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  1. 神戸市議会 2010-03-02
    開催日:2010-03-02 平成22年予算特別委員会第1分科会〔22年度予算〕(教育委員会) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時2分開会) ◯主査(安達和彦) おはようございます。  ただいまから予算特別委員会第1分科会を開会いたします。 (教育委員会) 2 ◯主査(安達和彦) それでは,日程によりまして,教育委員会関係の審査を行います。  当局におかれては,簡明な説明をお願いします。  それでは,当局の説明を求めます。 3 ◯森脇教育委員会委員長 おはようございます。教育委員長の森脇でございます。  本日,教育委員会の平成22年度予算案に対する特別委員会が開催されるに当たり,一言ごあいさつ申し上げます。  現在,教育現場におきましては,新学習指導要領について,小学校は23年度から,中学校は24年度からの全面実施に向けて,移行期間として一部の教科で先行実施してございます。さらに,教育委員会におきましても,昨年3月に,教育に関する初の総合的な中期計画であります神戸市教育振興基本計画を策定いたしまして,神戸の教育が目指すべき子供像,市民とともに創造する教育の方向性及び目標を明確にして,今年度より教育振興のための具体的な施策に取り組んでおるところでございます。  これまで,神戸の教育は,「人は人によって人になる」という基本理念のもと,人間尊重の精神を基盤として,心豊かにたくましく生きる人間の育成を目指して不断の努力を積み上げてまいりました。しかし,少子化・核家族化といった社会環境の変化や生活環境の変化に伴い,子供の倫理観や規範意識が著しく低下しているという欠陥を痛切に感じております。今こそ,家庭・地域・学校が手を携えながら,子供たちに基礎・基本の知識だけでなく,倫理観・規範意識といった次世代の社会においても人としての普遍の価値観を確実に伝えていく気概で教育施策の推進を図ってまいる所存でございます。  以上のようなことを踏まえまして,平成22年度予算案におきましては,神戸まとめの達人の推進,あじさい人材育成プロジェクト,プレ親学習支援,マラソンを核とする健康を楽しむまちづくりをはじめ,さまざまな具体的な施策を展開してまいります。  委員各位におかれましては,どうかその意図するところをくみ上げいただきたいと存じます。  また,不十分である点につきましては,指導・助言もいただきながら進めてまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。 4 ◯主査(安達和彦) 次に,橋口教育長,着席されたままで結構です。 5 ◯橋口教育長 ありがとうございます。  それでは,教育委員会所管の平成22年度予算及び予算関連議案2件,報告1件につきまして,一括してご説明申し上げます。  まずは,お手元にお配りしております予算説明書に基づきまして,予算第1号議案平成22年度神戸市一般会計予算のうち教育委員会所管分及び予算関連議案につきましてご説明申し上げます。  1ページをお開きください。
     予算編成方針でございます。  現在,国においては,改正教育基本法の公布・施行及び教育三法の改正を受けて学習指導要領の改訂が行われ,平成21年度より一部先行実施が行われております。このような教育行政における制度改正の中で,本市においても新学習指導要領の円滑な実施を推進する施策を展開し,さらには,地域・家庭と学校との連携を深め,地域の教育力の活性化に努めてまいります。  また,平成21年3月に策定いたしました神戸市教育振興基本計画のもと,今後10年間を見据えた各学校園の教育及び社会教育の充実を図ってまいります。  続きまして,予算編成の柱となる施策について主な事業をご説明申し上げます。  1ページの中ほどをごらんください。  まず,I学校教育についてでございます。  1.神戸市教育振興基本計画の進行管理では,外部の有識者を含む検討委員会により計画の実効性を担保するため,毎年度計画の検証・評価を行い,PDCAサイクルによる計画の進行管理を行います。  また,学校園のあり方検討として,平成21年度に開催された「神戸市学校園のあり方懇話会」の提言を受け,適正規模や適正配置を考慮した学校園の施設整備計画の検討を行うなど,教育環境の改善に取り組みます。  2ページに参りまして,2.小中学校における分かる授業の推進でございます。  「分かる授業・楽しい学校」といたしまして,来年度も児童・生徒の基礎・基本の学力の定着,みずから学び考える力の育成を図る「分かる授業推進プラン」を引き続き実施するとともに,活用力育成のために「読んで 考えて まとめながら 書く」力の一層の育成を図ります。  また,少子・高齢化や家庭の機能低下が言われている中,中・高生を対象としたプレ親学習を実施し,子供が育つ環境としての家庭の役割や地域との関係づくり,中学校において必修化された「幼児とのふれあい体験」の効果的な推進を図ります。  さらには,高校,地元産業界,産業振興局と協働し,高校生が地元企業の技術や魅力を知り,神戸の産業の担い手となる人材を育成するために,「神戸あじさい人材育成プロジェクト」を実施いたします。  3ページに参りまして,情報発信する学校では,地域社会に信頼される開かれた学校園づくりのため,学校園だよりやホームページによる積極的な情報発信や授業公開ウイークなどを実施いたします。  次に,3.その他重点的に行う学校教育に関する事業でございます。  学校施設の耐震化では,当初予算の丸山小学校改築のほか,21年度補正予算で前倒しした幼稚園2園,小学校28校,中学校15校の耐震化工事を行い,災害に強い学校づくりを進めます。  学校園の建設・改修では,KEMSの取り組み,省エネ仕様の施設整備,緑のカーテンや屋上緑化など,地球環境への負担を軽減する「環境にやさしい学校づくり」事業を,学校支援地域本部事業等と連携しながら実施いたします。  また,兵庫区北部東及び中央区にある2中学校及び4小学校について,小規模化・老朽化が進んでいる現状を踏まえ,教育環境の改善を図るための再編・統合を行います。  4ページに参りまして,学習指導要領の改訂に伴う教材等の整備では,新学習指導要領の円滑な実施を図るため,指導用教科書や和楽器,武道用器具の整備を行います。  高校教育の振興では,葺合高校の耐震化など,教育環境の改善や,平成21年度「市立学校園のあり方懇話会」で示された市立高校のコンセプトの具体化を図ります。  特別支援教育の推進では,小・中学校において,特別支援教育支援員の配置を拡充し,各校の実情に応じた柔軟な人的支援を行います。  部活動の活性化では,生徒数の減少とそれに伴う教員数の減少による中学校部活動の休廃部に対応するため,部活動外部指導員を配置いたします。  幼児教育の振興では,公私幼稚園の役割分担など,市立幼稚園のあり方について検討を進めるとともに,私立幼稚園の保育料等を補助する私立幼稚園就園奨励助成などを行います。  次に,5ページをお開きください。  II社会教育についてでございます。  生涯学習の振興では,教育活動に対する支援人材を拡充するため,各学校のニーズに応じた紹介等を行う「教育・地域連携センター」を運営するとともに,地域全体での学校教育支援や地域の教育力の向上を図るための「学校支援地域本部」事業を9地区においてモデル実施いたします。  また,放課後に小学校の施設を活用して,子供たちの安全・安心な活動拠点を設ける「放課後子ども教室」を平成25年度を目標に全小学校での実施を目指し,拡充するとともに,学童保育と放課後子ども教室を一体的に運営するモデル事業を実施し,今後の課題解決に向けて検討を行います。  文化施設の充実では,博物館・小磯記念美術館における特別展の開催を通じ,市民がさまざまな芸術・文化に触れる機会を提供いたします。  文化財保護・啓発では,北区に残る貴重な歴史遺産をわかりやすく発信し,また積極的に活用してもらうため,有馬・淡河町において豊臣秀吉に関する歴史遺産をめぐる見学会を開催し,文化財に対する理解と啓発を図ります。  スポーツの振興では,神戸の市街地を中心とするフルマラソンの開催に向けて,兵庫県と共同で準備を進めるとともに,「神戸全日本女子ハーフマラソン大会」を継続開催し,機運を盛り上げてまいります。  以上,平成22年度の予算編成方針並びに柱となる施策につきましてご説明申し上げました。  なお,7ページから11ページにかけまして主要施策を掲載しておりますが,ただいまご説明いたしました予算編成の柱となる施策と重複いたしますので,説明は省略させていただきます。  続きまして,12ページをお開きください。  2歳入歳出予算一覧でございます。  なお,予算説明書は千円単位で記載しておりますが,以下万円単位でご説明申し上げます。  教育委員会の平成22年度予算は,表の一番下の欄にございますように,歳入合計が158億2,729万円,歳出合計が584億3,219万円でございます。  13ページをごらんください。  まず,歳入予算についてご説明申し上げます。  第15款使用料及手数料は,幼稚園の保育料,高等学校,高等専門学校の授業料,博物館,体育施設など社会教育施設の入館料,使用料などで,予算額は10億7,110万円でございます。  14ページの中ほどに参りまして,第16款国庫支出金は,小学校の校舎改築に係る負担金,私立幼稚園の就園に対する助成費補助,就学奨励費補助,22年度から実施が予定されております高等学校無償化に伴う補助,スクールカウンセラー等学校教育に関連する事業への補助,教育の調査研究に係る委託金などで,予算額は17億6,381万円でございます。  15ページに参りまして,第17款県支出金は,トライやる・ウィーク,自然学校,文化財整備事業に対する補助などで,予算額は2億6,848万円でございます。  第18款財産収入は,教育委員会所管の土地の貸地料,売却代,外国人英語指導助手への住宅の貸家料などで,予算額は6億1,703万円でございます。  16ページの中ほどに参りまして,第19款寄附金は,工業高等専門学校の研究振興のための企業からの寄附などで,予算額は2,480万円でございます。  第20款繰入金は,学校国際交流支援事業のための子ども交流支援基金からの繰入金などで,予算額は3,863万円でございます。  第22款諸収入は,埋蔵文化財調査の受託事業収入,学校の先行建設に伴う都市整備公社に対する貸付金返還金,各種講座の授業料などで,予算額は120億4,341万円でございます。  次に,19ページをごらんください。  歳出予算でございます。  表の一番上の欄に記載しておりますように,第13款教育費の予算額は584億3,219万円でございます。これは平成21年度予算と比較いたしまして15億9,255万円の減となっておりますが,減少の主な理由は,期末勤勉手当のマイナス改定に伴う人件費の減や,学校建設の進捗に伴う学校建設費の減などによるものでございます。  なお,歳出予算の項ごとの明細及び債務負担行為につきましては,19ページから42ページまでに記載しておりますので,後ほどご参照願いたいと思います。  続きまして,予算関連議案につきましてご説明申し上げます。  45ページをお開きください。  第24号議案神戸市立学校設置条例の一部を改正する条例の件でございます。  本件は,教育環境の向上を図るため,市立幼稚園の設置・廃止を伴うことにつきまして,神戸市立学校設置条例を改正するに当たり,現在,北区にございます好徳幼稚園及び淡河幼稚園を統合し,平成22年4月1日に淡河好徳幼稚園を設置するものでございます。  次に,47ページをお開きください。  報告事項でございます。  まず,区と連携して事業を実施する「地域の力を活かしたまちづくり事業」の教育委員会関係分といたしまして,5項目,合計200万円を計上しております。  次に,緊急雇用創出事業のうち,教育委員会関係分といたしまして,3項目,合計4,320万円を計上いたしております。  以上,簡単ではございますが,教育委員会所管の平成22年度予算及び予算関連議案につきまして一括してご説明申し上げました。何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 6 ◯主査(安達和彦) 当局の説明は終わりました。  引き続いて,順位により質疑を行います。  なお,委員会運営の効率化のため,当局におかれては,簡明な答弁に努めるとともに,適当なものについては担当部課長からも答弁されるよう,この際,申し上げておきます。  また,質疑者が要望にとどめた項目については,コメントを要しませんので,念のため,申し添えておきます。  また,委員各位におかれては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いいたします。  それでは,菅野委員,どうぞ。 7 ◯分科員(菅野吉記) おはようございます。  それでは,教育委員会所管の平成22年度予算に関しまして,質疑してまいりたいと思います。よろしくお願い申し上げます。  まず最初に,友生養護学校の問題について──移転問題について,一言お話をさせていただきたいと思います。  平成22年度予算案において,友生養護学校の移転整備に係る経費が計上される中,これまで幾度と保護者の皆様に対して当局が説明会を開催してまいりましたが,今回の定例市会の代表質問でも教育長が答弁されたように,生徒1人1人の状況をかんがみて,しっかりと保護者の皆さんと話し合いを続けていただき,安全でよりよい通学路を決めることをまず初めにお願いしたいと思います。これ,要望とさせていただきます。  そして,これから質疑をさせていただきますけれども,神戸市域全体における特別支援学校の将来像についてお伺いしたいと思います。  現在,全国的に知的障害児の増加は著しく,とりわけ特別支援学校の高等部が知的障害の生徒で満杯になっております。本市においても,平成21年10月段階で青陽東養護学校では全児童・生徒数184名のうち90名と,半数が高等部に属し,また新設された青陽須磨支援学校では,それにも増して全児童・生徒数186名のうち132名も高等部に属するといったように,神戸市内における特別支援学校では知的障害の高等部の生徒が半数を超える状況にあります。このままいくと,特別支援学校だけでは,高等部の年齢の知的障害児の受け入れができなくなってしまいます。  そこで,県教委でも平成22年度で調査研究を始めるようですが,高校の空き教室などを利用して,分教室といったような知的障害の生徒を受け入れる教育施設の設置が急務ではないでしょうか。また,知的障害の受け入れについては,将来的なビジョンを持って,全市的な見地から検討を行うべきと考えますが,ご見解をお伺いしたいと思います。  次も関連しますが,特別支援教育支援員の拡充についてであります。  来年度予算案においても小・中学校に通学している障害のある子供さんたちへの学習支援や介助支援のためのボランティアとして配置されている特別支援教育支援員の配置日数が1校当たり平均55日から60日に拡充されております。拡充自体は評価するところでありますが,学校ごとにかかわる障害のある児童・生徒の障害の程度に応じて配置日数が変動するため,実際,1校で最高200日勤務される支援員の方がおられる学校もあり,平均的な配置日数では到底足らず,配置日数が多くなる学校もあり,その分,他の学校での配置日数や支援員の数を調整しなければなりません。それでは学校現場での十分な支援が行われているかどうか疑問であります。  今後,知的障害のある子供たちは増加の一途をたどることが予想され,ますます支援員のニーズは高まる一方でありますが,そうした中で,支援員の身分は,現在,1人当たり,丸1日働いても3,000円という報酬単価となっており,障害のある児童・生徒のために重責を担っておられることを考えれば,非常に厳しい待遇であります。  そこで,高まる支援員のニーズにこたえるべく人員を増加し,さらには報酬単価の改定で,看護師資格など専門的な技術を体得した人材を小・中学校に配置することで,教育現場で十分な対応ができるよう改善を図っていくことが必要と考えますが,いかがでしょうか。  次に,部活動の推進についてお伺いします。  年々深まる少子化により,小学校の生徒数が減少し,それに伴い,教員数も減少する中,既存の部活動を維持するためには,技術的な指導を行う部活動外部指導員の配置や部がない学校への救済措置としてブロック拠点校方式が導入されており,部活動外部指導員の配置は来年度も,今年度に引き続き,年間回数を72回で実施すると聞いております。小学校のときから頑張ってきたスポーツ競技をやり続けようと中学校に入学した途端,その学校に該当する部活動がなく,断念せざるを得なくなった話を聞いたことがあります。その生徒は非常にかわいそうでありました。その後,ブロック拠点校方式が導入されたことにより,他校ではありますが,拠点校に行って部活動できるようになった。大いなる喜びであります。ただし,ブロック拠点校方式については,市内広域にまたがる場合がある。平成20年度から団体種目も対象にすることになり,例えばバスケットボールにも導入されておりますが,例えば東灘区にある拠点校には,灘区・中央区の中学生が通っております。このように,我が区を飛び出して,広域にわたる状況では,移動などさまざまな負担が中学生に及ぶのではないでしょうか。  そこで,行政区単位で部活動の種目を設定し,行政区内で別の中学校へ行って希望の部活動ができるようにするといった工夫を行ってはどうかと考えますが,ご見解をお伺いしたいと思います。  続きまして,体育指導委員の待遇改善についてお伺いします。  体育指導委員は,スポーツ振興法の規定に基づき,教育委員会より委嘱され,住民の皆さんに対しスポーツ振興を目的とし,スポーツの実技指導などを行っている非常勤の特別職公務員であります。神戸市では,アスリートタウン構想実現のため,地域でのスポーツ活動には,神戸総合型地域スポーツクラブをはじめ,さまざまな取り組みをしていますが,体育指導委員が構想実現のために担っている役割も重要であります。  現在,体育指導委員の報酬は年間6,500円,出務手当も区内で1回400円,区外で600円となっており,交通費の役目を果たしておらず,実際の業務量に比べて非常に少額であります。特別職公務員の報酬に関しては,さまざまな論議がなされている昨今,ただ単に報酬単価を改定することは非常に難しいことは承知しておりますが,体育指導委員のモチベーションを高めるためにも,何らかの待遇改善ができないものか見解をお伺いしたいと思います。  次に,学校支援地域本部事業についてであります。  平成20年度より活動を開始している学校支援地域本部については,本市では北区のひよどり台小・鵯台中学校地区及び須磨区のだいち小・太田中学校地区を皮切りに,平成21年度ではさらに4行政区で設置され,来年度は中央区・長田区・垂水区の3行政区で設置する予定で,これにより,すべての行政区に学校支援地域本部が活動を開始することになると聞いております。東京・杉並区での学校支援地域本部の取り組みを視察しましたが,積極的な活動を展開している学校支援地域本部は,学校側が地域本部の活動について,地域やPTAの方々にすべてをお任せするのではなく,学校と地域をはじめとする関係者が十分な連携をとり,互いに協力をしながら地域本部の運営を行っております。  本市の各地域本部はふれあいのまちづくり協議会や,登下校の見守り活動グループや,PTAなどといったさまざまな運営母体が核となって組織されておりますが,校長をはじめとする学校と地域の学校支援ボランティアが一体となって取り組む姿勢が不可欠であり,そのためにも学校の求めに応じた支援活動をより的確に地域に伝達し,協力を引き出す地域コーディネーターの存在が非常に大事であると考えますが,現在の状況はどうでしょうか。  また,現在は1行政区に1モデル地区ということで,100%国費からの助成で運営されておりますが,国の財政状況をかんがみた場合,この助成が打ち切られた場合も想定した学校支援地域本部の運営を行う必要があると考えます。今後,どのような方向性で進めていくのか,ご見解をお伺いしたいと思います。  最後に,このたびの定例市会の代表質疑で,我が会派として生徒1人1人を大切にする教育をいかに実践していくのかと質問したことについて,ここでもう1度,教育長にお聞きしたいと思います。その質問の最後に,神戸市立中学校長会が編さんした書籍「変容する子どもたち」を引用しました。この書籍には,さまざまな意識調査に見られる中学生の規範意識や逸脱行為の様子が述べられている。そのあとがきの中で,少年たちの問題行動は,その時代を映す鏡である。非行を初めとする少年の問題行動の発生件数や内容も,当然,社会や時代の流れとともに大きく変化している。それは,少年1人1人の置かれている状況や問題行動の内容・原因・動機あるいは方法などにはっきりあらわれているとある。まさしく,このたびの中学生大麻事件が神戸で起こったことは,時代を映しており,それも神戸で起きたことに大きな危機意識を持たねばならないのではないでしょうか。さらに,「変容する子どもたち」の中で,先生のありようがいかに子供たちを左右するかを問うところがある。今まさに,教師が子供たちと正面から向き合い,確かな信頼関係を構築できる教育を実践することが,今後の神戸の教育に必要だと考えますが,いかがでしょうか。  以上,数点にわたって質疑させていただきました。簡明なるご答弁をよろしくお願い申し上げます。 8 ◯橋口教育長 私から数点お答えいたしたいと思います。  まず,特別支援学校の将来像などについてのお尋ねがございました。お話にございましたように,近年,知的障害児童・生徒が増加しておりまして,特に特別支援教育に対します保護者の理解の深まりであるとか,また中学校の特別支援学級──いわゆるなかよし学級から高等部への進学希望,そういった高まりがございまして,高等部の増加が著しい状況となってございます。  平成21年度の神戸市立の特別支援学校での在籍者数でございますけども,全体で493人のうち279人,率にしまして56.6%が高等部でございまして,5年前の平成16年に比べて22.4%の増となってございます。これらにつきましては,神戸市だけの傾向ではございませんでして,全国的な傾向となってございます。お話がございましたように,他都市では高等学校の空き教室の活用などの模索が進んでいるところでございます。  神戸市の特別支援学校につきましては,20年11月に特別支援学校のあり方検討委員会の最終報告で,他の障害種別の児童・生徒も通えるようにすることが望ましい,そういった旨の提言を受けまして,複数障害に対応した特別支援学校の実現を目指すこととしております。  また,今年度開催いたしました複数障害対応研究会では,知的障害と肢体不自由児の児童・生徒がともに学ぶ特別支援学校の実現に向けて,課題を解決するための検討を行っております。その中で,特別支援学校における医療的ケア体制の研究を引き続き行う必要がある旨の提言を受けておりまして,この医療的ケア体制に関する研究会につきましては,来年度設置いたしたいと考えております。  今後は,これらの最終報告,また提言などを踏まえながら,お話がございました知的障害児童・生徒の増対策,それに伴う特別支援学校のあり方,当然県教育委員会との役割分担,そういったことも含めまして,神戸市全体の特別支援教育につきまして,総合的に検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。  それから,部活動の推進についてのお話がございました。現在,ブロック拠点校方式につきましては,個人種目の8種目に加えまして,集団種目のバスケットボール種目を実施しております。平成21年度につきましては,個人種目114人,集団種目のバスケットボールでは18人の生徒が参加している状況でございます。  平成14年度にスタートいたしました個人種目では,戦績面でもバドミントンであるとか,また水泳などで県大会に出場するなど,徐々に活動の成果があらわれてきているのではないかというふうに考えてございます。ご指摘のとおり,集団種目のバスケットボールにつきましては,20年度より神戸市全体を東西に分けまして,男女それぞれ2校でスタートしております。本年度から,北区を加えまして,3ブロックで,男女各1校ずつ拠点校を設けているわけでございますけども,お話がございましたように,移動に時間がかかり,またなかなか平日の活動が難しいといった面もございまして,参加者が伸び悩んでいるのが現状でございます。  ご提案ございました行政区単位で部活動の種目を設定し,行政区内の別の中学校へ行って希望の部活動ができるようにするといった考えにつきましては,スポーツを行うという観点からは,確かに1つの方法であるというふうに考えてございます。ただ,行政区単位の部活動におきましても,拠点校制度同様に,やはり移動時間を考えないといけない,また平日における部活動についても,なかなか毎日というわけにいかないというような面があろうかと思います。そういった点で,結果として土曜・日曜の活動が中心に行われるのではないかというようなことが懸念されるところでございます。  また,部活動につきましては,学校教育の一環でございまして,ふだんから生徒の個性や考え方,さらには家庭環境も含めた深い生徒理解のもとに行われる必要があると考えておりまして,原則といたしまして,部活動につきましては,ふだん生徒に接し,指導している学校の教員のもとで行われるのが望ましい姿でございます。そういった点で,昨年の決算特別委員会だったと思いますけど──松本先生のご提案だったと思いますけども,近隣の学校同士が合同で部活動を行ってはどうかというご提案がございまして,当然,部活動の顧問の先生の確保の問題がございますけども,地域性を踏まえることによりまして,学校がお互いに連携できれば,生徒理解のもとに指導ができる面があるんじゃないかというふうに考えております。  こういったことを踏まえまして,昨年の12月に全中学校に対しましてアンケート調査を実施し,現在状況の把握に努めているところでございます。その分析を踏まえた上で,複数の学校に働きかけていきたいと思っております。現在も働きかけてるところでございますけど,まずは,この近隣の学校同士の方法で実現できないか,努力してまいりたいというふうに考えてございます。  他は担当部課長からご答弁いたします。 9 ◯森本教育委員会事務局指導部長 それじゃあ,私の方から「変容する子どもたち」の例が挙げられましたので,そのことを含めてお答えさせていただきます。もう1点,特別支援教育の支援員の拡充についてお答えさせていただきます。  まず,神戸の教育の方ですけども,人は人によって人になるという理念のもとで,我々の先輩の方から営々と積み上げられてきた歴史があります。そういう中で,人はその成長過程でさまざまな人に学びながら人格を形成していくということで,学校教育では,教師による指導と支援,子供同士のかかわりの中で,個人が尊重され,その能力の伸長が図られることが大切だということです。ただ,近年ですけども,子供たちを取り巻く社会的な環境あるいは生活環境の変化により,非常に厳しい状況も生まれてきています。1つは,地域コミュニティの希薄化,それから核家族化に伴う個人主義的な発想から他者への関心の度合いが薄くなってきています。こういった中で,先ほど委員の方からご指摘がありました,1月に女子中学生が大麻所持の容疑で逮捕されるという事案が起こっています。我々自身も非常にショックを受けましたし,これからの取り組みについて十分力を入れて,こういうことが二度と起こらないようにということで,我々の方では,まず1つは,薬物乱用の防止教室の見直し,それから教育相談体制のさらなる充実,それから基本的なことですけども,家庭と地域との連携,それから子供たちの規範意識の向上,それからもう1つは,命を大切にする指導ということで,4点を重点的に取り組んでいきたいと思っています。
     子供と学校との関係ですけども,信頼関係ということは,ずっと叫ばれているわけですけども,この信頼関係をつくっていくためには,さまざまな場面で子供たちとのふれあいが必要になってきます。これは日々の長い積み重ねが必要であると,こんなふうに考えております。1つは,中学校でよく行っていますのは,授業だけではなくて,教師と,それから子供とが1人1人毎日やりとりをします生活ノートというのがあります。先生のコメントを書いて,子供たちに逆にコメントを書いてもらうというようなふれあい,それから先ほども出ましたけども,部活動の指導を通じたふれあい,それから一番大切なのは,子供たちの学級の居場所ですね,居場所がきちんとあるというような学級づくり,それから物事が相談できるような相談体制の構築,それからもう1つは,子供の成長を保護者の方に伝えて──的確に伝えていくということで,家庭訪問をさせていただきます。それから基本になるのは,授業ということで,学校生活全体を通じて子供たちの健全育成に努めていきたいと,そんなふうに思ってます。  先ほどご指摘がありました「変容する子どもたち」の中ですけども,この本につきましては,平成11年から4年間,子供たちの行動様式について,同じ子供たちを特定をしてアンケートを続けています。その中で,結論としましては,子供たちの変容がわからなくなってきたのではないかと,そういう指摘に対して分析をさせていただいたものです。この中には,子供と先生の関係についても触れられています。先ほど指摘がありましたけども,小学校のときと中学校のときでは,教師とのかかわりが変わってきます。小学校のときには保護的な立場が強いですけども,中学校になってくると,指導的な立場になってきます。そういう中で,子供たちが切磋琢磨しながら信頼関係が築かれていくということですが,今,ご指摘がありましたように,教育委員会としても,基本的に教師と子供とが十分信頼関係を高めていく,これは大切な──ということなので,これについては日常生活の中で十分取り組むということについては,こちらからも発信をしていきたいと思っております。  以上でございます。  それから,特別支援の支援員の拡充のことですけども,この支援員制度につきましては,今年度で2年目,22年度で3年目を迎えようとしてます事業です。これまでの事業の実施により,必要とするすべての小・中学校に支援員を配置をさせていただいてます。これまで肢体不自由児の支援や学習障害や注意欠陥・多動性障害児の学習補助など,通常の学級を中心とした支援でありましたが,この事業により,これまで対応できませんでした特別支援学級への支援もできるようになりました。特別支援を必要とする児童・生徒が学校にとって大きな力になるように,厳しい財政状況でありますけども,22年度は21年度の見込みをもとにして,1校当たりの平均日数を5日間の増ということで,平均60日に拡充したいと考えております。  配分の仕方ですけども,先ほどもご指摘がありましたけども,最大では200日というようなことも出てきます。具体的な配置につきましては,それぞれの子供さんによって,例えば移動,あるいは食事,排せつの介助が必要であるのかどうか,それから行事への参加など,臨時的な支援はどうなのかということで,子供さん,それから学校の実情に応じて十分に対応していきたいと,そんなふうに思っています。  それから,年度途中での見直しということも必要になってきます。4月当初の計画から子供さんの様子も変わってきますので,それに応じたような計算についても,年度当初で見直ししながら追加配置の方,考えていきたいと思っています。ただ,ご指摘がありましたように,障害のある児童・生徒の増加につきましては,小・中学校の特別支援学校でも,平成16年から平成21年の間に232人ぐらいの子供たちがふえてきてます。特別支援学級もそれ相応にふえてきています。このような中で,子供の状況も変わってきてますので,支援員のニーズについては高まっていると,そんなふうな認識をしています。  ただ,今現在は支援員をふやしていくということを優先にしておりますので,厳しい財政状況でありますので,1日当たり3,000円の単価等については,現在のところ改定するのは難しいのではないかと,そんなふうに思ってます。  ただ,もう1つ,医療的ケアが必要な子供さんがいる場合には,看護師免許を有する支援員の確保ですけども,これについてはなかなか難しい状況がありますので,これについては十分認識をしておりますので,今後の課題としていきたいと。いずれにしましても,児童──障害のある児童・生徒の支援を進めるために,今後も学校の状況を十分に確認しながら,高まる支援員へのニーズについて弾力的な対応をしていきたい,そんなふうに思ってます。  以上でございます。 10 ◯大寺教育委員会事務局社会教育部長 私の方からは体育指導委員の待遇改善,そして学校支援地域本部につきまして申し上げます。  体育指導委員につきましては,ご指摘ありましたようにスポーツ振興法の規定に基づきまして,区長の推薦に基づきまして教育委員会が任命をしております。スポーツ振興法には,社会的信望があり,スポーツに関する深い関心と理解を持ち,そして市町村のスポーツにおけるスポーツ振興のために住民に対しスポーツの実技の指導,その他スポーツに関する指導及び助言を行う職務を行うに必要な熱意と能力を持った者の中から委嘱するというふうな規定をされております。現在,195名の方に体育指導委員として活動をお願いしております。  その内容としましては,区民スポーツまつりとか,あるいは区民ハイキングなどの,各区の行事あるいはイベントの運営,また全日本女子──神戸の全日本女子ハーフマラソンや,いわゆる体育の日に関するイベントであるスポーツフェスティバルなど,全市的なスポーツ行事の運営の実施,さらには地域スポーツクラブの交流大会の運営とか実施などありまして,地域のスポーツの推進役あるいはコーディネーターとしての役割を果たしていただいております。  ご指摘のように,報酬につきましては,年間6,500円,手当は区内は400円,区外は600円というふうになってきておりますが,ただ,神戸の──神戸全日本女子ハーフマラソンというふうな,いわゆる大きなイベントとか大会等につきましては,主催者から一定の謝礼が支払われておるというふうになっております。  身分につきましても,ご指摘にありましたように非常勤の公務員としての位置づけがされておるというふうになっております。  そういうことで,体育指導委員の活動につきましては,本人の,いわゆる熱意あるいは情熱で成り立っているところがありまして,そういった指導委員の方々の献身的な努力でスポーツ振興が支えられておるということにつきましては,深く感謝をしておるところでございます。  市としましても,そういった意味で体育指導委員の功労者の表彰をしたり,あるいは国や県の表彰制度がありまして,そこに推薦を申し上げたりするなど,体育指導委員のいわゆる名誉あるいは地位の向上に努めておるところでございます。  また,各区で行います連絡会あるいは協議会への参画あるいは研修会とか,研究評議会への参画を通じまして体育指導委員の皆様の資質の向上にも取り組んでおるというふうにしております。  今後といたしましては,体育指導委員は地域のスポーツ振興あるいは市民の健康づくりに欠かすことのできない存在であるというふうに思っておりまして,今後開催を予定しておりますアジアの陸上競技選手権大会,また市民のフルマラソン大会とかいうふうな部分におきましても,ボランティアを予定しておりまして,そういったボランティアのリーダー的な役割を担っていただくことを期待しておるというふうに思っております。  ただ,財政状況が非常に厳しい中で,報酬・手当の増額は非常に厳しいものがありますが,アジア陸上あるいはマラソンのような,いわゆる個別のイベントにおきましては,体育指導委員の貢献に報いることができるような配慮ができないか,イベントの主催者側にも働きかけていきたいというふうに思っております。  いずれにしましても,体育指導委員の豊富な経験・知識・情熱,そういったものを生かして,やりがいが感じられるような環境づくりに取り組んでまいりたいというふうに思っております。  続きまして,学校支援地域本部のことでございますが,委員ご指摘のとおり,残りの3区,中央・長田・垂水につきましては,現在モデル地区の申請を行っておりまして,3月末までには採択がされるというふうな見込みになっております。そして,22年度からは各区1つのモデル地区で,全9つから──9のモデル地区で推進していきたいというふうに思っております。  教育委員会としましては,各学校において地域ぐるみで学校教育を支援する体制づくりに努めておりまして,例えば,すべての小学校では地域住民による登下校の見守り,あるいは昔の暮らしや震災体験などを語る活動などが行われております。  また,ほぼすべての中学校では,部活動の外部指導員,あるいは将来のキャリア教育──将来の進路のためのキャリア教育といった活動が行われております。  また,そのほか,本の読み聞かせ,あるいは読書活動,環境整備などのさまざまな活動が行われていまして,合計で5万3,000人の地域住民の方々や保護者の方々に学校を支援していただいておるという状況にあります。  支援本部はこういった取り組みを安定的・継続的に行うために,いわゆる地域につくられた学校の応援団として,そういったことに取り組まれることを目的としております。  現在,モデル地区では地域ぐるみで学校を支援するための活動方針や具体的な事業を協議する地域教育協議会というのを結成いたしまして,そのメンバーには,委員ご指摘のとおり,日ごろの学校活動への支援活動に取り組んでおる自治会・婦人会,あるいは青少協,ふれまち協などの地域団体や,あるいはPTAの方々,またさらに,そこに小学校・中学校の校長先生も入った形で,すべて構成されております。  こういった協議会は,定期的に学校で開催されておりまして,地域やPTAにお任せするんではなくて,学校側から支援してほしいなというふうな内容を提案し,それぞれに対して地域から,これはできる,これは難しいなというふうなことについて話し合うという場を設けております。  また,今やっております6つのモデル地区のうち,地区によりましては,学校長がその協議会の会長となっておりまして,地域と学校が十分に連携・協力して行われているという状況にございます。  先ほど申しましたように,地域本部につきましては,そういった地域教育協議会と,実際に学校現場で活動していただいてる支援ボランティアの方々,そしてその支援ボランティアと学校をつなぐ,いわゆるコーディネーター,この3つの要素が必要となっております。しかし,実際に地域の活動と学校の実態やニーズを双方理解して,そのボランティアをまた募集して,さらにボランティアを学校に配置するという,学校と地域をつなぐコーディネーターと,これがなかなかだれでもできないというふうなことでありまして,委員がご指摘のように,そういった十分な力量を備えたコーディネーターというのが必要不可欠というふうに思っております。  そういったことで,本部を実施している地区につきましては,その学校で経験されて,その地区をある程度認識・理解して,よくわかってる校長──学校の教員のOBの方々,あるいはもう既に見守り活動とか,あるいは学校開放なんかで日ごろから学校と太いパイプを持っている,そういった方々がコーディネーターとしてなっておりまして,お願いをしているという状況にあります。  また,そういったコーディネーターでも,1中学校で複数の小学校があるような本部では,各学校ごとにニーズが違いますので,そういうコーディネーターを配置される,あるいはそれぞれの事業によってもコーディネーターを複数配置しているということで,1人のコーディネーターに過度の負担にならないように注意を払っております。  また,現在,シルバーカレッジの講座とか,あるいはPTAの学習会がありまして,そういった機会をとらまえまして学校の支援本部の意義とか目的,今までの活動状況などをPRしまして,地域による学校支援への理解と協力を求めるとともに,コーディネーターの役割などを説明しまして,そういった人材を見出すよう努めておるというふうにしております。  また,そうした取り組みの中で見出した人材につきましては,現在活動しているコーディネーターによる実践報告会というものを通じて,新たなコーディネーターの育成に取り組んでいきたいというふうにも考えております。  また,委員ご指摘のように,23年度からは100%の補助というのが終わることから,委員会としましては,文科省につきましては,引き続きこの制度が存続するように働きかけていきたいというふうに思っております。しかし,その制度が継続しない場合につきましても,今行っておるモデル地区での活動や取り組みを,いわゆるリーディングプロジェクトとしまして,周知をしまして,またさらにより多くの地区がこういった学校を支援していこうというふうな,大きなきっかけづくりになりたい──なるような形で発信していきたいというふうに考えております。  今後とも学校のニーズを把握して,支援人材と学校をつなぐために,昨年の5月に設置しました教育・地域連携センターなどを活用しまして,地域の特性や学校ニーズに合った神戸市独自の地域ぐるみでの学校教育を支援する体制づくりに,より一層努めてまいりたいというふうに思っております。  以上です。 11 ◯分科員(菅野吉記) ありがとうございます。まだ時間ございますので,ちょっと再質問をさせていただきたいというふうに思いますけれども,教育長の方から,特別支援学校の将来像についてということで,高校の空き教室などを利用してということでお話はさせていただいたんですけども,分教室という形で最初にちょっと私も話させていただいたんですけども,実際,県教委の方では,平成22年度,調査研究,姫路の特別支援学校ですか──に通じて,そういう調査研究もしていくということでありますし,また大阪の方でも府立高校や大阪の市立高校などの空き家を活用して,知的障害の生徒自立支援コースですか,そういったものを設置されて,受け入れをされてるということであります。そして,また先行的に,神奈川県の特別支援学校でも,実質分教室が進められていってるということをお聞きしておりますので,そういったさまざまな取り組みというのが,ほかが先行してやってるところもございますので,その辺の今後,調査研究を前向きに,ぜひともやっていただき,そういう受け皿というか,受け入れる教室というか,そういうものを設置していただきたいというふうに思いますので,その1点,ちょっとまたお答えいただけたらというふうに思います。  そして,特別支援教育支援員でありますけれども,やはり私もある小学校の特別支援学級を見せていただいたことありますけれども,本当におられる子供さん,やはり物を投げたり,本当に目の離せない状況の方もいらっしゃって,先生がやはりつきっきりでいなければならないというような状況もございまして,ほんまに対応に追われているという部分というのは非常にあると思います。そうした中で,本当に教員の方──それを教えている教員の方も大変な激務の中で,本当に頭の下がる思いであります。そういったいろんなサポートすることというのが,やはり非常に多くあると思いますので,支援員の拡充というものを本当に,いろんなさまざまな学校でやはりご苦労されてるというところがあると思いますので,そうしたサポートもしっかりしていっていただきたいというふうに思いますので,よろしくお願い申し上げます。  そして,部活動の方でありますけれども,具体的にアンケート調査をしていただいて,昨年の会派の方から話──松本委員が話していただいた内容で,アンケート調査をしていただいたということで,そしたら近隣の中学校でぜひとも1つ1つ,何とか部活動を推進できるような形にしていただきたいと思います。いうのは,例えば,子供たちというのは場を与えられるということによって,やはり力を発揮されると思います。この前の本会議の代表質問の際も,教育長が答弁されていたように,本市の教育委員である伊東浩司さんのお話ですか,小学校の恩師が伊東さんの走る適性を見抜いて,そうしてくれたから,そのまま陸上界で頑張ることができたというようなお話がございましたけれども,やはりそうした子供さんの可能性を引き出していくというのが,やはり教員というか──さまざまなそういう環境づくりというのも非常に大事であるということを私思うわけであります。  例えば,実は,ちょっと部活動とは話が違いますけれども,私の住む兵庫区の兵庫運河では,ボート競技が今,行われております。それはキャナルレガッタというものなんですけども,昔はもう丸太ん棒だらけの兵庫運河でありましたけれども,ちょうど5年前に兵庫運河がそういったレガッタのボート──公式のボート競技場に認定され,まさかだれもそういうことは考えてはおりませんでしたけども,そこをボート競技の指導員たちが,地元を中心に,小・中学校の生徒に声をかけて,集まった子供さんたちが週末,練習を繰り返す中で,この2~3年のうちに,全国でもう優勝するような──全国大会で優勝するような,まち中のお子さんが本当にそういう中で,そういった環境の中で優勝するような,本当に驚くべきというか,本当に喜ぶべきようなことがございます。やはりそうした恵まれた環境ではなくて,みずからが切り開くような,もう本当に力というのは,お子さんにあると思いますので,いろんな場を与えていくためにも,さまざまなスポーツであり,部活動というものをどんどん繰り広げて拡大していっていただきたいというふうに思いますので,よろしくお願い申し上げます。  そして,体育指導委員のことでありますけれども,やはり体育指導委員の方も,やはり高齢化が進んでるということで,そしてさらには地域において自治会や婦人会の諸役についている方も結構いらっしゃるとお聞きしております。そうした中で,先ほどさまざまな諸行事──スポーツ行事ございますけれども,運営も,陣容をそろえるのも,非常に大変ご苦労されてるというのが事実であります。ですから,ただ単に報酬というわけではなくて,やはりさっき大寺部長おっしゃいましたように,献身的な,本当に皆さん努力をされております。ただ,お聞きしておりましたら,この年間6,500円と言いますけども,平成55──あっ,ごめんなさい。昭和55年に6,200円になって,それから上がり──少し上がってはまいりましたけど,今は6,500円になってるというような状況がございまして,やはりそうした中でも,大きな大会でよくお聞きするのが,大きな大会で,他都市の方が,例えばいろんなメンバーにお会いする中で,神戸市──ほかの都市であれば,統一したジャンパーやブルゾンがあると,神戸市は行っても,皆ばらばらやと,ユニフォームが。そういった状況もあり,お聞きしておりましたら,大阪や京都や千葉市というのは,ユニフォームを提供しているとお聞きします。今後,平成27年──23年,ごめんなさい,23年7月には,アジア陸上競技大会などもどんどん開催する本市としても,何かできることはないかなというふうに思いますので,ちょっと,その1点よろしくお願い申し上げたいと思います。  そして,学校支援地域本部事業でありますけれども,さまざまな取り組み,地域の方と学校が連携をとり合って,本当に子供さんを守り育てる,そういう取り組みというのはすばらしいと思います。そうした取り組みを,この学校支援地域本部は一応モデルとしてやっておりますけれども,そういうモデル地区以外でも学校と連携と──学校と地域とが連携・密着して,子供の学習支援に取り組まれているところもやはりあると思います。そうした実際,この1行政区,現在は1モデル地区という形になっておりますけれども,今後,それ以外の地域でも取り組みが拡大していくことも考えられると思いますので,それに対してどういう形で当局としては取り組んでいかれるか,その1点をちょっとお願い申し上げたいと思います。  最後に──最後にというか,もう1点,済みません。「変容する子どもたち」を通じてのこの教員の方と子供たちが信頼関係を構築できる教育をどう実践していっていただけるかということで,お話しいただきました。本当にさまざまな,例えばそういった薬物の問題が出てきたからというんじゃなくて,やはり日ごろの1対1の対話の中で教員として,それはもちろんされてられると思うんですけれども,1つ,例を挙げさせていただけたら,実は35年間,中学校の教師を務められた方のお話なんですけれども,やはり中学校でさまざまな問題行動の生徒の指導にかかわってくることが多かったと。今までは,生徒に自分の考えを押しつけているようなところもあったかもしれない。ところが,自分自身が今度,自分自身の子供さん,まあいうたら生徒じゃないですけど,子供さんが病気になったときに,自分自身が悩み苦しんだ分,自分自身がだんだん苦しむことによって生徒の思いがわかるようになってきた。中学生といえば反抗期を迎える時期ではありますけれども,それは人間として認められたいという心のあらわれではないでしょうかと,その方はおっしゃられます。つまり,反抗期ではなく自立期なんだと思えるようになったんですと。以来,生徒に対して一歩深く接することができるようになったと。やはりその教師の方がおっしゃってるのは,教師の方自身が本当に多忙な中,本当に激務の中,生徒にかかわって,いろんなことを頑張っていただいてるんですけれども,自分がまず,自分自身を見詰める中で,自分が成長すれば,より生徒の心が見えるといった,本当に子供にとって教師こそが,もう最大の教育環境であると,やっぱりそういう心というか,そういうものを持っていただいて頑張っていただきたいなというふうに思います。これは要望でありますけれども,以上,質問させていただいたこと,ちょっと再質問,お願い申し上げます。 12 ◯橋口教育長 特別支援学校に関連いたしまして,他都市で行われている高等部急増についての分教室の調査研究の点でございます。兵庫県なり,あるいは大阪府,神奈川県等の取り組みについては十分承知をいたしております。そういった点も含めて,私どもは,今後さまざまな考え方があろうかと思いますけども,特別支援教育──特別支援学校のあり方も含めた特別支援教育全体について総合的に検討していきたいと思ってございます。  ただ,市立の高校につきましては,もうご承知のとおりでございますけども,これまで新しい市立高校ということで,例えば10年前の六甲アイランド高校であるとか,あるいは昨年の翔風高校であるとかいうことで,結果的に高校を再編してきておりまして,空き教室が現在ほとんどないという状況でございます。そういった中で,例えば学校以外の神戸市の関連施設,そういったものの空きスペースとかが使えないか,そういったことも含めて今後研究してまいりたいと思います。当然,新設いたしますと,相当財政的にも負担になりますので,まずそういったことも含めて今後検討していきたいということでございます。  それから,体育指導委員についてのお話がございました。社会教育部長から基本的なお話させていただきましたけども,やはりボランティアのリーダーの役割を担っていただくということで,多分に名誉職的な位置づけだというふうに思います。今,ご指摘ございました他都市の例もございます。当然,今後そういった意味で,体育指導委員のスキルといいますか,当然,そういったものを配慮していく必要がございます。手当自体の増額について難しいわけですが,お話がございました,例えば何かあったときのユニフォームを統一とか,そういったことも含めて,今後研究させていただければと思います。  私からは,以上でございます。 13 ◯大寺教育委員会事務局社会教育部長 私の方からは学校支援地域本部について,いわゆる拡大するという,何か取り組みはないのかということのお尋ねでしたけども,先ほど来,説明させていただきましたように,地域支援本部につきましては,いわゆる学校・家庭・地域が一体となって,地域ぐるみで子供を育てるということを目的としておりまして,先ほど申しましたように,全市で既に多くの学校で5万3,000人の方々が地域の見守り,あるいは環境整備,いろんな活動はされておるというふうになっております。そういった活動の主体もPTAが中心になっているところ,あるいは自治会・婦人会・ふれまち協などの地域団体のところがありまして,その活動の中身としましても,見守り活動から,あいさつ運動,いわゆる学校へ入っての学習支援など,それぞれの地域ごとに多岐にわたった活動をしておるというふうになっております。  現在,6つでこういった事業に取り組んでおりますけども,神戸市の学校支援につきましては,既にそういった素地といいますか,ベースがありますので,1つのパターンに絞るというのではなくて,やはり実際に地域で行っていただいている取り組みや活動というのを生かしていく,言いかえたら,もう10あれば──10の地区があれば10の取り組みがあっていい,それぞれのいろんな形で担い手があってもいいという,そういった多岐にわたった個性ある取り組みというのもいいのかなというふうには思ってます。そういう意味では,今やってるモデル地区での取り組みというのがやはり先進的かつ斬新なわけでありますので,そういった取り組みをいわゆるリーディングケースとして,やっぱり広く周知していって,こういった取り組みを紹介して,これは自分ところでできるな,これは難しいけど頑張ってみようかというふうな,そういった形で地域が何かやってみようかなというふうなきっかけになればいいかなというふうに思っております。  そういったことで,神戸市としましては,地域の特性,学校ニーズに合った,この支援本部の形にこだわらずに,神戸モデルといいますか,神戸独自の,そういった支援体制づくりに,より一層努めていきたいというふうに思っております。  以上です。 14 ◯森本教育委員会事務局指導部長 支援制度のことですけども,先ほどからお話がありましたように,なかなか先生方の方が随分と苦労されてるケースがあります。重点的に配置をする学校と,それから少し傾斜をかける学校と,区分をしておりますので,そのことについては十分配慮しながら,配当を決めていきたいと,そんなふうに思ってます。 15 ◯主査(安達和彦) 菅野委員,あと約1分です。 16 ◯分科員(菅野吉記) ありがとうございました。  それでは,最後,まとめさせていただきたいと思うんですけども,特別支援学校の空き教室,今,教育長からも前向きに公共の施設など,関連施設で空きスペースがあればというようなこともお話しいただきましたので,県教委の方もいろんな形で取り組みを始めておりますので,その辺も含めて連携をとっていただけたらというふうに思いますし,あと,特別支援学校の本当に将来像というか,これからやはりますます知的障害の方もふえる状況にもございますし,やはりそのご家族というか,そういうさまざまな状況を踏まえて,やはりいろんな前向きな施策というものをどんどん──実際とっていただいてるとは思うんですけども,これからもしっかりと進めていただきたいというふうに思いますので,よろしくお願い申し上げ,終わらせていただきます。ありがとうございました。 17 ◯主査(安達和彦) ご苦労さまでした。  次に,森下委員,発言席へどうぞ。 18 ◯分科員(森下やす子) それでは,教育委員会に早速局審査を始めさせていただきたいと思います。  今回,教育委員会局審査させていただくに当たりまして,私も教育委員会に対して,何度目かなんですけれども,たくさん質問したいなと,いろんな問題,ふだんから書きとめているのを見てますと,何かテーマを1つ決めなきゃ,決まった時間の中で,終えれないなということで,今回は特に,今社会情勢というか,世界の経済不況でしたりとか,雇用の崩壊,あるいは犯罪の低年齢化,大麻所持で逮捕されたことも,神戸にこうしてありましたけれども,そんな中,何とか私たち大人が歯を食いしばり,さまざまな苦境を乗り越え,その後ろ姿を子供たちに──その背中を子供たちに見せることによって,子供たちが本当に将来に向けて夢や目的を持って育っていく,そしてこの神戸を,日本を担っていく,そんな子供たちを育てるに当たって,今私たちが何をすべきなのかという,その観点に絞って,以下4点,質疑をさせていただきます。  まず1点目,あいさつ運動についてお伺いをいたします。  神戸市の学力定着度調査の結果からもわかりますように,家庭での学習時間や睡眠時間の確保,朝食の摂取といったことが学力定着に影響を及ぼしていることは,明らかであります。家庭での日常生活の習慣の重要性を再認識しているところであります。  また,私,仕事柄,各学校によくお邪魔する機会がありますけれども,本当に子供たちから元気よく,こんにちはとか,教室の場所を尋ねると,こちらですよと積極的に,僕が答えますというような姿勢で対応してくれて,本当にうれしくなるような場面もありますけれども,またあいさつは円滑な人間関係を構築する上で不可欠なものであり,あいさつをされて不快に感じる人はいないと思います。こうしたあいさつができる子供たちは,家庭でも家族の皆さんとしっかりとしたあいさつができており,そのあいさつの重要性が知らぬ間に家庭で身についていると思われます。  今回の市長による予算の提案説明におきましても,規範意識や思いやりの心を子供たちに教えることが重要であるとのお考えがうたわれておりました。学校・家庭・地域が一体となってあいさつ運動を展開し,マナーや社会的ルールを子供たちに体得させることも重要と認識しております。より一層の展開として,特に家庭に対して,あいさつ運動の働きかけを進めてはどうかと考えますが,教育委員会のご見解をお伺いいたします。  そして次,2点目,特色ある教育について。1つ目は小学生に向けてであります。  バンクーバーオリンピックが閉会いたしました。スピードスケートやフィギュアスケートでの5個のメダル獲得など,日本人選手のすばらしい活躍が目立った大会であったと思っております。こうした選手は,すぐれた潜在能力をすぐれたコーチにより見出され,その能力に磨きをかける指導を受けた結果だと思っております。12年前に冬季五輪が開催された長野では,県教育委員会がSWANプロジェクトとして,小学校4・5年生を対象に育成コースを設定し,将来のオリンピックメダリストを目指した選手育成に取り組んでおられます。こういった取り組みは,ほか,例えば福岡県のタレント発掘事業,これは地域のタレント発掘──タレントというのは人材のことなんですけれども,オリンピックに向けての養成というか,人材供給システムを構築してタレントの情報収集,有効活用を図ることを目的とされているようです。全国的にこういう取り組みが10カ所ほどでされているようなんですけれども,我が会派においても,先日の代表質疑におきまして,やる気のある子供たちの才能を伸ばす教育──要するに吹きこぼれの部分ですね,その子たちを対象とした個性を伸ばすために,さまざまな場面で子どもたちが競い合い,自己の才能に気づき,努力することで,勉強でも,スポーツでも成績が伸びていく,これは相合わせて成績につながっていることは,教育現場にいらっしゃる先生方でしたら,本当によくご存じのことかと思いますけれども,子供たちのモチベーションが下がることなく,こういうことで取り組まれるのではないかと考えます。  本市では,特色ある神戸の教育ということで,さまざまな事業を展開されておりますが,真の意味での特色ある教育とは,子供たちの個性や長所を存分に伸ばすことだと考えますが,ご見解をお伺いいたします。  3つ目,特色ある教育について,次は中学生に向けてであります。今年度から来年度にかけて,市立中学校でのお弁当販売が全市で実施されると伺っております。そもそも,神戸市では保護者弁当が基本であり,保護者が何らかの事情で弁当をつくれない日のためのセーフティーネットとして,こうした弁当販売による対応となっております。  一方では,中学生にもなれば,家事一般ができるようになる年齢でありまして,来年度,教育委員会においてプレ親学習として,乳幼児とのふれあいなどが展開されますが,保護者がつくる弁当の大変さやありがたさを体験し,親への感謝の気持ちや,親に対する理解を深めるということで,月曜日の弁当は自分でつくるといった試みを実施してはどうかと考えますが,ご提案をしたいと思います。  平日は子供たちも部活や宿題で忙しいと思いますので,日曜日の夜に,あしたのお昼の弁当のために,みずから米をといで,炊飯器をセットし,おかずの下ごしらえをするようになれば,食育の観点からも,自分の栄養について関心を持つようになるのではないか,教育委員会の見解をお伺いをいたします。  次に,特色ある教育,高校生に向けてであります。  独立行政法人国立美術館では,小・中学生に対する所蔵作品展・特別展の入館無料を,青少年が日ごろから美術館に一層親しんでもらえるようにということで,平成20年度から高校生及び18歳未満の方々も所蔵作品展・特別展の入館を無料とされております。  一方,神戸市では,現在のびのびパスポートを小・中学生に配布して,近隣市も含めた社会教育文化施設を無料開放しておりますが,この,のびのびパスポートについても,当初は学校の休業日だけだったものを平日にも拡大するなど,制度の拡充が図られており,その姿勢については一定の理解を示しております。  実際,こののびのびパスポートなんですけれども,我が子がもらって帰ってきたこともあるんですが,改めてこの対象施設の,子供たちに配布される──内容を見てますと,市内で20数カ所,三田市,明石市さん,洲本市さんにご協力をいただいてのパスポートなんですけれども,ちょっと,休館日が毎週月曜日だったりとかするところが,実際,週末の行事で学校が休みだと,月曜日が子供たち,割と時間があったりする機会が多いので,月曜日の休みが多いのはどうなんだろうなと,ちょっと思ったりもするんですけれども,ちょっとそのことは置いといて,一方で,けさ,読売新聞で発表があったんですけれども,これ兵庫県なんですけど,来月から県立の12施設観覧料が小・中学生無料になるという記事が出ました。高校生と65歳以上の方は半額,これは県の──実際は年間で約4,900万円の減収が見込まれるがと書いてあります。ですが,されるその意味は,学びの場の利用促進や観光活性化につなげたいということで,こういうことに取り組まれる,けさの記事です。あおるわけじゃありませんけれども,これも受けて,神戸市教育委員会の方は,どんな対応をされるのかなと,ちょっと局審査当日の朝,思っているところでありました。  そして,若い世代が──特に高校生ぐらいになりますと,完全に自分たち,友人誘ったりとか,親が付き添いで行動するということは,高校生になったら,さすがにないと思うので,高校生ぐらいになると,本当に自分が見たいもの,本物が神戸にやってきた,その機会に自分で行く,友達誘って行く,関心のある子たちに本物を見せたいな,そんな思いから質問させていただいているわけであるんですけれども,社会教育文化施設として,市民に根づかせるという意味でも,高校生及び18歳未満の市民に対しても,のびのびパスポートを配布するなどして,博物館や美術館の無償化を図ってはどうかと考えますが,見解をお伺いいたします。  以上,4点お伺いいたします。 19 ◯橋口教育長 私から2点お答えいたしたいと思います。  まず,あいさつ運動についてでございます。あいさつにつきましては,単なる儀礼ではなく,人が,家族・学校・地域・職場など,集団生活する中で,必ず必要なマナーでございまして,人間関係をつくる第一歩として,非常に大切なことだというふうに考えてございます。市といたしましても,昨年の3月に策定いたしました教育振興基本計画重点事業「こうべっ子豊かな心育成プラン」の推進,また家庭教育支援の充実の中に,あいさつ運動を掲げ,推進しているところでございます。  子供たちがあいさつをすることなど基本的な生活習慣を身につけるには,すべての教育の出発でございます家庭が果たす役割が最も重要だというふうに考えてございます。ただ,現在は都市化に伴います住宅事情であるとか,ライフスタイルの変化などによりまして,核家族や共働き世帯がふえておりまして,残念ながら,一緒に食事をしたり,語り合うなどの家庭で触れ合う時間とか,地域の人と顔を合わせる機会が減ってきてる状況ではなかろうかというふうに思います。こうしたことから,子育てに関して言えば,身近に相談できる人がいないとか,子育てのノウハウが継続しないなど,いわゆる家庭や地域の教育力が低下してきているというふうに言われてる状況にございます。こうした家庭への働きかけといたしましては,例えば,19年度から始めてございますけれども,「家族が熱い一週間」というキャンペーンがございます。ここでもあいさつの大切さを啓発してるところでございます。また,小学校1年生の保護者向け冊子がございまして,「もうすぐ1年生」という冊子でございますけども,その中でも,子供たちの家庭でのルールといたしまして,あいさつすることを挙げ,生活習慣として定着するように啓発に努力しているところでございます。  また,学校では,教育目標・生徒指導目標などの中に,あいさつを掲げ,積極的に取り組んでおります。具体的には学校だよりを通じまして,保護者に対してあいさつの大切さを啓発しております。  また,児童・生徒に対しましては,登下校時,毎時間の授業の始まりと終わり,廊下ですれ違う際,来校者と対面した際など,学校生活の中であいさつが活発に行われるよう指導してきているところであります。  また,児童会・生徒会を中心といたしまして,登下校時の校門でのあいさつ運動,標語・ポスターの作成,全校あいさつ運動など,子供たちの自主的な活動も行われております。例えば,玉津中学校の生徒会でございますけども,その生徒会の中にあいさつ運動を行う組織をつくりまして,イメージキャラクターの募集を行うなどをして,あいさつの活性化に取り組んでおるところでございます。  さらに,PTA活動の一環といたしまして,校門でのあいさつ運動や,通学路での立ち番を通じてのあいさつ運動など,各校で工夫された取り組みが積極的に行われております。地域の活動といたしましては,市内全小学校で結成されております見守り活動隊が登下校時の見守り活動を通じまして,「あいさつ・声かけ運動」に取り組んでおります。  また,中学校ごとに,学校・保護者・地域関係者・区役所・警察などで組織されております,ふれあい懇話会というのがございますけども,この懇話会では,あいさつを地域での人間関係を築くための一番身近で大きな力を持つ手だてといたしまして,今年度も,「あいさつ 声かけ 地域の子 ふれあい 手助け 家庭から」こういったことをスローガンとして掲げて取り組んでおります。  地域の方々で組織いたします学校の応援団,先ほどお話に出ておりました学校支援地域本部のモデル地区の一つでございます上野中学校地区でもあいさつ運動サポート部会というのを設けまして,中学校の校門前や通学路であいさつ運動を展開してございます。この運動につきましては,先般,新聞にも取り上げられまして,地域の方と一緒に活動してる生徒会長の談話が載ってましたけども,最初は恥ずかしかったけれど,今は気持ちがいいという,そういった明るい声が紹介されてございます。  さらには,婦人団体協議会では,優しい言葉が通い合うまちにを活動方針の1つとしておりますし,青少年育成協議会では,スマイルハートあいさつ運動として,市内各地で啓発運動を展開しているところであります。  幼いときに家庭であいさつすることの大切さを学んだ子供につきましては,大きくなっても地域・学校といった身の回りの日常生活の地域社会の中でも,あいさつを自然と交わしていくことが期待されます。  今後も,元気なあいさつができ,明るく健やかな子供たちが育つように,家庭・地域・学校が一体となったあいさつ運動の取り組みを継続をして推進していきたいと考えております。  次に,中学校の弁当づくりについてのお尋ねがございました。中学校では,生徒の体の発達に大きな個人差があらわれるため,個々の栄養状態に対応する観点から保護者弁当を基本としている,そのことについてはご案内のとおりでございますけども,学校では,小学校6年生の家庭科で,ちょっときょう,教科書を持ってきておりますけども,「まかせてね!きょうのごはん」という単元がございます。こういったものでございます。この単元の中で,これまでに学習いたしました栄養あるいは調理の基礎知識,技能を生かしまして,家族のための1食分の献立を考えまして,自分でレシピをつくり,調理実習を行い,試食するという一連の取り組みを行っております。その発展といたしまして,中学生になれば,弁当づくりの手伝いができるようにと,3学期の弁当献立作成と調理実習に取り組む小学校も少なくございません。  また,中学校の技術家庭科におきましても,生活の自立を図る観点と,成長期に必要な栄養を満たすための食事バランスを学んでございます。新しい学習指導要領では,自分の生活に課題を見出し,授業での学習内容を生かし,生徒が自分の家庭で実践することが盛り込まれました。このことを踏まえまして,中学生にとって関心の高い食の分野で,栄養価に富んだ弁当づくりを推進していきたいと考えてございます。  来年度実践研究を行いますプレ親学習では,近い将来,親になったり,子育てにかかわったりしていくであろう現在の中・高生を対象にいたしまして,幼い子供たちとの触れ合いを通じて,自分の成長を振り返り,子供を産み育てること,そういった意義,また家族・家庭教育の役割,地域及び社会の果たす役割について認識を深めるプログラムづくりを進めていきたいと考えてございます。  お話がございましたように,中学生が弁当づくりを行うことは,保護者がつくる日々の大変さ,また,ありがたさを実感いたしまして,家族に対する感謝の気持ち,また親への理解を深めるよい機会だというふうに考えてございます。生徒が自分も大切に育てられたことを知り,感謝の気持ちを深める取り組みの1つといたしまして,先ほど申し上げましたプレ親学習の中でご提案の弁当づくりも検討してまいりたいというふうに考えてございます。  私からは以上でございます。 20 ◯川島教育委員会事務局参事 私の方からは,特色ある神戸の教育の推進の中で,特に,小学生に向けての子供の長所を伸ばす教育というところでお答えさせていただきます。  まず,神戸の教育の特色についてですけども,本会議でも申し上げましたように,特色ある神戸の教育という場合の特色の意味合いでございますけども,地域の状況に応じた各学校での特色づくりという意味合いで申し上げてございまして,ご指摘の子供たちの長所なり,個性を存分に伸ばしていくということとは若干考え──とらえ方が異なっておりますが,それぞれの学校の地域性の中で,子供たちの力なり,意欲を伸ばしていくということでは,趣旨として重なり合う部分が多いのではないかと考えております。  近年の急速な都市化・核家族化,また地域コミュニティの希薄化の進行というような,子供たちが地域社会の中で互いに切磋琢磨しながら成長していった一昔前とは異なっておりまして,学校に寄せる期待といいますか,役割が次第に高まっていくというような方向に影響を及ぼしてきたと認識しています。  こういう中,各学校におきましては,子供たちの発達段階に応じまして,個性や長所を伸ばし,その可能性を十分に引き出していけるように,授業など,日々の取り組みの中で,子供たちが示す興味なり,関心に即して新しいことに挑戦できるような機会をそれぞれ工夫して行っておるところです。例えば,本山第三小学校,ここでは,学年ごとに縄跳びとか,50メートル走の記録に挑戦をしているということで,結果は,子供さん個人ごとに体育学習カードというのがありまして,それに記入をいたしまして,頑張りぐあいを自分──子供さん,自分なり,あるいは友達から評価してもらう欄を設けまして,意欲の向上につなげておるという例がございます。  また,高津橋小学校におきましては,開校以来,毎年運動会で鼓笛隊行進に取り組んでおるんですけども,昨年の運動会でも6年生の子供たちが自分たちの夢や目標を持って鼓笛隊をつくり上げていったということがございます。先輩たちに負けないよう,自分たちで選曲,行進の動き,隊形も考えまして,炎天下に懸命に練習をして取り組んだということでございまして,こういう経験を通じまして,自分に自信を持ち,また目標に挑戦していくという意欲がそれぞれ子供たちにはぐくまれるのではないかと思っております。  さらに,神戸市全体としても,それぞれ子供たちの個性なり,意欲を引き出せるように,さまざまな事業を展開しておるんですけども,例えば,今,次期のマスタープラン基本計画策定に向けた一連の動きがなされておりますけども,昨年,小学生を対象に,これからの神戸のまちをこんなにしたいというようなテーマで作文を募集しました。1,000点近い応募がございまして,排気ガスの減少ができる路面電車の提案など,自由な発想力・表現力を培う格好の機会になったのではないかと考えております。優秀作品を広く一般市民に発信して,子供たちの伸びやかな発想を計画に反映させていきたいと思っております。  また,来年度,新しく,神戸まとめの達人という,読んで考えてまとめながら書くという運動を展開していこうと思ってございますけども,神戸市の独自教材であります,小学生の場合は,「ことばひろがる よみときブック」というのを使いまして,文章を短くまとめる訓練でございますけども,優秀作品は全市的な記録集として発信していきたいというふうに考えております。  いずれにしましても,今後とも学校単位,また市全体での取り組みを通じまして,子供たちの個性あるいは長所を伸ばしていくことによりまして,神戸の教育が目指しております子供像の心豊かにたくましく生きる人間,特にこうべっ子の育成に向けまして,きめ細やかな教育活動の展開に努めてまいりたいと考えております。
     以上です。 21 ◯井戸教育委員会事務局博物館副館長 それでは,私の方から3点だと思うんですけれど,高校生の博物館・美術館の無償化といいますか,それから2点目がのびのびパスポートの休業日ですね──対象施設の休業日に月曜日が多いということにつきましてということと,きょう,新聞報道がございました県立施設,県外の小・中学生も全部無料になると,あわせて高校生,65歳以上は半額になるという点でございます。以上,3点だと思っております。  まず,最初の点でございます。国立の博物館・美術館におきましては,小・中学校を含む高校生以下及び18歳未満の者に対して,原則として所蔵作品展,それから特別展の入館を無料にしているということでございます。ただし,新聞社とか,テレビ局でございますね──他の事業者との共催展については,他の事業者の了解が得られないということで,有料で実施されてるということでございます。博物館及び小磯記念美術館につきましては,市の施策の一環でございますのびのびパスポートの提示によりまして,小・中学生に対しましては,常設展・特別展ともに入館を無料にしているところでございます。  また,市内の高校生につきましては,平成15年度から教育目的で入館する場合につきましては,博物館・小磯記念美術館・青少年科学館におきましては,入館を無料にいたしております。  ご提案いただいた件でございますが,高校生及び18歳未満の無料化についてということでございますが,1点目にのびのびパスポートの配布の件でございます。この事業に関しましては,神戸市内及び隣接市町11市1町の小・中学生の健全育成や教育環境の充実を目的として,市内の教育関係施設をはじめ,隣接市町の施設や民間施設等を無料で開放する制度でございます。でございまして,隣接市町の対象者や対象施設が多いということと,高校生を有料としている施設が多うございます。収入の面で影響が出るということから,今後他市との調整がかなり出てまいるということもございまして,高校生等を対象にすることは極めて困難な状況は予想されると考えております。  それから,2つ目でございます。博物館及び小磯記念美術館の面,私どもに関しましては,入館者の増,それから著名な美術品に対して,見ていただくという機会がふえるということで,メリットが非常に大きなものがあろうと思っておりますが,その反面,先ほど国立博物館・美術館で申し上げたとおり,他の事業者との共催で実施している共催展でございまして,これにつきましては,やはり入館料の収入がかなり大きな減収になるということでございます。これに伴いまして,他の共催事業の理解をなかなか得るというのは難しいかなというふうに考えております。ですから,一律に無料化をするということは,難しいものと考えております。  これまで教育目的ということで,市内の高校生につきましては,神戸の歴史を学ぶとか,小磯良平にまつわることの学習につきましては,無料で入っていただくという形で進めておりましたけれど,この制度をより一層受け入れやすいような内容に考えていきたいと思っております。そのために市内の各校にこの制度を紹介──PRさせていただいて,より多くの方が博物館・小磯記念美術館等を訪れていただければというふうに思っております。  それから,2点目ののびのびパスポートの,月曜日の休館日の件でございます。現在,のびのびパスポートで無料になっておる施設は,全58の施設がございます。神戸市内につきましては,31施設ございまして,そのうち11施設が月曜日の休館でございます。31施設のうちの11が──3割強が月曜日休んでるということでございます。ちなみに,この31施設のうちの市立の施設が22ございます。そのうち,月曜日休館というのは,5施設でございます。ですから,市立施設に限りますと,22施設あるうちの5施設ということで,2割ほどが月曜日にお休みいただいてるという形でございます。月曜日は休館が多いというのは,これは隣接市町の方の施設が,博物館・美術館等が多うございまして,27施設のうちの21施設が月曜日がお休みということでございます。ということで,月曜日,国立の博物館・美術館につきましても,月曜日の休館日は定例化されておりまして,ご理解いただきたいと思っております。  それから,3つ目の県立施設,県外の小・中学生の無料化ということでございます。これにつきましては,先ほどご説明させていただいたとおり,共催展でございますね──共催を伴います特別展ということで,調整を要することかと思っております。そのため,すぐにということは無理かと思われるんですけれど,今後検討いうか,研究していきたいというふうに考えておりますので,以上でございます。 22 ◯分科員(森下やす子) じゃあ,再質問させていただきたいと思います。  一番最後にご答弁をいただきました高校生の観覧料無償化,それからのびのびパスポートに関して3点ご答弁いただいたんですけれども,あんまり前向きなお返事じゃなかったかなという印象ですが,この事業,メーンの事業じゃないとは言いませんけれども,何だろう,せっかくつくった,仏つくって魂入れずみたいな,何か何のための事業だったんだろうということをちょっと意識していただいて,ぜひ,神戸にとっての教育施設,昔からあるところ,資源でありますから,それを活用することによって,心豊かなというか,一方では,神戸はデザイン都市の認定を受けております。そこに住む子供たちに,より本物の情報というか,多感あふれる時期に,五感に何か感じるものを,よりそういう環境を与えたいなという趣旨で今回質問させていただいておりますので,ぜひ前向きに,さらに前向きにご検討いただけるよう,要望をしておきます。  それから,1点目のあいさつ運動のことなんですけれども,玉津中学校の事例なんかを通して,ご答弁いただいてて,既に取り組んでいただいてることもあるんだなということがわかったわけなんですけれども,これは本当に,先ほどの質問の中にもありましたけれども,教師──教育現場での信頼関係がすごく大事という,それを構築するには,本当に人と人がつながるときに,まずあいさつからだと,私は思うんですね。  ある機関紙の掲載記事をご披露したいと思うんですけれども,皆さんのお手元にも機関紙,兵庫ジャーナルという機関紙が届いてるんじゃないかなと思うんですけれども,1年半ほど前の記事だったと思うんですけれど,心に残るあの言葉という欄がありまして,ちっちゃい量の──少しの量の記事なんですけれども,教員を退職された年配の女性のしつけ論であります。しつけの基本は,1,自分からあいさつをする。2,靴をそろえる。3,人の話を聞くということですと,その記事の中でこの女性がおっしゃってる言葉の紹介がありまして,改めてこれを読んだときに,はっとしたんですね。あいさつなんて当たり前やしという認識あるんですけれども,40数年生きてる,この私もはっとするような,そんな内容です。日々の積み重ね,市長も,子供たちに対して日々のすり込みという,たしかそんな言葉で議場でも答弁の中でおっしゃってたような気がするんですけれども,日々の積み重ね,生活の中で習慣化される,大人と子供のやりとり,大人からすると,最近の子供はあいさつせえへんということじゃなくて,まず私たちの方が先にあいさつをする,ひょっとしたら子供の方が先にあいさつしてくれるような場面もあるかもわからないですけれどもそういうことをぜひ神戸市教育委員会として,そして教育現場で,そしてそれを家庭に持ち帰って,家庭でもやってほしいんだということを言い続けていただきたいなと,これは要望にとどめたいと思います。  そして次,小学生に向けてのことなんですけれども,現実,やられてることのご説明がたくさんありまして,それはそれですばらしいなと思っておりますけれども,もう少し,踏み込んだところでの観点が大事かなと──観点とともに行動が大事かなと思ってるんですけれども,例えば,神戸市教育委員の中に,伊東浩司さんという,本会議の答弁の中にもお名前出ておりました,先ほどの質疑の中にもお名前出ておりましたけれども,伊東浩司さん,走ることの彼はアスリートです。定例的な教育委員会のこととか,あるいは先生に──教師に対しての指導だったりとかにも当たられるということは仄聞してるんですけれども,例えば伊東先生に,もうちょっと現場に深くかかわっていただくのも,そういうことが必要なんじゃないかなと,私考えるんですけれども,コメントをいただきたいなと思います。  それから,中学生に向けて,自分のお弁当を自分でつくる,そういうたくましさというか,生きる力を身につけさせる,そのことで質問させていただいたんですけれども,前向きに検討するとご答弁がありました。実際に,どれぐらいの頻度だったりとか,どれぐらいのことのイメージをしていたらいいのか,もうちょっと詳しくご答弁いただけたらと思うんですけれども。  以上,2点。 23 ◯橋口教育長 小学生に向けて,もう少し踏み込んだ取り組みが必要ではないかというようなことでございます。確かに,伊東委員でいらっしゃいますが,大変忙しいというのがまずございます。ただ,そういったものを抜きにしましても,そういったいろんな,例えば今教育委員会が力を入れております小学校・中学校を中心に,その学校現場へ出向いて,そこの保護者であるとか,あるいは先生等交えて懇談しておりますスクールミーティングというのをやってございます。その中でもできるだけ伊東委員には参加していただいております。また,いろんな──ハーフマラソン大会も含めて,市内全体のスポーツのイベントがございますけれども,それにつきましても,伊東浩司さんにつきましても,できるだけご参加いただいて,例えば子供向けの各種いろんな教室に対する指導がございます。そういったものにも──指導等にもかかわっていただいております。一度,具体的に伊東さんとご相談させていただきたいと思います。大変忙しいというのをお聞きしてますので,なかなか時間が割けないという現状だろうというふうに思ってございます。  それから,中学校の弁当づくりでございますけれども,先ほど申し上げましたように,来年度力を入れてまいりますプレ親学習の中で,どういった取り組みができるかを検討してまいりたいと考えておりますので,そういった中でお話にございました弁当についても,どういった具体化が図れるか,研究したいと思ってございます。  以上でございます。 24 ◯分科員(森下やす子) 小学生に向けての──伊東浩司先生のことなんですけれども,スクールミーティングで現状されていることプラス,伊東さんへご相談していただけるとお答えいただきましたので,ぜひ前に進められるように,市民,そして保護者,子供たちにとってわかりやすい事業というか,施策にして伊東さんにご活躍いただけるようにということを要望しておきます。  そして,中学生の弁当づくりのことなんですけれども,プレ親学習という,新しい取り組みの中の一環ですることを検討ということなんですけれども,これ実際,うちの息子も学校から,6年生のときに持って帰ってきたことがある冊子です,きょう──神戸市の教育委員会が出してる,お弁当をつくろうという冊子なんですけれども,これは,後ろに一生懸命取り組まれている高羽小学校さんがお弁当をつくろうと言って,子供たちがお弁当をつくったりとか,高倉台小学校さんでも目指せお弁当グランプリと称して,子供たちがお弁当をつくってる,この写真とともに,お弁当も載ってるわけなんですけれども,もともとこうやって一生懸命されている延長線上のことなんだなと思っておりますので,それを今回,プレ親学習の中で取り入れていくと。私は,本当に米といで,炊飯器セットして,男の子だったら,いろんなことをしにくいかな,できないかなという心配もあるんですけれども,おにぎりだけでもいいと思うんですね,初めは。本当に自分が御飯をつくる,できたら家族の分までつくれたら,そらいいんでしょうけど,生きていくためには,何が大事なのか,そのためには食べることがとっても大事,やがて大学生だったりとか,社会人になったときに,自分で自分の体を管理するという状況になっていくわけです。そのための準備期間として,小学校の調理実習のちょっと内容変えていくということだったりとか,今回のプレ親学習の中で,弁当をつくっていく,これ積極的に進めていただきたいと思います。  もともと私,中学校の給食はどうなんだろうと,ちょっと自分も政務調査中で,結果出してないんですけれども,中学校の給食事業のこととは全く別の観点ですから,これはこれで子供に生きる力をはぐくむ──力をつけさせるというその観点でどんどん進めていっていただけたらなと思います。  最後に,何かコメントございましたらいただきたいと思います。 25 ◯橋口教育長 お弁当に関してですが,私はそういう経験ございませんので,家内が寝込んだときに,非常に苦労して,つくったんですが食べていただけませんでした。そういった意味で,今お話あった,ちっちゃいころから,そういった,特に母親がつくった弁当の大変さとか,ありがたさというのは,非常にちっちゃいころから学ぶべきことだろうというふうに思います。  以上でございます。 26 ◯分科員(森下やす子) ありがとうございました。ちょっと時間余りましたけれども,これで終えたいと思います。 27 ◯主査(安達和彦) ご苦労さまでした。  委員の皆様に申し上げます。午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩いたします。午後0時50分より再開をいたします。   (午前11時50分休憩)   (午後0時52分再開) 28 ◯主査(安達和彦) ただいまから,予算特別委員会第1分科会を再開いたします。  午前中に引き続き,教育委員会に対する質疑を続行いたします。  それでは,大かわら委員,どうぞ。 29 ◯分科員(大かわら鈴子) それでは,よろしくお願いします。  初めに,1点要望をさせていただきます。  少人数学級についてですが,これまでも我が会派は機会あるごとに少人数学級の拡大を求めてきました。少人数学級の有効性は明らかであり,全国各地に広がっています。各地での動きを受けて,国でも30年ぶりに学級定員の上限引き下げを検討されています。国・県待ちではなく,神戸市独自でも実施に踏み切っていただきたいということを最初に要望しておきます。  では,質問に移らせていただきます。  最初に,教員の多忙化解消について伺います。  子供たちに行き届いた教育を保障するためには,教職員の多忙化解消が重要な条件です。多くの研修や研究,長時間の会議などで時間をとられ,それ以外にも煩雑な事務処理などで授業の準備等に十分な時間がとれない状況です。また,当局はKIIF導入によって学校現場の負担が軽減すると言われていましたが,それが原因で余計混乱を招いており,多忙化解消にはつながっていません。根本的な解決には,正規職員の増員が必要ですが,現場では多くの非正規職員が同じ仕事をしています。非正規という働かせ方は,待遇面も含めて大きな問題となっています。何よりも,子供たちの成長を支える教職員だからこそ,非正規ではなく,正規の職員枠をふやして対応すべきと思いますが,いかがでしょうか。  次に,特別支援学校の体制の強化について伺います。  知的障害の養護学校では,児童・生徒数が著しく増加しており,プレハブを建てて教室を確保し,しのいでいるというところもあります。運動場が狭くなったり,他の施設も多人数で共用するため,教育内容にも影響を及ぼしています。知的障害の児童・生徒は,今後の見通しでも増加が予測されており,早急な対応が必要です。また,肢体不自由の児童・生徒数は,横ばいから微増とのことですが,障害の重度化が進んでおり,長時間の通学が子供たちにも,保護者にも大きな負担となっています。また,施設・設備の老朽化も進んでおり,改修が必要です。このような状況を解消し,子供たちに行き届いた教育を保障するためにも,体制の強化を図らなければなりません。まず,絶対数の不足している特別支援学校の増設や老朽施設・設備の改修など,年次計画を立てて進めていくべきだと思いますが,いかがでしょうか。  また,友生養護学校の移転問題では,保護者の皆さんと話し合いが持たれていますが,通学距離の問題やスペースが狭過ぎるなど,解決できない問題が次々と明らかになっています。そのような中で,先日,北校舎を暫定利用するという答弁をされました。こういう方法ができるのであれば,北校舎を利用して,南校舎を建てかえるなり,耐震化するなりは可能ではないでしょうか。友生は現地で耐震化または,建てかえをするべきだと思いますが,いかがでしょうか。  最後に,子供の貧困にかかわって,数点伺います。  1つ目は,就学援助についてです。長引く不況のもと,ますます格差は広がり,子育て世帯の負担もふえ続けています。教育費負担の大きさは少子化の一因とも言われており,負担能力の差が子供の成長に格差,不平等をもたらすことも指摘をされています。このような中で,就学援助制度は大きな役割を果たしています。受給率は,2008年度で全区平均で小学校22.2%,中学校で25.6%となっています。長田区では,小学校で41.9%,中学校で47.3%と,2人に1人が受給しており,暮らしの厳しい状況があらわれています。しかし,一番大変なのは,ボーダーラインで,就学援助が受けられない世帯です。所得基準は生活保護費の1.2倍となっていますが,その基準額は,年々下がり続けています。すべての子供たちに教育の機会均等を保障するためにも,所得基準の引き上げをする必要があると思いますが,いかがでしょうか。  2つ目に,中学校給食について伺います。  中学生は,著しい成長発達の過程ですが,それまでの食習慣が維持しにくい時期でもあり,嗜好や摂取量の個人差が出てくるのも特徴です。重要な時期だけに,家庭でも,学校でもしっかりとした食習慣を身につけることが大切です。食育基本法では,食育に関する基本的な施策の1つとして学校給食の実施を掲げています。授業や学校生活等を通して,正しい知識を得るだけではなく,教育として位置づけられた給食を食べることで知識が生きたものとして身についていくのではないでしょうか。  これは20年度の調査ですが,中学校給食が実施されていないのは,政令指定都市では,神戸市を含む5市,中核市39市のうち4市だけです。多くの都市が取り組んでいる中学校給食を教育の観点からも実施していただきたいと思いますが,いかがでしょうか。  また,中学校では昼食対策として,弁当販売が実施されています。しかし,利用率は1.3%と低迷しています。せっかく実施されても,1食約430円と高額なため,なかなか利用できないということです。現在の貧困化は子供たちにも影を落としており,少しでも安くと,コンビニのお弁当やパンで済ませる子供たちもいます。当面,弁当販売を給食扱いにして,多くの子供たちが利用できるようにすることはできないでしょうか,伺います。  以上,ご答弁をお願いします。 30 ◯橋口教育長 私から特別支援学校についてお答えいたしたいと思います。  まずは,具体的な特別支援学校の耐震化につきましては,この21年4月現在で6校,33棟あるわけでございますけども,3校,11棟を除いて耐震化をしている状況でございます。いわゆる耐震化率につきましては,約67%でございまして,今後,友生養護学校,また西の方に参りまして垂水養護学校,青陽西養護学校の耐震化,また老朽化対策が必要になる状況でございます。  耐震化率で見ますと,友生養護学校につきましては,7棟中5棟,垂水養護学校については,1棟中1棟,青陽西養護学校については,6棟中5棟について耐震化が必要という状況でございます。  20年11月の特別支援学校のあり方検討委員会の最終報告では,老朽化し耐震工事の必要な校舎は建てかえをすべきであるという提言を受けておりまして,これを踏まえまして,現在,友生養護学校につきましては,保護者代表,教職員の代表,校長,教頭等より構成されます友生検討委員会を設置いたしまして,話し合いをしながら,また通学困難対策にも留意しながら,24年の開校に向けて取り組んでいるところでございます。  青陽西養護学校と垂水養護学校につきましては,知的高等部の増加や特別支援学校の設置義務者である兵庫県との役割分担も含めまして,特別支援学校のあり方について検討していく中で,今後調査を進めていきたいと考えてございます。  知的障害児童・生徒の増加につきましては,特別支援教育に対する保護者の理解の深まり,また中学校の特別支援学級から高等部への進学希望者が多くなっているという,そういったことを背景といたしまして,高等部の増加が著しい状況になってございます。そういった点で,知的障害の児童・生徒の増加につきましては,喫緊の対応が必要であると考えておりまして,既存施設の活用なども含めまして,具体的な役割分担を県と協議しながら,神戸市におきます特別支援学校のあり方について,検討していきたいというふうに考えているところでございます。  それからもう1点,現在の友生養護学校の建てかえができないかというようなお話でございますけども,現在の友生養護学校の北校舎については,あくまでも通学対策の一環として暫定的に活用できないか,その可能性を検討するというものでございます。先ほど申し上げました特別支援学校のあり方検討委員会の最終報告でも,知的障害のある子供も,肢体不自由のある子供も,ともに通える学校,それが望ましい旨の提言を受けてございます。こういった点を踏まえまして,友生養護学校につきましては,知肢併置の新しい特別支援学校として建てかえを行うものでございまして,必要な用地面積,また友生養護学校の現在の通学区域,交通の利便性等,総合的に判断いたしまして,旧菊水小学校地を適地として計画を進めるものでございます。したがいまして,肢体不自由児だけの建てかえについては考えてございません。  また,北校舎を暫定利用する場合でも,子供たちが学んでいる隣で騒音など,教育環境への悪影響があるため,暫定期間中の解体工事はこれは別といたしまして,例えば建てかえに伴う本体工事につきましては,解体工事以上に長期間といいますか,2年ないし3年の工事になることが予想されます。そういった点で妥当ではないというふうに考えてございます。  私からは以上でございます。 31 ◯井川教育委員会事務局総務部長 私の方から2点お答えさせていただきます。  まず,多忙化解消に向け,いわゆる非正規の職員ではなくて,正規職員の拡大をというご質問でございました。正規職員でなく,いわゆる臨時的任用職員を任用する,その理由が2つ──大きく分けて2つございます。1つは,正規教員が病気休暇あるいは産前産後休暇,育児休業ですね,そういったものを取得する場合でございます。もう1点が,正規教員をいわゆる定数のいっぱいまで採用せずに,欠員をつくって臨時的任用とする場合がございます。1つ目の病気休暇,あるいは産前産後休暇,育児休業,こういったものにつきましては,あくまで休暇等を取得している,正規教員の代替としての任用でございますので,当該正規教員が職務復帰する場合には,任用が終了すると,こういう性格のものでございますので,臨時的任用を正規化するということはできないということはご理解いただけると思います。  2点目の,正規教員の欠員の場合でございますが,これにつきましても,大きく3つの要素がございます。まず1つ目でございますが,教員の定数でございますが,これが学級数を基準に定められますいわゆるベースの部分と,それとあと,いろんな目的を達成するための加配と,この合計で教員の定数が決まるわけでございますが,現在の児童が──児童・生徒が減少する傾向にありますので,実はこの学級数が減ってくると,教員定数のベースの部分も減ってまいります。こういった状況にございますので,一定の欠員がないと,過員が生じてしまうと,こういう状況にございます。2点目でございますが,いわゆる教員の採用におきましても,一定水準以上の資質を求めておるわけでございますが,いわゆる翌年に必要とされる教員数が必ずしも採用試験によりまして充足できない場合,こういった場合が事実ございます。3点目でございますが,いわゆる大量退職が進んでいる現在でございますが,どの自治体におかれましても,教員確保に努めてきておる,こういった状況がございます。他の自治体と併願する受験者が多い状況でございます。いわゆる近畿地域は同じ日に──実は近畿の2府4県ですか,同じ日に採用試験するんですが,それ以外のところ,別の日にやっておりますので,併願ができると,こういう状況にございます。そういったことで,いわゆる合格者が,いわゆる地元出身のところへ採用されると,こういったことで辞退される場合がございます。そういったことで,当初の予定より採用数を確保できないと,こういった場合がございます。  こういった3つの要素によりまして,教員の欠員が発生いたしますが,これにつきましては,臨時的任用教員を配置しております。ただ,一定程度の臨時的任用につきましては,やむを得ないとは考えてはおりますが,基本的には欠員補充の臨時的任用教員が多いことは望ましくないとは考えております。今後,中長期的な観点から,児童・生徒数の推移あるいは退職者の推移などの動向をもとに,採用計画を立てまして,年齢構成の平準化や教員の資質の確保を図りながら,現状の臨時的任用教員の数は可能な限り段階的に減らしてまいりたいと,このように考えております。  次に,いわゆる就学援助につきましてご質問がございました。ご承知のとおり,就学援助の制度と申しますのは,小・中学校,いわゆる義務教育の円滑な実施を目的といたしまして,経済的な理由により,就学が困難な児童・生徒,保護者──児童・生徒の保護者に対し,学用品等の一部の援助を行う制度でございます。平成20年度の就学援助の受給者は,神戸市内で約2万7,000人ございます。先ほど委員からもございました全児童・生徒数に占める割合は23.3%になっております。就学援助の対象になりますのは,いわゆる生活保護世帯──これは要保護の世帯でございます。それと,児童扶養手当受給世帯,あるいは所得が一定基準以下の世帯,この2つが準要保護と言われております。この基準につきまして,先ほど委員からもございました生活保護基準の1.2倍ということになっております。  また,就学援助制度につきまして,これを十分周知させるということで,援助を必要とする世帯に確実に案内ができますように,毎年5月初旬に学校を通じて,これは全員にパンフレットを配布しております。申請希望者の有無を調査しております。さらに,家計が急変した場合,先ほどの基準につきましては,前年の所得が基準になりますので,そうではなくて,家計が急変したような場合でも,年間を通じて,随時申請ができると,こういった旨をあわせてお知らせしております。こういったことで制度の周知に努めているところでございます。  ご要望の対象者の拡大をすべきではないかということでございますが,先ほど来申しております就学援助の対象となる所得基準,これが生活保護の1.2倍ということを目安にしておりまして,これは過日,新聞記事等でも出ておりましたが,政令市の中では,それほど低い位置ではございません。ただ,経済的に困窮している──生活保護を受けるまでに至らない世帯にも一応対象としております。  また,所得証明書上,基準を超えている場合でも,先ほどご説明いたしました最近失業したとか,そういった特別な事情がある世帯については,個別に状況をお聞きして認定するなど,直近の状況を考慮するように努めている次第でございます。  また,就学援助の中身でございますが,支給項目につきましても,いわゆる国が定めました基準以外に,校外活動費の上乗せをしたり,あるいは体操服や水着の支給を行うなど,給付内容の充実を図ってきたところでございます。厳しい財政状況の中でございまして,現状以上の制度の拡大は非常に困難であるというふうに考えております。  以上でございます。 32 ◯森本教育委員会事務局指導部長 中学校給食と食育についてお答えをします。  平成17年度に成立をいたしました食育基本法では,学校給食の実施,未実施にかかわらず,学校における食育の推進については,学校教育全体の中で子供の発達段階に応じて,例えば技術家庭科などの教科学習,あるいは総合的な学習の時間,それからホームルーム活動等で食育を行うと,そんなふうに定められています。このため,本市の中学校では学校給食につきましては実施をしていませんが,小学校で学んだ知識を生かして,家庭科,保健体育等の教科の中での食品の品質や安全性について理解ができ,自分で食品を選んだり,あるいは調理できるような能力が身につくように指導しているところです。  中学校の昼食につきましては,中学生の成長過程は同年齢でも個人差があるため,個々人の発達状況に合わせることや子供の健康管理,あるいは弁当を通して親子のコミュニケーション,あるいは感謝の気持ち,きずなを深める等々,保護者弁当を基本としているところです。しかしながら,保護者の方々も毎日弁当をつくっていくというようなことは,これも大変なときもありますし,当然,つくれないときもありますので,それをカバーさせていただくために,保護者の方々あるいは子供たちの利便性を考慮しまして,中学校のお弁当販売を行っています。こうしたセーフティーネット機能とともに,食育の観点から,学校給食と同じようにカロリーやたんぱく質など,文部科学省の方で一応摂取基準が決められてます──850キロカロリーになってますが,その栄養基準を満たした弁当販売をして,全中学校への拡大に努めているところです。  中学校給食の実施につきまして,どういうような方法があるのかということで,提案につきましては,いわゆるデリバリー方式というような,弁当の配送方式による給食を実施することになるというようなことが考えられています。ただ,この場合に,新たに配ぜん室,それから保冷庫を整備をするのに,およそ12億円,また給食なので,弁当業者等々に係る経費も含めましたら,毎年の運営費だけでも10億円程度の財政負担がかかるということで,現在の厳しい財政状況のもとでは実施は難しいのではないかと,こんなふうに考えています。このために,弁当につきましては,当面は弁当販売制度の全市拡大を優先的に取り組み,弁当販売制度の定着を図っていきたいと,そんなふうに考えております。  以上でございます。 33 ◯分科員(大かわら鈴子) それでは,再質問させていただきます。  まず,教員の多忙化解消の件なんですけども,いろいろと言われてましたが,本当に先生方,大変な状況であるということは,全然変わってないんですね。組合の調査されたのを見せていただいたんですけども,長時間勤務が常態化していると。ほとんど休憩もとれず,仕事に追いまくられている状態だということをお聞きしました。帰宅後も,持ち帰りの仕事がたくさんあるということで,調査結果を見せていただいたんですけども,中学校で持ち帰りの仕事がほぼ毎日あるという回答と,それからたびたびあるというのを合わせて61%,忙しい──大変忙しいと感じている教員の方がもう9割に上ってるんですね。病気の不安があっても,人手がないので年休もとれないということも訴えられていました。本当にこういう大変な状況になっているところ,ここに手を打って,ちゃんと改善をしなければならないんじゃないでしょうか。教員の休職者数の,これ資料もいただいたんですけども,なかなか減ってないですね,平成20年度で69人ということになってますけど,毎年ほぼ減ってない,横ばい状態になってます。これ,休職なんですけども,休暇になったらもっと多くて,病気休暇というのも141人ということで,体調管理もままならないという状況がうかがえます。  それから,それ以外の資料もいただいたんですけども,小・中学校の問題行動,これについても年々増加してます。この問題行動が増加しているという背景には,やっぱり教員の方が忙し過ぎて,子供たちとの関係が──なかなか密接な関係がつくりづらいということがあるんじゃないでしょうか。やっぱりこれらを改善するには,ちゃんと人をふやして,体制をつくっていく,強化していくということが必要だと思いますが,そのときには,もう非正規ではなくて,正規職員をやっぱりふやしていくべきだと思いますけども,もう1度お答えください。  それから,特別支援学校のことなんですけども,耐震化,検討していくということで言われてましたけども,先ほど言われましたように,私も資料いただいて,ずっと見てたんですけどね,垂水がC──耐震化がC,それから青陽西も一部C,友生も入ってますけども,そういうことで,耐震化,本当にすぐに必要だと思うんですけども,この計画が,これまで言われてるんやったら,小・中学校,それから今回幼稚園も含まれてますけども,学校施設の耐震化ということで,23年度には100%を目指すと言われてたんですが,それが今回の,この23年度にこれ入っていなというふうに聞いたんですが,これ何ででしょうか。なぜ,その中に入って──100%の中に入ってないんでしょうか。ここに組み込んで,ちゃんと耐震化を早急にしていくべきだと思うんですけども,いかがでしょうか,ちょっとこれ伺います。  それから,友生の方なんですけども,やっぱり同じ空間でさまざまな障害の子供たちが一緒に生活するというのは,余りにも課題が多過ぎるんじゃないでしょうか。知的の子供たちのお母さん方も,これすごく心配されてるんですね。自分の子供が肢体の子供にけがをさせるかもしれない,加害者になるかもしれないんだと,この気持ちもわかってほしいということを言われてました。それから,友生の子供たちにとっても,本当にこういうけがとか,感染も含めて命にかかわる問題さえ起きかねない。余りにもデメリットが大き過ぎるんじゃないでしょうか。一緒に共通に複数の障害で勉強していくんだ,生活を送っていくんだということで,そういうことが出されていると言われてましたけども,子供たちにとってメリットが大きいのであれば,それもやっていったらいいと思うんですけどもね,こういう命にかかわるようなデメリットが余りにも大き過ぎると──多過ぎると,こういうことで本当に進めていっていいんでしょうか。無理やりに知肢併置にしなくてもいいんじゃないかと思います。現地で暫定5年間利用されるということを委員会の方でも言われましたけども,それやったら,友生の方は建てかえできるんじゃないでしょうか。先ほどもお聞きしましたけども,これ悪影響があるとか,騒音のこととか言われてましたけども,お聞きしたところによると,子供たちが5年間利用している間にも,解体工事とかはされると。それやったら,騒音だったら同じじゃないですか。それやったらちゃんと,建設をするということでも,建てかえをするということでもできるんじゃないでしょう。もう1度,これお伺いをします。  それから,就学──ごめんなさい。ちょっと時間がないので,これは飛ばします。  中学校給食の方なんですけども,これ中学校の昼食状況調査結果というのは,これいただいて,見せていただきました。これ見てみましたら,ほぼやっぱりお弁当を持ってこられてる方が多いんですね,子供たち。しかし,校内販売のパン購入というのが67人,登校時,弁当・パン購入が142人,この育ち盛りの子供たちが,こういうパンとかでお昼を済ましてしまうというのも,これも大きな問題だと思うんですけども,それ以上に問題だと思ったのが,その他のところなんです。人数では17人,構成比にしてみたら,わずか0.4%ということなんですけども,お弁当を持ってきてない理由,これが体調不良で食べられない,持ってこなかった,それから弁当をつくっていたが忘れたというふうに,こういうふうに答えられているようです。こういう理由が書いてあるんですけども,これ見て,教育長,どう思われたでしょうか。私はすごくつらい思いになりました。まさか,子供たちが自分とこの家が経済的に苦しいからお弁当を持ってこれなかったんですということは言えないと思うんですね。でも,こういうことは容易に想像がつきます。どんな気持ちで答えたんかなと思って,本当に何かつらい思いになりました。この調査,調べるだけで対策は何もされないんでしょうか。弁当販売,給食にしたら,就学援助の対象にもなりますのでね,こういうところに対策をとるべきやと思うんですけども,その必要性を感じられませんか,ちょっとお伺いします。 34 ◯橋口教育長 私から,まず特別支援学校の関係ですけども,学校の耐震化工事につきましては,基本的には平成17年度から26年度までの10年間で,これは小・中学校の,いわゆる義務教育の学校について100%耐震化を目指すというのが計画でございます。その中で,いろんな進捗がございまして,幼稚園につきましても同様のことができる見込みでございます。そういった点で,この特別支援学校の関係と,あと市立の高等学校の関係,これについては,まだ具体的な計画はございませんけども,今後調査を行いまして,この26年にこだわらず,できるだけ耐震化の方法とか,そういったことも含めて考えていきたいということでございます。  それから,友生養護学校につきまして,知的障害の子供と肢体不自由の子供が,いわゆる知肢併置について心配だというようなこと,デメリットが多過ぎるということでございますけども,これにつきましては,先ほど申し上げましたように,平成20年11月に両方の子供が通える学校が望ましいという,これいろんな学識経験者を含めて,いわゆる専門家の意見も踏まえて,また当然,保護者代表等も入っておりまして,そういったあり方検討委員会の中でのご提言をいただいた上でのことでございます。  また,現在の菊水小学校跡地につきましても,いろんなご意見がございましたけども,やはりハード的な校舎につきましては,当然,スロープがないとか,教室がないとか,いろんなご意見を踏まえた上で,新しいイメージ図といいますか,それを昨年の11月末にご提案,ご説明をさせていただいております。そういった意味で,構造的な課題については,徐々に解消されているのではないかというふうに考えてございます。その改造の中で──その提案の中で,心配の向きも含めて,いわゆる私どもがA案,B案と言ってございますが,いわゆるフロアを分けるとか,そういったことも含めて,設計上,今後配慮していきたいというふうに思ってございます。  それからもう1点,現友生の建てかえについて,解体工事も一緒じゃないかというようなお話でございますけども,解体工事自体は,普通でいきますと,数カ月,3カ月程度で一応解体ができるんじゃないかというふうに思います。私が申し上げたのは,建てかえ工事について,やはり2年ないしは3年ぐらい,長期にわたる工事でございまして,その長期間の工事,北校舎を暫定利用してる児童・生徒にとってはデメリットが多過ぎるということでございます。  私からは以上でございます。 35 ◯井川教育委員会事務局総務部長 教員の多忙化解消のために,いわゆる正規教員の数を拡大せよというお話でございます。もうご承知のとおりかもしれませんが,正規教員の数を,いわゆる採用していくためには,定数というものが必要でございます。この定数につきましては,基本的には国が標準法と申しますが,標準法で定められたもの,それを兵庫県──府県ですね,府県単位で条例で規定すると,こういうようなやり方になっている次第でございます。  ただ,定数改善等,先ほど委員からもございましたが必要があると,今回4,300人だったでしょうか,定数改善がなされるというような状況にございます。それともう1つ,文部科学省の方が,ことし,平成23年度以降のいわゆる学級編制──1クラスの中の子供の数を幾らにするかという学級編制,あるいは教職員の定数のあり方についての本格的な検討を行うということで,現在作業を進めておられると聞いております。8月末までに検討結果を取りまとめるというふうにお聞きしております。本市といたしましても,いわゆる教員が子供1人1人に向き合う環境づくりをする,あるいは多忙化の解消にもなるということで,定数の拡大というのは必要だと思っておりますが,そのために,以前もそうでございますが,定数改善計画の早期策定及び円滑な実施を市議会のご協力,ご支援のもと,国と県とに働きかけてきたところでございます。  今後につきましても,この国の動き,こういったものも十分注視しながら,定数の改善・充実になるように要望を粘り強くしていきたいと,このように考えております。  以上でございます。 36 ◯森本教育委員会事務局指導部長 中学校給食のお話で,先ほど委員の方から人数のお話がありました。これにつきましては,4,565名の中学生を対象に,平成21年1月26日からおよそ1週間程度の調査をさせていただいてます。該当した学校は各区から1校ずつということで,北,それか須磨・西については2校,12校で調査をさせていただいてます。その期間の間に,1日でどうであったのかということで,学級担任の方が調査をしました。その中で,その他という子供たちが17名おりました。先ほど指摘のありましたように,体調不良等で食べないという子供がいました。それから,弁当をつくったが忘れたということもあります。  それから,学校での風景ですけども,忘れた弁当を保護者の方が時間を割いて届けられるケースもあります。それを学級担任の方が預かって,子供に渡すケースもありますし,全く忘れた場合の子については,例えば校内でパンを販売をしておりましたら,学級担任の方が,少しお金の方を融通してパンを購入するというケースもありますし,なかなか校内での弁当の販売ですけども,子供たちの利用度が少ないわけですけども,パンを──両方並行して販売をしているところもあります。家庭からの弁当につきましては,4,270名のご家庭ということで,保護者の方も大変忙しい中で93.5%の保護者の方が弁当を持参させているというようなところが現状だと思います。こういう現状からも,先ほどお話しをさせていただきましたけども,まずは保護者の負担軽減ということも含めまして,校内の弁当販売を広げていきたいと,そんなふうに思っています。  以上でございます。 37 ◯分科員(大かわら鈴子) 幾ら──お弁当販売,広げていただくことは,それはいいことなんですけども,広げても,買えない子供たちがいると,そこが問題なんですよね。だから,そこに対策が要るんじゃないかということを,私申し上げてるんです。  これ,ある中学校の事例を先生から伺ったんですけども,ある子がお弁当をトイレに隠れてこっそり食べてたそうです。何でかいうたら,その子,月末になったら,もうなかなか食べ物もなくて,ほとんど御飯だけのお弁当しか持ってこれないと,それがつらくて,友達にも言えなくて,トイレに隠れて食べてたと。持ってきたと言っても,こういう子もいるんですよね。本当にこういう状況を,やっぱり実態をしっかりと把握をしていただきたいと思います。先ほど,パンを買ってるという子もいらっしゃいましたけど,そのパンも,買えたらまだましなんですよ。買えずに,外に出て,時間を過ごしているという子もいるそうです。こういうところを調査されるんやったらしっかり調べていただいて,対策をとっていただきたいんです。もうほとんどの子が持ってきてる──お弁当を持ってきてるからええんやと,それじゃあ意味がないと思うんです。少数であろうと,私この17人もいるということは,大きな問題やと思います。ここになぜ対策がとれないのか。先ほど言いましたように,お弁当販売,ちゃんと給食扱いしたら,そしたら,ちゃんと就学援助かかるんですから,救える子がたくさん出てくるんですよ。やっぱりそういう対策をちゃんととるべきだと思います。  こういう家庭の事情やとか,そういうことは,子供たちと信頼関係つくって,掘り下げて聞かないと,なかなか出てこないんですよ,実態見えないんですよということを先生言われてました。本当にそのとおりだと思います。そういうことで言えば,先生に,そういう時間の保障もしなければならないし,先生がじっくりと子供たちと向き合う,そういうことをつくらなければならないと思うんですね。こういうつらい状況に置かれている子供たちに,やっぱり手を差し伸べる,そういう対策が必要だと思いますが,いかがでしょうか,最後にそのことを聞きます。 38 ◯森本教育委員会事務局指導部長 今のお話,きっと学級の担任の先生の切実なお話だったと思います。私自身も,トイレでご飯を食べている子を見たことがありますが,その子の場合には,学級の中に十分入れなかったというケースがありました。なかなか十分にコミュニケーションがとれなくて,そこでせざるを得なかったということで,家庭訪問等も積み重ねましたけども,そういう境遇の子供たちがいるのも確かなことですし,今,先生からお話がありましたように,学級の活動の中で考えられること,それから保護者の方にお願いできること,あるいは援助でということ,さまざまな方法があるかと思いますが,今,ご意見の方がありましたこと,またこれから調査をこのことについてはする必要がありますので,食数のことについても,あわせて検討していきたい,そんなふうに思っております。 39 ◯分科員(大かわら鈴子) ぜひ,子供たちの貧困,本当に深刻になってますので,神戸市としてもぜひ対策をとっていただきたいと思います。  市長は,低所得者層に手厚い援助をしてるんやということを言われてましたので,その趣旨に沿って対策をとっていただきたいと思います。  それから,友生のこと,ちょっと時間なくて言えませんでしたけども,やっぱりお母さん方の思いをちゃんと受けとめてしてほしいと思います。いろいろと,結果とか,報告書を見せていただいてますけども,子供たちの負担軽減,こういうことが全面に検討されていて,それができるんやったらということでのことやと私は受け取ってますので,子供たちの犠牲の上に成り立つような,そういうことはやめてほしいと思います。
     以上です。 40 ◯主査(安達和彦) ご苦労さまでした。  次に,松本しゅうじ委員,発言席へどうぞ。 41 ◯分科員(松本しゅうじ) それでは,質問を数点させていただきますが,午前中に菅野委員の方から部活の外部指導員のこと──数点聞きたいんですが,重なった部分が多少ございますので,要望にしておきたいと思うんですが,1つは,中学校の部活,これはもう学校教育の一環ということで,大変重要やということで,前は何かついでのような話やったんですが,これがだんだんと重要になってまいりまして,非常に国策としても,体力の低下を抑えるという意味では重要になってまいりました。  そこで,外部指導員の数なんですが,前々から何回もお願いして,だんだんとふえていっておりますので,それは大変感謝しておりますが,ただ,人的な配置,今お聞きしたら,数は199名いらっしゃるということを聞いてます。学校はこれ77校なんですね。それで,私とすれば,やっぱり部活の数からいきますと,まだまだ少ないような気がいたします。顧問の先生の数がまず少ない,その理由については少子化があるということにもつながってくるんですが,このあたりを学校の関係者のOBの皆さん方から公募したり──募集したり,何か学校サイドの方からやってることが多いようにお見受けするんですが,そこを学校と地域というのが今もう,いろんな意味で一緒になってますので,できる限り学校の地域の中で,そういった登用を──人材登用というのを積極的にもっともっとやってもらいたいということを重ねて要望しておきたいと,かように思いますので,よろしくお願い申し上げたいと思います。  そこで,まず1つ目の質問なんですが,中学生が取り組みたい部活動いうのは,先ほど申し上げましたような理由でどんどんとなくなっていってしまうと,このようなことは絶対あってはいかんと,いろんなスポーツ,今はやってますので,オリンピック見ましても,非常に,こんなのがあったのかなと思うぐらいございますので──こちらは冬季というのは余り関係ないのかもわかりませんが,そういった意味では,部活動があれをやりたい,これをやりたいと言ったときにないと,学校の先生おらんということになると,どうしてもやっぱし,先ほどの外部指導員の力をかりると,こういうことになってくるんですが,そこで,この外部指導員のあり方なんですが,可能な限り数をふやしてもらうということで,部活の数に対する外部指導員の数をふやすというのが1つですね。それからもう1点は,その権限でございます。前から何回もお願いをしまして,ようやく,神戸市の体育事業なり,神戸市大会等々は,おかげさまで引率もできるし,審判もできるということで,努力いただいております。これについては高く評価しておきたいと思いますが,ただ,おもしろいのが,全国大会に出ても,近畿大会に出ても,その外部指導員が引率して何してもオーケーと,こうなっているのに,県だけはあかんというのが何でやねんということを前にも申し上げましたが,再度このあたり,どのようになっているのか,どのように動いていただいてるのか,質問しておきたいと思います。  次に,来年度から小学校の英語活動,これは非常にありがたいことで,現在の中学校のネーティブスピーカーのこともあわせますと,いわゆる外国人の外部指導員的な指導助手ですね──ALTと言うんですね,これ。この制度を活用するということになっておりますが,これがいわゆる小・中と合わせると非常に多くなってくると。そこで,限定するのは中学校の部活動のことなんですが,こういったALTの先生方に部活動も,外部指導員として面倒見てもらえんだろうかと。これは,もうもちろんボランティアになるのか,どういう制度になるのかわかりませんが,なぜかといいますと,言葉を覚えるというのは,運動しながら覚えるというのは,非常に頭に入ってくるということが,あちこちの各国で検証されてまして,特にフランスなんかでも,あれだけ外国人の言葉を入れないというような国が,覚えさせるために,わざわざスポーツ競技の中にそういうのを入れて,一切英語以外は使わないということにしましたら,何と,英語がよく勉強できるというか,しゃべるようになったという例もあるわけで,そういった意味では,今回,新たなこういった制度も含めながら,ふえていくということは,そういう能力のある先生もたくさんいらっしゃるんではないかなと思いますので,そのあたりを組織的な,いろんな形で,仕組みづくりというのをぜひともお願いしたいと,これによって,今申し上げたようなコミュニケーション,英語力がつくんではないかなと,こう思いますんで,そのあたりお聞きしておきたいと思います。  それから,市民マラソン,これについては,今新聞等々にも載っておりますので,1つ聞いておきたいんですが,これは23年──冬ですね,これ1月,24年の12月ごろの予定だそうでございますが,この点について,今まで市民ランナーということでハーフマラソンやってきて,長田区あたりぐらいまでいろいろやってまいりまして,沿道で皆さん応援しました。今度,フルマラソンになりますと,やっぱり数も,参加者が,ハーフが3,000人ぐらい──2,000人か,2,000人ですね。今度フルマラソンになると,どれぐらいですかと聞いたら,やっぱり1万から2万人と,こういうことになりますので,その参加者だけでも来て,滞在をして,そしてまた大会が終わったら,また観光してもらうというようなことも,いろいろ考えてきますと,もう一大ページェントというか,大きなイベントになるなということで,この間も東京マラソンございましたけども,神戸は神戸として,ただ問題は,このマラソンの出発点,コースが問題だと思います。これもうじき発表されるということで,提言がされるらしいんですが,ぜひとも甲子園というような話がちょっと出てましたんで,甲子園はあかんやろうと,あれは阪神のホームグラウンドで野球の人が毎回行けるやないかと,1回しかないフルマラソン,これはやっぱり神戸の中央区ぐらいでやっていただいて,コースは,もう我々須磨に住んでおりますが,あの風光明媚なきれいなところまで延ばしていただいて,それであと,その数に合わせて──距離に合わせてやっていただくと。その間にいっぱい,地元の高校生やらボランティア,さっき体育指導委員の話もちょっと出ましたけどね,それはそれとしといて,そういったものをやっぱし大きなイベント行事としてやってもらうと。それで震災復興,ここまで15周年来まして,こうなりましたと。来年,16年目迎えますが,こうなりますよという,テレビ中継などもしていただいたり,有名ランナーを呼んでいただくと,これはもう大きな大きな,デザイン都市じゃないですが,そういったものを見てもらいながら,観光交流の一環にもなるんではないかと思います。この点について,滞在型の行事として,そしてもう1つは経済波及効果でございますが,京都のやつを参考に教えていただいたら,何と12億8,500万円と,こう書いておりましたんで,これはすごいなと思っておりますので,神戸はどれぐらいになるのか知りませんが,そのあたりも含めて,ちょっと構築の仕方等々,どういうふうにやるのかというのをちょっとお答えをいただきたいと存じます。  それから次に,生涯スポーツの点ですが,これちょっと建設局との絡みもありますので,要望にしておきたいと思います。これは,神戸の総合地域スポーツクラブ,これと今度また学校開放ですか,これをちょっと何か,これからもう少しどうしようというのが改めてまた考えられるということだそうでございますが,私の方は,グラウンドゴルフで高齢者の人気スポーツになってますので,これが公園管理をされてるところとか,有料のところでやられるのは,もう今までもやっておられるので,それはそれで結構なんですが,ただ,地元の人たちあんまりお金がございませんというよりも,地元でやりたいということになったときに,何もきれいなグラウンドだけでなくて,提供公園なり,小さなグラウンドでも練習なり,試合が軽くできるというような場所をした場合に,実は勝手にあそこを占拠してるというような苦情が入ったりしまして,我々とすれば,高齢者が元気にスポーツをやってる,こんなええ場面はないやないかと,こう思っておりますので,その点について,教育委員会の方から,建設局の所管でございますが,こういう生涯スポーツとしてやらせてくれへんかというようなことの,内部での調整等々,どこまでできるのかわかりませんが,一遍検討してもらいたいということを要望しておきたいと存じます。  それから,小学校の英語活動について,これも先ほどと少しかぶりますが,4点目,毎年市長要望にしていただいてるんですが,だんだんとふえてきとるんで,大変高く,この点についても評価させていただいてるんですが,小学校5・6年生,これ23年度から必修化ということで,週1回で35時間ぐらいということで,非常にこれはありがたいなと思っておりますが,ただ,それまでの間,いろいろと時間をふやしながら,それになれていこうということになっておりますが,子供たちはもっと早い時期からということですから,制度のことはわかるんです,いいことをやっていただいておりますが,もっともっとふれる機会というのは,もっと早くふやしてもらいたいと,こう思いますので,この点について1点。それから,小学校の英語活動,これ3年生から今もしておりますが,これが問題でございまして,3・4年生ではネーティブスピーカーの配置が年間たったの7時間ということでございますので,ハロー言うたら終わるらしいんでございまして,これでは何かもったいないような気がしますので,せめて5・6年生,そういうふうに,がっといくわけですから,3・4年生,本当は幼稚園からでもええぐらいの,この英語スピーキングというか,ヒアリングというか,それについては低年齢の方がいいというふうに我々聞いておりますので,その点について,もっとふやせないのかなということを,せめて倍以上にならんのかなというようなことを考えてもらいたいと,この点についてどうか。  それから次に,環境体験学習でございますが,これについては,来年度は高校生に向けたあじさい人材育成プロジェクトというのが新しく入りましたんで,ただこれずっと見ておりますと,地元産業の担い手ということで,就業体験という中で商業や工業ということが主に入っております。それは,もう実際はそこに就職するんだろうと思うんですが,我々としては,農業も,漁業も1次産業として,大変今重要なところになっておりますし,食育,食育いうて一生懸命やっておりますので,ぜひとも農業・漁業体験というのも,そこに入れてもらいたいということを再度お願いを申し上げ,また小学生の低年齢からも,そんな機会をふやしてもらいたいということを思っておりますので,その点,食育の観点からお伺いしたいと思います。  次に,最後になりますね,制度の弱者救済です。これについては,予算の問題があるので,難しい返事しかないとは思いますが,ただ,国会で今高校無償化法案というのが提出されておりますので,このことが実際に実施されるということになって,試算をされる方がいろいろおられます。そうなってくると,公立高校はいわゆる無償やということで,不徴収で,それはそれで結構でございますが,一方で私立高校の方々は,同じように就学支援金,同じように11万8,000円ですかね,約12万円,これは公立も一緒ですが,これがなくなって,その助成金で私立も助けられてるんですが,ただ,ここで違うことは,教育費の負担軽減という意味では,私立は大体平均1年間30数万円かかるらしいんです。これが12万円をいただいておる現状のままでいきますと,やはり,そこの部分不足になりますので,その不足の部分は同じ高校生やのに不公平やないかというようなところが出てまいりますので,ここの分に対して不公平感を少しでも圧縮するというか,そういった方法というのは,何か教育委員会の方では,何とか考えてあげないといけないんではないかという,対応策が要るんだろうと思うんですが,この点についてお伺いして,もう1点は,その中に,実は所得税の話が,こことは違うんですが,高校生の親御さんが今までいただいてる──いただいてるというか,扶養控除で減免されてる部分が,そこはなくなるというのが1つと,それから縮減されるというのが1つありまして,その点をちょっと調べましたら,特定扶養控除16歳から22歳,これが改正後になりますと,特に高校生の16歳から18歳,ここが38万円の縮減になるということですから,今まで63万控除があったのが,38万円にしかなりませんということになりますと,その差の20数万円は,やっぱり逆に負担増になるんですよねということになりますんで,不公平感という意味からいきますと,税の問題や,そういった授業料のところで大きく差がつくんではないかなと。この点についてどういうふうに考えてるかということをご質問させていただきます。  最後,もう1点,要望だけしておきますが,給食食材,先ほど給食の話あったんですが,安全という部分で,学校給食の食材物資について定期的に入札が行われております。これについて,落札者が食品を納入するという流れですから,これはこれで結構なんですが,ただ,入札に参加するには,指定物資の食品検査が義務づけられておりますので,検査を受検するということで,指定検査機関が今1カ所になっておられるようです。これが一番安いんだそうでございますが,ただ,受検の費用面,これは業者の負担ということで,これが最終的に落札できたら,その負担も戻せるからいいんですが,外れた場合,必ずそれ全部が業者が損するということになりますので,この点,どう考えてもおかしいなと,こう思いますので。もう1点は,他の民間業者でも同じことをしてますよというようなお話を聞いておりますので,何でこれだけ限定せないかんのかなということで,またそのことによって特定の業者が,給食物資の納入を独占するというようなことにならんようにせないかんのん違いますかというようなことを聞いておりますので,この点,そうならないように,要望だけしておきます。  以上です。 42 ◯橋口教育長 私から2点お答えいたしたいと思います。  まず,市民マラソンについてでございます。健康への関心の高まり,また空前のランニングブームを背景といたしまして,県・市共同で現在行われております神戸全日本女子ハーフマラソン大会を発展させる形でのフルマラソン大会の実現に向けた検討を進めているところでございます。  昨年の8月から学識経験者,競技関係者,道路利用者,経済団体の代表者など,12名から成ります検討委員会を設置いたしまして,基本理念,コース設定,経済効果などにつきまして,検討を重ねております。  検討委員会の提言は近々まとまる予定でございますけども,基本理念といたしましては,「震災の教訓・体験を風化させない」こういったことを踏まえまして,兵庫・神戸から,神戸ならではの温かいおもてなしを実施する協働と参画の大会,人の命を大切にする安全・安心な大会,兵庫・神戸への滞在,魅力の発信など,地域活性化につながる大会,チャリティーなど社会に貢献できる大会が盛り込まれる予定でございます。  今後,この市民マラソンにつきまして,アンケートなどによります市民の意見を踏まえながら,来年度早期に基本計画を策定したいというふうに考えてございます。  コースの設定につきましては,市民生活や事業活動への影響を最小限に抑えること。また,震災から復興したまち並み,兵庫・神戸の見どころをめぐるコースとすることを念頭に置きまして,これまで複数のコース案を検討しているところでございます。  今後,この3月に実施いたします実施予定の交通量調査のデータも活用しながら,詳細な検討を進めまして,震災から復興したまち並みや,兵庫・神戸の魅力を全国に発信できるコースを構築していきたいと考えてございます。  お話にございました,開催に当たりましては,有名ランナーの招聘,またテレビやインターネットを活用した情報発信など,マラソン大会の魅力向上とあわせまして,観光施策等と連携いたしまして,参加者や同伴者に市内での宿泊,飲食,ショッピングを楽しんでいただくなど,経済波及効果を発揮できるような取り組みが不可欠であろうというふうに考えております。全国各地のマラソン大会でも,地域振興を図りますために,地場産品の宣伝や観光施策と連携した取り組みが行われております。  例えば,一昨日行われました東京マラソンでは,大会の2日前から参加受け付けと,それと同時にマラソンEXPOというものを開催しておりまして,ランニング関連グッズとあわせて各区の観光案内や地場産品の展示・販売を行っております。  このほか,山形のさくらんぼマラソン,千葉県の富里のスイカロードレース,こういったものは地場産品でありますサクランボやスイカの消費拡大も目的として開催されます。神戸でも,こういった他都市の事例を参考にしながら,関係部局と連携して,地場産品の宣伝や観光など,経済波及効果を十分に発揮できるような取り組みを検討してまいりたいというふうに考えております。  それから次に,環境体験学習につきまして,農業・漁業体験あるいは小学生についても体験をというようなお話でございます。お話がございましたとおり,地元産業の関心を高める指導を段階的に進めてまいりたいというふうに考えてございます。近年,特色ある地域づくりの一環といたしまして,地域の特産品を地域ブランド化する取り組みが進んでおります。もともと兵庫県は有名なノリ産地の1つでございまして,生産量は全国屈指でございます。4年生の食材産地を調べる中で,須磨ノリを地域の特性として学ぶ機会がございます。また,5年生の水産業の学習で,栽培漁業センター,また垂水漁港等を見学した際に,神戸の特産物として学んでいる学校もございます。  また,1年生の生活科では家庭での仕事や,公共施設で働く人を取り上げ,3年社会科では,地域の副読本であります「わたしたちの神戸」におきまして,地元の農産物や水産物について学習しております。  また,学校給食の食材につきましては,できる限り神戸産または兵庫県産を優先的に使用いたしまして,こうべ旬菜をはじめ,須磨ノリ,イカナゴのくぎ煮,酒かすなどを使用し,学校に食材の情報を提供することで,子供たちに神戸市内で生産された食材であることを給食時間に知らせているところでございます。  また,社会科の授業で,学校給食の食材の産地を調べ,地元の産業や産地と結びついていることを理解し,地域に愛着を持つ学習が取り組まれているところでございます。このように,学校給食の食材や社会科の教科学習,また現地見学等によりまして,食べる,学ぶ,体験することを通して,地元の特産物について学習しているところでございます。  お尋ねの,神戸あじさい人材育成プロジェクトにつきましては,神戸市のあすの時代を支える子供たちを育成するという目標を掲げて,来年度からスタートさせるわけでございます。これには,ちょっと意味がございまして,あすの「あ」,時代の「じ」,支えるの「さ」,育成の「い」ということで,あじさいプロジェクトというふうに名づけているところでございますけれども,このプロジェクトにつきましては,高等学校と地元産業界,産業振興局と協働で就業体験を通しまして,高校生に地元企業の技術や魅力を伝え,神戸の産業の担い手となる人材を育成するものでございます。  ご指摘の,農業・漁業とのマッチングにつきましても,実習や就業体験を通じまして,就職希望者だけではなく,農業・水産大学への進学希望者も含め,生徒の進路指導とのマッチングを図っていきたいと考えてございます。  また,小・中学生につきましては,小学校では学年に応じて農業体験をしたり,地元主催の地びき網体験,稚魚の放流イベントなどに参加したりしております。各学校では,地域団体と連携を図り,必要に応じて保護者にも地域行事の意義を紹介し,親子での参加を促しているところでございます。  中学校ではキャリア教育といたしまして,各種産業に従事する人々の努力や工夫など,教科等で取り上げております。今後は,トライやる・ウィークを含めまして──このトライやる・ウィークに,なかなか漁業・農業そういったものがまだ少ないようでございますけども,そういったトライやる・ウィークも含めまして,そういった団体と連携しながら,教育活動の充実を目指していきたいと考えてございます。  今後もそれぞれの発達段階に応じて地元産業に関心を持てるように,体験的な学習に取り組んでまいりたいと考えているところであります。  私からは以上でございます。 43 ◯井川教育委員会事務局総務部長 最後にご質問ございました制度弱者救済の件につきましてご回答させていただきます。  いわゆる高校授業料の無償化に伴うものでございますが,高校生が家庭の状況にかかわらず,安心して勉学に打ち込めるようにということで,公立学校の授業料を無償化する,それとともに,私立学校の方は支援金を支給すると,こういう制度でございます。  この法案によりますと,公立学校では授業料が不徴収となり,授業料相当分は国から自治体に交付される予定でございます。一方,私立高等学校につきましては,就学支援金といたしまして,先ほど委員からございました年額11万8,800円が助成されると。ただ,低所得世帯につきましては,所得に応じましてその1.5倍から2倍までの支援金が増額されるというふうになっております。これが支援金を学校設置者が代理受領すると,こういう形になっております。こうした高校の,いわゆる無償化,あるいは子ども手当などの新制度の導入に伴いまして,委員からご指摘ございました税制上の18歳までの子供に対する扶養控除,特別控除が廃止あるいは縮減されると,このように聞いております。これらの制度の変更によりまして負担がどう変わってくるのかというのは,非常に世帯の学費負担の状況や,あるいは世帯構成,所得の状況により異なっておりまして,比較検討が非常に難しい面ございます。ただ,文部科学省が作成しております高校無償化と特定扶養控除見直しいう,この影響試算表いうのがございますが,これを見ておりますと,いわゆる収入段階に応じて,多くの世帯では負担がふえないのではないかというふうに推察されるわけですが,全くふえないというわけじゃございません。  それと,いわゆるそういった負担が残る私立高校の生徒に対して,兵庫県でございますが,これまで実施してきておられました授業料軽減補助制度を国の支援金制度に上乗せする形で継続し,いわゆる低所得者世帯に対して実質無償化を図っていくという予定であるというふうに聞いております。  委員からご指摘ありました不公平感と,この問題につきましては,いわゆる今までの制度を変えていく中でのことでございまして,非常に難しい問題であるとは認識しておりますが,具体にどういうのが──今の段階でまだわからない状況でございます。  以上でございます。 44 ◯森本教育委員会事務局指導部長 私の方からは小学校英語についてお話しをさせていただきます。  今,お尋ねがありましたように,学習指導要領が今現在は移行期に入ってます。最終的には,総合的な学習の時間というのが70時間になってきます。70時間といいましたら週に2コマということです。5・6年生につきましては,英語活動を本格的に実施しますので,そのときには35時間──35コマあります。5・6年生につきましては,その35時間の中で英語活動しようということなんですけども,小学校の低学年の3・4年生につきましては,英語活動の時間という概念ではなくて,総合的な学習の時間の中の国際理解という枠組みでしようということになっております。ということで,国際理解ということで外国の文化に触れる,それから英語についても習おうというような枠組みで,今現在習っています。これからもその方向でいきます。  そのうちの7時間ですけども──その時間が少ないのではないかということなんですけども,例えば,環境のことを学ぶのも,この総合的な学習の時間で習います。それから,防災についてもこの時間に学ぶということで,たくさんの──この盛りだくさんのものを,この時間に習います関係で,7時間程度がいいのではないかということで,ALTの方々に来ていただいて,実際のネーティブの方々にお話をしてもらったりということを考えています。  ただ,来年度から雇用形態少し変わりますので,今,中学校に行ってますALTと同じような身分になりますので,空き時間も低学年の子たちと一緒に遊んだりとか,あるいはお話をしたりという時間も出てくるのではないかなと,そんなふうに思ってます。  以上でございます。 45 ◯川島教育委員会事務局参事 私の方から部活動の外部指導員に対しましてALTの活用というご提案でございます。ALTでございますけども,来年度──外国人指導助手と申しておりますが,83の全中学校に1年間継続配置ができることになります。新たに小学校にもALTを配置いたしまして,子供たちが生きた英語に触れる機会の充実を図りたいと思ってます。このALTなんですけども,語学指導のために外国青年招致事業という事業で来日しておりまして,契約は1年更新,最長でも5年ということになってます。研修等を行いまして,授業以外でも学校行事,部活動,市行事等への参加を促しております。幼稚園・小学校あるいは中学校・高等学校に出向きまして,歌やゲームあるいは出身国の文化を紹介したりする活動もやっております。  ご指摘の部活動への活用なんですが,例えばみずから進んで部活動に参加しているALTもおられます。短距離選手だったALTが陸上部を指導したり,サッカーが得意なALTはサッカーに参加したりということで,委員ご指摘のように,部活動を通しまして生徒とともに運動で汗をかいたり,コミュニケーションを図るというような人間関係を構築していくというのは大変大事なことだと思っております。ただ,本来の職務ということで,その支障がない範囲でALTの意向がある場合に,部活動の指導も考えるわけですけども,正式に,外部指導員として登録ということになりますと,週2回程度,1回2時間なんですが,そういう部活動の指導を行う必要があるというようなことがございます。語学指導が主たる業務でございますので,ALT本来の活動に支障が出るおそれもあるのかなというようなことで,なかなか難しいのではないか。現行のように,部活動に自主的に参加したいというALTについて,一緒に生徒たちと活動し,コミュニケーションを図るというような形態の方が,現在のALTの勤務の実情に合ってるのではないかと考えてございます。  以上です。 46 ◯大寺教育委員会事務局社会教育部長 私の方から,部活動の外部指導員の分での人数,それと権限の件ですが,人数につきましては,昨年度が実員で160人だったところが,ことしが199人という形になっておりまして,今後とも教育・地域連携センターとも連携していきながら,拡充に努めていきたいというふうに思っております。  それと,2点目の権限を与えればどうかということですが,これにつきまして,確かにご指摘のように,県の中体連の分につきましては,外部指導員による引率というのは認めていないという現状がございます。その理由としましては,部活動の大会といいますのは,やはり2~3週間前から顧問の先生方が集まって,そして準備する,抽選会をやったり,あるいは会場を設定したり,会場の割り当てをしたりというふうな部分がございまして,そういった先生がやっておる中で大会が運営され,そこで外部指導員がふっと,したとしても大会運営に入っていけないというふうなことから,なかなか本部役員に足りずに,運営に支障があるということでの難しさ,それとまた,県におきましては8つの地区があるんですが,神戸のように,ちゃんとした形で選任し,いわゆる特別職の公務員として位置づけしており,研修もしているところもあれば,8つの県内の地区では,なかなかそういうふうな形で位置づけをしておらずに,もう十分なそういう資格といいますか,研修面ではできてないところがあるようでして,そういった方が直接来られたとしても,運営までできないというふうな問題があるというふうに聞いております。  ということで,我々としましても,常々県に対しましては,そういう引率を認めるように働きかけておるところでございまして,特に来年度──22年度は4県で近畿の中学校の体育大会がありますので,そういったこともありますので,そういう機会をとらまえて,やはり県としてもそういう地区があかんところは,やはり神戸やったらできるところやったらどうなのかという部分とか,個別種目ごとで,例えば引率ができないか,そういったことにつきましては,これまで以上に働きかけを行いまして,要望していきたいというふうに思っております。  以上です。 47 ◯分科員(松本しゅうじ) 時間がないんでございますが,まず,今の大寺部長さんの方の権限の話は,やっぱりこれからも県の方にもっと強く引き続き申し上げてください。そこだけがやっぱりクリアしないと外部指導員も楽しくないです。子供たちも楽しくないです。それから学校の教員の先生がそのことで引率せないかんということにおいて休みがないということになって嫌がるわけでございますから,そこは広げることが子供たちのためになるということですから,引き続き理解を求めていただくようにお願いします。  それから,2番目の川島さんの方なんですが,これALTの,今度の話は,全員登録という意味じゃなくて,任意で,私はこのスポーツやりますよと言う人はおられると思いますので,その人たちについてはぜひとも登録してもらって,本来の業務に差しさわらん程度でやってもらうということでできるはずだと,こう思っておりますので,その点はそういう制度づくりというようなものを詳しく説明していただければ,ひょっとしたらたくさんあるかもわかりません。その点についてもう1度お答えください。  それから,市民マラソン,これ教育長言っていただいたんですが,コースがもう1遍,きちっと話をされてなかったのと,それから経済波及効果がどれくらいやというのを,もう1度,ちょっとお聞きしたいと思いますので,お答えください。時間がございませんので,端的に言ってください。  それから,小学校の,これは森本部長さんの話では7時間,3・4年生,これで十分やとおっしゃったんですが,十分なのかもわかりませんが,今は民間はもっと進んでおりますので,ここで7時間で,この時間もったいないなと言う人もおられますので,やっぱりもっともっと時間をふやすように,これからも努力してください。要望しておきます。  それから,環境体験学習,これはやっぱり須磨ノリ,地びき網の話をしていただきましたが,回数が大変少のうございますので,この点をうまく活用していただいて,高校生にも地びき網体験というのを確実にしてもらえるように,これも要望しておきたいと思います。  それから,弱者,これについては国の話でございますので,努力してもらうということしかありませんで,税負担がどこにあるかというのは,また税金の出る話でございますので,余りむちゃは言えませんが,とりあえずそういった不公平感がないように,全面的にお力を与えてあげてください。1万8,752人の子供たちが──私立の高校生がいらっしゃるというふうにお聞きしております。  以上です。 48 ◯橋口教育長 市民マラソンの件ですが,コースの件は,私なりに,もう出かかってますが,もうしばらくお待ち願いたいと思います。なかなか,いろんなご意見がある中でのことになりますので,もうしばらくお待ち願いたいと思います。  経済的な効果につきましては,当然,コースが決まって,基本的なコンセプトができてからになりますので,したがって,経済効果につきましては,これからのお話になります。  以上でございます。 49 ◯川島教育委員会事務局参事 ALTの関係で,任意でということで制度的にはどうかということなんですが,基本的には就業規則あるいは募集要項を見ますと,兼業といいますか,なかなか難しいということもございます。ただ,委員おっしゃるように各学校で配置されてございますので,個々のALTの意見もいろいろ聞きながら,本業に支障のない形がとれるのかどうか,検討したいと思いますが,基本的にはなかなか難しいかなと思っております。 50 ◯分科員(松本しゅうじ) いえ,今のはボランティアですよ。授業の延長というのではなくて,任意というのも,ボランティアで任意で登録して,やりたい人はやってもらったらいいんではないかなということを言うてるんで,ちょっと取り違えてるんではないかなと思うんで,もう時間がございませんから,ボランティアで登録していただいて子供たちを教えるという意味合いを申し上げてるんで,誤解のないように,きちっともう1遍やってください。  それから,コースの方の話は,マラソンのやつは,やっぱり出発点は,甲子園はあかんでということだけ申し上げておきたいのと,それから経済波及効果は,京都が12億で,こっちが多分,ひょっとしたらですよ,6億から10億ぐらいと,いうのはハーフマラソンの経過から見たら,それの3,000人が1万,2万人になると,それぐらいあるん違うかなという,非常に大きな話になりますので,経済波及効果,これぐらいあるということから市民にアピールしてもらって,市民みんなで盛り上げるということを申し上げてるわけですから,やってみなわからんというふうなんでは,あきまへんで。教育長としては,そこまでだと思いますが,産振の方で,もっと盛んに,頑張ってもらうように言ってください。  そうしましたら,あとは7時間の話,これもやっぱり,しつこく申し上げるようやけど,一般の外国──子ども手当が支給されて,その分どこにいってるかというのを民間に聞くと,私立の塾なり,いろんな英語教室の方が,それを当てにして取っていくというようなところもたくさん聞いておりますから,そんなことをされるよりも学校でやったらどうやねんというような思いがあるんで,逆にそことも共用するとすれば,学校でそうへち難しいことせんでも,もっと簡単に,たくさんの子供たちの中でやるわけですから,楽しい授業としては,ハローより,まだもう1歩,2歩進むということをやってもらいたいわけで,そこら辺の裏の子ども手当の使い方は,民間はもう既に先へ先へ,こう行っておりますから,そこのことを考えますと,こんな時間では少ないなというのと,これで十分やというのは全く意見が違うということだけ申し上げておきたいと思います。英語自身の活動がふえてることは非常にありがたいと思っておりますし,言い続けて,国際都市神戸らしい子供が育つということでは,大変期待をしておりますので,私の方からはそういう意見を申し上げながら,質問は終わりたいと思います。  以上です。 51 ◯主査(安達和彦) ご苦労さまでした。  次に,崎元理事,発言席へどうぞ。 52 ◯副主査(崎元祐治) それでは,早速質問に入りたいと思います。6点あります。要望が2点ありますので,よろしくお願いいたします。  去年の新型インフルエンザの感染のときには,本当に皆さん方も大変な思いをされたというふうに思います。もちろん,学校現場においても,緊急な対応に追われて,そしてその中で,学級閉鎖中の児童・生徒の健康状態の把握,そして学校運営などの,その様子を各家庭へ連絡をするという,大変な時期を過ごしたんではないかなということを思います。このような緊急時には,まずは情報の収集,そして情報の提供がやはり最も大切なことになります。中には,休校の連絡を知らずに登校したという子供たちがいたり,留守にしていたという家庭もあったりということを聞いております。今回は弱毒性のインフルエンザでしたので,教職員による家庭訪問を行っていたという学校もありました。しかし,これが強毒性であったならば,家庭訪問もできないという状況だったというふうに思います。このような家庭訪問ができないときに,子供や各家庭に連絡をする手段として,今現在は家庭の固定電話が利用されております。このときも,緊急に連絡をしなければいけないということで,先生方が学校の2~3台しかない電話に群がりまして,順番に各家庭に1軒ずつ電話したというような,こういう状況でありました。保護者が留守をしている場合もあったり,または迅速な連絡がとれないこともありました。そこで,子供や保護者に確実に連絡することができる手段として,保護者が持つ携帯電話に電話や,そして一斉のメールをすることが一番正確で迅速な連絡網になるんではないかと考えております。今回のように,インフルエンザ感染の拡大防止という観点からも,民間が市販している携帯電話連絡網,それを公費で整備をする,早急に進めるべきだと思いますがご見解をお伺いいたします。  続いて,教育委員会,今ちょうど取り組みをされております学生──大学生のスクールサポーター,そして特別支援教育の支援員,そして学校支援ボランティア,学校現場を支援してくれる,そういう人たちがたくさんいるわけで,この制度に基づいて,今,学校に来ていただいてる状況であります。21年3月に教育基本法の第13条の規定を踏まえて策定されました神戸市の教育振興基本計画において,家庭・地域・学校の連携が施策の1つに挙げられており,今後教育委員会のこうした事業を積極的に展開すると思っております。  一方で,このような学校支援ボランティアに対して,おおむね1回,学校に来たときに3,000円が教育委員会から支給されていますが,交通費込みであります。学校の所在地によっては,交通費も異なります。一律の金額支給では不公平で,遠足の付き添いのときなどに行ったときも,その交通費すら出ないというケースもあります。こうした学校支援ボランティアの協力を今後も積極的に利用・活用すると思いますけども,子供たちへの手厚い支援を行う上でも,単価の見直し,そして制度の拡充を行って,回数をふやすということを早急に検討していただきたいと思いますが,ご見解をお伺いいたします。  次に,兵庫県においては,16年より小学校1年生を対象にいたしまして,35人学級編制を実施しております。その後,順次対象学年を1学年ずつふやしていきまして,20年度より小学校1年から4年生まで,今35人学級が実現しているところであります。さらに,兵庫型の教科担任制ということで,小学校5年・6年において,教科担任制と少人数の集団学習の編制を組み合わせて,平成24年度での完成,これを完全実施しようということで取り組んでいるところでもあります。神戸市でも,この兵庫県の方針に基づいた教育体制がとられるものと予想されますが,一方で,さきの中学生の大麻事件,そしていろんな生徒指導のある子供たちへの指導,国際都市だからこそ外国人児童・生徒が多いというような問題,帰国子女への教育も必要である,そして増加する知的障害児への特別支援教育といった,他都市にない神戸市特有の事情から,独自の教育を実施する必要に迫られているんではないかというふうに思います。  そこで,兵庫県に対して教員の加配,現場に1人でも多く加配をしてくださいという要望をするだけではなくて,神戸市独自にすぐれた人材を1人でも多く教育現場に配置をして,神戸の特色ある教育を推進していくべきだと考えますが,ご見解をお伺いいたします。  続いて,スーパーアドバイザーの積極的な活用についてであります。来年度予算において,分かる授業の推進の一環で,教えるプロの育成として,教科指導等にすぐれた教員のOBのスーパーアドバイザーが,採用された先生の2年目の人,3年目の人に──若手教員と言われる人たちに対して派遣する事業が行われています。この事業は経験の浅い若手教員にとっては,経験豊富な教員OBからの授業展開や学級経営など,教員としての基本的な資質,そして指導力を高めるための個別指導を受ける機会として,非常に有意義かつ効果的な事業であると思います。しかし,一方,スーパーアドバイザーから指導を受けたという教員の数は,その2~3年目の先生方の対象教員のうち,53.4%にとどまっているということであります。団塊の世代の大量の退職者が予想される中で,これまで培ってきた神戸の特色ある教育が今後も教員たちに継続していくためにも,スーパーアドバイザーを積極的に活用していくべきと考えますが,ご見解をお伺いいたします。  次に,普通教室への空調整備についてであります。今年度より新学習指導要領への移行期間が始まり,新学習指導要領の中で示されている指導時数,これがふえたわけなんですけども,それに対応するために,小学校・中学校及び特別支援学校で春休みを1日,そして冬休みを2日短縮することになりました。春休み・冬休みは夏休みに比べて,その休業期間が短いだけではなく,それぞれ学期末・年度末,そして春休みは年度初めということで,大変慌ただしい時期でもあります。そのために,現場ではこれまで以上に次の学期の準備が十分確保できない状況に陥っております。こうした状況を改善するために,春休みや冬休みの短縮ではなく,比較的休業期間の長い夏休みを3日間短縮することによって授業時数を確保することができるのではないかと考えていますが,ご見解をお伺いいたします。  そのために,授業を夏休みにするということになりますので,小・中学校の普通教室に空調設備を設置し,夏の猛暑の期間における円滑な授業実施,ひいては子供たちへの快適な学習環境の確保を実現していくべきと考えますが,ご見解をお伺いいたします。  最後の質問であります。新学習指導要領が平成23年度から本格実施をされます。その内容は大きく変わり,今までにない指導の内容となっています。神戸市の子供たちの教科の弱点,これは過去のデータを見ますと,国語で中学生の読むこと,理科では小学生の物理とエネルギーの分野で,全国の平均値でもマイナス5%下回っています。ゆゆしき事態であります。市教委はこれらの課題を克服するために,教育現場への強いリーダーシップが,今,必要とされているんではないでしょうか。そこで,教育課程の編成実施で,PDCAのマネジメントサイクルを確立をして,教育の質の向上を図っていると思いますが,過去のデータを見ると,教科書採択に対しては,そのことができていないように思います。  そこで,教育の教科の中心であります教科書を,今,採択する時期に来ていると思いますけども,そのタイムスケジュール,そしてその採択の基本的な考え方についてご見解をお伺いします。  最後に,要望2点。まず,地上デジタル放送に対する取り組みであります。  平成23年7月には地上デジタル放送が始まり,学校の各教室に設置されているアナログテレビの視聴ができなくなります。現在,市教委はテレビの買いかえ,そしてチューナーの取りつけ作業を行っており,機器の取りかえによって地上デジタル放送での対応ができると聞いています。しかし,各教室のテレビは,パソコンやDVDプレーヤーに接続して教材DVDを視聴するためのモニターとして使用するようでありますが,雨の日,放送朝会があります。音楽会の進行状況を校内放送で各教室に流すこともあります。また,特別活動の発表などもそのテレビを使うこともあります。これは,学校の日常活動の教育活動に大きな支障を来すことになります。  そこで,各教室にあるテレビでもデジタル機器で撮影した映像や,リアルタイムのテレビ番組,教室で見られるように,デジタルテレビを各教室などに整備をして,学校のICT化を急ぐように要望をいたします。  2番目は,学校徴収金の未納者への対応であります。  学校の給食費の未納問題,これはこういう問題があって,もう何年もありますけども,今,栃木県宇都宮市では,平成19年度から各家庭が連帯保証人名を記入した学校給食費納入確約書を提出をして,効果を上げていると聞いています。さまざまな課題を抱えている学校給食費の未納問題でありますけども,いわゆる学校徴収金の未納対策として,学校や教育委員会関係者とは別個の第三者によって回収チームを設置するなど,効率的な未納解消を検討するように要望いたします。  以上です。 53 ◯橋口教育長 私から2点お答えいたしたいと思います。  まず,学校支援ボランティアの充実についてでございますけども,神戸市の学校では,児童・生徒の学習補助や特別支援教育,校内の環境整備,児童・生徒の安全対策補助など,幅広い分野で地域住民や大学生などから,数多くの支援をいただいております。ご指摘のとおり,現状では,学校の所在地によって必要となる交通費などが異なってくるため,実務的には,できる限り自宅に近い学校,もしくは大学生の場合には,所属大学の近く,または大学への通学経路途中にある学校に行っていただくように配慮しているところでございます。  しかしながら,交通費負担の多寡によって,不公平が生じるのはご指摘のとおりでございますけども,また大学の立地が集中してるところや,利用交通機関の多いところに希望が偏る傾向にあるのも事実でございます。今後は,多岐にわたる学校支援活動につきまして,教職員OBや大学生を中心に,学校を支援するボランティアの人材バンクとして,今年度開設いたしました教育・地域連携センターの充実に努め,地域と学校の一層の連携強化を図っていきたいと考えております。  そういった中で派遣の実績を積んでいきますとともに,学校支援ボランティアの支援制度につきましても,支援の重要性や実績などを踏まえて,制度全体のバランスを考慮して,交通費などを含みます単価設定の方法についても今後検討を進めてまいりたいと,そのように考えているところでございます。  次に,スーパーアドバイザーの積極的活用についてでございます。神戸市では,新規採用教員が教員としての基礎を培い,確かな授業力を身につけるために,平成18年度より初任者育成3年プランを実施しております。このプランは,法律に義務づけられております初任者研修と,神戸市が独自に実施している2年次・3年次フォローアップ研修から成ってございます。新規採用時は,教員の基本的な資質・指導力を高めるために,基本的な研修を積み重ねているところでございます。  ご指摘の教科指導等にすぐれた校長OB等を中心とするスーパーアドバイザーを神戸市では制度として確立しているわけでございますけれども,これは教員が学校での日々の職務を通じて成長していくことを基本としながら,授業研究など,若手教員の指導力向上のための個別指導に十分な時間を割くことができない学校現場の実情を踏まえまして,退職教員を活用して,若手教員への指導技術の継承を図ろうとするものでございます。これまでにつきましては,当該校の校長からの申請に基づいてスーパーアドバイザーの派遣を行ってまいりましたけれども,今年度より採用2年次・3年次の教員全員がいずれかの年度で必ずスーパーアドバイザーによる指導を受ける仕組みに切りかえを行っております。1月末現在では,お話にございました2年次・3年次教員493人に対しまして,263人の教員がスーパーアドバイザーによる個別指導を受けておりますけども,初年度に当たる,ことしの1月末での派遣は,ご指摘のあった53.4%となってございますけども,2年間で全員が指導を受けるという仕組みになってございます。そういった点,ご理解をいただきたいと思います。  また,12月に指導を受けた小・中学校の校長を対象に実施いたしましたアンケートでは,95%の校長が指導を受けた教員に成長が見られたと答えております。教員がスキルアップを目指すには,このようなマンツーマンでのきめ細かな指導が必要である,そういった事業の意義を積極的に評価する意見が多数寄せられているところでございます。今後も,採用された教員全員が2年次・3年次の間にスーパーアドバイザーからすぐれた実践例のもとに指導を受けることによりまして,若手教員1人1人の授業力を高め,神戸の教育活動の質を高めていくように努めていきたいというふうに考えております。  私からは以上でございます。 54 ◯井川教育委員会事務局総務部長 私から2点,ご回答させていただきます。  まず,1点目の携帯電話のメールを活用して,いわゆる連絡網をつくってはどうかという点でございます。学校園での,いわゆる保護者への緊急連絡網といたしましては,現在電話あるいはホームページ等やっておるわけですが,多様な手段の組み合わせによる情報伝達が有効であると考えております。理事からもございました昨年の新型インフルエンザ,この際に,地域単位での段階的な休校措置,こういったものを通知する場合に,固定電話に頼らない緊急連絡体制の必要性を認識しております。これを踏まえまして,携帯電話ではございませんが,神戸市では,学校のホームページを各校つくっておるわけですが,そこの中にお知らせ欄というのがございます。いわゆる学校が子供さんたち,あるいは保護者の方に知っておいてほしいというところ,お知らせ欄というところがございます。これに──このお知らせ欄が保護者の携帯電話で見られるように,こういったシステムをしております。ホームページを即時に更新できるCMS──コンテンツ・マネジメント・システムと呼んでおりますが,これは平成21年度から導入しておりまして,保護者の方に定期的な閲覧をお願いしているところでございます。  理事のご提案の携帯電話のメールによる連絡網の整備を公費で早急にということでございますが,実は現在,PTAなどが中心になりまして,既にこういった民間の制度を導入した学校が数校ございます。この学校にいろいろと今状況を聞いておりますが,実は次のような懸念もございます。まず学校の──失礼しました。電話番号と異なりまして,いわゆるメールアドレス,これは迷惑メールを防止するという観点から,容易に変更される方が多いというような状況にあるようでございます。そういった意味で伝わらないおそれがあるのではないかと,これ言いかえますと,常時メールアドレスを学校が管理しておかなければならないのかなという,こういう問題でございます。次に,実はメールアドレスを外部,そのメールアドレスの管理を外部に委託するという方法もあるようですが,これにつきましては,外部業者から学校にメールアドレスの変更のチェックを実は求めてくるなど,いわゆる個人情報の収集・管理において学校のいわゆる事務負担の増になる部分があるのではないかという面,それとあと,メールアドレスが流出するのではないかという,いわゆる漏えいを恐れて,民間サービスへの参加を断る保護者が──現実に保護者アンケートなどでやりますと,ございます。以上のような,メールアドレスの管理面での不安とか,あるいはチェック作業という事務負担の増加,あるいは非常に厳しい財政状況でございますので,公費でのサービス導入は,現在の段階では困難であると考えております。  現在は,PTAなどが自主的に導入している,そういった携帯連絡網に,当然学校の方は情報を渡すという形で,協力はしております。その携帯メール連絡網に参加していない保護者に対しては,直接電話連絡するなど,個別対応をしているのが現実でございます。ただ,理事がご指摘されたように,携帯メールの連絡網の迅速性いうんでしょうか,一斉にできるとか,こういったメリットは非常に大きいと考えております。今後の情報伝達の有効な手段といたしまして,研究課題にさせていただきたいと,このように考えております。  次に,優秀な人材の確保という点でございます。  神戸市独自にすぐれた人材を1人でも多く教育現場に配置するようにとのご要望でございました。繰り返しの部分ございますが,まず学校運営に係る,いわゆる経費につきましてでございますが,現在の制度におきましては,いわゆる1クラスの上限人数を何人にするかというような学級編制,あるいは職員定数などの措置,あるいはそれらにかかります人件費の負担は基本的に国・県の役割となっております。一方で,学校の増改築や耐震工事等,施設整備あるいは光熱水費などの学校運営費,あるいは教育の中身でございます分かる授業の推進など,こういったものの経費を設置者であります市が負担すると,こういう仕組みになってございます。ただ,学校現場におけるさまざまな教育課題にきめ細かく対応するためには,抜本的な教職員定数の改善が必要であると認識しておりまして,これまで国や県に対して新たな定数改善の早期策定及び円滑実施を市議会のご協力,ご支援も得ながら要望してきたところでございます。
     先ほども少しございましたが,定数改善の新たな動きとしまして,国におきまして,平成22年度の政府予算案では,いわゆる理数教科の少人数指導の充実,あるいは特別支援教育の充実,外国人児童・生徒への日本語指導の充実など,合計で定数を4,200人ふやすということが計上されております。近年にない大幅な改善が盛り込まれております。本市の教育状況や規模に応じた一定の改善がなされるのではないかと期待しておる次第でございます。  一方,このような先ほど来申してます抜本的な教職員定数の加配あるいは改善につきましては,国や県の役割でございますが,一方で,市においても非常に厳しい財政状況の中,これまで例えばいじめや不登校対策のためのスクールカウンセラーの配置とか,あるいは学習指導,生徒指導の補助を教員志望の学生が行いますスクールサポーターの配置,あるいは外国人児童・生徒あるいは保護者・学校への支援のための外国人児童・生徒受け入れ校支援ボランティアの派遣,あるいは肢体不自由児への移動や,その他必要とする特別支援教育支援員を配置すること,こういったもろもろの事業を,一部国の補助の入っておる部分もございますが,市の負担でやってる部分もございます。来年度予算におきまして,特にスクールカウンセラーの小学校への重点配置校の拡大あるいは特別支援教育支援員の配置日数の拡大など計上しております。市といたしましても,引き続き現在の人的支援制度の維持・拡充を図りながら,神戸の特色ある教育の推進のために努めていきたいと,このように考えております。  以上でございます。 55 ◯森本教育委員会事務局指導部長 新しい学習指導要領に対応できる教科書の採択についてということについてお答えをさせていただきます。  まず,神戸市では子供たちの学力の定着状況を確認するために,小学校では国語,それから社会・算数・理科の4教科,中学校では国語・社会,それから数学・理科・英語の5教科を対象にして,小学校の5年生,中学校の2年生約1割を抽出しまして,神戸市独自の学力定着度調査を実施をしています。抽出調査でありますので,全国平均と比べてプラス・マイナス5%内を学力定着の目安としております。それによりましたら,平成20年度の結果につきまして,少し詳しく各教科の領域ごとに見ていきますと,ご指摘のあった小学校の理科,物質とエネルギーの領域,それから中学校の国語,読むことの領域は全国平均を5%以上下回っております。定着状況に課題があるとの結果になっておりますが,教科全体見てみましたら,すべての教科で,全国平均に対してプラス・マイナス5%の範囲の中ということで,おおむね定着をしているのではないかと判断がされています。  一方,すべての小学校の6年生,中学校の3年生の国語及び算数,それから数学を対象として実施されました平成21年度の全国学力・学習状況調査につきましても,中学校の国語のB問題,いわゆる読解力を含む活用する力をはかる問題に課題があるというものの,ほとんどの教科では全国平均を上回るという結果になっています。これらの結果から,神戸市の子供たちの学力は,全体的におおむね定着しているのではないかと考えております。ただ,これに甘んじることなく,先ほどご指摘のありました小学校の理科の物質とエネルギーの領域,それから中学校の国語の読解に課題があるということに対しましては,各学校に対して,これらの点について,特に重点的に取り組むように指導しております。あわせて,小学校の理科につきましては,実験や観察の結果をまとめていくための独自教材ということで,理科アシストカードというのを作成をしまして,今年度からもう既に活用させていただいてます。  それから,中学校の読解力については,これも課題があるということで,読んで考えてまとめながら書くという活動をさらに進めていくために,来年度から神戸まとめの達人運動を進めると,資料集の作成,あるいは拠点校の指定を含めて,新たに展開をしていくと,こんなふうな計画を持っております。  教科書の採択につきましては,新学習指導要領が小学校で平成23年度,それから中学校では24年度から全面的に実施されますので,小学校では来年度に23年度用の教科書を,中学校では23年度に24年度の教科書の採択を行うということになっております。今回の学習指導要領の全面的な改訂になっておりますので,各教科書出版社におきましても,新学習指導要領の内容に合わせまして,それぞれ特色を持った新しい教科書を作成をしまして,既に国の検定を受けていると,そんなふうに思われています。教科書の選定の観点は種々ありますが,来年度の小学校の教科書の選定に当たりましては,教科用図書採択要領に基づきまして,新学習指導要領,新しく策定を進めています神戸市教育課程基準が示す目標や内容の達成に最適なものになっているかどうかを重点に置いて,調査研究を行い,適正かつ公正に採択を行っています。例えば,国語の前回の採択では,話すこと,それから聞くことの能力及び読むことの能力を養うための教材が適切であるか等々を観点に設定しています。従来読解力にかかわる観点も設定していましたが,このたびの学力・学習状況調査の結果により,読解力に課題があるということが示されておりましたので,次回,この教科書の採択では,これに重きを置いた諮問の仕方も考えていきたいと,こんなふうに考えています。  なお,教科用図書の採択のスケジュールですけども,このスケジュールにつきましては,4月に教育委員会議で平成23年度使用教科用図書の採択要領を決定させていただきます。教育委員会は学識経験者等から成ります採択地区協議会を設置をしまして,採択案を諮問をさせていただきます。採択地区協議会は検定教科書の研究を行います調査委員会を置きまして,およそ6月ごろになりますか──から一月間以上の期間をかけまして,調査研究をしていくと。その報告を参考にし,審議しながら,7月末めどになるかと思いますが,教育委員会の方に採択案を答申すると。教育委員会は答申されました採択案を受けまして,十分な審議を行いまして,8月の半ばまでには,採択が行われるのではないかと,そんなふうな予想を立てております。なお,会議録につきましては,市民情報サービス課の閲覧室において公開をすると,こんなふうになっております。  以上でございます。 56 ◯森岡教育委員会事務局参事 小・中学校の普通教室への空調設備の設置についてお答えさせていただきます。  委員ご指摘のとおり,新学習指導要領への対応のために,今年度から小・中学校及び特別支援学校で春休みを1日,冬休みを2日間短縮しておりますが,特に春休みにつきまして,4月の始業式までの期間が大切なことは十分に教育委員会としても承知をしておりまして,本市におきましては,新年度の準備に要する期間を確保するための対策といたしまして,1つには,年度末の教員の定期人事異動の内示の日程を従来の3月27日から,20年度は3月26日に,1日早めております。また,校長はじめ,教職員の事業説明会,教育委員会からさまざまな年度当初に事業説明会を行っておりますが,この会議の回数も21年度5回であったものを来年度は4回にする予定をしております。以上のような対策で,新年度の目標ですとか,課題等の議論や共通理解のための時間の確保及び組織づくりのための会議等の運営ができると──何とかできるんではないかというふうに考えておるところでございます。  空調の方の整備の状況でございますが,本市の学校施設の空調設備につきましては,保健室や職員室などの管理諸室でありますとか,コンピューター教室,音楽室,図書室などの特別教室等に限りまして整備を行っております。最近におきましては,未整備でありました音楽室ですとか,図書室につきまして,平成19年度より計画的に整備を進めておりまして,昨年の12月末に小・中学校全校の整備を完了したところでございます。  委員ご指摘の普通教室の整備につきましては,大きな課題が2点ございまして,そのうちの1つは,経費の問題でございますが,仮にすべての普通教室に空調を整備するといたしました場合には,初期経費と維持管理費に膨大な経費が必要であるというようなことから,指定都市の中でも,整備しているのは18市のうち3市のみでありまして,導入しているところはまだ少ないという状況が1つあります。  もう1つ大きな課題が,これはもう神戸市だけではなくて,地球的,世界的な問題でございますが,地球温暖化防止の観点でございます。我が国の大きな課題にもなっております地球温暖化防止につきましては,神戸市におきましても,神戸市役所地球温暖化防止第2次実行計画に基づきまして,平成16年度に比べ,平成22年度までに,全市では15.5%以上,学校園におきましては,4%以上の温室効果ガス削減を目標に学校版のKEMS──神戸環境マネジメントシステムと読んでますけれども,これを全校で取得するなどの取り組みを進めているところでございまして,学校園でも大変ご苦労いただきながら,この事業を進めていただいているところでございます。このことによりまして,平成20年度の学校園の実績は1.7%の減少というような,非常にいい成果をおさめておりますし,今年度の4月から12月までの実績で見ますと,3.5%の減少も図っているところでございます。これが全教室に空調設置した場合,平成16年度の学校園の全CO2排出量から,概算でございますけれども,約11%から14%増加することとなります。こういう面で,環境面で非常に大きな課題があるというようなことでございます。  このようなことから,本市におきましては,学校施設の耐震化事業といった大規模な改修工事の際に,エコ改修といたしまして,屋上断熱を44校に,高反射塗料を31校に採用いたしまして,こういうことで少しでも温度を下げれないかというようなこと,さらに今年度からは環境にやさしい学校づくりといたしまして,琉球アサガオやゴーヤなどによる緑のカーテンを20校園に設置いたしました。また,校庭の芝生化を12校園で整備するなどの取り組みを進めているところでございます。  今後もエコ改修及び環境にやさしい学校づくりを継続して進めまして,猛暑対策に資するとともに,環境面にも配慮した,児童・生徒の学習面からの環境改善に努めていきたいというふうに考えているところでございます。 57 ◯副主査(崎元祐治) 携帯電話の件なんですけども,もう皆さんもお忘れになったかなと今思いながらお聞きしてたんですけども,2001年6月8日,覚えてらっしゃいますでしょうか。あの教育大学附属池田小学校で,不審者が入ってきて,児童,それから教諭が8名死亡するというような,ああいう本当に悲しい出来事がありました。あれから神戸市は門扉にカメラを設置したりとか,不審者が入ってこれないような,それに莫大な費用をかけて,そういう対策をしてきました。今もずっと続けてきているわけなんですけども,私,今回このインフルエンザで,皆様方に提案をさせていただきましたが,これは学校危機管理として,本当に緊急な事態には,こういうメール一斉配信というものが効果的ではないか。先ほど,研究課題にしたいというお話ありました,大変僕も喜んでおります。しかし,いつまでにやるのか,もう4月には新学期始まってしまうわけですよね。そのときに,いつ何が起こるかわからない。今後,あの阪神・淡路大震災のような地震が,神戸の授業中にまた起こるかもわからない。そのときに,働くお母さんやお父さんたちにどのように連絡をするのか,ホームページでその内容がお知らせとして,欄でありますよという,そういうことも今お聞きをしました。果たして,それでいいのかどうか。いろんなことを考えながら,その緊急対策をやはり危機管理として,学校の危機管理という観点から,私はもう少し早急に,若干お金かかるかもわかりません。それをやっていただきたいなと,子供たちの命,そして各家庭の財産等も守る,そういったためには,やはりちょっとした携帯の連絡メールやというような意識ではなく,子供たちの命がかかわる問題だよという,そういう思いで早急に,4月までにやるんだというような,そういう研究をするんだという意欲をちょっと教えていただきたい。これは,防災ネットで,今地震のときに,各先生方にもメール,皆さんもネットが来ると思います。これは,僕,神戸市がやってると思ってたんですね,そのシステムをつくるときに,これ県の予算なんです。県の予算で,じゃあ神戸市は1円も払うてないかというたら,そうじゃありません。その使用料として100万円年間に払ってるんですよね。100万円を払って,そういう緊急事態に一斉に皆さんに連絡をするというような,こういうメールシステムを今やってるわけなんです。じゃあ,なぜ学校はできないんでしょうか。同じことだと私は思います。この件について,もう1回コメントをお願いしたいというふうに思います。  それから,学校支援ボランティアの充実,本当に交通費が全く違うケースがあるわけなんですね。遠足に行って,2人のボランティアの学生がついてきてくれたんですけども,帰りに3,000円もらってというようなことです。その行き帰りの子供の支援,特別支援の必要な子供に対する支援のために使う,その交通費は支払うことができなかった。校長先生がポケットマネーでお金を出してあげたというような,こういうこともお聞きをしました。学校に,本当にその子供たちのためにボランティアとして来ていただく,その人たちのために,今約5,100万円予算としてはついております。しかし,もっと拡大できないでしょうか。今,55回から60回に,年間5回はふえましたよという,さきの質問の中にも答弁がありました。私は210日間学校があるんでしたら,どの学校にも同じように210日間,すべて学校があいてる時間,必要な子供には制限なく,やはり配置すべき問題じゃないかなというふうに思います。ざっと,2億円近くのお金があれば,それが──2億5,000万円ぐらいのお金があればそれが達成できる計算も,私ちょっと個人的にはやってみました。あと5倍です。ぜひとも,この特別支援に来ていただけるそういうボランティア,または地域の学習の補助に来ていただいてる人たち,この人たちには全く無給で,お金も出ない,本当にボランティアでやっていただいてる,非常にありがたい,そういう制度を今使ってると思います。でも,これは国の支援の対象の中で,たくさんの事業があるわけなんですけども,学校支援地域本部,これも1つの事業として国がお金を出しております。それから,家庭教育支援基盤形成事業,これは今市長が肝いりでやろうとしている,子供をはぐくむ市民会議,これにつながっていく事業というふうに思ってます。それからもう1つは,学校安全体制整備推進事業,これは今,池田小学校の事件以来,スクールガードという形で,地域の人たちに来ていただいてる,そういう事業で,こういう国がもう既に事業費として上げております。それから,放課後子ども教室推進事業,これは地域の人との交流ということで,運動や文化,カルチャー,そういったものを子供たちと一緒にやっていこうという,こういう事業です。これも今までずっとやってます。その多くの皆様方が今までやってくれてる,事業の中でやっている,しかしある特定のお金しか出せない,またはこれはそういう事業でやってるだけで,皆さんのボランティアの力をおかりします,これだけでは,本当に子供たちへの浸透ができないというふうに私は思うわけであります。ですからこそ,先ほど教育長は交通費の単価を考えていきたい,これはもう本当に大きな進歩だと思います。それ以外にも,私はいろんな人たちが来る,そういう人たちに謝礼程度のお金を,ボランティアに来ていただいた方々に出してはどうかなというふうに思うわけなんですけども,その辺について,ちょっと国の事業等に絡めまして,神戸市としてどのように考えているのかというのをお聞きしたいと思います。  それから,定数の問題ですけども,これも県で,国でやるということは私も十分に承知をしております。しかし,今どの学校に行っても,先生方にお話を聞くと,人材が欲しい,人が欲しい,何をしてほしいかと尋ねたら,必ずその答えが返ってきます。今言ったように,地域の英語のできる奥さんが教室に1人入ってくれるだけで本当に助かるというような,そういう声も聞いております。人が欲しい,しかし,これは定数は国や県で決めることだから,神戸市としては何もできないという歯がゆい思いで,今1人の先生が──40人学級が基本ですので,40人のクラスは1人の先生が見ます。41人に子供の数がふえれば,その学級の数は2つになります。1人が20人と21人というような,こんなに差があるわけですね。ですから,そこで,神戸独自に生徒指導加配が必要だなと思う学校には,そういう人をぜひとも張りつけていただきたいな。そして,教科指導が本当に必要な学級,学校には,今言ったような学年によっては,41人,40人で,1クラスと2クラス,大きな違いが出てきます。それを上手に使うようなシステムを考えられるというふうに,そういう支援をしてくれる人を──人材を教科の補助という形で張りつけていただける,こういった形で子供たちを定数問題から,神戸独自のこの定数問題を改善をしていく,そういうことを考えていただくのが皆さんの知恵だというふうに私は思うわけであります。先生方,大変しんどい思いをしながら,朝学校に行って,特別支援教室に行ったら,その日1日職員室に戻らず,子供が帰るまで,3時ぐらいまでずっとそこにいるというようなことを聞きます。同じ職場で働いている人の顔も1日のうちに会わないというような,こんなに忙しい,そして人手が足らないという状況でありますので,これはもうぜひとも──ちょっとむだな話かもわかりませんが,何回もお話聞いても同じ答えしか返ってこないかもわかりませんが,その思いだけでもお聞かせいただきたいというふうに思います。  それから,スーパーアドバイザー,これはもったいないというふうに思います。53%,2年かけて100%にする,これはもう当たり前のことですけども,今,6回しか年間にその指導の回数がありません。これはもうぜひ年間に6回を,1学期に6回,または年間通じて12回というふうにするぐらいの倍増をしていただいて,神戸の特色ある教育の継続を──技術伝承をしていただくということでやっていただきたいと思うんですけども,その辺の見通しについてお伺いをしたいと思います。  それから,普通教室への空調整備についてでございますけども,これは何で夏休みに3日間短縮をしなかったのかなと,いまだに思います。前回もこの制度ができたときに──条例ができたときに──規定ができたときに,私は質問いたしました。ちょっと納得いかないことがたくさんあります。やはり夏休み,長いその期間を有効に利用して,そして3日間のふえた授業時数をそこで使っていくというような,そういう形に変更できないのかどうか,ちょっとお伺いしたいというふうに思います。  それから,教科書採択なんですけども,おおむね定着しているというようなご意見がありました。まあ,そういうふうに思っていらっしゃると思います。しかし,まだまだ改善すべきことがあるんではないか,PDCAサイクルで,いろんな子供たちの,教科内容等はチェックはしている。そして,それを次の年に改めて授業展開をしている。これは非常にわかります。しかし,いつまでたっても理科と国語,何でだめなんでしょうかね。いろんな手だてをしながら,やっていってると思うんですけども,全国平均よりも若干落ちている。私は全国平均またはそのちょっと上というような形で神戸の教育,絶対にそのぐらいのレベルがあるというふうに思うわけなんですけども,それがなかなかできていないという,この状況は,やはり何らかの形で改善すべきものがあるんではないか。一番子供たちが目にする教科書を1度変えてみるというような,そういう取り組みも必要になってくるんではないか。それをすると,授業のために──教科書を教えるために先生は忙しくなるというような,そんな声をこの前聞きました。とんでもない話です。私はそういう子供たちのために授業を通して,教科書を通して教科を学習させていく,これはもう教師の当たり前のことだと思いますので,それを理由にこの教科書は今までどおりのものを使っていきたいというような,そんな神戸の先生だと,私はもっともっと低下していくんではないかというふうに思っております。この辺についても,採択のときに強力なリーダーシップを発揮していただいて,改革をしていっていただけるような取り組みをしていただきたいなというふうに思います。これは要望にしておきたいというふうに思います。  以上です。 58 ◯橋口教育長 私から,まず学校支援ボランティアの関係でございます。いろいろ国の事業にご指摘があったわけでございますけども,例えば,今,国の事業自体にもいろんな考え方ございます。それと,私ども学校施設開放事業を昭和40年代からやっておりまして,そのボランティアとか支援を含めまして,さまざまな単価設定の考え方が違います。そういったことも含めまして,全体的に制度の維持であるとか,あるいはやはり時代に合ってるのか合ってないのか,そういったことも含めて,教育委員会全体の学校支援,あるいは社会教育の面の支援制度について,まず見直しをやっていきたいと思います。そういった制度の重要性とか,実績等を踏まえながら,先ほど申し上げましたが,制度全体のバランスを考えながら,ご指摘のあったボランティアに対する交通費等の単価設定についても検討したいと思ってございます。例えば,隣の明石市でありましたら,2,000円相当の図書券を交付いたしまして,あと交通費実費というようなことのようでございます。そういったことが,いわゆる公平性の観点からは,その方がいいような感じもいたしますので,いろんな要素を踏まえながら単価設定については今後検討していきたいというふうに考えてございます。  全体的に,謝礼の問題につきましては,今申し上げましたように,例えば学校支援地域本部とか,あるいは放課後子ども教室とか,それぞれ単価が,交付税の考え方も含めまして,単価が違いますので,1度,そういったものも含めて,できればそういった支援員の意義とか,ちょっと難しいかわかりませんけども,優先順位みたいなものも,国の方でそういったものを再検討していただくようになろうかと思いますけれども,神戸市としては,今申し上げたような格好で,制度全体のバランスを考えていきたいと考えております。  それから,スーパーアドバイザーにつきましては,もったいないというお話がございましたけども,やはりそういった先生のOBというのは,人材の確保というのが最大の課題だと思います。ご指摘のように,単年度といいますか,1年間で可能な限り,2年次・3年次の先生方がすべて受けれるというのが一番望ましいというふうに思うわけでございますけども,やはり今徐々にスーパーアドバイザーをふやしてきておりますけれども,やはりなかなかまだ人材確保については,1つ課題があろうと思ってございます。今,とりあえず今年度から,今確保してる人材の中で,2年次・3年次で,2年間で全教員が受けれるような制度を構築いたしましたので,そういったものを順次定着させていく中で,再度また人材の確保等,めどがついた段階で,研修のあり方についても検討していきたいというふうに思ってございます。  以上でございます。 59 ◯井川教育委員会事務局総務部長 私の方から2点,学校の危機管理,いわゆる携帯電話の部分でございますが,理事からは学校の危機管理ということから,4月にも間に合うようにという強いご要望でございますが,先ほどもご説明いたしましたが,学校それぞれの中でメールも協力できるところはずっとやっております。これの拡大ができるのか,そういったこと,あるいはこのメール網のやり方につきましても,いろんな業者があるようでございます。有料のところから,無料のところから,金額も多々ございます。どういう形でやるのが最も効果的なのかとか,あるいはいつまでにできるのか,そういったことも含めまして,例えば各校種ごとにやる必要があるのかとか,あるいは地域ごとにやる必要があるのかとか,いろんなことがあると思います。それらにつきまして,各校種の校長会なんかにも諮りながら,検討していきたいと,そのように考えております。  もう1点は,非常に学校現場の多忙化のお話をされまして,いわゆる人材を学校現場は要望していると。実にそのとおりかなと思っております。いわゆる多忙化の解消,あるいは子供と向き合う時間の拡大,こういったことには,基本的には人をふやしていくことが必要であるという認識は私どもも持っております。ただ,何度も申し上げるとおりで,申しわけございませんが,いわゆる国・県と,いわゆる学校設置者との役割分担という中で,財源がない中で,人の手当ていうのができないのが現状でございます。そんな中で,先ほども少しご説明いたしましたが,いわゆる別の部分での人的支援,先ほど理事からもございました地域の人材の確保,そういったものにも,例えば教育・地域連携センターなども今年度立ち上げております。そういったものも活用できるような体制を拡充していきながら,学校支援をしていきたいと,このように考えております。  以上でございます。 60 ◯森本教育委員会事務局指導部長 夏休みを短縮してはどうかというご意見でした。このことにつきましては,前にお話もさせていただいたと思うんですけども,小学校の学校の運営の仕方と,中学校の運営の仕方の方が若干異なってまして,例えば小学校の場合,プール指導というのが夏休みではなくて,実際には6月,あるいは7月の上旬にすると,その時間を例えば夏休みに移して,夏休みの時間をふやすことによって授業時数の確保ができないかというのが小学校の考え方であります。中学校の場合には,例えば,夏休みは,やはり部活の時間だということで,そこのところを短縮をしていくと,子供たちの部活の保障はどうなるのかということですね。これにつきましては,事務局も随分悩みまして,それぞれ校長会であるとか,教員の大半の方々といろいろ調整しましたけども,最終的にはやっぱり小学校・中学校を夏休み・冬休み・春休みの日にちをばらさないというところでは,一致をしています。小学校の例えば始業式と,中学校の始業式が義務教育で違うというのは,神戸,小中一貫でやろうというスタンスではなかなかそぐわないということで,その中でどんなことができるのかということで,夏休みではなくて,春休み,それから冬休み等々,各学期ごとに1日ずつ減らしていこうという考え方になりました。ただ,そこのところすべて解決したわけではなくて,例えば,4月の初めの職員会が果たして十分に整って,学年編成等々ができるのかということにつきましては,その間には研修を入れないと,それから3月の末の教員の内示ですけども,従来の内示の日であれば,春休み中に学年編成,学校編成ができませんので1日繰り上げるとか,あるいは冬休みの日にちを短くしたわけですけども,クリスマスの取り扱いで,子供たちの悲しい気持ちをどうするのかという,こういう細かいところまでやりました。総合的に判断をしまして,現在の形をとっております。なお,23年度,24年度にはまだ小学校・中学校の本格実施が来ますので,まだ小学校の授業増という問題が出てきます。これをどんなふうに考えていくのかということで,もう既に協議を始めていますが,どういうところで授業時数の確保をしていくのかというのは,事務局ではなくても──教育委員会だけではなくて,各現場でも大きな課題であると,このたびのインフルエンザ等々につきましては,十分に各学校が考えられて対応されたものと,そんなふうに思っています。  以上でございます。 61 ◯副主査(崎元祐治) メールの件なんですけども,便利ですよね。先生が自分のパソコンのところで,ぽんと押したら,一斉にざっと流れますので,もう確実に通じます。きっと,携帯電話持ってない人がおるからこういうシステムは導入できませんというような,そういう答弁かなと思ったら,ちょっと違ったんでね,その辺は考えてらっしゃらない,何とか連絡をしたいという,教育委員会の思いも伝わってきました。ただ,本当に,緊急事態,今,不審な人が学校の近くに何か物を持っているよというような情報が学校に届けられた,それを近所の人に,また子供たちの家庭にさっと届けるというのは非常に大切なことだと思います。先ほども僕言いましたけども,そういう池田の事件をもう1回思い出していただいて,ああいうことが神戸市で起こらないようにするためにも,こういう緊急の連絡体制,いずれどういう形になるか,研究をするということでございますけども,有料でやる場合,無料でやる場合,あります。無料の場合は各会社ですから,会社の広告が入ります。何とか引っ越しセンターとか,そして,先ほど心配してた,そういういろんなメールアドレスの流出の問題とか,そういう問題もないと,向こうは言いますけども,やはりこういうITの世界ですので,何が起こるかわかりませんが,しかし,そういうところもきっちりとしている,情報管理をしているというような,そういう会社もあるわけであります。ちょっと高いです。初期投資が2万1,000円ぐらいかかります。100個したら210万円ですか。それ200個すると420万円,それぐらいの,最初に初期投資,ぼんと要るかもわかりませんが,それをすることによって,後は希望する学校,またはそういうのをPTAの皆さんに諮って,導入するというのは学校で決めてもらう,初期投資はやろうじゃないかと,子供たちのために,後は,判断は学校現場に任せますよというような提案の仕方をしていただきたいなというふうに思います。これは要望にしておきたいというふうに思います。  それから,ボランティア支援のことなんですけども,1つ,こういうボランティア,ボランティアというんですかね,派遣の問題ですけども,自然学校に子供たちが行きます。そのときに養護教諭──保健の先生ですね,けがをしたときなんか,ついて行きます。4泊5日ですので,4日間向こうにいる場合もあります。その間,学校はだれもいない,じゃないんですね。その自然学校のときには,ちゃんと教育委員会として予算がついて,その代替の保健──養護の先生がいるわけです。しかし,それ以外の学校行事は,修学旅行,保健の先生がついていきます。学校は空っぽになります。けがしたときには担任の先生が,応急手当をして,または病院に連れていくというような,こういうことをやってます。ここに,私はボランティアを入れていただきたいな,そういう養護教諭の先生方がいない場合,その逆でも構いません,養護教諭の方が学校にいつも残る,修学旅行には,そういう派遣される養護教諭の方にかわる人がボランティアとして来ていただける,これを地域の──教育・地域連携センターで人材を確保して,そしてそこに何々小学校に派遣をするというような,こういうやり方をやっていただきたいんです。今,聞きますと,学校でそういう地域のボランティア,特別支援教育支援員もそうです。学校で探しなさいというような状況だそうです。もう先生方がいろんなコネを使って,いろんな人を探すみたいですけども,なかなかお手伝いをしていただける方はいないようです。この地域連携センター──教育の地域連携センターで人材バンクとして,豊富な人材を登録していただいて,それは教育委員会が責任を持って,医療関係,英語,理科のできる人,スポーツのできる人,読み聞かせのできる人,さまざまな分野で,そういう人材を集めていただいて,そのニーズに合わせて学校に派遣をする,事務局にぜひともやっていただきたいなということも要望をしておきたいというふうに思います。  あんまり時間ありませんので,夏休みの件は,ちょっと実際にはやっていただきたいというふうに思います。小学校と中学校,何もあえて一緒にする必要は,僕はないんじゃないかなというふうに思いますので,小学校は小学校なりの教育課程に準じてやっていらっしゃると思います。中学校は中学校の教育課程に準じてやっておりますので,それを何もあえて一緒にしていくというようなことは,本当に必要あるんかな。もっと,現場に密接した考え方で柔軟に対応できるような,そういうことで夏休みの実施に3日間短縮,そして万が一このような──去年あったようなインフルエンザ対策を夏休みにするというような,こういうことも可能になってくると思いますので,ぜひともこのことも考えていただきながら,やっていただきたいというふうに思ってます。  たくさん要望等も出しましたけども,ぜひとも子供たちが学校の中で本当に楽しく授業を受けられる,そのためには先生方が本当に勉強してきたことを子供たちに教えられるような環境整備をやるのは,教育委員会の仕事だと思います。そして,現場で先生方は目の前にいる子供たちに,自分の持ってる力の全力を出して子供たちにぶつける,情熱を持ってぶつけて,そして学力の向上,体力の向上,そして友達同士仲よく暮らすというような,そういう人間的な規範も教えるというのが,やはり学校の役割だというふうに思います。その第一線で教育委員会の皆さん頑張っていただいておりますので,ぜひともすばらしい神戸の教育を今後も続けていっていただきたいということをお願いいたしまして,終わりたいと思います。  以上です。 62 ◯主査(安達和彦) どうもご苦労さまでございました。  この際,約20分間休憩いたします。   (午後3時15分休憩)   (午後3時37分再開) 63 ◯主査(安達和彦) ただいまから,予算特別委員会第1分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き教育委員会に対する質疑を続行いたします。  それでは,北山委員,どうぞ。 64 ◯分科員(北山順一) それじゃあ,質問をさせていただきます。  昨年,酒井法子さんという,有名な女優が薬物汚染という問題でひっかかりまして,大変センセーショナルな報道がされておりました。皆さんもご存じのとおり,酒井法子さんという,ああいう有名女優がああいうことをして,大きな影響を社会に与えると,こう見ておりましたら,次には,東京や関西の有名大学の学生が,あれだけの大学生が何であんなものに手出すんだというような事件が次々と出てまいりました。こんなことしておったら,高校生にも波及するぞと,こう思っておったら,もう案の定高校生に波及してまいりました。その次に,神戸は高校生にまで波及したんだからと,こう思っておったら,やっぱりインフルエンザの次に神戸がやっぱり1番だと,やっぱり1番ということで,中学生に波及してしまったんです。この中学生にまで波及したということについて,教育委員会としては,これに対する対策をどのように,委員会として取り組んできておるのかということをお伺いしたいと思っております。  この薬物汚染という問題は,もう絶対に根絶させなければならないと私どもも思っておりますし,社会全般にみんながそう思っておる事件でございますが,学校の現場から出てきたということについて,大変な大きな問題だと,こう思っておりますので,ご見解をお伺いしたいと思います。  それから,もう1つは,今のプロ野球であるとか,あるいはサッカーであるとか,バスケットであるとか,プロレスリングであるとかいう,ああいうスポーツですね,スポーツの選手が体にタトゥーというものを入れておる姿を,よく皆さん見ませんか。野球の有名な選手がああいうものを入れて,スポーツをやるんですね。テレビで放送されるもんですから,若い子供や中学生も高校生も全部見るんです。ああいうものを見ておる子供は,あれもファッションの1つだと,こういうふうに思うかもわからない。そういうふうなものがはびこっておるんですけれども,こういうものについて,教育委員会として,薬物も大事なことですけれども,入れ墨という──タトゥーというものについても,大変これは大きな問題だと私はとらえておるんですが,教育委員会はそういうことについて,委員会の中で議論をなさったことがあるんだろうかと,もしあるとするならば,その問題を今度は政令市の中の教育委員会の中へ持ち込んだことがあるんだろうかと。あるいは,持ち込んだ結果,そういうことについて,いかに優秀な選手であっても,プロのそれぞれのチームに,そういうものを体に入れておる連中は採用するなと,あるいはテレビなんかの放送関係者にも,そういう選手は試合に出さないというぐらいのことを,それぞれの競技団体に申し入れをするべきだと,私はこういうふうに思っておるんです。そうしないと,こういう人たちの行動が若い人から見たら1つのファッションだというふうにとってしまうんです。もう1つ,申し上げておきたいことは,野球でも,皆さんよく見てください,サッカーでも見てください。レスリングでも見てくださいね,何をするかと言ったら,グラウンドにいっぱいつば吐くでしょう。皆さんあれ見るでしょう,テレビで。グラウンドにつばをいっぱい吐きます。レスリングは,あのリングの中でいっぱいつばを吐きます。こういうものがまた1つの文化だと,こう思われたら困るんです,私たちから見たら。日本のスポーツ見てください。相撲取りが,どれだけプロの相撲取りであっても,体にそんなタトゥーを入れたり,あるいは土俵の上でつばを吐いたりしたら,永久追放,即日。柔道の選手だって,畳の上でつば吐いたら即日追放になりますよ。そういう厳しい文化というものに守られておる日本で,そういうことを,そういう外国の変な,そういうよくないモラルというのか,マナーというのか,ああいうものが出てこられたんでは,私たちは大変迷惑だと,こう思っておりますので,そのあたりの問題について,教育委員会としてはどういうふうに取り組もうとしておるのかということをお伺いしておきたいと思います。  それから,新学習指導要領で23年から中学生の指導要領が変わりまして──いや,小学校ですね,23年からは。24年から中学校ですね。変わってまいります。そこで,いろんな日本の持っておる音楽であるとか,スポーツであるとか,こういうものについての指導要領がまるきり変わってきたと。非常にいいことだと,こう思っております。ところが,よく見てまいりますと,神戸市が今,取り組もうとしておるのは,琴やとか,柔道着であるとか,畳であるとか,竹刀であるとか,こういうものについては早う整備しようということで予算を計上しておるんですけれども,これら以外の和楽器,民謡とか,あるいは武道に触れる機会が絶対必要なのに──和楽器とか武道に触れるための費用ですね,例えば相撲なんかの整備というか,そういうものについての予算が計上されていないんですが,そこらあたりについてご見解をお伺いしたいと思います。この2点です。 65 ◯橋口教育長 私から,新しい指導要領の改訂に伴います武道とか,和楽器等についてお答えいたしたいと思います。  武道の必修化あるいは民謡,和楽器の取り扱いにつきましては,お話ございましたように,24年度から中学校の指導要領が全面実施されますために,平成21年から3カ年の移行期間中に,設備や用具の整備を行うことになってございます。現在,順次整備に努めておりますけども,あわせて22年度より指導者講習会も実施して,教員の指導力向上に努めていくこととしてございます。  また,日本の民謡につきましては,現行の学習指導要領によりまして,既に必修化となっておりまして,音楽の授業で表現と鑑賞の両方の領域で学習をいたしております。新しい学習指導要領では,これに加えまして,民謡,長うたなどが必修となってございます。和楽器についても必修となっておりまして,小学校の音楽鑑賞で,必修でございまして,演奏もしやすい,またなれ親しんでいる琴につきまして,来年度から順次整備していくこととしてございます。  武道につきましては,我が国固有の伝統的な考え方を理解し,相手を尊重しながら行動することなどを目標に行われます。学習指導要領には,必須の種目の例示がございまして,柔道・剣道・相撲が挙げられておりますけども,各学校は,それぞれの学校で指導できる種目を決定して,準備に入っているところでございます。ただ,残念ではございますが,お話にございました相撲につきましては,例えば部活動において夢野中学校に相撲部がございますけども,現在,部員がおりませんで休部中となっているなど,非常に厳しい状況でございます。ただ,相撲につきましては,我が国の国技でございまして,相撲を見たり,体験したりすることにつきましては,子供たちにとって日本の伝統や礼儀を学ぶことができる貴重な機会になるのではないかというふうに考えてございます。そういった点で,授業や部活動で相撲を行うことは,本当に厳しい状況でございますけども,ただそういった点を踏まえまして,神戸市内で開催されております神戸市相撲協会主催の相撲大会への参加を呼びかけたり,また10月の体育の日に実施してございますスポーツフェスティバルなどで小学生を対象としたわんぱく相撲教室など,競技団体と開催したりいたしまして,相撲の普及に協力していきたいと考えてございます。  また,和楽器・民謡の授業以外の取り組みにつきましては,中学校の授業以外で和楽器や民謡に触れる機会といたしましては,ゲストティーチャー制度を利用して,三味線・琴・和太鼓や民謡を体験した学校が20年度でございますが,10校で12講座が実施されておりまして,地域や学校の特色を生かした取り組みが行われているところでございます。  そういった点で,我々としても,武道あるいは民謡等にもなかなか授業で難しい面がございますが,そういった点で力を入れていたいと考えてございます。  以上でございます。 66 ◯森本教育委員会事務局指導部長 それじゃあ,私の方から薬物乱用と,それから入れ墨についてご答弁させていただきます。  まず,薬物乱用のことですけども,今ご指摘がありましたように,神戸市でこういうことが起こるのかということで非常にショックを受けております。日常的には,子供たちの健全育成について十分に努めてきたわけですけども,こういうことが起こったということで,これについてどうするのかということで,これ事務局の中では随分議論させていただきました。まず,小・中学校の校長会で,早速ですけども,今現在保健の授業であるとか,あるいはホームルーム,道徳の時間で薬物の乱用の防止教室をやってますけども,これについて充実を図るということがまず1点です。それから,あと,今ごろあんまり,はやってませんけども,シンナーについて,それから覚せい剤について,それから大麻についてと,これについても,ペーパーをまとめまして,これで指導するようにということでやっております。その間,この3学期ですけども,子供たちについて十分に健康観察,それから生徒観察をすると,未然防止に努めるということです。それから,地域と家庭の協力が,これはなくしてはならないものですから,居場所づくりであるとか,見守り活動について応援を頼むということもお願いをしております。  それから,一番大切なのは,自分自身を見失うことなく,自分を大切にするかどうかというところにかかってきますので,これについて,健全な判断力が子供たちにできるようにということで,チェックリストを設けまして,子供たちの,例えば自分と向き合うようなことで,食欲についてはどうか,あるいは体重の減少についてはどうか,それからあるいはいらいらしたような気持ちはないかというようなところについても,アンケートをとりまして,それをまとめて全体的に指導すると,そういうことに努めております。  それから,入れ墨についてですけども,これについては,現在神戸市内の児童・生徒の中で入れ墨が問題となっている報告は事務局の方にはありません。ただ,子供たちは,見聞きするケースが多いですから,これについては,それを自分がするということと,見ることの違いということですか,もうしてしまったらおしまいだということについては,あらゆる機会にはお話をするようにしています。特に,生徒指導の係の方を,こちらの方へも集めまして,この問題については,保護者に対して,保護者会であるとか,あるいはふれあい懇話会等で十分にお話しをするとともに,これは青少年愛護条例の中で,入れ墨を施すということは,違法になってますので,このことについても,啓発を続けていきたいと,そんなふうに思ってます。  最後になりましたけど,つばを吐くということについては,学校の中で子供がつばを吐く場面はやっぱり許すことはできません。これについては,子供の中には,学校が非常に荒れるというようなところになりましたら,廊下のところでも平気につばを吐きます。あるいはグラウンドでも平気でつばを吐きます。このことについては,そのマナーを守るであるとか,ルールを守るということについては,やっぱり徹底する必要があるかと思います。だれが見ても,自分の育った学校で,グラウンドでつばを吐くという行為については許されることはできません。大人の方も,残念ながら,駅周辺で吐いておられる方,時々見かけますけども,そのあたりについても,子供たちは見てますので,折に触れてこのことについても,学校の中で話をしていくように努めたいと,そんなふうに思ってます。  以上でございます。 67 ◯分科員(北山順一) ぜひ今の答弁にありましたように,厳重に僕は取り組んでほしいと,こう思ってます。入れ墨なんか,見ることはあっても,することはないと,こう思われるかもわかりませんが,あれファッションやというふうにとらえる可能性があるんです。だから,見ることとすることと,ああいうものを体に入れることと,そして見ることとの違いですね,その境目,ここをはっきり,よく押さえといてもらわないと,のりピーという酒井法子は,名前が酒井やから,その境目がわからなんだんや,いいことと悪いことの境目がわかってない,そういうことを考えていただいて,そこのところ,よろしく,十分,今,答弁がありましたように,頑張ってやってください。  以上です。 68 ◯主査(安達和彦) ご苦労さまでした。  次に,小林委員,発言席へどうぞ。 69 ◯分科員(小林るみ子) 15分ですので,よろしくお願いいたします。  友生養護学校の新築移転問題についてですけれども,新友生養護学校というのは狭過ぎ,遠過ぎ,多くなり過ぎという,決定的な課題が解決されていないと私は思っています。これを無理やりやっていけば,必ず将来に禍根を残すんではないかと私は思います。  知的障害児の入学の増加という,それを背景に,全市的な学校の配置という観点で,長期的な,全体的な計画といいますか,行き当たりばったり的な対応策ではなくて,長期的な,全体的な計画として,見直す,考え直すべきだと私は思います。今からでもまだ遅くはないと思っております。現地建てかえも模索をするべきだと思います。子供たちも,保護者も納得してない,このことだけお伝えして,意見とさせていただきます。  そこで,質問なんですが,先日の本会議で特別支援学校の充実とともに,普通学校においての障害児の受け入れ体制の充実について質疑させていただきました。その1つ,特別支援教育支援員配置事業についてお伺いします。  これは,肢体不自由児への移動介助や生活介助,LD等の児童・生徒への学習補助,特別支援教育にかかわる配慮を要する児童・生徒の支援など,きめ細やかな人的支援をするもので,今,ニーズが高まっています。しかし,この事業では,先ほどの崎元委員の話にもありましたけれども,支援員は自校で,つまり学校独自で探していただきますとなっています。学校現場で支援員を探すことは容易ではないことから,最終的に,結果として,保護者の負担になっているのが現状だと言えます。保護者ではなく,学校現場でもなく,第三者,神戸市の責任において人材の確保やコーディネートが行われる事業でなければならないと考えますが,その点についてお伺いしたいと思います。  2つ目に,高校授業料の無償化についてお伺いします。  このたびの高校授業料無償化は,すべての高校生が安心して学べる社会にしようという政策で,国・公・私立の高校や高等専門学校に加え,高校課程に類する各種学校を対象としています。しかし,今,残念なことに,朝鮮学校を対象外にしようとする動きがあります。全国で10校,垂水区にもある朝鮮高級学校は,昨年創立60周年を迎えました。学校教育法の第1条,学校に該当していないために,各種学校扱いになっていることから,いまだに大学への門戸が十分に開かれていないなど,あらゆる差別を受けてきました。国民の多くが政治問題を教育現場に持ち込むことはおかしいと思っていますが,神戸市教育委員会として,このたびの問題をどのようにお考えになられているのかお伺いしたいと思います。  以上,2点,よろしくお願いいたします。 70 ◯橋口教育長 特別支援教育支援員のお話でございます。この支援制度については,もう先生よくおわかりのことと思いますけども,今年度といいますか,来年度につきましては,55日を5日間延ばしまして,配当日数を60日というふうに予算を増額してるところでございます。そういったことを行うことによって,臨時的に支援を必要とする学校であるとか,あるいはもうそれこそ毎日支援を必要とするような場合,そういった各学校の実情に応じてきめ細やかに,柔軟にまた対応ができるようにしているところでございます。  そういった点で,今年度につきましても,支援が必要な学校につきましては,200日を超えるような学校も出てきているところでございます。ただ,支援員の実態といたしましては,学生や教員OB,地域の方々,市民の皆さんなどがボランティアとして活動していただいておりますけども,その数は全市で1,000名を超えているところでございます。このように,非常にたくさんの方々が支援員として活動していただいてますのは,平成4年以来実施しております肢体不自由児等への支援事業など,さまざまな形で学校に協力していただいたボランティアの方々が基盤となってございます。  その後,各学校が大学からの紹介であるとか,また各区のボランティアセンターからの紹介などを通じまして,徐々に人材をふやしてきた結果と考えてございます。今後,さらに積極的に支援員を活用していくためには,支援員となる人材をさらにふやしていく必要があるというふうに考えてございますが,昨年の5月に教育・地域連携センターを開設いたしましたが,センターといたしましては,それぞれの学校だけでは独自に見つけられない,さまざまな支援人材を探し,育成するという,全市的に学校を補完することを目的といたしております。これまで支援員を探す中で培われてきた地域とか,あるいは大学など,学校とのつながりは大切にしていきたいと思います。それでも,どうしても支援員が見つけられない場合には,センターがお手伝いする,支援するという形になろうかと思ってございます。教育・地域連携センター自体には,まだまだ少人数で,発足したばかりでございまして,本来期待するような成果であるとか,実績はまだ少なく,もうしばらく時間がかかるというふうに考えておりますけれども,将来的にセンターが本格的に機能するようになれば,各学校の教員の負担の,あるいは各学校が支援員を探す負担の軽減にもつながっていくものと期待しております。  今後,センターの機能充実に努めてまいりたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 71 ◯井川教育委員会事務局総務部長 高校の無償化の関係で朝鮮学校の関係ということでご回答いたします。  委員もご承知かもしれませんが,高校無償化,この法案を見ますと,いわゆる教育にかかる経済的負担の軽減を図り,もって教育の機会均等に寄与することを目的として,公立学校については授業料を徴収しないこと。公立以外の高等学校については,就学支援金を支給すること,こうされております。また,この中の高等学校等という定義につきましては,専修学校及び各種学校のうち,高等学校の課程に類する課程を置くと,文部科学省で定めるものを含むと,このようになっております。ご質問の,朝鮮学校などの外国人学校につきましては,それぞれ独自の教育課程を有するものでございますが,学校教育法上は,各種学校とされておるため,このたび授業料無償化の対象になるかどうかにつきましては,法案の成立後,文部科学省令でどのように定められるかにかかっておると考えております。  報道等によりますと,朝鮮学校を無償化の対象にするかどうかという議論になっておるようですが,無償化の対象とする学校の範囲をどう決めるかにつきましては,先ほど来申しております国において検討されるものでございまして,神戸市として,この部分につきましてコメントする立場にないと,このように考えております。  以上でございます。 72 ◯分科員(小林るみ子) まず,支援員配置事業の方なんですが,この事業というのは非常に私はいい事業だと思っています。ところが,先ほどのお話にもありましたように,人材の確保ができない,そういうところから,十分にこの事業が機能してないんではないかと思っております。先ほども言いましたように,やはりこれは学校に探しなさいというんじゃなくって,やっぱり神戸市が第三者として,きちんと責任を持って人材を確保する,そしてコーディネートをする,そういう役割をしなければいけないんではないかと思います。やはり神戸市として支援員を確保するために努力もされてるようにもお聞きしましたが,例えば,自治体によっては人材派遣会社との契約もしてるところもあるんですけれども,例えばNPO法人で,このような活動をしているところがあるんですが,そういうところとの連携とか,社会福祉協議会との連携とか,そういうところも考えて人材確保に努めることもどうかと思うんですが,その辺のところについてのお考えをまたお聞きしたいと思います。  それから,朝鮮高級学校の方なんですが,これは,ご存じのように,国は一切助成金をしてない中で,兵庫県と神戸市は助成金をしてるという──外国人学校に助成金をしています。実は,灘区と中央区の境目に東神戸朝鮮初中級学校というのがあるんですが,震災であのとき学校が全壊したんですね。再建が各種学校だったということもあって,一切援助がなかった中で,随分地域の人が助けられたこともあって,地域の人が集まってカンパ金を募ったわけなんですね。今できてます学校の一部は,地域の方々のカンパ金,そういうふうになっております。それ以来,地域と学校との交流ですかね,それが今なお続いているという,そういう状況もあります。それから,神戸市は在日朝鮮人というのがたくさん住んでることもあるので,やはり神戸市としても,関係ないといいますか,何か一言やっぱり意思表示をしなければいけないんではないかと私は思います。昨日も,朝鮮高級学校の子供たちが民主党の県連の方に申し入れをしてるということも新聞で聞きましたけれども,やはり神戸市としても,教育の機会均等という視点から,国に対して一言,やっぱり言うべきではないかと思います。  その2点,もう1度お願いします。時間がありませんので,よろしくお願いいたします。 73 ◯橋口教育長 特別支援教育支援員の確保でございますけども,先ほども申し上げましたように社会福祉協議会等につきましては,現実に各区のボランティアセンターからの紹介などを通じまして,現実的な連携をより強化していく方向で今考えておるところでもございます。  それから,できるだけ学校で責任を持ってということでございますけども,当然,どうしてもこれまでの地域とか大学とのつながりがございますので,それも大切にしながら,どうしても見つけられない場合に,センターの方で頑張っていきたいというふうに考えてございます。  そういった点で,この教育・地域連携センターを充実することによって,学校の負担がいずれ軽減されていくものというふうに期待しているところでございます。  以上でございます。 74 ◯井川教育委員会事務局総務部長 先ほど,委員の方からもお話ございました,いわゆる朝鮮学校に兵庫県と神戸市から助成があるということでございました。いわゆる専修学校という位置づけになっておりますので,基本は県の管轄であるのかなというふうに考えております。それとあと,市での,いわゆる補助につきましても,私ども教育委員会ではございませんで,他の部局の管轄になっておりますので,教育委員会としてどうこうと──助成するということはできないのかなと,そのように考えております。  以上でございます。 75 ◯分科員(小林るみ子) 助成を云々かんぬん,私は言った覚えはないんですね。それは,そういうことがありますということだけで,私は教育委員会として,同じ神戸市内に住んでる子供たちにこういう差別をつくってしまうのは問題ではないかということで,そういう視点で一言国に言ってほしいという,そういう質問をさせていただきました。  それから,支援員の配置事業の方ですけれども,やはりまだまだ学校がよう探さんというのがありまして,その結果,やっぱりお母さん出てきてちょうだいという感じで,お母さんが運動会に出てきたり,遠足に行ったりという,そういう現実があるんですよね。そういう意味でも,本当に早く,神戸市が責任持って,きちんと人材を確保する,そういう努力をしていただきたい。  先ほどの話にもありましたけど,やはり裏づけとなる予算もきちんとつけてほしいと,それもあわせてこれは要望させていただきます。  最後1点だけ,時間があったら,高校の方,無償化の問題,答えてください。 76 ◯井川教育委員会事務局総務部長 無償化につきましては,国の中でもいろいろ議論がされてるというふうに聞いております。その無償化になるのか,ならないのか,まだ決まっておりません。まだ過程の状況でございますので,私どもも国の方にどうこう言うことは差し控えたいなと,そういうふうに思っております。  以上でございます。
    77 ◯主査(安達和彦) ご苦労さまでした。  次に,林委員,発言席へどうぞ。 78 ◯分科員(林 英夫) もう4時を回りまして,きょうは私がクローザーということになりますので,どうぞよろしくお願いいたします。  教育委員会の方の審査,私久しぶりということで,ちょっときのう議事録見てたんですけども,2006年ですから,4年ぶりのきょうは質疑ということで,4年に1回で,オリンピックに出るような,浮き浮きとした気持ちできょうは質問させていただきたいなというふうに思っております。  この間に教育委員長もおかわりになりましたし,教育長もおかわりになって,いろいろとお話を伺ってまいりました。本当に神戸の教育というのは,これからもいろんな課題を抱えながら,一歩一歩進んでいかなきゃならないという面を認識しながら,ちょっと私の方も教育的に最近,大学で,関西学院大学という大学と神戸女学院大学という大学で,平成生まれの学生たちと顔を合わせる機会が週に1回ぐらいありまして,このご承知の就職氷河期,最氷河期ですので,みんな就職に明け暮れて大変で,活動で走り回ってるんですけども,痛切に2つ感じております。1つは,話をしていると,私のところに来るのは,マスコミ受けたいとか,放送局に入りたいという連中が多いんですが,聞いてみると,何の仕事をしたいのかというのが本当によくわかっていない,放送に記者というのはあるんですかみたいな認識でメディアを受けようとしている。あるいは,一般の企業についても,あなた営業やりたいの,販促やりたいの,何をやりたいのと,いや,とにかくこういうふうな企業に入りたいんだというふうなことだけで,ほとんど職業意識なしで,勉強してる連中が多いのかなというふうに1点は思っております。  具体的に,相談を受けまして,エントリーシートを見たりするんですが,自己PRであったりとか,あるいは志望動機であったりとか,この会社でどんな仕事をしたいですかということにつきまして,非常に文章が稚拙で,例えば,大学時代,こうこうこういうふうなクラブで部長をしていましたと,しかるに御社の方に入りましたら,いろいろとスタッフとしてやっていくんだけども,そこでまたリーダーシップが発揮できて,みんなの先頭に立っていけたらいいなと思いますというふうな,いわば中学校ぐらいのレベルの作文しか書けてないんですよ。自分がどういうふうな気持ちで,その会社を志望していくのか,そこで何をするのかという夢とか希望というのが具体的にほとんど出てこなくて,べたな文章しか書けていないと。そういうことを痛切に2点思っておりましたら,今回の教育委員会の新しい事業の中で,1つは,先ほども出ておりました神戸あじさい人材育成プロジェクト,こういう中で,やっぱりもっともっと職業意識を持っていただこうということ。それから,もう1つは,これは市長も言ってらっしゃいますけれども,やはり読んで,人の言うことを聞いて,そして見て,それをまとめていくという力,神戸まとめの達人という事業があります。ちょうど,私がこれまで本当に大学生に思っていたことが,今回教育委員会から2つ,新たな事業として提案されまして,その2点に関連してお伺いをしたいと思います。  1つは,神戸あじさい人材育成プロジェクト,先ほど,教育長からもご説明ございました。特に,農業とか,あるいは漁業についても,体験していくべきだというふうふなお話がございました。その中で,私は特に,最近の神戸市は,ファッション都市であったりとか,その後のデザイン都市であったりとか,さらにはアニメーション神戸というふうなものを柱にしながら,知的・創造的産業といいますか,そういったところに特化していこうというふうな動きがある中で,あえてもう少しクリエーティブな仕事についてもチャレンジしていくべきではなかろうかなというふうに思っております。それとともに,少し私も市立高校のことを勉強させていただいたんです。私,東灘ですので,六甲アイランド高校というのがありまして,かなりユニークなカリキュラムを持ってます。基礎的な勉強をしながら,例えば,職業教育ということで,芸術系のデザインコースとかっていうのがあるんですけども,もう少し市立高校の役割というものの原点に返っていただいて,職業的なあり方,これからのやっぱり知的な,クリエーティブな仕事という面で,例えばファッションクリエーターであったりとか,ファッションデザイナーであったりとか,あるいは環境デザイナーであったりとか,片仮名の職業が多いんですけれども,アニメーターであったりとかというのを専門的にやはり勉強していけるような,そして卒業後,またすぐに社会に出てもいいでしょうし,専門学校に行くのもよし,そういうふうな,多様な選択ができるような,しかしそこにはベース的には,職業意識というのを持って社会へ出ていけるというふうなところを,特化しているような学科をつくっていくべきではなかろうかなというふうに思っております。これは今すぐにということじゃないですけども,将来的に,そういうことをどういうふうにお考えなのかということをお伺いしたいと。  それから,語学についても,いろいろと議論が出ておりますし,小学校でどの程度英語を教えていくのかというふうな問題がありますし,どの程度ヒアリングしていくのかということもあるかと思うんですけども,この本市には,独法になってしまいましたけども,神戸外大という立派な大学があるわけです。そこでは,語学についてずっと研究なさってますし,さらに国際文化ということもかなり広範にやってらっしゃると。どうして私はそこに,例えば中高一貫であったりとか,小・中・高の一貫の附属の高校がないのかなというふうにずっと思ってまいりました。これから,少子化に当たって,大学はどんどんやっぱり私立もそうですし,独法もそうですし,学校間競争というのが激しくなっていく中で,もっともっと特色のある大学というものをつくっていく必要があろうと。そこにはやっぱり附属の小学校があればいいんでしょうけども,小・中・高あたりの一貫校があれば,もっと個性的な教育ができるでしょうし,神戸の語学なり,あるいは国際文化をリードしていくような学校として,今後ますます発展するんじゃなかろうか。神戸市からどの程度言えるかは別にしまして,そのような提言ができるのかどうかということもあわせてお伺いをしておきたいと思います。  それから,神戸まとめの達人ということで,お伺いをしておりまして,本会議で市長からも少しお話を伺っておりますが,やはり読む力,考える力,読み書きそろばんプラス,まとめていく力ということで,これは非常に重要なことだと思いますんですけども,確かに活字を読んでいくということは,なかなかやっぱり活字離れしてますから,ふだんやらないことなんですけども,特に,最近パソコンを開いてもそうですし,携帯──私,きのう残念ながら,きょうメディアの話するのに,携帯をふろの中に落としてしまいまして,自分のメディアをなくしてしまったという恥ずかしい話があるんですけども,やはり携帯見ましても,活字なんですよね。そういった点で,デジタルメディアを通じて,その情報をどういうふうに読んでいくのかと,これはもう私,議員になったときにご紹介して,カナダのオンタリオ州なんですけども,中学・高校用の教科書をこれ日本語版に,メディアリテラシーという本がありまして,彼らは国語でこういう勉強をするんです。そこにちょっと前書きで書いてあるのは,学校は活字メディアを中心とする施設であるが,学校の外の世界では,電子メディアが最も大きな影響力を持ち,広く普及していると。メディアとクリィティカルに──これは批評的に,批判的にという意味ですけども,つき合う方法を子供に教えない学校は,メディアのイメージや表現に何の疑いも持たずに,そのまま完全なものとして信じ込んでしまう子供にしてしまうというふうなことを書いてありまして,これはやはり薬物の問題でもそうでしょうし,あるいは出会い系のサイトでもそうでしょうし,学校の裏サイトでもそうでしょうし,うのみにしてしまうということがあって,それはやはり,メディアの何を言わんとしてるかを読んでいく力だと思うんですね。ですから,先ほどの薬物でちょっと思ってたんですけども,「覚せい剤やめますか 人間やめますか」っていうふうな,短いスポットがありました。それを聞いただけでも,子供たち何を考えるのかと,ただただ薬か命かということじゃなしに,その間にある文脈をいかに読んでいくのか。それについて,例えば,100字で感想をまとめなさいと,いうふうなことが実際できるんじゃないかと思うんですよね。ふだん,親しんでいない,本当に先生方がお書きになったやつとか,神戸ゆかりの方々がお書きになったことを読むというのも1つなんですけども,日々入ってきている情報をいかに読んでいくのかということも,やっぱりほかの事業でも総合なんかでなさってると思いますけども,この読むの中に入っていかないのかなというふうに思っておりまして,その辺もあわせて質問をしたいと思います。  以上でございます。 79 ◯森本教育委員会事務局指導部長 それじゃあ,私の方からは,あじさいの人材育成プロジェクトと,それから外国語大学のことについてお答えさせていただきます。  今,お尋ねありましたように,あじさい人材育成プロジェクトですけども,神戸市立の高等学校の子供たちがいかに地域に根差して活動ができていくか,それから学校自体が特色に応じて魅力ある学校の教育活動ができるかということにかかっています。現在,工業高校であります科学技術高校と,それから神戸工科高校では,地元ものづくり企業と連携をしまして,子供たちや先生が企業で実習をすると,逆に,今度は企業の技術者の方々が学校の方に来られて授業をしていただくということで,今,実践的な技術・技能の習得を行っています。このことをさらに発展をさせて,先ほどから話題になってます神戸のあすの時代を支える子供たちを育成をするというプロジェクトを立ち上げております。この事業では,産学官のネットワーク協議会を開いて,地元の企業と協働し,高校生に地元企業の技術や魅力を伝えるということで,就業体験をさせることを地元神戸で担って活性化する人材育成に努めています。  それから,先ほど,六甲アイランド高校のお話がありました。ファッション学科,あるいはデザイン学科,アニメーションについての専門的に学ぶ学校があったらどうかということで,今現在六甲アイランド高校は,もう先生もご存じだと思うんですけども,単位制の高等学校で,たくさんの単位の中から子供たちが選択できるようになっております。これも,先日,子供たちの中で毎日・DASデザインコンクールいうのがあるんですけれども,六甲アイランド高校はこれで7連覇ということで,高等学校でナンバーワンを7回連続で受けてます。その子供たちに聞きましたら,そこの選択の中で,先生方に教えていただいて,自分がどの方向に進んでいくのかということを1年近くかかってやっています。その受賞した子供たちの将来はどこかといいましたら,やはりアニメーションの専門学校に行く,それからあるいは筑波大学の方で,特別に研究するという子供たちが育っていってます。このことにつきましては,実は六甲アイランド高校だけではなくて,須磨高校でもそういう学科の方を目指す子供はいます。それから,神戸西高校も,たくさんの資料あるんですけども,それぞれの学校の方で,そういう専門を目指す子供たちが生まれてきています。こういうことで,市立の学校の特色化が進んでいますので,これをさらに進めていきたいなと,そんなふうに考えております。  それから,外国語大学の附属学校の設置のことなんですけども,外国語大学の小・中・高の設置については,その計画がないと聞いていますが,実は教育委員会と外国語大学については,たくさんの連携事業を行っております。これもご存じやと思いますけども,小学生が大学の方に出向きまして,教授の方であるとか,あるいはネーティブの方にインタビューをすると,そこで子供たちが英語で学ぶ,それから中学校・高校の教員のスキルアップ研修ということで,外大の方をお借りしまして,向こうの人材を活用させていただいて,教員のレベルを上げるというようなこと,それから外大の学生さんがスクールサポーターとして,小学校の英語教育の側面を担っていると,そういうようなことがあります。ただ,全国的に見ましたら,附属の小学校・中学校・高等学校の設置をされている公立の大学は把握している限りにはないということを聞いております。  それからもう1つ,これも葺合高校のことについてはよくご存じやと思いますけども,ここの高等学校につきましては,もう英語教育に特化したということで,国際コースだけではなくて,普通科の子供たちも英語教育に随分と力が入ってます。そういうことで,ALTを活用した国際都市神戸にふさわしい系統的な英語教育を推進してるわけですけども,あともう1つは,小学校と中学校で,9年間で小中一貫して学ぼうということがあるんですけども,この中にも,小・中の英語の一貫のカリキュラムをつくろうと,そういうようなことも,こちらの方でも今現在計画をしております。  以上でございます。 80 ◯川島教育委員会事務局参事 私の方からは,メディアリテラシーですか,その点につきまして回答させていただきます。  委員ご指摘のように,今,大変な情報化社会ということで,膨大な情報量がどんどん入ってきて,必要な情報をそこから的確に取り出す,また目的に応じて簡潔にまとめる,それから根拠を持って自分の考えを展開すると,そういう力が求められているのかなと思います。  それと,新学習指導要領ですけども,基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得とともに,これらを活用して課題を解決するための思考力・判断力・表現力の育成というのが明記されてます。活用する力,具体的にどうかということなんですが,理由を添えて自分の考えを簡潔に表現する力,それから人前で適切に発表,プレゼンテーションを行う力,一定のデータから内容,傾向を読み取って,課題改善策を提示する力などが挙げられます。本市では,今後活用する力の向上に向けまして,読んで考えて,まとめながら書くという活動を展開していくわけですけども,その中で,神戸まとめの達人推進事業というのは,特にまとめる力というのに焦点化いたしまして,広く展開していきたいと。実際,教育活動におきますと,そういう活用する力なんですが,読んできた内容をまず理解して,話の要点等を整理・要約して,自分の考えをまとめた上,書いて伝えるという,一連のプロセスが必要になるんですけども,その中核となるのがまとめる力というふうに認識をしています。  来年度,具体的には全小・中学校で授業・学校・家庭生活,幅広い場面でまとめて書く運動に取り組むという,まとめの達人運動の展開,それから中学生向きに坂本龍馬とか,和田岬砲台とか,いわゆる神戸にゆかりにある人物・事物をテーマにした資料集を作成いたしまして,まとめて書く力を伸ばしたいと,これは特に地元神戸の知識とか理解,それから愛着心を育てていきたいとも思っております。  それから,こういう事業を円滑に進めようとしますと,やはり実践事例,重要なポイント等をしっかり集約した実践ガイドが要るだろうということで,そういうガイドも作成したいと思っています。  あと,各区,小・中学校1校ずつですが,重点推進校を指定しまして,非常勤嘱託職員を配置して,先導的な取り組みを行って,発信していきたいと思ってます。  こういう活動を通じまして,伝えたいことを適切に表現できる力,我がまち神戸を愛する心というのをはぐくんでいきたいということであります。  委員ご指摘のメディアリテラシーなんですが,学校の教科で深める学習能力だけではなくて,現代社会を生き抜く社会人として必要なスキルというようなご指摘でございました。内容については,十分承知しておりませんが,例えば日本におきますと,新聞を国語教育等に生かしていく取り組みの,いわゆるNIEですが──いう実践活動も今まで行われてきてございます。私どもとしては,先ほどのまとめの達人事業を推進する中で,それらも含めまして,十分勉強させていただいて,今後の参考にさせていただきたいと考えております。  以上です。 81 ◯分科員(林 英夫) どうもありがとうございます。メディアリテラシーって,新しい言葉では,もうだんだんなくなってきておりまして,たしか4年前もお話したとき,NIEのお話を伺ったんですけども,特に,最近は動画の世界ですし,映像の世界ですから,例えば,藤田まことさんが亡くなられましたけども,必殺仕置人にしても,なぜここで人を殺さなければならないのかということを読み解いていくみたいなことを,もう実際に,カナダなんかでは,ドラマ見ながらやるんですよね。ですから,1時間の授業の中で半分ぐらいドラマ見て,楽しみながら,ふだん自分たちが見てるドラマの中で,どうして人はこういうことを,差別的なことを言うんだろうとか,あるいはそれに対し,自分は憎しみを持って人を殺していくんだろうかみたいなことを議論しながら,そこに流れている人の気持ちであったりとか,言葉のやりとりとかというのを勉強していくみたいなところがありまして,もちろんきちっとした書き物を勉強していくというのもいいわけですけども,それよりもふだんやっぱり接するのは,どうしてもやっぱりそういうメディアを通じたものであって,そこで先ほどのつばきであったりとかあるいはタトゥーの話じゃないですけども,やっぱりメディアを通じて見てしまってるわけですから,それについてやっぱり議論していく,あるいは自分の考えをまとめていくというのも,これからは非常に重要だろうなということで申し上げた次第でございます。  それから,学校の件につきましては,もうプロの皆さん方がお考えですから,私が一々口を挟むところではないんですけども,市立高校がやはりちょっと地味かなというふうな感じがしてまして,もう少し特化してらっしゃることをアピールするべきだし,私は東灘にいますから,六甲アイランドのことはよく知ってるんですけども,ほかの地域の人たちに聞くと,市立高校で,そんな片仮名の学校があるねという程度で,まだ十分どんなふうな勉強をしてるのかということが伝わってないところがあると思います。若い人たちは情報交換しますし,自分の進路ですから,学校についての分析はしてると思うんですけれども,ちょっとそういうところが少ないのかなということで,やはり税金をかけて学校を運営していくわけですから,市民がやっぱり見てて,あっ,市立高校すばらしいなというふうな学校にしていただきたいなと思うんです。  どうしてそういうことを言い出すのかといいますと,横浜にサイエンスフロンティア高校というのが誕生しまして,私たち会派で勉強しまして,私もそれについて学校のいきさつから──これは記念事業の一環としてされたわけなんですけれども,ホームページにアップしますと,わざわざ横浜市の部長さんが私にコメントくださいまして,ちょっとご紹介しますと,市立高校はともすると,県立高校に負けるとか,あるいは偏差値の低い学校というイメージがありますが,私たちは市民の貴重な税金を使って,将来,市のためになる人材を育てる責務があります。学校をつくる以上は,横浜一の,いや,世界一のノーベル賞を受賞できるような人材を育てる夢を持った学校を後世に残したいと思っています。神戸も情熱を持って取り組めば,きっと日本一,世界一の特色ある学校をつくることができますよというふうな,本当に熱いメッセージをちょうだいしまして,ああそうだと,市立高校も,やはりもっともっと活性化して,県立高校に負けないと,あるいは職業ではこういった面で一番なんだと言えるような,例えば,科学技術高校──合併されて,今,頑張ってらっしゃるんですけども,ホームページ見ますと,スポーツの結果がよく出てますね。やはり御影工業高校の伝統がありますので,サッカーでどうだとかというふうな情報があります。そういうことに関連して見ますと,どうして科学技術といいながら,スポーツ科学というのをやらないのかなということを,私なんか素人で思うんですよ。そういうことも含めて,やっぱりさらに検討なさって,やっぱり全市的に発信するような高校にしていただきたい,これも要望しまして終わらせていただきます。ありがとうございました。 82 ◯主査(安達和彦) ご苦労さまでした。  以上で,教育委員会関係の質疑は終了いたしました。  当局,どうもご苦労さまでした。 83 ◯主査(安達和彦) 以上で,本日の日程は全部終了いたしました。  長時間の審査,お疲れさまでした。  次回は,3月4日午前10時より,27階第2委員会室において,企画調整局関係の審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  本日は,これをもって閉会いたします。   (午後4時25分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. 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