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旧八代市 平成14年 6月定例会−06月10日-02号

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  1. 八代市議会 2002-06-10
    旧八代市 平成14年 6月定例会−06月10日-02号


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    旧八代市 平成14年 6月定例会−06月10日-02号旧八代市 平成14年 6月定例会        ───────────────────────────────────                   主  要  目  次         1.市長提出案件20件に対する質疑・一般質問(第1日)         (1)庄 野 末 藏 君………………………………………………… 4         (2)栗 原 伸 安 君………………………………………………… 8         (3)橋 本 徳 雄 君………………………………………………… 22         (4)梅 田 玲 子 君………………………………………………… 34        ───────────────────────────────────              平成14年6月八代市議会定例会会議録(第2号) ・平成14年6月10日(月曜日)            ───────────────────────── ・議事日程(第2号)                          平成14年6月10日(月曜日)午前10時開議  第 1 議第34号・平成14年度八代市一般会計予算(質疑)  第 2 議第35号・平成14年度八代市二見白島簡易水道事業特別会計予算(質疑)  第 3 議第36号・平成14年度八代市国民健康保険特別会計予算(質疑)  第 4 議第37号・平成14年度八代市老人保健医療特別会計予算(質疑)  第 5 議第38号・平成14年度八代市食肉センター特別会計予算(質疑)
     第 6 議第39号・平成14年度八代市交通災害共済事業特別会計予算(質疑)  第 7 議第40号・平成14年度八代市公共下水道事業特別会計予算(質疑)  第 8 議第41号・平成14年度八代市公共用地先行取得事業特別会計予算(質疑)  第 9 議第42号・平成14年度八代市介護保険特別会計予算(質疑)  第10 議第43号・平成14年度八代市八代圏域介護認定審査事業特別会計予算(質疑)  第11 議第44号・平成14年度八代市水道事業会計予算(質疑)  第12 議第45号・平成14年度八代市病院事業会計予算(質疑)  第13 議第46号・専決処分の報告及びその承認について(質疑)  第14 議第47号・八代地域市町村合併協議会の設置について(質疑)  第15 議第48号・八代市人権尊重都市宣言について(質疑)  第16 議第49号・市道路線の認定について(質疑)  第17 議第50号・八代市職員退職年金等支給条例の一部を改正する条例の一部改正について(質疑)  第18 議第51号・保健婦助産婦看護婦法の一部改正に伴う関係条例の整理に関する条例の制定について(質疑)  第19 議第52号・八代市非常勤消防団員に係る退職報償金の支給に関する条例の一部改正について(質疑)  第20 議第53号・八代市建築基準条例の制定について(質疑)  第21 一般質問            ───────────────────────── ・会議に付した事件  1.日程第 1  1.日程第 2  1.日程第 3  1.日程第 4  1.日程第 5  1.日程第 6  1.日程第 7  1.日程第 8  1.日程第 9  1.日程第10  1.日程第11  1.日程第12  1.日程第13  1.日程第14  1.日程第15  1.日程第16  1.日程第17  1.日程第18  1.日程第19  1.日程第20  1.日程第21 一般質問 (1)庄野末藏君  (2)栗原伸安君               (3)橋本徳雄君  (4)梅田玲子君            ───────────────────────── ・出席議員及び欠席議員の氏名 (1)出席議員(29人)       1 番 松 永 久 彦 君       2 番 上 野 茂 満 君       3 番 今 田 智 徳 君       5 番 栗 原 伸 安 君       6 番 田 中 靖 二 君       7 番 村 上 光 則 君       8 番 藤 井 次 男 君       9 番 寺 田 親 晴 君      10 番 福 田 富 雄 君      11 番 庄 野 末 藏 君      12 番 田 中   安 君      13 番 山 本 幸 廣 君      15 番 山 田 栄 一 君      17 番 沢 田 行 雄 君      18 番 中 村 和 美 君      19 番 矢 本 善 彦 君      20 番 梅 田 玲 子 君      21 番 渡 辺 俊 雄 君      22 番 木 田 哲 次 君      23 番 竹 田 誠 也 君      24 番 桶 本 真一郎 君      25 番 副 島 郁 朗 君      26 番 小 薗 純 一 君      27 番 片 山   篤 君      28 番 橋 本 徳 雄 君      29 番 前 田   慧 君      30 番 飛 石 順 子 君      31 番 泉   正 治 君      32 番 前 田 秀 康 君 (2)欠席議員(1人)      16 番 谷 口 一 男 君            ───────────────────────── ・説明のために出席した者の職氏名   (1)長                   (3)教育委員会     市長       中 島 隆 利 君     委員       米 村 佳 子 君      行政管理部長  上 野 美 麿 君     委員       桑 原   奥 君       秘書課長   山 鹿 茂 之 君      教育長      藤 門 豊 明 君      企画財政部長  岡 本 哲 夫 君      教育部長    島 田 隆 之 君       財政課長   桑 原 紀 雄 君       教育総務課長 村 田   達 君      市民環境部長  西 村 壽美雄 君   (4)農業委員会      健康福祉部長福祉事務所長         会長       池 田   聖 君              橋 口 邦 憲 君   (5)選挙管理委員会      産業振興部長  坂 田 憲 治 君     委員長      上 田 義 光 君      建設部長    西 山 隆 司 君   (6)公平委員会   (2)収入役                   委員長      森 田 美稲子 君     収入役      水 谷 謙一郎 君   (7)監査委員     委員       一 村 光 啓 君            ───────────────────────── ・職務のために議場に出席した事務局職員の職氏名    事務局長     小 嶋 宣 雄 君     理事兼次長     松 山 俊 哉 君    副主幹兼総務係長 國 岡 雄 幸 君     議事調査係長    土 谷   武 君    主査       永 原 博 英 君     主査        嶋 田 和 博 君    主任       正 山 茂 文 君     主事        豊 田 恵美子 君            ─────────────────────────                  (午前10時03分 開議) ○議長(松永久彦君) これより本日の会議を開きます。            ───────────────────────── △日程第1〜21 ○議長(松永久彦君) 日程第1から日程第20まで、すなわち議第34号から同第53号までの議案20件を一括議題とし、これより本20件に対する質疑、並びに日程第21・一般質問を行います。  それでは、通告に従い順次発言を許します。  庄野末藏君。                    (庄野末藏君 登壇) ◆庄野末藏君 おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)庄野末藏でございます。  質問に入る前に、一言お願いを申し上げます。  この4月の補欠選挙で、市民の皆さんの温かい御支援のもと市議会の席をいただき、その責任の重大さに身の引き締まる思いと同時に、八代市発展のため、微力ではありますが一生懸命頑張ってまいりたいと思いますので、先輩議員の皆様並びに市執行部の皆様の指導、御鞭撻を切にお願い申し上げる次第であります。  私にとりましては初めての議会でありますし、質問も初めてでふなれでありますので、トップバッターとなりましたが、よろしくお願いいたします。(「頑張れ」と呼ぶ者あり)  第1点目の、障害者施設整備について、執行部にお尋ねいたします。  八代市に設置をされております障害児・者施設は、市が設置された知的障害者授産施設のおおぞら授産所社会事業授産施設ひまわり苑、また子供の療育施設としてのぞみ母子センターがあります。民間、いわゆる社会福祉法人にあっては、身体障害者療護施設かんねさこ荘と知的障害者施設八代学園があり、小規模作業所等もあり、他市に比べて大変充実した環境にもあります。  これらの施設の中で、八代市が設置されておりますひまわり苑についてでありますが、施設は築添団地の西側にあり、交通等の便利も不便でありますが、軽印刷を中心とした施設で、通所者は身体障害者知的障害者生活保護者であり、技術等を習得して社会的自立を目指した施設として存じます。  この通所者であります3者、身体障害者知的障害者生活保護者が、技術習得や作業上お互いに協力・協働することには、それぞれ障害等が異なり作業効率、作業能力上も検討すべき面があると存じます。また、既に施設は老朽化し、建てかえの時期に来ているのではないかと存じます。したがいまして、それぞれの障害の特性に合った作業所、作業種目として、社会的自立や社会参加が図れるように充実した施設とした方がよいのではないかと考えます。
     お尋ねします。現在、社会事業授産施設ひまわり苑身体障害者通所授産施設として、身体障害者の施設に種別変更をされるお考えはないかどうかですね。  2点目、この場合、現在通所している知的障害者は、知的障害者通所授産施設おおぞら授産所の定員をふやして統合するお考えはないかどうか。  3点目に、また、生活保護者については、公共職業安定所等の連携のもと職業訓練やあっせんをするなど、自立へ積極的指導や取り組みをされてはどうか。  4点目に、特にひまわり苑については老朽化しており、通所者に不便であり、移転改築等の御計画はないかどうか。  次に、第2点目の八代養護学校についてでありますが、教育長にお尋ねいたします。  今日の少子化傾向及び進行は、国にとっても大きな社会問題でしょうが、この八代市にとっても同様であると存じます。特に、学級数も減り週5日制となるなどの中、養護学校においても生徒数も減り、障害児に対する教育の取り組みや、これから先どうなっていくか心配せずにはいられません。聞くところによると、国においては将来障害児童を普通学級に編入するのではないかとも聞きますし、障害があっても普通学級で一緒に学ばせたいという保護者もおられます。  1点目。したがいまして、その学校に空き教室もありますが、その利用──利・活用も踏まえ、市の中心部にある代陽小と第一中学校に養護部を新設して対応するなども1つの考えではないかと考えますし、障害のある児童も、そうでない子も、普通の生活の中でもお互いの交流を深め、能力向上やノーマライゼーションに役立つのではないかと思いますが、どうお考えでしょうか。  また、現在、就学前の障害児については、のぞみ母子センターにおいて、その障害の程度に応じた療育指導等を、専門医師や指導員等の指導のもとに実施しているが、養護学校等に入学するとそれが終わるため、引き続き継続実施することが機能回復や能力向上に大切と思うが、市と協議されて実施のお考えはないかお尋ねいたします。  以上で質問を終わります。  再質問に対しましては質問席からいたします。どうぞよろしくお願いします。(拍手)              (健康福祉部長福祉事務所長橋口邦憲君 登壇) ◎健康福祉部長福祉事務所長(橋口邦憲君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)よろしくお願いいたします。  ただいま庄野議員お尋ねの1点目、障害者施設の整備についてお答えを申し上げます。  御案内のとおり、老朽化が進んでおります社会事業授産施設ひまわり苑の改築は、これまで議会を初め関係者や市民の皆さんからも御心配をいただいており、通所者の作業環境等を考えますと、本市の障害者プランにもその必要性を位置づけ、早急な課題として検討を重ねているところでございます。また、改築を機に、社会事業授産施設ひまわり苑身体障害者通所授産施設として種別変更を行い整備するよう、協議を進めているところでございます。  現在、ひまわり苑には、身体障害者9名、知的障害者16名、生活保護受給者4名の29名が通所いたしており、先ほど申し上げましたように、種別変更を行うことによりまして、今通っている知的障害者生活保護受給者に対する変更後の処遇を考える必要がございます。そこで、知的障害者については、本市に知的障害者授産施設としておおぞら授産所がございますので、施設の定員増を図ることで受け入れが可能と考えております。しかし、現在の施設で定員増を行った場合、基準面積等を考えますと、現在地での敷地拡張も困難なため、移転改築を行うことが必要となってまいります。このようなことから、議員御案内のとおり、効果的な方法といたしまして、双方の施設を1カ所に集め、複合的な施設として整備するよう検討を進めているところでございます。  そこで、新施設の規模や、現在実施をしております軽印刷業務を含め授産内容等の検討を進めるため、12年度から13年度にかけまして、施設を利用しておられる保護者の方を初め関係者の皆様方から、施設整備に対する要望等を数回にわたりお聞きをしたところでございます。その御意見、御要望等を可能な限り反映させるため、本年3月には、障害施設整備基本構想策定に向けた検討会を設けたところでございます。その中で、アドバイザーとして、県内で授産事業の先進的な取り組みをされている施設長や建築士、大学の教授を迎え、これからの授産施設のあり方などについて、どのような方法が最も効果的でありまた効率的であるかの検討を行っているところでございます。また、生活保護受給者の処遇につきましても、通所生やその保護者と十分意見交換を行い、対応してまいりたいというふうに考えております。  なお、建設場所につきましては、市町村合併等も視野に入れたところで、交通の利便性等を考慮し、通所者が利用しやすいような場所を年内に選定できるよう努力してまいりたいと考えております。  また、県では現在、15年度に向けて障害者プラン見直し作業が進められておりますので、この施設整備計画をぜひプランの中に位置づけていただくようこれまでもお願いをいたしてまいりましたが、本計画が一刻も早く実現できるよう、八代地域一体となって今後も県と協議を重ねてまいりたいと考えております。  このように障害者施設の整備につきましては、障害者の自立更生や社会参加の促進を図る上で、本市の重要な課題であり急務でもあります。また、関係者や市民の皆さんの強い要望でもあり、改築の必要性は十分認識をいたしておりますので、早期建設に向け積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  今後とも、議員各位におかれましても御指導・御支援賜りますようお願い申し上げ、お答えといたします。                  (教育長藤門豊明君 登壇) ◎教育長(藤門豊明君) おはようございます。  ただいま庄野議員から養護学校についてお話がございましたので、養護学校の現在のあり方と将来等につきまして、含めまして、そういう問題点を含めましてお答え申し上げたいと思います。  八代養護学校は、御存じのとおり、昭和48年の4月に児童数30名で開校しておりましたが、ピーク時には──昭和53年でございますが、児童生徒数42名という年もありましたが、ここ数年は15名前後で推移しております。ことしはちょうど開校30周年を迎える節目の年となっているところでございます。  先日、6月1日には、4名の新入生を迎えまして、小学校──小学部9名、中学部6名、合計15名の児童生徒と保護者、地域の方々、松高小学校や第七中学校など多数の交流校の子供たちや、さらに秀岳館高校、あるいは中九州短大のボランティアの皆さん、さらに来賓の方々の御参加をいただきまして、盛大な運動会が開催されたところでございます。子供たちは大変生き生きといたしまして、笑顔いっぱいに日ごろの取り組みを披露してくれたところでございます。  このように、養護学校につきましては、学校と教育委員会が一体となりまして、保護者の方や地域の御協力を得ながら、よりよい学校づくりに取り組んでいるところでございます。  庄野議員から御指摘いただきました養護学校の一部の教育を、代陽小学校あるいは第一中学校の余裕教室を利用して行ったり、障害のある児童生徒が通常学級で一緒に学ぶ場をつくるということにつきましては、お互いのよさを認め合い、ともに理解し合い、一人一人を尊重し合いながらともに生きていくという態度を養うという1つの方策であると考えられます。現在でも、障害のある子供たちが通常学級で学んでいるケースもございます。また、各学校では、養護学校や特殊学級との交流教育も行っております。  次に、就学後の療育指導についてお話がありました。現在、養護学校では、療育と教育の連携といたしまして、在籍の子供たちが医療的ケアや相談を受けます場合に、保護者の方と一緒に病院などを訪問し、学校で行うことができることをそれぞれの子供たちの主治医から、学校で行うことを主治医からの指導も受けまして、自立活動の中で計画的にあるいは継続的に行っているところでございます。  また、ただいまお話のございました問題点を含めまして、これからの特殊教育の発展のためには、就学前から学校卒業後の一貫した相談・支援体制の充実が求められてきております。また、国の方向性といたしましても、教育、福祉あるいは医療、労働などが一体となりました支援体制を確立していくことが期待されております。  したがいまして、教育委員会といたしましても、障害のある児童生徒の自立と社会参加を目指しまして、養護学校の施設の充実や、これまで保護者の方々から要望があっておりました高等部の設置等の問題を含めまして、改めて総合的に審議していきたいと考えております。そのために、今後準備委員会あるいは検討委員会を設置しまして、福祉機関や医療機関とタイアップしながら周辺の市町村と一体となって、引き続き養護学校の将来を見通しました充実構想につきまして検討していく考えでございます。  どうか皆様方の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。 ◆庄野末藏君 私、短い質問でございましたけど、今後ですね、施設整備に対しましては利用者のための施設づくりをやってほしいということで、まあ再認識されまして、一生懸命頑張ってもらうようにお願いし、私の短い質問でございましたけど、これで終わります。(拍手)            ───────────────────────── ○議長(松永久彦君) 栗原伸安君。                   (栗原伸安君 登壇) ◆栗原伸安君 おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)21世紀クラブの栗原です。  庄野新議員のさわやかな最初の質問を聞きながら、十数年前を思い出しておりました。初心に返り、2番目の、2番バッターとして質問を進めていきたいと思います。  平成14年6月定例議会、新市長就任を受け、行政運営の今後について基本的な行政課題の方向性を確認すべく、大きく2点、広域的課題と特定の地域課題について質問をいたします。  近年の世情はまさに既成概念、既成概念の崩壊の時代というふうに感じております。国では防衛論議の迷走、外交の混迷、国際信頼の失墜を嘆かざるを得ません。地方行政においても、新たな信頼失墜のニュースに触れるたびに自省の念を抱かざるを得ません。21世紀の課題は、信頼の再構築というふうに考えます。ワールドカップ・サッカー、日本の進化を見習い、みずからも再度のさらなる進化を市民の皆様に約束したいと思います。市行政の全般にわたっても、新市長を擁して進化の実績を求めていきたいと思います。  きょうは、このような観点から2点お尋ねを進めていきます。  第1の質問です。環境行政と球磨川・八代海における水産振興対策について質問をいたします。  本年度予算、一般会計水産業費中、水産業振興費についての概要を説明してください。対策事業については、その内容、目的等もお示しください。漁場環境──漁場ですか、漁場環境の保全、改善への寄与がなされているかどうかの視点で、項目別にお尋ねをしていきたいと思います。生活環境予算関連でも答弁をいただきたいと思いますので、市民環境部長よろしくお願いをします。  第2の質問です。都市計画道路麦島線下水道事業との関連についてお尋ねをいたします。  本年度予算中、麦島地区に関係する道路、下水道事業の予算の内容について概要をお示しください。  また、加えて、教育費中、文化財保護費における麦島城跡検討委員会経費の内容について説明を求めます。検討委員会の設置意図、構成などについてお答えをいただきたいと思います。  以上、大きく2点について質問をいたします。今回は広域的視点から川・海の将来像について、また特定地域の都市計画事業への取り組み方について、新市長の行政運営の今後の方向性を確認してみたいと思います。  再質問は質問席より行います。よろしくお願いします。                 (産業振興部長坂田憲治君 登壇) ◎産業振興部長(坂田憲治君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)  栗原議員お尋ねの、平成14年度水産振興予算の概要についてお答えを申し上げます。  八代海は、多様な海域特性と高い生産性を備えた漁場に恵まれまして、市民に新鮮な水産物を安定的に供給するとともに、地域の主要な産業として地域の発展に貢献してまいりました。しかしながら、近年の水産業を取り巻く状況は、輸入水産物の増大等による価格の低迷、資源の減少、漁業就業者の減少と高齢化などますます厳しさを増してきております。このように水産業を取り巻く社会経済情勢は大きく変化をしてきており、この変化に的確に対応し水産業の振興を図っていくことが、極めて重要な課題であります。  今後、本市は、第三次総合計画の基本構想に基づき、生産基盤・環境の整備、漁業経営の安定、水産資源の増大を柱として、豊かな水産業の実現に向けて、効果的に施策を展開していくことといたしております。  平成14年度水産振興のための主な事業といたしましては、漁場環境保全事業栽培漁業振興事業及び漁港・船だまり整備を計画いたしております。  まず、漁場環境保全事業といたしまして、魚族の生息環境の保全及び操業の効率化を図るために、航路標識の設置、海面漁場清掃及び内水面ごみ除去清掃を、各漁協へ委託をいたします。このうち航路標識設置では、モウソウダケ900本を、船だまりの八代地先及び昭和地先へ設置いたします。また、海面漁場清掃では、八千把、郡築、大島及び昭和各地先の漁場を清掃いたします。そして内水面ごみ除去清掃では、郡築、昭和、八代南部及び球磨川各内水面を、前期・後期に分けてごみ除去の清掃をいたします。さらに、平成7年度から、漁業指導調査船ペイハイ号において、毎月2回、定期的に定点3カ所で6項目の水質調査を実施し、漁場の監視を行っているところでございます。  次に、栽培漁業振興事業といたしまして、限られた資源を有効に生かすために、稚魚、稚エビ等をふ化・中間育成する栽培漁業を推進し、放流事業による水産資源の増大を図り、漁獲量の安定を目指しております。放流事業といたしまして、クルマエビ、稚エビを地先海域11カ所へ、ヒラメ稚魚を地先海域4カ所へ、アサリ稚貝を二見、昭和、日奈久地先へ、ハマグリ稚貝を昭和地先へ、ウナギ稚魚を八代南部、郡築内水面へ、稚アユを球磨川へ、また稚ゴイを昭和水面へそれぞれ放流する計画をいたしております。  また、熊本県地域展開協議会のヒラメ部会、ガザミ部会に加入しておりますので、この各部会においてヒラメ稚魚、ガザミ稚ガニを放流いたします。そして本市で重要魚種に位置づけているクルマエビの中間育成用えさ及び囲い網材料代を漁協の種苗供給施設へ助成をいたします。  また、漁協──済みません、漁港・船だまり整備事業といたしまして、漁業者が安全で効率的な操業ができ、漁船基地としての機能を充実するため、本市管理漁港であります二見漁港を、平成5年度より局部改良事業として実施いたしてきました。平成13年度からは、新たに始まった水産基盤整備事業の中で、漁港漁場機能高度化事業として整備を進めております。平成13年度までの進捗率は35%であり、平成22年度までに完了いたしますよう計画をいたしておるところでございます。  事業といたしまして、2号防波堤の築堤で基礎工、堤本体工及び上部工の工事で、上部工延長20メートルを整備いたします。また、船だまりにつきましては、船だまり整備事業補助金交付要綱に基づき、千反、大島及び昭和船だまりの整備をいたします。  今後、これらの事業を効率的に推進していくために、漁業者及び漁業協同組合と協力しながら、水産振興のためさらなる努力をいたしたいと考えております。  以上、お答えといたします。 ◆栗原伸安君 はい。1つずつ順々にいきたいと思います。  水産振興対策という部分の予算の、本年度予算ですね、大体毎年そう変わらぬみたいですが、説明をいただきました。  もう少し細かくまたお尋ねを続けたいと思うんですが、内水面協議会負担金ですね、それと沿岸漁業対策協議会負担金というのがあるんですが、これ金額言うていただいたですかね、まだ言うてなかったですかね、その予算額と、ちょっと内容を簡単に結構ですので、2つちょっとお尋ねをしたいと思います。よろしいですか。 ◎産業振興部長(坂田憲治君) はい。八代市内水面協議会でございますが、この協議会は、市内の内水面漁業の振興発展を図ることを目的に、昭和38年5月18日に設立されております。構成員は8名で、昭和漁協、郡築内水面漁協、八代南部内水面漁協、球磨川漁協の4組合でございます。  この主な事業といたしまして、漁場環境保全事業として、内水面ごみ除去清掃作業を、各漁協で前期・後期に分けまして実施し、また水産振興事業といたしまして、ウナギ、コイ、アユの稚魚の放流をいたしております。ちなみに、市からの補助金は16万円でございます。 ◆栗原伸安君 もういっちょ、沿岸漁業についてもいいですか。 ◎産業振興部長(坂田憲治君) 失礼しました。  沿岸漁業対策協議会でございますが、本協議会は、八代市の沿岸漁業の振興を図り、水産業改良普及事業の積極的推進と、市内漁協相互の友好親睦を図ることを目的といたしまして、昭和43年7月15日に設置されております。  協議会の構成員は19名で、会長に八代市長、副会長に助役、八代漁協代表理事、組合長等の役員で構成をされておりまして、この事業といたしましては、漁業者が自主的に網にかかったごみ等を港に持ち帰り処分する運動、ごみ持ち帰り運動を平成10年度から実施いたしておりまして、その12年度の実績といたしまして、378キロのごみを持ち帰ったということでございます。  以上、お答え──補助金はちなみに30万円でございます。 ◆栗原伸安君 はい。それじゃ続けてよかですかね。  もう1つお願いしたいんですが、水産振興協議会負担金という項目があるようです。あわせて、八代市・千丁町排水処理組合負担金というのもあります。これについても、この協議会、組合ですかね、趣旨、目的といいますか、その中身について。これはわかりましたらトータル、この協議会全体の、まあどんな形なのかぼんやりはわかっているんですが、その予算規模がわかればそれもちょっと教えてください。 ◎産業振興部長(坂田憲治君) はい。それでは、まず八代市水産振興協議会についてお答えをいたします。  この協議会は、工場と水産業者との間のトラブルを防止し、水産業者の健全なる振興を図り、漁民の生活向上に寄与することを目的といたしまして、昭和43年5月24日に設立されております。  この内容といたしましては、船だまり整備事業助成、漁網購入助成、漁場管理事業助成、クルマエビ種苗生産助成、クルマエビ中間育成助成、種苗供給施設運営助成などを行っております。また、各種調査及び研究として、環境に配慮した魚礁の設置や、種苗移殖による藻場造成の研修や、スジアオノリの養殖・生産についての研修を実施いたしております。  負担金といたしまして、市から725万、日本製紙913万、メルシャン317万、YKK159万3000円で、今ちょっと合計はしておりませんが、一応これで運営をされております。  次に、八代市・千丁町排水処理組合でございますが、これは一部事務組合といたしまして昭和39年9月に設立されております。管理者が八代市長でございまして、収入役に八代市収入役、それに監査委員2名を置きまして、組合の議員は16名でございます。八代市15名、千丁町1名でございます。  この組合の目的といたしまして、工場からの排水による被害の防止及び除去に関することを目的といたしております。  主な事業といたしまして、潮堰管理委託、八千把エビ管理委託、流出物除去委託、漁場清掃委託、潮堰の管理及び共同井戸の維持管理等を行っております。  負担金は、八代市から205万5000円、千丁5万円、日本製紙、興人それぞれ132万円ということで、この負担金で運営はなされております。  以上でございます。 ◆栗原伸安君 はい。細々済んまっせん。  さっきちょっと言ったかと思うんですが、環境漁場というんですかね、漁場というんですか、この使い分けは私ちょっとわかりませんので間違っていたら申しわけないんですが、その環境保全、守っていこうというんですかね、維持していこうという趣旨は、この4つの今の説明の中に何かあるんかなという気はするんですが、今は漁場がこのまんま維持できればこのレベルでいいんだというレベルとは私は思ってないんですよね。そういう意味では、保全策じゃなくて改善策を考えぬといかぬなと。それが環境云々を論じるときに、漁場というんですか、漁場をどうするかというのが行政責任の1つだろうと思うんですよね。  そういう意味では、中身1つ1つについては、もっともっと論議をまたその関係者の方でなさっていただいて新たな提案を待ちたいと思うんですが、いわゆる水産振興、漁場環境改善の積極的な予算というのは特に額としても、目的としてもちょっと見当たらないなというふうに私は感じました。そこらについてまた後の方でも出てきますので、ちょっと先を、説明を幾つかいただきたいという意味で急ぎたいと思うんですが。  生活環境関連、まあ市民環境部長の方にちょっとこう、振ってみたいんですが、さっき言いましたように、水産業振興費の中でいわゆる環境対策というか、環境改善対策というものを非常に確認しにくかったわけなんですが、いわゆる市の全体の予算といいますか、行政の中で、関連する川、海を今の状態からレベルを上げていくというか、元に戻すというかですね、そういうことをやっていくには、ずばり環境対策としての生活環境費だろうと思うんですよね。こっちに目を向けてみたんですが、生活環境費ですかね──として計上されている中で、地域環境計画策定推進事業、また同じように生活排水処理基本計画策定予算、し尿及び汚泥処理施設整備基本計画策定と──予算ですかね、3つちょっと挙げて注目してみたんですが、このことが、この事業が球磨川・八代海の環境保全に、環境改善に直接あるいは積極的に寄与しているかどうかという見方、こういう視点でどういう評価をなさっているかなと思いますので、この3つの事業についての概略内容を説明していただければと思いますが、市民環境部長よろしいですか。お願いします。 ◎市民環境部長(西村壽美雄君) ただいま栗原議員お尋ねの、3つの事業の概要についてお答えいたします。  まず、地域環境計画策定推進事業は、平成13年度に策定しました環境基本計画に掲げる望ましい環境像の実現に向けまして、市民や事業者が環境に配慮すべき具体行動、あるいは事業活動のあり方などを示す環境保全行動マニュアルを策定するものでございます。  内容の検討は、公募によって構成される市民環境研究会にお願いすることにしておりますが、市民や事業者の行動が環境に配慮した行動へと変化していきますことは、当面の即効性は期待できないかもしれませんが、今後長期にわたって水環境の保全や改善につながっていくものと考えております。  次に、生活排水処理基本計画策定事業は、平成9年度に策定しました内容を見直すものでございます。本市における生活排水処理は、単独処理浄化槽、衛生処理センターにおけるし尿処理、公共下水道、合併処理浄化槽等により行われておりますが、本計画はこれらを総合的かつ長期的視点に立って、それぞれの生活排水処理事業との整合性を図るとともに、処理量や処理方法についての基本方針を定めるものでございます。  今回の見直しに当たりましては、浄化槽から発生する汚泥の量の動向把握を初め、熊本県が昨年12月に策定しました有明海・八代海再生に向けた総合計画、これを推進しなければならない一自治体の立場から、本市が合併処理浄化槽の設置主体となって面的整備を進めます特定地域生活排水処理事業の導入につきましても検討を加えまして、窒素、燐等の汚濁物質を削減できる内容のものにしたいと考えております。  3つ目の、し尿及び汚泥処理施設整備基本計画策定事業は、平成19年1月末の海洋投入処分禁止のタイムリミットが設定されましたことから、現在海洋投入処分しております浄化槽汚泥のすべてを陸上処理化するために必要な施設の整備に関する計画を定めるものでございます。本計画におきましては、さきの生活排水処理基本計画に基づきまして、施設整備の基本方針、事業スケジュール、各年度の事業計画等について定めることといたしております。公衆衛生の向上と水質環境の保全に寄与できるものにしなければならないと考えているところでございます。  なお、現在、有明海・八代海再生のための特別措置法案が国会へ提出されております。この法案につきましては、開発行為に対する規制がなく、排水基準の規制強化規定がないことなどを理由に反対の動きもあっておりますが、これが成立いたしますと、各種事業に対する国の財政支援が強化される、そういうことになっておりますので、生活排水対策事業の面からは一歩前進するのではないかと期待をいたしております。  今後とも県及び関係自治体と連携のもと、球磨川・八代海の環境保全及び改善に寄与できる施策を講じてまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆栗原伸安君 はい。環境改善策に長期的には寄与せぬといかぬわけですが、何ていいますか、今の状況を即レベルアップするための具体的な政策といいますか、処置というにはちょっと至ってないような認識を持ったわけですけども、そういうことですかね。  非常にあいまいとしていながら、でも長期的にはこういうものを積み重ねていかないとだめなんだということだろうと思うんですが、結局は川、海の環境保全、改善の直接対策は、いわゆる都市の排水対策、あるいは水質汚濁防止対策──これは企業等の関係だろうと思うんですが、その辺の強化が基本ということでしょうが、後で若干かかわりが出てきますが、公共下水道の整備とか合併処理浄化槽ですね、先ほどお話がありました、こういったことの普及推進、まあ手厚い予算の配分が必要だろうと思うんですが、そのことがトータルとして行政責任を的確に果たしていくということだろうと思います。  最初にまた戻りますけども、漁場、漁場環境改善のための八代市の施策、海を即きれいに、すぐきれいにして魚がたくさんすめるように、また漁獲量がふえるようにという即効性の高い積極策といいますか、それは若干見当たる──見当たらないなという印象なので、そこらについては今後の緊急な課題としてですね、検討方をお願いをしていかなければなりませんが、そこでベースとしてですね、稚貝・稚魚放流、いろいろそういった即応型の政策を続けてきておられるわけですけども、さっき言いましたように、そういう環境にないという、またそういう環境までまだ改善されてないということになればちょっと残念だなと、効果を上げていないんじゃないかという評価をせざるを得ぬですね。  そこで、新市長にそこらあたりのトータルとして幾つかの所見をお聞かせいただければと思うんですが、その前提として確認をさせていただきたいと思うんですが、近年、報道でいろいろ出てきております先ほどの不知火──有明・不知火の話も含めてですね、まあ広域的な話として川辺川ダム建設あたりについての賛成、反対とか、こういった問題が出てきているわけですが、このダム建設反対論、これにはそれなりの何といいますか背景があると思うんですけども、これについてどのような評価を新市長なされているのか。  また、それと一緒にですね、八代市政とのかかわり、今幾つか私はかかわりを予算書の中で探してみたんですが、そういった意味での八代市行政が具体的に何をというようなかかわりがどこらにあるのか、またその課題は何かということまで考えた中でひとつ所見をお伺いしたいんですけども、まあその延長線上に球磨川・八代海の水環境再生のための政策がのっかってこぬといかぬとじゃなかろうかと思いますので、今までの部分において水環境再生のための政策が十分であったかどうかという観点で、市長の御所見をいただきたいと思います。                   (市長中島隆利君 登壇)
    ◎市長(中島隆利君) おはようございます。  ただいま栗原議員から、平成14年度に関係をいたします環境行政と球磨川・八代海における水産振興に対する御質問がございまして、担当部からそれぞれ御答弁いたしました。私からは、ただいま御質問がありましたように、観光行政と球磨川・八代海における水産振興対策に対する市長としての姿勢について御質問がございましたので、2点について御答弁を申し上げます。  有明海や八代海は、かつて宝の海とか豊饒の海と言われ、豊かな水産資源に支えられた水産業が栄えていました。しかし、議員御指摘のように、漁業生産が低下したことを受け、産業の振興という側面から、沿岸の自治体では各種の助成措置を講じてまいりました。  八代海の環境変化の要因は、流域の生活排水、産業排水などに含まれる栄養塩類の過剰な流入や、沿岸の開発などによる海岸線の変化、干潟・藻場の減少、あるいは台風、大雨、海水温の急激な変化などの自然要因を含め、さまざまなことが複雑に絡み合っていることが指摘されております。ただいま申し上げました要因をほぐしてみますと、その根幹には、八代海の自然環境が生き物の連鎖で成り立っていることを基本に考えなければならないと存じます。  そこで、市としてできること、またやらなければならないことは、市の事務事業の広範囲にわたるものとなりましょうが、まずは流れ込む汚濁物質の量を減らす施策をとり、次に流れ込む汚濁物質を分散・取り込む生物の連鎖の回復を促す施策が必要になります。これにつきましては、熊本県が昨年12月に発表いたしました有明海・八代海再生に向けた総合計画で提示しております必要な事業メニューを、八代海の沿岸市町村や球磨川流域の市町村と連携をし取り組んでいかなければならないと考えております。  八代市としては、特に八代の地先海域に大きな影響を及ぼします球磨川の水質保全につきましては、これの流域から海に運び込まれてきます汚濁物質を減らすこと、とりわけそのウエートが大きい生活排水対策が非常に重要であると考えております。流域の市町村では、それぞれの自治体ごとの施策は流域下水道を講じておられますが、さらなる推進には流域住民の皆さんの御理解と御協力が不可欠でございますので、流域全体として手を携え、生活排水対策を一体的に進める仕組みをつくり上げることを目的とした球磨川流域をきれいにする協議会を組織しております。  また、球磨川流域、八代海の環境問題については、さきに開催した市民ふれあいトークの中でも、生活排水による汚濁や、荒瀬、瀬戸石、市房、3つの既存ダムによる影響や、川辺川ダム建設による環境悪化の危惧の意見が多く出されています。今後、川辺川ダムを含む球磨川流域、八代海の環境問題についてはさらに市民の議論を深め、現在実施されている国・県主催の川辺川ダム建設問題に係る県民討論集会や、今後国や県によって開設予定されている球磨川流域の自然環境を次世代に残す流域協議会に市民の声として反映し、球磨川流域、八代海の環境再生に全力を挙げていきたいと考えます。  次に、漁場環境対策に対する私の考えでございますが、かつて宝の海と言われた八代海は、近年大規模な赤潮が発生しており、漁場生産の低下が見られます。赤潮の発生のメカニズムは十分に解明されておりませんが、異常発生の一因としては、異常気象のほか、栄養分を含んだ生活雑排水等陸域からの負荷や、干潟による自然浄化能力の低下のほか、養殖漁業等による流域への負荷等による富栄養化等が考えられています。  次に、水産資源の減少等の一因としては、魚介類の採卵──産卵・生育の場である干潟や藻場の減少が考えられます。こうした実態を受けて市では定期的に水質調査を実施し、これらの調査結果をもとに、常に漁場の水質状況を監視し、また藻場の造成に関する調査研究に努めるとともに、藻場及び干潟の保全は水産振興上大変重要であることも折に触れ主張していきたいと思います。  県では、このたび熊本県有明海・八代海再生に向けた総合計画を作成し、平成14年度予算で取り組みます。市としても、県と連携をとりながら従前の豊かな海が取り戻せるよう努力していきたいと思います。  以上、答弁を行います。 ◆栗原伸安君 はい。テーマとして大きいテーマですので、1時間程度でどうのこうのということじゃないんですが、ぜひ後段の、後ろの方の漁場、漁場の再生・改善、これはもう原因は皆さんわかっているわけですから、これをきめ細かに1つずつきちんと解決していくと、それに予算をきちんとつけていくと、これは全庁的な取り組みを要請しておきたいと思います。  時期を見ながら、また再度この点はお尋ねを続けていきたいと思うんですが、大体不知火海、球磨川も含めてですね、環境悪化というか水質悪化はみんなが知っとったことで、あえて大きい声で皆さん言われぬだっただけの話でですね、30年前と今とどんなに違うかというのは、もう雲泥どころか天地の差ですね、それをもとに戻そうという努力はもう始めぬといかぬとじゃなかろうかなという趣旨です。  時間が余りありませんので、余談は今度また新たな機会にと思うんですが、数年来というか数十年来、十数年来──数十年ですね、30年、40年のテーマを毎回取り上げてうまくいっとらぬという話をするのはいささか何というか無責任と思いますので、再度、新市長誕生、あるいは環境対策に国・県も大きな注目度を見せてきているという点からはですね、大事な時期じゃなかろうかと思います。利水エネルギー確保論の中に環境論が以前は埋没していたと、経済優先という時代があったわけですから、それはそれで過去の話としてですね、21世紀新たな進化をと最初言いましたけども、サッカーだけでなくて、行政も画期的な進化をひとつ目指していただきたいと思います。  論議──既存ダム不要論なんかも、何かおとついでしたかね、坂本あたりのお話が新聞に出ておりました。こうだったからこうでなきゃいかぬという論理じゃなくて、新しい時代は何かもっとほかの方策はないか、いわゆる発想の転換をやっていこうじゃないかと、特に行政に向かっての市民の声というのは非常にそういう意味では変化しつつありますので、その受け皿づくり幾つか触れられましたけども、そういったところで精いっぱい論議をしていただくと、そういう全庁的な取り組みをお願いしたいと思います。  漁協関係の皆さん一生懸命こつこつやっとんなはっですよね、上流域の植林ボランティア、こういったものについても積極的に応援してあげてください。ボランティアは無償が一番いいなんていう時代じゃありませんので、より広がっていくような形でですね、支援をいただければと思います。  2点目もありますので、余り時間なくなりましたので、1点目についてはもう少し御所見、市長の御所見伺いたかったんですが、また再度ということでひとつ御理解をいただきたいと思います。  2点目の、都市計画道路麦島線下水道事業との関連について、建設部長さんから答弁いただいて、その後続けて教育委員会の方から答弁を、麦島城跡検討委員会の予算について説明をいただきたいと思います。お願いします。                 (建設部長西山隆司君 登壇) ◎建設部長(西山隆司君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)よろしくお願いします。  栗原議員御質問の第2項目め、都市計画道路麦島線下水道事業との関連についてのうち、平成14年度麦島地区の関連予算の概要について御説明いたします。  まず、都市計画道路麦島線でございますが、当路線は現在用地取得を完了し、平成10年度から埋蔵文化財の発掘調査を進めているところでございます。本年度の事業概要につきましては、前年度に引き続き埋蔵文化財の発掘調査を行うこととしており、残り4000平方メートルの文化財発掘調査費として1億円を計上いたしております。  また、麦島地区の公共下水道につきましては、平成12年度から雨水幹線工事に着手しておりまして、平成13年度までに全体延長2700メートルのうち1330メートルの工事を発注しており、延長ベースの進捗率で約50%となる見込みでございます。  本年度の事業概要といたしましては、農事センター付近において雨水幹線工事、延長約130メーターの施行を予定しております。また、あわせて麦島ポンプ場につきましても、本年度から土木管工事に着手する予定でありまして、事業費5億4000万円を計上いたしております。なお、麦島ポンプ場建設は3カ年計画でございまして、平成14年度の土木管工事に引き続きまして、平成15年度には上屋の建築工事を、平成15年度から平成16年度にかけましては機械・電気設備工事を行い、平成16年度の供用開始を目指しております。  以上、お答えいたします。                 (教育部長島田隆之君 登壇) ◎教育部長(島田隆之君) おはようございます。  議員御質問の、麦島城跡検討委員会設置意図と構成について、またその予算の内容についてお答えをいたします。  麦島城跡では、江戸時代初期の石垣や建物の一部、また豊臣家の影響力や国外との交易を示すかわらや陶磁器が出土いたしております。現時点において堀に囲まれる城郭の範囲は、東西400メートル、南北370メートルの広さに及ぶと見られております。この広大な遺跡である麦島城跡の保存や数多くの貴重な出土品の活用策などの諸問題について、学識専門家や地元代表の方々から成る検討委員会において、いろいろな御意見をお伺いしたいと思っております。  なお、検討委員会の構成につきましては、文化財専門家、土木・都市計画専門家、公益代表、地元代表の各2名ずつの計8名を予定し、年度内に3回程度の開催を予定いたしております。なお、検討委員会設置の予算といたしましては、委員会報償費14万9000円、費用弁償23万3000円、その他需用費、会議室使用料など合計47万9000円となっております。  以上、お答えといたします。 ◆栗原伸安君 はい。麦島線の関連で建設部長にちょっと確認をしておきたいんですが、おっしゃったかなと思うんですけど、街路整備で1億予算がついておったですね、これは文化財の発掘調査費ということですかね、ちょっと確認させてください。 ◎建設部長(西山隆司君) 1億円につきましては、文化財調査費でございます。 ◆栗原伸安君 はい。長期にわたるといいますか、ここ数年来、発掘調査、麦島線行われております。その成果をどのように生かしていくか、またどのような、まあ何というんですかね、文化財保護ができるかというテーマで、今年度麦島城跡検討委員会というのをつくられるということですので、一見ですね、今後の方針、方向が変わっていくんかなというような何といいますか、地元としてあやふやな部分を感じたことも確かなんですが、そこらについては先ほどお答えがありましたとおり、都市計画の事業を推進していくという中での検討委員会という位置づけなんかなと。検討委員会が何をどう論議されて、どういった結論といいますか、どういった方向性を示されるのか。文化財の専門家、土木関係の専門家、地域代表、公益代表とおっしゃったですかね。  これは市長にお伺いした方がいいですかね。地域によっては論議のあった地域もあると思うんですけれども、結局、一見、見方によっては相対峙するといいますか、相矛盾する予算のような気もします。というのは、都市計画の根本を覆す意図がこの検討委員会の中に生まれないとは言えないなと私は気がしたわけなんですが、そこらについて、どっちがどうということでなくて、論議を待てばいいんですが、行政のスタイルとしてどっちでも──どっちでもない、いや先行ってみぬばわからぬとですたいという話だとちょっとですね、おかしいなという気がしますので、この検討委員会の位置づけを、新市長どういった意味を持たせてこの検討委員会の論議の推移を見守られるのか、そこらの御所見があったら出していただきたいんですが、よろしいですかね。 ◎市長(中島隆利君) 栗原議員の、都市計画道路麦島線に対する市長の考え方ということで御質問がございました。お答えしたいと思います。  議員御案内のとおり、都市計画道路麦島線は、国道3号線と県道八代不知火線を東西に結びつけることで地域の活性化を促す、南部地域のかなめとなる重要な路線として認識し、これまで整備促進に努めてきたところでございます。  未改良区間である都市計画道路八の字線から県道八代線の約470メートルの整備につきましては、平成5年度から取り組んでおり、現在は用地取得を完了し、麦島城跡の埋蔵文化財の発掘調査を平成10年度から進めているところでございます。また、公共下水道事業につきましても、麦島地区の浸水防除を図るため、平成12年度より都市計画道路麦島線に雨水幹線を埋設しているところでございます。  さて、麦島城跡の文化財につきましては、現在までに城跡保存、公共施設の建設の両面で議論されている中、広く民意を伺う目的で今回の検討委員会を設置するわけでございます。今後は、検討委員会の検討内容を十分踏まえた上で、街路及び公共下水道の事業を推進してまいりたいと考えます。  あわせて申し上げますが、これまで約4年間埋蔵文化の調査をしてまいりました。この文化財が非常に重要な、保存をしてほしいという環境・文化財の団体からも請願があってます。そしてまた一方、地域住民としては、これだけ重要な路線を一日も早く完成をしてほしいと、双方の請願・陳情が出ております。  そこで、これまで多額の金を投じて埋蔵文化を調査してきたわけでありますので、その調査の結果の見きわめも含めまして、地元の住民そして学者も入れまして、この文化財調査の結果をまとめた中で、そして地域住民の願う道路建設をどう推進していくべきか、その点を含めて検討したいと、こういうことで設置をいたしましたので、御理解をいただきたいと思います。 ◆栗原伸安君 はい。行政のスタンスがきちんと見えれば、第三者といいますか、私たちも、どこに力点を置いて、どのようにお願いをすればいいかが大体見えてきます。そういう意味では貴重な答弁をいただいたと思います。  非常に麦島が注目されるということはありがたいことなんですが、いろんな今までのいきさつも含めたトータルとして、将来どうなるかということをやっぱり地域にわかっていただく、理解していただく、そして期待を持っていただくということも行政の責任と思いますので、そういった観点でひとつ今後も論議の方向性を見ていきたいと思うんですが、最終的な責任はやっぱり行政責任と思います。第三者責任ではなくて行政責任と思いますので、そこらを明確にですね、市長さん初め現場の皆さんのきちんとした、どっかで出てきた話じゃなく、びしっといきましょうという話も必要じゃないかと思います。その受け皿づくりとして幾つかいつも提言といいますか、お願いをしているんですが。  天守台跡地というのもすぐそばにあります、今の道路、麦島線から近いところにですね。それと、まあ御存じだろうと思うんですが、麦島団地の近所ですが、余りいい言葉じゃないんですが処刑場跡地と言われる、あれは大蔵省と言わぬですね今、国有地があるようです。歴史をきちんと、何といいますか調査すると、歴史に学ぶというんですかね、そういう意味でのやっぱり文化財保護行政と思いますので、ぜひひとつそこらの方も教育委員会の方からですね、積極的な提案をなさるべきじゃなかろうかと思います。  非常に難しい、相反するとは言いませんけども、両方立てぬといかぬという論議になると思いますので、そこらは慎重にというお願いもしたいんですが、かつ迅速にと。これもちょっと矛盾するような言葉を並べましたけども、お願いをしていきたいと思います。  時間がなくなりまして、もう最後の──幾つかも残しておったんですが、次の機会に回したいと思います。  新市長就任後のいわゆる市政の変化、方向性のこの変化ということについて、市民の皆さんは非常に注目されているんじゃなかろうかと思います。今回ちょっと時間的に不十分で、環境と水産振興についてもう一歩踏み込むべきところを踏み込めなかったという反省はありますが、3つのダムは要らない、3つ目が要らないのか、3つ要らないのか、2つはもう使命が終わったんだとか、やっぱりいろんな論理が成り立つと思います。これは八代にとってどういう選択が必要なのか、また八代の地域振興のためには何が必要なんかという市政にかかわる部分で、積極的な論議をしていただかなければいけないと思いますので、一言じゃいかぬけども、私たちの責任の範囲もきちんと明確にされて、そこで論議をしていっていただきたいと思います。  それと、都市計画と文化財という、これは当然新幹線関係もたくさんの調査費つけて発掘調査なされると思います。その位置づけといいますか、その後の、調査後の取り扱いも含めて非常に課題が残ると思いますので、そこらはトータルとして、市政は文化財保護行政について積極的なですね、何をやっていくんだという姿勢を見せていただくと。調査して、プレハブに押し込めて、しばらくは眠ってしまったというのはですね、非常に残念な気がしますので、そこらはひとつ積極的な取り組みをお願いしていきたいと思います。  きょうから一般質問始まったわけですが、この質問の5日間ありますかね、推移を踏まえて市政の課題克服のための皆さん方の取り組みと、これを期待していきたいと思います。行政の各部各署の積極的な対応を期待しながら、私の一般質問を終わります。(副島郁朗君「議長、済いません、ちょっと議事運営についての発言、よかですか」と呼ぶ) ○議長(松永久彦君) どうぞ。 ◆副島郁朗君 ありがとうございます。  議長にお願いしておきたいんですけれども、一般質問なんですよね、討論とか意見発表の場所じゃないんです。あくまでも一般質問ですから、質問する議員は簡略に執行部がわかるように質問をする。執行部の方も簡略に、質問する議員の意思を十分把握をして的確に答弁をする、それが一般質問で、私が1年生の議員のときから、特に吉永議長の場合非常にうるさく言われましたが、全く議長がおっしゃるとおりで、私もそれについてはまだ十分じゃありませんけれども、かなり改良をしてきたつもりでおりますんで、これは何も今質問された方だけに申し上げているんじゃない。この会期中における一般質問というのが、何かもう討論みたいな形になる嫌いがあるので、その点は議長の方から、特についてる事務局の方で──前は事務局長が非常に厳しく議長に注意をしておりましたが、(笑声)その辺はひとつ議長あるいは事務局、ぴしっとやってもらわなきゃ、おつき合いする議員の立場になっていただきたいと思います。(笑声)  以上、終わり。            ───────────────────────── ○議長(松永久彦君) 以上で午前中の議事を終わり、午後1時まで休憩いたします。                  (午前11時21分 休憩)                  (午後1時03分 開議) ○議長(松永久彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。            ───────────────────────── △日程第1〜21(続き) ○議長(松永久彦君) 日程第1から日程第21までの議事を継続いたします。  橋本徳雄君。                    (橋本徳雄君 登壇) ◆橋本徳雄君 日本共産党の橋本徳雄でございます。  市政刷新と球磨川・不知火海再生と地域活性化を求める市民要求のもとに、市民の大きな期待を担って中島新市政が誕生しました。中島市長におかれましては御苦労も多いかと思いますが、自治体行政の使命であります市民の安全と健康、暮らし、福祉を守る市民中心の市政実現のために、全力を注がれることをお願いするものであります。  中島市長に対する私の最初の一般質問であります。質問通告に従って順次質問いたします。再質問は質問席から行います。よろしくお願いします。  まず、大きな第1が、川辺川ダム問題について。  中島市長は、川辺川ダムは不要と考え議論を深めますと訴えて当選されました。4月8日の熊日の見出しは「八代市長に中島氏 出直し選挙 川辺川ダム反対訴え」となっております。他の新聞も全部、ダム反対派・中島氏当選となっております。八代市民は川辺川ダム反対の中島市長を選んだわけであります。  川辺川ダム反対の市民の生の声を幾つか紹介いたします。日本共産党八代市委員会が、ことし1月から3月15日まで市政アンケートを行いまして、返信の郵便で返ってきたものの中から選んだものであります。  孫子の代まで自然を残してやりたいと考える。心のいやしの場がだんだんなくなっていくのは悲しい。環境破壊につながる工事はやめてほしい。現在必要としないものに税金を使わないでください。そのほかに使う場所はあるはず、65歳の女性であります。子供たちに残したい球磨川、清流球磨川がなくなる、53歳の男性。15年前はイカ釣りやワタリガニとりで豊漁だったのに、このころはさっぱり──このごろはさっぱり。これ以上のダムは不要、46歳の男性。ダムをつくらないで、川底の砂をとって水深を深くして、水の量が多くなっても耐えられる川にするわけにはいかないのでしょうか。ダムをつくる問題より、移った人たちのことも考えて、そちらに力を注いだらよいと思います、45歳女性などなどであります。  そこで、見出しのトーク集会での市民の意見ということですが、中島市長は、市民第一主義の公約実践として、就任直後から川辺川を含む球磨川流域及び八代海の環境問題と市町村合併をテーマに、校区別に市民ふれあいトーク集会を実行されました。市長は本議会での所信表明で、市民対話を今後も引き続いて行いながら市民の意向を踏まえ、関係機関へ市民の声として反映して──反映し対応してまいりたいと思いますと言っておられます。  そこで、お尋ねします。具体的に市民の声をどのように反映されるつもりか、お聞かせください。  次は、流域自治体でつくる川辺川ダム建設促進協議会の負担金6万6000円が、平成14年度八代市一般会計予算に計上されております。中島市長は、この川辺川ダム建設促進協議会にどのように対応されるお考えか、お聞かせください。  (2)の緑のダムです。  国交省は、口を開けば、流域住民の生命・財産を守る責任があると言います。そのとおりでありますが、何が何でもダムにこだわるところがおかしいわけであります。  緑のダムという概念があります。簡単に要約しますと、球磨川流域の人口林、杉やヒノキなどの針葉樹を強制伐採して、自然植生であるシイ、タブ、カシ、クスなどの常緑広葉樹、常緑広葉樹を植えて、針葉樹対広葉樹を1対1にすれば、保水力が高くなって緑のダムにふさわしいものになるだろう。この仕事をすると、3613人の人が5年間働けることになる。経費は838億円。地域の農民に所得と雇用をもたらす。五木村の再生に役立つ。球磨川流域全体の緑のダム化は、球磨川の水の質と量をよくして、八代海の環境改善に大いに役立つというものです。  市長は緑のダムをどのように認識しておられるか、お尋ねします。  次は、球磨川の治水はダムなしでも、河川改修工事で可能であるとする代替案についてです。  昨年12月9日の川辺川ダムを考える住民大集会で、潮谷知事があいさつの中で、きょう、思いがけない事態に遭遇しました。代替案が出てきたことであります。反対する方々からの一方的なものばかりでなく、八代流域に限れば国土交通省もあり得ると説明しております。大きな驚きでしたと述べております。これは約70億円の河川改修工事で、球磨川の治水はダムなしでも可能とするものであります。  実は、選挙戦の中で3月21日、八代青年会議所主催での公開討論会で中島市長は、川辺川研究会が提案している川辺川ダムによらない治水代替案を支持すると発言されました。現在、この川辺川研究会から発表されたこの代替案をどのように認識されていますか、市長にお聞きします。  次は、大きな2であります、日奈久下西町でのJR死亡事故について。  5月15日、小学3年生のお嬢さんがJRの列車に接触、引きずられて亡くなりました。御家族の皆様に心からお悔やみ申し上げます。  6月3日に現地に行ってきましたが、本当に危ない箇所だなと実感しました。トンネルを出て4秒で通路まで来る、線路を渡るのに8秒かかると近所の人が説明してくれました。鉄道が通る以前からの里道で、住民にとっては生活道路、子供にとっては通学路だと聞きました。  事故について、再発防止のため、JRに対してどのような対応をされたかお尋ねします。八代市の対策をお聞かせください。  JR線路でほかに危険な箇所はないか、既に調査済みと聞きましたが、その状況をお聞かせください。  大きな3、新幹線問題について。  1、沿線住民の生活環境問題。  私は3月議会で、沿線住民の該当者の居住権侵害がないように、八代市として鉄道公団や熊本県に働きかけていただきたいし、市民の安全と命を守る役割を果たしてほしいとお願いしました。その後、来年の開通を目指して工事が進んでおりますが、沿線住民の生活環境問題はどのように進捗しましたか、お尋ねします。  2、第三セクター。  並行在来線八代・川内間経営基準計画案が示されました。平成16年春、第三セクター鉄道開業の見通しになっております。  私は、次の点を指摘したいと思います。運賃をJR運賃の1.3倍にしても3年目から赤字収支になる。その上定期割引率を少なくしても6年目から赤字収支になる。当時の県知事とJRが、沿線住民と自治体に十分知らせることもなく、上から取り決めて住民と自治体に押しつけた。赤字の負担はすべて沿線住民と自治体に押しつけておる。JRは横暴であるし、当時の県知事は県民を無視していた。したがって、私は沿線住民の足を守るために、第三セクターはやめて在来線はそのままにしたらどうか、赤字については市町村に負担させないように、県に──国・県に働きかけるべきではないか、このように要求すべきだと思いますがいかがですか。  大きな4番、市営住宅の建設計画について。  先日、沖町団地、古閑中町団地など5カ所の団地を見て回りました。建築課から団地一覧表と住宅再生マスタープランの建てかえ事業スケジュール表を見せてもらいました。耐用年限が過ぎている団地が13団地・167戸ありました。全体で八代市の団地が23団地ですから、半分以上の団地が耐用年限を過ぎております。そのうち20年以上が30戸、15年以上19年までが23戸、10年以上14年以下が44戸、合計しますと97戸であります。  対話できた人から推測しまして、住人は高齢でひとり暮らしが多いのではないかと思いました。このような状態は一刻も放置できないのではないかと思います。住宅政策は早急に立案すべきではないでしょうか。市の管理戸数が平成10年度と平成13年度を比べますと66戸減っておりますが、これで市民の要求にこたえられるのでしょうか。  市営住宅再生マスタープランの八代市営住宅建てかえ事業スケジュールがおくれているようですが、なぜおくれたのかお尋ねします。  次は、市営住宅の建設などの生活密着型の公共事業は、地元業者に仕事が発注され、数多くの関連業種の人が参加できることから、地元の活性化に大きく役立つし、今日の不況を克服することにもなると思います。  植柳上町第一団地建てかえ事業の資料によりますと、地元の参加企業20社、参加業種が大工、左官、建具工など21業種、既契約分の金額が7億9493万円、約8億円であります。地元業者の期待は大きいものがあります。このような中で、今年度一般会計予算に住宅マスタープラン策定事業費が計上されたのは、時宜を得た提案だと思います。非常におくれている八代市の住宅政策を改める大事な契機にしていただきたいと思います。具体的なプランはこれからだと思いますが、市民の安全な住宅確保のために、市民の要望にこたえていただきたいと思います。この項について、最後に市長のお考えをお願いします。  5.市町村合併に関するトーク集会での市民の意見。  県が市町村合併を上から急がせていると感じられます。なぜなのかと思って少し調べてみました。そしたら、2001年3月、政府に市町村合併支援本部が設置されて、内閣全体での推進体制が確立し、都道府県知事に合併を押しつけていることがわかりました。なぜ押しつけるのか。1つは、自治体リストラ、国の地方への財政支出の大幅な削減、もう1つが、大型開発をより効果的にする体制をつくるというねらいがあるということです。財政破綻のしわ寄せを地方住民に押しつける、上からの押しつけですから、地方自治を押しつぶすことになります。  そこで、市長にお尋ねします。市民ふれあいトーク集会での市民の皆さんの意見はどんな様子であったか、簡潔にお願いします。
     最後に、有事法制について。  この有事法制というのは、憲法に真っ向から背く2つの重大な問題が浮き彫りになっております。第1に、有事三法案が、海外での自衛隊の武力行使に初めて公然と道を開くものとなっているということです。第2に、アメリカ軍の戦争への参加のため、国民の人権や自由を踏みつけにして、強制動員する戦時体制をつくる法案だということです。自治体にとっては、自治体が国の指示に従わなければ国がかわって権限を行使する、地方自治が侵害されるということになります。  私たちは有事法制を以上のように認識しておりますが、6月5日、仙台市と鳥取市で地方公聴会が開かれ、その模様が新聞で報道されております。日本共産党、社会民主党推薦の公述人が廃案を主張、有事法制は必要とする立場の公述人からも慎重審議を求める声が出ている。それから鳥取県知事は、有事法制は必要としつつも議論は不十分、国民の合意が得られるような審議をと求めた。次、仙台市では、与野党双方が推薦する公述人から、法案の内容が国民に知られていないという声が出されたとありました。  そこで、中島市長は、この有事法制をどのように認識しておられるかお尋ねします。  以上、壇上からの質問を終わり、再質問については質問席から行います。                   (市長中島隆利君 登壇) ◎市長(中島隆利君) ただいま橋本徳雄議員から一括して質問がございましたが、まずトーク集会での市民の意見について、さらには川辺川ダム問題の建設促進協議会について、2点についてまず御答弁を申し上げたいと思います。  第1点目の、トーク集会での市民の意見及びそれをどのように反映させていくかについてお答えいたします。  今回は、八代市として早急に対応すべき課題であります市町村合併と川辺川ダムを含む球磨川流域及び八代海の環境問題について、2つのテーマで、5月7日から6月3日まで市内16カ所で、市長と語ろう市民ふれあいトークを実施いたしました。  川辺川ダム関連の主な意見といたしましては、球磨川はまだそれなりのきれいさが残っている。ダムをつくれば川や八代海に影響を与えるのではないか。昔はきれいな水が自噴していたが、今は出なくなった。球磨川にダムをつくったからではないか。球磨川からダムをなくせば日本一の川になるのではないかなど、ダム建設を心配する意見がありました。  一方、計画から36年も経過している。五木の皆さんは苦汁の選択をして、ダム建設に同意された。地元の痛みを理解すべきだ。さらに、今洪水にならないのはダム・治水・堤防のおかげだ。川の汚染は私たちの生活排水が流れていることも影響している。ダムだけが問題ではないなどの意見も出されております。  出されました意見についてはただいま集約作業を行っておりますが、これをもって市民の総意だと判断するわけにはまいりませんので、集約しました結果を市民の皆さんに広報やつしろやホームページなどでお知らせをし、さらに御意見をいただきたいと考えております。また、市民の代表である議会の皆さんの御意見も十分お伺いしながら市としての方向づけを行い、川辺川ダム建設促進協議会や、今後設置が予定されております球磨川流域協議会等に反映していきたいと思います。  次に、川辺川ダム建設促進協議会についてお答えいたします。  私は今回、球磨川には3つのダムがあり、これ以上ダムは要らないのではないかと訴えてきました。しかし、私個人の考えを八代市民の総意とするわけにはまいりませんので、広く市民の御意見をお聞きするため、市民ふれあいトークを実施したところでございます。いただいた御意見については、市報等により市民の皆さんにお知らせをしながら、さらに市民の意見の集約に努めてまいりたいと思います。  川辺川ダム促進協議会については、これまでの経緯もあり、協議会の中で発言していこうと考えております。  以上、お答えいたします。 ◆橋本徳雄君 続いて、緑のダムと代替案についての市長の見解をお願いします。                   (市長中島隆利君 登壇) ◎市長(中島隆利君) 続きまして、緑のダムの問題についてお答えいたします。  緑のダムとは、森林が成長することにより、保水能力が向上しダムの機能を果たすという考え方であると思います。近年では、環境を守る運動として植林する活動が活発化しており、漁業者の方が上流域に植樹を行い、下流地域住民も山に木を植える運動が全国各地で展開されています。  ふれあいトークでも、できるだけ広葉樹林をつくり、山林を守ることを奨励することが洪水を防げる。巨額の予算があるのなら、森林を整備して森林にダム効果を持たせた方がいい。八代海では魚がとれなくなったのは、球磨川から豊富な栄養素が流れてこなくなったからではないか。木を植えて山を元気づけたら洪水にはならず、ダムは要らないなどの意見も出されていました。  川辺川流域では、この30年間森林全体の面積は変わっていませんが、広葉樹が減り針葉樹がふえてきております。樹種及び樹齢による保水能力の違いについては多くの調査研究がされているようですが、定説がないのが現状のようであります。環境保全のための植樹運動は有効な活動と思われますが、ダムの代替案として緑のダム構想は、さらなる研究・検証が必要かと考えます。  次に、川辺川ダム代替案についてお答えいたします。  川辺川研究会は、想定する80年に1度の洪水防止を、堤防かさ上げや河床掘削などで代替が可能と主張されております。私自身も、環境保全及び地域振興の観点からも代替案の方向で考えるべきと考えますが、この問題につきましては今後十分な検証が必要であり、また国が主催します川辺川ダムを考える住民討論集会においても議論を重ねられており、その推移を見守りたいと思います。  以上、お答えいたします。 ◆橋本徳雄君 市民トーク集会の市民の声を集約して、今後議会にも諮り関係方面にも働きかけていきたいという答弁でございました。市民は中島市長にダム反対を期待して選んだわけでありますから、市民の声をいろいろ聞かれるというのは当然でありますけれども、そのダム反対の姿勢がなくならないように頑張っていただきたいと思うんであります。  ここで、ちょっと御紹介しておきますと、日本共産党の小沢和秋衆議院議員の話でございます。この人は九州・沖縄ブロック選出で、川辺川ダム対策の国会での責任者であります。中島市長が当選された翌日、4月8日、衆議院の決算委員会で質問する日に当たっておったそうで、中島市長の当選を聞かれて開口一番、扇国土交通大臣に、球磨川流域最大の10万都市八代市で、ダム反対の市長さんが当選しましたがどう思われるかと聞いたそうであります。扇国土交通大臣は、どんな考えの市長さんであっても話し合いはしていきますよと答えたそうであります。  中島市長の当選が、ダム推進の国土交通省に大きな衝撃を与えたわけであります。ダム中止に向けて大きな力になっていることを私たちは改めて認識しました。歴史的な成果が、私たち八代市民と流域住民が、川辺川ダム建設中止という歴史的な成果がかち取られるよう、今後何とぞお力添えをお願いして、この項を終わりたいと思います。  次、お願いします。                (市民環境部長西村壽美雄君 登壇) ◎市民環境部長(西村壽美雄君) 橋本議員御質問の第2、日奈久下西町でのJR死亡事故についてお答えいたします。  去る5月15日午後4時ごろ、鉄道と里道が交差する日奈久下西町の踏切におきまして、雨の中で発生しました小学生の列車による死亡事故につきましては、大変心を痛める重大な事故でございました。ここに改めて御冥福をお祈りいたします。  さて、議員お尋ねの1点目、事故後の対応及び対策についてでございますが、事故発生後直ちに、市民環境部生活安全課、建設部土木課及び教育委員会学校教育課の3課、並びに日奈久出張所が現場へまいりまして、事故当時の状況把握に努める一方、今後における安全対策について協議を開始しております。  その後何回も事故防止対策について協議を重ねたところでございますが、事故後におきましても、地元住民の方々は毎日の生活道路として利用されておりまして、一日も早く安心で安全に通行できる踏切が必要ということで、5月17日にJR九州熊本支社に対しまして、警報機と遮断機を整備していただき正式な踏切として認定いただくよう、取り急ぎ口頭で申し入れております。  また、5月22日には、日奈久校区総合社会教育推進協議会やPTA関係の方々、7名の方々から市に対しまして、二度と悲劇が起こらないよう、事故現場踏切の改善と事故防止につながる警報機、遮断機等の設置方について陳情をいただきました。これを受けまして、5月28日に先ほど申し上げました3つの課がJR九州熊本支社へ出向き、地元からの陳情書に市の意見書を添えまして、踏切の改善方について再度要望したところでございます。  さらに、5月31日には、市長が直接JR九州熊本支社を訪ねまして、同様の趣旨で強く要望してまいりましたが、その際、JRからは大変前向きな回答をいただいております。  踏切の改善やつけかえ等につきましては、物理的な面、あるいは経費の面でいろいろな制約や条件もあるようでございますが、市としましては、二度ととうとい命が失われることがないよう、安全に通行できる踏切の実現に向けて努力してまいる所存でございます。  現場踏切の改善策等々につきましては、現在JR九州熊本支社で御検討いただいておりますが、その結果につきましては、後日文書をもって回答いただくようお願いしております。  次に、危険箇所とその調査結果についてでございますが、事故直後から教育委員会学校教育課によりまして詳細な調査が実施されております。調査は、JRの線路が通っている校区の小・中学校の児童生徒を対象にしたものでございまして、踏切の形態ごとに、そして小・中学校別に、何名の児童生徒が通っているかというものでごさいます。調査の結果、踏切の総数は44カ所、通っている児童生徒数は、小学生が444名、中学生が266名、合計710名となっております。  踏切44カ所のうち、最も危険と思われる警報機も遮断機もない踏切が9カ所ございましたが、そのうちの8カ所につきましては通学路として利用されていないことが判明いたしております。しかし、警報機も遮断機もない踏切の残り1カ所が、大変残念なことに今回事故が発生しました場所でございまして、亡くなられた子供さんの御兄弟1名が通学路として利用しております。  踏切は、遮断機、警報機の有無にかかわらず、もともと危険な場所でございます。また、そこを横断するのは小・中学校の児童生徒に限らずお年寄りもおられます。今後は、今回のような痛ましい事故が発生しないよう、再発しないよう、関係機関を初め地域、学校とも連携しまして事故防止の徹底を図り、市民の安全確保に努めてまいる所存でございます。  以上、お答えといたします。 ◆橋本徳雄君 はい。どうもいろいろ詳細にありがとうございました。  何しろ人の命にかかわる重大な問題でありますので、その命を守るために、行政としても最大限対応していただいたと思います。  それでは、次の項目お願いします。                 (建設部長西山隆司君 登壇) ◎建設部長(西山隆司君) 橋本議員御質問の3番目、新幹線問題についての第1点目、沿線住民の生活環境問題についてお答えいたします。  議員御心配のように、新幹線の開業に伴い、沿線住民生活への騒音、振動等の影響が危惧されるところでございますが、さきの3月議会でもお答えいたしておりますように、事業主体であります日本鉄道建設公団において、法的環境基準を満足するような音源、振動源対策を初め、個別的な対応も含め必要な諸対策を講じることとなっております。この環境基準の遵守につきましては、いろいろな機会をとらえて、事業主体であります日本鉄道建設公団へ要請を行ってきたところでございます。  次に、新幹線沿線住民の生活環境問題についてでございますが、議員御承知のとおり、本市域におきましては新幹線が住家連檐地域を通過いたしますことから、市といたしましても、日本鉄道建設公団が実施します高架橋上の防音壁の設置等による騒音、振動等の環境対策に加え、新幹線沿線への効果的な住環境対策について総合的、多角的に検討を続けてまいりました。  この住環境対策につきましては、新幹線が通過する地域の大部分が住居系の土地利用を誘導する地域であることから、良好な住環境保全はもちろんでございますが、対策を講ずることによる地域の利便性や活力の向上等の観点も視野に入れ検討いたしまして、地域の生活に密着した生活道路としての側道整備を推進してまいりたいと考えております。  この側道整備への熊本県及び日本鉄道建設公団の支援についてでございますが、県においてはその財政的支援についての御理解をいただいているところでございます。また、日本鉄道建設公団へ対しましても、引き続き工事用道路の効果的な活用等の支援を含め、強くお願いしてまいりたいと考えております。今後、側道整備につきましては、関係いたします地元の御意見も十分参考にさせていただきながら、新幹線沿線の良好な住環境づくりに努めてまいりたいと考えております。  以上、お答えいたします。 ◆橋本徳雄君 はい。住環境保全のために、生活道路として役立つ側道の建設をやりたいと、県の財政支援をまあ期待できると、JRにも要請をしておるというお答えでございます。何しろ新幹線がつくられたばかりに生活、そこに住めなくなるというような事態にならないように、最大限今後も努力していただきたいと思います。緩衝地帯といいますか、側道建設に当たっては、できるだけ住んでいる人たちの生活が侵されないように、万全の対策をとっていただきたいと思います。  次、お願いします。                 (企画財政部長岡本哲夫君 登壇) ◎企画財政部長(岡本哲夫君) 並行在来線第三セクター化について、新幹線開業後も引き続きJRが営業することはできないかというお尋ねでございますが、平成2年12月、政府・与党の申し合わせで、並行在来線の経営分離が整備新幹線着工の条件とされ、苦渋の選択の結果、平成3年7月に、熊本、鹿児島両県知事が、鹿児島本線八代・川内間の経営分離に同意した経緯がございます。その際に、経営分離後は、地域住民の足を確保するためレールを残し、県が中心となって設立する第三セクターで運営することとされ、現在この方向で検討、協議が進められているところでございます。  このため、現状ではJR九州が引き続き営業するということは難しいもんであると考えております。こうしたことから、第三セクターの設立に当たって、JR九州から社員の出向や設備の譲渡前補修など、初期投資及び運営経費の軽減についての支援をいただくことといたしております。  次に、2点目の、赤字は全部県が負担すべきではないかということでございますが、九州新幹線鹿児島ルートの着工認可に当たり、分離後の経営リスクについても県が中心となって対処することとされた経緯を踏まえ、このたび、赤字が発生した場合の負担割合を県85%、沿線市町15%とする案が示されたところでございます。この県の負担割合については、全国他の第三セクターと比べて最も高い比率となっております。沿線自治体の負担は少しでも軽くすべきではありますが、現状では熊本県としても最大限の負担割合を提示されていると認識しております。  いずれにいたしましても、第三セクターを取り巻く経営環境は厳しいものが予想されますので、初期投資や赤字補てんが市にとって過度な負担とならないようさらに議論を重ねていくとともに、国・県・JR九州に対しましても、最大限の支援を求めていきたいと考えております。 ◆橋本徳雄君 ただいまお答えいただいたわけでありますが、とにかくJRにしろ国にしろ、権力的に全部上から押しつけて住民に負担を強いるわけであります。今も申されましたように、できるだけ住民の負担がないように頑張ると言われましたけれども、そういう横暴な中央に対してとにかく物申していただきたいと思いますので、今後頑張っていただきたいと思います。  それでは、次、お願いします。                 (建設部長西山隆司君 登壇) ◎建設部長(西山隆司君) 橋本議員御質問の4番目、市営住宅の建設計画等についての第1点目、住宅政策の早急な立案についてでございますが、本市の公営住宅の建設につきましては、平成5年策定の八代市公営住宅再生マスタープランに基づき、西片町団地、海士江町団地等の建てかえを順次進めてきたところであり、本年度におきましても植柳上町第一団地が完成予定でございます。  今後の公営住宅建設につきましては、本年度、今後の住宅政策のあり方について検討するための策定委員会を設置して、八代市における民間も含めたところでの総合的な住宅政策の基本方針となる住宅マスタープランを策定する予定でございます。今後の公営住宅の建設計画につきましては、今回策定予定であります住宅マスタープランを踏まえ、計画を立案し進めてまいりたいと考えております。  次に、橋本議員御質問の第2点目、市営住宅の戸数が減っているが、市民の要求にこたえているのかについてでございますが、住宅管理戸数の減少につきましては、再生マスタープランにおいて建てかえ計画等の予定であった団地につきましては、入居者が退去された後は入居の応募はいたしておらず、政策空き家として解体を行ったために減少いたしたものでございます。  市民の要求にこたえているのかということでございますが、核家族の進行や高齢長寿社会の問題、さらには環境の問題など社会状況が大きく変化し、住民のニーズも多様化してきております。これらの課題や市民のニーズに的確に対応するため、住宅政策の基本となる住宅マスタープランの策定を行うものであり、その結果を踏まえ、市民の方々の要望にこたえることができるような施策を展開していきたいと考えております。  御質問の第3点目、市営住宅の建てかえ事業計画のおくれについてでございますが、公営住宅の建てかえ計画につきましても、事業化に当たっては住宅の機能や運用面など、従前の団地入居者との協議や工事に関する周辺地域との調整など、関係者の方々との調整にかなりの時間が必要となってきており、1つの団地の事業化が完成までには約3年から5年ほど必要となってきております。また、市の財政事情もありまして、ある程度のおくれが生じております。  以上、議員御質問の3点につきましてお答えいたしましたが、いずれにいたしましても本年度予定しております住宅マスタープランの策定を契機とし、市民の皆様方の要望にこたえられるような新たな住宅政策を推進してまいりたいと考えております。  以上、お答えいたします。 ◆橋本徳雄君 はい。この住宅政策についての市長のお考えをお願いします。                   (市長中島隆利君 登壇) ◎市長(中島隆利君) それでは、住宅建設に関係して、市長の姿勢を申し上げたいと思います。  住宅建設と生活関連公共事業につきましては、議員御指摘のとおり、地場産業の活性化に大いに役立つものと考えております。先ほど部長が答弁しましたように、社会経済環境は大きく変化しており、住宅政策についても新たな構築が必要であろうと考えております。  公営住宅の建設につきましては、今後早急に住宅マスタープランを策定し、市民の要求にこたえる住宅政策を進めてまいるとともに、地元企業の活性化の一助となるように努めてまいります。また、安全面から早急な対応が必要な箇所につきましては、流藻川団地でも実施しておりますような外壁改修など、局部的補修を施していきたいと考えております。  以上、答弁いたします。 ◆橋本徳雄君 はい。冒頭申し上げましたように、この耐用年限が過ぎている団地がかなりたくさんありまして、ずっと以前から目についておったわけでありますが、今回ずっと回ってみまして、本当におくれているなということを実感いたしました。  幸い、今年度住宅マスタープラン策定が行われるようでありますので、おくれた分とにかく早く取り戻すように計画を立てていただきたいと思います。  そのことを申し上げまして、次、お願いします。                   (市長中島隆利君 登壇) ◎市長(中島隆利君) 次に、市町村合併問題に関するトーク集会での市民の意見についてお答えいたします。  市町村合併問題に関するトーク集会での市民の意見についてでございますが、参加者に対するアンケートの集計結果でも、80%以上の方が基本的に合併を推進すべきと回答されており、合併に賛成する意見が大勢を占めました。  主な意見といたしましては、行政改革の一環として合併には取り組むべきである。八代地域8市町村が一体となることで、広域的観光開発、企業誘致等が期待できる。財政が逼迫し、少子・高齢化の時代、合併して力をつけて、足腰の強いよりよい八代をつくってほしい。同じ合併するなら、財政支援措置が受けられる期限までに合併すべきなど、合併に積極的な意見が多く出された一方、なぜ合併を急ぐのか、もっと議論が必要だと思うという合併に慎重な意見もありました。  また、メリットばかりでなく、デメリットについても知らせてほしい。合併することにより、中心部以外の周辺部が衰退しないようにしてほしい。今まで情報不足していた市民が議論するためにも、もっと情報を流してほしいなど、市に対する要望的意見も出されております。  いただきました意見については、川辺川ダム関連同様ただいま集約作業を行っており、まとまり次第広報やつしろ、ホームページなどに掲載し、市民の皆さんへ周知を図っていくことといたしております。  次に、市町村合併における市長の基本的な考え方についてであります。市町村合併につきましては、少子・高齢化の進展や地方分権の推進、また国・地方の厳しい財政状況などから避けて通れない課題であると認識しております。八代市は県下第二の都市として今日まで発展を続けてまいりましたが、今後に向けて八代市の状況を考えますと、市単独での地域振興と経済浮揚はかなり厳しいと思われます。  今回、八代郡市で合併した場合人口約15万となり、企業誘致や観光開発、産業振興など、県南の拠点都市としての受け皿づくりや、各市町村で行われてきた生活──政策の統一化により地域経済が浮揚する可能性が広がります。また、合併は単に市町村の枠を変更するのではなく、それぞれの地域の人材や文化、産業などの資源を有機的に連携活用しながら、21世紀の新しいまちづくりができる絶好の機会だと考えております。  お尋ねの、住民の意思が行政に十分反映されるのか、また大きな行政になることは自治がなくなるのではないかということにつきましては、今後法定協議会に移行しますと、その中で合併後のまちづくりの指針となります新市建設計画を策定することとされておりますが、その過程において十分住民の意思を酌み上げ、住民の意見が反映された計画となるよう、特段の配慮をしていきたいと考えております。また、合併後も旧市町村ごとに地域の意見を反映していくために、地域審議会の設置も検討する必要があると考えております。  また、合併することにより、行政サービスが低下したり、住民負担が増加するのではないかとのことでございますが、それぞれの旧庁舎を支所や地域振興センターとして活用したり、IT・情報通信技術を活用し整備することにより、住民サービスの低下を防ぐことは可能であると考えております。  このようなことを含め、今後法定協議会の中で十分議論するとともに、国・県の財政支援を活用しながら、八代地域8市町村の地域特性を生かした新しいまちづくりを進めてまいりたいと考えております。しかし、合併問題は住民の議論と総意が大前提でありますので、今後とも市民の皆さんの意見を酌み上げ、法定協議会の中に反映してまいりたいと思います。  どうぞ今後とも議員各位の御指導・御協力をお願い──切にお願いをいたしまして、答弁といたします。 ◆橋本徳雄君 はい。いろいろ市民の声もあったということでありますが、市長としてはまあ進めたい意向のようでありますが、一番大事なことはやっぱり住民に事態を十分知らせて、情報公開をしていかれる必要があると思います。  いろいろな問題があるわけであります。例えば、非常に今までよりも何倍も広い行政区になるわけですから、住民の意思が十分行政に反映されるのだろうか、あるいは今まで身近なところで自分たちで決めることができたのに、大きな行政になりますと自治がなくなるのではないか、行政サービスや住民負担はどうなるのか、こういう心配があると思います。  ことし5月30日、全国町村議会議長会は、都道府県会長会というのを開いてこういう決議をしたと言われております。小規模町村の自立に関する議決を上げたというわけです。合併推進を極めて疑問として、協働関係を、住民と行政の協働関係を考えたとき、小規模町村であり続けることも選択の道であると表明したとあります。合併が上から押しつけられるのではなくて、今申し上げましたさまざまな問題に対する情報公開と、住民が十分納得できるよう時間をかけて話し合いを進める、住民合意のもとで進める必要があると考えます。  もとを正せば、上の方から合併をしなさいと押しつけてきている合併問題でありますから、それは、大きいことはいいことだみたいな単純なことでは余りよくないのではないかと思います。要は、あくまでも住民の納得の上で進めてほしいということを再度強調して、次、お願いします。                   (市長中島隆利君 登壇) ◎市長(中島隆利君) 最後の質問でありますが、有事法制についてお答えいたします。  有事法制については現在国会において審議中であり、基本的には国が扱う事項でございます。しかしながら、市町村に関係する分があることも事実でございまして、去る6月5日から開催されました全国市長会でも有事法制について議論され、多くの市から、地方自治体の意見が十分聞かれていない、十分な時間をかけて議論すべき等の意見が出され、有事法制に不安の声が出されていました。私も全く同感で、地方自治体及び国民の議論をもっと時間をかけて深めるべきだと考えております。 ◆橋本徳雄君 はい。全国市長会でもそのような十分意見を深めていかなければいけないということでありましたし、中島市長自身もそうだと考えておられるようでありますが、いずれにしてもこれは大変な問題だということであります。  日本国憲法の平和原則を侵して、日本がアメリカ軍と一緒になって戦争をするという法案であります。もし戦争になったら、アメリカ軍への戦争協力のために国民の自由と権利、基本的人権が侵害される、そういった事態であります。まあ言うならば、ナチス・ヒトラーがあの有名な移民何とか法というのをつくって、それでせっかくのワイマール憲法を踏みにじってしまってああいう独裁国家にしてしまった、そういう側面が非常に強く感じられるわけであります。  ですから、この有事法案については、先ほどもありましたように、全国市長会あたりでも慎重に検討しなければいけないと言われるわけでありますから、中島市長としてもそういう方向で頑張っていただきたいということを要望いたしまして、ちょうど時間がまいりましたので、質問を終わらせていただきます。
     どうもありがとうございました。            ───────────────────────── ○議長(松永久彦君) 梅田玲子君。                    (梅田玲子君 登壇) ◆梅田玲子君 こんにちは。(「こんにちは」と呼ぶ者あり)改革クラブの梅田玲子でございます。                  (「異議なし」と呼ぶ者あり)  けさの新聞の1面は、昨夜のワールドカップ・ロシア戦で日本が初勝利したことが大きく取り上げられておりました。私も娘とテレビ観戦して一喜一憂した者の1人なんですが、日本、ロシアを問わず、選手の皆さんが一生懸命ボールを追いかけている姿は感動的でした。  さて、その新聞の隣には、防衛庁内部調査あす公表、リストの目的外使用確認できずとありました。コンピューターネットワーク・LANからのリスト削除を隠ぺいと認めるかどうかをめぐっては最終調整がついていないともありました。これを読みながら、国民としては隠ぺいの事実の認識があったかどうかが知りたいのであって、調整をする話ではないだろうとの感想を持ちました。  3月議会は個人的なことで一般質問をお休みいたしました。今回久しぶりで登壇しておりますので緊張いたしております。前回準備した点を含めてお尋ねしていきます。午後の昼寝には気持ちのよい時間ですが、(「そのとおり」と呼ぶ者あり)信頼できる市政回復のためにこれまで以上に力を注いでまいりたいと考えますので、最後までおつき合いをよろしくお願いいたします。(「やれやれ」と呼ぶ者あり)  通告1点目、ふれあいトークの実施結果について。  先ほどの橋本議員さんの質問とも重なる点がありますので、重なった点は外しながら、また重要と考える点においては再度確認をしながら進めたいと思います。  市民第一主義の公約に基づいての市民ふれあいトークの実施は、迅速な取り組みであったと評価します。また、内容としての市町村合併問題と川辺川ダム建設問題も、今後の市政運営からすれば重要な事柄であると考えます。私は、八千把校区でのトーク集会に参加をして、市民の方々の御意見をお聞きする機会を得ました。皆さんの新市政への期待は高く、熱心な議論が展開されました。また、卓越した見解をお持ちで、具体的な数字を挙げて対案をお示しの方もありました。  今回のトーク集会について、その実施状況と取り組みについて、市としての評価と今後の対応についてお伺いいたします。また、ふれあいトークの集会を経て、特に市町村合併問題と川辺川ダム建設問題に対しての、市としての基本的スタンス及び方針をお尋ねいたします。前段は企画財政部長で、後段は市長でお答えください。  2点目、市立幼稚園への多胎児入園について。  この問題は、3月議会で取り上げる予定にしておりました。既に入園以来3カ月になろうとしておりますので、今回のケースについて具体的な経過と対応、これは入園以前と入園後について、保護者及び園児とどのような対応をなさっているのか、それについてですね。また、市立幼稚園への多胎児入園のこれまでの実績状況についてお伺いいたします。多胎児の入園に関しての八代市教育委員会の方針や規則は、どのようになっているのかお示しください。  3点目、有事法制について。  99年、周辺事態三法が成立しました。以来、有事立法の上程が課題となっておりました。今回の有事関連法、すなわち武力攻撃事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律案、安全保障会議設置法の一部を改正する法律案、自衛隊法及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案は、さきの周辺事態三法、すなわち周辺事態安全確保法、自衛隊法改正、ACSA・日米物品役務相互提供協定よりも、地方自治体や国民への罰則や縛りが厳しくなっていると聞いております。  しかし、マスコミは、個人情報保護法案については、マスコミ規制として反対などを表明したりしてよく取り上げておられますが、肝心の有事法については、有事法制は苦手という読者の反応もあることながら、個人情報保護との関連などを含めてよく伝わってきません。  私たちは、8日の土曜日、この法案がもたらすと予想される内容や現行法律との関係について、弁護士をお招きして学習会を開催いたしました。この法案は、武力または軍事力の行使を許容するための強大な権限を内閣総理大臣に付与する授権法であり、基本的人権侵害のおそれ、平和原則への抵触のおそれだけでなく、憲法が予定する民主的な構造を変容させ、地方公共団体、マスメディアを含む指定公共機関の責務と国民の協力義務を求める──定めることにより、国家総動員体制への道を切り開く重大な危険性を有するものであるとして、法案に反対する熊本県弁護士会の会長声明も出されております。  幸いにしてというか、同じ土曜日に、今国会での成立困難という新聞記事もありました。民主党代表や菅幹事長は、廃案にしてやり直すべきとの見解もあるようです。私は、平和と人権、地方自治の本旨にかかわる重大な案件ですのでもっと国民によく理解できるような論議が国会の場ではなされるべきと考えます。  この項目についても橋本議員と重複している部分がありますので、私は、このような法制ができたとき、具体的に有事とは何なのか、自治体や市民生活への影響はどのようになるのか、八代市を具体的な例としてどのようなことが考えられるのか、またこのような重大な件について八代市は地方行政として発言する立場として、これまでにどのような検討をなされたことがおありなのかお尋ねいたします。  八代市役所は、八代地域における最大のサービス提供機関、企業であると私は思っております。よりよいサービスや教育を享受するために市民は税金を払っています。常々どのような姿勢で市民と対話をしているのか、日々のありようが市政の信頼回復になります。通り一遍のお答えではなく、誠意ある回答を求めます。  再質問は質問席にて行います。                 (企画財政部長岡本哲夫君 登壇) ◎企画財政部長(岡本哲夫君) ふれあいトークの実施状況と市民の反応でございますが、今回は、市として早急に取り組むべき課題であります、市町村合併と川辺川ダムを含む球磨川流域及び八代海の環境問題をテーマに実施いたしました。参加者総数788名で、どこの会場もほぼ満杯という状況でございました。  出された意見としましては、まず市町村合併に関しては、基本的には合併を推進すべきという意見が大勢を占めましたが、中には、なぜ合併を急ぐのか、もっと議論が必要ではないか、合併後の行政サービスが低下しないようにしてほしいといった意見も出されました。  また、川辺川ダム関連では、球磨川はまだそれなりのきれいさが残っている。ダムをつくれば川や八代海に影響を与えるのではないか。八代海で川がとれなくなったのは球磨川から豊富な──(発言する者あり)失礼、八代海で魚がとれなくなったのは、球磨川から豊富な栄養素が流れてこないからではないかといった、ダム建設に否定的な意見が多く出された一方、計画から36年も経過し、五木の皆さんは苦渋の選択をしてダム建設に同意された。地元の痛みを理解すべきだ。あるいは川の汚染は私たちの生活排水が流れていることも影響している。ダムだけが問題ではないなどといった意見も出されました。  対話集会と同時にアンケートも実施いたしましたので、その結果について御報告いたしますと、回答をいただいた方は509名で、回答率65%でございました。  設問中、「ふれあいトークは有意義だった」という回答が全体の約95%、内容については「わかりやすかった」という回答が、同じく全体の90%を占めました。市町村合併についてでは、「推進」あるいは「どちらかというと推進」という方が80%、「推進しない方がよい」と答えた方が9%でした。  川辺川問題を含む環境問題については、「関心がある」「どちらかといえば関心がある」という方が90%、「関心がない」と答えた方は7%でございました。また、このような市民の意見を聞く場を設けてほしいといった意見も多くいただいております。  今回実施いたしましたふれあいトークの結果につきましては、市報やホームページで公表し、さらに市民の皆さんからの御意見をいただきたいと考えており、今後もより一層充実した市民対話の実現に努めていきたいと考えております。 ◆梅田玲子君 私、今回、ここではですね、トーク集会で話された内容の2点について再質問をいたします。  市町村合併問題については、この6月で法定協議会が立ち上がることになっているわけですが、私も判断の一助とするために、今回女性市民の会の皆さんに、急なお願いでありましたが、どのような感想をお持ちなのか、同じようなアンケートをお願いしてみました。  まあ150人ほどの方で、八代女性市民の会の場合は女性の方の回答が多いということと、急な話で150名、その中で返ってきたのがほぼ半数──急いでだったからですね、そういう状況だったんですが、市町村合併については、「状況が理解できるので主体的に積極的にやるべき」というのと、「少子・高齢社会の到来を考えれば合併もやむなし」、それから、「住民の声が届きにくくなるなどの不安がある、余り望まない」、「その他」という項目でとらせていただきました。一番自分の考えに近いのに丸をつけてくださいというふうにお願いしたんです。その結果、「積極的にやるべき」というのは13.4%で、「合併もやむなし」というのが35.8%、合わせればほぼ半数の49.2%の方々がまあやむないかなというふうにお考えだったように思えました。  しかしですね、私は、市町村合併について、合併やむなしというような情緒的な面が先行していて、市民や議会が先のことを考えたときに、本当に禍根を残さないできちんとした判断を下すためには、やはり今のところ情報が不足しているんではないかというふうに感じています。  市長は、トーク集会の中では、法定協議会をつくって話し合いを進める過程で、どうしてもというんであれば協議会の開催もあるようなお話でした。先ほどの橋本議員さんへのお答えでは、それよりもかなり前向きなお答えだったというふうに今は考えているんですが、メリットとかデメリットの数を挙げてカウントするやり方では合併は成功しないというふうに思っています。私は、シミュレーションなどをですね、八代市はつくって検討されるべきだというふうに考えるんですが、八代市が今回合併をしなかったらどのような事態になるんでしょうか、お答えください。                 (企画財政部長岡本哲夫君 登壇) ◎企画財政部長(岡本哲夫君) 八代市が合併しない場合はどのような事態が考えられるかということでございますが、長引く景気低迷や少子・高齢化によりまして、国の税収が頭打ちとなっておりまして、財源不足による地方交付税や国庫補助制度の見直しは避けられないのではないかと考えております。  このような状況のもと、合併特例法によりまして、平成17年3月までに合併した自治体については10年間現在の交付税額を下回らないという特例が設けられております。そうなりますと、総体的に、合併しない自治体については交付税の減額ということも考えられるのではないかと思います。  また、本市の財政状況でございますが、現在のところは比較的健全な状態を維持しております。ただ、今後新幹線関連事業、あるいは新清掃センター、し尿処理場建設事業など、どうしても避けて通れない大きな事業が控えております。八代市が合併しない場合は将来的に、こういった点考えますと非常に厳しい財源運営を余儀なくされるんではないかなというふうに考えております。  また、人口の面ですが、日本統計協会によります人口推計を見てみますと、八代市の人口は、平成27年には9万7000人と10万台を割りまして、平成37年には8万8000人になるというふうに予測されております。これまで八代市は県下第二の都市、また県南の拠点都市として発展してまいりました。ただ、現在、県内各地域において合併議論が本格化しておりまして、八代市が合併しなかった場合、現在の人口10万6000人ですが、玉名郡市あるいは天草下島地域の合併が順調にいった場合には、第四の都市に地位が低下するということが予想されます。この場合、県南の拠点としての存在感などの地域イメージ、あるいは都市としての地位の低下によりまして、国や県の重点施策の実施、あるいは企業誘致におきまして非常に不利になるおそれがあるのではないかと心配しております。このため、県下第二の都市という位置の確保は、八代地域の発展にとって非常に重要な意味を持つというふうに考えるところでございます。 ◆梅田玲子君 今のお答えも、どちらかといえば非常に情緒的なお答えではないかと私は思います。今おっしゃったような内容をですね、もう少し具体的に説得力があるようなものとして、できる範囲内でいいですからね、今後シミュレーション等をしてきちんと出していかれるお考えはありませんか。 ◎企画財政部長(岡本哲夫君) 国の財政ですとか、それから全国の合併の状況というのは非常に不確定な要素がありますので、なかなか正確に見積もるということは難しいものがございます。ただ、現在の状況を申しますと、交付税の特別会計が本年度10兆円の財源不足でございました。累積で42兆円の財源不足という状況でございますが、これが今後好転するという見通しはなかなかできないと考えております。  そうした場合に、ではどうするかということなんですけど、国としては合併で自治体を集約していく、そうした中で現在の行政サービスを若干下げざるを得ないんじゃないかというふうに考えております。したがって、なかなか数値的に申し上げることは難しいんですけど、合併しなかった場合には、しない町村は非常に厳しい財政運営になるというふうに考えます。むしろ、この合併を機に行財政の効率化を図って、また現在特に特例法でいろんな財政措置がありますので、そういった点も生かしながら、将来に向けての足腰の強い行財政体制をつくっていくということが必要でないかなというふうに考えておるところでございます。 ◆梅田玲子君 それも向こう10年間ぐらいでしょう。だからですね、やっぱりそのくらいのことができないような、まあ不確定な数字は数字として、一番信頼ができるようなことをね、どれだけやっていけるかということが、今後問われていく問題ではないかというふうに私は思っています。  ぜひその辺については真剣に御検討いただきたい。万難排してでもですね、やり遂げる覚悟がないと、結局のところ、地方自治とか分権とかいう地方行政は望めないのではないでしょうか。合併で問われるのは地方行政としての主体であって、県の主体ではないと私は考えています。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)市長の見解を求めます。                   (市長中島隆利君 登壇) ◎市長(中島隆利君) 梅田議員のお尋ねの市町村合併について、私の見解を申し上げます。  今回の合併を進めるに当たっての基本理念は、住民のための住民による住民の合併であります。国際化、少子・高齢化、高度情報化など社会情勢の変化により、福祉、環境、教育等、住民に身近な分野で常に新しい課題が生じておりますが、こうした課題について住民に最も身近な自治体である市町村が、みずからの判断、責任で解決していかなければならない時代に入っております。一方、経済構造の変化により、今後地方財政を取り巻く環境は、今まで以上に厳しくなるものと予想されます。  そのようなことを考えますと、やはり長期的な住民の利益を確保するためには、市町村合併による行政体制の整備を避けて通れない課題であると認識いたしております。合併問題への取り組みに当たっては、市民の皆さんへ逐一情報提供しながら、将来の自分たちの町をどうするかということを住民の方々とともに徹底的に議論し、問題点を一つ一つ解決をしながら、将来に禍根を残さないように進めてまいる所存でございます。  以上、お答えいたします。 ◆梅田玲子君 はい。川辺川ダム問題なんですが、先ほど橋本議員は促進協議会へは6万4000円とおっしゃっていました──6万4000円だったですかね、6万6000円だったですか、どちらだったですか、正確は。6万6000ですね、はい。  この負担金6万6000円が議会に計上されているわけですが、私は、これに拠出するということはですね、結果としてダム建設に賛成の立場になるんではないでしょうか。市長はダム建設反対を公約として、先ほど言われておりますように当選されているわけですが、そういう立場を踏まえたときにですね、どのようなスタンスというのか、非常に難しい面があろうかというふうに思うんですが、どのような態度で臨まれるのでしょうか。  それから、これからですね、要望──国や九州地方整備局への要望の時期になっていくんですが、その内容はどのようになりますか、あわせてお尋ねをいたします。                   (市長中島隆利君 登壇) ◎市長(中島隆利君) 川辺川ダム建設促進協議会の参加スタンスについてお答えをいたします。  先ほど橋本議員の御質問にもお答えしておりますとおり、私は今回、球磨川には3つのダムがあり、これ以上ダムは要らないのではないかと訴えてきました。しかし、市としての基本的な方針は市民の意見を踏まえて判断すべきであり、私個人の考えを八代市民の総意とするわけにはまいりませんので、市民ふれあいトークを実施したところでございます。今後も市民の意見の集約に努めてまいりたいと思います。  川辺川ダム促進協議会については、これまでの経緯もあり、現在は協議会に参加しながら、川辺川ダムに関する市民意見を集約をして協議会の中で発言していこうと考えております。これまでの経緯によりますと、促進協議会に参加をして、八代市が副会長という立場で参加をしておりますし、この参加の協議会の予算も議決をした経緯もございますので、この協議会に参加をしながら、そして市民の意見を、さらに川辺川ダム問題あるいは球磨川流域、八代海環境問題の意見を踏まえて、この場で発言をしてまいりたいと思います。  次に、国や九州地方整備局等への要望書の提出でございますが、国の公共事業費削減等の財政状況が厳しい中、政府予算の獲得を目的に関係各省庁、関係機関への要望活動を実施するもので、7月、11月の年2回実施しております。本年も例年どおり実施する計画でございまして、要望項目案は、1つに南九州西回り自動車道の建設促進、2つ目に八代海沿岸道路構想の推進、3つに八代港港湾整備事業の促進、4つに日奈久港港湾整備事業及び日奈久海岸整備事業の促進、5つに九州新幹線鹿児島ルートの早期完成・整備でございます。  川辺川ダム問題につきましては、八代市としては市民の意見・意向を踏まえて、市の方向を総合的に判断する必要があると考えており、現時点では国や県などに要望する段階ではないと考えております。  以上、お答えいたします。 ◆梅田玲子君 かなりトーンダウンしている御回答ではないかなというふうに私は思っております。  私はですね、建設──ダムは建設促進協議会だというふうに心得ております。いずれは今までの公約とそれから今までの市民の意見集約ですね、そういったのを含めて八代市としての立場を明らかにされる必要があるというふうに考えるんですが、私のアンケートは先ほど言いました非常に偏っている部分はあるんですが、これではですね、「洪水を考えれば怖いので早急に完成すべき」、「計画以来あらゆる状況が変化しているので見直すべき」、「五木の苦渋の選択や、また大部分の工事は進行しているので建設もやむなし」、「その他」でとらせていただきました。  その結果ですね、「早急に完成すべき」という方は1.5%、お一人でした。それから「見直すべき」という方が83.3%。それから「建設もやむないかな」という方も、この方も1人で1.5%。それでですね、「その他」というのは、もう要らぬよとはっきり言っていらっしゃるわけです。その2つを合わせれば、要らぬよというのと見直すべきというのを考えれば、97%の方は要らぬよというふうに、まあ私の会の場合はおっしゃっているわけです。そういう状況を考えればですね、やっぱりどこかでいずれは明らかにしないといけない問題ではないかというふうに思うんですが、その辺についてはいかがでしょうか。 ◎市長(中島隆利君) アンケート集約のことについても御報告ございました。先ほど部長から、市民ふれあいトークのことについても報告をいたしましたとおり、市民ふれあいトークでも、16校区開催をいたしまして800名弱という集約でございまして、今回反対・賛成というアンケートではなくて、関心がない──いや失礼しました、関心があるという、どちらか関心があるという、含めて90%と、こういう結果を報告をいたしましたが、ふれあいトーク16校区、先ほど梅田議員も八千把校区に参加されたというふうに言われたとおり、各校区ではかなり川辺川ダムには反対だという多くの意見が出たのは事実であります。  しかし、市民ふれあいトーク800弱の参加でございまして、10万6000の約1%に満たない意見の集約でございますから、今後さらにこの市民ふれあいトークの討論の結果を市民に明らかにしながらさらに意見を酌み上げて、先ほど申し上げましたこれから結成されます流域協議会、あるいは建設促進協議会等に反映をしていきたい、さらに県民討論集会も開催をされますので、そういう中に反映をしていきたいというふうに考えています。  それから、促進協議会についてなぜ参加をするのかという御指摘でありますが、これは御承知のとおり、この流域市町村自治体での長い間の連携で進められてきました。先ほど会場から──市民ふれあいトークでもございました五木・相良村の36年前の苦渋の選択、こういう気持ちも踏まえながら議論をすべきだと、こういう指摘もあっています。ぜひこの促進協議会に参加をしながら、下流域である住民が、川辺川ダムも下流域住民にとっても重要な課題であると、こういう発言をこの促進協議会で述べてまいりたいというふうに思います。そして、市民の意見集約の中でダム反対という総意が方向づけできましたら、その時点で促進協議会を離脱するということも含めて議会の皆さん方と協議をしたいと、こういうふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。 ◆梅田玲子君 まあ統計学上の話になりますが、1%て考えられるのかですね。どこのテレビ局とかそれから新聞社でも、大体1000から2000の方々の調査で大体の傾向が出る、そういう統計学上の問題があるというふうに思うんです。そういう部分からすると、まあ足を運ぶか書くかというのも、それだけの気持ちがあるかないかということなんですが、今後ですね、トーク集会でも先ほど言われておりましたが、意見を補完するものとしてですね、ランダムな、例えば選挙人名簿で何番目の方々とかいうような感じで、アンケートの調査などをするお考え等がありますでしょうか。 ◎市長(中島隆利君) お答えいたします。  今執行部では、今回取り組みました市民ふれあいトークを総括をして、今後どういう形で市民の意見を酌み上げていくか、その方策についても検討いたしたいと思います。アンケートの問題も含めて、今後どうするか検討させていただきたいと思います。 ◆梅田玲子君 市民への──これまではですね、どちらかといえば国交省が一方的に出す情報でしか市民は判断できなかったと思います。市民への適切な情報を積極的に開示するということも、八代市は情報公開条例持っておりますが、情報公開の大きな目的であり、行政としてのですね、説明責任の一端であるというふうに考えます。将来に禍根を残すことがないような判断をやるためにも、行政の力を発揮していただくことをお願いをして、この項を終わります。  2番目、次の項、お願いいたします。                  (教育長藤門豊明君 登壇) ◎教育長(藤門豊明君) 梅田議員御質問の、市立幼稚園への多胎児入園についてお答えいたします。多胎児入園の問題は、専ら3歳児の入園の募集に関することと思いますので、そのことに絞りましてお答えを申し上げます。  本市におきましては、幼稚園教育に対する市民の皆様の強い要望にこたえるために、去る平成10年度に八代市幼稚園教育振興計画を策定しまして、3歳児保育を平成12年度に龍峯幼稚園、昨年度、平成13年度に代陽、太田郷、麦島の3幼稚園、そして本年度から植柳、松高を加えた全幼稚園におきまして開始いたしております。  3歳児は、新4歳及び5歳児に比べますとまだまだ幼く、一人一人の個性を尊重した指導が一層必要でございます。そこで、4・5歳児を1クラス35人を定員といたしておりますが、3歳児は、その発達段階を考慮し20人を定員と定めました。熊本市を初め県下の3歳児保育を実施している多くの幼稚園でも20人を定員といたしております。  昨年、3歳児クラスで1年間過ごした子供の保護者の方に話を聞きましたところ、毎日喜んで登園していた、自立心が芽生えてきたというように、市民の期待は大きなものがあるようでございます。  昨年度、各幼稚園で3歳児の募集をいたしましたところ、多くの希望者がありまして、代陽、太田郷、松高の3幼稚園では、定員の20名を大きく超えました。そこで、各園抽選をし入園者を決定するに至ったわけでございますが、抽選会の実施要領の中に、くじは入園希望者1名につき1枚引いてもらう、双子または三つ子の場合も1人につき1回ずつ引くと定めました。双子などの希望者への対応の方法は幾つかあると思われますが、熊大幼稚園──熊大附属幼稚園などの実施要領と同様に子供一人一人を大切に考え、1つの人格を持った子供ごとに抽選の権利を上げたものでございます。  その際、双子の子供さんを持つ保護者に対しましては、事前に十分な説明を行い、納得の上でくじを引いていただきました。しかしながら、結果は2人のうち1人が落選となる事例が発生したわけです。抽選はどの子供にも公平でなければなりません。当該幼稚園では、ほかにも4名の子供が落選となり、補欠順位も公平に決定いたしたところでございます。  入園式から2カ月を経た現在、このうち、双子さんのうちの1人が当該幼稚園に通っておりまして、もう1人は家庭保育ということで、幼稚園のあきを待たれております。この幼稚園といたしましては、送迎のときについてきた子供さんが、ほかの園児と一緒に遊べますようにできる限りの配慮をしております。現在、市内には3歳児クラスにまだあきのある幼稚園もあるわけですが、この幼稚園を強く希望されて待たれているということにつきましては、この幼稚園の評価が高いということで、ありがたく思っております。  保護者の気持ちは十分察しているわけでございますが、公正・公平である抽選会のルールを途中で変えるわけにはまいりません。同じように、この幼稚園のあきを待たれている家庭のことを配慮する必要がございます。今後、このような状況を招かないために、定員増や学級増という点から考慮してみたわけでございますが、3歳児の定員を20からふやすということは、その発達段階から考えて適正な指導の限界がございます。  次に、学級数をふやすことについてですが、現在、各3歳児の学級数は1学級にしております。それは、施設面の状況から考えますと、現在の保育室の数には限りがあり、ほとんどの幼稚園で多くの保育室を使用している状況です。現在、幼稚園や学校関係の増築については、財政面の都合もあり年次計画で御承知のように進めておるところでございます。全国的な少子化は本市においても例外ではなく、中・長期的な見通しを立てて施設面の充実を図らなければならないと考えております。  なお、新生児の統計を見てみますと、双子の出生率が若干ふえているようでございます。今後は、双子の方の入園を希望される保護者の方もふえてくると考えられます。現に、4歳児、5歳児クラスでは、2つの園に双子の方が通っております。これまでの経緯を踏まえまして、市立幼稚園への多胎児入園に関しましては、今後教育委員会内部において十分な検討をいたしていきたいと考えております。 ◆梅田玲子君 保護者とはどういう話をされているんですか。入園以降の話とかですね、どういう状況が発生しているかとか、そういうことについて。今のお答えを聞く限りは、教育委員会は自分たちの正当性だけを言っていらっしゃったような気がしますので、話し合いはなかったのかなて心配になったんですが、保護者との話し合いはそれ以降なさっておりますか。 ◎教育長(藤門豊明君) 私、ここからお答えを申し上げます。  私が報告を受けたところでは、教育委員会の方に保護者の方見えたようでございます。その保護者の方といろいろと現在の状況についてお話を聞いております。そういうことで、今のところ、先ほど申し上げましたとおり、次のあきをお待ちのような感じもございます。もちろん、先ほど申し上げましたように、非常に、入園のときには非常にショックを受けておられますので、その当時聞きますと、やはり園の担当者としても多胎児一緒で入園した方が一番いいわけでございますので、それで言葉もなかったと言っておりますので、おっしゃるようなそういう冷たい対応をしているわけではございません。  (傍聴席で発言する者あり) ◆梅田玲子君 あのですね、私は、個人の方をという話じゃないんですよ。このことを通して八代市がどういう規則を持っていくのか、どういった多胎児へのですね、プランなり教育委員会がスタンスを持っていくのか、そういったことについてはやっぱり変えないといけないんじゃないかというふうに私思っているからこういうことを言っております。  市町村、他の市町村を調べてくださいというふうに言っておりましたんで、お調べになったようなんですが、そしてそれぞれについてはいろいろな評価をお持ちだっていうふうに思うんですが、その中で参考に思えるような自治体はなかったんでしょうか。 ◎教育長(藤門豊明君) おととし、いろいろと抽選会をやるときに、あるいはその規則を決めるときに検討したようでございます。おっしゃいますように、いろいろと多胎児の方の入園については方式がございます。ただ、私たちの方でどうしても、先ほど繰り返し申し上げましたような20歳という──ごめんなさい、20人という定員の枠がございますので、そこらの検討をどうするか。多胎児の方を仮に入れますと、多胎児の方の1人が20人目で抽選になった場合2人入る、その人は入れば当然2人入れますから、19番目の方が、多胎児でない方が権利がなくなるわけでございます。そういう状況もございます。  さらに、後で待っておられる人もございます。多胎児の方もあられれば、それから普通の1人の子供さんを持っておられる方もございます。そこで、20人の枠ということを、例えば三つ子とか二つ子のときに崩して1人、2人ふやしているところもございますが、我々の方では20人という定員を守るということと、一人一人の児童の方について1つの権利ということで考えておるという、非常におっしゃいますようにまあ悩みのある点でございます。先ほど申し上げましたように、今後ともふえるということでございますが、ただ定員につきましては非常に問題がございますので、さらに検討させていただきたいと思います。 ◆梅田玲子君 教育委員会としてはですね、まじめに考えて今のような結論を出されたというふうに思うんですが、保護者の立場にですね、立つときに、この規則はおかしいというふうにはお思いになりませんでしたか。5人の委員さん方から、このことについて疑問は出なかったんですか、お伺いしたいと思います。 ◎教育長(藤門豊明君) お答えします。  いろいろと考え方はあると思うんですが、そのときにつきまして、5人の委員さんから御意見を聴取したかどうかは、私ちょっと調べておりません。 ◆梅田玲子君 ぜひもう一回ですね、5人の委員さん方に聞いてください。  一見ですね、一人一人に権利があるということはとても大事になさっているように思えます。でもですね、自分が入る──この幼稚園に入る、入らないということを3歳児が自分で決められますか、自分の権利として。そういったことを決めることができないことにそういう権利を与えて、そのことで喜んでいらっしゃるんでしょうか。もしそうであるならばですね、子供たちは2人の──双子の場合は2人一緒に育ってきているはずですから、お二人に権利を与えたときには、片方の子供さんが当たったら2人とも入れますよとなぜならなかったんでしょうか。  1人を入れて、1人はどうしますかと言われたときに、どうなるんですか。その話はですね、保護者に返すべき問題ではないと思います。当たらなくて1人残ったときにどうするか考えるのは行政の問題、教育の行政の問題ではないでしょうか。お答えください。(傍聴席で発言する者、拍手する者あり) ○議長(松永久彦君) 傍聴者にお願いします。発言中は御静粛に願います。 ◎教育長(藤門豊明君) いろいろと御議論はあると思います。先ほど申し上げましたように、1人が入って1人が落ちるということは非常に残念な結果だと思います。それを2人お救いする、1人で、保護者で2票という意味ですけども、保護者の方に選択していただくことになりますが、なおほかの園児の方のことも考えてあげなければいけないという要請があると思います。十分そのときには、抽選をしましたときには御説明申し上げまして、そういう状況になるということもお話をして、その結果引いていただいて1対1ということで、1人が入って1人はまたお待ちということになったわけでございます。  いろいろと考え方はあると思いますが、現在の段階で20人の定員数の中で、しかも順番を公正にやるという方法では、今のところ、今まで我々がやっています方式以外にはあり得ないと思います。(発言する者あり)
    ◆梅田玲子君 あのですね、それであるならばですね、保護者に一権利を与えたらどうなんでしょうか。オール・オア・ナッシング、その方がわかりやすいと思います。そしてその方の説明をなさる、そして抽選に漏れたときにはですね、ほかにやるべき方法がないかどうかについては別途御相談に乗るなりをなさったらいいと思います。そのくらいのきめのあつさ、そういった行政のあつさがあってよろしいんじゃないでしょうか。  今回の入園に関する規則はですね、私はね、入園を助けるっていう観点が落ちてるというふうに思います。ぜひそういうことについてですね、もう一回ですね、考えていただきたい。これまでですね、入園について余り大してトラブルがなかったというのはですね、こんな、こういうようなところをですね、私立の幼稚園とか、私は保育園が補ってきたからではないかというふうに考えているんですが、いかがなんでしょうか。 ◎教育長(藤門豊明君) 先ほどから申し上げておりますように、4歳児、5歳児についてはそういうふうな何といいますか、抽選で落ちるというような状況じゃなかったんです。今まで4歳、5歳児ですので、3歳児は今年度から──13年度からやったわけですので、そういう状況につきましては調べておりません。ただ、抽選のときに実施要領をつくりますときによそのものを調べましたが、幾つかの例がある中で1つの選択をしたということでございます。 ◆梅田玲子君 この保護者の方はですね、話をしていたら、早くから子育て支援センターなどでも御経験のようだったんです。お姉さんが八代市立の、八代市立──公立の保育園にですね、先ほどちょっとぱらっとおっしゃったんですが、幼稚園に入って非常によかったと。だからできればね、同じ園で学ばせたいという御希望を持っての入園希望だったんです。  こういうお話でした。しっかり聞いてください。あちこちを転勤してきて、八代は住みよい町だと思っていました、これまではと、このことがあるまではと。この言葉はですね、行政として、本当に教育行政としては重く受けとめていただきたいというふうに思います。そしてですね、もう一回ですね、どういった、八代市がそういった多胎児への入学等について、本当に保護者の立場──先ほどですね、福祉の方はひまわり苑とか、それから授産所施設を新しくするというときに、そこを利用なさっている方々と、本当に親身になって協議を繰り返してきましたというお言葉でした。そういったスタンスをぜひ教育行政としても持っていただきたい、そういうふうに希望して、この項を終わります。  次、お願いいたします。                   (市長中島隆利君 登壇) ◎市長(中島隆利君) それでは、最後の御質問の、有事法制論議への対応について御答弁申し上げます。  橋本議員にもお答えいたしましたとおり、有事法制については現在国会において審議中であり、基本的には国が扱う事項でございます。しかしながら、市町村に関係する部分があることも事実でございまして、去る6月5日から開催されました全国市長会でも有事法制について議論され、多くの市から、余りにも唐突な提案であり、地方自治体の意見が十分聞かれていない、国民保護法が先送りされている等の意見が出され、有事法制に対する不安の声が出されていました。私も全く同感で、地方自治体及び国民の議論をもっと時間をかけて深めるべきだと考えます。  2点目の、有事法制に対して反対表明あるいは意見・要望書などを出すことを考えていないのかという質問でございますが、前段にも述べましたように、有事法制については市民の議論も深まっていませんので、現時点では意見書・要望書を出す検討をいたしておりません。議会でも十分議論をお願いしたいところでございます。  以上、答弁をいたします。 ◆梅田玲子君 中国瀋陽市での亡命事件が最近では非常に印象に残っているんですが、これの外務省への対応、それにかかわらずですね、一連の対応とか、それから今回の情報公開法に基づく資料請求者の個人情報が防衛庁で組織的に集められていたというふうな報道ですね、そういったことを見ると、国民の多くは国の対応を非常に懐疑的に見ている、そういうふうに思います。  現在の日本と中国、韓国、まあアジアとの関係ですね、日本の中におけるアジアの役割を考えたときにですね、私は日本は決して戦争などをやれるはずはないというふうに考えています。防衛という前に、その前提は外交であって、これをきちんとすることが最大の国益ではないか、そのように思うんです。  けさの新聞の三面にはですね、ところがですね、「外務省改革のらりくらり」と載ってました。今、国会が最優先すべきことは、国民の政治への信頼回復ではないかというふうに考えます。今回はどうも国会が延長されてこの法案、それ自身が廃案になるのか修正になるのか非常に微妙なところになってきて、今国会は先送りになるんじゃないかというふうなことになっているんですが、こういう中で、各県の知事とか各地方団体からも要望書とかコメントが出されていますね、それぞれから。先ほども市長の方は、これについての要望書は今のところ考えていないということでした。  八代市議会では、昨年9月にテロが起きた後にですね、すぐに意見書を出しました。今回また市民の方々から、この法案についての慎重審議を求める意見書を出していただくような請願が出されています。議会は議会としてきちんとした議論がされるというふうに思うんですが、そういった面をとらえてですね、再度本当にこの件について慎重に、国民にわかるように、あるいは市民にわかるような議論を尽くしてほしい、そのような要望書を出すお考えはありませんか。 ◎市長(中島隆利君) はい。今、先ほども申し上げましたように、自治体から幾つかの不安の声が出ているのは事実でございました。今、国会でも審議されておりますし、それからこの問題についても、市民の中での議論も、まだ全く議論を深めているわけではございません。そういう中で、行政が一方的に意見書とかあるいは要望書を提出するというところに至っていないと、こういうことで御答弁申し上げたわけであります。当然、この問題については、市民にとっても重要な課題でありますので、機会がございましたらそういう議論の場が設ければと、こういうふうに思っております。  以上です。 ◆梅田玲子君 それではですね、前段で言いましたんですが、自治体とかですね、市民生活への影響ですね、八代市の場合具体的な例としてどんなことが考えられるというふうに思われますか、もしこの法案が通れば。 ◎市長(中島隆利君) この法案についても、まだ全国市長会においても政府幹部からの御説明をいただいただけで資料をいただいているところでありまして、まだ行政の内部としても、どのような地方自治体に対する制約あるいは義務が課せられるのか、その点について十分まだ把握をいたしておりませんので、その点についても現在国会で審議中でありますから、当然行政の内部で、この法案が通った場合にどういう問題であるかも含めて把握をしてまいりたいと、こういうふうに思います。 ◆梅田玲子君 それではですね、地方自治の本旨という観点からはどのように考えられますか。 ◎市長(中島隆利君) 地方自治本旨は、まさに憲法に保障された自治権でありまして、当然市民の生活・生命・財産、すべて住民自治の中で確保していくという役割でございます。しかし、今回の法案については、国の安全保障、この防衛に対する法案の審議でもあります。そういう面では、国の議論をされます防衛の施策に対して、国の自治体──地方の自治体がどんな役割を伴うのか、今改めて提案されて議論されているわけでございますので、地方自治本旨に基づいて、この法案に対して地方自治としてどのような意見を上げていくか、この法案を十分点検をする中で意見を反映してまいりたいと、こういうふうに思います。  その反映の仕方は、今後全国市長会あるいは議長会等も含めて、議会と執行部から両方面でそれぞれの機関に反映していく手だてがございますので、そういう機関を通じて反映してまいりたいと思います。 ◆梅田玲子君 私は、これまで一般質問で非核宣言都市、非核宣言についてとか、それから新ガイドラインとか、周辺事態法について一般質問してまいりました。国の話じゃないかというふうに言われたこともあるんですが、決してそうは思いませんですね。私は、必ずそのことが市民と直結をしてくる問題だというふうに考えているから、こういったことをあえて取り上げさせていただいております。  私、その際に思ったことがあるんですが、これは国の問題というふうに地方行政が思っていらっしゃるのか、まあ議員の中にもそう思っていらっしゃる方もおありかもしれないんですが、地方行政としての観点、そういう問題意識が希薄ではないかなというふうにこの間ずっと思ってきました。  それはですね、一番最初に取り上げたときには総務課だったですかね、それから文書法規、その次生活安全だったですかね、何かぱらぱらぱらぱらっていうところで、こういう問題について対応がなされた記憶があります。私、こういう問題について、職員の方々が本当にそういう認識でいいんだろうかと、一度こういう法案が通過するとですね、その枠組みに一番最初に、一等最初にですね、組み込まれていくのは職員でしょう。そうして、それについて担当の職員が何かしないと言ったら、今度の場合は罰則とか懲役の規定なんかも含めて出てくる可能性があるでしょう。  本当にこういう場合ですね、危機管理の部署立ち上げてですね、地方から検証して、積極的に国に声を上げていく必要があるかっていうふうに私は思うんですが、そういうお考えはおありでしょうか、どうなんでしょうか、その辺について。例えば、部署等についてきちんと八代の中で見直して考えて、こういったことを先取りしながら考えていく部署、そういったものをつくっていくとかですね、そういう考えはありませんか。 ◎市長(中島隆利君) 今回の法案の問題については、当然地方自治体にかかわる問題がございますので、当然行政の担当部を選任をして検討、対応すべきだというふうに思います。そういう体制が現在十分にあるかどうかという御指摘ですが、早急に執行部体制、担当部を選任をしながらこの対応に当たっていきたいと、こういうふうに思います。  それから、一般的な危機管理体制、これについても防災の項で当初私の施政方針でも申し上げましたが、今言われています地震、台風、水害、大変な災害等も予想されます。そういう面で全職員、あるいは全市民がこの危機管理体制でどう対応していくか今後重要な課題でございますので、その点についても今後早急に検討してまいりたい、こういうふうに思います。 ◆梅田玲子君 この問題について言えばですね、アンケートは57.1%の方々がですね、「日本は武力に頼らず平和主義を貫くべき」というふうにお答えでした。それで、「よくわからない」という方がですね、37.2%ありました。やはり、だから議論を尽くすべきということと情報を出すということがとても大事なことではないでしょうか。関心の薄さこそ危機というふうにも言われております。攻められたらどうするかというところから始まるんではなくて、武力に頼る前の論議をぜひ深めていただきたい。  教育にしても合併にしても、川辺川ダムの建設問題にしてもですね、有事立法にしても、今後問われていくのは、地方自治体としての主体の形成とその確立ではないかというふうに思います。私は、今回そのような視点から一般質問を構築してみました。初心を忘れずに、新市政が信頼回復のために取り組みを推進していただきますよう期待をして、本日の質問を終わります。            ───────────────────────── ○議長(松永久彦君) お諮りいたします。  本日の議事はこの程度にとどめ、延会といたしたいが、これに御異議ありませんか。                  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(松永久彦君) 御異議なしと認め、そのように決しました。  なお、次の会議は明11日定刻に開き、質疑並びに一般質問を続行いたします。  本日はこれにて延会いたします。                  (午後3時04分 延会)...