高槻市議会 > 2020-06-26 >
令和 2年第4回定例会(第4日 6月26日)

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  1. 高槻市議会 2020-06-26
    令和 2年第4回定例会(第4日 6月26日)


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    令和 2年第4回定例会(第4日 6月26日)    令和2年第4回高槻市議会定例会会議録                               令和2年6月26日(金曜日)    日程第 1        会議録署名議員の指名について  日程第 2        一般質問について  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〇本日の会議に付した事件  日程第1及び日程第2  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〇出席議員(34人)      1番  髙 島 佐浪枝 議 員         2番  鴻 野   潔 議 員      3番  中 村 明 子 議 員         4番  市 來   隼 議 員      5番  江 澤   由 議 員         6番  岡 田 安 弘 議 員      7番  甲 斐 隆 志 議 員         8番  遠 矢 家永子 議 員      9番  五十嵐 秀 城 議 員        10番  三 井 泰 之 議 員     11番  笹 内 和 志 議 員        12番  竹 中   健 議 員     13番  真 鍋 宗一郎 議 員        14番  木 本   祐 議 員     15番  森 本 信 之 議 員        16番  岡 井 寿美代 議 員     17番  出 町 ゆかり 議 員        18番  髙 木 隆 太 議 員
        19番  宮 田 俊 治 議 員        20番  吉 田 忠 則 議 員     21番  吉 田 章 浩 議 員        22番  平 田 裕 也 議 員     23番  山 口 重 雄 議 員        24番  吉 田 稔 弘 議 員     25番  強 田 純 子 議 員        26番  宮 本 雄一郎 議 員     27番  川 口 洋 一 議 員        28番  北 岡 隆 浩 議 員     29番  灰 垣 和 美 議 員        30番  福 井 浩 二 議 員     31番  岩   為 俊 議 員        32番  久 保   隆 議 員     33番  中 浜   実 議 員        34番  中 村 玲 子 議 員  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〇説明のため出席した者の職氏名  市長         濱 田 剛 史        副市長         石 下 誠 造  副市長        梅 本 定 雄        教育長         樽 井 弘 三  自動車運送事業管理者 西 岡 博 史        水道事業管理者     上 田 昌 彦  総合戦略部長     西 田   誠        総務部長        関 本 剛 司  危機管理監      佐々木 靖 司        市民生活環境部長    平 野   徹  健康福祉部長     根 尾 俊 昭        子ども未来部長     万 井 勝 徳  技監         岡 本 泰 尚        都市創造部長      新 井   進  街にぎわい部長    中 川 洋 子        会計管理者       徳 島 巳樹典  教育次長       土 井 恵 一        学校教育監       安 田 信 彦  消防長        野 倉 洋 克        選挙管理委員会事務局長 藤 田 昌 義  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――議会事務局出席職員氏名  事務局長       内 方 孝 一        事務局次長       山 口 紀 子  事務局主幹      籠 野 修 明        事務局副主幹      清 水 丈 二  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――会議録署名議員     15番  森 本 信 之 議 員        16番  岡 井 寿美代 議 員  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~       〔午前10時 0分 開議〕 ○議長(福井浩二) ただいまから、令和2年第4回高槻市議会定例会の本日の会議を開きます。  ただいまの出席議員数は34人です。  したがって、会議は成立します。  ここで、議長から一言申し上げます。  今期定例会は、新型コロナウイルス感染症の蔓延防止に向けた対策の一環として、マスク着用の推奨、議場入り口等でのアルコール消毒液の設置、また密閉・密集・密接を避ける取組などを行っております。  皆様には趣旨をご理解いただき、新型コロナウイルス感染症の蔓延防止へのご協力をお願いするとともに、発熱などで体調が優れない場合は、入室をご遠慮願いますようよろしくお願いします。  日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、会議規則第88条の規定により、議長において森本信之議員及び岡井寿美代議員を指名します。  日程第2、一般質問を行います。  本日は昨日に引き続き、一般質問の通告により順次質問に入ります。  強田純子議員。       〔強田純子議員登壇〕 ○(強田純子議員) 日本共産党の強田純子です。  新型コロナウイルス感染予防と全ての子どもに学びの保障をというテーマで質問をいたします。  第1の柱は、子どもの育ちを大切にする教育についてです。  長期間の休校は、子どもに大きな影響を与えています。国立成育医療研究センター緊急事態宣言中にアンケートを行い、1,292人の子どもが回答しています。  困り事では、お友達と会えないが76%、学校に行けないが64%、外で遊べないが51%、勉強が心配が50%と答えています。心への影響では、コロナのことを考えると嫌だが39%、集中できないが35%、すぐにいらいらしてしまうが32%、寝つけない・夜、目が覚めるが22%、嫌な夢・悪夢を見るが16%、自分や家族を傷つけてしまうが11%と回答しています。  そこで、質問をいたします。  1点目に、かつてない学習の過密と子どもへのストレスの拡大について教育委員会はどう認識をしていますか、答弁を求めます。  2点目に、学習時間数の確保です。  3か月の休校を全部カバーしようとすると、夏休みや行事の大幅削減、時間割は1日最高で6時間までですが、学年によっては7時間もあるなど詰め込みになります。授業についていけない不登校になる子が増えないかが心配です。  国は、学習事項の一部を次年度以降に移す措置が可能だとしています。国に対して、その内容を示すよう求め、現場に伝えてください。答弁を求めます。  3点目は、教員の業務軽減です。  毎日の検温チェックと手洗い、給食、消毒など、多くの業務が新しく生じています。異常な長時間労働の教員の負担を増やすことは、教育活動の妨げになります。消毒作業、トイレ清掃など、事業者に委託できるものはありませんか、見解をお聞きします。  4点目は、高校入試についてです。  文部科学省は受験生が不利益を被らないよう、出題範囲などの工夫をするよう通知を出しています。大阪でも、5教科全てで出題範囲を約2割少なくするという方針を出しました。縮小の中身については、早急に生徒や教員に届ける必要があります、いかがでしょうか。  また、大阪府は中1から中3のチャレンジテストの結果を受験の評価に入れています。今年は、中3のチャレンジテストが中止のため、中2のテストの結果を微調整して転用されます。チャレンジテストを受験の内容に入れること自体反対ですが、これではさらに矛盾を広げます。中2のテストの結果を入れることはしないように、大阪府教育委員会に求めるべきです。答弁を求めます。  5点目に、休みの短縮についてです。  夏休みは8月8日から17日の10日間で、実質5日間です。詰め込みの上、休みも少なければ子どもは学校が嫌になります。  さらに暑さです。6月でも30度を超えています。今年は例年よりも暑いと見込まれています。登下校中に子どもが倒れてしまわないか心配です。小学生は、特に低学年は体調管理できない年齢です。夏休みをもう少し増やす必要があるのではないでしょうか。気候状況や子どもの健康状況や疲れを見ながら、柔軟に対応できるようにすべきですが、見解をお聞きします。  6点目に、行事についてです。  行事は他の子どもとの関わり合いの中でこそ保障される成長・発達の場です。運動会や体育祭については、多くの市町村で2学期に開催する方向で調整していて、開催する場合でも接触を避けるための種目変更や、観客は保護者のみに限定するなど検討されています。行事については子どもの希望、教員や保護者の意見を尊重し、各学校の判断で決められるようにしてください。見解をお聞きします。  7点目は、文科省が小中学校の教科書のうち、約2割分を授業外で学ぶことができるとする通知を出したことについてです。  保護者が帰るのが遅い家庭もあります。1人で留守番している子どもは寂しいものです。ついテレビやゲームに気が向きがちです。貧困の連鎖の下で、家庭に2割の学習を丸投げすれば間違いなく学力格差は広がります。新型コロナ感染の第2波、第3波が来たとしても、家庭の負担に回すことはするべきではありません。見解をお聞きします。  また、文科省はICT活用によるオンライン学習を強調しています。高槻市でも、休校中に学生の学びを保障するプリントの動画配信をしました。しかし、ICTの活用も保護者が仕事で家にいるいないで大きな差が出てきます。さらに、約4割の子どもが目の不調を訴えるケースが増えているという報道もあります。ある高校生は、オンライン授業が始まって2週間たった頃から、目の疲れや痛みが出るようになったと言います。オンラインでの家庭学習を前提とした教育課程の編成は、適切でないと考えます。見解をお聞きします。  以上、質問をしてきましたが、やはり少人数学級を広げることが根本的には重要です。  政府の専門家会議は身体間の距離を2メートル空けるよう求めています。ところが、学校では1メートル空けることも現状では難しい状況です。身体の距離の確保を教室でも保障すべきと国に求めるべきだと思いますが、教育委員会の見解を求めます。  国からは、第2次補正で3,100人の教員が加配される予定です。しかし、全国に小中学校は3万校ありますので加配は10校に1校です。  日本教育学会は、5月に教員を10万人増やし、学習指導員など13万人配置を求める提言を出しています。経費は約1兆円です。  潜在的な人材のプールについても、過去10年に定年退職された教員は全国で約20万人、半数くらいが教育現場で活躍していると推定をして、60代で約10万人の人材のプールがあるとしています。もう1つは、若い世代で教員免許状を持ちながら教職に就いていない30代までで、約10万人いるとされています。日本共産党は、きちんとした待遇と将来の展望を示せば、10万人の教員の確保はできると求めています。高槻市としても国に求めてください。答弁を求めます。  高槻市では、独自に中学校の35人以下学級の実現を、小学1年生・2年生には30人以下学級も必要です。さらに、支援学級の子どももクラスの人数に入れてカウントをするべきです。それぞれ答弁を求めます。  第3の柱は感染予防についてです。  1点目に、保健室の体制についてです。  けがなどの子どもと発熱の子どもの動線を別にしなければなりません。教育委員会は学校で生徒が発熱した場合、保健室以外の待機場所の設定と言いますがそう簡単ではありません。今後、養護教諭についてはせめて中学校区に1人増やし、大規模校ではなくても複数配置に踏み出してください、お答えください。  2点目に、消毒液など衛生用品の確保についてです。  4月に各校に次亜塩素酸ナトリウムの配布がされましたが、2か月から3か月しかもたず、7月以降の消毒液の確保ができていない状況です。消毒液や非接触式体温計、ペーパータオル、使い捨て手袋などの配備は急務です。どうするのですか、答弁を求めます。  3点目に、消毒作業と清掃についてです。  文部科学省府教育委員会は、次亜塩素酸ナトリウムを薄めて行うよう指示を出しています。しかし、販売元のホームページには、目に入ると、薄めても失明のおそれ、手指などへの使用はおやめくださいと書かれています。文部科学省次亜塩素酸ナトリウムを推奨していますが、安全性第一に情報提供をしてください。  4点目に、感染者などが発生した場合の対策です。  感染者が出た場合も、偏見や差別が起こらないようにする必要があります。感染者などを責めず、必要な最新の知見を身につけられるよう必要な情報提供が重要です。答弁を求めます。  以上、1問目です。     〔学校教育監(安田信彦)登壇〕 ○学校教育監(安田信彦) コロナウイルス感染予防と子どもたちの学びの保障に関するご質問にご答弁申し上げます。  まず、長期の臨時休業に伴い、学校は児童生徒の学習に著しい遅れが生じることがないよう、家庭とも連携をしながら指導の充実を図る必要があると考えております。また、不安やストレスを抱える児童生徒に対しては、丁寧な見守りと組織的な対応が必要であると考えております。  次に、文部科学省は6月5日に、学校の授業における学習活動の重点化に係る留意事項等についての通知文を発出し、授業時間数を確保するための各種の取組を行っても、なお年度当初予定していた内容の指導を年度内に終えることが困難である場合の特例的な対応を示しております。  次に、トイレ清掃については各学校月2回の業者委託を実施するなど、教員の施設管理に関する業務負担の軽減に努めているところです。  なお、この7月はさらなる負担軽減のため、業者委託回数を増やす調整を図っております。  次に、高校入試の出題範囲につきましては、大阪府教育委員会より学習内容の一部を出題内容から除くことが通知されております。  入試に係る様々なルール変更については、生徒や保護者の不安につながらないよう、学校を通じて丁寧に説明してまいります。  長期間の臨時休業に伴い、学習指導要領で示された標準授業時数を確保する必要があるため、夏季休業期間の短縮を行っております。  なお、児童生徒には熱中症予防の事前指導を行うとともに、家庭や地域等と連携して事故の防止に努めてまいります。  次に、学校行事の実施につきましては各学校の判断になりますが、教育委員会としましては学校に対して感染リスクに十分に対応できない場合は、中止の判断を行うよう指導しております。  次に、授業外での学習やオンライン授業に係る文部科学省通知については特例的な措置であり、本市としては教育格差を拡大させないために、教員の対面による授業を最大限確保すべきであると考えております。  次に、身体の距離については国のガイドラインも参考にし、1メートルを確保するよう指導を行っております。  次に、養護教諭を含む教員の確保や学級編制につきましては、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律に基づいて行っております。引き続き、国や府の動向を注視するとともに、学級編制の算定基準の見直しについては要望してまいります。  次に、消毒液などの衛生用品や非接触式赤外線温度計については、納品されたものから順次配布しており、今後も適切に配布する予定です。  次に、消毒作業については、府の学校園における新型コロナウイルス感染症対策マニュアルを基に作成した学校生活ガイドラインに基づき、アルコール消毒液次亜塩素酸ナトリウム、界面活性剤を含む洗剤を使用し、消毒場所に応じ、使用時の注意点を確認しながら実施しております。  最後に、偏見・差別等についてですが、感染者やその家族、医療従事者等に対する偏見や差別につながる行為は許されるものではなく、正しい知識に基づいた指導を児童生徒に行うことが必要であると考えております。  以上でございます。 ○(強田純子議員) 2問目です。子どもに寄り添った教育では、この間の経験をどう生かすかが問われています。6月1日から12日までは、20人以下の学級が実現していました。20人未満の少人数授業の良さを子どもも教員も経験をしました。初めて手を挙げた、先生が私を見てくれたと喜んだ子もいました。ところが、6月15日から一斉に通常の授業になり、子どもは既に疲弊しているとの声が聞かれます。この際、思い切って少人数学級を進めることを提案します。
     まず、身体の距離の確保についてです。  市のガイドラインにも40人の学級の例を示して、机の間隔は1メートルを目安に座席配置を工夫することとあります。しかし、実際の教室では後ろにはランドセルや持ち物を置く棚、横には転落防止の鉄の棒、前には教員の机、低学年の教室はオルガンもありますがそれは計算に入っていません。そのため、30人を超えるクラスになれば1メートルも確保することはできません。身体の距離の確保のためには、国に少人数学級の充実のため、10万人規模で教員を増やすよう求めるべきではないでしょうか、答弁を求めます。  また、国は学習指導員、スクールサポートスタッフを計8万5,000人配備するとされています。私は少人数学級の充実を求めていますが、教員をサポートする支援は、負担を軽くし、そして学びの充実につながります。高槻市には新たに何人くらい配置されるのか、お聞きします。  また、高槻市としても少人数学級を進めることが必要です。小学校は35人以下学級ですが、支援学級はダブルカウントをしないため、35人を超えるクラスが30あります。38人学級のところは、70センチしか間隔が空けられない教室もあります。これが適切だと言えるのでしょうか。40人学級の中学校では35人以下学級を、小学校では支援学級の子どももクラスの人数に入れるダブルカウントを求めます。再度、答弁をしてください。  次に、現場では3月までに13か月を教える計画をつくり、授業のスピードアップが加速されています。その現状でいいのでしょうか、答弁を求めます。  また、ストレスになる詰め込みを避けるためにも、2年間で学習を取り戻せるように国が方針を出すべきです。見解をお聞きします。  3点目に、暑さと熱中症の危険についてです。  低学年の子どもで、家で宿題をしながら寝てしまう、授業中に居眠りをするというように、体力のない子どもはもう既に疲れています。そして、マスクで熱中症のリスクが増しています。1時間に1回は100ミリリットルのお茶を飲むなど、細かい水分補給が大事だと言われています。暑い日でも、水筒のお茶がそれほど減っていないこともあります。夏休み期間は、午前中までの授業にするとしても、一番暑いときは危険です。三箇牧地区、五領地区など、通学に時間がかかるところもあります。夏場の登下校時の注意喚起とともに、市教委が夏休みを増やすことも検討すべきです。重ねて答弁を求めます。  4点目に、教員の業務軽減についてです。  感染予防の対策は、一定の身体の距離を保ちながらなので手間がかかります。教員は、授業が始まる前に健康カードのチェックをし、体温をはかってきていない子どもの検温をする。子どもは登校してすぐ手洗いをしますが、洗い場が少ない学校では列になります。給食の配膳は、個包装のものは自分で取りにいきますが、グループごとに列に並び、パンを取るのに一度並び、牛乳を取るのにまた並ばないといけません。教員は、検温チェックのために今までよりも早く登校して、授業が終わってからの校内の消毒もありますので、授業準備や打合せの時間が減っています。現場でどれだけ業務が増えているのか、具体的に学校ごとにつかむことが必要です。お答えください。  トイレ清掃についてです。現在、業者が月2回していて、7月については回数を増やすということですが、7月だけというのは問題です。トイレは感染源になりやすいと言われていて、子どものトイレ清掃はしてはいけないと思います。今後も業者の清掃回数を増やすよう、契約変更すべきです。消毒作業についても業者委託が検討できませんか、お聞きします。  また、現場の大変さを知った退職教員の方からの意見です。教職を退いて長くなり、勉強を教えるのは負担だが、給食配膳や消毒作業なら手伝えるとの声です。臨時的な対応として、退職教員などに呼びかけ、協力を求めてください。答弁を求めます。  5点目に、授業で教える2割分を宿題で増やすことについては、特例であって今のところは実施しないということで、当然とはいえ評価します。  また、教育委員会は家庭のオンラインの環境状況調査をこの間、実施しています。しかし、同時に動画配信の活用状況も含めた、休校中の子どもの家庭学習の調査をするべきです。お答えください。  6点目に、高校入試についてです。  出題範囲が削られた分は、既に教育委員会に届いているはずです。直ちに現場の生徒や教員に伝えてください。  次に、感染予防についてです。  非接触式体温計など、順次、適切に配布するとのことですので早くお願いします。その都度、何が足りないか確認しながら補充してください。  感染者が出た場合の偏見や差別への対応についてですが、日々、新しいことが出ています。市教育委員会として対応していくことが必要です。子どもの間で差別や恐怖につながらないようにしてください。  私は、養護教諭の複数配置に踏み出すことを求めましたが、現状で対応するとの答弁です。子どもが学校で発熱した場合に対応する養護教諭は、濃厚接触者になるかもしれません。本当に養護教諭は学校に1人だけで対応できるのですか。子どもの心身を守るために、養護教諭の複数配置を検討してください。答弁を求めます。  以上、2問目です。 ○学校教育監(安田信彦) まず、教員の確保や学級編制の算定基準の見直しにつきましては、引き続き国や府に要望してまいります。  また、国の令和2年度第2次補正予算に係る人的支援策につきましては、人員はまだ確定しておりませんが、授業中や放課後の学習支援等への活用を予定しております。  次に、児童生徒の学ぶ権利を保障するためには、まずは様々な工夫によって授業時数を十分に確保し、丁寧に学習指導を行うことが大切であると考えております。  なお、今後さらに長期間の臨時休業を行うことになった際には、特例的な対応として、複数年度で教育課程を編成することも可能となっております。  次に、夏休みにつきましては、児童生徒の教育格差を拡大させないためにも標準授業時数を確保する必要があり、これに必要な日数を計算して夏休みを短縮することとしたものでございます。  次に、教職員の業務量につきましては、指導主事による学校訪問や校長会との綿密な情報共有等により、適宜、把握に努めており、今後も適切に対応してまいります。  次に、トイレ清掃や消毒作業については、現行の対応で大きな課題はないものと考えておりますが、今後の状況に応じて研究してまいります。  次に、退職教員等への協力依頼につきましては、退職教員をはじめ地域の方々や保護者等にも呼びかけながら、今後も学校のサポート体制を整えてまいります。  次に、臨時休業中の家庭学習の状況については、各学校において把握に努めており、支援や指導が必要な児童生徒は個別に対応しております。  最後に、養護教諭の配置につきましては、法律によって定められていることから、この基準にのっとって配置をしてまいります。  新型コロナウイルス感染症の対応は、教育委員会としての支援はもとより、学校の全職員で取り組んでまいります。  以上でございます。 ○(強田純子議員) 新型コロナは、子どもの健康と心に重大な影響を与えています。  教員の仕事量の増加と子どもの実態を、学校現場がつかむことは当然です。誰も経験したことのない困難だからこそ、教育委員会としても実態をつかんで国や府に改善を求める必要があります。ぜひ、実態をつかんでください。強く求めておきます。  また、残念ながら養護教諭の複数配置はしないというお答えでした。もともと授業で習うことが多くて、社会的要因で共働き、非正規雇用が増え、子どもに様々な影響を与え、これまでもストレスがたまりやすい状況があります。そこに新型コロナが出てきたために、子どもはたくさんのことを一遍に学ばなければいけなくなりました。友達同士の会話も感染防止で近くでしてはいけないなど、心の触れ合いもしにくい状況に置かれています。不登校になる子、体調不良になる子どもが増えないかを心配しているのです。もはや、今の学校の体制だけで対応できる状況でないから、複数配置を求めています。国に複数配置ができるように求め、市教育委員会としても研究してください。  教員は朝の出勤が早まり、授業後も消毒作業です。休憩時間も取れないことも多かったのに、それ以上の忙しさで最悪の状態です。特別の対応が必要です。少人数学級の充実、学習内容の特別措置の実施をして、知育、体育と休息のバランスが取れるように国に求めてください。教育委員会としても最大限の努力をしてください。  また、新型コロナによる害悪は大き過ぎるため、教育委員会だけでは解決はできません。保護者や教員、地域の関係者などと一緒に知恵を出し合う必要があります。全ての情報をオープンにして、子ども中心の取組を求めます。  その取組を共につくる立場を表明して、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(福井浩二) 強田純子議員の一般質問は終わりました。  次に、髙木隆太議員。       〔髙木隆太議員登壇〕 ○(髙木隆太議員) 立憲主義を守り・憲法を活かす会の髙木隆太です。新型コロナ対策については、取り下げております。ご了承ください。  まず、中学校教科書採択について質問します。  来年度から使用する中学校教科書の採択が今年度行われます。8月19日の教育委員会で採択決定する予定ですが、教科書会社の教科書が国の検定を通り、7月3日まで中央図書館と教育センターで教科書の見本本の展示と市民意見の募集が行われております。  まず、教科書を選定、採択する際の基本的な教育委員会の認識や姿勢についてご質問します。  高槻市は非核平和都市、人権擁護都市を宣言しております。高槻市では平和を希求し、核兵器を認めず、人権を尊重する、そういった教科書の採択を望みますが、教育委員会の方針についてお聞きします。  次に、教科書の選定に当たっては、学校現場の意見、実際に授業を行う教職員の意見が非常に重要であると思います。教科書採択では、教職員の意見が反映されるべきですが、市のお考えとそのための取組があればお示しください。  次に、教科書の展示会場では、市民が教科書について意見ができるように意見書が設置されています。昨年の小学校の教科書採択では、155件の意見書が提出されておりますが、この市民からの意見書はどのように採択で参考にされているのか、お聞きします。  最後に、教科書採択について審議する教育委員会の傍聴についてです。  毎回多くの傍聴がありますが、今年は新型コロナの影響もあり、例年どおりには傍聴ができないのではないかと思われますが、希望者全員が傍聴できる態勢が取られるのか、お聞きします。  この質問は以上です。  続いて、気候非常事態宣言について質問します。  今月20日、北極圏のシベリアで過去最高の気温38度を記録しました。北極圏は世界平均の2倍の速さで温暖化が進んでいると指摘されており、永久凍土の融解がさらに進めば閉じ込めていた温暖化ガスが放出され、さらに温暖化が進むといったことや、新たな病原菌が蔓延するとも指摘されております。  昨年からのオーストラリアでの大規模な森林火災など、温暖化による影響は世界各地で発生しており、世界の平均気温上昇を1.5度未満に抑えるとしたパリ協定の目標が、このままでは10年後の2030年には突破されると、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の1.5℃特別報告書で指摘されております。  平均気温1.5度の上昇による影響は、現存するサンゴの90%が死滅、海産物の漁獲高の大幅な減少、沿岸地域や河川地域の洪水の発生率の上昇、森林の大規模火災と野生生物の生息域の減少、そして北極の永久凍土の融解と悲観的な状況を迎えます。何とか1.5度未満に抑えなければ、さらなる気温上昇によって、より壊滅的な危機を迎えると言われていますが、1.5度未満に抑えられる可能性は50%とも言われております。そういった中で危機を回避するためには、国レベルでの取組はもとより、自治体レベルでの取組も急務となっています。  2016年に、オーストラリア・ビクトリア州・デアビン市が初めて気候非常事態宣言を発表し、今年2月の時点で世界27か国と1,341の自治体で宣言が行われるに至っております。日本でも長崎県壱岐市をはじめとして大阪市や堺市など、現在33の自治体で気候非常事態宣言が発表されております。  高槻市では、2年前の台風21号によって激甚災害指定となった、樫田地域の大規模な倒木被害が発生したところであり、気候変動に対する市民の意識も変わりつつあります。また、来年度はたかつき地球温暖化対策アクションプランの改定を控えており、本市においてもこの機会に非常事態宣言を行う必要があるのではないかと考えます。  以上のことから、数点お聞きします。  まず、現在、日本や世界各地で発生している温暖化の影響、気候変動についての市の認識をお聞きします。  次に、現行のたかつき地球温暖化対策アクションプランで設定された温室効果ガスの削減目標は、1990年を基準年として今年2020年までに温室効果ガスを25%削減するとしておりました。しかし、今年2月にあった市の地球温暖化対策実行計画協議会の議事資料では、2017年時点で2.8%の削減にとどまっているとの報告がありました。アクションプランの削減目標が達成できていない要因と、その課題についてご説明ください。  続いて、高槻市ではエコオフィスプランを策定し、高槻市の業務における温室効果ガスの削減を行っています。ここでは、1999年と比較して、2020年に26.5%を削減目標としていますが、現在までの達成状況とその主な課題についてお聞きします。  次に、気候非常事態宣言を発表した自治体では、2050年までに温室効果ガスの排出量と吸収量を同じにして実質ゼロにする、カーボンニュートラルを実現するといった目標を掲げていますが、高槻市はどうするのか。来年度策定の次期地球温暖化対策アクションプランで設定する、温室効果ガス削減の目標値をお示しいただきたいと思います。  最後ですが、冒頭にも触れました、地方自治体で気候非常事態宣言を表明、決議する自治体が増えつつあります。この状況についての市の見解をお聞きします。  以上、1問目の質問とさせていただきます。     〔学校教育監(安田信彦)登壇〕 ○学校教育監(安田信彦) 中学校教科書採択に関するご質問にご答弁申し上げます。  まず1点目についてですが、教科書の選定作業では高槻市立義務教育諸学校教科用図書選定委員及び調査員が、人権の取扱いを含む7点の項目について調査・研究を行い、その結果を教育委員会に答申いたします。この答申を踏まえ、教育委員会議で高槻市の子どもにとって最もふさわしい教科書を採択してまいります。  2点目の教職員の意見についてですが、5月13日から6月9日の期間に全中学校へ教科書の見本本を回覧し、各学校からの意見書が提出されております。  これらの学校意見書は、選定委員と調査員が内容を確認した上で、教育委員会への答申を作成する際の参考にしております。また、教育委員会も教科書を採択する際の参考意見として、事前に内容を確認しております。  3点目の市民の意見についてですが、6月3日から7月3日の期間に教育センター及び中央図書館において教科書見本本の展示会を行い、市民の皆様からの意見を頂く機会を設けております。提出された意見書は、学校意見書と同様に選定委員、調査員、教育委員会が内容を確認しております。  最後4点目の教育委員会の傍聴についてですが、新型コロナウイルス感染症対策を講じながら、できる限り希望者が傍聴できるよう努めてまいります。  以上でございます。     〔市民生活環境部長(平野 徹)登壇〕 ○市民生活環境部長(平野 徹) 気候非常事態宣言に関するご質問にお答えいたします。  気候変動につきましては、その一つの要因として、温室効果ガスによる地球温暖化が指摘されているところです。近年の集中豪雨の増加や台風の大型化の一つの背景要因には、この地球温暖化が考えられるところです。  次に、現行の地球温暖化対策アクションプランでは、市域の温室効果ガス排出量の削減を目標に掲げています。このうち、運輸部門の排出量は基準年度より減少していますが、東日本大震災以降の火力発電所の積極的な稼働による二酸化炭素排出量の増加や世帯数の増加に伴う家庭部門でのエネルギー消費量の高まりなどにより、総排出量は横ばいで推移しています。  エコオフィスプランにおきましては、一事業者、一消費者として本市の事業活動に伴う温室効果ガス排出量の削減を一つの目標としております。  この市の事業活動のうち、事務事業による排出量は減少傾向にあるものの、市民からのごみの焼却に伴う排出量はプラスチックごみの割合に応じて増減しています。  地球温暖化対策アクションプランの次期計画の目標値に関しては、附属機関である高槻市地球温暖化対策実行計画協議会において審議いただき、市として目指すところを定めてまいります。  最後に、気候非常事態宣言については、周辺自治体の動向も注視しながら、その必要性を研究してまいります。  以上です。 ○(髙木隆太議員) まず、教科書採択についてお聞きします。  大体四、五年前ですけれども全国的に問題になりました、教科書会社が選定に関わる教職員、教育長あるいは調査員の方に謝礼やお歳暮を贈っていたということがありました。本市では、こういったことに該当する事例はなかったというふうに記憶しておるんですけれども、こういった問題があったことを想定して、今年の3月27日に文科省が通知を出しております。教科書採択における公正確保の徹底等についてという通知なんですけれども、この中で教育委員や選定委員、調査員に対して聴取または自己申告を求めて、教科書会社と利害関係がないことに留意するよう、こういった指摘がされております。本市では、教科書会社と教職員や教育委員、選定委員、調査員との利害関係の有無についてはどのように確認をされているのか、お聞きしたいと思います。  次に、今回の教科書選定では教科書会社が21社、全教科145点の教科書の中から教育委員会が教科書を採択するということですけれども、先ほど答弁あったように、学校に教科書見本本を回覧して、そして市民には展示会場で閲覧、意見ができるようにしております。  文科省が昨年、全国の自治体に教科書採択についての調査を行っておりまして、ここで教科書の見本本を教育長や教育委員に提供していると答えた自治体が、全体の18%と非常に少ないということが調査から明らかになっております。文科省は、教科書採択の権限がある教育委員会が時間の余裕を持って教科書の内容を吟味できるように、見本本を教育委員に配布することが望ましいと、先ほどの通知の中でも指摘しておりますけれども、本市では教科書見本本の取扱いというのはどのようにされているのか、お聞きしたいと思います。  この質問の最後ですが、教科書に対する市民意見書の締切りが7月3日までとなっているんですけれども、先ほど意見書は選定委員、調査員が内容を確認していると答弁しておりましたが、選定委員会の最終日が同じ7月3日となっております。一応、予備日は設けられていますが、選定委員は市民意見書の全てを確認できるのかお聞きします。  この質問の2問目は以上です。  次に、気候非常事態宣言についてです。  答弁をお聞きしまして、高槻市の気候変動の現状に対する認識というのは、もうちょっと危機感がなければいけないんではないかというふうに思います。  現行の温暖化対策アクションプランが策定されたのが今から10年前で、もちろん当時から温暖化の影響やその問題点については既に一般化されていたことではありますけれども、本当にこの10年で真夏の異常な暑さが続いたり、あるいは巨大な台風が立て続けに上陸する、今年の冬も非常に記録的な暖冬であったということで、異常気象と言われたものがだんだん異常ではなくなってきているというのが、この数年間ではなかったかというふうに思います。  その現行の温暖化対策アクションプランの進捗状況が、2月の市の地球温暖化対策実行計画協議会で報告がされておりますけれども、そこでは太陽光発電の導入世帯数の目標値が今年度までに1万2,900世帯としていたんですけれども、実際には2018年度時点で6,200世帯にとどまっていると報告がありました。ほかにも太陽光熱利用システムも今年までに8,600世帯の導入目標に対して実際は2,480世帯と、非常にこの目標値と実際の導入数との間に大きな差が生じております。  このことについては、昨年6月に同協議会が市長に提出した審議結果報告書にも太陽光発電の普及を促進するよう指摘しておりますが、なぜ本市は導入が低調になっているのか、その要因についてお聞きします。  次に、先週6月19日に今年第1回目の地球温暖化対策実行計画協議会がありまして、ここでは高槻市の温室効果ガス排出量の推計手法を、これまでとは違う推計手法に変更するという報告がありました。これによって、基準年である1990年と比較した現在の温室効果ガスの削減率が現行計画の2.8%から10.2%の削減ということで、かなり削減率が増加することになるんですけれども、なぜ推計手法を変更したのか、その理由と削減量が大幅に増える理由についてご説明いただきたいと思います。  次に、今年の3月に高槻市が実施した温暖化対策についての市民意識調査の結果が、先日の協議会で報告されておりますが、この調査結果について市はどのように分析されたのか、ご説明いただきたいと思います。  そして、地球温暖化対策アクションプランの改定についてですけれども、現行のアクションプランでは今年度までの温室効果ガスの削減について、実行可能な削減量を16.2万トン、さらに過去の対策と自然に減る分で17.8万トン、それに高槻市内の森林によるガスの吸収量などで6.8万トン、合計で40.8万トンの削減、これが率にして25%の温室効果ガスの削減ということだったんですけれども、現行の推計では2.8%削減にとどまってるということです。  ちなみに、当時は高槻市の森林による温室効果ガスの吸収量を2.6万トンと見込んでいましたが、最新の推計結果では昨年度で森林による吸収量は4,453トンの吸収量ということで、かなり見込みと大きな差があるということが分かっています。  私は、目標が達成できていないじゃないかということで、今日は糾弾しようと思って質問してるわけではありませんで、高槻市の温暖化対策については、私は努力をされているほうだというふうに思っております。ですけれども、この10年前のアクションプラン策定時の目標の立て方、あるいは取組の効果の見立てについては、やっぱり希望的観測なところも多分にあったのではないかと思います。  1問目で触れた市の業務で削減するエコオフィスプランの26%削減も、実際は2.7%の削減にとどまっています。だからといって、できそうな範囲で次の目標計画を設定するということでは全く意味がありませんので、私は目標は高く掲げて、そこに向けた取組を今より、より積極的にしなければいけない、その必要があるというふうに思います。  お聞きしますが、現行のアクションプランの現在の結果を踏まえて、来年度の次期地球温暖化対策アクションプランの策定に向けて、どういった点を重点的に見直す必要があるとお考えなのか、お聞きします。
     この質問は最後です。1問目の答弁で気候非常事態宣言については、必要性を研究すると消極的なお答えでしたが、このまま行けば壊滅的な局面がそう遠くないうちに訪れるという状況に今あるということを市民に伝える、知っていただくという意味でも気候非常事態宣言を行う意義は大いにあると思います。もちろん先ほど触れたように、自治体だけで大幅な温室効果ガスの削減は困難ではあるんですけれども、気候非常事態宣言を表明する、あるいは2050年までに温室効果ガス排出ゼロを表明する自治体も今増えてきております。環境省のホームページでも公表されております。こういった動きが国の政策をより加速させることにつながると考えます。来年度の次期アクションプラン策定に合わせて、気候非常事態宣言や温室効果ガス排出ゼロを打ち出すお考えはないのか、もう一度お聞きします。  以上、2問目です。 ○学校教育監(安田信彦) 教科書採択に係る2問目のご質問にご答弁申し上げます。  1点目の教科書採択における公正確保についてですが、選定委員、調査員については採択に直接利害関係を有しない者であることを確認する誓約書の提出を求めております。教育委員には、採択に利害関係がないことを直接確認しております。  2点目の見本本の活用についてですが、例年、教育長や教育委員も十分な時間をかけて調査研究ができるよう、全ての見本本を提供しております。  3点目の市民からの意見書についてですが、7月3日の選定委員会にて、その日までに頂いた意見書を確認いたします。それまでの選定委員会においても、随時、参考資料として提供し、全ての意見書を確認できるようにしております。  以上でございます。 ○市民生活環境部長(平野 徹) 気候非常事態宣言に関する2問目にお答えいたします。  まず、家庭用の再生可能エネルギーの普及状況のうち、太陽光発電システムについては高額な設置費用等が、太陽熱利用システムについては高効率給湯器の低価格化などが想定よりも低い導入状況の要因と考えられます。  次に、温室効果ガス排出量の推計手法についてですが、電力及びガスの自由化に伴い、推計に用いるデータの収集が困難となったため、環境省の新たなマニュアルに準じた推計手法を採用したもので、結果として削減量が変化したものです。  市民意識調査についてですが、前回調査に比べて地球温暖化対策に取り組みたいとする割合や、多少の不自由や負担があっても実践したいとする割合が増加しています。また、全国での調査結果と比較すると、日々のCO2削減行動が積極的に行われていることなどが明らかになっています。  次期の地球温暖化対策アクションプランについてですが、地球温暖化対策の推進に関する法律の改正を踏まえた都市機能の集約化などの施策や、平成30年に制定されました気候変動適応法を踏まえた、激化する豪雨への対応方策等を新たに含めることが必要と考えております。  最後に、気候非常事態宣言についてはその必要性を研究するとともに、二酸化炭素の排出量の目標は附属機関である地球温暖化対策実行計画協議会での審議を踏まえ、市として目指すところを定めてまいります。 ○(髙木隆太議員) 中学校の教科書採択についてですけれども、できるだけ教職員の意見、市民の皆さんの意見を酌み取った上での採択をお願いしたいと思います。  私も展示会場へ行きまして教科書を何点か見せていただきましたけれども、展示されてるものの中には、過去の日本の戦争責任の評価の仕方に非常に問題があるという記述、あるいはいまだに性差別的な記述がある、そういった教科書もあります。平和や人権の観点からは、そういったところは非常に重要視して、教科書採択についてはお願いしておきたいと思うんですけれども、また教科書採択については、自治体によってはいまだに非公開でされてるところもある中で、高槻市については教科書採択というのは比較的市民の意見書も開示請求すれば公表されてますし、教育委員会の傍聴ももちろんできるわけで、開かれた中での教科書採択というとこについては非常に努力されてるというふうに思っておりますので、引き続きそういった姿勢で教科書採択に取り組んでいただきたいということをお願いしてこの質問を終わります。  気候非常事態宣言についてです。  7月からレジ袋削減のために有料化されるということで、テレビ、新聞でも今日なんかでも取り上げてましたけれども、それ自体は非常にいいことだと思っております。僕もできるだけエコバッグを使うようにしていますけれども、ただ世界の平均気温上昇を1.5度未満にするという点については、レジ袋の削減だけでは焼け石に水、ほとんど意味がないと言われております。だから無駄だということではありませんけれども、つまりもっと大胆で抜本的な温室効果ガスの削減のための取組が必要で、化石燃料の採掘を止めなければいけないとまで言われております。それはさすがに非現実的だろうというふうに思われるかもしれませんが、今日、排出したCO2というのは大気中に1000年後も存在し続けると言われております。非常に長い間、大気にとどまって地球を温暖化させると言われております。今後も、このまま化石燃料を燃やし続けて排出量を増やせば、長期間にわたって温暖化が続くと言われております。100年以上、100年後より先については世界の平均気温上昇が4度から7度、8度まで上がると。そうなった場合には、恐らく人類は存在できないだろうというふうに言われております。  こういった状況を回避するためにも、やはり2050年までに、まずは温室効果ガスの排出量実質ゼロを実現しなければ、これは環境破壊以外にも食料危機であったり、深刻な貧困層の拡大、また地域での紛争が頻発すると、そういった様々な問題に発展するということがIPCCの報告書の中にも言及がされてるところで、これは国レベル、国際レベルでの取組が必要で、一地方自治体、高槻市の取組だけでは限界があるということは十分承知しておりますけれども、それでもまだ高槻市で取り組めることはたくさんあるというふうに思っております。  答弁で、次期アクションプランの改定で重要な点として災害対応という答弁がありましたが、それも重要な点ではありますけれども、これは温暖化防止にはならない、やはりもっと太陽光発電であったり再生可能エネルギーを普及させる、あるいはプラスチックごみの焼却量を減らす、プラスチックそのものの利用を減らす、あるいは再利用を増やす、こういうことであったり、先日の協議会でも委員の方が指摘されておりましたが、例えば樫田の大規模な倒木、この倒木を木質バイオマス発電に使ったら非常にいいんではないかと言われたけれども、森林組合がなかなかそれに了承してくれないというような意見も出されておりましたが、バイオマスに倒木を使う、そして植樹によって木が育つときに非常にCO2を吸収すると言われております。こういった緑化を高槻市でもっと進めていく、森林の整備も進めていくということで、できるだけ排出量を減らすという取組、まだまだ高槻市でできることはたくさんあるというふうに思います。  先ほど、市民意識調査についての答弁がありましたけれども、私もこの調査結果を見まして非常に目に留まったのが、温暖化対策を実践できない原因は何ですかという問いがありまして、10年前に同じ問いをされてるんですが、10年前では自分には温暖化問題は関係がない、危機感がないという答えが2番目に多かったと。ただ、それが今回の調査では5番目にまで後退している。つまり、温暖化に危機感を持つ市民が増えてるということです。  ただ、若い世代については、なかなか温暖化の問題についての意識が醸成されていないんじゃないかということも指摘がありましたので、やはりここは教育のところでも温暖化問題についてはさらに取組が必要じゃないかというふうに思います。  10年前につくった計画の目標を達成できてはおりませんけれども、温暖化対策の実績が全くないわけではないと思ってますので、高槻市としても自信を持って、さらに果敢に取り組むための次期アクションプランの策定を期待しております。そして、やはりそれに併せる形で気候非常事態宣言を行うべきであると申し上げて、質問を終わります。  以上です。 ○議長(福井浩二) 髙木隆太議員の一般質問は終わりました。  次に、髙島佐浪枝議員。       〔髙島佐浪枝議員登壇〕 ○(髙島佐浪枝議員) おはようございます。公明党議員団の髙島佐浪枝でございます。  本日は、新型コロナウイルス感染症の対応と課題について、学校教育の課題、そして子ども保健センターにおける乳幼児の対応について2項目、質問させていただきます。  新型コロナウイルス感染症の影響で、市内小中学校は3月初めから約3か月にわたり臨時休業に、5月21日、緊急事態宣言が解除されたことに伴い6月から待ち遠しかった学校が再開となり、通常登校が開始いたしました。  朝のセーフティボランティアで立っていますと、子どもたちの元気な笑い声と「やっぱり学校は楽しい」と返ってくる言葉に、学校教育の大切さを改めて実感しております。  新型コロナウイルス感染拡大によって、市内全校が一斉に臨時休業となり、学校現場においては入学式や卒業式などの行事の見直し等、様々な緊急事態措置に対応してこられました。  この3か月、未曽有の感染症対策で日々悩まれながら、臨機応変に対応していただいた教育委員会をはじめ教職員の皆様、学校関係者の並々ならぬご尽力に心から感謝を申し上げます。  通常登校が再開し、学校生活の日常は取り戻されつつありますが、感染のリスクがなくなったわけではありません。これからの学校運営は3密を避けるなど、感染リスクを避けた生活方式、いわゆる学校の新しい生活様式を取り入れながら、児童生徒の学びをどう確保するのかが課題であると感じます。  文部科学省が実施した調査によりますと、令和2年4月22日時点において、国内の小学校及び中学校では95%が臨時休業をされ、本市も同様に臨時休業されました。臨時休業により、児童生徒の学びの保障について懸念が生じています。この学びの保障をする上で、重要なのが授業時間の確保です。  授業時数は学校教育法施行規則に定められ、総授業時数は小学校1年生850時間、2年生では910時間、3年生980時間、4・5・6年生では1,015時間と定められています。また、中学校は1年生から3年生まで1,015時間と定められています。  そこで、子どもたちの学びの確保について1問目は3点お伺いします。  1点目、臨時休業中の未実施の教育課程の取戻しについては、どのように取り戻されるのでしょうか。  2点目、休業中の学力について不安を抱えている保護者の方がたくさんいます。子どもたちにどのように対応されるのでしょうか。  3点目、学校再開に当たり、国は学校の新しい生活様式を出されていますが、本市では何か学校に市独自のマニュアル的なものを作成し、示されているのでしょうか。  次に、昨年4月に開園した高槻子ども未来館内にある、子ども保健センターにおける乳幼児の対応についてお聞きいたします。  子育てを取り巻く社会の環境は昔と違い、大きく変化をしております。子育てがますます難しくなってきているように感じます。頼れる身内や支援してくれる人が身近にいないなど、孤立した中でストレスを抱えながら育児をせざるを得ない状況が大きな要因です。今は子育てを社会全体で支え合い、助け合う仕組みが必要です。  そこで1問目は、新型コロナウイルス感染症の影響によって、子どもにとって生まれて初めての集団健診となる4か月児健診をはじめとする乳幼児健診は、中止や延期を判断される自治体が目立ちますが、公益社団法人日本小児科学会では、乳幼児健診や予防接種は年齢ごとに起こりやすい病気や問題を早期に発見し、治療につなげることを目的とした大切な健診であり、保護者と実施者が協力し、可能な限り予定どおりに実施すべきであると提言をされています。これまでも、お母さん方が安心して健診に臨めるよう、工夫を重ねてこられたと認識しております。  そこで、本市において平時における1回当たりの健診者数と受診率、そして健診内容等を確認させていただいた上で、今回の新型コロナウイルス感染症への取組をお聞かせください。  あわせて、教室に係る新型コロナウイルス感染症への取組についてもお伺いいたします。  以上で1問目の質問とさせていただきます。     〔学校教育監(安田信彦)登壇〕 ○学校教育監(安田信彦) 学校教育の課題に関するご質問にお答えします。  まず、未実施の教育課程についてですが、児童生徒の教育を受ける権利を保障するため、授業時間数を確保し、教員による対面での指導の充実を図ってまいります。  時数確保のための具体的な工夫としましては、例年より夏季休業日を25日間、冬期休業日を3日間短縮いたします。また、学校行事の精選や準備時間の縮減に取り組んでまいります。さらに、学校によっては朝などに10分から15分程度の短時間授業を実施したり、週当たりの授業時数を増やしたりするなど、時間割編成の工夫も行ってまいります。  次に、休業中の児童生徒への対応についてですが、臨時休業中には子どもたちの生活リズムや学習習慣を維持し、学習に著しい遅れが生じないよう、学校から1週間の学習スケジュールを示すとともに、家庭学習用のプリント教材等を配布しております。また、市教育センターから授業動画を配信し、家庭学習の支援も行ったところです。  学校再開後は、臨時休業中に学校が課した家庭学習の定着状況を把握し、定着が不十分な場合は再度授業で取り扱ったり、放課後等を活用して個別の学習支援を行ったりするなど、丁寧な対応に努めております。  3点目につきましては、文部科学省や大阪府のマニュアル等を参考にし、学校再開に向けた市独自の学校生活ガイドラインを作成いたしました。各学校は、本ガイドラインを参考にし、感染リスクを可能な限り低減しながら教育活動を再開しております。  教育委員会として、子どもたちの健やかな成長と学びを保障できるよう、引き続き支援をしてまいります。  以上でございます。     〔子ども未来部長(万井勝徳)登壇〕 ○子ども未来部長(万井勝徳) 子ども保健センターの役割と対応についてご答弁申し上げます。  本市における乳幼児の集団健診は4か月児健診、1歳半健診、3歳半健診で1回当たりの受診者は4か月児健診で70名から80名、1歳半健診と3歳半健診で80名から90名であります。昨年度の受診率は4か月児健診で98.5%、1歳半健診で98.3%、3歳半健診で96.0%となっており、主な健診内容は診察、歯科健診、身体計測、個別相談となっています。  今回のコロナウイルス感染症への取組としては、厚生労働省からの通知に従い、3月から全ての集団健診を延期しておりましたが、5月に再度発出された通知を受け、受付前の検温や手指消毒、健康状態の確認の上、受診人数の細分化や要所要所の消毒を徹底するなどの対策を講じた上で、6月から再開したところでございます。  各種教室につきましても3月以降、全て中止しておりましたが、6月より定員の縮小や回数の分割、内容を見直すなどした上で順次再開させているところでございます。  以上でございます。 ○(髙島佐浪枝議員) ご答弁ありがとうございます。未実施の教育課程は、夏休みを25日間、冬休みを3日間短縮し、行事の精選や準備の縮減、そして朝の10分から15分を短時間授業にするなど、工夫を凝らし取り組まれるとのことです。  今後、学校の教育活動を再開するに当たって大切なのは、まずは児童生徒一人一人の心身の健康状態を把握すること。そして手洗いやうがい、密集を避けるためのルールや感染症の正しい知識等を身につけ確認することと思っております。同時に、新型コロナウイルスに関わっての偏見や差別、いじめが起きないよう取組を進めていくことが必要です。  そこで、学校教育の2問目は子どもたちの心のケアについて3点お伺いをいたします。  1点目、学校が再開することになっても感染症に対する不安はあると考えます。特に、医療的ケアを必要とする児童生徒や基礎疾患等のある児童生徒への対応はどのようにされるのでしょうか。  2点目、基礎疾患以外にも感染症で悩んでいる児童生徒がいると考えられますが、学校再開後の児童生徒の心のケアについてお聞かせください。  3点目、最近、コロナいじめなどを新聞報道等で目にしますが、コロナに関わっての差別や偏見等が起きていることについて、教育委員会はどのように考えているのかお聞きをいたします。また、学校はどのような取組をされているのでしょうか。  次に、子ども保健センターにおける乳幼児の対応についての2問目です。  受診人数の細分化や、小まめな消毒を徹底するといった小さな子どもが集まる場所における対策は、人一倍気をつけながらの感染予防対策を講じて再開していただいており安心をいたします。  今回のようなコロナ禍の中で、通常下では行われない業務が行われたとお聞きいたしましたが、具体的にはどのような業務が行われたのでしょうか。また第2波、第3波を見据えた健診や教室での取組について、今後の対応をお聞かせください。  先日、乳幼児を子育て中のお母様から、新型コロナウイルス感染症の影響で健診や予防接種に行くことが怖くて、ためらいを感じているとの切実なお声もお聞きいたしました。緊急時の特例として、集団健診から個別健診にならないのかとのご相談もいただいております。枚方市においては、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、集団で実施する4か月児健康診査は見合わせておりましたが、緊急対応として9月末までの間、市内取扱医療機関で実施されております。これらの点について、市としてのご見解をお聞かせください。  以上で2問目の質問とさせていただきます。 ○学校教育監(安田信彦) まず1点目の、医療的ケアを必要とする児童生徒や基礎疾患等のある児童生徒の対応につきましては、主治医の意見を保護者と確認の上、登校の有無や緊急時の対応等について個別に判断をしております。また、登校をする際には学校での受入体制も整えております。  2点目の児童生徒の心のケアにつきましては、自分や家族も感染するのではないかと不安や恐れを抱くなど、心理的なストレスを抱えている児童生徒も存在します。そのような児童生徒に対しては、朝の教職員の打合せ時に情報を共有するとともに、休憩時間なども複数の教職員で対応するなど、全教職員による見守り体制の強化を図っております。そのほか、きめ細かな健康観察やアンケート調査等を行い、児童生徒の状況を把握し、必要に応じて養護教諭による健康相談や、スクールカウンセラーによるカウンセリングを行っております。  最後、いじめ等につきましては感染者やその家族、また治療に当たる医療従事者等に対する偏見や差別につながる行為は人権侵害であり、断じて許される行為ではありません。正しい知識に基づいた指導を児童生徒に行うことが必要であると考えております。  各学校では、本市教育センターが作成した新型コロナウイルスに関する動画等を活用するなど、正しい知識を基に児童生徒の発達段階に応じた指導を行うことを通して、偏見や差別が生じないよう努めているところです。  以上でございます。 ○子ども未来部長(万井勝徳) 子ども保健センターの役割と対応の2問目についてご答弁申し上げます。  新型コロナウイルス感染症への緊急支援として、市内の妊婦を対象に市が備蓄する不織布マスクの配布及び国が一括購入した布製マスクの配布を行っております。また、日常的に人工呼吸器やたんの吸引が必要といった医療的ケアを必要とする子どもに対する、手指消毒用のエタノールの優先配布を実施しております。  健診や教室における今後の対応につきましては、これまでの対応に加えて、感染症対策の徹底のためにマスクや消毒用アルコールといった物品の確保に努めるとともに、教室内容の動画での配信などを検討しております。  なお、集団健診の個別健診化につきましては、今回の新型コロナウイルスのような感染症対策としての有用性や課題等について、調査研究を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○(髙島佐浪枝議員) 3問目は意見、要望とさせていただきます。  まずは教育課題からです。  医療的ケアを必要とされる児童生徒の対応についても、一人一人のニーズに応じた適切な受入体制を整えているとのご答弁に安心をいたしました。  今後、学校の再開に当たっては学校生活ガイドラインを参考に、様々な対策と工夫を行い、感染リスクを低減し、子どもたちの健やかな成長と学びを保障するとのことでございました。  また、長い休校の期間中、子どもたちは友人関係や学習、進路や将来のことなど、様々な思いや悩みに直面し、ストレスや不安を抱きながら生活を送ってきたと考えられています。いじめに限らず、児童生徒が悩みや不安を相談できるよう相談窓口の周知など行っていただき、見守り体制を強化し、保護者とも連携しながら丁寧な対応をお願いいたします。  何より、学校の最大の資源は、教職員の方々の異なる個性と子どもたちを思うアイデア豊富な先生方がたくさんいらっしゃることです。このような先生方の個性を合わせて、児童生徒の支援を実施していくことが学校再開の鍵だと思います。  また、ICTの活用は緊急時の有効な学習手段の一つとして認識をされていることと思いますが、双方向型オンライン授業を取り入れていくことにより情報を共有し、学びや考えを即シェアできるなど、思考を深め合う学びの展開が期待できると思います。今後、再び休業になることがあれば、この双方向型は学習だけでなく、お互いの顔が見えるため子どもたちの心のケア等にも役立つと考えます。障がいを持つ子どもたちや学校に来ることができない子どもたちのためにも、できる限り早い段階での1人1台の端末整備を果たしていただきたいと要望させていただきます。  子どもたち一人一人に合わせた教育、SDGsの理念である誰一人置き去りにしない、有効的な活用ができることを期待しております。今後スタートする中で、様々な課題も考えられますが、子どもたちが安心して学べる環境づくりと生きる力を育む教育に、全力で取り組んでいただきますようお願いいたします。  次に、子ども保健センターにおける乳幼児の対応についての3問目は意見、要望です。  国に先駆け、妊婦お1人にマスク10枚を配布され、感染リスクなど不安に思う気持ちが和らいだのではないでしょうか。また、教室内容の動画配信は、パソコンやスマホを使いこなす若いお母様方にとっては、利用しやすいツールであると思いますので、ぜひとも意欲的な取組をお願いしたいと思っております。  子ども保健センターで実施されている乳幼児健診は、直接、保健師と会うことで子どもの成長や抱える悩みを相談でき、コミュニケーションを取ることで、安心して子育てにつなげていけると大変評価をしております。  私自身も、随分と前になりますが次男を1,804グラムの低体重で出産いたしました。不安の中での育児、保健師の方からの言葉にどんなに励まされたかしれません。  しかしながら、今回のような特別な場合に限っては、国の仕組みを活用することを視野に入れるなどの対策を講じることも今後必要になるのではないでしょうか。また、現場の声をお聞きする中で、マスクや手指消毒用のアルコールなど、備蓄品が尽きる中でも大変ご苦労をされながら事業に取り組んでこられたことに敬意と感謝を申し上げます。  今後、第2波、第3波に備えた準備が重要です。小さな子どもと直接関わる子ども保健センターに、マスクや消毒用のアルコール等の衛生用品を確実にしっかりと届けていただけることを要望いたします。それが市民にとって何より安心につながり、利用しやすい施設の条件ではないでしょうか。  また現在、本市で行われている各種教室はとても人気があると伺っております。離乳食が始まる4か月から6か月頃対象のもぐもぐ教室や、8か月から11か月頃対象のぱくぱく教室で離乳食が始まる子どもさんを対象に、液体ミルクを活用した離乳食を体験する災害時用の内容を含めた教室を開催してはいかがでしょうか。液体ミルクは、災害時に水やお湯がなくても飲ませることができます。災害時や緊急事態の中で精神的不安に襲われ、母乳が一時的に止まってしまったり、哺乳瓶の消毒や洗浄ができない場合などに手軽に活用でき、男性の育児参画へも大きなメリットとなり得ると考えますのでよろしくお願いいたします。  妊娠から出産・育児期まで切れ目のない支援のさらなる充実をお願いするとともに、コロナ禍の中でも安心して子どもを産み育てることのできる高槻市としての取組をお願いいたしまして、私の一般質問とさせていただきます。  ありがとうございました。 ○議長(福井浩二) 髙島佐浪枝議員の一般質問は終わりました。  次に、五十嵐秀城議員。
          〔五十嵐秀城議員登壇〕 ○(五十嵐秀城議員) 皆様、こんにちは。公明党議員団の五十嵐でございます。  本日の一般質問では、今後の市営バスの在り方について、次期経営戦略を中心にお尋ねさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  さて、皆様もご承知のところでございますが、高槻市市営バスにあっては昭和29年の開業以来、長きにわたり市民にとって身近で、かつ重要な交通手段としてその使命を果たすべく、数々の経営努力を重ねてこられました。しかし、人口構成をはじめとする社会状況の変化が近年は著しいものとなっており、市営バスの利用者数においても昭和50年度をピークとして、平成14年以降は年間約2,000万人で推移する状況でございます。  府内、また北摂7市との比較では、本市のバスの利用割合は高いものとなっておりますが、その利用状況を見てみると、少子化、高齢化が加速している背景から朝夕の通勤・通学時間帯の利用が年々減少している一方で、昼間の時間帯の利用が増加傾向にあり、これに伴い無料乗車証の利用比率も高くなってきているとの分析もされております。  昨年4月には、新路線となる富田芝生線の開設に伴い、最も営業係数が悪化していた昭和台線が休止されましたが、全24路線のうち4つの黒字路線で、ほかの赤字路線をカバーしている収支構造の中で、路線維持と公的負担の在り方も検討課題となってきております。  また、一昨年の大阪府北部地震等の災害発生の折には、避難者の輸送など被災地での市営バスの姿を通して、たくさんの方が改めてその存在を心強く感じられたと思いますが、一方で市営バスの収支においては、その影響は大変に大きいものとなり、さらに今年は新型コロナウイルス感染症拡大による減収に加え、テレワークなど新しい生活様式が模索される中、市民の移動に係る行動意識にも変化が生じつつあります。こうした状況も踏まえ、今後、市営バスにおいても中長期にわたり、一層の経営基盤の強化に取り組むことが必要になっております。  このような中、総務省では平成26年8月に「公営企業の経営に当たっての留意事項について」、さらに平成28年1月には「『経営戦略』の策定推進について」、それぞれ通知を発出し、各地方公共団体に対して、平成32年度までの経営戦略策定を要請されてきたところです。そして昨年3月にも、新たに「『経営戦略』の策定・改定の更なる推進について」通知を発出されましたが、これは既に戦略策定済みの地方公共団体も含め、より質の高い戦略の策定、また見直しを求めたものとなっております。  こうした経緯もある中で、本市では既に平成32年度までの5年間を計画期間とする市営バス経営計画を策定され、これに基づく取組を進めてこられましたが、令和元年度に重ねて開催された自動車運送事業審議会から今年2月に出された答申を受けまして、次期経営戦略を策定されることを聞き及び関心を高くいたしましたので、本日はこれについて質問をさせていただこうと思ったところです。  なお、今後の自動車運送事業審議会でのご審議を尊重しました上で、本日の質問は大綱的な内容とさせていただき、具体、個別の取組については改めて質問の機会を頂ければと思います。  まず、昨年度は8回にわたり自動車運送事業審議会が開催されましたが、今年2月10日に同審議会から交通部に対し提言されました答申書につきまして、その概要をご説明いただきたいと思います。  そして、総務省通知やそのガイドライン、また審議会の答申の内容との関連にも触れながら、新たな経営戦略を策定する意義、趣旨についてお聞かせください。  1問目は以上といたします。ご答弁よろしくお願い申し上げます。  〔自動車運送事業管理者(西岡博史)登壇〕 ○自動車運送事業管理者(西岡博史) 今後の市営バス事業の在り方についてのご質問にお答えいたします。  1点目の自動車運送事業審議会から頂いた答申についてですが、今回の答申は市営バスにおける事業経営の在り方について諮問させていただいたもので、少子高齢化の進展や人口減少社会が到来する中、市営バスの利用者数の減少傾向であることや運転士、整備士の不足も相まって、バス事業を取り巻く経営環境が大変厳しいこと、公営企業として公共性と経済性の両立が使命であること、バス利用者の需要創出機会を見定めた上で、市のまちづくりとの連携強化が必要であることなどが提言されております。  あわせて、高齢者無料乗車制度や生活交通路線維持事業補助制度に関して、市営バス事業に対する負担の現状や制度の概要及び制度の見直しの方向性についても示されており、今後の事業経営の在り方についてでは、人材確保・育成、将来の顧客確保、収入増加、先進的な技術の導入等について詳細に整理され、不採算路線の見直しと新たな需要に伴う路線再編では、具体的に路線ごとの特徴に見合った見直しの方向性について答申をいただいております。  そして、今後の市営バス事業経営についてとして、市営バスは市民の主要な交通手段であり、豊かで快適な生活を送っていく上で欠かせない重要な社会インフラであることから、安全・安心・快適かつ効率的なバスサービスの提供を追求し、市民に愛される市営バスを目指していくことが求められるとまとめられております。  次に、2点目の次期市営バス経営戦略についてですが、総務省のガイドラインで公営企業が将来にわたって住民生活に重要なサービスの提供を安定的に継続することが求められていることから、さきにご説明した審議会からの答申を踏まえ、先日、6月10日の審議会で現段階の案を提示させていただいたところです。今後は、7月の第2回審議会で検討を進めた案を提示し、パブリックコメントを経て12月議会で最終版のご説明をさせていただく予定となっております。  今回の経営戦略は、市営バス事業経営上の指針となるものであり、基本的な内容及び構成はさきにご説明した審議会からの答申に沿ったものとなりますが、今後10年間の市営バス事業の収支均衡を図りながら、様々な具体的取組を実施計画として位置づけていくように考えております。  以上でございます。 ○(五十嵐秀城議員) ただいま頂きました、ご答弁を要約させていただきますと、次期市営バス経営戦略は総務省通知の趣旨と審議会答申の内容を踏まえたものとし、6月10日の審議会で現段階の案が提示され、さらに本経営戦略は市営バス事業の経営上の指針とするものであり、今後10年間にわたり、様々な具体的取組の下で収支の均衡を図っていくとのお答えであったかと思います。  今後の市営バスの事業経営の在り方については、厳しい経営環境の中で公共性と経済性の両立を図らねばならないという困難な課題に対し、人材及び顧客の確保など、これまでに培ってきた経験と手法がより実効性のあるものになるよう、また先進技術の導入や路線再編など、新たな手法や方向性が住民、関係者の理解、協力の下で課題解決の大きな力となるようご期待申し上げるところです。  しかしながら、公営、民間を問わず多くの路線バス事業者が、経営環境が悪化する中で幾多の改善対策を講じてきましたが、その後の安定した成果を得るにはいまだ困難な道のりが続いているというのが現状のように感じております。  本市の新たな市営バス経営戦略においても、その趣旨、狙いをもう一重理解するには、これまでの取組を振り返っておくことも必要かと思われます。  そこで伺ってまいりますが、まずは今年度が終期となる現市営バス経営計画の下で、これまでにいかなる取組を重ねてこられたのか、それらはどのように成果を生み、どのような課題や可能性を残しているのかお聞かせいただきたいと思います。  そして、6月10日の審議会資料では、本経営戦略における4つの基本戦略とそれらに基づく個別戦略が記載されておりますけれども、次期経営戦略の柱、取り組むべき最重要の課題をどのように据えておられるのかお聞きしたいと思います。  3点目には、質問を始めるに当たって具体の取組、個別の事業については審議会のご議論を尊重し、これを待ちたい旨、申し上げたところでございますが、6月10日の審議会を中心に本経営戦略については、どのようなご意見を頂いているのか、できる限りぜひにご紹介をお願いいたしまして、2問目は以上とさせていただきます。 ○自動車運送事業管理者(西岡博史) 2問目にお答えいたします。  1点目の現行市営バス経営計画の成果及び課題や可能性についてですが、現行の市営バス経営計画では経営基盤の強化、まちづくりとの連携、乗客のニーズに基づくバスサービスの供給などを重点課題として取り組んでまいりましたが、特に乗車券のIC化によるODデータの取得が可能となったことが大きな成果であったと考えており、次期経営戦略の様々な施策につながっていると考えております。しかしながら、現行経営計画の終盤では赤字決算となるなど、バス事業の収支改善が大きな課題であると認識しております。  2点目の次期市営バス経営戦略の柱や最重要課題についてですが、収支状況が悪化しておりますバス路線の見直しと、市営バス事業運営の効率化が取組の柱になると考えております。  見直しが必要な路線における検討の方向性についてですが、北部山間3路線等では駅から一定区間を超えると極端に利用者数が少なく、現状の路線バスという交通手段が当該地域にとって最適なものとなっていない可能性もあるため、市の交通政策とも連携しながら検討を進める必要があると認識しております。また、路線の見直しに合わせて市営バスの空白地となっている交通不便地域において、沿線の交通需要や費用対効果を踏まえながら、路線延長等の手法及び実施主体についても検討が必要と考えております。  次に市営バス事業の効率化ですが、市営バス路線の見直しに伴う小型車両での地域交通の運行、幹線以外の路線運行、運転士の定年後の再雇用などに関して、市営バス本体のみで対応するのではなく、全国の先進事例等も参考にしながらあらゆる可能性について検討するという取組となります。また、本経営戦略における取組を進める際には、地域住民の声を十分に把握することも必要と考えております。  最後に3点目、審議会における市営バス経営戦略案に関する主な意見についてですが、市の観光政策との連携、関連会社の設立、市営バス事業のさらなる効率化等に関して貴重な提言やご意見を頂きましたが、やはり今回の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う市営バス事業の収支に関して、多くのご意見がございました。  その内容ですが、緊急事態宣言下でのご利用状況や市営バスとしての感染予防対策について、さらにはそれによる今年度並びに来年度以降、向こう10年間の収支に与える影響についてなど、様々なご意見や確認がございました。  本年1月から5月までのご利用状況や感染症予防対策についてはその状況を報告し、今後の収支予測については、国が提言している新たな生活様式がどの程度浸透するかなど不透明な状況ではありますが、コロナ禍終息後も一定、利用者が減少するという予測に基づき、将来の収支予測やそれに対する対応方針等をご説明したところでございます。  以上でございます。 ○(五十嵐秀城議員) これまでの取組についてお答えいただきましたが、継続事業のうち、乗車券のIC化によるODデータの活用によって、これは収支改善に寄与すべく、さらに応用的・発展的な展開を期待したいと思います。さらに今回の経営戦略にあっては、路線の見直し及び事業運営の効率化を柱として、より踏み込んだ検討を予定されているようです。  北部山間3路線など、特に採算性に課題があり見直しが必要な路線については、当該地域にとっての最適な交通手段の検討が必要との認識も示されました。これに伴って生じる交通不便地域への対応策、また市営バス事業の効率化における小型車両による地域交通の運行や、幹線以外の路線運行などはご答弁でも触れておられたように、地域住民の声を十分に受け止める仕組みをつくっていかねばなりません。また、実施主体など、こういったものを決めていく協議は、調査や社会実験などに基づくデータを活用し、市営バス本体のみならず、幅広い関係者の下で丁寧に行っていく必要があるのではないでしょうか。  本経営戦略は、本日のご答弁全体からも伺えるように市営バス事業の効率化、経営基盤の強化を公益性・利便性を維持、確保しつつ進めようとされていることはよく理解したところですので、今後、目標とスケジュールを明確にし、具体の取組をお願いしたいと思います。  さて、ここで思い出されるのは昨年の9月議会での私どもの会派の三井議員の一般質問でございます。議員は、地域公共交通ネットワークの面的な再構築を、地域自らが主体となって進めていくことができる改正地域公共交通活性化再生法が平成26年に成立したことを受け、同法が規定する地域公共交通網形成計画を本市でも策定するよう要望されました。  改正法の特徴を簡潔に申し上げますと、それまでの多くの計画が個別、局所的な対応にとどまり、まちづくりや観光振興等の地域戦略との一体性が不十分で、期待される効果を生み難いものになっていたことから、地方自治体が中心となり、地域や市域全体を見渡した公共交通ネットワークを面的に再構築していこうとするものであり、その後に策定される実施計画については、国の認定を受ければ計画の実現を後押しする制度が設けられたことです。  その後、会派ではこの制度を活用された長崎県佐世保市の事業を視察させていただきました。同市では、実施計画策定に至るまでの困難と挫折を乗り越えられたお話もお聞きしながら、交通網形成計画策定に係る調査業務や協議会運営などに、国からの補助金約2,900万円が活用できたこともあり、住民説明会も丁寧に行えたとのお話も伺いました。  本制度の効果、利点について、改めてご検証いただきまして、今回の市営バス経営戦略策定と今後の事業展開の流れの中で、しかるべき時期に交通網形成計画の策定をご検討いただくことを、本日も重ねて要望させていただきます。  あわせて、現状、本市交通部だけでは企画できない課題、テーマに取り組むことができる、総合的かつ戦略的な組織体制の構築も要望いたします。これについても、これまで重ねて要望してきたところですので、ご検討をぜひよろしくお願いしたいと思います。  審議会で頂いたご意見もご紹介してくださいましたが、観光政策との連携、関連会社の設立などにも高い関心が寄せられたようです。これらにつきましても、改めて質問の機会を頂ければと思っておりますが、やはりこのたびの新型コロナウイルス感染症拡大に伴う、緊急事態宣言下での収支状況を心配されるお声も多く、また、今後の新しい生活様式の浸透が将来の収支や利用状況にどの程度影響してくるのか、現時点では予測も難しいところではございますが、適時、必要な措置を講じていただけるようお願いいたします。  なお、令和2年度国土交通省関係第2次補正予算には、地域公共交通における感染拡大防止対策として国費138億500万円が措置されたとお聞きしております。地域の生活や経済活動を支えるために、その機能の確保が求められている公共交通について、地域公共交通事業者が十分な感染拡大防止対策を講じることができるよう、車両等の衛生対策や車内等の密度を上げないよう配慮した運行等を支援するものとのことですので、これについて活用できる可能性があるのなら、ぜひ積極的にご検討くださるようお願いをいたしまして、本日の質問を終わらせていただきます。 ○議長(福井浩二) 五十嵐秀城議員の一般質問は終わりました。  ここで昼食のため、午後1時まで休憩します。      〔午前11時51分 休憩〕      〔午後 1時 0分 再開〕 ○議長(福井浩二) 会議を再開します。  次に、三井泰之議員。       〔三井泰之議員登壇〕 ○(三井泰之議員) こんにちは、公明党議員団の三井泰之でございます。スポーツ振興と指定管理者制度について質問をさせていただきます。  まず、スポーツ振興についてですが、人生100年時代と言われる昨今、スポーツのもたらす様々な効用が多角的に受け止められており、その特徴的な効用としてストレス解消、予防医学的効果、コミュニティの形成があります。  令和元年度にスポーツ庁が行ったスポーツの実施状況等に関する世論調査結果でも、スポーツが個人や社会にもたらす効果として、健康・体力の保持増進は74.4%、人と人との交流は51.1%、精神的な充足感は44.5%と上位を占めており、その整合性が認められています。  それぞれ具体の効用につきましては、ストレス解消は継続的な運動の習慣やストレス耐性を高め精神の安定に役立つこと。予防医学的効果は、スポーツによる健康の増進はロコモシンドローム・フレイル状態を抑え、生活習慣病予防に寄与することで人間の健康寿命の延伸につながること。コミュニティの形成は、スポーツを介して他の人と交流することで人と人の交流を生み出す効果があるとのことですが、特にコミュニティの弱体化が指摘される近年において、このスポーツがもたらすコミュニティ形成機能は大変重要と考えております。  現在、コロナ禍が長期化する中で、今日の状況は2011年の東日本大震災の状況とよく似ていると言われています。福島県においては、地震や津波で亡くなられた方は1,605人、一方、避難所生活の中で心身の体調を崩して亡くなった震災関連死は2,308人です。このことは、震災など直接的影響より間接的な影響のほうが大きいことを示しております。  現在、収束に向かいつつある新型コロナウイルス感染症についても同様に、その影響が社会、経済など多岐にわたることが指摘される中で、コロナ関連死という問題が顕在化するのではないかと危惧されております。今後も自然災害の頻発化や激甚化、またグローバル化に伴う感染症リスクの高まりから、社会全体を守り、個人はもとより社会が健康である状態を維持するために、スポーツが果たす役割がますます重要になると考えております。  そこで、スポーツ振興についての1問目に入りたいと思います。  令和元年度にスポーツ庁が行ったスポーツの実施状況等に関する世論調査結果を見ますと、週に1回以上スポーツをする人の割合53.5%、週に3日以上スポーツをする人の割合27.0%となっています。また、運動したくてもできない世代として30代、40代が多く、できない理由には「仕事や家事が忙しいから」(43.7%)が一番多く、次に「面倒くさいから」(27.5%)と多くなっております。  次に、実施した種目についてはウオーキング(62.4%)、ランニング(13.9%)とする人が多く、公共的なスポーツ施設の利用は5%程度にとどまっております。これは、スポーツ施設で運動する傾向が高いヨーロッパに比べまして、日本ではスポーツ施設で運動を行う文化が定着していないことを示しております。  したがって、冒頭に述べましたスポーツの3つの効用が発揮されるには、運動をしない理由である忙しい、場所がないといった課題を解決することが不可欠であると考えております。  そこで、スポーツ振興についての1問目は3点お尋ねします。  1点目は、本市スポーツ推進計画の取組状況と総括について、また毎年、高槻市市民意識調査を行っていますが、スポーツ庁が行ったスポーツの実施状況等に関する世論調査結果と比較して、本市のスポーツ実施状況についてはどのように認識しているか。  2点目は、スポーツ施設利用者推移とその傾向。また、体育館等の数について、過去3年、茨木市・吹田市・豊中市と比較したもの。  3点目は、スポーツ施設の指定管理者制度の導入についてですが、体育館等は外郭団体を特定で、プールは民間事業者を公募で選定していますが、その経緯について。また総合体育館、古曽部防災公園体育館で行われている自主事業があります。様々な教室等が開催されていますが、どのように評価を行っているのですか。さらにスポーツ施設における今後の指定管理者の選定方針についても教えてください。  次に、指定管理者制度についての1問目です。  指定管理者制度は、公の施設の管理に民間の能力を活用して、その設置目的を効果的に達成するための制度で、多様化する住民ニーズに応え、住民サービスの向上と経費の節減等を図ることを目的とする制度であります。  平成15年6月、地方自治法第244条の2の一部改正により、公の施設管理についてこれまでの管理委託制度に代わる指定管理者制度が創設され、同年9月から施行されました。  本市では、指定管理者制度の導入を円滑かつ適切に行うために、その基本的な考え方を平成16年12月に指定管理者制度に関する基本方針としてまとめ、平成18年12月にはこの基本方針を補完するものとして指定管理者制度に関する直営施設への導入方針を策定いたしました。  当時、本市では今後10年以内に半数以上の職員が定年退職するという人事業務執行上、極めて困難な状況を迎えており、このような中で社会教育・文化施設、福祉施設など計画的な職員の雇用と行財政改革が目指す事務事業の外部化促進との整合性を図りながら、外郭団体の今後の在り方などを検討し、従来の管理委託制度を行っていた施設を中心に、平成18年度から指定管理者制度の導入を図り、今日に至っております。  そこで、1問目は2点お尋ねいたします。  1点目は、指定管理者制度活用の経緯、意義について。  2点目は、指定管理者制度に関する直営施設への導入方針の内容、また、現状の対応状況についてですが、適用基準、適用施設の数、見直しの周期や指定管理者選定ガイドラインについて。また、制度導入の諸課題への対応や評価制度について。  以上、よろしくお願いいたします。    〔街にぎわい部長(中川洋子)登壇〕 ○街にぎわい部長(中川洋子) スポーツ振興についてご答弁申し上げます。  本市ではスポーツ推進計画に基づき、施設の再活用、主体の多様化等を基本方針として、各種スポーツ施策を展開しております。  主な取組といたしましては、スポーツを始めるきっかけづくりとなる事業を重点的に展開してきたほか、夜間照明の設置等、既存施設を有効に活用することでスポーツの機会創出に取り組んでまいりました。  令和元年度にスポーツ庁が実施した調査と本市の状況を比較しますと、本市における成人の週1回以上のスポーツ実施率は44.6%。また、定期的にスポーツをしない理由は、機会がないが一番多く、次いで時間がないとなっており、国の調査とほぼ同じ状況でございます。  次に、本市のスポーツ施設利用者数の過去3年間の傾向についてですが、自然災害や新型コロナウイルス感染症の影響から年々減少しており、茨木市・吹田市・豊中市も同じ傾向でございます。  体育館等の施設数につきましては、1施設当たりの規模が異なるため単純に比較できませんが、本市が3施設に対して茨木市が4施設、吹田市が6施設、豊中市が5施設でございます。  続きまして、指定管理者の選定方針についてですが、スポーツ施設は市民の体力向上と健康の増進を図り、生涯スポーツ社会の構築に資する施設であり、市の施策と連携した事業を展開する必要があることから、外郭団体を指定管理者として特定で指定しております。また、市民プールについては管理運営に専門的なノウハウを必要とすることから、それらを有する民間事業者を公募により選定しているところでございます。  それぞれの指定管理者が実施している教室等のアンケートでは、おおむね良好な結果となっております。  令和4年度以降のスポーツ施設における指定管理者の選定方針につきましては、包括外部監査にて公募すべきとの指摘を受けたほか、他市状況からも民間事業者を選定することで一定の効果を出している事例が多数あることから、次の指定管理期間からは公募による選定についても検討してまいります。  以上でございます。    〔総合戦略部長(西田 誠)登壇〕 ○総合戦略部長(西田 誠) 指定管理者制度につきましてのご質問にご答弁申し上げます。  1点目の指定管理者制度活用の経緯、意義についてですが、指定管理者制度は地方自治体が設置する公の施設の管理に民間事業者等の能力やノウハウを幅広く活用し、市民サービスの向上や行政コストの削減を図るため、平成15年9月の地方自治法改正により創設されたもので、本市では平成18年4月から導入したところです。  これまで、指定管理者制度の活用により効果的、効率的な施設運営が行われ、利用者の満足度やサービスの向上が図れてきたものと考えております。  2点目につきましては、本市の直営施設への導入方針において、法的要因や政策的要因等の理由で制度の適用除外とした直営施設以外の全ての施設については、原則、導入するものとしております。  本市の公の施設のうち、指定管理者制度を導入している施設は49あり、直営施設に対する指定管理者制度への見直しの周期につきましては、少なくとも3年ごとに行うこととしております。  本市の指定管理者選定ガイドラインでは、指定管理者の選定時には、外郭団体等を特定して指定することが望ましい施設か、民間事業者を活用すべき施設かなどの視点から、特定もしくは公募の選定方法を決定することとしており、現時点では指定管理者制度を導入している施設の選定方法の内訳は公募が10、特定が39となっております。  指定期間中における指定管理者の状況把握については、指定管理者から四半期ごとの事業報告等の提出を受けるなど、随時ヒアリング等を行い、事業の内容や課題等を共有しております。  また、指定管理者による業務執行において、適切かつ確実なサービスの提供が確保されているかを確認するためにモニタリングを実施し、管理運営の有効性や効率性について20の評価項目で5段階の評価を行い、その結果については指定管理者選定委員会で報告するとともに、ホームページ等でも公表しております。  以上でございます。 ○(三井泰之議員) スポーツ振興についての2問目につきましては、2点お尋ねをいたします。  全国的に、ランニングやウオーキングといった1人単位で行う運動が盛んですが、一方で、今後、高齢化社会が進展する中で、人間関係の横の広がりなどコミュニティの構築、さらに、継続や習慣化するモチベーションにつながる役割も重要であることから、公共的なスポーツ施設などにおいてグループでスポーツを行うことが重要であると考えております。また、平成30年度の指定管理による公の施設の管理状況の中で、総合体育館についての指定管理者の事業評価では老朽化について言及されていますが、施設の老朽化対策について、また、近年の熱中症対策やウイルスなどの感染防止対策など、利用者の安全・安心を確保する施設や環境整備は重要な課題となっております。
     そこで1点目は、次期スポーツ推進計画におけるスポーツ推進の方向性とグループで行うスポーツへの取組について。  2点目は、スポーツ施設の管理運営上の課題と今後のスポーツ施設の整備について。  次に、指定管理者制度についての2問目です。  本市におけるみらい創生の改革方針の歳出改革で、人口減少・高齢化時代において、行財政改革や市民ニーズの多様化などへの対応においては、民間事業者等と協働しつつ、業務の効率性や有効性を高める外部化の推進、指定管理者制度の活用が示されております。また、公の施設や指定管理者制度の在り方、市政を取り巻く環境が大きく変わる中で、それに対応する時代に沿った管理運営手法を常に検討していく必要があります。  このような中で、本市では安満遺跡公園の指定管理者制度の導入に当たり、サウンディング型市場調査を実施し、指定管理期間の10年への改定、ネーミングライツの活用など新たな手法や仕組みを導入するなどの取組を行っております。  一方で、昨年、指定管理者の経営悪化に伴う指定管理の取消し事案の発生、一昨年発生した大阪北部地震、台風21号など自然災害時の対応、また現在進行中の新型コロナウイルス感染症対策など課題が顕在化してきております。また、本市では指定管理者制度を導入して以来、特定が大きなウエートを占めており、適正な競争が行われず、長期にわたり新規事業者の参入がないと、制度運用と施設管理運営が停滞することも懸念されており、公募を前提に取り組んでいく必要があると考えております。ただ、公募を重点的に行っていくには、自治体として指定管理者に対するマネジメント、指導監督などを適正に行う仕組み、またガイドライン、モニタリングの明確化や時代の要請に応じたルールの見直しなどが不可欠であると考えます。  そこで、2問目は4点お尋ねをいたします。  1点目は、令和元年度公益社団法人高槻市みどりとスポーツ振興事業団の事業報告書及び決算書における体育施設の管理運営及び活動事業、体育施設の管理運営事業の自主事業についてです。  自主事業は指定管理者にとって、ノウハウや専門性を発揮できる有効な取組と考えておりますが、承認条件、指定管理者としての取組、また評価などについてお聞かせください。  2点目は、昨年12月に高槻市の市営駐車場3施設、自転車駐車場3施設において、指定管理者の財務状況の悪化に伴い、指定管理者が指定を辞退した事案が発生しましたが、財務の状況及び経営基盤の安定性の評価やモニタリングについての取組予定等について。  3点目は、新型コロナウイルス感染症対策として、施設の対応や事業者の経営などの影響が懸念されますが、どのような対応を行っているのか。  4点目は、本市の指定管理者制度の導入当時に策定された基本方針や直営施設への導入方針については、時間の経過とともに時代の要請や環境変化への対応が必要となっており、改定することが望ましいと考えるがいかがか。  以上、よろしくお願いいたします。 ○街にぎわい部長(中川洋子) スポーツ振興についてご答弁申し上げます。  次期計画におけるスポーツ推進につきましては、今後、高槻市スポーツ推進審議会において審議を進めてまいりますが、引き続き、きっかけづくりとなる施策が必要とされていることに加え、スポーツを始めた市民が習慣化できる施策が必要なことから、関係団体が実施する教室の運営等を支援し連携することで、市民のスポーツ振興に努めてまいります。  また、人と人との関わりづくりに資するグループで行うスポーツにつきましても、スポーツ団体協議会に加盟する団体等への施設の提供等、事業の側面的支援を実施する中で、引き続き取り組んでまいります。  次に、スポーツ施設を管理運営する上での課題につきましては、施設の老朽化への対応が挙げられます。  昭和59年に供用を開始した総合体育館では、施設の維持補修について経費の平準化に努めてきたほか、体育室への冷房機器設置やトイレの改修工事、照明のLED化など時代の変化に伴うニーズへの対応にも取り組んでまいりました。施設の修繕に係る指定管理者との費用分担を指定要件書に明記することで、指定管理者と役割を分担して施設の適切な維持管理に努めております。  最後に、施設整備の方針につきましては、既存施設の老朽化対策や多様化する市民ニーズへの対応を行いながら、引き続き施設の有効活用に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○総合戦略部長(西田 誠) 指定管理者制度につきまして、ご質問の内容が他部局にまたがりますので調整の上、私からご答弁申し上げます。  1点目の公益財団法人みどりとスポーツ振興事業団の実施する自主事業についてですが、市民の生涯スポーツの振興を図る事業として、指定管理者から申請があったものについて承認しております。  教室の運営につきましては、指定管理者において事業内容の企画立案や受講者の募集などを行い、教室の指導を専門資格等のある外部講師に委託しております。  なお、自主事業は指定管理者の責任において実施するものであり、参加者からのアンケート調査を基に指定管理者にて事業内容の改善に努めております。  2点目の財務の状況及び経営基盤の安定性の評価等に関するお尋ねですが、令和3年度の新たな指定管理者を選定するに当たり、事業者の財務状況を確認するための提出資料について、事業者の経営状態をより詳細に把握できるよう、直近1期分の決算資料としていたものを直近3期分とする規則改正を行ったところです。また、年度評価においても客観的に評価できる指標を検討してまいります。  3点目の各施設における新型コロナウイルス感染症への対応については、必要とされる対応が施設ごとに異なることから、随時、市と指定管理者との間で締結された基本協定に基づき協議を行い、対応してまいります。  4点目の基本方針や導入方針の改定についてですが、制度の導入当時から社会状況も変化しており、現状となじまない文言の修正や昨今の甚大な自然災害等を踏まえ、災害発生時における指定管理者の役割等の明示の必要性などについて、現在、改定に向けて検討を進めているところでございます。  以上でございます。 ○(三井泰之議員) スポーツ振興についての3問目は、意見、要望とさせていただきます。  冒頭で述べたように、東日本大震災や長期化するコロナ禍において、直接的なリスクよりも間接的なリスクが社会に与える影響が大きいと言われており、今後、自然災害の頻発化、激甚化、感染リスクは避けられない中で、ストレス解消、予防医学的効果、コミュニティの形成などの効用をもたらすスポーツを積極的に推進していくことは重要ですし、さらに人生100年時代における生きがいづくりからも重要と考えております。  このような中で、ご答弁にもありましたが、スポーツ団体協議会とのさらなる連携の強化を図り、人と人との関わりづくりに資するグループで行うスポーツのさらなる推進に努めていただきたい。  また1問目のご答弁にありましたが、体育館などにつきましては高槻市は3施設、吹田市は6施設、豊中市は5施設とのことでした。そのうち吹田市、豊中市には武道館が含まれております。武道は、人格の形成につながることや日本人の精神を体現すると言われており、高槻市のスポーツ団体協議会の団体の約3割を占め、老若男女など裾野が広く取り組まれております。  人生100年時代において生きがいにもつながりますし、海外の関心が高く、スポーツツーリズムとしても関心が高まっております。また、コロナ禍での日本人の精神が見直されており、スポーツの効用が十分に発揮できるスポーツでありますので、さらなる推進をお願いいたします。  次に、スポーツ施設の整備、確保についてです。  スポーツ施設については、施設の種類や施設数など単純比較はできませんが、利用者にとっては施設の環境、アクセスなどは利用する際の重要な要素になると考えます。  まず、施設整備の観点からは高槻市の3体育館は総合体育館、古曽部防災公園体育館、堤運動広場体育館ですが、今後、指定管理で公募が予定される施設であること、また利用者の熱中症、厳冬期、また災害や感染症対策などに対する安全・安心面の確保は重要であり、さらなる施設、また環境の整備をお願いしておきます。  次に、スポーツの施設の確保についてです。  現在、富田地区のまちづくりが進められておりますが、この地区は体育館などの施設の空白地でもあり、利用者のアクセスを考えるとその解消が望まれます。  今後、富田のまちづくりが進む中で施設一体型小中一貫校の設置など施設の再編等が予定され、跡地や学校の体育館等の空き施設が発生することが想定されますので、その利活用を検討する際には武道館や総合的な体育館など、スポーツ施設の確保についても検討いただくことをお願いしておきます。  次に、指定管理者制度についての3問目も意見、要望とさせていただきます。  本市では、指定管理者制度を導入している施設49施設のうち39施設が特定となっております。そのほとんどが、外郭団体でもあります。今後、民間事業者間の競争原理の導入や事業者が管理する施設管理ノウハウの活用による施設稼働率の向上や経費の節減、また質の高い住民サービスを提供していくには、可能な限り公募による募集が必要と考えております。  また、令和4年度から外郭団体の統廃合により、スポーツ施設16か所が公募になることが予定されております。したがって、指定管理者の公募、民間事業者を選定することを想定し、公募に向けた環境整備が必要と考えております。  そこで、3点要望させていただきます。  1点目は、公募による指定管理者制度の積極的な取組であります。  公募による民間事業者など指定管理者の選任を進めるに当たり、自治体、指定管理者がそれぞれ互いの立場、環境、ルールに関する理解を深めることが重要であることから、指定管理者制度についての本市の考え方や基準を示すガイドラインの策定を要望します。ガイドラインを可視化することで、職員が理解を深める効果も期待できます。  現在、特定のスポーツ施設16施設につきましては一括のケースが多いようです。総合体育館など、施設のポテンシャルに応じてサウンディング型市場調査やネーミングライツの活用等、手法についても検討していただきたいと思います。  2点目は、民間事業者のノウハウ・活力が十分に発揮できる仕組みをつくることです。  今後、公募による指定管理者の選定が予定されており、民間の活力やノウハウをより発揮できる仕組みを構築する必要があります。  そこで、利用者の安全確保のため、自然災害、感染症などの発生を想定したそれぞれの役割、リスク分担の在り方を明確にすること、また老朽化する施設については予防保全の考え方に基づいた保全計画を策定するなど、長期的に維持保全していくための仕組みを構築すること、また指定管理者のモチベーション維持の根本要素が指定管理者にとっての適正な利益であり、その実現には健全な財政の収支バランスが求められます。万が一、不測の事態が発生した場合や自主事業などで収益が確保された場合において、利益還元とインセンティブの調整の仕組みを検討しておく必要もあります。  次に、今後、公募を予定しているスポーツ施設については、今現在、利用料金制ではなく徴収制となってますが、利用料金制により収益が確保されるような仕組みについても模索していただきたい。  最後に、ノウハウや専門性を発揮できる有効な仕組みとしての自主事業についても、ルールの明確化をお願いしておきます。  3点目は、適切に評価・モニタリングを実施する体制を構築することです。  自治体には、指導監督することが求められますので、まず指定管理者制度の運用については計画、選定、管理運営、評価、見直し、改善などについてはPDCAによるマネジメントサイクルを回す仕組みの構築をお願いいたします。また、評価やモニタリングについては、多くの指定管理者に対して多くの部署が担当し、担当者も人事異動により定期的に交代することも想定されます。したがって、誰が行っても同じ結果が出るような仕組みとして明確なチェック基準を設けたマニュアルの整備や、定性的業務の成果を適切に判断できるアウトカムを重視した評価指標の活用をお願いしておきます。  最後に、人生100年時代を生き抜くためにはこれからも繰り返されるであろう自然災害、感染症などを乗り越えていく必要があることから、その支えとして、本日提案をさせていただきましたスポーツ振興と、現在、本市でも積極的に進めていただいております文化を両輪として、さらなる推進をお願いしまして私の質問とします。  以上でございます。 ○議長(福井浩二) 三井泰之議員の一般質問は終わりました。  次に、甲斐隆志議員。       〔甲斐隆志議員登壇〕 ○(甲斐隆志議員) 大阪維新の会高槻市議会議員団の甲斐隆志です。本日は、事前に通告しております2項目について質問をさせていただきます。  1点目として、政策支援ツールとしてのナッジ理論の活用についてお聞きします。  ナッジ理論とは行動経済学の新しい理論で、小さなきっかけを与えて人々の行動を変える戦略のことです。  行動経済学の第一人者である、アメリカ、シカゴ大学のリチャード・セイラー教授がこの理論の提唱者でもあり、2017年のノーベル経済学賞受賞によって世界中で注目を集めることとなりました。  ナッジ理論は、アメリカの企業を中心に、世界的に広まり、会員制倉庫店コストコなど、主に企業のマーケティング戦略で利用されるほか、多くの国や自治体が公共政策に取り入れています。費用対効果が高く、ささやかなきっかけを与えることで、人々の行動を大きく変えてしまうことから、現代の魔法とも言われています。  ちなみに、ナッジ理論を使った最も有名な成功例の一つは、皆さんもよくご存じだと思いますが男子トイレの便器のハエの絵です。  アムステルダムのスキポール空港は、トイレの床の清掃費が高くついていたことから削減に取り組み、便器の中央にハエの絵を描いたところ、清掃費の8割の削減に成功しました。男性がハエを狙って用を足すため、大幅な尿の飛び散りが減ったわけです。このハエの絵の事例では、強制もなくインセンティブを付与したわけでもないのに、人が望ましい行動を取るように促すことができました。このように、費用対効果の高い新たな政策手法としてナッジ理論への期待が高まっています。  欧米でも政府、自治体が積極的にナッジ理論を活用して、人々に公共の利益になる選択を促し成功を収めています。日本でも、欧米における公共政策へのナッジ理論活用の成功を受けて、2017年に「日本版ナッジ・ユニット」が設立されました。これは、環境省を中心にした関係府省や自治体などによる産学官連携の取組で、ナッジを含む行動科学の政策への活用と実証事業を実施しております。その他、自治体でも横浜市をはじめとして尼崎市、岡山県、つくば市、八王子市、大阪府などでナッジを扱う組織が増えてきています。  新型コロナ対策、税の収納率向上、防災、健康・医療、省エネ、温暖化対策、放置自転車対策、不法投棄対策などなど、多額の費用を必要とせず様々な施策への応用が可能ですが、本市の見解をお教えください。また、本市がナッジを扱うとなればどこの部署が担当となるでしょうか、お教えください。  次に、2点目として、電子投票についてお聞きします。  本年1月13日、電子投票、市販端末で地方選ミス防止、経費減、総務省見直しという記事が読売新聞の一面を飾りました。総務省は地方選挙での電子投票の実施を促すため、投票を専用機器に限定している現行の運用指針を見直し、市販のタブレット端末機やパソコンでの投票も認めることとなったという内容です。  自治省(現総務省)がもともと電子投票制度の案を提示したのは平成11年。このとき、第1段階として指定投票所で電子投票、第2段階として全国のどこの投票所でも電子投票が可能、第3段階として場所を問わないインターネット投票、この3段階で進化させる計画でした。  平成14年、第1段階の実現を目指して、地方選での電子投票を可能にする、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙に係る電磁的記録式投票機を用いて行う投票方法等の特例に関する法律、いわゆる電子投票法が施行されました。約2年で10の自治体が電子投票を導入したところまでは非常に順調だったのですが、平成15年7月の岐阜県可児市の市議選、初めて電子投票を用いた選挙において、機器の不具合で1時間以上投票ができず、相当数の有権者が投票することを諦めて帰ってしまうという事態が発生しました。さらに、投票機器の担当者による誤操作で二重投票が行われてしまい、投票総数が投票者数を上回る事態が起きました。  選挙後、住民から訴訟が起こされ、最終的に最高裁で選挙の無効が確定。結果、市は再選挙を余儀なくされました。いわゆる可児ショックです。電子投票に対する失った信頼は戻らず、これを機に導入していた自治体が次々と制度の休止や凍結に傾き、平成30年、青森県の六戸町が休止を決定したことにより、電子投票を実施する団体は存在しなくなりました。  地方選挙に導入された電子投票は約15年で挫折、事実上の失敗に終わりました。そして、日本での選挙におけるIT化は頓挫したように見えました。  そんな中での総務省の14年ぶりの運用指針の見直しの記事となります。この見直しの背景には、全国の自治体で選挙事務をめぐるミスが急増していることにあります。この20年余りの間に参議院選挙で13倍、衆議院選挙で6倍、統一地方選挙で10倍近くになっています。選挙区選と比例選の投票用紙を誤って交付するなどの単純ミスが多く、また職員が寝坊して投票開始が遅れるというケースも発生しています。職員が参議院選や衆議院選で白票を水増ししたり、反対に減らす不正も見つかっています。投票総数と選管が集計した票数が食い違ったため、つじつまを合わせたということです。  選挙結果をゆがめる悪質な行為が行われることは看過できないものですが、ただこういったミスや不正の背景には行財政改革や団塊世代の退職による自治体職員の大幅な減少があります。  また、選挙制度の変更も大きな要因です。非拘束名簿式比例代表制が導入されるなど、集計作業が複雑になったこと、投票時間の延長や期日前投票の実施で作業量が増えたことも挙げられます。電子投票のメリットとして、こういった不正やミスの排除以外にも開票作業の迅速化、開票作業のための人件費の削減、疑問票や案分票の解消、自書が困難な有権者の投票の自由の確保などが挙げられます。  そこでお聞きします。今までの電子投票には様々な問題があり、一般的になったとは言えません。しかし、いずれにせよ電子投票・ネット投票は時代の要請であることは間違いありません。本市の見解をお教えください。また、過去、本市において電子投票に係る検討は行われたことがあるのでしょうか、検討されたのであればその内容をお知らせください。  以上、1問目とします。      〔総合戦略部長(西田 誠)登壇〕 ○総合戦略部長(西田 誠) ナッジ理論の政策への活用についてのご質問にご答弁申し上げます。  本市におきましては、サービスの提供や広報・啓発を行う際には、限られた財源の中で効率的に成果を上げるため、市民の行動変容を促すことを念頭に取り組んできており、ナッジ理論を意識してはおりませんが、ナッジ理論の考えに近い取組も多く実施してきたものと考えております。  議員仰せのとおり、ナッジ理論を活用する動きは一部の自治体、企業等で広がってきており、様々な施策への応用可能性について他の自治体等の動向を注視しており、その中で効果的な施策の推進に資するものがあれば、導入に向けて検討をしていくことも必要であると考えております。  また、具体的な行政サービスを提供する各部署がナッジ理論に基づくアイデアを特異な提案と捉えるのではなく、柔軟な発想として施策の展開に積極的に取り入れていこうとする組織風土を醸成することも必要であると考えております。  なお、現時点では具体的な取組は各部署により進めておりますが、市全体として対応する必要があれば、総合戦略部が中心になり進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。  〔選挙管理委員会事務局長(藤田昌義)登壇〕 ○選挙管理委員会事務局長(藤田昌義) 電子投票につきましては、疑問票の解消や開票作業の迅速化など多くのメリットが存在することについては認識いたしております。また、中長期のスパンにおきましては、電子投票等は時代の要請であろうとの認識にも立ってございます。  一方、ソフト、ハード両面の安定性や安全性の確保、個人情報の保護をはじめとしたセキュリティーの担保に加え、現段階では地方選挙に限定されること、またイニシャルコスト、ランニングコストに対する財源が不透明であることなど、課題も多く存在しているものと考えております。  続きまして、電子投票に係る検討経過についてですが、全国初の電子投票として平成14年6月23日に岡山県新見市で執行された市長選挙、市議会議員選挙に視察に伺い、経費面等の詳細内容に関する調査を継続する中で、将来の導入の是非について検討に入ろうとした矢先、平成15年7月20日に岐阜県可児市で執行された市議会議員選挙での機器の不具合事案を受け、慎重に情報を行っているところでございます。「〈(注)後刻訂正発言あり〉」  以上でございます。 ○(甲斐隆志議員) 2問目は自席から質問させていただきます。  ナッジ理論についてです。  1問目でナッジ理論を活用した例としてハエの絵の話をしましたが、ほかの活用例もお示しします。  イギリスでの例ですが、納税率の低さが問題視されていました。政府は、滞納者に収納用紙とともに社会的規範に働きかける手紙を同封しました。結果として、徴収率が最大20%アップしています。同封した手紙の内容は、あなたが住んでいる地域の皆さんは、期限内に納税を済ませています、というありのままの事実を伝えたものです。  市町村国保には、保険者努力支援制度というものがあります。市民へのがん検診、病気重症化予防、国保の収納率などの各指標があり、合計点により交付金も支払われています。収納率を高くすることで、直接の歳入の増加プラス交付金があるという意味でも重要でありますし、何より職員さんによる振込の催促とか管理コストを大きく減らすことができます。  また、第3次・健康たかつき21の全体目標に掲げられる健康寿命の延伸にも関わりますが、がん検診や特定健診、歯科健診の受診勧奨にもこの理論は活用できます。特に、日本人における死亡率のトップはがんですが、その中でも予防可能ながんも約40%あります。それに検診率が上がればがんの早期発見、早期治療によりがんの進行を防ぐことができます。  ナッジ理論を取り入れて大きい成果を上げている八王子市の例ですが、この理論を検診の勧奨はがきに利用して、大腸がんの受診率が7.2%上昇しました。勧奨はがきの内容は、今までは、今年度受診された方は、来年度、大腸がん検査キットをお送りしますとしていたところ、今年度受診されないと、来年度、大腸がん検査キットをお送りすることができませんと変更しただけです。今まで無料でもらえていたものがもらえなくなるのでは、というプロスペクト理論が働き、行動変容を促したものです。  今、本市ではありがたいことにがん検診は無料で実施していただいていますが、見込みほどの受診率は上がっておりません。しかし、勧奨はがきの内容を、本年度受診されないと、次回は有料になりますとか、半額負担になりますなどにすれば、受診率の大幅アップが見込めるのではないでしょうか。  先ほども申しました保険者努力支援制度には、このがん検診等の受診率も配点の対象となりますので、この理論を活用することで加点に貢献すると思われます。  本市のがん検診受診率は30%前後ですが、これが目標とする50%まで上がると約13%もの死亡者を減少させることが国立がん研究センターのデータから推計されます。本市の人口動態統計2015年で見ると、がんによる死亡が1,029人いらっしゃいますが、実に133人死亡者を減少させる、つまりそれだけの命を守ることにつながります。
     このように、納税率の向上やがん検診率の向上など、本市の政策に直結する具体的な例を挙げさせていただきましたが、ナッジ理論は産学官のそれぞれの立場で浸透し、いよいよ研究段階から実用的な政策ツールへと進行しています。追加コストもほぼなく、費用対効果が非常に大きく取り組みやすいものですので、ぜひとも先行している自治体の例も参考にしながら、本市としてもナッジ理論を全庁的、横断的に取り入れて活用していただきたいと思います。  以上、ナッジ理論については要望として終わります。  次に、電子投票について、2問目お伺いします。  先ほどお答えいただいたように、実際に電子投票を最初に実施した新見市まで視察に行かれ手応えもあったようですが、可児ショックはやはり大きいようです。また、現在の電子投票法は、電子投票をやりたい自治体は、条例をつくればやってもいいですよというスタンスで、機器の安全性やシステムの運用についても総務省ではハード、ソフト、セキュリティーについてあくまでも条件を示すにとどまっています。  現在の制度では、何が起きても全て自治体の責任という形になっており、選挙管理委員会の担当者には相当な負担だと思います。可児市の投票機のトラブルによる選挙無効など、まさにトラウマだと思います。自治体だけがリスクを負うような制度では電子投票、ネット投票の導入に慎重な姿勢を取ることは容易に想像できます。ただ電子投票、ネット投票の導入には多くの課題が残っている一方で、在外投票においてインターネット投票が導入されるなど徐々に環境は整いつつあります。  総務省としては、先日、海外に住む日本人がインターネットで投票できるようにするための実証実験を東京都世田谷区で実施しています。実験では、二重投票を防ぐためにマイナンバーカードのICチップを専用のカードリーダーで読み取り、本人確認をするなどしており、今後も実証実験を重ね、ネット投票のためのシステムを整備する方針で、20年度以降の公職選挙法改正を目指すとしています。また、今回発表された総務省の運用方針の見直しでは、これまで普及しなかった主な原因が専用機特有のコスト高と機器トラブルによる信頼性の不安ですが、高性能で安価な市販機はこうした問題をクリアできるとも判断しています。まだまだ電子投票導入のハードルは高いとはいえ、不正やミスの排除、開票作業の迅速化、開票作業のための人件費の削減、疑問票の解消等は早期に克服しなければなりません。  例えば経費削減でいうと、2006年横浜市が実施したように、投票日当日の夜間ではなく翌日に開票を行えば、夜間作業の手当のコストが削減できます。横浜市では、約3,200万円の経費削減が図れたとのことです。  昨年の統一地方選挙で行われた東京都の3区長選、6区議選も翌日開票を実施し、江戸川区で500万円、杉並区で約700万円、大田区で約400万円、荒川区で約190万円、また5月に選挙があった足立区でも約700万円とどちらも大幅に経費を削減しています。選挙結果が早く伝わらないというデメリットはありますが、税金で賄う経費を削減する意義は大きいと思います。  あわせて、即日開票だと職員が投票事務から続けて開票作業をすることになり、疲労によるミスが起きかねません。そういった人的ミスを防ぐためには、翌日開票は非常に有効だと思います。それと、現在のように投票者が投票用紙に候補者名を書く自書式をやめて、記入された候補者名の中から選ぶ記号式の投票にするだけでも疑問票はほぼ解消され案分票も発生せず、開票作業の大幅な迅速化も図れます。将来的には電子投票へと進むにせよ、現時点で考えるなら記号式の採用と翌日開票の実施という合わせ技という方法も取れるのではないでしょうか。  そこで質問です。翌日開票になると軽減できる経費はざっといかほどになるか、概算で結構ですのでお知らせください。また、公職選挙法65条では、開票は、全ての投票箱の送致を受けた日又はその翌日に行うとあるが、即日開票か翌日開票を決めるのはどの部署でしょうか、お知らせください。また、記号式の投票に変更するにはどのような手続が必要でしょうか、お知らせください。  以上、2問目といたします。 ○選挙管理委員会事務局長(藤田昌義) 2問目を応答させていただく前に、1問目の末尾で機器の不具合事案を受け、慎重に情報収集を行っているところでございますということで答弁させてもらうところ、収集という言葉が抜けたかと思います。おわびをして訂正させていただきますので、よろしくお願いします。  それでは2問目、応答させていただきます。  理論上、軽減できる経費といたしましては、開票事務が執務時間外から執務時間内に移行されることにより、時間外手当の縮減になろうかと思いますが、平成31年4月21日執行の高槻市議会議員選挙を例に取りますと約300万円となります。ただし、開票日が翌日となるために発生する警備や施設の借り上げなど、所要となる経費もございますが、本試算には含まれてございません。  また、開票の日時の決定についてですが、公職選挙法第64条において、市町村の選挙管理委員会は、予め開票の場所及び日時を告示しなければならないと定められております。  続きまして、記号式投票についてですが、同法第46条の2において、地方公共団体の議会の議員又は長の選挙の投票については条例で定めるところにより、投票用紙の記号を記載する欄に〇の記号を記載して、これを投票箱に入れる方法によることができると定められております。  いずれにいたしましても、公職選挙法の定める手続以外にも開票日を翌日とすることによって生じる影響や、投票用紙を記号式に変更することによる様々な課題の解消などを勘案し、慎重に対応すべき内容であると考えております。  以上でございます。 ○(甲斐隆志議員) 3問目は要望とします。  電子投票の前段としての翌日開票、また記号式投票について答弁いただきました。  現在の投票方法、開票方法での問題点に対して、電子投票の有効性をお伝えし、ご理解もいただいていると思います。また解決すべき障害も多数あることも理解しました。ただ、電子投票が初めて行われた約17年前と今日では、電子投票を取り巻く環境は大幅に変化しています。特にハードウエアについては、技術的進化とともに機器類の低廉化が著しいこと、投票の真正性を担保するという点でもブロックチェーン技術の利用が考えられます。トレーサビリティーや改ざんの困難性などのブロックチェーン技術の特性を生かせば、電子投票やネット投票には極めて適合します。  現在の選挙の集計は、自動読み取り機によって分類されたものを計数機でカウントします。自動読み取り機にセットするのも計数機にセットするのも人的作業です。その後、有効票がなくなったら無効票や疑問票の確認を人的作業で行います。当然のように、ミスや不正が発生し得る点があり、実際こういった内容の記事を多く見つけることができます。これが現在の厳正な選挙と言われているものです。  電子投票では、投票されたデータの集計時間は限りなくゼロ秒で、不正や間違いが起こる隙はありません。二重投票や集計のミスは発生しません。また、選挙では多くの人が関わり、多くの場面場面で3密が発生する可能性が非常に高いです。特に、開票作業には本市でも数百名の方が携わります。これも電子投票による圧倒的な時間短縮効果で回避することができます。  新型コロナ感染症の後、新しい生活様式を模索していく中で、選挙という極めて古い世界においても変化は不可避だと思われます。本市でも時代の要請である電子投票、ひいてはネット投票まで視野に入れて再度ご検討いただけますよう要望して質問を終わります。 ○議長(福井浩二) 甲斐隆志議員の一般質問は終わりました。  次に、木本 祐議員。       〔木本 祐議員登壇〕 ○(木本 祐議員) 木本 祐です。通告いたしました塾代助成事業等について、また関連することについて一般質問をさせていただきます。  平成28年3月定例会の一般質問において、また令和元年3月定例会の代表質問の一部において、同じ項目で議論させていただきましたが、今年、新型コロナウイルス感染症の問題が発生したことにより、改めて取り上げさせていただきます。  さて、新型コロナウイルス感染症の発生に伴う社会経済活動の自粛等によって、雇用や収入に深刻な影響が出ています。  総務省の労働力調査によると、4月の就業者数は前年同月比で88か月ぶりに80万人の減少、雇用者数は88か月ぶりに36万人の減少、完全失業者数は3か月連続で増加し、前年同月比で13万人増加、正規職員は増加していますが非正規職員は前年同月比97万人減少と雇用状況が悪化しています。また、民間等の調査によると、所得が減少している就業者は3割から4割、調査によっては5割、業種によってさらに高い割合で減少していると言われています。  本市への影響の実態は、まだ全てが把握し切れていない状況でありますが、本定例会や委員会において各議員から支援状況の確認をする質問・質疑もあり、本市にも多大な影響が及んでいることが分かりました。そして、1週間前の6月19日から新しい生活様式を取り入れながら社会経済活動が再開されました。しかし、再開といってもこれまでの生活を完全に取り戻すためには時間を要し、国内消費も減少しており、感染症拡大や雇用・収入への影響の第2波、第3波も考えられ、あらゆる面での不安は拭い切れません。  この状況下において、子どもへの様々な影響が心配でなりません。その心配の中でも特に、以前から日本の子どもの7人に1人が相対的貧困状態にあり、貧困により引き起こされる問題の一つに、保護者の経済状況により子どもが受けられる教育が決まっていく教育格差の問題がありましたが、新型コロナウイルスの問題により、これまで以上に格差が拡大することを懸念しています。今日ここでは数字は申し上げませんが、保護者の経済状況、学校外教育への投資額、保護者の学歴と併せて子どもの学力に強い相関関係があり、またスポーツ教室や文化教室などの習い事の機会の多寡も子どもの学力に相関関係があります。そして、保護者の経済状況によって生まれる教育格差は結果的に学力、習慣、思考に影響を与え、やがては学歴、進路、就職に至るまで影響があると言われています。  私は、学力や学歴至上主義的なことを申し上げるのではなく、家庭環境の違いにより、子どもの未来が左右されることがあってはならないと考えるので、家庭の経済的負担の軽減を図り、学びの機会の不平等を解決し、また全ての子どもが同じスタートラインに立って競争できる、切磋琢磨できる環境づくりが必要だと考え、塾代助成事業の導入を求めてきたところであります。  それでは、質問に入らせていただきます。  新型コロナウイルス感染症の問題により、保護者の経済状況に影響が及んでいることによって、子どもが学校外教育に触れる機会の差がさらに生じていくことが予測されます。また、義務教育の中において感染拡大防止の観点からスポーツ、文化、体験活動等も縮小・制限されることになるので、学校外でこれらに触れる機会も保護者の経済状況により差が生じていくことが予測されます。  そこでまず、新型コロナウイルスの問題から、学力・教育格差がさらに拡大する懸念がありますが、見解をお答えください。  次に、感染症拡大防止の観点から、3月2日から約3か月間、小中学校は一斉の臨時休校となり、子どもは家庭での学習を余儀なくされました。休校中は、保護者が子どもの家庭学習をサポートしたり、学習塾等の学校外教育費を負担したりできる家庭とそれらができない家庭との間、つまり休校中の家庭環境の違いを起因として、学力格差だけではなく学習習慣や非認知能力など様々な差が、この短期間の間でも広がっていると予測されますが、見解をお答えください。  次に、休校中の授業の遅れを取り戻すために、従来よりも速いペースで授業が進むことになりますが、そうするとこれまで何とか授業についてこられていた子どもの中から、そのペースについてこられなくなる子どもも出てくると考えられます。したがって、今後、家庭学習のサポートの必要性や学校外教育のニーズが高まると考えますが、見解をお答えください。  以上、1問目といたします。     〔学校教育監(安田信彦)登壇〕 ○学校教育監(安田信彦) 塾代助成事業等について、ご質問にお答えします。  まず1点目の学力・教育格差に関する認識についてですが、児童生徒の3か月に及ぶ臨時休業中の家庭学習は家庭環境に大きく左右され、保護者の教育力や経済状況によって新たな学力格差が生まれている可能性は高いという見解を持っております。  教育委員会としましては、学校における教育の機会均等を確保し、格差を固定化させないためのセーフティーネットとしての役割を果たすことが大変重要であると考えております。  2点目の学習習慣や非認知能力などの差につきましても、児童生徒が家庭学習を進めるためには、生活習慣を整え自ら学ぶ力や、自分で目標や計画を立てて実行する力、宿題や課題を最後までやり遂げる力といった非認知能力を高めることが必要になります。このような力は、学校における教員の指導と家庭における保護者の支援によって育まれていきます。しかしながら、臨時休業中は学校における指導を十分に受けることができなかったため、家庭環境の影響を大きく受けていると考えております。  3点目についてですが、休校中の授業の遅れを取り戻すため、長期休業の短縮、学校行事の精選を行うなど授業時数の確保に努め、授業の進度が児童生徒の過度な負担にならないよう実施しているところです。また、個々の学習状況を踏まえ、著しい遅れや定着に課題が生じている児童生徒には、個別に学習指導を行うなどの対応をしております。  さらに、全小学校と中学校の一部で放課後に実施している再チャレンジ教室において、今年度はアドバイザーの拡充や、対象校や学年の拡大など、学校におけるサポートを充実することによって児童生徒の学びの保障に一層努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○(木本 祐議員) 教育委員会としては学力格差の解決に向けて、義務教育の中で教育機会均等を確保してその役割を果たしていく、個々の学習状況の遅れや定着を取り戻すために、再チャレンジ教室において人員や対象校の拡充でサポート体制を充実し、学びの保障に努めていくとのことです。義務教育の大きな使命の中で、できることについては最大限に取り組んでいただきたいと思います。  ところで、この3か月の間だけを見ても保護者の教育力、経済状況によって新たな学力格差が生まれている可能性が高く、学習習慣や非認知能力にも家庭環境の影響を大きく受けているということで、改めて教育における家庭環境の存在や果たす役割がいかに重要であるかということが分かり、義務教育と家庭環境が連携する道を模索していかなければならなくなったのではないでしょうか。  格差原因の理由は、まず1つに保護者の教育力を挙げられましたが、これは文化資本のことを意味していると思いますが、文化資本は子どもの成長の根幹を成すと言われ、学力差を生む構造的問題の根底にあると言われていますが、子どもにも行政にもどうしようもすることはできません。  2つに、保護者の経済状況を理由に挙げられましたが、これも子どもにも行政にもどうしようもできません。では、両方どうすることもできないのかといえば、そうではなく、経済資本は大人や行政がサポートすることができるので、これに取り組むのか取り組まないのかによって、結果は変わってくると考えます。  では、経済的サポートをすれば、学力の問題がすぐ解決するのかといえば、そんなに単純で簡単ではないことは理解をいたしております。学力の定着・向上は家庭、学校、学校外教育、この3つを中心として、加えて地域社会や自分以外の人間との関わりなど、いろいろな要素が複雑に絡み合って図られると言われています。  しかし、学校外教育の機会は、保護者の経済状況によって左右されるので、経済的サポートがなければ、要素の1つを得られない可能性があります。学習塾、スポーツ教室、文化教室など、あらゆる経験の機会を子どもに1つでも積み重ねられることができれば、格差の問題は解決に向かうのではないでしょうか。  塾代助成事業と言えば、学習塾などで主要教科を勉強する機会を確保する政策と捉えられがちですが、それだけではなく、文化資本の差を補う政策でもあります。文化資本が豊富であれば、学校教育と親和的になり、学業達成率が高くなると言われています。したがって、経済的サポートをする効果や意味は十二分にあると考えております。  今、子どもも保護者も新型コロナウイルスの問題から新たな格差について不安が募っています。無限の可能性のある子どもが成長過程で、保護者の経済状況で様々な機会に恵まれないのであれば、これほど悲しいことはないと思います。  また、保護者の教育方針や考え方はおのおのだと思いますが、私は子どもがいませんけれども、自分が親であれば子どもに様々な経験をしてほしいと思うだろうし、保護者の多くはそういう思いを持っておられるのだろうというふうに思います。子どもの思いに現実が立ちはだかって、保護者が応えられないのであれば、表現が適切か分かりませんけれども、これほど辛いことはないと思います。だからこそ、子どものために家庭の経済的負担を軽減することが大変重要ではないかと考えています。  次に、学力向上の観点から申し上げます。全国学力・学習状況調査における本市の結果ですが、調査が始まった平成19年度は小中学校ともに全国平均を下回る結果でしたが、その後、小中学校ともに向上し、中学校の平均は常に全国平均を上回っており、府内で本市は、この10年間で大きく学力を伸ばした数少ない自治体の1つであります。  この結果は、何より子どもが頑張ったということでありますが、頑張りを支える、応援する人がいての結果でありますので、教育委員会、関係者各位の尽力、努力に心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。  一方、本市の学力は全国や府平均を上回っている中で、府内比較は参考になりますが、全国と比較しても都道府県によっては、地域・社会特性等があまりにも違うので、一概に比較しても参考になるのかという思いがありましたので、地域・社会特性等が似ている北摂7市の学力を比較する必要があると考え、結果が全て公表されている大阪府のチャレンジテストの平成28年から令和元年までの4年分、全学年の結果を見てみました。  結果等をお示ししたほうが分かりやすいのですが、序列化や過度の競争をあおることにもつながりますので、配慮して控えますが、本市の学力は単年度、4年間平均とも成績は維持していますが、北摂7市と比較して、まだまだ向上する可能性を秘めている結果でありました。また、各種調査で示唆されている事項と一定の相関関係もありました。  そこで質問でありますが、本市は子育て、教育環境の充実を掲げ、近隣市の中でトップランナー都市を目指していますので、他市に追随を許さないほどに政策の充実を図っていただきたいと考えています。家庭の経済的負担を軽減する重要性や、さらなる学力向上の必要性について意見を申し上げましたが、この2つの観点から見解をお答えください。  そして、塾代助成事業等について、他市の動向を注視するのではなく、他市に先んじて検討をしていただきたいと考えますが、見解をお答えください。  以上、2問目といたします。 ○学校教育監(安田信彦) 塾代助成事業に関する教育委員会の見解等についてでございますが、平成25年度、平成29年度の全国学力・学習状況調査を用いた研究において、保護者の経済状況と子どもの学力には統計的にも相関があり、経済格差が教育格差につながっている可能性を示唆しております。  しかし、そのような研究がある一方で、特に小学校6年生においては、放課後の補充授業の充実や低所得者層に対する教育バウチャーの支給などが子どもの学力の向上に寄与する可能性を示す報告もございます。  このような研究結果から、塾代の助成は教育格差の是正につながる手段の1つであると考えております。  教育委員会としましては、今後、新型コロナウイルス感染症の影響により、ますます広がるおそれのある学力格差を解消するためには、自ら目標を設定し、その達成のために学習計画を立案、実行できる力を身につけることが大切であると考えております。  このため、全国学力・学習状況調査でも明らかになっている自学自習力の課題を解決する手段として、現在全ての生徒を対象に実施している家庭学習支援事業「学びup↑講座」をこのような時期だからこそ経済状況の厳しい生徒が受講できるよう福祉部局とも連携しながら取り組んでまいります。  また、今後も他市の状況を見極めながら、家庭に対する支援の在り方について研究し、家庭の経済力を背景とした学力格差の是正に努めてまいります。  以上でございます。 ○(木本 祐議員) 教育委員会の見解として、できる限りの答弁をいただきました。ここで申し上げておきたいことがありますが、この点は最後に申し上げます。  学力格差への対応については、土曜学習支援事業に、保護者の経済状況が厳しい子どもが受講できるよう、福祉部局と連携しながら取り組むとのことでした。これまでも事業の趣旨の対象となる子どもへ丁寧に伝え、参加促進をされて、参加者も増えていると伺っていますが、一層の対応をお願いしたいというふうに思います。  また、日頃から教員の皆様は、そういった子どもへ日々目配り、気配り等されながら、学力格差に対応されているということでありますので、学力面もありますが、この時期は心身的なケア等も必要になるかと思いますので、子どもに寄り添った丁寧な対応をお願いしたいと思います。  次に、家庭に対する支援の在り方について研究して学力格差の是正について努めるとの答弁でしたので、事業に関わることについて意見を申し上げたいと思います。  現在、本市には教育格差を解決する政策は土曜学習支援事業しかありません。以前も申し上げましたけれども、同事業は経済状況に課題がある家庭の子どもだけを対象としているわけではないので、全体の学力向上には寄与しますが、学校間の格差は固定化されるなどの課題もあると思います。  また、これに係る予算は、国の生活困窮者自立支援制度の中の生活困窮世帯の子どもに対する学習・生活支援事業費を活用されています。この目的は、貧困の連鎖防止であるので、趣旨と事業内容に多少違和感を覚えます。  一方で、当事業は、校内で実施されているので、経済状況に課題がある家庭の子どもだけを対象としてしまうと、偏見等を生む可能性もあるので、全ての子どもを対象としているという点からは理解できます。  しかし、塾代助成事業であれば、子ども、保護者、行政、事業者、4者間で実施されるので、そういった配慮も不要といったメリットもあります。そういったメリットも含めて塾代助成事業が最適な政策だと考えていますが、他市の参考になる事業を教えていただきました。  神奈川県の相模原市の「ひとり親家庭等学習支援事業」です。目的は、塾代助成事業と似ているのですが、民間学習塾トライの家庭教師を無料で派遣するといった事業内容であります。家庭の経済的負担軽減、学力向上はもとより、家庭での学習習慣の定着や周囲への配慮も不要と、本市の子どもの課題として、以前から家庭での学習時間が短いことを挙げられていましたので、大変興味深い政策ではないかと考えています。  とにもかくにも、本市には教育格差に特化した政策がないのでですね、様々な事業の検討を進めていただきたいと思っております。  最後に、3問目の冒頭申し上げた点について、意見を申し上げたいと思います。  塾代助成事業の目的は、家庭の経済的負担軽減と学力向上、つまり福祉と教育両方の性質を持った政策であります。また、塾代助成事業に限らず、貧困、教育格差の問題は、あらゆる分野と関連します。  したがって、このような項目についての議論をする際は、幅広い視点が必要で、本市でいえば、教育委員会、子ども未来部、健康福祉部、街にぎわい部をはじめ、子どもや労働などの問題を担当する部署をまたいだ全庁的な問題意識の共有が何より重要ではないかと考えています。  教育委員会としては、学力格差に限れば、積極的な議論はできますけれども、貧困問題や教育格差については、部署をまたいでしまうので、立場としては答弁に苦慮されたと思います。  そして、このことが表しているようにですね、縦割りがネックとなって貧困問題の取組の推進スピードが上がらないのではないでしょうか。  では、本市がどう対応しているのかといえば、子ども未来部を事務局とした庁内対策会議を設置され、その中で、子どもの貧困問題の対策に取り組まれています。貧困問題や教育格差を解決するには、子どもが置かれている現状を正確、的確に把握し、きめ細かい支援策を迅速に講じることが欠かせません。  体制整備、役割・責任の明確化、予算措置。前提として、このような取組がまず必要ではないかというふうに思います。  昨年には、改正子どもの貧困対策法が成立しています。必要だと思う条文を一つ一つ申し上げたいところですが、時間の関係上から申し上げませんけれども、国として社会問題化している貧困問題の解決を目指す強い意志の表れであり、法律があるから対応するわけではなく、市民に、子どもに一番近い基礎自治体が積極的に取り組んでいかなければ、この問題は解決しないと思います。  特に、今年発生した新型コロナウイルスの問題により、格差拡大、またアフターコロナ社会は、社会が大きく変わると予想され、雇用や働き方に始まり、収入の増減、予想を超えたことが起こるかもしれません。これを機にですね、貧困問題、教育格差を、改めて先手を打っていただくタイミングであるというふうに思いますので、教育格差是正に向けて全庁的に取り組んでいただきたいということを申し上げて、一般質問を終わります。 ○議長(福井浩二) 木本 祐議員の一般質問は終わりました。  ここで、しばらく休憩します。      〔午後 2時22分 休憩〕      〔午後 2時22分 再開〕 ○議長(福井浩二) 会議を再開します。  次に、中村玲子議員。       〔中村玲子議員登壇〕 ○(中村玲子議員) 日本共産党の中村玲子です。私は都市農業について、新型コロナウイルス感染症への対策について質問いたします。  第1の質問は、都市農業の振興についてです。  国連は、2019年から2028年を家族農業の10年に設定し、家族農業、小規模農業への本格的な支援を呼びかけ、2018年には農民と農村で働く人々の権利宣言を採択しています。
     農林業は国民に食料を供給し、国土や環境を守る社会の基盤であり、国民の生存条件の根本に関わります。日本は、家族農業の10年の呼びかけに賛同していますので、国として農業への支援、担い手の育成を積極的に推進することに責任を持つことが必要です。  農家の98.2%が家族経営です。だからこそ家族農業を支える支援が必要です。高槻市のような都市農業は新鮮な農産物の供給だけでなく、身近な農業体験の場の提供、災害に備えたオープンな場の確保、潤いや安らぎの場の提供など、多面的な役割を果たしています。  しかし、高槻市の農地は2013年に626ヘクタールでしたが、2019年には590ヘクタールまで減少しています。都市農業振興基本法により、2015年に都市農業は宅地化するべきものから、あるべきものへと大きく方針が変わり、都市農業を都市になくてはならないものとして位置づけ、持続的発展を打ち出しました。農業の継続のために、市が行っている支援をお聞きします。  2点目に、市の農林業振興ビジョンの進捗状況です。  2015年に7年間の計画で策定し、5年が経過します。幾つかの項目で指標を設定されています。遊休農地の面積を現状以下で維持すること、農用地利用集積面積を増やすこと、認定農業者の維持、大阪エコ農産物認証面積を増やすことになっています。各項目での取組状況と現状の到達をお答えください。  3点目は新規就農者への支援についてです。  農家の高齢化による後継者問題は、早急に対策を取らなければ、農業をする人が減るばかりです。新たに農業を始めようとしても、農地取得の問題や農機具をそろえるだけでも相当の資金が必要になります。高槻市の新規就農の現状と課題についてお答えください。  4点目に種苗法の改正についてです。  2018年に日本の農業を土台で支えていた主要農作物種子法が廃止されました。しかし、公的機関が主要な種子の開発・普及に責任を持ち、農業者に優良で安価な種子を提供する、将来にわたって提供していく、保証する制度は不可欠です。  今度は、種子の自家採取を原則禁止とする種苗法が改定されようとしています。国連総会が採択した農家の権利宣言は、種子の自家栽培、利用などは農民の権利と明確に定めています。それに反する行為です。農家への影響をお聞きします。  第2の質問は、新型コロナウイルスへの対策です。  最初に、PCR検査の強化です。先日、唾液での検査を認可したことが報道されていました。国会では、安倍首相は、希望者には検査が受けられるようにすると答弁しながら、実際にはそうなっていません。厚生労働省が行った全国的な抗体検査の結果は、大変低く、東京、大阪で1,000人に1人か2人にとどまり、大半の人が抗体を持っていないことが明らかになりました。  結果から見れば、今後、大規模な感染が起こる可能性があります。検査に対する国と大阪府の現状、考え方をお聞きします。  また、感染の状況をどう分析しているのか、お答えください。  2点目に、介護施設、障がい者施設、特に生活施設などはクラスターが起こる可能性があり、被害が大きくなる施設では職員や入居者、利用者など全員がPCR検査、抗体検査など受けられるようにすることが必要です。感染拡大の防止のため、また、安心して働けるよう、利用できるようにするため、全員対象の検査を実施する考えはありませんか、お答えください。  3点目に、保健所の体制強化です。今もなお、相談や検査など新型コロナへの対応は続いています。さらに、第2波が起これば、その対応も必要になります。長期化に備えて体制を強化する考えはありませんか、お答えください。  次に、暮らしと営業を守るための支援です。  3月から市民生活に影響が出て、4か月になろうとしています。会社を辞めさせられた人、収入が減少した個人事業主、フリーランスで働く人などへの生活が成り立たなくなっています。  1点目の質問は、企業や個人事業主などへの給付金についてです。  国の給付金、大阪府の給付金については、収入が5割減少しなければ受けられません。しかも国の持続化給付金は、ネット環境がなければ申請もできません。  また、指摘事項が分かりにくく、訂正しても、また違うことで指摘のメールが届くなど、一度に全ての問題が解決できない状況があります。そのために時間がかかり、給付が遅れることになります。  しかも国会論戦の中で、経産省が提出しなくても良いと判断された書類などの変更が、審査をする担当まで徹底されていないので、実際のところではいろんな問題が起こっています。  売上げが5割も減少しなければならないけど、3割、4割落ち込んで、このままでは商売が続けられないという声があり、国の第2次補正では、家賃への給付金は収入が5割まで落ち込まなくても3か月間連続して3割減少すれば給付の対象になりました。少し前進ですが、まだまだ不十分です。持続化給付金についても収入の減少が3割であっても給付の対象にするべきです。市として国に要望するべきだと考えますが、市の見解を求めます。  2点目は、高槻市の給付金です。  事業者応援給付金は売上げが少しでも減少すれば給付の対象です。申請件数と振り込まれた件数をお答えください。  何人かの方から私は相談を受けました。そのたびに問合せをすることになります。必要書類の中に、なぜ必要なのか分からないものがあります。その目的などしっかり明記していただきたいと思います。  また、用意できない書類の代わりになる書類など、一つ一つ確認することになります。問合せもあったと思いますが、どういう内容が多かったのか、お答えください。  営業への給付金は一度きりではなく、持続的に補償できる制度が必要です。市の見解を求めます。  3点目は、暮らしを守る制度、住居確保給付金、生活保護の新型コロナへの対応です。社会福祉協議会での貸付けは、緊急小口資金、総合支援資金があり、新型コロナ感染症の特例が設けられました。社協の事業報告では、今年3月25日から31日の1週間で、緊急小口資金の相談が169件とあります。それだけ困っている方がおられます。3月から5月の申請件数、支援、支給決定件数をお聞きします。  収入が減り、生活に困っている人は、貸付けだけでなく、住居確保の給付金も申請されます。現在までの申請件数をお答えください。  また、相談件数と申請に至らなかった理由をお聞きします。さらに、生活ができない状況になれば、生活保護の申請になります。新型コロナ感染症で、申請された件数と国が実際に緩和した内容をお聞きして、私の1問目といたします。    〔街にぎわい部長(中川洋子)登壇〕 ○街にぎわい部長(中川洋子) 1項目めの都市農業の振興と2項目めの新型コロナウイルス対策のうち、2点目、暮らしと営業を守るための支援について、ご答弁を申し上げます。  まず、都市農業の振興に関する1点目、農業の継続のために市が行っている支援ですが、都市農業が果たす農産物の供給機能に加え、環境保全、農業体験、学習の場などの多面的機能を発揮できるよう、各種支援に取り組んでおります。  具体的には、都市近郊農地という特性を生かした地産地消の取組支援、作業の省力化や安全性を高めるための農業基盤の整備に対する支援等を行っているところでございます。  次に、2点目の農林業振興ビジョンの進捗状況ですが、遊休農地解消の取組につきましては、農地利用状況調査や遊休農地所有者に対する利用意向調査等を行っております。  令和元年度末時点の遊休農地面積は、10ヘクタールとなっており、遊休農地率の目標0.8%以下に対し、1.7%となっております。  農用地利用集積の取組につきましては、随時相談を受け付け、制度内容の周知に努めております。令和元年度末時点の農用地利用集積面積は、目標23.9ヘクタールに対し、19.3ヘクタールとなっております。  大阪版認定農業者の取組につきましては、更新対象者に個別に継続の働きかけを行うほか、新たな申請者の掘り起こしに努めております。  令和元年度末時点の大阪版認定農業者数は、目標138件に対し、132件となっております。大阪エコ農産物認証制度の取組につきましては、高槻市・島本町エコ農産物推進協議会の運営支援に取り組むほか、制度内容の周知に努めております。  令和元年度末時点の大阪エコ農産物認証面積は、目標327アールに対し、328アールとなっております。  次に、3点目の新規就農の現状と課題ですが、平成29年度から令和元年度までの過去3年間の新規就農状況は6経営体となっております。課題については、資金、技術の取得、販路等が挙げられます。  次に、4点目の種苗法改正に伴う市内農家への影響ですが、種苗法における品種区分には、一般品種と登録品種があり、8割から9割が種苗法改正の影響を受けない一般品種となっており、市内農家への影響はほとんどないと考えております。  続きまして、2項目め、暮らしと営業を守るための支援に対する1点目につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、市といたしましても、事業者向けの給付金等の独自施策を創設するなど、積極的かつ柔軟に対応してきたところでございます。  今後も市内の状況等を注視しながら、国や府に対して支援施策の要望を行ってまいります。  2点目についてですが、6月19日現在、事業者応援給付金につきましては、申請件数が1,152件、振込件数については本日振込分を含め、224件でございます。  3点目、問合せ内容についてですが、給付金の対象要件や必要書類に関することなど、多岐にわたっております。  特に、事業者応援給付金につきましては、店舗等を構えない個人事業主やフリーランス等も広く対象にしていることから、自身が対象に該当するかどうかといったお問合せが多く寄せられております。  また、高槻市内に事業所を有することを確認できる書類や売上げ等が減少したことを確認できる書類に関するお問合せも多く頂いているところでございます。  4点目につきましては、今後の新型コロナウイルス感染症の影響や国・府の動向を注視するとともに、市内事業者の状況等を勘案しながら、適切に対応してまいります。  以上でございます。    〔健康福祉部長(根尾俊昭)登壇〕 ○健康福祉部長(根尾俊昭) 2項目めの新型コロナウイルス対策に関するご質問のうち、PCR検査に関するご質問と暮らしと営業を守るための支援に関する3点目のご質問にご答弁申し上げます。  まず初めに、PCR検査に関する1点目の、PCR検査に対する国と大阪府の現状と考え方につきましては、大阪府では1日当たりの検査需要見込みを約2,500検体分と算出し、余力を持って対応できることを目標に検査拡充が進められております。  また、国や大阪府は帰国者・接触者外来等へPCR検査機器の整備の支援を行うことで、医療機関での検査実施数の増加を図っております。  次に、感染の状況につきましては、5月29日開催の国の専門会議によりますと、全国の感染状況は大幅に改善されているものの、引き続き感染が報告されており、再度の感染拡大が予想され、長丁場の対応が必要になると見込まれているとのことであり、本市においても同様の状況と考えております。  2点目の介護施設等での検査につきましては、新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領が5月29日に改定され、濃厚接触者については有症状者に限らず、全て検査対象とするとされております。  3点目の保健所の体制についてでございますが、保健所業務のうち、緊急性の低い業務の縮小、延期をしつつ、新型コロナウイルス感染症の対応を優先するなど、国の指針に沿って対応してまいります。  続きまして、暮らしと営業を守るための支援に関する3点目の、暮らしを守る制度などに関するご質問についてご答弁申し上げます。  まず、令和2年3月から5月末までの社会福祉協議会の緊急小口資金等の特例貸付に係る申請件数等でございますが、緊急小口資金の申請件数は799件、決定件数は563件、また、総合支援資金の申請件数は178件、決定件数は57件でございます。  次に、令和2年3月から5月末までの住居確保給付金に関する申請件数は、77件でございます。  一方、新規の相談件数は215件あり、申請に至らなかった理由としては、収入、あるいは資産の要件が満たされなかったケースがほとんどでございます。  次に、令和2年3月から5月末までの生活保護の申請となった件数につきましては、117件でございます。また、新型コロナの影響も踏まえた資産の取扱い等についての基準が示されております。  以上でございます。 ○(中村玲子議員) まず、都市農業の振興です。  地産地消など今までも支援をされています。そこで市民農園への取組についてお聞きします。  高齢などの理由で農業を継続できない場合、農業経営基盤強化促進法に基づく特定貸付制度などを利用して市民農園を開設することや、また、貸すこともできますが、利用されている農家はありますでしょうか。  さらに、市民農園整備促進法を活用した市民農園はあるのか、お答えください。  農地所有者と市民が協力して市民農園を開設、運営するなど、多彩な市民農園が今、開設をされています。市として積極的に誘致して、支援する考えはありますか、見解を求めます。  次に、生産緑地の活用についてです。  市が生産緑地を買い取り、活用する取組が始まっています。生産緑地の保全に取り組む姿勢を明らかにする条例制定に取り組んでいる自治体や生産緑地を買い取り、整備し、希望者に貸し出している自治体もあります。  また、生産緑地を借りて、新規就農をした事例もあります。高槻市で買取り申請が出された生産緑地を市が買い取り、NPOなどが市民農園として運営することも含め、保全・活用に取り組むことを検討していただきたい。姿勢をお答えください。  2点目に、農林業振興ビジョンの進捗状況です。  遊休農地は増え、農用地利用集積がビジョン策定時より減少しています。遊休農地になるにはその理由があると思います。農業ができる環境にないことが大きいです。また、貸したい人と借りたい人を結びつける役割がある農地中間管理機構でも農業ができる環境が整っていることなど、厳しい条件があります。  遊休農地になる前に、農地として残す取組が必要だと思います。市としての取組とビジョンの改定スケジュールをお聞きします。  3点目に新規就農です。  3年間で6経営体というのが多いのか少ないのか、農業を辞められる方から見たら本当に少ないのではないかと思います。農業経営が成り立つような支援ができているのかです。都市農業が存在し続けるために、資金や販売先などの課題に対しての支援が必要です。市としてどう解決しようと考えているのか、お答えください。  4点目の種苗法は高槻の農家には、ほとんど影響がないというお答えでした。本当にそう言い切れるのかです。地方議会からの意見書が出されています。高槻市議会でも昨日、意見書が全会一致で通りました。  種苗法が改正されれば、農家の自家増殖の権利を制限することになります。自家増殖は許諾制となり、その手続や費用負担などは農家にとっては大きな負担です。自然や農業の営みを一部の民間大経営のもうけのために規制することは問題です。  地域の風土に適した農産物の種子を未来に引き継ぐためにも農家に自家増殖を認めるべきです。種苗法改正について、農家の権利を守るためにもぜひ中止することを市としても、国に要望していただきたい。  第2の新型コロナ感染症への対策です。  1点目に、検査については件数を増やして、医療機関での検査がしやすくなったということです。5月に質問したときには、医療機関の負担が大きいので進まないということでした。採取した検体を検査機関に届けることや診療外での採取などはどういうふうに改善されてきたのか、お答えください。  感染状況については、再度の感染拡大が予想され、長期の対応が必要とお答えになりました。昨日からも新型コロナでは第2波、第3波が来るとほとんどの方がやはりそう考えておられると思います。だからこそ、私は保健所の体制強化が求められると思います。感染症の対応を優先させるにしても、いつまでも他の業務をしないわけにはいきません。長丁場に備えた体制強化が必要だと考えますが、市の見解を求めます。  次に、介護施設や障がい者施設、特に生活施設では、濃厚接触者にならなくても、クラスターを起こさないためには、全員の検査が私は必要だと思います。  特に、介護施設はこの間、クラスターが起こり、何人もの高齢者の方が亡くなられています。これ以上、犠牲者を出さないためにも、検査は必要ではないですか、お答えください。  暮らしと営業を守る制度です。  1点目は、国や大阪府の給付金です。  特に、大阪府の休業要請のあった業者への給付金は何の連絡もなく、受理されたのか、書類の不備があったのか、全く分からない状況で、給付されるのか不安だ、どうなっているのかという相談があります。分からない状況ではこれ以上待てないので、融資を借りるしかないと考えているという方もいらっしゃいました。大阪府はあまりにも不親切です。休業要請に応えた方に対して、少なくとも受理したのかどうか、分かるようにするべきです。  そして、市も半額負担しているのですから、大阪府と高槻市の給付金としているのですから、市にも責任がないとは言えません。大阪府にぜひ要望して、この点を改善してください。  2点目の応援給付金です。  5月27日からの受付でしたから、23日間で1,152件の申請です。もともと1,700件を想定されていましたから、これではやはり予算を増やさないとやっていけないのではないかと私は思います。それに対してどうされるのか、お答えください。  そして、フリーランスの方ですが、営業収入ではなく、雑所得や給与所得で申告をしている方もいます。市の応援給付金は対象を広くしていますが、営業収入以外は対象にしていません。対象にしていない理由をお聞きします。  また、所得が少なく、対象にならないと考えている方もおられます。売上げ、営業収入の減少ですから、それが証明できれば申請できると思いますが、周知はどうされていますか、お答えください。  今後の新たな支援はやはり第2波、第3波の状況に応じて対応していただくよう、これは要望しておきます。  3点目の暮らしを守る制度です。  最初に社協の貸付制度です。新型コロナ感染症による申請だけでも小口資金と総合支援資金を合わせると1,000件近い状況です。本当に多くの方が、収入が減って生活に困られている状況です。厚生労働省が「緊急小口資金等の特別貸付における償還免除の周知徹底について」という通達を出しています。  返すときに、なお所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができるとし、生活に困窮された方にきめ細かい配慮をすることとしています。そして、そのことを各社協のリーフレットに記載するように求めています。市の社協では、どうされているのか、お答えください。  住居確保の給付金ですが、家主さんなどにも周知していく必要があると思います。部屋を貸している方から、入居者がコロナのせいで仕事が減り、家賃が入らなくなったのでどうすればいいのかと相談があり、制度の説明をしました。また、借りている方からは、家賃が支払えず退去するように言われたと相談がありました。どちらにも周知することが必要です。そして、給与収入なら収入の説明はしやすいですが、自営業者などは提出する書類も多く、証明するのにどんな書類が必要でしょうか、お答えください。  次に、生活保護です。緊急事態宣言解除後の生活保護への通達が出されています。面接の対応などについてですが、市はどう対応されているのか、お答えください。  最後に、新型コロナ感染症の第2波に備えることも大事です。再び緊急事態宣言という事態を避けるために、最大限努力するのが政治の責任です。第1波で傷ついた多くの暮らしと営業を守り抜くこと、そして第2波に対する備えをつくること。保健所と医療体制の抜本的強化、暮らしと営業への持続的補償、解雇・倒産危機に対して迅速で確実な支援をすることが求められます。今後も暮らしを支える給付金、支援については何が必要と考えておられるのか、お答えください。
     以上です。 ○街にぎわい部長(中川洋子) 都市農業の振興と、暮らしと営業を守るための支援のうち、1点目と2点目についてご答弁申し上げます。  まず、都市農業の振興の1点目、市民農園の開設と生産緑地の保全、活用についてですが、本市では市民農園開設者等で構成される高槻市レジャー農業開発部会と連携しながら、市民農園の開設支援に取り組んでおります。  なお、特定農地貸付制度に基づく市民農園整備の事例はありますが、市民農園整備促進法に基づく市民農園整備の事例はございません。  また、生産緑地の保全、活用につきましては、生産緑地の貸借が安心して行える仕組みとして、平成30年9月から施行された都市農地の貸借の円滑化に関する法律の制度周知に努めながら、生産緑地が農地のまま有効に活用されるよう取り組んでまいります。  次に、2点目の遊休農地解消の取組と農林業振興ビジョンの改訂スケジュールについてですが、市農業委員会、JAたかつき等で組織する遊休農地対策本部が中心となり、昨年度から遊休農地だけではなく、遊休化するおそれのある農地に対しても、利用状況調査を新たにスタートさせ、遊休農地発生の未然防止に取り組んでおります。  また、ビジョンの改訂スケジュールについては、令和4年度から新たなビジョンをスタートすべく、現在検討を進めているところでございます。  次に、3点目の新規就農の課題解決についてですが、国の農業次世代人材投資事業を活用し、新規就農者の就農直後の経営確立を支援するほか、農業委員、農業関係団体、府等と連携し、必要な情報を提供しながら、販路確保等、新規就農者の支援にも努めてまいります。  続きまして、暮らしと営業を守るための支援に関する1点目についてですが、予算に関しましては、給付金の申請状況を見ながら適切に対応してまいります。  2点目についてですが、事業者応援給付金は、市内事業者の事業継続を応援することが目的であることから、営業等に係る所得として計上・申告される方を対象としております。また、対象者の周知につきましては、対象要件や申請方法等を詳細に記した資料を窓口で配架しているほか、市の広報誌やホームページの掲載等に加え、商工会議所等の関係機関と連携した周知を行ってきております。  以上でございます。 ○健康福祉部長(根尾俊昭) 新型コロナウイルス対策に関する2問目のPCR検査に関するご質問と、暮らしと営業を守るための支援に関する3点目のご質問にご答弁申し上げます。  初めに、PCR検査に関する1点目の検査環境の改善についてでございますが、抗原検査や唾液でのPCR検査、医療機関における検査機器の整備等によりまして、検体搬送の負担が軽減するとともに、より安全かつ迅速で簡便な検査が可能となりました。  また、保健所の体制につきましては、全庁的な保健師の応援体制や部内での業務応援等により対応してまいります。  次に、介護施設等での検査の実施につきましては、高齢者等の重症化リスクの高い方や介護関係者等の感染拡大が懸念される場合は、実施要領に基づき迅速に対応しております。  続きまして、暮らしと営業を守るための支援に関する3点目の、暮らしを守る制度に関するご質問についてでございますが、ご質問の内容が他部局に関連しますので、調整の上、私の方からご答弁申し上げます。  最初の緊急小口資金等の特例貸付けにおける償還免除につきましては、社会福祉協議会において特例貸付けの相談の際には、償還免除についても記載されたリーフレットをお渡ししております。  なお、特例貸付けの償還免除につきましては、国から所得要件などの具体的な要件が示されておらず、全国社会福祉協議会からも国に対して特例貸付けの償還免除の取扱い条件等を早急に示すよう、要望がなされているところであり、社会福祉協議会としても、償還免除の要件が明確に示されていない中での説明等については苦慮していると聞いております。  次に、住居確保給付金の周知につきましては、市の広報誌や防災ツイッターへ掲載するとともに、国の制度変更等の都度、市のホームページを改定するなど、周知に努めてまいりました。  今後も国の動向を注視し、迅速な周知を行うとともに、住宅及び商業関連部署との連携を図ってまいります。  次に、自営業者の収支証明書類についてでございますが、個人事業主においては売上げ等の事業収入と経費の差額を収入としていることから、申請月の収支状況が分かる帳簿等の書類に基づき、申請を受理しております。  申請者の負担をなるべく軽減するため、丁寧な聞き取り及び助言を行い、必要最小限の書類提出にとどめるよう努めております。  次に、面接の対応につきましては、令和2年5月26日付、厚生労働省の事務連絡で面接時の適切な対応の徹底も含めた内容の通知が出ておりますが、本市では新型コロナにかかわらず、面接も含めて適正な生活保護の実施となるよう対応しているところでございます。  最後に、暮らしを支える支援策につきましては、引き続き市民生活の動向に注視し、必要に応じて検討してまいります。  以上でございます。 ○(中村玲子議員) 都市農業です。  市民農園は国の法律に基づくものがないというのは、それだけ法律が使いにくい、使い勝手が悪いということだと思います。生産緑地の活用を市が積極的に行い、農地を農地として残すことに支援することが私は本当に大事だと思います。市街地に農地があることは高槻の魅力の一つになっています。市として生産緑地の活用を要望します。  生産緑地が適応されて、30年で解除されますので、2020年に解除される農地が多くなります。そのため、民間事業者に売却される可能性があり、一気に宅地化が進むのではと心配されます。生産緑地法の改正で、今後10年間の営農条件に生産緑地指定ができることになります。市としても引き続き積極的に指定をしてもらうように働きかけをぜひしてください。  農林業振興ビジョンです。基本法は市町村に農林業基本計画を策定することを課しています。農林業振興ビジョンの改訂時には、ぜひ高槻市として基本計画を盛り込むようにしていただきたいと思います。  第2の新型コロナ感染への対策です。  PCR検査は、医療機関が検査までできる体制が整ってきたということで、医師の判断で検査ができる環境はできつつありますが、次の感染拡大防止のためには、本当に抜本的に検査を増やす、そしてそのことができる体制を整えていくことが必要だと思います。  保健所の体制についても、今も24時間体制を取っています。他の業務をしている保健師も本来の業務があります。長期間続くことを想定すれば、それに見合う体制が必要です。ぜひ検討してください。  介護施設などでは、必要があれば検査していただくということですが、ぜひクラスターを起こさないこと、犠牲になる方を出さないこと、そのことを基本に考えていただきたいと思います。  市の応援給付金です。国の持続化給付金、大阪府の給付金も営業収入で申告していなくても雑所得、給与所得で申告していても、実態が請負など、フリーランスの状態、雇用されていない状態があれば、申告できます。市だけなぜできないのか、収入が減少し、困っている人に届けるのが給付金ではないですか。制度の説明では、売上げが減少している市内の中小企業、個人事業主を応援するためとあります。確定申告の収入だけで判断するのでなく、個人事業主と証明できるものがあれば、対象にするべきです。  国もそういういろいろな声を聞く中で、拡充しています。ぜひ市も拡充して、より多くの方が困っておられる方が受けられるようにしていただきたいです。  社協の貸付けです。国が詳細を早く決めて、社協に示せば、それで済むことです。それを決めずに免除制度の徹底だけを求めるのは、本当に本末転倒だと思います。厚労省もそういう点では無責任です。でも免除制度の徹底をすることで、より多くの方が借りやすくなる、そういう制度ですので、積極的に現在の基準で免除の制度も周知していただきたいと思います。  住居確保給付金は住居を失う人を増やさないという取組です。自営業者では経費など月々で計算できない状況もあります。ぜひ実態を重視して柔軟な対話をしていただくようお願いいたします。  生活保護です。資産では、価値がある住宅であっても一時的に生活保護をかけることが私は必要だと思います。厚労省の通達には直ちに元のように経済活動が行われるものではないと考えられるとし、保護の申請を侵害しないことはもとより、侵害していると疑われるような行為も厳に慎むように徹底されたいとしています。  本当に、私は現場の人に失礼な話だと思うんですね。それなら、今の困っている人の実態に合わせた緩和を国がするべきです。そのことをぜひ国に対しても要望していただくようお願いしまして、私の質問を終わります。 ○議長(福井浩二) 中村玲子議員の一般質問は終わりました。  ここで、午後3時30分まで休憩します。      〔午後 3時 7分 休憩〕      〔午後 3時30分 再開〕 ○議長(福井浩二) 会議を再開します。  お諮りします。  本日の会議時間は、議事の都合により午後5時30分まで延長したいと思います。  これに異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(福井浩二) 異議なしと認めます。  したがって、本日の会議時間は午後5時30分まで延長することに決定しました。  一般質問を続けます。  川口洋一議員。       〔川口洋一議員登壇〕 ○(川口洋一議員) 皆さん、こんにちは。立憲主義を守り・憲法を活かす会の川口洋一です。  私からはコロナ禍の生活保護の重要性についてと生活保護担当職員の労働環境についての2項目を一般質問いたします。  前例のない新型コロナウイルス感染拡大の影響により、私たちの生活は一変しました。子どもたちがランドセルを背負って登校する姿、満員電車、人であふれる空港、大相撲、プロ野球にコンサートなど、当たり前に広がっていた光景が当たり前でなくなりました。世界の未来さえも変えてしまいました。ほんの数か月前までは安心して眠りに就けていたのに、新型コロナのせいで人や物の動きが止まり、そして多くの尊い命が亡くなりました。私に子どもの頃からずっと笑いを届けてくれたコメディアンの命も奪われました。命や仕事、日常生活が失われ、いまや住むところや食べ物にも困る、生活が困窮している市民がたくさんおられます。  本市でも濱田市長の決断で臨時議会が開かれ、様々な高槻市独自の支援策が実施されました。しかしながら、本当の意味での日常を取り戻すまでは、まだまだ多くの時間が必要であると誰もが予測する状況です。国や府、高槻市の支援も及ばずに困難を抱えている方々の最後のセーフティーネットが生活保護です。  「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」。言わずと知れた日本国憲法第25条、生存権の保障です。この生存権を担保するために設けられているのが生活保護制度です。  悲しいことに日本では、生活保護に対するイメージが悪く、差別や偏見が根強いです。本来生活保護を受けるべき状況にある方が、排除されている可能性があります。今は新型コロナの影響により、生活保護制度の歴史の中で最もその重要性が高まっていると考えます。生活保護制度が正しく理解され、必要な市民が権利として受給できる制度になることを目指して質問いたします。  まず、コロナ禍の生活保護の重要性についてです。  1つ目、生活保護に関する直近の5月の相談件数と決定件数、前年同月の件数もお答えください。また、今後の予測もお聞かせください。  2、新型コロナの影響を受け、厳しい状況に置かれている市民の皆さんが相談しやすい環境をつくるため、生活保護制度の周知を積極的に行うべきです。生活保護の周知に関して、3月以降、具体的にどのように行われたでしょうか。  3、ここに高槻市の生活保護のしおりがあります。この生活保護のしおりは、初めて生活保護制度について知りたい方に、福祉事務所が公式見解として情報をお伝えする重要な資料です。この生活保護のしおりは、本市では、何を目的として作成されていますか。  また、現在、高槻市では、この生活保護のしおりがホームページ上では公開されていません。なぜ、ホームページで公開されていないのかお答えください。  また、1ページの冒頭から開けるとすぐに、保護を受ける前のお願いというところが出てきます。直接相談や申請を行うことへの足かせになりかねないと考えますが、見解をお示しください。  4、新型コロナの影響を受けて、本市の生活保護受給者への日常の訪問活動は通常時とは違う対応をしています。どのように工夫して実施されているのか、お答えください。  5、4月7日付の厚生労働省事務連絡において、生活保護申請時の聞き取りの簡略化、資産要件の緩和、医療券の受け取りについても電話連絡で済むように緩和されました。この厚労省事務連絡を受けての本市の対応を伺います。  次に、生活保護担当職員の労働環境について伺います。  6、地区担当員について質問します。以後はケースワーカーと言います。ケースワーカーは生活保護利用者が抱えている困難の解決や自立を目指す上で、最善の方法を考え、手助けする職員です。まずは本市の現在のケースワーカーの人数と平均担当世帯数をお答えください。  また、このケースワーカーを取りまとめる査察指導員(スーパーバイザー)は何人いて、ケースワーカー何人に対して1人の配置なのかお答えください。  7、新型コロナの影響で今後、自殺者の急増が懸念されます。本市ケースワーカーに対する自殺予防のためのゲートキーパー講習の受講状況と新任ケースワーカーへの研修内容をお示しください。  8、ケースワーカーが担当する方が何らかの理由で死に至った場合、ケースワーカーの心のケアはどのように実施されていますか。  9、今からちょうど1年前、向日市のケースワーカーAが死体遺棄容疑で逮捕されました。このケースワーカーAが担当していた生活保護受給者Bが女性を殺害し、このケースワーカーA自らが契約していたアパートに遺体を隠していたが発見され、ケースワーカーAと生活保護受給者Bが逮捕されました。この向日市ケースワーカー死体遺棄事件に関して、裁判の傍聴に行くなど、何かしらの行動をされたのでしょうか。また、なぜこの事件が発生したと考えますか、高槻市の見解をお示しください。  以上、9問が1回目の質問です。答弁よろしくお願いします。    〔健康福祉部長(根尾俊昭)登壇〕 ○健康福祉部長(根尾俊昭) 生活保護についてのご質問にご答弁申し上げます。  まず、1点目の令和2年5月の相談件数でございますが108件、決定件数が27件となっております。また、令和元年5月の相談件数は115件、決定件数は22件でございます。  次に、今後の予測につきましては、新型コロナウイルスの第2波、第3波の影響次第では増加するものと考えております。  2点目と3点目の制度の周知につきましては、生活保護のしおりは適切に保護を受給していただくためのもので、随時改訂を行い、作成をしております。  また、ホームページには制度の周知を主眼として生活保護制度の目的等を簡単に分かりやすく掲載し、制度の周知を行っております。  なお、生活保護の申請につきましては、適正に実施をしております。  4点目の訪問等の対応につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、家庭訪問は必要最低限として、電話等で生活状況の確認や必要な支援を行っております。  5点目の医療券につきましても、同様の趣旨から少しでも感染リスクが下がるよう、2月末頃に医療券の申請を電話で対応する旨の周知を行っております。なお、生活保護の申請時の聞き取りにつきましても同様に適切に対応しております。  6点目のケースワーカー等の人数等につきましては、令和2年4月1日時点で、ケースワーカー40名、平均担当世帯数は約106.6世帯となっております。また、査察指導員は6名、ケースワーカー約6.6名に対して1人を配置しております。  7点目の自殺予防のゲートキーパー研修につきましては、研修等で順次、受講をしております。  また、新任ケースワーカーへの研修につきましては、先輩ケースワーカーが研修講師となり、約4か月間にわたる研修を実施しております。  8点目の心のケアにつきましては、本市では一人で抱え込むことがないよう対応しております。  最後、9点目の向日市の事件につきましては、報道等によると、組織的対応ができていなかったものと聞き及んでおります。  以上でございます。 ○(川口洋一議員) 1回目の答弁をいただきました。  新型コロナの影響を受けて、生活保護の申請が急増しているのではないかと思いました。京都の宇治市ですと、4月と5月における生活保護申請件数が前年同月比でそれぞれ71%、58%増という報道もありまして、危惧をしておったのですけど、高槻市の直近5月での前年比の相談件数は前年と比べて7件の減少、保護決定件数は6件の増加という答弁で、昨年と比べて特段増加している様子は見られませんでした。  もう少し広い視点で見てみます。今年の3月、4月、5月の生活保護決定件数が合計110件です。昨年の3、4、5月は111件、一昨年の3、4、5月も合わせて111件ですので、やはり今のところ生活保護に関しては、3、4、5月で見ると本市の新型コロナの影響による急増はないと思われます。  府内ほかの自治体の状況も見ましたところ、本市同様に例年と比べて大きな変動はありませんでした。先週ということでした。  しかし、この状況をうのみにして、楽観してはならないと私は思っています。なぜなら、先ほど中村玲子議員からもありましたが、社会福祉協議会が実施している福祉資金貸付制度が3月25日から新型コロナ対策で特例として、10万円の緊急小口資金と20万円の総合支援資金の利用者が急増、と言いますか、激増しております。4月、5月だけで、今年度の2か月だけで緊急小口資金の決定数が560件、総合支援資金の決定数が57件でした。  分かりやすくお伝えしますと、昨年度1年間の小口資金は17件でしたので、約2か月だけで昨年度の33倍、総合支援資金は昨年度3件でしたので、19件に激増しています。  もっと分かりやすく言うと、今年度のたった2か月間で小口資金で言えば、33年分ぐらいの貸付けがどっと来たという驚くべき結果です。今は何とか様々な支援策や貸付けや特別定額給付金も皆さんの元に届いてきていますので、それでしのいでいるものの、いずれ生活が立ち行かなくなり、生活保護を必要とする、そういった可能性が高いのではないかと予測をして、今、対策を立てるべきではないかと考えています。  答弁では、第2波、第3波の影響次第で生活保護は増加すると予測されましたが、予測が甘いのではないかと思います。次の波が来なくても、現時点で大変厳しいという認識を持つべきではないかと思います。  このコロナ禍にあっても、生活保護に関する特別な案内はされていないということが分かりました。ここもちょっと鈍感だと言わざるを得ません。  この5月の生活保護の相談件数は、確かに増加は見られませんでしたが、それは逆に生活保護に関する特別な広報を行っていないから相談に来られていないとも受け取れます。生活保護のしおりは、窓口に置いているだけでは私は宝の持ち腐れになると思います。  コロナ禍において、ケースワーカーの家庭訪問については、特別な事情を除いてほとんど電話での生活状況確認や支援をされていたという答弁でした。これから通常訪問に戻っていかれると思います。感染症をうつす、うつされない。細心の注意を払うとともに、しばらくの間、訪問できなかった分、生活保護受給者の暮らしの変化にぜひ十分目を凝らしていただくようお願いいたします。
     4月7日の厚労省事務連絡の対応についてですが、答弁は短かったんですが、新型コロナの影響を受けての生活保護申請時の聞き取りの簡略化、資産要件の緩和、医療券申請の電話対応への移行を厚労省の4月7日の事務連絡よりもはるかに早い、2月の時点で、2月の末に既に本市では実施されていました。これはすばらしい対応です。新型コロナの生活保護受給者への影響を予測ができたということです。それを予測した上で、事前に厚労省に連絡をして、この特別対応の許可ももらったということです。置かれるであろう状況を深く想像して、他市に先んじて実施した、本当にすごい例だと思います。  また、結果的に高槻市のこうした行動が厚労省にも波及してですね、全国への4月7日の事務連絡につながったと私は思っています。これは本当にすごいと思います。ありがたいことだと思っております。  次に、ケースワーカーの数についてなんですが、今年4月の時点で40名、平均担当世帯が106.6世帯という答弁でした。数字だけ聞くと多いのか少ないのか分かりにくいのですが、社会福祉法の第16条では、80世帯に1人のケースワーカーの配置を規定しています。高槻市では法で定められた規定よりもはるかに多い世帯をケースワーカーの皆さんが担当しているという現状は分かりました。  自殺予防ゲートキーパー研修に関しては、新任の2年目以降に順次、受講しているということです。ケースワーカー全員が受講するのはもちろんいいことなんですが、実際に困難に直面している方の自殺のサインに気づくことができるかというのが重要なことですので、受講後も定期的に再受講できるようにお願いしたいと思います。  また、ケースワーカーが担当する方が死に至った場合の心のケアについては、一人で抱え込むことのないように対応していますという短い答弁でしたが、ケースワーカーに限らず、市の職員全てが仕事を一人で抱え込むことのない、対応するのは当然だと思います。  そういった中で、市民の生き死にに関わる特別な尊い職務だからこそ、一人で抱え込むことのない対応の先にある、よりきめの細かい対応が私は必要だと思っています。  最後の向日市の事件についてです。はっきり言及されなかったのでこちらで引き取りますが、向日市の事件の裁判の傍聴に行っていないそうです。答弁では報道レベルで組織的対応ができていなかったと聞き及んでおりますという、極めて他人行儀なんですけれども、こんなに近くの自治体でですね、生活保護に関わる重大事件が発生したのに、あまり関心がないというのは私は少し悲しいと思っています。  では、2回目の質問です。  コロナ禍の生活保護の重要性について。  1、今こそ広報で特集を組むなどして、生活保護の案内を市民の皆様に特別に行うべきだと考えますが、いかがでしょうか。  2点目、生活保護のしおりは他市のしおりも参考にして、もっと見やすく、分かりやすいものに改訂していっていただきたいと思います、見解を求めます。  そして、生活保護のしおりのホームページ公開なんですけれども、これはやる気があれば今日にでもできる、すぐできることなんですね。ホームページで公開してほしいんですけれども、こちらの見解も求めます。  3点目、本市の昨年度の生活保護の不正受給の件数と不正受給額が全体に占める割合をお答えください。  次に、生活保護担当職員の労働環境についてです。  4、新型コロナの影響を受け、今後、生活保護に関する相談、申請が急増することは、私は間違いないと思っています。ケースワーカーの増員をするべきと考えますが、いかがでしょうか。  5、向日市の事件が本市でも発生しないために、何を留意して生活保護制度を実施されますか、お答えください。  6点目、生活保護費の国庫負担は4分の3ですが、まずは自治体が全額立て替えなければなりません。今までも行ってきたと思われますが、生活保護費とケースワーカーの人件費は全額国が負担するように強く求めていくべきだと思います、決意を聞かせてください。  7点目、生活保護は市民の権利ということを改めて部長の口から、憲法等25条の生存権、生活保護法第1条、こういった目的も踏まえて、市民に訴えていただきたいと思います。  2回目の質問は以上です。 ○健康福祉部長(根尾俊昭) 生活保護につきましての2問目のご質問にお答えいたします。  1点目、2点目の生活保護の案内等につきましては、ホームページには制度周知に主眼を置いた掲載を行っているところでございます。加えて、窓口では、生活保護のしおりの配架等を行い、広く周知しているところでございます。  なお、生活保護のしおりにつきましては、他市のしおりも参考に、少しでも多くの方に理解していただけるよう随時改訂を行っております。  3点目の昨年度の不正受給件数につきましては94件、生活保護費全体に占める不正受給の割合は0.34%となっております。  4点目の人員につきましては、状況に応じて対応してまいります。  5点目の向日市のようなことが起きないように、組織的な対応を取ってまいります。  6点目の費用負担につきましては、引き続き機会を捉えて国に要望してまいります。  最後に、生活保護の制度につきましては、生活に困窮された方に引き続き分かりやすく周知し、適正に実施をしてまいります。  以上でございます。 ○(川口洋一議員) 2回目の答弁をいただきました。とてもコンパクトな答弁でした。  生活保護に関する特別な広報については、眼中にないという趣旨の答弁でした。最後のセーフティーネットである生活保護が今こそ重要であると改めて訴えるべきです。  3月議会において私は、リーマンショック以上の影響があるだろうと断言しました。それから3か月が経過して、リーマンショック以上のダメージはあると誰もが今感じていると思います。  では、リーマンショック以降の本市の生活保護の推移を見てみます。リーマンショックは2008年9月ですので、2009年度から3年間で943世帯、生活保護を受ける世帯が増えました。3年間でリーマンショック後は943世帯増えた。直近5年間、今までの5年間で高槻市の生活保護世帯はどれだけ増えたか。21件です、直近5年間で21件の増。リーマンショック後の3年間では約1,000件、生活保護を受ける世帯は増えたというデータがございます。  ですので、今、リーマン以上と言われている中で、これからの数年間で1,000世帯以上の生活保護が増加する可能性があると私は思っておりますので、その備えを今のうちから手だてを打っていくべきだと考えております。  次に、生活保護のしおりについてです。ホームページで公開はしていないが、制度周知はやっていますと。窓口に置いているので、広い周知ができていますと。他市の生活保護のしおりを参考に、随時改訂を行っていますと。現状のままでオーケーという答弁でした。  本当に他市の生活保護のしおりを参考に改訂してきたのかなと私は疑問に思っています。全国には、生活保護のしおりをホームページで公開している自治体がたくさんあります。  今回の質問に当たり、何十自治体の生活保護のしおり、すぐネットでプリントアウトできますので、見比べてみました。高槻市のしおりは、ほかの自治体と比べて、ページ数が大変多いんです。23ページあるということに気づきました。  冒頭にお伝えしましたとおり、高槻市のしおりは、ページを開くとまず最初に何々しなさい、何々は駄目ですと、まずは生活保護受給へのハードルが並べられているんです、これが目に飛び込んできます。  何よりもまず初めに、憲法第25条の皆さんの権利だという保障の部分を、理念を紹介して、生活保護はあなたの権利だとお伝えすることから始めるべきであって、ほかの自治体でもたくさん見受けられるところです。高槻市のしおりの冒頭、表紙には生活保護法第1条の文言が並んでおります。それはもちろんいいことなんですけれども、やはり憲法の第25条、皆さんのそれぞれが持っているもの、権利なんだという部分をしっかりと明記するべきだと思います。  生活保護のしおりでいいますと、ここに神奈川県小田原市の生活保護のしおりというのがあります。「小田原」「生活保護」と聞いたらぴんと来る方もいるのではないかと思います。小田原市といえば、「HOGO NAMENNA」というジャンパーを福祉事務所の職員が来て、家庭訪問を繰り返していたということで全国的にも大問題になりました。小田原ジャンパー事件で有名になった自治体なんですが、今はその事件の反省の下に頑張られています。  小田原市の生活保護のしおりは、高槻市の約3分の1、8ページです。イラストを多く使って、とても見やすく、生活保護までの流れが図になっています。簡潔明瞭、とても分かりやすい。これを開くと、受給までの流れが一目瞭然なんです。相談、申請、調査、利用開始、相談についても生活にお困りだったらこうしてください。もちろん最初に憲法25条の理念であったり、生活保護法1条のことについてもしっかり触れられております。  次回改訂時には、こういった小田原市のこの生活保護のしおり、ぜひ参考にしていただきたいと思います。  高槻市の生活保護のしおりは、この10年で10ページ増えています。確かに制度そのものが複雑化・細分化する中で、それを丸々含めようと思ったら情報量は増え続けると思います。  大阪府からは高槻市のこの生活保護のしおりについては評価を受けているということを聞き及んでいるのですが、行政側の視点よりは、やはり受け取る市民がいかに分かりやすく理解できるか。勇気を出して、すごい勇気が要ると思うんです、生活保護の申請まで来るというのは。そこの第1歩を踏み出すために、どういうふうに受け取るのか、見る側が受け取るのかという部分を第1に考えていただきたいと思います。  生活保護の不正受給に関しては、全体の0.34%、1%に満たないという答弁でした。不正受給は当然あってはならないですが、必要以上に厳しく対応することで、生活保護が本当に必要な方が申請に至らず、餓死や凍死してしまうという事件が相次いでいます。北九州市では、日記の最後の1行に「おにぎり食べたい」と記して餓死された方もおりました。皆さんもご記憶にあると思います。生活保護への偏見やバッシングを生み出さない取組と不正受給の現状を正しく把握していかなければならないというふうに思っています。  ケースワーカーの人員については、状況に応じて対応してまいりますと答弁されました。社会福祉法の規定と大きく乖離しているわけですから、社会福祉法の標準数を守れていない状況を重く受け止めて適切な対応を取る、つまりケースワーカーの増員を強く求めます。  ケースワーカーほど市民一人一人の生活に入り込む公務員は私はいないと思います。だからこそ、ケースワーカーの働く環境整備をお願いしたい。  向日市に事件については、向日市のようなことが起きないよう組織的な対応をしてまいりますと1行の答弁でした。確かに、向日市の事件は組織的対応ができていなかったというのが大きな原因の一つです。しかし原因がそれだけではありません。  慢性的なケースワーカー不足があり、スーパーバイザーが、査察指導員が、ケースワーカーを取りまとめるスーパーバイザー自らがケースワーカーを担っていたという状況がありました。昨年の向日市のケースワーカー事件が起きたときの向日市のケースワーカーの平均担当世帯数が110世帯でした。先ほどいただいた、高槻市のケースワーカー平均担当数は106.6世帯でした。ぜひ対岸の火事と思わずに、向日市の検証委員会が出した報告書に目を通して、これからに生かしていただきたいと思います。  また、生活保護の費用負担については、国に要望を続けると前向きな答弁をいただけました。ぜひ国に対して強く訴えていただきたいと思います。  また、7点目の生活保護は権利という市民へのメッセージを発するような質問をしましたが、分かりやすく周知し、適正に実施するとの短いメッセージでした。今月15日の国会決算委員会で安倍総理は、文化的な生活を送る権利があるので、ためらわずに生活保護を申請してほしい。我々も様々な機関を活用して、国民に働きかけていきたいと明言されました。  ぜひですね、生活保護は憲法で保障された権利だとこれからもアピールしていただきたいと思います。必要とする市民がしっかりと受けられる体制は整えていただきたい。これから必ずですね、多くの方々が生活保護をセーフティーネットとして、命を守る最後の砦として頼ってこられると思います。どうか市民の命、そして暮らしを守っていただきたいと思います。  そして、高槻市のケースワーカーの皆さんは本当に頑張っていらっしゃると思います。ちょっと今の質問では批判的に聞こえたかもしれませんが、私は命の最前線で働いているケースワーカーの皆さん、本当に頑張っていらっしゃると思います。だからこそですね、やはり増員を検討していただきたい。  高槻市というのはですね、10年前に悲しい事件がありました。生活保護の不適正な受給があって、元課長が逮捕されるという事件がありました。その教訓といいますか、その部分を挽回するために――ちょうど濱田市長が新しく就任されたときです、ちょうど市長は市長就任1年目からこの事件対応に全力を尽くされて、そこから一つ一つ失った信頼を取り戻すために、様々な生活保護に関することを行っていただきましたし、その後ですね、生活福祉の支援に関しても2課体制を取って、ケースワーカーのバックアップ・後方支援ができる体制も整えてこられました。そういった歴史も鑑みながら、ぜひこの歴史上、稀に見るどころか初めてのコロナ禍において、生活保護によって命を救われる人が必ず出てくる。そして、生活保護によって、自立した人生を再び歩むことができるよう、ぜひ力を尽くしていただきたい、そのことをお願いして、私の質問を終わります。 ○議長(福井浩二) 川口洋一議員の一般質問は終わりました。  次に、岩 為俊議員。       〔岩 為俊議員登壇〕 ○(岩 為俊議員) それでは、私から農政とまちづくりについての質問をさせていただきます。  世界を、そして日本国を席巻する新型コロナウイルス感染症、この対策に追われている厳しい社会経済情勢の中にあっても、高槻の村々は例年どおり変わりなく水田には田植が終わり、今、15センチばかりの若い水稲苗が近づく猛暑の夏に向かって生き生きと緑一色の風情を醸し出しています。これこそ歴史豊かに続けられてきた日本の心であり、文化であり、決して消すことができない日本人の生きざま、その姿そのものであります。  今議会での一般質問は高槻市が直面するコロナ対策事業について、多くの議員各位、真剣な施策提案がなされ、そして濱田市長には日々の安全を求めての率先した事業取組を期待するところとなっております。一日も早いコロナ禍の終息を願うばかりであります。  それでは、私からは農政とまちづくりについての質問をさせていただきます。  まず、農政についての基本的な問題をお尋ねしたい。高槻市では、平成27年より、平成33年――令和3年ですが、7年間を計画期間とする高槻市農林業振興ビジョンを濱田市長は策定されました。私は農民です。先ほど中村議員からも質問がありましたので、その点も踏まえての質問をさせていただきます。  このたび、大阪府吉村知事より、私は大阪府認定地域貢献型農業者として認定を受けました。本当に厳しい農業を取り巻く情勢にあって、日本国の真髄を守り続ける農業者として強い覚悟で今春も米づくりに成合の片隅で打ち込んでおります。  私は議会では、市民連合議員団の一員ですが、たまさか、会派4人全員、農業に従事するという不思議なご縁でつながっています。  高槻市は、今日まで農業施策にあって、常に一生懸命取り組んでこられたと私は評価しています。しかし、それぞれの局面において、行政としての取組、進め方にあってその成果はどのようであったか、厳しく問われねばなりません。  農林業振興ビジョンの計画期間、残り1年となった今日、その総括が必要であります。そして、次なる令和時代の農政の在り方はどのように進めるべきか、検討が求められていると私は考えます。高槻市政の農業に対する熱いまなざし、農民たちは待っています。これまでの施策の進め方と今後の展開はどうあるべきか、お聞かせください。  次に、農業に関する若干の質問をさせていただきたい。市内一円水田が広がっております。北は樫田から南は柱本、高槻全体での面積は今、何ヘクタールでしょうか。全農地のうち、水稲作付面積を教えてください。  水田耕作には、水が不可欠です。高槻の水田は北部地区は河川の自然水に依存していると考えますが、今日の夏の高温環境の中で渇水対策は十分なされているのかどうか、行政としてしっかり見届けていただきたい。  また、南部地区、いわゆる五領から大冠、三箇牧ですが、淀川の水に頼っております。どのように取水されているのか、具体的に教えてください。  次に、JAたかつきとの関係です。私自身、地域の実行組合のお世話をしております。組合の仕事の大半は、JAたかつきとの関係です。野菜苗はじめ、水稲苗、肥料、資材、刈取り、もみの持込み、乾燥から脱穀、米の買取りまで、米に関する全てにわたってJAたかつきとの関係なくして今日の稲作農業は成り立ちません。これは全国的にも共通しています。  JAたかつきの組織にあっても、正組合員としてその一画を担っております。組合員を代表しての年1回の総代会、500人近い大会には市長も出席され、そこで1年のJAたかつきの方針が決定されます。JAたかつき理事の選出も10地区ある実行組合長会より選出されます。高槻市政は、JAたかつきとどのような連携をされているのか、具体的にお答えください。  さて、令和2年第3回臨時会、5月22日本会議において、コロナ禍対策として、市長は高槻産米の購入について、高校生等の世帯へ支援目的として1人10キログラムの高槻産米を支給する契約議案を提出され、地産地消を図る観点から、1万人に100トン、3,550万円でJAたかつきとの契約案件、市議会は可決いたしました。  この議案の質疑過程において、一議員から、コロナ禍で多くの方々が苦しんでいる状況において、高校生等への支援だとしながら、実際には火事場泥棒みたいなことをしようとしているのではないか、との発言がありました。その意味するところは、JAたかつきが混乱の最中を利用して、火事場泥棒のように米を高槻市に売りつけた。いや、高槻市長が火事場泥棒のように買い取ったということでしょうか。そのように受け止めました。私をはじめ、市の全農民の大半の米を買い取っているのはJAたかつきです。では、私たち高槻の農民はこの火事場泥棒に加担していたのでしょうか。  議員それぞれが高い見識を持って、議会制民主主義をしっかりと守っていかねばなりません。この大切な議場で、高槻市長はじめ、JAたかつき、そして高槻市の農業者全員が火事場泥棒呼ばわりされたと私は思いました。これは議員に許された発言、言論の自由だと言えるでしょうか。一議員として私は非常に残念でなりません。広辞苑によれば、「どさくさまぎれに不正な利益を占めるもの」と書いております。  質問を続けます。この6月15日でした、成合南土地区画整理組合事業が、高槻インター周辺で進められております。10年近い時間をかけ、今日に至っております。ついに全関係者の合意形成がなされたと実行組合長の私へ連絡がありました。農業者を中心に、関係地権者全員は、円満に事業のスタート台に立たれました。  成合南の町の土地所有者に対し、農地等土地利用検討委員会を立ち上げ、勉強会を続けられ、今日に至った関係者の忍耐、そして、努力に本当にご苦労さまでしたと申し上げたいと思います。この間、都市創造部都市づくり推進課の職員の皆さんにも御礼申し上げます。これからが事業の本番です。新しい企業誘致等、準備され、すばらしい町が一日も早く誕生することを期待しています。  高槻市は、成合をはじめ、新名神高速道路等の沿道のまちづくりを重要な施策として取り組み、新名神・交通体系等対策特別委員会で審議が続けられております。この沿道は、都市計画区域にあっては市街化調整区域に大半存在しております。成合の新名神周辺、土地区画整理事業にあっても、市街化調整区域で90%が農地でありました。成合地区全域の農地20ヘクタールの内、南地区10ヘクタールを対象とした事業として取り組まれました。  彼らの大半は農民です。成合の実行組合員です。自分たちの土地をどうすべきか、専門家と共に勉強され、行政の支援を得て、農民自身が主体となって今日に至りました。私はこの姿をずっと見詰めてまいりました。  これからの農政の展開、それは農業そのものの厳しい環境にただただ手をこまねいているのではなく、農業とまちづくりを一体とした考え方が必要だと確信しました。  濱田市長は、平成30年度施政方針において、桧尾川以東のJR鉄道沿線に、新駅設置と新しい市街地形成の可能性について検討したいと表明されました。五領地区に対し、市長は住民へ新駅構想を投げかけたのであります。周辺の住民にとっては、青天のへきれきと言える提案でありました。  議会では、早々、各議員から質問がありました。私はこれに関しては、今日まで発言しておりません。成合でのまちづくりが住民合意で動き出した今、新名神の淀川架橋から梶原地区住民の図上50メートルをまたぐ高速道路建設、前島地区の十高線未着工1,000メートル問題、府道高槻東道路の十高線との接道等、大幹線道路の建設ラッシュを迎えようとしています。このような状況をにらんでの新駅の投げかけ、市長から住民への勇気ある問題提起だと私は評価しております。市街化調整区域で農地を持つ多くの農民にとって、この五領地区のまちづくりへの参加が始まったわけであります。  お尋ねしたい。さいは投げられました。JR、阪急、171号、さらに十高線各沿道に散在する多くの農地所有者、彼らがどう反応するかにかかっています。30年3月議会には研究予算も計上されました。都市創造部から委員会協議会へ案件資料が平成30年12月11日、31年3月11日、令和元年12月5日とそれぞれ行政の取り組む決意として、資料が提出されております。しかし、まだまだ行政の研究レベルの段階であって、その対象となる広大な農地の地権者等、彼らがどのように受け止めていくか、これからです。彼ら自身が真剣に考えねばなりません。  行政は彼らが考え、集まり、まとまっていくための土俵づくりが仕事です。農業を守り続けてきた農民は頑固でわがままです。しかし、行政の強い決意を感じたとき、彼らは安心した行動を取ると私は信じております。  今後の進め方の資料の中に、地域住民のまちづくり意識の醸成が指摘されています。彼らの地域、それぞれ長い歴史の中で特徴ある農業環境をつくり上げてきました。これからは、自分たちの未来を生きるためのまちづくりを自分たちでつくり上げていくんだという意識を醸し出すには、行政は何をなすべきか考えねばなりません。行政から農民へバトンを渡す。今、レベル2の段階に入ったと私は見ています。これまでの取組と今後、どのように進められますか、ご答弁いただきたい。  以上です。    〔街にぎわい部長(中川洋子)登壇〕 ○街にぎわい部長(中川洋子) 農政についてご答弁申し上げます。  1点目の農業施策のこれまでの進め方と今後の展開についてですが、本市は水と緑豊かな自然環境に恵まれたまちであり、その中で農産物の供給、環境保全、学習の場の提供等の多面的機能を持つ農地は次世代に引き継ぐべき貴重な財産です。  本市では、平成22年に高槻市農林業の活性化に関する条例を制定し、これまで農林業振興ビジョンに基づき、その最も重要な担い手である農業者を支援するとともに、農業者や関係団体と連携して、様々な農業体験イベント等も実施し、農業に対する市民の理解を深める取組を積極的に進めてきたところでございます。  今後とも市、市民、農業者等が一体となって、農地の保全と利活用に取り組むことにより、農業の持続的発展を図ってまいります。  次に、2点目の市内の水田面積及び水稲作付面積についてですが、国の統計調査によると令和元年の市内水田面積は555ヘクタール、そのうち水稲作付面積は368ヘクタールとなっております。  次に、3点目の南部地域における農業用水の取水についてですが、南部地域では神安土地改良区が管理する三箇牧揚水機場、高槻市東部土地改良区が管理する五領揚水機場において淀川からポンプで取水しております。  次に、4点目のJAたかつきは、農業者の営農と地域農業の振興に寄与し、また地域に貢献することを目的に事業活動を展開されております。本市においても、JAたかつきは市内農林業に対する市民の理解を深める上で重要なイベントである農林業祭を協働で開催するほか、米の需給調整に係る国の経営所得安定対策を連携して推進するなど、各種農業施策を展開していく上で、重要なパートナーと認識しております。  以上でございます。    〔都市創造部長(新井 進)登壇〕 ○都市創造部長(新井 進) 五領地区のまちづくりに関するご質問にご答弁申し上げます。  当該地区につきましては、高槻インターチェンジや高槻東道路の開通等により交通利便性や土地利用のポテンシャルが向上しており、この機会を的確に捉え、地域にふさわしいまちづくりを行うことで少子高齢化や今後の営農等の地域課題の解決とともに、定住人口の増加や産業の活性化等が期待できることから、平成30年度からJR西日本と共に、新駅設置と新たな市街地形成の検討を進めてございます。  これまでの具体的な取組についてですが、まちづくり勉強会などの地元まちづくり活動の支援や地域にふさわしい土地利用の在り方を検討するとともに、企業への市場調査や農地所有者等へのアンケート調査を実施いたしました。  今後の取組方針についてですが、本市といたしましては、これまでの取組成果を踏まえ、当該地域のまちづくりが地域にとっても本市にとっても望ましいものとなるよう、JR西日本と新駅設置や新たな市街地検討のさらなる深度化を図るとともに、引き続きまちづくり勉強会や講演会等を開催しながら、地権者組織の設立等に向けて地域と共に取り組む考えでございます。  以上でございます。 ○(岩 為俊議員) ご答弁ありがとうございました。
     今日は、農政まちづくりについて質問しましたが、1点目の農林業振興ビジョンですね、これは残り1年になったと。その総括をですね、いわゆる事務的ではなしに、現場を十分踏んでいただいて、実行組合長会が各地区にあります、農協の支店に全て集まって会議をやっておりますが、先ほど答弁がありました需給調整、これも農協の支店で市の職員と農協と、地元は実行組合長が集まってやっております。  そのように、部長も新しく就任されましたので、現地へ赴かれて、勉強していただき、しっかりした、いわゆる新しい今後の展開がどうあるべきかという議論を、先ほども中村玲子議員からもありましたが、ぜひともしっかり、特に令和時代という新しい時代ですので、頑張ってください。  特に、農業に関しては、農林業全般のうちに農業、水田耕作、これが全国的に崩れ出すと日本の国土は崩壊します。だから、政権政党も一生懸命国で政策を立ち上げ、あらゆる施策を全国に展開していると。その一角に高槻市もあるわけです。  そして、その片一方の力は農協団体です。いわゆるJAたかつきです。米の買上げ、これは非常に切実な問題になっております。自由競争の中で経済価値というのは競争の中で襲われていますから、それをいかに一定のレベルで守っていくか。これは国、JA、全国共通の課題で、高槻も農民の米を買い上げていくと、安定した価格で買うと、そういう裏では経済的な問題が存在しております。それはそれとして、やはり地域を守る、今までの歴史を守っていくという農民の強い力がまだまだあります。  そこで、新しいまちづくりをどのように追いかけていくか。いわゆる、先ほど成合の例を出しました。おかげさまで円満に収まって、今工事も始まっております。  そして、これから五領、都市創造部長も答弁しておりましたけれども、五領地区の市街化調整区域の農地、これをどう取り扱っていくかというのはこれからもう一度説明しますが、高槻の大きな市街化調整区域における農地をどう取り扱うか。ただ田んぼにしておけというわけにはいきません。現実に生活、生きていく、農業を継続させていくという温かい心で対応していただく、これは市長も十分ご理解いただいておると思います。  そういうことで、これから農林振興ビジョンは大きな転換期にあると思います。単なるビジョンの修正ではなしに、いわゆる農業そのもの、林業も災害で崩壊しました。以前質問しましたが、四、五十年たった途端に潰れてしまうという、こういう自然の厳しい高槻で現実に起こっております。そういう中で、農林振興ビジョン、単なる審議会で議論するのではなしに、職員が一生懸命――今非常に優秀な職員がたくさんおりますから、勉強していただいて、つくってください。  そして、先ほど言いました高槻市内には、まだ368町歩ですか、の水田が散らばっております。そういう非常に都市型のですね、36万都市で、まだまだ都市としての大改革に向けての農地の活用の仕方、これも大いに期待できます。  先ほど、水の問題も見ました。大冠一帯は淀川から取水して流していると。神安・東部土地改良区、そういう団体は一生懸命やっておられる。それもいかに農地を、農民を守るという一つの使命を受けての仕事だと思っております。環境も良くなっております。三箇牧の水路は非常に美しくなっております。  そういうことで、ぜひともですね、JAたかつきとの関係も答弁されました、そういう高槻市、そしてJA、我々農民の連合会、実行組合長連合会ですね、そこでしっかりと議論していただいて、新しい農業づくり、農林業の改革・改善、ビジョンを進めてください、お願い申し上げます。  次に、五領地区、ちょっと触れましたが、これは梶原、その村の上を50メートルですか、数十メートルの幅で橋が渡るわけです。誰も想像していなかったことがこれから起こります。下は農地です、村です。そこへだっと乗ってくるわけです。成合の場合は、当初計画のときに、山の中へ入れということで、山の中をぐるっと回りました。しかし、あそこは真正面で村を直撃してくる。  そして、東道路、十高線問題、それから高槻の税収を含めての土地活用、これは五領においてしかないと私も見ています。そういう意味で市街化、市街地づくりの考え方も先ほどおっしゃっておりますが、それをどのように、今ばらばらの農地の集落を勉強をしていただくかということは、行政の職員、もう汗をしっかりかいてもらって、入っていくということがまず大事だと思います。  そして、そういう組織づくり。研究してよっしゃと言うまで勉強していただく。まして今回、総合計画、10年先のビジョンを濱田市長の下でつくろうとしておられます。審議会も始まっています。今ちょっと会議が止まっていると聞いておりますが、市街化調整区域にこだわることなしに、市街化調整区域をどう展開していくか。新しい道路問題の中でどうしていくかということが、住民が非常に不安定になっております、どうなるんだと。そういう意味で、しっかりと役人が対応してあげるということを私から強くお願いして、これから今日は一つの問題提起という形で質問させていただきました。よろしくお願いしたいと思います。  以上で終わります。 ○市長(濱田剛史) 農業は国の根幹でありますし、また高槻市におきましては非常に、最も重要な産業の一つであると認識しております。議員のご意見のとおり、これからも農業振興に全力で取り組んでまいりたいと思っております。  また、五領地区のまちづくりにつきましては、高槻の歴史に残る大きなプロジェクトでありますし、また、事業を進めるに当たりましては、地元の皆様のご意見をしっかりお伺いをしながら、そしてまた地域の歴史や文化を大切にしながら、まちづくりを進めてまいりたいと思っておりますので、今後ともご理解、ご協力のほう、よろしくお願い申し上げます。 ○議長(福井浩二) 岩 為俊議員の一般質問は終わりました。  以上で、一般質問を終結します。  以上で本定例会に付議された事件及び議案の審議は全て終了しました。  したがって、本定例会はこれで閉会したいと思います。これに異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(福井浩二) 異議なしと認めます。  したがって、本定例会は本日で閉会することに決定しました。  閉会に先立ち、市長から挨拶があります。      〔市長(濱田剛史)登壇〕 ○市長(濱田剛史) 閉会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。  本定例会は、今月11日の開会以来、本日に至るまで16日間にわたり開催されてまいりました。  その間、議員各位におかれましては、ご提案申し上げました議案に対し、それぞれに適切なご決定をいただき、誠にありがとうございました。  今議会におきまして、議員各位から頂きましたご意見、ご指摘等につきましては今後、その対応に十分留意しながら、市政運営に取り組んでまいります。  また、ご議決いただきました市民、事業者に対する支援策につきましては、早急に準備を進め、実施してまいります。  さて、ここで東上牧に所在する島本町衛生化学処理場について、ご報告いたします。  平成28年12月にご議決いただきました高槻市と島本町とのし尿及び浄化槽汚泥処理に関する事務の委託に関する規約の附則に基づき、島本町において施設の解体撤去及び整地を完了され、来月1日付で跡地の譲与を受けることとなりました。跡地につきましては、島本町の財産の譲与に関する条例の趣旨に鑑み、公園としての活用を基本に検討を進めてまいります。  次に、訴訟事件につきまして、ご報告いたします。  まず、本年3月議会でご議決いただきました消防救急デジタル無線設備製造請負契約に関する損害賠償請求事件につきまして、今月17日、大阪地方裁判所に提訴いたしましたので、ご報告申し上げます。  次に、平成27年度の土地の価格に係る審査申出に対し、本市固定資産評価審査委員会が行った決定の取消しなどを求める訴訟について、今月18日、大阪地方裁判所において判決の言渡しがあり、判決は原告の請求を全て棄却するもので、本市の全面勝訴でありました。  次に、天神町1丁目において、本市が道路整備の際に設置した道路側溝及び集水ます等が原告所有の土地に設置されたとして、これらの撤去と土地の明渡しを求めた訴訟について、今月18日、大阪地方裁判所において判決の言渡しがあり、判決は原告の請求を全て棄却するもので、本市の全面勝訴でありました。  最後に、新たに提起された訴訟事件についてですが、本市が行った指定居宅サービス事業者等の指定取消処分、及びその処分に基づく介護給付費の返還決定処分等について、その取消しを求める訴訟が提起され、今月17日、訴状及び呼出し状が大阪地方裁判所から本市へ送達されました。  本市といたしましては、訴訟代理人を選任の上、適切に対応してまいります。  以上で、行政報告を終わらせていただきます。  さて、本市では、先月6日を最後に、新型コロナウイルス感染症の新たな感染者は確認されていませんが、効果的なワクチン開発や治療法が確立するまでは、第2波、第3波の感染拡大の脅威は続くと予想されます。今後も引き続き、新型コロナ防衛アクションに基づき、市民の健康を守るための施策に取り組むとともに、市民生活や企業活動を取り巻く状況などを注視し、国や大阪府、関係機関と連携を図りながら、適切かつ迅速に対応してまいりたいと考えております。  そうした中で、議会を招集する時間的余裕がない場合には、専決等により対応させていただく可能性もございますので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。  最後に、間もなく7月、梅雨明けとともに夏本番を迎えますが、議員各位におかれましては、健康にはくれぐれもご留意いただき、引き続き、本市発展のため、ご活躍いただきますようご祈念申し上げまして、閉会に当たりましてのご挨拶とさせていただきます。 ○議長(福井浩二) 市長の挨拶は終わりました。  議長から一言ご挨拶を申し上げます。  本定例会は、去る6月11日に開会以来、本日まで16日間の会期で開会されたところですが、議員各位には、提出された人事案件、契約案件、条例案件、補正予算案件など、重要な議案に対し、本会議、委員会を通じて終始極めて真剣なご審議をいただき、それぞれ適切な結論を得ることができました。ここに厚く御礼を申し上げます。  間もなく梅雨も明け、本格的な夏を迎え、さらに暑さが厳しい季節となります。議員各位におかれましては、時節柄、十分にご自愛の上、引き続きのご活躍をお願い申し上げまして、閉会のご挨拶とさせていただきます。  長期間、本当にありがとうございました。  これで、令和2年第4回高槻市議会定例会を閉会します。      〔午後 4時35分 閉会〕  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。  議  長  福 井 浩 二  署名議員  森 本 信 之  署名議員  岡 井 寿美代...