第16
款国庫支出金では,
市民費補助などで 4,000万円を,
第17
款県支出金では,
県会議員選挙委託金などで 8,900万円を,
第23款
市債では,
市債の
許可見込額 5,700万円を,それぞれ
追加いたしております。
以上,
一般会計の
歳入補正額は3億 2,000万円の
追加となっております。
次に,3ページ,
歳出につきましてご
説明申し上げます。
第2
款総務費では,県・
市会議員選挙執行経費で1億 7,600万円を,
第3
款市民費では,
区民センターの
アスベスト対策で 9,400万円を,
第4
款民生費では,兵庫県
後期高齢者医療広域連合設立準備委員会等分賦金で 4,400万円を,
第8
款農政費では,
アライグマ被害対策で 600万円を,それぞれ
追加いたしております。
以上,
一般会計の
歳出補正額は3億 2,000万円の
追加となっております。
次に,4ページ,第2表
繰越明許費では,
区民センターアスベスト対策につきまして繰り越しをしようとするものでございます。
次に,5ページ,第3
表市債補正では,
アスベスト対策関連事業につきまして,
限度額を補正しようとするものでございます。
次に,
特別会計に移りまして,7ページ,
予算第36
号議案海岸環境整備事業費補正予算では,
歳出におきまして,
マリンピア神戸建設費で4億 900万円を
追加し,
歳入では,
財産収入で
同額を
追加しようとするものでございます。
9ページ,
予算第37
号議案公債費補正予算では,
歳出におきまして,
元金償還金などで3億 6,900万円を
追加し,
歳入では,
海岸環境整備事業費からの繰入金で
同額を
追加しようとするものでございます。
次に,
企業会計に移りまして,11ページ,
予算第38
号議案港湾事業会計補正予算では,第3条
資本的支出におきまして,
建設改良費で2億 5,000万円を
追加し,収入では,
国庫支出金などの増を予定いたしております。第4条重要な
資産の処分では,売却を予定する
資産を
追加しようとするものでございます。
以上,各
会計補正予算につきましてご
説明申し上げました。
引き続きまして,「
平成18年第4回
定例市会提出議案(
追加)」の1ページをお開きください。
第83
号議案当せん金付証票発売の件は,
平成19年度における
本市当せん金付証票を 200億円の範囲内で発売しようとするものであります。
次に,39ページ,第90
号議案公立大学法人神戸市外国語大学中期目標の件は,
公立大学法人神戸市外国語大学中期目標を定めようとするものであります。
次に,47ページ,第91
号議案公立大学法人神戸市外国語大学定款の一部の
変更の件は,
承継財産の調査の
実施に伴い,定款の一部を
変更しようとするものであります。
次に,55ページ,第92
号議案公立大学法人神戸市外国語大学に承継させる
財産の件は,
公立大学法人神戸市外国語大学が,その業務を確実に
実施するために,本市から承継させる
財産を定めようとするものであります。
次に,83ページ,第97
号議案(仮称)
菊水西住宅建設工事請負契約締結の件は,
関係業者8者による
入札の結果,5億 5,944万円で
丸正建設株式会社が落札,
次に,85ページ,第98
号議案太田中学校校舎改築工事請負契約締結の件は,
関係業者12者による
入札の結果,6億 7,620万円で
株式会社岡工務店が落札いたしましたので,それぞれこれらと契約しようとするものであります。
以上,何とぞよろしくご
審議のほどお願い申し上げます。
7
◯議長(
浜本りつ子君) 次に,
桜井市民参画推進局長。
8
◯市民参画推進局長(
桜井誠一君) ただいまご
上程になっております諸
議案中,第84
号議案町及び字の
区域並びにその
名称の
変更等の件につきまして,ご
説明申し上げます。
3ページをお開きください。
本件は,
垂水区における
住居表示の
実施に係る街区の
変更,
垂水区及び西区における
宅地造成並びに北区及び西区における
土地改良事業の施行に伴い,町及び字の
区域並びにその
名称の
変更等をしようとするものであります。
何とぞよろしくご
審議のほどお願い申し上げます。
9
◯議長(
浜本りつ子君) 次に,町本
国際文化観光局長。
10
◯国際文化観光局長・
観光監(町本欣信君) ただいまご
上程になっております諸
議案中,第85
号議案神戸ゆかりの
美術館条例の件につきまして,ご
説明を申し上げます。
23ページをお開きください。
本件は,
神戸に
ゆかりのある
芸術家の
芸術作品等を
市民の
利用に供するなど,豊かな
地域文化の発展に資するため,
神戸ゆかりの
美術館を設置しようとするものであります。
何とぞよろしくご
審議のほどお願い申し上げます。
11
◯議長(
浜本りつ子君) 次に,
中村保健福祉局長。
12
◯保健福祉局長(
中村三郎君) ただいまご
上程になっております諸
議案中,第86
号議案指定管理者の
指定の件(
神戸市立大池児童館ほか)につきまして,ご
説明を申し上げます。
31ページをお開きください。
本件は,
平成19年4月1日から
平成23年3月31日までの
期間,
大池児童館ほか4
施設の
指定管理者として,大池ふれあいの
まちづくり協議会ほか4団体を,それぞれ
指定しようとするものであります。
以上,何とぞよろしくご
審議のほどお願い申し上げます。
13
◯議長(
浜本りつ子君) 次に,
石井建設局長。
14
◯建設局長(
石井陽一君) ただいまご
上程になっております諸
議案中,第87
号議案から第89
号議案に至る3
議案につきまして,
一括ご
説明申し上げます。
33ページをお開きください。
第87
号議案指定管理者の
指定の件(
神戸総合運動公園)は,
平成19年4月1日から
平成23年3月31日までの
期間,
神戸総合運動公園の
指定管理者として,
財団法人神戸市
公園緑化協会を
指定しようとするものであります。
次に,35ページ,第88
号議案指定管理者の
指定の件(
神戸市立塩屋駅前
自転車駐車場)は,
平成19年4月1日から
平成21年3月31日までの
期間,
神戸市立塩屋駅前
自転車駐車場の
指定管理者として,特定非営利活動法人輝しおやを
指定しようとするものであります。
次に,37ページ,第89
号議案神戸市立路外駐車場条例の一部を
改正する
条例の件は,
神戸駅
北駐車場を廃止しようとするものであります。
以上,何とぞよろしくご
審議のほどお願い申し上げます。
15
◯議長(
浜本りつ子君) 次に,
平井消防局長。
16
◯消防局長(
平井健二君) ただいまご
上程になっております諸
議案中,第93
号議案から第95
号議案に至る3
議案につきまして,
一括ご
説明申し上げます。
59ページをお開きください。
第93
号議案神戸市
消防本部及び
消防署の
設置等に関する
条例の一部を
改正する
条例の件は,
垂水消防署の
位置及び
水上消防署等の
管轄区域を
変更するに当たり,
条例を
改正しようとするものであります。
次に,61ページ,第94
号議案神戸市
消防団条例の一部を
改正する
条例の件は,
消防団員の任命に係る
要件を
変更するに当たり,
条例を
改正しようとするものであります。
次に,63ページ,第95
号議案神戸市
消防団員等公務災害補償条例の一部を
改正する
条例の件は,政令の
改正に伴い
関係規定を整理するに当たり,
条例を
改正しようとするものであります。
以上,何とぞよろしくご
審議のほどお願い申し上げます。
17
◯議長(
浜本りつ子君) 次に,
小川教育長。
18
◯教育長(
小川雄三君) ただいまご
上程になっております諸
議案中,第96
号議案神戸市立学校設置条例の一部を
改正する
条例の件につきまして,ご
説明を申し上げます。
81ページをお開きください。
本件は,小
学校の
位置の
変更及び
高等学校の廃止を行うに当たり,
条例を
改正しようとするものでございます。
何とぞよろしくご
審議のほどお願い申し上げます。
19
◯議長(
浜本りつ子君) 以上で
関係局長の
説明は終わりました。
本件について,
質疑の通告がありますので,発言を許可いたします。
1番林
英夫君。
(1番林
英夫君登壇)(
拍手)
20 ◯1番(林
英夫君) おはようございます。それでは,
住民投票☆
市民力議員団を代表しまして,ただいま
上程されました第85
号議案神戸ゆかりの
美術館条例と
神戸ファッション美術館条例の一部
改正について,
質疑を行わせていただきます。
今からもう30年余り前になります。まだ生まれてない方もいらっしゃったかもしれませんですけども,私がテレビの仕事を始めて駆け出しのころ,もう10年もしたら
神戸は絶対,必ず変わると,どうぞ林さん見ておいてくださいと言う方がいらっしゃいました。昭和48年のことでした。たしか
神戸市が
ファッション都市宣言をした年だったです。
当時の
宮崎市長に初めて私がインタビューをして,オイルショックの大変な時代でしたが,
大変夢のある,一方ですばらしい構想を伺って,これは単なる
産業構造の転換というよりも,まさに今から考えると
都市の
ブランディング戦略だったというふうに考えます。
当時
宮崎市長がおっしゃったとおり,ポートピア '81の大成功に続きまして,ポートアイランドにはアパレルメーカーの集積が進み,エレガントでいわば
コンサバ系の
神戸ファッションは,少しずつ全国に知られるようになったと思います。一時的には
アパレル業界の低迷もありましたが,このところメディアと一体となって
神戸コレクションが一世を風靡し,内外から改めて
神戸ファッションが注目されていると思います。
こんな流れの中で震災の年にオープンしました
ファッション美術館は,
創業期の
集客力が落ちて
低迷期に入り,既に再
構築検討委員会からは,
ファッション産業にかかわる人材の育成,
情報発信力の強化あるいは
集客力の
向上という3つの
観点から,総合的な
ファッション拠点としての再構築が提言されております。
具体的には,
平成15年度からこれまでの
企画展を中止して,16年度からは
企画展示室を
ファッション多目的室にして,多様な
ファッションイベントに対応できるようにしました。
指定管理者制度も導入して,さあこれからどんな攻めの
美術館運営が行われるのかというふうに注目したやさきに,なぜ
ファッション美術館に
神戸ゆかりの
美術館なのでしょうか。
今年度の当初
予算では,資源の
有効利用ということで,
ファッション美術館に
神戸ゆかりの
美術館を設置することがうたわれ,局
別審査で
局長の見解を伺いましたが,年間50
日程度しか
利用されていないスペースを年間ずっと使ってもらえるのは,正直言って大きなメリットだと,
ファッションも
芸術も
文化という
切り口で共通する点が多くて,かえってこれが併設されることで,
集客力の
向上あるいは
神戸の
都市イメージがアップするというご答弁をちょうだいしました。
この際,私は
ファッション美術館の
活性化の
1つとして,
神戸コレクションとのコラボレーションとか,あるいは
JJモデルの
ファッション展とか,さらにはポータルサイトを
利用した
ショッピングモールなどを提案しましたが,例えば今あの
六甲アイランドの
ファッション美術館を訪れて,今の
神戸ファッションというものを感じることができるでしょうか。
神戸ファッションの今がどこにあるのでしょうか。そういうところをおろそかにして,なぜ
ファッション美術館に,例えば
小松益喜さんであったりとか,
石阪春生さんであったりとか,鴨居 玲さんらの絵が並ぶんでしょうか。
ファッション産業の振興にこれがどうつながっていくのでしょうか。
思い起こしますと,
小松益喜さんといえば,いつも
異人館のそばで絵をかいてらっしゃいました。まさに
異人館画家だと思います。そういった方の絵というのは,やはりあの北野の
異人館街に例えば
展示コーナーをつくって展示するとか,あるいは
神戸ゆかりというならば,以前に我が会派の
浦上議員が提案したように,おもてなしの一環として
神戸空港に
展示コーナーをつくるとか,あるいは博物館が
一括して所蔵して定期的に
特別展をするとか,
インターネット美術館を開設して,
神戸の
ゆかりの
芸術を発信していくなど,方法は幾らでもあると思います。
改めて今回の
条例制定の趣旨について,見解を伺います。
以上でございます。(
拍手)
(「
議長」の声あり)
21
◯議長(
浜本りつ子君)
鵜崎助役。
22
◯助役(鵜崎 功君)
ゆかりの
美術館についてお答え申し上げます。
この
ゆかりの
美術館につきましては,先ほども
お話がございましたけども,
神戸に
ゆかりのある
芸術家の
方々から実は寄贈された
作品を中心に展示してはどうかというふうに思ってございまして,特に市が所蔵してございます
ゆかり美術の
作品展──これを大体 300点ほど,特に
神戸の
文化賞をもらった
方々の
作品が 300点
程度ございますけれども,それなんか──それだけじゃなしに,それらも含めまして 900点ほど
作品があるわけですけども,そういう
作品を一元的にまず展示できないかというふうに考えたわけでございます。
そして,
市民の方に,地元の
芸術家の
方々のすぐれた
作品を直接触れていただく,直接一元的に触れていただく,そういう機会を提供することによって,明治の開港以来
神戸が培ってきた
文化を,これを
市民の
方々,もちろん
観光客も入ってもいいわけですけども,そういう
方々に提供できればという,そういう思いから今回の
美術館構想を動かそうとしているものでございます。
この場所の選定でございますけども,
市民の方が
美術作品を快適にごらんいただけるまず
展示空間が要るだろうということが
1つ。それから,
美術作品を保存していくというそういう
観点も要るだろうということから,特に空調なんかが十分であるのかどうか,そういうこともいろいろ諸条件を
要件として確保していく前提がまず大事だろうということを
1つ考えました。それと,それだけじゃなしに,近くに
文化施設がある方が
相乗効果ができていいのではないか,そういう点もございました。さらに,ご指摘もありましたけども,いわゆる
ファッションも
観光もそうですけども,
産業もそうですけども,そういう
文化と
ファッションなどの融合,それが生まれる
可能性が高いところの方が有効なのではないか,そういう考え方も選定の
1つの要素でございました。
さらに,そういう場合,新しく
施設をつくるということはいかがなものか,何とか既存の
施設で,先ほど言いましたような,いわゆる
展示空間なり
相乗効果なり融合という
観点から何とか
転活用を図れるような場所があればいいんではないか,そういうことで4つほどの必要十分条件というのをいろいろ考えた上で,
ファッション美術館が望ましいんではないかということでご提案をさせていただいたところでございます。
そんな中で
ファッション美術館の
多目的室の
お話がございましたけども,この
多目的室,もともとは
展示室でございましたけども,現在
お話がございましたように
貸し館としてやってございまして,年間──多いか少ないかは別にいたしまして,年間大体50日あるいは60
日程度の
利用にとどまっている,そういう状況でございますけども,これがもともと
展示室でございましたので,先ほど言いましたように
展示空間としてすばらしい,あるいは
美術品の保存という
空調設備等も十分あるということで,そういう
環境を持っているんではないかということが,まず
ファッション美術館にさせていただいた
1つでございます。
また,
六甲アイランドの島内には
小磯もございますので,この
小磯美術館と
ゆかりの
美術館なり
ファッション美術館と3つの
美術館が連携することによって,さらに大きな
相乗効果が発揮できる,そういう
仕組みを今後とも引き続き粘り強く運営する中で,新しい
仕組みをつくり上げていければ,2010年のビジョンでも言われてございますけども,
文化と
産業・
観光の分野が交流,そして融合するんだと,そして新たな価値を生み出すことにつながるトリガーになるんではないか,そのように考えて
ファッション美術館にさせていただいたものでございます。
なお,この
ゆかりなりあるいは
ファッション美術館が併設されることによりまして,
芸術文化を愛され,あるいは心の豊かさを大事にされる,そういう
市民の
方々等に
ゆかりの
美術館の
作品の息吹を感じていただくとともに,それだけじゃなしに
生活文化と言われてございます
ファッションの世界も体験していただけるんではないかというふうにも思ってございますし,一方反対に
ファッション美術館では,いわゆる衣裳あるいは素材・色,さまざまな
切り口で
ファッションの
常設展示あるいは専門的な講座の授業,そんなことをやってございますけども,それにあわせて
学校との協働によりまして,資料の復元あるいは最新の
ファッション情報などを取り上げたセミナーなんかも実はやってございまして,そういう意味では
ファッション系の大学あるいは
専門学校の学生など,若い
世代の
方々が当然
ファッション美術館を多く訪れておられます。このような若い
世代の
価値観の創造を担う──若い
世代の
人たちが
価値観を創造していく役割を担っているんだという,そういうことから
ファッションという
生活文化に加えまして絵画などの
芸術文化も鑑賞する機会を同時に提供することで,新たな感性を磨くきっかけにもなるんではないか,そのように考えたところでございます。
いずれにいたしましても,
ゆかりの
美術館と
小磯あるいは
ファッション美術館が有機的なネットワークを構築して,相乗的な効果が発揮できるように,
利用者の声なんかも今後とも取り入れていきながら,より工夫を重ねて,よりよいものにつくり上げていきたい,そういう気構えでございます。
ご指摘の既にある博物館,
異人館という
お話もされましたけども,そういう
特別展示でございますけども,これは実は会期を限定した催しにならざるを得ません。それに対しまして今回の
ゆかりの
美術館では,
美術作品を常に展示するということで,
市民はもとより
観光客の方がいつお越しになっても
神戸の地域の
文化に触れていただくようにしたい,そのように考えてございます。
それから,
インターネット美術館のご提案もございました。これ,絵画や彫刻なんか,私どもは実物をまず鑑賞していただくことの方により有効性があるんではないか,特に感性の育成という面からでは,より有効性があるんではないかというふうに考えてございまして,もちろん
インターネット美術館という発想,これにつきましてはいろんなところでやられてございますので,当然
神戸の
ゆかりの
美術館でも,情報発信の一環としてインターネットを
利用した
美術作品を紹介することも検討していくということでございます。
今後この
ゆかりの
美術館が,多くの
市民から愛されてご
利用いただけるような
施設となるように,いろんな工夫をしながら,
神戸らしい
文化の情報発信に今後とも努めていく,そのように考えてございます。
以上です。
(「
議長」の声あり)
23
◯議長(
浜本りつ子君) 林
英夫君。
24 ◯1番(林
英夫君) いろいろ助役から
説明をいただきました。助役は,
ファッション美術館の館長でもいらっしゃいます。その辺は──あっ,今はそうじゃないんですか。そうですか,そうですか。以前は館長をなさっていたということで,るるいろいろとご
説明をいただいたと思うんですけれども,今の
お話を聞いてますと,やはり私としましては,どうも木に竹を接いでいくような話に思えてなりません。例えば今もおっしゃいましたように,
神戸ゆかりの
芸術と
ファッションがどう融合していって,どう
相乗効果が上がっていくのかというのは,具体的にはなかなか見えてこない。
例えばその
ファッション美術館が,これまでの再構築でも出ていましたように,もっともっと木がしっかりと育っていたら,今回のように竹を接いでいくというような余地はなかったんではないかというふうに思うわけです。たまたまその多目的のところのスペースがあいていたから,そこに行ったらどうだというふうなことを私は感じます。以前市長が定例会見でも,旧南蛮
美術館を想定なさったことも私覚えておりますし,なぜ
ファッション美術館になったかということが,何回これまでも委員会でもお伺いしてもわからない。
これも
産業振興局の質問のときにお伺いしたんですけれども,東京の恵比寿に都立の写真
美術館というのがありまして,私も行ったことがあるんですが,民間の館長が就任しまして──これたしか資生堂の会長だったと思うんですが,経営的な発想を取り入れて,展示型の
美術館から参加型の
美術館にコンセプトを変えていって,20万人の入場者が40万人近くにふえたという実績を残してらっしゃいます。もちろん
美術館を支える友の会──これも
ファッション美術館にあるんですが,そういったものもありますし,年間30万円の企業サポーター,これ実に 200社入ってるんです。これだけでもう 6,000万円超えていくような支援金が入ってくる。そこには,新聞であったりとか,雑誌であったりとか,テレビというふうなメディアも参加しております。ちなみに,あのフランスのルーブル
美術館でさえ,もう今や企業の支援なしでは成り立たない時代ですし,逆に言いますと,まさに今,これから企業メセナの時代でもあるというふうに考えます。
今回の決算委員会で井坂議員が,博物館行政についてのいろいろと当局の考えを伺いました。行政は,やはりまだまだ展示型のワンウエーの方法をとってらっしゃるんじゃないかな。もっともっと参加的な,
市民参画の発想も取り入れながら,あるいは民間の力をかり入れながら,いかにそういった
文化を広めていくのか。これは来年のビエンナーレの中でもそういうふうなコンセプトがあるかと思いますが,そういったものをやっぱり取り入れていくということによって新たな発信がまたできるんじゃないか,それがまた我々
市民の元気につながっていくんじゃないかなというふうに考えてます。
そこで,今回の
条例ということについて,改めて市としての──本市としてのこれからの
美術館行政のあり方について,見解を伺っておきたいと思います。
(「
議長」の声あり)
25
◯議長(
浜本りつ子君)
鵜崎助役。
26
◯助役(鵜崎 功君) これからの
美術館行政のあり方というご指摘の中で,
市民参画をどのように取り組んで入れていくのかという,そういうご指摘なのかなというふうに思いますけども,もしそういうご質問でございますれば,これもご案内かもわかりませんけど,2010ビジョンの中に
文化創生
都市推進プランというのを掲げてございますけども,その中にも
芸術文化事業を
市民がボランティアとして参加できるように
文化ボランティアを養成していくんだと,あるいは
文化施設との連携・協働の仕掛けづくりをやっていくんだと,それを2010ビジョンの中でそういうことを実はうたってございます。当然この目標に向かって,これをやっていくんだという考え方で今もやってございますし,これからもっと力を入れていかなければならないというふうにまず思ってございます。
で,
お話を
ゆかりの
美術館に戻しますと,この
美術館につきましても,そういう考え方のもとにさまざまな場面でのボランティアスタッフとの協働を当然検討していくことになるというふうに思ってございます。
具体的にどんな協働といいますか,参画といいますか,それがあるのかなあというふうにいろいろ考えてございますけども,例えばですけども,先ほど申し上げましたように──
インターネット美術館という
お話がございましたけども,私たちもそれを考えてございますけども,そのインターネットによる情報の発信ということを進めていくに当たりまして,特にITに強いボランティアの
方々,これにつきましては,
ファッション美術館の近くに
ファッションマート,これがございますけれども,あそこにベンチャービレッジがあるわけでございますけども,あそこに非常に若いITに強いクリエーターの
方々がいっぱいおってです。そういう
方々の知恵をおかりする,そういうことによってまさにボランティアとしてなるんか,有償か無償かは別にいたしまして,そういうお知恵をちょうだいすることによって,
1つの参加の端緒が開けるのではないか,そのようにも思ったりしてございますし,ご指摘もございましたけども友の会,
ファッション美術館の方は今大体 700人から何人かの方がおってなんですけども,そういう友の会の
方々をこの
ファッション美術館だけじゃなしに,
ゆかりの
美術館の方にも何か連携ができるような取り組みができないか。新たに
ゆかりの
美術館の中で友の会をつくるということも考えられますけども,新たにつくるなりあるいは連携するなり,いろんな取り組みなんかをしながら,ご指摘のあったようないわゆる
市民参画といいますか,ボランティア参画といいますか,そういうことの道が開けていく,そのように思ってございますし,そのようにすべきだろうというふうに思ってございます。
もちろん市内の企業の中でも,いろんな
芸術作品をお持ちの企業がたくさんございますので,それらの企業との間で
作品の面におきましても貸し借りができるようになれば,
ゆかりの
美術館の機能がより高まっていくんではないか,そんなことも思ってございます。
いずれにいたしましても,来年の春には開館させたいと思ってございますけども,今後とも3月に向かっていろんな工夫をするとともに,3月以降来年度に向かいましても,
市民とともにつくり上げていく
美術館を目指していくんだと,そういう視点に立って今後とも努力していきますので,ご支援をちょうだいするようにお願いします。
(「
議長」の声あり)
27
◯議長(
浜本りつ子君) 林
英夫君。
28 ◯1番(林
英夫君) 今お伺いしておりましても,やはり
ファッション美術館は
ファッション美術館としてのそういうサポーター制度がありますし,また
ゆかりの
美術館として今後どうなっていくんか,その辺がどういうふうに
位置づけられて融合していくのかというのはまだまだ見えてこないですし,十分な絵もかき切れてないんだと思うんですけども,やっぱりこういうふうな
条例がぽんと出てきますと,なぜ
ファッション美術館に
ゆかりの
美術館なんだろうというふうな疑念がなかなか消えなくって。
思い起こしますと,やっぱり11年前のあの阪神・淡路大震災で私たちは多くの命を失い,そしてまた多くの
財産を失ってきたわけです。そこで,やはり創造的な復興ということが言われまして,その中で2010年ということを見て,矢田市長も
市民1人1人がやっぱり元気になっていける
文化創生
都市というものを目指してらっしゃいますし,来年はビエンナーレというものを開かれようとしているわけです。そういった中で,もっともっと
文化というものを
市民のものに,生のものにしていくために,もっとわかりやすい形の発信の仕方もあるんじゃなかろうか。
先ほどもちょっと言いましたけれども,たしか定例記者会見で,矢田市長は旧南蛮
美術館を想定なさったということが私は記憶に残っているんですけれども,今後のやっぱりそういう
文化創造行政とそれから
美術館行政ということを含めて,最後に市長の見解を伺えれば幸せだと思います。よろしくお願いいたします。
(「
議長」の声あり)
29
◯議長(
浜本りつ子君) 市長。
30 ◯市長(矢田立郎君) 南蛮
美術館の
お話がございましたが,確かに私は南蛮
美術館を
1つの大きなターゲットとして検討しようということで進めたわけでございますが,実は建物の老朽度といいますか,そういったものも一方でございまして,それであわせて歴史的建造物として──建築物群として
指定されている建物が11棟今ございますけれども,その中に池長さんのこの
美術館ももちろん入っておるわけでございます。
そのほかに,実は水の科学博物館がございまして,こちらもごらんになられたと思いますが,非常に歴史的な意味合いの深いものでございましたんで,南蛮
美術館の方がどうしても今の状態では
美術館として使いにくい,使えないという状態でございましたんで,水の科学博物館も私現地に入りまして検討しましたが,スペースと収蔵する場所ですね,これが実はとれないということがわかりまして,この
ゆかりの
美術館と
神戸文学館につきましては,多くの
市民の皆さんから要請がございましたし,また震災からの10年を超えた段階で,何とかそういう新しい
文化創生という形の
1つのきっかけにしたいという思いでございますんで,そういった点から,私は今の
ファッション美術館の
有効利用というふうな形を選択せざるを得ないというふうに考えております。
いろいろご意見をいただいておる点で,ちょっとご紹介しますと,
小磯美術館がございますね。そのずっと東の方へ向いて目を向けていただきますと,実は上にテニスコートがありますが,あれはまあいわば交通関係の──港湾交通の物流とまさに住民の生活部分のところを仕切っておるエリアで,そこに
小磯美術館をつくったわけでございますが,考えてみますと,あそこのまあいわば城壁と言ったらおかしいですけれども,土手の部分を今後何か有効な形でつないでいくというふうなことが,財政の問題もございますんで,そういう時期が来れば,スミソニアンではございませんけれども,連結したそういう私は──絵画だけには限りません。そういった総合的な何かこう
文化施設群をそこに配置するというのも
1つの夢ではないか,こんなふうに思っております。
以上でございます。
31
◯議長(
浜本りつ子君)
質疑は終わりました。
それでは,
本件は,お手元に配付いたしております
議案付託表のとおり,それぞれ所管の常任委員会に
審査方を付託いたします。
32
◯議長(
浜本りつ子君) 以上で本日の
日程は全部終了いたしました。
この際申し上げます。
次回本
会議は,来る12月22日午前10時より開きます。
なお,ただいま在席の各位には,文書による開議通知は省略させていただきますから,さようご了承願います。
本日はこれをもって散会いたします。ご苦労さまでした。
(午前10時36分散会)
神戸市会事務局
Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved.
No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...