続きまして,基金のうちの不動産の
販売努力を求める陳情について説明させていただきます。
17年度末の新
都市会計の基金は1,269億円で,そのうち不動産として保有している評価額は326億円であります。3年前の14年度末の基金の不動産の評価額は337万円で,3年間で11億円しか処分が進んでおりません。
普通,基金運用のために利回りのいいものに投資するとかいう話はよく聞くこともあるんですけれども,新都市は,何か土地で運用益を出すために基金で土地を持ってるのか,たまたま過去において返却された土地が──買い戻された土地の原資がないので──お金がないので基金で処理したのか,そこらちょっとよくわかりませんけれども,ここの基金のうちの不動産のその土地をいつまでも保有していても意味がありませんので,適当な価格で販売することを求めます。
ただ,この価格で評価額を下回っては売れないとか,そのような硬直な考えでは,周りの土地の値段が何でも下がっていく中で,いつまでたっても持ってて,いざというときに売り惜しんでて,ますます赤字が膨らむということもありますので,評価額にこだわらず,適切な価格で販売することを求めます。
また,この陳情が不採択になった場合は,
販売努力は直ちに中止するよう願います。
以上です。
6
◯委員長(
田路裕規)
口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでございました。
それでは,陳情2件,報告1件について当局の説明及び報告を求めます。局長,着席されたままで結構でございます。
7
◯山本みなと総局長 それでは,座って説明させていただきます。失礼します。
それでは,陳情504
号予定原価方式を
売価連動原価方式と呼ぶことを求める陳情,陳情505号基金のうちの不動産の
販売努力を求める陳情及び平成19年度兵庫県予算に対する要望,以上3件につきましてご説明申し上げます。
初めに,陳情504
号予定原価方式を
売価連動原価方式と呼ぶことを求める陳情につきましてご説明申し上げます。
新
都市整備事業は,造成が完了して売却するまでに相当の期間を要する大規模な
土地造成事業でございます。
造成土地の正確な原価を算定するためには,事業の完了を待たなければなりません。したがって,
予定原価方式を採用しているところでございます。また,平成13年度の
包括外部監査報告におきましても,
予定原価方式につきましては,一般に認められた
会計方式と評価をいただいているところでございます。
続きまして,陳情第505号基金のうちの不動産の
販売努力を求める陳情につきましてご説明申し上げます。
新
都市整備事業基金は,長期にわたる新
都市整備事業の健全な運営並びに新
都市整備事業に伴い設置されます公共的な施設の整備及び運営に資するため,条例により設置されているところでございます。これまでも新
都市整備事業の運営に当たって,事業に関連する用地の先行取得や
産業団地進出企業の
跡地取得等に基金を活用してきたところでございまして,また,必要に応じ基金の土地の貸し付けや売却を行っており,
まちづくりの観点からも効率的な
土地利用を図ってまいりました。基金の土地については,単純に販売だけを目的として保有しているものではなく,
基金条例の趣旨に基づきまして,事業の長期にわたる健全な運営に役立てていくために保有しているところでございます。
なお,保有についても,また処分についても,
地方自治法及び
基金条例の設置目的に基づき,将来にわたる事業の運営のために適切に判断されるべきものでございまして,今後とも効率的な
土地利用を図ってまいりたいと考えております。
続きまして,平成19年度兵庫県予算に対する要望につきましてご説明申し上げます。
これは兵庫県の予算編成時期に合わせまして,例年,神戸市として要望事項を取りまとめて行っているものでございます。このうち,
みなと総局所管分につきましてご説明申し上げます。
お手元の
委員会資料の1ページをお開きください。
雇用創出と神戸経済の新生についてでございます。(2)の
神戸医療産業都市構想に関する要望でございますが,同構想は,国の
都市再生プロジェクト,
先端医療産業特区に認められ,
産業クラスター計画とも連携しながら,
ポートアイランド第2期におきまして推進しているところでございます。
現在,
神戸健康科学振興会議におきまして,兵庫県にも参画いただき,構想の将来ビジョンについて検討しているところでございます。兵庫県に対しましては,その中で議論されている
クラスターの中核機能の強化や,
中央市民病院の移転・新築を契機に,地元の産学官が一体となったメディカル
クラスターの形成に向けたご支援をお願いしております。また,引き続き,
先端医療センターをはじめとする中核施設の運営,
神戸健康産業開発センターなどへの
企業誘致,人材育成,
次期知的クラスター事業における広域連携に対するご支援をお願いしております。さらに,先端医療の分野だけでなく,生活習慣,予防,食品,
スポーツ等の
健康関連分野に対象を広げ,
地域再生計画として国に認定されました健康を楽しむ
まちづくりに対しましてもご支援をお願いしております。
3ページをお開きください。
(4)の
企業誘致促進策に関する要望でございますが,
神戸複合産業団地,
ポートアイランド第2期,
神戸空港島等への産業集積を一層進め,
雇用創出と
経済活性化を図るためには,県・市協調による効果的な
企業誘致促進策の実施が不可欠でございます。兵庫県に対しましては,兵庫県産業の集積による経済及び雇用の活性化に関する条例の対象分野の拡充,
研究開発型企業向けオフィス賃料補助における
中核施設対象範囲の拡大,外国・
外資系企業向けオフィス賃料補助における
県内移転企業への適用など,
対象企業の拡大並びに必要な財政措置をお願いしております。
5ページをお開きください。
都市活力の創造についてでございます。
まず,(1)の
神戸空港に関する要望でございますが,
神戸空港は,平成18年2月16日に開港し,東京をはじめ全国7都市と結ばれ,現在28便が就航しておりますが,地元が一体となって一層の需要喚起及び
利用促進を図ることが重要であることから,兵庫県に対しましては,県下はもとより,特に幹線以外の就航都市での
PR活動等につきまして,積極的な取り組みをお願いしております。また,
神戸空港の
利便性向上につきましても,特段のご支援をお願いしております。
次に,(2)の
海上アクセス航路に関する要望でございますが,神戸と
関西国際空港をつなぐ
公共交通機関である
海上アクセス航路は,本年2月に
神戸空港が開港し,平成19年8月2日には,
関西国際空港2期の供用開始が予定されている中,平成18年7月13日に
神戸空港と
関西国際空港を結ぶ航路として再開したところでございます。兵庫県に対しましては,
海上アクセス航路の運営に当たりまして,同航路の積極的な
利用促進,
旅客利便性の向上及び健全な経営の確保など,特段のご支援をお願いしております。
以上で当局の説明を終わらせていただきます。何とぞよろしくご審議のほど,お願い申し上げます。
8
◯委員長(
田路裕規) 当局の説明及び報告は終わりました。
これより質疑を行います。
まず最初に,陳情第504号についてご質疑はございませんか。
9 ◯委員(恩田 怜) 今回の陳情でありますが,これは私が多年,ずっと言い続けてきたことでありまして,また,これが民間でいえば
粉飾決算に当たるということで,本人訴訟をして最高裁まで行って負けたという経過があります。なぜ負けたかというと,要するに
粉飾決算というのは単なる会計上の行為であって,市民には損害を与えないから,要するに例えば土地の管理が悪くて,土地の値段が下がったり,そういうことですと,市民に損害を与えるんですけど,単なる会計上の行為だから,住民,市民には訴える権利がないということで却下されたわけでございます。しかし,中身について事実審理は行われなかったと,このような経過があるわけです。
先ほども
予定原価方式というのが正しいとおっしゃったけど,1つ質問があるのは,この方式は神戸以外,私は少なくとも,平成10年だったと思いますけど,裁判したときには,神戸以外にはどこの都市でもこんなことはやっていないという事実が1つ。もしあるんでしたら,どこでどういう会計が行われているのか,教えてほしいということ。
それから
予定原価方式というのは,本来ですね,言葉からすると,例えば全体の計画が3,000億なら3,000億という計画に対して,造成地がこれぐらいできるから,そうすると,平均の原価はこれぐらいだという予定値を立てて,そして先ほど当局が言われたように,長期間にわたるから,できないんだということではないわけですね。もし長期間にわたって,それをある時期に修正するんなら,その
予定原価を修正すればいいわけで,それを売り値の──今回,空港島は100%で原価を設定しておりますが,売り値の96%であった場合もありますし,94%であったのも記憶しておりますし,また,
六甲アイランドでですね,たしか消防署をつくるために売ったときは,たしか平米1万円で売って,それでさえも利益が出ている形になっておると,これはまさに
粉飾決算と言わざるを得ないわけですね。
そういうことで,これでは新
都市整備というのが万年黒字というのは,当然そのように黒字になるように決算をしてるわけですから,これは
会計状況を正しく反映しているとは決して言えないわけであります。そんなことで,私は,この陳情者が
連動原価じゃないかと言われるのはもっともな話であります。
そういうことで,本来──最近,こういう地方自治体の会計も
複式会計にすべきだという流れがございますが,やはりこのような
予定原価方式という,まさに
粉飾決算と言われる会計がいつまでも続くというのは,やっぱりこれは正していかなきゃならない。特に最近のように,土地をどんどん安売りをする。しかも売らないで貸すと,このような場合に,当然借入金の利息もつくわけですし,そういったことで大変な問題が起こってるにもかかわらず,それが表に出ないというのは私は大変な問題であると,このように思うわけです。そういう意見と,それから,このことの考え方について質問したいと思います。
以上です。
10
◯山本みなと総局長 新
都市整備事業につきましては,一般会計と違いまして,まず
企業会計方式というのを採用しておるというところでございます。ご承知のとおり,造成が完了をしまして売却するまで相当な期間を有する大規模な
土地造成事業であるという形でございまして,正確な原価を算定するに当たっては,やはり事業の完了を待たなければならないということでございます。したがって,
予定原価方式というのを採用しておりまして,
企業会計方式の性質上,それでも年度ごとに
損益計算を行い,各年度の
経営成績を明らかにすることが望ましいという考えから,そういう
土地造成事業の長期にわたる特殊性から
予定原価方式を採用しているというところでございます。13年度の
包括外部監査報告におきましても,
予定原価方式については,一般に認められた
会計方式との評価をいただいているというところでございます。
なお,空港島につきましては,ご承知のとおり,別途
公表財政計画というものがございまして,また,
空港施設用地と密接不可分な用途に供する用地が多いということから,事業費及び収入が均衡するという形にしておるということはご理解いただいているものだと思っております。
また,17年にエンタープライズプロモーションビューローをつくりまして,期間とエリアを限定した,短期間で売却が促進されるように,3年で50ヘクタールというのに取り組んでおりますが,資金の早期回収が図れることとあわせて,
維持管理費や支払利息の軽減,事業の効率的な執行による経費の一層の縮減など,収支への好影響が見込まれるということでございますので,最終的には,私どもとしては,利益は十分確保できるという判断のもとに取り組みを進めているところでございます。
11
◯岡口みなと総局経営部長 他都市の状況でございますが,私ども承知しておりますのは,大阪府さんで,
泉北ニュータウン開発事業をなされておりますが,神戸市と同様の処理をされてるというふうにお聞きしております。また,お隣の大阪市さんでは,逆に事業の終息までは,こういった形での
損益計算をされてないと,事業の終息のときを待ってされると聞いておりますが,先ほど局長が申し上げましたように,私どもといたしましては,そうではなくて,やはり事業の途中でも
経営成績を公表すべきいうのが望ましいであろうということから,そういう方式をとってるところでございます。
それと,先ほど先生のお話の中で
六甲アイランドの消防署の利益,これは公共機関にお譲りするということですので,利益は計上してございませんで,こういった例は今でも例えば
小学校用地なり
幼稚園用地としてお譲りする際には,これは利益はゼロという形でしてございます。
以上でございます。
12 ◯委員(恩田 怜)
予定原価方式が当然──長期間にわたる開発であれば出ないということなんですけど,そんなことはないはずですね。当然,
予定原価というて,ある固定値を設定して,そういう方式が
予定原価であって,何も売り値の96%を掛けるのが,それが
予定原価というのはおかしいと思いますし,このようなことはどこでも行われてないと。
泉北ニュータウンの例ですが,
泉北ニュータウンの例は私調べておりませんが,ここはまさに
損益計算をしておってですね,たしか大変な赤字で問題になっているというふうに聞いておりますが,一遍私も調べてみたいとは思いますが,やはり
予定原価というのは,当然工事費の
予定価格がわかるわけですから,そうすると,その開発した土地と比べて,どれぐらいに
予定原価──というのが正しい考え方だと思いますし,そしてまた,例えば
六甲アイランド,発売して20年にもなって,もう最近の計画では,全然
販売計画にものってないにもかかわらず,これがきちんと精算されてないということは,まさに
粉飾決算というか,そういった実態を市民の目から隠してしまうという意図であると言わざるを得ないわけです。その2点についてお聞きしたいと思います。
13
◯山本みなと総局長 何回も申し上げますけれども,
確定原価というのを正確に計算するとなりますと,事業の完了を待つ必要があるという形で,それでも一度ですね──大阪市さんのように,前受金という形で最後まで処理しているケースもございますけれども,そういったところに対しては,利益がわからないと,一体どうなっているのか全くわからないという形で,私どもとしましては,
損益計算を行い,各年度に
経営成績を明らかにすることが望ましいとの考えから
予定原価方式を採用しておるということでございます。(傍聴席より発言する者あり)
14
◯委員長(
田路裕規) 傍聴人に申し上げます。ご静粛にしてください。
15
◯山本みなと総局長 その方式につきましても,監査報告におきましては,一般的に認められた
会計方式の評価をいただいているところでございます。
以上です。
16
◯委員長(
田路裕規) 他にご意見はございませんか。
(なし)
17
◯委員長(
田路裕規) 次に,陳情第505号についてご質疑はございませんか。
18 ◯委員(恩田 怜) この陳情にあります326億の評価,保有している不動産,ちょっとこれの中身を教えていただきたいと思います。
19
◯山本みなと総局長 326億の中身でございますが,
六甲アイランドで210億円,あと全部億円です。
神戸流通業務団地で11,
神戸複合産業団地で4,
ポートアイランドとか須磨ニュータウンございますけれども,完成団地で41,
事業区域外で60という数字でございます。
20 ◯委員(恩田 怜) これの
販売計画はどのようになっているのか,
販売予定といいますか,計画の中で。
21
◯山本みなと総局長 先ほども
基金条例の趣旨とか,私申し上げましたように,この基金につきましては,長期にわたる新
都市整備事業の健全な運営並びに新
都市整備事業に伴って設置される公共的な施設の整備及び運営に資するため設置されておるということでございまして,基金を活用しながら,いろんなことを行ってるところでございます。
基金の土地によりまして売却を進めているところもございますし,一定の予定があるという形で保有をしているところもございます。
まちづくりの観点からも効率的な
土地利用を今後とも考えていきたいというふうに考えております。(傍聴席より発言する者あり)
22
◯委員長(
田路裕規) 傍聴人に申し上げます。静かにしてくださいね,お願いします。
23 ◯委員(恩田 怜) この
六甲アイランドの210億というのは,たしかAOIAの買い戻しだったと思うんですけど,その後の処理といいますか,計画について教えてほしいと思います。
24
◯山本みなと総局長
六甲アイランドで基金の保有する土地の現状でございますけれども,ご承知のとおり,阪神・淡路大震災によりまして施設に被害を受け,事業継続が困難になったこと,あるいは仮設住宅用地,そういったものが必要になったことによりまして,基金で土地を買い戻したという経緯がございます。平成17年度末時点の保有状況は11.9ヘクタールという形になっております。この11.9ヘクタールの中には,賃貸を行っている用地が2.4ヘクタールということでございますので,9.5ヘクタールという状況でございます。9.5ヘクタールにつきましては,引き続き誘致に取り組んでおりまして,物販,飲食施設あるいはスポーツ関係施設,教育関係施設など,いろいろと引き合いがあるところでございますが,未利用地の活用ということに当たりましては,既存の商業施設等とのすみ分けや共存共栄といったことを図るといったことも必要でございます。
六甲アイランドにつきましては,ご承知のとおり,
六甲アイランドの抱える課題といったものを話し合う場として各種の団体が入られた──住民の方が入られた,まちかど会議というのがございまして,そういったものとも,将来像を考える部会もございますので,地域ニーズを酌み取りながら誘致活動を進めてまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
25
◯委員長(
田路裕規) 他にございませんか。
(なし)
26
◯委員長(
田路裕規) それでは,次に報告,平成19年度兵庫県予算に対する要望のうち,
みなと総局の関係分についてご質疑はございませんか。
(なし)
27
◯委員長(
田路裕規) それでは,次に,この際,
みなと総局の所管事項についてご質疑はございませんか。
28 ◯委員(大井敏弘) 2点ほどお尋ねしたいんですけども,この10月に世界最大のコンテナ船,エマ・マースクというのが入ってきましたよね。私もこの船が入ってきたいうことで見にも行ったんですけども,本当にどでかい船でしたけれども,最終的に,このコンテナ船が
六甲アイランドの第4バースですか,そちらに入ってきましたけれども,見ておりましたら,コンテナはそれほど積んで出ていっておらなかったようなんですけども,この船,もしですけども,満載積んで入ってきたら,神戸港,どんな対応になるんですか。それと,あの船を見てましたら,船の幅は最大60メートル近い56メートルという幅がありましたけれども,あのコンテナバースの,あのガントリークレーンでは,多分,あれ届いてなかったんじゃないかなって見受けたんですけども,その辺のところ,神戸市,どんなふうに今回の船が入ってきて感じておられるのか,お聞きしたい。それが1点。
それともう1点は,これは東南海地震の関係なんですけれども,これから来るであろうと言われている,この地震の関係で,防潮扉,これが300カ所近くあるようですけれども,この防潮扉の対応というのは,当然
みなと総局の方が,この辺,管理等々はしておられるんだと思いますけれども,この防潮扉の──東南海地震が来ますと,東灘から須磨あたりまで2時間ぐらいで2メートルぐらいの大きな波が来ると言われてますけれども,この2時間の間に,この防潮扉,どんな対応というの,
みなと総局でお聞きできるのかどうかも含めて,ちょっとその辺お尋ねしたいんですけど。
29
◯山本みなと総局長 先生,ご承知のとおり,10月8日の日曜日にエマ・マースクという世界最大のコンテナ船が日本で初めて神戸港に寄港したという形で,船舶の概要でございますけれども,全長が397メートル,全幅,幅ですけども,56メートル,最大喫水が16メートル,コンテナの積載能力が,マースクの発表でございますけれども,1万1,000TEUいう形で,非常に大きな船でございまして,そこでの貨物をすべて対応するということになりますと,ガントリークレーン,17列対応でございますけれども,22列という形の船では──積んできたということでございます。ただ,1万1,000TEUのうち,何個積載してきたかということは,ちょっと私どもつかんでおりません。ただ,入港時の喫水は約11メートルということでございましたので,
六甲アイランドのRC─4番,5番に着けて荷物をおろしたということでございます。
以上です。
30
◯岡口みなと総局経営部長 防潮鉄扉,特に東南海地震への備えでございますが,ちょっと正確な数字は手元に持ってきておりませんが,約3年前に国及び県の調査によりまして,東南海地震を想定した神戸港への被害の想定,シミュレーションがなされました。そのときに最大喫水で計算いたしました結果,神戸港内で防潮鉄扉が閉まらなければ,浸水のおそれがあるという箇所が市内で約11カ所想定されました。これらにつきまして,実はこのときの地震の想定は,発生から,早ければ80分から90分で到達するだろうというようなことがございまして,この発生から何とか1時間以内には,この防潮鉄扉を閉めて,そして30分前には撤退するというような体制が必要だということから,危機管理室と連携いたしまして,特に地元住民の方,さらに地元企業,もちろん
みなと総局の職員は当然でございますけれども──を合わせまして,いつ津波が起こりましても,今申し上げました約60分で鉄扉が閉めれるような体制つくるということで進めてございまして,おかげさまで,現在,東灘の方が早かった状況でございますが,徐々にそういった体制づくりを進めているところでございます。もちろん,そういった際の避難場所のマップづくりを進めているというところでございますので,引き続き,危機管理室と相談しながら,いつ地震が──東南海地震が起こりましても,万全の備えをしていくよう取り組みを進めていく考えでございます。
以上でございます。
31 ◯委員(大井敏弘) そしたら,もう少しちょっと局長にお尋ねしますけれども,この世界最大のコンテナ船というのが,最終的には,私が見る限りでは,6割方もう積んでおられなかったんではないかなと,積載──コンテナ,1万1,000TEUということであって,その中の積み方見てましたら,それほどではなかったと思いますけれども,ただ,現にこういう世界最大の船が神戸港に入ってきておるんですよね。これが満載して入っていくなり出ていくことができないというようなことがあってはならんと思うんですけれども,この今の現状で,今の局長のお答えを聞いておりますと,この船,満載して入ってきて出ていくことは不可能ではないんですか。
32
◯山本みなと総局長 満載して最大喫水が16メートルということでございますけれども,これは現在,スーパー中枢港湾とか,いろんなことを進めておりまして,確かにRCの14,15は14メートルでございますので,このあたり,ユーザーともいろいろと議論しながら,そういった大水深に対応していくというような形については,どんだけのやはり入港頻度,またはその積載量等の問題もございますので,いろいろとこれからユーザー等のご意見を拝聴しながら,我々も検討していくという形になると思います。ただ,現時点では,エマ・マースクについて神戸港で積みおろしたのは約1,800個ということを聞いておりますので,何とかRC─4,5で17列対応のクレーンで対応しておるというところでございます。
33 ◯委員(大井敏弘) そしたら最後に要望も含めて,今,水深ということで深さの話はされましたけれども,船というのは深さだけじゃなくて,上にもコンテナというのは積んでいきますのでね,高さもそれなりに確保されなくてはいけないわけで,ガントリークレーン,当然高さ,許容キャパがあるはずです。多分,神戸港のガントリークレーンでは高さ,あれ,満載したらもたないんではないかと,そういうことも含めて,今後,今現時点のこういう世界最大のコンテナが神戸港に入ってくるということも十分お含みおいて,もう,すぐにでもこの辺のところ,スーパー中枢港湾ということで国にも要請,いろんなことされておられると思いますけれども,こういう船が速やかに入って,速やかに出ていけるような環境づくりというのも当然
みなと総局としても,県・国含めて何とか対応していただいて,やはり神戸港──神戸市というのは港でもってるまちですので,そんなまちが,そういう船が入ってこれないというのは大変私たちにとってみても,何とかならんのかと思いますので,ぜひその辺のところ,早急に解消できるようにご対応をよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
34
◯委員長(
田路裕規) 他にございませんか。
(なし)
35
◯委員長(
田路裕規) 他にご質疑がなければ,
みなと総局関係の審査はこの程度にとどめたいと存じます。
当局,どうもご苦労さんでした。
なお,委員各位におかれては,交通局が入室するまで,しばらくお待ち願います。
(交通局)
36
◯委員長(
田路裕規) これより交通局関係の審査を行います。
最初に,陳情第508号の陳情者から
口頭陳述を聴取いたします。
巻野さん,前の発言席へどうぞ。
37
◯委員長(
田路裕規) この際,陳述人に申し上げます。陳述人におかれては,住所,氏名を明らかにしていただき,内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。
それでは,巻野さん,どうぞ。
38 ◯陳情者 私,大阪市大正区南恩加島6丁目15─9に住んでおります巻野好美,年齢65歳,職業,一般土木を営んでおります。では,陳情の──お願い事を申します。
平成10年7月3日午後,当時,神戸市高速鉄道元町停車場及び地下鉄線路工事(元町工区)工事中に発生した人身転落事故について再調査をお願いしたいと陳情しました。
私ども好美組は一般土木を営み,当時,元請大林・西松・大日本土木JVの1次下請川商ジェコスの2次下請として工事に当たっておりました。工事の内容は,鉄骨を組みばらしする作業であります。
私どもは,好美組一同で13人がおよそ22メートル地下の現場で作業をしておりました。突如,上からヘルメットも安全帯も着用していない人が転落してきました。それを発見し,工事中の構造物,でき上がってくる構造物ですね,コンクリートが一番下部の部分は打っておりました──そのコンクリートから突き出た鉄筋,柱筋22メートル,長さ2メートル50,およそ30センチメートル幅で立ってるわけです。その幅の間に転落し,右大腿部を貫通し,鉄筋の上から1メートル80のところで,くし刺し状態になってとまってました。それを発見し,救助に当たったんですが,その落ちた人は,我々とは全く関係のない鉄骨の応力を計測する業者でございます。地下鉄工事,基本的な工事です。
私どもは,動転する従業員をまとめ──動揺する従業員ですね,私とこの社員ですわ。私どもだけではなしに,地下鉄にはたくさんの同業者がおりましたが,転落の悲鳴,同時にそういう事故が発生したというので逃げた人がほとんどなんですが,経験と年齢とかみ合わせ,私は助けてやらないかんと思いまして,自分で助けられるかな,どうかなと,これちょっと読むとね,泣けてくるような問題なんですよ。それを,かわいそうに,鉄筋にくし刺しとなった人間を無事救出したんですがね。内容は,鉄筋にくし刺しになっておる状態,1人では到底助けられません。多数の人間で支えてやり,ガスで切るにしても,熱が自分の体に全部上がるという困難な状況を経験でカバーできたと思います。なのに,上へ上げると,ちょっと人間では考えられません。救急車は呼ばず……
39
◯委員長(
田路裕規) 陳述人,時間を──5分ということですので,よろしくお願いします。
40 ◯陳情者 これ読むと,相当の時間かかる思うんですわ。そういうことで,この事故の対応,私らが,あすからでもよそへ行って仕事をできるようなことにしてもらいたいと陳情に参りました。
どうもご清聴,ありがとうございます。
41
◯委員長(
田路裕規)
口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでございました。
それでは,陳情1件,報告1件について当局の説明及び報告を求めます。局長,着席されたままで結構ですので。
42 ◯松田交通局長 おはようございます。それでは,陳情第508号神戸市高速鉄道地下鉄工事人身転落事故に関する陳情につきましてご説明を申し上げます。委員の皆様方から向かって正面,窓側をごらんください。
交通局におきましては,地下鉄海岸線建設のため,高速鉄道海岸線元町停車場及び地下鉄線路工事(元町工区)について,大林・西松・大日本特定建設工事共同企業体,以下省略してJVと申し上げますが──と契約をいたしました。
まず,工事の概要及び施工体系──元請業者,下請業者との関係についてご説明いたします。
本工事は,JVが元請業者となり,地下に構造物をつくるため,地下をこの図のように掘削いたします。そのとき,土の荷重による壁の崩壊を防ぐため,内側より鋼材で支えております。この鋼材を支保工といいます。当工区の場合は,この横断面図のような支保工を入れており,この支保工の架設解体工として1次下請業者に川商ジェコス,さらに2次下請業者として,陳情者である好美組が従事しておりました。一方,この支保工にかかる力を計測するため,1次下請業者にA社,さらに2次下請業者に応用計測工業が従事しておりました。
千歳町にお住まいの方は5系統をご利用いただくことによりまして,一応板宿へのアクセスは確保されておりますが,今後,既設路線との整合性も図りながら,今ご指摘の問題を解決する方法はないか検討していきたいと,このように考えてございます。
それから,市バスの交通調査でございますが,これは市バスの全路線における利用実態を把握をしまして,乗客サービスの向上なり乗客増対策なり,その他バス運行の効率化等を図るために,その基礎資料を得るために調査をしておるものでございます。
以上でございます。
114 ◯副委員長(むらの誠一) よくわかりました。まず,須磨区のバス路線については,個別にいろいろと問題もあるでしょうから,その辺を1つ1つクリアをして,地域の方々の要望にこたえて前向きに考えていっていただきたいなというふうに思います。
それから,神戸市のバス交通調査の報告書の件なんですけれどもね。私,この中で,具体的に申しますと,27系統,それから69系統,例えば27系統でいきますと,平成14年の乗客数が53人,これ1日ですかね。16年は44人,17年が36人,1日に。それから69系統は14年が23人,それから16年が25人,それで17年が33人ですか,69系統は14,16,17と徐々に数字的にはふえていると,この27系統は,53から44,36と減っていってるわけですね。私としては,この減ってる,ふえてるというよりはね,1日の乗客数の36,これ17年度で言うと,27系統が36,69系統で言うと33人というのは,極端にほかの系統の中では少ないんですね。この路線というのは,どうしてこんなに少ないのかというのをちょっと説明していただきたいんですね。こういうデータをとっておられるわけですから,こういう少ないというデータに基づいて,多い少ないというのは,どういうふうに生かしていこうと考えておられるのか。当然,生かすために基礎データとしてとっておられるんだろうと思うんですけれどもね,その辺もあわせてお聞きしたいと思います。
115 ◯松田交通局長 27系統は,西神中央駅から農業公園までのバス路線でございまして,従前は,西体育館,西神中央,農業公園という長い路線で運行しておりましたが,震災による人口減少あるいは乗客数の減少という中で,バス路線の再編を行ったところでございますが,その中で,12年の9月に西体育館から西神中央駅間を廃止をしまして,西神中央駅前と農業公園間を短絡して運行しておる状況でございます。また,フルーツ・パークについても,これは来園者の足の確保を図るということで,平成5年から神姫バスと共同運行で,岡場駅からフルーツ・フラワーパークまでを運行しておるバス路線でございます。
ご指摘の乗客数の動向でございますが,確かに,特に農業公園につきましては,最近の動向では,乗客数の減少が見られておるところでございまして,私どもも,この経営改善を図りながら,短絡あるいは減便などの改善措置も図ってきたところでございますが,この農業公園については,17年から施設の縮小,それから入園者あるいは駐車場の無料化を実施をされておるという中で,バス利用者の増加は非常に厳しい状況が続いておる状況でございます。ただ,土・日・祝日については200人を超える利用があるというふうなことを見ていきますと,観光施設としての一定の役割は果たしておるというふうにも考えております。また,フルーツ・パークにつきましても,利用者につきましてはそういうふうなことでございますが,特にフルーツ・パークに行きますバス路線につきましては,単にフルーツ・パークだけではなしに,藤原台北町あるいは北神星和台方面に行かれるバス,68系統の本数が1時間に2本程度ということ,場合によったら1本ということでもございまして,その代替として藤原台北町等で乗車されるお客様もあること,それからもう1つは吉尾インター付近にバス停を設置をいたしておりまして,ほかにバス路線がないところでのご利用があるというふうな,観光施設としての位置づけプラス地元でのアクセス手段としての位置づけとしての利用もあるというようなことでございますし,特にフルーツ・パークについては,自家用車をご利用にならない方々にとっては唯一の
公共交通機関ということで,地元からは路線変更あるいは増便の要望もいただいておるような状況も,また一方ではございます。
この辺の市民の声なり対応でございますが,特にフルーツ・パークなんかにつきましては,有馬温泉からフルーツ・パークに行くような,そういう路線がぜひ欲しいというふうなご要望もある中で,平成16年4月からは,土・休日に限ってございますが,有馬温泉から岡場を経由してフルーツ・パークに行く新たな1往復の運行も開始をしておるところで,喜んでいただいているようにも聞いてございます。
ご指摘のように,非常に人数が少ないんではないかと,こういうことでございます。もともと走っておる本数が,ほかのバス路線に比べますと,農業公園が1日4往復,それからフルーツ・パークについては1日,私どもが運行しておりますのも4往復と,非常に少ない本数でございますので,人数も特に減ってくるわけでございますが,私どもとしましては,確かにこのOD調査等をやる中で,いろんなバス路線のあり方等もいろいろ検討しておるわけでございまして,今年度も実施をしたところでございます。その中で私どもは非常にバスの需要が多いところ,あるいは少ないところについて増便なり,あるいは減便なりというふうな対応をしてきたり,あるいはバス路線自体の見直しというふうなことも行ってきたところでございます。
もう1つ,私ども先ほど先生のご指摘は,人数でご指摘いただいておるわけでございますが,もう1つ,バス路線を見ていきます場合には,人数というよりも,それぞれの路線の収支はどうなっているのかというのを見ていきますと,この農業公園のバスの収支は,約1,300万の赤字でございますし,フルーツ・パークにつきましても,収支としては約1,000万の赤字でございます。一方では,3系統のようなバス路線では2億円の赤字,それから一ノ谷から新長田に回るような81系統でも1億3,000万の赤字というふうに,非常に多額の赤字を出しておるバス路線も一方であるわけでございまして,私どもが大変厳しいバスの財政状況の中で,収支を何とか合わせていきたいということで努力する中で,先ほどご指摘いただいたバスの効率的な運行とあわせて,こういう収支での見直しという面での検討もあわせて必要ではないかと思ってございますし,今後とも私どもとしましては,やはり不断の見直しをしながら,よりよいバス路線のあり方について検討を続けていきたいと,このように思ってございます。
以上でございます。
116 ◯副委員長(むらの誠一) 今,説明をお聞かせいただいてね,当然赤字の大きさというのは,そんなに1億を超えるようなものではないし,1,300万,1,000万ということですけれども,当然私も,じゃあ,この系統の近隣の方々から,例えばふやせとか廃止せえとかという声が具体的にあって,私,きょう発言してるわけではないんですが,この,いわゆる報告書を見て,やはり極端に数字が少ないと,何でだろうと。例えば農業公園なんかでも──の路線ですかね,27でも,西神中央から行って農業公園でしょう。これが36名ですかね,1日,このデータでいくと。行った,帰って,同じ人が乗っていって,また帰ってきてというような形で計算すると,約,これの半分の人数の方ということになりますよね,単純にいくと本当に少ないわけですよね。
先ほど,バス路線のことで局長も,需要というようなお話ありましたけれども,一遍引いてしまうというか,いろいろと要望なりあって新設したと,そうすると,もう人数がどんどん目減りしても,一遍引いた以上は廃止というのはもう考えられへんのかなというふうに私はちょっと感じてるんですね,引いた限りはね。これ,例えば,もし路線がなくて,新たに新設をするというふうに考えると,これは局長,この2つの路線というのはあり得るんでしょうかね。今,交通局で,やっぱり新たに,いろんな要望があって新設をするときに,いろんなデータに基づいて皆さん考えられると思うんですね,先ほど言った需要も含めて。じゃあ,この2路線が,今はもう既存の路線ですけれども,新たにこの路線を,例えばじゃあだれかから要望があったと,そのときに交通局は,これは必要な路線だというふうに判断をして引くのか,この人数ですね。そら,赤字幅も1,000万,1,300万ということもありましたけれども,総合的に考えて,交通局としては,これが必要な路線というふうに判断なさるのか,ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
117 ◯松田交通局長 今の時点で新たにどうこうというのは,ちょっと仮定の話の中で,なかなか判断が難しいところでもあるわけでございますが,1つに,当初,それぞれのバス路線の新設をしました際には,いわゆる市が力を入れて新たに設けました農業公園なりフルーツ・パークへの乗用車を持たない方々の足としての役割をぜひ果たすためにバス路線の新設をお願いをしたいと,そういうふうなご要望もある中で新設をしたと,このように聞いてございます。今の段階で,それがなかった場合に,あるかどうかというのは,これまた仮定の話になってまいりますし,その当時,どの程度の利用者を見込んだかという,その見込み方の問題,今の時点での話と開設当初の見込み方の話等もいろいろあるわけでございまして,確かに今の段階で新たにということになると,非常に厳しい面も一方ではある可能性もあるわけでございまして,バス路線につきまして,特に27系統につきましては,従来走っておりました本数を今現在は大分大幅に削減をする中で,例えば平成11年6月では,運行本数17本走っておりましたものを,今は最低の,とりあえず4本まで抑えてきておるというふうな中で,何とか少しでも経常収支の改善もしたいということで工夫もしてきておるところでございます。
特に,いずれの施設も観光施設への足を確保するという意味での位置づけでのことが1つと,付近のいわゆるニュータウン等での足として一部ご利用いただけるケースも想定をしながら路線を引っ張ったものと,このように考えてございますので,今の段階で引くのかというのは非常に厳しい判断──難しいあれでございますが,その当時は適切な判断で,しかしながら,バス路線については,その需要に応じて減らしてきておるということ,それから今の段階で平日4本がどうかという厳しいご指摘もいただきましたので,私どもとしましては,その辺のあり方については,今後とも考えていく必要があろうかと思ってございますが,土・日については,やはりその必要性は十分ご利用の実態から見てあるんではないかと,このように思うのも確かでございます。
118 ◯副委員長(むらの誠一) 最後に,今は先ほどの例えば須磨区の話でもありましたようにね,須磨区に限らず,いろんなところから新たな要望というのはあるんだろうと思うんですね。ここにバスを引いてほしいというような声がある。今は,こういう路線を存続したまま,それなりに皆さん方,対応してくださっているんだろうと思うんですけれども,やはりこれからどんどん新規の路線というもの,需要があって新設をしていく中で,やはり一度引いた路線というのも当然廃止しないといけないというような時期が来るんだろうと思うんですね。私はだから,交通局としても,最低の人数のラインというようなものも,ある程度基準として設けておく必要はあるのかなというふうに思うんですね。当然,その当時引いたときには,需要もあって,いろいろと皆さん考えて引いた。ただ,やはり年々状況も変わって減ってきたと,何人になったら,要はこの地域としてはもう需要がないというふうに判断するのか,何人だったら,もう交通局として,やはりこれはもう切らざるを得ないのかというようなね。やはり一方で,まだまだ引いてはないけれども,潜在的な需要があるところというのはたくさんあると思うんですね。だから,そういうものにこたえていくためには,やはりむだ──むだというふうに決めつけるのはどうかと思いますけれども,当然1人でもそこに必要な方がいらっしゃれば,それは,その1人の人にとっては必要な路線ですから,ただ,やはり一定のラインというのを設けておく必要,もう10人を切ればとかね,30人を切れば,やはりこれはというような形で基準を設けておく必要があるんではないかなということを私申し上げて,指摘をさせていただいて質問を終わりたいと思います。
以上です。
119
◯委員長(
田路裕規) ほかにございませんか。
(なし)
120
◯委員長(
田路裕規) 他にご質疑がなければ,交通局関係の審査はこの程度にとどめたいと存じます。
当局,どうもご苦労さまでした。
委員の皆さんにちょっとお諮りします。
この会議を続行させてもろてよろしいでしょうか,意見決定等ですが。
(「異議なし」の声あり)
121
◯委員長(
田路裕規) それでは,これより意見決定を行います。
まず,陳情第504
号予定原価方式を
売価連動原価方式と呼ぶことを求める陳情について,各会派のご意見をお聞かせいただきたいと存じます。
自由民主党さん。
122 ◯委員(岡島亮介) 自由民主党です。
不採択です。当局の説明を了とします。
123
◯委員長(
田路裕規) 民主党さん。
124 ◯委員(橋本秀一) 民主党も,いわゆる外部監査等も含め,
会計方式に問題なしという当局の説明を了として不採択です。
125
◯委員長(
田路裕規) 公明党さん。
126 ◯委員(大澤和士) 公明党も不採択です。当局のご説明ありましたとおり,造成・売却まで時間がかかるということもありますし,なかなか
確定原価は難しいということもありますので,不採択ということで。
127
◯委員長(
田路裕規) 日本共産党さん。
128 ◯委員(松本のり子) 採択を求めます。空港用地の売却は,当初平米27万円,それを18万円で売って売却するには,収支でいけばマイナスになると。市民的に見て,予定どおりの金額で売れていないのに,売れているように見られるという,この陳情者の言い分はもっともだと思います。また,安く売れば売るだけ赤字になるというのがわかるように,きっちり書くべきだという,この陳情者の思いはもっともなことなので,市民が見てわかるようにすべきで採択を求めます。
129
◯委員長(
田路裕規) 住民投票☆市民力さん。
130 ◯委員(恩田 怜) 採択を求めます。なお,私はいつもこのことを言っておりますので,これ以上申し上げません。
131
◯委員長(
田路裕規) 大野委員。
132 ◯委員(大野 一) 不採択です。
133
◯委員長(
田路裕規) 以上のように各会派のご意見は,採択と不採択の2つに分かれておりますので,これよりお諮りいたします。
本陳情を採択することに賛成の方は挙手を願います。
(賛成者挙手)
134
◯委員長(
田路裕規) 挙手少数であります。よって,本陳情は不採択と決定いたしました。
135
◯委員長(
田路裕規) 次に,陳情第505号基金のうちの不動産の
販売努力を求める陳情について,各会派のご意見をお聞かせいただきたいと存じます。
自由民主党さん。
136 ◯委員(岡島亮介) 自由民主党です。
不採択です。以上。
137
◯委員長(
田路裕規) 民主党さん。
138 ◯委員(橋本秀一) 民主党は不採択,なぜかといいますと,やはり当局の説明の中で,いわゆる
まちづくり計画を含めながら,条例に従って運用しておると,こういうことですから,この陳情については不採択とします。
以上です。
139
◯委員長(
田路裕規) 公明党さん。
140 ◯委員(大澤和士) 公明党も不採択です。理由は当局の説明でもありましたけれども,設置目的に基づいて活用しながら事業を進めるということと,単純に販売のみを目的として保有しているのではないということで説明ありましたので,それを了として不採択とさせていただきます。
141
◯委員長(
田路裕規) 日本共産党さん。
142 ◯委員(松本のり子) 採択いたします。基金は活用できるものでないといけないということをまず思います。土地をずっと置いてても,すぐに活用できませんので,土地保有という形で,いつまでも土地のままで置いておくのは,今後ね,これは議論してもいいと思います。陳情者は別に間違ったことを言っていない。採択とします。
143
◯委員長(
田路裕規) 住民投票☆市民力さん。
144 ◯委員(恩田 怜) 採択を主張します。
145
◯委員長(
田路裕規) 大野委員。
146 ◯委員(大野 一) 不採択です。
147
◯委員長(
田路裕規) 各会派のご意見は以上のとおりであります。
以上のように,各会派のご意見は採択と不採択の2つに分かれておりますので,これよりお諮りいたします。
本陳情を採択することに賛成の方は挙手を願います。
(賛成者挙手)
148
◯委員長(
田路裕規) 挙手少数であります。よって,本陳情は不採択と決定いたします。
149
◯委員長(
田路裕規) 次に,陳情第508号神戸市高速鉄道地下鉄工事人身転落事故に関する陳情について,各会派のご意見をお聞かせいただきたいと存じます。
自由民主党さん。
150 ◯委員(岡島亮介) 自由民主党です。
土木の共通仕様書違反ではないかということでいろいろ審査がありましたが,土木工事の安全衛生マニュアルに沿って,元請は適切に対応したと考えると考えています。また,労災隠しについても,いわゆる労災隠しというのは労働基準監督署が判断することであって,交通局が関与するものではないだろうと。それから,もう1点は出来高の件がありますけれども,これは川商ジェコスと好美組の契約に関する事項であって,当局がおっしゃったように,いろいろ全部について出来高が証明できることは不可能やということの説明がありましたので,了とします。
それらの結果,本陳情は不採択にしたいと思います。
151
◯委員長(
田路裕規) 民主党さん。
152 ◯委員(橋本秀一) 民主党からです。まず,陳情者の方々が好美組さん全員で,いわゆる人命救助にご尽力されたということについては,私どもとしても感謝を申し上げたいというふうにまず思います。ただ,今回の陳情の中身で,先ほどの質疑の中にもございましたが,上げておられる内容と当局のいわゆる答弁との間には,かなり違いが見受けられるのではないかなというふうに思います。当局の説明の方は,好美組さんとも本当に,50数回言うたんですかね,話し合いをされながら,あるいは基準監督署の見解だとか警察の見解だとか,いろんなものを含めて答弁がございましたが,そこにかなりずれがあるので,どちらをということになるんですが,当局の方は,きちっとしたそういう裏づけといいますか,そういう点をきちっと表明しながら説明がございましたので,私どもとしては,当局の答弁を了としたいというふうに思います。
それから,陳情者の方が最後に,あしたからでも仕事ができるようにしてほしいんですというふうなお言葉があったんで,この陳情とその言葉とはどうリンクするのかなと,先ほど質疑の中で少しそういう民民の関係での行き違いがあるという話も出ておりましたので,これは少し筋が違うのかなと,こういう判断を含めて不採択とします。
153
◯委員長(
田路裕規) 公明党さん。
154 ◯委員(大澤和士) 公明党ですが,さまざまな観点から陳情が出ておりますけれども,具体的に事実がですね,鉄筋の太さであるとか,どういう高さから落下したとか,その辺の見解の相違は当局の説明で明らかになったのではないかと思っております。労災隠しがあったとかなかったとかいう話なんですけれども,救急車がなぜ来なかったのかということについても,普通であれば,だれかが呼べば来るんだろうと思うんですけども,だれも呼ばなかったということなんだろうなと思いますし,その労災隠しについては,当局の説明あったように,交通局が関与できる事柄ではないのかなということを感じますし,あと,出来高証明についても交通局が関与──契約にですね,関与できないということも,いろんな説明が当局からありましたけども,一応当局の説明を了として,公明党としては不採択とさせていただきたいと思います。
155
◯委員長(
田路裕規) 日本共産党さん。
156 ◯委員(松本のり子) 共産党としては採択を求めます。陳情者がおっしゃるように,本当に安全な現場で仕事ができないという,きょうの陳述でもありますように,発注者,交通局は,すべてそれを元請任せにしているということが今回明らかになったのではないでしょうか。事故が起きたときに,請負業者の責任で各関係のところに連絡をするんだと,しかし,一番大切な救急車に連絡をしなかった,そのことについても指摘すらしない。そうなれば,今後大きな工事があったとしても,やはり発注責任ということをね,全く抜けているこの交通局に対しては,私は大きな責任があると思います。そして工事安全委員会,同じ神戸市の中にある工事安全委員会にも,義務づけられていないからといって報告もしていない。労災問題にしましても,建設業の労災保険手続における下請業者の取り扱い,これを見ましても,きちんとそれができていないのに,そのことを注意もしようとしない。やはりこの問題は交通局の責任というのは大いにあると思いますので,採択を求めます。
157
◯委員長(
田路裕規) 住民投票☆市民力さん。
158 ◯委員(恩田 怜) この問題はですね,けがをした本人じゃなくて,助けた方々が出しておられるということに大変問題があるというふうに私は感じるわけです。それは,この工事に携わっておられる方が本当に工事の現場の安全が確保されてないということを言っておられるわけです。そういった意味で私はきょうの交通局のお答えというのは,全く業者任せということで,安全管理について全く指摘もしなきゃ指導もしないという体質について,私は公共事業のあり方として大変な問題を含んでると言わざるを得ないわけです。
先ほど当局の説明によってわかったと言ってるんですけど,本当にこの工事の現場検証というの──事故の現場検証が行われて初めて公式の書類になってはっきりわかるわけで,それが単にけがをした側の孫請の書類だけで,全部そうだというふうにしてしまうことはまことに問題があると思います。
それから工事の出来高の問題もですね,何も,どの業者がどれだけだということを証明してくれと言ってるんじゃなしに,この時点でどこまで工事が完成しておったかということを,そのことを証明してほしいということであって,これはやはり公共事業である以上,きちんと業者にお金を支払うための基礎的な資料として出してほしいという要請を断ったわけでございますから,これも大変な問題があると,このように考えます。
以上,長くなりましたが,採択を主張します。
159
◯委員長(
田路裕規) 大野委員。
160 ◯委員(大野 一) 不採択です。
161
◯委員長(
田路裕規) 各会派のご意見は以上のとおりであります。
以上のように,各会派の意見は採択と不採択の2つに分かれておりますので,これよりお諮りいたします。
162 ◯委員(松本のり子) やはり今,公共工事のあり方についても問題出ましたので,私ども採択を主張しますが,もし皆さんが継続でよければ,私どもも継続して,もう1回,これ議論していきたいなと思うんですが,継続にはならんのか,ちょっと聞いていただけませんでしょうか,皆様に。
163
◯委員長(
田路裕規) 今,共産党が,きょう結論を出すということで……(発言する者あり)
残念ながらそういうことですので,申しわけございません。
お諮りいたします。本陳情を採択することに賛成の方は挙手を願います。
(賛成者挙手)
164
◯委員長(
田路裕規) 挙手少数であります。よって,本陳情は不採択と決定いたしました。
以上で意見決定は終わりました。
165
◯委員長(
田路裕規) 本日ご協議いただく事項は以上であります。これをもって本日の委員会を閉会いたします。どうもお疲れさまでございました。
(午後1時4分閉会)
神戸市会事務局
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