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  1. 北区議会 2021-09-01
    09月14日-12号


    取得元: 北区議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-15
    令和 3年  9月 定例会(第3回)   東京都北区議会会議録第十二号(第三回定例会)               令和三年九月十四日(火)(午前十時開議)-----------------------------------   出席議員(三十八人)   一番    山中りえ子   二番    みつき慎太郎   三番    吉田けいすけ   四番    くまき貞一   五番    すどうあきお   六番    こまざき美紀   七番    福田光一   八番    野口将人   九番    永井朋子   十番    小田切かずのぶ  十一番    坂口勝也  十二番    古田しのぶ  十三番    宮島 修  十四番    坂場まさたけ  十五番    松沢よしはる  十六番    さがらとしこ  十七番    野々山 研  十八番    せいの恵子  十九番    山崎たい子  二十番    近藤光則 二十一番    いながき 浩 二十二番    青木博子 二十三番    大島 実 二十四番    竹田ひろし 二十五番    石川さえだ 二十六番    永沼かつゆき 二十七番    名取ひであき 二十八番    宇都宮 章 二十九番    本田正則  三十番    福島宏紀 三十一番    大畑 修 三十二番    佐藤ありつね 三十三番    花見たかし 三十四番    赤江なつ 三十五番    うすい愛子 三十六番    大沢たかし 三十七番    渡辺かつひろ 三十八番    戸枝大幸   欠席議員(一人) 三十九番    榎本 一   出席説明員 区長          花川與惣太 副区長         内田 隆 副区長         依田園子 政策経営部長      中嶋 稔 総務部長        中澤嘉明 危機管理室長      小宮山庄一 生活環境部長      雲出直子 健康福祉部長      村野重成 保健所長        前田秀雄 まちづくり部長     横尾政弘 土木部長        寺田雅夫   総務部 総務課長        内山義明   教育委員会 教育長         清正浩靖 教育振興部長      小野村弘幸 (教育環境調整担当部長兼務) 子ども未来部長     早川雅子      議事日程       第二号日程第一 令和二年度東京都北区一般会計歳入歳出決算の認定について日程第二 令和二年度東京都北区国民健康保険事業会計歳入歳出決算の認定について日程第三 令和二年度東京都北区介護保険会計歳入歳出決算の認定について日程第四 令和二年度東京都北区後期高齢者医療会計歳入歳出決算の認定について日程第五 第五十五号議案 東京都北区北とぴあ条例の一部を改正する条例日程第六 第五十六号議案 東京都北区立学校設置条例の一部を改正する条例日程第七 第五十七号議案 東京都北区立体育施設条例の一部を改正する条例日程第八 第五十八号議案 東京都北区立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例日程第九 第五十九号議案 東京都北区旅館業法施行条例の一部を改正する条例日程第十 第六十号議案 東京都北区公衆浴場法施行条例の一部を改正する条例日程第十一 第六十一号議案 東京都北区家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例日程第十二 第六十二号議案 東京都北区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例日程第十三 第六十三号議案 東京都北区学童クラブの運営に関する条例の一部を改正する条例日程第十四 第六十四号議案 特別区道路線の認定について日程第十五 第六十五号議案 東京都北区赤羽会館の指定管理者の指定について日程第十六 第六十六号議案 東京都北区滝野川会館の指定管理者の指定について日程第十七 第六十七号議案 東京都北区立赤羽ふれあい館の指定管理者の指定について日程第十八 第六十八号議案 東京都北区立桐ケ丘ふれあい館の指定管理者の指定について日程第十九 第六十九号議案 東京都北区立島下ふれあい館の指定管理者の指定について日程第二十 第七十号議案 東京都北区立稲付ふれあい館の指定管理者の指定について日程第二十一 第七十一号議案 東京都北区立西が丘ふれあい館の指定管理者の指定について日程第二十二 第七十二号議案 東京都北区立東田端ふれあい館の指定管理者の指定について日程第二十三 第七十三号議案 東京都北区立新町コミュニティアリーナの指定管理者の指定について日程第二十四 第七十四号議案 東京都北区NPO・ボランティアぷらざの指定管理者の指定について日程第二十五 第七十五号議案 東京都北区ネスト赤羽の指定管理者の指定について日程第二十六 第七十六号議案 オリンピック東京大会記念東京都北区桐ヶ丘体育館等の指定管理者の指定について日程第二十七 第七十七号議案 東京都北区立十条台小学校温水プール等の指定管理者の指定について日程第二十八 第七十八号議案 東京都北区立北運動場等の指定管理者の指定について日程第二十九 第七十九号議案 東京都北区富士見橋エコー広場館等の指定管理者の指定について日程第三十 第八十号議案 東京都北区立浮間ハイマートの指定管理者の指定について日程第三十一 第八十一号議案 東京都北区立王子授産場等の指定管理者の指定について日程第三十二 第八十二号議案 東京都北区滝野川老人いこいの家等の指定管理者の指定について日程第三十三 第八十三号議案 東京都北区立若葉福祉園の指定管理者の指定について日程第三十四 第八十四号議案 東京都北区立滝野川東児童館の指定管理者の指定について日程第三十五 第八十五号議案 東京都北区立豊島東児童館の指定管理者の指定について日程第三十六 第八十六号議案 東京都北区立袋児童館の指定管理者の指定について日程第三十七 第八十七号議案 東京都北区立西ケ原子どもセンターの指定管理者の指定について日程第三十八 第八十八号議案 東京都北区立桐ケ丘保育園の指定管理者の指定について日程第三十九 第八十九号議案 東京都北区立滝野川西保育園の指定管理者の指定について日程第四十 第九十号議案 東京都北区立東田端保育園の指定管理者の指定について日程第四十一 第九十一号議案 令和三年度東京都北区一般会計補正予算(第四号)日程第四十二 第九十二号議案 令和三年度東京都北区国民健康保険事業会計補正予算(第二号)日程第四十三 第九十三号議案 令和三年度東京都北区介護保険会計補正予算(第一号)日程第四十四 第九十四号議案 令和三年度東京都北区後期高齢者医療会計補正予算(第一号) ○議長(名取ひであき議員)  おはようございます。 これより本日の会議を開きます。 この際、会議時間の延長をしておきます。 議長より申し上げます。 本日の会議を株式会社ドキュメンタリージャパンが取材することを許可したので報告します。 それでは、質問に入ります。 十五番 松沢よしはる議員。(拍手)   (十五番 松沢よしはる議員登壇) ◆十五番(松沢よしはる議員)  本年七月、梅雨前線の停滞により西日本から東日本の広い範囲で長雨となり、特に九州地方や中国地方、東海地方などで記録的な大雨があり、八月も前線停滞とその活動が活発になり、九州地方、中国地方を中心に観測史上一位の降雨量を更新した地域もあるほど記録的な大雨に見舞われました。 両月ともに大雨による被害があった地域には、数時間に及び同じ場所に度重なる積乱雲が停滞し、集中豪雨をもたらす、いわゆる線状降水帯が発生し、気象庁より大雨特別警報が発表されました。 近年の気候変動の影響で、このような大雨や集中豪雨の発生頻度は高まり、水害が頻発化、激甚化していることは明白です。台風接近時以外の記録的短時間大雨による中小河川の洪水被害発生を想定した水害対策と被害想定を反映した避難対応について、区としてさらなる方針の検討が必要であると考えます。 このような視点を踏まえながら、北区の水害対応について質問をいたします。 初めに、荒川堤防工事の状況についてお尋ねします。 国交省が平成三十年度から事業を進めていた北区赤羽のJR東北本線荒川橋梁部の堤防盛土等の工事については、令和元年十一月の第四回北区議会定例会において、工事の早期完成を国と政府に求める意見書を自由民主党議員団の提案にて提出し、全会一致で可決されました。 このJR東北本線の鉄道橋付近の荒川堤防については、荒川治水上の弱点と懸念されていた場所であり、その対策工事に区内外からも大きな関心が寄せられていました。 当初、令和三年に工事完了予定と聞いていましたが、堤防盛土工事の現在の進捗状況について教えてください。 令和元年十月に関東地方に上陸した台風十九号の被害では、荒川の増水もさることながら、中小河川の増水危険も迫り、新河岸川については、近年見ることがなかったほどの水位に上昇し、周辺地域の住民に大きな心配と不安を与えました。 新河岸川の水位観測場所水位ライブカメラの設置箇所が区内に少なく、増水する新河岸川の河川情報を取得しにくかったことから、翌年三月の区議会予算特別委員会において、新河岸川に水位観測場所水位ライブカメラを増設する必要性についての質疑を行いました。 その後、東京都によって、今年度に新河岸川に水位ライブカメラが増設されたとのことですが、増設箇所の概要とその運用方法について教えてください。 北区ホームページから区内を流れる河川の水位情報を知りたい場合、トップページから防災気象情報ページへ移動し、次に、文字の小さいメニュー表示の中から、河川水位情報ページを探して開くことで、ようやく区内に流れる河川の水位情報を確認することができます。 しかし、その最初の水位情報画面から一目見て分かる河川は石神井川の水位だけです。荒川や新河岸川の水位情報とそのライブカメラを見るためには、さらにクリックを繰り返し、国交省または東京都へのリンクページをたどり、多くの水位観測地点から自分の知りたい河川水位情報を見つけ出すような手順が必要です。しかも、パソコンでの操作を前提としているような仕様であり、スマートフォンでの操作は難しいと言わざるを得なく、緊急時に区民の誰もがスマートフォンで簡単な操作によって分かりやすく河川情報が取得できるとは言い難い状況です。 水害が想定される北区において、ホームページによる河川水位情報は区民にとって最も重要な情報の一つです。区内に流れる全ての河川水位情報とそのライブカメラ映像が分かりやすく表示され、どの観測地点へもワンクリックでアクセスできるよう、水位情報を一つにまとめた情報表示の改善とスマートフォンで区民の誰もが見やすい河川水位情報ページの再構築を要望しますが、区の見解をお尋ねします。 今年度事業として、中小河川である隅田川、新河岸川、石神井川、神田川が氾濫した場合の洪水ハザードマップの改定と高潮ハザードマップ作成が計画されています。 中小河川ハザードマップの改定内容は、東京都が令和三年三月に隅田川と新河岸川の浸水予想区域図を改定した浸水予想の数値が反映されると考えますが、この東京都が改定した浸水予想と、北区が十三年前の平成二十年に作成した隅田川・新河岸川の洪水ハザードマップとを見比べると、特定の地域においては浸水予想の被害状況はかなり深刻であると受け止めました。 また、本年六月に荒川下流河川事務所が作成した全国初の試みである、荒川3D洪水ハザードマップは、インターネットによる公開ですが、建物の何階部分までが浸水する危険性があるのかが視覚的に捉えやすく、水害時の避難計画に役立てることができます。 北区洪水ハザードマップとしては現在、平成二十九年に改定された荒川氾濫を想定したものがあり、ほかに隅田川、新河岸川、石神井川の中小河川の氾濫想定、高潮浸水想定内水氾濫想定洪水ハザードマップだけでもその種類が増し、それぞれ更新されることで浸水地域の想定被害も複雑になっていくことが考えられます。 今年度に予定しているハザードマップ改定とその配布に当たっては、マップ単体だけではなく、洪水被害に関係する他のハザードマップと関連させて、区民の水害対応への理解がさらに深まるような提示及び提供方法を要望します。 例えば、それぞれの洪水ハザードマップを一つのパッケージとして統合し、被害による予想浸水継続時間を示すことや、本年五月に政府より示された避難情報の警戒レベルのガイドライン、避難行動の手引等も掲載することなど、避難の実効性を高める工夫を検討し、洪水ハザードマップが区民自らの適切な避難行動にも結びつくような、言わば水害時避難行動マップとしての役割を含む内容とハザードマップを利活用した今後の取組が必要だと考えます。これらについて、区の見解をお尋ねします。 北区では昨年度、水害から避難するための避難場所を見直し、荒川の氾濫を想定した高台水害対応避難場所、石神井川の氾濫と土砂災害を想定した水害対応避難場所、この二つに分けましたが、東京都が隅田川と新河岸川の氾濫時の浸水深を今回見直した結果を受け、その浸水被害がさらに深刻化した区内地域、具体的な地区を挙げれば、浮間地区や志茂地区においては、隅田川、新河岸川氾濫の危険が迫った場合の水害対応避難場所の新たな設置検討が急務と考えます。 台風接近時以外の前もって予測が困難である大雨特別警報の場合には、即座に命を守るため、最善の行動と直ちに身の安全の確保が求められます。このような新たな課題への避難対応について、区の見解をお尋ねします。 八月十四日、長崎県で大雨特別警報による警戒レベル五の緊急安全確保が出されている中で、近所のひとり暮らしの高齢者から、怖いから来てほしいと依頼された民生委員の女性が対応した結果、高齢者と共に水害に巻き込まれて亡くなりました。 これを受けて、厚生労働省は全国の民生委員に対し、災害時には自分の身の安全を優先するよう緊急の通知を出しました。二〇一一年の東日本大震災でも、岩手、宮城、福島の三県で、高齢者等の安否確認や避難支援に当たっていた民生委員五十六人が亡くなられています。 区長へお尋ねします。災害時における民生委員の役割や行動について、区の見解をお聞かせください。災害情報を民生委員へ迅速かつ正確に伝える手段と仕組みについて教えてください。 民生委員が災害に備える活動のためには、平常時、発災時、避難所設置期など、時間経過に即した活動の考え方の指針や、警察、消防との情報伝達方法とその連携に向けた仕組みづくりも必要と考えます。 このような活動指針やガイドラインについて、区の見解と現在の取組状況について教えてください。 区では、大雨による浸水被害の軽減を図ることを目的に、雨水貯留槽の設置費用と止水板を設置するための工事費用の一部を助成する制度を設けています。止水板の設置効果については、低地部の冠水対策だけにとどまらず、高台地のくぼ地等での内水氾濫時にも一定の対策効果も見込まれると考えます。 また、止水板設置費用の助成対象は個人住宅だけでなく、法人が所有する店舗や事務所等にも適用ができます。区内における止水板設置工事の工事費用の助成実績は、この十年間で三件の申請と伺いました。この助成制度については、これまで台風大雨時に土のう等で冠水浸水対策があった地域を重点に、区民や事業者等へ積極的な周知をして、浸水対策をさらに進めていくべきではないでしょうか。区の見解をお尋ねします。 地域の防災力を高めていく上で、区内各所にある消防署とその出張所の施設整備も重要であると考えます。浮間地区にある赤羽消防署浮間出張所においては、昭和四十四年竣工の建物であり、既に五十年超の築年数がたっています。 このような現況から、本年六月、消防署浮間出張所が置かれている地元町内会の町会長より、東京消防庁及び東京都財務局に対して、消防署出張所建物の改築を要望するとともに、改築時の救急車及び救急隊配備を望む要望書が出されました。 消防署施設の改築整備によって、消防防災体制の向上はいうまでもなく、地域防災の活動の要として今後も中心的な役割を果たすために、老朽化の進む消防署出張所の適正な施設整備は重要であり、消防署出張所改築への地元地域の願いは大変に大きい状況です。 現在の消防署浮間出張所の最寄りには、東京都により建て替え事業が進む都営浮間三丁目アパートがあります。建て替えによる土地の有効活用により、建て替え事業が完了した際には、区立浮間小学校前にある現在の十六号棟の敷地が創出用地として生み出されると聞いています。 都営桐ケ丘団地の建て替えでは、創出用地が区民センターの建設用地に活用される計画ですが、浮間地区においても、都営住宅建て替えにより生じた創出用地を地域が抱える安全・安心のまちづくりの課題解消に活用することができれば、地元地域の願いの実現が非常に現実的になってきます。 消防署浮間出張所の早期改築を望む地元要望を受け、私の提案する創出用地の活用を含め、北区としても、東京都へ強い働きかけと後押しをお願いするものであります。区の見解をお聞かせください。 次に、浮間清掃事業所敷地内に設置予定の粗大ごみ中継施設の整備計画についてお尋ねします。 現在、北区清掃事務所内で行われている粗大ごみの積替え作業を、浮間地区に中継所を設置し、作業場所を移転させる理由及び経緯、移転先の地域や近隣周辺に対してのこれまでの説明状況と今後の整備スケジュールについて教えてください。 粗大ごみ中継施設の移転先である浮間地区は、区内の一番北に位置し、自動車の通行に関して言えば、日常から道路交通渋滞を起こしやすい橋を渡らないと、最短距離で区内を往来することができないという地形特性があります。 粗大ごみ中継施設が設置された後は、これまで浮間事業所で稼働していた清掃車両台数に加えて、区内各地の粗大ごみを回収し、中継施設を往復する粗大ごみ収集車両と、中継施設に集められた粗大ごみを中央防波堤内埋立地へ搬出する往復車両が増え、浮間事業所を往来する清掃車両の稼働台数が毎日大量に増えることは明らかです。 また、コロナ禍による在宅時間が増えた影響で、各家庭より排出される粗大ごみの量も増加し、収集まで長い日数がかかることから、その対策として、今年度から粗大ごみを収集する稼働車両を増車して対応していると聞いています。 浮間清掃事務所のすぐ隣には、特別養護老人ホームと保育園、障害者支援施設があり、周辺の住環境は高層の共同住宅が年々増えており、小学生児童の通学路も設定されています。 清掃業務車両の通行量が増えることでの周辺地域の交通安全対策と、早朝など道路交通渋滞を起こしやすい浮間地区と区内各所を往来する粗大ごみ収集車両の通行ルートについて、北区清掃事務所はどのような対策を検討しているでしょうか。 粗大ごみ中継施設の整備と並行して、浮間清掃事業所へ区民が直接粗大ごみを持ち込める、いわゆる持込み制度の新設も検討が進められています。 転居等の理由で急ぎに粗大ごみ処分が必要とされるニーズを想定していると思われますが、粗大ごみ持込み制度の運用方法については、他区での同様の制度を参考にしながら、浮間地区の地域特性を考慮した検討をお願いします。 事業系の粗大ごみが持ち込まれない対策、収集運搬業違反の防止策、一日に持ち込める数量制限や年間回数制限などを設定すること、持込み日についても、通常収集と同様に月曜日から土曜日までとして日曜日は扱わないことなど、浮間清掃事業所周辺とその地域の住環境維持への配慮は最優先です。また、他区と同様に持ち込んだ場合のごみ処理手数料の割引制度も必要だと考えます。 一方で、自動車を持たない家庭や高齢者世帯まで、広く多くの区民が持込み制度と同様の粗大ごみ処分が利用できる仕組みを考えることはできないでしょうか。 例えば、粗大ごみ収集で多く出される品目として自転車がありますが、区内七か所に点在している放置自転車移送場所において、不用になった自転車を無料でいつでも引き取る仕組みをつくることができれば、多くの区民が身近な場所で自転車の持込み処分ができることになり、区民サービスの向上とともに、日々稼働する粗大ごみ回収車両に積まれる処分自転車の数を大きく減らすことができます。 また、不法投棄の中で最も多いとされる自転車の不法投棄を区内から減らす効果も期待できると考えます。区民から引き取った自転車でまだ使用できる状態のものがあれば、自転車移送場所での保管期限が過ぎた処分自転車と共に海外でのリユースへもつなげることが可能であり、これは粗大ごみの減量にも貢献できます。 このような自転車の無料引取り制度は、他区の先進事例もあり、足立区では平成二十六年から自転車移送場所や区営駐輪場で区民の不用になった自転車の無料引取りを開始して、年間におよそ五千台の自転車が持ち込まれていると聞いています。北区も足立区と同様の自転車引取り制度導入の検討をお願いします。 粗大ごみの年間排出量は、コロナ禍という要因を除いても、年々増加傾向にあると思われます。北区ゼロカーボンシティを宣言し、新たに粗大ごみ中継所と粗大ごみ持込み制度を新設するというこの機会に当たり、粗大ごみの減量に向けた3Rの意識向上をさらに具体的に大きく前進させるチャンスとも考えます。粗大ごみ減量に対する区の見解と今後の取組についてお聞かせください。 以上、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)   (花川與惣太区長登壇) ◎区長(花川與惣太区長)  ただいま松沢よしはる議員から、防災・災害対策についてをはじめ、浮間清掃事業所粗大ごみ中継施設増築について、さらには、粗大ごみ持込み制度についてまで、それぞれ深く掘り下げて、ご意見、ご提言をいただきました。誠にありがとうございました。 私からは、防災・災害対策についてに関するご質問のうち、消防署浮間出張所の施設整備についてお答えをさせていただきます。 東京消防庁は、老朽化対策に合わせ、消防行政サービス向上のため、計画的に施設の更新を図っており、赤羽消防署浮間出張所については、手狭な現敷地に代わる移転の検討も含め、施設更新の必要性を認識しているところです。 また、東京都からは、都営浮間三丁目アパートの建て替え事業に関わる創出用地は、事業が順調に進めば、現十六号棟敷地は来年には更地になると聞いています。 区ではこの間、東京都と都営住宅の建て替え事業により生じる創出用地について、周辺地区の生活環境の整備を図るため、様々な協議を進めてきました。 その中では、創出用地の利用主体にかかわらず、浮間地区の安全・安心のまちづくりに役立つ土地利用についても要望を行っています。 区としましては、地元町会の要望を踏まえ、引き続き、東京都と協議を進めてまいります。 以上で、私のお答えとさせていただきます。 この後、引き続き、所管の部長からご答弁をいたさせます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ◎危機管理室長小宮山庄一危機管理室長) (説明員) 引き続き、私からは、防災・災害対策のうち、水害対応避難場所についてのご質問にお答えいたします。 北区内を流れる隅田川、新河岸川は、荒川に比べ、川幅、河川敷が狭い河川となっております。隅田川においては岩淵水門、新河岸川においては朝霞水門で、それぞれ荒川との間で水位調整を行う仕組みが整備されていることから、区では、隅田川、新河岸川に氾濫の危険が見られる際には、同時に荒川についても氾濫の危険が生じる可能性が高くなると考え、浸水被害が想定される区域にお住まいの皆様へは、低地部における垂直避難ではなく、高台への避難を呼びかける方針としております。 しかしながら、ご質問のとおり、令和二年度末に東京都が隅田川と新河岸川の新たな流域浸水予想区域図を公表したことから、区といたしましては、速やかに浸水の詳細な状況について、改めて東京都から説明を受けた上で、予測が難しい線状降水帯の発生等の際の隅田川、新河岸川における水害発生のリスク等について確認を行ってまいります。 その結果を踏まえ、必要に応じて、避難場所を含め、住民の方々の安全な避難の在り方について検討したいと考えております。 以上、お答えさせていただきました。 ◎健康福祉部長(村野重成健康福祉部長) (説明員) 私からは、引き続き、民生委員の災害時対応についてお答えいたします。 初めに、災害時の民生委員の役割や行動についてです。 区では、民生委員の方々を避難支援等関係者とし、災害時には避難行動要支援者名簿を活用して、避難の呼びかけや安否確認などの支援をお願いしています。なお、避難支援に当たりましては、まず支援者自身と家族の安全を確保した上で、無理のない範囲で支援をお願いしています。 ご紹介のありました、厚生労働省の、大雨による災害に対する民生委員活動についての通知については、民生委員児童委員協議会等で周知を図っています。 次に、災害時における民生委員活動のガイドラインについてです。 区では、災害時等において、民生委員の皆様に行っていただきたい支援の内容等を示した手引を作成し、民生委員に配付する予定です。この手引にも、無理のない範囲での避難支援の実施を明記し、地震と水害の発生を想定した平常時、発災のおそれがあるとき、発災時、発災後などの時系列ごとに具体的に行っていただきたい支援の内容等を記載しております。 なお、警察、消防への情報伝達につきましては、個別の緊急通報を除き、原則として民生委員の皆様からの情報等を区が受け取り、警察、消防に提供を行うなど、適切に対処してまいります。 また、町会・自治会など地域を担う団体、関係機関と民生委員との連携につきましては、地域振興室管内ごとに関係者が防災の取組について協議する地区防災運営協議会を活用し、推進してまいります。 次に、民生委員への災害情報の伝達についてです。 災害情報の伝達手段として、民生委員の方には、区の防災行政無線を受信することができる防災ラジオを配付しています。この防災ラジオについては、現行のアナログシステムによる防災行政無線の放送が終了予定であり、その後は受信ができなくなるため、新たな機器への入替えを予定しているところです。 また、災害情報は多様な方法で正確な内容を入手する必要があるため、北区メールマガジンの登録の案内とともに、携帯メール等を活用した情報の伝達方法など、民生委員児童委員協議会などで協議してまいります。 以上、お答え申し上げました。 ◎土木部長(寺田雅夫土木部長) (説明員) 私からは、次に、水害対策助成制度についてお答えします。 区では、集中豪雨等対策事業の一環として、雨水貯留槽、止水板設置に伴う助成を行っています。止水板設置工事については、雨水貯留槽に比べ、工事期間や費用もかかることから、五十万円を上限として、工事費の二分の一を助成していますが、区民の皆様からの事前相談も少なく、実績は伸びていません。 実績が伸びない要因としては、土のうにより一定の効果が得られていること、助成の対象が原則として金属板であり、家屋の構造や配置から物理的に設置できないことなどが考えられます。 近年は台風の大型化や前線の活発化により、今まで経験しなかった降雨量に見舞われるなど、水災害に対するリスクは増大しています。 区といたしましても、過去の冠水、浸水被害地域や土のうにより対策を実施した地域の皆様、事業者等に対し積極的に制度の周知に努めてまいります。 次に、河川情報についてのご質問に順次お答えします。 まず、JR東北本線荒川橋梁部の堤防かさ上げ工事についてです。 荒川流域は、都内の沿川人口密度が全国一級水系中最も高く、大規模氾濫が発生した場合には、短時間で広範囲の人口集中地域が浸水するとともに、多数の家屋倒壊等の被害、ライフラインの長期停止、さらには経済活動への波及的影響も懸念されています。 現在、国において、荒川水系河川整備計画に基づき、戦後最大洪水であるカスリーン台風と同規模の洪水等が発生しても、災害の発生を防止または軽減を図ることを目標として、堤防整備等の整備を実施しており、JR東北本線荒川橋梁部の堤防については、本年五月にかさ上げ部の地盤改良が完了し、七月末には周辺堤防と同程度の高さを確保したと聞いております。 今後、令和三年度末の完成を目指し、のり面のブロック張りや階段等を実施すると聞いており、区としても、河川管理者、東京都、沿川区等で構成される荒川水系大規模氾濫に関する減災対策協議会等において、取組の方針、状況等を共有し、減災対策に取り組んでまいります。 次に、新河岸川の河川監視カメラの増設箇所の概要と運用方法についてです。 東京都では、水害から都民の命を守るため、河川監視カメラの画像の公開など、迅速な避難行動につながる情報を分かりやすく確実に提供する取組を進めています。 近年の全国的な豪雨災害等を踏まえ、水防災総合情報システムにおいて、監視カメラの画像の公開をさらに拡充し、昨年度までの三十八か所に加え、令和三年度までに、新河岸川など約四十か所で新たに設置し、公開するとしており、北区においては、本年六月、新河岸川の志茂橋、浮間橋、新河岸橋に新たに設置され、あわせて、ユーチューブによりライブ動画も公開されました。 区としても、監視カメラ等を通じて得た河川情報を参考に、円滑な水防活動や避難情報発表の判断等に活用してまいります。 次に、河川水位情報表示の改善についてです。 防災気象情報等については、北区に大雨や洪水等の警報が発表された場合は、北区メールマガジンやLINEで配信しており、北区ホームページのトップ画面、重要なお知らせでも情報提供し、詳細情報へリンクできるようにしています。 また、大規模災害が発生した際は、通常のトップページを災害用トップページに切り替え、必要な情報を提供し続けられるようになっています。 河川水位情報のページについては、いち早く区民の皆様が情報を入手し、浸水対策や避難行動が確実に安全に行われるよう、クリック数の改善、スマートフォンによる操作性の向上などを検討するとともに、荒川や新河岸川の水位情報や画像についても、石神井川と同じページに表示できるよう改善してまいります。 次に、洪水ハザードマップの改定等についてです。 平成二十七年五月の水防法改正を受け、東京都は、想定し得る最大規模の降雨を想定した浸水予想区域図の更新を行うとともに、想定し得る最大規模の高潮に対する高潮浸水想定区域図を作成しました。 区では今年度、区民の皆様が水害の危険性を理解し、事前の備えや避難に役立てられるように、これらの資料を基に、洪水ハザードマップの改定と高潮ハザードマップの作成をします。 洪水ハザードマップの改定等に当たりましては、これまでのマップに加え、予想浸水継続時間や警戒レベルのガイドライン、避難行動の手引等を冊子形式にまとめ、知りたい情報が簡単に入手できるよう、使いやすいものにしていきたいと考えております。 また、洪水ハザードマップ等については、来年度全戸配布するとともに、配布場所や機会を工夫するなど周知に努めてまいります。 さらに、防災訓練や防災講話などの際には、洪水ハザードマップを活用し、水害によって想定される被害状況などを分かりやすく伝えることで、区民の皆様の安全な避難行動の取組につなげてまいります。 以上、お答え申し上げました。 ◎生活環境部長(雲出直子生活環境部長) (説明員) それでは、私からは引き続き、浮間清掃事業所粗大ごみ中継施設増築に関する質問に順次お答えをいたします。 初めに、粗大ごみ中継施設を整備する理由と経緯、近隣に対する説明状況と今後の整備スケジュールについてです。 現在、北区清掃事務所の敷地で行っている粗大ごみの中継業務については、作業スペースの狭隘化などが課題となっております。こうした中、令和五年度に着工が予定されている北清掃工場の建て替え事業を契機として、区民生活に影響が出ないような収集運搬体制を検討する中で、北区清掃事務所の敷地については、区内で収集した全ての可燃ごみを区外の清掃工場に効率的に搬入するための積替え場所として活用することといたしました。 そのため、粗大ごみについては、区が保有する清掃関連施設の中で、敷地に比較的余裕のある浮間清掃事業所に中継施設を整備するとともに、区民の皆様からご要望が寄せられている持込み事業を開始することといたしました。 近隣への説明状況については、本年二月に施設整備に関する説明会を開催する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令を受けて中止としたため、地域の皆様へチラシのポスティング等を行いました。 あわせて、隣接するマンション及び特別養護老人ホームの施設管理者へ説明に伺うとともに、チラシを見て寄せられたご質問と回答を浮間清掃事業所正面玄関に掲示するなどの周知を図りました。 施設の整備スケジュールにつきましては、昨年度、騒音やほこりなどへの対策を施した周辺環境に十分配慮した構造となるよう、調査・設計を行い、本年秋に工事着工、令和四年度下半期からの稼働を予定しております。 今後、工事に関する説明会を開催するとともに、持込み制度についての情報提供を行うなど、丁寧な説明に努めてまいります。 次に、清掃車両による交通渋滞対策についてです。 浮間地区の住環境に配慮した交通渋滞対策は重要な課題であると考えています。事業所への車両の乗り入れ台数は必要最小限に抑えるとともに、車両それぞれに通行ルートを指定し、通過する橋を分散させるなど、地域の住環境に配慮した対応を図ってまいります。 また、交通安全対策については、改めて現状の調査を行ってまいりますが、周辺には通学路が指定されていることから、教育委員会とも連携し、安全対策に努めるとともに、施設出入口に交通誘導員を配置するなど、様々な方策を検討してまいります。 次に、粗大ごみ持込み制度に関するご質問にお答えします。 初めに、粗大ごみ持込み制度の運用方法についてです。 運用に当たり、違法業者への防止策については、一回に持込みができる数量制限や年間回数制限、運転免許証などによる本人または代理人であることの確認などが有効であると考えています。 また、現在、二十三区中十区が区内に粗大ごみ持込み施設を整備しておりますが、その多くが湾岸地域の運河沿いや環状線などの広い道路沿いに整備されており、北区とは周辺環境が異なっております。 浮間地域については、近隣に高層マンションや特別養護老人ホーム、保育園などがあり、近くには通学路もある住宅地であるため、住環境への配慮は最優先課題と捉えております。 受入れの曜日、時間設定など、制度設計に当たりましては、他区の取組を参考としながら、通学路への影響など、周辺環境に十分配慮し、慎重に検討してまいります。 次に、自転車引取り制度の導入の検討についてです。 現在、一般的な自転車を粗大ごみとして有料で年間約六千台収集しています。今後、さらなる粗大ごみの減量化を図るため、区といたしましては、区民の皆様が身近な場所で自転車の持込み処分ができるよう、ご提案の趣旨を踏まえ、仕組みづくりについて検討をしてまいります。 最後に、粗大ごみ減量に対する区の見解と今後の展開についてです。 区では、北区一般廃棄物処理基本計画に基づき、ごみの減量と資源化の推進に取り組んでいます。粗大ごみについては、平成二十六年度から金属類の資源化を図っており、資源化率は平均二〇%程度となっています。 なお、粗大ごみの減量には、消費者としての区民の意識向上が重要であり、区では、北区清掃協力会などと連携を図りながら、ごみの減量やリサイクル意識向上に向けた普及啓発事業に取り組んでおります。 このたびの粗大ごみ中継施設の整備と持込み事業開始の機を捉え、さらなる資源化率の向上や区民への積極的な情報発信を図ってまいります。 そして、北区ゼロカーボンシティ宣言を確かなものとするため、幅広い視野と長期的な展望を持って、区民や事業者の皆様と共に、資源循環型社会の構築に向けた取組を推進してまいります。 以上、お答え申し上げました。 ◆十五番(松沢よしはる議員)  様々な要望と提案をさせていただき、前向きに答弁をいただいたと受け止めました。 特に、区長より、消防署浮間出張所の改築に対しての答弁をいただきまして、これは大きく前進したと捉えさせていただきます。 防災情報の伝達という点で再度少し補足させていただきたいのですが、災害発生のおそれがある非常事態の場合はもちろんのことですが、平常時においても、区民へいつでも分かりやすく情報提供できることが重要だとも考えています。その視点から考えると、北区の防災に特化したスマートフォン専用の防災アプリ、この提供が必要であると思います。 昨日の質問でも、防災無線についての質問がありました。聞き取りにくい防災行政無線の放送内容を、防災アプリを使えば、区民がスマートフォンで、音声や文字のワンタッチ操作で内容確認が可能にもなります。これは他区の事例もございます。防災・災害に関する情報バリアフリー、情報ユニバーサルデザインということの解決にもつながります。 災害時の食料や物資を備える備蓄があるように、災害情報の備蓄という考え方もあってしかるべきではないかと思います。多くの人に、防災情報の備蓄として認識してもらえる。そして、区民がいつでも北区防災情報を取得できる北区防災アプリの開発及び提供の検討を要望いたします。 もう一点、民生委員の災害情報の提供についてですが、かねてより支給されていたアナログ防災ラジオの機器の更新という答弁がございました。 民生委員は、災害時要支援者名簿を保管しているなど、地域防災力の大きな一翼を担っています。正確でリアルタイムな災害情報が必要なことからも、音声放送だけの受信機でなく、町会長、自治会長へ現在提供している文字放送つきの受信機器をぜひとも民生委員へ提供していただきたいと強く要望をさせていただきます。 今回、水害と粗大ごみ収集及び持込み制度について、浮間地区に関連した観点からの質問をさせていただきました。 東京都が二〇一九年に策定した都市づくりのグランドデザインでは、それぞれの地域の個性に着目した拠点形成、地域づくりを進めていくというふうに書かれていまして、その中で、浮間地区は新たな都市型産業の育成と新都市生活創造域の拠点や地域として位置づけられています。 今後も、地域の特性を生かすためにも、産業と住宅が調和した活力ある地域を形成するためにも、水害対策、防災対策、粗大ごみ処理等を含む環境対策など、様々な地域諸課題の解決に向け、絶え間なく取り組んでいただきたいことをお願いしまして、私からの質問を終わらせていただきます。(拍手) ○議長(名取ひであき議員)  三番 吉田けいすけ議員。   (三番 吉田けいすけ議員登壇) ◆三番(吉田けいすけ議員)  おはようございます。日本維新の会、吉田けいすけです。 日々、一刻も早いワクチン普及のために努力してくださっている関係各課の皆様に心から感謝申し上げます。 北区の新型コロナウイルスワクチン接種の進捗についてお伺いいたします。 現在、北区におけるワクチン接種はその供給量が足りておらず、八月二十八日に追加された接種枠もすぐに埋まっている状態です。 計画と比較し、現状の接種率など、接種の進捗状況をどのように分析し、認識していらっしゃるのでしょうか。 そして、十一月末までの事業完了に向けて、職員の皆さんが総力を挙げて全力で動いてくださっていることと思います。改めて、完了に向けての現時点での計画と見通しはいかがでしょうか。 あわせて、計画どおりに進めることはもちろんのこと、より一層のスピードアップを図るために、事業を進めるに際しての課題と認識していらっしゃるのはどのようなことでしょうか。 次に、生活保護世帯の学習支援や、みらいきたなどをスタディクーポン事業に移行し、より利用しやすく、教育効果の高い学習支援事業を実現することについてお伺いいたします。 スタディクーポン事業は、昨年度から都の包括補助事業において、被保護者自立促進事業のメニューの一つとして、クーポン券方式による学校外の学習などの学習環境の支援として設けられました。 この事業は、子どもの学習に関して消極的な生活困窮世帯の保護者に対し、相談、支援などの働きかけを行い、学習塾等への参加をコーディネートすることなど、子どもの学びの選択肢を広げることができ、学習習慣の確立や学習意欲の向上につながる取組です。 都内区市町村は十分の十の都の補助を受け、スタディクーポン事業の実施が可能となります。スタディクーポン事業は、子どもの教育格差を解消することを目的とし、二〇一一年の東日本大震災を契機に、公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンが寄附金を原資に開始したプロジェクトです。 同事業は、周辺自治体でも導入が進んでいます。二〇一九年には東京都渋谷区が公費を使ってスタディクーポン事業を導入し、二〇二〇年度からは、渋谷区の事例をモデルに、東京都が市区町村への補助事業として政策化しました。 本年七月には、国立市でも導入が決まり、くにたちスタディクーポン事業がスタートしました。二〇二一年七月現在、クーポン型の学校外教育費助成事業、スタディクーポン事業の政策導入自治体は全国七自治体、千葉市、千葉県南房総市、渋谷区、国立市、大阪市、佐賀県上峰町、那覇市に広がっております。 子どもの貧困、教育格差を解消するための支援は、コロナ禍において、さらに重要性が増していると考えます。 そこで、お伺いいたします。 事業導入に当たっての現在の検討状況を教えてください。また、導入に当たって、課題となることを具体的にどのように分析していらっしゃるのでしょうか。 最後に、休校、自主休校に対するオンライン授業の体制について、また、海外派遣事業のオンライン実施等を進め、子どもたちにコロナ禍でも学習、体験の機会の提供に努めることについてお伺いいたします。 先日、東京オリンピック・パラリンピックが閉会しました。選手たちの熱闘に勇気と活力を与えられるとともに、一層の共生社会の実現に向けてシンボリックな大会となったことと確信しております。 さて、北区でも、オリンピック・パラリンピックの学校連携観戦が予定されておりましたが、残念ながら、昨今のコロナ禍を鑑みて、中止となりました。コロナ禍によって、子どもたちにとって貴重な体験の機会がまた一つ失われたことを非常に残念に思います。 ワクチン接種を進めている現在においても、変異株の出現なども相まって、コロナ禍は収束の兆しが見えません。学習の機会、体験の機会を中止や延期としていく従来の在り方はできるだけ早く変革していかなければなりません。 今の社会を取り巻く状況を一時的なものと見るのではなくて、恒久的な現象となり得る可能性を踏まえて、日に日に変化する環境下において、子どもたちの学習機会を確実に確保する方法を一刻も早く構築する必要があると考えます。 そのためのキーワードがオンラインです。既に、北区では一人一台の端末を配付し終え、学校内外で端末を利用した教育が始まっております。 まず、ご質問いたします。 現在、北区では、区立小・中学校において、コロナ不安等により登校することができない児童・生徒に対し、どのようなフォローがなされているのでしょうか。端末を利用したオンライン授業や課題の指示など、学習を継続させるための十分なフォローはなされているのでしょうか。 また、感染の拡大による休校となった場合、オンライン授業を区内小・中学校全校で行う体制は整っているのか教えてください。 次に、コロナ禍により休止した教育事業について、再開する見通しについてどのようにお考えでしょうか。現時点での検討の状況や、具体的に再開を計画されている事業を教えてください。 また、児童・生徒に配付された端末を利用して、これまでに対面、教室、現地で行っていた教育活動をオンラインで実施することは可能であると思います。実施を検討している事業があれば教えてください。 あわせて、ただそのままオンラインで置き換えるだけではなく、同様の教育効果を、もしくはそれ以上の教育効果を与える事業を実施することを研究することも必要ではないかと考えます。現時点で検討している具体例があれば教えてください。 海外スタディツアーとオンライン国際交流授業を提供している株式会社With The Worldによると、国際交流や外部講師などの予算を使い、オンラインでの国際交流を行う公立校が増えているといいます。 端末整備が整った二〇二一年度には、教育委員会のほかに、総合的な探究の時間や英語科を担当する教員からの問合せが増えているとのことです。 サイエンスラボ、各宿泊行事、見学行事やセブンヒルズスクールとの海外交流など、現在中止、延期となっている様々な学習の機会を確保するために、また、よりよい教育を実現するために、オンラインをフル活用した学習機会の確保に向けて、前向きで早急な決断をお願いいたします。 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)   (花川與惣太区長登壇) ◎区長(花川與惣太区長)  ただいま、吉田けいすけ議員から、新型コロナウイルス対策についての取組を問うをはじめ、教育・子育て施策についての取組を問うまで、深く掘り下げて、ご意見、ご提言をいただきました。誠にありがとうございました。 私からは、新型コロナウイルス対策についての取組を問うについてお答えをさせていただきます。 北区は、区民の安全・安心を確保するため、全てのワクチン接種を医療機関で行い、多くの医療機関の協力により、国が目標とした全国で一日百万回接種を上回る接種体制を構築し、七月には希望する高齢者への接種をほぼ達成することができました。 一方で、ワクチン供給量が当初の予想を下回ったため、現在はワクチンの供給量に合わせて接種体制を再構築している状況です。 現在の接種率は、九月七日現在で、五九・三%と順調に推移していると分析していますが、東京都が試算した職域接種における北区民への接種推計量と合わせると、十月中には対象となる区民の八割が接種できるワクチンが供給される見込みです。 今後一層スピードアップさせるためには、より多くのワクチンの迅速な供給が必要であり、国及び東京都には、ワクチン供給の促進を要請し、十一月までの希望する全ての区民への接種完了に向けて取り組んでまいります。 以上で、私のお答えとさせていただきます。 この後、引き続き、所管の部長からご答弁をいたさせます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ◎健康福祉部長(村野重成健康福祉部長) (説明員) 次に、私からは、教育・子育て施策についてのご質問のうち、スタディクーポン事業についてお答えいたします。 現在、区では、生活保護受給世帯の子どもの学習支援として、スタディクーポンと同じ、東京都の被保護者自立促進事業の中から、学習塾にかかる費用について、スタディクーポンと同額の助成ができるメニューを活用し、中学生、高校生を対象とする助成事業を行っています。 また、小学生については、国の事業を活用し、学習意欲の向上だけでなく、子どもの居場所づくりといった目的も兼ねた学習支援教室を実施しています。 ご提案のスタディクーポン事業は、事後精算ではないといったメリットがありますが、一方、利用者の生活保護受給者情報の取扱い、現在行っている支援事業との整理など、導入には課題もあると捉えています。 今後もスタディクーポンの導入状況も含め、他自治体における取組について、引き続き情報収集してまいります。 以上、お答えいたしました。 ◎教育振興部長(小野村弘幸教育振興部長) (説明員) 私からは、引き続き、教育・子育て施策について取組を問うのご質問のうち、まず、コロナ不安等により登校することができない児童・生徒に対するフォローと、オンライン授業を行う体制についてお答えさせていただきます。 現在、感染を心配して登校できない児童・生徒に対しては、教科書やドリルなどの補助教材に加え、北区が独自に導入したeライブラリやスタディサプリ等のオンライン教材を活用し、家庭学習に取り組む単元を指示するとともに、グーグルミートや電話連絡等による心のケアに努めております。 オンライン授業は、一方的な授業の配信ではなく、双方向型の対話的な学習とする必要があると考えており、既に北区立小・中学校の中でも取組を進めて成果を上げている学校もあります。 教育委員会としては、そのような先行事例を各校で共有し、全校で実践していけるよう推進してまいります。 次に、コロナ禍により休止した事業の再開見通し、対面・教室・現地で行っていた事業のオンライン実施、オンラインによる同様もしくはそれ以上の教育効果の研究についてお答えさせていただきます。 まず、休止している科学環境スクールやサイエンスラボなどの事業の再開につきましては、今後の感染の状況を見ながら、区長部局と相談し、総合的に判断してまいります。 次に、教育委員会の児童・生徒向け事業の宿泊行事や中学生海外派遣事業などは、現地を訪問して直接体験することが事業の趣旨であり、オンラインで実施する場合の課題として、現地との調整や時差の問題があることに加え、集団生活の中で人間関係調整力を身につけることや、自然や文化について様々な感覚を通して感じ取ることなどの点において、オンラインの実施では十分な教育効果が得られないと考えております。 各校の授業では、学級内での意見を交流する場面において、端末とネットワークを活用し、児童・生徒一人一人が端末に書き込んだ自分の考えをクラウド上に送信、保存するなどして、教員、児童・生徒間相互で即時に共有し、友達の考えを参考に自分の考えを深めていくといった、これまでの授業以上の教育効果を期待できる取組が既に様々な教科等において多数実践されております。 今後、情報教育担当者連絡会等での紹介やICTアドバイザー学校訪問などで広げていくとともに、教育活動におけるICTを活用した効果的な取組事例の調査、研究などにも取り組んでまいります。 以上、お答えさせていただきました。 ◆三番(吉田けいすけ議員)  ありがとうございます。 まず、区長から、ワクチン接種の進捗に関して、十月には八割のワクチンが供給予定で、十一月には完了する目標だということで、非常に安心しました。これからもぜひよろしくお願いいたします。 教育施策に関してなんですけれども、まず、スタディクーポン事業に関して、確かに生活保護世帯だということが分かってしまうという大きなデメリットがあることだとは思うんですけれども、一方で、必ず教育費に使われたり、もしくは、立替えがないために、非常に心理的負担が少なくて、使いやすいというメリットもあると思いますので、今後、私のほうも調査して、また伺えればなと思っております。 最後に、オンライン教育に関してなんですけれども、現在、北区でも、一部というか、スーパーサイエンススクールなどはオンラインでも行っているというのは調べたら出てきて、各学校でも、独自だと思うんですけれども、オンラインを使って、例えば、宇宙飛行士の方と対談を行ったりという取組をなされているようで、すごくいい取組だなと思っています。一方で、今、学校、教育委員会として行えていないそういった行事等を、確かに実際にやるのが一番だとは思うんですけれども、それがなかなかできない以上、それに代わる措置として、一つの選択肢にはなるのかなとは思っております。 今ちょうど、GIGAスクール構想によって、一人一台端末が本当に皆様の努力によって実現できたと思います。それは本当に、小・中学生全員が端末を持っているという、すごい恵まれた環境だと思うので、ぜひこれをフル活用していただいて、今このコロナ禍を乗り越えるために、そして、これから、より今まで以上の教育がこの端末によって実現できると思います。今もやってくださっているというご答弁がありましたけれども、ほかにも様々な方法が取れるかと思います。 そのための一例を私も今回質問させていただいたので、ぜひ前向きに考えていただければなと考えております。 再質問はなしです。ありがとうございました。 ○議長(名取ひであき議員)  三十五番 うすい愛子議員。(拍手)   (三十五番 うすい愛子議員登壇) ◆三十五番(うすい愛子議員)  大きく三点質問します。 まず、フェミサイド、女性に対するあらゆる暴力の根絶に向けた取組について伺います。 二〇二一年八月六日、東京都世田谷区を走行していた小田急線車内で女子大生が面識のない男性から突然牛刀で襲われ重傷を負い、その女性を含めて十人が負傷するという凄惨な事件が発生しました。 複数のメディアは、容疑者の男性が、幸せそうな女性を見ると殺してやりたいと思っていた、ターゲットにしている勝ち組の女性に見えたので狙ったなどと供述していると報道しました。 報道された発言を前提に考えると、女性に対する強い憎悪によるヘイトクライムであり、不特定の女性を狙った犯行、つまり、広義的にフェミサイドであると考えられます。 フェミサイドという言葉は、南アフリカ出身のフェミニスト作家ダイアナ・ラッセルによって一九七六年に広められました。もちろん、フェミサイドが初めて起こったのが一九七六年というわけではありません。この言葉ができるずっと以前から、女性が女性であるという理由だけで殺害されるという事件は起こっていました。その行為が初めて名づけられ、性差別に基づき女性の存在を抹消する虐殺であると明言されました。 つまり、フェミサイドとは、女性が女性であるということを理由に殺害されることです。 こういったフェミサイドという言葉を聞くと、多くの方が、海外でよくこうした事件が起こっているというふうに思うのではないでしょうか。 確かに、海外では日本よりフェミサイドを深刻な社会問題として捉えられ、報道されています。フェミサイドについて、日本ではその言葉自体知られていないのが現状ですが、WHOでは四つのタイプに分類をしています。 一つ目は、元夫や恋人などの親密なパートナーによる殺人で、世界中のフェミサイドの三五%以上がこれによるものです。 二つ目は、姦通や性交、結婚以外の妊娠あるいはレイプ被害に遭ったことを原因として、家族の名誉を汚したとされる女性を殺害することです。これらは中東や南アジアなどの一部の地域で残っており、毎年五千人以上の女性がこれにより殺害されています。 三つ目は、結婚に際して、インド周辺の地域で残っている持参金の風習に関連して、その不足などに起因するトラブルによって、新婚女性が殺害されることです。 そして、最後の四つ目、今回の小田急線事件が当てはまるとされているのがこのパターンです。被害者と親密な関係を持たない非親密者が犯した殺人、これは性暴力などを伴うケースもあります。 こうしたフェミサイドの根幹には、確実にミソジニーがあります。ミソジニーとは、日本語に訳すと女性嫌悪、女性蔑視となってしまいますが、その定義としては、単に女性嫌悪ではありません。 ミソジニーとは、家父長制における女性らしさや、その規範から逸脱したとみなされる女性に対する制裁行為です。そのため、好意を持って女性に近づいたが、拒絶されたことにより起こる犯罪もミソジニーが根幹にあるのです。 さて、日本は世界で最も殺人率が低い国として知られています。その数は十万人に一人未満であり、街頭犯罪はまれで、一般的に夜一人で外出するときにも安全だと感じると言われています。 それにもかかわらず、国連の報告によると、日本は香港と並んで、女性が殺人被害者になる割合が最も高い国であり、被害者の五二・九%を女性が占めています。 殺人の被害者は八割が男性だと言われていることから、いかに日本ではこうした女性が被害者となる割合が多いかが分かります。 こうしたフェミサイドが起こることは、障がい者や外国籍の方、LGBTQ当事者を狙ったヘイトクライム同様に社会に対する危険なサインです。諸外国から見ても、フェミサイドを許してしまうような社会の空気感は、そうした連鎖を生み出し、加害が蔓延する傾向にあります。 新型コロナウイルスのもとで、ただでさえ外出することはリスクであり、また、DV相談や女性の自殺率も増加しています。その上、幸せそうという理由だけで憎悪の対象となり、殺害される危険があるとすれば、女性にとって、今の日本社会そのものが大変危険な場所となってしまいます。 コロナ禍で、多くの人が先の見えない不安や不満、ストレスを抱えていますが、そのしわ寄せは弱者、差別される者へと向けられ、何かの拍子でエスカレートしてしまう危険があります。 アメリカで起こったアジア系へのヘイトクライムがその一例です。それに対して歯止めをかけていくこと、対策を行うことは、まさに政治の役割です。 そこで、質問いたします。 こうしたミソジニーによるフェミサイドや暴力を北区としてはどのように捉え、対策していくのでしょうか。 また、昨年の代表質問でも、コロナ禍においてDVが増加していることを取り上げましたが、こうした配偶者からの暴力については、配偶者暴力防止法第二条の中で、国及び地方公共団体は、配偶者からの暴力を防止するとともに、被害者の自立を支援することを含め、その適切な保護を図る責務を有するとあり、関東においては、さいたま市や川崎市で、配偶者からの暴力根絶及び被害者支援に関する基本計画が整備されています。 また、国の女性活躍・男女共同参画の重点方針2021のⅢ、女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会の実現の中でも、配偶者等からの暴力への対策強化とあります。 今後、北区では、こうした配偶者等からの暴力根絶について、どのように取組を行っていくのでしょうか。 さいたま市の計画では、DV被害者支援の流れには、警察や配偶者暴力相談支援センターへの通報が明記されています。昨年の代表質問でも触れましたが、北区の第六次アゼリアプランでは、配偶者等からの暴力の早期発見の推進の中で、警察等への通報体制の整備については明記されていません。警察や配偶者暴力相談支援センターへの通報体制の整備を進め、強化する予定はあるのでしょうか。今後のアゼリアプランの中でも、ぜひとも被害者目線、警察までの一気通貫な体制づくりを求めます。 女性に対するあらゆる暴力の対策を行う上で、近年欠かせない視点として、インターネット上の性的な暴力があります。 二〇一七年、東京都では、東京都青少年の健全な育成に関する条例を改正し、第四条、都の責務として、都は、青少年を健全に育成するために必要な施策を講ずるものとする。都は、都民、区市町村、事業者及び都民または事業者で構成する団体並びに青少年の健全な育成に関わる団体と協働して、前項の施策を推進するための体制を整備するものとする。都は、区市町村その他の公共団体または公共的団体が青少年の健全な育成を図ることを目的として行う事業について、これを指導し、助成するように努めるものとするとしています。 北区では、北区青少年健全育成活動基本方針における有害環境浄化活動の推進の中で、青少年を取り巻く地域環境の浄化を図るため、東京都及び東京都青少年健全育成協力員と連携し、不健全図書類の販売状況の把握や販売自粛要請、自動販売機等の設置や販売状況の調査を実施しますとありますが、その調査の結果はどのようなものでしょうか。 不健全図書類が購入されることが少ないと想定される中、この調査は青少年に対する有害環境浄化活動として意味がある事業と言えるのでしょうか。 また、インターネット等からの有害情報抑制の推進として、青少年に悪影響を与えるような性的情報や暴力、犯罪を誘発させる情報等の氾濫を防ぐため、保護者等の認識向上を図り、青少年へのフィルタリング利用等の対策を普及させるとともに、警察、学校、家庭等の連携を深めながら、有害情報の抑制、リスクの啓発とサイバー犯罪被害防止や、情報を有効に活用できる能力の向上に努めますとありますが、具体的に行っている対策をお示しください。 さらに、情報を有効に活用できる能力とありますが、情報を有効に活用できる能力とはどのように測定しているのでしょうか。そして、フェミサイドや女性に対するあらゆる暴力の根絶に向けた取組を行うためには、ジェンダーギャップの解消を行政として積極的に行っていく必要があると考えます。 一九九九年に策定された北区基本構想の男女共同参画社会の実現として、男女が互いの人権や個性を尊重し、ともに社会のあらゆる分野に参画して、個性豊かにいきいきと暮らせる地域社会の実現をめざします。男女平等の意識づくりを進めるとともに、あらゆる分野への男女の共同参画を推進します。また、男女が仕事と家庭生活を両立できるよう支援しますとあります。これらの項目は、現在と比較すると、どの程度実現されたのでしょうか。数値として達成度合いが分かるものがあればお示しください。 ジェンダーギャップ解消に向けた取組及びそれをチェックする体制づくりの事例として、兵庫県豊岡市をご紹介させてください。 豊岡市には、豊岡市ジェンダーギャップ解消戦略が存在します。この戦略は、豊岡市基本構想、豊岡市地方創生総合戦略をはじめとする各種計画に横串を通すものとして位置づけられ、ジェンダーの視点をあらゆる施策に反映、ジェンダー主流化することに努めるとされており、豊岡市が事業を行う際に必ず確認される戦略となっています。 豊岡市ジェンダーギャップ解消戦略には、ジェンダーは、市が掲げるビジョンの前提となる要素であり、多様性戦略を進める上で、ジェンダーギャップの解消、つまり、男性と女性があらゆる場において平等に権利・機会・責任を持つことができる環境整備を行うことは、まちづくりに不可欠な戦略的課題と言えます。個人の性的指向・性自認は多様です。本戦略では、従来、男女という性別に付与されてきた役割や偏見等を見直すことを目的として、男女に注目していますとあります。 北区でも、こうしたジェンダーの視点をあらゆる施策に取り入れ、チェックしていく必要があるのではないでしょうか。 大きく二つ目、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツの視点から、不妊・不育事業としての生殖補助医療への支援について伺います。 二〇二〇年十二月、第三者からの卵子や精子の提供を受ける生殖補助医療で生まれた子の親子関係を定める民法の特例法が成立しました。 そして、二〇二一年七月八日の読売新聞の記事にて、出自を知る権利の保障と精子、卵子の提供者情報を独立行政法人が保存するとした素案を超党派議連がまとめたと報じられました。この法案は来年の通常国会で提出される見通しとなっています。 そもそも、出自を知る権利とは、自らの遺伝上のルーツを知る権利のことを言います。生殖機能の問題やシングル女性、同性カップルなど様々な理由で、第三者から精子や卵子、受精卵の提供を受けて、妊娠や出産を試みる方は、海外ではもちろん、日本にもいます。 生殖補助医療によって生まれた子どもの出自を知る権利は、ドナーの氏名や生年月日など、ドナー個人を特定できる情報に子ども自らがアクセスすることができる権利を指す言葉として使われます。 日本において、この出自を知る権利、また、精子提供や卵子提供については、法律が定められていない状況にあります。出自を知る権利は、子どもの福祉から考えても、非常に大切な問題であるため、法整備が進められることは、権利保障の観点から考えると当然であり、むしろ、遅過ぎたくらいであると言えるかもしれません。 セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツとは、女性や子どもの精神的及び身体的な健康を促進すること、いかなる種類の差別もなく、性と生殖に関する健康及び権利を確保することを指します。 日本が議長国となった二〇一六年のG7伊勢志摩サミットの首脳宣言においても、その必要性がうたわれるなど、国際レベルでは市民権を獲得している言葉です。 また、国連も提唱しているように、人が生まれながらに持つべき権利、つまり人権であると考えられています。このセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツの中で、生殖補助医療は、性と生殖に関する権利を代表するものと言えます。 その上で、この法案で、法律に定める夫婦のみと利用を限定してしまうと、この権利が損なわれてしまいます。 ここで、創業三十年以上の実績があり、デンマークに拠点を持つ精子バンク、クリオス・インターナショナルの報告をご紹介します。 このクリオス・インターナショナルにおける全世界の利用者の内訳は、未婚女性が五〇%、同性カップルでの利用が三五%です。また、日本の利用者は、未婚女性が五六%、同性カップルが一〇%、FtMカップルが八%です。 世界的な傾向としても、シングル女性と同性カップルの利用率が年々増加しているとも言われています。こうした多様な家族ができることを、この法案成立によって阻害されてしまうことを非常に危惧しております。 不妊・不育については昨年も質問いたしましたが、今回はこういった状況を踏まえて質問いたします。 東京都特定不妊治療費助成事業の利用者数はどのくらいいるのでしょうか。また、その必要性についてはどのようにお考えでしょうか。 さらに、都実施の不妊への対応事業との連携を取りながら、対象の方へ支援を進める中で、区として今後独自補助についてはどのようにお考えでしょうか。その際に、利用者を拡大することの必要性については、今後、パートナーシップ制度ができることや、世界の流れから見てどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。 最後に大きく三つ目、パートナーシップ制度について質問いたします。 この質問の前に、まず、北区がこの制度の来年度制定に向けて動き出してくれたことに感謝申し上げます。また、この制度創設に向けて尽力してくださった当事者団体、職員の皆様、議会、全ての方にこの場を借りてお礼を申し上げます。本当にありがとうございます。 心待ちにしていた区内当事者の方たちがより使いやすい制度になるよう、質問や要望をさせていただきます。 さて、北区が二〇二二年四月からパートナーシップ制度を開始するとなると、二十三区で九番目になります。全国でも今や導入している自治体は百十八自治体となり、全国総人口の四割以上をカバーするほどになりました。 また、二〇二一年三月末時点、全国での交付件数は千七百四十一件です。その仲間入りを果たすに当たって、北区としてはどのような思いで取り組まれるのかお聞かせください。 制度を策定するに当たって、北区として取り組むべき課題をどのように捉えているのでしょうか。パートナーシップ制度を最初につくった世田谷区と渋谷区、そして、豊島区や中野区、また、ここ最近話題となった足立区などでは、当事者団体を含め、区内在住のセクシュアルマイノリティ当事者から何度もヒアリングを行い、話し合いながら制度づくりを進めました。 北区としては、当事者の意見をどの程度反映させていくおつもりでしょうか。意見集約の手法も含めてお聞かせください。 また、何度か質問してまいりましたとおり、コロナ禍だからこそ、ふだん以上に病院等で家族として同等に扱われる必要があります。この証明書があることによって、北区に住む同性パートナーは具体的にどういった保障や区民サービスが異性カップルと同等に受けられるようになっていくのでしょうか。 そして、同性同士で子育てしているカップルについても、今まで質問してまいりましたが、令和二年には窓口に周知し、強化していくとのお答えをいただき、令和三年には、行政書類の母や父といった記載例等の見直しを検討とのことでしたが、こういった点は現在どうなっているのでしょうか。進捗をお聞かせください。 最後に、パートナーシップ制度を行うに当たって、我が会派としても重要と考えている区営住宅の入居についてお伺いいたします。 この区営住宅に同性パートナーを入居可能にすることは、当然、LGBTQ当事者を優遇するものではありません。 そもそも、区営住宅の入居要件規定には、公営住宅法第二十三条第一号の規定が影響しています。しかし、同規定は二〇〇八年、国連機関の是正勧告を受けた後、二〇一二年四月施行のいわゆる地方分権一括法で削除されました。 この国連の勧告は、人権規約委員会が日本の人権状況について審査を行ったものです。これは一九六六年に国連総会で採択された人権保障に関する多国間条約である市民的及び政治的権利に関する国際規約、いわゆる自由権規約を批准する国が定期的に受けなければならない審査です。 審査の結果、日本政府は次のような勧告を受けました。 婚姻した、あるいはしていない異性カップルに対してのみ適用され、婚姻していない同性カップルが公営住宅を賃借することを確実に妨げている公営住宅法第二十三条第一号のように、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル及び性同一性障がいの人々に対する差別があることを懸念する、つまり、公営住宅からの同性カップルの排除は平等を定めた国際人権規約に明らかに反する差別だと明言したのです。 これを受けて、日本政府は報告書で次のように回答しました。 現行の公営住宅法第二十三条第一号については、公営住宅の入居者資格として同居親族を有することを規定しているものであるが、同号の規定は今般の地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関連法律の整備に関する法律の改正によって削除されている。したがって、上記の公営住宅法の改正に従い、親族関係にない同性の同居も含め、同居親族による入居者資格の制限はなくなっている。つまり、政府としては、同性カップルを排除する法の規定はなくしたと報告しているのです。 そもそも、公営住宅は、憲法第二十五条に定める生存権を保障するため、住宅に困窮する低額所得者に低廉な家賃で住宅を提供するもので、昭和二十六年に制定された公営住宅法にその根拠を置いています。 当時、民間賃貸住宅市場では、単身者向けの住宅供給が比較的多く、一方で、家族向け住宅供給が十分とは言えない状況にあったことから、より必要性の高い同居親族向けに振り向ける趣旨として、公営住宅法に同居親族要件が規定されたという経緯があります。 この流れから見ても、同性カップルがパートナーシップを結びながらも区営住宅へ入居が不可能であるということになっては、人権や平等という目的から外れてしまうのではないでしょうか。パートナーシップ制度の策定と区営住宅の入居は同時に進めていただきたいです。いかがでしょうか。 以上で、私からの質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)   (花川與惣太区長登壇) ◎区長(花川與惣太区長)  ただいま、うすい愛子議員から、フェミサイド、女性に対するあらゆる暴力の根絶に向けた北区の姿勢を問うをはじめ、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツの視点から不妊・不育事業としての生殖補助医療への支援について、さらには、北区パートナーシップ制度についてまで、深く掘り下げて、ご意見、ご提言をいただきました。誠にありがとうございました。 私からは、フェミサイド、女性に対するあらゆる暴力の根絶に向けた北区の姿勢を問うに関するご質問のうち、北区基本構想の基本的施策である男女共同参画社会の実現において、平成十一年の策定当時と現在を比較すると、どの程度男女共同参画社会は実現されたかについてお答えをさせていただきます。 北区は、基本構想に男女共同参画社会の実現を掲げて、そのための施策を推進してまいりました。 基本構想は、北区の将来の目標を明らかにするとともに、目標を達成する方法について、基本的な考え方を示すものであり、目標数値は定めておりません。 一方で、基本構想策定以降、平成十八年には北区男女共同参画条例を制定し、条例の基本理念に従い、具体的な男女共同参画行動計画である北区アゼリアプランを策定し、様々な取組を行ってまいりました。 アゼリアプランの改定の際には、北区男女共同参画意識・意向調査を実施しています。 例えば、男性だから、女性だからといった役割分担意識の指標において、平成七年時点では、四六%が共感しないであったのに対し、平成三十年には六七%と約七割に上っています。 基本構想策定以降、男女共同参画推進における諸施策も一定の成果を上げ、将来像の実現に近づくことができたと考えておりますが、男女共同参画社会を実現するためには、いまだ解決すべき様々な課題があると認識しております。 引き続き、アゼリアプランに基づき、総合的かつ計画的に施策を推進してまいります。 以上で、私のお答えとさせていただきます。 この後、引き続き、所管の部長からご答弁をいたさせます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ◎総務部長(中澤嘉明総務部長) (説明員) 私からは引き続き、フェミサイド、女性のあらゆる暴力の根絶に向けた北区の姿勢をと、パートナーシップ宣誓制度についてのご質問にお答えします。 まず、フェミサイドを北区はどう捉え、対策していくのかについてです。 男女が共に個性と人格を尊重し合う社会をつくるためには、固定的な性別役割分担意識を解消するとともに、暴力は重大な人権侵害であるとの認識のもと、あらゆる暴力の根絶に向け取り組むことが重要です。 区では、これまでもスペースゆうにおいて、女性に対するあらゆる暴力の防止に向けた情報提供や講座などの普及啓発に努めており、令和元年度には、ホワイトリボンキャンペーンの一環として、男性の立場、視点から暴力防止に取り組む意識啓発講座、フェアメンになろうを開催しました。 区といたしましては、男女ともに犯罪の被害者にも加害者にもならないためにも、引き続き、暴力を許さない社会の形成に向けた普及啓発に努めてまいります。 次に、配偶者などからの暴力根絶について、どのように取組を強化していくのか、被害者目線、警察まで一気通貫な体制づくりを求めるについてです。 DVを含めて、女性に対する暴力は犯罪となる行為を含む重大な人権侵害であり、あらゆる暴力の根絶に向けた取組が必要であると認識しています。 区では、関係機関との連携を図るため、北区配偶者からの暴力防止連絡協議会を設置し、DV被害者の保護及び自立支援に努めています。 また、庁内関係部署で実施している相談窓口においても、DV相談を含めて相談を受けており、相談内容により、必要な機関を紹介しております。 なお、命の危険がある差し迫った相談については、警察等が対応する必要があるため、平日の夜間や土日の緊急通報については、警察や東京都女性相談センターに連絡するよう案内しています。 警察や配偶者暴力相談支援センターへの通報体制の整備につきましては、先行自治体の事例の研究に努めてまいります。 次に、ジェンダーの視点をあらゆる施策に取り入れ、チェックしていく必要があるのではないかについてです。 北区アゼリアプランは、男女共同参画施策に関する総合的な行動計画ですが、北区基本計画をはじめ、関連する分野別計画との整合性を図って策定しています。 その一方で、区の基本計画等各種計画は男女共同参画の視点に基づいて策定しているところですので、区の各分野の施策についても、男女共同参画の視点を持って推進していると考えております。 また、区内部においても、固定的な役割分担意識や性別による区別や制約なく活動できる環境整備に取り組むとともに、職員が日常業務の中で、多様性や男女共同参画意識を持って業務を遂行することができるよう、引き続き、職員研修や職員対象の意識調査などを通して、意識啓発に努めてまいります。 今後とも、男女共同参画推進に関連する他自治体の取組について、情報収集に努めてまいります。 次に、パートナーシップ宣誓制度についてお答えいたします。 区では、第六次アゼリアプランに基づき、性的少数者の人権と生活向上を目指し、取組を進めてまいりました。 このたび、性的少数者の人権尊重に関する施策の一つとして、パートナーシップ宣誓制度の導入について、具体的な検討を開始することといたしました。 検討を進めていくに当たっては、さらに他自治体の状況を把握するとともに、各施策分野における影響などについても検討してまいります。 また、当事者団体や区内在住のセクシュアルマイノリティ当事者のヒアリングを行い、ご意見を踏まえ、制度の詳細について検討してまいります。 次に、宣誓した場合に受けられる保障や区民サービスについてです。 区として、現時点で確実に予定されているものはありませんが、他自治体において、携帯電話の家族割や民間保険の適用などの民間サービスを受けることができたという事例は伺っております。 制度の開始に向けては、区民、事業者に対して、広く制度の周知に努めるとともに、公的機関に対して制度の趣旨を十分に説明し、理解を求めてまいります。 次に、行政書類の見直しについてです。 区では、全職員に性の多様性に関する対応ハンドブックを配布し、管理職から研修をスタートしています。区民に関わる書類などの性別欄については法令で義務づけられているものや、事務上必要となるものを除き、削除することが望ましいとしておりますが、必要性の有無については、各所管において検討しているため、集約はしておりません。 ハンドブックの性別欄の取扱いに関する趣旨を踏まえて、適切な対応をするよう、引き続き、周知に努めてまいります。 次に、パートナーシップ制度の策定と区営住宅の入居を同時に進めることについてです。 区営住宅への入居につきましても、パートナーシップ宣誓制度導入の検討に合わせ、使用者の資格要件に関する条例改正を視野に、運用上の課題整理を含め、様々な角度から検討してまいります。 以上、お答えしました。 ◎教育振興部長(小野村弘幸教育振興部長) (説明員) 私からは、フェミサイド、女性に対するあらゆる暴力の根絶に向けた北区の姿勢を問うのご質問のうち、教育委員会所管に関わる質問にお答えさせていただきます。 青少年を取り巻く環境は、不健全図書やインターネット上の有害な情報など、青少年の健全な育成を阻害する様々な情報に囲まれているものと認識しています。 有害な環境から青少年を守るためには、区や東京都をはじめ、警察、学校、家庭など関係機関が連携を図り、取組を進めることが重要であると認識しています。 不健全図書類については、東京都から委嘱を受けた東京都青少年健全育成協力員が、書店やコンビニエンスストア等における不健全図書類の陳列等の調査を行っています。 また、不健全図書類の自動販売機の設置状況調査は区が行っており、自動販売機の設置も確認されなくなりましたが、引き続き、環境浄化に向けた活動は東京都と連携しながら進めてまいります。 インターネットからの有害情報抑制の推進やリスク啓発などについては、区立小・中学校におけるGIGAスクール構想の推進に当たり、一人一台端末の活用を図る上で、有害情報にアクセスできないようフィルタリングの設定をするとともに、安心して端末が利用できるよう、家庭内におけるルールの徹底を求めています。 また、青少年地区協議会において、インターネットやスマートフォンのトラブルをテーマにした研修を開催するなど、今後とも、学校、PTA、警察と連携した取組を進めてまいります。 なお、情報活用能力の測定は現在行っておりませんが、Society5・0時代を見据えた情報化社会において、デジタル機器のさらなる活用が求められている中、情報活用能力の測定は必要と考えており、民間事業者の専門的な知識の活用等も含め、研究してまいります。 以上、お答えさせていただきました。
    健康福祉部長(村野重成健康福祉部長) (説明員) 最後に、私から、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツの視点から、不妊・不育事業としての生殖補助医療への支援についてのご質問にお答えします。 東京都が実施する特定不妊治療費助成事業の令和二年度の利用者は、速報値ですが、東京都全体で二万六百六十七人です。 東京都では、特定不妊治療に要する医療保険が適用されない治療費の一部について助成する事業を行っており、対象者は、様々な要件はありますが、法律婚と事実婚の方を対象としています。 生殖補助医療の技術が進展し、生殖補助医療を受ける方も増加する中で、不妊治療の経済的負担の軽減を図ることは、不妊に悩む方を支援する上で大切であると認識しています。 区の助成については、国や東京都の動向なども見据えながら検討してまいります。 国では、全世代型社会保障改革の方針で、子どもを持ちたいという方々の気持ちに寄り添い、不妊治療への保険適用を早急に実現するとしており、不妊治療を支援する制度の見直しが想定されます。 利用対象の拡大については、今後の国における不妊治療に関する議論なども踏まえながら、調査研究してまいります。 以上、お答えいたしました。 ◆三十五番(うすい愛子議員)  お答えいただきありがとうございました。順次、伺っていこうかなと思います。 フェミサイドに関して、九月六日に開催された二度目のデモに私も参加してきました。特にフェミサイドはインターネット上で発言しただけで誹謗中傷のコメントがつきやすいんですけれども、実際にデモの現場でも盗撮が行われて、警察に付き添ってもらって動画を削除してもらうというような事件も起こっていました。 こういった盗撮しているということの行動の根幹にも、やはり、先ほど説明したように、ミソジニーがあり、集団が女性専用車両などを荒らしていた集団であったことからも、こういったことは地続きだなと感じます。 フェミサイドや女性への暴力全般について、啓発が主だったのかなというのを今伺っていて思っています。ジェンダーギャップ百二十位の日本において、国でも進んでいないことは承知しているんですけれども、区としても、体制の強化などは今後も求めてまいります。 その上で、ジェンダーギャップをどの課でもチェックするような体制づくり、やはり豊岡市のような体制づくりというか、ご紹介したようなものは必要だとすごく感じます。数値の目標なども立てて、審議会にもどれだけ男女がいるのか、今後策定されていく基本構想に関してもなんですけれども、やはり人数が半々までには届かないということもあったと思います。そういった数値を少しずつこだわっていかないと変わらないものだなと思うので、こだわっていくような体制づくりとして先ほどの例を挙げさせていただきました。そこは今後も求めてまいりたいと思います。 体制づくりについても、前回の質問から同じ形でやっているのかなということと、先行自治体の事例の研究に努めるというご答弁だったので、ここも引き続き私のほうからも求めてまいりたいなと思っています。 不妊・不育に関しては、子どもを持ちたい人の気持ちに寄り添うというところが根幹であるというお話もいただいたんですけれども、そこが本当にこぼれてしまっている対象の方がいるということは、区としても把握していただきたいなと思います。 今回、こういった特定不妊治療に関して同性カップルにも広げてほしいということはなかなかほかの自治体でもやっていませんし、北区独自の補助をそもそもやっていない中で、こういった答弁なのだろうなというのは想定していたんですけれども、検討していただけるということであれば、本当に想定しないということはないと思うので、前向きに検討していただきたいと思います。 青少年健全育成活動基本方針についてなんですけれども、ほとんど若年層はこういう不健全図書の類いは購入しないのかなと思います。するとしても、インターネットだったり、情報を得るのもインターネットが主流になっていく、インターネットで完結してしまう世界かなと思いますので、この基本方針自体、時代に即していく必要もあるのかなと思います。 時代に即していく必要があるのかなというところに関して一点伺っていきたいのと、リスク啓発などのフィルタリング設定や家庭内のルール徹底というところもあるんですけれども、家庭だけではなくて、学校の教育現場でも、そういったことに関して、きちんと行ってほしいなというところは要望にします。 能力の測定はしていないが、必要と考えて、今後研究していくとの答弁、ありがとうございました。研究、連携した取組も進めていただけるとのことだったかなと思います。 パートナーシップ制度についてなんですけれども、当事者のお話を伺ってくださるということは、本当にありがとうございます。ヒアリングの手法をどういうふうに伺っていくのかなというのをもう一点再質問させていただきます。 それと、パートナーシップ制度ができることによって受けられると想定されるサービス、これは区民サービスだと、確かに現時点では検討段階で、来年度やりますよという話にはなっているんですけれども、検討段階なので、つまびらかにすることも難しいと思うんですけれども、企業などだと、例えば、同性カップルへの結婚祝金や休暇も、この証明書などを提示することで受けられるとかあると思います。 北区としても、区職員に対して、こういったことは行っていくのかというのを伺いたいなと思います。 区営住宅に関して、昨日の答弁だと、今後入れるように検討という形だったのかなと思ったんですけれども、そこについてもう一回ちょっと確認させていただきたいです。 以上、再質問をお願いします。 ◎教育振興部長(小野村弘幸教育振興部長) (説明員) 初めに、青少年の関係の再質問につきまして、青少年活動基本方針の見直し等も含めて検討してもらいたいというご要望、ご意見でございました。 今回の調査結果でございますけれども、まず、不健全図書類については、東京都のほうが行っているものでございまして、結果等における図書類の指定等件数はかなり少ないという状況でございます。また、自動販売機、これは区が調査してございますが、これについても既になくなってきているという状況で、議員ご指摘のとおりかなと思ってございます。 そのようなものについて、今後どう取り組んでいくかということについても、今回の基本方針には触れさせていただいているところでございます。基本方針は毎年一月から二月にかけて青少年問題協議会という中で様々ご議論いただいて、策定を毎年毎年見直しているものでございます。 そのような中で、今回いただいたご意見も含めて、また、ご議論いただきながら、必要な改定等を行っていきたいというふうに考えてございます。 よろしくお願いいたします。 ◎まちづくり部長(横尾政弘まちづくり部長) (説明員) 区ではこのたび、パートナーシップ制度の導入、こちらについて具体的な検討を開始するということでプレスリリースをさせていただきました。 これは住宅部門においても、こうした方針に沿って、先行区の事例等を参考にしながら課題の整理を行っていく。そして、北区も他区の先行事例よりもよりよい制度になるように、スピード感を持って取り組んでいくといった姿勢でございます。 以上でございます。 ◎総務部長(中澤嘉明総務部長) (説明員) まず、当事者の皆様からの意見聴取の方法ですけれども、区議会に陳情いただいた方、また、区長に要請をいただいた方もいらっしゃいますので、そういった皆さんに連絡をさせていただき、意見をお伺いしていきたいというふうに思ってございます。 それから、区の職員の取扱いについてですけれども、こちらのほうは、個別には職員課の所管事項になりますけれども、そちらの検討にも入るように私のほうから指示をさせていただいているところです。 以上です。 ◆三十五番(うすい愛子議員)  再質問のご答弁ありがとうございます。 青少年のことに関しては、本当に毎年やっていただいている中でご検討いただいているというお話ありがとうございました。そして、住宅のほうは、スピード感というお話をいただいて、大変うれしく思っています。住宅の問題に関してなんですけれども、江戸川区なども区営住宅に入居できないことが発端となってパートナーシップ制度ができたという経緯もあります。 また、二〇一五年時点の世田谷区などは、この制度ができたばかりで、区営住宅に入居できないということは分かるんですけれども、その後パートナーシップ制度を制定した自治体は、私が知る限りでは、ほとんどが区営住宅や市営住宅などはセットでした。 北区にパートナーシップ制度ができて、もしも区営住宅に入れないということがあっては、人権や平等を掲げているということとそごが生じてしまうのではないかなと思っています。なので、スピード感を持ってやっていただくことに期待をしております。 最後、パートナーシップ制度のヒアリングの手法なんですけれども、陳情してくださった方や団体などを含め、要請してくれた方たちから伺っていくということで、当事者の声を聞いていくことも大切だと思うので、その点は引き続きよろしくお願いいたします。 そして、最後の祝金なども、やはり国で今法律が制定されていない状況で、どれだけ自治体としてできるかということ、具体的な取組が本当に当事者の人たちにとって影響してくると思います。 なので、今後とも、会派としても、そして私個人としても、こういった問題について、引き続き、議会の中で一緒に考えてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(名取ひであき議員)  議事の都合により休憩します。 再開は午後一時とさせていただきます。   午前十一時四十七分休憩-----------------------------------   午後一時開議 ○議長(名取ひであき議員)  休憩前に引き続き会議を再開します。 質問を続けます。 六番 こまざき美紀議員。(拍手)   (六番 こまざき美紀議員登壇) ◆六番(こまざき美紀議員)  こまざき美紀です。よろしくお願いします。 まず、大きく一点目、北区の不登校支援について質問します。 私は、区内の当事者団体などから、不登校支援について様々なお声をいただいています。不登校を抱えるご家庭は、通常なら学校が提供する学習、給食、運動の機会などを全てご家庭で担い、共働き家庭では、子どもだけで一日を過ごし、自宅学習をしていることも少なくありません。 不登校のお子さんは、将来のひきこもりや就学機会を逃したことで貧困問題に直面する可能性もあります。不登校のお子さんを含め、全ての子どもたちの成長を支えることは社会の責務であり、自治体は、不登校が原因で、子どもの教育や社会的自立の格差が出ないよう支援しなくてはなりません。 文科省の調査によると、令和元年度、全国の小・中学校で年間三十日以上欠席した不登校のお子さんは十八万千二百七十二人、前年度より一割の増加で過去最多を更新しました。特に、不登校が深刻化している中学生の不登校児出現率で見ると、何と約二十五人に一人が不登校となっています。 学習指導要領にも記載のあるとおり、不登校は問題行動ではありません。いじめ、人間関係、学校や家庭環境など、様々な要因により、結果として不登校になってしまうのです。 つまり、どのお子さんにも起こり得る、特別なことではありません。そして、今後も長引くコロナ禍で、学校行事なども軒並み中止となり、精神的な落ち込みから不登校がますます増加する可能性も否定できません。 現在、いわゆる教育機会確保法では、不登校児に対する教育機会の確保などの施策に関し、基本理念や国、自治体の責務などを明記しています。この法律により、初めて不登校のお子さんの休養の必要性が認められ、自治体は、学校以外の場でも学習の機会を保障するよう、必要な措置を講ずることとなりました。 さらには、これまで不登校の児童・生徒に対し、学校復帰を目標にした支援が行われていましたが、令和元年十月二十五日付、文科省からの通知等により、学校復帰にとらわれることなく、社会的自立を目標にする新しい不登校対応が求められています。 ここで、北区の現状に目を向けると、令和元年度において、不登校の小学生が百七人、中学生が二百二十八人、合計何と三百人を超えています。 また、北区の小・中学生全体に対する不登校のお子さんの出現率は全国の値よりも高くなっており、相対的に多いと言えます。 そのような中、北区では、不登校の支援策として、スクールカウンセラー等との連携、適応指導教室の設置、NPO法人と連携した保護者の集いなどが実施されています。 学校に通うことができない場合、適応指導教室や民間フリースクール等に通うことになりますが、現実はほとんどのお子さんがどこへも通うことができず、ご自宅で過ごされています。 このような状況において、未来を担う全ての子どもたちが社会で自立して生きていけるよう、以下四点を要望します。 一点目は、登校を渋るお子さんへのサポートです。 不登校初期の段階として、学校に行きにくくなったり、学校を休む日が増えたりということが起こります。このようなお子さんの登校をサポートすることは、欠席の継続を未然に防ぐ可能性があるだけでなく、保護者が毎朝会社を遅刻して子どもに付き添うこと等の精神的負担軽減にもつながります。 北区では、東京都の事業を活用し、平成二十三年度から家庭と子供の支援員制度が設けられています。これは、登校を渋るお子さんに対して、家まで支援員がお迎えに行き、学校までの登校をサポートする事業です。 そのほか、登校後の別室での寄り添いや家庭訪問によるお子さん・保護者への助言・相談なども行っており、現在、小学校では三十五校中三十三校が、中学校では全十二校において導入されています。 しかし、このような制度があるにもかかわらず、ホームページにもチラシにも一切記載がなく、多くの当事者さえも知らない状況です。 北区が広く区民に周知しない理由としては、学校が主体となり、支援策の一つとして実施しているためとのことです。 学校側の考えだけで提供するのではなく、当事者自身が選択できるよう、ホームページ等で積極的に発信し、周知活動を行うことを要望しますが、いかがでしょうか。 また、小学校においては、二校のみ本制度の導入がなされておりませんが、どの学校のお子さんも同じように支援が受けられるよう、全校の導入に向け、積極的な働きかけを行っていただきたいのですが、いかがでしょうか。区の見解を伺います。 二点目は、北区の適応指導教室の拡充です。 欠席が長期化してくる子どもたちには、安心して過ごせる居場所が必要です。適応指導教室は、不登校の子どもたちが将来社会で自立する力を養うことを目的として設置された通所施設で、平成十五年から標準的な呼称が教育支援センターになりました。学習補助だけでなく、子どもたちに必要な居場所機能も担います。 現在、北区の適応指導教室には大きな課題があると考えます。それは、当該教室への登録者だけでなく、実際に通うことができているお子さんが非常に少ないことです。 定員三十人との基準が設けられていますが、通級の頻度が様々であることから、これを超える申込みがあっても受け入れるという柔軟な対応をしていただいています。 現状は小・中学生合わせて二十人弱の登録があり、実際に通うことができているのは十一名程度、そのうち、小学生はたった一人と仄聞しています。 北区には三百人以上の不登校の小・中学生がいる中で、通級できているお子さんが全体の三十分の一以下というのは明らかに少ないと言えるのではないでしょうか。 結果的に、こちらに通うことができないお子さんは有償のフリースクールや自宅学習となるため、この教室に通えるお子さんを増やすことは大きな不登校支援につながると考えます。 一方で、世田谷区の教育支援センター、ほっとスクール希望丘では、民間のノウハウやネットワークを活用し、NPO法人が運営しています。こちらは過去二年間の定員は埋まり、今年も九月には受入れ人数が埋まると仄聞しています。 私は、この施設に視察で伺いましたが、オンライン教材を用いた学習のみならず、体験活動を通した学びが数多く展開されており、社会で必要な相手と折り合いをつけながら話をまとめる力、表現力、協調性を伸ばす仕掛けなど、様々な工夫が凝らされていました。 子ども自身が大好きなことを受け止め、伸ばし、自己肯定感を高める取組も行っています。 例えば、漫画を描くことが大好きなお子さんの作品を冊子にしてあげたり、本人の、みんなに見せたいという気持ちを大切にし、本人と相談の上、廊下に貼り出したりと、子どもの気持ちに寄り添いながら、共に活動を行っています。 このような丁寧な対応により、センターを卒業する頃には自信を持って、その後の人生を歩むことができるようになります。 また、足立区においては、当初、北区と同様に、登録者が少ないという課題を抱えていました。主に元校長などが担っていた適応指導教室でしたが、登録者が少ないこと、つまり、自宅でのひきこもりが増えてしまうことから検討を重ね、支援のプロである社会福祉士、臨床心理士を中心にした運営スタッフとし、子どものケアと学習に励んでいるとお聞きしました。 このように、適応指導教室は学習補助だけでなく、社会的自立を促す仕掛けづくりができる人員構成と居場所機能が重要です。しかし、北区の適応指導教室の運営は約八年前から変わらず、元校長、副校長などが授業形式で行う学習補助が中心となっています。 北区では、必要な場合にはスポットでいらっしゃる臨床心理士のカウンセリングを受けることが可能となっていますが、実際には登録・通級人数が少ないことから、これまで以上に子どもたちの社会的自立を促し、子どもたちが、ここなら安心して通えると思える施設を目指すことが必要です。 そのため、世田谷区や足立区等のように、指導だけでなく支援を重視し、専門家を組み込んだ人員構成としていただきたいのですが、いかがでしょうか。 不登校支援実績のある民間のノウハウを活用した手法も取り入れるべきと考えますが、区の見解を伺います。 三点目は中間的居場所の提供です。 前述したとおり、適応指導教室、民間のフリースクールなどがあるものの、それらに通うことができず、北区においては、不登校の小・中学生の九割弱が自宅で過ごしていると認識しています。 ここで、足立区では、学校内にある適応指導教室、あすテップのほか、複数の居場所を用意しています。学校外で学習支援や集団活動を行う場を提供するチャレンジ学級のほか、NPO法人と連携した複数の居場所が設置されており、自分に合った居場所を選択できる環境が整っています。 北区においては、公的に設置されたものでいえば、適応指導教室一か所以外に居場所がなく、そこに通うことができなければ、自宅しか選択肢がありません。 そこで、例えば居場所機能の強化策として、現在の適応指導教室やほかの公共施設の一室をフリースペースとし、支援員を常駐させるなどして、子どもたちが学習も含め自由に過ごせる居場所を提供することも可能と考えます。 こうした複数の居場所は、教室以外の場所で過ごし、学習したいという子どもたちの大きな受皿となっており、多くの当事者の方々も望まれていることから、設置について要望いたしますが、いかがでしょうか。 最後に四点目として、不登校のお子さんを誰一人取り残さない教育機会の確保のために、二点、A、Bを要望します。 現状、不登校のお子さんのほとんどは自宅で過ごしており、学校、学校外での教育格差がますます拡大しているという課題があります。 そこで、方法Aとして、ICTを全面的に活用した学習環境の整備を求めます。 この春から、区立小・中学生に対し、一人一台端末が配付され、その中には学習アプリが搭載されています。先生との連絡ツールとして、チャットなども活用し、オンライン学習の進度や理解度を確認しながらのきめ細やかなサポートをお願いしたいと思います。 また、コロナが不安で登校を控えるお子さんにも共通することですが、希望者には、同時双方向のオンライン授業を実施するよう要望しますが、いかがでしょうか。こちらは令和二年第二回定例会でも要望しております。 次に、方法Bとして、生活困窮世帯の不登校のご家庭への金銭的補助を要望します。 自宅にて、たった一人でオンライン学習をするというのは、実際にはなかなか集中力が続かず、ハードルが高いとのお声もいただきます。 しかし、学校以外の場に学びの場を求めると、金銭的な負担が重くのしかかります。本来、義務教育は無償ですが、不登校のご家庭は全て自費で学びの機会を得ているためです。 近年、フリースクールや家庭教師も充実していますが、月謝や活動費の負担が大きいため、多くの方が気軽に選べるものではありません。家庭の所得により、大きな教育格差が生じてしまいます。 コロナ禍で、保護者の所得が激減し、これまで通っていたフリースクールを諦めざるを得ないお子さんも出てきていると仄聞しています。 このような課題を解決するため、滋賀県草津市では、フリースクールなどの民間施設を利用するための補助金を交付しています。所得に応じて補助率を変えることで、保護者の経済的な負担軽減を行っています。 また、佐賀県江北町では、フリースクール等への入学準備金や通所経費だけでなく、適応指導教室に通うための交通費補助も行っています。 北区においても、せめて生活困窮世帯に対しては、お子さんの学びの機会が保障できるよう、補助制度について検討していただきたいのですが、いかがでしょうか。 万が一不登校になったとしても、手を差し伸べてもらえると思えることは、学校に通う全ての子どもたちや保護者の心の支えになります。不登校の親子が孤立せず、希望を持って生きていけるような対策を望みます。 次に、大きく二点目、新型コロナウイルス感染症による自宅療養者への支援について伺います。 東京都の新型コロナウイルス感染者数は、八月には五千人を超える日が続き、現在は減少傾向にありますが、予断を許さない状況です。 厚労省の調査によると、八月十八日付で、東京都内の自宅療養者は二万二千人を超えています。大変残念なことですが、親子三人が自宅療養中、そのうち既往症がある四十代の母親が死亡したとの悲しいニュースがありました。 また、自宅療養中の妊婦が死産したなどの悲痛なニュースが立て続けに報道され、東京においては、八月に自宅療養中に亡くなった方は二十四人にも上るとのことです。 私は、北区の自宅療養者への医療的フォローアップについて、令和三年第一回定例会において、電話確認とLINE相談だけでなく、墨田区などで行われているような往診や訪問看護を実施し、健康観察を行うことで、重症化を未然に防ぐよう訴えました。 この要望がかない、北区では八月二十一日から、重症化リスクのある方等を対象に訪問看護や往診によるフォローアップが本格稼働されました。迅速なご対応に大変感謝しております。 自宅療養中の方々の大きな安心感につながり、また、専門家の適切な判断と治療により、重症化を未然に防ぎ、病床の逼迫防止も期待できます。 しかし、自宅療養者や入院待機者の問題が深刻化している今、北区として、さらに踏み込んだ取組を二点要望します。 一つ目は、自宅療養者の重症化を防ぐために、抗体カクテル療法の導入を急ぐことです。 抗体カクテル療法は、自宅療養中でも急変しやすい基礎疾患のある軽症や中等症の患者に対して、重症化を防ぐ大きな効果があります。このことから、既に墨田区では七月下旬から開始されています。 東京都が設置する酸素ステーションにおいても、抗体カクテル療法が開始されていますが、北区でも、自宅療養者に対し、早急に抗体カクテル療法を行うことを要望しますが、いかがでしょうか。 二つ目は、ICTツールの積極的活用です。 今月の第一週目時点で、北区の自宅療養者は四百七十名もいらっしゃいますが、従事する医療関係者、保健所職員等、人員には限りがあります。訪問看護や往診も、今後の患者数により、対応し切れるかどうか分かりません。 現在、医療従事者、保健所職員の皆様には昼夜問わずご尽力いただいておりますが、限られた人員の負担軽減だけでなく、本当に人の手によるサポートが必要な患者さんに、より丁寧な対応をするため、ICTツールの活用は欠かせません。 現在、厚労省では、保健所等の業務負担軽減及び関係機関との情報共有・把握の迅速化を図るため、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システムを導入し、昨年九月には全自治体保健所で活用されています。 また、自治体においても、独自でICTツールを用いた容体観察が行われています。 例えば、山口県や岩手県においては、アップルウォッチを用いたシステムを導入しています。このシステムにより、遠隔でモニタリングと状態確認が可能なことから、看護師等の感染リスクを抑えることができます。 また、職員が少ない夜間でも一括でモニタリングでき、心拍上昇時や酸素飽和度が低下した際には、自動アラートが出されるため、重症化を見逃しません。 導入には費用が必要ですが、命に関わることであり、こうした便利なICT機器を活用しながら経過観察を行っていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。 以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)   (花川與惣太区長登壇) ◎区長(花川與惣太区長)  ただいま、こまざき美紀議員から、不登校支援についてをはじめ、新型コロナウイルス感染症による自宅療養者への支援等に関して、深く掘り下げてご意見、ご提言をいただきました。誠にありがとうございました。 私からは、新型コロナウイルス感染症による自宅療養者への支援等についてに関するご質問のうち、抗体カクテル療法の導入についてお答えをさせていただきます。 抗体カクテル療法については、重症化リスクのある軽症患者に重症化を防止する効果があるとされております。区内のコロナ病床を有する四つの医療機関においては、既に自院の入院患者等への投与が始められております。 区としては、自宅療養者の安全・安心な療養体制を確保する観点から、重症化リスクのある自宅療養者が症状が発現してから速やかに投与される仕組みを北区医師会及びコロナ病床を有する医療機関と検討中であり、今週には、病診連携による北区版の体制を開始する予定です。 以上で、私のお答えとさせていただきます。 この後、引き続き、所管の部長からご答弁をいたさせます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ◎保健所長(前田秀雄保健所長) (説明員) 私からは、ICTツールの積極的活用について答弁させていただきます。 ICTツールを活用した経過観察につきましては、国が新たに開発したクラウドシステムである新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム、通称HER-SYSを活用することで、濃厚接触者や自宅療養者の健康観察をスマートフォンで行うことができます。 北区保健所は、令和二年に国の指定を受け、HER-SYSの先行実施に取り組み、これまでに延べ三千六百人以上の方にスマートフォンによる健康観察を実施しています。 また、東京都の自宅療養者フォローアップセンターも、SNSによる独自システムを開発し、北区内の軽症の自宅療養者に対する健康観察を実施していただいています。 今後も、ICTツールを活用した、より効果的な対策に努めてまいります。 ◎教育振興部長(小野村弘幸教育振興部長) (説明員) 私からは、不登校支援についてのご質問に順次お答えさせていただきます。 初めに、登校を渋る子どもに対するサポートについてです。 区では、学校と家庭の連携推進事業の一環として、いじめや不登校、暴力行為や児童虐待などの生活指導上の課題がある児童・生徒への支援として、家庭と子供の支援員制度を実施しており、学校が主体で行っています。 現在は、登校を渋る児童・生徒がいた場合などに、学校内の、学校と家庭の連絡推進会議にて、個々に対する対応策を検討した後、必要に応じて、保護者に対し、家庭と子供の支援員の活用をご案内しています。 今後は、保護者向け周知活動といたしまして、本制度の趣旨も含め、家庭と子供の支援員について、ホームページ等での周知に努めてまいります。 次に、家庭と子供の支援員制度の全校導入に向けた学校への働きかけについてです。 令和三年度の家庭と子供の支援員の配置は、学校の希望を踏まえ、小学校三十三校と全中学校に配置しており、配置を希望しない学校は、制度を活用しなくても、校内の支援で十分に対応できていることを確認しております。 引き続き、家庭と子供の支援員制度の積極的活用について、学校への働きかけを行ってまいります。 次に、適応指導教室の拡充についてのご質問のうち、初めに、指導だけでなく、支援を重視し、専門家を組み込んだ人員構成についてです。 区の適応指導教室では、児童・生徒が学校復帰をした際に、学習の遅れによって不安を持つことがないよう、学習支援の充実に努めております。 職員体制は、元校長、元副校長など、学習指導の経験豊富な指導員、公募による指導補助員、スクールカウンセラーを配置しており、学齢期に合わせた学習やグループ学習のほか、カウンセリング等の心理的な支援や教育相談員による専門的な相談支援を行っているところです。 今後とも、教育総合相談センター全体で児童・生徒に合わせた支援を行っていくとともに、指導補助員の公募等の機会を捉えて、民間経験者の人材確保にも努めてまいります。 次に、民間のノウハウを活用した手法も取り入れるべき、についてです。 区では、平成三十年度から令和二年度まで、北区政策提案協働事業を特定非営利活動法人東京シューレと協働で実施いたしました。今年度も保護者を対象とした親の会や進路相談会などを東京シューレに委託し、連携を図っており、今後は、適応指導教室の職員が東京シューレ等の民間施設や他区の施設の支援事例を研究し、事業運営に生かしてまいります。 次に、中間的居場所の提供についてです。 区では、不登校児童・生徒の居場所機能としては、適応指導教室がその役割を担っています。また、一部の学校においては、家庭と子供の支援員を配置し、校内に居場所機能を確保している学校もありますが、不登校児童・生徒の中間的居場所の確保については、ハード面、ソフト面の両面の課題がありますので、引き続き、他自治体の取組などを研究してまいります。 次に、不登校の子どもを誰一人取り残さない教育機会の確保についてのご質問のうち、初めに、ICTを全面的に活用した学習環境の整備についてです。 まず、不登校児童・生徒に対するきめ細かなサポートについては、一人一台端末を整備したことで、不登校状態にあっても、家庭で学習に取り組める状況にある児童・生徒に対し、学級担任等がグーグルミートで連絡を取り、eライブラリやスタディサプリ等のオンライン教材の取組状況を確認し、家庭学習をサポートすることが可能となりました。不登校児童・生徒への支援の一つとして、生活指導主任会等で各校に情報提供してまいります。 次に、同時双方向のオンライン授業の実施についてです。 登校している児童・生徒に対する対面授業を行いながら、登校できず家庭にいる希望者に向けて、教員が同時に双方向のオンライン授業を実施することについては、オンラインで参加している児童・生徒の集中力が続かないことへの対応や、当該児童・生徒のノートの確認、個別指導及び評価の困難さがあると考えています。 また、オンラインで参加している児童・生徒が教員の指示を聞き取りやすく、黒板の文字を見やすくするなどの指導上の配慮も必要になります。 このような様々な課題があることから、教員が教室での対面授業と同時に、双方向でオンライン授業を実施することは現時点では難しいと考えておりますので、他自治体の先行事例などを研究・検討してまいります。 次に、生活困窮世帯の不登校の家庭への金銭的補助についてです。 所得が一定基準以下の世帯への経済的支援としては、就学援助の制度があり、北区では、区立学校に在籍していれば、不登校の児童・生徒も対象にしており、適応指導教室への交通費についても、就学援助の対象としています。そのため、生活困窮世帯の不登校家庭への金銭的補助については考えておりません。 以上、お答えさせていただきました。 ◆六番(こまざき美紀議員)  一つ一つ丁寧なご答弁いただきましてありがとうございます。 順番に、不登校支援についてからですけれども、家庭と子供の支援員制度、こちらは保護者向け、趣旨も含めてホームページ等で周知に努めてくださるということで、どうもありがとうございます。知っていたら使いたかったという方もいらっしゃいましたので、よろしくお願いいたします。 適応指導教室の拡充についても、公募の機会を捉えて、民間経験者の採用も考えていくとのご答弁だったと思います。どうぞよろしくお願いします。 北区では、先ほどお話も出ていましたけれども、東京シューレもありますし、世田谷区で運営、指定管理を受けているのもシューレですので、ぜひ連携、アドバイスをいただきながら、よりよい施設づくりをしていただけたらと思っています。 中間的居場所のことについては、他区の状況を見ながら検討ということだったと思います。そのほかも、なかなか難しいところもあると思うのですが、前向きなご答弁いただきまして、ありがたいなと思っています。 特にお伝えしたいことがあるのですけれども、今回、実際に現場で不登校支援を行う複数のNPOの方にヒアリングさせていただいたのですが、特に、ひとり親の方が物すごく大変です。ひとり親で誰にも頼れない場合に、親が子どもと必死で向き合う時間を確保するために、経済的に困窮したというケースが本当に多いと伺っています。 例えば、子どもが不登校になって、必死に学校に登校したりとか、どうしても行政機関が開いている間に相談に行ったりすると、結果的にフルタイムで働いていた会社を辞めざるを得なくなった。それで、非正規雇用、パートタイマーで働いているという声が多いということです。 こういうことは、ひとり親ではもちろんなんですけれども、両親そろっていても大変な負担となり、仕事を諦めざるを得ない方も出てきております。先ほど、就学援助制度もあるということなんですけれども、そこまでに達しない方々もどうしてもいらっしゃると思うので、そういった方々も取りこぼさないような支援策というのを検討していただけたら大変うれしく思っています。 次に、自宅療養者支援についてなんですけれども、抗体カクテル療法、今週中には、自宅療養者に対しても実施していただけるとのことで、ありがとうございます。 ICT活用について、保健所職員、関係医療機関の皆様には大変ご尽力いただいており、改めて感謝申し上げます。ご尽力いただいている状況下ですけれども、感染者の方からもたまにご相談を受けますが、初回の保健所等からのご連絡が陽性発覚後四日、パルスオキシメーターが届いたのが一週間後と、全体的に遅いというお声を複数いただいています。 原因の一つとして、人手不足もあるのではないかと思っているのですが、こうした状況は改善されているとのことですけれども、また感染拡大が起こることもあるかもしれません。関係機関の皆様には十分頑張っていただいている中で、やはり限りあるマンパワーをICT化で、効率化、省力化できるならば、どんどん積極活用してほしいと思っています。 先ほどお話に出てきたHER-SYSもそうなんですけれども、このHER-SYSというのは、酸素飽和度とか、そういったところまでは把握できないのではないかなと思うのですが、その辺ちょっと確認させてください。私がご提案したのは、そうした病状の変化も集約化して把握できるというもののご提案だったんですけれども、HER-SYSと、あと東京都のLINEだと思うんですけれども、それがあるからいいんじゃないかなというお答えだったと思うのですが、そこだけ再質問をします。 ◎保健所長(前田秀雄保健所長) (説明員) このHER-SYSを活用した健康観察、あるいは東京都のフォローアップセンターを活用した健康観察と保健所の役割分担でございますけれども、基本的には、HER-SYS及びフォローアップセンターにつきましては、パルスオキシメーター等の配布を要さないような軽症の方々を対象とさせていただきまして、パルスオキシメーター等を配布している方、健康観察者の一割程度いらっしゃいますけれども、その方たちに対しましては、保健師のほうから連絡をさせていただきます。 やはり、酸素飽和度というのは単純な数字ではなくて、どういう動作をされたときにそういう数字になったか等々、やはり少し専門性を持った対応が必要となってきますので、そこはやはり専門職が対応するということで行わさせていただきます。 なお、そうしたリスクの高い方に対しましては、届出後、できるだけ速やかに対応させていただいているというところでございます。 ◆六番(こまざき美紀議員)  分かりました。では、引き続き、丁寧なご対応をよろしくお願いしまして、私の質問を終わります。 どうもありがとうございました。(拍手) ○議長(名取ひであき議員)  以上で質問を終わります。----------------------------------- ○議長(名取ひであき議員)  これより議事日程に入ります。 日程第一から日程第四までを一括して議題とします。   (書記朗読) △日程第一 令和二年度東京都北区一般会計歳入歳出決算の認定について △日程第二 令和二年度東京都北区国民健康保険事業会計歳入歳出決算の認定について △日程第三 令和二年度東京都北区介護保険会計歳入歳出決算の認定について △日程第四 令和二年度東京都北区後期高齢者医療会計歳入歳出決算の認定について-----------------------------------三北総総第二千八百六十九号令和三年九月六日              東京都北区長  花川與惣太 東京都北区議会議長   名取ひであき殿     令和二年度東京都北区各会計歳入歳出決算の認定について このことについて、地方自治法第二百三十三条第三項及び第二百四十一条第五項の規定により左記のとおり送付しますので、区議会の認定方よろしくお取り計らい願います。          記一、令和二年度東京都北区各会計歳入歳出決算書一、令和二年度東京都北区各会計歳入歳出決算事項別明細書一、令和二年度東京都北区各会計実質収支に関する調書一、令和二年度東京都北区財産に関する調書一、令和二年度東京都北区各基金運用状況調書一、令和二年度予算執行の実績報告一、令和二年度決算審査意見書----------------------------------- ○議長(名取ひであき議員)  本件に関し、理事者の説明を求めます。   (花川與惣太区長登壇) ◎区長(花川與惣太区長)  ただいま一括上程になりました令和二年度東京都北区各会計歳入歳出決算の認定についてご説明申し上げます。 令和二年度東京都北区一般会計歳入歳出決算、令和二年度東京都北区国民健康保険事業会計歳入歳出決算、令和二年度東京都北区介護保険会計歳入歳出決算及び令和二年度東京都北区後期高齢者医療会計歳入歳出決算について、地方自治法第二百三十三条第二項の規定に基づき、去る七月二十八日及び二十九日の二日間にわたって、監査委員の細目にわたる慎重なご審査をいただいた結果、計算は正確で、収支は命令に符合しており、かつ、事務手続に法令違反はなく、適正に執行されたものとお認めいただきました。 つきましては、地方自治法第二百三十三条第三項の規定に基づき、本区議会の認定をいただきたいと存じ、本決算書を提出申し上げた次第であります。 よろしくご認定くださるよう、お願い申し上げます。 ○議長(名取ひであき議員)  ただいま出席議員全員から決算特別委員会設置に関する動議が提出されました。 本動議はお手元に配付してありますので、朗読は省略します。-----------------------------------   決算特別委員会設置に関する動議右提出する。 令和三年九月十四日    提出者   東京都北区議会議員  山中りえ子     同       同       みつき慎太郎     同       同       吉田けいすけ     同       同       くまき貞一     同       同       すどうあきお     同       同       こまざき美紀     同       同       福田光一     同       同       野口将人     同       同       永井朋子     同       同       小田切かずのぶ     同       同       坂口勝也     同       同       古田しのぶ     同       同       宮島 修     同       同       坂場まさたけ     同       同       松沢よしはる     同       同       さがらとしこ     同       同       野々山 研     同       同       せいの恵子     同       同       山崎たい子     同       同       近藤光則     同       同       いながき 浩     同       同       青木博子     同       同       大島 実     同       同       竹田ひろし    提出者   東京都北区議会議員  石川さえだ     同       同       永沼かつゆき     同       同       名取ひであき     同       同       宇都宮 章     同       同       本田正則     同       同       福島宏紀     同       同       大畑 修     同       同       佐藤ありつね     同       同       花見たかし     同       同       赤江なつ     同       同       うすい愛子     同       同       大沢たかし     同       同       渡辺かつひろ     同       同       戸枝大幸東京都北区議会議長   名取ひであき殿-----------------------------------   決算特別委員会設置に関する動議 次により特別委員会を設置されたい。一、名称  決算特別委員会二、審査事項  一 令和二年度東京都北区一般会計歳入歳出決算の認定について  二 令和二年度東京都北区国民健康保険事業会計歳入歳出決算の認定について  三 令和二年度東京都北区介護保険会計歳入歳出決算の認定について  四 令和二年度東京都北区後期高齢者医療会計歳入歳出決算の認定について三、委員会の構成  議員二十人をもって構成する。----------------------------------- ○議長(名取ひであき議員)  お諮りします。 本動議は、出席議員全員の提案であります。よって、直ちに動議のとおり決定したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(名取ひであき議員)  ご異議ないと認めます。よって、決算特別委員会設置については、動議のとおり決定しました。 お諮りします。 ただいま設置を決定しました決算特別委員会の委員二十人は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配付の名簿のとおり指名したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(名取ひであき議員)  ご異議ないと認めます。よって、委員はお手元に配付の名簿のとおり選任することに決定しました。-----------------------------------   令和三年 決算特別委員会委員名簿(定数二十人)  山中りえ子   吉田けいすけ  くまき貞一  すどうあきお  福田光一    永井朋子  坂口勝也    古田しのぶ   坂場まさたけ  さがらとしこ  せいの恵子   青木博子  永沼かつゆき  宇都宮 章   本田正則  大畑 修    赤江なつ    大沢たかし  戸枝大幸    榎本 一----------------------------------- ○議長(名取ひであき議員)  お諮りします。 日程第一から日程第四までの四件については、いずれも決算特別委員会に審査を付託したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(名取ひであき議員)  ご異議ないと認め、そのように決定します。 ただいま決算特別委員会の設置と構成を決定しましたので、会議を休憩し、休憩中に委員会を開会し、正副委員長の互選をお願いします。ご決定の上は、議長まで報告願います。 議事の都合により休憩します。   午後一時三十九分休憩-----------------------------------   午後一時四十分開議 ○議長(名取ひであき議員)  休憩前に引き続き会議を再開します。 ただいま決算特別委員会の正副委員長の互選の結果について報告がありましたので、書記から朗読させます。   (書記朗読) 決算特別委員会正副委員長互選の結果をご報告いたします。      委員長    戸枝大幸議員      副委員長   くまき貞一議員----------------------------------- ○議長(名取ひであき議員)  日程第五から日程第四十四までを一括して議題とします。   (書記朗読) △日程第五 第五十五号議案 東京都北区北とぴあ条例の一部を改正する条例 △日程第六 第五十六号議案 東京都北区立学校設置条例の一部を改正する条例 △日程第七 第五十七号議案 東京都北区立体育施設条例の一部を改正する条例 △日程第八 第五十八号議案 東京都北区立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例 △日程第九 第五十九号議案 東京都北区旅館業法施行条例の一部を改正する条例 △日程第十 第六十号議案 東京都北区公衆浴場法施行条例の一部を改正する条例 △日程第十一 第六十一号議案 東京都北区家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 △日程第十二 第六十二号議案 東京都北区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 △日程第十三 第六十三号議案 東京都北区学童クラブの運営に関する条例の一部を改正する条例 △日程第十四 第六十四号議案 特別区道路線の認定について △日程第十五 第六十五号議案 東京都北区赤羽会館の指定管理者の指定について △日程第十六 第六十六号議案 東京都北区滝野川会館の指定管理者の指定について △日程第十七 第六十七号議案 東京都北区立赤羽ふれあい館の指定管理者の指定について △日程第十八 第六十八号議案 東京都北区立桐ケ丘ふれあい館の指定管理者の指定について △日程第十九 第六十九号議案 東京都北区立島下ふれあい館の指定管理者の指定について △日程第二十 第七十号議案 東京都北区立稲付ふれあい館の指定管理者の指定について △日程第二十一 第七十一号議案 東京都北区立西が丘ふれあい館の指定管理者の指定について △日程第二十二 第七十二号議案 東京都北区立東田端ふれあい館の指定管理者の指定について △日程第二十三 第七十三号議案 東京都北区立新町コミュニティアリーナの指定管理者の指定について △日程第二十四 第七十四号議案 東京都北区NPO・ボランティアぷらざの指定管理者の指定について △日程第二十五 第七十五号議案 東京都北区ネスト赤羽の指定管理者の指定について △日程第二十六 第七十六号議案 オリンピック東京大会記念東京都北区桐ヶ丘体育館等の指定管理者の指定について △日程第二十七 第七十七号議案 東京都北区立十条台小学校温水プール等の指定管理者の指定について △日程第二十八 第七十八号議案 東京都北区立北運動場等の指定管理者の指定について △日程第二十九 第七十九号議案 東京都北区富士見橋エコー広場館等の指定管理者の指定について △日程第三十 第八十号議案 東京都北区立浮間ハイマートの指定管理者の指定について △日程第三十一 第八十一号議案 東京都北区立王子授産場等の指定管理者の指定について △日程第三十二 第八十二号議案 東京都北区滝野川老人いこいの家等の指定管理者の指定について △日程第三十三 第八十三号議案 東京都北区立若葉福祉園の指定管理者の指定について △日程第三十四 第八十四号議案 東京都北区立滝野川東児童館の指定管理者の指定について △日程第三十五 第八十五号議案 東京都北区立豊島東児童館の指定管理者の指定について △日程第三十六 第八十六号議案 東京都北区立袋児童館の指定管理者の指定について △日程第三十七 第八十七号議案 東京都北区立西ケ原子どもセンターの指定管理者の指定について △日程第三十八 第八十八号議案 東京都北区立桐ケ丘保育園の指定管理者の指定について △日程第三十九 第八十九号議案 東京都北区立滝野川西保育園の指定管理者の指定について △日程第四十 第九十号議案 東京都北区立東田端保育園の指定管理者の指定について △日程第四十一 第九十一号議案 令和三年度東京都北区一般会計補正予算(第四号) △日程第四十二 第九十二号議案 令和三年度東京都北区国民健康保険事業会計補正予算(第二号) △日程第四十三 第九十三号議案 令和三年度東京都北区介護保険会計補正予算(第一号) △日程第四十四 第九十四号議案 令和三年度東京都北区後期高齢者医療会計補正予算(第一号)   (議案は会議録末尾に掲載)----------------------------------- ○議長(名取ひであき議員)  本案に関し理事者の説明を求めます。   (花川與惣太区長登壇) ◎区長(花川與惣太区長)  ただいま一括上程になりました第五十五号議案から第九十四号議案までの四十議案について、ご説明申し上げます。 まず、第五十五号議案は、北とぴあの施設として、新たに一六〇一会議室及び一六〇二会議室を規定するとともに、それらの使用料を定めるため、第五十六号議案は、東京都北区立学校の適正配置を推進するため、第五十七号議案は、東京都北区立十条台小学校温水プール使用条例の廃止に伴い、東京都北区立パノラマプール十条台を新設し、その使用料等を定めるため、第五十八号議案は、学校医等の公務災害補償に係る介護補償の限度額を改定するため、第五十九号議案は、宿泊者の衛生に必要な措置等の基準等を改めるほか、規定の整備を行うため、第六十号議案は、公衆浴場の衛生及び風紀に必要な措置等の基準を改めるほか、規定の整備を行うため、第六十一号議案は、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準の一部改正を踏まえ、家庭的保育事業者等及びその職員が書面等で行うことが規定されている記録等を電磁的記録により行うことができる旨を定めるため、第六十二号議案は、特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準の一部改正を踏まえ、特定教育・保育施設等が書面等で行うことが規定されている記録等を電磁的記録により行うことができる旨を定めるほか、規定の整備を行うため、第六十三号議案は、既存学童クラブの廃止を行うとともに、新設学童クラブの名称及び実施場所を規定するため、それぞれ提出申し上げた次第であります。 次に、第六十四号議案は、赤羽台一丁目一番から赤羽台一丁目二番付近の特別区道の路線認定を行うため、第六十五号議案から第九十号議案までの二十六議案は、各施設の指定管理者を指定するため、それぞれ提出申し上げた次第であります。 次に、令和三年度各会計補正予算四議案についてご説明申し上げます。 まず、第九十一号議案、東京都北区一般会計補正予算(第四号)は、新型コロナウイルスの感染急拡大を踏まえ、さらなる強化を図るための予算としています。 歳出予算といたしましては、入院待機中の自宅療養者の支援やワクチン接種のさらなる推進を図るため、新型コロナウイルス対策費及び新型コロナウイルスワクチン接種関係費を増額しました。 また、コロナ禍における消費喚起を図るため、区内共通商品券発行支援費及び区内店舗キャッシュレス決済促進事業費を増額しました。 また、公契約条例の検討に着手するため、公契約条例検討費を計上したほか、パートナーシップ宣誓制度の導入に向け、男女共同参画推進事業費を増額しました。 このほか、国・都支出金等の清算、職員給与費の現員に基づく補正などを行っております。 歳入につきましては、特定財源として国庫支出金、都支出金、寄付金、繰入金、諸収入を見込んだほか、一般財源として、繰越金、財政調整基金を活用いたしました。 この結果、今回の補正予算額は、歳入歳出同額の三十四億六千七百八十九万六千円となり、補正後の予算額は一千六百五億四千四百四十四万七千円となります。 そのほか、債務負担行為の追加三十一件を行っております。 次に、第九十二号議案、東京都北区国民健康保険事業会計補正予算(第二号)では、一般被保険者・後期高齢者支援金等などの増額を行い、六千六百七十一万九千円を増額補正いたしました。 次に、第九十三号議案、東京都北区介護保険会計補正予算(第一号)では、介護給付費準備基金積立金などの増額を行い、二十三億五千七百九十八万二千円を増額補正いたしました。 最後に、第九十四号議案、東京都北区後期高齢者医療会計補正予算(第一号)では、一般会計繰出金などの増額を行い、二億三千七百五十五万円を増額補正いたしました。 以上が、提出議案の概要であります。 よろしくご審議くださるようお願い申し上げます。 ○議長(名取ひであき議員)  お諮りします。 日程第五から日程第四十四までの四十議案については、いずれも付託事項表のとおり所管委員会に審査を付託したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(名取ひであき議員)  ご異議ないと認め、そのように決定します。-----------------------------------    議案付託事項表(令和三年第三回定例会)    企画総務委員会第五十五号議案 東京都北区北とぴあ条例の一部を改正する条例第五十六号議案 東京都北区立学校設置条例の一部を改正する条例第五十七号議案 東京都北区立体育施設条例の一部を改正する条例第五十八号議案 東京都北区立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例第五十九号議案 東京都北区旅館業法施行条例の一部を改正する条例第六十号議案 東京都北区公衆浴場法施行条例の一部を改正する条例第六十一号議案 東京都北区家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例第六十二号議案 東京都北区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例第六十三号議案 東京都北区学童クラブの運営に関する条例の一部を改正する条例第九十一号議案 令和三年度東京都北区一般会計補正予算(第四号)第九十二号議案 令和三年度東京都北区国民健康保険事業会計補正予算(第二号)第九十三号議案 令和三年度東京都北区介護保険会計補正予算(第一号)第九十四号議案 令和三年度東京都北区後期高齢者医療会計補正予算(第一号)    区民生活委員会第六十五号議案 東京都北区赤羽会館の指定管理者の指定について第六十六号議案 東京都北区滝野川会館の指定管理者の指定について第六十七号議案 東京都北区立赤羽ふれあい館の指定管理者の指定について第六十八号議案 東京都北区立桐ケ丘ふれあい館の指定管理者の指定について第六十九号議案 東京都北区立島下ふれあい館の指定管理者の指定について第七十号議案 東京都北区立稲付ふれあい館の指定管理者の指定について第七十一号議案 東京都北区立西が丘ふれあい館の指定管理者の指定について第七十二号議案 東京都北区立東田端ふれあい館の指定管理者の指定について第七十三号議案 東京都北区立新町コミュニティアリーナの指定管理者の指定について第七十四号議案 東京都北区NPO・ボランティアぷらざの指定管理者の指定について第七十五号議案 東京都北区ネスト赤羽の指定管理者の指定について第七十六号議案 オリンピック東京大会記念東京都北区桐ヶ丘体育館等の指定管理者の指定について第七十七号議案 東京都北区立十条台小学校温水プール等の指定管理者の指定について第七十八号議案 東京都北区立北運動場等の指定管理者の指定について第七十九号議案 東京都北区富士見橋エコー広場館等の指定管理者の指定について    健康福祉委員会第八十号議案 東京都北区立浮間ハイマートの指定管理者の指定について第八十一号議案 東京都北区立王子授産場等の指定管理者の指定について第八十二号議案 東京都北区滝野川老人いこいの家等の指定管理者の指定について第八十三号議案 東京都北区立若葉福祉園の指定管理者の指定について    文教子ども委員会第八十四号議案 東京都北区立滝野川東児童館の指定管理者の指定について第八十五号議案 東京都北区立豊島東児童館の指定管理者の指定について第八十六号議案 東京都北区立袋児童館の指定管理者の指定について第八十七号議案 東京都北区立西ケ原子どもセンターの指定管理者の指定について第八十八号議案 東京都北区立桐ケ丘保育園の指定管理者の指定について第八十九号議案 東京都北区立滝野川西保育園の指定管理者の指定について第九十号議案 東京都北区立東田端保育園の指定管理者の指定について    建設委員会第六十四号議案 特別区道路線の認定について----------------------------------- ○議長(名取ひであき議員)  お諮りします。 閉会中に受理した請願・陳情は、いずれも付託事項表のとおり、所管委員会に審査を付託したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(名取ひであき議員)  ご異議ないと認め、そのように決定します。-----------------------------------    請願・陳情付託事項表(令和三年第三回定例会)    企画総務委員会三第二十九号 沖縄戦の戦没者の遺骨等を含む可能性のある土砂を埋め立てに使用しないこと等を求める意見書提出に関する陳情三第三十号 ミャンマー国軍による自国民への弾圧・暴力の即刻停止を日本政府が働きかけるよう求める意見書提出に関する陳情    区民生活委員会三第一号 固定資産税及び都市計画税の軽減措置の継続を求める意見書提出に関する請願三第二十八号 「羽田新飛行ルート」を一旦停止し、再検討することを求める意見書提出に関する陳情    議会運営委員会三第二十五号 区議会議員の信用失墜行為対応をルール化することに関する陳情三第二十六号 議会において政務活動費を一定金額以上支出する場合等に領収書等の公開を行うことを求める陳情三第二十七号 議会において政務活動費を後払いとする条例改正に関する陳情----------------------------------- ○議長(名取ひであき議員)  以上で本日の日程全部を終了しました。 お諮りします。 九月十五日より委員会審査のため休会し、九月二十二日午前十時、本会議を開会したいと思います。ご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(名取ひであき議員)  ご異議ないと認め、そのように決定します。 ただいまご着席の方々には改めて通知しませんのでご了承願います。 本日は、これをもって散会します。ご苦労さまでございます。   午後一時五十分散会...