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平成30年 第2回糸島市議会定例会(第3日) 議事日程・名簿 2018-03-14
平成30年 第2回糸島市議会定例会(第3日) 本文 2018-03-14

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  1. 糸島市議会 2018-03-14
    平成30年 第2回糸島市議会定例会(第3日) 本文 2018-03-14


    取得元: 糸島市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-02
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1       (午前10時00分 開議) ◯議長(田原耕一君)  これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付しているとおりでございます。  これより議事に入ります。 日程第1 一般質問 2 ◯議長(田原耕一君)  日程第1.一般質問を行います。  質問は事前の抽せん順に許可します。  8番藤井芳広議員の発言を許可します。藤井議員。 3 ◯8番(藤井芳広君)  おはようございます。8番、総務文教常任委員藤井芳広です。ただいま議長の許可をいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。  今回は2つの項目についてお聞きいたします。  1つ目、早速入らせていただきます。  月形市長の所信表明、自然を守り環境に優しい循環型まちづくりについてお聞きいたします。  先日の議会初日に月形市長がされた所信表明の中で、2期目の市長公約の1つとして、自然を守り環境に優しい循環型まちづくりを掲げておられました。そこで、月形市長が考えておられる自然を守り環境に優しい循環型まちづくりとはどのようなものか、まず初めにお聞きいたします。 4 ◯議長(田原耕一君)  月形市長。 5 ◯市長(月形祐二君)
     私の考える自然を守り環境に優しい循環型まちづくりということでございますが、糸島市の美しい海岸線、あるいは松林、緑豊かな山々、田園などの自然環境を守ることや限りある資源の有効活用、また、エネルギー自給率の向上などに、市民、事業者の皆様と協働で取り組み、自然の恵みを享受できる持続可能な循環型社会を次の世代に引き継いでいくことだというふうに考えております。 6 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 7 ◯8番(藤井芳広君)  ありがとうございます。私としても、これからの糸島市の発展を考える上で、自然を守り環境に優しい循環型のまちづくりはとても重要なことだと考えていますので、ぜひ進めていっていただきたいと思います。  その上で、私としては、糸島の自然を守り環境に優しい循環型のまちづくりを進めて行く上で、糸島市が2020年度末までに策定を予定している生物多様性地域戦略が重要な役割を持つと考えています。  そこで、糸島市の生物多様性地域戦略策定の進捗状況についてお聞きします。2年前に私が一般質問させていただき、これから検討していくとお答えいただきましたが、これまでどのような検討をされてきたのか、これからどのように進めていかれるのか、お聞きいたします。 8 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 9 ◯市民部長末松隆明君)  生物多様性地域戦略の検討につきましては、県や他市の策定状況の調査、また、地域戦略策定に係る研修会等に参加するなど、調査研究を進めてまいりました。  今後も調査研究を継続して取り組み、環境審議会の御意見もお聞きした上で、方策の決定をしたいと考えております。  以上でございます。 10 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 11 ◯8番(藤井芳広君)  通告の2番目にいきますが、今お聞きした生物多様性地域戦略というのは、国際会議の中で生まれてきた概念で、これまで環境というのは、どちらかというと入れないようにして使わないようにして守るというようなのが主流だったんですが、これからはそれでは守っていけない、むしろ環境を使うことで環境を大事にしていく人をふやしていく、そういうような方法で守っていこうというのが今の国際会議の常識といいますか、主流になっております。その上で出てきた概念がこの生物多様性地域戦略というもので、これは自然環境をただ守るだけではなくて、自然環境を強みにし、自然環境を生かした地域づくりを戦略的に行っていくことだと理解しています。  そして、その中でも特に自然環境を生かした産業や観光やインフラや教育などを進めていくことが重要だと考えています。糸島市においても、これからこの生物多様性地域戦略の策定を通して、自然環境生物多様性を産業や観光やインフラや教育に結びつけ、それを市の強みにしていこうという考えがあるかどうか、お聞きいたします。 12 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 13 ◯市民部長末松隆明君)  本市は、美しい海、海岸線、松林、緑豊かな山々、田園に包まれた自然と長い歴史に培われたすぐれた伝統文化、産業など、魅力あふれる地域資源を有しております。これらの自然環境地域資源は、既に本市の強みとなっていると考えております。  今後も、この強みを生かす取り組みを続けてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 14 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 15 ◯8番(藤井芳広君)  ただいま自然環境が本市の強みになっているとお答えいただきました。私もそのように思っています。  それで、ちょっと1つ確認したいんですが、それであれば生物多様性地域戦略の中にも、それをしっかりと強みとして生かしていくということが反映されるのかどうか、その点を確認いたします。 16 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 17 ◯市民部長末松隆明君)  当然、そのあたりについては地域戦略を検討する中で含んでくるというふうに考えております。 18 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 19 ◯8番(藤井芳広君)  この生物多様性というのは、環境だけでなく、先ほども申しましたように産業や、特に第1次産業や観光業、それから、地域振興や文化政策などにも絡んでくると思います。なので、この生物多様性地域戦略、これから3年かけてつくっていくと思うんですが、策定に向けては庁内の中で横断的にプロジェクトチームをつくって取り組んでいく必要があるのではないかと考えます。市としてもそのような考えがあるか、その必要性を認識されているかどうか、お聞きいたします。 20 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 21 ◯市民部長末松隆明君)  生物多様性地域戦略の策定に当たりましては、当然、関係各課と連携して協議等を行ってまいりますけれども、プロジェクトチームの設置については現在のところは考えておりません。  以上でございます。 22 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 23 ◯8番(藤井芳広君)  関係各課と連携して協議していくけれども、プロジェクトチームはつくらないということでした。糸島は、例えば水産業において、加布里湾のハマグリなんかも、本当に産業となりながら生物多様性を維持していく、とてもすばらしい取り組みだと思いますし、森林のサプライチェーンも今つくっておりますが、そのあたり、生活環境課だけでなく庁内でモデルとなるものもあると思いますので、ぜひ、プロジェクトチームまではいかなかったとしても、先ほどのように連携してしっかりと協議していっていただけたらと思います。  それではもう一点、今、プロジェクトチームは難しいということでしたが、まずは、この生物多様性地域戦略がどのようなものかというものを関係する幾つかの部署、各課において合同で勉強会を開くことから始めてはいかがかと思うんですが、そのような勉強会を開催していただけませんでしょうか。 24 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 25 ◯市民部長末松隆明君)  先ほども答弁しましたとおり、現在、他市の状況等を調査し、研修会等に参加するなど、調査研究を進めておる段階でございます。  今後も関係各課と情報の共有に努めながら検討を進めてまいりたいというふうに思っております。 26 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 27 ◯8番(藤井芳広君)  私がこの点に力を入れたいと考えているのは、この生物多様性地域戦略を策定した後に、市民部や生活環境課だけでは戦略を進めていけないと考えます。やはり関係する部署、合同で進めていく必要があると思いますので、まだ調査の段階なのでというお答えでしたので、しっかりとこれからそのあたりも検討していっていただけたらと思います。  では、ちょっと趣旨を変えまして、糸島市は森林保全や環境活動に取り組む人が多いと考えますが、市もそのような認識を持っておられますか。 28 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 29 ◯市民部長末松隆明君)  森林保全のための植樹活動でありますとか、行政区単位の環境美化活動、河川、海岸での清掃活動など、多くの環境活動団体ボランティアに取り組んでいただいておるという認識を持っております。 30 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 31 ◯8番(藤井芳広君)  私は、この自然を守り環境に優しい循環型のまちづくりを進めていくためには、市民が活発に行っている、今、市もそのような認識をお持ちでした。この市民が活発に行っている環境活動を見える化していくことも重要だと考えます。この循環型のまちづくりというのは、自然環境と人間との関係が重要だからです。この生物多様性においても、人間と自然の関係性がとても重要です。そのこともこれから先ほどの自然環境を市の強みにしていくことの一環だと考えます。自然環境が豊かであるという強み、それから、自然環境を大事にする人がたくさんいるという、それも強みだと考えます。  そこで、ぜひ糸島市内のさまざまな環境活動を見える化し、対外的にアピールしていっていただきたいと考えるのですが、していただけませんでしょうか。 32 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 33 ◯市民部長末松隆明君)  市民が参加する環境活動については、市の広報でありますとか、ホームページで周知するなど情報発信に努めております。今後もその充実を図ってまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。 34 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 35 ◯8番(藤井芳広君)  今、広報やホームページでされているということでしたが、もう少し、ちょっと足りないんではないかなと考えているので、このような質問をいたしました。今後も充実させていくというお答えでしたので、ぜひより一層の周知をよろしくお願いします。  では、通告3番目、海岸保全、漂着ごみの対策についてにまいります。  近年、マイクロプラスチックなど海岸への漂着ごみが国際的にも環境的にも大きな問題になっています。市においては、漂着ごみの問題に関してどのような認識を持っておられるか、お聞きいたします。 36 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 37 ◯市民部長末松隆明君)  海岸漂着ごみは、海岸の保全や利用に影響があるだけでなく、そこに住む生物にも影響を与えるなど、さまざまな被害が報告されており、漂着ごみ問題の解決が課題となっておるというふうに認識をしております。 38 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 39 ◯8番(藤井芳広君)  先ほど申したこのマイクロプラスチックというのは、プラスチックごみが海洋で漂流する間に小さくなり、すごく細かくなって、それが魚や鳥の体内などに入り、生態系を壊すという環境問題です。それを防ぐためには、海岸に漂着したごみを、再度海に戻ってしまう前に拾うことが重要です。海岸のごみを拾うことは、観光客などがごみを新たに捨てるということを減らす効果もあると思います。  そこで、現在海岸でごみを拾う人たちがもっと拾いやすくなるように、また、拾う人がふえていくためにも、拾いたくなるような格好いいごみ箱を海岸に設置してはどうかと考えるのですが、いかがでしょうか。まずはどこか1カ所でモデル地域として取り組んでいただけないでしょうか、お聞きいたします。 40 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 41 ◯市民部長末松隆明君)  ごみ箱の設置についてということでございますけれども、自分のごみは持ち帰るという原則に立ち返り、ごみ箱の撤去を行ってきた経過がございます。海岸にごみ箱を置くには、ごみ箱の管理、また、海岸管理者の承諾など課題が多く、設置は難しいと考えております。  以上でございます。 42 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 43 ◯8番(藤井芳広君)  ただいまの答弁ですね、持ち帰るのが原則というのは私もわかりますし、ごみ箱は今、社会全体としても減ってきていますよね。その中で、やはりあえてなんですよね、あえてつくっていく、そこは先ほど申されたように、地元の承諾などがないとできないことですので、そこは協議の上でだとは思うんですが、そういう協議が調って、管理もしっかりできるようなものであれば、むしろモデルとしてやっていけないかと思うんですけど、検討だけでも、例えば、ニーズを聞いていただくとか、今拾っておられる方や海岸の地元の方のニーズを聞いていただくだけでもしていただけませんでしょうか。 44 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 45 ◯市民部長末松隆明君)  現在、海岸清掃等ボランティアのごみ回収につきましては、事前に散乱ごみ袋を渡しまして、集めたごみを集積する場所を事前に決めておきまして、市に連絡をいただくことによって回収を行うということで実施をしております。  今後もごみの回収等については、このように実施をしていきたいというふうに考えております。
     以上でございます。 46 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 47 ◯8番(藤井芳広君)  わかりました。では、次の質問にまいります。  先ほどの質問とも関連しますが、糸島市には自主的にごみを拾っておられる方がたくさんおられます。私も何度か一緒に拾わせていただきました。そのようなごみを拾っている人がいるということをアピールしていくことも、拾う人をふやすという点においても、捨てる人を減らすという点においても重要だと考えます。  そこで、現在海岸のごみを拾っている人がいるということを市内外に伝え、拾っている人たちを応援するとともに、さらに拾う人をふやしていっていただきたいと考えるのですが、そのような取り組みをしていただけませんでしょうか。 48 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 49 ◯市民部長末松隆明君)  現在、多くのボランティアの方に活動していただいておるということは、先ほども言いましたように認識をしております。そのボランティアにつきましては、こらぼ糸島や環境ボランティアネットワークに登録をしていただくように働きかけを行いまして、活動内容を把握するとともに、情報発信に努めるなど、ボランティア活動の輪を広げてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 50 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 51 ◯8番(藤井芳広君)  今、環境ボランティアネットワークへの登録を呼びかけるとあったんですけど、現状だとミーティングに参加してくださいというような形で、なかなか活動されている方で自分の活動とは別にそういう場に参加するというのは難しいという声も聞いていますので、ちょっとそのあたり、答弁は要りませんけれども、今後、より参加しやすい、そういう登録しやすい仕組みだったり、情報共有しやすい仕組みを検討していただけたらなと思います。  最後に、これから海岸保全、海洋の生物多様性の保全を進めていくために、どのような取り組みを行っていこうと考えておられるか、そして、それを生物多様性地域戦略を策定していく中でしっかりと検討されていくかどうかもあわせてお聞きいたします。 52 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 53 ◯市民部長末松隆明君)  まず、取り組みについてでございますけれども、海岸漂着ごみの除去や漁場の整備、水産資源の管理などに取り組むことを考えております。  また、地域戦略の策定に当たっては、それぞれを所管します県の関係部署とも協議を行い、検討をしてまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。 54 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 55 ◯8番(藤井芳広君)  私がこれまで環境活動をしてきた経験から、また、全国の環境政策の先進的な自治体を研究する中でも、この生物多様性地域戦略というのは、これからの環境政策の鍵になるような、とても重要なものだと考えています。そして、自然環境に恵まれ、第1次産業が盛んな糸島市ととても相性がいいと感じており、これからの糸島市にとって資するところが大きいと考えていますので、策定まであと3年という中で、スピード感を持って、確実に進めていただきますようお願いさせていただいて、次の質問にまいらせていただきます。  今よりももっと市民が使いやすい図書館にするための取り組みについてお聞きします。  まず1点目、図書館協議会の活動についてですが、これまでの図書館協議会の取り組みについて、開催回数、委員の人数と属性、それから協議内容についてお聞きいたします。 56 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 57 ◯教育部長(泊 早苗君)  図書館協議会につきましては、平成28年度に1回、平成29年度に2回開催しております。  委員数は10名で、構成は小学校校長会代表、中学校校長会代表、保育園長会代表、社会教育委員会代表、PTA代表、学識経験者、これは福岡県立図書館の職員、それからボランティア代表、利用者代表でございます。  協議内容につきましては、前年度の事業報告と今年度の事業計画、第2次糸島市子ども読書活動推進計画(案)についての審議、年次計画の報告を行ったところでございます。 58 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 59 ◯8番(藤井芳広君)  この件、平成29年度の予算審査の際に私の質疑に対して、「協議会の意見は尊重すべきだと考えており、対応できるものから取り入れて図書館サービスの向上に努めたい」とお答えいただきました。  この2年間で協議会からのどのような意見を取り入れられ、それをどのようにサービスの向上につなげられたのか、お聞きいたします。 60 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 61 ◯教育部長(泊 早苗君)  協議会の意見を承りまして、新刊本の本棚への表示でございますとか、利用者懇談会の開催、小学生へのおすすめ本リストの配布等を実施したところでございます。 62 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 63 ◯8番(藤井芳広君)  図書館協議会の1期目2年間が終わろうとしています。次期の図書館協議会においても、さらに活発な議論が行われ、図書館サービスをより一層向上させていくことが重要だと考えます。  そこで、協議会の開催回数をふやすことを提案したいと思います。現在の年2回というのは少ないのではないかと考えるからです。年2回だと、年度始めの事業計画の共有と年度終わりの事業報告で終わってしまうのではないかと考えます。実際、私も昨年、図書館協議会を傍聴させていただきましたが、そのような面が見受けられました。事業計画の共有や事業報告も重要だと考えますが、その間に年度の半ばに協議会を開催し、来年度に向けて糸島市全体の図書館に関する課題を共有しつつ、ゼロベースでこれからの図書館サービスへのアイデアを協議委員の方に出していただき、それを次年度の年次計画に反映させていくような、そんなサイクルが必要ではないかと考えます。  次期の図書館協議会において、開催回数をふやし、年度の途中に次年度に向けたアイデア出しをするような協議会を開催していただけないでしょうか、お聞きいたします。 64 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 65 ◯教育部長(泊 早苗君)  審議会の開催につきましては、現在年2回開催をしておるところでございます。開催回数につきましては、審議内容に応じて決定してまいりたいと考えます。  以上です。 66 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 67 ◯8番(藤井芳広君)  条例にもそうなっていましたかね、たしか、と思うんですけど、私が先ほど申しましたように、この図書館協議会というのは、私としてはとてもいいものだと考えています。それによって、先ほど申されたような学校の方や利用者の方、いろんな方の声を図書館サービスに取り入れようという本当に、市としても2年前に条例をつくって、これから力を入れていこうとしているところで、まだ1期目を終わって、これから2期目という中で、より改善していくといいますか、私は今、回数を申しましたが、回数に限らず、よりよいものにしていっていただきたいと思いますので、開催回数も含めて、よりよいものにしていっていただけますでしょうか。 68 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 69 ◯教育部長(泊 早苗君)  議員申されましたとおり、よりよい図書館協議会にしてまいりたいと考えております。 70 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 71 ◯8番(藤井芳広君)  わかりました。あと、それでしたら、タイミングですね、今、年2回をふやせないのであれば、年度始めと年度末だけではなかなか厳しいんではないかなと、というより、私が見た感じ、つくられたものを協議会の中で、例えば、来年度の年次計画が年度末に報告があって、大体これで行きますよというようなものだと、なかなかこの計画を、年次計画に協議委員の方の意見を反映するというのが難しいのではないかと考えるので、もし回数をふやせないということであれば、そのタイミングをもう少し修正がきくような時期に、年度半ばだったり、そのあたりに開催していただけたらと思うんですが、そのような検討はしていただけますでしょうか。 72 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 73 ◯教育部長(泊 早苗君)  年次計画への反映ということでございますが、年次計画につきましては、3年間のローリングの計画としておるところでございまして、既に次回の策定時には意見を聞くこととしております。  以上です。 74 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 75 ◯8番(藤井芳広君)  わかりました。しっかりと意見を聞いていっていただきたいと思います。  通告の2つ目にまいります。  レファレンス機能を充実させるための施策についてです。  図書館の重要な機能の一つに、レファレンスという機能がございます。そこでまず初めに、このレファレンスの意味や役割について、糸島市の図書館では利用者に対しどのようなレファレンスのサービスを行っているか、お聞きいたします。 76 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 77 ◯教育部長(泊 早苗君)  レファレンスにつきましては、利用者が学習や調査研究を目的としまして、必要な情報や資料を求められた際に、図書館の司書が検索、提供、回答をすることによって、こうした調査研究を助ける業務でありまして、このような業務を行っておるところです。 78 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 79 ◯8番(藤井芳広君)  例えば、利用者の方がこういうテーマの本を探しているんだと、著書名や著者の名前がわからなかったとしても、こういう本を探していると言えば、司書の方が探していただくような、そういうサービスだと思います、レファレンスですね。このレファレンスの利用者をふやしていき、さらに、ひいてはこの図書館利用者をふやしていくということが重要だと考えます。  ただ、私、周りで聞いてみたら、このレファレンス機能というのを図書館が持っているというのを知っている方は、なかなかまだ少ないなという印象を持っております。なので、積極的に、このレファレンスができますよ、こういうことができますよというのを周知していくことが重要だと考えます。  そこで、レファレンスの周知に関して何点かお聞きいたします。  まず1点目、図書館内の目立つところに、レファレンスとは何か、どんなサービスを提供できるのかということを来館者にわかりやすく伝えるパネルや案内板を設置していただけないかと考えるのですが、いかがでしょうか。 80 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 81 ◯教育部長(泊 早苗君)  案内板の設置ということでございますが、レファレンスに関する案内につきましては、既に窓口カウンターに掲示をしておるところでございます。 82 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 83 ◯8番(藤井芳広君)  現在していただいているものは、レファレンスとは何かということがわかりにくいと見受けています。私もこれ2年前、決算のときにもそのような質疑をしましたし、それを受けて、周知していきますということだったんですけど、やはり今の現状のものだと、それが文言としては、相談してくださいというようなものだったかなと思うんですけど、このレファレンスが、こういう機能がありますよということまでは伝わっていないのではないかと考えるんですが、いかがでしょうか。 84 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。
    85 ◯教育部長(泊 早苗君)  図書館の利用者に対しましては、さまざまな情報を提供しているところでございまして、このような図書館内の案内に加えまして、年4回発行しています図書館だよりでも事例を紹介しているところでもございます。  今後も、そうした展示に工夫を加えますとともに、図書館ホームページや広報誌などで広く周知を図ってまいりたいと考えております。  以上です。 86 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 87 ◯8番(藤井芳広君)  では、このレファレンス利用者をふやしていくためには、周知のところですが、他の利用者の方がどのようにレファレンスを利用されているかということを知ることも、レファレンスの周知につながるのではないかと考えます。  それで、館内に掲示板のような形で、市民からのこのようなレファレンスがあって、このようにお答えしましたというような事例を張り出していただけたらと考えるのですが、それに関してはいかがでしょうか。 88 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 89 ◯教育部長(泊 早苗君)  先ほど答弁しましたとおり、掲示や図書館だより、広報、ホームページなどで今後も周知に取り組んでまいりたいと考えます。  以上です。 90 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 91 ◯8番(藤井芳広君)  済みません、先ほどもそうですね、館内の展示などを考えます、掲示の方法などを考えますということでしたが、それは今言ったような事例を張り出すというようなことも今後していただけるという理解をしていいんでしょうか。 92 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 93 ◯教育部長(泊 早苗君)  図書館の情報発信につきましては、その都度、時期に応じた本の紹介等も行っておりますので、それぞれ図書館のほうで工夫をしながら、そうしたレファレンス情報の特集なども掲示においては行っていくことにもなるかと思います。  以上です。 94 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 95 ◯8番(藤井芳広君)  ありがとうございます。周知に関してもう一点だけ、レファレンスのわかりやすい案内とともに、糸島市で今、図書館サービス基本計画をつくって、それに基づいて進めていただいているかと思います。その図書館サービス基本計画の概要を載せたリーフレットを作成し、市民の皆さんに配布していただくことで、図書館の理念であったりとか、レファレンスの機能であったりを市民の方、利用者の方に伝えていただけたらと思うんですが、それに関してはいかがでしょうか。 96 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 97 ◯教育部長(泊 早苗君)  サービス基本計画につきましては、既に館内に設置をしておりまして、自由に持ち帰っていただけるようになっております。改めて概要版という形でリーフレットの作成は考えておりません。 98 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 99 ◯8番(藤井芳広君)  では、このレファレンス機能を高めるためには、図書館の職員に対する研修も重要だと考えます。  そこで、研修に関して1点目、職員に対しレファレンスという機能や役割についてと、利用者から市内の図書館にない本の要望があった際の対応方法などについて研修していただけたらと思いますが、していただけますでしょうか。 100 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 101 ◯教育部長(泊 早苗君)  研修につきましては、レファレンスはもとより、図書館情報として職員と嘱託員で経営会議でございますとか、全員ミーティング等を行いまして、研修でありますとか、情報共有に努めておるところでございます。 102 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 103 ◯8番(藤井芳広君)  職員の研修について、もう一点ございまして、職員に対して、本についての幅広い知識を持っていただくことや、さまざまな検索方法、検索先を知っているということもレファレンス機能を高めることにつながるかなと思います。  そこで、そのような観点、検索方法や検索先などについての研修もしていただけないかと考えます。そのためにも、近隣の先進的な図書館に視察に行って、そこがどのような対応をしておられるかを学ぶことで、さらに見識を深めていただけたらと考えるんですが、あわせてしていただけませんでしょうか。 104 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 105 ◯教育部長(泊 早苗君)  レファレンスでありますとか、検索に関する能力の向上ということでございますが、館長をはじめ、嘱託職員は図書司書資格を有しておりまして、臨時職員につきましても、資格を有する者を優先的に雇用しておりますため、レファレンスの重要性とかにつきましては、十分理解しているものと考えております。  先進図書館への研修ということでございますが、本市では県立図書館が主催する専門研修に参加をさせておりまして、今後とも司書の技術の向上を図ってまいりたいと考えております。 106 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 107 ◯8番(藤井芳広君)  1点だけ、私、今この職員の研修について2点お聞きいたしましたが、決して糸島市の職員が劣っていると言っている意味ではなくて、さらによくしていくための研修ですので、その点は理解していただけたらと思います。  では、通告3点目、市民1人当たりの貸出冊数を上げるための施策についてに移らせていただきます。  先ほどの糸島市の図書館サービス基本計画の中に、いつでも、どこでも、誰でも、どんな資料でも手にすることができる図書館を目指しますと書かれてあります。  そこで、このうちの、どこでも、誰でもに当たるサービスとして、幾つかお聞きいたします。  市民1人当たりの貸出冊数が糸島市内の地域ごとに格差があるかと思います。市全体の平均値、平均冊数ですね、平均値と1人当たりの貸出冊数が最も多い3つの地域とその値、最も少ない3つの地域とその値についてお聞きいたします。 108 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 109 ◯教育部長(泊 早苗君)  平成28年度の実績でお答えしたいと思います。  市民1人当たりの貸出冊数は5.4冊でございます。  最も高い地域は深江校区9.3冊、南風校区7.6冊、前原校区7.3冊でございまして、最も低い地域は怡土校区2.3冊、長糸校区2.7冊、雷山校区2.8冊でございます。 110 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 111 ◯8番(藤井芳広君)  今の答弁をお聞きしますと、1人当たりの貸出冊数が低い理由、さまざまあるかと思うんですが、1つは、やはり地理的環境、図書館からの距離ということも相関性があるかなというのを、今聞いた限りでは思います。  そこで、市民1人当たりの貸出冊数、特に先ほどお答えいただいたような地域の1人当たりの貸出冊数が少ない地域の貸出冊数を上げるための施策として、移動図書館車の復活を提案したいと思います。  糸島市では、平成25年度末に移動図書館車が廃止になりました。しかし、その当時の移動図書館車が果たしていた役割は、遠隔地への貸出サービスではなく、市内の保育園を循環し、園児への貸出サービスという役割でした。この移動図書館車、廃止になったときの理由としても、この園児への貸出サービスの役割は終わったというのがその理由でした。  そこで、この移動図書館車に新たな役割を、市民1人当たりの貸出冊数を上げるという役割を与え、近隣でも近年、遠隔地サービスとして、ふるさと納税を利用して移動図書館車を導入している自治体もございますので、糸島市においても、ふるさと納税などを活用し、復活させるということを検討していただけないかと考えるのですが、移動図書館車の復活を再検討していただけませんでしょうか、お聞きいたします。 112 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 113 ◯教育部長(泊 早苗君)  糸島市では、3館体制を敷いて図書館サービスを展開しておるところでございます。移動図書館の復活ということでございますが、これについては考えておりません。 114 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 115 ◯8番(藤井芳広君)  では、先ほど貸出冊数が少ない地域がございました。そこに対して移動図書館車が難しいというお答えであれば、何かしらの貸出冊数を上げるための取り組みを行っていただきたいと思うのですが、対応していただけますでしょうか。 116 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 117 ◯教育部長(泊 早苗君)  まずは底上げを図りたいと考えておるところでございまして、図書館利用カードの登録者数を上げるために、公民館での図書資料展示を行うなどの利用者登録キャンペーンでございますとか、図書館だよりの全戸回覧などを検討しているところでございます。 118 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 119 ◯8番(藤井芳広君)  この件に関しまして、選挙の前に月形市長にも市民の方が公開質問されているかと思います。それに対して月形市長も、市の目標値である5.6冊を全ての校区でクリアしていくことが重要だと答えていただいていることですので、ぜひそうなるように、先ほど低かった地域が目標値を達成できるように、しっかりと、まずはただいま申してくださった利用カードの登録キャンペーンなどをしていきながら、行く行くは先ほど申したような移動図書館車のような、何かしら施策も打っていただけたらと思います。  次にまいります。  4番、どんな本も借りられるようにするための施策について、これは先ほどの図書館サービス基本計画の中の、どんな資料でもに当たる質問です。  現在読みたい図書が糸島市に図書館になかった場合、利用者はどこから借りることができますか、お聞きいたします。 120 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 121 ◯教育部長(泊 早苗君)  そのような場合には、福岡県内の図書館の資料を相互貸借により取り寄せて提供させていただいております。 122 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 123 ◯8番(藤井芳広君)  では、現在、レファレンスなどの結果、他県の図書館に読みたい本があった場合は、どのような対応をされていますか。 124 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。
    125 ◯教育部長(泊 早苗君)  県内で資料が見つからなかった場合でございますが、現在の対応につきましては、他県も含めて資料を探しまして、所蔵図書館の紹介を行っております。 126 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 127 ◯8番(藤井芳広君)  ただいま他県の図書館に本があった場合、現在の対応は、そこにありますよという紹介のみということですね。これまで他県の図書館から本を取り寄せる、借りることができなかったのはなぜでしょうか、その理由をお聞きいたします。 128 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 129 ◯教育部長(泊 早苗君)  他県の図書館につきましては貸借規定が異なっておりまして、そこで現在は他県からの貸借は行っていないところでございます。 130 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 131 ◯8番(藤井芳広君)  ただいま他県とは糸島市と貸借規定が異なっているので、これまでは問い合わせもなかったのかなと思います。ただ、ありますよという案内のみだったと理解しています。  そこで、今後、利用者が借りたい本が他県の図書館にあった場合、まずはこの糸島市が定めている貸借規定、この条件で借りられないかどうか問い合わせをしていただき、もしも条件が合えば、他県にある図書館の本も借りられるようにしていただけたらと思いますが、していただけますでしょうか。 132 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 133 ◯教育部長(泊 早苗君)  他県の図書につきましては、貸し出し側である他県の図書館が許可をしていただければ取り寄せも可能だと考えます。 134 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 135 ◯8番(藤井芳広君)  ただいま他県の図書館が許可をすれば可能ということでしたので、それは許可を求めていただけると、問い合わせをしていただけるということで理解してよろしいでしょうか。 136 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 137 ◯教育部長(泊 早苗君)  そのとおりです。 138 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 139 ◯8番(藤井芳広君)  ありがとうございます。よろしくお願いします。  次に、5番、学校図書を充実させるための施策についてに移ります。  文部科学省は、平成29年度からの第5次学校図書館図書整備等5カ年計画において、児童・生徒が正しい情報に触れる環境の整備の観点から、古くなった本を新しく買いかえることを促進しますと掲げ、学校図書の購入費、特に更新分について、地方財政措置を増額しています。  そこで、まず初めに、ここ数年の学校図書購入費の需要額、予算額、予算措置率についてお聞きいたします。 140 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 141 ◯教育部長(泊 早苗君)  直近の3年間でお答えをさせていただきたいと思います。  平成29年度は需要額1,726万円に対しまして予算額508万2,000円、予算措置率29.4%、平成28年度は需要額1,160万8,000円に対しまして予算額508万2,000円、予算措置率43.8%、平成27年度は需要額1,131万4,000円に対しまして予算額514万4,000円、予算措置率45.5%でございます。 142 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 143 ◯8番(藤井芳広君)  ただいまの答弁によって、需要額、国からの地方財政措置が増額しているけれども、糸島市においては横ばい、もしくは減っている状況の中で、予算措置率が低くなっている、29年度でいえば29.4%でしかないということを確認いたしました。先ほども申しましたように、国としては古くなった本を新しく買いかえることを促進しています。  そこで、まず初めに、古くなった図書の廃棄について、糸島市はどのような基準で行っているか、お聞きいたします。 144 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 145 ◯教育部長(泊 早苗君)  学校図書の廃棄基準につきましては、購入からの経過年数と本の傷みぐあいという2つの観点で判断をしているところでございます。基準年数といったものは特に設けておりません。  使用頻度の高い本は数年で廃棄、新規購入しなければならない一方で、使用頻度の低い本は購入年度が古くとも使用に耐え得るものもございますため、使用目的と実情に応じて学校の判断に任せているところでございます。 146 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 147 ◯8番(藤井芳広君)  基本的には一律の基準はなく、学校ごとの判断で決めていくということでよろしいですかね。 148 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 149 ◯教育部長(泊 早苗君)  そのとおりです。 150 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 151 ◯8番(藤井芳広君)  では、次期学習指導要領では、主体的、対話的な深い学びというのを掲げているかと思います。その上でもこれからの学校図書館の役割は大きいと考えています。国においてもそのような認識があるからこそ、先ほどの地方財政措置を増額しているのだと考えます。  そこで、子供たちの学習環境、文化環境を充実させるために、学校図書の予算措置率を上げ、図書購入費をふやしていただきたいと考えるのですが、していただけませんでしょうか、お聞きいたします。 152 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 153 ◯教育部長(泊 早苗君)  平成29年度につきましては、予算措置率は低下しておりますが、本市におきましては国が示す学校図書標準達成率について、小・中学校ともに100%を超えておるところでございます。また、国が求めております学校司書の配置につきましても、先行して実施をしてきたところでございます。図書購入費の増額については、今後も努力してまいりたいと考えております。 154 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 155 ◯8番(藤井芳広君)  確認したいんですが、今、学校図書の購入費について今後も努力していくというお答えでした。これ、学校図書購入費を上げた場合に、その結果として他の教育費が削られてしまっては、その効果が半減してしまうと考えるのですが、そこでちょっと月形市長にお聞きしたいのですが、もしこの学校図書の購入費をふやすと、教育委員会のほうでそのような予算が出た場合、それは教育費全体の総額を上げていただけるということでよろしいのかどうか、学校図書の購入費を上げたら、ほかの教育費の予算を削らないといけないのかどうか、そこをお聞きしたいんですが、いかがでしょうか。 156 ◯議長(田原耕一君)  家宇治教育長。 157 ◯教育長(家宇治正幸君)  今、御指摘の件でございますが、教育予算につきましては、やはり図書館だけではございません。学校図書だけでもございません。全てを勘案しながら、効率的、効果的な形で予算要求は市長のほうにしたいと考えておりますので、よろしく御理解をいただきたい。 158 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 159 ◯8番(藤井芳広君)  私も学校教育費、ただでさえ財政が厳しい中で、ほかの学校教育予算を減らしてまで上げろというつもりはなくて、教育費そのものにこれから力を入れていただきたいという趣旨ですので、御理解いただけたらと思います。  では、もう少しこの学校図書に関して、現在の学校図書の購入方法と購入の時期についてお聞きいたします。 160 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 161 ◯教育部長(泊 早苗君)  図書の購入方法と時期ということでございますが、学校図書購入につきましては、学校が作成しました購入希望書を市教委に提出させ、市教委が一括して発注しております。  時期につきましては、前期、これが7月ごろになりますが、7割程度、それから後期が11月、3割程度の購入という形で、年2回行っております。 162 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 163 ◯8番(藤井芳広君)  年に2回ということでした。しかも、私これお聞きしたところ、今、前期、後期2回のものを市全体でまとめて発注されているということで、どうしても発注をしてから届くまでの期間が3カ月ぐらいかかるということもお聞きしています。  そこで、年に2回しか購入できないというのは、発達盛りの児童の知的欲求を満たせないのではないかと考えるので、先ほどの前期、後期とあれば、後期だけでも学校ごとの裁量で、学校が希望すれば発注できるような仕組みにしていただけないかと考えるのですが、その点はいかがでしょうか。 164 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 165 ◯教育部長(泊 早苗君)  学校ごとの発注にということでございますが、現在、学校事務職員の業務内容の見直しが進められる予定でございまして、学校図書の個別購入につきましては、これに伴う学校への権限移譲の中で検討する予定でございます。 166 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 167 ◯8番(藤井芳広君)  ただいま、この理由ではなく権限移譲というものをしていくということで、そこは学校の過度な負担にはならないように、協議など進めていただきながらやっていただけたらと思います。  では、最後の図書館運営における市民協働についてお聞きいたします。  図書館運営を市民協働で進めていくことも、市民協働のまちづくりという観点においても、図書館サービスの向上という面においても重要だと考えます。  そこで、図書館サポーターのような形で図書館活動を手伝ったり、かかわったりしたい市民がボランティア登録をし、図書館の活動にかかわられるような仕組みをつくっていただけないかと考えるのですが、いかがでしょうか。
    168 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 169 ◯教育部長(泊 早苗君)  本館では読み聞かせボランティアの登録を行っておるところでございます。図書館活動のお手伝いということでございますが、図書館活動の手伝いのボランティア登録につきましては、図書館は個人情報を扱うところでございますため、現在のところは考えておりません。 170 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 171 ◯8番(藤井芳広君)  現在考えていないということだったんですが、糸島市全体として、市民協働でまちづくりをしていこうと、いろんな施策を市民の方でできるところはどんどん一緒にやっていこう、協働していこうというのが本市の姿勢かなと考えます。  そこで、私が今伝えている図書館活動にかかわるというのは、例えば、展示の内容に関して市民の方に手伝っていただいたりとか、図書館の中でいろんな勉強会など企画もあるかと思います。そういうものに市民としてかかわられたりとか、そういう形で、市民の皆さんが持っている知恵やアイデアを生かすことで、より市民から愛される図書館にしていただきたいと考えるのですが、先ほどの個人情報の保護の観点は重要だと考えますので、そこはクリアする必要があるとは思いますが、そこは両立できるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。 172 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 173 ◯教育部長(泊 早苗君)  先ほど申しましたとおり、図書館のボランティアにつきましては、読み聞かせの方々の登録はしていただいているところでございまして、そういった方々において読み聞かせでございますとか、一部、図書館事業の支援も手伝っていただいているところでございます。  それから、さっきの図書館運営にかかわるような部分については、やはり個人情報という観点からも現在のところは考えておりません。 174 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 175 ◯8番(藤井芳広君)  ただいま読み聞かせ団体に関してかかわられるという形かなと思うんですが、読み聞かせ以外にもやはり市民の方がやれることはあるかと思いますし、今のものだと団体登録のような形で、やりますよという団体がないとかかわられないような形になっていますので、そこは今後検討していただけたらと思います。いかがでしょうか。別の形、要するに私が言っているようなボランティア登録によって図書館の運営までにかかわるというのは難しかったとしても、何かしらの形で、団体でなくても、また読み聞かせでなくても、市民が手伝ったり、かかわられるような仕組みをこれから考えていただけないでしょうか。 176 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 177 ◯教育部長(泊 早苗君)  ちょっと同じ答弁になりますけれども、読み聞かせボランティアの活動の範囲ということで、それを超えた図書館の運営にかかわる部分につきましては、やはり一方では個人情報の取り扱いに懸念の声が届くケースもございますので、そこは十分に配慮すべきと考えておりまして、現在のところは考えておりません。 178 ◯議長(田原耕一君)  藤井議員。 179 ◯8番(藤井芳広君)  この図書館というのは、市における知的資源であり、知のインフラだと考えています。それによって市民の生涯学習や文化振興につながり、ひいては市民の社会参加や政治参加にもつながっていくと考えますので、月形市長、それから教育委員会におかれましては、これまでも力を入れていただいているのは存じていますが、今後より一層市民にとって使いやすい図書館にしていただき、充実した図書館サービスを行っていただきますようお願いさせていただき、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 180 ◯議長(田原耕一君)  これをもちまして、藤井議員の一般質問を終了します。  ここで暫時休憩します。  なお、再開は11時5分の予定です。       (午前10時55分 休憩)       (午前11時04分 再開) 181 ◯議長(田原耕一君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、11番徳安達成議員の発言を許可します。徳安議員。 182 ◯11番(徳安達成君)  改めまして、おはようございます。議席番号11番、建設産業常任委員、立憲民主党の徳安達成でございます。ただいま議長の許可をいただきましたので、一般質問を行わせていただきます。  1月に行われました糸島市議会議員選挙において、私ごとながら3期目の議席をいただきました。選挙を通じて、糸島市を安心して暮らせるまち、安心して働けるまちにしていきたいとお訴えをさせていただいてきました。その中でいただいた議席であるということを、また、多くの市民の負託をいただき、市民の声を市政に届ける、その大きな仕事をしろと後押しされたものだと感じております。  月形市長におかれましても、丁寧に進められた1期目の市政運営、このことを評価され、2期目の当選を果たされたものだと思っております。改めてこれから4年間、市長及び執行部の皆様とはしっかりと議論をさせていただき、自治体運営の大きな目的である市民福祉の向上に向けて、しっかりと活動させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。  さて、今回の一般質問は2つの大項目を通告しております。大きなテーマとしては、玄海原発再稼働について、そして、再生可能エネルギーの推進、これは原発に頼らないエネルギー政策を糸島でどのようにつくっていくかというテーマでございまして、関連するものだと考えております。  玄海原発については、玄海原発3号機が2月16日から原子炉に核燃料を装着する作業を開始し、2月21日に完了しています。九州電力は3月23日に再稼働を予定し、4月から営業運転に入る考えを示しています。また、4号機については4月に核燃料の装填、5月に再稼働、そして、6月に営業運転を目指すともしています。  先日の日曜日、3月11日は、東日本、そして、福島第一原発事故から7年目を迎えました。原発事故によって多くの人々がふるさとを失い、避難生活を余儀なくされている現実が今も続いています。こうした中で、目前に迫りましたこの玄海原発再稼働に対する市民の不安は非常に大きなものだと感じております。このような背景の中で今回の一般質問に臨んでおります。  少し前段が長くなりましたけれども、質問に入らせていただきます。2つの大項目を通告しておりますが、関連するため、先に再生可能エネルギーの推進について質問をさせていただきたいと思います。  これまで糸島市は再生可能エネルギー導入計画を策定し、太陽光、そして、水力、バイオマス等々、多岐にわたる取り組みを進めてきております。現在の取り組みの状況についてお知らせをいただきたいと思います。 183 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 184 ◯市民部長末松隆明君)  これまでの取り組みということでございますが、平成25年3月に再生可能エネルギー導入計画を定めまして、市民、事業者の太陽光発電の導入促進、公共施設への太陽光発電設備の導入、また、白糸の滝や瑞梅寺ダムへの小水力発電所の整備、運営などに取り組んでまいりました。  また、本年度からエネルギー構造高度化・転換理解促進事業に取り組み、現在、市の公共施設48カ所について太陽光発電設備設置の基礎調査を実施しております。そして、平成30年度からその整備を行う予定としております。  以上でございます。 185 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 186 ◯11番(徳安達成君)  わかりました。先ほどいただいたとおり、糸島市再生可能エネルギー導入計画に基づいて、これまで予算と調整しながら進めてこられたものだと理解しております。  それで、昨年の6月議会で私も質問いたしましたけれども、導入計画の目標値、これは必要に応じて見直しを検討するというふうな御答弁をいただいておったと思います。計画の目標値の達成状況、そして、計画内の目標の改定についてはどのような検討をなされているのかをお尋ねしたいと思います。 187 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 188 ◯市民部長末松隆明君)  導入計画の目標値につきましては、長期総合計画や環境基本計画の見直しに伴い、平成28年12月に目標値を見直しておりまして、その後の見直しはまだ行っておりません。  以上でございます。 189 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 190 ◯11番(徳安達成君)  達成状況についてもお尋ねしたんですが、御答弁できますでしょうか。 191 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 192 ◯市民部長末松隆明君)  失礼をいたしました。  目標の指標でございます住宅用太陽光発電の買い取り件数につきましては、目標の3,500件に対しまして、平成28年度末現在でございますけれども、3,273件、小水力発電所の設置箇所数につきましては、目標の5カ所に対しまして5カ所の設置、家庭用燃料電池設置台数につきましては、目標の300台に対して221台、公共施設への再生可能エネルギーの導入件数、目標の21カ所につきまして18カ所というふうになっております。  以上でございます。 193 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 194 ◯11番(徳安達成君)  かなり進んでいるということを理解しております。  そうした中で、昨年6月議会の質問の中で、住宅用の太陽光パネル、そして、エネファームの助成事業というものを進めていく旨の答弁をされていたと思います。こうした事業が進めば、目標達成、より進んでいくものだと確信しているところでございますが、この件についての現在の経過をお知らせいただきたいと思います。 195 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 196 ◯市民部長末松隆明君)  再生可能エネルギー等の導入促進施策として、家庭への太陽光発電設備、また、家庭用燃料電池の導入に対し、支援事業を、今、検討しておるところでございます。  事業の実施時期につきましては、基金の状況を見ながら判断したいというふうに考えております。  以上でございます。 197 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 198 ◯11番(徳安達成君)  基金の状況を見ながらということでございますが、糸島市は再生可能エネルギー推進のための取り組み、先ほど御答弁もいただきましたけれども、瑞梅寺ダムや白糸の滝での小水力発電、それの売電収入及び国からの補助金等々を入れたところで基金をつくって、その中で運用していくということになっております。  この売電収入については、糸島市は既に電気事業者といいますか、発電事業者としてそういう形態ができている、その売電収入が基金の中に組み入れられるということでこれまで御説明をいただいておりますけれども、この仕組みについて御説明をお願いしたいと思います。 199 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 200 ◯市民部長末松隆明君)  瑞梅寺ダムの小水力発電所は経済産業省から発電事業者として認定を受けており、発電した電力は全量売電をしております。  この売電収入は再生可能エネルギー推進基金に積み立てまして、基金を活用して再生可能エネルギーのさらなる推進を図るということにしております。  以上でございます。 201 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 202 ◯11番(徳安達成君)  ただいまの御答弁のとおり、基金の中で太陽光パネルやエネファームの助成事業というものを進めていくということで、その基金の部分が非常に大事になると思いますが、その部分に合わせてエネルギー構造高度化・転換理解促進事業による補助金、この事業による補助金も基金の中で活用されていくということで聞いております。この補助金についてもどのようなものか、説明をいただきたいのとともに、この補助対象となる自治体の範囲がどのようなものになっているのかもあわせて御答弁をお願いいたします。 203 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 204 ◯市民部長末松隆明君)  この事業は、原子力や化石燃料など既存のエネルギー構造から可能な限り再生可能エネルギーに転換することで、地域のエネルギー自給率を高め、安定的で継続的なエネルギー供給を可能にしようとするものでございます。自治体が、再生可能エネルギー等の推進や設備の設置を通して、市民の理解や地域振興を図るための国の補助事業でございます。
     対象となります自治体は、原子力発電所の立地自治体、それと、原発から半径おおむね30キロの区域を含みます周辺自治体が対象というふうになっております。  以上でございます。 205 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 206 ◯11番(徳安達成君)  ただいまの周辺自治体ということでございますが、これはおおむね何キロ以内の市町村、そういうようなものが規定として入っているのかどうか、そこの確認をお願いします。 207 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 208 ◯市民部長末松隆明君)  原発からおおむね30キロの区域を含む自治体でございます。 209 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 210 ◯11番(徳安達成君)  はい、わかりました。  昨年のこのエネルギー構造高度化・転換理解促進事業、これ議案の中でも出てきたと思いますけれども、その説明を受けております。先ほどの答弁でもあったとおり、現在、基礎調査を行われておりまして、計画を策定するというふうな流れというふうに伺っておりますが、この事業に対して計画を策定すると、これ毎年毎年、たしか上限2億円の中で国から助成が受けられるというふうな制度だと聞いておりますけれども、計画を策定すれば、そのとおりに補助金がおりてくるものなのかどうか、そこら辺について確認をしたいと思います。よろしくお願いします。 211 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 212 ◯市民部長末松隆明君)  計画をしまして、その内容で国のほうに申請を行います。その内容について国で審査会を設けまして審査をされて、採択されるかどうかという判断がされる内容でございます。それで、計画したもの全てが即対象になるというものではございません。 213 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 214 ◯11番(徳安達成君)  今の御答弁でいえば、計画したものがそのまま順調に進むわけではないというふうな御答弁であると思いますが、そうなった場合に、現在進めている計画というものがうまくいかなくなるというふうなおそれもあります。私としては再生可能エネルギーを着実に進めていっていただきたいと思いがありますので、ここはちょっと国の認可になってくる部分でございますので、なかなか答弁は難しいと思いますけれども、そういう現状を踏まえた上で、今後、糸島市全体の再生可能エネルギーの問題も含めてですが、どのような展開をお考えなのか、御答弁をお願いしたいと思います。 215 ◯議長(田原耕一君)  末松市民部長。 216 ◯市民部長末松隆明君)  これまでも再生可能エネルギーの推進には積極的に取り組んでまいりましたが、今回、市に有利な国の補助事業を活用することができるようになりました。それで、まずは、公共施設への発電設備の導入を強化して取り組むとともに、家庭への再生可能エネルギーの導入推進にも力を入れていきたいというふうに思っております。  以上でございます。 217 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 218 ◯11番(徳安達成君)  そうですね。思いというのはよくわかります。実際、先ほど答弁があったとおり、国の事業認可の部分があると思いますので、そこら辺を修正といいますか、より進めていく、そういう思いを持っていかないと、これからの計画のとおりにいかないのではないかなという心配を持っておりますので、質問をさせていただいております。  それで、この質問の結びになるんですけれども、国のほうでも原発ゼロ基本法を先週の3月9日に提案されておりまして、この正式名称は原発廃止・エネルギー転換を実現するための改革基本法という趣旨でございます。野党4党が共同で衆議院に提出しております。また、この法案の提出までに小泉純一郎元首相を顧問とした原発・ゼロ自然エネルギー推進連盟も全ての原子力発電の廃止及び自然エネルギーへの全面転換の推進に関する基本法案を発表されています。  これは与野党問わず、超党派でやはりこの再生可能エネルギーの転換というものが大きな国民の理解、そして、思いとして動いているものではないかと私は思っているところでございます。  そして、月形市長におかれましても、原子力発電とエネルギーのあり方について、選挙前に立候補予定者アンケートの中で、将来的には原子力や化石燃料に頼らない代替エネルギーを確保していくべきという形で意見を上げられております。  安全で安心なクリーンなエネルギーを多くの市民が願っていると私は思っております。将来に向けた糸島市のエネルギーをよりクリーンで安心なものへと進めていけるよう、期待とお願いを申し上げまして、次の質問へと移らせていただきたいと思っております。  ここで次の玄海原発再稼働に対する質問に対して入らせていただきますが、玄海原発再稼働に対するこれまでの動きというのは冒頭申し上げたとおりでございます。そして、再稼働に対する市民の関心が非常に高まっているということは皆さん御存じだと思います。  玄海原発再稼働に対する市の考えについて質問させていただきますが、これまで市は原発の再稼働の判断については国が責任を持って判断するということを繰り返し答弁されています。また、安全性についても国が責任を持って判断するというふうな答弁がされておりますが、この考え方でお変わりはないかどうか、お尋ねいたします。 219 ◯議長(田原耕一君)  洞総務部長。 220 ◯総務部長(洞 孝文君)  これまでと変わりはございません。再稼働の判断、また、安全性についても国が責任を持って判断すべきというふうに考えております。 221 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 222 ◯11番(徳安達成君)  安全については一切、糸島市としては判断しないというふうな答弁だと思います。  それでは、国が安全だと判断したものはリスクが全くない、ゼロリスクであるというふうに言えるのかどうか、市はどのように考えているのか、御答弁をお願いします。 223 ◯議長(田原耕一君)  洞総務部長。 224 ◯総務部長(洞 孝文君)  100%安全であるというふうには考えておりません。事故は起きてはなりませんが、市といたしまして万が一発生した場合に備えまして、原子力災害対策計画、広域避難個別計画に基づきます対策を進めていくことが重要であるというふうに考えております。 225 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 226 ◯11番(徳安達成君)  100%の安全ではないということを糸島市としても理解されているということを確認させていただきました。  それを踏まえて、昨年の4月だと思いますけれども、小川知事に対して要望書を提出されていると聞いています。その中に避難計画の充実強化、これを県を通じて国に求めていらっしゃる。  それでは、現在策定されておりますが、広域避難計画、このどの部分に課題がある、そのように判断されているのか、お尋ねいたします。 227 ◯議長(田原耕一君)  洞総務部長。 228 ◯総務部長(洞 孝文君)  現時点での課題でございますが、大きく3つあろうかというふうに考えております。  まず、1点目でございますが、広域避難時の渋滞対策。  2点目といたしまして、住民の避難などを含めまして、広域的な対策が必要な部分についての国の支援、かかわりを具体化すること。  3点目といたしまして、広域避難所の運営に必要な資機材、食料、生活必需品の備蓄でございます。  以上が課題であるというふうに考えております。 229 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 230 ◯11番(徳安達成君)  今おっしゃった国の支援を求めていらっしゃる、その3点だと思いますが、現状、それに対するリアクションというものは何か来ているんでしょうか。 231 ◯議長(田原耕一君)  洞総務部長。 232 ◯総務部長(洞 孝文君)  この件につきましては、昨年4月に福岡県知事を通じて国のほうにも要請を行ってきておるところでございます。また、市長会を通じて国のほうにも働きかけを行っております。昨年の11月の全国市長会でございますけれども、この中でも重点提言として取り上げております。  これに対する現時点で、先ほど言いました3つの課題について、今後、国からの支援が得られるものというふうに考えております。  以上でございます。 233 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 234 ◯11番(徳安達成君)  御答弁のとおり、これから国の支援が得られるものということで思っていらっしゃるということで理解しますが、実際、どのような支援が得られるか、これからの予算措置の中で見ていくことになるんだと思っております。  それでは、現在の避難計画の実効性については、今の答弁であれば、これからと、現時点ではまだまだ不十分であるというふうに私は理解しております。市民の生命を守る非常に重要な計画でございますけれども、避難をしなければならない、そのような状況になるということは、事故の規模としてどのようなものを想定されているのか、そのときの被害状況、また、放射能の飛散状況、これは風向きによってもいろいろ変わってくると思いますけれども、どのように想定した上で計画をつくられているのか。  また、大規模な自然災害、いわゆる複合災害との想定が恐らく一番大きいんではないかと思いますが、そういう場合についてはどのように想定されているのか、御答弁をお願いします。 235 ◯議長(田原耕一君)  洞総務部長。 236 ◯総務部長(洞 孝文君)  まず、事故の想定でございますが、糸島市地域防災計画の原子力対策によりますと、原子力対策でございますが、1点目といたしまして、原子力施設の状態に応じた対策というものを定めております。玄海原発で震度5弱以上の地震が発生した場合の情報収集事態から、警戒事態、施設敷地緊急事態、そして、原子炉を冷却する全ての機能が喪失した場合等の全面緊急事態までを想定して、とるべき対策を定めております。また、放射能物質が環境へ放出された場合の対策といたしまして、毎時20マイクロシーベルトを超え、おおむね24時間を経過した場合の対策等も定めておるところでございます。  次に、被害状況の想定でございますが、被害については想定はいたしておりません。市の原子力災害対策では、あらゆる事態に対応できるよう、柔軟な体制を整備することとしております。  3点目でございます。放射能の飛散状況と風向きでございます。  気象台の資料によりますと、1年間に約100日は西からの風が吹いておるデータとなっております。特に1月、2月の約3分の2は西風ということでございます。西の風の最大風速が時速43メートルということでございますので、これからすれば、玄海原発からの風が最短で約30分で糸島市の西端に到達することとなります。  続きまして、自然災害の複合災害の場合ということでございます。  大規模な自然災害による原発事故につきましては、原子力災害対策計画におきまして複合災害対策として対策を定めております。このうち災害応急対策につきましては、糸島市の地域防災計画の中の風水害応急対策計画及び震災応急対策計画に準じて行うこととしておるところでございます。  以上です。 237 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 238 ◯11番(徳安達成君)  この避難計画についてまだまだ不十分なところがあるというのが前提のお話ですので、もう細かいところについては、これからどうするかという話はこの場では申し上げませんけれども、1点だけ申し上げるとすれば、複合災害の場合の地域防災計画、この中には放射能物質が付着した廃棄物及び土壌の処理等についても書かれております。スクリーニング等々についてもあると思いますけれども、私が心配するもう一つの点、これは以前ほかの議員も議場で言ったかもしれませんけれども、こうした放射能物質が付着した廃棄物、また、土壌の処理などを想定されているということは、この糸島の地域に放射能の拡散、飛散が進んでいるんではないかということを心配するわけでございます。  それで、この計画の想定は、人命、これが一番ということは私も理解するんですが、やはり原発事故が起こった場合には、これまで前松本市長、そして、月形市長が築いてこられたこのすばらしい糸島のブランドというものがどうなるのか、非常に心配するところでございます。万が一の原発事故、そして、想定されている被害があった場合に、この糸島のブランドがどのように評価されるようになるのか、その点について執行部の答弁を求めたいと思います。 239 ◯議長(田原耕一君)  洞総務部長。 240 ◯総務部長(洞 孝文君)  事故の程度にもよりますが、事故が発生をして放射能に汚染されれば、糸島ブランドへの影響は非常に大きいというふうに考えております。玄海原発の安全性を確保することが最も重要なことでございます。
     このことから昨年の4月、先ほど徳安議員も言われましたように、福岡県知事を通じまして、絶対に事故を起こさないとの決意のもと、安全対策に万全を期すよう、国と九州電力に強く要請をしてきたところでございます。 241 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 242 ◯11番(徳安達成君)  ただいまの答弁でも、九電、そして、国に要請を求めたと言われますけれども、絶対に事故が起こらない、それは先ほどの答弁でもあったとおり、ゼロリスクは、これはないということを踏まえると、今の御答弁に私なりには矛盾を感じます。  次に行きたいと思います。通告で書いております市民の理解についての部分でございます。  先月の2月11日に、佐賀県オフサイトセンターにおいて原子力規制委員会と佐賀県知事を初めとした自治体首長、また、九州電力などの事業者等々が出席されて意見交換会が開催されていると伺っております。  糸島市からは谷口前副市長と樗木危機管理課長が出席されたと聞いておりますが、この意見交換会の趣旨について御説明をお願いしたいと思います。 243 ◯議長(田原耕一君)  樗木危機管理課長。 244 ◯危機管理課長(樗木芳秋君)  意見交換会の趣旨でございますけれども、原子力規制委員会の設置から5年が経過をしておりまして、今後に向けて委員会が独善とならないよう、外部の意見を聞くという趣旨で開催されまして、今回が第1回目でございました。  市に届きました開催案内では、意見交換の基本方針として、原子力施設に関する規制上の諸問題について意見を交換するという案内でございました。  以上でございます。 245 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 246 ◯11番(徳安達成君)  ただいまの御答弁で、委員会からは外部の意見を聞くということで呼ばれたということになっておりますけれども、外部の意見、出席者等々見ますと、玄海原発からいわゆるUPZの範囲内、30キロ圏内にある自治体の首長が呼ばれているというふうに理解しておりますが、これで間違いないでしょうか。 247 ◯議長(田原耕一君)  樗木危機管理課長。 248 ◯危機管理課長(樗木芳秋君)  30キロ圏内の自治体の首長、副市長を中心に、あと佐賀県知事、長崎県、福岡県は防災担当の職員が出席をしております。 249 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 250 ◯11番(徳安達成君)  意見交換会の中で原子力規制委員会の方の発言の中には、「地元自治体」という言葉が入っていると思いますが、そこはいかがでしょうか。 251 ◯議長(田原耕一君)  洞総務部長。 252 ◯総務部長(洞 孝文君)  当日の議事録を確認いたしますと、「地元関係者」ということで、先ほど課長が答弁した自治体の代表者が出席をしております。  以上です。 253 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 254 ◯11番(徳安達成君)  念のため御報告申し上げますが、これはもう議事録として規制委員会のほうのホームページからとることができますけれども、冒頭、更田委員長の御挨拶の中に、「今回これが全く最初の取り組みではございますけれども、原子力規制委員会委員として立地地域の方々の御意見を伺う」というふうな御挨拶をされております。「立地地域」という言葉で地元自治体かどうかというところはまた疑義があるかもしれませんけれども、やはり立地されている地域ということの中にこの糸島市が入っているということは御理解いただきたいということで質問をさせていただいております。  この意見交換会の議事録を読ませていただいておりますが、その中では幾つかの自治体の首長は玄海原発の再稼働に反対だということを明確におっしゃっていらっしゃいます。例えばですが、壱岐市の白川市長は「住民の不安が払拭されない限り、再稼働には反対だ」、また、松浦市の友田市長も「避難経路の社会整備が不十分であり、現状で再稼働を容認してくださいと言われても受け入れられない」と言われております。  糸島市においては、昨年3月23日に住民説明会が行われましたが、その中でも多くの不安の声が出ていたということは皆さん御存じだと思います。  それで、市長は選挙を通じて多くの方にお訴えをされ、多くの方と触れ合ってこられたと思いますが、この市民の再稼働に対する不安、そういう声を私は非常に多く聞いてまいりました。市長におかれましては、この市民の再稼働に対する不安の声、それをどのように受けとめられているのか、どのように聞かれて、どういう声があって、市長の感想はどうなっているのか、この点について市長にお尋ねしたいと思います。 255 ◯議長(田原耕一君)  月形市長。 256 ◯市長(月形祐二君)  私も選挙の中で市民の再稼働に対する不安の声はお聞きをいたしております。もし、大規模な事故が発生をいたしましたら、先ほどもお話がございました、今、一生懸命進めてきた糸島ブランド、これだけではなくて、市民生活そのものが根底から揺らぐこととなります。それだけは絶対に避けなければいけないというふうに考えております。  そのためには、まずは、国及び事業者に万が一にも事故が発生しないように、この安全性をしっかりと維持していただくように強く要望し続けていく、そして、市民の不安を取り除くためには、国の政策や安全対策について丁寧な説明を行っていただきたいというふうに考えております。  そして、市としての責務は、原発が再稼働されるということがもう目の前に来ておりますので、その現実と市民の皆様の不安に向き合いながら、国や事業者への働きかけを続けるとともに、もしもの万が一事故が起きた場合を想定いたしまして、市民の生命、財産を守る体制を整えることが重要であるというふうに考えております。 257 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 258 ◯11番(徳安達成君)  実際に現実に再稼働が目前に迫っている、その現状については十分把握しているところでございます。  ただ、市長は市民から負託を得られて、今この場に立っていらっしゃいます、座っていらっしゃいます。市民の意向、そして、市民の不安、それにどう応えていくか、これも私は首長としての大きな仕事、責任であるとも感じています。  その中で、市長は昨年の4月に、この再稼働については、立地自治体が再稼働を容認したということを受けて、糸島市としても立地自治体の意見を尊重するべき、これは12月議会での答弁でも同じようにおっしゃってありました。これは実質の再稼働を容認する発言だというふうに私は理解しております。現在もそのお考えについてお変わりがないかどうか、確認のために御答弁をお願いします。 259 ◯議長(田原耕一君)  月形市長。 260 ◯市長(月形祐二君)  先日お答えしたとおり、考えは変わっておりません。 261 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 262 ◯11番(徳安達成君)  先日の市長の所信表明の中に、まちづくりの基本方針、その1番目です。市民の皆さんの生命、財産、人権を全力で守りますというふうにおっしゃっていただきました。私もこの思いには強く賛同をするところでございます。  しかし、これまでの質問のとおり、原発の安全性に関しては決してこれはゼロリスクになることはない、そして、避難計画はまだまだ不十分である、このような状況で万一原発事故が発生した場合に、これまで築いてきた糸島ブランドが一気にゼロになってしまうかもしれない、そして、もしかしたら、住民の住む場所もなくなるかもしれない、やはりこうした状況を踏まえると、現状でこの再稼働について糸島市長が容認する、そのような発言はやはりやめるべきだと私は思っております。  改めてこの発言を撤回しておく必要があると思いますけれども、市長のお考えをお聞きしたいと思います。 263 ◯議長(田原耕一君)  月形市長。 264 ◯市長(月形祐二君)  いろいろな状況を考えて御質問をいただいたというふうに思っておりますが、私もいろいろな状況を考えて撤回する考えはございません。 265 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 266 ◯11番(徳安達成君)  今、一くくりで「いろいろ」とおっしゃいましたが、私としては論点、通告のとおり書いております。原発の安全性、これは決してゼロリスクではないということ、避難計画についてもまだまだ現状では不十分であるということ、そして最後、住民の理解、多くの方が不安を持っていらっしゃるということ、この部分について、先ほど「いろいろ」ということでおっしゃいましたけれども、この一つひとつについて市長の考え、改めて御説明をいただく必要があると私は思っております。御答弁お願いいたします。 267 ◯議長(田原耕一君)  月形市長。 268 ◯市長(月形祐二君)  私も今回の再稼働については、お話をさせていただいたとおり、地元自治体の佐賀県知事が容認をした、そのことをもって福岡県ともしっかりとこれからの避難計画の中身をこれまでも詰めさせていただいております、そのことをもって知事とも十分に相談をさせていただいて、今の段階で佐賀県知事の意向を尊重すべきだということで発表させていただきました。そのことをもって、私は安全性については、これまでも申し上げてきたとおり、国が判断をして安全に事業者とともに動かしていただきたい、このことも改めて要請をさせていただいております。このことをしっかりと進めていきながら、今までの考えどおりに撤回する思いはございません。 269 ◯議長(田原耕一君)  徳安議員。 270 ◯11番(徳安達成君)  論点としては、私はきちんと明確にさせていただいたと思っております。決してゼロリスクにならない原発再稼働、そして、避難計画、これからという現状、そして、これからどこまでやれば、市民の生命、財産が守れるか、これは本当にこれからしっかりと議論していかなければならない部分だと思います。完璧なものはないんじゃないかと思うところもあります。そして、市民の理解については、国が責任を持って判断すれば、それで市民が理解できるのか、その部分についてもこれも大きな課題であると思っております。  これ以上の質問をしても、市長の考えはお変わりないと思いますので、もう結びに入らせていただきますけれども、先ほど申し上げました原子力規制委員会との意見交換会の中では、30キロ圏内の地元の自治体として、これは規制庁が、規制委員会がこの糸島市をそういうふうに見ている、そういうことのあらわれだと思っております。  そして、昨年は、先ほども質問させていただいたとおり、エネルギー構造高度化・転換理解促進事業の補助金という形で、原発から30キロ圏内、いわゆる地元自治体の範囲だと思います、その地元の自治体にひとしく補助金が出てくる、そのような仕組みが国の制度としてつくられてきた。こうした環境を見ると、糸島市は既に原発に関する地元の自治体として見られているという環境が整っている状況でございます。  こういうことをしっかりと理解して、市政運営、そして、市民の生命、財産を守る、そして、国、県との関係というものをしっかりと築いていく必要があると私は思っております。  糸島市として、今後、地元自治体として自覚を持った対応というものに期待、そして、お願いを申し上げまして、私の一般質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。 271 ◯議長(田原耕一君)  これをもちまして、徳安議員の一般質問を終了します。  ここで暫時休憩します。  なお、再開は午後1時の予定です。       (午前11時44分 休憩)       (午後0時57分 再開) 272 ◯議長(田原耕一君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  午前中に続いて一般質問を行います。  4番後藤宏爾議員の発言を許可します。後藤議員。 273 ◯4番(後藤宏爾君)  市民福祉常任委員会の後藤宏爾です。議長の許可を得ましたので、一般質問をさせていただきたいと思います。  今回、私は2つのテーマに絞って通告どおり質問させていただきたいと思います。まず1つ目は、糸島市の文化財の現状について、そして、もう一つは、それとはちょっと対照的ですけど、市が独自に実施している奨学金について質問をしたいと思います。よろしくお願いいたします。  糸島市は、古代から、中国、朝鮮半島の窓口となって発展してきたところだと私は思っています。文化財の活用等については、過去に松月よし子議員、そして、波多江貴士議員などの質疑にありましたので、参考までに読ませていただきました。自分は、もう合併してしまいましたが、佐賀県の鎮西町で文化財係として勤務しました。市内の文化財の維持、管理について、それに絞って質問したいと思います。  松月議員が質疑の冒頭にも述べていたように、魏志倭人伝ではここは伊都国があり、市内には国指定史跡外にも多くの遺跡が発掘調査などで市民の目に触れています。つい先日も前原南公民館の歴史講座などで糸島の歴史を肌で感じることができました。まさに糸島市は貴重な遺跡の宝庫であり、文化財の維持管理は課題だと思っています。  そこでまず、新町遺跡展示館の現状について伺いたいと思うのですが、維持管理の現状はどうなっているでしょうか。 274 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 275 ◯教育部長(泊 早苗君)  新町遺跡の維持管理についてでございますが、新町遺跡展示館につきましては施錠等の委託を地元の新町行政区に委託しております。また、公有地化した史跡用地につきましても新町行政区に除草作業等を委託しています。
    276 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 277 ◯4番(後藤宏爾君)  自分はここにある糸島市例規集というものを見たんですね。そこで、新町遺跡展示館条例の第6条にあるんですけど、展示館に必要な管理人を置くことができると書いてあります。  そこで、ここで言う必要な管理人とは何ですかね。あと必要に応じてということだと私は思っていますが、その場合はどういう場合なんでしょうか。 278 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 279 ◯教育部長(泊 早苗君)  新町遺跡展示館条例第6条の管理人とは常駐して施設の管理を行う者でございまして、例えば、施設や設備がいたずらなどで破壊されることにより、施設の適正な維持管理が困難になった場合に置くものでございまして、現在は置いておりません。 280 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 281 ◯4番(後藤宏爾君)  自分は市内にある遺跡の状況等をちょっと見てきたんですね。新町遺跡展示館というのは、発掘調査の状況を知り、国の成り立ちを学ぶ上で、例えば、神奈川県秦野市にある桜土手古墳展示館同様に公園内の施設として貴重な施設だと思うんですよ。適切に維持管理していくこと、これこそ重要だと思うんです。  私が見てきたところ維持が適切になされているように思えないんです。施錠管理ができない場合のみというふうに言っていますけれども、自分が見に行ったときは、最初に行ったときは、セミの死体等も転がっていましたし、かなり汚れが目立っていました。電球も切れていた箇所もありましたし、建築されてから大分年数は経過している、そういった印象を受けました。  今の新町遺跡展示館についての現状、それについてお伺いしたいと思います。 282 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 283 ◯教育部長(泊 早苗君)  新町遺跡展示館につきましては平成5年に設置されたものでございまして、築25年が経過しております。  発掘調査現場をリアルに復元するという機能は大変重要でございますので、軽微な修繕を行いながら施設を維持してまいりたいと考えておるところです。 284 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 285 ◯4番(後藤宏爾君)  わかりました。  それを受けまして、ここにある第1次長期総合計画の後期基本計画というのを見まして、175ページに、老朽化した文化施設は公共施設等総合管理計画に基づき計画的に改修などを実施しますとあります。そして、自分はこの新町遺跡展示館も公園内施設とはいっても文化施設に匹敵すると思っています。  この展示館の位置づけというのは文化施設と捉えていいんでしょうか。 286 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 287 ◯教育部長(泊 早苗君)  新町遺跡展示館につきましては長期総合計画に示す文化施設ではありません。 288 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 289 ◯4番(後藤宏爾君)  私、それは私の捉え方とはちょっと違うなと思っていまして、新町遺跡展示館自体、本当に貴重な発掘現場をリアルに体現する場として文化施設にふさわしい施設だと私は思っています。これ年数は経過しているのは確かに見てきたところわかるんですけれども、貴重な公共施設ですので、本当に文化施設として適切な維持管理をしていただきたいと私は思っています。  その次に、新町支石墓群の整備、維持について伺いたいと思います。  新町支石墓群は、志登支石墓群同様に、国の成立過程を学ぶ上で重要な史跡だと思います。この新町支石墓群については、整備後、どう維持管理をしていかれますでしょうか。 290 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 291 ◯教育部長(泊 早苗君)  今の御質問の御答弁の前に、先ほどの展示館、文化施設云々という御質問でございますが、文化施設ではございませんが、昨年策定いたしました市の公共施設等総合管理計画におきましては対象施設として位置づけておりまして、来年度末までに策定いたします個別施設計画において、今後の適正な維持管理や老朽の対策について方針を決定する予定でございます。  新町支石墓群につきまして、どのように整備していくのかということでございますが、このことに関しましては、平成28年3月議会の松月議員の質問にお答えしましたとおり、まず、保存活用計画の策定が前提となるところでございます。整備には多額の費用と長い期間が必要でありますことから、その内容につきましては、県や国と連携の上、市民の皆様の御理解と御協力を得ながら検討してまいりたいと考えております。 292 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 293 ◯4番(後藤宏爾君)  わかりました。ぜひその方向で検討していただきたいと思います。  整備については、松月議員の質疑問答などを読んで、基本計画を策定してから取りかかることは当然のことだと私は思っています。その場合についても適切な維持管理の徹底を念頭に置いてなされるべきだと私は思います。そのことを切に願います。  次に、糸島市の文化財の担当のことについてですけれども、史跡の維持管理現状に対応できているかについて伺いたいと思います。  これは通告とは順番が前後してしまいましたが、文化財担当者の現状についてお聞きしたいと思います。  糸島市内には古代から近世までの遺跡が数多く存在しておりまして、昨年10月中旬から今宿バイパス拡張工事に伴う発掘調査で6世紀前半の多久口水古墳群の3号墳が調査されていることをいただいた資料から知りました。発掘調査も文化財担当者はかかわらなければいけないのですが、自分も鎮西町で文化財の仕事をしていましたので、かなり労力を使い、頭を使う作業で、大変なんです。糸島市の文化財担当者の現状はどうなっていますでしょうか。  それで、今の段階で文化財担当者の人数は何人いますでしょうか。そして、それは現状に対応できていると思いますでしょうか。 294 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 295 ◯教育部長(泊 早苗君)  文化財関係業務にかかわります職員としましては、文化課の文化財係に正職員4名、伊都国歴史博物館及び志摩歴史資料館に正職員4名と嘱託員の3名の計11人が配置されておるところです。現状には対応できているものと考えております。 296 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 297 ◯4番(後藤宏爾君)  現状には対応できているということですが、それとの関連になると思うんですけれども、市の史跡の保存、維持についてですけれども、市内には国、県、市、これらの指定文化財はどれほどあるでしょうか。 298 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 299 ◯教育部長(泊 早苗君)  国指定が、考古1、彫刻6、史跡8、天然記念物1の計16件でございます。  県指定は、考古3、建造物3などの計25件。  市の指定は、考古15、史跡5などの計39件でございます。 300 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 301 ◯4番(後藤宏爾君)  例えば、私、平原歴史公園のほうも見てきたんですけれども、管理では草刈りなどの作業に年間10回かけると文化課から聞きました。釜塚古墳や一貴山銚子塚古墳などの史跡でも現状は同じだとは思いますが、そういった史跡の維持管理にかかる費用の総額について教えていただければ幸いです。 302 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 303 ◯教育部長(泊 早苗君)  維持管理費の総額ということでございますが、平成28年度の実績では、市が業者に委託したものの総額が276万216円、それから、行政区等の地元団体に委託したものが100万円で、総額384万216円となっております。 304 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 305 ◯4番(後藤宏爾君)  わかりました。ぜひ適切な維持管理のほうをお願いしたいと思います。  糸島市は、発掘調査からも古代から多くの遺跡が見つかっていまして、冒頭でも述べたように、伊都国の所在も認識されている、歴史を学ぶ上でも貴重な場所だと思います。しかし、史跡の現状を見て回った限り、現状ではぎりぎりの状態で維持されているように思っています。  史跡の維持管理は観光の目玉にする上でも重要課題だと思います。ですが、現状を見ると、維持管理が追いついていないように思います。  文化財の維持管理について、市としてはどう考えておれますか。 306 ◯議長(田原耕一君)  泊教育部長。 307 ◯教育部長(泊 早苗君)  市といたしましては、必要な維持管理に努めておるものと考えておるところでございます。  今後につきましては、観光資源や市民の体験学習、資源としての活用も視野に、さらに維持管理に力を入れていきたいと考えておるところです。 308 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 309 ◯4番(後藤宏爾君)  市内には多くの国指定史跡を初めとした貴重な遺跡が数多くあります。観光資源として活用するにしても、国指定史跡などの維持管理などがうまくいっていなければ何も始まらないと史跡の状況を見て思います。  文化財に対する市民の理解を深めるとおっしゃいましたけれども、ぜひその方向で検討していただき、文化財行政を充実させるためにも文化財担当者の状況を適切に把握し、貴重な史跡の維持管理を十分に図り、文化財に関する予算の拡充を強く求めたいと思います。  そして、この質問についてはこれで終わりにして、次に、奨学金についてですけれども、糸島市では高等学校への進学が困難な子供たちを対象にして市独自の奨学資金を実施していると伺いました。子供の貧困が社会問題になっている現在、この政策自体、大変すばらしいと思いますし、ぜひこれからも継続していくべきだと思います。  まずは、昨年、2017年度、この奨学金を申請した人は何人おられるのでしょうか。 310 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 311 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  平成29年度、平成30年の2月末現在の数値でございますが、申請人数は385人でございます。  以上でございます。 312 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 313 ◯4番(後藤宏爾君)  手元に糸島市奨学資金の御案内という申請書があるのですが、対象者に、糸島市に住所を有する人、高等学校、高等専門学校、中等教育学校の後期課程、特別支援学校高等部及び専修学校の高等課程、そして、いずれも通信制を除くに在学している人、経済的理由により、進学や就学が困難な人とありますが、記載にこの通信制を除くとあります。通信制を選択せざるを得ない方もいるはずなんですけれども、なぜ通信制を除くとされているのでしょうか。
    314 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 315 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  通信制は、公立、私立学校等の全日制、定時制と比べ、授業料の経済的負担等が少ないため、奨学資金の対象から除いている状況でございます。 316 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 317 ◯4番(後藤宏爾君)  先ほど質問したように、家庭の事情等によって、やむを得ず通信制を選択した、せざるを得なかった、そういった方々もおられると思うんです。所得があると判断されても、給与が低いケースも考えられるんです。通信制を選択した方々にもこの制度が利用できるようにするべきだと思いますが、いかがでしょうか。 318 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 319 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  一部繰り返しになるかもしれませんが、通信制は、必要経費、それから、授業料などが比較的安価な上に、拘束される時間が少なく、就労等の活動もしやすい環境となります。本市の奨学金は比較的高額な負担で勉学をする人に対しまして広く助成する趣旨で制度設計をしているため、通信制を認めることについては現段階では考えておりません。 320 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 321 ◯4番(後藤宏爾君)  通信制を考えておられないということですけれども、私は通信制も本当に考えて検討していただきたいと切に思います。  審査基準、このことについても伺いたいと思います。  審査の要件には、生活保護を受けている世帯の人、世帯全員が市民税非課税または均等割のみ課税されている世帯の人、母子または父子家庭で児童扶養手当を受給している世帯の人、就学援助を受けている世帯の人とありますが、これに該当して支給しないケースというのは糸島市ではあるのでしょうか。 322 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 323 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  本市の奨学資金は、支給対象者からの申請で、かつ支給要件が一つでも該当していれば、支給決定いたします。  以上でございます。 324 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 325 ◯4番(後藤宏爾君)  一つでも当てはまればということですから、ぜひ通信制のほうも考えていただきたいと思います。  そして次に、早いですけれども、奨学金の給付時期についてですけれども、糸島市の場合、入校支度金の支給額は3万円ですが、申請期限では4月28日までで、その期限を過ぎると、支給できないと申請書を見たらあります。その期限はなぜ設けられたのでしょうか。そして、支給月を7月下旬としたのはなぜでしょうか。 326 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 327 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  支給期限はなぜ設けられたのかという件につきましては、年度当初に入学する新入生を対象としているためでございます。  なお、入校支度金の独自制度がある県内4市のうち、本市を含む3市が同じ4月末の期限を設けております。  それから、入校支度金の支給月を7月下旬としたのはなぜかという御質問でございますが、この理由は、支給要件の一つとなっております課税状況の確定が6月で、その後、照会をかけ確認し、決定して、通知発送などの期間が必要となります、このためでございます。  以上でございます。 328 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 329 ◯4番(後藤宏爾君)  自分が調べたところ、子供を持つ世帯の場合、埼玉県の例なんですけれども、授業料以外に学年費8万円、PTA会費4,800円、後援会費2万2,600円、生徒会費7,200円、空調費2万4,000円で、合計13万8,600円の納入金としてかかったといった話が出てきました。そこに通学費などを含めると、さらに負担は重くなってくるんです。  糸島市の場合、入学してから7月まで入校支度金が支払われないため、それだけ負担が重くなると私は思いますし、奨学金にしても最初の支給が8月です。3カ月ごとに2万4,000円の支給とされていますが、支給時期が私は遅いと思うんですが、申請してからの支給時期を早目にすることは御検討されていますか。 330 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 331 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  入校支度金と1期目の奨学金の支給を早めるためには、所得判断基準年を前年所得から前々年所得へ変更する必要がございますが、受給者の立場に立ち、できる限り早期に支払うことができるように、他市や他の制度も参考にしながら改善に努めてまいります。  以上でございます。 332 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 333 ◯4番(後藤宏爾君)  わかりました。できるだけ早くそれを実行していただくことを私はお願いしたいと思います。  糸島市は奨学資金の支給総額は7万2,000円になります。神奈川県相模原市の場合、自分が調べたところなんですが、年額10万円で、入学支度金2万円が入学時に1度支給されます。生活保護が削減され続け、日本の貧困ラインも下がり続けています。子供の貧困問題は深刻な課題、社会問題となっています。高校生に対する奨学金の金額面での拡充を図るよう検討していただきたいと思います。それと、時期についても御検討していただくようお願いしたいと思います。  そして次に、これについては最後の質問となってしまいましたが、糸島市では大学生について、ひとり親家庭入校支度金として3万円が大学入学前に支給されています。  そこで、ひとり親世帯について社会保護課に聞いて資料をファクスで送ってもらったのですが、それによれば、糸島市での生活保護世帯のひとり親世帯は母子世帯で22世帯、父子世帯で1世帯とあります。18歳未満の子は母子世帯で51名、父子世帯で1名です。そのうち高校卒業予定者が6名で、うち進学予定は4名とありますが、この数字に間違いありませんか。確認いたします。 334 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 335 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  議員おっしゃるとおり、間違いございません。 336 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 337 ◯4番(後藤宏爾君)  それで、その送られてきた市の資料には、その他世帯1名、進学予定4名の中に母子世帯3名、その他世帯1名と書いてありますけれども、このその他世帯というのは何なんでしょうか。 338 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 339 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  その他世帯とは、生活保護を受給している世帯類型のうち、高齢者世帯、母子世帯、障がい者世帯、傷病者世帯のいずれにも該当しない世帯のことでございます。 340 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 341 ◯4番(後藤宏爾君)  その他世帯についても、このひとり親世帯入校支度金支給の対象に含まれるのでしょうか。 342 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 343 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  その他世帯の全てが対象となるわけではなくて、そのうちのひとり親世帯、父子世帯だけが対象となります。 344 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 345 ◯4番(後藤宏爾君)  その他世帯の全てではないと言っていますけれども、奨学金、このひとり親世帯入校支度金についても全てを含めて検討していただくよう要望したいと思います。  ひとり親世帯入校支度金についてですけれども、その保護者の周知というのはどのようにされていますか。保護者に対しては直接PRしていくべきではないかと私は思っていますけれども。 346 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 347 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  その他世帯全てに支給というところにつきましては現在計画にございません。  それから、保護者の周知につきましては、大学等の入校支度金の支給対象者は生活保護を受給しているひとり親世帯の子供でございます。このため、制度の周知につきましては、こども課と福祉保護課が連携して行っておりまして、該当者につきましては主に担当ケースワーカーが個別に説明を行い、申請につなげている状況でございます。 348 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 349 ◯4番(後藤宏爾君)  聞いたところですと、ケースワーカーの人数は8名おられるとのことです。各個別に報告を受けて対応していると言っていますけれども、ケースワーカーの報告から漏れて支給の対象から外れる、そういったケースもあると思います。その場合についてはどういうふうな対応をされていますか。 350 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 351 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  これまで漏れはございませんでしたが、新たに本年度作成しました「ひとり親家庭応援ハンドブック」の中に、ひとり親世帯入校支度金についても掲載しております。担当窓口でひとり親に配布をしているという状況でございます。  また、平成30年度からは児童扶養手当の現況届け出時に児童扶養手当受給者全員にこの冊子を配布して、申請漏れがないように対応してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 352 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 353 ◯4番(後藤宏爾君)  ぜひこの漏れがないように対応していただきたいと、そういった検討をされていただくよう、よろしくお願いいたします。  そして、そうであるならば、高校卒業後に進学して学びたい、そう考えている子供たちはふえていくはずです。自分は大学2年から、当時、日本育英会という奨学金があったんですけれども、4年まで3年間で150万円を無利子で借りて支払っていました。ですから、安心して授業を受けることができ、部活などのサークル活動も思う存分楽しむことができましたが、今の学生は4年制大学で400万円以上の奨学金を借りて卒業していきます。私立大学の場合はこの倍になってきます。そうなると、大学などに進学しても安心して授業を受けられない、そんな状態に置かれてしまいかねません。  糸島市独自で実施している奨学金は高校生までですが、大学等に進学を控えている方々には生活保護世帯のみ、ひとり親世帯入校支度金というのを先ほどおっしゃっていますけれども、それだけが設けられているだけで、大学、短大、専門学校など、その進学を考えている子供たちには全く対応していない、どの資料を見ても対応していませんでした。  新たにそういった大学、短大、専門学校などに進学を考えている方々に対する給付型奨学金、これを糸島市独自でも設けるべきではないかと思うんですけれども、その検討はされていますか。 354 ◯議長(田原耕一君)
     藤田人権福祉部長。 355 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  県内におきまして、大学生の支度金、それから、奨学金の市単独事業を持っている団体は、本市を含み3市のみでございます。本市も先進団体の一つに含まれているという状況でございます。  なお、大学等の奨学金につきましては、本市は導入していない状況でございますが、日本学生支援機構の給付型奨学金を初め、各大学等の授業料の減免、奨学金制度などが活用できます。  したがいまして、本市独自の奨学金につきましては設ける考えはございません。 356 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 357 ◯4番(後藤宏爾君)  おっしゃっているように、大学生が借りている奨学金というものは、実質、奨学金とは全く名ばかりで学生ローンに等しいんですね。各大学でも、おっしゃったように、授業料減免、奨学金制度というのがあるとのことですけれども、田川市、田川郡、8市町村の場合、大学、短大、専門学校に進学する予定の生徒を対象にして、給付額として入校支度金10万円、月額2万円が支給される、そういった状態だそうです。貧困が進む中で大学生なども高校と同じような基準で大学などへの進学を援助すべきです。田川市、田川郡などの例に倣い、糸島市でもそのようにすべきだと思いますが、今後こういったことを検討される予定は全くないということですか。 358 ◯議長(田原耕一君)  藤田人権福祉部長。 359 ◯人権福祉部長(藤田 晋君)  今、田川地区の例を出していただきましたが、この田川地区1市7町村の奨学金制度は、国の定住自立圏構想推進要綱を活用した事業でございます。その財源は全て国の特別交付税で賄われております。残念ながら、本市はこの事業の対象外で、田川市の例で試算しますと、30人に対し、1年間1,000万円以上の市の一般財源が必要となります。  繰り返しになりますが、一般財源の必要がない各種の給付型奨学金等が出そろう中で、プラス平成30年度は新たに生活保護世帯の子供の大学等への進学に係る一時金制度も始まる予定でございます。  したがいまして、市単独の大学奨学金までを検討する考えは現在のところ持ち合わせておりません。  以上でございます。 360 ◯議長(田原耕一君)  後藤議員。 361 ◯4番(後藤宏爾君)  市長は2期目の公約として、3つ目に教育力向上のまちづくりと述べておられるんですね。一時金制度とか、国の定住とか、そういったのがありましたけれども、やはり糸島市の若い世代を応援する上でも、この一環として、未来を担う若い世代が高校から高校卒業後に大学等に進学しても安心して学べるよう、糸島市が奨学金などそういった支援をすることで、援助すること、応援することが必要だと私は思っています。  糸島市に対しては奨学金等で未来を担う若い世代が糸島市に今後も定住できるよう、そして、心地よく学習できるよう、そういったことを応援することを求めて、早いですが、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。 362 ◯議長(田原耕一君)  これをもちまして、後藤議員の一般質問を終了します。  ここで暫時休憩します。  なお、再開は13時40分の予定です。       (午後1時27分 休憩)       (午後1時37分 再開) 363 ◯議長(田原耕一君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、13番三嶋栄幸議員の発言を許可します。三嶋議員。 364 ◯13番(三嶋栄幸君)  市民福祉常任委員会の三嶋栄幸でございます。ただいま議長の許可を得ましたので、通告に従い、一般質問に入らせていただきます。  まず、今後の上下水道事業についてお伺いをいたします。  糸島市の上下水道料は、ほかのまちに比べて高いという声をよく聞きます。今回、一般質問をするに当たり事前にデータをいただきましたので、グラフ化させていただきました。(パネルを示す)このグラフが示すとおり、平均的な家庭の上下水道料は、福岡都市圏の中で一番高い使用料になっております。少し数字を読み上げますと、福岡市が、これ1カ月当たりだったら5,377円、糸島市が、1カ月当たりだったら7,770円。これ1カ月の差は1.33倍なんですけど、2カ月で比較しますと1.45倍になります。私も初めて聞いたんですけど、2カ月に一度検針というのが当たり前だというふうに思っていたんですけど、まちによっては1カ月ごとの検針があるということで比較できないから、こういう資料をいただいております。  では、他市に比べて糸島市の上下水道料はなぜこんなに高いかどうかについて御説明をお願い申し上げます。 365 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 366 ◯上下水道部長(三角孝志君)  糸島市が水道料金、下水道使用料がなぜ都市圏の中で高いかということでございますけれども、まず、水道料金につきましては、1点目といたしまして、大きな企業が少ないと、大口使用者が少ないということです。それから、2点目といたしまして、給水面積が他市町村に比較して広く、管路の延長が約620キロございまして非常に長い、人口密度が低いということ。それから、3点目といたしまして、井戸等自己水源が乏しく、企業団からの受水が多いために、受水費の負担が大きくなっていること。4点目といたしまして、近隣市町に比べまして、配水池等の施設が多いことが原因として挙げられます。  続きまして、下水道使用料でございますけれども、1点目といたしまして、処理面積が広く、処理区域面積における人口密度が低いこと。2点目といたしまして、国の地方自治体における下水道整備の方針、それから住民からの強い要望によりまして、昭和58年度から事業に着手をしておりますけれども、短期間の中で工事の進捗を図ったために、事業費と起債の借り入れが多額となりまして、その分が料金へと反映されていることが原因として考えられます。 367 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 368 ◯13番(三嶋栄幸君)  糸島市の水道事業は、自前の水源もありますが、約3分の2を、福岡市を含む福岡都市圏9市8町で構成する福岡地区水道事業団より供給されていると思いますが、(パネルを示す)市からいただきました平成29年の統計白書を見ておりますと、福岡都市圏のうちで、水道普及率、下水道普及率とも糸島市は最低の数値となっておりますが、この理由はどうしてなのか、お尋ねを申し上げます。 369 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 370 ◯上下水道部長(三角孝志君)  水道、それから汚水の普及率でございますけれども、まず水道普及率が低い理由といたしましては、井戸水が使用できる世帯が数多くありまして、上水道に頼らなくてもよい状況にあること。それから、水道の未整備地区が約7%あることが要因として考えられます。  次に、下水道汚水処理人口普及率の低い理由でございますけれども、前原地区におきましては、昭和58年度から事業に着手をいたしまして、平成28年度末の整備率は87.3%に達しておりますけれども、志摩地区におきましては、平成24年度から事業に着手をいたしまして、整備率が20.5%と低い状況にございます。  それから、二丈地区におきましては、個人設置の合併浄化槽の普及率が72.5%ございまして、二丈地区におきましては、市が行う下水道整備を実施しておりません。この個人設置の合併浄化槽は普及率に含まないために、低い状況となっておるところでございます。  以上でございます。 371 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 372 ◯13番(三嶋栄幸君)  2期目以上の議員の方は覚えておられると思いますが、3年前に、糸島市議団で那珂川の上流に建設中でございました五ケ山ダムを視察に行きました。新聞報道等を見ておりますと、ことし4月よりの供給開始が予定されておりましたが、雨量不足で今のところおくれているみたいですが、この供用開始が始まると、市の水道事業にどう影響してくるのか、お尋ねを申し上げます。 373 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 374 ◯上下水道部長(三角孝志君)  五ヶ山ダムの供用開始によりまして、1日最大800トン、年間でいいますと23万6,000トンの増量が可能となってまいります。このことで、市民生活に一時も欠かすことのできない生活用水の確保が万全となりまして、安定的な供給ができるようになるというふうに思っております。さらには、干ばつ、あるいは災害時等の緊急時にも、迅速に対応できるようになるというふうに思っております。  以上でございます。 375 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 376 ◯13番(三嶋栄幸君)  それは、安定的な水の確保ができるということは大変うれしいことだとは思うんですけど、受水量がふえるということは受水費がふえると思うんですが、受水費は年間何千万円ぐらい上がる予定なのか、お聞きします。 377 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 378 ◯上下水道部長(三角孝志君)  年間で約4,000万円程度の増となる見込みでございます。 379 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 380 ◯13番(三嶋栄幸君)  では、今後そのアップした分を、糸島市内で賄うことができるのかどうかについてお尋ねを申し上げます。 381 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 382 ◯上下水道部長(三角孝志君)  水道の使用料につきましては、収入でございますけれども、平成28年度から増加傾向にございます。平成29年度決算見込みでも、前年度より約2,000万円程度の増加を見込んでおるところでございます。  今後5年間の収支予測を立てておりますけれども、単年度収支で純利益が続くと現時点では予想をしておりまして、圧迫することはないだろうというふうに考えております。 383 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 384 ◯13番(三嶋栄幸君)  今議会前に、非常にタイミングよく、新規水道整備の方針というものをいただきました。この方針を見ておりますと、水道整備の要望のあった地域から順次アンケート調査を行い、住民の8割以上の賛同が得られないのであれば、新たに水道管を布設しないとの内容だったと思いますが、これは間違いないでございますでしょうか。 385 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 386 ◯上下水道部長(三角孝志君)  現在、平成27年度から第8次拡張事業、これは水道の水道管未整備地区の多い志摩、それから二丈地区、それから前原地区の一部を進めておるところでございます。これは、今後整備を進める予定の区域として市で定めたものでございます。8拡の整備区域につきましては、現段階では整備する方針に変わりはございません。ただし、議員今言われましたように、80%という賛同が得られないとというふうに考えております。といいますのは、水道事業は公営企業でございまして、独立採算が基本でございます。使用料収入が一定程度見込めないと経営の悪化を招くことになりかねません。住民の公平性の観点、それから均衡ある発展には、できるだけ広く整備を進めたいとは思っておりますけれども、やはり多額の整備費用もかかりますし、今後の更新費用も必要になってまいりますことから、今後の新規の整備を進めるに当たりましては、地元から要望が上がっており、かつ行政区で8割程度の加入の見込みのあるところから、優先的に整備の検討をしたいと考えておるところでございます。  他の地域につきましては、今後の地元の要望等を勘案しながら、時期と整備方針を検討していきたいと思っておるところでございます。  以上でございます。 387 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 388 ◯13番(三嶋栄幸君)  その水道事業の考え方というのは、今の下水普及率を見ておりますと、下水道事業にも当てはまると思いますが、下水についても、今のアンケート同様にアンケート調査等を行う御計画があるのかどうか、お尋ねをします。 389 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 390 ◯上下水道部長(三角孝志君)  下水道事業についてもアンケート調査をとるのかということでございますけれども、下水道の整備につきましては、おおむね5年に一度、計画の見直しを行ってきております。平成32年度に地元説明、それからアンケート調査を予定しておるところでございます。 391 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 392 ◯13番(三嶋栄幸君)  平成32年度に地元説明会、アンケート調査を行う予定だというふうに今御答弁されたのは間違いないですかね。 393 ◯議長(田原耕一君)
     三角上下水道部長。 394 ◯上下水道部長(三角孝志君)  間違いございません。 395 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 396 ◯13番(三嶋栄幸君)  そうなりますと、平成32年度までにそれが行われるということやったら、平成33年度以降しか整備方針や整備地区の見直し決定というのはできないということになると思いますが、いかがでしょうか。 397 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 398 ◯上下水道部長(三角孝志君)  平成32年度にアンケート調査を行いまして、平成34年度で整備方針、それから整備区域の見直しを行いたいと考えておるところでございます。 399 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 400 ◯13番(三嶋栄幸君)  先ほどの説明の中で、水道管の総延長は620キロというふうに御説明されましたけど、これ多分、福岡から大阪が大体500キロですから、もうちょっと先までということで大変な距離だと思うんですけど、では、この老朽化した水道管というのは耐用年数が多分40年だと思いますけど、この水道管の取りかえ工事についてはいつから着手される御予定か、お尋ねを申し上げます。 401 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 402 ◯上下水道部長(三角孝志君)  耐用年数を今40年というお話がございましたが、これはあくまでも減価償却費を計算する場合の耐用年数でございまして、実際には、管渠等によっても、種類によっても異なってまいりますけれども、実際にはもっと長く使えまして、実耐用年数は長くなってくるということでございます。  それから、管路の取りかえでございますけれども、管路の取りかえにつきましては、老朽したものについては、今でも随時行っておるところでございます。  平成29年度に、今年度ですけれども、水道施設の更新計画を今策定しておりまして、その結果を踏まえまして、来年度、平成30年度から計画的に、管、それから配水池等の施設の更新工事を行っていきたいと思っておるところでございます。 403 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 404 ◯13番(三嶋栄幸君)  では、今後、水道管の更新や今先ほど言われました施設改修に、幾ら毎年かかってくるのかというのは御試算なさってあるか、お伺いします。 405 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 406 ◯上下水道部長(三角孝志君)  維持管理費でございますけれども、まず、水道施設におきましては、管路の修繕、それから施設の保守点検、電気代等の維持管理費用としては、毎年1億5,000万円程度かかっておるところでございます。  それから、先ほど言いました今後の施設の更新でございますけれども、平成27年度に策定をしました水道事業のアセットマネジメントでは、平成67年までの40年間で約360億円、年9億円等の試算が出ておるところでございます。  下水道施設につきましては、管路の修繕等の維持管理費、費用につきましては毎年4億円程度かかっております。  水道と同様、今後の施設の更新でございますけれども、平成30年、31年度に管渠、ポンプ等施設のアセットマネジメント計画を策定することにしておりまして、その中で、今後の更新費用、それから更新期間を示すことにしておるところでございます。 407 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 408 ◯13番(三嶋栄幸君)  確認の質問なんですけれども、水道のほうはわかったんですけど、下水のほうの更新費用は、何年度以降にならないとお示しできない状況なんですかね。 409 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 410 ◯上下水道部長(三角孝志君)  繰り返しになります。平成30年度、平成31年度でアセットマネジメント計画を策定することにしておりますので、平成32年度以降になろうかと思っております。 411 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 412 ◯13番(三嶋栄幸君)  我が市の上下水道料は、平成24年2月に一度値上げされて今の料金体系になっていると思います。  では、水道事業、下水道事業は今現在黒字ですが、いつまで黒字経営が可能かどうかについてお尋ねを申し上げます。 413 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 414 ◯上下水道部長(三角孝志君)  策定をしております収支計画では、今後5年程度は黒字経営ができるのではないかと思っております。ただし、これは国、あるいは一般会計からの補助金があって黒字の状況を保っておる状況でございまして、決して余裕のある経営状況とは言えないというふうに思っておるところでございます。  5年から先の話なんですけれども、人口動態による使用料の減、あるいは今後の整備計画、施設の更新費用、国の補助金制度の変更など、不確定要素が非常に多いものがございますので、現段階で5年先、10年先の予測を立てるというのは非常に難しいというふうに思っております。 415 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 416 ◯13番(三嶋栄幸君)  なかなか難しいということですけれども、やっぱり私は市民の代表ですからこれを聞きたいと思いますけど、近年中に、上下水道の値上げの可能性はあるかどうかについてお尋ね申し上げます。 417 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 418 ◯上下水道部長(三角孝志君)  値上げの可能性ということでございます。  料金改定は、おおむね4年に1回、今検討を行ってきております。前回、平成28年度の改定については、当時の経営状況から見て改定を見送った経過がございます。次回は、平成32年度が改定の時期となるわけでございますけれども、先ほどから言いますように、現段階ではなかなか予測も難しゅうございまして、白紙の状況でございます。  来年度、平成29年度の決算を見ながら、今後の料金収入の推計、それから整備方針、今後策定をいたします施設の水道更新計画によります更新費用等、しっかりと中長期的な収支計画を立てながら検討をしていって、最終的には経営審議会に諮問した上で答申を受けるというスケジュールになろうかと思っております。  以上でございます。 419 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 420 ◯13番(三嶋栄幸君)  料金値上げについては、さまざまな要因があるもので今答弁できない、当然、審議会にもかけなきゃいけない、そのお立場はよくわかりました。  2016年4月にいただきましたこれ、(資料を示す)糸島市水道事業ビジョンというのを読ませていただきますと、本市の収益的収支の見通しにおいては、平成35年度から赤字に転落することが予想され、資金残高についても平成34年度にはマイナスになると、この当時には書かれておられます。再確認なんですけれども、私が先ほど、今後の水道管の更新や施設改修などに幾らかかるのか試算されていますかという質問に対して、維持管理費が毎年1億5,000万円、水道管の更新費用が、ざくっといって毎年9億円と答弁されたと思うんですが、この更新費用の毎年9億円というのは、今現在の予算にプラスして、新たに発生する費用になるのでしょうか、御確認したいので、御答弁をお願いします。 421 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 422 ◯上下水道部長(三角孝志君)  平成28年度の決算値で申し上げますと、更新費用は既に2.5億円を平成28年度で見込んで、平成28年度に更新費用として使ったということになってまいりますので、9億円から差し引きますと、それが6.5億円ということになろうかと思います。 423 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 424 ◯13番(三嶋栄幸君)  では、同じような考え方で、下水道需要についても、維持管理に毎年4億円、更新はアセットマネジメントができ上がる平成30年、31年度のデータを見なければいけませんけど、それで更新費用とか公費が出てくるというふうに御答弁いただいたと思うんですけれども、この更新費用も水道事業と同様に、現在の予算に新たにプラスして発生する費用になるということになるんでしょうか。 425 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 426 ◯上下水道部長(三角孝志君)  下水道施設、管も含めてですけど、比較的新しいといいますか、まだ更新する時期には来ておりませんので、平成30、31年度のアセットマネジメント結果によって、今の予算に新たに更新費用として上乗せになってくるというふうに考えております。 427 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 428 ◯13番(三嶋栄幸君)  水道事業については最後の質問になりますけれども、平成28年度の決算書を見ておりますと、一般会計から水道事業に約1億1,000万円、下水道事業に5億2,300万円が繰り入れられていると思います。いろんなところに繰り出しておりますから、これ以上の繰り出しはちょっと厳しいのかなと思います。  上下水道料の維持というのは、人口減少が続くほかの自治体の事例を見ておりますと、人口が減るからといってコストが下がるというものではない、非常に特殊な会計だと思います。御苦労は多いと思いますけど、なるべく早目に中長期の収支計画を作成いただきまして、今後、毎年どれだけの維持管理費がかかるのか、試算をお願いして、私の──答弁お願いします。 429 ◯議長(田原耕一君)  三角上下水道部長。 430 ◯上下水道部長(三角孝志君)  確かに今後、更新費用等莫大な費用がかかっていきます。年約9億円の更新費用がかかるということで試算は出ておりますけれども、この9億円をつくり出すというのは大変厳しい状況になるのは事実でございます。このため、施設の統廃合を積極的に進める、あるいは管路については、保守点検、腐食防止の策を講じて、できる限り長寿命化を図って、更新費用の削減に努めていきたいというふうに考えておるところでございます。  以上でございます。 431 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 432 ◯13番(三嶋栄幸君)  じゃ、とにかく頑張ってください。  では、次の人口確保と今後の課題についての質問に移らせていただきます。  ことし1月に、総務省が発表しました2017年の人口移動報告書を見ておりますと、糸島市が転入超過になっており、人口がふえ始めておりました。これはひとえに、月形市長を先頭に、市職員の皆様のたゆまぬ地道な努力のたまものだと高く評価しております。  このグラフは、(パネルを示す)国立社会保障・人口問題研究所のデータをもとに作成させていただきました日本の将来人口の予測グラフです。ちょうど今、NHKの大河ドラマ「西郷どん」があっていますが、明治維新から今150年、江戸時代は、日本の人口は約3,000万人。それから、ずっと右肩上がりにふえてきまして、約140年たった2008年に1億2,800人でピークに達しています。それから今、緩やかに人口が減ってきておりまして、この人口問題研究所のデータを見ておりますと、2053年、今から35年後には1億人を切って高齢化率が37.7%。このままの特殊出生率等々の推移でいきますと、2100年には6,000万人を切るというデータが示されています。人口のデータというのは、経済力などと違って非常に精度が高いもので、例えばことし私が50歳としたら、必ず30年後に80歳、亡くなってなかったらなります。非常にわかりやすい数字だと思います。何を申し上げたいかと申しますと、今までの考え方、発想では、これからの時代、大変厳しい時代になるのではというふうに思います。特に、この人口、今85%の自治体が人口減に入っているというふうにデータが出ておりますけど、私たちは、下りエスカレーターを必死で駆け上がっているような状況みたいですね。一生懸命上に向かって歩いていかない限り、人口減に入っていくと思います。  国は地方再生などと言っておりますが、私に言わせると、正直、自治体間の人口の奪い合いだと思います。長話ばっかりしてもいけませんので、今から質問に入らせていただきます。  人口を確保することで、どのような効果があるのか、お尋ね申し上げます。 433 ◯議長(田原耕一君)  馬場企画部長。 434 ◯企画部長(馬場 貢君)
     人口確保の効果としては3点が考えられるというふうに思っております。  1つ目が、財政的な効果といたしまして、固定資産税、市民税など、税収増として1人当たり約9万2,000円の増、加えまして、地方交付税の算定において、1人当たり約7万3,000円の増が考えられます。  2つ目の効果といたしまして、地域経済への好影響ということで、労働力の確保、または地域内消費の拡充によりまして、産業の振興、また地域経済の発展につながっていくというふうに思っております。  3つ目が、地域の活性化、地域コミュニティの維持で、地域の人口が確保されることによりまして、地域行事だとかまつりごとが継続され、また、地域の役員、また消防団員等も確保される中、地域の支え合いの活動や地域コミュニティ活動の維持につながっていくというふうに考えております。 435 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 436 ◯13番(三嶋栄幸君)  では、市では平成27年1月から転出抑制や転入増加のために、マイホーム取得奨励金を実施されておりますが、新しい議員もおられますので、この促進策について、簡単に御説明をお願いします。 437 ◯議長(田原耕一君)  馬場企画部長。 438 ◯企画部長(馬場 貢君)  マイホーム取得奨励金制度についてでございますけれども、目的は、市内への転入及び定住を促進することによりまして、人口の維持及び増加を諮ることが目的でございます。  制度の概要につきましては、平成27年1月2日から平成31年3月31日までに、新築または売買によりまして市内で住宅を取得する方に対し3年間、建物の固定資産税相当額を奨励金として、いわゆる商工会の商品券として交付するものでございます。 439 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 440 ◯13番(三嶋栄幸君)  昨年の6月議会において、私、このマイホーム取得奨励金については、定住促進としての動機づけ効果が薄いのではないかというふうに馬場部長に御質問した記憶がございますが、そのとき馬場部長は、効果測定のためにアンケート調査を行い、きちんと分析させていただくという御答弁をいただきました。それで、これはさきにいただいたものを、グラフを拡大したものですが、(パネルを示す)これ、マイホーム取得奨励金をいただかれた方に対してのアンケート調査の結果です。いろんな質問項目があったんですけど、今回の質問に関するところだけ申し上げますけど、問4「糸島市に住宅を購入するに当たり、他市との比較検討をなされましたか」との問いに、約38%の方が「他市と比較した」というふうに答えておられて、このマイホーム取得奨励金をいただいているということは糸島市に住んだということだから、ある程度一定の効果はあったんだと思います。  気になるのは下のグラフなんですけれども、問5「糸島市での居住を選んだ理由は」との問いに対して、これ複数回答ですから、幾つでも丸が書けるんですよ──にもかかわらず、「マイホーム取得奨励金があったから」と回答された方は、この中で9%ですね。  そしてもう一つ、問6「また、マイホーム取得奨励金は、糸島に住居を購入するきっかけになりましたか」という問いに対して、「制度があったために購入した」が5%、「一因、後押しになった」というのが25%、合わせて30%です。このマイホーム取得奨励金の目当てというのは、糸島に住んでいただく動機づけ、インセンティブを目的とされて始められたというふうに聞いておりますが、この数字を見られて、部長どうお考えか、お尋ね申し上げます。 441 ◯議長(田原耕一君)  馬場企画部長。 442 ◯企画部長(馬場 貢君)  マイホーム取得奨励金をいただいた方に対するアンケートで、今、議員のほうからアンケートの質問4、5、6の部分について少し説明がありました。質問4の、いわゆる他市との比較をしたかという方が38%、約4割の方が他市と比較した中で糸島市を選ばれたと。そういう中で問5の質問が、繰り返しになりますけれども、本市での居住を選んだ理由としてマイホーム取得奨励金制度があったからという分が9%ということです。今お示しのグラフを見る中で、本市での居住を選んだ理由として、これはやっぱり一生のうちで大きな買い物だというふうに思います。そういう中で、この理由の中に自然環境だとか子育て、教育環境、土地や住宅の価格、交通利便性、生活利便性と、これが上位に来るのはやはり当然のことだというふうに我々も思っています。その中で9%、約1割の方がこのマイホーム取得奨励金制度を理由の一つに挙げられたという分は、この制度に一定の効果はあるのではないかというふうに思っています。  それともう一つ、問6の「マイホーム取得奨励金制度が住宅を購入するきっかけとなりましたか」という問いに対して、これも繰り返しになりますけれども、「制度があったため購入した」が5%、「一因、後押しとなった」が25%ということで、合わせて30%の方がきっかけとなったというような結果になっております。  この制度につきましては、糸島のほうに定住してもらうきっかけにと、誘い水にというふうに思っておりましたので、この制度が30%ということですので、この制度が確実に誘い水になっており、効果があるというふうに分析をいたしております。  それと、このアンケート結果は議員のほうにもお渡しをしておりますので、読まれたと思いますけれども、自由意見の中に、糸島市に住む決め手の一つになった、住宅を購入するに当たり、大きな手助けとなったというような御意見もいただいておる中で、この制度については効果があったものというふうに分析をしておるところでございます。 443 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 444 ◯13番(三嶋栄幸君)  確かに、今、部長が御説明されましたとおり、自由記載の中で、大変助かった、こういう制度があるほうがいいなというふうにコメントがあるのも重々読ませていただきました。それはそうだと思うんですよ。3年間で大体18万円前後の地域商品券をいただけるんですから、私だったらもうちょい熱心に書くと思いますけど、ちょっと気になるのは、このアンケート調査を行われたにもかかわらず、これちゃんと奨励金をいただかれたにもかかわらず、回収率が48.8%、この約51%の人間は、アンケートにも答えてくれないというんですね。ちょっと悲しいなというふうに思っております。  それは部長と私、立場が違いますから、私も一定の効果があったとは思っていますので、次の質問に行かせていただきます。  以前行った一般質問で、地域の実情に応じた活性化策の研究を行うとも馬場部長は答弁されました。研究調査の結果についてどう取り組まれたかについてお尋ねを申し上げます。 445 ◯議長(田原耕一君)  馬場企画部長。 446 ◯企画部長(馬場 貢君)  この調査研究という分は、いわゆる人口減少地域対策についての検討、取り組みのことでございまして、初めて聞かれる議員の方もおられると思います。少し説明させていただきますけれども、本市の特徴的な人口減少地域である、いわゆる中山間地域、いわゆる農山村、漁村、それと農村と漁村、両方の顔を持っておる地域、それと、いわゆる旧開発団地をモデル的に活性化策の検討を行っております。具体的には、桜野校区、長糸校区、福吉校区、加布里校区、これは旧開発団地ということで、浜の園団地、この4地域をモデル地域に設定いたしまして、昨年6月以降、各地域に担当職員が入り込みまして、地域の皆さんと一緒に人口減少地域の活性化策の検討、協議を行ってまいりました。  その中で、地域の皆さんと協議を重ねていく中で、どの地域、どの校区においても、人口をどうやってふやすかよりも、やっぱり安心して暮らし続けられる地域社会、地域コミュニティをいかに維持していくか、いかにつくっていくかというような結論、話になってきました。そのような中で、魅力ある地域をつくっていけば人は減らないのではないか、人が集まる地域になるのではないかというような結論のもと、地域特性に応じた活性化策、支え合いの地域づくりについて、検討、協議を現在のところ重ねておるというような状況でございます。  以上です。 447 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 448 ◯13番(三嶋栄幸君)  市全体では、今皆さんの努力のもとに10万人をキープしていますけれども、地域間の人口格差が生じております。(パネルを示す)糸島市が合併したのが今から8年前です。この8年前の1月1日の住基人口等を毎年ずっとデータを入れていきますと、こういう形になっておりまして、東風、前原、前原南、南風、波多江小の5校区は人口が伸びています。雷山が横ばいぐらいの数字になっておりまして、ほかの校区は人口が減少しておりまして、特に市長、お膝元である桜野校区のほうは、8年間で89.9%、要は、8年間で10%以上人口が減っているんですよね。また、この隣のほうに高齢化率というのを出していますけれども、この人口が減少しているこの5校区を見てみますと、やはり高齢化率がかなり進んでいるんですよね、35%を越えているということですね。  ここで質問に入りますけれども、平成29年度より人口減少が続く10校区に対して、地域コーディネーターを設置して人口減少に歯どめをかけるとの答弁が以前ありましたが、その成果と課題はどうなっているか、お尋ね申し上げます。 449 ◯議長(田原耕一君)  馬場企画部長。 450 ◯企画部長(馬場 貢君)  地域コーディネーターにつきましては、先ほど人口がふえておる校区、減っておる校区を言われましたけれども、このコーディネーターを10校区、16人配置をいたしまして、転入希望者に対する地域密着情報の提供、地域の案内、空き家情報等地域情報の提供、また、転入者に対する転入後のアドバイス、フォロー等を行ってきました。  その中で、成果につきましては、昨年度から今年度の2月末時点までの移住相談件数は238組で、そのうち、地域コーディネーターへの案内につきましては77組となっております。そういう中で、6組、12人が転入をされておるような状況でございます。  また、空き家の掘り起こしにつきましては、これも行っておりまして、空き家バンク新規登録数は18件というふうになっております。  そういう中で、課題はないのかということでございますけれども、課題につきましては、地域コーディネーターとしての資質の向上、また、それぞれの校区において地勢や規模など、地域の実情に合わせた人員体制、人員配置というものが課題かなというふうに思っています。そのため、新年度、地域コーディネーター同士の連携、交流や情報共有を目的とした研修会の実施、また、地域の実情に合わせた地域コーディネーターの増員を考えたいというふうに思っております。 451 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 452 ◯13番(三嶋栄幸君)  いろいろ頑張っていただいていることはよくわかりますけれども、人口問題は、私これゆでガエルと一緒──ゆでガエルという例えがありますけれども、何か災害が起きて、ダイナミックに人口が減ったとかいうんだったら対策、考え方も、意識も変わってくると思いますけど、去年に比べて、何々さんが亡くなった、誰々が卒業して集落を出ていったという形で、1年ごとぐらい見ていってもなかなか感じないですね。そして、10年、20年というサイクルで見ていきますと、周りに誰もいなくなったという形で、非常に取り組みにくいと思います。特に、私どもは数字を見ておりますからまだいいですけど、一般のそこに暮らす集落の方というのは、なかなか肌では感じられないんやなかかなと思うんですよね。  そこで、議員有志で研修にも行ったことがあるんですけど、約2年前ぐらいに島根県中山間地研究センターに職員を派遣されたと思うんですよ。そこでは、簡単に集落単位での将来人口予測を計算できるプログラミングを学ばれてきたと思うんですよね。5年後にこれだけになりますよ、高齢化率はこうなりますよというような、その将来人口予測のグラフを住民の方にお示しされたことがあるかどうか。また、その反響はどうかについてお尋ねを申し上げます。 453 ◯議長(田原耕一君)  馬場企画部長。 454 ◯企画部長(馬場 貢君)  うちのほうの職員を島根県のほうに視察に行かせました。そして、今、議員言われました将来人口予測プログラムというようなものを活用し、糸島市全体、15校区の人口予測を行っております。  その中で、先ほども答弁の中で出てきましたけれども、人口減少地域、モデルの4地域の皆さんには、校区及び行政区、校区の中の行政区の30年後までの将来人口予測をお示しさせていただきました。4地域の皆さんは、いわゆる何となく、先ほどゆでガエルというふうに言ってありましたけど、何となく感じていた人口減少を、具体的に数値として見ることによりまして、この人口減少問題を再確認されました。そういう中で、この問題を先送りはできないなというような御判断があったのかなというふうに思っています。  そういう中で、先ほど申しましたとおり人口減少地域の活性化策の検討に向け、地域を動かすきっかけというふうに、この将来人口予測プログラムの結果がなったというふうに思っております。 455 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 456 ◯13番(三嶋栄幸君)  そこまでなさってあるんだったら、よくわかりましたけど、では、今後の人口確保問題をどう分析されておられるのか、お尋ね申し上げます。 457 ◯議長(田原耕一君)  馬場企画部長。 458 ◯企画部長(馬場 貢君)  本市の人口問題の分析につきましては、3つのポイントがあるというふうに思っております。  1つ目は、社会増減で──先ほど新聞等の記事も紹介いただきましたけれども、社会増減で転入超過の状態が続いていることでございます。これは、月形市長を先頭にこれまで本市のまちづくりが総合的に評価された結果であるというふうに思っております。特に年代別におきまして、25歳から44歳までの子育て世代の転入が多く、それに伴い14歳未満の子供たちの転入もふえている点は、まちの活力という面から、とてもいい傾向にあるというふうに思っています。  2つ目の分析のポイントですけれども、市内における人口の二極化でございます。議員の指摘もございましたけれども、市全体では人口は回復傾向にありますけれども、人口増加は筑前前原駅よりも東側の5校区のみで、残りの10校区は人口減少が続いており、市内で人口の二極化が進んでいるというような状況でございます。  最後に3つ目のポイントといたしましては、自然増減の中でのマイナス状況が続いておるということでございます。これは、出生率の低下など、本市一つの自治体だけで対応できる課題ではございません。国の抜本的な対策も必要でございますけれども、子育て支援だとか健康づくりなど、自治体、本市としてもやらなければならない施策も多くあるのではないかと、分析するところでは、この3つのポイントがあるというふうに思っております。 459 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 460 ◯13番(三嶋栄幸君)  今の話をるる聞いておりますと、いろんな手法を使って分析もなさってある。それなりのアクションも起こされてある。でも、残念ながら人口減少が続く地域の歯どめがかかっていないんですけど、では、今後どう展開すべきだとお考えか、何か施策があったらお尋ねしたいと思います。 461 ◯議長(田原耕一君)  馬場企画部長。 462 ◯企画部長(馬場 貢君)  この人口確保問題につきまして、今後の展開としては、本市としては大きく3つの方向を考えております。  1点目は、市全体としての人口確保でございます。少子高齢化に伴う社会保障費の増大だとか公共施設の老朽化などに対応できる持続可能なまちであるためには、市全体での人口を確保し、地域経済の活性化や税収の確保、働く場所や労働力の確保などを図っていかなければならないというふうに思っております。  具体的には、九大等の移転の強みを生かしまして、自然環境など、本市の魅力を損なわない範囲で規制緩和などを行いながら、民間の投資や開発を誘導し、また、市としての政策的投資を行うなど、ふやせるところは人口をふやしていく必要があるのではないかというふうに思っています。  2点目は、先ほど分析、課題の中でも言いました、人口の二極化への対応、いわゆる人口減少地域対策でございまして、将来的には人口減少というものは受け入れなければならないというふうに思っています。そういう中でも、地域コミュニティは絶対に維持していかなければならないと。そのためには、各地域において一定の人口を確保していく必要があるということで、今のうちから人口減少、地域対策についても、より力を入れていく必要があるというふうに思っております。  3点目は、子育て支援の強化、出生率の向上でございます。日本全体が人口減少の中で、社会増減で転入者を増加させる取り組み、いわゆる人口の奪い合いだけではやっぱり限界があるというふうに思っておりますので、子育て支援の強化、または教育環境の充実を行うことにより、子育て世代の定住を促進し、ひいては出生率の向上につなげ、糸島を郷土とする子供たちを1人でも多く育んでいかなければならないと、今後の展開としては、この3つ方向性を持っておるところでございます。 463 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 464 ◯13番(三嶋栄幸君)  私も、今、部長が御説明されたとおり、大きく分けて2つ人口問題があると思うんですよ。今、福岡市さんが大変な勢いで人口を伸ばしておって、その周辺の自治体も、その波及に伴って人口を確保できています。でも、これがいつまでも続くかというと、そうではありませんよね、日本の人口は減っていきますから。私は、今、部長が言われたとおり、稼げるときに稼いで、しっかり規制緩和できることはやって、稼げるときに人口も稼ぐと。人がふえることによって、こういう形で税収もふえてくるんだったら、稼げるときに稼ぐ。  それともう一つは、一般の市民の方にとって一番大切なのは、何回も言われていますとおり、地域のコミュニティ、そこがどうなのかというのが私自身もそう思います。  定住促進のマイホーム取得奨励金、これはこれでいいと思うんですけど、やはり波多江に住宅を求めてこられる方と、福吉とか桜野に住宅を求めてこられる方のニーズは違うと思うんですよ。それを1本の施策だけでくくるというのは無理だと思いますけど、今言われたとおり、地域コミュニティの維持のために、今後は地域実情に応じた大胆な別の定住政策を考える必要があると思いますが、いかがでしょうか。 465 ◯議長(田原耕一君)  馬場企画部長。 466 ◯企画部長(馬場 貢君)  議員言われるように、市全体として人口を確保していくということと、もう一つは、地域のコミュニティが維持できるように、そういう人口減少地域の対策と、いわゆる地域コミュニティの維持、自助、共助の部分が成り立っていくような地域をずっと継続していく必要があるというふうに私どもも思っております。ただ、この人口減少地域対策において、今大胆な施策と言われましたけれども、特効薬はないのではないかというふうに思っております。地域に入り込む中でそれを実感させられました。  そういう中で、先ほども答弁しましたように、このモデル4地域で今現在行っておる魅力ある地域づくりとあわせまして、地域コーディネーター、また定住コーディネーター事業、空き家バンク、また、地区計画等を活用した受け皿づくりなど、地道な活動を継続して行っていくということが、遠回りかもしれませんけれども、対策につながっていくのではないかというふうに思っておるところでございます。 467 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 468 ◯13番(三嶋栄幸君)  外から、糸島の魅力とかいろんなガイド本もあります。糸島の魅力を語るときに、私は波多江に住んでいますからそんなこと言っちゃったら校区の皆さんから怒られるかもしれませんけど、私はこの糸島の魅力を支えておられるのは、中山間地域や海岸沿線部だと思うんですよ。その糸島の魅力を支えているところの人口が減少しているというこの実態があります。地域コミュニティの維持、とても大切だと部長も言われました。地道ですけど頑張っていく。けど、今話しましたとおり、8年間で10%以上、桜野校区の人口は減少しているんですよ。昨年、島根とか高知、人口減少の地域、総務文教常任委員会でいかせていただきましたけと、ある一定の数字を超えると、申しわけございませんけど、何をやってももう手おくれという状況になるのであれば、やはり人口減少地域に対する、金配ればいいというものじゃないこともわかりますけど、そういう定住支援策を考えていかれるべきではと思いますので、再度御質問させていただきます。 469 ◯議長(田原耕一君)
     馬場企画部長。 470 ◯企画部長(馬場 貢君)  確かに、今、議員が言われるところもごもっともなところがあるというふうに思っています。ただ、我々も地域に入り込まさせてもらって、地域の人と話をさせてもらっております。この中山間地、漁村地域の人口をふやしていくというためには、やはり一番は地域の人たちが本気になってもらわないかんとですよ。このままじゃ自分の地域危なかばいと、どげんかしていかないかんと、ここがやっぱり大事であるという認識を、この1年間させていただきました。  そういう中で、地元のことを考えて地域活性化策をやっていこうやないかと、その中で、やっぱりもう少し人をふやしていかないかんやないかと、ちょっと言い方変えれば、おまえの息子残るごとせれやとか、外へ出ていっとるとは帰ってくるごとせれやとか、そういう地域の人たちの意識を変えていくところから始めていかないと、これはならないと思います。議員も行かれた島根県海士町さんというところも、初めはそういうところから始められたというふうに思っています。そういう中で知恵が出てくるのではないかというふうに思っておりますので、少し遠回りをしているかもしれませんけれども、そういう感じで今取り組みを進めておるというところで理解をお願いしたいと思っております。 471 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 472 ◯13番(三嶋栄幸君)  今、馬場部長の大変熱い思いを聞きましたので、この質問は終わらせていただきますけれども、では、今後10年間の糸島市の人口目標をどのように考えておられるか。また、今後20年先、30年先の糸島の人口予測をどう考えておられるかについて御質問いたします。 473 ◯議長(田原耕一君)  馬場企画部長。 474 ◯企画部長(馬場 貢君)  まず初めに、次の10年間なり20年、30年先の人口予測をする前に、現総合計画の将来目標人口である平成32年度10万2,000人については、住基人口において達成できるというふうに考えております。  そういう中で、議員も御承知かと思いますけれども、平成28年3月に人口ビジョンを策定させていただきました。まず、この数字だけを先に言わさせてもらっておきます。  10年後の2030年度が、人口10万2,298人、20年後の2040年が9万9,130人、30年後の2050年が9万4,151人を一応目標設定はさせていただいております。  そういう中で、現状を見た中で、これから、その次の10年の目標人口、次の第2期の総合計画を策定するときに調査、分析をして設定をしていきますけれども、現状の福岡市だとか都市圏の人口予測などを勘案いたしますと、10年後についてはこの10万2,000人にプラスの伸び代が見込める可能性が本市にはあるのではないかというふうに今のところは見ています。  それと、20年、30年先の人口予測につきましては、やはり次の10年間の動きを見た上での予測になるのではないかなと。今の時点でこうだということを言うのは難しいというふうに思っておるところでございます。  以上です。 475 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 476 ◯13番(三嶋栄幸君)  これ以上、議場で馬場部長とやりとりしても、あんまりすると、あんたたちは2人で話してきないと言われそうなのでですね。  最後に、市長にお尋ねしますが、今、馬場部長がるる御説明をされたとおり、やはり人口はまちの元気のバロメーターだと思うんですよ。また、人口イコール財政に直結するということで、人口というのは財政的にも大変重要なファクターだというふうに私は思っております。  上下水道に質問しましたとおり、今後、多額の更新費用がかかると思うんですが、ここでちょっとお願いなんですけど、大変だとは思うんですけど、できれば、今後20年先、30年先のある程度の人口予測をされて、それに伴う中長期の財政計画をお示しいただけないかというふうに思っているんですけど、市長、いかがでしょうか。 477 ◯議長(田原耕一君)  月形市長。 478 ◯市長(月形祐二君)  中長期にわたっての人口予測ということでございますが、今、馬場部長が御説明をいたしましたとおり、まずは私どもが目指しております今期の10万2,000人というのをしっかりと確保していく。そのために、この4年間取り組んでまいりました。  それで、この10年間では10万2,000人をクリアできるというふうに思っております。それとともに、人口ビジョンというのを我々つくらせていただいております。この人口ビジョンが一つの目標になるかというふうに思っておりますが、いろいろな要素の中で、20年、30年の人口を予測するということは、非常に難しいというふうに考えておりまして、この人口ビジョンというのを一つの目標としながら、我々としては、この30年後には減っていくというビジョンを立てておりますが、ここに合わせられるような努力はしていきたいと思います。ただ、財政の部分で、これに合わせて、人口ビジョンに合わせてということであればつくれるかというふうに思いますが、それは正確なものにならないんではないかというふうに思っておりますので、まず、10年後の10万2,000人を確保した上で、次の長期総合計画の中で私の期につくらせていただきますので、その10年間については、人口の予測というのをしっかり目標をつくりながら、それに向かってはつくれるかなというふうに思っております。 479 ◯議長(田原耕一君)  三嶋議員。 480 ◯13番(三嶋栄幸君)  時間がないのでちょっと質問はあれなんですけれども、なぜ中長期の財政計画がお示しいただけないかというのも理解しますけど、私が何で必要かということもお話しさせてもらいます。  必ず上下水道はランニングコスト、イニシャルコスト、維持費用に多額の費用が今から出てくるということもわかっております。今度、幸田橋のかけかえをするということで1億4,000万円、3月29日に渡り初めがある久保田橋、4億円、この橋が、糸島市だけで750ある全部をかけかえるかどうか、長寿妙化されるかもしれません、多額の費用がかかる。プラスアルファ、公共施設総合管理計画において、40年間で多分75%にしろと言われているでしょう。私、一体、将来的に幾ら固定費がかかってくるのかというふうに考えたら、非常にぞっとするんですよ。はっきり言っておきますけど、私、総合運動公園も新庁舎建設も、今のところ賛成でございます。ただ、将来幾ら借金がふえるかどうかわかんないのに、ああ、いいですよと言った途端に、国民健康保険税を上げます、水道料を上げますと言ったら、おまえ何で賛成したとやおまえ、そこまで見てから言わんやったとやって私非常に責められそうなので、大変だとは思いますが、私の思いを酌み取っていただきまして検討いただきますようお願い申し上げまして、私の一般質問を終わらせていただきます。 481 ◯議長(田原耕一君)  これをもちまして三嶋議員の一般質問を終了します。  以上で本日の日程は全て終了いたしました。  本日はこれをもちまして散会いたします。       (午後2時37分 散会) Copyright © Itoshima City Council Minutes, All Rights Reserved. ↑ ページの先頭へ...