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  1. 神戸市議会 2007-03-05
    開催日:2007-03-05 平成19年予算特別委員会第3分科会〔19年度予算〕(交通局) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時3分開会) ◯主査(松本 修) おはようございます。ただいまから予算特別委員会第3分科会を開会いたします。 (交通局) 2 ◯主査(松本 修) それでは,日程によりまして,交通局関係の審査を行います。  当局におかれては,説明,答弁とも簡明にお願いをいたします。  それでは,当局の説明を求めます。局長,着席されたままで結構でございます。 3 ◯松田交通局長 それでは,交通局関係議案2件,予算第22号議案平成19年度神戸市自動車事業会計予算及び予算第23号議案平成19年度神戸市高速鉄道事業会計予算につきまして,一括してご説明申し上げます。  お手元の,平成19年度予算説明書の1ページをお開き願います。  市バス・地下鉄は,都市にとって欠くことのできない生活基盤施設であり,1日当たり50万人以上のお客様にご利用いただくなど,市民生活に不可欠な市民の足としての役割を果たしており,その役割はますます重要性を増しております。  一方で,市バス・地下鉄事業ともに,たび重なる経営改善努力にもかかわらず,その財政は危機的状況にあり,依然として続く乗客数の減少傾向等により,このままでは事業の存続すら危ぶまれる状況にございました。  このため,神戸市交通事業の経営改革プラン──レボリューション2004を策定いたしまして,抜本的な経営改革に取り組んでいるところでございます。  平成19年度においては,経営改革の取り組みにより強化した経営基盤をさらに強化するとともに,将来に向けての新たな市営交通を構築するために,経営改革プラン──レボリューション2004の総括と検証を反映した次期経営計画を策定・実施し,引き続き,福祉・環境・まちづくりなどの行政施策と連携して,市民の足を守るという役割を担ってまいります。  各事業の平成19年度予算の概要でございます。  まず,自動車事業会計の予算の内容につきましてご説明申し上げますので,4ページをお開き願います。  業務の予定量でございます。  平成19年度の運転計画といたしまして,1日平均の乗車人員は21万8,000人,乗車料収入は3,402万円,運転走行キロ5万1,975キロメートルなどを予定いたしてございます。  また,建設改良事業の概要といたしまして,路線バス車両を購入するため15億9,671万円を計上し,これに,建物建設工事などを合わせまして22億3,917万円を予定しております。  5ページをごらんください。  収入支出一覧でございます。
     上段には収益的収入及び支出を,下段には資本的収入及び支出を掲げてございます。  なお,当年度純利益は,中ほどの欄外,注書きにございますように,5,267万円を計上しております。  6ページをお開き願います。  主要事業でございます。  第1に,少子高齢社会への対応や地域のまちづくりに積極的な役割を果たすため,地域密着型バス路線の新設・拡充といたしまして,JR六甲道から篠原北町を経由して六甲ケーブルに至る路線,名谷駅から北落合を経由して神戸医療センターに至る路線,垂水東口から乙木,青山台を経由し塩屋大谷に至る路線の計3路線を新設いたします。また,各路線に対するニーズを的確に把握し,路線の変更・延伸・増便及び始発時刻の繰り上げ,終発時刻の繰り下げを実施いたします。  第2に,お客様サービスの向上といたしまして,市バスへのICカードによる乗車システムの導入に向けた検討を行うほか,忘れ物取扱所の日曜日開所,ホームページによる情報提供の充実を図ってまいります。  第3に,公共交通の原点である安全で安心な市バスの運行を行うため,外部研修機関への派遣などの職員研修,教育の充実に努めてまいります。  第4に,人と環境に優しい市バスの運行を推進するため,神戸市交通バリアフリー基本構想に基づき,ノンステップバスワンステップバスを積極的に導入し,こうべバイオガスなど環境負荷の小さい燃料を使用していくほか,バスターミナルを中心に,バス停名,行先表示の4カ国語表記を進めてまいります。  第5に,公共交通優先のまちづくりを推進するために,市バス・地下鉄などの公共交通機関の利用促進に向けて,モビリティ・マネジメントの実施,エコファミリー及びエコショッピング制度の実施,ノーマイカーデーフリーチケットの発売,エコ定期券制度の利用促進,市バス走行環境の改善に取り組んでまいります。  第6に,今後も経営改革を進めていくため,平成18年度までを計画期間とする現在の経営改革プラン──レボリューション2004に続く次期経営計画を策定し,実施してまいります。  8ページをごらん願います。  予算実施計画でございます。  収益的収入といたしまして,第1項営業収益では,第1目運輸収入から第3目運輸雑収入まで合わせまして127億6,887万円を,第2項営業外収益では,第1目受取利息及配当金から第5目雑収入までを合わせまして27億6,176万円をそれぞれ計上し,自動車事業収益合計で155億3,064万円を計上しております。  9ページでございます。  収益的支出でございます。  第1項営業費用では,第1目建物保存費から第6目減価償却費までを合わせまして144億9,084万円を,第2項営業外費用では,第1目支払利息及企業債諸費から第3目雑支出までを合わせまして8億8,630万円をそれぞれ計上し,これらに,第3項予備費5,000万円を加えました自動車事業費合計で154億2,715万円を計上しております。  10ページをごらん願います。  資本的収入でございます。  第1項企業債では13億6,500万円を,第2項他会計借入金では5億7,800万円を,第3項補助金では,第1目国庫補助金から第4目その他補助金までを合わせまして2億9,310万円を,第4項財産収入では296万円をそれぞれ計上し,資本的収入合計で22億3,907万円を計上しております。  11ページをごらんください。  資本的支出でございます。  第1項建設改良費で22億3,917万円を,第2項企業債償還金で19億3,770万円を,第3項退職手当債償還金で4億1,600万円を,第4項投資で384万円をそれぞれ計上し,これらに,第5項予備費2,000万円を加えました資本的支出で46億1,672万円を計上しております。  12ページをお開き願います。  債務負担行為でございます。  自動車事業につきまして,平成20年度までの期間に,路線バス車両の購入及び施設の更新等のため16億6,500万円を計上しております。企業債では,起債の目的・限度額等,一時借入金ではその限度額370億円を,他会計からの補助金では19億6,427万円をそれぞれ計上いたしております。  続きまして,高速鉄道事業の予算の内容につきましてご説明を申し上げます。  14ページをお開き願います。  業務の予定量でございます。  19年度の運転計画といたしまして,1日平均の乗車人員29万5,000人,乗車料収入4,709万円,運転走行キロ5万3,097キロメートルなどを予定しております。  また,建設改良事業の概要といたしまして,高速鉄道事業の建物,機械装置や付帯事業施設の建設などで,合計37億9,263万円を予定しております。  15ページをごらんください。  収入支出一覧でございますが,上段には収益的収入及び支出を,下段には資本的収入及び支出を掲げてございます。  なお,当年度純損益は,中ほどの欄外,注書きにございますように,西神・山手線で26億1,106万円の純利益を,海岸線では66億2,693万円の純損失をそれぞれ計上し,全線合計で40億1,587万円の純損失を計上しております。  16ページをごらんください。  主要事業でございます。  第1に,お客様サービスの向上といたしまして,18年10月に導入いたしましたICカードシステム PiTaPaに定期サービスを導入するほか,情報提供の充実など,多様化するお客様ニーズに対応したサービスの提供を行います。  第2に,お客様に安心して安全にご利用いただける地下鉄を目指して,神戸市交通局高速鉄道安全管理規程の運用により,輸送の安全管理体制の強化を図り,その他,名谷・妙法寺変電所の統合やATC(自動列車制御装置),ATO(自動列車運転装置)の更新など計画的な設備更新により,安全運行の確保に努めてまいります。  第3に,地下鉄の駅の点字誘導ブロックのJIS規格化,駅トイレのオストメイト対応を進めるほか,伊川谷駅にエスカレーターを設置し,人と環境に優しい地下鉄の運行を推進してまいります。  17ページをごらんください。  公共交通優先のまちづくりを推進するため,市バス・地下鉄などの公共交通機関の利用促進に向け,エコファミリー及びエコショッピング制度などに取り組んでまいります。  次に,資産の有効活用といたしまして,駅構内等の利用可能スペースを見直し,新規店舗の誘致を図ってまいります。  また,自動車事業と同様に次期経営計画を策定し,経営基盤の強化に努めてまいります。  18ページをごらん願います。  予算実施計画でございます。  収益的収入といたしまして,第1項営業収益では,第1目運輸収入から第4目付帯事業収入までを合わせまして196億7,691万円を,第2項営業外収入では,第1目受取利息及配当金から第6目雑収入までを合わせまして37億5,207万円を計上し,高速鉄道事業収益合計で234億2,898万円を計上しております。  19ページをごらんください。  収益的支出でございます。  第1項営業費用では,第1目線路保存費から第8目減価償却費までを合わせまして193億9,036万円を,第2項営業外費用では,第1目支払利息及企業債諸費から第4目雑支出までを合わせまして79億7,895万円をそれぞれ計上し,これらに,第3項予備費5,000万円を加えました,高速鉄道事業費合計で274億1,931万円を計上しております。  20ページをお開き願います。  資本的収入でございます。  企業債では,第1目企業債から第4目資本費平準化債までを合わせまして78億9,600万円を計上し,これに,第2項出資金から第7項雑収入までを合わせまして,資本的収入合計で129億6,745万円を計上しております。  21ページをごらんください。  資本的支出でございます。  高速鉄道建設費では,第1目建物費から第8目受託工事費までを合わせまして35億8,863万円を計上し,これに,第2項付帯事業建設費から第7項予備費までを合わせました,資本的支出合計で176億9,746万円を計上しております。  22ページをごらん願います。  債務負担行為でございます。  平成21年度までの期間に,施設設備の更新工事等の高速鉄道事業建設につきまして22億円,設備保守管理業務につきまして10億円を計上しております。企業債では,起債の目的,限度額等を,一時借入金では,その限度額250億円を,他会計からの出資金では6億5,400万円を,他会計からの補助金では47億3,234万円をそれぞれ計上いたしております。  以上,予算第22号議案及び予算第23号議案につきまして,一括ご説明を申し上げました。  何とぞ,よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。 4 ◯主査(松本 修) 当局の説明は終わりました。  引き続いて,順位により質疑を行います。  なお,委員会運営の効率化のため,答弁は適当なものについては,担当部課長からも答弁されるよう,この際,特に申し上げておきます。  また,質疑者が要望にとどめた項目についてはコメントを要しませんので,念のため申し添えておきます。  また,委員各位におかれては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いいたします。  それでは,川内委員,発言席へどうぞ。 5 ◯分科員(川内清尚) おはようございます。  それでは,早速,多岐にわたっておりますので,質問させていただきます。  交通局におかれましては,たび重なる経営改善に取り組みまして,平成16年度には,市バスの民間委託を主とする神戸市交通局の経営改革プラン──レボリューション2004を策定しまして,平成18年度予算におきましても,自動車事業の単年度の収支均衡,または,高速鉄道事業の海岸線のランニング収支の赤字を全線で解消するという収支目標を達成いたしました。  また,現在は,決算におけます実現に向けた最終段階に入っていると信じておりますが,また,19年度においても,それを継続させる予算案となっていることについては,改めて評価をしたいと思います。  これは,局長をはじめ,まさに労使一体となった取り組みの結果でありまして,市バス・地下鉄という,市民の足を守る決意がしみじみ伝わってきていると思います。  平成19年度においては,新たな交通局の出発を期待するという意味を込めて,以下の数点についてお伺いいたします。  まず,1点目は,海岸線の乗客増対策についてでございます。  これについては,以前からずっとこういう論議がなされているわけなんですが,これといって目新しいものが全く出てこないというのが私は現実だと思います。海岸線の乗客増対策については,沿線の活性化が不可欠であると以前からも主張しております。また,交通局独自の取り組みとしては多少限界があるかなということも認識いたしております。乗客増の取り組みにおいては,産業振興局,また,企画調整局等々,どのような連携・調整を行っているのか,今まで行ってきたのか──今も引き続き行ってきていると思うんですが──行っているのか。また,新たな取り組みを発掘するなど,昨年と変わった取り組みを行っているのかどうか,新しいアイデアが出たのかどうか,その辺のところを,交通局としての見解をお伺いしたいと思います。  それから,2点目は,市バス営業所の管理委託についてでございます。  交通局では,市バスの8つの営業所のうち,5つの営業所を民間事業者に管理委託を行っております。この管理委託によって収支好転のメリットは考えられると思いますが,公営交通は利益よりもサービスに重点を置いて取り組むことも必要でございます。サービス面の充実という観点から,管理委託を実施したことに対してどのような評価を行い,そしてまた,どのような課題があるのか。また,その課題に対して,今後どのように対応していくのか,その辺のところをお伺いしたいと思います。  それから,3点目は,市民からよく要望があります不採算路線の確保,市民要望もたくさんあると思うんですが,平成19年度において,地域密着型バス路線が新たに──先ほどご説明がありましたように,3路線新設される予定であります。垂水の方でも1つ新路線を新設していただきましてありがとうございます。市民の足として非常に喜ばれると考えております。今後とも,単年度の黒字を維持しつつ,また,路線やダイヤなどさまざまな市民要望に対して,交通局としてどのように対応していくのか。ひょっとしたら赤字路線になるかもわかりませんし,そのようなところをどのように対応していくのか。また,いわゆる不採算路線についても,市民の足として役立っていることを踏まえていただいて,今後とも確保していくべきと考えますが,この辺の採算と要望,そしてまた,市民要望,その辺のところのバランス的なことをお伺いしたいと思います。  それから,4番目,職員のおもてなしの心についてということで,昔は,駅では,駅の職員が,切符を手もぎなどしまして,改札業務をすることで,駅員と利用者との交流が図れていたと思います。市営地下鉄においては,自動券売機・改札機対応となって,ホームでは,朝のラッシュ時以外は無人で対応しております。そのため,駅員との触れ合いが極めて少ない状態でもあります。特に,高齢者の方々にとっては切符の買い方もわからないこともあると思います。大変機械の方も複雑になっていますから,わからないこともあると思うんですが,例えば,窓口で切符を発売したり,また,券売機の利用方法のアドバイスをするなど,駅員とお客さんとの触れ合いを重視して,JRとか私鉄に負けないサービスを展開してはどうかと思うんですが,その辺のところもお願いいたします。  それから,PiTaPaの導入についてでございますが,先ほども,ちょっとICカードの件が出ていましたが,昨年の10月から,地下鉄においてはPiTaPaが導入されまして,関西の主な公共交通機関を,PiTaPaという1枚のカードで切符の購入や精算を行わずして乗車できる便利なものとなっております。しかしながら,地下鉄におけるICカードの利用状況は乗車人員の3%程度にしかすぎず,まだまだ効果があらわれていないと思います。  そこで,まず1点目なんですが,定期サービスについてでございます。  これは,乗車人員のうち,定期利用者の割合が半数以上であるにもかかわらず,地下鉄においてICの定期サービスが導入できていないことも一因であると考えられます。早期にICの定期サービスを導入すべきと考えますが,導入のめど,いつごろなのか,それとも,やる,やらない,やるとすればいつごろか,その辺のところをお伺いしたいと思います。  それから,2番目は,バスのIC化でございます。  市営地下鉄とバスの連携については,スルッとKANSAIカードやNEW Uラインカードなど,1枚の乗車券で地下鉄とバスが乗車できるメリットがあります。しかしながら,現在のICシステムは地下鉄にしか導入されておらず,バスと地下鉄の連携という意味では,IC化のメリットが生かされていないと思います。市バスへのIC乗車システムの導入に向けた検討状況──検討されているのかどうか,その辺のところをお伺いいたします。  それから,6点目は,西神・山手線の改札機の整備についてでございます。  西神・山手線は黒字経営ということで順調にいっているわけなんですが,定期の利用区間を越えて乗車するとき,他の鉄道や海岸線は,定期とそれ以外の利用区間の切符を改札機に入れれば,例えば,JRなど,2枚重ねて入れれば改札を出ることができます。しかしながら,西神・山手線においては,のりこし精算機で精算しなければ出場できない。例えば,西神中央から三宮までの定期を持っていて,出張とか新幹線に乗るために新神戸駅まで行く場合には,新神戸駅でのりこし精算機に定期券を挿入して,三宮から新神戸までの追加料金をこの精算機に払って,出場証を出して改札機を通過する。逆に,今度,新神戸駅から西神中央駅に向かうときは──西神中央から三宮の定期持ってる人ですよ──使うときは,新神戸駅から三宮までの切符を買わなきゃだめなんです。その切符を購入して,なおかつ西神中央駅で,定期と新神戸─三宮間の切符をのりこし精算機に投入しなければなりません。西神・山手線においても,出るときに,定期と切符を2枚投入が可能な改札機を早期に導入すべきと考えますが,その辺のところの考え方をお伺いいたします。  それから,7点目は,神戸駅前のバスターミナル平面アプローチについてお伺いいたします。  JR神戸駅から北側のバスターミナルに向かうには,主に地下を通らなければなりません。また,地上からのルートもありますが,かなり遠回りでありまして,わかりにくく,どちらも非常に不便であります。例えば,JR神戸駅でおりて,市バスに乗ろうかといったときに,ずっと乗りなれてる人はもうすぐわかるんですが,初めて来られて乗ろうとしたときに,普通,大体,北側のバス停に行って探しますよね。駅員の方に,市バスはどこですか言うたら,この北側出たとこですと多分言ってくれると思います。行っても,行っても全部周囲囲まれてまして,何が何やらさっぱりわからないというのが現状だと思います。その辺で,神戸市の交通バリアフリー基本構想,平成14年11月にしかれたわけなんですが,それにおいても,JR神戸駅前からバスターミナルまで,歩道を設置して,遠回りせずに移動できるよう改善する必要があると提言されております。JR神戸駅からバスターミナルまで,地下を通らずに地上から移動できるように早期に改善すべきと考えますが,ちょっとご見解をお伺いします。  これは,実は,バスのターミナルまで行こうと思えば,1回下へおりて,サンこうべを歩いて,地下の広場のところからまた上へ上がっていくと,そういうようなつくりになっていると思うんです。外からも来られないことはないと思うんですけれども,その辺のところ,ちょっと考え方をお伺いいたします。  それと,8番目は,バス停のネーミングライツについてでございます。  バス停のネーミングライツの取り組みは,この2月1日から,第2弾としてスポンサーの募集を始めております。さらにこれを広げていくことによりまして,少しでも収益になればなということも考えておりますが,バス事業の新たな収入増対策として期待できると私は思います。ただ,収入増だけを追求するのではなくて,例えば,公序良俗といいますか,良識の範囲内でスポンサーを選定すべきことが私は求められると思います。何とかパチンコ店前とか──ややこしい店の名前とか,そういうのを選定したら,それは収入増にはつながるかもわかりませんけれども,やはり公的な面では問題があるかなと,そういうことは考えておられないとは思いますけれども。選定における基準の考え方をお伺いしたいなと思います。  それと,私は,垂水区なんで,最後は,商大筋の開通に伴う千代が丘のバス停ということでちょっと質問させていただきます。  垂水区内の道路で長いこと工事をしておりました商大筋が,間もなく全面開通する予定であります。これ,区民の皆さんは特にですが,市民の方も,やはり2号線から高丸インターの方へ抜ける道がかなり広くなりまして,また,歩道の方も3メートルの広い歩道で,障害者の方とか高齢者の方も大変喜んでおられます,段差もありませんし。その辺のところは大変よかったなと思います。狭隘の道路も大幅に拡張されて,バスの運行もスムーズになることがもう明確であります。  しかしながら,バスを利用する市民からは,新しい道にバス停が移動するとなると,新しい道までは坂道で遠くなることとか,それから,既存のバス停の利用を望む方も多いんです。特に,千代が丘,商大線から東側の地域の方は,今まで,もう出たらすぐにバス停がありましたので,その辺で若干不便さも感じているのかなと思うんですが,具体的には,その千代が丘のバス停について,今,3月から,下から学園都市の方へ行くバスは旧道を走れないんです,道路の形状上,どうしても上へ抜けられないということで。ただ,上からおりてくる分で,市バスの垂水駅行きですね。ですから,市バスの171系統は,今まで利用していた旧道のバス停を利用して,共同運行している山陽バスは新道のバス停を今利用することになっているんです,この1カ月間。市バスについては,今度新しい道が完全に開通されたときに──全面開通となった4月1日からですか──になったときに,今後とも旧道の千代が丘のバス停を──ですから,要は旧道を通っていただけるのか,いただけないのかというところを,皆さん,非常に気にされておりますので,その辺のところをお伺いしたいと思います。  ちょっと質問が多岐にわたっておりますが,よろしくお願いいたします。 6 ◯松田交通局長 数点にわたりまして,私の方から答弁をさせていただきます。  まず,海岸線の乗客増で,何か新しい取り組みあるいは他局との連携の内容ということでのお尋ねでございます。  海岸線は,もうご承知のように,インナーシティの活性化対策として,大規模な都市再開発プロジェクトによる新たな輸送需要に対処することを目的ということで計画をされましたが,震災後は,それに加えまして,西部インナーシティの復興促進の起爆剤ということで整備をされたわけでございます。  そういう意味では,地下鉄海岸線につきましては,西神・山手線とは異なりまして,沿線地区あるいは駅周辺の開発・整備を一体的に行う輸送需要の喚起を図るという観点の,需要喚起型の路線という性格を有しておるというふうに考えてございまして,海岸線の乗客増対策については沿線の活性化が不可欠ではないかと思ってございます。  そういう意味で,他局との連携でございますが,庁内の横断組織であります市街地の活性化プロジェクトチーム,あるいは沿線企業と行政で組織をいたします市街地の西部活性化共同研究会等を通じまして,乗客の増あるいはいろいろな沿線プロジェクトの推進,あるいはインナーシティ地域の活性化について,連携なり調整を図っておるところでございます。  ハード面では,ご承知のように多くのプロジェクトがありますが,一応,もう既に事業が完了したり,あるいは着手済みとなってございます。今後は,中央卸売市場の西側跡地の有効利用,さらには,中部下水処理場の廃止後の跡地利用等の新たなプロジェクトも予定をされておるところでございます。  これらの新たなプロジェクトについては,既存のプロジェクトと連携をしまして,地域の活性化なりにぎわいの創出なりを通じまして海岸線の乗客増につなげていければと,このように思ってございます。
     ソフト面では,昨年9月に,産業振興局,企画調整局と沿線の区役所が中心になりまして,兵庫・長田区南部における産業施設の見学会あるいはウオーキングを組み合わせました歩く地域産業めぐり,せり見学とか仲卸店舗での農水産品の体験購入を行います中央卸売市場の本場の見学会,その他地域産業めぐり5days等を実施しておるところでございます。  私どもとしましては,海岸線沿線で行われておりますイベント等を含めまして,地域の魅力を高める支援をしようということで,今年度から,海岸線全線に設置されました市街地西部活性化専用掲示板による,中央区,兵庫区,長田区のそれぞれのPRあるいはイベントのPR,さらには,海岸線周辺のイベントカレンダーの車内掲示,あるいはホームページによる情報発信なども行っておるところでございます。  このような取り組みの結果,開通当時は,1日3万4,000人程度でございました乗客も,今年度は12月までの9カ月間で4万661人と,約18%ふえております。特に,この12月につきましては,月平均が4万2,082人と,当初から比べますと22%というふうに順調に増加をいたしてございます。  何か新しい取り組みはということでございますが,私どもとしましては,今度,名前が変わりました,旧神戸ウイングスタジアムを,新しくホームズスタジアム神戸と──定期的に会合も持ちまして,神戸スタジアムの中でのイベント誘致に向けた協議も進めてございます。さらには,大規模イベントの誘致等も図っていきたいと思っておりますし,海岸線の沿線地域の護国神社で定期的に開催されております骨董市の開催を関係各所にも働きかけておるところでございます。さらには,企画調整局,国際文化観光局,それから,各区と連携をいたしまして,海岸線沿線を紹介するガイドマップの製作も行っております。地域沿線に足を運んでいただけるような取り組みをしていきたいと思って,準備を進めてございます。  いずれにしましても,ご指摘がありましたように,今後とも,関係部局と連携を図りながら,地域の活性化と人口定着を図りまして,沿線企業あるいは地域の住民の方々と,協働による沿線イベントの開催など,あるいはイベント間のネットワークを図るというふうなこともやりながら,乗客増あるいは地域の活性化に努めていきたいと,このように思ってございます。  次に,バスの管理委託の問題でございますが,その評価なり課題なり,対応策はどうかと,こういうことでございます。  16年度から委託を開始いたしまして,今年度,18年度も,何とか単年度収支均衡に向けた努力を行いました。もう3月も入ったところでございますが,何とか決算では単年度収支が均衡できる見通しを持ちつつある段階でございます。  その中で,この市バスの委託につきましては,16,17あわせまして──18もということで,いずれも順調にそれぞれ運行いたしてございまして,その選定に当たりまして,民間バス事業者については,経済性だけでなしに,安全・安定運行,サービス水準の3つの柱を中心にして事業者を決定いたしました。運行後の状況も,いずれも直営の体制のときと比較をいたしましても,サービスが低下することなく,安全・安定運行が実施をされておるということでございまして,18年度におきましても,委託全体で約24億円の削減効果を見込んでおるところでございます。  サービス面におきましては,委託前の運行サービス水準を当然維持するというのも前提でございましたが,各事業者の長年のバス事業者としての経験を生かしていただきまして,地域の方々の利便性等の要望にもこたえていただきまして,路線の新設・変更あるいはバス時間の繰り上げ,あるいは終発の延長というふうな利便性の向上にも取り組んでいただいてございます。17年度におきましても,18年度におきましても,一定のそれぞれのバス路線等の改善を行ってきたところでございます。  そういう意味で,サービスにも重点を置いた取り組みを実施してきてございますし,19年度においても,北落合においては,地域密着型の新設ということで,委託営業所についても,直営営業所と同様に,お客様の利便性が向上するような取り組みを行っていきたいと思ってございます。  その評価でございますが,市民の方々から,いろいろな手段で多くの声をいただいてございます。特に,バスに設置をしておりますお客様の声ハガキなどを通じましていろいろな声もいただいておるわけでございますが,委託営業所においても,計画的な研修なりCS運動なりの取り組みを行っていただいております結果,お褒めの言葉をいただくのも非常に多くなってございまして,委託営業所のお褒めのはがきは,全体を100といたしますと,お褒めの言葉をいただいておりますのは34%と非常に高い割合を示しておる状況でございます。  そうは言いましても,やはり客観的なこの委託についての評価が必要ではないかということで,客観的に検証・評価をしていただく外部委員を中心としました,市バス営業所の管理の受委託に係る評価委員会を17年度から設置をいたしてございます。これまで3回開催しまして,委託路線への,各委員が実際に乗車をいただいたり,あるいは営業所の視察,ヒアリング等,委員みずから検証を行っていただきました。その計画,現在のところ,市バスと同水準の安全・安定運行,サービスの提供がなされて,委託が適切に行われていると,そういう評価をいただいておるところでございます。  管理の受委託につきましてはいろいろな各事業者が取り組んでおられますが,外部委員を入れまして,こういう評価委員会を設けておりますのは私ども神戸市のみでございます。  今後,この評価委員会では,安全・安定運行,サービス水準,経済性の3つの柱をもとに,評価していく上での視点の整理を行いまして,評価をいただくことになってございます。  今後につきましては,課題ということで,いつまでたちましても,やはりバスというのは,大前提として安全・安定運行の確保が必要であり,あるいは経済面では財政効果を維持することが必要と,その上で一層のサービス水準の向上を図ることが必要だと考えてございます。  今後は,受託事業者のさらなるサービスのレベルアップを図りながら,いろいろなご提案もいただいて,私どもが決定いたします,路線なりダイヤなりの運行サービスにもそれを反映していきたいと,このように思ってございます。お客様の利便性向上を図っていきたいと思ってございます。  評価委員会も設置をしたところでございますので,その評価もいただきながら,今後とも,市民に愛される市バスとして評価いただけるような事業展開を図っていきたいと,このように思ってございます。  それから,3点目といたしまして,不採算路線の問題,市民サービスの問題でございますが,地域密着型バス路線ということで,いろいろ過去から5路線を運行しておりまして,今回新たに3路線ということで,従来,大型バスでは運行できなかった地域のバスの運行を実施しているところでございます。今年度も,新たな運行に向けて,現在準備を進めております。  市民要望に対する対応ということでございますが,私どもは,基本的には,やはりいろいろな経営改善に取り組んでおります。今年度も何とか黒字を見込んでおるところでございますが,来年度も黒字基調を前提として,より一層経営を安定化させて,市民の足を守っていきたいと,このように思ってございます。  お客様方からいろいろなご要望をいただくわけでございますが,あるいは区役所,病院等の公共機関からの要請もあるということでございますが,私どもとしましては,その都度,乗客需要や採算性,他路線との整合性も十分検討しながら,福祉・環境・まちづくりの観点,あるいは利便性の向上,あるいは乗客増の観点というふうなことも含めて検討しまして,路線の新設・変更あるいは延伸,さらにはダイヤ編成も行っておりますが,一方では,限られた車両,人員という制約もございますので,いろいろなさまざまなニーズにこたえるためにも,逆に,例えば,ご利用時間の少ない時間帯については,便数の見直しなども必要ではないかという,そういう観点の検討もあわせてやる必要があると思ってございます。利用実態に即したバス路線となるような努力をしていきたいと,このように思ってございます。  不採算路線については,私ども交通局としては,最も身近な市民の足として運行しておりますもので,市場原理だけではなかなか成立しがたい不採算であっても,やはり市民福祉の向上・維持を図るためにも,必要な路線を維持していくところに公営交通としての存在意義があると,このように考えてございます。  そのためには,やはり一般会計からの一定の行政支援は必要ではないかと思ってございますが,その上で,市民の足として,地下鉄とともに市内の交通体系の中心的な役割を今後とも果たしていきたいと,このように思ってございます。  次に,西神・山手線の改札機の整備でございますが,2枚の挿入が必要ではないかということでございます。  西神・山手線で今の改札機を設置しましたのが平成4年でございました。既に10年過ぎてございます。確かに,ご指摘のように,精算機を通さなければいけないというのが今の実態でございます。  ご指摘のありました2枚処理の改札機の開発がされましたのは平成8年ごろでございました。4年の段階ではそういう導入がなかなか難しかったということでございます。ただ,海岸線は平成13年に開通いたしましたので,この対応は可能な改札機を導入しておるところでございます。  私どもとしましては,西神・山手線につきましても,お客様の利便性の向上を図るという観点から,昨年10月のICシステム導入に伴いまして,一部,2枚処理が可能な改札機を,各駅それぞれに最低1台設置いたしまして,今そのシステムの検証を行っております。本年の秋ぐらいには,2枚処理が可能なようにそれぞれの駅で対応──とりあえずは1台でございますが──していきたいと,このように思ってございます。  今後,この改札機は平成22年度まで,順次,IC化対応等も伴います入れかえを行ってまいりますので,ICと併用する磁気併用機についても,2枚処理が可能な機種に,今後,順次,変更していきたいと,このように思ってございます。  次に,千代が丘のバス停でございますが,先ほどご指摘ございましたように,千代が丘のバス停が旧道をそのまま市バスとして使えないかと,こういうことでございますが,3月1日より,旧道の取りつけ工事が終了いたしました後,旧道の運行を,私どもの171系統の南行きについては運行しておるところでございますが,ただ,旧道にあります既存のバス停が個人の方の所有地でございまして,継続使用することは非常に難しいというお話がございました。都市計画総局などと協議をいたしまして,60メートルから70メートルほど南側に新たなバス停を設置するということで今調整中でございます。新しいバス停が完成しました3月中旬には,旧道沿いの千代が丘のバス停を利用いたしまして,私どもの市バスは旧道を運行するということで対応したいと思ってございます。  山陽バスにつきましては,48系統については,私どもとしましても,旧道を運行すべきではないかということで協議を進めておるところでございますが,具体的な方針が明らかになっておりません。2月下旬になりまして,3月1日以降も新しい新道を走るというふうなお話を聞いてございまして,ただ,山陽バスの2系統の一部を9系統として,一部については旧道を運行されると聞いてございます。  私ども交通局としましては,今後とも,従来どおり旧道の運行を続けていきたいと,このように思ってございます。  私の方からは以上でございます。 7 ◯雪村交通局次長 ICカードPiTaPaの導入につきまして,1点は定期サービスについて,2点目は市バスの導入状況,検討状況についてお答えをさせていただきます。  ご指摘のとおり,交通局では,平成18年10月1日に,市営地下鉄においてICカードによる乗車が可能となりました。導入したシステムは,株式会社スルッとKANSAIが運営するICカードシステムPiTaPaで,現在は神戸電鉄などでも導入を準備しておりまして,この19年4月1日には,市内の全鉄道のエリアでPiTaPaの利用が可能となるほか,また,4月には,近鉄や京都市営地下鉄にも拡大される予定で,関西圏の主な鉄道が1枚のICカードで利用できる予定でございます。また,JR西日本のICOCAとの相互利用が可能なシステムとなっておりまして,乗客の利便性を図り公共交通機関全体の利用促進につながっているものではないかと考えております。  ご指摘のとおり,市営地下鉄の導入時,18年10月のICカードの利用率は 1.7%でございました。12月は 3.2%になっております。スルッとKANSAIの各事業者の導入初年度の目標というのは2%でございまして,これは超えているというものの,今後とも,4月には利用エリアの拡大も予定されておりまして,ますます利用は増加していくのではないかというふうに考えております。  ご指摘のあります定期サービスにつきましては,PiTaPaでは,既に阪急・阪神など一部の交通事業者で実施しておりますし,JR西日本のICOCAでも既に導入をされております。現在,地下鉄では,定期の利用者が約半数を占めております。交通局としても,乗客の利便性の向上を図るとともに,ICカードの利用率を高めるためにも,定期サービスの導入は必要であると認識しておりまして,現在,開始に向けて準備を進めているところでございまして,19年秋をめどにサービスの導入ができるように努めてまいりたいというふうに考えております。  一方,市バスのIC化の導入についてでございます。  バスのIC化につきましては,近畿圏におきましては,平成18年2月に,大阪市交通局,神姫バス,阪急バスが,既にPiTaPaによるICカードサービスを開始しておりまして,この19年4月には,奈良交通がPiTaPaサービスを開始する予定でございます。  私どもの交通局におきましても,バスのIC化につきましては,従来の磁気券に比べて,やっぱり処理スピードが速く,タッチするだけで乗降が可能となるなど,スムーズな利用が可能となりますし,あわせて,1枚のICカードで,ご指摘のありました,バス,地下鉄の乗車が可能になるなど,公共交通のネットワークの拡大並びに利用者の利便性向上により,公共交通の利用促進につながっていくのではないかというふうに考えております。ただ,バスのIC乗車システムの導入につきましては3点ございまして,システムの検討,2点目がスケジュールの調整,3点目が提供サービスについての検討というのが必要になっております。  1点目のシステムについての検討ですが,現在設置しております車載機については,設置から10年が経過しておりまして,IC化対応を行う際には,既に導入しております導入社局のシステム構成等十分に研究するとともに,バスだけでなく,地下鉄も含めたシステム構成について検討が必要でございます。  2点目に,スケジュール並びに各社局との調整でございますが,IC乗車システムのサービスを開始するためには,スルッとKANSAIのシステムと接続を行い,ある一定期間──7カ月程度はかかるんですが,その間,テストを実施する必要がございます。テストについては,本市交通局だけでなく,スルッと加盟事業者並びに相互利用先でありますJR西日本ともテストを実施する必要がありまして,テストスケジュールについては,今後,スルッとKANSAIと調整を十分に行う必要があるというふうに考えております。  また,本市交通局におきましては,共用区──山陽バスさん,共同運行路線──神姫バス・阪急バスさんを有しておりまして,関連する社局とも十分協議して,スケジュールの決定をしてまいりたいというふうに考えております。また,提供サービスですが,地下鉄においては,ICカードサービスとして,お客様の1カ月の利用額に応じた利用額割引サービスを実施しております。バスのIC化導入システムの実施におきましても,提供サービスの検討が必要になってこようかと思います。  今後,こうした幾つかの事項に向けて調整並びに検討を実施いたしまして,バスのIC化導入に向け,十分検討していきたいというふうに考えております。  もう1点,バス停のネーミングライツの件でございます。  ネーミングライツは,施設の運営資金調達のための手法として公的施設にも普及し始めておりまして,本市でも,グリーンスタジアムを,平成15年から16年まではYahoo!BBスタジアムとして,17年から19年まではスカイマークスタジアムとして,また,神戸ウイングスタジアムを,この19年から21年まではホームズスタジアム神戸として採用されております。交通局では,その地域に密着して,お客様に愛され,利用しやすい市バスを目指しまして,平成17年度に,須磨区鷹取町のバス停で,全国で初めて,バス停名に社名や店舗名を併記できるバス停のネーミングライツ制度を試験的に導入いたしました。「鷹取町(マルアイ前)」という形で導入しております。平成18年度は,前回より募集箇所を拡大いたしまして,スポンサー獲得を図るとともに,乗客増,収入増につながるよう,現在,作業を進めております。  今年度は,前回募集を行った9カ所を基準といたしまして範囲を拡大しております。募集するバス停の数を,全19系統,210カ所に拡大をして,一般公募を行っているところでございます。  バス停ごとにネーミングライツスポンサーを募集しまして,手続でございますが,局内のバス停副停名審査会での選考を経てスポンサーを決定しております。現在,7バス停につきまして,7事業者等から応募があり,現在,審査中でございます。  スポンサーでございますが,その選定基準でございます,ご指摘の。バス停副停名審査会において選定しておりますが,スポンサーが市バス停留所の命名を行うにふさわしい事業者であることを,審査基準においては定めております。ご指摘のように,公序良俗,良識の範囲内としておりまして,一例としては,次に挙げるような事項は不承認事項としております。  例えば,社会的・市民生活の観点から適切でないもの,公の秩序,善良な風俗に反するもの,公衆に対して不快の念を与えるものであるとか,風俗営業及び風俗営業に類する業種に関するもの,また,青少年保護の観点から適切でないもの,また,ギャンブルに関するもの等につきましても不承認事項としております。  今後とも,ネーミングライツにつきましては,利用者の方々が利用しやすく,親しみやすいバス停を目指すとともに,少しでも交通局の財源確保に努めてまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 8 ◯道盛交通局参事 2点,お答えを申し上げます。  一つは,お客様との駅での対応なり,サービスの点について。それから,神戸駅前のバスターミナルのアプローチの点につきましてお答えを申し上げます。  まず,1点目の,駅でのお客様との触れ合いなり,対応の点についてでございますけれども,高齢化社会の進展とか,あるいは障害者の社会進出に伴いまして,高齢者や障害のある方のお客様のご利用が年々増加してございます。こういった中で,このような方々をおもてなしの心で迎えて,安心して,また快適にご利用いただくようにということが,私どもにとりまして一番やっぱり大事なことだということで,そういう認識をしてございます。  市営地下鉄では,他の鉄道は無人化が進んでございますけれども,すべての駅の改札口の窓口に駅係員を配置してございまして,駅の周辺施設の案内,あるいは自動券売機の利用方法のアドバイス,それから,自動券売機で購入できない割引切符など,そういった切符の発売,それから,障害をお持ちのお客様には,絵とか記号であらわした,意思疎通を図るような,そういうコミュニケーションボード,そういったものも使いまして,そういった接遇なども行いながら,高齢者・障害者,あるいは駅に不案内なお客様などの対応に当たってございます。  また,特に,お客様の多い三宮駅の東口の改札につきましては,17年度に改修工事を行いまして,お客様との応対用窓口も設けさせていただいているところでもございます。  また,車いすの利用者に対しましては,携行型の簡易スロープ,私ども,渡し板と申しておりますけれども,そういったものを用いての乗降介助,あるいは視力障害者には,ひじを持っていただいて,そういった形での誘導など,駅係員が対応してございます。  お客様にはおもてなしの心を持って接するようにということで,外部講師も招いて実施をした接客マナー研修とか,あるいは定期的に実施している教育訓練の中で指導徹底も図ってございます。  ご指摘のように,公共交通機関を利用する際にさまざまなサービスが今機械化されている現状の中で,人と触れ合うことで,お客様は安心感とか,あるいは防犯上の対応などもできますし,多様なニーズに柔軟に対応できることなどが考えられます。そういった面で,対応の重要性を理解をしてございます。そのため,特に研修を通じまして,職員1人1人のそういったレベルアップを図るように,さらなるサービスアップを図ってまいりたいと思ってございます。  それから,神戸駅前のターミナルのアプローチの点でございますけれども,14年11月に策定されました神戸市のバリアフリー基本構想におきまして,ご存じのように,三宮・元町・神戸・垂水の4地区が重点整備地区に選定されてございます。それぞれの重点整備地区内における駅舎あるいは駅から主要施設への経路につきまして,バリアフリー面での課題あるいは具体的な整備方針が定められてございます。それぞれの交通事業者あるいは道路管理者は,この構想にのっとりまして実施計画を作成しまして,2010年を目標に整備を行っているということになってございます。  現在,神戸駅前のアプローチにつきましては,ご指摘のように地下街を通って,エスカレーターか階段を利用してターミナルへ出る方法と,地上からは──ターミナルをぐるっと回って北側になってしまうんですけれども,北側にある既存の横断歩道を利用することによりまして,遠回りであるものの平面移動が確保されているということでございます。  このような中で,この基本構想におきまして,神戸駅からのバスターミナルへのアプローチの改善について提起がされてございます。アプローチの改善につきましては,現在,道路管理者でございます建設局が,2010年までの整備を目途に検討中ということで聞いてございまして,現在,具体化していないのが現状でございます。  ご指摘のように,横断歩道を設置しまして,JRとバスターミナルとの平面かつ最短距離で結びますと,そういう非常に便利な動線が確保できて,バス停の乗り継ぎの利便性向上になると思ってございます。ただ,バスターミナルに発着するバスが,1日9路線で約 600本ございます。そういった面で運行本数が多く,特に,8時台には1時間当たり53本が実は通ってございまして,そういった状況で,あと,乗降客が1日に1万2,000人という状況でもございます。  そういった中で,横断歩道を設置した場合に,横断歩道を利用する利用者や一般通行者がバスとどうしても交差することになり,安全性の確保及びバスの定時運行にも影響するという問題がございます。そういった中で,また,横断歩道の設置位置につきましては,地下街の構造設備とか,あるいは道路施設との関係もございまして,駅前広場を管理するJRや地下の店舗を管理する地下街との調整も必要と思われます。  そういった面で,横断歩道の設置につきましては,安全性の問題とか,あるいは物理的な問題の課題がございまして,すぐには解決できる状況にはないわけですけれども,建設局と関係機関と引き続き十分協議をしてまいりたいと考えてございます。 9 ◯分科員(川内清尚) ありがとうございました。  ちょっとわかりやすいやつから再質問させてもらいます。  神戸駅前の,今おっしゃられたバスターミナルの件なんですが,地下をおりて,地下を歩いてまたその地下から上がっていくと。そして,あのバスターミナルの中に入るようになるんですよね。外にしたら渡るから,横断歩道がたくさんできて渡らなあかんから危ないというようなちょっとおっしゃり方やったと思うんですが,例えば,バスの乗降口は左側になりますよね。例えば,回転の仕方を逆にしたら,その横断歩道を渡らずに,もう外から入って,今,反時計回りに回っておられると思うんです,中から乗りますから。ですから,それを外にしたら,じゃあ横断歩道を渡って外から乗ろうと思たら危ないやないかというようなご指摘やと思うんですけれども,だったら,それを,方向を逆にして時計回りにバスを回らせたら,外からすっと入って,そのまま乗れるんではないかなというようなことも考えられるんですが,その辺のところを何かちょっとコメントをいただきたいなと思います。  それと,あと,職員のおもてなしというかサービスのところです。その辺については,また,一部の鉄道会社においては,切符の購入とか,また,手荷物の運搬,ホーム等施設への案内をサポートする駅ボランティアの導入によって窓口サービスの充実を図っているところもあるんです。  交通局におきましても──例えば,OBの方とかそういうボランティアの方,有料ボランティアでも結構だと思うんですけれども,何かそういう策をしていただいて,本当に切符の買い方がわからなくて困っている人,時々見かけるんです。そういう方はやはり本当に困ると思いますので,その辺のところの,ぜひまた検討をお願いしたいなと思います。  海岸線の乗客増については,18%増加やということもあるんですが,特に,この中央卸売市場の跡地,この辺のやはりいろいろいいアイデアを出していただいて,活性化できるような形と──ただ,イベントなどはやっぱり一時的なものでして,例えば,どこそこで何かサッカーの試合するとか,どっかで何とかのショーをするとか,そういうのは一時的には集まるんですが,最終的にはやはりその沿線に居住される方がやはりふえないと,なかなか活性化というのは無理かなという感じもするんです。ですから,また,都市計画総局といろいろ連携とっていただいて,できるだけやはりその沿線に人が住めるような,そういったやはり環境整備というか,住宅整備というんですか,その辺もできたらなと思います。  それから,ICの定期サービス,これについては,いろいろ2%とか3%とかまだ少ないみたいですけれども,地下鉄においてPiTaPa定期サービスが導入できたら,地下鉄と他社との──少ないかもわかりませんけれども,徐々にまたふえてくると思いますので,その辺のところは──また連絡定期がそれで可能となるのかどうか,その辺のところをちょっとお伺いしたいのと,これはもう簡単でいいです。  それと,商大筋のあのバス停,市バスの方はそうしたら走っていただけるということで──1日8本でしたか,9本ですか──走っていただくということで理解しておきます。  市民の方々の要望というのはなかなかちょっと複雑なものがありまして,できるだけもう家に近いところにバス停があった方がいいことはいいんです。かといって,今度,家の前にバス停つくったら,何でうちの前にバス停つくるんやというようなことでまたいろいろ苦情もありますし,いろいろな面で,要望の濃淡はあるんですが,やはり地域性を生かして,今までやっぱり使ってたバス停が遠くなるということで,そりゃそこへ走らせたら新しい道できた意味がないやないかというふうにおっしゃられるかもわかりませんけれども,それはまた1時間に何本かの,やはり高齢者の方とか障害者の方も配慮していただいて走っていただくということで確認いただきましたので,ぜひ協力の方お願いしたいと思います。  そしたら,駅ボランティアの件と定期サービスの件,バスの旋回,反対にしたら──もうバスの乗降口を右側にかえるわけにいきませんから,反対にしたら外から乗れるんちゃうかなと思うんですけれども,回る──旋回を。ちょっとその辺のところ。  やはり開かれたバス停にせなだめですわ。もうどっからでも,あんなん,神戸ドームでもできたんかな思います,あれ全然見えないでしょ,北側に入り口1つあるとおっしゃってましたけれども,大変ですよね,あれ,北側ずっと神戸駅から回るの。ですから,四方八方もうどこからでも入れるように私はすべきと思うんですけれども。1回1回地下へおりていって,また階段上がってするよりはそれの方がいいと思うんですけれども,その辺ちょっとお願いします。 10 ◯松田交通局長 私の方から,何点かお答えをさせていただきます。  まず,IC定期,PiTaPaの定期の他社局との連携といいますか,連絡定期でございますが,この連絡定期でございますが,今までの磁気の定期でまいりますと,ご承知のように,北神急行・新交通・阪急・阪神・山陽,それから神戸電鉄,これらの連絡定期券も発行しておるわけでございまして,私どもとしましては,ICになりましたら,やはり同じような取り組みをしていく必要があるというのは基本的な考え方でございます。  ただ,これをやるということになりますと,例えば,スルッとKANSAIに加盟しておられるすべての事業者が,一定の制約を持った上でのサービスの提供ということになっておりますので,いろいろな制約があるわけでございまして,今の段階ですべてを実施するというのはなかなか難しい状況でございます。  例えば,具体的には,3線にまたがる定期,例えば,地下鉄から北神急行に乗りまして神戸電鉄に行く,さらには,山陽電車から神戸高速に乗りまして阪神,これは地下鉄関係ございませんが,こういう3線。それから,2駅でありましても乗車パターンが異なる駅,経路が特定できない場合と。例えば,地下鉄三宮から湊川公園で一たんおりられまして,神戸電鉄の湊川から乗りまして鈴蘭台まで行かれる2線連絡定期券の場合など,この場合,三宮で定期券で入りまして,湊川公園で神戸電鉄に乗りかえをされて鈴蘭台でおりるというのが本来のルートでありますが,三宮から新神戸,谷上を経由して鈴蘭台に行くと。こういうルートは,これは改札機を通りませんので,極端なことを言えば,鈴蘭台で,今の時点であれば降車ができると,こういうことになっておるわけでございます。  IC化をされますと,一たん機械に入れまして,そのルートが決まっておりましたら,例えば,湊川回りでいきますと,必ず湊川で一たん降車をしなければいけないという,そういう情報が入っておりますので,もし谷上回りでいきますと,それが入らないまま鈴蘭台で出ますと,そこで改札機がストップしてしまうと,こういうシステムになるということでございました。  私どもとしましては,できるだけ3社のこういう定期の発行をしたいと思ってございますが,今の段階では,この秋の開始の段階では,地下鉄の単独の通勤・通学定期,それと,北神急行との連絡定期,それから,ポートライナーとの連絡定期,これについては,それぞれ対応がシステム的に可能でございますので,これについては,早期にこの秋に取り組みをしていきたいと思ってございますが,その他,先ほど申しましたようなケース,いろいろあるわけでございまして,我々は,本来は同時導入ができればと思っておるわけでございますが,スルッとKANSAI全体でのシステム上の問題が解決されませんとなかなか難しいというのが今の状況でございます。私どもは,かねてから,できるだけ早期のシステム開発をお願いしておるところでございまして,早期に取り組みができるように今後努力をしていきたいと,このように思ってございますし,スルッとKANSAIの事務局の方にもぜひお伝えをしていきたいと思ってございます。  それから,神戸駅のバスターミナルの反対の利用でございまして,確かにおっしゃいますように,今の歩道が非常に遠回りでございますし,そこへ行くというのは非常に大変でございます。地下からも上がっていくルートはあるわけでございますが,確かにご指摘なような点もあるわけです。  この神戸駅のターミナルは,49年に,地下街ができたのとあわせまして今の形になっております。エスカレーターあるいは横断歩道,さらには階段ということでアプローチを確保しておるところでございまして,ご指摘の,反対回りにバスが入って,バス停を確保してはどうかということでございます。これは,確かに1つの考え方で,そういう対応の仕方も考えられるわけでございますが,今の駅のターミナルが地下街の真上にスペースを設けて,それを取り囲むように車路が設けられておりまして,スペース等も効率よく配置をしておるところでございますが,ご指摘のような時計回りにしますと,現状のままではなかなか乗降スペースが足りないという問題がございます。今ある道路を削って乗降スペースを設ける必要が出てくるというふうなこと。  それから,2つ目には,東側から進入する場合には,今の道路形状を変更しなければいけませんし,その中に,地下からの排気口もそこに設置されております。それを除却しなければ東の方から進入できないというような問題も──大幅な改造工事が必要になることと,それから,バスの待機スペースも逆に必要になってまいりまして,これをどう確保するのかと。さらに,一番大きな問題は,ターミナルの下が地下街になっておるというふうな問題で,大規模な土木工事がなかなか難しいという,そういう制約もありました。これらの問題が解決をされませんと,若干,ご指摘の方向での取り組みというのはちょっと難しい面もあるんではないかと思っております。  解決すべき課題が多い中で,今後どうすべきかというのは,ちょっと慎重に検討する必要もあるんではないかと思ってございます。  私の方からは以上でございます。 11 ◯道盛交通局参事 駅のボランティアの関係につきましてご答弁をさせていただきます。  ご指摘のように,横浜の市営地下鉄とか,あるいは神戸電鉄などで駅のボランティアが導入されてございます。活動内容は,高齢者・障害者に対する駅構内の案内でございますとか,あるいは移動支援,あるいは手荷物運搬,切符購入の補助,あるいは駅周辺施設の案内などがそういった内容でございます。  市営地下鉄でも,これまで,一部ではございますけれども,ボランティアと連携した取り組みを行ってまいってございます。14年のワールドカップの開催時には,犯罪防止NPO団体である日本ガーディアン・エンジェルスと連携をいたしまして,御崎公園駅とかあるいは三宮・花時計前駅などで,高齢者あるいは障害者の介助,あるいは乗車マナー向上のための整列乗車の呼びかけなど,また,平成17年4月からは,板宿駅におきまして,区役所とか建設事務所と一緒になりまして,駅から企業へお勤めの方などが駅から企業の間でクリーン作戦をしていただいていると。それを駅と一緒になって,駅の方に器具を置いて,それぞれ貸し出しをして,そういった形でも,そういったクリーン作戦の実施もずっとこれは続けてやってございます。  また,平成17年度に,実践型の職員提案で,学生による駅清掃ボランティアなども行ってきてございまして,最近でも,18年11月25日に,伊川谷駅構内,あるいは19年には県庁前駅構内の,そういった学生ボランティアと一緒に清掃活動も行ってまいっております。地下鉄は,すべての駅でエレベーターとか点字ブロックも設置をされてございますし,車いすの利用者とか視力障害のある方の介助依頼にも駅係員が対応してございまして,駅構内の構内移動の支援のための対応というのは,基本的には職員でできておるかなと思ってございますけれども,今,駅とか駅周辺のそういう清掃ボランティアなども実施もしてございますけれども,今後,お客様へのさらなるサービスの向上を図るため,今,駅の方で提供できていないサービスのうち,駅ボランティアの方にどのようなサービスの展開が可能なのかどうか,そういった点について今後研究をしてまいりたいと思ってございます。  以上でございます。 12 ◯分科員(川内清尚) ちょっとまとめに入りますが,とりあえず,公営交通は利益も確かに,そりゃ企業ですから大事ですけれども,やはりサービスを重点として,よそにないサービス等も行っていただいて,やはり市民の足としてしっかり確保していただきたい。  それから,先ほどの局長の答弁で,神戸駅前のバスターミナル,確かにハードルはいろいろ高いんですが,外からやはり見えるバス停といいますか,ターミナルとして,またいろいろ案を出していただきまして,確かにハードルは高い面もありますけれども,その辺を,また,ぜひ前向きに検討いただきたいと思います。  それと,今回の質問とは全く関係ないんですが,要望になりますけれども,各市内,各区ありますけれども,やはり民間バス会社との共同運行とか,また,路線は違っても,やはり共同でやっているところが多いと思うんですけれども,その辺とのやっぱり連携強化。やっぱり市民の方にとっては,市バスでも,また,ほかの民間のバスでも,やはり安心して乗れたらそれでいいわけなんです。ですから,その辺のところでしっかりと連携をとっていただいて,今後とも進めていっていただきたいなと思います。  それと,もう1点は,やはり公営の市バス事業がここまでやはり改善できたというのは,やはりレボリューション2004の従業員とか組合員の方々の,本当に理解と協力がなかったらやはりできなかったと思うんです。特に,このバスの運転手の方で,配置転換を余儀なくされた人がたくさんおられると思うんですが,この方たちのやっぱりフォローアップもしっかりと今後とも続けていただきたいなと思います。  この間から何か英語がよく出てますので,ちょっと言いますけれども,プラス・オン・ドゥーという言葉があるんです。プラス・オン・ドゥーというのは,できることから何でもやっていこう,そういう意味だと思うんです,私は。ですから,何でももうできることからぜひ取り組んでいただいて,どんどんこれから利益も上げていただくし,また,市民サービスの方も頑張っていただきたいと思います。  とにかく頑張ってください。私も,この質問が議員生活最後の質問にならないように,精一杯頑張りたいと思いますので,と申し上げて終わります。  よろしくお願いします。 13 ◯主査(松本 修) 次に,大澤委員,発言席へどうぞ。 14 ◯分科員(大澤和士) 質問に入る前に,交通局の皆様方には,経営改革プラン──レボリューション2004に向けて取り組んでこられました。先ほどもお話ありましたけれども,労使一体となって,営業所の管理委託,路線の民間移譲等々で本当に大変ご苦労されてこられたと思います。全庁挙げて行財政改革に取り組む中で,本当に手本を示して,先頭に立って取り組んでこられたと,大きな評価をさせていただきたい,このように思っております。
     18年度においても,高速鉄道・自動車事業ともに,財政目標を達成できると聞いておりますけれども,あとわずかですが,油断することなく,ぜひゴールまで気を緩めずに努力をしていただきたいとエールを送りまして,まず,最初の質問に入りたいと思います。  そのレボリューション2004の総括・検証を踏まえて,新たな19年度から22年度までの,次期の経営計画を策定されるということでありますけれども,現在,交通事業審議会等々で議論がされておるということなんですけれども,審議会における審議内容あるいは具体的な財政目標,計画方針,そういった部分について,今後のスケジュールも含めて,まず,お聞かせをいただきたいと思います。  それから,2点目は,今回,4月1日から地域密着バス,新たな3路線がスタートするということでございまして,これまで,市民の要望を受けて,大変な状況の中で積極的な取り組みをしてきていただいております。これについても大きく評価をさせていただいて,その上で,垂水東地域の地域密着バス路線について,当初,地元の民間バス事業者との共同運行という形で計画をされていたということは聞いておりますが,結果,交通局の単独路線ということになっておるようでございます。この路線については──地元事業者,山陽バスですけれども,既に23系統ということで,垂水東口から青山台,つつじが丘ということで路線が重複をしておりまして,もし,山陽バスとの共同運行が実現をしておれば,垂水東口から千鳥が丘の既存のバス停が使えるということと,あと,当然ながら,そういう効率的な運行とあわせて車両の購入あるいは運転手の確保,そういう人件費の抑制,経費のメリット,こういったものが共同運行で達成できる予定であったものが,単独路線になってしまったということで,垂水駅の東口ターミナルがありますけれども,そこにはまだ市バスは乗り入れができておりません。そういう形で,今回,ぜひとも,そういう市民の利便性を考えれば,共同運行で,東口ターミナルから既存のバス路線を使いながら共同運行をするというのが一番理想的な形ではないかと思いますが,その辺のお考えをお聞きしたいのと,本当にそういう協議をされてこられたと思うんですけれども,なぜこういう結果になったのか,その辺の交通局としての見解をお伺いしたいと思います。  それから,次に,3点目ですけれども,こうべバイオガスの活用についてということでお伺いをさせていただきます。  昨年9月の決算特別委員会,交通局の審査において,我が会派から,こうべバイオガスの本格営業運転への活用に対する将来展望についてお伺いをいたしました。その際,交通局からは,この秋,すなわち18年の秋から,市バスの営業運転でこうべバイオガスが活用できないか調整しているところであるということの回答がありまして,10月2日から本格的な営業運行に至っております。  こういう取り組みは,やはり地球温暖化に対する取り組み,非常に有意義な取り組みでありますし,そういうことで取り組まれた運用の現在の状況,あるいは運行開始した交通局の今の状況を,まずお伺いをいたしまして,同じく,さきの決算特別委員会でもお伺いをいたしましたけれども,まず,1両と言わずに拡大をしてほしいということで質問させていただきましたけれども,そのときのご答弁は,実証プラントの精製量が少ないということと,それから,魚崎でしか供給ができないということで,現在は魚崎営業所のノンステップバス1両のみの運行となっておりますので,その辺について,建設局では,19年度予算の中で,平成20年春から天然ガスの自動車の燃料の本格的な供給を開始するということも打ち出しをしておりますので,ぜひ,積極的な取り組みをお願いしたいと思います。  さきの決算特別委員会の総括質疑でも,平成20年度以降から,垂水環境センターの汚泥処理施設の中に,そういうこうべバイオガスの精製も含めて検討してまいりたいというご答弁をいただいております。これは梶本助役からご答弁がありましたので,ですから,東部でも,早ければ19年度末,西部でも,20年度以降に,そういうこうべバイオガスの精製・活用が拡大される方針ということですので,交通局としても,この環境負荷の少ないバイオガスへのそういう活用,利用拡大をぜひともご検討いただきたい。  具体的には,当然,導入車両の増加,それから,対象の営業所の拡大ということで検討をしていただきたいと思いますので,ご見解を伺いたいと思います。  それから,4点目になりますが,これは利用者サービスの向上ということなんですけれども,定期券の発売機の導入についてなんですけれども,西神・山手線沿線で,市バス・地下鉄の定期券を発売している駅は,三宮,湊川公園,新長田,名谷,西神中央ということで,この駅まで足を運ばなければ定期が買えないということで,それから,営業時間も7時から夜の7時までということで,時間の制約がございます。したがいまして,会社勤めの方,学生さん,非常にちょっと不便な状況にあるのではないかと思います。  一方,海岸線については,6駅ですか,三宮花時計,それから,旧居留地・大丸前,ハーバーランド,和田岬,御崎公園,新長田,ここに自動の定期販売機が設置をされております。普通定期券がここで買えるということなんですけれども,駅があいている時間帯ではいつでも買えるということで,大変便利になっております。ぜひ,この自動定期の発売機を,海岸線ではなくて,西神・山手線各駅にも設置をしていただきたいという要望が非常に多く出ておりますので,ぜひご検討いただきたい。  先ほどもちょっとお話出てましたけれども,乗車人員の約52%が定期券の乗車,市バスも26%が定期券のお客様ということですので,ぜひご検討いただきたい,ご見解をお伺いしたいと思います。  さらに,ちょっとこれローカルな話ですけれども,西神中央駅の定期券発売所なんですけれども,12時から19時ということで,時間が大変短いということで,この時間の拡大をぜひお願いしたいと。私は西区の人間ではありませんけれども,データをいただきますと,西神中央駅の1日当たりの乗客も,三宮,名谷に次いで多いということですので,ぜひお願いしたい。また,市バス6路線も接続しておるということですので,これ以前からも要望が出ておりますので,ぜひご検討いただきたいと思います。  それから,5点目なんですが,エコ・ドライブの啓発ということで,今,世界的な原油の高騰が──やはりエアラインとかそういう形で,経営を圧迫しておると。もちろん,交通局の経営状況にも大きな影響を与えております。お聞きしますと,交通局の1リットル当たりの軽油価格が,平成15年度から19年度にかけて,約1.5倍に上がっているということで,年間の購入量が約880万リットルということですので,その15年度と比較しますと,約2億5,000万円以上の──経営が圧迫をされておるということで,大変深刻な状況になっておると思います。  このような状況の中で,18年度予算に続きまして,19年度も黒字の予算を計上されているということは大変なご努力であったと,このように思うわけでありますけれども,そのような中で,このエコ・ドライブ,当然,環境に優しいということもあるんですけれども,そういう経費節減のためにも,アイドリング・ストップということで,このエコ・ドライブの徹底,燃費向上,そして,経費の削減ということで取り組みが必要であると考えております。  例えば,現在の軽油価格で計算をしますと,現在,1リットル当たり91円64銭ということですので,880万リットルを掛けて,その1%という計算をしますと800万円,とんでもない数字が出てくるわけですけれども,この800万円,1%削減することによって800万円の経費の削減ができると。さらに,二酸化炭素の排出量を減らして,環境に優しい運転ができるということですので,ぜひこのエコ・ドライブには積極的な取り組みをしていただきたいと思いますので,その施策についてお尋ねをしたいと思います。  最後になりますけれども,市バスの運転手の研修の効果ということについてお伺いをしたいと思います。  昨今,やはり運転手のサービス・マナーの向上ということで,いろいろ市民からも声を聞くわけですけれども,外部の専門研修施設,クレフィール湖東へ派遣をされて──研修をされておるということなんですけれども,どれほどの効果があったのか,その成果について,交通局の見解をお伺いしたいと思います。  以上,6点です。 15 ◯松田交通局長 まず最初に,次期経営計画についての,審議会での検討の状況,あるいは今後の方向性,スケジュールということでのお尋ねでございます。  レボリューション2004の後の次期経営計画につきましては,昨年の秋に,交通事業審議会でご意見をいただきたいということで諮問をいたしました。今,その方向性についてご検討いただいておるところでございまして,審議会では,神戸市交通にとって検討に値すると思われる幾つかの経営形態の選択肢について,幅広く議論していくべきだという見解がありました。現在,その議論を進めていただいておるところでございます。  先月,2月13日にはその中間報告をまとめていただきました。その中では,次の4つの経営形態への移行についての検討がなされました。  1つ目は,改善型の地方公営企業,2つ目は,市と別個の独立の法人形態である間接営方式,例えば,独立行政法人とか第三セクター,それから,3つ目は,一般行政部局への編入による運営,それから,4つ目が,完全民営化方式ということで,これらの方向性についての検討を,それぞれの経営形態のメリット・デメリットあるいは実現上の課題等について議論を進めていただきました。  その結果,中間報告の段階では,主にサービス水準の維持,サービス供給の安定性,さらには,まちづくり・福祉・環境の市との連携のあり方,それから,市民の声の反映,それから,経営の自由度,それから,機能性・経済性・効率性の発揮,さらには,市の財政負担,そういうふうないろいろな観点からメリット・デメリットを挙げられました。その上で,結論といたしましては,これからの神戸市民の交通需要に対応するためには,どのような経営形態が最適かを考えることが重要であると。その上で,神戸市交通局の場合は,経営計画改革プランによりまして,17年度,18年度の2年間という短期間で,バスにつきましては,法上定められております限度の2分の1までの管理委託の拡大に取り組んだということ等相当の経営努力を進めて,大きな転換期を迎えたところであり,いましばらくは,経営改革の成果を検証・評価していく必要があるということで,改善型地方公営企業を当面目指していくべきであろうということ。そのためには,まちづくり・福祉・環境政策・交通政策との連携を進めながら,市民・地域との真の協働・連携,さらには,経営の健全化に向けたたゆまぬ追求が必要であると,こういうふうにされたところでございます。  今回,この中間報告の方向性に沿って,最終的に,3月下旬に審議会から答申をいただける予定をいたしてございます。  先ほど,先生,ご指摘のございました次期経営計画でございますが,当然,今回,ご指摘いただきました,審議会からいただいたご意見も踏まえまして,経営改革プランの総括及び検証を実施した上で,さらには,今,労使で,昨年から設けました新たな市営交通の構築委員会というので,いろいろなサービスの向上策,あらゆる方向についての検討を,労使の中でも検討会を設けておりまして,その検討結果も反映させた上で計画を策定したいと,このように思ってございます。  計画期間は22年度までの4年間,これは,神戸2010ビジョンに合わせておりまして,そういうふうなことの中で考えてございまして,財政目標につきましては,今のそれぞれ設けておりました財政目標を,さらに経営基盤を強化されたこの前提を基礎といたしまして,一歩前進した財政目標の設定を考えていきたいと思ってございます。バスでは,累積損失の縮小なり,鉄道では,営業収支の改善に向けた努力目標をどう持っていくかというふうな,そういう方向性が要るんではないかと思ってございまして,いずれにしましても,今後とも,引き続き市民の足として,次世代に求められる役割を着実に果たしていけるような改善型の地方公営企業を目指して取り組みを進めていきたいと思ってございます。  3月に答申をいただきました後,計画案を策定いたしまして,市民意見の募集なりが終わった上で,最終的に計画の策定に結びつけていきたいと,このように思ってございます。  それから,東垂水のバス路線の件でございますが,東垂水につきましては,ご指摘がございましたように,山陽バスが23系統ということで,垂水駅から青山台,つつじが丘を経由してバスを運行されておるところでございます。ただ,今回運行いたします東垂水地域自体につきましては,今までバスが全く入っていないバスの空白地域でございます。従来から,垂水駅までの距離があるということで,東垂水あるいは王居殿地域,それから,塩屋地域からは,区役所,商業施設が集積する垂水東口へのバス路線──が強く出てきておったところでございました。私どもとしましても,今回,地域密着型バス路線という観点から,高齢化の進む東垂水地域,塩屋地域から垂水の東口へのバス路線を地域密着型として運行するものでございます。  今回の運行に際しましては,当然,私どもとしましては,垂水駅周辺を中心として運行されております山陽バスさんとの共同運行をぜひやりたいということで,17年度からたび重ねて働きかけをしてきたところでございまして,共同運行とあわせて,垂水駅の東口のターミナルへの乗り入れもやりたいと,こういうことでお話をさせていただきましたが,18年度に入りましても,10数回にわたりまして山陽バスさんと協議を重ねましたが,現在に至りましても,協議に進展が見られず,共同運行は非常に難しい状況ということで,結果といたしまして,先生もご指摘ございましたように,垂水駅から千鳥が丘の間のバス停については,市バス単独ということでございまして,山陽バスのバス停の利用というのは,向こうから拒否されておりますので,私どもとしましては,そこの間は全部ノンストップで運行するということでございます。そういう面では,一部ご不便をおかけすることになろうかと思いますが,もともと山陽バスさんがこの辺のバス地域につきましては,1日当たり250本運行されておりまして,市バスが停車しなくても,市民の足の確保という点では大きな影響を与えるものではないのではないかと,このように思ってございまして,また,青山台につきましても,私どもの,今回運行します市バスはぐるっと回りますので,むしろ山陽バスさんをご利用になられる方が,青山地区については,むしろそちらを利用されるんではないかということで,既存のバスの利用者の方々にとって,私どもが今回運行することによって,影響は与えないのではないかと,新たな区域でのバス需要に対応するバス路線ではないかと思ってございます。  ただ,私どもとしましても,従来から東垂水地域のバスについては,共同運行を,山陽バスさんにたび重ねて働きかけを続けてきたところでございますが,なかなか実現に至っていないということで,昨年も1,000名弱の方々からの要望もいただいて,各地域からの要望をいただいておりまして,そういう意味で,一日も早く実現をしたいということで,やむを得ず,市バス単独でのバスの運行を考えたところでございますが,私どもとしましては,先ほど,先生もご指摘いただきましたように,本来は,山陽バスと共同運行する中で,バスの運行効率性あるいは人件費のメリット等も生かせると,このようにも考えてございます。既存のバス停も使えるというふうなことでもございますので,山陽バスさんの理解をいただいて,何とか共同運行ができるような方向で,今後とも,お話をぜひ続けさせていただきたいと,このように思ってございます。  東口のターミナルでございますが,これは,都市計画が再開発事業で設置したものでございまして,ターミナルが完成した時点では,山陽バスしか乗り入れる事業者がなかったということで,現在も独占的な使用を続けておられるところでございますが,道路管理者からは,他社から──これは市バスのことでございますが,希望があれば,拒むものではなく,特に,山陽バスの独占的な利用を認めているものではないというふうにおっしゃっておられます。約285本が入っておるというふうに聞いてございます。私どもとしましては,そうは言いましても,やはり山陽バスさんのご理解をいただかなければ乗り入れはできないと,こういうこともございますので,垂水区役所東側にバス停を確保して,運行したいと思ってございますが,非常に変則的な運行に変わりはございませんので,山陽バスさんの何とか理解を得ながら,共同運行をした上で,この東口のターミナルの利用が図れれば,我々としても,市民の方々にとっても,より利便性の向上が図られると,そして,喜んでいただけるということでございますので,ぜひそういう努力を今後ともたび重ねて続けていきたいと,このように思っております。  それから,市バスの運転手の研修でございますが,クレフィール湖東の効果はどうかと,こういうことでございます。  いろいろな経営環境の厳しい中で,職員一丸となって経営改善に努めてまいりました。その中で,やはり資質の向上を図って,安全運転の励行なりサービス・マナーの向上というのは非常に重要であるということで,全職員を対象にした研修を15年度から実施をしております。外部の講師の先生をお迎えいたしまして,全職員の研修を──現在,2クール目に入りましたが,18年度から3カ年計画でもやっておるところでございます。  あわせまして,16年度から3年計画で,クレフィール湖東に派遣をいたしまして,今年度末までに,全運転手を派遣して,研修を受講させております。運転に関する機能,特性の把握,あるいは安全運転の実習等を通じまして,安全運転に対する意識の向上も習得させておるところでございます。  その効果でございますが,クレフィールへの派遣研修は受講者の評価も大変高くて,研修後のアンケートの中でも,基本的な安全運転に関する動作が確認できたとか,車内マイクの大切さがよくわかったというふうな,非常に大きな反響を呼んでおるところでございまして,引き続き,19年度以降も,クレフィール湖東の派遣研修をぜひ続けていきたいと,このように考えてございまして,予算措置も図ったところでございます。  結果といたしましても,その効果として見ていきますと,市バスの事故件数を見ましても,14年度と17年度を比較いたしますと12%減少をしてございます。特に,直営営業所で17,18を比較いたしますと20%減少しておるというふうなことで,運転手個々の意識改革,あるいは現在置かれました大変厳しい状況の中で,職員1人1人の前向きの取り組みの姿勢が反映されたのではないかと思ってございますが,結果として事故の減少につながっているという,そういう効果が出ておるのが今の状況でございます。引き続き,来年度も,より充実した研修メニューをつくりまして,職員のより向上した安全運転,さらには,市民サービスの向上に努めていきたいと,このように考えてございます。  私の方からは以上でございます。 16 ◯宮内交通局次長 それでは,私の方から,こうべバイオガスの本格的な営業,その後の運行状況並びに神戸バイオガスのさらなる利用の拡大の2点につきましてお答えさせていただきます。  まず,運行状況でございますが,交通局では,市バスの走行試験を行いました。かなり良好な結果が出ておりまして,そのガスの品質管理基準につきましても,かなり厳しいものが定められております。その結果,現在,通常の市バスに使用しております都市ガスとほぼ同等であり,CNGバスの燃料として十分使用が可能であるという判断をいたしまして,先生ご指摘のように,平成18年10月2日から,魚崎営業所のCNGバス1両を使用いたしまして,35系統──これは魚崎車庫前から阪神御影の路線でございますが,それにつきまして,車体の側面あるいは後面に下水道生まれのガスで走行していますというようなPRもいたしまして,営業運転を開始しております。  営業運転開始から平成19年1月末までの具体的な運行実績でございますが,走行距離は5,601キロメートル,充填量が3,650立米,それから,燃費でございますが,1.53キロメートル・立米ということで,これは,都市ガスの,現在利用しております車両に比べますと,少し燃費は悪うございます。ただ,こうべバイオガスのカロリーそのものが約13%低うございます。それを勘案しますとほぼ燃費も通常のCNGバスと遜色がないという結果でございます。  そのほか,排気ガスの状況ですとか,あるいは点火プラグの状況についても非常に良好でございます。また,走行感覚あるいは運転感覚につきましても,都市ガスの車両と差異がないというふうな結果でございます。  また,ご案内のとおり,こうべバイオガスにつきましては,バイオ系の燃料でございますので,CO2の排出が換算されません。ということで,地球温暖化防止には効果があると考えております。ですから,このこうべバイオガスを使用することによりまして,1日100キロメートル走行すると考えますと,年間1両当たり,約60トンのCO2の削減ができるということで,これは,森林約10ヘクタールに相当するというふうなことでございます。また,ディーゼルのバスと比べまして,窒素酸化物あるいは黒煙もかなり低減されるということでございます。  いずれにしましても,地球温暖化につきましては世界的な大きな問題となっておりますので,今後とも,神戸市のCO2ダイエット作戦でもう実行されております,環境局とか下水道──局でそれぞれ努力されておりますが,我々公営交通事業といたしましても,環境に優しい事業展開の一翼を担っていっているものというふうに思っておりますし,今後ともそういうふうに努力してまいりたいというふうに思っております。  それから,こうべバイオガスのさらなる利用の拡大についてでございますが,現在,東灘の水環境センターにございますプラントは,実証プラントということで精製量が限られております。ですから,現在,魚崎の営業所のCNGのノンステップバス1両分が適当かというふうに考えておりますが,先生ご指摘のように,本格稼働は19年度末にされますと,かなり量がふえるということでございますので,魚崎に所属いたします──現在は1両ということでございますが,全車両のCNGバスにつきまして,こうべバイオガスの利用を考えております。また,他の営業所の利用につきましても,運行効率性を考慮しながら検討してまいりたいというふうに考えております。  また,一方,西部の水環境センターの今後の計画があるということでございますが,交通局といたしましたら,現在の営業所の立地場所から言いますと,現在のところは,回送ロスが大きくて難しい面もございますが,引き続き建設局と十分協議を行いながら,運行効率性も考慮しながら検討してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 17 ◯佐々木交通局参事 それでは,自動定期券発行機の整備と,それから,西神の定期券発売所の時間の延長でございますが,まず,自動定期券発行機でございますけれども,今現在,定期券発売所,市内全部で8カ所ございます。ご承知のように,これらの定期券発売所がございますけれども,やはり定休日のあるところ,それから,ご指摘のように,営業時間がおおむね午後7時ということで,やはりお勤めの方等が夜遅くお帰りになるといったときにはご不便をおかけしているということじゃないかと思います。  海岸線,ご承知のように,自動定期券発行機置いてございます。10駅中6駅ということでございまして,こちらの方は,駅の営業時間内であれば,いつでもご利用できるということで,年々,その発売枚数もふえてきているといった状況でございます。  ご質問の西神・山手線でございますが,現在既に,全16駅に,こうした海岸線と同様の定期券の発売ができる券売機を導入いたしました。現在,機器のテスト等,それから,作業の習熟等準備を進めてございまして,この3月15日より供用開始したい,そのように考えております。  それから,もう1点の,西神の定期券発売所の延長でございます。  西神中央駅開業当初からでございますが,正午から午後7時という状況でございまして,午後の営業ということでございます。ご指摘のとおり,西神中央──乗車人員,それから,定期券の発売枚数,発行所8つあると申し上げましたが,その中でも,人員も定期の発売も,三宮駅,名谷駅に次いで3番目ということでございますので,これはもう延長したいというふうに考えてございます。  現在,午前を含む営業時間の延長,これにつきまして検討を進めておりまして,19年度のできるだけ早い時期に実施したい,そのように考えてございます。  いずれにいたしましても,定期券の自動発行機,それから,こういった定期券発売所の延長といったような形で,一層のお客様サービスの向上に努めてまいりたい,そのように考えてございます。  以上でございます。 18 ◯道盛交通局参事 エコ・ドライブの取り組みについてご回答申し上げます。  交通局では,現在,路線バスの燃料として,軽油,それから,天然ガスを使用してございまして,18年度末の総在籍車両542両のうち,軽油の使用車両が525両,天然ガス使用車両が17両でございます。今年度,路線バスの運行に用いる軽油の使用量でございますけれども,約8,600キロリットルと見込んでございまして,購入費用が約8億円ということで見込んでございます。  ご指摘のように,1%削減ができますと800万円の節減効果がございます。16年4月以降,中東情勢とか,あるいは国際的な原油動向から,非常に上昇傾向が続いてございまして,ご指摘のように,非常に財政を圧迫する要因になってございます。  そういった面で,経費節減のために,アイドリング・ストップをはじめとするエコ・ドライブの推進は非常に重要だと考えてございます。従来からのアイドリング・ストップ&スタートシステム装着車,ISS車と申しておりますけれども,そういったものの導入とか,あるいはアイドリング・ストップの徹底,さらに,丁寧でスムーズな運転の励行,そういったものに取り組みまして,エコ・ドライブに取り組みながら,燃費の向上を図りまして,そういった働きかけとともに,環境に優しいそういう取り組みを進めてございます。  この結果,今年度は,昨年度と比較しまして2%程度使用量が削減できるということでございます。  今後も,さらにこのエコ・ドライブを推進していくということで,国がエコ・ドライブの推進月間を11月に設けてございますので,そうした中で,さらにキャンペーンを展開するなど,より一層の取り組みを進めるとともに,研修の中でもやっぱりエコ・ドライブの重要性というものを訴えてまいりまして,そういうことを進めてまいりたいと思います。  エコ・ドライブというのは,経費節減,地球環境にも優しいし,事故防止にもつながるということで,一石三鳥の効果があるんではないかと考えておりまして,今後とも,できる限り効果的な取り組みを進めてまいりたいと思ってございます。  以上でございます。 19 ◯分科員(大澤和士) 今のエコ・ドライブの取り組みなんですけれども,自動的にアイドリングがストップして,また自動的にスタートする,装着されたバスがあるということですけれども,何台ぐらい装着されているのかお伺いしたいのと,あと,やはり見てましても,アイドリング・ストップをしていない運転手も見受けられます。徹底ができていないのではないかと思いますので,その辺のエコ・ドライブに対する教育をさらに図っていただきたいと思うので,その辺の見解をお伺いしたいと思います。  これ,今言われたように,安全と一体のものであると思います。市バスの研修についてもご答弁ありましたけれども,局長は,大きな反響があったと,事故が減ったということですけれども,減ったではない,事故はゼロで当たり前なんですね,これ。事故があってはならないわけですから,全員が今年度までに教育を受けるということで取り組んでいただきたいと思うんですけれども,根本的に事故はゼロで当たり前,それから,やはりいまだにマイクを使わない,あるいは運転が荒い,縁石に寄せてとまらない,出発時刻,間に合ってるのに目の前で発車した,こういう声がいっぱいあるわけです,いまだに,いまだにです。私,議員になって12年目ですけれども,私,議員になって初めての委員会で,交通局に委員会で質問させていただいた。そのときに,私,CS──ユーザー満足度──カスタマー・サティスファクションの取り組みを訴えました。バスの車両ごとに,当然,運転手さんの名前とか,その後ろに投書のはがきも置いて,お客様の声を聞いて,やっぱりそういう意識でユーザー満足度を追求するという,サービス業としての姿勢を12年前に訴えさせていただきましたけれども,いまだにこういう現状は変わっていないということですので,やはりもっと真剣に取り組んでいただかないといけないのではないかということで,お考えをお伺いしたいと思います。  それで,次期経営計画の策定については,これから具体的な財政目標とか,とにかくスケジュールに従って,その4つの柱で進んでいくということですけれども,次代に求められる改善をするというご答弁でありましたけれども,一歩前進した収支改善を目指すということですけれども,先ほどの質問の中で,地域密着型バス路線についての取り組みも,やはり単独で走らせる交通局が,市民の要望がある──単独で走らせるということに至った理由は,ここ走らせたらもうかるんですわという話ではないと思うんです。経営改善に資する路線なんですわということではないと思うんです。市民からの要望があって,やっとここまできましたけれども,逆に言えば,地元のバス事業者が,単独でも走らせたいという意向がある中で,こういう市民の利便性を犠牲にして,東口ターミナルにも乗り入れができないような状態の中で,市交通局が単独で走らせるということについて,理由がはっきりわからないですね,これ。どういう協議をされて,どういう結果で話し合いがまとまってないのか。事業者ですから,当然,利権争いとか,今まで100数十年,地元バス事業者は地元に密着して走ってきたわけですから,交通局が東口ターミナルへ入るということに多分抵抗があるというのは,これは当然のことだと思うんですけれども,その上で,やはり事業者間の泥沼の争いに巻き込まれた市民は一番悲惨ですから,市民の利便性を一番に考えるならば,折れるとこは折れて,お互いもうちょっと協議をして,共同運行への努力をすべきではないかと,このように思うわけであります。  当然,市民の利便性もさることながら,交通局にとっても,財政的に,わざわざバスも走らせて,人件費も使て,もうからへんバスを走らせる,これは,もう交通局の将来の課題として,福祉路線への転換ということも考えておられると思うんですけれども,そういう観点からしても,ここはひとつ,もう民間事業者に任せてもいい路線ではないのかなと,単純にそう思うわけでありまして,その辺について,今後とも,地元事業者と協議を続けていってほしいと。その糸口はどうなのか,何が問題なのか,今わかっている範囲でちょっと教えていただきたいと思います。  あとは,バイオガスの利用については一層努力したいということで,西部でもぜひ取り組みを始めていただきたいと思いますし,あと,定期券の購入。自動販売機についても15日から供用開始ということですので,大変ありがたいと思います。また,時間の延長もぜひお願いをしたいと思います。  再質問は2つです。 20 ◯松田交通局長 まず,事故の研修の関係でございます。  ご指摘のように,確かに事故件数が減っておるということでご報告をいたしましたが,本来は事故があってはならないものでございます。最終,我々としましても,事故が全く──ゼロにつながるような,そういう不断の努力を続けていかなければいけないということで,それを大前提としたやはり取り組みをしていかなければいけないと,このように思ってございます。先ほど申しましたような研修の取り組みなり,あるいは外部講師を招いた研修,さらにはクレフィール湖東の研修に参加をさせて,いろいろな安全運転についての取り組みをさせていただいておるところでございます。我々としても,その取り組みは今後とも続けていきたいと,こう思ってございます。  それから,アイドリング・ストップをしていないような運転手等がやはり相変わらずいるんではないかということでございます。  一方では,大変暑い真夏とか真冬に,ターミナルで──気候の時期にお客様サービスの観点からアイドリングをすると,クーラーをかけるというふうな面もなきにしもあらずの面もあるわけでございますが,またこれは逆に,暑い,寒いというご指摘をいただく,一方ではエコ対応もしなければならない,いわゆるアイドリング・ストップをしなければいけないと,こういうちょっとしんどいところもあるわけでございますが,可能な限り,お客様のご理解を得ながら,このアイドリング・ストップについては努めていきたいと,こう思ってございます。  安全・安定運行,その中で,環境の配慮もしながら,このアイドリング・ストップというのは大きな重要な取り組みであると思いますので,今後とも,研修も含めて,教育の充実にも努めていきたいと,このように思ってございますし,研修という意味でも,やはり市民の方々にサービスを提供するということで,職員1人1人が前向きに研修に取り組みまして,市民サービスの向上に向けた努力が必要であるということで,そういう認識を持った職員を養成していくということで,市民の方々にも納得いただけるサービスをぜひ提供していきたいということで,そういう意味での研修の取り組みを引き続き続けていきたいと,このように思っております。  それから,山陽バスさんとの関係でございますが,この東垂水地域につきましては,もともと平成14年2月に,東垂水,王居殿等を含めまして3,200人ぐらいの方々が,私どもの方に,バス運行をぜひしてほしいというご要望をいただきました。当時,私どもの方は,この地域は山陽バスさんが本来役割を持たれるところではないかと,こういうお話もしたわけでございますが,その当時の記録を見ますと,地元の方々からは山陽バスにも従来から要望してきたが,山陽バスからの回答は,1年程度,地域が独自でバスの運営をして,その結果,乗客の実績を示してもらえれば山陽バスとしても運行について検討できると,そういう話をされたようでありました。このままでは前に話が進まない,そういうことで,市バスにぜひ運行をしてほしいということでございます。地域の方々からは,山陽バスにもぜひ交通局からその要望の内容を伝えてほしい,こういうお話もございました。  私どもの方としましても,その後いろいろ検討したわけでございますが,なかなか私ども単独での取り組みというのも,地域的になかなか難しいというふうなこともありまして,当時,まだ地域密着型という取り組みをしておりません段階でもございました。地域の方では,地元へバスの乗り入れをぜひしてほしいということで,東垂水地域が,平成14年当時は,山陽バスに乗り入れをしてほしいという大きな横断幕を掲げておられました。ところが,その後,市バスに乗り入れてほしいという横断幕にかわった,そういう経過もあります。  私どもとしましては,地域密着型バス路線を,いろいろほかの区も含めまして運行してきた中で,今回,この東垂水が出てきたわけでございますが,これも,59系統と申しまして,垂水駅から舞子駅までの地域密着型バス路線を山陽バスさんと共同で運行いたしました。その際にも,山陽バスさんは,一時単独で運行したいというふうなお話もあったわけでございますが,要望は私どもにもいただいたということで,共同でやりたいということで,最終的に共同運行したわけでございます。これは,現在,黒字路線として運行できるような,多くの方々の利用ができております。  そういう中で,舞子─垂水間の協議をするときも,あわせて,この次は東垂水をぜひご一緒にやらせていただきたいという要望を私どももさせていただきました。たび重ねてやってきたところでございます。  昨年のちょうど3月には,山陽バスさんとその共同運行について,山陽バスさんは,多聞台から三宮へ向かうバス路線,それから,舞子高校から三宮に向かうバス路線を開設したいと,その場合には市バスのターミナルをぜひ使いたいと,それとあわせて,東垂水地域の共同運行について協議をしようと,こういうお話を3月にいただいておりました。共同運行での検討が可能と判断をしたわけでございますが,4月以降になりますと,山陽バスさんは,それでは山陽バスにはメリットがないと,さらに,名谷駅から三宮に向かう直行バスを,ぜひ名谷駅のバスターミナルから出したい,こういうお話でございます。  今でも舞子から三宮に山陽バスが出ておるわけでございます。これらのお客様は,本来,地下鉄をご利用いただく方を山陽バスさんに──どちらかといいますと,バスの方に移行しておるという認識はあったわけでございますが,東垂水地域の強い要望も踏まえた上で,多聞台,それから,舞子高校前から三宮へ行く分については,私どものバスターミナルを使って,地下鉄の乗客減につながることではありますが,全体として市民サービスが向上するのであればやむを得ないということで,その3点セットでお話をさせていただいたところでございますが,急に4月になりますと,そういうふうなことではメリットが少ないので,名谷もとおっしゃいました。私ども,名谷は,やはり地下鉄の駅を中心とした,地下鉄を前提として,その地域周辺への市民の足としてのバスターミナルという前提でございますので,名谷駅から三宮へ行く直行のバスを,私どもが設置をしておりますバスターミナルでの利用は認めるわけにはいかないということで,私どもはお断りをいたしました。  その後,すべての交渉記録も残しておりますが,10数回,山陽バスさんとお話をさせていただく中で,ことしの春から,ぜひ,もう市民の方々からの要望も非常に強いということで,ぜひ共同でやりたいということで,たび重ねてお話をさせていただいてまいりました。その中で,やはり山陽さんは果実が欲しいというお話に終始されまして,私どものお話になかなか乗っていただけない状況が続いてまいりました。その中で,山陽バスのバス停については,利用はできない,また,ターミナルの使用も認められないというふうなお話でございました。私どもとしましては,共同でやるべきものが本来の筋でございますので,前提としては,共同でぜひやりたいと,このように思ってございますが,その果実の部分の協議がなければなかなか難しいという姿勢に終始をされておるという状況でございます。  私どもとしましては,単に単独運行をしようというのをごり押しということでやったんではなしに,この間,いわゆる路線の認可をしていただきます兵庫──近畿運輸局にも,山陽バスさんとの協議の経過につきまして,数回にわたりましてご相談に上がりました。その中で,最悪,単独運行をせざるを得ないケースが,もしかしたらやむを得ず出てくるかもわからないということでお話もさせていただきました。兵庫陸運部の方では,山陽バスが果実のことに終始をして,協議にも応じないのであれば,交通局にもタイムリミットがあるのであれば,単独申請もやむを得ないのではないかと。市民に便利になるのであれば,近畿運輸局としては何も言えないと。さらに,バスの空白地域の運行なので,利用者にとっては大変歓迎すべき話ではないかと,こういうふうなことで陸運局からのお話もいただいた上で認可申請に踏み切ったわけでございます。  ただ,私どもの大前提として──先生おっしゃいましたように,私どもの市民の足としての役割というのを忘れてはいけないと,このように思ってございます。ただ,今回の中でのバス路線は,59系統と同様に,多分,非常にお客様がご利用になられる路線ではないかと。そういう意味では,場合によれば黒字路線にも転換する新しい路線ではないかという期待も持っておるわけでございますが,大前提として,ぜひ山陽バスさんと共同運行というのが,私ども,本来目指すべき姿であると,このように思ってございますので,今後とも,引き続き,山陽バスさんの理解をいただきながら,前向きに取り組めるような努力をしていきたいと思いますし,働きかけもしたい,このように思ってございます。  以上でございます。 21 ◯主査(松本 修) 道盛参事,簡明に。 22 ◯道盛交通局参事 ISS車の導入状況でございます。  18年度で,全車両542両のうち358両が導入されてございまして,導入率が66.1%ということで,3分の2が導入されておるという状況でございます。  以上でございます。 23 ◯主査(松本 修) 大澤委員,時間経過しておりますので。 24 ◯分科員(大澤和士) ご答弁いただきましたように,山陽との協議はこれからも努力を続けていただいて,より便利になるように努力をしていただきたいということをお願いしまして,終わりたいと思います。  ありがとうございました。 25 ◯主査(松本 修) 委員の皆様に申し上げます。  午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩いたします。  午後1時10分より再開いたします。   (午後0時6分休憩)   (午後1時11分再開) 26 ◯主査(松本 修) ただいまから予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  午前中に引き続き,交通局に対する質疑を続行いたします。  それでは,金澤委員,発言席へどうぞ。 27 ◯分科員(金澤治美) それでは,数点お伺いをいたします。
     まず,営業所の委託を行っているバス会社での雇用の問題についてお伺いをいたします。  これまでも,外郭団体の審査や,また,昨年の企業会計の決算の中で,委託を行ったバス会社での労働条件の問題,それから,不安定雇用の実態などを取り上げてきましたけれども,当局は一貫して,受託者が労働条件などを決めるものと考えているという,かたくなな答弁に終始をしています。  しかし,これだけ国民の中に格差の拡大が起こっている中で,地方自治体が委託している事業での非正規雇用や不安定雇用の状況が行われていることに,我関せずという態度でよいのかどうか,私は大変疑問に思います。まさに,市バスなどは,市の車を走らせ,市の制服を着ていらっしゃるわけですから,まさに公務労働と同じ仕事をしていらっしゃる人たちですけれども,こういう方々の安定的な雇用を確保していくことは,自治体としても責任のあることだと思いますけれども,この点についてのご見解をお伺いいたします。  また,市の直営,そして,委託を問わずに,市バスの安全運行を図るために,労働者の勤務管理と労働条件の改善,そして,労働安全衛生の推進を,神戸市の責任できちんと行うべきと考えますが,この点についてのご見解をお伺いいたします。  2つ目は,神戸市の総合交通体系についてです。  神戸市の総合交通体系については,交通政策ということで企画調整局が窓口となって行うというふうに聞いております。しかし,先日出されました神戸市交通局の次期経営計画の方向性についてという交通事業審議会の中間報告でも,総合交通体系の構築及び統括機能が必要というふうにまとめられております。  私たちが昨年行ったアンケートでも,交通問題に関する要望が,一番市民の皆さんのご要望が強いことでした。市バスや民間バス,地下鉄,そして,民間の鉄道を含めて,市民の足の利便性をさらに確保することというのは,今,高齢化が進む中でとても必要なことだと思います。企画調整局だけではなく,交通局も入って,市民と一緒にこれからの神戸市の総合交通体系をつくっていくべきではないかと思うんですけれども,これについてお伺いをいたします。  3点目は,コミュニティバスの拡充についてです。  来年度,新たに3路線が具体的になっております。これは,地域の住民の皆さんのご要望を反映したものとして大変喜ばれていることだと思いますけれども,コミュニティバスの新設は,高齢化が進む中で,市民の皆さんの要望が大変強いものだと思います。とりわけ,高齢化が進む公営住宅,30年とかそれ以上前に神戸市がつくった公営住宅などでは,駅から大変遠いというところが多いです。駅まで行くのも,今,高齢化の中で大変,つえをついて,坂道をおりて,電車の駅まで行くというふうに聞いています。公営住宅の自治会などとの協議の上,コミュニティバスの路線の新設を,交通局の目標も持って進めていただきたいと思うのですが,いかがでしょうか。  次に,敬老パスの一般会計からの繰り入れについて伺います。  毎回,実態に見合うだけの繰り入れを要求すべきということでお聞きをしておりますが,そのたびに,平成4年の敬老優待乗車制度検討懇話会報告を出してこられて,なかなか積極的には保健福祉局に求めておられないような感じでございます。2月に行われた交通事業審議会でも,特に地下鉄について,利用実態に見合った適正な収入の確保に努めていただきたいという意見も出ました。  こういう中で,これから,やはり地下鉄についても,積極的に保健福祉局に実態に見合った金額の繰り入れを要求すべきだと思いますけれども,いかがでしょうか。  最後に,近郊区運賃の引き下げについて伺います。  大変,近郊区運賃の高い交通費の問題は,暮らしを圧迫するほど深刻な問題になっています。私も,市民の方から,自分は,会社から,交通費が高いから全額負担できないと言われ,妻はパートに行きたくても,交通費が高いということで採用されない。娘も同じ理由で就職を断られたと。本当に家族全員が交通費の高さに苦しんでいる。この問題に真剣に取り組んでほしいと言われました。  交通費が高くて,特に,北区などは,三宮に行くのは1年に1回というような人も多いです。市バス近郊区の運賃,これがせめて下がれば,市民は買い物によく三宮にも出かけられて,経済効果も大きくなると思います。  今まで,この近郊区運賃の問題は,通学定期の問題なども取り上げてきましたけれども,やはり市街地との格差という点でも,市民は格差が大きいと思っています。そういったところを埋めるためにも,この問題に真剣に取り組んでほしいと思うんですけれども,いかがでしょうか。  以上です。 28 ◯松田交通局長 何点か,私の方からお答えをさせていただきます。  まず,市バスの営業所の委託の雇用の問題でございますが,非正規雇用等で,このままでいいのかと,安定雇用を図るのは,市バスとして,車,制服を用いながら公務労働と同じというふうな中でご指摘をいただきました。  バスの管理の受委託につきましては,労働条件あるいは道路運送法などの関係法令を遵守することを前提に,それぞれの営業所の管理の受委託をしていただく事業者を募集いたしました。それぞれの募集に応じました各社は,それぞれの経営方針なり,あるいは事業規模などをもとに,それぞれどのような運行体制でやっていくのかということを決定されて,私どもの管理の受委託に応じられたわけであります。基本的には,その労働条件等については,受託事業者が労働条件を決めるべきものであると,このように考えております。  そうした状況の中で,職員の確保等については,限られたコストの中で,バスの安全・安定運行を推進いたしますために,さまざまな雇用形態を用いて,それぞれの事業者の実績に応じて工夫を凝らすなどによって経営努力が図られているものと,このように考えております。  したがって,正規雇用──正規職員だけでなしに,非正規職員を雇用するか否か,あるいは雇用する場合には,正規職員・非正規職員の割合や,あるいはその賃金水準をどのように決定するかなどについては,当然,受託をされましたバス事業者の問題でございまして,交通局は関与できる問題ではないと,このように考えております。  それから,2つ目,同じような雇用の委託の問題でございますが,勤務条件あるいは安全を市の責任でやるべき,こういうことでございますが,まず,雇用の問題,勤務条件の問題については,先ほど申しましたように,会社の勤務条件等については,それぞれの会社が決められることでございまして,例えば,阪急バスにお願いをしております松原の営業所の職員,さらには,落合あるいは西神営業所をお願いしております神姫バスの職員等につきましての勤務条件を,私どもの方で,市が責任を持って定めるというふうなことは考えておりません。  それから,安全の面でございますが,安全の面につきましては,各社,当然,社内研修等をおやりになりまして,それぞれのバス事業者も直営路線を多くお持ちでございますので,何をおいても,安全を第一にした社員教育に取り組んでおられます。これは,市の直営のバス事業としての直営の営業所も同様でございます。それぞれがお互いに──先ほどのご質問にもございましたが,本来あるべき事故ゼロを目指して,最善の努力をしていくのが当然であろうと思っております。  したがいまして,私どものバスの安全運行につきましては,単に委託営業所にお願いをする,任せきりということではなしに,毎月のように安全運転等に係る,直営,委託を問わず,営業所の打ち合わせ会を行いましたり,所長においでいただきまして,運行状況の把握なり,あるいは今後目指すべき安全運転についての方向性なりのお話を協議したり,あるいはお願いをしたりしております。  したがいまして,事,安全面については,私どもの神戸市交通局のバスである限り,私どもの神戸市交通局としての安全に対する方向性に向けた努力を,それぞれの営業所でお願いをして,実行に移していただいておるものと,このように考えております。  それから,コミュニティバスの件でございますが,これは,地域密着型バス路線ということで,私どもの方は位置づけをいたしてございますが,私どもの方では,地域密着型バス路線は,もうご承知のように──先ほど,午前中も出ておりましたが,福祉・環境・まちづくりの観点から,区役所,病院あるいは商店街を結ぶ路線ということで,従来の大型バスでは運行できませんでした路線を,小型・中型バスを活用して行うということで,今まで市内5路線を運行してまいりました。今回,新たに,乗客需要に見合った対応ができる路線はないかということの中で,灘区,須磨区あるいは垂水区のそれぞれの多くの市民の方々からのご要望に基づきまして──バス路線の新設要望をいただきました。その中で,私どもとしても,この地域の皆さん方の生の声を伺いながら,区役所,警察などをはじめとする関係機関とも協議を重ねまして,この春からの運行に向けて準備を進めておるところでございます。  ご指摘の中で,公営住宅の多いところ,自治会とも協議をしてということで,同様に進めていってほしいと,こういうご要望でございます。私どもも,今までもいろいろな地域のご要望の中で,私どもが運行をやる場合には,やはり需要に見合った乗客のご利用があるのかどうかというふうなこと,それから,既存のバス路線との整合性も図る必要がある,そういうことも前提に置きながら,より利便性の高いバス路線として,従来なかったバス路線を設定をしてきたところでございます。  ご指摘ございましたように,少子・高齢社会の中で,我々市バスの果たす役割というのは,地下鉄とともにますます重要性を増していくものと考えております。  そういう意味で,この地域密着型バス路線というのは,まさしくそういうことに対しましてのニーズに的確にこたえてきているものと,このように考えてございます。  今,ご要望のありましたようなことも含めまして,路線の開設に当たりましては,道路事情なり,採算性なり,運行の効率性,さらには,既存路線との整合性などいろいろな課題はたくさんあるわけでございまして,そうした課題が解決できるようであれば,先ほど申しましたような,小型あるいは中型バスを活用いたしまして,地域密着型バス路線の拡充という方向での必要性の検討も考えていく必要があるんではないかと,このように考えてございます。  ただいまご質問いただきました中で,私の方からは,以上,答弁をさせていただきました。 29 ◯雪村交通局次長 まず,総合交通体系の件でございます。  交通体系を担当する部署につきましては,公共交通体系の整備に係る総合調整を図る目的で,平成12年4月に,企画調整局内に地域交通政策担当主幹が配置され,庁内の関係部局や他の民間事業者との総合的な連携調整を行っているところでございます。  企画調整局では,市営交通だけでなく,民間交通事業者も含めた市内の交通ネットワークを確保する観点から,鉄道においては近畿地方交通審議会の専門委員として,次期将来鉄道計画の検討に参加しておりますし,バスについては,需給調整規制の廃止──平成14年2月でございますが,この後の路線退出申し出に対する対応や民間バス事業者への補助などを行ってきております。  一方,交通局は,市内公共交通機関の3分の1のシェアを占めておりまして,バス路線の民間委託,また,民間移譲を実施していく中で,交通局が民間の公共交通事業者に及ぼす影響力も大きくなり,実質的に総合交通体系に果たす役割も大きくなっているというふうに考えております。  そのような中で,昨今は,車から公共交通機関への転換を目指した社会実験,エコモーション神戸を,企画調整局と共同で進めてきたり,また,現在,企画調整局の調査室におきまして,将来的に持続可能な交通体系についての調査・検討を行うための神戸市EST,環境的に持続可能な交通体系の推進協議会を企画が立ち上げておりますが,交通局も,大規模な公共交通ネットワークを持つ交通事業者として参加しておりまして,総合交通体系の検討の一翼を担っております。  さらに,交通局におきましても,都心周辺部におけるモビリティー・マネジメントを中心とした交通施策につきまして,国土交通省の環境行動計画モデル地区に選定され,平成19年度以降,企画調整局の協力を得ながら,積極的に公共交通への利用転換を図っていきたいというふうに考えております。  少子・高齢社会の到来や地球温暖化,エネルギー資源の枯渇の昨今の地球環境問題を背景に,今後,公共交通の担う役割は大変重要であり,そのためにも,総合交通体系の確立は大きな課題であるというふうに考えております。  しかし,民間交通事業者も含んだバス・鉄道のネットワークや生活路線の維持のあり方をはじめ,市内の総合交通体系の構築については,まちづくりを含む全市的な問題であり,交通局だけでは限界があるので,企画調整局がやはり中心的な一定の役割を果たしていくべきだというふうに考えております。交通事業審議会におきましても,そのようにご理解していただいているように考えております。  今後とも,交通局といたしましても,公共交通優先のまちづくりの中で先導的な役割を果たしていくとともに,市民生活に不可欠で,最も信頼できる市民の足としての使命も果たしていきたいというふうに考えております。  続きまして,敬老パスの問題でございます。  ご承知のとおり,敬老・福祉乗車証制度は,市の福祉施策として,高齢者・障害者の方々等の移動支援として実施されているものでございます。市バスにおいては,昭和43年度に福祉,48年度に敬老乗車証制度が創設され,昭和60年に地下鉄にも導入され,平成5年度からは,民間バス事業者も含めた全線共通パス方式として実施されております。  平成19年度予算では,交通局の敬老・福祉乗車料負担金収入は,自動車事業では42億円,高速鉄道事業では約2億円を計上しております。また,利用者数は,17年度決算で,自動車事業では,1日当たり約7万5,000人であり,全乗客のうち,敬老福祉パスの占める割合は34.8%であり,おおむね実態に見合った繰入額であるというふうに考えております。  ただ,高速鉄道事業については,西神・山手線で約3万3,900人,海岸線で6,900人,両線合わせて約4万人であり,全乗客数のうち,敬老福祉パスの占める割合は,全線で約13%に上がっております。高速鉄道事業の負担金繰り入れについては,利用実態に見合った繰入額となっておりませんが,これまで,高速鉄道事業の負担金繰り入れについては,ご指摘にございました,平成4年11月の敬老等乗車制度検討懇話会報告の中の,移動支援的要素が強く,この制度は,対象とする輸送機関は,近距離輸送であるバスが基本とされ,大量輸送機関である鉄軌道への制度拡大は慎重にすべきとされていることもございまして,交通局としては,現行の負担額の確保を前提として協力してきたものでございます。  ただ,この実態に応じた繰り入れについては,財政当局の事業ヒアリングの場などさまざまな場で協議してきたところでありますが,先ほど申し上げた,敬老等優待乗車制度検討懇話会報告の考え方や,一般会計もまた厳しい財政状況に置かれていることから,繰入金の増額の実現には至っていないのが現状でございます。  ただ,経営改革プラン──レボリューション2004の後の,平成19年度以降の次期経営計画の策定に当たって,昨年秋,学識経験者・市民代表者等から構成される神戸市交通事業審議会に対して意見をいただくように諮問し,これを受けて,審議会では,現在,次期経営計画の方向性についてご議論いただいているところであります。  先日,2月13日の審議会では,中間報告としてまとめていただいたところでありますが,その中間報告の中の高速鉄道事業の部分で,少子・高齢化に伴う近年の利用実態の変化も踏まえ,敬老優待乗車制度の利用実態に見合った適正な収入確保の検討も,高速鉄道事業については特に必要であろうとされております。  今後,この中間報告の方向性に沿って,3月下旬に最終答申をいただける予定であります。  交通局としましては,神戸市交通事業審議会の中間報告も踏まえ,今後とも,さまざまな場で関係部局と協議するとともに,適正な繰り入れについて求めていくよう進めてまいりたいというふうに考えております。  次に,近郊区の料金問題でございます。  市バスの料金制度については,普通区及び山陽バスの共同運行路線で200円の均一制,その他の近郊区で対キロ区間制を採用しておりますが,これは,従来から,地域的に権益を持っていたバス会社の料金制度に他のバス会社が同調していったことによるものでございます。  平成14年2月1日に,乗合バス事業の需給調整規制が廃止されまして,規制緩和の時代を迎えたことを受けて,神戸市バス独自での料金設定が可能となりましたものの,近郊区においては,やはり他のバス事業者と共同運行している路線,また,それらの事業者と並走している路線等もございまして,やはり事業者間で協調して料金制度を合わせる必要があるというふうに考えております。  そのような中で,また,市街地では,非常に利用者の乗車距離が平均しておりまして,かつ短いことなどの利用から均一制を採用しておりますが,特に,近郊区におきましては,普通区の平均乗車キロが2.73キロであるのに対しまして,近郊区の平均が約7.7キロというふうに,非常に長い距離を乗っていただくという形になっておりますので,やはり対キロ区間制を採用しているのが実態でございます。  そのような中で,いろいろな取り組みをやってきておりまして,ご承知のとおり,近郊区においては,普通区との連絡定期券を平成14年8月1日発行することによりまして,近郊区300円以上の区間では,近郊区料金のみで利用できるようにするということで,従来に比べましたら,画期的な,実質的な値下げに踏み切っております。他の都市,他の公共団体の公営交通事業も当時踏み切っていなかったようなことも,私どもとしては踏み切ってきたわけでございます。  ただ,市バス事業,非常に厳しい経営状況となっておりまして,そのような中で,今後とも市民の足を守っていくということで,レボリューション2004を策定し,抜本的な経営改革を進めているところでございます。このような中で,なかなか料金そのものを引き下げるということは,非常に減収につながるおそれが大きくて,難しいというふうに考えてございます。  以上でございます。 30 ◯分科員(金澤治美) そしたら,まず,近郊区料金の運賃の引き下げの問題からお伺いをしますけれども,やはり今もおっしゃったように,均一料金と比べて,大変格差があり過ぎるということを,よく市民の皆さんから言われます。本当に市バスだけじゃなくて,神戸電鉄・北神急行,こういうふうに北区にお住まいの方というのは,もう交通費に日々苦しめられているというわけなんです。私は,特にこの市バスも,公共交通機関としてまさに必要不可欠なものだと思います。  代表質問でありましたけれども,一方で海上アクセス,120乗りに12~13人しか乗っていない,これが必要不可欠な公共交通機関ということで,税金ではないですけれども,補助金が入れられるというのは,北区の人間からしたら,あんなところに入れんと,市バスに入れてくれた方がよっぽど私らのためになるやないかというような,私はこのご報告をしますと,皆さんから言われます。本当に,交通局が一般会計に求めてもいいことだと思うんです。北区の人はこれだけ苦しんどると,お声は十分局長もお聞きになっていらっしゃると思います,北区にご在住でございますし。そういうところからも,ぜひ一般会計に,公共機関として必要不可欠なものだと,必要な都市装置なんだということで,一般会計にぜひ求めていただきたいと思うんですけれども,この点について再度お聞きをいたします。  総合交通体系についてですけれども,企画調整局が窓口だということで,ずっと言われているんですけれども,平成16年の決算のときに,私どもの南原議員が,この総合交通体系についてお聞きをいたしております。そのときの助役の答弁は,体制の問題についても──今後,総合交通体系とかそういうことについて,手を突っ込むことも含めて考えていきたいというふうに思っていると言われているわけなんです。これは平成16年なんですけれども。それから3年経っても,私たち議員の目から見ても,先ほど,いろいろ,ETC推進協議会とか,地球環境の問題とか,モビリティ・マネジメントとか言われたんですけれども,私たちの目に見えるところではそういうふうになっていないなというふうに思うんです。特に,自分の地域の問題で言いますと,三田の近くの方に上津台というふうな新しいニュータウンなどもできています。  ところが,そういうところの交通問題などもよく市民の方からも言われるんですけれども,民間のバスが走っているだけで,電車もありませんし,こういったところについて,これからどうするのかなというようなことも──例えば,一例ですけれども,見えてこないんです。そういうことこそ,これからそういう新しいまちをどうしていくんだ,高齢化が──ふえていくまちで,お外に出られない高齢者の皆さんがふえていく中で,これらをどうしていくんだという,それこそが,それをどうするんだということが,まさしく総合交通体系だと私は認識をしているんですけれども,そういう点で,私は,企画調整局や交通局や,それから区役所や市民の方も交えて,総合交通体系を,神戸市でこれからどうしていこうかというようなことを考えるような機関がどうしても必要ではないかなというふうに思うんですけれども,これについても,再度お伺いをしたいと思います。  それから,敬老パスの一般会計からの繰り入れですけれども,やはり交通事業審議会の中間報告でも打ち出されておりますし,これは最終報告にも当然盛り込まれると思いますので,繰り入れについて求めていくというふうにおっしゃっておられますけれども,それでも,いつも求めておられるけれども入ってこないという状況だと思いますので,これはぜひ強く強く求めていただきたいということをお願いしておきたいと思います。  それから,コミュニティバスの新設についてですけれども,これも,先ほどの総合交通体系とも連動すると思うんですけれども,例えば,高齢化がもう30%とか40%を超えているようなそういった地域で,非常に交通の便が悪いところというのは私の地域でも見えてきます。駅まで坂道を歩いて,つえをついていけば30分は優にかかるというようなところでは,実際もうお年寄りの皆さんが外に出ていけないというような事態にもなってきているんです。そういうところを見ますと,そういうところの住宅の前にバスがとまって,そして,病院とか区役所とか,ショッピングセンターに回るバスがあったら,どんなにいいだろうなというお声は,個々──別にはいろいろ聞いているんですけれども,なかなか自治会さんあたりが,これを総合的にまとめて,こういう路線にしてほしいんだというようなところまで取りまとめて出せる,それだけの力とか組織的なことができてないなというのをよく感じるんです。  だから,やっぱり交通局がしっかりとそういったところを調査して,そして,コミュニティバスの新設をお願いしたいと思うんですけれども。  先ほど,ちょっと目標も持って進めていただきたいというふうにお聞きをしたんですけれども,目標というようなものがあるのかということと,今お願いをしたそこの地域の実情等々ももっと踏み込んで聞いていただいて,新設に力を尽くしていただきたいと思うんですけれども,いかがでしょうか。  最後に,この営業所の委託の雇用の問題についてお伺いを再度いたします。  交通振興が受託をされているところで,ちょっと嘱託社員の方の報酬基準というものを見せていただきました。そうしますと,月額の報酬の基準というのが,一般嘱託社員,そして,元市係員の嘱託社員というのが,基準が19万2,400円なんです。それに各種手当がつくと思います。残業手当もつくと思います。それにしても,報酬基準が19万2,400円で,奥さんがおられて,お子さんが何人かおられて,これで,本当に安定的な暮らしができるのかなと私はちょっと心配になりました。この嘱託社員の方の月額報酬基準というのは,従来から交通振興さんがお願いされている,いわゆる再雇用の嘱託職員の方も同じ基準だというふうにお聞きをしています。業務内容も当然同じだと思うんですけれども,60歳を超えて再雇用された方は,年金との併給でお暮らしになっていらっしゃるから,これでも暮らしていけると思うんですけれども,これで30代,40代の方もこれで雇われているんだと思うんですが,それであれば,本当に大変ではないかなというふうに思うんです。これについての率直な局長のご見解をお伺いしたいと思います。  その会社のことだよと言われてしまえばそれでおしまいなんですけれども,これで安定的な暮らしができるのかなというのを私は率直に感じたんです。  例えば,松原営業所でも計算をしてみますと──ちょっとぐらい違うかもしれませんが,割り算をして,そちらの資料から割り出してみました──正規が873万円で,準社員の方は517万円ということで,やっぱりここでも350万円という年収に差が出てきているんです。今やっぱり私どもは,本会議のときから一貫して市長にもお伺いしましたけれども,市内でやっぱり非正規労働をふやさないと,正規雇用をふやしていくということが,神戸市において,神戸市の施策において必要であるし,やっぱり雇用の公的責任という部分を,公共団体も担うという点で必要ではないかなというふうに思うんですけれども,局長のご見解というのは,今までも同じようにお聞きをしてきたんですけれども,やはり一歩踏み込んで,そういうことが本当に安定的な暮らしにつながるのかなということをやはり考えていただきたい。そして,委託料もふやして,そういう安定的な暮らしのために,交通局としても踏み込んでいただけないのかなという気がするので,お伺いをします。  それから,労働者の勤務管理とか労働条件の改善,労働安全衛生の推進をという,神戸市の責任でというふうにお伺いをしたんですけれども,これはきのうの新聞なんですけれども,運転手さんが病気になってバス事故が起こるというのが大変ふえているという調査を,きのうの新聞報道で私見ました。2005年までの5年間の間に全国で82件起こっていたと。規制緩和のもとで,やっぱり厳しい競争を背景にした過重労働,これが指摘をされています。本当に前の5年間ではそれほどなかったバス事故が,運転中の病気による事故が──貸切バスも合わせてですけれども──2001年には3件しかなかったのが,2003年・18件,2004年・27件,そして,2005年には22件にも達していると。心筋梗塞やクモ膜下出血,心不全などが多いと。  結局,先ほど言われたように,安全運行・安定的な運行,それを目指し,しかも,1年ごとの短期雇用という中で,運転手さんが本当にストレスにさらされながら,何とか安全運行を保っているというのが,この事故の件数,実態から見ても私は浮かび上がってくると思うんです。京都市では,バスの運転手さんが,就業が終わってから,バスの中で仮眠をして,次の日のまた乗務に備えていたという実態がわかって,それについては,市長も,実態を調べて改善するというふうに言われているんです。神戸市でも,こういった事故が今本当に起こっていないのは幸いだと思うんですけれども,起こってからでは遅過ぎるわけです。起こる前にやっぱりこういったことを神戸市も踏み込んで,労働条件の改善とか勤務管理について1回調査をするとか,その事業所のことだと言わずに,そういったことも行わないといけないんではないかなと私は思いますけれども,いかがでしょうか。 31 ◯主査(松本 修) 当局に申し上げます。  残り時間がそんなにありませんので,簡明にお答えください。 32 ◯松田交通局長 まず,今ご指摘いただきました労働条件の改善の件でございますが,バスの事故,いろいろご指摘をいただきましたが,私どものバスの事故は,むしろ,今ご指摘いただいたのは,観光バスなども含めた数字だと思いますが,私どものバスの事業の事故件数は,今年度,対前年度に比べまして約9%減少いたしてございまして,これは,直営・委託両方のそれぞれの営業所が,安全に向けた最善の努力をした結果ではないかと,このように思ってございます。一定の努力はなされているものと思っております。  労働条件でございますが,この労働条件はやはりそれぞれの事業者が決められることでございまして,労働法規等で定められました,労働の一定の法令の中で,それぞれの事業者が運用されるべきものと考えてございまして,すべての私どもの委託事業者の労働条件等については,関係法令等に基づいた手続きによって,適正にやられているものと,このように考えてございます。  それから,交通振興の例を取り上げられてご指摘ございましたが,交通振興の一つの基準は,確かに交通振興の方で,市の嘱託基準を適用してやってございますのは,基本的には,市の運転手のOBも含めた一つの雇用形態として,交通振興がその基準を定めた上で公募をいたしました。その公募条件の中に,そういう給与額も明確に示した上で応募された方々が採用されて,現在,運転に従事しておられるわけでございまして,雇用条件を確認した上で,私どもの交通振興の社員ということで採用されたわけでございますので,その結果,その中で何とか生活をしていこうという前提の上で,それぞれ採用されてこられたものと考えてございます。  なお,交通振興には30代の運転手はいないと,このように聞いております。  それから,総合交通体系のお話でございますが,総合交通体系は,やはり交通局がもっと関与すべきではないかと,以前の助役の答弁のお話がございました。たしかに,平成16年の決算特別委員会の総括質疑におきましても,私どもの鵜崎助役の方からは,企画調整局に設置している地域交通政策担当は,バスだけでなしに,総合的な役割を果たしておると。今後もその役割を果たしていくと。ただ,一方,交通局では,局の位置づけも変化していると。バスの委託等,あるいは移譲の中で,交通事業管理者が民間事業者に及ぼす影響力も大きくなって,実質的に果たす役割も大きくなってきているというふうなことも,確かに助役の方から答弁を申し上げたとおりでございまして,交通局においても,従来の枠組みを超えたバス事業者との調整にも対応できるものであればしたいというふうな方向性の話もさせていただいたところでございます。  ただ,ご理解いただきたいのは,総合交通体系といいます中には,私ども,地下鉄・バス,それから,民間バスだけではなしに,例えば,JR,さらにはタクシー等も含めたものが公共交通機関でございまして,やはり私ども交通局は,第一義的には,一事業者としての立場が歴然とあるわけでございまして,その中で,私どもが,すべての総合交通体系に大きな役割を果たすというのは,なかなか今の体制の中では難しい面もあるんではないかということについてご理解をいただきたいと,このように思っております。  それから,コミュニティバス,何か目標はあるのかと,こういうことでございますが,いろいろな地域の皆さん方のご要望等に基づいて,採算性,道路事情等を考慮しながら,既存のバス路線との整合性も図りながら検討するということで,何路線を設置していきたいというふうな明確な目標を持ってやっておるものではございません。  それから,そのご意見の吸い上げでございますが,これは,従来から,各種団体あるいは自治会等も含めまして,いろいろなところからのご要望もいただいてございますし,その際には,私どもでご相談に乗れるところについては,私どもも一定のご相談に乗ったりというふうなこともしてきておるということでございます。  それから,敬老パスでございますが,これについては,先ほど,雪村次長が申し上げましたように,今回,審議会でもいろいろご議論いただいておるようでございますし,最終の答申をいただいた上で,ご指摘に基づいたような申し入れ等も,努力として今後考えていく必要があろうかと思ってございます。  それから,近郊区の問題でございますが,近郊区については,やはり均一料金制の市内とは,いわゆる乗車距離の区間も違いますし──距離も違うというふうなこと,それから,他の民間事業者が,従来走っておった路線に市バスも一緒に並走しておるというふうなことの中で,私ども単独で別の料金形態をとるというのは非常に難しい,このように考えてございます。  公共交通機関として,一般会計への繰り入れを求めてはどうかということでございますが,今も基準外の繰り出しを,一般会計が大変厳しい状況の中で多くの額をいただいておるところでございまして,さらなる繰り入れの増額をお願いするというのは,今の市の置かれました財政状況から考えましても,なかなか難しい問題があるんではないかと思ってございます。  北区の問題の中でいろいろご指摘もいただきましたが,北区全体の中では,私ども市バスというよりも,市バスの役割あるいは神姫バス,さらには阪急バス,神鉄バスと,それぞれの地域に応じて,バスの役割あるいは果たすべきバス路線を持ってございます。共同でやっておるところもございますが,それぞれの事業者が共同して,あるいはそれぞれの事業者の立場の中で,今後とも,バス路線の充実等についてご検討いただけるような機会があれば申し入れをしたいと,このように思ってございます。  以上でございます。 33 ◯分科員(金澤治美) もう時間ないですね。 34 ◯主査(松本 修) はい,もうないですね。 35 ◯分科員(金澤治美) ないですね。  交通振興については,30代はいらっしゃらないですけれども,40代はいらっしゃるということなんで,やっぱり働き盛りの方が不安定な雇用にさらされているということは,やはり交通局としてもちゃんと認識をしていただきたいというふうに思います。  終わります。 36 ◯主査(松本 修) 次に,恩田委員,発言席へどうぞ。 37 ◯分科員(恩田 怜) それでは,4点ほど質問をさせていただきます。  朝から,12年間を振り返ってとかそういう話がありましたけれども,私も,交通族といわれるぐらい交通局とはいろいろな関係があったわけでございますが,例えば,違法な超過勤務手当を裁判で解決したとか,特殊勤務手当についても,これは裁判で負けましたけれども,そういう過程の中で,私が考えてました3つのことというのは,1つは,そういう違法な超過勤務手当をなくすという,これは実現しました。それから,特殊勤務手当も,皆さん方が大変な努力をされて,他局に先立って削減されたと。それから,もう1つの軸は,いわゆる民営化の問題でございました。これも,形は変わりましたが,おおむね私の考えていたようなことは実現したということで,議員のうちでは一番辛口と自認しております私が,交通局のご努力に大変感謝しております。  だからといって,もう議員やめようという気はございませんので。  いろいろ財務状況を見ていると,1つは,高速鉄道事業における資本費負担の──これは,皆さんがつくっておられる図を見ても──せっかく頑張っても,資本費によって大変な赤字になるという,途方もない赤字であるわけですけれども,私は,これに対してずっと常々言ってるんですけれども,こと資本費負担のウエートを減らす抜本的な努力をしない限り,改善にはつながらないんじゃないかと,そういうことでございます。  19年度末で,企業債の残高が2,268億円,こんなような数字になっておりますし,また,支払利息が65億円と,支出に占める割合が25%と,こんな状態であるわけです。  それで,私,いつも言っておりますのは,例えば,地下鉄を──西神・山手線を開始することによって随分土地が開発できたというようなところから,私は,開発負担金みたいなものを土地の値段に入れてもらってはどうかと,そういうようなことを言ってきたわけですけれども。この辺について,今までどういうふうな経過があったのか,なかったのか,その辺をお伺いしたい。  もう一つは,利子負担を減らすために高金利債の借りかえですか,これも,たとえ3,4%より大きい,9%ぐらいまでの利子の大部分が解決したとしても,せいぜい10億円程度じゃないかというふうに考えますので,これも特効薬にはならないとは思ってるんですけれども,この辺,高金利債の借りかえ,繰り上げ,こういうふうなものにやはり積極的に取り組むべきじゃないかと,これが第1点です。  それから,第2点目は,けさも話が出ておりましたけれども,環境問題の取り組みであります。
     CO2の削減とか発生ガスの利用とか,いろいろな意味で考えておられるし,アイドリング・ストップについても積極的に考えられておるんですが,やはり数字的にきちんと目標を立てて,それの達成率というものを市民に言っていただく必要があるんではないかと。そういった意味で,今後,CO2削減をどのように目標を立てておられるのか,お聞かせいただきたいと思います。  それから,公共事業の利用転換,これも先ほどからずっと話がありまして,私も,交通事業審議会で申し上げたわけでございますが,やはり市内全体の──JRも含めてすべての交通機関に対する──公共交通機関を使うという体制をとる必要があるんじゃないか。交通事業審議会でも申し上げたんですけれども,例えば,フライブルク市では営業カルテというような制度があって,大体,月5,000円ぐらい払うと全交通機関に乗れるというような制度があるわけです。もちろん,これには行政から半分ぐらいは負担が出ていたと思うんですけれども,そういった意味で,そういうことを検討する必要があるんではないか。もちろん,先ほども話出ておりましたけれども,これは交通局だけでできるもんじゃないということは私も重々承知してるんですけれども,やはりそのことを強く訴えていくと,そういう問題提起をしていくということが必要なんで,私は,その点においても,企画調整局なりそういったところ,それから,いろいろなバスの業者,それから,JRとか鉄道業者に対しても,そういう呼びかけをしていかなきゃならないと思うんですが,その辺についてのお考えを聞かせていただきたいと思います。  それから,3番目は,地下鉄海岸線については,大変な苦戦をしておられる。もちろん,私は,この建設に反対したわけでございますが,もうできてしまったものを,今さら反対してもしょうがないんですけれども,JRの和田岬線がいつまでたっても走ってるんですけれども,これをお聞きすると,1日の利用数が1万人ぐらいあるわけですから,これをJRとしても,決してあの線路がドル箱線路ではないと思いますし,大変維持費もかかっておると思うんですけれども,その辺についてこれまでどのような交渉経過があったのか。また,さらには,積極的に一度JRと話し合いをされる気はないのか。その辺のことについてお聞きしたいと思います。  それから,4点目は,要望としてお願いしたいと思いますけれども。  先日,灘区の高齢の方から,一遍見にきてくれと言われて,六甲台町を含めてあの辺のバス路線を見てきて,要するに,バスの停留所にいすがないんで,年寄りはもうかなわんねやという話をされて,そして,当局にもお願いをしたわけでございますけれども,やはり所管は建設局だということで,建設局に言うておきますということなんですけれども,やはりこれは縦割り行政ではなくて,やはり愛される市バスといいますか,愛される交通機関として,やはりそういうお年寄りの要望はやはり尊重していただきたいということ,しかもまだまだいすを置いても──例えば車いすが通るとか通れないとかそういうことのないような──もちろん──ちょっと今数字忘れました──基準があるようですけれども,やはりそういったものを見直すなり,具体的にお年寄りが休めるような停留所にすると。これは灘区だけではなしに,全区そういうことが必要だと思うんですけれども,その辺について。これは要望にしておきたいと思います。  以上です。 38 ◯松田交通局長 私の方から,何点かお答えをさせていただきます。  1つは,公共交通への利用転換ということで,ドイツのフライブルク市の公共利用促進策を例にとってご指摘をいただきました。  私どもも,もちろん,公共交通機関への利用促進・利用転換という意味では,私ども,最も重要な課題として取り組んでいかなければならない大きな問題であろうと,こう思ってございまして,従来から,エコ定期券制度を導入いたしましたり,さらには,他都市に例のないエコファミリー制度,これによりまして,まず,社会実験でスタートした後に,今は本格実施をやっておるということで,市バス・地下鉄,2年間で,約,1日──土・日でございますが8,200人のご利用があったということで,一定の実績も出てきております。  ご指摘のありましたドイツの例でございますが,確かに大々的な取り組みということで,フライブルク市のような交通戦略というのをとられるというケースがあるというのも私ども把握しておりますが,この大々的な取り組みと申しますのは,これは,州なり大きな交通連合なり,各企業体等も含めた大きな取り組みの中で実施をされておるものでございまして,運営費用の中で運賃収入の占める割合は約6割程度ということで,大きくは,いわゆる交通事業者への赤字補てんが補助制度として設けられた前提で取り組んでおられるものでございまして,なかなか今の私どもの神戸市交通局の中での取り組みの中で単独で処理できる性質のものではないんではないかと。一交通事業者として実施するには,余りにも前提となる課題が多いというふうに考えてございます。  そういう意味では,なかなかこのような交通戦略の早期実現というのは困難であろうと思っておりますが,ささやかと言えばささやかでございますが,私どもとしては,従来から,例えば,バスの定期券を系統ごとに発売していたものを,市内均一料金のところについては,料金据え置きの上で,普通区全線有効にしたり,近郊区においても,先ほど申し上げたような取り扱いをしたり,さらには,他の私鉄と連携をしまして,スルッとKANSAI加入後は,企画乗車券等を発行いたしまして,最近では,神戸観光1dayクーポンというのを,阪急・阪神・山陽・神戸電鉄などと乗車券がセットになったものも発売をしておりますし,PiTaPaでもいろいろな利用が拡大できるような取り組みが始まってきておるところでございます。  私ども,公共交通機関へのいわゆる転換という意味では,今回,新たにモビリティ・マネジメントの手法というのを用いまして,利用者の自発的な転換を促していきたいと,このように思ってございまして,あわせて,ICカードの活用,福祉体験授業などの学校教育とも連携をしながら,地球温暖化防止のための二酸化炭素の削減と地域の活性化も図るということで,モビリティ・マネジメントをぜひ実施していきたいということで,今準備中でございまして,国の方にも一定援助をお願いしたところ,国土交通省の環境行動計画のモデル地区にも選定をされておるということで,重点的な支援も受けられる可能性も出てきておりまして,何とかマイカー通勤が多い西神の工業団地なり,あるいは和田岬周辺のそういう事業所を対象に実験ができればということで,前向きに取り組むことができればと,このように思ってございます。  それから,和田岬の件でございますが,私どもの地下鉄海岸線の1日が,最近の12月では4万2,000人でございまして,そのうち,和田岬駅の利用者が,18年度,4月から12月の平均で,1日7,360人というような人数になってございまして,JRとの関係でいろいろご指摘をいただきました。JRの和田岬線は,兵庫駅と約2.7キロを結ぶということで,周辺企業の従業者数が減少しておりまして,平成7年度は1万6,600人ありましたのが,17年度は9,600人,約58%落ち込んでおるというのが今の状況でございます。海岸線の方の状況を考えていきますと,海岸線は,むしろ平成13年は7,200人でございましたのが,今7,400人ということで2.1%ふえておりまして,全体として,周辺企業の従業員の数が減っておるという前提でいきますと,私どもの海岸線の利用が,和田岬線から転換が進んでいるのではないかというふうな面が非常に強いんではないかと,このように考えてございます。  確かに,ご指摘のように,JR和田岬線と私どもの海岸線は,いわゆる競合路線でございまして,特に,和田岬線は,周辺企業の従業員の通勤目的を主体に考えておられまして,7時から9時台の朝の時間帯と5時から9時の帰宅時間帯,この時間帯に中心を持っておられまして,その運行時分の本数も,7時台・4本,8時台・2本,9時台・1本,夕方5時台も3本,6時台等についても各2本ずつということで,私どもが運行しております本数が,1日116往復,JRが17往復ということで,その規模も違っておる状況でございまして,そういう中で,私どもの果たす役割というのは大きいわけでございます。できれば,もし海岸線のみであれば,もっと利用が進んで,私どもとしても,非常にそういう点では,海岸線の活性化にもつながるというのは十分承知をしておるわけでございますが,一方,このJR和田岬線も,海岸線の開通に合わせたかのように,平成13年に電化をされて運行されました。そういうことの中で,今すぐJRの方に運行の見直しなり,あるいは運行の休止なりというのを,私ども,同じ事業者として,申し入れるというのはなかなか難しい面もあろうかと思ってございますが,私どもとしては,いずれにいたしましても,乗客増というのは,海岸線の今後のあり方としては一番重要な問題でございますので,地域密着型の地下鉄でもございますし,需要喚起型の路線でもございます。そういう意味では,関係部局とも連携をして,沿線プロジェクトの進捗も図りながら,何とか人口定着を図った上で,よりよい方向へ海岸線の運営がいけるような努力を今後とも進めてまいりたいと,このように考えております。  私の方からは以上でございます。 39 ◯雪村交通局次長 高速鉄道事業における資本費負担の問題でございます。  確かに高速鉄道事業では,建設時に多額の費用を要することから,減価償却費や支払利息といった資本費負担が大きく,収支採算性を確保するのに長期間を要するという特性がございまして,市営地下鉄についても,西神・山手線が開業後27年を経過した平成15年度にやっと黒字化したところでございます。  平成19年度予算におきましても,建設費等の財源として借り入れた企業債に対しまして185億円,内訳は,元金120億円,利子65億円の元利償還を行う予定でございますが,それでも,平成19年度末の企業債残高は2,268億円となっておりまして,今後,財務体質を強化し,経営改善を行っていくためには,経費のうち大きな割合を占める支払利息の軽減を図ることが不可欠でございます。  このため,過去の取り組みといたしまして,企業債に係る支払利息による負担を軽減する地下鉄事業特例債の発行や高金利債の借りかえによりまして,支払利息の軽減を図るとともに,なお資金が不足する場合には,資本平準化債や資本費負担緩和債の発行により資金不足の解消に努めてきたところでございます。  特に,ご指摘の高金利債の借りかえにつきましては,国の高資本費対策借換債制度に基づきまして,これまで126億2,400万円の借りかえを実施いたしまして,借りかえによる利子負担の軽減効果は,総額で24億6,700万円に上っております。  高速鉄道事業におきましては,依然,多額の残債を抱えていることから,国に対して,借りかえ対象利率の引き下げであるとか,借換債制度の政府資金への拡充等を要望してきた結果,このたび,借換債制度等の拡充が認められたところであります。  具体的には,1つ目としまして,公営企業金融公庫資金につきましては,高資本費対策借換債制度の対象利率が,これまでの6%以上から 5.5%以上に引き下げられました。  また,2点目といたしまして,これまで,基本的に認められなかった公的資金,財政融資資金・郵政公社資金,それと,公営企業金融公庫資金の補償金なしの繰上償還が年率5%以上を対象に,平成19年度から平成21年度の3年間,一定条件を満たす自治体に限り行えることとなりました。  今回のこの繰上償還を実施するための具体的条件等は今後示されるというふうに聞いておりますが,現時点で明らかになっている制度の概要によりますと,公営企業経営健全化計画を策定し,総務省と財務省の承認を受けることが必要となってまいります。今後は,可能な限りこの制度を活用いたしまして,資本費負担の軽減に取り組むとともに,引き続き国に対して資本費負担を軽減するための制度改正要望を粘り強く行っていきたいと考えております。  それと,ご指摘に,開発者負担金を活用したらどうかというお話がございました。  開発者負担金につきましては,交通事業開発者負担金制度に基づいて,開発事業により必要となる,良好な公共交通を確保するため,かつて,開発事業者に負担を依頼したものでございますが,平成15年1月に,国全体の流れ,また,市全体の流れの中で廃止したところでございます。ただ,当時のこの開発者負担金につきましては,地下鉄の建設財源として使用したほか,交通事業を安定的に維持していくための財源として活用するため,交通事業基金に積み立てております。現在も,その額がすべてではございませんが,基金残高は,18年度末で 393億円,預り保証金等を除きますと 347億円ですが,基金として積み立てております。この基金につきましては,事業運営のための資金が不足するときに,一時借り入れをするなど,先ほどございました,資本費の支払利息の負担をできるだけ軽減できるように活用を図っているところでございます。  今後とも,基金につきましては,効果的な活用を図っていきたいというふうに考えております。  以上です。 40 ◯宮内交通局次長 それでは,CO2の削減につきまして,数字的な目標を立ててはどうかというご指摘でございますが,それについてお答えいたします。  ご案内のように,現在,神戸市では,事務事業から発生いたします温室効果ガスの排出量の削減を目指しまして,実行計画,CO2ダイエット作戦でございますが,これの第2次のCO2ダイエット作戦を18年2月に策定して,今現在取り組んでおるところでございます。  市バス事業につきましては,このCO2の第2次のダイエット作戦の中で,燃費でございます──これ,消費燃料を走行距離で割ったものでございますが,これをできるだけよくするということで,数字的な目標といたしましては,16年度を基準にいたしまして,目標年次の22年度までに燃費を1.5%向上させるというのが目標でございます。また,地下鉄につきましても,やはり使用電力の原単位の削減というのがございまして,これも,やはりCO2のダイエット作戦の概要版の中でも記入しておりますが,西神・山手線におきましては3.02%の削減,そして,海岸線におきましては4.42%の削減を目指しておるところでございます。  具体的な方策といたしましては,市バスにつきましては,先ほどご指摘もございましたが,ISS装着車の積極的な導入であるとか,エコドライブの励行,それから,中型車あるいは小型車の導入によります効率的な運行等を実施して,燃費の向上に努めているところでございます。地下鉄につきましても,やはりブレーキのときの回生電力の有効利用であるとか,あるいは車内の冷暖房の適正温度の設定,あるいは国などの補助を得まして,駅舎等の省エネルギー機器への転還というようなことを実施しております。  各年度の計画値も,CO2ダイエット作戦の概要版の方に記入されておりますが,18年度の計画値で,市バス事業につきましては,原単位,燃料費が2.23キロメートルパーリットル,そして,西神・山手線については,原単位,それぞれ 3.746,あるいは海岸線につきましては 9.429という目標値が設定されておりますが,現在のところ,この目標値は何とかクリアできるんではないかなというふうに考えておりますが,今後とも,平成22年度の削減目標値に向かいまして,一層の努力を続けてまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。 41 ◯分科員(恩田 怜) JRの和田岬線についてのご回答があったわけですけれども,JRと実際に話し合い,交渉したことがあるのかどうかということはお聞かせいただかなかったんですけれども,その点と,それと,今後交渉していく,もちろん交通局としてではなくて,神戸市としてという立場である必要があると思うんですけれども,その辺についてだけちょっと。 42 ◯松田交通局長 失礼いたしました。  JRとの交渉の経過でございますが,過去,今回の海岸線の建設に伴う交渉というのは特にやっていないというふうに私ども認識いたしております。今の状況の中で,JR和田岬線の存続,あるいはご指摘のような点についての協議ということについて,今の段階で,私どもとしては考えていないというのが今の状況でございます。  以上でございます。 43 ◯分科員(恩田 怜) それでは,ぜひJR和田岬線については,待ちじゃなくて,やはり積極的に働きかけていく必要があると思いますので,そういった意味で,ぜひ市長にもそういう進言をして,お願いしたいと思います。  それから,資本費の話ですけれども,やはりこれは残務──資本を見てると,もう絶望的になるんで,その点,もちろんやっておられることはよく存じ上げておりますが,今度一層お願いしたいと思います。  それから,もう1つ,環境問題ですが,やはり京都議定書の6%という,こういうマイナス6%という目標に対して,いろいろな表現の仕方があるんですけれども,やはりそういった神戸市全体としての1つとして,やはり6%に対してどういう位置にあるんかということを明確にして,今後とも取り組んでいただきたいと思います。  それから,要望としておきましたけれども,いすの問題はぜひ積極的にやっていただきたいと思います。  前回の質問,ちょっと時間がオーバーしましたので,きょうは早目に。 44 ◯主査(松本 修) 皆さんにちょっとお聞きをしたいんですけれども,続けてやるか,休憩を入れるか,どうしましょうか。  じゃあ,この際,20分間休憩をいたします。   (午後2時18分休憩)   (午後2時42分再開) 45 ◯主査(松本 修) ただいまから予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き,交通局に対する質疑を続行いたします。  それでは,平井理事,発言席へどうぞ。 46 ◯副主査(平井まち子) それでは,もう既に出た部分も多くありますので,そういう点については簡単にさせていただきまして質問させていただきます。  まずは,地下鉄事業について数点お伺いいたします。  地下鉄海岸線について,いろいろな経営改善策をしているということ,きょうもるるご答弁ありましたけれども,乗客数も開業時よりも伸びているということなんですけれども,平成19年度の予算案では,1日当たりの乗客数は4万人にとどまっております。昨年,開業5周年に当たって,地下鉄海岸線事後評価委員会が設置されまして,現在まで3回の委員会を開催されておられますけれども,この委員会の議論を踏まえて,今後どのような事業展開の見通しを立てておられるのかお伺いいたします。  また,地下鉄事業については,やはり経営改善の努力も必要なんですけれども,資本費負担の方が大変経営を圧迫しておるという話,先ほども出ておりましたけれども,国にも制度上の支援をお願いしておるということなんですが,さらなる軽減を図るべく,国・県へこれからも財政支援というのを依然,要望していく必要があると思いますが,これらについて,どのような交渉をされていこうとしておるのかお伺いいたします。  次に,新長田駅についてお伺いいたします。  新長田駅は,西神・山手線と海岸線の接続点になっております。その両路線は,改札を出なくても乗り継げるようになっておりますけれども,連絡通路の距離が非常に長く,乗り継ぎが不便であるということが従来から言われております。また,改札を出て,地下1階の連絡通路を歩く場合にも,距離が長い上に,非常に狭くて,見通しが悪いので,交通の結節点にしては環境が悪いというふうに感じます。私もここをよく通るんですけれども,ほとんど駅の改札がもうすぐのところにありながらも,そういう場所で,駅はどこにあるんですかと人に尋ねられるようなこともよくあります。それぐらい本当にわかりにくい構造になっているんですけれども,今さらではありますけれども,なぜこのような悪い構造になったのか,それを踏まえて,改善が今後何か考えられないのかということをお聞きいたします。  次に,その地下鉄新長田駅の活性化についてなんですけれども,地下鉄西神・山手線と海岸線の新長田駅の連絡通路は,そういうふうに狭くて,不便なだけではなくて,地下鉄の2駅とJRの結節点であるという場所にかかわらず,にぎわいが感じられない,何となく暗い雰囲気になっております。ピフレ新長田やジョイプラザなど,大規模な施設の玄関口も狭く,目立たなくて,あるべき人の流れが余りないように思います。新長田駅地下鉄ビルの地下部分はこれから大幅な改修を予定されておるということを聞いております。従来の暗くて入りにくい食堂街を,もっと一等地らしく明るいものにしてほしいと思いますし,ジョイプラザ,ピフレ新長田などへの玄関口も,もっと明るく,わかりやすいよう工夫したり,連絡通路の壁面を活用することなどによって駅の出口と連絡通路のにぎわいづくりを図るべきと考えておりますが,いかがでしょうか。  次に,海岸線の10の駅の中で,最も乗客数が少なくなっております駒ヶ林駅についてお聞きいたします。  地下鉄海岸線の設置目的が,沿線の活性化にあるということを思いますと,駒ヶ林駅は,近隣に商店街や市場など商業施設の多い駅であるにもかかわらず,このように乗客が少ないということで,近隣の市街地の活性化に寄与していると言えない状況にあります。また,駅周辺の住民の方から見ても,開通から5年たった今も,まだ地域の駅として親しみがないというような印象があります。  そういったことから,周辺の六間道・本町筋・西神戸センター街などの商店街ですとか,市場やホームセンターのアグロガーデンや,住居と商業施設の複合ビルであるアスタくにづかなど,近隣の店舗や商店街との連携によるにぎわいづくりに努めるべきと考えますが,いかがでしょうか。  次に,駅構内スペースの有効活用についてお聞きします。  乗車料収入の減少傾向が継続する中で,当然,コスト削減も必要な取り組みでありますけれども,一方で収入増対策を推し進めていかなければなりません。鉄道各社においては,利用可能な駅スペースを有効活用した事業,いわゆる駅ナカビジネスの展開が進められているところであります。市営地下鉄も,駅構内の空きスペースへの店舗誘致を積極的に推進するなど,施設の有効活用を図ることによって乗客サービスの一層の向上に努めるべきと思いますが,いかがでしょうか。  次に,広告事業についてであります。  近年は,広告媒体としてインターネットが急速に伸びているということで,交通広告にとっても大変厳しい状況になっておるかと思います。特に,地下鉄の駅の電飾看板広告の空きスペースが目立っているように見受けます。地下鉄に限った話ではありませんけれども,積極的な広告展開によって収入増の対策に努めるべきと考えております。  JRでは,中吊り広告で,マスコミ5媒体プラス交通広告という考え方というようなキャッチコピーを出して,積極的に広告誘致を行っています。また,私が以前勤めていたときに,市バスの車外のパネル広告を担当したことがあったんですけれども,ほかの媒体に比べてかなり安いなということを感じたことを記憶しております。その価格設定がどうかということもあるかもしれないんですけれども,そういうふうに値ごろ感があるならあるで,そのことをもっと大きくアピールしていって,ほかの媒体に対する優位性をもっとPRするべきではないかと思うんですが,このような取り組みについてお聞きします。  次に,バス事業について質問いたします。  現在,長田区内を走るバス路線は,5系統,8系統,11系統,17系統などがあります。このうち,市バス8系統は,兵庫駅前を起点として,地下鉄長田駅前より鷹取団地前経由と西代経由に分岐して,板宿で合流して,鷹取町まで結ぶ路線であります。市バス11系統は,神戸駅前を起点として,新開地経由で板宿までを結ぶ路線となっています。いずれも,長田区の中心的なターミナル駅である新長田には接続されておりません。  新長田には,地下鉄西神・山手線,海岸線,JRという,鉄道の駅のターミナルであるだけではなくて,市民の方が集まる,各種イベントが開催されます駅前の広場ですとか,勤労市民センター,ピフレホール,ジョイプラザなどがありまして,長田区民の方が足を運ぶという機会が非常に多い場所であります。現在,特に,長田区の北部の住民の方の新長田への足が確保されていないように感じております。11系統は,19年度から,板宿から新長田までの延長が一部なされるということをお聞きしております。従来からの,住民の方から,鷹取駅でなく,新長田への足が必要であるという要望を受け入れた結果であると思いますけれども,この延長も1時間に1本程度ということですので,まだまだ住民の方にとって十分であるとは言いがたいと思います。  これまでも,住民の方の新長田への足を確保してほしいという要望に対しては,例えば,8系統,11系統,110系統が板宿まで運行していますので,バスか地下鉄を乗り継いで新長田へ出られますので,新長田への路線をふやしても利用が見込めないので,路線の拡充ということはできませんというような回答をずっとされております。  住民は,新長田に出にくいバスしかないので,利用価値が低く,乗る気がしないという見方をしておるのではないかと思います。地下鉄海岸線の利用者をふやさないといけないという観点からも,長田区民の新長田への足を十分に確保することが大切だと思いますけれども,この点,ご見解,お聞かせ願います。  また,長田区内の話だけでなく,各地で住民の方から,路線について要望が出されておりまして,それについては,ダイヤの組み合わせの難しさですとか,地理的な問題,あと,採算性の問題などさまざまな理由があって,実現が難しいということはよく理解できます。また,従来,ほかの事業者が既に走っているということで規制があるために,新規参入ができないということも,路線をふやせない理由として出されていたというところもあります。ですけれども,道路運送法の改正によって規制緩和が行われまして,新規参入が自由になったという状況が今はありますけれども,その後も,新規参入をするという状況に,よい変化がないのではないかというふうに見受けられるんですけれども,この辺の実情はどうなっているんでしょうか,お伺いします。  最後に,公共交通の利用促進についてであります。  きょうも,この点についてはたくさん質問も出ておったんですけれども,特に,環境保全の観点ですとか,また,車社会が過度に進展して,市街地が空洞化するという問題へのアプローチとして,マイカーからの公共交通への乗りかえということを念頭において,積極的に公共交通の利用促進に取り組んでほしいと思っております。  従来からの取り組みとして,ノーマイカーデーのフリーチケットですとか,エコファミリー,エコショッピングなどありますけれども,ノーマイカーデーは20日限定ですし,エコファミリーは土・日限定ということにまだとどまっております。また,ほかの私鉄などともしっかりと連携をして,取り組みを広げていくべきということもおっしゃっていたんですけれども,料金の低減策などは,収入が減るということで,その連携すべきほかの私鉄からは敬遠されているということをお聞きしております。けれども,エコファミリー制度などは大変好評で,わずかですけれども,収益増の方に働いているということでありますので,こういうことも踏まえまして,より啓発事業を推進するということで,収入増にもつながることだと思いますので,このような取り組みをより進めていくべきだと思いますけれども,ご見解をお聞きいたします。  以上,よろしくお願いいたします。 47 ◯松田交通局長 まず,地下鉄海岸線の問題でございますが,事後評価委員会の今後の見通しはどうかということでございます。  事後評価のシステムと申しますのは,国の国土交通省におきまして,公共事業の効率性なり,実施過程における透明性の一層の向上を図るということを目的といたしまして,事業完了後,事業の効果なり,環境への影響の評価等の確認を行って,必要に応じて適切な改善措置を検討するということで,その事後評価の結果を,増収事業の計画あるいは調査のあり方等にも反映するということを目的として制度化されておるものでございまして,供用開始後5年を経過した時点ですることにされております。  地下鉄海岸線が昨年7月に開業5年を迎えましたために,事後評価のこのシステムの中で事業評価をしようとするものでございまして,学識経験者あるいは沿線企業の代表者の方,さらには,地域住民の方からなる事後評価委員会というのを昨年の10月に設置をしたところでございまして,現在,3回開催をしまして,需要予測時からの社会情勢の変化,特に,インナーシティ現象による,人口あるいは企業の流出が進んだことに加えまして,阪神・淡路大震災の被害により市内の人口が増加傾向にあるにもかかわらず,この海岸線の人口の減少は続いていると。さらには,兵庫・長田区の住宅数,事業者数,事業所数あるいは従事者数も,全市平均を大きく下回って,減少傾向が続いている。さらには,高齢化についても,全市平均を上回っている。それから,情報化社会の進展なり就労形態の変化により外出機会が減っている。トリップ数が減少しているというふうなことの中で,海岸線をより利用していただくための方策も議論していただいておるところでございまして,委員の方々からは,特に,ハーバーランド駅から新長田駅の沿線人口の落ち込みが大きいことから,海岸線というすぐれた社会資本を生かすためには,沿線の継続したまちづくりが必要不可欠というご意見,それから,もう一つは,海岸線の乗客動向を見ていきますと,短距離利用者が少ないということから,ここに着目をした利用促進策も考えていくべきではないかというふうなご意見もいただいております。  今年度,この3月末までに,将来の需要予測や長期収支についても議論をいただきながら,海岸線の事業効果が最大限発揮できるような魅力あるまちづくりの推進策,さらには,需要の促進策などの提言をおまとめいただきまして,それに基づいた実施も検討していきたいと,このように考えております。  それから,地下鉄への国等への財政支援の対応ということでございますが,先ほどもご指摘いただきましたように,地下鉄は建設時に多額の費用が要るということで,資本費負担が大きいということで,経営を大きく圧迫する要因となっております。先ほどからのご質疑の中にもございましたように,借換債の制度なり,制度改正なり,あるいは資本費負担緩和債の創設など,国の方からいろいろな制度改正もやっていただきまして,一般会計からは,総務省の繰出基準に基づいて,19年度予算では47億円の財政支援も受けることになってございます。  さらに,県からも,これは市会のご協力もいただきながら,財政支援を過去要望してきましたところ,平成11年度から20年度までの10年間,毎年2億2,400万円でありますが,西神・山手線の建設に係る企業債の元利償還に対し補助をいただいておるところでございます。  地下鉄につきましては,駅業務の委託化あるいは嘱託化等抜本的な経営改善に取り組んできたところでございまして,一方,国等のさまざまなご支援もいただく中で,西神・山手線で,開業27年目の平成15年度より,単年度の黒字を計上しておりますが,西神・山手線も,開業30年を迎えておりまして,施設の老朽化による更新工事が今後多額に発生する見通しでございました。そういうふうなこととあわせまして,海岸線の資本費負担の問題が大きくのしかかってきております。  そういう意味では,今後,大幅な乗客──これは西神・山手線,海岸線を含めまして,大幅な乗客数が見込めないとするならば,地下鉄事業の財政状況は今後も大変厳しい状況が続く見込みでございます。  そういう意味で,当然,私どもは,経営改善に今後とも取り組んでいく必要があるわけでございますが,他都市とも連携をしながら,国等に対しまして,資本費負担を軽減するための制度改正を,今後とも粘り強く続けていくとともに,20年度で最終──今の段階では終わってしまいます県の補助という,その仕組みについても,引き続き,海岸線あるいは西神・山手線の更新工事というのも控えてございますので,地下鉄事業への財政支援の継続等について,今後ともぜひ要望をしていきたいと思ってございますし,議会の先生方のご支援もぜひいただければと,このように思っておるところでございます。  次に,新長田駅の活性化の問題でございますが,いろいろご指摘をいただきました。その中で,特に,人の──暗い雰囲気であるとか,食堂街を明るくしてはどうか,さらには,駅出口ににぎわいが必要ではないかと,こういうことでございますが,新長田駅の乗降客の動向は,以前は,駅ビルのところを皆さん通ってこられたんですが,JRの新長田駅の改札口が変わりましたことによって,従来,駅ビルの方向に流れておりました乗客が南側に流れておる,こういうふうなことで,結果的に,新長田地下鉄ビルの地下の店舗部分が,テナントの撤退が続きまして,新規の入居もないという状況になっております。  そこで,私どもとしましては,改札口から地下鉄のビルへの動線を改善しようということで,あわせて,にぎわいを取り戻すという観点から,駅構内での店舗展開も含めたリニューアルを行おうということで,現在,地下2階の改修と構内モニュメント部分の撤去工事を,3月末完了を目指して行っておるところでございます。地下鉄ビル,地下2階部分の改修は,一部,店舗区画を撤去して,見通しのよい,明るいホール状にして,わかりやすくしたいと,このように思っておりますのとあわせまして,定期券発売所をその中に移動したいと,このように思っております。  また,モニュメント撤去跡には,住民票の自動発行機のブースも設置する予定でございまして,さらに,来年度は,先ほど申しました,定期券発売所の場所が移動いたしますので,その跡に店舗を誘致しまして,にぎわいを取り戻したいと,このように考えております。  また,周辺施設との連絡では,ジョイプラザあるいはピフレの新長田の玄関口である海岸線の新長田駅の出口を大幅に改修するということになりますと,受け手になりますビル側にも大きな負担を生じることになりまして,なかなか難しい問題もあるんではないかと考えてございますが,今の段階では,駅の出口案内表示に加えまして,連絡通路の要所に広告案内表示を行っておりますが,より明るく,わかりやすいということを,例えば,電飾式の商業広告の設置など,ビル側のニーズとも調整をしていきたいと思っております。  今後建設されます再開発ビルとの接続部も出てくるわけでございますが,これを整備する際には,今ご指摘いただきましたようなことも含めて,これらの施設もわかりやすく誘導できないかということも検討して,駅のにぎわいづくりに何とか寄与していければと,このように思うところでございます。  それから,駒ヶ林の駅の件でございます。  新長田の復興再開発事業は,今のところ,事業もそれぞれが順調に進んでおるというふうに聞いてございますが,一方では,商業施設の空き床の解消を図るためにも,広い商圏を持つ店舗の施設を誘致しようということで,いろいろ魅力アップを図っておられるところでございます。地域としましても,地元商業者が活性化を目指して,株式会社ながたティ・エム・オーを設立されまして,地域ぐるみでさまざまな活動もされておられます。鉄人プロジェクト等も立ち上げられておるということも聞いてございます。  私ども,これらの事業あるいは活動と密接に連携をしていって,まちのにぎわいを支援して,駒ヶ林駅周辺の活性化に努めていきたいと思っております。  駒ヶ林駅の今の状況でございますが,海岸線の各駅の開業後の乗客動向を見ていきますと,駒ヶ林駅は,全体の中で利用者数としましては一番少ない数でございますが,開業当初からの伸び率でいきますと41%ということで,ほかの駅よりも大幅に乗客の利用数はふえてはきておる状況でございますが,ただ絶対数が少ない,こういう問題があるわけでございます。  私どもとしましても,その利用の活性策ということで,ホームセンターのアグロガーデンの開店に当たりましては,改札口の正面に案内板を設置したり,あるいは今年度から,海岸線全線に設置をされました市街地西部活性化専用掲示板によるイベントのPRを図りましたり,あるいはイベントカレンダーの車内掲示なり,ホームページによる情報発信も行うとともに,エコショッピング制度を利用いたしまして,アグロガーデンと提携をいたしましたり,琉球ワールドを提携店としてこの制度を適用しましたりということで,海岸線の乗客増にも努めておるところでございます。  先ほど申しましたように,乗客数は着実に伸びてはおりますが,今後,さらにこの駅周辺の活性化に向けて,産業振興局あるいは都市計画総局,長田区とも連携をとりながら,引き続き,近隣の店舗や商店街との連携によるにぎわいづくりに努めていきたい,このように考えております。  それから,ご指摘のありました,同じくこの新長田へのバスの接続の件でございますが,現在,新長田駅前には,5系統,17系統,80系統,81系統ということで,合計220本以上が運行しておりまして,1日3,600人以上の方にご利用いただいております,中心的な西部の市街地におけるターミナルとしてご利用いただいておりますが,一方,この駅前には,バスロータリーなどバスが駐機できるスペースがないというようなことで,バス停への受入容量にも限界がございまして,現状より多くの本数を乗り入れるというのが非常に難しい状況でございます。  ご指摘のありました11系統については,従来から新長田への延伸を求める強いご要望もいただいたところでございまして,私どもとしましては,新長田へのお買い物等へお出かけのお客様の利便性を図ろうということで,本年の春から,11系統の一部を,おおむね9時から5時,1時間に1本でございますが,終点を板宿から新長田駅に延伸をしようということで,1日9往復程度でございますが,新長田に至る延伸路線を開設することといたしました。  今後,ほかの系統も含めてというご指摘でございましたが,本数の問題もございますが,先ほど申しましたような,新長田駅前のバス停の受入容量の課題というものもございますし,今回,11系統を新長田駅へ延伸するにつきましては,11系統を担当いたします松原営業所から板宿へ出庫する車両,あるいは休憩のために板宿から松原営業所へ入庫する車両について,それぞれ回送運行しておりましたものを,ダイヤを調整いたしまして,一部区間の営業運行をしようという中で,現行の車両と人員の制約の中で実施をするものでございます。これ以上の本数を新長田の方に延伸をしようといたしますと,回送車両以外に新たな車両を導入いたしますか,あるいは現行の運行本数を減らすという手段をとらざるを得ないという,そういう厳しい状況も一方ではあるわけでございます。  なかなか解決しなければいけない多くの課題もあるということで,ご理解もいただければと,このように思ってございます。
     板宿から新長田方面へは5系統も運行しておりますし,地下鉄の西神・山手線もあるということ,その中で,新しいご利用客がどれほどあるのかという問題もあります。それから,8系統などその他の系統についても,新長田駅へ延伸ということになりますと,効率的な運行が図れるかどうかというような問題もございます。  今後とも,お客様の利用状況を十分に把握しながら,ご意見等もいただき,また,お客様の,今回やります延伸に伴う利用の動向なども見ながら,今後の方向性については検討していきたいと,このように思っております。  それから,次に,ご指摘をいただきました規制緩和の問題でございます。新規参加による変化はないのではないかと,こういうことでございます。  平成14年に,このバスについても規制緩和がされまして,免許制から許可制に変わったわけでございます。一定の基準がクリアされれば,参入・退出とも自由になったということで,そのような中で,市内でも,姫路のはくろタクシーが,深夜バスということで,JR大阪から三宮を経由して姫路まで結ぶ深夜バスを,15年3月に新たにバス路線として開設をされましたが,利用客が少ないということで,17年7月に休止をされました。さらには,JR西日本のバスが,大阪駅を起点に三宮等を経由して,神戸電鉄の岡場駅までの深夜バスの開設を15年12月にされましたが,利用客はほとんどないということで,16年6月には,すべての路線を休止をされたというふうなことで,そういうふうな事例が出ましたり,一方,新設では,みなと観光バスが住吉台周辺でくるくるバスを運行されたというふうな事例も出てきております。  バス事業全体で見ますと,乗客数は全国的にも減少傾向にあるということで,路線バスに新たに参入をして採算性をとるというのは,必ずしも容易なことではなく,大きな影響は,今の段階では出ていないということでございます。  そういうふうな中で,例えば,私どもとしましては,従来──これは北区の例でございますが──岡場駅から東有野台までの60系統を運行しておりましたが,有馬温泉の皆様方から,岡場へ出る手段がないということでございまして,何とか対応がとれないかということでございましたが,従来ですとなかなか困難でございましたが,阪急バスにお願いをいたしまして,阪急バスを東有野台を経由して岡場駅に出ていただくようなバス路線,これ,本来でございましたら,なかなか阪急バスが私どものバス路線の中に入ってくるというのは難しかったわけでございますが,私どもとの協議の中で,そういうふうな新たなバス路線も設置をしたりというふうな創意工夫もやってきておる中で一定の努力はしてまいりました。  午前中から申し上げておりますように,地域密着型のバス路線の新設なり,路線変更なり,延伸など,さらには,始発の繰り上げ,終発の延長というふうないろいろな取り組みもやってきておるわけでございまして,また,運賃面等についても,一定のバスの定期券の工夫なりをやってきたと,それから,バス停の環境の改善等も図ってきたということで,結果的には,市民の方々にご利用いただける利便性の向上を図ってこられたのでないかと,このように思ってございます。  いずれにいたしましても,この規制緩和という中では,私どもとしても一定の改善,その中で何とか工夫したものができないかという努力もしてまいりましたし,今後は,民間バス事業者の動向も把握をしまして,路線・運行面の協議・調整も行った上で,バス停の共用なども,市バスとして可能なところは協力することで,市民の利便性の向上を図っていきたいと思ってございますし,いろいろな意味で,他のバス事業者とも共同して市民の利便性の向上に向けた努力をしていきたい。この規制緩和という大きな流れの中で,何とか市民にメリットがある方向で努力をしていきたいと,このように考えてございます。  それから,公共交通への利用転換の促進ということでございまして,エコファミリー制度等,収益の増加につながっているけれども,取り組みをもっと進めるべきではと,こういうご指摘でございます。  確かに,ノーマイカーデーのチケット,あるいはエコファミリー制度も実施をしております。特に,このエコファミリー制度につきましては,1日──土・日でございますが,8,200人のご利用があって,休日の乗車人員は 1,800人程度増加をしておるという一定の評価も出てきております。  これは,ただ,他の事業者への適用ということになりますとなかなかご協力いただけないのが実態でございまして,今回これを実施いたします際にも,他の事業者にも働きかけをいたしましたが,市バスにやってもろたら困るというふうな,逆に苦情も寄せられたような事例もあったわけで,私どもがこれをやるにつきましては,逆に,非常に抵抗もあったわけでございますが,やはり公共交通への利用促進の転換という大きな意味合いでの市バスの役割,地下鉄の役割ということを私どもとしては基本に置く中で,やはりこの取り組みは必要であるということで,これに取り組んできたところでございます。なかなか他の事業者への広がりは見せておりませんが,北神急行についてはご協力をいただいておるところでございまして,今後とも,他の事業者の参加につながるようなPRにも努めていきたいと思っております。  今後は,これ以外にも,モビリティー・マネジメントというのに取り組んでいきたいと思ってございます。1人1人のモビリティー,移動が社会的にも個人的にも望ましい方向,いわゆる過度な自動車利用から公共交通機関や自転車などを利用する方向に自発的に移行するものを期待するものでございまして,情報提供やアンケート等のコミュニケーションを中心とした交通施策のことでございまして,一例として,マイカー通勤者の現在の通勤経路に対しまして,公共交通を利用した場合の経路,時刻,料金などの面での情報とかアドバイスを与えることによりまして,公共交通への利用転換を図っていこうとするものでございます。大阪で行われたモビリティー・マネジメントでも一定の効果があったというふうに聞いてございます。  このたび,国土交通省の環境行動計画のモデル地区にも選定をされまして,19年度より重点的な支援を受けることも可能になりましたので,この協議会の準備会をぜひ立ち上げたいと思ってございまして,具体的には,マイカー通勤の多い西神工業団地や和田岬周辺の事業所を対象として実験ができれば望ましいのではないかと思ってございます。  今後は,交通ICカードの活用なり,福祉体験事業など学校教育と連携も図りながら,地球温暖化防止のための二酸化炭素の削減と地域の活性化も図って,公共交通への利用転換の促進を図ってまいりたいと,このように考えてございます。  私の方からは以上でございます。 48 ◯宮内交通局次長 それでは,私の方から,西神・山手線の新長田駅と海岸線の新長田駅との関係がなぜこのような構造になってしまったのかという点についてお答えしたいと思います。  海岸線の新長田駅の位置の決定に当たりましては,当然ながら,JRあるいは地下鉄の西神・山手線等の既設の鉄道との連絡がしやすいこと,あるいは大きな要素でございますけれども,建設費を極力抑えるというようなさまざまな条件で,トータル的に考えまして,現在の海岸線の新長田駅の位置に決定をしたということでございます。  確かに,計画時には,海岸線の新長田駅と西神・山手線の新長田駅との連絡距離を短くするために,海岸線の駅をJR線及び西神・山手線の構造物の下に交差する位置──ちょうど,今でいいますとJRのガードの下あたり──このあたりにつくるというような検討もあったように聞いておりますが,工事に当たりましては,JR線の橋梁の基礎のすぐそばを,かなり広く,しかも深く掘削する必要があるということで,その構造が非常に複雑になって,施工がものすごく難しい。JR線の方にかなり影響を与えるおそれもあると。そして,当然ながら建設費も膨大なものになるというようなことから考えまして現在の位置に決まったということでございますが,また,一方,当時,現地には,海岸線建設前に道路管理者が設置をしておりました西神・山手線新長田駅とジョイプラザの間で,一般の方が利用しております地下通路がございました。ですから,この部分の一部を有効活用するということが,今現在の海岸線の新長田駅の位置で可能となりましたので,それによりまして,建設費を大幅に削減することが可能となりました。  このように,さまざまな条件の中で,現在の海岸線の新長田駅の位置が最適であるという結論を得まして建設を行ったものでございます。  何か改善策というふうなことでご指摘がございましたけれども,構造的に,今大きくいらうというのはなかなか難しゅうございます。ただ,お客様の利便性の向上策といたしまして,平成18年に,海岸線から西神・山手線への乗りかえ時に,西神・山手線の発車時刻の案内を,総合案内表示機を設置いたしまして,お客様の乗り継ぎの利便性の向上を図っております。今後とも,お客様の乗り継ぎの利便性の向上に向けまして努力をしてまいりたいというふうに思っておりますので,どうぞよろしくお願いいたします。  以上です。 49 ◯佐々木交通局参事 それでは,構内スペースをもっと有効に活用して事業を展開ということと,それから,もう1点,広告事業の活性化ということでご質問をちょうだいしました。  まず,構内スペースの有効活用ということになりますけれども,昨今,駅ナカビジネスと言われてございますが,いわゆる地下鉄の駅の構内を有効に活用して,収益事業の展開を図っていきたい,これは,当局としても,財政基盤の増加のための大きな課題であるというふうに認識しております。従来から積極的に取り組みを進めてきてございます。  各駅にございますあの売店事業,それから,自動販売機といったことにはじまりまして,西神・山手線では,三宮駅・名谷駅など7駅,また,海岸線では三宮・花時計前駅,それから,ハーバーランド駅ということで,合計9駅に構内店舗スペースということで,本屋さんであったり,それから喫茶店,DPEなどお客様の利便につながるような店舗展開をこれまで行ってきております。  今年度もさらに収入増を図っていこうということで,1つは,西神南駅でウオークイン型の売店,少しミニコンビニのような形にして売店を改造したのが1つございます。それから,現在工事中でございますが,大倉山駅での調剤薬局の誘致と,それから,先ほどもございましたが,新長田駅での定期券発売所の跡の誘致も今後進めてまいりたい,そのように考えてございます。  19年度でございますけれども,さらにということでございまして,1つは,西神・山手線の三宮駅でございますけれども,これもラッチを出たところで,新たな店舗スペースを展開したい,そのように考えてございます。また,地上駅でございますけれども,妙法寺駅で新たな店舗展開を考えてございます。  それから,もう1点,名谷駅でございますが,ちょうど改札を出たところに売店がございますが,これを少し,西神南のような形のウオークイン型の売店への転換といったことで改修を進めていきたいと考えてございます。  それから,それぞれの駅にまだまだ使えるスペースがあるんじゃないかということで,私ども,その辺をいろいろ調べまして,大分さまざまな規制も,緩和の方向にもあるといったようなことでございますので,小型の店舗展開,ちょうど,名谷駅の改札を出たすぐ左側で,お店が1つ──小さいシュークリーム屋さんがございますけれども,ああいった小型のブース型の店舗,こういったものの展開も西神中央駅などでやってもらいたいというふうに考えてございます。  それから,広告事業でございますけれども,交通広告というのは,今非常に厳しい状況になってございます。ご指摘のとおり,インターネットとか,要は目先が変わっていくという部分で,広告も非常に厳しい状況に置かれていると思います。  特に,駅の電飾看板なんですけれども,これにつきましては,紙の広告に比べたら,つくるのに金がかかると。一度つくってしまうと,なかなか変わらないといったようなことで,少し,やはり最近の広告のトレンドではなくなってきているのかなというような危惧もあるわけでございます。  そうばっかり言っておられませんので,特にその辺,活性化を図っていくという点に関しましては,これまでも,例えば,既に看板を出していただいたクライアントの方が,新たに追加するといった場合に割引制度をするとか,それから,より人気の高い広告ということで,今までは看板でしたんですけれども,そこをパンフレット型の広告ということで,三宮駅改札から出た右手の方に何かありますが,ああいったパンフレット型広告,こういったものが非常に人気がありますので,そういったものに転換していくといったこともやりました。  それから,あいている枠でございますが,ちょっと電飾枠であいていると,やはり美観の点とかいろいろございますので,そこら辺につきましては,例えば,大学の学生さんの作品の発表といったようなことで,三宮駅などには掲出させていただいているところでございます。  それから,今年度に入りましてからも,そこらあたりの取り組みでございますが,まず,広告料金を見直ししようということで,昨年の7月に,駅舎の電飾パネル看板広告の料金の見直しも行いました。それから,広告媒体の名称を──非常にわかりにくいという指摘もございましたので,それをわかりやすく,イメージしやすいものに改めてございます。  それから,これも昨年の暮れでございますけれども,11月でございますが,広告掲出基準ということで,私ども,一定の基準を持っておるわけでございますけれども,例えば,これまで,エステティックサロンというのがありますが,これは,一律にうちの広告に出したらいかんということにしておりましたんですが,そういったものについては基準の緩和を行って掲出が可能になるように緩和を行っております。  それから,やはり広告のニーズがどんどん変わってくるということで,より新鮮な印象を持っていただける場所への新たな広告媒体の設置であったりとか,あるいはよりインパクトのある広告媒体を取り入れていくということで,クライアントのニーズあるいはトレンドに積極的に対応していこうということで今進めてございます。近々に,西神・山手線の三宮駅でございますが,ここの3番出口といいまして,JR三宮方面連絡出口がございます。ここに大型壁面広告を出したいということで考えております。  それから,三宮駅からさんちかへの連絡通路,ここの天井から,天井バナー広告というようなものも考えてございます。  それから,もう一つ,各駅に駅名板がございます。その駅名板の下にスペースがございますので,こういったところにも広告が出せないかといったようなことで,新たな取り組みをしていきたいと思います。  先ほど,値ごろ感,それから,優位性といったようなご指摘もございました。そういった点を含めまして,広告販売,広告代理店の方がいろいろ動いていただいておりますけれども,そういった方々との情報交換,それから,特に私どもの広告事業の窓口では,交通振興株式会社,こういったところと,このごろ,最低でも月1回といいますか,よく情報交換をやってございまして,いろいろな新しいニーズあるいはトレンド等いろいろお聞きもしながら,迅速・柔軟に対応して,広告事業の活性化に努めてまいりたい,そのように考えております。  以上でございます。 50 ◯副主査(平井まち子) 地下鉄海岸線について,いろいろと全体的に努力されておるということ,午前中からいろいろとお聞きしておるんですけれども,事後評価委員会についても,まだ3月末まで議論ということなので,途中ではあるんですけれども,今までの分の議事録などを見せていただきましたら,委員の方も交通の専門家ばかりではないということもあって,なかなかばらばらとした意見が出て──失礼なんですけれども,どうやって集約していくのかな,ちょっと難しそうやなというような意見がたくさん出ているなと思っております。これによって,今までの反省ということをして,需要予測ですとかも見直しなど行っていくということも大切だとは思うんですけれども,そこから一歩進んで,これからどういうふうにしていったらいいのかというような前向きな議論の材料にぜひしていってほしいなと思いますので,事後評価委員会をして終わり,報告をして終わりというふうにならないように,まとめるのが難しいんじゃないかという思いを持っておりますけれども,努力していただきたいなと思っております。  新長田駅,やっぱり構造的なことの改善は難しいというのは私も思っておるんですけれども,案内表示の改善であるとか,乗り継ぎの表示の仕方などについての改善ということに今のところはとどまっておるということであります。  今の話の中にもありましたけれども,今からまた新しい再開発ビルが建ちましたら,また,そこについての接続も地下通路がふえるんでしょうか。そういうこともあると思いますので,ますますわかりにくくなるという可能性もあるのかなと思うんですが,今の狭い通路が──地下1階部分ですけれども,案内板などが不足しておって,わかりにくいという反省をぜひ踏まえていただいて,また,店舗部分との──再開発ビルとの接続部分の入り口なども,できるだけ間口が広くとれるならとっていただきたいなということがあります。今も,ピフレの入り口部分ですけれども,非常に狭くなっておりまして,せっかく地下で駅とつながっているという好条件にありますのに,本当に無理やり何とかつなげたというような構造になっておりますので,少しもったいないという思いがしております。今もまだ案内表示などについては改善をということをおっしゃってますけれども,こちらに海岸線の駅があります,こちらに西神・山手線の駅があります,ショッピングはこちらですという案内がまだまだ不足していると思いますので,そういう,すぐに改善できる点については,ぜひお願いしていきたいなというふうに思っております。  駒ケ林駅についても,そういう案内表示の不足というようなことでは同じような状況があるのかなと今お見受けしております。駒ケ林駅,地下でつながっている二葉小路という飲食店街がありますけれども,直接つながっているのはそこなんですけれども,そこを歩いておりましても,南に歩いていきますと,駒ケ林駅というような案内も非常に少なくて,見つけづらいといいますか,私が,どこに案内表示があるのかな,見つけようという観点で歩いておりましたら気づくというような感じですので,初めて来た人などは,そこをずっと歩いていったら駅までつながっているということもちょっとわかりにくいのかなと思いますし,逆に,駒ケ林駅の方から出てこちらに行ったら,飲食店街へそのままつながっているというようなこともちょっとわかりづらくなっておるのかなと思います。看板が非常に少ないなと感じます。改札を出たところに出口の案内ということで,こちらが二葉町,こちらが南駒栄町というような,従来,案内看板をつけておるんですけれども,その住所の表示ということで,非常に不親切なんです。駅員の方がつけられたのか,手書きで紙を張っておりまして,それで,こちらがアグロガーデン,こちらが六間道商店街ですというような,後からそうやって工夫されておるようでしたので,駅員の方が独自にそういう涙ぐましい努力をしておられるなと思いますので,この点についても,5年経過してしまいまして,なかなか,本当は駅周辺の商店の活性化と,また,駅の乗客増ということの相乗効果を持って取り組んでいかなければいけなかったと思うんですけれども,今からでも,何とか,この駅をおりれば,いろいろとお買い物するところがあるというようなことが,もっとわかりやすいように,誘導するような,1つの商店街などに対する動線として機能するようにしてほしいなと。今のそっけない駅の雰囲気をちょっと変えていただきたいなというふうに思います。  また,駅から,地上に出たところでも,商店街の東の端に出る出口がありますけれども,そこに出ても,こちらに歩いていったら本町筋ですとか昭和筋に行けますというような誘導も今のところありませんので,これでしたらちょっと市街地活性化の事業ということにならないのかなと思っておりますので,そういった改善策を何か考えておられないのかな,ちょっと方針をぜひ聞かせていただきたいなと思っております。  イベントの告知などもしておりますということだったんですけれども,それも,ほとんど私としては,鉄人プロジェクトなり,長田区の方で一生懸命取り組んでいる割には,余り駅の中などでは誘致ということは見受けられないなというふうに感じておりますので,その辺も,もっと区との連携をとれないのかということを,ちょっとできればお聞かせ願いたいなと思っております。  広告事業について,電飾広告は,これからはちょっと伸びは難しいということで,いろいろ別の方法で考えていかれるということなんですけれども,本当にほかの鉄道事業者の方などと比べれば,まだまだ売り出しているものが少ないなというふうに感じております。パンフレット型などが期待されているということですけれども,例えば,阪神三宮の駅でも,壁面を大きくくり抜いて,そこにパンフレットのラックにして貸し出しているというような状況もありますので,今もラックの貸し出しというようなことはしておられるのかなとは思いますけれども,簡単なラックを置いてということでは,余り料金が取れないかなと思いますので,そういう柱にラックをくくりつけて,派手な柱をつくって,そこにラックを設置して料金を取るというようなこともまだまだ考えられるかと思いますし,また,まだまだ広告を本当に売り出している場所が少ないというのは,例えば,階段横なども大体広い壁面ありますけれども,そういうところはもう大概何も取りつけられていない状況にありますし,エスカレーターの手すりですとか足元の部分ですとか,考えられるところはぜひ何でも売り出していってほしいなというふうな思いを持っております。  また,今も,パネル広告は売れないということであいている部分があるならば,今の駒ヶ林駅のところで話が出ましたような,例えば,もう地元のイベントの告知ですとか,そういうことにぜひ有効活用していってほしいなというふうに思っております。  ノーマイカーデーなどの,マイカーからの乗りかえの取り組みについてですけれども,なかなか私鉄さんなどとは連携がうまくいかないということなんですけれども,非常にエコファミリーやエコショッピングなどの取り組みは成功している取り組みなのかなと思いますので,ほかの広告事業などについては,何でも,私鉄の方から見たら,後発といいますか,後追いの取り組みばかりなんですけれども,こういった公共交通への利用促進ということでは,ぜひ交通局が先頭を切ってしていただきたいなと思っておりますので──北神急行さんは協力されているんですね──神戸新交通さんですとか,そういう連携できそうなところはもっと進めてほしいなというふうに思います。  また,モビリティー・マネジメント,そういうことで,マイカーから乗りかえたらメリットがあるというようなことをデータで出していかれるということですので,ノーマイカーデーということも,随分,もう社会──皆さんなれてしまって,ノーマイカーデーの存在自体がもうマンネリ化して,関心が薄れているようにも思いますので,いま1度,そういったデータをノーマイカーデーの啓発ということの機会などに出していただいて,もう1度盛り上げていただきたいなというふうに思います。  バス路線についてなんですが,新長田駅の部分とその周辺の道路で,キャパシティーがなくて,従来からいっぱいなので,ふやせないということは聞いておるんですけれども,このたび,再開発事業で,現在,まだ道を広くするような工事も今から行われるというのも,新長田の駅前でありますし,そういう面で,バスの待機場所がふえたりとかいうことで,その状況を改善されていかないのかなという見通しをちょっとお聞きしたいんですけれども。もちろん,新長田駅の部分はもうバスロータリーという機能もありませんので,その部分が狭いというのは仕方ないんですけれども,逆に,どうして再開発のときに,それならば,あそこ十分バスロータリーにする面積などもありそうに見えるのに,そういうふうな提言をしていかれなかったのかなということを非常に残念に思っております。  また,新長田駅のところ,非常にバス路線がたくさんあって,バスの乗り入れの本数も200本ありますということなんですけれども,いずれも長田区民の方が利用するというよりは,東西に移動している路線ということで,長田区の方の新長田への足というふうになっている状況ではありませんので,ぜひその点,ちょっとご理解いただきたいなと思っております。  また,11系統の延伸について,これまで回送にしておった部分を営業への転換をしたということですけれども,これも,今までどうして回送で新長田の前を走るのに,その間,お客様を乗せないんですかというような問いに対しても,なかなか前向きな取り組みがなくて,やっと実現されたというような感を持っておりますので,ほかの部分でも,まだそういう改善できる部分というのはあるんじゃないかと思っておりますので,ぜひともよろしくお願いしたいなと思います。  土曜日にも,ピフレホールで,長田区全体から婦人会の方が集まるような行事があったんですけれども,やはり見ておりましたら,皆さん,バスで来られるという方は少なくて,せっかくあそこは駅前であるのに,公共交通ではなく,自家用車の乗り合わせですとか,タクシーに乗り合わせて来られるような方が多いというふうにお見受けいたしました。現在,長田区役所への足というのは結構確保されているのかなと思いますけれども,やっぱり新長田でそういうふうに,長田区民の方がどうしても出たいと思うような行事というのはたくさんありますので,その点も,これからぜひ念頭に置いて,なかなかバス路線の改編というのも,パズルのようなもので難しいんやとは思いますけれども,本当に市民の方が生活の足として必要としているラインというのはどこかということを考えていただきたいなと強く要望しておきます。  以上。 51 ◯松田交通局長 何点かご指摘をいただきましたが,まず,事後評価の件でございますが,ご指摘いただきましたように,今後取りまとめに入るわけでございますが,その中で,今,3回にわたりましてご議論いただいた中での,例えば,評価の基礎要因の変化とか,その要因あるいは事業による効果,影響の発現状況等,課題についていろんな各種のご意見をいただいてございますので,この取り組みをぜひ前向きにとらえて提言をいただきましたならば,これを次の新しい経営計画にも反映ができる部分があればぜひ取り入れて,今後とも前向きに取り組んでいきたいと,このように思っております。  それから,新長田駅の表示の問題でございますが,構造上の問題とは別に,ご指摘いただきましたようなわかりにくい部分,さらに,案内表示板が見にくいという部分,この案内表示板等の不足の問題についてはぜひとも改善をしていきたいと思いますので,早期の取り組みをやりたいということで,できるだけ改善ができれば──図っていければと,このように思っております。  駒ヶ林の駅の部分につきましても,ご指摘いただきましたように,商店街との相乗効果も図れるように,その誘導も図れるように,さらに見やすく,わかりやすくということでございますので,そういう方向からの取り組みも,これも早期に取り組んでいきたいと,このように思ってございます。  それから,広告スペースでございますが,まだまだいろんな売り出す場所があるんではないかと,こういうことでございます。  1つには,三宮駅でも,従来から変わりまして,最近,壁面にパンフレットを置けるようなそういうスペースも設けましたし,昨年の空港開業時の際には,先ほどご指摘いただきましたような,階段の横,エスカレーターの横のスペース,そこにも大きな航空会社の広告を取り入れたこともございました。それから,エスカレーターのところにも,やはり空港関連のPRも売り出しまして,一定ご利用もいただいたわけでございまして,私どもも,売れるところがあればできるだけ売る努力を今後ともしていきたいと思ってございますし,広告販売の会社とも連携をとりながら,より創意工夫をしていきたいと,このように思ってございます。  それから,ご要望ということでございますが,バス路線の件につきましても,工夫できるところはしたいと思いますが,先ほどもご意見いただきましたように,場所の問題もなかなか難しい問題も一方ではあるということもご理解をいただきたいと思います。  バスは,回送が多いということでございますが,回送するバスは,必ずしも営業所に戻るだけではなしに,次のバス路線の,新たなバスの運行をする次の路線へ回送するような場合もあるわけでございまして,それをやりますと,回送を営業運転に変えてしまいますと,次のバス路線の営業時間,ダイヤの発着時間が変わってくるというふうな問題とか,さらには,運転手の休憩時間との兼ね合いをどうしていくのかとか,そういうふうな難しい問題も一方ではございますので,その辺の問題の解決も必要かと思ってございますし,さらなる南北交通の問題でございますが,例えば,11系統を全部新長田にしようといたしますと,15分程度,片道で運行時分が延びてしまいます。現在,100往復程度の運行がございますが,これを全部新長田にしようとしますと25往復程度のバスを減便しなければ運行ができないと,こういうふうな状況もあるわけでございまして,その利便性の向上と路線の改善というところに相反するその部分が出てまいります。これをどう改善していくのかというのは,私どもも,時代が変わりましても非常に難しい問題でございます。  いずれにいたしましても,今後とも,よりよいバス路線ができないか,今後とも工夫をしてまいりたい,このように思ってございます。  それから,公共交通への利用促進でございますが,私鉄との連携ということで,新交通などとはどうかと,こういうことでございます。  私どもも,いわゆる公共交通への利用転換を図るという問題につきましては,大きな重点課題として取り組むべき問題であると,このように思ってございます。エコファミリー制度,エコショッピング制度についても,他の事業者のご協力がいただけるようであれば,より広がりを持つという意味でもありますので,同じ市の関連団体でございます神戸のいわゆる新交通についても,もう1度働きかけをしたり,あるいは他の私鉄系のバス等についても,エコファミリー制度の導入ができないかというような点についてのご協力がいただけるものであれば,私どもも,その働きかけを──いただけるかどうか,再度努力をしたいと思っております。  そういう意味では,公共交通機関への利用促進ということで,ノーマイカーデーの啓発の機会も含めまして,今後とも,あらゆる機会を通じて努力をしてまいりたい,このように思ってございます。  以上でございます。 52 ◯副主査(平井まち子) 市バスの件なんですけれども,やはりもう今はいっぱいだということなんですが,先ほどちょっと,今から,区画整理事業で道路が広くなったらどうだということをちょっとお聞きしたつもりだったんですけれども,今のところその計画がないということなんでしょうから,これから,道路が広くなって,バスなどももっと運行するキャパシティーがふえるというような見通しがありましたら,ぜひそれも検討課題に加えていただきたいなと思います。  先ほど,ちょっと触れなかったんですけれども,路線の自由化という話のところで,はくろタクシー・みなとタクシー・阪急バスなどが新規参入されてますということなんですけれども,今まで,市バスのところに民間会社が参入という方向の話は出たんですけれども,神戸市バスが新たに営業エリアをふやしていったというような話は出ませんでしたので,そういうところで,今の新長田の話も含めまして,ぜひ,住民の皆さんの要望ということをよく加味しながら,なかなかやっぱりふやすということは,いろいろな問題で難しいとは思うんですけれども,よく把握していただいて,今後とも努力していただきたいなと思っております。  終わります。 53 ◯主査(松本 修) 次に,加納委員,発言席へどうぞ。 54 ◯分科員(加納花枝) 大変お疲れさまです。  20分の時間をいただいておりますけれども,ちょっと4つの問題をお聞かせいただきたいというふうに思います。  まず,今,1番,市民の皆さん,大きな関心を持っておられます敬老福祉パスについて,局長の決意をお聞きしたいと思うんですけれども。  昨年末に懇談会が立ち上げられて,検討に入っているということですけれども,どういうふうに見直しをされるのか,該当される人たち,また,もうすぐパスがもらえると思われている方たちは大変気にされております。特に,これは福祉施策として大変喜ばれている,神戸市の中ではすごく喜ばれている施策だと思うんですけれども,先ほど,バスの方,地下鉄の方,それぞれ一般会計からの繰り入れの問題もあって,大変,財政上は市としては問題があると思うんですけれども,しかし,高齢者の方のまちに出かけられる元気のもとといいましょうか,まちの活性化にもつながる大事な施策だと思いますので,交通局長としてどういうふうに頑張って守っていこうと思っていただいているのか,改めて決意を聞かせていただきたいと思います。  それから,2つ目には,市バス営業所の管理委託の検証の問題です。  働いていらっしゃった運転手さんたちは,今全く違う仕事について,ご苦労されながら,歯を食いしばって頑張っていらっしゃるということを区役所の中などでも聞いておりますけれども,労働問題,また委託料の問題とか,少しどの段階かでは検証していただかなければいけないと思います。特に,神戸市は,今,2010ビジョンの中でPDCAサイクルによる検証という言葉が何回も出てくるんですけれども,この市バスの営業所の管理委託についてもしっかり検証をするべきだと思うんですが,どの辺で,どういう形で考えていただけるか,質問したいと思います。  それから,3つ目には,中型・小型バスの積極的導入ということです。  これまでも,何回も,団地の入り口にしかバス停がないと,高齢になって,もう少し中に入ってほしいという声が地域の中にたくさんありますという,そういうお願いをしてまいりました。  今,特に高齢者の交通事故が問題になっておりまして,自治体によっては,運転免許証を自主返納された人にいろいろな特典を与える中で交通事故を減らすということもあるんですけれども,しかし,私の経験からも,高齢者になりますと,どうしてもバスとか交通手段がなければ,幾ら年いっても自信があるんでしょうね,すぐ運転して出かけていってしまうと,家族は心配で仕方がないと,そういうこともあるんですが,高齢化社会に向けて,やっぱり中型・小型をまちの中に積極的に入れていただくという中で社会問題を解決していただきたいと思うんですが。  簡単に導入してくださいと言ってもあれなんですが,次期の経営計画の中でこういう問題は少しでも議論していただけたらいいなと思うんですが,どういう状況なのか伺いたいと思います。  それと,最後に,交通事業者としての駐輪場の問題,附置義務とまでは言わないんですが,自転車置き場対策ということで伺いたいと思うんですが。  神戸市自転車等の放置の防止及び自転車駐車場の整備に関する条例という中では,一応,鉄道事業者の責務として,市長が自転車駐車場を設置するに当たって,その用地を提供すると,この条例の目的を達成するために市長が実施する施策に協力をしなければならないという基本がありまして,第7条の中で,鉄道事業者の責務ということで,鉄道事業者は旅客の利便に供するため,自転車駐車場の設置に努めなければならないということで,努力義務ということで条例があるんですけれども,私は,実は,建設局にも,この駐輪対策で,昨年末の決算委員会でお聞きしたんですが,大変な放置自転車対策に,建設局は,17年度,2億円近いお金を使われて,放置自転車対策をされております。名谷駅の例が一番わかりやすくて申し上げるんですが,片方でつくられた駐輪場はもうがらがらに空いておりまして,何とかこれを改善していくために,今回のお願いは,せめて学生割引で乗車をされている人たちだけでも,駐輪場の定期を何か手だてをしていただけたら,保護者にとっても今厳しい状況ですので,助かるんじゃないかなと思うんですが,その点についてお伺いしたいと思います。 55 ◯松田交通局長 私の方から,何点かお答えをさせていただきます。  委託営業所の問題でございますが,PDCAサイクル,検証をする方向での検討はどうかと,こういうことでございますが,既に5営業所を管理委託いたしてございます。これの委託の評価というのも,私ども当然必要だとは思ってございます。これについては午前中にもお話を申し上げたところでございますが,まず,市民の方々からの,あるいは利用していただく方々からの委託営業所についての評価につきましては,市長への手紙あるいはお電話,さらには,メールなり,バス車内に設置をしたお客様の声ハガキ等を通じて把握に努めておるところでございます。  おおむね,お客様の声ハガキでは,親切,気配りが行き届いていると,対応のよさに対するお褒めの割合が,非常に高い評価をいただいてございました。私どもとしては,逆に,直営の営業所のお褒めの言葉をもう少しふやしていく努力がむしろ必要だという認識のもとで,私ども直営の職員一同が,何とか市民サービスの向上を図って,委託営業所と相まって,市民サービスの向上に向ける努力ができればと,こう思っております。  市民の方々からの評価は非常に高いんではないかという意味で,市民の足を守るという一定の使命を果たしていると,このように考えてございます。  ただ,この受委託の実施状況は,やはり客観的に評価・検証する必要があるということで,学識経験者の方々を中心とした外部委員の方を中心に,神戸の市バス営業所の管理の受委託に関する評価委員会というのを17年度から設置をしてございまして,これまで3回開催しまして,委託路線へ,実際に各委員の先生方が,各自それぞれが都合のいいときに実際に乗っていただきまして,どんな運転をしておるか,どういうマイクの使い方をしておるか,あるいは適切な案内ができているかどうかというふうなことも見ていただいて,その上で,委託営業所に実際に行っていただきまして,そこの職員といろいろなお話をする中で運営状況を見ていただいたり,ヒアリングをしていただいております。それに基づいて,改めて評価委員会をして,検証していただこうということで今順次やっておるところでございます。  今いただいておりますところでは,委員の先生方からは,直営の市バスと同水準での安全・安定運行,さらには,サービスの提供がなされているというようなことでの評価をいただいて,管理の受委託は適切に行われているということも聞いてございます。  今後,評価委員会では,安全・安定運行,さらにサービス水準,それから,経済性の3つの柱をもとに評価をいただくという視点での整理を行いまして,ことしの秋ごろをめどに個々の評価をしていただくということにいたしてございます。  私どもとしましては,単にこの外部委員の評価だけではなしに,具体的には,現在,月2回,受委託の事業者と連絡会も設けておりまして,状況の報告も受けるとともに,一方,この事業者に対する指導も行おうということで,相互の意思疎通も図ってございますし,直営・委託両方の事業者が一緒になった事故防止研究会の開催も月1回やりまして,より一層のサービス水準の向上に向けた努力もしております。  いずれにいたしましても,今後,引き続き,安全・安定運行,サービス水準,経済性を考慮した委託を行いながら,接遇サービスのさらなる向上なり,積極的な,また,バス事業者の提案を反映した路線変更とか,ダイヤの改正とか,お客様の利便性向上につながるような,そういうことについても,ぜひ前向きに取り上げていきたいと思ってございますし,評価委員会の評価結果も踏まえた取り組みを,今後とも取り組むことによりまして,よりよいバスを目指していきたいと,このように思っております。  それから,中型・小型バスの積極的導入の件でございますが,例えば,団地の入り口に入ってほしい等々も含めまして,いろいろご指摘いただきました。  私どもも,中型・小型バスをできるだけ多く導入ができれば,経済性の問題等,一定──今まで入れなったバス路線に新たに入るというふうな改善策もとれる場合もあるわけですが,一方では,今のバスといいますのは,同じ路線だけをバスが運行するということではなしに,1台のバスが時間帯に応じてバス路線をあちこち走り回るわけでございます。そのときに,中型・小型バスばかりになって,極端なことを言いますと──多く導入いたしますと,朝,それから,夕方のラッシュ時には,この中型・小型バスでは到底乗り切れないお客様がいる路線もあるわけでございまして,中型・小型バスの割合をふやしていけばいくほど,バス全体の運用が非常に困難になってきて,乗り切れないバス路線等についてのバスの運用をどうしていくのかというふうな問題が逆に出てくると,これが1つ大きな問題があります。  そういう意味で,今,中型・小型バスを導入して,地域密着型バス路線を入れておりますが,そういうバス路線は,必然的にそこのバス路線でしかそのバスは活用できないと,そういうふうなことになっております。  ただ,一方,北区の有野営業所のようなバスの営業所につきましては,あそこのバスのお客様の利用実態にあわせて,大型バスから中型バスに大部分のバスを入れかえいたしまして,そういうふうな一定の運用効率を図った営業所もあるわけでございますが,全体としては,なかなか中型・小型バスの積極的な導入というのも,地域密着型バス路線との兼ね合いでいけばいろいろあるわけでございますが,それを,ほかのバスとの運用の中での工夫ということになりますと,なかなか一概に解決できない問題も非常に多くあるわけでございまして,今では,市内の既存路線では,灘の方で走っております32系統等11路線について,中型バス,それから,地域密着型バスを含めますと17路線で中型・小型バスを運行しておりますが,今申し上げたように,なかなか難しい問題も一方であるわけでございます。  ただ,ご指摘ありましたように,交通手段の確保が困難な方々もふえていくことも予想されます。日常生活の足をどう確保していくのかという課題もあるわけでございまして,私どもに課せられた重要な使命の一つであるということも思いますので,限られた車両あるいは人員でございますが,最大限活用いたしまして,一人でも多くの市民の方々にご利用いただけるような小型・中型の工夫もさらにできないかということについては,今後も検討を進めていきたい,このように思ってございます。  それから,駐輪場の問題でございますが,私ども交通局といたしましても,何カ所か,建設局等に,駐輪場ということで,道路管理者と取り組むということで,限られた土地の中で,駅出入り口周辺について,提供可能な用地がある場合は,建設局に土地の提供を行ってきたところでございます。例えば,名谷駅の北側,それから,バスロータリーの一部,あるいは妙法寺駅の西側,それから,伊川谷駅では西南の土地等を,それぞれ駐輪場用地としてご利用いただいておるわけでございます。さらには苅藻駅あるいは駒ヶ林の自転車置き場,あるいは西神中央ということで,可能なところについては,駐輪場としての利用ということでそれぞれご利用いただいておるわけでございます。  先ほど,学生の割引ということでございますが,私どもの場合,この名谷駅等につきましては,一定の駐輪場として提供させていただいておりますが,駐輪場用地として使用料を50%減免ということでご利用いただいて,提供しておるわけでございまして,私どもとしては,一定の使用料の減免も行っておるところで,可能な限りの協力はさせていただいておるというふうに考えてございます。  今後とも,そのような工夫ができるところがあれば協力はしてまいりたいと思ってございますが,全体の中で,例えば,名谷駅でございますと,駅周辺で4,449台の駐輪場があるわけでございますが,私どもの今の駐輪場の土地の台数は60台ということで,約1.3%ということで,場所によりましては,私どもが提供しておりますのはごく一部ということで,なかなか私どもがどうこうということになりにくい部分もあるんではないかと。そういう難しい,民間事業者の土地を利用されての部分もあろうかと思いますので,駐輪場の問題につきましては,市全体の問題としてどう取り組むのかという問題の中で,私どもが果たすべき役割があれば,できるだけ努力をしていきたいと,このように思ってございます。  以上でございます。
    56 ◯雪村交通局次長 敬老パスの件でございます。  敬老・福祉乗車証制度は,市の福祉施策として,高齢者や障害者の方々等の移動支援として実施されているものでございます。  本制度につきましては,昨年12月に,保健福祉局におきまして,敬老優待乗車制度検討懇話会を設置し,制度のあり方について検討しており,本年の秋をめどに,懇話会より提案をいただくことになっているというふうに聞いております。  この利用者数,利用いただいているお客様の数でございますが,先ほども少し触れましたが,自動車事業・バス事業では,全乗客のうち,敬老福祉パスの占める割合は34.8%でございます。また,地下鉄事業につきましては,全線で約13%で,これは非常にたくさんの高齢者の方に市バス・地下鉄を利用いただいているというふうに考えております。  交通局は公営交通事業者でございますから,福祉・環境・まちづくりとの連携を働き──ながら,市政全般の運営の中で,積極的な役割を果たしていく必要があると考えております。特に,高齢社会を迎え,本制度の実施をはじめとして,市営交通事業の果たす役割は大きなものがございます。  今後も,市の福祉施策の一翼を担っている公営交通事業者として,買い物や通院という,高齢者・障害者の方々の日々の移動支援という本制度の趣旨に沿った円滑な実施に,引き続き協力していきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 57 ◯分科員(加納花枝) 敬老福祉パスにつきましては,今後,引き続き頑張っていただけるということで受けとめさせていただきたいというふうに思います。  それから,市バスの営業所の問題ですけれども,今の段階では請け負われている民間の運転手さんたちも,それなりに緊張されてマイクを使って,車内で移動をするときに事故が起きないようにということで毎日乗っておりますけれども,バスがとまるまで絶対に立たないでくださいとか努力をされておりますが,検証というものは大事だと思いますし,とりわけ,配転をされた人たちのことにもやっぱりしっかり目を配っていただきたいなというふうに思います。  それから,中型・小型バスは,使い方の問題でそれはよく理解ができるんですけれども,しかし,環境に負荷をかけない社会をつくっていくとか,ニュータウンなどで大型でも通れないということではないと思うんですが,余りに大きなバスが走っても,乗る人の数が最初からわかっているのにということで走らない路線もあると思いますので,時代の流れということで,もう少し中型とかは,検討ぐらいはしていただきたいなというふうに思います。  それから,駐輪場の問題ですけれども,今おっしゃったとおりのことで,名谷駅も,本当に,私も数えてきましたが,50台か60台しかとめられないところを50%減免でしておりますと。条例上は努力義務ですので,ほかの鉄道会社で全くそういうものを設置をしていないところもあると思うんですが,今局長がおっしゃっていただいたように,建設局の問題でもあって,せっかくつくった駐輪場があるにもかかわらずとめないと。とめてはいけないと指定されたところのものを撤去して,そこに2億円のお金を使っていくと。そういうふうにお金を使うのであれば,せめてやっぱり今,神戸市の保護者の状況も大変で,就学援助を受けている人が,今,小学校・中学校で24.62%もいるということで,親の生活がもう大変な状況にあるわけで,自転車の駐輪のお金も,屋根つきのところで,駅から250メートル以内でしたら3カ月で4,000円要るわけです。それが1年に4回となりますと,保護者の負担も出てきますので,せっかくつくった駐輪場ですので,そこを何とか,そういう市民の生活を支えるために使えるようにということで,今局長がおっしゃっていただいた,交通事業者として,建設局として,市全体の教育委員会も含めてトータル的に一度議論していただければというふうに思います。  以上で終わります。 58 ◯主査(松本 修) 以上で,交通局関係の質疑は終了いたしました。  当局,どうもご苦労さまでございました。 59 ◯主査(松本 修) 以上で,本日の日程は全部終了いたしました。  長時間の審査,お疲れさまでした。  次回は,3月6日午前10時より,28階第4委員会室において消防局関係の審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  本日はこれをもって閉会いたします。  どうもご苦労さまでした。   (午後4時3分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...