• "森林づくり"(1/1)
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  1. 滋賀県議会 2024-03-08
    令和 6年 3月 8日環境・農水常任委員会−03月08日-01号


    取得元: 滋賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-17
    令和 6年 3月 8日環境・農水常任委員会−03月08日-01号令和 6年 3月 8日環境・農水常任委員会              環境・農水常任委員会 会議要録                                開会 11時25分 1 開催日時      令和6年3月8日(金)                                閉会 14時16分                         (休憩 11時51分〜12時59分) 2 開催場所      第三委員会室 3 出席した委員    周防委員長、駒井副委員長             谷委員、田中(誠)委員、小川委員加藤委員、             有村委員中沢委員 4 出席した説明員   森本琵琶湖環境部長および関係職員 5 事務局職員     光野主査、福野主任主事 6 会議に付した事件  別紙次第書のとおり
    7 配付した参考資料  別紙のとおり 8 議事の経過概要   別紙のとおり                  議事の経過概要 開会宣告  11時25分 《琵琶湖環境部所管分》 1 議第40号 滋賀県立自然公園条例の一部を改正する条例案 (1)当局説明  辻田自然環境保全課長 (2)質疑、意見等 ◆中沢啓子 委員  活用するのは非常にいいことだと思います。ただ、資料1の最後に書かれているように、何か問題が起こったときにどうするのかに関しては、県においてしっかりと現地確認されたり、日頃から少し気をつけられたり、そういった対応をされるのでしょうか。一度問題が起こってしまうと、自然環境が大きく破壊されてしまいますので、事後的にどうにかなるような話ではないことが多いと思います。そうなる前にしっかりと事業者と話をして、適正に活動を続けていただくということが大事かと思うので、県としての取組を教えてください。 ◎辻田 自然環境保全課長  資料1の主な改正内容の1や2で創設する制度に基づいて事業を行われる方については、計画段階から相談を受けて、適正な実施になるように指導していきます。また、そもそも計画に反する開発等をすること自体、無断でやってはいけないことですが、計画と違うような開発等をしてしまい、環境破壊等のひどい状況となってしまった場合には、原状回復など適正な指導に努めさせていただくこととなります。そのようになる前に事業者から県に相談するよう指導に努めたいと思います。  県内公園地域の面積が広いため、随時パトロールをするのはなかなか難しいところですが、大がかりな設備等をつくる場合は、他法令にも触れることがありますので、公園を管理する部局だけではなく、その他の法令を所管する部局や市町とも連携し、適正な指導に努めたいと思います。 (3)採決  全員一致で原案のとおり可決すべきものと決した。 2 議第42号 滋賀県環境影響評価条例の一部を改正する条例案 (1)当局説明  明石環境政策課主席参事 (2)質疑、意見等 ◆加藤誠一 委員  本条例案については特に問題ありません。1点伺いたいのが、資料2の3ページで、環境配慮基準については3月末までに策定予定だと記載されています。もう今は3月上旬ですが、策定状況はいかがでしょうか。間違いなく3月末に策定できるのでしょうか。また、何か大きく変わる点があるのでしょうか。 ◎明石 環境政策課主席参事  環境配慮基準については総合企画部CO2ネットゼロ推進課において進められており、予定どおり3月末には完成すると聞いております。 (3)採決  全員一致で原案のとおり可決すべきものと決した。 3 旧RD最終処分場における産廃特措法事業完了後の取組について (1)当局説明  湯木琵琶湖環境部管理監 (2)質疑、意見等 ◆小川泰江 委員  本当に大変な事例だったと思います。跡地利用の部分なのですが、今栗東市が立ち上げたホースパーク構想と関係があるのでしょうか。少し確認させてください。 ◎湯木 琵琶湖環境部管理監  従来から健康運動公園として栗東市で計画されている事業かと思います。先ほども申し上げました山手幹線を挟みちょうど隣接しているという位置関係です。基本的に旧処分場の下流地域に当たりますので、現在も井戸等で水質調査等を行っているという場所です。もちろん旧処分場部分と運動公園とは直接関係しませんが、跡地協議会において、栗東市としてのまちづくりと連動して情報なども頂きながら、周辺住民の方とは、将来的にどのような関係性を踏まえて利用をしていくかについて、非常に興味を持って議論していただいているところです。  先ほど申し上げました跡地協議会の構成員には市も入っておりますし、そこから周辺の開発状況について情報を共有していただきながら、県、市および周辺自治会、この3者で方向性を考えていきたいと考えております。 ◆小川泰江 委員  隣接地ということで、先ほどの御説明ですと次に有効活用するにも10年ぐらいは様子を見るというような趣旨に受け取れたのですが、それぐらいのスケジュール感ということでしょうか。 ◎湯木 琵琶湖環境部管理監  資料3の6ページ、(6)跡地利用の検討の右の図を御覧願います。全国的に最終処分場跡地利用については、中段に記載の暫定的な土地利用ということで、外部への支障が一定程度なくなった時点で、建物等はなかなか難しいのですが、例えば緑地帯や公園、グラウンドなど、安定化を待たずに暫定的に利用する形態がよくみられます。この旧RD最終処分場の跡地につきましても、地域住民との協定で、令和7年度末に対策工事の有効性について確認しなければならず、それまでに何か対策工事に問題があれば、掘削も含めてもう一回安全性を検討することになっています。そのため、対策工事の有効性の確認までは利用することがなかなか難しいかと思いますが、確認後は10年を待たずに暫定的な利用も含めて検討を進めてまいりたいと思います。 ◆中沢啓子 委員  資料3の5ページの(4)行政代執行費用の求償についてですが、どのタイミングから救済措置が取られたのでしょうか。当時のかすかな記憶を頼りに話をしていますが、裁判等で争った中で、仮差押えはできない状況だったように思います。当時、三重県でも同様のことが起こっていて、差押えのタイミングで、既に事業者の財産がどこかに移されてしまうなど、様々なことができるタイムラグができてしまい、すぐに差し押さえができなかったことがあり、法改正が必要なのではないかといった議論が巻き起こったと思います。  本件においても、当時仮差押えに行くのに少しタイムラグができてしまい、すぐできなかったのでしょうか。それとも仮差押え自体はできた、もしくは事後的にきっちりと差押えができた結果、資料3の5ページに記載の約5,000万円の回収につながったのでしょうか。その辺について教えていただきたいと思います。 ◎湯木 琵琶湖環境部管理監  今回、新たな財産が発見されて、差押えを一部進めることができました。これは、行政代執行の際に一定の調査の結果判明したものであって、過去に裁判を通じて争った差押え等とは別の手続きです。今回の行政代執行法上の差押えについては、滋賀県の権限で差押えを行うことができますので、裁判所の許可等は要りません。  また、滋賀県が調査権限も持っていますので、今回の調査で財産が発見されまして、それについて差押えをし、競売にかけたところ応札がありましたので、その分を換価処分し収入することができたのが、約5,000万円ということです。 休憩宣告  11時51分 再開宣告  12時59分 4 造林公社あり方検討について (1)当局説明  樽谷森林政策課長 (2)質疑、意見等 ◆中沢啓子 委員  資料4を見ていると、滋賀県の南部地域だけを航空レーザー計測されたということで、滋賀県全体は見ていないのではないでしょうか。南部地域だけだと公社林の面積全体の10分の1ぐらいしか確認できていないのではないですか。 ◎樽谷 森林政策課長  現在、航空レーザー計測で解析ができているのが県の南部地域ということで、大津市と甲賀市で航空レーザー計測を行っております。本年度は高島市、長浜市の湖北地域、そして来年度は、残りの地域を解析する予定です。  この大津市と甲賀市の南部地域について、造林公社保有面積は、約4,000ヘクタールほどありますので、造林公社保有面積全体、2万ヘクタールのうちの大体5分の1程度ということになっております。  木の生育状況についてですが、湖北地域では雪害等により南部に比べて生育状況が悪い傾向にありまして、県南部地域で現在生育状況が悪いということですと、湖北地域はもっと見込みがない状況が予想されます。もちろん改めてきちんと全体の解析はしていきたいと思っておりますが、材積という観点で見ればかなり厳しい状況であるというところです。 ◆中沢啓子 委員  造林公社の保有する森林のうち湖北は、もう本当にひどい状況だということを、今回問題視される随分昔から聞いていました。おっしゃるとおり高島市などで雪害があります。  また、そもそもの話として、随分昔に造林公社にいらっしゃった方から聞いた話ですが、当時ヘリコプターで苗を持っていって植えていたようです。ヘリコプターでしか運べないところに苗を植えたら、切り出す時を含めて管理が大変だということは明らかです。結局、今造林公社の方々もそのような奥地に施業に入るのが大変な状況となって、管理が行き届いておりません。そんなことをしている過去がありますので、本当にどこがどれくらい大丈夫なのかしっかりと把握できているのでしょうか。  今回の問題について、当初は、確か道から500メートルまでの木を何とかしようという話から始まっていたと思いますが、今ではそれもなかなかしんどくなってきていると思います。今後100年の森づくりということを考えるのであれば、その500メートルよりも奥地の木は手が出せないので放っておいてもよいという話にはなりません。針広混交林にするという県の森林環境税を入れた施策にしても、年間で実施される面積は非常に小さいので、その施策で県全体の森林政策が全て解決できるような状況ではないと思います。そうすると、本当に造林公社の保有する森林を含めて、県全体の森林政策として、根本的にどうするのかということを、真剣に考えないといけない時期に来ていると思います。  同様に、変更契約についても、立木のまま返されているところが結構あるはずです。沿道から500メートル以内は、伐採した木を排出するところまで契約変更によって何とかしようという話でしたが、沿道から500メートル以上の奥地は、もう立木のまま返すという内容になっているのではないでしょうか。そうすると、今まだ預かっている部分や変更契約で返還されてしまったけれども、立木のまま返されても土地所有者はなかなか手が出せないだろうという部分も含めて、滋賀県全体の森林をどうするのかという根本的なことまで考えないといけない状況だと思います。  最後に、思っていたよりも生育状況が悪いのは、道から500メートル以内の何とか切り出せると思っていたところが想定よりも悪くて30%だったということなのでしょうか。それとも全体を見て、もともともう手放していた、随分前からもう施業に入っていなかったところも入れて想定の30%という話なのでしょうか。30%の意味合いも教えてください。 ◎樽谷 森林政策課長  委員御指摘のとおり、今後100年の森づくりを考えたときに、現在、造林公社と契約している相手方の契約履行をどうしていくのかが課題となります。造林公社がどういう在り方になるのか分かりませんけれども、仮に個人にお任せすることとなっても、果たして本当に森林の機能を守っていけるのか懸念があります。滋賀県の立地上、京阪神地区の上流域として琵琶湖を預かっていますので、その水源を適切に守っていかなければなりませんし、公の役割も必要だと思います。そういったことも含めて、今後、森林審議会で検討していきたいと考えております。  それから、想定の3割の話ですが、こちらは特定調停のときに非経済林と経済林を区別して、経済林で188億円を返すというようなスキームができたわけですけれども、この188億円の経済林のところで材積量がないと判明したところです。 ◆中沢啓子 委員  先ほどの御説明で南部地域が全体の5分の1、2万ヘクタールのうちの4,000ヘクタールだとおっしゃっていましたが、そのうち経済林はどれぐらいなのでしょうか。 ◎樽谷 森林政策課長  正確には経済林ではなく、採算林と呼んでいますが、2万ヘクタールのうち1万3,000ヘクタールを採算林として経営管理していく予定となっておりまして、それ以外の森林について土地所有者にお返しをしていくところです。ただお返しするだけではなくて、環境林整備事業や県民税の財源を使ってきちんと針広混交林化を図るような施業をしてからお返しすることを予定しております。 ◆中沢啓子 委員  7,000ヘクタールは土地所有者に返され、残りの1万3,000ヘクタールは何とか木を伐採し出していこうということです。そうすると変更契約によって分収割合を9対1にしたのが1万3,000ヘクタールとなりますが、そのうち大津市や甲賀市の南部地域で今この材積量が想定の30%だとおっしゃっている面積はどれだけになるのでしょうか。 ◎樽谷 森林政策課長  今手元にデータがないので、また後ほど説明させていただきたいと思います。 ◆小川泰江 委員  素朴な疑問ですが、想定よりも森林の生育状況が悪い原因は何でしょうか。また、これは公社林に関してのみなのか、滋賀県全体で何かそういった傾向にあるのか、分かっているようでしたら伺いたいと思います。  また、御説明の最後のほうで、これからの在り方についてあらゆる選択肢を検討したいとおっしゃいましたけれども、どんな選択肢があるのだろうかと思いまして、これもお答えできる範囲で伺えたらと思います。 ◎樽谷 森林政策課長  県内の他の森林に比べて、公社林が特に悪い状況です。やはり杉やヒノキを植える際に、適地に植えられていなかったことが原因としては大きいと思っております。滋賀県の公社林を見てみますと、山の低いところは天然林として広葉樹が生えていて、山の高いところに人工林が造成されております。特に標高の高いところにおいて、人工林の成長がよくない箇所が多くあります。雪害や獣害などのいろいろな外的要因もあるかと思いますけれども、やはりきちんとした場所、杉であれば杉の適地、ヒノキであればヒノキの適地がありますので、適地に植えることと適切に施業を行うことによって木の成長が促されると考えております。生産森林組合であったり、民間事業地であったり、滋賀県の造林公社以外では杉もヒノキも一定成長しておりますので、公社林において特に成長のよくない林が多い状況です。  あらゆる選択肢について、いろいろな形態があるかと思います。他府県では造林公社を解散して県営林化し、分収造林契約をそのまま県が行うというような形態を取っているところもあります。造林公社を今後どうしていくのかについていろいろな選択肢がある中で、造林公社を存続した上でどうしていくのかということや、仮に造林公社を解散してその後どうしていくかといったやり方も検討する必要があるかと思います。どういったやり方が滋賀県の森林にとって最もよいのかという視点や、分収造林契約の契約者にとってよいのかという視点も含めて、総合的に考えながら検討していきたいと考えております。 ◆小川泰江 委員  そもそも適地に植えていなかったということで、もう何十年にわたるような話にもなってくるのだろうと思います。先ほどのヘリコプターでしか行けないようなところに苗を植えていたといった過去の対応や、今おっしゃったような経済林でも適地に植えられていなかった状況ということで、本当に長年にわたるツケが回ってきている気がします。  あらゆる選択肢についても、これをやったからといって即改善するという政策は経済的に難しいと思いますが、何とか県民のために、所有者のために、少しでもましな解決が図れるように注視していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ◆加藤誠一 委員  先日の代表質問を含めていろいろ話に出ていますけれども、造林公社経営検証委員会森林審議会は、近々立ち上げられるのでしょうか。 ◎樽谷 森林政策課長  森林審議会については、1月17日に諮問いただきまして、そこでスタートを切ったところです。造林公社経営検証委員会は、来月以降に立ち上げたいと思っております。有識者を誰にするか等について検討しているところですので、来年度からしっかり検討できるように適切に準備したいと思っております。 ◆加藤誠一 委員  これまでもいろいろな公社がありまして、公社によって全然形態が違います。昔、下水道関係の公社がありましたが廃止されましたし、最近では滋賀県土地開発公社について、土地があるだけで、その他の部分は塩漬けになっているという問題もあります。今回は資料4の3ページに書いてあるように、過去の公社と異なる視点、例えば森林の公益的な役割に関する部分がありますので、造林公社自体の在り方も含めて、ぜひともいろいろな視点で議論してほしいと思います。  造林公社経営検証のみの視点で議論すれば単純な話で、想定していただけの木が伐採できないのであればもう後は経営できないという話しかありません。誰がどのように言っても弁済原資となる木が無い以上、経営を復活することができないわけです。そういった経営の話もいいのですけれども、議論をするならば、公社林の公益的機能などの話もしてほしいと思います。  また、経営の話をされるのであれば、過去の経緯についても遡って、その当時の判断がどうだったのかについても議論するべきです。例えば特定調停をしたときの判断などです。先日の川島議員一般質問で少し過去の話がありましたけれども、もしあのとき特定調停をしていなかったらどうなっていたのか、いろいろなケースがあると思います。そういう意味では、この機会に目の前のこの公社をどうしようという経営の話もありますけれども、やはり遡って当時の判断がどうだったのか、川島議員一般質問に対する知事の答弁も踏まえて、造林公社経営検証委員会の運営をしてほしいと思いますので、よろしくお願いします。  それから、既に第三期中期経営改善計画で令和7年までの計画に沿って動いていると思います。その計画に基づいて県が指導しているわけです。今造林公社がこういう状況なので、その計画との関係でどのように判断したらいいのでしょうか。 ◎樽谷 森林政策課長  長期計画とは別に5年ごとに中期経営改善計画を定めているところです。中期経営改善計画は、実際にきちんと事業ができるような現実的な計画を立てておりまして、今後収益を得るための事業地等をきちんと把握しながら実施しているところです。中期経営改善計画の各目標値は現在達成しているものの、そもそも中期計画長期計画と乖離した計画となっていましたので、その乖離部分がどうしても埋められていない状況です。つまり、中期計画は達成しているものの、長期計画は達成できておりません。今回造林公社の在り方を抜本的に見直していきますので、中期計画についても今後どうしていくのか検討していきたいと考えております。
    加藤誠一 委員  琵琶湖の保全及び再生に関する法律、いわゆる琵琶湖再生法が制定されましたが、なかなか昔の琵琶湖総合開発のような特別に大きな動きがあるという雰囲気ではなく、既存の部分について包括的にやろうという話でした。当然、琵琶湖再生法の支援の一つに森林や山の話も出てくるわけです。  何が言いたいかというと、造林公社琵琶湖再生法上の位置づけを利用して、何らかの国の支援を引き出せるような、そういうこともぜひとも検討の中に入れてもらわないといけないと思います。  これからの話ですけれども、造林公社という単体の話ではなくて、琵琶湖再生法上、琵琶湖再生推進計画を担っている造林公社という位置づけや、琵琶湖は近畿の水がめという話などを基に、ぜひとも大局的なものの考え方も含めて検討していただきますようにお願いしておきます。 ◎樽谷 森林政策課長  現在、造林公社については、県の琵琶湖森林づくり基本計画において特に位置づけがありませんので、やはり大局的な観点から、基本計画においてどのように位置づけられるのかや、琵琶湖再生法でどのように位置づけができるのかを研究していかなければならないと思います。委員御指摘のとおり大局的な観点を踏まえて森林審議会にて議論していきたいと思います。 ○駒井千代 副委員長  多くの議論がありましたけれども、新たな森林経営管理手法をどのように考えるかが大事だと思います。今お話いただいたように、森林審議会や、新たに造林公社経営検証委員会が設置されるわけですが、これまでの議論を超えたいのであれば、検討に際してのメンバーをどのようにするのかが重要になってくると思います。他府県の事例と比べて、滋賀県は皆伐しない等いろいろ決めてきたわけですので、新たな経営管理手法を検討するに当たっては、より幅広いメンバー構成とするために、どのようにすればよいのかしっかり議論していただく必要があります。技術的にも遅れてきた滋賀県をどのようにしていくのか、100年先を見据えてという話ですから、まさにここが正念場になると思います。しっかりとメンバー選定も含めて森林審議会造林公社経営検証委員会にて検討を進めていただきたいと意見させていただきます。 ◎樽谷 森林政策課長  森林審議会メンバーは既に決まっているのですが、新たに議題にふさわしい有識者をお呼びするということも可能ですので、現在の延長線上ではなくて、やはり理想とする姿を思い描いた上で大局的な議論をしていきたいと考えております。検証委員会についても、今後きちんと有識者を選定していきたいと考えております。 ◆中沢啓子 委員  先ほどの加藤委員や駒井副委員長の話にもありましたが、メンバーの中に、例えば山や川の災害を防止するという意味も含めて国土交通省関係に絡むような部署の方もぜひ入っていただいて、環境という部分だけではなく、防災も含めた総合的な形でどうしていくのか判断ができるような体制が望まれると思います。御所見があればお願いします。 ◎樽谷 森林政策課長  森林審議会の中には砂防関係の方もいらっしゃいますので、地滑り等、防災に係る有識者から御意見を伺いながら検討を進めてまいりたいと思っております。 ◆中沢啓子 委員  いわゆる琵琶湖再生法の窓口が国土交通省だったかと思いますので、ぜひその方々が、なるほどと言っていただけるような方向性が出ればいいと思っています。意見です。 5 県内森林組合の合併について (1)当局説明  西川びわ湖材流通推進課長 (2)質疑、意見等 ○周防清二 委員長  合併後の面積ですが、資料5の1ページには10万7,578ヘクタールで全国第1位、2ページのチラシには15万7,400ヘクタールで全国1位と記載されています。どちらが正しいのですか。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  大変失礼しました。資料5の1ページに記載の10万7,578ヘクタールが正しいです。チラシは、グレーに着色された活動エリアも含めた面積が記載されており、そういう趣旨で組合員に配られました。少し混乱しますが正式な組合員の所有森林面積としては10万7,578ヘクタールですので、資料5の1ページのとおりです。 ○駒井千代 副委員長  本件は森林組合の合併についてのお話ですが、合併しなかった組合の財務状況や規模は、どういう状況なのでしょうか。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  合併に参加していない組合は、高島市森林組合と坂本森林組合です。坂本森林組合については比叡山の森林管理を主たる業務にされているので、森林経営というよりは比叡山の限定された森林の管理組合という性質の団体となります。  ですので、森林経営を含めた一般的な森林組合という意味では、高島森林組合だけとなりますが、その財務状況等について、資料5のチラシの3ページに被合併森林組合の財務状況として円グラフが載っておりまして、これと相対的には大きく変わらず健全な経営をされているところです。 6 木育拠点施設整備の検討状況について (1)当局説明  西川びわ湖材流通推進課長 (2)質疑、意見等 ◆田中誠 委員  資料6の2ページで御説明いただいた、木のおもちゃや遊具の選定について伺います。私自身子供が4人いまして、乳児も含めて育児をしているところですが、最近記憶に新しい新聞の記事に、うずら卵を飲んでしまった乳児が不運にもお亡くなりになられたというものがありました。こういう記事を見ると、おもちゃのサイズ感も踏まえてその選定に検討の余地があると思います。そういった点も気をつけてきちんと選定しているのでしょうか。  また、選定後についても、例えば子供がおもちゃを口に入れてしまうことで衛生面を気にされる親も多いと思います。私自身も結構その取扱いが気になる方でして、潔癖だと言われるかもしれないですけれども、選定後、実際に運用されるときの取扱いについてもしっかりと検討されているのかお伺いします。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  まずは安全性が一番大事だと考えています。おもちゃの安全基準としては、例えばトイレットペーパーの芯の幅を目安に、これを通るおもちゃは幼児が口に入れて飲んでしまうということで、これより大きくなくてはならないというものがあり、そういった基準に従って導入するおもちゃをしっかりと検討していきたいと思います。  また、消毒の話ですが、コロナ禍もありましたので、その辺の基準がいろいろな木のおもちゃの美術館でできております。1度口に入れられたものは別の箱に分けておくように、スタッフが管理します。そして、別の箱に区別された木のおもちゃをまとめて消毒してからまた場に出すということで、誰かが口に入れたものがほかの人の手に渡らないような仕組みで運営されていますので、滋賀県でも同様に取り組んでいきたいと考えております。 ◆田中誠 委員  消毒に関して、口に入れてしまったものを消毒に回すという仕組みは分かりますが、口に入れてしまったおもちゃを親やスタッフがきちんと別の箱に入れるための周知をしっかりしないといけないと思います。口に入れたおもちゃは必ずきちんと消毒しますと言われても、子供のことですので、木のプールに戻してしまったらもうどれが口に入ったものなのか分かりませんし、入館時の注意事項等で口に入れてしまったらすぐに所定の箱に入れてくださいという周知ができるような掲示やスタッフによる説明をしていただければと思います。その辺まで深く考えておられるのかお伺いします。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  施設には常駐のインストラクターもいますので、そういう方々から、口に入ったおもちゃは箱に入れてくださいという指導をしっかり行っていく予定です。 ◆田中誠 委員  指導だけでなく目に見えるものが必要です。口に入れてしまったものをここに入れてくださいというポップアップも含めて、文章で掲示してもらえると、親としても安心できると思います。そこも踏まえて、口頭での説明や指導と、見える形での掲示の両面で注意喚起をしてもらうように意見させていただきます。 ◆中沢啓子 委員  木育拠点整備について、やはり人が大事だと思います。おもちゃなどの物だけあれば子供が勝手に育つというわけではありません。運営形態や料金設定であったり、どういう人を何人スタッフとして配置できるのかであったり、そういう面の検討はいつ頃されるのでしょうか。施設自体の改修時期等についての段取りは分かるのですが、実質的な運営形態や維持管理をされる職員をどうされるのか、併せて考えないといけないことだと思います。御所見があればお願いします。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  まず料金については、制度改正に合わせて上半期には決めていきたいと思います。また、指導者については、今年で3年目となる木育講座を県が主催しておりまして、受講していただいた方を登録制度にするのか少し検討中ですが、受講された方の専門知識をお借りし、協力していただくようなスタイルで運営していきたいと考えております。 ○駒井千代 副委員長  ようやく形が見えてきました。わくわく学習館など今回改修する場所だけでなく、全体を周遊してそこから木育の取組が広がっていくという流れをつくっていただければと思います。今後ローム株式会社の整備も進みますし、公園全体を魅力化して広く県民や県外の方にも知らせていただくことで、観光施設としても機能を発揮させていければと思います。  ただ、野洲市でこの木育拠点整備に関する情報が周知されていないようで、野洲市職員や野洲市議会議員も御存じない方が結構いらっしゃるようでした。市町との連携面もしっかりと意識して取り組んでいただかなければいけないのではないでしょうか。  木育の推進を理解してもらうために、平日には教育的な意味を込めて、幼稚園や保育園が利用してもらえるように連携を取っていただければと思いますので、団体割引等、団体の来園者に対応した料金設定も含めて、詳細設計を来年度しっかりとやっていただきたいと思います。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  野洲市との連携はまだ具体的にはやっていないので、これからしっかりやっていきたいと思います。公園周辺を運行する近江バスが減便となってきていますので、野洲市の周遊バスを活用せざるを得ない状況もあります。その辺も含めて野洲市ともしっかりと情報共有をしていきたいと思っております。 ○駒井千代 副委員長  最後の周辺交通の件は以前から私も申し上げてきました。滋賀県立希望が丘文化公園への路線バスもかなり減便されておりますし、野洲市のコミュニティバス、おのりやすは日曜祝日に運行していないので、その辺りを含めて本当にどうするか考えなければなりません。今後、これだけいいものを造ろうとされていますし、ここに来園したい方も多いとのことなので、そういった需要の見込みも踏まえて周辺交通の在り方も併せて御検討をよろしくお願いいたします。 ◆谷成隆 委員  森林のわくわく学習館について、令和6年度に改修工事をされますが、もともと建物は昭和48年の建物なので、今回屋根や外壁を全部改修されるということなのでしょうか。改修工事の内容を教えてください。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  わくわく学習館については、鉄筋コンクリートでできておりまして、耐震工事もできておりますので、屋根まで替える必要はなく、内装の改修を考えております。 ◆谷成隆 委員  耐震改修をされていたら、屋根や外壁も建設当時から50年ほど経過していますが、大丈夫ということで理解しました。 7 生物多様性しが戦略2024の案に対して提出された意見・情報とそれらに対する滋賀県の考え方について (1)当局説明  辻田自然環境保全課長 (2)質疑、意見等  なし 8 滋賀県ニホンザル第二種特定鳥獣管理計画(第5次)の案に対して提出された意見・情報とそれらに対する滋賀県の考え方について (1)当局説明  清水自然環境保全課鳥獣対策室長 (2)質疑、意見等 ◆中沢啓子 委員  いろいろと議論してこられて、これでいこうということだと思います。以前、概要説明をお聞きしましたが、少し忘れかけているところがありますので、もう一度教えてください。農業被害等の分かりやすい被害に対しては対策も進んでいるかと思いますが、生活環境に対する被害というのが非常に課題になっていたかと思います。その辺りの対策はこの管理計画の中で検討されているという理解でよいでしょうか。 ◎清水 自然環境保全課鳥獣対策室長  生活環境被害については、把握などが難しいと御説明をさせていただいているところですが、今後、本計画の運用に当たり、集落へのアンケート結果も踏まえて検討するために、市町への意見照会をさせていただいております。農業被害など分かりやすい被害だけでない被害の実態について、今後も把握に努めたいと考えております。 ◆谷成隆 委員  最近はニホンザルを駆除しても増加傾向にありますが、ニホンザルの被害はどのようなものがあるのでしょうか。近年ニホンザルはなかなか賢くなっているようですので、お聞きしたいと思います。 ◎清水 自然環境保全課鳥獣対策室長  何といっても農作物被害というのが最初に出てきますが、最近では生活環境被害として、家庭菜園への被害が多く見られます。防護柵でなかなか守れないところもありますし、被害額として数字に表れにくいですが、そういう被害に遭われたという声も大変多く聞きます。また、屋根に乗って屋根瓦を割るという被害も散見されますし、住宅への侵入もあります。 ◆谷成隆 委員  今おっしゃったように、瓦の上をニホンザルが走るため瓦がずれたり割れたり、軒先にぶら下がるため雨樋が取れてしまうということが結構あると聞きます。また、お寺で子供が遊んでいたら子供のボールを取って逃げていったり、女性を追い回していったり、そういうこともあるようです。やはり県でもこういう苦情を聞いておられるということですので、いろいろな対策を講じていただきますようお願いします。 9 一般所管事項について ◆加藤誠一 委員  何年か前に静岡県熱海市で、大規模な土砂災害がありました。あのときは、山林に土砂が不法投棄され、大量の違法な盛土が崩壊したことが原因だということで、それを契機に同様の事例がないか全国的に調査されたと記憶しています。滋賀県内にそうした山林内の不法投棄や違法な盛土は、発見されていないのでしょうか。少し気になったので、分かる範囲で教えてください。 ◎川崎 循環社会推進課廃棄物対策室長  盛土の規制についてお答えいたします。現在は土木交通部の住宅課が盛土規制の所管課として動いておりますので、主務としては循環社会推進課では担当しておりません。  当時の全国調査について、当県でも盛土の状況調査をしており、県内5か所において廃棄物が混入していたという箇所が確認されております。その箇所については既に行政指導を行っており、現在も指導中の箇所が1か所ありますが、大規模なものはない状況です。 10 本委員会の重点審議事項にかかる論点整理について ◆中沢啓子 委員  論点整理の一覧表に、高時川の濁水の原因と対策という項目が常任委員会の1月30日の欄に書かれています。このことについて、琵琶湖環境部としても非常に大事なことだと思うので、何らかそのときの委員からの意見等に対して、今後の対応の参考にしていただきたいと思います。検討委員会も開催されて大きな議論になったことですので、そのことを加えていただければと思います。 ○周防清二 委員長  委員御指摘のとおり、追加させていただきます。 ◆田中誠 委員  びわ湖の日について、Instagramをやっておられるということですが、Instagramと言っても使い方がたくさんあると思います。ストーリーズでアップすると結構目につきやすいです。そういうことも踏まえて取り組んでいただきたいと思いますが、今の取組の現状についてお聞きします。 ◎吉田 環境政策課長  実際にストーリーズを使っているかどうか分かりませんが、以前の常任委員会での説明ではInstagramの話しか言及していませんでしたけれども、担当に確認すると、YouTubeでも流しているようでして、いろいろな活用を常に考えて取り組んでいるところです。ショート動画にふさわしいものを採用すると再生回数が伸びるようなところもあるようで、ちょうどよい適切なものを選べるように、いろいろと工夫しながら考えております。もしまだInstagramのストーリーズを使えていないのであれば、今後選択肢の中に入れて前向きに取り組んでいきたいと思います。 ◆田中誠 委員  動画適性があるとは思いますが、Instagramでも使い道がありますので、その辺を深掘りしていったらいろいろなところとリンクが広がって面白くなるのではないでしょうか。Instagramだけでなく他の媒体でもとおっしゃいましたが、まずはInstagramの中でストーリーズも使ってみるなど試行錯誤をしてもらえたらと思います。意見です。 ○周防清二 委員長  論点整理には、その他の媒体も含めて検討いただきたいという意見になっていますので、記載内容はこのままでよろしいですか。 ◆田中誠 委員  記載自体はそのままで構いません。Instagramの中でもストーリーズを使うなど、よりSNSを使いこなしていただければと思います。 11 委員長報告について
       委員長に一任された。 閉会宣告  14時16分  県政記者傍聴:京都  一般傍聴  :なし...