平成21年12月14日
市立病院に関する
特別委員会−12月14日-01号平成21年12月14日
市立病院に関する
特別委員会
開会 午後 1時32分
○北山 委員長 それでは、お時間になりましたので、ただいまから
市立病院に関する
特別委員会を開催いたします。
初めに、傍聴とか
写真撮影については許可いたしておりますので、よろしくお願いします。
前の打ち合わせで、本日は、それぞれ2つの班に分かれて行きましたけれども、
行政視察の報告についてはまず最初に少しまとめて整理をして、その後、
市立病院の
医療機器の
購入計画についてをする段取りで進めたいと思うんですが、よろしいですか。
(「はい」の声あり)
それでは、皆さんの手元に、ちょっと事務局のほうで少し頑張っていただきまして、
行政視察の報告についてA班、B班の分をまとめていただいております。お手元の資料をちょっとざっと見ていただければ助かるんですけれども、それでは事務局の酒井さんのほうから、配っていただいている資料を説明していただけますか。ほんなら麻尾さんどうぞ。
◎麻尾
議事調査課書記 そうしましたら、御視察に行ってきました2市、豊川市のほうと青梅市のほうの説明をさせていただきます。
まず、現状についてのところをざっと読み上げる形で御説明させていただきます。
まず、
豊川市民病院なんですけれども、昭和21年4月9日に開設しまして、現在453病床、
一般病床が339、精神が106、結核が8という内訳になっております。
一般病床の利用率は100%を超えているという現状でございます。28診療科が現在ございます。
地方公営企業法全部適用を21年4月から適用されておられました。職員数が約800名、常勤の方につきましては582名ということでございます。
名古屋市立大学からの医師の派遣等が多いというふうに聞いております。
現在、人口16万人で、隣接する小坂井町と合併しますと18万人となる予定でございます。市域に同規模の病院は現在ございません。隣接する
東三河北部医療圏、こちらのほうは南部の医療圏なんですけれども、
本部医療圏の
新城市民病院というのが
医師不足等で経営が不振になっておりまして、70床を減少する予定になっております。現在、
豊川市民病院のほうは新しい病院を建築する計画をしておりまして、新
豊川市民病院では、その70床分を含めた形で、101床増の554床という病院を建築する予定になっております。
院内保育というのは大体10人から15人ぐらいで、看護師だけでなくて
事務職員等も含めて
院内保育の対象としておるということでございます。
質疑のほうは、下に書いてありますとおりの質疑がございました。
次、病院の果たすべき役割ということでお伺いをしてきました。この中では、地域の
中核病院として、
一般医療のほか高度・特殊・
専門医療並びに
救急医療に積極的に
取り組み、地域の住民がいつでも安心して医療の提供を受けられる体制を整備するとともに、ほかの
医療機関との連携を積極的に推進し、地域内での医療の完結を目指すということでございました。また病診(病病)連携の強化を推進し、
かかりつけ医、
夜間救急診療所などと
救急医療の
役割分担をし、
市民病院は緊急性の高い高度な
救急医療を提供する立場にあるというふうな説明をいただいております。あと、読み上げるのが多少長くなりますので省略していきますが、
小児救急というのは大事なので継続して行いたいと。それから、分娩できる病院というのが地域に2院しかなくて、産婦人科が今、豊川のほうでも激減しておる状況なんですけれども、3名でできる限りの範囲でやっていきたいと。今現在そういう形で分娩の制限とかもされておるようなんですけれども、やっていきたいと。またあわせて助産師だけで
自然出産に対応するバースセンターというのを設置する計画をしておるということでございました。
次にいかせていただきますけれども、
一般会計等による
経費負担の関係なんでございますけれども、
経費負担については、
救急医療、
小児医療及び
高度医療の関係については地域で必要な
政策医療として自治体が負担するものなので、
地方公営企業法においても
一般会計が負担することとなっておりまして、その分に基づいて
一般会計から適切な繰り入れを行うということでおっしゃっております。繰入額が平成21年度でトータル9億9,387万4千円、
うち収益的収支に係る分が7億8,581万8千円、
資本的収支に係るものが2億805万6千円ということでございました。考え方としまして、繰入金というのは病院の
収支状況がよくても悪くても変わるものではないというようなお話をいただいております。
次にいきまして、
経営効率化に係る計画についてということですけれども、
経営指標というのをいろいろとまとめておられます。
それから次、(2)に
収入増加・確保への
取り組み、これをいろいろとやっておられます。7対1看護であるとか入院時の
医学管理加算の継続、
領収書裏面広告、新たな
診療項目の取得、
レセプト点検の充実、
請求漏れ対策強化など、いろいろやっておられるようです。
それから、
経費削減・抑制の
取り組みでございます。退職不補充による
正規職員の削減、
職員手当の見直し、
医療材料費の見直し、
業務委託の内容・金額の見直し、
ジェネリック薬品の
導入拡大というような形で、いろいろ取り組んでおられるようでした。
次のページにいきます。
続けて、
患者サービス向上の
取り組み。患者の
待ち時間調査とか
満足度調査というのをやっておりまして、定期的な実施と改善策を実行されておられます。インフォームドコンセントというのを徹底するということでございます。それから
療養環境(
施設設備)の整備と充実に取り組んでおられました。それから
ボランティア活動の充実と定着にも取り組んでおられます。
次、
医療安全対策への
取り組みということでございますが、
医療事故、
インシデント、
インシデントというのは、事故の可能性があったが実際には事故にはならなかった事例ということでございます。の情報の
有効活用というのをやっておられます。それから
医療従事者の資質・意識の向上、
感染対策体制の確立・強化ということになっております。
次、6番ですが、
人材確保育成の
取り組み、
各種負担軽減策の推進、
臨床研修指定病院としての体制の充実、
臨床研修管理室において
プログラムの見直しを実施ということで、
臨床研修医の
プログラムをこちらのほうで見直しされておられます。それから
各種研究・研修の充実、
院内保育所の充実ということでございます。
その他ですが、DPCの導入・分析であるとか
電子カルテの導入、
医療情報システム化の推進、
クリティカルパス(
治療計画書)の推進及び
在院日数の短縮、
医療機器の
中央管理化の推進、病診(病病)連携の推進ということでございます。
次のページにいきまして、
豊川市民病院経営の現状及び課題についてでございます。
現在、病院の老朽化により、提供できる
医療環境に限界がある。医療の安心・安全を確保するためにも新
病院建築計画を実行している。新
病院建築に当たっては、確実なスタッフの確保が必要であると考えておられました。
次のページでございます。
市民病院施設について。施設のほうを見学させていただきました。施設のほうはかなり老朽化されておりまして、21年開設ということで老朽化しておられました。増築工事を何度も行っておられまして、通路等も真っすぐではなく複雑に入り組んだ形になっております。
待合部分には多くの長いすが設置されておられまして、かなり患者数が多いということもありまして、
通路部分はいすばっかりというような感じの印象を受けました。それからカルテを運ぶものだと思うんですが、自走台車という天井なんかを走っているものがそのままむき出しの状態で走っておられるのが印象深かったと思います。動物のイラストが、豚だったと思うんですが、書かれておられました。それから通路の壁面には市民の方の作品、
ボランティアさんとかもあるんだと思うんですが、絵や写真など、そういったものや小学生の絵とか、そういった作品が展示をたくさんされておられました。車の来院が多いということもあるんですが、大きな駐車場、445台あるそうです。敷地内のほうが280と敷地外に165ということでございます。これがあるんですが、かなり車の量が多くて、外の道路まで並ぶことが多々あるということでございました。
院内保育所、実際には院外にあったんですけれども、これは個別の独立した一戸建ての建物でして、通常の
保育所程度の大きさがあると、通常の
保育所レベルの施設だったということでございます。
豊川につきましては以上でございます。
引き続きまして、青梅のほうの説明をさせていただきます。
青梅のほうは
青梅市立総合病院という形になっておりまして、こちらのほうはかなり豪華な病院だったという印象でございます。
改革プランの作成に当たりましては、
診療報酬の改定や
医師不足、また自治体の
財政状況等により、
公立病院の経営のあり方が課題となっていると。
公立病院の改革が必要となっているので、
青梅市立総合病院では平成17年から
集中改革プランというのを策定されておりまして、実施しておられました。平成19年に閣議決定された
公立病院改革に基づいて総務省から出された
公立病院改革ガイドラインに基づき、
改革プランの策定をしておられるということでございます。プランの役割としましては、病院の役割を明確にして
一般会計の
負担範囲を明確にする。それから
経営指標の
数値目標を明確にして、
目標達成への
具体的取り組みを明記することにより、
経営改革の基本とするということでございます。
それから、病院の現状でございますが、562床です。
一般病棟が508床、
精神病床が50床、
感染病床が4床でございます。こちらの病院も
精神病床をお持ちでございました。それから29診療科がございまして、内科系の科を9科に細かく分類されておるというお話でございました。各診療科の部長という方は、それぞれ
大学病院とかに行きますと講師や助教授とかいう形の職につかれるぐらいのレベルの人材を持っておられるということでございました。それから年間に1,100人ほどの分娩数がございます。それから病床の利用率につきましては81%ほど、それから1学年について24人の
臨床研修医というのを受けられておられます。そのうちの9人につきましては
青梅市立総合病院のほうで独自で募集をされて、去年の場合ですと9人の
研修医募集に50名以上の応募があったというお話を聞いております。それから、慢性期の件につきましてはほかの病院で対応ができるので、急性期に集中して取り組んでいるという姿勢で取り組んでおられました。
それから、ヘリポートがございまして、救急のヘリで搬送が年間に30件程度あるということでございます。それから、救急についても研修医の方が当直等をして、
小児救急のほうにも立ち会うというふうに聞いております。それから機器を最新にすることで研修の成果が上がって、研修医を派遣する大学でも上位に位置づけられておられて、優先的に派遣していただけるというふうに聞いております。
次のページをお願いいたします。
地域医療確保のために果たすべき役割でございます。
自治体病院としての使命としましては、地域に不足している医療に積極的に取り組むとともに、地域の
医療機関や
行政機関等との連携を図りながら、公平・公正な医療を提供し、
地域住民の健康の維持・増進を図り、地域の発展に貢献することと考えておられます。病院の理念と
基本方針というのがございまして、理念につきましては、ざっと読み上げますが「私たちは、快適で優しい
療養環境のもと、地域が必要とする高度な
急性期医療を、安全かつ
患者中心に実践します」ということでございます。
基本方針としまして4項目ございまして、「私たちは、清潔な
病院づくりに努力します」。次、「私たちは、親切な
病院づくりに努力します」「私たちは、信頼される
病院づくりに努力します」「私たちは、自立できる
病院づくりに努力します」ということでございます。
その次のページをお願いいたします。
一般会計の負担についてでございます。
総務省から示される基準というのに基づいて
繰り出しを行ってもらっているということでございます。各1から10までの項目について
経費負担をしていただいて、
繰り出しをいただいているということでございます。平成21年度につきましては、
収益的収支につきまして6億5,271万6千円、それから
資本的収支につきましては3,490万4千円ということでございまして、合計で6億8,762万円の
繰り出しをいただいておるということでございました。
それから、
経営効率化についてですが、経営の効率化につきまして、いろいろ指標を定めまして、それを目標にして取り組んでおられるということでございました。
経営指標に係る
数値目標というのですが、
不良債権比率は現在もなくて、今後もなしということであります。
資金不足比率も現在もなくて、今後も発生させないということでございますね。
自己資本構成比率というのは36.4%で、今後増加させていくというような形の目標になっております。固定資産対
長期資本比率というのが80.4%、これは今後減少させていく形。それから
流動比率につきましては387.3%ということで、これも増加をさせていくというような形になっております。
自己資本回転率というのは1.9回で、これは維持させていくというような形でございます。
病床利用率は83.3%、これも今年度ということだったんですが、これも維持をしていくと。
平均在院日数につきましては12.8日ということで、これも維持をしていくという形でございます。入院1日
平均患者数というのは463.5人ということでございます。これは維持する傾向でございます。それから外来1日
平均患者数というのが1,340人ということで、これは年々10人ずつ減少していくような形の目標というか、減少していっているという現状だと思いますが、目標を立てておられます。それから入院1人当たりの
平均収入が4万8千円、それから外来の1人当たりの
平均収入が1万6千円、これはいずれも増加させていく目標を立てておられます。患者100人当たりの
検査件数が539.8ということで、これも維持していきたいと。患者100人当たりの
エックス線件数が23.4件ということで、これも維持をしていきたいということでございます。
公立病院としての
医療機能に係る
数値目標としましては、休日の
夜間平均患者数が小児を除く形で35人を維持と。それから休日
夜間平均患者数、小児の部分が20人を維持していきたいということでございます。
分娩取扱数は1,100人以上をこれも維持していきたいということで、
放射線治療数が9,750件、
外来化学療法件数が2,050件、これは2つとも50件ずつ年間維持をしていきたいということでございました。それから冠動脈、
大動脈パイバス手術、体外循環を要する手術等が100件を維持していきたいということでございます。
すみません長くなりまして。次のNo.5のほうをお願いいたします。
数値目標達成に向けた具体的な
取り組みということで、1、
民間的経営手法の導入、それから2としまして
事業規模・形態の見直し、3としまして
経費削減・
抑制対策、4としまして
収入増加・
確保対策、5、その他としまして、育児短時間
勤務制度であるとか医師の短時間
勤務正規職員制度などを取り入れるということでございました。
次、No.6をお願いいたします。
病床利用率を踏まえた
取り組みについてということでございます。
病床利用率を踏まえた施設・設備の整備ということでございまして、平成18年度以前は総病床数604床でございました。それを、平成19年度に
一般病床を42床減らしまして、
一般病床508床、
精神病床50床、
感染病床40床の総病床数が562床としました。その結果、平成19年度の
病床利用率は前年度より1.3%ふえまして83.1%となったということでございます。
入院患者数は9,407人減少されたということでございます。今後も、病床の
利用率等を踏まえて
有効活用していきたいということでございました。
最後、施設の関係でございますが、こちらのほうも施設の中を見学させていただきました。まず玄関を入ると巨大なシャンデリアが設置されておりました。こちらは、お客さんをお出迎えするという気持ちを含めてそういったものを設置されているというふうにお伺いしております。それから壁面等は
タイル等でかなり装飾されておられまして、きれいな感じのする病院でございます。
手すり等は木製のものを使用しておられました。
イタリア製のガラスとか
カットガラスとか何か変わったガラスを使っておられまして、それも目を引くものの一つでございました。それから
照明器具等も
イタリア製であるということで、何か目を引くようなものをつけておられました。それから高価な絵画、レプリカなんですよということだったんですが、壁につるされておられました。
それから、産科とか小児科とか検査室とかそういったところにつきましては対象の患者さんに合わせた
デザインで、小児科ですと子どもさんなんかが楽しく治療を受けられるような感じの
デザインになっておられました。それから検査室のほうは、CTとかそういった機械についても絵がかかれておられたりして、なごまされるような感じの雰囲気になっておられます。それから助
産科外来というのがございまして、そちらのほうでは助産師さんの手づくりの
メッセージパネルなどが張られておりまして、温かい感じを受けました。それから検査室というのは、室名より番号を大きくしまして、1番にお入りくださいというような形でわかりやすく取り組んでおるというふうに聞いております。
それから、2つとばしまして医師の仮眠室というので、
カプセルホテルみたいな形のものがございました。それから
屋上庭園というのが、院長もそちらのほうがお好きなようでしたけれども、
屋上庭園がございまして整備されておられました。それから、最上階のほうに
展望レストランというのが配備されております。
ざっと以上でございます。
○北山 委員長 麻尾さんのほうで本当にしっかりまとめていただいたんでびっくりしますけれども、御苦労さんでした。ありがとうございます。
ここで、ちょっと一遍に言うたら消化不良になるんで、今A班で行かれた方からまず聞きたいと思うんですが、所感についてということで、豊川なり青梅のほうについて、特に行かれた方でこのことだけは言っておきたいということがあれば出していただけたらありがたいんですけども。一遍に聞いていいですね、もう。
(「はい」の声あり)
豊川と青梅市、それぞれA班の方、まず伊福さんのほうから所感を。申しわけないです。
◆伊福 委員 いいえ。行かせてもらって特にというか、特に大学との連携がすごく強固にされているなと。
豊川市民病院の場合は
名古屋市立大学からほとんど、もう9割方そこから先生が来ているんで、すごいパイプがあると。青梅のほうも東京医科歯科大学からお医者さんの8割9割が来ていただいているということだったんで、特に大学がほとんど1本に絞られているんで、ある意味、反対の意味で言えばリスクが高いんですけれども、逆に同じ病院からたくさん来ているんで、病院内の
つながりも大学内の横の
つながりがそのまま病院に来ても横でつながっているので、
診療科目が変わっても結構横の連携がとれていると。逆にほかの大学から先生が来ていないんで、ある意味縦の
つながりとかがもともとある分、逆に同じ大学なんで横もきっちりつながっていますよということが印象でありました。あとは細かい話はよくまとめていただいているので、
あと青梅の場合は結構
院長先生が
リーダーシップをとられていて、薬を買うにしても最後のネゴというか交渉事も
院長先生が最終的には取りまとめて交渉されて、最終の値段を決めるとかいうところまでされているというのが結構印象に残っています。
以上です。
○北山 委員長 ほかの委員さんどうですか。
となき委員。
◆となき 委員 細かく説明していただいたので取り立ててあれなんですけれども、2つとも、ぱっと印象として思ったのが、市民というか患者の要求にこたえようというか、そういう積極的な姿勢というのが見られたかなと。説明ありましたけれども、
救急医療に対する
取り組みなんか、青梅のほうはかなり設備も整った病院なのであれなんですけれども、豊川は施設的にはかなり老朽化も進んでいるような病院ですけれども、そういう救急ということの役割というか、それをしっかりと位置づけてやっているというところで、その辺で両市ともそういう市民に対する責任感というか、そういう強さをすごく感じたのは印象的でしたね。先ほど伊福さんも言われたけれども、機械とかそういう材料や薬とかというものもいかに購入するのに安く抑えるかという点での
取り組みというのをかなり気にしながらやっているなというのが感じられたという、その2点ちょっと特徴的な印象としてありました。
○北山 委員長
大島委員。
◆大島 委員 青梅のほうなんですけれども、本当にすばらしくて、細かいところまで
インテリアとかそれから建築なんかも気を使っておられて、やっぱり前院長、それから現院長もそれを引き継いでということで、特に前
病院事業管理者のときに今の現
病院事業管理者が院長におられて、そのまま今回、前の方がおやめになったので現院長が両方兼務されているという形だったんです。引き継いでということだったんですけれども、徹底してやっぱり
患者サイドに、すごく
インテリアとか細かいことに気を使っておられる。やっぱり
リーダーシップをすごくとっておられて随分お金をかけてはるなと思いましたけれども、そこもやっぱりそういう病院長の
リーダーシップで進めておられる。もう患者さんが本当に安らげてゆっくりできるということが医療の基本にあるんだというような、本当にそういうコンセプトが伝わってくる。
それと、特に青梅なんですけれども、事務方の方たちが、これは市のほうから送り込まれているということをおっしゃっていましたけれども、
事務局長さんもまだ1年、かわってきたところやからようわかりませんと言いながらも、何か物すごい説明なんかもしておられて、かなり、どういうことをこちらが聞いてもすぐに答えるような、すべての人たちの共通認識というか、それぞれ一人一人がいろいろな考え方を持ってそこについて動いているというか、
経営体制ということですごく企業というふうな感じがしたんですね。公的な機関というよりもちょっと民間に近いような、そういう経営陣という感じがしました。すごい活気があったなというふうに思いました。
以上です。
○北山 委員長
寺本委員。
◆寺本 委員 私も、この2つの病院について宝塚の病院と比べながら考えて見ていったんですけれども、この2つのすごく特徴的なところを一つ見ることができたかなと思います。一つは、もう再三出ていますように、
施設整備状況が片や何かもういかにも昔ながらの公立という感じで、ちょっと最初見たときには絶句というか、写真とか撮りにくいような気がしたぐらいの状況の病院でした、正直申し上げて。片方は本当に公立では見たことないぐらい豪華な、私
たち松江の病院を見に行ったときにもすごい感動しましたけれども、その両極端。そしてまた今、
大島委員が言われたように、豊川の病院のほうはもう本当に公立という感じなんですけれども、片や青梅のほうは
民間企業という感じの経営のスタイルをとっているというところも、非常に宝塚の
市立病院からしたら本当に右と左の両極端というような状況でした。
ただ、すごく心に残ったのが、青梅の病院長、
病院事業管理者の方はすごくばあっと
リーダーシップを発揮されて、一つのカリスマというかシンボル的な象徴なんですけれども、それなりにすごくやっぱり理念を持って取り組まれているのがよく伝わってきたんですけれども、片や豊川の病院のほうの医院長さんはお医者さんという感じの人で、エレベーターの中で会っても本当に白衣のお医者さんという感じの方なんです。気負いが余りないように見えるんですけれども、説明してくださった方の説明の仕方やら病院のアピールの仕方なんかを見ていましても、すごく特別なあれをしていますというふうに決しておっしゃらないんだけれども、物すごく堅実で、やっぱりこの地域のとりでだというふうな、地味ながら誇りみたいな、責任感みたいなのがひしひしと伝わってくるような印象を受けました。
それで、ここはカリスマ的な医院長がぐいぐい引っ張っていくというスタイルではないようで、最後におっしゃったのが、チームワークが大事やと、そこについては自分のところは非常にしっかりしているんだというふうなことを言っておられたのが、最後に押さえはったなという感じがしています。
どちらも、宝塚に比べると立地的な問題とか競合病院のあるなしとかいうふうに、それぞれの経営がこっちに比べるとこのような成果が出せる状況にあるのかなとは思いましたけれども、しっかりと参考になることが多かったかなと思っています。
○北山 委員長 江原委員さん、どうですか。
◆江原 委員 2つお邪魔して、豊川は大分田舎なんですけれども、その医療圏の
中核病院という位置づけがあるので、実際40万を超える人口圏の
中核病院。青梅も、青梅市だけでは小さいんですけれども、その周辺の3市、4市をまとめてやっぱり40万強の医療圏の中核。そういう意味合いでは、ちょっとうちとイコールで比較はできないかなという感じはしました。
ただ、両方とも一貫して両方とも共通に言えたのは、救急をしっかりやっておると。やっぱりDPCになればなるほど急性期病院の本領を発揮しないと意味がない。要は療養型じゃない、急性期でやるんだったらとことん急性期対応の力、技術を上げる。テクニカルなそういう専門のお医者さんも招いて、救急で受け入れたらとことん治すというような気構えというか、そういうのがありました。ここでだめやったらもうだめよというぐらいの位置づけの
中核病院の意識づけをそれぞれ皆さんが持っておられるいうのが一番印象的なので、青梅の病院長、事業管理者は、救急受け入れない病院だったらもうかりまへんでというぐらいにとことん救急を受け入れるんです。ちょっと調子が悪いんですという人から重篤な患者の全部受け入れます、うちは。というぐらいに、三次救急ですから。そういう感覚でとことん救急を受け入れないとだめですねというのをはっきり言っていました。やっぱり救急に対するとらえ方が
中核病院という位置づけで全然意識が違うなというのが一つ。
それから、やはりそれぞれ人間ドックを持ってはるということで、じゃ特別な人間ドックの部屋があるとか機器があるとかいうことじゃなくて、今ある診療機器を使いながら人間ドックもちゃんとやっている。それほど人数が多くないのかもしれませんけれども、やはり人間ドックによって、例えば豊川なんかはその他医業収益としてドックのあれだけで5億ぐらい上げているというな数字がやっぱり出てきているので、人間ドックで早期発見したものを自分のところで治療するという連動型という意味では大きいのかなと。
それから、青梅もそうでしたけれども、要は病床の稼働率を上げるために減らしましたということですよね。病床の数を減らして、減らすの簡単だけれども上げられないとかと言っていましたけれども、病床を閉鎖して違う形の倉庫にしたり小児科の専用のフロアにしてみたり大分改装してということで減らしましたけれども、やはりその施設を持っていればそれなりに維持管理費がかかるから違う形で使いましょうという、数字から見て減らしたら減らしたなりの使い方をちゃんと手を打ってあるというような感じですね。
青梅は非常にきれいな病院ですけれども、あれがうちでできるかどうかはわかりませんが、やっぱりコンセプトですね。CТやらMRIやらあのところに入るのは嫌だというような人に青梅梅林の写真がぼーんと目に入ってきて何か安心感があるという、そういうようなことも含めて安らぎの場の空間というのをどうしたらいいかということで、前院長がとことん考えた結果の病院のつくり方というのがあって、それがただ施設の建物、施設にあらわれているだけではなくて、要は看護スタッフも医師のスタッフももうそういうコンセプトが身について、とことんやりましょうというような一体感、建物と人間スタッフの考え方の一体感のある病院の感じが非常に強くしました。
と言って、豊川は100%を超えているような
病床利用率ですけれども青梅は80%前半。それでもここは三次救急で、ドクターヘリも持って、いろんな意味の補助金がいっぱい入ってくるんで、ちょっと数字はイコール比較はできないいう気はしましたけれども、やっぱり救急のとらえ方、人間ドックのとらえ方、だから機器更新云々という話もあるようですけれども、機器を新設はどんどんするけれども、新設した分これで幾らもうけるのというふうなことをしっかりと事務局がお医者さんにちゃんと厳しく追求している、こういう体制で、どちらも事務局がしっかりしていると。うちの事務局と比べて、うーんやっぱりしっかりしとるなとこう思いながら、数字に関して経営分析をしっかりしてやっていたなというのが印象的でした。
以上。
○北山 委員長 それぞれの方で非常によく事務局でまとめてもらっているので、余りその中のことを何か一つだけ抜き出してというのはどうかなと思っておるんですけれども、私的には、ハードの面は別にしまして、今各委員の方が言われましたけれども、救急に対する対応の仕方が、今、江原委員さんから話がありましたけれども、豊川は可能な限り受け入れていると。青梅は、今も
院長先生自身がはっきりと100%受け入れると。しかも歩いてこられる方も含めて最大で1日200人になることもある、絶対断わらへんと。要はこれをせなんだらあきませんよと。市民の支持を得るには救急を断ってはいけないと、これを非常に強調されたので、うちとこでどうしたらできるんかいなというのを僕は思ったのと、もう一つは、豊川の場合も青梅の場合も、豊川で伊福委員さんが質問していただいたんですが、薬の数がどちらも1,300から1,400ということで、うちよりも品数が物すごく少ないんですよね。なおかつ1つふやしたら1つ減らすと。必ず安いほうにする。なおかつ最終の交渉は、話が出ていましたように院長が価格交渉をすると。
どちらも、豊川は全国でも一番安いほうで、10%以内ですよと。青梅はもちろんうちが全国で一番安いですわとはっきり言いはるぐらい、すごくこれはやはり大きいなと。うちはどれぐらいかというて聞いたら真ん中ぐらいらしいんですけれども、そうするとその差だけでもごっついなと思って、どうするかというのはちょっともっともっといろいろ研究せないかんと思うんですけれども、そんなことを感じました。
たまたま最初は青梅市に行こう、帰りがけに豊川に行こうということで最初は計画していたんですけれども、ルート上。結果、いろんな事情がありまして、要は断られたからですけれども、豊川のほうが先になって青梅が後になったので、私としてはよかったなと感じて、2日目は青梅の屋上のレストランでゆっくり食事させていただいて、あれはよかったなと。大分どういうふうにしようか迷ったんですけれども、周りになかったものですから皆さん心配されたかなと思いますけど。病院という感じは全然なくて、本当にいい
展望レストランではないのかなと、そんなことです。
それでは、ちょっとその辺、今のことを、何でも最後に事務局に言って申しわけないですが、うまくまとめていただいて所感に書くということにしまして、次、大垣のほうの報告を酒井さんのほうから。お願いします。
◎酒井 議事調査課係長 私のほうは極めてまとめ方が粗雑というんですか、きめ細かくございませんので、エッセンスだけを届けさせていただきまして、足らず分につきましては、御参加していただいた委員さんのほうから補完といいますかカバーをしていただければありがたいと思います。
まず、大垣のほうから申し上げます。
B班につきましては、大垣市とそれから藤沢市を選ぶに当たりましては、いわゆる経営
改革プランということはとにかく切り口としては出さないで、その病院がなぜ成り立っているのか、どういう個性があってどういう経営をしているんだということで、大垣については産科医療が非常に充実しているということ、それから藤沢につきましてはがん治療、そのあたりが充実しているとか、そこら辺を参考にしながら行かせていただきました。
まずは大垣から報告させていただきます。
大垣の
市民病院というのは、昭和8年に大垣市立診療所として開設しました非常に歴史というのはある病院。また、現在に至るまで、途中の20カ村の町村のいわゆる組合立に変更したり、また途中、岐阜県の農業会が設立する西濃病院としてなったり、最終的に34年10月に大垣市へ、またもとへ戻ってきて現在に至っているということで、いわゆる大垣市民だけの病院ではなくて、西濃地方ではたった一つの総合病院ということで、それが極めて印象的でございました。したがいまして、さっきずっと出ております最後のとりでなんですということで、そういう意味合いの病院でございました。
診療科については33科ですが、特筆します点は、産婦人科はもちろん存続されておりますけれども、小児科、それから循環器の分が使う第2小児科、それから小児外科と3つの小児関係が存在していることと、あと救急救命センター、健康管理センター、輸血、いろんな施設がございました。規模的には、認可病床が888で一般842、感染症6、結核40でございまして、うちのほとんど倍の大きさの規模。現在の職員数ですが、医師が183、助産師と看護師が648、医療技師165、事務職42、ちょっと感覚的に何かうちと比べてごっつい多いなという印象は持ったんですけれども、トータルで1,229名、それに非常勤の医師29名を含めまして臨時の方も入れて総数1,333人。物すごい大きな企業であると感じました。
大垣は市民対象だけではありませんということを示しておる目安に、現在の患者数は、市民の割合が入院で52.9、外来53.4ですから、47.1、外来で46.6が市外からということになります。紹介率はここに書いてあるとおりです。事業収益、これがちょっと驚いたんですが、純利益として3億930万4千円で、ほんまに今黒字ですねという話を、後ほど藤沢のことを申し上げますけれども、大垣のことはそれで驚きの部分でございました。
先ほどから機器の購入とか薬剤の話が出ておりますけれども、これは委員さんの質疑を一部の語らせていただいて申しわけございませんが、事務局の大垣市の体制というのはちょっとかなり異質というか、私どもの宝塚で職員やっていますとそんなことあるのかいなというような話がございました。要するに、まず入られますと、最初に病院へ長くおる方はとりあえず最初に病院に行くと。大体10年ぐらいそこで病院でおって、一たん市長部局へ返しますと。返しますというコメントをいただきました。市長部局でまた10年近く勤められて、必要な人材はそこでもう一遍戻しますと、病院へ。後は永久就職といいますか、もう戻ることなく病院で職員サイドで動いていただくと、そういう考え方でございまして、出てくる課長さん課長さんが皆、ぎょうさん課長さんがおりましたけれども、非常にベテランぞろいで、特に
事務局長さんなんかむちゃくちゃベテランみたいな方で、ある意味では、御本人おっしゃっていましたけれども、医院長に言いたいことは必ず2回は言うと。嫌なことも言うんですと、えらいドンみたいな
事務局長でありまして、印象を感じました。
その中で、今の話もございまして特に2点ほどございまして、一つは
医療機器に関しましてはかなり積極姿勢でした。大垣市の地域性もありますので、それがイコールうちに当てはまるかどうかというのはまたそれは御議論いただく問題ですけれども、必要な機器は高うても買います、5億でも6億でも買いますという話でした。ただ、一つだけあったのが、医者はナンバーワンを目指しますが、7億の機械が欲しいというたら事務局はナンバーツーであるから5億にしろという、そういうお話を差し上げるというのはございましたけれども、とにかく買います。ただ買うに当たっては、それが本当に使われてペイするものかどうか、ないしはペイしなければどの程度の赤字で済むのか、それについては非常に吟味をするということと、それに対するお医者様のほうのモチベーションといいますか、買うたら万歳ではないですよというのは厳しく申し上げているというような話ではございました。
それから、薬に関しましては、これもちょっと特筆すべきなんですけれども、市内で、大垣市とかその周辺でいいますと、自分とこの病院というのは最大の企業ですから、病院としましてはということで、薬剤に関しては絶対に先に契約はしまへんねんと。よその契約が全部終わってから最後の最後にぎりぎりで。ほんで絶対にうちより高い、よそでちょっとでも低いのあったら、そんなとこ絶対契約せんと。それは規模のメリットといいますか、そういうことをおっしゃってまして、それはかなり自信を持って語られておりました。それと先ほど言った人事の関係もあるかもしれませんけれども、極めて特筆すべき、逆に院長さんよりもやっぱりすごい
事務局長さんやなと思いながら聞いておりました。
それから、次の2枚目でございます。経営理念につきましてはここに書いてあるとおりです。どことも
患者中心の医療、上質な医療を提供するということですね。これにつきましては、お医者さんの気持ちとしては、大垣で本当の意味で私ども最後のとりでですからということで、わかりやすく言えば大垣市民の方が、最大限助ける努力をなさるんですが、結果として助からないことがあったときに、ここでだめなら仕方がないと思えるような医療をするんだというのが医師の中にありますというようなことを語られていた、そういうことをおっしゃっております。あとの細かい点はまた委員さんのほうからよろしくお願いします。
それから、次のところですけれども、あと何でも相談しますというよろずセンターというのがありまして、いろいろこういうのを配置していますというお話がございました。これについては、特段私としては余り特に意識していたところまではございませんでしたけれども、もし委員さんでありましたら補足をお願いいたします。
それから、次のページの産婦人科医療ですけれども、これは設立当初、昭和8年当初から婦人科がありますということで、産婦人科は病院にあって、産院というのを別に市が経営されていたということで、昭和36年から市立の産院の受託をするようになりまして、40年には産院の専門棟を建てました。そういう力を入れていた経緯がありまして、52年には市立の病院の産婦人科をそこへ移転させて、59年には廃止されて現在の形になっています。
患者数が、平成20年の実績で入院が1万3,083人、1日当たり平均36人、外来が1日114人、計2万7,883人外来が来ております。救急救命センターで産婦人科に係る受け付けについては年間891人、1日2.4人、センター全体の2.2%。やはり大垣市といえども、マンパワーの確保についてはお医者さんも含めましていろいろ課題になっておりますということでございます。
それから、5ページにまいりまして、小児科、これが実はちょっと印象に残っていたんですけれども、これに書いておりますように、小児科から小児循環器科ということで編成しましてこういった形になっているんですけれども、小児専用の夜間救急室を置いてるということで、小児科に関してはかなり力を入れているという感じでありました。患者数の実績では、小児科のほうが入院が1日平均33人、外来が123人、循環器系の第2小児科が1日平均31人、外来が44人、小児外科につきましては、これは必要に応じて小児外科で対応されるということで、数字的には小児科と第2小児科に含まれていますということです。小児の救急夜間については1,161人、救急救命センターにおける小児科の対応といいますか小児科に係る分については1日24.7人、第2小児科で2.5人、両方合わすとセンターで大体4分の1は子ども、小児患者が救急救命センターのほうで対応していると。これにつきましても、やっぱりどこの市も同様でございますけれども、来られた患者さんがこんなもんかなというのはやっぱりあるそうですけれども、現在それは、あんただめというようなことはやっておりませんということです。
施設につきましてですけれども、結構歴史のある病院ですので、施設もそれなりに歴史のある施設ということで、余り、先ほどの青梅のような話のようなものではございません。とにかくでかいという感じです。ここは本当に西濃地方全体を見る最後の病院ですので、第3病棟の屋上にヘリポートがありまして、そのヘリポートも御案内していただきまして、行くまでがなかなか何度もエレベーターを乗りかえないかんで、最後に工事現場みたいなエレベーターに乗らされて屋上へ行ったんですけれども、外から丸見えの、何か網だけみたいな気色の悪いところがありましたけれども、そういうのが印象的でして、うちが果たす役割と少し違うなという印象でございました。
それから、ドクターカーというのがありますということで御質問させていただいて、いわゆるドクターカーではないんですよと御説明ございまして、松江市の
市民病院さんがやっていますのと同じように、事務職員がお医者さん、看護師さんを乗せて搬送することは転院なんかでありますという程度のものでございます。
あと、病棟の中で特筆すべきなのは、1階に救命センターと小児外科、夜間救急があり、2階に小児科、小児外科、3階に救命センターの控え室があり、NCU、新生児室と、とにかく一定のところに行ったら産婦人科と小児科というのは一体感を持って集中して管理をされていることが印象的でございました。それが大垣市でございます。
次、藤沢市にまいります。
藤沢市は、ちょっと大垣とはまた印象の違うようなことでございまして、これは昭和46年に基幹病院として開設しましたということで、以下ここに記載のとおりですが、病床数が536、若干我々のほうの病院に近い。一緒ぐらいです。
入院患者数479人が1日当たり、外来が1,383人、1日当たり。職員総数が744名、うち医師が93名ということでございます。事業収益としましては、名目上は3億5,782万6千円、黒字ですという御説明があったんですが、よくよく決算書を見ておりますと、他会計から18億のお金を受け取っていまして、実質的には15億ぐらいの赤字。結構それに関しては余り頓着していないという印象でした。
ここの特性といいますのは、いわゆる救命救急の対応なんですけれども、実は救命救急の選任のお医者さんが6名いらっしゃるということで、そこで基本的に対応しますのでということで、最初、救急患者が運ばれてきたときに、よほどのことでない限り、例えばちょっと外科の先生出てきてくださいとか内科の先生出てきてくださいとかそういう対応はありませんと。基本的に救命救急センターへ来ましたら、そこの6名が交代制でやっておりますから、そこで全部やりますと。入院があればそこで全部入院させますということで、その方たちが診るので、いわゆる通常の他の部門についての影響はないのでやれるんですという説明がございました。それで一定の期間を診た上で、治療をして必要な専門の科へ移して別の病棟に回すと、こういうシステムをとっておられました。
それから、あと認定看護師の制度がちょっと印象に残っておりまして、それは認定看護師さん、これは個人の資格になるということもあるんですけれども、基本的には計画的に看護部のほうで計画を立てて、希望する方をそういう研修に向かわせて資格を取らせていますという説明でございました。結果的になかなか努力してもあかん者も多いそうですが、その結果は問いませんと。意欲等を買って、そういう計画で進めていますというお話でありました。
それから、経営理念ですけれども、まず「地域医療に貢献します」「医療水準の向上に努めます」、特にこの辺は一般的でございます。「心のこもった安心できる医療体制を築きます」「時代の要請にあった病院運営に努めます」「患者さんとの信頼関係を高めます」、こういう方針を出されております。特に「カルテ等の情報開示やインフォームド・コンセントの励行に努めます」というのがありました。
それから、3ページ目でございます。
地域医療連携の話、これが、私どもが通常知っている今まで行かせてもらった病院と違うなという感じがするんですが、結構医療連携室のスタッフといいますか組織が非常に充実していまして、御案内していただいた部屋なんかは物すごい大きな部屋にいろんな職種の人がいてはるというのが印象でした。大きく分けて4つに分かれます。一つはメンタル・ソーシャルワーカーの医療社会事業担当で、入院や通院患者の相談に社会福祉の立場から援助します。2つ目は地域医療担当、これは事務職がやっていますということで、基本的には藤沢の病院というのは診療予約というのが非常に多いということで、特定の分野を除いて基本的には予約で来てくださいと。まず地域のお医者さんにかかってくださいと。それでそこの紹介で来てくださいという考え方で、一部につきましては直接予約もお受けしますよということでございまして、これが非常にいわゆる紹介、逆紹介が多いということで、こういうセクションが設けられている。3つ目がWOC相談室、これはここに書いてあるとおりですが、そういうのがあるそうです。4つ目が在宅保健指導担当、これは看護師がやっていらっしゃるそうですけれども、退院される方の支援とその後の生活における療養指導をやっておられます。
それから、あともう一つ連携の中で特別なのは、登録医制度というのがありまして、いわゆる大垣
市民病院ほうで言えば、地域のお医者さんが登録をしていただきますと病院のほうがいろんなところに関係を持っていただける。一つは、例えば自分が入院を紹介した患者を訪問していくとか、手術があればその手術に立ち会うとか、そういうことができる登録というのを紹介患者診療型共同利用といいます。そういう制度があります。2つ目が紹介患者の検査ということで、御自身、
かかりつけ医さんのほうがここへ来ていただいて医療機械を使ったそういう検査をやる。3つ目は病院の図書室を使っていただいております。これは研究部門利用型共同利用です。最後は、病院が行ういろんな研修会の参加を認めているということで、これはいわゆる公開講座じゃなくて、病院側の病院職員の方の対象の研修会に参加をしてくれてもいい、これは研修会等参加型共同利用というそうでございます。
それから、逆紹介ですけれども、病状の回復程度によって、
市民病院を逆に出ていただいて地域の医院へもう一遍、また紹介でいただいた部分については紹介元へ帰ってもらうと。それでない場合については患者さんとお話をして、その医療が継続できる病院を探して地域へ帰ってもらうと。
幾つかの委員さんから御質問ございまして、詳しい点はまた後でフォローをお願いしたいんですけれども、先ほどからずっと人間ドックの必要や経営上の話が出ておりまして、ここは逆でして、健康診断業務はそんなもんは病院ではやりませんということでした。医師会がやりますと。ただ、一式やった健康診断の結果の2次健診については病院で対応しますと。それから、院長さんは医師会の理事をなさっているようで、医師会の方はなかなか病院の経営がちょっとようわかれへんかったと。経営に一部の方が参画されているような話を耳にしました。ちょっと後でまたわかっている方は御説明お願いします。それでお互いの情報共有に努めておりますということで、患者の紹介率は平成20年実績で77.6%、ほぼ5人に4人が紹介されたということです。かなり連携が進んでいるということでございます。それが4点目でございます。
それのがんに関する部分の連携の話がここに書いておりまして、現状を細かく書いておりまして、何とか医が1名入って何とか医4名と書いております。これは国のそういう地域がん診療連携拠点施設の認定のために必要な人員のことでございまして、これ、その人員の必要人員以上の体制を組んでおりますので、かなり何か専門の方がいらっしゃるようでございます。特におもしろいなと思いましたのは、単に専門的な技師さんとかお医者さんだけじゃなくて、下から8行目ですか、機器の精度管理とかに技術者も配置されておることがちょっと印象的でございました。
がん患者につきましても、一定の時間病院で診ました場合、普通でしたら緩和ケア病棟で最後をみとっていただくわけですけれども、それは病院には置いておりませんということで、基本的なお考えとしては、患者のことを考えますと地域へ帰すのがいいということで、いわゆる緩和ケアのできる専門の医師や治療室を備えている地域の
医療機関に逆紹介して対応していただいておりますということでした。
それから、あと5ページでございますが、その辺に絡みまして、その拠点施設の中での情報提供について書いております。
それから次、6ページでございます。
施設のほうですけれども、この施設、施設もこっちのほうがやっぱりどっちかというときれいかなという印象がありましたけれども、1階に救命救急センター、2階に外来と云々という感じで、特段個性的なものということはなかったですけれども、先ほど申しましたように、地域の医療連携確保の役割というのと、あと子どもに対する運動とか結構何か心にゆとりあるなという印象ですのと、それと結構、藤沢
市民病院で感じたのは、普通いろんな病院へ行くと、病院によってはにおいが結構強いところがあるんですが、そういうのを余り感じさせなくて、きっちり管理がされているということを印象に持ちました。
おおむね以上のような状況でございます。また委員さんのほうからよろしく関連説明等お願いいたします。
以上でございます。
○北山 委員長 それでは、B班のほうも非常にていねいにまとめていただいて、大垣市、藤沢市の内容を酒井さんのほうから報告してもらいました。委員さんのほうで所感についてということでありませんか。
どうぞ、坂下委員。
◆坂下 委員 もう酒井さん細こう書いてくれてはるから、ないんですけれども、とにかく大垣市では
事務局長がすごいなと皆さんそう思いはったと思うんです。すごい
事務局長やなと思って、今もお話あったように、院長とは2回は必ずけんかすると。3回目で何とかおさめていくと。3回目はけんかしたらあかんやろということもおっしゃっていたし、それとヘリポートがありまして、それは私らは階段で上がったんですが、もうさくも何もないところで、特にびっくりしたのは藤岡さんとか北野さん、そばまで行ってのぞいてはる。これがすごいな思って見てましたんですけれども、ようのぞきはるなと思うて、その根性はびっくりしました。男がかえって腰引いてるぐらいで、そういうところへ行きはったというのは、本当に
事務局長さんにはびっくりしたという印象を持っております。
それと、藤沢さんは救命救急を非常に力を入れておられて、今言ったようにそこでほとんど処理されているということでございました。それともっと気になったのは、特に地域医療との連携を非常に密にして、その一室全部コンピューターでたたき出して、地域医療の方といろんな相談をされているということで、それで患者さんを送ってもらったり、送ったりしてあげているということは非常に印象に残りました。
僕は、ほんまに酒井さんがていねいに書いてもらっているもので、それぐらいかなと思っておりますけど。
○北山 委員長 井上委員。
◆井上 委員 どちらもそうなんですけれども、大垣のほうもよろず相談センター、とりあえず人員的にもMSW6人とか、だから人員的な体制も結構整っていて、いわゆるその地域で何とか完結させていこう、その基幹となるのがこの
市民病院だと。ほかでも先ほど2例紹介あったように、救急の受け入れですか、これについては大変努力されております。それが同じように収益になるというようなことは言ってらっしゃったように私は思います。それが一番私としては、収入にもなるだろうしある程度赤字が出ても許してもらえるしというのか、いわゆる一般財源からの受け入れが幾らであろうとどうこう言われることはないなというふうな感じをしました。
あと、これは藤沢のパンフレットなんですけれども、一生懸命やっているというのは、やはり地域医療というのが一番最初のページに出てくるんですよ、病院の概要の紹介の次にね。うちのパンフレットを見ると地域医療なんか一番最後のほうに出てくると。この病院で地域の住民の健康を守っていくんだというのが本当によくあらわれていたのが両方だったと、私は総合的な感想として申し上げたいと思います。
○北山 委員長 ほかの委員さんどうですか。
藤岡委員。
◆藤岡 委員 じゃ、大垣
市立病院は、皆さんおっしゃっているとおり、思い浮かぶのは事務長の顔というぐらいやっぱりすご腕の事務長で、
院長先生初め先生とも互角に言い合うというか、経営改善に向けて言うべきことは言うというスタンスはすごくやっぱり感じられるというふうに思いましたし、あの事務長あって病院の経営が成り立っているんだなというすごく強い印象を持ちました。
この今報告の中にも書いていただいていますけれども、病院の広報紙を別につくっておられて、これにすごくお金をかけておられるので、これはいいか悪いかというのは別にして、やっぱり広報にも力を入れられているというのをすごく思いましたのと、あと、重なる点は別として、やっぱり産婦人科と小児科の充実というのが大きくて、特に産婦人科、ハイリスクの分娩とかも受け入れているというのは、やっぱりそれはすごく総合病院として大事なことだなと思ったのと、小児科が第2小児科であるとかすごく充実しているという、次の世代に対しての責任は地域基幹病院である大垣
市立病院が持っているよというぐらい誇りを持って運営されているなというのがすごく強い印象でありました。ヘリポートもとても気持ちよかったです。
あと、もう一つの藤沢
市立病院、今おっしゃったとおり、やはり地域連携ということに対してはすごく集中的な取り扱いというか、重きを置いておられるということで、先ほどおっしゃっていた医師会の先生との連携のことは、医師会の先生に経営参画にも入っていただく形で、医師会の先生に副院長に入っていただいているというぐらい、まさに病病連携、病診連携という形で、
市立病院としての存在感と地域との連携ということと、それが数字にもあらわれていると思いますけれども、紹介率が高いであるとか逆紹介において、やっぱり常に連携をとって、ネットワークがすごくできているなというのがとても印象的で、両方、違う趣旨の
市立病院でしたけれども、ともに地域での基幹病院としての誇りを持って戦って、勝ち取ってらっしゃるなというのがすごく印象に残りました。
以上です。
○北山 委員長 北野委員もどうぞ。
◆北野 委員 私も、大垣
市民病院の広報紙がすごく充実しているというか、各担当者がその紙面をつくっているということで、病院の全体というか、ここの部署ここの部署という人たちがその紙面をつくっていることによってかなりアピールしているというのがあって、そのことが、病院の中で本当にすべての方が気持ちよくあいさつをしてくださるような病院でして、そういう何か職員の意欲が紙面にも感じられるし、そういうふうな人事管理ができている点が大変すばらしいところであるなと思いました。皆さんのそういう前向きな態度というのが、やっぱり病院の、ちょっと私たちが見ただけでもそういうふうに感じるわけですから、もちろん入院されている方とか患者さんにとってもそういうふうなものが伝わっていっているのではないかなと思いました。
それから、やっぱりそういうふうにしている限りは医師の給与水準も岐阜県下で最も高いということもありましたし、職員なんかにも目標を持たせて、それに対する御褒美というか、何か優遇措置もつけているということで、経営が頑張ることによってよくなっていくという、やる気を持たせる方法がすばらしいんではないかなというふうに感じたところと、それからどこの病院でも、うちの病院でも、この間のお話にもありましたけれども、やっぱり
医療機器というのは、大変高額ではあるけれども常に最新のものを高額であっても購入するという方針と、そして購入した限りはその後の活用をきちんとして、ペイするようにというか、しっかりとそれを厳しく医師の方々にも求めていくということで、買ったけれどもそれで終わりではなく、実際にそれを使っていくと。それでまた、そのことが研修などのレベルも上がっていくということでもありましたので、やはり高い機械というのは本当にいい形で使っていけばもとがとれるというか、活用次第だなということを感じました。
それから藤沢
市民病院のほうも、皆さんおっしゃってますが、救急救命センターの救急専門医が6名いるということで、そういうことで年間3万人の患者さんを受け入れている。その半数以上が
小児救急ということでもありましたし、やはり地域の人にとって安心する、ここに連れていけば大丈夫というような安心の場所なんだなということを強く感じました。
救命センターをまた新しくされるというようなこともありましたので、宝塚
市立病院と同じような部分というのがどこでできるのかということは難しいこともたくさんあると思いますけれども、救急というものの位置づけというものがやはり市民の信頼、逆に言えば救急で受け入れてもらえないということが何か市民の不信感をあおっているというか、募っていくことの大きな原因になっているということで、宝塚の救急受け入れというものを、
市立病院だけではありませんけれども、市全体でやっぱりそのあたりを考えていかなくちゃいけないし、その体制なりをどうとっていくかということは今後にとっては大きな問題であるなというふうに感じて、帰ってきました。
以上です。
○北山 委員長 草野委員。
◆草野 委員 大体皆さん出ているんですけれども、一つは大垣で感じたことは、病院事業というのは完全に経営できるなというのはすごく感じましたね。だから、要するに黒字がずっと続いているんですよ。国債を購入してはって、10億。国債の運用だけで5千万円運用益で出してはって、いや10億どうなっているんですかと聞いたら、いや国債を買ってるんですよと言われて、そういうこと含めて医者の給与、それから要するにそういう労働環境ということについても、事務職も一定、一般職よりも上げてますと、インセンティブつけてますと言っていましたし、それからやっぱりみんな愛着を持っていますよね。人事管理がすべてやいうて、お医者さんだれも対応してくれなかったんです。全部事務局で対応だったんですけれども、だから
事務局長いわく、とにかく人事管理がすべてですと言われて、8時半出勤時間で8時半に来る人はだれもいないですよというて、みんな7時半に来て準備してますよと言われて、そういうのは、ずっと歩いているときにも全部みんなあいさつしてくれるし、だからみんな病院に愛着を持ってやっているなというのはすごく感じて、そしてそういうことを含めて病院というのが経営できるということをすごく感じました、大垣は。それが本当に一番大垣はねらいやったんやけどね、すごくずっと黒字を続けているということは。
藤沢は一番何を聞きたかったかというたら、地域医療支援の指定病院なんですよ。だから紹介率がもう70%とか、逆紹介率の基準を超えているところで、それはなぜそういうことができたのかというのを知りたかって、それはもう医師会との連携やね。これはすばらしいもんやね。だから、いろんな
医療機器を共同で使っているんやね、登録医制度で。それは本当に……。だから大垣は広報紙を出してはって、それはそれですごくよかったんやけれども、藤沢市で広報紙を出してますかと言うたら、ぽかんと、え、どんなんですかというようなんで、結局、要するに地域医療の連携でみんな紹介かけてという形でやっているから、そんな広報も要らんというような雰囲気やったんですね。
共通して今ずっと聞いていて思うのは、やっぱり救急やね、どない言っても。どこともやっぱり救急こそ
公立病院の命というのはすごく感じますね。それだけですわ。
○北山 委員長 それぞれ一通りA班、B班の方、所感を述べていただきまして、これで大体うまく視察報告がまとまるかなという印象はありますけれども、特に委員の皆さんのほうでつけ加えておきたいとか、ちょっと言い忘れたとか、皆さんありますか。
(「質問みたいなのいいですかね」の声あり)
はい、どうぞ。
◆伊福 委員 大垣の藤沢の場合は、医師確保というか、お医者さんのその確保では何かあったのかなとか、例えば青梅とか豊川の場合はほとんどもう8割9割、一つの大学から先生が来てくれていたんで、あるいはちょっとエレベーターで聞いたのは、どこかの診療部の部長さんが抜けても大学の中で次、部長さんになる人がもう決まっているみたいな、次の後が、が。というような、きっちり大学との連携というのがほとんど強い体制でできていたので、藤沢とか大垣はどうなんかなと。
○北山 委員長 酒井さんどうですか、その辺は。
◎酒井 議事調査課係長 特にそのようなことは聞いてないんですけど……。出ていたのは、とにかく基本的に組織のところで、とにかく大垣の中心というとこなんで、給料も下がればいいぐらいの話をしてはったんで、そういう議論はしておりません。ただ、看護師さんに関しては何かいろいろ2交代とかいうて出ていましたけれども、医師は出ておりません。
○北山 委員長 ほかに皆さん、委員さんのほうで質問的なことがなければ、ちょっときょうは病院のスタッフも来ていただいておるんですが、皆さんのほうで、今のそれぞれの委員さんの所感を聞かれていて、ここだけは聞いておきたいということはありますか。なければないでいいんですよ。特にないですか。はい。
それでは、
市立病院に関する
特別委員会の視察報告は、今こういう形で事務局のほうできょう皆さんが出していただいた所感についてというのを少し整理して、ここに提出していただいてまとめ上げるということにしたいと思うんですが、よろしいですか。
(「はい」の声あり)
あとはちょっと任せていただけますか。
(「はい」の声あり)
それでは、ちょっと休憩しましょうか。
(「はい」の声あり)
すみません、10分ぐらい、3時から再開します。
休憩 午後 2時52分
───────────────
再開 午後 3時02分
○北山 委員長 それでは、
市立病院に関する
特別委員会を再開いたします。
さきに病院のほうの各スタッフの方々からいろんな状況について非常に熱心な報告を聞いたんですけれども、ちょっとそのことに関連しまして、少しそのことも踏まえて病院のほうから、いわゆる当面、来年度のことにも少し関係しますけれども、少し資料を提出していただきましたので、参考のために説明をいただきたいと思います。
篠倉経営統括部長。
◎篠倉 経営統括部長 お手元のほうに平成22年度の
医療機器の整備一覧、裏面のほうに23年度、24年度のそれぞれ整備機器の予定の一覧、それからA4の横に、
医療機器の整備計画としまして、来年度から3カ年、22年度、23年度、24年度の
医療機器の整備計画を掲げております。
22年度につきましては、実施計画の要求分、それから実計の査定分、それから今後我々22年度の予算を作成するわけでございますけれども、一応今、病院の事務局で考えております予算の要求額、それと23年度、24年度のそれぞれ実計の要求分と23、24の当初予算の予定額ということでございます。
1枚目に戻っていただきまして、22年度の
医療機器の整備の一覧でございますが、上段、下段に分かれておりますけれども、上段につきましては購入額もしくは見積額が1千万以上、一応
高度医療というふうに我々は判断しておりますけれども、1千万以上の機器、下につきましては1千万未満の
医療機器の一覧を挙げております。一応1千万以上につきましては実施計画の中で購入をしていきたいというふうに思っております。トータルが3億1,400万ですが、実計で3億の要望をしておりまして、査定が3億ついておりますので、あとは値引き交渉で差額はいけるかなというふうに思っております。
この中で私ども職員が説明しました高度先進医療の更新の機械が、13番の中央放射線の1億円、アンギオの機械、それから14番の中央検査室、いろんな機器を集約してこういうシステム一式にしたいということで5,600万、この機器が2つ含まれております。
下段のほうにつきましては、私ども実計以外にも通常の
医療機器の更新としまして毎年1億円予算をしております。おおよそその中で7千万から8千万が更新分、それからあとの2千万から3千万が緊急に整備していくものというような分け方でやっております。今のところ、通常分としてそこに掲げておりますおおよそ7千万の機械を来年度は整備していきたい。それ以外に故障とかどうしても緊急にということで3千万をつけております。
裏面でございますけれども、23年度、24年度、これがこの前の職員からの説明であった機械の部分をそれぞれ挙げております。23年度につきましては、ともに放射線の機械でございます。今のところの見積額が2億1千万でございますけれども、
医療機器といいますのはかなり日進月歩でございますので、いざ買うときになればもう少し精度がいいものが安く入る可能性もあるということでございます。一応、実施計画で要求しておりますのが3億ございますので、1億前後については高度機器が買えるのかなというふうに考えております。
それから、24年度につきましても、栄養のほうにつきましてはこの前の説明では栄養部門からありませんでしたので、2番目の放射線、これはこの前の説明会で出た分でございます。
それから、3枚目でございますけれども、一応私どものほう、病院としまして実施計画に上げております事業が4つございます。
一つが今説明をしております
医療機器の整備事業、22年度が3億、23年度が3億、24年度が3億と。この3カ年で何とか高度
医療機器をすべて更新していきたいというふうに考えております。
それから大規模改修事業、これは病院の建物でございますけれども、22年度につきましては3億3,600万円余と。これにつきまして査定をいただいた分が2億4,200万円余ということでございます。以降、23年度が4億8,600万円余、24年度が3億2,800万円余と、これは、この間説明会で説明させていただいた分について実計に上げる分でございます。
それ以外に、医療情報システム、私どもはオーダーリング、
電子カルテ等々入れておりますので、これについて毎年一定の額のシステムの構築ということで要りますので、おのおの3カ年でしております。
それから、内視鏡センター開設ということで、実はこれは来年の4月に消化管の内視鏡センターを開設することで今準備を進めております。一応ドクターのほうの手配もおおよそ整っておりますので、恐らく実現する構想かと思います。これにつきましても、22年度実計で2億要求させていただきまして、一応査定2億いただいております。以降23、24、来年内視鏡センター長を予定されている先生と交渉しまして、一応こういうような計画をつくっておりますけれども、23、24につきましては実際に事業が軌道に乗ったときに額の変更はあるというふうに思っております。
それから下段、一番下でございますけれども、先ほど言いましたように
医療機器の整備ということで、これは通常の実計に載らない分で毎年1億積んでおる分でございます。
一応、簡単でございますが、以上でございます。
○北山 委員長 一応参考のために
医療機器関係等詳しく報告していただきましたけれども、特に聞いておくことはありませんか。
江原委員。
◆江原 委員 ちょっとわからないので教えてほしいんですけれども、こういう検査室等で使う検査機器というのか、治療機器じゃなくて検査機器というのは、実際にそれを使う方はお医者さんではなくて技師の方になるのか、それともいわゆるお医者さんからこうやってああやってというようなことになるのか、その辺はどうなんですか。
○北山 委員長 篠倉経営統括部長。
◎篠倉 経営統括部長 一般には、患者さんからいただいた検体とか患者さんに直接やっている検査、そういうものは臨床検査技師がやっております。一部ドクターが入りますのは、病理の診断、組織をとって、それが例えばがんであれば良性であるとか悪性であるとか、そういうような診断をされるのがドクターです。それから放射線においても、画像を見られてこれが両性、悪性とか、ここにあれがあるとかないとか、そういう診断されるのが放射線科の先生ということで、基本的には、検査は技師、それのデータの診断はドクターと、大きくはそういうことでございます。
○北山 委員長 江原委員。
◆江原 委員 それで、技師の数というのか要員確保というのはどうなんですか。もう既にいるメンバーで十分なの。
○北山 委員長 篠倉部長。
◎篠倉 経営統括部長 詳細なんですが、放射線が大体18名おったと思います。それから検査技師もほぼ同じような数がいてたと思いますけれども、検査機器そのものがかなり高度化していて精査されるものがありますので、今の技師の数で十分間に合うというふうに思います。ただ、欠員があればその欠員の補充という形で行っております。
○北山 委員長 江原委員よろしいか。
◆江原 委員 はい、わかりました。
○北山 委員長 井上委員。
◆井上 委員 14番の検査機器ですけれども、血液検査をやるやつ。何台か3つぐらいあるやつをまとめてという話だったと思うんですけれども、これ救急なんかの場合どういう対応になるのか。逆に言ったら無駄になるのか、救急ってどういう使い方をするのかなと。その辺だけ。
○北山 委員長 篠倉部長。
◎篠倉 経営統括部長 私ども、技師のほうは放射線も検査も2交替制で、深夜、夜間、それから土曜日、日曜、祝日も技師を配置しております。でき得る限りドクターからのオーダーについてはできるような形で職員を訓練しておりますので、当然、機器を動かすには、一定の初動に時間は少しかかりますけれども、一応どの機械もそこのセクションの職員が最低限使えるという体制はとっております。
○北山 委員長 井上委員。
◆井上 委員 僕の言っているのは、その3つつながっているというのが、機能的に3つつながって分を稼働さそうと思ったら、救急なんかの場合、そんなに必要としないオーダーが出てくる場合があるでしょう。だけど一応これ全部機械一体になっていれば、試薬から全部一度調整して、うまく出ているかというのはまず最初にやるわけでしょう。やらないと機器が正常に動いているかどうかというのはわからないと思うんでやると思うんだけれども、その整合性をとるための検査が今の分やったら何回も何回もせなあかんという問題はあるんだろうけれども、それはこちらに置いておいて、その1回動かしたら、その分だけ夜間、いわゆる使わない部分まで動かさなきゃならないというのは無駄じゃなのかなという気がちらっとしたわけです。
○北山 委員長 篠倉部長。
◎篠倉 経営統括部長 確かに井上委員おっしゃるように、一体化をすれば検査オーダーが出ていない部分の機器も回すということは出てこようと思いますけれども、反対に、救急で来られる患者さんというのは我々としては重篤な患者さんであると。その重篤な患者さんにきちっと検査できる体制をとるといったほうが重要ではないかなというふうに考えております。
○北山 委員長 井上委員。
◆井上 委員 それと、泌尿器科の部分ですけれども、これ聞いたか聞かなかったかわからなかったですよ、この間。レーザー機器というのは、これ腹を切ったときに使うやつですか、それとも内視鏡でやる部分なのか、それだけちょっと教えてほしいだけ。
○北山 委員長 篠倉部長。
◎篠倉 経営統括部長 泌尿器の機械ですので、すみません、詳しいことはわからないですが、通常は外科的にレーザー機器といいますと焼き切ると、切り取りというような機械が大半ではないかなというふうに推測します。ただ、ちょっと詳しいところまではわかりませんので、申しわけございません。
○北山 委員長 伊福委員。
◆伊福 委員 この前
市立病院でこういう機器が要りますということをお医者さん言われていたんですけれども、それはもうすべて入っているんですかね。
○北山 委員長 篠倉部長。
◎篠倉 経営統括部長 22から23カ年の中で一応入れております。一応22年度に挙げております1枚目の一覧につきましては、ことしの後半に各ドクターにヒアリングをやりましたので、そのヒアリングの中で今年度もしくは来年度に買ってほしいという機械は一応ここへ挙げております。
○北山 委員長 伊福委員。
◆伊福 委員 あんだけ言われていたんでね、買ってもらえるだろうなとは思いましたけど。
○北山 委員長 酒井副事業管理者。
◎酒井 病院副事業管理者 院内におきます全スタッフの思いとしまして、通常枠として大体例年1億、それから老朽更新で1億、2億という枠で参りました。それが万全ではなくて、さらに過去、経営が厳しいからということで1億でおさめるとか、ほとんど経営が厳しいから要求しても無理だろうという雰囲気の中で、どちらかというと、21年度からなんですけれども、特段配慮いただいて今回、実施計画サイドにおきましても3億、ほかの設備投資を含めますと10億という大変な設備投資につきまして市としても御支持いただくということにつきましては、病院全職員大変感動しております。それだけに頑張らなきゃならんなと。一方では、減価償却から見ると端的にはやっぱり負荷もかかってくるかなと。
院長も大変緊張されておられますが、もう前を向いて、来年勝負の年ということで皆さんの前ではっきりおっしゃっていますし、ここの機器等につきましても、各ドクターと先ほど各病院の先進市の視察に接せられての感触を私どもお聞かせいただいておりますので、その気持ちを受けて私ども事務局も頑張りたいと思っております。
以上です。
○北山 委員長 伊福委員。
◆伊福 委員 それともう1点、古くなった機器ありますよね。あれの処分とかというのはどうされるというか、
医療機器というのは特殊な機械ですよね。ある意味ちょっと資産価値があるのかないのかわからないんですけれども、その処分というのはどうなるというか、まだ多分、価値はちょっとあるのかなとかという印象もあるんですけれども、ただで引き取ってもらうというのも……。どうなんですか。下取り、どう処分されるのか。
○北山 委員長 よろしいの。答えにくかったら答えんでよろしいよ。
はいどうぞ、篠倉部長。
◎篠倉 経営統括部長 私ども、先ほど副管理者から話がありましたように、なかなかけちくさい病院でしたので、耐用年数が6年、7年という機械でも15年とか、ひどいものになったら開院のとき、59年に買うた機械をそのままというのもあります。先ほど言いましたように、
医療機器の特に検査機器類につきましては本当に日進月歩で、本当に1年の中でも年度当初に出た機械と年度末に出た機械というのはかなり差がありますので、正直言いまして、私どもが更新という機械についてははっきり言ってあまり価値がないというのが実態です。
それから、
医療機器以外に例えばベッドとかいうのは、例えば後進の国のほうに送ったりということも一時期考えたんですけれども、やはり後のメンテのこととか送るときの費用のこととかいう問題があって、今のところは全部業者に引き取っていただいているというのが実態です。
○北山 委員長 伊福委員。
◆伊福 委員 さっきも話に出たんですけれども、医療の後進国とかだったらある意味、耐用年数があるからあれなんですけれども、古い機器でも結構どうなのかなとかいう、全然わからないですよ。感覚的にちょっとお聞きしているんで、無理であればあれなんですけれども、何かごっついお金で買ったからちょっとでもお金になったらなという思いで、なければ意見として。
○北山 委員長 意見のようですから、しっかり。
ほか。
寺本委員。
◆寺本 委員 まさかと思うほど、物すごくこの資料の分は、思い切って研究された結果、必要な分だけを多分上げておられると思うんですけれども、私、ここに来る前なんですが、ずっと前にすごい設備機器を備えたある種の病院というかセンターをちょっと取材したときに、結局お医者さんがかわって使いこなせる人がいなくなって、物すごい最新のを入れたために。結局何かもう使っていないというのが幾つかあったことがありまして、そういうことは大丈夫なんですよね。
○北山 委員長 篠倉部長。
◎篠倉 経営統括部長 私ども、大半の科が兵庫医科大学から来ていただいている先生でございますので、そういう意味では縦の
つながりの先生が多うございますので、同じ大学からの系統ですのでそういうことは余りないというふうに考えております。
○北山 委員長 ほかの方ありませんか。