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  1. 鹿児島県議会 2023-09-26
    2023-09-26 令和5年産業経済委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        ……………………         午前十時開会        …………………… ◯郷原委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから産業経済委員会を開会いたします。  当委員会に付託されました案件は、議案第八五号令和五年度鹿児島県一般会計補正予算(第三号)のうち、商工労働水産部及び農政部関係の議案など議案三件、陳情六件であります。  ここで、審査日程など協議のため暫時休憩いたします。         午前十時  休憩      ────────────────         午前十時二分再開 2 ◯郷原委員長 再開いたします。  審査日程につきましては、お手元に配付しております日程案のとおり進めてまいりたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 3 ◯郷原委員長 御異議ありませんので、そのように進めることに決定いたしました。  次に、関係課長等の出席要請についてお諮りいたします。  本日の陳情審査について、農村振興課長に対して出席要請するとともに、環境林務課長の出席について、環境厚生委員長に対して要請したいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 4 ◯郷原委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたします。  それでは、ただいまから商工労働水産部及び労働委員会関係の審査を行います。  まず、議案第八五号令和五年度鹿児島県一般会計補正予算(第三号)のうち、商工労働水産部関係の議案など二件を一括議題といたします。
     初めに、商工労働水産部長の総括説明を求めます。 5 ◯平林商工労働水産部長 おはようございます。  それでは、早速でございますが、お手元に配付しています令和五年第三回県議会定例会産業経済委員会資料に基づいて御説明申し上げたいと思います。  まず、一ページ目でございます。  補正予算の概要でございますが、表の中ほど、太枠の補正額欄に記載しています、一般会計で二億二十四万六千円の増額補正をお願いしているところでございます。  また、補正の内容につきましては、二ページの一、予算議案を御覧ください。  一つ目の鹿児島臨空団地企業立地促進補助事業につきましては、鹿児島臨空団地における企業立地の促進による本県産業の振興と雇用の増大を図るため、同団地に立地する費用に対しまして、土地購入費用の一部を助成するものでございます。  二つ目の、かごしま移住就業・起業支援事業につきましては、東京圏から移住し、中小企業等に就業した者やテレワーカー、プロフェッショナル人材、または地域社会が抱える課題の解決に資する事業を新たに起業した者に対して、移住支援金を支給するものでございます。  三つ目の漁海況予報事業につきましては、漁業者向けの水温、潮流情報の提供を継続するため、串木野─甑島航路における観測機器を更新するものでございます。  次に、(二)の繰越明許費でございますが、地域水産基盤整備事業など四事業につきまして、計画調整に不測の日数を要しましたことから、適正な工期を確保できないため繰り越すものでございます。  続きまして、IIの主な所管事業の経過等でございます。  三ページです。  新型コロナウイルス感染症への対応、原油価格・物価高騰対策の(一)中小企業・一般家庭等への支援です。  1)資金繰り支援の実施のア、伴走支援型借換支援資金の保証承諾実績でございます。資金を創設した一月から先月末までの間で、五百三十八件、約百三十二億円となっています。  四ページをお開きください。  2)のLPガス使用世帯等支援事業の実施につきまして、LPガス価格の高騰により増大する一般家庭等の負担軽減を図るため、LPガス販売事業者が行う価格の値引き分に係る費用を補助するものでございまして、現在、交付申請を随時受け付けているところでございます。  次のページです。  二の企業の「稼ぐ力」の向上の(一)将来を担う新たな産業の創出でございます。  1)の企業の「稼ぐ力」育成・支援プロジェクト起業支援プロジェクト事業の実施ですが、起業準備者等を対象に、補助事業の二次募集を行い、新たに三件を交付したところでございます。  2)の同プロジェクトのスタートアップ推進事業の実施です。  産学官、金融機関等が参加する、かごしまスタートアップ推進協議会を七月四日に開催したところです。  次の六ページでございます。  3)の新産業創出ネットワーク事業の実施につきまして、新産業創出に取り組む県内企業に対しまして、事業ニーズの掘り起こしから事業化、販路拡大までの各段階に応じた研究開発支援や伴走支援などを実施することとしていまして、イのベンチャー支援の補助事業の二次募集分について、新たに三件を交付したところでございます。  七ページでございます。  5)の宇宙関連ビジネスの創出支援でございますが、県内企業の宇宙ビジネス参入を促進するため、宇宙機器の研究開発等の支援を実施することとしていまして、ア、宇宙ビジネス共創支援事業補助金の二次募集分について、新たに一件を交付したところでございます。  6)の中小企業DX支援プラットフォーム事業の実施です。  県内中小企業のDXによる普及啓発からデジタル技術の導入まで、切れ目のない伴走支援を行うものでございます。現在、次のページになりますが、ウのかごしま中小企業DX推進事業費補助金について、対象事業者の選定を進めているところでございます。  (二)の生産性と付加価値の向上による産業競争力強化の1)サービス業販路開拓生産性向上支援事業の実施でございますが、県内サービス事業者が、ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応できるよう、新たな市場への販路開拓やIT化等の生産性向上を図るための取組に対しまして、経費の一部を補助するものでございます。一次募集において七十八件を採択しました。また、七月二十四日から先月二十五日にかけて二次募集を行ったところでございます。  次のページです。  2)の食品関連製造業リーディングカンパニー創出支援事業の実施です。  経営力ステップアップ支援につきましては、食品関連製造業者十六社に対しまして、専門家による伴走支援等を行い、商品開発や販路開拓等を支援しているところでございます。  十ページです。  (三)中小企業の経営基盤の強化でございます。  1)環境保健センター城山庁舎跡地文化財調査事業の実施につきまして、県中小企業団体中央会等が、同跡地を活用して、新たな中小企業支援の拠点となる中小企業会館を整備するに当たり、先月から埋蔵文化財調査を実施しているところです。  2)の価格転嫁の円滑化に向けた意見交換会の実施です。  本県における価格転嫁の円滑化を促進するため、事業者の状況や課題等を共有した上で、官民が連携した取組を協議するため、県内経済団体等の方々と意見交換会を実施したところでございます。  続いて、十二ページでございます。  5)の中小企業経営バックアップ強化事業の実施につきましては、災害等が発生した際の企業の損害を最小限にとどめ、中核となる事業の継続や早期復旧を可能とする事業継続計画、BCPの策定等に対する支援を行うこととしていまして、先月二十二日にセミナーを開催したところでございます。  続きまして、十四ページです。  (四)の県産品の国内外マーケットへの戦略的な展開の2)伝統的工芸品の振興対策です。  かごしまの伝統的工芸品後継者育成プロジェクトの実施につきましては、産地組合や事業者等と連携し、本場大島紬及び川辺仏壇の後継者の育成・確保を図るため、県外の学生等のインターンシップを今月実施したところでございます。  次のページです。  3)の本格焼酎の振興対策の鹿児島県本格焼酎の高付加価値化に向けた研究会の開催につきまして、今年度、新たに県産本格焼酎の高付加価値化に向けたマーケティング調査を行うこととしていまして、先月一日に第一回目の研究会を開催し、酒造メーカーや関係団体と、個性やストーリーを生かした商品開発やブランディングなど、付加価値の向上に向けた検討を始めたところでございます。  十六ページです。  4)の海外市場の開拓と販路拡大に向けたセミナー等の開催のベトナムにおけるトップセールスの実施ですが、ベトナムにおける県産品の販路拡大等を図るため、七月のベトナムへの訪問団派遣に併せて、現地の量販店の代表者等に対しまして、県産食材や伝統的工芸品の魅力を発信するトップセールスを実施したところでございます。  鹿児島県産品販路拡大支援事業の実施につきましては、県産品の海外市場への新規販路開拓を図るため、生産者と連携して意欲的に販路開拓に取り組む輸出商社等の営業活動を支援することとしていまして、全国から三十七件の応募があり、審査の結果、十八件を採択したところです。  十七ページの、うんまか鹿児島輸出商談会二〇二三の開催につきましては、海外における県産品のさらなる認知度向上と販路拡大を図るため、県内企業と国内外バイヤーとの商談会を四年ぶりに対面方式で開催したところでございます。  次のページです。  三、農林水産業の「稼ぐ力」の向上の(二)生産・加工体制の強化、付加価値の向上でございます。  1)の海面漁業の振興につきましては、漁業の効率化や漁家経営の安定化を図るため、デジタル技術を活用した海況予測システムの精度向上や漁場予測技術の開発に向けた鹿児島大学との共同研究に着手したところであり、引き続き、スマート漁業を推進することとしております。  2)の海面養殖業の振興です。  十九ページになりますが、イの八代海における赤潮対策につきましては、八代海において有害プランクトン「シャットネラ・アンティーカ」等による赤潮が発生したことから、六月十九日に赤潮警報を発出し、重大な漁業被害が発生するおそれがあったことから、七月二十八日には県赤潮緊急対策本部を設置いたしました。  県においては、漁協等との連携を強化し、随時、水産技術開発センターが赤潮の分布状況の現地調査等を実施したところでございます。  その後、今月十三日には有害プランクトンが確認されなくなったことから、赤潮警報を解除し、県赤潮緊急対策本部を解散いたしました。  なお、今回の赤潮による漁業被害は、養殖アジ、養殖サバ及び養殖ブリなど約八万尾がへい死し、被害金額は約五千五百万円となったところでございます。  二十ページでございます。  (三)の販路拡大・輸出拡大の1)かごしまのさかな稼ぐ輸出応援事業の実施です。  水産物の輸出を促進させるため、漁協や輸出商社等が一体となって行う販売促進活動を支援するとともに、輸出先国のニーズに対応した新商品開発等を支援するもので、現在のところ、米国、イギリスなど十の国・地域で流通関係者等を対象に、ブリ・カンパチ等のプロモーションを行うこととしております。  二十一ページです。  四の脱炭素社会の実現と豊かな自然との共生の(二)再生可能エネルギーを活用した地域づくりです。  1)のかごしまGX推進事業の実施のうち、GX推進再エネ導入支援事業においては、イの再エネ設備と蓄電池を併用した先進的な取組導入支援として、再エネ設備と蓄電池を併用したマイクログリッド、自己託送、PPA等の先進的な取組に対しまして、設備導入費用の一部の助成を行うこととし、現在、事業者を募集しているところでございます。  二十二ページのウ、再生可能エネルギー発電設備導入可能性調査につきましては、バイオマス・小水力・地熱を利用した発電設備の導入に係る可能性調査や基本設計等の初期経費に対する支援を行うこととしていまして、現在、事業者を選定しているところでございます。  2)の洋上風力発電に関する研究会の開催ですが、県が主体となって、関係市町及び利害関係者等による研究会を設置し、洋上風力発電に関する現状・課題等の共有を図りながら、薩摩半島西方沖における国への情報提供の可能性のある区域について検討を行うこととしていまして、第一回目を先月二十九日に開催したところでございます。  次のページです。  五の多彩なキャリアをデザインできる働き方の創出ですが、(一)の地域産業の振興を支える人材の確保・育成の1)発電用施設周辺地域ものづくり企業人材確保支援事業の実施ですが、県内の工業系及び情報系高校等において、就職先の検討を始める生徒及びその保護者等を対象に、県内製造業者等が企業説明会を実施するものであり、十月から三月にかけて十三校の生徒を対象として開催する予定でございます。  2)の「かごしま故郷人財確保・育成推進本部」ワーキンググループの開催につきましては、人手不足が顕著である業種ごとに、関係団体と課題を抽出・共有するための意見交換を、七月に実施したところでございます。  (二)若年者等の県内就職促進の1)若年者等の県内就職促進対策の実施です。  アの現役学生による「心惹かれる企業」情報発信につきましては、今月から学生サポーターが県内企業の魅力を発掘・発信するための取材を行っているところでございます。  また、二十四ページになりますが、イのSNSを活用したUIターン就職広報事業につきましては、本県出身の県外大学生等の県内就職を促進するため、県公式LINE、通称「もどかご!」を七月に開設し、本県の魅力や就職関連情報等を発信しているところでございます。  (三)の多様な人材が就労できる環境づくりについて、次のページになりますが、2)の外国人材の受入活躍支援です。  イの高度デジタル外国人材獲得モデル事業につきましては、県内企業が、国内で不足する高度デジタル人材をバングラデシュから獲得するモデルを構築しようとするものであり、六月に開催した企業向けセミナーの参加企業のうち、高度デジタル外国人材の採用の意向を持つ県内企業三社とバングラデシュIT人材とのマッチングを実施したところでございます。今後は、日本語教育や県内企業でのインターンシップを行うこととしています。  ウのベトナムへの訪問団の派遣につきまして、本県における外国人労働者の約半数を占めるベトナムとの関係強化を図るため、七月十日から十三日の日程で同国に訪問団を派遣し、ベトナム政府のチン首相との会談や、本県が連携協定を締結しているハイズオン省と、外国人材の安定的な受入れや農業分野での技術協力に関する意見交換会等を行ったほか、ベトナム国立農業大学において、同大学との人材確保・育成等に関する連携協定を締結したところでございます。  次のページになります。  エの外国人材かごしま定着ワークショップにつきましては、外国人材の地域への定着促進を図るためのワークショップを開催したところでございます。  3)の障害者雇用の推進等につきましては、七月に開催した障害者技能競技大会のほか、障害者雇用支援月間である今月の取組として、一日に障害者雇用支援・激励大会を、十三日及び二十一日に障害者就職面接会を開催したところでございます。  (四)の働き方改革の推進の1)働き方改革推進セミナーの開催につきましては、県内企業等における働き方改革の取組を促進するため、鹿児島労働局と連携し、経営者等を対象としたセミナーを十月から十一月にかけて県内六か所で開催することとしています。  二十七ページでございます。  六、個性を生かした地域づくりと移住・交流の促進です。  (一)の移住・交流の促進と関係人口の創出・拡大のうち、1)移住・交流の促進のア、全国移住イベントへのブース出展ですが、七月は大阪で、先月及び今月は東京で開催された移住イベント等において、鹿児島の良さや本県への移住の魅力についてPRを行ったところでございます。  イの移住・交流セミナーの開催につきましては、市町村やふるさと回帰支援センター等と連携し、移住希望者の関心が高いテーマについて、セミナーを開催しているところでございます。  次のページです。  2)のかごしまワーケーション推進事業の実施につきましては、本県へのワーケーション誘致のための県外企業と県内市町村とのマッチングイベントを、七月に大阪と東京で実施したところでございます。  次に、最後になりますが、別冊にてお手元に配付しております令和五年第三回県議会定例会提出議案等の概要(追加提案分)とあります資料に基づきまして、当部関係の追加提案について御説明申し上げたいと思います。  一ページをお開きください。  今回追加提案する補正予算には、直面する物価高騰による影響を緩和するための対応を緊急かつ機動的に実施するため、国の対策の内容を踏まえ、生活者や事業者の負担軽減に必要な対策に要する経費を計上しております。  表の中ほど、太枠の補正額欄でございますが、一般会計で七億一千三百二十五万円の増額補正をお願いしているところでございます。  補正の内容につきましては、二の予算議案(追加提案分)を御覧ください。  一つ目の鹿児島県特別高圧受電事業者支援事業につきましては、エネルギー価格高騰対策の一環として、特別高圧で受電する県内事業者の負担軽減を図るため、電気料金の一部を補助するものでございます。  二つ目のLPガス使用世帯等支援事業につきましては、LPガス価格の高騰により増大する一般家庭等の負担軽減を図るため、LPガス販売事業者が行う価格の値引き分に係る費用を補助するものでございます。  以上で、商工労働水産部関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 6 ◯郷原委員長 この際、御報告いたします。  傍聴につきまして、一名の方から申出があり、これを許可いたしました。  部長の総括説明に対する質疑については、県政一般でお願いいたします。  続きまして、議案について、関係課長の説明を求めます。  まず、産業立地課長の説明を求めます。 7 ◯増田産業立地課長 産業立地課関係の議案につきまして、お手元に配付しております白色の表紙の議案等説明書及び水色の表紙の議案等説明書(追加提案分)により御説明を申し上げます。  以降、関係課長もこの二冊を使用して御説明申し上げます。  それではまず、白色の表紙の議案等説明書の一ページをお開きください。  第一目工業振興費の工業開発費でございます。  一、鹿児島臨空団地企業立地促進補助事業につきましては、鹿児島臨空団地における企業立地の促進による本県産業の振興と雇用の増大を図るため、同団地に立地する企業に対し、土地購入費用の一部を助成するものでございます。
     次に、水色の表紙の議案等説明書(追加提案分)の一ページをお開きください。  第一目工業振興費の工業開発費でございます。  一、鹿児島県特別高圧受電事業者支援事業につきましては、エネルギー価格高騰対策の一環として、特別高圧で受電する県内事業所の負担軽減を図るため、電気料金の一部を補助する経費の補正でございます。  以上で、産業立地課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 8 ◯郷原委員長 次に、産業人材確保・移住促進課長の説明を求めます。 9 ◯是枝産業人材確保・移住促進課長 産業人材確保・移住促進課関係の補正予算案につきまして、御説明申し上げます。  白色の表紙の議案等説明書の二ページをお開きください。  水色の予算に関する説明書は十三ページになります。  第二目中小企業振興費の中小企業育成費でございます。  一、かごしま移住就業・起業支援事業につきましては、東京圏から移住し、中小企業等に就業した方などに対して移住支援金を支給する市町村に補助金を交付するために要する経費を補正するものでございます。  以上で、産業人材確保・移住促進課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 10 ◯郷原委員長 次に、エネルギー対策課長の説明を求めます。 11 ◯久保エネルギー対策課長 エネルギー対策課関係の補正予算案について御説明申し上げます。  水色の表紙の議案等説明書(追加提案分)の二ページをお開きください。  第二目計画調査費のうちエネルギー対策費でございます。  LPガス使用世帯等支援事業につきましては、LPガス価格の高騰により増大する一般家庭等の負担軽減を図るため、LPガス販売事業者が行う価格の値引き分に係る費用を補助する経費の補正でございます。  以上で、エネルギー対策課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 12 ◯郷原委員長 次に、水産振興課長の説明を求めます。 13 ◯外城水産振興課長 水産振興課関係の補正予算案につきまして御説明申し上げます。  白色の表紙の議案等説明書の三ページをお開きください。  第六目水産技術開発センター費の漁海況予報事業につきましては、操業の効率化や漁家経営の安定に資する情報の解析を行い、漁業者向けの水温、潮流情報の提供を継続するため、串木野─甑島航路における観測機器の更新に要する経費の補正でございます。  以上で、水産振興課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 14 ◯郷原委員長 次に、漁港漁場課長の説明を求めます。 15 ◯小脇漁港漁場課長 漁港漁場課関係の補正予算案につきまして御説明申し上げます。  四ページをお開きください。  繰越明許費でございますが、地域水産基盤整備事業など四事業につきまして、計画調整に不測の日数を要したことから、年度内のみでは適正な工期を確保できないため、繰り越すものでございます。  以上で、漁港漁場課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 16 ◯郷原委員長 以上で、説明が終わりましたので、委員の皆様方から、議案に関する質疑がありましたらお願いいたします。  なお、質疑に当たりましては、関係調書のページ及び事業名等も併せてお知らせくださるようお願いいたします。 17 ◯鶴薗委員 水産振興課の説明の中で、今回、串木野─甑島航路における観測機器の更新に関する経費の補正がされているわけですが、これは主にどういう中身、航路の中でどのような観測機器が設置されて、どのような観測によって調査がされるのか、その辺を少し詳しく教えていただけませんか。 18 ◯外薗水産技術開発センター所長 水産技術開発センターでは、これまでも串木野─甑島航路において、水温計や潮流計などを取り付けて、そのデータを収集してまいりました。そういったデータは、日々、水産技術開発センターのホームページにアップされて、十時と十八時、一日二回なんですけど、アップされて、漁業者の方々がそれを利用して、こういった潮流、こういった水温のときにはこの漁場に行こうというような判断をしてきたわけです。  その機器につきまして、フェリーニューこしきに取り付けていましたが、そのニューこしきが年度内に起工、着工するということで、何せ船底に取り付けているものですから、年度内にはその機器を準備しておかないといけないというところで計上させていただいたところでございます。 19 ◯鶴薗委員 私も少し勉強不足で、所管委員会にもいたことはあるんですけど、そのような機器がフェリーニューこしきに設置されてあって、その水温データがセンターにタイムリーに流れて、それを漁民の方々がまた漁場の選定に当たって利用されている、これはずっと前からそのような状況であったんですか。 20 ◯外薗水産技術開発センター所長 以前よりそういった事業をやっていまして、最初は水温だけでしたけれども、次から水温と潮流計を取り付けて、かなり長いことやっていまして、水温の長期的な流れや推移などそういったことに取り組んでいます。 21 ◯鶴薗委員 ほかの航路も、例えば奄美航路などいろいろあるわけですが、そういった今のようなことはされているんですか。 22 ◯外薗水産技術開発センター所長 奄美航路につきましては、海域が南で広いという、黒潮海域も含みますので、国の事業で対応ができています。  また、鹿児島湾には山川航路、桜島航路、それから垂水航路があるんですけれども、鹿児島湾のそういった水温等の状況につきましては、かごしま水族館のデータが公表されていますことから、そういったところには取り付けていない状況です。 23 ◯鶴薗委員 最後に、漁民の方が個々で水産技術開発センターへアプローチして、そのような状況を調べるのか、漁協がされるのか、そこあたり少しイメージ的に我々もよく分からない部分ですから、もう少し詳しく教えていただけませんか。 24 ◯外薗水産技術開発センター所長 先ほど申し上げましたとおり、ホームページにアップされていますので、漁業者の方々がそれを直接見ることも可能です。また、ファクスなどいろいろな情報でもって漁協にも漁海況週報という形で流しますし、それにつきましても、水技センターのホームページにアップされていますので、直接見ることもできます。  週報につきましては年間二万六千件のアクセスがあるという状況、それから先ほど申し上げました日々の甑島フェリーにおける水温データにつきましては、過去五年間の平均ですけれども、年間六万八千件ぐらいのアクセスがあるということで、非常に漁業者の方、漁協も含めて参考にされていると考えています。 25 ◯鶴薗委員 分かりました。 26 ◯郷原委員長 ほかに御質問ございますか。 27 ◯前野委員 まず、エネルギー対策課にお伺いしますが、このLPガス使用世帯等支援事業は、これは今、既にやっている分の追加だと思うんですが、既にもう既定予算というか、六月補正でしたよね、これで販売業者が行う価格の値引き分ですから、これで対象になった戸数は大体概数で分からないんですか。事業者だけでもいいですけど。個別の世帯にという数は、販売業者にぶら下がっている方々の分でしょうから、つかみにくいとは思うんですけど、販売業者だけでも結構です。 28 ◯久保エネルギー対策課長 対象としましては、まず、ベースとして約四十九万世帯の対象となる世帯がございます。今どのような申請状況かといいますと、県外事業者も含めまして三百七十二者のうち三百五十九者から申請をいただいていまして、約九六%、九七%ぐらいの申請をいただいているところです。戸数でいきますと、それより少し下がるんですけれども、九割を超えるぐらいのところで申請いただいているところでございます。 29 ◯前野委員 ありがとうございます。  物すごい数の世帯が恩恵を受ける形になるんですが、今度の補正予算では、月が延びるわけですから、ほぼまたこの数が対象となるという理解でいいですね。 30 ◯久保エネルギー対策課長 そのように考えております。 31 ◯前野委員 ありがとうございます。  漁港漁場課にお伺いします。繰越しのことですが、ここに各事業の繰越しが十二億八千万円余りあるわけですけれども、もちろん今の令和五年度で事業を継続していって、そして、理由にありますとおり、年度内に契約して支払いするということにはいかないかもしれないと、しかし、事業そのものは続けていって、年度内に契約するけれども、支払い繰越しという事業が入っているという理解でいいですか。 32 ◯小脇漁港漁場課長 漁港漁場施設の整備につきましては、工事の着手前に施工時期でありますとか、それから例えば、ブロック製作ヤードとして施設を使う場合、そういったことに関しては、漁業者と事前に調整しています。その施設整備自体は漁業者の御要望をいただいて整備するということですので、最大限、御協力はいただいているんですけれども、やはり漁業活動を優先いたしますので、例えば、漁の最盛期には、作業船を入れると漁船が移動しなければなりませんので、この時期は入れてくれるななど、あと用地に関しましては、網を上げて網の補修をこの時期はやるんだなど、そういった御要望をいただくことがありまして、結果、その時期を外した形で工事を施工することになりますので、発注自体はやるんですけれども、そういった時期の調整がございますので、繰越しの手続をさせていただいているということでございます。 33 ◯前野委員 そうだろうと思って、未契約でこのまま繰り越すことになってくると来年が大変だという思いがあって、いろいろな事業者の、漁業者の方々など、そういった操業の関係などいろいろありますから、こういったことが起こるんだろうなと思っていますが、可能最大限、例えば、ブロックの製作であるなど魚礁の製作であるなどといったものについては、契約はできるが支払いができないと、事業を年度内に進めていくと、引き続き事業ができるわけですから、受注された業者さんはそれだけ仕事がやりやすいというか、平準化されているからやりやすいというメリットがあるわけですから、念のために聞いたところでした。  それから、最後にもう一点、産業人材確保の関係ですが、産業人材確保・移住促進課にお伺いしますけど、東京圏から移住して中小企業等と書いてあるんですが、この等はどういった業態をイメージすればいいんでしょうか。 34 ◯是枝産業人材確保・移住促進課長 お尋ねのありました中小企業等の等ということでございます。  この等につきましては、移住支援金を支給する対象としましては、鹿児島県が運営しています求人サイトに掲載した企業に求職者が就職した場合、大企業でないことなど、いろいろ基準がございまして、そのようなところを除いた企業になります。例えば、本店が東京にないことなど、あと資本金が十億円以上ないことなど、そういった企業でございまして、具体的には、横に記載していますが、そういったことも含めまして、等ということでの表現をさせていただいているところでございます。以上です。 35 ◯前野委員 ありがとうございました。 36 ◯郷原委員長 ほかに質疑はございませんか。 37 ◯寺田委員 臨空団地の関係に関してお尋ねいたします。  今、臨空団地は何企業者が活用されて、これは区画単位になっているんでしたか、何区画ぐらい残りがあって、そして、今度助成する、土地購入費用の一部を助成するとなっていますが、これは新規のものなのか、それから既存の今進出している業者を対象にするのか、どっちもなのか、そこらあたりを説明してくれませんか。 38 ◯増田産業立地課長 鹿児島臨空団地に係るお尋ねでございました。  今、臨空団地には企業の数でいきますと十一社、あそこに立地してございます。今回が十二社目という形になります。区画でございますけれども、今のこの予算の前の段階ですと残り二区画でございました。今回、これを分譲することになると、残り一区画、〇・九ヘクタールが残る形となりまして、分譲率は九五・二%まで達してきているところでございます。  今回の予算に上げさせていただいている案件につきましては、既存の事業者の移転という形で伺っているところでございます。以上でございます。 39 ◯寺田委員 既に進出している企業がほかに移転するための補助、助成ということ。その臨空団地内で移転するということ。少しそこらあたりを。 40 ◯増田産業立地課長 委員がおっしゃるとおりで、今、臨空団地の中に立地している道路貨物運送業者の事業者がいまして、そこが広い土地を欲しいということでございましたので、移転立地という形になるところでございます。 41 ◯寺田委員 では、その移転した後は、また跡地はそのままその会社が継続して所有するということですね、残りがあと一区画ということだから。そこが空いて、もう一区画そこが空き地になるということじゃないということですね。 42 ◯増田産業立地課長 移転前の区画は、もともと購入している事業者がございまして、今の事業者は、そこから賃貸という形で営業していましたので、元の購入事業者に戻して、移転するという形になります。 43 ◯寺田委員 完売まであと一区画と、時間がかかりましたね。臨空団地という非常に大きな目的を持って、鹿児島空港が設置されてあそこに移転して、鹿児島の流通業を含めた産業の振興を図る目的でここに設置された臨空団地で、スタートの時点は、たしか農工連携型の団地として設定されていたと私は聞いておりますけれども、そのような形でどんどん進出が進んでいくということは非常に喜ばしいことだな思っています。  ちなみに、この団地の中では、私が一見見たところでは、ほとんどが流通業だと思っていますけど、ここでの製造業の進出業者はたしかなかったですよね。どうしたか、ありましたか。 44 ◯増田産業立地課長 中の事業者には、道路貨物運送業の物流が割と多いんですけれども、製造業についても四社ほどございまして、そのほかにも卸売業など、食料品の関係の事業者等も入ってございます。以上でございます。 45 ◯寺田委員 分かりました。では、あと一区画、さらなる努力をして完売されるよう期待しております。 46 ◯郷原委員長 ほかに質疑はありませんか。 47 ◯鶴薗委員 追加補正の先ほどLPガスの部分がありましたが、鹿児島県特別高圧受電事業者については、たしか六月議会で委員から、どのぐらいの企業を考えて予算化したのかという質問があって、その時点ではまだ把握されていなかったんですが、追加提案が出てきたということは、きちっと把握されて、どのぐらいの対象者があるというところまで確認されているのかなと思いましたので、念のためそれを教えていただけますか。 48 ◯増田産業立地課長 六月の補正の段階ではそうだったのですが、七月になりましてから、庁内の関係課とも連携を取りまして、また、市町の主催する企業立地懇話会等、各種会議等の場も通じて個別に事業者にお伝えしましたり、また、個別に企業に訪問に行ったり、電話で連絡を取りまして、把握に努めたところでございます。  そうしました結果、特別高圧の受電事業者は、三十数者程度いることが分かりました。この内訳ですけれども、製造業が二十者程度でございます。それ以外が倉庫業や、小売業など、宿泊業の方もいらっしゃるということが分かりましたので、当課で所管する特別高圧の支援事業では、三十数者程度とすることで考えております。 49 ◯鶴薗委員 先ほどの説明の中に製造業が二十者ぐらいというお話でしたが、これは食品関連産業などの製造、どういう製造業ですか。 50 ◯増田産業立地課長 製造業の中は、電子関連の企業さんもいらっしゃいますし、食品関連の事業者様もいらっしゃいます。 51 ◯鶴薗委員 それから、先ほど前野委員から出された産業人材確保・移住促進課の関連で、七百二十九万六千円の補正の中で、東京圏からの移住をどのぐらい対象者として見ているのか、お一人、どういう形で中小企業等に補助というか対象者としてのそのような補助金が流れていくのか、そこらあたりを少し教えていただけませんか。 52 ◯是枝産業人材確保・移住促進課長 ただいまお尋ねのありました今回の補正予算の七百万円の、大体どれくらいの人数が対象になっているのか、それから、どこからの移住者なのかというお尋ねだったかと思います。  今回、この制度が、東京圏から移住してきた方ということで東京二十三区、それから、東京圏と申しますと、二十三区のほかに東京都のほかの市、それから、神奈川、埼玉、千葉の中から離島や過疎地域など、そういったところを除いた方たちが鹿児島県に来るときに対象になる支援金でございます。  なので、今回補正で上げています対象者と言えば、具体的には何々市にどこから来るというところは数字は持っていないんですけれども、人数は、新たに十二人、市町村で移住した方が四月より見込まれているという人数でございます。なので、その人数に対しまして、どこから来るかということでありますと、東京もしくは東京圏の千葉、埼玉、神奈川にお住まいの方々、東京二十三区に通勤している方々が今回の補正の対象になっているところでございます。以上です。 53 ◯鶴薗委員 これは、企業に対してというよりも、移住した方に対して流れるのかというのと、先ほど、十二名の、市と言われましたかね、そのようなところの上乗せしてやれるような仕組みになっているのか、そこあたりも教えていただけませんか。 54 ◯是枝産業人材確保・移住促進課長 まず、この制度の要件等を御説明したいと思います。  移住支援金につきましては、東京都の過度の一極集中を是正するため、それから、地方の担い手不足を解消することを目的として、国が実施している事業でございまして、その交付金を活用してやっているところでございます。支給要件につきましては、国がその取扱いを定めている状況でございます。  支給対象につきましては、世帯当たりになります。なので、例えば、引っ越し費用が幾ら、交通費が幾らというような積み上げではなくて、一世帯当たり百万円という単位で固定されているところでございます。世帯で来る場合には世帯当たり百万円、単身で来る場合には六十万円となっています。それと、あと子育て加算がございまして、世帯に帯同します子供一人当たり百万円が定められているところでございます。以上です。 55 ◯鶴薗委員 今の段階で、東京一極集中是正の流れの中で非常にいいことなんですが、ありがたいことにそのような対象者がもしどんどん増えたとしたならば、所管の中ではまた補正を組んで対応していくということでよろしいですか。 56 ◯是枝産業人材確保・移住促進課長 委員の質問でございます、今後、増えた場合にどう予算的に対処するのかということでございます。  当初予算の段階では、各市町村に、今どのくらい移住の相談があるかと、あと実際に鹿児島に移住したいという方が実際にいらっしゃって手続をしているのかなど、あと過去の移住の実績、そのようなのを見まして、市町村から今年度の見込みということで数字をいただきまして、積み上げているところでございます。  今年度の補正につきましては、当初の段階から既に相談件数が二倍になっていたりなど、支給した件数も二倍になっていますので、このままの状態だと恐らく予算が足りなくなる可能性があるだろうということで、そうなりますと、市町村も積極的に移住を働きかけられないという支障が出てきますので、そのようなことにならないように今回補正を組ませていただいたところでございます。  しかしながら、最終的には、就職先が見つからなかったなど、移住したくてもタイミング的に来られなくなったということもございまして、見込みを下回る場合がございまして、昨年度の実績につきましても、当初予算から少し実績を下回っている状況もございます。なので三月の段階でまだ執行残の状況などを見まして補正なり当初予算に反映させていきたいと思っています。以上です。 57 ◯鶴薗委員 分かりました。 58 ◯郷原委員長 ほかに何かございますか。 59 ◯寺田委員 鶴薗委員の質問に関連して、特別高圧受電事業者支援事業は六月議会で私も質疑を開陳した経過がありますので、もう一回確認の意味で質疑させていただきたいと思っています。  これは、国の制度設計に基づく施策だとまず理解をすればいいですか。 60 ◯増田産業立地課長 国で先行して、低圧と高圧については先に支援をしているということがございました。それで、特別高圧については支援がなされていなかったものですから、県内の特別高圧を受電している事業者様から非常に負担が多いということもございまして、予算措置させていただいたところでございます。 61 ◯寺田委員 これは、本県だけでなく各県同じような制度設計の下で対応しているものですか。 62 ◯増田産業立地課長 六月補正の制度設計をしている時点で九州各県にも聞いていましたけれども、やはり九州各県でも同じような形で予算措置している状況でございました。 63 ◯寺田委員 特別高圧で受電する企業は、お示しされたとおり県内でも、産業経済に関する部分に関しては企業群ですから、それ以外に大型病院等も含めてその対象者は数が限られていますし、しかしその面、雇用等の関係も含めると、その位置づけは社会に大きく貢献しているという事実もその面では是認できるだろうと思っています。  ただ、この対象者が決算状況の中で、今の説明の中では非常に厳しい経営内容だということですが、決算もしくは経営内容を把握した上で、対象企業に絞りをしていたのかどうか、そのことは勘案せずに結果的には国の制度設計の下で対象事業者には全てそれを対応すると今なっているのか、そこらあたりを少し聞かせてもらえませんか。 64 ◯増田産業立地課長 制度設計する段階では、特別高圧を契約している事業者を対象に制度設計しましたので、各個別の企業の決算状況までを勘案して設計したことではないと状況でございます。 65 ◯寺田委員 分かりました。先ほど少し話をしたように、地域社会に対する貢献等も含めるとそれなりのものは理解できることですけれども、はっきり申し上げて、エネルギー事情が非常に厳しい世界の中ですけれども、企業努力でそれなりの利益を上げていらっしゃるところもあるということも含めて、これは、制度設計は国が一定の方向性を決めたことですから、地方議会で云々言ってもこれはどうしようもないことですけれども、ただ、それの思いは、やはり国民の税で、我々県民の税で一定の企業に対して対応している世界ですので、その思いは私なりにも少し考えるべきじゃないかなということを思った次第でした。しかし、それは制度設計上どうしようもないことですから、あえてこの場で言いませんけど、私の質問は終わります。 66 ◯郷原委員長 ほかに御質疑はございませんか。
       [「なし」という者あり] 67 ◯郷原委員長 ほかにないようですので、議案に対する質疑を終了いたします。  議案第八五号及び第一〇〇号の採決については、農政部関係の審査を終えた後に一括して行うこととし、採決を一時留保いたします。  以上で、議案に対する審査を終了いたします。  ここで、室内の換気を行うため暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午前十一時十分といたします。         午前十一時二分休憩      ────────────────         午前十一時十分再開 68 ◯郷原委員長 再開いたします。  次に、お手元の参考資料、請願・陳情文書表により、新規の陳情二件につきまして、審査を行います。  審査に入ります前に、陳情の取下げについてお諮りいたします。  継続分の陳情第二〇〇六号及び陳情第二〇〇七号については、関連する新規陳情の提出に当たり、陳情者から取下げ書の提出がありましたので、これを承認したいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 69 ◯郷原委員長 御異議ありませんので、陳情第二〇〇六号及び陳情第二〇〇七号は取下げを承認すべきものと決定しました。  それではまず、新規の陳情第二〇〇八号について、エネルギー対策課長の説明を求めます。 70 ◯久保エネルギー対策課長 陳情第二〇〇八号(仮称)日置市および鹿児島市における風力発電事業の早期着工について御説明申し上げます。  参考資料の請願・陳情文書表の二ページからでございます。  提出者は、鹿児島市の株式会社森山建設代表取締役、森山滋氏でございます。  陳情の要旨は、一昨年から日本風力エネルギー株式会社等により、地元である八重山周辺において風力発電事業が計画されており、今後、本事業の着工により、工事業務等の地元受注が見込まれること。また、多くの関係者が郡山町に出入りするため、地元飲食店や商店等の利用増加の見込みも期待できるなど、地元経済に利点があると思われること。周辺自治会においては、昨年、既に事業への同意を示していると聞いていること。  これらを踏まえ、本事業の早期着工に向けて、本事業に必要な開発許認可においては滞りなく審査を行うことを求めるものでございます。  三ページを御覧ください。  次に、状況説明でございます。  本事業につきましては、再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法に基づく経済産業大臣による事業計画認定が、既になされています。  また、事業者は、環境影響評価法に基づく準備書に対する経済産業大臣勧告を受けたところであり、今後、事業者により評価書が作成された上で、経済産業省による審査が行われ、確定した評価書の公告・縦覧が行われることになっています。  当該事業の事業者であった日本風力エネルギー株式会社は、令和五年一月二十七日に環境影響評価法に基づく事業の引継ぎに関する公告を行い、現在は、かごしま郡山風力合同会社が事業者となっているところであります。  加えて、陸上風力発電事業の実施に当たりましては、例えば、電気事業法に基づく工事計画の届出や、森林法に基づく保安林の指定解除の手続など、今後、様々な許認可等の手続が必要となっています。  これらの許認可等につきましては、国や県等の関係機関において、法令に基づき適切に審査等が行われるものと考えています。  以上で、説明を終わります。よろしくお願いいたします。 71 ◯郷原委員長 説明が終わりましたので、本陳情に対する質疑をお願いいたします。 72 ◯内田委員 事実確認として質問させてください。  この案件については、残土発生量などが問題というか懸念されている案件だったと思うんですけれども、その残土発生量と、知事や地元市町村など地域の懸念事項とかの把握と、あと今現在の事業者の動きがあれば教えていただきたいというのが一つ。もう一つは、この残土を処理するときにどこに処分するかが事業計画書の準備書や評価書の対象で、言及があれば教えていただきたいです。なければこれ以降のことだとは思うんですけど、お願いいたします。 73 ◯池上環境林務課長 本計画につきましては、環境アセスメントの手続の中の準備書の段階でございますが、残土発生量は約六十五万五千立米となっています。この計画に対しまして、都道府県知事意見としまして、切土及び盛土、樹木の伐採面積を可能な限り少量化すること等の意見を述べたところであり、経済産業大臣からは、土工量及び土地の改変を最小限に抑え、かつ環境への影響を回避または低減したものとなるよう等の勧告がなされているところでございます。八月二十一日に事業者に確認したんですけれども、現在は計画変更について検討中ということでございました。  それから、残土の処分先につきまして、アセスメントの手続上におきましては、対象事業の実施区域の中でどういったふうに処分するのか、あるいは実施区域外に搬出して処分するのか、そこを明確にしていただければということになっています。以上です。 74 ◯郷原委員長 ほかに御質問はございませんか。    [「なし」という者あり] 75 ◯郷原委員長 それでは、ほかに質疑がありませんので、取扱い意見をお願いいたします。 76 ◯鶴薗委員 陳情第二〇〇八号については、事業者は、環境影響評価法に基づく準備書に対する経済産業大臣勧告を受けたところであり、今後、事業者により評価書が作成された上で、経済産業省による審査が行われ、確定した評価書の公告・縦覧が行われることとなります。  加えて、事業者は、事業実施に必要な各種許認可の手続を国や県等の関係機関に行う必要があります。  今後の事業者からの各種許認可の手続等に当たっては、県の関係各課において、関係者間で密接に連携を取り、対応がなされることを要望いたしますが、当該事業の実施については、引き続き、状況等を把握しながら、委員会で議論を行う必要があることから、継続審査でお願いします。 77 ◯郷原委員長 ほかに御意見はありませんか。 78 ◯前野委員 陳情第二〇〇八号ですけれども、取り下げられた第二〇〇六号とほぼ願意が一緒になっています。  状況説明についても今、説明があったとおり、状況についても委員から質問がありましたが、取扱いする土量六十五万立米など物すごい量の切り盛りが出てくるということ。しかも処分先が区域内あるいは区域外、まだそのことも明確になっていない。それと、何よりも、ここに状況説明がありますけれども、もろもろの許認可は今からなんです。ですから、国、環境影響評価法に基づくもの、あるいは鹿児島県でいいますと森林法に基づく林地開発許可など、様々な許認可を得る必要がある。  そうした中で、ここに書いてある願意について、開発許認可において滞りなく審査を進められますようと書いてあるわけですが、これは当然のことで、不備があれば指摘して関係書類をそろえてこいと、あるいは設計に瑕疵みたいなものがあればそのことも指摘されるであろうし、まだ今後、様々な機関において審査がされるという段階で、継続審査という取扱い意見もありましたけれども、私は、前回も言いましたが、県議会がこういった開発に関して、事業者からすると、県議会が継続審査になったあるいは採択になったということが、一つの事業者からすると担保になってしまいかねないという懸念がすごくあるものですから、こういった類いのものについては、不採択で取扱い意見を申し述べさせていただきます。以上です。 79 ◯郷原委員長 ほかに御意見はありませんか。 80 ◯寺田委員 日本国民は、陳情・請願の権利は誰しもがひとしく持っているものと私は理解しています。事業者であろうと団体であろうと個人であろうと、これは陳情・請願は国民にひとしく与えられた権利だと思っていますので、事業者の進捗状況、また皆さん方の当局とのいろいろな交渉、これからも先ほども説明があったように進むであろうと思っていますので、私も、引き続き、継続扱いでその状況を見守るべきだと思います。以上です。 81 ◯郷原委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 82 ◯郷原委員長 それでは、採決をいたします。  陳情第二〇〇八号につきましては、継続審査と不採択を求める御意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第二〇〇八号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 83 ◯郷原委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第二〇〇八号については、継続審査すべきものと決定いたしました。  次に、新規の陳情第二〇〇九号について、エネルギー対策課長の説明を求めます。 84 ◯久保エネルギー対策課長 陳情第二〇〇九号八重山周辺における風力発電事業の推進について御説明申し上げます。  参考資料の請願・陳情文書表の四ページからでございます。  提出者は、鹿児島市の本岳自治会代表者、森山正勝氏外一団体でございます。  陳情の要旨は、里岳地域において本事業の建設が進められることは、地代収入等、自治会の安定した運営資金確保も見込まれるほか、既存林道の拡幅工事、国道三百二十八号線に通じる工事管理用道路の新設により、地区共有林等の森林管理が容易になるなど、地区の整備が一層進み、多くの利点に恵まれること。  また、当事業については、近隣地区でも十分に本事業を理解し、同意していると聞いており、地元自治会としては、当事業による将来の地域づくりとその発展に大きな期待を寄せていることから、申請事業者に対する適切な指導や、関係市とも連絡調整を密とし、早期の書類審査を行うよう求めるものであります。  次に、状況説明でございます。  五ページを御覧ください。  陸上風力発電事業の実施に当たりましては、例えば、電気事業法に基づく工事計画の届出や、森林法に基づく保安林の指定の解除の手続など、今後、様々な許認可等の手続が必要となります。  これらの許認可等につきましては、国や県、関係市町において、法令に基づき適切に審査等が行われるものと考えています。  以上で、説明を終わります。よろしくお願いいたします。 85 ◯郷原委員長 説明が終わりましたので、本陳情に対する質疑をお願いいたします。    [「なし」という者あり] 86 ◯郷原委員長 それでは、質疑がありませんので、取扱い意見をお願いいたします。 87 ◯鶴薗委員 陳情第二〇〇九号については、陳情第二〇〇八号と同様、今後、事業者により環境影響評価法に基づく評価書が作成され、経済産業省による審査を経て、確定した評価書の公告・縦覧が行われるものであり、加えて、事業実施に必要な様々な許認可等の手続が進められるものと理解しております。  今後の事業者からの各種許認可手続等に当たっては、県の関係課において、関係者間で密接に連携を取り対応がなされることを要望いたしますが、当該事業の実施については、引き続き、状況等を把握しながら、委員会で議論を行う必要があることから、継続審査でお願いします。 88 ◯郷原委員長 ほかに御意見はありませんか。 89 ◯前野委員 陳情第二〇〇九号の取扱いですけれども、第二〇〇八号でも申し上げました。願意は、早期の書類審査がなされますように陳情するということになっていますので、ストレートに読みますと、今、状況説明でありますけれども、粛々と法手続にのっとって様々な手続をしていかなければいけないわけですよ。だから、それはそれとして、それを早くしてくれなど、そういった類いじゃなくて、十分に審査してほしいということであればこれはいいわけですけれども、早くしてくれと、それから滞りなくしてくれと、こういう願意が私はどうも、十分に継続して状況を見守る必要があるということは、これはよく理解するんです、理解するんですが、ここをストレートに読みますと、とにかく早くしてくれということが願意となっておりますから、第二〇〇八号同様、不採択で取扱い意見とします。以上です。 90 ◯寺田委員 このような種類の関係に関しましては、行政手続法という法律の下で所管する分野については、今話がありましたようにスムーズに審査を、手続を進めなければならないという法律に基づいて皆さん方は仕事をなされていると思っています。ただ、仕事をなされている中で、以前、説明がありましたようにいろいろな手続、そしてこれからの国や県、いろいろな人たちとの折衝を含めて、いろいろなことで対応しなければならない課題も残っていると思いますので、このことについては、法の下で粛々と皆さん方がされるということは当然のこととして、私も引き続き継続審査でお願いしたいと思います。 91 ◯郷原委員長 ほかに御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 92 ◯郷原委員長 それでは、採決いたします。  陳情第二〇〇九号につきましては、継続審査と不採択を求める御意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第二〇〇九号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 93 ◯郷原委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第二〇〇九号については、継続審査すべきものと決定いたしました。  続いて、継続審査分の陳情の審査を行います。  まず、継続審査の陳情第二〇〇五号のその後の情勢の変化につきまして、農村振興課長の説明を求めます。 94 ◯大保農村振興課長 陳情第二〇〇五号郡山地域におけるグリーンツーリズムとグリーンエネルギーの推進について御説明申し上げます。  請願・陳情文書表の十一ページからでございます。  提出者は、鹿児島市の八重の里管理組合代表者、中島義信氏でございます。  陳情項目第二項目(ア)の鹿児島県ホームページにおける八重山周辺における風力発電の正しい情報発信及び(ウ)の八重山における風力発電や八重の棚田における水力発電などのグリーンツーリズムと親和性が高いグリーンエネルギープロジェクトの推進を求める陳情につきましては、継続審査扱いとなっております。  この件につきましては、その後の状況の変化はございません。  以上で、農村振興課の説明を終わります。よろしくお願いします。 95 ◯郷原委員長 説明が終わりましたので、本陳情に対する質疑をお願いいたします。    [「なし」という者あり] 96 ◯郷原委員長 それでは、取扱い意見をお願いいたします。 97 ◯鶴薗委員 陳情第二〇〇五号の第二項(ア)及び(ウ)については、情勢の変化はないとのことであり、引き続き、推移を見守る必要があると考えますので、継続審査でお願いします。 98 ◯郷原委員長 ほかに御意見はございますか。    [「なし」という者あり] 99 ◯郷原委員長 ないようですので、採決をいたします。  ただいま、陳情第二〇〇五号第二項(ア)及び(ウ)については、継続審査との御意見がありましたが、継続審査すべきものと決することに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 100 ◯郷原委員長 御異議ありませんので、陳情第二〇〇五号第二項(ア)及び(ウ)は、継続審査すべきものと決定いたしました。  以上で、陳情の審査を終わります。
     環境林務課長及び農村振興課長はここで退席されて結構です。御苦労さまでした。  続きまして、県政一般に係る特定調査であります。  まず、水産業の現状と課題について、水産振興課長の説明を求めます。 101 ◯外城水産振興課長 それでは、お手元にお配りしてあります、中央に「水産業の現状と課題」と記載の資料に基づきまして、水産振興課から一括して御説明させていただきます。  一ページのA3横長の資料をお開きください。  こちらは、令和三年三月に策定しました水産業振興基本計画の全体像になります。左上の第一章に記載していますとおり、本計画は、本県水産業の現状と課題を踏まえ、今後十年間を見据えた水産業・漁村のあるべき姿を描き、必要な施策について長期的かつ総合的な視点に立った施策の推進方針等を示すものです。  また、資料右側の第四章のローマ数字で記載しています、基本目標として五つの柱を定め、その中でも、資料中央の漁業の担い手の育成・確保と水産物の流通・確保・販売対策につきましては、重点施策と位置づけています。  今後とも、持続可能な水産業の振興を図るため、水産資源の適切な管理やICTの活用による漁業・養殖業の生産性向上、漁業の担い手の育成・確保、水産物の特性に応じた付加価値化、輸出拡大等の取組により、水産業の稼ぐ力を引き出し、おさかな王国かごしまの実現を目指してまいります。  次のページからは、本県水産業の現状や本計画に基づく各柱の主な課題や取組について御説明させていただきます。  二ページをお開きください。  一、本県水産業の現状でございます。  (一)生産量及び産出額につきましては、海面と内水面を合わせた令和三年の生産量が約十万六千トンで全国第十三位、産出額は約九百七十二億円、海面では約六百五十八億円で全国第四位となっています。  (二)漁業就業者数の減少と高齢化につきましては、平成三十年で漁業就業者数六千百十六人、高齢化率三四・四%であり、就業者数の減少と高齢化が進んでいます。  三ページをお開きください。  (三)漁協合併の動向につきましては、沿海地区漁協において、県一漁協合併に向けた取組を進めており、第一段階として令和二年四月一日に六漁協が合併して、鹿児島県漁協協同組合が発足し、令和五年度には三島村漁協が合併したことで、現在の県下漁協数は四十一漁協となっています。  今後は、令和七年四月一日の第二段階の合併に向けて、引き続き取組を進めているところです。  (四)輸出量・輸出額につきまして、令和二年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により輸出量・輸出額がともに減少しましたが、令和三年度以降は、北米向けの養殖ブリを中心に輸出量・輸出額がともに伸び、令和四年度の輸出額は約百三十六億円と過去最高を記録したところです。  次の四ページを御覧ください。  二、基本目標の主な課題と施策の推進方針でございます。  こちらでは、基本目標の五つの柱ごとに、主な課題や取組等について御説明いたします。  まず、I 持続可能な漁業・養殖業の推進でございます。  1)資源管理の高度化と持続的利用の推進と2)漁場の整備と栽培漁業の推進につきましては、改正漁業法等に基づく新たな資源管理システムの構築、漁場の整備・保全や栽培漁業の推進などが課題として挙げられることから、漁業秩序の維持、漁場の整備、藻場・干潟の維持・造成や栽培漁業の推進に取り組んでいます。  五ページをお開きください。  漁業秩序の維持の漁業指導取締兼調査船代船建造事業につきましては、資源管理や漁業秩序の維持を図るため、老朽化した漁業指導取締兼調査船「おおすみ」の代船建造を行っているところです。  漁場の整備の直轄広域漁場整備事業につきましては、国の直轄事業により大隅海域の海底にマウンド礁と呼ばれる構造物を整備しており、サバ、アジ、イワシ等の水産資源の増大により、水産物の安定供給や漁業経営の安定につなげることとしています。  六ページを御覧ください。  藻場・干潟等の維持・造成等につきましては、水産多面的機能発揮対策事業や離島漁業再生支援事業により、漁業者等が行う藻場造成や内水面の生態系の保全活動等の取組を支援しているところです。  七ページをお開きください。  栽培漁業の推進の豊かな海づくり総合推進事業につきましては、放流用のマダイ、ヒラメの大規模放流事業等により、資源の回復・維持増大等を図っているところです。  八ページを御覧ください。  3)海面養殖業の振興につきましては、漁場環境の保全、赤潮対策の推進及びブリ・カンパチ等の人工種苗の安定供給などが課題として挙げられることから、適正養殖・品質管理対策や赤潮被害防止対策などに取り組んでいるところです。  適正養殖・品質管理対策の推進についてでございます。  地図に記載してありますとおり、県内では、県本土や奄美大島を中心に魚類、クルマエビ、真珠や藻類などが海面で養殖されているところです。  九ページをお開きください。  ブリ人工種苗については、令和元年度から、かごしま豊かな海づくり協会が供給を開始し、令和四年度の供給実績は三十二万八千尾となっています。  養殖業者からは、早期種苗の供給や増産の要望があることから、今年度から、ブリ人工種苗供給体制強化事業により、既存種苗生産施設の機能拡充や新たな親魚棟の整備を行い、ブリ人工種苗の供給体制を強化することとしています。  十ページを御覧ください。  カンパチ人工種苗については、ブリと同様にかごしま豊かな海づくり協会が平成二十三年度から供給を行っており、今年度の供給実績は二十一万三千尾となっています。  カンパチについては、カンパチ種苗高度化技術開発試験により、病気に強く、成長が早いといった優れた個体の育種を行うとともに、GFPフラッグシップ輸出産地形成プロジェクト事業により、同協会や養殖業者等と協力して、人工種苗供給の中間育成に取り組んでいるところです。  今後とも、ブリ及びカンパチ人工種苗を用いた養殖の普及及び養殖技術の高度化を図ってまいります。  十一ページをお開きください。  赤潮被害防止対策等の赤潮総合対策調査事業につきましては、モニタリングを実施して情報を迅速に発信するほか、赤潮発生メカニズムの解明や発生予察技術の開発等に取り組んでいるところです。  十二ページを御覧ください。  4)内水面漁業・養殖業の振興につきましては、外来魚・カワウの駆除活動の継続や安心・安全な養殖魚づくりなどが課題として挙げられています。  内水面漁業の振興につきましては、内水面資源保全対策事業による外来魚・カワウ等の食害防止対策等や小型のウナギであるクロコウナギの放流を支援するとともに、水辺の環境保全推進事業によるアユ等の放流活動を通じた小学生等への環境学習の取組を支援しています。  十三ページをお開きください。  内水面養殖業の振興でございます。  ウナギ資源増殖対策事業につきましては、標識放流調査や遡上効率の高い簡易魚道の開発などに取り組んでいるところです。  十四ページを御覧ください。  II 漁業の担い手の育成・確保でございます。  主な課題としましては、新規漁業者の育成・確保やスマート水産業の普及などが挙げられることから、新規就業者の育成・確保やICT等を活用したスマート水産業の推進などに取り組んでいます。  新規漁業者の育成・確保のかごんま漁師育成推進事業につきましては、新規漁業就業者の確保、育成及び定着推進を組織的かつ総合的に実施し、本県漁業を支える担い手の確保に取り組んでいるところです。  十五ページをお開きください。  漁業担い手の経営改善の沿岸漁業改善資金貸付事業につきましては、沿岸漁業者等の経営や生活の改善及び青年漁業者等の養成・確保を図るため、県または金融機関が無利子で財政資金の貸付けを行うもので、これまでは県からの直貸方式のみでしたが、今年度から新たに金融機関から貸し付ける転貸方式を追加したところです。これにより、漁業者等の活用促進が期待できると考えています。  一ページ飛びまして、十七ページをお開きください。  スマート水産業の推進のICTを利用した漁船漁業スマート化推進事業につきましては、漁船漁業のスマート化による操業の効率化と漁業経営の安定化を図るため、大学等と連携して、水温や潮流等の海況情報を予測するシステムの精度向上を図るとともに、これらの海況予測等を活用した漁場予測の技術開発に取り組んでおり、七月から鹿児島大学との共同研究に着手したところでございます。  十八ページを御覧ください。  III 水産物の流通・加工・販売対策でございます。  主な課題としましては、国内外の販路拡大、付加価値の高い商品づくりなどが挙げられることから、本県水産物の国内外での一層の販路拡大等に取り組んでいるところです。  十九ページをお開きください。  国内での販路拡大、付加価値の高い製品づくり、魚食普及の推進の水産物グリーン物流高付加価値化事業につきましては、新幹線を活用した本県水産物のブランド化を通じた高付加価値化により、生産者の高収益の実現と漁業経営の安定を図っているところです。  二十ページを御覧ください。  国外での販路拡大のかごしまのさかな稼ぐ輸出応援事業につきましては、本県水産物の輸出を促進するため、漁協や輸出商社等が一体となって行う販促活動や輸出先国のニーズに対応した商品開発等の取組を支援しているところです。  一ページ飛びまして、二十二ページをお開きください。  水産加工業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業につきましては、水産加工品の輸出拡大を図るため、水産加工業者等が行う輸入先国の規制に対応したHACCP等の基準を満たすために必要な施設等の整備を支援しているところです。  二十三ページをお開きください。  IV 漁業生産の基盤づくりでございます。  主な課題としましては、漁港施設や衛生管理に対応した漁港の整備、老朽化が著しい漁港施設への緊急的な対応などが挙げられることから、漁港の整備や共同利用施設等の整備などに取り組んでいるところです。  漁港の整備の広域漁港整備事業につきましては、枕崎漁港に陸揚げする海外まき網船の大型化に対応した岸壁の整備や、牛根麓漁港において、陸揚げから出荷に至る生産活動全般で効率性を向上させる岸壁や浮き桟橋等の整備を推進しています。  一ページ飛びまして、二十五ページをお開きください。  海業の振興についてでございます。  海業とは、海や漁村の地域資源の価値や魅力を活用する事業であって、国内外からの多様なニーズに応えることにより、地域のにぎわいや所得と雇用を生み出すことが期待されるものとされ、県内では、古仁屋漁港における海の駅の整備や、海潟漁港における修学旅行生への餌やり体験などの取組が挙げられるところです。  二十六ページを御覧ください。  V 水産技術の開発と普及でございます。  主な課題としましては、ICTを活用した効率的な操業、ブリ・カンパチ等の種苗生産技術の高度化などが挙げられることから、資源調査・漁場調査や種苗生産技術の研究開発など、水産資源・環境・情報技術や漁業者・消費者ニーズの変化等に対応した新たな技術の開発・普及に取り組んでいるところです。  資源調査・漁場調査の二百カイリ水域内漁業資源総合調査につきましては、水産資源の管理と持続的利用を推進するために海洋観測や資源調査を実施しています。  二十七ページをお開きください。  種苗生産技術の研究開発の人工生産ウナギ仔魚飼育実証試験につきましては、水産研究・教育機構よりウナギ仔魚飼育の技術移転を受け、仔魚から稚魚まで飼育し、飼育技術の再現性の検証に取り組んでいます。  二十八ページを御覧ください。  藻場造成と藻類増養殖技術の開発の鹿児島海藻パーク推進事業につきましては、藻場の回復を図るため藻場の現状の把握や食害防除の技術を開発するとともに、市場価値の高い有用藻類の増殖技術等の開発に取り組んでいます。  二ページ飛びまして、三十ページをお開きください。  最近の課題とその対応でございます。  こちらには、水産業振興基本計画の策定後に生じた課題と対応について記載しています。  (一)原油価格・物価高騰対策の漁業用燃油価格高騰緊急対策事業及び養殖用配合飼料価格高騰緊急対策事業につきましては、燃油や配合飼料の価格高騰の影響を受けた漁業者、養殖業者の経営安定を図るため、国の漁業経営セーフティーネット構築事業に加入する際の負担経費の補助を行っているところです。  (二)ALPS処理水の海洋放出に伴う本県水産業への影響についてです。  中国政府は、日本産水産物の輸入禁止や加工・販売を禁止する措置を行っており、香港政府は、日本産水産物の放射線検査の強化や東京、福島など十都県産水産物の輸入を停止する措置を講じています。  これらの措置に係る本県水産物への影響としましては、中国への販路喪失や香港での通関時間の増加による配送の遅延が生じているところです。  このことから、国においては、多核種除去設備等処理水風評影響対策事業により、水産物の販路拡大や買取り保管等を支援しており、また、県においては、現在実施しているかごしまのさかな稼ぐ輸出応援事業により、新たな輸出先に対する本県水産物の輸出拡大の取組を支援することが可能であることから、影響が生じた事業者に対しましては、これらの事業の活用等について適切な指導・助言などを行ってまいりたいと考えています。  最後に、三十一、三十二ページにつきましては、水産振興施策体系と主要事業を掲載していますので、お目通しいただければと思います。  以上で、説明を終わります。よろしくお願いします。 102 ◯郷原委員長 説明が終わりましたので、質問をお願いいたします。 103 ◯瀬戸口委員 ただいまもありましたけれども、中国の輸入停止に関わる県内の影響といいますか、何億でどういう品種に、七割が北米であるわけでありまして、品種を教えていただきたいと思います。 104 ◯森島水産流通対策監 中国向けの水産物の輸出のお尋ねと思います。  中国向けの輸出につきましては、令和四年度の輸出額が六億六千七百万円でございまして、主な輸出する産品につきましては、ブリが四六%で、あとヒラマサが三二・五%という形になっています。 105 ◯瀬戸口委員 それらに対する施策というか対策はどのように講じられているんですか。 106 ◯森島水産流通対策監 輸出の規制等に対する対策というお尋ねとお受けいたしました。  水産物のALPS処理水の影響に対しましては、国のほうが九月四日に「水産業を守る」政策パッケージというものを発表いたしまして、その中で五本の柱を立ててございます。一つは、国内の消費拡大・生産持続対策、二つ目は、風評対策に対する内外での対応、三つ目が、輸出先の転換対策、四つ目が、加工体制強化、五つ目が、迅速かつ丁寧な賠償というものでございまして、風評被害対策に対しまして三百億円、漁業継続支援に対しましては五百億円、特に影響が大きい水産物に対する支援といたしまして二百七億円、トータルで千七億円の基金を国が積んだところでございます。  関連するものといたしましては、国の事業が多核種除去設備等処理水風評影響対策事業というのがございますけれども、これにつきましては、ALPS処理水の放出が始まって、七%の魚価が下がったりなどした場合に対しまして、販路拡大など買取り保管等の事業を行っているということでございます。  私どもの県といたしましては、県のかごしまのさかな稼ぐ輸出応援事業等で輸出の海外への販路拡大等についての支援を行っています。以上でございます。 107 ◯瀬戸口委員 生き物ですので、早急な対策をお願いしたいと思います。
     次に、ブリとカンパチの目標が四十五万尾と六十万尾とあるんですが、これは県内の養殖されているシェアというのは何%でしたか。 108 ◯外城水産振興課長 ブリとカンパチの人工種苗に対する県内のシェアのお尋ねかと思います。  ブリにつきましては、県内で令和四年度で養殖されている尾数が大体七百万尾となっていますが、そのうち人工種苗につきましては、民間企業からの供給も合わせますと百万尾ほどが人工種苗となっています。うち、かごしま豊かな海づくり協会の種苗につきましては、三十二万八千尾という状況になっています。  カンパチの種苗のシェアについては、今手元にございませんので、後で申し上げたいと思います。 109 ◯瀬戸口委員 いずれにしましても、中国からの稚魚の輸入が心配されるわけですので、今は輸出だけど、輸入するのも禁止されるんじゃないかと心配されていますので、ますます人工種苗の価値は高まってくると思いますので、どうかよろしくお願い申し上げたいと思います。  それから最後に、国内での販路拡大ということで、新幹線を通しての鮮魚ブランド化事業が行われているんですけれども、この四年度の実績は、どのようになっていますか。 110 ◯森島水産流通対策監 新幹線を使った物流の実績という御質問と思います。  令和四年度につきましては、新幹線を使って実証試験ということで二百箱のカツオを新幹線に乗せて福岡まで運んだということでございます。その際の課題といたしまして、駅の中でのハンドリングなど、客車の中に積み込むカートなどを使ったりという部分についての課題が生まれまして、今年度、それを踏まえた対応ということで、より実装に近い形のものをやっているところでございます。 111 ◯瀬戸口委員 それらの評価と、令和五年度の大体どのくらい送るのかということですね。評価はどうでしたでしょうか。 112 ◯森島水産流通対策監 評価につきましては、新幹線を使ったときに鹿児島中央駅から福岡駅まで約一時間三十分で行ったということでございます。ということで、その日に出荷できれば夕方には販路、要は消費されるところに行くんですが、通常ベースでトラックを使いますと、どうしても翌日に消費者やお店に並ぶことになりまして、その時間的な効果についてはあったという評価をしてございます。  今年度につきましては、一箱当たりの単価が二千円ぐらいかかりましたので、今年度につきましては、それをもっとPRして付加価値を高めようということで、新幹線物流を使って運んだ物をPRするためのデザイン、パッケージ等を開発するとともに、それを使って実際に出荷されている業者の方々の取組を支援するということをやっております。以上でございます。 113 ◯瀬戸口委員 私が評価というのは、価格に反映されたのかということなんですが、それは分かりませんか。 114 ◯森島水産流通対策監 実証試験で行ったのは一回、二百箱を送ったということでございまして、そのときが二千円だったんですけれども、小売店等ではそれなりの鮮度の一定の評価を受けたと聞いています。以上でございます。 115 ◯郷原委員長 ここで、昼食等のため暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午後一時十五分といたします。         午後零時 一分休憩      ────────────────         午後一時十五分再開 116 ◯郷原委員長 再開いたします。  午前中の発言について、水産振興課長より発言を求められていますので、これを許可いたします。 117 ◯外城水産振興課長 午前中、瀬戸口委員からの質問で、カンパチの人工種苗の割合ということでしたけれども、令和四年度の県内のカンパチの種苗の導入尾数が約四百三十万尾となっています。うち、人工種苗が約一割ほどを占めています。海づくり協会さんの種苗が十七万四千尾ということで、全体の種苗に占める割合は約四%となっています。  以上でございます。 118 ◯郷原委員長 ほかに御質問はありませんか。 119 ◯鶴薗委員 瀬戸口委員の質問に関連してなんですが、三十ページのALPS処理水の海洋放出、これに伴う本県の輸出・輸入のいろいろな懸念は先ほどの質問で理解いたしました。  ただ、先般少し報道等でも流れたんですが、本県の例えば魚類市場等々に本県産の魚類が持ち込まれるわけですけれども、輸出ができないそうしたもの等が流れてきて、通常の価格よりも市場の価格が非常に下落してしまったと、これがひょっとするとずっと続くんじゃないかという報道等があったわけですが、これらについて県はどのように今、把握されていますかね。 120 ◯森島水産流通対策監 日曜日の新聞報道等での下落のお話だとお伺いいたします。  その報道を受けまして、鹿児島市の魚類市場に状況はどうなのかということで、二業者、卸売業者がいらっしゃいまして、そこに聞きました。新聞でも、赤い魚が輸出向けは好まれるということで、チビキとキンメについて少し調べさせていただいたところだったんですけれども、キンメについては、二回ほど長崎から来ているのが確認できました。ただ、これが果たして輸出向けなのかどうなのかは業者さんの話では分からないということで、値段については、確かに、高止まりしていたのが徐々に下がってきている傾向にあるんだけれども、県内産も入ってきているので、通常の価格変動の範囲内じゃないかなという回答でございました。以上でございます。 121 ◯鶴薗委員 分かりました。  報道等では、こうした状況が続けば、県内産の価格がずっと低下、下落したままで続くような記事でもあったんですが、先ほど、水産流通対策監の説明の中で、輸出に対する影響の中で七%云々の販売単価が下回った場合、国がそのような対策費を準備しているような答弁をたしかされたような気がするんですが、今私が申し上げた鹿児島中央市場での市場の流れがそのような形で仮に悪い方向でずっと続いて、七%の基準よりもそのようなのが続いた場合、こうしたものも対象になると理解すればよろしいんですかね。 122 ◯森島水産流通対策監 先ほどお話しいたしました多核種除去設備等処理水風評影響対策事業の補助金のことなんですけれども、これの採択要件といたしまして、申請直前一か月間の期間における卸売市場の取引価格が、ALPS処理水の放出以前の同期間の価格と比較して原則七%以上の下落ということでございまして、一か月間の期間をもった中での比較が必要になろうかと思ってございます。これは直接、公益財団法人水産物安定供給推進機構に申請することになります。事業のメニューによっていろいろ対象者は違うんですけれども、民間事業者から漁協さん、団体等まで対応するような形になっているところでございます。以上です。 123 ◯鶴薗委員 最後が聞き取れなかった。ごめんなさい。 124 ◯森島水産流通対策監 失礼いたしました。申請者の要件といたしましては、民間事業者から漁協さん等の団体まで対応するという流れになってございます。以上でございます。 125 ◯鶴薗委員 ただでさえ水産業という業界は後継者の問題、どこもですけど、いろいろな問題を抱えていますので、こうした流れの中で、本県の通常取引で近海漁業の中で中央市場あたりに出しておった部分に影響が出てきた場合においては、可能な限りこうした制度等を使える、使わないほうが本当はいいんですけれども、そのような状況になったときはできるような国との連携というんですか、そういったところとの情報収集はぜひやっておっていただきたいなと、これは要望に代えておきます。  それから、養鰻は鹿児島県のウナギは生産日本一なんですが、先般、シラスウナギの捕獲が史上最低などいろいろな話も出てくる中で、本県にある指宿の新日本科学さんですかね、あそこがシラスウナギの人工ふ化に取り組んで、いい報道等が流れておったんですが、こうした民間の取組について県はどのような対応をされているのか、情報収集されているのか、そこあたりについて少し教えてください。 126 ◯外薗水産技術開発センター所長 鹿児島県においては、水産技術開発センターが国の事業、ウナギ種苗の商業化に向けた大量生産システムの実証事業という国の事業の中で、種苗生産につきまして、水産研究総合センターの技術を引き継いで実証試験をしているところです。  そのメンバーの中には、鹿児島県と同様にほかの県、宮崎県や静岡県、愛知県も含まれていますけれども、一つは民間も入っています。民間は山田水産、大分県に本社がありまして、鹿児島にも養鰻場を持っていますけれども、そこが一緒になって種苗生産の技術開発というか、水研からの技術を受け継いでいるところです。そういったところとは一緒になって取り組んでいますので、情報交換しながらやっていますけれども、何せ国の事業、守秘義務が課せられていますので、なかなかメンバーでない方々と情報交換が円滑にできない状況があります。  また、民間もある程度、独自に取り組んでいらっしゃると思いますので、なかなか新日本科学とのやり取り、そういったところとは簡単にはいかないわけですけれども、山田水産などと一緒になりながら、早く技術を開発して民間に移転できればいいなということで一生懸命取り組んでいるところです。 127 ◯鶴薗委員 答弁をお聞きしまして、私が聞く中では、一つ先に取り組んだグループがあって、他者の取組との情報交換はいろいろな技術の移転などそういうもの等もあるから、なかなか取り組めないような話でしたけど、私はそのような状況で本当にいいのかなと。  今、差し迫っているのはシラスウナギがとにかく足らないと、このままでは鹿児島県のウナギ生産県日本一を根底から覆すような部分に状況が流れている中で、やはり行政はもっともっと積極的に、向こうに技術を流せなどいろいろな部分じゃなくて、少なくとも鹿児島県が誘致した、新日本科学は鹿児島県も出資しているんですよ、御存じですか、あの会社に県は出資しているんですよ。そういうところの情報も何か従来の感覚でされておっていいのかなという思いは少しある。私も、事実なのか、今の種苗のふ化がどの辺までいっているのか技術的なことは分かりませんけど、もっと積極的にあってほしいなと、答弁できないでしょうから、強い要望に代えておきたいと思います。  それから最後に、県も一緒になって、令和七年に向けた単一漁協合併の計画が載っているんですが、今の単一漁協の取組は、一年半後ですけれども、どの段階まで今、来ていますか。 128 ◯鹿子木水産団体指導監 県一漁協合併についてのお尋ねでございます。  資料の十六ページにも記載していますが、令和二年四月一日付で第一段階目の合併として六漁協が合併し、鹿児島県漁協が発足しています。また、令和五年四月一日には法定解散の危機にありました三島村漁協を吸収合併しています。現在は、令和七年四月一日の第二段階目の合併に向けて、県漁連において全漁協を回り、合併に向けた意見交換、調整を行っているところでございます。  県としましても、引き続き、県も参画しています合併協議会で協議が進められることから、関係団体と連携し、漁協の合併推進に向けた取組を支援してまいりたいと考えています。  なお、参考までに、県一漁協につきましては、他県では、完全が四府県、それから不参加のある県が七県と、一部、経営力、ブランド力がある漁協について参加しない形で最終的な合併協議を終えた県もございます。以上です。 129 ◯鶴薗委員 私も、合併がいいのか悪いのか少し分からん部分もあるんですけど、ただ、漁協が一つの大きな単位になっていくことによって、ある意味では、時代のいろいろなものを先に取り入れられるような、漁協自体が体力がついていくという部分もございますし、今、こういう水産業を取り巻く状況を見ていますと、近海の国を含めて非常に競争が激化していると、また国内でも激化している。そのような中で、やはり組合が体力がついていくということは大事なことだろうと思いますので、ぜひ県も入っていますので、それは一つ一つの漁協のいろいろな課題はあると思いますから簡単にはいかないと思います。だけど、それをぜひ一つ一つほぐしながら、計画に進んでいくのは大事なことだと思いますので、少なくとも、皆さん方が立てられた十年計画の中で、合併と、それから合併後の一つの取組が実証されるような取組をぜひしていただきたいなと、これは要望に代えておきます。以上です。 130 ◯米丸委員 二点ほどお伺いいたします。  二十八ページの鹿児島海藻パーク推進事業なんですけれども、この事業は、どこか一か所の場所、何か公園、どういうパークなのか分からないんですけど、毎年の予算なのか、そして市場価値の高い有用藻類の増養殖技術等の開発を行うと言っているんですけど、この市場価値の高い有用藻類というのはどういう海藻なのかを教えてください。 131 ◯外薗水産技術開発センター所長 鹿児島海藻パーク推進事業につきましては、藻場造成につきまして、年々事業を実施している状況でございます。藻場につきましては、魚介類の産卵場など小さい魚の保育場など、魚介類の餌場となって非常に重要な場所、役割を果たしていますので、そういった藻場の回復を一か所だけでなく、いろいろな場所で実施している状況でございます。そして、非常に海藻を食べる魚やウニ、特に近年は魚が多いですので、そういったのを防ぐために、網で仕切ったりして海藻を生やすというようなことをしています。  また、藻場造成と少し違うわけですけれども、有用藻類の増養殖技術、例えばアオサですね、そういったのが少し魚にやられたりなどそういったのもありますので、そういったのもうまく生えるように、あるいは出水のほうにはアサクサノリといった特産種もありますので、そういったのもほかのノリと混ざらないようにというようなことで技術指導しているところでございます。 132 ◯米丸委員 この海を見てみると、いろいろなところでやっていることなんですね。 133 ◯外薗水産技術開発センター所長 はい。 134 ◯米丸委員 ありがとうございました。  次の二十九ページ、シーフードかごしま創出事業ですけれども、これは例えば六次産業の技術を開発した後で、出口だったり売り先などそういうところまでゴールに入れて支援しているのかというところと、あと十八ページに、かごしまのさかな消費拡大応援事業などあるんですけど、こういったほかの事業と何か連携して、ここで開発したものが市場に出回るようなお手伝いみたいなものもしているのか教えてください。 135 ◯外薗水産技術開発センター所長 二十九ページのシーフードかごしま創出事業でございますけれども、水産技術開発センターにはオープンラボとして水産加工棟がございます。そこには、いろいろな方々が水技センターの最新の機器を利用しながら、技術開発しながら、加工品を商品化まで結びつけるような研究、あるいは私たちも伴走しながら一緒にやっているところでございます。これまでも、商品化にこぎ着けたものがそこに今、キビナゴ刺身の冷凍品や、タカエビの薫製品など載っていますけれども、商品化までやりまして、その後、業者によっては自分たちで水技センターにあるような機械を自ら購入して商品にしていくというような動きもございます。  それと、十八ページとの関連でございますが、このような形で開発したものがこういうところにも生かせるというような状況ではあるかとは思っています。 136 ◯米丸委員 後から視察の話が出てくるんですけど、やはり千歳空港など行ったら海産物などいっぱいあって、皆さんが帰るときに、ずっと見ていたら何万円もお金を落として買っていらっしゃる方などがいて、お肉というのは今、一生懸命やっていると思うんですけれども、鹿児島の海産物もすごくおいしいし、人気が高いので、こういった一生懸命、六次産業化に向けて県もお金を出しているんだったら、やはり消費者に届くところまでお手伝いしてさしあげるといいのではないかなと思いましたので、要望に代えさせていただきます。以上です。 137 ◯角野委員 人工種苗の供給体制の強化ということで、ブリ・カンパチともに進んでいくという非常にありがたいお話、しかも、目標の匹数に関してもいい数字が出ているなと考えています。  その中で、ブリの人工種苗の供給体制の中で、早期種苗と通常の種苗ということで、八月採卵の十月供給分の早期という部分も、今回、供給増の対象として上げていただいているんですけれども、実際、養殖をされる方々の要望としては、非常にここに対する要望が強いものがあると思っていますけれども、割合というか、令和十一年度、百万尾を目指して操業されるに当たっての早期種苗・通常種苗、半分半分育てられるのか、それともどうなのかということがまず一点。  それから、カンパチについても、供給目標六十万尾ということで進められるということで、非常に病気に強い、生存率の高い種苗の生産ということで今進んできていて、私も非常に頼もしく思っているところではあるんですけれども、ここが行われることになると、当然、GFPフラッグシップ輸出産地形成プロジェクトですね、この事業の意義というか事業効果が求められてくることになってくると考えています。その体制、どういう形でこのプロジェクト、要は、育成の施設、技術を含めて、今現在かけている人工種苗をある程度の大きさまで持っていくための部分に対する支援だと考えますけれども、施設支援だけではなくて、技術的な支援の部分も含めてちょっとお教えいただければと思います。 138 ◯外城水産振興課長 まずは、ブリの人工種苗についてでございますが、ブリの人工種苗につきましては、本年度から新たな施設の整備、従来施設の強化の事業に取り組んでいるところでございます。養殖業者のニーズはやはり早期種苗ということで、八月に卵を取りまして十月に供給できるというような種苗が望まれているところで、そこに対応するために本年度から施設の整備に取りかかっているところでございます。  業者さんによりましては、早期種苗も必要だけれども、やはり通常の今までどおりの時期にも欲しいという声もありまして、早期種苗と通常の種苗ということで、二段階に分かれて生産する計画にしてございます。  それらの尾数の内訳ですけれども、今のところはまだ詳細な計画は立てていませんけれども、今後の養殖業者のニーズも踏まえながら生産計画を立てていくことになろうかと思います。  それから、カンパチの人工種苗です。カンパチについては、かなり歴史が古くて平成八年度から試験研究をやっていますが、平成二十三年度から海づくり協会が供給を開始しています。当初は四十五万尾ほど供給したこともあったんですけれども、生残率が低いなど課題がありましたことから需要が低迷していたところです。しかし、最近は成長が早い親から卵を取るというような選抜育種をすることで、優れた種苗が供給可能となっていまして、徐々ではありますけれども、要望尾数も増えてきています。背景には、中国産の天然種苗が非常に価格も高くなってきているということがございます。  そのようなことで、令和五年度には二十一万尾を供給しているところですけれども、これまでの課題としまして、カンパチ養殖業者は中国から大きな約三十センチメートルの天然種苗を導入しているということで、協会が供給する約十センチメートルのサイズを育成する技術を持ち合わせていないというのがございまして、十センチメートルから中国産の三十センチメートルの種苗と同様のサイズまでにする育成技術がなかなかないということで、そこの養殖業者さんに習得していただくのが課題となっています。  そのため、GFPフラッグシップ輸出産地形成プロジェクト事業を活用しまして、養殖業者さんの中間育成技術を習得していただくという事業を本年度から実施しているところでございます。  具体的には、養殖業者さんが中間育成に使用されます生けすや、あるいは種苗にワクチンを打ちますので、ワクチンを打つ薬代の助成などを支援しまして、中間育成を習得していただくということで、飼育に当たりましては、飼育の記録をきちっとつけていただいて、生残率や歩留りなどをきちっと記録していただくことにしています。それを水産技術開発センターにフィードバックしまして、それを取りまとめて各養殖業さんに普及していく体制を取っているところでございます。  現在の状況ですけれども、本年度は、九業者の養殖業者の方々がこの中間育成に取り組まれていまして、約十六万四千尾を導入されています。現在のところ、五月初旬から七月初旬にかけて海づくり協会さんの種苗を導入されていまして、現在もう約三十センチメートルまで成長しているということで、歩留りも九割以上あるということで、非常に成績がいいと話を伺っているところでございます。  今後とも、このような取組を通じまして、人工種苗の導入がさらに進むように支援していきたいと考えています。以上でございます。 139 ◯角野委員 ありがとうございます。  すごく心強い発言等ございました。ブリについては、これまでの育成期間というか、通常種苗に関しての育成も、今、保有されている魚の回転の関係などいろいろなものも出てくるだろうと思うんですけれども、どうしても成長の度合いなど考えると早期種苗という形になってくるんだろうと思います。過程の中でどういう比率になるかは別にして、スムーズな切替えができるように要望させていただきたいと思います。  それから、フラッグシップの件については、少し一般質問の中でもお話しさせていただいたことがあったんですが、一部の先駆的に取り組まれている事業者さんについては、すごくそのような技術の習得というのもあると思います。ただ、先ほどもありましたけど、約一割程度の人工種苗のとまり率になっていることを考えると、より広い事業者さんへの技術の普及が今後の課題になってくるだろうと思いますので、ぜひ、いろんなデータを基にして取ったものをもって、あまりそこにお金と労力をかけられない中小の養殖事業者の方々にもスムーズな切替えができていくような体制づくりといったものをしっかりと構築していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。要望にします。 140 ◯郷原委員長 ほかに御質問はございませんか。 141 ◯湯浅委員 資料の一ページの右中ほどにあります危機管理への対応に関係すると思われます質問と要望等をしていきます。  県が管理する漁港や土木部が管理する港湾、漁協が利用する港湾についてなんですけれども、所有者不明の船、恐らくこれはプレジャーボートだと思われるんですが、そういった放置されている船など、あと台風後に打ち上げられたごみの処分等が十分になされていなくて、漁協の皆さんが対応に苦慮されていると聞いていますが、このことについて、漁港の管理をされている部署、あと土木部との連携がうまく図られているのかどうかを第一点、お尋ねいたします。 142 ◯小脇漁港漁場課長 まず、プレジャーボート、放置艇でございます。  プレジャーボートにつきましては、四年に一度、国で全国実態調査を実施していまして、今年も八月に令和四年度の調査結果が公表されたところです。新聞報道等でも取り上げられています。この結果によりますと、全国に五万六千隻の放置艇がございまして、県内には二千八百四十五隻の放置艇がございます。これは先ほど委員から土木部との連携ということで御質問ありましたが、これは漁港、港湾、河川、この三水域の調査結果でありまして、ほぼ全てのプレジャーボートの実態が把握されると思っています。  ここに出てくる数値は、実は許可を得ずに止めている船舶ということで、漁港においては二十トン未満の船舶については許可を求めていませんので、こういった船も含まれます。なので、漁船以外のプレジャーボートは適正に使われていてもこの中に含まれることになります。  この中で問題となっているのが沈廃船だと思いますが、これが三水域で五百四十隻、漁港が百九十九隻という結果となっています。これについては、管理を市町村に移譲していますので、こういった地元市町村と協力しながら放置艇の把握を行って、所有者への撤去要請、そういったことを行うとともに、新たな放置艇が発生しないようなパトロールなどを行っています。(「あと台風の後」という者あり)  台風後の漂着ごみに関してでございます。  漂着ごみにつきましては、小規模なものについては地元のボランティア活動等で対応いただいているところが結構かなりの数に上っています。このほか、大規模なものにつきましては、環境省の海岸漂着物等地域対策推進事業、それから災害復旧事業、大規模になって採択要件を満たしますとこういったもので撤去可能となっています。いずれにしても、ごみに関しては、地元の方の御要望を受けて適正に対処していきたいと思っています。 143 ◯湯浅委員 ありがとうございました。  漁業者のモチベーションにやはり支障を来すようなものについては、しっかりと行政で対応しないといけないと思っていますし、今、課長さんから話がありましたとおり、るる事業はあるといっても、やはり速効性のあるといいますか、すぐ対応ができるような、そういった取組も改めてお願いいたします。  それに加えまして、二点目なんですが、先般、県の防災訓練が姶良市で行われましたが、そのときの防災訓練の想定の中に、言わば桜島を抱える鹿児島の悩みの種であります、心配することの一つであります海底火山の噴火、あと南海トラフの津波の想定が入ってなかったと私は承知しています。危機管理の対応ということで、水産業に関しても、そういった災害に対する備えといいますか、準備等も必要であると考えるんですが、今現段階で何かお考えのものがありましたらお示しください。 144 ◯小脇漁港漁場課長 防災ということでの漁港における津波対策でございます。  現在、津波対策として行っていますのが、津波浸水想定区域を県のホームページで公表しています。これは、東日本大震災の津波を教訓に最大クラスの津波を基に、どれだけの範囲が浸水するかを想定して公表したものでございます。  それから流通拠点漁港、県内の陸揚げの多い漁港に関しましては、事業継続計画、BCPという計画を策定していまして、この中で、避難の方法や、それから流通の早期復旧の方法などをこういうふうにやっていこうと決めたような計画書を、この流通拠点漁港では作成しています。  それから、ハード対策としましては、二十三ページに枕崎の例があるんですが、陸揚げ岸壁の耐震化という記述がございますが、これにつきましては、耐震化としてありますが、これも東日本大震災を教訓に津波に関しても、岸壁の引き波でも前に倒れないようにということで、津波に対する対津波化の機能強化も入っているところでございます。漁港事業に関しては以上のようなハード・ソフト対策を行っています。 145 ◯湯浅委員 ありがとうございました。 146 ◯永井委員 先ほどの米丸委員の話と若干関連しますけど、二十八ページの藻場の造成ですね。近年、温暖化の影響もあるのか藻場がほとんど見られなくなって、一方で、シラヒゲウニも取れなくなった中での海づくり協会さんと技術連携して、今は中間育成の体制が整って進んでいっていますけど、実際、ウニを放流しても育つ場所がないというのが現状だと思うんです。そのような意味で、藻場の育成はやはり大切な部分だと思うんですが、幾つかのところで進められていますけれども、先ほど少しお話があった食害の問題があったり、また、ネットに藻が成長した後の目詰まりする維持管理の部分があったり、また、内海の条件であったり、外海に面したところと条件はいろいろ違うと思うんですけど、やはりある程度、今日まで結構調査されてきていると自分は理解しているんですが、ある程度条件が整ったところは思い切った展開をもう始めていかないといけないと思うんですけれども、その辺の現状と課題と考え方を改めて聞かせていただけせませんか。 147 ◯外薗水産技術開発センター所長 水産技術開発センターでは、これまでも様々な藻場造成試験に取り組んでまいりました。その結果、各地の藻場造成事業等に今活用されているものがございます。例えば、離石型、石を離して置いて、藻場をよく食べるウニなどが簡単に移動できないような形、離石型の藻場造成など、核藻場型の藻場造成、核となるような種場のような藻場造成、それから中層網、網を張ってそこから種をばらまくような形、そういった藻場造成に取り組んできています。そのような成果は、水産多面の事業、あるいは離島再生の事業などで地域が取り組むときには必要があれば私たちからも技術指導するというところでございます。 148 ◯小脇漁港漁場課長 漁場における藻場造成でございますが、まず、漁港におきましては、防波堤のブロック等に藻が生える基質をつけたブロックを設置する方法で、海潟漁港でありますとか、甑島の中甑漁港、手打漁港等で整備しています。それから、漁場につきましては、漁場環境保全創造事業で十八か所ほど市町村が主体となって整備しているのがございます。  県でも漁場環境保全創造事業を使って、今、食害が非常に手法がまだ結構難しい部分もございますので、藻場の生えているところ、全く磯焼けというより生えているところにそういった基質を設置いたしまして藻場を造成するのは、今後計画に入れています。 149 ◯永井委員 御説明いただいたみたいにいろいろなパターンで取り組んでいるのは分かるんですけど、このスピードではこの問題の解決にはなかなか至っていない現状があると思うんです。先ほどお話しされた中層型のやり方は管理もやりやすいし、種の広がりもその地域に広がっていく部分もあるので、これはいい方法だと個人的には思うんですけど、条件によって、場所によって違うと思うんですが、もう少しボリュームを上げて、先ほど食害の話がおありでしたけど、やはり範囲が狭いからそのような食害の対象になるので、ある程度、条件の整った内海のところは、思い切ってこの事業を進めていく中で、食害対策も対応できるはずだと僕は思っています。  それと、現場の話を聞いたときに、今のスピードでいくと、その海域に合った藻の種そのものが根絶してしまう状況にある場所もあると、そのような意味で、しっかりそこは現場の対応を図ってほしいのと、やはりその海域に合った根強いものがあると思いますので、種の保存というのも一方で検討しておくべきだと思いますが、そのことはどう取り組んでいるんですか。 150 ◯外薗水産技術開発センター所長 今お話にありましたとおり、内湾では、仕切り網等をすることによって食害の防止等である程度できています。ところが外海のほうは、網の強度などの問題もありましてなかなかまだ技術が確立していないところでございますが、委員から話のあった種の保存などそういったことも考えながら、今後も取り組んでいきたいと考えています。 151 ◯永井委員 ぜひ現場の実情、いろいろもう把握されていると思うんですが、また、こういうふうにしようというお互いのキャッチボールをされながら、思い切った展開をしっかりやっていただきたいと強く要望して、終わります。 152 ◯寺田委員 引き続き、この藻場は、磯焼けの原因は何ですか。ウニの大量発生なんですか、それとも海の持つ環境そのものが抜本的に何か前と大分変わってきているのか。例えば温暖化で水温が上昇しているとか、そこらあたりの根本的な背景は何なのかを少し説明いただけますか。 153 ◯外薗水産技術開発センター所長 磯焼けにつきましては、昭和四十年代の前半に発生しまして、特に外海などでは今でも引き続き藻場がない状態、要するに磯焼けの状態が続いているわけですけれども、昭和四十年代の環境をいろいろ当たってみるのもなかなか難しかったりして、国としても、私たちだけでなくて全体的にも磯焼けが発生した原因はいまだに分かっておりません。ただ、現在、磯焼けが継続している状況は、やはり食害、ウニなど最近は魚の食害が多いんですけれども、そういったものが増えて、なかなか藻場が造成されないということが言われています。 154 ◯寺田委員 魚が増えるというのはいいことじゃないということなのかな。 155 ◯外薗水産技術開発センター所長 藻場につきましては、魚の産卵場になっていたり、あるいは小さい魚の保育場になっていたり、いろいろな魚介類の餌場ということで、非常に藻場は水産資源にとって大事な場所でございます。
     その中の一部の魚は、そういった藻場を、海藻を食べる魚がいるわけですけれども、それがあまりに増えてしまうとそういった藻場がなくなってしまうものですから、魚が増えることはいいことなんでしょうけど、物によってはそのような水産資源にとって非常に大切な藻場を絶やしてしまうということで、バランスが必要なのかなと考えます。 156 ◯寺田委員 自然の中で魚が、もうこの魚は増えちゃ困るよと、この魚はどんどん増えてくれと、人間世界の中の勝手な都合で物を言う、収まらないんですよね、この自然。  だから、非常にそういった意味では、まさに四十年代後半からのそういった藻場の磯焼けの状態がずっと続いている背景は、国にしてもなかなか背景は何なのかが分からないということは、これから水産業が一体何をすべきかということが、言わばこの計画の中で皆さん方が盛り込みながら実行していこうとしているところだと思います。昔から、森を育てて海を守るとよく言われますけれども、前も私はこの場で議論をしたかもしれませんけど、錦江湾内のある漁協がノリ畑をやっていたけど、ノリが育たない。今度は反面、有明海はもちろんノリの日本でも有数の養殖の場ですけれども、これまた川の水との関連がある。鹿児島湾ブルー計画で錦江湾内が非常にきれいになった。ところが、錦江湾内の水質が良くなったおかげでノリが育たないという説が、ノリ養殖業者の中ではあるらしいです。  有明海に関しては、筑後川とか、それから佐賀の、農水省が大きな干潟を埋めましたけれども、あの影響が大きいということで、そういった意味では、農業者と水産業者の間で綱引きが大分あった。だからやはりそういった面では、漁場を守る、漁業を守るという意味では、海の環境を守り育てていくというのは、非常に多面性を持っている事業にこれから進行しつつある、もう既に進行しているわけですけれども、やはりこの計画の中にそういった意味では、森を守り、そしてまた周辺の環境も含めてやっていく計画が盛り込まれていくんだろうと思っていますので、そこらあたりの関係はこの中に盛られていますか、どうですか。 157 ◯外城水産振興課長 今、委員がおっしゃるのは、おかから流れる水があまりにもきれいになり過ぎて、海の栄養塩が足らなくなっているのではないかなということだと思います。それは、あちこち言われていることでありまして、例えば、瀬戸内海だとか、あるいは愛知県の内湾だとか、あまりにもきれいになり過ぎてノリが育たないとか、あるいはイカナゴという魚が取れなくなったなどがございまして、おかで排出する栄養塩の量をコントロールするという取組も今されています。また、国でも、栄養塩をコントロールして流して、どういう効果があるのかというようなことを試験といいますか研究している状況でございます。  委員がおっしゃられる、この基本計画の中にはそこまで具体的なところはうたっていないところでありますけれども、そのような他県の状況や、あるいは国の調査結果も踏まえながら、必要があればそのようなところも今後また見直していくということも考えられるのかなと思っています。以上でございます。 158 ◯寺田委員 水産業の現状と課題ということで我々委員会にこうやってお示しをいただいて、本県のみならず日本全国的に、世界的にまた大きな課題だと言われている温暖化の問題だとか、言わば漁業を取り巻く我々の社会の中で、こういった気象状況など含めて影響を受けるというのはいろいろな面に大きく関わってくるだろうと思っています。国なりに、また県は県なりにいろいろな面で調査され、いろいろな努力をされていらっしゃるのはよく理解できますので、ぜひこれから、先ほどこの計画の中には盛り込まれていないという話もありましたけれども、大きな課題がここに、我々だけではなくて、この問題は大きな課題としてジャッキアップされていますので、またそういった面では情報収集を含めてこれからの取組を対応されますように要望しておきたいと思います。私からは以上です。 159 ◯郷原委員長 ほかに御質疑はありますか。    [「なし」という者あり] 160 ◯郷原委員長 それでは、ないようですので、この件につきましては終了いたします。  ここで、暫時休憩いたします。         午後二時七分休憩      ────────────────         午後二時八分再開 161 ◯郷原委員長 再開いたします。  それでは、委員会の中で出された質疑の経過を踏まえ、報告については当席に御一任いただきたいと存じます。  特定調査につきましては、これで終了いたします。  続きまして、県政一般に係る一般調査であります。  まず、前回定例会で資料要求しました令和四年度に採択しました請願・陳情につきまして、その処理経過及び結果報告について調査いたします。  それでは、請願第二〇〇一号について、外国人材政策推進室長の説明を求めます。 162 ◯甫立外国人材政策推進室長 それでは、昨年度採択されました請願第二〇〇一号外国人技能実習制度の見直しについてにつきまして、その処理経過及び結果報告について御説明申し上げます。  資料は、採択された請願・陳情処理経過及び結果報告の二ページからでございます。  提出者は、鹿児島国際交流協同組合代表理事、三福盛高氏でございます。  請願の趣旨でございますが、国による技能実習制度の見直しに関しまして、一点目は、技能実習生の実情を正確に把握し、地域の声に耳を傾けながら、技能実習制度が存続するような見直しを進めることを求めるもの。  二点目は、技能実習生の人権を保護する観点から、必要な場合の速やかな転籍や、技能実習生が社会の一員として処遇されるよう、仕組みの整備を求めるもの。  三点目は、技能実習制度が受入れ企業と外国人の双方にとってよりよい制度となるよう検討することを求めるものでございます。  資料四ページをお開きください。  一点目及び三点目に関連しまして、国による技能実習制度の見直し状況についてでございます。  国においては、現行の技能実習制度及び特定技能制度の施行状況を検証し、課題を洗い出した上で、外国人材を適正に受け入れる方策を検討するため、技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議を設置し、令和四年十二月以降、これまで十回開催されているところでございます。  令和五年五月十一日に政府に提出されました同会議の中間報告書において、現行の技能実習制度を廃止し、人材確保と人材育成を目的とする新たな制度の創設検討や転籍制限緩和など、見直しの方向性が提案されたところであり、今年の秋を目途に最終報告書が取りまとめられ、その後、関係省庁において制度の見直しが進められることとされています。  次に、二点目に関連して、技能実習生の保護についてでございます。  同会議では、両制度の在り方に関する論点として、外国人への人権侵害の防止、その他、外国人にとっても我が国にとってもプラスとなる仕組みとするための方策などが議論されてきています。  同会議の中間報告書においては、新たな制度では、人材育成に由来する転籍制限は残しつつも、制度目的に人材確保を位置づけることから、労働者としての権利性をより高め、また、制度趣旨及び対象となる外国人の保護を図る観点から、現行制度よりも転籍制限を緩和するとの方向性が示されますとともに、人権侵害等を防止・是正できない監理団体を厳しく適正化・排除する必要性も示されています。  今後、最終報告書の取りまとめに向けましては、新たな制度における転籍の在り方、具体的方策、転籍した場合の受入れ企業等が負担していた来日時のコストや人材育成コストへの対応法策、人権侵害や法違反等があった場合の救済の仕組みなどのほか、監理団体の要件等が論点とされています。  以上が、請願第二〇〇一号に関する説明でございます。  以上で、終わります。よろしくお願いします。 163 ◯郷原委員長 説明が終わりましたので、質問や意見等がありましたらお願いいたします。    [「なし」という者あり] 164 ◯郷原委員長 質問がありませんので、この件につきましては終了いたします。  ここで、室内の換気を行うため暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午後二時二十五分といたします。         午後二時 十三分休憩      ────────────────         午後二時二十五分再開 165 ◯郷原委員長 再開いたします。  次に、七月に実施しました大隅地区・宮崎県及び八月に実施しました北海道の行政視察に関する御意見、御質問等がありましたらお願いします。 166 ◯角野委員 大隅地方からスタートさせていただきましたので、私から言わせていただきます。  鹿屋の加工のところを見せていただきました。そのときに漁港として、これは多分漁港漁場課になると思いますけれども、今、全国で漁村などを訪問される方は二千万人を超えると、要するに観光といろいろなものがタイアップしたような形で進んでいる状況があるということで、海業という形の中で国もいろいろやっていて、特に古江の、港湾であるにもかかわらず、うまく漁港と港湾がミックスしながら、しかも、加工場を視察させていただいたんですけれども、きれいに視察できるようにして、そこにも人が誘客できている。また今後、浮き桟橋の設置やキャノピーの設置という形で観光の誘客も図られていく、南九州フェリーによる高速船の就航などといったようなものも計画されていて、本当に官民挙げて、来訪される、訪問される方々を増やそうという取組が増えていると思いますけれども、海業の振興という形で県としてもどんどんどんどん進められていくのかなと、これはそのような動きなのかなという気がしているんですけれども、どのような取組が図られながら、今後、どういう形で海業振興を進められていくのかすごく興味がありまして、教えていただければと思います。 167 ◯小脇漁港漁場課長 海業に関するお尋ねでございます。  委員御指摘のとおり、今、全国各地で海業の取組がなされていまして、漁港だけでなくて、港湾でありますとか、そういった地域の資源を生かして活性化を図っていこうという取組でございます。  国で積極的に推進しているのはやはり水産庁でございまして、水産庁では令和四年に漁港漁場整備長期計画、この中に、海業を水産業の成長産業化、それから持続可能な漁業生産の確保、これと並んで、海業による漁村の活性化というものが位置づけられたところです。この後、いろいろな利活用イメージや将来の目指す姿、このようなことが水産庁で検討されまして、今年の五月に漁港漁場整備法の改正で、海業がまた位置づけられたということです。  これについて、来年の四月に施行予定となっていまして、現在、水産庁で、法の運用に係る詳細な規則の制定作業を今やっていると聞いています。  県では、そういった国の動きも注視しながら、まず、国の制度活用に向けた取組ということで情報収集いたしまして、県内の首長さんや、あとは漁協の組合長さんなどの関係者に情報提供を行うと。五月三十日には県の漁港漁場協会総会がございまして、この中で水産庁の漁港漁場部長に来ていただきまして講演していただいたと。それから、役場の担当の研修会でも実務担当者に対して研修で説明を行うと、そういったまずは制度活用、来年の法施行に向けた取組を今、情報収集して情報発信している状況でございます。  あと、これまで法整備される前にも、実は以前からそういった海業に関する取組はやってこられていまして、例えば、江口漁港の江口蓬莱館や、枕崎のお魚センターなどでは以前からやってきていまして、これが正式に法が改正されまして、来年四月から法施行となる運びとなっています。  県としましても、そういった情報収集に努めながら、来年から始まる法施行に向けて、いろいろな情報発信等をやっていきたいと考えています。 168 ◯角野委員 すごく面白い取組で、漁村の振興というか、漁村ににぎわいがという意味でも、国もそのような取組がある中であれば、ぜひそういった形へどんどんどんどん取組の輪を広げていただければ、人に見てもらうということが非常に育成にも、いろいろな興味を若い人たちに持っていただくという意味でもすごく重要なことだろうと思うので、ぜひそのような取組の輪を広げていただけるように、それぞれの地域にもそのような情報発信をどんどんしていただければと思います。 169 ◯郷原委員長 ほかに御意見、御質問ございますか。行政視察について。 170 ◯寺田委員 先日、北海道に行政視察に行きました。県議会は一委員会しか北海道へは行けないという仕組みになっていまして、たまたま私たちは今回北海道に行く機会を得ました。石狩市の港に建つ洋上風力、それから大型蓄電設備、それから千歳市の新産業進出企業等に対する市の取組、道の取組、北大でスマート農業も訪問しましたけど、それはあしたに譲るとして、そのような商工に関する関係を幾つか見させていただきました。  特に、秋田能代沖の洋上風力を含めて、この国のエネルギー政策に関する、今取り組んでいるその実態を見せていただいたときに、県でも洋上風力については一定の動きを今回から進めようとされていますけど、いかにアンテナを高くしてそのような動きをしっかり察知した上で、鹿児島県の実情に照らし合わせながら、将来の鹿児島の産業育成、人の雇用、そういったものを対応していくかということは非常に大事なことだなと、あの現場を見てつくづく思いました。  以前、自民党のエネルギー問題調査会で秋田能代沖を見せていただいたときに、秋田県の取組、そしてコンソーシアムを組んで銀行団含めて、新しい産業を育成し、雇用していくというしっかりとした県の方向性が見えた。  特に、これはもう国がエネルギーミックスという、これまでの火力・水力を含めたエネルギーと再生可能エネルギー、そして原子力発電、そういったものの三方向性をうまくミックスしながら、これからのエネルギー問題には対応していこうという姿勢を明確に打ち出した。そして、先々は再生可能エネルギー中心型でエネルギー対応をしようとしていることも、もう既に国は打ち出しているわけですね。  やはりこういうことに対しては鹿児島県としても、非常にいい自然的条件も含めて対応していかなくちゃいけないこともあるんでしょうけれども、やはりいい環境を持っているということもある意味では言えていると思うんですね。  一番肝要なのは、これは経済産業省に一定の申請をしながら、国の動き等も横にらみしながら進めていくということとは、これはもう絶対切れないわけですから、このような取組に対して、あのような視察先で我々は見せていただいたんだけど、我々議会は現場を見ましたけど、行政の皆様方は秋田港沖や能代、石狩湾など、そういった現場を実際に足を運ばれて見ていらっしゃるのかなと。そしてまた、北海道や秋田や、北九州も今、進めていますよね、そういった人たちとの意見交換などということは今までやられたのかなと、今思っているところなんですけど、そこらあたりの現状を聞かせてほしいなと思っています。 171 ◯久保エネルギー対策課長 洋上風力発電を含む他県との意見交換や情報共有のお尋ねかと思います。  洋上風力に係る他県等の視察につきましては、昨年、長崎や秋田(後ほど「秋田県、千葉県、佐賀県、福岡県の四県」に訂正発言あり)には視察等させていただいて、いろいろ情報収集等はさせていただいたところでございます。  あと、視察で行かれた石狩湾など北海道とはまだしていないところですけれども、今後必要に応じて、先進的な取組をされているところの情報収集や意見交換については積極的に行っていきたいと思っています。 172 ◯寺田委員 現場を見ていらっしゃるということですので、その現場を見て意見交換された後、今後、鹿児島県が県としてどういう対応をされるべきとお考えなんですか。 173 ◯久保エネルギー対策課長 昨年、秋田等行かせていただいて、そこでどういうふうに洋上風力発電の取組等を進めてこられたのかを参考にさせていただきながら、八月から研究会という形で議論の場を設置させていただいているところですけれども、そのような議論の場の進め方等につきましても参考にさせていただいているところでございます。 174 ◯寺田委員 もう既に御存じのとおり、入札制度でそこに工事着工できるかどうかを一括して決めて、買取り価格をまずそれに適合して、また風力発電そのものを実行可能な企業を選んで国は動かしていくと。それに対しては、やはり県の情報発信や提供、そして地元企業との関係、先ほど言ったコンソーシアムを含めて、企業団を含めて、銀行団も含めた地元の取組が、いかにそれがまさに見える化ということが大事なことだということが大きくクローズアップされていますので、研究会を今、立ち上げたということで、県の動きも私はそれなりにこれは評価していますよ。だけど、もう少し、一歩も二歩もそういった意味では前進させていくべきだと思っています。  ですから、指定された域が、その指定された域の中に鹿児島県の串木野沖なども含めて、川内沖なども含めて、これからまた事業化の話が出てくるでしょうけれども、その材料を本県がどういう形でちゃんとした情報を提供し、そして管内、我々の県の中でどういう対応をしていくかは、これは周りも見ているだろうと思うんですね。  当然、実現性のないところには企業は金を投資しないし時間は使わない。だけど、先ほどから言うように、国は再生可能エネルギー中心型のエネルギー構造に切り替えようとしているのは、これはもう事実ですから、そこらあたりに対する県の取組は、これは県民のみならず企業群も注視していると、私はそういうふうに思っていますので、これから先の取組は、部長さん、もともと経産省におられた方ですけれども、それは本県のみならずほかの県でも、海に面した県はその方向はみんな同じ方向性を向いていると思うので、県独自のスピード感を持った対応は非常に望まれていると思うので、この研究会を立ち上げたことで今後の言わば目標、そういったものを具体的に示せるものがあったら示してほしいなと。 175 ◯平林商工労働水産部長 今後の洋上風力の進め方についてですけれども、鹿児島県は非常に潜在的なポテンシャルを持ったところというのは、海は御存じのとおりですし、風況は変わらないので、つまり市場は鹿児島県には常に存在している状況だと思います。なので、民間企業の方々がここでビジネスを始めようとしたときには、必ず鹿児島県が選ばれる存在であると思っています。なので、ある者が出ていったからそれでおしまいなのかというとそうではなくて、また次の方が検討してくると思います。そういう意味では非常に比較優位のある市場だとは思っています。  その中で、洋上風力を進めていくに当たっては、当然、産業政策的な側面もそうですし、利害関係者である方々との調整も当然必要になってきます。我々はどちらのスタンスでいくのかというわけではなくて、県全体としてどのように進めていくのか、全体の合意を取りながら進めていくというのが今、基本的なスタンスでございますと。その合意をしっかりと取っていく、そのために研究会を立ち上げて進めているというところでございます。  これ以上のことは、研究会の中で決まっていく話なので、今、私がこうすべきだということはなかなか申し上げにくいところではありますけれども、研究会の中でしっかりと御議論いただいて、その方向性を固めていって、そこで出た方向性に基づいて我々としてもしっかりと進めていきたいと思っています。 176 ◯寺田委員 部長のお考えも示していただいたのでよく分かりました。  先行している秋田や北海道など、いろいろなところがありますけれども、研究会を立ち上げて一歩でも前に進めていくという姿勢については非常に評価しますけれども、気がついたときには、第四コーナーを回ったときにはもう既にゴールに来ていたという可能性が大いにある、今の状態ではね。  ですから、持っているポテンシャルは非常に高いものがあると、地域的なポテンシャルは非常に高いものがあるということでちゃんとお披瀝されていますので、この案件については、ぜひとも前向きにしっかりと調査、研究、実行されていかれますように、一歩でも前に進めていかれますように私からは要望に代えさせていただきます。以上です。 177 ◯郷原委員長 ほかに質疑はございますか。。 178 ◯久保エネルギー対策課長 先ほどの答弁の中で、先行地の視察先として長崎を例に挙げたんですけれども、誤っていまして、昨年、視察したところは正確に申し上げますと、秋田県、千葉県、佐賀県、福岡県の四県でございます。訂正します。 179 ◯郷原委員長 ほかに質疑はございますか。    [「なし」という者あり] 180 ◯郷原委員長 ほかに質問がありませんので、この件につきましては終了いたします。  それでは、そのほかの県政一般について、質問がありましたらお願いいたします。 181 ◯鶴薗委員 先ほど部長が総括説明されました中で、十ページで価格転嫁の円滑化に向けた意見交換会の実施を八月二日にされているわけで、これは商工政策課が所管課ですが、これは、出席者もそれぞれ書いてありますが、この中身、まず狙いを含めて、そしてどういう意見が出されて、それをどういう方向に持っていこうとされているのか、少し教えてください。 182 ◯木村商工政策課長 八月二日に開催いたしました価格転嫁の円滑化に向けた意見交換会でございますけれども、御案内のとおり、現在、価格転嫁の促進が全国的な課題となっているところでございます。そういった中で、本県におきましても、価格転嫁の円滑化に向けて、経済団体、労働団体、そういった方々の御意見を伺いながら、どういった取組を進めていったらいいかを協議・検討する場として開催したものでございます。  参加団体につきましては、経済団体といたしましては、県商工会議所連合会、県商工会連合会など六団体、労働団体といたしましては連合鹿児島、金融機関は県銀行協会にそれぞれ事務局長クラスの方々に御参加いただいています。また、国からは、関係出先機関ということで九州経済産業局、九州運輸局、鹿児島労働局からも参加していただいています。  意見交換会におきましては、各団体、それぞれの立場から様々な御意見をいただいたところでございます。主な御意見といたしましては、物価高騰と人材不足の中で価格転嫁できている企業とできていない企業の二極化が進んでいるといった御意見、また、価格転嫁が進んでいるが原材料費等の一部の転嫁にとどまっており、労務費分まで転嫁することが難しい状況といった御意見もございます。また、消費者に値上げへの理解が進まないと価格転嫁がなかなか進まない、また、価格転嫁の円滑化に向けては機運醸成を図ることが大切であり、引き続き、県が主体となった取組をお願いしたい、そういった御意見もあったところでございます。  今回、意見交換会で出された意見につきましては、現在、参加いただいた団体にフィードバックして共有しているところでございます。今後、十一月頃を目途に二回目の意見交換会を開催しまして、今後の官民が連携した具体的な取組について、引き続き参加団体等と協議する予定としています。 183 ◯鶴薗委員 また十一月にそういった関係者が集まって意見交換会をされるわけですが、今、課長が申されたようになかなか難しい、答えを出すのには難しい部分もあろうかと思うんですが、最終的にどの辺までこの協議会を発展させていけるのかな、いこうかなという考え方であるのか、所管課としての考え方を教えてください。 184 ◯木村商工政策課長 価格転嫁に向けた取組というところで、やはり価格転嫁につきましては企業さん方の御判断になろうかと考えているんですけれども、我々としましては、なかなか元請、下請、発注側と下請の企業さん、価格交渉の場になかなか出ていけないという御意見も聞いたりなどしていますので、そういったところでは、国で今、パートナーシップ構築宣言という取組を進めています。  これは、パートナーシップということで、取引先との共存共栄の関係構築を目指して、下請取引の適正化など、下請企業との望ましい取引慣行の遵守等に取り組むことを企業者に宣言してもらうというような、パートナーシップ構築宣言、こういった取組を広げようとしていまして、県としましても、まずはこういった宣言に取り組む企業さんを増やそうということでいろいろ取り組んでいるところでございます。  この宣言の拡大につきましては、やはりこういった県内の経済団体などの御協力、周知・広報については必要だと考えていますので、まずはこういったパートナーシップ構築宣言を広めつつ、あと経済団体の御意見もお伺いしながら、どういった官民連携の取組ができるのかを協議してまいりたいと考えています。 185 ◯鶴薗委員 非常に難しいなというのは分かるんですよ。ただ、やはりこういった協議会、話を詰めて、今、課長の説明にもありましたけれども、消費者含めて理解を求めるような、何というか時間をかけてもそのようなことができるような環境づくりをしていくというのはまた大事なことだと。これは商工のこの問題だけではなくて、特に農業の分野においても言えることなんですね。  ですから、私は、今、出てこられている方々は団体の事務局長さんなどといった説明ではあったんですが、実質の所属している団体に、一つの会員企業があるんですね、それで悩んでいる会員企業が。そこまで一つの議論がどうフィードバックされていくのか。そしてそういったのが少しずつ少しずつ浸透しながら、何年かたって価格転嫁の議論が本当に真実味のある方向性に持っていけるようなことは大事だなと思っているんですが、そこらについてはどのように考えておられますか。 186 ◯木村商工政策課長 ただいま委員が御指摘いただいた内容、経済団体の会員の方々にしっかりとこういった理解が広まることが重要だということは、私どもも全くそのとおりだと思っています。  やはり事務局長クラスの方なんですけれども、団体によっては専務理事兼事務局長であったりなどしまして、意見交換会に参加されるに当たりましては、会員の企業さんの意見もしっかりと吸い上げていただいて、それを代表して発言していただいたものと承知しています。  当日の資料としましては、国の九州経済産業局の取組であったり、九州労働局での国の支援策であったり、そういった資料も含めて提供していまして、意見交換会の場では会員の方々へもしっかりと、価格転嫁について国がどんな取組をやっていて、いろいろとそこには現状・課題も資料として入っていますので、そこをしっかりと会員の方々にも周知していただいて、こういったまずは機運を高めることも必要じゃないかと思っていますので、そこについても経済団体の方にお願いをしたところでございます。(「結構です」という者あり) 187 ◯郷原委員長 ほかに質問はございますか。 188 ◯寺田委員 三ページの伴走支援型借換支援資金、ゼロゼロ融資の返済がなかなか厳しいということで借換えをしたいと、この資金を活用したいという希望者がどのくらいいるのか、実績、そして今審査中、そしてかつ倒産者数、分かっている範疇でお示しいただけますか。 189 ◯下畝中小企業支援課長 伴走支援型借換支援資金におきます実績等の状況についての御質問でございます。
     まず、実績でございますが、こちらの資料の中段に記載のとおり、保証実績五百三十八件、保証承諾額は約百三十二億円となっていますが、ゼロゼロ融資につきましては、令和二年四月から令和三年五月にかけて実施していまして、総件数は一万六千四百件、保証承諾で約二千四百四十億円となっていますので、一定程度、ゼロゼロ融資に係る返済に当たりまして、借換え資金を利用したという状況がございます。  それと、審査中の案件について数字は持ち合わせていません。  あと倒産件数でございますが、最近の状況を申し上げます。本県は、負債総額一千万円以上の統計件数ということで民間の信用調査会社の統計によりますと、コロナ禍前の令和元年度で六十七件でございました。コロナ禍に入り令和二年度で四十五件、これは、昭和四十三年以降の倒産件数の調査によりますと、過去二番目に低い数字になっています。令和三年度で五十件、これはこれまでで三番目に少ない数字ということで、新型コロナのゼロゼロ融資を含めた各種の支援施策がコロナ禍において行われていますので、そういった効果によりまして、中小企業の事業継続の下支えになったものと考えています。 190 ◯寺田委員 それでは、ゼロゼロ融資を受けた企業の中では今のところ倒産者ゼロと理解すればいいんですか。 191 ◯下畝中小企業支援課長 ゼロゼロ融資を受けた中小企業者のうち、令和四年度末までに返済を開始した件数について御紹介させていただきたいと思います。  令和四年度末までに九千八百件余りの返済が開始されまして、そのうち正常に返している先が約七〇%、完済が二〇%、条件変更で約五%、代位弁済ということで返済ができなかったということでその割合が一・四%となっています。この中から倒産に至ったケースもあろうかと思いますが、そこの数字については把握していないところです。  ちなみに、代位弁済の一・四%につきましては、通常の平年の中小企業融資制度におきます代位弁済の割合ですと、大体二%から三%程度となっていますので、ゼロゼロ融資に係る代位弁済率が突出して高いとか、そういった状況については今のところ見受けられないところでございます。 192 ◯寺田委員 私がなぜこういうことを質問するかというと、鹿児島県の中小企業を取り巻く状態が、エネルギー価格の高騰、エネルギー価格が高止まりしている、非常に経営の中で不安定要素があるなと、将来に対して安定的な右肩上がりの成長が見込まれる状況なのかどうかということが、この融資を受けた人たちの返済に対しての裏づけになると思うんですね。  鹿児島県内の景況が本当に右肩上がりであれば、こういうことはもうスムーズに返済が受けられるだろうと思うんですけれども、実際、その状況がこれから先、エネルギーが高止まりで、国が幾ら先ほどから出ているようないろいろな制度を持って裏打ちしても、本当にそれで確実に立ち直れていくのか、間違いなく返済に向かうのか、そこらあたりの情報分析は非常に大事なことだろうと思うんですね。そして、また新たな借換えや新たな資金で対応しても、それが確実にまさにカンフル剤として鹿児島県全体の県の景況の中に、確かに個々の企業においてはそのときには融資を受けて、おっしゃるとおり資金需要が一息つくかもしれないけれども、これからの経済状況が一体どうなっていくのかは非常に大きなウエートを持つと私は思っていますが、そこらあたりの見通しはどうなんですか。 193 ◯下畝中小企業支援課長 これは、民間調査会社の調べになりますけれども、先ほど倒産件数について申し上げました。昨年度が五十四件ということで、令和二年度の四十五件、令和三年度の五十件から見ますとこの三か年は増えている状況にございます。  民間の調査会社によりますと、コロナ禍の支援策が縮小されている中で、まさに委員おっしゃるとおり、物価高や人手不足の影響などにより中小企業の資金繰りは厳しい状況にある。コロナ禍後の業績改善が遅れ、資金繰りのめどが立たない企業を中心に事業継続を諦めるケースがあるという御指摘をされていらっしゃいます。  県としましては、現在実施しています伴走支援型借換支援資金による金融支援のほか、各種の補助制度、支援機関との連携による経営改善支援等を通じまして、県内企業の事業継続並びに持続的発展を支援してまいりたいと考えています。 194 ◯寺田委員 ぜひ、そのような形で前向きに行政は対応されていますけど、なかなか社会状況は非常に厳しい状況ですので、いろいろな面で国等も含めて情報もしっかり取っていただいて、県内景況もまた冷静に分析いただいて、打てるべき手を打っていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。  水産に少しお尋ねしますが、漁業権はどこまであるんですかね。例えば、鹿児島県で漁業を営む漁業者は、北海道であっても秋田沖であっても漁業権はあるんですかね。すみませんが何とぞ教えてください。 195 ◯脇田資源管理監 ただいま、漁業権の件につきまして、お話がございました。  漁業権は、漁業法に基づいて設定されている権利でございますが、通常、共同漁業権と区画漁業権、あと定置漁業権、大きくこの三つの漁業権がございます。それぞれ漁業法に基づいて県で免許するシステムになってございますので、それぞれの県において、まずは地元の漁協さんなどのヒアリングなどを行った中で、漁場計画を県が立てて、それを公示する形での免許申請受付ということになってございます。免許の期間としましては、共同漁業権が十年間、区画漁業権が十年間と五年間と二種類ございます。あと定置漁業権は五年間と決まってございます。  そのような中でございますので、要はそれぞれの県において漁業権が設定されていて、その漁業権が設定された免許を受けた方々が行使できると。共同漁業権につきましては、組合員の方々が漁協が定める行使規則にのっとって行使していただくということでございます。 196 ◯寺田委員 私の友人が釧路沖で昔サンマ漁をやっていましてね、この人は、北海道で漁業権を申請して認められたと理解をすればいいんですか。 197 ◯脇田資源管理監 漁業許可の関係になろうかと思います。サンマにつきましては、農林水産大臣が許可する大臣許可という形での操業になろうかと思います。 198 ◯寺田委員 分かりました。その大臣の操業許可、先ほど言った漁業権、それは権利が確定されて保障されるのは、この国は二百海里経済水域の中だけと見ればいいんですか、これは国際法的にもそのような見方をすればいいんですか、どうなんですかね。 199 ◯脇田資源管理監 漁業権につきましては、当然、共同漁業権とか区画漁業権も領海とか決められた範囲になりますけれども、漁業許可につきましては、二百海里を越えた中でも許可操業という形で行われています。例えて言うならばマグロの漁業などは世界各地に回ってされていますので、そういった大臣許可もございます。 200 ◯寺田委員 中国の大型トロールの網というんですか、漁が北海道沖に来て、言わばこの前のシーズンだとサンマ漁を含めて結構船が確認できたという報道が前あったんですけれども、結果的には、それは法的にいうと、オーケーなのはどの法でオーケーなのか、ノーなのか。やっているから大丈夫なんですよね、それはね。 201 ◯脇田資源管理監 公海上の話になるので、それはそれで日本国の制限がかからない海域ということだと思います。 202 ◯寺田委員 先ほど来、いろいろな形で水温を測ったりして鹿児島県内の漁業に大きな貢献をしているという話もありましたけど、この国の黒潮の流れは漁業に大きな影響を与えるとよく言われています。その黒潮を領海にだけ流れろというわけにいかない。経済水域内だけ流れなさいというわけにいかない。だから公海上であれば黒潮の流れ次第では外でも大きな漁獲が見込まれたことで、そういった海外からの要は船団も来て、網を入れていると聞いたんだけど、そのようなことというのは実際にあるわけですよね。 203 ◯脇田資源管理監 今現在、黒潮については、大蛇行ということで、多少通常の流れより蛇行した形での流れになっているということで、そういったものの影響で、通常、沿岸域で取れる魚が沖合での漁場になるという話はございますので、そのようなことに関係しているものだと思われます。 204 ◯寺田委員 分かりました。これも本県だけの問題でなくて、日本の、この国の漁業を取り巻く環境の一端ですから、私もここで議論してもある意味ではしょうがないのかもしれませんけれども、ただ、そういった状況の中で本県の漁業がどういう形で確実に実行し、そしてまた次の時代の人が漁業という道を選べる一つの大きな要因は、金にならないと、要は利益が出ないとやはりみんな乗ってこないですから、入らないわけですから、そういった面では県も、いろいろな努力をされていらっしゃるのは先ほど説明があったのでよく分かりますけど、状況状況でそういった面でも皆さん方も調査されているし、国からも情報を取っていらっしゃるということでしたので、ぜひ鹿児島県の漁業者の方々が先も安心して漁業ができますようにそういった情報収集もしっかりやっていただきたいと思います。終わります。 205 ◯郷原委員長 ほかに質問は。 206 ◯湯浅委員 私、この職に就くようになりまして、新しい技術ですね、例えば工業分野であったり、農業分野であったり、環境分野であったり、新しい技術の紹介を受けたり、それを学ぶ機会も与えられることがあるんですが、例えばこういったような新しい技術を公共事業に使えないかどうかというのをマッチングしたりとか、あるいはもう当然、民間事業者にも紹介したりとか、そういったような総合的な窓口がこの県庁内にあるのかどうかをお尋ねいたします。 207 ◯溝口新産業創出室長 新技術に関する相談等につきましては、新産業創出にも結構寄せられるところでございます。それに当たっては、農業関係であったり環境関係であったり、またデジタル関係、いろいろな相談が寄せられるところでございますが、そういったものにつきましては、まずは新産業創出で事業を実施しています補助金事業がございます。また伴走支援制度もございまして、そういったものを御紹介するような形で、また、この補助金制度は販路拡大などにも使えるものになっていますので、そういった御紹介から始めまして、また内容によりましては他の部局を紹介したり、そういった形で対応しています。また、産業会館内によろず支援拠点という支援機関がございまして、そういったところを御紹介することもございます。ケース・バイ・ケースでいろいろな対応をさせていただいているところでございます。以上になります。 208 ◯尾前工業技術センター所長 世の中的に新しい技術は日々生まれているところなんですが、技術的な面での支援は、工業技術センターでも無料一一〇番窓口がございまして、そちらで情報をお聞きしていまして、それは当センターにあります関連の部署でお話をお聞きして、技術的にまだ未解明なところがあれば、工業技術センターの研究員がその辺の技術的なところの御支援というか情報提供をしたり、あと、法的な部分での課題などがありましたら、その辺でそのような評価をしていただけるところを紹介するとか、あと、工業技術センターの職員と共同研究をしながらそれを事業化できないか模索するなど、そのようなことで支援しているところでございます。 209 ◯湯浅委員 るる説明をいただきましてありがとうございました。やはり新しいものについては当然、世の中に広めわたっていないので、教えてもらわないと、職員の皆さんとか、あるいはいろいろな事業に関わっている皆さんは気づく機会もないということでございます。私自身も二十代後半で公共工事を発注する、設計する立場にいまして、その際も、新しい技術の提案を受けてそれを採用するに至った経過もあるものですから、こういった新しい技術を、当然、鹿児島県内でも幾つも生まれていくという状況にもあると思いますので、これも県として、行政として積極的に活用していく方向での取組ということで改めてお願いしておきます。以上です。 210 ◯米丸委員 二点ほどお尋ねいたします。  まず最初に九ページ、食品関連製造業リーディングカンパニー創出支援事業についてお尋ねしたいんですけれども、県が考えるリーディングカンパニーはどんな企業で、また、このゴールとして何を期待しているのかというところと、今回、十六社が選ばれたわけですけれども、何かこの十六社を選ぶ際に、これぞ鹿児島のヒット商品というのを選ぶぞとか、何かコンセプトや、例えば鹿児島県として売り出していきたい食品、例えば肉だったりとか、先ほど言ったお魚だったりお茶だったりとかいろいろあると思うんですけれども、何かそのようなコンセプトを持って行っているのか等を教えてください。 211 ◯増田産業立地課長 食品関連製造業リーディングカンパニー創出支援事業へのお尋ねでございます。  この事業では、リーディングカンパニーということで、客観的ではありますけれども、鹿児島県の食品関連産業を牽引するような企業を創出することを目指している事業でございます。そうした中で、この事業自体は、九州経済研究所に委託で実施していまして、あちらの専門家の方と協議しながら、国内最大級の食品展示会がスーパーマーケット・トレードショーが二月に東京で開催されることになっていますので、そちらへの出展を目指して、十六社を選ばせていただいたところでございます。 212 ◯米丸委員 なかなか言えないと思うんですけれども、その十六社でこれはという何か期待するような企業はありますか。 213 ◯増田産業立地課長 十六社については、この場でというのはなかなか難しいところではございますけれども、専門家の有識者の観点から、野菜関係、冷凍関係、お芋関係、キンカン関係など、本当に幅広い事業者といいますか、商品を開発される事業者を専門家の観点から幅広く選ばせていただいたところではございます。以上でございます。 214 ◯米丸委員 私の情報収集不足もあると思うんですけど、いろいろ県がビジネスコンテストだったり、こういう事業創出だったりしているんですけど、五年間この職に就かせていただいて、なかなか全国に発信できるような商品だったり、そのようなのがまだもしかして出ていないんじゃないかなというところで、ぜひ期待していますので、引き続き頑張ってください。  そして、二十四ページのふるさと鹿児島UIターン就活応援事業の実施についてなんですけれども、この事前登録企業数が二十九社ということなんですけれども、これは御自身たちで手を上げて応募されたのか、それとも県がお声がけしたのか、また、県外から県内にUIターンで帰ってきたいという方々はどんな企業を希望されていて、また今後、UIターンが本当にこれから鹿児島の要になってくると思うんですけれども、今回の事業で目標として、この事業を行うことによって何人ぐらいの方々に鹿児島に帰ってきていただけるという希望的観測を持っているのか教えてください。 215 ◯是枝産業人材確保・移住促進課長 ふるさと鹿児島UIターン就活応援事業に関する御質問でございます。  まず、この二十九社ですが、どう選定されたかでございますけど、これは公募によるものでございまして、企業様から自らこの事業を活用したいということで応募があったところの二十九社でございます。それで、一回目と後ろに書いていまして、今、二十九社ですけれども、予算の執行状況を見ましては、また追加の募集をしたいと考えているところでございます。  それから、利用状況でございますが、令和四年度の実績で申しますと、六十二社の登録をいただきまして、実際に十六の企業さんにインターンシップの受入れ、それから就活で面接を実施したという報告がございます。人数につきましては、インターンシップを利用した学生さんが五十八名、採用面接に至った学生さんが三十一名ということで、かなり事業の活用としてはあるほうだと思っているところでございます。  これが実際に採用に至ったかどうかまでは、正直まだ確認はしていないところなんですけれども、そこはまた学生さんの御希望とか企業の御希望もございますので、最終的に何人が鹿児島県に就職されたかは、内々で確認したいと思いますけれども、今の状況としてはこのような実績が出ているところでございます。  鹿児島に戻ってくる学生さん、どういった理由で戻ってくるかというところでございますが、そこは、我々も移住関係の調査を去年いろいろしましたけれども、やはり鹿児島が好き、鹿児島に貢献したい、それから県外で学んだ知識を鹿児島で生かしたいという積極的な気持ちを持って県外に出ていった学生さんのほうが、戻ってきていただける傾向があるということでござますので、そういった県外に進学する際にそういう鹿児島に対する愛着を持っていただいて、将来的に鹿児島県に戻ってくるような取組をさらに進めてまいりたいと思っているところでございます。以上です。 216 ◯米丸委員 ぜひ、私のところにきたインターン生だったり、海外留学してよその県の大学に行った優秀な方々が、鹿児島県に帰ってきたいけれども、自分が学んだことを生かせるような企業がない、例えば英語を使えるような企業がないなど、そのようにおっしゃっているけれども、もしかしたら実はあるのかもしれない、リサーチが足りていないだけなのかもしれないというところで、ぜひ企業に関しても、鹿児島県さんがすごく情報を拾ってそういった、この二十九社が大きな企業なのか中小企業なのか分かりませんけれども、ぜひ拾っていただいて、県外の方々に鹿児島はこんなにすてきな企業があるよというところをリーチするために、ポータブルサイトなどを利用しないと、三十一名が多いのか少ないのかというところがあれなんですけれども、やはり就職で出ていった数は何千人となっていると思うんです。その方々が帰ってくるように、その方々に情報がしっかりと届くような形でぜひいっぱいの方に帰ってきてもらえるように今後も御努力いただければと思います。以上です。 217 ◯郷原委員長 ほかにございますか。    [「なし」という者あり] 218 ◯郷原委員長 ほかに質問がないようですので、県政一般を終了いたします。  以上で、商工労働水産部及び労働委員会関係の審査を終了いたします。  なお、明日は、午前十時から農政部関係の審査を行います。  本日の委員会は、これで散会いたします。  御苦労さまでした。         午後三時二十五分散会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...