そこでお伺いいたしますが、本市にこのような標的型メールなどの攻撃があった場合などの対応の仕方、また情報漏えいが発生した場合の対応などのマニュアルや規則などを定めているのかどうか。また、ないのであれば、今後どのように対応するのかをお聞かせください。
次に、マイナンバー制度についてです。
さきの質問の年金情報漏えい問題などがありましたが、マイナンバー制度は本年10月より市民の方々に順次番号の通知が始まるようであります。しかしながら、市民の方の多くは、いまだにこの制度がどのようなものであるか、またいつから始まるのかなども知らない方が多く、今回の問題で不安だけが大きくなっています。
そこで、何点かお伺いいたします。
まず1番目、本市のシステムの変更の進捗状況についてです。今回の問題などを見ていると、国でも順調に進んでいるのかどうか疑わしくなっております。
2番目に、市民への周知についてです。いきなり番号を知らせる通知が届いても、市民には何のことかわからない人が多いと思われます。どのように周知していくのかお聞かせください。
3番目に、その通知についてです。市民の中には、DVやストーカー、または児童虐待などで、住民票はそのままに他の場所に避難している方もいます。そのような方々への通知により、例えば、配偶者に番号を知られることにより不利益が発生することも考えられます。場合によっては避難先を知られることもあるかもしれません。そのような方にはどのように対応するのかお聞かせください。
4番目に、マイナンバーの情報セキュリティーについてです。このマイナンバー制度が市民にとってはよくわからないだけに余計に心配になっております。さきの本市の情報セキュリティーについてとまとめてで構いませんので、お答えください。
次に、学校図書館についてです。
文部科学省は、6月2日に平成26年度「学校図書館の現状に関する調査」の結果についてを発表いたしました。これは、学校図書館への司書教諭等の配置状況や図書の整備状況、読書活動の状況等を隔年で調査しているものであります。文部科学省が発表した調査結果の概要として、「1、学校司書を配置している学校の割合は、小中学校でそれぞれ54.3%、53%であり、前回よりも増加している」「2、学校図書館図書標準を達成している学校の割合は、小中学校でそれぞれ60.2%、52.3%であり、増加している」「3、学校図書館に新聞を配備している学校の割合は、小中学校でそれぞれ36.7%、31.7%であり、前回よりも増加している」「4、読書活動の状況については、小中学校でそれぞれ96.7%、88.3%であり、前回より増加している」であります。そのほかにも百科事典などの共通教材の配備や蔵書のデータベース化、ボランティアの活用状況などの調査を行っております。
そこで、何点かお伺いいたします。
1点目に、学校司書の配置についてです。先ほどの調査結果の概要にもありましたように、全国では小中学校ともに配置が過半数を超えました。しかしながら、愛媛県は小学校301校中60校で19.9%、中学校133校中30校で22.6%であります。愛媛県は、全国で小中学校ともに下から8番目です。本市はいまだにゼロのままで、ワーストへの貢献をしております。これまでも何度も議会で学校司書の重要性などを申し上げましたが、児童生徒たちのために、まずは学校司書の配置をお願いいたします。
2点目に、学校図書館への一般新聞の配備についてです。学習指導要領では新聞を教材として活用することが位置づけられており、こうした学習を行う環境を整備するため、学校図書館への新聞の配備が求められております。調査においても、新聞の配備が進んでいるようでありますが、本市の配備の状況をお聞かせください。
3点目に、読書活動の状況についてです。調査では朝の読書活動や図書の読み聞かせ、ブックトークや推薦図書コーナーの設置、読書量の目標の設定やボランティアの活用、公共図書館との連携などの調査を行っております。本市の状況をお聞かせください。
以上です。
3:
◯松岡一誠議長 答弁を求めます。
4:
◯菅 良二
市長 おはようございます。
本会議も終盤に入ってまいりました。この後、委員会審査が始まりますけれども、きょうは、20年後、30年後、きっと活躍してくれるであろう新規採用職員が議会の傍聴、研修に来ております。昨年度の1月17日の合併10周年記念式典におきまして、平成26年度採用の職員によりまして、非常に生きのいい最後の万歳三唱をしていただきました。非常によく、来ていただいた市民の方々からも好評でございました。彼らがきょうの職務を含めて、本当に将来の今治市を担うわけでありますので、きょうは大変意味のある会になりました。
もう一つ、意味のある会といいますと、隣市、西条市から議員の皆さんが、忙しい中、私どもの今治市議会を選んでいただいて、傍聴いただきましたことを大変ありがたく思っております。何も遠くの東北の方に行かなくても身近なところでご勉強いただけるということも含めまして、何しろ隣市、切磋琢磨、お互いにいいところを提供し合って、これからの方向づけに、ともに協力しながら頑張っていきたいと願っております。ようこそ今治市にお越しいただきました。
ところで、高度情報問題に大変造詣の深い谷口議員、面目躍如でございます。私は、ご質問のマイナンバー制度についてのうち、2番目、マイナンバー制度の周知方法についてに関しましてお答えさせていただきます。
現在、今治市のホームページにおきまして、マイナンバー制度の概要をお知らせしております。マイナンバー制度とはどのようなものか、導入までの流れなどについて、詳しく掲載している国の社会保障・税番号制度ホームページのご案内のほか、市民や民間事業者からのマイナンバー制度に関する問い合わせに対応するマイナンバーコールセンターの連絡先についても掲載しているところであります。
今治市といたしましても、市民にわかりやすく周知していくことが重要であると考えており、啓発用ポスターを今治市役所や支所などに掲示し、PRを行っているところでございます。なお、本年8月から来年1月にかけましては、広報今治の1日号に6回、マイナンバー制度についての説明コーナーを設けることを予定しております。さらに、番号が付番され、市民の皆様に通知される本年10月には、広報今治に説明パンフレットを折り込み、お配りする予定でございます。今後もあらゆる機会を利用しまして、広く市民、事業者の皆様方へのPRを行ってまいりたいと考えております。
その他のご質問につきましては、関係理事者からお答えさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
5:
◯渡辺英徳総務部長 谷口議員ご質問の情報政策について及びマイナンバー制度についてのうち、1番目、3番目、4番目についてお答えいたします。
初めに、情報政策についてのうち、1番目の本市の基幹ネットワークについてと2番目のシステム及びネットワークの補修体制については関連しておりますので、あわせてお答えいたします。
今日の市政運営全般におきまして、基幹ネットワークはなくてはならないものとなっております。当初、自営光ケーブルは単線での整備となっておりましたが、二次的な回線確保のため、商用回線を利用した複線化を、平成23年度から本庁舎を皮切りに、朝倉、吉海、伯方、大三島支所へ計画的に導入いたしております。こうした中、ことしの3月13日に、今治市内矢田地区で火災が発生し、本市の自営光ケーブルが切断される障害が発生しました。これによりまして、波方、大西、菊間の3支所と旧今治市内の一部出先施設が通信不能状態となりましたが、翌14日中には復旧が完了し、通常業務が可能となりました。こういった障害への対策といたしまして、商用回線を活用した複線化を全支所へ順次展開してまいりたいと考えております。
また、自営光回線の補修体制についてですが、従前より、突発的な修繕作業等への対応のため、光ケーブルの在庫確保などを行っておりますが、広域災害等を想定した場合、カバーできる範囲は微々たるものでございます。そういった中、補修能力、ランニングコスト、通信性能などをトータルに判断し、出先施設につきましては、商用回線への切りかえを順次行ってまいりたいと考えております。
また、システムにつきましては、住民基本台帳に関するものに特化して回答させていただきますが、電算センターに正副サーバー、今治市役所内にバックアップサーバーを設置し、故障等を含めた障害に備えておりますが、災害によりこれら全ての機器が故障した場合は、四国外に保管しておりますバックアップデータから再構築を行っていくこととなっております。
続きまして、マイナンバー制度についてのうち、1番目のシステムの変更の進捗状況についてお答えいたします。
本市におきましては、平成26年4月に、最高情報統括責任者である副
市長を本部長とする今治市番号制度推進本部を設置し、全庁体制でマイナンバー制度の導入に取り組んでいるところでございます。本制度は、平成27年10月5日のマイナンバー法施行に伴い、国民一人一人に割り当てられる12桁の個人番号の通知が始まり、平成28年1月からは個人番号の利用が開始され、希望者への個人番号カードの交付もされることとなっております。
このため、本市におきましては、平成26年度に個人番号の通知に必要な住民基本台帳システムの改修を既に終えているところでございます。さらに平成29年7月には、国の機関に加えて地方公共団体におきましても、個人番号を使った情報連携が開始されます。このため、本制度に関係する事務につきまして、特定個人情報保護評価を行い、必要な全ての業務システムの改修を本年度中に全て終わらせる予定でございます。
次に、3番目の市民へのマイナンバーの通知についてにお答えいたします。
マイナンバーは、平成27年10月の第1月曜日である5日時点で住民票に記載された住民に付番され、全国市町村が一括して委託した地方公共団体情報システム機構から順次、通知カードとして住民票の住所に簡易書留で郵送されることとなっております。
なお、DV、ストーカー、児童虐待等の被害者で、住民票の住所に通知カードを送付することで新たに被害が発生する可能性がある方や震災避難者については、申し出により通知カードの送付先の変更が可能とされており、具体的な運用方法は近々に国などから示される予定となっておりますので、関係機関と連携をとり、適切に対応してまいりたいと考えております。
最後に、情報政策についてのうち3番目の情報セキュリティーについてと、マイナンバー制度についてのうち4番目のマイナンバーの情報セキュリティーについてをあわせてお答えいたします。
本市のネットワークは個人情報を多数扱う業務系システム網とインターネット等に接続可能な情報系システム網の分離を行うとともに、ウイルス対策ソフトの導入や生体認証による業務情報へのアクセス制御を行うなど、複数の機能を用いて情報セキュリティー脅威に対策を講じているところでございます。また、情報セキュリティー対策を組織内に浸透させるため、各種職員研修において情報セキュリティー研修の時間を設けるなど、職員一人一人の意識向上、意識改革に努めているところでございます。
昨今の個人情報流出事案によりまして、国民の間に個人情報の取り扱いについて不安や懸念が広がる中、本市におきましては、マイナンバー制度の円滑な導入に向けまして着実に準備を進めてまいります。マイナンバー制度では、制度、システムの両面からさまざまな安全策を講じることとなっており、本制度で扱う個人情報の適正な取り扱いに関して基本方針や取り扱い等を規定した安全管理措置を10月ごろまでには作成をする予定でございます。
過去に本市におけるネットワーク障害やシステムのハードウェア障害が発生した場合は、そのたびごとに異なる状況を判断し、復旧作業や原因究明を行ってまいりました。しかしながら、現在のマニュアルや規則につきましては、主に障害を発生させない、情報漏えいを起こさせないという視点から作成されたものでありまして、今回ご質問をいただきました情報漏えいなどの情報関連事故が発生した場合の対処方法などの具体的な事後策を明確化できていないのが現状でございます。今後、一層のセキュリティーの強化を図っていくとともに、事後策も含め、マニュアルや規則の修正及び作成を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
6:
◯鎌田達治教育委員会事務局長 谷口議員ご質問の学校図書館についてお答えいたします。
平成26年度学校図書館の現状に関する調査結果についての1点目、学校司書の配置についてでございます。
現状では専任の学校司書は配置をしてございませんが、今年度は全ての小中学校に司書教諭を配置しており、学校図書館教育の充実を図っております。そういった中、昨年6月の学校図書館法の一部改正により、専ら学校図書館の職務に従事する職員を学校司書と位置づけ、学校に置くよう努めることとされました。今後、その配置につきましても、子供の実態に即して検討してまいりたいと考えております。
次に、2点目、学校図書館への新聞の配備についてでございますが、全ての小中学校で新聞を定期購読しております。朝に配達された新聞は職員室で目を通した後、学校図書館に持ち込み、新聞かけで閲覧できるようにしております。新聞は一定期間保管し、過去の新聞記事をバックナンバーで探すこともできるようになっており、全ての児童生徒が新聞に触れられる環境を整えております。
最後に、3点目、読書活動の状況についてでございます。
まず、学校図書館ボランティアの状況ですが、今年度、図書の整理、貸し出し、返却のお世話に登録していただいたボランティアの方が126名。読み聞かせに登録していただいたボランティアの方が168名いらっしゃいます。年度によって登録人数には多少増減はありますが、毎年多くの方々に学校図書館における読書活動に資するご協力をいただいております。
次に、子供たちの読書活動の促進を図る具体的な活動といたしまして、朝の読書や読み聞かせを全ての小学校で実施しております。実施回数は学校によって異なり、1週間に1回から4回となっております。また、子供たちの読書意欲を喚起する取り組みといたしまして、全ての小中学校図書館で調べ学習コーナー、読書感想文コーナー、推薦書コーナーなどそれぞれの学校で特色あるコーナーを設置しております。さらに、発達段階に応じた目標読書冊数を設定する取り組み、あるいはブックトークと言われる図書委員やボランティアの方々による新刊図書や、みんなに読んでほしい図書の紹介などを実施し、聞き手に本のおもしろさを伝えたり、その本を読みたいという気持ちを起こさせたりする活動、さらには今治市立図書館との連携によります図書館見学や、休館日の図書館を利用した学習支援、小中学校への団体貸し出し、今治市立図書館司書による出張朗読などの活動にも取り組んでいるところでございます。今後、これらの活動につきましても取り組みの拡大を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
7:
◯松岡一誠議長 以上で答弁は終わりました。
再質問はありませんか。
8:
◯谷口芳史議員 議長。
9:
◯松岡一誠議長 谷口芳史議員。
10:
◯谷口芳史議員 それでは、情報のセキュリティーについてですけれども、先日、ネット上に飛行中の航空機すらもハッキングできるという、まるでテレビドラマみたいなことができるということがハッキンググループからの発表でありました。現実世界でも、もはや情報の100%安全はありませんので、そのような事故が発生したときへのマニュアル等、あるいは人的教育などの体制を速やかに整えるようにぜひともお願いいたします。
学校司書についてですけれども、先ほど答弁いただきました学校での図書館活動等、ボランティアの方々も大勢の方、また多岐にわたった図書館活動が展開されております。そのようなことを考えますと、学校司書の必要性というものは十分にわかっていることであり、それらの活動の中心となるのが司書の資格を持った学校司書であります。
この調査ですけれども、小中学校の学校数というのが、実は、平成24年時が3万413校、学校の統廃合などで平成26年には2万9,698校で、715校減っているんです。しかし、学校司書の配置数に関しましては、1万4,539校が1万6,010校と、逆に1,471校もふえているんです。これは、学校図書館法の改正による努力義務ということでは、ここまで配置が進むとは思いません。全国の学校において、本当に学校司書の役割の重要性というものが認知されて、また必要性が認知されているという結果ではないかと思います。
これまで、過去にも何度もお願いいたしておりますが、速やかに、まず重要なところからと思えるところに学校司書の配置をぜひともお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
11:
◯松岡一誠議長 再質問なしと認めます。
以上で谷口芳史議員の質問を終わります。
次に、1番森本真博議員。
12:
◯森本真博議員 おはようございます。清風会の森本真博です。
発言通告に従いまして、質問させていただきます。
5月に開催されました「バリシップ2015」には、展示会関係では約2万人、見学会では約1万人、「日本丸」関係では約3万1,000人、合わせて6万2,000人を超える参加者があり、その盛況ぶりに改めて海事産業の底力を思い知らされるとともに、海事都市今治を体感する絶好の機会となりました。また、25日には「日本丸」の出港の行事、登檣礼の際には、私が3月議会において、今治市らしい発信方法として国際信号旗の「UW旗」の活用の要望に対し、答弁どおり、保育園児のお見送りの旗として使用していただき、ありがとうございました。「日本丸」の皆様には、一味違ったおもてなしの思いが届いたことと思います。今後ともさまざまな機会を捉え、ご活用いただきたいと思います。
また、23日にしまなみアースランドで行われた「今治タオルでギネスに挑戦」は、今治タオルとバリシップとの初のコラボ企画で、世界一のタオルモザイクを完成させるイベントで、私も縁あってボランティアとして参加させていただきました。
午前10時から始まったイベントは午後2時ごろにはほぼ作業が終了し、若干の手直しをしながら、ギネス認定を受けるのを今や遅しと待っている状況でした。ところが、認定員が確認作業を始め、しばらくすると、運営担当者から、幾つかの修正項目の指摘があったとアナウンスがあり、その場の空気は一転し、緊張が走りました。修正項目は、タオルの重なりの解消とすき間から草のはみ出したところをなくすことでした。
その場でスタッフとして待機していた造船関係の皆様、タオル関係の皆様、今治市職員の皆様、200名を余るスタッフが一斉に作業にかかりました。黙々と一心に草を取り、修正をされていました。気がつくと、いつの間にか大会役員の皆様や菅
市長、長野副
市長もその中で懸命に草抜きをされておりました。そこに居合わせた方々が総参加の状況になっていました。
1時間余りの修正を経て、タイムリミットの午後4時を前に無事にギネスの認定をいただき、日本一の造船と日本一の今治タオルが手を結び、世界一を達成した喜びの瞬間に立ち会え、大変感動しました。また、大事をなし遂げるには、みんなが心を1つに、一致団結し、歩みをともにすることが何よりも大切であることを改めて教えていただく機会となりました。
さて、前置きが長くなりましたけれども、「瀬戸内しまのわ2014」、今治市合併10周年記念式典、「バリシップ2015」の一大イベントが終わりました。それは、今治市を大いに発信してきた
ツールがなくなったことを意味します。そこで、注目しなければならないのが平成29年(2017年)9月30日から開催される「愛顔つなぐえひめ国体(第72回国民体育大会)」、10月28日から開催される「愛顔つなぐえひめ大会(第17回全国障害者スポーツ大会)」であります。今治市でも開催に備え、施設整備も進み、4月には今治市営中央体育館、大新田の今治市営球場の落成セレモニーがとり行われたところであります。開催2年余り前の時期ではありますけれども、来年には各競技のプレ大会も行われると思います。再確認の意味を含め、えひめ国体の取り組みについて、1番目、競技会場の整備状況について、2番目、大会運営の準備・予定について、3番目、開催競技の周知について、4番目、国体終了後の展望についてを質問させていただきます。
次に、自転車新文化の醸成についてであります。
「瀬戸内しまのわ2014」において開催された国際サイクリング大会を契機に、サイクリストの聖地しまなみ海道の周知は、当初の予定どおり一定の成果を上げたものと思っています。それを踏まえ愛媛県では、さらに全県展開を図るべくさまざまな施策を提案されています。先月5月26日には、愛媛県・市町連携推進本部会議において「愛媛サイクリングの日」が創設され、ことしは11月15日、日曜日に決定されています。また、愛媛県・市町連携推進プラン(平成27年度版)において、「愛媛マルゴト自転車道」構想や自転車新文化の創造に向かって、自転車の安全利用の促進の観点から「シェア・ザ・ロード」の精神の普及浸透により、愛媛県をサイクリングパラダイスに目指すなど、多岐にわたる施策の中、今、今治市では実際にどのように計画、実行されているのか、現在の取り組みについて質問させていただきます。
以上、答弁をお願いします。
13:
◯松岡一誠議長 答弁を求めます。
14:
◯菅 良二
市長 森本議員から「バリシップ2015」についてのお話をしていただき、さまざまなことを思い起こしております。本当にたくさんの方々にお越しいただきました。何よりよかったのは、やっぱり最後、海事産業と今治タオルがコラボして、そしてギネスに、今治タオルのまさにギネスへの挑戦でありました。本当に、はらはらどきどき。なかなかにギネスの審査員、厳しい女性でありました。立ちどまるたび、双眼鏡でじっとこうして見ておりまして、私ども本当に「うーん」と心配をしておりました。しかし、認定をいただいたときには、本当に関係者一同がまさに手を取り合って、喜びを共有したわけであります。立派な「バリシップ2015」のフィナーレでありましたし、今回は第4回ですが、第5回、第6回に向けての大いなる発信ができたと思っております。
私は、きょうは、森本議員ご質問のうちの、えひめ国体の取り組みについてに関しましてお答えさせていただきます。
まず1番目、競技会場の整備状況についてでございます。
平成29年開催の「愛顔つなぐえひめ国体」及び「愛顔つなぐえひめ大会」に向け、現在、各競技会場の整備を進めており、今年度末までには正式競技の常設会場全ての整備が完了する予定でございます。
それぞれの整備状況について申し上げますと、ボート会場につきましては、競技コースは既に完成しており、艇庫が今年度末の完成予定でございます。
次に、バスケットボールの会場につきましては、今治市営中央体育館の改修工事が平成26年度に完了し、本年4月から供用を開始しており、今治市営大西体育館の改修工事、これは今年度末の完成予定でございます。今治市営菊間緑の広場公園運動場総合体育館につきましては、私もつい二、三日前に行ってまいりましたけれども、国民体育大会施設基準を満たしておりますので、現状での開催となります。
次に、ソフトテニス会場につきましては、今治新都市スポーツパークへ建設中のテニスコートが間もなく完成し、10月末から供用開始の予定であります。何といいましても、このソフトテニス会場の私どもの誇りは、屋根つき4面コートであります。そうしますと、本当に大勢の方々に、雨の日も十分に堪能いただける、練習ができる、そんな思いで、きょうも傍聴席に来ている、青木選手と言っていいと思いますが、彼らがまず当面の紀の国わかやま国体で活躍をし、ここでしっかり練習を積みながら、えひめ国体に向けてのスタートが切れるものと期待しております。
次に、軟式野球会場の大新田公園につきましては、今治市営球場が4月から先行して供用を開始しておりますが、その他の公園内施設につきましては、平成27年度中に完成予定でございます。
本年夏の甲子園を目指す全国高等学校野球選手権愛媛大会、きょうの愛媛新聞に発表があったように、今回は1回戦のみでありますが、今治市営球場の使用回数がふえてきております。こういったことが高校野球の今治市といったものは、私ども、こけら落としのときに高校野球の親善大会を開催いたしましたけれども、彼らがきっと将来に向かって大きな発信を遂げてくれるものと期待しております。
次に、アーチェリー会場につきましては、宮窪石文化運動公園の多目的グラウンドに仮設会場を設営し、開催いたします。
そして、自転車ロードレース会場につきましては、大三島の周回県道特設コース、これはアップダウンが結構ありまして、きついコースでありますけれども、現在、愛媛県において、狭隘な部分の道路改良を進めていただいております。
なお、それぞれの競技におきまして、大会運営に必要な仮設施設につきましては、えひめ国体開催の平成29年度に整備を行う予定でございまして、プレ大会、本大会を控え、競技会場の整備につきましては、順調に進捗しておりますことをお伝えしておきます。
次に、2番目の大会運営の準備・予定についてでございます。
本市におきましては、えひめ国体及びえひめ大会、両大会に向け、愛媛県や関係機関、団体と連携、協力して、鋭意開催準備に取り組んでいるところでございます。また、市民各界、各層から成る愛顔つなぐえひめ国体今治市実行委員会を設置し、総会、常任委員会、専門委員会を開催するとともに、本年4月には、全庁一丸となって取り組む必要があることから、庁内推進会議を設置するなど、組織体制を順次拡充させてきたところでございます。今後の主な予定につきましては、手づくりののぼり旗の作成や、花いっぱい運動といった市民運動の促進を図るとともに、市民ボランティア及び協賛企業の募集、競技会場において大会運営に直接携わる競技役員、補助員及び係員等の編成計画の検討、競技会場の配置計画の策定などの競技運営に係る準備業務を推進してまいりたいと考えております。
次に3番目、開催競技の周知についてでございます。
えひめ国体及びえひめ大会の開催並びに開催競技の周知につきましては、これまでスポーツイベントや運動会など各種イベントへの参加、また広報誌、ホームページ等による情報発信、本庁、支所及び競技会場に横断幕や看板等工作物の設置、ポスター、チラシ、文房具、缶バッジ等PR用物品の作成、配布などによる啓発活動を実施してまいりました。今後は、これらの取り組みに加えまして、啓発イベントの実施、競技会場内への競技別横断幕の設置、大三島の幹線道路を使って開催される自転車ロードレースに対する地域住民への個別周知など、新たな取り組みも加えまして、開催競技の周知、さらなる開催機運の醸成に努めてまいりたいと考えております。
続いて4番目、国体終了後の展望についてでございます。
国内最大のスポーツの祭典であります国民体育大会の開催を契機に、市民のスポーツへの関心を高め、生涯スポーツのさらなる振興を図るとともに、今治市営球場、今治市営中央体育館、テニスコートなど、スポーツ施設の整備、充実が図られ、中でもテニスコートにつきましては、近隣にない立派な施設が誕生いたします。今後は、各競技におきまして大会や合宿を積極的に誘致することで交流人口の拡大を図ってまいりたいと考えております。本市といたしましては、えひめ国体及びえひめ大会の成功に向け、万全を期することはもちろんですが、国民体育大会を一過性のものとはせず、地域の活性化にもつながるよう取り組んでまいりたいと考えております。
なお、愛媛県の中村知事も大変な思いを持っております。何としても天皇杯をということでもありますし、これは愛媛県下の各企業、それから私ども各自治体、一致した思いで取り組まなければならない。そういったことも考えて、私ども今治市におきましては、スポーツ枠といった形で、有望な選手を職員として迎えて、そして順次、彼らの活躍に期待しているところでございますが、予想外の出来事が、このスポーツ枠で既に入っておりますそれぞれの職員が非常に頑張って、いわゆる市民の評価が非常に高いといったことであります。やっぱりスポーツ選手は、本当にいい根性も持っておりますし、また人と接する、上下関係のことも、いろいろな面で非常に他の職員にいい刺激を与えてくれていると思います。
前回の和歌山県での国民体育大会のソフトテニスで、この今治市出身の皆さんが優勝と。そして、そのときにラケットを宿泊先へ記念品として寄贈して、それをいまだに大事に持っていただいている。愛媛新聞に掲載された砂田さんですが、そういったこともございまして、私も今回の紀の国わかやま国体のソフトテニス会場にはぜひとも行って、青木主事の活躍も見ておきたいと。ただ、同じ日に、きょうもおりますボート競技に出場する谷川主事は琵琶湖でといったことで、距離がありますので、谷川主事の応援に行くことができないのは残念でありますけれども、きっと、きょうのこの新規採用職員、彼らの中から何名かは彼女のためにしっかりと応援をしてくれるものと確信もしておりますし、どうぞ皆様方もことしから、いよいよ、えひめ国体に向かって、大きく大きく前に進んでいくんだという共通の思いを持っていただいて、立派なえひめ国体にしてまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
その他のご質問につきましては、関係理事者からお答えさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
15:
◯渡邊 徹産業部長 森本議員の自転車新文化の醸成についてのご質問にお答えいたします。
現在、愛媛県では、「サイクリングは“健康”と“生きがい”と“友情”を与えてくれる」という『自転車新文化』を提唱し、瀬戸内しまなみ海道を中心に、愛媛県全体でサイクリングパラダイスを目指す「愛媛マルゴト自転車道」の整備や、サイクリストの利便性向上のための各種施策に取り組んでいます。
具体的には、愛媛県と市町が連携した26のサイクリングコースを設定し、コース誘導のためのブルーラインや案内板、マナー喚起看板などの整備を進めるとともに、全県版サイクリングマップの作成や、ウエブサイトによる情報発信、サイクリングガイドの養成やサイクルトレインの運行、サイクルオアシスの拡充などソフト対策も充実させることで、安全で快適なサイクリング環境の構築を目指しています。近年、しまなみ海道では、2カ年にわたり開催された国際サイクリング大会や、サイクリング先進国である台湾の日月潭サイクリングコースとの姉妹自転車道協定の締結、アメリカのCNNの旅行サイトでの紹介などにより、当地を訪れるサイクリストは外国人の皆様を含め、大幅に増加しています。
こうしたことを受けて、本市では次のような各種施策に取り組んでいます。
1点目として、利用者の増加により拡張が急がれるサンライズ糸山の基本整備計画やインバウンドの受け入れ体制などを含め、快適で充実した今治市域全体のサイクリング環境の整備計画策定のため、今回、補正予算を計上するとともに、サンライズ糸山の当面の駐車場と自転車保管庫の拡張スペースとして、隣接する愛媛県有地の購入や造成計画の策定を今年度内に実施する予定でございます。
2点目は、ネーチャーサイクリングの推進です。里山でのサイクリングを楽しんでもらうために、新都市スポーツパークにある山林を活用し、マウンテンバイク用のオフロードコースを整備するとともに、コース設置から乗り方まで指導できるインストラクターの養成を行うこととしております。
3点目として、サイクリングに特化した観光地域おこし協力隊の募集です。瀬戸内しまなみ海道を訪れる国内外のサイクリストの受け入れや今治市の観光PRの担い手として、大都市圏を中心に、意欲と行動力のある人材を募集するもので、愛媛県主催の大阪府及び東京都での合同面接を先日終え、6月末を期限に申し込みを受け付けております。
そのほかにも、幅広い世代にサイクリングの楽しさを体験していただくとともに、交通マナーや安全な乗り方の啓発を図るため、アクティブシニアスポーツサイクル体験会などを開催いたしております。これら一連の事業を愛媛県ほか関係団体と連携しながら進めることで、一層の観光振興や地域間交流の拡大による地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。
以上でございます。
16:
◯松岡一誠議長 以上で答弁は終わりました。
再質問はありませんか。
17:
◯森本真博議員 議長。
18:
◯松岡一誠議長 森本真博議員。
19:
◯森本真博議員 えひめ国体の取り組みについてでありますが、競技会場の整備状況については、完成、あるいは年度内にほぼ完成予定と再確認できました。また、運営の準備におきましても、市民各界、各層から成る愛顔つなぐえひめ国体今治市実行委員会の設置や、全庁一丸となって取り組むための庁内推進会議の設置と、組織体制も順次拡充がなされ、準備が確実に進んでいることを感じました。周知につきましても十分に考えておられ、運営につきましても同じく順調であることが確認できました。国民体育大会終了後の展望については、特に今回の整備により、近隣にない、愛媛県下で一番の施設となります新都市スポーツパークのテニスコートについては、今後の活用について大いに期待できると確信しました。その他の施設につきましても大規模の改修がなされ、格段によい施設になっています。施設が生かされますようお願いします。
いま一度、国民体育大会、障害者スポーツ大会の意義を考えてみますと、国民体育大会は昭和21年から始まり、国民スポーツの普及、競技者・指導者の育成、スポーツ施設の整備、スポーツ組織の充実など、スポーツ振興体制の確立とスポーツ文化の形成に総合的に寄与する国民の各層を対象とする体育、スポーツの祭典として開催されています。昭和36年からは国のスポーツ振興法に、平成23年からはスポーツ基本法に定める重要行事の一つとして、日本体育協会、文部科学省、開催地都道府県の3者共催で行われています。
また、全国障害者スポーツ大会は、昭和40年設立の全国身体障害者スポーツ大会と平成4年設立の全国知的障害者スポーツ大会が1つになり、平成13年より始まり、障害者に対するスポーツの普及、また障害者の社会参加促進、さらにスポーツを通じての友情と国民のバリアフリーの意識を高めるため開催されています。
すなわち、この重要行事は半世紀に1回しかやってこない地域の発展のビッグチャンスであると、そう捉えなければならないと思っております。今治市では、国民体育大会競技6競技、障害者スポーツ大会競技2競技が開催されます。これら8つの競技は、愛媛県の中で開催が任されたことのほかに、各競技の今後の振興に愛媛県のリーダーとして大きな責任があるのではないかとも思っています。大会開催に向け、各種団体と協議していく中で、大会後の各種競技の振興がしっかり図られるよう、行政としても手厚いサポートをしていただきたいと思います。国民体育大会、障害者スポーツ大会の理念がより実現できるようお願いいたします。
次に、自転車新文化の醸成についてでありますが、ソフト、ハードともに、ネーチャーサイクリングの推進、サイクリングに特化した観光地域おこし隊の募集、(仮称)いまばり「サイクルシティ構想」策定など、今治市独自の取り組みとして進めていただき、心強く感じています。先ほど答弁の中にもありました自転車新文化について、改めて中村知事が雑誌のインタビューに答えられた一文を紹介させていただきます。
「日本では自転車は買い物、通勤、通学の移動手段という考え方がほとんど。しかし、劉会長は、自転車は人々に健康と生きがいと友情をプレゼントするすばらしい
ツールで、その活用を楽しむのが自転車新文化だと教えてくれた」と語られています。この文章を見たとき、新文化の醸成には大事なキーワード「楽しむ」を忘れてはならないと直感しました。
今治市は野球が盛んなまち、野球が好きなまちと言われます。なぜそのようになったのでしょうか。全国的にはプロ野球というものがあり、その影響もあるかと思いますが、何よりも強い高校野球のチームが地元にあり、甲子園での活躍があったからではないでしょうか。強いがゆえに関心が集まり、競技を知り、ルールを覚え、観戦する楽しみを覚え、野球ファンが育ち、今治市は野球の盛んなまちになったのではないでしょうか。
自転車は、日常生活を支える移動手段として以前より私たちの身近にありました。自転車新文化では、自転車を健康増進の
ツールとして、生きがい、友情を育む仲間づくりの
ツールとして考え、さらに楽しむことを大切にしています。自転車に乗り、風を切り、仲間とともに汗をかき、自然と一体となる、さぞや爽快で楽しいことだと思います。
しかし、楽しみ方はさまざまで、もう一つ大事な楽しみ方があると考えています。それは見る楽しみです。世界3大スポーツイベントの一つで、観客1,000万人、視聴者35億人を誇る
ツール・ド・フランスでは、21日間で約3,500キロメートルを走破し、平均速度は時速40キロにもなるそうです。また、スピード競技では最高速度は時速70キロになるとも言われています。自転車のスピード感、テクニック、迫力など、ふだん私たちが目にすることのない魅力を秘めています。
今治市で自転車競技会を開催することにより、自転車の魅力を深め、伝えることができるのではないでしょうか。自転車ファンを育てるにはベストだと考えています。先ほどの質問の中で触れてはいませんでしたが、愛媛県・市町連携推進プラン(平成27年度版)の中には、愛媛県下全域でのオフロード自転車競技会の開催により愛媛シリーズ化を目指すという目標も掲げられています。えひめ国体では大三島で自転車ロードレースが開催されます。これは大きなチャンスだと思います。
自転車新文化の醸成は、今治市民の皆様のご理解と機運の高まりなくしてはあり得ないと思います。自転車に乗られる人はもちろんのこと、乗られない方々にも自転車を楽しんでいただける見る楽しみの創出が重要だと思います。より多くの今治市民の皆さんが老いも若きも自転車ファンとなり、自転車新文化を共有できるよう自転車競技会の開催を強く要望し、今治市が自転車新文化の先進地であり続けられることを願い、質問を終わります。
20:
◯松岡一誠議長 再質問なしと認めます。
以上で森本真博議員の質問を終わります。
次に、9番達川
雄一郎議員。
21:
◯達川
雄一郎議員 通告に従いまして
発言させていただきます。
本日は若い職員の方々が来ておられますけれども、ぜひとも若い気持ち、熱い心をずっと忘れないように今治市発展のために頑張ってもらいたいと思います。私も25歳で始めまして、もう42歳になって、中年になりましたけれども、その気持ちだけは忘れぬようにこれからも取り組んでいきたいと、そのように考えております。
今治市も12市町村が合併をし、10年が経過いたしました。これからさらに10年先、20年先の未来へと歴史をつないでいくためには、私も
市長がよくおっしゃっている一体感の醸成や、市民がともにまちをつくっていく、そういった機運を高めていくことが喫緊の課題であろうと考えております。先ほど森本議員の
発言の中にも出てきましたけれども、やはり一体感ということが必要になってくると思われるわけですが、そこで、まず住民参加によるまちづくりについてお伺いさせていただきます。
1番目に、住民による道路・用水路等の軽微な修繕についてです。
住民による道路・用水路等の軽微な補修は、自治体が補修に必要な原材料を住民に現物支給をし、住民みずからが道路や用水路などの簡易な補修を行う事業です。従前は、規模の小さい町や村、そういったところが財源不足から十分な予算を確保することができず、苦肉の策として行われてきた側面が大きく、人口が数万人以上の自治体では不向きな施策であると思われておりました。しかし、人間関係が希薄になってきている現代社会において、人と人とのつながりを深めていく有効的な手段の一つとして近年注目をされてきております。小さな町村で苦肉の策として始まった事業ですけれども、コミュニケーションを深める手段として、住民同士の交流や子供たちの参加による教育的な活動にまで高められ、一般市はもちろんですが、現在では静岡市のような政令指定都市でもいろんな形態で行われてきております。
まず、例えば学校の授業の一環で、子供たちが日常使っている道路を見て回り、後日、PTAあるいは地域住民も一緒に参加して、自分たちで補修を行います。同時に自治体職員から道路についての出前講座なども行うことで、子供も大人も日ごろ何気なく使っている道路について深く知るきっかけにもなり、また自分たちが汗を流して修理をしたものは、やはり大事に使っていかなくてはならないという意識も生まれてくるのではないかと思っております。
危険な場所や、また大がかりな補修は専門の業者に依頼をして直してもらう必要があると思いますけれども、このように、やり方次第では、単に道路の補修、用水路の補修という枠を超えていろいろな分野へ波及していく要素を持っているのではないかと思います。
2番目に、合併前には各自治体で、前者の立場での現物支給の制度があったと思いますが、現在はどのようになっているのでしょうか。
また、3番目に、単に住民に労力の負担をお願いしていた従来の形態から、住民同士の交流や子供たちの教育にまで大きく形態が変わってきており、今後、今治市においてもこのような取り組みを行ってはどうかと思うわけなんですけれども、その考えをお伺いいたします。
次に、公の施設におけるトイレの位置づけについてお伺いいたします。
ちょうど2年前、この6月議会でも同様の質問をさせていただきましたが、用を足すだけであったトイレが、また、3Kといって、「暗い」「汚い」「臭い」と言われていたトイレが、今やお店やデパート、自治体に至るまで、それぞれの顔として位置づけられてくるようになっており、社会においてもその考え方は大きく変わってきております。
平成25年6月議会当時の答弁では、ちょうど大規模改修中であった公会堂のトイレについて言及をさせていただきましたが、理事当局からは、平成12年、14年に改修を行ったので、今回は改修を行わない旨の答弁がなされました。その後、私も全くこれは知らなかったわけなんですけれども、当時、改修予定のなかったはずの一般トイレも含めて、女子9基、男子1基、そして多目的トイレ1基が、質問をさせていただいた次の年である平成26年度当初予算に予算化をされて、温水洗浄機能のついたものへ交換されているようであります。市民の方々からはおおむね好評のようでもあります。
昨年は国際サイクリング大会も成功し、これからますます国内外から今治市へ来ていただく機会がふえると思いますが、洋式、和式に限らず、きれいで快適で清潔なトイレというのはリピーターを呼び込むための必須条件でもありますし、観光都市今治市を定着させていく上でも非常に大切な要素であると考えます。せっかく来ていただいても「トイレが汚いな。もう来たくないな」ということになってしまっては意味がありませんので、やはり、そういった財政的な面もあると思いますけれども、全ての改修は不可能であると、それも承知いたしておりますが、たくさんの方々が利用されている施設については、年齢層などもしっかりと把握をした上で快適にしていく必要があると考えます。
市長のご所見をお伺いさせていただきます。
22:
◯松岡一誠議長 答弁を求めます。
23:
◯菅 良二
市長 先ほどの森本議員、それから達川議員、若手だと私は認識しておりますが、本人は「もう42歳」、いや、「まだ42歳」だと私は思っておりますし、これから本当に、先ほど新規採用の職員に話したのと同じ思いが、前列の皆さん方に私は期待をしております。ぜひともこの10年先、20年先の今治市を、まずしっかりと見届けた中で、具体的に議員活動をとり行っていただきたい。心からエールを送りたいと思います。
それから、日ごろ、今治市の将来ビジョン、こういったことに卓越した力を持っている達川議員が、脚下照顧といいますか、足元に目を向けた今回の質問であります。しっかりと私どもも、そのことも受けとめながら答弁させていただいたらと思っております。
私からは、公の施設におけるトイレの位置づけについてに関しましてお答えさせていただきます。
今治市が管理する公の施設のトイレは日常的に多くの人々が利用するものであり、誰もが安心して快適に利用できるよう、順次、整備・改修を進めているところであります。平成25年6月議会において、公会堂のトイレは改修工事の対象となっていない旨の答弁をさせていただきましたが、達川議員からご
発言いただいたこともあり、平成26年度の当初予算に、公会堂のトイレについては、温水洗浄便座を設置する費用とともに、多目的トイレをオストメイト対応に改修する費用を計上し、実施いたしました。1つには、トイレはあった方が確かに便利はいい、箇所をふやしたい、でも、維持管理は一体誰がどうするんだという大きな課題がございます。公会堂については、管理する人が決まっておりますから、これは素直に私ども、受けとめさせていただいて、トイレの充実に努力したつもりでもございます。
さて、近年増加しているしまなみ海道を訪れるサイクリストや海外からの観光客に快適にサイクリングをしていただけるよう、トイレ設置箇所を記載した日本語版、多言語版のサイクリングマップを作成し、ご利用いただいております。また、しまなみ海道沿線地域では、民間企業によるサイクリストのためのトイレ整備や、平成23年度からは、サイクリング中に気軽に立ち寄れ、マイボトルへの給水やトイレ等のサービスを提供する「サイクルオアシス」の整備が、ありがたいことに住民参加型で進められております。
昨年度、国土交通省の重点道の駅に選ばれました今治市内の5駅、今治湯ノ浦温泉、伯方S・Cパーク、今治多々羅しまなみ公園、しまなみの駅御島、よしうみいきいき館につきましても、施設の指定管理者により日々の清掃管理を行い、観光客の方に気持ちよくご使用いただいております。そのうち、道路管理者とともに一体型で整備いたしました今治湯ノ浦温泉につきましては、国土交通省と協議を行い、洋式化等、時代に即したトイレへ改修を進めてまいりたいと考えております。
都市公園施設のトイレについては、従前から計画的に整備を進めてまいりまして、平成25年度の浜手公園など、5カ所の公園の整備工事をもって完了しております。また、学校施設のトイレについては生活様式の変化も考慮し、洋式便器の設置を進めてまいりたいと思います。今後は、財政状況も勘案しながら、利用頻度、利用対象者などの状況により、それぞれの施設に適した型式のトイレ設置を進めていこうと考えております。
これら施設の管理については、気持ちよく使っていだけるよう、その施設に応じた清掃等を実施してまいります。また、達川議員ご
発言のとおり、可能であれば、近隣住民の皆様に清掃に参加いただければ、まちづくりの醸成にも貢献できると思いますので、ぜひご理解、ご協力をお願いいたします。
また、今秋、10月31日土曜日には、「いまばり環境フェスティバル」において、株式会社イエローハットの創業者であり、トイレを素手で掃除することでも知られている「日本を美しくする会」の相談役、鍵山秀三郎氏を講師にお招きして講演会を予定しております。この機会に大勢の皆様にご参加いただき、ボランティア活動に対する市民の皆様の意識が高まりますことを期待しております。
その他のご質問につきましては、関係理事者からお答えさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
24: ◯垣谷光慶都市建設部長 達川議員ご質問の住民参加によるまちづくりについてお答えします。
1番目の住民による道路・用水路等の軽微な修繕についてと2番目の現物支給についてでございます。
市道に関する修繕などのケースでございますが、合併前は、旧今治市、朝倉村、関前村につきましては、原則、行政側で対応しており、原材料などの支給もしてございませんでした。その他の地区につきましては、原材料の支給の制度がございました。合併後につきましては、合併協議により、市道の修繕などの維持管理は原則今治市で実施することとして、砕石や合材などの原材料の支給もいたしておりません。
農道や用水路などについてでございますが、合併前は、旧市町村において原材料支給をしておりましたが、合併協議により、原材料支給制度は廃止されました。現在は、農道や用水路などの維持管理を集落に委託しており、その委託費用の中で軽微な修繕を行っていただいております。ただし、応急対応として農業用施設の補修などに用いる木ぐいや土のうなどについては、今治市が現物支給しております。
次に、3番目の今後の取り組みについてでございます。
農道や用水路などの維持管理につきましては、基本は、農家の方々が中心となって行っておりますが、農家以外の住民の皆様が参加して行っている集落もあり、今後は、多くの住民が参加した活動を広めていきたいと考えております。
道路行政での住民参加、住民と行政の協力といった制度といたしましては、国及び愛媛県が「愛ロード」の名称で、ボランティアサポートプログラムを立ち上げておりまして、国道、県道を合わせ10路線で、今治市内の26団体の方々が清掃や除草などのボランティア活動をしてくださっております。現在1,600キロメートルを超える市道を抱える今治市といたしましては、管理に要する費用、業務量は膨大なものとなっており、議員ご提案の道路の清掃活動や除草、草刈りといった住民の皆様によるボランティア活動は歓迎すべきものであり、多くの方に自分たちが利用する施設は自分たちで守っていくといった意識を持っていただき、行政のサポーターになっていただきたいと考えております。本市といたしましても国、愛媛県のシステムや、議員より紹介いただいた他市の制度等を参考にいたしまして、多くの市民の皆様に参加していただける制度を検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
25:
◯松岡一誠議長 以上で答弁は終わりました。
再質問はありませんか。
26:
◯達川
雄一郎議員 議長。
27:
◯松岡一誠議長 達川
雄一郎議員。
28:
◯達川
雄一郎議員 これからは、自分たちのまちは自分たちでつくっていこうという意識の醸成が非常に大事になってくると思うのですけれども、いろんな醸成の方法として、各種イベント、夏祭りであったり、あるいは運動会であったりとか住民参加のイベントもありますし、また清掃、除草などの作業もあると思うのですけれども、今回そういったことに加えて、こういう新しい取り組みとして、従前はお金がないからやらなきゃならないという苦肉の策だったわけですが、そういった一体感の醸成として新しい活動だと思いますので、これは実施の価値が十分あると思っております。現物支給の体制についてもぜひともご一考いただきたいと思っております。
また、かつて公用車の使用などについても、旧今治市の場合ですけれども、各課が管理をしていた時代があって、例えば、予算をたくさん持っているところは買いかえることもできると。また、たくさん使うところもあれば使わないところもあると、いろいろ難しかったところはあると思うのですけれども、これは効率が悪かったということで、現在は管財課で保管、管理をして、いろんなところが使えるようにしていると。今回こういった砕石やセメントといったものもそうですけれども、清掃作業などもそうだと思うのですが、例えば各課が担当しておりますと、道路課あるいは農林振興課など、農道、市道によっていろいろ違うと思うのですが、使われる道具というものは一緒だと思います。また市民の皆さんにとってみれば、これは国道、県道、市道、農道といっても、道という考え方には変わりがないので、そういった道具なんかについても、どこかで一元管理をして、そこから各課が使えるようにしておいた方がいいんではないかと思うのですが、そういったいろいろな物品等々の管理についても考えていただきたいと思います。
そして、トイレについてですけれども、これはボランティアによる清掃活動というものも必要になってくると思います。実は私もうちではよくトイレ掃除をやっていますけれども、小学校5年生のときの担任の先生が「家を見るときにトイレを見れば一番よくわかる。トイレがきれいなところは家もしっかりしている。外がきれいでもトイレが汚いところはだめですよ」と言ったことを覚えています。小学校5年生の当時の担任の先生、もう80歳代後半になって、今も元気でいらっしゃるんですけれども、やっぱりトイレというものが昔から大事な部分であるということが言われていたと思います。今後も使用者の動向も注視していきながら対応をお願いします。
以上で質問を終わります。
29:
◯松岡一誠議長 再質問なしと認めます。
以上で達川
雄一郎議員の質問を終わります。
次に、19番渡部豊議員。
30: ◯渡部 豊議員 6月議会の一般質問、最後の質問者になりました。公明党の渡部でございます。私からは、通告させていただいております文化芸術を地域活性化や観光振興に活用することについて質問をさせていただきます。
初めに、1点目、今月11日の新聞紙面には、小さいスペースで「五輪の経済効果 地方波及へ連合」との見出しで記事が掲載されておりました。これは2020年東京オリンピック・パラリンピックの経済効果を地方に波及させるために、今治市を初め310の市町村長が参加しての総会が東京都内で開催されたとのことです。2020年の大会で日本が世界から注目されるのを契機に、外国人や若者にも魅力的な今治ブランドの伝統工芸品を生み出し、普及を目指して、個人や企業、民間団体とも連携を強化し、具体的な事業の取り組みをしていくことにより、伝統工芸品の普及促進や担い手づくりにもつながるものと思います。そこで、オリンピックを目指した次の6年間で地元産業である伝統工芸品のブランド力を高めるため、本市の取り組みをお伺いします。
2点目に、先月22日、オリンピックを見据えた6年間の文化芸術の振興に関する基本的な方針(第4次基本方針)が閣議決定されました。基本方針では、従来、社会的費用として捉える向きもあった文化芸術への公的支援に関する考え方を転換し、文化芸術を地域の活性化や観光振興に戦略的に活用する方針が明記されています。
既に振興条例や具体的な計画を立てて動き出している自治体も少なくありません。例えば、香川県高松市では平成25年12月に高松市文化芸術振興条例を制定しており、ことし3月に条例に基づき、高松市文化芸術振興計画を策定しています。計画には、高松市内の空き店舗を芸術家、アーティストの拠点として活用する「アーティスト・イン・レジデンス」を初め、伝統工芸品の香川漆器を小中学校の給食に使う「マイ・ウルシ・カップ」事業の検討などが盛り込まれています。学校、教育現場での文化芸術教育は大変重要であり、子供や若者の想像力、発想力に大いに役立ちます。本市においては、これまでにも本物の芸術に触れる取り組みを行っておりますが、次の6年間で文化芸術をいかに学校現場で取り組むのかお考えをお示しください。
3点目に、昨年は文化面においても和田竜さんの『村上海賊の娘』が2014年の本屋大賞に輝き、ここにおいでの皆さんも既にこの和田さんの『村上海賊の娘』を読まれた方もたくさんおられると思いますが、この結果、今治城や村上水軍博物館の来館者数は過去最高を記録しております。さらに、今治市出身の作家である黒川博行さんが『破門』で直木賞を受賞されるなど、今治市の魅力が全国に発信されました。まことに幸運が向うからやってきたようなラッキーな出来事であり、また本市の観光振興を図る上で新たな視点をもたらしてくれたものと思います。そこで、1冊の本、『村上海賊の娘』による経済波及効果と評価及び今後の取り組みについて伺います。
4点目に、私も『村上海賊の娘』では、乱世の中で主人公・景が少年の願いをかなえるため危険を顧みず行動する姿に母性愛を感じ、また不利な戦局にもかかわらず果敢に戦いに挑んでいく場面等が、今でも漫画の1こまのように絵として記憶に残っております。1冊の本による波及効果ははかり知れないものがあります。
今、アニメ作品の舞台となった場所を訪ねる「聖地巡礼」に人気があります。物語の世界を追体験するファンにとって、アニメに登場する既存の橋や風景、建物等はシンボルのような存在のようです。各地を訪ねるファンのにぎわいが地域振興にも一役買っています。2011年にテレビ放映されたアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」では、埼玉県秩父市内の情景が多く描かれています。秩父市では、商工会議所や鉄道会社などと秩父アニメツーリズム実行委員会を設置し、制作会社や地元商店街と協力して、イベント開催等によるファンの巡礼を応援しています。私も数年前に家族で、鳥取県境港市の水木しげるロードを訪れ、憧れの「ゲゲゲの鬼太郎」など数多くの妖怪像と触れ合いました。我が子供たちも大いに喜んでくれたことが懐かしく思い出されます。
現在、西条市出身の漫画家、帯屋ミドリさんの青春SF漫画『放課後ミンコフスキー』が2巻まで発売されています。この本、皆さんはご存じですか。お読みになった方はおられますか。こういう2巻が出ております。この中で漫画の舞台として今治市をしっかりPRしてくれています。例えば、今治駅や白灯台から見たしまなみ海道、今治北高等学校の校舎や浅川の水門等、日常私たちが見なれた町並みが数多く描かれています。そこで、本市としても、作家や漫画家との対談、直接会って、さらに今治市をPRすることにより、新しい展望が望めるのではないのか。攻めの観光地化、観光客誘致をすべきと思いますが、ご所見をお伺いします。
また、愛媛県では、映画やテレビドラマの撮影の舞台としてPRするフィルムコミッションを行っています。本市のフィルムコミッションへの取り組み状況をお聞かせください。
最後に、5点目、平成13年に公明党が原案づくりからリードした文化芸術振興基本法が成立しています。同法には、伝統芸能から大衆芸能、文化財の保護に至るまでの文化政策全般にわたる施策の基本理念と国、地方自治体の責務が定められています。文化芸術は人々の心を豊かにするだけではなく、新たな雇用や産業を創出し、地域内の結びつきを強めることにもつながります。その波及効果は大きいものがあり、文化芸術に着目した地域づくりを広げていただきたい。
そこで提案させていただきたいのは、(仮称)今治市芸術文化振興条例の制定であります。平成13年に国の文化芸術振興基本法が制定され、各自治体において対応する条例が制定されています。このたびの閣議決定を機に、他市のいいところを参考に条例をつくればよいと思いますが、ご所見をお伺いします。
31:
◯松岡一誠議長 答弁を求めます。
32:
◯菅 良二
市長 いつもながらの低音の魅力を十分に
発言の中に取り入れていただきました。しっかりと聞かせていただきました。
私どもの青春のときには、アニメ「あしたのジョー」という、恐らく若い諸君は「えっ、何の話だ」となると思いますが、最後の死闘、今はプロ野球の選手にもメンドーサ選手がいるんですが、ホセ・メンドーサとの一騎打ちでありました。真っ白になるまで戦って、あの生き様というものが、一部では全学共闘会議の皆さんは、私とは捉え方が違っていたなと、死に物狂いで戦う、それが体制に対するというのがあったようでありますが、私は、死に物狂いではなかったけれども、それでも大学生活の中で、できるだけ体力、気力、このことに力を注いできたつもりでもあります。アニメといえば、やはり私は、そこら辺があるわけでありますけれども、大事だと思っております。
特に公明党さんにおかれましては、文化振興といったものに非常に留意されておられること、私ども、非常に関心深く、今回、松山市では「朱鷺」という大変すばらしい舞劇が、そして、我が今治市ではフラメンコの小松原さんがお越しになる。こういった市民の方々に本当にすばらしい文化を提供いただけるといったことは、どうぞこれからもよろしくお願いしたらと思っております。
そしてもう一つ、美術であります。私はまだ行けるかどうかわかりませんが、八幡浜市で東京富士美術館の所蔵作品をご披露いただけるといったことを聞いております。こういった文化を大切にする生き方といったものに心から敬意を表します。
ところで、ご質問、文化・芸術の振興についてのうち1点目のオリンピックを目指した次の6年間で地元産業である伝統工芸品のブランド力を高めるための本市の取り組みと、3点目の『村上海賊の娘』による経済波及効果と評価及び今後の取り組みに関しまして、お答えさせていただきます。
本市も加入いたしました2020年東京オリンピック・パラリンピックを活用した地域活性化推進首長連合、会長は新潟県三条市の
市長で、3期目です。まだとても若い方で、郵政官僚のご出身のようで、なかなかしっかりしております。話を聞いておりまして、これはなかなかやるなという思いで聞かせてもらっておりましたが、残念ながら、愛媛県からは我が今治市だけの加盟でありまして、これは何としても私どももしっかりと、東京だけではないよ、地方自治体もこの東京オリンピックを一緒に生かしていくんだという取り組みであります。
東京オリンピック開催を契機として、地域の魅力を国内外に発信をし、自治体連携による観光プログラムの提供や、事前キャンプの受け入れ、最近では丸亀市が二、三日前に出ておりました。オリンピックでの地場産品採用のためのオリンピック組織委員会へのセールスなどを行うことで地域の活性化につなげようとするものであります。我が今治市特産のタオルでございます。何としてもこれをオリンピック選手の首全部に巻きたいなという願いがございます。営業戦略課長に期待するところ大でございます。海外へのアンテナショップ出店に向け、官民で取り組んでおりますが、まさにスポーツには欠かせない商品でございます。世界の人々に、今治タオルのよさをしっかり認識していただき、東京オリンピックでも広く使っていただけるよう、セールスを強化していきたいと考えております。
また、伝統的特産品である桜井漆器、菊間瓦、これは自転車と漆器とのコラボレーションや菊間瓦製品に桜井漆器の技法を施した新商品の開発等を進めており、海外観光客や若者に向けた商品力の向上を図ってまいります。
次に、3点目についてお答えさせていただきます。
和田竜先生の著書『村上海賊の娘』は2014年本屋大賞を受賞し、歴史時代小説では異例の上下巻累計100万部発行という空前の大
ヒット作品となりました。和田竜先生には、小説を構想する段階から村上水軍博物館が積極的に情報を提供し、取材にも協力するなど非常に良好な関係を築いてまいりました。さらに、昨年11月には多くの方からの寄附をいただき、和田竜先生のご協力のもと、大島石を使用した『村上海賊の娘』のレリーフを製作し、村上水軍博物館の敷地内に設置しましたところ、早くも人気撮影スポットになっております。このように村上海賊ブームの持続と拡大を目指した事業を展開した結果、村上水軍博物館に前年度比約2倍、9万2,452名ものお客様が来館されました。アンケート調査では、入館者の約68%が愛媛県外からのお客様であり、北海道から沖縄県まで、全ての都道府県より来館をいただいております。受賞を機に、ブームを巻き起こしていこうという博物館の積極的な事業展開によって、『村上海賊の娘』の舞台・今治市を全国にPRできたものと考えております。
また、宮窪町漁業協同組合が運営を行っております宮窪瀬戸潮流体験の利用者数は前年度比の約1.4倍となり、株式会社瀬戸内しまなみリーディングが新たに企画した「能島上陸&潮流クルーズ」も当初は「瀬戸内しまのわ2014」期間限定のイベントとして実施した事業でありましたが、人気を博した結果、今年度も継続して運航されております。村上水軍博物館、能島、潮流体験が一体化することによって、相互に魅力を増し、しまなみ海道の利用者数が増加したことによって、飲食店や宿泊施設の利用者増にもつながるなど、その経済効果は着実に民間企業の継続的な取り組みへと波及していると考えております。
今後の対応でございますが、本屋大賞受賞から1年以上を経過し、市民の方や観光客から続編を望む声が多く寄せられております。そのような期待にお応えして、7月26日日曜日に開催されます「第23回水軍レース大会」のタイアップイベントとして、前日の7月25日土曜日に「村上水軍シンポジウム 和田竜先生と語る!もし『村上海賊の娘』の続編を書くならば」をご当地宮窪町の宮窪石文化運動公園石文化伝承館で開催いたします。今後も村上海賊を生かした観光振興や地域づくりのさらなる発展を目指して、学術的な面からも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
その他のご質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。よろしくお願いいたします。
以上でございます。
33:
◯鎌田達治教育委員会事務局長 渡部豊議員ご質問の文化・芸術の振興についてのうち、2点目のオリンピックを目指した次の6年間で文化芸術をいかに学校現場で取り組むかについてと、最後の5点目、(仮称)今治市芸術文化振興条例の制定についてお答えいたします。
学校におきましては、文化庁や愛媛県教育委員会が主催するさまざまな芸術体験事業を活用し、児童生徒たちが音楽や演劇など本物の芸術に触れる機会を設けております。特に本市におきましては、平成22年度から「こころの劇場」事業を活用し、今治市内の小学校6年生全児童を対象に、劇団四季の公演の観劇を実施いたしております。また、昨年度は公会堂で、今治市制10周年記念事業の一つのとしまして、経済界のご支援をいただき、今治市内の小学校4・5年生と中学校1・2年生の全児童生徒を対象に、坊ちゃん劇場によるミュージカル「鶴姫伝説-瀬戸内のジャンヌダルク」の観劇を実施いたしました。実施後の児童の感想等に鑑みましても、本事業が児童の豊かな心の育成に大きな影響を与えていることがうかがわれます。
また、地域に目を移しますと、例えば、今治市内各地区で行われている継獅子、玉川地区で行われている龍岡万歳、菊間地区で行われているお供馬など、児童生徒が地域に根差した伝統、文化に親しみ、それを継承している活動が見られます。今後におきましても本市の文化芸術事業を継続するとともに、各学校における地域と連携した文化芸術活動を推進し、児童生徒の情操教育のさらなる充実に取り組んでまいりたいと考えております。
最後に、5点目、(仮称)今治市芸術文化振興条例の制定についてでございます。
本市は多様な歴史的な背景を持った地域によって構成されており、その歴史文化は、市民と地域社会の誇りでもあります。こうした地域の文化、伝統行事や、祭りの保存、継承を支援し、地域の多様性や個性の発揮と活性化を図るとともに、伊東豊雄建築ミュージアムに見られるような、建築からまちづくりへ、さらには、これまでになかった生活スタイルや食材、食文化の提案へと展開していくという従来の文化活動を継承しつつ、新たな文化創造にも取り組んでいるところでございます。
一方、文化芸術に関して地域の活性化や観光振興に資する役割が認識され、その積極的な活用が期待されているところでございます。そういった状況を踏まえた上で、今後、条例制定の基礎となる具体的な方策を模索し、より発展的かつ効率的な文化芸術振興策を展開していく中で、他市の事例を参考にしながら検討を重ねてまいりたいと考えております。
以上でございます。
34:
◯渡邊 徹産業部長 渡部豊議員ご質問の文化・芸術の振興についてのうち、4点目のアニメ、コミックを活用した観光振興と本市におけるフィルムコミッションの現状に関しましてお答えさせていただきます。
ご指摘の地元を題材にしましたアニメやコミックを利用した活性化策は、若い人たちへの影響力や訴求力が期待できることから、その作品内で取り上げられました今治市を象徴する風景や施設等が新たな観光誘客につながる可能性があるものと考えております。今後、これらの媒体を最大限観光振興に活用できるよう、具体的な活用策につきまして積極的に検討してまいりたいと考えております。
次に、今治市のフィルムコミッションについての取り組み状況でございます。
現在、上島町も含め、今治地方での撮影受け入れの窓口としまして、公益社団法人今治地方観光協会が今治地方フィルムコミッションを設立しております。具体的な活動としましては、題材となるロケ地や観光情報を事前にリサーチして、制作サイドへスムーズな情報提供したり、撮影時のサポートをお願いするボランティアスタッフやエキストラの随時募集を進めております。最近では、TBSドラマ「Nのために」や、映画「瀬戸内海賊物語」等の地元撮影におきましてサポートを行った実績がございます。今後、こうした受け入れ体制の充実を図ることで、当地方の魅力を効果的に全国へ情報発信し、ロケ地めぐりなどによる新たな観光誘客につなげてまいりたいと考えております。
以上でございます。
35:
◯松岡一誠議長 以上で答弁は終わりました。
再質問はありませんか。
36: ◯渡部 豊議員 議長。
37:
◯松岡一誠議長 渡部豊議員。
38: ◯渡部 豊議員 ご答弁ありがとうございました。また、
市長から、我が公明党に対する文化芸術振興の施策に対して、しっかりとしたご認識をいただいていることをきょうのご答弁の中でお伺いしまして、改めて感謝申し上げます。
この文化振興というのは、取り組んでもなかなか結果がすぐには出てこないジャンルかと私自身思っております。ただ、何事にも因果がございます。原因が、結果がございます。今、本市においても日本一の海事都市、ここまでになるまでの戦いというのは非常に長いものがあったのではないか。今治市の家庭を支える男たちが、本当に危険な現場に命がけで通って、そして大きな船をつくるという、こういう下積みがあったればこそ、現在の日本一の海事都市がある。また、日本一のタオル、今、今治ブランドが一世を風靡しておりますが、これもやはり、今治市の家庭を守った主婦がしっかりと内職に徹して、こういう下積みがあったればこそ、今回の今治ブランド、タオルになっているのかと私自身認識しております。
また、スポーツにおきましても、今、日本のサッカー界を改革していこうと、そういう先頭に立つ、すばらしいリーダーの岡田さんが、この今治市に足をおろして、今治市を通して日本のサッカー界を変えていこうという大きなチャンスもございます。芸術においてもしかりではないかと思います。やはり、しっかりとした取り組みがあってこそ、また将来、大きな結果に結びつくものではないかと思っております。ありがたいことに今治市は、12市町村が合併いたしまして、島嶼部にも立派な美術館が、また山間部にもこれまた立派な美術館がございます。旧今治市内にもございます。これを生かさない手はないということも感じております。
そして、先ほどご紹介しました伝統工芸、高松市では漆器を学校給食に利用していると。この伝統工芸の漆器というのは全国にございます。今、NHK連続テレビ小説でも輪島漆器が話題になっております。ただ、なかなか身近に感じられないのも事実ではないかと思います。そういう部分で、子供たちが小さい時分からこの伝統工芸である漆器に接することによって、将来の今治市の芸術の担い手、また雇用という部分にもつながっていくのかというふうに私自身考えてもおります。
最後の(仮称)今治市芸術文化振興条例制定につきましても、きょう、新人の職員が後ろに控えておられるようですけれども、皆さん優秀な方でございましょう。また、現職の職員の方も優秀な方ばかりでございましょう。ただ、しかし、組織の一員でもございます。なかなかいいアイデアがあっても、その自分のアイデアを政策に表現できないのも、これは組織人の一つの宿命かとも思っております。そういう中で、やはり本条例を制定する、また芸術の理念をしっかりとうたった条例を制定することによって、こういうこれからの優秀な職員が自分の個性をしっかりと発揮できていくのかな、本市の発展に努めてくれるのかとこのような思いもありますので、きょうの質問をぜひしっかりと検討していただきたい、このように思います。
私の質問を以上で終わります。ありがとうございました。
39:
◯松岡一誠議長 再質問なしと認めます。
以上で渡部豊議員の質問を終わります。
以上で通告による一般質問は終わりました。
これをもって一般質問を終結いたします。
次に、日程3、付議事件番号1、議案第71号「平成27年度今治市一般会計補正予算(第1号)」ないし付議事件番号23、議案第93号「市道の路線変更について」、以上23件の委員会付託を行います。
以上23件は、お手元に配付の委員会付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたしたいと思います。
付託事項についてご異議ありませんか。
( 「異議なし」と言う )
ご異議なしと認めます。よって、委員会付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたします。
6月30日、定刻から本会議を開きます。
本日はこれをもって散会いたします。
午前11時58分 散 会
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