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令和元年 第2回糸島市議会定例会(第3日) 議事日程・名簿 2019-06-13
令和元年 第2回糸島市議会定例会(第3日) 本文 2019-06-13

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  1. 糸島市議会 2019-06-13
    令和元年 第2回糸島市議会定例会(第3日) 本文 2019-06-13


    取得元: 糸島市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-02
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1       (午前10時00分 開議) ◯副議長(堀田 勉君)  おはようございます。本日も田原議長は欠席のため、地方自治法第106条第1項の規定に基づき、副議長の私が議長の職務をとらせていただきます。皆様方の御協力をよろしくお願いいたします。  これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付をしているとおりでございます。  これより議事に入ります。 日程第1 一般質問 2 ◯副議長(堀田 勉君)  日程第1.一般質問を行います。  質問は事前の抽せん順に許可します。  6番重冨洋司議員の発言を許可します。重冨議員。 3 ◯6番(重冨洋司君)  改めましておはようございます。総務文教常任委員会、重冨でございます。議長の許可をいただきましたので、質問をさせていただきます。よろしくお願いします。  梅雨どきになりまして、道端のアジサイの花が雨を待ち望み、天を向き咲いているように見えます。昨年の災害をもたらすような雨ではなく、降るのであればどうか恵みの雨であってほしいと願うばかりでございます。  まず初めに、令和という新しい時代を迎え、1回目の議会です。一般質問をさせていただきます。  今現在、糸島市は、移住・定住の取り組みなどの効果もあり、人口は増加をしております。大変ありがたいことですが、日本社会におけます2025年問題、2035年の問題など、全国的に見ても少子・高齢化は避けて通れない問題と認識しております。糸島市の将来、何が課題になってくるのかを考えたときに、代表する公共交通機関の鉄道、JRとその周辺施設バリアフリー化環境整備などが大変重要であると考えます。糸島市の進む高齢化と駅のバリアフリー化について市のお考えをお聞きします。執行部と市長の御答弁をどうぞよろしくお願い申し上げます。  まず、糸島市内におけます高齢化率についてお尋ねをいたします。  平成31年4月の住民基本台帳によれば、2015年で糸島市の総人口に占める65歳以上、この割合は28.7%で、今後、2045年までに13.6%上昇する、40.6%になる予想で、10人に4人、まさに4割が高齢者になる見通しが出ています。  糸島市内にある駅、波多江駅から西の鹿家までの校区別の高齢化率はどのようになっておりますでしょうか、お尋ねをいたします。
    4 ◯副議長(堀田 勉君)  末永施設管理課長。 5 ◯施設管理課長(末永 洋君)  東から順に、沿線の校区の高齢化率を申し上げます。  波多江校区25.5%、東風校区20.9%、前原校区23.9%、前原南校区25%、南風校区18.8%、加布里校区34.8%、一貴山校区36.9%、深江校区34.8%、福吉校区36.8%、以上、本年4月1日現在の数値となっております。 6 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 7 ◯6番(重冨洋司君)  今のお答えを聞いた中で、明らかに美咲が丘から西側、鹿家までの駅の校区、高齢化率が高いことがうかがえます。特に加布里駅から西側の駅周辺の校区では、市全体の28.7%に対し35%、2割増の高齢化率であることがわかります。そのような高齢者が利用する駅や公共交通バリアフリー化、これは必須の課題と考えますけれども、市のお考えはいかがでしょうか、お尋ねをいたします。 8 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 9 ◯建設都市部長浦志素彦君)  平成18年12月20日に施行されました高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律に基づきまして、可能な限りJR九州と協議の上、整備を進めたいと考えているところでございます。  特に、国の鉄道駅バリアフリー基本方針では、令和2年度までに1日平均3,000人以上の駅に対しましてバリアフリー化を可能な限り整備することとされており、市内で3,000人を超える駅、波多江駅、糸島高校前駅、筑前前原駅のバリアフリー化JR九州と役割分担をしながら進めたいと考えております。  そのほかの駅につきましては、当該駅周辺におきます公共施設医療施設福祉関係施設の状況や、高齢者、障がい者等の利用状況等のニーズを総合的に勘案した上、JR九州に要望していきたいと考えているところでございます。 10 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 11 ◯6番(重冨洋司君)  3,000人以上の駅はバリアフリー化を進めていると。また、そのほかの駅はJR九州に要望していくというお答えでした。しかしながら、乗降客の少ない駅ほど高齢化率が高い、お年寄りの方が利用されているのが多いのではないかと思います。どうかそこのあたりを考えていただくようにお願いをしたいと思います。  福岡市のベッドタウンであります糸島市において、駅は、西は鹿家駅から東の波多江駅まで、新しく最近建設されました糸島高校前駅も含め、10駅があります。電車を利用される、通勤、通学の方たちにとって駅は日々利用するものであり、電車でよそから訪れる方にとりましても一番に目に入る施設が駅だと考えます。駅のバリアフリー化や整った施設の環境整備などが糸島市に訪れる方にとっても第一印象として感じられるのではないかなと思います。しかしながら、美咲が丘駅から西側はほとんどが現在無人駅で、駅員の方がおられる駅は筑前深江駅であると思います。今の糸島市の西側の無人駅の状況、これを市としてはどのように見ておられますでしょうか、お尋ねします。 12 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 13 ◯建設都市部長浦志素彦君)  加布里駅、一貴山駅、大入駅、福吉駅、鹿家駅の5駅が無人駅となっております。利用者の利便性や安全面を憂慮しているところでございます。  参考までに、JR九州の駅の無人化に対する見解について紹介をいたしますが、駅の無人化等の運営体制につきましては、今後も鉄道事業のネットワークを維持していくという観点から、列車運行体系やお客様の利用状況等を総合的に勘案し、決定してまいりたいと、このような見解でございます。 14 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 15 ◯6番(重冨洋司君)  参考でお聞きしたと思いますが、利用状況を見てふえなければ今の体制は変えられないのかなというお答えであったかなと。少しそれは残念に思いますけれども、超高齢化社会が進んでおりますが、その中においてバリアフリーの駅があることなどは、住みたいまちを決める要素の一つになることが十分考えられると思います。移住・定住の施策を進める糸島市において、筑前前原駅から西側のバスの交通網、これは充実しているとは言えない地区、そこにあります駅というものは、通勤、通学、これはもちろんのこと、大事な市民の交通のかなめであることは間違いない。駅の環境の充実、これは大変大事であると思います。  平成30年度、糸島市市民満足度調査の結果を見てみますと、重要度において、公共交通の環境、これを重要だとする人が28項目中で3番目に高い。また、満足していない人の割合は2番目に高い。そういったことからも、市民の駅などの施設においてのバリアフリー化、これの関心が高いとうかがえると思います。いかがでしょうか。 16 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 17 ◯建設都市部長浦志素彦君)  市といたしましては、鉄道駅のバリアフリー化は、超高齢化社会に突入し、今後もさらに高齢化が進んでいく中で、障がい者の方々も含め、あらゆる市民の生活にとって重要な課題であると、このように考えているところでございます。  まずは、現在計画しております駅の自由通路工事、あるいはホーム柵設置工事を着実に進め、環境整備を図ってまいりたいと考えているところでございます。 18 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 19 ◯6番(重冨洋司君)  今の環境整備を進めていくというお答えだったと思います。  また、糸島市の将来訪れます高齢化社会を見据えての整備など、また、JR九州としっかり協議を重ねていっていただきたいとお願いをいたします。  続きまして、駅別の乗降客数は、平成29年度の糸島市統計白書によりますと、駅を省略いたします。波多江5,826人、筑前前原1万4,612人、美咲が丘2,069人、加布里1,324人、一貴山880人、筑前深江1,800人、大入235人、福吉783人、鹿家131人で、この中で乗降客数が3,000人以上の駅は波多江駅と筑前前原駅であります。また、新しくできた糸島高校前駅は、これは情報を持ち合わせておりませんけれども、この駅の中でバリアフリー化がなされている駅はどの駅でしょうか。また、エレベーターの設置がある駅はどの駅でしょうか、お願いいたします。 20 ◯副議長(堀田 勉君)  末永施設管理課長。 21 ◯施設管理課長(末永 洋君)  市内でバリアフリー化がなされてある駅はとのお尋ねですが、エレベータースロープ等で駅の入り口からホームまで段差なしで車椅子等で乗車できる駅といたしましては、波多江駅、糸島高校前駅、筑前前原駅、美咲が丘駅、一貴山駅、筑前深江駅、福吉駅の7駅が該当いたします。このうち、エレベーターの設置がある駅は、波多江駅、糸島高校前駅、筑前前原駅、筑前深江駅の4駅となっております。 22 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 23 ◯6番(重冨洋司君)  バリアフリー化がなされていない駅は、美咲が丘、加布里、大入、鹿家、この4駅で、これからの取り組みになっていくのがこの4駅になるのではないかなということを確認いたしました。  続きまして、駅のバリアフリー化を考えましたときにエレベーターの設置を考えますが、駅の施設においての管理、これは鉄道事業者、JRの負担で工事をすると思いますけれども、最近、筑前深江駅にエレベーターが設置をされました。バリアフリー化されたと思いますけれども、建設費の金額を教えてください。また、JRの負担金、補助金などがあれば教えていただきたいと思います。 24 ◯副議長(堀田 勉君)  佐藤都市計画課長。 25 ◯都市計画課長佐藤暢明君)  自由通路の2機のエレベーター設置費用は約6,200万円で、国の社会資本整備総合交付金を活用いたしまして、40%の補助率で市が設置しております。  また、駅舎内のホームに通じるエレベーター1機は、設置費の約2,500万円を負担金として市が支出しております。  以上です。 26 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 27 ◯6番(重冨洋司君)  わかりました。  令和元年度の当初予算に、波多江駅自由通路線整備事業で2億9,350万円の予算、それと、バリアフリー化設備等整備事業で7,675万円の予算が事業費としてあります。いずれも、これは乗降客が多い駅の事業であると思いますけれども、バリアフリー化設備等整備事業はどの駅に対して行う事業なんでしょうか、お答えをお願いします。 28 ◯副議長(堀田 勉君)  佐藤都市計画課長。 29 ◯都市計画課長佐藤暢明君)  JR筑肥線の波多江駅、糸島高校前駅、筑前前原駅のホーム柵設置の事業でございます。 30 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 31 ◯6番(重冨洋司君)  わかりました。糸島高校前駅ですね。これは先日、学生の方がホームから転落する事故があったと聞いております。ホームドアの設置、これは命を守る大変重要な事業と思います。西側の駅にも、同じ駅でございますので、先でお考えいただければと思っております。  続きまして、2000年に交通バリアフリー法が施行されまして、5,000人以上の乗降客のある2,800駅のバリアフリー化を進め、2011年に9割を達成されました。今現在は3,000人以上の乗降客の駅のバリアフリー化を進めている状況でありますが、糸島市の中のエレベーターがついていない駅の乗降客数を見た場合に、要件を満たしていないことはわかります。3,000人以上の乗降客がないことはわかります。昔ながらの駅では、ホームと駅舎の間、これを踏切で結んでいるケースもあるわけでございます。私は加布里の駅前に住んでおりますが、50年ほど住んでいるわけですけれども、昔は改札を抜けたら駅員さんもいたわけですけれども、そのままホームにすっとフラットで出ることができたわけでございます。今は長い階段を上らなければ、上り線も下り線もホームに出ることはできません。車椅子の方の利用はまず不可能です。高齢化の進む加布里の住民の方、加布里校区、糸島市の校区内でたしか3番目か4番目に高齢化率が高い校区でございます。足が不自由で階段が上れんとやもんねとか、キャリーケースば抱えにゃ階段上られんけん、もう前原までタクシーで行かにゃいかんもんねとか、そういった声を、また、施設におきましては、ホームにおりるJR側の階段のほうは雨よけがあるんですけれども、上る側にはないけん、もう雨の日は大変困るといったような声もたくさんいろいろ聞いております。  条件に3,000人の乗降客、そういった条件に満たずエレベーターを設置することができない、これはできないにしても、何らかの手法でバリアフリー、これを進められないかなと思うわけですけれども、いかがでしょうか。そのほかに、美咲が丘駅の上の広場と下の市道へ、これに通じる2つの階段があります。ここも片方にしか手すりがなくて移動に困ってあるという声を聞いております。これはもう市として早急に取り組んでいただきたい、取り組むべきではないかなと思いますが、いかがでしょうか。 32 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 33 ◯建設都市部長浦志素彦君)  まずはじめのほうでございますが、議員御指摘の、昔の加布里駅のように直接ホームに入ることは安全面からすることができないと考えられます。  ただ、福吉駅に現在設置されているような車椅子利用スロープの設置については、JR九州において、利用者ニーズ、あるいは駅ホームの構造等を調査検討されるよう要望していきたいというふうに考えているところでございます。  次に、美咲が丘駅の部分でございますけれども、美咲が丘自由通路にはエレベーターの設置がなく、歩行者の移動の補助機能として手すりの設置は必要であると考えております。早急に手すり設置工事に取り組めるよう事務を進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。 34 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 35 ◯6番(重冨洋司君)  ありがとうございます。加布里駅などは、昔、夜間に列車が引き込み線に停車していたこともあって、駅の幅といいますか、横幅ですけれども、もう両側に1ホームずつつけてもよかぐらいに十分幅があるわけでございます。そういったところも環境としてあるわけですから、スロープの設置等、そういった環境についてJR九州としっかり協議をしていただきたいと、どうぞよろしくそれをお願いします。  それとまた、美咲が丘駅の手すりの設置については、今、大変前向きなお答えをいただいたなと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。  次の質問ですが、今、第2次長期総合計画を策定されておられるのはわかりますけれども、第1次糸島市長期総合計画後期基本計画、これを見た中で、基本目標の4、政策の3、交通環境整備充実、施策の6)便利で効率的、安全・安心な公共交通の充実を図る。その中には、主な取り組みで、新駅周辺の効率的なバスルートとダイヤを編成する、利便性の高い交通網を構築するとあります。しかしながら、駅の施設や周辺のどの駅にでもあると思いますけれども、駐輪場、こういった整備などのことは施策としては書いていないようであります。  糸島市は現在、第2次糸島市長期総合計画を策定中だと思いますけれども、既存の駅のバリアフリー化周辺施設環境整備などについて施策の中にこれから取り入れていく、そういうお考えはありますでしょうか、お聞きいたします。 36 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 37 ◯建設都市部長浦志素彦君)  駅舎及びホームにつきましては、鉄道事業者の管轄でありますので、駅のバリアフリー化の実施主体はJR九州となります。  市といたしましては、駅のバリアフリー化についての整備促進を引き続きJRに要望していきたいと考えているところでございます。  また、駅周辺施設の整備につきましては、利用状況など、総合的に勘案しまして、都市計画マスタープランとあわせて、必要施策は第2次長期総合計画の策定作業の中で検討してまいりたいと、このように考えているところでございます。 38 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 39 ◯6番(重冨洋司君)  どうぞ計画の中に盛り込んでいただきたい。駅、そして周辺の環境整備、これをどうぞ計画の中に入れていただきたいとお願いをいたします。  駅のバリアフリー化は鉄道会社だけでなく、国、地方自治体の連携で行う事業で、まずはきょうの私の提言で、糸島市からどうぞJRへお届けをいただくよう強くお願いをしたいと思いますが、そういった要望はどのような形でJRに申し入れられるのでしょうか、JRのどこに申し入れられるのか、お尋ねいたします。 40 ◯副議長(堀田 勉君)  月形市長。 41 ◯市長(月形祐二君)  JRにどのように申し入れるのかということでございますので、私のほうからお答えをさせていただきたいと思います。  駅のバリアフリー化についてでございますが、公共交通機関の骨格をなす鉄道駅、これは市民生活にとって大変重要な社会基盤であり、先ほどから議論になっております急速な高齢化の進行、これも相まって、社会的にも急務の課題だというふうに考えております。
     鉄道事業者JR九州への働きかけにつきましては、筑肥線複線化電化促進期成会というものを、福岡市、唐津市とともに構成をさせていただいております。この構成自治体とともに各駅施設のバリアフリー化についてはJRに強く要望を行ってまいりたいというふうに考えております。 42 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 43 ◯6番(重冨洋司君)  市長の御答弁ありがとうございます。筑肥線複線化電化促進期成会のほうに要望していくということで、しっかりお願いをしたいと思います。  最近、糸島高校前駅ができました。通学する生徒さんたちも明るく生き生きと通学する姿を目にいたします。筑前深江駅でも立派なバリアフリーの駅になりました。市としても、乗降客の多い駅からの開発ということであると思いますが、何とぞ、美咲が丘駅から西側の高齢化の進む地区の現状と、また将来を考えていただいて、順次、予算の検討から改修や建設の計画、これをどうぞよろしくお願いをいたします。  次の質問に入らせていただきます。  もう一つの質問のテーマでございます。行政区の加入率を上げる取り組みについて質問をさせていただきます。  最近、全国の各地で発生をしております地震、また、自然の災害、私たちもいつ当事者になるかわかりません。幸い北部九州、糸島市は近年、よその地区から比べますと、比較的に被害は少なくて恵まれた地域であると思います。糸島市が進めます安全・安心のまちづくり、これにおいて、災害が起きたときや防犯のことを考えた場合、地域の中で、向こう三軒両隣に住んでおられる住民の方の顔などは知っておきたい。知っておかないと、もしものときに助け合うことができないと思います。  全国各地で発生している災害などで被害に遭われた地区、また、そこにお住まいの方のお話を聞きますと、隣近所の助け合いがやはり一番だったと。共助、これが一番大事だったと言われます。そういったことからも、市を挙げて行政区の加入率を上げていく必要を私は強く感じております。  糸島市の行政区の加入率についてお尋ねをいたします。糸島市全体の行政区加入率はどのぐらいになっておりますでしょうか、お尋ねをいたします。 44 ◯副議長(堀田 勉君)  波多江地域振興課長。 45 ◯地域振興課長(波多江修士君)  直近では平成29年度に調査しております。そのときの行政区の加入率は90.1%となっております。 46 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 47 ◯6番(重冨洋司君)  糸島市は90.1%、9割入っておられるということで、地区では差があるのではないかなと思いますが、糸島市として、行政区の加入についてですけれども、どういった考えでおられるのか、お聞きをします。 48 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 49 ◯企画部長(馬場 貢君)  行政区につきましては、市民協働のまちづくりの基盤、基礎となる組織でございまして、少しでも加入率が上がるよう、市も行政区への加入促進と地域活動を支援しておるところでございます。  以上です。 50 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 51 ◯6番(重冨洋司君)  行政区に市民の方がお入りにならない理由、これはどういったことがあるのか、市として把握をしておられるのか、お聞きをいたします。 52 ◯副議長(堀田 勉君)  波多江地域振興課長。 53 ◯地域振興課長(波多江修士君)  これも平成29年度に行政区長に対して未加入の理由を選んでもらう方式で調査しております。  上位を占めた主なものは、区費などを払いたくない59.5%、隣近所とのつき合いが煩わしい54%、役員になりたくない39.9%、自治会が必要だと思っていない38%、高齢で自治会の活動や参加が難しい32.5%などとなっております。  以上です。 54 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 55 ◯6番(重冨洋司君)  まさに今のお答えの中でありました。隣近所のつき合いがだとか、そういったことが問題になってあるんだろうと思います。  私も市会議員をしておりますが、隣組では今も会計をして頑張っておるわけでございます。やはりなかなか役員のなり手がない、そういった状況を肌に感じております。  行政区、これは強制できるものではないということですけれども、加入率を上げる、そのために市として何か取り組みをしておられますでしょうか、お尋ねします。 56 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 57 ◯企画部長(馬場 貢君)  行政区への加入促進の市としての取り組みはという御質問でございます。  まず、転入者の方に対しましては、市民課の窓口で行政区加入の案内チラシを配布させていただいております。  また、開発行為等の事前協議時には、開発業者に対しまして行政区加入の協力依頼を行っておるところでございます。  また、行政区役員の方が戸別訪問する際に持参する行政区への加入促進チラシの作成を市のほうでいたしておりまして、これを行政区のほうに配布し、活用をしてもらっておるところでございます。  あわせまして、昨年度自治組織、いわゆる行政区加入促進手引を市のほうで作成させていただきました。行政区役員の方が加入促進活動を行う際の心構えや方法などを掲載しておりまして、各行政区の加入促進に役立ててもらっておるところでございます。  以上です。 58 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 59 ◯6番(重冨洋司君)  手引は私も見せていただきまして、わかりやすく書いてあるなと実感しております。また、チラシがあることは知りませんでした。後でいただきたいと思います。  続きまして、糸島市全体では区ごとに加入金、入区金ですかね、区費の違いがあると思いますけれども、これは把握しておられますでしょうか。また、少し前になりますが、新聞にも掲載をされた件がございました。区費の一番高額なところや低額なところの金額の差はどういったことが原因なのか、市のほうでわかればお願いいたします。 60 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 61 ◯企画部長(馬場 貢君)  5年前になりますけれども、平成26年度に全行政区長を対象に、区費、また入会金の調査を行っておりまして、違いがあることは把握をいたしております。  なお、この区費の差、入会金の差につきましては、行政区の規模、いわゆるその行政区の世帯数だとか、また、行政区のほうの自治公民館の建設積み立て、修繕積み立て、また、その行政区内の施設等の維持管理費等の関係から差が生じているものというふうに考えておるところでございます。 62 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 63 ◯6番(重冨洋司君)  わかりました。  続きまして、糸島市の人口、これは市の施策のおかげで増加しているようでございますが、よそから糸島市に来られる方、この方たちに、窓口などでは行政区や隣組などについてのお話、そういった説明をどのようにしておられるのか。また、加入金や区費などのことまで説明をしておられるのか、お聞きをします。 64 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 65 ◯企画部長(馬場 貢君)  先ほど答弁をさせていただきましたけれども、転入時に市民課の窓口で行政区への加入案内のチラシを配らせてもらっております。その中で行政区がどういうものなのかというようなことは記載をさせていただいております。  ただ、今、議員が言われました各行政区の加入金だとか、区費などについては、該当する行政区長さんの案内をさせていただきまして、各行政区長さんのほうからその点については説明をしていただいておるというふうな状況でございます。 66 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 67 ◯6番(重冨洋司君)  わかりました。行政区の代表者といえば区長さんと思うのですけれども、転入者が来られたときに、市と区の間、ここで情報のやりとりといったものがあるのか、お尋ねをします。 68 ◯副議長(堀田 勉君)  波多江地域振興課長。 69 ◯地域振興課長(波多江修士君)  行政区長に対しまして、毎月1回、住民基本台帳より抽出した異動情報を提供しております。 70 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 71 ◯6番(重冨洋司君)  転入の手続のときに市の窓口で、最近は全国各地で災害等が多く発生をしておりますと。隣近所の助け合いのためにも行政区への入会をお勧めしますよといった一言や、あなたのお住まいになる区の区長さんはこちらですと、行政区の加入の御案内に後ほどお伺いされると思いますと、そういった案内だけでもしていただければ、また加入率は間違いなく上がってくるのではないかなと思います。  また、市が、糸島市は助け合いのまちなんですよと、そういったイメージを、転入するところから、窓口から、入ってこられるときから伝えていただきたいなと思います。そのあたりについて市のお考えがどうなのか、お聞きをいたします。 72 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 73 ◯企画部長(馬場 貢君)  今、議員申されましたとおり、転入手続のときに市民課のほうの窓口で配布する加入案内チラシの中に、みんなでつくる住みよい地域をつくりましょう、連帯感で人のつながりをつくりましょう、自治会、町内会に加入しましょうというようなことを記載させていただいております。また、議員御指摘のような該当区長の方の連絡先もあわせてお知らせをさせてもらっておるところでございます。  また、区長を通じて、先ほどちょっと議員のほうはまだ知らないということでございましたけれども、このチラシでございますけれども(現物を示す)、自治会の取り組みの内容等を入れた加入促進チラシを配布させていただいております。この中には、自治会はあなたとまちと人が出会う場所ですというようなことで加入促進をさせていただいておるところでございます。 74 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 75 ◯6番(重冨洋司君)  わかりました。取り組みとしてはしておられる、わかりました。  次に、行政区に加入をされない方にも何か自治体とのかかわりを持っていただきたい、何か方法がないのかなと考えましたときに、災害時などの助け合いなどのことから、せめて名簿だけでもと。自治会等に入られない方あたりは名簿もないと思います。人助けですから名簿だけでもといった、そういう隣近所でつながる運動を糸島市を挙げてできれば、せめて隣近所向こう三軒両隣、これが住んでいる方がわかるようにすると、そういう取り組みを私は考えていかなければいけないかなと思いますが、市としてどうお思いでしょうか、お願いいたします。 76 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 77 ◯企画部長(馬場 貢君)  行政区長の方につきましては、各行政区内の、いわゆる世帯台帳、それと、以前までは災害時の要援護者台帳、今は見守り台帳というふうに呼んでおりますけれども、この2つの台帳は持たれておるというような状況でございます。  なお、議員御指摘のように、今後においての災害時だとか高齢者の見守りなどを考えますと、日ごろより顔が見える関係性、向こう三軒両隣の関係性をつくっておくことはとても大事だというふうに思っておりますので、また、各行政区長さんたちと連携をしながら、この取り組みを進めさせていただきたいというふうに思っております。 78 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 79 ◯6番(重冨洋司君)
     わかりました。  最後の質問になりますが、少子・高齢化が進む中、隣近所のつき合いが希薄になってきているなと感じております。経済が豊かになって、隣近所の手助けも必要としない、できるだけお互いに干渉しないと、そういった社会的な風潮があると感じますが、市と行政と市民、これが協働して糸島市を市民のつながりの強いまちづくりのために一体となり、行政区の加入率を上げる必要を強く感じます。  市としての取り組みの強化をお願い申し上げまして、今回の私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 80 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 81 ◯企画部長(馬場 貢君)  今までも加入促進チラシだとか、加入促進手引の作成など取り組んできましたけれども、今、議員御指摘のことはとてもごもっともなことだというふうに思っておりますので、今後も引き続き継続的に行政区長の方と連携し、また、開発事業者等の協力もお願いしながら、より加入率が向上するように努力をさせていただきたいというふうに思っております。  以上です。 82 ◯副議長(堀田 勉君)  重冨議員。 83 ◯6番(重冨洋司君)  最後まで御答弁を御丁寧にありがとうございました。  今回、高齢化の話から行政区の加入率まで、生活にかかわる質問をさせていただきまして、これからも、市のほうではいろいろ要望を出していきたいと私なりに考えております。どうぞよろしくお願いいたします。  質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 84 ◯副議長(堀田 勉君)  これをもちまして、重冨議員一般質問を終了します。  ここで暫時休憩します。  なお、再開は10時55分の予定です。       (午前10時42分 休憩)       (午前10時55分 再開) 85 ◯副議長(堀田 勉君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、15番笹栗純夫議員の発言を許可します。笹栗議員。 86 ◯15番(笹栗純夫君)  ただいま議長のお許しをいただきました市民福祉常任委員、公明党の笹栗純夫です。今回は糸島サイエンス・ヴィレッジ構想を含め、3つのテーマで質問をいたします。  3つのテーマは、月形市長が3月の定例会初日に平成31年度糸島市施政方針で述べられたワンランク上のまちづくりを基調にしています。私なりにワンランク上のまちづくりをずっと考えてまいりました。糸島市が大きく発展するには、今、何をしなければならないか、施策を重ねてきて、市民の皆様の貴重なお声や、糸島市が今踏み出さなければならないテーマを選定いたしました。3つのテーマ、それぞれの事業規模は異なりますが、高低浅深の区別は一切ございません。いずれもすぐにでも着手すべき課題であると認識をしております。市長はじめ執行部におかれましては、簡潔で的を得た的確な答弁をしていただくよう要望いたします。  最初のテーマ、糸島サイエンス・ヴィレッジ構想の今後の展開を伺う。DMOを中心とした観光産業とリンクできないかでございますが、要旨の1番目、アメリカのシリコンバレーと比較してどのような糸島サイエンス・ヴィレッジ構想を描いているのか、命名した理由は何かと通告いたしました。糸島サイエンス・パークと呼称せず、糸島サイエンス・ヴィレッジと銘打ったのは何か狙いがあると直感をいたしました。  偉大な先進事例であるアメリカのシリコンバレーと比較して、糸島市の地の利を最大限に発揮できる構想を描いておられることと推察いたします。どのような糸島サイエンス・ヴィレッジをつくろうとしているのか、御答弁をお願いいたします。 87 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 88 ◯企画部長(馬場 貢君)  糸島サイエンス・ヴィレッジ構想につきましては、九州大学の知的資源を実用化、事業化につなげる機能に加えまして、地域住民と研究者やその家族、学生等が自由に交流し、永続的に発展するまちをつくっていきたいというふうに考えております。  このサイエンス・ヴィレッジの位置につきましては、伊都キャンパス西側を考えておりまして、今の現状は森でございますけれども、この森の中に一つずつ研究施設、交流施設、居住空間、生活支援施設、高等教育機関などができ上がっていくイメージを持っておるところでございます。  これからの100年先を見据えて糸島サイエンス・ヴィレッジを構築していくことにより、糸島の力、新たなイノベーション、技術革新、経済発展を巻き起こせればというふうに考えております。  以上です。 89 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 90 ◯15番(笹栗純夫君)  ただいまの部長の答弁で、間違いなく100年先を見据えた偉大な構想であることを確認いたしました。  それではなぜ、糸島サイエンス・ヴィレッジと命名したんですか。また、アメリカのシリコンバレーとどこが違うんですか。市民の皆様が、よしわかった、将来が楽しみだと言っていただけるわかりやすい答弁をお願いします。今、ヴィレッジと、名前を今から答弁言われると思うんですけれども、直訳すれば村ですよね。パークは公園。ヴィレッジといえば、私は生活のにおいがするような気がいたします。そういう答弁があるものと思いますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。 91 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 92 ◯企画部長(馬場 貢君)  まず、糸島サイエンス・ヴィレッジと、こういう命名をどういうふうにしたのかという理由からでございますけれども、九州大学の先生の言葉をかりて答弁させていただきますけれども、糸島サイエンス・ヴィレッジと命名したのは、人を主体に考え、地域住民と研究者やその家族、学生等が交流できる和やかな場所、さっき議員も言われましたけれども、まち、また村をつくっていきましょうというようなメッセージを込めたものでございます。  今回の構想につきましては、どれだけ多くの人に参加してもらえるかが重要だというふうに考えております。幸いにも糸島市には九州大学の知的資源に加え、海や山といった自然がございまして、食べるものもおいしいなど、世界から人を集めるだけのポテンシャルの高さがあるというふうに思っております。常におもしろい人材、また優秀な人材が集まってくる魅力ある場づくりが、どこまでできるかが一番の課題になってくるというふうに思っております。  なお、議員御指摘のシリコンバレーとは、気候だとか風土、地域資源などの立地環境、また、経済活動に関する環境などが違っておりまして、今回の事業、取り組みにおいては、シリコンバレーそのものを目指すものではなく、糸島市が好きで、ここで研究したいという強い気持ちを持った人たちに集まってもらえるよう、糸島市の魅力を最大限に生かした、シリコンバレーとはまた違う糸島市独自のサイエンス・ヴィレッジをつくり上げていきたいというふうに思っております。  以上です。 93 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 94 ◯15番(笹栗純夫君)  よくわかりました。  それでは、要旨の2番目に入りますけれども、糸島サイエンス・ヴィレッジは民間主導型で構築すると伺っております。糸島市の役割は何か、市はどういう体制で臨もうとしているのかの趣旨と、6番目の座組、よく座組という言葉を使われる方いらっしゃいますけれども、私はプロジェクト体制というふうに読みかえております、を強固ならしめるには、一流のプロジェクトリーダーの存在が欠かせない。体制構築を望むは関連がありますので、要旨の6番目とあわせて質問をいたします。要旨の2番目の前半の部分です。糸島サイエンス・ヴィレッジは民間主導型で構築すると伺っています。構築するスキーム、仕組みは何でしょうか。その中で、糸島市の役割は何でしょうか、お尋ねをいたします。 95 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 96 ◯企画部長(馬場 貢君)  今回のサイエンス・ヴィレッジの事業スキーム、また、市の役割はという御質問でございます。また、構想の段階でございますけれども、事業スキームにつきましては、この事業に充てる資金、いわゆる民間投資を調達、管理する部門と、実際に企業、ハード整備と研究事業の2つになると思いますけれども、これを行う部門、この2つをつくります。そして、この研究事業により実用化となった技術、また、サービスを売り、利益を得る仕組みということになります。もちろん、この利益については、投資いただいた方に還元するということになります。  それでは、市の行政の役割は何かということでございますけれども、市といたしましては、土地利用の規制緩和や法的整備、地元住民や関係機関との調整、情報発信などを担っていきます。いわゆるこの糸島サイエンス・ヴィレッジ事業を行う土俵といいますか、環境をつくる、この役割を市のほうで果たしていきたいというふうに思っております。 97 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 98 ◯15番(笹栗純夫君)  要旨の2番目の後半部分、市はどういう体制で臨もうとしているのかは、6番目の要旨に包含されますので、6番目の要旨で質問をいたします。  座組を強固ならしめるには、一流のプロジェクトリーダーの存在が欠かせない。私はこのプロジェクトは兼務では難しいと思っております。シンクタンク級の人材配置を望みます。これは市役所の中に総務課がございますけれども、そこには弁護士資格をお持ちの担当課長を配置されております。今回の私がお願いするセクションは、市役所各部を統括し、かつ九州大学との連携ができ、一番大事な企業を呼び込む意欲にたけた専任のプロジェクトリーダーの配置を望みますが、専任の人材配置について見解を伺います。 99 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 100 ◯企画部長(馬場 貢君)  この糸島サイエンス・ヴィレッジ構想を進めていくに当たりまして、7月初めには準備委員会を立ち上げることといたしておりまして、その中で事業スキーム、事業計画、事業体制等の詳細を決定していくことになります。それで、今段階で考えている体制案といたしましては、先ほど答弁した事業スキームを受けて、民間投資を管理するプロジェクトチームとハード整備、また、研究活動などの事業を実施するプロジェクトチームの2つのプロジェクトチーム体制を考えておるところでございます。  なお、それぞれのチームは、SPCのような特定目的会社の形をとるということもあり得るかなというふうに思っております。もちろん、その各チームのチームリーダーにつきましては、その知識と経験のある民間の方に担っていただこうというふうに考えておるところでございます。 101 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 102 ◯15番(笹栗純夫君)  部長の答弁をいただきました。1つだけ確認をさせてください。  今、2つのプロジェクトチームをおつくりになるという計画でございますけれども、それを統括する方は誰でしょうか。 103 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 104 ◯企画部長(馬場 貢君)  先ほどの答弁の前に、市の役割はどういうことなのかということを答弁させていただきました。いわゆる糸島サイエンス・ヴィレッジ事業を行う土俵、環境をつくっていくということが市の役割だというふうに思っておりますので、先ほど言いました2つのプロジェクトチームの部分について、下から支えていくというのが市の役割だというふうに思っておりますので、この分につきましては、今現在行っておる企画部地域振興課のほうで担っていきたいというふうに思っております。 105 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 106 ◯15番(笹栗純夫君)  今の部長の答弁で、残念ながら、人というところまで行き着かなかったわけですけれども、しっかり考慮していただけるものと思っております。  要旨の3番目でございますけれども、通告どおり、ずばりお聞きをいたします。地域版DMO認可がおりて何が変わるのか。糸島市域が潤う仕組みができたのか。3,000万円投資した成果はいつあらわれるのか、御答弁を願います。 107 ◯副議長(堀田 勉君)  大神産業振興部長。 108 ◯産業振興部長(大神哲広君)  3点にわたってお尋ねでございますので、1つずつお答えをさせていただきます。  まず、DMO認可がおりて何が変わるのかということですが、糸島市観光協会の役割が大きく変わると考えております。これまでは市内観光の案内やイベント情報の発信などを主体に行ってこられましたが、今後はこれまでの役割に加え、観光地経営の視点に立った、観光まちづくりの中心的な役割を担っていかれることとなります。このことにつきましては、先日の観光協会の総会で、会長がみずから本市観光まちづくりの核となる強い意思を表明されたところでございます。  2点目の潤う仕組みができたかのことですが、糸島市観光協会を核に、内外の人材やノウハウを取り込みつつ、地域の多様な関係者と連携、協力する仕組みができております。このことにより、地域資源を最大限に活用し、効果的、効率的な誘客や観光消費拡大に向けた戦略を立て、糸島市域が潤う観光地域づくりの取り組みを推進していくことになります。  3点目の3,000万円を投資した成果はいつあらわれるかということでございますが、DMO設立支援事業といたしまして、組織体制の構築に加え、既に取り組んでいるものとして、回遊性を高めるモデル事業として、買い回りチケットの販売、2次交通課題の緩和策としてレンタサイクル事業の拡充、観光客の利便性を高める電子予約システムの開発、DMOのアドバイザリー機能を高める大学や地域おこし協力隊との連携などを実施してきております。これらは、今後DMOを核とした本市観光振興の重要なインフラであり、この基盤にさらに磨きをかけ、発展につなげていくことで、投資した成果が今後さらにあらわれてくるものと考えております。  以上です。 109 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 110 ◯15番(笹栗純夫君)  ただいまの大神部長の御答弁で、官公庁の地域版DMO候補法人に登録され、活動を開始されたというのを確認いたしました。成果は今からあらわれてくるとの答弁でございます。  私は今回、一般質問をするに当たり、観光産業を成功に導いた方々の成功体験もお聞きしてまいりました。わかったことが1つございます。それは、観光産業だけでは生きていけないということは私は肝に銘じました。何か基幹産業とのリンクや独自の付加価値をつけることで観光産業が発展すると確信をしておりますけれども、執行部の見解をお聞きいたします。 111 ◯副議長(堀田 勉君)  大神産業振興部長。 112 ◯産業振興部長(大神哲広君)  1次産業における農業、漁業体験などは、本市観光の魅力度を高める上で重要な資源の一つであります。糸島市観光協会もJAやJFと連携、協力して農業、漁業などの体験型観光商品を開発する強い意欲を持ってあります。議員言われるように、1次産業とリンクした本市ならではの観光メニューを確立することは、本市観光の付加価値、ブランド力の高まりに寄与し、観光産業がさらに発展するものと考えております。 113 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。
    114 ◯15番(笹栗純夫君)  それでは、要旨の4番目に入ります。  御答弁いただいたように、お金を地域に確実に落とす、観光産業とするには基幹産業とのリンクもあり得るとの答弁をいただきました。糸島サイエンス・ヴィレッジと観光産業の柱の一つである地域版DMOを融合させることも選択肢の一つであると思っておりますけれども、いかがでございましょうか。 115 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 116 ◯企画部長(馬場 貢君)  この糸島サイエンス・ヴィレッジの中で研究される研究者にとって、この研究環境だけでなく、生活環境、余暇環境も重要でございまして、そこで本市の海や山などの自然や食べ物がおいしいという環境こそが、この研究者の心身によい影響を与え、発想の転換、そしてすばらしい研究につながっていくものというふうに思っております。  また、研究者の家族にとっても、生活を楽しめる環境については重要になってくるというふうに思っております。そのようなことから、議員御指摘のように、この地域版DMOと連携し、糸島市の余暇やリフレッシュの機会をこのサイエンス・ヴィレッジの中でも、構想の中でもこのような機会を提供していきたいというふうに考えております。 117 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 118 ◯15番(笹栗純夫君)  ただいまの御答弁にありましたように、サイエンス・ヴィレッジ構想は今から始まるわけで、観光が先走るわけにはいかないことも十分理解をいたしました。リンクもあり得るとの答弁と受けとめております。  観光産業で通告していますので、今から申し上げることも選択肢の一つではないかと思っております。  インバウンドの振興策の一環としてMICEという誘致活動があります。私は観光産業の柱となり得るとの認識を持っています。MICEとはミーティング、言うならば国際会議、インセンティブツアー、報奨旅行、御褒美の旅行ですね、コンベンション、大会、エキシビション、展示会の頭文字をとった造語で、ビジネストラベルの一つの形態でございます。参加者が多いだけではなく、一般の観光旅行に比べて消費額が大きいことに着眼してはいかがかと思いますが、見解をお願いします。  答弁であるかと思いますけれども、私は箱物をつくれと言っているんじゃないんです。よろしくお願いします。 119 ◯副議長(堀田 勉君)  大神産業振興部長。 120 ◯産業振興部長(大神哲広君)  MICEに関してでございますが、MICE開催を通じた効果といたしまして、宿泊、飲食、観光等の経済、消費活動の裾野が広く、滞在期間も比較的長いため、地域に大きな経済効果を生み出すことは、他地域の実績からも明らかでございます。  福岡市に隣接する本市の優位性を生かし、MICE参加者が本市を訪れ、観光消費の拡大につながるよう、関係機関との連携を深めていきたいというふうに考えております。 121 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 122 ◯15番(笹栗純夫君)  この要旨の3番目でございますけれども、通告で東洋一と表現をいたしました。なぜ世界一と表現しなかったかと申しますのは、シリコンバレーの中心都市、サンノゼ市にお住まいであった方々のお話も伺ってまいりました。気候、風土、価値観などが異なるシリコンバレーと競争するのではなく、東洋のゲートウエー、玄関口として東洋一の糸島市ならではの糸島サイエンス・ヴィレッジ構想を選択すべきではないかとの認識を持ちましたけれども、見解をお聞きいたします。 123 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 124 ◯企画部長(馬場 貢君)  現在、世界には400以上のサイエンスパークがございまして、日本にも神奈川サイエンスパークや鶴岡サイエンスパークなど、20を超えるサイエンスパークがございます。これらのサイエンスパークは、立地する周辺環境や地域性によってそれぞれの特徴があり、本市におきましても、議員御指摘のように、糸島市の地域特性を生かしたオリジナルの糸島サイエンス・ヴィレッジ、糸島市らしいオンリーワンのサイエンス・ヴィレッジをつくっていきたいというふうに考えております。そして、後には皆さんに認めてもらえる評価が必ずついてくるものというふうに思っております。 125 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 126 ◯15番(笹栗純夫君)  要旨の5番目に入ります。東洋のゲートウエーとして、東洋一の糸島サイエンス・ヴィレッジを構築しませんかの問いかけにも真摯な答弁をいただきました。並々ならぬ決意で取り組むとの思いは伝わりました。糸島サイエンス・ヴィレッジがシリコンバレーに匹敵するにはとの表現でございますが、去る3月29日金曜日、伊都文化会館の多目的ルームで開催をされました組織対応型連携研究成果報告会、九州大学とともにつくる100年先を見据えた糸島サイエンス・ヴィレッジに同僚議員とともに参加をいたしました。そこで熱いトークと参加者の反応から判断をいたしまして、糸島サイエンス・ヴィレッジがシリコンバレーに匹敵するという表現となりました。  前置きはそれぐらいにいたしまして、立地環境が異なります。アメリカ合衆国という、日本よりもさらに多民族国家で、価値観が全く異なる場所で今も成長を続けているシリコンバレーです。アメリカには投資文化が根づいています。日本には、残念ながら投資文化が根づいたとは私は認識をしておりません。であるならば、現地視察を含めた先進地視察が必須だと思います。  そこで、私が提案でございますが、まずは日本の成功事例を研究、調査されたらいかがでしょうか、御答弁をお願いいたします。 127 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 128 ◯企画部長(馬場 貢君)  議員御指摘のように、成功事例等を生で見るということはとても大事であるというふうに思っておりまして、この構想を策定するに当たり、昨年度、石川県のいしかわサイエンスパークと山形県の鶴岡サイエンスパークの視察を行いました。また、今後におきましても必要があれば他の場所も視察させていただきたいというふうに思っております。 129 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 130 ◯15番(笹栗純夫君)  ありがとうございます。  それでは、質問の2番目にいきますが、まずは理工系で国内の成功事例地に行って、何で成功したのか、プロジェクトが機能するにはどういう組織で、誰が牽引したのか、しっかり学ばなければいけないと思いますけれども、その意向があるか、先ほど御答弁をいただきましたけれども、少し重なりましたが、御答弁をお願いいたします。 131 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 132 ◯企画部長(馬場 貢君)  議員御指摘のこの理工系という意味は、多分、推察いたしますに、技術革新に成功した事例ということを言ってあるというふうに思っております。  そこで、現在、この研究段階から準備段階に入っておるところでございますけれども、その中で必要とする理工系の成功事例なども参考にさせてもらいたいというふうに思っております。 133 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 134 ◯15番(笹栗純夫君)  このテーマ最後になりますけれども、今まで部長が答弁をいただきました。部長の答弁は、全て月形市長が了承されての発言と認識をしております。このテーマの最後は、糸島サイエンス・ヴィレッジ構想に対する市長の御決意をお願いいたします。 135 ◯副議長(堀田 勉君)  月形市長。 136 ◯市長(月形祐二君)  私の決意ということでございます。  このたび、九州大学のお力をおかりいたしまして、糸島サイエンス・ヴィレッジ構想を策定することができました。この構想によりまして、九州大学の持つ知的資源と若い力、そして糸島の持つ地域資源をうまく融合させて、人を主役にしたオンリーワンのサイエンス・ヴィレッジが構築できるものと確信をいたしております。  また、魅力的なサイエンス・ヴィレッジを構築することで、さらに世界からさまざまなスキルを持った優秀な人材が集まってくることが期待できます。本市といたしましても、ヴィレッジが東洋に誇る資源となり、市民の皆様になるべく早い段階でこの成果を還元できるよう、九州大学や産業界、金融業界、また、地域との連携を密にいたしまして、確実に取り組みを進めてまいります。そして、このことが本市が百年の大計で進めております真の学術研究都市づくりにつながっていくものと考えております。 137 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 138 ◯15番(笹栗純夫君)  ありがとうございました。  2つ目のテーマに入ります。  糸島市在住の外国人の人数、割合はどのようになっておりますか、お尋ねをいたします。 139 ◯副議長(堀田 勉君)  末松市民部長。 140 ◯市民部長(末松隆明君)  5月末現在、外国人の人数は1,102人で、全人口の1.08%となっております。 141 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 142 ◯15番(笹栗純夫君)  冒頭で2番目のテーマを言わなかったんですが、多文化共生社会構築の手本は市役所の窓口対応ではないかということで質問を始めました。  次、2番目でございますけれども、市役所で相談される窓口は、私は現在は限られていると思われます。その窓口と相談内容はどういった内容だったのか、御答弁をお願いいたします。 143 ◯副議長(堀田 勉君)  末松市民部長。 144 ◯市民部長(末松隆明君)  市役所で相談される窓口の多くは、市民、福祉、医療保険、教育など、生活に関連した業務がほとんどでございます。 145 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 146 ◯15番(笹栗純夫君)  要旨の2番目でございますけれども、糸島市職員で外国語が話せる職員は何名でしょうか。具体的に英語だとかベトナム語だとか中国語など、詳細にお聞かせいただきたいと思います。 147 ◯副議長(堀田 勉君)  平野総務課長。 148 ◯総務課長(平野真也君)  外国語が話せる職員の状況でございますけれども、全体で13名という状況でございます。  外国語の内訳でございますけれども、英語が9人、中国語が2人、韓国語が2人という状況でございます。 149 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 150 ◯15番(笹栗純夫君)  通訳が多い窓口に外国語が話せる職員を重点配置されておりますでしょうか、御答弁をお願いいたします。 151 ◯副議長(堀田 勉君)  三角総務部長。 152 ◯総務部長(三角孝志君)  外国語を話せる職員、これ全てを窓口業務に重点配置をしてはおりません。窓口で外国語が必要になった場合につきましては、状況に応じまして、外国語を話せる職員の応援によって対応をしているところでございまして、今後もこのような対応をしていきたいというふうに考えておるところでございます。 153 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 154 ◯15番(笹栗純夫君)  要旨の3番目に入ります。  英会話の堪能な職員が相談者とお話をしても、理解してもらえないケースもあるのではないかと思っております。具体的事例を御紹介いただければお願いいたします。 155 ◯副議長(堀田 勉君)
     末松市民部長。 156 ◯市民部長(末松隆明君)  先ほど申し上げました、例えば、医療保険、税などは、制度そのものの説明が難しく、説明に時間を要しておりますし、理解いただくことに苦慮する場合もございます。 157 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 158 ◯15番(笹栗純夫君)  今、医療保険の件がございました。私は日本語学校にも行きまして、いろいろお話を聞きました。日本に行ったら、子供を保育所に預け、仕事ができるとレクチャーを受けて来日された外国人に、待機児童や入所順番待ちのことを理解してもらうのは、幾ら英会話が堪能でも、日本の規則や日本での常識を理解していただくのは大変だろうと私も思います。  そこで、通告しておりますように、糸島市は手話通訳者を常駐していただいております。私は通告で書いておりますけれども、仮称国際総合窓口を設置して対応することが選択肢の一つではないかと考えますが、いかがでしょうか。そこで経験を重ねていただいて、そこでスキルアップしていただいたほうがよいと判断をいたしますけれども、御答弁をお願いいたします。 159 ◯副議長(堀田 勉君)  末松市民部長。 160 ◯市民部長(末松隆明君)  現在、市民課の総合案内に英語が堪能な人材を配置し、各課の案内を行っておりますけれども、全庁的な付き添いであるとか、相談業務までは行っていない状況でございます。先ほど答弁しましたように、医療保険、税などの説明には時間を要しておりますし、今後、外国人就労者がふえることで、家族同伴の方もふえてくることが考えられます。そうなれば、手続や相談等がふえると思われますので、将来的には全庁的な対応策を検討していかなければならないというふうに考えておるところでございます。 161 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 162 ◯15番(笹栗純夫君)  それでは、通告の4番目に移りますけれども、窓口で翻訳アプリを活用されていれば、どういう手続や相談で活用されているでしょうか。 163 ◯副議長(堀田 勉君)  末松市民部長。 164 ◯市民部長(末松隆明君)  現在、市民課に2台、子ども課に1台翻訳機能があるタブレットを配置しておりますが、実際には来庁者御本人が使ってあるスマートフォンの翻訳アプリを利用する、対応するということがほとんどであります。身振り手振り、片言の外国語でコミュニケーションをとりながら、手続や制度に関する専門用語を翻訳機を活用して説明をしておるという状況でございます。 165 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 166 ◯15番(笹栗純夫君)  よくわかりました。翻訳アプリが、私が調べますと、多くの言語に対応しているようでございます。ツールとしては非常に便利なものと思います。その使い方を私は否定するものではございません。しかし、今、部長も言われましたけれども、コミュニケーションは、たとえ片言の英語であっても、相手の目を見て、心を通わせることが重要だと私は思っております。  そこで、通告しておりますように、職員研修で英会話を主とした外国語会話能力のカリキュラムを設けないかとの提案でございます。英会話が世界共通言語となるのは、来年開催をされる東京オリンピック・パラリンピックを契機にさらに加速すると想定をしております。執行部の御見解をお聞きします。 167 ◯副議長(堀田 勉君)  三角総務部長。 168 ◯総務部長(三角孝志君)  職員研修で外国語会話力向上のカリキュラムを設けないかということでございますけれども、外国語の語学の向上につきましては、窓口業務におきまして、非常に有効であるという認識は持っておるところでございます。しかしながら、語学力向上の研修によって、日常会話ができて、窓口対応ができるまでには、相当の時間と労力を要しまして、かなりハードルが高いということも考えておるところでございます。ただ、過去におきましては、市役所の英会話の自主研究グループに対しまして補助をするなど、自己啓発の一環としての語学力習得の支援をしてきたところでもございます。  今後、職員の語学力の向上には、前向きに取り組んでいきたいと考えておるところでございます。  近年では翻訳アプリも急速に進化をしております。費用対効果を考えまして、さらなるICT機器を活用した窓口対応も検討していきたいというふうに思っておるところでございます。 169 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 170 ◯15番(笹栗純夫君)  5番目の要旨に入ります。  職員採用試験で語学力の高い職員採用を考慮すべきではないかと通告をいたしました。その心は、最初のテーマ、糸島サイエンス・ヴィレッジを念頭に置いております。企業進出していただくお相手は、全世界が相手です。であれば、せめて世界共通言語とも言われる英会話能力にあわせて、できればもう一言語、会話ができる職員が望まれるわけですが、職員採用に当たって外国語会話能力を考慮できないか、お尋ねをいたします。 171 ◯副議長(堀田 勉君)  三角総務部長。 172 ◯総務部長(三角孝志君)  職員採用に当たりましては、語学力についての要件は定めていないところでございます。特に外国語にすぐれた職員ということではなくて、市民本意であること、あるいは広い視野を持つこと、創造思考、実行力、改革意識など、幅広い能力を有する職員を求めているところでございます。  議員御指摘のとおり、今後のことを考えますと、外国語にすぐれた優秀な人材は必要であるというふうに考えておりまして、採用に当たりましては、面接等におきまして、語学力を含めたところで総合的に判断をしていきたいというふうに思っておるところでございます。 173 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 174 ◯15番(笹栗純夫君)  本テーマの最後でございますけれども、最初に外国人の居住者の割合をお聞きしました。1%を超えたということ。日本は少子高齢化が世界一進んでおります。労働力不足を補っていただくのは間違いなく外国の方のお力をかりるしか私はないと思っております。その意味で、命綱とも言える消防救急119は多言語対応しているか、非常に気になるところでございます。現状はどのようになっておりますでしょうか、御答弁をお願いいたします。 175 ◯副議長(堀田 勉君)  岸原消防長。 176 ◯消防長(岸原昌広君)  救急現場では、外国人の方に対して人体図等が記載された外国語表記の救急情報シートを活用して、身体の部位及び症状等を指さしてもらい、対応する措置をとっております。  また、本年5月1日から、通訳業者と消防救急業務の多言語対応に係る委託契約を締結し、運用を開始しています。  概要としましては、119番通報時には、指令員、通報者、通訳業者の3者間通話で通報内容を確認します。救急現場では携帯電話で患者と救急隊員が交互に通訳業者と通訳をし、症状等を確認し、対応していきます。  なお、対応可能な言語は、英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語の5カ国語でございます。  以上です。 177 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 178 ◯15番(笹栗純夫君)  ただいま消防長のほうから御答弁いただきました。救急隊員ですね、それと電話をかけられた患者の方、通訳者で3者間通話ということでございます。的確に対応ができるとの答弁でございました。居住の外国人の方に安心していただくために、この取り組みはぜひ周知が必要だと思います。どのような周知を考えられておりますでしょうか、御答弁をお願いいたします。 179 ◯副議長(堀田 勉君)  岸原消防長。 180 ◯消防長(岸原昌広君)  周知方法としましては、市ホームページ、広報紙への掲載及び外国語対応のQRコードつき119番通報ガイドを窓口に備えつけ、さらに担当課と連携して、市内各事業所、宿泊施設、飲食店等にこのガイドを配布していきます。  今後もできる限りの手段を講じ、広く周知を図ってまいります。  以上です。 181 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 182 ◯15番(笹栗純夫君)  市役所窓口と比較をいたしまして、より緊急性が求められる現場での対応も出てまいります。救急現場でのコミュニケーションが欠かせません。外国語の対話能力向上のための研修が消防署でも必要と思われますけれども、消防署職員の語学力向上研修をするお考えがあるか、御答弁をお願いいたします。 183 ◯副議長(堀田 勉君)  岸原消防長。 184 ◯消防長(岸原昌広君)  現在、多言語通訳導入を機に、外国語ができる職員を指導者として多言語対応の受診訓練等を行っております。特に救急業務においては、症状や病歴等の確認を行うため、専門的な用語の知識が必要となりますので、今後もこれらに対応するため、研修や訓練を積極的に行ってまいります。  以上です。 185 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 186 ◯15番(笹栗純夫君)  今、御答弁いただきました2番目のテーマにつきましては、私、御相談していただいた方に直接また御回答をしてまいりたいと思っております。  それでは、最後の3番目のテーマに入ります。犬猫殺処分ゼロの糸島市を目指そうではないかと通告をいたしました。  私ごとになりますけれども、17年前、議員に当選した翌日の朝、私のうちに電話が入りました。近所の犬の鳴き声で寝れませんというのが市民相談の第1号でした。私は転勤族で熊本から20年前、前原市北新地の社宅に愛犬と一緒に引っ越してきました。19年前、新聞のチラシ広告で、糸島市で犬猫と住めるマンションが初めてお目見えとの見出しに心が引かれました。転勤族で一生社宅、借家でよいと思っていた私ですが、愛犬と離れることができず、マンションを購入いたしました。  私の人生は愛犬とともに生きてまいりました。振り返ると、人生の大きな買い物である我が家を持とうと動機づけしてくれたのは、愛犬さくらちゃんです。議員になって17年間、いつ犬猫殺処分ゼロを言おうかと思いあぐねていました。  ことしになって、猫に関する市民相談をお受けしました。問題解決のため、糸島保健福祉事務所を訪れました。県職員の対応のすばらしさ、動物愛護の精神がびんびん伝わってまいりました。地域猫活動のお話もしっかり教えていただきました。一般質問で取り上げようと腹が決まりました。  少し前置きが長くなりましたけれども、2013年施行の改正動物愛護法で、都道府県など自治体は殺処分をなくすことを目指すという条文が盛り込まれました。  通告どおり、犬猫殺処分については、福岡県が事業窓口との認識を持っておりますけれども、糸島市の犬猫の殺処分数を把握してあれば、御教示をいただきたいと思います。 187 ◯副議長(堀田 勉君)  末松市民部長。 188 ◯市民部長(末松隆明君)  本市の犬猫の殺処分数は把握しておりませんので、動物愛護センターへの搬送した犬猫の件数でお答えをさせていただきます。  平成28年度が80頭、平成29年度が59頭、平成30年度が47頭で、年々減少している状況でございます。  また、県内の市町村から動物愛護センターに搬送された犬猫のうち、約80%が殺処分されておる状況となっております。 189 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 190 ◯15番(笹栗純夫君)  殺処分の現状も理解というか、把握をいたしました。  まず、地域猫対策事業について、どういう取り組みか、糸島市における活動状況と県内で進んでいる自治体はどこか、どういう取り組みをされているのか、お答えください。 191 ◯副議長(堀田 勉君)  末松市民部長。 192 ◯市民部長(末松隆明君)  地域猫活動支援事業でございますが、特定の飼い主がいない猫を地域住民の認知と合意のもと管理するもので、具体的には特定の飼い主がいない猫の不妊去勢手術を行い、地域住民やボランティア団体が決まった場所で餌を与え、地域全体で猫を見守り、1代限り生を全うさせるというものでございます。  本市における活動状況でございますが、これまで市内6地区で実施をしております。  また、平成30年度に地域猫活動支援事業に取り組んだ自治体は、本市のほかに古賀市など12団体でございます。  以上でございます。
    193 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 194 ◯15番(笹栗純夫君)  糸島市の地域猫対策事業で成果は出ているが、少しかぶりますけれども、成果を把握してあれば御報告ください。  また、この活動で猫の殺処分数は減少したのか、おわかりになれば答弁を願います。 195 ◯副議長(堀田 勉君)  末松市民部長。 196 ◯市民部長(末松隆明君)  事業の成果でございますが、地域猫活動支援事業を行っておる地区から猫の苦情件数が減少したこと、動物愛護センターへの搬送件数が減少していることから、一定の効果が上がっておるものというふうに考えております。  以上でございます。 197 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 198 ◯15番(笹栗純夫君)  要旨の3番目に入ります。  東京都をはじめ全国の自治体で犬猫殺処分ゼロを目指しているのは何のためか、御答弁をお願いいたします。 199 ◯副議長(堀田 勉君)  末松市民部長。 200 ◯市民部長(末松隆明君)  全国の自治体で犬猫の殺処分ゼロを目指しておりますが、これは全ての人が、動物は命あるものであるということを認識するとともに、命を大切にし、人と動物が共生する社会を実現するためでございます。 201 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 202 ◯15番(笹栗純夫君)  それでは、要旨の4番目に入ります。  県の事業の多くは、市町村が主体となって実施していただきたい事業の火つけ役が多いとの話を伺いました。地域猫活動支援事業は、福岡県が3カ年事業として地域猫対策事業を自治体が主体となって進めてもらうため、獣医師会の御協力もいただいて、不妊去勢手術費用の全額を福岡県が負担をしてきました。しかし、福岡県には60自治体あるわけですけれども、先ほどの部長の御答弁では、福岡県の思惑どおり進まなかったようでございます。よって、自治体が予算措置をとれば、通告していますように、地域猫活動支援事業が……で福岡県は予算を執行するということになるわけですけれども、市が申請するためには、糸島市が私の記憶では当初予算で組んでおりません。それで、糸島市が補正予算を組まなければなりません。地域猫の要望が出た場合、補正予算を組まれるのか、御答弁をお願いいたします。 203 ◯副議長(堀田 勉君)  末松市民部長。 204 ◯市民部長(末松隆明君)  福岡県では、本年度から補助金として予算化をしており、本市でも地域猫活動支援事業として、地域で実施について協議が調えば補正予算をお願いし、対応していきたいと考えております。 205 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 206 ◯15番(笹栗純夫君)  地域で協議が調えば、補正予算を議会に上程すると受けとめました。県が自治体に対して不妊去勢手術費用を助成されることになるんですが、助成金額が非常に気になるところでございます。御答弁をお願いいたします。 207 ◯副議長(堀田 勉君)  末松市民部長。 208 ◯市民部長(末松隆明君)  不妊去勢手術の費用につきましては、県の100%補助となっております。 209 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 210 ◯15番(笹栗純夫君)  このテーマ5番目の要旨に入ります。  5番目は教育委員会にお尋ねをいたします。  ワンランクアップの糸島、世界から注目される糸島を目指し、自然豊かな糸島には人にも動物にもやさしく、世界一暮らしやすい都市と銘打ち、発信をしないかということでございます。地域猫サポーターの方がお聞きしたところ、福岡教育大学附属小学校の4年生を対象に、ゲストティーチャーとして授業をされたと伺いました。4年生が一番感受性がすぐれていて、その授業が子供の心に深く刻印されているとのことでございました。糸島市でもやってみないかということでございます。地域猫サポーターさんにお聞きすると、糸島市から要請がないと聞いております。現在、動物愛護に関して、動物にもやさしい糸島市づくりをするためには、学校教育の役割が大きいと考えます。見解をお伺いいたします。 211 ◯副議長(堀田 勉君)  井上教育部長。 212 ◯教育部長(井上義浩君)  糸島市の学校におきましても、これまで道徳の授業や総合的な学習の時間に犬猫の殺処分問題や捨て犬の里親探し、絶滅危惧種の保護活動等を教材化しましたり、生活科や理科におきまして、生き物を育てたり、動物と触れ合ったりする活動を通して、動物愛護に関する教育を実施してきております。  御指摘のとおり、動物愛護に関する教育の役割は大きいと考えておりまして、今後も取り組みを継続していきたいと考えております。  また、現在、糸島市内にも数カ所地域猫活動が実施されているということでございますので、関係する校区の学校を中心に実践されていることの情報提供を行っていきたいと考えております。 213 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 214 ◯15番(笹栗純夫君)  今の御答弁をお聞きいたしまして、私思ったのは、教育が間違いなく人をつくります。その人づくりを地道にしていけば、自然と糸島に移り住みたいという風土になると私は確信をしております。  このテーマ最後になりますけれども、福岡県の職員の方、地域猫サポーターの方からお話を伺ってまいりました。すなわちサポーターさんが望まれるのは、命を無駄にしない。命を滅すること、すなわち犬猫殺処分に税金を使っていただきたくないという熱いお気持ちでございました。糸島市にはありがたいことに、他の自治体より地域猫サポーターが厳然といらっしゃいます。その方々の思いを酌み取り、犬猫殺処分ゼロを目指す意味からも、先陣を切って活躍されている方々のお力も頂戴し、地域猫サポーターづくりを加速してみませんか。御見解をお聞きします。 215 ◯副議長(堀田 勉君)  末松市民部長。 216 ◯市民部長(末松隆明君)  地域猫活動支援事業につきましては、地域の理解とサポーターの協力がなければ事業はできません。福岡県では地域猫活動サポーター事業を行っており、登録制で県と委託契約を結んでサポーターに地域猫活動の協力をいただいておるところでございます。  今後も県と協力してサポーターづくりに努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 217 ◯副議長(堀田 勉君)  笹栗議員。 218 ◯15番(笹栗純夫君)  部長の明確な答弁に感謝申し上げます。  議員になりまして、はや17年が過ぎました。地域猫活動もしていない私が質問をいたしました。日々活動されている感謝の思いの何万分の1でも共有できたのかなと思っております。ありがたいことに、地域猫サポーターの方から私は了解をとっておりませんけれども、発表させていただきます。次のようなメールを頂戴いたしました。  私は常に、万物の霊長という任をいただいた人間は、地球上に存在する全てのものを守り、育む役割があるのだと認識しています。日々、とてつもない数の命をいただいている我々ですから、無用な殺生はしないにこしたことはないと。また、時代は間違いなく、小さな命を見捨てない気運になっていると感じます。どんな命であっても、生まれてきた以上、生きてきていいんだという認識の世の中になってくれることを願っていますと言っていただきました。非常に重たい言葉でございます。本当に感動いたしました。  結びに、私は17年間、発言する勇気がなくて一般質問できなかった犬猫殺処分ゼロをテーマに取り上げました。私の背中の大きな荷物を1つ、まだおろしておりませんけれども、おろすような気持ちでございます。  私は本日の読み上げ原稿を5月31日金曜日に書き上げました。5月31日は令和に元号がかわり、1カ月が経過した日であります。ちょうど5月31日はアメリカの偉大なる詩人ウォルト・ホイットマンの生誕200周年の日でありました。私は青春時代に幾度となくウォルト・ホイットマンの「草の葉」の力強い言葉に奮い立ちました。  最後に、私の人生の指針ともなった「草の葉」の一節を朗読します。  「さあ、出発しよう!悪戦苦闘を突き抜けて!決められた決勝点は取り消すことができないのだ」。  以上をもちまして、一般質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。 219 ◯副議長(堀田 勉君)  これをもちまして、笹栗議員の一般質問を終了します。  ここで、暫時休憩します。  なお、再開は午後1時の予定です。       (午前11時52分 休憩)       (午後1時00分 再開) 220 ◯副議長(堀田 勉君)  休憩前に引き続き、会議を開きます。  午前中に続いて一般質問を行います。  10番柳明夫議員の発言を許可します。柳議員。 221 ◯10番(柳 明夫君)  建設産業常任委員、日本共産党の柳明夫でございます。議長の許可がありましたので、一般質問を行わせていただきます。  私は順番を変えまして、3番目に挙げております人口減少地域活性化対策モデル事業4地域への施策の検証と中山間、漁村地域が持続し得る施策の方向性、新たな長期総合計画への反映についてというところから始めさせていただきます。  このモデル4地域への施策、これは今、糸島市が人口増に転じている中で、人口減少地域にスポットを当てて、糸島の将来を見据えた施策として、私は高く評価したいと思っております。そしてまた、職員が地域に入って住民の皆さんとともに汗を流して政策づくりを進めている、これは大変意義のある取り組みだと思います。  そこでお伺いします。  この4地域への実践活動支援補助金50万円という予算が上げられておりましたけれども、これがそれぞれどのように活用されて、どのような取り組みが行われてきたんでしょうか。 222 ◯副議長(堀田 勉君)  市丸経営戦略課長。 223 ◯経営戦略課長(市丸直広君)  人口減少のモデル4地域のうち、長糸、福吉、桜野校区につきましては、補助金を活用して取り組みが行われ、長糸校区につきましては、地域課題である竹林の整備、竹チップの販売、メンマの開発が行われたところでございます。  福吉校区につきましては、福吉の食材を使った福吉「朝めし」ツアーの開催、人に焦点を当てて福吉をPRする福吉人の紹介コーナーを福ふくの里に設置されたところでございます。  桜野校区につきましては、空き家の活用に向けた空き家予防セミナーや個別相談会の開催、地域紹介看板の設置、また、ニンニク収穫体験、ガーデンパーティーを開催されたところでございまして、補助金を活用して地域の特色や資源などを生かした取り組みを行われました。  浜の園団地につきましては、じっくりと腰を据えて検討していくことになりまして、補助金は活用されないものの、昨年から現在におきましても、子育て世代へのアンケート調査などを行いながら、子供たちを大切にする取り組みを柱に、現在においても検討が進められている状況でございます。 224 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 225 ◯10番(柳 明夫君)  それでは、このモデル事業でどんな効果が見られたか、そのことについてはいかがでしょうか。 226 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 227 ◯企画部長(馬場 貢君)
     今回のモデル事業の効果としまして、まず、モデル地域におきまして自分が暮らす地域を再認識いただき、地域の若手メンバーなどが主体となって活動してもらったのが、まずもって効果であったというふうに思っております。  次に、この人口減少地域対策、いわゆる地域活性化対策には3つのステップがあるというふうに考えておりまして、その3つにつきましては、第1ステップが地域住民が当事者意識を持つこと、第2ステップが共通認識を持ち活動に取り組むこと、第3ステップが継続的な活動を推進していくこと、この3つのステップがございますけれども、今回、モデル地域におきましては、この第2ステップまで来たというふうに思っておりまして、これが効果だというふうに思っております。  また、市におきましても、地域住民の思いや人材の重要性など、人口減少地域対策の重要ポイントを把握、整理することができ、第2次長期総合計画に生かせるというふうに思っておりまして、今後、第3ステップにつながるような施策の企画立案に役立てていきたいというふうに考えております。 228 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 229 ◯10番(柳 明夫君)  施策の発展の方向性も見えてきたという内容の答弁だと思いますが、ここで大事なのが担い手となる住民の取り組み、どういう方向性で進むべきかというところが問われてくると思うんですが、このモデル事業で見えてきたものはどういうものでしょうか。 230 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 231 ◯企画部長(馬場 貢君)  今回の取り組みの中で見えてきたものでございますけれども、モデル地域でこの取り組みを進めていく中で、地域としては人口を維持、増加させるだけでなく、地域活動や伝統文化の継承など、地域コミュニティを維持することに強い思いがありました。  そのような中で、市は人口減少地域対策について、この問題は人口減少そのものにあるのではなくて、人口が減少したとしても、世代間のバランスをとりながら地域コミュニティを守っていくこと、いわゆる住民同士が支え合う仕組みをいかに守り育てていくかが重要であるというところに気づかされたところでございます。  また、その地域でいわゆる暮らし続ける理由、地域の人とつながる理由など、地域住民の気持ちをしっかり踏まえ、その気持ちをその地域への愛着へとつなげていく、深めていくということが人口減少地域対策の原動力になるというふうに感じたところでございます。  次に、取り組みの方向性の御質問もございましたけれども、方向性については4点あるというふうに思っております。  1つが、地域住民に主体的に地域活性化を考えてもらうこと、2点目が、若者や女性など多様な人材に潜在的な能力を発揮してもらうこと、3点目が、地域住民に地域のアイデンティティーや地域社会の一員であることを認識してもらうこと、4点目が、地域活動へのきっかけの場だとか活動の場をつくり上げてもらうこと、この4点を留意して、今後、地域のことは地域で行う、自主的で自立した地域コミュニティの構築を目指す必要があるというふうに思っております。 232 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 233 ◯10番(柳 明夫君)  それでは、行政の側の問題ですね。人口減少地域対策における行政のあり方、かかわり方、これはどのように考えておられますか。 234 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 235 ◯企画部長(馬場 貢君)  市行政のあり方といたしましては、地域の課題を分野別というか、縦割りで対応するのではなく、各地域の状況に応じて横断的に対応していくことが重要であるというふうに思っております。  また、我々行政職員につきましても、行政職員としてだけでなく、やはり地域の一員として一緒に考え、黒子役に徹しながら、地域住民の主体的な取り組みにつなげていくと、これが重要であるというふうに思っております。 236 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 237 ◯10番(柳 明夫君)  それでは、今後、中山間、漁村地域の集落が維持されて、住民がそこで元気に暮らし続けていくためにはどういう方策が必要か、基本的なところをお伺いしたいと思います。 238 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 239 ◯企画部長(馬場 貢君)  先ほど答弁をいたしましたけれども、今回のモデル事業で見えてきたものを踏まえて、3つの方針をもって施策、方策の検討を進めていきたいというふうに考えております。  まず1つ目は、多様な担い手、人づくりでございます。  やはり地域を引っ張っていく人材が重要でございまして、繰り返しになるかもしれませんけれども、若手、女性、移住者など新たな担い手を育成するとともに、適宜世代交代が図られていくことが必要になってくるというふうに考えております。  次に2点目でございますけれども、地域で稼ぐ取り組みでございます。  地域で自主的に自立して地域活性化の取り組みを継続していくには、ボランティア活動では限界があるというふうに思っております。地域としても収益事業を展開し、地域を経営していくと、このような視点を持っていくことが大切になってくるというふうに思っています。  最後に3点目は、空き家予備軍へのアプローチでございます。  持続可能な地域づくりを目指す中で、やはり一定の人口は確保し、世代間のバランスをとる必要がございます。  空き家になってしまった後では個人情報など難しい問題もございますので、空き家になる前に所有者に対して、本人のため、地域のために有効活用をアプローチしていく必要があるというふうに思っております。  以上3つの方針で、今後、具体的に検討を進めさせていただきたいというふうに思っております。 240 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 241 ◯10番(柳 明夫君)  これから大事になってくるのが若い世代、次世代ですね。この次世代の担い手の確保についてはどうでしょうか。 242 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 243 ◯企画部長(馬場 貢君)  これも繰り返しになりますけれども、持続可能、自立した地域を実現していくためには、地域を牽引する人材の発掘、育成が最大のポイントになります。  従来の自治組織に若手や女性、移住者、NPOなど多様な担い手が加わるとともに、一人の人材に負担が集中しない体制づくりが重要でございまして、地域の意識改革や地域人材の育成に取り組んでいく必要があるというふうに思っております。  あわせまして、継続的に地域を担う人材が発掘、育成され、その地域の状況に応じてスムーズに世代交代が行われるようになることで、地域の活性化はもちろん、安心して住み続けられる地域になっていくものというふうに思っております。  最後になりますが、当然のことではありますが、魅力ある地域であり続けることが大事でございまして、魅力ある地域には人が集まり、人材が出てくると。そうすると、また地域の魅力が増していく、この好循環をつくっていくことが大切であるというふうに思っております。 244 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 245 ◯10番(柳 明夫君)  この施策の実践を通じて、お答えいただいたように、大変重要な教訓あるいは発見というものがあったと思うんですが、今、策定途上ですけれども、この人口減少地域対策をこういう施策の実践を踏まえて、長期総合計画にどのように反映させるか、その点はいかがでしょうか。 246 ◯副議長(堀田 勉君)  馬場企画部長。 247 ◯企画部長(馬場 貢君)  今まで答弁してきましたとおり、この人口減少地域対策、地域コミュニティの維持対策は重要な課題でございます。  先ほど3つの方針を述べさせていただきましたけれども、この方針に沿って具体的な施策を検討し、重要施策の一つとして、第2次長期総合計画の中に盛り込んでいきたいというふうに考えております。 248 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 249 ◯10番(柳 明夫君)  了解いたしました。  これは糸島が持続可能な地域として成長していく上で、大変重要な取り組みだと思っております。次回はもっと深く突っ込んで、当局の施策を質問したいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、大きな2番目になります。一番最初に出しておりますけれども、いわゆる中央ルート、都市計画道路波多江泊線アンダーパス計画についてですが、この事業は国の補助事業、50%から55%の補助率というふうになっております。国の事業認可なしでは不可能だと思うんですけれども、県の国への認可申請はいまだされておりません。なぜおくれているのでしょうか。 250 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 251 ◯建設都市部長浦志素彦君)  事業の認可に向けましては、事業主体であります福岡県のほうで着実に進められておりますが、国の事前審査において相当の時間を要しているものでございます。 252 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 253 ◯10番(柳 明夫君)  事前審査で時間を要している、それは県のやっていることですから、これ以上、市にはお伺いはいたしません。  しかし、市は4月の建設産業常任委員会で、国への申請は4月で完了するというふうに答えられました。まだ県は申請していないですね。この食い違いがあったのはなぜでしょうか。 254 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 255 ◯建設都市部長浦志素彦君)  市と県との情報共有がスムーズにいっていなかったことによるものでございます。  県に確認しましたところ、認可申請に当たっては、事前審査が調った後に公文書による申請を行う慣例となっており、現在は公文書提出について国の指示を待っている状況と、そのように聞き及んでおります。 256 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 257 ◯10番(柳 明夫君)  この中央ルート問題、議会でも何度も取り上げられてきました。そして、これまで10年以上にわたって住民の皆さんの反対運動が続いている。このことをどう考え、どう受けとめておられるでしょうか。 258 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 259 ◯建設都市部長浦志素彦君)  一部の住民の方の反対意見があることは承知しておりますが、一方で平成17年9月議会での請願採択や平成19年2月の地元区長会等からの要望書提出など、早期整備を望む声も多くあります。住民の合意が得られていないと考えておりません。  中央ルートは本市にとって重要な道路であるため、整備を促進したいと考えているところでございます。 260 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 261 ◯10番(柳 明夫君)  1,900名に及ぶ反対署名が市に届けられているわけですよね。一部というと、ごく少数のように聞こえますけど、これは事実としてそういうものではないわけですね。合意が得られていないとは言えないというふうに言われていますけれども、それはいかがなものかと思います。  ここで確認しておきたいんですけれども、住民の皆さんが反対しているのはアンダーパスにすることなんです。大雨のときの水没の危険、あごらに避難する場合、特にお年寄りは階段の上りおりが負担になる、今まで自由に行き来できていた地域が、踏切は全然渡れませんし、目の前が……になっちゃいますから地域が分断される、そういう理由なんですね。  南北のルートの整備に反対と言っているわけではない、このことを明確にして、次の質問に移りたいと思います。  計画交通量の予測についてですが、果たして巨額の税金投入にふさわしい交通量なのかということですけれども、九大との往来ですね、主に3つのルート、学研都市からの東回りルート、瑞梅寺池田線、前原インターから北新地加布羅交差点ルートの現在の交通量と、将来、西回りルートが開通するわけですけれども、そのときの交通量予測、これはいかがでしょうか。 262 ◯副議長(堀田 勉君)  佐藤都市計画課長。 263 ◯都市計画課長佐藤暢明君)  九州大学との行き来に限っての具体的な数値というのは持ち合わせておりません。
    264 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 265 ◯10番(柳 明夫君)  それでは、そのことはまた後で言いますけれども、市が平成26年に交通解析を行って、計画交通量は8,300台、私がかつて質問したときにこのようなお答えがありました。  市は、そもそもの計画当初は1万2,000台としていたわけですね。しかし、開通時点での人口減少を予測して、4車線を2車線に変えて、計画交通量も8,300台に減らしたわけです。  ところが、2月に発表された県の事業概要書面では、これが9,900台に大幅にふえているわけです。この予測の根拠は何なのでしょうか。 266 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 267 ◯建設都市部長浦志素彦君)  計画交通量予測につきましては、それぞれ道路交通センサス及びパーソントリップ調査をもとに解析されておりまして、信頼できるものであるというふうに考えております。  御指摘の計画交通量予測は、県と市では数値の使用目的、調査方法、予測年次の違いなどから、8,300台から9,900台となっているところでございます。 268 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 269 ◯10番(柳 明夫君)  1,600台も違ってくると、予測にどうも余り信頼性がないという感じはいたしますね。  それで、この計画交通量に疑問を持たれまして、住民の皆さんが、あの踏切は後田踏切というそうですけれども、この南側に立って、朝7時から夜7時までの13時間の交通量を調べられました。  5月8日、これは2,516台、5月17日、2,600台を少し超える程度、大体24時間交通量というのは夜間は少なくなりますので、1.2倍として3,100台程度と見込まれると思うんですね。だから、9,900台と非常に大きな乖離があるんですけれども、この点はどうなんでしょうか。 270 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 271 ◯建設都市部長浦志素彦君)  議員御指摘の中央ルートが整備されていない状況でございまして、狭隘で離合もしづらい現在の道路でございます。それでの交通量といたしましては、議員がおっしゃいましたとおり、お見込みの数字だと考えるところでございますが、整備完了後は計画交通量予測の台数になるものと考えているところでございます。 272 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 273 ◯10番(柳 明夫君)  それでお伺いいたしますけれども、整備開通予定時点での人口と高齢化率の予測はいかがですか。 274 ◯副議長(堀田 勉君)  佐藤都市計画課長。 275 ◯都市計画課長佐藤暢明君)  平成26年度に交通解析に用いました人口につきまして、本年度に事業着手をいたしまして、開通予測時を2030年度といたしました場合、社会保障・人口問題研究所によりますと、9万6,000人というのを推計として出されております。  また、高齢化率につきましては、そのときの数値を計算しますと、34.6%というふうになります。 276 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 277 ◯10番(柳 明夫君)  現状よりも人口は減っていくし、高齢化率も高まるということがはっきりいたしました。  高齢化率を聞いたのは、高齢者の免許返納、今、広がりを見せておりますけれども、これが進んでいくのではないかというふうに考えるわけであります。  県が先ほど9,900台の予測をした、この委託をして交通量推計を行っているんですが、その資料を県に行って情報公開でとりました。この資料に、11年後の2030年の中央ルート整備がある場合とない場合、各道路の交通量推計が細かく示されています。  中央ルートがない場合、つまり、整備されていない、今と全く同じ状況、その状況では波多江駅の西を通る瑞梅寺池田線の通行量は1万1,000台となっているんですね。県が2012年に、ここは実態調査をしています。そのときの解析した通行量は1万3,200台なんです。2,000台減るわけですよ。  参考に、このバイパスから周船寺駅の西を通る県道早良大野城線、これは後で言いますが、周船寺駅の踏切のある道路ですね。この予測は中央ルートが整備されない場合、7,800台となっています。  ここも2005年に実態調査をやっていますけれども、12時間交通量が8,417台、24時間では恐らく1万台以上であろうと言われています。これは福岡市に聞きました。それが2030年には先ほど申し上げた台数ですから、2,000台から3,000台少なくなるんですよ。  要するに、中央ルートが完成するころには、人口減少等の影響で交通量は今より減るという予測になっているわけです。それで、将来の人口減少を見込んで公共施設は縮小、統廃合を市は計画しています。それならば、都市計画道路もきちんと見直しをするべきではないでしょうか。50億円もの巨額の費用をかけて、アンダーパスで幅27メートルもの道路をつくるという今の計画も縮小すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 278 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 279 ◯建設都市部長浦志素彦君)  社会保障・人口問題研究所によります人口推計を採用しております。将来の人口減少を見込んでの計画交通量を推計しておりまして、過大な予測とは考えておりません。  したがいまして、見直す必要はないと考えておるところでございます。 280 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 281 ◯10番(柳 明夫君)  それは大変残念で、私は合理性に欠けるものではないかというふうに思うわけですが、時間もありますので、次の問題に移ります。  立体交差でなければならない根拠ですね。これまで市は、立体交差でなければJRは合意しないと説明されてきました。しかし、ことし1月11日のJRの踏切視察と住民との懇談の際に、JRの工事担当課長さんたちは、立体か平面かはうちに決定権はない。県や糸島市さんがアンダーパスでと言われるので、それを検討しているのであって、うちが決めていることではないと発言されたわけです。市のこれまでの説明と随分違うわけですが、この点はいかがでしょうか。 282 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 283 ◯建設都市部長浦志素彦君)  議員御指摘のJR職員の発言の意図につきましてははかりかねますけれども、本市の中央ルートにつきましては、道路法31条に基づくJR九州との協議において、原則どおり立体交差、アンダーパスによることで双方合意が成立しているものでございます。 284 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 285 ◯10番(柳 明夫君)  それでは、角度を変えてお尋ねしますけれども、これは以前の議会で同僚議員も取り上げたことですが、福岡市西区の周船寺駅の西側の踏切、怡土踏切というんだそうです。これは平面交差で拡幅をしているわけですね。  この点について、5月22日に福岡市の道路下水道局西部道路課と住宅都市局交通計画課からレクチャーを受けました。  なぜ福岡市は立体交差にしなかったのかと聞きますと、道路法31条のただし書き、当該道路の交通量または当該鉄道の運転回数が少ない場合を除く、つまり、それが少なければ無理に立体交差しなくてもいいという規定ですが、ここにこういうただし書きがありますよということを私に示して説明されたわけです。その根拠は、踏切自動車交通遮断量が小さいから、そういう説明でした。  この道路は、先ほど申し上げました早良大野城線ですね。これは平成17年で1万台を超す通行量という解析がされています。中央ルートの9,900台の予測と同じか多いくらいですよ。それでも立体交差が原則と定めた道路法31条をクリアして、JRと平面交差で協議を調えているわけです。  なぜ1万台の通行量の周船寺で平面交差ができて、潤ではできないのか、ここに合理的な、法的な根拠があるんでしょうか、いかがでしょう。 286 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 287 ◯建設都市部長浦志素彦君)  主要地方道福岡早良大野城線の怡土踏切の改良につきましては、センターラインがあり、交通量も1万台程度の既設の幹線道路の踏切で、車道の幅員を変更せず、歩道のみを設置する暫定的な整備で行われておるというふうに聞いております。  道路法第31条ただし書きの適用ではなく、国土交通省の踏切道の拡幅に係る指針に基づき実施されたものと認識しているものでございます。  一方、中央ルートの場合につきましては、既存の市道は幅員5メートルから6メートルで、センターラインもない道路でございます。ここが1万台近い県道として新設整備されますので、道路法第31条に基づきJRと協議し、立体交差で協議が成立しているものでございます。 288 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 289 ◯10番(柳 明夫君)  2つの点を言われたわけですけれども、まず、前半の部分ですね。要するに福岡市は、あれは歩道を広げるだけの暫定的な工事だというふうなことを言われたわけですね。でも、それは違いますよ。  私、福岡市に聞いたわけですが、主要地方道早良大野城線の整備工事で全長600メートル、6メートルから9メートルの幅員を16メートルから17メートルに広げる工事、平成19年から平成30年度の11年間にわたって行われているわけです。歩道をつくるだけの暫定工事がこんなにかかるはずはないですね。これは車道も広がっていますよ。例えば、踏切であったら6.8メートルを7.5メートルにしています。踏切工事は平成23年度、平成24年度の2年間で終わっています。この点が1つ、今の説明と矛盾すると私は思いますね。  それからもう一つは、要するに道路の位置づけが違うんだというお答えですけれども、住民にとって、車で走る、要するに道路を使用する立場から見れば、それは余り関係ないわけですよ。歩きやすい、走りやすい、そういう道路であればいい。しかも、幅5メートル、6メートルの狭い道路ですけれども、それが今あるわけです。それを拡幅することに何ら変わりはないんですね、周船寺と。違う点が一体どこにあるのか、それでは住民の皆さんは納得しないと思いますが、いかがですか。 290 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 291 ◯建設都市部長浦志素彦君)  私どもも福岡市のほうに確認をとっております。福岡市から聞き取ったところによりますと、平成18年度より暫定的に歩道設置事業を実施したということでございます。  幅員につきまして、先ほど車道がふえているというような話がございましたけれども、全体で16.5メートルで、車道につきましては片側3メートルに路肩の0.75をプラスいたしますので、車道につきましては6.5メートルで変わりがなく、歩道として4.5メートルの歩道を両側につけたものでございまして、したがいまして、車道幅員は変更がなかったため、鉄道事業者との協議で暫定整備であったため、平面で協議が進んだと、このように伺っているところでございます。 292 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 293 ◯10番(柳 明夫君)  私が聞いたときの説明と違うわけで、聞く人によって違うのはどうもおかしいなというところはあるんですが、暫定暫定とおっしゃるわけですね。  それで、これも同僚議員がお尋ねしたときに、市内怡土踏切の平面交差、今も暫定とおっしゃった。車道を広げないから。しかし、実際、車道は広がっているわけですよね。これは事実としてそうなんです。  暫定と答弁してきたわけですが、私が先ほど申し上げた5月22日に、あれだけ立派なものをつくったので、あれが暫定ということになるんですかと聞きますと、都市計画部交通計画課の課長さんは、当初は暫定としていたけれども、平成24年度に見直しをして最終整備断面としましたとはっきりお答えになっています。最終なんだと、暫定ではありませんということなんですよ。  これはちょっとこれまでの答弁と違いますから、これについてはどのように捉えておられるか、お伺いします。 294 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 295 ◯建設都市部長浦志素彦君)  道路管理者の福岡市と鉄道事業者JR九州で協議決定される問題でございまして、本市がその件について答弁する立場にはないと、このように考えております。 296 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 297 ◯10番(柳 明夫君)  それは確かに福岡市がどう考えているかを答弁する立場にないことはそうだと思いますけれども、今までは暫定暫定と言ってきた。しかし、福岡市は最終にしているんだと、その認識の違いを聞いているわけですね。お答えできなければ、それはそういうことだと思うんですが。  この問題についてもう一つ、先ほどの道路法31条ただし書きについてお伺いしたいと思うんです。  福岡市は踏切遮断自動車交通量が小さいからというふうにおっしゃったので、じゃ、本当に具体的な基準があるのかと思って、国土交通省に聞きました。路政課というところが担当で、返事がありました。このただし書きについては、具体的な基準はありませんと、原則、立体交差ですと、それで道路設置者とJRが協議して適切な方法を選択すればよいということなんですよ。  具体的な基準がないということは、この交通量ならしなくてもいいとか、あるいは、これだけあれば絶対に立体交差だと、こういう基準はないということなんですよね。  要するに、県や市とJRが協議して、できるだけ合理的で安全な方法を選択すればよいと、何が何でも立体交差、アンダーパスということじゃないということだと思いますよ。その点はもう一度お尋ねしますが、いかがですか。 298 ◯副議長(堀田 勉君)  佐藤都市計画課長
    299 ◯都市計画課長佐藤暢明君)  ただし書きの件でございますけれども、まず1つ目の当該道路の交通量または当該鉄道の運転回数が少ない場合というふうな状況でございますけれども、これにつきましては、やはり将来交通量が8,300台ということで、鉄道の運行回数の上下線合わせて154本というようなことで、いずれも少ない場合とはしていないというふうなこと。  それから、地形上やむを得ない場合ということでございますが、立体構造で通行できる状況であるので、地形上やむを得ないとは言えない。また、中央ルートは骨格道路として設置されておりますので、社会通念上は客観的にやむを得ないとは言えないと思っております。  また、当該道路が一時的である場合ということでは、これは該当いたしません。  臨港線または市場線である鉄道につきましては、JR筑肥線は臨港線または市場線ではございません。  また、立体交差をすることによって増加する工事の費用がこれによって生じる利益を著しく超える場合につきましては、費用便益B/Cにつきましては1.28となっておりまして該当しないということで、電車での遮断時間、一旦停止での通過時間、交通事故減少などをもとに算定したところ、立体交差で増加する設備や維持管理費などが利益を著しく超えないとは言えないというようなことで、ただし書きには適用しないというふうに考えております。 300 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 301 ◯10番(柳 明夫君)  いろいろ説明されて、私が聞いていないこともお答えいただいたわけですけど、要するに1万台の交通量があるわけですよね。同じ1万台の予測のところで、なぜここは立体交差でなくていい、ここは絶対にアンダーパスだよ、立体交差だよ、これはどう考えてもおかしいんですよ。きちんとした基準は何もないじゃないかというふうに言わざるを得ません。  それでは、時間もありますから、豪雨時の危険性についてお伺いします。  まず、浸水被害を出した過去の事例と雨量をお伺いします。 302 ◯副議長(堀田 勉君)  佐藤都市計画課長。 303 ◯都市計画課長佐藤暢明君)  潤南地区の過去の浸水事例についてお答えいたしますけれども、平成21年九州北部豪雨において、市道潤の後鳥の巣線の一部で道路が浸水したのが1回ございました。そのときの1時間の最大雨量が92ミリであったということでございます。 304 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 305 ◯10番(柳 明夫君)  それ以前、過去に何回もあるわけですよね。潤はなぜ水害が多いのかと。潤だけ多いというふうには思っておりませんが、相対的に市の中で水害の多い地域であることは間違いない。  これは私なりに考えますと、周辺に比べて低地である、雷山川、瑞梅寺川流域の扇状地で地下水路が発達している。それから、1880年の「福岡県地理全誌」には、当時の潤村は湿地状の土地が85%と記載されています。これは「新修志摩町史」に載っています。  こういう地形の成り立ちに根本の要因があるんじゃないかと思うんですが、これはいかがでしょうか。 306 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 307 ◯建設都市部長浦志素彦君)  議員がどのような実害をもって水害が多いと言われているのかわかりませんけれども、現代では河川の整備や雨水排水施設の整備も進み、明治時代とは状況が違うというふうに認識しているところでございます。 308 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 309 ◯10番(柳 明夫君)  それは明治時代とは違うわけですね。それは当たり前なんです。だから、根本の地形の成り立ちがそうだから、これは実際に文化課にお伺いしたら、地下水路が発達していますねと。これは遺跡の発掘をされていますから、よくわかっていらっしゃるわけです。  そういう地形だということを指摘しておきたいと思うんですね。  それから、バイパスから国道202号との交差点までの高低差、国土地理院の電子地図ではかることができるんですけれども、調べてみましたら、バイパスの取り付け部分が標高15メートル、国道202号との交差点が標高7.5メートル、7メートル以上の高低差があります。直線的にこういう感じで下がっている。  これまでは狭い道で両側に雨を吸収する土の地面があったわけですが、幅16メートルから27メートルの舗装道路ができれば、広くなった道路に降った雨は吸収されずに斜面を流れて、アンダーパスがあるんですから、このアンダーパスの側溝に流れ込む。想定よりも豪雨時の水没の危険が大きくて、アンダーパスには不向きだと私は思うんですけれども、この点はどうなんでしょうか。 310 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 311 ◯建設都市部長浦志素彦君)  豪雨時の対策といたしましては、事業実施段階から事業主体であります県と十分な協議を行い、排水対策及び通行制限等万全の方策を講じることとしているところでございます。 312 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 313 ◯10番(柳 明夫君)  この豪雨時の問題の最後ですけれども、市の防災ハンドブックの4ページには、「自宅の「災害危険度」を調べよう」という項目があります。その中に、アンダーパスを災害時に危険と思われる場所に挙げているんです。わざわざ巨額の税金を投じて大規模な災害危険箇所をつくるというふうになるわけですね、これは。  市が果たすべき防災上の責任という観点からどう考えているのか、この点からもアンダーパスはやめるべきだと思いますが、いかがでしょうか。 314 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 315 ◯建設都市部長浦志素彦君)  防災ハンドブックの記載の意図につきましては、災害時において、アンダーパスに限らず、低い土地の道路において豪雨時に冠水するところもあり、注意が必要であるため、わかりやすい例として、「アンダーパス、河川より低い道路」と併記して記載しているものでございます。  一方、踏切につきましては、災害時に限らず、平時においても危険な場所であるため、市民の生命、財産を少しでも保護できるよう、危険除去に最善の努力をしていきたい。そのためにも立体交差、アンダーパスによる必要があると考えているところでございます。 316 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 317 ◯10番(柳 明夫君)  それでは時間もありますから、次に埋蔵文化財についてお伺いいたしますけれども、工事予定区域内で、過去、筑肥線の複線化工事の際に遺跡が発掘されています。埋蔵文化財包蔵地内になっているんじゃないでしょうか。  そうであれば文化財保護法94条で、事業計画の策定に当たって、あらかじめ文化庁長官にその旨を通知しなければならないとされていますが、この手続あるいは遺跡の調査は行っているでしょうか。  それと、もう一つ重ねてお伺いいたします。  もし工事中に発見された場合、工期や工事費への影響はどの程度なんでしょうか、お答えいただきたいと思います。 318 ◯副議長(堀田 勉君)  浦志建設都市部長。 319 ◯建設都市部長浦志素彦君)  埋蔵文化財調査は行われておりません。一般的に先に用地買収を行い、道路計画の骨子が固まった段階で文化財サイドに事前の協議を行い、文化財への対応について調整することとなっております。  議員御指摘のとおり、予定区域が周知の文化財包蔵地の範囲内にあることは既に把握しており、所定の手続をとる予定で進めているところでございます。  また、工事中に遺跡が発見された場合ということでございますけれども、工事に先行して十分な調査が実施できるように、調査の方法などについては事前に協議を実施する予定で進めているところでございます。 320 ◯副議長(堀田 勉君)  井上教育部長。 321 ◯教育部長(井上義浩君)  周知の埋蔵文化財包蔵地を発掘される場合には、おっしゃいましたように、文化財保護法第94条に基づいて通知が必要になりますので、その通知があった後、工事着手に先立って試掘を行います。埋蔵文化財の有無を確認しまして、もし埋蔵文化財があれば本格的な発掘調査を実施すると、そういう流れになります。 322 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 323 ◯10番(柳 明夫君)  もし発見されたら本格的な調査ということで、やはりこれは工期あるいは工事費に影響があると私は思います。  それで、発掘された場合、貴重な埋蔵文化財、これはやっぱり破壊しないで保護することが未来の糸島市民のためにも大事なことだと思います。アンダーパスでは8メートル掘りますから、破壊してしまう可能性が極めて大きい。このことはどのようにお考えでしょうか。 324 ◯副議長(堀田 勉君)  井上教育部長。 325 ◯教育部長(井上義浩君)  道路構造令に準拠します道路につきましては、その工事前に発掘調査を実施することが定められております。この場合の発掘調査は記録保存を目的としたものでございますので、アンダーパスか平面交差かといった道路の構造にかかわりなく、発掘調査を実施することによって、必然的に遺跡は失われるということになります。  したがって、道路を築造することと遺跡の保存というのは両立ができないということでございます。 326 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 327 ◯10番(柳 明夫君)  どういうものが出てくるかということもあるでしょうが、村とか里の遺跡が出てくるんではないかというふうなお話も聞いております。ぜひそこは糸島にとって貴重な文化財であれば保存する、保護するという方向をとるべきだと、これは私はそう考えているわけです。  いろいろるる聞いてまいりましたけれども、どうしてもアンダーパスでなきゃいけないよという理由、極めて私は乏しいと思うんです。福岡市が怡土踏切の拡幅改良にかけた費用は、踏切だけでいえば1億700万円ですよ。そのうち、福岡市の負担は4,000万円余りなんです。アンダーパスの総費用は50億円でしょう。市の負担は8億円、大きく違います。  ただし、確かに怡土踏切は用地買収に余りお金がかからなかった。糸島の場合、それはかなりかかる可能性はありますが、それを入れてもコストの違い、これは大きくあります。福岡市の選択のほうがはるかに経済合理性があります。莫大な費用がかかるアンダーパスを見直さないのは、どう考えても不合理、住民の望んでいることからもかけ離れています。平面での車道と歩道の拡幅のほうが住環境、工事費、工事期間などの面でプラスではないか、これは明らかだと思います。  ぜひアンダーパス計画は中止することを要望いたしまして、次の2番の保育所問題に移らせていただきます。  保育所待機児童問題と企業主導型保育所との提携についてですけれども、本市では一時100名を超す待機児童が発生して、市立保育所保育士確保緊急対策事業が施行されました。  最近もある方から、雇った従業員が6月には入所できると思っていたらかなわず、従業員の雇い主も困惑しているという相談を受けました。市も一生懸命やっていることは理解しておりますけれども、早急に解決しなければならない問題です。  そこでまず、この緊急対策事業の現在の状況と待機児童の現状についてお伺いします。  待機児童はゼロ歳から2歳児と3歳から5歳児に分けてお答えいただきたいと思います。 328 ◯副議長(堀田 勉君)  小嶋子ども課長。 329 ◯子ども課長(小嶋智嗣君)  3月議会定例会において可決をいただいた緊急対策事業、派遣保育士雇用に対する市内保育園等への補助金についてでございます。  申請見込みも含んで、6月1日時点の使用状況でございますが、補助申請数が8園、雇用予定人数8人、これに加えて4園が現在補助申請を検討中でございます。  今後とも、市としては園に対しまして積極的な活用を促してまいりたいと思っております。  それから、2点目の待機児童の今の状況でございますが、平成31年4月1日現在の待機児童数は78人、ゼロ歳から2歳児が58人、3歳から5歳児が20人となっております。  以上でございます。 330 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 331 ◯10番(柳 明夫君)  それでは、これからの保育事情と受け入れの見通し、5年程度のスパンでお答えいただければと思いますが、いかがでしょうか。 332 ◯副議長(堀田 勉君)  小嶋子ども課長。 333 ◯子ども課長(小嶋智嗣君)
     翌年度に向けましては、現在、3月から5月の転入転出の状況を分析して、無償化の開始の影響も含めた文書申請数の推計を行っているところでございます。  また、今年度は令和2年度から令和6年度までの糸島市子ども・子育て支援事業計画の策定年度に当たります。したがいまして、その中で5年間の児童数や保育の必要量の推計と対策を検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 334 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 335 ◯10番(柳 明夫君)  了解いたしました。  それで、市は福岡市内の企業主導型保育協会との連携を4月から始めています。しかし、この企業主導型保育所、全国で多くの問題があらわになってまいりました。認可保育所とは違って市町村の審査指導が必要なく、都道府県に届け出すればいい。行政による質のチェックが困難です。民間団体の児童育成協会が助成金を支給して指導監査を行うことになっていますけれども、その審査のずさんさが問題になっていて、会計検査院の調査では、施設の3分の1が定員の半分に満たず、内閣府の調査では約1割が保育事業を取りやめています。  福岡市でも昨年9月の西日本新聞の報道によれば、利用者が定員の半数にとどまって、経営的に厳しいという声が紹介されています。  保育の質も指摘されていまして、ある園ではゼロ歳児と3歳児を同じ保育内容で預かっている。園長さんが、会社側は保育に関する知識が乏しくて、預ける場所さえあればいいんじゃないかと思っているんだ、そういうふうな声も記事に紹介されていました。  そもそも保育士の配置基準は、企業主導型の場合、職員の半分でいいとされていて、認可保育所に比べて保育の質が当初から問題にされていました。  まずお伺いしますけれども、待機児童問題の解決を図る上で、今回の企業主導型保育協会との連携はどのような位置づけがあって、どのような目的、狙いがあるんでしょうか。 336 ◯副議長(堀田 勉君)  藤田人権福祉部長。 337 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  まずは連携の目的、狙いから御説明をいたします。  企業主導型保育事業は国の待機児童解消加速化プランの一翼を担うべく、平成28年度から創設された制度でございます。  待機児童を抱える本市として、福岡市内を中心とする園で構成される企業主導型保育協会の加盟園23園と連携いたしまして、また、企業主導型保育事業制度の周知を図ることにいたしました。  子供の預け先にお困りの保護者等に対して、少しでも多くの選択肢を提供することが目的、狙いでございます。  続きまして、位置づけでございますが、市における待機児童解消を図る上での連携の位置づけにつきましては、本来、企業主導型保育所が求められている大きな役割につきましては、企業の従業員の働き方に応じて保育サービスを提供することにございます。施設数や定員規模から見ても、一つの自治体における待機児童の抜本的解消に期待するまでには限界がございます。  したがいまして、今回の連携では今後の市の待機児童対策を補完し、現況の緩和効果が生まれることを期待するものでございます。  以上でございます。 338 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 339 ◯10番(柳 明夫君)  市の位置づけ、狙い、そういうことだということはわかりましたが、先ほども言ったように、企業主導型は不安な要素が多いんですね。少子化担当大臣も、質の確保が十分ではなかったと国会で答弁しています。  福岡市内などの企業主導型保育所の状況を市は把握しておられるでしょうか。特に保育士の配置、処遇についての市の認識をお伺いしたいと思います。  また、今回連携した企業主導型保育協会加入の保育所の状況はいかがでしょうか。 340 ◯副議長(堀田 勉君)  藤田人権福祉部長。 341 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  まず、福岡市内の企業主導型保育所につきましては、本市に監査指導権限がございません。そのため、詳細な状況は把握いたしておりません。  ただし、議員がおっしゃいます問題、課題の指摘があること、それを受けて、国において保育の質、事業の継続性、実施体制の再構築、自治体との連携の厳格化など改革案が検討されていることは承知をいたしております。  さらによりよい制度になることを本市としても期待しているところでございます。  それから、今回連携をいたしました企業主導型保育協会は、自社だけの利益を追わず、会員並びに全ての企業主導型保育事業において、よい保育を持続的に提供するために制約がございます。具体的には、保育士を含む保育人材に不当な労働環境を強いない、相互に情報発信に協力する、反社会的勢力との関係を持たないなどでございます。  これらの制約をしないと加入できない団体であることを確認いたしましたので、本市の連携の運びとなったものでございます。 342 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 343 ◯10番(柳 明夫君)  この企業主導型保育協会ですね、これが努力をしているということは、今のお答えでわかりましたが、やはり根本には、保育士の配置基準が認可保育所より少なくていいという問題があります。問題の解決は認可保育施設の充実が柱だということを私としては言わせていただきたいと思います。  それでは、協会との提携の具体的な内容、預けられた児童の数などの現状はいかがか、お伺いしたいと思います。 344 ◯副議長(堀田 勉君)  小嶋子ども課長。 345 ◯子ども課長(小嶋智嗣君)  まず、御質問にお答えする前に、本市といたしましても、今6月議会でも市内認可の保育施設に対する待機児童解消に向けた補正予算を計上させていただいております。  今後とも、本市といたしましては、抜本的な対策は認可の保育、教育施設を柱としてやることには、こちらのほうも揺るぎはありませんということを申し上げたいと思います。  それから、御質問の企業主導型保育協会との連携の具体的な内容でございますが、待機児童を抱える保護者に対しまして、子供の預かりについての選択肢をふやすことを目的に、市は窓口やホームページなどで協会加入園の名称、所在地、連絡先を紹介するとともに、協会が糸島市内での説明会を実施する際に、会場の提供や説明会の周知を支援する、そして、協会は説明会で企業主導型保育事業の制度説明を行いまして、保護者などの理解を深めていただくとともに、入園に関する保護者の個別相談を受け付けるという内容になってございます。  それから、現在、この連携している企業主導型保育協会加入の保育所に糸島市の児童はどういうふうな状況なのかというお尋ねがありましたが、連携を合意しまして企業主導型保育所に関する説明会を実施したのが、今年度に向けた入所選考が終了した後の4月28日でございましたので、現時点でこの協会加入園への糸島からの入所児童はおりません。  以上でございます。 346 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員。 347 ◯10番(柳 明夫君)  それでは、最後にお伺いいたしますけれども、待機児童問題の解決と保育の質の確保の両立、これをどのように考えておられるかという点です。  待機児童の解決には、保育士の大量離職などを生まないためにも、職員の労働条件、報酬の安定が不可欠で、福岡市との格差も縮めていく努力、これも必要だと思います。その対策はいかがでしょうか。  また、子供を中心にした保育を行い、子供の権利を守ることを第一義にした保育の質の確保も両立させなければならないと思います。  一例を挙げますと、東京の世田谷区では保育の質ガイドラインを作成して、子供の権利、職員に求められる資質、保育環境や内容、保護者や地域の子育て支援、運営体制など95項目のチェックリストをつくって、保育行政実践の基本的な指針としています。  糸島市でも、糸島で子育てをして本当によかったと市民の多くが感じるよう、市としてこのようなガイドラインづくりを検討するべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。 348 ◯副議長(堀田 勉君)  藤田人権福祉部長。 349 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  待機児童の解消につきましては、6月補正予算でも保育士確保に関する予算を計上してお願いしております。それを含めて、今後とも市保育協会と連携、協力を一層密にしながら、解決に努めてまいる所存でございます。  福岡市との格差縮小につきましては、保育士の報酬格差の根底にございます公定価格における地域区分の見直しを、福岡都市圏を通じて国に対して要望するという予定にいたしております。  また、保育士の労働環境や保育の質につきましては、今後とも、関係法令や国が示しました保育指針、運営基準等々をもとに県との合同監査を継続し、市保育協会との意見交換も重ねながら向上を図ってまいります。  したがいまして、現段階では市独自のガイドラインの作成は考えていないという状況でございます。 350 ◯副議長(堀田 勉君)  柳議員に申し上げます。  間もなく制限時間です。まとめに入ってください。柳議員。 351 ◯10番(柳 明夫君)  ぜひ、やっぱり子供というのは糸島の未来です。その子供たちが糸島で豊かに、健やかに育つよう、保育行政の一層の充実を要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 352 ◯副議長(堀田 勉君)  これをもちまして、柳議員の一般質問を終了します。  以上で本日の日程は全て終了いたしました。  本日はこれをもちまして散会いたします。       (午後1時57分 散会) Copyright © Itoshima City Council Minutes, All Rights Reserved. ↑ ページの先頭へ...