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06月28日-01号

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  1. 徳島県議会 1999-06-28
    06月28日-01号


    取得元: 徳島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-17
    平成11年 6月定例会   平成十一年六月徳島県議会定例会会議録(第一号) 徳島県告示第四百四十六号  平成十一年六月徳島県議会定例会を次のとおり招集する。   平成十一年六月二十一日            徳島県知事  圓 藤 寿 穂  一 期日 平成十一年六月二十八日  二 場所 徳島市 徳島県庁   ────────────────────────   議 員 席 次     一  番     川  端  正  義 君     二  番     嘉  見  博  之 君     三  番     森  田  正  博 君     四  番     喜  田  義  明 君     五  番     須  見  照  彦 君     六  番     黒  川  征  一 君     七  番     古  田  美 知 代 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     岡  本  富  治 君     十  番     藤  田     豊 君     十一 番     谷     善  雄 君     十二 番     庄  野  昌  彦 君     十三 番     橋  本  弘  房 君     十四 番     冨  浦  良  治 君     十五 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十六 番     長  池  武 一 郎 君     十七 番     大  西  章  英 君     十八 番     長  尾  哲  見 君     十九 番     樫  本     孝 君     二十 番     来  代  正  文 君     二十一番     竹  内  資  浩 君     二十二番     福  山     守 君     二十三番     西  沢  貴  朗 君     二十四番     吉  田  忠  志 君     二十五番     北  島  勝  也 君     二十六番     杉  本  直  樹 君     二十七番     佐  藤  圭  甫 君     二十八番     児  島     勝 君     二十九番     原     秀  樹 君     三十 番     川 真 田  哲  哉 君     三十一番     遠  藤  一  美 君     三十二番     柴  田  嘉  之 君     三十三番     平  岡  一  美 君     三十四番     四  宮     肇 君     三十五番     近  藤  政  雄 君     三十六番     元  木     宏 君     三十七番     中  谷  浩  治 君     三十八番     大  西     仁 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十 番     谷  口     修 君     四十一番     大  田     正 君     四十三番     榊     武  夫 君   ──────────────────────── 平成十一年六月二十八日    午前十時三十三分開会      出席議員計四十名          (その番号・氏名左のとおりである)     一  番     川  端  正  義 君     二  番     嘉  見  博  之 君     三  番     森  田  正  博 君     四  番     喜  田  義  明 君     五  番     須  見  照  彦 君     六  番     黒  川  征  一 君     七  番     古  田  美 知 代 君     八  番     山  田     豊 君     九  番     岡  本  富  治 君     十  番     藤  田     豊 君     十一 番     谷     善  雄 君     十二 番     庄  野  昌  彦 君     十三 番     橋  本  弘  房 君     十四 番     冨  浦  良  治 君     十五 番     久 次 米  圭 一 郎 君     十六 番     長  池  武 一 郎 君     十八 番     長  尾  哲  見 君     二十 番     来  代  正  文 君     二十一番     竹  内  資  浩 君     二十二番     福  山     守 君     二十三番     西  沢  貴  朗 君     二十四番     吉  田  忠  志 君     二十五番     北  島  勝  也 君     二十六番     杉  本  直  樹 君     二十七番     佐  藤  圭  甫 君     二十八番     児  島     勝 君     二十九番     原     秀  樹 君     三十 番     川 真 田  哲  哉 君     三十一番     遠  藤  一  美 君     三十二番     柴  田  嘉  之 君     三十三番     平  岡  一  美 君     三十四番     四  宮     肇 君     三十五番     近  藤  政  雄 君     三十六番     元  木     宏 君     三十七番     中  谷  浩  治 君     三十八番     大  西     仁 君     三十九番     阿  川  利  量 君     四十 番     谷  口     修 君     四十一番     大  田     正 君     四十三番     榊     武  夫 君   ────────────────────────  出席職員職氏名     事務局長     西  本  辰 年 男 君     次長       後 藤 田  一  夫 君     議事課長     西  成  忠  雄 君     調査課長     前  田     薫 君     議事課課長補佐  大  道  和  夫 君     調査課課長補佐  森  住  孝  義 君     議事係長     日  関     実 君     事務主任     島  尾  竜  介 君     同        堀  部     隆 君     主事       豊  田  孝  一 君     同        大  屋  英  一 君     同        谷  本  か ほ り 君   ────────────────────────  列席者職氏名     知事       圓  藤  寿  穂 君     副知事      猪  野     積 君     出納長      坂  本  松  雄 君     企業局長     牧  田     久 君     総務部長     寺  田     稔 君     企画調整部長   諸  橋  省  明 君     保健福祉部長   辰  巳  真  一 君     環境生活部長   井  内  孝  明 君     商工労働部長   飛  田  昌  利 君     農林水産部長   高  柳  充  宏 君     土木部長     甲  村  謙  友 君     財政課長     岡  本  誠  司 君     財政課主幹課長補佐              乾     和  雄 君   ────────────────────────     教育委員長    原  田  弘  也 君     教育長      青  木  武  久 君   ────────────────────────     人事委員長    平  石  義  光 君     人事委員会事務局長中  川     巖 君   ────────────────────────     公安委員長    斎  藤  義  人 君     警察本部長    宮  越     極 君   ────────────────────────     代表監査委員   大  和     恒 君     監査事務局長   十  川  勝  幸 君   ────────────────────────  議 事 日 程   第一号   平成十一年六月二十八日(月曜日)午前十時三十分開会 第一 会議録署名者指名          (三   名) 第二 会期決定の件             (十九日間) 第三 議案自第一号至第十二号、計十二件   (提出者説明)   ──────────────────────── ○議長近藤政雄君) ただいまより、平成十一年六月徳島県議会定例会開会いたします。   ──────────────────────── ○議長近藤政雄君) これより本日の会議を開きます。   ──────────────────────── ○議長近藤政雄君) 日程に入るに先立ち、諸般報告をいたします。 まず、議長会関係等について申し上げます。 去る五月二十四日、愛媛県において四国県議会正副議長会議が、六月十一日には、香川県において中国四国県議会正副議長会議が、六月十五日には、東京都において全国都道府県議会議長会臨時総会がそれぞれ開催され、地方分権推進、高規格幹線道路等整備促進についてを初め、地方行政上の当面する諸問題について協議を行い、関係方面善処方を要望いたした次第であります。 また、財政基盤強化対策県議会議長協議会総会及び都道府県議会議員共済会代議員会等の諸会合にも出席をした次第であります。 次に、監査委員から本年四月及び六月に実施した現金出納検査の結果について、議長あて報告書提出されておりますので、御報告をいたしておきます。 次に、知事から、お手元に御配布のとおり、議案等提出通知がありましたので、御報告いたしておきます。   ──────────────────────── △財第359号  (参照)                          財第359号                      平成11年6月28日 徳島県議会議長 近 藤 政 雄 殿                徳島県知事 圓 藤 寿 穂   平成11年6月徳島県議会定例会議案について(提出)  このことについて,別添のとおり提出します。   ────────────────────────      平成11年6月徳島県議会定例会提出議案 第 1 号 徳島吏員恩給条例等の一部改正について 第 2 号 災害による県税の減免に関する条例の一部改正について 第 3 号 徳島県立総合福祉センターの設置及び管理に関する条例の一部改正について 第 4 号 徳島介護保険審査会の公益を代表する委員の定数及び関係人等に対する報酬に関する条例の制定について 第 5 号 徳島公害防止条例の一部改正について 第 6 号 警察関係許可等事務に対する手数料徴収条例の一部改正について 第 7 号 徳島水産試験場漁業調査船建造工事請負契約について 第 8 号 宮川内牛島停車場線道路改築工事西条大橋下部工請負契約について 第 9 号 徳島県立鳴門高等学校校舎改築工事のうち建築工事(第1工区)の請負契約について 第 10 号 徳島県立鳴門高等学校校舎改築工事のうち建築工事(第2工区)の請負契約について 第 11 号 不動産の取得について 第 12 号 公平委員会事務の受託に関する協議について 報告第1号 平成10年度徳島継続費繰越計算書について 報告第2号 平成10年度徳島繰越明許費繰越計算書について 報告第3号 平成10年度徳島県事故繰越し繰越計算書について 報告第4号 平成10年度徳島電気事業会計予算繰越計算書について 報告第5号 平成10年度徳島工業用水道事業会計予算繰越計算   ──────────────────────── ○議長近藤政雄君) 次に、知事教育委員長人事委員長公安委員長及び代表監査委員から、お手元に御配布のとおり、説明者委任通知がありましたので、御報告いたしておきます。   ──────────────────────── △財第362号  (参照)                          財第362号                      平成11年6月28日 徳島県議会議長 近 藤 政 雄 殿                徳島県知事 圓 藤 寿 穂        説明者委任について(通知)  平成11年6月徳島県議会定例会説明のため出席することを,次の者に委任したので通知します。        副知事      猪  野     積        出納長      坂  本  松  雄        企業局長     牧  田     久        総務部長     寺  田     稔        企画調整部長   諸  橋  省  明        保健福祉部長   辰  巳  真  一        環境生活部長   井  内  孝  明        商工労働部長   飛  田  昌  利        農林水産部長   高  柳  充  宏        土木部長     甲  村  謙  友        財政課長     岡  本  誠  司        財政課主幹課長補佐                 乾     和  雄   ──────────────────────── △教管第147号                          教管第147号                      平成11年6月28日 徳島県議会議長 近 藤 政 雄 殿          徳島教育委員会委員長 原 田 弘 也        説明者委任について(通知)  平成11年6月28日開会徳島県議会定例会説明のため出席することを,次の者に委任しました。        教育長      青  木  武  久   ──────────────────────── △人委第261号                          人委第261号                      平成11年6月28日 徳島県議会議長 近 藤 政 雄 殿          徳島人事委員会委員長 平 石 義 光        説明者委任について(通知)  平成11年6月28日開会徳島県議会定例会説明のため出席することを,次の者に委任したので通知します。        事務局長     中  川     巖   ──────────────────────── △徳公委第81号                         徳公委第81号                      平成11年6月28日 徳島県議会議長 近 藤 政 雄 殿          徳島公安委員会委員長 斎 藤 義 人        説明者委任について  平成11年6月28日開会徳島県議会定例会に,説明のため出席することを次の者に委任したので通知いたします。        徳島警察本部長 宮  越     極   ──────────────────────── △徳監第154号                          徳監第154号                      平成11年6月28日 徳島県議会議長 近 藤 政 雄 殿            徳島代表監査委員 大 和   恒        説明者委任について(通知)  平成11年6月28日開会徳島県議会定例会説明のため出席することを,次の者に委任したので通知します。        監査事務局長   十  川  勝  幸   ──────────────────────── ○議長近藤政雄君) 次に、知事から、お手元に御配布のとおり、「法人経営状況等説明する書類」の提出がありましたので、御報告いたしておきます。   ──────────────────────── △財第360号  (参照)                          財第360号                      平成11年6月28日 徳島県議会議長 近 藤 政 雄 殿                徳島県知事 圓 藤 寿 穂   地方自治法第221条第3項の法人経営状況等説明する書類について(提出)  地方自治法第243条の3第2項の規定により,同法第221条第3項に規定する次の法人について,その経営状況説明する書類及び同法第243条の3第3項の規定により,同法第221条第3項に規定する信託について,安田信託銀行株式会社及び住友信託銀行株式会社信託に係る事務処理状況説明する書類を別冊のとおり提出します。  財団法人 徳島鳴門競艇収益金町村振興基金  財団法人 徳島青少年協会  財団法人 徳島福祉基金  財団法人 とくしま“あい”ランド推進協議会  財団法人 徳島県総合健診センター  財団法人 徳島同和対策推進会  財団法人 徳島環境整備公社  財団法人 徳島文化振興財団  財団法人 徳島国際交流協会  財団法人 徳島中小企業振興公社  財団法人 徳島地域産業技術開発研究機構  財団法人 徳島勤労総合福祉センター  財団法人 徳島農業開発公社  社団法人 徳島林業公社  財団法人 徳島林業労働力確保支援センター  財団法人 徳島水産振興公害対策基金  財団法人 徳島土木技術協会  徳島土地開発公社  財団法人 徳島公園緑地協会  徳島県住宅供給公社  財団法人 徳島埋蔵文化財センター  財団法人 徳島スポーツ振興財団  財団法人 徳島暴力追放県民センター  財団法人 徳島企業公社   ──────────────────────── ○議長近藤政雄君) 諸般報告は以上であります。   ──────────────────────── ○議長近藤政雄君) これより本日の日程に入ります。 日程第一、「会議録署名者指名」を行います。 会議録署名者は、議長において、     平  岡  一  美  君     須  見  照  彦  君     橋  本  弘  房  君の三君を指名いたします。   ──────────────────────── ○議長近藤政雄君) 次に、日程第二、「会期決定の件」を議題といたします。 お諮りいたします。 今期定例会会期は、本日から七月十六日までの十九日間といたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。   (「異議なし」と言う者あり) ○議長近藤政雄君) 御異議なしと認めます。 よって、会期は本日から七月十六日までの十九日間と決定いたしました。   ──────────────────────── ○議長近藤政雄君) 次に、日程第三、「議案第一号・徳島吏員恩給条例等の一部改正についてより第十二号に至る計十二件」を議題といたします。 以上の十二件について提出者説明を求めます。 圓藤知事。   〔大西(章)・樫本両議員出席出席議員計四十二名となる〕   (圓藤知事登壇) ◎知事圓藤寿穂君) 本日、六月県議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、御多忙中にもかかわりませず御出席をいただき、まことにありがとうございます。 今議会は、統一地方選挙後初めての県議会定例会でありますので、提出議案の御説明に先立ち、改めて私の所信の一端を申し述べますとともに、当面する県政重要課題について御報告申し上げ、議員各位を初め県民皆様方の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。 私は、知事就任以来、常に県民に顔を向けた、県民本位県政を心がけてまいりました。 そして、県づくり基本哲学を「個性」、「創造」、「自立」に求め、議員各位、また広く県民皆様とともに新しい県づくりに向け一生懸命、常にチャレンジ精神を持って取り組んでまいりました。 私の新しい徳島づくりにかける思いを、県民皆様の総意のもとに、「いのち輝く世界の郷とくしま」を基本目標とする新しい長期計画として具体化し、今その実現に向け私自身先頭に立って邁進しているところでございます。 この間、県民待望の明石海峡大橋が開通し、また間もなく四国の県都が高速自動車道で結ばれるという新たな大交流時代を迎えようとしております。 その一方、バブル崩壊以降の厳しい社会経済状況の中で、少子・高齢化高度情報化などの新しい行政需要に的確に対応するため、財政健全化を初めとした行財政改革にも積極的に取り組んでまいったところであり、さらに本年四月には、新長期計画政策評価推進チームを設置し、新長期計画につきまして、より一層重点的、計画的な推進を図るため、政策評価システムの導入について検討を行うこととしております。 また、進取の気質を持った県づくりへの取り組みの第一歩として、みずからで考える力をはぐくむ、とくしま地域政策研究所設立、日本一のボランティア県を目指したボランティア推進センター設立地域経済の新しい血となるベンチャー企業への積極的な支援策展開など、新たな試みに果敢に取り組んでまいったところでございます。 さて、二十一世紀の到来を目前に控え、我が国は、時あたかも大変革期の様相を呈しております。 日本経済を見ますと、各種の政策効果に下支えされて下げどまり、おおむね横ばいで推移していると言いながらも、民間需要回復力は弱く、四月の完全失業率は男性が過去最高の五・〇%を記録、中高年を中心に深刻さを増しているなど、依然として厳しい状況にあります。 国においては、財政再建という大命題を抱えつつ、数次にわたる景気対策を打ち出す一方、省庁再編への本格的な動き、あるいは産業競争力強化や二十一世紀型産業育成等を骨格とした産業再生のための法整備への着手など、転換期にある我が国の社会、経済への対応に懸命に取り組まれております。 また、地方自治の面では、いわゆる地方分権一括法案が審議され、地方分権が具体的な形をもってその第一歩を踏み出そうとしております。 申し上げるまでもなく法改正の根幹は、国の機関委任事務完全廃止であり、中央と地方政府間関係に大きな変容をもたらす新しい法体制化であります。 しかしながら、法案に盛り込まれている事務、権限の移譲に伴う地方財源確保の問題については未解決の分野もあり、今後は地方税の一層の確保、充実を図るとともに、地方交付税制度の堅持など、地方財政の諸制度の整備と運用の改善を図っていく必要があります。 このように我が国近代国家となって以来築き上げてきた行政システムの再構築が、今まさに歩み出さんとする一方で、県財政を取り巻く環境は、多額の県債残高県税の大幅な減少など、ますます厳しさを増してきており、県民皆様方の御要望のすべてにおこたえすることはなかなか困難であります。 このような状況のもとで、本県においては、目前に迫った二十一世紀徳島を明るく希望に満ちたものとするために、今なすべき多くの重要課題を抱えております。 これらに効率的に取り組んでいくためには、県と県民、県と地域がともに考え知恵を出し、ともに行動する、創意と工夫に満ちた、いわば協働の視点に立った施策展開が重要であると考えておりまして、昨年来、県民皆様とともに研究し進めております光景観創造事業は、まさにその一例であります。 このように諸施策推進には、自立自助の気概を持った県民皆様のお力が何よりも必要であり、そうした県民行政がともに手を携え、県民すべての英知を結集し、県民の総意、地域の総意として個性的で活力に満ちた地域づくりに取り組むことで困難を乗り越え、明るい未来をつかみ取ることができるものとかたく信じている次第であります。 私は、真の地方分権社会の確立を目指して、自立した県民が主役の地域づくりを実現したい、そのためにも県政をおあずかりする者として、自主自立の気概を持った行政の確立を目指したいと、決意を新たにしているところでありますので、議員各位を初め県民皆様方の一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。 次に、当面する県政重要課題について御報告申し上げます。 第一点は、四国三橋時代の幕あけについてであります。 昨年の神戸淡路鳴門自動車道の全線開通に続き、去る五月一日に西瀬戸自動車道が開通し、いよいよ本四三橋時代の幕が切って落とされました。 二十一世紀における本県発展の道筋を描く上で、この瀬戸内海をめぐる広域環状交流圏を視野に入れた取り組みがますますその重みを増しております。 全線開通後の一年を振り返りますと、神戸淡路鳴門自動車道の交通量につきましては、明石海峡大橋で一日平均約二万六千台、大鳴門橋では前年比一・八倍の約一万七千台を記録しております。 この数字が物語るように、全通後、人の交流が非常に活発化し、特に観光面において、前年の二倍を超える入り込みを記録する観光施設もあるなどの活況を呈したところであります。 今年度の状況につきましては、ゴールデンウィーク期間中を除いて、大鳴門橋の交通量や入り込み客数などに減少傾向があらわれているものの、県民生活の面では引き続き阪神地区での観光・レジャー、買い物など、生活行動の圏域の拡大と選択肢の多様化が進展し、高速バスを利用した行き来が定着しつつあります。 また、今月九日には、四国では唯一本県が加わり、近畿の広域連携組織であります関西広域連携協議会が設立されました。 こうしたことから、県といたしましても、今後とも人口と産業が高度に集積した関西経済圏域と直結しているという立地特性を大いに生かし、架橋効果を県内全域に波及させ、その定着を図ることは極めて重要であると考えております。 また、関西圏との交流と相まって、四国のみならず環瀬戸内地域と多様な連携を図りながら、観光ルートの整備など瀬戸内海を中心とした環状交流圏を大いに活用するような戦略的な取り組みを進めるなど、架橋効果の積極的な活用に向けた行動を多面的に繰り広げることこそ、架橋新時代を切り開く確かな戦略であります。 このため、高速交通ネットワークの構築を初め架橋効果を県内くまなく行き渡らせる社会基盤の整備に従来に増して努力を重ねるとともに、本年度新たに観光振興や産業活性化の視点から早急に対応すべき各般の施策を「とくしまマグネット作戦」として取りまとめ、これを官民手を携え推し進めてまいる所存であります。 このマグネット作戦の展開を通じまして、徳島のさらなる魅力を引き出しながら、架橋を契機に人・物・情報を本県に引き寄せ、その成果を本県の新たな発展へと結実させたいと考えております。 第二点は、介護保険制度の施行準備についてであります。 平成十二年四月からの介護保険制度の施行に向けて、昨年度新たに介護保険推進室を設置し、市町村や関係機関、団体等との緊密な連携を図りながら準備業務を進めてまいりましたが、今年度はさらに体制の充実を図り、各種業務に積極的に取り組んでまいることとしております。 まず、介護保険事業を円滑に行うために、県に策定が義務づけられております介護保険事業支援計画につきましては、去る三月に設置いたしました県高齢者保健福祉計画・介護保険事業支援計画策定委員会を逐次開催し、年内を目途に計画を策定すべく必要な審議を重ねてまいります。 また、本年十月から各市町村で要介護認定事務が始まることから、県下一円に要介護認定事務の体制が整うよう、各市町村等に対して必要な指導、支援を行うほか、訪問調査員や介護認定審査会委員を対象とした研修を実施することとしております。 さらに、市町村が行う要介護認定の結果等に対する不服申し立てについて審査、裁決を行う機関として、県に介護保険審査会を設置するための準備を進めるなど、介護保険制度の円滑な導入に向けた各種業務に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 第三点は、人権教育・啓発の推進についてであります。 人権教育・啓発を総合的かつ効果的に推進し、県民一人一人が互いに尊重される社会を築くため、本年三月に「人権教育のための国連十年」徳島県行動計画を策定し、四月には同和・人権担当副理事を新設するとともに、新たに人権啓発推進室を設置し、推進体制を整えたところであります。 今後は、「人権教育のための国連十年」徳島県行動計画に基づき、人権教育・啓発の取り組みを推進してまいります。 第四点は、二十一世紀環境創造推進チームの設置及びISO認証取得の取り組みについてであります。 県みずから国際規格に基づく環境マネジメントシステムISO一四〇〇一の認証取得を積極的に推進するとともに、二十一世紀における本県の環境の保全、創造の拠点整備に向け、そのあり方の検討を行うなど、人と自然とが共生する住みやすい徳島づくり推進するための組織として、新たに環境生活部内に二十一世紀環境創造推進チームを設置いたしました。 また、この環境マネジメントシステムの構築に向けて全庁的な環境管理組織を設置するなど、システムの円滑な導入のための諸準備を進めております。 第五点は、農林水産業の振興についてであります。 近年の我が国における食料自給率の低下や食料、農業及び農村をめぐる情勢の大きな変化に対応して、「農業基本法」にかわる新たな基本法として「食料・農業・農村基本法」が今国会に上程されております。 この法律は、食料の安定供給の確保、農業の持つ多面的機能の発揮、農業の持続的な発展及び農村の振興を基本理念とし、食料、農業及び農村に関する施策を総合的、計画的に推進しようとするものであります。 この法律の成立後には、食料自給率の目標や中山間地域を対象とした直接支払い制度など、具体的な施策が明らかにされると考えております。 また、林業につきましても、林業政策を抜本的に改善するため、国において森林・林業・木材産業基本政策検討会が本年五月に設置されて検討が進められており、同様に水産業につきましても、今後の水産業の進むべき基本方向について、国の水産基本政策検討会から本年夏にも最終答申が出されると聞いております。 このように農林水産行政は、大きな転換期を迎えようとしております。 県といたしましては、農業では、全国屈指の園芸ランドづくりを目指した産地育成強化策や中山間地域の活性化策を推進するとともに、林業では、間伐の推進など健全で質の高い森林資源の造成や県産材の需要拡大などを、さらに水産業では、資源管理型漁業の定着化を促進するための事業を進めるなど、国の事業に加えて本県独自の施策を積極的に展開しているところであります。 今後におきましても、これらの国の動向を的確に把握し、より一層適切な対応を図りまして、本県の地域特性を生かした農林水産業の振興に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、「第十回全国食文化交流プラザ徳島」の開催についてであります。 全国食文化交流プラザは、農林水産業者や食品関連企業など生産に携わる者と消費者が相互に交流し、新しい食文化の創造と食品産業の振興を図ろうとするものであり、平成十二年秋に本県で開催することが正式に決定されたところであります。 このため関係機関、関連団体、企業等の御協力をいただきながら、鋭意準備作業に取り組んでまいりたいと考えております。 第六点は、道路整備を初めとした基幹交通体系の整備についてであります。 初めに、高速自動車道整備についてであります。 四国縦貫自動車道美馬─井川池田間が、去る三月三十日に開通し、徳島─井川池田間までの七十三・八キロメートルが供用されまして、開通後の交通量も順調に増加をいたしております。 このたびの開通につきまして、御尽力、御協力いただきました関係者の方々に深く感謝申し上げる次第であります。 井川池田─川之江間につきましては、主要な構造物等の工事の進捗も約九四%となるなど着々と進んでおり、平成十一年度内の供用に向け、引き続き最大限の努力をしてまいります。 次に、四国横断自動車道鳴門─板野間につきましては、鳴門市板東地区において、先月団体交渉が整い、これにより全体延長の約七四%が妥結をいたしました。 本線工事も約五三%の区間で発注されており、今後とも地元市町ともども日本道路公団にさらに協力するとともに、一日も早い供用に向け、早期の用地取得になお一層の努力をしてまいります。 小松島─鳴門間につきましては、昨年十二月に施行命令が出され、本年三月に沿線首長等に対する事業説明会が開催されました。 今後、現地の測量等の立ち入りのための地元説明会が早期に行えるよう、日本道路公団、地元市町とも連携を密にし、調査の促進に努めてまいります。 また、阿南─小松島間につきましては、施行命令に向けての各種調査に積極的に協力するとともに、関係市町や関係団体の御支援をいただき、早期の施行命令に向け、なお一層努力してまいりたいと考えております。 次に、地域高規格道路を初めとする道路網の整備についてであります。 四国横断自動車道に接続する阿南安芸自動車道につきましては、一般国道五十五号日和佐道路として、建設省により設計協議や用地交渉が進められておりますので、県といたしましても早期に本格的な工事に着手できるよう積極的に協力してまいります。 また、この北側の延伸区間であります阿南市内の七キロメートルにつきましては、調査区間に指定され現在具体的な諸調査が行われておりますので、早期に整備区間に指定され事業化が図られるよう積極的に協力を行い、整備促進に取り組んでまいります。 次に、徳島環状道路についてであります。 建設省により徳島南環状道路の建設が進められており、国府地区約二・二キロメートルについては、側道部の本年度内の供用を目標に、鋭意工事の進捗が図られております。 県においても徳島東環状線等の建設に向けて用地交渉を積極的に進めており、都市部の渋滞緩和を図るため、今後とも整備の促進を図ってまいります。 次に、その他の幹線道路網の整備についてであります。 建設省において整備されております一般国道五十五号阿南道路につきましては、阿南市内の約四・三キロメートルにおいて、本年度内の暫定供用を目標に鋭意工事が進められているところであり、那賀川町においては、道の駅の整備に着手することとなっております。 このほか県道徳島環状線の徳島市川内町約四・二キロメートル及び一般国道百九十三号の海南町皆ノ瀬約一・六キロメートルが、本年度新たに国の補助事業として採択され、事業の促進に向けて取り組んでまいります。 また、一般国道百九十五号相生町においても、新たに道の駅の整備に着手しております。 道路整備は、県勢発展の基礎となるものでございますので、今後とも、一時間交流連携道路の整備徳島都市圏の交通渋滞緩和を図る放射・環状道路等の整備を積極的に進めてまいります。 次に、徳島空港拡張及び空港周辺整備事業につきましては、自然環境に十分配慮するため、現在環境影響評価法を先行適用し、環境影響評価の手続を進めているところであり、去る四月三十日に「環境影響評価方法書」について、環境の保全の見地からの意見を出したところであります。 今後、共同事業者であります国と協議、調整しながら、準備書の作成など環境影響評価の手続を進めるとともに、地元松茂町を初め関係市町や地域の方々の御理解と御協力をいただき、早期着工に向け積極的に取り組んでまいる所存であります。 次に、航空輸送体制の充実についてであります。 かねてより県民皆様の利便性の向上を図るため、国及び航空会社に対して強く要望を行っておりました徳島─東京線の増便につきましては、全日本空輸株式会社によりまして今月一日から一日一往復の増便が実現いたしました。 このたびの増便により、一日七往復体制となることによりまして、より一層の旅客サービスや利便性の向上とともに観光、産業の振興など、本県の活性化に大いに寄与するものと期待するものであります。 第七点は、吉野川第十堰建設事業及び細川内ダム建設事業審議委員会についてであります。 第十堰の可動堰への改築は、これまでも流域住民の生命、財産を守るという行政としての基本的責務を果たし、住民生活と経済活動を支えるために不可欠の事業であるということを機会あるごとに申し上げてまいりました。 県といたしましては、可動堰への改築の必要性などについて、住民の方々に正しく理解していただけるよう正確な情報をわかりやすくお伝えする必要があるとの認識のもと、建設省とともにいろいろな広報活動や各種イベント会場での説明に加え、関係する地域での地区別説明会などを実施しているところであり、さらに今年度からは住民の方々と直接話し合う対話集会も開始するなど、多くの方々からさまざまな御意見をいただきながら、合意が図られるよう努めているところであります。 また、私自身を初め県議会議員、流域の市長、町長及び民間団体の方々がそれぞれに建設大臣にお会いし、建設省としては可動堰として改築すべきとの考えに何ら変わりがないこと、今後とも住民の方々の御意見を聞きながら粛々と進めていくことを確認したところであります。 一方、今月二十一日には、徳島議会で吉野川可動堰建設計画の賛否を問う徳島市住民投票条例が可決されました。 この条例は、提案理由にも書かれておりますように、「流域市町村の一意見として徳島市民の賛否を聴取するものであり、賛成、反対いずれかが多数になっても、他の流域住民の意見や少数意見を尊重すべきである」という趣旨のもとで可決されたものであり、同時に「住民が責任を持って賛否の判断ができる時期を選ぶべき」とされているものであります。 県といたしましては、今後とも県民の皆さん方に第十堰の改築計画が流域全体の住民の生命や財産にかかわる問題であるということも十分に認識していただけるよう、建設省ともどもさらなる努力を続けてまいりたいと考えております。 さらに、建設省に対しましては、環境影響評価を的確に進められるとともに、新しい可動堰は、吉野川の景観にふさわしいものとなるよう十分検討していただき、今後とも住民の方々の合意を図りながら事業を推進されるよう強く要望してまいります。 また、渇水時における那賀川下流域の企業活動への影響などの諸課題の解決を図るため、治水、利水の両面から那賀川の総合的な整備を進めていく必要があります。 このため、細川内ダム建設事業審議委員会につきましても、早期設置に向けて、引き続き木頭村長との話し合いを粘り強く行ってまいります。 第八点は、公共下水道を初めとする生活排水対策についてであります。 生活排水対策につきましては、今年度二市四町にまたがる旧吉野川流域下水道が新規採択されたほか、公共下水道事業及び農業・林業集落排水事業においても、あわせて五市町村において新規に採択されたところであります。 今後も、引き続き快適な生活環境の創設や豊かで美しい水環境を保全するため、旧吉野川流域下水道の早期着手に向け努力するなど、市町村ともども生活排水対策の総合的な推進が図られるよう、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。 第九点は、物産観光交流プラザのオープンについてであります。 徳島市が建設を進めておりました阿波おどり会館が、来る七月三十一日に会館の運びとなりました。 これにあわせ阿波おどり会館の一階で整備を進めておりました、本県の物産を一堂に展示、紹介等を行う物産観光交流プラザも同時にオープンする予定といたしております。 今後は阿波おどり会館と一体となって本県の物産、観光の交流拠点として運営してまいりたいと考えております。 第十点は、過疎地域の振興についてであります。 現行過疎法の期限が残り一年を切りましたが、本県は過疎団体の占める割合が大きく、また今なお多くの課題が残されている状況から、県土の均衡ある発展を図る上で、引き続き法律に基づく総合的な振興策が必要不可欠であると考えております。 そのためこれまでも再三にわたり、私みずから関係省庁に対し、現行法期限後において地域の実情を踏まえたより実効性のある新たな過疎法が制定されるよう要望を行ったところであり、今後とも強力に働きかけてまいりたいと考えております。 次に、今回提出いたしました案件のうち、主なものについて御説明申し上げます。 第一号議案は、恩給法等の一部が改正され、退職公務員の恩給年額の増額等が行われたことに伴い、条例の一部改正を行うものであります。 第四号議案は、介護保険法等が制定されたことに伴い、徳島介護保険審査会の公益を代表する委員の定数及び関係人等に対する報酬について定める必要があり、条例を制定するものであります。 第五号議案は、自動車公害対策をさらに推進するため、自動車の駐車時のエンジンの停止について規定する必要があり、条例の一部改正を行うものであります。 第七号議案から第十号議案までは、工事の請負契約について議決を経るものであります。 第十一号議案は、徳島県物産観光交流プラザに係る施設として、徳島市から阿波おどり会館の一部を取得するため、議決を経るものであります。 以上、概略御説明申し上げましたが、その詳細につきましては、お手元説明書等を御参照願うこととし、また御審議を通じまして御説明を申し上げたいと存じます。 十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。   ──────────────────────── ○議長近藤政雄君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。   ────────────────────────
    議長近藤政雄君) お諮りいたします。 明六月二十九日及び六月三十日の両日は、議案調査のため休会といたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。   (「異議なし」と言う者あり) ○議長近藤政雄君) 御異議なしと認めます。 よって、さよう決定いたしました。 七月一日再開をいたします。   ──────────────────────── ○議長近藤政雄君) 本日は、これをもって散会いたします。      午前十一時七分散会   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...