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ヒット) 1 令和六年二月十九日(月曜日)
午 前 十 一 時 十 分 開 会
◯大田 満
委員長 おはようございます。
それでは、定足数に達しておりますので、ただいまから
警察委員会を開会いたします。
なお、
坂口総務部長から欠席の届出がありましたので、念のためお知らせいたします。
本日の議題は、お手元に配付のとおりでございます。御確認願います。
それでは、本日の議事を執り行います。
まず、「
非違事案の発生について」を議題といたします。
執行部の説明を求めます。
川畑警務部長。
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◯川畑警務部長 警務部長の川畑でございます。本年に入り、相次いで職員の逮捕と
懲戒処分を行う事態になっていることは、県議会をはじめ県民の皆様の信頼を著しく裏切る行為であり、
県警察を代表して心からおわび申し上げます。
それでは、着席して説明させていただきます。本年に入ってからの職員の
逮捕事案、
懲戒処分の状況については、一月十日の本
委員会で御報告させていただいた
田川警察署員による
傷害致死事案のほか、
大牟田警察署員による
大麻取締法違反事案、第二
機動隊員及び
飯塚警察署員による
窃盗事案、
警察学校生による
占有離脱物横領等事案など、既に五名の職員の
懲戒処分を行っている状況でございます。
これまで
職務倫理や
非違事案防止教養につきましては、
警察官拝命時の採用時教養はもとより、
配置先所属においても年代別、階級別の
グループ検討会など、機会あるごとに実施しているところであります。
身上把握指導につきましては、平素から業務や対話を通じた把握のほか、異動期に
身上指導特別強化期間を設定するなどして職員の
個別面接を行い、一歩踏み込んだ職員の公私の悩みや問題の把握、堅実な私生活などに関する助言、指導などを行っております。しかしながら、このような
非違事案が続いていることを重く受け止め、全所属に対していま一度踏み込んだ
身上把握や
非違事案がもたらす影響、
警察職員としての自覚や
使命感を醸成するための
繰り返しの
職務倫理教養の徹底など、
各種非違事案防止対策に全力で取り組んでおるところであります。
県警察といたしましては、
警察職員としての職責の
重要性について、引き続き職員一人一人に浸透させていくとともに、これらの教養を
一過性のものとすることなく、
警察職員としての誇りや
使命感、
倫理観の涵養に取り組み、
組織一丸となって県民の皆様の安全と安心を確保するための諸対策を推進することにより、具体的な成果を上げ、
信頼回復に努めてまいる所存でありますので、委員の皆様方の御指導と御支援を賜りますようお願い申し上げます。
以上で、報告を終わります。
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◯大田 満
委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。質疑はございませんか。
樋口委員。
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◯樋口 明委員 幾つか質問をさせていただきます。一月十日の
警察委員会でも
不祥事の報告を受け、その際、私から質問と要望をさせていただきましたが、残念ながらその後も続けて
不祥事に関する報道がなされております。いずれの場合も
不祥事が発生したのは昨年以前のことであって、時期もばらばらだと承知をしていますが、県民は報道によって初めて事実を知るため、処分が同じ時期になったということより、県警でなぜこんなに
不祥事が続いているのかとしか思わないのではないかと考えます。県警にも今回の連続した
不祥事の報道を受け、県民から苦情など様々な声が寄せられていると思いますが、件数にしてどれぐらいなのでしょうか、お答えください。
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◯大田 満
委員長 川畑警務部長。
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◯川畑警務部長 本年に入り、
県警察職員の
不祥事に関して県警に寄せられた御意見につきましては、本日の時点で約二百二十件頂いている状況でございます。主な内容といたしましては、
警察官が犯罪を犯してどうするのか、
不祥事が多い、改善してほしいなどの厳しいものでございます。御意見を真摯に受け止め、今後の
警察活動に生かしてまいりたいと考えております。
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◯樋口 明委員 非常に多くの声が寄せられていることは分かりました。県民が望むのは、県警が
運営指針でも触れているとおり、誰もが安心して暮らせる福岡県になることです。その重責を担う
警察官が
犯罪行為を行うなどあってはならないことであり、今、県警に求められているのは、
不祥事を一件でも減らす対策を強力に推進することだと考えます。先ほどの報告からも、指導、教育など
繰り返し行われていることは分かりましたが、そのような状況でも
不祥事が繰り返されています。これまでの指導、教育だけでは不十分だと感じてしまうのですが、何か特別な対策は取っていないのでしょうか、お答えください。
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◯川畑警務部長 昨年から今年に入り、
会計年度任用職員の
薬物事案に係る
免職事案が続いたことを受け、
会計年度任用職員の採用に当たり、
面接官の人数を二名から三名に増やし、
責任者を警部以上の階級にすること、
面接官の階級を
巡査部長以上から警部補以上に引き上げること、
面接官は本部が実施する
面接試験官研修会を受講した者に限ることなど、
面接試験の質の向上を図り、
警察職員としてふさわしい人材の確保に努めているところであります。また、
警察官が
ギャンブル等で金に困り、
消費者金融や知人、同僚などから借金をした挙げ句、窃盗や口座の譲渡しなどの犯罪を起こす事案も続いたところであります。この種の問題では、
当該職員と複数の同僚間で金の貸借りがあっているにもかかわらず、上司への相談がなされず、誤った同僚愛から安易に金を貸していることから、三十歳未満の職員を対象に、
ネット回線を利用した
学習形態であります
eラーニングにおいて、職員間の
金銭貸借の
危険性や堅実な
生活設計の
重要性に関し自ら考えさせる教養を実施しているところであります。引き続き、どのような取組が
非違事案の防止に真に効果的か検証しながら、粘り強く対策を継続してまいりたいと考えています。
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◯樋口 明委員 最後に、私から要望させていただきます。県警が以前から取り組んでいる踏み込んだ
身上把握や、
具体事例を用いた
繰り返しの
職務倫理に関する
指導教育なども引き続きやっていくべきだとは思いますし、新たに始める対策も一定の効果を期待するものではありますが、
懲戒処分者の中には
若手職員に限らず中堅、
ベテラン職員も含まれるため、やはり全職員に対しての
指導教育方法が必要であると思います。
警察職員にはより高度な
倫理観が必要なことを再認識させるための効果的な
指導教育方法を企画、実施、検証しながらしっかりやっていただき、県民の
信頼回復に努めていただきたいと思います。あわせて、日頃から地道に職務に当たられている他の
警察職員の士気を落とすことがないよう、今後とも福岡県の安心、安全に向けて職務を遂行されますようお願いいたします。
以上です。
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◯大田 満
委員長 ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
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◯大田 満
委員長 ほかにないようですので、ここで私から一言申し上げさせていただきます。
またしてもこのような県民の信頼を裏切る事案が発生したことは残念でなりません。
執行部におかれては、ただいまの
樋口委員からの御意見、御要望を真摯に受け止め、
再発防止に徹底して取り組み、
信頼回復に努めていただくことを強く要望いたします。
なお、従来から献身的に職務に当たっているほかの
警察職員の士気を落とすことなく、今後とも強い
正義感と
使命感を持って職務を遂行されますようお願いいたします。
以上で、本件の質疑を終わります。
次に、「令和六年
能登半島地震に伴う
特別派遣について」を議題といたします。
執行部の説明を求めます。黒木
警備部長。
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◯黒木警備部長 令和六年元日に発生いたしました
能登半島地震に伴う
本県警察における
警察措置について、お手元の資料を基に御説明いたします。
初めに、地震でお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げます。
お手元の資料の一、
警備部隊の欄を御覧ください。
県警察におきましては、
地震発生から三日後の一月四日早朝から
救出救助活動を専門とする
広域緊急援助隊を三たび派遣しております。その活動の中で、当県警の部隊が発災から百二十四時間後の一月六日に九十代女性を発見し、救助いたしております。下段に掲載しております左側の写真二枚は、
救助活動中の状況でございます。右端の写真は、
火災被害に遭った輪島市
朝市通りでの
捜索活動の状況でございます。これまでに
警備部隊約二百九十人を派遣しております。
次に、二、
広域警察航空隊の欄を御覧ください。
航空隊は、一月八日から被災県に三たび、
延べ航空機三機、隊員約二十人を派遣し、
救助活動や
孤立地域への
物資搬送及び上空からの
情報収集活動を行っています。左側の写真二枚は、
孤立地域の確認と
物資輸送の状況で、右側の写真は、
ヘリコプターに搭載されたカメラで撮影した輪島市
朝市通りの上空からの写真となります。
次に、三、
特別自動車警ら隊及び
特別交通部隊の欄を御覧ください。
特別自動車警ら隊は、一月二十五日から隊員約十人と
パトカー二台を、
特別交通部隊は、一月二十六日から隊員約二十人と
パトカー九台をそれぞれ派遣して、
被災地及び
避難箇所周辺における警戒、
警ら活動を実施しており、現在、第三次派遣として
特別自動車警ら隊約十人、
特別交通部隊約二十人を派遣しております。
下段の四、
主要資機材の欄を御覧ください。今回の地震で
警備部隊が使用した
救助資機材の一例でございます。左の
地震警報機は、
緊急地震速報と同様に、
余震発生前に伝わるP波と呼ばれる揺れを感知した場合にアラームで知らせるものでございます。中央の
レスキューサポートは、
救助活動中に
家屋等の倒壊を防ぐ支柱で、約十トンの重量に耐える能力がございます。右側の
ファイバースコープにつきましては、
救助隊員が視認できない狭い空間の状況を画像で確認するものです。倒壊した家屋の捜索や
救助活動では有効な
資機材の一つとなっています。このほか昨年の久留米市などに甚大な被害をもたらした
豪雨災害において
救助活動に活躍した
水陸両用車、ショベルカーのほか、
トイレカーを帯同し、任務に従事いたしております。
発災当初は自活が求められますので、
アルファ米などの非常食をそれぞれ温めて食事を取り、車両の中で仮眠することは当然のことではありますが、中でも福岡では経験することがない積雪の中での活動ということで、
部隊輸送や
捜索活動において苦慮したとの報告を受けています。
現在も部隊の派遣が続いているところでございますが、福岡県に目を向けますと、
警固断層における
地震発生の確率は高い
グループに属しております。また、毎年のように豪雨による甚大な被害が発生している地域でもあります。
県警察といたしましては、今回の派遣での経験を生かし、平素から部隊及び
警察署の
災害対応能力の向上に努め、
災害発生時には県民の安全、安心の確保のため、迅速、的確に対処していく所存であります。
説明は以上です。
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◯大田 満
委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。何か質疑はございませんか。
樋口委員。
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◯樋口 明委員 発災当初から県警の職員の皆さんに
被災地に入っていただいて、本当に頑張っていただいたというふうに思っております。
ニュースでも
被災者を救助されたという
ニュースも飛び込んできましたし、効果的に救助ができるように臨機応変に対応されたという話も伺っております。本当に本県の
警察官、頑張ってもらったというふうに思っております。その上でお聞きしたいことがあるんですが、
能登半島に入る上で、報道でもあっておりますように、非常に、
輸送ルートといいますか、困難な状況だったということを聞きました。それで、
本県警察官を派遣される上で、やっぱりそのような困難に直面されたのかということをお聞かせいただければと思います。
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◯大田 満
委員長 黒木
警備部長。
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◯黒木警備部長 委員御指摘のとおり、福岡からまず現地の石川県まで十五時間を要して現場に向かっています。拠点となります
金沢市内からまた
能登半島の北端、珠洲市などに向けて五時間以上かけて行っているということで、かなりの困難を要しております。
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◯樋口 明委員 自衛隊なんかも
ヘリコプターを駆使して現地に入られたというふうに聞いておりますし、ここにも本県のヘリを派遣したというふうに書いておりますけれども、
大変現地では難しい状況だったんだなというふうに思います。それで、先ほど部長のほうからもお話がありましたけれども、今回の経験を生かして今後につなげていきたいというふうに言われておりましたので、地震がどこで起こるか分かりませんし、今回のようないわゆる特殊な場所で発災するかもしれませんので、今回の経験をしっかり生かしていただいて今後につなげていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。要望です。
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◯大田 満
委員長 それでは、ほかにございませんでしょうか。
岩元委員。
19 ◯岩元一
儀委員 先ほど御説明をいただきましたけれども、本当に発災直後の三日目から大変な状況の中で、地元の要望に応える形で派遣が行われ、懸命になってやられたということで、そして百二十四時間後、本当に奇跡的というか、そういった中でお年寄りの方が助けられた、本当にすばらしい
救助活動だったというふうに評価をさせていただきながら、本当に御苦労さまでしたと申し上げたいと思います。
同時に、ざっと私、ちょっと書き留めることもあれだったので、大体延べどのくらいの方々が行かれたのか、もう一回正確に教えていただけますか。
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◯大田 満
委員長 黒木
警備部長。
21
◯黒木警備部長 令和六年一月四日から二月十九日現在までの数字でございますけれども、石川県
公安委員会からの
援助要求に基づき、当
県警察職員約三百九十人を石川県に
特別派遣し、要
救助者の捜索及び
救出救助活動、ヘリによる
人命救助及び
物資輸送、
被災地及び
避難箇所における警戒、
警ら活動に従事しております。
22 ◯岩元一
儀委員 三百九十人ということで、本当にその中で今コロナがはやったりインフルエンザだったり、いろいろやっぱり大変な状況もあったんじゃないかと思うんですけれども、けがをされたり、あるいはそういう部分で大変いろんな迫られる状況もあったんじゃないかと思うんですけれども、成果から見ると、大きな事件、事故というか、
感染症とか、そういったものはなかったんですよね。というか、今、正確に調査をされてないということもあるかもしれませんが、そこら辺のところ、大きな事故とかいうのはなかったですかね。
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◯黒木警備部長 委員御意見のとおり、特段の問題はございませんでした。今後も
感染症対策等に努めて任務を全うしてもらいたいと考えております。
24 ◯岩元一
儀委員 やっぱりこれから石川、また瓦礫の撤去とかいろいろ出てきますけれども、そんな中で、いろいろ石川県のほうから、これからどういう
オーダーというか要望というか、そういったような部分が来るのかよく分かりませんが、今後の部分の中で予定される、あるいは考えられる支援というか派遣というか、こういったものはどういうところがあるんでしょうか。
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◯黒木警備部長 現在も任務として当たっておりますけれども、今後もそうなるのではないかというのが、
被災地と
あと避難箇所における
警戒活動が重点になってくる、今後、
交通網が復旧してまいりますと、
交通整理というところの任務になってくるんじゃないかと考えております。
26 ◯岩元一
儀委員 気をつけて、石川県のそういった部分の中でやられる
オーダーに応えてしっかりと頑張ってほしいというふうに思いますが、先ほども
樋口委員のほうからもありましたとおり、一生懸命に対処されているというところはよく分かるし、また先ほど雪という部分、特殊な事情、こういったような中で苦労された、ほかの面でもいろいろ苦労があっていると、こういうようなところがありますけれども、その中でも
使用機材の活用とか、こういったところで成果も出て安心して
警察活動ができるという、
援助活動ができるということであろうとは思うんですが、ほかにどういうふうに今後この教訓の中で、
ハード面も含めて
ソフト面も含めて、例えば
活断層の調査もこれから県としても来年度は本格的に行うと、こういうことも予算の中に上げられております。そこら辺との連携も含めて、
ハード面も含めて、
活断層地震の部分の中で、やっぱり機材もそろえなきゃいかんし、
ソフト面、
ハード面、どうあるべきか、そこら辺のところをどう感じておられるのかお聞きしたいと思います。
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◯黒木警備部長 今回の派遣におきまして、非常に
倒壊家屋が多うございます。そういう面も踏まえまして、そういう点と併せて、県内の災害の
発生状況を踏まえまして、引き続き必要な
資機材を今後も要望してまいりたいと考えております。
28 ◯岩元一
儀委員 前も申し上げましたとおり、
委員会でもしっかりとした
予算確保ということは、これは治安の維持を含めて、
災害対策を含めて大事なことだろうと思いますのでやっていただきたいし、本当に真面目にやってこられている方々がほとんどだろうと思うんですけれども、今回の先ほどあった
不祥事の問題を含めて、やっぱり焦られるということはないのかもしれませんけれども、
警察活動の成果を上げると、こういったことでも非常に各職員、そこら辺のところはあるとは思うんですけれども、しかし最近では
誤認逮捕と、こういったような案件も出てきております。そういった中でしっかりと、こうした
誤認逮捕とかいうようなものがないように、同時にそこら辺の慎重な捜査も含めて要望しておきたいというふうに思います。以上です。
29
◯大田 満
委員長 ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
30
◯大田 満
委員長 ほかにないようですので、以上で、本件の質疑を終わります。
次に、議題にはありませんが、その他として何かありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
31
◯大田 満
委員長 ほかにないようですので、次に進みます。
「今後の
委員会活動について」お諮りいたします。
今後の
委員会活動につきましては、正副
委員長に御一任願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
32
◯大田 満
委員長 御異議がありませんので、そのようにさせていただきます。
最後に、会議録署名委員を指名いたします。松尾統章委員、岩元一
儀委員、以上、二名の委員を指名いたしますので、よろしくお願いいたします。
以上で、本日の議事は全て終了いたしました。
これをもちまして
警察委員会を閉会いたします。どうもありがとうございました。
午 前 十 一 時 三 十 九 分 閉 会
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