47戸まだいらっしゃる。69%、約7割の方がまだいらっしゃる。これ、10年前から言い続けているんですよ。それで、市長さんにお聞きしたいのですが、もしも大地震があって亡くなったら、これは何回も10年間言われてきてほっておいた市が損害賠償金を何億円と払うんじゃないですか。その点、お願いしたいと思います。  それから毎年10月、いよいよ十万石まつりが始まって少年団のパレードがあります。実行委員会の最初の挨拶は逃げ方を言うんですよ。どうやって逃げたらいいんですかということを。そういったようなことも含めて、耐震化対策をやることが大事なんだと思います。  だから、私は何度も言います。市庁舎を建てるなと言っているわけではない。今回はちょっと伸ばして、10年なら10年頑張って、その間に今必要な保育園とか市営住宅とか総合体育館とか、すぐ命が危ないようなところ、これはもう熊本や東日本が経験してきたことですよね。忘れないうちに震災はやってくるんですよ。そういった意味で、今やらずにしていつやるんですか。それから技術的には、申し上げたように、私、江東区役所の方に紹介していただいて竹中工務店の本社へ行ってお話ししたんですけど、技術課長さんとお話しした。今の耐震化の技術はすばらしいものですよ。本当に、先ほど申し上げたように、庁舎にいながらにして柱を何百本も打っていってしまう液状化対策ができちゃう。耐震ができる。だから、日本の耐震化技術はゼネコンに任せてくださいといって、みんな競争していらっしゃるそうです。これからは新築の建物が余り建たなくても、耐震化とか液状化とか免震とかという工事の技術が今日本はトップクラスだそうです。トップの世界一ですから、そういった技術を使えば十分できるのではないかと思います。  以上、市長にお願いしたいのは耐震化の点と、それから不動産鑑定士を2名以上つけること。それから養老鉄道の財務諸表を発表しないということですが、養老鉄道は1km当たり3,000人なんですよ。これは3,000人も乗っているところはほとんど黒字になるそうですよ。それで、大体3,000人になっているようなところは、あすなろう鉄道とか伊賀のとかこのあたり、こんなことを言うと失礼ですけど、近鉄さんが絡んでいるところも多いので、それと人件費がとても高いということも含めて、市民の税金を使われている以上、あるいは補助金を出している以上は、近鉄が出してくれるなというのは実は高いんじゃないか。よく言われるのは、とても電車の車検費用は、塩浜まで乗りかえていくので、それで近鉄でやってもらうで高いんじゃないか。あるいは、大垣駅がJRから借りている土地代も高いんじゃないかと言われています。そういった財政分析を堂々とやることによって経営改善をし、また市民に応援していただけると思いますので、この3点、ぜひ財務諸表、養老鉄道は出してくださいということ、不動産鑑定士とコンサルタントの2名をつけること、それから市庁舎よりも耐震化を急ぐべきではないか、それから最後に、養老鉄道の財務諸表の公開、3点をお願いして、2回目の質問を終わります。 100: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 101: ◯市長(小川 敏君)  いろいろと課題を投げかけられましたですけれども、まず、市役所の改築に係る価格評価の問題でございます。  用地交渉に係る土地価格の評価及び建物補償の算定についてでございますが、土地の価格につきましては、不動産鑑定士が国土交通省の不動産鑑定評価基準に基づき評価し、そして建物補償費につきましては、補償業務管理士の資格を持つコンサルタント業者を入札により決定し、中部地区用地対策連絡協議会の損失補償算定基準書に基づき算定をいたしております。用地交渉に当たりましては各基準に基づき評価及び算定を行い、地権者に価格を提示させていただいております。  それから、市役所の現庁舎の免震補強工事の問題でございますけれども、現庁舎は昭和39年の竣工ということで52年が経過しておるわけでございます。大変老朽化しておりまして、一般的にこういった耐震性が低い建物で老朽化が進んでおりますと、免震補強工事を行う場合は、柱やはりの補強を初め、耐震性壁の設置など、別途上部建物の補強工事を実施する必要があります。したがって、免震補強を行うこと、補強工事を行うことは現状非常に難しいと考えておりますので、御理解いただきますようお願いいたします。  そしてまた、市役所の改築を優先するといいますことは、先般、私も熊本県の八代市役所を訪問させていただき、現在、分庁舎方式で災害復旧に大変おくれを生じているといったこと、そしてまた、仮の庁舎を設置し、また本庁舎を建て直すということで、二度手間にもなるということでもございました。災害対策本部となる市役所の改築というのを優先順位をつけてやっていきたいということでございます。また市役所と同時に、各公共施設につきましても、耐震化、改築を優先順位をつけて順次進めてまいりたいと思いますので、御理解いただきますようよろしくお願いいたします。 102: ◯議長(川上孝浩君)  18番。            〔第18番 岡田まさあき君 登壇〕 103: ◯第18番(岡田まさあき君)  時間があと3分ですので、市長さんには要望して、私は議論がかみ合っていないと思いますけれども、十分耐震補強ができて本部機能も果たせ、それよりもむしろ100億円のお金を今命が危ない施設に投入すべきだと思います。  最後に、私は文部白書に載った平成22年の気仙沼の階上中学校の卒業生、梶原裕太君の答辞を読んで終わりたいと思います。時間の関係上抜粋にします。  階上中学といえば防災教育と言われ、内外から高く評価され十分な訓練もしていた私たちでした。しかし、自然の猛威の前には人間の力は余りにも無力で、私たちから大切なものを容赦なく奪っていきました。天が与えた試練と言うにはむご過ぎるものでした。つらくて悔しくてたまりません。時計の針は14時46分を指したままです。でも時は確実に流れています。生かされた者として顔を上げ、常に思いやりの心を持ち、強く、正しく、たくましく生きていかなければなりません。命の重さを知るには大き過ぎる代償でした。しかし、苦境にあっても天を恨まず、運命に耐え、助け合って生きていくことがこれからの私たちの使命です。私たちは今、それぞれの新しい人生の一歩踏み出しています。どこにいても、何をしていようとも、この地で仲間と共有したときを忘れず、宝物として生きていきます。  涙ながらに伝えた、答辞を読んだ映像は今でも残っています。私は思わずもらい泣きをしましたけれども、今でもすぐに泣けてしまいます。ぜひ私たちの、ここで彼が言っている使命は何なのか。本当に災害はいつ来るかもわからない。いち早くやることが、私は、市庁舎もやる、そして耐震を急いでやるということだと思います。  以上、お願いして終わります。ありがとうございました。 104: ◯議長(川上孝浩君)  次に移ります。  1番 中田としや君。            〔第1番 中田としや君 登壇〕 105: ◯第1番(中田としや君)  それでは、早速、通告に従いまして質問を行います。  昨年の12月の議会において、私は、国民健康保険財政の健全な運営についてと題する質問を行いました。その中の一問として、繰越金を活用し今後保険料率を引き下げることはできますかという趣旨の質問を行いました。その質問に対し、本市においては22億円の繰越金を保有している状況であり、今年度はその繰越金の一部と国の財政支援を財源として保険料率を8年ぶりに引き下げたところであるという趣旨の答弁がありました。  しかし、昨年度の国民健康保険事業会計決算では、繰越金の予算が約6億4,300万円のところを、決算額との比較ではプラス約15億6,000万円、繰越額は約22億6,600万円となっています。一昨年度と比較すると、昨年度は繰越金の一部を活用し保険料を引き下げたので昨年度は繰越金額は減少するかと思いきや、黒字で約6,300万円増加しています。一方で、今年度の国民健康保険の料率は変更なしでした。昨年度、繰越金を活用して保険料率を引き下げても、なお繰越金額は減少せず22億円のままであったということは、もっと保険料率を引き下げることができるのではないでしょうか。2018年からの国保財政の広域化に備えて、まだ今後の見通しが立ちにくいから繰越金を減らしたくはないということなのでしょうか。  今議会の補正予算にも出ておりましたが、国保財政広域化に伴うシステムの改修により、県への納付金が算定でき、今後の見通しが立つまでは様子を見たいというようなことなのでしょうか。昨年12月の答弁の中では、保険料率を引き下げた結果、県内21市内で5番目の高さになったとの御答弁がありました。確かに県内での順位は下がったかもしれません。しかし、国保の加入者からすれば、低所得者、高齢者が多いこともあり、その収入に占める負担感は強く感じられてしまいます。  今年度から始まりました大垣市国民健康保険保健事業の実施方針、いわゆるデータヘルス方針によりますと、市内の国保被保険者は現在3万9,524人、その年齢構成は65歳から74歳の割合が高く、約4割となっております。また、市内の自営業者の方の中には国保料が高額の余り払えず滞納してしまい、短期保険証の発行を繰り返して、それが常態化してしまっている方がいると聞いております。今年度の第1回国民健康保険運営協議会では、基準所得300万円のモデルケースで保険料が50万円だと、大体月に4万円の国保料の支払い、年金や税金もあると思うとかなり厳しいのではないかといった趣旨の委員の方からの発言もありました。払える国保料で払える窓口負担、そして安心・安全の医療制度が国保加入者の何よりの要望であると考えております。  ほかの自治体との比較ではどうでしょうか。「国保都道府県単位化問題」という本を書いた寺内順子さんという方の調査を紹介いたします。その調査は全国市町村会計、国保会計1人当たり収支ランキングといいまして、2013年度の政府統計、厚労省の国保事業報告の数字をもとに、収支決算額を加入者数で割った金額を順位づけしたものです。大垣市は収支決算額、繰越金額が約22億円、加入者数が約4万人ですので、1人当たりは約5万4,000円、これは全国1,700ある自治体のうち第68番目、県内では東白川村に次いで2番目、加入者数が1万人を超える自治体では全国で2番目というランキングでした。全国的に見てもトップクラス、トップクラスもトップクラスの黒字であると言えます。  昨年の12月議会の御答弁では、繰越金や基金の目的について、予期せぬ医療費の増大などによる保険料の急激な上昇を抑制するためといった御答弁でした。果たしてその金額はどれほど準備しておくことが適正な金額なのでしょうか。繰越金22億円を活用して今後の保険料率の引き下げについてのお考えをお伺いし、1回目の質問を終わります。 106: ◯議長(川上孝浩君)  市長。            〔市長 小川 敏君 登壇〕 107: ◯市長(小川 敏君)  国民健康保険料率の引き下げにつきまして御答弁申し上げます。  国民健康保険は国民皆保険制度の根幹を担うものとして、地域住民の健康保持増進に重要な役割を果たしておりますが、国の社会保障費は年々増加している状況でございます。とりわけ国民医療費につきましては、新しい高度医療技術や高額治療薬の登場、生活習慣病の増加、そして、団塊の世代が2025年には75歳以上に到達する人口の高齢化を迎えるに当たり、さらなる医療費の増加が懸念されております。本市におきましては、平成27年度に国の財政支援を財源として保険料率の引き下げを行い、収支決算では均衡の保たれた状況となっております。  しかしながら、医療費の動向といたしましては1人当たりの医療費は年々増加し、今後の国民健康保険財政はますます厳しい状況になると見込んでおります。さらに最近話題になっております肺がん治療薬オプジーボは年間医療費が約3,500万円、肝炎治療薬ハーボニーは1錠約5万5,000円で、12週間の服薬により約460万円かかるなど、今後は高額治療薬の保険承認等による医療費の増加に対応する必要がございます。  いずれにいたしましても、平成30年度からの市町村国民健康保険の広域化を視野に入れ、国や県の動向に注視するとともに、医療費の推移等を見きわめながら、今後も国民健康保険事業の健全な財政運営に努めてまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。 108: ◯議長(川上孝浩君)  1番。            〔第1番 中田としや君 登壇〕 109: ◯第1番(中田としや君)  御答弁をいただき、ありがとうございました。  ただいまの御答弁では、医療の高度化や加入者の高齢化等の状況を鑑み、今後の財政的な観点から、繰越金を活用しての引き下げはすぐには難しいというような趣旨の御答弁だったかなというふうに考えております。  確かに医療の高度化については、昨年の12月議会の補正予算でも、C型慢性肝炎治療薬等の購入として22億円の補正予算が計上されたことは記憶に新しいところではあるかなと思います。今ほどオプジーボという肺がんの薬のことが例に挙げられましたが、確かにその薬は5月の国保の運協でも年間3,500万円かかると言われて、大垣市で仮に国保利用者の中で患者さんが40人の方がいるとすると、40人掛ける3,500万円の14億円が1年でかかることになるといった発言がその運協の中でもありました。  こうなってきますと、もはや一自治体では正直限度があるものであると考えております。この国保料の高騰化の問題は、そもそも国庫支出金が1984年から段階的に国が削減していったことが国保財政に大きな影響を与えているというふうに考えております。ことしの6月に出されました全国の市長会議の重点提言によりますと、今後も医療技術の進歩に伴う高額医療費の増加が見込まれることから、特別な財政支援を講じることという提言がありました。引き続き、市からも国にぜひ要望を続けていただきたいと思います。  繰越金の活用を検討するにせよ、国民皆保険の制度の趣旨を国に強く求めていくにせよ、加入者にとっては払える国保であり、払える窓口負担であり、安心・安全の医療制度、そういったことがやはり重要なことであるということを強調して、私の一般質問を終わります。 110: ◯議長(川上孝浩君)  以上をもって、一般質問を終了いたします。  次に、特別委員会の設置を議題といたします。  お諮りいたします。  認第1号 平成27年度大垣市一般会計及び特別会計決算の認定については、委員7人をもって構成する決算委員会を設置し、付託の上、御審査願いたいと思います。これに御異議ありませんか。            〔「異議なし」と言う者あり〕 111: ◯議長(川上孝浩君)  御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  ただいま設置されました決算委員会の委員の選任につきましては、委員会条例第7条第1項の規定により、議長において指名いたします。  決算委員会委員に、空 英明君、関谷和彦君、長谷川つよし君、粥川加奈子君、田中孝典君、山口和昭君、石川まさと君の以上7人を指名いたします。  ただいま上程中の各議案につきましては、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ担当委員会に付託して御審査願いたいと思います。これに御異議ありませんか。            〔「異議なし」と言う者あり〕 112: ◯議長(川上孝浩君)  御異議なしと認めます。よって、さよう付託することに決定いたしました。  お諮りいたします。  本日はこの程度をもって散会し、以降の日程については、別紙日程表のとおり各委員会で御審査を願い、21日午前10時から本会議を再開して、各付託議案の委員長報告を願いたいと思います。これに御異議ありませんか。            〔「異議なし」と言う者あり〕 113: ◯議長(川上孝浩君)  御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。  なお、別紙日程表をもってそれぞれの招集通知にかえますので、さよう御了承願います。  本日はこれをもって散会いたします。              午後 5時17分   散 会            ──────────────────  以上、会議の次第を記載し、その相違ないことを証するため、ここに署名する。                  議   長    川   上   孝   浩                  議   員    横   山   幸   司                  議   員    高   橋       滋 発言が指定されていません。 Copyright © Ogaki City Assembly Minutes, All Rights Reserved. ↑ 本文の先頭へ...