令和 1年 6月 定例会(第2回) 令和元年第2回
市原市議会定例会会議録(第5号)議事日程第5号 令和元年7月19日(金) 午前10時開議 日程第1
会議録署名議員の指名 日程第2 市政に関する
一般質問(個別) 日程第3 議案第50号 副市長の選任について 日程第4 千葉県
後期高齢者医療広域連合議会議員の選挙 日程第5 発議案第3号
義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書について 日程第6 発議案第4号 国における令和2(2020)
年度教育予算拡充に関する意見書について
----------------------------------- 午前10時00分開議
○田尻貢副議長 これより、本日の会議を開きます。
-----------------------------------
△
会議録署名議員の指名
○田尻貢副議長 日程第1
会議録署名議員の指名を行います。 会議規則第88条の規定により、8番
加藤和夫議員、16番
小沢美佳議員を指名いたします。
-----------------------------------
△市政に関する
一般質問(個別)
○田尻貢副議長 日程第2 市政に関する
一般質問を行います。 これより個別質問を行います。 通告に従い、順次、発言を許します。15番
吉田峰行議員。 〔15番
吉田峰行議員登壇〕
◆
吉田峰行議員 皆様、おはようございます。議席15番
連合クラブの
吉田峰行でございます。 新たな顔ぶれで令和初の定例会がスタートし、早いもので、本日、最終日となりました。これまで2期8年間、私は3名の会派を構成し、活動してまいりましたが、今期は1人でのスタートとなりました。8年前、最初の質問は90分、4年前は60分、そして今回は個別質問での30分と、時間こそ短くなりましたが、これまでと変わらず市民の皆様からの声を大切にするとともに、みずから足を運んで、見て、聞いて、感じたことをもとに質問を行ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 通告した内容の全てを質問できないこともあろうかと思いますが、あらかじめ御理解をいただければと思います。それでは、通告に従い、
一般質問を行います。 まず、市長の政治姿勢についてのうち、
人口減少対策についてお伺いします。 全国各地で
人口減少、
少子高齢化という共通課題を抱え、各自治体とも人口維持を図るべく、移住・定住施策や
子育て関連施策を初め、さまざまな
取り組みを積極果敢に展開されております。 本市の人口は、臨海部への企業進出が相次いだことや、その後の
市街地整備等により、急激に増加を続けてきましたが、高齢化や少子化の進行に加え、就職や結婚に伴う若者世代や女性の
転出超過が進み、平成15年をピークに減少傾向に転じております。そして、2015年から2017年までの3年間の
人口動向は、自然減、社会減の合計で1,945人となり、
人口ビジョンの
展望推計値を大きく下回っており、
人口減少が予想を上回るスピードで進んでいる深刻な状況と言えるのではないかと思います。
定例会初日、市長挨拶において、小出市長は、
人口減少問題が最重要課題であると述べられました。現在、
総合計画に掲げる人口27万人の維持に向け、さまざまな
取り組みを進めておりますが、令和元年度は君津市や千葉大学とも連携し、
転出抑制や転入促進に向けて、現状の
人口動向や将来人口推計の分析を実施し、課題の整理、対応策について研究するとのことです。 分析結果いかんで、これまで進めてきた
取り組みが大きく方向転換するというものではなく、これまでの
取り組みを多少軌道修正したり、
取り組みをさらに加速させるような対応策が出てくるのではないかと推測をしておりますが、今後明らかにされる分析結果とこれまでの
取り組みの成果、この2つの整合性をどのように図っていかれるのかをお伺いしたいと思います。これを初回の質問といたします。
○田尻貢副議長 ただいまの質問に対し、当局の答弁を求めます。
高沢良英企画部長。 〔
高沢良英企画部長登壇〕
◎
高沢良英企画部長 人口減少対策についてお答えいたします。 令和元年度、市では、
人口減少問題において課題となっている若者の
転出抑制、転入促進に向けて、今後の具体的な方策を若者視点で検討するため、人口維持に向けた
若者回帰戦略研究事業に取り組んでいるところであります。 本事業は、本市と類似した都市構造や課題を有する君津市、さらに本市と
包括連携協定を締結し、
専門的知見を有する千葉大学との共同研究により実施しております。具体的には、人口や産業構造、
市民意識調査など、
各種データの活用により、各地域の
人口動向や特性などを分析し、これらに学生の視点を加え、若者の
転出抑制、転入促進に向けた具体的な方策を取りまとめてまいります。 この研究成果につきましては、全庁的な共有を図った上で、既存の施策を強化したり、加速化させたり、新たな施策の立案に活用したりするなど、今後予定している基本計画の改訂及び
次期実行計画の策定、次期まち・ひと・し
ごと創生総合戦略の策定に反映し、既存の各種施策との整合性を十分に図った上で、効果的な
人口減少対策を進めてまいりたいと考えております。
○田尻貢副議長
吉田峰行議員。
◆
吉田峰行議員 君津市とはいろいろな形で連携をこれまでも進めてこられていますし、同じような課題を抱えているということで、いろいろな意見、参考になる意見もあるのかなと思っています。また、期待したいのは、千葉大の学生、やはり若い人たちの柔軟な発想で、私たちにはないようないろいろな策が見出せればいいなというふうに期待をしております。 本来であれば、先に要因の分析を詳細に行った上で、その要因に対して効果的な対策を講じるべきであろうかとは思いますが、これまで行ってきた
市民意識調査であったり、他の調査結果等からも、ある程度要因がわかっているからこそ、高齢化、少子化、待ったなしの状況ですから、先行して
取り組みを進めてきたことと思いますが、いずれにしてもしっかりと今回の分析結果を、今後の
取り組みにも反映していただくことをお願いいたします。 次に移ります。 多くの自治体が同様の課題を抱える中、この
都市間競争を勝ち抜き、人口27万の維持のためには、他の自治体よりすぐれた
取り組みを行うこと、そしてその
取り組みを市内のみならず、積極的に市外にも
プロモーションすることが大切ではないかと考えます。 今回、新たな
取り組みの一つとして、市原の暮らしに興味を持った方により詳細な
子育て関連の制度や
取り組みを知ってもらうため、小冊子「LADY LOVE LIFE」、すてきなピンクの冊子を作成されました。本
取り組みの目的や
ターゲット、そしてその効果についてお伺いいたします。
○田尻貢副議長
高沢良英企画部長。
◎
高沢良英企画部長 「LADY LOVE LIFE」作成の目的と効果についてお答えいたします。 初めに、本事業の目的につきましては、市外転出が顕著である若者、女性を
ターゲットに積極的な
シティプロモーションを展開し、移住、定住の促進につなげることであります。 この「LADY LOVE LIFE」につきましては、
首都圏近郊で働く20代から30代の女性を
ターゲットに、女性にとっての暮らしやすさを視覚的に訴える動画と、それを補完する小冊子を組み合わせて制作いたしました。 この小冊子では、女性の関心が高い子育てや教育について、本市の特色ある施策として、公共施設の中学生以下の
利用料無償化や、充実した英語教育であるアクティブ・イングリッシュなどを紹介しております。 次に、本事業の効果につきましては、都内で開催される
移住相談会において、動画を放映するとともに小冊子を配布するなど、
シティプロモーションを積極的に展開するツールとして活用できるようになった点が挙げられます。 移住、定住の促進につきましては、
シティプロモーション戦略における令和元年度の
重点プロジェクトに位置づけ、令和元年10
月施行予定の
子育て世代を対象とした移住、定住の補助制度の周知とあわせて、戦略的な
プロモーションを展開し、成果につなげてまいりたいと考えております。
○田尻貢副議長
吉田峰行議員。
◆
吉田峰行議員 せっかくつくった資料ですので、効果的に活用していただきたいというふうに思います。これは
取り組みの一つでございます。本当にいろいろな
取り組みを行っております。 ここでずばり部長に一つお伺いしたいんですが、現在、取り組んでいる
人口減少対策の中で、自信を持って効果が期待できると言えるような
取り組みがあれば、お聞かせください。
○田尻貢副議長
高沢良英企画部長。
◎
高沢良英企画部長 本市が
人口減少対策で自信を持って取り組んでいるというところにつきましては、この
総合計画策定前に策定いたしましたまち・ひと・し
ごと創生総合戦略、これによる
取り組みというのが、人口増に向ける各種施策を取りまとめたものと認識しております。この総合戦略、ことしで終了しますので、これをもとに新たな施策をこれから展開し、進めてまいりたいというふうに考えております。 この中では、大きな視点として3点あるのかなと。一つは転入の促進、転出の抑制、これは、これから若い世代を、
子育て世代を中心に本市に定住いただくための応援事業を展開してまいります。これはさきの答弁でも申し上げましたけれども、これまでの県内各地に比べて
トップレベルの事業内容というふうに考えております。 2点目は出生数の増加ということで、まず、若者の結婚の希望をかなえるための結婚新
生活応援事業、これを展開してまいりたいというふうに考えています。 あとは、愛着と誇り、これによって市民の方が定住につながると考えますので、
シティプロモーション戦略を展開していますけれども、これをさらに積極的に進めてまいりたいというふうに考えております。
○田尻貢副議長
吉田峰行議員。
◆
吉田峰行議員 いろいろお答えいただきました。中でも令和元年10月から始まる新規の事業、応援事業ですね、ここには私も大きな期待をしているところです。 部長に急に今、一つ自信を持って効果が期待できるものを伺いましたけれども、本来なら、市長以下皆さんにも聞いてみたいなというふうに思っていたところでございますが、時間も余りないのできょうは控えますが、全ての皆様が口をそろえてこれだと言えるような
取り組みが出てくると、その効果というのは大いに期待できるものになるのかなというふうに思っています。 また、日ごろより市民生活の向上に向け業務に当たられている市の職員の皆さんが、どこかに居を構えるとなったときに、迷わず市原を選んでいただけるようになれば、それはもう本当に市民からも、それでよそからも認められるのかなというふうに思っています。今後に期待をしております。 市長挨拶で、
人口減少問題が最重要課題であると述べられたこと、そしてさらにつけ加えますと、若者や女性の
転出抑制を最重要課題と述べられたことから、
ターゲットを若者や女性とするのはもちろんですが、転出する際にも、仕事の都合であったり、通勤、通学、結婚や出産、子どもの就学など、さまざまな理由やきっかけがあります。狙いとする
ターゲットに対し機を逃さず、市原独自の効果的で特徴的な施策を展開していただき、市原を選んでいただける決め手となるような
取り組みをつくることが、今後の最大のテーマではないかと思います。 他の自治体の
取り組みにも負けない、今後に向けた市長の強い思い、覚悟というものをお聞かせいただければと思います。
○田尻貢副議長
小出譲治市長。
◎
小出譲治市長 人口減少対策についてお答えいたします。 私は4年前の市長就任後において、直ちに
人口減少など、本市が抱える諸課題の克服に向けて、市原市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略を策定いたしました。さらに、将来にわたって持続的に発展する地域社会の実現を目指し、
総合計画において人口27万人の維持を目標に掲げました。 目標実現に向けては、
転出超過を抑え、出生をふやす、愛着と誇りを創生するの3つのポイントを掲げ、雇用機会の拡大につなげる産業の活性化、切れ目のない支援を行う
子育てネウボラの実現、
シティプロモーション戦略による本市の魅力やすぐれた施策の効果的な発信などに取り組んでまいりました。これらの施策によって、本市の人口流出は鈍化しつつあるものの、若者や女性の流出は依然として続いており、
人口減少問題は本市の最重要課題であります。 私は、市長2期目に当たり、まちの活力の源である人口を何としても維持するという強い思いと覚悟を持って、あらゆる対策をもっと前へ進めてまいります。令和元年度においては、基本計画の改訂とあわせ、次期まち・ひと・し
ごと創生総合戦略を策定し、市の将来を担う若者や女性が未来に夢と希望を抱いて住み続けたいと思えるまちの創出に向け、さらなる施策の強化に取り組んでまいります。 特に、時代の先を見据えた新たな施策として、活力ある拠点形成の実現や、本市の優位性を生かした移住、定住の促進など、ハード、ソフトの両面から進め、誇りと魅力あふれる市原創生に全力を注いでまいります。
○田尻貢副議長
吉田峰行議員。
◆
吉田峰行議員 市長の強い思いが、しっかりと今後、形になることを期待申し上げます。 一つ気になる点があります。 ここ数年、若者や女性を中心に
転出超過の傾向にあるという話が、少し拡散をし過ぎているのかなと思います。転出に拍車をかけているようにも感じます。昨今の情報源の主流であるSNS等では、
フェイクニュースのほうが真実より早く拡散するそうです。
転出超過というのは
フェイクニュースではありませんが、よい情報よりも悪い情報のほうが、拡散が速い傾向にあるようです。 課題を共有するという意味で、あらゆる場面でこのような発言をされていることとは思いますが、余りこのことだけが先行してしまうと、若者に対し悪いイメージを持たせ、その結果、転出を助長することにつながることも懸念されますので、こうした悪いイメージから脱却を図るためにも、なるべく控える、最小限にとどめる等、工夫もしていただけるとありがたいなというふうに思います。 それでは、次の質問に移ります。 連続する
国際大会への
取り組みの効果と今後の
取り組みについて伺います。 3カ年連続する
スポーツの
国際大会に向けた
取り組みは、
ニュージーランドを相手国とする
ホストタウンの登録をきっかけに、平成29年の
ニュージーランドソフトボールチーム、
ホワイトソックスの合宿、平成30年の
世界女子ソフトボール選手権大会の開催を経て、ことしは
ラグビーの
最高峰リーグである
スーパーラグビーに参戦している
サンウルブズの
練習拠点として、
市原スポレクパークが選定されるとともに、この後には
ラグビーワールドカップに向け、
強豪国アイルランドの
公認キャンプ地として受け入れを控えております。 さまざまな
取り組みを実施されてこられましたが、改めてその効果についてお伺いいたします。
○田尻貢副議長
桐谷芳孝スポーツ国際交流部長。
◎
桐谷芳孝スポーツ国際交流部長 国際大会への
取り組みの効果についてお答えいたします。 本市は、連続する
国際大会の好影響を本市の活性化に生かすため、市原市2020年
東京オリンピック・
パラリンピック取組方針を策定し、
取り組みを進めております。議員御案内の各
取り組みにつきましても、
スポーツ振興や
国際交流の推進といった取組方針の方向性に沿って実施してきたものでございます。 これらの効果につきましては、大きく4点挙げられると考えております。 1点目は、本市の
スポーツ振興への寄与です。
世界女子ソフトボール選手権大会の
予選リーグや
ラグビー特別強化試合など、国際的な試合を開催し、市民が
世界トップレベルのプレーを観戦する機会を創出するとともに、
スポーツクリニックや
学校訪問等により、
子どもたちがこれらのチームの選手たちと交流することができました。 2点目は、
ニュージーランドとの
国際交流の推進です。
ニュージーランド、
ホワイトソックスの合宿を通じて、
歓迎レセプションや
学校訪問等の異文化交流により、
ニュージーランドやチームとの深い友好関係を構築することができました。 3点目は、経済的な効果です。
経済分析等の積算を行っているものではありませんが、
ニュージーランド、
ホワイトソックスや
サンウルブズは市内に宿泊し、食事、交通など、市内の事業者を活用していただきました。 4点目は、本市の
スポーツ施設への評価です。
世界女子ソフトボール選手権大会では、雨に強い
全面人工芝であるゼットエーボールパークの強みが最大限に発揮され、雨天でも試合が実施できたほか、悪天候により他会場でできなかった試合を受け入れたことなど、大会の運営に大きく貢献いたしました。また、
サンウルブズの
練習拠点となった
市原スポレクパークは、天然芝のクオリティーがチームに高く評価され、マスコミの取材に
グラウンドの芝のよさを答える選手もおりました。 これらの効果を2020年の
オリンピック・
パラリンピックにつなげますとともに、大会後の
スポーツツーリズムの
取り組みなどに生かしてまいります。
○田尻貢副議長
吉田峰行議員。
◆
吉田峰行議員 アイルランド代表の
公認キャンプ地となっておりますが、現時点で具体的な
取り組みの動きが見えてきていないように感じます。今後、どのような
スケジュールでどのような
取り組みを行っていくのか、そしてこの
キャンプ誘致がどのような効果をもたらすのかをあわせて伺います。
○田尻貢副議長
桐谷芳孝スポーツ国際交流部長。
◎
桐谷芳孝スポーツ国際交流部長 ラグビーワールドカップの
公認チームキャンプ地受け入れにつきましては、一連の
国際大会への
取り組みの一環として、
スポーツ振興や本市の
スポーツ施設のPRにつなげることを目的として取り組んでおります。 しかしながら、本市のように
大会公認キャンプ地にありましては、チームの宿泊や交通などの費用を
大会組織委員会が負担する反面、チームのセキュリティー上の理由から、キャンプの
スケジュール、会場といった一部情報を公表できないといった
取り組みがあります。また、チームとのさまざまな調整は、全て
大会組織委員会が行うことで、本市の事務的な負担が軽減されるというメリットがある一方、直接チームと交渉できないという側面もあります。 このような中、本市としては、選手と市民の交流の機会を創出すべく、
大会組織委員会と調整を進めております。また、
ラグビーワールドカップという世界的にも非常にメジャーな大会が日本で開催される絶好の機会に、多くの市民に
ラグビーに親しんでもらうため、市内会場でのパブリックビューイングの実施について
大会組織委員会と調整をしており、市民交流とあわせて本市の
スポーツ振興を図ってまいりたいと考えております。 大会の終了後は、
アイルランド代表の
練習グラウンドとした施設の
グラウンド力のPRを図り、さらには
スポーツツーリズムなどの
取り組みにより、
交流人口の増加につなげてまいります。
○田尻貢副議長
吉田峰行議員。
◆
吉田峰行議員 これまでこの
国際大会に向けた
取り組みについては、何度も質問をしてきました。平成30年12月には、ことしの
ラグビーの受け入れに関してどのような公益を期待するのかという質問をさせていただきました。その際には、
ラグビー競技の普及活動や
市民交流等を通じた市民の
スポーツ振興が一つ、世界を舞台に戦うチームの本拠地となることによる市民の愛着や誇りの醸成、これが2つ目、チームの練習見学や応援に伴う
交流人口の拡大、これを3つ目、外国人との触れ合いによる
国際交流の進展という4つを、期待する好影響としてお答えいただいています。 先ほどの成果という中で、
ラグビーに限ったことではないのですが、ほかにも経済効果や
スポーツ施設の評価というお話がありました。あと、平成30年12月には、市と
サンウルブズが交わした
相互連携支援協力の協定に基づき、市民の皆様に好影響を実感していただけるよう取り組むと、さらには世界と日本、それぞれの最高峰のチームを迎えることは、本市にとって千載一遇の機会であり、この機を捉え、本市の活性化につながる
取り組みを進めてまいりたいというような答弁をいただいています。
サンウルブズの
取り組みが、一旦、終了していますが、私も何度か足を運びましたが、初日は、市外からもたくさんの人が訪れておりましたが、その後、平日ということもありますので、なかなか、もともと
ラグビーというのが浸透していない市原において、なかなか人を集めることは難しいことかと思うのですが、日ごろ平均して十数名とか、そういった形でしか人はいなかったという状況です。 そういう中で、本当に市民の皆様に好影響を実感していただけたのであろうかという疑問が残ります。この辺はどのように捉えておりますでしょうか。
○田尻貢副議長
桐谷芳孝スポーツ国際交流部長。
◎
桐谷芳孝スポーツ国際交流部長 今、いろいろと議員のほうから御紹介いただきましたけれども、確かに
サンウルブズに関して、練習会場に足を運ぶ方が少ないというところに関しては、私のほうでも感じているところでありますが、これはやはり御指摘にもありましたように、
ラグビーという
スポーツがメジャーと言えるかどうかと、市原市でメジャーと言えるかどうかというところがありまして、まずは競技としての
ラグビーというものを理解してもらうことというのが必要なのかなと。とはいえ、
国際交流試合の中では、
臨海競技場にたくさんの方に足を運んでいただいたというようなところで成果もありますので、時間はかかるかもしれませんが、そういったところで親しみを持っていただきながら、
ラグビーという
スポーツが市原市にも根づくように努めてまいりたいと考えております。
○田尻貢副議長
吉田峰行議員。
◆
吉田峰行議員 これは時系列的に話すと、先に
アイルランドの
キャンプ誘致が実は決まって、その後に
サンウルブズの
練習拠点になることが決まっています。私的には知っている選手が多いであろう、まずは
日本代表選手が多く所属する
サンウルブズの受け入れで機運を高めて、これからの
アイルランドの
キャンプ受け入れにつながるようなイメージをしておりましたので、
サンウルブズの
練習拠点となりましたけれども、このような状況でしたので、
アイルランドの、ここに
キャンプ地の受け入れがどのようになるのかという、少し不安があります。 ただ、一番大事なのは、この3カ年続く
取り組みを、この先、何を残していくのかというところだと思います。そこで、もう1点伺いますが、これらの
東京オリンピック・
パラリンピックまで連続する
国際大会における
取り組み実績をもとに、2021年以降、どのようにつなげていくのかをお聞かせください。
○田尻貢副議長
桐谷芳孝スポーツ国際交流部長。
◎
桐谷芳孝スポーツ国際交流部長 2021年以降につきましては、
取り組みの成果をもとに、
グラウンド価値が高まった
スポーツ施設を生かした
スポーツツーリズムなどによる
交流人口の増加や、
ホストタウンとなっている
ニュージーランドとのさらなる友好関係の構築を目指してまいります。 そのほか、パラ
スポーツ、
ユニバーサルスポーツの普及による心のバリアフリーの推進、
スポーツボランティアなどの人づくりの
取り組みについても、大会を通じて積極的に拡大を図り、本市の
まちづくりに生かしてまいりたいと考えております。
○田尻貢副議長
吉田峰行議員。
◆
吉田峰行議員 過去の答弁にあったように、本当に千載一遇、1,000年に一度のまたとない機会、それくらい言ってもいいほどのチャンスだと思いますので、しっかりこれを生かすように、今後もこれまで以上に取り組むことをお願い申し上げます。 次に、産業分野にかかわる人材の確保についてのうち、将来の
担い手確保に向けた
取り組みについて伺います。 市原市
総合計画において、本市の発展の礎である産業振興による
まちづくりを第一に考え、「産業と交流の好循環が新たな価値を創るまちへ」を第1の柱に据えられました。そして、連動する個別計画である市原市産業振興ビジョンでは、急速に進む世代交代によって次世代へ技術を継承できる人材確保が困難であることや、臨海部に立地する企業が掲げる本市のデメリットに、人材確保が困難なことを挙げておることから、企業の抱える保安や技術継承問題に対応できる人材の育成・確保を支援し、企業が操業しやすい環境づくりを進められております。 このうち、具体的な
取り組みとして、企業人材の育成については、小学生への産業パンフレットの活用やものづくりフェスタの開催、中学生での職場体験、高校生での工場見学など、多くの
取り組みを実施されておりますが、その
取り組みの成果が高校生の関心の高まり等にどのような影響を与えているのか、お聞かせください。
○田尻貢副議長 荒井広幸経済部長。
◎荒井広幸経済部長 将来の
担い手確保に向けた
取り組みについてお答えいたします。 市では、多くの児童や生徒にものづくり産業への興味、関心を深めてもらうことで、将来、本市の産業を担う人材として地元企業への就職につながるよう、小学生での産業パンフレットの活用やものづくりフェスタの開催、中学生の職場体験、高校生の工場見学などの
取り組みを進め、地域に根づいた人材の育成を目指しております。 これらの事業が高校生などに与える影響についてですが、平成30年度、臨海部工場見学会に参加した高校生からの聞き取りでは、日ごろ立ち入ることのできない工場内部の見学や、そこで働く従業員の方から直接仕事内容の説明を受け、本市に立地する企業を身近に感じることができた、ものづくりの魅力を実感することができたなどの感想をいただいております。 また、同じく見学会に参加した高校の校長先生や進路指導担当の先生からは、生徒が直接工場内の現場を見学することができ、就職先を考える上でとても参考になったと伺っておりますことから、本市臨海部企業への理解や関心の高まりに一定の効果があったものと考えております。 市といたしましては、今後とも、小学生、中学生、高校生のそれぞれの年代に向けた各事業を推進し、ものづくりの魅力を伝えることで、
子どもたちに市内に立地する企業への興味や関心を持ってもらい、将来一人でも多くの児童生徒が地元企業へ就職してもらえるよう、引き続き、企業人材の育成に取り組んでまいります。
○田尻貢副議長
吉田峰行議員。
◆
吉田峰行議員 令和2年度からは県立姉崎高校にものづくりコースが設置をされます。そこで、この姉崎高校のものづくりコースのカリキュラム等を検討するため、現在、連絡調整会議が設置されておりますが、そのメンバー構成と現在の
取り組み状況について1点お伺いしたいのと、もう1つ、企業の求める人材が育成されることが求められます。現在、進められているものづくりコースのカリキュラムは、企業が求めている人材育成に対応したものになっているのか、あわせてお聞かせください。
○田尻貢副議長 荒井広幸経済部長。
◎荒井広幸経済部長 姉崎高校ものづくりコースの開設に向けましては、姉崎高校内に平成30年5月、開設準備室が設置され、9月にはものづくりコースのカリキュラム等を検討する姉崎高校ものづくりコース連絡調整会議が設置されました。 この連絡調整会議は、一般社団法人千葉県経済協議会を初め、同協議会に加入している企業5社、市原市臨海部工場連絡会に加入している企業6社、千葉県商工労働部、千葉県教育庁、姉崎高校、市原市及び市原市教育委員会で構成されております。 また、連絡調整会議のこれまでの
取り組み状況ですが、平成30年度に連絡調整会議、2回開催し、1回目はものづくりコースの準備計画の共有や、企業がものづくりコースに期待することなどの意見交換を、2回目にはものづくりコースの教育課程案、事業実施計画案に対する意見交換や企業との連携について協議を行いました。
○田尻貢副議長 吉田議員に申し上げます。申し合わせ時間になりました。あとは後刻、直接担当者と話し合いをお願いいたします。 7番 増茂誠二議員。 〔7番 増茂誠二議員登壇〕
◆増茂誠二議員 議席番号7番 自由民主党、増茂誠二でございます。通告に基づき、質問をさせていただきます。 今回の質問の全体像は、市原市
総合計画の中で極めて重要なポイントに絞らせていただきました。その理由はもちろん、ことしは基本計画の見直し年であるからであります。見直し年だからこそ、正しい道はさらに強化し、もし違う道を歩んでいるのであれば、方向性を正さなければなりません。社会は目まぐるしく変化し、3年前当たり前であった考え方も、今や行政の動きとしてはタブーになってしまったものもあるはずです。 今回、本市において最も懸念事項である
少子高齢化問題についての対策や、定住人口27万人、
交流人口500万人という目標を達成すべく、根拠について伺っていきたいと思います。 まず、市原市
総合計画では、いちはらポイント制度、フレイル予防事業、データヘルス計画事業など、健康関連の施策が数多くあります。しかしながら、その目標を達成するための根拠となる事業の仕掛けについて、特に明確なものがないように思ってしまうわけであります。先ほど申し上げたいちはらポイント制度を例にとってみても、本当に市民が興味を持てる事業内容なのか、どれだけそれを認識されているのか、またそれに伴う有効なデータを利活用できているのか、私だけではなく、市民も感じ始めているはずです。 効果を測定することの重要性と多数の
取り組みの相乗効果を把握するために、現在の紙媒体と併用し、ITを活用した若者向けのスマホアプリなどの環境を構築し、多くの市民が興味を持ち、ポイントに触れやすい仕組みが重要と考えておりますが、その仕掛け方法について、まずはお伺いしたいと思います。これを初回の質問とさせていただきます。
○田尻貢副議長 ただいまの質問に対し、当局の答弁を求めます。
高沢良英企画部長。 〔
高沢良英企画部長登壇〕
◎
高沢良英企画部長 いちはらポイント制度についてお答えいたします。
総合計画では、これからの
まちづくりで最も大切な力は人の力であると位置づけ、地域の人々が生涯にわたって生きがいを持ち、地域社会の主役として長く活躍できるまちを目指しております。そこで、地域活動への参加を後押しし、地域活性化につなげることを目的として、平成30年8月からいちはらポイント制度を開始したところであります。 現在は紙のカードを使用し、市の主催事業と通いの場においてポイントを付与しており、令和元年6月末時点でカード配布枚数は約3万3,000枚、そのうち、商品券との交換件数は約2,000件の実績となっております。商品券と交換された方のほとんどは、通いの場に参加された方々であり、通いの場事業を後押しするという点では有効に機能しているものと捉えております。 一方、課題といたしましては、議員御指摘のとおり、若者など、幅広い世代の参加促進、対象行事の拡大、ポイントのデータを事業分析に有効活用できていない点などがあります。これらの解決には、紙のカードによる管理では限界があることから、スマートフォンなどのICT活用による新たな仕組みを構築する必要があると考えております。 そこで、令和元年度はICT分野に詳しい有識者や民間事業者との積極的な対話を進め、いちはらポイント制度が幅広い世代に活用されるよう、制度の改善を進めてまいります。
○田尻貢副議長 増茂誠二議員。
◆増茂誠二議員 部長に答弁いただいたとおり、これから若者を
ターゲットにしていくことが非常に重要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 また、あわせて、高齢者だけではなく、電子決済などを全く好まない方もいることは事実なので、紙媒体はくれぐれも並行してやっていっていただきたいと、そのように思っておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、現状を見渡してみると、20代から30代の未婚世代の転出が多いことが非常に気になるわけであります。これは本市と近隣市を比較した場合、ちょっと言いにくいんですけれども、近隣市のほうが魅力あるまちのアピール方法がうまいように思います。どうやったら若い世代の転出を防ぐことができるのか、どんなイベント、企画をやれば人が興味を示すのか、これらを、もはや自治体だけでの議論では限界があるのではないかなと、そのように感じております。 私は、本会議において何度となく他市の事例を御紹介してきましたが、もちろん他市の成功例を資源や特徴も違う市原市に取り入れてくれと言っているわけじゃないんです。実は、今回私が気になっているのは、佐賀市の
シティプロモーションです。 佐賀市では、既存の形にはまったアピールでは時代に残される、人口減をたどる一方だという危機感を持って、市のPRのために、とにかく若い人、そして外部の人の意見を積極的に取り入れたんですね。このやり方は、アンテナ感度の高い市内の女子高生とここの市長との意見交換から始まり、どうしたら佐賀市に魅力を持ってもらうことができるのかと、関係者と何度も何度も話し合った結果、完成した動画が、視聴回数が35万回以上と、
取り組みからたった5年で
シティプロモーションの先進都市になったということなんですね。そのあかしとして、今や有明海の訪問客が自治体の想定した数をはるかに超えているわけであります。 近隣では、千葉市の蘇我
スポーツ公園を最大限に活用し、来場者10万人の大型野外ロック・フェスティバル「JAPAN JAM」を誘致し、成功しています。 また、袖ケ浦市では、令和元年9月14日、15日に開催されますが、「氣志團万博」という超大型野外ロック・フェスティバルを袖ケ浦海浜公園で開催し、毎年大盛況となっております。平成30年、状況を見に行きましたが、開催日の前夜の夜のにぎわいはもちろんのこと、市内のホテルはあきなし、タクシーはフル回転、コンビニは長蛇の列です。 何度となく本会議で話してきたとおり、千葉市と袖ケ浦市の間に挟まれた本市であるわけですけれども、ただただ何万人もの人が通り過ぎていくというだけなのですよね。今月も千葉市では、皆さんも御存じのビッグアーティストが次々にマイクを握って、それを求めて全国から人が押し寄せて、莫大な経済効果をたたき出しております。 本市でも、YOSAKOIや国府祭りのようなすばらしいイベントがありますけれども、一定の集客は見込めます。ただ、市民祭りの要素が濃いために、飲食や宿泊につながっていないのが現状であるわけですけれども、今後、その集客力をどう発展させるかが大きな課題だと思います。千葉市も袖ケ浦市もよそから人を招き寄せる力があるので、莫大な経済効果を生んでいるわけでありますけれども、ここに大きな差があることを誰もが知るべきだと思うんですね。 例えば、北海道夕張市の
プロモーションビデオをぜひごらんになっていただきたいなと思うんですけれども、まさにこれは夕張市民の危機感の象徴だと思っています。夕張市は
プロモーションの予算が組めないから、市内の民間人が、市の負債、お金がないなどを全面的に出して、捨て身のアピールをして、集客を目指しております。その結果、あのカンヌ国際広告祭でグランプリを受賞しています。 こういうふうな危機感が行政も議会も必要なんじゃないかなと私は思っております。魅力ある
まちづくりのための今までにないPR戦略、今までとの違い、これを執行部の見解としてお聞きしたいと思います。
○田尻貢副議長
高沢良英企画部長。
◎
高沢良英企画部長 魅力ある
まちづくりの情報発信についてお答えいたします。
総合計画に掲げる
交流人口500万人への拡大を目指し、本市の魅力や施策を市内外に発信し、市原ファンを獲得するため、平成30年5月策定の市原市
シティプロモーション戦略により、積極的な
取り組みを進めているところであります。 同戦略を進めるに当たり、外部からの視点による変革が必要と考え、平成30年度から大手広告代理店で役員を経験された方を広報戦略アドバイザーとして迎え、具体的な助言をいただくとともに、令和2年3月開催の房総里山芸術祭いちはらアート×ミックス2020の広報アドバイザーに就任していただいたところでもあります。 また、外部有識者による市原市
シティプロモーション懇話会を開催し、日本広報協会のアドバイザーや大学教授、メディア関係者から専門的な知見によるアドバイスをいただいております。 さらに、平成30年度は庁内公募の若手職員によるプロジェクトチームを設置し、さまざまなアイデアを反映できるよう取り組むとともに、首相官邸の広報担当者を講師に、職員向け
プロモーション研修を実施し、SNSの効果的な活用を学ぶなど、職員の意識改革にも取り組んでおります。 しかしながら、若者、女性の転出が多い本市の状況を踏まえますと、議員御指摘のとおり、危機感を持って大胆な発想による
プロモーションを展開する必要があると認識しております。 今後はもっと前への意識を持って、市内外から注目されるよう、若者や女性など、さまざまな視点を取り入れ、市内外から市原市が、あっ、こんなに魅力ある市なんだなと思われるような先進的な
シティプロモーションを展開してまいりたいと考えております。
○田尻貢副議長 増茂誠二議員。
◆増茂誠二議員 危機感というのは、なってみないとなかなか難しいこと、なかなかわからない部分というのはあると思うんですけれども、今、社会では、常識では考えられないことが功を奏して、大成功したりとかしているわけであります。行政、議会も当たり前だという考え方を、もしかしたら、今、見直さなければいけないかもしれないと思うんですね。期待しております。 次に、立地適正化計画に基づく拠点形成の構造についてですが、御存じのとおり、立地適正化計画とは、居住機能とあわせ、医療、福祉、子育て、教育等の都市機能の立地促進、さらには公共交通を充実し、拠点間のネットワークを強化するなど、
まちづくりの方向性を示すマスタープランであります。特に、この計画は、都市再生特別措置法に基づくものであり、
人口減少や都市のスポンジ化等の都市的課題の解消と、利便性や効率的な都市運営を実現するためには、極めて重要な計画であると認識しております。 令和元年度は
総合計画の基本計画が見直される年でありますが、この立地適正化計画とともに先日示された拠点形成構想は、
総合計画における都市創生戦略に基づく
まちづくりの整合性を改めて検証する必要性があると思っています。基本計画での最大目標は、人口27万人の維持と
交流人口500万人なわけですけれども、しかし、この目標を達成するための根拠や手段が、先ほど来、吉田議員の質問にも出てきましたけれども、僕もいま一つ不明確であるということを感じてならないんですね。 この目標を達成すべく、立地適正化計画や拠点形成構想による
まちづくりの方向性とともに、定住促進や
交流人口の確保に向けた施策、市原だけじゃなく、市内外から注目されるような肝いり施策を基本計画にしっかりと位置づけていく必要があると思うんです。 先日、サウンディングでも不調に終わった五井会館や、今まさにどのように使用すべきか議論しなければならないサンプラザ市原などは、この立地適正化計画における都市機能を実現するための公共施設として極めて重要な施設であり、民間誘導を含め、どのようにあるべきかは行政側の責務が問われるものであります。立地適正化計画では、五井駅周辺の都市機能誘導区域では、若者や女性を
ターゲットに絞っているため、その活用方法の一つとしては、ネウボラや婚活事業、そのほか足りない保育士の育成などとも連動させることが必要不可欠なわけであります。 これらの公共施設の活用も含め、今、ちばぎん総合研究所や、先ほど話にもありました千葉大学にも協力を求めていくわけですけれども、これらの関係機関初め、地域の皆様とも議論を深め、魅力ある拠点を形成し、定住促進や
交流人口の確保に取り組むべきであります。 そこで、今後、立地適正化計画における都市機能のあり方や拠点形成構想の実現に向け、地域との調整や連携等についてどのように取り組んでいくのか、執行部の考えを聞かせていただきたいと思います。
○田尻貢副議長 平塚峰人都市部長。
◎平塚峰人都市部長 立地適正化計画における都市機能のあり方や、拠点形成構想の実現に向けた地域との調整や連携等の
取り組みについてお答えいたします。 本市では、目指す将来都市構造でありますコンパクト・プラス・ネットワークを具現化するため、平成30年3月に市原市立地適正化計画を策定し、それぞれの拠点における
まちづくりの方向性と誘導すべき機能等を明らかにいたしました。 今回お示しした市原市拠点形成構想は、立地適正化計画をさらに具体的な
まちづくりにつなげるため、JR3駅周辺地区について市場動向や民間事業者へのヒアリング調査を実施し、実現性の高い機能や施設を「
まちづくりの方向性とメニュー」として提案するものであります。 今後の進め方といたしましては、まずは、地権者を含む地域の皆様等と拠点ごとに勉強会やワークショップ等を開催し、地域の課題や発展方向等の共有化を図ってまいります。その上で、地域住民や民間事業者、専門家、各種団体、金融機関、行政などで組織する
まちづくりの全体調整の場となります、
まちづくり推進組織の立ち上げに取り組んでまいります。この推進組織が主体となって具体的な事業内容や手法、それぞれの役割等を定めた事業計画を策定するとともに、整備後の運営管理のあり方等について検討し、公民連携による都市機能の誘導を目指してまいります。 市といたしましては、必要な都市計画等の見直しや各種支援制度の活用等を図りながら、この
取り組みの実現に向け、地域の皆様や関係者の皆様と対話と連携を推進し、強いリーダーシップを発揮することで、魅力ある拠点形成に取り組んでまいります。
○田尻貢副議長 増茂誠二議員。
◆増茂誠二議員 部長のおっしゃるように、市民ニーズに合わせていくのは当然ですが、公共施設の生かし方では、ちばぎん総合研究所などのプロの目と立地適正化計画の方向性をあわせ持ったスタイルで偏ることなく、市民とよい議論ができるのが一番重要なことですので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。 次に、SIBについてです。 まず、市原市におけるSIBの可能性についてですけれども、昨今、民間資金を活用した新しい官民連携による社会課題解決の仕組みとしてSIB、ソーシャル・インパクト・ボンドが注目を浴びているわけです。 このSIBについて簡単に言うと、官民連携の一つで、行政、民間事業者、資金提供者、つまり投資家などが連携して、社会問題の解決を目指す成果報酬型の税金活用の手法であります。民間資金ですぐれた社会事業を民間が実施し、事前に合意した成果が達成された場合のみ、行政が投資家へ成功報酬を支払うという仕組みであります。 内閣官房のまち・ひと・しごと創生基本方針でも、実はこのSIBというのは言及しているんですね。既に厚生労働省、経済産業省、法務省、国土交通省で
取り組みが開始されております。 このメリットですけれども、民間のノウハウを行政が活用することで、質の高いサービスが見込めるということ、行政は初期投資を民間資金で賄うことで、行政リスクを抑えることができる。さらには、民間事業を委託した後に、ここがすごく重要なんですけれども、事前に合意した成果がなければ、成功報酬を支払う必要がないという点であります。 国の予算も
少子高齢化により、これからどんどん社会保障費、医療費が非常に偏っていくし、国としてもこれから地方に期待することは、いかに今後、その地方で自立できるかということがポイントなわけであります。 このような成果報酬型の税金活用方法は、本市においてとっても重要な課題だと私は思っていますけれども、執行部はこのSIBを、どのように考えを持っているか、お伺いしたいと思います。
○田尻貢副議長
高沢良英企画部長。
◎
高沢良英企画部長 ソーシャル・インパクト・ボンドについてお答えいたします。 本市では、
総合計画に掲げる各種目標を達成するため、さまざまな事業を実行計画に位置づけ、民間事業者や各種団体など、多様な主体と連携し、さまざまな事業手法により実施しております。 ソーシャル・インパクト・ボンドは、行政、民間事業者及び資金提供者が連携して社会問題の解決を目指す成果志向の
取り組みであり、公民連携の新たな仕組みの一つでもあります。先ほど議員から御紹介いただいたとおり、従来の事業手法では、行政が設定した仕様どおり実施できたか否かといった実績に注視しておりましたが、この新たな手法では、事前に設定した成果目標を上回ったときに報酬を支払うという、成果重視といった点や、科学的なデータに基づいて事業検証を行い、次なる施策へ展開していくと、こういった点が非常にすぐれていると認識しております。 今後は本手法のメリット、デメリットを捉えて、本市での導入可能性について具体的に検討してまいりたいと考えております。今後、本市では、基本計画の改訂や実行計画の策定、次期まち・ひと・し
ごと創生総合戦略の策定を進める中で、新たな施策や事業を構築する際に、ソーシャル・インパクト・ボンドを初め、より効果的な事業手法を選択し、本市の課題解決につなげてまいりたいと考えております。
○田尻貢副議長 増茂誠二議員。
◆増茂誠二議員 非常に前向きな答弁をいただきまして、ありがとうございます。 実際にこの手法を取り入れている自治体はすごく多いんですね。実は公共施設を絡めた例はないんですね。したがって、SIBの手法を入れ、公共施設を絡めた場合、国内初の最新事例となり、話題性も間違いなく高くなるはずであります。ぜひとも積極的な検討をお願いしたいと思います。 次に、
交流人口の拡大に向けてSIBを用いたアリーナ建設の可能性についてです。
交流人口500万人という目標を達成するためには、観光資源であったり、それなりの大型イベントが必要と考えますが、きょうは観光資源はさておいて、イベントといえば、市民会館で最大2,000名ほどのイベントしかできないのが現実。市民会館以外では、更級公園とかもあるわけなんですけれども、音の規制などとかも考えると、なかなかイベント向きとは言えないと思います。 そこで、音楽、
スポーツ、展示会などでのアリーナとして世界レベルの集客が見込め、なおかつ防災拠点として機能も万全である、茨城県神栖市にある、かみす防災アリーナを紹介しますが、その名のとおり、防災を主体とした大型アリーナがオープンしているわけです。防災という視点から見ても、非常に興味深い例です。 本市では3.11のあの石油プラント火災が鮮明に記憶に残っているわけですけれども、もしあれ以上の災害が起こってしまった場合、市民の安全は本当に確保できるのか。五井地区の防災課題は、化学工場から居住地までが近いこと、老朽化した木造住宅が多く大火になることも、
総合計画の中で明確に懸念されているわけです。現状、付近の小中学校の体育館で本当に非常事態の対応ができるのか。 このアリーナ構想とは、安倍内閣が打ち出した地方創生に寄与する重要な国家戦略の一つであり、
スポーツ産業の持つ成長性を取り込みつつ、その潜在力を最大限に発揮し、飲食、宿泊、観光等を巻き込んで、地域活性化の起爆剤になることが期待されています。
交流人口500万人を目標とする本市にとって、まさに機を得たものであり、すぐにでも取り組むべきと思いますが、大型アリーナを新たに建設する計画もなければ、その予算もないという状況であります。本市でも行政リスクをできるだけ抑え、先ほど申し上げたとおり、SIBやPPPを活用して、一生涯市原市に住みたくなる楽しい
まちづくりのために、
スポーツや音楽などの大型イベントが行うことができる民間主導型のアリーナを検討するため、有識者による具体的な調査が必要ではないかと考えますけれども、こうした考えについて執行部の御意見をお伺いしたいと思います。
○田尻貢副議長
高沢良英企画部長。
◎
高沢良英企画部長 市が策定を進めている拠点形成構想では、人口の維持と
交流人口の拡大を目指し、JR3駅周辺における機能誘導の成立性を検証し、誰からも住み続けたい、住んでみたいと思われる魅力あふれる拠点形成を実現するため、
まちづくりの方向性とメニューの提案として取りまとめたところであります。 今後は地域の皆様や民間事業者との対話と連携により、各地域の将来像をともに描き、導入可能な施設や機能について市場動向や実現可能性、課題等を調査した上で、具体的な整備計画を策定してまいります。この整備計画策定過程において、民間事業者など外部有識者からの意見、各種調査結果を参考に、導入すべき施設や機能を検証し、議員から御提案のありましたアリーナなど、具体的な方向性を絞り込む段階で、さらに専門的な知見を有する外部有識者を活用するなど、調査、検証等を進めてまいりたいと考えております。
○田尻貢副議長 増茂誠二議員。
◆増茂誠二議員 何とぞひとつ前向きな方向性でお願いします。 今やアリーナ建設というのは夢物語ではないと思っております。国家戦略の一つであるとともに、実現に向け、さまざまなつくり方もあるわけであります。私は、500万人
交流人口を実現するためには、アリーナ構想はなくてはならない一つだと思っています。市内外だけでなく、世界から人が集まる宿泊施設など、複合要素もある市原防災アリーナ、本市にできることを切に願い、質問を終わります。
○田尻貢副議長 19番 山内一平議員。 〔19番 山内一平議員登壇〕
◆山内一平議員 議席19番、市民クラブ、山内一平でございます。 早速ですが、房総里山芸術祭いちはらアート×ミックス2020について質問をいたします。 まずは、いちはらアート×ミックス2020の目指すものについてお伺いいたします。 令和2年3月20日から5月17日までの59日間で開催予定のいちはらアート×ミックスは、今回で3回目の開催となり、第1回目は約8万7,000人、第2回目は約10万人が訪れた3年に一度の周期で行われている芸術祭で、「晴れたら市原、行こう」をキャッチコピーに、市原市の歴史、文化、自然、人の暮らし、食、
スポーツなどの魅力と現代アートとを融合させ、まち・ひと・し
ごと創生総合戦略に掲げる世界に一番近い「SATOYAMA」プロジェクトにうたわれているように、周辺の地域資源の相互利活用や
交流人口の拡大等によって、地域経済の循環を創出させる広域的な仕事づくりや、羽田、成田の両空港の中間的な立地を生かした広域観光産業づくり等を視野に入れた本市中南部地域の活性化、さらには多彩な魅力を世界に発信する
シティプロモーション戦略などを通した定住人口の増加策など、官民連携の地域活性化に向けた
取り組みの一つであると理解していますが、いちはらアート×ミックス事業を市原市が行うことの意義を改めてお伺いいたします。
○田尻貢副議長 ただいまの質問に対し、当局の答弁を求めます。
小出譲治市長。 〔
小出譲治市長登壇〕
◎
小出譲治市長 山内議員の御質問にお答えいたします。 私は、第3回のいちはらアート×ミックスを、本市の歴史、文化、自然、人の暮らしなど、地域の持つさまざまな資源を現代アートと融合させ、より魅力的な市原を再発見する新しい形の芸術祭と位置づけました。特に開催時期に当たる2020年は
東京オリンピック・
パラリンピックの開催年であることから、大会の文化プログラムに位置づけた上で、日本文化の魅力を発信し、多様性に富んだ芸術祭とすること、さらには2020年以降を見据えたレガシーの創出に資することを目指しております。 いちはらアート×ミックスは、アーティストと地域住民の協働により、市原市独自の歴史や自然などの豊かな資源を活用し、新たな魅力を作品としてつくり上げ、市民の地域への愛着と誇りを創生するものであり、まさに
総合計画の理念として掲げた「ひとの活躍が新たな誇りを創るまち」に通じるものであります。 また、この事業は、回を重ねてきたことにより、千葉市を初めとした周辺自治体からも高い評価をいただいており、今回は房総里山芸術祭の名を冠することで、市域を超え、広域的な協力体制を構築し、さらなる
交流人口の拡大を目指してまいります。 私は実行委員会の会長として、房総里山芸術祭いちはらアート×ミックス2020を、市原市の活性化のみならず、周辺地域全体の発展につながる、より進化した芸術祭となるよう強い覚悟を持って取り組んでまいります。
○田尻貢副議長 山内一平議員。
◆山内一平議員 6年前の2014年に開催した第1回いちはらアート×ミックスで、大地の芸術祭や瀬戸内国際芸術祭を手がけてきた北川フラム氏を総合ディレクターに迎え、本市南部地域の
人口減少、
少子高齢化をアートの力で解決させる課題解決型芸術祭を目的に行われ、2017年の第2回いちはらアート×ミックスでは、総合ディレクターを置かずに予算規模も縮小する中、教育、地域、農商工、観光などのさまざまな分野との融合を図りながら、周辺自治体や市民の力を得ながら地域発の芸術祭を行ってきたと理解をしています。 そして、今回、北川フラム氏を再度総合ディレクターに迎え入れ、3回目のいちはらアート×ミックスを行いますが、北川フラム氏を置くことでの効果や期待すること、第2回目との違いについてお伺いをいたします。
○田尻貢副議長 泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事。
◎泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事 北川フラム氏を総合ディレクターに置くことでの効果や期待することと、第2回目との違いについてお答えをいたします。 初めに、北川フラム氏を総合ディレクターに置くことでの効果や期待することですが、北川フラム氏は、グローバルな視点で市原のよさを定義し、国内外から著名な芸術家の招聘が期待できる地域密着型芸術祭の第一人者として実績を持つ、
トップレベルのアートディレクターであります。同氏の起用により、著名な芸術家による話題性のある作品が展示されることで、現代アートファン層の中で大きな割合を占める若い女性を中心とした新たな集客が見込まれ、
交流人口の増加や市原ファンの獲得の効果などが期待されます。 次に、第2回目との違いですが、第2回では市民や
子どもたちが参画する機会を大幅に拡充し、地域住民が活躍する、いわば市民参加型の芸術祭として開催したことで、地域団体による連携事業の拡充やおもてなし機運の醸成などの成果があったものの、専門的な知見を要するアートディレクションに課題がありました。 いちはらアート×ミックス2020では、第2回目の成果である地域でのおもてなし機運の醸成や市民力の向上を追い風として捉え、そこに北川フラム総合ディレクターの起用による最先端の現代アートを融合させることで、より進化した芸術祭を目指してまいります。
○田尻貢副議長 山内一平議員。
◆山内一平議員 基本計画に書かれているコンセプトの一つに、地域の特徴、資源、産業、暮らす人々の文化を掘り起こすと書かれていますが、まさにこの事業は、地域の魅力と現代アートを融合させ、地域の活力を上げていく
取り組みであると考えています。 今回から五井駅を軸とした周辺エリアを追加したほか、国天然記念物に指定された田淵地域の地磁気逆転地層周辺や旧平三小学校が開催場所に追加されましたが、開催に当たり重要となるのは、受け皿となる町会であったり、地域住民、またボランティア団体の方々との連携や協力が必要であると思いますので、しっかりとした協力体制を図っていただければと思います。 また、授業日数や働き方改革で参加が難しいとの話もお聞きしていますが、直接芸術作品に触れることによる教育面での効果もあるのではと感じております。市長部局と教育委員会との連携も検討していただければと思います。 さらに、房総里山芸術祭と冠がついていますが、君津市や大多喜町などの近隣地域との連携も前回以上にいいものになるように期待をいたします。 続きまして、成功に向けてのPR方法についてお伺いいたします。 継続は力なりという言葉がありますが、やみくもに続けるのではなく、南市原を発展させるためにも、市長の2期目の目標でもある、人の活躍推進と愛着、誇りの創生でうたわれている人の力を引き出し、困難な課題を乗り越え、未来を切り開くためにも、市原ファンをふやすためにも、今回の3回目を成功させることが大変重要であると考えます。 そのためには、芸術家や作品、ボランティア、そして行政、町会、地域住民、また学校間の連携など、芸術祭を構成するハードの部分が大切なのはもちろんですが、ソフトの部分とも言える来場者数や経済効果という数字が、成功したかどうかの一つの指標になるものと思います。実際に来場者数で見ても、回を重ねることで数がプラスになり、経済効果も1回目、2回目を合わせ約16億円と試算されています。地域の方々の意識やかかわり方も向上しているものと感じております。 そこで伺いますが、前回よりも成功させることはもちろんですが、市原市にいちはらアート×ミックスありと言われるような芸術祭にするために、今回の芸術祭ではどのようなPRの手法を用いて多くの方にお越しいただくのか、また興味を持っていただくのか、お伺いをいたします。
○田尻貢副議長 泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事。
◎泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事 成功に向けてのPR方法についてお答えいたします。 過去2回の芸術祭につきましては
プロモーション活動が十分に機能していなかったとの反省を踏まえ、第3回では、効果的な
プロモーション活動を展開してまいりたいと考えております。 現在までの主な
取り組みといたしましては、今回の芸術祭のメーン
ターゲットである首都圏や全国の30代の働く女性に対して、周知に効果が高い媒体とされるインスタグラムを中心としたSNSを活用し、職員により南市原周辺の里山風景などをほぼ毎日情報発信し、周知及び誘客に向けた広報活動を行っております。 また、本事業は、市の
シティプロモーション戦略の重点事業と位置づけておりますので、関係部や広報アドバイザーとも協議・連携しながら、テレビ、雑誌など各種メディアとのリレーションの強化を図り、アーティストやイベントの情報など、定期的な話題づくりを仕掛けてまいります。 さらに、インバウンドの獲得に向け、海外の旅行代理店への働きかけや、ホームページ、啓発印刷物の多言語化対応などについても専門家の知見を得つつ、効果的な宣伝活動を展開してまいります。
○田尻貢副議長 山内一平議員。
◆山内一平議員 ただいまの御答弁で、インスタグラムやフェイスブックなどのSNSを活用し、県外の30代女性を
ターゲットにするということですが、若い女性の情報発信力と行動力からの広がりを期待しているのかというふうに感じました。女性を
ターゲットにしているのであれば、SNSはもちろんですが、旅行雑誌やファッション雑誌等の媒体にも広告や記事を掲載するメディアミックスも効果があるのではと思っております。 そして、現在、市原市では、動画やSNS等を活用し、市内外の多くの方に対し、本市の持つ魅力を発信する
シティプロモーションに力を入れておりますし、市長みずからインスタグラムを駆使して
プロモーションをされ、少しずつ市原市の魅力が認知されてきているものと感じております。そこには
シティプロモーション推進課の御努力が大きく関係していると思いますが、先ほども増茂議員の御答弁の中でもありましたが、市原市広報戦略アドバイザーの力も大きいものと思います。 今回の芸術祭に限ったことではありませんが、イベントやさまざまな事業を開催するに当たり、
ターゲットの当て方や、目標を達成させるためのPR戦略などの広告やPR活動というのはとても重要であり、今回の芸術祭にしても、PRの仕方によっては、人々が訪れるか否かというよりは、興味を持つかどうかにもかかわるのではないでしょうか。 2020年は
オリンピック・
パラリンピックの年でもあります。市内に限らず、日本中で
オリンピック・
パラリンピック関連の広告や
プロモーションが行われると考えられます。このようなときだからこそ民間のノウハウを活用し、かけるところにはかけるというような予算の活用が、成功に向けてのアプローチの一つと考えますが、考えをお伺いいたします。
○田尻貢副議長 泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事。
◎泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事 予算の活用についてお答えいたします。 今回の芸術祭においては、
ターゲットごとに広報戦略を立て、定期的な話題づくりのもと、各種メディアへのプレスリリースや宣伝営業活動を行い、コミュニケーションを活発化するいわゆるメディアリレーションの強化を掲げております。 この考えに基づき、開催前から閉会までの全体の
スケジュールの中で、どのタイミングでどのようなメディアを活用することで高いPR効果を得られるのか、関係部や広報アドバイザーと協議・連携しながら効果的な予算の活用に努めてまいります。
○田尻貢副議長 山内一平議員。
◆山内一平議員 若い世代を
ターゲットとしたインスタグラムやフェイスブック、ツイッターなどのSNSの活用は、お手軽に生の情報を瞬時に世界中へと発信することができ、費用もかかわらずに、大変お手軽に活用できる情報発信ツールであり、企業でも宣伝広告や集客に利用しているもので、大いに活用していただきたいと思っております。 しかし、SNSを活用している方々はよいですが、されていない方々も多くいるとも思います。全ての方々に満遍なくPRするというのはなかなか難しいと思いますが、まずは多くの方々に知ってもらう、興味を持ってもらえるようなPR活動をお願いしたいと思います。そのためには、先ほどの質問でも触れましたが、民間企業のノウハウを多く持つ広報戦略アドバイザーの力を活用して、成功に向けて取り組んでいただきたいと思っております。 次に、芸術祭を通しての
まちづくりについてお伺いいたします。 本市では、
交流人口500万人を目標に掲げ、各種施策を進められていますが、芸術祭を通して、
まちづくりにおいては近年注目されているキーワードである関係人口を掘り起こし、地域との関係を積極的に持ってもらう
取り組みが必要と考えます。初めて訪れ満足される方々、そしてそこからの口コミや、先ほども質問したSNSで広がる効果ももちろんのことでありますが、何度も訪れ、何らかの形で地域にかかわりを持ち、地域を応援してくださる方々をふやすという新たな視点を持つことも必要ではないかと思っております。 現在の
取り組みでこのような方々は菜の花プレーヤーズであるかと思いますが、このような市原ファンをふやし、今はイベントに参加するだけ、芸術が好きなだけでかかわりを持っている関係から、いずれは定住したい、してみたいと思える関係づくりが、芸術祭を通しての
まちづくりであり、関係人口創出という視点が重要であり、地域産業の活性化、南市原の
まちづくりにつながるものと思いますが、考えをお伺いいたします。
○田尻貢副議長 泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事。
◎泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事 芸術祭を通しての
まちづくりについてお答えいたします。 議員御指摘のとおり、今後の
まちづくりにおいて、
交流人口と定住人口の間に位置する関係人口と呼ばれる地域外の人材が、地域づくりの担い手となることが期待されております。また、関係人口は、地域への関与の度合いから、地域のファンとしての関係人口と、地域へ主体的なかかわりが期待される、よりつながりの強い関係人口の大きく2つに分けられます。 まずは、いちはらアート×ミックスを通じて、関係人口の裾野である定期的な訪問や特産品の購入などをしていただく地域のファンを拡大させること、そして地域のファンの中から菜の花プレーヤーズのような、地域のことを一緒に考えて行動していただく、よりかかわりの強い関係人口として、地域づくりの担い手につなげることが重要であると考えております。 実際、瀬戸内国際芸術祭の舞台になっている男木島では、芸術祭を機に新たに移住する人がふえ、一旦廃校となった小学校、中学校を再建し、復活させたという事例もあります。こうした先例に見られるよう、アートを活用した文化・芸術活動には、地域との新たなかかわりをもたらす多様な人材が地域づくりに参画することが期待されます。 これらのことから、関係人口がもたらす地域産業の活性化、その波及効果を
まちづくりにつなげることも視野に入れて事業に取り組んでまいります。
○田尻貢副議長 山内一平議員。
◆山内一平議員 里山という言葉は、日本人の心に響き、海外の方々にも浸透している言葉であると思います。今後のインバウンド需要や旅行型の美術展を進めていく上でも、一過性で終わるのではなく、継続的に訪れる方々を掘り起こすためや、芸術祭開催時以外で訪れる方々のためにも、芸術家たちの残せる作品は残し、市原市の魅力、里山の魅力としながら、新たな観光需要の掘り起こしにつなげ、新たな
まちづくりの一こまにすることも必要であると思っております。 また、作品制作にかかわった方々の作品に対する誇りや思いを次の世代につなげることも、地域を愛するファンをふやすことにつながるのではないかと思いますが、考えをお聞きいたします。
○田尻貢副議長 泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事。
◎泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事 芸術祭の作品をレガシーとして残していくことは、その作品のテーマやコンセプト、作家や作品制作にかかわった方々の思いを将来へつなげるということ、地域の新たな観光資源としても期待できることから、芸術祭の効果を一過性のもので終わらせないための有意義な手法だと認識しております。 しかしながら、作品を残し、維持管理していくためには、保全管理の労力や費用等の課題もありますので、先進市での事例を参考に調査・研究してまいります。
○田尻貢副議長 山内一平議員。
◆山内一平議員 芸術祭を通した
まちづくり、特に南市原においては、地域の活性化、観光を通しての
交流人口の増加、最終的には永住、定住とつながることは一番ベストと思いますが、すぐにはつながらず、多少なりとも時間がかかりますが、着実に成果が出てきているものと感じております。 そこで、先ほど関係人口という言葉を使いましたが、
交流人口と定住人口の中間である、地域とのかかわりを持ちたいという方や、今現在、持っている方々をふやしていくことが、これからの芸術祭であり、南市原の活性化につながるものと感じておりますので、よろしくお願いいたします。 また、関係人口というキーワードは、今後の
まちづくり、地域づくりでも考えの一つになると思いますので、調査、研究をお願いして、取り入れていただければと思っております。 続きまして、いちはらアート×ミックスの今後についてお伺いをいたします。 現在、公共資産マネジメントの中に位置づけられている旧里見小学校ですが、第1回目から中心的な場所であり、メーン会場としても利用されている施設であります。しかし、現状では耐震化の関係上、体育館や屋外運動場、一部の教室のみ使用可能となっております。今後4回、5回、6回と継続していくかどうかという議論や会場を市全体に広げることは別としても、この施設はいちはらアート×ミックスのシンボル的会場であり、地域の方々の思い入れのある場所であると思っております。また、関係人口のますますの増加を推し進める上でも重要な施設ではないでしょうか。 以前お伺いした話ですと、教育施設としての利用ではなく、その他での施設利用とでは耐震基準も違い、工事に関する費用でも相当な違いがあると聞きました。実際に7月18日の御答弁の中でも、耐震化には3,000万円という数字が出てきましたが、耐震改修を図り、いちはらアート×ミックスとしての利用だけではなく、里山団体の拠点であったり、今後ますますの使用が考えられ得る観光施設などとしての利活用を検討してはと考えますが、考えをお伺いいたします。
○田尻貢副議長 泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事。
◎泉水英一いちはらアート×ミックス担当参事 旧里見小学校の利活用についてお答えをいたします。 旧里見小学校は、第1回、第2回のいちはらアート×ミックスでもメーン会場として利用しており、いちはらアート×ミックスを代表する施設であり、多くのいちはらアート×ミックス関係者に親しみの深い施設となっております。しかしながら、管理教室棟におきましては耐震性能が不足しているため、第2回いちはらアート×ミックス後の継続イベントである、アート春、アート秋での使用はしておりません。 このようなことから、今後の活用につきましては、関係部署と協議・検討してまいります。
○田尻貢副議長 山内一平議員。
◆山内一平議員 ぜひ前向きに御検討いただければと思っております。 3年後の開催に向けて、基本的な考えは、今回のいちはらアート×ミックスの成功をもって次回4回目を開催するか否かを検討するとのことですが、市長挨拶で掲げられた市原の未来創生に向けた7つの基本政策の一つである、人の活躍推進と愛着、誇りの創生でも、いちはらアート×ミックス事業は位置づけられており、本市ならではのレガシーを創出し、次世代へ継承しますとあり、今あるものを次世代へつなげることはもちろんのことですが、時代に合わせた新たなレガシーをつなげていくことも、すなわちこのいちはらアート×ミックス事業をつなげていくことが、市原の未来創生には必要であると考えております。 また、現場職員、地域の方々、アーティストの方々にとっても、次があるかどうかの中で活動しているよりは、きっちりとした中での活動の場がモチベーションにもつながっていくものと思います。市の考えをお聞かせください。
○田尻貢副議長
小出譲治市長。
◎
小出譲治市長 いちはらアート×ミックスの今後についてお答えいたします。 今回のいちはらアート×ミックスは、過去2回の開催を通して得たさまざまな経験を踏まえて開催するものであり、将来に向けて大変重要な意味を持つものであると認識をしております。このため、実行委員会の構成団体を初めとする関係者の皆様が房総里山芸術祭いちはらアート×ミックス2020に込めた思いを共有し、人の力を結集させ、成功に導くことが、次へとつながることになるものと考えております。
○田尻貢副議長 山内一平議員。
◆山内一平議員 今回、いちはらアート×ミックスについて質問を中心的にしましたが、私は南市原の
まちづくり、地域づくりにおいてとても重要な事業であると思っておりますし、市全体にも好循環をもたらす事業であると考えております。 もちろん、いちはらアート×ミックスだけをやっていればよいのではなく、いちはらアート×ミックスを行うことでの経済効果や
交流人口や関係人口の増加、地域の連携などを関連する事業に結びつけ、さまざまな施策を展開しながら、市長の言われる市民の力である市民力を向上させることが、本市の魅力向上であり、地域の活力につながっていくものと考えております。 そして、今後の
取り組みの中で、何をもって成功なのかという視点も考えていかなくてはいけないと思っておりますが、この事業を行うことで、多くの方々が地域に根づき、生活に根づいた一体感あふれる、希望あふれる事業となることを期待して、希望して、質問を今回終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○田尻貢副議長 3番 吉田あけみ議員。 〔3番 吉田あけみ議員登壇〕
◆吉田あけみ議員 議席3番、公明党の吉田あけみです。このたびの市議会議員選挙で多くの方に御支援をいただき、初当選させていただきました。教えていただくことばかりですが、精いっぱい頑張ってまいりますので、市長初め、執行部の皆様、先輩議員の皆様、御指導をよろしくお願い申し上げます。 通告に従いまして、
一般質問をさせていただきます。 選挙の投票率向上について質問させていただきます。 私は二十で選挙権を持ってから現在に至るまで、一度も棄権をしたことがありません。ここにいらっしゃる皆様全員がそうだと思います。自分の投じる1票が幸せな未来につながり、日本の平和を、ひいては世界の平和をも築く大切な1票だと信じてきました。その投票への関心が薄れていることがとても残念です。今までお一人お一人と対話しながら、投票することの大切さを訴えてまいりました。 初めに、投票所の場所の見直しについて伺います。 現在、市原市には95カ所の投票所がありますが、市民の皆様から、投票所まで遠いとか、階段がきついとの声があります。長きにわたり同じ投票所で行ってきたところですが、投票所設置場所の見直しについての見解を伺います。これを初回の質問といたします。
○田尻貢副議長 ただいまの質問に対し、当局の答弁を求めます。田辺 均選管事務局長。 〔田辺 均選挙管理委員会事務局長登壇〕
◎田辺均選挙管理委員会事務局長 投票所設置場所の見直しについてお答えいたします。 投票日当日における投票所は、現在、市内を95の投票区に分け、投票区ごとに1カ所設置しており、国からの通知では、投票区の範囲は投票所からおおむね半径3キロ以内、投票区内の選挙人の数はおおむね3,000人以内が適正であるとされております。 投票所の設置に当たりましては、この国からの通知を参考にするとともに、投票所の候補となる施設が、投票所として必要な広さがあるか、駐車場が十分確保できるか、多くの人がわかりやすい場所かといったことを考慮して設置しております。 投票率の向上に資するためにも、有権者がより投票しやすい環境を整備することは重要であると認識しておりますことから、今後も地元の町会を初めとする市民の声をお聞きしながら、状況の変化等を的確に捉えた上で、さらなる投票環境の整備に取り組んでまいります。
○田尻貢副議長 吉田あけみ議員。
◆吉田あけみ議員 次に、令和元年6月2日に行われた市原市議会議員一般選挙の投票ですが、全体の3割が期日前投票、7割が当日投票でした。期日前投票では、商業施設、アリオ市原が令和元年4月7日の県議会議員選挙から新たな会場として設置されました。このたびの市原市議会議員一般選挙の期日前投票の投票所別投票状況において、アリオ市原は8会場の中で最も多くの方が投票されました。お出かけついでに投票という、利便性がよく、好評だったと伺っております。 一番投票率の低かったちはら台においては、一番近い期日前投票所は市津支所になりますが、交通の便が悪く、駐車場も混み合うなどの声をお聞きいたしました。ちはら台には大型商業施設のユニモちはら台がありますが、ちはら台の投票率向上を考えて、ユニモちはら台に新たな期日前投票所を設けていただくことに対しての見解を伺います。
○田尻貢副議長 田辺 均選管事務局長。
◎田辺均選挙管理委員会事務局長 ちはら台地区への期日前投票所の設置についてお答えします。 ちはら台地区に限らず、全国的に投票率の低下傾向が続いている中、国では、投票率向上の手段の一つとして、買い物客などの多くの人が集まる商業施設への期日前投票所設置を初めとする、投票環境の向上への対応を推奨しております。 本市におきましても、投票率が低い状況が続いておりますことから、平成30年7月に本市とセブン&アイグループ6社との間で締結した
包括連携協定を契機として、令和元年4月7日執行の千葉県議会議員一般選挙からアリオ市原に期日前投票所を設置いたしました。 千葉県議会議員一般選挙におけるアリオ市原での投票者数は3,837人と本庁舎に次いで多く、6月に執行した市原市議会議員一般選挙におきましては、御指摘のように5,741人と、市内8カ所の期日前投票所で最も多い数となりました。このことから、大型商業施設への設置の効果はあったものと考えております。 なお、これまでにユニモちはら台への期日前投票所の設置につきましても、施設の管理者と協議を重ねてきましたところ、一般の売り場から離れたところにある従業員会議室が提示されました。その場所へは関係者専用出入り口からしか行けない、あるいは入場に際し投票者は目印を着用してくださいなどの条件など制約があり、買い物ついでに気楽に投票といった投票環境の向上は見込めないのではないかということから、この場所への設置は見合わせることといたしました。 今後は、アリオ市原に設置したことで得られた効果や課題を検証した上で、さらなる投票率向上に資する環境整備の一環として、一旦見合わせたユニモちはら台を初めとした市内の大型商業施設への期日前投票所の設置等の検討を進めてまいります。
○田尻貢副議長 吉田あけみ議員。
◆吉田あけみ議員 市原市の中で唯一人口増加傾向にあるちはら台の投票率を上げるためにも、ぜひ検討していただけたらと思います。また、これは要望ですが、期日前投票が土・日にも全会場でできるようになると、さらに投票に行く方がふえると思いますので、あわせて御検討いただけたらと思います。 次に、投票所のバリアフリーについてお聞きいたします。 現在、高齢化に伴い車椅子の方がふえています。下足のまま入れる投票所もありますが、辰巳台中学校の体育館など、靴を脱いで投票するところやスロープのないところ、車椅子でも記入できる低い記載台のないところがあります。投票所のバリアフリーについて改善していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○田尻貢副議長 田辺 均選管事務局長。
◎田辺均選挙管理委員会事務局長 投票所のバリアフリーについてお答えいたします。 高齢の方や障がいのある方を初め、全ての有権者が安心・安全に投票できるよう、投票所の環境整備を進めることは重要なことと認識しております。市内に設置している95の投票所は、学校の体育館、コミュニティセンター、町会自治会館などさまざまでありますことから、施設ごとに投票所の環境整備の方法が異なります。 学校の体育館では、土足での入場を可能とするためにシートを敷き、投票所には、足の悪い方も投票しやすいように、背の低い記載台を設置するなどのバリアフリーを進めております。 しかしながら、町会自治会館などにつきましては、土足での入場ができない施設もあり、全ての投票所における物理的なバリアフリー化は難しいことから、投票事務従事者による投票者への声がけや移動のお手伝いなど、できる限りの心のバリアフリーを心がけております。 今後は、現状では物理的なバリアフリー化には限界がある施設につきましても、施設管理者等ととり得る方策についてさらに協議を進めるとともに、それぞれの投票区内において、バリアフリーを初めとした、投票環境がより良好となり得る施設の有無についても調査・研究してまいりたいと考えております。
○田尻貢副議長 吉田あけみ議員。
◆吉田あけみ議員 全ての人が投票に行きやすいバリアフリー化の推進をよろしくお願いいたします。 最後に、選挙の投票に関する学校教育の推進について伺います。 2016年から18歳選挙権が導入されています。千葉市の高校で県選管職員を招いて選挙の仕組みについて学ぶ出前授業の記事が新聞に掲載されていました。市原市の児童生徒はどのような
取り組みを行っているか、お聞かせください。
○田尻貢副議長 山中吉一学校教育部長。
◎山中吉一学校教育部長 選挙の投票に関する学校教育の推進についてお答えいたします。 現在、市内の小中学校においては、小学校6年生、中学校3年生の社会科で、選挙の基本原則や制度に関する知識と政治参加の大切さについて学習しております。また、市議会の議場、国会議事堂などの見学や、実際の投票箱や記載台、投票用紙を用いた模擬選挙体験ができる出前授業等の活用により、
子どもたちの政治に関する興味、関心を高めております。 さらに、小学校では児童会活動、中学校では生徒会活動などの自治活動を行う中で、みずからの考えや思いを学校生活に反映させる政治参加の基礎を学んでいます。 数年後に選挙権を有することとなる
子どもたちが、投票により自分の意思を政治に反映させることの重要性を学ぶことは、大切なことであります。教育委員会では、
子どもたちが政治参加の大切さを学び、18歳を迎えたときの主体的な投票行動につながるよう、今後も関係部局と連携を図りながら各学校の
取り組みを支援してまいります。
○田尻貢副議長 吉田あけみ議員。
◆吉田あけみ議員 選挙に関心を持っていただくためにも、授業の中で、何のための選挙か、そして自分が投じる1票が、自分たちの生活を少しでもよくしていくためのかけがえのない1票であるということを、
子どもたちが学ぶ機会を積極的につくっていただきたいと思います。選挙権を持つ前に一度は模擬投票したことがあるという若者がふえることを願っています。 令和元年は12年に一度の亥年の選挙と言われる中、投票率が上がらないのが実情ですが、市原市の未来を担う若者の1票が未来を決するとの思いで、行政の皆様にも積極的な働きかけをしていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 また、投票立会人に高校生ら若者を起用する動きが全国の選挙管理委員会で広がっているということが新聞に掲載されていました。高齢化に伴い、人員を確保することが厳しい状況もあるようですが、若者に選挙への理解を深めてもらう狙いもあるとありました。 練馬区の区役所内の期日前投票所では、2016年の参議院選から高校生を起用し、今回は8人の生徒が期日前投票の立会人を務めました。山形県川西町では、今回の参議院選で初めて高校生に募集をしたところ、町内の高校生男女6人から応募がありました。同町では、若者の投票率が上がらないことや長時間に及ぶ立会人の確保が課題になっていました。高校生が立会人になることで、大人ばかりで入りづらいと声が上がっていたことが、同級生が投票所にいれば投票意欲が湧くのではと期待しているとのことでした。 さまざま要望を申し上げましたが、投票率向上に向けて、次回の選挙に生かしていただけたらうれしいです。 以上で個別質問を終わります。ありがとうございました。
○田尻貢副議長 この際、暫時休憩といたします。 午前11時42分休憩
----------------------------------- 午後1時00分再開
○塚本利政議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。29番 水野義之議員。 〔29番 水野義之議員登壇〕
◆水野義之議員 皆さん、こんにちは。議席29番 市民クラブ、水野義之です。通告に従い、質問をさせていただきます。 安心安全な
まちづくりについてのうち、まず市道8号姉崎君塚線、通称潮見通りの歩道整備について質問いたします。 この潮見通りは、姉崎西地区から君塚までを結ぶ道路であり、本路線の整備によって五井西、千種地区の開発が進み、周辺人口の増加や商業施設の展開が見られました。さらに姉崎地区からの車での移動において、比較的交通量の多い五井の中心部を避けて八幡以東へ向かうことができるようになったことも交通政策上、大いに評価できる点であると考えます。 しかしながら、一方で姉崎地区の富士見町における当該道路では、いまだに歩道整備が完了していない状況であります。 供用開始から、長年経過している中で、これまでどのような
取り組みをしてきたか、また、どのような課題があるのか伺います。これを、1回目の質問といたします。
○塚本利政議長 ただいまの質問に対し、当局の答弁を求めます。牧野裕之土木部長。 〔牧野裕之土木部長登壇〕
◎牧野裕之土木部長 姉崎君塚線の歩道整備についてお答えいたします。 都市計画道路姉崎君塚線は、五井地区と姉崎地区を連絡する約9キロの地区幹線道路でありますが、議員御指摘の姉崎地先約600メートルの区間につきましては、お話がありましたとおり歩道が未整備な状況として、現在、暫定的な供用となっております。 当該区間につきましては、歩道を両側に整備する計画として、昭和61年度より用地取得を開始し、平成14年度から17年の4カ年で約380メートルの歩道整備を実施してまいりましたが、用地取得が難航している状況が続いております。残る用地の状況ですが、約520平方メートル、15筆、対象者は8件となっております。 次に、課題についてですが、当該区間の整備には、地権者の皆様の大切な財産である土地を取得させていただく必要がありますが、さまざまな事情により用地取得が難航していること、そして、そのために歩道の整備ができず、御利用される皆様に御不便をおかけしていることだと考えております。 なお、用地取得が難航している具体的な理由といたしましては、対象地に隣接する土地の境界が確定できないこと、代替地の条件が合わないこと、さらには用地を市に譲った場合、現在、利用している駐車スペースなどに不足が生じ、商業活動への影響が大きいなど、土地や地権者の状況等によりさまざまとなっております。
○塚本利政議長 水野義之議員。
◆水野義之議員 この潮見通りは、姉ケ崎駅西口に近いところで、主要地方道市原茂原線と交差しているため、朝夕の車の交通量も非常に多くなっており、富士見町地区の皆様のみならず、今津朝山、千種地区からの徒歩や自転車等での通勤、通学に利用されている方々が、万が一にでも事故に遭う可能性ということも大きいと考えられます。 このような交通状況の中で、姉ケ崎駅西口に向かって右側の歩道のない部分では、人や自転車が車道に大きくはみ出して通行するしかなく、大変、危険な状況でありますし、また、車を運転する側から見ても、迷惑な状態ではないかと考えております。 今、答弁にありましたさまざまな課題に対して、今後、どのように取り組んでいくのかお聞かせください。
○塚本利政議長 牧野裕之土木部長。
◎牧野裕之土木部長 今後の
取り組みについてお答えいたします。 供用開始されている道路は、市民を初め、通行される全ての皆様に安心・安全に御利用いただくことが重要であると考えております。つきましては、早期完成が図られるよう、引き続き、地権者の皆様に丁寧に御説明を行うなど、用地取得に努めてまいりますが、先ほど、答弁させていただきましたように、さまざまな事情もあり、全ての解決には時間がかかることが想定されます。 このため、再度、現場を精査した上で、安全性の向上が見込まれる箇所につきましては、警察等にも意見を伺いながら、改善を図ってまいりたいと考えております。
○塚本利政議長 水野義之議員。
◆水野義之議員 この地区は、私も回っておりますと、近年、戸建て住宅が新築されて、
子育て世代も少しずつ増加している傾向にあります。 その中の、何人かの女性からの意見として、率直に、歩道を何とかして、そういうふうに私言われました。切実な訴えが聞こえてきたわけですけれども、その方によると、ベビーカーで散歩をしていると、突然、歩道がなくなってしまい、前後の車を急いで確認しながら車道を進んだことがあったということであります。 長い人生の中で、子育て期間はほんの一瞬かもしれない。しかし、この母親にとって子育て期間中の不都合、これは一生の記憶として残るでしょう。そして、この不都合は何人の方々に伝わっていくのか。ネガティブな印象というのは、なかなか払拭できるものではありませんし、万が一の事故があっては取り返しがつきません。 歩道整備事業は、本市の膨大な実施事業の一部ではありますが、未整備の影響は少なくないと考えます。何分、相手方があるということであります。担当職員の粘り強い
取り組みには感謝いたしますが、安心・安全な
まちづくりの実現のためにも、さらなる丁寧な
取り組みを要望いたします。よろしくお願いいたします。 次に、姉崎地先、富士見町付近の水路の管理について伺います。 今津朝山から富士見町にかけては、低地であり水はけが悪いということで、碁盤の目状の生活道路ごとに水路が10本以上整備されている状況であります。地域住民からの声として、水路の中に多くの雑草が繁茂していたり、悪臭がするなどの訴えがありました。 私は、この水路を実際に1本1本確認してみると、水路ごとに違う構造であったり、道路に面する転落防止柵もさまざまな形状のものが設置されていました。このような違いは、土地を開発した年や施工業者の違い等が原因だと思われます。この点に関しての、現状の排水路の機能管理については、昨日の渡辺議員の浸水対策についての質問で、大枠、理解はいたしました。 その中で、私が確認した中でフェンスで大きく覆われて出入り口に鍵がかかった水路が1本あったのですが、これは水路自体の開口部も広く深いということで危険防止柵としてのフェンスだと考えられます。 現場の見える範囲での水の流れに支障はなかったんですけれども、水路脇に繁茂している雑草や雑木が大きく成長してひどい状態でした。排水の機能維持以外のこのような水路の周辺の整備については、どのように行っているのか見解を伺います。
○塚本利政議長 石渡敏之上下水道部長。
◎石渡敏之上下水道部長 水路周辺の管理についてお答えいたします。 水路用地内の除草につきましては、水路の流下機能に影響する範囲だけでなく、水路脇の用地境界内も繁茂期に合わせ、毎年、実施するとともに、町会や住民要望に応じて適宜対応しているところであります。 しかしながら、既存の水路は市街地内に数多く存在し、その全てを除草管理するのが難しいのも実情としてあります。このため、地域住民の皆様が、みずから除草していただいている箇所があるのも実態としてあり、また、除草が十分でない箇所もあります。 市といたしましては、住民の皆様からの要望や周辺への影響が著しい箇所を中心に、除草を実施しておりますが、今後、改めて繁茂の状況を確認し、必要な対策を速やかに講じてまいります。
○塚本利政議長 水野義之議員。
◆水野義之議員 私が見た中では、雑木が建っている建物の2階にまで達しているというような状況もありました。ヒアリングというか、担当と話したときに、この木は生えたままにしてくれというような要望もあったというようなこともありますが、それが本当かどうか私にはわかりませんので、そういうところは地域住民の人とよく話をしてみていただかないと、詰まっているか詰まっていないかも見えない状況であると困りますので、そこら辺は丁寧にやっていただきたいと思います。 また、今、草の問題がありましたけれども、別の排水路では防草対策工事、草を防ぐ対策工事ですね、これが行われていました。 前述のフェンスで囲まれた水路のように、雑草や雑木が繁茂するのを防止するためには非常に効果的な対策でありますけれども、この工事を行うことになった経緯と今後の
取り組みについて伺います。
○塚本利政議長 石渡敏之上下水道部長。
◎石渡敏之上下水道部長 防草対策工事を行うことになった経緯と、今後の
取り組みについてお答えいたします。 防草対策工事は、コンクリートや防草シートなどを用い雑草の育成を抑止するもので、水路用地内の雑草対策に有効であることから、今後、積極的に採用できないか、現在、検討しているところであります。 御質問の箇所は、地元町会からの防草対策の要望を受け、用地境界が決定しているなど一定の条件を満たしていることから、平成30年度と令和元年度の2カ年で実施しているものです。今後は、水路用地内の形状や雑草の繁茂による周辺への影響、また、境界が確定しているかなど、防草対策工事を実施する場合の条件を整理した上で、積極的に採用を検討してまいりたいと考えております。
○塚本利政議長 水野義之議員。
◆水野義之議員 地域に住んでいる人たちからの了解を得るというか、今、いろんな価値観があって、土があったほうがいいとか、コンクリートで囲まれるのは嫌だとか、または夏場の時期、こういうところに虫が発生するのが嫌だとか、いろんな価値観の違いがあると思いますけれども、その町会や町会をまとめる町会長たちとの意見交換をしながら、進めていっていただきたい。防草対策としては、そういう工事をしてしまえば一番いいとは思いますけれども、それは住民が自分が一生住んでいく地域ですので、話し合いを詰めてから行っていただきたいと思っております。 上下水道部で管理する水路や一部の側溝は、膨大な延長距離を有していることは、重々、認識しております。市内全域の機能管理計画を立てることは、非常に難しいというふうに思いますけれども、この今津朝山から富士見町にかけての地域は、前述したように、立地の特殊性から狭い地域に多くの水路が張りめぐらされている状況であります。 近年、頻発している豪雨や台風による被害を未然に防ぐ上でも、町会や住民から相談があった際には、速やかに対応していただくように要望いたします。 次に移ります。 水道事業の今後の
取り組みについてのうち、市原市の水道事業における千葉県への要望内容についての見通しを伺います。 本市では、県営水道と市営水道が共存しており、県営部分は主に人口密集エリアである沿岸部の約20万5,000人をカバーし、一方の市営部分は配水人口約4万6,000人であり、ここは内陸部の低密度分散エリアのため、面積的には市域の約77%をカバーしなければならない状況であります。 また、千葉県環境保全条例の地下水採取規制区域となった本市では、水源としての高滝ダムを初め、各地域に表流水系施設整備を進め、現在に至っています。この間の施設整備に係る減価償却費や支払い利息等が重くのしかかり、20年以上にわたって給水原価が高どまりしており、全国的に見ても8番目に高い状況であります。 本市では、高い水道料金をそのまま利用者に負担させるのではなく、政策的判断により県水レベルに合わせた価格での供給を行っており、市民のライフラインの最も重要な水を、市民全員が公平な負担で享受できる政策判断として、高く評価しています。 しかしながら、将来的な
人口減少、節水意識や節水機器の普及等を考慮すると現状のままでは、水道事業経営の悪化は、必然と考えます。当局としては、これまでも本市の現状を改善すべく、千葉県に対して要望を続けていますが、国の水道法の一部改正を受けて、その見通しを含めた見解を伺います。
○塚本利政議長 石渡敏之上下水道部長。
◎石渡敏之上下水道部長 千葉県への要望に対する見通しについてお答えいたします。 水道事業の運営基盤を強化するためには、広域連携による経営合理化を目指していくことが最も有効な方策であると考えております。 このことから、平成30年8月に開催された千葉県知事と市町村長の意見交換会において、改正水道法の趣旨を踏まえ、水道事業者間の広域連携の実現に向け、千葉県による主導的な推進をしていただくよう要望を行ったのを初め、千葉県が策定を進めている千葉県版水道ビジョンに関する意見照会があった際にも、同様の要望を行うなど、積極的な活動を行ってまいりました。 このことに対し、千葉県からは各地域の実情を踏まえ、今後も引き続き、十分に対話を行いながら検討を進めたいとのことであり、さらには、令和元年10月に改正水道法が施行される中で、県内水道事業にかかわる広域化の推進方針を定める水道広域化推進プランの策定を進めていくと伺っております。 本市としまして、水道事業の広域化の推進は、経営改善のための重要な施策であることから、今後も引き続き、千葉県はもとより近隣水道事業者との協議を積極的に進めてまいります。
○塚本利政議長 水野義之議員。
◆水野義之議員 今、広域連携ということがありますけれども、市原にとっては広域連携をしていくしか方法がないのではないのかなというふうに、私も思っております。 水道事業の広域連携実現に向けての考え方として、千葉県内の水道事業を俯瞰してみると、県営水道以外の地域では、昭和40年代後半から近隣各自治体が協力して企業団方式で水道用水供給事業が開始され、現在、かずさ水道広域連合事業団や南房総広域水道企業団など、県内6つの供給事業体によって、末端の水道事業体にそれぞれの地域の実情に沿って、給水事業が行われてきています。 一方の県営水道は、市原市を含む東京湾沿いの11市を対象に、末端給水事業まで行っています。11市のうち、市原市を含む7市は、県営、市営水道が共存し、4市は水道事業を行っていないという状況です。 このように、さまざまな形態で行われている水道事業の中で、市原市の今後の広域連携の実現に向けての戦略を伺います。
○塚本利政議長 石渡敏之上下水道部長。
◎石渡敏之上下水道部長 広域連携実現に向けての考え方についてお答えいたします。 水道法の改正により、関係者の責務が明確化され、県は水道事業者等の広域的な連携の推進役となることとされております。これを受け、千葉県は水道広域化推進プランの策定を予定しているとのことから、本市としましても最適な広域連携の形を目指すことで、基盤強化を図ることが必要であると考えております。 今回の改正水道法における広域連携の形態としましては、従来の事業統合や経営の一本化のほか、地域の実情に合った業務部門の共同化などのソフト的な連携も含まれます。これら多様な広域連携の形態の中から、本市に最も適した案を持って、千葉県や近隣水道事業者と具体的な協議を進めてまいりたいと考えております。
○塚本利政議長 水野義之議員。
◆水野義之議員 一方では台風等で水害があったりする、しかしながら、水というのは人間に一番大切なライフラインであるという部分であります。 市原市は、この水道が市営、県営ということで、長年、料金の格差ということで一般会計から繰り入れていると、これも監査委員のほうから、毎年、指摘を受ける事項であるというふうにも思います。 こういう意味では、トップセールスの市長が、またしっかりと県と結び合っていかなきゃいけないと思いますし、今回、コンセッション方式という言葉が報道でも踊っていますけれども、民営化ではないのですよね。官民協力というふうに正しく理解しないといけない部分がありますけれども、そういう意味で、少し危惧はあったのですが、市原市の市営水道を助けてくれるような民間は基本的にはいないと思われます。基本的には、企業でいえば赤字経営をしているけれど、これが続けられるというのは行政だからなのです。もし、民間がやったらすぐ手を引く、整理もしない、あとは、市、またやってくれというふうになると、こういうような現状というのが先にあるということを思いながら、市原市民のみんなにおいしい、そして清潔なお水が配水できるように、これからも頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○塚本利政議長 2番 秋田信一議員。 〔2番 秋田信一議員登壇〕
◆秋田信一議員 皆様、こんにちは。議席2番 公明党の秋田信一でございます。 初めに、令和元年6月2日の市議選におきまして、多くの皆様の負託を受け、初当選させていただきました。一人の声を大切に、誠実な行動力をモットーに、愛する市原のため全力で取り組んでいくことを、ここにお誓い申し上げます。 また、ここにおられる議員の皆様におかれましても、厳しい選挙戦を戦い抜いての当選と存じます。心よりお祝い申し上げるとともに、これからの4年間、御指導、御鞭撻いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。そして、小出市長を初め、執行部の皆様、大変お世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、通告に従い、質問させていただきます。 言うまでもありませんが、日本は地震多発国であります。阪神淡路大震災、新潟中越沖地震、東日本大震災、熊本地方地震など、多くの地震が発生し、建物倒壊や火災、津波などにより多くのとうとい命が失われ、甚大な被害が出ております。 その中でも、建物倒壊により下敷きとなり、けがをされたり亡くなられた方が多いとの統計もあります。こういった状況を踏まえ、国は地震に備えた住宅の耐震性についての法整備を、過去、実施してきました。今後、30年の間に首都直下型地震、南海トラフ地震などが発生する可能性が高いと言われており、切迫性も高まる中、市民の皆様の命を守るとの観点から、今回、住宅耐震診断及び耐震工事の普及促進について質問させていただきます。 初めに、国土交通省による建築物の耐震改修促進に関する法律に基づき、本市では木造住宅の耐震改修促進事業を立ち上げ、推進してきたわけですが、耐震診断や設計、耐震工事などについて、実績はどの程度なのかお伺いいたします。これを最初の質問といたします。
○塚本利政議長 ただいまの質問に対し、当局の答弁を求めます。平塚峰人都市部長。 〔平塚峰人都市部長登壇〕
◎平塚峰人都市部長 市原市木造住宅耐震改修促進事業の実績についてお答えいたします。 本事業は、木造住宅の耐震化を促進し、大規模地震から市民の生命や財産を守ることを目的に実施しております。 事業の内容といたしましては、木造2階建て以下の住宅を対象として、国の社会資本整備総合交付金及び県の住宅建築物の耐震化サポート事業補助金を活用し、耐震診断や耐震設計、耐震改修工事等に係る費用の一部を補助しております。 これまでの主な実績といたしましては、耐震相談につきましては、平成14年度から30年度までの17年間の累計といたしまして2,358件、耐震診断につきましては、平成16年度からの15年間の累計で1,773件、耐震設計につきましては、平成18年度から13年間の累計で527件、耐震改修につきましては、平成18年度から13年間の累計で501件となっております。
○塚本利政議長 秋田信一議員。
◆秋田信一議員 この数字は多いのか少ないのか、私の感覚では少ないと感じております。市原市の人口は27万人、木造戸建て棟数も相当数に上ると思われます。その中で、市原市にはまだ旧耐震基準の戸建てが、数多くあると認識しております。対象建物への耐震化については、進んでいるとは感じません。 話は変わりますが、その木造耐震改修促進事業のパンフレットを拝見させていただきました。一つの基準であります昭和56年6月以前の旧耐震基準以降の新耐震基準の住宅、さらに昭和45年以前の古い住宅と、細かく区分し、助成額も表で明記しわかりやすくなっております。 しかし、前述したように市全体の戸建て数から見れば少ないのではないかと感じております。執行部といたしましては、当然、予算枠もあると思いますが、積極的に取り組んでほしいと思います。 そこで、質問ですが、現在の市原市全体の住宅の耐震化率はどの程度なのでしょうか。また、市の耐震化率の目標はどの程度なのか、達成目標時期もあわせてお聞かせください。
○塚本利政議長 平塚峰人都市部長。
◎平塚峰人都市部長 現在の住宅耐震化率、耐震化率の目標及び達成目標時期についてお答えいたします。 初めに、住宅耐震化率につきましては、5年ごとに実施されます国の住宅・土地統計調査のデータをもとに算出しており、直近では平成30年度に調査が実施されておりますが、現在、国において詳細なデータの公表がなされていない状況にあります。 このことから、現在、把握しております平成25年度の住宅・土地統計調査のデータで算出しました同年の耐震化率の実績約84%をもとに、平成30年度末の耐震化率を推計いたしますと、約88%になるものと見込んでおります。 次に、市の耐震化率の目標及び達成時期についてですが、市では国や県に準じまして、市原市耐震改修促進計画において、令和2年度末における住宅の耐震化率の目標を95%として取り組んでいるところです。
○塚本利政議長 秋田信一議員。
◆秋田信一議員 達成率をしっかりと上げていただきますよう、御努力よろしくお願いします。 次に移ります。 木造住宅の耐震診断並びに工事についての質問をさせていただいたわけでありますが、先日、若宮団地のコンクリート造の戸建てにお住いの市民の方から、コンクリート造についての無料診断や耐震工事の助成金制度はないのかとのお声をいただきました。 とりわけ、若宮団地はコンクリート造の戸建てや、いわゆるテラスハウスが多く存在します。市内でも珍しい地域だというふうに思います。そこで、私なりに調べたところ、全国で3つの自治体が、木造以外の戸建てについて助成金制度を実施していることがわかりました。 地震耐力については、一般的にコンクリート造の建物は木造よりもすぐれているとの見解ではありますが、長年の使用で、雨水や二酸化炭素の浸入による中性化、鉄筋のさびの発生、またコンクリート圧縮強度の低下等の劣化要因、そして鉄筋の配置が少ない等の設計的要因があり、一概に安心ですとは言えないでしょう。 そこで、再度、伺います。 市原市のコンクリート造の戸建て数はどの程度あるのか、また耐震基準については、旧基準、新基準がどの程度あり、市としては、コンクリート造の戸建てに対する耐震診断や耐震工事への助成制度に対しどのような考えをお持ちなのか、見解をお聞かせください。
○塚本利政議長 平塚峰人都市部長。
◎平塚峰人都市部長 鉄筋コンクリート造の戸建て数、及び耐震改修等への助成制度についてお答えいたします。 初めに、鉄筋コンクリート造の戸建て住宅の棟数といたしましては、現在、市内に約300棟あり、そのうち、昭和56年以前の旧耐震基準で建てられたものが約30棟、新耐震基準のものが約270棟あると把握しております。 また、区分所有となっている長屋住宅、いわゆるテラスハウスにつきましては、現在、市内全域の棟数は把握できておりませんが、議員からのお話がありましたとおり、若宮団地等において相当数あることは認識しております。 次に、住宅への助成制度についてですが、阪神淡路大震災や熊本地震などの被災データから見ますと、戸建て住宅の被害は木造軸組工法で建てられた住宅に集中しております。また、木造住宅は鉄筋コンクリート造の戸建て住宅に比べると倒壊しやすい状況にあり、倒壊した場合、延焼火災を拡大させることも考えられます。 このことから、本市におきましては、現在、木造住宅を対象として耐震改修等の補助を行い、耐震化を促進しているところです。 議員御提案の鉄筋コンクリート造の住宅への助成制度につきましては、木造住宅の耐震化の状況や他市の
取り組み状況などを参考に、今後、検討してまいりたいと考えております。
○塚本利政議長 秋田信一議員。
◆秋田信一議員 ぜひ、コンクリート造の戸建てについても検討していただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 本市における木造耐震改修促進事業は、他市の
取り組みよりもすぐれていると認識しております。制度はつくって終わりということではなく、常に検証を実施し、問題、不足、社会状況の変化があれば、都度、見直しを行っていくのが重要ではないかと感じます。どうか、市民の皆様の命が守られるように、木造以外の戸建てについても広く対象とされるよう切にお願いする次第です。 最後に、周知について質問をさせていただきます。 先ほども申しましたが、本市の制度は、大変、すぐれたものと認識しております。しかし、市民の方に広く知ってもらわなければ意味がないとも感じます。 情報発信、広報等についてどのような
取り組みをしてきたのか、また反応はどの程度だったのか、また改善すべき点はどのようなものなのかについて答弁よろしくお願いいたします。
○塚本利政議長 平塚峰人都市部長。
◎平塚峰人都市部長 広報の
取り組みや、改善すべき点についてお答えいたします。 現在、市では木造住宅耐震改修促進事業について広報いちはらや市ウエブサイト、町会回覧等に加え、ツイッターやフェイスブックなどを活用して、幅広い年齢層の方々に情報提供をするとともに耐震リフォームフェア等のイベントなど、さまざまな機会を通じて、普及、啓発を図っているところです。 さらには、耐震改修促進強化地区を定め、平成29年度から耐震化が必要と思われる住宅の所有者に対して、有資格者である耐震相談員が戸別訪問により耐震対策の必要性や市の補助制度等を、直接、説明しているところであります。 これら普及啓発の
取り組みにおける市民の反応等につきましては、経済的な理由や高齢であるなどの理由から、耐震化に踏み切れない方がおられるほか、市の補助制度などを御存じでない方や、耐震改修の重要性や必要性を身近な問題として捉えていない方がおられることなどがうかがえたところです。 これらの状況を踏まえまして、今後は啓発活動の充実や補助内容の見直しなどを検討し、粘り強く
取り組みを継続することで、耐震化の促進を図ってまいりたいと考えております。
○塚本利政議長 秋田信一議員。
◆秋田信一議員 市民の皆様が、もっと気軽に相談できる仕組みづくり、例えば、市役所ホームページ上で簡易診断ができるなどの創意工夫をしていただければというふうに思っております。結果的には、市民の方の地震に対する防災意識も向上していくのではないかと感じております。 地震は、いつ発生するかわかりません。市民の皆様の多くが抱えている不安を取り除くため、安心・安全の
まちづくりにおいて、大変、重要なことですので、小出市長を初め、執行部の皆様、何とぞよろしくお願い申し上げ、私の質問を終わります。
○塚本利政議長 28番 二田口 雄議員。 〔28番 二田口 雄議員登壇〕
◆
二田口雄議員 皆様、こんにちは。改選後の議会も、いよいよ最終日となり、私の質問が最後となります。新しい令和の時代が、市原市議会が議員の皆さんにとって大いに活躍する場となることを願い、期待しております。 それでは、通告に従い、質問をいたします。 令和元年も、九州に記録的な大雨が襲いました。河川の決壊や土砂災害が相次ぎ発生して、とうとい命も失われました。改めて、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。7月19日も、西日本を中心にして、広い範囲で激しい雨が降ると予測されております。いずこにあったとしても、災害が未然に防止されますことを願い、祈りたいと思います。 もはや、異常気象は異常な現象ではなく、日常的に起こり得る時代となりました。私たちが暮らす日常においても、異常気象は起こり得ることを念頭に、防災力を強化して、減災への対応が図られるよう努めなければなりません。 そこで、今回は自然災害のうち、大雨、豪雨に特化して防災・減災を考えてみたいと思います。 その理由は、地震災害とは異なり、大雨、豪雨についてはある程度予測がつくからであります。予測がつくということは、あらかじめの心構え、準備、対応が可能となり、まさしく減災への
取り組み、難を逃れるための行動がとれるからであります。 市原市における過去の大雨、台風被害を見ますと、養老川の氾濫を初め、河川の決壊、浸水被害、道路の決壊、崖崩れなどが多く発生しております。また、1時間当たり100ミリの大雨も経験しております。最近では、時間50ミリを超える大雨により光風台団地内の道路がまるで川のように、物すごい勢いで濁流を流す光景がテレビで報道され、話題となりました。 幸いにして、人的被害はなかったものの道路や崖が崩落、決壊するなど、歩行者や車両が巻き込まれる危険性をはらんでいたことは、認識しておかなければなりません。 ともかく、危険な場所には近づかない。危険な場所からは早目に逃れる。まずは、みずからの命を守る防災・減災の考え方が、市民の意識に深く浸透することを強く願うものであります。 市原市地域防災計画における風水害対策の基本方針では、台風や集中豪雨、竜巻などの発生を防ぐことはできないが、災害時の被害を最小化する減災の考え方を基本とし、命を守ることを最優先とした対策を講じていくものとするとあります。 また、今議会冒頭の市長あいさつでは、あらゆる事態を想定し、災害に強い都市基盤整備、消防力の強化、地域防災力の向上に取り組んでまいりますと、決意を述べられております。 そこで、最初に伺います。 大雨、豪雨からの市民の生命、財産を守る防災・減災の考え方から、市長として最優先に取り組む課題、方針についてお聞かせください。
○塚本利政議長 ただいまの質問に対し、当局の答弁を求めます。
小出譲治市長。 〔
小出譲治市長登壇〕
◎
小出譲治市長 二田口議員の御質問にお答えいたします。 近年、地球温暖化等を要因とする大雨や集中豪雨は、全国各地において洪水や土砂災害などの自然災害の激甚化をもたらし、多くの人々の生命や財産に甚大な被害を及ぼしております。 このような中、災害による被害を最小化するためには、国、県等の関係機関と連携を密にしながら、ハード対策とソフト対策を効果的に組み合わせ、防災・減災対策を講じていくことが重要であると考えております。 このため、私は銚子気象台長や関東地方整備局長、陸上自衛隊高射学校長とのホットラインにより、いつでも本市の要望を伝え必要な協力を得られるよう、日ごろから顔の見える関係を構築し、防災・減災の推進と、大規模災害時の対応に備えているところであります。 その上で、ハード対策につきましては、過去に浸水被害が発生した三枝川等、緊急性のある事業について前倒しにより積極的に取り組んできたところであり、今後も河川改修や公共下水道の整備などを推進し、浸水対策を着実に進めてまいります。 さらに現在、市内には土砂災害危険箇所として825カ所が確認されており、斜面の崩壊により住民の生命に危害のおそれがある区域については、県と連携を図りながら土砂災害の防止及び軽減に取り組んでまいります。 次に、ソフト対策といたしましては、市民の皆様が日ごろから地域の災害リスク等を正しく理解し、災害時にみずからの身の安全を守る行動を確実に行っていただくことが最優先に取り組むべき課題であると考えております。 このことから、平成30年度、町会長連合会及び市内11地区の町会長の皆さんと意見交換を行い、地域の災害リスク等について共有化を図った上で、災害種別に応じた指定緊急避難場所等の指定を行ったところであります。 また、令和元年度は新たに各種ハザードマップと防災マップの一体化を進め、お住まいの地域の災害リスクの見える化を図るほか、各種訓練、出前講座の実施など、あらゆる機会を通じて防災意識の醸成を図り、市民の皆様が災害時に迅速な避難行動がとれるよう取り組んでまいります。 これらのハード対策とソフト対策の重層的な
取り組みや、自助、共助、公助の連携により、大雨、豪雨から市民の生命、財産を守る防災・減災対策をしっかりと進めてまいります。
○塚本利政議長 二田口 雄議員。
◆
二田口雄議員 ハード面の整備につきましては、本当に限られた予算の中で行わなければならないというような状況の中で、今ほど市長からもありましたとおり、三枝川等の河川改修等にも御尽力していただきまして、大変にありがとうございます。引き続き、安心して暮らせる市原のためによろしくお願いします。 もっと肝心なことは、私はソフト面の整備をすることだと思います。また、ソフト面でも市民一人一人の意識を強化していくことが市民を守ることにもなると思います。個人の力も当然ですが、市長が言われる市原力を発揮して、市原市の市民をみずからが守れるように、防災・減災への
取り組みをさらに進めていただければと思います。 続きまして、土砂災害についての対応です。 大雨により土砂に流された家屋の映像を見るたびに、誰もが心を痛め、他人事では済まされないという思いを強くいたします。土砂災害を未然に防止するためにはどうしたらよいのか、ハード面での補強工事を全ての危険箇所に施すには、余りにも件数が多過ぎます。 土砂災害から命を守るためには、まずソフト面での減災対応の強化、意識の浸透が重要であります。具体的には、危険箇所の現状を行政と住民、双方が認識し合うこと、意識の共有を図ることが重要であると私は思っております。 行政の側が、危険箇所であるからと認識していたとしても、住民の側が我が家は大丈夫などと思う、これを正常性バイアスと言うそうです。前回も大丈夫だったのだから今回もと思う、オオカミ少年効果、このような思い込みは危険性のストレスから逃れたいとする人間の脳の働きによるものだとも言われております。 しかしながら、行政は市民の生命、財産を守るために、危険防止、避難行動の重要性をたとえ空振りになったとしても受け入れるよう、市民へ常に語り続けることが重要であります。特に、住宅が崖地や裏山に隣接している御家庭にあっては、行政によるパトロールが定期的に行われることが望まれます。 地域防災計画では、定期的に危険箇所、区域のパトロールを行う、また土砂災害警戒情報が発表された場合、パトロールを行うと定めておりますが、定期的とはどのくらいの単位を言うのか、どのような体制でどの部署が行うのか、また区域割り、役割分担はどうなっているのかお聞かせください。
○塚本利政議長 鈴木昌武総務部長。
◎鈴木昌武総務部長 土砂災害、危険箇所等のパトロールについてお答えいたします。 本市では、土砂災害の発生が懸念される土砂災害危険箇所825カ所のうち、人命や身体に危害が生じるおそれのある区域として、土砂災害防止法に基づき、千葉県が指定いたしました土砂災害警戒区域417カ所について、平常時から斜面や施設等の状況を把握するためパトロールを実施しております。 この平常時のパトロールは、土砂災害警戒区域のうち、毎年70カ所程度を選定し出水期の始まる6月に千葉県やNPO防災千葉との合同により、4人1組の8班体制で目視点検などを行っております。このうち、本市のパトロール体制といたしましては、市原市地域防災計画の事務分掌に基づきまして、各消防署のほか、経済部が市原、辰巳、加茂地区、土木部が市津、三和地区、都市部が姉崎、有秋、五井、南総地区を担当しております。 また、土砂災害警戒情報が発表された場合には、まずは避難勧告等を発令し、周辺住民に対して速やかな避難を呼びかけた上で、状況に応じて消防団の協力もいただきながらパトロールを行っております。
○塚本利政議長 二田口 雄議員。
◆
二田口雄議員 今ほどありましたとおりに、経済部、土木部、都市部などがそれぞれの地域を分担して行っているということで、県とも連携するということで伺ったんですけれども、せんだって資料をいただきました。こちらですけれども、住民の皆様へということで、崖点検をしますというチラシです。これを持って回られるということですけれども、ここで崖の状況を把握して危険度を判定しますという目的等が書かれているんですけれども、私はこれに対して、もっと大事なことは市民の方々に声をかけるということであると思います。 その市民の方に声をかけていただいて、避難所に対する認識はどうなのかだとか、避難経路だとか、方法については御家族で共有されているのかどうかだとか、丁寧な聞き取りと声かけが重要だと思っております。 今回、いただいたこの資料のチラシですが、裏面なんですけれども、地すべりだとか土石流、崖崩れが起こる前兆の現象が書かれております。これは大変、有効だと思うんですけれども、余りにも字が小さい。これはもっと見やすくして、こういう前兆があったら速やかに連絡をして避難してください等の声かけもお願いしたいと思います。このパトロールの際の声かけの重要性について当局の見解をお聞かせください。
○塚本利政議長 鈴木昌武総務部長。
◎鈴木昌武総務部長 パトロールにおける聞き取り、声かけについてお答えいたします。 土砂災害警戒区域にお住いの方々に、平時から土砂災害に関する情報を提供し、注意を喚起することは、土砂災害に対する日ごろの備えや危険が迫った際の早期避難にもつながることから、災害予防対策として、大変重要であると認識しております。 そこで、千葉県等との協働で、毎年実施しているパトロールの際には、対象の住民に対して土地の状況についての聞き取りや注意喚起のための声かけを行うとともに、土砂災害の危険性等を記載したリーフレットを、あわせて配付させていただいております。 今後につきましても、パトロールの際の聞き取りや声かけを徹底するとともに、今年度作成を予定しております新しい防災マップや、新たな警戒レベルを用いました避難情報リーフレットなども活用いたしまして、土砂災害に対する日ごろの備えや正しい避難行動等につきまして一層の周知を図ってまいります。
○塚本利政議長 二田口 雄議員。
◆
二田口雄議員 今ほど、部長からありましたとおり、令和元年から5段階の大雨警戒レベルが公表されるようになりました。この状況についても徹底できるように、十分、声かけをよろしくお願いします。 次に、洪水・氾濫への対応についてであります。 市原市は、洪水や河川の氾濫を何度も経験しております。洪水や氾濫を防止するためには、ハード面での改善、そして適切な維持管理が重要であると考えております。 そこで、今回は2点提案したいと思います。1点目は、氾濫した雨水の分散で、2点目は河川の用水路の流下能力の維持管理について取り上げたいと思います。 まず初めに、用水路の分散についてです。 平成25年10月の台風26号で、本来、避難所であるべき戸田コミュニティセンターが孤立しました。田んぼの水があふれて、道路も冠水して避難所に行けないというような状況になりました。 私もこの状況、現場を見ました。戸田コミが完全に孤立していました。これは、余りにも広い田んぼの水が三枝川という一本の小さな川に集中して流れて起きた現象です。私は、見て思ったんですけれども、三枝川が氾濫したのではなくって、田んぼの大量の水が洪水となって三枝川に押し寄せてきていると、その間にもう住宅が浸水しているというような状況でした。 今回、三枝川を改修していただきましたけれども、根本的には、この洪水を防ぐためには、水田の雨水を複数方向に流すことが大事だと思っております。 具体的には、南総昭和線と市道13号線の交差点部から、今、小湊鉄道の踏切を渡って馬立方面に1本流れます、それに追加して、小湊鉄道に平行して光風台方面へも流す、2方向へ分散させることによって、この被害が食いとめられるんではないかと考えております。排水の分散対策についての見解をお聞かせください。
○塚本利政議長 牧野裕之土木部長。
◎牧野裕之土木部長 排水の分散対策についてお答えいたします。 当該地区の排水計画につきましては、議員御指摘のとおり、市道13号線を境として分散する計画となっております。 具体的には、市道13号線の東側、コミュニティセンター付近の雨水は小湊鉄道を横断し、普通河川の三枝川へ流入します。一方、市道13号線西側の農地及び台地からの雨水つきましては、市道13号線沿いの排水路を流下し、光風台駅南側の地点で小湊鉄道を横断した上で準用河川の三枝川に合流する計画となっております。 しかしながら、市道13号線西側の排水路につきましては、現段階で具体的な改修計画がないことから、農地の保水機能及び既設排水路の容量を超える大雨の際には、今、お話があったように雨水が市道を越流し、コミュニティセンター付近で浸水被害が生じる要因となっております。 このことから、今後も浸水被害の解消に向け、具体的な方策等について関係部局及び土地改良区等と協議、調整を行ってまいります。
○塚本利政議長 二田口 雄議員。
◆
二田口雄議員 市道13号線と南総昭和線の交差点部については、今後、道路のつけかえも含めて検討することになっていますので、その際には、この分散方式も取り入れていただきたいと思います。 次に、河川、用水路の流下能力を維持するための管理についてです。 流下能力というのは、川や用水路が流すことのできる洪水の規模を流量で表現した能力のことを言います。この流下能力を低下させる要因としては土砂が堆積する、あるいは雑草や雑木が繁茂する、あるいは竹などが倒れて流れを妨げる、ごみがたまるなどがあります。この本来の流下能力に対して流下能力が低下してしまった場合、これを現況流下能力と言いますけれども、住民の方々から多くの不安な声が出てきます。 この住民の方々の不安を解消するためには、適切な維持管理が必要であります。そのためには、1点目、定期的なパトロールを実施すること、また2点目、計画的に流下能力を確保するための対策を講じることが、減災対応につながると思いますが当局の見解をお聞かせください。
○塚本利政議長 牧野裕之土木部長。
◎牧野裕之土木部長 河川及び用排水路の流下能力の現状認識と対応についてお答えいたします。 河川及び用水路において、堤防や護岸などに異常がないこと、そして流下断面が所要の流下能力を確保しているなど、適切に管理することは洪水対策として非常に重要であると認識しております。 このため、本市では施設の状況を把握するため堤防や河道内の除草を行うとともに職員による点検を実施しております。点検においては、堆積土や雑木の繁茂、流木など流下能力を阻害するような箇所を発見した場合は、速やかに撤去し機能の確保に努めております。 一方、市内には数多くの河川や水路が存在していることから、職員の点検以外に、住民の皆様や町会からいただく要望や通報は、大変、貴重であると考えております。 このことから、今後も市民の皆様に河川に対して関心を持っていただくよう取り組むとともに、要望や通報等をいただいた場合は速やかに対応し、住民の皆様が不安を感じることがないよう維持管理に努めてまいります。
○塚本利政議長 二田口 雄議員。
◆
二田口雄議員 河川や用水路が決壊する箇所というのは、今ほども申し上げた流下能力が低下しているところであふれていくという現象が起きる可能性が高くなっておりますんで、くれぐれも注意して、また住民からの通報等があったら速やかに対応をよろしくお願いします。 最後に、自助、共助による防災・減災についてです。 平成30年の西日本豪雨では、最大860万人に避難勧告が出されましたけれども、実際に避難所へ移動したのは1%に満たなかったと言われております。 避難勧告と避難指示の違いがよくわからない、避難するタイミングがわからない、あるいはまた、自分は大丈夫だろうと決めつけてしまう、先ほど申し上げた正常性バイアス、これらの反省から、国では大雨警戒レベルを5段階のレベル表示とすることになりました。 今回、広報いちはらの7月1日号で、大桶地区で土砂災害避難訓練を実施しましたということで、市では初めて警戒レベルを使った災害情報を伝達して行ったということで、これ大変いいことだと思います。これによって、地域住民の方々の意識が高まるということで、大変、評価したいと思います。 2013年の東日本大震災、津波では、津波てんでんこというのを防災教育が徹底されて、釜石市の奇跡があったということも伝えられております。 この大雨、豪雨からみずからの生命、財産を守るためにも、地域性を考慮した防災・減災教育が、大変、重要だと思っております。今ほど、部長からもありましたけれども、防災ハザードマップが令和元年度つくられるということなんで、これを教材にして自主防災組織での学習、またあるいは学校現場において学習に役立てていただきたいと思います。
子どもたちが、防災・減災への意識を高めることによって家族を守ることもできるし、ひいては地域を守ることにもつながると思いますので、特に、大雨、豪雨が近づいてきた場合に、予測された場合は学校現場においても事前の心構えを含めて、防災・減災教育をしっかりやっていただきたいと思います。当局並びに教育委員会の見解をお聞かせください。
○塚本利政議長 鈴木昌武総務部長。
◎鈴木昌武総務部長 防災・減災教育についてお答えいたします。 災害時の被害を最小とするためには、日ごろから市民一人一人に災害に対する備えを行っていただくとともに、災害時にはみずからの身の安全を守る行動を確実にとっていただけるよう、防災教育等を通じた防災知識の普及や意識の醸成が、大変重要であります。 このため、
専門的知見を有する地域防災マネージャーの資格を持つ職員を配置いたしまして、出前講座「おでかけくん」や警戒レベルの5段階化などの最新情報も取り入れた防災講話を行う等、さまざまな機会を捉え、市民の防災に対する意識の醸成を図っております。 また、教育委員会との連携のもと中学生への防災教育を実施するほか、令和元年度からは市民大学に防災コースを開設し、地域防災の中核となる人材の育成に向け取り組んでおります。 さらには、地域性を踏まえました実践的な
取り組みも重要でありますことから、総合防災訓練のほか、土砂災害、水防、津波避難など災害種別に応じた防災訓練を実施し、災害時の避難行動等の確認や習熟等を行っております。 先ほど、御案内いただきましたが、令和元年6月には大桶地区の住民の皆さんに参加いただき実施しました土砂災害避難訓練では、土砂災害ハザードマップに基づき、避難経路や避難箇所等の確認をしていただくとともに、住民の安否確認、避難行動要支援者の避難支援なども行いました。 さらには、消防団や市原警察署と連携して、避難の際の声かけや避難誘導なども実施いたしました。また、あわせまして土砂災害をテーマに地域防災マネージャーによる住民向け防災講話を行い、土砂災害に対する正しい知識の習得と防災を自分事として捉える意識の醸成を図りました。 このほかにも、現在、市内3地区において住民主体の地区防災計画策定の
取り組みが進められております。この計画策定では、専門の知見を有する学識経験者を招聘し勉強会を実施したり、100人を超える参加者によるワークショップを行い、防災に関するアイデアを出し合ったり、さらには地域ごとにみずからの
取り組みを参加者全員に説明するなど、地域住民の自助、共助の理解を深める主体的な
取り組みが行われております。 今後とも、これらの
取り組みのさらなる推進を図るほか、防災マップの活用を図りながら市民一人一人の防災意識のさらなる向上に向けて、防災・減災教育等の
取り組みを進めてまいります。
○塚本利政議長 山中吉一学校教育部長。
◎山中吉一学校教育部長 教育委員会の
取り組みについてお答えいたします。 防災・減災教育で、自分自身の命は自分で守る「自助」、自分たちのまちは自分たちで守る「共助」を目指し、児童生徒が実際に役立つ防災知識、判断力、実践力を身につけることは大切なことであると考えております。 これまでの
取り組みの一例を申し上げますと、小中一貫教育校の加茂学園では、予想される大雨に対して率先避難者になること、まずは地域で声をかけ合える加茂地区となることを地域の方とともに考え、防災・減災について学んでおります。 また、有秋地区では、小中学生が保護者と一緒に避難行動の振り返りを行ったり、中学生が避難所運営として受付や炊き出しを体験するなど、関係部局と連携し、実践的な土砂災害訓練を実施しております。その後、在校中における土砂災害避難勧告等発令時の対応についてを作成し、児童生徒を通じて各家庭に配布して、自宅周辺の土砂災害ハザードマップを確認していただくなど、子どもを通じて各家庭の防災意識向上を図っております。 授業におきましては、小学校4年生、5年生の社会科や、小学校5年生と中学校3年生の理科の自然災害に関する学習単元において、水害や土砂崩れについて学習をしております。 教育委員会といたしましては、今後も学校や関係部局、関係機関と連携し、令和元年度新たに作成される防災マップを教材として活用することなどにより、防災・減災教育の推進に努めてまいります。
○塚本利政議長 二田口 雄議員。
◆
二田口雄議員 加茂地区と五井地区では、もう全然、状況が当然違います。コンビナートを抱えている地域と中山間地では当然違います。それぞれ住んでいる地域においての対応力を、学校現場でも常に学んでいただきたいと思います。 災害は、いつやってくるかわからないと言われますけれども、今ほども学年の話がありましたけれども、毎年のように学習していかないとせっかく配られた防災マップが、そのままどこか行ってしまうというようなことがないように、常にそれを持って学習できる防災・減災教育に力を入れていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○塚本利政議長 以上で、個別質問を終結いたします。
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△追加議案上程
○塚本利政議長 市長より、追加議案の送付がありましたので、これを受理し、お手元に配付してありますので、御了承願います。 〔追加議案送付書及び議案第50号は巻末に掲載〕
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△議案第50号審議
○塚本利政議長 日程第3 議案第50号 副市長の選任についてを議題といたします。 お諮りいたします。 本議案につきましては、提案理由の説明、質疑、委員会付託を省略して、直ちに討論に入りたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚本利政議長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 これより討論に入ります。 ただいまのところ通告はありませんので、討論ないものと認めます。 これより採決いたします。 議案第50号 副市長の選任について、原案を可決することに賛成する議員の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○塚本利政議長 起立全員であります。 よって、本議案については原案を可決することに決しました。
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△千葉県
後期高齢者医療広域連合議会議員の選挙
○塚本利政議長 日程第4 千葉県
後期高齢者医療広域連合議会議員の選挙を行います。 お諮りいたします。 選挙の方法は、地方自治法第118条第2項の規定により指名推選にしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚本利政議長 御異議なしと認めます。 よって、選挙の方法は指名推選によることに決しました。 お諮りいたします。 指名の方法については、議長において指名することにしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚本利政議長 御異議なしと認めます。 よって、議長において指名することに決しました。 千葉県
後期高齢者医療広域連合議会議員に、7番 増茂誠二議員を指名いたします。 お諮りいたします。 ただいま指名いたしました増茂誠二議員を千葉県
後期高齢者医療広域連合議会議員の当選人と定めることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚本利政議長 異議なしと認めます。 よって、ただいま指名いたしました増茂誠二議員が千葉県
後期高齢者医療広域連合議会議員に当選いたしました。 なお、ただいまの選挙の結果をもって、会議規則第32条第2項の規定による告知といたします。
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△発議案第3号・第4号審議
○塚本利政議長 日程第5 発議案第3号
義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書についてと日程第6 発議案第4号 国における令和2(2020)
年度教育予算拡充に関する意見書についての2発議案を一括議題といたします。 お諮りいたします。 本発議案につきましては、正規の手続を省略し、直ちに採決に入りたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚本利政議長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 これより採決いたします。 採決に当たりましては、一括して採決いたします。 本2発議案について、原案を可決することに賛成する議員の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○塚本利政議長 起立全員であります。 よって、本2発議案については原案を可決することに決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決されました2発議案につきましては、会議規則第43条の規定による整理及び決議後の取り扱いを議長に一任されたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚本利政議長 御異議なしと認めます。 よって、会議規則第43条の規定による整理及び議決後の取り扱いは議長に一任することに決しました。 以上で、本日の日程は全て終了いたしました。 これをもちまして、令和元年度第2回市原市議会定例会を閉会いたします。 午後2時14分閉会
-----------------------------------本日の会議に付した事件 1
会議録署名議員の指名 2 市政に関する
一般質問(個別) 3 議案第50号 副市長の選任について 4 千葉県
後期高齢者医療広域連合議会議員の選挙 5 発議案第3号
義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書について 4 発議案第4号 国における令和2(2020)
年度教育予算拡充に関する意見書について
-----------------------------------出席議員 議長 塚本利政 副議長 田尻 貢 議員 駒形八寿子 秋田信一 吉田あけみ 平出泰秀 相川真樹 増茂誠二 加藤和夫 森山 薫 橋本秀和 関 学 伊藤重明 永野喜光
吉田峰行 小沢美佳 伊佐和子 安在尚太 山内一平 伊藤浩士 渡辺直樹 岡 泉 鈴木友成 大曽根友三 斉藤直樹 竹内直子 西松茂治 二田口 雄 水野義之 菊地洋己 保坂好則 勝地 豊
-----------------------------------出席事務局職員 事務局長 馬渕俊行 議事課長 藤田 亮 議事課長補佐 鹿島幸夫 議事課副主査 荒井きよみ 議事課副主査 森 義徳 議事課主任 高橋正和 議事課書記 渡辺 錬
-----------------------------------説明のため出席した者の職氏名 市長 小出譲治 副市長 池田信一 秘書理事 星野義行 水道事業管理者 石井賢二 企画部長 高沢良英 総務部長 鈴木昌武 財政部長 篠田一也 資産経営部長 伊地知寛光 市民生活部長 石井昌憲 保健福祉部長 増田義信 子ども未来部長 三沢英二 環境部長 三原政美 経済部長 荒井広幸
スポーツ国際交流部長 桐谷芳孝 いちはらアート×ミックス担当参事 土木部長 牧野裕之 泉水英一 都市部長 平塚峰人 上下水道部長 石渡敏之 消防局長 小柳勝則 教育長 林 充 副教育長 斉藤健一 教育総務部長 山形勝久 学校教育部長 山中吉一 生涯学習部長 若菜一繁 代表監査委員 平田浩造 農委事務局長 内海幹雄 選管事務局長 田辺 均
-----------------------------------地方自治法第123条第2項の規定により署名する。 市原市議会議長 塚本利政 市原市議会副議長 田尻 貢 市原市議会議員 加藤和夫 市原市議会議員 小沢美佳...