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平成30年第104回定例会(第3日目) 本文 開催日:2018年06月20日
平成30年第104回定例会(第3日目) 名簿 開催日:2018年06月20日

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  1. 香美町議会 2018-06-20
    平成30年第104回定例会(第3日目) 本文 開催日:2018年06月20日


    取得元: 香美町議会公式サイト
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    2018年06月20日:平成30年第104回定例会(第3日目) 本文 最初のヒットへ(全 0 ヒット)                               午前9時30分 開議 ◎議長(上田勝幸) おはようございます。  本日はたくさんのご婦人方に議会傍聴に訪れていただきまして、議会といたしましても大変うれしく、光栄に存じるところでございます。  ただいまの出席議員は16人であります。定足数に達しておりますので、本日の会議を開きます。      ──────────────────────────────  日程第1 会議録署名議員の指名 ◎議長(上田勝幸) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、香美町議会会議規則第125条の規定により、議長において、寺川秀志君、西川誠一君を指名します。      ──────────────────────────────  日程第2 諸般の報告 ◎議長(上田勝幸) 日程第2 諸般の報告を行います。  本日の議事日程はあらかじめ議場配付いたしておりますので、ご確認ください。      ──────────────────────────────  日程第3 一般質問 ◎議長(上田勝幸) 日程第3 一般質問を行います。  それでは初めに、西坂秀美君の一般質問を行います。  西坂秀美君。 ◎西坂秀美(2番) おはようございます。議席番号2番、西坂秀美でございます。第104回6月定例会一般質問をいたします。今回は3問を通告しておりますが、質問までに、昨日の大阪北部地震で犠牲になられました5名のお方のご冥福をお祈り申し上げますとともに、負傷者の皆さんの一日も早い回復と、一日も早い復興を願っております。また、本町とフレンドシップ協定を結ぶ吹田市へできる限りの支援を求めておきます。  それでは、1問目の質問でございますが、恐れ入ります。訂正をお願いします。地域包括支援と書いてありますけど、地域包括ケアの間違いですので、よろしくお願いいたします。地域包括ケアシステムをどう進めるのかについてお尋ねをいたします。この件は、昨年6月議会で質問をいたしましたが、まだ改正後間もないときの質問でしたので、改めて質問をさせていただきます。今回の介護保険法の改正は、地域包括ケアシステムの強化のための改正で、その主なものは、高齢者の自立支援と要介護状態の重度化防止、地域共生社会の実現、制度の持続可能性の確保、それをしながら、サービスを必要とする方には必要なサービスを提供しなさいというのが大きな趣旨でございます。新聞あるいはテレビ、いろいろな捉え方がありますけれども、私は素直に解釈をしております。高齢者が自立していけるように支援しなさい。そのために我が町では、いきいきサロン、あるいは元気体操、元気デイ、ラジオ体操などで健康維持を促進しております。続けることで自分の健康が維持できればこの上ない幸せですし、年をとっても元気でいたい、これは誰しもが持つ願望であります。  その次の重度化防止については、介護保険の目的は自立であります。皆さんに楽をしてもらうために介護保険制度介護サービスがあるのではありません。要介護の方がサービスを利用しながら自立できるように頑張る。少しでも介護度を下げる努力をする。これは、すなわち自分のためであります。元気になるわけですから、これは自分のための努力であります。中には介護保険のおかげで楽をさせてもらっていますと言われるお方もおられますけれども、そういうお方には、いや、自立しなさいよとは私もよう言いません。そういう意識を皆さんに持っていただくことこそ大切であります。介護保険は町民の皆様のための制度であります。今言ったような努力を、意識改革をしていくことでご褒美があります。高齢者が元気で自立し、要介護の方は自立に向けて頑張る。このことで介護保険料が安くなるわけであります。自分の負担が軽くなる、制度の持続性も保てるということに結びつきます。また、地域共生社会の実現、これは「我が事・丸ごと」の地域づくりということであります。地域の課題、他人のことであっても自分のこととして捉え、地域の皆様が一緒になって取り組みましょうと私は捉えております。
     地域福祉推進のため、支援を必要とする方々がかかえる地域生活課題を、住民たちによるその把握、そして関係機関との連携による問題解決、これらを実現するために地域住民の地域福祉活動への参加を促すこと。これらのことを行政が町民と一緒になって進めていかないといけない。介護計画に介護予防、重度化防止等の取り組み内容と目標を記載し、これらのことを進めていき、結果が出れば、今度は町が国からご褒美、すなわち財政支援が受けられるというふうに改正がされております。言うのは簡単ですけど、このことをいざ実行せえというと、なかなか容易ではありません。担当課は、新しいコミュニティでと考えていたようです。我々の総務民生常任委員会であったわけですけれども、しかし、その新しいコミュニティがまだまだその状況にはございません。町民への周知、理解、協力がなければ、今回の改正は進めないわけですけれども、どう進めていくお考えなのか。あわせて、自分たちの介護保険制度維持のための意識改革、その方策も同時進行と考えておりますけれども、町長のお考えをお聞きいたします。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) おはようございます。それでは、西坂議員のご質問にお答えさせていただきます。  高齢になっても可能な限り、住みなれた地域で生活をするためには、町民に今後の高齢化の状況や地域の問題点等についてよく知っていただき、地域包括ケアシステムの中で町民の皆さんにも役割を担っていただくことが極めて重要だと考えております。そのために町民の皆さんへ繰り返し普及啓発に努めることが必要であり、平成28、29年度と集落福祉活動研修会において、区長、民生委員、福祉委員の皆さん方への周知を行ってまいりました。また、サロンなどで、近くに住む者が互いに助け合うことの大切さを周知する活動も続けてまいりました。本年度はそのような活動に加え、地域全体での支え合いを目指して、若年層にも働きかける活動を計画し、より身近な場所で伝えられるよう、各地区の老人クラブや地域の集まりなど小さな単位での周知活動に力を入れてまいりたいと考えております。そして、町民が自主的に参加する地域づくりを目指し、周知内容についても検討していきたいと考えております。  町民の皆さんが今持っている能力の維持向上を目指すよう周知することで、誰かの役に立っているという地域住民同士のお互いさまが浸透し、地域で支え合うインフォーマルなサービスの充実へとつながると考えておるところでございます。また、介護予防事業に重点を置き取り組むことで、高齢になっても心も体も元気な高齢者が増え、生きがいを持って香美町での生活を続けることができると考えております。そして、いざ介護サービスが必要になったときには、安心して介護サービスが利用できる体制をしっかり確保することが介護保険制度の円滑な維持運用につながるものと考えているところでございます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  西坂秀美君。 ◎西坂秀美(2番) 今、町長の答弁、まさにそのとおりでありますし、そういう活動を続けておられるということも、私も承知しております。しかしながら、やはりそれが住民の皆様に本当に伝わっているか、そして、また、地域の活動としてそういうことをやっていこうというふうに捉えられているのかというと、まだまだその段階ではないという思いがいたしております。中にはそういう高い意識を持って取り組んでくれるグループもございます。そういうグループもありますし、また、地域包括ケアシステムとは何ぞやと、我が地区に来て1回教えてくれというような、そういう地域も出てきたことも、私も承知しております。今、町長が申されましたけれども、お互いに支え合うということ、これが本当にこれからのまちづくりの基本だろうというふうに思います。私もいろんなところで議会報告なりさせていただくんですけれども、高齢者の集まりの中で、議員2人で議会報告をさせてもらったんですけど、やはりその中でも、皆さんは介護を受ける側でもありますけれども、介護を提供する側にもなっていただかなあかん、皆さんは地域を支えていただかんなん、こういうことも私はそこの中で地域の皆さん方にお願いをいたしたところであります。  また、今、社会問題となっております認知症問題、このことについて香美町も精力的に取り組んでいただいているということは、私もよく知っております。しかし、町民の中には、認知症になったらもう即施設に入れなあかんがなという、この機運がまだまだ高いわけです。中には、今は地域で見んなんことになっとるんだで、というような進言をされる方もおられます。まれです。しかし、もう一つ大事なことは、認知症になれば、今は軽い時期のときであれば、医療が進歩してきまして、薬で本当に改善する、そういう時代になってきております。私もその会場の中で、夫婦で来ておられる方がおられましたので、お父さん、ちょっと病院に行こうかと、何か最近ちょっとおかしいなと感じたら早目に、お父さん、ちょっと病院に行ってこようか、お母さん、ちょっと病院に行ってこようかと、お互いに声をかけ合う。そして、また、地域の中でも、あの人はちょっと最近行動がおかしいなと思ったら、やっぱり早目の取り組み、早目のそういう治療というものが今、本当に大きな成果を得ております。やはりそういうことも地域の中で周知するということも大事であります。  25年問題、後期高齢者の方々が800万人とも言われておりますけれども、認知症の方も600万人とも今は言われているんです。同じように大きな問題となっておりますので、いろいろなことを絡めて地域包括ケアというものは進めていかないと前に行かない。そして、特に今回の改正は、住民の皆さんを巻き込んでいかないといけないという法改正になっております。また、昨日、今日と出ておりますけれども、地域の中で拠点をつくりなさい、新しいコミュニティ、その中でまた進めていかんなんわけですけれども、新しいコミュニティも義務づけられておるわけでございます。そういうことを考えていくと、本当にきめ細やかに地域に出向いていく出前講座等もやっていく。しかし、その地域1つずつでなくて、やはりこれからは小学校単位、公民館単位と今目指している、その中で取り組んでもらうということが一番私はベターな方法だろうと思って、早期に地域コミュニティができ上がることを望んでおったわけであります。しかし、そこの部分はございませんので、やはりこれからは担当課が中心となって、いろんな会を通じて、そういういろいろなことを町民の皆さんに周知して、そして協力をいただくという、そういう体制をこれからつくっていただきたいというふうに思います。  本年度、今、町長が言われましたように、担当課は住民主体の介護予防活動の展開ということで、先ほどの我々の委員会で示されました。個人の自覚として、健康で長生き、そして、ここは誤解しないようにしていただきたい、できるだけ医者にかからない、介護サービスの世話にならない、そんな気概を持ってくださいということを訴えていきたいということを担当課は言っておられました。医者にかかるな、あるいは介護を利用するな、ではないわけです。そういう地域での取り組みの必要性の認識と、そして、地域の自主性、主体的な取り組みを新しいコミュニティとの連動で地域に働きかけをしていこうということを言われたんですけど、残念ながらまだそこの連動ができないわけであります。  また、介護保険制度持続のために、みんなで介護認定率、介護給付費、介護保険料の伸びを抑え、そして引き下げる意識を持っていろいろなことに取り組んでいこうと、まさに言われるとおりだというふうに思っております。しかし、これら全てが住民とのかかわりなんです。ですから、担当課はそういうふうに課題を捉えておりますけれども、住民の自主的な協力にかかっているといっても過言ではない。その大事なポイントを握るのが新しいコミュニティだと私は捉えております。昨日も、また今日もこれから、その新しいコミュニティについての質問があります。我々の会派で視察した四国の南国市の拠点も新築され、担当の人的配置もなされておりましたし、そして、視察研修報告会で町長にも聞いていただいた津幡町も、予算が必要なときはかなり大きな金額の支援を受けておりました。また、7月早々に我々は研修に行きますけれども、そこも財政的支援があります。立ち上げまでの経過、苦労話を行政からお聞きし、その後、現場で地域福祉の現状を勉強してまいります。次の議会では報告できるかなというふうに思っております。  うまく機能しているところは、やっぱり財政支援や人的配置がなされております。行政コストが増えるから、そこはしないんだという考えは、昨日の見塚議員の言われたとおり、少し私は考え方が違いますので、新しいコミュニティを考える中で再考を求めておきたいというふうに思います。なかなか住民の中に入っていけない、そういう現状の中で、地域で主体性で取り組んでいる元気体操グループの拡充からの取り組みを強化していこう、そして、住民の意識を変えていこうということですけれども、本当に容易ではありません。今考えておられますモデル地区、ほぼ決まっているというふうに思っております。そして、いろいろなグループの取り組みの発表など、本当にきめ細かな取り組みが必要だというふうに考えております。理解している地域では、もう4年ぐらい前から元気体操に取り組んでおりますし、これからもいろんな地域がそうならないと、地域の自主性を高めることになりません。  2025年、介護事業が激増することが見込まれております。介護保険制度を維持、持続していく観点から、給付の見直し、給付対象者の範囲の見直し等がなされております。施設から在宅ケア、それから財源問題、保険料の見直し、新しい施設、利用者が増えれば保険料アップにつながる、そういういろんなことを町民さんに知っていただく、そういう機会を何度も本当にきめ細かにしていく必要があるのだというふうに考えておりますけれども、再度、町長、お考えをお聞きいたしたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 今、西坂議員から新しいコミュニティのことも含めて、いろいろと再質問をいただきました。大変ありがたいのは、介護保険制度についても、持続可能な制度を維持するというような基本的な考え方を言っていただいておりますので、私はいつもさまざまな場面で申し上げておりますけども、私どもの香美町の高齢化率はご存知のように、佐用町に次いで2番目でございますし、今年度には40%を多分、年度中には超えるであろうと言われている中で、地域包括ケアシステムの問題につきましても、今ご質問の中でありましたように、香美町として介護保険や高齢者の皆さんに対する対応として、一番何が重要かと申しましたら、やはり保健事業とか健康事業とか、介護保険の対象年齢になっても、できるだけ介護認定率は低く、お元気な生活を営んでいただきたいためには、やはり予防事業というのが大変大事になってこようかと思いますし、先ほど答弁で申しました介護保険の対象事業のほかに、インフォーマルなそれぞれの地域の皆さん方のボランティアを含めて、新しい地域でのさまざまな活動がそういうものを側面からサポートしていただけるという考え方がございますので、議員がご指摘のように、新しいコミュニティのあり方と介護保険、あるいは高齢者の皆さんの幸せな暮らしというのは連動しておりますから、そういう方向でこれからも取り組んでいきたいというふうに思います。  おかげさまで、介護認定率は、高齢化率の割にはやや低いという現状がございますから、今よりさらに保健事業や健康事業、介護予防の事業を充実させて、お元気なお年寄りに幸せな生活を営んでいただきたいというのが原則でございますから、今後も町の事業もそういう方向に向けて、一生懸命取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  西坂秀美君。 ◎西坂秀美(2番) 先ほどもふれましたけれども、今回の改正、地域の主体性を高めるということでございますので、やはりそういうふうに町民への周知、協力、その辺を高めていただきたいというふうに思います。  それでは、2問目に移りたいと思います。2問目は、観光客増加に向けてのお考えをお聞きいたします。昨日も同僚議員からありましたが、空の駅クリスタルタワーの利用客が、半年で10万人を突破いたしました。前回、5万人突破のとき、これを機に町内へのさらなる増加対策を求めました。空の駅からの眺めの後は、海からの眺めは、そして町内への誘導はとただしましたが、その対策はどうでしょうか。また、うれしいニュースもありました。観光ポスターも全国第2位で、総務大臣賞を受賞しました。このビッグチャンスを今後、観光客の増加にどう結びつけていくのか。町長は就任以来、観光客2割アップを提唱してきましたが、そのことは今も変わりはないでしょうか。また、その状況はどうでしょうか。  以上。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、西坂議員の2問目のご質問でございます。  町長就任当時、観光客の20%アップを掲げ、目標としてこれまで取り組んでまいりました。昨年完成をいたしました余部クリスタルタワーは、観光客の増加が著しく、香美町を代表する新たな観光施設となりました。一方、スキー場におきましては、若者のスキー離れなどが影響し、減少傾向にございます。年度により若干の変動はあるものの、年間130万人余りの入り込みで推移をしておるところでございます。残念ながら、観光客20%アップという状況にはつながっていない状況でございます。  次に、クリスタルタワーを機に、町内へのさらなる増加対策をとのご質問でございます。昨年度、香美町ジオパーク推進協議会余部クリスタルタワーなど、町内の観光施設などを巡る山陰海岸ジオパークバスツアーを行いました。また、香美町香住観光協会におきましても、町内の観光地を結ぶジオパークツアーを募集し、実施しております。今年度も引き続き、これらのバスツアーを定期的に実施することとしております。さらに、山陰海岸ジオパーク推進協議会が、クリスタルタワー付近から御崎ルートを山陰海岸トレイルルートとして位置づけ、余部クリスタルタワーと余部崎灯台を往復する、ウオーキングを取り入れたツアーを行っておるところでございます。余部クリスタルタワーから町内観光地への周遊を図るため、海の文化館をはじめ、矢田川温泉、あゆの里矢田川等、相互連携を行っておりますが、周遊による滞在時間の拡大を図るには、3区の観光協会や各観光施設の方々が今以上に主体的に取り組む必要がございます。今年度、設立、加盟をいたしました麒麟のまち観光局との連携をする中で、町内の周遊や近隣市町との周遊等を推進し、余部クリスタルタワーを訪れる台湾、中国の方々のインバウンド対策により、周遊を進めてまいります。  神戸営業所の活動といたしましては、余部クリスタルタワーと食材や体験をあわせたテレビ番組、雑誌へのPRにより、香美町全域の魅力を引き続き発信してまいります。特に今年度におきましては、これまで同様、京阪神方面のPRに加え、東京方面のメディアへの営業に取り組んでまいります。  次に、総務大臣賞を受賞いたしました香美町の観光ポスターの活用でございます。ストーリーのあるまち香美町の4枚のポスターは、全国の主要なJR駅や空港に順次張り出されることになっております。また、9月に開催をされます東京ビッグサイトの世界最大級の旅の祭典ツーリズムEXPOジャパンでも展示をされますので、香美町の全国的な知名度アップにつながるものだと考えております。角田光代さんのエッセイつきポスターが都会で暮らす若い女性の目にとまり、心が動かされて香美町を訪れていただくことに大きな期待をしておるところでございます。また、ポスターを活用したブックカバーを作成し、東京の書店での広告を予定しております。さらに、今定例で補正予算といたしまして、7枚のポスターの増刷と、夏から秋までの3カ月間の京都、新大阪から当地域を行き来する列車へのラッピングを行い、観光客の増加につながるように考えておるところでございます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  西坂秀美君。 ◎西坂秀美(2番) 私もいろんなことを自分の中で考えておったんですけども、すばらしい海岸美を何とか海から見ることができないのかと、私も何度も観光船に乗って写真を撮りまくっておったわけですので、私、ちょっと考えて、こういうことが可能なのかわかりませんけど、大漁旗を掲げて漁船での遊覧ができないのかなという、そんなことも考えてみました。漁船は期間が限定されます。カニかご漁の方々は、漁期は休みがありますし、底曳も休みがあります。これをやるとすれば、期間限定ということしかできませんけれども、私は全く海のことはわからないものですから、陸の白タクみたいに観光客を乗せられないのか、その辺、あるいは船首さんがオーケーをすれば乗せられるのか、そういうことが可能なのかどうかわかりませんけれども、一度そういうことも、大漁旗を掲げて海岸線を見て回るということも、何か私も夢のような話なんですけれども、これ、本当に魅力があるな、これができたらいいなという思いがしております。またこのことも一度探ってみていただきたいというふうに思います。  昨日も地方創生の質問がなされていましたけれども、6月4日にひょうご地域創生交付金交付事業の発表がありました。新聞には6月13日に掲載されましたけれども、香美町の取り組みが新聞には載ってなかったために、記者発表資料を調べてみました。その中には、代表事業例として5市2町の事業が掲載され、香美町の名前がありました。ほっとすると同時に、なぜとも思ったわけです、町長。171事業のうち、交付対象件数のトップは、やっぱり観光関係、これが39件でした。次いで、出産・子育て環境づくりが25件、地域のにぎわい創出が24件と続いておりました。香美町は、地域仕事支援事業に693万円、移住定住対策事業に465万7,000円、地域コミュニティ活性化事業に82万6,000円、3市2町の連携による但馬食肉センター改修に1,453万円、上限5,000万円の中で2,694万3,000円が採択されておりました。事業費の負担率は、県と町が2分の1ずつということであります。なぜおわかりだというふうに思いますけれども、観光振興が、やはり観光客増加に向けた事業がここになぜ出てこないのかなというふうにまず思いました。申請したが採択されなかったのかもしれません。採択された事業が、私は悪いとは言ってるのではありません。観光客20%アップを目指すなら、積極的な事業展開が必要ではないかというふうに思います。  ブームはすぐに去ります。かつて大いににぎわっておりました但馬の名勝に行ってきましたが、閑散としておりました。観光ポスターは順次、国の主要な駅、空港等に掲示されると聞いておりますが、それに満足しているのではなくて、受け身ではなくて、こういうときにどんどん攻める施策を展開すべきだというふうに考えます。そうしないと、せっかくの大賞が生かせないことになりませんか。掲示してもらうことでよしと考えるのか、町長のお考えをお聞きします。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) まず、今、再質問の中でご提案のありました、昨日も寺川議員のほうからご質問がありました、漁船を活用した海からの遊覧でございますけども、昨日、寺川議員のところで申し上げましたように、民間のほうの活力をもって組織化が予定をされております。昨日も申し上げましたように、遊覧船事業の承継事業者につきましては、私どもは29年度末をもって、これ以上承継事業者が見つからないというようなことで、一応ピリオドは打たせていただきました。しかしながら、昨日の寺川議員のご質問の中でありましたように、民間の事業者の中でそれにかわり得る海からの遊覧に漁船を活用したりというようなことが現実、組織化に向けて動き出していただいているというような情報を得ておりますから、私どもとしては、遊覧船のかわりといっては何でございますけれども、新しい形でのジオパークや海岸美を見ていただけるようなきちっとした組織化もお願いをして、どういうふうに町が支援できるのか。あるいは、組織化あるいは法人化となった場合に、起業創業も含めて町としてどんなような助力ができるのかを今、検討しているところでございますから、民間の皆様の組織化や法人化に向けての動きを注視しながら、町も全面的にバックアップするような体制でもって、これから取り組んでまいりたいというふうに思います。  それから、2つ目の、地方創生の関係の交付金に対象する事業でございます。私どもは新温泉町が採択された件や、今るる西坂議員からお話のありましたようなことでございますけれども、予算編成に当たっても、それぞれの事業に当たっても、できるだけ有利に活用できるようなものという中でメニューを選定しておりますから、決して地方創生がらみで検討していないというわけではございません。さまざま、地方創生の交付金に沿ったような事業に合うものがあるのかどうか。一々精査しながら、観光商工課でも取り組んだつもりでございますけれども、一見して、西坂議員のほうから見られますと、うまく観光事業について、そういう交付金や地方創生の有利な財源を活用できていないというふうに映っておるかもしれませんけれども、財政担当も含めて、対象事業については精査をしたつもりでございます。これからもさまざまな地方創生絡みの交付金の活用については、その趣旨に合うものか、できるだけ有利な財政運営を行うためにきっちりと検討しながら事業化を進めてまいりたいというふうに考えております。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  西坂秀美君。 ◎西坂秀美(2番) ひょうご地域創生交付金事業は、知事は来年も継続したいというふうに言っております。そのことは新聞記事にも載っておりました。ぜひとも継続している、これを観光にも生かしていただきたいというように思いますし、40億のうち35億しか使ってませんので、後期にまだ5億は残っておりますので、その辺も頭に入れておいていただきたいというふうに思います。  時間がありませんので、次の3問目の質問に入らせていただきます。(「ポスター」の声あり)観光ポスターの件について、先に答弁いただけますか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 答弁漏れがございました。ポスターの活用でございます。決して総務大臣賞をとったことで喜んでばかりはおられません。どのように活用していくかということで、このたびの補正予算にもお願いしていること。  せんだって美方郡友会が県庁でありましたときにも、県庁の1号館には既に2週間、もう取り外しはさせていただきましたけども、入り口に掲示をさせていただきましたし、さまざまな場面で香美町のポスターを活用するようにお願いをしております。せんだっても県知事さん、副知事お二人、それから、県会とかさまざまなところにできるだけ使っていただきますようにお届けをしたところでございますし、せんだっての美方郡友会にも4枚のポスターを掲示させていただいて、県庁で頑張っておられる本町出身者の方々にも見ていただいたところでございます。これからはそれを上手に活用して、地元のイベントでもさまざまな場面で、町外から来られた方々に見ていただけるような運びもしております。今日は遍照寺さんで俳句の授賞式と石碑の除幕式がございます。大勢の方々が来られるということで、今朝ほどにも1枚ポスターをお寺に掲示させていただくということで持って行かせているところでございますし、観光商工課挙げて、どういう場面でそのポスターを活用するかについては検討しながら、できるだけメディアや全国の皆さんに見ていただけるような取り計らいをこれからも続けてまいります。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(2番) 観光ポスターは、その写真を巡るコースとか、いろいろな施策を検討していただきたい。それを求めて、第3問目の質問に入らせていただきます。  公共交通についての質問であります。これもまた昨年9月定例会での一般質問で、高齢者の運転免許証返納対策としての交通対策についてお尋ねをしたところであります。今年3月定例会終了後に、村岡区で4名の議員で議会報告会をさせていただきました。報告後の皆様との意見交換の中で、一番多かった意見、一番時間を費やしたというか、時間をとったのが、やはり交通対策でありました。町民バスも以前より充実しているんですよ、でも余り利用されてないじゃないですか、と私も伝えたんです。すると、私が言いましたように、料金の高さ、料金が高いんだということをやっぱり皆さん言われました。町長ご存知のとおり、近くの市は低料金であるというふうに言われまして、なぜ香美町ではできないんだということを強く言われましたので、改めて質問をいたします。私の質問に、抜本的に見直すという、その旨の答弁もございました。バス会社との交渉も私は求めたものでありますが、その後の状況をお尋ねいたします。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 西坂議員の3つ目の質問でございます。  公共交通の関係でございますが、町民バスにつきましては、運行委託という形でございますので、運賃については比較的柔軟な対応も可能ではありますが、バス事業者が運行いたします路線バスとの兼ね合いで、大きな料金差をつけることについては慎重に行わなければならないと考えております。しかし、現状のままでよいという思いは当然ございませんので、実施可能なことから取り組んでいくとする中で、町民バスの射添線、兎塚線につきましては平成27年10月の新設路線であるということ、また、週2日ずつの運行であるということを踏まえまして、一部並走する民間バス事業者との調整を図る中で、切り捨てによる50円単位での運賃としたところでございます。  一方の路線バスにつきましては、議員のご指摘のとおり前例もあるわけではございますが、バス事業者のみならず、沿線市町あるいは但馬全市町との調整に相当の時間と労力が必要となり、実現は難しいものと考えておるところでございます。これらバス交通を中心とした公共交通の見直しにつきましては、それぞれのニーズに沿った、できるだけ自由度の高い交通手段の確保が望まれるところであり、町としましても次の展開を検討する必要があると考えております。  町民バスにおける運行見直しにつきましては、議員ご指摘の料金体系も含め、新たな交通体系の構築に向け、課の枠を超えた職員の検討チームによる検討を進め、来年10月には見直しした公共交通による運行を開始していく予定にしております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(2番) 新しいプロジェクトチームを立ち上げて取り組むという前向きな町長の答弁をいただきました。皆さんご存知だというふうに思いますけれども、買い物弱者ということが年々増えておりまして、65歳以上で全国で824万人になったんだという新聞記事がございます。10年前に比べて22%増えております。地方では10年前、416万人であったものが447万人、7.4%しか増えておりません。もともと多かったということですけれども、東京、大阪、名古屋の三大都市圏では、10年前、262万人から377万人、44%も実に増えているんです。そういう買い物弱者が増えてきている。東京都内でさえも、23区の中でもスーパーが移動販売車を走らせて、買い物弱者を支えているということはテレビでも放映されておりました。香美町も大型店舗の進出により、地域の中の小規模店が閉店に追い込まれ、買い物弱者の増大の一因にもなっております。このことは、やはり都市部でも同様のことが起きているんだなというふうに思います。私は、今、町長が、プロジェクトチームが香美町の交通を考えるということを言われましたけれども、それを考えるに当たって、自由度を高めるというふうに言われました。本当に医療機関へ皆さん行かれるのに困る、金融機関あるいは役場、買い物ができる、本当にその自由度を高めた体系が必要ではないかというふうに思います。そして、先ほども出ましたけれども、料金体系、これはぜひとも考えていただきたいというふうに思います。いかがでしょうか、町長。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 議員がおっしゃいますように、私としても公共交通の抜本的見直しといいますのを、平成25年に就任したときから模索をしてきておりますけれども、まさに一番手おくれになっているような状況でございまして、要は、今、町民バスの町民の皆さんからいただいております運賃といいますか、乗車賃は年間800万円程度でございます。そそのうちの半分、約400万円は子どもたちの通学にかかわる部分でございますから、これは全部町が負担させていただきますから、今日傍聴にお越しいただいている皆様方も含めて、実際に住民の皆さんがバスに乗るときの運賃でいただいているのは年間400万円しかございません。400万円いただく運賃を、今、町民バスの運行には、路線バスを外して町民バスの運行だけに年間四千数百万円かかっておりますから、またそれとは別に、全但バスに委託するバスは町が買っておりますから、そのことを含めますと約5,000万円弱ぐらいのお金を町民バスの運行に費やしているわけでございますから、例えば、路線バスとの兼ね合いがあってなかなかできにくいとはいえ、極端なことを言えば、あと400万円町が負担すれば、全町民が町民バスにただで年間乗っていただけるわけでございますが、仮にそういうことをしたら3倍も4倍も今より利用が増えるというのであれば、それも参考にできる数字ではあろうかと思いますけども、なかなかそうはならないというふうに思っております。ですから、今申し上げましたように、庁舎内の課の枠を超えた、特に中堅世代手前ぐらいの30代後半から40過ぎぐらいの若い職員の方々に、プロジェクトチームをつくるように今、メンバーの選定ができたところでございますから、今かけておる年間5,000万円を超えない範囲で、町民バス、まずバスという概念もかえて、タクシーであれ、乗り合いバスであれ、民間の事業者に委託する形であれ、今と違う抜本的な対策でもって、まず現行、町民バスを利用していただいている町民の皆さんの3倍増を目指して頑張ってほしいということで、これから準備を進めているところでございます。  来年10月からと申しますのは、現行の町民バスを1年契約で委託しておりますものを、全但バスとの契約の兼ね合いから来年10月にはきちっとした形で新たなスタートができたらという思いで検討はしてまいりますけれども、これがどこまで具体的に実現可能な案が出てくるかということでございます。企画課長が担当しておりますから、申し上げておりますのは、現行でも年間に5,000万円ほど費用がかかっておって、空気ばっかり運んでいるバス、これを現行使っておる費用を超えない範囲で、今の3倍、4倍の皆さんに利用していただけるような公共交通体系をまずつくろうではないかということで、鋭意これから取り組んでまいります。来年10月にどこまで町民の皆さんに喜んでいただけるような公共交通の体系ができるかは、我々も含めて、役場内でしっかりと検討していかせていただいて頑張ってまいりますので、見守っていただきたいというふうに思います。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(2番) 力強いご返事をいただきましたし、傍聴しておられる方も随分期待に胸が膨らんだことだろうというふうに思います。私はよく蘇武トンネルを越して江原駅までよく息子を送って出るんですけれども、その途中で最近、本当にバスの停留所に多く皆さんが待っておられます。その姿をよく見受けます。あそこは200円バスでしたか。あれを始めて、やめるかどうかという瀬戸際にまで追い込まれましたけれども、続けるということで、やはり町民の皆さんは一生懸命バスを利用しています。あれを見る限り、バス停に大勢待っておられるなというところが見受けられます。料金体系、200円で乗れるとなると、やはり皆さんも利用するんだろうなというふうに思いますし、かなり便数も走っているように私も見受けております。香美町で暮らしていく上で、交通対策というのは本当に大きな課題です。住民の皆さんがこのまちに住んでよかったなと言われるようなまちづくりということを町長も目指しているのだろうなというふうに思いますけれども、そうなるためには、地域の皆さんが本当に喜んでくれる交通対策の策定というものが非常に大事になってこようかというふうに思います。私もそのプロジェクトチームの結果を楽しみにして待っておりますので、それを求めて、私の一般質問を終わります。 ◎議長(上田勝幸) 以上で西坂秀美君の一般質問を終わります。  次に、山本賢司君の一般質問を行います。  山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) 山本です。  3点通告をいたしております。まず1点目は、住民はおろか、議会さえよく知らされていない中で、事業の申請事務だけが進んでおります、仮称ですけれども、新温泉町風力発電事業について、少し町長の見解なり伺っておきたいというふうに思います。まず、通告をいたしておりますように、町はこの事業をどんなふうに捉えておるのかということ。まず、計画の内容をお聞きします。  さらに、現時点が事業の計画手続上、どの段階にあるのか。こういう事業を町としてどう考えるのか。さらに、鉄塔の高さが85メートル、その一番高いところにローター直径130メートルという、85メートルプラス130の半分65メートルで、一番高いポイントは150メートルという高さになる。そういう風力発電を、1基4,500キロワットだそうですけれども、これを21基というふうなことが少し伝わってきております。余りにも巨大過ぎるのではないかという思いやら、しかも山陰海岸ジオパークのエリア内であるということ等を考えると、このものがどうなのかということで、まず町長にお伺いをいたします。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、山本議員の今のご質問でございます。  新温泉町の風力発電事業の計画内容につきましては、民間事業者であります合同会社による事業で、新温泉町北西部の約1,967ヘクタールの区域に、今、議員からもありましたように、単基出力4,500キロワットの発電機を21基設置し、風力発電所出力9万2,000キロワットの風力発電施設を設置する計画でございます。発電機1基当たりの規模は、山本議員のご指摘のとおり、ハブ高85メートル、ローター直径130メートル、最高150メートルのものが予定されており、国内の陸域ではこれまで実績の少ない単機出力4,500キロワットの比較的大型の風力発電設備を中山間地の尾根沿いに設置する計画となっております。本事業は、再生可能エネルギーの導入、普及に資するものであり、地球温暖化対策の観点からは望ましいとしながらも、大規模な造成工事や道路工事に伴う土砂の崩落及び河川、沢筋の土砂、または濁水の流出による水環境及び動植物の生息、生育環境への影響が懸念されるところでございます。当該事業区域は新温泉町内となりますが、香美町村岡区との町境に近く、村岡区の一部の山林部分が、発電所アセス省令で発電所一般において環境影響を受けると認められる事業実施区域の周辺1キロの範囲に入っております。  現在どの段階にあるのかということでございますが、当該事業は、環境影響評価法の対象事業となっております。環境影響評価とは、環境に影響を及ぼすおそれのある事業実施に当たり、事業者自らが、その事業が環境にどのような影響を及ぼすかについてあらかじめ調査、予測及び評価を行い、その結果を公表して、住民、地方公共団体などから意見を聴取し、それらを踏まえて、環境保全の観点からよりよい事業計画をつくり上げていこうという制度でございます。当該事業者は、その法にのっとり、香美町では本庁及び各地域局において、計画段階環境配慮書の縦覧を平成29年9月15日から平成29年10月16日、その次の段階の環境影響評価方法書の縦覧を平成30年2月9日から平成30年3月12日の期間で行っております。また、平成30年3月9日には、環境影響評価方法書の住民説明会を村岡区中央公民館で実施されております。  計画段階環境配慮書とは、事業の検討段階において、環境保全に対する配慮事項をまとめたものでございます。事業実施想定区域を設定するに当たって根拠を示されております。環境影響評価方法書とは、環境影響評価の調査計画、手法を取りまとめたものでございます。各分野の専門家の意見聴取などにより、環境への影響に係る調査方法の選定根拠を示されております。香美町においても、縦覧期間及び場所については、町広報紙において周知したところでございますが、環境影響評価方法書についてのみ縦覧、意見書の投函が1名ございました。また、村岡区で開催された説明会には、18名の参加ということを確認しております。  平成30年4月16日付で本町に対し、事業者から方法書についての意見と、それに対する事業者の見解をまとめた書類が提出されております。今後、方法書にのっとった事業者による環境影響に関する現地調査が行われ、それをもとにした予測、評価の結果を取りまとめた環境影響評価準備書が作成され、その縦覧と説明会が平成31年には行われるものと思われます。その書面について、国、県の審査を受け、必要に応じた修正を経て、最終的に環境影響評価書が作成されることとなります。事業者の計画では平成32年を想定しており、工事開始はその後となるようでございます。  町としてどう考えるのかにつきましては、先ほどご説明しましたとおり、現段階では環境影響評価の方法が示されている段階であり、調査結果やその評価が具体的に示されておりませんので、その影響について推しはかることがなかなか難しい状況でございます。しかしながら、本町におきましても、これまで配慮書、方法書の手続の中で関係自治体として兵庫県から意見を求められる中で、あらゆる環境保全措置の検討に当たっては、環境への影響の回避・低減を優先的に検討し、代償措置を優先するようなことがないようにし、地域住民への説明責任を果たすとともに、その理解を前提に事業に当たることを求めております。また、方法書に対して一般の方々から提出された意見を拝見しますと、そのおおよそが自然環境や近隣住民の健康への影響を懸念されている内容でございます。今後、現地調査の結果等を踏まえて環境影響評価準備書が提出されることになりますが、それに対して縦覧、住民説明会が実施され、一般の方々の意見も示されることになりますので、その内容も精査し、町としてどのように事業者に求めるべきか、また、事業実施区域が新温泉町でありますので、そちらとも歩調を合わせて対応する必要があると考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) それでは、今のお答えの中で環境影響配慮書という言葉が出ました。さらに方法書という言葉も出ました。さらに、今年4月16日でしょうか、3月の説明会を受けての事業者側の見解というものが届いておるということも言われました。こういうものは多分、担当の手元にあるんだろうというふうに思いますけれども、こういうものが全て公表していただける、見せてくれといったら見せてもらえる、あるいはコピーをくれといったらいただける、そういうことになっているのでしょうか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 詳しい法的手続なり、情報の開示につきましては町民課長に説明をさせます。 ◎議長(上田勝幸) 町民課長、裏戸正範君。 ◎町民課長(裏戸正範) 今、山本議員からの質問の件ですけども、配慮書の内容、方法書の内容、それと事業者側からの見解につきまして公表可能かということでございますけども、縦覧に処したものでございますので、公表可能というふうに考えております。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) そうしましたら、実はこの6月15日に、県知事に対して情報をきちっと開示すること、さらには、十分な開示がされない、あるいは住民に十分な説明がされないというふうな中で、事務手続だけはどんどん進んでいく。こんなことなら事業者に対してきちっと指導をせんかいというふうなこと、それに応えなければその事業の中止を求めるというふうなことまで必要なのではないかということで、要請をしてまいりました。先方は、環境影響評価室長という方が対応していただいたんですけれども、その方の言葉によると、町長も知事に対して意見を出されて、それらをもとにして知事意見が上がっているわけですけれども、そういうことに対して事業を予定している方は、知事の公表をせえ、あるいは住民にちゃんと説明をせえというふうなことに対して、十分対応していないというふうなことが言われ、一方では、県に対して地元住民の生の声といいますか、直接の声がほとんど聞こえてこない、こんなことでいいのかというふうに室長自身も思っておったという中で、さまざまな不安や懸念を直接お話をする中で、今日は直接声を聞かせてもらえてありがたかった。さらには、地元の皆さん、あるいは町長等も含めて、7月18日に知事意見を上げるので、それまでに地元の声をしっかりと届けていただければありがたいというふうな言葉をいただいてきたところであります。  そこで、これは状況の説明であって、お尋ねをしたいのは、先ほどのお答えの最後のところで、新温泉町とうちのまちは隣のまちだということで、直接事業地ではないけれども1キロの範囲の中に若干、射添のエリアといいますか、あの辺がかかる部分があり得るというふうな状況なんだろうというふうに思っていますけれども、新温泉町と協調して対応するということを言われた。実は新温泉町でも6月議会の中でさまざまな議論がされております。そういう中で西村町長は、この事業に対して基本的には反対だという答えをされております。あるいは、25日ということを予定しているようですけれども、新温泉町の議会としても、この事業に対して意見書を出そうではないかという議論がされておりまして、意見書の案文も少しだけ見せていただいております。出す相手は知事ですけれども、知事に対して、事業の中身を全部公開しろと、みんなに見えるようにしろと、それがされないのであれば事業そのものを中止、あるいは撤回をするように求めるというふうな内容にもなっているところです。そういうことを含めて、隣のまちと協調してやろうということであれば、早急に隣町の町長と協議をいただいて共同した歩調がとれれば、なおいいのかなというふうに思うんです。そのあたりはいかがですか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) まず、先ほど答弁の中で、新温泉町と歩調を合わせてということを申し上げました。ただ、これは、新温泉町が反対したら我々も反対するとかいうものではありません。我々は立場が違いますから、新温泉町内にそういう施設ができて、新温泉町の町民にはそれなりの影響もある。我々も連坦する地域として、例えば日照権の問題でありますとか、連なっておる射添地域に土砂災害とか自然破壊だとか、そういうことでの影響があることについて、事業者の考え方、あるいは町としての考え方、住民への説明責任、さまざまなことで新温泉町は新温泉町なりの対応がなされると思いますから、そういう方向で香美町としても対応はしていくということで、歩調を合わせてということでございます。決して、我々はまた立場が違いますから、反対運動に加担するとか、一緒になって反対をするとかいうことでなしに、香美町は香美町なりの立場がございますけれども、一番影響があると思われる連坦した地域の、村岡区の一部の住民の皆さんの健康被害はないのか、あるいは自然破壊だとか、農業に影響がないのか、水利がどうなるのか、そういうことで香美町に影響があるとするなら、これは、香美町単独の考え方での対応をしていかなければならないという意味でございます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) 今の町長の立場はわかりました。村岡区内の一部で、当初言われたように、事業予定地、実際にはどこがハブが建つポイントなのかというのが全く不明ですから何とも言えないんですけれども、少なくとも、エリアから1キロという範囲内に村岡の方々の生活がある。環境影響評価の方法書等の中でも、自然だとか動植物だとか、さまざまなポイントで調査をするという方法書になっているわけですけども、その中に、言葉で言うとちらつきといいますか、シャドーフリッカーなんていう言葉を使うようですけれども、ローターが回ることによって光を遮ってしまうと。射添エリアの西側に、仮に尾根筋に建つとして、そういうものが村岡側から見えるとしたら、生活の場にそういうちらつきが見えるということがあり得るのかなと。その調査するポイントが矢田川道の駅だということに今の方法書ではなっているんです。あそこはおそらく見えないんですよね。もう少し南へ行ったあたりが桧尾に抜けていく、あの谷が入っているわけで見えてくるということがあり得るのかなと思って、細かい話で申しわけありませんけども、ちらつきを調査するポイントは道の駅矢田川をやめろということではなくて、ポイントを動かしてというか、さらに増やせというふうなことは、最低限さらに追加意見として入れるべきなのではないかということを1個具体的には思っておるものですから、そのあたりはいかがですか。
    ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 環境影響評価への調査のポイントですとか、そういう具体的な部分について私は細かく承知はしておりませんが、まず基本となるのは、当該事業者の皆さんがきちっと法にのっとって、住民不安をあおるような調査の方法でなしに、きちっと正式に認められたような調査方法で、環境影響評価も含めて、その調査ポイントをさまざまなことできちっと対応をなさることが原則だと思いますし、そういうふうに、やはりそれだけの大きな事業を行おうということでございますから、そういう方向でされるというふうに私は思っております。ただ、調査ポイントがどうだ、あゆの里の道の駅からでは調査ができないのではないかとか、そういう細かい部分のことについては、私も詳しいことはわかっておりませんけども、そこでの調査のポイントが、これは正式な環境影響評価の資料にならないというような、例えば、違法な場所であったり、影響がはかれないような場所から調査をしても意味がないというのは、これは当然、事業者の方々もおわかりのことだと思いますから、そういうことについてはきちっとした対応ができているのではないかというふうな推測はしておりますけども、そこら辺のことについては、実際お会いもしたこともございませんし、細かいところまではわかりませんけれども、そういう対応については、しっかりとすべきだというふうには考えております。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) 1点だけ。これは、町長に答えを求めたいということではありませんけれども、この事業に関して環境大臣の意見というのも既に出ておるんです。ご承知だと思います。本事業者は、従業員がいない特別目的会社、SPCという言葉で略されると思いますけれども、答弁にもありました合同会社の形態で業務執行社員である日本風力エネルギー株式会社が、合同会社NWE-09インベストメントとして実施、大部分は他社との契約等によって行われる見込み。ほかにも5件の風力発電事業の環境影響評価手続を並行して進めている。その辺から見ると、本事業に求められる環境配慮等が適切に実施されないことが懸念される。計画段階環境配慮書の作成の際に、現地確認等による現況把握、計画段階配慮事項の選定、事業実施想定区域の設定等を十分に実施しておらず、配慮書における重大な環境影響の回避、低減に係る検討が十分とは言えない。中山間の尾根沿いに21基設置する計画で、尾根付近は急峻な地形が多く、既設の道路が少ないことから、大規模な造成工事や道路工事に伴う土砂崩落及び河川、沢筋等への土砂または濁水の流出等による水環境及び動植物の生育環境への影響が懸念されるというふうなことがるる述べられているわけです。ほかにもいっぱいありますけども、要するに、こんな事業者があんな山の中にこんな大きなことを仕掛けていいの、というのが環境大臣の意見なんです。その辺も踏まえた対応をぜひともしっかりと求めておきたいというふうに思います。今、担当の手元にある書類一式は、後でコピーをいただきたいということを申し上げておきます。  2点目に入ります。 ◎議長(上田勝幸) 一般質問の途中ですが、ここで暫時休憩いたします。再開は11時といたします。                              午前10時45分 休憩                              午前11時00分 再開 ◎議長(上田勝幸) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。  山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) 2点目ですけれども、国保は社会保障、この原則をみんなの認識にしようということで通告をいたしております。国保法の第1条というところに、この法律の目的ということが示されております。そういう中で、国保の加入者に対して、みんなの国保とか、国保の仕組みとかさまざまな啓発物が出されておるわけですけれども、ここに何というふうに広報しておるのか。国保は社会保障、こういう原則からすれば、自己責任だの助け合いだの、ましてや補助などと言ってはいけないんだというふうに思っているんです。  もう1点は、国民皆保険ということからすると、悪質な滞納者だというふうなことで資格証明、こういう最低限、短期証というふうなことはあり得るのかなと思ったりします。それ自体も本当はいいとは思いませんけども、最低限、資格証明、こういうことはやってはいけないということだと思っておりますけれども、町長の見解を伺います。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、山本議員のご質問でございます。  まず、国民健康保険法第1条の法律の目的を示せということでございます。国民健康保険法第1条でこの法律の目的を定めており、この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もって社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とするとしております。国民健康保険は、原則として被用者保険や後期高齢者医療の適用者以外の国民全てを被保険者とし、その疾病、負傷、出産または死亡に関して必要な給付を行うことで、社会保障及び国民保健の向上に寄与するものと捉えております。また、社会保障とは、疾病や失業、労働災害、退職などで生活が不安定になったときに、健康保険や年金、社会福祉制度などの法律に基づく公的な仕組みを活用して、健やかで安心な生活を保障することであると考えております。  私たちは、一人一人が自らの責任と努力によって生活を営んでいるわけでございますが、病気やけが、老齢や障害、失業などにより、自分の努力だけでは解決できず、自立した生活を維持できなくなる場合も往々にして生じます。このように個人の責任や努力だけでは対応できないリスクに対して、相互に連帯して支え合い、それでもなお困窮する場合には、必要な生活保障を行うのが社会保障制度の役割と考えております。国民健康保険は、社会保障制度の基本的な考えに基づいた制度であると考えております。  次に、国保加入者に何と広報しているのかでございます。国民健康保険団体連合会の但馬支部で共同作成をしております「みんなの国民健康保険」では、国民健康保険は、病気やけがをしたときの医療費に充てるため、被保険者みんなでお金を出し合って備える制度です。また、被保険者証の更新時には、「知って納得!国保のしくみ」、市販のパンフに香美町の名入れしたものを同封しているところでございます。国保とは、病気やけがをしたとき、安心してお医者さんにかかれるように、加入者がお金を出し合って医療費を補助する制度ですと広報をしております。国民健康保険は、国庫負担等の公費収入と、加入者が負担する国民健康保険税によって必要となる保険給付を行う制度であるので、加入者全体の相互扶助的な性格を持っていると考えております。  次に、自己責任、助け合いと言ってはいけないについてでございます。社会保障制度改革推進法第2条では、社会保障制度の改革の基本的な考え方として、自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるよう留意しつつ、国民が自立した生活を営むことができるよう、家族相互及び国民相互の助け合いの仕組みを通じてその実現を支援していくことと定められています。これは、国民の生活は、自らが働いて自らの生活を支え、自らの健康は自ら維持するという自助を基本としながら、高齢や疾病、介護をはじめとする生活上のリスクに対しては、社会連帯の精神に基づき、協働してリスクに備える仕組みである共助が自助を支え、自助や共助では対応できない困窮などの状況については、受給要件を定めた上で必要な生活保障を行う公的扶助や社会福祉などの公助が補完する仕組みとするものでございます。決して自己責任や助け合いを強調しているわけではないと捉えております。少子・高齢社会にあって、国民の生活権を保障するためにも社会保障制度の維持が肝要であり、将来の社会を支える世代の負担が課題とならないためにも、時代に応じた改革というものは随時必要であると考えております。  滞納者への資格証明などはその理念に反する、やめるべきものについてでございます。国民健康保険は、社会保障制度の基本的な考えに基づき、必要となる保険給付費の一部を国民健康保険税として被保険者に負担をお願いしているものでございます。資格証明書は、国民健康保険税を1年以上滞納しており、特別な事情もなく、分納等の納付相談の働きかけにも反応がないなどの世帯に対して交付するものであり、機械的に交付しているものではありません。被保険者間の負担の公平性を保つためにも、資格証明書の交付は必要であると考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) 特に国保法第1条の社会保障と健康ということが言われておるということがお答えの中にもありました。国保の運営協議会の冊子には真っ先にそのことが示されておるわけです。国保運営協議会の皆さん、あるいは町当局、あるいは担当の方々は、社会保障制度だということを十分認識しておられる。ところが、国保の皆さん方に対しては、金を出し合って支える制度、あるいは、先ほどもありました、加入者、被保険者がお金を出し合って医療費を補助する制度。何か全然違うというふうに思えて仕方がないんです。多分マニュアルがあってこういうものがつくられるんでしょうけれども、社会保障だということを明確にきちっとみんなの共通認識にするということがなければ、このまち、変なことを言ってるねということになりはせんかなと思えて仕方がないんですけども、もう一度聞かせてください。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 解釈の問題で、我々の考え方と山本議員の考え方の相違だというふうに捉えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) 町長は、解釈の違いだと言われました。しかし、文言で、国保の仕組みは医療費を補助する制度だと。明らかに間違った解釈ではないんですか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 私は間違ってないというふうに捉えております。 ◎議長(上田勝幸) 山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) 町が発行した冊子ですよね。町が発行した冊子に、医療費を補助する制度だというふうに書いて、この解釈は間違っていない。そうしたら、国保法第1条は、どう読み違えたんですか。戦前は相扶という言い方があったというふうに承知をしております。共済制度、助け合いの制度として相扶共済というふうなものがあった時代があると。しかし、今は社会保障及び国民保健の向上に寄与する、これが目的だと明確にされているわけでしょう。それを町として補助する制度だなんていってしまうのは、明らかに解釈の間違いではないんですか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 町が発行しております冊子の、補助する制度、これは、私は間違いないというふうに捉えております。 ◎議長(上田勝幸) 山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) どうも間違えた解釈をしていないということからは一歩も譲らないようですから、一度、国保の運営協議会で、こういう冊子を今まで配っているんですということを含めて、しっかりと議論してください。そうじゃないと、町の補助制度だなんていうふうに書かれたら、これは明らかに間違っていますよ。いかがですか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 町の冊子は、国民健康保険の仕組みを制度として説明申し上げているというふうに理解をしておりますから、これは、私としては間違っていないというふうに考えております。 ◎議長(上田勝幸) 山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) もう一度言います。国保運営協議会でしっかりと議題として議論をしていただきたい。そのことをもう一度求めておきます。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 運協でこのことを議題にということは、想定はしておりません。 ◎議長(上田勝幸) 山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) それでは、自らが住民と一緒に、こんなむちゃが通っていいことはないよということを今後も言い続けるということを申し上げて、3点目に入ります。  3点目には、先ほども西坂議員との間でやりとりがあったことにも少し関連をするわけですけれども、ケアシステムということよりももっと具体的に、新総合事業がこの先どうなっていこうとするのかということとの関係で、少し町長に伺っておきたいというふうに思います。といいますのは、つい先日、骨太の方針というふうなものが閣議決定をされたという中で、それ以前から社会保障関係の給付の削減と負担の増というのがさまざまな形で、時期をずらしながらメニュー化されるという状況があったということは見えておったわけですけども、いよいよ第6期介護保険事業の中で、要支援の方々の生活援助が新総合事業ということで介護保険のサービスから切り離されて、町の事業というふうになりました。このことがどう実際に行われて、影響がどうかというふうなことを検証したことがあるのかどうかということを一つは伺いたい。  さらには、負担割合証というのでしょうか。あなたは1割負担です、あなたは2割負担ですということが既に実施をされておるわけですけれども、この先、所得の基準によっては3割負担だというふうなことが行われようとしている。その先に要介護1、2という比較的軽度者だと言われて、特養には入れてやらんよというふうに言われた方々の家事援助、このものがまた取り上げられようとしておるという状況もあるわけです。自立だとかお元気で長生きをするということは、それぞれ誰しも望むことではあるわけですけれども、こんなことをやっていっては介護の社会化と言われた。さらに、必要なサービスが必要なときに選べると言われた介護保険制度が平成12年4月1日にスタートしたわけですけれども、平成10年から11年にかけて、この制度は何だというところから随分さまざまな議論をしながら、措置制度との比較ではなくて、新しい時代に入るんだということで、今日まで6期を過ぎて7期目に入っているわけですけれども、当初の考え方あるいは理念からすると、本当に真逆の方向に行き続けている。これからももっともっとサービスが切り下げられて、取り上げられて、負担は増やされる。そうでもしないと、介護保険料が上がってみんな困るでしょうみたいなことが盛んに言われるんだけれども、自立生活ができる、あるいは介護のお世話にならなくても生きていける、最期を迎えられるという方は、それはそれでいいんですけれども、本町でいえばざっと18、19%ぐらいの方々が認定を受けているというふうな状況の中で、逆に言うと、8割以上の方々は認定というところで介護保険のお世話にはならずに暮らしているということなわけですけれども、まさにどんどん悪い方向に行っている。これでは不安が増すばかりということになるのではないかと思えて仕方がないんですけども、町長の見解を伺います。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) ご承知のとおり、本町では平成28年度から総合事業を開始し、介護サービスを必要とする方が安心してサービスを受けられるよう、専門職による従前相当のサービス、基準を緩和したサービスを実施しているところでございます。総合事業の開始に伴いサービスの類系が増えたことにより、高齢者の望む暮らしや心身の状況を踏まえた適切な介護予防ケアマネジメントが従前に比べより可能となり、また、できるだけ重度化しない支援にもつながっております。ただ、緩和したサービスにつきましては、サービスの担い手となる人材の不足や、それに伴いサービス提供エリアが限られるという課題があり、現在その確保に努めているところでございます。また、要介護認定の相談、申請の段階では、既に虚弱な状態である方が多いことから、申請に至る前段階からの高齢者自身による介護予防の取り組みを推進し、予防に努めていただくという働きかけが重要であると考えております。  本町が目指すところは、高齢者福祉計画の基本理念である、高齢者の自分らしい暮らしをみんなで支え合うまちづくりでございます。そのためにできるだけ多くの高齢者の皆さんに、地域のいろいろな世代や立場の方々の協力を得ながら、いきいきサロンや元気体操サークルという社会参加活動や運動に取り組んでいただくとともに、その取り組みを行政や社会福祉協議会がしっかり支援していく。そういった体制を構築することで、町民ぐるみでの介護予防と重度化防止を図ってまいりたいと思っているところでございます。  介護保険の利用料につきましては、議員ご指摘のとおり、平成27年8月から、65歳以上の方で合計所得が160万円以上、年金収入だけなら280万円以上の方は2割負担となりました。また、本年8月から、現役並み所得者の介護保険利用料は3割負担となります。なお、要支援1、2の方は地域支援事業へ移行したところであり、要介護1、2の方についても同様に地域支援事業への移行が協議されておりましたが、その移行案については見送られたところでございます。  介護保険制度は、平成12年の創設から17年が経過し、これまでさまざまな制度改正が行われてまいりましたが、いずれにいたしましても、家庭内、家族が担ってきた介護を社会全体が担っていくという介護の社会化という本質は変わるものではないと捉えております。確かに社会情勢の変化とともに、介護保険制度に限らずさまざまな社会保障制度も見直しをされてきましたし、今後も必要なことであろうと思っているところでございますが、これまでも議員とは何度もやりとりをさせていただいているところでございます。私といたしましても、制度の本質を変えない中での改正は、当然必要なものと思っているところでございます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) 最後のところで、本質を変えない制度の改正というふうにその必要性をお答えいただいたんですけれども、本質が既に変わっていませんか。私は、第1期介護保険事業計画の策定に若干かかわった人間として、介護の社会化、家族だけで必死こいてという事態を何とか社会全体で支えようということなんだと言われ、同時にそういう介護が必要になったときには、全国一律でサービスを選べると、どこでどんなサービスを受けてもいいんだということを含めて選べるというふうにしようと言ってきたわけですけれども、現実にはなかなかそうはならない。特養に入れてほしくてもなかなか入れないというふうな状況、あるいは病気をして入院をして、少し元気になったので自宅へ帰ろうと、あるいは帰れと言われても、なかなか自宅での生活がままならないというふうな状況が広がっていく。このごろ、高齢化がどんどん進んでいくと、家庭だけではなくて地域の支える力、このもの自体がなくなっていくということを実感しつつあります。  香美町は3区あるわけですけれども、小代区の高齢化率は非常に高いです。次いで村岡も高くなっています。40%を超えるというふうな状況になっている。そういう中で、今、地域を、あるいは地域で頑張っていただいている皆さん方が、もう少ししたら支え切れないという時代が来る。そうなったときに地域を支える者、あるいはこういう介護を、あるいはそういう支援が必要な方々をみんなで見守っていこう、あるいは支えていこうというふうな力そのものが地域になくなっていく。今、本当に一気になくなりつつあるんだということを、日本全体の話ではなくて香美町の話なんですけれども、介護力が本当にどんどん低下していっているということを言われるんです。そのあたりを含めて、本町のど真ん中に住んでいらっしゃる町長にしてみれば、なかなかわかりにくいのかもしれませんけれども、周辺の皆さん方というのは本当に実感しているんだというふうに思うんです。そのあたりを含めて、こんなことが、制度を維持するためには本質を変えていないのでいいんだというふうなことでいいのかどうか。もう一遍聞かせてください。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 同種の質問がありましても、先ほどの西坂議員は、制度の持続、それを維持する。我々は改正といっても山本議員は改悪だと言われますし、全然見解が違いますので、ただ、後段に述べられた地域の介護力、あるいは見守りも含めて、さまざまな地域力が高齢化によって落ちてきているというのは我々も思っております。ですから、昨日から多くの議員の皆さんにもお答えしておりますように、そういうことを含めた地域力を高めるための新しいコミュニティの構築とか、民間の活力による地域の皆さんの支え合い、あるいは見守り、そういうことについても、介護保険制度とは別に地域力を高めていく取り組みは、現在のところ我々も必死になってしておるつもりでございます。まだまだ行き届かない部分もたくさんございますけども、介護保険制度についてはさまざまな利用者の負担増、あるいはこちらから提供する介護サービスの質、あるいは種類、量によって介護保険料が変わったりという、現行の制度ではどうしようもないところもございますので、ただ、先ほどの1割負担、2割負担、3割負担の話もございますけども、これは、現役並みに所得がある方々には、それ相応の負担をしていただくというのは、これは、日本の所得税や住民税、さまざまな形で累進の税制がとられているということと一緒の意味合いだというふうに考えておりますから、負担能力のある方々には負担をしていただく。これは先ほどの国民健康保険税のところでも、根底の部分は一緒だと思っておりますから、なかなか山本議員とは意見の相違がございますけれども、我々はこれが正しいという方向で行政を進めておるつもりでございます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) 町長自ら、先ほどの西坂議員の立場と私の立場とが真逆だというふうにご指摘をいただきました。私は、ここで暮らしている人の現実を見たら、制度がいいほうに動いているということではないでしょう。そのことを町長がしっかりと認識をして、町長1人がわあわあ言っても間に合わないということもあるでしょう。しかしながら、町長会ですとか、全国町村会とか、そういう上部団体もあるわけですから、そういうところと一緒になって、ここまで制度を改悪されたら現場は大変なんだということをきちっと上げていかないと、しっかりと住民の命や暮らしを守るという思いはあっても、実際には守っていけないということになるのではないかというふうに思えて仕方がないんです。その点でのお答えを1つはいただきたい。  もう一つは、累進制ということを言われた。所得税は逆累進になっていますよね。特に法人税なんか完全に逆累進でしょう。だから、金を持っている者が、その持っているお金、あるいは稼いだお金にふさわしく税負担をすれば、負担を増やしてサービスを切り下げるなんて、こんなことはやらなくてもいいはずです。しかも、最初に骨太の方針という言葉も少し出しましたけれども、来年10月に消費税を10%に、2%上げると。これで平年度ベースに直すと、国、地方合わせて5兆6,000億円の増税になると。その金を財源にして、さまざまな子育て支援ですとかいろいろなことをやるというんだけども、それでもざっと1兆4,000億円だそうです。その差額は負担増になるわけです。それでいて制度の持続性、本質を変えないというふうに町長はおっしゃるけれども、実際には制度そのものを利用することすら危ういというところへ落ち込む、そういう方々がこの先たくさん生まれてくる。地域で支えろと言われても、今はまだ地域で地域を支える人、あるいはそういう気をつけないといけない方々を見守る力もあるでしょう、支える力もあるでしょう。しかし、本当に今そういう力が次の世代には伝わりにくくなっているということを私は実感的に思うものですから、そのことをあわせて現場の実状をしっかりと上に上げていくということが必要なんだと申し上げておきます。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) さまざまなご意見は頂戴しておりますけども、介護保険法の中身にも、国民の義務としても、自らの健康保持、あるいは介護予防についても明記されているところでございますから、基本の考え方が私と山本議員では大きく相違がございますので答弁もかみ合いませんけども、私はやはり、先ほども申しましたように、介護保険も制度をずっとこれからも守っていく、そのための中身が改正されていくことは、この制度を維持していく上で大変重要なことだというふうに思っておりますし、町の責務としては、やはり介護保険の対象であっても、介護保険にお世話にならない、介護予防、保健事業、健康事業に町として力を入れていくことが町民の皆さんの利益にもつながることだというふうに考えておりますので、その方向でさまざまな事業に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  山本賢司君。 ◎山本賢司(5番) 最後のほうで言われた予防とか健康とか、そのこと自体は私も何ら否定しません。それよりもさらにしっかりと充実されるべきだというふうに思っておりますし、そういう事業により多くの住民が参加をしていただく。自らの意識としても持っていただく。それ自体があかんとは言いません。必要なことだと思います。しかしながら、一方で公費がどんどん削られていっている。制度を変えるたびに公費部分が削られる。こんなことが続いたら、本当に私たちの暮らしは維持できなくなるということをもう一度申し上げて、私の質問を終わります。  以上です。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は要りますか。 ◎山本賢司(5番) 要りません。見解が違うようですから。 ◎議長(上田勝幸) 以上で山本賢司君の一般質問を終わります。  次に、谷口眞治君の一般質問を行います。  谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) 議席番号9番、谷口眞治です。  まず、一昨日18日の大阪府北部地震で亡くなった方とそのご家族にお悔やみを申し上げ、さらに、被災をされました方にお見舞いを申し上げます。  さて、今議会に通告しております一般質問は3項目であります。それでは、通告に従って質問いたします。  まず1つ目でありますが、中小企業振興基本条例についてであります。この問題につきましては、平成27年3月、さらには同年12月でも取り上げているところであります。町長は平成30年度予算の所信表明で、地域内循環型経済を目指すということを強調されておりますが、町長が強調しておられます地域内経済循環、自治体がこれを構築して、さらに地域の再投資力をつける仕組みを持続させる中小企業振興基本条例が必要ではないかということを町長に問うものであります。既に兵庫県におきましても、平成27年10月、条例制定をされております。  以上です。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、谷口議員からのご質問にお答えをいたします。  谷口議員からの中小企業振興基本条例が必要ではないかとのご質問でございます。平成27年度の第85回議会と第89回議会におきまして、本条例につきましてのご質問を受けてまいりました。いずれの答弁におきましても、現時点では条例制定の予定はないが、近隣市町の状況を見ながら検討を継続して行いたい旨の答弁を行っており、その際、谷口議員からは、やる以上はできるだけ早いスタートを、との提言をいただいておりました。  本条例は、町の責務、商工業者の責務、商工団体等の責務、町民の理解及び協力について等の理念条例であることから、理念条例の制定よりも実のある施策展開のほうが町内事業所にとって大切ではないかとの考えであったことと、近隣市町の作成状況を伺っておりました。また、町内事業者の方からさまざまな意見をもとに、急がれる施策や他の市町に先駆けて実施する施策を優先していくことが商工業振興策であると考えて施策を実施してまいりました。しかしながら、近隣市町の作成状況や兵庫県下の商工会がある28市町を見ますと、6月1日時点で13市町が条例を制定していることにより、香美町商工会から町に本条例制定の要望もあり、庁舎内の政策調整会議で協議を行い、現在、本条例の制定に向けて作業に取り組んでいるところでございますので、ご理解をお願いいたします。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) 平成27年3月議会、12月議会で町長が答弁をされて、この条例制定についての検討ということにつきましては、先ほどの答弁の中で商工会からの要請があるという中で、今検討中だということでお聞きしました。少しこの条例制定について申し上げたいということがあります。条例の制定に向かわれるということでありますので、大変私にとっても評価できるなと思っています。  まず、平成28年の香美町の産業別民営事業者数と従業者数ということで、今度のこの条例に関連する方々の規模でありますが、町の資料等を見る中で1,222事業者、7,416人の従業員というデータがあるわけであります。産業事業者をいかに活性化するかというのが香美町経済の大きな課題であります。先ほどありましたように、個別の企業振興施策では不十分であるということで申し上げたいのですが、個別政策よりも条例のほうが自治体として法的な拘束力、強制力が強い。さらには担当職員、さらには首長が交代しても、地方自治体として決めたことは責任を持って継承、実施される。こういったことになるわけでありますから、条例制定が非常に大事だということであります。  さらに、この根拠でありますが、実は1999年の地方分権一括法の制定によって、地方分権政策の一環として、中小企業施策の策定と実施については地方自治体が責任を持つということになっております。さらに、1999年改正の中小企業基本法第6条では、地方公共団体は、基本理念にのっとり、中小企業に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の自然的経済的社会的諸条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有するというふうに規定をされて、地方自治体が地域の個性に合わせた独自の産業施策をつくり、それを実施しなければならなくなったということであります。町長も今現在検討されている条例の内容について少しふれられておりますが、私自身が求めております中小企業振興条例というものは、先ほど町長からありましたように、理念の条例であります。そういった意味では変わっておりません。  今回のこの条例で、私は6つの効果が考えられるというふうに思っています。まず1つ目が、この条例をすることによって、調査を通じて地域経済の主体である中小企業などの地域実態を把握ができる。2つ目が、調査に基づき、企業者のニーズに基づいた行政施策を展開できる。3つ目に、施策の具体化を図る、これは仮称でありますが、産業振興会議の設置と、さらにはこの活動の展開。4つ目が、この地域にはないのですが、大学との連携を系統的に求めることができる。5点目が、大企業などの役割を明記することで、大企業の地域貢献を求めることができるということで、これも、大企業が当町にはまだ入っておりませんが、こういったこともできるということであります。さらに6点目が、先ほども少しふれましたが、首長や行政実務担当者が交代しても施策が継続できる。こういった6つの効果があるというふうに考えられます。そういう意味で、ぜひ、今、具体的に検討されておりますので、商工会の皆さんの声に応えて、ぜひ前に進めていただくことを求めておきたいと思います。さらに、この点についての町長の決意を再度お聞きしたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) まさに今までから何度も議員からのご提案、それを改めて政策調整会議の中で精査をいたしました。県の条例にも市町の責務ということが明記されておりますから、ただ、議員からもご指摘がありましたように、今までこの条例制定に、理念的な条例であることを答弁で申し上げて、今まで見送ってまいりましたけども、まさに基本理念として中小企業の振興に行政としてどう取り組むか。精神的な支柱になるような条例にしないと意味がないわけでございますから、この条例の理念に沿った施策展開が、まさに今、議員がおっしゃいましたように、この条例の理念に沿った具体的な事業の提案が役場として可能かどうか、そこにかかってくると思いますから、これが制定しただけの条例で終わらないような取り組みにこれからも心がけてまいります。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。
     谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) 前に進めていただくということで、具体的にはあれでしょうか。どうなんでしょう。来年度に向けてなのか、この辺のタイムスケジュールをもしも考えておられましたら、お願いしたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) やはり産業振興にかかわる大事な条例でございますから、補正といいますか、年度途中というわけにはいきませんから、31年度当初で提案を申し上げるというような形になろうかなというふうに思っております。 ◎議長(上田勝幸) 谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) わかりました。ぜひ、中小企業基本条例の制定に向けて、しっかりと取り組んでいただくことを求めて、次の質問に入りたいと思います。  2点目につきましては、入札契約制度の改革についてであります。談合を排した上での透明性、客観性、公正性、競争性、こういったことを発揮する入札制度ということについては、一般競争入札が基本であるというふうに言われております。しかし、市場競争万能型の一般競争入札では競争力の強い大手ゼネコンに受注独占となるために、地元企業間の公正な市場機会均等が図れません。地元業者の保護・育成と入札の改革についての町長の所見を伺うものであります。  3点。まず1点目が、香美町の入札契約制度の地元業者の保護・育成策の現状と問題について。2つ目が、工事成績、工事実績、地域要件など非価格要素を加点する総合評価方式の採用は。総合評価方式の試行というふうなことが要綱で定められておりますけども、この状況についても教えていただきたいと思います。3点目でありますが、あってはならないのでありますが、談合の疑惑というふうに言われている高落札率が目立っております。この率につきましては95%以上というふうなことを言われている方もありますけども、特に今議会に提案されている工事請負契約締結議案でも95%以上の高額落札率があります。そういう意味で、私もこれまでにこの問題で予定価格の事前公表といったことを検討してはどうかということで提案しているわけでありますが、再度この点について町長のお考えを伺いたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、谷口議員の入札関係のご質問でございます。  地方公共団体が行う発注は一般競争入札が原則とされております。これは、広範な参加により競争性が高まり、経済的な価格で発注できる反面、大手業者による受注独占や不良業者の参入といった課題がございます。本町では、参加資格を満たせば不特定多数の業者が参加できる一般競争入札は行っておらず、2,000万円以上の建設工事において、原則として制限付一般競争入札を行っております。制限付とは、入札の参加資格として、香美町内に本店、支店があることなどの要件、地域要件を設定することで、町内業者が受注し、地域経済に貢献できる方式となります。また、指名競争入札においても、香美町建設工事等入札参加者選定要綱の中で、業者選定については町内業者を優先することを規定しております。今後も町内業者の受注機会の拡大、下請における町内業者の活用の推進、町内業者の保護・育成に努めてまいります。  次に、2点目の、総合評価落札方式の採用についてお答えをいたします。総合評価落札方式は、価格だけでなく価格以外の要素、技術力、工事実績、施工成績、地域貢献等を含め総合的に評価することで落札者を決定する方式でございます。本町においても、平成19年度に香美町建設工事等に係る総合評価落札方式の試行実施に関する要領を制定し、同年度に発注の井堰改修工事を総合評価落札方式により落札者を決定した経緯がございます。しかしながら、総合評価落札方式による入札の実施に当たっては、2人以上の学識経験者から意見を聴取し、入札審査会において落札決定基準を定めるなど入札契約手続に係る負担が大きく、発注から契約締結までに相当の時間を要し、適正な工期の確保が図れないなどのデメリットがあるため、現在は総合評価落札方式は実施していません。近隣の市町においても同様だと聞き及んでおります。総合評価方式で加味される工事成績、工事実績、地域要件については、現在本町が行っている制限付一般競争入札においてそれ相応に反映しているものと考えておりますが、国においても総合評価落札方式の調査、研究を進めている状況に鑑み、実施に関しては引き続き検討課題とさせていただきます。  次に、3点目の、予定価格の事前公表の検討でございます。予定価格の公表につきましては法令上の制約がなく、地域の実状に応じ地方公共団体の判断により行われるもので、本町では香美町入札結果等の公表に関する要綱の規定により、予定価格は契約日以降速やかに公表することとしております。職員に対する予定価格等を探るなどの不法行為の防止を図るため、予定価格の事前公表を行っている市町村もございますが、事前公表された予定価格が目安となって競争が制限され、落札価格が高どまりになること、最低制限価格を強く類推させるおそれがある等の問題があることから、総務省では予定価格の事前公表の見直しについて全国の市町村に要請している状況がございます。県内市町の状況を見ますと、県をはじめ42団体中31団体が予定価格の事後公表としており、予定価格を事前に公表することで落札率が下がるとは考えにくいため、現時点で事前公表を実施する予定はございません。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) 香美町の入札契約制度、地元業者の保護・育成策の現状というふうなことでありますが、今ご説明がありましたように、香美町では指名競争入札です。それから、もう一つは特別共同企業体JVです。こういったことで小規模業者が共同して大きな工事に向かうということ。あと、最低制限価格制度の導入、こういったことが言われておりますが、この辺で地元業者がしっかりとっていただいて、いい仕事をしていただくということが大変いいわけであります。ただ、この問題点というのは、町長は問題点にはふれられなかったんですが、先ほどふれましたように、高落札率という現状。町長も多分ご存知だと思うのですが、ほぼ予定価格に100%近い、こういった状況が大変目立っております。特に工事関係です。そういうことで、これが果たして入札の競争性が確保できているのだろうかということで、そういったことで絶対談合というのはあってはならないということで、最初、町長も触れられましたが、職員が予定価格なり設定価格を業者から聞かれてくるというような、こんなことになれば大事件になるわけですから、こんなことを絶対させてはならないと思いますし、そういうところをどう考えるかというところです。入札結果ですから、誰かがどうこうということではないと思いますが、かつては業者の中で談合の仕切り役がおって、全て順番をつけてやるというような、こういった構造的なことがあって大問題になって、これでは問題だということで入札の契約の改革がされたと思いますけども、まず、この辺の状況について、町長、どのように考えておられるか伺います。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) まず、かつて談合の仕切り役があったとか、そういうことは本町ではないというふうに確信をしておりますから、一般的にさまざまな地域でというふうに理解はしております。本町ではそういうことはなかったというふうに考えておりますし、まず、90何%の高落札率が談合と谷口議員はおっしゃいますけども、私はそういうものはないというふうに考えております。逆に最低制限という制度がありましたら、最低制限価格を下回って失格という場面もたくさんございますから、やはり入札の落札率といいますのは、これは、私は結果だというふうに思いますから、99%での落札は談合が疑われるというような認識は持ってございません。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) そうは言いながら、私が言いたかったのは、談合はもう置いておいて、高額落札率が高いということが、競争性というところでどうなのかというところなんです。別に低ければいいというふうに私も決して言っておりません。業者の皆さんが100%でもいいと思います。ただ、今現在は設計金額についてもかなりソフトが普及されておって、ほぼ設計価格に近い金額が大体できるというような、そういう状況もあるわけですから、私は、そういうことで業者の皆さんが設計価格についてもある程度そういったことができるということであれば、当然それを事前に公表して、それで、どうか皆さんにここの価格以下でぜひ競争してくださいというふうにされればいいのではないか。この結果が落札率が低くなるという目的ではなしに、やはり競争性、また公開性、こういったことが確保できるわけですから、そういったことは一つ試してみてもいいのではないか。県内の状況も今、町長のほうから紹介されました。42団体中31団体、あと残りの11団体が公表されているという、こういうこともあるわけですから、ここは一度このことについても検討をされてはどうか。特に、これ、事前公表ということになれば、担当職員の皆さんの、これが企業に漏れたとかということで事件につながるわけですから、これを防止する意味でも、職員を守るということでも大きな意味合いがあるというふうに思うんですけども、再度、そういった点を含めて、町長のお考えを伺いたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 予定価格の公表につきましては、県内でも事前公表しているところも部分的にはございます。3分の1か4分の1ぐらいだと思いますけども、現行では、入札審査会の中でも、私は入っておりませんから、そういうことも議論があった上での事後公表ということで結論づけておるというふうに、現時点で私からは申し上げるのはそれだけでございますし、ただ、例えば、職員の価格の漏洩ですとか犯罪行為に結びつくようなことの防止にもなるというような考え方は、私は持っておりません。香美町の職員にはそういう者はいないということが念頭にございますから、入札制度の改正によって職員の不正防止にも役立つというような考え方は、基本的に持っておりません。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) 予定価格の事前公表については考えておらないということでありますけども、どちらにしても、入札をする場合、4つの条件、透明性の確保、競争性・効率性の確保、客観性の確保、さらには公正性の確保、この4原則を踏まえた上で、さらには地元企業の皆さんにしっかり仕事をとっていただく、こういったことが一番いいわけですから、そういう意味では今の制度も当然、必要であれば変えていくということが大事だと思いますけども、なかなかこの辺をどうしていくかということは、答えがあるようでないようで、最後になれば、一番この4原則を保持できるのは一般競争入札という、こういうところにかえってくるわけですけども、十分4つの条件を確保していく上での入札の改革をぜひしっかりと議論していただいて、ないとは思うんですけども、疑惑を持たれるような、そういうところにつながらないような入札をぜひ強めていただくことを求めて、2問目の質問を終わります。 ◎議長(上田勝幸) 一般質問の途中ですが、ここで暫時休憩いたします。再開は午後1時といたします。                              午前11時58分 休憩                              午後 1時00分 再開 ◎議長(上田勝幸) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。  谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) それでは、3問目の一般質問に入ります。3問目は、滞在型観光振興策についてであります。空の駅・余部クリスタルタワーを訪れる観光客が5月に10万人突破したが、多くは町以外の宿泊観光客である。香美町に宿泊する滞在型観光客をいかに増やすかが問われている。観光拠点を掘り起こし整備し、香美町内の観光拠点を結ぶ日帰り・宿泊コースを設定するなど滞在型観光を目指すべきではないか。町長の所見を問います。まず1点目で、御崎灯台の一般開放は。2つ目が、遊覧船再開は本当にあきらめたのか。山陰海岸ジオパーク再認定に大ブレーキ。3点目が、滞在型観光を目指す観光拠点のネットワークを。1回目の質問を終わります。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、谷口議員の最後のご質問でございます。  ご質問の、余部埼灯台の一般開放についてでございます。海上保安庁では、積極的に余部埼灯台の一般開放を行っていただいております。昨年11月26日の余部クリスタルタワーの竣工イベントや、今年5月19日開催の山陰海岸ジオパークトレイルイベントでの一般開放を行っていただいております。トレイルイベント参加者からは好評を得ておりました。明治元年に西洋式灯台の建設が始まって今年が150周年、また、海上保安制度創設70周年の年であることから、海上保安庁では、灯台に親しんでいただこうと記念イベントとして一般公開を行います。より多くの方々に来訪していただくため、余部振興会が主催する余部クリスタルタワーの1周年記念イベントとあわせた開催を関係者で検討しております。  次に、遊覧船の関係でございます。残念ながら事業承継が見つかりませんでしたが、ジオカヤック体験の新メニューができました。利用者につきましては、寺川議員の質問でもお答えをいたしましたが、平成27年と比較しますと419人で約3倍に増加をしております。昨年度、山陰海岸ジオパークは日本ジオパーク委員会による再認定審査の結果、2年間の条件つき再認定とされました。総評の中では、香美町における遊覧船かすみ丸の廃業が山陰海岸ジオパークへ悪影響を与えているとの指摘はなく、むしろそれにかわるカヤック活動等の発表について好印象をいただいたところでございます。今年夏にはユネスコ世界ジオパーク再認定審査を控えておりますので、山陰海岸ジオパーク推進協議会及び香美町ジオパーク推進協議会とのあらゆる取り組みでの連携を図りながら、審査に臨みたいと考えております。  次に、滞在型観光を目指す観光拠点のネットワークにつきましては、必要不可欠であると考えております。多くの観光客の入り込みがある余部クリスタルタワーから町内各施設へ観光客の周遊による滞在時間の拡大を図るには、3区の観光協会や各観光施設が今以上にネットワークに主体的に取り組み、各施設の個々の持つ、体験、食、癒し、学びなどの特徴をどの施設と連携していくかを考えていくことが重要だと考えております。現在、海の文化館では、木の殿堂と連携し、展示物の貸し借りにより木のおもちゃ体験が海でできたり、鮫の剥製が山で見れたりと、それぞれの施設に観光客が行き来する動きが生まれております。また、各イベントの情報共有や施設相互でのPRなどにより、周遊ルートにつながっていくものと考えております。本年度設立、加盟いたしました麒麟のまち観光局と連携する中で、町内周遊をはじめ、近隣市町とネットワークを広げていきたいと考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) それでは、再質問に入らせていただきます。  まず、御崎灯台の一般開放についてでありますが、管理をしております海上保安庁が積極的に取り組んでいるというようなことで、11月26日、または3月のトレイル等のイベントで公開しているというようなご答弁でありました。私は、当然イベントもそうなんですが、実際可能かどうかわかりませんが、常時あれが開放できないかというふうなことで、私も先日、御崎灯台に保安庁の方と案内していただきましたが、非常に中ではいろんな写真も飾ってありますし、結構いろいろ参考になるいい記録等が載っております。さらには、展望台といいますか、2階に上がれば非常に眺望もよくきくというようなことで、大変いい観光施設になるのではないかというふうに思っているところであります。そういった意味では、海上保安庁に日常的に開放をしていただくということについて取り組んでいくということが求められると思うのですが、これについて町長のお考えをまずお聞きしたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 海上保安庁の舞鶴の保安部長さん、全体は八管の本部長さんでございますけど、保安部長さんもよく町長室にお越しになります。そういう常時開放をお願いした経緯はございませんけども、ただ、あの施設の本来の目的は海上運航のさまざまな部分で、役割は観光施設ではないということが原則でございますし、今は常駐の職員さんもおられないところを、日常に、日中に常時開放するとなりますと職員さんの常駐ということが必要になってこようかと思いますし、夜には使う大事な施設を日中一般開放で、常時ついておられる方もない中でというのは非常に難しいところがあります。ただ、さまざまな機会を通じて親しんでいくために、海上保安庁の保安部長さんも、できるだけ町のイベントごと、あるいは余部の皆さんのさまざまな催しには、連動してできるだけ我々も協力したいということは常に言っていただいておりますし、まさにこのごろはさまざまな形でご協力もいただいておりますし、一般開放のときには保安部長さんも含めて関係職員の方も多数わざわざ遠路こちらまでお越しをいただいているというような状況の中で、また機会がございましたら、ちょうど海上保安制度の70周年記念式典が舞鶴で7月にございますから、多分お会いできると思います。議会の皆さんからはそういう要望もあるということは、私が直接お伝えはさせていただきたいとは思いますけども、なかなか厳しい状況かなというふうに思っております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) 一般開放で常時開放する場合、当然職員配置ということもあると思うのですが、私もこの辺正確だったかどうかわかりませんが、海上保安庁の責任者の方は、町長が指摘されたように、この施設は観光施設ではありませんので。ただ、これをこのまま放置でなしに、開放して多くの皆さんに見ていただく、こういうことを考えているんだということで、経ヶ岬の灯台なんかも開放の方向で進んでいるんだというお話も伺いました。そういったことで確かに職員さんを配置しての管理は難しいかもわかりませんが、例えば、地元の御崎地区がこれを受けていただいて管理をしていくという方法も考えられるかなと思いますので、これが実際可能かどうかわかりませんが、ぜひこういったことを要請していただいて、本当に大変すばらしい景観ですし、すばらしい施設ですので、観光拠点としてもう一つ増やしていくということで、ぜひ努力をお願いしたいと思います。  2つ目の、遊覧船の再開の関係であります。この関係につきましては、寺川議員をはじめ同僚議員の皆さんからも指摘があって、ジオカヤックと一般釣り舟活用の海上タクシー、こういったことが今、具体的に取り組みが始まっているというお話がありまして、同僚議員の質問に対して町長は、全面的にバックアップしていきたいというお話がありました。ここで1点お聞きしたいのですが、昨年1年間、遊覧船新規事業の調査を商工会に委託されてきたわけですけども、どうなんでしょう。この段階で町内のこういう動きというのは把握をされていたのかどうか、全く動きがなかったのか。その点をお聞きしたいということと、それから、海上タクシーに一般釣り舟を使ってということですが、これも実際可能かどうかわかりませんが、例えば、今、遊覧船がそのまま係留してありますけども、あれを活用するというふうな、そういったことは全く無理なのか。どちらにしても海から香住海岸を見る、そういう仕組みとしては絶対必要な部門でありますので、その辺のところをまずお聞きしたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 遊覧船の事業承継に向けた商工会への委託というのは、29年度で一応ピリオドを打たせていただいたということは当該事業者の方にも連絡済みでございますし、いろいろお世話になりましたということでございました。今、谷口議員からご質問の、昨日、寺川議員からのご提案もあった、町内の漁船を活用した海上タクシー、イメージとして海上タクシーということでございますけども、その方々が遊覧船を活用してということは、町からそういう投げかけも行っておりません。ただ、正確に当事者の方々と私は面談もしておりませんけども、また聞きでございますけども、例えば、そういう組織化、あるいは法人化を目指しておられるそういう団体の方々が、現行の廃業なさった遊覧船事業者の方の船を使っての動きというのは、少し無理があるというようなご意見が内部的にはあったように漏れ伝わっております。ただ、私は、直接そういう方々と面談をして、そのことを投げかけたわけでもございません。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) 町民の皆さんの中で、海から香住海岸を見るということに着目してこういう取り組みがされておりますので、先ほども同僚議員の中で全面的にバックアップということですが、ソフト面も、それからまたハード面もあると思いますので、これが成功するようにぜひ取り組んでいただきたいと思いますし、あわせて、海上タクシーの発着場を、例えば、余部の漁港がもし可能であればクリスタルタワーのお客さんを直接運ぶというような、これも新たな観光の取り組みになるのではないかと思いますので、どちらにしても、海上タクシーに取り組んでおられる皆さんを町として全面支援していくことを求めたいと思います。再度、町長のお考えをお願いします。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 今、議員からご指摘の、余部の港を活用した、町営の漁港でございますから、そういうことが可能であれば、まず、ただ、寺川議員のご提案いただいております、そういう有志の方々の現行の組織化をきちっとした形で進めていただくこと。これは、法人化も含めてでございます。そういうことになりますと、新規起業にも当たりますし、起業創業の分野での補助金も、現行の制度でも活用できるような部分も出てこようと思いますし、発着場の関係でございます。おぼろげながら、昨日、寺川議員からのご質問をいただいた中で、例えば、それぞれ漁船の一本釣り漁業の方々が、沖釣りとかイカ釣りに観光客の皆さん、釣り人を乗せて出られるときには、それぞれ自分の係留した港での発着というふうになりますから、例えば、リアルタイムに予約のあった個人のお客さんが、そういう発着の場所は、例えば、今の遊覧船を廃業なさった事業者の皆さんのように、ここで発着するんだというやり方もあるでしょうし、あるいは活用される漁船の係留の場所まで来ていただいて、そこからの発着というような形も考えられるのではないかという、よいほうのイメージを自分の頭の中で構築しているような状況でございますけども、ただ、組織化、法人化、あるいは運営の仕方、そういうことがまだはっきり見えてまいりませんので、昨日も申しましたように、そういうことがきちっと見えてきて、対象の方々とのいろいろな協議の中で、町として支援をさせていただける部分については最大限の支援をさせていただくということでございます。 ◎議長(上田勝幸) 谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) ぜひ全面的な支援を求めておきたいと思います。  3点目の、滞在型観光を目指す観光拠点のネットワークということでありますが、町長も香美町の中で観光拠点をネットでつないでいく、こういったものを開始していくというようなお話がありました。どうしても町内だけということではなしに、当然、広域観光もあるというように思いますし、ただ、どちらにしても香美町にとって、何だかんだ言いながら宿泊してもらって何ぼというんですか、ここが一番やはり大事なとこかなと思いますので、そういう意味では、日帰り、また1泊2日、2泊3日とか、そういうコースを、当然、香美町全体を見ましたら、非常にそれぞれ観光拠点としている宝がたくさんあると思いますので、やはりそういう面をしっかりと構築していくことが必要ではないかと思います。特に今後、インバウンド客、外国人の旅行者でありますが、当然、景観もですし、あとは文化です。こういったものに非常に関心を持たれていると、こういったお客さんが増えてくると思いますので、そういうことからいえば、香美町では応挙寺も含めて、また、最近、町の指定文化財ですか、これも指定をされているというものもありますので、ぜひこれを全部網羅されて、ネットでつなげばどういうツーリズムができるかということも真剣に考えていかれたらいいのではないかというふうに思います。そういった点での町長のお考えを伺いたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 香美町に滞在時間を延ばしていただくため、あるいはさまざまな事情から県の大きなご支援を得て、6億5,000万円もつぎ込んでクリスタルタワーができて、そこには本当に、半年でもエレベーターに乗った方だけでも10万人、これは実数でございますから、推定ではありません。ですから、余部の道の駅周辺には年間30万近い観光客がお見えになっております。ただ、我々が果たすべき役割と今、議員からご提案の地域内の観光ルートの設定ですとか、あるいはそれを観光客の皆さんに知らしめるための方策は、これは、行政にかかわる役場がすべきことなのか、観光協会や観光業者の皆さんが知恵を凝らして、自分の実業の分野で本当に一番有効な手段をどう考えていくのかということでは、私は、観光協会を含めた町内の観光業者の皆さんが、今ある町内の素材をどういうふうに連携させていくのかというようなことでいただいたご意見を、経済的な支援も含めて町が担わせていただくのがいいのではないかということを思っております。役場の行政マンが、自分の生活にかかわりのない観光の分野ということは、やはりその仕事に携わっておられる町内の観光業者の皆さん、あるいは観光協会の皆さんのほうがそういうノウハウは持っておられると思いますから、さまざまなご提案をいただくことを我々役場の側がどう支援させていただくかというほうが、実態的には効果も大きいのではないかというふうな思いがございますので、このことは、また当然、観光協会や業界の皆さん方にも十分我々の考え方をお示しさせていただいて、町としてもしっかりとバックアップをしていきたいと考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) この取り組み方について少し町長のほうからお話があったわけでありますが、町長、ある意味では、6億5,000万円を使って設置した余部クリスタルタワーが非常に大盛況で、これがまた、ここだけにとどまらず、いろんな波及効果というんですか、そういう新しい芽というんですか、こういったことがどんどん今拡大をしてきている最中かなというふうに思っています。私が言いたいのは、この段階で、ここでこのまま一過性にするのではなく、しっかりとした取り組みをして観光誘致策に結びつけていくということが今一番求められているんです。そういう意味で、役場の主導性というのが何かということで、まずは方針を、方向をしっかり定めて、先ほど町長が言われたように、観光の関係団体の皆さんとしっかりと協議していく、こういう方向と、さらに、必要であれば当然、初期投資のお金を含めて財源も応援していく、こういったことが本当に今求められております。今、どちらかというと検討をしている段階ではなしに、まさに動きながら考えていく、これが今求められているのではないかと思います。本当に非常に速い速度で今進んでいるということを私自身非常に実感しておりまして、そういう意味では、やはり効果的な取り組みが必要であれば、決断をするのは町であると思います。その先頭の町長の決断いかんにかかっているということを思っておりますので、ぜひ、具体的な取り組み方については関係者の皆さんが動いていただいて、考えていただく、当然ですし、しかし、それをしっかりと指針を定めて、こういう方向で行こうやという、この方向を打ち出すのはやはりトップである町長が英断を下すべきだというふうに思いますので、どうかこの動きをいい方向に進めていただいて、観光客20%アップが本当に実現するかどうか、これは町長の決断いかんにかかっているのではないかと私は思いますので、再度、その辺についての決意をお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いします。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 余部クリスタルタワーも本当に大きな決断をしたところでございます。ただ、もう2年もすれば来られる方々は半減するというような町民の声も聞いておりますので、いつまでも今の状況ができるだけ続くような対応をとりたいというふうに思いますし、一方で、おくれぎみでありますインバウンド対策でございますけども、余部クリスタルタワーに西側からの台湾人、中国人の方々がたくさんお見えになるということは駅長さんからも聞いております。今現行、香美町内での観光スポットの中で一番インバウンドの観光客が多いのは余部クリスタルタワーだというふうな認識も持っておりますから、そういうものが今後どういうふうになっていくのかも含めて、今は、昨年立ち上がりました麒麟のまち観光局、このDMOにも香美町も参加させていただいております。西側からの外国人観光客もたくさんお見えになっているような状況は、これからも引き続き香美町に向けての外国人観光客が来ていただくための方策は、麒麟のまち観光局の会合の中でも創生会議の会合の中でも、私は、余部に多くの外国人の方々が西側からお越しになっているということは、鳥取の市長さんも含めて、私からもそういう現状については説明はさせていただいておりますので、より深く連携を持って、香美町に滞在時間を延ばしていただいたり、また、泊まっていただけるような観光客がどのぐらい増えるのかが生命線だと思っておりますから、そういう方向でしっかりと経済的な支援も含めて、検討はしてまいりたいと思います。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 谷口眞治君。 ◎谷口眞治(9番) 今日はその3点、具体的な提案をさせていただきましたが、ぜひ全力で取り組んでいくことを求めて、私の一般質問を終わります。 ◎議長(上田勝幸) 以上で谷口眞治君の一般質問を終わります。  次に、西谷高弘君の一般質問を行います。  西谷高弘君。 ◎西谷高弘(12番) 議席番号12番、西谷高弘でございます。  初めに、大阪北部地震で亡くなられた方のご冥福と、けがをされた方々の一日も早い回復を心よりお祈り申し上げたいと思います。  それでは、通告いたしましたとおり4項目について伺います。初めに、項目の番号の訂正をお願いしたいと思うのですが、項目の4、5、6をすみません、2、3、4で変更をお願いしたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 1は大くくりで、3つを一遍にやられるということですか。 ◎西谷高弘(12番) そうです。 ◎議長(上田勝幸) 了解しました。 ◎西谷高弘(12番) 安全・安心の中の内容が1、2、3あるわけなんです。  それでは、1番の安全・安心のまちづくりについてですが、近年、台風、豪雨などの災害が大規模であり、思いもよらないような被害をもたらしています。大規模な災害発生になれば、官民一体の活動が必要不可欠であり、香美町に4月に設置された防災安全課に対する期待は高いものと思われます。と同時に、地域に専門的な知識や技術を持った人がいてくれれば心強いと思います。実際に災害が発生した際の活動は、自助、自らを守る行動、共助、地域、町民とともに助け合う行動、公助、国や自治体による行動の3種類があります。災害の発生直後から初期段階における活動については、自らの力と近隣住民同士の協力で切り開いていかねばならないと思います。この自助、共助の活動を災害発生時に実践する人材として、日本防災士機構は防災士の資格を位置づけています。  防災士は、民間人の防災リーダーを養成する目的で創設された制度で、阪神淡路大震災後、2002年にNPO法人日本防災士機構が、内閣府に認証を受けた防災に関する一定の意識、知識、技能を持った人を認証する民間の資格です。現在、資格認証者が全国で12万人を超えており、企業や団体、自治体でも資格の取得を求められていると言われています。防災士の資格は、機構の定めたカリキュラムである、災害時の命を守るということ、ライフライン、高齢者、乳幼児の心理ケア、応急手当てなど、災害発生の仕組み、地震、火災、土砂、台風、集中豪雨について、災害にかかわる情報を知る等を学習して講座を受講し、認定されると防災士となります。要は、防災のプロフェッショナルとなります。  防災士の活動は、主として地震や水害、火山噴火、土砂災害などの災害において、公的機関や民間組織、個人と力を合わせて活動するとあります。いつ起こるか誰にも予測できないのが災害です。だからこそ災害が起きたとき、多くの人は不安でパニックに陥ってしまいます。自助、共助の部分で活躍できる人材を育成するために防災士の資格が誕生し、いざというときには誰よりも早く適切な行動ができ、自分自身や自分の家族や近隣の人たちを助ける人、また、日ごろから高い防災意識を持って、地域の防災の備えのリーダー的な存在となります。今述べたように、防災士は必要だと思うがどうか。また、防災士の資格取得については費用がかかります。受けたい人がいれば、ぜひ費用の助成を検討していただきたいがどうかを伺いたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、西谷議員の防災士の関係のご質問でございます。  先ほど議員からもございましたように、防災士とは、特定非営利活動法人日本防災士機構が認証する民間資格で、平成30年5月末現在で兵庫県内の防災士認証者数は4,710名で、そのうち香美町内の認証者は22名となってございます。防災士に期待されます役割といたしましては、平時においては防災意識の啓発に当たるほか、大災害が発生したときに各地の家庭はもとより、地域や職場において人々の生命や財産にかかわる被害が少しでも軽減されるよう、被災現場で実際の役に立つ活動を行うことが挙げられます。さらに、防災士は、各自の所属する地域や団体、企業の要請を受け、避難、救助、避難所の運営などに当たり、地域自治体やボランティアの人たちと協働して活動することも期待をされております。このことは、まさに自主防災組織に期待される役割そのものでございます。  防災士になるためには、日本防災士機構が認証いたしました研修機関が行う防災士養成研修講座を受講し、履修証明書を取得します。そして、資格取得試験を受けるようになります。それで合格いたしますと、2カ月以内に機構のほうに防災士認証登録申請を行いますと防災士認証状と防災士証が送付されてくるという流れになっております。毎年、兵庫県が防災士養成研修講座として兵庫防災リーダー講座を開催しており、本年度は但馬地域でも開催をされます。この講座は、受講料は無料でございますが、資格取得に必要な費用といたしまして、個人の負担としましては防災士資格取得試験受験料3,000円と防災士認証登録申請手続料5,000円、合計8,000円が必要となります。県内の各市町の例では、自治体で開催した防災士養成講座の受講に関しての教本代や受験料などを助成したり、資格取得に要した費用の助成を行っている自治体もあるようでございます。本町といたしましても、防災士の資格を取得するべきPRを行うとともに、消防団員には資格取得の特例措置がございますので、取得可能者の取りまとめをするとともに、必要な費用の助成等を検討しているところでございます。準備が整い次第、必要経費について9月の補正も視野に入れておるところでございます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  西谷高弘君。 ◎西谷高弘(12番) 昨年10月に台風21号が起こり、甚大な被害をもたらしました。香美町においても河川の縁が崩れ落ちているところが多数見受けられました。私は、民家の庭が崩れ落ちていると、2件ほどの方から相談を受けました。河川や田や畑の被害は補助が出ます。町や県に問い合わせてみましたが、民家に対し、条例では該当せず補助はありませんでした。相談を受けた方から、田んぼは補助が出るのになと言われましたが、どうすることもできませんでした。その場所は以前より、大雨のとき上のほうからたくさんの水が流れてきたようです。何か対策はなかったのかと悔やまれてなりません。防災士の方が事前対策にかかわっていくということはないかもしれませんが、防災安全課として被害が起きてからの対策でなく、事前に危険な箇所等しっかりとした対策指導の励行を期待したいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 通告から余り外れないようにしてください。 ◎西谷高弘(12番) 防災士自体の存在も非常に、今、町長が言われたように、重要なところでございますので、ぜひ防災士の資格、また、そういう助成をしていただくように期待したいと思います。  次に、2番の農業機械作業の安全対策についてですが、現在どの地域も農業耕作者は高齢者の方が多くなってきています。農作業は今や機械化され、手作業も少なくなってきました。その中で農作業中の死亡事故の話を聞いたりします。農林水産省は、2016年に発生した農作業死亡事故は、前年比26件減の312件となったとあります。2010年ごろまでは年間400件前後で維持していましたが、その後少しずつ減少に転じたものの、依然年間300件を超えるとあります。農林水産省は、この3月から春の農作業安全確認運動を展開し、農作業事故防止に向けた取り組みを強化していき、事故撲滅へ官民挙げてより実効性のある対策の強化、徹底が求められると発表がありました。香美町の取り組みを伺いたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。
    ◎町長(浜上勇人) それでは、西谷議員の2つ目のご質問でございます。  全国の農作業死亡事故は、ここ5年間で年平均340件前後、兵庫県内でも毎年10件程度発生をしております。その7割が農業機械の作業にかかわる事故で、65歳以上の高齢者による事故が約8割と極めて高くなっております。これは、年々進む農業従事者の高齢化や農業機械の大型化、農道等の未整備などさまざまな背景があると考えられますが、一方で女性農業者の補助作業中の傷害事故も増加していることから、これらの農業者に対する農作業事故防止を図っていかなければなりません。最近では、香美町内においては農作業死亡事故は起きておりませんが、但馬管内でも数件発生しておりますし、死亡事故に至らずとも大けがをされたという話を耳にすることはございます。この対策といたしまして、兵庫県では春と秋に農作業事故防止運動を展開しており、農作業安全啓発パンフレット等による広報活動や、農業機械安全操作技術講習会を開催して事故防止運動を展開しております。香美町もそれにあわせて、各種広報媒体を活用し、啓発活動を行っているところでございます。  そういった中、この7月下旬に、兵庫県農産園芸課が主催をします但馬地区GAP研修会が香住区中央公民館で開催されることになりました。GAPとは、農業において食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理の取り組みのことでございます。農作業中の事故を未然に防ぐためには、一人一人が身の回りに潜む危険をあらかじめ把握し、常に安全を確認しながら作業をすることが重要でございます。日ごろの作業内容をしっかりと点検、確認し、改善していくGAPの取り組みは、農作業の事故防止にも役立つと考えられております。詳細な開催日時が決まりましたら、ホームページや行政放送でお知らせをいたします。多くのご来場をお願いいたします。  農作業事故防止には、何よりも無理をしない、自らを過信しないことが肝要であります。これから暑い時期を迎えますし、農作業も忙しくなってまいります。行政放送を活用し、注意喚起を図るなど、今後とも機会を捉えて啓発活動を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  西谷高弘君。 ◎西谷高弘(12番) 農作業中の事故は、先ほど言われたように、高齢者による農業機械の操作ミスとかであります。当然、安全管理は個人の責任でありますが、機械の認識不足や長年の経験から、自分は大丈夫という過信があると思います。先ほど言われたセミナーや講習会をぜひ行っていただきたいですし、広報紙による皆様への案内もいつごろそういうふうに提示されるか、今一度確認をしたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 農家の皆さん、あるいは町民の皆さんに対する啓蒙は、水稲の作付は終わったというものの、また秋には稲刈りやコンバインなどございますので、これは、時期を照らして行政放送や広報活動において、農作業中の事故防止についての啓蒙活動はこれからも随時行ってまいりたいというふうに思います。まずは今年の秋の稲刈りシーズンだというふうに考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 西谷高弘君。 ◎西谷高弘(12番) 当然、農作業の事故もあるのですが、今よく家庭菜園ということで、一般の農耕者以外の方もそういう機械を使われることも多々あると思います。そういう農作業者以外の方にもぜひご案内をお願いしたいと思います。  次に、3番の防犯運動の強化についてでございますが、我々公明党は4月より、子育て、介護、中小企業、防災減災をテーマにアンケートを行う、100万人訪問・調査運動を展開しており、6月までの3カ月間、地域を訪問し、一人一人の声に耳を傾け、現場のニーズを酌み取っていく活動を行っております。そんな声の中から伺います。防犯運動の強化についてですが、近年、歩道を歩行中の集団登校の列に車が衝突するなど、登下校中の児童が被害に遭う交通事故が依然と発生しています。児童・生徒が安全に登下校できるはずの通学路において痛ましい事故が起こることに誰もが心を痛めます。また、3日前に発生した大阪北部地震では、通学路でプールのブロック塀が倒れ、死亡するという悲惨な事故がありました。  登下校時の安全確保に活躍していただいているのが見守り隊の活動です。見守り隊はボランティアで行われていると思うのですが、香住区、村岡区、小代区で異なっていると思います。その中で、兎塚地区で挨拶、声かけによって学校と老人会との交流につながっていったというほほ笑ましい話も聞きました。現在、見守り隊の現状はどうでしょうか、伺います。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。教育長の答弁を求めます。  教育長、藤原健一君。 ◎教育長(藤原健一) それでは、西谷議員のご質問にお答えします。  現在、香美町では学校安全ボランティア、見守り隊が全小学校区の単位で編成されております。したがいまして、登録数は10団体、総勢515名の協力を現在得ております。見守り隊の構成は、主に保護者と地域の区長会、老人会の協力を得て編成されております。その活動内容は、登校・下校にそれぞれの地区の道路沿いや交差点などの危険箇所に立ち、児童の安全を見守っていただいております。また、校区によっては学校まで付き添っていただけるところもございます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  西谷高弘君。 ◎西谷高弘(12番) また、見守り隊の人たちを増やしてほしいと言われる保護者の方もいらっしゃいます。それぞれの地域で大切な子どもたちを守っていきたいと思います。  通学路の安全ですが、通学路に対して定期的に見て回っているのでしょうか。また、されているとして、それは誰がされているのでしょうか。例えば、学校とか教育委員会とか、伺います。 ◎議長(上田勝幸) 教育長、藤原健一君。 ◎教育長(藤原健一) 最初の、見守り隊でございますが、今現在、区長会等を通じて新たに見守り隊の登録の協力をお願いしているような状況でございます。まだまだ学校によって格差はございますので、まだ不足している学校もございますので、今、協力をお願いしているというような状況でございます。  それから、通学路の問題でございますが、通学路の安全対策につきましては、本町では、国土交通省、県の土木事務所、県の建設課、警察署、町の教育委員会を構成員に組織しております。香美町通学路安全推進会議において、毎年10月に通学路の安全点検を行っております。そして、昨日の段階でございますが、通学路につきましては事故がないようにということで、例えば、月曜日の大阪の事故があったときには、昨日の段階で見塚議員にもお答えをいたしましたように、通学路を点検いたしております。主に昨日朝の段階で、私の指示によって教育委員会の各課長にお願いをしまして、各学校において通学路で危険がないのか、特に今回の場合にはブロック塀等について、また、危険な空き家等、上から瓦が落ちてくるようなところはないのかというあたりを今現在、点検をしているようなところでございます。なお、学校の施設につきましては、少々塀に難しい部分もございますので、教育委員会の職員が直接学校に出向いて点検をしております。通学路については、またそれぞれの学校において保護者と、それから教員が一体となって通学路の点検を行っているということは聞いております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 西谷高弘君。 ◎西谷高弘(12番) 通学路の関連なんですが、ある父兄からも、私の子どもは1人で帰るときがあるんですと。そのときに細道、結構路地というか、そういうところの場所もあるということで、実際に通学路を点検していただいているということですが、そういう通学路を変えるということはできるのでしょうか。お願いします。 ◎議長(上田勝幸) 教育長、藤原健一君。 ◎教育長(藤原健一) どうしても最終的には1人で帰らなければいけない通学路というのは出てこようかと思います。子どもの数が非常に減っているという中で、通学路を変えるということは今の道よりもこちらの道のほうが子どもにとっては安全だということになってきたら、学校と協議をしながら変えるということは可能であるというように思いますけど、特に校長先生や園長先生にお願いしているのは、学校を出るときには5人、10人で帰るのですが、途中からどうしても枝道を帰って、細道になって、最終的には1人で帰らなければいけない生徒がどうしても出てきます。それは学校も十分把握をしておりますし、緊急時につきましては学校職員が付き添って帰っているというのが現状であるというふうに思っております。  以上です。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  西谷高弘君。 ◎西谷高弘(12番) 子どもは本当に未来を託す宝でございますので、安全点検を再度お願いしたいと思います。  質問事項にはありませんが、中学校は自転車通学をしている地域があります。警報が出ていなくても、大雨のとき、雷が鳴っているとき、体調が悪いとき、けがをしているとき等でも基本自転車通学をする。スクールバスで通っている生徒との差を感じるとの意見がありますが、このような意見に対してはどうでしょうか、伺います。 ◎議長(上田勝幸) 通告外ですけども、議長として受け入れます。  教育長、藤原健一君。 ◎教育長(藤原健一) 中学生の自転車通学の件でございますが、これをバス通にしてほしいということですか。(「そのほかあります」の声あり)これは、以前にも話をしましたように通学規定というのがございまして、それにのっとってバス通であるか、自転車通であるかというのは学校で判定をいたしております。例えば、現状として、自転車通の子が、これは、徒歩通の生徒でも中学生は一緒だろうというふうに思うのですが、足をくじいて歩けないといったときにバスに乗れるかという、そういう問題ではなかろうというふうに思います。そういうときには今現在、保護者に対応を委ねているというのが現状であろうと思います。ただ、保護者の方がどうしても都合がつかんというのは、今の先生方は本当に非常に優しい、余りあってはいけないことなんですけど、学校が対応している部分もあるかと思います。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 西谷高弘君。 ◎西谷高弘(12番) こういう意見もあるということで、また検討をお願いしたいと思います。  次に、2項目めですが、住みよいまちづくりについて伺います。出かけることが困難なので、家に来てもらって髪を切ってもらいたいということを聞きました。調べると、在宅の高齢者や障害者の方に、自宅で散髪やカットができる訪問理美容サービスの実施を試行している自治体があります。協力していただける理美容店、サービスを受けられる人の条件等、また考えなければならないことはたくさんあると思いますが、町として考えていただけるか伺いたいと思います。また、そのときに交通費とかそういう出張費が発生するということがあるのですが、助成はできないか伺いたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、西谷議員のご質問でございます。  今回、西谷議員からご質問いただきました訪問理美容サービスについては、在宅で寝たきりなど外出困難な方にとっては、身だしなみを整え、清潔さとリフレッシュ感を体感してもらえるなど、精神的、身体的に生活の質の維持向上につながるサービスであると考えております。香美町では、在宅でお過ごしの方のうち、デイサービス等の介護事業所を利用されておられる方は、利用時に合わせて理美容サービスを受けておられる方が多いとお聞きしております。それ以外にも、行きなれた理容・美容院に訪問理美容を依頼されておられる方もあるように聞いております。  一方で、過疎地域における理髪店等は、経営者の高齢化により店舗の数も減少し、後継者がないなど、理美容サービスを提供する人材の確保が難しくなっている現状にあると認識をしております。ただ、出張時の助成ができないかとのご質問でございますが、既にお客サービスとして独自に取り組んでおられる方も多いようでございますし、また、増えてきているようにもお聞きをしているところでございます。基本的には個人の衣食住に係る部分かと思いますので、今、町で出張費の助成を行うことは考えておりません。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  西谷高弘君。 ◎西谷高弘(12番) ひとり暮らしで交通の便の悪い方とか、要支援、要介護の方、また障害者の方には、これは本当に必要だと考えます。ぜひ理美容店に対しての助成も検討をお願いしたいと思います。  次に、3項目めですが、観光振興について伺います。道の駅ドッグランについて伺います。ある婦人から、息子が里帰りするときに、サービスエリアにドッグランが設置されているが、香美町は4カ所道の駅がある。だけど、ドッグランが設置されているところがない。ぜひ設置されたらいいのになという意見がありました。ネットには、狭い車の中から開放され、喜んでドッグランで遊んでいる犬の様子が載っていました。また、竹野浜では犬しか入れないわんわんビーチがあり、関東のほうからも来られ、にぎわっているそうです。このような取り組みをどう思われるか伺いたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、西谷議員のドッグランの関係でございます。  町内4つの道の駅へのドッグランの設置についてのご質問でございます。ペットブームによりまして愛犬を飼育する方が増えて、近年ではサービスエリア等にドッグランが設けられ、ドライブ中のペット休憩や気分転換等に活用されているところでございます。小型犬の気分転換用のドッグランは、500平方メートル程度の小さなものから、いろいろな広さのものがあるようでございます。また、ペットの飛び出し防止の柵、排泄用コーナー、ペットの足が汚れないようにするための芝生や砂の路盤整備、足洗い場、水飲み場の整備と飼い主の手洗い場などの整備をすることが望ましいようでございます。このような整備以外に、危害を加える犬の入場制限、発情中の雌の入場制限、予防接種の確認、ふんや汚物の持ち帰り、犬同士のトラブルの解決など、利用を制限する必要もあることから、利用を管理する管理人の設置が望まれるようでございます。道の駅あゆの里矢田川におきましても、以前にドッグランの設置について検討された経緯があり、飼育者の一部には、愛犬を柵の中に放すことに抵抗があるという考え方があること、また、施設裏側の河川敷でリードをつけて愛犬との散歩を楽しむ姿もたびたび見かけることから、必ずしもドッグランの設置が必要だと感じていないというお話もお聞きいたしました。個々の道の駅の運営主体の考え方もそれぞれあると思いますが、町内4カ所の道の駅にはドッグランを設置する面積的な余裕もないことから、現在のところ、町としてドッグランの整備を行う考えはございません。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  西谷高弘君。 ◎西谷高弘(12番) 必要性をそういうふうに言われているんですけど、これも一つの観光振興のためにも一役担うと思うので、ぜひまた検討をしてもらいたいと思います。  次に、4項目ですが、子育て支援事業について伺います。私は29年度、村岡区保育園のことをたくさん質問してきました。新園舎ができてからの統合を求めましたが、本年度より保育園は統合され、村岡の宝樹保育園でスタートしています。来年度、平成31年4月より、村岡病院の裏といいますか、BGの跡に新園舎を建て、スタートするとあります。予算もおりていますが、いまだ更地のままです。来年4月、新園舎でスタートすることができるのですか。また、いつ着工するのでしょうか。また、7月より香住病院で病児保育を開設するとありました。香住病院を訪ねてみたのですが、病児保育をする部屋が私には確認できませんでした。何も変わってないように思えましたが、7月より受入れができるのか、この2点について答弁ください。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。教育長の答弁を求めます。  教育長、藤原健一君。 ◎教育長(藤原健一) 議長、これ、質問事項どおりに回答させていただいたらよろしいでしょうか。 ◎議長(上田勝幸) いいと思います。病児保育のほうから。 ◎教育長(藤原健一) それでは、西谷議員のご質問にお答えします。  まず、病児保育の件でございますが、病児保育事業は7月2日、1日が日曜日でございますので、月曜日から公立香住病院内で開設すべく、現在最終的な準備を行っております。具体的には、2階にあります職員更衣室であった部屋を活用して行うこととしており、床をフローリングに張りかえる工事も実施いたしました。また、事業実施には、保育士1名、看護師1名の職員が必要ですが、公募により既に採用しており、事業が確実に実施できるよう、現在、病児保育室の環境整備等の業務に当たっていただいております。事業内容の周知につきましては、現在、施設に通園している児童、保護者には施設を通してチラシを配布し、住民には町広報紙、町ホームページで行うこととしております。  以上で1問目でございます。  2つ目でございますが、宝樹保育園の新園舎の建設はどうだという問題でございますが、村岡区保育所統合につきましては、昨年度、平成29年度は保育所建設の準備段階として、新園舎にかかわるプラン策定及び用地取得を行うとともに、仮園舎整備や通園車両購入等について、宝樹福祉会と連携しながら統合支援事業を推進してきたところでございます。本年度は平成30年度でございますが、保育所等整備交付金の内示を受けて、宝樹福祉会において4月25日に入札執行、宝樹保育園新園舎建設工事にかかわる設計監理業務の委託契約を締結し、現在、実施設計業務を行っているところでございます。今後の予定としましては、実施設計及び建築確認申請を終えた後、7月末に建設工事の入札執行、8月から約7カ月間の工期を見込んで、来年2月末をめどに竣工、完成検査及び認可変更等の手続、園舎移転、引っ越し作業の後、平成31年4月の開園を計画いたしております。町といたしましては、宝樹保育園が事業者として実施する新園舎建設工事に対して所要の財政支援を行うことに加え、事業を円滑に推進するため、引き続き事務支援を行い、年度内完成を最優先に宝樹福祉会と連携して取り組んでまいります。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  西谷高弘君。 ◎西谷高弘(12番) 病児保育のほうなんですが、当初、香住病院のリハビリ室の横というふうに聞きましたもので、2階のほうは確認していませんでした。7月2日の開設を期待したいと思います。  保育園のほうですが、私の村岡のほうから考えると、12月から3月までは大雪が降るもので、そういうことを思えば、早い着工、また、今は工事は始まれば早いかもわかりませんけどということを心配して質問させてもらいました。とにかく4月の開園ということで、村岡の保育園、また児童公園を楽しみにしております。  最後に、町民の皆さんにアンケートをとっていく中で寄せられた意見として、こういう意見がありました。年配の方は役場に入っていくのはとても緊張するとのこと。元気に挨拶されたり、優しく話しかけられると安心しますと。また、話を聞くときに名前のついたネームプレートを見るのだけど、ついておられない人もいる、つけてほしいとのことでした。こういう小さなことかもしれませんが、町民の皆さんの声に耳を傾け、私たち議員も含め、職員の皆さんも町民の皆さんのためにと思って頑張っていきたいと思います。  以上で質問を終わります。 ◎議長(上田勝幸) 以上で西谷高弘君の一般質問を終わります。  次に、西谷尚君の一般質問を行います。  西谷尚君。 ◎西谷 尚(14番) 議席番号14番、西谷尚でございます。  質問の前に、震源地が大阪北部とする地震に対する犠牲者の皆様に対し、心からご冥福をお祈りいたしますとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。  それでは、通告に従い、一般質問を始めさせていただきます。今回は観光振興全般につきまして町長のお考えを伺うものであります。また、それに関連する猿尾滝の安全対策の取り組みについて質問をさせていただきます。  まず最初に、観光振興について伺います。浜上町長2期目に入り1年が過ぎました。順調な観光に対する取り組みをやっていただいていることと感じておりますが、再度、浜上町長が目指す観光振興、観光産業に対しての取り組みを改めてお伺いいたします。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、西谷議員のご質問にお答えいたします。  観光振興、観光産業に対しての取り組みの考え方につきましては、西坂議員の関連したご質問としてお答えをいたしましたが、香美町の観光振興を図るため、就任後、神戸営業所を設置し、香美町の知名度アップと誘客の推進に努めております。本年度、開設5年目を迎える神戸営業所の営業活動は、昨年まで京阪神をターゲットに活動しておりましたが、本年度は東京方面へも出向き、営業エリアを広げるよう計画をしております。このたび総務大臣賞を受賞いたしました香美町のポスターが、東京をはじめ全国の主要なJRの駅や空港に順次掲示されることからも、香美町の認知度アップに期待をしておるところでございます。  次に、山陰海岸ジオパークトレイル協議会と香美町との連携により、浜坂から余部までのロングトレイルや、余部から鷹の巣までのショートトレイルを開催いたしました。また、香美町ジオパーク推進協議会では、ジオカヤックの養成講座とカヤックの購入整備によりジオカヤックの普及に努めております。ジオパークウオーキングは、海のコースに加えて山のコースを新設し、開催をいたします。また、ジオパークツアーにつきましては、引き続き各観光協会で実施をしていただき、ジオパークの景観や食など、各区の魅力を体験していただくよう計画をしております。本年8月にはユネスコ世界ジオパークの再審査を控えておりますので、再認定をいただくよう取り組んでまいります。  次に、本年に設立、加入をいたしました麒麟のまち観光局との連携により、町内の観光拠点の整備、連携、町内周遊ルートの造成による観光客の滞在時間の拡大を図ってまいります。また、ターゲットを絞った誘客や旅行プランを企画し、実践することで、広域観光連携のメリットを生かした観光客の誘致を行います。さらに、平成25年3月に策定をいたしました香美町観光振興計画の見直しを行い、事業の効果等を関係者、関係機関と検証する中で、観光客のニーズを把握するマーケティング調査をもとに、時代に対応した集客力増加につながる計画書の策定を行います。町と観光関係者の連携する中で、本町の活力の源である観光を基軸とした産業振興により経済の好循環が生まれ、安定した雇用を創出することにもつながるものだと考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  西谷尚君。 ◎西谷 尚(14番) 改めて町長の観光に対する考え方をお伺いいたしました。私も現在の取り組みに関しましては高く評価をいたしております。特に観光ポスターの総務大臣賞、オンライン投票の部門で第2位のダブル受賞については、昨年の予算づけから取り組みの成果がすぐにあらわれたすばらしい結果であるというふうに思っております。これは、町長の取り組みと担当課に対して高く評価をするところでございます。知名度が低かった香美町を、今後は多くの人に知っていただく大きなチャンスとなったというふうに捉えております。香美町のすばらしい自然を知っていただくことなど、全国に香美町を知っていただくことができる。そして、まちの知名度を上げることができます。このことは全ての産業においてもプラスになるというふうに考えております。  昨夜、日本サッカーがコロンビアに歴史的な勝利をいたしました。香美町も観光の取り組みに対して新たな歴史のスタートを切ったという感じがいたしております。持ち上げるところはここぐらいにさせていただきまして、本題に入らせていただきます。  観光ポスターに対しまして、ただ、もったいないというふうに感じたことがございます。今回ポスターの増刷が行われるわけですが、そのポスターの片隅にQRコード等のプリンをする予定はないのかということで担当課に聞いたところ、今回は、少し検討したが、その考えはないんだというようなご返答をいただきました。大変残念に思いました。QRコードを印刷しておけば、スマホ等の携帯ですぐに香美町はどんなところなのか、この写真のポイントは香美町のどこにあるのか、そのアクセスはなどすぐに確認ができます。香美町の観光情報を含め、さまざまな情報が瞬時にして得られるわけでございます。町長に、増刷を考えたときにその検討はなかったのかお伺いをしたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 率直なところ、増刷の予算づけのときの内容について、細かく私には報告はありませんでした。これは、課内での協議の結果だというふうに思います。QRコードのことについては、今、西谷議員からご質問をいただいて初めて聞きました。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 西谷尚君。
    ◎西谷 尚(14番) 私が言いたいのは、今回すばらしい仕掛けづくりをしたというふうに思っております。このポスターによって今後の仕掛けが生きていくというふうに思っておるわけでございます。担当課や職員がきれいな写真を撮ることはできません。そして、角田さんのようなすてきなエッセイを書くこともできません。しかしながら、その作品に対して付加価値をつけることはできるわけであります。このポスターの効果を2倍、3倍とすることができるわけなのでございます。さらに、最終目標に対しての戦略が組めるわけで、先を見据えた取り組みが必要だというふうに思うわけであります。町長、QRコードについて、再度、もう印刷をされているのかその辺はわかりませんけど、検討される余地はあるのかないか、お願いします。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) ポスター増刷の進捗状況は担当課に調査をさせます。それか修正がきくのか。それから、今、西谷議員からのご提案の中には、このポスターは、また東京でのブックカバーの材料にも使いたいというような構想は担当課から聞いておりますので、そっちでの対応が可能かどうかについても至急に検討をさせていただきます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 観光商工課長、田渕衛君。 ◎観光商工課長(田渕 衛) 先ほど西谷議員からご質問のありましたQRコードの件でございます。QRコードにつきましては、QRコードというよりは、一応検討した内容といたしまして、スマホをポスターに当てれば動画が生まれたり、例えば、エッセイの内容が読み上げられたりするようなことも考えました。しかしながら、考えていく中で、来ていただいてそのよさを知ってもらったり、行き方につきましては多少問題があるにしても、そのポスターをつくったことによって来ていただくことが目的でございましたので、あえてそのような動画によって、よりよく内容がわかるような紹介はしないということにしております。QRコードにつきましても、全体的なポスターの配置等を考える中で、現在のものが受賞したということでございますので、他の議員からも提案をいただきましたが、行って、撮って、そこに訪れてみたいというふうな仕組みにつきましては、今後検討していかなければならないと思いますけれども、そのポスターの中にQRコードを組み込んで、ポスター全体のデザインでどうかということにつきましては、作者の方との話し合いもあるかと思いますので、現在のところまだ増刷はしてないですけれども、検討によりましては考えていくこともできますけども、内容によりましてはそのようなことはせずに、普通の香美町のホームページからそういう各施設が案内できるようなシステムにしていくことも考えられると思いますので、現在のところ、進捗につきましてはまだかかっておりませんし、QRコードにつきましても検討した結果そのようなことでございましたので、十分な説明ではないかと思いますけども、申し添えます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 西谷尚君。 ◎西谷 尚(14番) ポスターの景観というか、デザイン的なものもあるのかもしれませんけど、基本的にQRコードというのは3センチぐらいの小さなものでございます。右の隅っこか左の隅っこ、どこかにぽっと打っておけば、香美町のホームページ等のアドレスもすぐ出てくるわけですから、一々打ち込まなくてもそのままホームページの中に入れるというふうになりますので、ぜひとも、こういうものを生かしていくということをお願いしたいというふうに思います。  あと、町長の取り組みの中で気になったようなことをご質問させていただきます。まず1点は、今期の観光の取り組みについてでございます。観光バスの助成金の取り組みがカットされました。そして、猿尾滝の安全対策もなし。遊覧船の取り組みも断念をいたしたということで、まさに観光に対しての1期目の意欲はどうしたんだと、あの熱意は後退してしまったのかなというふうな捉え方をしたわけでございます。ですから、再度、観光に対する町長のお考えを今回伺ったわけでございます。観光バス助成金については、平成26年に香美町らしからぬ、思い切った取り組みをやったなというふうに私は感心をしておりました。ただ、制度の運用内容に少し考えの浅い点があったかなというふうな捉え方をしております。その後、28年には7万円ということで、29年度には4万円と金額は下がってまいりましたが、私は評価をしております。それは、観光バス助成金については他市町も同じような取り組みをやっておったわけでございますが、いち早くこの制度をとりやめしております。しかしながら、香美町は、金額が少なくなったにもかかわらずそれを続けていた。このことは大変意義があることだというふうに私は思うわけであります。  聞くところによりますと、利用者の方は、観光バス助成金があって助かった。なければもっと都会に近いところになっていたかもしれません。そして、その助成金に対して、私が知っている学校とか諸グループのほうに香美町を宣伝してあげましょうというようなお話を聞いたことがございます。まさにここに政策の価値があるというふうに思うわけであります。もう1年待ってほしかったと私は思っております。他市町と同じことをやっていても何のメリットもありません。香美町独自のいろいろな取り組み、独自の取り組みを行っていくことが、他市町との競争の中で香美町が多くの来訪者を誘客し、各観光事業者への波及効果が生まれてくるというふうに思うわけでございます。この辺、町長、どうか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) まず、バス助成金のことでございます。今年度の予算委員会にかかわる部分でも担当課からの説明もさせていただいたとは思っておりますけれども、バス助成金の関係、当初の思い切った金額、あるいはこれは平成28年度でしたか、27年度でしたか、地方創生交付金を活用させていただいて、大きな取り組みをさせていただいたのがもとでございます。その活用すべき交付金が今では当たらないことと、数年間続けたことで、西谷議員にも今お褒めをいただきましたけども、一定の成果を上げたこと、それから、バス代の補助の金額が下がっていくことについて、少し評価をいただく業界の方々もあったとは思いますけれども、少し人気に陰りが出たというようなところで打ち切りをさせていただいたというふうな方向で当時もご説明をさせていただいたと思います。これは、決して私が観光に対する意欲が減退したということではなくて、常に申しておりますように、一定の成果を上げたもの、あるいは数年続けても成果が得られないもの、これは、新しいものを立ち上げと同時に一旦スクラップをさせていただく、スクラップ・アンド・ビルドの考え方を、観光振興のみならず町政全般において、これはしていかなければ財政ももたないということが基本にございますから、そういう方向でさせていただいたということでございます。おおむね一番もとの考え方は、当初出ました地方創生にかかわる交付金の活用がスタートの時点だったということで、思い切った施策展開ができた。しかしながら、それも1年、2年でなくなったということで、ほかの産業振興施策とあわせて当初の予算規模のものに戻す中で、バスの助成については一旦これで事業を達成したというような思いの中で、こういう方向でございます。  あとは遊覧船の関係は、いつも遊覧船のご質問の中で申しておりますように、何とか後継の事業者をという思いで、昨年、29年度9月で手仕舞をしようというふうに当初予算で計画をいたしましたものも、当該事業者の皆さんの意見、あるいは新たに対象者が出てきたことを理由に3月いっぱいまで延ばさせていただいて対応させていただきましたが、数社いろいろな方々との折衝の中で後継事業者が見つからなかったということで、これには一旦ピリオドを打たせていただいた。しかし、今日もほかの議員のご質問の中、昨日も寺川議員のご質問の中で、町内の中で遊覧船事業にかわる新しい事業の立ち上げが模索されているというようなことについては、先ほども答弁の中で申しましたように、しっかりと町ができる範囲で最大限の支援はさせていただくという思いでございますから、決して観光に対する意欲が減退したということではございません。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  西谷尚君。 ◎西谷 尚(14番) 町長、2点だけお伺いというか、確認をさせていただきます。観光バス助成金の打ち切りに関して、民間関係者や補助金利用者等と直接お話をされて検証されたのかということが1点。今までの説明では、担当課の中で判断されたような感じを受けたわけでございますが、その辺をご答弁いただきたいというのと、とりあえず麒麟のまちDMOの取り組みをやったので、同じ金額に近い観光バス助成を打ち切った。この考えは間違いなのか。  以上。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) バスの助成金の関係につきまして、私が関係の皆さん方から直接お話を聞いたということでなしに、それぞれ業界の方々と担当課の考え方を照らし合わせる上での判断でございましたから、当時のことを観光商工課長が覚えておれば答弁をさせます。  それから、DMOの関係とスクラップ・アンド・ビルドの考え方の中で、そのものにかわるのがDMOになったという認識は持っておりません。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 観光商工課長、田渕衛君。 ◎観光商工課長(田渕 衛) 観光関連業者との直接的な中止についてのお話はしてはおりませんけれども、過去の状況を見ますと、同じような方々が利用しているということと、それが直接利用者が伸びていないというふうなことも判断いたしまして、打ち切りということにさせていただきました。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 西谷尚君。 ◎西谷 尚(14番) 直接関係者とお話をされてないということであります。本来、検証というのは、やっぱりそれに携わっている人間と話をして、それが本当に生きているのか、死んでいるのかというのを検証するのが本来の形なのかなと私は思っております。ですけど、それをやらずにして担当課だけで判断されるというのは、どうも意味がよくわからないとこがございます。今後はしっかりと、そのもの自体が減ってきているからだめだというのではなしに、活用しているものが、それが生きているのか死んでいるのかというとこをしっかりと押さえていかないと、減っているからだめだといったら香美町は何もできないですよ。そういうところにてこ入れをしていくのが行政の仕事だというふうに私は思っていますけど、その辺、これからの取り組みの中でしっかりと生かしていただきたいというふうに思います。  あと、観光の取り組みに対しまして、私は長期的な観光の取り組み、ポスター戦略も入るのかなというふうに思いますし、麒麟のまちDMO的なものも含めてあるのかなというふうに思っております。また、短期的な即効性のある取り組み、この2つが大事であるというふうに感じております。観光バス助成金等も含めて、直接観光産業に携わる皆さんのためのカンフル剤というか、即効性のある政策が弱いように感じておりますので、その辺をしっかりと、町長、取り組んでいただきたいというふうに思っております。麒麟のまちDMOの取り組みに関しましても、私は広域的な観光の中で人の流れをつくっていくとか、防災、医療、定住とか福祉も含めて、そういう広域的な連携というのは、これからの社会の中では絶対必要であるというふうに思っております。その中でポスター等でも日本全国の人に香美町を知っていただく、大変必要なことだというふうに思っていますし、しかしながら、DMOの取り組みにつきましても、設立、計画、実行、成果に至るまでは、やはり早くて3年は絶対かかるのではないかというふうな捉え方をしております。じゃあ、その3年間のギャップはどうするんだというような問題もございます。ある程度短期的な取り組みと長期的な取り組みを併用した中での政策を打っていく。観光業者の観光意欲を刺激していくことが大事だというふうに思うわけでございます。その辺、町長、短期的な取り組みについてはどう思っていますか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) まさに議員がおっしゃるとおりだと思います。麒麟のまち観光局の取り組みにいたしましても、鳥取県東部と新温泉町と私どもの取り組みでございますから、すぐにその成果があらわれるようなものではありませんし、やはり鳥取県のメンバーと構成団体も鳥取県東部に集中しておりますので、そういうものの中で香美町の優位性をどういうふうにつくっていくのか、これは本当に、まさに3年とか5年のスパンの話だというふうに思います。そういうことで、一方、短期的な取り組みもないとぽっかりと穴があくという思いには同感の思いがございますので、これは単年度の施策の中できちっと短期的に取り組むべきこと、あるいは機を照らしたもの、そういうことへの取り組みは担当課、我々も含めて敏感になって、業界の皆さん方のニーズ、どういうものがあるかを、先ほど課長からも当事者のご意見は聞かなかったというようなことも反省点としながら、短期的な取り組みについても、観光協会の全体の取り組みの中でいろいろ意見交換の場で、そういう即効的な部分についてもいろいろ業界のニーズも求めていきたいというふうに思います。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 西谷尚君。 ◎西谷 尚(14番) 町長、本当にしっかりと取り組んで、今、しっかりやっておられるので大丈夫だというふうに思いますけど、その辺も含めた中の政策展開をお願いしたいというふうに思います。観光振興につきまして、第一に、第1期の浜上町長の観光の入り込み数を20%アップするんだと、そして、観光産業を基軸にして各産業を掘り起こしていくんだというような目標を掲げておりました。私は、実にわかりやすい政策であったというふうに思っております。結果的には20%は達成できなかったわけですが、それは、達成する、達成しないは関係なしに、その努力だというふうに私は捉えておりますので、本当にわかりやすかったというふうに思っております。  第2期におきましては、1期の経験を踏まえた中での取り組みで、華やかささえ感じるわけであります。そこの先にあるものは何なのか。何を目標にやるのか。具体的な最終的な形が見えにくい。その辺を本当は先ほどの観光振興の考えの中で示していただけましたら安心はするわけですが、その辺をしっかりと今後は示していただきたいというふうに思っております。そこで観光ポスター等におきましても、呼び込みのための仕掛けづくりはできたというふうに捉えております。次にどう展開させていくのか、どう交流人を滞在させていくのかということが課題になるというふうに思っております。そこで2問目の猿尾滝のような観光スポットが必要になるわけであります。  それでは、2問目に入ります。今まで議場においても猿尾滝に関しましてさまざまな質疑がなされました。しかしながら、5年の経過の中でもなかなか進展が見えません。前回の3月議会の中でも同僚議員からの質問があり、議会終了後の雑談の中ではありますが、各議員にご意見をいただいたところ、大半の議員が安全対策は必要であるということで伺っております。そこで質問でございます。猿尾滝の安全対策はなぜ進まないのか。何が具体的に問題があるのか。町長の取り組めない具体的な理由をお聞きします。その中で問題解決に向けての糸口が見つかればというふうに考えています。町長、お願いします。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、西谷議員の猿尾滝の関係でございます。  猿尾滝安全対策のご質問についてお答えいたします。猿尾滝遊歩道につきましては、平成25年に発生した落石事故の直後、遊歩道への立ち入りを禁止とし、斜面の浮き石等の除去を行い、下段の滝つぼへ行く遊歩道のみを開放いたしました。しかしながら、降雨や野生動物等の影響による落石が想定されることから、平成27年度に、延長55メートル、高さ1.1メートルの待ち受け方式の落石防護柵ネットを設置し、一定の安全を確保いたしました。一方、上段の滝つぼへ行く遊歩道については、現在でも落石等が確認されており、事故が再発する危険性があるだけでなく、上段の滝つぼに行こうとする歩行者や、よりよいアングルから写真を写すため遊歩道外の急峻な斜面を登る方などが下の歩行者に石や倒木を落下させること、また、遊歩道や滝つぼの岩場からの転落などが想定されることから、立ち入り禁止としております。そのような中で、落石防護柵並びに転落防止柵の設置、堆積した落石等の撤去運搬や園路清掃等の整備についても検討を行っておりますが、十分な安全対策を講じるための施設整備や形状変更には、氷ノ山後山那岐山国定公園の第一種特別地域ということもあり、景観等への配慮から制限があり、限界がございます。また、安全確保のための監視員等につきましても、人的配置をどうするのかといった課題もあり、対策が進まない状況にございます。町としては、猿尾滝を訪れる観光客の皆様の安全確保が最重要であり、二度とあのような悲惨な事故を起こすわけにはまいりません。落石事故や転落事故を考える中で、十分な安全性の確保ができない限り、上段の滝つぼまでの遊歩道を開放することはできないと考えております。今後も引き続き十分な安全確保が図られ、諸法令に適合した対策を検討し、関係機関との協議を実施してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  西谷尚君。 ◎西谷 尚(14番) いつも町長が言われている内容だなというふうに思っております。だから何が問題なのかというとこ、それをクリアすればできるのではないかというようなお話が聞きたかったわけでございます。経過については、本当に町長がおっしゃるとおりだというふうに思っていますが、私も経過について調べてみました。事故が発生する前は年間3,000人ほどの小さな観光地だったわけでありますが、これを何とか村岡のしっかりとした観光資源として活用したいということで、村岡観光協会の取り組みと地元の熱意の中で入り込み数、年間3,000人が1万人になり、1万人が3万人になり、3万人が10万人と入り込み数を増やしてきた経過があります。その中で行政は歩道を整備し、トイレを整備し、駐車場の整備を行いました。滝においても、下の滝、上の滝とストーリーによる仕掛けをつくり、早くからその取り組みを行っております。ガイドの養成についても独自に行い、早くから手がけておりました。その結果、年間10万人の入り込みを達成することになったわけでございます。この当時、朝来市の竹田城の皆さんが視察に来られ、どうしたら短期的にこれだけの入り込みを増やすことができるんだ、それを教えてくれないだろうかということで村岡観光協会に視察に来られたということを聞いております。現在は竹田城のほうが有名になっているわけでございますが、このような順調な中、町長が言われたように、平成25年5月、ちょうど浜上町長が新町長として就任して間もなくでございます。落石事故が発生したわけであります。その後、安全対策として平成27年に一部の歩道につき防護用のネット柵を設置し、現在に至っているわけでございますが、一時的に安全対策を講じたのであります。上に上がる滝の道までは安全対策の費用はないということで、現在も通行止めの状態になっているというふうに私は思っております。その後、村岡観光協会、猿尾滝の関係者と関係区から再三の全面的な安全対策の要望があったにもかかわらず、現在に至っております。まさに事故発生から5年が経過しておるわけでございます。  先ほど町長から、こういう理由でやってないというようなお話があったわけでございますが、そのまま放っておいていいのかなと。やはりそれが使えないのであれば、使えるようにするというのが基本的な考えではないかというふうに思うのですが、その辺、町長、どうですか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 何か進展がないようなお話でございますけども、事故がありました。これも全て役場で対応させていただいた中で、当時、就任後、事故がありました秋ごろだったと思いますけれども、百数十万円かけて手作業による浮き石の撤去というものを行いました。これも議会の皆さんにもお願いをして認めていただいた予算で、当初から何度も申し上げますけども、上の道を開放してほしいというのが地元の皆さんからいただく意見、ただし、当時、私どもは直接地元の関係者の皆様にも意見聴取をした中で、大部分のお客様は、下の滝つぼまで行く道を通っていただければ満足していただけるという、逆の声も十分聞かせていただきました。そういう中で、当時25年に事故に遭われた方は、上の道を上がっていって滝つぼの上部のところでおられるところに、さらにその上からの落石でけがをなさったということでございますから、今、例えば、下の道も開放しながら上の道を開放するということになれば、上の道を通っておられる方々が落石にかかわらないように下側にも柵が要ったり、道路を整備する。逆に、上の道を利用されている方々のさらにその上からの落石を防止するために、逆側にも柵が要るというようなことになりますと、私はお金のことばかり言うつもりはありません。ただ、そのことに当時に簡単な防護柵を上段の道の下側、それから下段の道の下側、今の滝つぼの前に張りました防護柵を延長するような形を両方しようとすると2,000万円程度要るのかなというようなことの別に、まだ上の道を保護するためのさらにその上の防護柵、あるいは浮き石を抑え込むようなネットというのが、そういう工法が、先ほど申しました自然環境上認められるのかどうかというようなことも含めて現行に至っているわけでございまして、現行の下の道の滝つぼ前の防護柵をするのに約350万円、これで上の道を現行使えないように今しておりますから、下の道で滝つぼまで行かれる観光客の皆さんの安全は、一部担保できたかなというふうな思いがあります。ただ、これからももう少し延長するとか、上の道との分岐のあたりまで延ばすとかいうことは、下の道を通られるお客様の安全確保のためには短期的に対応していかなければならないとは思いますが、先ほども申しましたように、当時、地元の皆さんでも、下の道の開放をすれば10人来られているうちの大部分の方々は満足なさっているというようなご意見も聞いたものですから、そういう方向で対応をさせていただく。  新しい工法、完璧に上の道、下の道、両方を開放しても、安全が確保できるにはどういう工法が実現可能かにつきましては、今、村岡地域局のほうで鋭意調査を進めているところでございますから、費用の確定もいずれ出てこようかと思います。ただ、工法については、先ほどの環境面の配慮から、どういう工法が許されるのか、そういうことも含めて、本当に実施するならどういう工法でどれだけの費用がかかるということをこれから村岡地域局とともに精査をしてまいりたい。ただ、そのことで飛躍的に、先ほど西谷議員がおっしゃいました10万人、11万人の話も以前は聞いておりましたけども、例えば10万人のお客様があそこに1年間来ようとすれば、元旦から大みそかまで、雨の日も雪の日も、毎日300人以上来られて10万人ぐらいだと思うんです。土曜日、日曜日に年間10万人も来られるような観光地というのがどんな状況になるかといえば、まさに今の余部鉄橋空の駅状態です。土日になれば昼前後、2時、3時ごろには行列ができるというような状況で、それでも半年間でやっと10万人というようなところでございますから、そこら辺の数値についてもしっかり観光課としても把握をしなければならないということでございます。  私は、常に村岡方面に出ますときに、土日であったり、イベントごとに出るときに、運転員に頼んで猿尾滝のお客さんの様子を見てこうやということで、幾度となく行かせていただきますけども、そんなに多くの観光客がお見えになっているという現状ではありません。ただ、一時期、依然テレビによく放映がなさったころにたくさん来られたような状況には何とか戻したいというふうには考えておりますけれども、今、地域局を中心に費用については精査をこれから行ってまいりますので、あらかたの数字が出ましたら、また関係者の皆さんにはお示しをさせていただきたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  西谷尚君。 ◎西谷 尚(14番) 町長が言われたことは、前からずっと言われている、終始一貫して変わらない。私も基本的には、そういう危険性はあるというような捉え方はしています。だけど、危険性があるからやっぱりそれは危険性を回避していかなければならないわけであります。危険性があるからそれはもう閉鎖してしまうということであれば、余部にしても遊歩道があるわけですし、それも全部閉鎖するのかという話になってきますので、その辺はしっかりと考えていただきたいというふうに思いますし、金額的なお話があったわけです。町長は今、2,000万という話でしたが、以前の説明では1,600万ぐらいというようなお話もありました。その金額が本当に妥当なのかというところも疑問に思うとこがございます。実質、私は見積もりを見たわけではないのであれですけど、私は個人的に、今つくられている柵の同じものをつくったときにどれぐらいかかるのかということを、見積もりをとらせていただきました。そうしたら、そんなにかからないです。それは、工法は全く違うのかどうなのか、それはわかりませんけど、その辺もしっかりと見ていただいているのかなというふうに思っております。今取りつけられた柵に関しましても、草とかそういうものがいっぱいたまっています。そういうものをしっかりと片づけていかないと、あのまま放っておくということもおかしなことだなというふうに思っております。  そういう中で、本当に猿尾滝というのは、村岡にとって重要な観光ポイントであると。この季節において人がかなり来られると。町長のほうから、10万人はうそだろうというお話がありました。だけど、鉛筆をなめて書いたのか、それはわかりませんけど、基本的にバスの台数とかはきちっとデータはあります。これは毎日データをとっていますので、バスの台数に対する乗客の人数を掛けましたら、ピーク時でバスのお客さんだけで大体4万5,000人ぐらいです。ですから、それに一般のお客さんが入ったとしても6、7万人は来ているのかなというふうな捉え方を私はしております。この数字自体がうそだという話であれば、それは問題ですよ。議会も皆さんが出された数字をベースに全て審議して、それを通してきているわけですから、これがうそだという話になると論外の話になってしまいます。だから、基本的な人数を出してないところもありますし、いろんなとこがあります。それを精査していくというのも観光商工課のきちっとした仕事ではないかというふうに私は思っております。うそだということにしても、必ず数字というのはベースがあります。そのベースからどれだけ加算するか。だけどベース自体は変わらないわけでございます。ですから、そのベースの人数が来ているということは、やはり観光地としても十分魅力のある観光地であるというふうに捉えているわけです。  私が関係者の皆さんとお話すると、そんなに難しいことを言っているわけではないというふうに私は思っています。それはなぜかというと、かつてにぎわいのある猿尾滝の状態を取り戻したいと、それだけだというふうに思うわけでございます。その姿とは、上にも滝があり、それに上がれる。そして、2時には虹が見える。そして、仏様やマリア様が見える。これが猿尾滝の魅力で楽しんでいただける大きな要素であります。このことが多くの入り込み数を確保し、マスコミ等も取り上げてこられた本来の猿尾滝の姿だというふうに思っております。ですから、本来の姿に戻してほしいというのが皆さんの願いだというふうに思っています。それを市場調査されたのかどうか、それはわかりませんけど、その辺をきちっと精査していただきたいです。そこの関係区の区長もやってほしいと言われているわけですから、一部の人がそんなもん必要ないと言われるかもしれませんけど、その重みというのはしっかりと受け取っていただきたいというふうに思っております。  その中で、今の状況だとあの看板をとるということは、私は無理だというふうに思っています。私も弁護士のほうに相談をさせていただいて、どうなのかというお話も何回か聞かせていただきました。その中で、やはりそこに金をかけて道を整備し、トイレもつくり、駐車場もつくり、観光の要素として提供しているのであれば、その責任は逃れませんよという見解でございます。ただ、その免責的なものはあります。100%免責されるということはないので、その免責をいかに少なくするか。それは猿尾滝に限らず、日本全国のそういう自然観光地においては同じ条件なわけであります。ですから、結論から言うと、今の状況ではなしに、何らかの安全対策をとって、それが守れる体制が必要だというふうに私は捉えておるわけでございます。そのことをやることによってわずかな過失で済むというふうに思うわけであります。  安全対策というのは何がとれるのかというふうに私は考えてきました。ここの場で提案させていただきます。1つとしまして、安全対策については全面の網を考えておりましたけど、現地を見ると今の防護柵でも十分だなというふうに思ったわけであります。ですから、引き続きあの柵をつけていただいて、その工事に取り組んでいただく。このことは絶対必要条件であります。そして、2つ目に、行政を含め、地元の関係者、観光関係者、そして猿尾滝の安全管理の委員会的なものをつくって、行政だけに安全を押しつけるのではなく、組織の中で安全柵の管理や見回りや、そういうものを含めた中での安全計画をつくって、その計画の中で安全対策に取り組んでいく。このことが重要なのかなというふうに思っています。3つ目に、何らかのルールが必要であるというふうに思います。具体的には、上の滝つぼにつきましては必ずガイドが同行するとか、安全委員が同行でないと上がれないとかいう規制が必要なのかなというふうに思っております。4番目には、入り口に安全ヘルメット等を置き、自己責任において安全管理を行っていただく。どの取り組みにつきましても何らかの安全対策をしないと立ち入り看板はとれないというふうに思っていますので、この4点をやれば問題ないかなというふうに思っております。これを行政が一手にやるとなると大変だというふうに思っています。やはり民間と協力しながら観光地を守っていく、これが大事だというふうに思っておりますので、その辺、町長、どうでしょう。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) さまざまなご提案をいただいております。当初、上の道を閉鎖するときにも、例えば、その当時から一部の方から上の道をいつ開放するのかというような議論があったときに、今、西谷議員からおっしゃいました自己責任のことについても庁内で議論をいたしました。そういう自己責任で通っていただくということも、結局は全部役場に責任が来るようでございます。そういうことは私どもは確認をしておりますから、自己責任をもって納得をしていただいて通っていただいても、事故が起きたらやはり役場の責任ということになりますから、要は、現行の、今の下の滝つぼの前に350万円かけて製作した防護柵も、庁舎内部で今いろいろと協議をする中では、それも心もとないというような意見も出ております。  上段からの落石をあれでカバーできるかといえば、低過ぎてだめなのではないかという議論はありますが、本当におかげさまで、あの後事故がないというのは、やはり私は、結論的には、上の道を閉鎖して上部からの落石がないことが、下の道を通っておられるお客様の安全を担保しているというふうに思っておりますから、先ほども申しましたけども、毎回申しておりますが、上の道も開放するのであれば、本当に落石の危険が100%回避できるようなものをしないと、昨日の通学路で亡くなった小学校4年生の子どもさんの話がいろいろニュースでもやっておりますけども、本当に優しいお方だったです。寝屋川におわびに上がらせていただきました。それが町長としての最初の出張でございましたので一番よく覚えておりますが、本当に大変よい方であれでしたけども、大人の方の顔面、鼻骨が骨折するような石が、上の道を歩いておるその上から落ちてきた原因は、はっきりとはわかりませんが、素人カメラマンの方々がそれ以上、上に登られて石を蹴飛ばしたのが落石したというようなことが原因であるとするなら、それに対する防止策をきちっと100%しようと思えば、本当に大がかりな柵だとか落石防止策を講じないとできない。このことが本当にできるのか、100%危険が回避できるのかということも含めて、今検討させますので、そういうものが明らかになったら地元の皆さんにも提示をさせていただきます。  ただ、現行、上の道を通らない、下の道を部分的に防護柵をつけただけで、あれから決して観光客のお客様に迷惑がかかっている状況ではないというふうに思っておりますし、何度も申しますが、多くの方々はこれで満足して帰っておられるという地元のお声も数年前にお聞きもしたものですから、そういう考え方もあろうかということでございます。  今、町の資料にあります猿尾滝は、上の道もあって、そこからは何かが見えるとかいうようなガイドブックもありますから、そういうものを見て落胆されるお客様が本当にあったりすることも非常に観光の妨げにはなると思いますので、そういうことも含めて今後どうするのか、地域局を中心に今検討をしておりますので、決して何遍頼んでも無視しているということではありませんし、今まで段階的に安全を確保するために多くのお金も投入してきておりますし、駐車場の年貢も町が払わせていただいております。トイレも2度改修をさせていただいて、村岡の中の重要な観光拠点という位置づけの中で、今まで1億円程度の投資を町はしてきておりますので、決してないがしろにしているというような感覚は、地元の皆さんで持たないようにしていただきたいというふうに思います。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 西谷尚君。 ◎西谷 尚(14番) ないがしろにしているとは思ってませんし、しっかりとやっていただいていると思います。ただ、猿尾滝にはお金をつぎ込んでいるんだというような捉え方ができるわけですが、やはり必要なところに必要なお金をつぎ込んでいくというのは常識でございます。そこを観光地として捉えたときに、観光客が増えてくるのであれば、それに対する投資というのは当然必要になってくると。それが、全然お客が入ってこないということであれば、町長が言われるように閉鎖して、トイレも閉めて、何もなくしたらいいわけでございます。だけど、現在、そうではないでしょう。町長のお話の中で、台湾からの3,100人の観光ツアーが来ているというお話がありました。それが余部に来て、インバウンドの先端を走っているんだというお話をされた。しかし、このお客さんは猿尾滝にも来ているわけです。香美町では余部と猿尾滝、2カ所を観光しているわけでございます。ということは、猿尾滝にも魅力があるということなんです。そういう選定をされるということは、そこにお金が落ちようが落ちまいが関係ない話です。あとは、それは、来たお客さんをどう取り込んでいくかというのは、周りが考える、観光業者が考えることであって、地元が考えることではないです。その辺をお考えいただきたいというふうに思います。  町長は、本当にいつも会ったときに、西谷さん、私は猿尾滝のことは忘れてないですよといって声をかけていただきます。町長はやっぱりしっかりと猿尾滝のことは忘れてないんだなというふうに思っておりました。その辺でちゃんとした形としてお示しをいただきたい。もうそういう時期に来ているのではないかと思っております。これ以上たつと、もう取り返しのつかないことになるのではないかというふうに思っていますので、今回思い切って集中して発言をさせていただきました。最後に、町長、一言いただけますか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 猿尾滝が重要な観光拠点であるという認識は十分以前から持っております。今の観光客の動向、本当に西谷議員より僕のほうが猿尾滝にはしょっちゅう行っていると思います。そういう中で、現況も見据えた中で、本当にお客様の安全、これが第一義というふうに考えて今までなかなか進捗ができてなかった。ただ、今までも段階的に危険を回避するための措置は、町としてはしっかりと責任を持ってしております。ただ、上の道を開放しない理由は、安全の担保のためというふうに考えていただければありがたいというふうに思います。意固地になって上の道を通らせないのでなくて、下の道だけを通させていただくことでお客様の安全の担保を図っているということで、地元の皆さんからしたら少し不満もあろうかと思いますけれども、施設の整備を行うまでの安全対策としては、現行のものが一番最適かというふうに思っておりますから、今後これをどう展開していくか、このことは地域局長を中心に今、精査をさせておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ◎議長(上田勝幸) 以上で西谷尚君の一般質問を終わります。  ここで暫時休憩いたします。再開は3時15分といたします。                               午後3時00分 休憩                               午後3時15分 再開 ◎議長(上田勝幸) 休憩を閉じ、会議を再開いたします。  次に、田野公大君の一般質問を行います。  田野公大君。 ◎田野公大(11番) 議席番号11番、田野公大でございます。通告に従いまして一般質問を行います。今回通告しています質問は3問でございます。  まず1問目でございますけども、公共施設、個別施設計画についてお伺いをするものです。特に個別計画の中で、庁舎更新、小代地域局について考え方を伺うものでございます。1)これからの役所、地域局の機能、コンセプトをどう考えるか。また、2)として、更新の進め方は。3)として、地域の希望要望を反映できるか。4)として、地域コミュニティの拠点施設としてはどうか、考え方を問うものでございます。よろしくお願いします。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、田野議員のご質問にお答えさせていただきます。  平成29年度に策定をいたしました個別施設計画における庁舎の再編の考え方としましては、施設を更新する場合には、他の公共施設との複合化や社会情勢、町民ニーズの変化に柔軟に対応できるように、将来的な用途転用や減築などを視野に入れた整備手法について検討することとしております。ご質問の、これからの役所、地域局の機能、コンセプトについてでございますが、基本的には先ほど申し上げました再編の考え方に基づきながら、利用者の方が安全・安心、円滑、快適に利用できるユニバーサルデザインを取り入れた庁舎を目指すとともに、災害時の拠点施設としての役割を担うことのできる施設として、関係者の皆様と検討を行っていくこととしております。  藤井議員の答弁でもお答えをいたしましたが、更新の進め方については、地元住民代表等で構成する検討委員会を立ち上げ、整備内容について検討することとしており、現施設が持つ地域コミュニティ機能についても十分に検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  田野公大君。 ◎田野公大(11番) 昨日からずっとそれぞれの同僚議員の皆さんが質問されて、その答弁を聞いてきましたので、どういう具合に進めるかというのは理解しております。ただ、その中で、今、町長が答弁されたことは当然のごとく、個別施設計画に基本方針として書かれていることを述べられたということでございます。それは非常にそうあるべきだなとは思いますけども、私は、皆さんの答弁を聞いておりますけど、少し違った視点で、もし通告とは離れるようなとこがあったら、答えれる範囲で結構ですので、少しだけ言わせてもらいます。  コンセプトについてなんですけども、私が思うに、これまで町長が答弁に言われている進め方で、本当に将来の地域局の機能として、将来のまちづくり、行政の拠点としてかなうものができるかということを想像したときに、その進め方では無理なのと違うかな。また規模を縮小した形での同じような機能の施設ができるのではないかと思っております。僕の通告の中に地域局とありますけども、現在の施設は小代の総合センターも併設されてやっておりますので、そういう部分も含めて、質問に書いているような地域コミュニティの拠点としてはどうかということと、コンセプトとあえて上げたのは、重複しますけども、今の考えられている進め方ではおそらく、具体的に進める段階で、多分町があらかたの案をもって協議されないと、いきなり町民に、例えば、どういう施設が欲しいとか、どういう機能が欲しいとかいってもなかなか決まらないというのが現状だろうと推測するわけです。そうなるとグレードが下がった、余り変わらない施設ができるのではないかと、こんな勝手な想像、予測をしておりまして、そうではなくて、僕は、将来の地域局なり役所の機能として、もうちょっと新しいことも取り入れたコミュニティの拠点なり、いろんなことが考えられるのであろうと思っております。  具体的にどういうことがということを一応考えてみますと、先ほど防災機能というのがありました。拠点として、また避難場所としての機能もあるでしょう。そういうこともありますけども、そうではなくて、これから未曾有の高齢化社会に入っていくと日本はよく言われておりまして、そういったときに行政、地域局というのはどういう動きをすればいいのかと、どういうことが必要なのかということを考えたときに、新しい時代にふさわしいような新しい機能というのを僕は組み込むべきだと思っております。それはどういうことかというと、これからよく言われるのが、例えば、ごめんなさい、さっきユニバーサルデザインも言いましたけど、そうではなくて、インキュベーション施設とかコワーキングスペース、そういったものを取り入れてはどうかと。インキュベーションといいますと、直訳すると、卵をかえすふ化器、そういう意味で捉えていただいたら、起業なんかはこれからいろんなコミュニティビジネスの起業とか、そういったものが必要となって、そういった事業が起きる可能性がある、そういったものを育てる。またはそういった事務所的なものを提供するとか、コミュニケーションの場を提供すると、そういった場を併設するということも非常に僕は興味がある。実際にそういうことをやっているとこもあるようでございますし、コワーキングスペースといいますと、いろんなジャンルの事務所が共有スペースで事務所を持って、その中でお互いに横のつながりを持って、いろんな刺激し合って活性化していくというようなスペースを提供するというような、わかりにくい横文字ばっかりなんですけども、そういったことも視野に入れて、また、僕が一番考えてほしいなというのが円卓です。会議システムでラウンドテーブルとよく最近言われるのですが、地域づくりを考えたとこで、地域住民を巻き込んだ、これから特に考えられるのは、行政だけでまちづくりをする時代ではないとよく言われるのですが、いかに地域住民をまちづくりに巻き込んで一緒になって協働してまちづくりを行うか。また、ずっと前から言われています新しいコミュニティを形成する上でも、地域住民を巻き込んで、コミュニティというのはもともと地域住民が主体になってつくるものであって、行政が主導で全部やってしまうということではなくて、主体性を持ってもらうということが一番大事だと思いますし、それを進めていく上で地域局の更新ということは非常に絶好のチャンスだなと思っております。  ここに来て、行政、地域局、機能はどういうものが必要かということを改めて行政の皆さんも振り返って考えるということが大事であろうと思います。私は、本庁舎を建てるときにどういう協議がなされたかというのは存じておりませんのでわかりませんけども、現行の本庁舎を見ますと、そういった何か変わった新しいことはないなと思っておりますので、そういう形ができ上がるだろうという予想を先ほどしたわけです。ですので、非常に新しいことを取り入れるということはハードルがあるのかもわからないですけども、新しいことによって、どうそのエリアが活性化するかという効果を考えると、非常にいいことだと思いますので、その辺を町長は、おそらくこれから考えるんだということだと思うんです。関係者が委員会を立ち上げて、そこでこれからそういうことも含めて協議されるということだと思うんですけど、そういう新しいことを取り入れるという考えは、町長、ないでしょうか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 老朽化になった小代地域局の改築に臨む考え方の基本として、小代地域局の改築について、役所機能だけでなくさまざまな形の新しい取り組みのというようなことで地域局の改築に臨むというよりは、今まさにご提案のあったさまざまな地域局機能というのは、例えば起業創業、あるいは地域のあり方についても、本来、本庁で果たすべき役割のような感じが、田野議員のご質問を聞いておりますと、今の小代区の中の小代地域局を改築するのに、町としての新しい動きの部門を小代地域局にということにはなかなかならないのではないかなというふうな思いがいたしております。今ご質問の中であったような、それぞれのまちの振興であったり地域振興のためのさまざまなことを住民とともに立案するような作業は、やはりこの本庁に部署があってしかるべきかなというふうな思いがするところでございます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 田野公大君。 ◎田野公大(11番) そのとおりだと思います。というのが、僕が言いたいのは、多分、おそらくそんな施設をどんどん地域局につくっていくなんてことは、現実的にそうではないとは思っています。ただ、この機を利用してそういうことを考えていくということが大事だと思うんです。というのが、それが本庁であるのか、それとも別のとこにそういう施設を町営でつくっていくとか、そういったことを協議する、考えていく、これから行政って、協働のまちづくりとよく言いますけども、そういったのを実現するためには、この機に町長をはじめ、職員の皆さんも考えていただくということが大事。それが絶好のチャンスといったゆえんでございます。これ以上どうこう僕は言うつもりはないんですが、そういったいろんなことを考える上で一つの参考というか、共通認識を得る上で、これからの地域の社会について国が高齢社会対策大綱というのをつくっております。それを少しだけ、一部だけ紹介させていただきますと、この大綱は、高齢社会対策基本法を根拠としております。その中の3つの基本的考え方というのがございまして、そのまま読ませていただきます。1が、年齢による画一化を見直し、全ての年代の人々が希望に応じて意欲・能力を生かして活躍できるエイジレス社会を目指す。このエイジレス社会とは、年齢などの社会的枠組みを離れて、自らの能力と責任で、自由で生き生きとした活動を続ける人々が多く輩出し、また、このような生き方が広く容認される社会をいう、ということだそうです。  2としまして、地域における生活基盤を整備し、人生のどの段階でも高齢期の暮らしを具体的に描ける地域コミュニティをつくる。  3として、技術革新の成果が可能にする新しい高齢社会を志向する。この3つを目標にこういう社会をつくっていくべきだという基本的な考えを示されております。この中で、年齢で区切るのではなくて、私なりに解釈すると、年をとっていてもできる人はいろんなことに挑戦できるような社会ということで、今、紹介させていただきました。  次に、地域コミュニティづくりということで一くだりあります。具体的には、地域の住民や多様な主体が支え合い、住民一人一人の暮らしと生きがい、そして、地域をともにつくっていく地域共生社会の実現が目指されている。ここでいう住民には当然高齢者も含まれており、地域を支える側としての高齢者の活躍も期待されているとくくっております。こんなとこを紹介いたしまして、こういったことも含めて地域局のあり方、また、行政としてのあり方、そういったものを今回考えていただきたい。  次の2問目にいきます。今のいろいろ紹介した内容をもって、2の新しい地域コミュニティについてということでお伺いします。行政、住民、企業等が一緒になり、主体性を持ってまちづくりを行う、いわゆる「新しい公共」の推進、体制づくりの考えはないか、お伺いするものです。特に地域協議会の機能強化、また、まちづくり協議会立ち上げなどの町長の考え方をお聞きするものです。よろしくお願いします。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。
     町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、田野議員のご質問にお答えいたします。  平成23年12月に内閣府により策定された新しい公共支援事業の実施に関するガイドラインによりますと、新しい公共とは、官だけでなく、市民の参加と選択のもとで、NPOや企業等が積極的に公共的な財・サービスの提案及び提供主体となり、医療・福祉、教育、子育て、まちづくり、学術・文化、環境、雇用、国際協力等の身近な分野において共助の精神で行う仕組み、体制、活動などとされております。また、豊岡市における新しいコミュニティづくりのあり方方針では、地域性や課題の特性に応じたニーズにきめ細かく対応するには、自治会、各種団体、住民活動団体、大学、企業など、地域にかかわる多様な担い手が連携、協力しながら、地域社会全体で行われる公共サービスを新しい公共として捉え、地域づくりにおいてその領域を拡大させていくことが必要であるとされております。  本町においても、地域における課題は広域化、複雑化してきていることから、集落間や周辺地域との連携による住民主体のまちづくりやライフスタイルに即した地域コミュニティづくりを進める上で、新しい公共の考え方は重要であると認識をしております。本町で各区に設置された地域協議会については、町長や町の機関からの諮問事項や町の各区施策に関する重要事項について審議する役割を担っており、地域コミュニティづくりの運営主体として活動するためには、香住区及び村岡区の地域協議会がカバーする地域が広範囲となることや、運営組織として地域住民の皆さんがより多く参加できる仕組みでないことなどから、地域コミュニティづくりの運営主体としては想定しておりません。  本町が目指す新しいコミュニティ組織は、一般的には地域運営組織と言われるものであり、組織によっては地域まちづくり協議会や地域自治協議会などと呼ばれております。議員が提案されるまちづくり協議会は、その新しいコミュニティ組織、地域運営組織と同じものと捉えております。本町における地域住民によるまちづくりは、地域協議会の機能強化により行うのではなく、行政区、集落の次に地域住民の顔の見えるまとまりである小学校区や地区公民館の活動範囲を一つの単位とした、地域の住民や各種団体等で構成される地域運営組織が中心になって進めていくことが望ましいと考えており、モデル地域の立ち上げに向けて取り組みを進めているところでございます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  田野公大君。 ◎田野公大(11番) おおむねそうだと思います。しかし、ここで私が言いたいのは1点でございます。この2項目について少しお聞きしたいのですが、地域協議会の機能強化と挙げさせていただきました。先ほど町長の答弁では、町の重要な案件の諮問機関ということをお伺いしましたけども、私が思うに、町民なり地域の意見なりを聞くためには、これを最大限に利用すべきではないかと。今現在、年に何回開催されているか知りませんけども、これもうっとうしいぐらいいろんなことを聞いたらどうでしょう、町長。どんどん諮問して、住民の意向を取り入れる、聞き入れる、住民の意向を聞くということをされてはどうでしょう。これに答弁をお願いします。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) おっしゃいますように、少し地域協議会の活動が形骸化しているようなところは否めないというふうに思います。これは、現況、各地域局長にも、本庁でもですけれども、各地域協議会の活動内容については報告はさせておりますけれども、近年、少し停滞ぎみというような思いがございます。ただ、各区にかかわる施策、協議を主に審議いただくという性質がございますから、町全体の施策とか、そういうことで捉えておるわけではございませんので、まさに今おっしゃいましたように、小代区の地域協議会、これは法定協議会でございますから、小代区にかかわる多くの町の重要案件について諮問を行う、そういう方向で考えておりますから、町の政策判断、全町にかかわるような問題については、まさに今、議会でご審議いただいておりますように、議員の皆さんにも大きな責務がございますから、そういうことで役割分担とするのであれば、地域協議会はやはりその区に特化した重要案件を、町の私からの諮問についてご審議をいただくという体制でございます。何から何までお尋ねをするということになりますと、またさまざま弊害も出てまいりますし、たくさんあります町の審議会の委員の皆さんにお願いする役割と重複の部分も出てこようと思いますから、そこはしっかりと精査しながら対応を強化してまいりたいと思います。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 田野公大君。 ◎田野公大(11番) 言われんとしていることは理解できます。ただ、地域協議会といっても3区あって、それぞれ持つ範囲が、広さも違いますし、いろいろな課題もあろうかと思います。ただ、そういった法定協議会であるべき重要な案件は、まだ多分たくさんあるのではないかと思うので、今の回数では到底、先ほど町長自ら言われておりましたけど、形骸化されているのかなという感覚がございますので、ぜひフル活用していただきたいと思いますし、まちづくり協議会立ち上げというのは、まさに今言われる地域コミュニティを立ち上げる核となる組織ということで、仮称でこういう名前を上げさせていただきましたけども、おいおいこういうものを目指してつくっていかれるだろうというお答えだったと思います。  そこで、僕はここで1点、提案、聞き入れる、聞き入れないは別として、一応聞いていただきたいと思うんです。というのが、地域コミュニティを醸成する上で大事なのは住民の主体性です。地域住民の主体性はどうして育んでいったらいいのかということ、非常にこれがポイントだと思うんです。行政が主導してやって、地域コミュニティなんてうまいこといくとは到底思えません。ですので、行政は、かけ声はできるのだろうとは思いますけども、地域コミュニティを行政が主導してどんどん進めても、おそらくやらされ感みたいな感じが出て、思わしくない結果になろうと思います。そういったところで、じゃあ、どうして住民の主体性を醸成するのかという一つの提案が、最近ちょこちょこよく聞くのですが、ラウンドテーブルというシステムで、ラウンドテーブルですから円卓というんですか、行政、いろんな主体が円卓を囲んで自由に協議する、話し合うという場を持つと。  ユニークな取り組み、これ、ほかであるかどうかはわかりませんけど、皆さん、陪審員制度ってありますよね。あれはプロの世界に一般国民が入っていって裁判にかかわっていくと。それもランダムに選ばれていくと。それで何が起きるかといったら、裁判というものの理解、もちろん参加する人もそうですけども、そうではない人も、自分が呼ばれたらどうしようというような気持ちになるわけです。こういう形を利用する。一つの案ですけど、ですので、例えば、円卓の場を設けて、そこにランダムに町民に来ていただくというような、これは町長が選ぶのか、誰が選ぶのか、いろんなランダムに選ぶ場合、また、話を聞きたい人を選んで来てもらって話をする。いろんな専門家を呼んで、みんなで話をしてもらうというような手法です。ワールドカフェとかいう方式もありますし、要するに徹底的に協議していく、これを何回でもやっていくと。別に結果が出なくてもいいという形の手法ですけども、これをやってはどうかなと。これはおもしろいのかなと。  これで何の効果があるかといったら、参加した人はまちづくりについて意見を言える場ができるということと、自分が呼ばれたらどうして答えたらいいのか、何をみんなと話したらいいのかということをそれぞれが思うようになるということでこういう提案をしているわけですけども、逆に行政側から言えば、行政の気持ちをわかってもらえるといいますか、行政マンは町民なり国民の奉仕者とよく言われるんですけども、今の時代は町民も地域社会のために奉仕しないといけないと。ともに行政マンも町民も行政に頼るのではなくて、我々も社会を、地域づくりを進めていく主体として徐々に浸透していくという手法だと思っています。私は、そういうことを思っているので、ぜひ、町長、こういうユニークな、やってみたらおもしろいかなと思っているんです。いつ自分にそういった案内が来るのかなということをわくわくさせるような、いろんなアンテナ、行政側からすれば住民の意見を取り込むというか、聞くというチャンスにもなりますし、町民からすればまちづくりというのを主体的に考えていく機会になるということがあるので、これは、現実的にできるかできないかは別として、こういったことも考えてやってみたらおもしろいのかなと思っておりますので、この辺について、町長、いかがでしょうか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 新しいコミュニティにかかわるさまざまな意見を、今、具体的に田野議員からご提案いただきました。役場がそういう対応ができるのかは別にいたしまして、今のすばらしい内容のお話を聞かせていただくのであれば、やはり民間の中での活動内容というふうにしたほうがよいのではないかなというふうな思いがいたします。裁判員裁判の裁判員制度のランダムに抽出してお願いをするというようなことを、果たして役場がさまざまな町にかかわる事業についてのさまざまな住民からのご意見をいただくのに、お願いしておる委員の皆さんにお越しをいただいて会議をするのにも、なかなか全員がおそろいでないような場合もたくさんある中で、裁判員裁判の裁判員に町がさまざまな問題を提起してご審議をいただくような委員にそういう形でお願いをして、本当に会議が成り立つのかどうかということも含めて、まず民間での、例えば、新しいコミュニティづくりの中の先ほどのまちづくり協議会、そういうものの委員を選定して民間主導でその地域の人々の暮らしにかかわる事項を相談申し上げるような委員の皆さんには、ちょうど今、田野議員がご提案なさっているような方式はいいのかなというような感覚は持っておりますけれども、町の今の法定協議会も含めた、そういう町の重要案件、その区にかかわるさまざまな案件をご審議いただく委員に裁判員制度のようなものがなじむのかなというような、少し初歩的な疑問もございますので、よいお話を聞かせていただいたということにとどめさせていただきます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  田野公大君。 ◎田野公大(11番) 町長の言われる部分もあります。ただ、私が言っているのは、前にも言ったんですけど、バックグラウンドで地方創生のことを絶えず考えておくべきですよという私の意見をもう一回言ったような形で、個別の案件に対してどう思うかというのは、また別の手法があるだろうとは思うんですけども、まちづくりなりいろんなまちの将来を考えるのに住民に参加してもらうと。その中から何が生まれるかはわかりませんけども、ゆくゆくは主体性が育っていくのではないかというのが私の思いで、そういったことを提案するわけです。これは、する、しないは全然、なかなか現実にやろうと思えば大変なことだなということもあるでしょうし、でも、そういう場があれば何かおもしろいのかな。必ずしも裁判員制度とかいうことではなくて、もっとラフに、じゃあ、今回は観光にかかわる人に話をしてもらおうかとか、地域ケアマネジャーに来ていろんなことを話し合ってもらおうかとか、そういったことをいろんな展開ができる。また、結果はすぐに出なくても、その場で考えるということが主体性につながっていくという考えでございます。ぜひ、そういうことも検討、そっくり同じことをしたらどうかということではなくて、そういった視点を持ってまちづくりを考えるのもおもしろいのかなと思っておりますので、ぜひ考えてみてください。  3問目に行きます。ジオパークを生かすための行政の役割についてということで、これも同僚議員が逐一、その答弁を聞いておりますので理解しておりますが、再度お願いしたいと思います。(1)行政は調整役として積極的にコミットすべきと思うが、町長の考えを伺うと。これは、漁船タクシーを視察して、体験乗船してみて、民間活力の芽を生かすために行政の役割は重要だと思っております。町長の考えをよろしくお願いします。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、田野議員の次の質問でございます。  ジオパークを生かすため、山陰海岸ジオパーク推進協議会、香美町ジオパーク推進協議会では、会員の皆様と年間計画を立て、普及啓発、観光PR、清掃活動、ガイド養成などの活動を行っております。これらの計画を推進するため、町といたしましては、町内外の皆さんへ参加の呼びかけなどPRなどの支援を行っているところでございます。山陰海岸ジオパーク推進協議会、香美町ジオパーク推進協議会では、ジオパークという地域資源を活用し、誘客や宿泊などの観光資源として生かしていただくことを目的としています。町といたしましては、山陰海岸ジオパーク推進協議会、香美町ジオパーク推進協議会が独立して活動できるまでの間は、議員のご質問のとおり、行政として支援するべきことは支援していきたいと考えております。  寺川議員のご質問にお答えいたしましたが、ご質問の漁船タクシーにつきましては、新温泉町及び京丹後市でジオパークを海上で楽しんでいただくための手法として、漁船を利用した海上タクシーが行われております。議員におかれましても、数名の議員の皆さんと観光関係者、商工会と視察に行かれたとお聞きをしております。本町におきましても、海上でのジオパークの観光は体験メニューのカヤックに頼るところでございますが、カヤックを利用することができない方々もおられることから、海上タクシーの重要性は感じております。今後、本町におきましても、地域の皆さんが海上タクシーに関心を持たれ、地域の皆さんが事業主体となって取り組みを進められることになりましたら、町としてどのような支援が可能か検討してまいりたいと考えております。また、必要に応じ、香美町ジオパーク推進協議会山陰海岸ジオパーク推進協議会との連携の中で支援を講じていくことも可能であると考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 町長の答弁は終わりました。質問はありませんか。  田野公大君。 ◎田野公大(11番) 積極的に支援できることは考えていきたいということだと思います。町長の今の答弁にありましたように、私、実際に間人の漁船タクシーというんですか、そういうのに乗船させていただいて回ってきました。一番の感想は、臨場感があって、水しぶきも飛んできて、普段見ない、感じない臨場感のある体験をして、非常にいいなと。また、船長さんのお話等々を聞くと、非常に可能性があるなと感じております。その中で一緒に同行した方も、非常に熱心にこれから取り組みたいという熱意を受けております。事務所をどこにしようとか、あらかた組織は誰々に声をかけようとか、何か進んでいるようでございますので、積極的に支援していくことが大事、それをぜひお願いしたいということです。  今、町としてどんな支援ができるかということがあります。私がどんなことができるのかなと思って、もちろん金銭的な支援もございますけども、それを先に進めると事が進みにくくなると。当然そういうことも必要であろうとは思いますが、例えば、地域おこし協力隊を募集してそこに張りつける。クラウドファンディングは使えないのかどうか。金融機関を交えて一緒に話をしたらどうかというようなことを、ぜひ積極的にしようとしている皆さんの話を聞いていただくことがまず大事かなと。これは何も当該の漁船タクシーに限らず、いろんな地域でまちづくりの芽が出ているときに、町としては積極的に、例えば担当を張りつけて、こういうことが民間に起こっているようだけど、内容を見て何ができるか調べてこいというぐらいの積極的なかかわりを持っていくべきではないか。特に地方創生時代ですので、民間のそういった小さな動きにでも目ざとく反応して、町としては、もっとこういうことができるのと違う、こういう指導をせなあかんのか、もっと全体的にはこうしたほうがいいのと違う、実際に話を聞いてこいやと、来て話してもらおうやとか、そういった積極的な姿勢が必要であると思います。その辺について、町長、よろしくお願いします。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 海上タクシーのことについては何度もお話をさせていただいております。ただ、まだおぼろげな姿しか見えてきていないということ、組織がつくっていただけるのかどうか、法人化はどうか、そういうことができるまでに役場がどうこうというところまでの水準まで行ってないような気がいたしておりますから、関係者の皆さんがお集まりになって、まず自分たちの行われようとする事業が本当にどういうふうな形でできていくのか、まず組織化、そういうことがなった時点で、我々もさまざまな支援策について検討をさせていただきたいというふうに思っております。まだ今の状況で役場から担当者が行きましても、まだまだ形は見えてこないというふうな思いがしておりますので、そういう時点になりましたら、またそういう活動も行いたいと思っております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 田野公大君。 ◎田野公大(11番) ぜひ積極的にかかわっていただきたいと思いますのと、一つの組織ができ上がる上でネックになること、民間ではなかなか一部の人が頑張り過ぎるとほかの人が寄らないというような、そういった民間の独特な難しさというのがどうもあるようでございます。そういったときに行政がかかわっているということで、非常にいろんな考えの方がまとまれると。豆腐でいえばにがりみたいな役が必要ではないか。それが行政に求められる一つの要因、そういったこともあるのではないかと思っております。ぜひそういったことをして、目ざとく、行政として積極的にかかわって、それを最大限の観光振興なり施策につなげていただきたいとお願いしまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ◎議長(上田勝幸) 以上で田野公大君の一般質問を終わります。  次に、岸本正人君の一般質問を行います。  岸本正人君。 ◎岸本正人(13番) 岸本正人でございます。一般質問を今回は3件させていただきたいと思いますので、皆さんお疲れでしょうが、もう少しの辛抱です。辛抱いただきますようお願いします。  1つ目に、農林業振興対策事業補助金交付要綱の受益者の人数条件の緩和についてということでお尋ねするのですが、町の土地改良事業等において、受益者が2名以上、3名以上というような条件がある項目がたくさんあります。現状の農地保全のことを考えてみると、耕作をやめた方が受託して、ほぼ賃料はゼロでつくって維持をしているというような例がよく見受けられます。こういうことを防ぐためにも、現在の要綱は今の実状に合っていないのではないかという思いで、この質問をさせていただくわけです。一つの例で、我が村で以前1町ほどの田んぼを借りてつくっている人が、水路が3カ所傷んだので、町なりの補助要項をお願いしたいということで、区長をしているときに依頼がありまして、ちょうど町の石井さんに相談したところ、3名以上の関係者がないとだめだということで、地主さん等に承諾してもらってきておくれ、そうしたら補助要項が使えるからというふうなアドバイスをしたんですけれども、地主さんは、ただで使ってもらって保全してもらうのはいいけれども、そのことに関して費用負担が生じるとか、面倒なことは嫌だから私は判こを押しませんというような例があって、断念されたようなことがありました。  このたびは、去年の台風で用水路が壊れたんだけど、どうかということも相談もあったのですが、それは、やはりつくっているのは私だけで、ほかの2名を引っ張ってくることができないというようなことがあって断念されました。この件に関しては、結果として思えば、激甚災害を適用していれば、大変少ない金額の地元負担でできたのに残念だなということを思うとともに、また耕作放棄地の増加につながるのではないかなんて思ったりしました。平成17年に決めた要綱で、農地関係はほぼ3人以上ということで、確かに個人的な救済はふさわしくないということもあるでしょうが、農地の復旧は当然ながら1人でもいい。但馬牛関係はほとんど個人でもオーケーというような、どっちがどう正しいのかよくわからないんですけれども、こういう状況がありまして、要は、3人以上という要綱はなぜあるのか。それを緩和するような方向性をつくるべき、方向性のような緩和をするべきではないかと思うのですが、町長にその件を質問いたします。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) それでは、岸本議員のご質問にお答えいたします。  農林業振興対策事業補助金は、町単土地改良事業の中で、農道、かんがい排水路、頭首工、ため池、圃場整備など、農業生産基盤の改修整備工事と小災害復旧事業の施設復旧工事を行う農業者に対し、予算の範囲内で町が補助するものでございます。農道や水路など農業用施設は、元来、複数の受益者が共同で利用し管理するものであり、その前提で町単土地改良事業の補助対象者を共同施工者、区、集落営農組織としております。よって、現行制度では採択基準の一つに、改修整備工事では受益者3人以上、小災害施設復旧工事では2人以上と規定をしております。しかし、ご指摘のように、山間奥地の条件不利な棚田地域などでは、少ない人数で耕作したり、場合によっては1人で耕作したりしているケースも考えられます。  受益者の捉え方としては、耕作者だけでなく、農道や水路等に関係する周辺農地の所有者も含めて受益者と考えられますし、その田んぼへ行く農道等が整備されれば、農地所有者にも受益がございます。今後、農道や水路などの維持管理を行うに当たっても、また小災害の施設復旧や農地保全のためにも、耕作者と所有者の複数の受益者が相互に協力し、共同事業として実施していただきたいと考えております。一方で、現行の県単の小規模農地緊急整備事業では、採択要件の受益者が既に2人以上となっておりますので、今後の検討課題にしたいと思います。  高齢化等により農地が荒廃してしまう前に、農道や水路等の改修整備についてそれぞれの地域で関係者が話し合い、今のうちに必要な基盤整備事業に取り組んでいただきたいと思います。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  岸本正人君。 ◎岸本正人(13番) 町長の答弁をいただいて、2名以上という緩和を考えていただけるというようなイメージがあるんですけど、仕組みはよくわからん。またお尋ねするんですけど、激甚指定の事業は受益者人数の条件があるのか。それから、町の要綱というのは、国、県の条件の制約によって、例えば、今、県の2名以上ということを含んだ上の3名以上というようなことになっているのか、その辺についてお尋ねいたします。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 激甚指定は災害を指定するものでございますから、人数要件とかそういう話ではございません。ですから、今、答弁で申しましたのは、県単の事業については2人以上で受益者という認定というような部分もありますので、現行、香美町の補助事業の中で受益者の要件が3人であることについて、それを2人に緩和するかどうかについては、するということではなしに、検討、内部で協議をさせていただきたいと思いますが、まだしておりませんので、ただ、岸本議員もおわかりだと思いますけども、受益者が1人ということに公金で補助をするということになりますと、その人の持っている農地や不動産、さまざまな個人所有の財産を町の費用でもって補助するということになりますから、やはり複数の受益者があって、ここは複数で営農活動がされている地域について町の支援を差し上げるというのが、やはり個人、お一人というわけにはならないのが、これは、ほかの事業も含めて基本的な考え方はそう持っておりますから、先ほど申し上げております3人という要件を2人ということで緩和させていただけることができるかどうかは、今後検討をさせていただくということでございます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 岸本正人君。 ◎岸本正人(13番) 揚げ足を取るようですが、但馬牛は個人がたくさん多いのですが、これは、町長の今の言葉からいうとおかしいかな。というのは、町長、運用方法をいろいろ弾力的に検討してほしいと思うんですけど、かなり但馬牛については個人が多いんです。この辺からいうと、町長の言われる個人資産についての補償は行政としておかしいという理屈もあるんですけれども、但馬牛の矛盾点も出てきだして、但馬牛を団体にしてなんていうわけではないんですけれども、その辺もうちょっと弾力的な考え方ができない。先ほど申しました、この水系の地主は4人いるけど、今は1人が全部つくっている。地代を払っとらんかわりには管理してくれ、面倒なことは嫌だ、何ぼか負担してくれといったら嫌だから判を押さんというような例がやっぱりありまして、受益者というのを一つの考えでいうと、耕作者が受益者という考えもあれば、地主が、田んぼの持ち主が受益者という考えもあり、そうすると、例えば100万円の負担金を3人の地主が3分の1ずつ持っていて、その耕作者も3分の1持っていると、あとの2人も3分の1を払わないけんというような、そういうのが従来の受益者の分の分担は土地の面積で払うというような慣習もありまして、こういうときに、さて、ほかの2人の個人資産の価値を上げるというような時代はもう終わっているのではないか。それよりも放棄地を出さないほうを重要視する時代ではないかなと思うんですけど、その辺の見解はどうでしょうか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 岸本議員が例の中で申されました畜産事業者の皆さんに対する支援策に、受益者が1人なのにというのとは全然意味の違う話でございます。これは、各産業においてそれぞれ事業者に対する町の補助制度や国県の支援策が、当該事業者1社でも行われていることも同じ意味合いでございますから、畜産に対する支援は別次元の話というふうに捉えていただいたらいいんですけども、ただ、受益者の中で判を押す、押さんの話、ここのところに役場が介入してはいけない部分だというふうに思います。それは、地元あるいは貸し借りの当事者同士で解決をしていただく問題でございますから、これは、町の受益者が何人になるかどうかということとは、またそれも全然別の話でございますから、例えば、年貢はいいから、そういうことの負担まではしないということで土地の貸し借り、農地の貸し借りがあるとするなら、やはりそういうことも含んでいただいて年貢を払って、年貢をいただいて貸してあげるというようなことに当事者同士が話をすれば、当然そういうものの負担にも応じていただける話ですから、そういう部分についてまで役場が介入しますと、これは本当に取り返しのつかないことになりますから、これは、地元の関係者、あるいは土地の貸借や営農活動をなさっておられる地元での対応をしていただくということで、町は対象の事業者にそういうところにまで踏み込んで規制緩和なり条件緩和をする予定はございませんので、少し問題が別かなというふうな捉え方をしております。 ◎議長(上田勝幸) 岸本正人君。 ◎岸本正人(13番) なるほど。問題は別の部分もあるんですが、転出した地主が判を押してくれん例が多いんです。そのときに3名以上という条件が現状の中山間地の農業にそぐわないのではないかということが本質でして、だから人数を緩和すべきだという主張なんです。その辺、町長、すいません。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 先ほども申しましたように、3名の受益者要件を2人にすることについては検討させていただきます。ただ、1人ということになりますと先ほどの問題が生じますから、例えば、近隣のお任せをされておられる方が、町内に住んでおられない地主の方々との折衝の中で解決をしていただく問題でございまして、そういうことにまで町が介入をいたしますと、それこそ取り返しのつかないことになるというふうな判断を持っておるところでございます。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 岸本正人君。 ◎岸本正人(13番) それでは、1問目は、人数要件の緩和が期待できるだろうということで終わります。  それでは、2問目なんですけれども、村岡区原の泉源の今後についてということで質問させてもらうんですけれども、私が議員になって7年ぐらい前、前長瀬町長時代に一度質問させてもらいまして、答弁をいただいたんですが、その後変わったことがないので再度質問させてもらうような状況です。皆さんもこのことをご存知ない方もおられると思いますので、前回の町当局の答弁の要旨を説明しますと、10年より計画して、11年に湧出して、旧村岡町の時代なんですが、総事業費1億1,000万円、深さ1,320メートル、泉源の深いところの温度で50.2度、毎分309リットル、それが地上に引き上げると35.2度という状況だそうです。平成13年2月に村岡区下射添泉源利用検討委員会というのを立ち上げまして、地域住民の健康や福祉の増進、地域活性化の交流の拠点などを目指して、温浴施設が適当との結論が出されたそうです。旧村岡町ではそれを受けて、平成13年3月、下射添泉源利用計画基本構想・基本計画を策定して、道の駅あゆの里矢田川と機能連携、一体化しながら相乗効果を発揮するための、あゆの里矢田川の隣接した位置に温浴施設の整備計画をまとめたそうです。しかし、平成14年12月にハチ北温泉が完成して、そのころ温泉ブームがだんだん下がってきて、他施設との競合、財源確保等やら、あゆの里への引き込みをした場合は、その当時で5,400万円ほど引き込みにかかる等必要であるということで、投資、ランニングコスト等のことを考えても実施が困難、採算的にも無理だとの結論が出て、検討、考察は継続するが、現段階では具体的な利用策の進展を図ることは困難な状況であると認識しているという前町長の答弁でした。ただ、多額の投資をしており、具体的な活用案を見出せるならば検討していきたいと考えているということの答弁で、多分この答弁から7、8年過ぎておると思うのですが、先ほど、あゆの里矢田川まで引っ張ったら5,400万円、なお、多分20年もたったら地下のポンプもだめになっているとしたら、またそれの利用をするならば費用なんかも必要だと思うんですけれども、村岡町がなくなって香美町になってもうかなりたちますのに、この辺でそろそろ問題の方向性を決める時期ではないかと思ったりして質問するんですけど、町長のお考えをお伺いいたします。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 今の泉源の関係でございます。今、議員がおっしゃいましたように1億1,000万円かけて泉源が確保された。基本構想もあって、私は図面も見たことがございます。道の駅あゆの里あたりまでそれを引っ張るのに五千数百万円と今、岸本議員からもありました。それを活用するための温浴施設、構想では4億5,000万円とか5億円のレベルの話でございます。村岡町当時にせっかく多額の費用をかけて掘削した温泉でございますけれども、現行の町内に3つ、町のかかわる温泉施設があること、村岡区には民間の小規模な施設があること、近隣には矢田川温泉があること、どの3つともの温泉施設が多くの町費の投入が必要になっているような運営状況の中で、新たに考えられた基本構想のもとにある温浴施設、こういうことに手を出すということは、大きく傷口を広げるという判断のもとに、私は、もうこれは塩漬け状態で結構だというふうに考えておりますし、当面このものを活用して何らかの地域振興策を見出せるわけもございませんから、このままにしておきたいと思います。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  岸本正人君。 ◎岸本正人(13番) 現在では村岡地域局の方が年2回ほど草刈りをしていただいて、環境は悪化はしていないと思うのですが、町長の言われる塩漬け状態、わかりました。そうですな。私にアイデアがあるわけでもなし。じゃあ、塩漬け状態ということで、質問を終わらせていただきます。  3番目の、結婚対策ということについてなんですが、浜上町長にしばらく結婚対策はこれで休むと言われて2年ぐらいたったかなと思って、そろそろと思って質問するんですが、またまた昔の資料といいますと、30歳から49歳までの未婚の方の香美町の人数で、平成7年は3,023名全員のうちで593人が結婚されていなかった。平成27年は1,816人まで総数が減って、そのうち703名様が結婚されていないということで、5人に1人だったのが、今は5人に2人が結婚されない。それで、これがまだまだ、総人数は減っていくのに、結婚されていない方の比率が増えていくのではないかと心配しているわけです。新聞報道なんかでも全国の平成15年度では男子23%、女子14%が未婚の状態になるのではないかというような統計も出ておりまして、今年度の結婚対策支援事業につきましては、若者交流事業委託料30万円、若者交流促進事業委託費が70万円で、100万円の予算規模をつけていただいていると思うのですが、間違っていたらまた指摘してください。ほかにもたくさんあるのか、社協さんでの相談会なんかにも補助はしておられるとは思うんですけれども、そのほかに対策を打っておられるかもしれんのですけれども、総合してこの金額では、合計100万円ではやっぱり到底少ない。ずっと言っております、香美町でほぼ年間赤ちゃんが100人しか生まれない、それもだんだん減っていくのではないかと思ったら、その方々が全部残って、あほみたいな計算ですけど、100人掛ける80歳まで生きたら8,000人、もっとあるか。すみません、間違えました。香美町全体で昔よりも出生率がどんどん減っている、なおかつ、ほとんど高校を卒業すると都会に出て行って、帰ってこられるのは跡取りせんなん男の人が帰ってくるぐらいというような結果にもなっておりまして、そういう意味では大胆に予算措置なんかもたくさんしていただくなりして、例えば、再任用の結婚対策委員を、以前、検討していただけるという答弁をいただいたんですけれども、登用するとか、地域おこし協力隊に協力を仰いで結婚対策の要員を増員してもらうとか、そういうお考えはありませんでしょうか。 ◎議長(上田勝幸) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 岸本議員の次のご質問でございます。  結婚届け出件数は、平成29年は39件、平成30年は5月末現在で12件となっております。町として結婚対策は重要課題と捉えており、主に町と社会福祉協議会で実施をしております。社会福祉協議会の結婚相談所は、登録している男女を対象として、香住区4名、村岡区5名、小代区4名の計13名の相談員が直接的に結婚への支援を行っております。町では、町内の団体が実施する結婚対策事業に必要となるイベント経費等を助成する香美町結婚サポーター事業を行っており、広く出会いの場を創出する事業を展開しております。さらに、広域的な視点から、ひょうご出会いサポートセンターの活用、コリドー21での事業展開を図ってまいりました。今年度、町内の若者からまちづくりについて建設的な意見を求める香美町若者まちづくり懇話会を開催する予定としており、その中で結婚対策についても意見交換を行うこととしております。若い方の視点からいただく提言を参考に、新たな結婚対策等の検討を行いたいと考えております。  結婚対策として即効性のある事業は取り組みにくいという側面がありますが、町としましては、男女が気軽に参加できる、バリエーションに富んだ出会いの場をより多く創出することを最重点に置き、他市町の先行事例も参考にしたり、婚活アドバイザーの意見を取り入れたりしながら、効果的な婚活対策を展開してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 答弁は終わりました。質問はありませんか。  岸本正人君。 ◎岸本正人(13番) 私の提案の、再任用の企画課の中に結婚支援員というような登用とか、地域おこし協力隊の結婚対策の職員を募集するというようなことは難しいでしょうか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 再任用の職員、地域おこし協力隊の職員、その日常の業務が、例えば、再任用の職員といっても週4日、それが年間を通じてそれだけの業務量がどうかなというような思いもあります。地域おこし協力隊にしてもそうだと思いますけども、日常的に、考え方の一つとしてはあろうかなと思いますけども、日々、結婚の問題だけに町内を走り回ったり、出張したりということで、そこまでの業務がどうかなというような検討もございます。即効性のある内容がなかなか難しいというような中で、内部の協議の中では、このたびの岸本議員の答弁書を作成するに当たってさまざまな対応策も検討しておりましたけども、例えば、結婚の成約なりがあった場合に、お世話をいただいたような方々に報償金を出すというような、何かこれも商売みたいであかんのじゃないかというようなご意見もあったりもしますし、例えば、婚活番組の誘致、これは全国的にも人気もあったりしますけども、これも目立つような地域、特色のある地域でないとなかなか地域に選定されないという大きなハードルもございますし、さまざまなことで岸本議員に何とかというふうに内部でも協議をいたしましたけども、妙案が見つからないのが現行のところでございます。これからもできるだけ即効性のあるようなことが浮かびましたら、速やかに施策として展開していきたいと思いますので、ご支援のほどよろしくお願いしたいと思います。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 岸本正人君。 ◎岸本正人(13番) 町長、検討いただく、難しいという答えなんですけれども、企画課の職員さんも忙しいですね。いろんな計画をあれして、やっぱり私は、8年前、結婚対策課をつくれといって、無謀だみたいなことを言ったんですけど、真剣にその時代に来てるのと違うかな。教育長が頑張って、教育を力いっぱい頑張るといっても、生徒がおらんようになったらどうしようもないです。その辺、町長、もう一度、香美町の根本にかかわるのではないかと思うについて、OBの再任用の支援員1人と地域おこし協力隊員1人、たとえ遊ばしておってもええといったらおかしいけど、さほどの費用はない。それぐらいの本気度は、私は、香美町存続の根本問題、産業を起こすといったって、子どもがおらなんだら産業も起きない、町の職員さんも町会議員さんも要らんようになるのは目に見えております。皆さんが一般質問で大問題をしておられるんですけれども、我田引水なんですけど、やっぱり結婚していただいて、子どもさんをつくってもらわんとどうしようもない。前にも言ったけど、銀行員と役場の職員さんと学校の先生さんだけが町内で走り回っている時代がすぐそこに見えているのではないかみたいな気がしまして、質問するわけですけれども、そういう登用、採用のお考えは出ませんか。 ◎議長(上田勝幸) 町長、浜上勇人君。 ◎町長(浜上勇人) 再任用の職員にいたしましても、地域おこし協力隊をそういう仕事に充てるにいたしましても、どういうふうに結婚対策につなげるか、その人の知恵がかかってくるわけでございますから、まず役場内で結婚対策の妙案、こういう仕事、こういう活動、こういう事業に踏み込めば結婚対策に即効性があるような事業というものを、まず役場の中で企画課を中心にそういうことを検討して、これなら人を充てられるというようなものを構築するのが先行するのかなと思っておりますから、まず本当にそういうものが優位性があるのか、本当に2人の職員を充て込んで、それだけの事業に取り組めるのかということが構築できるかどうかにかかっておると思います。確かにそういうものができれば、議員がおっしゃいますように、再任用の職員をそれに充てたり、地域おこし協力隊を、ただ、地域おこし協力隊は普通、一般的に独身者の、都市部からのこちらに来られた方が基本となりますので、そういう方々が結婚問題に対する妙案や活動内容ができるのかなというところもございますので、内部で検討はさせていただきたいと思います。  以上でございます。 ◎議長(上田勝幸) 岸本正人君。 ◎岸本正人(13番) どちらが先かということもあるんですけれども、町長、今は真面目に言っております。本当に大事な問題です。2人来ても仕事は、僕は何ぼでも十分できると思う。近隣の先進地に行けばそういう例は十分あるし、ぜひそのことを求めて、皆さんお疲れですので、これで終わります。ありがとうございました。 ◎議長(上田勝幸) 以上で岸本正人君の一般質問を終わります。  お諮りいたします。  以上で本日の日程は全て終了いたしました。  本日はこれにて散会いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
                  (「異議なし」の声あり) ◎議長(上田勝幸) 異議なしと認めます。  よって、本日はこれにて散会することに決定いたしました。  次の本会議は明日6月21日木曜日午前9時30分より再開いたします。  本日は大変ご苦労さまでした。                               午後4時32分 散会 Copyright (c) KAMI TOWN ASSEMBLY MINUTES, All rights reserved. ページの先頭へ...