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  1. 滋賀県議会 2024-03-08
    令和 6年 3月 8日予算特別委員会環境・農水分科会−03月08日-01号


    取得元: 滋賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-17
    令和 6年 3月 8日予算特別委員会環境農水分科会−03月08日-01号令和 6年 3月 8日予算特別委員会環境農水分科会           予算特別委員会 環境・農水分科会 会議要録                                開会 10時00分 1 開催日時      令和6年3月8日(金)                                閉会 11時23分 2 開催場所      第三委員会室 3 出席した委員    周防委員長、駒井副委員長             谷委員、田中(誠)委員、小川委員加藤委員、             中沢委員 4 委員外議員     有村議員 4 出席した説明員   森本琵琶湖環境部長および関係職員 5 事務局職員     光野主査、福野主任主事
    6 会議に付した事件  別紙次第書のとおり 7 配付した参考資料  別紙のとおり 8 議事の経過概要   別紙のとおり                  議事の経過概要 開会宣告  10時00分 《琵琶湖環境部所管分》 1 議第1号 令和6年度滋賀県一般会計予算のうち琵琶湖環境部所管部分について (1)当局説明  白井琵琶湖環境部次長 (2)質疑、意見等 ◆田中誠 委員  部局別予算の概要の79ページ、しがプラスチックチャレンジプロジェクト、いわゆるしがプラについてです。ちょうど今月で開始から半年がたとうとしているのですが、私のアンテナの問題かもしれませんけれども、そんなにちまたでしがプラのことを耳にしないと思っています。SNSでも頻繁に見ないのですが、半年たっての成果と評価について教えてください。 ◎市田 循環社会推進課長  しがプラスチックチャレンジプロジェクトにつきましては昨年10月にスタートをしまして、10月を推進月間として重点的に取り組みました。毎月1日がしがプラチャレンジの日ということで、毎月1日に何らかの取組をやっております。その認知度等についてはアンケート調査を実施しまして、その結果でいきますと、このプロジェクトの認知度は25%、約4分の1ということです。その数字から見ると4人に1人の方は知っていただいているというところではありますが、スタートした直後のアンケートでしたので、今後さらに認知度が上がるように取り組んでいきたいと思います。  また、それ以外にも来年度においてはイベント等もありますので、そういったところでPRをしていきたいと考えております。 ◆田中誠 委員  25%という数字を出してもらったのですが、その母数が何人中何人でしょうか。もう一回教えてもらえますか。 ◎市田 循環社会推進課長  これはランダムで選ばれた2,000人です。 ◆田中誠 委員  以前の常任委員会で提案させてもらったのですが、しがプラチャレンジの日が常に毎月1日で、今度7月1日のびわ湖の日とかぶってくるところで、イベント等を検討しますというようなお話をいただいたと思っていますが、その後何か構想やコラボするという取組について、考えておられることがあったら教えてもらえたらと思います。 ◎市田 循環社会推進課長  7月1日びわ湖の日ということになりますが、まだ具体的には決めておりませんけれども、例えば何かびわ湖の日に合わせた形のイベントができればと思っております。また、この1日に清掃活動も考えておりますので、このときにPRできるようにしたいと考えております。 ◆田中誠 委員  これは提案ですが、マザーレイクゴールズとも内容面でかぶっている部分があると思いますので、そこら辺の意識等を醸成するために、併せて1個パッケージとして出すというのも認知度を広げるためには一つ大事なことだと思います。これを好機に使ってもらえたらと思いますので御検討をお願いします。意見です。 ◆小川泰江 委員  部局別予算の概要87ページの侵略的外来水生植物戦略的防除推進事業について、毎年予算がかなり減ってきておりまして、昔のような物すごい繁殖はないものの、まだ各地でいろいろな散発事例も見えますし、削減された予算でしっかりと今の低密度状態を維持できるのでしょうか。今の気候状況だと突然どこかで大繁殖する可能性もあるかと思うのですが、その場合の対応として、補正予算を組むのではないかと思いながら、この予算の範囲内でできるということで大丈夫だと考えているのか、確認をさせてください。 ◎辻田 自然環境保全課長  県全体の予算や財政状況も踏まえて、できるだけ効率的な執行をするべく削減に努めているところです。侵略的外来水生植物が生育している箇所については、ほかの場所への流出のリスクの高い場所と比較的低い場所があります。例えば、ヨシに囲われていて琵琶湖本体には流れにくいところなどがあります。この予算を削減していく工夫としましては、そうした流出リスクの高いところに重点的に対応するという方針で取り組んでいるところです。生育面積自体について、今年度末の生育面積は集計中ですが、増加傾向です。ただし、その増えている場所というのは流出リスクが低い場所ということでして、流出リスクが比較的高いところでは抑え込みができていると考えております。また、どこかで万が一大繁殖が起こってしまったらということですが、その場合必要がございましたら補正についても御審議をいただくことがあろうかと思っております。 ◆小川泰江 委員  今流出リスクの高い場所というのが県内でいくつかあるのではないかと思いますが、どれぐらいあるのか分かるようでしたら教えていただけますでしょうか。 ◎辻田 自然環境保全課長  例えば、堤防を横切って設けられる樋門ですとか、流出リスクだけではなくて生活、暮らしへの影響も考えると港ですとか、そういったところが重点的な対処をするべき場所となっております。 ◆中沢啓子 委員  部局別予算の概要89ページのカワウ対策事業について、昨日の農政水産部の審議においても話をさせていただいたのですが、今年はアユが例年比20%ぐらいしかいないということで、非常に気候変動の影響を受けて大変だという記事が新聞報道されていました。カワウはアユを大変好んで食べるのですが、今カワウがまた増えてきている状況だということです。そうすると、いかにアユの自然再生産を増やすかという話と同時に、大きくなったアユをカワウに食べられないという対策も大事かと思います。それを考えると、カワウが増えている状況ではなくて、カワウが減っていく状況を、例年よりもっと効率的に作り出していただきたいと思うのですが、この費用で対応できるということで計上していただいているのでしょうか。  また、下水道課の予算には書かれていないようにお見受けしますが、もしかすると費用計上がなくてもできるということなのかもしれないですけれども、能登半島地震がありまして、やはり下水道もかなりダメージを受けたという話がありました。備えられるものと備えられないものは当然あろうかと思うのですが、能登半島地震を受けての下水道対策として考えられることがあれば、そこはしっかりと予算に反映していただくということが必要だと思います。その辺りについていかがお考えでしょうか。 ◎清水 自然環境保全課鳥獣対策室長  カワウについてお答えいたします。一旦4万羽近くいたものが現在は7,000羽近くまで減ってきたのですが、令和2年度から再び増加傾向にあるという状態です。そうした中、竹生島、それから令和5年度からは安曇川におきまして新たに捕獲に取り組んでいるところです。県では春の生息数の7割を捕獲するということを目標に掲げて捕獲に取り組んでおります。令和6年度の当初予算では、まず竹生島について、ここ数年は抑え込めているのですが、放っておくと爆発的に増えてしまうおそれがありますので、やはり継続的に捕獲をする必要があるということで、竹生島での広域捕獲を、また安曇川での銃器捕獲を予定しております。令和5年度は安曇川でも2,000羽近くの捕獲ができておりますが、現状でまだ7,000羽近くいまして、県の計画では4,000羽を目標にしているので、その目標に近づけられるように捕獲を進めたいと考えております。 ◎久岡 下水道課長  下水道の地震対策についてですが、今回の能登半島地震での被害は我々も認識しておりまして、支援や調査のため現地に行かせてもらっているところです。今回の能登半島地震に限らず、全国で地震が発生しておりまして、地震対策というのは計画的に進めております。予算的にはこの一般会計の次の企業会計で計上させていただいておりますが、施設の耐震化等を計画的に進めさせていただいております。県の流域政策局はもちろんのこと、市町とも一緒にやっていかなければならないので、市町と一緒に計画を進めている状況です。 ◆中沢啓子 委員  カワウに関しては、7割を目指していただいていて現状増えているということであるならば、やはり目指すのは8割だったり9割だったり、もしくはここの2か所以外の野洲川のほうも結構いるという話も聞きますので、どういう繁殖状況かを確認いただいて、しっかりと減らすという方向になるように取り組んでいただきたいと思います。関西広域連合でもしっかりとそういう話はできるかと思いますので、そこも含めてカワウを減らすという方向にぜひお願いしたいと思います。意見です。  それと、下水道のほうも地震はいつ起こるか分かりませんので、しっかりと地震対策進めていただくようによろしくお願いしたいと思います。意見です。 ◆田中誠 委員  部局別予算の概要88ページ、ラムサール条約推進事業について、このラムサールびわっこ大使を募集して学習していく、交流を図るというのは分かります。ただ、この次世代のリーダーを育成するという中で、次世代のリーダーというのはどういう定義で、どういった意味でこう名づけられたのかお伺いしたいです。 ◎辻田 自然環境保全課長  次世代の環境保全などを率先していくようなリーダーという意味で書いております。近年は環境学習なども学習の一環として取り込まれることが通常になってきておりますので、こちらにはリーダーを育成と書いたのですが、当課としましてはリーダーの育成だけではなく、あまり関心度の高くない方や、興味のない方も含めてもう少し裾野を広げる方向で取り組んでいきたいと考えております。 ◆田中誠 委員  関連サイトを見させてもらいましたが、リーダーの育成ということと物すごくミスマッチを起こしていて、意味合いが少し変わってきていると思いました。どこを目指しているのか分かりませんでしたので、そういう意味ではキャッチフレーズとして、そぐわないのであれば変えたほうがいいのではないかと思いますが、今後変えていく予定はありますでしょうか。 ◎辻田 自然環境保全課長  現在の実施状況に見合った表現ぶりに適宜変えていきたいと思います。 ◆田中誠 委員  せっかくラムサール条約に批准して、日本では53か所ぐらいだと思うので、まだまだ認知度もそんなに高くないと思います。そういった裾野を広げるという意味合いのほうが大事になってくると思うので、認知度が広がってからのリーダー育成ということで方向性を変えてもいいのかなと思います。まずそういった意味で認知度を広げるとこから取り組んでいただければと思います。意見としてよろしくお願いします。 ◆加藤誠一 委員  先ほど田中委員からしがプラスチックチャレンジプロジェクトへの質問がありました。この事業と関連して、もう一つ、部局別予算の概要72ページに環境政策課の予算中、琵琶湖環境に係る連携研究の推進として、プラスチックごみの発生に関する研究に対する事業費が計上されています。この研究について、どんなイメージの研究を念頭に置かれているのか教えてください。 ◎明石 環境政策課主席参事  琵琶湖環境に係る連携研究の推進については、今年度から琵琶湖環境研究推進機構において始めたものでして、3か年プログラムで実施を予定しています。これまで議会からも河川や琵琶湖内でのプラスチックの状況が分からないといった御質問等をいろいろといただいておりますし、世間ではマイクロプラスチックということで言われてきておりますが、これを一度県できちんと調べてみようという事業となっております。  全体的に幾つかのサンプルを採取して分析をいたしまして、河川の中からどれぐらいの量のマイクロプラスチックが存在しているのか、そして琵琶湖内でどうマイクロプラスチックが沈んで、どのように瀬田川から大阪方面へ向かって行くのか、全体の推計をアウトプットしていこうということが主な取組です。また、それを単にアウトプットするだけではなくて、県民の皆様にこういう状況であるということをお伝えするための情報の発信の在り方を、行動科学の知見も入れまして研究していくという内容で、来年度はその2年目となります。  御質問のしがプラチャレンジとは、プラごみの削減の観点で連携して進めておりますので、アウトプットが出てきた暁には十分な肉づけをしがプラのほうにもしていくような形で、ハンドリングしていくイメージを持っております。 ◆加藤誠一 委員  琵琶湖においても、マイクロプラスチックについては以前からいろいろな問題ありまして、特に農業の関係で、肥料をコーティングしている被膜殻がプラスチックでして、今変えていこうとしています。これは研究なので最後までいって報告というよりも、せっかくプロジェクトをやっているので、随時研究した状況を県民に知らせる必要があると思います。しがプラスチックチャレンジプロジェクトで話がありました認知度についても、どちらかと言えば毎月1日がしがプラチャレンジの日ということを知ってもらうよりも、こういった研究を通じてプラスチックごみを減らすという方向にどうやって持っていくか、こういった情報を県民に提供する方が重要ではないでしょうか。そういう意味ではぜひともこの研究としがプラチャレンジの取組をセットで、なおかつ農業分野等と連携した形で取り組んでいただきたいと思いますし、もう対策本部ぐらい作ってやったらどうかという気がしていますので、そういうふうにやっていくようなお考えはないのでしょうか。 ◎明石 環境政策課主席参事  御指摘のとおりでして、琵琶湖環境研究推進機構と連携して私ども環境政策課事務局も動いております。例えば、庁内連携として、商工観光労働部でしたらバイオプランの研究を来年度取り組む予定となっておりますし、農政水産部でしたら農業技術試験場において委員御指摘の緩効性肥料のマイクロプラスチック被膜殻を減らしていく取組を進めていただいております。3年後、全体を取りまとめまして、パッケージとして打ち出しをしていけるように進めているところです。 ◆加藤誠一 委員  この件についてはそれで理解しました。  もう一つ伺いますが、部局別予算の概要83ページ、木育拠点施設の整備について、先日県内行政調査で野洲市の近江富士花緑公園に行かせてもらいました。木育拠点施設の整備の予算がようやく出てきましたので、実現に向けて一歩進んだという思いであります。この1億4,800万円余という今年の予算ですが、今後どのようなスケジュール感で進んでくのか、改めてお伺いしたいと思います。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  木育拠点施設の整備について、来年度予算の内訳を申しますと、既存の施設を改修する工事費、そこに入れるおもちゃの備品を購入する購入費、それから公園全体でわくわく学習館という施設を木育拠点にするのですが、それ以外の施設、ウッディルームという木工をできる施設であったり、隣の林業普及センターの1階を改修したワークショップができるスペースであったり、そういう改修を行う設計費を見込んでおります。スケジュール感ですが、令和6年度にわくわく学習館という拠点施設ができまして、令和7年度にウッディルーム林業普及センター1階の施設の工事が完了します。最終的には、令和8年度からフルスペックで活用できるという予定となっております。 ◆加藤誠一 委員  いろいろな施設があるようですので、我々も現地視察で見せてもらいましたが、誰がこれをコーディネートして全体像を描いているのでしょうか。行政の職員の皆さんも優秀なので職員において全体像を描かれるのかもしれませんし、設計段階においてプロポーザルで入札等をされるのかもしれませんが、やはり設計であったり全体像であったり、コーディネートについては設計業者を含めて民間のいろいろな知恵をお借りしてやっていただかないといけないと思います。施設をつくればいいというわけではなくて、運営と理念と、それからそこに来られるお子さんにとって本当に木育に役立つような内容になっているのかという視点で、ぜひともやっていただきたいと思います。初めのスタートが大事だと思いますので、その点についてしっかりとよろしくお願いします。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  プロポーザルでやっていく予定をしておりますが、しっかり業者を選定してやっていきたいということと、施設とおもちゃさえあったらいいという話ではなく、しっかり魂を入れてやっていきたいと思います。 ◆小川泰江 委員  部局別予算の概要82ページと83ページに記載の各事業について、財源を教えていただきたいと思います。森林づくり県民税および森林環境譲与税でしたか、これを充当することになっている事業だと思うのですが、その内容というのがこの82ページに記載の繰入金がそれに当たるという理解でよろしいのでしょうか。 ◎樽谷 森林政策課長  森林関係では県民の皆様から頂いております県民税を財源とした事業、82ページですと琵琶湖森林づくり事業費に充当しています。こちらにつきましては、一旦基金に積み立てまして、積立額が82ページの当初予算額の欄の一番下に書いてある7億2,770万円となります。また、国からの森林環境譲与税ですが、こちらは83ページの下側の森林経営管理市町等支援事業の財源として使われておりまして、こちらも一番下に書いてありますとおり5,551万3,000円が充当されることとなっているところです。 ◆小川泰江 委員  特に森林づくり県民税のほうで、県民の皆さん一人一人から頂いたお金で運営しているということで、実はずっと気になっていますのが、この7番の未来へつなぐ木の良さ体感事業です。事業全体の予算額そのものは増えていますが、内容を見ますと、増額分のほとんどが木育拠点施設の整備に割かれており、その他のびわ湖材を利用した住宅等の申請等に対する助成金や、びわ湖材の非住宅建築物への利用促進費は軒並み減額されています。木育拠点施設の整備はもちろんすばらしいことなのですけれども、住宅への補助はこういった一軒一軒の県民エンドユーザーに対して地道に補助できる貴重な機会でもあると思いますので、これがなかなか増えていかずに減ってきているというのはどういった事情なのでしょうか。県内の年間の新築着工件数が9,000件くらいある中で、そのうち木造だけに絞ると大体2%ぐらいがこの補助対象になっているかと思うのですが、他府県の先進事例、例えば埼玉県ではもう少し高い補助率がありますので、何とかここの予算を増額出来ないものかと思っています。状況について少し教えていただけるでしょうか。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  びわ湖材利用促進につきましては、木の香る淡海の家という住宅に対する支援と、非住宅へのびわ湖材利用促進ということで、公共施設あるいは民間の施設で公益性の高い施設に助成しているものです。住宅の部分については、例年125件程度補助実績が続いていたのですが、来年度につきましては140件分の予算を計上しておりまして、通常ベースよりは増やすという計画をしております。びわ湖材利用の民間あるいは公共、市町に対する支援については、基本的には要望に基づいて予算を計上しておりまして、その要望額が若干減っている状況ですので、木造建築プロモーションも含めてこれからしっかりやっていくために、民間の設計士が中心となって木造建築物を推進する協議会を設立する動きがあります。そういうところに対して県もしっかり支援して、木造の建築物のプロモーション設計アドバイスも含めて取り組んでいきたいと考えております。 ◆小川泰江 委員  今の御説明で、住宅に関してはこれまでより一応増やしたということですが、予算額が減っているのは、住宅以外の部分で減っているという理解でよろしいのでしょうか。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  そういうことです。 ◆小川泰江 委員  住宅以外の部分というと、塀や内装という部分かと思うのですけれども、その辺についてもう一度お願いできますでしょうか。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  今御質問いただいた木の香る淡海の家については、新築、改築、および木塀の3本立ての補助となっておりまして、新築への補助件数は例年より増えているのですが、改築および木塀については実績に合わせて減額しております。 ◆小川泰江 委員  公共施設への補助について、以前もここで申し上げましたが、守山市の新しい図書館が物すごく木の香るすてきな図書館ですけれども、びわ湖材を使いたくても使えなかったというようなことがありまして、流通の問題がもともとあるようなので、一体どこから手をつけたらうまくエンドユーザーまで、使いたい人が使えるようになるのか難しいところもあるかと思います。ぜひともこの辺りは地道な取組ではありますけど、希望される県民一人一人の要望に沿ったびわ湖材が提供できるような仕組みを、最初のエンドユーザーのところから突破口にすることもできるかと思いますので、よろしくお願いいたします。 ◆谷成隆 委員  部局別予算の概要84ページの新事業で、「新しい林業」構築モデル事業について、この内容を説明してもらえますか。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  「新しい林業」構築モデル事業につきましては、三つの事業内容がございます。一つはICTハーベスターといいまして、高性能林業機械なのですが、木をつかんだまま伐採して、横向きにして、枝を払って、玉切り、造材することが可能な機械で、それにICT機器をつけることで、瞬時にその情報が事務所に飛んでいくというような機械を導入するものです。二つ目は、山の基盤をしっかり整備するということで、航空レーザー測量に基づいたデータを解析して、地形の情報や木の情報をしっかりデータベース化していって、例えば道をつけるときにパソコン上で一番安全な道をつけるというようなことができる仕組みを作っていくものです。三つめは機械を使う人材の育成および技術の指導、作業システムの構築を推進していくものです。その3本柱で事業を実施していく予定をしております。
    ◆谷成隆 委員  聞いていると、全国的にも新しい最先端の事業だという訳ではなくて、滋賀県では今までしていなかっただけで、他府県ではすでにやっている事業だと思います。  また、伐採するのはいいのですが、次の木を植樹しないといけません。その植樹のときに、獣害問題が出てきますが、その対策は何か考えておられるのでしょうか。苗を植える時期に獣害で食べられてしまうということも言われていますので、このことについて少しお聞きしたいと思います。 ◎吉嶋 森林保全課長  来年度、主伐・再造林として造林する面積は40ヘクタールを計画しております。獣害対策としては、従来から行ってはおりますが、再造林したところを柵で囲って、鹿等が入ってこないような対策をしております。  また、山中で鹿等の害獣捕獲を進めていただくように、地域によっては猟友会と森林組合等が連携する取組も進みかけている状況です。 ◆谷成隆 委員  やはり山を育てていかないといけません。木を間伐することも必要ですし、次世代に向けて植えていくことも必要です。十分に手を入れれば山は育っていくと思いますので、その辺しっかりと指導していっていただきたいと思います。 2 議第5号 令和6年度滋賀県林業・木材産業改善資金貸付事業特別会計予算について (1)当局説明  白井琵琶湖環境部次長 (2)質疑、意見等 ◆加藤誠一 委員  説明の最後にありましたように、なかなか貸付けの利用実績はないということですが、滋賀もりづくりアカデミー等で後継者を育てようという話なので、いつなんどき必要となるか分かりません。予算的にはちゃんと整備されたと思いますが、実際に貸付けの見込みとしてどのように考えていらっしゃいますか。確認させてください。 ◎西川 びわ湖材流通推進課長  改善資金貸付のための予算は、施設の導入に係る支援として3,000万円を積ませていただいています。現在、補助要件的にかなり公立の補助が頂けるということで、少しそちらのほうにも流れているのですが、補助もいつまであるか分かりませんので、常にここはしっかり確保して、いつでも貸し付けられるようにしていきたいと考えております。  また、高度化資金については、短期の貸付資金でして、現在も3社に対して貸し付けています。需要もありますので、引き続きしっかり確保していきたいと思います。  最後に、就業促進については、新規就業者に対する支援ですけれども、今滋賀もりづくりアカデミーも始まりまして、これから必要とされてくると考えておりますので、しっかり準備をして支援していきたいと考えております。 3 議第13号 令和6年度滋賀県琵琶湖流域下水道事業会計予算について (1)当局説明  白井琵琶湖環境部次長 (2)質疑、意見等 ◆加藤誠一 委員  マンホール広告事業の取組はとても面白いと思います。マンホールは県内に何か所ぐらいありますか。 ◎久岡 下水道課長  かなりの数がありますが、正確な数字は今手元にございません。 ◆加藤誠一 委員  せっかく実施してもらうわけですから、調査するのにマンホール数が無ければ今後検討できないのではないでしょうか。どの箇所を広告で利用するマンホールとするのか有識者で本格的に検討する際、マンホールがどこに何か所あればどのような広告効果があるのか、効果が無ければ実施しないというような検討になると思いますので、その辺の数値はちゃんと頭に入れておかなければいけません。  確かに、他府県に行くと、マンホールに絵が描いてあって、それがトレーディングカードに利用されるなど、いろいろな試みがなされていると思います。本県では広告等ということですので、せっかくなのでやってもらったらいいと思います。  また、時々下水熱の話が出てくるのですが、いつも下水熱を利用するのはなかなか難しいという話です。こんな時期ですから、せっかくマンホールの事業を実施されるのであれば、どっちみちマンホールからしか下水熱は利用できませんので、下水熱の利用も含めて、またこの次の機会でも構いませんので、検討していただければと思います。御所見があればお願いします。 ◎久岡 下水道課長  マンホールの数については申し訳ございませんでした。数自体はきちんと整理されているものがございますので、しっかり数を把握して、その中でどれが使えるマンホールなのかしっかりと検討していきたいと思っております。  また、下水熱等の促進に使えるかどうかについて、今回のマンホール広告事業について、何を広告するかということとも関係があるかと思いますが、下水道でこういうものも使える点を併せてしっかり広報していって、使いたいという人が現れるようにしていきたいと思います。 ◆田中誠 委員  加藤委員の関連です。今マンホールが何か所あるか分からないとの答弁でしたが、例えばこの事業を進めていくに当たって対象となりうる目ぼしい地域や広告内容等について、決まっているものがあるのかお伺いします。 ◎久岡 下水道課長  目ぼしい地域という訳ではありませんが、やはり広告となりますと人目につくところが一番効果的ですので、市街地にあるマンホールが有力かと思います。一方で、こちらからある程度こういうところに広告効果のあるマンホールがあるといった御案内はいたしますが、最終的な判断は、利用される企業が使いたい箇所となりますので、我々が思うところと必ずしも一致しない可能性があります。下水管が通るところは全てマンホールがありますので、該当エリアのなかでどこでもマンホールがありますというような話を募集のときにしようと思っております。一番はやはり市街地、人が集まるところが中心になるかと予測はしています。 ◆田中誠 委員  他府県でも既に取り組まれていることは御存じの上で今進めようとされていると思うのですが、これに対する経済波及効果はどれぐらい見込まれていますか。また既に取り組まれている他府県にどれぐらい経済波及効果があったのか比較するという意味で、既にそういう点は調査済みなのでしょうか。 ◎久岡 下水道課長  本県ではまだお試しで作ってみて、こういうことが今後できますということをPRするつもりで来年度の予算を立てておりますので、現時点では企業のニーズにもよりますのでどれぐらいの経済波及効果があるというのは試算できていない状況です。  また、他府県の取組における経済波及効果についても、広告収入の金額設定としては、例えば1件当たり、これもピンキリなのですが、3,000円から数万円で設定され、それが年間の使用料として企業会計に収入されているという点は確認ができております。それ以上に観光客がどれくらい増えたのか等、その広告によってもたらされた効果については、下水道事業者でも追えていないところですので、その辺りの情報は我々でも把握ができていない状況です。 ◆田中誠 委員  確かに経済波及効果までいくと、どの要素がどのように影響した結果経済波及したかという検証は、正直難しいとは思うのですけれども、事業のPRや説明会等でプレゼンしていく中で、他府県ではこうやってある程度こういう効果があったといった資料をまとめれば手を挙げる企業も増えてくるかと思います。調べられる範囲で他府県の情報を追っていってもらうのも一つ手なのかと思いますので、他府県のことなので分かりませんではなくて、また経済波及効果など不確定要素が多くて分かりませんと言うだけで済まさず、追えるところの範囲までは追った上で今後使ってもらえる人が増えるような手だてを打ってもらえるように考えていただきたいと思います。 ◎久岡 下水道課長  経済波及効果について、他府県の事業実施に関わられている県内事業者がおられますので、その事業者の方にどういった効果があったのか、ヒアリングをさせてもらうことを予定しています。そのノウハウがまさに滋賀県の事業でも生かせるかと思いますので、その辺りの情報を収集するようにいたします。 ◆中沢啓子 委員  皆さんいろいろとマンホールには興味があるようなので、私からも一つ伺います。例えば、彦根市内にあるひこにゃんのマンホールは結構受けが良いですし、私の姪っ子の子供たちもわざわざ岡山県に行ってマンホールを撮って、いろいろなところを見て回ってはマンホールのトレーディングカードを集めているようでして、意外と観光客等に受けているみたいです。有名な観光地など、どういった場所でどのタイミングで何を仕掛けると子供たちが喜ぶか、また観光客の方が喜ばれるかについて、観光振興局とも相談しながら事業を実施されるのが良いのではないでしょうか。トレーディングカードを集めて、もしくは写真をSNSにアップして何か所か行ったら何か景品がもらえるであったり、何か割引特典が得られるであったり、そういうようなメリットがあれば、集める動機付けの一つになると思うので、そういうところで連携していただければと思います。  また、併せてプラスチックごみゼロであったり、びわ湖の日の取組であったり、様々な県の政策を発信する手段としても活用できるのではないでしょうか。マンホールはちょうど足元にあって、ポイ捨てしようと思ったらマンホールにごみゼロと書いてあるとポイ捨てしにくいですし、滋賀県はみんなと一緒にごみのないきれいなまちづくりを目指していることを発信する等、何か県の施策の発信に使える可能性があるのではないかと御意見も頂いております。それだけ皆さん興味をお持ちですので、他部局ともしっかりと連携していただいて活用していただければと思います。意見です。 ◎久岡 下水道課長  御意見を頂きましてありがとうございます。全国における活用事例としては、例えば案内標識として使われていたり、ライトアップとまではいかないですけれども、足元を少し明るく照らしたり、そういった使い方をされている自治体もあります。マンホールは本当にいろいろな用途として可能性があるものだと思いますので、庁内でもどういう活用ができるかしっかり探求していきたいと思います。今回は官民連携ということで民間相手ですけれども、もちろん庁内でも利活用をしっかり広めていければと思っておりますし、県だけでなく市町ももちろんマンホールを管理されていますので、市町とも一緒考えていければと思っております。 ◆小川泰江 委員  不明水対策について伺います。以前の常任委員会で、不明水の量が減りましたという報告があったかと思います。減少した理由は雨が降ったから少なかったということだったのですが、他府県で何か有効な対策事例があるのかどうか、どういう対策を講じておられるのか確認をさせてください。 ◎久岡 下水道課長  不明水について、下水道に下水ではない雨水が入ってきてしまうという問題の対策ですが、他府県でも本県でも、まずはそもそもどこから入ってくるかを調査しないといけません。これは雨が降らないと調査できませんので、その辺りをどのように効果的に調査をするかが課題です。対策箇所を絞り込んで一つずつ雨水流入の有無を確認していくという地道な作業が必要になります。調査方法について効率的な調査方法が全国的に試行されておりまして、我々もそこは情報収集しながら見習って対策をしているところですが、一方で実際の対策となりますと、結局は壊れている管を補修したり、誤って接続しているところをつなぎ直したり、そういった地道な作業となりますので、一気に対策が進むような効率的な方法は全国的に見てもあまりございません。これについてはもう本当に地道に作業を進めていくしかないという声を市町からお聞きしています。我々も引き続き有効な手段について調査をしますが、その後の接続、切り替え、補修といった作業は、地道にこつこつとやっていくしかないのではないかと思っております。 ◆小川泰江 委員  本当に考えただけで地道な作業なのだろうと推察いたします。これはどれぐらいの損失額になるといった統計はありますでしょうか。 ◎久岡 下水道課長  損失額というとまた非常に難しい話になりますが、例えば汚水処理だけであれば、100で済んだものが、雨が降ることで115入ってきて、処理量が増えるというぐらいの感覚です。年度によって変わりますが、15%増しになっているというようなイメージで捉えていただければと思います。 ◆小川泰江 委員  15%というとかなりの増加量になるかと思います。以前の常任委員会でも紹介させていただきましたが、草津市で家を新築しようと思って、バーベキューをよくするので屋外の排水設備を下水管につなげたいと希望したところ、行政のほうからそれは駄目だと言われて、結局バーベキューで使った汚水を垂れ流しているという話がありました。琵琶湖の水環境のことを考えたらそれではいけないのではないかという疑問を持ったという声を頂きまして、私も調べましたらもうほとんどの市がそうやって外の水道は下水管につなげさせないように指導しているということが分かりました。恐らく不明水対策という部分も大きいのだろうと思うのですが、逆に河川に汚水が流れてしまうことでの環境の問題もあると思います。できれば外の水道の場合、屋根まで排水のところに蓋をするなど、何か県民にも負担が少なくて、不明水対策にも一定効果があるような手法が取れないものかと思うのですが、そういった事例というのは他府県でもないのでしょうか。 ◎久岡 下水道課長  全国一律で外水道はやらないといった方針が示されているわけではありませんので、それぞれの市町が判断してこれは下水管に接続させないでおこうといった個別判断をされておられるのではないかと想像いたします。我々としては委員御指摘のとおり、水質をしっかり守っていかなければならないので、何が何でも汚水を受け入れるという指導もしていませんが、かなり汚染がひどい場合には当然対策をしなければいけないと考えております。先ほど委員からも御提案がございましたとおり、屋根まで排水蓋をとじる等、比較的簡単に対策できるようなことはしっかり徹底して市町へも情報共有してまいりたいと思いますし、外水道を下水道につなぐようなことをPRして、県民につないでもらうよう働きかけをしていきたいと思います。 ◆小川泰江 委員  窓口が市町になってきますが、先ほどの事例の方も、なぜ下水道に接続できないのか分からなかったということで、かなり疑問を持ったようです。市町にもそういったことが駄目というなら、できる対策を伝えて、県民に理解していただきながら総合的に環境にもいいような対策が取れたらと思いますので、働きかけよろしくお願いいたします。 4 分科会長報告について   分科会長に一任された。 閉会宣告  11時23分  県政記者傍聴:京都  一般傍聴  :なし...