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  1. 鹿児島県議会 2020-12-11
    2020-12-11 令和2年文教警察委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        ………………………………         午前九時五十九分開会        ……………………………… ◯伊藤委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから文教警察委員会を開会いたします。  本日は、教育委員会及び学事法制課関係の審査等を行います。  初めに、議案第一〇二号など議案七件を一括議題といたします。  まず、教育長の総括説明を求めます。 2 ◯東條教育長 おはようございます。  令和二年第四回県議会定例会に提出しております教育委員会に係る議案等の概要につきまして、お手元の県議会定例会提出議案等の概要に基づき御説明を申し上げます。  一ページをお開きください。  初めに、令和二年度十二月補正予算案についてであります。  債務負担行為でありますが、1)と2)については、県ライフル射撃場などの県体育施設等や上野原縄文の森の指定管理者の指定に伴い、それぞれ、令和三年度から五年間の債務負担行為を設定しようとするものであります。  次のその他議案についてであります。  1)から3)までの契約の締結について議決を求める件については、それぞれ、鹿児島水産高校の実習船薩摩青雲丸の代船建造工事に係る請負契約と、国分高校の校舎改築工事に係る請負契約二件を締結することについて、議決を求めるものであります。  4)の財産の取得について議決を求める件については、県立高校における学習者用コンピューター等を取得することについて議決を求めるものであります。  5)と6)の指定管理者の指定について議決を求める件については、ただいま債務負担行為で申し上げました、鹿児島県公の施設に関する条例の規定に基づき、県ライフル射撃場などの県体育施設等と上野原縄文の森の指定管理者を指定することについて議決を求めるものであります。  二ページを御覧ください。  主要施策の進捗状況につきまして、県教育振興基本計画の五本の柱に沿って御説明を申し上げます。  まず、一、お互いの人格を尊重し、豊かな心と健やかな体を育む教育の推進についてであります。
     一番目の道徳教育総合支援事業については、教科化された道徳科の指導方法の改善等を図るため、道徳科の授業公開や研究協議を内容とする地区道徳教育研修会を、十月に大島地区と鹿児島市で開催したところであります。  二番目の令和元年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果につきましては、県内公立学校の状況を十月二十二日に公表したところであります。  令和元年度のいじめの認知件数は、前年度に比べ二千六百四十三件増加しておりますが、小・中学校では前年度全くいじめを認知していなかった約百二十校が新たにいじめを認知し、それらの学校のみで認知件数は約五百件となっております。  また、市町村別では、認知件数が前年度に比べ千件以上増えたり、二倍増や三倍増となるなど、著しく件数が増加した自治体もあり、これらのことは、学校のみならず市町村を挙げて、いじめを積極的に認知する取組が進んでいることを反映しているものと考えております。  また、令和元年度の不登校の児童生徒数は前年度より二十四人増加しており、小・中学校では増加傾向にありますが、その要因を分析しますと、無気力・不安、生活リズムの乱れ・あそび・非行が全体の四割以上を占めており、最近、スマートフォン等の過度な使用が多くなっております状況から、インターネットの利用に関する問題が背景にあると考えております。  県教委としては、今後とも、児童生徒の問題行動等の未然防止、早期発見、早期対応に取り組んでまいります。  三ページをお開きください。  二番目の人権教育推進事業につきましては、人権問題についての正しい理解と認識を深めるため、十月に鹿屋市文化会館などで人権教育に関する講座等の課題別研究会を開催したところであります。  四ページをお願いします。  一番下の子どもの読書活動推進優良図書館等表彰につきましては、本県の子供の読書活動の一層の振興・充実を図るため、毎年度、優れた活動を推進している図書館や学校等を表彰しているところでありますが、今年度も先月十一日に六つの団体を表彰したところであります。  五ページをお開きください。  一番目の県高校生ビブリオバトル大会については、高校生の読書への関心を高め、読書活動を推進するため、高校生が本を持ち寄り、その面白さを紹介し合う知的書評合戦、ビブリオバトル大会を先月二十八日にかごしま県民交流センターにおいて開催いたしました。  次は、七ページをお願いいたします。  一番上ですが、オリンピック・パラリンピック・ムーブメント全国展開事業につきましては、オリンピック・パラリンピック教育の推進を図るため、十月から来年一月までの間、県内十七の推進校において、オリンピアン・パラリンピアン等を講師に招き、体験活動等を実施しているところであります。十月二日に川内北中学校で実施した後、先月十日からは、順次御覧の推進校で実施しているところであります。  二番目の学校保健推進事業につきましては、健康教育の一層の充実を図るため、先月から今月にかけまして、県内各地で学校保健・学校安全、歯科保健の課題やその解決方法などに係る講習会等を実施したところであります。  八ページを御覧ください。  二、未来を切り拓くための能力を伸ばし、社会で自立する力を育む教育の推進についてであります。  二番目の新学習指導要領に対応した教育課程説明会については、令和四年度から完全実施されます高校の新学習指導要領に対応した教育課程の実施が円滑に図られるよう、十月十三日に教員を対象とした説明会を開催いたしました。  九ページをお開きください。  二番目の切れ目ない支援体制構築に向けた特別支援教育充実事業につきましては、高等学校における生徒の教育的ニーズに応じた一貫した指導・支援の在り方についての理解・啓発が図られるよう、先月十九日に、今年度から通級による指導を開始した鹿屋農業高校において、講演会を開催したところであります。  十ページを御覧ください。  一番目の高校生の就職支援についてであります。今月一日に、本県公立・私立高校生の就職内定率等が公表されたところであります。  今年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、就職選考開始日が九月十六日から十月十六日に延期されたことで、集計時期も例年に比べ一か月延期されており、単純な比較はできませんが、十月末における就職内定率は七三・六%となっており、前年九月末に比べ一一・八%の増となっております。  また、高校教育課や県立高校に配置しております十四人のキャリアガイダンススタッフが、十月末までに千百件を超える事業所を訪問するなど、積極的な求人開拓に取り組むとともに、高校生のための就職面接会を先月二十六日に鹿児島市で開催し、県内での就職を希望する生徒に対して、応募の機会を提供したところであります。  今後とも、関係機関との連携を図りながら、一人でも多くの生徒が就職できるよう、就職指導の一層の充実に努めてまいります。  次の高校生の庁内インターンシップにつきましては、勤労観、職業観の育成を図るため、先月二日から六日までの間、公務員を希望する公立高校の一、二年生五十四人を対象に、県庁内においてインターンシップを実施したところであります。  十一ページをお開きください。  一番目の地区専門高校フェスタにつきましては、地域に専門高校の魅力や役割を紹介することで、中学生の進路選択の意識高揚を図るため、高校生による各専門学科の学習成果の発表を行いました。  なお、当初は県内五地区で開催を検討しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、三地区での開催となったところであります。  二番目のかごしま「教育の情報化」推進事業につきましては、本県の学校におけるICT環境や教員のICT活用指導力等の現状・課題について共有し、教育の情報化の推進の方向性を協議するため、今週九日に第一回かごしま「教育の情報化」推進連絡会議を開催したところであります。  次は、十三ページをお願いします。  三、信頼され、地域とともにある学校づくりの推進についてであります。  地域が育む「かごしまの教育」県民週間については、学校・家庭・地域社会のより一層の連携と協力の下に、県民一人一人が鹿児島の教育について考える機運を高め、本県教育の充実と発展を図ることを目的に、毎年度行っておりますが、今年度も先月一日から七日までの期間で実施しました。  今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、取組内容の見直しや規模の縮小、参加者の制限など、各学校等において感染リスクをできるだけ軽減するための工夫を凝らしながらの取組となりました。期間中の主な取組については、記載のとおりであります。  十四ページをお願いいたします。  一番上の部活動指導適正化推進事業につきましては、部活動の充実と適正化を図るため、十月と先月、県内二会場において、部活動指導者研修会を開催したところであります。  三番目の楠隼校の共学化及び全寮制廃止に係る意見聴取については、楠隼校の共学化及び全寮制廃止の是非や進める場合の開始時期について、生徒や保護者の意見を聞くため、現在アンケートを実施しているところであります。  なお、アンケートの結果については、集計して公表することとしております。  十五ページをお開きください。  一番目の令和二年度優秀教職員表彰につきましては、毎年度、教育実践等に顕著な実績のあった教職員等を表彰しているところでありますが、今年度も、先月十六日に四十六人の教職員と五つの組織を表彰したところであります。  二番目の大学等入学時奨学金貸付事業につきましては、大学等入学時における経済的負担の軽減を図るとともに、本県の将来を担う有為な人材を育成するため、奨学金の貸与または給付を行うものであります。八月四日までに定員五百人に対して三百二十九人の応募がありまして、十月に百五十四人の採用を決定したところであります。  十六ページをお願いします。  大学在学時奨学金返還支援基金事業につきましては、大学等卒業後に県内に就業し、一定の要件を満たした場合に、借り受けた奨学金の返還を支援するものであります。  大学等入学予定者につきましては、定員七十人に対し百五十六人の応募があり、十月に七十人の採用を決定しております。  なお、令和四年三月の大学等卒業予定者につきましては、今月二十五日までの期間で募集を行っているところであります。  十七ページになります。  四、地域全体で子どもを守り育てる環境づくりの推進についてであります。  次の十八ページまで続きますが、二番目のかごしま青年塾運営事業につきましては、全七回で構成されておりまして、七月に第一回の開講式等を、九月に第二回の宿泊研修等を実施しておりましたが、十月から今月にかけては第三回から第七回までの研修等を実施しているところでありまして、県内外で活躍している経営者の方による特別講演や、高いポテンシャルを秘めた県内企業を訪問する現地研修などを実施し、次世代かごしまの地域を支えるリーダーを育成するための取組を進めております。  十九ページをお願いします。  みんなで支える家庭教育推進事業につきましては、家庭教育支援に関する活動を整備・調整・推進する人材を養成するため、十月に鹿児島会場と大島会場で家庭教育支援員の研修会を実施したところであります。  また、地域全体で家庭教育を支援していく機運を高めるため、家庭教育支援キャラバン「親子すくすくフェスタ」を、関係部局や関係機関・団体等と連携して、先月八日にイオンモール鹿児島で開催したところであります。  二十ページを御覧ください。  五、生涯を通して学び活躍できる環境づくりとスポーツ・文化の振興についてであります。  二番目の海音寺潮五郎記念事業につきましては、高校生を対象とした全八回の文芸ゼミナールを実施しておりますほか、十月十七日に直木賞受賞作家による文化講演会を開催したところであります。  二十一ページをお開きください。  一番目の旧考古資料館保存活用事業につきましては、重要文化財指定に向けた調査を行いますとともに、同館の文化財としての価値を生かして県有施設として有効活用を図るための取組を進めておりますが、十月二十八日には有効活用を図るための検討委員会を開催し、活用策について御意見をいただいたところであります。  二番目の令和二年度県文化財功労者表彰につきましては、本県地域文化の振興を図るため、毎年度、地域における文化財の保護に功績のあった個人または団体を表彰しているところであります。今年度も、先月五日に個人四人を表彰したところであります。  三番目の県文化財保存活用大綱策定事業につきましては、本県の文化財の保存・活用の基本的な方向性を明確にし、各種取組を進める上で共通の基盤となります文化財保存活用大綱を策定するため、先月二十四日に文化財保存活用大綱策定委員会を開催したところであります。  今回を含め四回の委員会を開催し、来年度中の策定に向けて検討を進めてまいります。  次は、二十二ページを御覧ください。  かごしまの日本遺産等魅力発信事業につきましては、日本遺産に認定された麓の価値を広く県民に周知するため、先月二十八日に日本遺産「薩摩の武士が生きた町」講演会を開催したところであります。  最後のページになりますが、二十三ページであります。  教育委員と保護者・地域住民との意見交換会につきましては、保護者の方々などから御意見や御要望を聞くため、毎年度実施しておりますが、今年度は先月四日に隼人工業高校で開催したところであります。  なお、本会議で御質疑ありましたが、教職員の服務規律の厳正確保につきましては、教育界全体で取り組んでいるところ、依然として、教職員の不祥事が発生していることを誠に遺憾に思っておりまして、今回の非違行為につきましても厳しく受け止めているところであります。  県教委といたしましては、来週中にも、学校長の代表や教育事務所長等を招集するなどしまして、教職員の服務規律の徹底を教職員全員で取り組み、県民の信頼の回復に努めるよう促すこととしたいと考えているところでございます。  あと、新型コロナウイルス感染症対策でございますけれども、児童生徒や教職員が感染し、臨時休校の措置が取られている学校もございます。県教委としましては、引き続き各学校に、文部科学省が示しました衛生管理マニュアルに基づき、感染の発生防止と、万が一発生した場合の対応の徹底を、昨日付で県立学校長、また市町村教育長宛てに、それを求めたところでございます。  私からは以上でございます。よろしくお願いいたします。 3 ◯伊藤委員長 総括説明が終わりましたが、総括説明に対する質疑につきましては、県政一般でお願いいたします。  次に、議案について関係課長等の説明を求めます。  まず、学校施設課長の説明を求めます。 4 ◯緒方学校施設課長 お手元の令和二年第四回県議会定例会議案等説明書に基づき、御説明をいたします。  以降、各課長もこの議案等説明書に基づいて説明をいたしますので、よろしくお願いいたします。  それでは、学校施設課関係につきまして御説明をいたします。  説明書四ページをお願いいたします。  三件ございますけれども、ともに請負契約の締結に当たりまして、契約金額が五億円を超えますことから、議会の議決に付すべき契約に関する条例に基づきまして、契約の締結について議決を求めるものでございます。  まず最初に、議案第一三六号は、鹿児島水産高校の実習船薩摩青雲丸の代船建造工事でございます。  漁業実習船一隻六百七十九トンの建造でして、十月に一般競争入札を行いました。  契約金額は消費税を含め二十三億六千三百九十万円で、契約の相手方は新潟市にございます新潟造船株式会社でございます。  なお、代船の完成は、令和四年三月を予定しているところでございます。  次の議案第一三七号及び第一三八号は、国分高校の校舎の改築工事に係ります二件の請負契約を締結しようとするものでございます。  国分高校の本館棟を鉄筋コンクリート造り五階建てに改築する工事でして、入札は、いずれも土木部におきまして九月に一般競争入札により行われました。契約金額は、消費税を含め、議案第一三七号の建築二工区が五億五千三百八十八万三千円で、契約の相手方は霧島市の津田和・安田・キョクヨウ特定建設工事共同企業体、議案第一三八号の建築三工区が六億九千八十九万二千四百円で、契約の相手方は霧島市のヤマグチ・堀之内・福永特定建設工事共同企業体でございます。  なお、この工事の完成は、令和四年十二月を予定しておるところでございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 5 ◯伊藤委員長 次に、高校教育課長の説明を求めます。 6 ◯堀之内高校教育課長 議案第一三九号の財産の取得について議決を求める件につきまして、御説明いたします。  議案等説明書の五ページをお開きください。  県立高校における学習者用コンピューター等として取得しようとするもので、概要は六月補正予算でお認めいただきましたタブレットパソコン三千五百八十九台、取得金額が三億四千六百五十万円でございます。この件につきましては、予定価格が七千万円を超えますことから、議会での議決が必要となっているものでございます。  学習者用コンピューターの整備につきましては、当初予算で二千二百九十六台、六月補正予算で三千五百八十九台、九月補正予算で三千四百三台、合計九千二百八十八台を整備することとしておりまして、文部科学省が目標水準として掲げております生徒三人に一台の整備が本年度末までに完了する見込みでございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 7 ◯伊藤委員長 次に、保健体育課長の説明を求めます。 8 ◯中山保健体育課長 保健体育課関係につきまして、御説明いたします。  まず、議案等説明書の六ページ、議案第一〇二号(第三表)の債務負担行為についてでございます。  鹿児島県ライフル射撃場等につきましては、令和三年四月から五年間の指定管理者の指定に係る協定を締結するため、記載のとおりの限度額を債務負担行為として計上するものでございます。  次に、七ページを御覧ください。  議案第一四〇号の指定管理者の指定について議決を求める件でございます。  鹿児島県公の施設に関する条例第六条の規定に基づき、先ほど御説明申し上げました鹿児島県ライフル射撃場等の指定管理者の指定について議決を求めるものでございます。  当施設について、指定管理者の候補者を公募を行い、教育庁指定管理者選定委員会の推薦を踏まえ、指定管理者としてセイカ・ユナイテッドグループを指定しようとするものでございます。  このセイカ・ユナイテッドグループは、現在の指定管理者である株式会社セイカスポーツセンター株式会社南日本総合サービスに、新たに株式会社鹿児島プロスポーツプロジェクトが加わった団体で構成されております。  以上で、保健体育課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 9 ◯伊藤委員長 最後に、文化財課長の説明を求めます。
    10 ◯南 文化財課長 文化財課関係につきまして、御説明いたします。  まず、議案等説明書八ページ、議案第一〇二号(第三表)の債務負担行為についてでございます。  鹿児島県上野原縄文の森につきまして、令和三年四月から五年間の指定管理者の指定に係る協定を締結するため、記載のとおり限度額を債務負担行為として計上するものでございます。  次に、九ページをお開きください。  議案第一四一号の指定管理者の指定について議決を求める件でございます。  鹿児島県上野原縄文の森の指定管理者につきましては、鹿児島県公の施設に関する条例第七条第一項の規定に基づき、教育庁指定管理者選定委員会において、非公募で現在の指定管理者である公益財団法人鹿児島県文化振興財団が候補者として推薦されたことを踏まえ、指定管理者として同財団を指定しようとするものでございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 11 ◯伊藤委員長 説明が終わりましたので、議案に対する質疑をお願いいたします。 12 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  四ページの一番上の鹿児島水産高校の実習船なんですけれども、設計はもう終わっていらっしゃるんですか。 13 ◯緒方学校施設課長 入札に付します前に、基本設計と申しますか、例えば船の総トン数、全長や全幅といった船の主要項目、簡単な配置図の作成を業者に委託し、それに基づいて今回予定価格を立てまして、入札を行いました。その結果、落札者が決まりましたので、今回こうして契約議案をお願いしているところでございます。 14 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  私が懸念しているのは、水産高校も女子生徒が多くなってきているとは思うんですけれども、女性の方々が研修される際に、女性用のトイレやシャワー、そういったところもちゃんと整備されているのかなと思いましてのお尋ねだったんです。基本的な構造が決まった時点で、何を配置するという中に、女子生徒用のそういった施設は含まれていたものなんでしょうか。 15 ◯緒方学校施設課長 女子生徒の利用する部屋を、二部屋、合計八名分準備しております。その部屋からシャワーやトイレ、洗濯機、乾燥機等が置いてございます衛生区画に廊下に出ることなく、直接行けるような配置にしております。  以上です。 16 ◯いわしげ委員 御配慮いただきましてありがとうございます。ぜひ、そのまま進めていただければと思います。  続きまして、その次の議案なんですけれども、国分高校の校舎の改築です。鉄筋コンクリート造の五階建てということですけれども、エレベーターは設置される予定という理解でよろしかったでしょうか。 17 ◯緒方学校施設課長 エレベーターを設置する予定としております。 18 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  いろいろなことで病気等になって、車椅子に乗らないといけない生徒も今後出てくる可能性があると思います。そういった際にエレベーターがあればと思いましたので、お尋ねでした。そのまま進めていただければと思います。  以上です。 19 ◯き久委員 今のいわしげ委員と関連してなんですが、議案一三六号の実習船薩摩青雲丸は、もちろん新造船という認識でよろしいですよね。 20 ◯緒方学校施設課長 鹿児島水産高校の実習船薩摩青雲丸ですけれども、現船が竣工から十八年経過しておりまして、老朽化が進んでおりますことから、代船を建造することといたしました。入札を行い、今回、請負契約の議案をお願いしているところでございます。 21 ◯き久委員 新造船ということで、その前の船が十八年運航、実習船として行われたと。時代もずっと変わっていく中で、新造船を計画する時点で、客観的な視点から、どのような機能性があるのかをしっかり審議されたかという思いがあるんです。素人感覚からして、例えば、GPS、遭難対策に対して前の船とこう違いますよ、設計の時点で前の船と違って機能性がこう保たれて、向上しますよといった部分の議論もしっかりされてのことかとは思うんです。前の船との違いについて、御説明いただければと思います。 22 ◯緒方学校施設課長 鹿児島水産高校の実習船薩摩青雲丸は、高校生のマグロはえ縄漁の実習に用いられる船でございます。実習そのものは、今までの船と造ろうとする船とで内容は変わってまいりません。基本的には同じような船が出来上がると御理解いただきたいんですが、もちろん委員御指摘のとおり、二十年近く経過しておりますので、様々変えているところはございます。  一部について御紹介させていただきますと、まず、居住環境や作業環境を向上させたいということで、乗組員の方々の居室を全て個室化いたしました。そのほか、生徒や乗組員の方が御利用される病室内に、これまでなかったトイレとシャワーを、新たに設置いたしまして、できるだけ病室から出る頻度を減らしたいと考えております。  それから、マグロを海面から引き上げる際に、これまでロープ等により人力で引き上げておったんですが、今回、魚体取込装置というクレーンのようなものを設けまして、機械で船の甲板まで引き上げて、冷凍する形になります。  それから、船全体の居住空間を改めまして、床面積が増えることとなりました。生徒の居室ですが、現船の一人当たりの面積一・四九平方メートルを一・九〇平方メートルと、若干ですけれども、六人部屋としてみれば、これまで以上に居住環境は改善したのではないかと思います。  以上です。 23 ◯き久委員 基本的には前の船と構造自体は変わりませんけど、三点ほど違う機能性を有しているということであります。実習される高校生が、感動して、将来漁師を目指して頑張っていきたいという向上心が湧くことをお祈りするところです。どうぞまたよろしくお願いいたします。  続けて、先ほどいわしげ委員から、国分高校の改築工事の中で、エレベーターの話がありました。今日の新聞で、小中高のバリアフリー化がうたわれておりました。この高校の改築工事、二期、三期工事含めて、バリアフリーという視点からすると、私たちはどう解釈すればいいのかなと思うんです。もし触れられるのでしたら、教えてください。 24 ◯緒方学校施設課長 これまで、老朽化した高校の校舎を改築してまいりました。今、鹿児島工業高校や鹿児島南高校の改築、高層化等をしています。例えば、三階建てを四階建てにしたりとかいったこともございます。  それからバリアフリー化を図るという観点から、改築した場合に、基本的にはエレベーターを新たに設けることとしております。また、スロープの設置や廊下や入口の幅など、車椅子での通行が可能となるように設計しているところでございます。また、老朽化してエレベーターがついていない校舎もございますが、体に障害を持っている生徒が入学するような場合には、階段昇降機をつけたりといった対応をしているところでございます。  以上です。 25 ◯き久委員 分かりました。  障害を持っている方たちや体育の時間にけがをしたりとか、いろいろなことがあるかもしれません。そういった部分も含めて、総体的に、大局的に対応できる改築かなと思ったところであります。  以上です。 26 ◯伊藤委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 27 ◯伊藤委員長 ほかにありませんので、これで議案に対する質疑を終了いたします。  これより議案の採決に入りますが、採決を一時留保しておりました警察本部関係を含め、議案第一〇二号など議案七件につきまして、それぞれ取扱い意見をお願いいたします。 28 ◯小園委員 議案第一〇二号につきましては、必要な経費の補正と認められることから、原案のとおり可決の取扱いでお願いいたします。  議案第一三六号、議案第一三七号及び議案第一三八号につきましては、いずれも必要な契約の締結であると思われますので、原案のとおり可決の取扱いでお願いいたします。  議案第一三九号につきましては、必要な財産の取得であると認められますので、原案のとおり可決の取扱いでお願いいたします。  そして、議案第一四〇号及び議案第一四一号につきましては、鹿児島県ライフル射撃場等の指定管理者を指定しようとするものであり、いずれも適当であると認められることから、原案のとおり可決の取扱いでお願いいたします。 29 ◯遠嶋委員 七つの議案、全て可決でお願いします。 30 ◯伊藤委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 31 ◯伊藤委員長 それでは、議案第一〇二号など議案七件について、採決いたします。  議案第一〇二号、第一三六号、第一三七号、第一三八号、第一三九号、第一四〇号及び第一四一号につきましては、可決との御意見がありましたが、原案のとおり可決すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 32 ◯伊藤委員長 御異議ありませんので、議案第一〇二号、第一三六号、第一三七号、第一三八号、第一三九号、第一四〇号及び第一四一号については、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  以上で、議案の審査を終わります。  次に、請願・陳情の審査をお手元の請願・陳情文書表により行います。  審査に入ります前に、陳情の取下げについてお諮りいたします。  継続分の陳情第四〇〇一号については、関連する新規陳情の提出に当たり、陳情者から取下げ書の提出がありましたので、これを承認したいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 33 ◯伊藤委員長 御異議ありませんので、陳情第四〇〇一号は取下げを承認すべきものと決定いたしました。  それでは、まず、新規の陳情第四〇一〇号を議題といたします。  学事法制課長の説明を求めます。 34 ◯坂元学事法制課長 それでは、三ページをお開きください。  陳情第四〇一〇号令和三年度私立学校運営費補助金等の拡充について御説明申し上げます。  陳情の趣旨は、私立学校が公教育学校として必要な教育環境を整備して永続的に健全な学校運営が行えるよう、令和三年度私立学校運営費補助金等の拡充強化を求めるもので、次の四点について陳情されるものでございます。  まず、第一項は、私立高等学校等の経常費助成費等に対する補助の拡充強化を求めるもの、第二項は、私立高等学校等就学支援金制度の拡充強化を求めるもの、第三項は、新型コロナウイルス感染症への対応に必要な財源措置の拡充強化を求めるもの、第四項は、私立高等学校等におけるICT環境等の整備に対する補助の拡充強化を求めるものでございます。  これに対する状況説明でございます。  まず、第一項の私立学校運営費補助金につきましては、教育条件の維持・向上及び修学上の経済的負担の軽減を図るとともに、学校経営の健全化に資するため、国庫補助・交付税単価の改定等に伴い、毎年度補助単価の改定を行うなど、所要額の確保に努めているところでございます。  また、私立学校に対する助成の一層の充実・確保につきまして、県開発促進協議会を通じ、国に要望しているところでございます。  次に、第二項の高等学校等就学支援金につきましては、授業料負担の軽減を目的として、国の制度に基づき実施しているところでございます。  令和二年度から年収目安五百九十万円未満の世帯に対する支給上限額が年額三十九万六千円まで引き上げられましたが、年収目安五百九十万円以上の世帯に対する支給上限額は、年額十一万八千八百円でございます。  また、専攻科の生徒への修学支援は、令和二年度から支援制度が開始されており、年収目安二百七十万円未満の世帯に対しては、年額四十二万七千二百円、年収目安二百七十万円から三百八十万円未満の世帯に対しては、年額二十一万三千六百円が支給されているところでございます。  私立高等学校への進学を経済的理由から断念することのないよう、支援金をより一層充実することにつきまして、県開発促進協議会を通じ、国に要望しているところでございます。  次に、第三項の私立学校における新型コロナウイルス感染症対策の強化に必要な経費や子供たちの学習保障の取組に必要な経費等に関する支援につきまして、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等を活用し、令和二年度九月補正予算で措置したところでございます。  これらの支援の継続が可能となりますよう、新型コロナウイルス問題が収束するまでの間は、同交付金などの地方公共団体が必要となる財源について積極的に措置するよう、県開発促進協議会を通じ、国に要望しているところでございます。  最後に、第四項の私立高等学校等におけるICT環境の整備及び学校施設の耐震化等に対する補助につきましては、国の補助制度があり、各学校法人がこれらを活用されているところでございます。  県は、国の補助に加え、県単独でこれらの取組に補助を行っております。  私立学校のICT環境の整備及び学校施設の耐震化に係る補助の拡充強化等につきましては、県開発促進協議会を通じ、国に要望しているところでございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 35 ◯伊藤委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 36 ◯遠嶋委員 一点だけお伺いしたいんですけど、この状況説明の三のところの一行から二行にある、子供たちの学習保障の取組に必要な経費等に関する支援というのは、具体的にどういうことを指しておられるのか、お伺いしたいと思います。 37 ◯坂元学事法制課長 九月補正予算で計上いたしました事業の中では、私立高等学校が、子供たちが学習するために必要な例えばタブレットなども、購入しようと思えばできますし、教材は難しいかもしれないんですけれども、新型コロナウイルスで学習が困難になっている状況を打開するような学校の取組でありましたら、幅広に補助できるような仕組みをつくらせていただいたところでございます。 38 ◯遠嶋委員 タブレット以上に幅広にということですので、ぜひよろしくお願いします。  以上です。 39 ◯き久委員 四番目の私立高等学校におけるICT環境の整備の部分です。先ほど、高校教育課では、県立高校には、タブレットパソコン三千五百八十九台、金額にして三億四千六百万円なんですが、私立高等学校でのタブレットパソコンを含めたICT環境の進捗状況、現状はどうなっているのか教えてください。 40 ◯坂元学事法制課長 私立高等学校におけますタブレット等の配置状況でございますけれども、少し古いんですけれども、令和元年度の状況で申しますと、四・八人に一台という状況でございます。  今年度、また、各学校におかれまして事業に取り組んでおられますので、これが具体的にどのような数字になるかというのはまだ詳しく把握していないところでございます。私立学校の皆様からの声といたしましては、国公立につきましては、全額国庫でタブレット等の配置が可能であるにもかかわらず、私立学校におきましては、二分の一の自己負担が生じているといったことが、学校の経営上の負担になっているところもあるということで、全国の私立学校の協議会からも、国に対してその点につきましては、要望されていると伺っております。  このような状況も踏まえまして、九月議会におきまして、鹿児島県議会から国に対してお出しいただきました意見書の中でも、ICT環境の整備についてうたっていただきまして、このような形で全国で要望させていただいて、少しでも私立学校におけるICT環境の整備が進んでいけばいいと考えております。 41 ◯き久委員 ただいま課長から御説明があって、令和元年度で四・八人に対して、約五人に対して一台ぐらいということですね。  課題は、保護者が二分の一を負担せざるを得ないということですよね。ここはまた高校教育課に聞かないといけないと思うんですけど、公立は保護者の負担はないということだったと思うんですけど、再認識のため、そういうことでよろしいんですか。 42 ◯堀之内高校教育課長 今年度整備していきますタブレットにつきましては、全額公費でもって賄われますので、機器の購入につきまして保護者の負担は、今のところないところでございます。 43 ◯き久委員 一台に対して二分の一は、保護者の負担って言いましたけど、例えば、私立学校もそこに幾らか支援している学校はないんですか。 44 ◯坂元学事法制課長 タブレット等の購入に関します事業につきましては、基本的に学校で購入をされまして、その学校が購入した経費に対して国庫で二分の一補助がつくという事業でございます。なので、親御さんの負担というのは生じないという状況でございます。 45 ◯き久委員 いずれにしても、学校側に負担が生じるということですよね。我々もしっかりとそういう認識を持ちながら、意見書も出しておりますが、しっかりと支援してまいりたいと思います。  以上です。 46 ◯松田委員 陳情書の四項目めなんですけど、端末の取扱いについて、生徒に個別の使用を認めるなど運用方法の抜本的な見直しと書いてあるんですが、今の運用方法では、個別の使用を認めていないんですか。 47 ◯坂元学事法制課長 端末の取扱いについてでございますが、文部科学省に確認いたしましたところ、個別の使用は可能だということでございます。 48 ◯松田委員 GIGAスクール構想のイメージとしても、個別に使わせんと、機械は同じものでもアカウントは分けられるので、この言葉は少し趣旨が合わないのかなと思ったもんですから聞きました。  以上です。 49 ◯伊藤委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 50 ◯伊藤委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了いたします。
     それでは、採決に入りますが、まず取扱い意見をお願いいたします。 51 ◯小園委員 私立学校に対する助成につきましては、教育条件の維持・向上及び修学上の経済的負担の軽減を図るとともに、学校経営の健全化に資するために必要不可欠であります。また、新型コロナウイルス感染症対策に必要な経費など私立学校運営費補助金の確保を図ることは、重要なことであると考えております。  よって、陳情第四〇一〇号は採択でお願いいたします。 52 ◯遠嶋委員 採択でお願いします。 53 ◯伊藤委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 54 ◯伊藤委員長 陳情第四〇一〇号につきましては、採択との御意見ですが、採択すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 55 ◯伊藤委員長 御異議ありませんので、陳情第四〇一〇号につきましては、採択すべきものと決定いたしました。  次に、新規の陳情第四〇一一号を議題といたします。  学事法制課長の説明を求めます。 56 ◯坂元学事法制課長 それでは、五ページをお開きください。  陳情第四〇一一号令和三年度鹿児島県私立学校等退職金基金関係社団補助金の確保についてでございます。  陳情の趣旨は、本補助金の交付は優秀な教職員の確保と定着を図るものであり、私立学校の教職員に対して退職手当資金の給付が永続的かつ円滑に行われることは、本県の教育水準の充実と発展に必要不可欠なことであることから、令和三年度補助金の確保を求めるものでございます。  これに対する状況説明でございます。  県私立中学高等学校退職金基金社団に対する助成につきましては、各都道府県の助成状況等を勘案しながら、所要額の確保に努めているところでございます。  なお、基金の財政状況につきましては、基金保有率も順調に推移している状況でございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 57 ◯伊藤委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。    [「なし」という者あり] 58 ◯伊藤委員長 質疑がないようですので、質疑を終了いたします。  それでは、採決に入りますが、まず取扱い意見をお願いいたします。 59 ◯小園委員 県私立中学高等学校退職金基金社団に対する助成につきましては、私立学校に勤務する教職員の資質向上と長期勤務の奨励のために必要不可欠であり、補助金の確保を図ることは重要なことであると考えております。  よって、陳情第四〇一一号は、採択でお願いをいたします。 60 ◯遠嶋委員 採択でお願いします。 61 ◯伊藤委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 62 ◯伊藤委員長 陳情第四〇一一号につきましては、採択との御意見ですが、採択すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 63 ◯伊藤委員長 御異議ありませんので、陳情第四〇一一号につきましては、採択すべきものと決定いたしました。  次に、新規の陳情第四〇一二号を議題といたします。  特別支援教育室長の説明を求めます。 64 ◯上國料特別支援教育室長 資料の七ページを御覧ください。  陳情第四〇一二号でございますが、これは、伊佐市への特別支援学校の設置及び県全体の特別支援学校の教育環境の改善に向けた見直し等を求めるものでございます。  状況説明をいたします。  特別な支援が必要な児童生徒は年々増加し、県内では教室不足や施設の老朽化が進んでおり、現在、施設の改築や改修を計画的に進めているところでございます。  伊佐市の児童生徒が通学している出水養護学校は、知的障害、肢体不自由を対象とし、平成十二年度に開校した特別支援学校であり、巡回相談による小・中学校等への支援など、県北部地区の特別支援教育に関するセンター的役割を担ってきております。  令和二年度は二百三十一人の児童生徒が通学していますが、平成二十二年から二十三年度に大規模改修及び増築を実施しており、現校舎で二百七十人程度の在籍まで受入れ可能であることから、適切な規模であると考えております。  また、伊佐・湧水地区からの通学バスにつきましては、これまでバス路線の見直しや増便を行うなど、児童生徒の通学時間の短縮や保護者送迎の負担軽減を図ったところであり、伊佐市中心部から学校までの乗車時間はおおよそ四十五分となったところでございます。  出水養護学校におきましては、地域の学校や児童生徒の居住地の学校との交流及び共同学習の実施、障害者スポーツの促進に取り組むとともに、令和元年度に就労支援コーディネーターを一人配置し、伊佐市も含めた地域の企業等と連携した一層の就労支援などに取り組んでいるところであり、今後も、児童生徒一人一人の自立と社会参加に向けて、これらの活動のさらなる充実を図ってまいりたいと考えております。  伊佐市に特別支援学校もしくは分校を設置することにつきましては、長時間通学の課題が他地区でも同様に見られることや、中央教育審議会が特別支援学校の設置基準を新たに定め、校舎の大きさや備えるべき施設などを明確化して教育環境の改善を進めることを盛り込んだ中間まとめを公表したことなどを踏まえ、県全体の特別支援学校の教育環境の改善に向けた見直しを行った上で検討していく必要があると考えております。  なお、知的障害、肢体不自由を対象とした特別支援学校におきまして、専攻科を設置している都道府県立の学校はないことから、知肢併置特別支援学校への専攻科の設置につきましては、今後、国の動向や全国の状況等について研究してまいりたいと考えております。  以上でございます。 65 ◯伊藤委員長 それでは、ここで換気のため十分間の休憩といたします。  再開は、十一時十分といたします。         午前 十時五十九分休憩      ────────────────         午前十一時  九分再開 66 ◯伊藤委員長 再開いたします。  説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 67 ◯田之上委員 今、特別支援教育室長から説明をいただきましたが、数点ほどお尋ねをいたしたいと思います。  まず、この陳情の六番目に、高等部卒業後、専攻科のある特別支援学校の設置をお願いしますという陳情でありますが、先ほど状況説明の中で、専攻科を設置している都道府県立の学校はないという状況説明をいただきました。  そこでお尋ねいたしますが、全国の設置の状況をもう一度教えていただきたいと思います。  さらに、県教育委員会として、この専攻科の設置についてはどのような考えを持っておられるのか、二点お尋ねいたします。 68 ◯上國料特別支援教育室長 専攻科につきましては、本県では鹿児島盲学校と鹿児島聾学校に設置しておりまして、盲学校では、はり、きゅう、あんま、マッサージなどについて、また、聾学校では、理容などについて、いずれも資格取得を目的としております。全国的にも、専攻科を設置している特別支援学校は、視覚障害と聴覚障害のある生徒を対象とする特別支援学校がほとんどでございます。  このほか、知的障害を対象とした専攻科につきましては、公立では鳥取大学附属特別支援学校が一校でございまして、健康・体力づくりや調理、情報活用などを学んでいると聞いております。  このように、公立の特別支援学校の専攻科につきましては、盲学校や聾学校の専攻科のように、主に資格取得などのために設置されているところでございます。  以上でございます。 69 ◯田之上委員 続きまして、質問をいたします。  状況説明の中で、中央教育審議会が特別支援学校の設置基準を新たに定め、校舎の大きさや備えるべき施設などを明確化して、教育環境の改善を進めることを盛り込んだ中間まとめの公表をしたことを踏まえ、という説明でありました。  そこでお尋ねをいたしますが、教育委員会としては今後どのような検討を行う必要があると思っておられるのか、お尋ねをいたします。 70 ◯上國料特別支援教育室長 中央教育審議会が出しました中間まとめでは、特別支援学校の教育環境を改善するため、国は特別支援学校に備えるべき施設等を定めた設置基準を策定することが求められるとされております。  県教委といたしましては、国が特別支援学校の設置基準を示した場合、県内の特別支援学校について、適正な大きさや備えるべき施設などについて適切な対応を検討するとともに、通学に長時間を要する児童生徒の通学負担の軽減策について検討を行っていきたいと考えております。 71 ◯田之上委員 もう一点、お尋ねいたします。  前回の委員会の中で、我が県内の離島における支援教室についての議論が交わされました。その中で、説明をいただきまして、教育活動が充実してきているという説明があったと思います。  そこでお尋ねいたしたいことが、離島以外に、特別支援学校に分校、あるいは分教室、支援教室を設置するとした場合に、どのような課題があると受け止められておられるのか、お伺いをいたします。 72 ◯上國料特別支援教育室長 今後、離島以外の特別支援学校に分校や分教室を設置することにつきましては、長時間通学の課題が伊佐市以外の地区でも同様に見られることから、県全体の特別支援学校の教育環境の改善に向けた見直しを行った上で検討していく必要があると考えております。  また、離島の支援教室につきましては、本校とは地理的に隔絶された状況にありますことから、教員を各島に駐在させ、少人数の生徒を一か所に集めて、訪問教育の活用型として授業を実施しているものでございます。  離島以外で本校に通うことが困難で障害が重複している児童生徒については、訪問教育を原則として実施しているところでございます。  児童生徒が相当数いる場合は、分校や分教室の設置を検討しなければならないと考えております。  以上でございます。 73 ◯田之上委員 最後に、もう一点ほどお尋ねいたします。  この新しい陳情であります。前回出ていました陳情書は取り下げて、また陳情書を提出をされているということであります。代表以下何名でお見えになって、室長はお話しをされたのか、お尋ねをいたしたいと思います。 74 ◯上國料特別支援教育室長 陳情書を持ってこられたときは、市長、教育長、市議会の代表の方がお一人と認識しております。それ以外は、伊佐市に新しい特別支援学校をつくる会の保護者の方が二名いらっしゃいました。 75 ◯田之上委員 ありがとうございました。 76 ◯松田委員 ありがとうございます。  そば県でもお聞きした課題でございまして、まず一点目が、バス路線を二路線から三路線にされて、少し通学時間が減ったかと思うんですが、その効果についてお聞きしたいのと、中心部から学校までの時間が四十五分というのは分かるんですが、遠い方が何分かかるのか、まず教えてください。 77 ◯上國料特別支援教育室長 伊佐市方面からの通学バスの路線について、少し御説明させてください。出水養護学校では、平成二十九年度に脇本線を一便増便いたしまして、それまで菱刈線が担っておりました出水市内の巡回部分を脇本線が担うことによりまして、菱刈線の伊佐市大口ニシムタ前から乗車している子供たちの時間が六十分から四十五分に短縮されたところでございます。  また、令和元年度に伊佐市を走る通学バスの始発をニシムタ前から旧山野駅に延長しまして、大口線を新設いたしました。そのことによりまして、旧山野駅周辺の保護者送迎の負担軽減を行うとともに、湧水線も停留所や乗車人数が減ったことによりまして、九十五分から九十分に乗車時間が短縮されたと認識しております。  伊佐市内から通学している生徒の中で、一番時間がかかっている自宅から学校までの総通学時間は九十分でございます。 78 ◯松田委員 長時間通学の課題が他地域でもあるという状況ですが、他地域がどのような状況なんでしょうか。 79 ◯上國料特別支援教育室長 他地域の状況も含めて、御説明いたします。  自宅から学校までの総通学時間ですけれども、例えば、陳情書にございますように片道八十分以上の児童生徒の数で申し上げますと、伊佐市からが六人、湧水町からが十八人、そして、姶良市から牧之原養護学校に通っている児童生徒が三十人、志布志市から牧之原養護学校に通学している児童生徒が二十四人となっておりまして、伊佐市以外にも長時間通学の課題がある生徒がいる状況にございます。 80 ◯松田委員 確かに、牧之原養護学校に、地元の生徒はほとんどおりません。  その上で、室長がおっしゃる全県的にこのことに取り組むということは、全県的な再編を考えていらっしゃるということでよろしいですか。 81 ◯上國料特別支援教育室長 先ほどもお答えいたしましたけれども、長時間通学については解決しなければならない課題と考えております。ですので、県全体の特別支援学校の児童生徒の状況、例えば通学区域や通学距離等について、再度把握しまして、児童生徒の通学時間の改善策等について検討してまいりたいと思います。 82 ◯松田委員 よく分かりました。  牧之原養護学校に行ったときも、国分の子たちが多いと聞いております。そういった意味では、今ある特別支援学校の場所が、理想的な場所なのかも検討しなければいけないでしょうし、その上で、陳情者の願いも込めた形で取り組んでいただければと思います。  以上です。 83 ◯遠嶋委員 状況説明の中で、県内では教室不足や施設の老朽化が進んでおり、現在、施設の改築や改修を計画的に進めているところであると書きながら、出水養護学校は、約十年前に大規模な改修、増築を実施し、二百七十人程度までは受入れ可能であると書いてあるんです。この大規模改修のときには、伊佐、湧水の子供たちの陳情は出ていたんでしょうか。 84 ◯上國料特別支援教育室長 大規模改修が行われたのが平成二十二年度から平成二十三年度でございます。そのときにこの陳情書は、提出されていなかったと認識しております。 85 ◯遠嶋委員 今回取り下げられた陳情は前から見ていたような気もするんですが、この大規模改修で四十人ぐらいの定数が増えているわけですよね。結構大きな改修だったと思うんですが、伊佐、湧水に分校や分教室をつくるという検討は全くなかったんでしょうか。 86 ◯緒方学校施設課長 施設の改修のことにつきまして、御説明申し上げます。  まず、平成十二年に開設されました頃は、百人ぐらいの子供たちでございました。その後、増えてまいりまして、平成十七年に改修をいたしまして、教室を三教室ほど増やしたことがございます。  それから、状況説明にございます平成二十二年度から平成二十三年度にかけての工事でございますけれども、その前、平成二十年度に子供の数が二百人を超えたものですから、約二億円程度を投じまして、教室を六教室、多目的室、医療的ケアルームなどを増設いたしました。  現在の状況について申しますと、現時点では、教室が四つほど余裕がある状況だと聞いております。それは、生徒数の減少等だろうと思います。  以上です。 87 ◯遠嶋委員 このような要望がその大規模改修のときにはなかったというお話でしたが、全県的にこの支援学校の配置の仕方とか、さっき松田委員もおっしゃいましたけど、早めにそういう計画を立てていただいて、今出ている陳情書のようなこういう子供が少しでも少なくなるようにお願いしたい。牧之原養護学校の話も出ましたけど、牧之原養護学校もあるから、伊佐、湧水には養護学校の分校や分教室、あるいは支援学校を造るとはならないかのような説明に聞こえるわけです。牧之原養護学校と出水養護学校の長距離通学を解消するために、どっちかは手をつけないといけないわけですよね。あっちがあるからこっちもできませんとかというんのは、少し引いているような感じに聞こえますので、ぜひそういう方向で取組を進めていただきたいと要望して、終わります。 88 ◯伊藤委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり]
    89 ◯伊藤委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了いたします。  それでは、採決に入りますが、まず取扱い意見をお願いいたします。 90 ◯小園委員 陳情第四〇一二号につきましては、伊佐市から出水養護学校へ長時間かけて通学する児童生徒やその保護者の負担は大きいものであり、特別支援学校の教育環境の改善を図る必要があると考えるが、現時点では、中央教育審議会が特別支援学校の設置基準を新たに定め、校舎の大きさや備えるべき施設などを明確にして教育環境の改善を進めることを盛り込んだ中間まとめを公表したことなどを踏まえ、県教育委員会として、今後、分校や分教室の設置を含む特別支援学校の整備をどのように進めていくのか、県全体のバランスを見ながら検討する必要があることから、本陳情は継続審査でお願いをいたします。 91 ◯遠嶋委員 取り下げられた陳情を審査するときもお伺いしたと思うんですが、今資料がないので正確な数字は分かりませんが、伊佐、湧水から通っている子供たちだけで結構な数になっていたと思うんですよね。それだけの人数がいるということは、私はこの陳情書が実現するように、県政としても後押しするべきだと思いますので、採択でお願いします。 92 ◯伊藤委員長 ほかに御意見、ありませんか。    [「なし」という者あり] 93 ◯伊藤委員長 陳情第四〇一二号については、継続審査を求める意見と採択を求める意見がありますので、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第四〇一二号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 94 ◯伊藤委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第四〇一二号は、継続審査すべきものと決定いたしました。  次に、継続審査分の陳情の審査を行います。  陳情第四〇〇九号第四項について、特別支援教育室長の説明を求めます。 95 ◯上國料特別支援教育室長 資料の十一ページを御覧ください。  第四項でございます。  これは、高等部を設置していない特別支援学校への高等部設置及び高校に特別支援学級や分教室設置などの受入れ体制の整備を求めるものでございます。  これにつきましては情勢の変化がございましたので、御説明いたします。  鹿児島市南部地区における特別支援学校の整備につきましては、十二月七日に開札が行われ、今年度中に工事に着手することとしております。  以上でございます。 96 ◯伊藤委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。    [「なし」という者あり] 97 ◯伊藤委員長 質疑がありませんので、質疑を終了いたします。  それでは、採決に入りますが、まず取扱い意見をお願いいたします。 98 ◯小園委員 陳情第四〇〇九号第四項は、鹿児島市南部地区に高等部を有する特別支援学校として整備が進められているところであり、また、高等学校に特別支援学級を設置することについては、今後の国の動向を注視する必要があることから、本陳情は引き続き継続審査でお願いいたします。 99 ◯遠嶋委員 国の検討を後押しするという意味で、採択でお願いします。 100 ◯伊藤委員長 ほかに御意見ありませんか。    [「なし」という者あり] 101 ◯伊藤委員長 陳情第四〇〇九号第四項については、継続審査を求める意見と採択を求める意見がありますので、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第四〇〇九号第四項を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 102 ◯伊藤委員長 挙手多数であります。  よって、陳情第四〇〇九号第四項は、継続審査すべきものと決定いたしました。  以上で、請願・陳情の審査を終了いたします。  次は、県政一般についてであります。  先般、大隅・鹿児島地区での行政視察を実施したところでありますが、これらに関し、委員から御意見、御質問等がありましたら、お願いいたします。 103 ◯松田委員 楠隼中高の視察をさせていただきました。  平成二十七年から開学して、県立高校として教師の資質向上に与えた影響をどのように考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。 104 ◯堀之内高校教育課長 現在、楠隼中高一貫校は、開校六年を迎えているところでございます。この学校では、特色ある教育活動といたしまして、他校にはないようなものも実施しておりますし、それらによって生徒自身に、例えば協力していくことですとか、あるいはお互いを尊重し合うことですとか、様々な力を育成してきているものと思っております。  それらの教育活動に従事した教員は、高校の標準法にのっとりまして異動等もございますので、他校に行きまして、楠隼で得た個別指導や授業の進め方、特に楠隼中高一貫校はICTも一部使っておりますし、先進的な取組もやっております。そういったものを、各高校に移りまして、様々な機会に紹介しながら、教育活動に生かしているところでございます。 105 ◯松田委員 楠隼中高の評価の一つの側面として、教職員の資質向上に効果があったというのは、一つの目線として大事な観点だと思います。できれば、楠隼からどこかに行かれた先生が、その学校で教育課程のプログラムをつくったり、何かしたというトピックがあればと思って質問しましたので、次につなげていただきたいと思います。  以上です。 106 ◯遠嶋委員 今の松田委員の質問を聞きながら思ったんですが、六年目ということで、義務制の異動は大体六年がワンサイクルですよね。高校の場合はよく分からないんですが、最初から今までいらっしゃる教員は、何人ぐらいいらっしゃるんでしょうか。 107 ◯池田教職員課長 今手元に具体的な数字がございませんので、また後ほど、確認した上でお答えしたいと思っております。 108 ◯遠嶋委員 管理職の方は、三、四年で交代されると思うんですよね。また、楠隼中高で新規採用された人は、多分いないですよね。どうでしょうか。 109 ◯池田教職員課長 全くないというわけではなく、学校長から学校の状況等も確認する中で配置することもございます。実際に配置した者もいるかと思います。 110 ◯遠嶋委員 では、今は分からないということですから、開設当初からずっといらっしゃる教員が何人いるのか、新規採用者が何人いたのか、また、後日教えてください。よろしくお願いします。 111 ◯池田教職員課長 分かりました。また後ほどお答えいたします。 112 ◯いわしげ委員 行政視察といいますか、楠隼に関して、どこかでお答えされているかも分からないんですけれども、今アンケートを取っていらっしゃると思うんです。それについての結果は、いつ頃公表される御予定ですか。 113 ◯堀之内高校教育課長 現在、楠隼校におきまして、中高の生徒合わせまして三百三十三人とその保護者を対象といたしまして、アンケートを行っているところでございます。  内容といたしましては、特色ある教育活動は継続することを前提にしまして、共学化や通学生の受入れについての是非、もしそれを実施するとした場合の開始時期等について、現在お伺いしているところでございます。  保護者につきましては、十二月十四日までに回答していただくようにお願いしております。また、生徒につきましては、今週中に実施するということでございます。このアンケートの結果につきましては、終了後集計して、公表ということを考えておりますけれども、現時点では、その時期等について、まだ申し上げる段階ではございませんで、現在検討しているということでございます。  以上でございます。 114 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  そのアンケートに自由記述があるか分かりませんけれども、皆さんの意見が、県議会にもちゃんと伝わるようにしていただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。 115 ◯伊藤委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 116 ◯伊藤委員長 ほかにないようですので、行政視察についてはこれで終了いたします。  これより、その他の県政一般に関する質問をお願いいたします。  ここで、暫時休憩いたします。         午前十一時三十七分休憩      ────────────────         午前十一時三十八分再開 117 ◯伊藤委員長 再開いたします。 118 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  いただいた資料の十二ページなんですけれども、ALTの先生方なんですが、今年度、新型コロナウイルスで入国できなかった方がいらっしゃるんじゃないかなと思います。本年度入国された方の人数がお分かりでしたら教えてください。 119 ◯堀之内高校教育課長 ALTの配置の件でございますけれども、年度当初、全日制、定時制、通信制を含めた県立高校六十四校及び特別支援学校十六校の計八十校に三十八人のALTを配置したところでございます。そのうち、七月末で十四人のALTが退職しまして、新規受入れをする予定でございましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、全国のALTの斡旋を一手に引き受けておられます自治体国際化協会からは、海外からの入国が制限されておりまして、来日の見通しが立っていないとの連絡を受けていたところでございます。  九月以降の授業につきましては、ALTや英語科教員への負担が極端に増加しないように配慮しながら、ALT訪問校の見直しや、オンラインによる遠隔授業、ALT自作の動画をライブラリに保存し、活用するなどして、対応してきたところでございます。  先日、この団体から連絡がございまして、本県は十四人のALTが新規でということでございましたけれども、七人につきまして、年明けの一月七日に入国のめどが立ったとの連絡を受けているところでございます。  このALTは、二週間の待機期間を経まして、二月から各学校に配置する予定でございまして、各学校の英語の授業時間等にそのALTができるだけ活用できますように、配置を検討しているところでございます。  以上でございます。 120 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  そうしますと、十二ページのこの外国語指導助手の指導力等向上研修で九十二名参加されたというのは、ALTの先生だけではなく、ほかにもいらっしゃったという理解でよろしいですか。 121 ◯堀之内高校教育課長 こちらの参加者につきましては、高校だけではございませんで、小・中学校に配置されているALTの方々も含めて研修を行っているところでございます。 122 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  県立高校や特別支援学校も含めて八十校に、毎年、大体何人ぐらいのALTの方を配置するという考えでいらっしゃったんでしょうか。 123 ◯堀之内高校教育課長 このALTの要件となりますのが、例えば募集をかけている国の国籍を有していること、過去の経験年数が五年以下などの条件がございまして、御本人の帰国する希望などを総合的にお聞きした上で検討しておりますので、年度ごとに数が変わってきている状況でございます。  以上でございます。 124 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  七人が一月七日に入国されて、二月から配置されたとしても、三十一人になるかと思うんです。三十一人の方が八十校を見られるのは、子供たちにとって、外国の方と触れ合う機会が少なくなってしまう。できれば、福井県のように各学校にALTを配置していただきたいなとも思うところです。各学校に一人はALTを配置できるような体制づくりを今後御検討いただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。  続きまして、資料の十五ページの大学等入学時奨学金貸付事業ですけれども、募集定員に対しまして、応募者がかなり今回少ないんですけれども、この要因がお分かりでしたら教えてください。 125 ◯橋之口福利厚生監 令和二年四月から国の高等教育の修学支援新制度が始まりまして、これに伴い、低所得者世帯の方々の応募が減ったことが要因の一つだと思っております。 126 ◯いわしげ委員 分かりました。まだこの事業は継続されると思うんですけれども、今後の推移を見て、やり方を考えないといけないということになるかも分からないですね。 127 ◯橋之口福利厚生監 委員がおっしゃるとおり、今後の応募の状況を見ながら、募集の仕方等を含めまして、検討していくこととしたいと思っております。 128 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  続きまして、二十一ページの一番上の旧考古資料館保存活用事業なんですけれども、十月二十八日に委員六人の方々で活用方針の検討をされたということなんですけれども、議論された内容についてどんな意見が出たのか、教えてください。 129 ◯南 文化財課長 第一回の検討委員会でございますが、まず、施設の概要などを御説明させていただきまして、それから現地を実際に見ていただきました。その上で、今後の活用の検討の方向性といったようなものを御意見いただいたわけでございますけれども、委員からは、考古資料館の文化財としての価値が何よりも大事であるといったようなこと、また、鹿児島は石造の文化でありまして、その石造の建物を見て、周遊するときに、最初に石造について学ぶ場所として立ち寄れるところになったらどうか、鹿児島にはデザインを学ぶところがないので、教材として使ってはどうかといった御意見などをいただいたところでございます。 130 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  この検討委員会は、今後、何回、いつまでされる予定なのか、教えてください。 131 ◯南 文化財課長 本年度中にあと二回予定しております。 132 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  その結果、どういったことを取りまとめようと考えていらっしゃるのか、教えてください。 133 ◯南 文化財課長 活用のイメージにつきましては、委員会からの提言をいただくことを考えております。その提言に基づきまして、具体的な活用について検討させていただくという今後の流れを考えております。  以上です。 134 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  提言が今年度中に出されたとして、この旧考古資料館が今まで活用されなかった要因の一つに耐震化という問題があったかと思うんですけれども、その提言を受けて何かしらに活用しないといけない場合には、耐震工事もされる予定があるという理解でよろしいですか。 135 ◯南 文化財課長 活用に当たりましては、今耐震性がない状況でございますので、当然、工事の中ではまず耐震化をやってという流れになると思っております。 136 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  この施設は、本当に大変貴重な施設だと思いますので、最大限活用できるような方針を考えていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  以上です。 137 ◯遠嶋委員 資料の七ページ、オリンピック・パラリンピック・ムーブメント全国展開事業の開催場所が書いていますけど、推進校はどう選ばれたのか、非常に偏りがあるような気がしてならないんですが、教えてください。
    138 ◯中山保健体育課長 推進校の決定につきましては、全ての市町村に意向調査をかけまして、推進校としてぜひやってみたいという学校が十七校あったということになっております。 139 ◯遠嶋委員 では、全ての市町村教委にリクエストをかけたという状態であるわけですね。 140 ◯中山保健体育課長 そのとおりです。 141 ◯遠嶋委員 であれば、鶴翔高校が北薩といえば北薩ですけど、北薩地区がほとんど入っていないのは、希望がなかったと思ってよろしいんでしょうか。 142 ◯中山保健体育課長 希望がなかったということではなくて、それぞれの学校の御事情もあったかと思います。基本的には、この事業をやってみたい学校が十七校だったということであります。 143 ◯遠嶋委員 種目等を見ても、非常に興味がある種目だなと思って、多くの子供たちに体験をさせれば、いい勉強になったんじゃないかなと思ったもんですから、質問させていただきました。  次に、十三ページですけど、小・中学校管理職任用標準試験の結果が載っているんですけど、合格者百八十四人の職種別に数を教えていただきたい。 144 ◯池田教職員課長 百八十四名の内訳は、教諭が百七十七名、養護教諭が三名、栄養教諭一名、事務職員三名の計百八十四名でございます。 145 ◯松田委員 まず、資料でいくんですけど、十ページの高校生の就職支援の十月末の対前年比はないんですか。 146 ◯堀之内高校教育課長 例年、就職試験が九月十六日以降ということで、九月末で集計を取っております。今年は、新型コロナウイルスの影響で、就職試験が一か月延期になりまして、十月十六日以降ということでございましたので、集計のタイミングが今年に限って変わってきているということでございます。 147 ◯松田委員 分かりました。  対前年プラスといっても、本当にプラスかなというのが実感としてあります。結局は、はかっていない分がありますんで、資料を見て、思ったところでした。  それから、教育委員会の事務の点検・評価報告書なんですが、施策の評価として、一部見直しが必要であるというのは、三十一ページの教職員の資質向上と、国体が延期になりましたから、七十三ページの競技スポーツの推進の二つしかないんです。三十一ページの一部見直しが必要であるという評価を受けて、今後の事業実施に係る方向性の中に、一部見直しをしたという部分が感じられないんですけど、何を見直したのか、教えてください。(「暫時休憩お願いします」という者あり) 148 ◯伊藤委員長 暫時休憩いたします。         午前十一時五十二分休憩      ────────────────         午前十一時五十三分再開 149 ◯伊藤委員長 再開いたします。 150 ◯池田教職員課長 教職員の資質向上の事業の一部見直しについての御質問かと思います。  一番分かりやすいもので申し上げれば、教員採用選考試験につきましては、毎年度、いろいろな工夫改善を取り入れているところでございます。今年度でありますと、臨時的任用教員の経験を加味したり、受験年齢を引き上げたりという改善をしております。人材確保の意味では、前例踏襲ではなくて、毎年度、一部の見直しが必要であるということで、取り組んでいるところでございます。 151 ◯松田委員 根本的に、この評価・点検の趣旨に関わる部分なんですが、二ページ、九月に評価委員の方々に評価していただいて、十月から十一月に当たって回答して、今日に至ったんじゃないかと思うんですよね。評価に対してこの四人の評価委員から意見をいただいて、ここに一部見直しというのが必要であるという評価をされたのであれば、今後の事業実施に係る方向性に、今おっしゃった教員採用試験の文言が入っていいと思うんですが、これは入らなくても仕方がないんですか。 152 ◯中島企画監 事務の点検・評価につきましては、今、委員御指摘のようなスケジュールで実施しておりまして、基本的には、前年度の事業の中身について点検を行いまして、次年度以降の事業の見直しに生かすということでございます。もちろん、いただいている御意見について随時反映できるものについては努力はいたしますけれども、基本的には次年度以降に反映させることを目的にしています。  以上でございます。 153 ◯松田委員 その趣旨で聞いたつもりです。  この四名の評価委員は、方向性まで含めて一部見直しが必要であるという意見と判断していいんですね。来年度以降の話だからこれには盛り込まれていないということでいいんですね。 154 ◯中島企画監 御指摘のとおりでございます。 155 ◯松田委員 了解しました。書類の意味が分かりました。  続けて、幾つかお聞きしたいんですが、離島の先生方から要望があって聞いたんですけど、退職者の先生方が鹿児島市に集まって、表彰されると聞いているんですが、この仕組みを教えてください。 156 ◯橋之口福利厚生監 委員から質問のありましたことにつきましては、永年勤続者表彰のことについてかと思います。  永年勤続者表彰につきましては、永年にわたりまして本県の教育振興に尽くして退職を迎える教職員の御苦労に対しまして、感謝の意を表すために表彰するものでございます。  表彰対象者につきましては、教育界在職は二十五年以上、本県の教職員として在職十年以上の方で、本県の教職員として退職を迎えられる者が対象となっております。  式典につきましては、今年度は令和三年二月六日を予定しておりまして、かごしま県民交流センターで実施することとしております。  今年度の退職者につきましては、三百七十二人が対象となっております。 157 ◯松田委員 この三百七十二名の退職予定の先生方が二月六日に式典に参加されるとなると、勤務はどうなるんですか。学校を特休扱いでお休みされるのか、出張扱いになるのか。例えば、離島からかごしま県民交流センターまでの旅費等はどうなるのか、教えてください。 158 ◯橋之口福利厚生監 先ほど申しました二月六日につきましては、土曜日となっております。この永年勤続者表彰式につきましては、強制ではなくて、本人の希望によりまして出席していただくことになっておりますので、勤務処理はしないことになります。当然でございますが、離島から来られる方々に対しまして、旅費の支給等はございません。 159 ◯松田委員 この時代ですから、ネットを使って、同時中継で、大島とか各区の近いところで集まってやられたらどうかと思います。最終的に離島で退職される方は、帰りの旅費はありませんので、結構大変です。そういった意味では、配慮として、来られる方は来ていただいて、御苦労さまと言えばいいんでしょうけど、来られない方に対しては、そういう形の対応も検討していただきたいと思います。いかがでしょうか。 160 ◯橋之口福利厚生監 委員がおっしゃったとおり、離島の方々がこちらに来ていただいて、参加していただくのは、厳しい状況にあるということは認識しております。今、御提案いただきましたネット等による配信についても、今後、どのような形でできるかを検証いたしまして、研究させていただければと思っております。 161 ◯松田委員 続けて、この要望された校長と語ったんですけど、退職間近の先生方のモチベーションをいかに上げるかが課題であると話をされていました。管理職は、責任があるのでいいんですよ。永年勤続者表彰も、ある意味、最後のお礼だと思うんですが、学校の中で、五十五歳前後の平の先生というのは、非常にありがたい存在だと、実は思っているんです。この先生方が、若い先生たちにしっかり技術をつなげて、渡していく部分があると思うので、例えば五十代以降の先生方を取りまとめた研修があるんでしょうか。 162 ◯池田教職員課長 この年代に特化した形の研修というのは行っておりません。ただ、年代を問わずに、県総合教育センターをはじめとして、各地を回るような形のものも含めて、研修の機会は準備しているところでございます。退職間際の先生方のこれまで果たしてきていただいた役割が、大きいというのも全く御指摘のとおりですし、また、それを最後まで発揮していただく、さらに今日的な課題を加えて申し上げさせていただければ、再任用で退職後も引き続き力を発揮していただくという方々も多うございます。そういったことも含めて、年齢の高い層の先生方の力も発揮できる体制は、今後もいろいろな形で工夫していかないといけないと考えております。 163 ◯伊藤委員長 それでは、ここで昼食等のため暫時休憩といたします。  再開はおおむね午後一時十五分といたします。         午後零時 三分休憩      ────────────────         午後一時十四分再開 164 ◯伊藤委員長 再開いたします。  午前中の発言について、教職員課長及び保健体育課長より発言を求められておりますので、これを許可します。 165 ◯池田教職員課長 午前中の遠嶋委員からの御質問の楠隼中高の一年目から在籍している職員数、及び新規採用教員の数ということで申し上げますと、開校一年目から在籍している教員の数が、中高合わせて八人になります。それから、新規採用教員は、中高合わせて四人を配置しております。  以上でございます。 166 ◯中山保健体育課長 午前中の遠嶋委員から御質問のありました七ページの一番上にありますオリンピック・パラリンピック・ムーブメント全国展開事業の件について、改めて説明をさせていただきたいと思います。  ここに記載がありますのは、十一月十日から十二月十一日に開催する学校の状況を記載しております。冒頭、教育長の総括説明でもございましたように、十月二日の薩摩川内市立川内北中学校をスタートとして、車椅子バスケットの北京オリンピック選手の網本麻里氏に来ていただきまして、体験活動や講演をしたところでございます。  なお、学校につきましては、鹿児島市を含め、教育事務所が七教育事務所ありますので、県内の全ての地区でこの事業が展開できるように配慮し、実施しているということで付け加えさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 167 ◯松田委員 児童生徒の問題行動・不登校等調査に関して、本会議でも何回か質問がされた部分で確認しますが、二〇一九年の不登校がトータル二千七百三人、そのうち、小学生六十八人、中学生三百三十七人がフリースクールに行っているとの答弁があったと思います。その中で、フリースクールの出席扱いが、三百九十一人のうち、小学校で四十七人、中学校で三百一人、高校で一人の三百四十九人という答弁だったんですが、まずこの数の確認をさせてください。 168 ◯山本義務教育課長 令和元年度に適応指導教室やフリースクール等の施設で相談、指導を受けた児童生徒三百九十一人のうち、出席扱いとなった人数は、小学校で四十七人、中学科校で三百一人、高校で一人、合計三百四十九人となっております。 169 ◯松田委員 了解です。  適応指導教室は何人行ってるんですか。 170 ◯山本義務教育課長 適応指導教室で出席扱いとなった者は三百十四名で、フリースクールが三十五名です。 171 ◯松田委員 では、三百九十一名のうち、適応指導教室三百十四名が出席扱い、三十五名がフリースクールで出席扱いになったということは、フリースクールに行っている数が、小学生六十八名、中学生三百三十七名というのは正しいんですか。代表質問の回答で、たしかあったと思いますが。 172 ◯山本義務教育課長 フリースクールに通っている児童生徒数ですけれども、小学校が十五名、中学校が三十四名、高校で六名、計五十五名となっております。 173 ◯松田委員 了解しました。  その上で、当然、出席扱いとした三十五名に関しては、学校長がフリースクールとのやり取りがあって、最終的に判断して出席扱いしたということでよろしいんですか。 174 ◯山本義務教育課長 出席扱いする前提としまして、要件にありますように、学校と連携を取ってということになっております。御指摘のとおり、学校長含め、実態を確認していただいて、連携して、出席扱いしていただいているところでございます。 175 ◯伊藤委員長 この際、御報告いたします。  傍聴について、一名の方から申出があり、これを許可いたしました。 176 ◯松田委員 その上で、今回、質問の中であまり触れなかったんですけれども、兵庫県で一年間フリースクールと話をして、県内のフリースクールがどれだけあって、こういうことですよというガイドラインをつくって、保護者に渡したという新聞報道を見ているんですけれども、本県においては、このフリースクールを把握する活動はされているんですか。 177 ◯山本義務教育課長 フリースクールの状況につきましては、学校を通じて、児童生徒がどういった施設に通っていて、それが出席扱いをされているのか、可能な範囲で利用する料金といったことは把握させていただいております。  今年度から始めましたけれども、教育機会の確保に関する意見交換会として、不登校児童生徒の支援に向けて、県内の関係団体や機関と一緒に検討会を始めております。その中にフリースクールの二つの団体に入っていただきまして、この協議を行っているところでございます。また、その協議の中で、各団体の活動や抱えている課題について、お聞きをしているところでございます。それを踏まえて、取り組んでいきたいと思っております。 178 ◯松田委員 本会議におきましては、実態調査をすべきと質問をさせていただきました。これはぜひやってもらいたいんです。私も何軒かフリースクールを知っているんですけれども、フリースクール同士は、横のつながりが全くないみたいです。今となっては、やはり教育を支える一つの団体となっています。先ほど申し上げた兵庫県では、フリースクールのガイドラインをつくって、県がある意味認定しているような状態までなっていますので、そういう関係性が築ければと思っております。  現実は、学校も把握できていない、やり取りをしていないフリースクールに行っている子もいると思うんですよね。当然、出席扱いにもならず、そのまま時間だけが経過するということなので、当事者によく聞いた上で実態調査をしていただきたいと申し上げておきます。  その上で、不登校の要因の無気力・不安ですけど、そもそも要因は誰が回答しているんですか。 179 ◯山本義務教育課長 この問題行動等調査の中の不登校の状況は、学校の教職員が一方的に判断するわけではなくて、実施要領でしっかりと保護者や児童生徒の状況を確認して答えるようになっておりますので、その上で回答しているところでございます。 180 ◯松田委員 一方的に決めているんじゃないかと思って質問したんですけど、そうでなければいいとは思うんです。現実に不登校の中には、中学校一年の最初からいない子もいます。当事者と話をして、無気力という判断にするのかは、学校側がしているんでしょうけれども、言葉の使い方も厳しいと思うんです。本人に関わる状況の生活リズムの乱れ・あそび・非行、無気力・不安というカテゴリー自体は国がやっているんでしょうけど、この数字の中身の部分に学校がどう切り込んでいくかということだと思うんです。少なくとも、この数字に上がっている子に関しては、学校側はアクションを起こして、その保護者や本人と会っているということでいいんですね。 181 ◯山本義務教育課長 国も含めてですけれども、私どもで指導、助言しているところでは、まず、不登校の児童生徒につきましては、しっかりと、どういう生活状況になっているかを把握するようにとなっております。したがって、民間の施設で学んでいるときには、その施設や適応指導教室の様子をしっかり確認する、また、家庭にいるときは、可能な限り対面で会うということをやってほしいと言っております。ただ、現実問題として、どうしても閉じ籠もってしまっているとか、保護者から来ないでほしいと言われてしまうケースもありますので、そういったときは電話や保護者を通じた確認ということでやらざるを得ないケースも一部あるところでございます。  以上です。 182 ◯松田委員 よく分かりました。  懸念するのは、例えば、小学校時代に教職員や友達との関係が原因だったのが、大人の勝手な判断で、中学校になったら無気力に変化することがないようにあってほしいなというのがあって聞きました。自分がどこに入っているか納得できないことにならないようにしてもらいたいなと思っております。  その上で、いじめなんですけど、文科省も数字が上がると、認知する学校が増えていいことだと、数字が減ると、指導がうまくいっていいことだと言っています。どっちに転んでも、いいことだという返事がよくあります。それを、本当に冷静に見切る力が大人の側にあるのかなという気がするんですけど、私が見ている観点は、いじめの解消率です。基本的に変化はないとおっしゃるんですが、小学校は、平成二十六年度が九六・一%で、令和元年度が九〇・三%の六ポイント減、中学校が、平成二十六年度が九一・六%で、令和元年度が八五・〇%に、解消率が減っています。これは、上がったからいいとは思わないんですけど、ただ、気にしなければいけない数字かなと思っているんです。たしか、本会議か新聞紙上の話だと、そんなに変化はありませんという回答だったと思うんですが、ここについてはどのように認識されていますか。 183 ◯山本義務教育課長 今、委員から平成二十六年度の数字と直近の数字をお話しいただいたところでございます。実は、全国的な問題で、いじめの解消率というのが、平成二十六年度頃までほぼ一〇〇%になっていたけど、基本的には解消していないんじゃないかという問題がありました。そこで国が基本的な方針を変えまして、基本指針の中でしっかりといじめの解消の要件を厳格化したところでございます。一つが、しっかり行為がやんでおり、そのやんだ状態が三か月以上継続していること、二つ目が、本人が苦痛を感じていないことを確認した上で、解消となっております。厳格化されたこともあって、解消率は落ちていると分析しているところでございます。 184 ◯松田委員 その変化があったのは、平成二十八年あたりですか。 185 ◯山本義務教育課長 平成二十九年からです。 186 ◯松田委員 どちらにしても、この数字のデータは、基準が変わると大きく変わりますので、前年比較しても意味がなくなってしまいます。  ただ、あくまでも、今の数字を現状として、各学校がこれを受け止めて、どう対策を取るかが大事な部分だと思う。あまりとらわれても仕方がないとは思うんですけれども、その観点でしっかり取り組んでもらいたい。  もう一点、フリースクールについて、福岡県は団体に上限二百万円の助成をしております。これはやるべきだと思って、質問に入れていたんですが、財政課から聞こえてきたのは、学事法制課と教育委員会のどっちが担当ですかねみたいな話をしていたんです。福岡県は予算を県費でつけて、平成十九年は十一団体支援しておりました。そういう支援をするというのも考えるべきだと思うんですけれども、教育委員会と学事法制課の御意見をお聞かせください。 187 ◯山本義務教育課長 福岡県の例につきましては、教育委員会として機関に対する補助をしているものではないと確認はしております。フリースクールの場合、その中でも特に無認可というか、一般的な民間企業と同じような形態でやっていただいているところでは、法的に行政指導上の監督に服しておらず、自由に運営するということでございますので、公の支配に属さない事業という中でやっていただいています。その中で、今、憲法八十九条で、公の支配に属さない事業に対する公金の支出が禁じられておりますので、機関に対する補助につていは、今は慎重に考える必要があるのではないかということで、国が見解を示しているところでございます。  フリースクールに通う児童生徒個人に対して経済的な支援をするということでやられている自治体は、全国で約三パーセントの自治体がやっていると把握しておりますので、そういったことも含めて、これからどういったことができるか研究してまいりたいと思っております。 188 ◯坂元学事法制課長 学事法制課の見解もということでございましたけれども、考え方につきましては、ただいま義務教育課長がお答え申し上げたとおりであると考えております。 189 ◯松田委員 根本的には、フリースクールが存在するのをまだ把握も何もしていませんので、補助を出せるような状況ではないと思います。  学校が、公的に出席扱いにすることを認めるのであれば、当然、公に属さないという言い方で済まない団体になってくるかと思います。福岡県が昨年度も実施されたのを見ると、ニーズがあれば対応するのが当然だと思います。これは今後の課題でもあると思いますので、しっかり研究していただきたいと申し上げておきます。  最低でも、本県内にフリースクールはどの程度あって、どういう活動をされていて、ここに対しては学校との関係できちっと出席扱いしていますよということが分かるようなものを準備するべきであって、なぜなら、保護者の側に立ったときに、どこがいいか分からんわけですよ。今おっしゃるみたいに、公ではないから、何も補助ももらっていない、勝手な団体だから、結果的に入れると。ただそれを、公が出席扱いにしているわけですから。出席扱いにするんだったら、それ相応のことをやれよという思いで質問しております。福岡県がなぜそれができるのかをしっかり調査していただいて、でき得れば本県でもそういう補助ができる体制を取っていただきたいと思っています。私も全く知りませんでした。吉野にあるフリースクールの施設長から、あるんだと聞いて、初めて福岡に問合せして分かりました。そういった意味では、時代が少しずつ変わっていて、かなり認知度が上がってきています。公教育ででき得ない部分を補佐する団体になってきていますので、そういう意味では、本来公教育がすべきことをお願いしていることにもなるんじゃないかと思いますので、今後の課題として訴えておきます。  以上でございます。 190 ◯西高委員 今、松田委員からフリースクールの問題の中にいじめの話も出てきて、なぜ今フリースクールが存在するのかということがよく分かる話だったんです。まず学事法制課からお聞きしたいんです。今回、また、いじめ再調査に係る再発防止策等検討会の十一回目が開かれたということで、まず、このいじめの事案は、何年度のものだったですか。 191 ◯坂元学事法制課長 本事案が発生いたしましたのが、平成二十六年度でございます。 192 ◯西高委員 平成二十六年度に発生した事案で、現在十一回開かれて、再発防止等の対策は出たんでしょうか。 193 ◯坂元学事法制課長 委員おっしゃるとおり、ただいま第十一回目まで終わっておりまして、前回、第十一回目の検討会の中で、提言に向けた提言項目案が出されたところでございます。提言自体はまだ出ていないところでございます。  なお、本検討会が開始されましたのが、令和元年十一月からでございます。  以上でございます。 194 ◯西高委員 平成二十六年の問題について、再調査しながら、やっと今ここまで来たということですよね。  今年度に入って、学事法制課、義務教育課、高校教育課は、いじめの問題を今何件ぐらい把握されていますか。 195 ◯山本義務教育課長 公立学校をお答えさせていただきますと、問題行動調査につきましては、前年度のものをその年度末にかけて集計して、把握しているところでございます。今年度のことにつきましては、重大な事案が発生したときに、その個別事案を教育事務所を通じて、各市町村等や学校から上げていただくようにしているところでございます。 196 ◯西高委員 まだ、高校教育課と学事法制課に聞いていませんが、重大な事案が発生したものについては、今年はないんですか。 197 ◯山本義務教育課長 小・中学校のことで申し上げれば、厳密な数は集計はしておりませんけれども、五件ほど、重大と言われるようなものは入ってきております。
    198 ◯坂元学事法制課長 今年度の私立学校におけます重大事態につきましては、現時点におきまして、報告いただいている案件はないところでございます。 199 ◯荒田生徒指導監 県立高校につきまして、本年度、まだ重大な事態というものにつきましては、報告を受けておりません。 200 ◯西高委員 要するに、どこが重大なのかということが、私は大事だと思うんですよ。いじめの事案を受けて、前年分の件数が県の教育委員会、あるいは学事法制課に上がってきて、それが報告として出てくる。ところが、その現場が、実際どれだけの対応を本当にやっているのかということが、一番、私は大事だ思うんですよ。現実にいじめを受けて、登校拒否だったり、心療内科に行ったり、あるいは今、松田委員から話があったような、フリースクールに通う以外ないよねという子供たちが現実にいるわけですよね。そのことについて、例えば、義務教育課と高校教育課生徒指導監も関係あるでしょうけど、ここは教育事務所がほとんどそういった事案を受けて対応すると思うんです。そういったことを訴えて教育事務所に来る人たちは、学校がその対応をしっかり取れていないから来るんですよ。自分たちが相談できるところの最後の頼みの綱は、教育事務所と学事法制課しかないんです。傷を受けながら、学校に行けない子供たちが、今もいるんですよ。それにどう対応するのかっていうのが、私は大事だと思うんですよ。  今回、相談事を受けたこともあったもんですから、今も昔もあまり変わっていないなって思うところがあるんです。事案は少し違いますが、うちの娘が中学校に通っているときにあった事案ですから、相当前ですよね。ただ、中身としては、これはいじめではなくて、教員が部活動中に女性を触った問題です。私らが育てていたバレー部が、部活動が崩壊しました。そのことで校長先生に、これはもう大変なことだということで話しました。そしたら、その場では、そうですかと、調査しますという話でした。その後、何の回答もなく、部活動は空中分解しました。あの先生も見たくもない、とにかくそばにいたくもない。子供たちがみんな、もうバレー部をやめたんですけど、教育事務所に最終的には文書を持ってお願いに行きました。そしたら、承りました、協議をいたします、これで終わりでした。いつまでたっても、報告が来ないので、教育事務所に聞いたら、校長先生がそれは励ましだったって言われたんですよ。そこからまた、私たちは大きな問題として動いたんですけど、最終的にその先生は部活動を全て取りやめていただきましたけど、私たちの学校に六年間いらっしゃったのかな。その先生を調べてみたら、━━中学校で問題を起こして、うちの中学校に来られていて、PTAの方に聞いたら、もうその先生の話はやめてください、私たちはやっとあの先生がいなくなって、やっと助かったんですっていう話をされて、そういった教育現場で、学校長が、励ましだったというその言葉には、私たちは本当に今でも忘れられないです。でも、今も同じような事案が起きているけれども、学校で解決できない問題は、義務教育課、高校教育課、あるいは学事法制課に、最後の頼みの綱で来ているはずなんです。そういった事案は把握していませんか。ゼロですか。 201 ◯山本義務教育課長 整理させていただきますと、もともと認知件数自体は五千件を超えて、令和元年度では一万件を超えているわけですので、それなりに認知できていないところはまだまだあると思います。だた、その事案の中でも、大きな事案と軽微な事案ということも含めて、今の件数になっております。  ケースの中で、その学校の中で解決できるものもあれば、どうしても納得ができないと、また、学校が十分な対応を取ることができていないということもあって、市町村教育委員会に上がってくるものも、また、そこから教育事務所に上がってくるものもあれば、教育事務所でも解決に至らない場合は、義務教育課に上がってきます。さらに、県レベルでも解決できないものについては、国に対して、個別に一つの学校の事案として相談が上がってきて、対応しているような状況でございます。  先ほど私が申し上げた五件というのは、いじめに関連する問題で、どうしてもその現場で対応してくれないと、現場の対応が不十分だったというものを含めて上がってきているものが五件程度あるということでございます。私どもは、それが上がってきた段階で、対応がどうなっているのかということは市町村教育委員会を通じて把握しておりますし、その結果、学校の対応が不十分だと、もう少し丁寧に保護者等に説明しないといけないときは、指導、助言しているところでございます。 202 ◯伊藤委員長 ここで暫時休憩いたします。         午後一時四十五分休憩      ────────────────         午後一時四十五分再開 203 ◯伊藤委員長 再開いたします。 204 ◯西高委員 今、義務教育課長からありましたけど、要は、教育事務所でも解決できなかった問題は上がってきて、義務教育課で指導をしていると。実際、問題が解決されない間は、結構時間がたっているはずなんですよね。どれぐらいの頻度で連絡を取り合っているんですか。 205 ◯山本義務教育課長 それもケース・バイ・ケースでございまして、去年起こった、あるいは二年前に起こったもの、小学校で起こったものが中学校に上がってきてもいまだにずっとやり取りがあるということもありますし、先月発生したもので対応がまだ取られていないということで上がってくるものもございます。こういう傾向があるということは一概には言えず、ケース・バイ・ケースの状況になっているところでございます。 206 ◯西高委員 あまり長くする気はないんですけど、いじめ再調査で対策防止策をしっかりやろうとかっていう話も大事ですよ。でも、今実際、学校に行けない子供たちがいるわけじゃないですか。学校の対策がうまく取れていないから、最後のとりでで来るわけですよね。真剣にされているんですけど、問題が解決して子供が学校に行けるように、もっと県教委も頑張ってほしいなって思うんです。  生徒指導監、そして学事法制課、ゼロ件ですか。 207 ◯荒田生徒指導監 いじめ防止対策推進法に上がっております重大な事態というものはございませんけれども、毎年、高校から私どものところに、年間百件を超えるぐらいの数の相談が上がってまいります。その中で、どうしても学校で対応が難しいものにつきましては、高校教育課の生徒指導担当の指導主事、もしくは生徒指導監で学校へ赴きまして、いろいろ支援したりといった形で、生徒が学校に安心して学校に通えるようにという形を取れるように、いろいろ支援、指導をしているところでございます。  ゼロ件というのは、先ほど申し上げました、法に基づくものがゼロ件ということでございます。 208 ◯西高委員 実際、学校に行けなくなっている子供たちがいるのであれば、その子供たちが今行けるようにすることが大事なんだと思うんですけど、そこの取組はどうでしょうか。 209 ◯荒田生徒指導監 今御指摘ありましたとおり、それぞれの子供たちの状況をしっかり確認した上で、何が原因で学校に行けなくなっているのかをきちんと確認していかないといけないと思いますし、学校の中にそういった問題があってはならないことでございますので、極力学校に来られない理由や原因は確認した上で、解決できるように取組をしているところでございます。  以上でございます。 210 ◯坂元学事法制課長 私立学校におけます重大事態につきましても、いじめ防止対策推進法に基づく重大事態はございませんけれども、私立学校にお子さんが通っていらっしゃる保護者の方から、学事法制課に対して、今学校でこんな問題があってとか、自分の子供がいじめられているといったような訴えというのは、電話等で届くことがございます。その際は、保護者のお話をしっかりお聞きしまして、学校に伝えていい内容かを確認した上で、学校に状況を確認いたします。いじめ防止対策につきましては、学校の設置者が責任を負うことになってございます。私立学校の場合、設置者は学校法人ということになっております。学事法制課がどこまで関われるかという問題もございますけれども、保護者からこう言われています、実際、このように困っていらっしゃいますので、しっかりと対応していただきたい、保護者としっかり話合いをしていただきたいと、県からお願いしているところでございます。 211 ◯西高委員 今聞くと、義務教育課と生徒指導監では、そういった最後のとりでとして相談に来た部分で、対応しているという話ですよね。だけど、本当は、それが一か月とか二か月とか、去年の話になって、その間、学校に行けなかった子供たちというのは、そのままひきこもりになっちゃうわけですよ。今言われた学事法制課長の話でいけば、もう私立学校に行ったら、頼るところはないんだなってことになっちゃうんですよ。学校側に責任があるような話ですけど、この学校が対応してくれなかった問題については、どこに頼ればいいんですか。 212 ◯坂元学事法制課長 学校が対応してくれなかったということでございますけれども、学校においてしっかり対応できますように、例えば、校長会や理事長会において、いじめ防止対策推進法などの取組につきまして、県におきましても研修を行うなど、しっかり対応していただくようにということでお話し申し上げているところでございます。  学事法制課は、裁判所というような中立的な調査機関という形での立ち位置ではないものですから、学校にお伺いして、実際間に立ってお話をさせていただくといったことまではなかなかできないところでございます。御相談があった場合には、しっかりお聞きして、学校においても組織的に対応しているかどうかということを、教頭先生や校長先生と直接お話をさせていただいて、しっかり対応していただくようにお願いしているところでございます。 213 ◯西高委員 そうなると、今、教育委員会では、市町村の教育委員会、教育事務所、県教委といろいろとあるけれども、私立だったら対応してくれなくて、その子供が学校に行けなくなったらどうするんだろうって思うんですね。それで私学はいいのかなっていう気がしてきました。それであるならば、学事法制課と教育委員会と連携して、一緒にやるべきじゃないですか、どうでしょうか。 214 ◯山本義務教育課長 今おっしゃっていただいた私学の問題につきましては、国全体でも言われているところでございます。その点につきまして、文科省は、教育委員会がしっかりと私学担当部局と連携を取って、必要な支援を私立学校にしていくようにということに、国の方針ではなっております。そのことを踏まえまして、本県につきましても、教職員の研修やいじめの問題で国から有識者に来ていただいて、講話等いただくときには、私立学校の担当者や設置者も来ていただいて、一緒になって研修を受けたり、そういう対策を取っていこうとやっているところでございます。  また、県でやっておりますいじめ問題対策連絡協議会に、私立学校や学事法制課も入っていただいて、一緒になってやっているところでございます。引き続き私立学校との連携も含めてやっていきたいと思っております。  以上です。 215 ◯西高委員 今、学事法制課と連携を取ってと言われましたので、そこはしっかりと連携を取って、対策を取っていただいて、新たに不登校児童が増えないように、あるいはそういった子供たちが増えないように努力していただきたいと思います。  今日は資料もありませんので、例年までの不登校の問題と、それから今年に入って、いじめといった問題で学校に登校できなくなった子供たちの人数を調べて、後ほど報告をいただければと思います。両課ともよろしくお願いします。  以上です。 216 ◯き久委員 公立小・中学校の施設のバリアフリー化についてお尋ねします。先般、親御さんとバリアフリー化について意見交換をしていた矢先、今日の新聞に、バリアフリー等の記事が大々的に載っておりました。今日は質問というよりも、後ほど資料を提供してくださいとなるかもしれません。これらを見てみますと、今年の五月にバリアフリー法が成立しまして、五月時点で、全国に公立小・中学校が二万八千百三十一校あり、そこをターゲットにして、聞き取りをされております。よく見てみますと、例えば、公立小・中学校の中で多機能トイレを整備されているところが六五%、玄関から教室までのスロープが五七・二%、二階建て以上のエレベーターが設置されているところが二六・二%、いろいろな気遣いとか思いやりとか配慮が必要な児童が在籍している学校においてさっき言った三つのパターンがどれだけ整備されているかといった内容が新聞に載っておりました。あと、大きな項目だけを言いますと、校舎が災害時の避難場所の指定を受けている学校において、バリアフリーの三点がどう整備されているかというようなこと、もう一つは、小・中学校ですから、ほとんど基礎自治体が運営をされていると思うんですけど、バリアフリー法が五月に成立しまして、バリアフリーに向けた整備計画や方針がきちんとつくられている学校が、全国レベルでは一四・九%なんですね。今の項目三つを県レベルで調査されているとすれば、またこれからの調査も必要かもしれませんね。その部分を資料として後ほど提供していただくことによって、次の定例会でいろいろと議論をさせていただきたいと思っております。 217 ◯緒方学校施設課長 昨日、文科省から公立小中学校施設におけるバリアフリー化の状況調査の結果の速報が公表されまして、それが今朝方、地方紙を含め、全国紙にも掲載されました。バリアフリー法が改正されまして、これまで、学校施設に関するバリアフリー化については、特別支援学校がこの適合を義務づけられておりました。委員おっしゃいました法改正によりまして、小・中学校もこの義務基準に適合しないといけないということで、令和三年四月から施行される予定となっております。  それらを踏まえまして、文科省では、令和二年七月に、学校施設のバリアフリー化等の推進に関する調査研究会議を設けまして、これまで四回にわたって検討を行っております。令和三年三月三十一日まで調査研究を行いまして、学校施設のバリアフリー化等の推進方策を示すという予定になっております。  県といたしましては、これらを踏まえまして、今後適切に対応していく必要があろうかと思います。  また、先ほど委員おっしゃいました本県の状況に関する数字につきましては、後ほど改めて提供させていただきたいと思います。  以上です。 218 ◯き久委員 資料がないと、いろいろなパーセント値含めて議論ができません。今年五月に法改正されて、国は大項目三つにおいてパーセンテージを出されております。第一回定例会の委員会でいろいろと議論できるように、資料の提出をお願いいたしておきます。  以上です。 219 ◯伊藤委員長 暫時休憩いたします。         午後二時一分休憩      ────────────────         午後二時一分再開 220 ◯伊藤委員長 再開いたします。  ただいまき久委員から資料要求等がありました。本委員会として要求することに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 221 ◯伊藤委員長 御異議ありませんので、執行部においては近日中にお願いいたします。 222 ◯遠嶋委員 幾つかお伺いしたいと思うんですが、今回、一般質問で、教育委員会の業務改善に効果的な取組としての留守番電話の設置と学校給食の公会計化のことでお尋ねしたわけですが、確認も含めて教えていただきたいと思うんです。まず、留守番電話を設置している教育委員会の数は四団体ということだったんですけど、四地教委ということでいいんですか。 223 ◯池田教職員課長 市町村教育委員会を一団体という数え方でお答えした四団体ですので、四市町村教育委員会です 224 ◯遠嶋委員 報告を伺って思ったんですが、このことは業務改善にとって大変重要だと思うわけです。留守番電話を設置していない教育委員会数は、三十七地教委と報告がありました。かなり多いと思うんですよね。これについて、どんな指導をされておられるのか、お伺いしたいと思うんです。 225 ◯池田教職員課長 学校における業務改善アクションプランの掲げ方ということで少し申し上げさせていただきます。取り組むべき取組として、重点取組を四つの柱として掲げてあります。その中で、全ての学校で実施する取組というのが二十一項目挙げてございます。県としては、全ての学校で実施する取組と掲げてあるこの二十一項目については、実際どれぐらいの進捗状況かを把握しながら、その取組を進めているところでございます。  その次に、教育委員会の取組として掲げてあるものがございます。これにつきましても、それぞれの教育委員会の財政規模の問題もありますので、教育委員会で取り組んでもらえればというレベルでお示ししていると考えていただければと思います。  それ以外に、参考例として、業務改善に効果的な取組を各重点項目ごとに掲げてございまして、留守番電話の設置もこの業務改善に効果的な例ということで重点取組の部分で紹介させていただいたものでございます。ですので、まだ設置していないから必ず設置してくださいというレベルで県から各市町村教委にお願いするものではないですが、答弁の中で教育長も申し上げておりました、業務改善全般にいろいろな形の取組というのはあるかと思いますので、アクションプラン全体を進めていくという立場で、今後も取り組んでいきたいと考えているところでございます。 226 ◯遠嶋委員 業務改善に効果的な取組として留守番電話を例示しているということですので、業務改善に非常に効果があるという大前提ですよね。しかも、質問の中には入れませんでしたけど、業務終了時間を明示して留守番電話を置くとなっていました。例示までは調査されていないですよね。 227 ◯池田教職員課長 はい。御指摘のとおり、参考例の実施状況は、特に調査しておりません。 228 ◯遠嶋委員 終了時間も明示したような形で留守番電話を設置すれば、勤務時間が終了してもそれに拘束されることもかなり少なくなると思います。これは義務じゃないということですが、ぜひ推奨していただきたいと思います。  次に、学校給食費の公会計化の件ですけど、全ての学校を対象に公会計化を実施している教育委員会は十一地教委あるということでよろしいんですか。 229 ◯中山保健体育課長 十一市町村で間違いありません。 230 ◯遠嶋委員 あと、三番目に質問したんですけど、所管する学校では公会計化を実施していない教育委員会の数はどれだけあるんですか。 231 ◯中山保健体育課長 令和二年十二月九日の遠嶋委員の質問に対して教育長が答弁した中で、十一市町村が実施されておりまして、十九市町村が準備、検討が行われているということですので、十三市町村がまだ準備、検討がなされていないということになります。 232 ◯遠嶋委員 今の留守番電話も一緒ですけど、両方とも業務改善に大いに寄与するような取組ですので、まだまだ道半ばというか、道半ばどころじゃないような状況でもありますので、ぜひ業務改善がさらに進むように、県教委としても頑張っていただきたいと、これは要望にしておきます。  もう一件、いじめ再調査に係る再発防止策等検討会が十一回開催されたとありました。私はこの間、ずっとその質問をさせてもらって、いつも思うんですけど、御本人の固有名詞は分かっているわけですよ。私がネットで調べましたら、本人の写真も出てきました。眉目秀麗なハンサムボーイだなと思いました。ここまで分かっているのに、なぜ学校名が伏せられているのか全然分からないんですけど、何でそうなっているんですか。 233 ◯荒田生徒指導監 県教委としては、学校名、個人のお名前等は、当初から公にはしていないところでございます。いろいろなところでお名前が出ているところでございますけれども、私どもの立場といたしましては、表に出さないほうがいいのかなと考えているところでございます。 234 ◯遠嶋委員 個人の固有名詞は一般質問で上山議員が本会議場でやっているんですよね。校名はたしか出ていなかったのかなと思います。本人のお名前は一般質問で本会議場で出しているわけですよ。議事録にも載っているはずですよ。何で公表しないのか、理由が分からない。何度も言いますが、さっきネットで調べたら、個人の氏名があって、本当に好青年だなと思うような写真までバンと出てくるわけですよ。生徒指導監がおっしゃるような対応であれば、彼がどこの高校にいたかというのは分からないわけですよ。ネットは誰でも見られる状態になっていますから、その個人は分かるわけですよ。今の県の対応では、彼はどこの学校だったんだろうか、何でそれを伏せなければならないのか。この間ずっと、名前を出せばそれは未公表ですといって、修正がかかるわけですよ。何で未公開なのかが分からないんですよ。当該学校も、学校名が特定されないと、自分たちの非はどこにあったのかという総括をしようがないんじゃないですか。もっと甘くなるんじゃないかなという気がしてならないんですけど、はっきりした理由があるんでしょうか。 235 ◯山本義務教育課長 これは一般的ないじめ全般の話でございますけれども、いじめの重大事態の調査に関するガイドラインというものが国から示されておりまして、そういった事案について調査するとき、あるいは調査結果を公表等するときについては、個人やそういった方々のプライバシーに配慮して対応するということになっております。行政として公表や発表するときの対応は、基本的には、個別の学校や個人のお名前は伏せるという形で、一般的な対応としてございます。 236 ◯遠嶋委員 よく分かりませんね。  何度も言いますけど、本人の名字と名前はネットで出てくる、本人の写真も出てくる、学校は分からん、そこがおかしいんじゃないかなと思えるんですよ。  これは、第九回のいじめ再調査に係る再発防止策等検討会の議事録ですが、ずっと見てみますけど、例えば、本事案に限らず、他の事案の経緯や現時点で重大事態が発生したときの具体的な対応など把握しているとか、一般的な対応の仕方を議論しているということだろうと思うんですが、今言ったように、本事案は、固有名詞は分かっている、学校は分からん。でも、遺族の方から言わせると、欠席していたというのも後で知らされたと。そういうことが何で生じたのかを遺族の方は知りたいわけですよ。いまだにそういうのがないと。そして、子供が浮かばれないと、大変心配されているわけですよ。今言ったように、名字も名前も分かっていて、写真まで分かるのに、その人がどこの高校に存在したかが分からないわけですよ。どこの高校に行っていたんだろうかと、普通は思うんだけど、それが伏せられているのは、彼がそこの学校にいたことが限定されないというか、非常に気の毒な状態になっているんじゃないかなと、私は個人的に思うんですよ。だから、そういうのをどうかしないといけないんじゃないかなと思います。  それともう一つは、この二ページのところに、検討会で説明を行ってから、かなりの時間が経過しているが、さっき西高委員もおっしゃいましたけど、それほど遠くない時期に御家族へ説明されるということでよろしいかという質問があって、これに対しては、できるだけ速やかに行いたいと教育庁が答えている。県の教育庁、長じゃなくて、庁舎の庁ですよね。これは大体いつ頃になりそうなんですか。 237 ◯荒田生徒指導監 ただいまの件につきましては、当時の教員や県教委から、御家族に御説明申し上げたいというところで、今、日程等の調整しているところでございます。できるだけ速やかにと考えているところです。 238 ◯遠嶋委員 それは、家族等も含めて、日程調整しているということですか。 239 ◯荒田生徒指導監 御家族側と、今、日程調整しているところでございます。 240 ◯遠嶋委員 多分、御家族は後ろに来ていらっしゃいますけれども、確認してみてください。  それと、塩田知事が御家族に面会されていないですか。新聞に載りませんでしたか。 241 ◯坂元学事法制課長 ただいま、知事と御家族との面会につきましては、県教委が御説明申し上げるということで、日程調整している関係もございますので、そちらと併せて調整をさせていただいているところでございます。 242 ◯遠嶋委員 新聞で読んだような気がするんですよ、一回新聞に載りましたよね。  知事の面会も、再発防止策等検討会がまとめた後に、一緒にするということなんですか。 243 ◯坂元学事法制課長 知事との面会のタイミングにつきましては、具体的にいつといったところまでは、まだ申し上げられないところでございます。 244 ◯遠嶋委員 この検討会の最終の提言は別個に調整すると理解していいですか。 245 ◯坂元学事法制課長 委員おっしゃるとおりでございます。 246 ◯遠嶋委員 これは同僚の上山議員からもらったんですけど、親が知りたいことは、当時どんなことがあったのか、それを県教委が認めてほしいと保護者がおっしゃっているわけですよね。子供が浮かばれないともおっしゃっております。こういう御家族の不信感というか、不安というか、非常に何か悶々とした状況だと思うんですが、こういう状況が一刻も早く解消ができるように、対応していただきたいと思います。  何度も言いますが、私は、今のままだったら、この息子さんはどこの高校に通っていたのかさえも特定されないような状態で、浮遊しているような感じに思えてならないんですよね。そういう状態を一刻も早く解消していただきたいと強く要望して、終わります。 247 ◯伊藤委員長 それでは、ここで換気のため十分間の休憩といたします。  再開は、二時三十分といたします。         午後二時 十八分休憩      ────────────────         午後二時二十八分再開 248 ◯伊藤委員長 再開いたします。 249 ◯白石委員 一つお聞きをいたします。  県立高校の教員の人事異動について、判断基準があるのか、教えていただきたい。 250 ◯池田教職員課長 簡単な申し上げ方をしますと、当然、公立高等学校人事異動標準をつくっておりまして、通常であれば、一つの学校に七年をめどに勤務しております。離島の学校の場合には、五年や四年と、地区によって違いがございますが、それぞれの標準勤務年数をベースに動いていただくとなっております。 251 ◯白石委員 私が聞きたかったのは、俗にいう進学校で教えられている先生方が、定員割れなどの厳しいような学校のところにも異動があるのかどうか、偏差値とか見ての異動ではなく、フラットな状態で人事異動の判断があるのかどうかを、聞きしたいんです。 252 ◯池田教職員課長 人事異動は、学校教育の充実・振興を図るため、職員構成の適正化、気風の刷新、公平分担として異動していただく目的がございます。  個々の人事異動についても、身上を丁寧に聞き取りまして、学校長からもそれぞれの学校の状況を直接お聞きしまして、適材適所の考え方で人事異動は進めています。一般的な申し上げ方でいえば、そういう考え方になるかと思います。 253 ◯松田委員 情報をあまり持っていませんので、簡単にお聞きしたいんですけれども、小園委員が議場でお話しをされた部分で一番気になる部分が、今回の教職員の不祥事案について、県教委として第一報をどのように受けられて、どの部署の方が聞き取りに行かれたのか、教えてください。 254 ◯池田教職員課長 事案の県教委としての第一報の受け方ということでお話しいたしますが、例えば、市町村立の学校の場合であれば、当然、事案が発生すれば、学校長から服務監督権者である市町村教委に報告が行きます。そこから、地区を所管する教育事務所に連絡が行きまして、そこから本庁の教職員課にというような流れになります。  第一報の捉え方も、まず、こういうことがありましたという形で非常に早い時点で報告をいただいて、詳しいことをきちっとした形で確認して、それを文書で報告して上げていただく。文書として上げて、受付印まで押した形で報告として受け取った形と申し上げれば、発生してから若干の日数は当然空くことにはなります。一般的な第一報の受け方でお答えさせていただけば、そういうことになります。 255 ◯松田委員 では、一般的でいいですけど、その場合に、基本的には文書で終わる話だけれども、県教委は聞き取りに行かれたんですよね。(「はい」という者あり)  これは、通常、必ず行かれるものなのか、内容によって行かれるものか、その判断の基準をお示しください。
    256 ◯池田教職員課長 内容によって、当然、懲戒の可能性のある非違行為、すなわち任命権者として対応しないといけない内容であるということであれば、我々が直接聞き取りに行って、状況を確認していきます。部署で申し上げれば、教職員課で行うことになります。 257 ◯松田委員 今回は、懲戒の可能性があると判断されて、教職員課が行かれたとお聞きしました。  その場合に、議場でもありましたけど、何人で行かれて、男性が行かれたのか、女性が行かれたのか、教えてください。 258 ◯池田教職員課長 二名の者で伺いまして、これも質問の中にもあったかと思いますけれども、男性のみで伺ったところでございます。 259 ◯松田委員 聞き取りの相手ですけれども、当事者なのか、管理職なのか、どの程度まで応対されたのか、教えてください。 260 ◯池田教職員課長 これもケース・バイ・ケースでいろいろございますけれども、それぞれの関係者に直接お聞きするのが普通ですし、当然のことながら、管理職にもお話をお聞きするというのが普通でございます。 261 ◯松田委員 確認します。二名で行かれるのが普通、男二人で行かれるのも普通でいいんですね。 262 ◯池田教職員課長 はい。直接関わっている担当ということで、通常、そういう形で聞き取りはさせていただいております。  ただ、当然、これまでの経験を含めて、専門的に聞き取ることができる者で対応しておりますし、また、事案の中身や聞き取る相手については、例えば、言葉遣いや座席の配慮、当然のことながら休養をしっかり取れるように、いつでも申し出ていただいて、休み休み話が聞けるようできるだけ配慮しながら、お話は聞くようにしているところでございます。 263 ◯松田委員 専門的に聞き取る能力は、どうやって判断するんですか。 264 ◯池田教職員課長 聞き取る能力ということでお伝えしたのであれば、すみません。例えば、こういう争訟案件に関わってきたことがあるという意味で専門的と申し上げさせていただきました。 265 ◯松田委員 関わってきた経験がある方が対応したということで、確認しました。  昨日の警察委員会で、調書の聞き取りについて聞きました。セクハラ、わいせつ行為があった場合に、誰が対応するか、本人の希望により女性がします。警官は、全体の中で九・四%しか女性がいません。その中でやっています。教職員課長が言う、聞き取る経験値がある男性二人で、できるものなんですか。その認識が分からないんですよ。内容は知らずに行ったんですか。 266 ◯池田教職員課長 当然のことながら、調査に行く前に事前の情報を十分精査して、伺っているところでございます。  どうしてもスタッフ的な事情がございますので、その中で、できるだけ配慮して、聞き取りができるようにと対応しているところでございます。 267 ◯松田委員 案件の中で、懲戒の可能性がある重大事件である、だから行く。それはよく分かります。二名で十分なんですか。この二人はずっと一緒に動いたんですか。 268 ◯池田教職員課長 誤解があるといけませんので、常に二人でというわけではなくて、係の中で交替しながら、案件によっては、もう少し多い人数でというケースもございます。また、一回の聞き取りでなかなか聞き取れない場合には、何回も聞き取りに行くようなこともございます。ともかく、我々は、丁寧に事実認定をしていかないといけませんので、そこにしっかりつながっていくような形で聞き取りはさせていただいていると御理解いただければと思います。 269 ◯松田委員 聞き取りされた部分の事実認定は、県教委で報告書にまとめられたんですか。 270 ◯池田教職員課長 当然のことながら、事実認定や量定の決定まで含めて県教委で、また専門家の御意見もいろいろお聞きしながら、丁寧にさせていただいているところではございます。 271 ◯松田委員 一般的な事象として説明されているんでしょうけど、男性二人がそういう状況で聞き取りに行って、結果的にこの方々で事実認定をされたんだろうな、これで物事が、事実が決まっていくんだなと思うと、あまりにも、正確性がどうなんだと心配になります。そこに弁護士が入っているとおっしゃるんですが。  少し話の仕方を変えますけど、性暴力被害者サポートネットワークのFLOWERは御存じですか。 272 ◯池田教職員課長 はい、存じ上げております。 273 ◯松田委員 弁護士を通しながら事実認定していく中で、このFLOWERを活用するという判断にはならなかったんですか。 274 ◯池田教職員課長 性暴力被害者サポートネットワークということですので、被害者に対するサポートで、働いていらっしゃる意味は分かっているつもりなんですけど、今回のようにといいますか、我々が懲戒処分の決定に当たって事実認定していくことと、もしその事実認定していく過程の中で、そういったところまで配慮しなければいけないというようなことがあれば、いろいろな相談も含めて対応していくことになるんだと思います。事実認定の聞き取りの際にこちらとの関連というところまでは考えていないところでございます。 275 ◯松田委員 こういう場合には二人の男性の方が行くのが通常だというのは分かりました。教職員課としても、FLOWERの存在は知っていると。警察で聞いたときには、女性をつけましょうかという御相談はされるみたいです。例えば、事象の中身に関して、既に内容を把握しているんであれば、被害者にFLOWERの存在をお伝えするということはあったんでしょうか。 276 ◯池田教職員課長 いいえ、それはしておりません。 277 ◯松田委員 なぜに。配慮の大きな部分だと思うんですけど。 278 ◯池田教職員課長 先ほど、FLOWERのことについて存じ上げていると申し上げたんですけれども、具体的な活動や我々がこういう形で連携できるといったところまで、まだ研究しておりませんでした。場合によって、活用できるということであれば、今後また研究していかなくてはいけないとは思っております。 279 ◯松田委員 行く前に事案の中身を聞いただけで、想像つくでしょう。FLOWERは、県と県警と県産婦人科医会とかごしま犯罪被害者支援センターでやっています。県の中に教育委員会も入っていると思っているんですけど。 280 ◯池田教職員課長 そこにつきましては、こちらの研究不足であったと言えるのかもしれません。それから、こちらの聞き取りの職員についても、女性職員の活用も含めて、工夫できないか考えていかないといけないとは思っております。 281 ◯松田委員 もう一点お聞きします。  先ほど、事実認定をされるとお聞きしまして、最終的に懲戒するかどうかという部分の書類をまとめられたと思うんですが、このまとめられたものは、当事者の被害者と加害者は見ているんでしょうか。 282 ◯池田教職員課長 懲戒処分に当たって、こういう事実でというような形で、まとめたものを関係者に直接お示しすることはございません。ただ、処分者に対しては、処分理由について、地公法の規定に基づき、当然お示しすることにはなります。 283 ◯松田委員 では、被害者の方には、聞き取りはしたけど、その後の説明はしないということでよろしいですか。 284 ◯池田教職員課長 こちらで直接はいたしません。  ただ、当然のことながら、事案によっては、この一つの事案の懲戒処分に終わるのではなくて、そのことに関連するいろいろな学校教育、一番の基本は学校教育の安全・安心でしょうから、そういった部分も含めての対応は、服務監督権者とも連携しながらしっかりやっていかないといけない部分だとは考えております。 285 ◯松田委員 その団体の中で起きていると、どうしてもその所属長に相談してもしようがないという状況の中で、県からわざわざ来て、話を聞いてくれて、動いてくれてと思えば、特に被害を受けた方は、警察でもよくあるんです、二次被害という言い方をされます。言わんでもいいことを何度も同じように聞かれて、そこは十分配慮すべき事項だと思うんです。今、課長がお話しされる中に、どうしても配慮があまり感じられないもんですから、お聞きしているんです。  警察に今日確認しました。調書を取ったら、被疑者や被害者に、こうですかと確認を取って、押印すると。もう一歩考えれば、学校現場で子供のいざこざがあったときに、きちっと聞き取りをして、その後、あなたがこうだったからこうだよという説明は、当然、その関わった人がすべきだと思います。でも、聞くだけ聞いて、関わった人はいなくなるっていう感じが受けるんです。後は、粛々と同じチームにいる人たちの中で動いていくような感じがするんです。僕も学校現場にいましたので、思うんですけど、せっかくFLOWERという団体がある、既にあなた方も御存じ、でも、それを活用しなさいという話もなく、県教委から来られて、せめてそういう配慮があれば、少しそっち側の方との相談というのもできたんじゃないかなという気はします。  そして、こういう経験というのは、自分がどうしていいか分からなくなる状況だと思いますので、サポートがすごく重要だと思います。そこを見た動きをしてもらいたいなと強く思っております。  仕組みとして、組織の中で全てを決めて、外に相談しようとしない動きがすごく感じられるものですから、お聞きしたところでした。  六月議会でも非常に議論をさせていただきましたけど、必要な部署にきちっと聞き取りをしてもらいながら、こちらの聞き取った部分とのずれを調整していく役割を、県教委がせんかったら、この先は調整する人がいませんもんね。学校も自分の言いたいような見方をして、教育委員会もそれに従って、最後は県教委がそれを冷静に見て、懲戒の可能性があると思われたから動いたんでしょうけど。その機能を果たしているのか非常に心配ですし、案件にもよりますけれども、今後もこういうことがないためには、被害者の訴えを聞く、先ほどおっしゃった経験値や専門的に聞き取る力でしょうけれども、そういう意味では、女性が一人いるだけで随分違ったと思うんです。教職員課は、男性しかいないんですか。(「いいえ」という者あり)一人連れていけばいいじゃないですか。しゃべらんでいいんですよ。はっきり言って、そこにいるだけでいいんですよ。それだけでも随分と違うと思います。そこは十分に考えていただきたいと思います。  一旦終わります。 286 ◯小園委員 私は最初から言っているんですが、教育委員会を責めているとか、そういうことではなくて、こういう事案を聞くたびに、あの先生は前任校でもこうだったよとか、前もこうだったよとか、中学校の生徒たちがよく知っているんですよね。学校も、男性もおれば女性もいるので、恋をして結婚する人もいるでしょうし、恋をしていてもうまくいかない場合だってあるでしょう。人間社会だから、それはそれでやっぱり人間なのでというところの部分だろうと思います。  少し言い方悪いけど、また同じようなことをずっとしていくのか。こういうのは、前歴みたいな何かないんですか。 287 ◯池田教職員課長 当然のことながら、懲戒処分した教員については、しっかり情報は持っておりまして、異動しても、必ずずっとついて回ります。逆な言い方をすると、そういう身分に関わる処分ですので、我々も慎重に確認しないといけないんですけれども、今、委員御指摘のような情報というのは、こちらではっきりつかんでいません。一般的な申し上げ方をすると、例えば、事実としてわいせつ行為的なものがあった教員については、原則懲戒免職で臨んでいます。やはり、学校現場にいてほしくないということで、我々の懲戒処分の指針でも、児童生徒へのわいせつ行為は免職以外の規定はありません。ですので、事実をしっかりとらまえて、厳正に対処すべきは対処すると考えております。ただ、それ以外の部分で、個人のいろいろな身上把握が足りないのではないのかという御意見があるのも存じ上げながら、それぞれの学校で、丁寧に各職員と語り込んで、先ほどの人事異動の話ではないですけれども、それぞれの校長でしっかり把握しながら対応していかなくてはいけないと思っておりますし、また、そういう指導もしていかないといけないとも思っているところでございます。 288 ◯小園委員 少し休憩取ってもらっていいですか。 289 ◯伊藤委員長 暫時休憩いたします。         午後二時五十四分休憩      ────────────────         午後二時五十七分再開 290 ◯伊藤委員長 再開いたします。 291 ◯小園委員 いろいろ配慮しなきゃいけなかったんで、休憩を取って、教育委員会の皆さん方には正直に話をさせてもらいました。ですから、こういうことを二度、三度、引き起こしちゃいかんだろうと思うんですね。皆さん方も肩身が狭いでしょうし、我々だって、県民から、何しとんのって言われます。だから、我々がここで教育委員会を問い詰めるということじゃなくて、こういうことをしっかり把握して、二度と起こらないようにしていくような情報網をしっかりと張り巡らすことが、今後反省点として大事なのではないかなと思うんですよね。それで、速やかにやっていくと。さっきも松田委員からも遠嶋委員からもいろんな話があったけど、起きたことは起きたことで、事実関係をしっかりと把握して、とにかくスピーディーに処理していかないと、武岡台高校のお母さんだって、何年も抱えて。私も娘がおりますけど、教育長にも娘さんがいらっしゃると思いますよ。自分の子供だったら、本当、━━━━になりますよ。━━━━ますよ。ですから、自分の子供だと思って、起きたことは仕方がないと言ったら冷たい言い方かもしれんけど、今後どうするのかということを、教職員課長の所管だと思うので、しっかりとやってほしいなと思いますけど、何かございましたら。 292 ◯池田教職員課長 ただいま御指摘のとおり、これから後、どういう形でこういった事案が起こらないようにしていくのかが大切だということは、一番に考えているところでございます。冒頭、総括説明の中で、教育長からもありましたけれども、我々もいろんな形での服務指導を考えながら、先ほど、学校の安心・安全が一番の基本だと言いましたけど、教職員の部分でいえば、お互いの人間関係の部分も含めて、しっかりしたものをつくっていくことが、非常に大切なことになると思います。管理職の姿勢の在り方も含めて、コミュニケーション能力を高めていくことも、今後、服務指導の内容も含めて、しっかり検討していきたいと考えております。もちろん、各職員の身上をしっかり把握することも含めてとなりますけれども、しっかり努めてまいりたいと思っております。 293 ◯小園委員 最後にしますが、鹿児島県の教育も、日本全体の教育も、人間同士、切磋琢磨しながら人間形成を図っていくというんじゃなくて、いろいろな情報がスマホとかパソコンとかから入ってくるもんだから、我々が意図しない方向に向かっているのかもしれません。ですから、我々側もしっかりせんといかんし、皆さん方にも、いろいろな意味で本当に汗をかいてもらわんないかんなとも思っております。教育長、鹿児島の子供たちが、本当に自分の希望に向かって、明るい未来に向かって進んでいけるように、ぜひ今後とも御努力いただきますよう、お願い申し上げたいと思います。  終わります。 294 ◯伊藤委員長 教職員の不祥事案に係る発言につきましては、当席におきまして、後刻、速記を精査の上、措置したいと思いますので、御了承お願いいたします。 295 ◯伊藤委員長 暫時休憩いたします。         午後三時二分休憩      ────────────────         午後三時二分再開    [委員長退席・副委員長委員長席に着席] 296 ◯白石副委員長 再開いたします。 297 ◯伊藤委員 私も一言発言、どうしてもさせていただきたいと思います。  今日、教職員課長からいろいろお話がありまして、事実認定が一番大事だなということをおっしゃいました。私もそれが一番大事だと思います。  事故報告書は、市教委も作られたでしょうし、県教委も作られたと思います。これの開示は行われますか。 298 ◯池田教職員課長 開示請求に対応しております。 299 ◯伊藤委員 分かりました。  この事故報告書を基に、弁護士と協議をされた上で処分の決定をされたと思いますが、先ほどの話では被害者に事故報告書を提示していないということが一番の問題じゃないかと思います。  今回はなかったということですけど、六月も事故報告書の提示がなかったということでよろしいでしょうか。 300 ◯池田教職員課長 事案の中身や形態、それから関係者によって、対応が全く一緒というわけではございません。事故報告書自体を関係者に全て見せるというわけではないですが、不安のないような形で、関係者に対してはできるだけ対応しているというのはございます。 301 ◯伊藤委員 松田委員の質問に対して、警察はしっかりと印鑑を押す形で確認作業までしていて、それで事実認定して、以後の処分を決めるということです。やはり、教育委員会も今後そうあってほしいと思います。被害者と加害者の両方にしっかりとそれを提示した上で、そこから弁護士に相談して、判断することが必要なんじゃないかなと思いますので、これを要望にして、今後そこをしっかりとやっていただきたいと思います。その件についてコメントをお願いします。 302 ◯池田教職員課長 委員の御指摘も含めて、いろんな形で、事実認定や事実確認の在り方など、この委員会を通じて、御意見、御提言いただきましたので、今後の在り方についてしっかりと検討して進めていきたいと思っております。    [委員長席から副委員長退席・委員長着席] 303 ◯いわしげ委員 一点確認させていただきたいのと、あと、要望にさせていただきたいんです。指宿の件について、加害者は停職一か月の懲戒処分で、後ほど依願退職されたということなんですけれども、依願退職されたとなると、また教育の現場に戻ってくる可能性があるという理解でよろしいですか。 304 ◯池田教職員課長 可能性ということで申し上げれば、例えば、免許を持って、どこかの遠いところでとかいうようなことまで含めれば、可能性はあるということになります。 305 ◯いわしげ委員 もし、それが懲戒免職されていた場合には、今問題となっている三年後に再度免許を取れば、教職に就けるという理解でよろしかったですか。 306 ◯池田教職員課長 今御指摘のとおりでございます。 307 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  先ほど、小園委員からもありましたけれども、こういった方々って、何度も繰り返されると思うんです。セクハラで停職一か月の懲戒処分としたというお話を伺いましたけれども、文科省がわいせつ行為とセクシャルハラスメントの違いを出しているんです。今回の指宿の事案については、わいせつ目的を持って体に触ることで、既にわいせつ行為なんですよね。セクハラじゃないんです。セクハラっていうのは、同僚職員、児童生徒等の者を不快にさせる性的な言動等をいうということで、今回の指宿の事案は、けがまでさせているということで、どう考えたって、わいせつ行為にしかならないと思うんです。この加害者の方は、傷害の疑いで鹿児島地検の知覧支部に書類送検をされています。県民の方々からのお声なんですけれども、停職一か月の懲戒処分ってあり得ないってすごく言われるんです。県教委としては、これが妥当な判断だったと思っていらっしゃるのかどうか、教えてください。 308 ◯池田教職員課長 わいせつとセクハラについては、本会議でも御質問がありまして、お答えしたところです。本県の懲戒処分の指針にも基づきますし、それから、人事院が定めています懲戒の指針に照らし合わせて、本県のものはつくっているところもございます。もちろん、その解釈、運用という部分で、差異は出てくるかもしれませんが、ほかのいろいろな判例や捜査機関等の動き、最終的には、複数の顧問弁護士にこういった事例の場合にどれぐらいの懲戒処分ということもいろいろ御相談しながら決めたものですので、特に甘くなっているとは考えていないところでございます。直接的ではございませんが、捜査機関が、全く同じ内容を受けて、結局、傷害で送検しているというような事実も含めて、今回のような判断になっていると御理解いただければと思います。 309 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  先日、一般質問の中で小園委員が読み上げられました事故報告書をお聞きするだけですと、県教委から二名の男性の方が聞き取りに行かれたという時点で、既に、その被害者の方は、多分事実をちゃんとお伝えしきれていないと思うんです。こちらにいらっしゃる方は、男性の方々が多くて、女性がお二人しかいらっしゃらないので、あまり女性の感覚がない中で対応されたんではないかなと思うんです。そういった被害に遭われた方って、その時点から、父親であっても、男性全てが敵に見えるんですよね。そんな中で、男性の方にちゃんと、自分に何が起こったのかを伝えるっていうのは、すごく難しいことです。私がいたモルジブは途上国ですけど、あそこでそういった女性関係の事件があったときも、女性の警察官しか来られないんです。なので、こういった事件があったときには、絶対的に女性の職員だけを送ってほしいんです。でないと、本当の話ができないので。今、全国的にわいせつ関係の問題が起こっているので、悲しいことに、また起こる可能性があると思うんです。そういったときに、必ず女性の職員を送ってあげていただきますよう、強く要望いたしまして終わります。 310 ◯松田委員 学校にセクハラ委員会ってあるはずなんですけれども、中心者はどんな感じでやっているんですかね。教頭がやっているんですか。 311 ◯池田教職員課長 委員御指摘のとおり、管理職が中心にしているところです。 312 ◯松田委員 できた頃に僕も学校にいたような気がするんです。仕組みそのものが、話ができる状況じゃないわけですよね。そこにチームとして小さな関わりの中にいる人たちなので、今回の事案を受けて、やっぱりそこは同等に女性の方が中心に立つという部分も必要でしょう。もう一つは、県教委の立場としては、人間関係も含めて、ここの学校を立て直さなきゃいけないです。そういったケアはどのようにされているんですか。 313 ◯池田教職員課長 学校の対応につきまして、やはり、設置者としての市町村教委を中心に当たっていただくことになります。当然のことながら、市町村教委と連携しながら、学校の状況を見ながら、安心して教育活動が行えている状況にあるかどうかを確かめながら、対応していくことになると思います。 314 ◯松田委員 誰か一人、本気にならないと駄目だと思うんですよね。その教育委員会は無理でしょう。関わった中で、これは問題だとなった人が、組織そのものが機能していないって判断して、きちっと現場まで下りて変えていかないと、それはかなり厳しいなと思いますね。隠蔽体質という言葉が議場で出たけど、そうなってしまうおそれがあります。ですから、この行かれた男性二人が腹くくってやらないと、何も変わらないと思いますよ。  最後、提案なんですが、先ほど申し上げたFLOWERについては、全教職員にきちっと伝達してください。こういった事例が起きていることを、女性の先生方は、何となく耳にしている方もいらっしゃるし、実は緊張している方もいらっしゃると思います。そこをどうケアするのかもすごく大事な観点だと思います。ここは要望としておきます。もう一つは、セクハラ委員会がきちっと機能するように、できれば、些細な状況で現場の学校内でとがめて、これはよくないよねって、ちゃんとみんなの目線で、できない状況にしていく、そうなるための組織にならないといけないので、そこは要望しておきます。 315 ◯池田教職員課長 繰り返しになりますけれども、今日いただいたいろいろな御意見を参考にしながら、特に女性からの訴えをできるだけ受けやすくしなくてはいけないということは意識としては持っております。例えば一つ御紹介しますと、昨年、県立学校の全職員を対象に、ハラスメント相談窓口を新しく設けました。このハラスメント相談窓口につきましては、男性用と女性用を別に設けました。県立学校の職員ですので、本課で直接受けるんですけれども、その受ける職員は、男性からの相談は男性で、女性からの相談は、女性職員でチェックする体制をつくっております。事案の聞き取りといったことも含めて、今後できるだけ工夫していきたいと思っているところです。ありがとうございます。 316 ◯伊藤委員長 ほかにございませんか。    [「なし」という者あり] 317 ◯伊藤委員長 ほかにないようでございますので、県政一般に関する質問を終了いたします。  以上で、当委員会に付託されました議案などの審査は、全て終了いたしました。  委員長報告につきまして、文案は当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 318 ◯伊藤委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。  次に、鹿児島県議会会議規則第七十五条に基づく閉会中の委員会活動についてお諮りいたします。  請願・陳情以外の案件に係る閉会中の継続審査事件については、警察行政について及び教育振興対策についての二項目としたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 319 ◯伊藤委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。
     以上で、当委員会の日程は全て終了いたしました。  これをもちまして、文教警察委員会を閉会いたします。  御苦労さまでございました。         午後三時十八分閉会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...