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  1. 神戸市議会 2006-12-15
    開催日:2006-12-15 平成18年第4回定例市会(第4日) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時3分開議)  (浜本議長議長席に着く) ◯議長(浜本りつ子君) おはようございます。ただいまより本日の会議を開きます。  直ちに議事に入ります。  最初に,本日までに受理いたしました請願のうち,請願第 163号より請願第 166号に至る4件及び請願第 168号,以上合計5件の請願は,お手元に配付いたしております請願文書表のとおり,福祉環境委員会に審査方を付託いたします。 2 ◯議長(浜本りつ子君) 次に,お諮りいたします。  請願第 160号より請願第 162号に至る3件の請願は空港・新産業に関する特別委員会に,請願第 167号は神戸市会政治倫理確立委員会に,それぞれ審査方を付託いたしたいと存じますが,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 3 ◯議長(浜本りつ子君) ご異議がないと認めます。  それでは,さように決定いたしました。 4 ◯議長(浜本りつ子君) それでは,日程によりまして,日程第1 予算第35号議案より日程第20 第98号議案に至る20議案,一括議題に供します。 5 ◯議長(浜本りつ子君) これより順次関係局長の説明を求めます。  最初に,小柴行財政局長。 6 ◯行財政局長小柴善博君) ただいまご上程になりました諸議案中,予算第35号議案から予算第38号議案に至る4議案,第83号議案,第90号議案から第92号議案に至る3議案,第97号議案及び第98号議案,以上合計10議案につきまして,一括ご説明申し上げます。  まず,予算第35号議案一般会計補正予算からご説明申し上げます。  「平成18年度神戸市各会計補正予算」の2ページをお開きください。  歳入からご説明申し上げます。  第1款市税では,市民税で1億 3,400万円を,
     第16款国庫支出金では,市民費補助などで 4,000万円を,  第17款県支出金では,県会議員選挙委託金などで 8,900万円を,  第23款市債では,市債の許可見込額 5,700万円を,それぞれ追加いたしております。  以上,一般会計歳入補正額は3億 2,000万円の追加となっております。  次に,3ページ,歳出につきましてご説明申し上げます。  第2款総務費では,県・市会議員選挙執行経費で1億 7,600万円を,  第3款市民費では,区民センターアスベスト対策で 9,400万円を,  第4款民生費では,兵庫県後期高齢者医療広域連合設立準備委員会等分賦金で 4,400万円を,  第8款農政費では,アライグマ被害対策で 600万円を,それぞれ追加いたしております。  以上,一般会計歳出補正額は3億 2,000万円の追加となっております。  次に,4ページ,第2表繰越明許費では,区民センターアスベスト対策につきまして繰り越しをしようとするものでございます。  次に,5ページ,第3表市債補正では,アスベスト対策関連事業につきまして,限度額を補正しようとするものでございます。  次に,特別会計に移りまして,7ページ,予算第36号議案海岸環境整備事業費補正予算では,歳出におきまして,マリンピア神戸建設費で4億 900万円を追加し,歳入では,財産収入で同額を追加しようとするものでございます。  9ページ,予算第37号議案公債費補正予算では,歳出におきまして,元金償還金などで3億 6,900万円を追加し,歳入では,海岸環境整備事業費からの繰入金で同額を追加しようとするものでございます。  次に,企業会計に移りまして,11ページ,予算第38号議案港湾事業会計補正予算では,第3条資本的支出におきまして,建設改良費で2億 5,000万円を追加し,収入では,国庫支出金などの増を予定いたしております。第4条重要な資産の処分では,売却を予定する資産を追加しようとするものでございます。  以上,各会計補正予算につきましてご説明申し上げました。  引き続きまして,「平成18年第4回定例市会提出議案(追加)」の1ページをお開きください。  第83号議案当せん金付証票発売の件は,平成19年度における本市当せん金付証票を 200億円の範囲内で発売しようとするものであります。  次に,39ページ,第90号議案公立大学法人神戸市外国語大学中期目標の件は,公立大学法人神戸市外国語大学中期目標を定めようとするものであります。  次に,47ページ,第91号議案公立大学法人神戸市外国語大学定款の一部の変更の件は,承継財産の調査の実施に伴い,定款の一部を変更しようとするものであります。  次に,55ページ,第92号議案公立大学法人神戸市外国語大学に承継させる財産の件は,公立大学法人神戸市外国語大学が,その業務を確実に実施するために,本市から承継させる財産を定めようとするものであります。  次に,83ページ,第97号議案(仮称)菊水西住宅建設工事請負契約締結の件は,関係業者8者による入札の結果,5億 5,944万円で丸正建設株式会社が落札,  次に,85ページ,第98号議案太田中学校校舎改築工事請負契約締結の件は,関係業者12者による入札の結果,6億 7,620万円で株式会社岡工務店が落札いたしましたので,それぞれこれらと契約しようとするものであります。  以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 7 ◯議長(浜本りつ子君) 次に,桜井市民参画推進局長。 8 ◯市民参画推進局長桜井誠一君) ただいまご上程になっております諸議案中,第84号議案町及び字の区域並びにその名称の変更等の件につきまして,ご説明申し上げます。  3ページをお開きください。  本件は,垂水区における住居表示の実施に係る街区の変更,垂水区及び西区における宅地造成並びに北区及び西区における土地改良事業の施行に伴い,町及び字の区域並びにその名称の変更等をしようとするものであります。  何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 9 ◯議長(浜本りつ子君) 次に,町本国際文化観光局長。 10 ◯国際文化観光局長・観光監(町本欣信君) ただいまご上程になっております諸議案中,第85号議案神戸ゆかり美術館条例の件につきまして,ご説明を申し上げます。  23ページをお開きください。  本件は,神戸にゆかりのある芸術家の芸術作品等を市民の利用に供するなど,豊かな地域文化の発展に資するため,神戸ゆかりの美術館を設置しようとするものであります。  何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 11 ◯議長(浜本りつ子君) 次に,中村保健福祉局長。 12 ◯保健福祉局長中村三郎君) ただいまご上程になっております諸議案中,第86号議案指定管理者の指定の件(神戸市立大池児童館ほか)につきまして,ご説明を申し上げます。  31ページをお開きください。  本件は,平成19年4月1日から平成23年3月31日までの期間,大池児童館ほか4施設の指定管理者として,大池ふれあいのまちづくり協議会ほか4団体を,それぞれ指定しようとするものであります。  以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 13 ◯議長(浜本りつ子君) 次に,石井建設局長。 14 ◯建設局長石井陽一君) ただいまご上程になっております諸議案中,第87号議案から第89号議案に至る3議案につきまして,一括ご説明申し上げます。  33ページをお開きください。  第87号議案指定管理者の指定の件(神戸総合運動公園)は,平成19年4月1日から平成23年3月31日までの期間,神戸総合運動公園指定管理者として,財団法人神戸公園緑化協会を指定しようとするものであります。  次に,35ページ,第88号議案指定管理者の指定の件(神戸市立塩屋駅前自転車駐車場)は,平成19年4月1日から平成21年3月31日までの期間,神戸市立塩屋駅前自転車駐車場指定管理者として,特定非営利活動法人輝しおやを指定しようとするものであります。  次に,37ページ,第89号議案神戸市立路外駐車場条例の一部を改正する条例の件は,神戸駅北駐車場を廃止しようとするものであります。  以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 15 ◯議長(浜本りつ子君) 次に,平井消防局長。 16 ◯消防局長平井健二君) ただいまご上程になっております諸議案中,第93号議案から第95号議案に至る3議案につきまして,一括ご説明申し上げます。  59ページをお開きください。  第93号議案神戸消防本部及び消防署の設置等に関する条例の一部を改正する条例の件は,垂水消防署の位置及び水上消防署等管轄区域を変更するに当たり,条例を改正しようとするものであります。  次に,61ページ,第94号議案神戸消防団条例の一部を改正する条例の件は,消防団員の任命に係る要件を変更するに当たり,条例を改正しようとするものであります。  次に,63ページ,第95号議案神戸消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例の件は,政令の改正に伴い関係規定を整理するに当たり,条例を改正しようとするものであります。  以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 17 ◯議長(浜本りつ子君) 次に,小川教育長。 18 ◯教育長小川雄三君) ただいまご上程になっております諸議案中,第96号議案神戸市立学校設置条例の一部を改正する条例の件につきまして,ご説明を申し上げます。  81ページをお開きください。  本件は,小学校の位置の変更及び高等学校の廃止を行うに当たり,条例を改正しようとするものでございます。  何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 19 ◯議長(浜本りつ子君) 以上で関係局長の説明は終わりました。  本件について,質疑の通告がありますので,発言を許可いたします。  1番林 英夫君。  (1番林 英夫君登壇)(拍手) 20 ◯1番(林 英夫君) おはようございます。それでは,住民投票市民力議員団を代表しまして,ただいま上程されました第85号議案神戸ゆかり美術館条例神戸ファッション美術館条例の一部改正について,質疑を行わせていただきます。  今からもう30年余り前になります。まだ生まれてない方もいらっしゃったかもしれませんですけども,私がテレビの仕事を始めて駆け出しのころ,もう10年もしたら神戸は絶対,必ず変わると,どうぞ林さん見ておいてくださいと言う方がいらっしゃいました。昭和48年のことでした。たしか神戸市がファッション都市宣言をした年だったです。  当時の宮崎市長に初めて私がインタビューをして,オイルショックの大変な時代でしたが,大変夢のある,一方ですばらしい構想を伺って,これは単なる産業構造の転換というよりも,まさに今から考えると都市のブランディング戦略だったというふうに考えます。  当時宮崎市長がおっしゃったとおり,ポートピア '81の大成功に続きまして,ポートアイランドにはアパレルメーカーの集積が進み,エレガントでいわばコンサバ系神戸ファッションは,少しずつ全国に知られるようになったと思います。一時的にはアパレル業界の低迷もありましたが,このところメディアと一体となって神戸コレクションが一世を風靡し,内外から改めて神戸ファッションが注目されていると思います。  こんな流れの中で震災の年にオープンしましたファッション美術館は,創業期の集客力が落ちて低迷期に入り,既に再構築検討委員会からは,ファッション産業にかかわる人材の育成,情報発信力の強化あるいは集客力の向上という3つの観点から,総合的なファッション拠点としての再構築が提言されております。  具体的には,平成15年度からこれまでの企画展を中止して,16年度からは企画展示室ファッション多目的室にして,多様なファッションイベントに対応できるようにしました。指定管理者制度も導入して,さあこれからどんな攻めの美術館運営が行われるのかというふうに注目したやさきに,なぜファッション美術館神戸ゆかりの美術館なのでしょうか。  今年度の当初予算では,資源の有効利用ということで,ファッション美術館神戸ゆかりの美術館を設置することがうたわれ,局別審査で局長の見解を伺いましたが,年間50日程度しか利用されていないスペースを年間ずっと使ってもらえるのは,正直言って大きなメリットだと,ファッションも芸術も文化という切り口で共通する点が多くて,かえってこれが併設されることで,集客力の向上あるいは神戸の都市イメージがアップするというご答弁をちょうだいしました。  この際,私はファッション美術館の活性化の1つとして,神戸コレクションとのコラボレーションとか,あるいはJJモデルファッション展とか,さらにはポータルサイトを利用したショッピングモールなどを提案しましたが,例えば今あの六甲アイランドファッション美術館を訪れて,今の神戸ファッションというものを感じることができるでしょうか。神戸ファッションの今がどこにあるのでしょうか。そういうところをおろそかにして,なぜファッション美術館に,例えば小松益喜さんであったりとか,石阪春生さんであったりとか,鴨居 玲さんらの絵が並ぶんでしょうか。ファッション産業の振興にこれがどうつながっていくのでしょうか。  思い起こしますと,小松益喜さんといえば,いつも異人館のそばで絵をかいてらっしゃいました。まさに異人館画家だと思います。そういった方の絵というのは,やはりあの北野の異人館街に例えば展示コーナーをつくって展示するとか,あるいは神戸ゆかりというならば,以前に我が会派の浦上議員が提案したように,おもてなしの一環として神戸空港展示コーナーをつくるとか,あるいは博物館が一括して所蔵して定期的に特別展をするとか,インターネット美術館を開設して,神戸のゆかりの芸術を発信していくなど,方法は幾らでもあると思います。  改めて今回の条例制定の趣旨について,見解を伺います。  以上でございます。(拍手)  (「議長」の声あり) 21 ◯議長(浜本りつ子君) 鵜崎助役。 22 ◯助役(鵜崎 功君) ゆかりの美術館についてお答え申し上げます。  このゆかりの美術館につきましては,先ほどもお話がございましたけども,神戸にゆかりのある芸術家の方々から実は寄贈された作品を中心に展示してはどうかというふうに思ってございまして,特に市が所蔵してございますゆかり美術の作品展──これを大体 300点ほど,特に神戸の文化賞をもらった方々の作品が 300点程度ございますけれども,それなんか──それだけじゃなしに,それらも含めまして 900点ほど作品があるわけですけども,そういう作品を一元的にまず展示できないかというふうに考えたわけでございます。  そして,市民の方に,地元の芸術家の方々のすぐれた作品を直接触れていただく,直接一元的に触れていただく,そういう機会を提供することによって,明治の開港以来神戸が培ってきた文化を,これを市民の方々,もちろん観光客も入ってもいいわけですけども,そういう方々に提供できればという,そういう思いから今回の美術館構想を動かそうとしているものでございます。  この場所の選定でございますけども,市民の方が美術作品を快適にごらんいただけるまず展示空間が要るだろうということが1つ。それから,美術作品を保存していくというそういう観点も要るだろうということから,特に空調なんかが十分であるのかどうか,そういうこともいろいろ諸条件を要件として確保していく前提がまず大事だろうということを1つ考えました。それと,それだけじゃなしに,近くに文化施設がある方が相乗効果ができていいのではないか,そういう点もございました。さらに,ご指摘もありましたけども,いわゆるファッションも観光もそうですけども,産業もそうですけども,そういう文化とファッションなどの融合,それが生まれる可能性が高いところの方が有効なのではないか,そういう考え方も選定の1つの要素でございました。  さらに,そういう場合,新しく施設をつくるということはいかがなものか,何とか既存の施設で,先ほど言いましたような,いわゆる展示空間なり相乗効果なり融合という観点から何とか転活用を図れるような場所があればいいんではないか,そういうことで4つほどの必要十分条件というのをいろいろ考えた上で,ファッション美術館が望ましいんではないかということでご提案をさせていただいたところでございます。  そんな中でファッション美術館多目的室のお話がございましたけども,この多目的室,もともとは展示室でございましたけども,現在お話がございましたように貸し館としてやってございまして,年間──多いか少ないかは別にいたしまして,年間大体50日あるいは60日程度の利用にとどまっている,そういう状況でございますけども,これがもともと展示室でございましたので,先ほど言いましたように展示空間としてすばらしい,あるいは美術品の保存という空調設備等も十分あるということで,そういう環境を持っているんではないかということが,まずファッション美術館にさせていただいた1つでございます。  また,六甲アイランドの島内には小磯もございますので,この小磯美術館とゆかりの美術館なりファッション美術館と3つの美術館が連携することによって,さらに大きな相乗効果が発揮できる,そういう仕組みを今後とも引き続き粘り強く運営する中で,新しい仕組みをつくり上げていければ,2010年のビジョンでも言われてございますけども,文化と産業・観光の分野が交流,そして融合するんだと,そして新たな価値を生み出すことにつながるトリガーになるんではないか,そのように考えてファッション美術館にさせていただいたものでございます。  なお,このゆかりなりあるいはファッション美術館が併設されることによりまして,芸術文化を愛され,あるいは心の豊かさを大事にされる,そういう市民の方々等にゆかりの美術館の作品の息吹を感じていただくとともに,それだけじゃなしに生活文化と言われてございますファッションの世界も体験していただけるんではないかというふうにも思ってございますし,一方反対にファッション美術館では,いわゆる衣裳あるいは素材・色,さまざまな切り口でファッション常設展示あるいは専門的な講座の授業,そんなことをやってございますけども,それにあわせて学校との協働によりまして,資料の復元あるいは最新のファッション情報などを取り上げたセミナーなんかも実はやってございまして,そういう意味ではファッション系の大学あるいは専門学校の学生など,若い世代の方々が当然ファッション美術館を多く訪れておられます。このような若い世代の価値観の創造を担う──若い世代の人たちが価値観を創造していく役割を担っているんだという,そういうことからファッションという生活文化に加えまして絵画などの芸術文化も鑑賞する機会を同時に提供することで,新たな感性を磨くきっかけにもなるんではないか,そのように考えたところでございます。  いずれにいたしましても,ゆかりの美術館と小磯あるいはファッション美術館が有機的なネットワークを構築して,相乗的な効果が発揮できるように,利用者の声なんかも今後とも取り入れていきながら,より工夫を重ねて,よりよいものにつくり上げていきたい,そういう気構えでございます。  ご指摘の既にある博物館,異人館というお話もされましたけども,そういう特別展示でございますけども,これは実は会期を限定した催しにならざるを得ません。それに対しまして今回のゆかりの美術館では,美術作品を常に展示するということで,市民はもとより観光客の方がいつお越しになっても神戸の地域の文化に触れていただくようにしたい,そのように考えてございます。  それから,インターネット美術館のご提案もございました。これ,絵画や彫刻なんか,私どもは実物をまず鑑賞していただくことの方により有効性があるんではないか,特に感性の育成という面からでは,より有効性があるんではないかというふうに考えてございまして,もちろんインターネット美術館という発想,これにつきましてはいろんなところでやられてございますので,当然神戸のゆかりの美術館でも,情報発信の一環としてインターネットを利用した美術作品を紹介することも検討していくということでございます。  今後このゆかりの美術館が,多くの市民から愛されてご利用いただけるような施設となるように,いろんな工夫をしながら,神戸らしい文化の情報発信に今後とも努めていく,そのように考えてございます。  以上です。  (「議長」の声あり) 23 ◯議長(浜本りつ子君) 林 英夫君。 24 ◯1番(林 英夫君) いろいろ助役から説明をいただきました。助役は,ファッション美術館の館長でもいらっしゃいます。その辺は──あっ,今はそうじゃないんですか。そうですか,そうですか。以前は館長をなさっていたということで,るるいろいろとご説明をいただいたと思うんですけれども,今のお話を聞いてますと,やはり私としましては,どうも木に竹を接いでいくような話に思えてなりません。例えば今もおっしゃいましたように,神戸ゆかりの芸術とファッションがどう融合していって,どう相乗効果が上がっていくのかというのは,具体的にはなかなか見えてこない。  例えばそのファッション美術館が,これまでの再構築でも出ていましたように,もっともっと木がしっかりと育っていたら,今回のように竹を接いでいくというような余地はなかったんではないかというふうに思うわけです。たまたまその多目的のところのスペースがあいていたから,そこに行ったらどうだというふうなことを私は感じます。以前市長が定例会見でも,旧南蛮美術館を想定なさったことも私覚えておりますし,なぜファッション美術館になったかということが,何回これまでも委員会でもお伺いしてもわからない。  これも産業振興局の質問のときにお伺いしたんですけれども,東京の恵比寿に都立の写真美術館というのがありまして,私も行ったことがあるんですが,民間の館長が就任しまして──これたしか資生堂の会長だったと思うんですが,経営的な発想を取り入れて,展示型の美術館から参加型の美術館にコンセプトを変えていって,20万人の入場者が40万人近くにふえたという実績を残してらっしゃいます。もちろん美術館を支える友の会──これもファッション美術館にあるんですが,そういったものもありますし,年間30万円の企業サポーター,これ実に 200社入ってるんです。これだけでもう 6,000万円超えていくような支援金が入ってくる。そこには,新聞であったりとか,雑誌であったりとか,テレビというふうなメディアも参加しております。ちなみに,あのフランスのルーブル美術館でさえ,もう今や企業の支援なしでは成り立たない時代ですし,逆に言いますと,まさに今,これから企業メセナの時代でもあるというふうに考えます。  今回の決算委員会で井坂議員が,博物館行政についてのいろいろと当局の考えを伺いました。行政は,やはりまだまだ展示型のワンウエーの方法をとってらっしゃるんじゃないかな。もっともっと参加的な,市民参画の発想も取り入れながら,あるいは民間の力をかり入れながら,いかにそういった文化を広めていくのか。これは来年のビエンナーレの中でもそういうふうなコンセプトがあるかと思いますが,そういったものをやっぱり取り入れていくということによって新たな発信がまたできるんじゃないか,それがまた我々市民の元気につながっていくんじゃないかなというふうに考えてます。  そこで,今回の条例ということについて,改めて市としての──本市としてのこれからの美術館行政のあり方について,見解を伺っておきたいと思います。  (「議長」の声あり) 25 ◯議長(浜本りつ子君) 鵜崎助役。 26 ◯助役(鵜崎 功君) これからの美術館行政のあり方というご指摘の中で,市民参画をどのように取り組んで入れていくのかという,そういうご指摘なのかなというふうに思いますけども,もしそういうご質問でございますれば,これもご案内かもわかりませんけど,2010ビジョンの中に文化創生都市推進プランというのを掲げてございますけども,その中にも芸術文化事業を市民がボランティアとして参加できるように文化ボランティアを養成していくんだと,あるいは文化施設との連携・協働の仕掛けづくりをやっていくんだと,それを2010ビジョンの中でそういうことを実はうたってございます。当然この目標に向かって,これをやっていくんだという考え方で今もやってございますし,これからもっと力を入れていかなければならないというふうにまず思ってございます。  で,お話をゆかりの美術館に戻しますと,この美術館につきましても,そういう考え方のもとにさまざまな場面でのボランティアスタッフとの協働を当然検討していくことになるというふうに思ってございます。  具体的にどんな協働といいますか,参画といいますか,それがあるのかなあというふうにいろいろ考えてございますけども,例えばですけども,先ほど申し上げましたように──インターネット美術館というお話がございましたけども,私たちもそれを考えてございますけども,そのインターネットによる情報の発信ということを進めていくに当たりまして,特にITに強いボランティアの方々,これにつきましては,ファッション美術館の近くにファッションマート,これがございますけれども,あそこにベンチャービレッジがあるわけでございますけども,あそこに非常に若いITに強いクリエーターの方々がいっぱいおってです。そういう方々の知恵をおかりする,そういうことによってまさにボランティアとしてなるんか,有償か無償かは別にいたしまして,そういうお知恵をちょうだいすることによって,1つの参加の端緒が開けるのではないか,そのようにも思ったりしてございますし,ご指摘もございましたけども友の会,ファッション美術館の方は今大体 700人から何人かの方がおってなんですけども,そういう友の会の方々をこのファッション美術館だけじゃなしに,ゆかりの美術館の方にも何か連携ができるような取り組みができないか。新たにゆかりの美術館の中で友の会をつくるということも考えられますけども,新たにつくるなりあるいは連携するなり,いろんな取り組みなんかをしながら,ご指摘のあったようないわゆる市民参画といいますか,ボランティア参画といいますか,そういうことの道が開けていく,そのように思ってございますし,そのようにすべきだろうというふうに思ってございます。
     もちろん市内の企業の中でも,いろんな芸術作品をお持ちの企業がたくさんございますので,それらの企業との間で作品の面におきましても貸し借りができるようになれば,ゆかりの美術館の機能がより高まっていくんではないか,そんなことも思ってございます。  いずれにいたしましても,来年の春には開館させたいと思ってございますけども,今後とも3月に向かっていろんな工夫をするとともに,3月以降来年度に向かいましても,市民とともにつくり上げていく美術館を目指していくんだと,そういう視点に立って今後とも努力していきますので,ご支援をちょうだいするようにお願いします。  (「議長」の声あり) 27 ◯議長(浜本りつ子君) 林 英夫君。 28 ◯1番(林 英夫君) 今お伺いしておりましても,やはりファッション美術館ファッション美術館としてのそういうサポーター制度がありますし,またゆかりの美術館として今後どうなっていくんか,その辺がどういうふうに位置づけられて融合していくのかというのはまだまだ見えてこないですし,十分な絵もかき切れてないんだと思うんですけども,やっぱりこういうふうな条例がぽんと出てきますと,なぜファッション美術館にゆかりの美術館なんだろうというふうな疑念がなかなか消えなくって。  思い起こしますと,やっぱり11年前のあの阪神・淡路大震災で私たちは多くの命を失い,そしてまた多くの財産を失ってきたわけです。そこで,やはり創造的な復興ということが言われまして,その中で2010年ということを見て,矢田市長も市民1人1人がやっぱり元気になっていける文化創生都市というものを目指してらっしゃいますし,来年はビエンナーレというものを開かれようとしているわけです。そういった中で,もっともっと文化というものを市民のものに,生のものにしていくために,もっとわかりやすい形の発信の仕方もあるんじゃなかろうか。  先ほどもちょっと言いましたけれども,たしか定例記者会見で,矢田市長は旧南蛮美術館を想定なさったということが私は記憶に残っているんですけれども,今後のやっぱりそういう文化創造行政とそれから美術館行政ということを含めて,最後に市長の見解を伺えれば幸せだと思います。よろしくお願いいたします。  (「議長」の声あり) 29 ◯議長(浜本りつ子君) 市長。 30 ◯市長(矢田立郎君) 南蛮美術館のお話がございましたが,確かに私は南蛮美術館を1つの大きなターゲットとして検討しようということで進めたわけでございますが,実は建物の老朽度といいますか,そういったものも一方でございまして,それであわせて歴史的建造物として──建築物群として指定されている建物が11棟今ございますけれども,その中に池長さんのこの美術館ももちろん入っておるわけでございます。  そのほかに,実は水の科学博物館がございまして,こちらもごらんになられたと思いますが,非常に歴史的な意味合いの深いものでございましたんで,南蛮美術館の方がどうしても今の状態では美術館として使いにくい,使えないという状態でございましたんで,水の科学博物館も私現地に入りまして検討しましたが,スペースと収蔵する場所ですね,これが実はとれないということがわかりまして,このゆかりの美術館と神戸文学館につきましては,多くの市民の皆さんから要請がございましたし,また震災からの10年を超えた段階で,何とかそういう新しい文化創生という形の1つのきっかけにしたいという思いでございますんで,そういった点から,私は今のファッション美術館有効利用というふうな形を選択せざるを得ないというふうに考えております。  いろいろご意見をいただいておる点で,ちょっとご紹介しますと,小磯美術館がございますね。そのずっと東の方へ向いて目を向けていただきますと,実は上にテニスコートがありますが,あれはまあいわば交通関係の──港湾交通の物流とまさに住民の生活部分のところを仕切っておるエリアで,そこに小磯美術館をつくったわけでございますが,考えてみますと,あそこのまあいわば城壁と言ったらおかしいですけれども,土手の部分を今後何か有効な形でつないでいくというふうなことが,財政の問題もございますんで,そういう時期が来れば,スミソニアンではございませんけれども,連結したそういう私は──絵画だけには限りません。そういった総合的な何かこう文化施設群をそこに配置するというのも1つの夢ではないか,こんなふうに思っております。  以上でございます。 31 ◯議長(浜本りつ子君) 質疑は終わりました。  それでは,本件は,お手元に配付いたしております議案付託表のとおり,それぞれ所管の常任委員会に審査方を付託いたします。 32 ◯議長(浜本りつ子君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。  この際申し上げます。  次回本会議は,来る12月22日午前10時より開きます。  なお,ただいま在席の各位には,文書による開議通知は省略させていただきますから,さようご了承願います。  本日はこれをもって散会いたします。ご苦労さまでした。   (午前10時36分散会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...