平成27年 第 3回 6月定例会 平成27年第3回
笠岡市議会定例会会議記録(第4号) 平成27年6月12日(金曜日)〇
議事日程 午前9時30分開議 日程第1
一般質問(
個人質問) ・14番 妹 尾 博 之 君 ・18番 山 本 俊 明 君 ・12番 樋之津 倫 子 君 ──────────────────────〇本日の付議事件
上記議事日程と同じ ──────────────────────〇出席議員(22名) 1番 齋 藤 一 信 君 2番 三 谷 渡 君 3番 竹 原 泉 君 4番 東 川 三 郎 君 5番 大 本 益 之 君 6番 田 口 忠 義 君 7番 仁 科 文 秀 君 8番 大 月 隆 司 君 9番 蔵 本 隆 文 君 10番 馬 越 裕 正 君 11番 藤 井 義 明 君 12番 樋之津 倫 子 君 13番 原 田 てつよ 君 14番 妹 尾 博 之 君 15番 坂 本 公 明 君 16番 森 岡 聰 子 君 17番 齋 藤 重 雄 君 18番 山 本 俊 明 君 19番 天 野 喜一郎 君 20番 奥 野 泰 久 君 21番 栗 尾 順 三 君 22番 金 藤 照 明 君 ──────────────────────〇欠席議員(0名) ──────────────────────〇説明のため出席した者の職氏名 市長 三 島 紀 元 君 副市長 天 野 美 彦 君 教育長 淺 野 文 生 君 教育部長 福 尾 雅 俊 君 政策部長 岡 本 裕 也 君
危機管理部長赤 迫 圭 太 君 総務部長 竹 井 賢二朗 君
市民生活部長塩 飽 和 人 君
健康福祉部長藤 井 一 男 君
建設産業部長田 中 早 苗 君
上下水道部長三 縞 忠 宏 君
会計管理者 城 戸 良 夫 君
市民病院管理局長 消防長 柳 本 一 重 君 三 宅 啓 介 君 総務課長 石 田 輝 宏 君 ──────────────────────〇
事務局職員 局長 原 田 恵 吾 君 次長 高 田 千恵子 君 主事 高 橋 辰 徳 君 ────────────────────── 午前9時30分 開議
○議長(
金藤照明君) おはようございます。 ただいまの出席は22名です。定足数に達しておりますので,これより本日の会議を開きます。 本日の
議事日程は,お手元に配付しておりますので御了承願います。 これより日程に入ります。 ──────────────────────
△日程第1
一般質問
○議長(
金藤照明君) 日程第1,
一般質問を行います。 通告順により
個人質問を許可します。 質問時間は1人30分以内です。 14番
妹尾博之議員。
◆14番(
妹尾博之君) おはようございます。 議長の許しを得ましたので,早速質問に入らせていただきたいと思います。 通告順に従って,第1項目めからやっていきたいと思います。
三島市長は,
行政改革と市民参加の
まちづくり,安心・安全の住みよい
まちづくり,教育と
人づくり,生き生きとした
地域づくり,
笠岡湾干拓の有効利用の5つを政策提言として掲げ,平成24年4月初当選をされました。時の流れは早いもので,今年度はこの第1期目の最終年度となります。この1年で今までの成果をどのように仕上げていくおつもりなのかお尋ねをいたします。 また,選挙で
定住促進,
市民協働の
まちづくり,学校の耐震化,
子育て支援,
防災対策など
市民福祉向上のために精力的に,そして着実に施策を展開してこられました。市長は長年の
行政経験の中で築いてこられた行政手腕を存分に発揮され,着実に成果を上げられていると確信して評価をしているのは私だけではないと思っております。国,地方を通じて先行きが見通せない状況の中で市民の生活に密着した行政を担う
地方自治体の役割はますます重要になっており,それぞれの
地方自治体は住民の満足度を上げるため,また地方の活力を高めるため,新たな施策として知恵を出し合いながら懸命の
取り組みをなされております。そのように我々地方が担う役割が非常に大きくなっている今こそ,
地方自治体の
かじ取り役の首長の責務は重大であると確信しております。平成27年度の
市政運営の方針につきましては,当初予算の提案説明の中でるる述べられたところでありますが,本年度はまさにその集大成の年として仕上げの段階に入っている訳でございます。そこで,
市長任期の最終年度を迎える市長には,これからの
市政運営に当たり心中には並々ならぬ思いを秘めていると思いますが,あえてお尋ねしたいと思います。 市長の熱い思いをお聞かせ願いたいと思っておる次第でございます。 また,これまでの施策のチェック,これを行う次のステップのための準備という意味から,対談形式により市民の反響や意見を収集する場を設ける予定はないのでしょうか,お尋ねをいたします。昨日少し答弁がありましたが,詳しい答弁がいただければありがたいなというふうに思っております。よろしくお願いをいたします。
○議長(
金藤照明君) ただいまの
妹尾博之議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) おはようございます。
妹尾議員さんの御質問にお答えします。 市長1期目の任期最後の年に臨む私の思いでございますが,私は
市長就任以来,持続的な
市政運営のため将来にわたって安定した
財政運営を行いながら,第6次笠岡市
総合計画を着実に推進し,「誰もが安心していきいきと暮らせるまち」,「ひとも夢も輝くかさおか」の実現に向けて全力で取り組んでまいりました。本年度はこの第6次笠岡市
総合計画の全計画期間8年のうち6年目となり,
トラック競技で例えますと
最終コーナーに差しかかるところになります。第6次笠岡市
総合計画の総仕上げに全力で取り組んでまいりますとともに,笠岡の20年,30年先の未来を見据えながら,8月末を目標に笠岡市
人口ビジョン及び笠岡市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略を策定してまいります。また,
市長就任時の初心に立ち返り,未来の笠岡市の安心と希望につなげていくため,笠岡市をよくしようとする情熱と挑戦,そして前へという強い信念を持って市民の方々との対談形式による政策への振り返りにつきましては,私が各地域にお伺いする形で懇談会を実施したいと考えております。 現在,各地区の
まちづくり協議会の代表者の皆様に実施のお願いをしているところでございまして,各地域での懇談会を通じて
地域創生,いわゆる地域の活性化や
地域コミュニティの構築など,市民の皆様の率直な御意見を聞かせていただきたいと考えておるところでございます。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君)
妹尾議員,再質問。
妹尾博之議員。
◆14番(
妹尾博之君) 今の説明の中で,第6次笠岡市
総合計画の実行に尽力を尽くし完成が間近いということなんですが,具体的に何をどのようにされたのか,市民にとって少し分かりやすい形で御説明をお願いいたします。 そして,その事柄とまた
マニフェストとの関係はどのようになっているのかお尋ねをいたします。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 議員さん御承知のとおり,
総合計画とは本市の最上位に位置する計画でございまして,総合的かつ計画的な行政運営の指針となるものでございます。第6次の
総合計画は平成22年度に策定し,平成29年度までの8年間を期間として各施策を進めております。現在はその後半部分を
総合計画の
後期基本計画と位置づけまして,平成26年度から平成29年度の4年間を期間として進めているものでございます。この
総合計画の中では目指すべき都市像を「
市民協働で築くしあわせなまち 活力ある福祉都市かさおか」とし,その実現に向けて笠岡市の最重要課題であります
定住促進を施策の共通項目として掲げ,安全で快適な
まちづくり,心豊かな
人づくり,安心して暮らせる
まちづくり,活気ある
まちづくり,人と人がつながる
まちづくりの5つを実施すべき計画の根本と位置づけて進めてまいりました。 主な項目を申し上げてみます。 安全で快適な
まちづくりでは,万一の災害の発生に備えて
学校施設の耐震化につきましては計画を前倒しして本年度で完了する予定のほか,
高潮等防災施設整備,同
報系デジタル防災無線整備など,
防災対策を積極的に進めてまいりました。 心豊かな
人づくりでは,
教育環境の整備充実に力を注ぎ,学校現場での
ICT活用環境の整備を進め,
学校施設の
空調設備設置事業にも着手したところでございます。 安心して暮らせる
まちづくりでは,
子育て支援に積極的に
取り組み,子供の
医療費無料化年齢の引き上げや,
保育所保育料の減免拡充などを進めてまいりました。 活気ある
まちづくりでは,地域経済の活性化を図るため
産業振興ビジョンを策定し,「仕事が生まれ育つ
まち笠岡」の実現のため,企業誘致,
地元中小企業振興と起業支援,観光振興を柱として重点的かつ計画に
取り組みを進めているところでございます。また,干拓地を生かした
まちづくりを進めるため,干拓地内の
北端エリアへの
農業関連企業誘致や新たな観光拠点として,道の
駅笠岡ベイファームでの地元食材の販売や四季折々の花が満喫できる
フラワーフェスティバルの開催,メガソーラーの誘致などを進めてまいりました。 人と人がつながる
まちづくりでは,市内24地区の
まちづくり協議会の運営及び活動への支援や国際交流の促進としてマレーシア,コタバル市との友好的な交流に取り組んでまいりました。 これら施策を総合的に計画的に進めてまいりました結果,近年では笠岡市への転入者と転出者の差,いわゆる社会動態の減少幅は縮小傾向にあります。本市の最重要課題であります
定住促進につきましては,一定の成果が生まれているものと考えておりますが,一方で出生者と死亡者の差,いわゆる自然動態につきましては減少幅を縮小するに至ってない状況でありますので,若者の地元定着と転入促進,女性の転出への対策について重点的に対処していきたいと考えております。 また,そのほかでは公共交通に対する対応,災害対策に対する対応,
鳥インフルエンザに対する対応,そして井笠圏域の構成市町で構成しておりますそれぞれの行政の懸案事項への対応などを行ってきたところでございます。 また,私の
マニフェストとの関係でございますが,
市長就任前の私の
行政経験からも笠岡市の
総合計画を尊重し,これを踏まえたものとして重なる部分もございますが,特に私が重点を置いてまいりました
子育て支援や教育の充実につきましては,おおむね達成できるのではないかと考えております。一方,これまで私が信条としてまいりました安定した
財政運営の成果として,平成27年度予算は
総合計画の目標達成に向けて思い切った予算編成をいたしましたので,平成27年度の事業にしっかりと取り組むことで,私の公約に関しても一定程度の評価はいただけるのではないかと考えております。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君)
妹尾博之議員。
◆14番(
妹尾博之君) ここに
マニフェスト,ちゃんと持って今チェックをしました。その中で,答弁の中で僕は1つ気になっているのが,小学校,中学校,高校での市長講座の開催というのがあるんですけど,これ市長,どうでしたか。この3年間どのような形でやられたのか,この部分が僕は余り見えてこなかったんで気になっているんですが,どうですか。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 小学校,中学校,高校生の児童・生徒に対する対話ということだと思いますが,これについては実際は行っておりません。その前に私はPTAの方々との懇談会を設けておりまして,それぞれのPTAの方々から今の教育現場そして地域の思いというのを聞かせていただきました。私はそれを参考にして今後は子供たちとの対話もしっかりと取り組んでまいりたいと,このように思っているところでございます。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君) 再質問ありますか。
妹尾博之議員。
◆14番(
妹尾博之君) PTAという話は理解しました。がしかし,これは子供と直接対話っていうのは,非常に子供たちに夢を与える事柄でございます。人は財産という言葉もあるように,やはり小さいときからそういう環境,アクションを起こす中で子供に夢を与えていくということも私は必要ではないかなというふうに思いますので,もしこの1年でできることがあったらぜひ
取り組みをしていただきたいというふうに思います。 それと,大体の6次の
総合計画であるとか
マニフェストであるとか,私もおおむねでき上がっているのかなというふうに思うんですけど,やはり財政面の説明が市長,一番最初に
マニフェストでもあったように財政面というのが大きな課題ではなかったのかなというふうに思うんですが,やりたいことと財政というのは相反するもんで,やりたいことをやれば財政が要るというふうになってくる訳ですが,その辺の考え方はいかがでしょうか。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 私は
市長就任以来,安定した財政基盤の確立,これはもう
市政運営における本当に基本として取り組んでまいりました。笠岡市では毎年度中期的な
財政見通しを立てながら
財政運営適正化計画を策定し,債務の抑制など
財政健全化に継続的に取り組んでいるところでございます。平成25年度には
土地開発公社の
経営健全化計画を策定し,抜本的な対策に着手いたしました。具体的な
取り組み内容としては,平成25年度には金融機関からの借入金18億円を全て返済し,平成29年度までに市の基金等からの借入金を返済して債務をゼロにする予定といたしております。実施には短期間に多額の一般財源が必要となりますのでかなり慎重な決断を要しましたが,
土地開発公社の債務を大幅に縮減することができ,市全体の健全化につながることができました。こうした
取り組みにより本市の財政状況は大幅に改善してきているのではないかなと,このように思っております。 具体的に財政指標で申し上げますと,年間の
借金返済額の割合を示す
実質公債費率は平成17年度では24.5%で,
中四国ワーストワンでございました。平成25年度は10%となりまして県内15市の中ではベストスリーになる,大変大幅な改善ができたのではないかな。借金の残高の割合を示す将来負担比率は平成25年度では81.9%で,こちらも率が最も高かった平成20年度の137.5%から比較しますと大幅に改善できているのではないかなと,このように考えております。 しかし,一方で市税の減収や
地方交付税の削減など
地方自治体を取り巻く環境というのは非常に厳しいものでございまして,決して楽観できるものではございません。今後も引き続き
行政改革を推進し,歳入に見合った歳出行動の確立など適正な
財政運営に努めていきたいと,このように考えているところでございます。
○議長(
金藤照明君) 再質問ありますか。
妹尾博之議員。
◆14番(
妹尾博之君) 財政の健全化というのがなされる中でこれからの,今まで市議会もそうです,市民もそうです,辛抱してきた部分というのは役所だけでなくして,皆さん辛抱してきたと思うんです。言いたいことも,やりたいこともずっと辛抱してやってきた中での
財政健全化ではないかなというふうに思っておりますので,ぜひ財政が健全化になった暁には,いろんな諸事情も考慮しながらですが,やはり思い切った施策を打って出るというふうにやっていっていただかなければ,今まで辛抱した市民に対して恩返しができないんではないかなというふうに思いますので,その点をぜひともお願いをいたします。 また,市民との対談会を開催されるということで昨日も説明があったんですけど,
まちづくり協議会を主体としてやっていくということなんですが,なかなか
まちづくり協議会も,市長も御存じだと思うんですけど,全体的な網羅ができているのかなというと,いま一歩できてないような気がいたします。そういった市民全員のいろんな方々の意見をいただくという中で地域がまだ一本化していないところがある,ましてや議会でもずっと回っておりますがなかなか難しい部分があります。そういった中であえて
まちづくり協議会でやるというお考えですが,どのような形でやられていくのかもう少し説明をよろしくお願いをいたします。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) このたびの懇談会は,
未来づくり懇談会と銘打ちまして私が
市長就任いたしました平成24年度から実施しているものの一環でございます。年度により実施対象は異なりますが,市政の推進に御尽力をいただいている団体等の間で実施してまいりました。今回の
まちづくり協議会につきましては,平成24年に各地区の代表者の皆様にお
集まりいただき懇談会をさせていただいた経過があり,今回は私のほうから各地区に出向きまして直接地域の皆様のお声を聞かせていただきたいとの思いからお願いをしたものでございます。昨日の蔵本議員さんでの答弁でも申し上げましたが,活動の
取り組み状況は地区によりまして若干の濃淡もあるかと思いますが,まずは各地域の実情について市民の皆様の生の意見をお聞きすることが大切ではないかと,このように考えております。また,懇談会の実施につきましては
まちづくり協議会のみに限定するものではございません。本年5月の広報紙でもお知らせしておりますとおり,市政の推進について建設的な御意見をお持ちの団体からの御要請があれば,出向きまして対応してまいりたいと,このように考えているところでございます。 なお,24年度からそれぞれのお話をさせていただいておりますが,いろんな御意見を伺っておりますので市政推進に大いに参考になると,このように考えておるところでございます。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君)
妹尾博之議員。
◆14番(
妹尾博之君) 市長のいろんな思いを聞かせていただきました。どちらにせよ笠岡市のかじ取りというのは市長に一任され,また議会に任されている訳でございますが,いま一度
市長自身初心に返って市民の幸せ実現のために一層の成果を上げられるよう,これまで以上にしっかりとやっていただきたい。また,市民とのそういった懇談会の中できずなを深めていただきたいというふうに思いますので,よろしくお願いをいたします。 1項目めの質問をこれで終わります。
○議長(
金藤照明君) 以上で1項目めの質問を閉じます。 続きまして,2項目めの質問を求めます。
妹尾博之議員。
◆14番(
妹尾博之君) 2項目めの質問なんですけど,
地方創生総合戦略についてなんですが,平成26年11月に制定されたまち・ひと・し
ごと創生法に基づき
地方創生総合戦略が全国で策定されているところでございますが,笠岡市は県内で最速の8月に策定される予定との新聞記事が先日の新聞に掲載されておりました。この法律は,我が国における急速な少子・高齢化の進展に的確に対応するために,人口減少の抑制を行うとともに東京一点集中の是非のために,活力ある
地方都市を形成して豊かで均衡のとれた将来日本をつくり上げようとするものでございます。そして今,この
地方都市に取り残されないために,どこの自治体も
総合戦略の策定に躍起になっているところでございます。笠岡市では従来から少子化,
定住促進に尽力されさまざまな施策を実施しておられますが,この事業の拡張だけではなく目的の達成には至らないのではないかというふうに私は思っております。 今後どのような施策を考えられているのかお尋ねをいたします。
○議長(
金藤照明君) 2項目めの質問に対し執行部の答弁を求めます。
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 2項目めにつきましてお答えいたします。 笠岡市においては新聞報道のとおり,
総合戦略を8月末に策定することを目標に作業を進めているところでございます。策定に当たっては私を本部長,部長級の幹部職員をメンバーとする笠岡市
創生総合戦略推進本部を随時開催しながら住民を初め産業界,行政機関,教育機関,金融機関,労働団体,
メディア等で構成する笠岡市
創生総合戦略懇談会で御意見を伺いながら,
人口減少対策を検討しているところでございます。さらに,庁内の若手職員で構成する
総合戦略策定メンバーにおいても,
人口減少対策に資する事業の導入等について検討をしているところでございます。 笠岡市の
総合戦略には,
基本目標として5つの柱を掲げる予定としております。このうち,
企業誘致等を推進する新しい仕事,安定した雇用を創出する柱と,若者の
地元定着等を促進する笠岡への新しい人の流れをつくる柱,妊娠,出産環境を整える若い世代の結婚,出産,子育てへの希望をかなえる柱,多様な人材の育成等を行う時代に合った特色ある
地域づくり,地域と地域を連携する柱は,国の
総合戦略に掲げる4つの
基本目標に対応するものでございます。笠岡市では,ここに独自の
基本目標であります,子供が健やかに育つ環境をつくるという項目を追加し,特に
教育環境の充実を目指して取り組んでいくこととしております。そして,私が従前から力を入れている
子育て支援,
定住促進策,産業振興などに加え,若者や女性が住みたいと思える施策などを新たに盛り込んでまいりたいと考えております。 なお,この
総合戦略は策定後も毎年検証と見直しを行い,策定後も新たな事業を追加してまいりたい,このように考えているところでございます。
○議長(
金藤照明君) ただいまの答弁に対し,再質問ありますか。
妹尾博之議員。
◆14番(
妹尾博之君) まず第1は,最速で県内でも一番早く8月というふうに掲げておる訳ですが,新聞記事の一番最後の辺に載っているのが,先ほど市長が説明されたんでこういうことはないとは思いますが,中身が伴わなければ配分するのは難しいというコメントが書かれていたんですが,これに対しての自信というのは十分おありですか。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) いろんな捉え方があろうかと思います。しかし,
定住促進や
振興ビジョンを行っていた笠岡市において,私は中身の伴わない施策はないというふうに考えておりますし,さらに新たな施策も追加したいと思います。大きな事業というのはなかなかできませんが,そういうソフト的な事業というのは,私は笠岡市の英知を結集すればできると,このような考えでおりますので中身の伴った
総合戦略を策定したいと,このように考えているところでございます。
○議長(
金藤照明君)
妹尾博之議員。
◆14番(
妹尾博之君) それと,今の説明の中で気になるところが1つ,地域ですね,広域連携ですね。笠岡市だけではなかなか難しい話というのがあるんではないかなというふうに思うんですけど,そういった中で
総合戦略を実施していく中で
高梁川圏域及び備後圏域ですね,今議会でも非常に話題になっているんですが,そういうところのリンクを行うべきというふうには思っている訳ですし,やっていくというふうに答弁もいただいているところではありますが,その辺の
取り組みというのはその中に埋もれてしまわない
取り組みという事柄について,市長何かお考えがあるのか。 また,新産業ビジョンとのリンクも必要とされていくのではないかなというふうに思うんですが,そういう点ではどういうふうにお考えでしょうか。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君)
高梁川圏域及び備後圏域での笠岡市の位置づけはどのような位置づけがいいのかということだろうと思います。 この広域で笠岡市が中心になるということではございません。しかし,笠岡市としての立ち位置をしっかりと確保し,将来的に笠岡市の市民が幸せを享受できる状況をつくっていく必要があるのではないかと,このように考えております。 また,新作業ビジョンについてでございますが,これには多くの項目が掲げられておりますが,ほとんど補助金等による人任せの感があります。そうした中で企業や企業誘致にしても,農漁業の振興にしても,金の予算のばらまきだけではなく市がキャッシングボードを握って現実化していく必要がある,このような思いでプロジェクトを立ち上げて取り組む計画というふうな考えでございます。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君) 再質問ありますか。
妹尾博之議員。
◆14番(
妹尾博之君) ありがとうございます。私もこの部分で一番気になっているのが,今市長が言われた人任せという補助金だけの形の中での金のばらまきというんですか,こういう中でこなしていくというのは非常に危機感を持っております。先ほど市長が言われたようにきちっと中身のある,小さくても中身がある事柄をぜひともやっていただきたい。そうしないと,今後の笠岡の将来ビジョンが見えてこない,ましてや健全化が進んでいる中でこれから打って出るというふうな形の中で,市長にそういったような策定をしていただき,ぜひとも市民に幸福感,安心感をぜひ笠岡市民に与えていただきたいというふうに思っております。ぜひとも起業を,企業を起こすほうですね,新しい企業に対しての尽力またそういった形での人材,ノウハウ,そういったものをぜひともしっかりと地域に与えて活性化をしていただきたいというふうに思い,質問を閉じたいと思います。ありがとうございました。
○議長(
金藤照明君) 以上で14番
妹尾博之議員の質問を終結します。 続きまして,18番山本俊明議員。
◆18番(山本俊明君) マージャンでいうとオーラス前,笠岡市議会で恐らくこれはギネスブックに載るような状況が生まれているように私自身は感じるんですが,それは何ですかということになると,もう30年にもわたって定例会の質問のトリは共産党が一貫して行っている。こんな議会は恐らくないんじゃなかろうか。今年も樋之津さんになると。酒井さんがずっと,私酒井さんとは1期だけ一緒でしたが,酒井さんも私は1期4年間一緒でしたがずっと最後トリをなさった。今度は樋之津さんが引き続いて譲らないと,誰が挑戦しても。今相撲会で有名な白鵬という大横綱がいるが,それ以上ではないか,恐らく樋之津さんがギネスへやったら,30年間にわたって議会の質問のトリを行うってそんなことはないんだろう,笠岡市もそうしてギネスになると有名になるのかなと,樋之津さんの選挙の票がさらにアップしてトップ当選になるかなというふうにも感じますが,市長どう思います。この笠岡市の状況。 (「そりゃいけまあ」と呼ぶ者あり) それと,今日は議長がこのごろ質問しませんから花の話が出ませんですが,今日は今定例会のときに赤と白のアジサイの花を誰が生けていただいたのか,いいセンスだなと。何かこの花が全てを代表しているような,この議会を牛耳っているような存在感を示しているなというふうに感じます。 そういういろんな状況がありますが,私のこのたびの質問は既に蔵本議員,前にやりました
妹尾議員とかぶるところが非常に多いんですが,再質問でさらなる方向転換をしながら執行部の考えをただしていきたいなと思います。 前に私の質問がさらにダブっとるところは省いて,答弁を1回目はしていただければいいかなと,このように思っております。 今我が国の置かれている,我々の自治体が置かれている状況は,年齢別の人口構成が我が国においても少子化という社会の中でピラミッド型からつり鐘型になり,いろんなひずみが見られるようになっています。その中で最も厄介なのが人口減少になっているということです。その対策の一つとして,国が重点政策に上げる地方創生で
人口減少対策の5カ年計画,地方版
総合戦略については前提として人口の将来展望を示す
人口ビジョンを策定しなければなりません。 この地方版
総合戦略には,地方創生先行型交付金がセットされている。少子化対策など優良施策や
総合戦略には,これらを支援する目的で総額国は1,700億円を配分いたしました。その中既に1,400億円は配分済みですが,残る300億円は上乗せ分として10月に交付される先が決定されます。上乗せされる交付額の目安は,タイプ1が市町村に対して約3,000万円から5,000万円,タイプ2は1自治体1,000万円と報道されています。笠岡市は当然これをやると言っているんですから,上乗せ部分の交付額はタイプ1で最高の5,000万円,タイプ2でも最高の1,000万円,計6,000万円を目指していると思います。これは市長,間違いないな,ここはもう最初からもう1,000万円でいいんじゃ,3,000万円ということにならない。当然6,000万円を目指しています。 岡山県においても,岡山県と13の市町村が地方
総合戦略づくりに取り組んでいます。その中で笠岡市と,さきに
妹尾議員も申されましたが,笠岡市と美作市はともに最も早い8月末に
人口ビジョンと
総合戦略を策定することになっています。このことは当然,議会ももろ手を上げて英知を結集して執行部を応援しなければなりません。 一方,総務省は自治体に配る
地方交付税の算定方法を2016年から見直し,自治体に仕事の効率化を促す方針を固めたと。社会保障費を確保するため,それ以外の分野の歳出を抑えるのが目的で,既に
地方交付税の仕組みと新算定法のイメージが報道されています。
地方自治体の財政に大きな影響力のある
地方交付税は,今後少なくなることはあっても増えることは難しいと言わなければなりません。 3月定例会では,平成27年度予算に見る人口減少時代における笠岡市の再生について尋ねましたが,今6月定例会では以上のことを踏まえた上で視点を変えて質問いたします。 目指すべき方向性,さらに将来の姿についてお尋ねいたします。今笠岡市は全国各地と同じ少子・高齢化,人口減少や人口流出による全ての地域の衰退など,諸問題が山積いたしています。これを解決するために第6次
総合計画,笠岡市都市計画マスタープラン,笠岡市
産業振興ビジョンなど多くの計画を作成し,独自に解決に向けてみんなで汗を流して頑張っても,笠岡市はなかなか元気にならない。そこで4月に発表された笠岡市都市計画マスタープランを中心に,8月に完成させる
地方創生総合戦略によって笠岡市の姿をどのように思い描いているのかお尋ねをいたします。 1点目として,笠岡市が汗を流して計画を立て実施しても,次々と諸課題が山積して元気にならない。その理由は一体何だと考えていますか,その原因をお尋ねします。 2点目として,立派な計画,これいっぱいくれるんですよ,立派な計画,これは元気都市かさおかという平成2年マスタープランなんですが,こういったものを立派なのを,さすが笠岡市の職員は能力があるなと。これが笠岡市
産業振興ビジョン,こういったものを,本当に立派なものをつくってる,これは間違いない。こういう計画を立てることで息切れがして,実施はおざなりになって成果が上がらないと感じていませんか。しっかりとした成果を市民が実感できる元気都市になる目標年を示し,実施する事業,市民にあるいは議会に求めることがあればそれを示した上で,市民が思い描く元気笠岡市の姿を尋ねます。 地方創生戦略の前提とされている人口将来展望,
人口ビジョンを笠岡市は現段階で市長はどのように考えておりますか,これをお尋ねいたします。 4点目として,日本創成会議の人口減少問題検討分科会が地方から大都市圏への人口流入や少子化の進行により,全国1,800の自治体のうち890の自治体が将来消滅するという提言の中に笠岡市も入っています。このことについても,笠岡市は行動を起こさなければなりません。笠岡市は消滅しない,存続可能性都市を目指しているし,それを実現すると市長は明言いたしております。今後の行動,それについての考えがさらにあればお尋ねいたします。 5点目として,都市計画のマスタープランと学校適正化規模の整合性をどのように考えているのかお尋ねいたします。 6点目としては,今後笠岡市は,笠岡市の人口動態を考えるとき,コンパクトシティーの道を歩む必要があると考えますが,このまま総合開発の道を進むのか,
まちづくりによって大きく異なりますが,笠岡市の進む
まちづくりとその
まちづくりによる将来の笠岡市の姿をお尋ねいたします。よろしくお願いします。
○議長(
金藤照明君) ただいまの山本俊明議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 山本議員さんの御質問にお答えします。 1点目につきまして,山本議員さんの御質問にありますが,笠岡市においては上位計画である第6次笠岡市
総合計画のもと,都市計画マスタープラン,
定住促進ビジョン,
産業振興ビジョンを初めとするさまざまな計画,ビジョンがございます。こうした計画等は各分野における笠岡市の目指す将来像を示し,市民に夢を与えるものでございます。 確かに,山本議員さん御指摘のとおり次々に取り組むべき事項が増えてきていることは事実であり,そのことが結果として元気になっていないという印象を与えているのかもしれませんが,私は市民の皆様の声に対し真摯に耳を傾け,着実に施策を推進することにより,笠岡市は少しずつではありますが成長してきているのではないかと考えております。現在策定に向けて作業をしております笠岡市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略では,5つの
基本目標と基本的方向を定め,その中でも将来の笠岡を担う子供たちが健やかに育ち,若い世代が結婚,出産,子育てへの希望がかなえられる町の実現を目指し,若い世代に対する具体的な目標を示していく予定でございます。さらに,若者や女性が住みたいと思える施策を新たに
総合戦略に盛り込むものとし,従来にも増して施策の実効性をより高いものにしてまいりたいと,このように考えております。 次に,2点目につきましてお答えいたします。 これまで市が策定してきた計画やビジョンはそれぞれの施策を実施するためのものであり,各施策について毎年事後評価や施策評価を行い,実施が遅れたり,成果がなかなか上がらない施策については市民を含めた外部委員からの助言等もいただきながら検討し,随時改善を図っているところでございます。こうしたPDCAサイクルを着実に実施しながら,未来を担う子供たちが安心して住み続けることができ,「誰もが安心していきいきと暮らせるまち」,「ひとも夢も輝くかさおか」を実現することが私の思い招く笠岡市の将来像でございます。 次に,3点目につきましてお答えします。 昨年12月26日に閣議決定されました国におけるまち・ひと・しごと創生長期ビジョンでは,2060年に総人口1億人程度を確保することを目標としております。また,先月28日に発表されました県の
人口ビジョンでは,2060年に155万人を確保するとの見通しでございます。笠岡市
人口ビジョンは4月17日に設置いたしました笠岡市
創生総合戦略懇談会において検討していたことから,長期的な数値目標を申し上げる段階ではございませんが,基本的には人口減少のスピードを緩めること,そしてできるだけ早い時期に安定的維持に移行することが大切であります。また,人口構成のあり方も重要でありますから,たとえ総人口は減少しても人口ピラミッドの下の層である若年層を増やし,社会を維持するために望ましい人口構成にしていくことを目指しております。若者が安心して生活でき,結婚を経て希望する子供の数が持てるような施策を展開すべき笠岡市
人口ビジョンを策定していく考えでございます。 次に,4点目につきましてお答えします。 笠岡市では平成21年度に
定住促進センターを設置し,
定住促進ビジョンを策定するなど全国にも先駆けて
定住促進施策を実施するとともに,多様な仕事が生まれる場づくりを基本理念とし,
産業振興ビジョンを策定するなど人口の転出抑制に取り組んでまいりました。その結果,転入と転出の差である社会動態はある程度改善されましたが,出生と死亡の差である自然動態は出生数の減少により結果としては人口が減少しております。 御質問の笠岡市が消滅しない今後の行動としましては,私が従前から力を入れている教育や
子育て支援,
定住促進施策に加え,若者や女性が住みたいと思えるような施策が必要であると考えております。今後このような考え方を笠岡市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略に盛り込んでいくとともに,笠岡市
人口ビジョンを策定し笠岡の人口目標を定め,若者が安心して生活でき,結婚を経て希望する子供の数が持てるような施策を展開していきたいと考えております。 次に,5点目につきましてお答えします。 都市計画マスタープランは長期的視線に立った都市の将来像を明確にし,その実現に向けての大きな道筋を明らかにするものでございます。笠岡市では「すむ」・「はたらく」・「たのしむ」まち~生活元気都市かさおか~を都市将来像のテーマに掲げて,市民,事業者,行政が連携し,さまざまな
取り組みを進めてきたところでございます。 これまで線引き廃止による土地利用の誘導により宅地開発などの民間活力の活用,そして道路の新設改良,下水道整備など行政としても住環境整備に努めてまいりました。また,少子・高齢化や人口減少に対応するため住宅新築助成金,
子育て支援などさまざまな
定住促進施策を展開しております。こうした
取り組みの中にあっても,子供の出生は年間300人という状況であり,市内の小・中学校は一部を除き小規模化がさらに進むと見込まれます。集団を通して進められる学校教育において学級数や児童・生徒数といった規模に係る要因は,学校機能を十分に発揮するために重要なものと考えております。したがいまして,自己形成に必要な集団活動を十分に行うことができる学校規模を確保することが必要となります。将来の笠岡市を担う子供たちの
教育環境を整え豊かな学校教育を提供することは,生活元気都市かさおかの実現に向けて人材を育成することであり,整合性を欠くことにはならないと,このように考えているところでございます。 最後に,6点目につきましてお答えいたします。 今後の人口動態予測を考慮しますと,国が提唱しているコンパクトシティーの考え方は重要なテーマであり,将来の笠岡市が歩まざるを得ない方向でもあると考えております。これまでも笠岡市の施設整備のあり方は,将来の経費負担を削減するため,大規模事業を極力抑制するとともに,実施する場合においても事業評価等により検討しております。また,施設の維持管理費についても段階的に削減してまいりました。一方,土地利用規制の面からは,平成21年4月に線引き廃止により土地利用の規制を緩和いたしました。具体的には,大多数の住民が強い要望を受けて定住施策として住居系の規制を緩和したものでございまして,工場系や商業系の土地利用につきましては線引き廃止前と比較しても大幅に緩和していないため,土地利用の規制を残しております。このことから笠岡市が総合開発の方向へ進んでいるものとは考えておらず,線引き廃止後も依然として全体的にコンパクトな
まちづくりを目指しているものと考えておるところでございます。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君) ただいまの答弁に対し,再質問ありますか。 山本俊明議員。
◆18番(山本俊明君) 市長,東京農業大学の教授のコミュニティプロデューサーの木村先生という人が大切なことを書いている。これは間違ってるんじゃないの。自己分析や町分析を十分せず,心地よい中綿だけネットワーク構築をされていないだろうか。ばらばらな構想実現が行われていないか。地域一体となった実践となっているのか。上から目線の説得によって物事が進められていないか。私も都市計画審議にたった2回しか出席してない。これで文句を言ったら,文句というか意見を言うたら,もう時間がないから山本さんこれでこらえてと蔵本委員も言ったけど,もうこらえて,時間がないしそれで審議する間もないからと言うて座長の福山大学の先生が言って,ほかの人はほとんど物を言わない。審議会に出ている審議委員が御無理ごもっともという顔をして黙っている。それでこういった立派なものが頭の中だけでできているような。 昨日私は大切なことだから,全体の調べでいいんですよ。だけど,神島の内浦だけのことと思って神内小学校へ参りました。過去6年間,神島には中村とか寺間とか高とか福浦とかそれぞれの地域がありますが,それぞれの地域で現在何人の子供がいて神内小学校は過去どうなってますかと言った。そうすると,新しいのでいきましょうか,平成27年でいきますと100戸あると,100軒あると言われている。一番大きい神島の中村地域でも1年生が1人,2年生が4人,3年生が1人,4年生が5人,5年生が5人,6年生はゼロ,神内学級という学級があるそうですがそこに2人,合計18人しかいない。全体で見ると神島協議会に入ってるメンバーは600軒と言われている。そのうちの82軒にしか子供はいない。世帯数にすると82軒。大体6軒に1軒しか子供がいない。そんなことで市長が言うような,これやりますあれやります,いいんですよ,それは間違ってはない,間違ってはないけど,こういうしっかりとした分析ができて,本当にそれができると思いますか。そういうことにはならない。 それができてるんなら,私が議員になった平成8年に笠岡地方拠点都市地域基本計画というのをもらった。全く同じことを書いてる。もうこのときに既に危機感を持っている。前文の一部に,人口及び高齢化社会へ進展し地域の活力が低下する現状があると,それでもこのときは6万人を維持するように書いている,頑張ると。そんなことにはならない。こういう状況をしっかりと踏まえた上で計画を,これやりますあれやりますと,観光についてはこうやります,あれについてはこう,やりますということは間違っていない,やるんだから。本来やりますということが,100やらなければならないことを0.01やったってもやれます,やったことには間違いない。いや私はこれくらいのをこれやりましたと,効果は見ますといっても,今までの市がやると,みずからがやってみずから評価してB判定だA判定だった,ほとんど予定どおりに進んでいると。100必要なところを0.02やって予定どおり,もともとが0.02やるということにしてるんだから,予定どおり進んでます,B判定ですB判定ですと,どこが違うの。それもそのとおりだと思うけど。実感できない。こういうしっかりとした現状分析がどう思います,やらなきゃいけない,やったら,これやると全然このことが根本から崩れてくる,このように思いますがどうですか。お尋ねします。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) この地方創生というのは,やはり今議員おっしゃったように最大のポイントというのはみずから地域の状況をしっかりと分析することだと思うんです。それぞれ地域によって違うと思います。ですから,笠岡市全体の地方創生であり,それぞれ各地域の地域の創生でもあるという考えを私は持っておるんです。ですから,そういったそれぞれの地域のまず状況を分析して,それをいかに課題解決するかというのが大きな問題点だろうというふうに思います。 先ほど計画倒れというのは,実際問題行政の悪い面でもあります。計画をつくってその目標を進めていくためには,徐々にしか目に映らないというのがあります。しかし,私はこれからの地方創生,
地域創生というのは,その具体的な課題を洗い出してそれに向かって前進をしていくべきではないかなと,このような考えでおりますので,御指摘の点は真摯に受けとめると同時に,あらゆる目標値に向かってそれぞれPDCAサイクルということを申し上げましたが,毎年の見直しを含めて私はその実現に向けてやるべきであろうと,このような考えでおります。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君) 再質問ありますか。 山本俊明議員。
◆18番(山本俊明君) これ人口問題を言うときに,小学校に行けば一目瞭然なんですよ。神島600軒のうち85軒しか子供がいない,小学生がいる家がない。こんな人数で1年生が11人じゃとか,2年生が9人,全体でも85人だとか,そんなもので今の神島の行っているいろんな事業はできませんよ。この子が全部神島におって,それで嫁にも行かないで婿をもらったり嫁をもらったりして,仮にできたとしても絶対できない。これは神島だけじゃない,どこの地域もそうであろうと思いますが,この辺をしっかりと押さえなければいけないと思いますし,このことが地方創生,それでこの中で地場産業を活性化します云々と守り立てる,やりますと言うけど,地場産業は何があります,笠岡に。石屋さん以外に地場産業というものがないような気がする,私は。次々と地場産業が大きな資本の支店のような営業所のような販売店のようなものに次々とやられて,全部笠岡市の金はそういう大きな資本を持つ企業の出先へ流れて,この間もある人が,山本さん,笠岡行けるもんかと,銭を銀行が集金に行くとこがのうなったと,もう北木のほうへ行ったらあれほど金が集金できよったのに,もう一軒もあらへん,北木島へ行っても年金を配るばあじゃ言うて,集金するようなことはなくなったって。お店もないんじゃけえ,売り上げがないんじゃけえ,集金行けやせんわな。せんのうじゃけえ,借りもしないということで,笠岡から銀行も消えますわ,やがてとこういう。一晩も笠岡市民が使った金が笠岡の銀行へ預けられることはないと,全部大手の企業の出先のそれぞれの販売店なりが持っていんで,しゅっと笠岡市外へ消えてしまう。こういった状況,そういうものもしっかりとやらなきゃじり貧になることだけ。どのようにして,誰も靴を買う,帽子を買うといっても,昔は帽子を買うというたらサトウの帽子屋行きようかなと,あるいはクニトミの何とかで鎌買おうかなと,クリオの本屋へ行こうかと,頭で何か買うといったら私ら子供のときには笠岡の商店が頭に浮かんだ。今は全然,笠岡市の地場産業とか地場のお店の頭に浮かぶことありませんよ,靴一つ,帽子一つ買おうとしても。こういうものをしっかりとどうするのか,考えなきゃいけないと思います。これは一度,来て間がないんで非常にまだ十分でないかも分かりませんが,世界も見てきたし日本も十分見ている政策部長さんに,笠岡を本当にこれから中心でやっていただくんですが,どのように思います。感想をまず聞いておきます。
○議長(
金藤照明君) 岡本政策部長。
◎政策部長(岡本裕也君) 今山本議員が御指摘いただいたことを非常に心に受けとめて,そういった地域の実情ですとか現状っていうのを十分把握しながらつくっていきたいと思います。 今国からビッグデータというものを笠岡市役所に提供されておりまして,そういったものを含めて十分現状を含めて今後計画をつくっていくとともに,神島の事例を挙げていただきましたけども,特に若い人たち,特に女性がどんどん出ていくという状況もデータからは拝見されているところです。そういった意味では特に
三島市長からも先ほど御答弁がありましたけども,若者ですとか女性に特に力を入れていくというところにも,力を入れて
総合戦略をつくっていくとともに,私が外から,外構から見ても,この笠岡の風光明媚な大自然というのは生かしていかなくちゃいけないのかなと。島のいい環境ですとか,
笠岡湾干拓,こちらが中国四国地方のほうにはなかなか見られない,北海道のような非常にすばらしい景観があって,福山ですとか倉敷からいろいろ観光客も多いと,こういった笠岡の強みを生かしていけるような戦略を打てればというふうに考えております。今後とも勉強しながら計画をつくってまいりたいと思います。 以上です。
○議長(
金藤照明君) 山本俊明議員。
◆18番(山本俊明君) 今度教育長さん,陶山あるいは今井が,本当私自身も青天のへきれきだった,あそこがなくなるのと。それで,陶山にも今井にも地域の説明会には参加させていただいて聞かせていただきましたが。あなた方,数がこうだからここへ合併しなさいと上から目線になってる。あなた方がこうようになってますよと,陶山はこうなってる,将来の展望からこの机上でやるとこういう形になるから維持できませんよと,非常に教育が難しくなりますよという前に,やはりここまでいくと例えば1学年8人以上になると残りますよと,あと何人です,あと3人増やしてください,4人増やしてください,そうしたらこの学校は残せますよというものを先に提示して,ああそうかと,あと3人増えりゃいいのかと,ほんならうちの孫を息子に頼んで福山へ行かしょうるけど連れて戻って陶山の学校へ行かそうかなと,あるかも分からない。これだけ最低いたら残りますよと,それができないという場合はしようがない,ここで行きます。笠岡市もそれに対して,この間の答弁の中でも教育長がそのようにおっしゃってましたが,頑張りますよと,こういうもんで,これなくしたら私は大変なことになる。コンパクトシティーだから陶山も今井もなくなってコンパクトになるからね,学校だけコンパクトにしたって大変なことになる。 ほかの全体を笠岡市は活性化して元気にしなきゃならないんだから,教育長も陶山,金浦ですよ,城見ですよという前に,あなた方が頑張って残してくださいと,教育委員会も笠岡市も全面バックアップしていきますよと言うたら,わしゃあ今陶山から美の浜へ家を建てて息子が出とるけど,そんなんなら息子を自動車で送り迎えしてでも陶山の小学校へ行かせますよというのが出るかも分からない。そうしていただくんがいい。なくすなくすという,議会でもそういうことが多々ありますが,絞るほうを,なぜ残すほうを残すほうをこうして残しましょう,こうして残しましょう,ここまでいったら残りますよ,ここまでいったら残りますよと,それが人口の減少を食いとめることになるんですよということができないのかどうか。私は全然その行き方が逆だと思うんですが,教育長さんどうです,市長さんにも聞きますが。
○議長(
金藤照明君) 淺野教育長。
◎教育長(淺野文生君) 統廃合について御質問がございましたが,ただいまの再質問に対しまして,教育委員会が上から目線ではないかという御意見でございました。 教育委員会といたしましては2段階を考えておりまして,まず一つは変則複式学級とか複式学級ができる,ここを解消しなければいけないだろうというのが一つ。それから,もっと我々としては子供たちがこれから生きていく時代は非常に変化が激しいと,そういう中で自己責任を持ちながら自立した人間を育てていかなければいけない,多様性であるとか表現力であるとか,そういったものもつけさせなくてはいけないということになったときに,1クラスでなくて2クラスの学級編制ができる,そちらの少し理想を追った部分で進めていかなければいけないだろう,この2段階がございまして,我々としましてはその2段階を目指して学級編制ができるというあたりを目指して,市内の陸地部の小学校の統廃合を計画をして進めてきたところでございます。 したがいまして,なかなか御理解を得られなかったという部分もございますし,説明会に最初からずっと来られた地域の方と途中から入られた方と,またそこで同じことの繰り返しの発言があったり,それから教育長が出かけていくあるいは市長部局も一緒に出かけていくと,そういう体制を組んでいく中で非常に動きが大きい動きになったときに細々とした説明が不十分であったというところもございます。 複式学級,こういうことで問題があるんですよというのは陶山にしても今井にしても学校教育課がのぞいて話をしております。そういう状況下の中で,説明をもっと早く先にするべきではなかったかということでございますが,私どもとしてはこういう形,理想を追いたいんだということで説明をしていって,最終的に今子供たちが若干増えてきていると,引き戻されたのかどうか分かりませんけれど,そこの内容は分かりませんけれども,子供たちの数が従前よりは少し増えている。しかし,先ほども森岡議員さんの御質問のときにもお話ししましたけれども,複式学級のところの増加が見込めないということになって,予定どおり金浦が2クラス規模ができるというところでございましたけれども,城見のほうも30人おるならば切磋琢磨もできるし,それから自立した子供たちも育成できてくるだろうと,その可能性はあるだろうということで,教育委員会目線と言われればそうなのかもしれませんが,将来の子供たちに責任を持つ我々としてはそれで進めていきたいということで,今まで来ている訳でございます。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 人口減少というのは,社会のさまざまな問題点の中での人口減少ということになっていると私は考えております。ですから,それはそれぞれの地域の状況もまた大きな問題であるのではないかなと思います。そうした中で,それだからこそ総合的な政策が必要である,さらにもう一つ言えるのは,それをやるのが本当に住民に身近な存在である基礎自治体の我々ではないかな,そういう考えでもって,例えば今回の地方創生についても議員さん一番最初の冒頭に申されましたが,予算の問題を言われました。私は国はそういった予算で地方を縛るべきではないと思うんです。それぞれの地域の実情というのは異なっておる訳ですから,そういったことを踏まえた,それぞれの基礎自治体がいろんな知恵を出し合ってこれからの人口減少問題に対応していかなければならない,そのたびに予算で縛るようなことがあってはならないと思いますし,もう一つ言えることは東京一極集中という言葉があります。これは戦後70年,その間ずっと70年間私は東京一極集中をされてきたんではないかなと。それを短期間で直すというのは大変なことだろうと思います。しかし,そういったことも考えながら基礎自治体である我々が責任を持って,今住んでおられる地域の皆様方が元気な生活を営んでいけることが我々に課せられた課題ではないかなと,このような考えで人口減少問題に取り組んでまいりたいと,このように思っているところでございます。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君) 山本俊明議員。
◆18番(山本俊明君) 都市計画審議会の中でも,郡部だけではありませんよと,笠岡の市街地も大変なことになっている。若い人はおれん,子供もおれへんと。こういう全体がそうした中で,特にこのたびは中心に今井と陶山のことを申し上げますが,学校がなくなるということなんで言いますが,前にも3月定例会でも言いましたが,活性化して元気にするのは子供たちが自分の生まれ育ってところを大切に思う,この気持ちを育てることですよと,勉強ができるあるいは立派な人格者になる,これも必然ですが,それ以上に必要なのは自分の生まれ育ったところを大切にする,この心を育てていくことが地方を疲弊させないことですよと,これは全くそのとおりです。過去に,ここまで言っていいのかどうか分かりませんが,笠岡から選出された大臣も経験した代議士の先生は,地元に帰ってくると必ず,ふるさとの山に向かいて言うことなし,ふるさとの山ありがたきかなと,必ずこの言葉を言って締めくくられていたように思います。この心,人格を形成するのに必要だなんだといって,ふるさとを捨てる心を育めるんですかということになる。いや,学校がなくてもそのことは公民館でやるんだと,これを学校がなくなって他へ統合されても,そんならはっきりとこの地域はこういう体制でやりますから,たとえよその学校へ今学校がなくなってもここはさらに子供が増える地域になりますよというのを示せますか。学校だけのことから子供が行けば当然なくなる。執行部が行って,いや大丈夫,陶山のことばっかり言って失礼ですが,城見に行っても大丈夫です,10年後には陶山の地域でこういうようになって子供がこんなに増えるような政策を笠岡市はしますと,あるいは今井でしますと言えますか。これが言えるんなら誰もがそうですかと,ほんなら5年や10年の辛抱なら城見に行かそうかな,新山へ行かそうかなと,そのかわり頑張れるからということに,そのプログラムも何にも示さないで,ただバスで行かせます,なんで行かせます,それでは基本である
総合戦略なり人口増になり,ならない。立派な人になりゃなるほど笠岡市からおらなくなる。高学歴になって立派な女性になったら笠岡市に相手がおらんなって,普通はそれで出ていくということになるんですが,その辺市長どう思います。市長だけでなく今度は副市長に聞こうかな,たまには。
○議長(
金藤照明君) 天野副市長。
◎副市長(天野美彦君) 御指名をいただきまして,山本議員さんの御意見を伺いながら,私ある意味自分自身で納得しながら聞いているところがございました。 例えばの話,今回社人研が非常に厳しい人口の推計を出し,それではまだ甘いということで日本創成会議がさらに厳しい,現実的と言ったらいいのかどうか,そういうものが出ました。そういうふうな状態だから,国を挙げて地方を挙げて考えましょうというのが今の状況でございまして,山本議員さんが言われた,そういうふうなところが学校統廃合のときに行政側はすべきではなかったのかというお話は,冒頭言いましたように納得しながらそういうふうな考え方というのは大切であるなと,まず1点そういうふうな感想でございます。 ただ,そこの部分を行政が全くはしょった訳ではありません。そういうふうな状況であるとかあるいは
定住促進というのを6年間もやってきて,7年目に入っておりますから,人口問題というのは笠岡市は全国の中では1番とは申しませんがやってきております。そういうふうな背景の中でも子供の教育を考えたときにはというジレンマの中で決定をしたことでありまして,それは先ほど教育長がお話をされたとおりでございます。 そういうふうな中でございますが,これからは今は全国そういうふうな位置づけの中で今後の日本,そしてその中でのそれぞれの地域をどうやってやっていくかということを考える,改めてそういう時期が設定されておる訳でございますので,これまでのことも十分分析をしながら,そして未来へ向かって皆さんの御協力もいただきながら,英知を結集してやっていくと。そういうふうなことで,未来へという話をするのは非常に簡単ではございますが,非常に厳しい道のりだというふうに思っております。これまでやってきて6年間がバラ色であった訳では決してありません。それは皆さん御承知のとおりでありますので,そういう厳しい現実を我々は経験しておる訳ですから,その経験のもとでどういうふうな施策を,内容のあるものをつくっていくか,市長の指示のもとで取り組んでまいりたいと,このように思っております。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君) 山本俊明議員。
◆18番(山本俊明君) あと30分くらいありゃあ,もっといろんな話ができていいんですが,この本会議だけじゃなくて定例会だけじゃなくて,やはり執行部と議会がこういう問題をテーマにして自由討論を十分時間を何時間もかけてやる必要があるなというふうに思います。 それで,最後になりましたが,今日は50年ぶりにこの田中先生の高等地図という日本書院の発行した地図を持ってまいりました。これは高校に入って私は地理を選択しまして,地理で一生懸命大学受験した思い出の地図ですが,50年前のこの地図に統計表というのが載っているんです。この地図を全部覚えるぐらい一生懸命やりましたが,その中に日本の都市人口というのが108ページにある。当時,日本の統計が昭和29年12月現在と書いてある。私が習ったのは昭和32年,3年の時代ですから,統計は29年になっている。全国の市が467市あった。その中で笠岡市は何番だったと思います。184番。真ん中よりさらに上にある。笠岡市の人口が4万9,939人,そのとき福山市は幾らだったのかというと,福山市が6万7,063人。福山と笠岡の差はわずかだった。 過去に栗尾議員から聞いた話ですが,当時の笠岡の商店街は福山の商店街に負けなかったと。いいスタートは切っているんですよ,笠岡市も。その後いろんな状況,土地がない水がないといって先人たちが頑張った時代もありますが,これを見た当時はまだ笠岡市がここかと思って誇りに思って,笠岡市もやるなと思って勉強した思いがありますが。
○議長(
金藤照明君) 山本議員,時間が終わりましたので。
◆18番(山本俊明君) ぜひ頑張っていただきますことをお願いして,終わります。
○議長(
金藤照明君) 以上で18番山本俊明議員の質問を終結します。 約10分休憩します。 午前10時52分 休憩 午前11時02分 再開
○議長(
金藤照明君) 休憩を解いて会議を再開します。 続きまして,12番樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) 失礼します。日本共産党の樋之津倫子でございます。 山本議員の重みのある
個人質問の後,多少やりにくさを感じながら今ここに立っております。 それでは,6月議会最後の
個人質問をさせていただきます。 さて,皆さん御存じのように,今年は戦後70年の大きな節目を迎えております。そして,明日13日は笠岡市戦没者慰霊祭が行われます。遺族の誰ひとり,また心ある市民,国民の皆さん,誰ひとり再び戦争という惨禍を望んでいらっしゃる方はおりません。今安倍首相は,アメリカが世界のどこにでも出かけていって戦争を起こした際に自衛隊を参加させ,そこでこれまで憲法違反とされてきた集団的自衛権の行使を憲法解釈を変えて認めようとする戦争法案を今国会で強行しようとしております。既に大きく報道されましたが,衆議院の憲法審査会では,与党が推薦をいたしました憲法学者までこれは憲法違反だ,こういうことを表明しております。全国で,また中央で戦争法案反対の声が今大きく上がっているところです。憲法違反の法律を成立させることは,到底許されるものではありません。憲法の前文には,政府の行為によって再び戦争の惨禍を起こることのないようにする,その決意が明記されてあります。憲法9条には戦争放棄,戦力の不保持,交戦権の否認がうたわれていて,さきの大戦への真摯な反省とそこから得た痛切な教訓を生かすことを憲法に定め,世界にそのことを誓った訳です。私たちは政府に対しまして9条を守れと声を大にして訴え,そして世界に誇る日本の平和憲法を政府に守らせるために,皆さんと一緒になって力を合わせたいと願っています。 今までアフガニスタンやイラクなどで戦争に自衛隊を派兵しておりますが,憲法に守られて戦闘地域に行くことはありませんでした。しかし今,戦争法案で安倍政権が目指しているのは,日本が攻撃されていないのにアメリカと一緒になって他国を攻撃し,戦闘地域で活動することができるようにすることなんです。そうなれば,日本の若者が他国の兵士やまた市民を殺し,またみずからも殺される,そういう事態になります。二度と若者を,笠岡市民を戦争で命を落とさせるようなことがあってはなりません。平和は最大の福祉だと言われます。自治体の施策も平和な社会でこそ生かされるものだと信じます。そういう思いを強く持って,通告に従い質問をさせていただきます。 1項目めは,小規模企業の振興条例制定についてです。 平成21年6月議会から日本共産党笠岡市議団は,笠岡市に地域活性化を目指し,中小企業,商工業を大切にして
まちづくりを進めていくという
産業振興ビジョンづくりが必要だと提案してまいりました。同時に,それに基づく中小企業の振興条例,その制定の必要性を訴えてまいりました。第6次
総合計画に基づいて策定委員会を立ち上げ,笠岡市
産業振興ビジョンは昨年の3月制定されました。市内の事業実態等把握を含め,その振興を目指して施策の充実が今大きく求められているところであります。 ビジョンにも指摘をされていますように,ある分野では過去20年間を見まして事業所数が6割減,従業者集が4割減となっている例を見ましても,笠岡の産業の衰退がうかがえます。産業振興が大きな焦点になっている,このことが分かります。現在中小企業支援の融資制度など実施をされておりますが,消費税率の引き上げなどの影響も今懸念されているところです。 さて,昨年6月従業員5名以下の小規模,零細業者の果たす役割に光を当てて,その振興について国や自治体の責務を明らかにした法律,小規模企業振興基本法が施行されました。これをもとに以下お尋ねしたい訳ですが,1点目はビジョンが作成されまして1年余りです。これまでの産業振興実績を,短い期間でありますのではっきりとあらわれていないかもしれませんが,実績についてお尋ねをいたします。 2点目は,ある程度企業訪問等をなさっていらっしゃると思いますので,市内の小規模事業所の実態についてお尋ねします。 3点目は,繰り返しの要望になりますけれども,周辺の条件は整いました。ビジョンを背景に基本法にまた基づき,振興条例を制定すべきと思いますけれども,いかがでしょうかお尋ねいたします。 以上,1回目の質問とさせていただきます。
○議長(
金藤照明君) ただいまの樋之津倫子議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 樋之津議員さんの御質問にお答えします。 1項目めの1点目につきましてお答えいたします。 産業振興の実績につきましては,企業コーディネーターを配置し企業訪問を行い,情報収集,経営相談,補助金の紹介等を行ったところでございます。また,小規模事業者の経営安定化のために,将来の笠岡市の融資制度に新たに小規模事業者を対象にした小口零細企業融資制度を追加し,それに対する保証料の補給も行っています。さらに,日本政策金融公庫が融資する小規模事業者経営改善資金に対する利子補給制度も昨年新設いたしました。そして,中小企業をPRするため中小企業の魅力を大学生が取材し冊子にまとめ,近隣の大学等へ配付を行ったところでございます。これらの事業に加え,今年度からは販売促進につなげるための広報セミナーの開催や,人材育成のための研修に対する補助や,経営革新計画のための専門家派遣に要する経費の補助を新設いたしているところでございます。 2点目につきましてお答えします。 市内の小規模事業者の実態につきましては,経営者の高齢化が加速しており,後継者がない状況になっており,廃業が増えてきています。また,最近の急激な円安の影響により,輸入資材,原材料等が高騰し利益が上がらない状況であり,景気の回復が小規模事業者には実感されてない状況となっております。 3点目につきましてお答えします。 小規模事業者を含む中小企業は,地域の雇用と地域経済を支える重要な役割を果たしています。笠岡市
産業振興ビジョンでは,重要施策の3つの柱の1つに地元中小企業の振興,企業支援を掲げ,具体的施策を盛り込んでおります。それらの施策を年次的,計画的に実施することにより,小規模,零細企業を含む中小企業の振興につながっていくものと考えておりますので,現在のところ振興条例の制定は考えておりません。当面,
産業振興ビジョンの推進に全力を傾注してまいる所存でございます。
○議長(
金藤照明君) ただいまの答弁に対し,再質問ありますか。 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) ありがとうございました。 企業コーディネーターの活動については漏れ聞いておりますけれども,1年でやめられましたよね,何かあったのでしょうか。先日の御答弁の中で,今年も企業コーディネーターを採用するという御発言がありました。この件についてまずお尋ねしたいと思います。
○議長(
金藤照明君) 田中建設産業部長。
◎建設産業部長(田中早苗君) 企業コーディネーターさん,確かに今年の,昨年度末で3月31日で退職をされました。理由につきましてはプライベートな理由でありますので,引きとめる訳にはまいりませんので,この場での発言は控えさせていただきます。 改めましてコーディネーターがそこで欠員になりましたので,途中から改めて公募をいたしまして,7月1日からの予定で公募をいたしまして,お一人該当がおられました。なるべく空席期間を少なくするということで,6月1日付で新たなコーディネーターに着任していただいております。前任者の業務の引き継ぎを,今挨拶回りをさせていただいている状況であります。 以上です。
○議長(
金藤照明君) 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) 振興条例についてなんですけれども,今さら言うまでもありませんけれど,その
振興ビジョンには大きな特徴がありまして,1つは中小企業基本法の基本理念である成長,発展のみならず,技術やノウハウの向上,安定的な雇用の維持等を含む事業の持続的な発展の重要性をきちんと条例の中で位置づけるという点がまず1つです。2つ目は,小規模の企業を単に個別に支援するにとどまらず,とどまらず,ここ大切なんですね,商業の集積や産業集積に果たす役割を評価する,そして面として支援する必要性を述べている点にあります。そして,3つ目の特徴は地域経済の主役だというふうに位置づけている点なんです。詳しく述べる時間もありませんけれども,そうしたものをしっかりと条例として定めながら先ほど御答弁いただきましたビジョンの3つの柱の中の1つ,企業の支援をそれにリンクさせるということで庁舎内の青写真を,しっかりしたものをつくっていただきたいと思うのですけれども,再度お尋ねをいたします。
○議長(
金藤照明君) 田中建設産業部長。
◎建設産業部長(田中早苗君) あくまで法律は基本法でありますので,その趣旨には何ら異を唱えるものではありません。ただ,笠岡市は先ほど副市長が山本議員さんの質問にお答えしたように,中小企業の支援というのは非常に重要な課題だということで,他市に先駆けて
産業振興ビジョンをつくらせていただいて,先進的に取り組ませていただいている訳です。何ら現段階では中小企業の100の施策についての要望どおりの予算配分ということではありませんが,一定の御理解をいただいて着々とスケジュールに従って実施をしている段階ですので,基本法に異を唱えるものではありませんが,これに基づく条例を制定しないと新たなことに取り組めないというような状況を,今そういう課題を抱えておりませんので,もしそういう課題が出た場合,改めて条例の制定も検討してまいりたいと思っております。 以上です。
○議長(
金藤照明君) 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) 新たなコーディネーター採用の御答弁がありましたけれども,2年目の課題は何だと考えていらっしゃいますか,お尋ねをいたします。
○議長(
金藤照明君) 田中建設産業部長。
◎建設産業部長(田中早苗君) お二人目の企業コーディネーターは皆様方にはまだ御紹介をさせていただいてないんですが,どちらも金融機関の出身の方です。中小企業の融資をする際に中小企業の経営内容を判断する素養を持たれているということが非常に大きいのかなと思います。ただ,中小企業の訪問を実際にしてみた感想を聞きますと,なかなか自分の家庭の中を暴露するような話ですので,なかなか真実の情報を1回,2回行ったぐらいでは教えていただけないということで,なかなか内部事情,台所事情が把握しにくい訳です。ということで,本当に懐に入ってといいますか,本当に企業のためを思って助言やアドバイスがしたいんですが,本当の課題がつかみにくいというようなケースも多々あると聞いております。ということで,御相談いただけるのは非常に分かりやすい,例えば資金調達の相談,それから新しい販売分野の相談とか,こういうものは誰しも相談はするんですが,そう簡単に獲得できるもんではございません。ということで,その企業企業に合ったアドバイスをしませんと企業が活性化をしていきませんので,今後少しでも信頼を得て本当に個々の企業さんに合ったアドバイスができるようなコーディネーターを養成することが一番重要ではないかと考えております。 以上です。
○議長(
金藤照明君) 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) 今の御答弁の内容については私も同感です。全ての,今までの実態を調べるときにはアンケートであるとか,訪問にしても抽出的に行かれたと思うんです。私は全ての企業主の方と直接会って腹を割って要求を聞いたり,また相談に乗ったりすることができるような関係づくりをまずすべきだと思っております。親しみの持てる対応でぜひ企業主さんの思いや可能性を掘り起こして,よりよい方向性を探っていただきたいと思います。 続きまして,私は商工会議所などに出かけていきまして,いろんなお話を伺いました。市内の企業はどちらかというと人手が足りないというふうにおっしゃっていました。特に技術者の方です,例えば設計とか測量とかという面で。さらに,事業の廃止や縮小などに伴う設備や土地,建物など,未利用になっている部分の情報を集めてマッチングすることが効率的かつ経済的な企業起こし,または企業の拡大,営業の拡大,そうしたことに役立つと言われていました。さらに,お話を聞いて感動したことがあります。市内に透明な型枠を製作している事業所があるそうです。普通,型枠の材料といえば木ですよね。生コンを流し入れますとたまに気泡が残って,後で修復をしなきゃいけないということが起こるらしいんですけれども,型枠が透明だと外から,ここがまだセメントがちゃんといっていないというふうなことになれば失敗が少ないというふうな代物らしいんです。私はその話を聞きまして,製作者の知恵と技術に感動しました。さらに,小平井の製帽会社では麦わらを追い込む作業をするのにとても技術の高いものを要した製作過程といいますか,そうした技術の高さを誇っている会社があります。さらに言えば,有名なホテルでも食材として採用している市内の価値の高い乾麺を製造している会社があるそうです。こうした話を聞きますと,今雇用の拡大がうたわれておりますけれども,市内外の高校生への,もしくは大学生への有効な紹介,アピール,こうしたことをしながら地元就職者が増えればいいなという希望が湧いてきたんです。 こうしたことをもとにお尋ねするんですが,一つ目は,高崎市で昨日視察の報告をいたしましたけれども,ケーブルテレビと契約をして,団塊世代が補助金をいただいていろんな活動をする訳ですけれども,それをお知らせをする,市民に知らせているという
取り組みがありました。そうしたものとか,市内企業の番組をつくって紹介をしたり,マッチングの情報を発信したりしながら楽しく載せてはいかがでしょうか。高崎市ではケーブルテレビとの…… (「高岡」と呼ぶ者あり) ごめんなさい,高岡でした。高岡市では1,000万円の予算が投じられておりました。魅力ある企業を,さらにはやりがいのある企業を市民の目に直接触れさせていただく,そういうところに着眼点を置かれたらいかがでしょうか。それが1つ目です。 2つ目は,小規模の企業を対象に,例えば新築助成の補助金と同様に,土地の購入であるとか店舗の改造であるとか,そうしたものに対する補助制度を設けながら市内産業の底上げを図ってはいかがでしょうか,お尋ねをいたします。先ほど新たな,書き取れなかったんですけれども,小口零細企業に対する融資制度であるとか,補助制度の新設であるとか言われましたけれども,以上2点についての御答弁をお願いします。
○議長(
金藤照明君) 田中建設産業部長。
◎建設産業部長(田中早苗君) 笠岡市内にもたくさんの企業が存在されておりまして,私もこの席に着きましてまだ1年足らずですが,昨年度市長さんと一緒に企業訪問させていただきました。数々の企業さんの説明を聞く中で,笠岡市にもこういう企業があるんだなということにびっくりしたような次第です。ですから,そういうことが皆さんに分かるように,市長答弁にもありましたように,冊子をつくってPRをしているという回答もありましたように,やり方についてはまだまだ不十分だとは思いますので,先ほどケーブルテレビを利用する事例を議員さんのほうからおっしゃられましたが,そういうことも一つの手法でしょうし,またそのほかの効果的な方法を今後模索していきたいと思います。少なくとも,笠岡市にはまだ情報が発信できてない企業さんがたくさんあることは事実であるので,これを今後PRしていきたいと思います。 それから,2点目の中小企業さんへの支援なんですが,確かに中小企業を対象とした既存の制度が幾つか融資にしろある訳です。それから,設備投資についても中小企業を助成する制度はあります。ただ,特定の企業を名指しで公金を投入するというのは幾つか問題を抱えていると思いますので,今後融資についてはまだまだ先ほどのお金で全て解決するというような指摘もありますので,今後全体的なバランスも見ながら融資のあり方については検討していきたいと思います。 以上です。
○議長(
金藤照明君) 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) 今後の検討課題と言われましたが,私の聞き取りの作業の中で実感として,感覚的にというような前置きを置きながら,市内の企業が例えば申告状況を見ましても赤字の申告が多少少なくなっている,それから笠岡市が実施しているさまざまな融資であるとか利子補給であるとかというふうなこれまでの制度の効果が見られているのではないかというふうにも感想を述べていらっしゃいました。それなので,ぜひとも検討を,実現に向けての検討となるようなことを希望をいたします。 いずれにいたしましても,訪問による実態把握,今度の新しいコーディネーターの方が6月からということで,2カ月間の空白がございます。実態把握をしっかりと行いながら,業者の皆さんとつながってきずなをつむげるような対応と,さまざまな情報を収集しながらマッチングに生かす窓口とか,小規模零細企業への有効な振興施策,引き続き笠岡市の課題でございます。近い将来解決できるよう努力されることを願って,1項目めを終わります。
○議長(
金藤照明君) 以上で1項目めの質問を閉じます。 続きまして,2項目めの質問を求めます。 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) 2項目めは,連携中枢都市圏構想についてです。 東京一極集中を防ごうと急に動き始めた連携中枢都市圏構想は,全国で倉敷圏とか福山圏を含め,9都市を中心に進行しております。笠岡市も連携にかかわる協約を今年の3月福山,倉敷に対して行いました。改めて選択と集中の政策が町と暮らしをどう変えていくのかを尋ねてみたいと思います。 1点目は,政府のガイドラインには市民への説明をとうたってありますけれども,大勢の市民の方が,連携って何,その構想って何っていうふうに知らない方が非常に多いです。そうしたことが市民的な議論が不足しているというふうにも受けとめられ,そうした中での協約を結んだことをどういうふうに捉えていらっしゃいますか,お尋ねします。 2点目,今後連携による事業展開をどのように考えていらっしゃいますか。 3点目,市民生活に直結する福祉教育の充実について,これを欠かす,充実発展させなければいけないという自治体の責務がありますけれども,この面に関してどんなメリットがあると考えますか,お尋ねします。 同じようなことですけれども,4点目は長いスパンで見るときに市民生活の充実にどう貢献できるのかを考えてみたいと思います。お尋ねしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(
金藤照明君) 2項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 2項目めの1点目につきましてお答えします。 福山市と倉敷市両市との連携協約の締結に至るまでには,笠岡市のホームページや広報紙への掲載及びパブリックコメントを実施しております。今後も市民の皆様からの御意見があれば実施事業に反映してまいりたいと,このように考えております。 2点目につきましてお答えします。 現在連携中枢都市と周辺市町とで連携事業の展開について検討を進めているところでございます。今年度に入ってから新たな
取り組みといたしましては,備後圏域では労働行政担当者のための研修会の開催等,高梁川流域では移住定住冊子の作成等による圏域の発信事業等がございます。実施事業の検討に当たりましては,市民生活の安定向上に資する事業を展開できるように取り組んでまいります。 次に,3点目につきましてお答えします。 福祉教育の充実のメリットについてでございますが,
子育て支援分野におきましてはこども発達支援センターの共同運営や,保育士,保育所支援センター運営事業等,単独の市町では
取り組みにくい事業に圏域が共同で整備及び運営に取り組むことができ,圏域の社会資源のレベルアップ及び地域住民への福祉サービスの充実に寄与するものと考えております。また,介護,福祉分野におきましては,社会福祉法人の監査や老人福祉施設の指導監査,介護保険事業者の指導事務などについて研修会や講演会等を広域的な連携協力体制のもとに開催することにより,介護サービスの質の確保及び向上が期待できるものと考えております。さらに,実務に関するさまざまなノウハウを構成市町間で共有したり,社会資源,魅力等の情報を共有,周知したりすることを通して,構成市町全体の福祉の充実が期待できることもメリットであると考えております。 次に,学校教育の分野におきましては,各市の教育委員会,大学等と連携することにより研修会の講師派遣や他市の
取り組みの情報共有などを行い,教員が幅広い研修の機会を持つことができます。また,子供の安全に関しましては,隣接市教育委員会と不審者情報の共有を図ることにより,必要に応じ対応することができます。また,生涯学習の分野におきましては,高梁川流域自治体連携事業においては,高梁川流域パスポート事業と,公立図書館相互返却事業があります。高梁川流域パスポート事業は,本年4月から
高梁川圏域の全小学生が圏域内の美術館や博物館など,64の社会教育施設を利用するとき,土曜日,日曜日,祝日において入館料を無料とし,スタンプラリーも実施をしているところでございます。公立図書館相互返却事業では,圏域の公立図書館での相互利用により,借りた図書をどの図書館でも返却できるよう,貸出図書館の搬送システムを構築することといたしております。また,備後圏域におきましても,この図書館の広域連携について共同研究することになっております。これにより交流人口を増やし,子供たちの視野を広げ流域全体をふるさとと捉えてもらうことができ,圏域住民の利便性の向上が図られるものと期待しております。 4点目につきましてお答えします。 この連携協約は,人口減少,少子・高齢化社会にあっても住民が安心して快適な暮らしを営むことができる活力ある経済生活圏の形成に協力して取り組むことを目的に締結したものでございます。2つの圏域の中心市と協約締結した笠岡市といたしましては,両圏域をつなぐ役割を担いながら,笠岡市の活性化につながる連携を推進し,市民生活の充実に貢献する事業を実施してまいりたいと,このように考えているところでございます。
○議長(
金藤照明君) ただいまの答弁に対し,再質問ありますか。 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) ありがとうございました。政府の説明によりましても,連携協約を結ぶかどうかというのは市民に丁寧に説明をして,ちょうど今教育委員会が適正規模の問題で地域へ出て説明をされておりますけれども,そうやって,なるほど,それなら連携協定を結ぼうということになって初めてゴーサインが出るということだと私は理解をしております。国の住民合意の手続の項目を読ませていただきますが,連携中枢都市圏形成に係る連携協約の締結に当たっては,地域における合意形成の過程を重視することが必要である。特に各市町村の住民に対しては,あらかじめ当該市町村のホームページを含めたインターネット等各種広報媒体や,住民説明会等を通じて当該連携協約案の趣旨及び具体的な内容を周知するものとする。周知できていない実態をどう思われますかとお尋ねした訳です。再度お尋ねします。
○議長(
金藤照明君) 岡本政策部長。
◎政策部長(岡本裕也君) 樋之津議員の再質問にお答えします。 今の御質問で市民の議論が不足しているんじゃないかという御指摘だと思います。これまでホームページですとかパンフレット,パブリックコメントによる情報提供というふうに考えておったんですが,さらに実態として認知しておられない方もおられるという状況を踏まえ,今後各種会合,例えば
まちづくり協議会だとか,そういった地域に対して我々が一緒に地域担当職員が入っていくというような場もございます。こういったところにおいていろいろと情報提供を行っていくとともに,こちらのほうの連携協約で決められた事務,事業についてはビジョンについて毎年度見直しを行うということも可能となっております。こういったことから地域住民の課題,地域ごとに地域の課題というのは異なってくると思うんですが,そういった市民生活にプラスになるような意見を聞きながら毎年度の見直しのほうに笠岡としても考えていきたいというふうに考えております。 以上です。
○議長(
金藤照明君) 再質問ありますか。 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) 今御答弁をされた,住民合意形成における住民等の話し合いが大切だということを認められながら今後はこうするというふうな答弁内容だったと思う訳ですが,それならば,協約を結ぶに当たってそのことができていないことに対する反省を行わなければならないというふうに考える訳です。ホームページを見ればいいがと,必要なら意見を言ってこいという立場ではいけないのではないかというふうに思う訳です。とても乱暴なやり方だと思うんです。 さて,地方創生って何か魅力的な響きを持っておりますけれども,言いかえれば地方のあり方を変えて新しい制度の中に押し込んでいくという訳です。それと,選択と集中という言葉が使われておりますけれども,表裏一体のものだと考えています。先ほどの市長答弁の中で,笠岡市は独自に若者を中心とした施策を柱に加えるというふうに言われたんでしょうか。 それと,国の
総合戦略では4つの柱があるんですけれども,笠岡市独自の5つ目の柱をよしとしながら,私は国の
総合戦略の4つの柱で,地方における安定した雇用の創出について幾つかあります。地方への新しい人の流れをつくる点について幾つかあります。3点目は,若い世代の結婚,出産,子育ての希望をかなえるために幾つかのものがあります。こうしたものは私たち笠岡市の地方に必要とされてきたものが非常に多く含まれておりますから,要求実現の絶好のチャンスではないかというふうにも思える訳です。ですので,創意ある地域の活性化策をしっかりと練り上げてほしい。 問題は,4点目なんです。時代に合った
地域づくり,安心な暮らしを守るとともに,地域と地域を連携する小さな拠点の形成,都市のコンパクト化と周辺のネットワーク形成,中心市街地の活性化,連携中枢都市圏や定住自立圏形成の促進,他の公共団体と連携した施策の実施という項目に隠されていると思うんです。行政サービスを集約化していく,それを進めて国から地方へ財政支出の削減を狙っているとも言えます。大企業が活動しやすい環境づくりというのは安倍首相がアベノミクスの中で大きな柱として掲げているものですから,ここに笠岡市を重ねていくというのは非常に警戒すべき内容を含んでいると思う訳です。 これからは人口減少時代だと,この4点目の柱ですけど,今までと同じようにあれもこれもというふうにはできないよと,選択と集中で効率よくいきますよ,しかもそれは広域連携の範囲でやっていきますよということなんです。先日,創成会議の中で東京の高齢者を地方に移住させるという提案がメディアの中で大きくクローズアップされました。物議を醸し出しております。広域連携においても定住自立圏という名前でそのことが,同じようなことが目指されているんです。しかし,どこに住もうと個人の権利として本来自由なものなんです。どこに住んでも,人間らしく生きて幸福を追求する権利が保障されています。それを実現するのが自治体の役割なんです。それを地方に移住させるという訳ですから,または特定地域を定めて移住を促すという訳ですから,完全な憲法違反だということができます。あれもこれもできないから選択するよという中には,選択されない部分を切り捨てるよということが含まれています。例えば,経費抑制を対象とされた社会保障費,教育費,どんどん犠牲にされています。そうはいってもお金も少ないから集中して投資するよと言ってる訳です。それは,連携協約の中核都市に投資する訳です。こういう青写真のどこに笠岡市の明るい未来,豊かな市民生活が描けるんでしょうか。私は疑問に思うんですが,市長いかがでしょうか,お尋ねをいたします。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 国が示しております地域を連携するというのは,私は笠岡市ではこのように考えております。 基本的方向としては,
定住促進策の展開や
まちづくり関連事業のソフト事業はもとより,公共交通網の利便性の向上,そして人や物が自由に行き交い交流活動ができるさまざまなネットワークを再構築し,少子・高齢化の進展に対応した良好な生活環境を形成する,このような考えで笠岡市の場合は取り組んでいきたい。特色ある,具体的なものはこれから懇談会で練っていただく訳でございますが,現段階での案といたしましては,特色ある
地域づくり,これは公共交通の維持,確保,移動しやすい町と,このように捉えております。 それから,多様な人材の育成では,さまざまな
まちづくり協議会等の地域のさまざまな活動を支援する,そして地域おこし協力隊等,答弁でも申し上げましたが,そういった方の利用もさせていただきたい。 それから,広域連携というのは私は今も井笠圏域では広域連携をやってる訳です。だから,限られた行政資源を有効活用するためにも,近隣の市町との連携を推進して行政運営の効率化を図ると,このようなことで私は笠岡市の場合は取り組んでまいりたい,もちろんこれは懇談会でいろいろ練っていただかないといけませんが,今の基本的考えは以上のようなことでございます。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君) 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) 市長の御答弁にもありますように,既に他市との連携などを現在なされているところです。1項目めの質問にも述べさせていただきましたけれども,笠岡市の総合産業の
振興ビジョンやさまざまなそれにまつわる計画,施策などは,本当に笠岡市の中小企業を中心とした物づくり,政策,そうした企業をそこから支援するという立場の施策なんです。ところが,安倍首相の描いている青写真というのは,大企業を中心として国際的に活躍できる,大企業が活躍できるその場をつくり上げるんだ,根本的なところで矛盾を生じているというふうにも思う訳です。平成の合併が行われて10年がたちますけれど,どこもしてよかったとは言っておりません。政府自身もそれを振り返って評価をしている項目があるんですけれども,読み上げていると時間が足りませんので割愛しますが,確かに一時的な交付税の増額が合併によってありました。しかし,現状としてはそれまでの自治体に出されていた交付税の合計額を大きく下回る交付税の現状ですから,ここでも選択と集中ということで自治体の運営が非常に苦しくなっているということが想定できます。さらには,学校の統合や施設における淘汰が進んで周辺は廃れていきました。広域連携では,今広域連携の話ですが,この広域連携では市町村は残しながら10年前の合併と同じ選択と集中を連携協約の範囲で行うということをしっかりと捉えなければいけないと思うんです。先ほど,
総合戦略の4つの柱の4点目は問題ありというふうに申し上げましたが,そこの部分を大きく警戒しなければならないというふうに考えています。新たな合併の形態だというふうに考えていますが,こういうふうな切り捨ての中で幸せな市民生活など望めそうもないというふうに考えるんです。再度お尋ねします。市長,御答弁をお願いします。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 端的にこのことが合併というのは私はちょっと極論ではないかなという考えです。私はあくまで笠岡市の
地域創生というのをまずやるべきであって,そのためには住んでおられる方々の生活圏が本当に住んでいてよかったなという広域連携と,これを結ぶべきことではないかなと,このように思います。ですから,今の段階で私は合併とかそういったことについての考えは持たずにこの連携協約,そして地方創生を行っていきたいと,このように考えているところでございます。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君) 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) 時間が足りなくなりましたので途中を割愛しまして,いずれにしましても,私たちは連携協約に係る学習を深めながら市の将来像にもかかわる
総合戦略を,先ほどの山本議員に対する御答弁から伺いますと,そういう部署が役所内であると,しかもそれは8月末に決定するというふうな話でしたけれども,そんなに急ぎ決定することはないと思うんです。しかも,先ほど政策部長が言われましたように,いろんなところで提案をしながら説明しながらやっていくとなると時間が必要でしょう。そうなると8月末でなく,国は3月末までに決定して出して,それに対してたった3人しかいないそうですけれども,交付金をどのように配るかというのを考えるらしいんですが,性急に決定する必要はないと思うんですが,いかがでしょうか御答弁ください。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 笠岡市の創生
総合戦略の関係でございます。 私は機は熟していると思います,戦略をつくるのが。それが今であって8月末である,このような考えで進めていきたいと,このように思います。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君) 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) 先ほども申し上げましたが,今の市長答弁の中に大きな矛盾があります。政策部長は今後こうしたものについては市民の意見をどんどん吸い上げるために地域で説明をし,意見を吸い上げるというふうなことを答弁をされたばかりですから,8月というのはなかなか早過ぎて,国が言っているような3月末までにどうして出さないのか,私は不思議でしようがありません。もうお尋ねはいたしませんが…… いや,結構です。私の時間が少なくなる。
○議長(
金藤照明君)
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
○議長(
金藤照明君) 御質問の件は連携中枢都市圏の話です。私が申し上げましたのは創生
総合戦略の話でございます。その点は間違えないようにしていただきたいと思います。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君) 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君)
総合戦略にしても連携の協約内容にしても,市民と十分に話し合って進めていくというのが民主主義の基本です。真に市民の福祉向上のために作成内容が充実することを願って,この項を終わります。
○議長(
金藤照明君) 以上で2項目めの質問を閉じます。 続きまして,3項目めの質問を求めます。 樋之津倫子議員。
◆12番(樋之津倫子君) 3項目めは,職員のメンタルヘルスケアについてです。 非正規労働者が増える中,不安定な労働条件に苦しむ若者が増加して,家庭も持てないなど社会に与える影響が大きくなっています。また,非正規,正規を問わずに働く現場で心身の健康がむしばまれていく,そういう労働者が少なくありません。笠岡市に働く職員の皆さんにおいても例外ではないと思います。 先日も,突然亡くなられた職員の方がいらっしゃいます。心の健康が保てず休職されている職員の方もいらっしゃいます。心から亡くなられた方に対しては御冥福をお祈りしたいと思います。 そこで,笠岡市の教育現場,市の職員の皆さんが安心して生き生きと働くことを願って2点ほどお尋ねをいたします。 1点目は,それぞれの現場で休職している職員の実態を尋ねます。 2点目は,心身の健康ケアについてどのような対策をとっていらっしゃるか,現状を分析し今後どう対応していくのかをお尋ねします。
○議長(
金藤照明君) ただいまの質問に対し,執行部の答弁を求めます。
三島市長。 〔市長
三島紀元君 登壇〕
◎市長(
三島紀元君) 3項目めの市職員につきましてお答えいたします。 まず,1点目につきまして,市職員の休職の状況でございますが,平成24年度は7名,平成25年度は5名,平成26年度は6名,平成27年度は5名となっております。このうち,メンタルヘルス不調による休職は平成24年度が5名,平成25年度が4名,平成26年度が6名,平成27年度が5名となっております。 続きまして,2点目につきましてお答えいたします。 心身の健康ケアについての対策といたしましては,職員のメンタルヘルス対策実施要綱に基づき,職員研修による予防及び早期発見と職場復帰時における支援に取り組んでいるところでございます。研修といたしましては,職場のメンタルヘルス対策の核となる管理監督職員を対象とし,管理監督職の役割やメンタルヘルス不調者への対応及び発生を未然に防ぐためのラインケア研修を実施しております。また,職員自身がストレスに気づき,これに対処するための知識,方法を身につけ,みずからの心の健康状態を自己管理できるようにセルフケア研修を実施しているところでございます。 こうした研修を毎年実施することにしておりますが,全体として職員自身がストレスであるとか,メンタルヘルス不調であるといった心の健康づくりに対しての理解が十分に浸透していないことが課題であると感じております。その対策といたしましては,やはり研修を何度も繰り返し実施することで,メンタルヘルスに対する意識や理解を高めるとともに,職場でメンタルヘルス不調に陥った職員をフォローすることではないかと考えております。また,メンタルヘルス不調に陥った職員の家族からの相談窓口の設置や,情報交換を進めなければならないと考えております。 なお,最も大切なことは,管理監督職員が中心となって,そのような職員が出ることを未然に防ぐための職場の環境づくりが重要だと考えております。さらに,今後は本年12月1日から実施が義務づけられるストレスチェックの実施により,メンタルヘルス不調の未然防止に努めてまいる所存でございます。 以上でございます。
○議長(
金藤照明君) 淺野教育長。
◎教育長(淺野文生君) 次に,教育現場につきましてお答えいたします。 まず,1点目につきましてお答えいたします。 休職した教職員は平成24年度に2名,平成25年度に1名,26年度,27年度はおりません。このうち,メンタルヘルス不調による休職は平成24年度に1名,平成25年度から現在まではおりません。 次に,2点目につきましてお答えいたします。 心身の健康ケアについてどのような対策をとっているかという御質問でございますが,各学校園の管理職を中心に,積極的に
取り組みを指導しております。具体的には,教職員の勤務の適正化,定時退庁の声かけ,風通しのよい職場づくり,新規採用教職員に対するメンター制度の活用,スクールカウンセラーへの相談,人間ドックの受診,岡山県教育委員会が実施しているメンタルヘルス対策事業への参加などの対策を通して,気軽に相談できる環境づくりや予防及び早期発見に重点を置いた
取り組みを行っております。例えば,岡山県教育委員会のメンタルヘルス対策事業の運用によりまして,さまざまな研修会開催やストレスチェックの機会を提供する1次予防,職場内から専門的な機関まで必要に応じてさまざまな相談が行える機会を提供する2次予防,万一教職員が休職するような事態になった場合の復職支援システムを運用した職場復帰再発防止を行う3次予防と,課題や状況に応じた対応を引き続き充実させてまいる所存でございます。 以上でございます。