宝塚市議会 > 2011-03-02 >
平成23年第 1回定例会−03月02日-03号

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  1. 宝塚市議会 2011-03-02
    平成23年第 1回定例会−03月02日-03号


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    平成23年第 1回定例会−03月02日-03号平成23年第 1回定例会         平成23年第1回宝塚市議会(定例会)会議録(第3日) 1.開  会  平成23年3月2日(水)    午前 9時30分   散  会      同  日        午後 5時52分 2.出席議員(24名)        1番 井 上 きよし            15番 大 島 淡紅子        2番 村 上 正 明            16番 たぶち 静 子        3番 多 田 浩一郎            17番 深 尾 博 和        5番 梶 川 みさお            18番 伊 福 義 治        6番 田 中 こ う            19番 近 石 武 夫        8番 寺 本 早 苗            20番 小 山 哲 史        9番 北 野 聡 子            21番 藤 岡 和 枝       10番 山 本 敬 子            22番 江 原 和 明       11番 中 野   正            23番 石 倉 加代子       12番 三 宅 浩 二            24番 北 山 照 昭       13番 浜 崎 史 孝            25番 となき 正 勝       14番 坂 下 賢 治            26番 草 野 義 雄
    3.欠席議員(1名)        7番 金 岡 静 夫 4.職務のため出席した事務局職員の職氏名   事務局長      鷹 尾 直 人       議事調査課係長   寺 田   実   次長        村 上 真 二       議事調査課     麻 尾 篤 宏   議事調査課副課長  津 田 裕 司       議事調査課     松 下 美 紀   議事調査課係長   酒 井 正 幸       議事調査課     細 井   貴 5.地方自治法第121条の規定により説明のため出席を求めた者の職氏名   ┌──────────┬───────┬──────────┬───────┐   │  役     職  │ 氏   名 │  役     職  │ 氏   名 │   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │市長        │中 川 智 子│病院事業管理者   │妙 中 信 之│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │副市長       │坂 井   豊│病院副事業管理者  │酒 井 伸 一│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │副市長       │山 下   稔│経営統括部長    │篠 倉 一 良│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │企画経営部長    │井 上 輝 俊│教育委員会委員長  │田 辺 眞 人│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │行財政改革担当部長 │山 脇   修│教育委員会委員   │脇 舛 訣 子│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │総務部長      │谷 本 政 博│教育長       │伊 達 達 治│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │市民環境部長    │森   増 夫│選挙管理委員会委員長│仁 木 佳代子│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │健康福祉部長    │木 本 丈 志│代表監査委員    │村 野 一 郎│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │子ども未来部長   │東 郷 ミチ子│農業委員会会長   │中 奥 光 治│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │都市産業活力部長  │樋之内 登 志│上下水道事業管理者 │南     隆│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │都市整備担当部長  │土 取 忠 雄│管理部長      │久 後 昌 敏│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │都市安全部長    │土 橋 壽 雄│学校教育部長    │橋 元 泰 雄│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │消防長       │山 田 茂 樹│社会教育部長    │前 川   猛│   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │会計管理者     │比 嘉 正 義│選挙管理委員会   │大 前 仁 司│   │          │       │事務局長      │       │   ├──────────┼───────┼──────────┼───────┤   │行政管理室長    │中 西 清 純│監査委員・公平委員会│東 郷   薫│   │          │       │事務局長      │       │   └──────────┴───────┴──────────┴───────┘ 6.議事日程  次ページに記載 7.本日の会議に付議した事件   ・議事日程分   ・日程第1の代表質問(市民ネット宝塚 小山哲史議員、緑花.福祉連合 深尾博和議員、自民党議員団 山本敬子議員社会民主党議員団 大島淡紅子議員)   ・日程追加分    近石武夫議員に対する懲罰動議の件について 8.会議のてんまつ  ── 開 議 午前9時30分 ──  ───── 開   議 ───── ○村上正明 議長  おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。  直ちに、日程に入ります。  日程第1、議案第1号平成23年度宝塚市一般会計予算、議案第2号から議案第16号までの平成23年度宝塚市各特別会計予算及び議案第17号から議案第19号までの平成23年度宝塚市各企業会計予算を一括して議題といたします。  昨日に引き続き、各会派の代表者から質問を行います。順次議長から指名をします。 △───── 日程第1 ───── ○村上正明 議長  市民ネット宝塚を代表して、小山議員の発言を許可します。 △───── 代表質問 ─────     …………………………………………… 1 日本経済の動きと地域経済について  (1) 世界の動きを読み、今という時代をどう読みとくのか 2 宝塚市の財政について  (1) 政府の財政政策・地方財政計画と、宝塚市の住民税の恒常的減少と経常収支比率の悪化について  (2) 市民税の負担者と配分する側の権力の矛盾について 3 市長の予算編成権と「説明責任」の意味に   ついて  (1) 「経済社会」の中での「説明責任」を果たすことの重要性について 4 地域経済の再生について  (1) 「新成長戦略」と自治体経済・地域産業政策、地域づくりについて 5 災害対策と防災都市創りについて  (1) 阪神・淡路大震災からの教訓と防災訓練のイベント化の危険性  (2) 都市施設の耐震化計画の策定について  (3) 本格的な「まちづくり」の議論について 6 子ども施策について  (1) 安心して「生み、育てる」ことのできるまちについて 7 教育課題と施策について  (1) 教育環境の格差是正と真の「学力向上」について  (2) 科学技術振興のための基礎学習について 8 企業会計について  (1) 市立病院事業の経営評価について  (2) 水道事業の課題について  (3) 下水道事業の課題について     (市民ネット宝塚 小山哲史 議員)     …………………………………………… ○村上正明 議長  20番小山議員。 ◆20番(小山哲史議員) おはようございます。市民ネット宝塚を代表いたしまして質問をいたします。  最初に、日本の経済の動きと地域経済について。  世界の動きを読み、今という時代をどう読み解くのか。
     それから、2番の宝塚市財政についてと続いて、宝塚の財政を考えるその前提として現在の状況を見ておくべきだと思いますので、そのあたりをどういうふうに考えて政策立案、それからその施政方針、そして予算を出しておるかということをお聞きしたいと思います。  考え方としては、予算編成大要に最初に書かれております現在の時代についての判断ということから入られておるということでございます。  そこで、私は世界を観察し、どう読むのかという論点について少し申し上げたいと思うんですけれども、今政治と経済の動きは、そして特に東アジアの情勢はどうなのか、金融経済と実体経済は、そして貿易拡大と内需拡大を図れるのか、さらに今の経済はハイリスク・ハイリターンの時代であります。そこで持続性、成長の管理が必要なのであります。そこで、財政を考えるということで財政学的点検が必要であり、財政学も経済学の一部であります。  そういった意味から、客観的な資料を整えて科学的に分析していくということが必要であります。先ほど言いましたように、予算編成大要では本市を取り巻く環境と明記されておるところであります。後でいろいろ統計数値を出したいと思います。  他方、きのうも出ておりましたけれども、憲法に依拠して行政執行というものは必要となってまいります。今週の月曜日朝、28日朝ですね、国会審議が進められておりました。私もぎりぎりまでちょっと見ておって非常に聞きたかったんですけれども、会議があって出てきたんですけれども、地域主権ということに関連して議論が進められていたわけであります。  主権とは何か、きのうも出ておりましたけれども、国民主権を基本として国家主権があると、そういったことからいえば、地域主権はどこまでもわかりにくいことであります。そういう中で、地域主権という前提で国の方向、地方に対する考え方を進めていこうとしておるわけであります。それはそれで理解して対応を考えるべきなのだろうと思います。  今、直近の世界の動きを見ると、これは少しニュースが薄くなったかと思いますけれども、中東、北アフリカの激動であります。  長い間の独裁への抵抗でありますけれども、しかし我々の言う民主化と果たして一致するのかどうか、これはわかりません。現在のところ見えていないだろうと思います。チュニジアに始まってエジプト、リビア、それから、さらにはバーレーンとか、サウジアラビアへと伝搬しつつあるというふうに見受けられます。そこにはイスラエルという国、その起源も古い時代の起源ではなくて、新しい時代の建国の歴史というものも政治経済の結果として不安定な材料としてあるわけであります。今までは何とか不安定の安定というような形でしたけれども、崩れつつあるということであります。  そこで、日経新聞の2月24日には「原油高騰 見えぬ出口」というようなテーマが出ております。さらにまだ東アジアもまた複雑であります。中国を取り巻く課題、それはなぜか帝国主義的国家群の思惑が働いていると。中国、ロシア、アメリカ、そしてそれに対抗する形でインドの反撃も見えてまいります。それは南西諸島、そのあたりの課題に対する東アジアの国の中国への反発ということも作用しております。  皆さんはインドの首飾りというのを御存じでしょうか。これはインドを取り巻くパキスタン、スリランカ、バングラディシュあるいはミャンマー、そして後ろには中国と、これがインドを包囲していると。海の部分で包囲された形がインドの首飾りと言われるんでありますけれども、非常に複雑な要素を持っております。  そのインドが中国の脅威に対抗するということで、これは私も古い記事をそのままずっと置いているんですけれども、1999年1月13日の読売新聞記事では、中国がミャンマーのココ諸島─ココ群島、これはスマトラ島の北の端にある島ですけれども、これはミャンマーの領土ですけれども、それを中国が借りて海軍基地にしておると。それに対するインドのベンガル湾東方海洋戦略を具体化にという海軍による対抗というものがこの1999年で既に起こっております。もともとからいえば、原子爆弾の開発、インドが中国に対する形で進めればパキスタンがそれに対抗するという非常におぞましい地域であります。しかし、そのインドが成長を遂げつつあります。  そういったことから、そこで、今という時代をどう読むのかと。さまざまな乖離が起こり、そこに矛盾が発生し、分極化が進んでいき、混乱という揺らぎが発生し伝わっていくという情勢であります。  グローバリズムへの動きと地域化というローカリズムへの進行があります。地域ごとの歴史、伝統、生活様式という文化を大切にしながら、したがって、その地域で次世代に何を継承していくのか、どんな価値観を継承するのかということを考えなければなりません。  そこで、日本の経済の失われた20年、これ国民総生産がほぼ500兆円を上下して終わっている。そこで、これをデフレの状況であるというふうに言われます。卸売物価指数が下落し、消費者物価が下落するということからそういうことですが、デフレに関する見解はかなりいろいろあります。最近ここへきて、けさのテレビでも流しておりましたけれども、商品市場、海外の商品市場が高騰していろんなものが値上がりするという話があります。状況が変わりつつあるのかなと、動きは非常に激しいと思います。  日本の場合は、そこで労働人口の減少という問題があります。いわゆる少子高齢化という言葉で言われるんですが、少子と高齢化とは別の問題でありますけれども、なぜか1つにまとめて言われております。そういったことを総称すればデフレ経済なのかと、そういった日本だけが深刻な状況を続けているという状況であります。  人口を見ますと、日本の将来推計人口、これは国立社会保障・人口問題研究所、1997年の統計では1995年総人口が1億2,557万人であります。そして2050年の予想人口は1億5万人であります。悲観的な推計結果は9,231万人であります。中位推計でも20%は減少するというふうに予測されておるわけであります。もう大過疎状態が発生する、それは満遍なく人口減少が広がり、都市でも過疎が進行するということであります。  いろいろきのうも議論出ておりますけれども、空き住居がふえると、空き店舗、空き事務所、そういったものがふえていきます。資産価値が減少し、不良資産化が進行するということになります。そして、これが恒久的に定着すると予測されます。こんな状況を見た国民がこんなふうに人口が減るのでは生まれてくる子どもはかわいそうだと、彼らが背負わされなければならない負担が余りにも大きいということで、こんな心理効果から一層産児制限をすることになります。  さらに、したがって、予想人口曲線は下方にずれ込みます。さらにその後の調査で前の中位推計は楽観的過ぎるではないかということになります。より低位の推計が中位推計ということであらわれてくるわけであります。このとき国民はまた反応する。人口曲線の下方移動は出生児の数の減少によるものであり、高齢者の比率がさらに高くなっていく、少子化の進行が高齢化を更新するということであります。  人口指標数値というのがあります。15歳以下の人口に対する65歳以上の人口の比率を示すのがこの人口指標数値でありますけれども、1996年が96.6%、2000年が118%、2020年が196%、2050年の推計は247%ということであります。  別の人口統計で見ましても、人口数的には2008年3月末で1億2,706万6,178人と、こういう人口の動向という中には出ておるんですけれども、06年で平均寿命が男性79歳、女性85.81歳でありますけれども、2008年の人口が、先ほど言いましたけれども、出生数は109万2千人、このときは2年ぶりに増加しましたよという話なんです。ただし、過去最大の5万1千人の自然減であります。2009年には100歳以上の高齢者が4万人を突破したということであります。そしてこの年、女性人口が初めて自然減になったということです。  さらに世界は飢餓人口が4千万人増加して、9億6,300万人が飢餓人口だと。06年の世界人口は65億人突破、05年の時点では貧困層と言われる人たちが14億人いるということであります。  そういうふうなことで、結婚したカップルがさらに子どもの数を最小限に抑えようとすることから、子どもを産むということについて政治課題であると、戦略的にサポートしなければならないだろうと、これが今回の6番目の質問の内容であります。  子どもを産み、育てるということがいかに大切かの予測をここで申し上げました。日本の将来への没落への阻止戦略ということで極めて重要なところであるということであります。  経済学者の論点から少し別の視点で見てみますと、日本の社会が行き詰った、将来の没落、過去の形態からすればどんどん下がっていく、これは人口動態からすればやむを得ないという意味で没落するという言い方ではありますけれども、もう一つは思想的な不適合を来した結果であるというような表現をしております。教育の本質の検討ということでこの経済学者は言っているんですけれども、教育を受けた状況から戦後世代と戦前世代というふうに区分されると。その中間の過渡期世代というのもあると。多くは2つですが、過渡期を入れると3つに分けられる。私の場合は過渡期世代かなというふうに思うんですけれども、1つは、戦前世代というのは教育勅語に象徴される国家主義的な儒教的倫理の教育ということであります、そういう教育を受けた世代。それに対して戦後世代はアメリカ的な新教育制度への転換、自由主義、個人主義、民主主義が価値規範であり基軸であるわけであります。これまでの企業の価値観というのは80年代半ばまでは年功序列、終身雇用、会社に対する忠節を基軸とする日本型経営であったと。90年代までは政府主導の若干上からの資本主義であり、その後が市場主導の下からの資本主義へ変わったんだということであります。  そこで、本来ならば新教育制度による自由主義、個人主義、民主主義であるべきであるんですけれども、実は残念ながら疑似自由主義疑似個人主義疑似民主主義ということで利害に対しては自己中心的であり、自分の主張がなく、常に多数派によし、拝金主義的で快楽主義的であるというふうに分析しております。下から資本主義を支えるという理念としての資格を備えていないということが現在の社会の状況だと、こういうふうな分析であります。  さて、国際経済では日本は円高で苦しんでおると。ひとり世界の経済の不安定さを日本が支えているような状況であります。日本の輸出企業にとっては極めて不利であるわけですけれども、しかし、現在の経済の状況というのは実態としてはかなり力を発揮しているということであります。それでも、どんなに頑張っても人口減少という日本の経済からすれば、潜在成長率は0.5%程度であるというふうに予測されております。これでいきますと、今の国債発行とか、自治体の起債残高等は、従来の経済であればインフレ化は進行するであろうということで、それで帳消しになるということが予測されていたんですけれども、それは無理ですよというような状況だということです。何よりも、ですから、日本の場合は産業構造の転換が必要なのだけれども、これまでの中心である金融とか、ITとかソフトウエアとかいうのは、日本は国際的には完全に敗退であります。特にソフト産業では壊滅ということであります。それでも、先ほど言いましたように底力はありまして、現在の日本の企業の生産性は急速に回復しているというふうに見られております。実力は悪くないんであります。昨年秋の金融緩和後、12月の鉱工業生産対前年比3.1%増であります。ただし、2000年を100として現在で108ぐらい、ちょっと数字もう見ませんが、例えばタイであれば168ぐらいだったかな。東アジアの諸国は非常に伸ばしている、日本は少しだと。それで、ここへきて鉱工業生産が上向いた。1月は5.7%増が予測されると言っている。これは何かというと、アイフォン、これが世界で5千万台以上が売れているということで、アップルは時価総額でマイクロソフトを追い抜いたと、こういうようなニュースがありますけれども、そういった通信機器の関連部品の供給で潤っておるということです。設備投資が盛んに行われつつあります。そして日本の企業が海外企業と連携して進めております。新聞記事で見ますと、2月11日、日経新聞、上場企業今期経常益53%増、3月期3分の1が危機前に回復いたしましたと、2月14日、日経夕刊ではGDP実質1.1%減、これは年末の10月から12月までの率ですから、このときは消費に対する政策の終了ということで、反動減があったということで5期ぶりにマイナスだったというちょっと政策的な結果であります。そして2月15日の日経ではGDPのマイナスは一時的なものであって、景気の踊り場を脱却しつつあると、輸出が牽引しているんだということで、1・3月1.8%成長予測というようなことであります。特に対外純資産、これは去年の産経新聞の5月25日の夕刊ですけれども、その時点で266兆円プラスですよ、ですから、海外資産があるのと日本に入っているのと相殺して、なおかつ266兆円の資産を持っておるということです。それはそれまで19年間連続世界一で、なおかつふえ続けているということであります。ただ、ここへきて、その先ほどの中東・北アフリカ問題で再度円高への問題、それから原油価格1バーレル100ドルと、軒並みガソリンスタンドのガソリンの値段が上がっております。これが経済にどう響くのかということがあります。  そういうことをどういうふうに見られておりますかということですが、いろいろ対応に書かれておりますから、そんなところかなとは思います。  ただ、人口に関しての問題、これは正月のキッシンジャーの対談で言われていたんですが、やっぱり人口減少というのは経済に非常に厳しいんですけれども、日本の場合は移民を入れるべきではない、日本の国の条件というのは世界の他の国と全く違うから入れるべきではないということを言っておりました。中国の政治形態でも言っておりましたけれども、それはここで省きます。  中国も急成長とはいいながら大変な問題を抱えております。急速な高齢化であります。一人っ子政策によって、1人の子どもが4人、両方の関係者を、おじいさん、おばあさんですかね、世話をするというか、かかわりが必要だということであります。この問題が急速に出てくるだろうと。  それに対してインドは穀物しか食べませんから、人口増があり、それを穀物という食糧によってインドの中で対応できるというふうに予測されており、経済成長が進行しておる。これが今後はインドが非常に大きな力になるだろうと、日本に対しても先ほどのインドの首飾りに対抗するために日本に接近ということもあります。  それはさておき、さて、宝塚市の財政の行方についてということで、政府の財政政策を地方財政計画と宝塚市の住民税の恒常的減少と経常収支比率の悪化について、どういうふうに見られておるのかということでお聞きいたしますが、財政に関しては資料がいろいろあるんですが、予算資料では一番端的に書いてもらっております。経常収支比率は100.1ですよね。起債制限比率12.7、全国の平均値ぐらいかなと思うんで、そんなものかなと思うんですが、いずれにいたしましても、いろいろ公債費も下げております。  ただ、国の地方財政計画、その中で地方交付税が17.4兆円と、これは前年比0.5兆円、5千億円の上積みをいたしましたよということですね。それから、地方税の見方、一般財源総額が59.5兆円としているんですけれども、地方税は33.4兆円プラス0.9兆円だという予測ですね。それで地方交付税が先ほどの0.5兆円上積み、臨時財政対策債がこれはマイナス1.5兆円なんですよね。全国で6.2兆円になっております。  宝塚市は前年度と同額です、ほぼ同額です。最初に見たときによくなっているのかなと思ったんですが、その辺がちょっと気がかりなんです。  いずれにいたしましても、かなり努力している形は見えるんですけれども、国の方向性と宝塚と当然連動して計算されて予算に数字は入っていると思うんですが、その辺についてどういうふうに考えているのかをお聞きしておきたいんです。  全国で言えば財源不足がかなりありまして、金額ちょっと出てこないわ、その辺がちょっと気がかりかなと思います。財源不足、やっぱり14兆2,452億円で、これはそれまでより21.8%減だと言っているんですけれども、大変なんですよね。これ、国と地方で折半しようかという部分ですけれども、その辺の影響がどうなのかなというふうに思うわけであります。  それから2番目、市民税の負担者と配分する側の権力の矛盾についてということでちょっとお話をさせていただきたいと思います。  税というものは歴史的に非常に長いですが、イギリスの例で1つ。  かつて個々の専制政治、それが支配していた。結果、自由主義が発生した。王権の権力制限ですということですね。これはマグナカルタやら名誉革命あるいは権利の章典等で貴族と国王との合意によって税をどうするのかということなんですね。だから、ここの自由というのは税に対する自由という考え方です。基本的にはそういう発想であります。それから、イギリスの下院議会というのは、ハウス・オブ・コモンズと言いますけれども、これは何かと言いますと、当時毛織物業者ですね。商人たちが税金を多く払っておったと。国王との取引なり協議をするということが宮殿の八角形の部屋で協議された。そこが下院議会の発祥の場所であり、考え方の出発点です。要するに税を払う者がどういうふうに払うのかということを議論する、それがイギリス議会の発祥であります。  別の視点でいいますと、ヨーロッパの都市の城壁をつくるというのはそこに城壁をつくる参加した者しかその城壁の中で暮らせないと。だからどうしても城壁づくりに参加しなければなりません。参加しなければ、戦争が起こったら外におる人がまず殺されるということであります。だれとの戦いか。領主との戦いであります。そういったために、対抗するために城壁をつくり、自分らで自治の発祥というのでしょうか、都市は自由の気風をつくるというふうに言われたわけであります。市民の誕生ということでしょうか。だから、その城の中では、特にドイツ系のゾーンではマルクト広場というのが必ずありますけれども、そこはマーケットでもあり、住民の集会所でもあり、そこで全員協議で議論をし、あるいは裁判のコートということにもなったという場所であります。  それから、日本の税制、ついでに歴史をどういうふうに進めたかということで、これは伊藤博文が明治3年に、そのころは旧幕府やら、いろんな諸藩の発行した通貨というのか、紙幣というのか、そういうのが不換紙幣ですけれども、雑多に流通しておったと。伊藤博文はアメリカ合衆国に国際償却法とか紙幣条例を知っていたので勉強に行きたいということで申し出をして、明治3年、1870年ですけれども、11月2日に21人を引き連れて横浜からアメリカ号に乗ってアメリカに渡ったということであります。そこで、氏が4年の5月9日に帰国して、大蔵省職制改革案を出したり、金本位制を出したり、財経ということについて監督するシステムをつくり上げたということであります、主張したわけであります。そこから日本の財政制度が築き上げられていったということであります。  なぜそれではアメリカに行ったのかというと、少し一般にいう南北戦争、実はこれはリンカーン自体は南北戦争とは言っていないです、前に言いましたけれども、あくまでもユニオン、ユナイテッドステイツでないです、ユニオンを守るために南部のほうが反乱した反乱軍を抑えるんだというのがリンカーンの考えであります。ただ、4年後の選挙で再選されますけれども、すぐに殺された。殺された結果、神になったというふうに思うんですけれども、その結果として物すごく大きな財政負担としての借金が残ったわけです、戦費の残が残ったわけです。ただ、そのときのアメリカはまだ経済的には小さな国ですが、国内で全部その財政負担を賄えたということで支障はなかった。しかし、その財政立て直しのために徹底的に財政制度を改革したと、それが伊藤博文の研究の部分であったわけであります。その当時、イギリスはちなみにロスチャイルドがほとんど経済を握っていましたから、国の財政が足らなくなったら、ロスチャイルドに出してくれということで賄っていたというような説もあります。ですから、はっきりした制度ではなかったということであります。ですから、本来は議会が議論することは税に対する議論でありますけれども、それがなぜか徐々に配分するほうに権力が移っていったというのが流れであります。  そういうことでは、やっぱり税に対する原点はしっかりと踏まえておく必要性があるんではないかということであります。その辺をどういうふうにお考えでしょうかということを一応ここでは聞いておきたいと思います。時間がどんどんたちますので急ぎます。  それから3番目、市長の予算編成権と「説明責任」の意味についてということで、経済社会の中での説明責任を果たすことの重要性についてお聞きしたいと思います。  常にこれまで行政も経済社会の中で活動する一員であるということが絶対的に意識されなければならないと思うんでありますけれども、そういった中で、説明責任という意味、これはアカウンティングから派生してのアカウンタビリティということですけれども、言葉のとおり数字的にアカウンティングですから数字が大事であります。だから、市長の説明責任というのは税を徴収してそれをどういうふうに使うのか、どう配分するのか、それを数字的にきっちりと説明しなきゃならないという前提がありますよということを私は申し上げておきたいと思います。  日本語に訳した辞書の文章で見ると、ある事実や状態について、それに至った行動や決定の根拠を示すことというような訳し方をしているんですけれども、それだけではちょっとわかりにくいと思いますね。やっぱり数字的に説明しなければアカウンタビリティということを果たすものではないと思います。私もこの議員長いことやっていまして、正司市長が新年のあいさつのときだったと思うんですが、説明責任を果たさなければならないと、こういうふうなことを言われたんで、大変なことを言っているなというふうな感じを受けたのを記憶しております。その辺についてどういうふうにお考えでしょうか。  特に先ほどのイギリス議会の中での議論でその説明責任ということが随分議論されたようであります。1980年ごろに、要するに下院議会での議論の結果というのは、大きな金額については国民に直接責任を持って執行責任者首相が説明せよというような結論であったようであります。その程度にします。  4番目、地域経済の再生について。  「新成長戦略」と自治体経済・地域産業政策と地域づくりについてということでお聞きしたいと思います。  1つに区切っております。この政府がいう新成長戦略というのはどういうことか。果たして地方にきっちりと説明されているのかなという懸念があります。  片や、総理は雇用、雇用、雇用と言っていたわけですけれどもね。やっぱり経済活動ということは、イコール雇用がなければならないということであります。そんな自治体経済にどんな作用がするのかということが懸念されるんですけれども、政策的に何かあるのかどうか。  私持っている資料では随分いろんなことを書いているんですよね。もうちょっと行政は当然持っているんでしょうからと思いますけれども、ちょっと2010年6月18日に「新成長戦略〜『元気な日本』復活のシナリオ〜」ということで閣議決定されているんですけれども、90年代初頭のバブル崩壊から約20年、日本経済が低迷を続けた結果、国民は自信を失い、将来への不安に委縮している。この閉塞感が続く原因は低迷する経済、拡大する財政赤字、信頼性が低下した社会保障にあると。新内閣は強い経済、強い財政、強い社会保障を一体的に実現する。強い経済の実現に向けた戦略が新成長戦略であると、これが元気な日本を復活させるという大前提を言われているんですけれども、とても今そうは感じられないんです。  ただ、ねらうところは非常におもしろいと思うんですね。過去の経済は2つの失敗はしていると。公共事業中心の経済政策、これは失敗だったと。もう一つは、市場原理主義に基づく生産性重視の経済政策、これも実は失敗だったと。  第3の道であるということなんですけれども、7つの戦略分野というのを掲げております。グリーンイノベーションに関する戦略、ライフイノベーションに関する戦略、アジア経済戦略、観光立国地域活性化戦略、科学技術情報通信立国戦略、雇用人材戦略、金融戦略という大きく7つを掲げているということであります。その辺の詳細を読んでいる時間はありませんけれども、少なくともアジア展開における国家戦略のプロジェクトというのは、これは我々に意外に近い部分なのかなと思うんですが、法人実効税率引き下げ、アジア拠点化の推進等って、だけど、5%引き下げたんではほとんど効果ないよというのが経済専門家の発言であります。多分、これは詳しくは韓国の戦略とかその辺と対比しなけりゃならないんですが、厳しいでしょう。  ただ、アジア拠点化の中では日本の企業は随分進出していき、力を発揮し得る、ここで円高が有効に働くのかなと思います。  ただその次に、グローバル人材の育成、高度人材等の受け入れ拡大とかいうことがあります。その辺がどうなのか。  特に続いて、観光立国地域活性化における国家戦略プロジェクトというのはおもしろいですね。訪日外国人3千万人のプログラム、3千万人どうなのかということであります。  きのうの議論でもいろいろ出ておりますけれども、中古住宅リフォーム市場の倍増、これは具体的に民間が活動するのと行政がどういうふうにそれを扱うかと、これ、ですから私はこういったことも含めて、かなりまちづくり論が違った観点が必要になってくる時代だと思っております。  公共施設の民間開放ということがあります。それから、民間資金活用事業の推進ということがある。ちょっとそういうことから言えば、市長に申し上げておきますけれども、自校炊飯は私は逆行しているということを申し上げておきます。  そういった部分からさらに進んで科学技術情報通信立国における国家戦略プロジェクトということがあります。これは基本的には研究開発投資の充実ということ。それから、雇用人材分野における国家戦略プロジェクトで幼保一体化あるいはパーソナルサポート制度の導入、新しい公共というのは果たして新しいかなと、私どもの会派では山梨学院大学江藤先生の会議の中でこの新しい公共という議論を聞いて、何かコメントをと言われたんですが、私が申し上げたのは、新しい公共ということを言っているけれども、実態としては昔日本人がやっていたことをきっちりやるべきなんだということなんですね。決して新しいことでも何でもないですよと。ただ、戦後非常にアメリカナイズしてしまって、つぶしてきたものをもう一度考え直そうという領域だというふうに思います。  公助とか何とかいろいろ言うんですけれども、やっぱり地域社会で協力し合っていきていくという部分が絶対的に大事なのだという部分だろうと思います。あといろいろありますけれども、若者の就職支援、2千人のジョブサポーターを置くんだというようなこととか、これは細かいことをいろいろあるようです。  そういったことが宝塚の場合にどんなかかわりがあるのか、そういった国の戦略を活用できるのかということで、どういうふうに考えられているかということをお聞きしておきます。  ただ、背景として非常に厳しいものがある宝塚の場合。それは何かと。これはもうきのうも出ておりますけれども、近くは池尻の4グループのオープンということもありますけれども、私は大阪駅の大改造、これが非常に大きなインパクトを持つと思っております。もう既にかつて大阪駅の西口を出たところというたら倉庫で昔は汚いところでしたけれども、今はそれが道路を挟んで反対側の西側まで食べ物街あるいはスポーツ用品店街というふうになっております。西梅田が中心になっております。御存じのとおりハービスです、阪神のハービス。それから、リッツ・カールトンのホテル、それから、もともとから言えば、吉本のブランド街というふうなことがあります。駅前の地下街ではディアマンテの衣料街というのか、地下街って非常に人気を呼んでいるようであります。ですから、西梅田を中心とした求心力というのは非常に大きいものがあります。  さらに今まで地下街の案内等がほとんど統一されていなかった。それぞれ企業の対立があってできなかった。しかし、ここにきてJRを中心として地下鉄、阪神、阪急、JRは2つあります、北新地と。そういったゾーンから周辺まで含めての地下街の案内を統一的にやろうという戦略が進んでいる。具体的にどういうふうなのかはわかりませんが、かなり進んでいるんだという話を聞いております。そこに関西の中心として人を集めるんだという働きがあります。これは宝塚にとってはさらに厳しい条件であるということを申し上げておきたいと思います。  それでは5番目、ちょっとこれはかなりもう時間こんなんになりましたね。余り言ってられない。  ただ、少し、市長、今度の1月の広報誌、生ということで6ページぐらい使っているのかな。あと市長のPRがあります。その後に災害復興の訓練が書かれているんですが、ちょっとイベント化し過ぎていませんかという、そういう危険性を感じます。  実は、前のかつての地震の後で、私は代表質問をかわってやりまして、アメリカのノースリッジの地震に関連して直下型地震が1年前にあったんですけれども、そのことに関連して申し上げ、そして阪神大震災の記録をきっちりと残し、教訓として生かすべきだと言っております。「阪神・淡路大震災−宝塚市の記録1995」、こんな立派な冊子があります。しかし、この中でも防災訓練かなり大がかりなものをしております、その当時は。それから、当時の議会の質問がほとんど災害に対する代表質問になっておりますけれども、それも記録の中に入れ込まれております。少しこの感覚では伝え続けよう大震災の経験というふうにあるんですけれども、本当に気持ちを維持できているのかどうか、私も神戸のほうの防災施設を見学いたしました。やっぱり忘れてはいけないところですね。もっともっと意識しておかないとということで、今回、質問の項目に上げたんであります。そうすると、ニュージーランドで地震が発生いたしました。ここはマグニチュード6.2、震度7、ただし、1千ガルを超えるという加速度、非常に大きいです。これは阪神大震災よりも大きい。この加速度ではそういう形です。地形がここの場合は地形地質が河川の運んだ砂地である上に都市ができておると。ですから地盤が極めて柔らかいために液状化が発生し、建物が被害を受けたと。  それからもう一つは、耐震構造の課題であります。ニュージーランドは活断層の巣窟と言われているそうでありますけれども、これまでの経過から防災先進国と言われておるんであります。特に免震構造をいち早く取り入れた国であります。たまたま不幸にして、それより古い建物が対策もなかったようでありますけれども、日本の多くの方々がそこで災害に遭われてしまったということでありますけれども、やはりこういったことが起こるということに対する考え方をしっかりと整理していかなければならないんではないかと思います。  ノースリッジ地震の教訓というのは、その後建物のどういう被害が生じるか。特に東京に巨大地震が襲った場合にどういうふうな影響があるのかということが検証されております。それは阪神・淡路大地震の前にですけれどもね。それから、あと台湾で集集(チーチー)というんですか、そこで大地震が起こっております。このときはマグニチュード7.3、984ガル、阪神・淡路が7.2の833ガルだったわけでありますけれども、このチーチーの場合は震源が1.1キロメートル、40秒間続いております。今度のニュージーランドも40秒間ぐらい続いたということであります。かなり時間が長いということであります。特にチーチー場合は震度が浅かったために東西と南北と、それから上下の振動が同時に時間差なく襲ってきたということで、破壊力大きかったということで、ピロティの形式のマンションがことごとく倒れたというような結果が出ております。  そういうことを参考にしながら、それでは、都市施設の耐震化計画の策定について、どういうふうに進められるのか。  これは私は災害時に幹線道路が通行可能の対策がとられているということがどうしても必要だと思います。国もその方式で政策を打ち出されております。これについてどういうふうに進めておられるのかをお聞きしておきたいと思います。  それから、本格的な「まちづくり」の議論について。  これから本当に何が大事なのかということを議論するべきだろうと思います。  たまたま市民の意見を聞く会の中で宝塚のイメージが随分変わったと景観の観点から言われておりました。私はそれも大事だと思っております。  ただ、それだけではないですよと。やっぱり建物というのは生活環境をつくり上げる器でありますけれども、特に命を守るということは絶対的であります。だから建物が壊れる、資産が減少する、資産が場合によっちゃなくなる、でも命は助かったと。この部分が非常に大事なわけであります。  だから、そういうことから言えば、ニュージーランドの例でもありますけれども、免震構造というのが耐震だけではなくて、免震構造が進むべき方向性だろうと思いますけれども、しかし、なかなかそれは理解されない部分であります。どうしても免震構造はコストがかかります。そういった意味では、コストを超えてどういうふうに命を守るための都市構造をつくり上げていくのかということは課題としては大きいんではありますけれども、ぜひとも進めていくべきところであります。ちなみにこの間、1月の終わりから2月にかけて東京へ2度今の時期に地方議員の研修というか、議論の場に出ていきました。そのついでに、ちょっと終わってから国立西洋美術館を見てまいりました。松方コレクションですんで、私も若いときから非常に何度も見ております。国立西洋美術館が初めてできたときには、夜行列車に乗ってそれを見るために東京へ行って新宿から帰ってきて、それを1本で行けば昔は安かったものですから、ぐるっと回って関西線を通って名古屋へ行って、東海道から東京駅。それを見て、今度は新宿から夜行に乗って上諏訪で朝早くにほうり出されて、それからとことことこと塩尻まで帰ってきて、岐阜へ抜けて大阪へ帰ってくると、これが非常に昔は安く行けたんですけれども、そんなことをしながら見に行った経験もあります。  そこで、実は松方コレクションも大事なんですが、何よりも長い間閉館して工事をしておりました。何をしておったのかというと、いわゆる地震対策ですね。そこで写真パネル等で提示されておるんですけれども、制震にするか、耐震にするか、免震にするか検討した。やっぱり彫刻とか美術品を守るため、それから見に来ていただいた人の命を守るためと、もう一つ、ル・コルビュジエの建築でありますから、その歴史的なものを守る、文化遺産を守るんだということでの3つの条件から制震では建物低いですからだめですよと。耐震だと、その本来の建築の意味が壊されるということで非常にコストをかけて免震にしております。これは国立ですからそれができたわけですけれども、そういった考え方をとる場合もあります。文化についていろいろありますけれども、ちょっともう時間がないからやめます。  次の6番目、子ども施策について。  安心して「生み、育てる」ことのできるまちについて質問をいたします。  先ほど言いました、産み育てるということは社会的に支えなければなりません。産みということでは産婦人科、市立病院でできなくしておりますけれども、これ、市長の選挙時の公約で産婦人科を設置すると言われたと。そして女性議員が連名で要請をしたにもかかわらずできない。経営上の問題から言えば、確かにしたくないというのか、難しいのかもしれませんが、先ほどの社会戦略からすれば、どうしても考えなければならないんではないですかということです。  それから、育てるということも子どもの居場所づくりとか、芝生の場所をつくるとか、大人も一緒になって子どもを見守っていくんだとか、そういった施設づくりとか、場所づくりとか、対策ということが必要でしょうと、そういうふうな目的のためには宝塚の持っておる資源を活用するべきではないかということで、どういうふうに思われるかをお尋ねいたします。  それから、教育課題についてであります。教育課題と施策について。  教育環境の格差是正と真の「学力向上」についてということでお尋ねしたいと思います。  教育方針の中の教育子ども人権施策では、子どもが一人一人1人の人間として基本的人権が尊重され、社会の一員として、また未来の担い手として生き生きと健やかに成長できるよう教育環境の充実に市を挙げて取り組みますと言っておられるんですけれども、課題を抱えた学校教育現場に対する生徒指導緊急対策教員配置、スーパーティーチャー配置拡充や特別な配慮や支援の必要な子どもに対応する子ども支援サポーター拡充、さらには新年度から新たに配置される虐待や育児放棄、経済的な困窮など、深刻な問題に対応していくためのスクールソーシャルワーカーについても高く評価するものでありますけれども、しかし、この施政方針からは市内の学校への全体像が十分に見えてきません。  そこで、次の点をお尋ねいたします。  教育環境の格差是正についてでありますけれども、市内各学校の状況に目を向けると、子どもの人数と学校規模において大きな違いができており、教育環境に格差が生じているのではないかと思われます。  市としてはどのように認識しておりますか。そして子どもたちをはぐくむことは、宝塚市の未来を守ることであり、将来のまちづくりの根幹をなすものでありますという言葉は昨年の施政方針の文言ですけれども、つまり教育環境の格差是正は将来のまちづくりと大きな関係があると言えますが、その手だてについてはどうでしょうかということをお尋ねいたします。  それから、第三者機関の設置についてであります。ここ数年の代表質問でも学校問題の未然防止・早期解決に向けて第三者機関設置や保護者等へのよりよい対応、手引などが必要ではないかというふうな質問を続けてきましたけれども、昨年の中学生自宅放火事件にかんがみても、より一層第三者機関設置実現が待たれるところであります。見解を伺っておきます。  それから、真の学力向上に向けてでありますけれども、宝塚市の子どもたちに確かな学力を定着させ、さらに伸ばしていくための取り組みや具体的施策についてお答えください。  そして2番目でありますけれども、科学技術振興のための基礎学習についてということでお尋ねをいたします。  実は昨年12月11日に、ポートピアホテルでですね。東京工大・一橋大学合同移動講座がありまして、「科学技術の振興と学校教育」というテーマで催されたんですけれども、そのときの基調講演が理化学研究所理事長の野依さんでございます。例の仕分けを受けた側のノーベル賞学者でありますけれども、「科学と人類社会−科学者よ、誇りを持とう−」というテーマであります。仕分けに関してはかなり腹に据えかねているような論調でありましたけれども、その中で、さして能力のない者が権力を握ると物事が混乱するというような表現をされました。日本はこれからも技術力でいくしかない国だと、科学技術を大切にしないと国は立ち行かない、科学者よ、みんな誇りを持とうという50分の論陣でありました。非常に白熱していた内容であります。  そこで、他の部分でもはやぶさの快挙をたたえます。たたえる状況であります。けさも朝、そのニュースがあったかなと思うんですが、そのちりを北海道まで運ぶというのをたしかしていたと思うんですが、この快挙を次世代につなげていくためにはどうするのかと。  それから、科学技術予算の質的強化を目指す必要があるんだけれどもというような話で、小学校の理科教育からの出発がどうしても必要なんだと、その辺についてどういうふうにお考えになられるか。エデュケーション、教育という問題については、多くの人たちがいろんな思いを持っておりますが、その辺ちょっとしっかりと答えていただきたいと思います。  最後に8番目、企業会計についてお尋ねをいたします。  これは、重要な項目ですので、それはそれで上げておきたいということでありますけれども、最初に市立病院事業の経営評価についてということで、予算の対応からいえば、もらった資料でいろいろ見ておるんですけどね。  資本的収支、概要で見たほうがわかりやすいんですが、ここではその資本的収支がちょっとわかりにくいですけどね。どちらにしても22年に対しては23年改善の方向だということなんですけれども、一方で市長の施政方針の中では、医師、看護師等の人材確保、高度医療機器等の設備の充実ということを言われております。そういうことからいえば、やはり経費面が増大してまいります。  その辺からいえば、25年、何とか改善の成果を上げたいということをこれまで言われておりましたけども、果たしてそれが可能なのかどうか。改革プランのスケジュールをきっちりと示していただきたいということがあるんですが、今はどういうふうな方向で進んでいくのかということをお聞かせください。  あとは、各委員会なりで議論になるかと思います。  それから、2つ目が企業会計のうちの水道会計でありますけれども、水道会計は、これは比較的いつもの形ですけれども、委員会での議論になりますけれども、ただ、内容的には恵まれているんです、企業会計としては。  だけど、今回渇水が発生しました。そうすると、節水してくださいということは、企業からすれば逆に収益を減らす勘定になるわけですよね。だから、企業会計というか、要するに経済社会というのは、収益引く費用ですから、プロフィット・マイナス・ロスですからね。極めて単純ですよね。収益をふやすか経費を減らすか、そういうことですよね。そうすると、水道会計、その節水を呼びかけなければならないということになると、これは収益にマイナスです。  そういうことからいえば、水源確保というのは常に重要なことですけれども、これは企業会計だけで処理できない、行政との一体化で議論しなきゃならない問題ですが、その辺をどういうふうに考えますかということをお聞きしておきます。
     それから、3つ目ですけれども、下水道ですが、これは非常にちょっと難しいところなんですね。元入れ資金が余りにも大き過ぎて、どうしたって言っても言っても、企業会計としては改善できないという状況にあります。  そこで、やっぱりその起債残高をどういうふうにするのか。今全国的にこの下水道会計についての問題がクローズアップされておりますけれども、先ほど延々と経済の話をいたしました。決してこれから上向く経済ではない。人口減少社会で、そうすると起債残高は処理できない。さらには、設備の更新という課題が大きく発生してまいります。  この間のテレビでは、水道管の更新の問題がありましたけれども、下水管も同じ問題として、これから発生してまいります。その辺を含めて、企業会計としてどういうふうに認識し、先の戦略を考えているのか、それをお聞きしておきたいと思います。  資料はいっぱい持ってきてしたんですが、時間がありませんので、ほとんど第1質問で終わりかなと思いますが、土木に関しての阪神・淡路大震災の資料もいろいろあります。やはり、その辺は常に努力されたいと思います。  それじゃ、答弁をよろしくお願いします。 ○村上正明 議長  中川市長。 ◎中川智子 市長  小山議員の御質問に順次お答えをしてまいります。  まず、日本経済の動きと地域経済についてですが、世界の動きを読み、今という時代をどう読み解くのかにつきましては、現在の世界経済は3年前のリーマンショック後に各国が行った緊急経済対策に基づく回復局面が終わり、今後アジアを中心に堅調な回復が続く新興国と、減速感が強まる先進国との間で異なる経済情勢となるなど、ばらつきが広がる展開が予想されています。  また、金融システムの不安や財政状況の悪化など、各国が抱える特有の課題やリスクが顕在化しているほか、北アフリカや中東の政情不安なども、世界経済に与える影響が懸念されるところです。  そんな中で、我が国においてはエコ家電など景気刺激策の反動などから、当面「足踏み」状態が続くとの見通しがある一方、直近の政府経済見通しでは、景気は持ち直しに向けた動きが見られ、足踏み状態を脱しつつあるとして、今年度の経済成長率では実質成長率で3.1%と、3年ぶりのプラス成長を、そして、新年度につきましても2年連続のプラス成長を見込んでいます。  経済を中心にグローバル化が進むとともに外需に大きく依存する日本経済にとって、世界の動向は我が国経済にリンクし、我が国の経済は地域の経済や暮らし、自治体の財政に直結することは論をまたないものであり、世界経済の流れや方向性には常に注視をしていく必要があると考えております。  次に、宝塚市の財政についてのうち、政府の財政政策・地方財政計画と、宝塚市の住民税の恒常的減少と経常収支比率の悪化についてですが、平成23年度予算編成においては、景気回復のおくれによる雇用や所得環境の悪化が続くことなどにより、収入では市民税は前年度に引き続き減少しており、また株式関連の交付金も低迷しています。その一方で、支出では、子ども、高齢者、障がい者、生活保護等への対応のための社会保障関連経費は、前年度当初予算を上回ることとなりました。  財源につきましては、国の地方財政対策を踏まえた措置を致しましたが、今後の地方財政を取り巻く状況として、税制、国庫支出金や地方交付税制度、金融情勢など、国の経済・財政戦略が地方財政に与える影響は不透明ですが、その動向をしっかりと注視しなければいけないと考えております。  経常収支比率につきましては、引き続き投資的経費を抑えたものの、子育て、教育、医療、高齢社会への対応などの施策に対して財源を配分したことにより高い数値となりましたが、予算の執行を厳格に行い、できる限り数値を抑えてまいりたいと考えています。  次に、市民税の負担者と配分する側の権力の矛盾についてですが、市民の皆様に御負担いただく市税につきましては、人と人とのつながりを大切にした、支え合いのまちを目指した第5次総合計画のスタートの年として、23万市民の皆様が幸せを実感できるよう、教育、子育て、きずなづくり、宝のまちの創造を初めとするさまざまな取り組みを充実させ、未来へ希望をつなぐことを目指した施策への配分に意を用いたところです。  次に、市長の予算編成権と「説明責任」の意味についての「経済社会」の中での「説明責任」を果たすことの重要性についてですが、説明責任とは、組織や個人が自身の意思決定や活動によって影響を与えた事象、あるいはその結果に関し、外部の利害関係者に事後、または事前に合理的な説明を行う義務であり、とりわけ行政機関である市が納税者である市民に対して説明責任を果たしていくことは、当然必要なことであると認識しております。  新年度から始まる第5次総合計画においての計画推進のかぎは「市民の力」であり、市民一人一人が主役のまちづくりを実践し、市民の力を最大限に生かした「協働」を核とする新しい都市経営の確立を目指しています。このためには、市民との情報共有と相互理解が欠かせません。市政の情報をわかりやすく積極的に発信し、課題や目的の共有化を図ることが重要であると考えています。  新年度の施政方針につきましては、市政運営に際しての基本的な理念、方針とともに、6つの基本目標に沿った新年度の主要な施策の概要について御説明いたしました。そして、この基本方針に基づき、子育てや教育、医療、福祉など、少子化、高齢化社会に係る施策を拡充するとともに、地域の元気づくり、活性化などにも配慮した予算編成を行ったところです。  この内容につきましては、施政方針演説での説明だけにとどまらず、広報たからづかや市ホームページなど、あらゆる場、機会を通じて市民の皆様に御説明してまいりたいと考えています。  また、各施策に係る内容や数値、予算額等の詳細な説明につきましては、「予算編成大要」などでお示しし、市議会の予算特別委員会等で御審議いただく中で、説明責任をしっかり果たしてまいりたいと考えております。  次に、地域経済の再生についての「新成長戦略」と自治体経済・地域産業政策、地域づくりについてですが、市の税収を安定的に確保するためには、地域経済を活性化させることが重要であり、そのためのさまざまな取り組みを行う必要があると考えています。  まず、市内の既存事業所が元気になることは、直接の生産や商取引が活発になることはもちろんのこと、地域での雇用、地元商店街での売り上げの増加など、地域経済にとって大きなプラス要因となります。そのため、既存事業所が引き続き安定的に操業できる支援策について、検討を行っているところです。  また、雇用という面だけではなく、みずから起業して経済活動を行っていこうとする人たちは、まちの人々に活力と希望を与えてくれます。今後は、これら起業する人たちへの支援を充実するとともに、NPO団体の地域活動等にも着目し、地域経済の活性化を検討すべきであると考えています。  さらに、地域経済力を高める資源として、南部におきましては、市街地の中心部を流れる武庫川は憩いの水辺空間を形成しており、軽スポーツや各種イベント会場など、市民が集いにぎわう場としても有効活用をされています。一方、西谷地区の豊かな自然環境は、農業や観光の振興にとって限りない可能性を持っております。これらの資源は、宝塚にある特徴的な魅力であり、市民とともにそれぞれを連携させた活用策を検討し、今後の地域活性化に結びつけていきたいと考えています。  次に、災害対策と防災都市づくりについてのうち、阪神淡路大震災からの教訓と防災訓練のイベント化の危険性についてですが、本市では、震災の経験を風化させないため、昨年から震災が起こった1月17日の午前5時46分に、末広中央公園において多数の市民の方とともに、黙祷を捧げ、キャンドルの点灯や記帳を行うなど、震災を忘れない行事を開催するとともに、震災を語り継ぐシンポジウムを実施しており、今後もこれらの事業を続けてまいります。  また、新たな災害に備えるための防災訓練につきましては、自主防災組織、ライフライン事業者、国、県初め防災関係機関が多数参加して、市民との連携、協働のもと、宝塚市総合防災訓練を1月17日を基本に毎年実施しています。  総合防災訓練では、全市及び広域を対象として、地域防災計画に位置づけられた情報収集伝達訓練や、緊急物資受け入れ訓練など、災害発生時に必要な項目を中心に、有事の際に確実に対応できるように繰り返し取り組むとともに、その内容についても毎年充実させて実施しているところでございます。  今年度は、震災を経験していないこれからの世代を担う小学生が参加して、地域での防災活動に長年取り組まれてきた市民の皆さんと一緒に、バケツリレーで初期消火訓練を体験していただきました。  また、災害時に要援護者となられる障がい者の方の避難、誘導訓練なども新たに取り入れました。  総合防災訓練につきましては、被災地としての経験及び教訓を、訓練を通じて次世代へ継承するとともに、災害に対する備えを再確認する貴重な機会として、今後も工夫を重ねながら継続してまいります。  次に、都市施設の耐震化計画の策定についてですが、市及び民間の住宅及び学校等の耐震化について、平成21年3月に宝塚市耐震改修促進計画を策定し、平成27年度の耐震化率の目標値を定め、耐震化を進めています。  まず、市有建築物のうち、市立学校園につきましては、既に耐震診断を終えており、順次耐震改修工事を進め、全棟数228棟のうち154棟が耐震性のある建築物となり、平成23年1月末現在、耐震化率は67.5%となりました。来年度には、11校11棟の耐震改修工事を予定しており、平成27年度には耐震化率が100%となる予定です。  また、防災拠点となる消防署や避難施設となる集会所などにつきましては、旧耐震基準で建てられた111棟の耐震診断を本年度中に終了し、順次耐震化を進めていきます。  次に、民間住宅の耐震化につきましては、平成27年度に97%とする目標を定めており、平成23年1月末時点での耐震化率は81.7%であります。昨年度から、耐震改修工事に対し市独自の補助事業を行い、耐震化の促進をしております。  また、民間の多数の方が利用される3階建て1千平米以上の建築物の店舗や賃貸住宅などの耐震化率につきましては、平成27年度の耐震化率を90%とする目標ですが、平成23年1月末時点の耐震化率は80.4%であります。  今後も、目標達成に向け、より一層の耐震化の啓発を行うとともに、特に民間施設の耐震化の促進に努めてまいります。  次に、本格的な「まちづくり」の議論についてですが、本市では災害に強い都市づくりを強力に推進するため、土地利用や都市施設並びに市街地の整備や建築物の耐震化等、さまざまな分野で都市防災の方針を掲げ、安全・安心のまちづくりに取り組んでいます。  本市がまちづくりを進める上では、都市防災の課題とその他目的の異なるさまざまな行政課題を総合的に展開していく必要がありますが、「命を守る」という視点は、都市防災のみならず、すべての行政施策の前提になくてはならない大切な視点だと考えています。  こうした考えを踏まえ、今後とも公共施設や住宅等の耐震化を促進するなど、震災の教訓を具体的施策に生かしていくような防災都市づくりを進めてまいります。  次に、子ども施策について、安心して「産み、育てる」ことのできるまちについてですが、安心して安全に「産む」ことができる環境を整えることは、「命を大切にする」を基本理念に掲げる私といたしましては、大切なことだと認識しています。  市長就任以来、市立病院の産科再開については、妙中事業管理者と連携を図りながら取り組んできました。しかし、市立病院の産科の再開に関しては、安全で適切な医療を提供するために、少なくとも医師五、六名が必要であり、医師を派遣する関連大学においても、産科の担い手が少ない昨今、1病院に複数の医師を派遣することができないのが現状です。  宝塚市内では、一定の分娩の施設が確保されていることから、いわゆるお産難民になるおそれは少ないと考えていますが、産科の緊急事態や重篤な疾患などでは迅速な対応が必要となります。このため、関連大学である兵庫医科大学病院から全面的な協力が得られるよう、緊急体制を整えており、安全・安心な医療体制の確保に努めています。  また、今年度より、宝塚市医師会産婦人科医会、市立病院と市で、市内の産婦人科医療を考える場を持ち、それぞれの役割としてできることなど検討を行っています。  今後も、地域で安全・安心な医療を提供するために、努力していきたいと考えています。  安心して育てることのできるまちについては、「たからっこ『育み』プラン」において、その基本理念を「子どもを育むことが未来を育む。育むことが楽しくなるまちへ」としており、さらに基本目標として「すべての子どもと家庭への子育て支援サービス」、「子育てと仕事の両立支援」、「教育環境の整備」、「安全・安心の子育て環境」、「家庭や地域の子育て力・教育力の向上」、「子どもの社会参加の促進」の6項目を掲げています。  これらの基本目標に基づき、施策の方向性や個別の事業計画を定めるとともに、毎年度その評価を行っています。  個別の事業計画は、「育むことが楽しくなるまち」を目指し、総合的に立案し、各部局において積極的に事業を推進しています。  例えば、子どもの居場所づくりについては、基本目標第6の「子どもの社会参加の促進」において、「子どもたちの居場所・活動の充実」という施策の方向性を定め、身近な子どもの居場所づくりやさまざまな体験や交流が図れるよう、個別施策に取り組んでいます。  教育に関する御質問につきましては教育長から、上下水道事業に関する御質問につきましては上下水道事業管理者から、病院事業に関する御質問につきましては病院事業管理者からそれぞれ答弁をいたします。 ○村上正明 議長  伊達教育長。 ◎伊達達治 教育長  小山議員の教育に関する御質問にお答えいたします。  まず、教育課題と施策について。  教育環境の格差是正と真の「学力向上」についてのうち、教育環境の格差是正についてでありますが、議員御指摘のとおり本市の学校の現状を見ますと、過大規模校がある反面、児童数が大きく減少をしている学校もあり、良好な教育環境の提供や適正な学校運営を確保する観点から、全市的な視点での環境教育のあり方を考えることが課題と認識しております。  教育委員会としましては、学校規模が及ぼす教育への影響について、広く御意見を伺うために、来年度に(仮称)宝塚市教育環境のあり方協議会の設置を予定しております。同協議会においては、知識経験者などから大所高所に立ったさまざまな角度からの御意見をいただけるものと考えており、来年度の当初予算に必要な経費を計上しております。  今後とも、子どもたちが健やかに成長できる環境づくりを目指していくため、本市の地域性や小・中学校の連携、接続等を考慮し、同協議会からの御意見も踏まえながら、教育環境の格差是正について検討してまいりたいと考えております。  次に、第三者機関の設置についてでありますが、学校においては、ここ数年、保護者との対応の中で認識の違いや早期段階での丁寧な対応が行われず、問題が複雑化し、結果的に子どもが置き去りになるのではないかと危惧されるようなケースが出ています。  市教育委員会では、昨年度に学校支援チーム、今年度にはスーパーティーチャーを配置するなどし、学校で発生するさまざまな問題や課題に対して早期に対応できるよう努めており、来年度はさらにその充実を図ることといたしております。  また、来年度からは新たにスクールソーシャルワーカーの配置も行い、関係機関と連携を図りながら解決に向けて取り組んでまいります。  議員御指摘の第三者機関の設置や手引きの作成につきましては、他の地域での取り組み状況も把握しながら研究してまいります。  次に、真の「学力向上」についてでありますが、宝塚市が目指す真の学力とは、単に知識に偏ることなく、獲得した知識を活用する力や、自分で課題を見つけ、獲得した知識を生かして主体的に解決していこうとする力など、総合的な力であると考えております。加えて、人と協力しお互いに高め合い、他人を思いやる心や感謝の気持ちなどの豊かな心を持ち、さらに健康でたくましい体を兼ね備えるなど、学力が「生きて働く力」として子どもたちを育成していくことが重要であると考えています。  このことを踏まえ、「自分を大切に 人を大切に ふるさと宝塚を大切にする人づくり」を目標とした宝塚市教育振興基本計画を策定いたしました。  市教育委員会としては、新学習システムの推進や学びの充実促進事業、小学校理数教育充実事業などの県の施策や、スクールサポーター事業やスクールボランティア事業、学校図書館司書配置事業などの本市独自の施策を活用し、子どもたちの確かな学力の定着を図っています。具体的には、新学習システムの推進は、加配教員を配置することにより、小学校1年から4年までの35人学級編制、小学校低学年での複数担任制、小学校中学年・高学年・中学校での少人数授業、小学校高学年での兵庫型教科担任制のうちから学校の実態やニーズに合わせて選択し、学力の定着に向けたきめ細かい指導を行っています。  また、スクールサポーター事業では、将来教員を目指す大学生や地域の人材を活用した学習支援を行うことで、子どもたちの学ぶ意欲の向上や基礎学力の定着に努めています。  また、道徳や特別活動などの学習、自然学校や環境体験活動、トライやる・ウイークを初めとしたさまざまな体験活動を通し、他人と協力することの大切さ、思いやる心、感謝の気持ちなど、豊かな心の育成を図っております。  また、食育や体育の学習を初めとして、運動会や体育大会、小学校運動競技会や中学校の部活動などの教育活動を通して、たくましい体づくりにも取り組んでいます。  市教育委員会としましては、これらの取り組みをさらに充実させながら、子どもたちの生きる力の育成に努めてまいります。  次に、科学技術振興のための基礎学習についてでありますが、2009年に行われたOECDによる生徒の学習到達度調査結果を受けて、文部科学省が理数教育の充実を提唱し、新学習指導要領では、児童・生徒の科学的な見方や考え方が一層深まるよう、観察・実験の結果を整理、考察、表現する学習活動を重視するとともに、年間の事業時数も増加することとなりました。  本市では、理科の担当者会を中心に、児童・生徒の興味関心を大切にしながら、疑問や不思議に思ったことなどを主体的に問題解決ができるような指導法の研究を進めています。また、授業の成果として、毎年市内児童・生徒が興味を持って取り組みつくり上げた理科作品を展示する「理科自由研究発表会」を行っているところであります。  さらに、児童・生徒が理科への関心を高めるため、小学校では理科おもしろ推進授業を実施しています。観察や実験活動における教員の支援などを行うことを目的に、経験豊かな理科推進員を配置し、理科の授業の充実や活性化を図ることで、児童の興味関心や学習への意欲を高めることにつなげています。  また、中学校では「科学の達人」招聘事業を行っており、先端科学技術などに関する専門家を「科学の達人」として招聘し、実験等の演示による理科の特別授業を行うことで、中学生の科学への興味・関心を高めることに効果を上げています。  今年度は、宝塚第一中学校に、自然・環境科学の専門家を特別講師として招き、講師が収集した生物標本を見せてもらったり、研究データから考察したことを聞いたりする授業を行いました。  授業を受けた生徒からは、「今まで知っていると思っていたものも、調べてみないとわからないと、きょうの授業を受けて感じた」、「きょうの授業を受けて、研究に興味がわいてきた」などの感想が聞かれました。  このような取り組みを通して、身近な生物の生態や自然環境について、生徒や教員が興味・関心を高め、知識や理解を深めています。  また、昨年8月に行った、教員を対象とした市教育委員会主催の教育シンポジウムでは、講師に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究員を講師として迎え、金星探査機「あかつき」の役割と計画の経過などについて講演いただきました。この講演からは、金星探査機「あかつき」の計画が地球環境を理解する上で重要な役割を果たしていることを学ぶとともに、科学が生活に密接に結びついていることを再確認でき、学校での理科教育の指導に役立てることにつながりました。  市教育委員会といたしましては、今後も子どもたちの科学に対する興味・関心を高め、科学的な見方や考え方を養うよう取り組んでまいります。  以上でございます。 ○村上正明 議長  南上下水道事業管理者。 ◎南隆 上下水道事業管理者  小山議員の上下水道に関する御質問にお答えいたします。  企業会計についてのうち、まず水道事業の課題についてですが、現在、上下水道局では、昨年の夏から続く少降雨の影響を受け、本年2月7日付で「渇水対策本部」を設置し、市民の皆様に節水の御協力をいただいているところです。  節水により給水収益は減少しますが、給水制限や断水などで市民の皆様に御迷惑をかけないよう、安定した給水を確保するためには、今後も引き続き節水のお願いをしていく予定です。  水道事業の健全経営を継続していくためには、今後、老朽化が進む施設の更新や耐震化など、多額の費用が見込まれる中、安定した収益を得る必要があり、そのためには長期的で安定した水源の確保が必要です。  しかしながら、本市の水源の約半分を占める地下水は揚水量が減少してきており、また、川下川ダムについても、昨今の異常気象など降雨量に大きく影響を受けています。このため、現在、県営水道の増量や他の用水供給事業からの新たな受水も視野に入れるなど、安定水源の確保に向け検討しているところです。  次に、下水道事業の課題についてですが、本市の下水道事業は昭和46年度に着手し、早期に浸水の防除や生活環境の改善等を図るため、比較的短期間で多額の費用を投資しており、昨年度末の企業債残高は約370億円となっています。  本来、下水道事業の経営は、雨水公費、汚水私費の原則から、総務省地方公営企業繰出金通知に基づく市からの繰入金と下水道使用者であるお客様からの適正な受益者負担で賄われるべきですが、現在の使用者だけに、この多額の企業債の返済等を負担していただくことは困難であることから、汚水に係る資本費の一部については、基準外繰入金として市が負担しているところです。  今後も、老朽化が進む管の更新や耐震化など、多額の投資が必要であることから、公費で負担すべき部分と使用者に受益者負担として求める部分を引き続き明確にし、適切に対応してまいります。  以上でございます。 ○村上正明 議長  妙中病院事業管理者。 ◎妙中信之 病院事業管理者  小山議員の市立病院に関する御質問にお答えいたします。  企業会計についてのうち、市立病院事業の経営評価についてですが、平成21年度は、医師の確保対策を初め、病院の改革プランに基づき経営改善に向けて各種の取り組みを進めた結果、収益的収支においては、収入では前年度に比べて約4億6千万円の増加に対し、支出では約2億2千万円の増加にとどまりました。この結果、収支差で約2億4千万円改善しましたが、引き続き約7億8千万円の赤字となりました。  一般会計から総額約14億8千万円の繰入金をいただき、消化器内視鏡センターや血液浄化療法センター・緩和ケア病棟開設等高度で先進的な医療の提供を目指して積極的な施設設備の充実を行うとともに、救急医療の充実や職員資質向上の研修に努めました。  資金収支については、資本的収支を加えた当該単年度の留保資金額は、約3億2千万円の不足となる厳しい状況にあり、また、累積欠損金は約124億3千万円となっております。  平成22年度の現況については、平成22年4月から平成23年1月までの対前年度同期間比較においては、医業収益が約7億2千万円、10%の増加に対し、医業費用では約7億円、9%の増加となっており、本年1月までの医業収支は前年度とほぼ同程度の経営状況です。  しかしながら、平成22年度から徐々に医師確保が実現されるとともに、緩和ケア病棟、消化器内視鏡センターの開設など、さまざまな高度先進医療の整備が年度前半に完了しました。  その結果、入院患者数は平成22年度上半期6カ月間における1日当たり302.3人が、下半期の10月から1月までの4カ月の平均では308.8人。また、外来患者数も、上半期6カ月間の平均が908.4人が、下半期4カ月の平均では954.1人とそれぞれ増加してきております。  平成22年度における事業収支の見通しについては、年度前半に病棟の工事や設備の整備を行うなど、診療体制の整備に二、三カ月を要したことによる影響から、年度前半の診療収入の伸びは厳しい状況ですが、病院一丸となって経営改善に向け全力を挙げて取り組んでいるところであり、年度後半の11月以降における、例えば、月間入院医業収益は対前年同月比で25%近く増加する月もあるなど、業績は確実に改善してきております。  今後も、公立病院として経済性と公共性に留意しつつ、改革プランを着実に実行することにより、平成25年度の黒字化実現に向けて全力で取り組んでまいります。  以上でございます。 ○村上正明 議長  20番小山議員。 ◆20番(小山哲史議員) 2次質問するほどの余裕ないんですが、少ししたいと思うんですが、その前に忘れるといけませんので、企業会計のほうからちょっと申し上げたいと思います。  まず、病院経営ですけれども、公立病院非常に難しいという問題があって、しかもなおかつ累積赤字を積み上げてしまっているという中で、なかなか改善意欲を職員全体で分かち合うというのは非常に難しいんですが、それは病院長の努力に、今報告いただいたように、努力によって進めていただきたいと思います。
     ただ、どうしても気になりますのは、そういう状況の中で、普通は一般会計からの繰り入れもあって、設備面のカバーされますから、減価償却費によってキャッシュフローを賄うというのが普通でありますけれども、かなりやっぱりしんどいだろうなと思いますよね。  その辺のところは、以前からキャッシュフロー計算をきっちりしてやるべきということで申し上げておりますけれども、土壇場になってちょっと資金が足りないよというのは前にもありましたけど、それは内容に改善努力を進めると同時に、日々の経営に努力していただきたいということで、市民生活にかかわる部分ですから、よろしくお願いしたいと思います。  それから、水道会計は地下水の枯渇というのは、これはやはりかなり考えておかなきゃ、枯渇というほどでなくても、減少は当然発生する危険性あるわけですし、どうしてもこれは時代の変化とともに、要するに上流で都市化が進んでいるわけですから、どうしたって無理な問題です。その辺は、しっかりとお願いしたいと思います。  下水道のほうが、先ほど言われましたように、長期の資金の分が370億円あるということですよね。それも含めて、病院会計、水道会計、一般会計、特別会計、全部含めて、先日の2月20日に私どもの会派で駅前議会をやりました。その中で、市民から連結決算をすれば、頭の中ですけれども、1,600億円以上の要するに起債残高等があるんだという話で、多分私もそのくらいだろうと思うんですが、質問ではありませんけれども、現実にトータルとしてそれだけの負債を抱えておるということですね。  その辺は、やっぱりしっかりと意識してやっていただきたいと思います。  企業会計の中で、企業会計に類するものということで項目上げておったんですけれども、それはやめました。  しかし、給食会とかその他も含めて、しっかりと企業会計的な考え方で進めていくべき分野がいっぱいあります。それから、行政執行すべてがそういう感覚は必要だということをお願いしておきます。そういう意識で進めていかないと、これからの時代に対応できない。このことを申し上げておきます。  それで、経済情勢ということからそういうふうになるんですけれども、経済情勢を踏まえての宝塚市の財政の予定というのは聞きました。それは、おおよそのところわかるところでありますが、ちょっと税に関して、この前から財務担当部長から資料をつくってくれいうことでもらいました。  年齢段階別市民税額に関する調べということで、5年ごとの年齢段階を区分していただいて、どういうふうに税を負担していただいているかということの資料をつくっていただいたわけであります。  ここでおもしろいというか、もう要するに、ああ、そうなんだということは、35歳から39歳までの方が、納税義務者数が1万1,697名ですけれども、金額的には1人当たり13万5千円ということです。それに対して、70歳から74歳までが、納税義務者は5,074名ですが13万5千円であります。一番多い階層は、当然のことながら50歳から54歳の年齢層で22万4千円であります。この納税義務者数は8,025というふうに示していただいております。  そこで、もう少し踏み込んで高額納税者から1番から順次落としていって、どの地域にどういう人が住んでいただいておるんか、納税していただいているかと、それは我々に提示できない問題ですけれども、そちらのほうでは、やっぱりその辺のところを研究されて、そういう人に対して政策がある程度なされているかどうか。その辺は十分お考えいただきたい。前のときも言いましたけれども、税を負担していただける人たちが住んでいただけるから、行政運営ができるわけです。あらゆる福祉活動ができるわけであります。その辺のところについては、やはり意識する必要性があります。  そこで、そのことはさておきながら、時間があるかな。宝塚市の場合の収税するについての人員配置等、コストがどのくらいかかっているか、その辺、漠としたものでよろしいからお答えいただきたい。ちなみに、アメリカの経済学者が研究したのでは、アメリカの連邦税の場合、100ドル徴収するのに大体65ドル、いろんなことを計算すると65ドルかかるというんです。それは、その中で33ドルぐらいは経済活動の阻害という意味で、マイナス要因として働きますよということでのカウントなんで、実際の費用ではありませんけれどもね。それから、実際の徴収費用というのは、随分手間暇かかる。  したがって、そこに従事する人員配置、300万人の人員配置をするんだということでございます。  統計数値でいろいろあるんですけど、公務員の数って日本は非常に少ないんですよね。実際は、アメリカや特にフランスは非常に多いです。  そういうことからいえば、日本は努力はしておるんですけど、アメリカの場合は、そういう計算の中で六十何%がいろんな諸費用だという話なんですけど、日本でも考えていただいたらわかりますが、国税徴収、企業が全部計算して納めています。なおかつ、いろんな意味での脱税とかそういういったことに対して厳しいですから、結局そう言われないために公認会計士初め、コンサルタントを、企業の側で負担しなきゃならない。そういう中で運営されておると。その資料が、宝塚市に回ってきて、そんなにコストのかからないところで市税が徴収されてるということになろうかと思います。  参考のために、ちょっとお聞きしておきたいと思います。  それから、説明責任はお答えいただきました。今のところそれでよしと、よしというか、まあやむを得ないと思います。  それから、地域経済についてはいろいろあるんですけど、時間的にそれをやる余裕がありません。ですけど、相当努力しないと、当然ながら税収確保ができないということになりますから、やはり先ほどからプロフィットとロスの関係、P/Lの関係を言ってますけど、やっぱり税を納めてもらうためには地域経済がしっかりしなきゃならない。それから、ちょっとでも今は税外収入を稼がなきゃならないという時代ですから、そして当然経費は節減する。これはもうどうしても必要なことです。  そういうことだけ申し上げておきます。  それから、災害対策に対して、ちょっとやっぱり、先ほどは答弁いただきましたけど、防災訓練、もっと違うんではないかなと思うんですが、それはさておきまして、都市施設に対する考え方で、ここには土木が遭遇した阪神・淡路大震災という非常にきっちりしたいろんな資料が全部入っております。やっぱり道路、橋等の問題点が非常に大きいです。  ですから、答弁は建築に関して答えていただきました。国の政策で言われる幹線道路の通行の確保ということで政策を出されて、建築物等の検討を進めていくということで進んでおりますけれども、当然そこに都市施設といった場合は、もうあらゆるものが入ってきます。  ですから、幹線道路確保ということは、水供給とかその他、これニュージーランドの問題でも水がないというようなこともやっぱり出ております。そういった生活物資が、あるいは医療のための通行等、絶対的に必要です。その辺のところは努力していただきたいと思います。そこに踏み込むだけの時間的余裕がないので、意見だけにしておきます。  それから、まちづくりと、これまちづくりとそうですね。4番の地域経済とソフトの面では重なってくる。ハードの面では、科学技術をきっちりと踏まえた上で論拠を明確にして議論しないと、本当の命を守るということはできないですよということは申し上げておきますが、まちづくりというのはソフトの部分が多くて、地域経済との兼ね合いからいえばいろんな議論があります。  地域経済の再生のためには、市長の施政方針等でもいろいろ出ております。国も出ておりますけれども、新しい公共もそうでしょう。循環型地域経済の再生の課題ということが非常に重要なんですけれども、要するに市民との連携、市民がどう連携し合うか、そして地域と地域との有機的な連携の課題、都市部と農村部とどういうふうに有機的に連携していくのかということになります。  そういったことが、新たな雇用を創造するんですと。それが、在宅介護等を含めて、福祉サービスやら住宅改善やら、地域の新たな福祉サービスを生み出すことによって、循環経済が生まれるということであります。それがこれからの時代の地域社会の中で、大きな部分を占める。その北欧、特にスウェーデンのケースを持ち出すまでもなく、重要な課題であろうと思います。  まちづくりというのは、幅広く民主主義的に議論を重ねていかなければならないと。そういうことからいえば、正確な情報が必要であるし、法制度へのアクセスを、これは行政がアドバイスせないけませんし、職員もその地域に出ていって活動するという体制が必要でしょうと。だから、外国では公務員が多いというのは、そういう分野でのカウントが非常に多いということであろうと思います。  そういったことからいえば、これまでと時代が変わって、もうそれは皆さんわかっているとおりどんどん変わってるんだと。その中で、どういうふうに自分たちの仕事を考えるのかということは、一人一人の皆さんの考えによって変わってくると。だから、公務員という立場でしっかりとやっていただきたいということを申し上げておきます。  そういったことが、子ども施策とつながってくるんでしょう。教育の問題もそうでしょう。ただ、教育の問題で、学校格差の問題、ちょっとかなりね。具体的にいえば、児童数200人と1,200人と、この格差をどうするのか。なかなか解消できる問題ではないけれども、相当頑張って何かをしないと、少し違い過ぎるのではないかというふうに思います。  その辺だけ、もうちょっと簡単にさらに聞かせてください。  そこまでですね。もう質問したことだけお願いをいたします。 ○村上正明 議長  山下副市長。 ◎山下稔 副市長  市税の徴収にかかります経費等でございますが、さきに通告を受けておりますので、改めて詳細な調査、点検を行いました。  その結果でございますが、現在徴収事務の担当は、職員が再任用を含めまして62名で担当いたしております。21年度の状況でございますが、税収といたしましては、個人の県民税を含めまして約469億6千万円でございますが、これにかかります徴収経費といたしましては、人件費に4億4,500万円、物件費に8千万円、合計では約5億2,500万円かかっておりまして、税収の1.12%でございます。  ただ、この中には県のほうの県民税、個人の県民税がございます。これが、約112億5千万円ございますから、それを引きますと単純には徴税経費は市税の収入額の1.47%となっております。  一方、地方税法に定めます規定によりまして、県民税の徴収に対しましては、県から交付金をちょうだいいたしておりまして、兵庫県からは本市に対しまして約3億7,300万円の交付をいただいております。  そのため、先ほどの全体といたしましては、市税収入、市の部分として357億1千万円の市税収入がございますが、実質的な徴収経費は約1億5,200万円ということで、実質的には市税収入額の0.43%が経費としてかかっているのが21年度の現状でございます。  以上でございます。 ○村上正明 議長  久後管理部長。 ◎久後昌敏 管理部長  教育環境の格差是正というふうなことに関する取り組みについてでございますけれども、今議員のほうからは200人と1,200人というふうな、そういう具体的な例におけるところの格差というふうな御提示を賜っておりますけれども、確かに規模数を人数で見たときに、200人と1,200人を超える学校というふうなところの部分が、小学校でそういう顕著な例がやはり私どものほうで発生しておる。中学校につきましては、人数的にはそういうふうなことではなってございませんけれども、少し学校の規模でキャパシティの問題で十分支え切れてないようなところも若干出てきておるというふうな、それぞれちょっと抱えておる問題が自治体によって違います。  200人と1,200人を平準化して一律的に人数で平準化を図るというふうなことは、なかなかこれも物理的に難しかろうというふうなことは、もう御推察のとおりだというふうに思いますが、この実態が果たして教育環境ということで、子どもたちに与える影響というふうなところがどういうもんがあるかというふうなところを、私どものほうもやはり少し大所高所からいろんな意見、角度から、地域の皆さん方の意見も含めて聞いていかなきゃならんというふうなことを考えてございます。  そういうことも含めて、昨年来からいろいろ議論をいただいて、御意見もいただいておりますので、そういうことの上に立って次年度早々に少しいろんな角度から御意見をいただけるような学識経験者なんかを中心にした方たちで、冷静に一遍御判断を願おうというふうなところから、少し判断の材料を集めてみたいというふうに今考えております。  そういうところの部分の中で、また御議論を積み重ねる中で、いろいろ御相談をし、また御提示もさせてもらいながら方向性を探ってまいりたい、そういうふうに考えております。  以上です。 ○村上正明 議長  小山議員。 ◆20番(小山哲史議員) その学校間の格差というか、人数とかその他の問題は非常に難しいし、基本的に私は議会が、議員が首を突っ込む問題ではない、問題ではないというよりも、突っ込んだら混乱を引き起こすだけだというふうに、山手台小学校の問題のときも私が議運の委員長で、みんなに言いました。  そんな思いもあり、それでも、今例えば中山のほうだと、もう1クラスになったら子どものためにぐあいが悪いしと、これ幼稚園に行ってる子どもの親が言われるんですよ。心配されるんですよ。  それから、こっちの伊孑志のほうは伊孑志のほうでそういう話が出てまいります。だけど、これは議員が口に出してやれる問題ではないということを言うんですけれども、教育委員会にお願いするしかない。これも、どういう方向性が開けてくるのかわかりませんが、努力をいただきたいということを申し上げておきます。  それから、税に対する考え方で答弁いただきました。  問題は、これから厳しい時代になって、今まで日本人まじめなんです。役所から来た文書に対して必ず払います。だけど、それが果たして通用するのかなと。結局出向いていったりいろいろせないかんようになりますよと。だから、そういう点ではこの税を納めてもらうというのは、行政にとって大変に難しい問題です、これからの時代。税収コストというのが、多くなってまいります。それは、もう十分に予測されていることだろうと思います。これもどういうふうになるのか。常に努力していただきたい。今目先の問題ではなくて、10年、20年後の宝塚を考えていくというのは、行政の人たち、努力するべき部分だろうと思います。  そこで、最後に先日ちょっと地域を歩いておりまして、私は350万税金払っているんですと。国税と地方税全部合わせてでしょうけどね。だけど、やっぱりそれは大阪で汗水たらして努力した結果ですよと、こういうふうに言われます。それは現実です。やっぱり、税を納める人たちも一生懸命働いて、その結果を生み出しているんだということです。そのことを申し上げて、その方がぜひこの本を読んでくださいと言われて持ってこられたんです。おとといの晩にわざわざ持ってきていただきました。  「逝きし世の面影」ということで、外国人が日本の明治から大正、昭和にかけての日本に対する文章、それを集めた形の本です。分厚くて、結構ボリュームあるんでちょっと時間がかかる。今読める状態じゃないなと思うんですけどね。  表紙はこんな表紙でかかれております。  そして、それとあわせてその方がポール・クローデル、フランス人の方ですが、本の中の抜粋で書かれております。  「私が、どうしても滅びてほしくない1つの民族があります。それは日本人です。あれほど……」、これは戦前のときの話ですけどね。日本へ大使として来られたんですかね。「あれほど古い文明を、そのままに今に伝えている民族はほかにありません。云々」です。  こういった評価は、先ほどの伊藤博文のことを言いましたけど、イギリス大使なども伊藤博文が亡くなったときに、非常に悼みの文章を書いているというのもあります。  日本に対する評価は、幕末から明治、そしてその後来られた人たちが、いろんな視点を持って、ヨーロッパと違う民族性ということを評価している。それが、キッシンジャーの日本は移民を入れてはいけませんよと、これは正月の対談の中で言われています。  経済的に苦しいけれども、経済をしっかりと、その辺を踏まえてやるべきだということです。この今のポール・クローデルの日本感という中で、いろいろなところで言っているようですけど。この当時。「彼らは貧しい。しかし高貴である」と、こういうふうに話の最後には必ず言っておったそうです。  その辺の日本の歴史、文化、伝統、そういったものを大事にするという部分も、しっかりと踏まえるべき時代になっているんではないか、これが、私の今回の申し上げたいところでございます。  以上で終わります。 ○村上正明 議長  以上で、市民ネット宝塚小山議員の質問を終わります。  しばらく休憩いたします。  ── 休 憩 午前11時52分 ──  ── 再 開 午後 0時45分 ── ○石倉加代子 副議長  ただいまから会議を再開します。  緑花.福祉連合を代表して、深尾議員の発言を許可します。 △───── 代表質問 ─────     …………………………………………… 1 「命を大切にする支え合いのまちに」を目指してについて 2 「組織改革」について 3 「これからの都市経営」について 4 「安全・都市基盤」について 5 「健康・福祉」について 6 「教育・子ども・人権」について 7 「環境」について 8 「観光・文化・産業」について     (緑花.福祉連合 深尾博和 議員)     …………………………………………… ○石倉加代子 副議長  17番深尾議員。 ◆17番(深尾博和議員) 皆さん、緑花.福祉連合の深尾でございます。久々の質問ということで、大変緊張しております。そして、午後1番、大変睡魔の襲う時間帯でございますが、精いっぱい努めさせていただきます。よろしくお願いします。  質問に先立ちまして、今回のニュージーランドの地震で多数の犠牲になられた方々、そして大けがをされた方、そして今なお多数の瓦れきのもとに閉じ込められている被災の方々、本当に胸の痛む思いで報道を日々見たり聞いたりしております。本当に我々阪神・淡路大震災を経験した者にとりましては、きのうのことのように胸に迫ってきますので、亡くなられた方々には本当に心より哀悼の意を表したいと思いますし、一刻も早いけがをされた方の回復、そしてまだなお200人と言われておる、救出されていない方々の救出を心より望んでおります。  それでは、通告順に従いまして質問を行ってまいりたいと思います。  大きな1番、「命を大切にする支え合いのまちに」を目指してについて。  項目といたしましては、施政方針に大体基づいておりますので、この中でタイガーマスクの善意の輪の広がりということについて、市長にちょっとお尋ねをしたいと思っております。  昨年12月、大変すばらしい報道がされまして、私もこの日本じゅうにあっという間に広がったこの善意の輪のすごさ、感動を覚えました。そして、本当に「ああ、日本人も捨てたものじゃないな」と、恥ずかしながら涙も流れました。  市長さんはそのとき、本当にこの報道をお聞きになったとき、どういう感想をお持ちになったでしょうか。それをちょっとお聞かせ願いたいと思います。  ただ、その後ある意見が報道でなされて、また「うーん」という、ちょっと新たなまた視点が要るんかなという思いの報道といいますのは、小さな子どもたちが恵まれない子どもたちへということで、本当に悪意もなく自分のお小遣いをためてそういう子どもたちに贈られたと。これはどうなんでしょうかと。  贈ったほうは全く善意なんですけれども、もらった小さな、純粋な、まだまだいたいけな子どもたちは、「ああ、自分たちは恵まれない子どもたちなんだ」とこういう意識を持つんじゃないかということも意見として述べられておりましたので、「うーん、大変難しいんだな」と。そういう善意の押しつけというんかな、そういう視点もあるんかなと思って、考えもさせられました。  それで、小さいこの問題に関しまして2番目といたしまして、この中で、施政方針の中で、宝塚でも、本市に多額の御寄附、あるいは心温まる善意が届けられたとこうありますが、具体的にもし公表できるものであれば答弁を願いたいと思います。  続きまして、大きな2番といたしまして、「組織改革について」。  この中では、宝のまち創造室の宝塚の宝のトップセールスを市長が担うと、こう述べておられます。確かに各国大統領、首相等、国を挙げてのトップセールスが大変盛んでありますが、具体的にもし計画なりあるいは構想なり23年度おありになれば、その辺を答弁願いたいと思います。  次に、大きな3番として、「これからの都市経営について」と。  この中で、「チームたからづか」「チームこれからだ」の成果、あるいは今後の方針について、これはもうさきに代表質問されましたので、後出しじゃんけんで負けた形になりましてもうひとつ残念なんですけれども、答弁を願います。  大きな4番目として、「安全・都市基盤」について。  小さな項目、これもちょっと後出しになりましたが、学校などの耐震化の進捗と、小さな2番目、住宅用火災警報器の設置率、それと単身者の、あるいは高齢者の方々への設置に向けての援助。そして、小さな3番目、道路のバリアフリー化について。そして、小さな4番目、新名神高速道路のスマートインターチェンジについて。小さな5番目、配水池や加圧所の耐震化について。この小さな5項目をお尋ねしたいと思います。  それでは、学校などの耐震化などの進捗状況。  これは、以前中国の大地震で国の補助率等大変バックアップされ、市も計画的に耐震化に向けて順調に進んでいるかと思いますけれども、詳しく進捗をお聞きしたいと思います。  2番目の、住宅用火災警報器の設置率。  これは、全国的に見て大変設置率が悪いみたいなんです。六十数%みたいなことで、ことしの5月を一応めどにということなんですけれども、宝塚においてどうであるのか、その辺をちょっとお聞かせ願いたいと思います。  単身者あるいは高齢者等の設置援助ということで、大変住宅等、若い我々にとってはまだどうということはないことも、やはり高齢の方にとってはちょっといすに上がったり設置するのが、もうおひとり暮らしの方だとしたら大変だと思いますので、その辺の設置の協力といいますか援助といいますか、そういう御予定はございますかということでお聞かせ願いたいと思います。  小さな3番目の、道路のバリアフリー化について。
     これも以前から年次計画を立てて順番に進められているとは思いますが、その辺、まだまだ都計道路あるいは市道にしろ、日常生活しているとまだちゃんとできていないのかなという気もしますし、その辺の実際のバリアフリー化にきっちりと予定どおり進んでいるのかどうか、そして今後のまた新たな計画もあればお願いします。  小さな項目の新名神高速道路のスマートインターチェンジについて。  これは各いろんな関係機関、その協議が非常に大事ですので、その辺も非常に難しい問題も多々あると思うんですけれども、その現状と進捗をお聞かせ願いたいと思います。  それと5番目、配水池や加圧所の耐震化について。  これは、この間の阪神・淡路大震災では大丈夫だったんでしょうけれども、その辺、劣化、構造的な劣化等、あるいは今後の地震の形態によっても大変、配水池や加圧所が破壊されればライフラインの復旧について大変おくれをとり、致命的なダメージを受けると思いますので、この耐震化についての進捗をまたお聞かせください。  次に、大きな5番目として、「健康・福祉」についてと、そして小さな1番、安心キットについて、小さな2番、福祉収集について。  この2番目の福祉収集も昨日御答弁がございましたが、やはり大事なことですのできちっとこの実施に向けてされることを望みますが、大変な対象人数かなと思ったり、あるいは作業員の方の苦労も並々ならぬものがあるとは思いますが、その辺もできれば詳しくお聞かせ願いたいとは思います。  この小さな1番の安心キットについても、具体的に計画を説明していただきたいと思います。  大きな6番。次に、「教育・子ども・人権」についてということで、小さな項目1番が、中学校の教員の武道研修について、2番、米飯自校炊飯について、3番、地域児童育成会の民間との協働について、この3点でございます。  小さな項目1番の、中学校の教員の武道研修ということで、大変、私も中学のときは柔道が必修でございましたので、こういうことは大変いいことで、楽しみにしておりますし、指導の方の力量も大変生徒たちに影響を与えますので、力量だけじゃなし、その精神といいますか、それがもっと生徒に与える影響が絶大だと思います。  次の小さな2番目の、米飯の自校炊飯ということで、もうテスト的にスタートされておりますので、この辺大変、多分食育という視点からは大変生徒が、児童が喜んでいると思いますが、この辺の実態といいますか感想なり、このすばらしい、多額な費用をかけているので、できるだけ子どもたちが味覚に関して、もうそれは言葉じゃなしに舌で覚えるということで、大変食事の楽しさといいますか、人生における大事なことであり大きな喜びでありますので、私もペーパー調理師でございますのでその辺、味にこだわってすくすくと楽しみを持ちながら、食事の喜びを感じながら人生を歩んでいただきたいとこのように思っております。  それでは、次の小さな項目3番、地域児童育成会の民間との協働について。これについてちょっと詳しく説明を、あるいは計画を述べていただきたいと思います。  この宝塚市の教育で、地域児童育成会というのは元議員の松岡さん、大変全国的に誇れるんだよとこういうことをよく言っておられました。これも年数がたつと人数がだんだん、希望者もふえ、大変な対応をしていかないとだめだと思いますので、1つの民間との協働ということで、その辺の詳しい計画なり展開を答弁願いたいと思います。  次に、大きな項目7番目、「環境」について。  項目といたしましては、生物多様性たからづか戦略、これについて答弁を願いたいと思います。  今「何とか戦略」というのが大はやりで、非常に国から県から、非常に格好よくていいんですけれども、これなんかに限って私は大丈夫かなと思っております。  生物の多様性ということで、本当にいろんな生物は有機的につながっており、1つ破壊されると連鎖的になくなってしまうと。大変、絶滅危惧種あるいは世界的にレッドデータブックですか、その辺にも、たくさんの種がこの30年、50年の間に消滅してしまいましたし、それが加速度的に進んでいるように肌で感じますし、本当に人間もこの生物の一員として余り上等じゃない生命体でありたくないので、こういう生物多様性ということについて、市民が、あるいは生徒が本当に日常的な感性と行動で、あるいは市民運動にしろ何かにしろ、思い、行動できるような人間でありたいと思いますし、そうあってほしいと思います。  これについてちょっと、生物多様性たからづか戦略について詳しく御答弁願いたいと思います。  それでは、最後の大きな項目8番。「観光・文化・産業」について。  大きな8番で、小さな項目、宝塚文化創造館、2番、手塚治虫記念館3番、(仮称)宝塚サービスエリア、4番、すぐれた技能を持つ名匠によるセミナーについてお尋ねいたします。  小さな項目1番、宝塚文化創造館。旧宝塚音楽学校ですね。以前は古く、ツタの覆っている、なかなか伝統のある建物でしたけれども、また今新しくリフレッシュされまして美しい建物となっておりますが、以前は、あれはたしか周りは植物園とかそういう自然の中にあって、また溶け込んでおりましたが、今逆に開発が進んで、近くにおしゃれなマタニティー系の病院、あるいはタワーマンション等、背景ががらっと変わってきまして、余り目立たなくて何か残念な気がしております。  本格的オープンを23年度されるので、現在の使用状況と、全面オープンに向けての市の文化発信の建物としたい、その辺の強い思いと政策を御答弁願えればと思います。  2番目の手塚治虫記念館。本当に、先生は宝塚生まれではございませんが小さいころに、二、三歳ですかな、宝塚に来られて、それから阪大医学部を卒業されるまでずっと宝塚、多分御殿山の近くに住んでおられていたと思います。  近くには池あり山あり原っぱあり、本当に虫がお好きでしたみたいです。私も小学生のころから「鉄腕アトム」、テレビ、そのころ白黒テレビでしたけれども、見るのが大変楽しみで、そして大学で東京へ行く直前に宝塚のお育ちだということがわかりましたので、向こうへ行って、あるいは下宿でもえらい鼻が高くて、よくそんな話をしていました。  大変私は漫画が大好きで、小さいころから熱中しておりましたので、すばらしい先生のこの世界といいますか手塚ワールド、世界的な作家だと思いますのでもっともっと、本当にこれは宝塚の宝であると思いますので、この先生のあるいは記念館も発信が非常に弱いですね。「ゲゲゲの鬼太郎」、境港なんかと比べたらやり方がどうなのかなと思ってね。もったいないですね。  多分、ここへのアプローチでいろんな手塚先生の作品の、そういう以前ちょっとプランはあったみたいなんですけれども、諸般の事情で立ち消えになりまして、非常に残念に思っております。  そしてまた、私、清荒神ですので、先日草野議員、大変清荒神について言っていただきましてありがとうございます。年間400万人の来客といいますか参拝客、参詣客。だんだん、公表がそれであって、本当は徐々に年々減っていっているのではないかと。  特に私なんか小さいころから生まれて育っていますので、見ていますと、お客さんにもやはり祖父母がお孫さんを連れて清荒神お参りして、それで昼からは宝塚ファミリーランドでという形で、その人たちがやっぱり大きくなっておじいちゃん、おばあちゃんに連れてきてもらったんですよといって、思い出のお店とかその辺へ寄っていただくことが多々ありました。  ただ、ファミリーランドが閉鎖しましたのでね。世代間のバトンタッチが何となく切れたような気がいたしておりますので、商店会の方も何とか手塚の、あるいはキャラクターグッズ、その辺を参道にぽんぽんと置いてもらったら、これはお孫さん、小さいお孫さん絶対喜ぶでと、こんなことまでよく耳にしますので、いろんな手塚先生の作品のキャラクターを使わせてもらうことは、それはいろんな会社との交渉もあるかわかりませんが、いろいろと研究していただきたいとこういうぐあいに思っております。  それで、質問は、今後のこの手塚記念館の発展に対するプランといいますか、研究・検討していただいている部分、その部分を御答弁願えればと思います。  次に、小さな3番目です。(仮称)宝塚サービスエリア。  これもせんだって代表質問されましたので、私のほうからは宝塚のいわゆる来られる方、あるいは宝塚の特産物、あるいは農産物、その辺、考えてみたらどんなんがあるかなと思ったりしまして、このサービスエリアが宝塚の北の玄関口となるように、どういう展開をすればいいのかなということも考えておりますが、行政ではこの宝塚サービスエリア、仮称ですけれども、この宝塚サービスエリアの今後の展開といいますか、大変期待を持って、今後市全体における影響も、あるいは発展に対する夢もかかっておると思います。その辺の行政のお考えを御答弁願えればと思います。  小さな項目4番目の、すぐれた技能を持つ名匠によるセミナー。これも具体的にどういう計画で、具体的にこの23年度から非常にいいことですので期待をして、ドイツのマイスター制度みたいな技術者が非常に尊重されるような、市民といいますかみんなが関心を持てるようなセミナーを実施していただき、そしてやはりその技術に対する尊敬の念もだんだんふえるような展開にしていただきたいと思いますので、具体的に答弁をお願いいたします。  以上で、1次を終わります。 ○石倉加代子 副議長  中川市長。 ◎中川智子 市長  深尾議員の御質問に順次お答えをしてまいります。  まず、「命を大切にする支え合いのまちに」を目指して、タイガーマスクの善意の輪の広がりについてですが、昨年の12月に前橋市でタイガーマスクの主人公、伊達直人を名乗る贈り主からランドセルが贈られて以降、全国で同様の心温まる善意の輪が広がったことは、私も人としての優しさの本質を再確認したように思いまして、本当にうれしく、胸が熱くなりました。  本市でも、何十年間も継続して定期的に御寄附を下さる方もおられ、大変ありがたく、感謝にたえないところです。  加えて、昨年の年末からは、救急自動車の購入のためにと1千万円の御寄附や、親と離れて暮らさなければならない子どもたちにとして、子どもたちに対して御寄附をいただきました。そしてまた、経営の厳しい市立病院のために役立ててほしいとの御意向で、両方で300万円の御寄附もいただきました。さらに、「アトム」や「宝塚のおばあちゃん」と名乗られる方からも温かい御寄附をいただきました。  多くの方々の温かいお気持ちに、市政運営の基本である「命を大切にする、支え合いのまちに」をまさに実践していただいているのだと大きな感銘を受けるとともに、人への思いやりの新たな文化が根づけばうれしく思います。  皆様のお気持ちに報いるよう、支え合いのまちの実現に向けて頑張らねばならないと決意を新たにしております。  次に、「組織改革」についてですが、宝塚には宝塚歌劇、手塚治虫記念館、清荒神や中山寺などの神社仏閣、そして千年も続く植木のまち山本など、全国的にPRしていくにふさわしい宝がたくさんあります。  これら宝塚の宝を生かした新たな観光ルートの提案や旅行商品の企画も進めており、多くの方々を国の内外からお迎えし、宝塚のまちににぎわいを取り戻せるよう取り組んでまいります。  私自身も、これまでフラワー都市交流や名古屋市における観光キャンペーンなどで、市民や事業者の皆様とともに本市のPRを行ってまいりました。  今後もさらに広く、私自身が積極的にあらゆる機会を通して出会ったり、また新たな出会いをつくって、「訪れてよし」の宝塚をセールスしてまいります。  次に、これからの都市経営についてですが、「チームたからづか」については、人に優しいまちづくりや活気あふれる元気なまちづくりを基本テーマに、「柔軟な発想で、部署の垣根を超えて議論し、これからのまちづくりに取り組んでほしい」という私の呼びかけにこたえた若手職員を中心として、平成21年11月末に発足いたしました。  チームは活動内容ごとに4つの部会に分かれ、2つの基本テーマに沿った研究課題を設定し、それぞれの部会が調査、研究を進めながら、みずからの能力向上とともに、これからのまちづくりに必要な事業の創生や具体化を目指しています。  昨年6月に職員研修のあり方や市民にわかりやすい情報提供の方策、あるいは、にぎわいのある駅前づくりや観光施策など、4部会全体で15事業を提案するとともに、その事業化に向けて、担当部署を初め関係機関などとの協議、調整を進めてきました。  この15事業のうち、本年度は、職員研修事業として若手職員に対する部長の講和などのステップアップカレッジ事業や宝塚花のまちづくり推進事業のほか、阪急電鉄開業100周年記念事業として「宝塚の阪急電車展」の開催、さらには「音楽回廊」や「光のさんぽみち」のイベント事業に企画段階からチームのメンバーが参画し、にぎわいづくりに貢献するなど5事業を実施しました。  新年度は引き続きステップアップカレッジ事業を拡充して、ゼミ方式の研修を実施するほか、市民によりわかりやすい情報を提供するため、ホームページに掲載しているよくある質問サイト、いわゆるFAQを改善するなどの事業に取り組む予定であり、これらの活動については本年3月末に報告会を開催します。  このように、初めて挑戦した「チームたからづか」の活動では、提案事業の一部事業化が実現するとともに、メンバーがみずから事業化に取り組む過程でさまざまな経験を積み、自身のスキルアップを図るという、チーム結成の大きな目的の1つにおいても一定の効果があったものと考えております。  一方、これまでの活動を通して、活動時間の確保や事業化に伴う担当部署との円滑な調整など、さまざまな課題も見えてきましたが、重要なことは組織横断的な活動の活発化と、若手職員の人材育成のため、できるだけ多くの職員に参加機会を与え、経験を積ませるとともに、チームの活動と組織の活性化を図ることだと考えています。  これまでの課題も踏まえ、引き続き「チームたからづか」の活動が充実し、活発化するよう、積極的に取り組んでいきます。  次に、「チームこれからだ」については、再任用職員の長年にわたり培ってきた能力、及び豊富な経験を生かし、本市の重点課題や私からの特命事項などを推進するため、平成22年4月に発足させました。  チームのメンバーはそれぞれ参与として、組織内の特命的な立場で、部局間の調整や全庁的な取りまとめなどに取り組んでいるところです。  具体的な成果につきましては、まず、市立病院の経営改革においては、広報たからづか、ケーブルテレビなどの広報活動を積極的に支援し、患者サービスにおいても患者図書室開設に大きくかかわりました。さらに、地域医療の推進では、地域医療機関との連携を強化するための取り組みを行っています。  プロジェクトチームの支援においては、「チームたからづか」が若手職員中心の活動であることから、その支援を行うため、アドバイザー的存在として配置をし、「チームたからづか」から提案のあった事業のうち一部について事業化を図りました。  国勢調査においては、プライバシーの保護などが重視されたことにより、以前の調査に比べ業務量が増大していたにもかかわらず、参与が経験を生かし、その一員として調査を推進し、無事調査を完了することができました。  市民生活相談においては、相談窓口における市民からの複数部署にまたがる質問などに対して、参与の窓口業務に関する豊富な知識や経験を生かして適切に対応することにより、市民サービスの向上を図っています。  償却資産の税務推進においては、昨年6月末に残念ながら前任の参与が退職してから空席となっていましたが、昨日付で参与を配置し、今後、さらなる推進を図ってまいります。  看護専門学校の運営においては、学校設立時に中心的役割を担った参与の知識と経験を生かし、関係部局や学校外の関係者との調整を図ることで、それまで懸案事項であった課題を解決することができました。  また、各高等学校の進学説明会などに積極的に参加し、学校存続に不可欠な優秀な学生確保に努めています。  平和施策の推進においては、平和市長会議の会長として世界じゅうで核兵器廃絶、非核平和を訴えている秋葉広島市長を招き、被爆アオギリ2世記念植樹式及び平和特別講演を実現させたほか、日本非核平和宣言自治体協議会との連携や市民との協働による啓発事業に取り組みました。  北部地域の農業振興においては、NPO法人消費者協会宝塚や市消費生活センターとの協働による親子農業体験教室や西谷産米を使用したごはん塾、消費者と農業者の交流学習会を開催したほか、西谷地域の関係団体とともに地域活性化に向けた協議及び研究を行っています。  空き家の利活用においては、以前に新聞報道もされましたが、昨年9月から市独自の「空き家住宅情報バンク」制度の運用を開始いたしました。平成23年度は、制度のさらなる充実を図るため、市内の空き家を市が借り上げ、「きずなの家」として地域コミュニティの活性化などに貢献いただける団体などに、市が借り上げた家賃の半額程度の賃料を想定して貸与する事業を実施する予定としています。  図書館サービスについては、参与を中心として「宝塚市立図書館サービス向上計画」を昨年10月に策定し、移動図書館車のステーションの増設、平日における開館時間の延長、サービスセンター、サービスステーションなどにおける図書の返却ポイントの増設などのサービス拡充に向け、経費をかけることなく取り組んでいます。  また、課題としましては、組織として参与を補佐できる体制をつくる必要があること、参与として任命する職員の基準を整理する必要があることなどを認識しています。  今後も、引き続き「チームこれからだ」の活動を充実するとともに、積極的に支援を図り、さらに成果が上げられるよう取り組んでまいります。  次に、「安全・都市基盤」についてですが、学校などの耐震化の進捗状況については、市及び民間の住宅、及び学校等の耐震化について、平成21年3月に宝塚市耐震改修促進計画を策定し、平成27年度の耐震化率の目標値を定め、耐震化を進めています。  まず、市有建築物のうち市立学校園につきましては、既に耐震診断を終えており、順次耐震改修工事を進め、全棟数228棟のうち154棟が耐震性のある建築物となり、平成23年1月末現在、耐震化率は67.5%となりました。来年度には11校11棟の耐震改修工事を予定しており、平成27年度には耐震化率が100%となる予定です。  また、防災拠点となる消防署や避難施設となる集会所などにつきましては、旧耐震基準で建てられた111棟の耐震診断を今年度中に終了し、順次耐震化を進めていきます。  次に、民間住宅の耐震化につきましては、平成27年度に97%とする目標を定めており、平成23年1月末時点での耐震化率は81.7%であります。昨年度から、耐震改修工事に対し市独自の補助事業を行い、耐震化の促進をしております。  また、民間の多数の方が利用される3階建て千平米以上の建築物の店舗や賃貸住宅などの耐震化率につきましては、平成27年度の耐震化率を90%とする目標ですが、平成23年1月末時点の耐震化率は80.4%であります。  今後も目標達成に向け、より一層の耐震化の啓発を行うとともに、特に民間施設の耐震化の促進に努めてまいります。  次に、住宅用火災警報器の設置率につきましては、平成23年2月10日に総務省消防庁から発表されました平成22年12月時点での推計普及率は、全国で63.6%、兵庫県では63.1%です。本市の推計普及率は65.8%で、国及び県の数値より少し高い状況となっています。  引き続き設置率の向上を図るため、住宅用火災警報器の設置啓発に努めてまいります。  次に、単身高齢者等の方への設置、援助についてですが、本市では平成21年1月に住宅火災で高齢者のひとり暮らしの方が亡くなられた事案があり、火災から高齢者を守る取り組みとして、高齢者世帯等に住宅用火災警報器の設置を進めています。  平成21年度は、65歳以上のひとり暮らしまたは65歳以上のみの世帯で、かつ介護認定を有する方、及び障がいのある方でひとり暮らしの方のうち、施設や公営住宅に入居されていない方を対象に配布・設置を行いました。  実績につきましては、高齢者に対しては1,381世帯、障がいのある方に対しては73世帯で、合計2,956個の火災警報器を配布・設置しました。  さらに、今年度は、設置義務の期限が迫っている中で、経済的な理由で設置が困難な方に配慮し、高齢者の中でも年齢が高く、逃げおくれの可能性が高いと考えられる75歳以上のひとり暮らしまたは75歳以上の高齢者のみ世帯のうち、市民税非課税世帯を対象に配布・設置を進めているところです。  平成22年10月末に対象となる2,156世帯に対して申請書を同封した案内文を送付し、順次申請を受け付け、配布・設置を進めており、本年1月末現在、528世帯に対し1,155個の火災警報器を配布・設置している状況です。  なお、3月の広報たからづかにおいて、再度周知を行いました。  次に、道路のバリアフリー化につきましては、現況歩道を対象に、高齢者や障がいのある方が安心して外出できるよう、平成12年度から取り組んでいます。  具体的な工事内容としては、これまでは歩道の端部や交差点部などにおいて、段差をなくし歩きやすくするための工事や点字誘導ブロックの設置などを行うとともに、でこぼこのある歩道の改修を行ってまいりました。  この歩道の端部や交差点部などの段差解消、いわゆる点的な整備については、要整備区間のうち、平成21年度末現在で約72%の進捗であり、今後、おおむね3年間で整備が完了する予定です。  また、昨年度からは、歩道全体をとらえた線的なバリアフリー化に取り組んでいます。  対象箇所としては、歩道舗装の劣化や老朽化、また街路樹の根の隆起などにより路面のでこぼこが著しく、歩行に支障を来している区間などの改良を行っているもので、昨年度は中山台ニュータウンなどの団地内幹線道路について、本年度は逆瀬川から小浜に至る市道逆瀬川米谷線などについて工事を行っています。  現在の計画としては、対象路線約30路線、総延長約20キロメートルのうち当面整備を要する約8キロメートルについて、今後7年間で取り組む予定としており、路線ごとの整備計画を策定し、この実施については地元とも協議をしながら、安全で円滑に移動できる歩行環境づくりに努めてまいります。  次に、新名神高速道路のスマートインターチェンジの各関係機関との協議の進展についてですが、平成21年8月に新名神高速道路(仮称)宝塚サービスエリアの事業追加決定を受け、本市としては、当該サービスエリアに接続するスマートインターチェンジの設置の検討を進め、北部地域住民や北部地域への高速道路利用者の利便性の向上、北部地域の産業・観光の振興など地域活性化への貢献、広域医療機関とのアクセス時間短縮による安全・安心の向上、また、災害時等のインターチェンジの代替機能確保などの整備効果が望めるため、整備促進に取り組んでいます。  現在の進捗状況は、予備設計とあわせてスマートインターチェンジの設置に必要となる計画交通量、構造、整備効果、採算性、費用便益、管理・運営形態、連結計画などについての検討を行っています。  これらをもとに、関係機関と協議を行う資料作成などの準備を進めるとともに、国や県、西日本高速道路株式会社と今後の協議内容やスケジュールの調整など事前協議を行っています。  今後の手続としては、国が定める要綱に基づく実施計画書を早期に策定し、国の同意、連結許可を得た上で、実施設計、用地買収、工事を行い、平成28年度に予定される新名神高速道路の開通に合わせたスマートインターチェンジの運用を目指します。  次に、「健康・福祉」についてですが、安心キットについては、本事業は高齢者や障がいのある人の緊急時や災害時の安心・安全を確保するため、所定の用紙と専門容器を無料で配布するもので、高齢者などがあらかじめ氏名や血液型、病歴、かかりつけ医、緊急連絡先などの情報を所定の用紙に記載し、筒状の専用容器に入れて冷蔵庫に保管しておき、緊急時などみずから情報を伝えることができない場合に救急隊員などが安心キットの情報を入手し、迅速かつ適切な救急搬送などに役立てようとするものです。  配布対象者については、高齢者の場合は75歳以上のおひとり暮らしの高齢者とし、対象者数は約8千600人を想定しています。障がいのある人の場合は、ひとり世帯、障がいのある人のみの世帯の方などを対象とし、対象者数は約4千人を想定しています。  配布方法などについては、個人情報への配慮や安心キットの取り扱いのルールなどを関係団体や関係機関と調整し、早期に配布できるよう取り組んでまいります。  次に、ごみの福祉収集についてですが、福祉収集のサービスについては、サービスの対象者に対して、市職員が毎週1回、粗大ごみを除くすべてのごみについて、玄関先まで戸別収集を行うとともに、希望者に安否確認を行うものです。  対象者の条件は、親族を初め身近な人などによるごみ出しの協力が得られずに、みずからごみをごみステーションまで持ち出すことが困難なひとり暮らしの高齢者や障がい者のうち、現にホームヘルプサービスを利用し、介護保険認定の要介護2以上の方、身体障害者手帳の1級または2級及び精神障害者保健福祉手帳の1級を所持されている方、療育手帳の重度A判定の方としております。  利用者の見込みにつきましては、関係課や市内の事業所への調査をもとに、約130名程度を想定しております。  次に、「教育・子ども・人権」についてですが、地域児童育成会の民間との協働については、働く女性の増加に伴う学童保育需要の高まりとマンション開発等による児童数の増加により、本市では平成14年度から一部の小学校で待機児童が出ています。  平成18年度には、市内全体で待機児童が63名に達し、長尾小学校だけでも20名を超える状況になりました。
     このような状況から、長尾地区のまちづくり協議会の福祉部会が中心となって、平成19年2月にNPO法人長尾すぎの子クラブを設立され、同年4月から同地区の待機児童を対象とした学童保育事業を始められました。  市といたしましては、これを地域住民との協働による学童保育事業の1つのモデルケースとしてとらえ、事業経費の助成や事業に要する場所の提供などを行ってまいりました。  しかし、その他の地域では同様の取り組みが広がらない状況ですので、まちづくり協議会だけではなく、広く社会福祉法人などの法人や地域の団体、個人など、民間との協働による学童保育事業の実施を促進するための助成制度を創設する考えです。  助成制度の具体的な内容は、事業を実施するために必要な建物の改修費や備品等の購入費、事業を運用するための人件費や賃借料、光熱水費などの事業に必要な経費を補助するものです。  なお、どの地区においてどのような団体などによる事業を実施するかについては、今後の待機児童の状況を見て検討をしていきたいと考えております。  次に、「環境」についてですが、本市は六甲山系や長尾山系など市街地周辺の山並みや中央に流れる武庫川など身近に自然と触れ合える南部市街地と、里山や湿原が農村風景と調和した自然豊かな北部地域から成っており、私たちはこの豊かな自然環境からの恵みを長年享受してきましたが、近年、開発による緑の減少や手入れ放棄による森林の荒廃などにより、その環境に大きな変化が見られるようになりました。  一方、国においては平成20年6月に生物多様性基本法が施行され、その中で、地域レベルでも生物多様性の保全と持続可能な利用に関する基本的な計画の必要性が示されました。  このことから、本市でも里山、市街地の近郊緑地、河川、ため池、湿原など、多くの種類の生物が相互にかかわり合いを持ちながら生息する多様な生態系を保全、再生するために、平成23年度に生物多様性たからづか戦略を策定することとしました。  策定に当たりましては、生物多様性国家戦略やひょうご戦略との整合を図りながら、市域全域を対象区域として、里山、市街地近郊緑地の保全及び再生、河川・水田など水辺環境の保全、市街地における緑化の推進などのほか、植木産業との連携、市民協働の推進、経済活動との調和等の視点で、都市地域と里地里山、田園地域を持つ本市の特性を生かした施策内容とすることとしています。  また、環境審議会に諮る予定としていますが、戦略の推進には市民の皆様や事業者、環境保全活動団体等との連携、協働が不可欠であることから、策定段階からパブリックコメントを初め、広く御意見をいただくこととしています。  この戦略を策定し、推進することによって、社会経済活動と自然が調和した魅力あふれる地域づくりにつなげていきたいと考えております。  次に、「観光・文化・産業」についてですが、宝塚文化創造館については、宝塚文化創造館、宝塚音楽学校の旧校舎ですが、これは平成21年4月の開館以来、市直営による暫定的な運営を行ってきました。  本年度は7月以降の土曜、日曜、祝日のみ開館とし、1階と3階では本市や財団法人宝塚市文化振興財団の主催事業として活用したほか、一般の方にも貸し館として御利用いただきまして、合唱、交響楽、ミュージカルなどの練習の場として、さらには宝塚歌劇団卒業生によるコンサート、ピアノ発表会、ファッションショー、社交ダンスパーティーなど、幅広いジャンルの文化活動の発表の場として御利用いただきました。  また、2階の展示室では、本市主催の写真展、絵画展、電車展などを開催し、老若男女を問わず、数多くの方に御来館いただくことができました。  平成23年度からは、財団法人宝塚市文化振興財団を指定管理者とし、7月にグランドオープンいたします。  グランドオープンに当たりましては、平成17年度に策定しました「宝塚音楽学校旧校舎等利活用計画」に掲げられた理念を尊重し、宝塚歌劇が生み出した文化を礎とする、舞台芸術を中心とした新たな文化活動の振興、並びに新たな魅力づくりによる集客及び交流を目指してまいります。  具体的には、1階及び3階は舞台芸術を中心とした文化活動を志す人材の育成の場、さらにはさまざまな文化活動の発表、交流の場として活用し、2階の展示室では宝塚音楽学校や宝塚歌劇の歴史と本市とのかかわり合いに焦点を当てた展示コーナーを開設します。  こうした活用を通して、ここにしかない新たな魅力を創造し、より多くの方々に親しんでいただける施設にしていきたいと考えています。  次に、手塚治虫記念館についてですが、手塚治虫記念館は平成26年4月には開館20周年を迎えることから、記念館のリニューアルについて、館のメーンテーマである「自然への愛と命のとうとさ」をさらに充実させ、情報発信し、未来を担う子どもたちが夢と希望を感じられる施設となるように、周辺歩道へのオブジェの設置など、宝塚南口から手塚治虫記念館への誘導策等も含めた、大きな検討を行ってまいります。  次に、新名神高速道路の(仮称)宝塚サービスエリアについてですが、平成28年度の供用開始を目標としている(仮称)宝塚サービスエリアは、レストラン、トイレ、給油所、案内所、土産物などの物販施設などで構成する施設で、高速道路の外からも利用できるよう検討が行われています。  本市におきましても、サービスエリアの中のレストランや物販施設において、宝塚の農産物や特産品などを広くPRし、販売するために、市内の関係者と協議しています。  販売する商品としましては、既に販売されているお土産だけではなく、同サービスエリアの供用開始時期までに、西谷の農産物の生産拡大やそれを利用した加工品の検討、また宝塚をイメージした新商品の開発などに取り組んでいきたいと考えています。  現在は、地元地域の関係団体とともに、新名神高速道路事業の進捗状況やサービスエリア設置等に関する情報収集を行っているところです。  今後は、県、商工会議所、国際観光協会、JA、西谷地域の団体とともに、同サービスエリアの活用についての研究会組織を発足させ、情報収集、先行事例視察、民間事業者との情報交換を行うなど、積極的に取り組んでまいります。  次に、すぐれた技能を持つ名匠によるセミナーについては、本市におきましては、長年同一の職に従事し、すぐれた技術をもって市の発展に寄与された方の功績をたたえるため、昭和55年度から毎年、宝塚市技能功労者表彰を実施し、これまでに延べ446名の方が受賞されています。  対象職種は鍼灸マッサージ、配管、建築、大工、理容、美容、調理、フラワー装飾等38職種に及び、それぞれの分野で熟練した職人わざを発揮されています。  このような本物の技術を大切に、そして継承し、伝えていくために、平成23年度に技能功労者表彰受賞者等を講師としたセミナーを分野に分けて数回開催する予定です。  すぐれた職人の技能を間近に見ることに加えて、実際にものづくりを体験することで、本物を知り、ものづくりの大切さや喜び、働くことのとうとさなどを子どもから大人まで幅広く伝えていきたいと考えています。  教育に関する御質問につきましては教育長から、上下水道事業に関する御質問につきましては上下水道事業管理者からそれぞれ答弁をいたします。 ○石倉加代子 副議長  伊達教育長。 ◎伊達達治 教育長  深尾議員の教育に関する御質問にお答えします。  教育・子ども・人権についてのうち、中学校の教員の武道研修についてでありますが、武道は心身の鍛練を初め、礼儀作法の習得、規律ある行動を身につけることの目的で、平成24年度から中学校の保健体育で必修になります。現在6校で先行して柔道の授業を行っていますが、平成24年度には全12校で武道を実施することといたしております。  武道の安全で充実した実施のため、武道館の整備を図っているところであります。指導する体育教員は、一応の基本的な知識や技能は習得しているものの、統一的なレベルも必要なことや、本格実施となれば、今まで武道に携わることのほとんどなかった女性体育教員も指導に加わることとなるため、改めて技能や指導法だけではなく、安全面なども十分踏まえる必要もあり、指導力のさらなる向上に向けた研修が必要であると考えています。  教員の研修については、これまでも県教育委員会が主催する学校体育実技指導者講習会や学校体育実技武道認定講習会などには参加していましたが、来年度の11月には、南ひばりガ丘中学校を会場として阪神中学校体育研究授業研究会を行い、武道の指導法について研究することとしています。さらに、市立中学校の保健体育部会でも武道の講習会を行うなど、知識や技能の習得に努め、教員の指導力向上を図ることとしており、市教育委員会といたしましても、教育現場と連携を図りながら支援してまいります。  次に、米飯自校炊飯についてでありますが、炊きたてのおいしいご飯を提供するため、本年1月から小学校5校、中学校2校、計7校でモデル的に米飯の自校炊飯に取り組んでおります。  取り組みから2カ月近くが経過いたしましたが、児童・生徒、教職員からは、ご飯がおいしくなった、甘くなった、温かくなったと大変好評であり、私も試食いたしましたが、同様に感じております。また、各校からは、米飯の残量が減少しているという報告も受けております。  担当課においては、モデル校7校の学校長、栄養教諭、給食調理員等の関係者からの聞き取りや意見交換等を行っております。これらを通して、調理業務についても、特に大きな支障が生じていないことを確認しており、次年度は新たに12校で実施する予定であります。  今後、しゅんの食材を使用した炊き込みご飯や西谷産の野菜や米を使用した献立など、自校炊飯のより一層の充実に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○石倉加代子 副議長  南上下水道事業管理者。 ◎南隆 上下水道事業管理者  深尾議員の水道に関する御質問にお答えいたします。  安全都市基盤についてのうち、配水池や加圧所等の耐震化の状況についてですが、平成21年度末現在、市内には配水池が46カ所、加圧所が28カ所ありますが、設置後50年を超えるものもあり、施設の更新、耐震化が大きな課題となっています。これらの施設の耐震化につきましては、規模の大きな施設を優先的に取り組むこととしており、まず配水池17カ所、加圧所13カ所を選定し、昨年度に、現況調査として耐震1次診断を実施しました。なお、これらの対象施設は、市内配水池全容量の約55%を占めており、既に耐震対策済みの配水池を加えると、約79%となります。  今年度はこの調査結果を受け、規模の大きさ、重要性、立地条件等から3カ所を選定し、耐震工法決定のための2次診断を実施いたしました。  今後は、これらの3施設について順次耐震工事を実施し、残る施設についても、引き続き耐震診断を実施してまいります。  以上でございます。 ○石倉加代子 副議長  深尾議員。 ◆17番(深尾博和議員) 大変御丁寧な答弁ありがとうございました。精いっぱい頑張って、実施を強く望みます。  それでは、2点ばかり2次質問をさせていただきます。  消防に関しまして、特にニュージーランドの地震で、毎日のように報道されておりますが、レスキュー隊、これについて宝塚市消防本部のレスキュー隊の実態と今後の計画、もし全国にわたっても、あるいは連携等々、細かい部分もお聞きしたいと思います。  きのうでしたか、報道でハイパーレスキューというのが出発したと、かようにも聞いております。  2項目め、最後ですが、障がい者のスポーツ施策について、阪神各市の取り組み状況、あるいは専用施設等、その辺の把握はされておられるかどうか、この2点でございます。よろしくお願いします。 ○石倉加代子 副議長  山下副市長。 ◎山下稔 副市長  1点目の御指摘を受けております消防の救助隊の関係でございますが、まず、その編成につきましては、かつてございました新潟県の中越地震、あるいはJR宝塚線での列車事故等の大規模災害、そういうことが発生をいたしました関係から、平成18年に救助隊の編成あるいは装備、配置に対します基準が見直されました。省令が改正をされました。それに基づきまして、本市も整備を行っておりまして、現在では特別救助隊という名称で、西署と東署の両消防署に配置をいたしております。  この特別救助隊は、人命の救助に関する専門的な教育、技術を当然身につける必要がございます。そういう隊員を5名以上配置していることが国基準では定めておりますけれども、本市では1隊当たり8名を24時間勤務ということで4隊編成をいたしておりまして、合計32名の専任の救助隊員が現在現場のほうについております。  それから、装備につきましても国の省令で定められておりますが、いろいろな特殊活動に対応できますような装備、救命救助器具を積載いたしました特別の救助工作車をそれぞれ東署、西署のほうに1台ずつ、2台を配備いたしております。  それから、もう一つの救助応援体制でございますが、国内外で大規模災害が生じた場合の応援体制でございます。まず、一番直近といたしましては、近隣市町との連携ということでの応援体制を組んでおりまして、伊丹市、川西市、猪名川町と宝塚の3市1町でもって応援体制を組んでおります。さらに、より規模の大きいものといたしまして、阪神地区での応援体制、それから兵庫県下全体でということで、それぞれ消防総合応援協定を締結いたしておりますし、また中国道のように高速道路での事故に対しては、沿線の消防本部のみで連携をそれぞれ出動できるように、市域を超えた活動を行っております。  それから、全国規模といたしましては、平成7年の阪神・淡路大震災後の体制といたしまして、全国で、全体で相互援助ができるようにということで緊急消防援助隊が創設をされておりまして、本市におきましても、消火隊が3隊、それから救助部隊として1隊、救急部隊も1隊、それから広報支援を活動するための支援隊が1隊ということで、計6隊を国のほうに登録をいたしております。なお、メンバーといたしましては、25名の隊員を登録いたしているところでございます。  なお、この出動の体制につきましては、それぞれの地域性もございまして、ある程度出動時間が短縮できるようにということで、それぞれの地域から、国のほうから指示がまいりますが、最近では福井の豪雨災害につきまして、救急部隊が2隊出動したという経験がございます。  以上でございます。 ○石倉加代子 副議長  木本健康福祉部長。 ◎木本丈志 健康福祉部長  障がい者のスポーツ施設の関係でございます。  障がい者専用のスポーツ施設につきましては、阪神間では尼崎市に身体障害者福祉センター、西宮市に西宮市総合福祉センター、伊丹市にあいあいセンターが設置されております。それぞれ屋内プール、体育室、運動室などが整備されておりまして、いずれの施設につきましても、設置に関する根拠法はなく、各市独自の福祉施策として条例により施設整備が行われております。  一方、本市につきましては、既存の公共施設の中に障がい者スポーツの専用施設は整備されていないのが現状でございます。従来から本市におきましては、障がい者向けスポーツ教室、知的障がい者児親子体操教室、障がい者運動会などの事業を実施しておりますが、障がい者スポーツの専用施設を整備することはすぐには難しいことから、その対応につきましては、既存の公共施設の利用方法を工夫する中で検討してまいりたいと、そのように考えております。  以上です。 ○石倉加代子 副議長  深尾議員。 ◆17番(深尾博和議員) 3次ということで意見等にとどめますが、教育委員長、きょう出席されていまして、何かいつもお話をしたいと思いまして、いきなりですのできょうはやめておきます。  先ほどの質問の1番目のレスキュー隊、以前、私の住んでいる地域のだんじりで大事故を起こしまして、大変お世話になりました。不幸にも亡くなりましたが、特別救助隊、レスキュー隊、大変なときばかりだと思います。日ごろの訓練等十分にされまして、市民の命を守っていただきますように、よろしくお願いいたします。  2点目の障がい者のスポーツ施策についてということで、旧伊藤忠グラウンド、そしてひょっとして将来的には旧三井物産グラウンド、市民スポーツに大変寄与できる、そういう意味では健常者のスポーツの施策展開はちょっと夢があるなという感じがしております。  ただ、オリンピックでは、最近ほとんどパラリンピックとセットで、IOCもそういう理念といいますか、持っておられるみたいで、できるだけ福祉のまち宝塚におきましては、障がい者のスポーツの重要性も考慮されまして、施策に盛り込んでいただきまして、できるだけ阪神間各市に負けないような施策展開を要望いたします。  以上で終わります。ありがとうございました。 ○石倉加代子 副議長  以上で、緑花.福祉連合、深尾議員の質問を終わります。  次に、自民党議員団を代表して、山本議員の発言を許可します。 △───── 代表質問 ─────     …………………………………………… 1 宝塚市の元気について(観光商工業の活性化について)  (1) 宝塚観光案内所設置について    ア 他市案内所状況    イ 宝塚物産PR販売所併設について    ウ 公設・民営化等について  (2) スマートインターチェンジの進捗状況について    ア 宝塚市の将来的産業活性化に向けて  (3) 宝塚文化創造館グランドオープンに向けて    ア 将来的理念、コンセプトについて 2 中学校での武道必修化について  (1) 教育振興基本計画・スポーツ振興計画の今後の方針について    ア 青少年の心身共の健全化について  (2) 日本古来の武道を強化する意義について    ア 規定以外の武道のこれからの方針  (3) 女子生徒の護身としての武道について 3 水道行政について  (1) 川下川ダムの状況と対策について    ア 今後に向けての宝塚市の渇水対策について  (2) 直圧方式の大型マンション等への今後の普及方針について 4 病院医療・病児保育の今後について  (1) 医薬分業の方向性は    ア 行革としての医薬分業について  (2) 病児保育の可能性について    ア 今後の方向性について 5 地域計画について  (1) 開かずの踏切対策について
       ア 宝塚駅周りの市民からの渋滞解消に向けての声  (2) 市道561号線の方向性について    ア 今年度中に設置する信号機の状況について  (3) 国道176号線(清荒神工区)の歩道設置について    ア 危険道路の緩和対策について      (自民党議員団 山本敬子 議員)     …………………………………………… ○石倉加代子 副議長  10番山本議員。 ◆10番(山本敬子議員) 皆様、こんにちは。自民党議員団の山本敬子でございます。  通告に従いまして、代表質問をさせていただきます。  16日の本会議におきまして、市長の施政方針が示されました。それにつきましての質問をさせていただきます。通告しております時間が大変に短いので、端的な答弁をどうぞよろしくお願いいたします。  それでは、質問項目1、宝塚市の元気について、お尋ねいたします。  観光商工業の活性化について。  宝塚市はもともと観光で成り立ったまちでした。ファミリーランドがなくなった今となっては、宝塚市の観光業は火が消えたようになってしまいました。宝塚市役所におきましても、観光の窓口すら1階の奥に引っ込んでしまいました。宝塚市の元気の源は、市内の観光商工業の活性化にあります。何とか宝塚市の元気な復興を行政指導もと、活力をもって観光都市宝塚の立て直しをしていただきたいと思います。  1、宝塚観光案内所設置についてお尋ねいたします。  現在、宝塚市内には、観光案内所がありません。国際観光都市として銘打つ宝塚市としては、何とも恥ずかしい思いがいたします。確かに今はインターネットで瞬時に情報が得られますが、観光に来られる高齢者などにはまだまだ浸透していないという状態だと思います。お客様には気持ちよく、安心してお迎えできる手段として、各駅前にあります観光案内所は大きな役割を持つのではないでしょうか。我々がどこかの観光地に行った折にも、観光案内所はとても便利に利用いたします。観光や仕事で来られて、泊まるホテルや旅館を探している方、名所旧跡を訪ねたい方、おいしいレストランや飲食店、そしてお土産物やらのいろんなことで来訪される方がたくさんいらっしゃいます。それを人から人に伝えて情報発信するのが観光案内所の役目だと思います。今では、JR宝塚駅の改札口の横にパンフレットがぽんと置いてあるだけなのが現状であり、宝塚市のこの観光の取り組みはとてもさみしい思いでございます。このような状況下で、本当に国際観光都市と言えるのだろうかと大変疑問に思います。  ア、他市案内所状況について。  JR伊丹駅の改札口の横に設置されている観光案内所は、伊丹市の物産品のPR販売所も併設をされています。運営状況及び経営自治体はどのようになっているのか、調査をお願いしたいということで頼みました。どうぞお聞かせください。  また、近隣都市の観光案内所及びインフォメーション的な施設も含めた情報提供をお願いしたいと思います。  三田市におきましても、駅前のペデストリアンデッキに設置されていると聞いております。宝塚市は、何とランニングコストに年間1,400万という多額の予算がかかったということで閉所をされました。他市にならってうまく運営できる方法はないものでしょうか。  イ、宝塚物産PR販売所併設についてお尋ねいたします。  市内では、観光客を対象としたさまざまな商品が販売されていますが、観光客はもちろんのこと、一般市民の皆様にも十分に浸透していないのが現状です。こだわりを持った商品、お勧めの商品など、たくさんの商品があります。そのような商品を一堂に集めて、観光客並びに市民の皆様に喜んでいただく宝塚観光物産館の誘致を通じて、市内商業の振興及び活性化を図ることが重要だと考えます。  昨年10月9日から10日にかけて、JR宝塚駅橋上化推進協議会が、宝塚市の物産PR販売を新設されたJR宝塚駅改札口前で、宝塚市の名産品などの消費の拡大と集客力のアップ及びまちの活性化等を期待する事業として実施をされました。  また同時に、観光案内所の設置及び物産館の設置についてのアンケート調査がされました。これは200名からの回答結果によりますと聞いておりますが、92%以上の方が、あれば便利、ぜひとも必要との回答があったように聞いております。これが市民の本当の気持ちだと思いますが、いかがだったか結果をお聞かせください。  ウ、公設・民営化等についてお尋ねいたします。  なぜ宝塚市の観光案内所がなくなったのかというと、第一に人件費倒れの財政難が上げられます。これについては、一つの考え方として、公設民営化という手法があります。施設等の建設は市が、運営等は民営でやるという手法です。案内所は、市が施設として設置の後、一切金銭などの補助はしない、民営化として観光案内のPRや物産のPRでの運営をし、地域の活性化及び社会に尽くす企業責任、実務の責任を持ち、民営を通じる経営力が必要となります。今こそ発想の転換の時期だと思います。  消費の拡大と集客力のアップ、まちの活性化などを期待する事業になると思うのですが、どうなのか、宝塚市としての御感想、御意見をお聞かせください。そして、今後の方針についてお聞かせください。  2番、スマートインターの進捗状況についてお尋ねいたします。  何件か同じ質問があったと思いますけれども、宝塚市の産業において重要な位置を占める新名神高速道路のスマートインターチェンジです。どんどん企業が抜けて空洞化してくる宝塚市にとって、将来的な活性化に向けてのプラス材料としての期待を背負うのは、このスマートインターということになります。この平成28年開通に向けての現在の進捗状況をお聞きしたいと思います。  これについては、2次質問の時間がないかもしれませんので、少しお話をしておきたいと思うのですけれども、先日、宝塚のスマートインターに関しましては、北部の要望によって北部のためのインターとして考えていくという答弁がありました。これは認識がとても違うと思っております。本スマートインターは、南部地域も含めた宝塚市全体の産業の活性化の大きなチャンスを担う期待を背負っているスマートインターです。そして、県の所有する新都市計画用の山地が近隣にもたくさんあります。これによっていろいろな絵がかけると思います。何度も言い続けてまいりましたが、産業に寄与できる希望の星なのです。  このスマートインターに大型バス、そしてトラックなどの通行ができなければ、産業には何の寄与もすることができません。結局は南部のインターチェンジを使うということになってしまいます。何とかスマートインターのよい今後の進捗に向けてお願いしたいと思っております。  ア、宝塚市の将来的産業活性化に向けてお聞きします。  21年から毎回の本会議において、スマートインターの一般質問を続けてまいりました。何とか普通車の通る小型インター、大型車の通る普通インター、そういうインターチェンジであるように、最初から通行のできるものをということをお願いいたします。今後の予定をお聞かせください。  3番、宝塚文化創造館グランドオープンに向けてお尋ねいたします。  ア、将来的理念、コンセプトについてお尋ねします。  平成23年7月に、いよいよ宝塚市文化創造館がグランドオープンいたします。この場所は、宝塚歌劇ファン、そして卒業した生徒たちにとってのあこがれの聖地でした。すてきな形のグランドオープンとなりますことを市内外、多くの皆様が首を長くして待っておられます。宝塚市制が引かれたのは昭和29年、そして宝塚歌劇団の発足は大正3年の4月のことでございます。ブランド市宝塚市の成り立ちには、宝塚歌劇団をおいて語ることはできません。この大切な宝塚市の歴史を語る文化創造館のオープンです。それに向けての理念、コンセプトについてお聞かせください。  質問事項2番、教育振興、スポーツ振興についてお尋ねいたします。  1、教育振興計画・スポーツ振興計画の今後の方針についてお尋ねいたします。  一般質問でも言っておりましたけれども、宝塚市は青少年の育成にスポーツの強化をしてくださるということで、大変に期待をしております。24年度からは、中学校の授業において日本の武道が必須科目となります。それに向けての現在の取り組みをお聞かせください。  ア、青少年の心身ともの健全化についてお尋ねいたします。  将来の日本を、そして地域を守る青少年の将来像をつくることはとても大切なことです。その中でも、日本の心を重んじる武道は、忘れてはいけない精神を思い出させてくれます。  2番、日本固有の武道を強化する意義についてお尋ねいたします。  今、なぜ武道なのでしょうか。スポーツはたくさんありますけれども、その中でもスポーツを強化した学習指導要綱の中に、柔道、剣道、相撲の中から選択して履修できるようにすることとした、そして武道場の確保が難しい場合には、指導方法を工夫して行うとともに、学習段階や個人差を踏まえ、段階的な指導を行うなど、安全の確保に十分留意することとあります。これについて、場所の確保、そして指導者の育成、そして確保など、支障なく進んでいるのでしょか、お聞かせください。  ア、規定以外の武道のこれからの方針についてお尋ねいたします。  とりあえず必須科目としては、柔道、剣道、相撲の中からということになりますが、宝塚市としては、柔道が中心で行うということです。  今後はこの3教科以外の武道、例えば空手、なぎなた、合気道、拳法など、この推進はしていかれないのでしょうか。指導者の教育等も含めて、今後の進め方をお聞かせください。  4番、女子生徒の護身としての武道についてお尋ねいたします。  ラビスタの隣には北高があります。近道をしようと、通学にはけもの道のような山の中をみんな通って通っています。クラブ活動で遅くなったときなどは、暗い山の中を通って帰っていきます。女子にとっての武道は、もしかしたら自分自身の危険防止のためにも役立つことになるのかもしれません。そう強くならなくても、とっさに回避することぐらいはできるようになると、女子にとっても安心感につながります。わざわざということでなくても、結果として武道を会得することが危険の回避手段となればと思います。  質問事項の3番、水道行政についてお尋ねいたします。  1番、川下川ダムの状況と対策についてお伺いいたします。  人間生活にとって一番に直結する水道水のことをお尋ねいたします。  昨年夏の終わりごろから気にかかり出した宝塚の水がめである川下川ダムの水位です。当初には44%ですよと言われましたけれども、今は何と22%に落ち込んでいます。先々週などは19.7%になったとも聞いております。以前お聞きしたときには、50%を切ると危険水域に入り、現在の状況はまだ少しはましだということをお聞きしておりました。しかし、この年の初めごろは、水を通して水底の形がすっかりくっきりと見えておりました。そして、今ではそれよりもっと段が下がっておりまして、今は昔のダムだったというコンクリートがあらわに出ている姿に驚かされました。  先週、現場の視察をさせていただきました。この渇水状況は、昨年秋に雨台風が来なかったからだというお話でした。水位が、これは若干誤差があるようですけれども、156メートルとなっており、満水時の170メートルよりも20メートルは下がっているということです。上から10メートル置きに設置されている取水口は、一番下が1カ所だけ水につかっている状態で、上の部分は露出しています。平成6年のたぐいまれなるからから天気のときは、雲一つなく、あのときは4%だったと聞きました。この渇水状況の回避、しかし台風がないこの春でございますので、今後に向けてをお聞きしたいと思います。  ア、今後に向けての宝塚市の渇水対策についてお伺いいたします。  今回は、冬から春先の渇水となりました。春の長雨が待たれますが、それで改善される水量の確保はできるのでしょうか。宝塚市の水道水は40から50%が地下水だと聞いております。上のダムの水が渇水して、それは地下水には影響はないのでしょうか、お聞かせくださいませ。市民の安全のために、今後の対策についてお聞かせください。  2番、直圧方式の大型マンション等への今後の普及方針についてお聞きいたします。  水道の安全・安心といえば、最近耳にする直圧式の給水についてのお尋ねです。マンションなどの給水は、大型タンクをつくり、そこに水をためてから各戸に配水するのが従前の方式でした。しかし、長年の間には、汚れた水のもととなると危険性が指摘されております。赤水、青水、黒水、そして泡の入った白水などです。宝塚市の水は、私の子どものころには、おふろに入れると真っ白になりました。そして、わかすとしゅわーっと、下から透明になっていったものでした。今は浄水技術が進んだせいか、それを感じることは全くありません。これらの汚染対策になるというのが、この直圧式であるということですけれども、これで安全な水を得ることができるのでしょうか。そして、高層マンションなどには使用できないと聞きますけれども、これの利点、そして考えなければいけない点などがあります。お聞かせいただきたいと思います。  質問事項の4番、病院医療・病児保育の今後についてお尋ねいたします。  1番、医薬分業の方向性についてお尋ねします。  市立病院の院外処方については、以前からよくお話に出ておりました。私も薬剤部に見学に行かせていただいたことがあります。24年度から院外処方の本格実施と聞いておりますけれども、市内薬剤師会との連携及び現状況はいかがなのでしょうか。  ア、行革としての医薬分業についてお尋ねいたします。  病院が薬を抱えなくてもいいように、早く院外処方をするのが行革の一端だという声を聞きます。本来はそうなのでしょうか。外国から高額で高いがんの治療薬などを買い取る、またリスクを抱えたまれな病気に対応する治療薬など、多種多様な薬を抱える中で、分業にしたほうがいいのか、もしくは自己で薬を出したほうがいいのか、難しいところだと思いますけれども、御意見をお聞かせくださいませ。  2番、病児保育の可能性についてお尋ねいたします。  12月の一般質問でお聞きいたしました働く両親のための子ども、病児の保育を早速に施政方針の中で取り上げていただき、ありがとうございました。  先日、私立の保育園の園長先生たちとお話しする機会を得ました。その折に、病児への対応を聞いてみました。やはり働く保護者は、高熱のある児童に座薬を入れてまで保育園に連れてくるのだそうです。そして、その薬の切れた午後からの高熱で、保育園側はあたふたとするということでございます。  ア、今後の方向性についてお尋ねいたします。  今回、施政方針に取り入れていただきました市長の今後の進め方をお聞きしたいと思います。当然に小さな子どもの不安な病気のときは、保護者の腕の中にいられるのが一番安心なことです。しかし、座薬を入れてでも保育園に連れていくという状況下では、子どもの体の安全確保が大切です。今後の方針についてお聞かせください。  質問項目5番、地域計画についてお尋ねいたします。  1番、あかずの踏切対策についてお聞きします。  ア、宝塚駅周りの市民からの渋滞に向けての声。  宝塚駅は橋上化において立派にさま変わりいたしました。しかし、通勤・通学に利用する踏切の状況はいまだ全く変わっておりません。駅から離れた踏切では、踏切を待つ時間の長さは大変な長時間となりますが、駅の脇の踏切においても、多数の車や自転車、バイク、人ごみとなります。橋上化になった上に向かってエレベーターで上がっていってもらえばいいのにと思うのですけれども、やはり踏切を渡る人のほうが多いのです。  市民からの訴えですけれども、JR宝塚駅にスピードを落として入ってくる列車は、これは仕方がありません。しかし、宝塚駅から出発していく列車、これはまだまだ駅構内でとまっているうちにもかかわらず、発車の大分前から踏切がおりてしまうのです。これを踏切では、車やバイクや自転車、人々が待っている間に、また次々と入ってきて、踏切のあく間がありません。せめて市のほうからJRのほうに、出発の列車に関しては、遮断機のおりるのをおくらせてもらえないだろうか、市からJRにどうしても申し入れをしてほしいのだと要望されております。これについてお聞かせいただきたいと思います。御一考くださいませ。  2番、市道561号線の方向性についてお尋ねいたします。  何度も開通をお願いしております21年も前に完成をしております561号線です。市税を12億円も投じております。平成2年にでき上がって以来もう21年、このときの近隣のままで置いていれば、どのぐらいの財政の損害となっているのでしょうか。このままであかずの踏切対策で、でき上がっている道路の通過をさせないのでしょうか。現在の状況をお聞かせください。  ア、今期中に設置する信号機の状況についてお尋ねいたします。  3月に設置するとは聞いておりますけれども、信号機が設置されますのでしょうか。そして、信号機設置となれば条件は整うということです。真の開通に向けて、いつごろになるのかお聞かせください。  3番、国道176号線(清荒神工区)の歩道設置についてお尋ねいたします。  561号線が開通となったときには、次に出てくるのが、この旧国道176号線の清荒神工区です。宝塚市では道路事情が大変悪く、特にこの旧国道の中でも、ここの部分だけが残されてしまいました。両側の用地も買収できるように思えないことですし、この危険道路の進行状況につきましては、何とか解消してほしいという多くの声が聞かれます。いつ大きな事故が起こっても不思議ではない状態です。ぜひ市長にも、一度この危険なカーブ部分を歩いてみていただきたいなと思います。  ア、危険道路の緩和対策についてお伺いいたします。  市長は前回も今回も、市政方針について、命を大切にということを第一に掲げられています。このような危険な道路の解消こそが、命を大切に守ることだと実感していただきたいと思います。どうぞそこら辺のお考えも含めてお聞かせください。  これで1次質問を終わらせていただきます。 ○石倉加代子 副議長  中川市長。 ◎中川智子 市長  山本議員の御質問に順次お答えをしてまいります。  宝塚市の元気についてのうち、宝塚観光案内所設置についての他市案内所状況についてですが、阪神間では、尼崎市が、株式会社JTB西日本尼崎支店内に年間約1,600万円で運営を委託しています。また、三田市は、JR神戸電鉄三田駅前ペデストリアンデッキ上に、年間約600万円で三田市観光協会に運営を委託しており、伊丹市は、JR伊丹駅舎内に伊丹市観光物産協会が年間約530万円で指定管理者として運営をしております。  当市の観光案内所につきましては、平成6年3月に設置いたしましたが、人件費等設置運営に係る費用負担が過大であったこと、また観光案内目的の利用よりも駅周辺の施設案内等の利用が多かったことなどから、平成20年3月末に廃止をいたしました。その代替機能を確保するため、まちかど観光情報ステーションとして、JR宝塚駅の改札口ほか市内の主な宿泊施設や集客施設9カ所にパンフレットラックを設置し、それぞれの施設において観光関連パンフレットの配布等に御協力いただくことにより、情報発信に努めているところです。  次に、観光物産PR販売所併設についてですが、現在、宝塚市のお土産品などは、各製造業者の直売店舗のほか、一部を宿泊施設、宝塚大劇場売店、スーパーのお菓子コーナーなどで販売されていますが、市内で常時一堂に集めて販売されている総合的な販売施設はありません。  このため、JR宝塚駅橋上駅舎が完成したのを受けて、地域住民や商業者でつくるJR宝塚駅橋上化推進協議会が、宝塚の物産を市民や観光客に広くPRするため、昨年10月、JR宝塚駅改札口前の自由通路でお土産品等のワゴン販売を実施され、通行する市民からも大変好評を得ました。  続いて、昨年12月に開催された宝塚ハーフマラソン大会においても、市商店連合会が、参加した選手やその家族向けに物産を販売したところです。また、本年11月に予定されているキンボールワールドカップにおいても、世界から集まる選手たちに、宝塚の物産をアピールする予定です。さらに、毎年11月には、阪神北4市1町による大阪国際空港インフォメーション事業で、他市とともに宝塚の物産のPR、販売を行っており、23年度も引き続き実施予定です。  このように、現在、市内外で臨時的にではありますが、宝塚の物産のPR、販売を行うよう努めているところでありまして、当面は常設での物産販売所という方向ではなく、市内でのイベントや市外での観光キャンペーンなどで物産PRを強化する取り組みを進めていくとともに、常設の販売所についても、関係者と協議していきたいと考えております。  次に、公設民営化等についてですが、商店連合会などからは、JR宝塚駅前の自由通路を使って観光案内所兼物産販売所を設置してほしいとの要望を受け、また運営については民間で自主的に行うとの提案もいただいています。  しかし、当該通路は、道路法上の制約がある中で、食料品を販売する場所としてふさわしいかどうかということとあわせて、通行人の安全確保、備品等の管理、上下水道の設置など、解決しなければならない課題が多くあり、御提案の場所での販売所の設置については、現状では困難であると考えています。当面はワゴン販売等の状況を見ながら、宝塚の物産を市内外に発信していくのにどのような方法が最善であるのか、商工業関係者と協議していきたいと考えております。  次に、スマートインターチェンジの進捗状況の宝塚市の将来的産業活性化に向けてについてですが、平成21年8月に、新名神高速道路(仮称)宝塚サービスエリアの事業追加結果を受け、本市としては当該サービスエリアに接続するスマートインターチェンジの設置の検討を進め、北部地域住民や北部地域への高速道路利用者の利便性の向上、北部地域の産業、観光の振興など、地域活性化への貢献、広域医療機関とのアクセス時間短縮による安全・安心の向上、また災害時等のインターチェンジの代替機能確保などの整備効果が望めるため、整備促進に取り組んでいます。  現在の進捗状況は、予備設計とあわせてスマートインターチェンジの設置に必要となる計画交通量、構造、整備効果、採算性、費用便益、管理・運営形態、連結計画などについての検討を行っています。これらをもとに、関係機関と協議を行う資料作成などの準備を進めるとともに、国や県、西日本高速道路株式会社と今後の協議内容やスケジュールの調整など、事前協議を行っています。本市としては、これらを十分に検討、精査し、当該地域での設置にふさわしいスマートインターチェンジが整備できるように取り組んでまいります。  次に、宝塚文化創造館グランドオープンに向けて、将来的理念、コンセプトについてですが、宝塚文化創造館(宝塚音楽学校旧校舎)は、平成21年4月の開館以来、市直営による暫定的な運営を行ってきましたが、本年7月に財団法人宝塚市文化振興財団を指定管理者としてグランドオープンいたします。グランドオープンに当たりましては、平成17年度に策定しました宝塚音楽学校旧校舎等利活用計画に掲げられた理念を尊重し、宝塚歌劇が生み出した文化を礎とする舞台芸術を中心とした新たな文化活動の振興並びに新たな魅力づくりによる集客及び交流を目指してまいります。具体的には、1階の講堂を改修したホールでは、宝塚歌劇団卒業生などによる音楽コンサート、ミュージカル、ダンスパーティー等、さまざまな文化活動の発表、交流の場としての活用を図り、2階の展示室では、宝塚音楽学校や宝塚歌劇の歴史と本市とのかかわりに焦点を当てた展示コーナーを開設します。また、3階のバレエ教室や日舞教室を活用して、舞台芸術を中心とした文化活動を志す人材の育成を行います。こうした活用を通して、ここにしかない新たな魅力を創造し、より多くの方々に親しんでいただける施設にしていきたいと考えております。  次に、病院医療、病児保育の今後についてのうち、病児保育の可能性についての今後の方向性についてですが、本市では現在、病気やけがの回復期にあり、家庭や集団生活での保育が困難な児童については、病後児保育やファミリーサポートセンター事業で一時預かりを実施していますが、病気のときに対応できる病児保育は実施していません。保育所に子どもを預け働いている保護者の悩みの中では、子どもの病気で保育所を休まなければならないときに仕事を休みづらく、周りに気を遣うなどの声があることから、昨年12月に市内認可保育所に入所している児童の保護者を対象にアンケートを実施しました。  その中で、保育サービスの要望の項目として、病後児保育の増設と病児保育の実施についてお聞きしたところ、病後児保育の増設を希望する人は75.1%、病児保育の実施を希望する人は73.1%と、ともに70%以上の方が希望されていました。また、それに付随する意見として、仕事を休みづらく、病児保育の制度があれば助かるという声もある一方、子どもにとっては病気のときくらいは家で親と過ごすのが一番いいと思うので、休みやすい環境をつくっていくことが大事ではないかという御意見もありました。これらの結果や意見を踏まえ、今後、病児保育については、保育所嘱託医師の意見も聞きながら、大人と違って容態の急変も起こり得る小児の特性とその対応に主眼を置き、子どもに負担がなく保護者の就労支援ができる保育体制について検討してまいります。  次に、地域計画のうち、あかずの踏切対策の宝塚駅周りの市民からの渋滞に向けての声についてですが、これまで宝塚駅東側にある宝塚踏切は、特に朝夕は電車の往来が多く、車両や人の動線がふくそうするため、遮断時間が長くなると車の渋滞が発生しやすい状況となっていました。そのため、市ではJR宝塚駅舎橋上化、駅北側の市道拡幅及び自由通路のエレベーター設置によるバリアフリー化により、人の動線を自由通路に誘導し、宝塚踏切を横断する歩行者数を減らして歩行者の安全性の確保と車両の円滑な通行を図ってきました。さらに、踏切の遮断時間の短縮につきましても、本市を含む9市で構成する福知山線沿線都市連絡協議会を通じて行った平成20年度の要望を受けて、JR西日本は、通過列車と停車列車種別ごとに遮断開始地点を変更できるよう踏切の改修を行い、遮断機の閉鎖時間について一定の改善が図られました。しかし、その後も遮断時間についての御意見もあることから、踏切の遮断時間の短縮については再検討いただくよう、JR西日本に要望してまいります。  次に、市道561号線の今年度中に設置する信号機の状況についてですが、これまでの要望活動の結果、本年3月上旬には、当該交差点に信号機が設置されることになりました。市では、信号機設置に合わせ、横断歩道等の路面表示や街路灯などの本路線の開通に必要な安全施設の整備を進めており、あわせて地元及び学校関係者などとの協議の結果、4月中の全線開通に向けて取り組むこととしています。  次に、国道176号(清荒神工区)の歩道設置の危険道路の緩和対策についてですが、同路線の市内での整備は、主に兵庫県により施工されています。現在、平井工区と本市の中筋JR北土地区画整理事業の工区で事業を実施しています。清荒神工区は延長1,200メートルで、兵庫県阪神北県民局が策定する阪神北地域社会基盤整備プログラムでは、平成26年度から平成30年度の間で着手すると位置づけられています。平井工区の事業進捗を踏まえ、清荒神工区の早期の事業着手が図れるよう、県に要望してまいります。  教育に関する御質問につきましては教育長から、上下水道事業に関する御質問につきましては上下水道事業管理者から、病院事業に関する御質問につきましては病院事業管理者から、それぞれ答弁をいたします。
    ○石倉加代子 副議長  伊達教育長。 ◎伊達達治 教育長  山本議員の教育に関する御質問にお答えいたします。  中学校での武道必修化についてのうち、まず教育振興基本計画・スポーツ振興計画の今後の方針について、青少年の心身ともの健全化についてでありますが、本市においては今年度、教育振興基本計画及びスポーツ振興計画を策定し、教育の方向性とスポーツ振興のビジョンを示しました。平成24年度から中学校保健体育で必修となる武道については、教育振興計画において心身の育成とともに武道を通した規律や心身の鍛練を行うこととしており、そのため本格実施に向けて準備を進めているところであります。  武道は我が国固有の文化であり、心身の鍛練はもとより、礼儀作法の習得、規律ある行動を身につけるなど、青少年の心身の健全化につながる大変教育的価値の高い領域であると認識しています。今年度は、市内6中学校で柔道の授業を先行実施していますが、今後、武道館や備品の整備を行い、平成24年度には全12中学校で武道を実施していくこととしています。  次に、日本古来の武道を強化する意義についてですが、規定以外の武道のこれからの方針についてですが、新学習指導要領の武道の項目には、基本的に柔道、剣道、相撲の中から一つ選択し履修することとなっていますが、地域や学校の実態によって、他の武道の履修も可能となっています。しかし、継続した指導を行うため、指導者の確保の問題などから、空手、なぎなた、合気道、弓道などの他の武道を選択することは、現在のところ難しいと考えています。これらの武道に興味を持つ生徒がいる場合には、体育協会の傘下にある加盟団体の武道教室や市が主催する市民武道教室等に参加し、体験することが可能となっています。  次に、女子生徒の護身としての武道についてですが、授業の中での目的は、あくまでも体力の向上や基本的技能、礼儀作法等の習得であるため、護身につながる技能を身につけるためには相当の時間数が必要となり、武道の授業時間の中で護身と言えるレベルまで技能の習得を目指すことは難しいと考えております。市教育委員会としましては、新学習指導要領に沿って、武道が中学校で円滑に進められるよう取り組んでまいります。  以上でございます。 ○石倉加代子 副議長  南上下水道事業管理者。 ◎南隆 上下水道事業管理者  山本議員の水道に関する御質問にお答えいたします。  まず、水道行政についてのうち、川下川ダムの状況と今後の渇水対策についてですが、本市の主要水源である川下川ダムは、昨年7月以降、少雨傾向が続き、渇水が懸念されたことから、惣川浄水場からの配水区域を他の浄水場の配水区域に切りかえ、縮小することにより、ダムの貯水量の確保を図ってまいりました。  しかし、ことしになりましても、極端に降水量が少ないため、本年1月28日から、生瀬浄水場で西宮市から日最大1,800立方メートルを受水するとともに、2月4日からは県営水道の受水量を日最大2,500立方メートル増量することにより、ダムへの負荷を3割程度軽減しています。また、2月7日には、渇水対策本部を設置し、市民への節水の御協力をお願いしているところです。  なお、貯水率につきましては、本部設置後も減少し、2月17日には19.7%にまで落ち込みましたが、その後の降雨によりきょう現在は27.4%にまで、多少回復しています。今回の川下川ダムの渇水は、平成6年度の大渇水時の貯水率約4%に比べ、まだ余裕があると考えてはいますが、このまま引き続き少雨傾向が続きますと、減圧給水、時間給水等の対策が必要になると考えています。  深井戸等の状況につきましては、近年、揚水量は低下しているものの、渇水の影響は少ないため、平常どおりの取水を実施しています。なお、県営水道は、現在中筋で受水しておりますが、平成24年度完成を目指し、惣川浄水場において県営水道の第2受水点の設置事業に着手しており、これが完成しますと、今回のような渇水時におきましても、川下川ダムへの負荷を約2割強低減できるものと考えています。  次に、直圧方式の大型マンション等への今後の普及の方針についてですが、本市では直圧給水方式を平成8年11月から、3、4階建て集合住宅で12戸未満を対象に、また直結増圧給水方式については平成12年4月から、10階建て50戸程度を対象として承認しています。これら直結給水方式では、貯水槽方式のように受水槽や高架水槽を設ける必要がないため、水槽の清掃や水質検査は不要であり、配水本管からのより新鮮な水を直接供給することができます。また、水槽の管理費用が不要となるほか、水槽の設置スペースの有効利用が可能となること、さらには本管の水圧を利用することにより、省エネにつながるなどのメリットがあります。  しかしながら、一方では、災害やその他の緊急時に本管で断水が起こった場合には、貯水槽がないため、すぐに各家庭で断水になるといったデメリットもあります。このように、メリット、デメリットありますが、上下水道局としましては、直結給水方式の普及を図っています。  以上でございます。 ○石倉加代子 副議長  妙中病院事業管理者。 ◎妙中信之 病院事業管理者  山本議員の市立病院に関する御質問にお答えをしてまいります。  病院医療、病児保育の今後についてのうち、医薬分業の方向性についてですが、市立病院の院外処方の発行は、現在のところ、院外処方せん発行を希望される患者様には院外処方せんを発行していますが、平成24年4月からの全面発行実施に向け、宝塚市薬剤師会や調剤薬局などとの協議、院内運用手順やシステムの整備など、対応すべき諸問題の進捗状況を見ながらスケジュールを策定している段階です。患者様へは広報たからづかや市立病院ホームページなどを利用して、院外処方発行への協力依頼を行いたいと考えております。  次に、行革としての医薬分業についてですが、従来院内処方を実施した場合は、薬価差益が十分に見込め、病院の収益アップに大いに寄与しておりました。ところが、近年の診療報酬改定では、薬価ベースがマイナスとなっており、今後も同じ傾向が続けば、DPC、診療報酬の包括請求でございますが、を実施していることや、消費税の動向等を考えると、結果として薬価収益も余り期待できない状況になるのではないかと推測されます。  また、平成24年の診療報酬改定においては、病院薬剤師がチーム医療に加わることによる加算が見込まれる等を踏まえると、平成24年4月の全面実施が望ましいと考えます。  今後、院外処方の全面発行を行うに当たり、患者様の利便性も考慮し、スムーズに運用が開始できるよう、院内外の協力、調整を行い、準備を進めてまいります。  以上でございます。 ○石倉加代子 副議長  山本議員。 ◆10番(山本敬子議員) それでは、時間が少ないので、少しずつ聞いていきたいと思います。  先ほどの公設民営化の話なんですけれども、もしこれがペデストリアンデッキ上でない場所をどこか考えていただくという可能性はないものだろうかということをお聞きしたいと思います。  そして、スマートインターの件に関しても、大型が通れるスマートインターにしていただくことは、これはもう必須であるということで、ぜひ市としても進めていただけたらなと思うんですけれども、それとやっぱりサービスエリアにはコンビニの設置を、それは地域のためにということで、それも要望として市のほうから上げていただきたいなと思っております。  時間が短いのですが、文化創造館のグランドオープンに向けて、田辺先生がいらっしゃるので、ちょっとお話を聞きたいと思ったんですけれども、時間があればお話をお伺いしたいと思います。  そして、水道のことを少しだけお伺いいたします。  先ほど、渇水の過去の状況、少しお聞きしましたけれども、対策、今のところうまく運んでいるのかな。今のところは大丈夫なんでしょうけれども、少し雨が降っているという状況でございますけれども、あと西宮市や県水、県営水道からの受水を増量することによって起こる費用は、やはり市としては大分大きいのでしょうかということをお聞きしたい。そして、渇水対策のために市民の節水協力を求めるPR方法などあればということなんですけれども、今のところ、市民の協力は大分得られているでしょうかということをお聞きしたいです。  それと、惣川の第2受水点の事業について、先ほどお話がありましたが、少しお伺いできればと思いますけれども、できますか。少しだけそれをお伺いしたいです。  それと、やはりあかずの踏切の対策を市民のためにお願いしたいということを要望いたします。  それと、危険の緩和ということで、清荒神工区のことも、県のほうも先々になるとは思いますけれども、一日でも早くできるようにということで、市のほうからも要望を上げていただきたいと思います。  以上です。よろしくお願いいたします。 ○石倉加代子 副議長  山下副市長。 ◎山下稔 副市長  第1点目の本市におきます物産のPRあるいは販売所、販売の場所としての常設の検討でございますけれども、これにつきましては、現在の場所以外、御提案の場所につきましても、あるいは販売の仕組みというものも官設民営ということもございます。そういう仕組みも含めまして、場所、仕組みについては商業の関係者、そしてまた観光の関係者と一緒になって協議を進めてまいりたいと思っております。 ○石倉加代子 副議長  土橋都市安全部長。 ◎土橋壽雄 都市安全部長  私のほうからは、スマートインターチェンジの大型車対応についてという御要望でございますので、その件についての今現在の進捗状況をお答えさせていただきます。  答えからいきますと、まだインターチェンジの構造、それからこういった車種の決定まではまだ至ってございません。ただ、昨今のスマートインターチェンジにつきましては、当初と比べまして、やはり安全対策のための施設整備を相当大きく求められております。したがいまして、大型車対応となるとすれば、必要な用地も相当広くなると、こんなこともございますので、今後の事業効果、先ほど市長のほうから御答弁申し上げました大きな課題がたくさんございますので、現在これを整理している最中ということでございます。これの整理ができましたら、NEXCO、西日本高速道路株式会社さんとか国、こういうところと協議を進めて、こういった車種の決定もしてまいりたいと思いますが、その際にはやはり市議会、それから地元、こういったところの御意見も伺ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○石倉加代子 副議長  南上下水道管理者。 ◎南隆 上下水道事業管理者  それでは、私のほうから、水道に関しまして2質問にお答えさせていただきます。  まず、過去の渇水の状況でございますが、かなり古いものについては把握はしていないんですが、平成6年度以降、過去4回ほど渇水対策本部を設置したという状況がございまして、今回が5回目ということでございます。その中、平成6年については非常に厳しい状況でしたが、地震等の状況もございまして、何とか乗り切ってきたということでございます。また、その後、平成12年、14年、18年と、同様の本部を設置いたしましたが、これらにつきましても、この2月末から3月の春先にかけては、やはり雨が降ったというふうな状況で何とか乗り切ってきているというふうな過去の状況がございます。今年度につきましても、こういった状況を現在のところ期待しているところでございます。  次に、西宮市または県営水道からの受水に係る費用の関係でございますが、現在、西宮市の水道水を生瀬浄水場で連結管から受水しているわけでございますけれども、今のまま3月までこのまま受水いたしますと、約2千万円程度の費用がかかるということと、県営水道もこれまでも若干増量しておりまして、現在2,500立方メートル増量しておるわけでございますけれども、このまま3月末までいきますと、大体3,400万円ぐらいは費用がかかるというふうなことで、最終的には3月末までこの状況が続きますと5,500万円ぐらいは費用がかかっているというふうな状況もございます。  また、渇水の広報の関係でございます。渇水広報につきましては、市内市庁舎、またはサービスセンター等に啓発看板の設置、また交差点や局庁舎等に横断幕を設置したり、市の広報車で市内を節水広報に回っているというふうな状況、また広報たからづか、新聞の折り込みチラシでも啓発に努めているところでございます。市民の方々につきましては、こういった状況を知っていただきまして、実質的にはなかなか節水効果というのは難しい面もございますが、何とか御協力いただいて、少しでも節水に努めていきたいというふうなことでお願いしているところでございます。  最後に、惣川の第2受水点の関係でございます。  この第2受水点の設置事業につきましては、惣川浄水場の西側の通称十万道路の中に、県営水道の多田浄水場から西宮市の名塩に送っている送水管がございまして、これから分岐しまして惣川浄水場へ県営水道を取り込んで、これによって川下川ダムの負荷を軽減するという事業で現在進めておりまして、現段階ではまだ設計段階ではございますが、平成24年度完成を目指して、現在進めているところでございます。  以上でございます。 ○石倉加代子 副議長  田辺教育委員会委員長。 ◎田辺眞人 教育委員会委員長  時間が来るかなと思っていたんですが、突然の御指名で私も準備をしていないお話なんですけれども、文化創造館につきましては、既に数年前に今後の活用の指針はかなり立派なものがまとまっているんですけれども、その指針の中に財政的な要件が十分にまとめられてありません。あの指針ができ上がったときと、現在いよいよオープンして活用するという段で、宝塚市の財政状態が非常に変わってしまっておりまして、そこに大きな乖離があるという気がいたします。  ですから、あのままの方針で文化創造館を活用するとすれば、財政的に相当大きな支援を市のほうがする必要があると思うんですが、それが本来無理であれば、活用の指針をもう一度改めて考え直して、現実に沿ったものにする必要があるんではないかというのは、私の個人的な考えなんですけれども、とりあえずもう時間的なものが迫っておりますので、活用指針の精神を生かしながら現状の条件の中で運営をしていくよりほかしようがないのではないかなというふうに思っております。  また、宝塚市が、先ほどから御指摘がありましたように、やっぱり国際観光都市ということで、厳しい現状の中でもその性格を維持するためには、文化創造館の役割は非常に大きなものだろうというふうに私は考えております。 ○石倉加代子 副議長  山本議員。 ◆10番(山本敬子議員) どうもありがとうございます。端的にお答えいただきましてありがとうございます。  今後に向けまして、宝塚の発展のために、ぜひとも頑張って行政のほうでやっていただきたいと思うことばかりでございますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございます。 ○石倉加代子 副議長  以上で、自民党議員団、山本議員の質問を終わります。  しばらく休憩します。  ── 休 憩 午後3時10分 ──  ── 再 開 午後3時25分 ── ○村上正明 議長  ただいまから会議を再開いたします。  お諮りします。  本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長したいと思います。これに異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上正明 議長  異議なしと認めます。  したがって、本日の会議時間は延長することに決定しました。  社会民主党議員団を代表して大島議員の発言を許可します。 △───── 代表質問 ─────     …………………………………………… 1 市民と行政との絆を深めた「新しい公共」の領域の拡充とは  (1) 具体的な施策はどのようなものか 2 組織改革について  (1) 「宝のまち創造室」及び「産業振興室」の人員配置について  (2) 分かり易い組織体制における分かり易い管理職の配置について  (3) 「チームたからづか」「チームこれからだ」のこれまでの検証は 3 入札制度改革について  (1) 入札及び契約に係る制度に関する調査専門委員の提言について 4 行財政改革について  (1) 宝塚市行財政改革推進委員会第2次提言を受けての、今後について    ア サービスセンター・サービスステーションのあり方の見直し    イ 地域児童育成会制度のあり方 5 2011年度の主要な施策について  (1) 空き家住宅情報バンク  (2) 市立病院の医師・看護師確保  (3) スクールソーシャルワーカーの配置と子ども支援サポーターの拡充  (4) 学校給食を活用した食育の取り組みと自校炊飯  (5) 東公民館での図書館分室設置  (6) 休日保育  (7) 子どもの居場所づくり  (8) 児童デイサービス事業  (9) 平和施策  (10)都市景観条例改正  (11)緑化リーダー  (12)農業サポート事業 (社会民主党議員団 大島淡紅子 議員)     …………………………………………… ○村上正明 議長  15番大島議員。 ◆15番(大島淡紅子議員) 最終となりましたが、社民党議員団を代表して質問をいたします。  幾つか重なっているところがあるので、少し、皆さんちょっと退屈されるかもしれませんけれども、最後までよろしくおつき合いください。  2011年度施政方針は、命を大切にする支え合いのまちづくりを引き続き目指すもので、私たち社民党議員団は、この基本理念を支持するものであります。今回の質問は、この施政方針にのっとった2011年度の施策の目的と計画を明確にするためお尋ねをいたします。  まず、1番です。
     市民と行政との絆を深めた「新しい公共」の領域の拡充とは。1番、具体的な施策はどのようなものか。  全国の自治体では、コンサルに丸投げし作成する総合計画も多い中、宝塚市の第5次総合計画は、たたき台を市職員が書き、検討市民会議では市民委員と市職員が熱心かつ丁寧な議論で原案をつくるという工程を何回か傍聴をさせていただき、宝塚の市民と行政との協働の大きな転機を実感いたしました。  この第5次総合計画を貫く都市経営の柱としての概念「新しい公共」、しかし、実際に地域活動をされている市民の皆さんからは、行政の下請け感や経費削減に利用されているという不信の声をよく耳にします。先日の社会福祉審議会でも同様の意見が多々ありました。  そんな中、新しい公共の領域の拡充とは、具体的には何を指しておられるのかお答えください。  2番です。組織改革について。  市政運営の基本方針の一つに上げておられる組織改革について3点お尋ねをいたします。  まず1番です。「宝のまち創造室」及び「産業振興室」の人員配置について。  市民交流部きずなづくり室同様新設する産業文化部宝のまち創造室は、第5次総合計画の6番目の基本目標「観光・文化・産業〜個性と魅力にあふれ、文化の薫り高く、にぎわいと活力に満ちたまちづくり〜」に沿った設置と施政方針にあります。  この宝のまち創造室では、産業や文化の振興、促進の推進役を、そして産業振興室では、実務を担っていくと説明がありました。中でも農業振興については、現在委員会で計画策定中ですが、提言や熱心な議論があり、市民の関心の高さが感じられます。  去る1月に開催されました消費者と農業者の交流学習会発表会は大会議室がいっぱいになる盛況でした。しかし現実は、北部地域で後継者の減少で圃場の整備が実施されない地区もあり、県や地域との連携等も活発になってきたところ。また流通の検討も必要、新規事業として農業サポート事業が始まったりと、眠っている多くの宝塚の宝が目を覚ましたのですから、今後の展開が期待されるところです。  しかし、そんな中、大変心配なのは農政課の職員配置です。昨年2名増員したとはいえ、適正といえるのかお答えください。  2つ目です。分かり易い組織体制における分かり易い管理職の配置について。  職員総数は、2001年の2,370人が、2010年には2,001人、15.6%の削減です。これは、一般行政部門では、類似団体職員数よりも147人、率にしては16.4%少ない状況です。  職員数が適正かどうかに問題はありますが、このように人員削減がなされたにもかかわらず、課は細分化され、室長、副課長と役職はふえています。  昨年11月の都市経営会議の中の議論でも、7部16室50課から9部18室52課になることにより、単純に差し引きすると、管理職員がふえることになるのではないか。副課長制度については、現行制度を廃止するという考えは現在のところはないが、今の組織の中で本当に副課長が必要かどうかを検証した上で今後のあり方について検討する必要があるという意見がありました。  庁内的には、決裁が煩雑になり、決裁に時間がかかる。また、市民から見れば、困ったときどこに尋ねてよいかわかりにくく、また報酬のためのお手盛りではないかと批判をされています。  そこでお尋ねします。  副課長制度の検討を含む管理職の配置等の見直しはされないのでしょうか。  3つ目です。「チームたからづか」「チームこれからだ」のこれまでの検証はについてです。  2009年11月に立ち上げたチームたからづか、以前からの職員提案制度や研修制度、能力開発事業の枠を超え、柔軟な発想で阪急電車展等5つの事業化もされたとのこと。昨年の代表質問でも取り上げました。  チームのメンバーが活動しやすく、かつ周りの職員の負担軽減のための業務の軽減や人員配置などの配慮は考えていないのか、また時間外の活動になるので、メンバーが重荷に感じたり、家庭への影響はなかったのか、このことについて前回は質問をいたしました。  また、成果等の検証、これも含めて今回検証はなされたのでしょうか。  また、チームたからづかは、市役所の宝と言えるのではないでしょうか。豊富な知識や経験の集積を生かし、現役ではできない自由な動きで生き生きと頑張っていただいています。ただし、補佐役の職員がついている方ばかりではありません。今後のサポート体制はどうするのでしょうか、お答えください。  大きな3つ目です。入札制度改革について。  入札及び契約に係る制度に関する調査専門委員の提言について質問をいたします。  中川市長は、施政方針の中で「入札及び契約に係る制度に関する調査専門委員の提言に基づく入札制度改革も進め、市民の皆様の市政に対する信頼を確立するよう引き続き努めてまいります」と述べています。  入札制度の改革については梶川議員が何回も質問をしてまいりましたが、この間、当局は専門委員の提言をいただいて改革を進めると答弁をされてきました。  ことしの2月4日に報告書が提出され、5項目にわたり提言をされています。  そこでお伺いします。  この専門委員の報告書の提言に対する市の見解をお聞かせください。  4番目の質問です。行財政改革について。  宝塚市行財政改革推進委員会第2次提言を受けての、今後についてについて質問をさせていただきます。  昨年の8月18日に同委員会から第2次提言書が提出されました。4つの提言の中から2つにわたって今回は質問をさせていただきます。  ア、1つ目は、サービスセンター・サービスステーションのあり方の見直しについてであります。  第2次提言では、仁川駅前サービスステーション、売布神社駅前サービスステーションを当分の間休止することと提案しました。この件に関しては、昨年9月に草野議員、12月には北山議員が休止ではなく、機能の充実、業務の拡充をと質問をされています。  私も同様に、休止ではなく、さらなるサービスの向上の上で存続を求めます。  提言書にも書かれていますが、とりわけ高齢者の市民の利便性の視点から、その存在は重要であると認めています。しかし、売布と仁川駅前サービスステーションは、利用者が少ないことと、電車に乗れば宝塚駅前に容易に行けるということで休止と結論づけています。  宝塚は丘陵地にずっと住宅が張りついているような状況です。例えば仁川高丸からやってこられる方は、バスに乗ってやっと仁川駅についたのに、そこからまた電車に乗って宝塚駅まで行くことになれば、お金と時間が余分にかかります。電車に乗っている時間は10分程度ですが、待ち時間と移動時間を含めて往復40分は余分にかかってしまいます。売布の住民にも同じことが言えます。  また、存続するサービスセンター、サービスステーションについては、途中省略します、人員配置のあり方、非正規職員及び再任用職員の雇用形態のあり方について見直しを行いとあります。この雇用形態のあり方についての見直しとは、例えばどのようなことなのかよくわかりません。  そこでお伺いをいたします。  サービスセンター・サービスステーションのあり方の見直しについて、現時点でどのように考えておられるのか答弁を求めます。  2つ目は、地域児童育成会制度のあり方についてであります。  この提言では、この制度を直営運営の形態を主軸として実施していくことを前提として、1、指導員及び補助員の給与が高いので見直しを行うこと。2、勤務時間が長いので適正化を図ること。3、実際の児童の出席状況に応じた弾力的な補助員の配置を行うこと。4、質向上と安全性の確保に努めることなどが提案をされています。  ほかにもありますが、この提言について、これまでの経緯も含めて市の見解をお聞かせください。  5番目は、2011年度の主要な施策についてお伺いします。  2011年度予算に計上された12の事業について順次、事業概要、またその目的をお尋ねしてまいります。  1番、空き家住宅情報バンク。  2番、市立病院の医師・看護師確保。  3番、スクールソーシャルワーカーの配置と子ども支援サポーターの拡充。  4番、学校給食での食育の取り組みと自校炊飯。  5番、東公民館での図書館分室の設置。  6番、休日保育。  7番、子どもの居場所づくり。  8番、児童デイサービス事業。  9番、平和施策。  10番、都市景観条例改正。  11番、緑化リーダー。  12番、農業サポート事業。  以上について、その事業概要と目的をお答えください。 ○村上正明 議長  中川市長。 ◎中川智子 市長  大島議員の御質問に順次お答えをしてまいります。  まず、市民と行政との絆を深めた「新しい公共」の領域の拡充とはについてですが、地方分権の進展により地方自治体の自主性、自立性が高まっており、行政には、みずからの権限と責任のもとで公共サービスを実現することが求められています。  一方では、社会環境の変化に伴い市民ニーズは多様化、複雑化しており、公共サービスを行政だけで担っていくのは、もはや困難な状況となっています。  このような状況のもとで、本市では、従来から協働によるまちづくりに取り組み、自治会やまちづくり協議会、NPOなどの市民の力で公共的な課題の解決に取り組む事例がふえてきました。例えば、地域ごとのまちづくり計画における協働事業や公園緑地等の環境緑化保全活動、地域児童育成会による待機児童保育、自主防災や防犯などの活動が行われています。  こうしたことから、第5次総合計画では、目指すまちづくりとして6つの基本目標と38の施策を掲げ、新しい公共の領域を市民と行政の協働により拡充を図ることで、将来都市像である「市民の力が輝く 共生のまち 宝塚」の実現を目指すこととしています。  新しい公共とは、行政が担う領域と市民が担う領域との間にある公共、あるいは公共的な課題群の領域としており、何が新しい公共に当たるのか、あるいはその課題について、市民と行政がどのように役割分担をすればいいのかは一律に定義することはできませんが、市民の力が強化され、行政がそれに呼応し、財源面も含めた対応を行うことで新しい公共は自然と膨らみます。  こうしたことから、新しい公共の拡充に向けて、市民と行政がそれぞれの責任のもと互いの力を十分に発揮し、協働を進めていくため、協働の基本原則や形態などを定めた指針を策定し、取り組みの着実な進展を図ります。  したがって、施政方針における主要な施策については、今後の事業展開の中で、新しい公共の概念を取り入れたきずなの家など、事業の見直しや点検を行い、その推進に努めたいと考えています。  次に、組織改革についてのうち、「宝のまち創造室」及び「産業振興室」の人員配置についてですが、宝のまち創造室は、町の誇りと活気やにぎわいを取り戻すための推進役を担うこととしていますので、平成23年度の組織体制において、その機能が十分発揮できるよう職員配置について検討をしてまいります。  また、産業振興室については、平成22年度中に農政課の職員2名増強してその充実に努めていますが、平成23年度の職員配置につきましては、新たに産業文化部となりますので、さらに適正な職員配置となるよう検討してまいります。  次に、分かり易い組織体制における分かり易い管理職の配置についてですが、わかりやすい組織体制については、平成23年度の組織改革において、第5次総合計画に掲げるまちづくりの6つの基本目標を基準に基本目標の進行管理や計画を推進する組織体制に見直しを行い、執行責任を明確化しました。あわせて、組織の名称もより市民にとってわかりやすい名称に変更をします。  また、わかりやすいだけではなく、市民に親しみやすい組織となるようきずなづくり室や宝のまち創造室という名称の組織も設置します。管理職員の配置についても、わかりやすい組織体制に合わせて、適正な配置となるよう検討してまいります。  次に、「チームたからづか」「チームこれからだ」のこれまでの検証についてですが、チームたからづかについては、人にやさしいまちづくりや活気あふれる元気なまちづくりを基本テーマに柔軟な発想で部署の垣根を越えて議論し、これからのまちづくりに取り組んでほしいという私の呼びかけにこたえた若手職員を中心として平成21年11月末に発足しました。  チームは活動内容ごとに4つの部会に分かれ、2つの基本テーマに沿った研究課題を設定し、それぞれの部会が調査、研究を進めながら、みずからの能力向上とともに、これからのまちづくりに必要な事業の創生や具体化を目指しています。  昨年6月に職員研修のあり方や市民にわかりやすい情報提供の方策、あるいはにぎわいのある駅前づくりや観光施策など4部会全体で15事業を提案するとともに、その事業化に向けて担当部署を初め、関係機関などとの協議、調整を進めてきました。  この15事業のうち、本年度は職員研修事業として若手職員に対する部長の講話などのステップアップカレッジ事業や宝塚花のまちづくり推進事業のほか、阪急電鉄開業100周年記念事業として宝塚の阪急電車展の開催、さらには音楽回廊や光のさんぽみちのイベント事業に企画段階からチームのメンバーが参画し、にぎわいづくりに貢献するなど5事業を実施しました。  新年度は、引き続きステップアップカレッジ事業を拡充してゼミ方式の研修を実施するほか、市民によりわかりやすい情報を提供するために、ホームページに掲載しているよくある質問サイト、いわゆるFAQの改善をするなどの事業に取り組む予定であり、これらの活動については、本年3月末に報告会を開催いたします。  このように、初めて挑戦したチームたからづかの活動では、提案事業の一部事業化が実現するとともに、メンバーがみずから事業化に取り組む過程でさまざまな経験を積み、自身のスキルアップを図るというチーム結成の大きな目的の一つにおいても一定の成果があったものと考えています。  一方、これまでの活動を通して活動時間の確保や事業化に伴う担当部署との円滑な調整など、さまざまな課題も見えてきましたが、重要なことは、組織横断的な活動の活発化と若手職員の人材育成のため、できるだけ多くの職員に参加機会を与え、経験を積ませるとともに、チームの活動と組織の活性化を図ることだと考えています。  これまでの課題も踏まえ、引き続きチームたからづかの活動が充実し、活発化するよう積極的に取り組んでいきます。  次に、チームこれからだについては、再任用職員の長年にわたり培ってきた能力及び豊富な経験を生かし、本市の重点課題や私からの特命事項などを推進するため、平成22年4月に発足させました。  チームのメンバーは、それぞれ参与として組織内の特命的な立場で部局間の調整や全庁的な取りまとめなどに取り組んでいるところです。  具体的な成果につきましては、まず市立病院の経営改革においては、広報たからづか、ケーブルテレビなどの広報活動を積極的に支援し、患者サービスにおいても患者図書室開設に大きくかかわりました。  さらに、地域医療の推進では、地域医療機関との連携を強化するための取り組みを行っています。  プロジェクトチームの支援においては、チームたからづかが若手職員中心の活動であることから、その支援を行うためアドバイザー的存在として配置をし、チームたからづかから提案のあった事業のうち、一部について事業化を図りました。  国勢調査においては、プライバシーの保護などが重視されたことにより、以前の調査に比べ業務量が増大していたにもかかわらず、参与が経験を生かし、その一員として調査を推進し、無事調査を完了しました。  市民生活相談においては、相談窓口における市民からの複数部署にまたがる質問などに対して、参与の窓口業務に関する豊富な知識や経験を生かして、適切に対応することにより市民サービスの向上を図っています。  償却資産の税務推進においては、昨年6月末に残念ながら前任の参与が退職してから空席となっていましたが、昨日付で参与を配置し、今後さらなる推進を図ってまいります。  看護専門学校の運営においては、学校設立時に中心的役割を担った参与の知識と経験を生かし、関係部局や学校外の関係者との調整を図ることで、それまで懸案事項であった課題を解決しました。また、各高等学校の進学説明会などに積極的に参加し、学校存続に不可欠な優秀な学生確保に努めています。  平和施策の推進においては、平和市長会議の会長として世界じゅうで核兵器廃絶、非核平和を訴えている秋葉広島市長をお呼びし、被爆アオギリ2世記念植樹式及び平和特別講演を実現させたほか、日本非核宣言自治体協議会との連携や市民との協働による啓発事業に取り組みました。  北部地域の農業振興においては、NPO法人消費者協会宝塚や市消費生活センターとの協働による親子農業体験教室や西谷産米を使用した御飯塾、消費者と農業者の交流学習会を開催したほか、西谷地域の関係団体とともに地域活性化に向けた協議及び研究を行っています。  空き家の利活用においては、以前に新聞報道もされましたが、昨年9月から市独自の空き家住宅情報バンク制度の運用を開始しました。平成23年度は、制度のさらなる充実を図るために市内の空き家を市が借り上げ、きずなの家として、地域コミュニティの活性化などに貢献いただける団体などに市が借り上げた家賃の半額程度の賃料を想定して貸与する事業を実施する予定としています。  図書館サービスについては、参与を中心として宝塚市立図書館サービス向上計画を昨年10月に策定し、移動図書館車のステーションの増設、平日における開館時間の延長、サービスセンター、サービスステーションなどにおける図書の返却ポイントの増設などのサービス拡充に向け、経費をかけることなく取り組んでおります。  また、課題としましては、組織として参与を補佐できる体制をつくる必要があること、参与として任命する職員の基準を整理する必要があることなどを認識しています。  今後も引き続き、チームこれからだの活動を充実するとともに積極的に支援を図り、さらに成果が上げられるよう取り組んでまいります。  次に、入札制度改革について、入札及び契約に係る制度に関する調査専門委員の提言についてでありますが、当該専門委員3名を昨年6月に委嘱し、本市の入札契約制度の現状及び課題、入札契約制度の透明性及び公平性を高める方策、入札の競争性を高める方策、その他入札契約制度の改善に関することの4項目について、公平かつ独立した立場から調査を行い、専門的な判断をいただくこととしました。  調査専門委員におかれては、本年1月末までに8回の会議を開いて調査を進められ、本年2月8日に調査報告書の提出をいただいたものです。この報告書では、これまで本市が取り組んできた入札契約制度の取り組みについての検証、前市長及び元市長並びに市職員による不法行為について、前市長の不法行為に関する調査専門委員からの中間報告書及び最終報告書をもとに本市の入札契約制度にどのような影響を及ぼしてきたのかの検証を行った上で、現行制度の現状を落札率の推移や登録業者数などのデータから分析しています。  さらに、入札契約制度改革の課題について、入札契約制度に求められる透明性、公平性及び競争性を追求する余り、他の重要な価値を損なう結果になっていないかという観点から、予定価格や最低制限価格の事前公表の是非、公正な競争と雇用・労働者福祉、公共事業改革と総合計画について整理しています。  これらの課題を踏まえて、提言として、今後本市が取り組むべきことについて5つの項目にまとめています。  第1は「市の理念・基本方針の明確化」として、市の理念や公共事業、公共サービス政策、さらには地域産業政策や雇用・労働者福祉政策などの基本方針を明確に示すこと。
     第2は「予定価格・最低制限価格の公表時期のあり方についての継続的検証」として、予定価格、最低制限価格の公表時期のあり方については、まずはその実態把握に努めた上で、今後も継続的に検証すること。  第3は「地域事業者の育成」として、独自の特色ある地域社会形成の重要な担い手として、地域事業者を育成するという観点から、入札契約制度の見直しの可能性について検討すること。  第4は「雇用・労働者福祉に関する評価手法の検証」として、競争に参加する段階で労働者の権利保障や就労機会の拡大に配慮している事業者が評価され、契約が促進される仕組みについて検討すること。  第5は「市民参加の促進」として、第5次総合計画でもうたわれている市民力を生かした協働の観点から、事業が実施される構想・計画段階から入札・契約、工事実施、検査、管理・運営、事後評価までのあらゆる過程にできる限り市民が直接かかわれる仕組みを構築することとしています。  今回いただきました提言の内容につきましては、長期的な検証や検討を要するものから、比較的短期で対応できると考えられるものまで幅広い内容のものとなっております。  今後、この提言の実現に向けて早急に市職員で構成する入札契約制度調査研究会での調査研究を進めた上で、対応可能なものから順次実施することにより本市の入札契約制度をよりよいものにしていきたいと考えています。  次に、行財政改革についての宝塚市行財政改革推進委員会第2次提言を受けての、今後についてですが、サービスセンター・サービスステーションのあり方の見直しについては、同委員会の提言では、売布神社駅前及び仁川駅前サービスステーションを休止すべきとするほか、存続するサービスセンター、サービスステーションの取り扱い業務や取扱日、時間、人員配置のあり方などについて市民の利便性の向上、費用対効果などの視点を含めて見直しすべきという内容になっています。  同提言をいただいた後、特に休止することに対して、市民から両駅前サービスステーションの窓口や市役所への電話、広聴カードなどで存続を希望する意見が数多く寄せられ、地元の商店会などからも要望書、意見書をいただいています。また、市議会において「休止ではなく、機能の充実あるいは業務拡充を」との御意見をいただいております。  市は現在、庁内関係課が集まり、行財政改革推進委員会で示された課題や提言を検討するとともに、各サービスセンター、サービスステーションに新たな機能を付加、充実することや取り扱い業務の拡充及び市民の多くの方々の切実な御意見にこたえる方法なども模索しながら費用対効果、市民の利便性の向上等さまざまな観点から総合的に検討を行っているところです。  次に、地域児童育成会制度のあり方についてですが、提言のうち主要なものについてお答えします。  まず、指導員及び補助員の給与水準及び就労日数、時間数の適正化については、保育時間に合った勤務時間の設定などについて検討したいと考えています。  次に、育成料の引き上げについては、本市の育成料は阪神間の他市と比べて低い水準にあることや平成20年度の改定時の検討経過も考えますと、時期なども含めて見直しを検討していく必要があると認識しています。  次に、増大する学童保育の需要に的確に対応するための事業の運営主体の多様化に向けた条件整備については、施設的にも財政的にも市の直接運営のみでは、今後の増大する需要にこたえられないことから、長尾地区で行われているNPO法人による学童保育と同様の民間との協働による学童保育事業を促進するための助成制度を創設することとしています。  次に、2011年度の主要な施策についてのうち、空き家住宅情報バンクについてですが、近年、特に山ろく地域の住宅地において住民の高齢化が進み、空き家住宅が増加しつつある一方、地域のコミュニティ活動や子育て、高齢者支援など、地域の支え合いの活動に意欲的な市民団体等もふえつつあり、その活動拠点となる場が不足している状況となっています。  このような実情を受け、本市は昨年9月に宝塚市空き家住宅情報バンク制度を立ち上げました。  さらに、この制度の充実を図るため、新年度から市が一定期間空き家を借り上げ、活動拠点を求める活用団体に対して、市が借り上げた家賃の半額程度で5万円を上限に補助する予定で、きずなの家と名づけ、老いも若きも集える温かい地域の居場所として貸与する事業を開始する予定です。  事業概要としましては、市内の空き家から5軒程度を市が借り上げることを予定しており、借り手となる活用団体の条件につきましては、現行の空き家住宅情報バンク制度でいただいている御意見などを踏まえて、現在の市と連携または補助を受けて活動をしている公共的な団体という条件を緩和し、より幅広く募集する方向で検討をしています。  そのほか、募集する空き家の条件や活用団体の具体的な選定方法などの詳細につきましては、市民協働、福祉、子育て、教育などの庁内関係部局と連携を図りながら、現在協議、検討を進めているところです。  次に、休日保育についてですが、その実施につきましては、仕事と家庭の両立支援の観点から多様な雇用形態に柔軟に対応するため、たからっ子「育み」プラン後期計画でも数値目標を掲げており、また市民からの要望もあることから、できるだけ早期に取り組むべきであると考え、他市の状況も参考にしながら研究をしてきました。  昨年12月には、市内認可保育所に入所している児童の保護者を対象にアンケートを実施し、保育サービスの要望の項目として、休日保育の希望についてお聞きしましたところ、休日保育を希望する人は48.1%となっており、付随する意見として「日曜出勤のときには遠方の祖父母に預かってもらっているが、子どもも祖父母も負担感があるので実施してほしい」。また、「今は休日保育を必要としないが、今後就労を検討する際に、休日保育制度があれば、就職の機会や選択肢がふえるので助かる」という御意見がありました。  これらのことから、休日保育については、私立保育園での先行的実施に向けて、事業の具体について協議を重ねているところでありまして、平成23年度内には実施をしたいと考えています。  次に、子どもの居場所づくりについてですが、放課後子ども教室については、本市では、放課後の子どもの居場所づくりとして従来から実施している留守家庭の児童を対象とした地域児童育成会事業に加えて、平成19年度から国が進める放課後子どもプランとして、全児童を対象とした放課後子ども教室事業をすべての学校で実施するため取り組んでおり、平成22年度は20校で実施しています。  しかし、事業開始から3年が経過する中で、事業を支える保護者や地域のボランティアなどのスタッフの不足が大きな問題となっており、今後の事業の存続にも影響を与えかねない状況になっています。  そこで、県の地域子育て創生事業補助金を活用して、地域スタッフを育成するための各地域での研修会の開催、広く市民の方々の放課後子ども教室への理解を深めるために、インターネットを利用した広報事業などをNPO法人に委託して行うこととしています。  次に、中高生の居場所づくりについては、中核施設である大型児童センターが地域児童館を活用し、中高生の居場所の充実を目指し、実施するものです。  具体的には、開館時間を延長し、卓球やゲームなどの遊びを通して子ども同士が交流し、また、子どもが児童館職員に相談をするといった居場所づくりを進めようとするものであり、大型児童センターの職員が地域児童館に出向いて連携をし、実施します。  既に中高生タイムなどを実施している地域児童館には、事業用遊具の提供や回数の充実を図れるよう支援するとともに、事業を実施していない地域児童館には、実施に向けての支援や指導を行ってまいります。  次に、児童デイサービス事業についてですが、この事業は、近年発達障がい児も含めて発達支援を必要とする乳幼児が増加しており、より多くの子どもへの発達支援を行うことを目指すものです。  療育センターでは、これまでも在宅の乳幼児を対象にあそびっ子広場を年間35回程度開催し、親子遊びを通して発達支援に取り組んできました。  デイサービス事業は、この取り組みをより充実させるもので、障害者自立支援法に基づき、発達におくれがあり、早期療育が必要と認められた就学までの乳幼児などを対象に、年間を通じて週5日開催します。  内容は、保育士や小児精神科医、発達相談員などが集団療育、個別支援、相談等の発達指導・支援を行うものです。  次に、平和施策についてですが、命を大切にする施策の柱は平和です。平和を大切にすることは、人々の暮らしにおいて最も根幹をなす普遍的な理念であり、平和や人権への取り組みは大変重要な施策であると考えています。  今でも世界各地で紛争や戦争が絶えず、多くの人々のとうとい命が失われています。私たちの国も悲惨な戦争を体験し、多くの方々が犠牲となられました。その悲惨な記憶が徐々に失われつつある中、命のとうとさを、平和の大切さを忘れないためにも、平和への願いを発信し続ける必要があると考えています。  このような考え方に立ち、引き続き平和映画会や平和を願う市民の集い、平和みる・きく・伝える展、平和特別講演会の開催や啓発資料の作成など各種の平和事業を実施し、命のとうとさ、平和の意義や大切さについて認識をさらに深め、戦争や核兵器のない平和な社会の実現に努めてまいります。  次に、都市景観条例改正についてですが、本市では良好な景観を形成するため、全国に先駆けて昭和63年に都市景観条例を施行し、各種景観施策を展開してきましたが、近年景観に対する市民意識の高まりや景観行政を取り巻く環境の変化に伴い、現行条例に基づく制度だけでは対応が難しくなってきており、景観行政の充実をより図る必要が生じてきました。  同条例の見直しに当たっては、景観法の活用を前提として、宝塚らしい景観のあり方を明確にするとともに、良好な景観の維持、増進を図るための実効性を高めていくことなどを主眼に、新たな仕組みも創設し、制度の見直し、拡充を図ってまいります。  現在、同条例の見直しに向けた都市景観デザイン審査会を既に7回実施し、見直し素案を検討しているところであり、平成23年度内に同条例を見直す予定です。  次に、緑化リーダーについてですが、緊急雇用就業機会創出事業により、本年度から実施しております宝塚花のまちづくり推進事業の中で、受託者である宝塚ガーデンクリエイティブ株式会社が土づくりから花の育て方などの出前講座を実施し、地域の緑化リーダーを育成しています。  平成22年度に実施した出前講座は20回で、11団体が参加し、また、現地植栽体験講座は13回、8団体が参加しています。平成23年度においても引き続き地域の緑化を目指し、事業の推進を図ってまいります。  次に、農業サポート事業についてですが、平成23年度の新規事業であり、緊急雇用就業機会創出事業により雇用した農業経験者がコーディネーターとなり、公募により募集したボランティアの力を借りて、生産農家が行う農作物の植えつけ、収穫、包装、出荷などをサポートする事業です。  サポーターが協力することにより、生産農家の農作業の負担軽減を図り、野菜を初めとする農産物の収穫量の増加などにつなげていきたいと考えています。  また、コーディネーターが中心となり、JA兵庫六甲や西谷の各農会長から紹介を受けた休耕田等遊休農地を利活用し、サポーターが一連の農作業を体験することにより農業に対する市民の理解を深めていくとともに、次年度に向けて農業支援体制の仕組みづくりにつなげてまいりたいと考えております。  教育に関する御質問につきましては教育長から、病院事業に関する御質問につきましては病院事業管理者から、それぞれ答弁をいたします。 ○村上正明 議長  伊達教育長。 ◎伊達達治 教育長  大島議員の教育に関する御質問にお答えします。  2011年度の主要な施策についてのうち、まずスクールソーシャルワーカーの配置と子ども支援サポーターの拡充についてですが、スクールソーシャルワーカーの配置につきましては、学校が抱える児童虐待や不登校、問題行動等の深刻な課題の解決を図るため、3名のスクールソーシャルワーカーを週1日勤務の非常勤特別職として雇用し、課題の多い3中学校区に配置いたします。  スクールソーシャルワーカーは、子どもの心理や内面に目を向けて個別のカウンセリングを中心に支援を行うスクールカウンセラーとは違い、子どもと子どもを取り巻く家庭や学校、地域などの生活環境全体に目を向け、教員とともに子どもの生活環境についての見立てを行うもので、学校や保護者、関係者がチームとなって子どもの成長を支援する際のコーディネートを主な役割としています。  これまで学校では、深刻化する児童虐待や不登校、問題行動等の課題に対し、管理職や生徒指導担当教員が中心になって、青少年センターや福祉機関との連携のもとに対応しておりましたが、それらの課題については、さまざまな生活上の問題が背景にあり、学校だけでは対応できない困難事例が増加してきております。  このような状況に対し、社会福祉の視点からの専門的な見立てと手だて、学校内外の関係者によるチームでの対応の必要性が高まってきました。  そのため、今年度はスクールソーシャルワーカーを講師に招き、スクールソーシャルワークの手法についての教員研修会を開催したり、実際の校内ケース会議で指導助言を受けるなど、来年度からの配置に向けての体制づくりを行ってまいりました。  さらに、来年度からは、課題の多い3中学校区の小学校を拠点として配置し、校区内小・中学校でのケース会議の定着と校内支援体制づくりの指導助言、幼稚園、小学校、中学校及び関係機関との連携促進のためのコーディネート、保護者や教員への具体的な支援等を行います。  さらに、3中学校区以外の学校園へも、困難な事例への対応のための派遣を行うとともに、教育委員会の主催する研修会や各学校での教員研修を通じ、各学校への校内支援体制づくりを進めていきます。  次に、子ども支援サポーターの拡充につきましては、通常の学級に在籍するLD、ADHD、高機能自閉症等の子どもや情緒不安定でパニックを起こしやすい子どもにかかわる心理相談員、別室登校している不登校傾向の子どもに指導支援を行う別室登校指導員、さらに中学校入学時の新しい環境への適応に困難が予想される生徒にかかわるコーチングサポーターを配置し、年々その充実に努めてまいりました。  来年度は、さらにそれぞれの増員を行い、支援を必要とする子どもの状況に応じた配置が可能になるよう拡充を図ります。  これまでの子ども支援サポーターの配置による成果としましては、子どもの情緒安定やコミュニケーション能力の育成、学習の定着が挙げられ、年々配置希望数が増加してきております。子ども支援サポーターの配置によって、教員の子どもに対する理解が深まるとともに、きめ細やかな指導と支援ができることで、子ども自身だけでなく、保護者の安心にもつながっているという評価もされております。  来年度の拡充につきましては、すべての子どもが豊かな学校生活を送ることや、子ども理解を基盤に据えた学校全体の指導力を高め、学級崩壊等を未然に防ぐことを目指します。  そのため、心理を学んだサポーターの週1日ないし3日の配置を通して、心理的な視野に立って子どもの気持ちに寄り添うことの大切さを教員自身が学び、日々の指導に生かしていくよう努めてまいります。  また、各学校において、特別支援コーディネーターを核とした校内支援の機能をより活性化させるとともに、サポーターと教員が連携を密にすることで、より質の高い支援ができるように取り組んでいきます。  教育委員会としましては、さまざまな課題を抱え、配慮の必要な子どもへの支援は重要な施策であると認識しており、新たに配置するスクールソーシャルワーカーの効果的な活用や子ども支援サポーター等による支援の拡充を図り、子どもたちが豊かな学校生活を送れるよう努めてまいります。  次に、学校給食を活用した食育の取り組みと自校炊飯についてでありますが、平成21年4月に施行された改正学校給食法には、学校給食の普及充実及び学校における食育の推進が明記され、また平成17年7月に施行された食育基本法にも、子どもたちにとっての食の重要性が盛り込まれています。  これらを受け、本市の学校給食においては、栄養教諭が中心となり食育についての授業や給食指導を行うことにより、児童・生徒がよりよい食習慣と豊かな人間性を身につけられるような取り組みを行っております。  また、献立に兵庫県を初めとする各地の郷土食、季節や行事に応じたメニューを提供するなど児童・生徒が食の持つ多様な側面に気づくような取り組みを行っており、今後も学校における食育のあり方を検討してまいります。  また、炊き立てのおいしい御飯を提供するため、本年1月から小学校5校、中学校2校、計7校でモデル的に米飯の自校炊飯に取り組んでおります。取り組みから2カ月近くが経過いたしましたが、児童・生徒、教職員からは、「御飯がおいしくなった」、「甘くなった」、「温かくなった」と大変好評であり、各校からは、米飯の残量が減少している報告も受けております。  担当課において、試食やモデル校7校の学校長、栄養教諭、学校調理員等の関係者からの聞き取り、意見交換等を行っております。これらを通して、調理業務についても特に大きな支障が生じていないことを確認しており、次年度は新たに12校で実施する予定であります。  今後、旬の食材を使用した炊き込み御飯や西谷産の野菜や米を使用した献立など、自校炊飯のより一層の充実に努めてまいりたいと考えております。  次に、東公民館での図書館分室設置についてでありますが、阪急山本駅周辺地域は中央図書館から距離的に離れており、2週間ごとの移動図書館車の巡回はあるものの、既存の図書館の周辺地域と比較して図書館サービスが希薄となっています。  そのため、東公民館1階ロビーの一角約38平方メートルを利用して、本の貸し出しや返却のほか、予約の受け付け、予約本の受け取りなど図書館サービスの拠点として来年度7月に図書館分室を設置いたします。蔵書数は約8千冊で、水曜日と金曜日を除く週5日、午後の開室を予定しています。  今回の分室は小規模ではありますが、現在の中央図書館、西図書館、中山分室の2館1分室と移動図書館車に加え、新たなサービス拠点として、市内全体としての図書館サービスの向上に資するものと認識しております。  以上でございます。 ○村上正明 議長  妙中病院事業管理者。 ◎妙中信之 病院事業管理者  大島議員の市立病院に関する御質問にお答えします。  2011年度の主要な施策についてのうち、市立病院の医師・看護師の確保についてでありますが、まず医師については、各年度ごとに4月で比較しますと、平成20年4月では、正規職員68名、嘱託職員10名、臨床研修医8名の合計86名。平成21年4月では、正規職員61名、嘱託職員8名、臨床研修医7名の合計76名となりました。  しかしながら、平成22年4月には、正規職員71名、嘱託職員13名、臨床研修医8名の合計92名となり、平成21年4月と平成22年4月を比較しますと、正規職員が10名、嘱託職員5名、臨床研修医が1名の合計16名の医師を増員することができました。  平成23年4月における医師の配置予定は、現在のところ正規職員76名、嘱託職員10名、臨床研修医13名の合計99名で、平成22年4月よりさらに7名多い医師が確保できると見込んでおります。  一方、看護職員の確保状況につきましては、再任用職員を除く正規職員として、平成20年4月では303名、平成21年4月では302名、平成22年4月では317名の看護職員を配置しており、平成23年4月では337名の看護職員を配置することができると見込んでおります。  また、効率的な看護職員の配置としまして、外来や検査部門にはアルバイトやパート職員を積極的に導入するとともに、平成22年度からは人材派遣による看護師確保や正規職員の確保対策として看護専門雑誌等への求人広告や就職説明会へ積極的に参加を行い、看護師確保に努めているところであります。  以上でございます。 ○村上正明 議長  大島議員。 ◆15番(大島淡紅子議員) 大変丁寧な答弁ありがとうございました。では、2回目の質問、もしくは要望に入っていきます。  まず、新しい公共の領域の拡充ということについて、一律に定義できないというような御答弁をいただきました。まさにそのとおりだと思っています。  本当に、柔軟ないろんな施策が今後どんどん事業として生まれてくるだろうなということで、市長の答弁を聞いておりましても、ますます宝塚のその市民力を活用して、すばらしい市民生活が広がっていくなということが何となくわくわくして聞いておりました。  総合計画の中でも、将来都市像として「市民の力が輝く 共生のまち 宝塚〜住み続けたい、関わり続けたい、訪れてみたいまちをめざして〜」ということを前面に出され、また、ここを評価したいなと思うんですが、「人権の尊重と共生のまちづくりや協働を核とした都市経営を」ということに言及しておられることには本当に私は評価したいというふうに思います。  それから、その答申の中でも、市民と行政の協働による新しい公共の領域の拡充に向けて協働の基本原則、形態を定めたもの協働の指針というのを策定しておられます。この策定について、いろいろ他の議員からも質問がありましたので、早期に策定することというふうにありますけれども、このスケジュール何かがちょっと決まっているようでしたら、ばくっとで結構ですので教えてください。  それから、2つ目の組織改革についてです。  何回か以前の質問の中でも要望をさせていただきましたけれども、農政、これだけやっぱり期待されているし、今後やっぱりいろんな拡充ということを考える中で、やっぱり専門職、専門的な知識を持った方を置くべきではないかというふうに考えております。ぜひこれ検討してください。  それから、先ほど申し上げました消費者と農業者の交流学習会発表会、あのときに安田先生もおっしゃっておられましたけれども、新規就農者への住宅等条件の整備は考えてくださいということをおっしゃっておりましたが、そのことについて何かおっしゃることがあるようでしたら、おっしゃってください。  それともう一つ、市民の方からちょっと言われたんですけれども、私たち山本地域に住んでいるんですが、植木産業で千年の歴史がある長尾地域なんですが、緑地というのも、そういう植木畑、もちろん田んぼも含めて、畑も含めてですが、緑地の環境の保全ということにすごく寄与しておられたんですが、ここ1年、2年すさまじいスピードで住宅に変わっているんですね。もう本当に見るたびにびっくりするぐらい住宅に変わっています。緑を求めて多分山本って引っ越してこられた方たちも、びっくりされていると思うんですけれども、この住宅開発において、その地元の植木産業の保護ということも含めて、宝塚産の花卉とか植木を活用するようにということをその開発のときに指導ができないものかと思うんですが、その件に関してちょっと何か御意見あれば教えてください。  それから、次、チームたからづかのことについてちょっとお聞きしたいと思います。  本当に、先ほど任命の基準、これは、ごめんなさい、チームこれからだですね。チームこれからだについては、任命の基準を決める必要があるとか、サポートをする職員も必要だということでお答えをいただきました。ありがとうございました。  それから、チームたからづかのことなんですが、このチームたからづかについて、私は常々、日本の企業が弱体化したのは、この新自由主義の旗のもとに日本社会になじまない露骨な競争原理とか成果主義を徹底した結果、部下も後輩もみんな敵だというような、そういう考え方がもう本当に浸透してしまったというか、無理やり受け入れざるを得なくなってしまったというか、その結果、人を育てるということをしなくなってしまったと思うんです。本当に人を育てることをもう放棄せざるを得ないような状況になっているということが、もうこれに始まったんじゃないかなというふうに考えています。  もちろんそれが家庭でも同じことが言えるんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、このチームたからづかというのは、そのチームで、チームで議論して、お互いに育ち合っていく、またそれがやがてそれぞれチームたからづかを卒業された方、継続された方もそうですが、卒業された方たちが、それぞれ核になって市役所をまた先導役となっていかれるだろうなということをすごく期待しています。  先ほど少し答弁でも言及されていましたけれども、行政で一番不足しているんだということをよく指摘されるところがやっぱり横断的な、組織横断的なつながりということを言われるんですが、その連携にも随分これ風穴をあけていくんじゃないかなというふうに期待をしているところです。  これ、来年度は継続されるということでしたが、今後継続事業として、これずっと続けていかれるつもりがあるのかどうかということをお答えできるようであればお答えしてください。  続いて、入札制度改革についてなんですけれども、公正で自由な競争をということで取り入れられた改革なんですが、その問題点をちょっと指摘して、2点についてお尋ねしたいと思います。  1点目は、落札率の低下を抑制することについてちょっとお伺いしたいです。  報告書の現状分析によりますと、落札率は年々低下しています。特に、制限つき一般競争入札の電子入札が始まった平成18年度以降の公共工事の落札率は、平均で予定価格の81.7%となっている。その原因の一つは、発注件数がこの8年間で半減していることにあるというようなことを書いてあります。市内の登録業者数は、この報告書ではほとんど変わらないのにということです。つまり、限られた公共工事を多くの業者が取り合うという、そういう状況で競争が激化したものと考えられるというふうにありました。  そこでお伺いしたいんですが、この電子入札のいいところ、悪いところはどこだと思われるでしょうか。お願いします。  それともう1点ですが、2点目には、最低制限価格と同額での入札による抽せん落札ということについて少しお伺いしたいです。  この報告書の中で、制度改革の課題としてというふうに上げられているんですが、予定価格、最低制限価格の事前公表により、最低制限価格と同額での入札による抽せん落札が増加し、品質の確保が保たれていないのではないかというふうにあります。  その抽せんによる落札という状況を改善する方法は何か検討はされているんでしょうか。その辺を答弁してください。
     そして、もう1点ちょっと、これは要望にとどめたいんですけれども、公契約条例の制定のことです。  公契約条例、2009年9月には千葉県の野田市で制定されましたが、その後、2010年12月15日には神奈川県の川崎市、公契約条例、市契約条例の改正という形で可決をされています。これ政令指定都市としては全国初めてです。また、同じ神奈川県の厚木市でも、2011年の今度の4月に向けて条例提案をするというふうに市長が公表をしております。また、相模原市でもプロジェクトチームを立ち上げて、今から検討を進めているということです。  私たち社民党といたしましては、公共事業の品質の確保と働く市民の、労働者の福祉の向上、それから事業者の社会的価値の向上のためにも公契約条例の早期の制定が必要というふうに考えております。  少し意見を述べたいと思います。  自治体の任務は、住民の福祉の増進であります。これからの公契約は、落札価格が少し高くなっても、できるだけ市内の業者や労働者市民、障がい者や高齢者を雇用している業者に優先的に発注できるように、貴重な税金を使って市内業者や市民に還元するという考えに立つべきです。 公共事業の品質の確保と労働者の賃金、労働条件を確保するためにも、公契約条例の早期制定を強く要望しておきます。2点について後でお答えください。  それから、行財政改革についてです。これも2点についてお伺いしましたが、これも要望にさせていただきたいと思います。  新たな機能を付加し、充実していくことや、業務拡充、費用対効果、市民の利便性の向上等を検討するというふうに答弁がありましたが、そのためにも問題なのは職員配置ですが、なかなか現状が知られていないのが実態だと思います。  聞き取りをしてみたことをちょっとお知らせしたいと思います。現在のサービスセンター、サービスステーションに共通するのは、正規、嘱託、再任用、臨時職員、こういう組み合わせがもたらす現状の大変さも、職員同士の理解と辛抱で何とか消化されているという点です。嘱託職員、再任用職員は週4日勤務ですから、サービスステーションの3人の職場では2人のときが週2日になる計算ですね。2人で昼休みを交互にとると、1時間半は1人という状態が必ず出てくるんです。その上、業務内容は戸籍、住民票、埋火葬許可書、それから印鑑届及び証明に関することや母子手帳、納税、衛生、福祉、民生関係事務取り次ぎなど本当に多岐にわたっています。  再任用で初めて来られた職員さんというのは、その幅広い業務内容と、オンラインながらその複雑さに、まず戸惑うことも多々あるというふうに聞いております。税全般については、課税の仕組みまではある程度は理解しておかないと即応できないのではないかというふうに思います。実際に私がお話を伺った方も、今まで病気一つしたことがなかったんだけれども、体調を崩して過労で入院をされました。  そこで、要望を2点お願いしたいんですけれども、取り扱い業務を拡充し、市民の利便性の向上を考えるのであれば、まず業務に関する事前研修を、いきなりぽんと放り込むんじゃなくて事前の研修を、やはり基礎的な研修を行っていただきたい。  それから、職員が1人しかいない状態はやっぱり避けるということを考えていただきたいと思います。  そして、もう一点なんですけれども、サービスセンターの、この利用者の少ないというサービスステーション、サービスセンター、両方ですが、少ないという状況は、その業務をどれぐらいできるかとか利便性というのが、なかなか市民の方に知らしめていないことがあるんじゃないかと思うんです。やはり職員さんなんかにお伺いすると、来られた方はまたリピーターで、市に行かなくてもいい、ここにできるんだということで、ほとんどの方がまた何回も利用されるということですから、そういうPRということをぜひお願いしたいと思います。  特に、それはやっぱり、先ほど申し上げました高齢者の方で、本当にバスに乗られて、電車に乗って、またバスに乗って市役所に来られるという方がたくさんいらっしゃいますし、それから障がいのある方は本当に一苦労、もう来られるだけで大変ということですので、ぜひお願いしたいと思います。  そして、もう一点は地域児童育成会のことですけれども、この件に関しては、今回の提言の中に人件費が阪神間の水準より高いので見直しを行うことというふうにあるんですけれども、嘱託職員の賃金については、ILO175条約にありますような、同じような仕事をしている正規職員との均等待遇、同一価値労働、同一賃金の実現を目指しての結果ということを少し念頭に置いていただきたいと思います。  また、阪神間で高いということもありますけれども、先ほど深尾議員から発言がありましたけれども、宝塚市の育成会事業はレベルが本当に高いというふうに評価を受けていることも実態です。だから提言の中でも、公務員全体の賃金が高額だという批判もありますけれども、その延長線で高いと言われるのは、一定はやむを得ないとは思いますけれども、非正規だから安くていいというのは、やはりこの条約の趣旨に反する提言であるというふうにちょっと言わざるを得ないと思います。  また、勤務時間が長いということなんですけれども、これも安全性の確保、それから質の向上ということで、研修の充実をされているために勤務時間が長くとってある日もありますが、これは安全性の確保というのを、それをなくしてしまって、確かにそれが保たれるのかということに問題点があると思います。  それと、こういう状況が実際にあったということなんですけれども、かつて、出席状況に応じた補助員の配置のことであるんですが、土曜日とか長期休暇のとき、子どもが15人以上出席のとき補助員1名を加配されるという時期があったんですが、直前になって、やはり当日休む児童がいると、出勤してきたけれども14人になってしまったから出勤しないで帰ってくださいというようなことも何回かあったというふうなことも聞いておりますので、これもちょっといかがなものかなというふうに思っております。  要望なんですが、この学童保育の事業というのは子育て中の親支援であり、親にかわる子どもの見守り場である宝塚の地域児童育成会事業です。長年の歴史と経験の集積を簡単にアウトソーシングに投げてしまってよいものでしょうか。官には官、民には民しかできないことがあると思います。また、非正規雇用職員のみの職場であり、市としては高圧的になりやすいことも考慮に入れ、よりよい子どもの育ちのために一丸となって当たるよう市には強く求めていきたいと思います。これは要望にとどめておきます。  それと、主要施策の中で幾つかですが、少し時間がないので数点にしておきます。  空き家住宅情報バンク制度と空き家住宅の借り上げ事業というのをセットで今度されるということで、私もテレビで以前見たことがありますが、本当にいい政策だなというふうに思いました。これも新しい公共の領域に寄与した事業だなというふうに思っています。子育て支援という側面、それから高齢者支援という側面、もう一つまちの安全・安心につながっていくというようなことでとてもいい事業だと思うので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。  それから、2番目の市立病院の医師と看護師の確保ですが、先ほど報告がありました医師86名が99名に、また看護師303名が337名にこの3年間でふやしていただいたということで、本当に努力されて頼もしいことだなというふうに思っています。  また、今回も内定者が40名、看護師さんがいらっしゃるということですけれども、その内定者のうち看護学校以外の方の新卒者が4名いらっしゃるということにも着目したいと思います。苦労されて本当にかなり遠くまで募集をかけてお願いして看護師さんを確保してくるというようなことをお聞きしていますので、また期待していきたいなというふうに思っています。  それから、以前から質問させていただいたりしておりますけれども、激務に対するいろいろ不満が出てくるということですけれども、その不満というのは、収入増にするか、人員を増にするかということで緩和していくんじゃないかなというふうに思います。医師の奪い合いというのはよろしくないと思いますけれども、お隣の川西なんかではかなり高額で医師に来ていただいているというような状況もあるということも聞いておりますので、検討をお願いいたします。  そして、1つ、これはぜひお話ししておきたいなと思いますのは、先ほど出ていました院外処方のことですが、薬剤師さんということが今後すごく検討の課題というか、この方たちがまたキーパーソンになっていくなというふうに思っています。薬剤師さんたちが病棟に上がるということで、現在の、ちょっと調べてみたんですけれども、立命館大学の柿原教授という方が書いておられるんですが、病棟での看護業務に占める薬剤関連業務というのは、その看護業務の全体の3割を占めているらしいですね。それから、医師とか看護師のヒヤリ・ハット事例というのが幾つか出てくると思いますが、やっぱり薬剤関連業務が多い。薬剤のミスというのがどきっとすることが多いということで、ぜひとも今後、チーム医療ということの中で、薬剤師さんの重要な働きというのが、またこの医師とか看護師の負担軽減にもつながっていくと思いますので、ぜひまた検討をお願いします。これは意見としてお願いします。  それから、スクールソーシャルワーカーのことですが、これも教育と福祉の連携ということで、これもチームということで今後頑張っていっていただけるということですから。それと、今回非常勤特別職という待遇にされたということがいいことだなというふうに思っています。  また、子ども支援サポーターも、実際に聞いてみたんですが、本当にこれも先生とのチームワークで頑張っていっていただいているということがありますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。  そして、最後になりますが、学校給食での食育と取り組み、これ少しお話というか、お聞きしておきます。  食育推進計画の策定委員会の中でも出てきたんですが、学校と地域ということを考えた上で、今もずっと地域とのつながりというのはつくっておられるんですが、給食の試食会をぜひ地域の方も一緒に入っていただいて、どんな給食を子どもたちが食べているんだということも含めて、やっぱり学校に来ていただいて試食を、食育の中で一緒に考えていくということをお願いしたいと思います。  それから、何回も言っておりますが完全米飯をやっぱり目指していくという、目指していかないことには、これ食育の意味がないと思いますので、これを目指すことについてはどういうふうにお考えでしょうか。  少し何点かありましたが、以上です。 ○村上正明 議長  山下副市長。 ◎山下稔 副市長  まず私からは、「チームたからづか」の、引き続き継続するのかという今後の方針についてでございますが、さきに市長答弁でもありましたように、今回取り組みましたこの事業、新しい発想をもっていろいろな事業提案、そして具体的な事業実施という成果、あるいはそれぞれの職場の活性化などに大きな成果があったものと思っております。今後とも、この組織を、横断的な活動の活性化、そして若手職員、より一層大きく育っていっていただきたいという人材育成に大きな役割を果たすものと思っておりますので、引き続き継続して取り組んでまいりたいと思っております。  23年度、新年度におきましては、基本的にはきずなづくり、あるいは宝のまちの創造などという大きなテーマを基本テーマといたしまして、具体的な課題意識を持った多くの若手の職員の参加を求めていきたい、そういうことで取り組んでいきたいと思っております。 ○村上正明 議長  井上企画経営部長。 ◎井上輝俊 企画経営部長  私のほうから、協働の指針に関する御質問にお答えしたいと思います。  まず、協働を推進して地方分権を実現するために、その協働のパートナーとなる市民団体等について、平等に参画の機会が提供されること、あるいは地域の課題、地域の活動の目的を共有すること、このようなすべてのパートナーが対等な自立した存在として相互に協力し合う、こういった原則が求められるわけですけれども、このようなことから、今考えていますのは、市民ワークショップを開催し、本市の協働の形態、あるいは現状、協働の主体である地域団体、あるいは行政内部の推進体制、こういった課題を整理したいと、このように考えております。  今、もう既に各個別のそういう市民の団体と意見交換等はして、協働ということを、これから指針をつくるのを進めていくに当たり、どのような考え方で進めていくかということを意見交換等はしておりますが、私たちが考えますのは、やはり協働の指針をつくる以上、例えば池田市などが、地域分権の推進ということで、地域で事業をするときに市のほうが費用を負担していくと、そういったこともできるような体制を整えなければならないということまで思っていまして、来年度の前半には、やはり各地域ごとの課題、それから地域ごとの各団体のその課題整理、こういったことを精力的に最初に話し合いをして整理していきたいなと考えております。  それから、続きまして市民ワークショップを引き続き開催しまして、その後策定の委員会、いわゆる今までの問題を、できるだけ課題を整理してやっていかないと、指針だけつくってもまただめではないかなということを考えていまして、そういったスケジュールを考えているところでございます。 ○村上正明 議長  谷本総務部長。 ◎谷本政博 総務部長  私のほうから、入札に関して2点御質問いただいてございますので、これに対する御答弁をさせていただきたいと思います。  まず、電子入札の件で、いいところ、悪いところということで御質問がございました。  電子入札につきましては、平成14年の5月に兵庫県のほうで電子自治体推進協議会が設置をされ、その中で入札調達部会を設けられまして、そういうシステムを運用していこうということになりました。本市でも16年度版の電子自治体アクションプランの中で電子入札システムの整備を掲げてきて現在取り組んでいるものでございます。  まず、この電子入札のメリットでございますが、1つは、入札案件の公示から開札、結果の公表まで事務をすべて電子化いたしますので、いわゆる業務の透明化、それから公平性の確保、それから入札業務の効率化、正確性の向上、さらに競争性の向上が図れることになります。  一方でデメリットでございますけれども、発注者、本市の場合ですと市のほうでございますが、システムの経費がかかるということ。それから受注者のほうにおいては、入札に参加するためのICカード、コンピューター基金が必要になるということで経費がかかるということでございます。  しかしながら、メリットがデメリットを大きく上回るということもございまして、現在まで積極的にこの電子入札の推進を図ってございます。現在130万円以上の工事案件すべて電子入札で行ってきてございまして、制限つきの一般競争入札の案件がこれによってかなり拡大をしたということでございます。  それからもう一点、抽選入札についての改善の点でございますけれども、昨年の4月に実際の入札価格に基づいて算出した額を最低制限価格に設定をいたしまして、市場において変動する実勢価格を入札制度に反映すると、このことによりまして公正な競争を阻害するおそれのある過度に低価な入札を排除する、自由な競争の促進をすることによりまして、競争入札の適正化と契約内容に適合した履行の確保を目的にいたしまして、変動型の最低制限価格を試行的に導入をしてございます。  今回、専門委員会のほうから報告書をいただいて、この変動型の最低制限価格の試行的導入についての評価ということも議論になったわけでございますが、まだ1年も経過をしていないということで、引き続いて実態把握に努めて継続的に検証をしていこうと、そういう考え方で今回また専門委員会のほうからの報告もございますので、本市としてはそれに基づきまして取り組んでまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○村上正明 議長  土取都市整備担当部長。 ◎土取忠雄 都市整備担当部長  私のほうからは、開発に伴う2点質問があったかと思います。  1つは、山本地区などで緑が減っているという中で、開発の指導の段階で緑の保全、緑地として残せないかという御質問でございますけれども、これにつきましては生産緑地制度がございまして、生産緑地によって緑を保全するわけでございますけれども、主たる農業従事者の方が亡くなったり、農業が永続できないという形の場合に消失していっている状況もございます。  そういう中で、我々としてはどういうことができるかということなんですけれども、1つは、21年4月から協働のまちづくりの推進に関する条例で開発ガイドラインというのを設けております。その中で緑化についての定義を少し厳しくしたところはございまして、集合住宅の緑化につきましては、一定の用途地域の規模によっては敷地面積の何%以上、例えば第1種低層住居専用地域であれば20%以上とかいうような規定を設けて開発事業者には協力してもらっているところでございます。戸建ての住宅につきましては、道路から見える位置にシンボルツリーを、中木で一、二メートル以上というような形で植えてくださいよというような形で市で指導してございます。  また一方、都市デザイン審査会というがございまして、都市のデザインを一定規模以上の場合外部の先生方に御意見を伺う委員会でございますけれども、その中でもいろんな御指導をしてもらっております。緑肥率とか緑地率とか景観に対する緑の扱いとか、いろんな形で事業者には聞いていただいている状況でございます。そういう中で、できるだけ緑が多く残るようにしたいという形で現在進めております。  その次に、これに関連しまして、その植木等の購入を、山本の植木産業振興のためにも御指導、使ってもらえるようにできないかという質問だったと思うんですけれども、なかなか行政からここを使いなさいと言うわけにいきませんけれども、我々、都市デザイン審査会が終わった後でも、山本は市でも力を入れている植木産業の振興のためにいろいろと頑張っているんですよと。例えば植木を使ってくださいよというような形の話をしますけれども、ここできょうの質問を受けまして、農政部門とも一遍協議しまして、あいあいパークのほうでそういう配れる資料があればデザイン審査会でお配りして、そのような積極的な誘導というのは難しいかもわかりませんけれども、植木産業の発展のために寄与するような努力はしていきたいと思っております。  以上です。 ○村上正明 議長  久後管理部長。 ◎久後昌敏 管理部長  私のほうからは、学校給食に関して2点御提案をいただいておりますので、お答えをさせていただきます。  まず、完全米飯化というふうなことでございますけれども、議員さんからもいろいろ御要望はいただいてまいりましたが、またいろんな場面で保護者の皆様方からもそういう声をいただいております。そういうことから可能性というふうなことについては、やはり検討しなければならんというふうには考えております。  しかしながら、いろんな課題というのも並行してございます。その課題の一つに、今現在取り組んでおります自校炊飯というのも、まだこれからの取り組みというふうなところの部分でも大きな部分の課題というふうなことになりますので、そういう意味では検討というふうなことをいたしましても、具体的にはその自校炊飯が完了してからの取り組みが実際の話かなというふうには思うんでございますけれども、申しましたように可能性というふうなことについては、やはり一定検討はさせていただきたいというふうには考えます。  それともう一点、食育について、学校給食を活用して地域の皆様方とのコミュニケーションといいますか、理解を深めてはどうかというふうな御提案だったと思いますが、実際、今の段階で未就学児童の保護者の皆さん方にもそういう機会を現に持っていただいております。しかしながら、もう少し広い意味の地域かなというふうにも受けとめをさせていただきました。趣旨のほうは、食育というふうなことで、学校だけではできることではございませんので、地域の皆様方に理解していただく一つの方策として活用することについては、もっともな御提案だというふうに思います。どこまでのことができるかは、ちょっと私、今の段階で見通せませんが、一度検討してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ○村上正明 議長  樋之内都市産業活力部長。 ◎樋之内登志 都市産業活力部長  新規就農者の住宅の整備についてお尋ねがありましたので、お答えしたいと思います。  新規就農者に対する支援ということについては、非常に私たちも大きな課題であると考えておりまして、今現在、農用地や住宅のあっせんにつきましては農政課が窓口となりまして、地域の農会だとかJA六甲、農業協同組合さん、これらと連携しまして情報提供を行っているところではございます。ただ、これまで幾つかあっせんはしたけれども、実績はないようでございます。  新規就農の方が農地を得て農業をするということには幾つかの要件をクリアする必要がありまして、昨日もTPPに関して御質問もありましたけれども、日本の国自体が日本農業をどのようにして守っていくかということについては、国も大きな課題であると考えておりまして、この6月ごろには何らかの形を示されるものと思っておりますので、それを見まして、宝塚市におきまして、この新規就農ということについて何らかの政策が活用できるのではないか、宝塚の新規就農につながるものがあるのではないかというあたりを、十分にそれも検討したいと思います。  また、今現在、農業振興計画について検討していただいています中に幾つかアイデアをいただいておりますので、それらも参考にしながら、今後、十分にこの新規就農ということについては私たちも検討していきたいと思っております。  以上です。 ○村上正明 議長  組織改革について。農政課に専門知識を持った職員の配置。  谷本総務部長。 ◎谷本政博 総務部長  すみません、申しわけございません。農政課への専門職の配置の検討でございます。  やはり我々のほうといたしましても、農政課、農業関係の専門的知識を有する職員の配置が確かに望ましいとは思っております。職員の配置に当たりましては、各職員の持っております経験とか知識を十分に考慮いたしまして、昨年の4月には北部地域の農業振興担当で参与を配置させていただいたりして適材適所な配置に努めてございます。  今後の新規の採用者数につきましては、今後一定の採用人数を確保する予定でございますので、新規の採用者の中から、適材適所の観点から配置について十分に検討をしてまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ○村上正明 議長  大島議員。 ◆15番(大島淡紅子議員) ありがとうございました。引き続き要望しておきたいと思います。  日本で残飯として捨てられる食べ物、年間2千万トンあるんですね。もうはっきり言って11兆円損しているわけですから、これも含めてやはり食育ということも考えていただきたいし、税金を投入しているんですから地域に給食会を開くということも当然だと思います。  また、完全米飯を目指すというのも、終わってからでは遅いと思いますので、並行して検討していただきたいと思います。  以上で質問を終わります。 ○村上正明 議長  以上で、社会民主党議員団、大島議員の質問を終わります。  お諮りします。  ただいま議題となっております議案第1号から議案第16号までの平成23年度宝塚市一般会計予算並びに各特別会計予算については、11人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにしたいと思います。これに異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上正明 議長  異議なしと認めます。  したがって、そのように決定しました。  ただいま設置することに決定しました予算特別委員会の委員選任については、委員会条例第7条第1項の規定により、議長から指名したいと思います。  職員に委員名を朗読させます。 ◎村上真二 議会事務局次長  予算特別委員会委員としまして、3番多田議員、5番梶川議員、9番北野議員、10番山本議員、11番中野議員、14番坂下議員、16番たぶち議員、17番深尾議員、18番伊福議員、22番江原議員、26番草野議員、以上11名でございます。 ○村上正明 議長  朗読は終わりました。  ただいまの朗読のとおり委員を選任しましたので、御報告いたします。  次に、お諮りします。  ただいま議題となっております議案第17号平成23年度宝塚市水道事業会計予算及び議案第18号平成23年度宝塚市下水道事業会計予算については産業建設常任委員会に、議案第19号平成23年度宝塚市病院事業会計予算については文教生活常任委員会に付託の上、審査したいと思います。これに異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上正明 議長  異議なしと認めます。  したがって、そのように決定しました。  日程第2、議案第20号及び議案第21号、議案第31号及び議案第32号並びに議案第40号から議案第44号までの以上9件を一括して議題とします。 △───── 日程第2 ─────     …………………………………………… 議案第20号 宝塚市特別職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について 議案第21号 宝塚市公正な職務執行の確保に関する条例の制定について
    議案第31号 公の施設の指定管理者の指定について 議案第32号 兵庫県市町村職員退職手当組合を組織する地方公共団体の数の増減及び兵庫県市町村職員退職手当組合規約の変更に関する協議について 議案第40号 平成22年度宝塚市一般会計補正予算(第7号) 議案第41号 平成22年度宝塚市特別会計国民健康保険事業費補正予算(第6号) 議案第42号 平成22年度宝塚市特別会計老人保健医療事業費補正予算(第2号) 議案第43号 平成22年度宝塚市特別会計介護保険事業費補正予算(第4号) 議案第44号 平成22年度宝塚市特別会計後期高齢者医療事業費補正予算(第4号)     …………………………………………… ○村上正明 議長  お諮りします。  本件については、一部の提案理由の説明を終わっております。議案第40号から議案第44号までの以上5件について、提案理由の説明を求めます。  中川市長。 ◎中川智子 市長  議案第40号から議案第44号までの以上5件につきまして、一括して提案理由の御説明を申し上げます。  まず、議案第40号平成22年度宝塚市一般会計補正予算(第7号)についてですが、本件は、平成22年度宝塚市一般会計の歳入歳出予算の総額にそれぞれ15億2,500万円を追加し、補正後の歳入歳出予算の総額をそれぞれ701億7,515万6千円とするもので、款項の区分ごとの補正金額は第1表のとおりです。  また、第2表には継続費の補正を、第3表には繰越明許費の補正を、第4表には地方債の補正をそれぞれ追加しています。  歳出予算の主なものは、国の補正予算に係る事業として、住民生活に光をそそぐ交付金を活用して、DV対策推進事業、図書館分室設置事業を計上するとともに、障害者福祉事業、高齢者見守りネットワーク事業、児童虐待防止施策推進事業、中央図書館及び西図書館の管理運営事業を増額し、きめ細かな交付金を活用して、道路バリアフリー化整備事業、既設公園整備事業等を計上するほか、安全・安心な学校づくり交付金を活用して、小学校及び中学校の施設耐震化事業を増額しようとするものです。  また、基金管理事業において、財政調整基金、市債管理基金、公共施設等整備保全基金への積立金をそれぞれ増額する一方、執行額の確定に伴う執行残等を減額しようとするものです。  歳入予算の主なものは、法人市民税、普通交付税等を増額し、国庫支出金では、荒地西山線整備に係る都市計画道路整備事業費負担金、きめ細かな交付金、住民生活に光をそそぐ交付金、社会資本整備総合交付金、安全・安心な学校づくり交付金等を、市債では、小学校及び中学校の施設整備事業債等を増額する一方、国庫支出金では、子ども手当負担金、JR宝塚駅周辺整備に係る都市計画道路整備事業費負担金等を、県支出金では、子ども手当負担金等を、市債では、公園整備事業債等を減額しようとするものです。  第2表、継続費の補正では、中学校施設耐震化事業の平成22年度の年割額を増額する一方、平成23年度の年割額を減額し、継続費の総額を減額しようとするものです。  第3表、繰越明許費の補正では、一般市道新設改良事業、都市計画道路荒地西山線整備事業、(仮称)小林1丁目公園整備事業、中筋JR北土地区画整理事業、小学校及び中学校の施設耐震化事業等の合計29件を追加しようとするものです。  第4表、地方債の補正では、街路整備事業債、小学校及び中学校の施設整備事業債の限度額をそれぞれ増額する一方、道路橋梁整備事業債、河川整備事業債、公園整備事業債、区画整理事業債、市営住宅整備事業債、社会教育施設整備事業債の限度額をそれぞれ減額しようとするものです。  次に、議案第41号平成22年度宝塚市特別会計国民健康保険事業費補正予算(第6号)についてですが、本件は、平成22年度宝塚市特別会計国民健康保険事業費の歳入歳出予算の総額からそれぞれ1,629万1千円を減額し、補正後の歳入歳出予算の総額をそれぞれ214億7,438万8千円とするもので、款項の区分ごとの補正金額は第1表のとおりです。  歳出予算の主なものは、徴収事業の執行額の確定に伴う執行残等を減額しようとするものです。  歳入予算の主なものは、保険基盤安定繰入金、その他一般会計繰入金をそれぞれ増額する一方、療養給付費等負担金、職員給与費等繰入金をそれぞれ減額しようとするものです。  次に、議案第42号平成22年度宝塚市特別会計老人保健医療事業費補正予算(第2号)についてですが、本件は、平成22年度宝塚市特別会計老人保健医療事業費の歳入歳出予算の総額からそれぞれ441万2千円を減額し、補正後の歳入歳出予算の総額をそれぞれ1,937万4千円とするもので、款項の区分ごとの補正金額は第1表のとおりです。  歳出予算の主なものは、医療給付費等の見込み減により、老人保健医療一般管理事業を減額しようとするものです。  歳入予算の主なものは、社会保険診療報酬支払基金医療費交付金等を減額しようとするものです。  次に、議案第43号平成22年度宝塚市特別会計介護保険事業費補正予算(第4号)についてですが、本件は、平成22年度宝塚市特別会計介護保険事業費の歳入歳出予算の総額からそれぞれ1億1,855万円を減額し、補正後の歳入歳出予算の総額をそれぞれ129億3,767万6千円とするもので、款項の区分ごとの補正金額は第1表のとおりです。  歳出予算の主なものは、介護予防サービス給付事業等を増額する一方、地域密着型介護サービス等給付事業等を減額しようとするものです。  歳入予算の主なものは、介護従事者処遇改善臨時特例基金取り崩し等を増額する一方、国・県からの介護給付費負担金、介護給付費繰入金、介護給付費準備基金取り崩し等を減額しようとするものです。  次に、議案第44号平成22年度宝塚市特別会計後期高齢者医療事業費補正予算(第4号)についてですが、本件は、平成22年度宝塚市特別会計後期高齢者医療事業費の歳入歳出予算の総額からそれぞれ1,986万4千円を減額し、補正後の歳入歳出予算の総額をそれぞれ26億4,940万5千円とするもので、款項の区分ごとの補正金額は第1表のとおりです。  歳出予算の主なものは、兵庫県後期高齢者医療広域連合へ納付する保険基盤安定制度負担金の確定に伴う減額のほか、一般管理事業の執行額の確定に伴う執行残等を減額しようとするものです。  歳入予算は、職員給与費等繰入金、保険基盤安定繰入金をそれぞれ減額しようとするものです。  以上5件につきまして、よろしく御審議をいただきますようお願い申し上げます。 ○村上正明 議長  提案理由の説明は終わりました。  お諮りします。  本件は、質疑を省略し、直ちに総務常任委員会に付託の上、審査したいと思います。これに異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上正明 議長  異議なしと認めます。  したがって、そのように決定しました。  日程第3、議案第22号から議案第25号までの以上4件を一括して議題とします。 △───── 日程第3 ─────     …………………………………………… 議案第22号 宝塚市福祉医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定について 議案第23号 宝塚市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定について 議案第24号 宝塚市環境基本条例の一部を改正する条例の制定について 議案第25号 宝塚市職員定数条例の一部を改正する条例の制定について     …………………………………………… ○村上正明 議長  本件については、既に提案理由の説明を終えております。  お諮りします。  本件については、質疑を省略して、直ちに文教生活常任委員会に付託の上、審査したいと思います。これに異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上正明 議長  異議なしと認めます。  したがって、そのように決定しました。  日程第4、議案第26号から議案第30号まで、議案第33号から議案第39号まで及び議案第45号の以上13件を一括して議題とします。 △───── 日程第4 ─────     …………………………………………… 議案第26号 執行機関の附属機関設置に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について 議案第27号 宝塚市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例の制定について 議案第28号 宝塚市都市公園条例の一部を改正する条例の制定について 議案第29号 訴えの提起について 議案第30号 訴えの提起について 議案第33号 市道路線の認定について 議案第34号 市道路線の認定について 議案第35号 市道路線の認定について 議案第36号 市道路線の認定について 議案第37号 市道路線の認定について 議案第38号 市道路線の認定変更について 議案第39号 市道路線の認定変更について 議案第45号 平成22年度宝塚市下水道事業会計補正予算(第2号)     …………………………………………… ○村上正明 議長  お諮りします。  本件については、一部の提案理由の説明を終えております。  議案第45号について提案理由の説明を求めます。  中川市長。 ◎中川智子 市長  議案第45号平成22年度宝塚市下水道事業会計補正予算(第2号)につきまして、提案理由の御説明を申し上げます。  本件は、平成22年度宝塚市下水道事業会計予算の収益的収入及び支出のうち、下水道事業収益の予定額38億7,774万2千円を1,361万円減額し、38億6,413万2千円に、下水道事業費用の予定額43億4,751万円を3,940万円減額し、43億811万円にするとともに、資本的収入及び支出のうち、資本的収入の予定額31億7,222万8千円を672万3千円減額し、31億6,550万5千円に、資本的支出の予定額43億2,074万2千円を300万円増額し、43億2,374万2千円にしようとするものです。  また、企業債のうち、起債の限度額の予定額22億8,420万円を320万円増額し、22億8,740万円に、議会の議決を経なければ流用することのできない経費のうち、職員給与費の予定額3億3,153万5千円を3,640万円減額し、2億9,513万5千円にするほか、他会計からの補助金のうち、経営安定化のために補助を受ける金額9億7,285万1千円を9億6,814万6千円にしようとするものです。  これらは、平成22年度予算について決算見込みに基づき予算を整理したもので、これらにあわせて一般会計からの繰入金についても補正を行おうとするものです。  よろしく御審議をいただきますようお願い申し上げます。 ○村上正明 議長  提案理由の説明は終わりました。  お諮りします。  本件については、質疑を省略して、直ちに産業建設常任委員会に付託の上、審査したいと思います。これに異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上正明 議長  異議なしと認めます。  したがって、そのように決定しました。  日程第5、請願第73号から請願第75号までの以上3件を一括して議題とします。 △───── 日程第5 ─────     …………………………………………… 請願第73号 住宅リフォーム助成制度創設に関する請願 請願第74号 こどもたちにゆきとどいた教育を求める請願 請願第75号 中小業者の自家労賃を必要経費として認めることを求める意見書提出についての請願     …………………………………………… ○村上正明 議長  本件については、朗読を省略して、直ちに紹介議員の説明を求めます。  まず、請願第73号をとなき議員にお願いします。  となき議員。 ◎25番(となき正勝議員) 請願第73号住宅リフォーム助成制度創設に関する請願につきまして、紹介議員を代表しまして趣旨説明をさせていただきます。  請願者は、宝塚市安倉南1丁目22−1−2F、阪神土建労働組合阪神支部、支部長、木本幸弘、宝塚市三笠町1番9号、宝塚民主商工会、会長、小林格さんです。  請願の趣旨としましては、今、全国各地で、国の特別交付金を活用するなどして住宅リフォーム助成制度の創設が相次いでおります。現在、県下では4つの自治体、全国では29都道府県の175自治体が制度を創設しており、その経済効果は十数倍にも及ぶと言われています。  この住宅リフォーム助成制度は、住民が安全・安心の住宅を確保する。そして地域循環型経済の活性化に結びつき、緊急経済対策にもなる。技術者の育成と確保にも結びつくということで、その効果が確信になっております。  兵庫県、そして宝塚市で一定の制度はありますが、まだ限られた範囲となっています。このことから経済対策とした住宅リフォーム助成制度の創設を切に願うというものです。
     請願の項目としまして、宝塚市民が居住する住宅リフォーム及び改修工事を地元建設業者に依頼した場合、その費用の一部を助成する制度、住宅リフォーム助成制度(仮称)を地域経済活性化対策として創設してくださいというものです。  しかるべき委員会に付託の上、全員一致で採択いただきますようお願いします。  以上です。 ○村上正明 議長  次に、請願第74号を草野議員にお願いします。  26番草野議員。 ◎26番(草野義雄議員) 請願第74号こどもたちにゆきとどいた教育を求める請願につきまして、紹介議員を代表いたしまして趣旨説明を行います。  請願者は、宝塚市安倉中1丁目10−1、勝部昭義さん、外署名が1,132名分ついております。  請願の趣旨としては、小学校4年生まで35人学級が実現し、個々の子どもに寄り添った、きめ細やかな教育ができるようになりました。小中学校全学年での少人数学級の早期実現を願っています。予算の削減でなく、大幅増額されることを基本に要求の実現を求め、請願します。  請願の項目としては、1、教育予算を大幅に増額してください。  2、現在、小学校4年まで実施されている35人学級を小中すべての学年で実施するよう県に意見書を上げてください。  以上です。しかるべき委員会への付託の上、全員一致で採択していただきますようよろしくお願いいたします。 ○村上正明 議長  次に、請願第75号を田中議員にお願いします。  6番田中議員。 ◎6番(田中こう議員) それでは、請願第75号中小業者の自家労賃を必要経費として認めることを求める意見書提出についての請願について、紹介議員を代表しまして趣旨説明をさせていただきます。  請願者は、宝塚市三笠町1−9、宝塚民商婦人部、川瀬二見さんです。  請願の趣旨ですが、中小業者を支えている家族従業者の働き分、自家労賃は、配偶者とその親族が事業に従事したとき、対価の支払いは必要経費に算入しないとする所得税法56条によって必要経費として認められていません。事業主の所得から控除される働き分は、配偶者の場合86万円、家族の場合は50万円で、家族従業者にはこのわずかな控除が収入とみなされるため、社会的にも経済的にも全く自立できない状況となっています。そのことが後継者不足にも拍車をかけています。  世界の主要国では自家労賃を必要経費として認め、家族従業者の人格・人権・労働を正当に評価しています。日本でも所得税法第56条の廃止が、税法上も、民法、労働法や社会保障上でも家族従業者の人権保障の基礎をつくるものというのが請願の趣旨であります。  請願の項目は、中小業者の家族従業者の自家労賃を必要経費として認めることを求める意見書を政府に送付することです。  しかるべき委員会に付託の上、全員一致で採択していただきますようにお願いいたします。  以上です。 ○村上正明 議長  以上で請願に対する紹介議員の説明は終わりました。  お諮りします。  請願第75号は総務常任委員会に、請願第74号は文教生活常任委員会に、請願第73号は産業建設常任委員会に付託の上、審査したいと思います。これに異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上正明 議長  異議なしと認めます。  したがって、そのように決定しました。  日程追加についてお諮りします。  近石武夫議員に対する懲罰動議の件についてを日程に追加し、議題としたいと思います。これに異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上正明 議長  異議なしと認めます。  したがって、そのように決定しました。  近石武夫議員に対する懲罰動議の件についてを日程に追加し、議題とします。 △───── 日程追加分 ─────     …………………………………………… 近石武夫議員に対する懲罰動議の件について     …………………………………………… ○村上正明 議長  19番近石議員の退席を求めます。                 (19番近石武夫議員退席) ○村上正明 議長  動議提出者の説明を求めます。  26番草野議員。 ◎26番(草野義雄議員) 近石武夫議員に対する懲罰動議につきまして、提出者を代表いたしまして提案理由の説明を行いたいと思います。  近石武夫議員が起こされました議会政務調査費につきましての住民監査請求の監査結果が2月22日に公表されました。監査結果は、今回の請求はいずれも違法または不当な支出には当たらず、近石武夫議員が求める措置の必要は認められないというものでございました。  その主な理由として上げられましたことは、最高裁判所、その他諸判例におきまして、政務調査費の使途につきましては議員の裁量の余地があることを認めているということでありまして、そして政務調査費の使途基準の詳細や解釈について定められております現行のマニュアル、平成21年4月施行の分でございますが、これは平成20年度の宝塚市議会改革検討委員会における使途基準の見直しの結果を反映して策定されたものであり、現時点での議員の総意に基づくものであると考えられるとして、したがって近石武夫議員が請求する違法・不当性の判断につきましては、議会の裁量により策定されましたマニュアルに沿った支出であるかどうかで判断することで判例の趣旨に合致するものと、こういうこととしておりまして、議会の自律権、議員の総意である政務調査費マニュアルを尊重した、ごく当たり前の判断を下されたわけであります。  問題は、この議会の自律権に属する政務調査費につきまして、議会を構成する近石武夫議員が監査請求を起こしたということでございます。こんなことがまかり通りましたら、議会改革検討委員会での使途基準の検討や見直し作業は全く無意味なものになると思われます。また、政務調査費の使途基準を定めました議員の総意と考えられておりますマニュアルにつきましても無意味なものとなるのではないでしょうか。近石武夫議員によりまして宝塚市議会の自律権が侵害されたという点が、今回の住民監査請求事犯の本質だと考えるわけです。  そして、そのことは請求内容に示されておりまして、現在、宝塚市議会は、議員の総意でもって議会改革に取り組んでおりまして、議員必携や議員ハンドブックを各議員が購入して手元に置いて活動しようと申し合わせをしたと思うわけです。それを近石議員は、政務調査費で各議員が1冊ずつ購入したのは違法・不当だと監査請求されたわけであります。会派に1冊だと主張されたわけです。議会改革への敵対行為になるのではないでしょうか。  その上、近石武夫議員は、新日本婦人の会という住民の団体が発行する新婦人新聞や、全国商工団体連合会が発行する商工新聞を、日本共産党が発行する新聞だとして違法・不当だと主張をされておられます。住民団体に対する公然たる誹謗中傷まで行っていると思われます。  さらに、今回の監査請求に当たりまして、近石武夫議員は事前にマスコミに資料を送って報道を依頼した形跡があります。それはすなわち、私のほうにある新聞記者が来まして、この監査請求に対するコメントを求めてきました。そのときには既にその記者には監査請求の要旨、内容が出ておりまして、はっきり送られてきたということを言っておりました。私は、コメントとしては正式には聞いておりませんので、それはちゃんと正式にわかった時点でコメントをするというようなコメントを出したつもりでございますが、そういったことが翌日のマスコミに載りました。つまり、広く報道させることを意図した議会攻撃の意図がうかがわれたわけであります。こういうことがまかり通りますと、議員が常に監査請求を起こすことによりまして、市議会全体が市民から不信の目で見られることになるのではないでしょうか。  私は、近石議員が議員をやめておって、ただ単なる市民となっておれば、この住民監査請求というのは筋が通った部分があったと思うわけでございますけれども、議員である以上、こうしたことが許されるならば、常に監査請求というものによって議会全体が市民から不信の目で見られるというようなことがまかり通ってしまうのではないかと思うわけです。  そして、政務調査費をめぐりましては、近石武夫議員の政務調査費不正支出が大きな問題となっておりました。宝塚市議会は、昨年の12月議会で政務調査費に関する調査特別委員会が議会の総意、全員一致で設置をされまして、調査を行ってまいりました。その内容につきましては、本3月定例議会の初日の2月16日に委員長が報告を行ったところでございます。  そして、本来、近石武夫議員の個人責任に属する不正支出につきまして、説明責任と返還責任を負うべき近石議員は何らその責任を果たさず、会派支給というルールによりまして、近石武夫議員と会派を組んできた議員の共同責任でもって不正支出額が返還されるというような事態になっておるわけでございます。近石武夫議員こそ、みずからの政務調査費の不正支出について説明責任と返還責任を果たしてこそ、市民の議会に対する信頼を回復する、そういうものであると考えるわけです。  そこで、議会の懲罰権が、議場外における言動であっても、議会自体を誹謗して、その品位、権威を傷つけるような行為は懲罰の事由になるかどうかという判断についてでございます。  まず最初に、近石議員は、道路交通法違反の罪で懲役10月、執行猶予3年の有罪判決を受けて、4たび議員辞職勧告決議を受けておられます。しかし、これは判例上、議員個人の非行であって、議会自体の被害は間接であるがゆえに、このような議員の非行は選挙民の心にゆだねるべきであって、議会が懲罰をもって臨むのは行き過ぎであるという判例が通説でございます。しかしながら、議員が議会自体を誹謗して、その品位、権威を傷つけるものについては、議会の住民に対する権威、信任を守るために、議会の自律的権能をもって懲罰事犯となし得ると解するのが相当であるという福岡高裁の判例がございます。  近石武夫議員の政務調査費についての監査請求は、さきに述べましたように、事実はないにもかかわらず、みずからの不正支出を棚に上げ、それどころかみずからの不正支出を利用して市議会全体があたかも不正支出を行っているかのような疑惑を市民に抱かせ、市議会に対する不信を与え、ひいては当該議会会派及びその構成議員を冒涜したにもとどまらず、市議会全体に対する市民の疑惑を起こさせ、議会の品位を傷つけ、その権威を失墜させたものと言わなければなりません。近石武夫議員の行為は、まさに懲罰事犯に該当すると認めることが相当と判断されますので、ここに懲罰動議を提出するものでございます。  議員各位におかれましては、真っ当な御判断をいただきますようお願い申し上げまして、提案理由とさせていただきます。 ○村上正明 議長  説明は終わりました。  お諮りします。  本件については、質疑を省略したいと思います。これに異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上正明 議長  異議なしと認めます。  したがって、そのように決定しました。  次に、近石議員から、本件について一身上の弁明をしたい旨の申し出があります。  お諮りします。  これを許可することに異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○村上正明 議長  異議なしと認めます。  したがって、近石議員の一身上の弁明を許可することに決定しました。  近石議員の入場を許可します。     (19番近石武夫議員入場) ○村上正明 議長  19番近石議員。 ◆19番(近石武夫議員) 無所属の近石武夫でございます。  私が昨年6月15日に起こしました道路交通法違反事件につきましては、議員の皆さん、市長を初め職員の皆さん、市民の皆さん、多くの皆さんに大変な御迷惑をおかけいたしましたことを心から深くおわびを申し上げます。本当に申しわけございませんでした。  今回、私が昨年12月24日に提出した住民監査請求に関しまして懲罰動議が提出されました。懲罰動議提出理由の中で「市議会の政務調査費の支出に対する信用失墜をねらった報復行為ともいうべき」というところがありますが、私は全くそのような報復行為で住民監査請求をしたわけではありません。  私は以前から、日本共産党宝塚市会議員団の政務調査費の事務費、文具代のうち、用紙の購入が突出して多い割には印刷物の添付がないということに疑問を持っていました。今回その点を中心に住民監査請求をしたものです。  また、提出理由の中で私の政務調査費での切手購入や市政通信の送付について問題提起されていますが、この件につきましては平成22年5月18日付宝塚市監査委員の住民監査請求に係る監査結果報告で明らかになっております。  今回の住民監査請求は、地方自治法第242条に基づき、正式な手続により純粋な気持ちで行いました。地方自治法により住民に認められた権利の行使に対して懲罰動議を提出されたということは、住民としての権利の行使、ひいては言論の自由に圧力をかけるものであると考えています。  私は、住民として正当な権利を行使したものであり、懲罰を科されるいわれは全くありません。議員の皆さんの公平・公正な御判断をお願いいたしまして、私の弁明といたします。 ○村上正明 議長  19番近石議員の退席を求めます。     (19番近石武夫議員退席) ○村上正明 議長  本件については、会議規則第113条第1項の規定により、委員会に付託することの可否を決定しなければならないとされております。  お諮りします。  本件については、7人からなる懲罰特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに賛成の議員の起立を求めます。     (賛成者起立) ○村上正明 議長  賛成少数です。  したがって、会議規則第113条第2項の規定に基づき、本動議は否決されました。  近石議員の入場を許可します。     (19番近石武夫議員入場) ○村上正明 議長  以上で本日の日程はすべて終了しました。  次の会議は、来る3月25日午前9時30分から開きます。  本日はこれで散会します。  ── 散 会 午後5時52分 ──...