鹿児島県議会 2020-09-30
2020-09-30 令和2年環境厚生委員会 本文
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午前十時開会
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◯前野委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから環境厚生委員会を開会いたします。
この際、御報告を申し上げます。
傍聴につきまして四名の方から申出があり、これを許可いたしました。
当委員会に付託されました案件は、議案第八五号など議案三件、陳情六件であります。
ここで、審査日程等協議のため、暫時休憩いたします。
午前十時一分休憩
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午前十時五分再開
2 ◯前野委員長 それでは、再開いたします。
審査日程につきましては、お手元に配付してあります審査日程案のとおりとし、特定調査事項につきましても日程案に記載のとおり、くらし保健福祉部・県立病院局関係の
新型コロナウイルス感染症対策について、環境林務部関係の「森林資源の循環利用の促進に関するかごしま県民条例」に関する取組状況についてということで進めてまいりたいと思いますが、御異議ございませんか。
[「異議なし」という者あり]
3 ◯前野委員長 御異議ありませんので、そのように進めることに決定いたしました。
次に、関係課長の出席要請についてお諮りいたします。
総務委員会から、前年度採択した陳情の調査に関し、健康増進課長の出席要請がありましたので、これを許可することに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
4 ◯前野委員長 御異議ありませんので、出席を許可いたします。
なお、健康増進課長は総務委員会の審査日程の進捗状況により出席していただくことといたします。
また、本日審査を行う陳情第五〇〇七号に関し、税務課長、市町村課長の出席を要請したいと思いますが、御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
5 ◯前野委員長 御異議ありませんので、そのように取り扱うことといたします。
それでは、ただいまから、くらし保健福祉部及び県立病院局関係の審査を行います。
まず、議案第八五号など議案三件を一括議題といたします。
初めに、くらし保健福祉部長の総括説明を求めます。
6
◯地頭所くらし保健福祉部長 くらし保健福祉部から提出しております議案等の概要につきまして御説明いたします。
お手元の資料一、令和二年第三回県議会定例会提出議案等の概要の一ページをお開きください。
初めに、くらし保健福祉部の令和二年度九月補正予算(案)でございます。
くらし保健福祉部関係の一般会計補正予算額は、補正額の計の欄にありますとおり三十一億三千四百万円余りであり、補正後の予算額は二千百四十億二千三百万円余りとなっております。
特別会計補正予算額のうち
国民健康保険事業特別会計補正予算額につきましては八千百万円余りであり、補正後の予算額は千八百六十二億九千万円余りとなっております。
次に、予算議案のうち一般会計の主なものについて御説明いたします。
上から二つ目の歯科巡回診療車輌整備事業につきましては、離島・僻地の無歯科医地区や障害者支援施設における巡回診療を実施するために
新型コロナウイルス感染症対策を講じた歯科巡回診療車両を整備することとしております。
一番下の
新型コロナウイルス感染症対応医療従事者支援事業につきましては、
新型コロナウイルス感染症の医療提供体制を確保するため、
新型コロナウイルス感染症患者等の診療などに携わる医療従事者に特殊勤務手当、いわゆる危険手当を支給する医療機関に対し、その支給に係る経費の助成を行うこととしております。
二ページをお開きください。
上から四つ目の障害福祉サービス確保のための支援対策事業につきましては、障害者支援施設等で
新型コロナウイルス感染症が発生した場合においても、利用者に必要なサービスを確保する観点から、利用者の受入れや応援職員の派遣を行う施設等に対して通常の障害福祉サービスの提供時では想定されないかかり増し経費等について支援を行うこととしております。
三ページを御覧ください。
上から四つ目の
介護ロボット導入支援事業につきましては、介護事業所等におきまして、
新型コロナウイルス感染症防止に取り組みながら、移乗や入浴支援等の十分なケアを提供できるよう、介護ロボットの導入に要した経費の助成を行うこととしております。
次の
介護サービス事業所ICT導入支援事業につきましては、
新型コロナウイルス感染症防止の取組により職員の負担が増加している介護サービス事業所等に対し、ICT技術の活用により業務の効率化を図るための支援を行うこととしております。
次に、特別会計の主なものについて御説明いたします。
四ページをお開きください。
一番下の国保ヘルスアップ支援事業、骨折・
骨粗しょう症重症化予防事業につきましては、高齢者の割合が高い本県において、介護が必要となる主な要因の一つである骨折のリスクを抑えるため、骨粗鬆症治療中断者等に対し早期から受診勧奨を行うなど、効率的かつ効果的な重症化予防に取り組むこととしております。
続きまして、二の主要施策等について、第二回定例会以降の取組の主なものについて御説明いたします。
五ページを御覧ください。
一番上の
高齢者保健福祉計画作成委員会の開催につきましては、次期計画を作成するに当たり、広く保健福祉関係機関・団体等からの意見を聴くため、住民代表、関係団体、学識経験者、行政等の二十二名で構成する
高齢者保健福祉計画作成委員会を設置し、第一回目の会議を九月八日に開催したところでございます。
六ページをお開きください。
一番上の高齢者虐待防止の推進につきましては、高齢者の権利擁護のための取組を推進するため、七月に介護施設等の看護職員を対象に看護実務者養成研修を、九月に介護施設等の施設長等を対象に権利擁護推進員養成研修を開催したところであります。
また、十月には市町村職員などを対象に高齢者虐待防止研修を開催するほか、高齢者虐待防止の総合的かつ効果的な推進を図るため、高齢者虐待防止推進会議を開催することとしております。
一番下の県障害者保健福祉大会の開催につきましては、障害に対する県民の理解をより一層深めるため、十一月十二日に表彰式や講演等を開催することとしております。
七ページを御覧ください。
一番上の地域意見交換会の開催につきましては、障害者の方々が安心して暮らせる鹿児島づくりを進めるため、七月から十月にかけて障害者やその家族等との意見交換会を開催しているところでございます。
上から三つ目の
介護施設等外国人留学生支援事業マッチングの実施につきましては、外国人介護人材の確保を図るため、事業への参加を希望した県内在住留学生と介護施設のマッチングを実施し、留学生三名と二介護施設のマッチングが成立したところでございます。なお、応募した介護施設が受け入れられる人数に余裕がありますため、留学生等のみ募集期間を十一月二十日まで延長しております。
一番下の県戦没者追悼式の実施につきましては、戊辰戦争から太平洋戦争までの間において犠牲となられた約八万人余りの県出身戦没者及び一般戦災死没者を追悼するため、十月二十二日に県戦没者追悼式を
新型コロナウイルス感染防止のため規模を縮小して実施することとしております。
八ページをお開きください。
一番上の
かごしま出会いサポートセンターの運営につきましては、同センターの利用が困難な地域で臨時の出張窓口を開設するとともに、マッチングサポーターの研修会を開催したところであります。なお、八月末時点の登録者数は八百四十五名、成婚数は三十三組となっております。
一番下の県こども・子育て支援会議の開催につきましては、かごしま子ども未来プラン二〇二〇の事業概要や県子ども・子育て支援事業支援計画の進捗状況等を審議するための会議を十月二十日に開催することとしております。
九ページを御覧ください。
上から二つ目の
県社会福祉審議会児童福祉専門分科会相談部会の開催につきましては、令和元年八月女児死亡事案について、これまでの経緯等の事実の把握を行った上で、死亡した児童の視点に立って発生原因の分析等を行い、必要な再発防止策を検討するなど検証を進めるため協議を行ったところであります。同部会では九月二日に検証報告書の取りまとめを行い、同日、知事へ報告書が提出されたところです。
十ページをお開きください。
一番下のがん対策の推進につきましては、九月のがん征圧月間や十月のピンクリボン月間において集中的な普及啓発を行うこととしております。
十一ページを御覧ください。
一番上の
臓器移植普及推進キャンペーンの実施につきましては、移植医療に関する正しい知識の普及啓発を図るため、臓器移植普及推進月間である十月に関係団体と連携し、グリーンリボンツリーの設置など、普及推進キャンペーンを実施することとしております。
上から四つ目の自殺予防対策の推進につきましては、自殺予防対策の推進を図るため、自殺予防週間である九月十日から九月十六日において、自殺予防の普及啓発活動を実施したところでございます。
一番下の臨床研修医確保対策の推進につきましては、県と臨床研修病院等で構成する県初期臨床
研修連絡協議会の公式ウェブサイトを七月に開設するとともに、ウェブによる
臨床研修病院オンライン合同説明会を開催したところであり、今後も医学生等の県内就業に向けた情報提供や進路相談を効果的に実施することとしております。
十二ページをお開きください。
一番上の第一回県地域医療対策協議会の開催につきましては、本県の医師確保対策などについて協議するため、八月に第一回の協議会を開催したところであります。
十三ページを御覧ください。
低所得のひとり親世帯への臨時特別給付金の支給につきましては、低所得の独り親世帯について、
新型コロナウイルス感染症の影響による子育て負担の増加や収入の減少に対する支援を行うため、臨時特別給付金を支給するものでございます。
県では、九月十八日現在、延べ千八百十九人、一億二千三百九十二万円を支給したところでございます。
以上で、くらし保健福祉部関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
7 ◯前野委員長 次に、県立病院局長の総括説明を求めます。
8 ◯塩田県立病院局長 それでは、県立病院局関係につきまして、資料二に基づきまして御説明いたします。
一ページをお開きください。
令和二年度九月補正予算(案)についてでございます。
資本的収支につきましては、
姶良病院感染症対応機能付加事業により、精神疾患を有する感染症患者を受け入れるための新たな病床等の整備に要する経費として二億四千七百一万円余りの増額をお願いすることとしております。
二のその他議案につきましては、該当はございません。
二ページをお開きください。
三の主要施策等についてでございます。
県立病院局におきましては、上の表にありますとおり、平成二十九年三月に策定した第二次中期事業計画に基づき、医療面、経営面の目標の達成に向けて努力しているところでございます。
(一)の事業管理者や各病院長等で構成いたします県立病院経営会議につきましては、病院運営上の重要事項について基本方針の決定のほか、各病院の部門ごとの数値目標に対する進捗状況の検証等を行っており、第三回を七月三十一日に、第四回を九月四日にそれぞれ開催し、十月三十日には第五回を開催することとしております。
(二)新薩南病院の整備に向けた取組につきましては、本年四月に締結した業務委託契約に基づき基本設計を行ったところでございます。なお、履行期限を当初八月三十一日としておりましたが、
新型コロナウイルス感染症の影響により不測の日数を要したことから、九月三十日まで延長したところでございます。
(三)県立病院職員研修につきましては、県立病院職員の企業意識やコスト意識のさらなる向上を図りますため、八月から十月にかけて事業管理者が各県立病院に直接出向き、各病院の令和元年度決算見込み等について説明を行いますとともに、各病院の抱える課題や対策等について意見交換を実施しているところです。
(四)の奄美ドクターヘリにつきましては、円滑で効果的な運航を図るため運航調整委員会を十一月に開催することとしております。
(五)の初期臨床研修医につきましては、研修医確保対策の一環といたしまして、令和三年度から県立病院において研修を希望する医学生を対象として、
県立病院群初期臨床研修医募集面接会を八月二日及び二十二日に開催したところでございます。また、医学生向けの説明会におきまして、県立病院の臨床研修プログラムの紹介等を行ったところでございます。
以上で、県立病院局関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
9 ◯前野委員長 以上で説明が終わりましたが、総括説明に対する質問につきましては、県政一般でお願いいたします。
続いて、議案について関係課長の説明を求めます。
初めに、保健医療福祉課長の説明を求めます。
10
◯伊地知保健医療福祉課長 保健医療福祉課関係の補正予算につきまして御説明申し上げます。
くらし保健福祉部から提出しております白い表紙の議案等説明書により主な事業について御説明申し上げます。
以下、部内各課ともこの説明書により御説明申し上げます。
四ページをお開きください。
保健所費の保健所運営管理費でございますが、保健所運営管理事業につきましては、保健所において
新型コロナウイルス感染症対策に係る積極的疫学調査等を行う非常勤保健師の設置等に要する経費の補正でございます。
次に、医務費の災害時医療支援費でございますが、災害時医療確保対策事業につきましては、災害時の歯科保健医療の提供に必要な器具・器材の整備を支援するために要する経費の補正でございます。
五ページをお開きください。
病院整備費でございます。県立病院整備事業につきましては、県立姶良病院において精神疾患を有する感染症患者を受け入れるための病床等の整備に要する経費の補正でございます。
以上で、保健医療福祉課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
11 ◯前野委員長 次に、医師・看護人材課長の説明を求めます。
12 ◯下野医師・看護人材課長 医師・看護人材課関係の補正予算の主なものにつきまして御説明を申し上げます。
六ページをお開きください。
中ほどの保健師等指導管理費の看護師等確保対策費でございます。一の
看護師等養成所実習補完事業につきましては、
新型コロナウイルス感染症の影響により医療機関等における臨地実習が困難な状況を補完するため、看護師等養成所が行う学内実習に必要な演習補助員や資機材の確保支援に要する経費の補正でございます。
二の
看護師等養成所遠隔授業環境整備事業につきましては、
新型コロナウイルス感染症対策として、看護師等養成所が実施する遠隔授業が可能な環境整備に対する助成を行うことに要する経費の補正でございます。
以上で、医師・看護人材課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
13 ◯前野委員長 次に、国民健康保険課長の説明を求めます。
14 ◯鮫島国民健康保険課長 国民健康保険課関係につきまして御説明いたします。
資料の八ページをお開きください。
国民健康保険事業特別会計の歳出でございます。
前期高齢者納付金につきましては、前期高齢者納付金の額の確定に伴う補正でございます。
保健事業費につきましては、骨折のリスクが高い高齢者等に対し早期から受診勧奨を行うなど、骨折・骨粗鬆症の重症化予防に係る取組に要する経費の補正でございます。
療養給付費等交付金償還金につきましては、療養給付費等交付金の額の確定に伴う補正でございます。
以上で、国民健康保険課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
15 ◯前野委員長 次に、社会福祉課長の説明を求めます。
16 ◯宮地社会福祉課長 社会福祉課関係の補正予算につきまして御説明申し上げます。
九ページを御覧ください。
社会福祉総務費の生活困窮者自立支援事業につきましては、就職氷河期世代など社会参加に向けてより丁寧な支援を必要とする方への支援のため、アウトリーチ支援員の配置など自立相談支援の機能強化に要する経費の補正でございます。
生活福祉資金貸付補助事業につきましては、
新型コロナウイルス感染症の影響により収入減少があった世帯の資金需要に対応するため、緊急小口資金等の特例貸付けを行う県社会福祉協議会に対し、貸付原資を補助する経費の補正でございます。
また、五年ごとに更新される
生活福祉資金業務システムが今年度、更新時期を迎えているため、県社会福祉協議会に対し改修に要する費用を補助する経費の補正でございます。
災害救助費につきましては、令和二年七月豪雨において、十一の市町に災害救助法を適用したところであり、同法に基づく避難所の設置や住宅の応急修理、土石等の障害物の除去などの費用負担や南さつま市で亡くなられた一名の方の遺族に対する災害弔慰金、住宅が全壊した世帯の住家災害見舞金を支給すること等に伴う補正でございます。
以上で、社会福祉課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
17 ◯前野委員長 次に、障害福祉課長の説明を求めます。
18 ◯田中障害福祉課長 障害福祉課関係の補正予算の主なものにつきまして御説明申し上げます。
十ページをお開きください。
まず、身体障害者福祉費の身体障害者更生援護費でございますが、手話施策推進協議会事業は、いわゆるかごしま県民手話言語条例に基づき、手話の普及等に関する施策を推進するため、手話施策推進協議会の設置・開催に要する経費の補正でございます。
次に、障害者自立支援費でございますが、二の障害福祉分野におけるロボット等導入支援事業は、
新型コロナウイルス感染症の拡大防止や介護業務の負担軽減等を図るため、障害福祉の現場における見守りロボット等の導入支援に要する経費の補正でございます。
三の
就労系障害福祉サービス等の機能強化事業は、活動自粛や休業等の影響により在宅生活が長くなった障害者について、職場復帰に向けた橋渡し支援と再就職に向けた生活支援をきめ細やかに実施するため、障害者就業・生活支援センターの生活支援体制の強化に要する経費の補正でございます。
十一ページをお開きください。
児童福祉総務費のこども総合療育センター費でございますが、
こども総合療育センター運営事業は、
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に備え、感染機会を減らしつつ、センター業務を継続して提供できるよう、オンライン診療・療育システムの導入に要する経費の補正でございます。
以上で、障害福祉課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
19 ◯前野委員長 次に、薬務課長の説明を求めます。
20 ◯大小田薬務課長 薬務課関係の補正予算につきまして御説明申し上げます。
十二ページをお開きください。
医務費の災害時緊急医薬品等確保費でございますが、災害時緊急医薬品等確保事業につきましては、災害時における医薬品等の安定供給を図るための災害支援薬剤師の体制整備に要する経費の補正でございます。
以上で、薬務課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
21 ◯前野委員長 次に、子ども家庭課長の説明を求めます。
22 ◯川畑子ども家庭課長 子ども家庭課関係の補正予算につきまして御説明申し上げます。
十三ページをお開きください。
児童福祉施設費の入所施設整備費でございますが、入所施設整備事業につきましては、児童養護施設等における
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、個室化に係る改修等に要する経費の補正でございます。
以上で、子ども家庭課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
23 ◯前野委員長 次に、子育て支援課長の説明を求めます。
24 ◯三反田子育て支援課長 子育て支援課関係の補正予算について御説明申し上げます。
十四ページをお開きください。
児童福祉施設費の保育所整備運営費でございますが、地域子ども・子育て支援事業につきましては、
新型コロナウイルス感染症対策に伴う小学校の臨時休業等により、放課後児童クラブを午前中から開所するための経費など、
新型コロナウイルス感染症対策のために拡充された経費の補助に要する経費の補正でございます。
次に、子ども・子育て支援総合対策事業につきましては、幼稚園における
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、マスクや消毒液等の衛生用品等の購入や職員が感染症対策の徹底を図りながら業務を継続的に実施するために必要な経費を支援するとともに、保育従事者や子育て支援員のための研修の追加実施等に要する経費の補正でございます。
以上で、子育て支援課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
25 ◯前野委員長 次に、高齢者生き生き推進課長の説明を求めます。
26 ◯小田原高齢者生き生き推進課長 高齢者生き生き推進課関係の補正予算の主なものにつきまして御説明を申し上げます。
十五ページをお開きください。
老人福祉費の老人福祉対策費でございますが、二の通所介護事業所等サービス継続支援事業につきましては、介護サービス事業所等で感染者が発生した場合等であっても必要な介護サービスを継続して提供できるよう、通常の介護サービスの提供時では想定されない経費等に対して支援する経費の補正でございます。
次に、十六ページをお開きください。
老人福祉施設費でございますが、老人福祉施設等整備事業につきましては、高齢者施設等が災害による停電・断水時にも電力、水を確保し、施設機能を維持できるよう、非常用自家発電設備・給水設備の整備に要する経費の補正でございます。
以上で、高齢者生き生き推進課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
27 ◯前野委員長 最後に、県立病院課長の説明を求めます。
28 ◯久保県立病院局次長兼県立病院課長 それでは、県立病院課関係の補正予算案について御説明申し上げます。
議案等説明書の十七ページをお開きください。
病院事業特別会計におきましては、
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用いたしまして、県立姶良病院におきまして精神疾患を有する感染症患者を受け入れるための病床等を整備するために必要となる経費を補正しようとするものでございます。
病院事業特別会計補正予算の資本的収入及び支出でございますが、資本的収入の二項一目他会計負担金につきましては、一般会計からの負担金の補正でございます。
十八ページをお開きください。
資本的支出の一項一目病院整備費につきましては、県立姶良病院におきまして実施いたします病棟の増築工事等に要する経費の補正でございます。
以上で、県立病院課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。
29 ◯前野委員長 説明が終わりました。
それでは、議案についての質疑をお願いいたします。
30 ◯吉留委員 議案等説明書六ページの医師・看護人材課の
新型コロナウイルス感染症対応医療従事者支援事業について、要するに危険手当のことなのか。一日当たり幾ら支給するのか教えてください。
31 ◯下野医師・看護人材課長 日額四千円を上限として助成することとしております。いわゆる危険手当を支給する医療機関が支給した実績に基づいて支給するものでございます。
32 ◯吉留委員 これは看護師と医者で違いというのはあるのですか。それとも一律に支給するのですか。
33 ◯下野医師・看護人材課長 医師も看護師も一人当たり一日四千円となります。
34 ◯吉留委員 議案等説明書十五ページの高齢者生き生き推進課の通所介護事業所等サービス継続支援事業について、これは後ほどの陳情にも出てくる話ですが、従前、国は介護保険等で
新型コロナウイルス感染症に対応する経費等を見ようとしたということであり、介護事業者にとっては非常に不都合なことがあるということです。これは全額国庫なのですが、そういう補助金と理解していいのでしょうか。
35 ◯中尾介護保険室長 この事業は、通所サービス事業所に加えまして入所系の施設も含めました介護サービスを継続するために必要な費用を助成するものになります。
財源につきましては、国庫三分の二、残りの三分の一が一般財源ですから、この分については
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用しております。事業者に対しては十分の十で交付をしております。
36 ◯吉留委員 例えば、
新型コロナウイルス感染症対策でかかるいろいろな費用を介護保険で対応したところやこれから対応しようとするところが、介護保険で対応せずに、こちらの通所介護事業所等サービス継続支援事業で対応できるという話なのですか。それとも介護保険の対応の話とこれとは全く対象が別なのですか。
37 ◯中尾介護保険室長 今回の補助事業は介護保険制度の枠内で賄えないかかり増し経費について補助をするものになります。
介護保険制度の中では、通所サービス事業につきまして臨時的な取扱いなどが一部認められているものはありますけれども、この事業につきましては、今回通常想定されないかかり増し経費、通所系のサービスにつきましては、休業を行ったところが訪問系のサービスを続けるなど、サービスを継続する取組を行ったり、あるいは
新型コロナウイルス感染症の感染者、濃厚接触者と対応するような事業所におきまして必要な経費を助成するものになります。
38 ◯吉留委員 要するに介護保険で対応できない分をこの事業で補うという話なのですか。
39 ◯中尾介護保険室長 委員おっしゃるとおりで、介護保険サービスで賄えないものをこちらの補助金で対応するということになります。(「はい、分かりました」という者あり)
40 ◯鶴薗委員 議案等説明書四ページの保健医療福祉課、保健所運営管理費の増額補正ですけれどど、何名ぐらいの非常勤保健師を考えておられるのかということと、どこに重点的に配置されるという考えなのでしょうか。
41
◯伊地知保健医療福祉課長 県内の十三の保健所に非常勤保健師を各一人ずつ配置しようというものでございます。
42 ◯鶴薗委員 議案等説明書十三ページ、入所施設整備事業で児童福祉施設等の個室化に係る改修費等への支援とあります。これは県下に児童福祉施設は相当数あろうかと思います。個室を造るということだと思うのですけれども、どういう流れで申込みが来ているのか、少し具体的に教えてください。
43 ◯川畑子ども家庭課長 今回、
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するために個室化に係る改修等につきまして県下の児童養護施設等に意向を確認いたしました。個室化に要する経費につきまして手を挙げた施設が二か所、個室化の経費だけではなくて、
新型コロナウイルス感染症拡大に伴いまして会議等をオンラインで実施したり、ウェブでの研修受講をするためのパソコン等の整備に手を挙げた施設が二か所ということを確認いたしまして、今回補正を計上させていただいたところでございます。
44 ◯鶴薗委員 議案等説明書十五ページ、
介護ロボット導入支援事業費補助等でどれぐらいの施設がどれぐらいの介護ロボットを導入されているのかということと、県下でこうしたロボットがどのぐらい利用されているのでしょうか。
45 ◯中尾介護保険室長 平成二十八年度から事業に取り組んでおります。昨年度までに見守りセンサーでありますとか、移乗介護などの介護ロボットを介護老人福祉施設や介護老人保健施設など延べ百二十一施設に二百六十三台導入が図られたところであります。徐々に導入は図られている状況ではありますが、まだ多数の要望も出ている状況にはあります。
46 ◯鶴薗委員 多数の要望が出ているということでございますが、予算の枠の中で順番待ちであると理解すればいいのですか。
47 ◯中尾介護保険室長 要望調査を行いまして、導入の意向のある予算分について、今回、補正予算を計上させていただいているところです。
48 ◯鶴薗委員 県立姶良病院において精神疾患を有する感染症患者を受け入れるための病床等の整備とありますが、まず内容について教えていただきたい。県下にこういった精神病院は随所あるわけですが、もしそこで発生らしきものがあれば、そういったことへの対応も考えて、今回、姶良病院にされるのですか。
49 ◯久保県立病院局次長兼県立病院課長 精神疾患を有する感染患者につきましては、姶良病院をはじめ、外来での対応は行っているのですけれども、入院となりますと、精神疾患を有する患者に対応できる陰圧の設備を有する施設が、民間の精神科医療機関が県内には一つしかないと伺っております。現在はそちらで何とか対応していただいているものと認識していますが、今後、もし感染患者が増加してきた場合、そういった精神疾患を有する患者の入院の受皿をもっと増やす必要があるのではないかと考えまして、姶良病院が幸い今年度当初予算で予算をいただきまして、病棟の改修工事をすることにしておりまして、準備を進めておりましたので、その一部の個室を陰圧にしたり、ほかの病棟との隔離をするためのドアを設けたり、外から入れるように別の入り口を設けたり、シャワー施設を設けたり、そういったもろもろ独立してほかの患者と交わらない形で隔離したスペースを造れるのではないかということで、今回、設計を変更することで、当初予定していた工事の一部をそちらに振り分ける形で、少し時間はかかりますけれども、今後の精神疾患を有する
新型コロナウイルス感染症患者への入院対応をできるように改修をしていきたいと考えております。
50 ◯鶴薗委員 何名ぐらいの患者対応ができるのかということと、民間の病院にそういった対応ができるところは一つしかないということでありますので、県内の民間病院でそのような事例が発生したときには姶良病院で受け入れるということも含めての計画になっているのでしょうか。
51 ◯久保県立病院局次長兼県立病院課長 増築する部分につきましては、個室としては九室準備をいたします。ただ、この九室全てが入院のスペースとして活用できるかといいますと、一たび
新型コロナウイルス感染症が発生した場合は、スタッフの方々が防護服を着脱するスペースでしたり、診察をするスペースでしたり、詰所といいますか、そういったもろもろの施設が必要になってきます。ただ、今回はその増築部分にそういった施設を別途造るのではなくて、その九室の中から詰所であったり、診察室であったり、あるいは防護具の着脱のスペースであったりということで、ある個室を活用する形で九室の範囲内で患者を診る。ですから、九室あるからといって九名丸々対応ということにはならないかと思いますが、ほかの用途に転用したとしても、四、五人の患者には多分対応できるのではないかと考えております。
県内で精神疾患を有する患者が発生し、どこに入院させるかという調整を知事部局でされると思いますが、当然、姶良病院がこういう施設を備える以上は、そういう要請があればそれに応じるつもりということでお答えに代えさせていただければと思います。
(「はい、結構です」という者あり)
52 ◯安楽委員 議案等説明書四ページの保健医療福祉課の保健所運営管理事業でございますけれども、この非常勤保健師の業務内容はどのようなものになっているのですか。
53
◯伊地知保健医療福祉課長 保健所におきましては、新型コロナウイルス感染患者等の対応ということで積極的疫学調査とか相談業務をしております。その業務の中で、今回、非常勤保健師の方々は従事していただくことになろうかと思いますけれども、具体的には各保健所の状況に応じてサポートに入る形になろうかと思います。
54 ◯安楽委員 保健所も前線で大変でしょうから、しっかりと非常勤保健師にサポートに入っていただいて円滑に回るようにお願いいたします。
議案等説明書四ページの歯科医療確保対策事業で車両の整備とありますけれども、どの離島を想定されているのかという点と車両の価格と全額国庫補助なのか教えてください。
55
◯伊地知保健医療福祉課長 現在、歯科巡回診療車両を県で所有しておりまして、県歯科医師会へ委託して事業をしております。この事業におきましては、離島の無歯科医地区としまして、三島村、十島村、あと口永良部島を対象に巡回診療をしており、引き続き巡回診療を行うために巡回車両の更新をするものでございます。この四千八百六十七万六千円につきましては、全額を
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を充当する予定でございます。
56 ◯安楽委員 離島・僻地でも口腔環境が保てるような対策をしっかり取っていただければと思います。
議案等説明書六ページ医師・看護人材課の
看護師等養成所実習補完事業について、臨地実習が困難な中、学内の実習とありますがどのようなことを想定されているのですか。
57 ◯下野医師・看護人材課長 患者役の方を見立てまして実習を行いましたり、実習を進行する役割を担うようないわゆるファシリテーターといった方を招聘いたしまして学内実習を行うこととしております。
58 ◯安楽委員 臨地実習が難しい中の実習で、緊急的な対応をしなければいけない現場に行く方向けの養成なので、しっかりと学習をしていただいて今後につなげていただければなと思います。
続いて議案等説明書十ページ、障害福祉課の手話施策推進協議会事業ですけれども、協議会の設置・開催とあります。この協議会のメンバーや構成員などを教えてください。
59 ◯木村障害者支援室長 手話施策推進協議会の委員の構成につきましては、ほかの県の例や当事者団体の意見も聞きながら検討しておりまして、聾者等の当事者団体を中心に、手話通訳団体、聾学校、聾児の保護者、事業者、学識経験者、市町村の代表者を予定しております。
60 ◯安楽委員 普及するために協議会の方ともしっかりと対策を練っていただいて、手話言語が浸透するような取組を今後ともしていただければなと思います。
続いて、議案等説明書十ページの障害福祉サービス確保のための支援対策事業ですけれども、利用者受入れは新規も既存の方も想定したものになっているのですか。
61 ◯田中障害福祉課長 この事業は六月補正で確保した額を積み増すものです。県内で七月に入って介護施設等でクラスターが発生したことを踏まえ、障害者施設においても感染拡大に備えるという観点から、利用者の受入れや応援職員の派遣を行う施設にかかり増し経費を補助するためのものでございます。具体的には利用者の受入れにかかる経費として、割増賃金、手当、旅費、宿泊費、損害賠償保険の加入費といったものを補助するものであります。あるいは職員の応援にかかる費用として同様に割増賃金とか、手当、旅費、宿泊費といったものを補助するものでございます。
62 ◯安楽委員 障害者支援施設は濃厚接触になりがちな施設だし、利用する側も業務に就かれる方もとても緊張感のあるところだと思います。しっかりと
新型コロナウイルス感染症対策も取っていただいて、サービスが継続するような対策を取っていただければと思います。
就労系障害福祉サービス等の機能強化事業について、再就職に向けた生活支援の強化とありますけど、どのように想定されているのでしょうか。
63 ◯田中障害福祉課長 障害者就業・生活支援センターにおいては、障害者の家庭とか職場を訪問しまして、本人の生活上の相談に応じたり、就業面の指導を行うこととしております。体制の強化として、具体的には障害者就業・生活支援センターに新たな人材を配置するとか、衛生用品の購入にかかる費用を助成することとしております。
64 ◯安楽委員 障害を持たれた方の就職、生活がしっかりと保たれるような対策を今後とも練っていただければと思います。
続いて議案等説明書十四ページ、子育て支援課の地域子ども・子育て支援事業ですけれども、放課後児童クラブを午前中から開所するための経費などと書いてありますけど、主に人件費とか
新型コロナウイルス感染症対策に必要な備品の購入ということでよろしいのでしょうか。
65 ◯三反田子育て支援課長 主な補助内容といたしましては、四月二十二日から実施された臨時休業に伴う放課後児童クラブの開設に伴う追加の経費と子育て支援事業関係でいいますと、利用者支援拠点における
新型コロナウイルス感染症対策に係る経費などをこの事業で計上しているところでございます。
66 ◯安楽委員 放課後児童クラブも子供たちがとても密になりやすくて、先生方も、また児童もとても緊張のある中で過ごしているというふうに、私も働く女性として子供を預けているのでよく現場の声は聞くところですけれども、今後ともしっかりと対策を練っていただきながら、預ける保護者の方の安心も含めてしっかりと取り組んでいただければなと思います。
67 ◯前野委員長 それでは、ここで、換気等のために十分間の休憩をいたします。
再開は、十一時十分ということにいたします。
午前十一時二分休憩
────────────────
午前十一時十分再開
68 ◯前野委員長 それでは、再開をいたします。
69 ◯中村(素)委員 議案等説明書八ページ国民健康保険課で、骨折・
骨粗しょう症重症化予防事業の追加実施ということで、今回の補正は四千万円程度ですが、どういう内容で実施されるのかということと、少し補正が大きいような気がするのですけど、その背景に何があったのか御説明ください。
70 ◯鮫島国民健康保険課長 骨折・
骨粗しょう症重症化予防事業の事業内容ですけれども、介護が必要となる主な原因として、骨折・転倒というのが脳卒中の次に高いとされております。今回、骨折・骨粗鬆症に重点を置いた保健事業が市町村において十分に実施されていないということから実施をしようということになりました。
今回の事業の対象者ですけれども、四十歳以上の被保険者を対象としまして早期から受診勧奨を行うなど、効率的・効果的な重症化予防に取り組んで被保険者のQOLの維持向上、健康寿命の延伸を図ることとしております。
今年度の事業ですけれども、骨折の既往だとか骨粗鬆症の治療歴のある者につきまして、生活習慣病などとの関連を分析する。それから過去の診療データから治療中断者などリスクの高い者を抽出する。また、骨折重症化予防に係る市町村向けの研修会などを実施することにしております。
この事業費は四千万円程度になっておりますけれども、対象者を過去の診療情報から抽出をする際に通常だとレセプト、医療機関から国民健康保険団体連合会に請求される診療報酬明細書というのがあります。そこにいろいろな治療情報などが記載されておりますけれども、そこから骨粗鬆症などの治療中断者の情報を抽出するのはなかなか難しい作業でございまして、民間業者に委託をしまして、必要な情報を抜き出して抽出するということでかなりの経費がかかっておりまして、事業費のほとんどが委託料になっております。
71 ◯中村(素)委員
新型コロナウイルス感染症で少し額が増えたのかなという気がしていたのですけれども、ほとんどが委託費ということで、どういう事業者が委託を受けるのでしょうか。
72 ◯鮫島国民健康保険課長 今の時点でどこの業者ということは決まってはおりませんけれども、基本的に診療報酬明細書からデータを抜き出すというのはなかなか難しい作業でございますので、その辺の知見だとか、ノウハウを持った業者につきまして選定をしていくということになろうかと思います。
73 ◯中村(素)委員 議案等説明書九ページ、
生活福祉資金貸付補助事業ですが、これも十六億円以上という非常に大きい国費で、大きな補正かと思うのですが、特例貸付けに要する経費、原資補助ということで十六億円ですけれども、実際の貸付けの申込み状況とかはどうなっているのか教えてください。
74 ◯宮地社会福祉課長 八月末現在、緊急小口資金はおよそ十五億円余り、総合支援資金は約二十一億円余り、計三十六億円余りという形になっております。
75 ◯中村(素)委員 申込み件数は何件でしょうか。
76 ◯宮地社会福祉課長 八月末時点でございますが、緊急小口資金は七千九百三十三件となっております。総合支援資金につきましては四千八十五件となっております。いずれにいたしましても申請のありましたものは基本的には全て貸付け決定となっております。
77 ◯中村(素)委員 生活が大変な方々がいらっしゃいますので、迅速な執行ということをお願いしておきたいと思います。
同じページの災害救助費、これもかなりの補正額ですが、これは実際にかかったものに対する救助費で国庫からということですけれども、補正前の額が二百八十二万円です。もともと非常に小さい予算額で立てておられます。毎年災害はあると思うのですが、毎年これぐらいの額しか用意されていないのですか。
78 ◯宮地社会福祉課長 当初予算案につきましては、毎年度、基本的内容といたしまして、誠に失礼な内容ではございますが、県単災害弔慰金といたしまして、死亡者一人を見込んで百万円計上しております。それと住家災害見舞金としまして、全壊が十世帯ほどを見込んで百万円、法外援護で六十三万円計上させていただいております。今回補正を組まさせていただきましたが、被害が発生する程度というのがなかなか見込みづらいというところがございまして、発生した段階でおよその額を見込んだ形で補正を組まさせていただいているということになっております。
79 ◯中村(素)委員 弔慰金にしても、見舞金にしても想定する額が少ないほうがいい、被害がないほうがいいという意味で額は抑えておられるのだと思うのですけれども、いろいろと災害の救助、それ以外の経費に関しては、気候変動等もありますし、もう少しふだんから大きな額で想定されていたほうがいいのではないかと思ったのでお伺いしたところでした。
議案等説明書十一ページの障害福祉課のこども総合療育センター費に関して、直接対面がなかなかできないということでオンラインの療育システム等の導入をされるということですが、療育センターとどこをつないでオンラインの療育をしようとされているのかというのがイメージしにくいので、詳しいところを教えていただきたい。
80 ◯田中障害福祉課長 カメラとかマイク機能つきのパソコンを四台ほど購入しまして、各家庭にあるパソコンとかスマホとか、そういったところとつなげる予定にしております。
こども総合療育センターは、初診につきましては、小児発達専門医と心理士等が見立てを行って診断をしていきます。それには一時間半ぐらいはかかりますので、今回は初診ではなく再診についてこれを導入しようとするものでございます。
81 ◯中村(素)委員 オンラインで診療とか療育を各家庭と結んで行うということだったのですけれども、受ける各家庭にはしっかりとシステム、パソコンそういう機器の整備というのはできているのでしょうか。
82 ◯田中障害福祉課長 診療につきましては、初診であっても再診であっても対面診療というのが基本になってきますので、もしそういう機器をお持ちでなければ対面診療という基本の形でやっていくことになるかと思います。
83 ◯中村(素)委員 各家庭にどれぐらいパソコンが普及していて、皆さんが使えるのかという、そこら辺の状況調査もされてこの事業をしないと、自分たちだけ万全に整えましたけれども相手はパソコンがありませんよというような状況がないように、そこら辺の状況の把握もしっかりされながら事業推進をしていただきたいと思います。
議案等説明書十四ページの地域子ども・子育て支援事業です。四月二十二日からの休業に伴った遡及的な予算なのかと思ったのですけれども、これから第二波、第三波が来たときにまた臨時休業するかもしれない、そのときの予算というのは今回の補正の中には入っていないのですか。
84 ◯三反田子育て支援課長 地域子ども・子育て支援事業の中の放課後児童クラブの支援などにつきまして、四月の臨時休業に伴うものも対象になっておりますが、今後の部分につきましてははっきりと示されているところではございませんで、ただ、市町村からの要求に基づきまして予算計上しているところでございます。その市町村の要求の中に、今後、第二波、第三波が来たときに、午前中から開所した部分が含まれるかどうかというところまで見込んでいるかどうかは確認しておりませんけれども、今回の休業に伴うものということで国庫の対象になっておりますので、もし今後そういうことがあれば新たな予算措置が必要になってくるかと考えております。
85 ◯中村(素)委員 四月からの休業に伴っては、多分現場も相当ばたばたして、予算的に非常に児童クラブも逼迫されたのではないかなと思います。それがきっと一つの教訓になっていると思いますので、第二波、第三波に向けてしっかりと備えをしていていただきたいと思います。
最後に、議案等説明書十ページの身体障害者更生援護費ですが、手話の普及に関する施策の推進ということで協議会を設置されるということで非常にいいことだなと思っているところです。手話言語条例を議員発案で制定いただいたところですが、この前テレビで、ソーシャルディスタンスで大きな声が出せないということで、健常者の方々が手話を使って遠くの方々と意思疎通をしているというのを見たんですね。聾の方々は既に手話ができて、普及というのはできない方々に普及していくというのが一つの目的だと思うのですけれども、今回の新しい生活様式の中で手話を使える場面というのはすごく増えているのではないかと思いますので、聾者の目線だけではなくて、ふだん手話を使わない方々の新しい生活様式の中で手話をどうやって広げていくのかという、そういう視点も盛り込んでいろいろと普及の協議をしていただければと思います。これは要望でございますので、よろしくお願いいたします。
86 ◯たいら委員 議案等説明書六ページ、
新型コロナウイルス感染症対応医療従事者支援事業の危険手当の支給等についての積算根拠と、
看護師等養成所遠隔授業環境整備事業に係る費用等の積算根拠について教えていただけませんでしょうか。
87 ◯下野医師・看護人材課長
新型コロナウイルス感染症対応医療従事者支援事業につきましては、四月から八月までの検査人数の見込みでございますとか、入院患者数等を踏まえまして積算をしておりまして、予算としましては四月から三月までの年間の予算として組んでいるところでございます。
看護師等養成所遠隔授業環境整備事業につきましては、各養成所に県から必要額等を照会いたしまして、その所要経費に若干プラスいたしまして所要額を計上しているところでございます。
88 ◯たいら委員 危険手当を支給している病院が幾つあるか把握されていますか。
89 ◯下野医師・看護人材課長 全体の数というのは把握しておりませんけれども、複数の医療機関がもう既に危険手当を支給していますとか、もしくは今後、支給を検討していると伺っているところでございます。
90 ◯たいら委員 全体を把握するというのはなかなか時間もかかりますし、大変かと思いますが、六億三千万円という金額の設定そのものについて足りるのか、それとも足りないのか、そういうようなところ等も含めて事前の段階で詳しく調べていただく必要はあるかなと感じましたのでお聞きしました。
看護師等養成所遠隔授業環境整備事業について、これも養成所は何校ぐらいあるのですか。
91 ◯下野医師・看護人材課長 県内で看護師等養成所といたしましては二十九校ございますけれども、このうち、今回、県で予算措置を検討しておりますのが十校の予定でございます。その十校に照会をいたしまして、所要額を計上しているところございます。
92 ◯たいら委員 助成するとして上限は幾らとか、設定がありますか。
93 ◯下野医師・看護人材課長 こちらの事業につきましては、文部科学省が学校法人等を対象といたしました事業を既に補正事業として計上しておりまして、今回はその事業で対象とならない養成所を対象として県が予算立てをしたところでございます。この文部科学省の事業につきましては特に上限等がなくて、補助対象経費の二百万円以上が補助対象となっておりますので、県もそれに合わせて補助対象経費として、下限額が二百万円以上の事業につきまして補助を行おうとしているところでございます。
94 ◯たいら委員 議案等説明書九ページ、災害救助費ですが、金額がかなり補正で膨れ上がっております。これは七月の豪雨に対するものだと書いてありますけれども、この間、国でも制度として決めましたなりわい補助金制度、それについてもこの中に加えられているのでしょうか。
95 ◯宮地社会福祉課長 当部では対象としておりません。恐らく商工労働水産部の関係の事業だと思われます。
96 ◯たいら委員 そうでした。これについてはまた担当課に聞いていきたいと思います。すみませんでした。
議案等説明書の十五ページ、通所介護事業所等サービス継続支援事業のところで、通常の介護サービスの提供時では想定されない経費等の支援に要する経費とありますけれども、想定されないものを予算化するというのは大変難しいのではないかと思いますが、これについての制度設計と、同じく十ページ、障害福祉サービス確保のための支援対策事業の想定されないかかり増し経費についての積算根拠を教えていただけませんか。
97 ◯中尾介護保険室長 通所介護事業所等サービス継続支援事業の主な内容としましては、利用者または職員に新型コロナウイルスの感染者が発生した事業所、あるいは濃厚接触者に対応した事業所などで職員が不足する場合に他の施設から応援の職員を派遣した場合などに要する手当や、旅費、損害保険料等、通常の介護サービスでは想定し得ないようなものを対象としております。
そのほかに居宅系のものにつきましては、例えば、通所サービス事業所につきましては、休業要請がありましたり、あるいは自主的に休業する場合がありますが、こういった際に利用者がサービスを受けられないといった事態に陥ります。そういうときに訪問サービスに切り替えてサービスを継続するといったところは通常のサービスでは換算できませんので、そういったところを支援するものになります。そういったものを通じまして介護サービスを継続して提供するための支援をしていくようなものになります。
98 ◯たいら委員 仮に
新型コロナウイルス感染症がその施設で発生しなければ、特にはこの支援事業というのは適用にならないと考えてよろしいですか。
99 ◯中尾介護保険室長 濃厚接触者、感染者が発生しない場合におきましては、感染予防のために休業する場合が一部除かれますけれども、そういった場合を除きますと、感染者あるいは濃厚接触者が発生した場合に費用を支援する部分が中心となります。
100 ◯たいら委員 議案等説明書十四ページ、幼児教育の質の向上のための緊急環境整備事業の中身について教えていただけませんか。
101 ◯三反田子育て支援課長 文部科学省の幼児教育の質の向上のための緊急環境整備事業補助を活用して実施する事業でございます。幼稚園を対象にしておりまして、県下の各幼稚園が新型コロナウイルスの感染症対策に係る必要な経費、例えば、マスクですとか消毒液等の消耗品の購入ですとか、それから感染症対策を徹底する上で新たに発生してくる、例えば空気清浄機を購入するような備品ですとか、消毒に係る人件費が新たにかかったとか、そういうような経費を対象として補助するものでございます。
102 ◯前野委員長 ほかにございませんか。
[「なし」という者あり]
103 ◯前野委員長 ほかにありませんので、これで議案に対する質疑を終了いたします。
これより、付託議案の採決を行いますが、議案第八五号の一般会計補正予算の採決につきましては、環境林務部関係もありますので、採決を一時留保いたします。
議案第八六号及び第八七号について、取扱い意見をお願いいたします。
104 ◯吉留委員 議案第八六号及び八七号につきましては、必要な経費の補正と認められますので、原案のとおり可決の取扱いでお願いします。
105 ◯前野委員長 ほかに御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
106 ◯前野委員長 それでは、採決をいたします。
議案第八六号及び第八七号については、原案のとおり可決すべきものとすることに御異議ございませんか。
[「異議なし」という者あり]
107 ◯前野委員長 御異議ありませんので、議案第八六号及び第八七号は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上で、議案の審査を終了いたします。
続きまして、請願・陳情の審査をお手元の請願・陳情文書表により行います。
くらし保健福祉部関係の請願・陳情は、新規の陳情四件と継続の陳情一件です。
まず、新規の陳情の審査を行います。
陳情第五〇〇六号を議題といたします。
障害福祉課長の説明を求めます。
108 ◯田中障害福祉課長 陳情第五〇〇六号について御説明いたします。
請願・陳情文書表の一ページでございます。
件名は、重度心身障害者医療費助成制度の現物給付、窓口無料を求めることについてで、提出者は、障害者等の医療費助成制度の現物給付、窓口無料を求めるかごしまの会、所崎治代氏外十四団体でございます。
陳情の趣旨は、重度心身障害者医療費助成制度の現物給付化、窓口無料を自己負担なし、所得制限なしで行うことを求めるものでございます。
状況説明をいたします。
重度心身障害者医療費助成制度は、重度心身障害者の生活の安定と健康の保持増進を図るため、対象となる障害者の医療費自己負担分の全額に対して、市町村が助成する経費の二分の一を県が補助する制度です。
本制度は全都道府県で実施されておりますが、令和二年四月一日時点で、償還払い方式が六県、自動償還払い方式が三県、現物給付方式が十九都道府県、現物給付方式と償還払い方式の併用が十三県、現物給付方式と自動償還払い方式の併用が六県となっており、各都道府県がそれぞれ独自の方式で実施しております。
本県におきましては、対象者が医療機関に一旦支払った医療費自己負担分に対し全額を助成する、いわゆる償還払い方式としているところですが、ほとんどの都道府県が導入している所得制限や自己負担は設けておらず、本制度の補助実績は、令和元年度で二十二億四千九百万円余りとなっております。
現物給付方式を導入した場合、他県の導入例から医療費の増加が見込まれることや国民健康保険団体連合会等に対する新たな事務手数料が発生すること、国民健康保険に対する国庫負担金等の額が減額されることから、県だけではなく市町村への影響も懸念されるところであります。
なお、提出者が陳情の中で述べております平成二十五年第三回鹿児島県議会定例会における「重度心身障害者医療費助成制度に関する陳情書」につきましては、県で国に対し医療費助成制度の創設を要望していることなどを考慮し、議会としては、国に同様の方向で働きかけたいとの思いを込めて採択したいとの意見等があり、全会一致で採択されたものです。
これを受けまして、地方自治法第九十九条の規定に基づき、県議会から、国会両議長及び関係行政庁に対して、平成二十五年十月四日付で、地方単独医療費助成制度の支援策として、国による新たな医療費助成制度の創設を求める意見書が提出されております。
県としては、引き続き、国に対し新たな医療費助成制度を創設するよう県開発促進協議会等を通じて要望するとともに、他都道府県の事例も参考にしながら今後の対応を検討してまいりたいと考えております。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
109 ◯前野委員長 説明が終わりましたけれども、質疑がありましたらお願いします。
110 ◯安楽委員 この問題は私も一般質問でずっと取り扱ってきた問題であります。県内の各市町村からどの程度要望書や意見書が出ていますか。
111 ◯田中障害福祉課長 現物給付を求める要望書や意見書が市長会や市議会、町議会の議長から十件、民間団体から一件提出されております。一方で、現行のまま継続を求める要望書も民間団体から一件提出されているところです。
112 ◯安楽委員 知事の選挙公約にも書かれていましたけれども、現物無料化を実施している県が現在も幾つかあると思います。県全体の財政状況が同じような県もあるかと思いますが、その辺の情報収集はなされているのか、これからする予定なのか教えてください。
113 ◯田中障害福祉課長 各県の詳細な調査については今後実施してまいりたいと考えております。
114 ◯安楽委員 どれぐらいのスケジュール感を想定されていますか。
115 ◯田中障害福祉課長 他県からの情報収集につきましては、他県との相互の信頼と協力関係の下、提供を受けるということになりますので、できるだけ早急に調査してまいりたいと思っております。
116 ◯安楽委員 これだけ多くの団体が求めていることでありますので、スケジュール感については、しっかりとスピード感を持って情報を集めていただければと思います。これは私も昨年の九月議会からずっと申し上げて、同じような回答をずっといただいております。動いている感じが全くしないので、しっかりとスピードとどういう方向性で行くのかということを検討しながら進めていただきたいと思います。県全体の財政状況でみると岐阜県が割と似た財政状況であります。岐阜県は窓口無料化を行っておりますので、ぜひ参考にしていただきたい。他県でも窓口無料化を現行でやっているところのほとんどは最初から窓口無料化をやっております。償還払いから転換したところはほぼないと把握しておりますので、その辺も視野に入れて進めていただければと思います。
117 ◯田中障害福祉課長 できるだけ早急に進めてまいりたいと思っております。
118 ◯たいら委員 説明文書に新たな事務手数料が発生すると書いてありますが、幾らぐらいの金額なのでしょうか。
119 ◯田中障害福祉課長 具体的に今試算をしているものではございません。今後試算をしてまいりたいと考えております。
120 ◯たいら委員 重度心身障害者の方々は、ずっとずっと要望されています。新たな事務手数料が発生するのが障害の一つになっているというところであれば、きちんと早めに具体的に幾らかという積算が必要ではないかと思います。ぜひいろいろと明らかにしていく必要があるかと思いますが、概算でも分かりませんか。
121 ◯田中障害福祉課長 他県の情報になりますけれども、山梨県は情報について全てホームページで公表しております。山梨県は平成十九年度に償還払いだったのが平成二十年度に現物給付に変更していますが、そのときに事務手数料として五千万円と出ております。
122 ◯たいら委員 五千万円という金額が多いか少ないか、それについてはそれぞれ意見の分かれるところでしょうけれども、五千万円は何とか工面できる数字ではないかと思いますので、ぜひ鹿児島県における事務手数料等について早めに積算していただきたいと思います。
他都道府県の事例も参考にと書かれておりますが、今回も前回の本会議のときもそうでしたが、山梨県のことを盛んに例として引き合いに出されていますけれども、逆にほかに成功した例といいますか、思った以上に影響がなかった、あるいはそれによってすごく住民の方々から好評価を得ているというような他県の情報をもっと幅広く、急いで収集をしていただきたいと思っております。この制度を取り入れることによって住民の方々から非常に喜ばれているという情報はたくさん持っていますので、そこも含めてぜひ早めに情報収集をしていただいて、要望ですが、制度そのものについて実現できるようによろしくお願いいたします。
123 ◯中村(素)委員 陳情の内容を見ると、重度心身障害者の皆様方は非常に御苦労されているというのがよく分かるところです。しかも一万二千筆以上の賛同も得ているということで、非常に重い陳情だと思います。
現状では償還払いということですけれども、陳情の趣旨の中に、償還払いの申請手続が非常に大きな負担であると記載があるのですが、どういう手続をしなければならないのか具体的に説明してください。
124 ◯田中障害福祉課長 償還払い方式につきましては、医療機関を受診して窓口で一旦自己負担を支払って、その後、市町村に交付申請手続きをとることになります。交付申請書に医療機関から発行してもらった医療費の証明書を添付して市町村に申請します。通常、受診から最短で二か月程度で医療費が償還されるという形になります。
125 ◯中村(素)委員 市町村に対して交付申請をしなければならない、書類を提出しなければならない、そこが非常に大きな負担だと感じるのですけれども、申請書の書類というのはたくさん書かないといけないようなものなのでしょうか。
126 ◯田中障害福祉課長 書類自体は一枚です。住所、氏名、医療費の額などを書く程度になります。
127 ◯中村(素)委員 市町村役場にわざわざ出かけていって申請書類を出さないといけないというのも皆様方の大きな御負担かと思うのですが、もう少し簡単な手続ができないのでしょうか。
128 ◯田中障害福祉課長 全市町村、郵送で受け付けられるようにはなっております。あとわざわざ市町村の役場に行かなくても医療機関に申請書を出しておけば市町村が委託した運送業者とかがそれを回収してくれる、そういった工夫をしている市町村もございます。
129 ◯中村(素)委員 なるべく市町村でそういうふうに負担を軽減してもらえるような啓発というか、周知を県からもしてもらいたいと思うところです。状況説明の中で、現物給付方式を導入した場合には医療費の増加が見込まれると記載されているのですけれども、県としてどういうふうに試算をされているのか教えてください。
130 ◯田中障害福祉課長 山梨県が導入したときに、医療費がかなり増えたその状況をホームページに載せております。それを参考にしましたところ三〇%ほど伸びていたものですから、本県の令和元年度の市町村への助成金額が約二十三億円、それに山梨県が導入したときの増加率の三〇%余りを本県にそのまま当てはめると七億円程度増加するという試算をしております。
131 ◯中村(素)委員 山梨県を一つの参考にされたのは財政規模が同じぐらいだからということでしょうか。
132 ◯田中障害福祉課長 他県の情報というのはなかなかそこまで収集できないところですけれども、山梨県につきましては、ホームページに件名とデータまで含めて載せておりまして、正確に把握できたということで参考にしております。
133 ◯中村(素)委員 国民健康保険に対する国庫負担金等の額が減額されるという記載もあるのですけれども、これがどれぐらい減額されるものか試算はされているのでしょうか。これは県だけではなくてそれぞれの市町村にも影響があるということで、かなり影響が大きいと思います。試算があればお示しいただきたい。
134 ◯田中障害福祉課長 まだ試算しておりませんので、今後してまいりたいと考えております。
135 ◯中村(素)委員 早い時期にしっかりと試算をしていただきたいということを要望いたします。
136 ◯前野委員長 ほかの委員の方はございませんか。
[「なし」という者あり]
137 ◯前野委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了し、採決を行います。
取扱い意見をお願いいたします。
138 ◯吉留委員 陳情第五〇〇六号については、障害のある人々が医療を安心して受けられるよう重度心身障害者医療費助成制度の現物給付を求めるものであります。
現在、本制度は、全ての都道府県で実施されておりますが、自己負担や所得制限の有無、支払い方法等、それぞれ独自の方式で各都道府県実施しております。本県は現状の課題を認識し、国に対して新たな医療費助成制度の創設を要望しているところであります。今後も引き続き本県の施策の状況及び国の動向等も注視しながら委員会で議論する必要があると考えられますので、継続審査の取扱いでお願いします。
139 ◯安楽委員 多くの県が現物給付方式や償還払いや自動償還払いを併用して多くの県が現物給付を現在行っているので、採択でお願いいたします。
140 ◯たいら委員 必要なときに必要な医療を受けられる、そして、様々なハードルとなっている部分について、行政としてきちんとそれをなくしていくという立場が望ましいと思っています。採択でお願いします。
141 ◯前野委員長 ほかに御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
142 ◯前野委員長 それでは、採決をいたします。
陳情第五〇〇六号については、継続審査の意見と採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。
陳情第五〇〇六号を継続審査すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
143 ◯前野委員長 挙手多数であります。
よって、陳情第五〇〇六号は継続審査すべきものと決定いたしました。
次の陳情第五〇〇七号につきましては、午後から審査を行いたいと思います。
ここで、昼の休憩といたします。
再開は、おおむね十三時十五分といたします。
午前十一時五十九分休憩
────────────────
午後 一時 十五分再開
144 ◯前野委員長 それでは、再開いたします。
総務委員会の調査の関係で出席要請がありました。健康増進課長は総務委員会へ出席をしてください。
午前に引き続き、陳情の審査を行います。
陳情第五〇〇七号は、税務課長、市町村課長の出席がまだですので、先に陳情第五〇〇八号を議題といたします。
介護保険室長の説明を求めます。
145 ◯中尾介護保険室長 陳情第五〇〇八号について御説明いたします。
請願・陳情文書表の九ページでございます。
件名は、新型コロナ感染拡大による介護事業所への財政支援の一部を利用者負担としないことを国へ求める意見書提出についてで、提出者は、鹿児島県民主医療機関連合会会長、橋元高博氏外百六十四事業所でございます。
陳情の趣旨は、今般の
新型コロナウイルス感染症の拡大等を踏まえ、介護事業所への財政支援を求めるものでございます。
陳情項目一は、介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いにおける利用者負担を見直してほしいというものでございます。
陳情項目二は、介護サービス事業の継続維持のための財政支援をさらに手厚くしてほしいというものでございます。
状況説明を申し上げます。
介護保険制度については、サービス総費用の九割が介護給付費、一割が利用者負担とされており、このうち介護給付費の財源は、公費五〇%、保険料五〇%で構成され、介護報酬として介護サービス事業者に支払われております。
今回、国においては、介護サービス事業者の
新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応を適切に評価する観点から、介護報酬上の臨時的な取扱いについて定めているところであります。
その内容は、通所系サービスについては、月一回から四回を限度としまして、提供したサービス時間の区分に応じた報酬区分の二区分上位の報酬区分で算定することを可能としており、また、短期入所系サービスについては、提供するサービス日数を三で除した数の回数分について、緊急短期入所受入れ加算を算定する取扱いを可能とするものであります。また、この算定により利用者負担もその分増加することから、利用者から事前の同意が得られた場合に可能とされております。
なお、必ず介護支援専門員と連携して居宅サービス計画のサービス提供回数等と事業所が作成する通所介護計画等との整合性を図ることや、一か月に受けられる居宅サービス費の上限額に変更はないこと等に留意することとされております。
県では、介護事業所等への支援策としまして、通所介護事業所等サービス継続支援事業におきまして、通所系サービス事業所が訪問サービスを実施する際のかかり増し経費等に対して助成するとともに、介護サービス利用再開促進事業におきまして、在宅介護サービスの利用を休止している利用者に対する利用再開の働きかけや環境整備等の取組に要する経費に対して助成を行っているところでございます。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
146 ◯前野委員長 説明が終わりましたけれども、質疑がありましたらお願いします。
147 ◯吉留委員 今回、
新型コロナウイルス感染症が感染拡大しているということで、防ぐための備品だとか対策を事業所が取った場合にその費用を介護保険の制度の中で捻出しようとしたものということなのか。特例的な取扱いについて、簡単に申し上げると今まで五百円だったサービスを二段階上げて千円にします。その分の差額を
新型コロナウイルス感染症対策に使ってくださいと。しかし、利用者負担が一割発生しますから、五百円の場合の一割は五十円、千円の場合の一割は百円というように利用者負担が増えるため、利用者の同意も必要となる。そこにいろいろなそご、問題が起きているから何とかしてくれということと理解していいのですか。
148 ◯中尾介護保険室長 今回の取扱いは、
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けまして様々な人員等に関する臨時的な取扱いをする中で、感染防止対策への対応を評価するという観点から、今、委員御指摘のとおり、かかる費用について、あるいはそれに要する人的負担に対して、介護報酬上、二区分上の取扱いをするということを認めているものでございます。結果としてそれは利用者負担の増額というようなところも併せて行われます。介護保険事業におきましてそういう制度がございます。
それ以外の分といたしましては、各種補助事業を国も設けておりまして、例えば、八月に予算化しました
新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業の感染症防止対策支援事業、これなども各介護サービス事業が感染対策を徹底する上で必要になる経費を補助事業として支援をするといったものもございます。
149 ◯吉留委員 介護保険で対応できないところは各種補助金で対応するということで、それで大体事業所が望んでいる体制、いろいろな新型コロナウイルス対策については網羅できているものと理解していいのでしょうか。
150 ◯中尾介護保険室長 事業所の規模、あと利用者の利用状況など様々要因は異なりますので一概には言えませんが、先ほどの国の感染症防止対策支援事業では、通所サービスにおきましては、その規模によりまして九十万円から百五十万円という上限額を定めましてその中で支援をするようなことを行っております。そういう制度を活用する中でサービスの継続というのは図っていけるものと考えております。(「分かりました」という者あり)
151 ◯たいら委員 この問題については、九月一日の西日本新聞でも北九州市の例として大きく載っておりましたが、現場としてはかなり混乱が生じているということで、つまり制度として利用者負担が発生するという状況の中で、介護保険は利用者と契約という形のやり方になりますから、利用者の方と確認して進めるということですけれども、その確認取りの作業として施設の方々が十分に説明し切れないと、なぜ同じところにいて利用費が違ったりするのかというようなところもあって、なかなか同意を得るのが難しいというふうなことが載っておりました。
今回、このような状況等があって、今現場では混乱も生じているということで、賛同署名も百六十四の施設から挙げられているというふうにここに記してありますけれども、県に対して、そういう相談とかあるいは具体的に制度設計に関するいろいろな問合せ等はございませんでしょうか。
152 ◯中尾介護保険室長 この取扱いにつきましては、その内容、申請の仕方、そういったところに関して多くの照会は寄せられております。ただ、制度的なところについて具体的な御意見というのは直接はお伺いしておりません。(「ありがとうございます」という者あり)
153 ◯中村(素)委員
新型コロナウイルス感染症の感染対策の経費に関して利用者の方等の同意が得られない場合は、結局それを全額事業者の方々が負担するというふうに理解するところですが、大体一事業者がどれぐらいの負担をされているのか、現場で参考事例等も把握しておられれば具体的な数値をお示しください。(「すみません、暫時休憩をお願いします」という者あり)
154 ◯前野委員長 暫時休憩します。
午後一時二十七分休憩
────────────────
午後一時二十八分再開
155 ◯前野委員長 再開します。
156 ◯中尾介護保険室長 今回は同意をいただけた場合に限って二区分上の単位で請求をできるという制度になっておりますが、今回の感染防止にかかる費用について各事業者ごとにどれだけ通常ベースから増えているのかというところは具体的には押さえておりません。ただ、事業者からは、衛生用品の購入費用であったり、感染防止対策を取る上で人的な手間もかかっており、費用が増えているというお話は伺っているところです。
157 ◯たいら委員 感染対策の費用が増加していて、利用者も減っているという状況の中で施設の経営も大変になっていると言われていますが、県内の施設でどれぐらい利用者が減っているかという調査はされていますか。
158 ◯中尾介護保険室長 利用者の減については具体的なデータを持ち得ておりませんが、介護給付費の請求額について、データを把握できる直近の五か月、三月から七月のサービス提供について前年同月実績と比較をいたしましたところ、通所介護につきましては、三月、四月、これはほぼ同額だったのですが、五月には減少、六月に増加というような状況があります。通所リハビリテーションについても四月、五月、七月と減少している状況、短期入所については、全ての月で前年度より減少しています。金額の面ではそういう状況にあります。
159 ◯たいら委員 そのような状況が介護施設の経営を圧迫しているというのは事実だと思います。そのような考えでよろしいでしょうか。
160 ◯中尾介護保険室長 介護給付費の状況を見ますと、サービスにより差はありますけれども、居宅サービス全般につきまして前年度と比較して減少している月が多いという状況にありますので、利用者の状況にも変化があるのかなと、利用を控えている方もいらっしゃるのかなというふうには考えております。
161 ◯前野委員長 ほかに質疑はございませんか。
[「なし」という者あり]
162 ◯前野委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了し、採決を行います。
取扱い意見をお願いいたします。
163 ◯吉留委員 陳情第五〇〇八号については、新型コロナウイルス感染拡大に伴う介護サービス事業所の人員基準等の臨時的取扱いにおける利用者負担の見直しと介護サービス事業所への財政支援を国に求めるものであります。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、国においては六月に通所系サービス及び短期入所系サービスについて、通常とは異なる介護報酬の算定を可能とする臨時的な取扱いを定めておりますが、その算定により利用者負担も増加となり、利用者からの事前同意の有無によっては利用者間に不公平が生じる可能性があります。また、介護サービスを必要とされる方が利用しやすい環境を整えるためにも介護サービスを提供する側の体制の整備等は重要でありますことから、当陳情は採択の取扱いでお願いいたします。
164 ◯前野委員長 ほかに御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
165 ◯前野委員長 御意見がありませんので、それでは採決をいたします。
陳情第五〇〇八号につきましては採択との御意見ですが、採択すべきものと決定することに御異議ございませんか。
[「異議なし」という者あり]
166 ◯前野委員長 御異議ありませんので、陳情第五〇〇八号は採択すべきものと決定いたしました。
ここで、当席からお諮りをいたします。
ただいま採択すべきものと決定しました陳情第五〇〇八号は、国に対して意見書の提出を求めておりますので、意見書を発議することとしてよろしいでしょうか。
[「異議なし」という者あり]
167 ◯前野委員長 委員全員の賛同が得られましたので、委員会として意見書を発議することに決定いたしました。
それでは、意見書の文案を配付いたします。
しばらくお目通しをいただきたいと思います。
お諮りいたします。
意見書の文案等につきましては、ただいま配付いたしました文案を基本とすることとして、文案の字句修正などにつきましては、当席に御一任いただきたいと思いますが、御異議ございませんか。
[「異議なし」という者あり]
168 ◯前野委員長 御異議ありませんので、そのように取り扱います。
次に、陳情第五〇〇九号は、健康増進課長が総務委員会に出席中でありますので、次は、継続の陳情第五〇〇二号の一項を議題といたします。
初めに、障害福祉課長の説明を求めます。
169 ◯田中障害福祉課長 陳情第五〇〇二号について御説明いたします。
請願・陳情文書表の十五ページでございます。
件名は、誰もが平等に、安心して暮らせる鹿児島づくりに関する陳情書でございます。
陳情項目一は、重度心身障害者医療費助成制度や子供医療費助成制度を利用する際の窓口負担を無料にしてほしいというもの、また、子供医療費助成制度については、県内一律に十八歳までを対象にしてほしいというものであり、継続審査扱いとなっております。
障害福祉課関係について御説明いたします。
令和二年第二回定例会以降、特段の情勢の変化はございません。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
170 ◯前野委員長 次に、子ども家庭課長の説明を求めます。
171 ◯川畑子ども家庭課長 子ども家庭課関係につきまして御説明いたします。
令和二年第二回定例会以降、特段の情勢の変化はございません。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
172 ◯前野委員長 説明が終わりましたが、質疑がありましたらお願いします。
173 ◯安楽委員 午前中の陳情等と同じ内容ではありますが、国民健康保険連合会に対する新たな手続、事務手数料と国庫負担金が減額されるとあります。先ほど試算されていないとありましたが、この制度を前向きに進めるつもりがないと理解していいのでしょうか。
174 ◯田中障害福祉課長 重度心身障害者医療費助成制度につきましては、国において新たな医療費助成制度を創設するよう県開発促進協議会などへ様々な機会を通じて引き続き要望することとしておりますし、まずは他都道府県の事例も参考にしながら、事例を収集しながら今後の対応を検討してまいりたいと考えているところです。
175 ◯安楽委員 ずっとその答弁なんですよ、前向きな答弁を全然感じられていなくて、まず試算を確実に行うこと、他県の情報も償還払いに戻した山梨県ではなく、現行で窓口無料化を当初からずっと継続しているところを参考にすべきだとずっと申し上げておりますけれども、前進するような答弁が全く返ってこない。なので進めるつもりがないのかというふうに受け取ってしまう。スケジュール感が全く感じられないし、誠意を感じられないんですね。これは障害の有無に関係なく、誰でも平等に暮らすためのとても必要な制度だと思いますので、前向きに進めるつもりがあるのかどうか答弁をお願いします。
176 ◯田中障害福祉課長 重心医療費助成制度の窓口負担ゼロ、手続の簡素化につきましては、現時点において参考にする特定の都道府県を想定しているものではないところですけれども、まずは償還払い方式や自動償還払い方式との併用を含め現物給付方式を導入している他都道府県の事例を収集してまいりたいと考えているところです。
177 ◯安楽委員 地頭所くらし保健福祉部長の見解もお示しいただければと思います。
178
◯地頭所くらし保健福祉部長 本会議で知事も申し上げましたが、この件につきましては、まずは他の都道府県の状況をしっかり調査し、必要な試算もまだ十分できておりませんので、そこもしっかりしていかないといけないと考えております。
対象となる都道府県につきましては、今、現物給付をやっていない状況ですから、償還払いから現物給付にしたときにどれだけ医療費等の負担が増えるのかというところをしっかりまず調べてみないといけない。そこも必要だと思いますので、そういったところの参考になる都道府県をしっかりと調査していくことが必要だと思います。午前中の議論で国民健康保険関係の試算のこともございましたので、そういったものも含めましてしっかり試算をした上で今後の対応を検討してまいりたいと考えております。
179 ◯安楽委員 ありがとうございます。部長のお気持ちもしっかり伺いましたので、ぜひ前向きに制度導入に向けて試算もしっかりしていただいて、障害のある方が安心して暮らせる制度になるようにしっかりと取り組んでください。
180 ◯前野委員長 ほかの委員の方は質疑はございませんか。
[「なし」という者あり]
181 ◯前野委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了し、採決を行います。
取扱い意見をお願いいたします。
182 ◯吉留委員 陳情第五〇〇二号のうち継続審査となっている一項については、その後の情勢に変化はないとのことでありますので、一項については引き続き継続審査でお願いします。
183 ◯安楽委員 両制度とも一項に関しては求められている制度でありますので、採択でお願いいたします。
184 ◯たいら委員 本当に求められている状況等がございますので採択とさせていただきたいと思います。
185 ◯前野委員長 ほかに御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
186 ◯前野委員長 それでは、採決をいたします。
陳情第五〇〇二号一項については、継続審査の意見と採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りをいたします。
陳情第五〇〇二号一項を継続審査すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
187 ◯前野委員長 挙手多数であります。
よって、陳情第五〇〇二号一項は、継続審査すべきものと決定いたしました。
次は、陳情第五〇〇九号ですが、健康増進課長が総務委員会に出席中でありますので、先に県政一般の一般調査といたします。
初めに、令和元年八月死亡事例に係る検証報告書について、相談体制整備等担当参事から発言を求められておりますので、これを許可いたします。
188 ◯西参事(相談体制整備等担当) それでは、令和元年八月死亡事例に係る検証報告書について御説明いたします。
昨年八月の女児死亡事案につきましては、今月二日に県社会福祉審議会の相談部会から検証報告書を頂きました。
お手元には、令和元年八月死亡事例に係る検証報告書と検証報告書、概要版を配付しておりますが、本日は概要版に基づき御説明いたします。
検証報告書の内容につきましては、本会議において御答弁しておりますので、私からは答弁していない内容を中心に説明させていただきます。
なお、検証報告書と概要版は、個人を特定できる情報を削除するなどプライバシーに配慮しており、児童相談所や警察、関係市の関係機関についても機関名の使用は控え、A、B、Cで表記しております。
それでは、検証報告書概要版を御覧ください。
一の検証の目的についてでございます。本検証は、県社会福祉審議会の相談部会において、昨年八月死亡事例について事実の把握を行った上で、死亡した児童の視点に立って発生原因の分析等を行い、必要な再発防止策を検討することを目的としました。
二の事例の概要についてでございますが、この内容につきましては、後ほど五の事例の主な経過において時系列で御説明しますのでここでの説明は省略させていただきます。
三の相談部会委員についてでございます。検証は、県母子寡婦福祉連合会事務局長の長野部会長をはじめ五名の委員で実施されました。
四の検証経過についてでございます。検証報告書は、相談部会において昨年九月から七回にわたる協議を重ね、九月二日に取りまとめられました。
ここでは、具体的な検証の経緯について御説明いたします。
九月三十日を御覧ください。昨年の九月三十日に本事案に係る一回目の会合を開催し、検証の目的等について協議いたしました。
その後、十月三十日から三月十六日までの間に関係機関へのヒアリングを実施いたしました。ヒアリングは、延べ十四日、二十七時間をかけて、関係機関の職員延べ五十八名を対象に行い、支援の経過や具体的な内容など事実関係を明らかにしました。
一つ飛びまして一月十五日でございます。児童の徘回の状況や生活環境等を把握するため、児童が保護された現場の現地調査を実施しました。また、三月十六日には、中央児童相談所の現状を確認するため、同児童相談所の現地調査を実施しました。
これらを踏まえ、本事例の問題点・課題を抽出し、その上で再発防止策を検討され、九月二日に開催した七回目の会合において、報告書の取りまとめをいただいたところでございます。
二ページをお開きください。
五の事例の主な経過についてでございます。
まず、三月十六日でございます。児童相談所虐待対応ダイヤル一八九「いちはやく」による本児に関する通告がなされ、中央児童相談所による本児への関与が始まっております。
一つ飛びまして、三月二十一日でございます。警察による一回目の保護でございます。警察の記録によると、三月二十一日に保護した内容は、翌日、中央児童相談所に電話で通告しておりますが、中央児童相談所のヒアリングでは通告の有無を確認できず、記録にも記載がございませんでした。このことについて、相談部会としては、三月二十二日に薩摩川内警察署から電話による通告はあったものの、中央児童相談所の何らかの事情により記録が漏れた可能性が高いと整理しております。
三月二十八日、警察による二回目の保護でございます。
三月二十九日、警察による三回目の保護でございます。薩摩川内警察署が中央児童相談所に電話により一時保護の検討を依頼しております。中央児童相談所は、今回は一時保護しない、母親に連絡して引き取ってもらうことを決定し、薩摩川内警察署に連絡しております。この時点では、薩摩川内警察署と中央児童相談所の間で夜間保護した回数の認識に食い違いが見られております。
三月三十日でございます。中央児童相談所は、三月二十九日の夜に一時保護をしないという決定をしておりますが、同所は、今後同様のことがあれば、危険なため本児を保護することになると母親に連絡することを決定し、その内容を母親に伝え、了解を得ております。
四月二日でございます。警察による四回目の保護でございます。薩摩川内警察署から名前が分からない子供が保護されている旨、中央児童相談所に連絡があり、対応した職員は、所長に名前が分からない迷子が保護されている旨伝達しております。その際、所長は、通常の迷子の取扱いとして、本児の名前や保護者が分かり、帰せる状況であれば帰してよいとの旨を職員へ指示しております。その後も、中央児童相談所と薩摩川内警察署との間で本児の名前が分からないままやり取りが続き、さらにその後、本児の名前が分かったことを薩摩川内警察署が中央児童相談所に伝えた際、連絡を受けた職員は、当初、所長から言われた迷子の取扱い、つまり、本児の名前と保護者が分かったら帰してよいという取扱いにより、本児を帰してよいと薩摩川内警察署に伝えております。
ある程度時間が経過してから、対応した職員が所長に本児の名前が分かったことを報告した際、所長から、中央児童相談所で預からないといけない児童である旨、指示を受けております。担当職員が所長からの指示を伝えようとした前に、薩摩川内警察署から本児を帰したとの連絡が来ております。
三ページを御覧ください。
三つ飛びまして、四月十日でございます。中央児童相談所において援助方針会議が開催され、実母によるネグレクト、継続指導と決定されております。
五月十三日でございます。母親が薩摩川内市で母子手帳の交付を受け、その際、同市は、母親の交際相手の存在と出水市への転居予定の情報を把握しております。また、同日、薩摩川内市から中央児童相談所と薩摩川内警察署にその内容を情報提供しております。
七月三十日でございます。母子が出水市に転入しております。
二つ飛びまして、八月九日でございます。出水市には要保護児童対策地域協議会、いわゆる要対協の必要性について中央児童相談所に電話での相談をし、同児童相談所からケースを確認の上、連絡があることとなっていたことが記載されておりますが、この件について中央児童相談所には記録も職員の記憶もなく、ヒアリング時においてもその事実が確認できませんでした。このことについて相談部会としては、事実の確認までには至りませんでしたが、出水市の記録に記載されているような中央児童相談所への相談等が行われていた可能性は高いと整理しております。
一つ飛びまして、八月二十六日でございます。出水市が本児宅を訪問しております。出水市職員が見える範囲で確認しておりますが、本児にあざなどは確認されておりません。
最後に、八月二十八日でございます。本児の死亡が確認されております。
四ページをお開きください。
六の明らかとなった問題点・課題についてでございます。
問題点・課題は十二項目で整理されております。冒頭で申し上げましたとおり、ここでは本会議で御答弁した項目以外を中心に御説明いたします。
二つ飛びまして、問題点・課題三、児童相談所における児童記録票の記載の在り方についてでございます。
1)ですが、児童記録票の記録に職員ごとで濃淡が見られ、また、児童記録票と受付記録票の記載漏れも見受けられたとの指摘でございます。
一つ飛びまして問題点・課題五、児童相談所システムの改善についてでございます。
1)ですが、児童相談所システムは児童記録票の作成などに欠かせないものでございますが、使いやすいシステムとは言い難く、早急な対応が必要な状況であり、2)ですが、出張先からのデータ入力や対応する職員全員が内容の閲覧が可能となるよう改善が望まれるとの指摘でございます。
五ページを御覧ください。
一つ飛びまして、問題点・課題八、児童相談所と市や関係機関との連携の在り方についてでございます。
2)ですが、先ほど御説明しました出水市と中央児童相談所の八月九日のやり取りにつきましては、出水市から中央児童相談所へ要対協開催の相談が行われていた可能性は高く、中央児童相談所は助言等をすることなく相談は放置されてしまったのではないか。一方で、出水市としても主体的な取組があってもよかったのではないかとの指摘でございます。
問題点・課題九、要対協の在り方についてでございます。
1)ですが、本事例で唯一開催された四月九日の要対協の議事内容については、参加した機関が共有する議事録は確認できなかったなどの指摘でございます。
一つ飛びまして、問題点・課題十一、妊娠期・出産期からの母親への支援についてでございます。
1)ですが、本事例について、児童相談所と関係市は母親の支援を含め養育支援を必要とするケースという認識、危機意識が薄かったのではないかとの指摘でございます。
六ページをお開きください。
七の問題点・課題に対する提案事項についてでございます。御覧のとおり、六項目、二十七の具体的な提案をいただいたところでございます。
表の左側、提案事項をお目通しください。
県といたしましては、本会議において知事も申し上げましたとおり、頂いた報告書の内容をしっかりと真摯に受け止め、今後、再発防止に向けて関係機関とともにこのような事案が起きないよう、速やかに、着実に取り組んでまいりたいと考えております。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
189 ◯前野委員長 説明が終わりましたので、質問がありましたらお願いします。
190 ◯中村(素)委員 経緯を見ると、いろいろなところから通報、通告があったにもかかわらず記録が漏れていた。記録も記憶もないという状況にあったようです。この報告書をもっていろいろと整備されていくと思うのですけれども、とにかく今日からでもできることを体制をしっかりと整えてもらいたいという意味で、まず、最初の入り口として対応マニュアルであるとか、記録をする体制というのはすぐにでも着手できるような改善点ではないかなと思います。その点はもう既に体制を整えておられるのか現状を教えてください。
191 ◯西参事(相談体制整備等担当) 本年四月の組織体制におきまして児童相談所に大幅に児童福祉司を増員いたしましたほか、虐待業務の進行管理等を行います調整課を新たに設置するなどの体制を整えたところでございます。調整課におきまして、様々な事務処理につきまして既にルール化をしておりますし、また職員の個々のケースにつきまして確認の期限を設けまして調整課、また各課長がなっておりますスーパーバイザーのほうで確認を取りながら組織としての進行管理を行っているところでございます。
192 ◯中村(素)委員 早速改善に手をつけていただいたというのは本当に必要なことで評価したいと思います。いろいろなことを記録するとか、メモを取るというのは、社会人になったときにまず指導を受けたことです。しっかりとメモを取れということをずっと社会生活の中で言われてきました。これは児童相談所の職員だけではなくて、県の職員もそういう教育を受けておられると思います。なぜ記録が漏れたのかというのはとても理解できないところですけれども、しっかりと記録を残していただき、間違いがないようにしていただきたいのと、子供の名前が迷子になったときにぱっと分からなかった、名前を聞いてもその子が虐待の対象になっている子供だということをすぐに分かっていない、帰してしまっている。そういう事例がたくさんあると思われるのですけれども、子供の名前を覚えるというのも一つ重要なことではないかと思います。どこそこの誰だと分かった時点ですぐに保護ができるという意味では、やはり児童相談所の皆様方、業務の内容が非常に多いというのはとてもよく分かりますけれども、そういうところも徹底するよう内部の改善を図っていただきたいと思います。
193 ◯西参事(相談体制整備等担当) 本事例を受けまして中央児童相談所におきましては注意を要する児童のリストを作成しまして、今、所内での情報共有を図っているところでございます。(「ありがとうございます。結構です」という者あり)
194 ◯安楽委員 児童心理司と児童福祉司がいると思うのですけれども、もちろん経験年数も問われますし、人数が不足している現状であります。専門性を問われるのですが、経験を積んでいかなければ今々すぐそこの場に異動しても厳しい状況だと思います。そういう専門性の積み上げについて今後検討しているのか教えてください。
195 ◯西参事(相談体制整備等担当) 現在、中央児童相談所におきまして、スーパーバイザーによる若い職員への指導を行っているところでございます。また、今年度は通常の義務的な研修に加えまして、全児童福祉司を対象にした研修を新たに設けるとともに全国的な研修を行っております研修機関への参加の機会についても、児童心理司の参加機会を大幅に増加するなど研修の機会を設けることにして、専門職の経験の積み上げ、資質の向上を図っているところでございます。
196 ◯安楽委員 他県では専門的な心理課みたいなのを立ち上げて専門的な方をここに一手に集約して相談体制を強化しているみたいな声も伺いましたので、他県の状況も収集しながら、子供たちが相談しやすい環境、保護者も相談しやすい環境、そしてまた警察と連携の取れる体制を取っていただきたいと思います。
鹿児島市にも児童相談所ができますけれども、鹿児島市とはまた別に県としてもしっかりとこの対策を取っていただきたいと思います。新しくできる鹿児島市の児童相談所とも連携を取っていくという認識でよろしいでしょうか。
197 ◯西参事(相談体制整備等担当) 本年、鹿児島市は児童相談所設置の計画を公表されております。中核市である鹿児島市におけます児童相談所設置の動向を注視し、必要に応じては連携しながら今後の虐待防止の対策に取り組んでまいりたいと思います。現在、中央児童相談所が鹿児島市から四名の研修生を受け入れるなど連携を図っているところでございます。
198 ◯安楽委員 児童相談所は子供たちや保護者の最後のとりでではないですけど、とても大事な機関でありますので、現場任せではなく、部局を挙げてしっかりと取り組んでいただいて、二度とこういう悲しい事件が起こらないような取組をしっかりとしていただければと思います。
199 ◯寿 委員 この事件が起きたのは、現場の所員とか職員の判断でこういった問題が上積みしていったという感覚を受けます。専門員ばかりに頼ってしまう。結局、夕方以降に、こういった事例というのは起きています。先ほど中村委員からもお話があったように、どなたが受けても、どの所員が受けてもしっかりとその体制が取れるというガイドラインであったりとか、ルールの設定というのをしっかりとして、どの方が電話を受けてもこれはまずいことだとすぐ判断して動ける体制づくりというのをしっかりやっていただきたいと思います。もう二度と起こさないようにしていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
200 ◯前野委員長 ほかに委員の方々、質問等はないですか。
[「なし」という者あり]
201 ◯前野委員長 ほかにないようですので、この件につきましては、これで終了いたします。
それでは、まだ一時間になっていませんが、ここで休憩を入れさせていただきます。
引き続きまた陳情に戻っていきますけれども、前後しますが、どうかよろしくお願いします。
それでは、休憩に入ります。
午後二時 八分休憩
────────────────
午後二時十六分再開
202 ◯前野委員長 それでは、再開いたします。
委員の皆様方、あるいは執行部の皆様方には、審議が前後したり、入れ替わったりしておりますことも御了承いただきたいと思います。
次に、陳情の審査に関して出席を要請しておりました税務課長、市町村課長が出席いただいておりますので、ここで、陳情第五〇〇七号を審査いたします。
陳情第五〇〇七号を議題といたします。
初めに、健康増進課長の説明を求めます。
203 ◯亀之園健康増進課長 陳情第五〇〇七号について御説明申し上げます。
お手元の請願・陳情文書表の五ページでございます。
件名は、鹿児島県における分煙環境整備に関する陳情書でございます。
提出者は、九州南部たばこ販売協同組合連合会会長、福島洋一氏外六団体の連名によるものでございます。
陳情の趣旨につきましては、国内のたばこを取り巻く環境は、複数年にわたるたばこ税の増税、改正健康増進法の全面施行など、喫煙規制強化の動きがますます拡大し非常に厳しい状況となっております。
一方、たばこは、たばこ事業法に規定された合法な嗜好品であり、本県のたばこ税は一般財源として大きく貢献しており、分煙環境の整備は、望まない受動喫煙の防止、継続的安定税収の確保に資するものと考えられます。
また、令和二年度税制改正大綱におきまして、望まない受動喫煙対策や今後の地方たばこ税の安定的な確保の観点から、地方たばこ税の活用を含め、地方公共団体が積極的に屋外分煙施設等の整備を図るよう促すこととするとされており、地方たばこ税を分煙社会の実現・望まない受動喫煙防止の推進に向けて優先的に使用する妥当性・必要性が高まっていると考えられることから、県は、いまだ整備されていない、もしくは新たに建設する公共施設等においても望まない受動喫煙の防止を図るため、必要に応じ分煙環境の整備を進めること、各市町村に対し、公共施設における分煙環境の整備や県民が集散する駅前等を対象に分煙環境整備を推進する旨の発信を行うこと、改正健康増進法の規制対象となる飲食店等の事業者に対し、国が取り組む助成制度で賄えない費用に対する財政的支援や技術的支援を検討すること、鹿児島県議会は、国に対し、地方自治体が取り組む分煙環境の整備と維持に向け、地方たばこ税を活用できる仕組みの構築を要請することの四点について陳情するものであります。
状況説明をいたします。
資料の七ページでございます。
平成三十年七月二十五日に望まない受動喫煙の防止を図るため、健康増進法の一部を改正する法律が公布され、多くの方が利用する施設の区分に応じ、施設の一定の場所を除き喫煙を禁止するとともに、管理権限者が講ずべき措置等が定められております。
経過措置を経て、本年四月一日から全面施行となり、飲食店、事業所等の多数の者が利用する施設は、喫煙専用室を除き原則屋内禁煙となったところであります。
県では、飲食店をはじめとする施設の管理者等に対して改正健康増進法に係る周知を図るための説明会を県内九か所で開催するとともに、県民に対して同法の趣旨や受動喫煙の健康への影響についてチラシやホームページ、情報紙等あらゆる広報媒体を活用して啓発に努めているところであります。
さらに、飲食店における受動喫煙対策を促進するため、平成二十六年三月に全面禁煙に取り組む飲食店等を「たばこの煙のないお店」として登録する制度を創設し、本年九月十日の時点で六百五十二店舗が登録されております。
県としましては、引き続き健康増進法の趣旨等について周知を図り、望まない受動喫煙の防止に努めてまいりたいと考えております。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
204 ◯前野委員長 次に、税務課長の説明を求めます。
205 ◯坂脇税務課長 地方たばこ税に関する状況について御説明申し上げます。
まず、地方たばこ税の概要について御説明いたします。
地方たばこ税は、国のたばこ税を含めて定められた販売価格でたばこを購入する消費者にその負担が転嫁されている間接税であり、また、その使途が特定されていない普通税でございます。
次に、本県のたばこ税の税収についてですが、地方たばこ税の令和元年度の税収は、県たばこ税が約十八億円、市町村たばこ税が約百八億円でございます。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
206 ◯前野委員長 説明が終わりましたが、質疑がありましたらお願いします。
207 ◯瀬戸口委員 県では、改正健康増進法の周知を図るために説明会を県内九か所で開催するとありますが、そのような中で当然、分煙の環境整備を推進する旨の発信がなされると思いますが、発信されていますか。
208 ◯亀之園健康増進課長 改正健康増進法に係る周知を図るために行っておりますので、基本的には飲食店等の対応に関しましての説明になります。それ以外にも県民や事業所等への普及啓発、禁煙週間に合わせた取組促進等も同時に行っております。
209 ◯中村(素)委員 陳情項目一項について、県の施設の中で何か所ぐらい分煙環境が整っていないところがあるのでしょうか。
210 ◯亀之園健康増進課長 健康増進法の改正に伴いまして、行政庁舎などの第一種施設は原則敷地内禁煙となっておりまして、例外として屋外で必要な措置が取られた特定喫煙場所というものが設置できることになっております。
県の振興局・支庁の三十一施設について、喫煙所のない施設は九施設あります。ただ、この場合は施設内全面禁煙ということです。喫煙所のある施設が二十二施設になります。また、第二種も含まれますけれどもその他の県有施設に関しては喫煙所のない施設が二十施設、喫煙所のある施設が五十施設となっておりますが、改正健康増進法に基づく受動喫煙防止にするための措置が全て取られていると認識しております。
211 ◯中村(素)委員 十月からたばこが値上がりするというふうに承知しているところですが、この値上がりによってどれぐらい税収が上がる見込みという試算はあるのですか。
212 ◯坂脇税務課長 明日、令和二年十月一日からたばこ税が引き上げになります。令和二年度の当初予算で県のたばこ税につきましては税率の引上げも見込んでいるところでございます。ただし、税率が引上げになりますと、一般的には税収が増えるところでございますけれども、引上げに伴って禁煙という動きが広まりまして、本数が減るということがございます。実際はたばこ税の税率の引上げの効果以上に本数が減るということで、令和元年度の当初予算と比べまして若干の減収を見込んでいるところでございます。(「ありがとうございます。以上です」という者あり)
213 ◯たいら委員 禁煙を促進していくということが前提の上で、今過渡期の状況ではないかと思います。本県の直近の資料で結構ですけれども、禁煙が進んでいるかどうかという指標等は本県の場合にはいかがなものなのでしょうか。
214 ◯亀之園健康増進課長 国の二〇一九年の国民生活基礎調査におきましては、喫煙率は国は一八・三%、県は一九・一%となっております。
215 ◯たいら委員 税収はこの間減っていっているのでしょうか。
216 ◯坂脇税務課長 税収につきましては、たばこ税の税率の引上げ等がございまして、国、地方を合わせて二兆円程度ということで推移してございまして、特段税収の動きとしまして、最近は変わっていないところでございます。(「ありがとうございます」という者あり)
217 ◯安楽委員 分煙環境の整備について、本庁もそうですけども、県有施設で一か所しか喫煙場所を設けていないとかで、
新型コロナウイルス感染症の感染防止から考えると密になりやすいのもありますし、もちろんマスクをしない状況で吸うので飛沫を防止しなければならない観点からすると、分煙するには幾つか場所を分けたほうがいいのではないかと思います。見解をお聞かせください。
218 ◯亀之園健康増進課長
新型コロナウイルス感染症の感染防止の観点から、県庁舎に関しましては、例えば時間で分けるとか、場所を増やすとか、喫煙所における密を避けるための取組はなされているところです。あと一メートル以上、比較的間隔を空けるようにというような啓発は行っているところであります。
219 ◯安楽委員 吸う方も努力はされていると思いますが、やはり時間帯によってはどうしても密集して、休み時間だとそこで結構話をしたりして、コミュニケーションを取られる貴重な場でもありますけれども、
新型コロナウイルス感染症の感染防止もしっかりしていただいて、本庁舎は特に県民の皆様の見本となる場でもあるということをしっかりと職員もいま一度認識していただいて、分煙と健康増進も図っていただければと思います。
220 ◯前野委員長 ほかに御質問はございませんか。
[「なし」という者あり]
221 ◯前野委員長 ほかに質疑がないようですので、質疑を終了し、採決を行います。
取扱い意見をお願いいたします。
222 ◯吉留委員 陳情第五〇〇七号は、鹿児島県における分煙環境整備の推進を求めているものであります。
本年四月一日からの改正健康増進法の全面施行により、第一種施設での原則敷地内禁煙に加え、飲食店や事業所等の多数の者が利用する施設は喫煙専用室等を除き原則屋内禁煙となっております。令和二年度税制改正大綱では、地方たばこ税の活用を含め、地方公共団体が積極的に屋外分煙施設等の整備を図るよう促すこととされており、分煙環境等の整備は、望まない受動喫煙防止はもとより、継続的な安定税収の確保に資するものであると考えます。
これらのことから、県として庁舎や県管理の公共施設等において望まない受動喫煙を防止するとともに、各市町村に対しても改正健康増進法の周知徹底を図り、受動喫煙の健康への影響についての啓発になお一層努めていく必要があると考えます。
また、議会としましても望まない受動喫煙を防止するため、国に対して地方たばこ税を分煙環境等の整備を図るために活用できる仕組みづくりを要望する必要があると考えますことから、一項、二項、四項は採択の取扱いでお願いします。三項については、県の施策の状況や国の動向等も注視しながら、引き続き委員会で議論する必要があると考えますので、継続審査の取扱いでお願いします。
223 ◯たいら委員 基本的にはやはり喫煙をやめる、つまり、禁煙を進めていくという状況が世界的な流れではないかと思っているところです。直近の調査で県内でも二割近くの方々が喫煙されているという状況等も鑑みて、やはり望まない受動喫煙を防止するという立場から、その点について対処していく必要があるのではないかという考えの下に一から四まで採択ということでお願いしたい。
224 ◯前野委員長 ほかに御意見はないですか。
[「なし」という者あり]
225 ◯前野委員長 それでは、採決をいたします。
陳情第五〇〇七号については、項目により取扱い意見が分かれておりますので、意見の一致している項目から採決をいたします。
陳情第五〇〇七号の一項、二項及び四項については採択との御意見ですが、採択すべきものとすることに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
226 ◯前野委員長 御異議ありませんので、陳情第五〇〇七号の一項、二項及び四項については、採択すべきものと決定いたしました。
陳情第五〇〇七号の三項については、継続審査の意見と採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。
陳情第五〇〇七号の三項を継続審査することに賛成の委員の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
227 ◯前野委員長 挙手多数であります。
よって、陳情第五〇〇七号の三項は、継続審査すべきものと決定いたしました。
ここで、当席からお諮りいたします。
先ほど採択すべきものと決定しました陳情第五〇〇七号の四項は、国に対して意見書の提出を求めておりますので、意見書を発議することとしてよろしいでしょうか。
[「異議なし」という者あり]
228 ◯前野委員長 委員全員の賛同が得られましたので、委員会として意見書を発議することに決定をいたしました。
それでは、意見書の文案を配付いたします。
しばらくお目通しを賜りたいと思います。
お諮りします。
意見書の文案等につきましては、ただいま配付いたしました文案を基本とすることとして、文案の字句修正などにつきましては、当席に御一任をいただきたいと思いますが、御異議ございませんか。
[「異議なし」という者あり]
229 ◯前野委員長 御異議ありませんので、そのように取扱いをいたします。
税務課長、市町村課長は、ここで退席をされて結構でございます。
大変御苦労さまでございました。ありがとうございました。
次に、陳情第五〇〇九号を議題といたします。
健康増進課長の説明を求めます。
230 ◯亀之園健康増進課長 陳情第五〇〇九号について御説明いたします。
請願・陳情文書表の十三ページでございます。
件名は、肝炎対策推進に関する意見書採択の陳情でございます。
提出者は、B型・C型肝炎救済全国センター鹿児島県支部支部長、高橋幸子氏によるものでございます。
陳情の趣旨としましては、肝炎対策に対して利用促進を図るための対策を求めるものとなっております。
陳情項目について御説明いたします。
陳情項目一は、肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業について、厚生労働省の実態調査を踏まえ、対象月数の短縮、助成要件、指定医療機関の要件の緩和、通院治療への拡大などの改善策を検討し、実施してほしいというものでございます。
陳情項目二は、ウイルス性肝炎患者等重症化予防推進事業の自己負担額の軽減、申請手続の一層の簡素化、広報・周知策の改善などによって利用を促進してほしいというものでございます。
陳情項目三は、ウイルス検診や陽性者フォローについては、自治体や職域での格差の均てん化、職場での検診・受療を促進するなど、早期発見・治療を促進してほしいというものでございます。
状況説明をいたします。
肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業についてですが、県におきましては、国の通知に基づき、対象月数や助成要件等を定めて実施しているところであり、また、事業周知のためパンフレット等を県内の指定医療機関や肝炎患者かかりつけ医療機関へ送付したところであります。
ウイルス性肝炎患者等重症化予防推進事業についてですが、県においては、国の通知に基づき、自己負担額や申請方法を定めて実施しております。
なお、県では、事業の周知を図るため、県のホームページに事業内容を掲載するとともに、指定医療機関及び市町村に周知を行っているところです。
また、拠点病院である鹿児島大学病院に委託をし、一般向け市民講座等を開催することにより事業の啓発活動を行っております。
ウイルス検診や陽性者フォローについてですが、県においては、国の制度改正に伴い、検診の対象者に職域での検査で陽性となった方を追加し、県のホームページに掲載することで周知を図ったところです。また、肝臓週間に合わせてポスターを作成し、市町村等に対して送付を行い、広く検診・受診の周知を依頼したところです。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
231 ◯前野委員長 説明が終わりました。質疑がありましたらお願いします。
232 ◯吉留委員 陳情項目一の中で、肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業について、対象月数の短縮は現在どうなっているのか。指定医療機関の要件の緩和ということで、本県において指定医療機関というのがどのくらいあるのか。
233 ◯亀之園健康増進課長 肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業ににおける対象月数の条件というのが、入院医療で過去一年に三月以上ある場合に、四月目以降に指定医療機関に入院した場合に公費負担を行うものであります。
現在、県内で十六の医療機関が指定医療機関となっております。
234 ◯吉留委員 助成要件で所得制限とかを設けているのですか。
235 ◯亀之園健康増進課長 年収約三百七十万円未満を対象としております。
236 ◯吉留委員 B型・C型肝炎は予防接種がもとになっている部分がかなりあると思います。今、新型コロナウイルスでワクチンの話がありますけど、代表的な薬害の一つでありますから、このことについては対象になった方々はもう高齢化してきておりますから、早急に解決すべき課題かと思います。
237 ◯たいら委員 肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業について、令和元年度の実績が対象者十一名に対して四十五万一千円を助成したということですけれども、もともとの令和元年度の予算は幾らだったのでしょうか。(「暫時休憩をお願いします」という者あり)
238 ◯前野委員長 暫時休憩します。
午後二時四十二分休憩
────────────────
午後二時四十三分再開
239 ◯前野委員長 再開します。
240 ◯亀之園健康増進課長 ただいま資料を持ち合わせておりませんので、また後で回答させていただければと思います。
241 ◯たいら委員 それでは、厚生労働省の資料を引っ張ってきたのでこちらからお示しします。厚生労働省の統計上では、鹿児島県の二〇一五年度の対象患者について、B型肝炎ウイルスによる肝がんの方が三百四十六人、非代償性肝硬変患者、いわゆる重度肝硬変患者が百二十人、C型肝炎ウイルスに関連する肝がんが千三百七十九人、そして、非代償性の肝硬変が四百七十六人ということで、B型由来が四百六十六人、C型由来が千八百五十五人、合わせて二千三百二十一人が対象となるであろうという数字になります。
それからいくと十一名というのは余りにも少ないと言わざるを得ないと思います。その理由としては、入院の際に適用されるという状況等がありまして、例えば、症状が一定落ち着いている方は当然通院での治療になり、症状が悪化した段階で入院されるという状況等になりますし、それから四か月目以降の入院費の助成とかそういうもので枠が結構狭められているという状況から、対象となる方々で実際に助成されている方々が十一名で、四十五万一千円にとどまっているというふうに思うところです。多くの方々が治療を望んでいらっしゃるという状況を鑑みるならば、この陳情として出されている、例えば通院治療にもぜひ適用していただけないかとか、あるいは対象月数をもう少し短縮していただいて緩やかにしていただけないかというようなお気持ちはすごく当然のごとく理解できるのですが、県としてはそのような実態から見てもっと改善すべきだという観点には立っていただけないでしょうか。
242 ◯亀之園健康増進課長 この事業につきましては、これまで国の通知等に基づいて実施しているところでありまして、今後も同様に国からの通知等に基づいて実施していくことになると考えております。
243 ◯たいら委員 もっと対象を広げていただきたいという気持ちを要望として出しておきます。
予防推進事業につきましては、対象者四十七名に対して検査費用が二十九万六千円という状況でした。初回精密検査費用と定期検査費用と両方助成されていると思いますけれども、四十七名の内訳としては、初回精密検査費用なのか、定期検査費用なのか、あるいは両方合わせてということなのでしょうか。
244 ◯亀之園健康増進課長 令和元年度の実績としまして、初回精密検査の十九件、定期検査が二十八件となっております。(「以上です」という者あり)
245 ◯安楽委員 趣旨説明のところに、申請手続のより一層の簡略化とあります。申請手続は現在どうなっているのですか。
246 ◯亀之園健康増進課長 現在の申請手続の流れとしましては、この事業に同意していただくということを確認した上で医療機関を受診していただき、その後に申請書類一式を窓口に提出していただくというような流れなっております。窓口というのは各保健所になります。申請後に内容を審査した上で対象費用と認めた額を償還払いとして口座に振り込むという形になっております。
247 ◯安楽委員 御高齢のために申請というか同意書、手続を進めるのにとても御苦労があるので簡略化してほしいという要望があると思います。今後、スムーズに負担なく簡略化するためには何か課題があるのでしょうか。
248 ◯亀之園健康増進課長 それぞれの申請費用助成におきまして、手続は国の実施要領に合わせて県も設定しているところであります。国の実施要領での申請手続変更があった場合にはそれに応じて対応していくところであります。
249 ◯安楽委員 国の動向も見ながら、少しでも簡略化が進むように促進してほしいという声もありますので、患者のお気持ちを酌んでいただいて積極的に取り組んでいただきたいと思います。
250 ◯前野委員長 ほかに御質疑はありませんか。
[「なし」という者あり]
251 ◯前野委員長 ほかに質疑はないようですので、質疑を終了し、採決を行います。
取扱い意見をお願いいたします。
252 ◯吉留委員 陳情第五〇〇九号については、国等へウイルス性肝炎対策の推進等を求めるものであります。
本県における肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業、ウイルス性肝炎患者等重症化予防推進事業については、それぞれ国の通知等に基づき助成条件等を定めて実施しているところであります。
今後も引き続き、検査費用等への助成を行い、ウイルス性肝炎患者への支援を行うとともに、患者の早期発見・早期治療、肝硬変・肝がんへの移行者を減らすためにも助成事業の周知徹底に努めていただきたいと考えますことから、当陳情は採択の取扱いでお願いいたします。
253 ◯前野委員長 ほかに御意見はありませんか。
[「なし」という者あり]
254 ◯前野委員長 それでは、採決をいたします。
陳情第五〇〇九号については採択との御意見ですが、採択すべきものと決定することに御異議ありませんか。
[「異議なし」という者あり]
255 ◯前野委員長 御異議ありませんので、陳情第五〇〇九号は採択すべきものと決定をいたしました。
ここで、当席からお諮りいたします。
ただいま採択すべきものと決定をしました陳情第五〇〇九号は、国会及び政府に対して意見書の提出を求めておりますので、意見書を発議することとしてよろしいでしょうか。
[「異議なし」という者あり]
256 ◯前野委員長 委員全員の賛同が得られましたので、委員会として意見書を発議することに決定いたしました。
それでは、意見書の文案を配付いたします。
意見書案についてしばらくお目通しをください。
お諮りをいたします。
意見書の文案等につきましては、ただいま配付いたしました文案を基本とすることとし、文案の字句修正などにつきましては、当席に御一任をいただきたいと思いますが、御異議ございませんか。
[「異議なし」という者あり]
257 ◯前野委員長 御異議ありませんので、そのように取扱いをいたします。
引き続き、県政一般に戻りますけれども、特定調査を行います。
新型コロナウイルス感染症対策について、参事の説明を求めます。
258 ◯岩元参事
新型コロナウイルス感染症の現状と県の対応状況について御説明いたします。
お手元に配付しております資料の一ページを御覧ください。
それでは、御説明いたします。
新型コロナウイルス感染症国内陽性者の状況についてでございます。九月二十四日までの状況となっております。
国内においては、東京都、大阪府などの都市部を中心に感染者数の増加が見られ、感染は全国に及んでおります。九月二十四日現在、四十七都道府県で七万九千五百六十五人となっております。
二ページを御覧ください。
新型コロナウイルス感染症に係る県の対応状況の一、感染者発生状況等のうち、県内の感染状況、年代別につきましては、六月末までに十一人、七月以降、九月二十四日までに三百八十二人、合計三百九十三人の感染者が確認されております。なお、昨日、九月二十九日までの感染者数は四百十五人となっております。
感染者の年代別につきましては、二十歳代の割合が最も高く、感染者全体の二〇・四%を占めており、七十歳以上は一八・一%となっております。また、クラスター関連の感染者は全体の六八・四%となっております。
三ページを御覧ください。
感染状況、居住市町村別についてでございますが、九月二十四日までに十四市六町で感染者が確認されており、鹿児島市が感染者全体の四五・三%で最も高く、次いで指宿市の一八・一%、与論町の一四%となっており、クラスターが発生した市町村で割合が高くなっております。
四ページを御覧ください。
PCR検査状況についてですが、九月二十四日までに一万八千二百四十九件の検査を行い、陽性は四百五十件となっております。なお、欄外の米印に記載していますとおり、陽性件数は再検査を含む延べ人数となっております。
療養中の感染者の状況についてですが、九月二十四日時点で医療機関に入院中が五人、宿泊施設に入所中が十一人で、合計十六人が療養中でございます。
直近の九月二十八日二十四時時点の状況ですが、医療機関に入院中が九名、宿泊施設に入所中が二十四名、合計三十三名が療養中でございます。なお、退院等は三百七十六人で、うち死亡が十二人となっております。
ここで、資料の訂正がございます。
死亡者数の右に年代別の内訳を記しておりますが、すみません、「台」の字に誤りがありました、世代の「代」になりますので訂正させていただきます。
引き続き説明に入らせていただきます。
次に、感染拡大の警戒基準に基づく指標の状況についてですが、九月二十四日時点の感染状況はステージIIであり、感染者が漸増し、医療提供体制の負荷が蓄積している状況となっております。
なお、各指標のうち下から二つ目、直近一週間と先週一週間の感染者数の比較値がステージIIIの目安を上回っている状況でありますが、そのほかの医療提供体制、監視体制に関する指標等はステージIIIの目安を下回っている状況でございます。
五ページを御覧ください。
二の相談体制の整備につきましては、帰国者・接触者相談センターを県内二十四か所に開設し、九月十八日までに三万九千五百五十一件の相談があり、感染の疑いのある方を医療機関に確実につなぐための調整を行っております。
また、八月六日には
新型コロナウイルス感染症に関する県民からの様々な問合せに対応する相談窓口を設置したところであり、九月二十二日までに四千二百六十八件の相談があったところです。
三の検査体制の整備につきましては、十検査機関で一日当たり二百十六件の検査ができる体制となっております。
四の医療体制の整備につきましては、帰国者・接触者相談センターからの紹介を通じて診察を行う帰国者・接触者外来は、九月二十四日現在、八十四医療機関あり、県内の全ての二次医療圏に一か所以上確保しております。
また、感染者の入院治療を行う感染症指定医療機関は十三機関あり、病床数は四十五床となっております。感染者の受入れが可能な病床数につきましては、感染症指定医療機関及び結核関係医療機関が百十四床、一般病院百三十九床の合計二百五十三床を確保しているとともに、病床確保計画に基づき三百床の入院病床確保に取り組んでいるところです。
また、軽症者の宿泊療養先については、四か所、三百七十室を確保しているところでございます。
五の
新型コロナウイルス感染症対策本部会議等につきましては、県対策本部会議を九月二十四日までに県対策会議も含めまして二十七回開催したほか、県調整本部会議や同医療部会など、感染症対策に係る会議を含めますと合計三十八回開催しております。なお、補足でございますが、九月二十六日に対策本部会議を開催しておりまして、これまでの会議回数は合計で三十九回となっております。
また、医療関係団体や社会福祉施設の関係者のほか、経済団体や観光関係団体、農林水産団体とも県の支援策等について意見交換会を実施しているところであります。
六ページを御覧ください。
六の国の緊急事態宣言等に伴う県の対応等につきましては、八月二十五日に本県の感染状況等を継続的に監視し、その変化が見られた場合、県民に対して感染拡大の警戒を呼びかけるとともに、感染状況の変化に応じて講ずべき施策を検討するため、感染拡大の警戒基準を公表いたしました。
七のその他につきましては、八月二十一日に事業者の感染防止対策に係る自主的な取組を促進するとともに、その取組を見える化するため、感染防止対策に積極的に取り組む事業者に対して、
新型コロナウイルス感染防止対策実施宣言ステッカーの発行を開始したところです。
また、宿泊施設や飲食店における感染防止対策の徹底を図る観点から、感染防止対策用品の整備や宿泊施設の厨房・食堂等の大規模改修等に対する支援を開始しているところです。
七ページ以降は、
新型コロナウイルス感染防止対策実施宣言ステッカーと感染拡大の警戒基準に関する報道発表資料でございます。後ほどお目通しください。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
259 ◯前野委員長 説明が終わりましたので、特定調査事項につきまして質問や意見等がありましたらお願いをします。
260 ◯吉留委員 亡くなった方は十二名ということで、いずれも六十歳代から上の方ですが、五十歳代から下の方で重症化した人の数というのは把握していますか。
261 ◯亀之園健康増進課長 正式には重症患者に関しましてどの方がというのはまだ公表していないところです。五十歳以下の方はいらっしゃらいません。
262 ◯吉留委員 文字どおり、死亡した方も重症化した方も五十歳代から下ではいないということですから、今言われている若い人はさほど心配は要らないというわけではないでしょうけど、要するに高齢者の方は特に注意を要するということでありますので、その辺を含めて対策を打っていただきたいと思っております。
新型コロナウイルスに感染したことで、それを思い悩んで自殺した方も全国の中ではコロナ関連死の中に含めているということを聞いているのですが、県においてはどうですか。
263 ◯亀之園健康増進課長 県が把握している中ではそのような方はいらっしゃらないというふうに聞いております。
264 ◯吉留委員 文字どおり、これはウイルスの毒性よりも風評被害というのが非常にひどい。普通の風邪やインフルエンザにかかるとお大事にと言われるが、
新型コロナウイルス感染症にかかるとまるでばい菌扱いを受けて非常なる差別を受けるということで、そういった面では全国ではそういう方もいらっしゃるということで、テレビを見ていたら、自殺した方もこの
新型コロナウイルス感染症で亡くなった千五百人の中に含まれているということでありましたので、ぜひ今後、誹謗中傷対策、差別対策には力を入れていただきたいと思っております。
265 ◯たいら委員 三ページの感染状況のところの報告で、与論町が五十五人というところからいくと、人口が五千二百人くらいですから大体島民の一%が感染されたというふうに認識しておりますが、一旦離島でクラスターが発生しますと途端に広がってしまうというのがこういう数字で分かるのではないかなと思います。前回の委員会でも取り上げましたが、離島での感染が非常に気になっているところで、これから東京も含めたGoToキャンペーンが始まってくるというような状況等でいくと、離島関係はかなり観光的にも人気の高いところもあって、離島への感染拡大を防止するというところが重要になってくると思います。
そうした場合に、屋久島への事例としては、空港を乗り継いでこられたにもかかわらず、そこで発見することができなかった、もちろん症状がなかったからというような状況でしょうけれども、検温を中心とした防疫体制ではなかなか厳しいものがあるかなというふうに思っています。最低限、離島への感染を防ぐには根本の出発地のところからきちんと調べていく必要があるかというふうに思います。つまり、東京からでしたら東京の空港できちんとPCR検査をしていただいて、でも、すぐすぐには結果が出ませんが、翌日には報告が来るということですね。そういうことからいきますと、現実的な問題として、そういう方法しか対応できないのかなというふうに思うところです。離島を多く抱えた鹿児島県の立場として、とにかく首都圏やあるいは感染が多く発生している県からの移動について、PCR検査を基本にして調べていただくという形を国に求めていくという考えはないでしょうか。
266 ◯亀之園健康増進課長 水際対策としてのPCR検査ということですが、感染初期におきましては陽性と判断されない場合もあります。また、結果が判明するまでに時間がかかるということもあります。検査をして移動をしていただくというのもそれも弊害があるかと思いますし、検査結果が出るまでの間、留め置く場所というのも必要になってくるので、課題も多いのではないかというふうに考えております。
267 ◯たいら委員 おっしゃるとおり、一〇〇%それは調べて、確実にという形ではないかもしれませんが、しかしながら、少なくともリスクを減らすことにはつながるのではないかと思ってですね。例えば、島に帰り着いた後に、結果が出るまでの間については極力接触を避けていただいたりというふうな協力の形でもいいのではないかなと思ったりしているところです。ちなみに対象としてどれぐらいいらっしゃるのかというようなところで、今年三月の首都圏とか大都市からの奄美大島への直行便の乗車数を少し調べてみました。今年の三月の時点で一便当たり、羽田─奄美が七十八人、成田─奄美が百三十人、それから関西─奄美が百三十一人ということで結構ここが多いのですけれども、ただ、これは
新型コロナウイルス感染症が流行する前でしたので、七、八割減っているというような状況からいくと、これよりも大分少ない数字ではないかなというふうに思います。
ですから、検査対象者としても一定程度絞られるという状況からいくと、国において離島対策というところで一応一つの考え方として提案していただくといいますか、リスクを減らすためにというところから実施を求めていくというのはできないものかというふうに思いますが、改めていかがなものでしょうか。
268
◯地頭所くらし保健福祉部長 今、健康増進課長も申しましたが、PCR検査自体を実施することにも課題がございますし、仮にそれをやるとした場合に、奄美大島とか離島に行かれる方も直行便だけではなくて鹿児島空港を経由して行かれる方もいらっしゃる。それだけの件数を検査したときに本当に必要な人たちの検査を後回しにすることはできないわけですから、そちらをしっかり検査する体制を整備するのがやはり大事ではないかと思います。
それとPCR検査も一〇〇%正確な判断が出るわけではございませんので、感染リスクが少ない方々にたくさん検査をすると偽陽性と言って、陽性ではないのに陽性と出る方が一定割合必ずいらっしゃいます。そうなりますと、母数が多ければ多いほど偽陽性の数が多くなりますから、場合によってはたくさん検査すると本来は行動制限されない方を制限してしまうというような状況も考えられますので、なかなか全体に検査をするというのは、専門家の方々にお話をしても偽陽性の問題は課題であるということですので、御指摘のお話の趣旨は分かるのですが、なかなか現実には今の段階では難しいのかなと思っております。国では検査試薬とか、PCR検査以外にもっとほかの新しい検査方法、短時間でできるとか、そういったようなものの開発も進めておりますので、そういった状況も見ながら対応していく必要があるのではないかと考えております。
269 ◯安楽委員 検査体制の整備について、某民間の携帯会社が子会社化して唾液のPCR検査を九月二十四日から開始したという報道等がありまして、全県的に広げていきたい旨、社長がお話されていました。検査価格も自己負担で二千円なんですね。ただ、検査機関がまだ今のところ千葉県にしかないので鹿児島県だと郵送コストがかかるのですけれども、こういうところも視野に入れてPCR検査と両輪で行けるような皆さんの負担軽減のための取組として、情報として入れていただきたいなと思ってこの資料を持ってきたのですけど、この情報を収集されていらっしゃいますか。
270
◯地頭所くらし保健福祉部長 新聞報道とかでの範囲内ですけど、基本的には県が行う行政検査とかではなくて、たしか民間の法人とか、そういう方々、幅広く確認をするという意味での検査を対象にされるというような報道であったのではないかと思います。陰性の証明とかそういう形ではなくて、結果をお知らせするというような形であろうと思いますので、基本的には県が行う行政検査に対して直接対応できるものではないと思います。
いずれにしましても、そういった情報等は集めながら必要な対応を行っていきたいと思っております。検査体制については民間の検査機関とかも御協力いただきながら順次拡大をしておりますので、今後とも引き続き検査体制を拡充していくように努めてまいりたいと考えております。
271 ◯安楽委員 資料を見る限り、自治体とか法人との提供を九月二十四日に開始して、東京都とは連携して、船に乗船された方の検査に使った旨の資料とかがありますので、参考として検討していくにはとてもいい民間としての取組だと思いますので今後とも情報収集をしっかりしていただいて、県民の皆様の不安軽減にしっかりと取り組んでいただければと思います。
272 ◯中村(素)委員 検査体制に関して、鹿児島大学が民間企業と共同開発をして、インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスを同時に検出できるような装置を開発したというような報道を耳にしているのですが、これらに関して県として情報を集めて導入する予定はないのでしょうか。
273 ◯亀之園健康増進課長 新たな検査機器等に関しましては、実用化に向けた民間企業の動向として注視しておりますけれども、実際に認可された場合に検査拡充のほうにも取り組んでいきたいと思います。
274
◯地頭所くらし保健福祉部長 本会議で知事からも答弁申し上げましたが、国も検査の体制整備について対応を示しておりますし、それから、新たな検査機器の実用化についても民間企業がいろいろ動いていらっしゃるというのも承知しております。
今お話のありました鹿児島大学の関連につきましては、国の届出申請を本年内に行うというような状況だというふうに会社のホームページとかから確認しております。そこの状況、それから検査の精度とかいろいろございますので、そこなどもしっかり情報収集してまいりたいと考えております。
275 ◯中村(素)委員 検査機器として承認された場合は、ぜひ鹿児島大学初の機器ということで鹿児島県から
新型コロナウイルス感染症の検査体制というのが広がっていけばいいなと思いますので、その点は積極的に導入を検討していただくなり、情報収集していただいて感染防止対策につなげていただきたいというふうに思います。
276 ◯前野委員長 ほかにございませんか。
[「なし」という者あり]
277 ◯前野委員長 ほかにないようですので、特定調査に関する質問等はこれで終了いたします。
ここで、暫時休憩をいたします。
午後三時二十分休憩
────────────────
午後三時二十分再開
278 ◯前野委員長 再開します。
ただいまの特定調査事項につきましては、委員会の中で出されました様々な御意見等を踏まえまして、委員長報告をすることでいかがかと思いますが、御異議ございませんか。
[「異議なし」という者あり]
279 ◯前野委員長 御異議ありませんので、そのように取扱いをさせていただきます。
特定調査につきましては、これで終了いたします。
それでは、ここで、換気等のために十分間休憩をいたします。
三十分をめどに再開させていただきます。よろしくお願いします。
午後三時二十一分休憩
────────────────
午後三時 三十分再開
280 ◯前野委員長 それでは、再開をさせていただきます。
次に、一般調査であります。
新薩南病院基本設計の概要について、県立病院局次長兼県立病院課長から発言を求められておりますので、これを許可します。
281 ◯久保県立病院局次長兼県立病院課長 それでは、新薩南病院の基本設計の概要につきまして御説明申し上げます。
資料は、表紙に「新薩南病院基本設計の概要」と書いてある資料を御覧ください。
新薩南病院につきましては、昨年十月に基本構想を、本年一月に基本計画を策定したところでございまして、これらの構想、計画に沿った形で本年四月より基本設計に着手し、本日、その概要をお示しさせていただくものでございます。
それでは、表紙をめくっていただき、一ページを御覧ください。
ページの上段は、外観のイメージ図でございます。その下に一、施設の整備方針といたしまして大きく三つ掲げてございます。
まず一点目は、分かりやすい動線や配置、プライバシーの確保など、患者やその家族が治療や療養に専念できる地域に開かれた患者に優しい病院を目指します。
二点目としまして、医師や看護師など職員に対する職場環境の改善や保育所の整備による育児負担の軽減、研修体制の構築など、医療スタッフにとって働きやすい病院を目指します。
そして、三点目としまして、将来の増改築やメンテナンスのしやすさなど、経済性と効率性に優れ、かつ災害に強く、災害時に即応できる体制を整えることとします。
以上のようなコンセプトを掲げ、整備を行うこととしております。
それでは、二ページを御覧ください。
まず、二、敷地概要でございますが、所在地は、南さつま市加世田村原、南さつま市役所の東側約一キロメートルに位置しておりまして、敷地面積は約二万平方メートルでございます。
続きまして、三、建物概要でございますが、延べ床面積は、現時点の計画で約一万五千平方メートル、次ページ以降に図面を示しておりますけれども、地上六階建てで計画をしております。病床数につきましては、一般病床百五十一床、感染症病床四床、結核病床十床の百六十五床としておりまして、診療科は、これまでの内科や外科に加え、産婦人科、小児科、麻酔科を新設・再開することとしております。なお、基本計画に掲げました整形外科につきましては、現時点で医師確保の見通しが立っていないことから、括弧書きとさせていただいております。そのほか、駐車場は患者用、職員用を合わせまして約四百台、そのほかに院内保育所や駐輪場を計画しているところでございます。
続きまして、四、設備概要でございます。
BCP、事業継続計画に即した設備といたしまして、二回線受電による電力のバックアップ、非常用発電機の設置、三日分の水量の貯水など、災害拠点病院としての機能確保を図ることとしております。さらに、高効率変圧器、LED、太陽光パネル、井水熱の利用など環境への配慮も意識した設備を計画しているところでございます。
続きまして、五、概算事業費でございます。
現時点では基本計画に掲げました約九十五億円を概算事業費としておりますけれども、今後、実施設計におきまして設計の内容を精査し、可能な限り縮減を図ってまいりたいと考えております。
六、スケジュールでございます。
新型コロナウイルスの影響などにより、基本設計業務の履行期限を一か月延長したことから、本年度内に完了する予定の実施設計が少し延びる可能性はございますけれども、現時点では、あくまで基本計画に掲げた令和四年度中の開院を目指し、着実に整備を進めてまいりたいと考えております。
それでは、三ページを御覧ください。
七、配置計画でございます。
敷地は御覧のような形状で、周辺の住宅に配慮し、建物は敷地のほぼ中央に位置するように配置をしてございます。見ていただいて図面の上のほうが北側になりますけれども、北側がメインの道路になりますことから、敷地の北側に一般用駐車場を配置しまして、歩行者の動線にも配慮しながら病院への出入口を設けております。南側には職員用駐車場を配置し、救急車の進入経路を確保いたしますとともに、感染患者に対する専用出入口も設置をしております。また、図面の右端に花公園とありますけれども、花公園と道路を挟んだ敷地の東側の一角に院内保育所を配置しております。
四ページを御覧ください。
八、平面計画でございます。
左側の下から一階、二階、三階、右側に移っていただいて、四階からヘリポートまでの上層部、そして少し見にくいかもしれませんけれども、部門ごとに少し色分けをいたしております。
まず、一階ですけれども、北側、上のほうですけれども、北側の中央入り口を入ってすぐに総合受付を設けまして、各診療科の外来部門、基本計画に掲げました診療機能のセンター化としまして、循環器病センター、消化器病センターを配置いたしますとともに、検査部門や放射線部門など、主要な診療・検査機能を配置しまして、一階フロアで外来診療や検査等が完結するようにしたところでございます。また、各機能の配置におきましても、患者の動線を意識し、利用しやすさと分かりやすさに配慮したところでございます。
さらに、救急患者や感染症患者に対する専用部門を病院の南側に配置いたしまして、一般の患者との動線を分けることとしております。
二階にはリハビリテーションや透析センター、手術室を配置いたしますとともに、管理部門を集約いたしたところでございます。
三階から五階は病棟部分になります。中央のスタッフステーションを取り囲むように病室を配置しまして、全ての患者に目が行き届くように配慮したところでございます。
新設をいたします産婦人科や再開する小児科につきましては三階に配置し、分娩室なども備えますとともに、容体が急変した場合にすぐ下の階にある手術室に急送できるよう動線にも配慮したところでございます。
また、四階に感染症病床を、五階に結核病棟を配置することとしておりますけれども、特に新型コロナウイルスなどの感染患者の受入れを見据えまして、陰圧切替えによりエリアを拡張できるように工夫をしております。少し見にくいかもしれませんが、それぞれのエリアに隣接する形で陰圧切替対応室と表示してある部屋が拡張部分となります。
なお、一階の救急外来から二階の手術室、三階から上の産婦人科、感染症病床、結核病棟、そして屋上のヘリポートまでスタッフ用エレベーターによりつながっておりまして、緊急の場合に速やかに対応いたしますとともに、一般の患者とは交わらない動線を確保しております。
さらに、一階部分に患者のための機能を集約いたしますとともに、そのために多くの面積を割いたわけですけれども、万が一の水害への備えとしましても病院機能を維持するためのエネルギー関連の施設を六階に集約したところでございます。
屋上にはヘリポートを設けることとしております。ドクターヘリの基地局ではありませんけれども、災害拠点病院としての備えとともに緊急搬送への対応、ドクターヘリのランデブーポイントとしての活用など、地域の安心安全のために一定の役割を果たせるのではないかと考えております。
以上が新病院の基本設計の概要でございます。
なお、本議会終了後、本日の説明資料を県立病院局のホームページに掲載をすることとしております。
今後、実施設計に取り組み、来年度には建設工事に着手したいと考えておりまして、令和四年度中の開院を目指して、引き続き着実に取り組んでまいりたいと考えております。
以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。
282 ◯前野委員長 説明が終わりましたので、質問がありましたらお願いをいたします。
283 ◯安楽委員 資料の三ページ七の配置計画、駐車場計画のところですけども、車椅子使用者駐車場を六台設定されていますけど、病院本館までの距離はどれぐらいあるのでしょうか。(「すみません、暫時休憩をお願いします」という者あり)
284 ◯前野委員長 暫時休憩いたします。
午後三時四十分休憩
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午後三時四十分再開
285 ◯前野委員長 再開します。
286 ◯久保県立病院局次長兼県立病院課長 三ページの図面を見ていただければ分かりますとおり、北側の出入口の一番近いところにそれぞれ左右に車椅子使用者用の駐車場を三台ずつ確保してございますが、少し見にくいですが、ひさしがかかっております。濡れずにそのまま車椅子使用者用の駐車場を降りていただいて、そのままひさしの下をずっと入り口まで移動できるというようなことで、すみません、何メーターという具体的な数字は示せませんが、それほど遠い距離ではないかと思っております。
287 ◯安楽委員 これで見る限り、ひさしの下かどうか分からなかったので、体調が悪い中を病院に行く方がどうしても多いので、屋根がない病院も現在、県内には結構ありますのでそこを確認させていただきました。
あと平面計画にあります各階の車椅子だったり、手すりのついているお手洗いの配置は、どういうふうに想定されてますか。
288 ◯久保県立病院局次長兼県立病院課長 確かにこの図面ではそこのあたりがよく分からないのですが、全てではないですけれども、随所随所に車椅子でも利用が可能な身体障害者の方も利用できる容量の大きいトイレを配置しております。
289 ◯安楽委員 鹿児島市立病院にお産で入院したときに、自分の病室が一番手前で、手すりのついた広いお手洗いは真逆の位置にある配置だったので、その辺も少し配慮していただけると、特に帝王切開の方など、病後は車椅子に乗ってお手洗いに行かれることも想定されますので、その辺も配慮していただきたいと思ったところでした。
290 ◯前野委員長 ほかに御質問等はありませんか。
[「なし」という者あり]
291 ◯前野委員長 ほかにないようですので、この件につきましては、これで終了いたします。
そのほか、県政一般に関する質問がありましたらお願いします。
292 ◯鶴薗委員 令和元年八月死亡事例に係る検証報告書について、県議会でのこれまでのこの案件に関するいろいろな議論を踏まえ、また、検証委員会でも問題点と課題に対する提案事項ということで、先般の小幡議員の本会議での一般質問の中で、児童相談所の補完的役割を担う児童家庭支援センターを薩摩川内市に設置するという御答弁がありました。明日開所される児童家庭支援センターの内容について、今後いろいろと児童相談所との連携を図っていくことになろうかと思うのですが、現段階での方向性等も含めて教えてくだたい。
293 ◯西参事(相談体制整備等担当) 北薩地域におけます児童家庭支援センターにつきましては、昨年八月の女児死亡事案の発生、また通告相談件数の増加、中央児童相談所からの移動時間も考慮して設置することといたしました。業務内容としましては、北薩地域振興局管内におきまして、専門的な知識を必要とします家庭等からの相談に応じ必要な助言を行いますとともに、市町村の求めにも応じて必要な助言を行っていただくこととしております。
また、児童福祉法の規定に基づく措置の一つとしまして、施設入所までは要しませんが、要保護性があり、継続的な指導が必要な児童及びその家庭につきまして指導を行う業務を委託していただくこととしております。
同センターにつきましては、これらの業務を通じまして児童相談所の補完的役割を担っていただくとともに、児童相談所はじめ、児童福祉施設、学校など関係機関と連携しながら児童や家庭に対する支援を的確に行っていただくことといたしているところでございます。
294 ◯池畑委員 医師、看護師などの医療人材の確保については県でも様々な対策を講じていただいておりますが、県内に看護科を持っている看護師の養成学校数が幾らぐらいあるのか、資格を取得された卒業生が年間どれぐらいいらっしゃるか、それと卒業生が就職をされるわけですけれども、その就職先が県外がどれぐらい、県内がどれぐらいか教えてください。県内の特に医師会関係者の中で、相当の人材不足ということで大きな懸念を持っておられて、今後、今のような状態が続くとすると、それぞれクリニック、病院ですね、そういうのを持続していけるだろうかという大きな心配をされておられる方もたくさんいらっしゃいますので、今の質問はそういう趣旨でお聞きをいたしておりますので、よろしくお願いをいたします。
295 ◯下野医師・看護人材課長 関係資料を配付させていただきたいと存じます。よろしいでしょうか。
296 ◯前野委員長 ここで、暫時休憩いたします。
午後三時四十九分休憩
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午後三時 五十分再開
297 ◯前野委員長 再開をいたします。
下野医師・看護人材課長、説明をお願いします。
298 ◯下野医師・看護人材課長 表題に「看護師等養成施設における就職状況」と記載してあります資料をまず御覧ください。
平成二十七年度末から令和元年度末に県内の看護師等養成施設を卒業した学生について、県内、県外の就業状況をまとめた資料になります。
上段に県内全体の看護師等養成施設の表を、下段に再掲として県内高校の表を記載しているところでございます。
県内全体の県内就業率につきましては、上段の表の下から二行目に記載してございますとおり、五〇%台から六〇%の間で推移しております。
県内高校のうち私立高校は三〇%台で推移しておりまして、公立高校は二〇%台から五〇%台となっております。
ほかに看護師施設数の御質問がございましたけれども、それについては中ほどの表の一番下の施設数のところを見ていただきますと、令和元年度末が二十九施設となっていまして、今年度も同じように二十九施設となってございます。
また、卒業生の数の御質問がございましたけれども、これにつきましては資料に載ってございませんので読み上げますけど、平成二十七年度末が千六百十名、平成二十八年度末が千四百八十八名、平成二十九年度末が千五百三十五名、平成三十年度末が千五百四十八名、令和元年度末が千四百七十二名となってございます。
299 ◯池畑委員 私立高校の県外への就職は三〇・三%、公立高校の場合が約五〇%となっていますね。このことに対して何とか鹿児島県内の看護学校を出た卒業生の方は一人でも多く県内に就職していただいて、そして県内の医療・介護の分野で頑張っていただけたらいいんだけどねというような声を結構以前から耳にしているわけです。
医師、看護師の養成学校に対して、県内の医療機関への就職の要請といいますか、PRといいますか、そういったようなことはされていらっしゃるのか。
300 ◯下野医師・看護人材課長 従前からの取組になりますけれども、一定期間、県内の対象施設に就業することによりまして、返還を免除する修学資金の貸与を実施しているところでございまして、そのあたりを含めて各学校には御案内をさしあげているところでございます。
301 ◯池畑委員 学校を卒業して資格を取られて、そしてほとんどの方が若いわけですからね、県外に行って頑張りたいという、そういう方もたくさんいらっしゃるとは思うのですけれども、現状のままで推移をいたしますと、先ほど申し上げましたように、今後、県内において医療・介護の施設の維持ができなくなるおそれがあると言われているわけです。今後、くらし保健福祉部として積極的にそういうPRといいますか、これまでも取り組んでおられるわけですけれども、これからも要請活動をしっかり取り組んでいただきたいと思っておりますが、何か計画はありますか。
302 ◯下野医師・看護人材課長 看護職員の確保は喫緊の課題でございますので、今年度、看護職員を計画的に、かつ安定的に確保・育成を図るために看護人材確保計画を策定することとしておりますので、その計画に基づきまして積極的な看護職員の確保に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
303 ◯池畑委員 その計画というのは、いつぐらいに案ができるのですか。
304 ◯下野医師・看護人材課長 今年度末までに作成をする予定でございます。
305 ◯池畑委員 今年度末でそれを策定されて、来年度ぐらいからはそれを実行していかれるというような理解でよろしいですか。
306 ◯下野医師・看護人材課長 既に取り組んでいるものにつきましては、引き続いて積極的に取り組んでまいりまして、新たな取組等が出てまいりましたら、それについては来年度以降の取組になろうかと思います。
307 ◯池畑委員 ぜひそのような取組を早くやっていただきますようお願いをいたします。
308 ◯吉留委員 看護師の五年一貫課程で県内就業率が三二%、私立高校で三一%ということですが、これはいわゆる県外医療法人の御礼奉公というか、学費を出してもらう代わりに卒業後、何年間かそこの病院で働いてもらうということを利用している方が多いのですか。
309 ◯下野医師・看護人材課長 最近の状況については把握をしていないところですけれども、平成二十八年度に県が実施しました看護学校等へのアンケート調査におきましては、県外など就業を希望する理由といたしまして、学校側からは、「キャリアアップを目指して大都市圏のほうの医療機関を選択するのが多い」ですとか、「県外医療機関からの奨学金を受給している者が多い」といった回答が寄せられているところでございます。
310 ◯吉留委員 キャリアアップするのは本人の希望ですから、少し上昇志向があってということは分かるのですが、県の看護の修学資金は、現在何人に貸与していますか。
311 ◯下野医師・看護人材課長 今年度の貸与実績でいきますと、新規二十八名、継続六十三名、合わせて九十一名が貸与を受けているところでございます。
312 ◯吉留委員 卒業後何年間か県内の病院で働くと返還を免除すると理解していいですか。金額的には学費を賄うだけの額になっていますか。
313 ◯下野医師・看護人材課長 条件としましては、三年ないし五年以上県内の対象施設で勤務した場合には返還が免除されるという制度でございまして、学費まで賄えるかどうかというのは、把握をしていないところでございます。
314 ◯吉留委員 例えば、本人が大都市に行きたい、もう少し専門の病院に行って勉強したいというならこれはもうしょうがないですよね、本人がキャリアを上げたいということですので。ただ、看護学校に行く経済的な理由でお金を借りたからそこに行かざるを得ないというのであれば、県のそういう修学資金の事業をもう少し拡充することによって、また額も含めて県内にとどめおくということは可能ではないですか。そこはやはり政策ですよ、それこそ生きた金を使うということですね。少なくともその部分については原因がはっきりしていますから、そこの学費の面倒をある程度見て、県内に卒業後もいていただくというのを政策誘導すべきだと思います。学費もまだ額をしっかり把握していないということなので、保育士とかほかの制度とかもありますけど、せめてそのお金で学費を賄うということをある程度してもらわないと、多分、県外の病院は割とそういう面で充実した制度かと思いますので、その辺をお願いいたします。
315 ◯下野医師・看護人材課長 先ほどの学費の関係でございますけれども、一つの学校の例といたしまして、前期・後期合わせて授業料等が約九十二万円かかるというのがございます。一方、県の修学資金の額が一年間で約四十三万二千円となってございますので、授業料等については全て賄えていない状況です。
316 ◯吉留委員 半分もないということですから、それだと条件のいいほうにそれはやはり流れていく。例えば、全額出してあげると言われればそちらに行くでしょう。そういうことをしない限りなかなか止まらないですよ。お金の理由であれば止まりようがないですから。
317 ◯中村(素)委員 公立高校も県内の就職率が二三%ということでかなり低いと思うのですけれども、公立高校を出た子供たちが県立の病院に優先的に就職できるとか、そういうルートはないのですか。
318 ◯久保県立病院局次長兼県立病院課長 県立の学校だから県立病院に優位に入れるというようなものはございません。あくまで試験をし、面接をした上で合格となりますので、公立高校だとか私立高校だとかということで特段の差は設けていないところでございます。
319 ◯中村(素)委員 県立病院での採用に関しては、県立、私立に関係なく地元の学生を優先して採用するという考えはありますか。
320 ◯久保県立病院局次長兼県立病院課長 先ほどの県の修学資金とも関連しまが、県立病院は県立病院独自の修学資金を貸与しております。毎年十名前後に貸与しておりまして、その方々はありがたいことに県立病院への就職が本人がそのまま受けていただければ約束された方々で、非常に貴重な人材ということではあります。もちろん地元優先といいますか、ぜひ受けていただきたいので、試験がある際はそういう全養成学校、看護科のある学校にそういう周知もいたしますし、奨学金の案内等もやって掘り起こしには努めているところではございます。
また、全県下の病院と同じで県立病院もなかなか看護師の確保に苦労しているというのは状況は一緒ですので、今のやり方に甘んじることなく、ほかに何かできることがないかというのはまた研究をしてまいりたいというふうに考えております。
321 ◯中村(素)委員 本当は県内に就職したかったけど県内に就職できなくて県外に就職する、そういう人材をしっかり把握して、なるべくとどめおいていただきたいというか、県内の就職を促していただければというふうに思うところです。
322 ◯安楽委員 現在の障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳などの大きさは十一・四センチあるかと思います。他県だと選択制ではありますけど、明日以降からカードか従来の紙型、いずれかを選択する方向に向けて取組が進んでいる状況にあります。カード化すると八・五センチなのでかなり小さくなります。お財布に現在の手帳だと携帯がなかなかしづらいぐらいの大きさなので、カード化するとかなり携帯しやすい状況が生まれると思います。ただ、まだ課題点がたくさんあるかと思います。他県の状況をある程度見られていると思いますが、取組として検討段階なのか、情報収集段階なのか教えてください。
323 ◯木村障害者支援室長 障害者手帳につきましては、昨年三月の厚生労働省令の改正によりまして、カード形式での交付が可能となったところでございます。その後、国におきまして、マイナンバーの利活用促進の一環として、障害者手帳とマイナンバーカードの一体化等を検討することとされましたことから、国の検討状況を注視しているところでございます。
障害者手帳をプラスチック製などにカード化、小型化することで耐久性が高まる、携帯しやすいというメリットがある一方で、カード化に伴い、記載スペースが減ることで障害の程度や障害者割引、税の減免等に関する記載が限られることや氏名や住所の書換えが困難になる、発行システムの改修経費が発生するといった課題も考えられるところでございます。
国におきましては、現在、マイナンバー制度を含めて行政のデジタル化を推進するための検討作業を今月に入り加速することとしておりまして、引き続き、国の検討状況を注視して、ほかの都道府県の事例も参考にしながら対応を検討していきたいと考えております。
324 ◯安楽委員 コンパクト化すると本当に携帯しやすいという利点もありますけど、今御答弁されましたように課題もたくさん含まれております。もちろんカード化すると費用もかさむという課題もありますけれども、精神障害者保健福祉手帳は二年ごとの更新とかもありますので、様々な課題がありますが、そこを乗り越えてぜひ前向きに検討いただければと思います。
325 ◯前野委員長 ほかにございませんか。
[「なし」という者あり]
326 ◯前野委員長 ほかにないようですので、くらし保健福祉部、県立病院局の審査はこれで終了いたします。
なお、明日は、午前十時から環境林務部関係の審査を行います。
これで、本日の委員会を散会いたします。
長時間にわたってありがとうございました。
御苦労さまでした。
午後四時十分散会
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