平成26年度 群馬県
林業改善資金特別会計歳入歳出決算
【
全会一致認定】
平成26年度 群馬県
流域下水道事業費特別会計歳入歳出決算
【多数をもって認定】
平成26年度 群馬県
公債管理特別会計歳入歳出決算
平成26年度 群馬県
中小企業振興資金特別会計歳入歳出決算
平成26年度 群馬県新
エネルギー特別会計歳入歳出決算
平成26年度 群馬県
電気事業決算
【以上、
全会一致認定】
平成26年度 群馬県
工業用水道事業決算
平成26年度 群馬県
水道事業決算
平成26年度 群馬県
団地造成事業決算
【以上、多数をもって認定】
平成26年度 群馬県
駐車場事業決算
平成26年度 群馬県
病院事業決算
第156号議案 平成26年度群馬県
電気事業会計剰余金の処分について
第157号議案 平成26年度群馬県
水道事業会計剰余金の処分について
第158号議案 平成26年度群馬県
団地造成事業会計欠損金の処理について
【以上、
全会一致認定・可決】
──────────────────────────
○岩井均 議長 以上で
委員長報告は終了いたしました。
● 討 論
○岩井均 議長 これより討論に入ります。
通告がありますので、発言を許します。
──────────────────────────
本 日 の 発 言 通 告
┌───────┬──────────────────────────────────────────┐
│氏名 │発 言 通 告 内 容 │
│(所属会派) │ │
├───────┼──────────────────────────────────────────┤
│酒井宏明 │平成26年度群馬県
一般会計歳入歳出決算、平成26年度群馬県
県有模範林施設費、同
用地先 │
│(日本共産党)│行取得、同
収入証紙、同
流域下水道事業費の各
特別会計歳入歳出決算、平成26年度群馬県工業│
│ │用水道事業、同
水道事業、同
団地造成事業の各
公営企業会計決算の認定に関する
委員長報告 │
│ │に対する
反対討論 │
├───────┼──────────────────────────────────────────┤
│織田沢 俊
幸│平成26年度群馬県
一般会計歳入歳出決算、同
特別会計歳入歳出決算、同
公営企業会計決算の │
│(自由民主党)│認定並びに各議案に関する
委員長報告に対する
賛成討論 │
└───────┴──────────────────────────────────────────┘
──────────────────────────
○岩井均 議長
委員長報告に対する
反対討論者酒井宏明議員御登壇願います。
(
酒井宏明議員 登壇 拍手)
◆
酒井宏明 議員
日本共産党の
酒井宏明です。会派を代表して、平成26年度
一般会計決算等の認定に反対する討論を行います。
安倍首相は「アベノミクス」で景気が良くなったと胸を張りますが、実際は、消費税8%増税で家計と
地域経済が冷え込み、2014年度のGDPはマイナス0.9%と落ち込みました。その一方で、大企業の経常利益は史上最高の37兆円に上りました。大企業がもうかれば家計に回るというのは真っ赤なうそだったではありませんか。非
正規労働者を拡大し、低賃金と長時間労働の蔓延を招き、格差を拡大してきた
安倍政権の責任は極めて重大です。さらに、
集団的自衛権行使容認の閣議決定や沖縄県辺野古への米軍新基地建設押し付けなど、憲法と
民主主義をじゅうりんする海外で戦争する
国づくり、
日本農業と
地域経済を破壊する
TPP交渉の推進、原発再稼働、介護・年金・医療・
生活保護など社会保障の相次ぐ削減、あらゆる分野で民意に背く
安倍自公政権に対して、
群馬県政が県民の命と暮らしを守る防波堤の役割を果たすことが切実に求められていたにもかかわらず、国追随の姿勢を一層強め、県民の暮らしや福祉を守る構えと体制が極めて脆弱だったと言わなければなりません。以下、具体的に
反対理由を述べます。
第1に、相変わらず
大型開発に固執している点です。
高崎競馬場跡地へのコンベンション施設建設問題では、多くの県民から批判の声が寄せられ、知事もいったんは見直しを口にせざるを得ませんでした。昨年、県が行った
利用者アンケート調査でも、規模についての
意向調査では5,000平方メートル未満と規模縮小が多数を占めていました。ところが、
需要見込みが過大なことが明らかであるにもかかわらず、結局、当面1万平方メートル、最終目標2万平方メートルという
巨大施設計画をしゃにむに進めようとしています。何のための
需要調査だったのでしょうか。建設費だけで280億円、
周辺整備も含めれば300億円以上、
東京オリンピックまでに完成させると言いますが、
建設資材費の高騰等で建設費が幾ら膨らむかわかりません。
周辺住民への説明会では、
交通渋滞や騒音、
排水対策、通学路の安全、住民の
プライバシー侵害などへの不安や疑問の声が多数出されました。しかし、具体的・根本的な解決策は何ら示されていません。県民的なコンセンサスが得られないまま巨大な施設を建設することは将来に重大な禍根を残すことになります。改定案が出された今こそ、全県民的な
アンケートを実施し、建設の是非を問うべきです。
昨年は「7つの交通軸」整備に前年度並みの315億円が投入されました。特に指摘しなければならないのは吾妻軸の上
信自動車道です。その全体事業費は国直轄の区間を含めれば1,000億円を超します。今でも国道と県道が走り、渋滞もほとんどありません。それなのに、1メートル当たり230万円もの血税をつぎ込む、まさに
巨大開発です。県民の暮らしがこんなに大変なときに、優先順位が違うのではないでしょうか。
八
ッ場ダムの本体工事が昨年度着工されました。造成地への
有害鉄鋼スラグの
大量不正使用が明らかとなった今、工事をいったん中止し、スラグ問題の全容解明と撤去に全力を挙げるよう、国に強く働きかけるべきです。
第2は、県民の暮らしや福祉を守る
独自施策に乏しい点です。
大雪被害対策、
特別支援学校の整備、中学卒業までの
医療費無料化の継続など、評価すべき点もありますが、全体として
国言いなりで、
独自施策に欠けています。
保険あって介護なしの実態が深刻化し、
特別養護老人ホームの待機者は依然として7,500人を超え、緊急度の高い人も900人近くいます。昨年度は445床増えましたが、
待機者解消のためにも抜本的な増設が求められています。
国の
介護報酬引き下げにより、担い手である
介護職員の
処遇改善もできず、人手不足に拍車をかけ、経営が成り立たずに閉鎖・休止に追い込まれる
介護事業所が増えることが懸念されます。現場の実態をしっかりと把握したうえで、独自の対策が急がれます。
子どもの貧困が広がっています。
学校給食費の無料化を求める請願が1万8,000余の署名を添えて提出されましたが、県はこうした願いに背を向けています。上野村や南牧村、神流町で給食費を完全無料化しているのをはじめ、県内10市町村で一部無料化に踏み切っています。県として、中学3年生から段階的に順次無料化すれば、
年度ごとの負担は数億円で実現が可能です。
30人学級も前進がありませんでした。小学校で全て30人学級にするのに必要な教員数は446人、23億円あればできます。35人学級なら、小学校で136人、7億円あればできます。その気になりさえすれば十分捻出できる額ではないでしょうか。
福島第一
原発事故による放射能の影響から
子どもたちの健康を守るために、
甲状腺機能検査が求められていたのに、県は安全神話につかったままです。福島県で
甲状腺がんが多数見つかっている現状を直視するならば、少なくとも希望者には検査を実施すべきです。
第3に、歴史の真実を直視し、憲法と
民主主義を守る姿勢が弱い点です。
昨年7月、高崎市の群馬の森公園に市民団体が建てた
朝鮮人犠牲者追悼碑について、県は難癖をつけて、
設置許可の更新を拒みました。かつて日本が朝鮮を植民地化し、朝鮮人を強制連行して過酷な労働を強いたのは歴史的事実であります。県議会が
全会一致で認めた追悼碑を
レイシスト――
排外差別主義者の不当な圧力に屈して撤去するなど言語道断であり、歴史の真実から目を背けようとする恥ずべきことです。現在、前橋地裁で裁判が進行中ですが、県は判決を待たずに原告の訴えを認め、速やかに
設置許可を更新するよう強く求めます。
最後に、
特別会計及び
公営企業会計についてです。
団地造成事業では、
板倉ニュータウンは未だに半分しか売れず、県央第二水道、
東毛工業用水道は当初計画の3分の1しか給水実績がなく、企業の買い取りも減っています。過大な
需要見込みに基づく
開発行政に警鐘を鳴らす意味からも、あえて反対します。
不要不急の
大型開発を見直し、県民の暮らしや福祉に回せ、こうした県民の切実な声に応えない
決算認定及び知事の政治姿勢を容認するわけにはいきません。住民の
福祉向上という
地方自治の本旨に則った
県政運営を強く求めまして、私の
反対討論といたします。
ありがとうございました。(拍手)
○岩井均 議長
委員長報告に対する
賛成討論者織田沢俊幸議員御登壇願います。
(
織田沢俊幸議員 登壇 拍手)
◆
織田沢俊幸 議員 おはようございます。
自由民主党の
織田沢俊幸です。会派を代表いたしまして、平成26年度群馬県
一般会計歳入歳出決算、同
特別会計歳入歳出決算、同
公営企業会計決算並びに第156号から第158号議案について、
委員長報告に賛成の立場から討論を行います。
平成26年度を振り返りますと、県民の念願でありました「
富岡製糸場と
絹産業遺産群」の
世界遺産登録が実現し、さらには
富岡製糸場が国宝に指定されました。また、悲願でありました「ぐんまちゃん」も「ゆる
キャラグランプリ」で全国1位を獲得し、「群馬ここにあり」を全国に発信できました。このような誇らしい結果を鑑みますと、
星名県議が
一般質問で、知事は運が良いと述べましたが、まさにそのとおりの感がいたします。しかし、運も実力のうち、こういう言葉があります。恐らく知事は胸の内でそのように思っているのではないかと推察をいたしております。一方、昨年2月の豪雪は県内の
農業用ハウスの約6割が倒壊するなど、未曽有の被害をもたらし、その復旧に県・県議会を挙げて対応に当たるなど、いろいろな意味で思い出深い年であったと思います。
さて、平成26年度当初予算は、第14次
総合計画「はばたけ
群馬プラン」に掲げる3つの目標の実現に向け、15の
重点プロジェクトを着実に推進することで、
景気回復の動きを
県内隅々にまで行き渡らせ、群馬県が将来にわたって持続的に成長・発展していけるよう、「
景気回復・
成長予算」として、前年度に引き続き、
地方財政計画の伸び率を上回る積極型の
予算編成をされました。この点をまずもって高く評価させていただくとともに、特筆すべき主な成果について何点か述べてまいりたいと思います。
最初に、昨年2月の豪雪への対応です。冒頭に触れましたが、その
被害棟数は3万2,000余、面積にして760ヘクタールに達し、県では、その再建について最大9割補助を実現するとともに、国、市町村、JA等と一丸となって取り組み、本年9月末の
園芸用施設の再建率は88%まで進んだと聞いております。知事をはじめ執行部の御尽力に敬意を表する次第であります。なお、一日も早い
完全回復をお願いいたします。
2点目は、県立の
特別支援学校についてであります。一昨年の
富岡特別支援学校、昨年の
藤岡特別支援学校に続き、本年4月、
吾妻特別支援学校が開校しました。これにより、県内全ての地域に
特別支援学校が設置され、児童・生徒、保護者の負担軽減と
教育機会の均等が図られたものと思います。今後は、知事の公約にも盛り込まれている高等部の整備、
就労支援等に力を注いでいただきたいと思います。
3点目は、昨年4月からスタートした「
ぐんま緑の
県民基金事業」であります。この事業の導入によって、これまで放置され荒廃が進んでいた奥山等の条件不利地の森林整備が始まり、昨年度においては、県事業で約4ヘクタールの間伐や植林を実施したほか、市町村提案型でも、里山や平地林で約100ヘクタールの整備が行われたとのことであります。市町村提案型では、少し戸惑いもあったような気がいたしますが、おおむね順調に推進されている感がいたします。今後も県民や市町村、森林組合等からの意見を真摯に受けとめながら推進していただくようお願いいたします。
4点目は、産業振興についてであります。まず、国の平成25年度補正予算に盛り込まれた「ものづくり補助金」の活用において、採択件数が400件となり、1,000企業当たりの採択件数は全国第5位となりました。これは申請者の努力もさることながら、県を中心にした「オール群馬」でのサポート体制の成果であると思います。また、企業誘致でも、知事のトップセールスや「企業誘致推進補助金」等の活用により、工業立地動向調査において、平成26年は立地件数が153件で全国第2位という良好な結果となりました。観光振興では、3年連続で実施した「ググっとぐんま観光キャンペーン」で前年度を上回る成果を出しました。さらに、「
富岡製糸場と
絹産業遺産群」の
世界遺産登録は観光産業全体に大きく寄与しているところであります。ただ、残念なのは、デスティネーションキャンペーンの開催時期がなかなか決まらない点であります。県民からの希望の多い事業ですので、実現に向け最大限の努力をお願いいたします。
5点目は、「7つの交通軸」の推進でありますが、昨年8月には東毛域と西毛域を結ぶ東毛広幹道の全線、同じく12月には国道120号椎坂バイパスを開通させ、県民生活の利便性の向上と経済産業活動の基盤強化が図られました。また、上
信自動車道、西毛広幹道も着実に推進されております。特に西毛広幹道は今後4年間で全線着手が知事選の公約でうたわれておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
6点目は、鳥獣害対策について申し上げます。この問題は、大澤知事も就任以来、積極的に取り組んでいただいております。昨年度は、平成25年度に設置された鳥獣害対策特別委員会の提言を受け、被害対策支援センターの職員増員と、全庁的組織である対策本部を立ち上げ、体制の充実に努められました。また、鹿やイノシシなど
有害鳥獣の捕獲頭数は1万6,000頭余りで、この8年間で最も多い捕獲頭数となりました。これは県の被害対策がようやく結果としてあらわれてきたものであり、評価したいと思います。しかし、現実の
有害鳥獣の出没状況を見ると、減少しているというより、むしろ増加しているというのが実感です。さらなる御努力をお願いいたします。
最後に、一般会計の財政状況について若干触れさせていただきます。
まず、県債残高ですが、26年度末の臨時財政対策債を含めた残高は1兆1,859億円で、前年度に比べ179億円増加しましたが、その中身は、近年の財政状況と同様で、通常債は減少し、臨時財政対策債は増加するというものです。実質公債費比率は12.2%で、前年度に比べ0.2ポイント上昇していますが、早期健全化基準である25%を大きく下回っております。また、将来負担比率についても162.8%と早期健全化基準の400%を大きく下回っているなど、総じて適正かつ健全性が保たれているものと評価いたします。
なお、知事におかれましては、新たに県民から
県政運営を負託されました。群馬県の将来をしっかり見据え、思い切った施策の展開をしていただくようお願いいたします。
以上、要望を交えながらでありましたが、
自由民主党を代表しての
賛成討論といたします。
ありがとうございました。(拍手)
○岩井均 議長 以上で討論を終結いたします。
● 採 決
○岩井均 議長 これより採決いたします。
まず、平成26年度群馬県
一般会計歳入歳出決算の認定、平成26年度群馬県
県有模範林施設費、同用地先行取得、同
収入証紙、同
流域下水道事業費の各
特別会計歳入歳出決算の認定、平成26年度群馬県
工業用水道事業、同
水道事業、同
団地造成事業の各
公営企業会計決算の認定について採決いたします。
これを
委員長報告のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛 成 者 起 立)
○岩井均 議長 起立多数であります。よって、各
会計決算については
委員長報告のとおり認定することに決定いたしました。
次に、ただいま採決いたしました各
会計決算を除く平成26年度群馬県
特別会計歳入歳出決算、同
公営企業会計決算の認定及び第156号から第158号までの各議案につきましては、いずれも
委員長報告のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛 成 者 起 立)
○岩井均 議長 起立全員であります。よって、各
会計決算及び各議案については
委員長報告のとおり認定及び可決することに決定いたしました。
●
決算特別委員会の廃止
○岩井均 議長 次に、
決算特別委員会の廃止についてお諮りいたします。
本日をもって
決算特別委員会を廃止することに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○岩井均 議長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
● 休 会 の 議 決
○岩井均 議長 お諮りいたします。
9日から13日、16日から20日、24日の11日間は本会議を休会にいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○岩井均 議長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
以上をもって本日の日程は終了いたしました。
次の本会議は、11月25日午前10時から再開いたします。
● 散 会
○岩井均 議長 本日はこれにて散会いたします。
午前10時31分散会...