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  1. 神戸市議会 2008-03-03
    開催日:2008-03-03 平成20年予算特別委員会第1分科会〔20年度予算〕(企画調整局) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時2分開会) ◯主査(芦田賀津美) おはようございます。ただいまから予算特別委員会第1分科会を開会いたします。  なお,吉田謙治委員は,公務のため中途退席されますので,ご了承を願います。  また,本日は私自身も質疑者となっておりますので,その間の分科会の運営につきましては段野理事に行っていただくことにいたしたいと存じますので,ご了承願います。 (企画調整局) 2 ◯主査(芦田賀津美) それでは,日程によりまして,企画調整局関係の審査を行います。  当局におかれては,説明,答弁とも簡明にお願いします。  それでは,当局の説明を求めます。局長,着席されたままで結構です。 3 ◯中村企画調整局長 それでは,平成20年度予算のうち,企画調整局所管分につきまして,ご説明を申し上げます。  お手元の資料,平成20年度予算説明書の1ページをお開きください。  1.平成20年度予算の概要,(1)の総括でございますが,企画調整局では,総合基本計画などに基づき,市政の基本的施策の企画・立案を行うほか,新たな行政課題への対応,施策の総合的・計画的な執行を確保するための各局間の事業調整,広域行政などを行うとともに,デザイン都市・神戸や医療産業都市構想,電子市役所の推進など,これからの神戸の発展を支えるプロジェクトに取り組んでおります。  主要施策につきましてご説明を申し上げますので,2ページをお開きください。  なお,説明に対しましては,1万円未満は省略をさせていただきます。また,新規事業には二重丸を,拡充事業には一重丸をそれぞれつけてございます。  まず,政策提言会議の開催100万円では,市民の知恵と力を結集するため,各界各層のメンバーで構成する政策提言会議を引き続き開催をいたします。  神戸新交通株式会社への資金貸し付け42億4,400万円では,同社に対し車両等設備更新資金の貸し付けをいたします。  広域行政の推進1,695万円では,神戸隣接市・町長懇話会の開催など,近隣市町と協力・連携し,市域を越えた豊かで利便性の高い広域生活圏を築きます。  旧二葉小学校の活用計画策定500万円では,地域の活性化などの観点から,地元の意見も踏まえ,活用計画を策定いたします。  市街地活性化の推進280万円では,兵庫・長田区南部地域の活性化提案などの具体化に向けた支援を行うとともに,長期的な視点に立った兵庫運河の将来像の検討を行います。  神戸アスリートタウンづくりの推進150万円では,すべての人がスポーツを楽しみ,健康づくりができる神戸アスリートタウンの実現に向けた各種事業や普及・啓発などを実施いたします。
     関西国際空港株式会社への出資等2,600万円では,関西国際空港2期事業などを推進するため,出資などを行います。  神戸2010ビジョンの推進・検証600万円では,神戸2010ビジョンに基づきPDCAサイクルによる進行管理として,12のアクションプランの目標達成状況を対象に施策評価を実施し,計画の更新を行うとともに,ビジョン達成に向けた効果的かつ効率的な市政運営を進めます。また,新たなビジョン推進会議の開催などにより,ビジョンの推進に向けた議論や普及・啓発などの取り組みを行います。  次期基本計画策定準備調査1,350万円では,現行の第4次神戸市基本計画及び新たなビジョンの次期計画について,計画の枠組みを検討し,長期的な神戸づくりに向けた論点を整理するなど,次期基本計画の策定に向けた準備を進めます。  3ページに参りまして,大学との連携促進100万円では,大学が持つすぐれた知的資源をまちづくりや経済の活性化などに生かすため,学長との懇談会を継続開催するとともに,ワンストップ窓口として設置した大学連携支援室において,引き続き大学と地域などとの連携の促進を図ります。  都心ウオーターフロントグランドデザインの検討500万円では,デザイン都市・神戸を象徴するエリアでもある都心ウオーターフロントのさらなる活性化を目指し,土地利用のあり方や回遊性向上などについて,長期的な視点でグランドデザインを検討いたします。  指定統計調査1億2,326万円では,住宅・土地統計調査などの各種指定統計調査を実施いたします。  地下駅火災対策施設整備事業2億25万円では,火災対策基準に基づき,地下駅について,避難通路等を整備する神戸高速鉄道に対し,国・県と協調して補助を行います。  都心回遊性向上に向けた検討211万円では,EST,環境的に持続可能な交通体系の実現に向けて,広く普及・啓発を進めるとともに,都心回遊性を高める取り組みを推進いたします。  北神急行電鉄値下げ支援2億7,000万円では,北神地域の市民の交通利便環境を改善するため,県と協調して引き続き補助を行います。  神戸電鉄近代化補助6,483万円では,神戸電鉄が実施する老朽化施設の改良や安全性向上のための設備整備などに対し,国・県・沿線自治体と協調して補助を行います。  西北神地域における生活バス路線支援3,650万円では,生活バス路線を維持・確保するために,県・沿線自治体と協調して補助を行います。  デザイン都市・神戸の発信3,000万円では,昨年12月に策定したデザイン都市・神戸を推進するための基本的方針に基づき,市民などと協働と参画により,暮らしの豊かさを創造するデザイン都市の取り組みを推進し,市内外に効果的に発信をいたします。  4ページに参りまして,次世代スーパーコンピューター事業の推進7億4,435万円では,次世代スーパーコンピューターの神戸への立地などに伴い,研究開発・産業利用などを促進するために設立された財団法人計算科学振興財団に対し,必要な支援を行うとともに,次世代スーパーコンピューター施設の円滑な施設整備を支援をいたします。  神戸医療産業都市構想の推進22億5,288万円でございますが,まず,説明欄の(1)大阪北部地域と連携した関西広域クラスターとしての知的クラスター創成事業(第II期)の推進2億7,000万円では,バイオベンチャーなどの事業化支援,内視鏡訓練施設の運営,メディカルクラスターの具体化調査,進出企業のニーズのフィードバックと経済効果の検証,医療産業都市構想10周年記念式典などを行います。  (2)研究開発支援基金の造成15億円では,橋渡し研究の推進や高度医療の実施,治験や医療機器開発などを積極的に支援いたします。  また,(3)市内中小企業や新事業創出のための人材育成事業の実施1,190万円では,神戸バイオメディカルエンジニアリング講座を実施いたします。  (4)市民への医療産業都市構想の啓発2,900万円では,神戸医療産業都市構想研究会の運営,医療産業都市構想のPR,医療関連学会との併催による市民向けセミナーの開催,インターネットによる情報発信などを行います。  5ページに参りまして,(5)では,理化学研究所発生・再生科学総合研究センターなどに対する運営支援として4億298万円を計上いたしております。  (6)健康を楽しむまちづくりの推進3,900万円では,生活習慣病予防等の科学的な健康づくりの環境整備やこころの健康づくりの調査・研究を行います。  WHO神戸センター運営支援1億4,250万円では,同センターに対し,国際社会への貢献などの観点から必要な支援を行います。  情報通信関連産業の振興100万円では,情報通信関連企業の販路拡張などを促進するため,同業種間や大学などとのマッチングの機会を提供し,あわせて,情報通信関連企業の誘致に向けた活動を展開いたします。  電子市役所の推進4億5,937万円でございますが,説明欄の(1)電子申請受付システム,1,046万円では,住民票の写しや税証明関係の交付申請など,22手続に関する電子申請受付システムの運用を行います。  (2)庁内情報システムの整備1億1,768万円では,職員認証基盤や文書管理・電子決裁システムの運用などを行います。  (3)情報セキュリティーの充実3億3,123万円では,情報資産の統合管理や情報セキュリティー監査の実施,職員向け研修の充実を図ります。  東京事務所2,219万円では,国と地方とのパイプ役として連絡・調整を行うとともに,市政情報の発信を行います。  文書館2,863万円では,歴史的資料の収集・保存を行うとともに,新修神戸市史の編集を行います。  次に,歳入歳出予算につきまして,ご説明を申し上げます。  6ページをお開きください。  2.歳入歳出予算一覧表でございますが,歳入合計は,6ページの最下段に記載いたしておりますように64億701万円を,歳出合計は,7ページの最下段,102億1,108万円を計上いたしております。  以下,歳入・歳出の各項目につきまして,ご説明を申し上げます。  8ページをお開きください。  3.歳入予算につきまして,ご説明を申し上げます。  第16款国庫支出金1億2,937万円は,健康を楽しむまちづくりの推進や都心回遊性向上に向けた検討,地域ICT利活用モデル構築事業に対する国の補助でございます。  第17款県支出金のうち,第2項補助金1,800万円は,生活バス路線に対する補助であり,第3項委託金1,148万円は──失礼いたしました,1億1,487万円は,住宅・土地統計調査等に対する委託金でございます。失礼いたしました。  第18款財産収入のうち,第1項財産運用収入1億2,675万円は,分子イメージング研究開発拠点等に係る貸地料や光ファイバー芯線貸し付け料などであり,第2項財産売払収入1万円は,不用紙の売却収入でございます。  第19款寄附金3億374万円は,研究開発支援基金の造成等に係る寄附金であり,第20款繰入金2億2,767万円は,電算処理に伴う各会計からの繰り入れでございます。  9ページに参りまして,第22款諸収入のうち,第5項貸付金元利収入10億8,940万円は,神戸新交通株式会社の設備更新に係る貸付金の元利償還金等であり,第7項雑入1億5,318万円は,インターネット・イントラネットに係る各局負担金等でございます。  第23款市債42億4,400万円は,神戸新交通株式会社への車両等設備更新基金貸し付けの財源として市債を発行するものでございます。  10ページをお開きください。  次に,4.歳出予算の説明につきまして,ご説明を申し上げます。  第2款総務費のうち,第1項総務費,第9目東京事務所費2,219万円は,東京事務所の管理運営等に要する経費でございます。第2項企画費のうち,第1目事務機械費16億4,168万円は,電子計算機の運用・維持管理等に要する経費でございます。  11ページに参りまして,第2目総合調査費3,460万円は,市政の総合調査等に要する経費であり,第3目行政調査費41億1,669万円は,神戸医療産業都市構想の推進など,新たな都市づくりに向けての行政調査及び事務事業の調査・調整に要する経費でございます。  12ページをお開きください。  第4目統計調査費1億2,326万円は,各種統計調査の実施並びに統計資料の収集・解析及び刊行等に要する経費であり,第5目文書館費2,863万円は,文書館の運営等に要する経費でございます。  第15款諸支出金,第3項雑出,第1目諸費42億4,400万円は,神戸新交通株式会社への車両等設備更新資金貸し付けに要する経費でございます。  13ページをごらんください。  債務負担行為につきましてご説明を申し上げます。  平成20年度先端医療振興財団損失補償でございますが,同財団が期越資金を民間金融機関より借り入れるに当たり,損失補償を行うものであり,期間は平成21年度まで,限度額は36億円でございます。  14ページをごらんください。  報告事項といたしまして,地域の力を活かしたまちづくり事業のうち,企画調整局関係分として記載させていただいておりますので,ご参照をいただきたいと思います。  以上,平成20年度予算のうち企画調整局所管分につきましてのご説明を申し上げました。  次に,平成20年度組織改正の方針案につきましてご報告を申し上げます。  資料,平成20年度組織改正の方針案をごらんをいただきたいと存じます。  まず1.基本方針でございますが,将来世代を含む市民の暮らしと安全・安心を守り,これからの神戸づくりを推進する確固たる基盤を構築するとともに,市民との協働と参画のもと,神戸2010ビジョンと区中期計画をやり遂げるための機能的な再編を行ってございます。  次に,2.概要の(1)これからの神戸づくりでございますが,まず,平成23年度以降の神戸づくりの指針となる次期基本計画を策定するため,企画調整局企画調整部総合計画課地域政策係に主査を新設いたします。  次に,(2)市民の暮らしと安全・安心を守る,でございますが,物価上昇により懸念される市民生活への影響に対応するため,市民参画推進局市民生活部消費生活課に主幹を新設をいたします。  また,耐震改修促進計画に基づく建築物の耐震化をより一層推進していくため,都市計画総局総務部に耐震化促進室及び主査を新設いたします。  さらに,安全で安心な港湾施設を目指し,保全・維持管理体制の強化を図るため,みなと総局神戸港管理事務所工務課に主幹を新設をいたします。  交通局におきましては,交通事業における安全管理体制の充実と責任体制の明確化を図るため,自動車部及び高速鉄道部を置き,体制の再編を行います。  次に,(3)市民サービスの向上でございますが,地域の特性をさらに生かすため,区役所の独自性のもと,地域担当制の導入を見据えながら,まちづくり推進部まちづくり推進課及びまちづくり支援課の再編を行います。  また,図書館全体の市民サービスの向上を図るために,地域図書館に指定管理者制度を導入するとともに,企画情報係を新設するなど,教育委員会事務局中央図書館の体制を充実いたします。  次に,(4)推進体制の強化の1)元気と魅力をつくるの分野では,企業への誘致活動を強化し,市内産業団地への企業集積を加速させるため,みなと総局経営企画部企業誘致課誘致第2係に主査を増員いたします。  また,デザイン都市・神戸の推進に伴い,景観政策を推進するため,都市計画総局計画部に景観室,景観計画係,景観推進係を新設をいたします。  2ページに参りまして,2)子供と環境を育てるの分野では,環境局において,路上喫煙防止対策の強化のため,地球環境課に主査を新設するほか,粗大ごみの有料化の実施に伴い,より一層の排出ルールの徹底等を図るため,業務課業務第1係に主査を新設いたします。  また,市域における環境影響評価と環境情報管理を一体的に運用するとともに,G8環境大臣会合におけるテーマの1つである生物多様性に取り組み,環境教育などの充実に資するため,同局に環境評価共生推進室を新設をいたします。  次に,3)福祉と健康を守るの分野では,保健福祉局において喫緊の課題になっている救急医療について,関係機関との連携強化などにより,救急医療体制の確保・充実を図るため,健康部地域保健課に主幹を新設するほか,市民病院の独立行政法人化及び新中央市民病院の整備を効果的に推進するため,病院改革推進室を新設いたします。  また,同局障害福祉部総合療育センターに管理係を新設し,事務の再編により,相談検査係における相談・検査体制の充実を図ります。  次に,(5)機能的な執行体制の確立でございますが,まず,行財政局において戦略的な人材開発と組織力の向上を図るため,職員部に職員人材開発センターを新設するほか,行政部と監察室を統合し,行政監察部とするほか,市の債権管理について総合調整,技術的助言,研修等の支援を行うため,主税部収税課に主幹及び主査を新設いたします。  また,建設局において,所管市有地の管理の適正化をより一層推進し,土地の有効活用を図るため,総務部業務課業務係に主査を新設するほか,公共工事の品質確保の促進に関する法律,いわゆる品確法に基づく総合評価落札方式の積極的な導入を図るため,道路部技術管理室技術管理係に主査を新設いたします。  みなと総局においては,港湾用地・港湾施設における収納対策強化のため,みなと振興部経営課経営第2係に主査を新設いたします。  次に,(6)事業の進捗等に伴う廃止・縮小でございますが,まず,保健福祉局では,3保育所を民間に移管いたします。  都市計画総局においては,震災復興事業の進捗に伴い,市街地整備部参事を廃止するとともに地域調整課を廃止いたします。  みなと総局においては,ベルトコンベヤー施設の撤去に伴い,技術部工務第2課の主幹を廃止いたします。  また,交通局においては,自動車部及び高速鉄道部を置き再編することに伴い,参事を廃止いたします。  以上の結果,3.組織増減数でございますが,局クラスの改正はなく,部クラスの組織は6の減,課クラスの組織は5の減,係クラスの組織は増減なく,合計11の減となってございます。  なお,新旧対照表に局別の組織改正案を記載いたしてございますので,後ほどごらんをいただきたいと思います。  以上,平成20年度組織改正案の方針案のご説明を申し上げました。  以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 4 ◯主査(芦田賀津美) 当局の説明は終わりました。  引き続いて,順位により質疑を行います。  なお,委員会運営の効率化のため,答弁は適当なものについては担当部課長からも答弁されるよう,この際,特に申し上げておきます。  また,質疑者が要望にとどめた項目についてはコメントを要しませんので,念のため申し添えておきます。  また,委員各位におかれては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いいたします。  それでは,田中委員,発言席へどうぞ。 5 ◯分科員(田中健造) おはようございます。企画調整局の新年度予算について,数点にわたって質問をいたします。なお,きょうは65分の持ち時間で,私と大寺委員と2人でやりますので,よろしくお願いします。  まず,企画調整局の組織体制等についてでありますが,企画調整局は神戸市全体の企画をどのように行政の計画を行っていくかという,大きな方針を樹立をし,それを執行し調整していくという点と,もう1つは,きょうの後半で,新しい神戸市の行政組織の改革の提案がありましたが,内部的な行政組織ということも,私どもは非常に関心を持っておるところであります。  そこで,企画全体の新しい計画等については後ほど質問いたしまして,一番手っ取り早く,神戸市の行政組織の改編等について,まず質問をいたします。  それは,神戸市の組織について,例えば市民参画推進局があり,生活文化観光局があるわけでありますが,私は前々からこのように長たらしい局名はどうかという意見を持っておりました。市民の皆さんと,きょうはどこへ陳情へ行くといっても,なかなか生活文化観光局の局長にというようなことを正確に言える市民は,自治会の役員とかを除いてはほとんどなかったように思うわけであります。  そこで,私は今回の行政改革や組織改革の関係で言いますと,1つは市民参画推進局と生活文化観光局の2つの局があるわけですが,ずうたい的にも,これは将来的には一本化した方がいいんじゃないかというふうに思います。過去,歴史的な中で,観光は観光で力を入れていこうということで市長は分割をしたと思うんですが,この点については,将来的にひとつ考えていただいたらどうかと。  もう1つは,保健福祉局でありますが,中村局長が長い間,保健福祉局長をやっておられたわけですけれども,ずうたいが非常に大きいわけです。予算も特別会計を入れると5,000億円を超えるわけでありまして,人員の方も2,000人を超える人員を要して,1人の局長がその運営に当たっておるということは,ちょっとずうたい的にも大き過ぎるんじゃないか。もう少し細分化して行政を行った方が効率があり,今の社保庁の問題じゃありませんけれども,細かいところまでチェックをし運営をするということが必要なんじゃないかと思うんですが,これは私の意見でありますから,今,直ちにこれをやってもらったらどうかということは言いませんけれども,ひとつ念頭に置いていただいて,コメントがあればお話をしていただきたい。  もう1つは,ことしコンプライアンス推進室が設置をされることになりました。私は前々から神戸市の長期計画の中においても,予算提案の中においても,横文字が多過ぎるんじゃないかという批判をしておりました。もう少しわかりやすい日本語で表現した方がいいんじゃないか。このコンプライアンス問題は,2年前のあの村岡事件を境にして,中で非常に重要である,法令遵守ということは重要であるということが,議会も当局全体としても認識をされた1つの契機だったと思うんですが,このコンプライアンス推進室という新しい名称ができたわけですが,どうもこの奇をてらってるんじゃないか。市民サイドから言うと──私自身を言うと,2年前まではコンプライアンスという言葉は,この言葉はどういう意味やと,こんなことで隣の議員にも聞いておりましたけれども,まだまだこれ市民的な広がりが少ないんじゃないか。  ちなみに,この間,新刊の広辞苑をちょっと引いてみたら,コンプライアンスという言葉は確かにありますから,ある程度は認知をされてるんじゃないかと思いますけれども,コンプライアンス,要求や命令に従うこと,特に企業が法令や社会規範,企業倫理を守ること,法令遵守,この3行だけの解説でありまして,まだまだこの横文字は早いんじゃないかと思うし,全体的に,今言いましたように横文字が多過ぎると。その点について私は疑問を持っておりますので,この点についてひとつご答弁をお願いしたいと。  2つ目の組織問題でありますが,行政監察部という新しい名称が今回出されました。これは行財政局の行政部と監察室を1つにして,行政監察部という名称になったと思うんです。ただ,私は常々行政の公正な運営ということから言うと,一方では監査委員,監査事務局があり,一方では行政内部の適正な行政の運営とかいう点になると,この監察室のウエートが大きい。今回,行政監察室という名前を新しい部に設定したわけでありますけれども,一般的に言うと,行政というよりも監察という言葉の方がウエートが大きいわけです,この行政監察部という名称は。したがって,行政をつかさどる部分のウエートが非常に薄くなっておると。したがって,私は意見としては,今までは監察室でありますが,監察室はやっぱり独立機関として,やっぱり厳然として市の行政を監察していくという姿勢が大事であって,行政と監察を一緒くたにするということは,これは問題があるんじゃないか。名称からいっても,組織の運営についても,これは問題であるというふうに思っておりますが,ご答弁をお願いいたします。  次に,区役所の組織の関係であります。  今回,まちづくり推進課とまちづくり支援課,これもわかりにくい名称でありまして,区役所行っても,私ももう30年近く議員やっておりますけれども,この問題,支援課の方か,あるいは推進課の方か,市民相談受けても,すぐには答えられない問題もあったわけであります。このたび,灘と兵庫,長田,須磨,垂水,この区において1本化してまちづくり課ということで改正をするということです。これは歓迎するわけでありますが,残りの東灘,中央,北,西については,まだ2本体制であるわけですね。この新しい課を設置するに際して,それぞれの区の間でいろいろ議論があったと思います。残っているということは,やっぱりこれを分けておいた方がええという主張であろうと思いますが,その辺のいきさつについてお伺いしたいと思います。  組織の問題は以上です。  次に,都心ウオーターフロントの問題であります。  このウオーターフロント問題は,神戸市の将来にとって,神戸の港,まちづくりにとっても大きな課題だというふうに思ってますし,これは企画調整局としての,全体を統括して推進していくという点については,大いに力を発揮してもらいたいという気持ちを込めて,今回はグランドデザインを次期基本計画の中に当然組み入れていただきたいわけでありますが,これまでの神戸市の基本計画には,都心ウオーターフロントについては大きな課題として出てなかった。今度,次の計画の中には組み入れられると思うんですが,ハーバーランド,メリケン波止場,あるいは1から3突まで,あるいはHAT神戸,あるいはポーアイ,こういう地域割りにして,これは都市計画総局の方で具体的な案がもう出されておりますが,特にウオーターフロントにとっては,どのようなモニュメントをつくっていくか,あるいは水際線でのウオーターフロントをどのように活用していくかということが大事だと思うわけであります。  そこで1つは,今後の1突から3突の関係が大きな課題になろうと思いますが,1突については既にホテルとか,その他の施設の計画が出されておりますが,2突,3突の将来課題について,どういう考えをお持ちになっておるか。  それからもう1つは,ウオーターフロントということになると,先日の委員会審議でも,いわゆる海外の,例えばサンフランシスコのフィッシャーマンズワーフのあの周辺の発展ぶりですね。それからまた,オーストラリアのシドニーにあるウオーターフロントのあの開発問題。こうした点で,私は何回か海外視察へ勉強する機会があったんですけれども,やはり当局側の局長以下が,立案する皆さんが一体どのようなウオーターフロントが理想的かというか,神戸市に適しておるかということについて,やっぱり海外へどんどんと出張して,いい点をどんどん勉強してもらう。悪い点は当然出さないわけですけれども,このような海外のウオーターフロントのやり方,あるいは取り組み,あるいは過去の,これは長い歴史の中でつくり上げられてきておる成果でありますから,財産でありますから,そうした点を十分学んでもらうという点が必要だと思います。
     先日,行財政局長は,ことしぐらいから職員も海外に派遣したいというふうなことを言っておりましたけれども,企画調整局長としても,全体的にこの計画を立案するに際して,そういう調査団をどんどん派遣したらいいんじゃないか。当然,私ども議員の方も,震災後ほとんど海外出張の機会がありません。ことしからぼちぼち行こうかと,こういうような話も出ておるようでありますけれども,神戸の将来を考えるについては,そうした先進都市,あるいは海外のいい点はどんどん取り入れていく,これが必要じゃないかと思うんですが,いかがでしょうか。  次に,3点目でありますが,次世代スーパーコンピューターについてであります。  ことし7億4,000万円の予算が計上されておりまして,このスーパーコンピューターについては,国の直轄事業として,全体の総事業費が1,150億円というふうに発表され,ことしからいよいよ具体的に計画に入り,平成22年度中には一部稼働というふうに説明を受けております。  それで,このスーパーコンピューターについては,医療産業都市構想への活用とか,新産業の創出など,私も都市活の委員長を仰せつかっておりまして,何回かにわたって参事からも話を聞いたりしておりますけれども,いまだにこのスーパーコンピューターが神戸に来た場合,どのような効果があるか,あるいはどのような経済効果があるかということが,まだ十分自分の納得できるような理解が得られてないわけです。今回もう1度このスーパーコンピューターについて,今申し上げましたように,神戸市にとっての効果とか,あるいは市民的にどのように医療,その他の部分に当たって将来的に希望が持たれるのかということを,もう長々とはよろしいですから,簡潔にひとつ説明をお願いをしたいと思います。  最後に,外郭団体の関係であります。  先日の本会議でも,副市長の方から財政運営について,今度の19年度決算から一般会計と特別会計,企業会計含めて連結決算をしていくと。その結果として,起債制限比率というような問題もさらに厳しくなってくるという説明があったわけであります。この財政健全化法について,私も何回か読んでみたわけでありますが,自治体全体にかかわる問題として,1つは実質赤字比率をどのように発表するか。2つ目には,連結の実質赤字比率をどのように算出していくか。3つ目には,実質公債費比率をどのように出すか。4つ目には,将来負担の比率であります。さらにもう1項目,公営企業に対しては資金不足比率を明らかにする,こういうことでありまして,現在兵庫県が非常に行財政改革を行っておりますが,私の意見としては,兵庫県は遅きに失しているんじゃないか。神戸市はもう既に10年前から,震災後,行政改革ということで財政計画も立ててやってるわけですけれども,しかし今度また新たに去年成立した財政健全化法によって,外郭団体に対する扱いというのは非常に厳しくなってくるんじゃないかと。  それで1つは,去年の決算で市長の方から,神戸高速鉄道を神戸市が40%の株式を保有しておるわけでありますが,これを阪急・阪神グループに譲渡するという話がございました。そこで,発表後も既に4カ月がたっているわけでありますが,今後乗客の利便性向上に向けた取り組みとか,あるいはまた従業員の再雇用,これはやっぱり我々としては大きな関心があるわけでありますが,切り捨てるんじゃなしに,再雇用についてどのような話が進んでおるのか,この点についてまずお伺いをいたします。  外郭団体の2つ目でありますが,経営改善についてでありまして,神戸市はたくさんの外郭団体を持っておりまして,統廃合を重ねて現在では47になっておりますが,そのうち累積赤字ということをやっぱり言わざるを得ないわけであります。神戸市外郭団体の昨年の決算によりますと,累積のワースト5が出ておりますが,神戸市新交通が210億円,海上アクセスが163億円,神戸ワインが41億円,神戸マリンホテルズが33億円,神戸航空貨物ターミナルが31億円という累積赤字でございます。単年度赤字についてはもう省略しますけれども,こうした外郭団体に対して,今後,経営改善をどのように行っていくかということは,やっぱり企画調整局としての仕事であろうと思いますし,今の財政困難の中でなかなか難しいことは承知の上で,年度当初でありますけれども,このワースト5を中心とする外郭団体の経営改善についての取り組みの決意といいますか考え方をお聞きをしたいと思っております。  以上です。 6 ◯中村企画調整局長 田中委員のご質疑に,私の方から若干ご答弁申し上げたいと思います。  まず最初に,組織の問題についてのご質疑がございました。長ったらしい名前,わかりにくいというご指摘でございますけれども,組織改正につきましては,大変厳しい財政状況のもとで,新しいニーズにいかに対応するかというような視点,業務に応じた簡素で効率的に執行を務めるという観点から,スクラップ・アンド・ビルド,こういうことで組織の改正を行ってきてございまして,特に震災後,行財政改善を強く進める中で,組織についての統廃合というのも強力に進めてきた経緯がございます。そういう中で,局の統合等もやりましたので,名前が少し長ったらしくなってる部分もあるかと思いますけれども,いずれにいたしましても,名は体をあらわすということでございますので,できるだけやっている仕事の中身がわかるような感じの名前をつけていこう,というようなことでやらせていただいているということでございます。今後もできるだけ,わかりやすいような形の名前にしていくように努めてまいりたいと思っております。  その中でコンプライアンスという横文字があるんではないかと,横文字が多過ぎるという,これもおしかりでございますけれども,コンプライアンスそのものにつきましては,制定をされました神戸市政の透明化の推進及び公正な職務執行の確保に関する条例,いわゆる我々はコンプライアンス条例と言ってるわけですけれども,その条例の中でも定義されてございます,コンプライアンスという言葉が。用語としてもかなり浸透してきておりますので,このたび行政監察部をつくる中でコンプライアンス推進室という,横文字ではありますけれども,職員にとっては非常にわかりやすいのかなということでつけさせていただきまして,部についております監察という言葉と相乗効果を生み出していきたいと,このような観点でつけさせていただいたということでございますので,ご理解を賜りたいと思います。  その中で,局によって大変アンバランスがあるんではないかというような中から,市民参画推進局と生活文化観光局,これ将来的に統合したらどうかというようなお話,あるいは保健福祉局──国際文化観光局,失礼いたしました,統合したらどうかとか,あるいは保健福祉局は大き過ぎるんではないかというご指摘でございます。それぞれ経緯がありまして今日に至ってるわけでございまして,市民参画推進局につきましては,平成14年に,ご案内のとおりでございますけれども,市民参画をより一層推進しようということで,当時の市民局を再編をいたしまして,市民参画推進局,これをつくったわけでございます。  一方,そのときには外国人を含めました,市民の皆さんがより豊かな市民生活を実現できるように,あるいは文化を生かしたまちづくりがより一層できるようにということで,生活文化観光局というのをそのときにあわせてつくってございます。その後,やっていく中で,市民参画の取り組みというのはもちろんでございますけれども,市民生活に密接に関係する部署,これやっぱり市民参画の方がいいんではないかという意見もありまして,18年度に生活文化観光局から市民生活に関する部分を参画局の方に移管いたしますと同時に,やっぱり国際交流ですね,この辺のことを表に出してやっていこうということで,旧来の生活文化観光局を国際文化観光局ということにして,観光部門もきっちり国際的な観点から充実をしていこうというふうにしてやってきたわけでございます。  そういうことでございまして,それぞれ現時点で評価いたしましてもそれなりの効果を上げておりますんで,今のところ統合までは考えてはございませんけれども,ご指摘がありましたように,その辺のアンバラの問題も,全庁的にどうかという観点でもございますので,よく心にとめながら,今後その推移を見てまいりたいと,このように考えておりますし,保健福祉局も確かに大きゅうございますけれども,今一方では市民病院につきましては,独立行政法人化が検討されておりまして,そうなりましたら,少し病院部門が外れるという部分もございますし,都市によっては子供部門についてどう考えるかというようなことが議論されてございまして,既に子供部門を独立した局として設定をしてる市もございますので,その辺につきましても,我々課題の1つとして考えてございます。よく検討してまいりたいと,このように考えております。  それで,行政監察部をつくった経緯でございますけれども,監察室ができた経緯は,もうご質疑の中でおっしゃっていただいたとおりでございます。実は,行政部の行政経営課の方に人材育成の部門がございました。これはこれからは団塊の世代が大量に退職をしていくわけでございまして,職員の人材育成,これが非常に重要になってまいります。そういう意味から,ここの部分をやっぱり職員部の方に移管をして,独立した事業所として,これ職員人材開発センターという事業所としてきっちり位置づけて,職員の人材育成をやっていく必要があると,こういう認識に立ちまして,行政部の行政経営課からそこの部門を職員部の方に移管をしたと。そういう経緯の中で,行政部と監察室を統合をさせていただいたと,こういうことでございます。そのもとに,きっちりと監察という言葉はやっぱり残していかないといけないと,このように思っておりました。したがいまして行政監察部ということにすると同時に,コンプライアンス担当のための専任組織としてのコンプライアンス推進室,これをつくらせていただきまして,事務事業の外部評価なんかを行います行政経営課と相まちまして,行政全体を管理・監督していくという立場から,今後事務を進めてまいりたいと,このように考えているということでございます。ぜひご理解を賜りたいと思います。  また,区役所の方につきましても,おっしゃるとおりでございまして,市民の皆さんにとってわかりにくいという部分もあるという課題がございました。ただ,区によっては決してそうじゃなくて,結構なじんできておるよという区もございます。その辺につきまして,昨年来から区長会,あるいは各区の中で大変議論をしてまいりまして,やっぱり将来,市長も申し上げておりますように,地域担当制というのを,ぜひ区の方では導入をしたいというふうにして考えてございまして,その辺のところも踏まえまして,ぜひ統合できることはまず統合していこうと,そして地域担当制の導入に向けてやっていこうではないかと,こういうことになったということでございます。ただ,さはさりながら結構なじんでおるよという部分も,区によってはあるということでございましたもんですから,とりあえず20年度は今のような形でやっていこうということで,今後22年度に,地域担当制を全市で導入しようということになってございますので,それに向けて,引き続き検討するような形でやっていこうではないかと,こういうことでございますので,ぜひこの点につきましてもご理解を賜りたいと思います。  組織の問題,以上でございまして,スーパーコンピューターの問題です。  それの中身につきましては,もうよくご存じのとおりでございます。市民の皆さんによくわかるように,あるいは経済的な効果はいかにということでございますけれども,本当にその立地効果は,市民の皆さんに説明,わかるようにわかりやすくやっていくということは大変重要だと,このように考えておりまして,1月に県と産業界と一緒になりましてつくりました計算科学振興財団,こちらにおきまして理化学研究所と連携をいたしまして,その成果なり意義なりを市民の皆さんにわかりやすく今後情報発信をしていく,もうこれはスケジュールとして考えてございます。その中でやってまいりたいと,このように考えております。  また,立地による具体的な効果,これをどう考えるかということでございますけれども,1つは施設の建設,あるいは運営,さらにはその研究活動,これによる経済的な効果,あるいは2つには,企業におけるスパコンの活用,あるいはそれによる製品開発の効率化,あるいは高付加価値化──企業が使うことによってですね──その辺の効果をどう考えるか,こういう観点があろうかと思いますけれども,後者の方はまだ始まっておりませんので把握のしようがございません。前者の方を,国なり理化学研究所が発表をいたしております資料に基づきまして,産業連関表なるもので試算をいたしましたら,建設投資による効果,これが24年に本格稼働するわけでございますけれども,それまでの7年間で約280億,それと施設運営によります効果,これは平年度ベースでございますが約100億,こういう試算をいたしております。今後は,やっぱり企業にうまく使っていただく必要があるということであるわけでございますので,現在市内の大手の企業の方に,このスパコンを使っての研究開発の事例ですとか,製品開発の状況,こういう可能性なんかにつきましてヒアリングをやってきてございます。こういうことで,それで企業の皆さんに使っていただくような努力をすることによりまして,立地効果というのを上げてまいりたいと,このように考えてるところでございます。  それと,外郭団体の経営改善につきまして,5団体が気になるということで,ご指摘の上でご質問がございました。確かに累積の赤字というんでしょうか,それは大きな団体としてベスト5であったわけですが,ただ,現時点の経営状況というのは,個別の団体によって異なってございます。  例えば,新交通。確かにこれ累積債務が多うございますけれども,これにつきましては12年度以降黒字で推移をしてございます。17年度に延伸線ができまして,それに伴います除却損ということで特別損を上げましたんで,そのときは赤字やったんですけども,基本的に12年度以降黒字で推移をしてございますし,債務超過状態にもなってございません。そういう状況でございます。  また,神戸航空貨物ターミナル,これにつきましても,12年度以降黒字,これも18年度減損会計を導入したために6,000万ぐらいの赤字になってございますけども,基本的に10年度以降,黒字で推移をしてきてございまして,若干のまだ不良債務状態でございますけれども,これは近いうちに債務超過状態を解消できるんではないかと,このように考えております。  海上アクセスにつきましては,過日の本会議でもご質疑があったとおりでございまして,20年度におきましては,さらなる経営改善のために,みなと総局から船舶購入資金を貸し付ける予算を上程させていただいてるということでございます。一方,団体におきましても,独自に経費節減をしておるということで,1億円程度の節減が図れる見込みということで,大変団体の方も努力をしていてるし,局も応援をしているという状態でございます。  また,神戸マリンホテルズでございます。こちらの方も客室稼働率70%ということですから,これは普通のホテルの状態からいったら,健闘してるという指標というふうにして理解をしてございます。大変努力をされていると思ってございますが,いかんせん,信託団との間でのテナント料というのが,全体的に収益に比べて少し高目であるという構造上の問題がありまして,大変苦しいという状況でございますけれども,これにつきましても,市民参画推進局と一緒になりまして,団体の方は信託団に対して家賃軽減のお話を今されております。恐らくやっていただけるということになるというふうに聞いてございまして,そのことが実現をいたしましたら,今の状態からいったら,19年度から黒字化ができるんではないかということでございまして,それをベースにして,今後とも黒字が継続的に計上できるような努力を団体の方に頑張っていただくということになるんではないかと,このように考えてございます。  それと,神戸ワイン。これはフルーツ・フラワーパークの運営を,指定管理者として運営をしている団体であるわけでございます。確かに苦戦はしておるわけですが,団体といたしましてもいろいろと努力をされてございます。例えば,賃金体系なんかにつきましても,年功序列を廃止して,いわば能力給というような格好でやっていこうというふうなことを,職員以下,頑張ってやっていこうとされておりますし,人件費の総枠管理というようなことも導入をされてございます。また,駐車場のキャッシュバックですとか,北神ツーリズム,これは有馬温泉とかキリンビアパーク,あの辺が入ってる協議会でございますけれども,そういうところと一緒になりまして,集客にも努力をされているということでございます。  私ども局といたしましても,今後とも団体,あるいは所管局と一緒になりまして,決してこれでいいと思ってるわけでもございません。経営改善が図れるよう,経営評価委員の外部の先生方のご意見なんかもいただきながら頑張ってまいりたい,このように考えております。  私の方からは以上でございます。 7 ◯足立企画調整局参与 都心ウオーターフロントの件でございますけども,まず,さらにこの地域を活性化したいということで,長期的な視点でグランドデザインをつくっていく必要があるというふうに考えておりまして,20年度には有識者などからなる懇話会を設置して,さまざまな意見を聞きながら検討していきたいというふうに考えております。  基本計画との関係でございますけれども,次期の基本計画を平成22年に,次の目標年次のやつをつくるということで,20年度から策定の準備に着手したいということで,20年度におきましては,有識者からなる懇話会におきまして,神戸づくりの方向性についての主要な論点並びに次期基本計画の基本的な枠組みについてご議論をいただくと。21年度から総合基本計画の審議会を立ち上げまして,原案づくりを進めていくということにしておりますので,こういう検討を進めていく中で,ご指摘のグランドデザインをどういうふうに位置づけるかといったことについても,あわせて整理をしていきたいというふうに考えております。  それから,2点目の,1突から3突にかけての件でございますけれども,HATからハーバーランドにかけての都心ウオーターフロントの真ん中にありますので,非常に大事な地域だなというふうに考えておりますが,現在まだ倉庫がかなり効率よく稼働してる地域でもあります。したがいまして,現在,みなと総局の方が,地域の企業の皆さんに集まっていただいて,今後どういうようなまちづくりをしようかといったような相談を昨年から始めてるところでございます。この経緯を見守っていきたいなというふうに考えております。  それから,海外視察の件でございますけれども,私まだ残念ながら行かせていただいておりませんので,ぜひまたご縁をいただきたいと思いますが,昨年,若手の課長と係長4人,2班に分けてヨーロッパとアメリカにそれぞれ視察に行かせました。彼らは貴重な経験をそれぞれ積んできたはずですので,今後その成果が生かされるということを期待しております。  以上でございます。 8 ◯樋口企画調整局調査室長 手短にさせていただきます。  現在,阪急・阪神グループとの経営統合につきまして検討・協議を進めておるところでございます。阪神,阪急,それから神戸高速,神戸市を含めて4者会議等で勉強会して,鋭意検討しておるところでございます。  今現在は,具体的な譲渡条件,そういったものの協議に先立ちまして,阪急・阪神グループ,また神戸市それぞれが会社の現況の詳細調査,これを実施してございます。内容的には,やはり資産を含む財務関係の調査が中心となりますけれども,そういったものもございまして,これから具体的な譲渡条件,譲渡価格,譲渡方法,今後の運営等につきましては今後の協議となります。  委員ご指摘のように,再雇用の問題でありますとか,また利便性の向上等の問題につきましては,今後の協議ということになるわけですけども,やはり従業員の雇用を守ることが前提と,こういうことで協議も進めてまいりますし,また,グループ化によりまして,鉄道運営の効率化が図られますので,そういった形によりまして,利用者の利便性向上についても強く働きかけてまいりたいと,かように考えてございます。  以上でございます。 9 ◯分科員(田中健造) 神戸市の組織については,できるだけやっぱり市民がわかりやすい,そういうような形の組織づくりと,あるいはまた効率的な運用等,今後とも十分検討してもらいたいということを申し上げて終わります。 10 ◯主査(芦田賀津美) 次に,大寺委員,発言席へどうぞ。 11 ◯分科員(大寺まり子) 田中委員に引き続きまして,3項目,次期基本計画について,それから地域活性化について,また,広域行政について伺いたいと思います。  まず,次期基本計画についてですが,さきの市会で民主党の橋本議員が市長に質問しましたところ,市長からは,まず有識者の方々に論点整理をしていただいてから,その後で市民の方々に広く意見を求めるというふうにご回答いただきました。ですが,次期基本計画におきましては,政策マーケティング手法を新たに取り入れて,どちらかというと市民の生の声を聞くことから始めていただいて,生活課題やニーズを酌み取っていただいたものにできないかと考えております。  例えば,愛知県の東海市では,市民の皆さんが描いている,よりよい生活を実現するための生活課題を,まず市民の生の声から抽出して,その改善度合いを図るための評価指標を設定します。これが安心とか快適とかという項目なんですけれども,その評価指標を柱として総合計画を策定されています。市民の皆さんが望んでいることと,行政の方々が実践しようとしていることが,より相互理解の上に実現できるよう,神戸市においてもこういった政策マーケティングの手法を取り入れて,市民ニーズに合った,市民生活に根づいた次期基本計画を策定すべきではないかと考えますが,いかがでしょうか。  また,神戸市はもう66万世帯,150万人が住む大都会でございます。それぞれの区によって市民生活のニーズであったり生活課題は違っているはずです。ぜひ各区の違いを策定に──計画の中に入れていただきたいと考えておりますが,ご見解をお伺いいたします。  次に,市街地活性化の推進についてお伺いいたします。  兵庫区とか長田区といった市街地の活性化を図るために,19年度から市街地活性化プロジェクトチームや市街地西部活性化共同研究会など,いろんな研究会をつくっていただいてますけども,それを活用して,どのような形で活性化されようとされているのか,具体的なものがあればお伺いしたいと思ってます。  また,当該地域では,街灯がついてないから暗いとか,ごみが落ちてるとか,犬のふんがあるままやとか,いろんな声を聞きます。できれば観光スポットという考え方ではなくて,生活の場であるということをご認識いただいた上で活性化に取り組んでいただければと考えております。  加えまして,兵庫区や長田区では,地域の活性化に役立つと思われます歴史的・文化的資源が多くあります。また,中央卸売市場の本場の西側跡地や中部下水処理場の跡地,それから将来像の検討を行われようとしております兵庫運河など,地域の活性化の起爆剤になるかもしれないと思われる資源があります。こういう地域の資源ですけれども,個別に考えるのではなくて,できたら地域別とかテーマ別とか連携した形で市内外に発信するということで,地域の魅力が高まって,みんなが住みたいなとか,みんなが訪れたいなとかというまちになるのではないかと考えていますが,いかがでございましょうか。  最後に,広域行政について伺います。  ことしの5月には,G8環境大臣会合が神戸で開かれますけれども,これを契機に環境保全の取り組みを一層推進するために,もちろん環境局をはじめ企画調整局においても,さまざまな事業に取り組まれようとされていますけれども,地球温暖化防止というのは,環境保全という取り組みは壮大なもので,神戸市だけで行おうとしても大きな成果が得られるかどうかはちょっとわからないのではないかと思います。また,今後30年間で50%以上の確率で発生すると言われております東南海・南海地震につきましての大規模災害についても,これに対処するためには,一自治体では限界があるのではないでしょうか。今は住民の方々の生活領域も広域になっておりますし,それから生活課題も複雑で多様化しておりまして,どちらかというと,一自治体というだけではなくて,その近隣の市・町があるべき姿を少し想像するというか,考えることによって共有化して,相互に連携して政策を実施すべきではないかと考えております。環境意識と防災意識を市域というところから広域へと広げて,より大きな効果が生まれるようにすべきでないかと考えております。ご見解をお伺いしたいと思います。  以上でございます。 12 ◯中村企画調整局長 大寺委員のご質疑に,次期基本計画のことにつきましてご答弁申し上げたいと思います。  今の第4次の基本計画,あるいは区別計画,さらには新たなビジョンを進めておりますけれども,これが平成22年に目標年次が到来するということでございまして,新しい計画づくりの準備に20年度から入らせていただきたいということで,予算も上げさせていただいているということでございます。  その中で,委員が東海市の例を出されてまして,政策マーケティング手法ですか,これを導入したらどうかということでございます。私自身その手法というのを存じ上げておりませんでして,少し勉強させていただきました。おっしゃってるように,市民の皆さんが委員会のようなものを組織されて,いろいろと生活課題を取り出され,さらにはそれを評価するためのまちづくり指標のようなものを提示をされて,それを市役所の方が取り入れて総合計画をつくったということのようでございます。  全くそれと同じというわけじゃないんですけれども,神戸市の方でも同じような取り組みというのは,私どもちょっとやらせていただいてるようなつもりでおりまして,今のビジョンでございますが,これ平成17年6月につくったわけでございますけれども,つくるに際しまして,15年,16年とかけて,市民の皆さんに対するインタビュー,あるいは1万人アンケート,小・中・高生の作品募集,さらにはパブリックコメントと,こういうことで,いろいろと市民の皆さんのご意見を集め,それを反映をさせていただいたというつもりではおります。さらには,その上で有識者の皆さん,これもちろん市民の皆さんも入った新たなビジョン懇話会,こちらの方でご議論をしていただいて,まとめていったという経緯があるわけでございます。  また,ビジョンの中には,チャレンジ指標というのもご存じのように出してございます。これも,もともと平成14年に,しみん しあわせ 指標というのを実はつくってございまして,これは当時の復興推進プログラムというのがありまして,それを評価するための指標ということでつくったわけですが,それをつくるに当たりましては,ワークショップとか,アンケートとか,市民の皆さんの意見とか,そういうものを反映をしながら,この指標をつくった経緯がございまして,そのうち,引き継いでいくべきものは,この新しいビジョンに引き継いでいこうということで,10何個かの指標はそのまま引き継いで,今日に至ってるということでございまして,そういう観点から,今のビジョンにつきましては,かなり市民の皆さんの意見を反映をさせていただいて,その上でPDCAサイクルで進行管理を行いながら達成に向けて努力をしていくと,こういうことでございます。  市長が,20年度は論点整理を懇話会でしていただいてということでございます。その上で,21年度からはきっちりと審議会を設けまして,基本計画案というのを議論をしていただく。これはもう有識者はもちろんですが,市民の皆さん,あるいは議会の先生方にもお入りをいただいてということなんですが,それまでに1度その論点整理を踏まえまして,市民の皆さんについて,神戸のこれからのまちづくり,神戸づくりの方向性なんかにつきまして,いろいろとご意見をいただいて,その上で審議会に臨もうかなと,こういう段取りを実は考えております。  どんな格好で市民の皆さんのご意見をということでございますけれども,当然従来からやっておりますアンケート,あるいは懇談会,さらには政策提言の募集ですとかワークショップ,インタビュー等々のことを当然考えております。そういうものを踏まえて審議会に臨んで計画づくりに反映していこうと,こういうことで進めさせていただこうかと,このように考えておりますので,東海市と全く同じという形にはなかなかなりにくいとは思いますけれども,いずれにいたしましても,市民の皆さんにご意見をいただいて,それをできるだけ反映する形で次の計画もつくっていきたいと,このように考えております。  区の計画につきましても同様でございます。おっしゃるとおりでございまして,区によって課題も違いますし,特色もありますし,市民の皆さんの気質とか,いろいろなものが違うわけでございます。今,進めております区の中期計画,あるいはビジョンの区の部分,これにつきましても,当然申し上げましたような市民の皆さん,区民の皆さんの意見を反映するプロセスを経た上でつくってございます。したがいまして,次期の部分につきましても市の方と同様に,区レベルにおいて同様のことを経ながら,区ごとの課題を見つけて,それから区ごとの特色を踏まえた計画にしていく必要があると,このように考えておりまして,おっしゃるようなことを踏まえて,初めてやっぱり全市の計画,あるいは区の計画というのが市民の皆さんと共有ができ,心を1つにしてやっていけるということではないかと,このように考えておりますので,そういう努力を今後ともやってまいりたいと,このように考えております。  私の方からは以上でございます。 13 ◯玉田企画調整局企画調整部長 市街地西部の活性化の問題,それから広域行政の問題についてお答え申し上げます。  兵庫区,長田区という市街地の西部のインナーシティと呼ばれておりますが,活性化ということで,ご質問の中にありましたように,庁内の組織としては市街地活性化のプロジェクトチーム,それから沿線の企業なり商工会議所入っていただいた形で,市街地西部活性化共同研究会をつくっております。これを母体に対策を進めておりますけれども,内部の庁内のプロジェクトチームの方では,いろんな主体,区も含めて主体がやっておりますイベント,そういうものをネットワーク化していこうということ。あるいは,海岸線沿線プロジェクト,これについても進行管理をしておるということ。それから,その他さまざまな庁内関係部局での情報の共有なり連携を図っております。  プロジェクトチーム,済みません,市街地西部活性化共同研究会の方でございますけれども,これは兵庫・長田区南部地域の活性化提案ということで,取りまとめを実は17年にしていただきました。この辺の中でいろんな提案があったわけですけれども,それの1つの具体化としては,工場等を見学していただいて,ウオーキングをしていただこうと,こんな取り組みも企業のご協力でやっております。歩く地域産業めぐり,こういうふうなことで毎年やらせていただいてきております。兵庫区・長田区南部地域,このあたりは,非常にやはりいろんな資源が多いところだと思います。  それから,今,動いていこうとしているものとしては,中央卸売市場の西側跡地,これが21年度以降に使えると。それから中部下水道処理場も22年度に機能停止して,多分平成25年ぐらいには使えるのではないかなということでございます。それから,兵庫運河につきましては,国の魅力再発見プロジェクトに認定されました。そういうこともありまして,これから地元の方も含めた形で将来像を検討していこうというふうなことです。このあたりが,非常に大きな起爆剤になるのではないかなというふうに考えております。  先ほど申し上げました市場につきましても,望まれる土地利用方針を,現在,産業振興局の主体の方で土地利用研究会が進められております。こういうふうな地域の資源を連携させることと,これをうまく発信していくことがやはり大事だろうと思っております。  そういうことで,取り組みの1つとしまして,昨年,海岸線沿線のガイドマップといいますか,パンフレットといいますか,「知っとう?神戸」という名前でつくりました。各駅の近くに点在しますいろんな地域の魅力,和田岬の砲台でありますとか,能福寺の大仏でありますとか,2つの神社にビリケンさんがいらっしゃいます。これ大阪の通天閣よりも古いというふうなことも聞いてますんで,そんなこともいろいろ発信をして,連携させて,うまく発信させていくことが大事じゃないかなと。その中でご指摘のありましたように生活の場という意識,これも大事だと思います。観光の専門家のご意見いろいろ聞きますと,住民が暮らしやすい場所が観光客もいいまちだと思うというふうなことも言われておりますので,そのあたりもしっかり踏まえながら,今後の活性化を進め,多くの方が住みやすく訪れたくなるまちづくりを目指していきたいと思っております。  もう1点の広域行政でございます。  ご指摘のように,交通体系の整備等に伴いまして,日常の生活圏がかなり市域を超えて広域化してきておると思います。こういうこともありますので,都市圏の行政需要に的確に対応していこうということで,平成2年度から毎年,神戸市と隣接する7市1町の各首長さんが一堂に会しまして,市域を超えた広い視点からのいろんな意見交換を毎年やらせていただいております。  この中で例えば防災の面で言いますと,震災後に出てまいりましたご意見,こういうものをもとに,災害時における相互応援協定を結んでおります。食料とか資材の提供,職員の派遣,こういうものについても締結し,また今年度からは,直接各市町の危機管理なり防災の部局が集まった会議も始まると聞いております。  それから,環境への取り組みでございますけれども,それは昨年の懇話会で地球環境問題に対する取り組みについて議論がなされまして,この中で取り組みの1歩として,レジ袋の削減につきまして,事業者に対し共同で申し入れを行いました。この結果,レジ袋削減に向けた協定を,事業者と市民団体も含んだ形で締結するに至ったということでございます。これからますます広域連携必要になってくると思います。周辺地域の中の中核的な都市として,十分その役割を果たせられるように,今,申し上げました市・町長懇話会,あるいは兵庫県の市長会,こういうものとも連携しながら,都市圏の発展につながるような取り組みをしていきたいと考えております。  以上でございます。 14 ◯分科員(大寺まり子) 1点だけ質問を加えさせていただきたいと思いますが,2番目の地域活性化の推進についての兵庫運河の件なんでございますけれども,先日2月25日に,運河サミットというのが半田市で行われてまして,小樽市,日南市とかで3大運河のプロジェクトがあったんですけども,そこに神戸から引っ越して半田市に住んだ方から,なぜ神戸が入ってないんですかという,とてもさみしい思いをしたというお話があったので,できたら都市間交流という視点も加えていただき,それからまた,真珠の養殖プロジェクトというのもあるんですけれども,そこでは兵庫県では稲美町でも取り組んでおられるとかございまして,もしもここ今ご回答いただいた中に,都市間交流,または観光という視点で情報発信をご計画かどうかだけお伺いできたらと思います。 15 ◯玉田企画調整局企画調整部長 半田市で行われました運河サミット,2月25日ということでございます。先ほど私どもの兵庫運河が国のプロジェクトに認定されたのが,実はことしの1月の下旬でございました。ということなので,恐らくちょっとこの時点ではお声もかからなかったのかなと思っておりますが,今おっしゃられた都市間交流──真珠等も我々やっておりますけれども,都市間交流というのも発信という意味では非常に大事だろうと思っておりますので,そのあたりも含めまして,今後地元の方も入れた協議会させていただきますので,その中でいろいろと議論させていただければと思っております。  以上です。 16 ◯分科員(大寺まり子) 今,局長並びに部長からもご回答いただきました。いずれにしましても,市民の方々がより言葉であったり,それから地域のことであったりを理解しながら一緒に進めていけますように,工夫していただきながら進めていただきたいと思います。  以上でございます。ありがとうございました。 17 ◯主査(芦田賀津美) それでは,段野理事と交代いたします。 18 ◯副主査(段野太一) それでは,かわって私の方が進めさせていただきます。  芦田副委員長,どうぞ。 19 ◯主査(芦田賀津美) それでは,早速質問させていただきたいと思います。  まず,ポートアイランドの整備・再開発についてお尋ねいたします。  代表質疑に対するご答弁では,新たな機能導入と既存の都市機能等を効果的に組み合わせ,新しい神戸を先導するまちづくりについて積極的に検討を進めてまいりたい,との抽象的な表現にとどまりました。しかし,現実には,元流通業者の施設はもとより,ファッションタウンには使用されていない建物,既に取り壊して駐車場になっているところ,破産財産ながら処分されないままに残っているところなど,残念ながらかつての勢いは見られぬどころか,今後,まちとして衰退していくおそれを抱くのは私たちだけではないと思います。地区計画の策定によるポートアイランド全体の環境の保全を図っているとのご答弁もありましたが,風俗営業など,環境悪化のおそれがあるものを排除するための変更が主であり,再開発のコンセプトを前提とした積極的な地区計画とは言いがたいものであります。  この点,かつて企画調整局がファッションタウン協議会に対して,元町のまちづくりを参考例に,住宅と業務用施設との調和を図った再整備を進める提案をされたように仄聞いたしています。現在どのような取り組みをされようとしているのか,明らかにしていただきたいのであります。  また,中央市民病院の移転後の転活用についても,移転があと3年程度となっているスケジュールからすれば,ポートアイランド全体の機能を考えた上からの活用策を早急に策定する必要もあり,まして看護短大跡については活用方法を現実的な観点から再検討することなどが急務ではないでしょうか。  いずれも時代の推移とともに,現在から将来に向けてのその対応を変えなければならないという現実に迫られているものであります。新たな時代のニーズは,かつては存在しなかった医療産業やスーパーコンピューターの誘致,空港の存在,大学の進出を考えると,まさに神戸健康科学ビジョンにも示されている,空間なり環境整備が急務であることは確かです。本市の,文字どおり将来を占う重要な業務であるだけに,具体性のある再整備計画を策定すべきと思いますが,ご見解をお伺いいたします。  次に,医療産業都市構想について,2点質問させていただきます。  1点目は,医療産業都市構想については,既に100社を超える企業が集積し,日本有数のクラスターとして成長を遂げ,一定の成果があらわれています。しかし,まだまだ市民には縁遠いものがあるという印象があり,市民にどのように還元していくかが今後の課題であると考えています。健康を楽しむまちづくりは,医療産業都市構想の成果を市民の健康づくりに生かすことなどを目的として,平成16年度から健康を楽しむまちづくり懇談会を設置し,取り組みが進められていますが,これまでどのような取り組みを行い,どのような成果があったのか,さらに今後どのような取り組みを行おうとしているのか,お伺いしたいと思います。  また,第2点目として,この医療産業都市構想について,また,健康を楽しむまちづくりについても,あらゆる世代の市民が先端医療を気軽に目にすることができるようPRすることも重要であると考えています。お年寄りにわかりやすく,先端医療をどのようなものか見ていただくような機会をふやすことや,また,子供が再生医療などの最先端の分野に触れる機会を持つことなど,そういったことにも積極的に取り組むべきと考えますが,いかがでしょうか。  次に,3点目は,デザイン都市・神戸についてでございます。3点質問させていただきます。  まず1点目は,デザイン都市・神戸については,昨年12月に基本的な方針を策定し,今後,本格的に取り組みを進めていくことになります。震災後,これまでまちの復旧や復興に取り組んできましたが,それにあわせて,心の復興を進めることによって,豊かな神戸の創造を実現していただきたいと,このように思います。このデザイン都市・神戸の中で,どのようにして豊かな神戸の実現を図ろうと考えるのか,お伺いいたします。  2点目は,神戸市には9つの区があります。それぞれに個性があると考えています。各区のまちづくりにデザインという視点を入れる場合,それぞれの個性にあわせた取り組みが必要であると考えています。例えば,中央区では北野や旧居留地などの異人館をはじめとした歴史的な建造物が数多く残されていますし,市街地だけではなく,北区や西区には農村地域のすばらしい景観やカヤぶき屋根の建物といったものが残されています。こういった歴史的な資産を次世代に引き継いでいかなければならないと考えてますが,この点についてお伺いしたいと思います。  3点目は,神戸市の産業は,事業所数で市内の全体の98.9%が中小企業が支えているという実態でございます。この中小企業がつくる製品や,例えば洋菓子や靴,マッチといったものにデザインを取り入れ付加価値を高めることによって,他都市にはない神戸独自のブランドを構築できると考えますが,いかがでしょうか。  4点目は,都心ウオーターフロントグランドデザインについてお尋ねいたします。  我が会派では,都心ウオーターフロントの再開発に当たっては,場当たり的に進めるのではなく,将来計画を策定した上で進めるべきであると,かねてより指摘をしてきたところであります。今回の予算でグランドデザインの策定費が計上されていることは評価をいたしたいと思います。  また,都心ウオーターフロントの活性化のためには,回遊性を高める必要があり,市街地からの動線の強化・整備をすべきと指摘してきたところであります。今後,グランドデザイン策定の中で十分検討をしていただきたいと存じます。また,グランドデザインを検討する中で,動線整備に加えて,都心ウオーターフロントの回遊性をさらに高めるために,旧居留地南地区にデザイン性に配慮した港神戸のシンボルとなるような,総合的な案内所等の整備を研究してみてはどうかと考えますが,いかがでしょうか。  5点目は,情報化の取り組みについて,かねてから我が会派より,情報化に当たっては,個人情報保護の要請から,セキュリティー対策に万全を期すように要望してきたところであります。セキュリティー対策については,システム上での対策はもちろんのこと,システムを使う職員個々人の意識改革も不可欠であります。平成19年度よりパソコンを一括して管理するシステムを導入し,セキュリティー対策を強化するとのことでありますが,それによる効果と今後の職員の意識改革に向けた取り組みについてお伺いいたします。  6点目は,北神急行電鉄の運賃値下げ支援についてであります。  三宮と北神地域の玄関口である谷上駅とを結ぶ北神急行電鉄は,北神地域の重要な生活路線であるとともに,豊かな自然に恵まれたこの地域と市街地とを結ぶ路線としての役割も果たしており,北神地域,神戸市の発展に大きく寄与しています。神戸市はこの路線を維持するため,県と協調して,平成11年度から10年間ということで運賃値下げのための支援を行っておりますが,この10年間の支援について,どのように評価しているのか,まずお伺いしたいと思います。  7点目は,生活バス路線支援についてであります。  神戸市では北神地域の市民の足を守るために,国や県の補助制度を活用して,民間バス会社が運行する生活バス路線の維持を図っており,平成20年度予算においても3,600万円の補助金が予算として上げられております。ただ,この補助は,乗車人員が一定数以上ないと該当しないという制度であり,この基準を割り込んだ路線について補助金が支給されないために,民間バス会社が運行を休止しようとしているという話をお聞きしております。こういった生活バス路線については,地域の重要な足として必要不可欠なものであり,ぜひとも存続させていただきたいと考えております。神戸市として,今後どのように対応しようとしてるのか,お伺いしたいと思います。
     最後8点目ですが,生野高原住宅について。  生野高原住宅は,北区の六甲山地の裏側,北区道場町生野にあります。昭和44年に別荘地として許可を受けて開発された土地であります。現在,約450軒の家屋があり,1,200人程度の方々が住んでおられます。この生野高原住宅の住民の方々から,最近,通勤や買い物等のための交通手段の確保について要望がなされてまいりましたが,市として何らかの対策を行うべきではないかと考えております。どうぞご見解をお伺いしたいと思います。  以上,よろしくお願いいたします。 20 ◯中村企画調整局長 芦田副委員長のご質疑に,数点ご答弁申し上げたいと思います。  まず,ポートアイランドの活性化の問題でございます。本会議でもご質疑ございましたけれども,ファッションタウン,かつては大変にぎわっていたわけでございます。しかし,例えば企業数でいきますと,ピーク時41社のものが,現時点では29社に減っていると。従業員,ピーク時約1万4,000人,これは現時点では7,100人ぐらいに減っているというようなことで,かつてのようなにぎわいがないということでございまして,活性化についての検討が必要であることについては,もうご指摘のとおりでございまして,私どもとしてもその必要性については感じてるところでございます。  これにつきましては,平成16年度に市のまちづくりにつきましてのアドバイザー派遣制度というのがございます,ご案内のとおりで。これを活用いたしまして,神戸ファッションタウン協議会,これはファッションタウンの中にあるわけでございますが,そちらの方にアドバイザー派遣して,その協議会の中でのワーキングの中で,活性化の方策が検討されまして,まちづくりの方針というのをまとめられておられます。その目的として3点ほど挙げておられまして,1つは神戸ファッションの核となるまち,それと2つ目は,おしゃれなまち,魅力のあるまち,3点目に利便性に富んだまち,これを目標としてやっていこうという取りまとめでございまして,17年度から既にこれに基づきまして,美化活動ですとか,あるいは花あかりフェスタ──一種のイベントだと思いますが,こういうものにつきましての取り組みも始まってございます。  また,ご質疑の中でございましたように,地区計画の変更手続,これ環境保全を図る観点からということでございますけれども,これもタウン協議会の方の要望を踏まえての変更手続ということに相なってるわけでございます。  また,協議会そのもののあり方につきましても,この中でご議論がございまして,実は昨年の9月に見直されてございます。名称も神戸ファッションタウンネットワークということに改められまして,ファッションの企業に限らずに,そこに立地されている企業に広く参加を呼びかけられて,地域に根差した自主的な活動による活性化というお取り組みを始められておるわけでございます。  また,近々には,商工会議所の方が,ファッションタウン内の企業経営者の皆さんと意見交換の場を持とうということが予定されておるように聞いておりまして,そういう状況にあるわけでございまして,我々としても会議所,あるいは立地されてる企業,さらには住民の皆さん方の活性化に向けた検討をやっぱり進めていく必要があると,このように考えております。  また,あいたままになっております旧のコウズ,この跡地につきましても,当然のことでございますが,できるだけ早く活用をしていただくように,これもう既に企業の方に働きかけておりますけれども,今後とも強く働きかけるという決意であるわけでございます。  一方,ポートアイランド2期の方でございますけれども,ご案内のとおりでございます。既に117社の医療関連の企業立地,あるいは研究所が立地ということでございます。さらにはスーパーコンピューターも24年に稼働するというようなことを受けまして,甲南大学のフロンティアサイエンス学部の開学も予定されてるということであるわけでございまして,我々としては,今後,関係部局と連携をいたしまして,このポートアイランド2期,特に南公園や中央緑地,そこからスーパーコンピューター周辺に至る中央軸につきましての環境整備というんでしょうか,遊歩道,あるいは海を望む緑地,こういうものを整備して,緑豊かで景観に配慮したまちづくり,これを進めていきたいと,このように考えているところでございます。  また,ご指摘ありました中央市民病院でございますけれども,移転後の転活用,これにつきましては,当然まちの活性化に寄与するように検討を行う必要があると思ってございます。移転後速やかに資産活用ができるように,今後関係局と十分議論をしてまいりたいと思ってございます。  ただ,元の看護短期大学の学舎につきましては,もうご存じのとおりでございますけれども,売却をしたわけですけれども,相手方が契約に定める用途に供さないという状況が招来してまして,所有権移転につきましての係争中ということでございますんで,残念ながら,その推移を見守っていかざるを得ない,こういう状況かなと,このように考えてございます。  ご指摘がありましたように,ライフサイエンスの振興ビジョン,これではポートアイランド全体で研究開発,医療,教育,このエリアを効果的に配置をして,まち全体が有機的に機能するように誘導することが必要であると,このようにご提案があるわけでございます。ポートアイランドは本当に都心に近くて,新しい神戸の発展を先導する役割を担うべき地域であると,このように考えてございます。新たに立地をしていただき,新たに動き出す事業の効果が最大限発揮できるように,第1期の既存の教育,住宅,公園などの都市機能と効果的に組み合わせまして,1期,2期が一体的にまちづくりの活性化につながるような,一体化を図るような取り組みをしていく必要があると。そのためには,地元企業,あるいは住民の皆さんと連携が何といっても不可欠でございます。そういう意味から,まずは庁内関係部局と一緒になりまして,活性化に向けての具体策,これを検討する場というのを設けて議論を始めてまいりたいと,このように考えてるところでございますので,ぜひご理解と応援をよろしくお願い申し上げたいと思います。  それと,デザイン都市につきまして何点かご質疑がございましたけれども,総論的なところで,豊かな神戸の実現をどうして図っていこうとするのかということでございます。ご案内のように,次なる都市戦略としてデザインを掲げて,今ある神戸の持っている資源,あるいは魅力,これを見詰め直して磨きをかけて,都市の活性化にということでございます。人口減少社会が来つつある,あるいは産業が空洞化する,こういう社会経済情勢あるわけでございまして,既に国内外の都市はこれに対応すべしで,いろいろな取り組みを進めておる中で,神戸といたしましても震災を経て,着実な復興を遂げるためにも,また都市間競争に伍していくためにも,新たな都市戦略,創造都市戦略というのがやっぱり要るんではないかと,こういう考えのもとでのご提示でございます。  デザインはもうご案内のとおりでございますけれども,経済性,機能性だけでなくて,美しさ,あるいは楽しさ,優しさ,快適さ,そういうさまざまな要素というのをバランスよく調和させるもの,それがまたいいデザインというふうに言われてるわけでございまして,それが人の心を満足させる,豊かにさせる,そういう力をいいデザインというのは持っているというふうに言われてるわけでございます。そういう意味で,昨年12月に策定をいたしました基本的な方針,これに基づきまして,まち,暮らし,物づくり,この幅広い3つの分野で取り組んでいくということにさせていただいてございまして,そういう中で多様な取り組みを中長期的な視点で計画的・継続的にやっていく。その中で,すぐれたデザインに触れることによって,市民の皆さんの感性が豊かになる,それが市民の皆さんの暮らしに根づいていく。そういうことによって,創造性豊かなまちができる。また,豊かな感性を持った市民の皆さんが生活していただける,こういうことになるんではないかと,このように考えておりまして,もちろんこれ役所,行政だけでできるものではありません。市民の皆さん,教育機関,専門家,経済界,これらの皆さんとの協働と参画,これによってやっていくということであるわけでございまして,そのことに取り組むことによりまして,豊かな神戸の実現,これを図ってまいりたいと,このように考えておるところでございます。  それと,北神急行の問題につきましてのご質疑がございました。今の施策をどう考えているのか。もうこれよくご存じのとおりでございますけれども,北神急行に対する運賃値下げの支援というのは,かつてP線補助というのがありまして,P線補助というのは鉄建公団が民鉄にかわりまして,資金を借り入れて建設をして,それを鉄道会社が,北神の場合は25年で元利償還で買い戻すという制度であったわけでして,そのうち金利の5%を超える部分について,国・県・市が助成をしていくと。こういうのがP線方式であり,またP線補助と言われてる部分であったわけでございます。金利が高いところは,5%を超えるものにつきましては機能しますけれども,その後の情勢によって金利が低くなりまして,5%を下回ったら補助しなくてもいいというか,機能しなくなります。そういう問題点が出てきましたんで,当初から予定をしておった補助の総額については,覚悟しておったんやから,それを,言うたら運賃値下げに回したらいいやないかという判断が当時出てまいりまして,それを原資にして430円から350円に80円値下げしようと,10年ということでございまして,平成11年から総額27億円,平成20年までと,こういうことでした経緯がございます。  その結果どうやということなんですけれども,効果はやっぱりあると思います,あったと思います,現時点であると思ってございます。平成10年から18年にかけまして,関西の民鉄大手5社,これの乗客は12.9%減ってます。その中で,北神急行は0.3%,減ってはおりますけども0.3%という減りぐあいということでございまして,特に定期外ですね,これは大変経営の方にも大きく影響するわけですけれども,定期外の乗車人員につきましては,むしろ15.2%ふえてございます。ですからそういう意味からいって,やっぱり値下げの効果というのはあったと,こう評価すべきだと,このように考えているところでございます。あの路線そのものは,地域の皆さんの生活路線というだけではなくて,北神地域と都心を結ぶ産業面,住宅面,あるいは観光面,大変重要な路線ということでございまして,活性化にも大きく寄与する路線であると,このように認識をいたしております。  私の方からは以上,ご答弁申し上げました。 21 ◯足立企画調整局参与 都心ウオーターフロントグランドデザインでございますけれども,長期的な将来像として,魅力的な都市空間の形成と土地利用,あわせて都心との回遊性とかアクセスの向上について検討しようというものでございます。  その中でご指摘の,新港第1突堤とメリケンパークの間の波止場町,これは旧居留地南地区というように仮称で呼んでおります。この場所は都心のウオーターフロントのちょうど中央に位置しておりますし,都心に最も近い地域ということで,都心ウオーターフロント全体の回遊性を高めるためにも非常に重要な地区であるというふうに認識しております。当地区の整備につきましては,20年度に有識者,地元の関係者などお集まりいただいて,ご意見を聞きながら,整備の基本方針をつくっていきたいというふうに考えております。  人々が集い憩う場所として使っていただけると,こういうウオーターフロントにするためには,水辺を感じる魅力的なデザインで,すぐれた空間の形成ということだけではなくて,行ってみたいと思っていただけるような仕掛けとか工夫といったようなものと,行きやすいアクセスの向上,あるいは周辺のウオーターフロントとの回遊性が高いと,こういったようなことが必要なんではないかなというふうに考えておりまして,今後,当地区の整備について議論していただく中で,ご指摘,ご提案の件についても,検討していきたいというように考えております。  以上です。 22 ◯神田企画調整局参与 私の方から,医療産業都市構想のPRについてご答弁をさせていただきます。  ご指摘いただきましたとおり,この医療産業都市構想推進のためには,お年寄り,あるいは子供を含めまして,あらゆる世代の市民の方々にこの取り組みついてご理解をいただくということは大変重要だというふうに認識しておりまして,これまでも講演会,あるいは各種媒体を活用した広報を行ってきておりますし,今後も努力していきたいと思っております。  具体的には,この構想を一般の市民の方々にわかりやすく紹介するために,昨年3月,神戸健康科学振興ビジョンというものが提言をされましたけれども,こういった内容も盛り込みましたDVDを作成をいたしまして,今後,市民向けに積極的に配布していきたいと,こういうように思っております。  それからまた,ご指摘の高齢者を対象にしたPRということでは,これまでも先端医療の夕べということで題しまして,そういった市民セミナーを延べ8回実施してきております。このセミナーでは,高齢者の方に関心の高い最先端の治療とか研究内容を,専門の研究者,あるいは臨床医の先生からご講演いただいておりまして,今年度はがん治療と,それから目の病気治療といったことをテーマに開催いたしましたし,また,神戸で開催されます医療関連学会,たくさん開催されておりますけども,こういったものにあわせまして,市民向け講演会も開催しておりまして,高齢者の方をはじめ,多くの方に参加もいただいております。  それからまた,子供に対して最先端の研究に触れることができるような機会ということでは,毎年春に医療産業都市構想の一般公開ということで,私どものいろんな施設を公開をさせていただいておりますけども,理化学研究所におきましても,同じ日に施設公開いただきまして,特に最先端の研究に取り組んでおります研究室の見学とか,生物展示といった子供たちに大変関心の高いそういう企画内容の実施をいただいておりますし,また,理化学研究所では,希望者を募りまして,夏休みには高校生のための生命科学体験講座ということで,竹市センター長をはじめ研究者の方々にその実験の手ほどきをしていただくと,そういったプログラム。あるいは,ノーベル化学賞の受賞者であります野依理事長も,高校生を対象に講演とか実験教室をやっておられるというところでございます。  それから一方,そのビジョンで提案をされております市民とか,あるいは患者の立場に立って先端医療の研究を進めると。その1つとしまして,この2月3日には,市内で活動されておられます,がんとか難病患者の組織や研究者,あるいは一般市民が参加いたしました,先端医療と市民の協働を考えるシンポジウムというものを開催をいたしまして,先端医療と市民,あるいはその患者の皆さんが,どういうふうにかかわり合えるかという議論もいたしました。さらに,この2月23日は,文部科学省との共催で,知ってみよう再生医療というテーマで,網膜の再生,あるいは脊髄損傷の治療といった,市民,あるいは患者の方々,大変関心の高い内容のシンポジウムを開催いたしましたけども,当日は予定されておりました会場のほかに,別途急遽モニター室を用意するほど,高齢者の方,あるいは視覚障害者の方含めまして,たくさんの市民の方々が来場いただきました。また,参加者から講演者の方に熱心な質問が出されるなど,先端医療に関する講演に高い関心を寄せられたところでございます。  ご指摘のとおり,この振興ビジョンにおきましても,わかりやすい情報提供が課題とされておりまして,今後とも,高齢者,障害者,子供含めて,あらゆる市民の皆様の理解と参画を得ながら,構想を推進していくということで,さまざまな機会をとらえまして,わかりやすい情報提供に努めてまいりたいと,こう思っております。  以上でございます。 23 ◯樋口企画調整局調査室長 私から,生活バス路線の支援についてと,それから生野高原住宅につきましてご答弁申し上げます。  まず,生活バス路線支援についてでございますけれども,ご案内のとおり,神戸市では北神地域の市民の交通利便を確保するために,国や県のバス路線維持補助制度,これを活用いたしまして,生活バス路線について補助を行ってございます。ちなみに,18年度実績では,すべて神姫バスでございますけれども,7路線の補助をしてございます。  芦田副委員長ご指摘のとおり,実はこの県のバス路線維持補助制度,県・市協調してやってございますが,補助対象になる要件といたしまして,平均乗車密度2人以上という要件がございます。起点から終点までなべて何人乗ってるかという基準でございまして,この2人を切ってしまうと,もうそれほどニーズのない路線であれば,無理して維持をする必要があるのかといったような意味で,この要件が入ってございます。  実は昨年12月,今年度ですけども,今年度のその事業者,神姫バスからの提出をされました今年度のその申請につきましては,いつも12月というのはちょっと遅いんです。前年度の実績,9月までの実績をもとに,この申請がなされる関係で,この12月に出された申請では,3つの路線。1つが三田から大沢を通りまして,神鉄の岡場まで行く路線。それから2本目,三田から大沢を通って大門,これは三木市──旧の吉川町でございますが,市外の方に抜ける路線。それから3つ目の三田─淡河線,この路線について,この要件が満たさなかったということで補助から外れると,こういう形になってございます。このため,今後の対応どうなるのかということで,早速同じく12月に神姫バスに対しましてどうするんだと,こういうことで問い合わせいたしましたところ,1本目の三田から大沢─岡場,それから三田から大沢,それから三木市の大門というところの2つの路線に関しましては休止を検討したいと,こういうふうな回答がございました。早速私ども,これにつきまして,北区役所を通じまして,この路線の休止に伴いまして影響の出ます大沢町の自治連合会の皆さんにこの旨お知らせいたしまして,今後の検討どうしましょうということで,この12月,1月にそれぞれ協議を行ってございます。  実は,今回大沢町になってるわけですけど,こういった路線は,先ほど申し上げましたように,実はこの平均乗車密度にぎりぎりの路線がこれまでございまして,この6月からも大沢町に限らず,淡河,長尾,八多町等の自治会の皆さん方に,もうちょっと頑張ってバスに乗ってください,利用促進をお願いしてまいったところなんですけども,これを受けまして,大沢町では,この8月から12月にかけまして,住民の皆さんに対しましてアンケートを実施していただいてございます。そのアンケート結果を踏まえて,この12月に実は休止の検討をしているよということでご相談申し上げましたところ,そのアンケートをした結果では,神姫バスの走っている時間帯が悪いんじゃないかと。始発が実は,三田発が朝9時というようなことで,それが1日3往復という形なんですけど,その時間帯を見直してくれと,せめて休止をする前に時間帯の見直しをして,どれだけ乗るか実験してくれと,こういうことで神姫バスに申し入れをしたいと,こういうふうな地元のご要望でしたので,早速この2月に神姫バスの方に地元の代表の方と一緒に申し入れをいたしました。こういった形でやってくれということで要望しました結果,お答えとしては,直ちにもう路線休止,地元のそういった声あるということで,路線休止は行わないと,路線休止の申し出は行わないと,こういうことが1点。  それからもう1点,ダイヤの変更につきましても社内で検討したいと。朝の時間帯はちょっと無理なんだけど,昼間の希望する時間帯への見直し,これについては検討ができるというようなことでの回答がございました。今後とも大沢町自治会連合会等,地元の関係者の皆さんと密接な連携をとりながら,地元住民の皆さんの要望が可能な限り実現できますように,神姫バスとも調整を行ってまいりたいと,かように考えてございます。  続きまして,生野高原住宅の問題でございます。  生野高原住宅は昭和44年から別荘地として──宝塚高原別荘という名前だそうでございますが,として開発された団地でございます。現在は市街化調整区域ということで,特例的に住宅の建設が認められているという団地でございます。団地への進入路も非常に狭く,バスの乗り入れが難しい状況にございます。ご指摘のように,生野高原住宅の住民の皆さんから,交通手段の確保について,北区に対して,市の運営によるバスないし赤字補てん補助によるバス路線の開設などの要望があったと伺ってございます。企画調整局では,このような地域の密着した交通手段を確保するためには,行政・事業者が単に要望を受けて運行するということでは十分ではなくて,地域のことを一番よくご存じの住民の皆さんの主体的な取り組みが必要であるというふうに考えてございます。現実には,住吉台の住民が,地域に密着したバス路線の開設に熱心に取り組んでいただきました結果,平成17年1月からくるくるバスという──これは民間事業者ですけども,バスが運行を開始してございまして,その後もくるくるバスを守る会ということを結成していただきまして,この路線維持に向けた熱心な取り組みをしていただいてございます。  企画調整局では,このような地域の交通問題の解決に向けた住民の主体的な取り組みに対しまして,区役所と連携しながら地域の実情に応じた側面的支援を行ってございます。生野高原住宅につきましても,要望されておりますような市からの赤字補てん的な補助,これはもう非常に難しいと考えてございまして,そのようなものを前提とせず,住民が主体的な取り組みを進めていただくということであれば,私ども住吉台地区と同様,必要な側面的支援を区役所と連携して行ってまいりたいと,かように考えてございます。  以上でございます。 24 ◯長田企画調整局デザイン都市推進室長 私の方から,デザイン都市の関係の歴史的資産の継承と独自ブランドの構築,この2点につきましてお答えを申し上げます。  ご指摘のとおり,旧居留地,あるいは北野・山本地区をはじめといたしまして,歴史的な価値の高い建築物が多数ございます。その一方で,北区や西区には,自然と暮らしが調和した農村景観,あるいはカヤぶき民家,それから農村歌舞伎の舞台など,他都市には珍しい個性ある資源も数多くございます。これらは神戸の建築文化や生活文化を物語る神戸らしさを象徴する貴重な資源でございまして,これらを守り,育て,市内外に発信をしていくということは,デザイン都市・神戸を実現していくための重要な取り組みであるというふうに考えてございます。  昨年の12月に策定をいたしました基本的方針におきましても,市民が愛着と誇りを持てる我がまち意識を高めるため,すぐれた歴史的・文化的資源を守り,次世代につなげながら,市民がその魅力に出会い,再発見し,創造性をはぐくむ機会をつくるということとしてございまして,主な取り組みにおきましても,こういった歴史的・文化的価値の高い地域資源の保存,あるいは再活用,継承と発信というようなものを挙げてございます。  平成20年度におきましては,これらの取り組みを着実に実行していくために,1つはこういった歴史的建築物の保存・活用に向けた活動を支援するための建築のデータバンク基本調査。それから2つ目には,今お話がございました北区の大沢町などでのカヤ刈りやカヤぶき,こういった体験や情報発信を行うカヤぶきを中心としたまち・こころづくり。それから3つ目には,新たな農村景観の保全形成地域の指定などといいました,農村デザインの形成と里づくりの推進,こういったことに取り組んでまいりたいと思ってございます。今後とも各区のこういった貴重な資源をデザインの視点で見詰め直して,さらに磨きをかけるということで,個性豊かなまちづくりを進めてまいりたいと思ってございます。  それから,もう1つの独自ブランドの構築の関係でございますが,神戸経済の発展のためには,中小企業が現状からさらに1歩踏み出すための挑戦を支援していくことが必要であると思ってございます。特に,すぐれたデザインを中小企業の物づくりの技術に取り入れるということを支援することは,製品の付加価値を高めますし,また競争力の強化にもつながるということからも,デザイン都市・神戸の推進のための主要な取り組みの1つであると私どもも考えてございます。  そういった意味で,神戸市では従来から中小企業のデザイン力強化事業というものを実施をしてきてございまして,デザイン性にすぐれた新製品の開発や商品化への取り組みを支援をしてきたところでございます。  その1つの成果といたしまして,デザイナーと製造者とがコラボレーション──いわゆる交流・融合するということで,良質なデザインの商品を発掘・発信するということを目的といたしまして,今年度,神戸セレクションというものを実施をしたわけでございます。この神戸セレクションにおきまして,洋菓子やマッチ,家具などの,全部で33件の神戸らしいすぐれたデザインの商品が,新たな神戸ブランドとして創出されたということでございます。  また,昨年の3月には,異分野のデザイナーが考える神戸洋菓子デザインフェスタというものも開催をしておりまして,これはいわゆる地元洋菓子職人の方々と違った分野のデザイナーの方々のコラボレーションということで,神戸からの新しい洋菓子スタイルの提案・発信ということにも取り組んでございます。  さらに,20年度は,神戸を代表する地場産業を対象といたしまして,商品等の政策から販路開拓に至るまで,有名デザイナーから指導を受けながら,新たな神戸ブランドを創造する取り組みを新たに支援してまいりたいと考えてございます。  いずれにいたしましても,今後も物づくりの技術とデザインとの出会いによります付加価値の高い物づくりを応援して,他都市にはない神戸の独自ブランド,こういうものを構築する取り組みを支援をしてまいりたいと,このように考えてございます。  以上でございます。 25 ◯三木企画調整局医療産業都市構想推進室長 私の方から,健康を楽しむまちづくりの取り組みと成果,今後の方向について,お話をさせていただきたいと思います。  ご案内のとおり,平成17年7月に健康を楽しむまちづくり懇話会の方から,8つのプログラムを中心とする報告書をいただきまして,まず17年度の秋から各区でこうべ健康ウォークということで始めさせていただいたわけです。これにつきましては,区の職員の創意工夫により,毎年度4,000人ぐらいの参加をいただいてるところでございます。  さらに,平成18年7月に,国の地域再生計画に認定されまして,国の支援メニューを活用しながらプログラム実現に取り組んでおります。1つは,ITを活用しました健康づくり支援システムということで,平成18年9月に糖尿病予防を中心にしました健康情報サイト,はつらつ神戸健康クラブというのを立ち上げました。これ,ホームページを立ち上げております。さらに,18年度から,先端医療振興財団の方で,神戸女子大とも連携しまして,自分で自分の食事のカロリーがわかる,コンピューターで計算できる栄養指導プログラムの開発に取り組んでるところでございます。  また,歩く健康づくりということで,厚労省のご支援もいただいて,18年度から神戸大学の医学部が中心となって,歩行支援プログラムというのを実施しております。18年度は須磨区の友が丘で高齢者100人を対象にやりまして,19年度は市内19カ所の地域福祉センターで,生きがいデイサービスの利用者300人余りでございますけど,対象に,介護予防の効果的な,あるいは科学的な検証を行ってるところでございます。これは実際自分に合った靴を履いていらっしゃるかどうかというのを,足の計測機を使いまして計測しまして,足に合った靴を提供して歩行指導等を行うものでございまして,18年度におきましても,特に足に合った靴を履いていらっしゃらない方,半分ぐらいいらっしゃって,そういった方とか,1日の歩行数が少ない方については,非常に健康に関するQOLが上がったといった成果が出ておりますので,こういった地場産業である靴のメーカーなんかも参画いただいたプログラムというのを大いに進めていきたいと考えてございます。  また,昨年の12月,今やっておりますけども,厚労省の糖尿病の研究事業として,ウォーキングマイレージ事業というのに取り組んでございます。これ,保健福祉局とも連携をしまして,住民健診の要指導者であったり,地域センターのボランティア,あるいは健康こうべ21の推進員の方,約2,000人に登録いただいて万歩計を配っております。それで,この歩数データというのをスーパー・コンビニに行って登録していただいて,そのポイントを植樹活動に充てようという,健康づくりを社会貢献につなげようという取り組みでございまして,これは今現在やってるところでございます。  さらに,昨年3月の神戸健康科学振興ビジョンにおいて,市民の科学的な健康づくりというのが,これからの医療産業都市構想推進の大きな柱であるという位置づけがございまして,同時に,長期的に市民の健康づくりの取り組みを評価する健康長寿プログラムというのが提案されております。また,昨年の6月から実際採択になりました,文部科学省の知的クラスター創成事業の2期でも,市民が楽しみながら参画できる生活習慣病の疫学研究を始めようと,こういったことも進めておりまして,先ほどのウォーキングマイレージ,2,000名の参加者なんかにも参加を呼びかけていきたいと考えております。  さらに20年度予算で計上させていただいておりますのは,地域の高齢者の皆さん方の関心の高いぼけ予防,あるいは認知症の予防プログラムでございまして,これも大学の先生方にご協力いただいて,地域の皆さんの参画をいただいて,科学的な健康づくりの検証を進めていこうと思っております。  いずれにせよ,こういった市民が楽しみながら科学的に健康づくりをすることを支援しまして,地域の魅力の向上であったり,地域産業の活性化とともに,市民の健康増進に努めてまいろうと,こういうことでやっております。  以上でございます。 26 ◯箸尾企画調整局情報化推進部長 情報化についてのお尋ねがございました。  1つは,一括管理するシステム導入の効果と,それから職員のやはり意識改革に向けた取り組みが必要であるというふうなご指摘でございました。  私どもといたしまても,情報システムやデータを,さまざまな障害や攻撃,情報の漏えいなどから守っていくことは,情報化を推進していく上での前提となることは十分認識をしているところでございます。こうした認識をもとに,平成15年には庁内における情報セキュリティーを確保するための方針,あるいは体制・対策などを包括的に定めました神戸市情報セキュリティーポリシーというものを策定をいたしております。さらに,現在進めておりますこうべICT推進計画におきましても,個人情報の保護,情報セキュリティーの確保につきましては,万全を期していくということにいたしております。  こうした方針のもとに,物理的なセキュリティー対策,あるいは人的なセキュリティー対策,技術的なセキュリティー対策,さらに運用面のセキュリティー対策,こういったものを実施をいたしてきておりますが,これらの取り組みに加えまして,ご質問にございました,この3月からシステム面からのセキュリティー強化策といたしまして,職員1人1人のアクセス権限を設定・管理をできる,そういった職員認証基盤システムというものをスタートさせておりますので,これを活用し,これと連携をした庁内ネットワークのパソコンの一元管理に向けて,パソコン統合管理システムを順次導入していくことといたしております。  このシステムを導入することによりまして,その効果といたしましては,例えばパソコン利用に係る各種設定を一元管理ができるようになります。それからパソコンの庁外への持ち出し禁止,すなわち,庁外にパソコンを持ち出されても外では起動しない,そういった設定もできます。それから,もちろんですが,これは無許可のパソコンの持ち込み禁止をいたしております。それから,ウイルス対策のソフトの,これを一斉配信・更新といったものができるようになります。こうした機械的に対策を実施するというシステムを導入することによりまして,セキュリティーレベルの向上が大幅に上がるんではないかという効果を期待しております。  それから,あわせましてですが,この機械的な対策とともに,15年に制定を──先ほど申し上げましたが,情報セキュリティーポリシーにつきましても,今日的な視点からの見直し,それに加えまして,職員にわかりやすい庁内の統一ルールをより具体的に示す,こういうことで,先月2月に全面的に改正をいたしております。実際に情報漏えいが発生している事案といいますと,やはり多くは人的要因が原因ということでございまして,やはりご指摘のように,情報セキュリティー対策を実効性あるものというふうにするためには,職員個々人の意識の向上を図るということが非常に重要と考えてございます。このため,先ほど申し上げましたポリシーの改正におきましては,職員のさらなる意識向上のための研修,あるいは自己点検,監査といった,これらの実施方法について具体的に定めておりまして,これに基づきまして,新年度から取り組むことといたしてございます。  研修につきましては,これまでも実施をいたしておりますけれども,これまでの取り組みに加えまして,全職員を対象にいたしまして,階層別──基礎的な研修と,それから全所属長による研修,こういったものを実施する予定でございますし,自己点検につきましても,基幹業務から順次対象を拡大して実施をしてまいりましたけれども,今度はセルフチェックリストというものをつくりまして,これによりまして全職員で実施をすると。データやパソコンなどの情報資産取り扱い,これらについての自己点検を実施したいというふうに考えてございます。  それに加えまして,この情報…… 27 ◯副主査(段野太一) 当局に申し上げます。残り時間がわずかになっておりますので,簡潔にお願いします。 28 ◯箸尾企画調整局情報化推進部長 情報セキュリティー対策の実施状況等について,客観的・専門的見地から検証するための監査,こういったものも実施したいと考えております。  こういった取り組みによりまして,職員の意識の向上,知識の習得を図ることによりまして,それとともに,PDCAサイクルの実施によりまして,今までの情報セキュリティー対策に加えまして,レベルの向上に向けて着実に取り組んでまいりたいと,こういうふうに考えております。  以上でございます。 29 ◯長田企画調整局デザイン都市推進室長 申しわけございません。  先ほどのデザインの独自ブランドの構築の中で,洋菓子のデザインフェスタ,昨年の3月と申し上げましたが,申しわけございません,昨年の9月の誤りでございます。訂正をさせていただきます。 30 ◯副主査(段野太一) 副委員長,残り3分少々です。 31 ◯主査(芦田賀津美) そうしましたら,もう時間がございませんので,北神急行電鉄の運賃値下げの支援について,先ほど詳しくご答弁いただきました。評価については,評価をなさってくださってると。北区の住民,また産業振興や観光交流,こういったことについても,非常に有意義な結果であったと。ついては,神戸市にとりましても,北区の住民にとりましても,今後とも,もちろん親会社のご努力,経営努力,こういったことは一番最重要でございますけれども,市にとっても重要なこの北神急行電鉄の運賃値下げについては,引き続き,県・市協調事業ですけれども支援をしていただくように,県に強力に働きかけていただきたいと,かように存じておりますが,ご見解をお伺いしたいと思います。  さらに,医療産業都市構想の中で,いろいろお話,健康づくりの話等々ございましたけれども,私も以前から神戸市保健福祉局の方にもお話しさせていただいておりましたけれども,女性の一生涯を支える健康づくりの一環としまして,例えば女性の病歴とか出産とか,あるいはさまざまな状況,こういったものをトータル的に管理できるような健康パスポート,健康カード,こういったものを作成したり,それが情報技術の中で何らかお役に立てればいいなと思っております。  また,これから医療産業都市の中で,いろんな骨粗鬆症とか女性特有の病気,白内障とか,男女の差があるようでございます。性差を加えた医療というものについても,引き続き保健福祉局と連携して取り組んでいただきたいと思います。  時間がありませんので,また課題については,後の総括質疑等でもさせていただきたいと思いますが,一応今の2点について,後半の部分はコメントがあればよろしくお願いします。済みません。 32 ◯副主査(段野太一) 局長,あと1分ですので,まとめてください。 33 ◯中村企画調整局長 北神急行のことについてご答弁申し上げたいと思います。  先ほどご答弁申し上げましたような経緯の中での財政支援ということでございましたので,今後,続けていくということになりまして,やっぱりゼロベースから新しいスキームというのを考えないといけないというところがあるわけでございまして,今,県,北神急行,それと阪急,それと私ども入って,検討会というか議論をしてございますけれども,まだまだ合意には至っていないという状況でございます。県の方も新しい行革をやらなくちゃいけないというようなこともございまして,阪急,北神も経営状況厳しいということで,なかなか合意に至ってないということでございます。何としても合意ができるような努力をしてまいりたいということでございます。それを前提に,やっぱり県・市協調ということでございますので,県の支援,参加というのは不可欠でございます。私どもとしても,県に対して引き続き強く働きかけてまいりたいと,このように考えておりますけれども,先生方のご支援も,ぜひよろしくお願い申し上げたいと思います。  私の方からは以上です。 34 ◯三木企画調整局医療産業都市構想推進室長 済みません,健康カードの件でございますけれども,先ほど申し上げましたように,振興ビジョンの中でも健康長寿プログラムということで,長期的にそういった健康データを評価するプログラムを提案されております。また,国の方でも,2012年度をめどに,社会保障カードといった提案もございますので,こういったものも勘案しながら保健福祉局とも今後とも協議してまいりたいと思います。  ご指摘のとおりの性差医療でございますけど,これについても,こういった疫学研究のデータが非常に大事かと思います。性差によりまして,いろいろ医療が違ってくるというふうなことも,最近検討されてるようでございますので,そういったことにも役立てていければというふうに考えてございます。  以上でございます。 35 ◯主査(芦田賀津美) どうもありがとうございます。  生活バス路線については…… 36 ◯副主査(段野太一) ちょっともう時間が過ぎておりますので,終わってください。 37 ◯主査(芦田賀津美) 要望ですけれども,主体的に頑張ってくださっておりますので,ぜひとも神姫バスさんに引き続き交渉のほど,よろしくお願いいたします。  以上で終わります。 38 ◯副主査(段野太一) ご苦労さまでした。  委員の皆様に申し上げます。午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩いたします。  午後1時25分より再開いたしますので,よろしくお願いします。   (午後0時23分休憩)   (午後1時28分再開) 39 ◯主査(芦田賀津美) ただいまから予算特別委員会第1分科会を再開いたします。  午前中に引き続き,企画調整局に対する質疑を続行いたします。
     それでは,段野理事,発言席へどうぞ。 40 ◯副主査(段野太一) それでは早速質問をさせていただきますが,大きく分けまして4点質問事項がございます。1つは,2010ビジョンの検証・評価に関してであります。それから2つ目は,医療産業都市構想にかかわる問題。それから3点目は,ウオーターフロント計画についての問題点。もう1つは,神戸デザイン都市構想。この4点についてお尋ねしたいと思います。  まず最初に,神戸2010ビジョンの検証・評価に関してお伺いしたいと思いますが,検証・評価の報告書,読ませていただきました。本当は結果だけ知るんではなくて,検証過程を知りたいと思いまして,これは作業部会の資料を要求したんですけれども,残念ながらこれはいただけませんでした。仕方がありませんので,報告書をもとに質疑したいと思います。  この検証・評価というのは,施策評価,それから達成度評価と,この2つの物差しで検証されたものでありますが,達成度評価に示された結果を見ますと,チャレンジ目標の50%に届かないという項目が76項目のうち47項目,61%に上っております。検証・評価は多方面にわたっておりまして,全体を質疑するわけにいきませんので,そこで豊かさ創造都市神戸,この全体的な指標として示されております,1人当たりの市民所得に関する項目に焦点を当ててお聞きしたいと思います。  1人当たりの市民所得というのは,都市活力を全体的に示す指標とされておりまして,市民1人の実態を示す重要な指標であります。また,矢田市長が公約で10%上げると約束をしたものでありまして,市民にとって最も期待した施策であります。ところが,結果を見ますと,目標として掲げた政令都市中,中位にはほど遠いものがありまして,12都市中10位であります。調査資料の134号に掲載されております指定都市比較一覧を見ましても,政令17都市の中で,北九州,札幌,それに継いで神戸ですから,ビリから3番目であります。この間,市民所得を政令市の中で中位に引き上げるために,具体的にどんな努力をされてきたのか,明らかにしていただきたいのであります。  また,この結果に示されておりますように,市民生活の実態というのが一向に改善されておりません。生活水準が上がっていない実態が,みずから検証した結果で示されているにもかかわらず,なぜこのたび平均10%もの公共料金値上げを提案するのか,市民の目線から見ますと全く理解できないわけであります。検証・評価,何のためにやったのかということについて,改めてお聞きをしたいと思います。  それから2つ目は,医療産業都市構想に関してでありますが,医療産業都市構想が提起をされて以来,この構想に対して,国費を含めてでありますが,総額で1,080億円に上る投資が行われてまいりました。来年度予算で,さらに93億円新たな投資が提案されておりますから,合わせますと1,181億円を超えると,こういうことになります。もちろんこの中には国費が含まれておるわけですけれども,この巨額の投資によって,これまで先端医療センター,あるいは理化学研究所,KIBC,TRI,こうした数多くの施設が建設をされ,今日運営されております。この構想は,名前のとおり産業構想でありますけれども,莫大な投資によってどんな投資効果があって,市民や自治体にどのような効果をもたらしているのか,この点が極めて不透明でわかりにくいわけであります。  先日の行財政局の審査の中でも,我が会派の西下議員が質疑をしてまいりましたけれども,医療産業都市構想に対する投資効果の指標というのは,ベクテル社の報告の指標があります。この指標に基づく到達点の中で,もちろんすべて詳細にとはなかなか言いにくいわけでありますが,この間の,せめて税の涵養については,年次ごとに市民に公表すべきだと思っています。この点についてお伺いいたします。  それからもう1点ですが,医療産業都市に係る企業誘致の現状,さっきもありましたけれども,現在117社ですが,目標値とされるのは200社であります。これ2010年までの目標が200社です。これに対して117社であります。いろんなインセンティブを講じての,こうした目標の6割程度。しかも,このうち土地を購入して入ってきた企業が一体何社あるのかといいますと,売却面積でいくと合計3.1ヘクタール。実際には9社しかありません。ポーアイ2期の土地も,空港用地同様に土地売却は進んでいないという状況にあると思います。また,企業進出がたとえあったとしても,ほとんどの企業が定借,あるいは賃貸と,こういう状況が恐らくこれからも続くんではないかと思われますけれども,土地売却が進まない中でも財政的な破綻はないのかどうか,困難を来さないのかどうか,こういう点について市民は大変心配しております。この点についての見解をお聞きしたいと思います。  大きな3番目,ウオーターフロントでありますが,この計画,以前から何度も議会で取り上げられてまいりましたし議論もありました。率直に言って,成功してるとは到底言えないような状況だと思います。このたびのウオーターフロント計画は,都心とのネットワーク構想による回遊性の向上というのが主眼とされておりますけれども,ここに巨額の資本を投下して観光対策として整備する。これで回遊性が向上するかどうかというのは,私は疑問に思っています。東灘から須磨,垂水に至る水際線というのは非常に長いんですが,これ神戸の誇るべき自然環境だと思います。そして,この海辺とのかかわりというのが,これまで長年にわたって神戸市民を育ててきたと思っています。ところが,いつの間にかここに市民が寄りつかなくなってしまったと。なぜそうなってしまったのかと。市民が近寄りもしないところに,観光客が来るわけがないと思います。まず,神戸市民が何度も行ってみたいと思えるような場にすること。そして同時に,東からでも西からでも,気軽に短時間で行けるようなアクセスを真剣に考えるべきだと思っています。  地下鉄海岸線の開通のときに,栄町線の市バス路線,これは廃止をしましたけれども,このことが海辺に向かう人の流れを遮断をしてしまいました。同時に,元町商店街との人の流れも激減させた。これは周知の事実であります。この苦い教訓から学んで,商店街とのつながりも当然検討すべきだと考えています。現在,市バス90系統がメリケンパークと元町,三宮をつないでいるようですけれども,この路線をハーバーランド,あるいは神戸駅,湊川,こういうふうにつないで,文字どおり回遊性を持たせるように,これは交通局とのかかわりがありますが,ぜひ協議していただきたいと思いますので,いかがでしょうか,お伺いします。  4点目,神戸デザイン都市構想についてであります。  これまで神戸市はいろんな都市構想を公表してまいりました。アーバンリゾート都市構想,あるいはコンパクトタウン構想,ファッション都市構想,情報産業都市構想,いろんなテーマで構想が出されましたけれども,こうした構想の中には,余り市民の間に普及することもなく,話題にもならないまま立ち消えになってしまっているという問題もたくさんあります。  今回,神戸デザイン都市構想が提案をされまして,暮らしを豊かにするデザイン,あるいは経済を活性化するデザイン,こうした5つの視点にまとめて提示がありました。この構想では,まちや暮らし,物づくり,この3つのデザインを基本方針として取り込むとしておりますが,この構想の中で,暮らしのデザインの中の1つ,市民の安心・安全,健康へのこだわりを応援する,そのことで個性に合ったライフスタイルをつくるとしております。ところが,2010の検証によりますと,市民が日常的に文化活動を行ってる割合がどんなものかという問いに対して,平成16年度,これ26.8%あったものが,18年度には18.7%,8ポイントも下がっています。市民生活から暮らしにゆとりがなくなっている,生活が厳しくなってきているというのがよくわかります。  ところが,新年度予算,さっきも言いましたけれども,市民の暮らしの全場面で受益と負担の観点から料金値上げが提起をされています。これで市民の生活水準がまた下がることになるんではないでしょうか。当然,行政への不信感も募ってまいります。こんな状況にして心の豊かさを強調されても,市民は余り関心を示さないのではないかと思うのです。  私は当局からいただきましたデザインをまちづくりに生かす研究会の記録,これ7回にわたって記録がありますが,これ全部読ませていただきました。何度も読ませていただいてわかったんですが,この研究会の中で,参加者の皆さんがそれぞれの思いを真剣に語っておられます。この熱意を私は決して軽んずるつもりはありません。尊重せなあかんというふうに思ってます。ただ,その思いと市が提案している政策とのギャップが余りにも大き過ぎると思います。神戸市が考える暮らしを豊かにするデザインって一体何なのか,どんなものか,市民は理解に苦しむんではないかと思います。  一例挙げますが,敬老パスの有料化が今問題になっておりますが,当局試案でも15%の高齢者が外出機会を減らすことになるわけであります。これで計算をしますと,毎日約2万人の人が外に出ない,社会参加を減らすということになっていきます。市民の暮らしの豊かさというのとは明らかに逆行するものと皆さん考えませんか。それでも構想は構想だからということで,市民の協力は得られると考えてるのかどうか,この点に関してもお伺いしたいと思います。  以上,大きく分けて4点です。よろしくお願いします。 41 ◯中村企画調整局長 段野理事のご質問に対しまして,ビジョンの関係についてご答弁申し上げたいと存じます。  神戸2010ビジョン,神戸の将来像として,豊かさ創造都市神戸,これを掲げさせていただいております。考え方の問題なんですけれども,豊かさ創造都市神戸,これにつきましては,単に経済的な豊かさ,もちろん大事でございますけれども,それのみを目指すということではなくて,市民1人1人の安全・安心,あるいは健康,これを基本として,多様な交流・融合が神戸らしい豊かさを創造する,そういう都市を目指していこうという考え方であるわけでございまして,それによりまして,市民の皆さん1人1人が真の豊かさ,申し上げましたように,経済的な豊かさのみならずということで,そういう神戸を実現をしていきたいと,こういうことで進めさせていただいておるわけでございまして,その中で,多くのチャレンジ指標等も見ながら,進捗ぐあいを評価しながら,PDCAサイクルでやっていこうという取り組みであるわけでございますけれども,その中でご質疑でも言っていただきましたように,よりわかりやすく将来を示す,具体的に把握する,全体的な指標といいますか,物差しといいますかということで2つ挙げさせていただいております。1つは理事おっしゃいました,1人当たりの市民所得,もう1つが暮らしの満足度,この2つを掲げてみんなでやっていこうと,このように取り組んでいるわけでございます。  ご案内のとおりだと思いますけれども,この市民1人当たりの所得につきましては,これは内容的には雇用者報酬,市内で発生します雇用者報酬,それと企業所得,それと財産所得ですね,この3つのものを,足し上げたものを全市の人口,これは子供さんもお年寄りの方も含めて全市で割ったもの,これが市民1人当たりの所得ということで,委員おっしゃっていただきましたように,まさにその都市の持っている活力とか力とか,そういうものを示す指標であろうと,このように考えてまして,市民の皆さん1人1人の所得云々ということではないわけでございまして,その都市が持っているそういう力みたいなものを,客観的な1つの指標として比べるときの指標ではないかと,このように理解をいたしております。これが平成13年,ビジョンをつくったときの指標は13年しかありませんでしたから,そのときのが12都市中11位,旧の指定都市でございますけど。それを2010年に向けて中位ぐらいに持っていこうという目標を掲げたわけでございます。  その指標,いろいろとビリだビリだとおっしゃっていただきましたけれども,実は13年のときは279万7,000円でございました。これ,最近の値,16年のやつしか,今一番近いのが16年度でございますけれども,277万円3,000円ということで,実は1%減少してます,残念ながら。ただ,大都市平均ということになりましたら,むしろ減少率は大都市平均当たり2%減ってます。ということですから,減り方が大都市平均に比べたら小さいということでございまして,その結果として,16年度では10位ということで,先ほどおっしゃっていただきましたけども,10位になっているということであるわけでございます。  一方,もう1つの方の暮らしの満足度でございますけれども,その平均値というのは,平成15年,3.19でございました。ビジョンをつくったときの平成15年の指標でございます。これを3.5,1割アップぐらいにしようということでございますけれども,これ,18年度が3.65,19年度──失礼しました,18年度が3.65,その前の17年度が3.69ということでございますから,2年連続で3.5を上回っているということでございますから,市民の皆さんがいろいろ生活を行っておられる上での満足度というようなやつは,客観的な指標で見る限りにおいては,全体としては上がっていると,このように私どもとしては評価をいたしております。  前者の方の市民1人当たりの所得を向上させる,このために,どんな取り組みかということでございます。何としても雇用者報酬ですとか企業所得,これの源泉となります市内の総生産,これをやっぱり拡大を図っていくということが重要であるわけでございまして,経済施策,あるいは雇用,これらをはじめといたしまして,幅広い分野で総合的に展開すると,こういうことが大変必要であると,このように考えておりまして,2010ではアクションプランを12掲げておりますけれども,これらを着実にやっていくことがそのことにつながっていくんではないかと,このように考えておりまして,具体的に経済活性化の関係で申し上げましたら,もうご存じいただいているとおりでございますけれども,例えば中小企業の皆さんに対する活性化プログラムの推進,企業誘致の推進,あるいは企業第二創業の促進支援,さらには医療産業都市構想の取り組みもしかりでございますし,神戸空港を活用したような観光プロモーションとか,そういうものも当然でございます。また,港湾では,スーパー中枢港湾の取り組み等々,こういうことをやっぱり一生懸命やっていく,そのことが市民1人当たり所得,いわゆる神戸の持ってる力,ポテンシャルを引き上げていくことになるんだと,このように私どもとしては理解をいたしておりますので,重要な指標の1つとして注目,今後ともきっちりと評価をしながら目標が達成できるように努力をしてまいりたいと,このように考えております。  私の方からは以上,ご答弁申し上げました。 42 ◯足立企画調整局参与 都心のウオーターフロントでございますけども,これは長期的な将来像として検討するものでございますが,魅力的な空間の形成と回遊性を向上させて,まず神戸市民が港だとか海を身近に感じることができて,快適で潤いのある心地よい空間として利用されるということを,まず第一の念頭に置いて検討を進めたいというふうに考えております。  また,そのためには回遊性の向上という点で言いますと,いろいろな課題を解決しなければいけませんので,当然のことですけれども,既存の施設の活用といったことも考えながら,長期的な将来像としては,新たな歩行者動線の確保,あるいは交通アクセスといったものについても,幅広く検討していきたいというふうに考えております。  また,ご指摘のバスの改善につきましては,ご意見の趣旨,交通局の方に伝えたいというふうに考えております。  以上でございます。 43 ◯神田企画調整局参与 医療産業都市構想についてご答弁を申し上げます。  ご指摘いただきましたように,この構想に関連する事業費が,この平成20年度予算まで累計いたしますと1,180億円ということでございます。このうち,国の負担額が,これは大半が理化学研究所の,そういったところの研究費等ということで,これが600億円超える金額ございますけれども,そういった形での国の負担が852億円,一方,市の負担が228億円ということになってございます。  構想の成果・効果についてご指摘ございましたけども,例えば,私どもの先端医療振興財団におきましては,下肢の血管再生とか歯槽骨の再生といった,再生医療の臨床への応用に向けて研究を進めておりますし,それが進んでおります。あるいは,また,一番最新の機器でありますPET─CTを用いましたがん等の検診をやるとか,あるいは,このたび民間企業と共同で開発しております,高精度の放射線治療装置,これが薬事承認を受けましたので,この春から患者へその治療を行っていきたいというようなことで考えておるところでございます。  一方,数字的な面での経済効果ということで申し上げますと,17年度,神戸健康科学振興ビジョンにおきまして,平成17年度末におけます経済効果の推計を行いまして,平成17年度,単年度で,これは波及効果を含めまして409億円の経済効果がもたらされました。税収効果も約13億円に上るというふうに推計をされておりまして,これを公表したところでございます。  それから,経済波及効果のその累計で申し上げますと,国,この同じ時点での比較ということでは,17年度末決算までの事業費を申し上げますと,累計で国の研究費等を含めまして880億円,市の負担がそのうち167億円ということでございますけれども,それに対しまして,本構想の累計の経済効果は市内で,ハード・ソフト合わせまして約1,400億円というふうに推計を出されておりまして,そういった神戸経済の活性化という観点からも効果があったものというふうに認識をしております。  こうした経済効果につきましては,市民の方々に対してもわかりやすく理解をしていただくということで,この私どもの構想を紹介するDVDを作成したところでございまして,今後,市民の皆様に機会をとらえて,できるだけ配布もしていきたいと思っております。今後とも,こういった効果が着実に得られますように適切な事業執行を行いまして,本構想の経済効果につきましても,節目節目には検証をして,市民の理解を十分得ながら推進してまいりたいと,こういうふうに思っております。  以上でございます。 44 ◯長田企画調整局デザイン都市推進室長 デザイン都市の関係につきまして,私の方からお答え申し上げます。  神戸市ではデザインによりまして,新たな魅力と活力,それから暮らしの豊かさを創造するということで,デザイン都市・神戸の推進に取り組むことといたしております。  先ほどもご質問の中にございましたように,市ではこれまでファッション都市,あるいはアーバンリゾート都市といった都市像を掲げまして,特色ある都市づくりに取り組んできたところでございます。  ただ,これまでもそれぞれの時代時代の要請に応じまして,神戸らしさを生かした都市づくりに取り組んできたということでございますが,今の現下の社会経済情勢,あるいは震災を経て着実な復興を遂げる今,やはり都市間競争に負けない,選ばれる都市であり続けるために,新たな創造都市戦略が必要であるというふうに私ども考えているところでございます。そういうことで都市戦略として,今デザインというものを掲げまして,幅広く神戸の持つ資源や魅力を見詰め直すとともに,磨きをかけることで,新たな魅力,活力,それから暮らしの豊かさを創造していきたいということにいたしております。  デザインというものにつきましては,さまざまな要素をバランスよく調和させるものであるということとともに,人を引きつけ,人を動かす力があるというふうにも言われております。昨年の12月に策定をいたしました基本的方針におきましても,デザインの美しさや楽しさ,それから優しさや快適さ等々,さまざまな要素との調和を重視し,新たな魅力をつくり出すということといたしております。そういった意味で,デザインは人の心を満たし豊かにさせるという力を持っているということでございます。  この基本的方針におきましては,デザイン都市・神戸の実現に向けまして,先ほどご質問の中にもございましたが,5つのデザインの視点というものを挙げてございます。1つが暮らしを豊かにする,2つ目に個性と魅力を生かす,3つ目に経済を活性化させる,4つ目に創造力を高める,5つ目に心をはぐくみ次世代につなぐと,こういう5つのデザインの視点で神戸らしさを見詰め直して磨きをかけるということを基本理念として挙げてございます。  この基本理念のもとに,まち,暮らし,物づくりといった3つの分野を基本方針として取り組んでいくということにいたしております。その中の暮らしの分野におきましては,2つの方向性を挙げてございます。1つが心の豊かさを求めて,それから2つ目に心の温かさを求めてということでございまして,まず心の豊かさという部分につきましては,市民の方々がデザインや芸術への興味を高める機会をつくるといったことを大きな柱としてございまして,平成20年度におきましては,第7回の神戸国際フルートコンクールの開催でございますとか,市立博物館のルーブル美術館展の開催,また,旧神戸移住センターの……(「済みません,中身の話はもうわかってますから。」の声あり)  わかりました。ということでございます。  いずれにいたしましても,1つに市民への方々の話もございました。こういったデザイン都市の基本的な考え方,あるいは取り組みの方向性,このあたりを市民の方々にまず理解をしていただく必要があるというふうに私も思ってございまして,この3月にはデザイン都市の推進のシンポジウムも,14日と17日に開く予定にいたしておりますし,またイラストなどを使った,わかりやすく解説した冊子も近々発行する予定でございます。  いずれにしましても,市民の方1人1人がこういう異なった多様な価値観を持つ時代の中で,幅広いデザインの視点で個性に合った多様なライフスタイルを実現するということが,暮らしの豊かさにつながるというふうに私どもも考えてございまして,今後,基本的方針に基づきまして,すべての市民の方々の協働と参画によって,多様な取り組みを中長期的に息長く継続的に繰り返し実施をしていくと,こういう中でデザインで感性がより豊かになり,暮らしに根づいていくということで,暮らしの豊かさというものを創造してまいりたいと,このように考えてございます。 45 ◯三木企画調整局医療産業都市構想推進室長 医療産業都市構想に関して,土地の売却は進んでないんではないかというご質問でございますけども,今現在,117社の医療関連企業が,ポートアイランド2期を中心に進出,または進出を決定してるということでございまして,このうち18社が土地に進出しております。このうち土地取得の方が11社と1大学で5.6ヘクタールでございます。賃貸が7社で4.9ヘクタールでございます。特に平成17年度の新たな分譲制度であったり神戸空港の開港によりまして,土地の取得が加速してるというふうに我々考えております。昨年3月に報告されました神戸健康科学振興ビジョンにおきましても,平成17年度に実施しました進出企業のアンケート調査では,神戸のクラスターの評価項目としましては,空港等の交通アクセスというのが最も重要かつ満足度が高いという評価をいただいておりまして,先ほど申し上げました,土地を取得しました11社のうち10社が,神戸空港開港後に土地を取得した企業でございます。  また,理化学研究所の次世代スーパーコンピューターの整備決定も受けまして,甲南大学の方がスポーツ・レクリエーション緑地に新たなライフサイエンス関連の新学部を設置するというのも決定してるところでございます。  ご指摘のそのビジョンの目標の200社の話でございますけども,振興ビジョンにも,今後,医療産業都市構想の方向といたしまして,高度医療専門機関群の集積を新中央市民病院の整備とあわせて図りますメディカルクラスターの形成支援であったり,先ほど午前中にもお話しさせていただきましたような,市民の科学的な健康づくりを支援する健康を楽しむまちづくりなど,神戸発の研究開発の成果を実際市民の医療や産業化につなげるメディカルイノベーションシステムの構築を目指しておりまして,こういったものが実現すれば,平成22年度に200社であったり,平成27年度に300社であったりといった予測も達成されると思います。  一方で,国の方も昨年6月に企業立地促進法というのを制定しまして,自治体が行います企業立地,これに支援をするようになりました。我々,医療産業都市構想も指定を受けまして,19年,20年度から国の支援を受けて,企業立地に取り組んでるところでございまして,今後とも産業振興局とも連携しまして,医療関連企業の誘致に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 46 ◯副主査(段野太一) 少し時間がありますから順次お伺いしますが,最初に2010ビジョンの関係なんですが,私は今の市民の暮らしの問題について非常に深刻な認識を持っています。先ほど局長から答弁がありましたが,この市民所得の,これは279万7,000円から277万3,000円,マイナス1%になったというのがありましたね。これ他都市に比べるとましな方やというふうにおっしゃったんですが,市民は他都市と比較して暮らしとん違うんですよ。やっぱりこれ日本全国全部深刻になってきてる。これも確かにそのとおりです。その中で神戸市民の皆さんの暮らしに一番かかわる,生活に関するところを今回値上げ提案してるんですよ。これは企画かかわりないとおっしゃるかもしれませんけれども,全体の神戸市の施策のコーディネーター役は企画ですから,今の実態がわかっておられるんであれば,こんな平均して10%上げるというような乱暴な提案はすべきでないんですよ,現実に生活水準下がってるんですから。  私がお聞きしたかったのは,検証の結果大変やということにやっぱりなってるんです。楽になってるという結果が出れば,それはそれなりに市民の皆さん,今,神戸市大変やから少し負担を強めてくださいよ,理屈としてはそれ言えるかもわかりません。しかし,市民の暮らしが下がってるんです,いずれにしても。その中で負担をふやすというのは,これはもってのほかやと思いますが,その点に関して,ぜひ再度見解をいただきたいと思います。  それから,医療産業都市構想の関係なんですが,三木室長からありましたように,確かに最近少し土地の分譲というのが進んでますね,以前に比べると。ただ,全体の処分予定面積からいきますと,これ都市再開発用地の処分面積というのは108.2ヘクタール,これは処分予定面積やと思うんですね。私の手元には平成7年2月10日現在の状況しかないんですが,これ,全体で17.3%の状況だというふうにお聞きをしています,売却状況が。そうしますと,これ大変なんですよ。もう1つの港湾関連用地,これ183ヘクタールの中で売却率1%ですね,現在ね。確かにそういうことを見ますと,医療産業関連の方が売れてることは売れてます。売れてるといいますか,分譲進んでますよ。ただ,同時に,賃貸がそれにも増してふえてると。賃貸面積がどんどんふえてくるということになりますと,これ例えば港湾関係の用地では,66%賃貸ですよね。それから都市再開発関係も賃貸が28.4%ですから,こういうふうに賃貸がずっとふえてくるということになりますと,果たしてもつんかいなと。余裕があって土地を持ってるわけでなくて,これ処分して売っていって,神戸市の財産,何とか一般会計に寄与せなあかんという状況ですけれども,果たしてこれに見通しあるんかどうかということが心配ですから,その点をお聞きをしました。これはもうそういう状況やということだけ指摘をしておきます。余り時間ありませんから。  それから,デザイン都市の問題なんですけど,実は私この間,都市活力の委員会で函館市を訪問して資料をいただいてまいりました。隣の芝生は何とやらと言いますから,よそはよく見えるもんなんですけれども,それにしてもすばらしいです。どこがいいかといいますと,市民の姿が見えるんですよ,この提案ね。これ函館市の観光基本計画の概要というのがありまして,この基本理念,観光文化のあるまち・函館というのがあって,住むこと,訪れたことが自慢できるまちづくりということで,5つの基本方針を出しています。  特に私が感心したのは,この中で観光文化都市づくりに,例えば自発的な,あるいは自律──自律というのは,みずから律するという意味ね,自律,それから自分で立つという自立,それから自主,それから自由,この5つを出してるんですが,特に自律の方でいきますと,まちの負に気づき──マイナスですね,まちの負に気づき,正へと転換・発展していくまちづくりを市民と一緒に進めましょうという問題提起してるんですよ。この中で,神戸と非常によく似たまちなんですが,実績を上げてます。非常に市民の協力を得て,信頼を得て,確かに北海道の中でも最も観光客が定着する,宿泊してくれるまちに変わってるんです。これ行ってびっくりしたんですが,そういうふうに実績を上げてるという点が,市民が参加することによって,協力することによって成果を上げてると。こういうことを見ますと,市民に対する信頼が果たしてこのデザイン都市の問題の中でどこまで出るかと。  ですから,一番心配してるのは,先ほどから繰り返して言うように,市民の生活に負担をかけながら豊かさを求めるというのは,これは明らかに矛盾してるんですよ。そうではなくて,豊かさというのは経済性だけではない,心の豊かさ,何ぼ言うてみても,実際に経済的に苦しいときにさらに負担をかけるということで,市民の信頼が得られるかどうかね。これはとてもじゃないけれど,はっきり言って白けてしまうと思うんです,市民は。そんな中で,ほんまにみんなが真剣に考えるようなまちづくりはできるのかどうかと,その点を大変危惧するんです。  ですから,函館市の例を1つ申し上げましたけれども,市民にどれだけ協力してもらうか,そのために市民にどれだけ行政が市民の生活に深く関与するか,同時にそれを支えるかということを具体化していかなあかんと思うんです。負担をかけてはいけないと思いますから,その点についてコメントをいただきたい。もう少し時間があるようですから。  それから,ウオーターフロントなんですが,ウオーターフロントで,ちょっとこれ交通局に言いますというご答弁があったんですが,実際に商店街,元町商店街が西側から入るんと東側から入るんと,これ歩いたらすぐわかります。どちらがどんだけ人が多いか,人の流れがどうか。西からの人の流れ完全に切れたんですよ。そのことによって,元町商店街が非常に大きな苦しみを味わってます,西側の方ね。ハーバーランドとのつなぎが悪い,メリケンパークとのつなぎが悪い。西側からどんどん人が流れるようにしてこないと,ほんまの意味で回遊性できない,こういうふうに思うんです。そういう点では,あそこ長大路線やからってバスを切ったことが,ある意味,私は決定的な打撃になってると思うんです。それは反省した上で申し入れをするんかどうか,この点についてお答えいただきたいと思います。 47 ◯中村企画調整局長 段野理事のご質問に,ご答弁申し上げたいと思います。  市民所得,相対的にましやと言いながらも云々と,こういう状態の中で,使用料等の値上げ,平均10%けしからんというお話でございます。ビジョンそのものは12のアクションプランを掲げて,全庁挙げて取り組んでるわけでございまして,まさに市民の皆さん方の安全・安心,暮らしを守るという施策はいっぱい一方ではやっているわけでございます。子供が健やかに生まれ育つまち,あるいは高齢者・障害者の地域安心プラン,さらには健康のまちづくり,あるいは教育の問題等々,いっぱい施策,このたびの予算でも上げさせていただいてると理解をしてございます。  ただ一方では,公共料金等につきましては,これは適時適正な値上げというのは,利用と負担の適性化を図るという観点から,どうしてもこれはやっていくべき,また1つの姿勢であろうかと思うわけでございまして,そのことだけを取り上げて云々ということにはならない。むしろ我々としては,それはそれとしてやっぱりきっちりとお願いしながらも,申し上げましたような12のアクションプランを着実に推し進めることによりまして,市民の皆さん方の安全・安心な生活を確保できるように頑張っていくと,こういうことではないかなと,このように考えております。  デザイン都市の取り組みにつきましてもしかりでございます。委員のおっしゃってる話というのは,ある意味よくわかります。いわばもう本当に美辞麗句が躍って,市民の皆さんの足元にないような施策というのはいかんのではないかと,こういうご理解,お話ではないかなと,こう思っておりまして,その辺,我々としても今後進める中において,やっぱりきっちりと市民の皆さん方にご理解いただいて,市民の皆さん方と推し進めていくというスタンス──これはもう午前中のご答弁でも申し上げましたけれども,そのことはきっちり意識しながら,当然のことながら進めていくということでございまして,そうすることによって,本当に市民の皆さん方,もちろん経済的な部分というのは大変大事でございます。大事でございますから,それはそれで申し上げましたように施策を頑張ってやっていきますと同時に,やはり神戸に住んでよかったなと,神戸のまちに誇りが持てるような,そういう市民の皆さんの心,そういう市民の皆さんがこの神戸に住んでいる,そういうまちをぜひみんなと一緒につくっていこうというのが,このデザイン都市・神戸の提示でございますので,ぜひご理解をいただきまして,ご声援をよろしくお願い申し上げたいと思います。  ウオーターフロントにつきましては参与の方からご答弁申し上げます。 48 ◯足立企画調整局参与 バスの問題につきましては,理事ご指摘のとおりに,元町商店街と西の方の衰退はバス系統の変更が原因であると,こういうご指摘があったというふうにお伝えしたいと思います。  私どもの方の都心ウオーターフロントの検討におきましては,回遊性の向上というのは非常に大きなテーマであるというふうに考えておりますので,長期的な将来像として,既存のバス網の変更と修正といったようなことも含めて,今後十分検討していきたいというふうに考えております。 49 ◯副主査(段野太一) もう時間のようですから終わりますが,企画の役割というのは,全市的なコーディネーターの役割だと思うんですね。ですから研究会の中でもいろんな指摘をされてます。個々の点々ではいろいろすぐれた面がたくさんあるけれども,横のつながりが悪いという指摘はそのとおりだと思うんですね。ですから,もう1つさっき言いましたように,市民の気持ち,生活実感,それをきちんと受けとめてほしい。それで私は意見がそこのところ違いますけれども,経済性は経済性としてというふうなことでは納得してもらえませんから,負担をかけないように,そのために全力挙げて,これはもう私の気持ちからいったら値上げ提案というのは撤回していただきたいと,そう思っておりますから,これはまた改めての機会にしたいと思います。  終わります。 50 ◯主査(芦田賀津美) 次に,むらの委員,発言席へどうぞ。 51 ◯分科員(むらの誠一) むらの誠一でございます。  70分間時間をちょうだいいたしまして,企画調整局に質疑をさせていただきたいと存じます。  局長,中村さんで,先ほども午前中少し話がありましたけれども,保健福祉局に局長として5年3カ月いらっしゃった。前企画の局長の大麻さんは5年間いらっしゃったということでございます。やはり長くその組織,その局で局長というかポジションを務められると,当然やはりスペシャリストとなっていくというメリットはありますし,当然その政策,その分野に精通をしていくというメリットがあろうかと思います。ただ,一方でデメリットがあるとは申しませんけれども,やはり組織が硬直化していく,なかなか変わりにくい,途中から,というものもあるのかなというふうに思っておりまして,今回,中村局長になってから初めての予算ですよね。そういった意味で,ぜひ変えるところは変える,中村カラーをぜひとも出していただきたいなというふうに思っております。  まず質問をさせていただく前に,さきの本会議で,市長が提案説明をなさいました。おおむね私も当然評価をさせていただいております。敬老優待乗車制度については,私は個人的にはいろいろとございますけれども,市長の提案説明に関しては,おおむね評価をさせていただいてます。  その中で毎年出てきてるんですけれども,少し読ませていただきますけれども,本市財政は極めて厳しい状況にありますというふうに,当然ことしもありますね。そして,そのため平成22年度を目標とした行政経営方針に基づく取り組みをさらに加速し──私はここをまず先に申しておきたいんですけれど──市民の目線で抜本的な行財政改革を進め,市民サービスを安定的に提供できる仕組みづくりを進めてまいりますと。この市民の目線というのが私は大事だなというふうに思っております。当然,我々議員も市民の代表ですから,市民の目線,市長も市民の目線ですべて取り組んでいくべきだと。皆さん方,市の職員の方々も施策を進めていく上で市民の目線というのは,これはもう大前提であります。ただ,今まで私も議員になってから感じてるのは,本当に市民の目線なのか役所の方々の目線,視点──だからここが,双方が市民の目線と言ってても,その市民の目線がそもそも違うと。どういうふうに市民の目線というのを考えてるのかというのが違うと議論がかみ合っていきませんので,その辺を市長の意を受けて,この質疑も進めていきたいなというふうに思っておりますので,よろしくお願いをいたします。  まず初めに,午前中もいろいろとありました。先ほども少し企画の横のつながりがうまいこといってないんではないかというのもあります。私もまずその企画調整局の役割,役割はここに書いてます。この20年度予算説明書の一番初めの部分ですよね。企画調整局では,総合基本計画などに基づきとずっと書いてありまして,この3番の施策の総合的・計画的な執行を確保するため──この執行ね──執行を確保するための各部局間の事業調整。企画調整局ですから,市の重要な施策を企画していく。当然企画したら後は実行なされるのか,PDCAサイクルでもそうですけれども,最終的にそれがきちっと進捗し実行され市民に還元されるのか,これが重要なんですね。やりっ放し,考えっ放し,これでは話にならないわけで,そういう観点に立ったときに,今の企画調整局と各局との関係が私はあいまいだなというふうに思うんです。本当に皆さん方が各局にきちっと,市長が考えてる政策,皆さん方が立案した政策を各局にきちっと総合的に,ここに集中してくれということがなされているのかなと,私は甚だ疑問に感じておりまして,その各局との関係,企画の役割ですね,改めてもう1度お聞かせをいただきたい。  それから,外郭団体の事業調整というのもあります。企画の大きな仕事の中に外郭団体の事業調整。これも先ほどから申してますけれども,どうも責任の所在があいまいなんですよ,議論を進めていくと。外郭団体に関する特別委員会で,個別の外郭団体に質問すると,いや,所管局。例えば外郭のことを今まで企画なんかで質問すると,その所管局とか,もう責任の所在があいまいで,だから私は今の外郭団体の状態,当然皆さん方もよくおわかりでしょうけれども,なってるのかな。だから,この外郭団体の事業調整──先ほど答弁で,外郭団体の経営改善のところで,局長が各局と一緒になって頑張っていきたいと,経営改善頑張っていきたいと。一緒になるのはいいんですけれども,最後責任はどこが持つのか。原局なのか,やはり企画がその最終的な調整に当たるのか,特にこの辺も聞かせていただきたいと存じます。  次に,これも外郭団体です。私,第3回の定例市会のときに本会議で質問させていただきました。外郭団体に対しては,18年度決算で約73億円の補助が行ってます,外郭団体全体に本市から。約928億円の貸し付けを行ってると。数,当時47,今回はスパコンの関係で1団体ふえたんですかね,だから48になったんですかね。その数を私はもっと減らすべきだということを本会議でも質問させていただきました。  ちなみに,事前にいただいてる資料によりますと,大阪市が60団体,一番多いです,政令市の中では。その次に多いのが47,これが48になりました神戸市です。名古屋が43,仙台43,横浜42,京都40と。ずっとあとは17位の静岡市まで,静岡市は14ですけれども。この数,自治体財政健全化法ができて,将来負担比率の問題もあって,大分外郭団体に対する改革というか行財政改革,ぐっと進むのかな,本腰が入るかなというふうにも思っておりますけれども,この数,今後どのように減らしていくのか。私は少なくても,市民の方が,市民サービスが極端に低下するというようなことはないんではないかなというふうに思っておりますので,今後この数についてどうお考えなのかお聞かせいただきたいと思います。  それと,これ報酬──外郭団体には,現在,市のOBの方々,役員として再就職されてます。その報酬金額ですけれども,これは行財政局の方から示されてます。局長が再就職で何ぼ,再々就職で何ぼ,元部長級が再就職で何ぼ,再々就職で何ぼ。これは行財政局が示しております。ちなみに,17年度,これは行財政局が企画にも出しておりますし,各局にも出しておりますけれども,外郭団体役員報酬基準の改定についての通知です。外郭団体役員の報酬基準を別紙のとおり改定いたしましたので,関係外郭団体に周知をお願いしますと。なお,本基準については,各団体における経営状況等を勘案の上適用されるよう配慮願いますということが加えておられますけれども,元局長級で年収額で824万1,450円。元局長級,1と2があるみたいですけれども,2の方は800万と,先ほどの方よりはちょっと少ないですね。元部長級が625万とか。そしてまた,再々は,またそこから少し金額が減額されてというふうに決まっております。その外郭団体,お聞きしますと,おおむねこの上限金額,水道サービス公社が10%カットされてるそうですけれども,それ以外は,ほぼおおむねこの金額の上限で役員報酬を皆さん方いただいてる。私は再就職,再々就職ということをすべて否定するつもりはありません。国の方でも人材バンク,法律は通りました。県の方も一定のルールを決めて透明化しようということで今聞いてます。ひょっとしたら今年度提案があるのかもしれません。  ただ,その外郭団体には赤字の外郭団体と黒字の外郭団体がありますけれども,赤字の外郭団体と黒字の外郭団体の役員の方々が全く──全くというか同報酬ですよね。これは市民の目線,市民の感覚からすると到底納得はいかない。役員の報酬というのは,当然その仕事の対価の報酬ですから,民間なんかやったら,当然その赤字続きで経営の改善もできない。黒字の方はそれなりの対価,報酬をいただいても大いに結構だと思うんですけれども,赤字の団体が黒字の団体の役員と全く同じ報酬というのは,これは──しかも先ほど申し上げたように,補助金という形で税金が一般会計の方から拠出されてたり,累積の債務もあります。行財政局の方からも,本基準に関しては,各団体における経営状況等を勘案の上適用されるようにということをつけ加えて,この通知が来てるわけなんですけれども,これ17年度です。今はもう20年度の予算,全くこれが適用されていないというか,勘案されていない。これを企画としてはどのように考えているのかお聞かせをいただきたいと思います。  次に,広域行政についてお伺いします。  広域行政,午前中も質疑がございました。ここに神戸市第4次基本計画のところにも,この広域行政,広域的協力を推進すると。私も毎年事前の政調会等で,この広域行政,ことしも入ってると。これじゃあ一体いつからこの広域行政というのは出てきてるのかなというふうにお調べしますと,いわゆる第2次ですかね,第3次神戸市総合基本計画のときにも当然ありますし,新基本計画,だからいわゆる第2次ですね。昭和54年からこの広域行政について,企画の皆さん方は研究をされて推進を進めてきてると。30年からたってるんですね。先ほど答弁ありましたけれども,防災についての連携等がありましたけれども,主な成果,先ほどありました災害時相互応援協定の締結とか,レジ袋の申し入れ。ちょっとこれは厳しくなるかもしれないですけれども,これ広域行政というのは大変難しいテーマですが,30年間皆さん研究をし続けてきて,その成果が先ほどの答弁。私は何をやってたのかなと。やはり全く見えてこないんですよね。皆さん方の考える,研究をするのは多いに結構なんですけれども,具体的にその広域行政進められてるのかと。  私は医療の分野で,今,救急医療の問題が盛んに言われてます。例えばどこかでたらい回しに遭って,2時間,3時間で近隣の都市の病院に受け入れてもらってとか。私はこの救急医療の分野で,いわゆる第3次とか第2次とか,そういうことを,それこそこの広域行政の枠組みの中で議論できないのかなと。神戸は今,余りたらい回しというのは聞いてませんけれども,例えば神戸の中でたらい回しに遭う,それであれば──渋滞してるとか,たらい回しに遭うぐらいだったら,速やかに湾岸通って和歌山まで行った方が,ぱっと渋滞なしで行けて処置ができるとか,これは逆のパターンもあります。いわゆる医療の分野で,道路を整備して,道路の特定財源の問題なんかも国の方でいろいろ言われてますけれども,必要な道路はつくっていただいて大いに結構です,命の道路とも言われますけれども。そういう医療の分野と広域の行政,神戸市,他都市との役割分担というのを考えていけないのかな,第3次で。医療産業都市との絡みもありますし,それをお聞かせいただきたいと思います。  それから,コミュニティバスについてお伺いしたいと思います。  いまだに,私,須磨選出の議員ですけれども,いろんな地域からバスの要望というのはございます。これはもう他都市──ごめんなさい,他都市じゃなくてほかの区ですね,ほかの区のいろんなところからも要望があろうかと思います。この要望に,いわゆる市バス,交通事業者,公営企業で対応するというのは限界があろうかと思ってまして,じゃあ,その地域がどうしてもこの地域のためにバスが欲しい。交通局がだめだと言ってしまうと,じゃあもう未来永劫ここにはバスが走らないのかと。これからはもっと細かいというか,ソフト──だからコミュニティバスという言葉も出てきてるように,これを今後進めていかなければならないと思ってるんですけれども,企画では,先ほども午前中話ありましたけれども,住吉台のくるくるバス,企画がお手伝いをしてやってますね。それから,北区の淡河なんかでも,ボランティア輸送というのを地域の方が主体となって検討してるというようなこともお聞きしてます。都市部に関しては,企画が回遊性向上に向けた取り組み,持続可能な交通体系の検討をやってます。今後は住宅地の,それこそ持続可能な地域の足を守る交通体系というものを研究していただきたいなと,考えていただきたいなというふうに私は考えておりまして,その点についてお聞かせをいただきたいと思います。  最後に,きょうは東京から河井所長もお越しになっておりますし,全く質問をしないというのも──これもなかなか市民に見えにくいと思うんですね,この東京事務所は何をやってるのか。具体的にどのような成果,我々がこういう情報をとってとか,こういう動きをしてこうなりましたというのが,少しわかりやすい成果というものをお話をいただきたい。短くて結構ですけれども,よろしくお願いします。  以上です。 52 ◯中村企画調整局長 むらの委員のご質疑に対しまして,数点ご答弁申し上げたいと思います。  まず,企画調整局の役割ということでございまして,いろいろとご意見をちょうだいをいたしました。よく肝に銘じながら進めたいと思ってございますけれども,基本的にどういう役割かなということを改めて考えてみるわけでございますけれども,企画調整局,資料にもちょっと書いてございますように,市長・副市長のもとに,1つは市政の基本的な施策の企画・立案を行うということ。それと,これは委員もおっしゃっていただきましたが,施策の総合的・計画的な執行を確保するための各局間の事業調整。それとこれからの神戸の発展を支えるプロジェクト,医療産業都市構想等ですね,これなどを推進する。これを今担っているわけでございまして,市の基本的な方針ですとか施策の方向性,これらにつきましては,まさに基本計画,いわゆるマスタープランというやつですけれども,それですとか,今,進めてございます新たなビジョン,これがまさに企画調整局が中心になりましてつくってまいったわけでございます。また,デザイン都市につきましても,庁内の旗頭として進めてございますし,医療産業都市構想についてもしかりでございます。その辺の役割を果たさせていただいてると,このように考えております。  ただ,庁内ではいろいろな仕事が当然のことながら行われてるわけでございまして,その仕事の中身というのは,やっぱり一番よく知ってるのは,基本的に原局だと私自身は思っています。原局の皆さんが市民の皆さんのお考え,あるいは関係者の意向等々を含めてそれがうまく進むように,それで市の発展につながるような,市民の皆さんの安全・安心につながっていくように,いうお考えでもって進めているというふうにして,基本的には思っております。それぞれが専門性を持って,ノウハウを持って進められていると思っております。  ただ,その中で,複数局にまたがるようなことにつきまして,必要があるんであれば,後で企画調整局が出っ張っていって,調整事を進めながら進めていくということであるわけでございますし,その中で必要があるんならということで,例えば企画調整局としては組織についての方向を決める権限もありますので,そういう中で,組織の観点からだったら考えることができるし,お金とか人ということになりますと,これは今,行財政局の権限になっているわけでございます。そういうことで進めているということでございます。  その中で,ビジョン,今12のアクションプランを立てて進めております。これは庁内的には市長を本部長とした推進本部というのをつくりまして進めております。それぞれプランごと,それと区に幹事というのをつくっておりまして,これは所管の課長,複数局にまたがるプランもありますから,それは代表した課長,保健福祉局なら保健福祉局,子供のことについては保健福祉局の担当課長が幹事ということになっているわけですけれども,それが下部組織にありまして,それの幹事長というのは,実は私,企画調整局長が当たると,こういうことになってございますので,そういう意味ではプランの進行・推進につきましては,いわばほかの局の課長さん,幹事ですね,それらについての意見交換とか方向性につきましては,やっぱり意見を言えるという立場にもなっておりまして,その辺のことが,ビジョンそのものはまだスタートして2年ちょっとでございますので,今後そういう場も十分活用しながら,プランそのものがうまく進むように進めていきたいなと,このように考えております。  外郭団体の事業調整につきましてもしかりでございます。やっぱり基本的には,外郭団体の団体としての意思がまずあると思います。その上でやっぱり所管局の考え方があって,さらにその上で企画調整局としては全市的な立場で,あるいは今日的な視点からいろいろな意見ですとかいうことを申し上げて調整をやっていくと,こういうことで進めているということでございまして,ある意味逆のパターンもあるんですね。委員は,企画調整局がきちっと権限を持ってというのも,確かにそれも1つの意見だと思います,私。ただ一方では,必ずしも事業そのものをよく完全に知り尽くしていない企画調整局が,本当にどこまでのことを言えるのかというのを,恐らく原局の方も意見があると思います,そのことにつきましては。ただ,いずれにいたしましても,仕事がうまくいくことが必要でございますので,何と申し上げましても。よく委員のご意見なんかも心にとめながら頑張っていきたいと,基本的にはそのように考えております。  それと,外郭団体のご質疑がございました。1つは数の問題でございます。  ご指摘のように,相対的に他都市に比べたら多いんではないかというような,私どもとしてもまだまだ多いなと,このように思ってます。実は多いときから比べまして20団体ぐらい減らしてきてはおります。おりますけれども,まだ相対的に数が多いということではないかなと,このように考えております。  ただ,振り返ってみまして,神戸市がこれまでどういうことで市政を推し進めてきたかということを振り返ってみましたら,やっぱり歴史的に言って,1つはやっぱり市街地の再開発ということを先駆的に取り組んできたと思います。それとニュータウンの開発ですね,ニュータウンの開発。それと相まって港の開発,埋め立て等を。そういうことを進める中で,市民の皆さんの福祉を進めていったり,あるいは農業振興を図ったりと,こういう市政の進め方というのが歴史的に今日まであったと思います。その過程で,市が直接やっぱりサービスして,行いがたいような部分については,外郭団体を活用しながら,市民の皆さんにきめ細かなサービスを提供していく1つの手法として,外郭団体を使ってきた経緯がやっぱりあると思っております。  ただ,その後,時代も当然変わってまいりますし,一方では行財政改革というのも進めないといけないという時代になってまいりました。そういう観点から,特に震災後につきましては,その役割を終えた団体の廃止,あるいは類似事業を実施している団体ですとか,あるいは部門ですね,これらの統合,さらには市の人的,あるいは財政的な関与,こういうものを一生懸命見直しをしまして,申し上げましたように20団体ほど減らしてきて,委員は48とおっしゃっていただきましたけれども,今度,勤労財団とシルバー人材センターを統合しますのと,それとカントリークラブを解散をいたしますので46になりますし,高速神戸につきましても,現在,阪急グループ等へ統合の検討を進めさせていただいてるということでございます。今後とも,今,何ぼにするというようなことを,私自身もプランとして持ち合わせておりませんけれども,外郭団体のあり方を見直す,これは本当に大変重要なことだと思ってます。そういう意味で今後とも,時代,市民ニーズの変化,これへの対応。あるいは行政と民間との役割分担,これの徹底。さらには,民間の皆さんの知恵や力の活用。こういう視点からいろいろな検討を進めてまいりたいと,このように考えておりますんで,ぜひご理解を賜りたいと思います。  それと,役員報酬,市のOBの者が外郭団体に再就職した場合の役員報酬のありようにつきましても,ご質疑をちょうだいいたしました。ご質疑の中でおっしゃっていただきましたように,行財政局が目安になる基準を定めているわけでございます。団体はそれに準拠して支給を行っているということでございまして,経営状況等を勘案してという添え書きももちろんございます。行財政局としては,団体についてはそれぞれ形態や経営状況はもちろん違います。一律に判断しがたい部分もあるという前提で,やっぱり市の職員が再就職,そういう意味で水準にやっぱり差があったら,かえって適切な人材確保は難しいと,こういう観点から報酬基準を一応の目安として示している,ご通知申し上げてるというふうにして聞いてございます。  企画調整局といたしましては,外郭団体についての経営改善っていうのは,これはもう本当に口を酸っぱくして申し上げておりまして,経営状況を勘案して,とにかく聖域をつくらずに,また問題を先送りすることなく,役職員の人件費もちろんです。経費の節減,さらには増収対策,こういうものの対策を進めていただいて,経営の健全化を図っていただきたいと,これはもう本当に申し上げておりますけれども。  役員報酬,赤字の団体も同じというのはおかしいんではないか,市民の目線からおかしいんではないのかというご質疑でございます。三セクでございますから,やっぱり1つの利益追求という目的だけじゃなくて,一定のやっぱり政策目的というのも一方ではあるわけでございますから,その評価というのをひとり経営状況だけで評価するというのは,いかがかなという気も一方ではございます。そういう意味からいきましたら,それらの要素をやっぱり総合的に勘案をして考えるべきだと,このように考えてます。ご質疑の中で,水道サービス公社の例を引き合いに出されましたけれども,まさに経営改善を進めるということで,職員の皆さんの給与についても一定の見直しというのをお願いするという中で,役員についても当然のことながらやっていこうではないかという団体の意思でもって,そうされたというふうにして聞いておるわけでございまして,まさにそういう問題ではないんかなと,このように考えてるわけでございます。今後とも,それぞれ団体,中期計画というのを持ってございますので,その中期計画に沿って,主体的な経営改善に取り組んでいただくように,引き続き人件費の問題,役員報酬の問題も含めて,やっぱり必要であるんなら,この経営改善に必要であるんならばきっちりと取り組んでほしいということをお願いし,指導してまいりたいと,このように考えております。
     以上,私の方からご答弁申し上げました。 53 ◯河井企画調整局東京事務所長 東京事務所の役割につきまして,答弁申し上げます。  私,東京事務所の役割,大きく2つあると思ってございます。まず1点目はやはり国の各省庁,あるいは議員の先生方との連絡調整なり市政に関する情報の収集と,これがあるかと思っております。それから2点目はやはりシティセールスにつながるような,神戸に関する情報を発信していって,観光客誘致であるとかコンベンションの誘致であるとか,ひいては企業の誘致と,こういったものにつなげていくと。大きくはこの2点の事務があると認識してございます。  特に,まず第1点目の各省庁に関しての情報収集ですけども,通常,市役所の中では当然原局がございますから,保健福祉局であるとか都市計画総局が日常の予算の要望であるとか,あるいは政策の議論なんかで非常に信頼関係を構築して,そんな中で情報も収集されると。ところが,なかなか動機づけがないと,情報収集に東京までというのはなかなか難しいかなと思ってます。  一方で,私ども東京事務所はと申しますと,こういう東京に常駐しているという立地が最大のメリットでありますから,今のところ大体ほぼ毎日,もう毎日霞ヶ関なり議員会館に職員が必ず行っておりまして,特にどういうのか,動機づけがなくても行ったら,必ずまた情報は拾えるもんだと思ってますんで,大体そういう経路で情報を入手するのが,年間に多分1,000ぐらいの件数はあるんかなと思っておりまして,また,事務所の職員がその情報収集するにしても,やはり少し補完するべきもんが要るということで,企業誘致なんかではライバルになりますけども,通常の情報収集であれば指定都市がみんなが協力して,あるいは国交省の担当者会議とか,厚生労働省の担当者会議,そういった形でみんなで情報漏れがないように協力したりもしてますし,さらに,東京あじさい会という組織がございまして,これは神戸にゆかりのある,あるいは神戸ご出身の中央官庁にお勤めでいらっしゃる方が今549名,会組織してございますけども,こういったところに神戸の最新情報をお届けしたり,あるいは知り合いになることによって,職員が気楽にそちらの方に参って情報収集できると,こういった雰囲気づくりもやって,補完体制を整えておるということでございまして,市の原局と私どもがそれぞれ補完し合って,情報を積極的にとってくるということが大事だと思っています。  それから,シティセールスですけども,テレビとか出版社,こういったマスコミが東京は非常に集積多うございますので,神戸を紹介するような企画を持ち込んだりとか,あるいは取材に当たって支援をしたりとかいうのをやっておりまして,例えば先々月ですか,NHKでアインシュタインの目という番組をやってましたけども,ああいった番組でも有馬温泉の泉質をいろいろと分析するような番組でしたけれども,そういったときにも,少し制作協力をしたりとか,近々東京ではフリーペーパーで実は神戸特集をやるとか,あるいはこの夏に火垂るの墓という神戸を舞台にした映画が封切りの予定になってますけど,こういった形の広報宣伝とか,いろんな形でマスコミ等にも接触をしておりますし,また,修学旅行等の誘致,これは特に埼玉,千葉,神奈川あたりは,もう二月に1回ぐらいは行きまして,大体各校長会なんかでいろいろ研究しますんで,我々がモデルコースを持っていって,例えば何時の新幹線に乗ってこう行ってと,特に関西では京都,奈良が強いんですけども,京都の後に神戸へ寄っていただくようなプランニングを随分持っていきまして,大分,今,特に震災教育という形で神戸に行ってみようかという学校がふえていまして,そういったこともやっております。  さらに,有楽町の駅前で年に1回観光イベントをやったり,あるいは企業誘致をもうゲリラ的に訪問したり,また,昨年は少し公務員への就職の状況がもうひとつということで,東京周辺の大学の就職部に伺って,神戸市の志望者を募るとか,そういった形もやってございます。  私,1年になるんですけども,何といっても東京と神戸の違いは,官民を問わず圧倒的に人の集積が違うということだと思っておりまして,したがって,そこで働く我々にとっては,もうみずからの取り組み方1つで仕事が倍にも3倍にもなるというふうに思ってますので,所員全員がそういう気持ちで積極的に職責を果たしてまいりたい,こう思ってございます。  以上でございます。 54 ◯玉田企画調整局企画調整部長 広域行政についてお答えを申し上げます。  ご指摘ございましたように,広域行政,最近の交通体系なり情報通信の発展に伴って,日常生活圏が市域を超えてるというふうなことで,重要性は増してきてると思ってます。  基本計画の中に位置づけて30年以上たってるけれども,なかなか進んでいないというご指摘でございました。先ほども少しございましたけども,神戸の隣接市・町長懇話会でありますとか,あるいは兵庫県の中では県の市長会,あるいはもっと広く広域ということになりますと,昨年度できました関西広域機構,あるいは同様の大都市の連合というふうな形での指定都市の市長会,いろんなチャンネルがございます。この中で,さまざまな広域的な取り組みをしようということをいろいろ協議しながら進めてきてはおるところでございます。  先ほど,防災関係の災害時の協定のことを申し上げました。それから,環境につきましても,レジ袋の削減のことを申し上げました。それ以外でも,例えば関西広域機構の前身でありますKCという団体での取り組みとしては,関西全体でエコスタイルのキャンペーンをするというふうなことで,環境とか防災とか,あるいは観光とかいう意味,面でのいろんな広域連携というのがあろうかと思います。  委員ご指摘ございました救急医療の問題につきまして,広域的な体制を構築していくべきではというご質問,ご指摘でございますが,救急医療の場合,ご存じだと思いますけれども,医療法に基づきまして,兵庫県が保健医療計画を策定しておりまして,その中でも救急医療についての計画をつくっております。圏域というのを定めておりまして,神戸市は単独の圏域,神戸市全体が1つの圏域となっております。東側ですと阪神というのが1つの圏域,西側ですと播磨というのが,そんな形になっておりまして,その中で例えば三次の救命救急センターであれば,どこどこというふうな形で設定をしております。  現在,全国的に小児科をはじめとする医師が不足しておるというふうなことで,神戸もその中には入っておりますが,ほかの都市でもいろんな救急での事例が出てまいりまして,他都市へ遠距離で運んでいくというふうなこともございます。神戸市についても,現在,実際には,例えば中央市民病院ですと,市外からの患者さんが救急患者さん全体の13%程度だと思いますがございます。そういう受け入れも行っておるというふうなことで,市内が余裕があるという状態ではないと考えております。そういうことで,広域で和歌山へというふうなご指摘もございました。それぞれの地域における医療体制というのがどうなってるか,詳しくは存じておりませんけれども,いずれにしましても,その救急医療の圏域を超えるという調整になってまいりますと,兵庫県の方にも全県的に調整をしていただく必要があるのかなと思っております。こういういろんな状況が今ございますので,救急のことに関しましては保健福祉局とも相談もしながら,周辺都市との情報交換,これも大切だと思っております。今後の例えば隣接市・町長の懇話会,そういうところでの議題にもなろうかと思っておりますし,必要なところについては,県なり,あるいはさらに国にも対応を求めていく部分が出てこようかとも思います。そういうことで,神戸市を超える広域圏域の調整,行政の連携ということについては,議論をいろいろ進めていき,研究ということでなく,実際に具体的成果が上がるように進めていきたいと考えております。  以上です。 55 ◯樋口企画調整局調査室長 私から,地域のコミュニティバスにつきましてご答弁を申し上げます。  むらの委員ご指摘のとおり,コミュニティバス,人口の減少や少子・高齢化が進む中で,既存のバス路線,これはどうしても大型バスというのが画一的なものになるわけですけど,そういったものよりも,よりきめ細かなルート・ダイヤを持つ,地域密着型のこのコミュニティバス,あるいは乗り合いタクシーといったものが全国各地で運行されてきてございます。そうしたニーズが出てございます。  神戸市におきましても,交通局が地域からの要望に応じまして,地域密着型路線,現在8路線やってございます。須磨区でもこの18年4月から緑が丘─ひよどり台線,またこの19年4月からは北落合線ということで,名谷駅から北落合,神戸医療センター,こういったところを回っていく路線が開設をされてございます。  また,民間バス事業者のエリアといいますか,そういった運行されてるところでも,住民が中心となりまして取り組みをしていただいて,先ほど申し上げましたようなくるくるバス,東灘区住吉台でありますとか,北区の中里町,あるいは須磨や垂水の塩屋台といったようなところの3地区で,この中・小型バスによる路線が開設されてございます。  先ほど委員から住宅地でということで言われましたんですけれども,やはり住宅地というところでは,既存のバス事業者,特に神戸市では交通局がかなり密なネットワークをつくってございます。そういったところでないところでは,民間事業者,神姫バスでありますとか神鉄バスとか等の民間事業者も走ってございますけど,やはり基本的には住宅地というところでの対応といたしましては,こういった形の地域密着型,中・小型バスでの対応をお願いをしていく,こういうことがまずは一義的には必要であろうかと思ってございます。そういったバスの要望するに当たりましても,その地域で意見を取りまとめていただきまして,こういった形で要望を上げていくということが,これまた重要であると思ってございます。  交通局に関しましては,市の窓口ございますし,民間事業者に関しましては,私ども企画調整局の方で窓口になってございますので,また必要な対応を区役所と連携をとりまして対応してまいりたいと,かように考えてございます。  以上でございます。 56 ◯分科員(むらの誠一) まず今のコミュニティバスから再質問させていただきます。  要は,これから団塊の世代の方々が,今そういう時期ですよね。地域に地域力という言葉も出てますし,保健福祉局,局長いらっしゃったからあれやけど,地域福祉センターが中心になって,とにかくその地域のコミュニティ。今度,モデル事業で神戸市としても交付金みたいな形を研究してやろうというようなこともありますよね。  だから,その地域がきちっとまとまって,我々が例えばバスを引きたいといったときに,今回,住吉台のくるくるバスなんかというのは,国のいわゆる都市再生プロジェクト事業推進費の中から,それ使ってうまいことやったわけですよね。要は神戸市としては,いろいろノウハウというか協力はしたけれども,一切財政的には支援してない。  他都市を見ますと,京都市,広島市,北九州市という形でコミュニティバス走らせてます。その中で,それぞれの自治体がそれぞれの自治体やり方ありますわ。いわゆる京都市なんかであれば財政的な支援してません。だから神戸市と一緒ですわ。側面的な支援をやってる。広島なんかであると財政支援してるんですね,実験運行経費というのを負担したり。例えば北九州市やったら,簡単に言うと初期投資を出してる。だから荒っぽい議論をすると,例えばもう地域が,そこの地域が割と地域のニーズもあって,しっかりとした地域になってると。団塊の世代の方々が,何やったら車両ぐらいあるんやったら,わし運転したろうかと,この時間帯ぐらいやったら運転したるでと。でもさすがに自腹切って車両は買われへんでと。そういったときに,例えばこの北九州市とか車両を提供して──だから,いろんな一定のルールというものを企画の方でつくって,これとこれとこれをきちっと段階踏んでクリアしてもらったらやぶさかでないですよと。だから,最終的にずっとではなくて初期的な投資,側面,そういう支援を今後していって,その地域の足というものを守っていけないかなと。そういうことも含めて研究をしていただきたいということを先ほど申し上げたんで,もう1遍コメントをお願いしたいと思います。  それと,要は19年度まで──ごめんなさい,19年度までは,先ほど申し上げた都市再生プロジェクト事業という国の事業,お金あったと。これが19年度で終わるということですから,ちょっと聞くとそれに近いようなものが,地方の元気再生事業というのが,今度20年度から国が考えてるようやと。ただ,じゃあこれが使えるのかということも含めてちょっと答弁いただきたいと思います。  それと,広域行政。圏域ということを先ほどおっしゃったけれども,要は広域行政というのはその圏域を超えていくものが広域行政であって,神戸市は神戸市で,播磨は播磨で,こんなもんでは広域行政じゃないんですよ。要はマスタープラン,第4次の基本計画でもそうだし,要は広域行政というのは,そういうところを行政区単位を外して考えていきましょうという議論をしようと。しかもそれを推し進めようと。しかも30年やってる。一向に私は進んでないと思ってるんです。だから,そういう感覚では,だから要は見えてこないんですよね。神戸市が考えてる広域行政って一体何なのと,私も見えてこない。  例えば神戸市はコンパクトタウンとか,例えば小学校区に,中学校区に,ここには1つ病院があって,ここにはこういう,要は青写真かきますよね。それはわかりやすい。大体,我々市民でも,神戸市が今考えてるコンパクトタウンというのは小学校区に何があって何があって何が,ああ,そういうものが,今,神戸市が推し進めてる,例えば単位なのかな。この行政,広域行政というものが全く見えてこないんです,市民からすると一体どういうものなんですかと。だから確かに難しいですよ,そうやっていろんな権利がありますから。だから,この分野は今後ずっと研究し,研究はしたら結構ですけれども,予算もつけてやってるわけだから,もうちょっとそろそろ市民に見える形で実の部分を見せていただきたいなということ,これは要望にとどめておきます。  それで,先ほどのまず組織のことですけども,局長,組織の観点からだったらというふうに先ほどおっしゃいましたね。要は私は,余り機能をしてないというか,皆さん方も企画の職員の方々は,やっぱり歯がゆい思いをしてるところがあろうと私は思ってるんです。なかなか職員同士で,局は局,さっき言ったけども,局は一番よくわかってますと。局長は局長だし,課長は課長だし,だから観光監とか,危機管理監とか,要は組織上きちっとそれに権限を持たせたら,それなりにやってもらわな困るでという形でやってもらうようなことはできるのかもしれない。今はお願いをするとか,やってくれへんかと,その程度やから結局進んでいかんのかなと思うわけですよ。  例えば,デザイン都市・神戸というのが午前中からもずっと出てたし,先ほど局長からも出てました。市長の肝いりでやってます。このデザイン都市・神戸,今度,旧居留地,先ほども旧居留地というのも出てきましたけれども,ここを指定してやっていこうと。だから,そうなったときに,私はこれ環境で,我が会派の議員も,環境は環境のところで質問してたみたいですけれども,今回歩きたばこの条例やりますね。まだ決まってませんけれども,やりますね。その案を見せていただいたら旧居留地外れてるわけですよ,旧居留地の横までは来てるけれども。旧居留地というのは,本当に大阪の方でも,神戸というと旧居留地,おしゃれ。だからデザイン都市もそこに合わせていくわけですよね。そこで環境は環境で,今まで歩きたばこ,ポイ捨て禁止にしてたところを格上げします。局は局の考えでやってますけれども,やっぱりこういう神戸市全体の施策のときには環境さんと,神戸市長の肝いりや,きちっとそこに環境は環境でやってもらわなあかん。ばらばらなんです。だからこれは皆さん方がそこまで目がいってないのか,それともやっぱり組織の問題でそこまでお願いができないのか。  私は本当に企画というのは神戸市の重要な施策というものを,きちっと立案して考えていく,だから本当は各局よりも1つ上に出て,引っ張っていく権限を持たさないと,私は機能がよく回っていかないんじゃないかなと思うんです。組織はいじれるわけですよね,いじれる。企画としては,その権限というか,自分のところを1つ上に上げますわというのは言いにくいのかもしれないけれども,神戸市全体のことを考えたときにそういう発想はないのか,議論──済みません,答弁をいただきたいと思います。もう1度。  それと外郭団体ですけれども,数については多いと思うと。今現在45ですかね,現在45になるんかな。重要やと思ってますということですけれども,数は私はもうこれ以上言いませんけど,この報酬に関しては,差があったらその人材の確保が難しい。これはちょっと私いまいちよくわからん。要は局長がOBになって,わしあそこ少ないから嫌やという形で,そういう意味なのか,差があったら人材の確保が難しいというのはいまいちよくわからない。シンプルに,先ほど一番初めに私申し上げたけれども,じゃあ局長の先ほどの答弁で,市民の皆さん方が赤字の団体でも黒字の団体でもOBの方々の職員,金額も含めて,金額は行財政で最終的にはまた議論すべきことかもしれませんけれども,赤でも黒でも全く一緒ですと,今のこの神戸市。市民の方々は,敬老優待乗車制度のことでもいろいろありますけれども,負担がふえるやないかと。もっとむだなところを廃せという声が圧倒的に多いんですよ。まだむだがあるやないか,まだむだがあるやないか,まずそれやってからやないかと。  何でも私は迎合すればいいとは言ってません。当然の高度な政治判断,行政判断って必要です。感情論だけでは進みませんからね。ただ,私はそれこそ市長が言ってる市民の目線で,本当に今回のこの赤字団体,黒字団体,市のOBの方々の報酬が一緒というのが,それは市民の方々の目線に沿ってるのか,納得するのか,先ほどの局長の答弁で。もう1度聞かせていただきたい。納得していただけると思いますと言うんであれば,そう答えていただいたらいいですし,私は当然納得できないというふうに思ってます。だからこそ,行財政局の方も,私は平場でまだ議論をしてませんけれども,その団体の経営に沿った形できちっと基準を適用していただきたいということで文書を。これはこのままでいいですよということじゃないんですよ。何円に減らせとは書いてません。そりゃそうです,先ほど局長言ったように,各団体,各団体の事情というのもある。ただ,暗に横並びはいけないですよということを言ってるんだと私は解釈してます。  今回はここで質問に立つときに,行財政局に聞いてきた,どうですかと。私ここで質疑するけれども,そういうふうに私は認識しておってもよろしいですかと。結構ですと。これはやっぱり我々も企画と一緒になって,今までは責任の所在があいまいだったけれども,やっぱりきちっとやっていかなあかんと思ってます。正式な平場で答弁はしてませんけれども,そういうふうに私は聞いてここに立ってます。だから,企画として事業調整と,本当にそもそもそれは我々の仕事ではないんですわと言ってしまったら,その答弁で結構ですけれども,もう1度そこに関して答弁をお願いしたいと思います。  以上です。 57 ◯中村企画調整局長 むらの委員のご質疑に対して答弁申し上げたいと思います。  まず組織の問題で,企画調整局を何か一段高いところに置いて引っ張っていけるようなことができないのかというご指摘でございます。一段高いとか低いとかいうのがどういう思いとかというのがちょっとよくわからないところもあるんですけれども,組織のありようとして,例えば神戸市の場合,かつては,組織は企画局というときもありましたけど,予算は理財局,それと人事とか労務は旧の総務局,こういうふうにして,要は当時我々役人の間では三権分立みたいな話をやって,実はそういうふうにしてやってきた経緯がございます。それはそれでやっぱり1つのやり方だと思います。私自身は権限が1カ所に集中しないという──他都市でもそういうふうにやってるところもありますし,委員がおっしゃったような形で,いわゆる管理部局が強い権限とイニシアチブを持って進めてる都市なんかもありまして,それをそれぞれ三様なんですけど,ただ,中でも議論がありまして,平時だったらそれでもいいんだけども,非常に財政状況も厳しくなって,もう少し総合的に判断をしないといけない場面も出てくるからというようなことで,実は行財政局みたいになりまして,行財政局長さんは人の話,労務の話,それと財源の話をひっくるめてご判断をしていただく立場に今なっているわけでございますね。  ですから,いろいろな組織のありようというのは,時代時代によって変わっていったらいいと思っておりまして,そういう意味で,企画が仮にイニシアチブをとったところで,これすべてのことが企画の言うとおりにもちろんなるわけでもありませんし,それが正しいわけでもないと思います。ただ,ポイ捨ての話というのは,環境局のお話なんかも聞きましたら,まずはその範囲でやらせてほしいと。もちろんデザインということも当然頭にありますということで,今後拡大していくときには,そういう視点というのも考えながらも,当然やらないかんという意思は持ってますというのは関係部長からもお聞きしておりますんで,当然そういう観点で今後も考えていただける,そういう働きかけというのは当然デザイン都市を推進する立場から言ってやっていかなくちゃいけない。そんなものを放棄するつもりはさらさらないわけでして,そこの部分なんかについては,当然一生懸命やっていくつもりでございますし,ビジョンを推進するという立場から,アクションプランの進捗がおかしいということであれば,それは個別に幹事を呼んで,どうやという話も聞きますし,場合によったら局長さんに働きかける,こういうことは当然やっていかなくちゃいけないと思ってございますし,やっていくつもりであるわけでございます。  ただ,何か職制改正をして,1つ立場,各局とは上に置くようなというようなことにつきましては,少しありようとしてどうかなという,私自身はそんな感じがいたしております。  それと,外郭団体の報酬の問題でございます。  もちろん外郭団体に行かれて,例えば不祥事が起こっちゃったとか,あるいは善良な管理者の立場でもって事業推進をやってない,要はサボってるとか,そういう結果として赤字になったとか,そういうことがもうはっきりしているんであれば,何をか言わんやと思いますけれども,ただ,申し上げましたように,ごくごく常識的に言って,一生懸命やっておられると。むしろ経営上問題がある団体の方が,仕事という意味では大変ご苦労もプレッシャーも大きいわけでございますね,実際問題としては。そういう中で一生懸命やっておられるにもかかわらず,赤字であると。赤字の原因というのも,もちろん過去からの積み重ねというのもありますし,それとか,構造的な部分もあろうかと思います。先ほど申し上げました,一定の政策意図というようなこともあるかと思います。いろいろな要素が重なり合った結果として赤字ということにあるならば,ひとり役員の責めに帰すだけのことではないんではないかなと。そういう意味で経営問題だけじゃなくて,総合的に判断をして考えていかなくちゃいけない問題ではないんでしょうかということをご答弁申し上げております。  ひとえに,申し上げましたように,そういうことも含めて経営改善というのを考えないといけないんと違いますかと。こういうふうにして,もちろん行財政局と一緒になって働きかけ,議論はしていくつもりですけれども,最終的にはやっぱり団体の意思というのがやっぱりあると思うんですね。株式会社であれば取締役会,財団であれば理事会,そういう中での決定ということになるのかなと,こう思っております,形式的に申し上げたらということで。大変難しい問題であるということですけれども,市民の目線からどうやと,こう言われますと,赤字の団体やのにということを言われましたら,おっしゃるような部分もなきにしもあらずと正直言って思います。そういうご指摘があったということを踏まえて,今後,各団体にも経営改善の議論をしてまいりたいと,このように考えております。  私の方からは以上です。 58 ◯樋口企画調整局調査室長 地域コミュニティバスの再質問につきましてご答弁を申し上げます。  先ほども申し上げてございましたように,地域密着型の路線のニーズにつきましては,まず市の場合市バスもございますし,事業者にしてもらうというのが第一義であると考えてございますけれども,それでもうまくいかないといったようなケースにつきまして,先ほども委員が触れておられました,これは過疎地になりますけれども,淡河町での福祉施設の車両を使った有償運送の計画が現在進行してございまして,今,事業者との調整等を進めてございます。そういった形で,委員ご指摘のようなボランティア的なこういった対応の仕方ということが当然予想されるというか,そういったことが期待をされるというのも事実でございます。  住宅地の場合ですと,今,先ほど言いましたケースは,過疎地の場合はボランティアで有償でやることができるということで,国の道路運送法の例外でそれができるわけでございますが,市街地等の住宅地の場合は,ちょっとそれ有償というわけにいかないけれども,ボランティアでそういった運行というのは考えられます。そういった中で,今おっしゃられたような,この有償──無償のケースもございますけれども,コミュニティバスにつきましてイニシャルコストを,例えばアンケート調査とか試験運行等の支援につきましては,これまでも都市再生プロジェクト推進調査費,委員がおっしゃった住吉台のくるくるバスはこれを適用させていただきましたし,それから先ほど申し上げました,淡河の福祉施設を使った,これはNPOが運行をしようとしてくれてますが,このNPOの県の助成を使って,こういったイニシャルコストについて対応してきているわけでございます。  しかし,今後こういった既存の支援では十分対応できないケースというのが出てくるのかなということも考えてございます。委員おっしゃったように,他都市の事例も参考にしながら,どのようなあり方が望ましいのかということにつきましては,研究をさせていただきたいなというふうに思ってございます。  それからもう1点,国の都市再生プロジェクト推進調査費,これは事業名としては,全国都市再生モデル事業と呼びますが,これについてのお尋ねでございますが,平成20年度の政府予算案には計上されていないと。しかし同様の調査費として,地方の元気再生事業を新たに創設,現在予算要求がなされていると伺ってございまして,その中に生活交通の確保というのが調査対象事業となってございます。そういったことで,おおむね適用は可能性があるということでございまして,今後,区役所とも十分連携をとり,情報交換しながら,具体的な案件があれば対応してまいりたいと,かように思ってございます。  以上でございます。 59 ◯分科員(むらの誠一) そしたら,最後ちょっとまた局長申しわけないですけれど,ご答弁いただきます。  先ほど,当然それは局長の立場で,急に変わると,そりゃあ今行っておられる方もいらっしゃいますし,その行っておられる方が悪いわけではなくて,先ほど言ったようにもともとは,もともとというか,この議論をすると,最終的に行革が──そこに送り出してるわけですから,だから,今後はそういうところに要は送り出さないようにすることが大事なわけですね。だから,人が問題なんではないんです。この制度の問題なんですね。赤字の団体に──私は一番初めに申し上げたけれども,当然60歳定年で,65歳までの間再就職をするというのは,これはもう当然ですから,それはやっぱり謙虚にやっていただきたいということですよね,こんなご時世ですから。赤字の団体も黒字の団体もと,これは本音と建前の議論をやっていると,もうごっちゃになってきて,だからわかります,立場もよくわかりますけれども。  先ほど構造的な問題というふうにおっしゃった。そうなんですよ。だから,人がだれであったって赤字になるところは赤字になるんですよ。というのは,だれであったっていいということなんです。経営能力があるないかかわらず,赤字になるんです。そんなところに,黒字の団体と同じような高給の報酬を払う必要もないんです。極端に言うと,いなくたってその数字なんですよ,恐らくこれ。私も過去の赤字の団体見ましたよ。人によって黒字がどんっと出たり,赤字がどんっとなったりということないんです。大体もう一律なんです。それは構造的な問題ですよ。  だから,本当に先ほど言った,人というよりは,そこの報酬の金額,やはり赤字のところは,やはりこれはなかなか市民の目線から,市民からも納得してもらえないんじゃないかなと。これ民間の感覚だったらもう当たり前の感覚だと思います。先ほど団体の意思ということをおっしゃった。そりゃそうですよ。ただ,出資してるわけですから,やっぱりその責任,黒字で経営がどんどんうまいこといってたら,そんなところに口出さなくても結構ですけれども,うまいこといってないわけですから言ってるわけです。ぜひ明快にここでは答弁できないかもしれないですけれども,行財政局と一緒になってぜひ取り組んでいただきたいと。こうやって17年から来てるけども,一向にその団体側がそれを受けて改善されてないというのは,やっぱりこれはPDCA,それこそ検証してるのかということです。ぜひお願いしたいと思います。  ちょっと最後に一言コメントあったらお願いします。 60 ◯中村企画調整局長 赤字の団体,構造的に赤字だからだれでもいいんだというご意見,これ経営問題だけ取り上げたら,そういうご議論も成り立つんかもわかりませんけれども,やっぱり団体としてきっちり政策の意図という,やっぱり三セクですから,少なくとも役所との関係というのは切り離せないわけでございます。そういうことも含めたら,だれでもいいというわけにはやっぱりいかない。もちろんその中で人材がいらっしゃって,民間に適当な人材がいらっしゃって,それなりの報酬でもってやっていただけるということだったら,そのことについては全然導入することにやぶさかでないし,そういう視点で検討してるわけでございます。  ですから,申し上げましたように,今後ともそういうことも含めて市会の方でもご議論があったし,経営改善,もちろん今までから言っておりますけれども,今後ともそういう人件費の問題,報酬の問題も含めてやっぱり経営改善に取り組む努力というのをしていただくように,これも行財政局と一緒になって,今までもやっておりますけれども,今後ともやってまいりたいと,このように考えてます。  以上です。 61 ◯分科員(むらの誠一) とにかく市の職員の方々も私も,現業職員のことに関しても本会議で質問もさせていただいたし,市の職員の方もそうだし,我々議員もそうだし,それで市民もそうだし。今,神戸市の状態というのは,決して──冒頭申し上げたように財政厳しい状態じゃないですか。だからそれこそそれぞれが見直すところをきちっと見直して,やっぱりあそこは,自分たちだけはというようなことになると,職員の中かって士気下がりますよ,何やと。だから,私これで終わりますけれども,ぜひしっかりと市民の目線でというか,頑張っていただきたいと思います。  以上です。 62 ◯主査(芦田賀津美) この際,約20分間休憩いたします。   (午後3時23分休憩)   (午後3時45分再開) 63 ◯主査(芦田賀津美) ただいまから予算特別委員会第1分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き,企画調整局に対する質疑を続行いたします。  それでは,北山委員,発言席へどうぞ。 64 ◯分科員(北山順一) それでは質問をさせていただきます。  まず,この件は先日の本会議でもお伺いをいたしました。石井副市長からも一定の答弁をいただきました。けれども,さらに1歩そこを進めてご答弁いただけたらありがたいと,こう思っています。  まず,ハーバーランドからHAT神戸,あるいはポートアイランド西側地区のウオーターフロントについては,既にもう再開発が十分できております。さらに今度はグランドデザインを策定するということであって,この地域より西側の地域には,要は西側のウオーターフロントについても目を向けていただきたいと,これを忘れてもらったら困ると,こういうふうに思っております。例えば,西側には中央卸売市場がありますし,苅藻がありますし,長田港がありますし,須磨ヨットハーバーがありますし,須磨の海岸,あるいは垂水というところに,いろんな神戸のすばらしいウオーターフロントがあるわけでございますから,ここのところをいかにすばらしいデザインに配慮したまちづくりに取り組んでいただけるかということは大事なことでありますから,そこのところについてのご見解をお伺いいたしたいと思います。  また,次に,このグランドデザインの中に,神戸港が瀬戸内海クルーズのマザーポートとなるような計画を折り込んでいただきたいと,こういうふうに思っております。神戸港から出る船,別府やとか九州,日向とか,ああいうところに行くんですけれども,夜出て夜中のうちに瀬戸内海を通って向こうに着いていく。向こうからこちらへ来るときも,夜乗って船の中で1泊して神戸へ帰ってくると。この瀬戸内海のすばらしい風景ということが,全く無視されておるわけなんです。昔からご存じのとおり,外国の人たちから見れば日本には川がない。だからリバークルーズというのができないんだと,こういうふうに言われてきておるんですけれども,実際は外国から日本に来て瀬戸内海をクルーズした人は,日本には川がないと言うけど,立派な川があるやないかと。何でこの川をと,こういうことになっておるようであります。あの瀬戸内海のクルーズを2泊なり3泊なりしながらクルーズをしていただきたい,そのマザーポートになってほしい。どこかから来た船が行くんではなくて,神戸発の神戸着と。神戸を朝出て神戸に夜着く。こういうクルージングをやっていただきたいと思っております。  3番目には,昨年,神戸市はESTの実験として,ちょい乗りバスというものに取り組んでまいりました。このちょい乗りバスの成果を見てLRTの導入を考えていこうと,こういうことでございましたが,このLRTの導入を,あの実験結果でどのように考えていらっしゃるのかなということをお伺いしたいと思います。  さらに,昔は大丸の前がホコ天とか言って,歩行者天国と,こう言っておりました。もうあれがなくなって随分になりますけれども,あの実験は私非常にいいことだったと,こう思っております。今,ヨーロッパを中心に,カーフリーデーという言葉で車のない通りをつくりつつあります。日本でも名古屋でそれをやろうとしております。そういうカーフリーデーでもホコ天でもいいんですが,そういうまちづくりを考えていただきたい。旧居留地の歩道を広げてやるということでもいいんですけれども,いわゆる車出ていっていただいて,そこを一回フリーに使っていただける,こういう考え方もしていただいたらどうだろうかなと,こう思っております。  4点目,旧二葉小学校の活用計画について,企画調整局では20年度予算として500万円の予算をつけて取り組もうとしていらっしゃいます。500万円も予算をつけたということは,相当考えてつけたんだろうと,こう思っておりますが,しかし,その予算をつけてどういうことをしようとしているということについても大事ですけれども,予算をつけて何をするにしても,本当に地域の人たちが,地域の人々が本当にみんながその道を望んでおるのかどうかということについて,十分認識の上で考えて行動してほしいということを申し上げて,そのあたりは大丈夫でしょうかということをお伺いして,私の質問でございます。 65 ◯中村企画調整局長 北山委員のご質疑に対しまして,数点ご答弁申し上げたいと思います。  まず,西部地域のウオーターフロントのお話でございます。過日の本会議でも質疑があったところでございますけれども,私どもとしては,まずはデザイン都市・神戸を象徴するエリアでございますところの都心ウオーターフロント,これのグランドデザインをまずは考えようということでございます。HATからハーバーランドに至るエリアでございますけども。ということで,決して西側を忘れてるわけでも何でもございません。ご存じのように西側のインナー対策とか,そういうことで一生懸命これからも,これまでもずっと取り組んできているわけでございまして,その検討の中にはウオーターフロントの話も当然あるわけでございまして,決して忘れてるわけではございません。ご指摘ありましたように,兵庫運河,長田港,須磨海岸,あるわけでございます,貴重な資源が。それらを活用していくということは本当に重要だと思ってございます。  兵庫運河につきまして,実は国土交通省の方の運河の魅力再発見プロジェクト,これに認定をされまして,将来像を検討することにいたしてございます。その中でまずは兵庫運河と,例えば長田港,あるいは須磨海岸との水面を利用した回遊性等,こういうような視点も必要ではないかと,このように考えてまして,その長田港──失礼しました,兵庫運河,これの将来像を検討する中で,今,申し上げましたような視点を踏まえて,関係局とも議論をしていきたいなと,このように考えておりますけれども,選択と集中という観点から,まずはHATからハーバーランドの部分につきましてのグランドデザインをまとめさせていただきたいということでございますので,その点ご理解を賜りたいと,このように考えております。  それと,旧二葉小学校の活用の問題でございます。ご案内のように,旧二葉小学校,特に東側の校舎でございますけれども,昭和4年ということでございます,建設されましたのが。約80年ということで,戦災は乗り越えましたし,あの震災にも耐えた建物であるということでございまして,あれを残して,やっぱり新長田周辺の地域活性化,これに寄与するように検討していこうではないかということで,調査費,計画策定費を予算に上げさせていただいてるということでございます。  地域住民の声という部分では,昨年6月に地域の皆さんが旧二葉小学校の活用検討委員会,これを発足をされておりまして,建物の利用内容につきまして検討を今進められておられます。ワークショップなんかも開かれておられます。とりあえずいろいろなアイデアがあると思うんですけれども,1つ例えば震災学習ですとか,あるいは生涯学習,こういうものに活用できないかというような意見も出されているやに聞いてございますけれども,いずれにしても,スケジュール的には一応3月末をめどに,検討委員会としての内容をまとめようということで進められているようにお聞きをいたしております。  今後,私どもとしても,庁内の関係部局と連携をいたしまして,どんな形で旧の小学校を使っていくかということにつきましては十分検討をして,活用計画としてまとめさせていただきたいと,このように考えてるわけでございますけれども,その地域の皆さんの意見という点で申し上げましたなら,検討委員会の意見のみならず,それを含めて地域の声を聞きながら進めていくということで,区役所ともそのやり方なんかには相談をしながら工夫をしてやっていきたいと,このように考えておるところでございます。  以上,私の方からご答弁申し上げました。 66 ◯足立企画調整局参与 瀬戸内海クルーズの件でございますけども,この誘致はみなと総局が担当ということになると思いますが,みなと総局の方では,客船はもう停泊するだけで港のにぎわいを演出する観光資源でもあると。また乗客の消費,宿泊等,経済的な波及効果も期待できるということで,積極的に誘致に取り組んできたところでもある。神戸港は地理的にも瀬戸内海クルーズの拠点として優位性があるというふうに考えておって,瀬戸内海クルーズのハブ港となるように,内外の客船会社に誘致活動を積極的に行っていくというふうに申しております。  私どもの方,都心ウオーターフロントグランドデザインを検討する立場からしましても,クルーズ船が出入りをする景色,あるいは停泊している景色というのは,神戸らしいウオーターフロントの魅力を高める貴重な資源であるというふうに評価をしております。 67 ◯樋口企画調整局調査室長 私から,カーフリーデーにつきまして回答申し上げます。  カーフリーデーというのは,1日,自動車を使わない地区をつくり出して,交通・環境の問題を考えようと,こういう意味でございますね。9月22日ということで,欧州の方で盛んに行われているということでございますが,神戸市ではこのカーフリーデーと同様の取り組みとして,ノーマイカーデー,毎月20日でございます。平成5年からやってございますし,また最近では,これ神戸市と阪神都市なんですけど,各都市を巻き込んで公共交通を利用する日もやろうと,こういうことで動きしてございます。  また一方で,平成15年度から17年にかけまして,明石町筋の歩行者天国,復活をいたしました。取り組みといたしまして,神戸旧居留地フリーウォークということで実施をしたわけですけれども,やはり若干交通渋滞が周辺で生じたということとか,それから警備等で多額の経費がかかると,こういうことが結果として課題で明らかになりました。この実験結果等を踏まえまして,地元の意見も踏まえて,委員もご指摘のように,明石町筋につきまして歩道を拡幅しようと,2車線を1車線にして拡幅しようというふうに予定と聞いてございます。  このように,このカーフリーデーというのがノーマイカーデーとフリーウォークとを合体させたものというふうに考えられますので,これらの経験踏まえながら,歩いて楽しい魅力的な都心づくり,これが神戸ESTの目標でございます。それの位置づけの一環として,この効果や可能性につきまして研究・検討してまいりたいと,かように考えてございます。  以上でございます。 68 ◯長田企画調整局デザイン都市推進室長 私の方から,交通社会実験の関係についてお答えを申し上げます。  今回の交通社会実験でございますが,ちょい乗りバスの乗客数は18日間で総乗客数5,083人,1日当たり平均で282人ということでございます。また,利用者からは南北方向の移動に便利であるというような好評をいただいた一方で,北野や三宮へも経由してほしいと。あるいはバスをもっと小型化してほしいと,こういったような改善要望も多く寄せられております。  こういったことを受けまして,我々としましては南北方向の一定の需要は確認できたというふうには思っておりますが,ちょい乗りバスの本格導入に当たりましては,ルートや事業採算性の観点から,さらに十分な検討が必要であるというふうに考えてございます。  ただ一方で,当面は歩いても楽しい魅力的な都心づくりに取り組んでいくべきであるということが再確認できたというふうにも思っておりまして,この3年間の取り組みの成果を生かして,1つは気軽に歩きたくなる回遊空間づくり,2つ目に,歩行者支援の交通システムづくり,それから3つ目に,歩きたくなる仕掛けづくり,4つ目に,ESTの普及・啓発,こういった4つの課題に沿いまして,今後,関係局と連携を図りながら,EST実現に向けて総合的に取り組んでまいりたいと思ってございます。  LRTの導入をどのように今後考えるかということでございますが,LRTは人と環境に優しい公共交通ということで,現在再評価をされておりますが,導入に当たりましては,そのスペースを現在の道路内に確保する必要があるということで,一般的には周辺道路の渋滞の問題でありますとか,荷さばきの制約などの課題があるということで,そして何よりも事業採算性の問題もございます。いずれにいたしましても,今後は引き続きLRTをはじめといたします,人と環境に優しい公共交通について研究を進めるとともに,今回の社会実験の成果や経験を生かして,環境に優しく,歩いても楽しい魅力的な都心の実現に向けまして,回遊性向上のための具体策を検討してまいりたいと,このように考えてございます。  以上でございます。 69 ◯分科員(北山順一) 局長も明確にご答弁をいただきましたから,本当にいいなとは思って聞いておるんですけれども,HAT神戸からハーバーランドまでのグランドデザイン,まずはそれに取りかかってと,こういうことでございますけれども,まずはそれに取りかかりながらも,西だって一緒にできるんでね。それに手がとられるから西がさわれないということではないと私は思っておりますから,まずはそれに取りかからせてくださいではなくて,西もやりましょうということに,そういうご回答を期待をしておりますので,改めてもう1回お答えをいただきたいと,こう思っております。  それから,クルーズ船につきましても,今,非常に前向きなお話でございました。震災直後は,神戸に入ってきたそういう客船は14隻だったそうでございまして,昨年は100隻ちょうど入った,こういうことでございますけれども,神戸から出て神戸へ帰ってくる船が,それだけでも100隻来るぐらい,神戸港はそれだけのキャパシティーがありますし,神戸というまちのキャパシティーもそれは十分あると,こういうふうに考えておりますので,クルーズ船については,これいろんな産業振興局あたりが企業誘致いうて走り回ってますね。このクルーズ船を神戸に──神戸船籍の船という意味ですよ,私言ってるのは。神戸船籍の船を誘致するということも大事な大事な私は企業誘致だと,こういうふうに思いますので,これはあなたの局だけではなくて,みなと総局だけでなくて,産振局も一緒になって,クルーズ,いわゆる企業誘致をしていただくと,そういう決意でお答えをいただきたいなと,こう思っております。  それから,LRTの導入について,いろいろ今楽しい話を聞かせていただきました。これは最終的にはLRTは入れてほしいと思ってますので,LRTがなかっても楽しいまち,歩いて本当に楽しめるまちというのも本当にいいんですよ。だけど,LRTがあったらもっといいのにと,こういうふうに私は考えておりますので,そこらあたりについても,もうちょっとだけ考えたいい答えをいただけたらええなと,あと3分ほどありますので。  それから,二葉小学校の問題につきましても,地域の皆さんが何回にもわたって勉強しながら,会議をしながら,あれもいい,これもいいと言うて考えていらっしゃるのも事実であります。何回にもわたって,17~18回やってるんじゃないですかね,それぐらいやっております。そして地域の人にもそういうことをやりますよという通知もしておるようであります。しかし,地域の人は余り知らないという人が結構たくさんおる。だからそこらのところを地域の人も十分理解した上で,あの二葉小学校が地域活性化の核になるんならば,私たちも一生懸命応援しなきゃならんと,こう思っております。そのあたりについて,その微妙なところを,地域の人たちの心を一緒に1つにしていただける,そういう努力をしていただきたいということを言っておるんですが,そこは大丈夫でしょうか。 70 ◯中村企画調整局長 まず,ウオーターフロントの問題で,西側もやるべきだということでございます。繰り返しになりますけれども,グランドデザインとしては,まずはHATからハーバーランドのところをやらせていただきたいと。ただ,西もほうっておくというわけじゃないということでございまして,申し上げましたように,運河の将来像を考える中で,水面の連携みたいなことを,長田港,須磨海岸等を含めての連携のようなことも頭に置きながら,庁内でまずは議論をしていきたいと,こういうことでございます。ご理解をいただきたいと思います。
     それと,二葉小学校の問題につきましても,やっぱり検討委員会ということじゃなくて,それに参画をされてない方のご意見もいろいろあろうかと思います,実際問題として。ですから,その辺につきましては,区役所の方とよく相談をさせていただきまして,やっぱり地元の皆さんに,みんなに喜んでいただける,そして地域の活性化になるようにしないといけないと思ってございます。その辺はよく区の方と相談しながら進めさせていただきたいと,このように考えております。  以上,私の方からご答弁申し上げました。 71 ◯足立企画調整局参与 クルーズ船でございますけども,マザーポートという言葉を使うと,どうもやっぱり先生おっしゃるように,船籍が神戸にあるという形のようでございます。ただ,クルーズの場合は外国客船もたくさんございますので,みなと総局の方としてはそこまでじゃなくて,神戸港を起点にして近海をぐるぐる回れるというような形で,ハブ港という言い方をとりあえずしておりますけども,当面はハブ港にしてくれるような瀬戸内海クルーズを積極的に誘致したいということで,関係部局とも連携をしながら頑張っていきたいと思います。 72 ◯分科員(北山順一) 今,ご答弁をいただきました1つ1つの言葉をよくかみしめて,私は今後頑張りますんで,どうぞ皆さんもその答えをかみしめながら行動していただきますことをお願い申し上げます。  終わります。 73 ◯主査(芦田賀津美) 次に,小林委員,発言席へどうぞ。 74 ◯分科員(小林るみ子) それでは,2点質問させていただきます。  まず最初は,旧校舎跡地利用についてお伺いしたいと思います。  次々と学校が統廃合されて,これ自体は少子化の問題であり少子化の結果ですから,これ自体は本当に深刻な問題です。その一方で,これらの学校の校舎・跡地が過去において,例えば小野柄小学校は市営住宅,消防署,そして今は紳士服の店舗というふうになっております。また,赤塚山高校は切り売りされまして,マンションと一戸建て住宅,そういうふうになっております。それから御影工業高校の方は,これは再開発ということで,高層マンション,そしてデパートを含む商業地域と,そういうふうに変えられてしまったという経緯がありまして,本当に転用・売却されてきたという,こういう経緯を考えてみましても,非常に残念な思いがあるわけなんです。  学校というところはコミュニティの核でもあり,活動の拠点,地域の拠点でもあるわけですから,非常にそういういい利点を持ってるところを考えたときに,やはりこの活用方法はもっとあるんではないかと,それは常日ごろから私は思っていることです。それで,旧二葉小学校東側校舎の活用については,企画調整局が入って,地元の意見も踏まえながら計画策定が行われると聞いています。また,兵庫区の北西部の方に今回4校が統廃合されていくという計画があるわけなんですけれども,先日も地元の方が要望書を出したという新聞記事も読ませていただきました。今後こういう旧校舎や跡地利用について,先ほど休憩前の質問と重なってまいりますけれども,この旧校舎や跡地利用についてという1点に絞って,企画調整局が,局長が必要であればというふうにおっしゃってましたけども,企画調整局がイニシアチブをとる,そして進めていく,そういう必要があるんではないかと思うんですが,その点についてお伺いしたいと思います。  2つ目は,神戸市文書館についてお伺いしたいと思います。1938年に開設されまして,市立美術館,市立南蛮美術館と改称されまして,今から25~26年前に市立の博物館の方に移転されて,今は閉館して,新たに神戸市文書館となってあるわけなんです。先日,私もそこの文書館に行ってみましたら,歴史的・文化的な価値のある文書や資料類を保存されているというふうに書いてあったんですけども,正直私が行ったときは私1人でしたし,私の見た感じでは,非常に文書館としては物足りない,十分に生かされていない,活用はされてないなということをつくづく感じたわけなんですね。神戸市の古代,それから中世,そして近代と,そういう歴史を子供たちにしっかりと伝えていくためにも,この文書館,もう少し質的にも量的にも充実をさせていかなければならないんではないかなと思うんですけども,その点についてお伺いいたします。  以上,2点お願いいたします。 75 ◯中村企画調整局長 小学校の統廃合の跡地利用のご質疑でございますけど,それに答弁申し上げたいと思います。  統廃合によりまして生じました学校跡地の活用でございますけども,これにつきましては,基本的にはまずは教育委員会が中心になって,その対応内容を検討するというのが今の考え方でございます。ただ,その際に必要に応じて企画調整局,具体的には調整課ということになりますけれども加わりながら,必ずしも転活用ありきということじゃなくて,もちろん売却もあり得るということも含めまして,地域の要望なり行政課題,あるいは行政需要などを考慮しながら総合的に検討をしていると,してきたということですし,今後もそういうことになると,このように考えております。  委員はご質疑の中で小野柄小学校のことをおっしゃいましたけれども,あれでも基本的には中央消防ができてるわけです。その東のところに,確かに洋服屋さんが立地してるんですけど,あれも実は生田川右岸線を拡張するときの地権者の方にお渡しした後で,そういうことになっているということで,最初からあんなことではなかったわけですね。確かに赤塚山高校とか御影工業高校というのはそういうことではあるんですが,しかし,過去に恐らく30カ所前後やってると思いますけれども,建物が残っている,例えば北野小学校は北野工房,吾妻小学校はコミスタこうべということでございますし,大黒小学校はああいうことで地域に活用していただいております。それとか西高丸小学校ですね,これは保育所とか幼稚園とか,あるいは地域の福祉センターとか,こういうものになってございます。二葉小学校は今後考えようとしております。  それ以外にも,例えば市営住宅になるとか,あるいは特養になるとか,時の行政需要に対応して跡地利用を考えてきたと,こういうことであるわけでございます。したがいまして,今後とも冒頭申し上げましたような基本的な考え方でやっていくことになるかと思います。その中で必要があれば,もちろん企画調整局も入って,全庁的な立場で議論をして,跡地利用をまとめていきたいと,このように考えております。  以上でございます。 76 ◯玉田企画調整局企画調整部長 文書館についてお答え申し上げます。  文書館,新修神戸市史の編集のために,いろいろ収集した資料,これが中心になっておりますけれども,神戸に関する歴史的,あるいは文化的な価値のある資料,図書,古文書,歴史的な公文書などで,6万点以上の資料をあそこに保存しております。これを一般的に閲覧するということを目的にした施設でございます。生かされていないんじゃないかというご質問がございましたけれども,もちろん一般の図書館等と比べますと,利用の目的がどうしても地域歴史調査の特定の目的を持った方ということになろうかと思いますので,数としては一般の図書館ほどございませんけれども,ただ,一方ではかけがえのない地域歴史資料であろうと思っております。最近,徐々にではありますが,利用もふえてきてはおります。  それから,いろいろ充実をさせていくべきだというご指摘でございますけれども,できれば少しでも多くの方に利用していただきたいということで,保存してる資料を検索できるようなホームページもつくっております。あるいは,来ていただいたときに,レファレンス機能といいますか,これも大学と連携させていただいて,こういうものを調べたいんだというふうに,お越しになるといろんな資料を検索する,そんなこともさせていただいておりますし,またあわせて,こういう市史編さんをやっております文書館の事業の一環といたしまして,講演会でありますとか展示会,こういうものもさせていただいております。つい先日もさせていただきましたけれども,数百名というふうな形での参加者を得ておりますので,今後とも文書館としての役割をきちっと果たしていきながら,できるだけたくさんの方に利用していただきやすくする工夫を進めてまいりたいと考えております。  以上です。 77 ◯分科員(小林るみ子) ありがとうございます。  旧校舎跡地利用については,いろんな需要があるということはよくわかっておりますし,いろんな局でいろんなふうに話し合いがされてきたことはよくわかります。ただ,そういう中で,やはり縦割り行政の弊害といいますか,そういうのがある中で,やはり企画調整局が持つ役割というのは,やっぱりそこの間に立って連携といいますか調整というか,そういう役割だと思ってますので,特にこういう跡地利用について,本当に安易に売却ということがないように,その歯どめにもなりますので,やはり企画調整局としての役割を果たしていただくためにも,ぜひこの跡地利用についてはイニシアチブをとっていただきたいという,そういう強い思いは再度お伝えしたいと思います。  2番目の神戸市の文書館の話なんですが,とてもすてきな建物で,南蛮船のレリーフがあったりして非常にいいんですが,私も昔,南蛮美術館があったときに1度行ったことがあるんですけど,この間行ったときにそのさま変わりにちょっとショックだったんですけれども,いろんな文書や古文書や新聞,図書などありました。ただ,私が物足りないなと思ったのは,やはり60年前の戦災,それから水害ですね,そして今回の震災と,そういう近代の歴史というのが本当にその資料がないんですね。尋ねてみましたら1冊,2冊,本を出していただいたんですけれども,やっぱりそれに対しての資料がほとんどない中で,今回ようやく神戸市文書館の方が「米軍資料にみる神戸大空襲」というホームページを立ち上げたという,そのことをお聞きしたんですけれど,そのほかにも,神戸市の方でも「神戸 災害と戦災 資料館」というホームページもあるんですけど,やはりホームページはホームページなんですよね。やはり次代を担う子供たちに,しっかりと戦争の意味とか,それから水害のこと,そして震災のことをしっかりと伝えていくためにも,目で見て,耳で聞いて確認をする,そういう場所は本当に必要なんではないかと思っています。  それで,私たちも以前から要望をしてきたんですが,神戸に平和記念資料館というのがないというふうに思ってまして,この間凍結された状態なんですけども,ぜひこういう文書館の再開発といいますか,再生も含めて,こういう平和資料館をぜひその間に考えていただく,その範囲に入れていただくということもできないかという,その点をもう1度ちょっとお聞きしたいと思います。 78 ◯玉田企画調整局企画調整部長 平和記念資料館としてということでございますけれども,行財政局の所管になりますが,従来の,建物をつくるということにつきましては凍結,行財政改善緊急3カ年計画で引き続き検討していく事項ということで位置づけられておるというふうに聞いております。  我々の文書館ですけれども,やはりかなり資料が多くございますし,スペースもそんなに広くございません。歴史的・文化的価値のある資料の保存・閲覧という,現在の文書館の機能は,どうしてもそこできっちり果たしていく必要がありますので,戦災資料等のことに変えていくというふうなことについては,今のところそういう考えは思っておりません。  以上です。 79 ◯分科員(小林るみ子) 歴史というのは古代から中世,そして近代とつながっていくわけでして,やはり歴史資料館,神戸市の文書館としては,やはりつながったものをあそこで展示をしていかなければいけないんではないかと私は思うんですね。スペースがないというふうにおっしゃっておられましたけど,私の目には十分にスペースがあったような気がすごくするんです。やはり質的にも量的にも充実したものをつくっていくことで,あそこが十分に生かされていくんではないかと思ってますので,平和記念資料館といいましても,結局神戸市の全部の歴史をたどるような中身になっていくと思いますので,ぜひその平和記念資料館ということも含めた形で,この文書館の再生のことを検討していただきたいことを改めて思うわけです。  やはり,戦後63年過ぎまして,震災も13年過ぎますと,もうご存じのように,その経験者というのは本当に少なくなってきています。そういう中で語り伝えていくことの大切さというのをつくづく感じますので,ぜひこの検討はしていただきたいことを,またあえてお願いしまして終わります。  以上です。 80 ◯主査(芦田賀津美) 次に,林委員,発言席へどうぞ。 81 ◯分科員(林 英夫) 私ラストバッターで,あと20分,最後までもう一頑張りよろしくお願い申し上げます。  以前,都市計画の方々とまちづくりについてお話ししたことがあります。そのときに,これからの都市計画というのは,ハード中心からソフト中心にいくんじゃなかろうかというふうなお話をしました。特にお役所の方々といいますと,一般市民から見ますと,ちょっとまだまだかたいイメージがあって,今後やはりもっとソフトに柔軟にということを申し上げていたんですけども,朝方ちょっと局長にも申し上げましたように,今回,都市計画の方に景観室というふうな環境に配慮したソフト中心のセクションができるということで,大変うれしく思っております。  そういう観点におきまして,本会議でもポスト2010年の神戸はどうなるんだろうかということでお話を伺いました。私としては,市長がこれまで言ってらっしゃる,環境であったりとか,デザインであったりとか,市民参画というのを一体化していく,融合していくというのが今後のあるべき姿ではなかろうかというふうに考えております。  そこで改めてお伺いするんですけども,2010年以降の新しいビジョンづくりといいますか,次期基本計画の策定準備に当たりまして,環境とデザインというものをどういうふうに融合していくのか。例えば環境都市とか,あるいはエコタウンとかというような名称があるんですけども,この融合についてどうお考えかという。あるいは環境に優しいデザインの推進というのを行政がどうリードしていくのかということもあわせてお伺いしておきたいと思います。  それから,きょうはちょっと1枚写真を持ってきまして,これはもう皆さんよくご存じの風景だと思います。ポーアイの神戸学院大学のすぐ前のしおさい公園で,私,何回か行ったんですけど,このヤシの木がどうこうというきょうは話じゃなしに,こちらに風力発電の風車といいますかプロペラがありまして,私はこれが非常に気に入りました。もう一目瞭然,ここに行ったときに,環境に配慮している公園だなというイメージがあって,非常に心が優しくなるような感じがいたしました。もちろん大学とのマッチもしてますんですけども,眼前には海が広がっておりまして,大変神戸らしいロケーションだなというふうなことを感じました。  そういう点で,ウオーターフロントについてお伺いしたいんですけども,今後やはりグランドデザインをつくっていくに当たって,そのデザイン化の中に,いかに環境に優しいウオーターフロントをつくっていくのかということで,例えばソーラーパネルがだっと張りめぐらされていたりとか,あるいは屋上の緑化であったりとか,壁面の緑化であったりとか,それが直接どういうふうに効果がある以上に,やはり行政として,今後のその21世紀の将来を見渡すに当たって,環境にやっぱり配慮をしてると。本会議でも言いましたが,環境に優しいものは美しいものだというふうな価値観を行政がリードしていくべきだと思うんで,その辺のお考えについて,改めてお伺いをしておきたいと思います。  それから,もう1つは,話も出ておりましたが,医療産業都市構想で,私も重要性は理解してるんですが,かかりつけの医者とか,あるいは知り合いのドクターに聞いてみると,高度医療にかなり金使い過ぎじゃないか,神戸市と。あるいは,もっともっと民間の臨床医との連携が必要なんじゃないかと。いやいや,まだまだこれから研究が進んでいくんで,そんな一気呵成にはいかないですよと私説明するんですが,この際ですから,改めて高度医療の恩恵というものを,今後どう広く市民に享受していくといいますか,市民の方が注目しながら,そういうことは行政として必要なんだなということが理解できるような形で推進なさるのかという点と,それから今回知的クラスター創成事業として2億7,000万円計上されています。大阪の彩都ですね,北部にある。そこと連携していくということなんですけども,きょうも広域行政の話出てましたが,どういう形でこれ連携しながら,広域的にクラスターづくりしていくのかということが全くわからない。そういう中での予算計上ですので,そこを改めてご説明をいただきたいと思います。  以上です。 82 ◯中村企画調整局長 林委員のご質疑のうち,デザインと環境の問題でございます。ご答弁申し上げたいと思います。  新たな都市戦略としてのデザイン都市・神戸づくりというのを提示をさせていただいているわけでございます。昨年12月に策定をいたしました,推進するための基本的方針の中の暮らしのデザイン,これの基本方針というのは,デザインに出会い創造性をはぐくむことにより,多様なライフスタイルを尊重し,地域に愛着を感じ,生き生きと暮らせるまちを目指すと,挙げさせていただいております。  環境という意味で見ましたら,まさにここに環境の問題というのも含まれるんだろうなと,このように考えておりまして,ご指摘のございましたエコデザインの積極的な推進,あるいは環境に優しいライフスタイルの実現,これがまさにデザイン都市・神戸を推進していくに当たっての大変重要な取り組みであると,私自身は本当にそう思っております。  そういうために,例えばということでございますけれども,すべての市民の皆さんが環境に配慮した行動や取り組みを継続的に行うことを呼びかけるという意味から,もったいないやん!KOBE運動ですとか,こういうものに引き続き取り組む。あるいは,我が家のもったいないやん宣言制度,さらには,レジ袋の削減に向けた取り組み,あるいは地域でのエコタウンづくりの取り組み,それと関連をしまして,わがまち環境宣言,こういう取り組みというのを役所の方としてもご提示申し上げて,それで市民の皆さんと一緒になってそれを進めていく。市民の皆さんもそういう運動に参画することによって,そういう住まい方をするということがまさに暮らしのデザイン,環境面からの実現になっていくんではないかと,このように考えておりまして,大変重要な点だと思っております。ぜひそういうことで,環境局のみならず,全局を挙げてそういう観点からの取り組みというのも今後進めてまいりたいと,このように考えております。  以上です。 83 ◯足立企画調整局参与 ウオーターフロントのグランドデザインを検討する中で,環境の問題をどういうふうに考えるかということでございますけども,中でも緑については都市の魅力的な空間を形成する上で非常に貴重な資源,資産,要素であるというふうに考えておりますので,少なくとも緑についてはグランドデザインをつくる中で,壁面緑化,屋上緑化,あるいは緑のオープンスペースなりシンボルになるような木をどうするか等々,建設局やみなと総局と連携しながらの中で十分議論していきたいというふうに考えております。  以上でございます。 84 ◯神田企画調整局参与 医療産業都市構想につきまして,高度医療の提供についてのご質問でございます。  これまで,私どもの先端医療振興財団では,例えば先ほども少し触れましたけども,最先端の機器を使いまして,特に今はPETとCTとを組み合わせた機器ががん検診等には一番最先端の機器でございますけども,こちらの方も2機導入いたしまして,がん等の検診をやっております。今年度恐らく約4,800人程度の方が受診されるんじゃないかというふうに思ってございます。それからまた,がんの放射線治療ということでは,CTとリニアックが一緒になった機器がございます。これCTリニアックと申してます。そういったことで,高度な放射線治療もやっております。さらに,先ほどもちょっと触れましたけども,このたび,民間企業と共同で開発しております4次元の高度放射線治療装置というのがございまして,こちらの方も薬事承認は得られましたので,この春から市民の方々にそういう提供していきたいというふうに思っています。  それ以外にも,カテーテル等を用いまして,開頭,頭を開けるんではなくして,カテーテルを用いまして脳血管治療をやるとか,そういったことをやってきております。ただ,ご指摘ございましたように,まだ市民の方よくご存じないということもあるかもしれません。私どもそういうPRは今後ともやっていきたいと思っております。  それから,また別途,神戸健康科学振興ビジョンの中で,将来新しい中央市民病院を,これを臨床の核にしまして,がんとか移植再生医療等に特化しました医療機関を集積させる,そういった,いわゆるメディカルクラスターの形成というのを提案されておりまして,これは市民をはじめといたしまして,国内外の患者の方々に対しまして,国際的に見て標準化された医療であっても,高度のそういった熟練を要する高度専門医療サービスを提供するということでございます。またあわせて,医療関連企業のそういった事業展開の場を創出するということを目的にしたものでございまして,その取り組みを進めていきたいと,かように思っております。  今,このメディカルクラスターにつきましては,新しい中央市民病院と,その周辺に配置されます高度専門医療機関との連携が不可欠だというふうにされております。お互いにそれの連携を図ることによりまして,中央市民病院の患者さんが標準医療に加えて,適切な高度専門医療を選択できるということもございますし,また一方で,合併症の患者さん等におきましては,高度専門医療機関単独ではなかなか対応が難しいということでございますけども,横に新中央市民があるということで,そういった連携によって適切な医療提供を行うことができるというようなこともございます。今後そういったことの実現に向けて取り組んでまいりたいと思っております。 85 ◯須藤企画調整局参事 それでは,私から知的クラスター創成事業についてご答弁させていただきます。  知的クラスター創成事業は,文部科学省が始めました制度でございまして,地方自治体の主体性のもと,知的創造の拠点である大学や公的研究機関を核として,関連研究機関,研究開発型企業等の参画により,国際的な競争力のある技術を生み出すための集積を目指すプロジェクトでございます。  平成14年度からの第1期事業では,大阪北部彩都地域との連携を条件として採択されたわけでございますけども,今年度から開始されてございます第2期事業におきましては,当初から大阪府とともに共同で提案いたしまして,具体的な事業の推進に当たっての司令塔である関西広域バイオメディカルクラスター本部でございますとか,研究成果の事業化等の内容方針を総括する事業総括を共同で設置しているところでございます。  今回の事業では,大阪北部の彩都地域を中心とした創薬や,神戸地域を中心とした再生医療や移植医療などの先端医療,あるいは治療以前の予防医療を重点テーマとして,創薬分野におきましては供給側でございます研究者の技術シーズをもとに,企業への技術移転やベンチャー設立などの産業化に向けた仕組みづくり,先端医療サービスや予防医療サービスについては,需要側である市民や患者の立場に立ち,研究者や企業の技術を組み合わせて,医療・健康サービスを効率的に実用化する仕組みづくりに取り組んでるところでございます。  そして,両地域において,今,申し上げましたこれらの仕組みを共有いたしまして,企業による新しい医薬品の開発や安全・安心な医療の提供,あるいは科学的な健康づくりの支援を促進することにより,国際競争力を有するバイオクラスターとして発展させることを目指しているものでございます。  また,昨年3月に提言されました,神戸健康科学振興ビジョンでは,ライフサイエンス分野における国際競争力を高めるために,この大阪北部の彩都地域のみならず,医療関連の分析測定機器開発が強い京都地域及び京阪奈地域をはじめとした,関西全体での広域連携の必要性が提案されております。この具体的な取り組みといたしましては,本年1月31日には,京都市との広域連携事業として,両地域で取り組みが進んでございます分子イメージング技術をテーマとした発表交流会及び企業展示を開催いたしまして,京都及び神戸から多数の企業や研究者が参加して,両地域の交流を深めたところでございます。  また,神戸を含む関西地域の産学官の……(発言する者あり)  じゃあ短目にいたします。  あとは関西全体の国際連携の取り組みというのも進んでおりまして,例えばことしの2月に,フランスのリヨン,トゥールーズ,ストラスブルグの3つのバイオクラスターで構成されますライフサイエンス・コリドー・フランスというところと関西とで協力関係の構築に関する覚書を締結してございます。今後,このビジョンの点を踏まえまして,関西全体でのライフサイエンス分野の国際的なスーパークラスター形成を目指してまいりたいと考えおるところでございます。 86 ◯分科員(林 英夫) 最初にお役所はかたいイメージだと言ったとおりで,非常に丁寧にお答えいただきましたけども,私それを今聞いて,じゃあ市民の方にどれだけ説明するかと,非常に自信がないですけども,言いたいのは,今,本当に医療問題が大きくクローズアップされてて,救急医療の問題であったりとか,小児科の問題であったりとか,産婦人科の問題であったり,ドクターが足りない,ナースはどうするんだというふうな中で,高度医療をやっていくというコンセプトについて,もっともっとわかりやすく市民に説明していかないと,お役所何をやってるんだということになるんじゃないかというような趣旨で質問しておりますので,その中身をるる私聞いてどうしようもないので,今,言った観点で,やはりもっともっと市民にわかりやすく,行政として説明していただきたいということを要望しておきたいと思います。  それから,本会議でも中村局長,私の話で,環境と,そしてまたデザインと融合というところで,いろいろとうなずいてくださってて,もうご理解いただいてるなと思って,きょうもそういうようなお話を伺いました。やはり環境とデザイン,環境デザイン都市というのが1つの大きなコンセプトになっていくだろうと。これは何も私難しいことじゃないと思うんですよ。震災の後,本当にみんな苦労してまちづくりしていったわけです。あの六甲とか,あるいは新長田の再開発というのは,ちょっと私はまだどうだったんだろうかというふうな評価はしがたいところがあるんですが,ちょっとこれはもうご存じだと思います。兵庫区の松本地区,これが私どもは本当に代表だと思うんですよ。あれだけの焼け野原になった中で,みんなで力を合わせて──ご存じないですか,松本地区。せせらぎつくって,再生水を使って環境に配慮しながら,またまちの美観も配慮しながら,そしてまた,まちの人たちが市民参画で,自分たちの家の前が汚かったら,もう隣に負けないように掃除するというふうなことが,本当に大きな教訓として生かされてるわけです。全国的にも注目されたわけです。こういった──もっともっと平場の説明で,環境とやはりデザインというものを,もっともっと私たちの生活の中に取り組んでいきましょうというふうなことが必要だと思いますので,その1点だけはもう1度局長のお考えを伺いたいと思います。  それから,ウオーターフロント開発,いろいろとこれからグランドデザインご検討なさると思いますけども,1つだけお伺いしたいのは,例えばエコサイクルといいますか,自転車のような乗り物であったりとか,ベロタクシーのようなものが走れるような遊歩道になっていくのかどうか,そこだけちょっとお伺いしたいと思います。  以上でございます。 87 ◯中村企画調整局長 ご意見として大変よくわかります。神戸市でもかつては,震災前でも,例えばそれぞれのおうちの垣根とかお庭とか,そういうものをきれいにするときに助成制度をやったりした経緯もありますし,また最近では美緑花プロジェクトとか,そういうこともあります。また,文化としては,自分のところの前の道を朝掃いて,きれいにして,水でも打っておくというような文化もあるわけでございますね。そういうものを,大事にするような形で,みんなそういう住まい方をする,そういうまちにしていくということを,申し上げましたように,これ環境局だけの取り組みではございません。もちろん私どもを含めてでございますが,全庁を挙げてそういう視点からの取り組みというのをぜひ進めてまいりたいと。そのことがデザイン都市づくりにももちろん寄与すると,このように考えております。  以上です。 88 ◯足立企画調整局参与 都心ウオーターフロントにつきましては,回遊性の確保・向上というのが一番大事ですし,先ほど来ありますように,歩いて楽しい都心づくりというのも,これもまたこれからの大きなテーマかというふうに考えておりますので,空間さえあれば,ご指摘のような自転車が使える,あるいはゆっくりと歩けると,こういう空間をつくっていきたいというふうに考えております。 89 ◯分科員(林 英夫) もう余り時間がないですけども,本会議でも申し上げましたように,本当に21世紀,これから私たち地球環境をどうしていくんだと。その中で,やはりみんなで力を合わせながら生きていくというのは大きなコンセプトになってきますし,かといって,それだけではやっぱりなかなか自分たちの憩いの場とか,あるいは精神的なゆとりってできてこないので,もう少しデザインにもこだわっていきましょうと。そこには景観も含めて,いろんな自然との共生もあるでしょうし,そういったものをもう1度私たち,どちらかというと取り戻していこうというふうな気持ちだと思うんですね。私は戦後すぐに生まれた団塊の世代ですけども,やはり昭和30年代,高度成長の前というのは,いろいろと貧しいことがあったけれども,みんなやっぱり隣近所,力を合わせながら大掃除したりとか,みんなできれいにしようとか,むだなごみ出さないでおこうというような時代があったわけですから,そういった精神を取り戻しながら,例えばコンビニ行って,私もビニール袋もらいますけど,もう1度──きょう持ってる方もいらっしゃるかもしれませんが,ふろしき持とうよという運動でもいいですし,そういったことがよく北山委員もおっしゃっている心のデザインにもつながっていくんだろうと思いますので,そうした精神的な面もやっぱりきっちりと押さえながら,新しいビジョンをつくっていただきたいと思います。  最後にお願いをして終わりたいと思います。 90 ◯主査(芦田賀津美) 以上で,企画調整局関係の質疑は終了いたしました。  当局どうもご苦労さまでした。 91 ◯主査(芦田賀津美) 以上で,本日の日程は全部終了いたしました。長時間の審査お疲れさまでした。  次回は,3月5日午前10時より,27階第2委員会において,行政委員会及び市民参画推進局関係の審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  本日はこれをもって閉会いたします。   (午後4時40分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. 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