令和 5年 2月定例会 ◎ 令和5年2月
岡山県議会定例会会議録 第6号〇 令和5年3月8日(水曜日) 議 事 日 程 午前10時開議第1
一般質問 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 本日の会議に付した事件日程第1
一般質問 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 午前10時開議
○副議長(
太田正孝君) 皆様、おはようございます。 これより本日の会議を開きます。 ~~~~~~~~~~~~~~~
△日程第1
一般質問
○副議長(
太田正孝君) 日程に入り、
一般質問を行います。 6番福田司君。 答弁者は控席へ移動願います。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) 皆様、おはようございます。
自由民主党岡山県議団、福田司でございます。 今期最後の登壇に、岡山県
看護連盟会長と副会長が今日傍聴に来てくださっております。どうもありがとうございます。 先週、
県立高等学校の卒業式に出席させていただきました。卒業生の皆さんは、この3年間、マスクをつけたままの
学校生活を送ってきた生徒さんです。 卒業生のマスクの取扱いの基本方針が示されていましたが、マスクなしで式典に参列した生徒は少数でした。外していいよと言われても、簡単には外せない。長期の
マスク着用が及ぼす身体的、心理的な影響の大きさを改めて実感いたしました。 そのような光景の中、コロナ禍の苦しさだけではなく、多くの学びを得ながら、
学校生活を充実させ、未来に向けて強くたくましく巣立っていく卒業生の姿は、とても誇らしいものでした。 今後の社会情勢にどう大人が向き合い、
子供たちを明るい未来に導いていくのか、岡山県の手腕にかかっていますので、執行部の皆様には、より一層御尽力をお願いしたいと思います。 それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。 このたび、児童虐待や子供の貧困、
少子化対策など、
子供関連施策の行政需要が高まる中、国の
こども家庭庁の設置の動きに関連し、岡山県は、
保健福祉部の
組織体制を、令和5年度より、
保健医療部と子ども・福祉部へと見直されます。
子供たちが置かれている状況の改善に向けて、子供施策の推進がなお一層図られることが期待でき、「
こどもまんなか社会」の実現に向け、岡山県も新たな政策に力を注いでいただきたいと思いますが、今回の
組織体制の見直しにより、効率化が図られ、期待される効果について、知事にお伺いいたします。 高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援を目的とし、可能な限りこれまでどおりの住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域で包括的な支援やサービスを提供する体制「
地域包括ケアシステム」では、高齢者一人一人が抱える課題に合わせて、介護・
リハビリテーション、医療・看護、保健・予防が、それぞれの専門職によって提供される環境を整えていきます。また、介護・
リハビリテーション、医療・看護、保健・予防のそれぞれがばらばらに提供されるのではなく、全てが連携し、一体的に提供されることで、高齢者の日常生活の維持や質の向上を図っていくものです。 現在、団塊の世代が75歳以上となる2025年をめどに、各自治体の状況に合わせた
地域包括ケアシステムの構築の実現を目指しているところです。今後も、
医療的ケアと
介護サービスの両方が必要な高齢者は多くなることが予想されますが、いまだに医療と介護の連携が十分ではなく、それぞれが有している高齢者の情報を共有化する仕組みも十分ではないと言えます。 今回の
保健福祉部の
組織体制見直しにおいて懸念されるのが、
地域包括ケアシステム構築への影響です。今までも、
関連機関が連携し、多職種協働により、医療・介護を一体的に提供できる体制を構築するための取組を推進してきましたが、部局再編により、医療と介護の所管が分かれるため、連携力がより一層必要となり、
地域包括ケアシステム構築への影響を懸念する声があります。 このたびの
組織体制見直しにおいて、
地域包括ケアシステムの構築に関する
保健福祉部長の御所見をお聞かせください。
○副議長(
太田正孝君) 答弁を求めます。
知事伊原木隆太君。 〔 知事
伊原木隆太君 登壇 〕
◎知事(
伊原木隆太君)
自由民主党の福田議員の質問にお答えいたします。
保健福祉部の
組織体制見直しについての御質問であります。 期待される効果についてでありますが、
保健福祉部は、幅広い業務を所管しており、
地域医療体制の整備や
感染症対策、さらには児童虐待や少子化・高齢化への対応といった喫緊の課題を数多く担当しております。 こうした状況を踏まえ、
保健福祉部を分割し、
保健医療、子ども・福祉、それぞれの分野に一層専念できる体制を構築することにより、
少子化対策等の課題に対し、より専門性の高い施策の展開を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君)
保健福祉部長徳本史郎君。 〔
保健福祉部長 徳本史郎君 登壇 〕
◎
保健福祉部長(
徳本史郎君) お答えいたします。
地域包括ケアシステムについてでありますが、医療と介護の密接な連携が必要であることは議員御指摘のとおりであることから、引き続き、分割後においても、両部がしっかり連携できるよう努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) ありがとうございました。
地域包括ケアシステムですけれども、今、岡山県は女性の平均寿命が1位ですが、健康寿命との差を考えますと、在宅で約10年、医療的な支援を必要とする方も、今後多く見込まれるところであります。 医療と介護を一体的に提供するには、先ほど御答弁がありましたけれども、しっかり連携していくことが最重要というのは分かるんですけれども、部局が分かれることの不安ですね。これは医療・介護の現場のみならず、市町村も感じられていることではないかと思っています。今後、
地域包括ケアシステムの担い手も不足してきますし、当然、県北、県南のことを考えますと、その地域格差も懸念しているところです。 ますます課題も多く散見している状態の中で、課題を少しでも解消していくための部局間の連携について、もう少し御答弁いただけたらと思います。
○副議長(
太田正孝君)
保健福祉部長。 〔
保健福祉部長 徳本史郎君 登壇 〕
◎
保健福祉部長(
徳本史郎君) 再質問にお答えいたします。 部が分かれることに対して、
部局間連携についてもう少しということでございます。
保健医療分野と子ども・
福祉分野、こちらについては密接な連携が必要であること、これは答弁させていただいたとおりでございますけれど、
保健福祉部分割後も引き続き、両部が密接に連携できるよう、職制や課室の所掌事務など、両部の詳細な執行体制について、現在検討を進めているところでございます。繰り返しになりますけれど、両部がしっかり連携できるよう努めてまいりたいと思います。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 次の項目に移りますので、答弁者は控席へ移動願います。 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) ありがとうございました。本当に一層強化する、連携の強化といったところは、なかなか答弁しにくいところではあるかと思いますけれども、様々な
関連機関とより一層の連携を図っていただきたい、これ一言でございます。よろしくお願いいたします。 次に、
AYA世代の
がん対策についてお伺いいたします。 「
AYA世代の“がん”の今と「つながる」1週間。」、これをメッセージに、今年は3月4日~12日の1週間をAYA WEEKとし、
AYA世代のがんの
社会啓発活動が全国で展開されています。 がんは、全く予想していなかったタイミングでやってきます。がんと向き合うことに世代は関係ありませんが、ほかの世代に比べて、
AYA世代の
がん患者や家族への社会の理解や
支援制度は、十分とは言えない状況であると考えます。
AYA世代とは、日本では、15歳~39歳の若者世代を指します。進学、就職、恋愛、結婚、出産・子育てなど、
AYA世代は、人生の中で多くの変化を体験する年代であり、自分の中の価値観が大きく変わり、新たな出会いとともに、未来の選択肢が広がる時期でもあります。 15歳~39歳でがんに罹患する患者は年間およそ2万人で、全体の2%程度と少ないですが、リンパ腫、
胚細胞腫瘍、卵巣がん・精巣がんなどの性腺腫瘍、脳腫瘍、骨腫瘍など、希少がんと呼ばれる珍しいがんが多いのも特徴です。そのため、まだ治療法が確立されていない、がんだと思われずに治療が遅れるなどの問題もあります。また、30~39歳の女性を中心に、
子宮頸がんや乳がんの患者さんが多いことも特徴です。
AYA世代の
がん治療は、様々な課題を抱えています。まず、適切な
医療機関にかかれない傾向があることです。
AYA世代の方が、小児でよく見られるがんにかかった場合、専門的に診断、治療している診療科の多くが小児科のため、大人がかかる診療科では専門的な診断、治療が難しいという問題があります。 そして、患者さんの金銭面の負担が大きいということも重要な課題です。
小児がんは、
小児慢性特定疾病に指定されるため、医療費の補助を受けることができますが、
小児がんでよく見られるがんに大人がかかった場合の補助制度は手薄です。 そして、若くして罹患するため、
生命保険等、個人での備えが整っていない方が多いのも実情です。
サポート体制も、
小児がんと比較しても弱く、
医療機関のみならず、患者会などの
ピアサポートも、岡山県では不十分であるように感じます。 また、
AYA世代の方のうち、20歳~39歳までの
がん患者さんのおよそ80%は女性であり、そのうち、
子宮頸がんが多く占めていると言われています。
AYA世代の
がん患者さんに
子宮頸がんが多い理由の一つに、
子宮頸がんワクチン接種の広がりが少なかったことも挙げられます。このような状況を見ても、
子宮頸がんワクチンに対する正しい啓発は非常に大切であると言えます。 知事は、以前から、
子宮頸がんワクチン接種の推進に力を入れていただいています。県民への理解促進に御尽力いただいていることに感謝を申し上げます。 多くの問題を抱える
AYA世代の
がん対策に関し、県施策の推進状況と課題、今後の方向性について、知事にお伺いいたします。 テストが受けられない、出席日数が足りずに進級ができないなど、精神的に取り残されることで苦しむ人もいます。小学校、中学校には院内学級があり、
特別支援学校には訪問教育を行う学校もあります。それに対して、高校は、院内学級がほとんどなく、高校生への
学習支援が制度化されているのは、全国でも一部の自治体にとどまっています。 高校は、義務教育である小中学校とは大きく状況は異なります。
岡山県内の県立高校の現状はいかがでしょうか。 誰一人取り残さない教育を実現していただくには、がんをはじめ、長期療養を必要とする高校生への教育の機会の確保を適切に行わなければなりません。高校生への支援の現状と課題、今後の取組について、教育長にお伺いいたします。
○副議長(
太田正孝君) 答弁を求めます。
知事伊原木隆太君。 〔 知事
伊原木隆太君 登壇 〕
◎知事(
伊原木隆太君) お答えいたします。
AYA世代の
がん対策についての御質問であります。
方向性等についてでありますが、これまで、症状に応じた適切な医療に速やかにつなげるよう、
がん診療連携拠点病院等に設置する
がん相談支援センターの整備を支援するとともに、
妊孕性温存療法等への費用助成や、
ピアサポートに取り組む
患者会等への研修を実施してきたところであります。 今後に向けては、
AYA世代の方への予防・治療に関する正しい知識の普及啓発や、
がん相談支援センターの
認知度向上を図る必要があると考えており、
子宮頸がんに係る
予防啓発漫画の作成や、
がんサポートガイドの改訂など、引き続き、
AYA世代の
がん対策に取り組んでまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君)
教育長鍵本芳明君。 〔 教育長
鍵本芳明君 登壇 〕
◎教育長(
鍵本芳明君) お答えいたします。 高校生の
教育機会の確保についてでありますが、県教委では、
長期療養児教育サポート相談窓口を設置し、保護者からの相談等に対応するとともに、専門家を派遣したり、遠隔授業の
ノウハウ等をまとめたガイドブックを作成し、その内容を高校に周知しているところであります。 今年度は、先月末時点で、高校について、22件の
長期療養児の
学習支援の考え方や
実施方法等に関する相談があり、その後、学校と病院の連携による
遠隔授業等の学習保障につながったケースもあります。一方で、
長期療養児への
学習支援に対する学校間の意識の差等が課題であると考えております。 今後も、
長期療養児への支援が適切に行われるよう、その意義や方法等について、
管理職研修や該当校への
サポート等を通して指導・助言してまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) 御答弁ありがとうございました。 知事、
ピアサポートの体制もとおっしゃっていただいたので、安心したのですけれども、
岡山県内、その
ピアサポートの体制が少ないように私は感じています。 先日お会いした方は、県外から、こちらのほうで結婚ということでいらっしゃった方なんですけれども、自分が
がんサバイバーで、
AYA世代をどうにかしたいということで、自分も
ピアサポートを受けたいと思ったときに、そこに全然アクセスができなかった状態があったそうです。ないなら自分でつくっちゃえということで、その方を中心に今活動をされています。そういった活動の拠点をしっかり広報できるような体制を、少しお力を借りられればと思っております。 そして、高校生の
教育機会の確保ですけれども、コロナ禍でICTも進んだということで、そういったものの活用で、少しハードルも下がってはきてるのかなと思っていますが、当人は病気でつらい上に、留年とか退学、これは本当にとてもつら過ぎることになりますので、学べることで治療が頑張れたり、進級できることでさらに病気に前向きになれるといったこともありますので、ぜひともそういう学習の機会を幅広く取っていただくようにお願いをしたいと思います。
学習支援制度、これももう少し見える化をしていただけたらと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 以上です。
○副議長(
太田正孝君) 次の項目に移りますので、答弁者は控席へ移動願います。 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) それでは、
性犯罪被害者サポートについてお伺いいたします。
性犯罪被害については、被害が潜在化しがちで、誰にも相談しない、できない被害者が多いことが、様々な調査から明らかとなっています。
性犯罪被害は、心身に大きなダメージを与えるものであり、被害後間もない時期から適切な支援を提供していくことが、被害者の心身の回復やその後の生活にとっても重要であります。 内閣府の男女間における暴力に関する調査では、性犯罪や性暴力を受けた女性の約6割、男性の約7割が、誰にもどこにも相談されていない実態があります。障害者が被害を受けることも多く、被害が潜在化しやすい男性や
性的マイノリティーの方も被害を受けているが、相談しにくい状況などが明らかにされており、適切な支援につながりにくい状況は続いているように感じています。被害に遭われた方々が少しでも相談しやすいよう、県内でも、
相談窓口のアクセスにつながる
支援体制の強化を図っていくべきだと思います。
岡山県内の
性犯罪被害の現状と課題について、また
支援体制の強化についてのお考えを、併せて
県民生活部長及び
警察本部長にお伺いいたします。 次に、
ワンストップ支援センターの医療的な支援に係る機能強化です。
被害者支援の
急性期対応では、緊急避妊や証拠採取、受傷部位の治療など、緊急を要する対応がなされることや、中長期的でも、
医療機関との連携は必要であるため、被害者のために医療的な支援が行えるよう、
医療機関内に
ワンストップ支援センターを設置していただきたいと考えます。
病院拠点型の
ワンストップ支援センターの設置についてのお考えを
県民生活部長にお伺いいたします。 そもそも性犯罪はあってはならないことであり、
性犯罪被害防止に向けての取組も重要であります。
性犯罪被害防止の
広報啓発活動も重要と考えます。 様々な角度から積極的に
広報啓発を行われていると思いますが、
ワンストップ支援センターの周知の取組を含め、県の取組について、併せて
県民生活部長及び
警察本部長にお伺いいたします。
○副議長(
太田正孝君) 答弁を求めます。
県民生活部長池永亘君。 〔
県民生活部長 池永 亘君 登壇 〕
◎
県民生活部長(池永亘君) お答えいたします。
性犯罪被害者サポートについての御質問であります。 まず、現状等についてでありますが、今年度の県の
ワンストップ支援センターへの
相談件数は、1月末までで413件であり、昨年度の総件数386件を既に上回っておりますが、これは、性犯罪の根絶に向けた
社会的機運が高まってきたことや、
相談窓口の認知が進んだことなども要因と考えております。 一方で、お話のとおり、被害者の多くが誰にも相談していないという課題もあることから、引き続き、
ワンストップ支援センターである「おかやま心」や、国の夜間休日
コールセンターなどの
相談窓口の周知に一層努めるとともに、病院など、地域における関係機関との連携を強化するなど、
支援体制の強化に取り組んでまいりたいと存じます。 次に、医療的な支援についてでありますが、現在、
県ワンストップ支援センターは病院外に設置しておりますが、
相談窓口を中心に、複数の協力病院が連携し、
急性期医療のみならず、中長期的な対応についても、被害者が身近な病院で支援を受けられる体制になっております。これに対して、お話の
病院拠点型については、相談から受診まで1か所で対応できるといった利点がありますが、特定の
医療機関だけでは、県全域の事案に迅速に対応することや被害者が継続して通院することが難しいなどの課題があります。 このため、
病院拠点型の設置までは考えておりませんが、引き続き、被害者に寄り添った、よりよい対応が可能となるよう取り組んでまいりたいと存じます。 次に、
広報啓発等についてでありますが、
性犯罪被害者に必要な支援を提供するためには、被害者が確実に
相談窓口につながることが重要であることから、
支援センター「おかやま心」の周知を図っているところであり、被害が多い若年層に向けた
SNS動画広告の配信や
ホームページの新設のほか、学生が多く利用する駅や
自動車教習所のトイレにステッカーを貼るなどの取組を進めているところであります。 また、
性犯罪被害防止に向けて、国や市町村、
教育機関等と連携し、
SNS利用に起因する性被害や
デートDVの防止などについて、様々な媒体を活用した広報活動を行うことにより、加害者にも被害者にも傍観者にもならないよう、引き続き、啓発に努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君)
警察本部長檜垣重臣君。 〔
警察本部長 檜垣重臣君 登壇 〕
◎
警察本部長(檜垣重臣君) お答えいたします。
性犯罪被害者サポートについてのうち、まず現状等についてであります。 令和4年中の本県における
強制性交等罪及び
強制わいせつ罪の認知件数は91件と、前年比で25件の増加となっております。 議員お話のとおり、性犯罪は被害の潜在化が懸念されるところであり、県警察といたしましては、被害者が安心して被害を届け出ることができる
環境づくりのため、
性犯罪被害の
相談窓口を設けているほか、捜査に当たる
性犯罪指定捜査員をはじめとする関係職員に対する研修の充実等により、
性犯罪被害者の心情等に配意した適切な対応ができるように努めております。 また、
被害者支援に関しては、民間の
犯罪被害者等早期援助団体と連携した
支援活動のほか、カウンセリングや
医療費等の
公費負担制度の拡充、
岡山弁護士会との
連携強化等に取り組んでいるところであります。 次に、
広報啓発等についてでありますが、県警察の
ホームページや「ももくん・ももか
ちゃん安心メール」のほか、
各種メディアを通じて、
性犯罪被害防止に向けた
防犯情報等を発信するとともに、大学や企業等における講習会を開催するなど、積極的に
広報啓発を行っております。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) 御答弁ありがとうございました。 現状等をお聞かせいただいて、
相談件数も
犯罪認知件数も増えているということで、その原因は、相談しやすくなったということが働いているのではないかということでありました。 なかなか相談していない方が多い中、実際に相談してくださった方の男女の比率等が分かれば教えてください。
○副議長(
太田正孝君)
県民生活部長。 〔
県民生活部長 池永 亘君 登壇 〕
◎
県民生活部長(池永亘君) 再質問にお答えいたします。 相談があったうち、男女の比率ということでございます。 今年度で申し上げますと、1月末までに413件ということでお答えをさせていただきました。そのうち、女性が384人で、男性が28人、性別が分からない方が1人いらっしゃいますけれども、圧倒的に女性からの相談が多いということでございます。
相談内容についても申し上げますと、今年度でいえば、
強制性交等に対しての相談が157件、
強制わいせつについての
相談内容が104件ということになっております。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) ありがとうございました。やはり数を聞けば聞くたびに、本当にしっかりと対策をしていかないといけないと思っております。 この件数に対して、特にしっかりと取組を強化していかなければならないという具体策がございましたら、ここで答弁いただきたいと思います。
○副議長(
太田正孝君)
県民生活部長。 〔
県民生活部長 池永 亘君 登壇 〕
◎
県民生活部長(池永亘君) 再質問にお答えいたします。 こういった被害がある、現状増えている、あと、潜在化しているということを踏まえて、これからどうやっていくかということでございます。 先ほども御答弁させていただきましたけれども、まずは、関係部局は
県民生活部だけではなくて、県だけではなくて、県庁の中でも例えば
保健福祉部ですとか
県教育委員会ですとか、それぞれ市町村の
教育委員会等も含めて、いろいろな場、機会を通じて、
子供たちにも、あるいはいろいろな世代にも、こういうことが起きた場合にはできるだけ速やかに相談することが大事なんだよという啓発も必要だと思っております。 そういったことから、先ほども御答弁しましたけれども、あらゆる
広報媒体等も使いながらPRさせていただいているところでございます。そういったことも含めて、これからも、教育関係を含めて、
普及啓発等を引き続きやっていきたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) ありがとうございました。
ワンストップ支援センターの機能強化は引き続きしっかり行っていただきたいのと、
相談窓口にアクセスがしやすくなるように、しっかり
広報啓発活動も続けていただきたいと思います。 医療的な支援ですけれども、
病院拠点型でなくとも、いろいろな体制がしっかり網羅されてきているということですけれども、どうしても、犯罪被害に遭われた場所等を考えると、地域格差等も感じるところがございますので、引き続き、県全体でしっかりと支援ができる体制というのも見直していただきまして、強化を図っていただきたいと思います。 そもそも性犯罪はあってはならないことで、性暴力もあってはならないことですので、引き続き、性犯罪、性暴力の対策の一層の強化、これは警察も含め、行っていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○副議長(
太田正孝君) 次の項目に移りますので、答弁者は控席へ移動願います。 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) それでは、動物愛護についてお伺いいたします。 人と動物が幸せに暮らすためには、動物愛護や自然環境保護の観点からの様々な課題の解消が必要です。 動物の愛護及び管理に関する法律では、動物の遺棄や虐待の禁止、動物の適切な取扱いなどを定めていますが、野生動物や飼い主のいない動物への餌やりに関する地域課題が後を絶ちません。不適切な餌やりは、ふん尿被害、鳴き声、庭やごみなどを荒らされる被害など、地域環境を悪化させ、住民間でのトラブルにまで発展する重大な課題であります。餌やりの結果、飼い主のいない子犬・子猫が繁殖することにつながり、野犬や野良犬、野猫、野良猫となり、かえって動物愛護にならない状態も多々見受けられます。 岡山県では、収容された犬猫の返還や譲渡の推進を図り、殺処分ゼロを目指しています。猫に関しては、地域猫活動を推進し、その活動に対し、助言と不妊去勢手術の支援も行っています。しかしながら、地域住民の理解や住民の活動力が見込めない場合も多く、簡単に取り組めるものではないのが現状です。 1つの餌やり行為が、ほかの野鳥や猫などを周辺地域から呼び寄せてしまっているケースも見受けられます。餌やり行為に対して規制できる条例や法律があればといった声がよく聞かれます。 令和2年6月から、動物を適正に飼養するための規制が強化され、不適正な飼養等に係る指導等が拡充されました。不適正な飼養や無責任な餌やりなどによって周辺の生活環境が損なわれているときは、原因者に対して、都道府県が指導、勧告、命令を行うことができるようになりました。 原因者が命令に違反した場合は、50万円以下の罰金が科せられます。罰則規定があることで、抑止力が働くといった期待もありますが、現状では、なかなか適用しづらいケースも多いのではないでしょうか。
岡山県内の不適切な餌やりの現状と対策について、
保健福祉部長にお伺いいたします。 動物愛護法など、ルールの認識不足で、悪気なく餌やり行為をしている場合もあり、県として、餌やりの禁止等を県民に正しく示し、マナーやルールを徹底していく必要があると考えます。安心・安全な生活環境を守るためにも、県民に対して働きかけをしていただきたいのですが、
保健福祉部長に御所見をお伺いいたします。 命を大切にし、優しさのあふれる、人と動物の共生する社会の実現を目指していかなければなりません。動物愛護への関心が高い方からは、
岡山県内の動物愛護のための様々な活動をふるさと納税という形で協力したいという声が多く聞かれます。 以前にも、松島議員が
一般質問で提案されましたが、ふるさと納税の活用は検討されていますか。NPOやボランティア団体、地域の各種活動や動物愛護に係る施設の管理や整備に活用できるふるさと納税制度を活用した取組の推進について、知事に御所見をお伺いいたします。
○副議長(
太田正孝君) 答弁を求めます。
知事伊原木隆太君。 〔 知事
伊原木隆太君 登壇 〕
◎知事(
伊原木隆太君) お答えいたします。 動物愛護についての御質問であります。 ふるさと納税の活用についてでありますが、動物愛護のための使途を限定したふるさと納税制度の活用について検討いたしましたが、継続的な寄附が見通せないことなどから、実施に至っておりません。 県動物愛護センターから引き渡す犬猫については、寄附された餌や飼育用品、シャンプー場所の提供などを行っており、引き続き、NPOやボランティア団体等と連携しながら、動物愛護に関する取組を推進してまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君)
保健福祉部長徳本史郎君。 〔
保健福祉部長 徳本史郎君 登壇 〕
◎
保健福祉部長(
徳本史郎君) お答えいたします。 まず、不適切な餌やりについてでありますが、令和元年度から令和3年度までの間に、県動物愛護センターに寄せられた餌やりに起因する
相談件数は143件、野良猫への餌やりに関する指導件数は35件であり、罰則を適用した事案はありません。 引き続き、不適切な餌やりが行われないよう、啓発チラシを配布するなど、県民に広く周知し、県民からの相談があった際には、助言や指導を行うなど、適切に対応してまいりたいと存じます。 次に、県民に対する働きかけについてでありますが、不適切な餌やりが行われないよう、
ホームページへの掲載やチラシ等で啓発しているほか、県民からの相談に応じ、個別対応を行っているところであります。 引き続き、様々な機会を捉えて、県民への働きかけに努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) ありがとうございました。 相談143件ということで、この35件が......(「野良猫への餌やり」と呼ぶ者あり)野良猫への餌やりに関する指導ということで、この相談・指導に対して、その地域の課題が解決したのは何件ぐらいになるか、把握されていましたら教えてください。
○副議長(
太田正孝君)
保健福祉部長。 〔
保健福祉部長 徳本史郎君 登壇 〕
◎
保健福祉部長(
徳本史郎君) 再質問にお答えいたします。 野良猫への餌やりに関する指導件数が35件ということで、基本的には、この法律に基づいて指導、そして助言、勧告、命令という形に段階が進んでいって、御質問のありましたような罰則ということになります。罰則に至らないということでありますので、指導により改善がなされてるものと理解しているところでございます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) 所管が違うので、あれかと思いますが、岡山市内の事例なんですけれども、岡山市内の中心部に近い住宅街の山の中に、多くの野犬が、多分100匹以上いるのではないかなといった状況の山があります。実際、子供の下校途中に五、六匹出てくるということで、児童が家に帰れないといったことが起きております。 通学路の野犬の出没に、しっかりと保健所も対応はしているのですけれども、捕獲できないということで、その背景に不適切な餌やり行為があり、おなかをすかせていないので捕獲ゲージに犬が入ってこないといったような状況があります。猫でも同じようなことが聞かれたりしますけれども、特に犬の場合は、狂犬病等のリスクが高くなりますので、積極的な捕獲をしないといけないのですけれども、なかなか地域の住民のパワーだけでは餌やりを止めることができないという状況があり、この問題は本当に、私が議員になってからもずっと御相談を受け続けているところであります。 もう一歩踏み込んで、この餌やりに対して何らかの行政指導ができないかなと考えているんですけれども、御所見をお伺いいたします。
○副議長(
太田正孝君)
保健福祉部長。 〔
保健福祉部長 徳本史郎君 登壇 〕
◎
保健福祉部長(
徳本史郎君) 再質問にお答えいたします。 この法律に基づいて、餌を与えられた犬や猫に起因して、周辺の生活環境が損なわれる事態が生じている場合、その周辺の生活環境が損なわれないような飼育方法等を指導助言するのが、法律の趣旨にのっとってということになりますが、今いただいた話というのは、一般的な餌やりというよりは、野犬対応ということもあるかと思いますので、その原因が不適切な餌やりという事実が明らかであるのであれば、今の話は岡山市ということでございますけれど、我々からも岡山市にそのような情報を提供するなど、具体的にまた個別情報をいただきながら、対応を検討してまいりたいと思います。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) 知事、ふるさと納税の活用ですけれども、継続的な見込みがないという御判断ということですけれども、こういうふうに納税という形ででもどうにかその活動資金を提供したいという方々の意思を、何かほかの形ででも活用する案がございましたらお聞かせいただきたいんですけれども。
○副議長(
太田正孝君) 知事。 〔 知事
伊原木隆太君 登壇 〕
◎知事(
伊原木隆太君) 何かそういった役に立ちたいという意思を活用する方法はないかと。 今思いつくものとすれば、直接寄附をしていただくというのが一番であります。なかなか実際には、それでは全くメリットがないのではないかとか、あるかもしれません。ただ、いろいろな皆さんの思いが、ボランティア活動ですとかNPOでの活動、その他、形になっているわけでありまして、きちんと御要望されるような受皿をつくれない場合もありますけれども、そういった思いは大変貴重なものでございます。ぜひいい形で行動につながるよう、これからも考えていきたいと思います。
○副議長(
太田正孝君) 6番。 〔 6番 福田 司君 登壇 〕
◆6番(福田司君) ありがとうございます。岡山県にとても愛情を持っている方たちのお声ですので、行政でも何か御検討いただけたらと思います。どうぞよろしくお願いします。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○副議長(
太田正孝君) 以上で福田君の質問は終了いたしました。 次の質問者に移ります。 18番大塚愛君。 答弁者は控席へ移動願います。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) 皆さん、こんにちは。 民主・県民クラブの大塚愛です。 議場にて、またインターネット中継にて傍聴いただいている皆様、ありがとうございます。 あと3日で、12周年となる3月11日を迎えます。原発事故から避難した当時、1歳と5歳だった
子供たちは、中学生と高校生になりました。 この年月の中で、被災地福島では、今も原子力緊急事態宣言が続いており、廃炉作業は長引き、汚染水の課題はのしかかっています。政府は、原発の期間延長や新設を言っていますが、福島の事故現場の検証も十分にできていない状態で、ほかの原発についても、安全と言い切れる対策はありません。 原発への依存をいち早く手放し、
子供たちの未来のために、新しいエネルギー技術を伸ばしていけることを切に願います。 それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。 まず、ケアラー支援について伺います。 ケアラーとは、高齢の親を一人で介護している人、障害のある子供を育てている人のように、心や体に不調のある人への介護、看病、療育、世話、気遣いなど、ケアの必要な家族や近親者、友人などを無償でケアする人たちを指し、そのうち、18歳未満の方はヤングケアラーと言われます。 日本では、介護者の約7割は家族が担っている現状がありますが、全ての介護者、すなわちケアラーが、学業や仕事に制約を受けたり、心身の健康を損ねたり、貧困や社会的孤立に追い込まれないように、ケアは家族が担うべきものという意識を改め、社会全体で支えていくものと考える、ケアの社会化が求められます。 ケアラーの支援については、高齢者福祉、障害福祉、保健、医療、教育などの分野において、県の様々な施策が行われているところでありますが、少子高齢化や孤立化が進む社会におけるケアの社会化という考え方や、ケアラーを支援することの意義について、どのようにお考えでしょうか、知事の御所見を伺います。 次に、ケアラー支援のうち、「きょうだい」の支援について伺います。 障害のある兄弟姉妹がいる方を、平仮名で表記する「きょうだい」といいます。「きょうだい」はヤングケアラーでもありますが、幼い頃から障害のある兄弟姉妹と育つ中で、親に十分構ってもらえず我慢していたり、周囲から過度にしっかりすることを求められたり、友達がからかう言葉に傷ついたりと、様々な感情を抱えています。また、ライフステージにおいて、就職や結婚を考える時期に、制約や差別を受けることがあったり、親亡き後の生活を心配したりと、親よりも長く兄弟姉妹と関わりを持つ「きょうだい」ならではの悩みを持っておられます。 先月、NHK「ハートネットTV」でも、この「きょうだい」について取り上げられ、県内の当事者団体「岡山きょうだい会」が紹介されました。 ダウン症の弟さんと2人で暮らす代表者の増田さんは、御本人が病気で寝込まれて窮していたときに、他県のきょうだい会の存在をネットで見つけて気持ちが救われた経験を基に、岡山で団体を立ち上げられたそうです。これまでなかなか気づかれることのなかった「きょうだい」の思いを知ってほしい、当事者とつながる場があることを知ってほしいと望んでおられます。
特別支援学校や支援学級に通う児童生徒の「きょうだい」にも、気持ちを聞いてもらえたり、当事者同士で交流できる機会を必要としている方がおられると思いますが、「きょうだい」が抱える問題をどのように捉えていますか。また、問題に対する取組と併せて、
保健福祉部長に伺います。 また、「きょうだい」が通う学校の教員や青少年総合相談センターの相談員が適切に対応できるよう、「きょうだい」が抱える問題を正しく理解する必要があると考えます。そのためには、教員や相談員の研修で、当事者の話を聞く機会を設けたり、当事者団体があることを知ってもらう必要があると考えますが、いかがでしょうか、
県民生活部長、教育長に伺います。
○副議長(
太田正孝君) 答弁を求めます。
知事伊原木隆太君。 〔 知事
伊原木隆太君 登壇 〕
◎知事(
伊原木隆太君) 民主・県民クラブの大塚議員の質問にお答えいたします。 ケアラー支援についての御質問であります。 ケアの社会化等についてでありますが、ケアを必要とする方に適切にサービスを提供することを目的として、介護保険制度など、様々な
支援制度が構築されてきたところであります。 これらの制度を十分に活用していただくことが、ケアラー自身の負担軽減などの課題解決にもつながるものと考えており、引き続き、各種制度に係る
相談窓口を積極的に広報するなど、適切に対応してまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君)
保健福祉部長徳本史郎君。 〔
保健福祉部長 徳本史郎君 登壇 〕
◎
保健福祉部長(
徳本史郎君) お答えいたします。 障害のある兄弟姉妹がいる方のうち、抱える問題等についてでありますが、兄弟姉妹がヤングケアラーとなる、孤独感を持つ、差別的な対応を受けるなど、様々な困難を抱えるケースがあると承知しております。 また、これらの問題に対する取組については、障害のある方に対する理解促進のため、あいサポート運動の拡大を図っているほか、市町村の子ども家庭総合支援拠点等における相談支援や、家事援助などの障害福祉サービスの適切な利用につなげるための相談支援専門員への研修を行っているところであり、引き続き、こうした取組を通じて、障害のある兄弟姉妹がいる方の課題解決につなげてまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君)
県民生活部長池永亘君。 〔
県民生活部長 池永 亘君 登壇 〕
◎
県民生活部長(池永亘君) お答えいたします。 障害のある兄弟姉妹がいる方のうち、教員等に対する研修等についてでありますが、青少年総合相談センターでは、相談員が、青少年の様々な悩みに対し、丁寧に耳を傾け、助言を行うほか、関係機関の紹介などを行っているところであります。 このため、相談員には、家族のケアなど、青少年が抱える問題への理解や支援機関等についての知識も必要となることから、研修を定期的に実施しているところであり、引き続き、相談員の対応力の向上が図られるよう、様々な団体の話を聞く機会を設けるなど、研修の充実に努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君)
教育長鍵本芳明君。 〔 教育長
鍵本芳明君 登壇 〕
◎教育長(
鍵本芳明君) お答えいたします。 障害のある兄弟姉妹がいる方のうち、教員等に対する研修等についてでありますが、ヤングケアラーについては、これまで、管理職や人権教育等の担当者に対する研修において、その概念や課題、スクールソーシャルワーカーと連携した対応等について、理解を図ってきたところであります。 来年度は、人権教育担当者研修の中で、関係団体等の協力を得て、ヤングケアラー当事者の話を聞く機会を予定しており、こうした研修の中で、お話の「きょうだい」が抱える問題についての理解も図ってまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) 御答弁ありがとうございました。 今、社会の人口全体が減っている中で、ケアを必要とする方は増えています。介護を必要とする高齢者、療育を受ける子供、また精神疾患の方、その分ケアラーも増えているということがあります。もちろん、ケアを必要とする方に支援を届けることは大切なことですが、それを支えるケアラーへのまなざしというものを持っていくことが必要だと思います。 孤立から、虐待であったり自殺という重い問題につながることもあります。なので、ケアラーに対するまなざしを持っていくということについて、もう一度、御意見をお聞かせください。
○副議長(
太田正孝君) 知事。 〔 知事
伊原木隆太君 登壇 〕
◎知事(
伊原木隆太君) ケアが必要な人が増えている、特に、人口比で増えている、そういうことであれば、ケアをする人、ケアラーも増えていかざるを得ない、もしくは負担が強くなっている、それについてどう思うのかということでございます。 ケアというものが、これまでとは、どこを取るのかで随分違うと思いますけれども、まず家族が、お互い助け合う基本的な単位として頑張ってきた。それでもどうしようもないとき、もしくは専門性が必要なときに、病院がつくられたりですとか、いろいろな公的に資金的に支援をしようという仕組みがつくられたりですとか、介護保険をつくろう、いろいろなことで、議員が言われるように、家族の中で何とかやりくりしてきたもの、もしくは近所で何とかカバーしていたものが、自助・共助・公助とよく災害対応で言われますけれども、公的に、困ったときはお互いさまだということで、仕組みをつくって支えようという方向で、各国そうだと思いますけれども、日本も進んできたと理解をしています。 仕組みをつくったら自動的に救われるわけではなくて、実際にはその世話をする方々がいらっしゃるわけで、それが職業としてされる方もいらっしゃれば、そうではなくて、立場上、これはもう私がやらなきゃいけないということで引き受けられている方もいらっしゃる。そういう方々がいて社会が回っているわけでありますので、社会全体でみんながそれぞれ助け合って回しているんだという意識を忘れないようにするというのは非常に大事なことだろうと思います。取りあえずは、その意識が大事だということだと思います。
○副議長(
太田正孝君) 次の項目に移ります。 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) ケアラーの中で、今特に負担が大きくなっているヤングケアラーの問題は、意識して取り組んでいかなければいけないところで、教育の分野でも頑張ってくださってるところですが、改めてケアラー支援について今後考えていただきたいと思います。よろしくお願いします。 次に、ウィズセンターについて伺います。 今議会の代表質問で質問しましたウィズセンターのことですが、今年度、県が行ったSNS等を活用した広告では、DVセルフチェックの利用回数が2か月で約1,500回になったということで、潜在的なDV被害者に対して、気づきや相談するきっかけを提供することができた、大変よい取組であったと思います。その結果、この広告を見て電話する人も増えており、かかってくるけれど出られない電話数が相当数あると聞きます。 また、近年は、児童虐待とDVの問題を一体的に捉えて支援する必要性が高まっており、児相など、他機関との連携による業務も増加していることから、相談の質と量のどちらにも応えなければいけない状況にあると思いますが、このような状況をどう認識していますか、
県民生活部長にお尋ねします。 また、今年度末をもって、相談員3名のうち、ベテランの2人の任用が継続されないことになり、相談体制が大きく揺らぐ事態に対して、支援団体など、DV相談の現場を知る方たちからは、一様に、あり得ない判断との反応でした。 DV相談で受ける案件は、
相談内容に潜む危険度を察知したり、必要な支援を的確に判断して情報提供や伴走支援を行う必要がありますが、その相談対応力には、専門的な知見と経験が不可欠です。新年度から人材育成の研修を行うとしても、DV被害者やその子供の安全を守れる体制が整うまでには、一定の時間がかかるものと思われます。 この間、例えば女性相談所に協力をお願いするなどの特別な措置が必要だと思いますが、
県民生活部長の御所見を伺います。 DV相談のように、相談者の身の安全や福祉向上に直接影響を与える相談体制が不安定な状況に陥ることは、本来あってはいけないことだと思います。今回の件は、3年前より運用が始まった会計年度任用職員制度にのっとって行われたわけですが、専門性が求められる相談員に対してこの制度が適用されていることや、事務職数名でその専門性を測っている方法が、本当に適切なのか、腑に落ちません。 専門性の求められる相談業務に今回のような事態が起こってしまったことに対して、どのように考えていますか。また、今後そうした事態が起こらないようにするためにどうしていきますか、
県民生活部長に伺います。
○副議長(
太田正孝君) 答弁を求めます。
県民生活部長池永亘君。 〔
県民生活部長 池永 亘君 登壇 〕
◎
県民生活部長(池永亘君) お答えいたします。 ウィズセンターについての御質問であります。 まず、状況の認識についてでありますが、DV相談は増加傾向にあるものの、今年度のセンター全体の
相談件数は、前年度と比べ約84%であり、1日の平均
相談件数は8.4件で、これを2人~3人の相談員が対応しており、現行の体制で対応が可能と考えております。 また、相談者への的確な対応のためには、他機関との連携等が重要なことから、今年度、県の要保護児童対策地域協議会に加わるなど、連携強化にも取り組んでいるところであり、引き続き、適切な相談対応に努めてまいりたいと存じます。 次に、特別な措置についてでありますが、相談業務には一定の専門知識等が必要でありますが、所属長の指示の下、職員との情報共有などを図りながら、センター全体で対応するとともに、新たに採用する2名の相談員に対しては、新年度からの円滑な相談業務開始に向けての準備や、さらなる資質向上のための研修等も実施するなど、相談業務に大きな支障が生じないよう取り組むこととしております。 お話の女性相談所の協力については、一時保護の必要性の判断に係る協議など、これまでも相互に協力するとともに、情報共有等に努めているところであり、さらに連携を密にして、適切なDV
被害者支援につながるよう取り組んでまいりたいと存じます。 次に、相談体制についてでありますが、現行の会計年度任用職員制度では、今回のような任期満了の場合、幅広く公募を行い、選考により採用することから、相談員が交代することは想定されるところであります。こうした場合には、丁寧な引継ぎや、国のマニュアル等も活用するなど、採用された相談員がスムーズに業務を行える体制を整えるとともに、採用後は、研修等により、さらなる資質や能力の向上を図る必要があると考えております。 いずれにしましても、相談員の交代により、業務に支障が生じることがないよう、相談体制を整えるとともに、関係機関とも連携しながら、円滑なセンターの運営に努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) 1番の状況の認識については、件数だけで判断されているということが少し残念です。他機関との連携が増えれば、1件当たりにかかる時間も増えていきます。これは恐らく、相談業務について、センター内で実態がちゃんと共有できていなかった課題の結果の答弁であるとも感じています。 女性相談所は相談業務と職員が一体化して取り組まれているのですが、ウィズセンターにおいても、今後はもう少し、相談について、ちゃんとセンターの中で共有をしていただけるようにお願いしたいと思います。 その上で、2番の特別な措置は、これまでどおりのことをやると受け取ったのですけれど、これまでどおりでは課題があるというか、もっと考えなければいけない状況にあるという認識を私は持っているのですが、いかがでしょうか。
○副議長(
太田正孝君)
県民生活部長。 〔
県民生活部長 池永 亘君 登壇 〕
◎
県民生活部長(池永亘君) 再質問にお答えいたします。 これまでどおりでは駄目なのではないかということでございます。 今回、任期満了によって2人の相談員の方が替わられるということになります。県の組織でもそうですけれども、人が替わることによって一時的に組織というものが不安定になってくるというのは想定されるところでございます。そういったことを、少しでもスムーズにいくよう、センター全体で関わっていくということは、先ほど議員がおっしゃいましたけれども、必要だと思っております。これまで不十分であった部分があれば、そこは改善していく。そういった中で、いろいろなところとの連携については、まずセンター内でも情報共有なり意思疎通を図りながらやっていくことが必要だと思っておりますので、これまでどおりのことをそのままやるということではなくて、状況に応じて適切に強化していくというふうに思っております。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) ありがとうございます。本当に可能な限りの強化をお願いいたします。 3番の相談体制についてなのですが、現在の仕組みだと、専門性が必要な相談員を、専門性がない事務職3人の方が選ぶという審査方法になっています。例えば、岡山市の配偶者暴力相談
支援センターの相談員の選び方は、人権であったり男女共同参画であったり市民協働であったり、幾つかの関連する課の課長さんが、より広い視野で選ばれていますが、今のウィズの審査は、センター長、次長、また県の担当者という同じ組織の3人が選んでいるという、やや少し視野が限られていたり、専門性に欠けるところもあるのではないかと思うのですが、今後こういう事態を防ぐためにも、審査の方法を見直す必要があると考えているのですが、いかがでしょうか。
○副議長(
太田正孝君)
県民生活部長。 〔
県民生活部長 池永 亘君 登壇 〕
◎
県民生活部長(池永亘君) 再質問にお答えいたします。 相談員を選考するに当たっては、より専門性を持った、もっと幅広い視点を持った採用の仕方をすべきではないかということでございます。 ウィズセンターの一般相談員につきましては、DVを含めて男女共同参画の相談に関わる、幅広い相談を行っていただくということで、今は男女共同参画の施策に携わる者という意味合いでの選考をしておりますが、業務の内容等をこれからも考える中で、幅広い選考者といいますか、面接官といいますか、試験員が必要であれば、どういった観点の視点で選考を行っていくのか常に考えながら、よりよい人材を得ていくことは、選考を行う上で大切なことですので、そういった視点を持って選考していきたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 次の項目に移りますので、答弁者は控席へ移動願います。 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) 次に、有機農業について伺います。 有機農業や自然栽培と呼ばれる農法は、化学肥料や農薬を使用せず、堆肥や微生物の力を生かして作物を育てる栽培方法であり、温室効果ガス削減に貢献することから、国は、みどりの食料システム戦略の一環として推進しています。 また、これらの農法は、生物多様性や食の安心・安全に資するものであり、近年は、オーガニック給食を求める運動も全国的な高まりを見せ、取り組む自治体が増えているところです。また、昨年からの急激な肥料高騰を受けて、堆肥の活用や減農薬に関心を持つ農家の方は増えつつある状況があると感じます。 県は、これまでの有機無農薬農業推進要綱を16年ぶりに改め、有機農業推進計画を策定することとしています。一昨年の6月議会代表質問において、この推進計画策定と併せて要望しました「有機農業と地域振興を考える自治体ネットワーク」の参加についても、このたび参加を決められたと聞き、うれしく思っているところですが、今後、より一層、有機農業が推進されることを期待しています。 今後の推進に当たって、幾つか質問いたします。 まず、堆肥についてです。 農家の方から、「堆肥を使いたいけれど周囲への臭いが気になるので使えない」という声や、「完熟してないものを使って野菜の生育が悪くなるのが心配」などの声を聞きます。 堆肥の品質はどのように示しているかと思い調べてみると、水分、窒素、C/N比などの表示がありました。しかし、ここには、発酵の度合いを示す基準は設けられておらず、乾燥鶏ふんと呼ばれるものについては、乾燥させただけのものと、発酵させた上で乾燥させたものの両方が含まれるそうです。これでは、初めて購入する方にとって、その品質が分からず、表示や情報提供の方法を改善する必要があるのではないかと思います。 県内で堆肥を生産している畜産業者等において、定期的に堆肥の完熟度を測ることができれば、臭いの軽減など品質向上を促すことができ、かつ、その情報を県の堆肥マップに掲載することで、より適切な情報提供ができるのではないかと考えますが、いかがでしょうか、農林水産部長に伺います。 次に、堆肥の供給状況についてお聞きしますが、現在、県内で家畜排せつ物から生産されている堆肥は、年間でおよそ何トンでしょうか。また、その活用や余剰の状況はいかがでしょうか。また、それ以外の汚泥や植物などの資源を使い、県内で作られている肥料の状況はいかがですか。併せて農林水産部長に伺います。 本計画案においては、国際水準以上の有機農業の取組面積を、2020年度の119ヘクタールから、2030年度に300ヘクタールまで拡大するとしています。拡大に当たっては、堆肥の需要増が見込まれると思われますが、その必要量や確保の方法についてはどのようにお考えでしょうか。 また、有機農業の推進には、品質の良い堆肥の供給や、適切な施肥方法の普及が欠かせないことから、これら堆肥に関わる取組も本計画の中で考えていくべきではないかと思いますが、どのようにお考えでしょうか、併せて農林水産部長に伺います。 次に、自然栽培について伺います。 さきに挙げた堆肥のような動物性肥料を使用せず、植物性肥料のみを使う、または無肥料で栽培する、自然栽培と呼ばれる農法があります。木村式自然栽培、自然農、菌ちゃん農法など様々あり、県内で少なくとも100軒以上の農家の方が取り組んでおられます。 先月、NPO法人岡山県木村式自然栽培実行委員会の成果報告会に伺いました。実践報告では、興陽高校の取組も発表されており、最も収量が多かった倉敷市のある農家さんは、無肥料、無農薬でありながら、1反当たり8.5俵取れたということで、8年目を迎える圃場の土や草の生え方の変化についても興味深い内容でした。 このような自然栽培を実践される方は、有機JASなどの認証を取っていない方が多く、また環境保全型直接支払交付金制度の活用も低調なことから、県はほとんど実態を把握していないのが現状であると言えます。 しかし、県がこれから目指す国際水準以上の有機農業の取組面積には、これらの自然栽培も含まれるわけですから、県内の実践農家の方にもっと歩み寄り、情報収集や土壌の調査や研究などをしてはどうかと思いますが、いかがでしょうか、農林水産部長に伺います。
○副議長(
太田正孝君) 農林水産部長万代洋士君。 〔 農林水産部長 万代洋士君 登壇 〕
◎農林水産部長(万代洋士君) お答えいたします。 有機農業についての御質問であります。 まず、情報提供についてでありますが、堆肥については、熟度判定の統一基準はありませんが、県では、手引を作成し、臭いや手触り、堆積期間などの指標を示し、堆肥の製造や使用の指導に生かしているところであります。 今後、耕畜連携の取組を進める中で、耕種農家の意見を畜産農家等に対して提供することなどにより、堆肥の品質向上等を一層促すとともに、堆肥の処理方式等を具体的に掲載するなど、県畜産堆肥マップを充実し、分かりやすい情報提供に努めてまいりたいと存じます。 次に、堆肥の供給状況等についてでありますが、県内で、家畜排せつ物から生産され、圃場に還元される堆肥は、窒素量換算で年間約9,000トンと推計しており、有機農業への利用や飼料作物の生産などで、全てが活用されております。 また、それ以外の資源による肥料については、汚泥のうち、例えば、県内の下水道処理施設から発生する脱水汚泥は、約3割が肥料として再資源化されていると聞いており、樹皮等の植物由来では、令和3年の届出に基づく実績で、県内で約9,000トンの堆肥が生産されております。 次に、堆肥の確保等についてでありますが、現時点で必要量を見込むことは困難でありますが、堆肥の需要増に対しては、今後、有機農業者等と情報交換を行う中で、県畜産堆肥マップの情報提供や、有機JAS規格の適合確認への対応等、必要とする堆肥を円滑に確保できるよう支援してまいりたいと存じます。 また、計画には、堆肥に関わる取組として、有機農業の栽培技術に関するニーズを把握し、地域の実情に合わせた指導を行うこととしており、今後とも、堆肥の品質や施肥方法等の相談に対し、市町村とも連携を図りながら、普及指導センターによる技術指導を行ってまいりたいと存じます。 次に、実態の把握等についてでありますが、有機農業の取組面積の目標達成に向けて、既に有機農業に取り組んでいる生産者の規模拡大に加え、特別栽培農産物の生産者や自然栽培の実践者に対し、国際水準以上の有機農業への取組を促してまいりたいと考えております。 このため、今後開催する意見交換会や研修会などに、自然栽培の実践者も含め、有機農業に興味のある生産者の参加を促すこととしており、そうした機会を通じ、情報収集に努めるとともに、有機農業に関する情報提供や、農業普及指導センターによる技術指導等を行ってまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) 御答弁ありがとうございました。耕種農家と畜産農家がしっかり意見を合わせていって、堆肥の品質向上も促していただけるということで、ぜひお願いいたします。 それで、2030年に向け、これから有機農業の面積を倍以上に増やしていく、そしてまたさらにその上があると思うのですが、今、畜産から出てきている堆肥は全て活用されていて、余っていない状況という中で、単純に考えると、これから堆肥を使う人が増えるということは、足りないのではないかという感じを持っているのですけれど、そのあたりはどのように思われてますか。
○副議長(
太田正孝君) 農林水産部長。 〔 農林水産部長 万代洋士君 登壇 〕
◎農林水産部長(万代洋士君) 再質問にお答えいたします。 今回御答弁させていただきました、窒素量換算という表現をさせていただきました。家畜のふん尿からの堆肥というのが、なかなか把握するのは現実的に、肥料でどれだけできているのか、堆肥でどれだけできているのかというところの把握が難しいというのがございます。それは、現状で申しますと、畜産農家につきましては、家畜ふん尿につきましては、主に牧草に直接消費されるということもございます。 一方で、堆肥を作られるというのもあるのですけれども、なかなか製品として堆肥の基準を満たしていないようなものもございます。そうしたものは、主に自家消費をされているという実態もございますので、そうしたところの品質を上げるといいますか、堆肥として生産を促すことで、今後、堆肥の需要増に対して対応していくと考えております。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) もし分かればなのですが、自家消費に回っている分と、堆肥として出ている分の、大まかな割合は把握されていたりしますか。
○副議長(
太田正孝君) 農林水産部長。 〔 農林水産部長 万代洋士君 登壇 〕
◎農林水産部長(万代洋士君) 再質問にお答えいたします。 肥料法に基づいて堆肥の届出がある分については把握できるのですけれども、自家消費について把握するすべがなく、お答えができないという状況でございます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) ありがとうございます。今後、堆肥の確保というところで、そういう実態把握も、可能なところで進めていただけたらと思っております。 4番の自然栽培についてなのですが、私も20代のときに福島県に農業研修に行き、自然農というやり方を覚えて、12年間、自給分ではありますが、お米や野菜を種から作ってきました。毎年やっていく中で、有機農業と自然農をミックスしたようなやり方でやっていましたが、だんだん土が豊かになっていって、育つ力が増えているのを感じていました。 先ほども事例を紹介しましたがこの自然栽培というのは、肥料は入れなくても、なぜかと言ったらおかしいのですが、ちゃんと育っているんですね。それは何が働いているかというと、土の中に1グラム当たり100億とも言われる微生物がたくさんいて、そのバランスや豊かさが整う中で、微生物が栄養を運んできてくれるという、私はそう理解しているのですけれども、ある方たちに言わせると、有機農業が進化した形が自然栽培だと言われる方もいらっしゃいます。 今、農林水産省も、環境保全型農業直接支払交付金制度の中では、有機農業ベースで当てはめていて、例えば、堆肥を使わなければ、あなたは有機農業じゃありませんとしてしまっているのですけれど、自然栽培でちゃんと栽培ができているのになぜ余計に堆肥を使わなければいけないのですかというのが農家さんの考えです。このあたりは、農林水産省も今考え直している途中だとも聞いてるのですけれど、このあたりの自然栽培の捉え方について、部長はどのように思われてますか。
○副議長(
太田正孝君) 農林水産部長。 〔 農林水産部長 万代洋士君 登壇 〕
◎農林水産部長(万代洋士君) 再質問にお答えいたします。 御紹介いただきましたように、自然農法、自然栽培を行う農法というのが様々あるというのは承知させていただいているつもりです。特色に合った栽培方法ということで、今100以上と御紹介いただきましたが、そういう自然農法といいますか、そういうものをやっていただいてる方がいらっしゃるということは、ありがたいという言葉は違うかもしれませんけれど、いろいろな栽培方法がある中で実践していただいてると思っております。 今回、我々の有機に関する計画というのを一つの考え方としてお示しさせていただいて、それに基づく取組というのは、方向性として進めてまいるという考え方はあるのですけれども、栽培方法として自然栽培という方法があるというのは、実践されている方も多数いらっしゃるということで、それはそれですばらしいことと私は感じております。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 次の項目に移りますので、答弁者は控席へ移動願います。 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) 最後に、特別支援教育について、今議会で天野議員も述べておられました、誰一人取り残さない教育の観点から質問させていただきます。 文部科学省が昨年12月に発表した、「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果」では、小学校、中学校の通常学級で、学習面または行動面で著しい困難を示す児童生徒は8.8%いることが分かりました。1クラスに3名はそのような子がいるということで、
岡山県内の児童生徒数で換算すると、小中学校で約1万3,000人の
子供たちが同じような困難を示していることが推察されます。 このような困難を抱える子供の中には、学校でその困難さを受け止めてもらえず、個別支援が十分に受けられなかった結果、不登校になった方も少なくありません。そのような方にお話を伺うたびに、
子供たちの学びが保障されていない現実に胸が痛みます。 集団指導の中でも、
子供たちの特性を理解して、適切な個別支援を行うことは大変重要であり、増加し続ける不登校の問題解決のためにも、欠かせない要素だと思います。私は、これまでの議会で、度々この点について質問させていただきましたが、不登校対策の中で、例えば発達障害に起因する困難さが校内だけで解決できない場合には、必ず
特別支援学校のセンター的機能を通じて相談するというような、具体的な仕組みはまだ設けられていないように見受けられます。不登校対策における特別支援教育との連携強化や具体的な取組について、教育長の御所見を伺います。 また、前述の調査結果では、特に読むことや書くことに著しい困難を示す子が、小中学校で3.5%いることが分かりました。
岡山県内の推定数にすると、約5,200人です。このような読み書きに特化した困難さは、学習障害または発達性読み書き障害、ディスレクシアと呼ばれています。 県教委では、今年度から、通級指導でICTを活用するためのモデル事業を行っています。先月行われたフォーラムでは、読み書きが困難な小中学生に、音声教材や文字入力アプリを使ってもらうことで、苦手意識が和らいで学習意欲が向上したという事例が紹介されたということですが、このようなICT活用を通級指導や通常学級に取り入れられることを待ち望んでいる方はとても多いため、ぜひとも進めていただきたいと思います。 このような音声教材や文字入力アプリについては、通級指導の中で、
子供たちがその使い方を覚えて、通常学級の授業の中で子供が自分で使いこなせることが、望ましい形であると思います。また、そのためには、通常学級の先生方にも、この合理的配慮であるツールを理解していただかなくてはいけませんが、その際に、恐らく先生方が気にされるのは、その子だけ違う学習方法をすることへの抵抗感や、ほかの子供への説明の仕方なのではないかと思われます。 そこでお尋ねしますが、読み書きに著しい困難を示す子供が、音声教材や文字入力アプリの使用、またはタブレット撮影による板書などを希望する場合、どのような基準で使用を許可し、ほかの児童生徒にどのような点に配慮して説明をすることが望ましいと考えていますか、教育長の御所見をお聞かせください。 また、同調査では、学習面または行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒のうち、授業時間内に教室内で個別の配慮、支援を行っていない生徒は43.2%で、4割以上が合理的配慮を受けることができていない状況が明らかになっています。また、個別の教育支援計画が作成されていない割合は79.7%であり、これは、昨年私が県内で行った調査でも同様の状況が見られました。 また、その中でも、校内委員会で検討されている児童生徒を抽出した結果では、個別の配慮や支援を行っている割合などが高いことが分かります。 学習面や行動面で著しい困難を示す児童生徒に対するアセスメントや個別支援の検討は、担任の先生だけでは難しいこともあり、なるべく校内委員会で共有されることが望ましいと思いますが、この点について、県教委はどのように指導されているのでしょうか。 また、校内委員会などにおける検討で、子供の困難さを十分に軽減できない場合は、
特別支援学校のセンター的機能や、医師や作業療法士などの専門家チームへの相談につながることが望まれますが、センター的機能や専門家チームの相談実績、それらへの相談を促す取組について教えてください。併せて教育長に伺います。
○副議長(
太田正孝君) 答弁を求めます。
教育長鍵本芳明君。 〔 教育長
鍵本芳明君 登壇 〕
◎教育長(
鍵本芳明君) お答えいたします。 特別支援教育についてのうち、まず不登校対策における
連携強化等についてでありますが、発達障害等のある児童生徒も含め、不登校の兆しが見え始めた場合には、必要に応じて、心理等の専門家なども交えたケース会議を開き、個に応じた具体的な支援に努めているところであります。そうした支援の中には、
特別支援学校のセンター的機能を活用し、本人の特性に関する見立てや支援方法について助言を得ることで、効果的な支援につながっているケースもあると認識しております。 今後も、特別支援教育コーディネーターとの連携や、センター的機能の活用が促進されるよう、研修や学校訪問等を通じて指導することで、特別支援教育の視点も踏まえた不登校対策の充実に努めてまいりたいと存じます。 次に、音声教材使用等の基準についてでありますが、明文化したものはありませんが、児童生徒が授業内容を理解し、学習活動に参加している実感、達成感を持ちながら、充実した時間を過ごせるかどうかという視点から、その使用について判断することが大切であると考えております。 また、1人1台端末が整備され、音声教材等を含むICT機器は、全ての児童生徒の個別最適な学びや協働的な学びを進める上でも有効なツールであることから、苦手な部分を補ったり、学びがさらに深まるための活用について、他の児童生徒にも丁寧に説明することが望ましく、そうすることが、多様性を認め合う学級づくりにもつながっていくと考えております。 次に、校内委員会での共有等についてでありますが、特別な支援を必要とする児童生徒の実態把握や必要な合理的配慮等については、学級担任の判断だけではなく、校内委員会で共有し判断するよう、
管理職研修等において指導しているところであります。 また、お話の、
特別支援学校のセンター的機能の相談実績は、昨年12月末時点で258件、専門家チームの派遣は4件となっております。 県教委では、今後、第4次岡山県特別支援教育推進プランにおいて、センター的機能の強化を図ることとしており、小中学校等への活用を促すチラシの配布や、好事例の周知などの取組を行うことにより、専門家チームの派遣を含めたセンター的機能の一層の充実に努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) 御答弁ありがとうございました。 不登校ぎみになったときに、そこに学習の困難であったり発達障害に起因する要素があるのですけれども、担任の先生だったり学校の方が対応できないまま不登校になってしまったというお声を私はたくさんお聞きしていて、ここは本当に頑張っていただきたい。不登校対策のためにも本当に優先しなければいけないことだと思いますので、ぜひ今後の研修においても積極的に伝えていただきたいと思っております。 2番の音声教材使用等の基準の説明についてなのですが、学習障害があるお子さんが、タブレットを使うことで、字も名前も書けないぐらいだったのが、そのことによってとても勉強が進んでいって、その後、有名な大学に進学されたという方が、学校にいたときにうれしかったことの一つが、先生が、この支援はこの子だけの特別の支援ではありません、必要な人は誰でも受けられるものだから、そういうときは言ってくださいと言ってもらったことがうれしかったとありました。 こういう点も説明について必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○副議長(
太田正孝君) 教育長。 〔 教育長
鍵本芳明君 登壇 〕
◎教育長(
鍵本芳明君) 再質問にお答えいたします。 説明の在り方というところかと思いますが、まさに今、学校現場でも言われてます個別最適な学びは、その子自身の学びを支援する、特別な場を設けるのではなくて、全体指導の中で、その子が適切な学びを選択していけると私は理解をしております。特にICTは、全ての子供が持っているわけですから、その中で、必要な
子供たちが必要なときに使える、その子だけではなくて、ほかの子にも使える機能であれば、当然、いわゆる音声、このことに対して必要な子供、障害のある子供もそうですけれども、そうでない子供にとっても、場合によっては、それが学びにつながるのであれば、上手に活用していけばいいのだろうと思っておりますので、御指摘のように、説明に際しては、どの子もその子にとって苦手な部分がしっかりと補えたり、あるいは学びが深まるための活用ができるように、
子供たちにもそうですし、保護者の方にも説明できるように、教員にしっかりとその辺は指導してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) センター的機能や専門家チームの実績について伺いましたが、ここで、読み書き障害についての対応事例や、それに対応された方がどういう方かということも教えていただけますか。
○副議長(
太田正孝君) 教育長。 〔 教育長
鍵本芳明君 登壇 〕
◎教育長(
鍵本芳明君) 再質問にお答えいたします。 実績の中で、読み書きに困難を抱える児童生徒に関するものがどれだけあるかというお尋ねかと存じますが、全体のセンター的機能の
相談件数258件のうち、読み書きの困難に関する
相談件数は29件でございます。専門家チームの派遣につきましては、3件が該当するものでございましたけれども、作業療法士の方、それから自閉症スペクトラム支援士の方、そしてもう1件は作業療法士の方を派遣しているということでございます。 以上でございます。
○副議長(
太田正孝君) 18番。 〔 18番 大塚 愛君 登壇 〕
◆18番(大塚愛君) ありがとうございました。今後も、センター的機能や専門家チームの派遣がより積極的に活用されるように、誰一人取り残されない教育を目指して頑張っていただきたいと思います。ありがとうございました。
○副議長(
太田正孝君) 以上で大塚君の質問は終了いたしました。 答弁者は自席にお戻りください。 この際、午後1時まで休憩いたします。 午前11時44分休憩 ~~~~~~~~~~~~~~~ 午後1時再開
○議長(加藤浩久君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を継続いたします。 13番河野慶治君。 答弁者は控席へ移動願います。 〔 13番 河野慶治君 登壇 〕
◆13番(河野慶治君) 皆様、こんにちは。 本日午後のトップバッターとして登壇させていただきます。ありがとうございます。最後でございます。 本日3月8日は、国連の定めた国際女性デーでございます。今日の質問者の女性の方に引き続き、頑張ってまいります。 知事も今日、ミモザカラーでイエローネクタイで、氏平議員もきれいな色をされて、笹井議員も美しいネクタイで、今日は女性デーということでございますが、
性的マイノリティーを含めたいろいろな人が過ごしやすい社会を、みんなで合議の上でつくっていかなければならないということで、頑張ってまいりましょう。 それでは、通告に従い、質問に入らせていただきます。 1月24日~25日にかけて、寒波に伴う大雪により、道路の通行止め、飛行機の欠航、電車の運休、農業用ハウスの倒壊、倒木など、大きな被害が日本各地で発生いたしました。
岡山県内におきましても、全国ニュースで報じられた蒜山地域での異常降雪、本山議員からも質問がありました農業、畜産、酪農用ハウスの倒壊など、様々な被害が発生しています。 今回の大雪では、真庭地域に、本県初となる「顕著な大雪に関する気象情報」も発令されました。蒜山地域の方からは、10年に一度と報じられていたが、これまでに経験したことのない初めての短時間での大雪だったとお聞きいたしました。除雪車で雪をかいても、瞬く間に20~30センチ積もっている、除雪が遅くなった場所では、あっという間に腰より高く雪が積もっていて、歩くこともできなかったなど、異常な降り方だったそうです。 同様に、短時間での異常降雪は、県北地域の広範囲に及び、高速道路を含む主要な道路が通行止めとなり、一般車やトラック、トレーラーの立ち往生も至るところで発生しました。本山議員同様、私の知人は、真庭市南部から津山市に帰宅するのに、ふだんであれば30分で着くところが、24日は6時間程度かかったそうです。 今回の豪雪による直接、間接的な要因で亡くなられた方々に、心よりお悔やみを申し上げます。 2017年1月~2月の本県での豪雪災害や、このたびの災害もあったように、私たちが住む岡山県は豪雪地域でもあります。そのため、県民の命や安全を守るという観点から、道路拡幅や改良、除雪車両の強化、また除雪予算や除雪に係る人材の確保・育成、さらには警報等の発令と併せて、不要不急の外出や、特に中国山地付近での移動を自粛してもらうように強くアナウンスしてもらうことなど、ハード・ソフト両面における防災・減災への対策が必要であります。 それらを踏まえ、以下質問いたします。 豪雪や豪雨時には、高速道路が通行止めとなります。高速道路の通行止めについては、視界不良や、除雪が間に合わない、除雪しても雪を捨てる場所がないことなど、様々なリスク回避のために、やむを得ない事情で、早期に実施される傾向にあります。一方で、高速道路が通行止めとなれば、より危険な一般道へ車両が流れ、立ち往生や土砂災害などの危険は、より高まる状況になってしまいます。 2017年2月議会において、同様の状況、対応について質問しましたところ、知事からは、「各道路管理者間の連携が図られていれば、さらに全体として迅速かつ効果的な対応につなげることができたのではないかと考えている、このため、県としては、今回の経験を踏まえ、高速道路管理者をはじめ各道路管理者等の間で、除雪や通行止めに関する課題の検証や情報共有の在り方などの検討を進めるなど、より一層の連携強化に取り組んでまいりたい」と御答弁いただいたところです。 そこで、このたびの大雪による交通障害への対策として、2017年の災害を受けて、どのように対応されたのか、土木部長にお尋ねいたします。 国道482号は、若狭湾に面する京都府宮津市から、中国山地の山岳を縫うように西へ延び、鳥取県米子市までを結ぶ、全長335キロメートルの一般国道です。真庭市内では、蒜山地域を東西に進み、内海峠を越えて鳥取県に入ります。 同路線は、住民が利用する主要道路であり、また観光シーズンには多くの観光客が通行する、蒜山地域の重要な道路であります。今回の大雪では、482号の鳥取県境部の峠付近で、早期に通行止めとなり、同路線のほかの箇所のほとんどで、除雪作業が幾度となく行われました。 高速道路の米子自動車道が通行止めとなった際には、最も利用される一般道路となりますが、内海峠付近では、道路拡幅がまだまだ進んでいないため、除雪ができない、除雪しても雪をよけておく場所がないことなどが問題となっています。このため、大雪による通行止めも頻繁に発生しています。また、峠以外の部分においても、道路が狭いため除雪作業が行いにくい、または、危険を伴うような箇所も多く、拡幅やバイパス整備等の対応が必要であると考えます。 蒜山地域については、これまでも、一部重用となる国道313号と併せて、道路改良に力を入れていただいてきたところで、峠付近においても用地買収などを徐々に進められていると聞きますが、豪雪時の防災・減災や主要生活道路としての機能、また観光客の利便性等の様々な効果を踏まえ、早急に道路改良を進めていただきたいと思います。土木部長の御見解をお伺いします。
○議長(加藤浩久君) 答弁を求めます。 土木部長筋野晃司君。 〔 土木部長 筋野晃司君 登壇 〕
◎土木部長(筋野晃司君)
自由民主党の河野議員の質問にお答えいたします。 雪害対策についての御質問であります。 まず、交通障害についてでありますが、平成29年の豪雪災害を受け、各道路管理者や関係市町村等による連絡会議を設置し、連絡体制の構築や迂回路の確認を行うとともに、豪雪時には、連携した交通誘導や除雪を実施するなど、より一層の連携強化を図ってきたところであります。 このたびの大雪では、各道路管理者等と、ウェブを活用し、常時、除雪状況や交通規制などの情報共有、交通誘導などに関する調整を行いながら、県境をまたぐ通行止めにも対応したところであります。 今後とも、各道路管理者等との緊密な連携の下、効果的な雪害対策を進め、冬季の道路交通の確保に努めてまいりたいと存じます。 次に、国道482号の改良についてでありますが、国道482号は、多くの観光客が訪れる、蒜山地域の振興に寄与する主要道路であるとともに、米子自動車道が通行止めになった際の迂回路としても利用される重要な路線と考えております。 県境の内海峠付近では、観光バス等が安全に通行できるよう、急カーブ箇所の改良工事を終え、現在、冬季の道路交通を確保するためのチェーン着脱場や雪崩予防柵の整備を進めているところであります。 今後とも、豪雪時の防災・減災や、観光客の利便性向上などにつながる対策に取り組んでまいりたいと存じます。 以上でございます。
○議長(加藤浩久君) 13番。 〔 13番 河野慶治君 登壇 〕
◆13番(河野慶治君) ありがとうございます。 1番の交通障害に関しては、2017年の豪雪等を受けて、しっかり連絡、連携を取っていただいてるということで、安心いたしました。 これは本当に難しい問題で、あまり高速道路をぎりぎりまで通れるようにしていると、通れるんだということで、越えようとする車が増えてきます。そうなると、立ち往生となったときに大変な状況も、より大変にさせてしまうということもありますので、今、4車線化も米子道で進んでおりますし、またこうやって一般道の移動がしやすいような対応をしていただいてる、その状況が変わっていくものと併せて、今後もしっかりと連携を図っていただいて、命の安全を最優先で、移動の利便性というものも少し頑張っていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、国道482号の改良についてですけれども、内海峠の手前というのは、こちらから行くと右側に国立公園等があって、左側の部分で、土地のほうもいろいろな関係があって難しいというのも聞いております。ここを広げていくのは難しくても、雪をよけておくような場所をしっかりつくっていただきたいということで、地元からも要望がありました。 あと、答弁にはなかったのですけれども、その峠付近以外の部分が、国道313号と重用があるところからずっと、真庭市蒜山振興局の辺りまでは、すごく走りやすい広い道に大分なっています。それらと併せて、そこからこの内海峠にかけての部分のまだ狭いところがたくさん残っていまして、ここの狭いところで、県が除雪車を購入して貸与していただけるのですけれども、その除雪車が結構高性能で、大きな除雪車が入るので、狭い道に大きな除雪車が行くと結構危ないということで、除雪される業者からも、危険だと聞いております。 これは除雪車を小さくしてほしいというわけではなくて、道路改良を早期に進めていただきたいと思いますので、少し御答弁がありましたらお願いいたします。