第 5 議案第74号・平成26年度八代市
介護保険特別会計補正予算・第1号(質疑)
第 6 議案第75号・専決処分の報告及びその承認について(質疑)
第 7 議案第76号・あらたに生じた土地の確認について(質疑)
第 8 議案第77号・町区域の変更について(質疑)
第 9 議案第78号・市道路線の廃止について(質疑)
第10 議案第79号・市道路線の認定について(質疑)
第11 議案第80号・契約の変更について(質疑)
第12 議案第81号・八代市暴力団排除条例の一部改正について(質疑)
第13 議案第82号・
八代市営住宅設置管理条例の一部改正について(質疑)
第14 議案第83号・八代市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について(質疑)
第15 議案第84号・八代市特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の制定について(質疑)
第16 議案第85号・八代市
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について(質疑)
第17 議案第86号・八代市保育の実施に関する条例の廃止について(質疑)
第18 議案第87号・八代市報酬及び費用弁償条例及び八代市
福祉事務所設置条例の一部改正について(質疑)
第19 一般質問
─────────────────────────
・会議に付した事件
1.日程第 1
1.日程第 2
1.日程第 3
1.日程第 4
1.日程第 5
1.日程第 6
1.日程第 7
1.日程第 8
1.日程第 9
1.日程第10
1.日程第11
1.日程第12
1.日程第13
1.日程第14
1.日程第15
1.日程第16
1.日程第17
1.日程第18
1.日程第19 一般質問 (1)笹本サエ子君 (2)上村哲三君
(3)鈴木田幸一君 (4)前垣信三君
(5)矢本善彦君
─────────────────────────
・出席議員及び欠席議員の氏名
(1)出席議員(31人)
1番 橋 本 幸 一 君 3番 田 方 芳 信 君
4番 村 川 清 則 君 5番 成 松 由紀夫 君
6番 福 嶋 安 徳 君 7番 前 川 祥 子 君
8番 友 枝 和 明 君 9番 上 村 哲 三 君
10番 山 本 幸 廣 君 11番 松 永 純 一 君
12番 鈴木田 幸 一 君 13番 増 田 一 喜 君
14番 中 村 和 美 君 15番 前 垣 信 三 君
16番 古 嶋 津 義 君 17番 庄 野 末 藏 君
18番 百 田 隆 君 19番 幸 村 香代子 君
20番 中 山 諭扶哉 君 21番 堀 徹 男 君
22番 矢 本 善 彦 君 23番 島 田 一 已 君
24番 野 崎 伸 也 君 25番 大 倉 裕 一 君
26番 亀 田 英 雄 君 27番 笹 本 サエ子 君
28番 橋 本 隆 一 君 29番 太 田 広 則 君
30番 西 濱 和 博 君 31番 堀 口 晃 君
32番 村 上 光 則 君
(2)欠席議員(1人)
2番 田 中 安 君
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・説明のために出席した者の職氏名
(1) 長 (2) 教育委員会
市長 中村博生君 委員長 高浪智之君
副市長 永原辰秋君 教育長 広崎史子君
政策審議監 内田清之君 教育部長 北岡 博君
企画振興部長 坂本正治君 教育部次長 増住眞也君
秘書課長 松川由美君 (3) 農業委員会
総務部長 木本博明君 会長職務代理者 石岡孝士君
市民協働部長 池田孝則君 (4) 選挙管理委員会
環境部長 本村秀一君 委員 尾崎信一君
健康福祉部長兼福祉事務所長 (5) 公平委員会
上田淑哉君 委員 加藤泰憲君
商工観光部長 宮村博幸君 (6) 監査委員
農林水産部長 橋口尚登君 委員 江崎眞通君
建設部長 市村誠治君
─────────────────────────
・職務のために議場に出席した事務局職員の職氏名
事務局長 桑崎雅介君 理事兼次長 國岡雄幸君
議事調査係長 増田智郁君 主任 寺原哲也君
主任 小川孝浩君 主任 岩崎和平君
─────────────────────────
(午前10時00分 開議)
○議長(橋本幸一君) これより本日の会議を開きます。
─────────────────────────
△日程第1〜19
○議長(橋本幸一君) 日程第1から日程第18まで、すなわち議案第70号から同第87号までの議案18件を一括議題とし、これより本18件に対する質疑並びに日程第19・一般質問を行います。
それでは、通告に従い、順次発言を許します。
笹本サエ子君。
(笹本サエ子君 登壇)
◆笹本サエ子君 皆さんおはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)
日本共産党の笹本サエ子でございます。(「頑張れ」と呼ぶ者あり)
ただいまから2項目にわたって質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
まず1項目め、
八代地域人権オンブズパーソン休止問題について。
3月議会で中村博生市長は、一旦立ちどまり、議会の御理解を得ながら、法律の専門家を交えて、慎重に見直し、検討してまいりたいと答弁され、2014年4月1日より休止となっています。
日本共産党は、日本国憲法の理念を生かした人権尊重のまち八代を、
八代地域人権オンブズパーソン休止に当たって提言を、中村市長、広崎教育長、橋本議長、藤本一臣氷川町長、太田篤洋氷川町教育長に届けてまいりました。
私は、提言をまとめるに当たって、関係者から話を聞き、調査も行い、資料を読み取る中で、休止に至る背景には、八代市における同和中心の人権行政のあり方が深くかかわっていることを痛感しました。
私は、平成18年6月の議会で、八代市人権尊重都市宣言に反対討論を行いました。反対の理由は、八代地域人権教育のための推進会議の本部役員に、行政以外には部落解放同盟八代支部長が名前を連ねていること、
八代地域行動計画基本姿勢として、人権とは言いながら、その中心は部落解放同盟による同和教育の推進を明記しており、八代地域における人権文化の創造の第一歩は、むしろ旗からの出発として知られる部落解放同盟八代支部を中心とした同和地区認定の闘いを原点とするとうたっているからです。すなわち、人権教育にかかわる八代地域行動計画は、部落解放同盟による同和教育の推進をうたったものということで反対をいたしました。
国は、2002年3月末をもって同和行政を終結しています。国は、同和行政の終結に先立って、同和行政の抜本的見直しの方針を示しています。1986年の部落報告書と意見具申、1987年3月18日の啓発指針として、立て続けに同和対策事業の抜本的見直しの方針を示すに至りました。
特に、啓発指針は、新しい差別意識を生む要因として、1、行政の主体性の欠如、2、同和関係者の自立、向上の精神の涵養の視点の軽視、3、えせ同和行為の横行、4、同和問題について自由に意見が言える環境にないことを挙げています。とりわけ、行政の主体性の確保と民間運動団体との関係見直しを求めています。
八代の
人権オンブズパーソン制度の抜本的見直しは、今述べた国の同和行政の抜本的見直しの方針を指針に、それと一体に進めることで、その方向性が見えてくると考えます。
このような立場から、今回の八代
地域人権オンブズパーソン制度の休止について質問をいたします。
小項目1、現在休止になっている
人権オンブズパーソン制度の見直しの進捗状況についてお尋ねします。
小項目2、
人権オンブズパーソンの設置要綱の問題点の認識を3点にわたってお尋ねいたします。
まず、運用規定無視について。
人権オンブズパーソンが取り上げた八千把の町内自治会にかかわる人権案件については、申立人が原告となり、自治会長を被告に裁判を起こし、2011年11月30日に判決が下り、原告であった申立人の請求は棄却されています。つまり、この人権案件は、判決により既に権利関係が確定しています。運用規定の1は、判決、採決などにより確定した権利関係に関する場合は、申し立てを受理しないとしています。ところが、運用規定は無視され、申し立ては受理され、町内会長に調査まで行われています。
そこで、八千把町内会の人権案件については、運用規定が無視されたという認識はお持ちでしょうか、伺います。
次に、調査のやり方について。設置要綱に基づく調査は、説明資料の提出、その他の必要な協力、勧告、意見表明、是正などの要望、報告、公表など、広範な権限が
人権オンブズパーソンに認められています。しかも、市、町だけでなく、住民にも調査、是正への要望などが及ぶことが認められています。したがって、調査を受ける住民の弁護人的な役割を果たす者が存在しない中での調査は、新たな人権侵害を生む可能性があります。実際調査を受けた八千把の役員の皆さんからは、調査の公正さに対し、疑問の声が上がっています。
そこで、設置要綱に基づく
人権オンブズパーソンの調査のやり方には大きな問題があるとの認識はお持ちでしょうか、お伺いします。
次に、人選基準の公正さについて。設置要綱第4条は、
人権オンブズパーソンの人選基準として、部落問題を初めあらゆる人権問題に関し、すぐれた識見を有する者と明記しています。つまり、部落問題を初めとしてと、あえて人選基準に挙げています。その結果、部落解放同盟八代支部長が選出されています。調査専門員についても、部落解放同盟と一体に共同行動をしている
八代地区人権同和教育研究協議会会長が選ばれています。八代市がモデルとした兵庫県川西市と神奈川県川崎市の
人権オンブズパーソンの人選基準には、部落問題を初めとした文言はありません。
そこで、人選基準の公正さの点から、問題はあると思われませんか、伺います。
小項目3、氷川町議会議員の差別的言辞にかかわる人権案件に関して、部落解放同盟による確認学習会が行われ、そこに
人権オンブズパーソンがかかわっていたことが明らかになっています。私たちの調査によれば、2013年4月10日開催の第2回確認学習会に、部落解放同盟八代支部長、
八代地区人権同和教育研究協議会会長が出席し、主導的な役割を果たしています。このことは事実でしょうか、お尋ねいたします。
小項目4、八代が参考にした兵庫県川西市と神奈川県川崎市の
人権オンブズパーソンとの違いについてお尋ねいたします。
さきに述べたように、両市における
人権オンブズパーソンに部落問題が持ち込まれる余地はありません。同時に、違いはそれだけではありません。
人権オンブズパーソンが取り上げる人権は、川西市の場合子供の人権のみ、川崎市の場合は、子供の人権と男女平等にかかわる人権に限定されています。これに対し、
八代地域人権オンブズパーソンが扱う人権については限定がありません。この違いについて認識されていますでしょうか、お伺いします。
小項目5、2002年同和行政を終結させ、特別対策は全て終了し、一般対策に移行した熊本市に学ぶことについてお尋ねいたします。
同和行政の終結に伴い、熊本市人権推進総室名で、同和地区を対象にお知らせのビラを作成し、配付されました。ここの会場に持ってきておりますが、その中身について御紹介いたします。
来る3月末日には、国の法律が失効し、三十数年間行われてきた特別対策事業がなくなることになります。つまり、同和地区とか同和関係者という呼び方で長年にわたって行われてきた特別対策がなくなることになります。本市は、これまでの特別対策事業を終了し、今後、よかひと、よかまち、よかくらしを念頭に、全市民を対象にした人権啓発、人権救済の事業を推進していくことになりますのでお知らせいたしますと、同和地区の住民に、同和行政の終結を知らせています。また、同和地区で先生が手当をもらって行ってきた子供たちの勉強会も、同和行政の終結に伴い終了しています。
このように行政の主体性を確保し、同和行政を終結させ、熊本市に学ぶべきと思いますが、どのように考えておられるでしょうか、お伺いします。
大項目2、子ども・子育て新制度について。
来年4月から保育所、幼稚園、学童保育など、子育て支援にかかわる制度を根幹から転換する子ども・子育て支援新制度の実施が予定されています。現行の公的保育制度は、自治体の責任において、保育という現物を支給する制度です。新制度は、個別に利用者補助金を交付する現金支給となります。また、保育所を除いては、施設と保護者が直接契約となるため、行政の責任が後退し、保育の市場化に道を開くことになると考えます。
本市は、9月の市報で、新制度の概要が紹介されています。保護者や保育関係者の方々から、よくわからないと不安の声が届きました。今回4つの条例が提案されました。多くの自治体が、この9月議会に提案していますが、中には、現行自治体基準、また、一部上乗せした条例を提案している自治体もあると聞いています。提案されている4つの条例の内容をわかりやすく説明を求めます。答弁は一括してお願いいたします。
再質問は、質問席にて行わせていただきます。ありがとうございます。
(
市民協働部長池田孝則君 登壇)
◎市民協働部長(池田孝則君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)
議員御質問の第1点目、
八代地域人権オンブズパーソン制度見直しの進捗状況についてでございますが、本年5月7日の八代地域人権教育のための推進会議総会で──以降、この八代地域人権教育のための推進会議は推進会議と省略させていただきます──
オンブズパーソン制度の見直しが議決されたことによりまして、推進会議に
ワーキングチームを設置し、現在見直し作業が進められております。
そのメンバーでございますが、前回は課長補佐、係長クラスの職員で検討いたしておりましたが、今回は、市から課長クラスの職員等が参加いたしております。なお、必要に応じては弁護士等の意見も求めるものでございます。
この第1回会議は、8月19日火曜日に開催され、
オンブズパーソン設置の経緯、設置根拠、活動状況、休止に至った経緯、議会で指摘された事項等について確認がなされたところでございます。今後、月1回程度のペースで検討が行われる予定でございます。市におきましても、
ワーキングチームと歩調を合わせながら、検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、第2点目の設置要綱の問題点についての認識でございますが、指摘のあった問題も含め、いろいろな御意見をいただいており、見直しをすることで、よりよい制度となるものと認識し、
八代地域人権オンブズパーソン設置要綱に基づく制度上の問題を
ワーキングチームで洗い出し、見直し、検討を図ってまいりたいと考えております。
続きまして、第3点目、氷川町議会議員の差別的言辞にかかわる人権案件についてでございますが、設置要綱では、
人権オンブズパーソンの取り扱う人権案件として、市町の機関が主な調査対象とされていることから、氷川町議会に係る人権案件については受理されたものと聞いております。
なお、議員御指摘の氷川町での確認学習会については、市としては詳細には把握をいたしておりません。
また、第4点目、兵庫県川西市、神奈川県川崎市、両市の
人権オンブズパーソンとの違いについてでございますが、川西市と川崎市については、自治体が条例で設置した行政機関であり、その取り扱う対象範囲は、川西市が子供の人権、川崎市は子供の人権と男女平等にかかわる人権に限定されております。
一方、
八代地域人権オンブズパーソンは、その取り扱う対象範囲が、八代地域に在住、在学、または在勤する一人一人の人権を保障することを目的とする、第1条とあるだけで、取り扱う人権問題については限定されておりません。
また、
人権オンブズパーソンの人選基準についてでありますが、川西市と川崎市では、弁護士等法律の専門的な知識を有する人材が、条例により議会の同意を得て委嘱されております。一方
八代地域人権オンブズパーソンにおいては、推進会議内で決定され、メンバーに法律の専門的な知識を有する弁護士等は入っておりません。
最後の5点目、熊本市の同和行政の終結と人権行政に学ぶべきとのことでございますが、熊本市を初め他の自治体と八代市を同列に比較することはできないと考えております。昭和44年施行の
同和対策事業特別措置法の適用が、八代市では他の地域に比べおくれて指定されております。また、熊本市との地域性の違いもありますので、参考にできるものについては参考にさせていただきたいと思います。
以上、お答えといたします。
◆笹本サエ子君 ただいま5点にわたって答弁をいただきました。
ワーキングチームで議論を始めたということでしたが、ワーキングチームのオブザーバーに解放同盟八代支部長が入っています。支部長は、今回調査の対象となる人で、
ワーキングチームの構成員にはなれません。
ワーキングチームの議論では、行政が主体性を確立し、自由に伸び伸びと意見が言える環境づくりをしていただくよう強く要望いたしておきます。
もう一点、氷川町での確認学習会が3回行われたことは事実です。法務省通知では、部落解放同盟による確認糾弾は、糾弾される人の人権を侵す危険性を持っている、応ずる法的義務もない、行政機関に対しては、確認糾弾会への出席が強制されているが、行政の公正、中立性を損ない、適正な行政の推進の障害となっていると指摘しています。人権を守るべき
人権オンブズパーソンが、確認学習会に出席し、主導的な役割を果たすなど、あってはならないことです。
以上、2点を指摘し、再質問をさせていただきます。
まず、再質問は、ことし8月18日、熊本市
企画振興局人権推進総室と
教育委員会人権教育指導室から直接聞き取りを行った際に、熊本市においては平成14年、国の終結宣言とともに、給付金制度を廃止し、一般奨学金に切りかえたとのことでした。
私は、八代市はどうなっているのか、平成24年度事務事業評価票で調べてみますと、
同和教育奨学金等個人給付金は18件で、71万7000円給付され、財源は一般財源となっており、市民の税金から出されています。平成25年度は、扶助対象は新生児出産祝い金、入学支度金、奨学金、修学旅行助成金、就職支度金として100万円を超す額となっています。同和地区というだけで、所得に関係なく市民の税金が使われることは、市民は納得できるでしょうか。
私は、一般の制度に切りかえるべきだと考えますが、いかがお考えでしょうか、お尋ねします。
◎市民協働部長(池田孝則君) 自席からお答えをいたします。
同和教育奨学金等個人給付金についてでございますが、本市では、八代市部落差別等撤廃・人権擁護に関する条例に基づき、設置時から経済的困窮者に対して就学支援等の目的で支給いたしております。ただ、制度開始当時と比べて、対象者の状況、社会情勢等も変化してきております。しかしながら、今なお必要な家庭もあることから、今後、状況等も見ながら、
給付条件等制度内容の検討も必要かと考えております。
以上、お答えといたします。
◆笹本サエ子君 ただいま部長から、条例に基づくものと答弁いただきました。しかし、八代市部落差別等撤廃・人権擁護に関する条例も、国の同和行政の終結と、抜本的見直しの方針からすれば、廃止の対象にすべきと考えます。国の法律はなくなり、国・県は予算ゼロとなっているのに、八代市独自の判断で続けていることが、今明らかとなりました。市民から見て、こんな税金の使い方に納得がいくでしょうか。早急に見直していただくよう強く要請しておきます。
次に、2点目の再質問です。鳥取県で廃止となった事例から何を学ぶか。現在八代
地域人権オンブズパーソン制度は休止して、見直すことになっています。全国の事例を見ると、鳥取県議会では、人権救済条例については、2005年9月に成立後、直ちに停止となり、2009年2月に明確に廃止となっています。なぜ廃止になったかをよく学ぶべきと考えます。
鳥取県では、人権救済条例停止後、10名で構成する見直し検討会が18回にわたって開催されております。そこでは、地方公共団体は人権問題にどう立ち向かうべきか、地方公共団体の存在、果たす役割を深く議論され、意見書をまとめ、知事に提案されています。2009年2月、県議会に条例の代替案とともに廃止が提案され、可決されました。
本市は、鳥取県の事例から何を学ばれますか、お尋ねいたします。
◎市民協働部長(池田孝則君) 自席からお答えをいたします。
本市では、人権教育及び人権啓発の推進に関する法律及び八代市部落差別等撤廃・人権擁護に関する条例に基づき、市民の人権意識の高揚を図ってまいりました。人権教育、人権啓発は、地方公共団体の責務であり、今後も推進してまいりたいと考えております。
鳥取県の例については、鳥取県弁護士会からの強い要請を受けたものと聞いております。
準司法的手法については、慎重に行わなければならないとの認識により、今回
オンブズパーソン制度の見直しを行う上で参考にさせていただきたいと思います。
以上、お答えといたします。
○議長(橋本幸一君) 笹本議員、ただいま再々質問ということで理解してください。
◆笹本サエ子君 今、答弁いただきました。鳥取県の事例については参考にさせていただきたいという答弁がありました。
ワーキングチームで、地方公共団体はどのような役割を果たすべきか、その限界をどう考えるか、そもそも論から議論を深められることを要望しておきます。
なお、八代市部落差別等撤廃・人権擁護に関する条例に基づき、と言われましたが、総務省の地域対策室長も1993年10月28日に行われた全国部落解放運動連合会の対政府交渉の席上で、24年間の同和対策でかなりの成果が上がってきている、かなり改善されてきている今の時期に、まるでこれからスタート台に立つような条例が必要なのか、差別をしてはいけないことが条例で示され、恒久化してしまうことは、本当に同和問題の解決につながるのかなどの幾つかの疑問を挙げ、以上のような疑問から、私としては、部落差別撤廃条例と称するものについて反対であるとの見解を表明、そのような立場から、自治体などで条例を制定しないように指導していると述べておられることを紹介しておきます。
次に、最後の質問を市長にいたします。
私が述べてきたように、
八代地域人権オンブズパーソンの根本問題は、1999年10月策定された人権教育推進に係る八代地域行動計画に基づく同和中心の人権行政のあり方にかかわる問題であることを明らかにしてまいりました。私は、八代
地域人権オンブズパーソン制度は廃止すべきと考えます。本当に八代
地域人権オンブズパーソン制度の見直しを考えるのであれば、国の同和行政の終結と同和対策の抜本的見直しの方針を、指針に考えざるを得ないと思います。また、日本共産党の提言をどのように、市長は受けとめておられますでしょうか、あわせて答弁お願いいたします。
(市長中村博生君 登壇)
◎市長(中村博生君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)
笹本議員の御質問にお答えいたします。
国の方針につきましては、地域の独自性を踏まえて対応していかなければならないというふうに認識しております。本市でも、人権が尊重される平等なまちづくりを目指しておりまして、人権意識を持ち、市政運営に取り組んでまいっております。
笹本議員からの提言につきましては、いろいろな御意見がある中の一つとして受けとめさせていただきたいと考えております。
◆笹本サエ子君 2002年、国の同和行政終結に伴い、1999年作成された八代地域行動計画は、当然抜本的に見直されるべきものです。しかも、八代地域行動計画には、昭和40年の同和対策審議会答申のことしか触れられていません。その後の同和対策事業の抜本的見直しの方針は、全く触れられていません。行政が作成する文章としては、一面的と言わざるを得ません。この行動計画そのものを見直すことを提案いたします。
私は、憲法に基づき、基本的人権を尊重する主権者を育てることが、人権教育の目的と考えています。憲法に基づく人権教育こそ、八代市が真剣に取り組むべきことであるということを申し上げます。
今回、八千把校区の皆さんの悲痛な思い、また、教育者として学校現場で働いている皆さんの思い、私は、しっかりと受けとめて、行政が一歩を踏み出していただきたい、このことを申し添えまして、この項を終わらせていただきます。
次、お願いいたします。
(健康福祉部長兼福祉事務所長上田淑哉君 登壇)
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(上田淑哉君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)
議員御質問の2項目め、子ども・子育て新制度についてお答えいたします。
議員御案内のとおり、平成27年4月から、質の高い幼児期の教育・保育の総合的な提供、保育の量的拡大と確保、また、地域の子育て支援の充実を図るため、子ども・子育て支援新制度が本格的にスタートする予定となっております。
この新しい制度のポイントの一つとしまして、認定こども園、幼稚園、保育所に共通の施設型給付や、比較的小規模な家庭的保育事業等に関する新たな財政支援としての地域型保育給付が創設されます。これらの給付を、施設や事業者が受けるためには、児童福祉法等による認可と、子ども・子育て支援法による確認の両方を受けることが必要となります。
なお、新制度では、家庭的保育事業等の地域型保育事業につきましては、市町村が認可するとともに、給付を受けるための確認を、全ての施設に対して、新たに市町村が行うこととなります。そのため、新制度の実施に向けまして、全ての市町村においては、認可事務や確認事務を行うための基準を、国が府省令で定める基準を踏まえまして、条例で定める必要が出てきたというものでございます。
では、御質問の1点目、八代市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例でございますが、これは、市が家庭的保育事業等の認可を行う際の基準について、条例として制定するものでございます。
この条例の対象となります家庭的保育事業等は、原則として満3歳未満の保育を必要とする乳幼児を対象とした事業でございまして、利用定員が5人以下の家庭的保育事業、定員が6人から19人の小規模保育事業、保育が必要な子供の家庭で1対1で保育を行う居宅訪問型保育事業、それから、定員は決められておりませんが、事業所内の保育所を従業員の子供に限らず、地域の子供にも開放する事業所内保育事業の4つの類型が設けられております。そのため、条例の内容としましては、それぞれの類型ごとの設備や職員の基準を定めるとともに、保育時間を原則1日につき8時間とすることや、保育内容は、保育所保育指針に準じること、食事の提供は、自園調理を基本としつつ、一定の場合に限って外部からの搬入を可能とすることなどを定めております。また、小規模かつ満3歳未満を対象とした事業であることから、保育内容の支援や終了後の受け皿としての保育所等の連携施設の設定を求めているところでございます。
続きまして、御質問の2点目、八代市特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例は、教育・保育施設としての認定こども園、幼稚園、保育所や地域型保育事業として、先ほど申し上げました家庭的保育事業等を行う者の申請に基づき、給付を受ける対象として適切な運営を行っているかを、市が確認する際の基準を定めるものでございます。
その内容といたしましては、施設や事業ごとの利用定員を定めるとともに、教育・保育サービスの提供に際し、運営規定の概要などの重要事項を説明し、利用申し込み者の同意を得なければならないことや、定員にあきがない場合などの正当な理由がなければ、応諾義務があること、さらには、利用者負担額、いわゆる保育料等の受領や子供の適切な処遇などについて規定しているところでございます。
続きまして、3点目の八代市
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例は、放課後児童クラブを行う事業者が遵守すべき基準を定めるものでございまして、新制度の施行に際し、改正後の児童福祉法の規定により、国の基準に合致した条例制定が必要となったものでございます。
その内容といたしましては、遊びや生活の場としての機能を備えた専用区画を設けることや、その面積を児童1人当たりおおむね1.65平方メートル以上とすることを定めております。
また、支援の単位を構成する児童数をおおむね40人以下とし、支援の単位ごとに放課後児童支援員を2人以上配置することや、支援員1人を除き、補助員にかえることができること、その支援員は、保育士の資格や教諭免許を有する者であって、都道府県知事が実施する研修を終了した者である必要があることなどを定めております。
そのほかにも、開所時間を平日は1日につき3時間以上、休日は8時間以上を原則とすることや、日数は、1年につき250日以上を原則とすることなどの基準を定めているところでございます。
続きまして、御質問の4点目、八代市保育の実施に関する条例の廃止は、保育の実施に関し必要な事項として、ふだん就労していることや妊娠中であること、あるいは疾病にかかっているなどの保育の必要性の基準を定めている条例を廃止するものでございます。
現在、児童福祉法第24条第1項におきまして、市町村は、政令で定める基準に従い、条例で定めるとなっておりますことから、条例により定めておりましたが、新制度の施行にあわせて、本条例の根拠となる児童福祉法第24条第1項が改正され、市町村が定める規定が削除され、保育の必要性の事由については、子ども・子育て支援法第19条により内閣府令で定めることとされており、条例で定めることを義務づけられておりません。そのため、新制度におきましては、保育の必要性の認定基準を規則で定めることとし、本条例を、子ども・子育て支援法の施行日をもって廃止するものでございます。
今回提案しております条例案についての説明は以上でございますが、今後も国からの情報に注視するとともに、新制度への円滑な移行に向けて、保育所や幼稚園などに対する説明会を開催するとともに、各施設からの相談対応を行い、良質かつ適切な教育・保育、その他の子育て支援が総合的、効果的に提供できますよう、新制度への円滑な移行に向けた準備を進めてまいりたいと考えております。
以上、お答えといたします。
◆笹本サエ子君 今、条例について、るる説明をいただきました。議案書に盛られました条例では、私も、なかなか理解できなかったことが多々ありましたけれども、今の説明の中で、若干わかってまいりました。
しかし、私は今回、この条例について勉強させていただきましたところ、まず、小規模保育所においては、A、B、Cと分かれ、Aは全員保育士、Bは保育士は2分の1、Cに至っては、家庭的保育といいますが、ここについては無資格者でよろしい、これは、私は大問題だと思います。やはり、子供の立場から見ると、やっぱり保育士さんであってほしい。私は全員保育士にすべきだと思います。
それから、食事のことですけれども、今、いろいろと食事の問題で、アトピーの子供とか、アレルギーがあったり、いろいろあります。そういう中で、やっぱり食事は自園調理を求めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
そこで、再質問は、1点に絞ってさせていただきます。
特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業に関連して、保育所以外は保護者と施設との直接契約となる中で、事業者に提供拒否は禁止しています。八代市特定教育・保育施設及び運営に関する基準を定める条例第6条ですね。利用定員を超えた場合は、事業者が契約相手を選ぶことになります。障害児、または保護者が保育料を滞納しているとき、また、施設と保護者がトラブルがあったとき、このような際には排除されるのではないだろうかと、疑問があります。また、自治体は、利用調整をする権限が与えられています。
そこで1番目に、正当な理由とはどのようなことをいうんだろうか。2番目には、障害児、滞納理由に拒否された際に、利用調整も含めて、保育の利用が本当に保障されるのでしょうか。この2点についてお伺いいたします。
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(上田淑哉君) 自席から失礼します。
まず、入所を断る場合の正当な理由につきましてお答えいたします。
保護者と施設の直接契約となる幼稚園、認定こども園の入園申し込みに対し、利用定員にあきがない場合、定員を上回る申し込みがあった場合などが正当な理由となります。
また、定員を上回る申し込みに対しては、各園で選考を行うことが可能でありますが、抽選や先着順など、あらかじめ選考方法を明示した上で実施していただくこととなります。
次に、障害児の保育、低所得者への対応、利用に関する調整でございますが、保育所における保育の実施は、市の責務として児童福祉法に規定されているところであり、障害の有無、収入の状況にかかわらず実施するものでございます。また、所得状況に応じた保育料を設定しているところであり、その上で、保育料の納付が困難な場合は、分納の相談を受けるなどして、保育の利用を認めているところでございます。
また、保護者から保育所や直接契約となる幼稚園、認定こども園などへの入所の相談があった場合は、施設を利用できるよう助言を行ったり、利用についてのあっせんや、必要に応じて施設に対して利用の要請を行うこととなります。なお、これらの施設も、市からのあっせん及び要請に対しては協力しなければならないこととなっております。
そのため、まずは、保護者の意向をお伺いし、お住まいや勤め先の近隣保育所など、保護者の希望に沿う形で調整を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
◆笹本サエ子君 利用調整もしっかりとやっていくという中身の答弁だったと思います。
国においても、この正当な理由というのは、明確に明記してないというのが現状じゃないでしょうか。そういう場合にスタートするわけですから、特定の子供が排除されることがないように、本市としては、基準をしっかりとつくられることを求めておきます。
また、施設が音楽、英語、体育教室などを取り入れた場合、保育料に上乗せ負担となります。保護者の経済的条件によって、子供への格差が生じることになります。また、保育時間は、保護者の勤務形態で決められる。基本は8時間、11時間というふうになっておりますが、中には午前4時間、午後4時間というふうになることもあるかもしれません。何しろ、母親がパートで働いている、その時間帯に合わせて子供を預ける、預かるという状態になるのではないかと、私は心配いたしております。
かつて、文教福祉委員会で関西方面の幼保連携型の認定こども園を視察させていただいたことがあります。ここでは、1人の子供が1日3回もお部屋をかわり、また、保育士もかわる。こういうような現状を目の当たりにしたわけです。
八代市では、認定こども園は、今1つだということで、この間、この新制度をスタートするに当たっても、まだ手は挙がっておりませんということでございました。
私は、このようなことから、今回提案された条例は、国の条例そのままだという説明もお聞きいたしました。中には、八代市が上回っていることもあるかもしれません。そしてまた、地域の状態からいけば、この国の基準よりも引き上げなくてはいけないという場面もあるのではないかと、私は思います。
今回、私が調べたところ、国の基準よりも上回っている自治体がありました。それを少し紹介しておきたいと思います。神戸市は、小規模事業所については、保育士100%のA型だけにする。札幌、仙台、横浜、盛岡は、B型でも保育士は3分の2以上とする。京都、札幌、盛岡、名古屋市は、家庭的保育者は保育士としています。食事については、山形市がC型と家庭的保育事業では自園給食となっています。
私は、今回の条例を学ぶ中で、今回の新制度が誰のためにつくられるのか、子供たちのためではないということが、本当にわかりました。じゃあ、誰のためなのか。急いで国は進めておりますが、これは株式会社が参入するための制度ではないかと、当初に言いましたけれども、本当にそのように思います。
私は、八代市としては、現在児童福祉法に定められています第24条の1項、自治体が保育に関しては責任を持つ、ここをしっかりと押さえていかなくてはならないと思います。それから、保育所についても、本当に女性の活動力を、本当に引き出したいというのであれば、安心して子供が預けられる保育所づくり、幼稚園づくりを進めていかなくちゃいけないのではないか、このように思うわけです。
放課後児童クラブが、条例で定まることになりました。これは一歩前進です。しかし、お部屋の面積は1.65平方メートル、これは乳児と同じなんです。子供たちは元気で走り回ります。そしてまた、勉強もしますし、休養もとらなくちゃいけません。そういうお部屋を確保するためには、この1.65平方メートルではいけないのじゃないかと。国の基準を大きく変えていく必要がある。特に八代市は、土地は広くありますので、そのあたりを、やはり市の独自性として検討していただきたいというふうに思うわけです。
今後、議会においても、文教福祉委員会にきちっとした条例の説明が提出されると思います。私は、そこで、しっかりと傍聴して学習させていただいて、この条例に対するあり方を考えたいと思っております。
以上、申し上げまして、この2番目の項を終わらせていただきます。長い間本当にありがとうございました。
これで、私の9月議会の一般質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
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○議長(橋本幸一君) 上村哲三君。(「頑張れ」と呼ぶ者あり)
(上村哲三君 登壇)
◆上村哲三君 皆さんおはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)
一般質問第1日目、1番笹本議員の大変すばらしい質問に感激しておりました。昼までのあと1時間でございますが、おつき合い願いたいと思います。
改めまして、皆さんおはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)
自民党和、上村でございます。
本定例会一般質問、2番手の登壇の機会をいただきました。改めまして、関係各位に感謝申し上げます。
さて、本市におきましては、ことしの夏は酷暑、豪雨、数個の台風の接近はありましたが、大きな災害もなく、安堵しているところでございます。しかしながら、8月の日照不足の農作物に及ぼす影響が、今後心配されているところでございます。
また、先月20日に起きました広島県北部の豪雨による土砂災害では、70名を超す方が亡くなられておられます。ここに御冥福をお祈りし、被災地の一刻も早い復興を祈念いたしたいと思います。
それでは、早速質問に入りたいと思います。
まず、大項目1、フードバレーやつしろ基本戦略構想の推進についてであります。
県では、平成25年3月、くまもと県南フードバレー構想の策定、同年7月には、くまもと県南フードバレー推進協議会を設立されました。それを受けて、本市では平成26年3月、フードバレーやつしろ基本戦略構想が作成されております。この概要については、去る6月議会において、私たちの同志、田方議員の一般質問において説明をいただいたところでございます。皆様も、まだ耳に新しいところであるというふうに思います。
その説明の中で、フードバレーに係る専門事項の調査、研究を行う3つの専門部会、すなわちフードバレー6次産業化部会、フードバレー適地調査部会、フードバレー輸出促進部会を設置されたとのことでした。フードバレーの推進は、今後の八代市の将来を担う非常に重要な施策であると認識をしておりますが、以降、今後の展開について検討をされていると聞いております。
そこで、これら3つの専門部会の活動状況について、内田政策審議監にお伺いいたします。
以上で、壇上での質問は終わり、以後の質問は、大項目2、3にあわせても、発言席にて行います。
答弁者には、時間はたっぷりあると思いますので、大きな声でゆっくり答弁をいただきますよう、改めてお願いを申し上げます。
(政策審議監内田清之君 登壇)
◎政策審議監(内田清之君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)
上村議員御質問の、八代市に設置されております3つの専門部会の活動状況につきましてお答え申し上げます。
初めに、フードバレー6次産業化部会でございますけども、6次産業化のみならず、農商工連携、それから新商品の開発、ブランド化などの推進につきまして、調査・研究をしております。
まずは、本市の農林水産業を初めとした食関連の産業における現場の御状況ですとか、ニーズ等を把握するために、県のくまもと県南フードバレー推進協議会に参画をされておられます、八代市内の157の会員の皆さんを対象に、本市の専門部会員が直接訪問をさせていただきまして、6次産業化及び農商工連携、さらにはくまもと県南フードバレー構想にかかわる御意見等につきまして広くヒアリング調査を行いました。
その結果でございますが、特に、農業者の皆さんからは、6次産業化には興味があるものの、生産から商品開発、さらには販路拡大までをみずからが中心となって行うことは、これはなかなか難しいという御意見が多く寄せられたところでございます。一方、商工業者が中心となり、農業者と連携して商品開発等を進めるという農商工連携につきましては、会員の皆様から大きな関心があることがわかってまいりました。
今後は、これらの調査結果を踏まえまして、新規事業を検討いたしまして、フードバレー推進本部のほうへ提案を行ってまいりたいと思います。
次に、フードバレー輸出促進部会でございますが、八代港からの農林水産物の輸出を促進するためのさまざまな条件整理ですとか、輸出支援策につきまして調査・研究を行っております。
現在、全国第3位の輸出量を誇ります八代港の木材輸出を、さらに推進していくべく、中国向けの木材輸出に必要となります薫蒸処理、これは防カビ、防虫を目的といたしまして、木材にですね、薬剤を浸透させるという処理でございますが、この費用ですとか、農産物の輸出に不可欠なリーファーコンテナ、これはコンテナ内部の温度を一定に保つという機能を有したコンテナでございますが、このリーファーコンテナの使用への助成等各種支援策のほか、友好交流と販路拡大を目的としました台湾の基隆市での八代物産観光フェア、これの開催などにつきまして、現在事業の具体化に向けた検討を行っているところでございます。
最後に、フードバレー適地調査部会でございます。食関連産業の集積を図るための立地適地の選定につきまして、基本戦略構想で評価の高かった場所を中心に調査委託を実施しております。今後は、部会におきまして、例えば、農振農地にかかわる法律等、そういう法的な規制条件ですとか、あるいは都市計画マスタープラン等上位関連計画との整合性、それから、候補地周辺の自然環境ですとか、あるいは交通インフラや住環境の状況など社会条件等を整理いたしまして、導入業種等も十分勘案して、適地を絞り込んでいく予定にしてございます。
このほかの取り組みにつきまして御紹介をさせていただきたいと思います。
くまもと県南フードバレー推進協議会が主催をしております各種セミナー等には、積極的に本市としても参加をしておりまして、県との連携を深め、食に関連したネットワークの構築に努めております。さらに、本市独自の取り組みにつきましても、6次産業化及び農商工連携に関する専門アドバイザーを招きまして、4回にわたるセミナーを開催するなど、関係者の専門的な知識を深めるとともに、情報収集を行っているところでございます。
また、農林水産物等の輸出促進につきましては、熊本県においても積極的に推進しておりまして、事業者の輸出をサポートする人材を育成するために、熊本県輸出推進マイスター養成講座を、今年度より開校されておられます。本市の職員も5名が受講しております。
最後でございますが、本市の6次産業化及び農商工連携の取り組みといたしまして、総務省の地域経済循環創造事業交付金を活用いたしまして、農業生産法人株式会社蜂の郷にしおかの蜂蜜を利用した新製品の開発、その加工施設の整備等を支援するため、本議会に補正予算をお願いしているところでございます。御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
以上、お答えといたします。
◆上村哲三君 どうもありがとうございました。
ざっくりとした質問の中に、内田政策審議監におかれましてはですね、付加価値までつけた答弁をいただきまして、大変ありがたく思っております。
フードバレーやつしろ基本戦略構想の推進ということですが、もう、この推進の中で、具体的にいろんな検討やら、具体策の検討が始まっているというようなことです。議会に対してはですね、年4回の定例会に出てくる補正予算、いろんな新規事業の計画、そのようなところで、大体大きなところは、これにかかわるものはわかって、各委員会に報告をされているところでございますが、なかなか小さな部課内の動きというのが、私たちには見えないところがあります。今回は、そのような中身をですね、ぜひお聞きしたいというふうなことで質問に入れたわけでございます。3部会の活動状況、また、それから、横断的な連携をした取り組みというのがですね、よく理解できたところでございます。
それでは、ここでですね、自由民主党3会派では、先日帯広市の行政視察を行いました。フードバレー構想を推進する上で、大変参考になる事例を調査、勉強してまいりましたので、この場をかりて、少し御紹介をさせていただきたいと思います。
北海道で展開されておりますフードバレーとかちの取り組みでございます。このフードバレーとかちを推進するために、帯広市では4つの戦略を掲げていらっしゃいます。
まず、戦略1として、オール十勝への合意づくりです。十勝では、帯広市を中心として19の市町村で構成されます十勝定住自立圏形成協定を締結し、地域一体となった取り組みを実施されています。
次に、戦略2として、取り組みの体制づくりです。管内41団体が参加する推進組織を設立し、地域のプラットホームの形成を実現されています。
そして、戦略3として、取り組みの柱づくりです。推進プランや戦略プランを策定し、基本的な方向性を整理されております。
最後に、戦略4として、取り組みを効果的に進める環境づくりです。国際戦略総合特区やバイオマス産業都市、地域活性化モデルケース等を導入し、さまざまな角度からフードバレーの推進を図っておられました。
このような十勝定住自立圏形成協定を締結した地域一体となった取り組みは、今後本市がフードバレー構想を推進していく上で、大変参考となる事例だと思いますが、ここでほかの自治体との連携等については、どのように考えておられるのか、続けてお伺いをいたします。
(政策審議監内田清之君 登壇)
◎政策審議監(内田清之君) ただいま議員から御質問がございました、フードバレー構想の推進におけるほかの自治体との連携につきましてお答え申し上げます。
全国のフードバレー構想を推進しておられます地域、この構想を見てみますと、やはり、裾野が広い食関連に注目し、さまざまな業種の関係者の方が、そこに連携、ネットワークを結んで、新しい事業に果敢に挑戦していかれるということが共通をした取り組みでございます。
その上で、全国のフードバレー構想を推進しているそれらの地域を見てみますと、例えば、新潟市のように、一つの自治体の中で事業を進めておられる地域もあれば、御紹介いただきましたように、十勝のようにですね、多数、複数の自治体が参画、連携して取り組みを進めておられる地域がございます。業種の裾野が広がるほど、より事業化の可能性も広がるということを考えますと、地域が連携した構想の推進というのは、大変重要であると認識しているところでございます。
ただいま最後に議員のほうから御紹介がございました、定住自立圏構想につきましては、これは、地方圏において、生活圏をともにする市町村間におきまして協定を結び、それぞれの市町村が、例えば、医療ですとか、教育ですとか、産業振興など、役割分担をしながら、連携をした取り組みを行うというものでございます。国では総務省が所管をしている事業でございます。
この構想に基づく協定やビジョンを策定されている団体は、全国に現在86団体ございます。それぞれの協定内容を見てみますと、当市のフードバレー構想と類似した農産物のブランド化ですとか、地域資源を使った観光ルート整備といった産業振興に関して共同で取り組んでいる団体が76団体ございます。また、学校給食への地元特産物の活用、直売所の整備といった地産地消、これに関しては39団体と、多くの団体において地域で連携した取り組みを実施されているところでございます。
このような事例を見てみましても、フードバレー構想の推進において、周辺地域と連携した取り組みは、大変効果的だと考えられるところでございます。
現在県が設置しております、くまもと県南フードバレー推進協議会には、八代市を初めといたしまして、県南の15市町村が参加しております。その枠組みを活用いたしまして、本市におきましても、議員から御紹介がありましたような先進事例などを十分に参考にしながら、具体的な連携を図ってまいり、フードバレー関連の事業の推進に広がりと深みを持たせてまいりたいと考えております。
以上、お答えといたします。
◆上村哲三君 ありがとうございました。
私たちが勉強してまいりました十勝の例と、この八代の例、少し違っているのかなということをですね、勉強に行って感じたところでございます。
まず、十勝の場合は帯広市が中心になって、まず、始めたということでございますが、この八代の場合には、どちらかというと、県が主体となって始めたことに、八代も乗っかっているというようなことで、主体性の部分がですね、少し違っているのかなというふうな部分も感じた次第でございます。
また、生活圏の問題から、少し違うのかなと。県南と申しましてもですね、やはり八代は中心と言われましても、球磨、人吉、芦北、水俣と広範囲に広がっております。その中で、人口要件、さまざまな要件がですね、いろんな、また制約を生み出しているという部分も、十勝とは違っている部分だなというふうに感じております。
しかしながら、十勝のフードバレー構想というのは成功した事例であるというふうな判断を、私たちもしてまいりました。ぜひですね、生かすところは生かしてですね、今後のフードバレー構想の推進をやっていただきたいというふうに思います。
熊本市が政令市となりましてですね、今後は、県南、県下第1都、八代市の浮揚なしには県の浮揚なしとまで言われております。フードバレー構想の推進はですね、市長が選挙でもうたわれました市長の八策の基本施策の一つの柱でもある農林水産業の振興の中で、一番大きく取り組まれる重要な事業であるというふうに思います。
日本国内においては、人口減少問題等も取り沙汰されている中ですが、本市のさらなる発展、地域振興を図る上で、どのように考えておられるか、市長にお伺いします。
(市長中村博生君 登壇)
◎市長(中村博生君) 上村議員お尋ねの、八代のさらなる発展、地域振興をどう考えているかという御質問にお答えいたします。
本市の基幹産業でございます農林水産業は、大変裾野が広うございます。人口減少問題の対応策となる若者の雇用や住みやすいまちづくりとともに、密接な関係があると考えております。このことから、農林水産業の活性化の核となるフードバレー構想の推進による効果は、非常に大きいものがあると思っております。
さらに、国内の人口は、2050年には9700万人に減少する一方で、世界の人口は、現在の71億人から96億人と大幅に増加することが見込まれております。
今後の八代市の将来を展望する場合、国内における地域連携はもとより、海外に視野を向けた国際戦略に取り組むことが、一番大事なことであろうと考えております。
本市のフードバレー構想においては、その基本方針において、八代が全国、アジアとつながっていることが実感できる販路づくりを掲げております。その重要施策として、八代港の整備と台湾、韓国、中国、ひいては香港、ベトナム、シンガポールといったところをターゲットとした海外との連携を位置づけております。
本議会の提案理由の中でも御報告いたしましたが、7月に私自身、台湾を訪問させていただきました。ポートセールスはもとより、フードバレー構想推進の観点から、台湾における農産物の需要動向や日本の農産物の流通の状況、また流通に係る課題等について視察を行ったところでございます。
これらアジアの国々との連携については、それぞれの国の産業構造や住民の生活様式が異なることから、一つ一つ分析、理解を深めた上で、適切な対応を講じていく必要があると認識しております。
私は、八代の農林水産物は日本一、いや、世界一と自負しておりまして、その自信を裏づけにして、今後も地域自治体との連携はもとより、八代港の利活用を通したアジアとの連携をしっかり図ってまいりたいと考えております。
答弁とさせていただきます。
◆上村哲三君 ありがとうございました。
議会の初日、市長の所信の中にもですね、今申されたようなことが、申されましたんでですね、事例として、改めて確認をさせていただいたところでございます。
来年度アグリビジネスセンター、県のほうではですね、開設をされ、県南フードバレー戦略の拠点となりですね、ますます推進が行われるものというふうに思っております。それまでの準備のためにもですね、今、八代の戦略というのがですね、どれだけその時点でリンクしていけるかがですね、ここ半年の重要な課題ではなかろうかなというふうにも思っておりましたが、その中で、市長もいろんな訪問やら何やらで、頭に置いた中での行動をしておられるということが、大変重要ではなかろうかなというふうに思いました。
特にですね、市長の答弁にもありましたが、国内では人口減、いわゆる右肩下がりの状態でですね、食はどうなんだろうと。今でも飽和状態にあるのではないかと。その中でも、やはり多くの自治体がこのような取り組みをしててですね、小さなパイの中でですね、けんかをしてても始まらないなというのが、私の思いでございました。そこを捉えてですね、はっきり国際戦略ということで、市長が頭に置いて行動しておられるということがですね、何よりも、やはり心強いことだなというふうに思うところでございました。
またですね、市長の基本政策の中でもですね、これを中心にすれば、8つの大きな政策の中の4つぐらいがですね、この中に全部入ってまいりますですね、関連として。農林水産業の振興、地域振興、また商工業対策、若者定住・雇用の促進ですね、このあたりはですね、全てこれに付随してくるものであろうというふうに思っております。このフードバレー構想が成就した暁にはですね、このようなことが全て周辺環境として整っていくのかなというふうに思っております。
ぜひ大きな視野を持ってですね、今後もしっかり進めていただきますよう、議会としても精いっぱい、私たちも一緒になって後押ししていきたいというふうに思います。どうかよろしくお願いして、この項を終わります。(上村哲三君挙手)
○議長(橋本幸一君) 上村哲三君。
◆上村哲三君 それでは、改めて大項目2の八代ブランド戦略についてお尋ねしたいと思います。
これにつきましては、前市長のもと、平成22年ころから取り組まれ、機構改革やさまざまな施策が展開されてきたと思います。
そこでまず、これまでの取り組み経緯をお尋ねをしたいと思います。
あわせて、昨年9月には、新中村市長が誕生いたしました。何かその間変化、進化がありましたでしょうか。八代ブランド戦略について、今後どのような方向性を持っていかれるのか、あわせてお尋ねをしたいと思います。
(商工観光部長宮村博幸君 登壇)
◎商工観光部長(宮村博幸君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)
上村議員御質問の八代ブランド戦略につきましてお答えをいたします。
まず、これまでの取り組みの経緯でございますが、地方分権や少子高齢化の急速な進展、また、目まぐるしく変化をいたします社会情勢など、これを背景に、近年地域間競争は大変厳しいものとなっております。この競争を勝ち抜き、地域経済を活性化させ、八代市のイメージ確立とブランド力の構築を目指す取り組みといたしまして、八代ごろよか計画を、平成22年3月に策定しております。
また、平成23年4月に八代市の認知度向上及び八代産物の販路拡大を図る目的で、商工観光部内に八代ブランドごろよか課を新設、さらには、平成24年度八代ブランド営業本部を設置するとともに、課名を八代ブランド営業総室と変更し、関係各部署間の連携を強化しながら、事業を展開してまいりました。
ことし4月からは、新中村市長のもと、熊本県の県南フードバレー構想に沿った形で、特に農業振興を中心に据え、部局間の一層の連携と効果的な事業推進を図るために、八代ブランド営業総室及び八代ブランド営業本部を廃止し、市長を本部長とする八代市フードバレー推進本部が設置されたところでございます。
なお、特産品と観光素材のブランド化につきましては、引き続き農林水産部局等と連携をし、八代市の認知度向上を推進しているところでございます。
現在までの具体的な取り組みとしましては、八代の地域ブランドの認知度向上を図ることを目的に、ヤフオクドームでのソフトバンクホークス公式戦協賛による広告宣伝や、八代亜紀さんを活用した各種広告媒体の作成、本年度は自治体では初めての取り組みとなりました民間の宅配車両へのラッピング広告と、福岡県内のFMラジオとコラボしましたPRキャンペーン等の展開を実施しているところでございます。
また、大都市圏では、東京都立川市や千葉県松戸市の百貨店におきまして、地元業者に御出展をいただき、大九州展八代特集物産観光展の開催や、福岡市で物産観光展を開催をしております。また、アンテナショップの展開、御当地グルメ八代ひこいちDONの展開や、飲食店等の事業所向けの人材育成セミナーの開催等を行い、特産品の認知度向上や販路拡大への取り組みを行ってまいったところです。
今後も、八代ブランドの重要性を再確認するとともに、関係各部、各課と連携をし、イメージ向上やブランド力のさらなる向上に取り組みながら、積極的に八代市の魅力を発信することで、本市の活性化につなげたいと考えております。
以上、お答えといたします。
◆上村哲三君 私が、この八代ブランドについて質問するのは、恐らく初めてのことだろうというふうに思います。展開が始まりましてから約4年間ですね、いろんな予算が認められ、事業が展開されてきたんですが、この間、このようなですね、ごろよか計画の配付も、議会にあっておったりして、いろいろ見るんですがですね、なかなか各種施策の展開を見ても、私の理解力が足らないのかですね、まだ八代ブランドということが、よくわからない。皆さんは、八代ブランドって何かて言われたとき、ぱっと頭に浮かびますか。何と4年間、私はこれに悶々としてまいりました。で、今回この質問をしたわけでございます。
私も、少し調べてみますとですね、みんなブランド、ブランドというと、よく国際ブランド、カルチェだ、エルメスだ、いろんなところがあってですね、海外に行かれたら、免税店で安く買ってこられる、いろんなものをですね、そういうイメージがあるというふうに思います。八代はそれだけのことができないにしてもですね、どこまでやってあるのか。この計画を見てもですね、最終的なその具体性が、私には見えてまいりません。
まず、ブランドって何だろうということで、ちょっと調べてみました。大変難しいような文言がありますので、ゆっくり読みたいと思いますが、まず、ブランドとは、ある財──財産の財ですね、サービスをほかのカテゴリーの財やサービスと区別するためのあらゆる概念と、当該財・サービスと消費者の接触点で接する当該財・サービスのあらゆる角度からの情報と、それを伝達するメディア特性、消費者の経験、意思、思想等も加味され、結果として消費者の中で当該財・サービスに対してでき上がるイメージの総体と定義をされております。
よくわかりませんでした。拡大解釈すれば、どうにでもなるのかなというふうな思いもありますが、まあ、平たく言うとですね、ブランドとは、ある財・サービスをほかのカテゴリーの財やサービスと区別するためのあらゆる概念ということと理解できるのかなというところに落ちついて、まだ、少しわからない状態です。皆さんも考えてみてください。
そんなところでですね、そもそも八代ブランドとはいかなるものと、執行部のほうは考えておられるのかお伺いをしたいと思います。
また、農林水産物、商工業製品等具体物においては、八代での生産品全てが八代ブランドなのか、ブランドを確立するため、認定審査会等で、私が今言いましたように、具体的なものが見えないので、一定の基準を設けるとかいう戦略の視点というのが欠けてはしないかというふうに、私は思うのでございますが、いかが考えておられるのかお伺いをしたいと思います。
◎商工観光部長(宮村博幸君) 自席から失礼をいたします。
八代ブランドとはいかなるものかというお尋ねでございますが、議員も申されましたとおり、大変難しいものかと思っております。
八代の農産物で申しますと、イグサ、トマト、晩白柚、メロン、ショウガなど、観光で申しますと、日奈久温泉、五家荘、妙見祭、花火大会など、本市の自慢できる資源ではないかと思います。この資源を有効に活用し、さまざまな魅力を多くの人々に発信をしますことによりまして、八代に行きたい、見たい、食べたい、住みたいなど、八代が選ばれるような地域イメージとしてのブランド化があると思います。また、八代産物の高い品質を生かした付加価値商品等によるブランド品を、八代の地域イメージに展開をするブランド化などがあり、いずれにしましても、多くの人に八代を選んでいただけるようにしっかりとした、それぞれのブランド化に向けた取り組みが必要であろうかと認識をしております。
また、八代産品の認定審査につきましては、今後より一層の魅力発信ができますように、関係者と検討をしてまいりたいと考えております。
以上、お答えといたします。
◆上村哲三君 御答弁いただきましたが、本当、ざっくりしてわかりません、残念ながら。皆さん、わかりましたか、八代ブランドってどのような、頭の中でイメージが浮かびますでしょうか。
私が、さっき定義を申しましたが、その定義の端にある部分で、今御答弁をいただいたものと理解をしておきたいというふうに思います。
差別化ではなく、区別化をすること、消費者に対して区別の魅力を捉えていただくこと、これがブランド化ではないか。そこへの具体策をもう少し、やはり、しっかり詰めていく必要があるのではないかなというふうな思いがするわけでございます。
計画の当初にですね、八代イメージの確立、八代の認知度向上ということがあります。それならば、八代ブランドには、歴史の上からもですね、文化芸能、人、有形無形のブランドの認識、認定があってもいいのではないでしょうか。その一つとして、これは人に関してですが、今、八代で生まれ、ある程度の学業を修められて、現在都会や各方面で活躍しておられる八代出身の方々にですね、この方々を内外に誇れる八代ブランド人として、八代をあらゆる面から広め、サポートしていただくなどの御協力をいただいたらとの考えはないでしょうか、お伺いいたします。
◎商工観光部長(宮村博幸君) 自席から失礼をいたします。
内外に誇れる八代ブランド人ということでございますが、現在、八代亜紀氏、陣内貴美子氏、松中信彦氏の3人の方を、八代よかとこ大使として任命し、八代の観光や特産品等の情報発信に御協力をいただいているところでございます。今後も、さらに八代市のイメージアップや地域イメージを広く発信をする取り組みといたしまして、さまざまな分野で活躍をされておられる本市にゆかりのある方々に御支援、御協力をいただけるような施策展開が図れないか、検討をしてまいりたいと考えております。
以上、お答えといたします。
◆上村哲三君 わかりました。検討を重ねていくということで理解したいと思います。
あらゆる点からの八代ブランドの具体的認定基準づくり、これをですね、ぜひ、今から推し進めていただければなというふうに思います。
八代から輩出された、管外で頑張っておられる人たちはですね、そのエリア、その分野ではですね、大変名が売れておられますが、地元に帰ってこられてからのことはありますかね。スポーツ選手あたりは、マスコミあたりでよく取り上げられます。ところが、実質的に今の日本経済を背負う一助となっておられる方々のことをですね、思えば、もっともっと、要らぬ金をかけなくてもですね、大きな広報効果、いろんな横の連携ができて、市の政策に対してもですね、協力をいただけるのではないかと。形に見えない財産こそが、私は八代ブランドかなという思いも、近ごろしてまいりました。ぜひ、そのあたりの取り組みをお願いしたいと思います。
またですね、八代ブランド、私は、もう相当前の話ですが、八代にことし夏、また八代のメロンをですね、いただく機会がありました。大変おいしい。日本で一番有名な夕張メロンに負けないメロンがですね、あります。しかしながら、これがもう後退をしかかっているという話を聞きました。生産者の方にも聞きました。手取りを聞くと、何と情けない金額でございました。だから、そういうことは、なぜ八代から売れなかったのかと。やはり、ここにはですね、植木のスイカあたりは、玉太り、大きさとか、糖度とかいうのの基準がありましてですね、これが植木スイカだというシールが張ってあります。八代のブランドメロンとして、もしメロンも上げますとですね、メロンとして玉太り、それから、質、糖度、その他を一定基準とした以上のものをですね、八代ブランドと認定をして、ロゴマークでもシールでもつけるようなことをしてですね、管外に出すというようなことも、具体的な検討としては、もうちょっとやってもいいのかなというふうに思います。そういうことをやってればですね、何もアンテナショップばかりでなくてもですね、各卸売市場に出してもですね、十分黙って効果が発揮できていくんだろうなあというふうな思いもしております。
また、それでは八代ブランドとはこんなものですよというのが、八代市民にわかっていない、周知されていない。ざっくり言えば、さっき答弁がありました、ショウガだ、メロンだ、イグサだ、いろいろありますね。そういうのはありますが、でも、それは何ですかと。私が最初申しました、八代産物であれば、全て八代ブランドなのかと。いや、それは区別化とは、また私は違うと思います。その中でも区別をして、しっかり八代ブランドを定着させればですね、また、新たな生産者の方々の力にもなります。努力をする力にもなる。また、所得の向上にもつながる。農業で言えば、そんなものだろうというふうに思います。
そんな観点からですね、ぜひ、認定作業をされて、認定したものにおいてはですね、また、このような冊子を、金は少しかかりますが、つくってですね、各世帯に配付をしていただきたい。今ネット社会と言われますがですね、八代の高齢化率を見ればですね、こういうのをですね、1世帯に1つずつ置いておけば、時間のあるときに目を通されます。また、先日ですね、盆明けにいろんな方とお話ししました。上村さん、八代になって、親戚や兄弟が帰ってくるけど、どこに連れていけばよかっだろうかと、まず言われました。八代の物って何のあっとって、どこに食べに連れていけばいいのかと、悩みましたと。これが数名の方から聞きました。現実私もそうなんですね。だから、そういうのは、この冊子を見たら、八代ブランドはこういうもので、どこにありますよというようなことも含めてですね、わかると思います。
それと、八代から出られた人たち、東京や大阪やいろんな首都圏でもですね、どんな活躍をしておられるのか、一目でわかれば、また自慢の種になるじゃないですか。この自慢できることが区別化かなというふうな思いもします。
ぜひ、ブランドの定義というのは大変、さっき言ったようにですね、接触点の話から、具体的事象までですね、大変幅広く捉えられますのでですね、難しいとは思いますが、これがまた、フードバレー構想とリンクをしていく部分でも出てくると思います。ぜひですね、具体的な施策をお願いしてですね、また周知啓発、これも同時にですね、進めていただける戦略目標の充実を目指していただきたいということを願いまして、この項を終わります。(上村哲三君挙手)
○議長(橋本幸一君) 上村哲三君。
◆上村哲三君 それでは、最後の大項目3の過疎地における地域活性化対策についてお尋ねをいたしたいと思います。
超高齢化、少子化による人口減少は、先ほど答弁にもありましたが、日本国全体の最大の悩みであります。あわせて、労働力人口の減少は、国内産業の弱体化を招き、国の存立を揺るがす、解消すべき喫緊の課題であるというふうに思います。地方においては、大都会への人口流出、各都道府県庁所在地への一極集中など、周辺市町村は大変苦しい立場にあると思います。
本市では、合併直後、平成18年3月には人口13万8747人が、平成26年、本年の3月には13万1797人、6950人の減となっております。周辺地域ではこの間、坂本町、泉町、東陽町、二見、龍峯、宮地地区と、高い率で人口減少が見れます。空き家も増加し、限界集落と呼ばれる地区も多くなりました。各小字自治会での行事や活動も縮小を余儀なくされ、じきに消滅してしまうのではないかと不安は募るばかりでございます。各校区においては、住民自治によるまちづくりも始まりましたが、過疎地域においては、これまで以上に行政による支援、助力が不可欠ではないのだろうかと考えます。
今回の議会でも、補正予算として、地域づくり夢チャレンジ推進補助金事業として、企画政策課でモニターツアー、二見地区のモデル事業356万、建築住宅課の空き家バンク調査事業836万などが提案されております。過疎地における地域活性化の対策について、これまでの取り組みとその成果、あわせて今後の取り組みについてお伺いします。
(企画振興部長坂本正治君 登壇)
◎企画振興部長(坂本正治君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)
それでは、過疎地の活性化対策についてお答えをいたします。
まず、過疎地の捉え方でございますが、法的には過疎法──これは正式には過疎地域自立促進特別措置法と申しておりますけども、この法律で規定をされました要件に該当する地域を指しておりますが、本市の場合、合併前に指定をされておりました坂本町、東陽町、泉町が、いわゆる過疎地域となっております。
また、単に人口減少だけで捉えますと、先ほど御指摘がありましたように、二見、日奈久、龍峯、宮地地域なども高い人口減少率でありまして、市の周辺部であります中山間地域において過疎化が進んでいるというふうに考えます。
こうした中山間地域の活性化につきましては、本市の最上位計画であります総合計画に基づきまして、公共施設の整備などのハード対策やイベント補助などのソフト対策を実施をしており、各地域の生産力の向上や社会生活に関する機能の維持、向上を図っているところでございます。
本年は、熊本県立大学が地域貢献研究事業として、坂本、東陽、泉の過疎地域を対象として、地域内にある空き家を地域活性化の資源として利活用できないかを研究テーマに、調査事業に取り組まれておりまして、こうした研究成果を将来の3地域の活性化対策につなげられないかと考えております。
さらに、本市独自の取り組みとして、移住・定住の促進を図るために、県の地域づくり夢チャレンジ推進補助金の採択を受けまして、先ほど御紹介がありました空き家の活用と実態調査の2つの事業に取り組むこととしております。
まず、空き家の活用事業でございますが、二見地域をモデル地域に選定をいたしまして、耕作放棄地や空き家などの利活用対策を検討するほか、住民の受け入れ意識を高めるために、空き家を活用したモニターツアーやPR用のパンフレット作成などを行うこととしております。
一方、空き家の実態調査事業では、2カ年をかけまして、全市的な空き家の確認調査を行うこととしておりまして、将来的にはこの調査結果をデータベース化し、空き家バンク制度として地域づくりへ活用できるような仕組みづくりにつなげてまいりたいと考えております。
本市では、少子高齢化の影響によりまして、市全体として人口の減少傾向が続いておりまして、定住化の促進を図る必要性を強く認識をしているところでございます。昨年度からは、東京や大阪におきまして、県主催の移住相談会やNPO法人主催のふるさと回帰フェアなどに参加・出展をいたしまして、本市のPRやニーズ調査などを行っております。
このほかにも、庁内の関係部課による定住促進検討会の開催、また、定住支度金制度や子育て支援、あるいは就業資格取得支援など、それぞれの部署が移住・定住・交流につながる事業を展開しているところでございます。
特に、総合計画の後期基本計画では、定住化の促進を新たに盛り込んでおりまして、各部署で実施をしております制度や事業を連携をさせ、より効果的な事業として体系化する必要があろうと考えております。
そこで、本年度は、本市の定住を促進する上での基本的な方向を定めた八代市定住化プランの策定を急いでいるところでございまして、現在最終的な取りまとめを行っており、できるだけ早い時期に公表できればと考えているところでございます。
今後は、このプランに基づきまして、過疎地域はもとより、広域で体系的な定住化対策事業を展開してまいりたいと考えておりますが、地域にかかわる事業につきましては、地域の皆様の御理解と御協力をいただきながら実施してまいりたいと考えております。
以上、お答えといたします。
◆上村哲三君 ありがとうございました。今回の補正予算への2つの提案も含めですね、過疎地対策は忘れていないぞという話が聞けたのはですね、大変心強いというふうに思います。
実態を少し御紹介しますとですね、先ほど申しました八代市の総人口は言いましたが、平成18年3月から平成26年3月まで、坂本町においては当初5433人が、現在4227名、1206名が減っております。約22%、8年間で22%減っちゃったんですね。また、東陽町では2736名が2400人、いわゆる336名、これも約12%の大きさでございます。泉町が2605名だったのが2132名、473名の減ですね。大変この部分、高率で人口が減っている。また、二見町ではですね、2314名が1971名、ここも343名。あとは龍峯、宮地が二百数十名の割合で減ってきております。かといって、全世帯数を言えばですね、八代市全体では3600ほど世帯数はふえているんですね。このギャップは何なんだろうと。まだ分析がよくできない状態です。かといって、平野部でもですね、八代校区、高田校区ではですね、大変大きな割合で人口が減っております。世帯数、高田ではですね、144世帯ふえているのに、人口は、この間760名減っている。不思議なデータが出てきております。
このようなことも考えればですね、町部での、また、ここはもともとキャパがでかいのでですね、過疎とは言うのはほど遠いんですが、周辺部においてはですね、大変厳しい状態があるというようなことをですね、また改めて御理解をいただきたいというふうに思います。
この過疎対策に対してはですね、本当、特効薬がないというふうに思います。ぜひですね、今度も企画政策課、それから、建築住宅課というような違う場でのいろんな調査とモデルケースの事業ということでありますが、ぜひ横断的なですね、連携を持ってですね、実効の上がる事業に展開をしていただければなというふうにお願いをしておきたいと思います。
国でもですね、今回の内閣改造によりまして、人口減少問題や地方活性化に取り組む政府のまち・ひと・しごと創生本部を立ち上げられておられます。地方に人気、支持の高い石破氏を地方創生相に迎えられて、本格的な取り組みが始まるところでございますね、今。本市においてもですね、このような形をですね、やはり情報収集に努められてですね、ぜひ、今八代の、また一つの大きな悩みでもある過疎化対策についてですね、ぜひ定住促進、活性化に努めていく施策を展開していただきますよう、最後にお願いを申し上げて、今回の一般質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
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○議長(橋本幸一君) 以上で午前中の議事を終わり、午後1時まで休憩いたします。
(午前11時50分 休憩)
(午後1時00分 開議)
○議長(橋本幸一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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△日程第1〜19(続き)
○議長(橋本幸一君) 日程第1から日程第19までの議事を継続いたします。
鈴木田幸一君。(「頑張れ」「鈴木田、頑張れ」と呼ぶ者あり)
(鈴木田幸一君 登壇)
◆鈴木田幸一君 皆さんこんにちは。(「こんにちは」と呼ぶ者あり)
自民党絆の鈴木田幸一であります。
今回も質問の機会を与えていただきまして、心から御礼申し上げます。
さて、ことしの夏は非常に雨が多く、特に広島県では多大な災害が起こっております。やはり突発的な大きな災害に対して、日本はまだまだ弱い、そんな一面を見ることができます。これから八代市においても、本当にこういった災害に対して対応できるような、そんなまちづくりに、私たちも尽力したいと、このように考えております。
なお、広島市における、広島県における災害で七十数名の方が亡くなり、まだ不明の方もおられます。心から哀悼の意と、それから早期な復興を祈念するものであります。
市長並びに執行部におかれましては、八代市の発展のために一生懸命尽力されておることに対して、心から感謝と敬意を表するものであります。
今回、私は4つの項目を挙げて、一般質問をさせていただきます。
第1項目めは、政府要望であります。去る7月30日、31日に、私、それから村川議員、そして幸村議員、大倉議員、この4名が議員の代表として政府要望に同行させていただきました。約12名の政府要望でありましたけれども、この要望の内容について、執行部、御答弁いただきたいと思います。
また、今後の要望について、どういった方向で要望していきたいかということを、市長にお聞きしたい、このように思います。
2番目の質問につきましては、去る昨年の6月議会において、私は同じような質問をしておりますけれども、その後どのように変わったかということで、都市計画の今後の見通し並びに都市計画街路の計画についてのお話を、建設部長からお聞きしたいと思っております。(「建設部長」と呼ぶ者あり)建設部長、ああ、失礼しました。建設部長のほうからお聞きしたいと思っております。
3番目の質問ですけれども、この質問は、やはり同じように、昨年の9月に堀口議員が質問しておられます。八代・天草架橋の建設についてであります。この質問については、1年前でありましたけれども、その後どのように変化しているか、どのように対応が変わっているか、また、今後どのように、この八代・天草架橋について考えていかれるかを、市長のほうにお伺いしたい、このように思っております。
4番目の質問ですけれども、このことについては、社協が絡みますので、果たしてここで質問していいのかと思いましたけれども、内容が、少し改修事業が入りますので、どうしても予算的な都合で、市の絡みが必要であるということから、今回質問をさせていただきます。
特に、今回の質問の主になっている社協の施設というのは、鏡町のデイサービスの事業と絡んでおります。これは、今から22年前に設計されました鏡の社会福祉協議会事務所のこの建設から、非常に福祉事業も変わっており、そして、多くの民間が参入しておる関係で、おくれた作業場、おくれた施設になっておることから、この改修をどのように考えておられるか、また、ほかの施設においても、まだまだ八代市における福祉の施設は老朽化が激しい、そういったことから、市の方針を伺いたいということで、第4項目に挙げました。
再質問につきましては、質問者席で行います。
(企画振興部長坂本正治君 登壇)
◎企画振興部長(坂本正治君) それでは、御質問の第1点目、政府要望についてお答えをいたします。
まず、この要望の必要性についてでございますが、本市の財政状況を見たときに、交付税や補助金など依存財源の落ち込みや住民ニーズの多様化による財政需要の増加が挙げられます。このような実情を踏まえまして、緊急かつ重点的に対応すべき施策を推進する際の問題点などを取りまとめまして、国に対して財源の確保や事業の推進を求めるためには、関係省庁を初め地元選出国会議員などへの定期的な要望活動が重要になっております。
そこで、この7月に実施をいたしました政府要望での要望内容等につきまして御説明をいたします。なお、本年度からは市議会からも御同行いただき、7月30日から31日にかけまして、国土交通省、農林水産省、財務省、県選出国会議員などに対しまして、次の10項目につきまして要望を行ってまいりました。
まず1点目は、中九州の海上輸送拠点八代港の整備促進でございます。内容としましては、航路の早期整備と岸壁の老朽化対策でございますが、一刻も早い事業完了を要望したところでございます。
2項目めは、大鞘川河川改修事業の促進でございます。内容は、事業の進捗率が52%の状況であり、流域では、現在もたびたび浸水被害を受けていることから、事業の早期完成について要望したところでございます。
次に、3項目めは、球磨川水系川辺川砂防事業の促進でございますが、泉地域を含む流域においての山腹崩壊対策としての砂防事業の促進のための予算の確保をお願いしたものでございます。
4項目めは、球磨川水系治水対策の促進でございまして、球磨川水系における浸水対策としての河川改修事業の促進を要望しました。
5項目めは、球磨川総合水系環境整備事業等に関する要望でございまして、人と自然が調和するまちづくりを考えた球磨川総合水系の環境整備事業等の推進を要望してまいりました。
次に、6項目め、八千把・松高、古閑排水区における浸水対策事業でございまして、豪雨時に浸水被害が恒常化しております八千把・松高地域における抜本的な対策として、雨水調整池整備の事業化への支援を要望したものでございます。
7項目めは、都市計画道路の整備促進でございまして、高速交通網の結束点としての機能、また物流の拠点としての八代港を最大限に活用するための都市計画道路事業の促進と予算の確保を要望したものでございます。
8項目めは、八代地域のイ産業を守る対策でございまして、イグサ専用機械の再生産に対する支援と公正競争規約に基づく畳の適正表示を実現するための支援、さらに中国産ひのみどりの違法輸入を阻止するための税関による通関検査の徹底と水際対策をお願いしたほか、公共施設や官舎、UR賃貸住宅などにおける国産畳表の使用推進を要望しました。
9項目めは、八代平野における農業農村整備事業の促進でございまして、海岸保全施設の防災対策事業の促進、老朽化した排水機場の更新、農業基盤整備促進事業の推進、そして農業用用排水施設の長寿命化や集落機能の維持向上のための多面的機能支払交付金の推進でございます。
最後の10項目めでございますが、八代平野地区国営土地改良事業地区調査の採択でございまして、遥拝頭首工や幹線用水路の老朽化対策の推進を要望したところでございます。
以上が、今回の要望項目と内容でございますが、今後も、国や県の動きを注視し、本市の実情を適切に反映した政府予算の確保と事業の計画的な推進に向けまして、要望活動を充実させてまいりたいと考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
◆鈴木田幸一君 私が、今回この政府要望の項目を挙げたのには幾つかの理由がありまして、要望の方法によっては、この私たち八代市が抱えている問題を早期に解決することができる、そういった意味で、この要望というのは非常に大事である。過去4年間におきましては、その要望につきましては、議長と市長が行っておられた。その前には、議員に呼びかけがあり、そして要望に行っていたという実態がありました。しかし、やはり今回の要望のような、この内容というのは、明らかに実現に近づいているなというのを感じたからであります。
まず、この要望の内容も非常に大切でありましたけれども、今回私は、同じ内容でも、要望の状況を、私の口から皆さんに知っていただきたいということからも質問しております。
朝6時52分のすーぱーばんぺいゆで、まず、私たちは熊本空港に行きます。それから、羽田空港に着き、昼食をとり、すぐ政府要望に入りました。要望に同行された方は、国会議員1名と2名の秘書の方の随行でありました。同時に、市長を先頭として職員も一緒に回っております。要望の状況がいいなというのは、そのとき、私たち八代市の代表であります金子代議士が先頭に立ち、道先案内人として各部屋、各局長室を案内してくださいました。非常に感動ものであります。以前、金子代議士は、御承知のとおり、国土交通副大臣をしておられました。そのときかわいがっておられた職員の方が局長になっておられます、あるいは技官になっておられます、あるいは課長になっておられます。そういったことから、歓迎の言葉が、非常にうれしい歓迎の言葉としてとられました。このことによって、確かな手応えを感じることができたのです。翌日には、松村代議士が、15分しかとれませんけれども、同行させてくださいということで、2日目の同行についてくださいました。このように、私たちは、代議士と本議員並びに市長、職員、多くの代表でもって八代市の市民の方の要望を届けてまいりました。確かな手応えというのは、そのときの状況が非常によかった、すなわち局長室で椅子に座りながら、出された冷たいお茶を飲みながら、会談をしながらの要望でした。特に、農林水産省では、大臣が相手してくれました。このように八代市は非常に大きなパイプのもとで要望ができている、すなわち八代市は一つの大きな変革期に来ているということを市民の皆様も、職員の皆さんも、そして私たち議員も自覚するならば、もっともっと政府要望についての認識、あるいは政府要望に対する期待が深まるものだなということを感じましたので、今回政府要望という形で質問をさせていただきました。
さて市長、こういったことで、市長は非常にありがたい状況を持っておられますけれども、今後どのように政府要望をしていかれますかをお尋ねします。
(市長中村博生君 登壇)
◎市長(中村博生君) 皆さんこんにちは。(「こんにちは」と呼ぶ者あり)
ただいま鈴木田議員よりございました政府要望に関しましての答弁でございますけども、市民の安心・安全、さらには地域振興の発展に資する国・県への事業等に関しましては、直接地域の声を届ける機会でありまして、大変重要であると考えております。
先ほど企画振興部長からも答弁ございましたけども、本年7月、鈴木田議員初め4名の市議の先生方も同行いただきまして、執行部と議会が一体となった要望活動を行わせていただきました。人それぞれであろうかと思いますけども、私は大変効果があったのではないかというふうに受けとめております。
このようなことから、議員も先ほど言われましたとおり、やっぱり市議会、そして行政、みんなが一体となった気持ちを伝えるというのは、本当に大事なことでございまして、県・国へ継続的にこういった形でですね、市議会と一緒になって、皆さん方は市民の代表でもございますし、それぞれ4名ずつというふうに、議会のほうでもしていただいておりますので、こういった機会に、皆さん方とのいろんな形での信頼関係を築き上げていくのも大事ではないかというふうに考えておるところでございます。
定期要望というのは絶対必要であるという認識のもとに、今回も行かせていただきましたし、時宜を得た効果的な要望活動を、積極的に今後もやらせていただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
◆鈴木田幸一君 今回の政府要望で、本当にいい要望ができているな、できたなというのを感じました。特に、ここで皆さんに紹介しておきたいなというのもですね、あるんですけれども、金子代議士のですね、道先案内人の状態、本当に腰をかがめて、手を前にやりながら、どうも済みませんと言いながら、各関係部署を回り、課長のところに行って、この方が市長ですよ、後ろに議員さんがおられます、よろしくお願いしますと言いながら、ずっと話をしておられた。回りながら、技官、局長の部屋では、お互いに紹介をせぬでもわかっとるなと言いながら、自分の部下だった、お世話になりましたというような、このような本当に温かい状況、心温まる状況下の要望だったというふうに理解いたしておりますけれども、やはり、我々の財産であるなというふうに感じることができました。
今後とも、こういったことから、この大きな財産、パイプを活用しながら、八代市の発展に、私たちも御協力させていただきたいと思います。(「よし」と呼ぶ者あり)
次、お願いします。
(建設部長市村誠治君 登壇)
◎建設部長(市村誠治君) 皆さんこんにちは。(「こんにちは」と呼ぶ者あり)
議員御質問の2項目め、都市計画についてお答えいたします。
議員お尋ねの街路、すなわち都市計画道路は、主要な交通施設として交通需要に対処し、安全かつ快適な通行を確保するとともに、都市の骨格をなす施設として、健全な市街地の形成や活力と魅力ある都市形成に寄与し、あわせて防災上の役割や上下水道等の収容を図るなど多面的な機能を有する都市の基盤的な施設であります。
本市の都市計画道路につきましては、総数29路線、延長約77キロメートルで、整備率は事業費換算で約79%でございます。現在の整備状況といたしましては、昨年末の北部幹線の全線供用開始を初め、今年度懸案事項であった南部幹線の前川を挟む県事業区間の着手に至ったところであります。
残りの計画路線の整備でありますが、フードバレーなど市の重要施策と絡め、対象路線の重要性、必要性を国・県に強く訴えながら予算獲得を行い、整備を進めてまいります。
また、新たな計画につきましては、地域の交通需要や社会情勢の動向を勘案しながら進めていく考えであります。
なお、計画策定に当たりましては、担当職員が都市計画に対する意識を高く持ち、また、積極的に専門知識を習得するなど、意欲的な人材の育成に努めてまいります。
以上、お答えといたします。
◆鈴木田幸一君 昨年の6月の議会におきまして、同じように都市計画、そして都市計画街路についての質問をしておりましたけれども、今回一歩前進したというのを感じました。なかなか計画というのは、お金も絡み、地域の協力もなかれぬばいかぬということから、難しい部分を持っております。昨年の質問のときには、私は、夢を語ってくださいということを言っております。やはり都市計画、言うならば、都市計画は将来を見通す計画であります。同時に、企画もそうでありましょう。そういったことから、八代市の皆さんに夢を与えることが非常に大切であるということを、私は、昨年の6月に訴えました。しかし、夢は夢で終わってはいかぬという思いもありますけれども、この夢の実現のために必要なのは、やはり財源であります。
今回私たちは、さきの地域要望、もとえ、政府要望をした際、手応えを感じた、すなわち大きなパイプを持ったということを気づけば、もしかすると、机上の空論でなくなるかもしれない。自分たちが計画したことが、本当に実現するかもしれないという大きな手応えを得たからであります。すなわちこの大きな手応えを実現化するためには、先ほど部長が申されましたけれども、人材の確保であります。人材の育成であります。私は、前市長の福島市長に、非常に私は褒めたことがありました。それは何かといいますと、職員の人材を育てんばいかぬということで、非常に人材研修をしておられたことを、今思い出しております。そのことによって、やはり挨拶もよくなった、そして、人材も少しずつ育っていきよるということを感じておりますけれども、先ほども言いましたように、今八代市は変革期に入っておるんじゃなかろうか、すなわち机上の空論から実現に近い計画を立てることができるという、この現実をもっと我々議員、そして職員の方も、自分のものにすればいいんじゃなかろうか。こういったことで、今回の部長の答弁は、私は非常に満足しております。それはそうでしょう。職員は公務員でありますし、なかなか自分たちの思うようなことを言っても、しても、上が認めてくれない、金がない、人がいないということであるならば、ついつい自分の頭の構造、大脳の構造が委縮してしまい、これは当たり前ですけれども、今回人材の育成に努めていきながら計画をするということは、まことに的を得た回答であると、私は受けとめております。どうか、都市計画課並びに建設部におきましては、また、企画振興部のほうにおきましてもですけれども、どうかいい人材を育てる、そのためには自分もいい人材になるよう、お互いに努力していきたい、このように思っております。
次、お願いします。
(企画振興部長坂本正治君 登壇)
◎企画振興部長(坂本正治君) それでは、八代・天草架橋の建設促進に関する現在までの進捗状況につきましてお答えをいたします。
昭和60年に、当時の細川知事から、熊本・天草間を90分で結ぶ90分構想や、八代・松島町間の自動車専用道路建設構想が発表されたのを契機としまして、この八代・天草架橋建設構想が打ち出されております。
まず、この構想の実現に向けた取り組みでございますが、平成元年に八代、水俣・芦北、人吉・球磨の県南地域と天草地域の全41市町村で、行政機関による期成会を設立をいたしました。この期成会は、現在では市町村合併がありましたので、18市町村となっております。また、民間においても、平成4年に八代地域で民間期成会が発足をし、平成15年には天草地域でも同様の期成会が発足をしております。さらに、県議会を初め、本市と上天草市議会においても建設促進のための議員連盟が組織をされたところでございます。
これまで、県の関係部署との勉強会や研修会の開催、1000人規模のシンポジウムや総決起大会など、架橋建設に向けた機運を高めるとともに、各議員連盟や民間期成会と行政期成会合同によりまして、県や県議会に対する要望活動などを実施をしております。
この架橋建設に伴う効果といたしましては、熊本都市圏を初め各地域間との大幅な時間短縮によって、人的交流や物的交流が活発化することなどが期待できること、また、県南と天草地域の一体的な発展と活性化が図られること、さらには、東日本大震災を教訓に、災害時における緊急輸送路や代替路の確保、救急医療活動の向上など、地域の安全・安心の確保とともに、広域的かつ多機能なまちづくりの推進に大きく寄与することなどが期待されるところでございます。
なお、架橋建設の課題といたしましては、平成23年度に熊本県と行政期成会が共同しまして、架橋建設の事業化に向けて解決すべき技術的な課題の整理や将来交通量の推計、費用便益調査のほか、官民連携の手法でありますPPPやPFI導入の可能性を検討するための調査を実施をしておりまして、この調査結果から、本架橋建設の主な課題といたしまして、次の2点が明らかにされました。
まず1点目は、費用便益調査において、前回調査の平成19年度に比べまして、人口減少や少子高齢化の進行により、推計交通量がおおむね半数以下となったことなどから、費用便益比、いわゆるB/Cでございますが、1.0を下回る結果となった点でございます。
この算定に当たりましては、その道路をつくることによる走行時間の短縮、走行経費の減少、交通事故の減少の3つの視点から算定をされておりますが、平成23年度時点での調査では、基準の1.0を超えることはできませんでした。
次に、2点目は、PPPやPFIといった官民連携の手法を本架橋建設に導入しようとする場合の法制度上の課題でございます。ちなみに、このPPPというのは、官民の連携により、効果的で効率的な公共サービスの提供を図ることをいいますが、PFIとは、公共施設の設計や建設、維持管理、運営に、民間の資金や能力を活用し、民間主導で公共事業を行う手法のことでございまして、このPFIは、PPPの一つの手法として位置づけられているものでございます。
こうした官民連携の手法を、架橋建設に導入できないか検討いたしましたが、国内の道路は主に道路法上の道路と道路運送法上の自動車道とがあり、どちらの法律に基づく整備であっても、現行の制度上では本架橋の建設に向けては資金調達や維持管理の面で大きな課題があることがわかりました。
このように架橋実現には厳しい面もございますが、議員連盟を初め民間期成会と連携をしながら、架橋の必要性を訴え、建設の可能性を高められるよう要望活動を強めてまいりたいと考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
◆鈴木田幸一君 非常に難しい用語が出てまいります。私は、PPPとか、いろいろ横文字が並ぶと、頭がパニックを起こしますので、実は、けさですね、この質問の答えをどのようにしてされるのかというのをですね、確認しに行った際ですね、ぜひ、このPPP、B/C、あるいはPFI、この説明もお願いしますというふうに言いに行ったところだったんですよ。そしたら、きょういただきました回答には、十分にその説明がされておりました。やはり私たちは、今身近な施設を要求しておりますが、やはりこれをもっと身近にするためにはですね、市民の方にわかりやすい説明が必要だなあというのを感じております。
特にですね、この八代・天草架橋における、架橋がもしできたとするならばですね、非常に八代市における経済効果というのも、私は高くなると思っております。ただ、経済効果が高くなる施設であっても、それを活用する、あるいはそれを利用しながら、自分の経済に持っていけるだけの力が、八代市にあるかというと、それは今からの大きな課題であるというふうに捉えております。このことについては、同じように、やはり堀口議員も言っておられますので、重複すると思いますけれどもですね、やはり、こういったことをですね、やはり、先ほど言いましたけれども、政府要望に絡ませながらですね、これをしていくならば、もっともっと身近なものであるかなというふうに思うわけであります。1年前の、1年というか、そうか、昨年の9月の堀口議員の質問に対してよりも、やはり、こういった問題がありますといっただけ進んできているというのは感じますけれども、もうそろそろですね、さっきの回答にありましたけれども、昭和60年当時のですね、計画の出発がですね、今もってなお、この程度に足踏みしているというのはですね、いかがなものかなって思いますし、私は、八代市の発展に考えたときですね、八代市の発展係数というのは、熊本県下でもトップレベルになるというふうに聞いておりますし、また、これをつくることによってもっと高くなると思います。だからですね、やっぱし、こういった計画があるし、これを活用するという意味からもですね、もっともっとですね、大きなうねりをつくり上げていただきたいなあという思いで、この八代・天草架橋というのをですね、八代・天草架橋という問題を取り上げておりましたけれども、さっき言いましたように、少しだけしか進んでいない、まだ進んだうちにも入らないかもしれない。昭和60年からの内容でするならば、進んだうちに入らないかもしれない。それならばですね、もっとですね、本気になって取り組んでも、決してこのことはですね、市民の方からは大きな支持を得ることがあっても、あってもですよ、嫌がられる政策ではないなというふうに感じましたので、今後ともですね、このことについては真剣に、前向きに捉えてもらいたいというふうに、もっともっとですね、前向きに捉えてもらいたいというのを希望しておきたいと思います。(鈴木田幸一君挙手)
○議長(橋本幸一君) 鈴木田幸一君。
◆鈴木田幸一君 これまでの、この3項目につきましてはですね、政府要望と少し絡ませておりましたので、政府要望、政府要望ということで言っております。これは、要するに政府要望をすることが、私たちの八代市の500億の予算、財源をですね、もっと膨らますことができるということの意味があるからです。だから、この政府要望と絡ませながら事業をしていく、このことによって地域のですね、業者さんとかが、非常に活発に活動することができるということからですね、非常に、これから先もですね、大事な項目として、この3つの項目を御検討いただきたいと思います。
次、お願いします。
○議長(橋本幸一君) 市長答弁はないですか。
◆鈴木田幸一君 市長、お願いします。失礼しました。
(市長中村博生君 登壇)
◎市長(中村博生君) 鈴木田議員の、八代・天草架橋の見通しについての御質問でございますけども、私自身、これまでもさまざまな場面におきまして、この架橋の建設促進につきましては発言を行ってきております。
架橋建設につきましては、先ほど部長答弁にございました費用便益比、いわゆるB/Cの数値においても厳しい結果であるということは承知しているところでございますけども、県南の地域振興はもとより、災害時の代替輸送路としても大変期待されるなど、数値だけでははかれないさまざまな効果があると思います。
地方にとって道路整備、橋梁整備というのは、まだまだ不十分なところがございます。特に、この八代・天草架橋、大変な大型プロジェクトになろうかと思いますし、そういった面では大変国の基準も、B/C見ますと、1以上ないとだめだよ、どれだけの交通量があるんだという調査しかできないというふうに思っております。地方創生担当大臣という部署もできましたし、いろんな意味で、やっぱり地方を思う国の気持ちをですね、引っ張り出すのも、これからの大事なところであろうと思います。やっぱり地方再生こそが、我が国日本の再生につながる、そして、さらなる発展につながるというふうに思っております。
この架橋もそうであります。八代だけじゃないんですね。南九州、全九州と言っていいほど、私は重要な橋であると思いますし、今後も、大変厳しい状況であるとは認識しておりますけども、やっぱりお互い、天草の皆さん方、そして、こっちの八代の皆さん方の、住民の皆さん方の、やっぱり声をもっともっと大きくしていくことが、私は必要であろうと思います。
こういったことによって、年数は断言できなくても、これを言い続けることによって、私は実現がなされてくるものだろうと考えておりますので、今後もですね、私も県議時代、議連の会長も務めさせていただきましたし、いろんな国の考え方も知っております、県の考え方も知っております。そういった中で、言い続けなさいと言われたこともございます。言い続けることが、私は大事なことであると思いますし、これも、やっぱり議会の先生方とともに言い続けること、これが私は一番必要ではないかと思っておりますので、今後も国・県に対し、地域の皆さん方の建設実現へ熱い思いと、橋がもたらす効果を粘り強く訴えていく所存でございますので、議会の皆さん方に対しましても御協力、御指導のほどよろしくお願いいたしまして、答弁とさせていただきます。
◆鈴木田幸一君 失礼しました。
市長の答弁いただきました。実はですね、最初の答弁書の中にですね、市長の答弁まで含んだような前向きな答弁いただいておりましたので、ああ、市長答弁ないんじゃなかろうかなて思うて、それがインプットされてしまいまして、つい先ほどのような仕儀になってしまいました。
本当に市長のですね、この八代・天草架橋に対する前向きな姿勢というのを受けとめることができました。私たちも、本当にそういった意味から言い続ける、継続が力なりということをですね、十分に自覚しながら、この八代・天草架橋実現にですね、向けての精いっぱいの取り組みを、今後も続けたいというふうに思います。
次、お願いします。
(健康福祉部長兼福祉事務所長上田淑哉君 登壇)
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(上田淑哉君) こんにちは。(「こんにちは」と呼ぶ者あり)
鈴木田議員お尋ねの4項目め、福祉施設の充実についてお答えいたします。
本市が所有いたします福祉施設は、支所ごとにあります地域福祉センターを初め高齢者や障害者の施設、あるいは保育所等の児童施設など多数ございます。
議員御案内の鏡地域福祉センターにつきましては、高齢者の生活、住居、身上等に関する相談及び指導援助や就労等の指導、後退機能の回復訓練、さらには教養の向上及びレクリエーション等のための事業などを目的に、平成4年に開設され、一般の方の入浴や休憩室でのレクリエーション、あるいは福祉団体の会議や研修の場として多目的な利用が行われております。また、社会福祉協議会が運営する老人デイサービスセンターも併設しており、多くの要介護高齢者が食事や入浴サービス等の提供を受けておられるところでございます。
御指摘のように、開設後既に22年を経過しており、施設としては老朽化が進むとともに、機能的な面からもいろいろと問題が生じているところでございます。
御質問のこれまでの当施設の改修につきましては、合併後の平成18年から毎年のように改修や修繕工事を行っており、主なものを申し上げますと、平成18年度には風呂用ボイラーの修繕、19年度にはエアコンの取りかえ、20年度にはどんちょうの取りかえ、21年度にはシロアリ駆除工事、22年度には防炎カーテンの取りつけ、23年度では防炎アコーディオンカーテンの取りかえ、24年度には温水ヒーター入れかえ工事、そして25年度には玄関の自動ドア取りかえ工事などを行っております。
今年度につきましても、排煙窓のダンパー取りかえ工事を行いました。そして、現在廊下や和室の天井から雨漏りがするので、屋根の改修工事を、また、デイサービスセンターの洋式トイレが奥のほうにありますので、廊下が狭く使いづらいということで、入り口近くのトイレを洋式化しているところでございます。このほか、風呂場の水漏れや外壁の腐食につきましても、今後改修を予定いたしております。
なお、鏡地域福祉センター以外の各地域福祉施設につきましても、開設後20年前後、あるいはそれ以上経過しているところもあり、鏡地域福祉センターと同様に老朽化が進み、その都度改修や修繕等を行っている状況であります。
これらの施設は、デイサービスなどの介護保険サービスや障害・児童福祉サービスの提供を行っているところも多く、高齢者や障害者、乳幼児などの、いわゆる社会的弱者と言われる方々が利用されることが多いことから、安全で安心して利用していただくためには、施設の適切な維持管理は必要と考えております。引き続き、今後とも改修の必要度が高い順に計画的に進めてまいりたいと考えております。
以上、お答えといたします。
◆鈴木田幸一君 本当に、今聞きましたところ、毎年毎年改修をしておるなあ、そのようにお金を使っている施設だなというのを感じますけれども、ただ福祉は、福祉というよりも、行政は最高のサービス機関であるという、そういったプライドを持って、前向きに改修についても、利用者の方の気持ちを酌みながら、今後進めていただくならばいいかなというふうに感じております。
やはり、実は、この鏡町の件でありましたから、ちょっと少し勉強しておりましたけれども、この施設というのは、23年前に市の、当時は町ですけど、役場の職員が設計したという施設でありまして、当然八代郡ではデイサービスそのものもですね、早尾園とやすらぎ荘、2カ所しかしていなかった。デイサービスに対する知識も少なかった。だから、この施設ができたときには、非常に格好がよくて、わあ、いい施設ができたなあと、万歳して喜んだっていう、その設計に対して非常にいい設計をしたなという気持ちを持っておりましたけれども、だんだんだんだん年を重ねるにつれまして、ほかの福祉施設が、民間施設ができてまいりました。デイサービス事業もしてまいります。当然、その施設は新しい知識を持って施設を建築するわけなんですけれども、その差が、だんだんだんだんついてくる。当然福祉、町が、社協が持っている施設は古くなってしまって、なかなか追いつけない状態、すなわち今度は先頭の福祉を、何ちゅうかな、福祉のほうのリードをしていた福祉の施設がですね、今では、結局福祉のほかの民間に追いつくのが精いっぱいの状態であるという、このような現実があるわけであります。すなわち、やはりこれは財政が伴いますので、すぐがすぐできない分もありますけれども、やはり、これに対してはですね、お金を払いながら利用しておられる利用者というのがおられますので、その辺のところをしっかり認識された上でですね、今後の対応もしていただきたいというのが、本議員の切なる願いであります。
先ほど言われましたように、これは単に鏡町だけの施設ではありません。これはほかのですね、まだ築16年とか18年とか12年とかいう、そういう施設も十分にあるわけなんですので、そこをですね、しっかり見ながら、そして、できるだけ早い対応をしていただきたいというのを希望させていただきます。
今回の質問につきましては、本当に誠意ある回答でありがたかったって思います。ただ、私が今回は、特に皆さんに知ってもらいたかったのはですね、政府要望をしっかり知ってもらいたい、今このような政府要望の仕方をしている、このことによって、皆さんは、もう変わる時期に来ているんだ、市民の方もそうなんです。もちろん私もそうなんです。職員の方も変わってもらいたい。そのためにはですね、やっぱし、関係各部ではない部の部長もですね、政府要望について行って、その状況を眺めることも必要かなあっていうふうに思った次第であります。やはり市の財源というのは限りがあります。どっからか引っ張ってこぬことにはですね、八代市の発展は、今望めぬかな。それなら国でしようて、ということでしとります。
私、この前政府要望したとき、朝6時52分のすーぱーばんぺいゆと言いましたけれども、帰りはですね、何と夜の11時に着いております。でも、きつくなかった。これは、やっぱし、市民の方のためっていうのを念頭に置いて活動したからであります。今、兵庫県の県議の何か、政務調査費の云々かんぬんでマスコミが騒いでおりますけれども、ああいった議員はですね、本当に少ないんですよ。あれをいかにものように取り上げるマスコミにも、少し問題があるかなというふうに感じますけれども、やはり、こういって朝6時何分に出て、そして、夜中の11時に、政府要望させていただきながら、頑張ってきても疲れないという八代市のいっぱい議員がおられますので、どうぞ今後とも、ひとつ政府要望努めていただきながら、精いっぱいのまちづくりに頑張っていただきたいと思います。
ありがとうございました。(「よし、よかった」と呼ぶ者あり)
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○議長(橋本幸一君) 前垣信三君。
(前垣信三君 登壇)
◆前垣信三君 皆さんこんにちは。(「こんにちは」と呼ぶ者あり)
昼からの2番目ということもありますが、大変議員各位にはお疲れだとは思いますが、しばらく私の質問を聞いていただきたいと思います。
今回は通告に従いまして、3点ほど質問をいたしております。
まず1点目が過疎地対策であります。2点目が住民自治について。3点目が松高小学校北側門付近一帯の交差点改善についてであります。
質問の要旨、内容については、発言席から行いたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。(前垣信三君降壇)
○議長(橋本幸一君) 前垣信三君。
◆前垣信三君 それでは、質問に入りたいと思います。
今回は、私の質問が、午前中に行われました上村議員と、また、私の後で質問される矢本議員とにかぶる部分があると思いますが、私なりの質問をいたしたいと思いますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
安倍内閣の新しい政策として、地方再生に力点を置くという方針を打ち出しました。都会への集中を抑制して、地方に雇用の場を設けるなどの方針であります。全国的には、八代市を含む熊本県は地方であります。地方が活気づくことになればありがたいことですが、狭い範囲で捉えた場合、八代市でも山間部の人口が中央部に移動していることも現実であります。
皆さん方のお手元に資料もお配りしておりますが、私なりに作成した試算データがあります。平成12年10月1日は、まだ合併前でありますが、この時点を新八代市として換算した人口の国勢調査の結果と思います。14万655人となっております。平成22年10月1日では13万2266人と、10年間で8389人の減少が見られます。最近のデータとしましては、平成26年3月31日現在で、人口が13万1797人となっております。上村議員の質問の内容にもあると思います。統計的に多少の差異はあるとしましても、8858人の減少となっております。しかも、最近の数値は、外国人を含めた数値でありますので、実際はもっと多い人口減かと思われます。私の試算データでは、平成12年から22年までの間の増減率がマイナス6%となります。
しかしながら、このデータを地区別で見ますと、総人口で坂本はマイナス23.5%、泉はマイナス21%と、高い減少率となっております。さらに、ゼロ歳から14歳までの年少人口で見ますと、市全体ではマイナス21.1%ですが、坂本のマイナス54.1%を筆頭に、二見、日奈久、龍峯、泉などの山間部で非常に高い減少率があります。また、15歳から64歳までの生産人口では、坂本、泉が30%を超える高い減少率であります。60歳以上の老齢人口は、当然どこも増加になっています。いわゆる少子高齢化の厳しい現実がここにあります。ただし、今申し上げました数値は、平成22年のデータであります。現在の状況では解析いたしておりません。
そこで質問をいたします。市としては、このような人口動態を踏まえ、これからの減少が著しい地区を、あえて過疎地と呼ばせていただくとして、この過疎地の認識と何がしかの施策なり、方針があればお示しをいただきたいと思います。
(企画振興部長坂本正治君 登壇)
◎企画振興部長(坂本正治君) それではまず、過疎地の認識と対策につきましてお答えをいたします。
過疎地域につきましては、午前中に上村議員の御質問でもお答えをいたしましたように、法律の要件に基づき指定をされました地域といたしましては、本市では坂本町、東陽町、泉町の3地域が過疎地域となっております。一般的には、一定の人口減少率や高齢化率を超えた地域を過疎地と呼んでいるところでございます。
先ほど議員からも詳しく人口の推移が御紹介をされましたように、本市全体を見ましても、毎年人口が減少をしておりまして、市町村合併直後の平成17年度末の人口が約13万8000人でございまして、それ以降毎年1000人程度が減少をしている状況でございます。
こうした中で、特に坂本、東陽、泉地域を初め二見地域などの中山間地域におきましては、他の地域に先行しまして、少子高齢化による複式学級の増加や後継者不足などが著しい状況にございます。これらの地域では、人口減少に伴いまして、耕作放棄地や空き家の増加といった問題が顕在化をしておりまして、地域コミュニティーの母体であります集落そのものが消えてしまうのではないかという危機的状況にあると認識をいたしているところでございます。
こうした過疎地域の活性化につきましては、本市にとりましても重要な課題でもございますので、八代市過疎地域自立促進計画などをベースにしまして、単なる生活基盤の維持対策にとどまることではなく、それぞれの地域において生産と生活が結びつくような地域振興策を進めていく必要があろうと考えております。
特に、総合計画の後期基本計画の中でも、定住化の促進を新たに掲げておりますので、過疎地域を含めた定住化へのさまざまな支援策や仕組みづくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
以上、お答えといたします。
◆前垣信三君 ありがとうございました。
午前中の上村議員とダブる部分がありましたので、詳しい回答は午前中になされました。八代市全体として、この過疎地ほどの減少にはならないとは思いますが、周辺部の山間部である地区、いわゆる過疎地では、新生児の増加は期待できないと思われます。したがって、これらの地区を単純に予測すると、10年、20年後は急激な人口減となります。
今回の質問は、人口動態をお尋ねするものではありません。これらの現実を踏まえて、多岐にわたる確認をいたしたいと思います。今議会で提案される地域づくり夢チャレンジ推進補助金事業、空き家バンク調査事業にありますように、過疎地でも空き家を移住者に提供できる可能性を模索することも一つの方策かもしれません。このことは、後日他の議員が質問されることになっておりますので、今回は質問はいたしません。
これら山間部の過疎地は、林業や農業が主流かと思われます。林業では従事する人たちの高齢化で、先行きが見えません。また、農業にしても、狭い農地で同様の高齢化が進み、空き地や放棄地がふえております。今月の市報で、農地中間管理事業の記載がありました。農地の借り手、貸し手を募集し、あっせんをする内容だと思います。先日のNHKテレビ放送で、大阪府が小規模農地を希望者にあっせん、支援する様子を見ました。
そこで、農林水産部長にお尋ねをいたします。過疎地における農林業従事者の現状認識と八代市における小規模農家支援制度についてお尋ねをいたします。
(農林水産部長橋口尚登君 登壇)
◎農林水産部長(橋口尚登君) こんにちは。(「こんにちは」と呼ぶ者あり)
それでは、過疎地域における農林業従事者数の現状認識と本市における小規模農家支援制度についてお答えいたします。
○議長(橋本幸一君) お諮りいたします。
本日の議事はこの程度にとどめ、延会といたしたいが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(橋本幸一君) 異議なしと認め、そのように決しました。
なお、次の会議は明9日定刻に開き、質疑並びに一般質問を続行いたします。
○議長(橋本幸一君) 本日はこれにて延会いたします。
(午後3時42分 延会)...