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  1. 茨城県議会 2008-09-25
    平成20年決算特別委員会  本文 開催日: 2008-09-25


    取得元: 茨城県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-09
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                  午前10時30開議 ◯細谷委員長 ただいまから,決算特別委員会を開会いたします。      ─────────────────────────────── 2 ◯細谷委員長 本日は,最初の委員会でございますので,一言ごあいさつを申し上げます。  本県の財政状況につきましては,皆様御承知のとおり,依然として厳しい状況が継続されております。今後も,巨額の財源不足が見込まれ,さらなる歳出改革や歳入確保対策が不可欠な状況となっております。  このような中,本委員会は,予算が適正に執行され,効率的,効果的に事業運営がなされているかどうかを決算を通じて審査をし,その結果を翌年度の予算編成に反映させていくという極めて重要な役割を担っております。  したがいまして,その重責を十分認識し,充実した委員会運営に努めてまいりたいと考えておりますので,委員各位の御理解と御協力をよろしくお願いを申し上げます。  続いて,副委員長からごあいさつをお願いいたします。 3 ◯菊池副委員長 副委員長に選任されました菊池でございます。  委員長を補佐し,皆様の協力を得ながら,円滑な委員会運営に努めてまいりたいと思いますので,どうぞよろしくお願い申し上げます。      ─────────────────────────────── 4 ◯細谷委員長 次に,委員席についてお諮りをいたします。  委員席につきましては,ただいま御着席のとおりといたしたいと思いますが,これに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 5 ◯細谷委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。      ─────────────────────────────── 6 ◯細谷委員長 次に,本日の委員会記録署名委員を指名いたします。  佐々木委員と舘委員にお願いいたします。      ─────────────────────────────── 7 ◯細谷委員長 次に,本委員会の担当書記を紹介いたします。
     議事課課長補佐,阿久津隆君。  同じく議事課主任,方波見哲也君。      ──────────────────────────────── 8 ◯細谷委員長 それでは,これより議事に入ります。  本委員会に付託されました案件は,認定第1号,平成19年度茨城県公営企業会計決算の認定についてであります。これを議題といたします。  審査日程についてでありますが,お手元に審査日程案をお配りしてありますので,これを書記から説明させます。 9 ◯阿久津書記 それでは,御説明いたします。  お手元にお配りしております委員会次第の綴りの5ページ,一番最後のページでございますが,そちらに平成20年度決算特別委員会審査日程(案)をつけてございます。そちらをごらんいただきたいと思います。  現在,本委員会に付託されております案件は,公営企業会計決算の認定だけでございますが,あすの本会議で,一般会計及び特別会計決算認定の案件が付託される予定でございますので,これをあわせて審査を行い,12月の第4回定例会の最終日に審査結果が報告できるよう,日程案を作成しております。  委員会は全部で6回,すべて午前10時30分の開会を予定しております。  本日が第1回の委員会でございますが,審査日程などを御協議いただいた後,公営企業会計の総括説明及び部門別審査を行います。  第2回の委員会は10月8日に開催しまして,一般会計及び特別会計の総括説明を行った後,部門別審査に入る予定でございます。  その後,10月15日,11月13日,25日と部門別審査を行い,第4回定例会中は,まず,警察本部の部門別審査を行った後,公営企業会計と一般会計及び特別会計等をあわせまして総括質疑を行い,採決の予定でございます。  以上でございます。 10 ◯細谷委員長 ただいまの説明について,何か質問等がございましたらお願いいたします。               〔「なし」と呼ぶ者あり〕 11 ◯細谷委員長 ないようでありますので,審査日程につきましては,説明案のとおり決することに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 12 ◯細谷委員長 御異議なしと認め,案のとおり決しました。  なお,県外調査につきましては,10月29日,30日の1泊2日の調査を予定いたしております。詳細につきましては,正副委員長に御一任願いたいと思いますが,これに御異議ございませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 13 ◯細谷委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。  つきましては,県外調査の詳細が決まり次第,御案内を申し上げますので,御出席のほどよろしくお願いをいたします。  ここで,暫時休憩いたします。  なお,再開は午前10時45分といたします。                  午前10時35分休憩      ───────────────────────────────                  午前10時41分開議 14 ◯細谷委員長 休憩前に引き続き,委員会を再開いたします。  初めに,出席者の紹介をいたします。  私は,このたび決算特別委員会委員長に拝命いただきました細谷でございます。  左隣が菊池副委員長でございます。  どうぞよろしくお願いいたします。      ─────────────────────────────── 15 ◯細谷委員長 各委員の御紹介でありますが,皆様既に御承知のとおりでございますので,省略をさせていただきます。  次に,出席説明者の紹介をお願いいたします。  初めに,渡邊企業局長,お願いいたします。 16 ◯渡邊企業局長 企業局長の渡邊でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  それでは,企業局の出席説明者を紹介させていただきます。  次長の上久保人志でございます。  参事兼総務課長の田山寛治でございます。  企画経営室長の椿一則でございます。  業務課長の知神寛治でございます。  施設課長の飯島耕志でございます。  総務課経理室長の山崎一弘でございます。  企画経営室副参事の色川進でございます。  施設課首席検査監の栗原一美でございます。  施設課技術総括の塚田正男でございます。  以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 17 ◯細谷委員長 次に,古田病院事業管理者,お願いいたします。 18 ◯古田病院事業管理者 では,紹介させていただきます。  私の右におりますのが病院局長の増子千勝でございます。  そして,後ろに控えておりますのが,経営管理課長の古本顕光でございます。  そして,もう一人,経営管理課企画室長の田村照悟でございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 19 ◯細谷委員長 次に,伊藤土木部長,お願いいたします。 20 ◯伊藤土木部長 土木部長の伊藤でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  それでは,土木部の出席説明者を紹介させていただきます。  皆様側から向かいまして私の左側,次長の栗田則夫でございます。  都市局長の村田正文でございます。  下水道課長の中島昇でございます。  企画監の澤田勝でございます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 21 ◯細谷委員長 最後に,島崎代表監査委員,お願いいたします。 22 ◯島崎代表監査委員 代表監査委員の島崎でございます。  監査委員事務局の出席者を紹介させていただきます。  事務局長の岸倫男でございます。  事務局次長の鈴木正章でございます。  以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 23 ◯細谷委員長 ありがとうございました。  次に,本日の審査日程を御案内いたします。  まず,総括説明として,初めに水道事業会計,工業用水道事業会計及び地域振興事業会計,次に病院事業会計,続いて鹿島臨海都市計画下水道事業会計の順でそれぞれ説明を聴取いたします。  その後,監査委員から,これらの各事業会計の審査意見等について聴取をいたします。  次に,部門別審査に移り,企業局,病院局,土木部の順で質疑を行います。  なお,部門別審査終了後の総括質疑と採決につきましては,第4回定例会中に行う予定でありますので,念のため申し添えます。  それでは,水道事業会計,工業用水道事業会計及び地域振興事業会計の決算内容について,企業局から説明をお願いいたします。  なお,説明は,重要な事項を重点的に簡潔明瞭にお願いをいたします。  渡邊企業局長。 24 ◯渡邊企業局長 企業局関係の決算につきまして,概要を御説明申し上げます。  企業局では,水道用水供給事業,工業用水道事業,地域振興事業の3つの事業を実施しております。  恐れ入りますが,お手元の資料1,企業局決算説明資料の2ページをお開き願います。  初めに,水道用水供給事業でございます。  この事業は,市町村が個々に水源の確保や浄水場の建設などを実施しますと多額の費用がかかり,財政的に大きな負担となりますことから,市町村の要請を受け,県の策定する広域的水道整備計画に基づき,企業局が国庫補助金などを活用いたしまして,一元的に水道用水供給施設の整備を行っておるところでございます。  現在,県南広域水道用水供給事業を初め4つの事業によりまして,37市町村に給水してございます。  現在の施設能力は日量54万トン余でございまして,これは,計画に対しまして75%の整備状況でございます。  次に,3ページをお開き願います。  工業用水道事業でございます。  工業用水は産業活動にとりまして非常に重要な生産基盤でございます。現在,那珂川工業用水道事業を初め5つの工業用水道事業を実施しておりまして,22市町村,300余の事業所に工業用水を供給してございます。  施設能力は日量110万トン余で,計画に対しまして89%の整備状況でございます。  次に,3ページの下から6ページにかけまして,地域振興事業でございます。  地域振興事業は,つくばにございますつくばヘリポートの管理,それと,ヘリコプター格納庫の賃貸を行う格納庫事業及び阿見東部工業団地の土地造成事業でございます。  7ページをお開き願います。  平成19年度の事業執行状況につきまして御説明いたします。  初めに,左側の水道用水供給事業でございます。  年間給水量につきましては,前年度より332万トンふえまして,1億3,300万トン余となってございます。  次に,施設整備の状況につきましては,事業費22億円余をもちまして,県南水道事務所の薬品注入棟・管理本館改修工事や鹿行水道事務所の排水処理施設工事などを実施いたしました。  収益的収支につきましては,収益182億円余に対しまして,費用156億円余で,26億円余の利益となっております。  次に,工業用水道事業でございます。  年間契約水量につきましては,前年度より150万トンふえまして,3億9,800万トン余となっております。  施設整備につきましては,事業費17億円余をもちまして,鹿行水道事務所の排水処理施設等の改築,東海村のJ-PARC関連施設などに給水するための県央広域の東海ルートの整備を実施いたしました。
     なお,東海ルートにつきましては,去る4月1日より通水を開始したところでございます。  収益的収支につきましては,収益156億円余に対しまして,費用119億円余で,37億円余の利益となってございます。  この辺の利益も活用しながら,高金利企業債の繰上償還などを行い,有利子負債の軽減を図るとともに,水道用水供給事業のユーザーである市町村に対して,企業局の用水への転換を促すなど,積極的な水需要の開拓にも努めているところでございます。  次に,地域振興事業でございます。  ヘリコプター格納庫は5区画ございまして,平成19年度の実績は3社入居ということでしたが,ことし5月にもう1社入居いたしまして,現在は4社に賃貸しております。1区画あいておりますので,この新規利用者の確保に向けて積極的に誘致に努めているところでございます。  阿見東部工業団地造成事業は,平成19年度は,分譲予約1件を含めて3件,3.4ヘクタールの立地を進めることができましたが,うち2件につきましては,分譲にかえてリースによる立地でありましたことから,地域振興事業の収支状況といたしましては,収入2億1,200万円余に対しまして,支出3億8,900万円余と,差し引き1億7,700万円余の赤字となりました。  企業局としましては,圏央道阿見東インターチェンジの開通による交通アクセスの向上などをアピールしながら積極的な誘致活動を展開し,早期に分譲を図れるよう努めてまいります。  資料8ページ以降は,事業ごとの年度別経営状況の推移を参考までに添付させていただきましたので,後ほどごらんおき願います。  以上,平成19年度の決算の概要につきまして御説明申し上げました。  詳細につきましては,総務課長から説明させますので,よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 25 ◯細谷委員長 ありがとうございました。  続いて,田山参事兼総務課長。 26 ◯田山参事兼総務課長 それでは,お手元にお配りしております資料2,平成19年度茨城県公営企業会計決算説明資料,企業局に基づきまして御説明申し上げます。  まず,表紙をおめくりいただきまして,目次をごらんいただきたいと存じます。  企業局が実施しております事業は,水道,工業用水道及び地域振興の3事業でございます。これら3事業の会計につきましては,地方公営企業法の適用を受けておりまして,企業会計方式を採用してございます。  企業会計では,損益の取り引きを収益的収入及び支出,資本の取り引きを資本的収入及び支出ということで,分けて整理することになってございます。  では,1ページをごらん願います。  この資料は円単位で記載されてございますが,1,000円単位で御説明させていただきたいと存じますので,よろしくお願いいたします。  まず,水道事業会計の決算額調でございます。  この表は,予算額と決算額の状況をお示ししたもので,予算額につきましては,消費税及び地方消費税を含みました金額で議決をいただいておりますので,決算額も消費税を含んだ金額で整理してございます。  (1)の収益的収入及び支出でございますが,これは,当該年度の損益取引に係る収支でございます。  まず,収入でございます。営業収益,営業外収益,特別利益を合わせました決算額は,収入の計,(A),中ほどでございますが,網かけをしてございます,190億8,635万1,000円でございます。  これらの内訳は,右の説明欄に記載してございますが,営業収益は37の給水対象市町村に対しまして,1年間で1億3,318万5,614トンの水道用水を供給したことに伴う料金収入でございます。また,営業外収益は,受取利息と一般会計からの補助金などでございます。  次に,支出でございますが,営業費用,営業外費用,特別損失を合わせました決算額は,支出の計,(B)の欄でございますが,162億3,552万4,000円でございます。営業費用は,原水及び浄水費などの維持管理,運転費用と固定資産の減価償却費などでございます。また,営業外費用は,企業債等の支払利息や消費税などでございます。  収入から支出を差し引いた差額は,一番下,(C)でございますが,28億5,082万7,000円のプラスとなってございます。  続きまして,2ページをお開き願います。  (2)の資本的収入及び支出でございます。  資本的収入及び支出は,施設の整備,拡充のために必要な資産を取得するための費用とその財源を計上してございます。  まず,収入でございますが,これは,建設改良費や企業債の償還金などの支出のための財源となるもので,国庫補助金,企業債,出資金などを合わせました決算額は,一番下の収入計,(D)の欄でございますが,77億8,890万8,000円でございます。  なお,翌年度繰越額欄に記載の1億306万7,000円につきましては,工事費など平成20年度への繰り越しに伴う財源の繰越額でございます。  次に,3ページをごらん願います。  支出でございますが,建設改良費は,浄水施設の改築及び電気設備等の工事費,そして,建設仮勘定に入っております,稼働していない施設に係る建設利息でございます。資産購入費は,工具器具・備品等の購入費,償還金は企業債の元金償還金約91億円,それから,霞ヶ浦開発割賦負担金などの水資源機構償還金約25億円でございます。このうち,47億円,5億円をそれぞれ繰上償還いたしまして,約8億5,000万円の利息軽減を図ったところでございます。  これらを合わせました決算額は,支出計,(E)欄でございますが,174億8,997万5,000円でございます。  なお,建設改良費につきましては,3億2,466万1,000円を平成20年度へ繰り越しいたしました。  収入から支出を差し引きました財源の不足額97億106万6,000円は,下段に記載のとおり,過年度分損益勘定留保資金などで補てんをしております。  次に,4ページをお開き願います。  水道事業の財務諸表でございます。  この財務諸表は,経営成績及び財政状況を表示するものでございまして,企業会計上は消費税及び地方消費税を除いた税抜きの計数で作成することになってございます。  まず,(1)の損益計算書でございますが,収益の合計(A)欄,中ほどになりますが,182億8,766万7,000円から,費用,(B)の欄でございますが,156億5,454万2,000円を差し引きました26億3,312万5,000円が当年度の純利益でございます。  右側の備考欄に括弧書きで前年度決算額を記載してございますが,営業収益では,鹿行,県南水道などの給水量の増加によりまして,約1億7,000万円ふえてございます。  また,企業債等の支払利息の減によりまして,純利益は前年度に比べまして約3億2,000万円の増となってございます。  備考欄の下段に記載してございます当年度未処分利益剰余金は,当年度純利益の26億3,312万5,000円でございます。  同じページの右側でございますが,(2)の剰余金処分計算書(案)でございます。  利益剰余金処分額は,当年度未処分利益剰余金を減債,建設改良,それから,水資源機構償還積立金にそれぞれ積み立て処分しようとするものでございます。  次に,5ページをごらん願います。  (3)の貸借対照表でございます。これは,平成19年度末の財政状況を示したものでございます。  まず,左側の資産の部でございますが,固定資産は,有形固定資産,無形固定資産,投資からなっておりまして,有形固定資産の内訳は,土地,建物及び浄水施設などの構築物,以下,建設仮勘定などでございます。建設仮勘定は,未だ稼働していない施設の資産額でございまして,稼働後にはそれぞれの資産に振りかえられるものでございます。  (2)の無形固定資産でございますが,施設利用権が主なもので,これは,ダム使用権等でございます。  2の流動資産は,現金預金,未収金,貯蔵品でございます。  これら固定資産と流動資産とを合わせました資産合計は,一番下の欄でございますが,3,072億9,692万円でございます。  なお,流動資産の未収金14億1,181万円でございますが,これは,3月分の水道料金というようなことで,5月までにはすべて収入済みとなってございます。  次に,右側の負債の部と資本の部でございます。これは,左側の資産を取得または建設したときの財源等を示したものでございます。  負債の部の固定負債と流動負債とを合わせました負債合計は,中ほどの欄でございますが,242億9,368万9,000円でございます。  なお,流動負債に同じく未払金17億5,301万3,000円がございますが,これは,工事請負費等が主なものでございまして,すべて支払いは済んでございます。  次に,資本の部の資本金と剰余金を合わせました資本合計は,下から2行目でございますが,2,830億323万1,000円でございます。  負債と資本の合計額は,左側の資産の合計額と同額となってございます。  次に,6ページをお開き願います。  工業用水道事業会計の決算額調でございます。  (1)の収益的収入及び支出のうち,収入でございますが,営業収益,営業外収益,特別利益を合わせました決算額は,収入の計,(A)の欄でございます,164億2,674万4,000円でございます。  これの内訳は説明欄のほうに記載してございますが,営業収益は,300余の工場等,事業所に対しまして,1年間で3億2,434万861トンの工業用水を供給したことに伴う料金収入でございます。また,営業外収益は,ほとんどが雑収益でございますが,これは,工業用水の需給契約水量のうち,未給水の水量に対しまして料金相当額を損失補償金として収入しているものでございます。特別利益は,県西広域及び鹿島1期,2期工業用水道事業での需給契約解除に伴う清算金でございます。  次に,支出でございます。営業費用,営業外費用とも,水道事業と同様,維持管理,運転費用,減価償却費,企業債の支払利息等でございます。営業費用,営業外費用,特別損失を合わせました決算額は,支出の計,(B)欄の124億5,049万円でございます。  収入から支出を差し引きました差額は,39億7,625万4,000円のプラスとなってございます。  続きまして,7ページをごらんいただきます。  (2)の資本的収入及び支出でございます。  まず,収入でございますが,建設改良費等の財源としての国庫補助金,企業債,負担金などを合わせました決算額は,一番下の欄の43億5,692万3,000円でございます。  なお,翌年度繰越額欄に記載の810万9,000円につきましては,工事費など平成20年度への繰り越しに伴う財源の繰越額でございます。  次に,8ページをお開き願います。  支出でございますが,建設改良費から補助金返還金までを合わせました決算額は,157億1,501万4,000円でございます。  なお,建設改良費6,653万円を同じく平成20年度へ繰り越してございます。  また,償還金の右側説明欄に記載してございますが,企業債償還金73億円及び水資源機構償還金約47億円のうち,それぞれ繰上償還を29億円及び15億円行いまして,合わせて9億円の利息の軽減を図ったところでございます。  次に,収入から支出を差し引きました財源の不足額113億5,809万円は,下欄に記載のとおり,過年度分損益勘定留保資金などで補てんをしたところでございます。  次に,9ページをごらん願います。  工業用水道事業財務諸表でございます。  (1)の損益計算書でございますが,収益の合計,(A)の欄ですが,156億7,174万4,000円から費用の合計,(B)の119億2,174万8,000円を差し引きました37億4,999万5,000円が当年度の純利益となってございます。  備考欄に括弧書きで前年度決算額を記載してございますが,純利益は前年度より約4億5,000万円の増となってございますが,これは,繰上償還や借りかえによりまして,企業債や水資源機構への支払利息が減少したことによるものでございます。  同じく備考欄の下段に記載してございます当年度未処分利益剰余金は,当年度純利益の37億4,999万5,000円でございます。  同じページの右の欄でございますが,(2)の剰余金処分計算書(案)でございます。  利益剰余金処分額は,当年度未処分利益剰余金を減債,水資源機構償還,それと一般会計償還積立金に,それぞれ積み立て処分しようとするものでございます。  次に,10ページをお開き願います。  (3)の貸借対照表でございます。  まず,左側の資産の部でございます。固定資産と流動資産を合わせました資産合計は,一番下の欄でございますが,2,279億1,233万4,000円となってございます。  なお,流動資産の未収金22億8,750万2,000円は,これも水道事業と同様に,3月分の給水料金でございまして,一部,2,000万円弱を除きまして,すべて収入済みとなってございます。  次に,右側の負債の部と資本の部でございます。  負債の部の固定負債と流動負債を合わせました負債合計は,これも中ほどにございますが,427億2,880万7,000円となっております。  なお,流動負債の未払金12億6,632万5,000円は,同じく工事請負費等が主なものでございまして,すべて支払いは済んでございます。  資本の部の資本金と剰余金を合わせました資本合計は,下から2行目でございますが,1,851億8,352万7,000円でございます。  負債と資本の合計額は,左側の資産の合計額と同額となってございます。  次に,11ページをごらん願います。  地域振興事業会計の格納庫事業の決算額調でございます。  (1)の収益的収入及び支出でございますが,収入のうち,営業収益は格納庫の利用に係ります賃貸料でございます。営業外収益は,県知事から事務委任を受けておりますヘリポート施設管理に係ります受託事業収益等でございます。営業収益,営業外収益を合わせました決算額は,収入計(A)欄でございますが,5,375万8,000円でございます。  次に,支出でございますが,管理費等の営業費用,ヘリポート管理委託料等の営業外費用,特別損失を合わせました決算額は,支出の(B)の欄でございますが,4,886万5,000円でございます。  収入から支出を差し引きました489万2,000円がプラスとなってございます。  続きまして,12ページをお開き願います。  格納庫事業の財務諸表でございます。  (1)の損益計算書でございますが,収益の合計,(A)の欄ですが,5,226万1,000円から費用合計,(B)です,4,736万8,000円を差し引きました489万2,000円が当年度の純利益でございます。  備考欄に記載の当年度未処分利益剰余金は,前年度繰越利益剰余金に当年度純利益を加えました3,059万9,000円でございます。  同じページの右側に記載の(2)剰余金処分計算書(案)でございますが,当年度未処分利益剰余金のうち,24万4,000円を利益積立金に処分しようとするものでございます。  次に,13ページをごらん願います。  (3)の貸借対照表でございます。  まず,左側の資産の部でございます。固定資産,流動資産を合わせました資産合計は,4億2,110万1,000円でございます。固定資産の建物は格納庫でございます。
     次に,右側の負債の部と資本の部でございます。  負債の部の固定負債と流動負債を合わせました負債合計は,これも中ほどでございますが,2,437万4,000円でございます。  資本の部の資本金と剰余金を合わせました資本合計は,下から2行目でございますが,3億9,672万6,000円でございます。  負債と資本の合計額は,左側の資産の合計額と同額となってございます。  次に,14ページをお開き願います。  土地造成事業の決算額調でございます。  (1)の収益的収入及び支出でございますが,収入のうち,営業収益は阿見東部工業団地の土地売却等による収益でございます。営業外収益は預金利息等でございます。  営業収益,営業外収益を合わせました決算額は,収入計(A)欄でございますが,1億5,934万3,000円でございます。  次に,支出でございますが,土地の売却に伴います土地売却原価及び一般管理費の営業費用,支払利息等の営業外費用を合わせました決算額は,支出計,(B)の欄でございますが,3億4,189万3,000円でございます。  収入から支出を差し引きました1億8,254万9,000円がマイナスとなってございます。  続きまして,15ページをごらん願います。  (2)の資本的収入及び支出でございます。  まず,収入でございます。企業債でございまして,収入計が(D)の欄でございます。10億円でございます。  一方,支出につきましては,企業債の元金償還金支出額,(E)の欄でございますが,計10億5,000万円となってございます。  収入から支出を差し引きました財源の不足額5,000万円につきましては,過年度分損益勘定留保資金で補てんしてございます。  16ページをお開き願います。  2の土地造成事業財務諸表でございます。  (1)の損益計算書でございますが,収益の合計1億5,934万3,000円から費用の合計3億4,189万3,000円を差し引きました1億8,254万9,000円が当年度の純損失でございます。  備考欄の一番下に記載してございます当年度未処理欠損金は,前年度繰越欠損金を加えました7億1,925万4,000円でございます。  同じページの右側に記載の(2)欠損金処理計算書でございますが,当年度未処理欠損金全額を翌年度繰越欠損金にしようとするものでございます。  次に,17ページをごらん願います。  (3)の貸借対照表でございます。  まず,左側の資産の部でございますが,固定資産,土地造成及び流動資産を合わせました資産合計は144億9,216万6,000円でございます。固定資産は格納庫事業への長期貸付金でございます。土地造成は阿見東部工業団地の分譲土地でございます。  次に,右側の負債の部と資本の部でございますが,負債の部の流動負債の未払金は,4月までにすべて支払いは済んでございます。  固定負債,流動負債を合わせました負債合計は,中ほどの欄でございますが,4億6,700万9,000円でございます。  資本の部の資本金と剰余金とを合わせました資本合計は,下から2行目でございますが,140億2,515万7,000円でございます。  なお,負債と資本の合計額は,左側の資産の合計額と同額となってございます。  以上でございます。  よろしく御審議のほどお願いいたします。 27 ◯細谷委員長 ありがとうございました。  以上で,企業局からの説明聴取を終了いたします。  次に,病院事業会計の決算内容について,病院局から説明をお願いいたします。  古本経営管理課長。 28 ◯古本経営管理課長 まず,私のほうからは,茨城県病院局,資料2にございます平成19年度茨城県公営企業会計決算額調により,本庁事業と県立3病院事業の財務諸表の主な項目につきまして御説明申し上げます。続きまして,古田病院事業管理者より,県立病院改革の進捗状況を含めました決算の状況を御説明させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。  なお,金額につきましては,1,000円単位を切り捨てて御説明させていただきますので,よろしくお願いいたします。  それでは,1ページをお開き願います。  まず,本庁事業の決算額調について御説明いたします。この表は,病院局本庁に関する収益的収入と支出につきまして,予算額と決算額の状況をお示ししたものでございます。  (イ)の決算額の欄の収入でございます。  繰入金,預金利息の医業外収益と過年度損益修正益の特別利益を合わせまして,決算額は,表の中ほど,計の(A)の段でございますが,2億6,385万5,000円であり,予算額に対して5万4,000円の増となっております。  次に,支出でございます。  人件費等の医業費用で,決算額は,表の下から2段目,計の(B),2億7,495万円であり,予算額に対し622万円の減となっております。  資本的収入及び支出につきましては,本庁事業は該当ございません。  続きまして,財務諸表について御説明させていただきます。  2ページから4ページにかけまして記載してございます。  2ページは,第1表といたしまして,本庁事業の経営成績をあらわしました損益計算書,3ページは,第2表,剰余金計算書,第3表,剰余金処分計算書でございます。4ページは,年度末における財政状況をあらわした貸借対照表でございます。  2ページの損益計算書を用いて御説明させていただきたいと存じます。  2ページをお願いいたします。  損益計算書の構成といたしましては,左側が収益の部,右側が費用の部で,それぞれ対比をして整理してございます。  まず,医業損益でございます。左上の医業収益から右上の医業費用を差し引きいたしますと,医業損失(1-2),Aの欄でございますが,2億7,284万8,000円となります。これに中段の医業外利益,Bでございますが,これを加えました経常損失Cは1,109万9,000円であり,それに下段の特別損益Dを加えますと,その右側,当該年度純損失はEの1,109万4,000円となっております。これに,一番下の行,前年度繰越剰余金,Fを加えまして,当年度未処分利益剰余金は932万4,000円となっているところでございます。  次に,飛びまして,5ページをお開きいただきたいと存じます。  中央病院事業の決算額調でございます。  収益的収入でございますが,入院収益や外来収益などの医業収益,繰入金などの医業外収益,過年度損益修正益の特別利益を合わせまして,表の中ほど,(イ)の決算額の計(A)のところでございます,100億3,573万5,000円でございます。予算額に対し,2,161万5,000円の増となっているところでございます。  次に,支出でございますが,給与費,材料費などの医業費用,支払利息などの医業外費用,過年度損益修正損などの特別損失を合わせまして,決算額は,計(B)のところでございます,106億1,317万8,000円となり,予算額に対しまして6,452万円の減となっているところでございます。  続きまして,6ページをお開きいただきたいと存じます。  資本的収入及び支出についてでございます。  まず,(イ)の決算額の欄の収入ですが,企業債,出資金,負担金等を合わせました計(A)にございます5億6,375万3,000円でございます。  次に,支出でございますが,建設改良費,起債の償還金を合わせまして,決算額は,計の(B)の欄でございます,13億3,663万3,000円となっているところでございます。  以上,資本的収入,支出の差し引き,一番下の段,(A-B)の△7億7,288万円が当期決算で不足するわけでございます。この不足額につきましては,欄外に記載させていただいておりますが,過年度分損益勘定留保資金等で補てんを行ったところでございます。  続きまして,7ページをお開きいただきたいと存じます。  中央病院の財務諸表でございます。  第1表の損益計算書で御説明させていただきます。  左上の医業収益から右の医業費用を差し引きいたしますと,医業収支は,Aの欄,17億3,442万7,000円の損失となります。このAに,中段の医業外利益Bを加えました経常損失Cは7億499万1,000円となり,さらに,下段の特別利益Dを加えた当年度純損失は,その右側,Eにございます6億696万2,000円となります。  これに,一番下の欄,前年度までの繰越欠損金,Fを加えまして,当年度未処理欠損金は,右側のEプラスF,58億1,300万2,000円となります。  次に,恐れ入ります,10ページをお開きいただきたいと存じます。  友部病院事業の決算額でございます。  収益的収入でございますが,医業収益,医業外収益,特別利益を合わせまして,表の中ほど,(イ)の計の(A)にございます決算額30億3,423万円であり,予算額に対し3,513万4,000円の増となっております。  次に,支出でございますが,医業費用,医業外費用,特別損失を合わせまして,決算額は計の(B)の31億9,185万3,000円であり,予算額に対し8,869万5,000円の減となっております。  続きまして,11ページをお開き願います。  資本的収入及び支出でございます。  まず,(イ)の決算額の欄の収入でございます。企業債,出資金を合わせまして,決算額は計の(A)にございます1,971万6,000円でございます。  次に,支出でございますが,全面改築工事基本設計委託など建設改良費といたしまして,決算額は,計の(B)にございます1,976万7,000円でございます。  一番下の段,(A-B)の差し引き,△5万1,362円が当期決算で不足するわけでございます。この不足する額につきましては,欄外に記載されておりますように,過年度分損益勘定留保資金で補てんしたところでございます。  続きまして,12ページをお開き願います。  友部病院の財務諸表関係でございます。  医業損益でございます。左上の医業収益から右の医業費用を差し引きいたしますと,医業損失Aは11億7,238万9,000円の損失となります。  このAに,中段の医業外利益Bを加えました経常損失Cは1億5,439万5,000円で,これに下から2段目の特別損失Dを加えますと,その右側,当年度純損失はEの1億5,850万3,000円となります。  これに,一番下の段,前年度繰越欠損金,Fを加えました当年度未処理欠損金は18億1,481万6,000円となります。  恐れ入ります,飛びまして,15ページをお開きいただきたいと存じます。  こども病院事業の決算額調でございます。  収益的収入でございますが,医業収益,医業外収益,特別利益を合わせまして,表の中ほど,(イ)の決算額,計(A)のところでございますが,38億2,792万5,000円となり,予算額に対し7,961万9,000円の増となっております。  次に,支出でございます。医業費用,医業外費用,特別損失を合わせました決算額,計(B)でございますが,37億1,659万3,000円でございます。予算額に対しまして3,109万5,000円の減となっているところでございます。  続きまして,16ページをお開き願います。  資本的収入及び支出についてでございます。  まず,(イ)の決算額の収入の欄でございます。企業債,国庫補助金を合わせた決算額の計(A)が11億1,350万円となっているところでございます。  次に,支出でございますが,建設改良費,償還金を合わせました決算額の計(B)の欄でございますが,14億2,286万4,000円でございます。  以上,資本的収入から支出を差し引きました3億936万4,000円が当期決算で不足する額でございます。この不足額につきましては,欄外に記載してありますように,過年度分損益勘定留保資金等で補てんを行ったところでございます。  続きまして,17ページをお開き願いたいと存じます。  こども病院の財務諸表関係でございます。  医業損益でございます。まず,左上の医業収益から右上の医業費用を差し引きいたしますと,医業収支はAの9億3,385万3,000円損失となります。  次に,中段の医業外利益,Bを加えた経常利益,Cは1億237万6,000円となり,そこから,下から2段目の特別損失,Dを差し引きいたしますと,当年度純利益は,Eの9,372万3,000円となります。これに,一番下の段,前年度繰越欠損金,Fを差し引きいたしますと,当年度未処理利益剰余金は7,245万1,000円となり,これまでの繰越欠損金を解消させていただくことになりました。  県立病院は,今後とも県民への質の高い安心・安全な医療サービスを提供するために,経営基盤の確立が不可欠でございます。今後とも,管理会計システムを活用した一層の収益の拡大と人件費や委託費など経費削減にも取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  私からの説明は以上でございます。  御審議のほどよろしくお願い申し上げます。 29 ◯細谷委員長 ありがとうございました。  続いて,古田病院事業管理者。 30 ◯古田病院事業管理者 それでは,私から,今,経営管理課長が御説明いたしました決算に係る平成19年度の事業内容,改革の進捗状況について説明させていただきます。  病院局は,県民へ質の高い安全・安心な医療サービスを提供するため,中央病院事業,友部病院事業,こども病院事業の3病院事業と本庁事業をあわせた4事業を実施いたしております。  本庁事業は,平成18年度に地方公営企業法の全部適用を受け,病院事業管理者のもとで病院改革を根本的に推し進めるために新たに設置された事業でございます。  それでは,お手元にお配りしてございます資料1の病院局決算説明資料に基づきまして御説明させていただきます。  資料1の1ページをお開き願います。
     本庁事業は,県立病院の病院改革推進に係る本庁職員の給与費や本庁で執行する経費などでございます。平成19年度決算につきましては,表の右端のとおり,収入の2億6,400万円に対し,退職金を含めた支出2億7,500万円で,1,100万円の純損失となっております。この結果,繰越利益剰余金は900万円となっております。これは,本庁から派遣しておりますこども病院の医師について,診療体制を維持するため,平成19年3月の退職が翌年の4月にずれこんだ結果でございます。  次に,2ページをお開きください。  中央病院事業につきましては,中央病院では,平成19年度において,政策医療として,県民からの要望の高い救急医療について,集中治療室(ICU)の稼働や救急用処置室の増設等を実施し,救急受け入れ体制の強化を図ってまいりましたが,このため,病院全体としましては,看護師数が不足し,500床のうち50床余りを閉鎖することを余儀なくされました。また,循環器診療体制の充実,強化を図るとともに,平成20年2月には,本県の中心的ながん診療機能を担う都道府県がん診療連携拠点病院の指定をしていただき,人材育成,地域連携クリティカルパスの整備,がん登録の推進等に取り組んでいるところでございます。  平成19年度決算につきましては,収入の100億2,200万円に対し,支出は106億2,900万円で,6億700万円の純損失となっております。  純損益の推移につきましては,平成15年度に退職給与金に係る一般会計との負担割合の見直し以降,純損失が拡大し,その結果,貴重な運転資金となる内部留保金が急激に減少してきております。  退職給与金の一般会計と病院会計それぞれの負担額を下の表に示しております。退職給与金については,病院設立当初から一般会計の負担でありましたが,昭和53年に,会計間の負担割合について,一部の普通退職を除き退職給与金は一般会計が負担することがルール化されました。さらに,平成12年度の包括外部監査の指摘を受けまして,平成15年度からは病院会計の負担割合が増加して現在に至っております。この結果,特に平成17年度は,病院局移行に伴い,大量の退職者が生じたため,8億7,000万円の損失を計上し,平成18年度以降につきましても,年間3億円以上の退職金の負担となり,損失が拡大してきております。  平成19年度決算につきましても,純損失6億700万円のうち,退職給与金の負担が3億4,000万円あり,退職給与金の負担を除けば,実質的な純損失は2億円台であります。  この損失については,50床以上を閉鎖している現状では医業収益が追いついておりませんが,できるだけすみやかに500床の再開を目指し,その収入増により解決できるものと考えております。  次に,3ページをお開きください。  友部病院事業につきましては,平成19年度は4月から精神保健福祉法第24条に基づく24時間365日の措置入院対応を開始し,精神科救急医療における県の中心的な役割を果たすなど,救急患者の受け入れ体制を強化するとともに,長期入院患者の早期退院を図り,平均在院日数を改革前の約3分の1,前年度に比べましても50日減少させるなど努力をし,かつ収入の向上に努めてまいりました。  平成19年度決算につきましても,収入の30億3,300万円に対し,支出は31億9,200万円で,1億5,900万円の純損失となっております。  また,平成19年度は,1病棟閉鎖したにもかかわらず,精神科救急などに積極的に取り組んだ結果,前年度同額以上の医業収益を確保するとともに,給与費を約9,000万円削減するなど,経営改善の努力の成果があらわれてきていると思います。  特に,給与費に対する医業収益の比率につきまして,平成17年度の145%から,改革2年目の平成19年度は121%へと低下し,これを退職金を除いて比較しますと,124%から108%と,改革努力の成果が顕著にあらわれております。  しかし,以上の結果にもかかわらず,平成19年度は,平成18年度に比べ損失が拡大しておりますが,これは,繰入金が1億5,800万円減少したことによるものであります。  純損益の推移につきましては,平成15年度以降,純損失が拡大してきておりますが,平成18年度以降,退職給与金が一般会計の負担になった結果,損失は縮小しております。  次に,4ページをお開きください。  こども病院事業につきましては,こども病院は,県における小児医療の中核病院として,重篤,難治な疾患など,高度かつ専門的な医療に取り組んできております。  救急医療につきましては,本来の機能である二次,三次救急はもちろん対応してきておりますが,要望の高い初期救急にも対応いたしてきており,その結果として,医師の欠員を招くに至り,年度終盤においては,救急車搬送を除く初期救急については一部制限して今日まで対応してきております。  平成19年度決算につきましては,収入の38億2,600万円に対しまして,支出は37億3,200万円で,9,400万円の純利益となった結果,繰越欠損金を解消することができました。  平成18年度に比べ利益が減少した理由としましては,3名の医師の退職に伴う診療体制の縮小につながること,それにより医業収益が減り,救急業務協力をいただいた医師への協力謝金というものの支払い及び救急医療などに係る繰入金削減の結果であります。  純損益の推移については,平成17年度以降,純利益に転じておりますが,これは,病院の経営努力に加え,平成18年度に診療報酬改定が小児科に有利に改定されたことが主な原因と思われます。  全国的に見ましても,小児医療を取り巻く環境は極めて厳しく,医療資源が不足している本県にありましては,小児専門診療体制を確保することはことさら困難なことでありますが,今後も,その充実,維持に努めてまいります。  次に,5ページをお開きください。  病院事業会計の年度別収益的収支の推移について御説明いたします。  平成19年度につきましては,収入の171億4,500万円に対しまして,支出は178億2,800万円で,6億8,300万円の純損失となっております。累積欠損金は,平成19年度末で75億4,600万円となっております。  純損益の推移につきましては,先に述べましたごとく,平成12年度の包括外部監査の指摘を受け,平成14年度に繰入金が削減された結果,損失が発生し,加えて,平成15年度の退職給与金に係る負担割合の見直しがなされた結果,それ以降,純損失が拡大傾向にあります。  退職給与金の推移につきましては,下の表に記載してあるとおり,平成15年度以降,病院会計の負担が拡大してきております。  次に,6ページをお開きください。  最後に,これらの一般会計から病院事業への繰入金と内部留保金の関係について御説明させていただきます。  表の右端の計の欄にありますように,繰入金の総額は,平成10年度の62億9,800万円から平成19年度の44億800万円と,10年間で18億9,000万円減少してきております。  特に,改革前の平成17年度と平成19年度を比べますと,4億6,600万円ほど削減されており,病院改革の結果,一般会計の負担が軽減されたことを示すものと思われます。  一方で,内部留保金につきましては,平成14年度以降減少し続けており,平成19年度末で中央病院は4億2,700万円,友部病院は1億5,200万円まで減少してきております。その結果,次第に両病院とも運転資金のやり繰りが厳しくなり,友部病院におきましては,2年前の平成18年9月に,一時的に運転資金がショートいたしましたが,中央病院におきましても,本年の9月についに運転資金がショートするに至りました。理由は,単年度に生じた赤字によるものではなく,企業債の償還金を返済期限の9月に支払わなければならず,銀行残高が不足し,その全額を支払えないことによるものであります。この原因は,病院経営の不健全性に基づくものではなく,これまで退職給与引当金がないまま病院事業会計の中で県立病院が退職金の支払いを負担してきたことによるものであることは明らかであります。  病院改革は,構造的赤字体質の克服を目指すものであります。給与費の削減などに取り組んでおりますが,結果として,この努力から生ずる退職者への退職金の支払いにより,一時的な支出増を生じさせ,見かけ上の赤字が増大し,さらに,内部留保金の減少を招き,病院改革の成果を見えにくくしております。  私は,今後,県立病院経営の健全性維持を考えるとき,改革終了の時点までには退職金の支払いの枠組みについて,退職引当金の積み立ての課題とともに,必ず整理すべき課題であると考えております。この問題の解決は,県立病院の存続にかかわる重要な問題であると認識しております。  次に,7ページをお開きください。  この表は,退職給与金を除外した実質的な平成19年度収支決算の試算を示したものでございます。この試算表は,病院改革の進捗につきましてわかりやすく御理解いただくために,平成18年度及び平成19年度決算につきまして,退職給付金の負担を除き整理したものであります。先日の保健福祉委員会において御説明したものであります。この試算表によれば,中央病院の6億円台の損失が実質的には2億円台であることがおわかりいただけると思います。  次の8ページにつきましては,3病院の入院,外来患者の数の推移を参考資料として添付いたしましたので,後ほどごらんいただければと思います。  以上で,私のほうから,課長が説明しました決算書に関する内容について説明させていただきました。以上でございます。  御審議よろしくお願いいたします。 31 ◯細谷委員長 ありがとうございました。  以上で,病院局からの説明聴取を終了いたします。  次に,鹿島臨海都市計画下水道事業会計の決算内容について,土木部から説明をお願いいたします。  伊藤土木部長。 32 ◯伊藤土木部長 それでは,鹿島臨海都市計画下水道事業の概要と決算につきまして,私のほうから,まず説明をさせていただきたいと思います。  お手元の平成19年度茨城県公営企業会計決算書の289ページをお開きいただければと思います。  まず,(1)概況,ア,総括事項について簡単に御説明をいたします。  本事業は,鹿島臨海工業地帯に立地する企業などから排出されます汚水を処理するための特定公共下水道事業でございまして,鹿島臨海工業地帯の健全な発展と鹿島地区公共用水域の水質保全並びに公害発生の未然防止を目的として計画されました事業でございます。昭和44年度に建設に着手いたしまして,翌昭和45年9月から一部処理業務を開始しまして,ことしで38年が経過したところでございます。  施設状況といたしましては,現在,一日当たり16万5,000立方メートルの能力を持つ水処理施設を初めとしまして,幹線管渠が35.7キロメートル,中継ポンプ場3カ所が稼働してございます。平成19年度には,109の企業などからの汚水,約4,265万立方メートルを処理したところでございます。  次に,経営収支でございますが,同じページの下から7行目をごらんください。  平成19年度におきましては,収入から支出を差し引きました3億3,973万円の利益を得ております。  次に,下から4行目,資本的収支についてでございますが,これは,施設の建設や企業債の償還金に関するものでございます。収入は3億106万円でございまして,内訳が,国庫補助金,企業債及び負担金などとなってございます。  支出のほうは12億1,748万円でございまして,内訳は,水処理施設の改築工事や建物の耐震補強工事などの建設改良費及び償還金等となっております。  差し引きで,支出のほうが9億1,642万円多くなっておりますが,大部分が企業債の償還金でございまして,これに充てるために積み立てております減債積立金などにより補てんをしてございます。  以上が,平成19年度決算の概要でございます。  最後に,本事業の今後の課題を補足させていただきたいと思います。  冒頭に申し上げましたように,本事業,供用開始から38年が経過しておりまして,このため,老朽化が進んでございます。今後,施設の改築工事や修繕を計画的に行っていく必要がございます。平成21年度から数年間は,毎年,20億円から30億円規模の改築工事が必要になってくるものと想定しておりまして,これらにつきましては,国庫補助金を確保してまいるとともに,過去の減価償却費の積み立てなどによる資金などで対応してまいります。  今後とも,下水道事業の健全な経営に努めることによりまして,鹿島臨海工業地帯の健全な発展に寄与してまいりたいと考えております。  引き続き,決算の詳細につきまして,担当課長のほうから説明をさせていただきたいと思います。  よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 33 ◯細谷委員長 ありがとうございました。  続いて,中島下水道課長。 34 ◯中島下水道課長 続きまして,決算の詳細につきまして,お手元の資料,平成19年度茨城県公営企業会計決算額調,鹿島臨海都市計画下水道事業会計によりまして御説明させていただきます。  まず,1ページをお開き願います。  ここに図面がありますが,下の段に計画概要図がありまして,これを掲載しております。オレンジ色の区域が特定公共下水道の処理区域でございまして,ここからの汚水処理量が全体の約9割を占めております。そのほかに,ピンク色の神栖市公共下水道からの排水を処理しております。  それでは,2ページをお開き願います。  平成19年度鹿島臨海都市計画下水道事業決算額調のうちの(1)の収益的収入及び支出でございます。これは,経営活動に伴う収入と支出でございます。  まず,収入についてですが,決算額は,下水道料金による営業収益と預金利息などによる営業外収益を合わせた合計で,32億7,434万4,000円余でございます。  次に,支出でございますが,決算額は,営業費用,これは,管渠ポンプ場処理場などの維持管理に要する経費でございますが,これと営業外費用を合わせた合計で,29億1,098万1,000円余でございます。  収支差し引き額の決算額は,3億6,336万3,000円余となっております。  次に,3ページをお開き願います。  (2)資本的収入及び支出でございます。これは,主に下水道施設の建設に関するものでございます。  まず,収入についてですが,決算額は,国庫補助金,企業債,負担金及び長期貸付金返還金を合わせました合計で,3億106万3,000円余でございます。  次に,支出についてですが,決算額は,建設改良費,資産購入費及び償還金を合わせた合計で,12億1,748万6,000円余となっております。  収支差引額の決算額は,マイナス9億1,642万2,000円余でございます。この額につきましては,大部分が企業債の償還金であり,一番右側の説明の欄に記載してございますように,企業債の償還に充てるために積み立てております減債積立金と過年度分の損益勘定留保資金で補てんしております。  なお,翌年度繰越額については,建設改良費の繰り越しに伴いまして,それぞれ翌年度繰越額の欄に記載のとおりでございます。  次に,4ページをごらん願います。  平成19年度鹿島臨海都市計画下水道事業財務諸表でございます。  まず,第1表,損益計算書でございますが,これは,当年度の経営状況を示したものでございます。  1,営業収益から2,営業費用を差し引きました,中段に記載の営業利益の欄の決算額は,6億3,623万2,000円余で,3の営業外収益から4の営業外費用を差し引きました下段に記載の営業外利益の欄の決算額は2億9,650万1,000円余のマイナスとなっております。  営業利益と営業外利益を合わせました経常利益は3億3,973万1,000円余でございまして,同額が当年度純利益となっております。  前年度繰越利益剰余金はございませんので,当年度未処分利益剰余金も同額となっております。  次に,5ページをお開き願います。  まず,左側の表の第2表,剰余金計算書でございますが,これは,年度中の剰余金の変動内容を示したものでございます。  左側に記載の利益剰余金の部でございます。1,減債積立金,これは,企業債の償還に充てるために積み立てているものでありますが,これの積立金合計は7億8,848万6,000円余でございます。2,未処分利益剰余金は,当年度未処分利益剰余金に記載のとおり,3億3,973万1,000円余でございます。  次に,右側の資本剰余金の部でございますが,1,国庫補助金,2,工事負担金,3,受贈財産評価額,これを合わせました翌年度繰越資本剰余金は205億4,192万8,000円余でございます。  次に,右側の表の第3表,剰余金処分計算書(案)でございますが,これは,剰余金の処分内容を示したもので,当年度未処分利益剰余金3億3,973万1,000円余を企業債の償還財源であります減債積立金に全額処分,いわゆる全額組み入れをしようとするものでございます。  次に,6ページをごらん願います。  第4表の貸借対照表でございますが,これは,平成20年3月31日現在の財務状況を示したものでございます。  まず,左側の資産の部でございますが,1,固定資産と2,流動資産に大きく分かれております。1,固定資産は,土地,建物などの有形固定資産と無形固定資産及び投資の合計で,319億1,236万円余でございます。また,2,流動資産は,現金預金,未収金,貯蔵品の合計で,72億5,462万5,000円余でございます。  これらを合わせました一番下に記載の資産合計につきましては,391億6,698万5,000円余となっております。  次に,右側の負債の部でございますが,3,固定負債と4,流動負債,これを合わせました中段に記載の負債合計は,10億5,061万3,000円余でございます。  最後に,資本の部でございますが,5,資本金と6,剰余金,これを合わせました資本合計は381億1,637万1,000円余でございます。  一番下の行の負債資本合計,これは,負債合計と資本合計を合わせまして,391億6,698万5,000円余となり,左側の資産合計と同額となります。  次に,7ページをお開き願います。  本事業会計の過去10年間における年度別収支の推移の表と,それをグラフ化したものでございます。  本事業の経営状況につきましては,純利益の欄,表の一番下になりますが,ここに示しておりますように,安定した黒字決算で推移してきております。  しかし,今後は,施設の老朽化に伴う改築や維持管理費の増加が見込まれております。このため,より一層の維持管理費の削減や効率的な施設整備に努めるとともに,金利の高い企業債の繰上償還を行い,金利負担の軽減を図るなど,経費の削減に努めまして,引き続き,健全な経営の維持を図ってまいりたいと考えております。  以上,鹿島臨海都市計画下水道事業会計の平成19年度決算関係の説明でございます。  よろしく御審議のほどお願いいたします。 35 ◯細谷委員長 ありがとうございました。
     以上で,土木部からの説明聴取を終了いたします。  続いて,監査委員から,本決算に対する審査意見等の説明をお願いいたします。  島崎代表監査委員。 36 ◯島崎代表監査委員 それでは,お手元にお配りしております,平成19年度茨城県公営企業会計決算審査意見書によりまして御説明を申し上げます。  まず,表紙をおめくりいただきたいと存じます。  知事から,地方公営企業法第30条第2項の規定に基づきまして,去る6月30日に,水道事業会計など5つの会計の平成19年度の決算につきまして,監査委員の審査に付されましたので,粕田良一委員,武藤均委員と私の3名で審査をいたしました。  その概要につきまして,要点を御説明申し上げます。  3枚ほどめくっていただきまして,1ページをお開きいただきます。  まず,第1に,審査の概要でございます。  1の審査対象でございますが,水道事業会計以下5つの会計の決算でございます。  次に,2の審査手続でございます。決算審査に当たりましては,決算書類が事業の経営成績及び財政状態を適正に表示しているか,また,経済性が発揮されているか,公共性が確保されているかどうかに主眼を置きまして,慎重に審査を行いました。  次に,第2,審査の結果及び意見でございます。  まず,1の審査結果でございます。審査に付されました決算書類は,地方公営企業法その他関係法規に準拠して作成され,その計数は正確であり,各事業の経営成績及び財政状態は適正に表示されていると認められました。  また,事業の運営につきましては,予算執行の一部に改善を要する事項がありましたものの,総じて公営企業経営の基本原則に沿って行われたものと認められました。  次に,2の審査意見でございます。  まず,(1)の水道事業会計でございます。  1ページの後段から4ページにかけて記載してございます。  3ページのイの意見をごらんください。  水道事業会計につきましては,各事業とも純利益が生じた結果,事業全体では26億円余の純利益が生じるなど,経営状況は前年度に引き続き改善されております。  しかしながら,県中央広域水道事業につきましては,依然として繰越欠損金が生じておりますことや一般会計から多額の繰り入れを受けていることから,中期経営計画に基づき,効率的な事業の執行に努め,企業債等の繰上償還による金利負担の軽減を図り,健全経営の維持に努めていただきたい。  また,老朽施設の改築,更新や耐震化事業を計画的に推進するとともに,災害や事故等の非常時における危機管理対策の強化を図り,さらに,水道普及率の向上と本県水道のイメージアップ等を図るためにも,県の霞ヶ浦,北浦の水質浄化活動に積極的な協力と支援を行い,今後とも安全で良質な水道水の供給に努められるよう意見を申し上げたところでございます。  各事業における意見につきましては,以下の(ア)から(エ)に記載のとおりでございますので,ごらんおきいただきたいと存じます。  次に,(2)工業用水道事業会計でございます。  4ページ中ほどから6ページにかけまして記載してございます。  5ページの中ほどのイの意見をごらんください。  工業用水道事業会計につきましては,那珂川工業用水道事業で純損失が増加したものの,事業全体では37億円余の純利益が生じるなど,経営状況は前年度に引き続き改善されております。  しかしながら,那珂川及び県南広域工業用水道事業のように繰越欠損金が生じている事業もありますので,中期経営計画に基づき,効率的な事業執行に努め,企業債等の繰上償還による金利負担の軽減を図り,引き続き健全経営の維持に努めていただきたい。  また,老朽施設の改築,更新や耐震化事業を計画的に推進するとともに,積極的な水需要の開拓による収益の確保等を図り,安定した水の供給に努められるよう,意見を申し上げたところでございます。  各事業における意見につきましては,以下の(ア)から(オ)に記載のとおりでございますので,ごらんおきいただきたいと存じます。  次に,(3)の地域振興事業会計でございます。  6ページの下段から8ページにかけて記載してございます。  8ページ,イの意見をごらんください。  つくばヘリポートにおける格納庫事業につきましては,依然として格納庫に空き区画が生じており,経営環境は厳しい状況となっていることから,引き続き新規利用者の開拓を図るとともに,短期貸付利用の拡大にも努めていただきたい。  また,土地造成事業につきましては,当年度は0.7ヘクタールの分譲予約や2.7ヘクタールのリース契約を締結いたしましたが,土地売却に至らなかったことにより純損失が生じております。  今後は,知事部局との連携を密にして,各種優遇制度や圏央道,阿見東インターチェンジの供用開始に伴う立地優位性等をPRするなど,積極的に誘致活動を進め,分譲地を早急に売却し,中期経営計画の確実な履行に努められるよう意見を申し上げたところでございます。  次に,(4)の病院事業会計でございます。  8ページから12ページにかけて記載してございます。  事業の概況でございますが,入院,外来患者数につきましては,9ページ中ほどの比較増減の表にありますように,友部病院の外来患者数は増加しておりますが,その他の病院全体としては減少しているわけでございます。  また,10ページの決算額の表を見ていただきますと,こども病院においては9,000万円余の純利益が生じておりますが,全体では6億円余の純損失となり,平成19年度末繰越欠損金は75億円余となっております。  10ページ中ほど,イの意見をごらんください。  病院運営に当たっては,患者中心の医療サービスの向上を図るとともに,政策医療の充実や診療の高度化,専門化,総合化を進めるなど,安全・安心で質の高い専門医療の提供を基本とした信頼される病院づくりを推進していただきたい。  一方,病院事業管理者の強いリーダーシップのもと,コスト意識等を念頭に置いた病院改革が進められておりますが,3年目を迎え,改革の成果が一層求められることから,数値目標を設定し,その達成に向けて,個々の課題解決に不退転の決意で取り組み,引き続き,経営の健全化に御努力いただきたい。  特に,一般会計からの繰り入れにつきましては,繰り入れによる成果を検証し,県民への説明責任を果たす上からも,一般会計の経費負担となる政策医療と独立採算で行う一般医療との区分の明確化に努めていただきたい。  先ほど,病院事業管理者から,退職金について経営の圧迫という話もございましたが,これにつきましては,やはり,会計間の負担の原則の観点から,今後とも御検討いただきたいと存じます。  また,患者の自己負担に係る過年度医業未収金につきましては,増加の傾向にありますので,経営圧迫の要因となりかねないということから,適時な催告等を実施するなどの債権管理の徹底を図るとともに,悪質な未納者に対しては法的措置等の対策をお願いしたい。  さらに,病院局は,医師不足による救急医療体制の低下が懸念されているため,3病院の連携により総合・救急医研修プログラムを立ち上げるなど,医師の育成,確保を図っているところですが,医師不足は,救急医療体制のみならず,地域医療体制の崩壊を招くことになることから,今後とも医師の充足に努められるよう意見を申し上げたところでございます。  各事業における意見につきましては,以下の(ア)から(ウ)に記載のとおりでございますので,ごらんおきいただきたいと存じます。  次に,(5)の鹿島臨海都市計画下水道事業でございます。  12ページから13ページにかけて記載してございます。  13ページ,イの意見をごらんください。  当年度は3億円余の純利益が生じ,経営状況は前年度に引き続き良好に推移しております。  今後も,経年劣化や塩害等により老朽化が進行した水処理施設等の改築及び耐震補強工事などに伴う設備投資に多額の費用を要することから,企業債の繰上償還を行い,金利負担の軽減を図るなど,経費の削減に努め,引き続き健全経営の維持に努められるよう意見を申し上げたところでございます。  なお,15ページ以降に記載してございます各事業会計の概況等につきましては,ただいまの関係部局長の説明と重複いたしますので,説明を省略させていただきます。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 37 ◯細谷委員長 ありがとうございました。  以上で,執行部及び監査委員からの説明聴取を終了いたします。  説明漏れはございませんか。  それでは,ここで,暫時休憩いたします。  再開は,午後1時といたします。                   午後12時休憩      ───────────────────────────────                  午後1時1分開議 38 ◯細谷委員長 休憩前に引き続き,委員会を再開いたします。  まず,最初に,水道事業会計,工業用水道事業会計及び地域振興事業会計についての質疑を行います。  先ほどの説明で,補足することはありますか。  田山参事兼総務課長。 39 ◯田山参事兼総務課長 先ほどの説明で,一部訂正がございますのでお願いいたします。  資料2の3ページでございます。  水道事業会計の資本的支出の欄で,償還金を御説明しました。その際,企業債,それから水資源機構の償還金で,合わせて繰上償還した分が8億5,000万円の軽減と御説明しましたが,これは9億6,000万円の誤りでございますので,御訂正をお願いいたします。よろしくお願いいたします。 40 ◯細谷委員長 ほかにございますか。  ないようですので,直ちに質疑に入ります。  それでは,質疑がある方はお願いいたします。  錦織委員。 41 ◯錦織委員 それでは,水道事業会計についてお伺いをしたいのですが,「鹿行の水」ということで,一生懸命取り組んでPRをして,確かに,私も飲んでみて,ほかの水と遜色なくおいしいなと思って飲んではいるのですが,私のイメージとしては,どうしても北浦,霞ヶ浦の水の色を見ているものですから,極端な話をすれば,クレヨンで水の色というと空の色と同じような色をやっているのですが,夏場近くの水の色はどちらかというと緑がかったような色のイメージが私はあるのです。その水があんなにきれいになってしまうということは,それなりにいろいろな形で処理をしているのだろうと思っております。昨年度のCODも8.8%で,思ったよりも下がっていなくて,伸びているような形でいます。  最初に,それの費用,どういう薬品を使って処理をして,その処理費用がどんな形に今なっているのか,その辺を最初にお聞きしたい。 42 ◯飯島施設課長 委員がおっしゃられるとおり,最近の霞ヶ浦,北浦,発表ではCODが高いというようなお話がございます。企業局で霞ヶ浦とか北浦を水源として浄水場を何カ所か持っておりますが,そこで飲料にするための水処理をいろいろやりますが,主に水処理は,最初に沈殿処理します。それをろ過しまして,霞ヶ浦,北浦を水源とする浄水場につきましては,最終工程として粒状活性炭を使って吸着しております。先ほどの薬品等の問題でございますが,使っている薬品は,にごりを取るための凝集剤,通称パックといっておりますが,PAC,ポリ塩化アルミニウムと申します。そういったものを使ってにごりを取るような水処理を行います。それと,水道水を消毒するための塩素関係,液体塩素でやる場合もありますが,次亜塩素酸ナトリウムでやる場合もございます。そういった塩素関係の消毒剤などを使います。そのほかに,薬剤ではないのですが,粒状活性炭を使いまして,沈殿,ろ過で取れなかった部分をさらに活性炭で吸着処理する。そういったことを経まして,先ほど委員のほうからありましたように,「鹿行の水」ということで宣伝させていただいておりますが,そういった水ができ上がります。そういうことで,処理過程にはそういった薬品とか活性炭の費用がかなりかかります。  その費用でございますが,総額でいいますとなかなかわかりにくいところがございます。というのは,それぞれ浄水場で処理水量が異なりますので,その比較がなかなか難しいものですから,我々は,水処理をする場合,1トン当たり幾らかかるかを目安にいろいろ検討しております。そういった中で,霞ヶ浦とか北浦に関係する浄水場の費用ですが,水1トン当たりをつくる費用が約13円から,高いところで22円ぐらいの費用がかかります。それは薬品費と活性炭の費用になります。河川系の浄水場ですと3円から6円ぐらいの費用ですが,霞ヶ浦,北浦に関しましてはそういった費用がかかります。 43 ◯錦織委員 それは,最近の傾向として,横ばいでずっといるのか,それとも,だんだん費用自体がかかってきているのか。 44 ◯飯島施設課長 この5年間ぐらいを見ますと,平成18年度ぐらいまでは全体を見ますと横ばいの状態だったのですが,平成19年度に関しましては,今までよりは費用がかかっております。先ほどの霞ヶ浦のCODの関連かどうかわかりませんが,藻類等が発生しまして,そういった費用がかかっております。 45 ◯錦織委員 いろいろな面で,食の安全の話がいろいろ言われていまして,処理する話でも活性炭はどちらかというと匂いを取るほうの話です。これは飲み水にするわけですから,十分気をつけてやってもらいたいし,茨城県としても,森林湖沼環境税を導入して,今まで以上に原水自体がきちんとしていないと,農薬がどうのこうのは目にも見えないし匂いもないわけですから,長年我々はあの地域に住んでいてそういう水を飲んでいるわけですので,十分気をつけてもらいたいと思っているのですが,森林湖沼環境税自身は別なセクションで,県庁全体で取り組んでいる話ですが,企業局としても,幾らかでもよくなれば経費が安く済んでくるはずですから,そういう面ではそれと一緒になって対策に取り組んでもらわなくては困る話だと思うので,企業局としてその部分をどんな形で今後取り組んでいこうとしているのか聞きたい。 46 ◯飯島施設課長 委員がお話ししたとおり,我々,霞ヶ浦,北浦から直接取水して,それを安全でおいしいと言われるような水にして売るのは私たちの仕事ですが,河川の浄化,霞ヶ浦の浄化に我々が直接取り組むということはなかなか今の段階ではできるところではないと思うのですが,PR的には,企業局としても河川の浄化に当たるようにいろいろなPRについてはやっております。当面はそういったことで霞ヶ浦の浄化についてPRを利水者として積極的にやっていきたい,このように考えております。 47 ◯錦織委員 あとは,鹿行広域の関係で聞きたいのですが,あの地域で実際水道を普及させるのは各自治体が主体で行われて,あくまでも県は給水だけをするという話なのでしょうけれども,利用者がふえてくれないと,契約する相手もふえてくれないと,事業としては採算がなかなか,そういう面で鹿島の場合なども話をしますと,大野地区なども入りましたので,普及率がおくれているのです。社会資本を先に投資して,先取りでやらなければいけないものですからなかなか厳しいのです。そういう財政的なこともありますし,県としては,普及率,事情があれば,鹿行広域だけでいいですから,聞かせてもらいたい。 48 ◯知神業務課長 鹿行の普及率ですが,委員のほうでおっしゃられたように,県内でも非常に低いということがございまして,今,県の平均ですと平成18年度の普及率が91.1%ですが,鹿行広域については79.5%ということで,相当まだ開きがあるというような状況でございます。ちなみに,全国ですと97%いっていますので県も低いのですが,さらに鹿行が低いというところでございます。私どものほうとしても,おっしゃっていただきましたように,普及率の向上というのは用水供給事業者としても非常に大事なことと考えてございまして,いろいろイベントがあるのですが,そういうときにはこちらも出かけていきまして,先ほどの「鹿行の水」も含めましてPR活動をさせていただいております。 49 ◯錦織委員 鹿島の中でも大野地区がやっと本管が今通っているような状況で,産業廃棄物だとか砂利採取だとか野放図になっている部分があって,地域の人は井戸水,地下水に対して非常に心配をしているのです。水道を早く普及させて引いてやらないと,地域住民の人が非常に心配を持っているものですから,特にこれは鉾田までずっと伸びていくわけですから,まだまだ先の普及率が悪いようですので,その辺で十分力を入れてやってもらいたいと思っていますので,よろしくお願いをします。 50 ◯細谷委員長 ほかにございますか。  大高委員。 51 ◯大高委員 水道事業のほうで,先ほどの一般質問で,災害対策ということで企業局長にはお答えいただいたのですが,また,関連についてお聞きしたいと思います。  昨年,政府債のほうで,低金利のもので全国的に借りかえを行ったということなのですが,きょうのこの資料2のほう,繰上償還のことが書いてあったのですが,これまでの金利の高いものから低金利のものに借りかえするというのは今年度は行われるのかどうか。まず,その一点,お答え願いたいと思います。 52 ◯知神業務課長 実績で申しますと,委員のおっしゃられるように,平成19年度に新しい制度ができまして,平成19年度から平成21年度の3カ年に限りまして,5%以上の高金利の企業債について借りかえを認める,それは政府債と公庫債という形になるのですが,そういう制度ができました。それを利用しまして,平成19年度の実績で申しますと,工業用水と水道用水を合わせまして76億円,繰上償還をいたしました。それに基づく軽減の効果は約14億円程度ございます。  今後につきましては,全体的に申しますと300億円ぐらい5%以上のものがございましたので,それにつきましては,平成20年度,21年度にかけまして繰上償還をしていきたいと考えてございます。ちなみにその効果は,全体でございますが,約67億円ぐらいの軽減効果が出るのではないかと考えてございます。ただ,長い間の利息の軽減なので,やったからすぐに67億円効果が出るかということではございません。 53 ◯大高委員 公営企業決算書の119ページを見ると,昭和61年からのものでも,ざっと見ると利率が6.15%,5%,6.3%,6.7%というのが随分ございましたので,引き続き借りかえを適正にしていただけるようにとお願いしようと思ったのがその話ですが,そうしますと,資料2の水道事業のほうでいうと,貸借対照表でいうと,いわゆる内部留保で流動資産のほうが今現金で214億円,国庫補助金余剰金のほうでも900億円,他会計のほうが200億円,利益剰余金が530億円と計上されているのですが,当然,借りかえするためには余剰金のほうから繰り入れるような形になると思うのですが,ここ数年見ていますと,金利が高かったものは平成19年度ばかりでなくて,それ以前数年間にわたりましても繰上償還ということでやってきたのですが,もちろんこの内部留保金の中には建設改良積立基金等も入っていると思うのです。それらについては,極端に内部留保金が減っているということはないのですか。単年度では水道事業は黒字を計上していますが,留保金が減っているということはないのでしょうか。 54 ◯知神業務課長 内部留保金は,内容的に申しますと,減価償却費とか余剰金の累計のような形になるわけでございますが,今回,先ほど申し上げましたように,3年間で約300億円近く返済をしていきますが,それは一部借りかえが認められておりますので,その半分は借りかえで対応したい。残りにつきましては,やはり借りかえても新しい利息が発生いたしますので,半額は内部留保金を使わせていただくということで方向づけを今考えておりまして,そのために,内部留保のほうは大幅に減少すると考えております。 55 ◯大高委員 その場合,私,この間,災害についての対応ということで御質問させていただいたときに最初に申し上げたのですが,県南地区等,早期に水道事業が始まったところは当然,老朽化の改修時期に来ている。なおかつ,先だっての私の一般質問で企業局長にお答えいただいたように,災害等の場合,上水道,工業用水道の復旧は受け持ちの方々にやっていただく。あわせてですが,災害復旧の場合は,当然のことながら国の災害復旧費も出るのでしょうが,県費の持ち出しもございます。そうすると,これも内部留保金の中の建設積立金を一部充当するような形になると解釈してよろしいのでしょうか。 56 ◯知神業務課長 例えば県南水道事務所の関係ですが,今,改築事業が行われております。これは平成16年度から平成23年度までで,200億円をかけて改築をするという計画がございます。その場合には,おっしゃられたように,建設改良積立金を積み立てておりますので,その活用はもちろんなのですが,それだけでは資金は大分足りません。そういうものには剰余金の中から積み立てをふやしまして内部留保金を確保いたしまして,それを使っていくというような方向づけもあろうかと思います。 57 ◯飯島施設課長 災害対策ということでございますが,今お話しした改築,施設の更新もそうですが,そのほか,耐震化対策,汚水管渠と施設,そのほかもろもろございますが,それについても,耐震化対策を平成7年の阪神・淡路大震災を契機としまして策定しまして,平成12年度から第1次整備ということで耐震化対策を実施しております。これは,当面急がれる部分ということで,汚水管渠の落橋防止とか管理本館の耐震化,そういうものを含めまして,平成25年度までの計画で今進めております。 58 ◯大高委員 それはわかったのですが,それが費用としては改良の積立金から一部充当されて,足りない部分は企業債など,再度,適宜のものを発行するのでしょうが,だから,今の改修のものも災害で緊急復旧の場合も,一部は内部留保金から支出を行うわけですね。災害復旧となりましても,県の契約書どおり請求後40日以内にお金を払わなくてはいけないと思うので,それも建設改良費,内部留保金から出すと解釈してよろしいのですね。 59 ◯知神業務課長 そういう資金につきましても,おっしゃられたように,内部留保金の中から使わせていただくと考えております。 60 ◯大高委員 それが聞きたかっただけでして,要は,高金利のものがあって,借りかえをする,経営状況をよくしていくということは十分承知しています。ただ,ここ何年間のうちで借りかえをしていくということで,内部留保金が一時的に減った場合に,緊急の場合の改修費あるいは災害復旧費は十分確保いただいた,バランスのよい借りかえを行っていただきたいということをお願い申し上げたいだけでございます。 61 ◯細谷委員長 ほかにございますか。  佐々木委員。
    62 ◯佐々木委員 企業局の方針としまして,安心・安全な水を安定的に供給するという大前提があるわけでありますが,これはもちろんそのとおりでありますが,私は,それにプラス,安価というものをぜひ目指していただきたいということを思っております。できるだけ安く供給してほしいということでございます。安くするためにはたくさん供給する体制というものは必要かと思っております。水道のほうですが,平成18年度,平成19年度の供給の量を見ますと,330トンほど前年よりふえている。これは多分,井戸水を上水道に切りかえてきたというような要因があるのだと思いますが,そのほかに,市町村合併が一段落した現在,合併したから,新しい町になったから県水を使おうという動きはないのでしょうか。 63 ◯知神業務課長 直接,合併でふえたというのはまだ聞いてはいないのですが,ただ,市町村によりましては,施設の老朽化がかなり進んでおりまして,私どものほうの施設も老朽化しているのですが,市町村のほうも老朽化が進んでおりまして,今まで自己水源でやっていたものを県のほうの水道に乗りかえたいというような申し出がありまして,そういうものについては,私のほうも用水拡大の立場からも協力をして進めております。 64 ◯佐々木委員 具体的な話でいきますと,県中央広域水道の関係ですが,県中央は後発,一番新しい施設でありますので,単価が一番高いというようなことがございますが,先ほど,市町村の要請を受けて企業局としては水を供給するのだという話でございますが,県中央広域水道の中で新しく県の水を買いたいという動きはないでしょうか。 65 ◯知神業務課長 今,県中央広域水道につきましては5万5,000トンぐらい供給をしてございますが,年々伸びてはいます。ただ,市町村のほうで,先ほど申しましたように,老朽化施設からの転換とかいうことは,今後の課題ということで,今検討されているのではないかと聞いてございます。 66 ◯佐々木委員 市町村からの要請を待つだけではなくて,ぜひ積極的に県のほうから,企業局のほうから働きかけるべきであろうと私は思っておりますので,よろしくお願いいたします。  それから,工業用水のほうでございますが,県央広域の工業用水,ことしの4月からJ-PARCのほうにも供給が開始されたということでございますが,企業がふえれば供給量もふえてくるというような実態かと思いますが,ただ,問題は,暫定水利権というのがどうしても県央の工業用水にはつきまとう。特に春先の渇水時にはどういう企業も心配をしている状況でございますが,渇水時対策としてどのようにこれから取り組んでいくのか,御説明をお願いいたします。 67 ◯知神業務課長 県央工水につきましては,施設的にまだ幾分余力がございます。それと,沈砂調整池がございまして,そういうところに水をある程度,渇水期にはためこみながら給水を行ったり,渇水になると塩水が上がってきますので,潮見運転というような方法をとりまして,何とかやりくりはしているのですが,ただ,今こういう状況でございますから,本格的な渇水が来たときにどうなるかということについては,私どものほうとしても不安な面はございます。 68 ◯佐々木委員 水がなければ産業にかなり支障を来しますので,ぜひ柔軟な対応でお願いをしたいと思っております。要望です。 69 ◯細谷委員長 ほかに。  井手委員。 70 ◯井手委員 それでは,2点お伺いをいたします。1点目が工水のほうの工業団地からの撤退企業の問題。2点目が湯西川,八ッ場に関して,お伺いをしたいと思っております。  まず,工水のほうをお伺いいたします。なかなか厳しい経済情勢が続いております。そういう状況の中で,茨城は企業立地数,また,新規の工場の立地面積等も全国有数な県であることは存じ上げておりますし,それに安定的に水を供給するために,企業局の皆様が鋭意努力されていることも高く評価をさせていただきたいと思います。ただ,大変流動的な経済情勢の中で,残念ながら撤退をしなくてはいけない企業,また,それがゆえに,企業局として給水を断念せざるを得ないような企業が平成19年度あったのかなかったのか,まず,そこについてお伺いしたいと思います。 71 ◯知神業務課長 平成19年度におきましても,撤退された企業というのは2件あったかと思います。 72 ◯井手委員 普通の住宅の水道であれば,引っ越しますということであれば,役場に電話をして,今月で給水をストップしていただくということで,ねじをしめればそれで終わるとは思うのですが,工水の場合には清算金等も発生しますでしょうし,企業が撤退することになると具体的にはどのような問題が起こるのか,簡単に御説明をいただきたいと思います。 73 ◯知神業務課長 企業が撤退する場合には,当たり前ですが,その水が使われなくなるということでございますので,それはかなり収益上マイナスを発生させまして,強いては,そのままでありますとその分はほかの企業が負担をする形になりますので,そういうことがないように,私どもとしては,なるべくその水をほかの企業に承継していただきたいということで調整を進めさせていただいております。 74 ◯井手委員 もちろん,その御努力は当然でございます。1日何十トン,何百トンと使われる工場が撤退をされる,そのほかのところに使っていただく,これは当たり前でございますが,なかなかそうはいかないのが事実でございまして,現実に一つの工場が撤退した場合には,その何十トン,何百トンという水の使い道がなくなる。来月からそこの弁をしめます,休水します,それで終わるのか,清算金等が発生するのか,また,それが撤退する企業様にとってどういうプラス,マイナス,また,清算金などがきちんと支払われているのか,そういったところを御紹介いただきたい。 75 ◯知神業務課長 先ほど申しましたように,撤退するとその支払い,施設整備を行っておりますので,その起債残額を払っていかなくてはならないわけですが,払うに当たりましては,水の料金という形で徴収しておりますので,それが払われないということになりますので,起債に応じた形,起債額に対する契約水量になるわけですが,それをベースにいたしまして,ある程度清算のほうをお願いをしているということでございます。 76 ◯井手委員 個別の企業の情報はここでお聞きするわけにはいかないと思いますが,例えば,どの程度の額になるものなのですか。1カ月このくらい使っている企業であれば清算金はどのくらいの金額になるとか,例示をしていただかないと禅問答をしているようで話が進まないのです。 77 ◯知神業務課長 ちなみに,料金に換算した場合,事業によってばらつきはございますが,大体7年分ぐらいの料金相当分と,事業によっては減価償却が進んでいてそうならない場合もありますが,目安としては7年分ぐらいの料金を払っていただく形でやっております。 78 ◯井手委員 わかりやすく言えば,きょうでうちの工場を閉鎖しますと企業局へ行くと,これから7年間分の代金を一括して請求しますという請求書がその閉鎖する企業に来るということでよろしいわけですか。 79 ◯知神業務課長 全体への影響がございますので,そういう形でお願いしてございます。ただ,繰り返すようですが,基本的にはそういう負担をしないで,なるべく承継をしていただく形で,私どもとしましても,使われない水を確保するよりは有効に使われる水を確保したいと思っておりますので,そういう努力のほうを重点的にやってございます。 80 ◯井手委員 こういったイレギュラーのケースについての御質問を余り続けることも意味がないとは思いますが,企業にとっても,確かに工水を使うという約束で,それも未来永劫に使うという約束です。20年使えばいい,30年使えばいいという期限付きの交渉ではないです。ただし,一つの企業が未来永劫に例えばどこかの工業団地の中で操業を続けることが果たして可能なのか,不可能なのか。その契約自体のほうが少し無理があるのではないか。これは,今すぐどうのこうのではないです。やはり新しい業態に変える,または水の量も変わってくるだろうし,そういったものを含めれば,工水の契約のあり方自体も少しずつ御研究をいただいて,例えば業績が悪くて撤退する企業は,ぶっちゃけな話,7年間分の工水の利用料金を払えるかとなれば,結果的に裁判が起こったり,また,それを引いて請求をしたり,これは交渉事ですから,そういうことに至るわけです。そうすると,いわゆる計画的な企業局の経営としてもプラスのことではないと思います。そういった意味で,未来永劫に一つの会社が入れば水を使ってくれるだろうというもとの中での原価計算が行われ,それで工水の料金が決まっていくというシステム自体に少し無理があるのではないかというところの御検討を今後いただきたいと思っております。個別の企業がどうのこうのという問題ではございませんので,そこだけは御理解をいただいて,今後,御対応を御検討いただきたいと思います。  続きまして,八ッ場ないしは湯西川に関しての質問に移らせていただきます。  ことしの夏,企業局にとって,熊本の川辺川ダムの計画撤回というのは大きな出来事だったのではないかと推察をさせていただいているところでございます。現実にはできていないダムなり導水施設から暫定の水利権という形で水はもらっておりまして,これは現実に工水,上水の原価に反映をされています。具体的には,例えば霞ヶ浦導水であるとか,八ッ場であるとか,湯西川であるとか,こういったものがそれに当たるかと思うのですが,そこで,これが財務諸表の中でどのようなところに反映をしているのかについて,まず,御質問をさせていただきたいと思います。具体的に八ッ場,湯西川,この負担金というものが,例えば資料2の中の財務諸表の中ではどのような形で反映をされているのか,お伺いをしたいと思います。 81 ◯田山参事兼総務課長 まだ稼働していない湯西川ダムとか八ッ場ダムにつきましては,資料2のほうでございますが,例えば水道でいいますと,5ページをお開き願いたいと思いますが,5ページの貸借対照表の有形固定資産の一番下でございますが,建設仮勘定というのがございます。この中に,ただいま委員がおっしゃいましたダム等の負担金,あるいは,実際に未稼働の施設も含めて,ここに計上されてございます。 82 ◯井手委員 県民の中にも,八ッ場ダムまたは湯西川ダムへの負担についてはさまざまな御意見があるわけでございます。私どももいろいろな方とお話しすると,何千億円,何百億円という負担金がありながらそういう税金が出ているということを聞くのだけれども,ある方は税金から出ているというような錯覚をされている方,あるいは県が直接出しているのではないかということで御理解をされている方がいる。そういった方にとってみれば,ニュース等で報道されている八ッ場ダムなら八ッ場ダムの負担金というのはどういう形で捻出をされてその計画に反映をされているかというのは,明確にお知らせをする責任もあるのかなと思います。これが茨城県の場合,他県の場合もそうかもしれませんが,いわゆる企業局という中で,水の受益者の中の負担として入っているのだということを御理解をいただく県民の方は非常に少ないのではないかという気がするのです。  そこで,今,建設仮勘定の中に入っているという御説明でしたが,具体的に,例えば八ッ場,湯西川の負担金,平成19年度の場合どのくらいになっているのか。  また,累計で,八ッ場が一番大きな話題になっておりますので,累計で八ッ場に関してはどのくらいの負担金が企業局の皆さんの御努力の中で支払われているのか,御説明いただきたいと思います。 83 ◯知神業務課長 八ッ場ダムにつきましては,平成19年度におきまして13億6,300万円,これはダムの建設費ばかりではなくて,もろもろ入ってございます。それと,平成19年度につきましては,湯西川ダムにつきましては2億9,900万円を支払ってございます。 84 ◯井手委員 八ッ場は累計ではどのくらいになりますか。 85 ◯知神業務課長 本体だけの累計でございますが,八ッ場ダムにつきましては,先ほど申し上げましたように,91億円でございます。それから,湯西川ダムにつきましては140億円でございます。 86 ◯井手委員 八ッ場なり湯西川に関しましては,私ども,特に八ッ場に関しましても,この夏に現地の調査をさせていただきました。川辺川と根本的に違うのは,地元の皆様が,自治会また住民の皆様が,ダムの早期完成を望んでいらっしゃるのか,望んでいらっしゃらないのかというのが大きな相違だと理解しております。川辺川は地元の首長さんを初めとして,もういいのではないかという形で反対の態度を示されているようでございますが,逆に八ッ場に関しましては,地元の首長さんや住民の方は,これ以上工事がおくれることについては住民としては耐えられないという悲痛な叫びを伺ってまいりました。そういう意味では,粛々と,八ッ場,湯西川の整備も必要なのかなと感ずるところではございますが,やはり,企業局の皆さんが努力をしながら,なおかつ,それを最終的には県民の皆様に水道料や工業用水の代金として負担をしていただいているのだというこの事実については,しっかり前向きに広報をすべきかと思います。また,私どもも議員の立場で,単に税金の無駄遣いという批判に対しましては,最終的には受益者である県民の皆さんに負担はしていただいているのですが,単なる税金ではないのだということについては,しっかりと皆様にお知らせをしていかなければいけないと思っています。  最後に,これは意地悪な質問でお答えづらいかもしれないけれども,例えば八ッ場に関しましては,上水はどこの上水で負担をしていますか。 87 ◯知神業務課長 八ッ場ダムの水源につきましては,県南の広域水道と県西の広域水道のほうで水源を確保してございます。 88 ◯井手委員 そうしますと,これはなぜ県南と県西なのか,どういうふうに御説明をしますか。川の水に色はついていませんね。水道会計は各水道会計ごとに卸の金額は違うわけです。では,なぜ,それは県南が負担しなければいけないのかと聞かれた場合には,私どもはどのようにお答えすればよろいのでしょうか。 89 ◯知神業務課長 今の八ッ場ダムの水源といたしましては,県南は利根浄水場で取水をしまして,浄水をいたしまして,県南の5市に送っております。それから,湯西川ダムにつきましては水海道浄水場,これは県西になるわけですが,そこで取水をいたしまして,やはり県西の5市に送っているというような状況でございます。 90 ◯井手委員 例えば,平均で取水量の大きさを割っただけですよとか,そういう単純なものなのですか。 91 ◯知神業務課長 まず,計画がございまして,計画の中で必要な水源を,例えば,先ほど言いました県南の利根浄水場でありますと,渡良瀬にも水源を持っていまして,そちらからももらっていますが,それで足りないということで,八ッ場のほうからも水源を確保したという状況だと思います。ちなみに,利根浄水場でありますと,全体で10万トンの浄水能力がありますし,計画があるわけですが,そのうちの約6万トンは八ッ場の水を使って送る計画でございます。実際的には,そのうちの4万トンは既に暫定水利権を得て,それで5市のほうに送っております。 92 ◯井手委員 やっぱりわからないです。なぜ県南がこれだけの金額を負担しなければいけないのか。もちろん水利権の考え方は,一つ一つ積み上げていって結果的にこうなったということなのでしょうけれども,そういったことももう少しわかりやすく説明できるといいなという気がします。今の説明は一応理解するのです。  もう一つ,最後に,これから八ッ場に関しては,基金事業といわれるダム本体やその関連の道路とかJRの移転であるとかそういったものだけではなくて,地元の住民の皆様への生活を保障するためのプラスアルファの事業,ある意味では地元の方々が一番望んでいる事業がこれからスタートするわけでございますが,いわゆる八ッ場の基金事業についても,この企業局の会計の中で御負担をしていくという考え方でよろしいのでしょうか。まだ金額等は決まっていないので,少し先走った御質問で恐縮でございますが,お答えいただきたいと思います。 93 ◯知神業務課長 ダム関連の経費といたしましては,本体事業は直接の負担にかかわるものでございますが,そのほかに,激変対策ということで,水源地域の特別対策事業というのが入りまして,これも法律に基づきますので,これも支出をいたしております。それから,基金事業というのは生活者の対策ということで,全体総額はまだ,委員がお話しになったとおり,決まっていない状況でございますが,各年度,最低限必要なところだけ,まず,全体計画についても調整はしてございますが,まだ決まっていない段階で,とりあえず最小限必要な金額につきまして,関係県で協議をいたしまして決めて負担をしてございます。 94 ◯井手委員 基金事業については各県の調整で決まるといいました。その金額や茨城県の負担額についてはこれから先で,まだ決まっていないのはわかりますが,それについてゴーサインは,私ども県議会の審議,議決の必要がありますか。ないと考えていますか。 95 ◯知神業務課長 法律的なことでいえば,そういう形にはなっていないと思うのですが,ただ,予算を毎年要求していきますので,その中で御審議をいただくという形になるのではないかと今は考えます。 96 ◯井手委員 わかりました。 97 ◯細谷委員長 ほかに。  大内委員。 98 ◯大内委員 中央広域水道,そして,中央工業用水,この2つに視点を置きながら質問していきたいと思います。  まず,先ほど来から答弁を聞いておりますと,県中央広域水道は毎年のように給水がふえていますと言っておりますが,2ページ,審査意見書では若干下がっている,下がっているのは県西と県中央広域水道,水道事業ではこの2件です。ということで,なぜ,この県中央広域が思ったように給水量がふえないどころか減っているのか,伺いたいと思います。 99 ◯知神業務課長 今お話しいただきましたように,平成18年度,平成19年度で比較をいたしますと,若干下がっているという状況がございまして,それは恐らく,年度によってはばらつきがあるので,多少そういう影響があろうかと思うのですが,ただ,ちなみに平成14年度と平成19年度を比較いたしますと,平成14年度は144万トンだったのです。これが平成19年度には156万トンになっていますので,長期的に見れば伸びているのではないかと考えてございます。 100 ◯大内委員 茨城県の場合は,平成12年から平成21年度までの中期経営計画を立てています。これを見ますと,県中央広域水道は毎年4%増加をすると見込んで立てました。そこで,それなら平成19年度の見込みがどうであったかを見ますと,この見込みでは1日平均給水量5万8,000トン,出された実績は4万2,000トン。ですから,この時点で1万6,000トン開きがあるのです。企業局がつくった中期計画の平成19年度だけを見ても日量にして1万6,000トン開きがある。私は,実績から計画は見なければならないという立場でございます。ですから,それは実績が示しております。そこで,これは1日最大24万トンを予想している県中央広域水道です。4万2,000トンの実績を見ますと,計画からすると17.5%しか使われていない。施設整備からするといかがですか。 101 ◯知神業務課長 施設整備から見ますと77%でございます。 102 ◯大内委員 計画水量からすると,実際に使われているのは17.5%。施設整備は7万8,000トン分を整備しています。そこから見ると,この4万2,000トンというのは,施設整備からして約55%なのです。  この中期計画もさることながら,代表監査委員に先ほど説明していただいた審査の意見書の3ページでは,中央広域水道事業については依然として欠損金が生じている,そして,中期計画に基づいて経営の健全化を図られたいということを言っておりますが,依然として非常に中央広域水道は厳しい状況が続いています。そこで,この中期計画にはこのように書いてあるのです。実際の契約承認水量と計画値に乖離が生じている。それが,私が先ほどお話しした,余りにも開きが生じています。つくられてから,給水が始まってから12年たつのが平成19年度の実績です。つくられてから12年。本当にこの事業が24万トン計画をそのまま続けるのか,現在の7万8,000トン分でも5割ちょっと。これをどこで協議をするのでしょうか,伺います。これは計画の問題ですから,企業局長,どんなふうにこれをとらまえて,今後計画を見直すのでしょうか,伺いたいと思います。 103 ◯渡邊企業局長 すべて計画をつくって動いているのですが,実態と計画が乖離する部分は何の事業でも当然あると思うのですが,確かに水道事業,人口も右肩上がりの計画だった部分はあると思うのですが,今,各市町村に聞き取りをやっていまして,実際に今後の水需要はどうなのだということをやっていまして,プラスアルファの水がふえていくという考え方は頭打ちだと思うのですが,市町村が独自にやっていた水道を,この前の答弁にもあったと思うのですが,老朽化だからこちらに切りかえるとか,総合的にもう一度考え直して,少し練り直さなければいけないと私も思っています。ですから,少し時間をいただいて,今,市町村と保健福祉部のほうでも協議に入っていますので,このままいけるとは思っておりませんで,多少調整していかなければいけないのではないかと思っています。私もここへ来て感じておりますので,いろいろやらせてもらいます。もし余ってしまったときどうするとか,施設はお金を入れてつくっている部分もありますから,そこら辺をどういうふうに埋めていくとか,私も真剣にやらなければならない仕事だと思っておりますので,よろしくお願いいたします。 104 ◯大内委員 私が住んでいる水戸市も含めて,これから県の水をどれだけ買わなければならないのか,真剣な話し合いをしております。  実は,私ども日本共産党のそれぞれの地方議員が,6月の定例議会で,この水問題,中央広域水道の仕事をしている各市町村の議会で一斉に取り上げました。どういう回答かといいますと,例えば茨城町,既に必要な水は地下水を水源として井戸水くみ上げポンプをすべて整備した,これが実情です。そして,水戸市の場合は,歴史が長く,那珂川の表流水を積極的に活用して,独自に,余り使わないときでもため込もうというのが楮川ダム,そこには人口27万人以上の水を確保して,1カ月以上那珂川から給水できなくても水は十分にあるというのが水戸市の状況です。ですから,水戸市は県から買いなさいと言われて,年間1億4,000万円負担をしています。しかし,それは,合併した内原を地下水を切りかえさせるとか,旧常澄も切りかえさせる,こういうやり方で,水戸市の水道は現在でも十分やっていけるのに県と約束せざるを得なかった。市町村からの申し出があったからと県が言っているので,この点については,県との協力関係もあるという現状でございます。大洗町,そしてひたちなか市,東海村,東海村は一部,原研の独自のものを切りかえたいというときに迷ったそうです。東海村独自でやるのか,県の水を買うのかということで,県の水道を買おうかという結論になったということでございます。  何を言いたいかといいますと,この県北地域,中央広域水道事業の各市町村は,既に独自の水源を確保して水道事業を行ってきた。そこに,霞ヶ浦導水事業という新たな水源対策が始まって,そこからこの事業が始まっている。ここが,ほかの県南,県西との違いなのです。県中央の広域水道の歴史的に見ると,十分やっていけた水を水源を変えなければならない,これが私どもの山中議員が昨日の予算特別委員会で取り上げた中身でございます。私もそれは非常に重要視しているのです。といいますのは,この関係市町村は,全部合わせると1日32万トン使っているのです。そのうちの約3分の2は那珂川から直接,表流水として既得水利権,国土交通省は,昔からのはただで使いなさい,これからのは莫大な建設予算を使ってダムを建設したりしてお金を払って使いなさい,これが暫定水利権,そして新たな水利権,こういうやり方をとっているのです。ですから,那珂川の場合は,正直言って,水戸などは安い料金がずっと続いてきたというのは,その権利を国土交通省から認可していただいているということで成り立っていた事業でございます。  ですから,私は,この財政難の折,国も県も市町村も財政危機だといっていろいろな形で補助金,福祉の予算を削る。それならば,新たな水源は新たな負担を呼ぶのですから,既得水利権で賄える水道事業を県中央の場合は保障すべきではないか。しかし,残念ながら,7万8,000トンを供給する施設はつくってしまいました。それはこれから予想される東海村とか若干の企業の進出を含めて有効に,工業用水も中央水道も都市用水ということでは一緒ですから,先ほど,色はついていない,当然です,川に色がついていない,水に色がついていない,そうなのです。ですから,これ以上の建設計画はもう進めるべきではないというのが,私どもずっと一貫して主張していることでございます。今,その理由を述べさせていただきました。  企業局長は,保健福祉部が各関係自治体と話し合いをしている,この計画をつくるのは保健福祉部なのです。そこで,保健福祉部が決めた計画に沿って企業局は施設整備をして供給事業をやる,ある意味で企業局は受け身になってしまうのです。私は,受け身になるべきではないという意見です。実態を一番知っているのは企業局なのです。要らないのにどうして買うのですか。貴重な地下水,一番おいしい水は地下水ですから,これを取らなければならないのでしょうかと,市町村の担当は皆さん悩んでいるのです。ですから,その悩みを聞くのも含めて,県の保健福祉部の整備計画をつくるに当たって,企業局も積極的にかかわるべきだというのが一つの意見でございます。  そして,実態からすると,これ以上の施設建設は難しいということをしっかり意見を言っていただきたいということで,これは要望しておきます。  そこで,那珂川には工業用水の水道事業が2つあるのです。那珂川工業用水と県央広域工業用水。先ほど,渇水時期には企業は心配していますと言いましたが,この5年間,渇水と言われる渇水はありませんでした。ですから,取水制限もほとんどしていない。気候状況が変わっているのです。そこで,県央広域工業用水と那珂川工業用水,この一日当たり使っている水をお尋ねします。 105 ◯知神業務課長 契約水量ベースで申し上げますと,県央工水の場合は,この4月から給水が拡大をいたしまして,約3万4,000トンを契約してございます。それから,那珂川工業用水道につきましては7万4,000トンを契約してございます。 106 ◯大内委員 合わせても10万ちょっとなのです。そこで,これは私が直接,常陸河川工事事務所に那珂川の表流水,工業用水はどのぐらいかということを調べました。そうしましたら,何と,工業用水だけで15万トン確保しているのです。那珂川の表流水,既得工業用水は15万トン。ですから,今の那珂川工業用水,県中央工業用水,合わせても,十分,この15万トン以内でやっていけるのではないか。実績と今後の計画を見ても,まだ,実績からして実際には去年までは10万トンに満たないということですので,これも,これから県央広域工業用水,計画どおりに施設整備を行うのか,それとも,もう一度見直しをするのか,この点でも企業局長に伺います。 107 ◯渡邊企業局長 私も,どちらかというと受け身で,できた計画を整備していくというイメージがあったのですが,そうではなくて,お金を出しているので,そこはみんなで,保健福祉部が主体ですが,私どももきっちりと,実際に水戸市とかひたちなか市とか一緒に行ったりして協議していますので,そこは一緒にやらせてもらいます。  いろいろ,今後考えていかなければいけない問題ですが,例えば那珂川に頼って,渇水が今までなかったとか,私どもの考えというのは,確率論ではなくて,あってはいけないので,渇水のときに何日間か断水になったら,企業だったら1分でも2分でもとまったら大損害するので,安全を求めれば求めるほど,それは私ども行政の立場だと思いますし,安定した水供給をするという意味では,安全であればあるほどいいわけですから,多少お金がかかってもそういう方向でやっていきたいと思いますが,むだなことは余りやってもしょうがないので,そこのところは勉強して対応していきたいと思います。 108 ◯大内委員 私も,水戸市の楮川ダムの建設のときにちょうど水戸市の議員をしておりましたので,十分に審議をしました。そして,水の流れ,降水量を年間で見るのか,短期間で見るのかということで,年間で見ると相当流されていく水があり,そういうことで有効に使おうというのがあのダム計画でございました。全国で初めて内陸型のため込みダムという,全国でああいうやり方は初めてで,水道事業管理者が誇っておりましたが,こういうやり方もあるのだということを私は実感しました。ですから,今既に中央広域も県央工業用水も施設は一定程度つくってしまっていますから,これを壊せとは言いません。これを有効に使って,今後の拡充策については,やはりきちんとしたとらえ方で見直しをすべきだという私の意見でございます。  ちなみに,ダムといってもいろいろあって,八ッ場ダムの場合は県議会の議決が必要です。霞ヶ浦導水の場合には,県議会の議決も何も要りません。そして,一番問題なのは,国土交通省がすべて水利権を決めているという問題でございます。本来なら茨城県としてきちんとものを言わないと,国土交通省が勝手に水利権を決めて負担を押しつけて,それに基づいた水道事業計画,そして企業局の事業というふうに流れがあるわけです。もとにきちんとものを言わなければならない時代が来ているということを申し上げまして,この件については終わります。 109 ◯細谷委員長 ほかに。  質疑がないようですので,付託案件中企業局の水道事業会計,工業用水道事業会計及び地域振興事業会計の質疑は終了いたします。  暫時休憩いたします。  再開は14時15分といたします。                  午後2時10分休憩      ───────────────────────────────                  午後2時17分開議 110 ◯細谷委員長 休憩前に引き続き,委員会を再開いたします。  続いて,病院事業会計について質疑を行います。  先ほどの説明で,補足するようなことはございませんか。  ないようですので,直ちに質疑に入ります。  それでは,質疑をお願いいたします。  今委員。 111 ◯今委員 古田病院事業管理者にお尋ねします。  資料1の5ページ,6ページに,病院事業合計のデータがありまして,私も管理者と一緒に,2年前ですか,県の出資団体の委員会で一緒に審議をさせていただきました。そのときに,古田さんの決意のほどをお聞きしまして,4年のうちに立て直すというお話をいただきました。そして,現在,あれから2年半,あと1年半という4年間の期間でありますが,5ページ,6ページを見ますと,収入,支出,純損益,平成18年度,平成19年度のデータがありますが,収入も減って,支出も減って,そして純損失がふえているというデータがございます。さらに,6ページには,一般会計からの繰入金が多いときで62億円とかあったのですが,あの審議のときには54億円という話がございまして,平成18年度が46.8億円,大体47億円,そして平成19年度が44億円ということで,多少は減っておりますが,先ほども監査委員のほうの意見にもありましたが,政策医療をしっかりやってほしいという話もありまして,そっちのほうは多分いい方向に向かっているのかなという思いはあります。私も2年前の委員会のときに,政策医療をしっかりしないと単なる地域の病院になってしまうという話をさせていただきました。私は県北でありますが,日立のほうでは,県立病院の存在すら知らない方がたくさんおりまして,何やっているのというのが,まさに県北の話もそうです。それから,神栖とか向こうの委員の方の話も聞いたのですが,そんなの知らないという話がたくさんございました。  そういう中でありまして,2年半ですが,平成18年度,平成19年度のデータを見まして,4年たって民営化という話も視野にあったはずですが,この2年半たって,古田病院事業管理者の今までの経過と1年半後の見通し,そして,私どもとしても県立病院であってほしいのです,政策医療をしっかりやってもらって,そこら辺をしっかりやってほしいのですが,あと1年半後の見通しもあわせて説明いただければと思います。 112 ◯古田病院事業管理者 委員が今言われた,私が改革に取り組んだ段階で申し上げた気持ちは一向に変わりません。と同時に,私なりには,それに対する説明責任とともに結果責任も果たしてまいりたいといまだ思っております。ただ,きのうの黒部委員のときにも私,申し上げたと思いますが,少なくとも決算の結果,私が申した改革2年目のデータでございまして,改革実行1年目のデータでございます。そういう意味で,決して甘えるわけではございませんが,まだ改革途上の段階でございますが,委員が言われたような,これから,そういう状況からどういうゴールに向かうか,私なりに受けとめさせていただきますと,きのうも申し上げたことにつながりますが,フレームワークといいますか,委員もおっしゃるように,まずは県民の皆さんに少なくとも存在が認められるところまでいかなければならないということで,政策医療をとにかく背負えるというか,対応できるものはすべて対応しようという気持ちで,今,新しい執行部では取り組んでいる最中でございます。ただ,もちろん,今の段階で,はっきり申して,明らかな成果は出ていないと言われてもそれきりだと思います。そういう政策医療が担えるというポテンシャルは,私自身非常に強く感じております。そして,それは3病院に共通して私は感じております。と同時に,3病院に感じていることは,新芽は出てきているという感じもいたします。抽象的で恐縮ですが,具体的に申せば,やる気という,なかなか芽が生えないものも出てきておりますし,同時に,組織体としての合理性,効率性が少しずつ整いつつあると思っております。  そういう中で申し上げますと,これからやるべきことは,より細かい配慮と,一朝にしてならないものを1年半の間に目指していきたいと思っております。富士山でたとえるのもおかしいですが,私たち,まだ登れるかどうかわかりませんが,五,六合目ぐらいまで来たのかなと思います。となると,これから先はかなり勾配も状況もきつい,そういう流れの中でどれだけ政策医療が担えるかということは,今申し上げた新芽といいますか,まさに取り組む姿勢が組織の中に出てくるかどうかということが非常に大きいと思います。担える能力そのものはあると信じておりますが,それを引っ張り出すのは私の責任でございまして,それについては,もう少しお時間をいただきたいということと,それから,きのうも申し上げましたように,まだ部分的に必要としているスタッフが十分に整っておりません。それに対しては,何としてもあと1年余の間にそれをしっかり充足したいという気持ちでやっておりますので,お答えになったかどうかわかりませんが,私は,県立中央病院がまず認知されること,そしてまた,政策医療がしっかり担えること,そして,その結果として,最終的には議員の皆様の,そして県民の皆様の評価が得られる方向にいけると,私は今,信じております。 113 ◯今委員 古田さんが一生懸命やられているという話も,私もよくわかっておりますし,公立病院ですから,収入を多くしろということを言うつもりもございません。ただ,一般会計からの投入が,こういう財政が逼迫するときには余り投入しないほうがいいのではないかという思いもあります。そういう思いがありまして,今,データが1年目という話があったのですが,実際問題,あと残りは1年半なのです。1年半しかないという見方をすると,かなり厳しいのではないかという思いもしているのですが,その4年という期間をいつの時点で,どのようなことが,例えば数値的とか,やる気というのはアナログな世界ですから,例えば数値がこういうふうになったら継続するとか,県立のままでいくとか,こうなってしまったら民間に任せるとか,そういうある程度具体的な数値的なものはあるのですか。 114 ◯古田病院事業管理者 それは,私,既に申し上げたことがあると思いますが,基本的に赤字体質,私がお引き受けした段階では構造的な赤字体質というものがあった,それは当然のこと,クリアしなければいけないと思います。同時に,いわゆる単年度収支,プライマリーバランスというものは,この4年終了の時点で,きっちりというわけではございませんが,伸びを踏まえて,そこのところまでは何としても持っていきたいと,数値的な目標はそう思っています。ただ,先ほどの繰り返しになりますが,そこまで持っていくには,職員の意識改革といいますか,意識の持ち方が非常に大事なのです。そういう意味で,私は,委員の言われるように,正直申して,自問自答といいますか,絶対できると委員に向かって申し上げられませんが,私自身がしっかりと先頭に立ってやらない限り,その士気,意識改革は進みませんので,私としては最後までやり遂げたいと思っています。  数字的には単年度プライマリーバランス,そこで議論が,先ほど言いましたように,7ページに決算試算表をお出ししましたが,この問題は,今後,知事以下,そして議員の皆様に御相談しながら解決しなければいけないと思っていますが,私も改めて読んでみたのですが,地方公営企業法の第3条,それから第5条の第2項とかそういったところには,やはり発生主義といいますか,退職金が引当金が積み上げてないまま,それが結果的には,今,医療保険制度でやっている病院の収入というのは診療に還元していくしか余裕がないわけですので,その辺の負担が内部留保金というところにストレートにかかってきているということで,そういう意味での今のままでは,正直言って,それは議員の皆様の御判断ですが,存続するはずがないと思っております。 115 ◯今委員 プライマリーバランスがゼロという話が今ありましたが,あと,政策医療をやられていて,今,一般会計から投入されている平成19年度で44億円ですか,これに関しては何かお考えはありますか。 116 ◯古田病院事業管理者 それに関しましても,今現在,1カ月ほど前からプロの病院監査に強い方に御相談して,長期的な数字のバランスを検討中でございますが,やはり公的医療,政策医療をやる上では,当然のことですが,個々人のユーザーである県民の皆様の医療費の中から政策医療費の部分が引っ張り出せることは今の状況では無理でございます。そういうような状況を考えますと,では,適正といいますかバランスの問題ですが,病院が例えば100億円稼いだとすれば,それに対して政策医療費が,もちろん政策医療の内容,それらの評価が入った上ですが,概念的に申しますと10%なのか15%なのかというような試算は今しているところでございます。それは,それぞれの病院が違います。当然ですが,精神科の病院の場合にはその比率は非常に高うございます。これは医療の一つの性質的な問題だと思います。そんなことで,先ほど申しましたように,改革前には人件費が145%あったものが120数%というような形で,そういう数字は整理されてきていると思いますので,あと,44億円がどこまで下げられるのか。私は,それ以下に下がることは下がると思います。ただ,どこまで下がるかということは,今検討中です。 117 ◯今委員 あと1年半,本当に大変な思いをされるのではないかと思いますが,いろいろな問題,先ほどもありましたが,お医者さんの話とか未払いの話とかたくさん課題はあると思うのですが,ぜひ,プライマリーバランスゼロの話と繰入金がどの程度あったらみんなが納得してくれるかというようなことも加味していただいて,余り地方の病院にならないように,政策医療をしっかりやっていただいて,茨城県民は中央病院に行けば何でも大体治るのだというような,そういう方向に持っていっていただきたいと思います。 118 ◯細谷委員長 ほかにございますか。  大内委員。 119 ◯大内委員 決算資料の218ページに,職員に関する事項ということで,年度末現在の人数が出ております。この人数は,必要とする医師,看護師,それとの関係で充足しているのかどうか,それぞれ病院ごとにお示しいただきたいと思います。 120 ◯古田病院事業管理者 委員の御質問は,各病院のそれぞれの定員といいますか組織定数と現員というものの関係だろうと思いますが,中央病院におきましては,レジデントという研修医を全部含めます当年度の中央病院の医師定数は96名で,いわゆる勤務している数は66名だと思います。そして,その中で,今の医師数は,たしかお引き受けしたときには57名ぐらいまで下がっていたと思いますが,今,65名になっております。来春までには少なくとも定数のところまでいくのではないか。ただ,どなたかが亡くなったり病気になれば別でございますが,そういうことが中央病院の医師です。  看護師定数は,勤務している者として335名でございますが,正確には,今,毎月1日に採用しておりますので,344名おりますが,その中で,産休,育休が41名ございます。それに加えまして,臨時職員という形の採用が23名ございます。そして,療休の8名を引きますと,看護師に関しては実働数は合計で318名でございます。  友部病院に関しまして,医師数は15名となっておりますが,この4月に顧問をやっていただきました前院長が引退されて1名減り,それから,1名は大学のほうから他に異動し,1名は7月に退職願が出て受理しましたので,3名減っております。したがいまして,12名という非常に厳しい状況で今やっております。  それから,こども病院に関しましては,30名の定員のところ27名ということで今やっております。その数は年度内に少しプラスになるだろうと,今そういう動きで努力しております。 121 ◯大内委員 いずれも,中央病院,友部病院,こども病院も必要とする定数に比べるとまだ不足している。病院経営のかなめは医師の確保策だと私は思います。そういう点で関係者に聞きますと,病院事業管理者の熱意が伝わって,少しずつ魅力のある病院になってきはじめた,そういう中で医師の確保もできるのではないだろうかという声でございました。一番,県民にとって,県立病院として要請されていた救急医療,これをどの病院でも,いろいろ条件はあっても行ったというのが,私は大きな県民に対する役割を果たしているのではないかと,この点では評価をいたします。  しかし,体制が不十分なために,非常に過酷な労働になっているということもお聞きしました。とりわけ,こども病院の場合は,今まですべて予約制の診療体制だったけれども,救急だけは引き受けたということで,お伺いしましたら,1カ月6日から8日,当直を引き受けざるを得ない。当直というのは次の日も正常勤務,前の日も普通の勤務ということで,1カ月の約3分の1が当直というのはこたえ切れないということでやめていったお医者さんもいると聞きました。報告にも書いてあります。熱心であればあるほど,自分の体も酷使をする,それでやめていかざるを得ないという事情は,大変もったいない話だと思います。そういう点で,この医師の確保には全力をあげていただきたいということで要望を申し上げておきます。
     そこで,患者の立場から見て,一つ,今回提起したいのが相談業務でございます。これは,直接,診療報酬にもなかなかつながらない。しかし,私は非常にこの活動が重要ではないかと思いましたのが,決算資料の241ページです。ここにケースワークの状況というのが出ているのです。どんな相談をケースワーカーが受けたのかということで,中央病院で約4,000件,なんと友部病院では1万2,000件以上ということで,非常にこの仕事が,県立だからこそこういうところにきちんとした人を配置して相談に乗るというのが,ある意味では医療と福祉,そして生活支援,そういう県の大事な役割がここに凝縮されているのではないかと思いました。  そこで,中央病院,友部病院,ケースワーカーは何人配置されているのでしょうか。そして,今までの配置状況に比べてどのような経過をたどってきたのか,伺いたいと思います。 122 ◯古田病院事業管理者 先ほどの委員の要望に一言だけ,決して私の力で人が来ているのではないので,3病院長が非常に頑張ってやってくれているということで,きのうもレジデントが2人,私のところに来年の就職ということで来ましたという話を聞いて,非常にうれしく感じております。努力はするつもりでございますが,もう少し見ていただきたいと思います。  委員の御質問,この仕事が社会的に非常に重要であるということ,私もまったく同感でございますし,今,医療と介護福祉が行政的にはいろいろな意味で仕切りができておりますが,これは本来,人間のいわゆる健康管理,社会的なアクティビティーという点では同じだろうと思っております。  まず,医療相談のことに関しましては,これは当然,委員御指摘のように,子供さん,そして病人を持つ家族から,がんも含めて多様な相談がふえてきております。そういうような多様なニード,そして専門性が広がってきたということで,医療相談員の数を過去5年間で比べてみますと,平成15年度から平成17年度,つまり改革前は2人ずつでございました。それが平成18年度,1年目と2年目で5人,6人ということで,現在は6名体制でやっております。  友部病院と中央病院のケースワーカーの数について,その中身を申し上げますと,友部病院に関しましては,精神保健福祉士というスペシャルな方が6名。それも平成15年度は2人であり,平成16年度,平成17年度で4名,5名とふえてきておりますが,それが平成18年度,平成19年度で6名,6名という形で,現在6名になっております。 123 ◯大内委員 友部病院でケースワーカーが6名,そして,中央病院で3名。この中央病院の3名は正職員なのでしょうか。友部病院も含めて,どういう職員の働き方になっているのか伺います。 124 ◯田村経営管理課企画室長 中央病院につきましては,室長1名が常勤の職員で,あとは全部非常勤でございます。 125 ◯大内委員 先ほど,管理者も非常に重要な役割だということでしたので,中央病院もやはり正職員化,こういうところに独自の政策的な位置づけが必要ではないかということで申し上げておきたいと思います。友部病院は,非常にこのために相談がふえた,そして,専門家の配置をしているという点で,私は,今後の充実を望みたいと思います。  そこで,友部病院ですが,1,300万円調査費をつけて,いよいよ改築に乗り出すということですが,今後のスケジュール,取り組み状況について伺いたいと思います。 126 ◯古田病院事業管理者 工程表は繰り返し申し上げられませんが,現在,基本設計そのものは最終的な調整段階に入りまして,先週段階で建築の専門家とともに最終微調整をいたしました。それに関しましては,要するに患者さんの療養環境から見れば,新しく外にできる景観,一言でいえば通路とか壁とかそういうようなものとの関係で,もう少し患者さんのために角度を変えたらいいのではないかとか,明かりの取り入れ方を少し変えたらいいのではないか,それから,通路の幅をもっと広げたらいいのではないかとか,そういうような議論がなされました。今度の10月の最初の段階でもう一度,事実上は最終の基本設計の詰めの会合がなされるということでございまして,それを知事に報告した上で,その次の作業へいく予定になっております。 127 ◯大内委員 平成19年度基本設計,平成20年度実施設計,そして平成21年度,平成22年度が建設,平成23年度開設ということでよろしいのでしょうか。  そのことを確認して,さて,新しく全面的につくるということは,これまでの議論のように,政策的な医療と,民間にできない,県立としての特質をどのような形で検討し,盛り込んでいくのか,特徴的なものを伺いたいと思います。 128 ◯古田病院事業管理者 委員が当然ご存じのとおり,我々,四つ,常々述べております精神科の政策医療というものを一つ一つ実行できやすい形をデザインの中に入れておりますが,それに加えまして,昨年の秋御承認いただきました医療観察法の病棟も一緒にデザインが進んでおります。そういうような形の中で,きのうも少し申し上げましたが,私としましては,できる段階では私はおりませんが,精神科医療という友部の病院の中でやっていることに限ることなく,もう少し精神科の患者さんの持っている固有な特徴といいますか,早めの段階で相談に乗る,そして,治療なり,例えば薬物解毒作用といったものも,一度寛解といいますか,よくなるわけですが,またもとに戻ることもあるわけで,言うなれば通院というか,入院を繰り返すような方に対してどういうふうに対応していったらいいかとか,そういうすそ野部分も検討しながらやっていくべきだろうと私は思っております。 129 ◯大内委員 私,この精神医療の専門家の方に意見を伺いました。今の茨城県が県立友部病院の新築に当たって,精神科の救急医療,そして児童思春期医療,薬物中毒医療,身体合併症医療,これは引き継いで特質的なものだ。新たに,医療観察法による精神科医療ということで,国がやっていたものを地方自治体病院でもできるということで,全国でもまだやっているところが少ない,今度受け入れる方向だと聞きました。その点では非常に意欲的かと思ったのですが,一つ,ぜひ検討していただきたい,それは,うつ病対策でございます。昨年,警察庁が発表した自殺者3万3,000人,そのうち,うつ病が原因だというのが6,000人,第1位でございました。そして,このうつ病対策については,平成19年6月8日,自殺総合対策大綱閣議決定をいたしました。その中でも,うつ病の早期発見,早期治療,そして,そのための医療相談体制など,うつ病対策についてもっと力を入れなければならないということが明記されております。この新しい病院構想の中に,私はぜひ,うつ病対策についてきちんとした病棟,そのための診療体制を検討すべきではないかということでございます。いかが検討をされるのか,伺いたいと思います。 130 ◯古田病院事業管理者 委員がおっしゃるうつ病ということは,実は,今新しく来てもらった土井先生は,そちらのほうのプロでございます。彼の場合,後輩を自慢して恐縮ですが,日本でも有数の睡眠時無呼吸症候群とか痛みの治療とかそういったこともかなり専門家であります。そういうような彼とも話をしているのですが,委員がおっしゃる社会的な需要としては,うつ病対策は非常に重要でございます。ただ,これは,医者の目から見ますと,いわゆる一般内科,神経内科,そういったものとあわせてやるということで,仮にそういう患者さんを,どんなに新しくきれいな病院ができたとしても,果たして精神科の中の病棟に置くというのはいかがかという感じは率直にいたします。ただ,現実には,それ以外に総合診療というところに新病院長は力を入れる,その中には,当然のことですが,そういう患者さんのカウンセリング,相談が入ります。と同時に,アルツハイマーに対しても積極的に取り組んでいかなければいけないと思っております。ただ,これは,先ほど申しましたように,中央病院としっかり組んでやるということで,それは診療体制の一種の統合化ということとつながるのではないかと思って,お答えになったかどうかわかりませんが,そういうふうに考えております。 131 ◯大内委員 お答えについてはよくわかりました。新しい病院の中では,ぜひ,今の時代に要請されている,そして,まだ研究が十分に進んでいないうつ病対策でございます。専門家に聞きますと,ちょっとゆっくり静かにお休みくださいと,この受けとめる病院のシステムと診療体制が日本の中にはあるようで,ない。ですから,友部病院の中では,ぜひ,そのような受けとめて,そして,それぞれの地域で仕事をしているお医者さんとの連携で,先進的にこの点では取り組む方向を持っていったらいいのではないかと私は思います。かつて東洋一と言われた開放型の友部病院が出発でございました。新しく組織体制も含めてやる気のある先生方も入っていると聞いております。そういう中でのこのような取り組みは,うつ病対策というのは,わかっているようでなかなか確立されていないということでございますので,ぜひ検討に加えていただきたいと強く要望しておきます。  最後になります。こども病院です。こども病院も救急医療などをやって,時代の要請にあった仕事をしておりますが,ここはやはり,周産期医療,新生児の治療,そして心臓,こういういわゆる重症の子供たちを受け入れる病院として県内で唯一だと私は受けとめております。そういう中で,決算の報告書を見ますと,平成19年度成育在宅支援室を増設しましたということですが,この効果について,また,取り組みについて,伺いたいと思います。 132 ◯古田病院事業管理者 この成育在宅支援というのは,私自身も非常に関心と,できる限り実現をするように進めてきたわけでございますが,それは,委員御指摘のように,非常に社会的な需要といいますか,必要性が高まっているということは申すまでもありません。その中で,かなり広い相談といいますか,まずは乳児,育児という問題から学童前の問題,それから小学生,中学生までというところの非常にレパートリーが広くなっているということで,我々のところは,これは大変自慢すべきことなのですが,まだ日本には10人以内だと思いますが,チャイルドライフスペシャリストという,日本では資格を得られない,そういう方を1人確保しております。そういう方が,窓口作業というのがややもすれば機械的な交通整理になりがちですが,まさに親身になって,こういうことはこうしたほうがいいし,これはこういう配慮が足りないという,まさに実質的なカウンセリングを始めている。これは何より貢献度が高いと思っております。そういう方を中心に,言うまでもなく,患者さんの,極端に言えばお金の問題から育児の問題,全部を賄っています関係で,まだまだ充実すべきことが多いのではないかと思っております。 133 ◯大内委員 全国の中でも注目されているチャイルドライフスペシャリストの配置,ソーシャルケースワーカー,保育士,臨床心理士,看護師長まで配置をして,子供たちの生まれたときから社会に出ていくまでのサポート体制をつくろうという取り組みは,非常に注目をされると思います。とても明るい雰囲気で,これが病院かと思うような,保育所に来たのかなと思うぐらいの場所でございました。そういう点で,これも改革の一つというふうに病院長はおっしゃっておりました。いい改革だと思います。  そこで,小児科医全国47番目の茨城県です。せめて,こども病院を充実することが,このおくれを少しでも引き上げる,県民のための医療の提供ということになるのではないかと思います。しかし,残念ながら,115床という,ある意味では一番今,医療で悩んでいるのがこの100床前後です。しかし,ここは高度医療をやっておりますので,経営は何とか,心臓とかそういう手術もしていますので診療報酬は入ってきておりますが,100床は中途半端だと,私もこの推移を見て,こども病院のあり方を見て,もうちょっと,本当に子供たちの総合病院にならないだろうかということを感じております。脳外科,整形外科,外科の充実をしていきたい。そして,ここに行ったら子供の総合診療が眼科も耳鼻科も受けられるような,子供を迎えられる病院にしたいというのが関係者の願いではないでしょうか。ですから,私は,当面のこのいい政策と同時に,ぜひ,こども病院については,子ども福祉医療センターなどとの今後の関係もあるでしょう。しかし,将来構想は10年先を見て,今持たないとおくれてしまいます。そういう点で,ぜひ,役割にふさわしい将来構想を打ち立てていただきたいということでございます。事業管理者も3つの病院を抱えて大変だと思いますが,ぜひ,夢のある方向で検討していただきたいということで,最後にお答えいただきたいと思います。 134 ◯古田病院事業管理者 委員の言葉はしっかり私も受けとめております。そして,今おっしゃった中で,小児病院の一つ大きな欠けている部分は脳神経外科,神経小児の部分だと思いますが,それは,今交渉中ですが,来年度中に実現する方向で動いております。院長共に動いております。それから,委員が整形外科,外科とおっしゃいましたが,ご存じのように,泌尿器科の医長がこの夏前に来てくれましたし,それから,今,副院長の連先生は,小児外科では順天堂の駿河先生という非常に有名な先生の教え子であり,彼が来てくれている関係で,かなり厚みといいますか,バックアップ体制はできてきております。  最後に,115のベッドは中途半端というのは委員がおっしゃるとおりで,私自身も思っております。ただ,建物がそこにある以上,それをどれぐらいまで広げるかという議論は何度もしました。でも,御承知のように,成育在宅支援室をつくるにしてもわきにつくったという感じで,やはり将来的には,委員がおっしゃるように,もう少しキャパシティーを広げた病院,そして,また,精神科,一般診療をやっている中央病院との診療の統合化も考えないといけないと私は思っておりますので,委員の励ましを頭に入れて,またこれから頑張りたいと思います。 135 ◯細谷委員長 ほかにございますか。  井手委員。 136 ◯井手委員 私のほうから,短く3点,お伺いをしたいと思います。  まず,御担当の方で結構でございます,未収金対策につきまして,平成20年3月31日現在で1億6,374万円という数字が出ております。これについての対策を具体的にお伺いします。 137 ◯古本経営管理課長 未収金につきましては,年々増加している傾向でございまして,私どもといたしましても,督促の発行,さらには電話による督促という形を充実しております。さらには,こども病院につきましては,年度当初から臨戸訪問をしておりまして,県立中央病院につきましては,本来であれば既にやっていかなければいけない時期でございますが,いろいろ内部の改革等がございまして,この9月に入りまして臨戸訪問を開始したところでございます。 138 ◯井手委員 これに関しましては,病院のドクター,ナースの方々,一生懸命経営の改革のために努力をされているわけでございますので,事務方の方もぜひ,席を温めることなく,全力を挙げての未収金対策徹底をお願いしたいと思います。  また,未収金対策とも関連をすると思います。国は,高額療養費の直接支払いの制度等も今設けておりますが,例えば中央病院等で,事前に社会保険事務所等に手続が必要なわけでございますが,その手続を怠ったがために退院時に高額療養費分でなく全額を払わなくてはいけないということで,大変御苦労されている患者さんもいると聞いております。高額療養費の病院への直接の支払い制度についての広報であるとか,また,ソーシャルワーカー等の指導等は徹底をされているのかどうか,お伺いをしたいと思います。 139 ◯古本経営管理課長 今の御指摘の件につきましては,非常に金額の多さ,さらにはシステムの仕組み,そういったものが非常に難しいので,そういった内容につきましては,患者様,さらにその御家族の皆様方に対して,どういったやり方があるのかといったことにつきましては相談に乗る体制づくりをしているところでございます。例えば,入院するときの入院案内の中でも的確に指導させていただけるようにしているところでございます。 140 ◯井手委員 現実はなかなかできていないようにお伺いをします。高額療養費の直接払い制度ができたということは割合皆さんご存じですが,何も手続をしなくても退院時に自己負担分だけ払えばいいと思っていらっしゃる方,勘違いされている方がたくさんいる。また,手続にある程度時間がかかりますので,間に合わないという方のお話を聞いております。そういった意味では,今の御答弁のとおり,しっかりとしたインフォメーションが必要になるのかと思っておりますので,御要望させていただきたいと思います。  次に,先ほども管理者も何回も触れていらっしゃいましたが,退職引当金に関する基本的なお考え方を明確にさせていただきたいと思います。退職引当金がないというのは,私,県会議員になってすぐに,保健福祉委員会等で何回も発言をさせていただきましたが,ここ14年間,現実にはそういう改革はなされておりません。一つ,不思議に思っている点があるのですが,この資料1の6ページに,中央病院と友部病院の退職給与金に関する繰入金の負担率という一覧表が載っておりますが,平成19年度現在では,中央病院では5分の1に対して友部病院は3分の3,全額,これは一般会計からということですかね。病院ごとに負担の割合が違うというのはどのような背景がございますのでしょうか。 141 ◯古田病院事業管理者 この負担率に関しましては,冒頭に私,申し上げたと思いますが,平成14年の段階で外部監査でこういうルールが決められたと私は聞いております。その段階では全く同じような比率でございました。ただ,平成18年の9月,2年前に資金ショートという状態になったので,私,議会でも申し上げて,その後直ちに10分の10,一般会計で少なくとも改革期間中は面倒を見るということ,事実上そうでない限り改革はそこで頓挫してしまうということになったのでそういうふうになったので,出発点は同じでございます。 142 ◯井手委員 では,基本的なお考えとしては,退職給与金に関しての負担はどうあるべきだというように今現在では管理者はお考えでございますでしょうか。 143 ◯古田病院事業管理者 理論的に申せば,そしてまた,法律を盾にすれば,地方公営企業法という法律を,先ほども言いましたように,3条,5条を考えますと,自動的に発生源主義で,病院事業会計によほど宝庫があれば別でございますが,無理だというふうに私は理論的には思っています。ただ,現実には,多分いろいろと苦慮され,また,今,県の財政改革等をやっていらっしゃる中で,これだけはルールにあったようにしようというふうにして,果たしていろいろなことが玉突き現象が起こる気もしますので,これについて,今は私,それ以上は申し上げられません。私の立場からはどう考えても,保険診療のお金から積立金のないそれを出してくれと言われても,病院が傾くというふうにしか思えないので,以上でございます。 144 ◯井手委員 まさにそのとおりでございますが,病院の独立採算ということを考えれば,逆に言えば退職引当金を何らかの形で積み増しするにしても,私は,この退職引当金というのは病院ごとに自己完結すべきものではないかと個人的には思っております。その原資のつくり方ではおっしゃるとおりでございます。ない懐からは振れないというのはわかりますが,本質の考え方はやはり自己完結がふさわしいのではないかと思います。  最後に,これも少し概念的な質問で大変恐縮でございますが,いわゆる政策医療に対して県費を投入することについては,私どもも何ら問題はございません。先ほども質問がありましたが,では,何が政策医療で,どれが各病院で努力をしなければいけないのかという色分けも,ある程度,ここまで病院改革が詰まってくると,どこかの時点で,この分は,診療科ごとにその数字が出てくるかどうかはわかりませんが,しっかりとした色分けをせざるを得ないのではないかと思うわけでございます。満遍なく,全体のパイの中で何億円が政策医療ですよということなのか,例えば診療科目ごとにこの分野は政策医療としてどのくらいの負担をすべきものなのかというようなルールづけというものが,逆に言うと,今,この改革期間の中に明確に物差しづくりをする必要があるのではないかと考えていますが,いかがでございますでしょうか。 145 ◯古田病院事業管理者 そのものに関しましては,私は非常に頭の中では整理はしております。というのは,言うまでもなく,政策医療というのはそのときそのときで重心が移ってきます。高齢社会,少子化ということで,ではどこに力点を置くかで,当然,政策医療の力点が違います。今は救急が非常に大きな政策医療としてクローズアップされています。したがって,政策医療をやっていることに関してかかってくる繰り入れのお金というものはある程度はじけると思います。事実,友部病院などは,悪い例で恐縮でございますが,何もしなかったころ1億何がしかは入っていた。しかし,それは全部,今,ちゃらになった上で私たちは勝負をしているところでございます。したがって,そこら辺の調整はもちろん委員がおっしゃるように必要ですが,一方では,一般医療と政策医療を,それこそ水ではないですが,色分けできるかといっても,同じスタッフで同じく病んだ方,来られた方を診るわけですから,ここで線引きはできない。したがって,基本原則は,先ほど申しましたように,病院が健全財政のもとに単年度のプライマリーバランスがとれる,そのこと自体は,それこそ償還金も負担がない,退職金の負担もない,そういういわゆる手前に負担を負ってという条件ではなくて,しかも,かついろいろな病棟が500床回転できる,必要な医師も来る,そういう状態を仮定したときには限りなく繰入金はゼロに近くなるだろうと私は思っております。頭の中では非常にすっきりしております。ただ,現状がそこまでいくのにどういう時間とプロセスがかかるかという問題と,それから,現状に県を含めてある財政そのものがどういうふうに修正されるかによって,今私が申し上げたようなことは単に空理空論にも終わりかねない。ただ,私は,これは一つ一つ解決していかなければいけない問題だと思っております。お答えになったかどうかわかりません。 146 ◯井手委員 十分です。 147 ◯細谷委員長 ほかに。  質疑がないようですので,付託案件中病院事業会計の質疑を終了いたします。  最後に,鹿島臨海都市計画下水道事業会計について質疑を行います。  先ほどの説明で補足するようなことはございますか。  ないようですので,直ちに質疑に入ります。  それでは,質疑をお願いいたします。  錦織委員。 148 ◯錦織委員 地元なものですから,少しだけ聞かせてもらいます。  排水量が減ったと報告書の中で出ていますが,今,環境的には,中国木材が来て稼働を始まったり,神栖市自体も全体的に人口はふえているはずです。そういう中で,どうして下水道量が減ったのか,その要因をお聞かせ願います。 149 ◯中島下水道課長 お答えします。その件につきましては,排水の大口企業が水のリサイクル等を行いまして,このことが原因と考えられます。大口のユーザーが自分の中で水をリサイクルをして効率的な処理をしています。 150 ◯錦織委員 そうすると,企業努力で節水対策をそれぞれやってくれているので,それで減ってきたということで,会社が離れたとかそういうことではないということですね。  企業はリサイクルはできるけれども,一般住宅の部分での加入率はどうですか。 151 ◯中島下水道課長 ここの下水道は神栖市の公共下水道の処理をしておりまして,平成18年度末の神栖市の普及率は約38%,37.7%になってございます。 152 ◯錦織委員 37,38%,鹿嶋市でも60%までいきませんが,水道のほうはある程度は引っ張ってくるけれども,下水道となると,加入すると維持費が大分取られる,高いということで,目の前に下水道が通っていても入らない人が多いのです。そういうこともあって加入率が悪いということはないですか。 153 ◯中島下水道課長 今申し上げました普及率のほうは,下水道を整備しますと,ここは使えますよという中の人口を分子としまして,分母は行政人口で割ったのが普及率でございまして,実際にそういうことで供用を開始しました中でつないでいただいている方は,平成18年度末で95.6%,約96%近い方がつないでいただいているという結果でございます。 154 ◯錦織委員 そうすると,環境を整備してやればちゃんと加入はしてもらっているということですね。若干,鹿島地域とは違うところはあるようなニュアンスですが,それはそれでわかりました。  中国木材はどうなりましたか。入ってもらいましたか。 155 ◯中島下水道課長 中国木材は入ってございます。 156 ◯錦織委員 それでもなおかつ,供給量としては利用量は減ったということですから,リサイクルは,県も指導をしながら一生懸命お願いをして,各企業もこういう御時世ですので,努力をしてくれたということでいいのですね。 157 ◯中島下水道課長 直接的に強い指導はしてございません。企業努力でやっていただいております。 158 ◯錦織委員 そういうことでは,せっかく設備して,まだ当初の目的までいっていないようですから,そういう面で,臨海都市下水道も築35年ぐらいたっています。これからいろいろな面で改修なり耐震化の問題もあるでしょうから,いろいろな部分で経費がかかってきます。昨年は,この中でいろいろと損益があって,減債積立金と損益勘定留保資金を充当して,とりあえずは穴埋めしてあるわけです。これからもそういう形でどんどんしていかなければなると私は思うのです。そういうことでは先の見通しが果たしてこういう形で大丈夫なのかどうか,お聞きします。 159 ◯中島下水道課長 現段階で内部留保資金という,内部留保資金の中には大きな事業に使う部分と減債積立金ということで借金を返す部分がありまして,今,委員がおっしゃられた件につきましては,実際に建設のほうに使う部分でございまして,これは,72億円のうち約51億円程度が予定されてございます。これらにつきましては,先ほど申し上げましたが,非常に施設が老朽化しておりまして,今後,改築が予定されておりまして,有効にそれを活用して施設の健全化に努めていきたいと考えております。 160 ◯錦織委員 先の見通しをきちんと立てて運営をしてもらいたいし,まだ一般家庭に関しては普及率が悪いわけですから,その部分の指導を一生懸命してもらいたいと要望して,終わります。 161 ◯細谷委員長 ほかにございますか。  質疑がないようですので,付託案件中土木部の鹿島臨海都市計画下水道事業会計の質疑を終了いたします。  以上をもちまして,本委員会に付託されました,認定第1号,平成19年度茨城県公営企業会計決算の認定についての総括説明と部門別審査を終了いたします。  次に,閉会中における継続審査議案の件を議題といたします。  認定第1号,平成19年度茨城県公営企業会計決算の認定についてを閉会中の継続審査とし,議長にその旨を申し出ることにいたしたいと思いますが,これに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 162 ◯細谷委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。  次に,閉会中における事務調査の件を議題といたします。  決算特別委員会の運営について,決算状況の調査について,以上を閉会中の継続審査とし,議長にその旨を申し出ることにいたしたいと思いますが,これに御異議ございませんか。  大内委員。 163 ◯大内委員 今後の審査日程を渡していただきました。非常にきつい日程だなとは思いましたが,そのほかに,決算特別委員会としての県外視察を予定しているという説明でございました。私は,今の財政状況その他の活動の中身からしても,わざわざ決算特別委員会が県外に視察をしなければならない理由があるのだろうかということで,決算特別委員会の県外視察については,ぜひ見直して,行わない方向を持つべきではないかという意見でございます。 164 ◯細谷委員長 一歩前に戻りますが,閉会中の継続審査の件でありますが,決算特別委員会の運営について,決算状況の調査について,以上を閉会中の継続審査とし,議長にこの旨を申し出ることといたしたいと思いますが,これに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 165 ◯細谷委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。  ただいま,大内委員から,県外視察の件の意見をいただきましたが,この件につきましては,日程,内容について,正副委員長に御一任願いたいと思いますが,御異議ございませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 166 ◯細谷委員長 異議なしと認め,そのように決しました。  これをもちまして,本日の議事は終了いたしました。  以上で,本日の委員会を閉会いたします。  次回の委員会は,10月8日水曜日午前10時半から,一般会計と特別会計の総括説明及び知事直轄と総務部,企画部の部門別審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  大変御苦労さまでございました。                  午後3時21分閉会 Copyright © Ibaraki Prefectural Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...