直方市議会 > 2024-06-18 >
令和 6年 6月定例会 (第3日 6月18日)

ツイート シェア
  1. 直方市議会 2024-06-18
    令和 6年 6月定例会 (第3日 6月18日)


    取得元: 直方市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-18
    令和 6年 6月定例会 (第3日 6月18日)                  令和6年6月18日(火) 1.会議の開閉時刻  開議 10時00分            散会 12時15分 1.議事日程(第3号) 1.出席及び欠席議員の氏名           1番       宮 園 祐美子           2番       紫 村 博 之           3番       岡 松 誠 二           4番       篠 原 正 之           5番       野 下 昭 宣           6番       澄 田 和 昭           7番       中 西 省 三           8番       草 野 知一郎           9番       那 須 和 也           10番       渡 辺 和 幸           11番       髙 宮   誠
              12番       村 田 明 子           13番       矢 野 富士雄           14番       松 田   曻           15番       渡 辺 幸 一           16番       渡 辺 克 也           17番       森 本 裕 次           18番       安 永 浩 之           19番       田 代 文 也 1.職務のため議場に出席した事務局職員職氏名          議会事務局長    武 谷 利 昭          次長        佐 伯   優          書記        新 豊 絵 美          書記        前 田 洋 志 1.説明のため出席した者の職氏名          市長        大 塚 進 弘          副市長       秋 吉 恭 子          教育長       山 本 栄 司          総合政策部長    坂 田   剛          市民部長      村 津 正 祐          産業建設部長    田 中 克 幸          教育部長      熊 井 康 之          上下水道・環境部長 宇 山 裕 之          消防長       宗 近 正 道                    各課長省略 1.会議に付した事件  日程第1 一般質問 ┌──────────┬──────────────────────────────────┐ │  議 員 名   │質   問   事   項                     │ ├──────────┼──────────────────────────────────┤ │  野下 昭宣   │1.市長政治姿勢職員の逮捕について               │ │          │2.都市像DX推進本部会議について                │ ├──────────┼──────────────────────────────────┤ │  岡松 誠二   │1.高齢者運転免許返納と返納後の支援策について          │ ├──────────┼──────────────────────────────────┤ │  宮園祐美子   │1.包括的性教育について                      │ ├──────────┼──────────────────────────────────┤ │  草野知一郎   │1.小・中学校特別支援教育の現状と問題点について          │ │          │2.歴史資料館(仮称)建設の展望について              │ └──────────┴──────────────────────────────────┘             ───── 10時00分 開議 ───── ○議長(田代文也)  おはようございます。  これより本日の会議を開きます。  日程第1 一般質問を行います。  昨日同様、順次発言を許可します。  なお、質問に当たっては、通告事項に従い簡明に、また、答弁に当たっては、質問要旨を把握し、的確なる答弁をお願いします。  5番 野下議員の発言を許可します。               (5番 野下議員 登壇) ○5番(野下昭宣)  おはようございます。今回もまた自分の思いを市長に率直に質問させていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。なお、会場には傍聴に来ていただいている方がたくさんいらっしゃいます。一緒に直方をよくしていこうと、そういう思いで来ていただいているものと心強く感じながら質問に入らせていただきます。  大塚市長になられてからこの間、ほぼ私の質問は都市像市長政治姿勢ということについていろいろと手を替え品を替え質問をさせていただきました。前期4年間については、事前に市長とお話をさせていただくこともありましたけども、私は私なりに言いっ放し、市長市長の思いを語っていただければいい、そういう思いで質問させていただきましたし、私もそれ以上の深追いをすることはありませんでした。2期目に入った冒頭の議会で、一番バッターだったものですからね、あまり一番バッターでとやかく言うのもいかがなものかと、前の晩、寝らずに原稿を書き換えました。それは、申し上げたとおり、選挙の結果が300票差であったと。これは恐らく大塚市長もそうでしょうし、多くの市民の皆さん予想外であったのではないでしょうか。そのことを受けて、市長がこれから4年間をどうされていくのかということに対しては、私はその原因を求めながらも、厳しく問題追及をしていく。そして、それが市民のためであればいいなと。つまり、私は納税者が納めた税金を本当に納めがいがあった、自分の税金が生きて使われているということを実感できる、それが政治の責任であるということを基本にいろいろと申し上げてきました。40年間いろいろ勉強させていただき、多くの人と会い、あるいは海外、国内含めていろんなところに視察に行かせていただきました。その経験を基にしながらいろいろと質問をしてきたつもりであります。  本議会は、職員が逮捕されるという事件を受け、特別な議会だと私は認識をしています。直方市職員の責務と倫理の確立に関する規則、平成27年施行されてます。改定、改定して27年。その第2条で、職員とは、市長、議会、選挙管理委員会農業委員会公平委員会教育委員会監査委員公営企業及び消防機関に勤務をする一般職員というふうに職員ということに対して定められています。つまり、今回の事件は我々議会にとっても人ごとではありません。当然、この規則にのっとって批判を受ける立場にあるでしょうし、議会は何をしとったんかと言われかねない事案であるというふうに私は思っています。もちろん逮捕はされていますけども、その罪状が確定しているわけではありません。今それは恐らく逮捕されて、2回逮捕されて、その内容についていろいろとされている問題だろうというふうに思います。ですから、内容について私はとやかく言うつもりはありませんし、ただ、起こった現象、逮捕された事実、これは紛れもない結果でありますから、このことについて、私は議会人としていろいろと市長さんとしながら、市民の皆さんに対して議会は議会議員としてその職責を果たしていく任務があるというふうに思っています。  市長さん、率直に申し上げて、家庭の事情があって私は報告会には欠席をしました。この報告会に出られたのは副市長です。もちろん全協に市長が来られない、来られないというか、来られたことはありませんし、副市長で職務を果たしておられることについてとやかくは申し上げません。しかし、この案件だけは副市長も、これは私は荷が重いですよと。市長さん自らが議会に対して、真摯に向き合ってお話をされるべきじゃないですかと言われるべきだっただろうし、市長自らもそういう態度を取られるべきだったと私は思っています。私は欠席してましたけど、うちの会長が家に来て、頭に来たと。副市長が出てきて説明をされた。議会軽視も甚だしいと。私も全く同感でした。  そういう思いでこれから質問をさせていただきますけども、そういううちの会長の抗議もあってかどうか分かりませんけれども、議会の冒頭に市長が陳謝をされました。そして、異様なまでといいましょうか、執行部皆さんが深々と頭を下げられました。私から言わせれば、経過が経過だけに、白々しさを感じたというのが私の気持ちです。私は、例えば予算が議決された最終日には市長さんが起立してお礼をされます。ほかの人はほとんど知らん顔。頭を下げてくれとは言いませんけども、やはり市長が立って、そういう儀礼的といえども頭を下げられるということについては、その気持ちがほかの幹部の方にあってもいいんではないかなという思いもするところであります。  私は今回の、マスコミを通じてであります、あるいは本会議での市長の言葉を借りてでありますけども、どうもこの問題が起こったのは職員コンプライアンスの欠如だとおっしゃいました。私はこれから論議をさせていただきますけども、そのコンプライアンスの欠如の原因はどこにあったのかということについて、この議会で市長と論議をさせていただきたい。改めてこの件について、市長の思いといいましょうか、あるいはこれまで私が質問してきたことも含めて、気持ちを聞かせていただければありがたいというふうに思います。市長、冒頭どうかよろしくお願いいたします。 ○市長大塚進弘)  今議会の冒頭で私のほうからおわびを申し上げさせていただいたところでございますけれども、私自身は、逮捕という連絡があって、急遽記者会見を開かざるを得なくなったというところもありまして、その後、私どもが掌握できてたのは警察発表の中身しかございませんでした。具体的には様々な形で私ども職員がいろいろ事情聴取を受けていることについては私どもも協力をいたしておりましたけれども、少なくともそのことをいち早く議会の皆さん方には御報告ということと、あわせて、私自身はこうして本会議場で私がしっかりと、これはオープンで、傍聴も可能です。そういう場の中で私は機会を捉えて謝罪といいますか、おわびを申し上げないといけないというのは私の中にありました。そのことも踏まえて、先ほど御案内のあったような形で、何で市長が来ないのかということに答えるために私は議会に御相談したわけではなくて、これは他市でもそうなんですが、やっぱり市民も傍聴できるこうしたオープンな議会の場で市長としてしっかりとおわびを申し上げることが私のやるべき形だったと私自身は思ってます。ただ、そういう意味では、最初の報告会で私がちょっと、ある意味ではもう少し議会を重く見て、そこはそことして顔を出して皆様方おわびをするというのも選択肢であったかと思っております。そういう意味では、私自身の判断も少し甘かったところもあるかもしれません。そこは私もおわびを申し上げたいというふうに思います。  そうした中で、私自身もある意味では今回返す返すも残念なのは、様々な形で何かそういううわさらしきものがあったのではないかという話等が新聞等でもあっております。そうしたことが私どもに上がってこなかったということ自体が、本当に組織として機能してなかったのではないかと。これは本当に残念だと思ってます。周りでそういうことを見聞きした職員がいれば、公益通報的にも私どもに上がってきて、私どもも調査なりして、確認作業も取れたかもしれないという思いもございます。あるいは、異動も含めて様々な措置が取れたのではないかという反省もあります。そうした意味で、今回の事案については、本当に私は市民の皆様方に直方市ということを、行政そのものを極めて著しく信用を失墜させたということで、深く改めておわびを申し上げたいというふうに思います。  私どもがやるべきは、今、捜査の途中でございますので、私どもがこうだああだという話はなかなか難しいところございますけれども、逮捕という事実そのものはございますので、そこに至った要因といいますか、先ほど御案内あったような原因、そこをしっかり私どももやっぱり再発防止に向けてやらないといけないと。これが職員一人一人の倫理感の欠如ということで片づけられる話ではないのではないかと。これが組織としてどう対応するかということが問われていると私は思っておりますので、今回の事案を受けて、私ども職員に再度公務員倫理の、私ども先ほど御案内ありました平成7年に行動基準つくっておりますが、そのことを踏まえてしっかりと徹底をしながら、このことは絶えず、何て言いますかね、いろんな意味で職員を取り巻く環境としては誘いがあるとか、誘惑があるかもしれないという前提に立ってでも、職員注意喚起をやっておかないといけないということをこのたびの事案を受けて思いました。職員に対する信頼だけではなかなか難しくて、そういうところに陥ってしまう職員も起こるかもしれないということを前提に、私どもはどうやったらそれが防げるかということをしっかりと、今回の事案を受けて、職員研修のみならず、しっかり対応していくことが重要かなというふうに思っているところでございます。以上です。 ○5番(野下昭宣)  受け止め方の問題ですからね。私はそう受け止めた。そして怒りを覚えた。この倫理規則を見ますとね、委員会を設置をしてこの問題の解明をしていくと。委員会は副市長教育長と部長なんです。そして、副市長はその会長なんですよ。事件がこれから明らかになっていく、そして、この問題についての究明をしていかないかん会長ですよ。その役割にある方が報告会に来てとやかく言われるということは、私は筋違いじゃないかと。この規則に基づいて、それはちょっと違うんじゃないですかと言いたいわけです。  私は副市長にはかねがね言ってます。今回、300票の原因は、副市長、あんたにも責任があるよと。例えば観光協会の問題、中身は言いませんけど、汽車倶楽部が脱退した。この問題については、私は最終的に、市が補助金出しているわけですから、そんな内輪もめをしたりするようなことで組織が乱れたらいかん、そういう組織には金は出せませんよというぐらいの決意を持って市長に問題のお二人にお会いしていただきたいと。そして何とか円満に収めてほしいということを進言しました。  N-bizのときも、駅前に来るということで、私は御案内して、市長とお話をしていただきました。そのときに、N-bizの方も優れている。アドックスセンター長もすばらしい。アドックスで活躍なさっている方もすばらしい。広範にいろんな情報を取って活動されている。そして、ちょうどそのときに飯塚の部長されてる方を観光協会事務局長として呼んで、そして、観光協会の在り方、つまり事業をして金稼いで独立採算制でやっていける、そういう観光協会にしてもらいたいという思いがあって、市長が説得して来られたんだと思います。すばらしいことですよ。議会では、連れてきた以上支えていかないかんという答弁を私になさってます。でも、半年で辞められました。新聞報道を見るまで私は知りませんでしたとおっしゃいました。やっぱり自分がお招きしたのであれば、センター長にしてもそうです。うちの職員はどうですかね。今状況はどうでしょうか。私で加勢できることがあったら何でも言ってください。副市長は、この事務局長さんが汽車倶楽部も行って、一生懸命努力していただいておりますと。汽車倶楽部も脱退はしましたけれども、行政、あるいはそういう観光行政、何も協力せんとは言ってない。市長もちょいちょい会われてると思うんです。本当に気持ちが通じ合ってるかといったら、全く違います。その距離感といいましょうかね、そういうことを含めて、これまで口酸っぱく私は何回も同じことを言ってきました。だから、今回のこの事件といいましょうか、ことに対しては、ある意味では気の緩みというか、職員に対するたがの緩みといいましょうか、起こるべくして起こったという、そういう厳しい認識を私は持ってます。少なくとも、今まで何回も言ってきましたから、もうこれ以上心苦しいので、あんまり言いませんけどね。  市長は4年度の決算承認決意表明のときに、アメリカ大統領ケネディ就任演説の言葉を借りれば、共に明日の明るい直方をつくるため、市民の皆様にも何ができるか問うてほしいと思ってます。当然のことですが、職員が市や市民が抱える課題に対し自分事として真摯にしっかり向き合うことが重要ですし、個々の職員能力アップと最大限発揮できる環境づくりが大切だと思っています。引き続き職員の資質の向上や環境づくりに取り組んでまいりますと。私がかねがね言ったことに対して、私は市長も本当にそういう形で望んでおられるなと。1年後の予算の所信表明で、同じ文言で同じ反省をされてます。じゃあ1年間何をしたんですかと言いたくなるわけですよ。受け取り方はそれぞれでしょうが、私は自分なりに申し上げ、自分なりに提案してきて、できなかったことの思いもありますけども、この際、この事件を通じてお互いにもっと事実と向き合って、自分が何をしなきゃいけないのかという観点に立ち返るべきだと。演説が長くなって申し訳ないですけどね。このことをとやかく市長を追及してもしようがありません。僕は副市長さんにも言いたい。ここは市長さん、あなたが行って、泥かぶって、苦労されるその姿を職員に見せてくださいと。  今出していいかどうか分かりませんけどね、社協と自治区連合会はあんまり仲よくないです。いいことじゃありません。こういう問題も、補助金を出しているわけですから、お互いによくなるように、私は市長さんに骨を折ってもらいたいなという気持ちはありますよ。何をどうこうせえということは私は分かりません。分かりませんという言い方は悪いですけど、私は私の考えもありますけども、関係者ともいろいろ相談を受けますけどね。これは少なくともシニアクラブにもいろいろな影響が及んでくることは間違いないんです。  市長さん、もうこれ以上は私言いませんからね。改めてこの件についての思いと、副市長さん、今後は少なくとも、市長さんが泥かぶって仕事をしよるという、そういう意味での女房役としての仕事をしていただけませんか。これは副市長にはお願いです。市長さん、もう一遍改めて気持ちを聞かせてください。 ○市長大塚進弘)  これまでも野下議員のほうから様々な形で、ある意味では私はエールと受け取っておりますけれども、いただいて、同じ方向向いて、直方市をよくするためにいろんな議論を交わさせていただいているというふうに思っております。そうした中で、私自身の足りないところについても様々な形でサジェスチョンいただいているというふうに思っております。そういった意味では、1年たって変わってないではないかと、様々な御意見を頂いているのも私自身反省しないといけないところがあるかもしれませんが、私自身は、先ほど御指摘のあったような点についても、私どもとしては同じ方向を向きながら、何とか直方市をよくする、あるいはそのために職員の資質も上げて、資質を上げるというのは、ある意味でスキルを上げるというだけではなくて、今回のような事案を考えれば、公務員としての原点である公務員倫理をしっかりと持った上で業務に当たるという原点のところも再確認をしていくということに私は尽きるかなというふうに思ってます。  そういう意味では、これは1回そういうことを徹底すればいいという話ではないと。絶えず職員も新しく入ってまいりますし、年数がたっていくにつれて、我々の怖いのは慣れということもございます。そういったことも踏まえて、どういうサイクルでそういうことをやっていけば再発防止にもつながるかと。そして、職員全体がそういう公務員倫理を原点としながらスキルを上げて、行政サービスが向上につながるかということについては、これからもしっかりと力を入れてやってまいりたいというふうに考えております。以上です。 ○5番(野下昭宣)  課長さんや部長さんとお話をして、この問題はさらっといこうと言いながら、高飛車に多少演説をしたような気がせんでもございませんし、議員の皆さんもまたかと思っていらっしゃるかも分かりませんけどね。率直な思いを私は言わせてもらいました。  次の質問ですけどね、都市像DX推進本部会議というのが設置をされています。この本部会議そのものというのはどういうものなのか教えていただけますか。 ○企画経営課長山中伸朗)  DX推進本部会議どのようなものかという御質問に対する御答弁です。このDX推進本部会議ですけれども、直方市がデジタルトランスフォーメーションに関連する施策を進めていくに当たりまして、市全体のデジタルに関連する施策を総合的かつ計画的に推進していくために設置をした会議体でございます。国が進める自治体デジタル化施策、具体的には令和2年12月に自治体デジタル・トランスフォーメーション推進計画というものが出されておりますけれども、こちらを受けまして、本市におけるデジタル化及びデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいくために、実体を持った体制を確立する必要があるということで、その推進機関として令和3年1月に発足したものでございます。以上です。 ○5番(野下昭宣)  2年半、3年近くなるんですかね。この構成メンバーはどなたになってるんでしょうか。 ○企画経営課長山中伸朗)  DX推進本部会議構成メンバーについて御答弁申し上げます。構成メンバーは、市長本部長、そして副市長教育長を副本部長といたしまして、そのほか7名の部長から構成される会議体としてございます。また、DX推進に関する専門的な見地から市長の補佐や助言を行う人材として、外部有識者、こちらは民間人材になりますけれども、外部有識者CIO補佐官最高情報責任者補佐官という立場で御参加いただく形にしております。全体では11名の会議体となっています。事務局企画経営課のほうで所管をさせていただいております。以上です。 ○5番(野下昭宣)  この会議でどういう論議をされているのか、大まかに分かったら教えてください。 ○企画経営課長山中伸朗)  DX推進本部会議での議論はどういった議論かということについて御答弁申し上げます。DX推進本部会議ですけれども、所掌事項といたしまして、DXに係る基本的かつ総合的な施策の推進、あるいは施策の総合調整といった点、それと、そのほか行政及び地域の情報化に必要と認められる事項等を所掌するというふうにしておりますけれども、大きくは市のデジタルに関連する施策につきまして、大きな方向性を議論して、意思決定をするという場としております。  これまでの具体的な取組として幾つか申し上げますと、押印義務づけの見直しに関すること、あるいは文書管理システム財務会計システムへの電子決裁の導入、あるいは学校現場情報化の推進やキャッシュレス決済の推進、そして令和5年度から、昨年度から本年度にかけましては、デジタル田園都市国家構想総合戦略、こちらがまち・ひと・しごと創生総合戦略というものがございましたけれども、その後継計画になりますけれども、デジタル田園都市国家構想総合戦略改訂作業ということで、この本部会議で議題として取り上げて議論を行っております。以上です。 ○5番(野下昭宣)  そもそもこの会議の立ち上げた目的といいますか、理由といいましょうか、そういったものについて。 ○総合政策部長(坂田 剛)  立ち上げた理由です。一般的にデジタルトランスフォーメーションの推進は、トップのリーダーシップと強い推進力が求められるところとされております。全庁的な会議体の下に、本市の行政DX推進におきましても、民間企業と同様、市長のリーダーシップの下、専門的な意見と最高幹部である部長級職員の意見を取り入れながら、スピード感を持って組織での意思決定を行っていく仕組みが必要と考え立ち上げております。以上です。 ○5番(野下昭宣)  では、2年半ぐらいになりますけども、その成果について聞かせてください。 ○企画経営課長山中伸朗)  これまでのDX推進の取組の成果ということで御答弁申し上げます。まず、行政内部の取組の成果といたしまして、令和3年度に実施をしました押印廃止、それから電子決裁の導入、それに伴う業務手順の見直し、こういったことをデジタル化に対応した形で早期に達成できた点が大きなところというふうに考えてございます。  また、市民サービス、外部へのサービスの観点からも幾つか成果が出てきているものがあると考えるところでございます。幾つか上げさせていただきますと、まず、市への申請手続のオンライン化でございます。いつでもどこでも手続が可能となるサービスといたしまして、令和6年6月1日現在で285の手続をオンライン化し、対応をしております。この285という数ですけれども、県内平均が63.2と、63手続となっているところと比べましても、比較的多いレベルにあるというふうに考えているところでございます。  それから、小・中学校での取組の事例でございますけれども、保護者・学校間の連絡、やり取りです。こちらのデジタル化を進めてまいりました。学校から保護者へのお便り、保護者から学校側への欠席・遅刻の連絡、そして学校・保護者間の日程調整といったところでデジタルを取り入れる改革を行ってきております。学校現場からの声といたしましては、例えば朝の欠席連絡の電話が激減した、報告では3分の1ぐらいになったという声もいただいております。このような取組が保護者、学校の双方にとりまして効果の出ている取組と言えるのではないかと考えるところでございます。そのほかも幾つかございますけれども、まだまだ十分な成果とは言えない段階だというのが所感でございます。近年のDXの取組の中で形になったものは今幾つか御説明申し上げましたけれども、そういったところになろうかというふうに考えます。以上です。
    ○5番(野下昭宣)  デジタル化して、会議をして、いろいろ取り組んでいる。私はこれは手段だと思うんです。目的があって手段がある。だから、何を目指しているというんですかね、戦略目標といいましょうか、そういったものをお聞かせください。 ○企画経営課長山中伸朗)  DXの推進により目指すものということで御答弁を申し上げます。行政のDXの推進で目指すところにつきましては、市民の暮らしの向上に直結する業務により多くの資源、人的な資源というふうに御理解いただければと思いますが、その人的資源を投入できる、少しでも多くの人的資源を投入できる状況をつくり出すことではないかというふうに考えております。デジタルを活用して行政内部の事務処理の効率化、合理化を徹底していけば、既に実現をしておりますオンライン手続やキャッシュレス決済のほかにも、質の高い行政サービスを実現するための人的余力を生み出していくことができるというふうに考えてございます。その生み出した余力を、例えば相談業務など対面サービスでのコミュニケーションの充実化であるとか、行政の政策そのものの質を高めるための情報収集、分析、そしてデータ活用等、これまでできていなかった業務に充てることができるようになるというふうに考えるところでございます。直接デジタルを活用した行政サービスを拡充していくこと、こちらも大事ですけれども、こちらに加えまして、市役所職員の力の入れどころを変えていくということもDXで目指すところというふうに考えるところでございます。以上です。 ○5番(野下昭宣)  よく分かりました。じゃあ現在、何ていいましょうか、2年半、どの程度まで達成できているのかと。結果を求めるのは今の時期でどうかと思いますけど、今の時点でその点についてお知らせください。 ○総合政策部長(坂田 剛)  どの段階までかという御質問ですが、初期段階、中間段階、最終段階というところで言えば、総じて直方市は初期段階から中間段階に差しかかったところという所感を持っております。例えばオンライン申請ですが、先ほど企画経営課長が申し上げましたが、285の手続を電子化しておりますが、電子での申請率は平均して約23%という状況になっております。将来的にはこの申請率がさらに高くなっていくと想定しておりますが、現状の申請率は23%が電子、残りの77%を紙で受付処理し、二重に手間がかかっているというのが実情です。将来、10年、20年と時間がたてば、この比率がいずれは逆転し、電子化が当たり前になっていくところかと考えておりますが、現状では道半ば、過渡期というのが実情であり、目指す姿にはまだ遠いと思っております。今後も継続的なデジタルトランスフォーメーションの取組が必要であると考えております。以上です。 ○5番(野下昭宣)  いろいろとありがとうございました。ここまではやり取りした御質問ですけど、デジタル化してやっていくということで、これはやっぱりすばらしいことだと思います。私はちょっと家庭の事情で電話料金を払うのを失念してました。事務局から通じんと。何が原因だろうかといろいろ機械を調べましたけど、問い合わせたら、料金払ってないですって止められてるわけで、どうすればいいかということで相談したら、携帯をお持ちですか、教えてくださいと。今からそこに情報を送りますと。これを持っていってセブンイレブンで納めてくださいと。2時間で復帰しましたよ。すごいなと思いましたよ。だから、そういう時代なんだなというふうに私なりに勉強になったわけですけどね。ここは非常に大塚市長らしく、工業系が専門で詳しく、すばらしいことだなというふうに思ってます。  そこで一つ提案ですけどね、余力の時間ができていることは間違いないんですよ。優秀な皆さん方ですからね。36項目に分けていろいろ主張はされてます。これは自分のところの関係だというふうに、少なくとも係長以上さんたちはあの36項目を分析して自分のこととして政策をつくってくれということは、この前僕は質問をしました。半年ぐらい後には方向性見せてほしいということで、あと半年、次の議会まで待つとして、私はこの余力の時間を使って、例えば福岡県は世界に6か所ぐらい福岡事務所を持ってると思います。そこの事務所の職員は地方から情報をくれということを待ってるんです。連絡すればすぐ郵送してくれると思います。これはもう現地から直接来ると思います。ネットを使ってやれば大概の情報は取れる。ですから、せっかくここまで来とるんだったら、市長さん、専門的に情報を集めて、例えば僕らも欲しい情報がそこに行けばすぐ取れると。もちろん職員皆さん方もすぐ取れると。この情報は自分のところで使えると。そういう組織をつくっていただけませんか。どういう形がいいのか、プロジェクトでいくのか、何でいくか分かりませんけども、特に観光協会だとか、極めてこのことをするかせんかで大きいと思いますよ。ぜひそういう組織をこの際検討していただきたい。市長さん、くどいごとあるけどですね、僕らも12月からペーパーレスになったんですからね。もう83になって大変でしたよ、それは。だけど、ついていききらんとは言えんわけですよ。もう議員辞めないかん。もし職員皆さんについていききらんという人がおったらね、それは論外ですよ。というぐらいの厳しさを持って、この本部会議が本当に我々に目に見えてくる形をつくる、組織といいましょうか、プロジェクトチーム、どういう形がいいか分からんけど、そこは市長さん、検討していただけませんか。 ○市長大塚進弘)  今、私ども所管の課長、あるいは担当部長から御答弁申し上げましたように、私どもが進めておりますDXそのものはまだ道半ばというところもございまして、私自身は様々な形で職員スキルアップという意味では、今、ノーコードツールのkintoneとか、そういったものも活用しながら、それもある意味ではそれに親和性の強いというか、それが得意とするような職員は入っていくんだけれども、そうでない職員というのはなかなかそこをちょっと近づかないと。そういうことのないようにしっかりと、やはり我々がDX進める以上、職員として持つべき基礎的なスキルはどの段階までは最低限必要なんだとか、そういったところもしっかりと押さえながら、私ども職員がしっかりとその恩恵にあずかって余力を次の時代に向けたといいますか、現場で様々な課題等に対して対応していけるようにスキルアップを努めていきたいと思ってますし、また、御提案のありました、ある意味では情報拠点というか、情報センター的なものが何とか検討できないのかと。これは恐らく庁内にとってもそうかもしれない。あるいは市民全体にとってもそういう情報の集約化して、そこにワンストップでアクセスすれば様々な情報が取れるというようなことが検討できないかということでもございますので、今後の私どもが、市民サービスも含めて、どういった形でやれば、今お話のありましたような形になるのかというのも研究してまいりたいというふうに思ってますが、私ども、何せDXは私ども職員、行政の内部の事務の合理化だけではなくて、先ほどの電子申請も含めてですが、市民の皆様方も役所まで足を運ぶという時間を我々は今まで奪ってきたやつが、市民の皆さん方はその間の時間がある意味ではフリーになるわけで、お互いにとってウィン・ウィンの関係になるというふうに思っておりますので、私どもこれからもしっかりとDXを進めながら、市民の皆様方に直方市のDXの理解をさらに、あるいは賛同を得られるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。以上です。 ○議長(田代文也)  3番 岡松議員の発言を許可します。               (3番 岡松議員 登壇) ○3番(岡松誠二)  おはようございます。3番 岡松です。本日は高齢者運転免許返納と返納後の支援策について御質問させていただきます。  昨日、澄田議員からコミュニティバスの件で、高齢者の足の確保ということで質問があってましたが、5年前の、澄田議員も話されてましたけど、渋谷で非常に大きな事故が起きて、高齢者の運転による事故が起きて、それから度々メディアで高齢者の危険運転が報道されますし、また、SNSをされる方は、ショート動画でよく高速道路を逆走する方とか、あと駐車場で1台に当ててパニックになって次々と車に追突する動画とか、そういうのが見ようと思わなくても勝手に流れてくるんですけどね。  どれぐらいの実際高齢者が事故があるのかということで、私ちょっと警察に言ってちょっとデータを取り寄せてみました。今、直方市の運転免許を持っておられる方が3万6,464人いらっしゃいます。そのうち70歳以上の方が7,640名いらっしゃいます。そして、高齢者の事故なんですが、これは県のほうの資料になるんで、筑豊地区というくくりになっておりますが、本年度、令和6年ですね、5月までの累計で筑豊地区で475件の事故が起こっています。そのうち高齢者が運転していて起こした事故が132件、全体の27.8%ということになっております。  そこで、免許の返納をされる方が今どれぐらいいらっしゃるかというと、令和5年度1年間で直方は289名の方が自主返納されている。そして、令和6年度の4月までで111名の方が自主返納されています。やはり返納される方も私が予想していたよりも多いのかなというような気がしますが、私も高齢者の方と、運転される方と話したときに、もう運転やめとったほうがいいんやない、コミュニティバスとかもあるんで利用したらどうですかという話しても、いや、バス停も近くにないし、もし免許を返納したら生活するのに困ると。病院行ったり買物行ったりがちょっと歩いてとかは行けないんでということで、なかなか返納したいけどできないという声を耳にします。  まず、今回、高齢者の免許返納について、直方市としてどのように考えていらっしゃるのかを教えてください。 ○防災・地域安全課長(池本隆幸)  高齢者の運転免許に関する本市の考え方につきまして、交通安全という視点から御答弁させていただきたいと思います。議員御案内のとおり、日本各地におきまして高齢者の危険運転等が発生しておりまして、その結果、死亡事故等につながっている事例も多くございます。福岡県や警察等におきましても、その防止策といたしまして、運転免許更新時の検査体制の強化等も図られておりますけれども、本市といたしましても、市民の安全確保のためにも、心身機能等が低下し運転技術等に自信が持てなくなった方々が運転免許を返納できる取組が重要であると認識しておりまして、今後とも推奨していきたいというふうに考えております。以上です。 ○3番(岡松誠二)  返納を推奨したいということでありますが、それでは、現在、直方市において高齢者の免許返納促進のために実施している事業があるでしょうか。 ○防災・地域安全課長(池本隆幸)  福岡県が実施しております市町村高齢者運転免許自主返納等支援事業というものを活用いたしまして、高齢者の運転免許自主返納制度利用の促進及び運転による交通事故の抑制を図るため、直方市高齢者運転免許証自主返納支援事業を実施しております。以上です。 ○3番(岡松誠二)  それでは、その事業の対象者となる方はどのような方でしょうか。 ○防災・地域安全課長(池本隆幸)  自主返納の日におきまして満75歳以上の方で、自主返納の日から交付の日までの期間におきまして本市の住民基本台帳に記載され、かつ令和5年4月1日以降に自らが所有する運転免許証を自主返納された方が対象となっております。ただし、運転免許証を失効された方であったり、返納後1年以上経過された方につきましては、対象から除外されております。以上です。 ○3番(岡松誠二)  それでは、その支援事業の内容はどういったものなのか教えてください。 ○防災・地域安全課長(池本隆幸)  本事業の支援内容でございますけれども、保証金に相当する額を含みますけれども、5,000円に相当する額の公共交通機関で導入されている交通系カードを交付いたしております。以上です。 ○3番(岡松誠二)  それでは、その事業をどれぐらいの方が利用されたのか教えてください。 ○防災・地域安全課長(池本隆幸)  本事業につきましては、令和5年4月1日から実施しておりますので、現時点での実績というもので言いますと、令和5年度のみでございますけれども、114件の交付を行っているところでございます。以上です。 ○3番(岡松誠二)  先ほどのデータから言うと、返納された半分、半分まではいきませんけど、半分ぐらいの方が利用されているということですね。交通のカードということでありますが、これチャージができると思うんですけど、5,000円分では多分1年使えばなくなってしまうんじゃないかなというふうに思いますが、これチャージはされるんでしょうか。 ○防災・地域安全課長(池本隆幸)  複数回のチャージにつきまして、本事業につきましては、あくまで運転免許を自主返納を促進するために実施している事業でございますので、複数回にわたるチャージというものは対象といたしておりません。以上です。 ○3番(岡松誠二)  免許返納による支援がないわけではないということですけど、公共交通機関のカードですから、近くにバス停のある方とか、そういう方はそれでバスに、もう車をやめてバスに切り替えようといって、動機づけの一つにはなるかと思いますけど、バス停が遠い方とか、そういった方にはちょっと足りない支援策かなと。それがあるからといって、じゃあ免許返納しようという気になるかというと、ちょっと足りないんじゃないかなという気がします。  一時的な支援の内容は分かりましたが、直方市は介護認定を受けた方や障がいのある方に対しては様々なサービスが用意されておりますが、そうじゃない高齢者の方はなかなかどういったサービスがあるのかというのが分かりにくいところがあります。よく高齢者の方々が直方は高齢者に冷たいとか、何もしてくれんとかいうて私怒られるんですけど、ないわけではないと思いますので、何か高齢者が出かけたり活動したりすることを支援するような取組はあるのかどうか教えてください。 ○健康長寿課長(梅原達巳)  高齢者の方が出かけたり活動したりすることを支援するような内容ということで、その関連する高齢者施策について御答弁いたします。まず、高齢者の健康増進に向けた自主的な活動を促進するためののおがた元気ポイント事業というものに取り組んでおります。65歳以上であればポイントの対象になる活動への参加や健康診断の受診により、例えばスタンプを20個集めることで商品券2,000円分と交換できるといったものでございます。この事業を活用することで社会参加の機会が増え、介護予防につながるというものでございます。これは九州大学との研究でもその成果は明らかになっておりまして、5年度末時点で3,080人、287団体の登録をいただいております。  また、独り暮らしの高齢者もしくは高齢者のみの世帯に対しまして、栄養のバランスの取れた食事を提供するとともに、利用者の見守りを行う配食サービス事業や、買物にお困りの方に対して移動販売等を紹介するなど、パンフレットやホームページ等で周知を行っております。以上でございます。 ○3番(岡松誠二)  うちも母が84歳と高齢でして、私の近所にも高齢者の方が何人かいらっしゃるので、某スーパーの移動販売ですね、あれ何人かで申し込めば来てもらえますし、そういうのを利用したりとか、あと生協関係ですね。宅配してくれるようなところもありますので、そういったのを利用されるのも一つ手かなというふうにも思います。何もないわけではなくて、一応ある。それがちょっと御存じでない方が多いのかなということが残念でありますから、ちょっとそこら辺は市報などを使ってこういう事業がありますので利用してくださいということを告知をしていただければいいのかなというふうには思います。  ただ、市民の声としては、高齢者の活動、免許返納後の移動手段の確保としてタクシーチケットを配ってくれればいいのになという声が多いです。ただ、タクシーチケットだと、博多とか小倉とか行かれると困りますので、500円のタクシー券みたいなのを市が発行して、業者とそういうことで換金するとか、そういったものを月2,000円分ぐらい渡すとか、そういった施策は検討できないでしょうか。 ○健康長寿課長(梅原達巳)  タクシーチケットの配布ができないかということでございますが、現在のところ、高齢者施策としてはそのような事業は検討しておりませんが、通院などのための移動手段の確保、こういったことは非常に重要な地域課題の一つであるというふうには認識しております。また、一方で、今後も高齢化が進む中で、高齢者の社会参加の機会を確保していくことが住み慣れた地域で生き生きと暮らしていくためには非常に重要であると考えております。そのため、遠くに出かけることなく、地域の住民同士が気軽に集い、一緒に活動するなど、触れ合いを通じて生きがいづくり、仲間づくりの場を広げられるような通いの場がそれぞれの地域に増えていくよう取り組んでおります。以上でございます。 ○3番(岡松誠二)  遠くまで出かけなくても近くで活動ができる場をつくって、それで有意義な人生を楽しんでいただければいいというのは、私もそれは賛成ですが、現状そうなってないというところもあります。やっぱりどうしても病院は遠くの病院じゃないと診てもらえないとか、科がないとか、かかりつけだからそこに通いたいとか、いろいろな理由があるかと思います。タクシーチケットの配布ですけども、これ高齢者全員に配布するといったらすごい金額になりますけど、例えばバス停が近くにある方、バス停から半径300メートルでずっと円を引いていって、その範囲の方は対象外ですよということで、あと何人いらっしゃるかで人数から試算していけば、全体に配るというよりも少ない金額で済みます。逆にそういって必要もない方にお渡しするというのも、高所得の方とか必要ないでしょうし、本当に市街地に住んでいる方は便利ですから、そういうところの方は渡してもあまり意味がない。だから、どうしても平等の立場でやると全員に配らなきゃいけないとか、苦情が出るとかというのが行政の考えかもしれませんが、公平さを考えると、必要な人に必要なサービスを届けるというのが私は公平なんじゃないかなというふうに思っております。  交通の対策なんですけど、改正地域交通法が令和5年10月1日より施行されたのは皆さん御存じかと思います。白タク解禁といってすごくマスコミがやゆしてましたけど、別にこれ白タクを認めてるわけじゃないんですね。本年度の3月1日付で国交省から道路運送法における許可又は登録を要しない運送に関するガイドラインについてというのが、ガイドラインが出ております。これの一番最後に、自治会等の活動として会員向け運送サービスを行う場合にもお金取っていいですよと。例えば判断の考え方として、市町村社会福祉協議会、地区社会福祉協議会、自治会、町内会、まちづくり協議会、マンション管理組合、老人クラブ等の地縁団体、以下自治会等という、の活動において、会員が負担する会費で運送サービスを提供しても差し支えない。この場合、会費で車両を調達することや、会費から当該サービスを提供するための運転者に対して報酬を支払っても構わない。自治会等において公平性を図る観点から運送サービスの利用の有無に応じて会費に差を設けることも、当該差額が運送サービスに関する実費の範囲内であれば許可または登録は不要である。この場合、実費の考え方は別記に表すというふうにガイドラインに出てます。  これも、社協に今、立派なバスがありますけど、これ活用しよんかっていうて聞いたら、ほとんど使ってないと。昨日のコミュニティバスの件もありましたが、路線が固定されていますし、通ってない地区もあります。そういった場所を社協のバスを走らせてもらうというのも一つの手かなというふうには思います。市内の公共交通機関の整備というのは、学校編成の件も、もしあればスクールバス等も必要であろうかと思いますが、ただ、これ急いでやらないと、直方市で集団登下校している小学生の列に車が突っ込んでとかいうような事故が起こる前に、何とか手当てをするべき問題じゃないかなと思っております。私も今後研究をして、また質問したいと思いますので、よろしくお願いします。以上で終わります。 ○議長(田代文也)  ここで10分間程度休憩いたします。            ───── 11時01分 休憩 ─────            ───── 11時08分 再開 ───── ○議長(田代文也)  休憩前に引き続き会議を再開いたします。  1番 宮園議員の発言を許可します。               (1番 宮園議員 登壇) ○1番(宮園祐美子)  こんにちは。1番 公明党の宮園祐美子です。通告に従いまして、包括的性教育について質問させていただきます。  今年の2月23日、男女共同参画フォーラムに参加させていただきました。テーマが包括的性教育でありました。この包括的性教育は乳幼児から始まるものであると講師の方がおっしゃっていました。また、その講座にて国際セクシュアリティ教育ガイダンスの本を紹介されておられましたので、購入して読ませていただきました。その本の中で、包括的性教育とは、ポジティブなセクシュアリティ観と満足のいく性と生殖に関する健康を実現するための学習者の知識とスキル、態度の発達を意味していると記載されていました。  また、3月に、これは個人的に助産師の先生が開催された性教育講座にも参加させていただきました。そのとき学んだのが、性教育はネガティブになりがちだけれども、本来ポジティブな、これ先ほどもありました、本来ポジティブな教育でなければならない。性教育は人権問題に深く関わっているということでありました。昨今、デートDVが深刻化しています。先生はこれまで、その助産師の先生ですね、助産師の先生はこれまで中・高生を対象とした講座もされてきたそうです。そして、多くの子供たちがどういったことを知りたいのかというアンケートをされた結果、回答の多くが恋愛に関する健康的な付き合い方を知りたいということだったそうです。知らないがゆえにDVをしていたりされていたりということがある。講座を受けた後に、これまで、これは講座を受けた高校生とか中学生ですね、これまで自分はDVをしていたのだということが分かった。自分の気持ちを大切にしていいと今まで誰からも言われたことがなかったなどの感想を言われたそうです。助産師の先生は、包括的性教育を子供たちにするということは、子供たちがどう考えるのかという機会をつくることと言われておられました。  そこで質問いたします。直方市の男女共同参画フォーラムにて包括的性教育を取り上げられたということは、直方市としてでき得る限り包括的性教育を進めていく方針であると受け止めていいのでしょうか。お答えください。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  令和6年2月に開催いたしましたのおがた男女共同参画フォーラムでございますけども、様々な視点から男女共同参画を考えるフォーラムを一緒につくろうということで、市民の皆様と協働して実行委員会を立ち上げ、準備を行ってまいりました。その中で、急速に進む情報過多の時代に子供たちに対して性に関する正しい知識を深めることができるよう、また、親子で考える機会をつくり、生命の大切さや自分自身を大切にするということを学ぶために、性教育というタブー視されがちなこのテーマに取り組んでみようということから実施したものでございます。フォーラムにつきましては、あくまで実行委員会で取り上げたテーマでございますけども、市におきます第3次のおがた男女共同参画プランにおきましても、具体的施策として男女共同参画の視点に立った教育や保育の充実というものを掲げておりますし、具体的事業の中でも性に関する正しい知識を深めるために思春期の子供たちの学習機会を充実させることとしています。男女共同参画を推進していくためにも、関係課と連携しつつ、今後も性に関する教育にも継続して取り組んでまいりたいと考えております。以上です。 ○1番(宮園祐美子)  フォーラムの企画の方たちと企画して、それで進めたということで、男女共同参画を推進していくため、関係各課と連携しつつ、今後も性に対する教育にも継続して取り組まれるということでした。  性教育について、私が生理について学校で教えてもらったとき、私が、もう大分大昔の話なんですけど、小学4年生くらいだったかと思います。女子だけ体育館に集められ、おしべ、めしべの話をされました。正直言って、なぜ女子だけ集められたのか分からなかったし、生理のことという認識もそのときは持てませんでした。何のことか全然理解ができなかったことを記憶しています。だけど、秘密めいたことなのであろうというのは何となく感じ、あまりポジティブな印象は受けなかったと記憶しています。しかし、先ほども言いました大昔の話ですので、今とは全然違うのではないかなと思っております。  そこで質問をさせていただきます。生理、初潮について、現在も男女別々に指導しているのでしょうか。それとも一緒に指導しているのか。また、ナプキンの使用方法などの指導も男女一緒なのか、別なのかを教えてください。 ○学校教育課長(石松敏幸)  生理や初潮につきましての指導はどこの学校でも行われておりまして、思春期の体の変化やその仕組みなどを中心とした学習指導要領の内容に沿ったものとなっております。その指導につきましては、男女一緒に行われております。また、ナプキンの使用方法等の指導につきましては、大多数の学校におきまして男女別で行っております。指導場面といたしましては、主に自然教室や修学旅行など宿泊行事の前に行っております。男子はその間は別の活動を行っております。以上でございます。 ○1番(宮園祐美子)  体の仕組みとかは男女一緒に学ぶということで、ただ、ナプキンの使用法は別々ということでした。ナプキンの使用方法の指導もできれば男女を分けてしまわずに、前回も生理の体験について提案させていただきましたけれども、お互いの体の仕組みを知る、思いやる、恥ずかしいことではないという意味で、段階的に指導していただければと思っております。ですので、女子だけナプキンについて指導してる間、男子は男子で、また時間があるので、同じように、部屋は分けてもいいので、ナプキンのことについて知るという機会を設けていただきたいなと思います。  また、ナプキンといえば、これまでも生理の貧困問題について取り上げてきました。内閣府男女共同参画局では、地域女性活躍推進交付金で女性や女の子たちへの寄り添った相談支援の一環として生理用品の提供を行うことも可能なようであります。この取組を直方市でもぜひ行っていただけないでしょうか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  まず、地域女性活躍推進交付金の概要について御説明いたします。地域の実情に応じて行う女性の活躍推進に資する取組を支援することにより、地域における関係団体の連携を促進し、地域における女性の活躍を迅速かつ重点的に推進することを目的に、内閣府が創設したものでございます。生理の貧困対策といたしましては、本交付金のメニューにございます寄り添い支援・つながりサポート型としての事業が合致してくるものと考えております。孤独や孤立などに悩む女性が社会との絆、つながりを回復することができるよう、NPO等の知見や能力を活用した相談事業の拡充と、困難や不安を抱える女性にきめ細かい支援を行う事業が対象となっております。こうした取組の対象となる女性に対して、相談窓口の案内を同封した生理用品を提供して、きっかけづくりを行って相談につなげるなど、相談支援の一環として生理用品等の提供を行うことが可能となっているものでございます。議員御案内のとおり、相談支援の一環としてというスタンスの交付金でございまして、生理用品の提供だけを行う場合や、生理用品の提供が事業の大部分を占める場合、また生理用品を特定の場所に常時設置するのみの場合も、相談へとつながる効果がはかりづらいということで、交付金事業の目的にかなうとは言えずに、原則認められてはおりません。現在、直方市では当交付金を活用いたしてはおりませんけれども、国等の交付金、補助金等につきましては、高くアンテナを張りまして、生理の貧困等について支援する仕組みがないか、情報収集をしてまいりたいと考えております。以上です。 ○1番(宮園祐美子)  今の御答弁で、多分前向きに考えていただけるのかなと思いました。それで、御答弁の中で相談窓口の案内を同封した生理用品の提供というお言葉もありましたので、これ本当にすごくいいことだと思います。それで、昨日矢野議員もヤングケアラーのことをおっしゃってありましたけれども、この生理の貧困とヤングケアラーというのは意外と密接なのではないかなと思いますので、それも併せて、一緒に何かカードを添えて提供みたいな感じで今後進めていっていただけたらなと思っております。  生理の貧困は経済的な部分だけではなく、理解が得られず、十分な生理用品が用意できない、してもらえないという側面もあります。男女ともに生理への理解を促進していただきたいと思っております。自分の体を知り、犯罪に巻き込まれないための知識も必要です。性犯罪の被害者、加害者、傍観者にならないためにも、幼少期から自分と他者が対等な関係を築くことが大切であり、人権教育はいわゆる包括的性教育であると思います。この人権教育が育まれず、性犯罪を起こすということもあろうかと思います。性犯罪は魂の殺人です。決して許されません。ここにいる皆様のお子さん、お孫さんがもしも性犯罪被害に遭ったらと想像するだけで言い知れぬ怒りと悲しみが襲ってくるのではないでしょうか。乳幼児期に性被害に遭った場合、そのときはよく分からなくても、成長するとともに、あのときの出来事は自分は性被害に遭っていたんじゃないかと嫌悪することがあるかと思います。  ここで私自身が幼少期に体験したことをお伝えいたします。当時私は4歳か5歳ぐらいであったかと思います。近所の子たちと遊んでいるとき、中学生のお兄さんとたまたま2人きりになったことがあり、そのときに、パンツの中見せてと迫られたことがありました。訳が分かりませんでした。恐怖と嫌悪感を強く感じたことを覚えています。もちろん拒みました。だけど、かなりしつこく言われました。幸い、無理やり私に触ってくるようなことはありませんでしたが、その後、そのお兄さんを見かけるたびにあのときの恐怖を思い出し、逃げ回っていた記憶があります。今思えば、そのお兄さんは単なる好奇心だったのかもしれません。当時私が四、五歳ということは、恐らく中学生ぐらいだったと思います。好奇心だったのかもしれません。だけど、私には忘れられない恐怖の記憶となりました。この経験をこれまで誰も話したことはなく、先ほど申し上げました助産師さんの性教育講座に参加したときに初めて打ち明けました。今回このような公の場で話すことに多少抵抗は感じておりますけれども、実は意外と身近に被害に遭っている人がいるのだということを認識していただきたく、お伝えいたしました。今明るみに出ているのは本当に氷山の一角だと思います。私のように口を閉ざす女の子は数多くいるかと思います。もしも私がその当時、プライベートゾーンのことを教えてもらっていて、被害に遭ったら必ず大人の人に相談するようにと事前に言われていたならば、恐らく親に相談したのではないかと思います。  性的グルーミングという言葉を皆様御存じでしょうか。私も知りませんでした。このグルーミングとは、もともと動物の毛づくろいという意味ですけれども、小児性加害においては、大人が子供の心を巧みに支配して、特別な信頼関係を築いてから性加害行為に及ぶことです。何ともおぞましいことではあります。被害を受けても、あの人はいい人だからとなるそうです。そういった事案があるということを私たち大人も知るべきであると思いました。国際セクシュアリティ教育ガイダンスの本の後書きの部分ではありますけれども、包括的性教育は、学校教育だけではなく、幼児期からということも記載されていました。幼児期もプライベートゾーンなど理解しておく必要があるかと思います。  そこで質問いたします。今現在、幼児やその保護者に対して性教育をされているのかをお尋ねいたします。 ○こども育成課長(岩尾栄子)  幼児やその保護者に対して性教育をされているのかという御質問について御答弁させていただきます。昨年度は多世代交流スペース「ここっちゃ」において、「知ろう 話そう 性のこと」と題して、市内認定こども園1園が助産師を講師に迎え、保護者とそのお子さんに向けた講演会を開催いたしました。生まれてくる赤ちゃんについての児童書の紹介や、自分の体を大切にすること、その中でも特に大切なところがあるというプライベートゾーンについてのお話があり、未就学児でも分かる言葉で伝える必要があると、出席された先生方の感想も伺っております。また、ほかの保育園や幼稚園、認定こども園からも、全児童を対象に県の動画で体や防犯について学んだ、保育指導中でプライベートゾーンや体の役割について話をしている、今年度中に講演会の実施を検討中など、性教育に関する実施状況の回答を7園から受けております。市内全体22園中8園で何らかの性教育が行われる、もしくは検討されているようでございます。以上でございます。 ○1番(宮園祐美子)  市内22園中8園ということでしたので、三十五、六%ぐらいかなと思います。また今後こういった乳幼児期の子たちとその保護者の方に対して性教育というものを恐らく広げていただけるのかなと思っております。期待しております。よろしくお願いします。  現在、小・中学校においての性教育について内容を伺いたいと思います。インターネットが普及した昨今、特に子供や若者はゆがんだ性の情報、あからさまな性的情報に過剰にさらされております。これらのゆがんだ性知識を真に受けてしまい、パートナーを傷つけたり、望まぬ妊娠をしてしまったという場合、人生が大きく左右されてしまいます。好きな人と触れ合いたいと思うこと自体はごく自然なことであります。その延長線上に性行為もあります。そのこと自体は決して悪いことではありません。性行為自体をゆがんだ性知識によってネガティブな位置づけにしてもらいたくないと思っております。そのためには、科学的根拠に基づいた性教育を行うことは、その本人と大切な人を守るために必要なことであると思います。具体的に申し上げますと、性交から妊娠に至る過程、妊娠についての指導を行うことが必要であると思われますが、そういった指導はされていますでしょうか。 ○学校教育課長(石松敏幸)  小・中学校におきましては、学習指導要領の内容にのっとって学習を行っております。その上で、小学校では性交、避妊については原則行っておりませんが、妊娠ということで見ますと、理科の生命の誕生の単元におきまして、妊娠に至る過程については学習を行います。また、中学校におきましては、保健体育科、受精と妊娠におきまして妊娠を、感染症の予防における性感染症を取り上げる際、性的接触や避妊についての学習を行っております。以上でございます。 ○1番(宮園祐美子)  性犯罪・性暴力対策の強化の方針が令和2年6月に決定され、全国の学校において命の安全教育を推進することになりました。令和2年度から4年度の3年間を性犯罪・暴力対策の集中強化期間とされていましたけれども、直方市での取組はどのようなものでありましたか。また、課題や反応はどうだったのかを教えてください。
    ○学校教育課長(石松敏幸)  市内小・中学校におきましては、この間、自分の体は自分で守る、いわゆるプライベートゾーンの大切さや性暴力防止に関わる授業、県が作成しておりますリーフレット「じぶんだけのだいじなところ」を使った授業、境界線についての授業、外部講師を招いてのデートDV等の取組を行ってきております。これらの取組の結果、どの学校の児童・生徒も自分やパートナーを大切にする気持ちを高められたや、ノーと言うことの大切さ、大人に相談できることや、性暴力被害者支援センター・ふくおか、犯罪被害相談「心のリリーフ・ライン」、性犯罪被害者相談電話、キュアタイムなど、相談できることがあることへの安心感などの好意的な反応があったとのことでございました。課題につきましては、小学生は人とのスキンシップを求めることが多く、性暴力との判断をつけることの難しさといった発達段階に応じた指導の工夫が必要であること、子供たちが自分事として考えるためには日常的な指導が必要なこと、実際の場面で動けるような実践的な指導も必要なことなどがあると考えられます。以上でございます。 ○1番(宮園祐美子)  今、日常的な指導が必要なこととおっしゃっていただきました。私も本当にそう思います。常々日常的に教えていくこと、学校だけじゃなくて、保護者間でもしていただきたいなと思っております。  次に、令和5年度から7年度の3年間は性犯罪・性暴力対策のさらなる集中強化期間と打ち出してあります。さらなる対策としてどのように実施しているのかを教えてください。 ○学校教育課長(石松敏幸)  まずは現在の取組を深化、充実させていくことが必要であると考えておりますので、その考えの下、取組を進めているところでございます。さらに、県の事業でもあります性暴力対策アドバイザー派遣事業等を活用いたしまして、指導内容を深化、充実させていくようにしております。以上でございます。 ○1番(宮園祐美子)  さらなる強化月間という、強化期間なんですけれども、私の質問が急であったので調査するのが難しかったのかなと思いますけど、具体的なところをまた次回にでも教えていただければなと思います。  包括的性教育は国際セクシュアリティ教育ガイダンスにも記載されていました。本市でも取り組んでいるSDGsの三つの項目が取り組まれております。3番目の目標、全ての人に健康と福祉を、4番目の目標、質の高い教育をみんなに、5番目の目標、ジェンダー平等を実現しよう。先ほどの御答弁の中で学習指導要領の内容に沿ったものとおっしゃられていましたが、私調べたところ、はどめ規定というものがあり、性行為については現在触れられていないということでありました。当然、これは国が決めたことなので、地方自治体でどうこうできる問題ではないということは理解しております。が、しかしながら、性交から妊娠に至る過程、そして妊娠についての指導は性衝動を助長させるわけでは決してないと思います。多くの子供たちがいつかは通る過程です。さきにも述べましたが、現在、間違った性情報が氾濫しており、それを真に受けている子供や若者が非常に多い中、教えないという責任を誰がどう取るのでしょうか。当然、私たち大人に責任があると思います。  そこで、最後に市長に質問いたします。包括的性教育についてどのように捉えられているのかを教えてください。 ○市長大塚進弘)  1番 宮園議員の最初に男女共同参画フォーラムの中で担当課長申し上げましたように、市民の皆さん方参画の上でテーマを決められて、協働ということでフォーラムを開催させていただいた。それは市民目線から見てもそういったことが極めて重要だという認識の下のテーマ設定だというふうに思っております。私どもも男女共同参画を進める上でもしっかりと包括的性教育の在り方については勉強しながら、さらに、担当課長申し上げましたように、これからもそういった形で啓発を進めてまいりたいというふうに考えております。以上です。 ○議長(田代文也)  進行します。  8番 草野議員の発言を許可します。               (8番 草野議員 登壇) ○8番(草野知一郎)  8番 草野知一郎でございます。昨年1年間、初めて議会活動というのを経験しまして、本会議、委員会とたくさん質問もしてまいりましたが、幾つかそれらの中で質問が反映されたこともあったように感じまして、謝意をもって報告いたします。  それでは、今回の一般質問に入ります。本市における特別支援教育の現状、そして歴史資料館の建設や設置への展望、この2点について質問いたします。  まず初めに、特別支援教育の現状についてですが、質問の骨子は、現在、特別支援学級と言われるところの支援員さんの数は足りているのかということ、そしてまた、通級指導の学級数、あるいは指導員の数は不足はないのかということであります。  まず初めに、直方市における特別支援学級に在籍する児童・生徒数、つまり小・中学校合わせて児童・生徒数、そして学級数、そして支援員数についてお聞かせいただきたいと思います。以下は自席にて行います。 ○学校教育課長(石松敏幸)  小・中学校の特別支援学級における令和元年、つまり5年前の児童・生徒数は小学校165人、中学校36人で合計201人、学級数は小学校29学級、中学校9学級で合計38学級、支援員数は35人でございました。令和5年度3月段階での児童・生徒数は小学校214人、中学校62人で合計276人、学級数は小学校40学級、中学校12学級で合計52学級、支援員数は34名でございました。令和6年度5月段階での児童・生徒数は小学校227人、中学校82人、合計309人、学級数は小学校42学級、中学校14学級で合計56学級、支援員数は通常の支援員37人と看護師免許のある支援員2人で39人となっております。したがって、増減ということで見ますと、5年前と比べると児童・生徒数は108人増えており、学級数は18学級増えております。支援員数も4人増えております。昨年度との比較で見ますと、児童・生徒数は33人増えており、学級数も4学級増えております。支援員数も看護師免許を持つ支援員を含めまして5名増えている状況となっております。以上でございます。 ○8番(草野知一郎)  私が5年前からと昨年からの変化も教えてくださいと言いそびれていたのですが、詳しい数字をありがとうございます。実は数字だけをこうやって続けて並べてもなかなか皆さん分かりづらいと思うんです。なので、私は昨年この6月の一般質問でホワイトボードを用いまして数字を並べてみたんですけれども、今回そのことを同様に簡単に数字だけ整理して申し上げますと、この5年間で児童・生徒数は201人から309人へと約1.5倍に増えています。そして、学級数も38学級から56学級へと約1.5倍へと。先ほど課長が上げられた数字です、これは。小・中学校合わせてですね。この5年間で1.5倍に約増えたという、その理由について委員会としてはどのように考えておられますか。 ○学校教育課長(石松敏幸)  増加の理由といたしましては、小学校就学前児童の保護者の方々との相談体制が整ったことや、対象となる児童を把握すべく関係各課との連携を図ったことなどが要因ではないかと考えております。また、支援の機会が増えたことによりまして、社会の特別支援教育への理解が高まったことも要因の一つとして考えられるところでございます。以上でございます。 ○8番(草野知一郎)  それでは、この5年間でそのような理由で特別支援学級を希望する児童・生徒、保護者が増えたということは理解できるんですが、それに伴う支援員数の増加についてはどうかといいますと、先ほどの数字では、この5年間で35人から39人と、ほぼ横ばいと言ってもいいのではないかと思っています。昨年6月、私はこのことに関して質問しましたが、その効果があったのか、昨年から5名増、増やして、昨年の34名から39名へと5名増やしていただいたんですけども、学級数も4学級増えているということであります。つまり、来年度はさらに支援員数の増加が待たれるところではないかと思うのですが、このことについてはいかがでしょうか。 ○学校教育課長(石松敏幸)  特別支援教育に対するニーズの高まりと並行いたしまして、実態に応じた支援員数の配置が望まれることは当然であるというふうに考えております。このことにつきまして、学校教育課だけではなく、国や県の動向も踏まえ、関係各課と協議を重ねていく必要があると考えております。もちろん支援員の人数のみに着目するだけではなくて、適切な支援の仕方、児童・生徒理解についての研修を実施し、実践的指導力向上に努めなければならないというふうにも考えております。以上でございます。 ○8番(草野知一郎)  ありがとうございます。それでは、今後、直方市の特別支援学級に対しての見通しについてはいかがでしょう。将来的なことで言うと、人口の増減、減少であるとか、保護者の考え方等にもよりますので、一概には言えるかどうか分かりません。今後の見通しと課題についてどのようなものがあるかを上げてください。 ○学校教育課長(石松敏幸)  国立社会保障・人口問題研究所の推計によりますと、今後、直方市の総人口は徐々に減っていくと予測されております。それに合わせて児童・生徒数も少しずつ減っていくと予測されております。したがいまして、長期的に見ますと、児童・生徒の減少に合わせて、特別支援学級の児童・生徒数、学級数も今後僅かずつ減っていくと予測はされております。しかし、全児童・生徒数に占める特別支援学級在籍の児童・生徒数はこれまでどおり、もしくは増えていくのではないかと予測をしております。  課題につきましては、児童・生徒数、学級数が増加している現段階では、増えていく学級数に合わせた教室数の確保、指導する教員の確保、支援員の増員、そして何より特別支援教育の充実があると考えております。市教委といたしましても、特別支援教育充実のため、特別支援コーディネーターや特別支援学級担任等に対する市独自の研修等を充実させているところでございます。以上でございます。 ○8番(草野知一郎)  よろしくお願いいたします。それでは、次に、通級指導教室についてお伺いします。現在、通級指導教室に対する国や県の設置基準はどのような状況でしょう。そして、今、直方市の現状はどうなっているでしょうか。教えてください。 ○学校教育課長(石松敏幸)  通級指導につきましては、学級そのものが設置されるわけではなく、通級指導を行うための加配が配置されるものになります。したがいまして、通級指導の拠点とする学校に対して県に加配を要望するという方法で設置を要求していき、県がその可否について判断を行うものでございます。通級指導教室の直方市の現状につきましては、現在、直方東小学校、直方第二中学校2校に設置をされております。それぞれの学校で通級による指導を受けている児童・生徒は、直方東小学校で13名となっており、自校通級で7名、他校通級が6名でございます。直方第二中学校は13名となっておりまして、自校通級が10名、他校通級が3名となります。なお、正確な人数は把握できておりませんが、現在通級による指導を受けている児童・生徒以外にも、希望したいけれども定員や送迎の問題で入級できていない児童がいる状況であろうことは推察されるところでございます。以上でございます。 ○8番(草野知一郎)  ただいまの答弁で自校通級、他校通級という答弁がありましたが、自校通級、つまり校内の教室移動をするだけならばさほど難しいことではないと思われますが、他校通級、現在、直方第二中学校と直方東小学校の2校にだけあると先ほど説明ありましたが、他校通級となると、保護者の送迎などハードルがかなり高くなって、希望をしにくくなるという実態があると考えられませんか。 ○学校教育課長(石松敏幸)  通級につきましては、現在、市内のどこからでも通いやすいと思われる2校に設置をしておりますが、送迎時における保護者の負担感があることは推察されるところでございます。このため、これまでも通級指導教室の新規設置、いわゆる加配の配置を県教育委員会に要望してきているところでございます。来年度に向けまして、通級指導教室を希望される方の実態や願いを把握した上で新規設置等に向けて検討していく所存でございます。なお、他校通級の児童・生徒に対しまして、通級日の授業時間を分散させず、集約することで、保護者の負担軽減も行っているところでございます。以上でございます。 ○8番(草野知一郎)  引き続き県に対しては強く要望をお願いしたいところですが、自校通級がしやすいように、市において担当教員が希望者のいる学校を巡回する、そういうシステムを導入している自治体もあると聞いています。直方市では現在このような巡回指導は行ってはいないと認識していますけども、今後導入の可能性はあるのでしょうか。 ○学校教育課長(石松敏幸)  現在、通級による指導を受けている26名につきまして、児童・生徒1人当たり週1時間から3時間の指導を2人の教員で行っている現状を勘案しましたときに、現在配置されている2名でこれ以上他校に出向いて行う巡回指導は物理的に難しい状況にあると考えております。市教委といたしましては、ここ数年、まずは児童数が他の学校に比べて多く、入学希望者数も多い感田小学校における通級の設置を第一の目標として申請を続けているところでございます。しかしながら、先ほども御答弁いたしましたけれども、設置につきましては、県が設置の可否を判断を行うものでございまして、いまだ設置には至っておりません。今後におきましても、まずは感田小学校への通級教室の新規設置を第一の目標として申請をし続けていきたいと考えております。  また、市独自の雇用につきましては、平成29年3月31日に公布されました義務教育諸学校等の体制の充実及び運営の改善を図るための公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律等の一部を改正する法律におきまして、平成29年度から令和8年度にかけまして、これまで通級指導に係る教員は加配定数であったものが、通級指導を受ける児童・生徒数13人に1人基礎定数化されるということになっておりまして、今後この動きの中で直方市への配置が進められていく可能性も十分に考えられます。現在はそのような諸般の状況を注視しているところでございまして、その状況を踏まえた上で、市独自の雇用につきましては、その可能性も含め、今後模索できればと考えております。以上でございます。 ○8番(草野知一郎)  先ほど国の、かなり長い、一度ではとても覚えれないような法律が出てまいりましたが、私としては、市には強く県や国への要望もしていただきたいし、また、市独自の雇用ができるものならしていただきたいなという希望を持っております。  最後に、通級指導教室の今後の見通しや課題があれば、どのようにお考えかお聞かせください。 ○学校教育課長(石松敏幸)  通級による指導を必要とする児童・生徒は近年でも増加傾向にありますので、特別支援学級同様、今後も毎年一定数指導を必要とする児童・生徒がいる状況であろうことは推測できるところでございます。先ほども御答弁申し上げましたが、現在でも通級による指導を希望したいけれども、定員の問題や送迎の問題で入級できない児童・生徒がいて御不便をおかけしている状況であろうことは推察しているところでございますが、今後も通級指導教室に係る加配もしくは定数配置が必要になるものと考えております。しかしながら、長期的に見ますと、今後、全体的な児童・生徒数は減少していくことが予想されておりますので、先ほども御答弁いたしましたけれども、国や県の配置の動向を注視しつつ、通級の必要性につきまして県に要望を続けていき、加配もしくは定数の新たな配置に向け要望していきますとともに、市独自の雇用につきまして、その可能性を今後模索していきたいと考えているところでございます。以上でございます。 ○8番(草野知一郎)  ぜひお願いいたします。特別支援教育というのは、実は当事者、あるいは関係者に対する温かい施策というだけではなくて、全ての社会的弱者と言われる人に対する施策が行き届いた直方市を実現するものだと思っております。ぜひお願いしたいと思います。  それでは、2点目の歴史資料館等の建設や設置への展望について。この骨子は、現在、直方市には歴史資料館と呼ばれるようなものが存在していないと認識しています。これについて、ぜひ設置を願いたいと思うのですが、今後そのよう計画があるのかということであります。  まず初めに、現在、市民が直方市の歴史を学ぶことができる施設としてはどこがありますか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  直方市石炭記念館、直方市立図書館、直方市中央公民館郷土資料室、それからアートスペース谷尾がございます。以上です。 ○8番(草野知一郎)  現在上げられた4施設、それらの施設の年間利用者数は概数でどのくらいでしょう。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  石炭記念館で5,796人、図書館5万3,427人、アートスペース谷尾7,294人です。中央公民館郷土資料室は人員を配置しておりませんので、正確な利用者数は分かりませんけれども、昨年の東蓮寺藩400年に係る企画展の期間約1か月間で2,000人程度の利用者があったものと思われます。以上です。 ○8番(草野知一郎)  一般に各自治体において設けられている歴史資料館と呼ばれるような建物は、多分小学生が校外学習等で訪れる等で活用されているのではないかと思うのですが、直方市ではそのような校外学習的なものはどうなってますか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  直方市石炭記念館におきましては、全小学校の3年生が訪問し、石炭の歴史を学んでおります。直方市中央公民館郷土資料室は、ここも社会科見学で来場する場合がございます。以上です。 ○8番(草野知一郎)  古町商店街の南側の入り口にありますアートスペース谷尾には高取焼のコーナーがございますが、こちらは年間どれくらいの人が来ているのでしょうか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  アートスペース谷尾の高取焼コーナーですけども、ここも人員を配置しておりませんので、正確な利用者数は分かりませんけれども、アートスペース谷尾来場者の2割が見学したと考えますと、1,400人程度が利用したことになります。以上です。 ○8番(草野知一郎)  先ほど歴史を学ぶことができる施設として、石炭記念館、郷土資料室、中央公民館のですね。そしてアートスペース谷尾と例が挙がりましたけども、東蓮寺藩としてまちが興りまして、その中で古高取等に見られる文化の華が開いたと言われます。これ今から約400年前、そしてまたその後、石炭鉱業であるとか鉄道基地のまちとして繁栄して、筑豊一円からたくさんの人が集まったであろうこの100年間、これらの歴史と遺産は、私は直方の宝と考えてよいと思うのですが、どうお考えですか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  直方市の教育委員会では令和5年度に東蓮寺藩誕生400年を記念して様々な取組を行ってまいりました。高取焼は藩の成立以前から鷹取山麓において生産が始まっておりまして、東蓮寺藩誕生400年記念事業の一環として、古高取を伝える会や九州桃山茶陶研究会が高取焼に関する講演会や展示会などを開催し、また、直方郷土研究会が東蓮寺藩誕生400年記念シンポジウムを行うなど、市としてもこれらの活動を支援してまいりました。また、現在、石炭記念館本館として活用しております旧筑豊石炭鉱業組合直方会議所及び救護練習所模擬坑道は、平成30年に筑豊炭田遺跡群の一つとして国史跡に指定をされております。直方市教育委員会では現在、史跡整備に向けて基本設計業務に取り組んでおるところでございます。以上のように、東蓮寺藩と筑豊炭田に関わる文化財について市が積極的に取り組んでおりますというのは、議員御案内のように、これらの文化財が本市にとって貴重な財産だと考えているからでございます。以上です。 ○8番(草野知一郎)  史跡整備に向けて基本設計業務に取り組んでいるということです。それでは、それらの遺産であるとか品々は現在十分な保存状態にあり、整理も十分行われていると言えますか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  高取焼の出土品でありますとか、東蓮寺藩に関わる資料でございますけれども、市内の施設に分散して収蔵しておりますが、空調が必要な資料は市美術館収蔵庫のごく一部を間借りをしております。高取焼の窯跡出土品などの埋蔵文化財資料は市体育館の地下等に分散して収蔵しておりますけれども、収蔵場所の中には老朽化が懸念される施設等もございまして、対策が必要と考えております。以上です。 ○8番(草野知一郎)  それでは、記念館や資料室といった建物の前に、これも私は直方の重要な歴史遺産と考えられるのではないかと思いますが、蒸気機関車についてお尋ねをします。現在市内に保存してある蒸気機関車は全部で何台ありますか。そしてまた、それらの今後の活用と保存についての方策はどのようなものでしょうか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  直方市の市の施設に保管している蒸気機関車は3両でございます。直方市石炭記念館にドイツのコッペル社製機関車とC11型機関車が各1両ございます。これら機関車につきましては、石炭記念館の展示車両として今後も適切な保存管理に努めてまいりたいと思います。また、旧いこいの村にD51型機関車が1両ございます。こちらにつきましては、旧いこいの村の今後の活用用途が見込めない中、今後の保存・活用の方針について見込みが立っていないという状況でございます。以上です。 ○8番(草野知一郎)  それでは、直方市石炭記念館にある2両の蒸気機関車、そしてまた旧いこいの村に存在する1両、合わせて3両の現在の保管状況について教えてください。屋内保存か屋外かとか、見学が可能であるかとか、保守整備作業の内容は、などであります。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  石炭記念館にあります2両は屋外に展示しておりまして、見学が可能でございます。2か月に1回メンテナンス作業を行っております。また、旧いこいの村にございます1両につきましては、屋外に保管しております状況ですけれども、旧いこいの村の閉鎖に伴いまして、見学はできない状況でございます。なお、保守整備につきましては、月に一度、塗装の傷みの点検、補修及び周辺の清掃作業を行っております。以上です。 ○8番(草野知一郎)  実は市内の有志の方が集まって清掃作業に当たっておられる、定期的なですね、当たっておられるということを私は聞いております。そちらへの経費的な支出も当然市からはされてあると思うんですけれども、現在の石炭記念館の2両といこいの村の1両はいわゆる雨ざらしであります。やがてはさびて、なかなか保存状態も今と同じような状態ではなくなっていくのではないかと考えられますが、旧いこいの村にあるD51型機関車は現在立入禁止となっているいこいの村敷地内にございます。だから、誰からも見学されることはありません。そして、草が伸び放題でもありませんが、定期的に刈ってありますからね、やぶの中に放置されている状態です。そして、今申しましたように、有志の方々が定期的に掃除に行かれていると。このままではいつか自然風化し、鉄くずとなっていくものと思われます。石炭記念館にある2台の蒸気機関車も同様です。かつて直方が石炭と鉄道で栄えた時代の歴史遺産ともいうべきこれらの蒸気機関車たちがこのまま朽ちていくのを見ているだけでいいのでしょうか。市としての保存への手だてはありませんか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  まず、石炭記念館ですけれども、石炭記念館の敷地は現在、国の史跡に指定をされておりますので、屋根など新しい構築物を建設することができないという状況でございます。当面は現在のメンテナンスを継続していきたいというふうに考えております。旧いこいの村の機関車につきましては、現状では現在の場所での保管を継続しつつ、旧いこいの村の活用方法の検討と併せまして、観光資源等としての活用の方法を見いだしていきたいと考えております。以上です。 ○8番(草野知一郎)  ぜひ、ぜひお願いいたします。それでは、頓野にある汽車倶楽部という施設が存在しますが、こちらには4両の蒸気機関車が存在しています。これらは全て個人の所有物であるのですが、やはり直方市の歴史遺産と言えるのではないかと思っています。市として保存や活用に手助けできることはありませんか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  市といたしましては、指定文化財の修理等に一定の補助を出しております。市内には未指定の歴史遺産や文化財が多数存在しておりますけれども、現状では、補助する対象につきましては、必要な手続を経た上で選定あるいは指定された文化財に限っているというところでございます。以上です。 ○8番(草野知一郎)  これは文化・スポーツ推進課だけが独自で行えるものではないと思いますので、ぜひ継続して、長い目で見て直方の歴史遺産をどのように保存していくかという視点でまた計画をしていただきたいと思ってます。  では、次に、先ほど説明のありました現行の施設についてお伺いします。現行の資料館等の施設は市内外からの見学施設として十分であると考えられますか。
    ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  直方市から近隣を見渡してまいりますと、飯塚市歴史資料館、田川市石炭・歴史博物館、嘉麻市郷土資料館、宮若トレッジ、鞍手町歴史民俗博物館等がございます。各館ともそれぞれの背景や運営環境の中で特徴を持った施設運営や見学者への対応をされていることだと思っておりまして、本市における施設につきましても、課題等はございますけれども、持てる資源を活用しながら対応しているものだというふうに考えております。以上です。 ○8番(草野知一郎)  古い話になりますが、昭和52年、今から47年前になります。市民からの歴史資料館建設の請願がありまして、市議会で決議されたことはもちろん御存じだと思いますが、これについてどのような、その後、変遷を経たのでしょうか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  承知をしておりまして、昭和52年の請願後、昭和58年にも再度同様の請願がございまして、昭和58年の請願に対して直方市郷土資料室条例を制定した上で、昭和61年に日吉町にございました旧市立図書館に増設する形で直方市郷土資料室を設置をしまして、その機能は当時、現図書館に引き継がれましたので、一定程度当時の請願は実現したものだというふうに理解をしております。しかしながら、平成17年度には条例は廃止されまして、資料室としての機能、面積は大きく減衰しているという状況でございます。以上です。 ○8番(草野知一郎)  なかなか調べにくかったのではないかと思うんですけども、古い資料でですね。でも、ありがとうございます。私は請願というのは、当然そこにたくさんの市民の声があって、それを議会で検討して、そして執行部に対してそれを、こういう願いがあってますよということをお伝えしてきた過去があるんだと思うんですよね。それもまた条例が廃止されたということは、一定の手続を経てそうなったんでしょうから、このこと自体をあげつらって言うつもりはありませんが、ただ、その後、満足な形での歴史資料館ができていないというのが事実ではないかと思っています。現在、市として歴史資料館は必要であると考えていますか。また、新設も含めて設置する計画はあるのでしょうか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  必要性として否定するものではございませんけれども、現在のところ具体的な計画はございません。以上です。 ○8番(草野知一郎)  前回、平成17年に条例が廃止されたということでしたけども、当然、そこには予算的なこともあったんだと思うんです。金額的なものですね。現在、既存の建物の活用は考えられませんか。例えば中央公民館のお隣にある男女共同参画センターが今度取り壊されることになってると思うんですけども、エレベーターを外づけする等で、広さを考えたら資料館として使えたのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  男女共同参画センターの解体につきましては、建設予定の保健福祉センター設置と関連がございまして、保健福祉センター建設に伴って解体しなければならないという事情がございます。活用することは難しかったというふうに考えております。 ○8番(草野知一郎)  それは分かりました。それでは、昨年、商店街に多世代交流スペース「ここっちゃ」というものができまして、さらなるにぎわいの拠点として現在利用されていますけれども、商店街の既存の施設を改築して、これと同様、歴史資料館として活用することは考えられませんか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  商店街の施設の多くは木造建築でございます。他の自治体等で木造建築を資料館類似施設に活用している例はございますけれども、火災の危険性と安全性を考慮いたしますと、鉄筋コンクリート造りで、なおかつ収蔵物の保存環境に必要な空調が整った施設が望ましいというふうに考えております。以上です。 ○8番(草野知一郎)  それでは、その理由も分かりました。アートスペース谷尾は石造りの、木造ではないのではないかと思っています。現在、アートスペース谷尾の改修への調査が今度上がってると思うんですけれども、100年以上経過しているそうですけれども、このアートスペース谷尾は今回改修するんでしょうか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  議員御案内のとおり、100年以上経過しておりまして、ところどころ傷みも出始めております。現在、文化財的な価値を維持したまま改修が可能かどうか、調査を進めているところでございます。以上です。 ○8番(草野知一郎)  アートスペース谷尾を展示だけでもよいので活用できれば、先ほど言いました商店街のにぎわいづくりの一環にもなると思うのですが、どうお考えですか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  現在、アートスペース谷尾はガラス工芸を中心とした展示施設として活用しておりまして、まちのにぎわいに一定程度は寄与しているんじゃないかというふうに考えております。先ほど申しましたように、現在、建物の調査を進めておりますけれども、今後改修するという方針となりますれば、施設の活用方法等についてしかるべき検討を行うことになると考えております。以上です。 ○8番(草野知一郎)  結局、新設するとしたら莫大な予算もかかるでしょうから、私はそういった方法もあるのではないかと思ってお聞きしたわけですけれども、もう一つ、私は先日、宮若市の歴史資料館宮若トレッジを見学に行きました。市では宮若トレッジを見学したことはございますか。また、そこはかつての若宮西小学校を改築しているけれども、そのような学校跡を使うことについてはどう思われますか。 ○文化・スポーツ推進課長(長田正志)  見学したことはございます。宮若トレッジは宮若市内で出土した多量の埋蔵文化財を保管するだけではなくて、展示室を設けてイベント等も定期的に開催をしております。旧学校施設の利用の取組としてはすばらしいものだというふうに感じております。以上です。 ○8番(草野知一郎)  学校規模適正化によって生じる小・中学校跡地の活用は、歴史資料館を新設せずに確保できる有力な一つの方策ではないかと思います。まだまだこの学校規模適正化の話が別に出てきたわけでもないのですけれども、このことについてはどうお考えですか。 ○教育総務課長(松本直生)  学校施設管理の観点から答弁いたします。学校規模適正化による小・中学校の跡地につきましては、現在、老朽化による取壊しや他活用のための売却など多面的に方策を検討しております。公共施設としての活用も選択肢の一つと上げられると考えており、その場合には、今ある行政課題とも照らし合わせながら活用方法を検討してまいりたいと考えております。以上です。 ○8番(草野知一郎)  ありがとうございます。ここはまだ全く何とも言えない部分であるかと思うんですけれども、実は市の歴史遺産を守るという観点だけではなくて、市民が直方の誇りにできるような場所、あるいはそのことが将来の夢につながっていくような場所、こんなものを確保することは重要なことではないかと私は思っているんです。  実はここに市報のおがたの6月号があります。この最初1ページめくったところ、つまり2ページから5ページまでの4ページ間に新幹線新駅設置検討という記事が市長のお話とともに載っています。この中で、市長のみならず、県会議員であるとか商工会議所の会頭さんあたりも同じように述べてあるんですけれども、この1991年の第3次直方市総合計画、こちらが現在第6次になりますけれども、この中にも新幹線については一部触れてあります。この第3次総合計画において掲げられたけれども、多額の事業費を要するということで2007年に凍結されたと私は聞いています。一方、歴史資料館建設については、先ほどの御答弁のように、半世紀ほど前に市民による請願から議会の採択まで進んだ構想であることも分かっています。私は新幹線新駅設置による利便性向上であるとか経済効果の再検討、これは全く不必要であると言っているわけではありません。むしろこれは必要なことなんだろうと思ってます。ところが、生まれ育った故郷の歴史を学ぶ、あるいは継承する、誇りにする、このための歴史資料館は建設というのは急務ではないかと考えているわけです。ぜひ市長のお考えを聞かせていただきたいと思っています。 ○市長大塚進弘)  市報の6月号で新幹線の話を、今、草野議員触れられて、歴史資料館というのも請願も受けて、早急に取り組むべき課題ではないかというお話だと思います。これまでも過ぐる議会でも様々な議員さんから歴史資料館のお話がございまして、私ども総合計画の中にもしっかりと、ある意味では私どもにとっての大きな課題だという認識の下でこれからも考えていかないといけないというふうに私自身は思っております。そういう意味で、私どもこの地に生まれた人間が自分たちの歴史をしっかりと認識をしておくということの重要さというのは認識をしているつもりでもございます。そういう意味では、教育委員会、先ほど御案内のありましたように、学校の問題、あるいは体育施設の問題、文化施設の問題、様々な課題がございます。こういったものが本当に一定それぞれが関連を私はしてくるのではないかと、場所の問題を含めてですね。そういった意味で、総合的にどうそのパズルを解いていくのかということをこれから私どもがやりながら、着手順位を決めて、しかるべき時期にそういった資料館の話であるとか、体育施設の話であるとかいうことが工程が示されることが私は我々がやらないといけない大きな課題だというふうに考えておりますので、そういった意味で、教育委員会とも協議をしながらそういった整理をしていきたいというふうに考えております。以上です。 ○議長(田代文也)  以上をもって、本日の一般質問を終わります。  本日の日程は全部終了しました。  明日19日、午前10時より会議を再開することとし、本日は散会します。            ───── 12時15分 散会 ─────...