そこで、現状の学校教育における
デジタル技術の活用について質問いたします。コロナの状況下で
オンライン授業などICT活用が進みましたが、教育活動として行われる体験活動にどのようにICTを活用しているかお示しください。
次に、経済効果の向上などを目指す新たな観光戦略についてです。
観光が青森市にとって重要な政策となっていることは、青森市で宿泊業、
飲食サービス業で働く方が約7000人もいらっしゃることから明らかです。コロナ後の観光政策に向けて、市でも補正予算でクルーズ船の
トップセールスを市長が行うなど、観光を政策の柱として重視する姿勢がうかがえます。
さて、経済産業省は、滞在の長期化、消費の促進など経済効果の向上や、地域住民や地元の事業者などにとって価値のある観光を実現するためには、
デジタル技術の活用が欠かせないとしています。例えば、
インターネットで情報収集をしたり、SNSに旅行の思い出を投稿することは、旅を楽しむ上で必要不可欠なことになっています。また、訪問客の
インターネット接続データを分析して、新たな
観光コンテンツづくりに役立てることも大切な
デジタル活用の一つです。デジタルを活用した観光戦略を実現するためには、
Wi-Fi接続できる場所を増やすなど、
インターネット通信環境の整備が必要です。例えば、クルーズ船などの海外からの観光客にとって、
Wi-Fiにより無料で
インターネットに接続できる環境は必須のものとなっています。また、日本国内からの観光客にとっても、
Wi-Fiのような快適な
インターネット環境は旅の満足度を高めます。
Wi-Fi整備は、青森駅周辺やホテルなど宿泊施設、観光施設を中心に進んでいると承知しております。
しかし、デジタルを活用して、より効果的な観光戦略を進めるために、屋外でも
Wi-Fiに接続できる環境を増やす必要があります。例えば、八甲田や浅虫など屋外を歩いての観光が期待できるエリアに新たに
公共Wi-Fiを整備することは、滞在時間を延ばしたり、消費額を増加させて経済効果をより高めるために有効と考えます。
質問です。市の主要な観光地である
八甲田地区及び浅虫地区に新たに
Wi-Fiを整備する予定はあるかお示しください。
3番目は、森林管理による
花粉症対策についてです。
昨今、国民の半分が花粉症と言われており、その点で杉人工林の管理に関心が高まっています。森林管理による
花粉症対策は、現存の杉を伐採して花粉を出さない杉に植え替えたり、カラマツなど杉以外に植え替えたり、広葉樹林へ転換することが考えられます。今後、花粉を出さない品種の苗木の供給体制も重要になります。
また、木材の安定供給を見据え、現在の森林を伐採した後に将来の木材資源として使える木を植えていくことは非常に重要です。将来、日本の国際競争力の低下、円安や諸外国の物価高騰などにより、外国産木材の買い付け、輸入が難しくなるケースも想定されます。
花粉症対策を契機に森林への市民の関心を高め、切ったら植えるの資源の循環利用を実現することが重要と考えます。木を切った後に植えた割合を示す再造林率ですが、これが青森市では非常に低くなっています。再造林率を上げるためには、個人や企業が所有している民有林へのアプローチよりも、青森市が所有している市有林への取組のほうが効果を上げやすいと考えます。
そこで質問です。市有林での今後の主伐再造林、つまり、木を伐採して植え直す、この予定についてお示しください。
最後に、
再生可能エネルギーについてです。
八甲田周辺での
風力発電計画──(仮称)
みちのく風力発電事業について、8月16日に西市長はじめ、関係市長、町長が事業者である
ユーラスエナジーホールディングス本社を訪ね、6人の市長、町長の連名で、(仮称)
みちのく風力発電事業の白紙撤回を求める意見書を提出しました。8月23日には、
宮下青森県知事に対しても、白紙撤回を求める要望書を提出しました。西市長の(仮称)
みちのく風力発電事業の白紙撤回に向けた積極的な取組に感謝いたします。
このように、(仮称)
みちのく風力発電事業は、1基の風車も建てることなく全て白紙撤回すべきというのが、関係6自治体の一致した意思であることは明白です。しかし、首長の合意なく事業を進めないとしていた事業者は、いまだに白紙撤回を表明していません。(仮称)
みちのく風力発電事業の問題をきっかけに、青森市での再エネの動向に関する市民の関心は非常に高まっています。
八甲田周辺での開発の動向に関しては、特に市民の関心が高いと感じます。そんな中、
八甲田周辺の2つの地域で地熱発電の調査計画があることが、7月下旬に新聞等で報道されました。
資料5をお願いします。こちらは報道の内容をまとめたものです。まず、青森市から十和田市にまたがる
八甲田南東地域、こちらの水色の丸で囲った部分です。こちらに
独立行政法人エネルギー・
金属鉱物資源機構──
JOGMECが、そして、画面のだいだい色の丸で囲ったところ、こちら田代平湿原などを含む
八甲田北東部で鹿島・
アバンアソシエイツが、それぞれ地熱発電に関する調査を計画しているとのことです。資料5の掲示を終了してください。
地熱発電といえば、6月に北海道で地熱発電の調査中に蒸気噴出が起き、周辺の自然環境に大きな影響を与えました。計画前の調査段階といえど、地元自治体が関わっていくことが必要だと考えます。
そこでお伺いいたします。事業者から市に対して
地熱発電調査に関する情報提供があったということですが、その内容をお示しください。
以上で私の壇上での質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
4 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。教育長。
〔
教育長工藤裕司君登壇〕
5 ◯教育長(工藤裕司君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)木村議員のデジタルと実際の体験活動を連動させた教育についての御質問にお答えします。
文部科学省では、令和3年1月の
中央教育審議会の答申、「『令和の
日本型学校教育』の構築を目指して」において、教師が対面指導と遠隔・
オンライン教育とを使いこなすことで、様々な課題を解決し、教育の質の向上につなげていくこと、多様な体験活動の重要性が高まる中で、ICTを活用しながら協働的な学びを実現し、多様な他者と共に問題発見・解決に挑む資質・能力を育成することなど、教師のこれまでの実践とICTとの最適な組合せを実現することの重要性について示しております。
本市では、児童・生徒の学習活動や教育相談、健康観察等において、ICTを効果的に活用しております。体験活動における具体例といたしましては、橋本小学校では、社会科の授業で、
高田小学校児童が行うリンゴの剪定の様子をリアルタイムで映し、意見交換をするなどの学習を行っていること、北中学校では、英語科の授業で、ニューヨークに滞在している
外国語指導助手──ALTと教室をつなぎ、英語に慣れ親しむ学習を行っていること、
浪岡北小学校では、総合的な学習の時間で修学旅行に向けた事前学習として、
函館市役所職員と児童をつないで景勝地等の知識を深める学習を行っていること、東中学校では、国際交流的な活動として、フィリピン、モーリシャスやキリバスなど、複数の国の同年代の児童・生徒と英語を用いて互いの文化について語り合う学習を行っていることなど、多様な活動が報告されております。その他、複数校において、集会活動における熱中症や防寒、
新型コロナウイルス感染症の対策として、体育館に全校の児童・生徒が一堂に会することなく、教室同士をつないで行っていること、生徒会の役員選挙において、立候補者等の演説を各教室に配信し、自席で投票を行い、瞬時に集計を行っていることなどの活動が報告されております。
体験活動を行った児童・生徒からは、実際に剪定には行っていないがリンゴの木の剪定の仕方がよく分かった、多くの国の人と話すことができて楽しかった、もっと英語を使えるようになりたい、青森の特色を伝えたとき楽しそうにしているのを見て、青森や日本のことをもっと伝えられるようにしていきたい、
生徒会役員選挙がこんなに瞬時にできるとは思わなかった、時間を大幅に短縮できてびっくりしたといった感想が挙げられております。
教育委員会では、ICTを活用することにより、児童・生徒の多様な体験活動が可能となることから、今後も、対面による学習と遠隔・オンラインでの学習とを適切に組み合わせることによって、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実が図られるよう、学校を支援してまいります。
以上でございます。
6 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。経済部長。
〔
経済部長横内信満君登壇〕
7 ◯経済部長(横内信満君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)木村議員からの
八甲田地区及び浅虫地区における
Wi-Fi環境についての御質問にお答えいたします。
観光地への
Wi-Fi環境の整備につきましては、本市では、
外国人観光客が増加している状況等を踏まえ、これまで国の財源等を活用し、「ねぶたの家 ワ・ラッセ」、道の駅浅虫温泉「ゆ~さ浅虫」などの観光施設や青森市シャトル・ルートバス「ねぶたん号」のほか、クルーズ船の乗船客等に活用していただくため、新町通り及び柳町
通り海側エリアに面的な整備を行ってまいりました。このほか、観光客の滞在日数の延伸に向けた取組として、
八甲田地区でのスノーハイクや浅虫地区でのSUPヨガなど、外国人を中心に人気が高まっている、いわゆるコト消費のメニューの充実に努めてまいりました。
また、民間施設の
Wi-Fi環境の整備状況といたしましては、これまでに市と県が実施した導入助成の効果もあり、本市を代表する観光地であります、
八甲田地区及び浅虫地区における主な旅館・ホテルのほか、
八甲田ロープウエー山麓駅、青森県
営浅虫水族館、青い
森鉄道浅虫温泉駅など主要な
観光関連施設におきまして、
Wi-Fi環境が整備されております。
このように、両地区の
Wi-Fi環境につきましては、官民連携の下、拠点施設を中心に一定の整備は進んだものと考えておりまして、現在、本市といたしまして、多額の整備費用などを要する新たな面的整備の予定はございませんが、今後、台湾や韓国との国際定期便の復便によるインバウンドの本格回復などを見据え、さらなる
体験型コンテンツの造成など受入れ環境の充実に取り組んでまいります。
8 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。
農林水産部長。
〔
農林水産部長大久保文人君登壇〕
9
◯農林水産部長(大久保文人君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)木村議員の市有林における主伐及び再造林についての御質問にお答えします。
本市では、森林の多面的機能の発揮、林業の振興等を図るため、市有林の管理を行っており、その面積は約710ヘクタールとなってございます。また、樹種につきましては、杉が大半を占めており、そのほかアカマツ・クロマツ、カラマツ、ヒバなどとなってございます。
市有林のうち杉やアカマツなどの人工林につきましては、その多くが主伐期を迎えてございます。森林施業の標準的な方法及び森林保護の規範など、本市における森林づくりの指針でございます青森市
森林整備計画に定める標準伐期齢以上となっている森林の面積は、全体で約340ヘクタールとなってございます。その内訳でございますが、杉が約260ヘクタール、アカマツ・クロマツが約30ヘクタール、カラマツが約20ヘクタール、ヒバが約30ヘクタールとなってございます。
市有林の主伐、間伐及び下刈りなどの施業につきましては、令和3年度に実施いたしました
市有林現況調査の結果に基づき計画しており、令和4年度から令和13年度までの10年間で約240ヘクタールを実施することとしてございます。このうち主伐につきましては、令和13年度に6.59ヘクタール実施する予定としており、その後、計画的に再造林を行ってまいります。
10 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。環境部長。
〔
環境部長佐々木浩文君登壇〕
11 ◯環境部長(佐々木浩文君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)木村議員からの
八甲田周辺における
地熱発電調査についての御質問にお答えいたします。
地熱発電は、地中の奥深くにあるマグマだまりの熱で熱せられた蒸気を井戸でくみ出し、その蒸気の力を利用してタービンを回し、発電機を回転させて発電するものでございます。日本は、世界有数の火山国であり、豊富な
地熱エネルギーを有することから、
エネルギーの大半を海外からの輸入に頼る日本にとって、地熱は貴重な純
国産エネルギーであります。令和2年3月時点では、全国におおむね67か所の
地熱発電所が設置されており、これまで全国各地で
地熱発電所の開発に向けた調査等が行われております。
地熱発電の調査につきましては、民間企業による開発を誘導するため、昭和55年から平成21年にかけて、
国立研究開発法人新
エネルギー・
産業技術総合開発機構、
通称NEDOが、全国67か所の
地熱有望地域において
地熱開発促進調査を実施しており、そのうち、本市におきましても、下湯地域及び
八甲田西部地域の2地域において調査が行われております。平成24年度以降は、
独立行政法人エネルギー・
金属鉱物資源機構、
通称JOGMECがNEDOの調査を引き継ぎ、令和3年度までに全国19地域で
地熱資源ポテンシャル調査が行われております。また、平成25年度以降、
八甲田北西地域及び
八甲田西部城ヶ倉地域におきまして、民間企業による調査井の掘削を伴った資源調査が実施されましたが、発電所建設に必要な熱源の発見に至らず、令和3年度までに調査が終了しております。
議員お尋ねの事業者である
JOGMEC及び
鹿島建設株式会社に、今年度の
八甲田周辺におけます
地熱発電調査について伺ったところ、令和5年度から調査員が現地に入り、地層や岩石、湧き水等からの土地の地質の成り立ちや地熱影響の痕跡等を調査する地表調査を実施するとのことでありました。また、各事業者からは、現在、関係機関及び関係者に対し説明を行っているところであり、現時点で
ボーリング等の周辺環境へ影響を与えるような調査までは予定していないと伺っております。
本市では、
地球温暖化対策の推進に当たって、自然環境の保全に十分配慮しながら、
再生可能エネルギーの推進と自然環境の共生を図る必要があると考えており、今後も
地熱発電等の
再生可能エネルギーについて、調査等を行う事業者の動向に注視してまいります。
12 ◯議長(奈良岡隆君) 12番
木村淳司議員。
13 ◯12番(木村淳司君) 教育長及び理事者の皆様の御答弁ありがとうございました。
まず、
再生可能エネルギーについて要望いたします。
報道によると、地元との向き合い方について、
JOGMECは、地元自治体から要望があれば事業について住民向けに説明することを検討とし、
アバンアソシエイツ社、鹿島のほうですね。鹿島のほうも地元の方々へ調査内容を説明し、意見を伺った上で対応するというふうにしています。まだ調査の段階ということで、事業の詳細はこれからでしょうが、再エネの計画に住民の意思を反映するためには、早め早めの情報公開が必要です。青森市として事業者に対し、市民向けの説明会を開催することなどをぜひ要望していただきたいと思います。
しかし、(仮称)
みちのく風力発電事業でこれほど明確に白紙撤回の意思が示されても、事業者が白紙撤回をいまだにしていないということから分かるように、計画が一度出されてしまうと、市民の意思はなかなか反映されません。よって、不適切な再エネは、計画自体を始めから出させないことが重要ではないかと考えます。そのために、青森市として何らかの再エネに関する組織をやはりつくって、立地であるとか、事業形態であるとか、様々なことを主体的に検討していく必要があると考えます。7月の議会で、
地球温暖化対策の実行計画の改定の中で、再エネの在り方を検討する組織の必要性も含めて検討していくと御答弁を頂いたところです。再度、この再エネの在り方を検討する組織の設置を要望いたします。
その組織の中では、例えば県と連携をしながら、主体的に再エネの立地が自然環境や地域の歴史文化などの観点から適切ではない地域を禁止区域としてゾーニングをするなどして、あらかじめ計画を出させない
仕組みづくりに取り組んでいただきたいと考えます。そもそも再エネの立地が適切ではない地域をあらかじめ示し、
計画そのものを検討させないこと、これは市も結果的に再エネ政策に関して余分な
エネルギーを割かずに済むものと考えます。国の制度設計では、禁止区域の設定という立てつけはありませんが、そうした取組ができないわけではありません。地域における大規模な再エネ施設の在り方のような青森市の将来像に影響を与える可能性の大きい事柄に関しては、国、県の方針に従うだけではなく、市民の意思を反映する仕組みをつくることが、青森市の地方行政機関としての責務と考えます。
以上でこの項は終わりにします。
続いて、森林管理による
花粉症対策について再質問いたします。
主伐再造林、木を切ったら植える、このモデルケースとして市有林を活用するために、今後の市有林の主伐再造林の予定についてお伺いしました。壇上で、利用できる時期に達している市有林が非常に多いと、300ヘクタールほどあるということで御答弁いただきました。ぜひ、伐採、植付けのコスト削減や伐採後の木材利用の高付加価値化の検討なども含めて、市有林での主伐再造林のモデルケースをつくって、民有林に普及していただきたいと考えます。
さて、苗木がなければ木を植えることはできませんので、主伐再造林を進めていく上で、苗木の生産体制の整備も非常に重要と考えます。
ここで質問いたします。花粉の少ない杉品種や花粉を出さない杉品種など、苗木の供給に向けた取組状況をお示しください。
14 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。
農林水産部長。
15
◯農林水産部長(大久保文人君) 花粉症発生源対策の苗木の供給についての再度の御質問にお答えいたします。
国におきましては、杉
花粉症対策として、令和5年5月30日に花粉症に関する関係閣僚会議におきまして、発生源対策、飛散対策、発症・暴露対策を3本柱とする
花粉症対策の全体像が取りまとめられたところでございます。この中で、花粉の少ない杉苗木の開発、供給などの対策に取り組むなど、杉
花粉症対策の解決に向けた道筋が示されたところでございます。
また、青森県におきましては、
花粉症対策の一つとして、花粉が全く生産されない無花粉杉や従来品と比べ花粉が1%以下の少花粉杉、花粉が2分の1以下の特定母樹の杉などの生産体制の確立に取り組んでいるところでございます。このうち、無花粉杉につきましては、令和4年度に初めて種子が採取されており、令和7年度には苗木として出荷することが見込まれてございます。また、少花粉杉につきましては、令和3年度には3万本が生産され、主に国有林で植栽されてございます。さらに、花粉量が少ない杉の特定母樹につきましては、令和4年度までに採種園を整備したところであり、令和9年度からは苗木の供給を見込んでいるとのことでございます。今後も、国や青森県とも連携しながら、花粉症発生源対策の苗木の供給に向けた対策に取り組んでまいります。
16 ◯議長(奈良岡隆君) 12番
木村淳司議員。
17 ◯12番(木村淳司君) 御答弁ありがとうございました。
杉花粉症、これは市民にとって最も身近な森林問題の一つと言えると思います。現状では、花粉の少ない杉品種であるとか、花粉を出さない杉品種の苗木生産、まだ準備の段階ということで、なかなか進んでいないという現状と考えます。ただ、全国では花粉の少ない杉品種であるとか、花粉を出さない杉品種の苗木が植えられる苗木のうちの半分を超えております。ぜひ、今後、伐採した箇所に木を植えるために十分な量の苗木の供給が進むよう県に対して働きかけるとともに、青森市内での苗木生産者の育成にも努めていただくよう要望いたします。
青森市内には、本格的に林業用の苗木を供給している、生産している事業者がいない状態かと思います。苗木生産を開始するためには、巨大な投資は必要なく、初期投資の補助や苗木栽培方法のノウハウ指導を受けることで容易に始めることができます。ほかの地域では、農家と兼業している苗木生産事業者が多くいらっしゃいます。ぜひ、本市でも苗木生産者の育成に取り組んでいただくようお願いいたします。また、苗木は土つきでかさばることや、植え付ける前に乾燥しないよう小分けに輸送し、その都度、植林を行う必要があることから、植林に当たっての苗木の輸送コスト、これは小さいものではありません。青森市内で苗木生産が行われれば、苗木の生産地から苗木を植え付ける山までの距離が近くなり、植付けにかかる費用が低下します。これは結果的に再造林の推進にもつながります。
これまで述べたような市有林での主伐再造林のモデルケースづくり、それから、苗木の生産促進、こうした施策を実施するためには、今の市の体制ではちょっと人手が足りない、人材不足ということでなかなか進んでいないのが現状かと考えます。今の状況を打開し、これら林業の施策を迅速に推進していくためには、森林・林業の専門人材が必要と考えます。これまでも市議会で、専門人材の確保に地域林政アドバイザー制度をぜひ活用していただきたいと提案してまいりました。地域林政アドバイザー制度とは、森林・林業に関する一定の専門資格を有する個人または有資格者が在籍する法人に対して、施策の企画立案などの業務を委嘱することができる制度です。市町村が地域林政アドバイザーの雇用や委託に要した経費は、1人当たり500万円を上限として、7割が特別交付税措置の対象となります。また、この特別交付税措置を受けた残額、つまり市町村負担分を、森林環境譲与税を財源とすることもできます。
そこでお伺いいたします。市民の関心が高い
花粉症対策に関連して、再造林の推進が必要であり、地域林政アドバイザーを雇用するべきと考えるが、市の見解をお示しください。
18 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。
農林水産部長。
19
◯農林水産部長(大久保文人君) 地域林政アドバイザーについての再度の御質問にお答えいたします。
地域林政アドバイザー制度につきましては、市町村や都道府県が森林林業に関して知識や経験を有する者を雇用する、あるいは技術者が所属する法人等に事務を委託することを通じて、市町村の森林・林業行政の体制支援を図るものでございます。地域林政アドバイザーの活用例といたしましては、市町村
森林整備計画及び構想の作成に関する業務、森林経営管理制度に係る事務の指導・助言、また、伐採、造林の指導・助言などとなってございます。地域林政アドバイザーの雇用につきましては、本市における森林・林業行政の体制整備と専門性を高め、林業振興を図ることが期待されますことから、他都市での取組状況なども踏まえ、検討してまいりたいと考えてございます。
20 ◯議長(奈良岡隆君) 12番
木村淳司議員。
21 ◯12番(木村淳司君) ぜひ、この地域林政アドバイザー制度導入に向けて、前向きに検討していただきたいと強く要望いたします。
資料7をお願いいたします。この再造林費用に関しても、現在3分の2程度が補助金によって充当される状況です。木を植えてから5年目までにかかる費用は、1ヘクタール当たり約192万円とされています。こちら1ヘクタール当たりの立ち木の価格と造林費用、また補助金の関係を示したものです。この灰色のところが192万円と、造林の初期費用、5年目までにかかる費用ですね。そして、3分の2を補助金で充当されますと、実際の森林所有者が払うお金、持ち出し分というのが65万円、緑の部分になります。そして、立ち木の価格です。立ち木を売った1ヘクタール当たりの立ち木販売代金、この平均は157万円だとされています。これは全て林野庁の資料に、林業白書に書いてある数値です。ですから、157引く65で、立ち木を売った後、森林所有者の手元には92万円が残るということになります。これが市有林であれば、この92万円というのは市の歳入になるということになります。資料7の表示を終了してください。
先ほど、伐期に達した杉人工林が240ヘクタールあるということでした。全て伐採するということはなかなかできないかと思います。例えば林道から遠いとか、ちょっと自然の地形として、ここは伐採してはいけないようなところもあると思います。例えば、200ヘクタールで92万円だと1億8000万円ぐらいになるということで、一からげ、やっぱり青森市にも「森」がつく市なので、財産があるということになります。そして、この森林というのは、過去には税金を使って市の財産として木を植えて管理してきたわけですから、これは利用できるときにあるのであれば、しっかりと活用していく、財政にも役立てていくという視点、これは絶対に必要だと思います。そのためには、専門人材の確保について、制度も財源も先ほど用意されているというふうにお話をしました。ぜひ地域林政アドバイザー制度を活用して、市有林での主伐再造林推進モデルの確立、そして、民有林への普及、また、市の歳入確保と、これができるような体制をしっかりと整備していただきたいと要望いたします。
また、
花粉症対策というのは、一つ大きな青森市の特色になり得るのではないかと考えております。花粉症に困っている人は全国にたくさんいらっしゃいます。全国792の市の中で唯一、「森」のつく市である青森市が杉
花粉症対策に取り組んでいる、これは全国でも注目される施策の一つになるのではないでしょうか。主伐再造林など森林・林業分野の政策に加え、例えば、市街地での花粉の飛散量のモニタリングであるとか、農業政策と連動して免疫力を高める食、花粉症に勝つ食というようなものを追求するであるとか、様々な関連した取組が考えられます。ぜひこの青森市でこうした関連した取組を実施していただくことを要望して、この項を終わります。
続いて、経済効果の向上などを目指す新たな観光戦略について再質問いたします。
今のところ、新たに
Wi-Fiの面的な整備をする予定はないということでした。ただ、面的な設置ではなくても、例えば、浅虫であれば足湯であるとか、
八甲田地区であれば地獄沼とか、まんじゅうふかしだとか、そういったところに、人が集まる場所にスポット的に
Wi-Fiを設置することも一定の効果が見込めると考えます。
通信環境を整備しますと様々な観光戦略が可能になります。資料8をお願いします。青森市には、青森市観光ナビという観光案内アプリがございます。こちらの資料はその画面を示したものです。地元のイベントがカレンダー形式でたくさん表示されていたりします。こちら右側です。右側の画面のところです。
続いて、資料9をお願いします。観光地への行き方を調べることもできまして、一般的な
インターネットで検索するよりも、市バスであるとか、ねぶたん号が詳しく出てきまして、非常に使えると。使いやすいアプリになっています。また、現在いる場所の周辺にある観光施設や、お寺や神社などが自動的に出てきまして、今、蓮心寺とか蓮華寺とか出てきていますけれども、ここの蓮心寺とかをクリックしますと、そのお寺のいわれであるとか、神社のいわれというのもしっかり出てきて、非常に有効なアプリだというふうに考えています。また、このアプリは外国語にも対応しているということで、インバウンドの海外からの観光客の方にも、ぜひダウンロードして使っていただきたいものになっていると考えます。
続けて、資料10をお願いします。例えば、通信環境が整うと、特定のスポットを訪れた観光客に対して観光アプリからプッシュ通知、これは携帯上の画面にお知らせが表示されるものをプッシュ通知と言います。皆さんの携帯にも何かメールが来たとか、そういうものが出てくると思います。それがプッシュ通知ですね。このプッシュ通知を使った案内ができるようになります。例えば、特定のスポットに観光客の方が行った場合に、プッシュ通知で周辺の観光スポットを案内したり、その場所についての解説を表示したりすることができるようになります。つまり、通信環境の整備によって観光客が自ら情報が入手できるようになるとともに、観光客に対して、こちらからも一種の営業活動を直接することができるようになります。もちろん先ほどのアプリ、通信環境がないところで開こうとしても開くことができませんので、例えば、
八甲田地区で外にいますと、このスポットは何なんだろうなと調べようとしても調べられないわけですね。そこに
Wi-Fiがあれば、例えば、プッシュ通知を出して、まんじゅうふかしだったら、まんじゅうふかしというのはどういう場所なんですよと、地獄沼というのは八甲田の火山の火口の跡なんですということが、プッシュ通知で出てくるわけです。調べなくても携帯が鳴って、それを出すと、あっ、こういう場所なんだと。八甲田のいわれ、浅虫だったら近くにこういうお店がありますよということも、プッシュ通知なんかで出すことができるわけです。ぜひ通信環境の整備とともに、このアプリを活用して、こちらから観光客にどんどん有用な情報を提供する、そんな攻めの観光戦略を実現していただきたいと要望します。観光地には県が管理しているところもたくさんありますので、通信環境の整備はぜひ県と連携をして、県に対しても要望して進めていただきたいと考えます。資料の掲示を終了してください。
さて、青森市内では、特にねぶたの時期は宿泊施設が不足していると言われていまして、市民による民泊事業も展開されております。今や宿泊施設では
Wi-Fiは必須の設備となっています。
そこで質問いたします。民泊を含めた宿泊施設や飲食店などの民間施設が
Wi-Fiを整備する際の市や県による補助の有無についてお示しください。
22 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。経済部長。
23 ◯経済部長(横内信満君) 民間施設が
Wi-Fiを整備する際の補助制度についての再度の質問にお答えいたします。
本市では、平成30年度から令和2年度まで
外国人観光客等の受入れ体制の充実を図るため、宿泊事業者、飲食事業者等を対象に、
Wi-Fi環境の導入助成を実施してきておりまして、実績といたしまして、平成30年度は7件、令和元年度は2件と需要が減少いたしまして、令和2年度にはゼロ件となったことをもって事業を終了させていただいております。
なお、県におきましても、平成25年度から民間事業者を対象に助成を実施いたしましたけれども、一定の整備が進んだことなどから、令和3年度で事業を終了してございます。
以上でございます。
24 ◯議長(奈良岡隆君) 12番
木村淳司議員。
25 ◯12番(木村淳司君) 一度やったけれども、申請が少なくなったので終了したという御答弁でございました。ありがとうございました。
今後、
Wi-Fi機器が更新の時期を迎えると思います。現在の
Wi-Fiが第5世代という
Wi-Fiで、今出ている
Wi-Fiは第6世代ということになります。これは当然、通信速度がどんどん速くなるわけです。スマートフォンもどんどん進歩して、世の中は進歩していきます。その中に入っているアプリもどんどんどんどん通信量が多くなる、写真だってどんどんよくなって、データの量が大きくなるわけですね。そうすると、古い
Wi-Fiであると十分に通信ができない、使えないということになると、宿泊施設であるとか飲食店では、じゃあ、
Wi-Fiを更新しようかと、第5世代から第6世代に替えようかという需要がこれから出てくるものと考えます。ぜひ、
Wi-Fiの新規設置だけではなく、機器の更新にも対応した補助事業を要望いたします。
この予算を確保しておいて、例えば申請を4月から6月までなど、年度の早めの時期で終了すれば、予算額に対して申請額が仮に少ない場合であっても、早めに別の事業に組み替えるとか、柔軟な対応もできて予算も無駄にならないものと考えます。
次に、滞在時間及び観光の消費額を増加させる観光戦略の一つとして、登山道の整備について質問いたします。
青森市の主要な観光地の一つである八甲田地域は、高山植物や独特の火山地形が特徴です。八甲田を含む十和田八幡平国立公園の十和田地域を訪れる人の数は、年間250万人ともされています。八甲田ロープウエーのコロナ前の利用者数は約30万人ですので、八甲田地域を訪れる方は少なくとも年間に150万人程度はいらっしゃるんじゃないかと考えます。その中で、その観光客の方の中で、当然ドライブをして景色を見ながら、ただ通過してしまうということにとどまらず、観光客の方がただ通過するということにとどまらず、八甲田地域で滞在時間や消費額を増やす工夫が必要と考えます。滞在時間が長くなる活動として、登山は有効な方策の一つです。登山道が整備されているかどうかは登山者にとって大きな関心事です。歩きやすい登山道があれば登山の安全性が高まることはもちろん、景色や植物など自然を楽しむことに集中でき、登山者の満足度も上がります。滋賀県東近江市のように市を挙げて登山道整備に取り組む自治体もあります。
そこでまず質問いたします。北八甲田地域の登山道は誰が管理しているのかお示しください。
26 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。経済部長。
27 ◯経済部長(横内信満君) 八甲田地域の登山道管理についての再質問にお答えいたします。
八甲田地域には八甲田ロープウエー山頂駅、酸ヶ湯温泉、城ヶ倉温泉、八甲田温泉、谷地温泉、田代平高原を起点とする全長約31キロメートルの登山道がございまして、そのうち県は約26キロメートル、市は約5キロメートルの区間につきまして、それぞれ維持管理を行ってございます。市では、年に一度、危険木や雑木を刈り払いしているほか、登山者からの情報提供に応じまして、適宜危険箇所を確認して必要な修繕等を行ってございます。
以上でございます。
28 ◯議長(奈良岡隆君) 12番
木村淳司議員。
29 ◯12番(木村淳司君) 資料11をお願いいたします。こちらは、今、御答弁いただきました北八甲田地域の登山道を地図に示したものです。田代平と書いてあるところから、画面の右上ですね。画面の右上から雛岳、そして、高田大岳の手前に至るまで、この青い点線の部分が市が管理している登山道、そして、残りの赤い点線は全て県が管理している登山道になります。また、北八甲田の登山道のうち、八甲田ロープウエーの頂上から酸ヶ湯温泉まで下る登山道は、強風などでロープウエーが運休になってしまった場合に、頂上に観光客の方が取り残された場合に山を下るための避難路となっております。資料11の掲示を終了してください。
幾つもの山の頂上、これを巡りながら歩くことができる、そして、様々な景色や植物を観察できる、また、関東近郊や近畿地方の山に比べると、八甲田地域は低い標高で美しい高山植物が見られることなど、八甲田には登山者を引きつける多くの魅力があります。しかし、現状では、登山道がぬかるんで非常に滑りやすくなっていたり、段差が非常に大きくなっていたり、水が流れて掘られて段差が非常に大きくなっていたり、そういう箇所がたくさんあります。修繕が必要な箇所も多く見受けられるところです。また、安全性という面でも、先ほど申し上げたように八甲田ロープウエーの山頂駅から、運休になった場合に山を下るための避難路として北八甲田の登山道もあるわけですけれども、こちら、運動靴では到底安全に歩けないというような登山道になってしまっています。もちろん、そのロープウエーで上がってこられた方というのは、必ずしも登山の装備というのはされていないわけですね。ロープウエーで上がって、ロープウエーで下がってくるということを考えている方もいらっしゃいますので。もし、避難中に観光客が転んで大けがをした、そういうようなことがあれば、観光地としての八甲田ブランドにも影響を及ぼす可能性があります。こうした観点からも、北八甲田地域の登山道整備を県と連携して行うことを要望いたします。
一方、登山道の整備に関しては、登山道が整備されれば安易な登山者が増え、希少な植物の盗掘につながるのではないかという指摘もあります。しかし、盗掘などの問題は登山者のマナー向上の啓発活動で対応ができると考えます。実際、八甲田の登山客のマナーは非常に高く、八甲田をよく知らない登山者が歩道を外れてちょっと花を見ているということがありますと、ほかの登山者が注意しているのを私も見たことがあります。また、他県の事例として、登山道整備のツアーを実施し、登山客のマナーの向上と誘致の両面で成果を上げている事例もあります。ぜひ本市でも、登山道を観光振興など地域活性化の素材として捉え、登山道の積極的な整備の実施と、県が管理している部分に関しては、県に整備を要望していただくようにお願いいたします。以上でこの項を終わります。
最後に、デジタルと実際の体験活動を連動させた教育について再質問いたします。
壇上では、主に教育の様々な場面でオンラインによる遠隔地と通信をすることで、児童・生徒の学びを深めていく取組について御答弁いただきました。ICT技術の教育への活用策として、オンラインでつながる、これに加えて
インターネット上に蓄積された動画コンテンツの利用も考えられます。まず、現状の学校教育で動画コンテンツなどを実際に活用している例をお示しください。
30 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。教育長。
31 ◯教育長(工藤裕司君) 動画コンテンツ等を活用している事例についての再度の御質問にお答えいたします。
動画コンテンツ等を活用している事例を4つほど紹介いたします。例えば理科の学習では、教科書に掲載されているQRコードを読み取り、天体の動きや生物の成長の様子など、観察の難しい現象の動画を活用し、実感を伴った理解につなげることができていること、2つ目、社会科の学習では、
インターネット上の学校向け動画コンテンツを活用し、日本の端にある島など容易に訪れることができない場所を様々な視点から映像で捉えることで、現地の人々の暮らしの疑似体験ができていること、3つ目、算数、数学科の学習については、AI型ドリル教材に付随している解説動画を児童・生徒それぞれが必要な場面で活用することで、習熟の程度に合わせて補充・発展的な学習を主体的に進めることができること、体育科の学習では、マット運動の学習において、端末を並べて配信されている見本動画と自分の動きを撮影した動画を比較し、修正点を見いだしながら繰り返し練習することで、前転、後転等の技を美しく演技できていることなどが挙げられ、いずれも児童・生徒の学習の意欲、関心を高め、理解を深めることにつながっております。
以上でございます。
32 ◯議長(奈良岡隆君) 12番
木村淳司議員。
33 ◯12番(木村淳司君) 御答弁ありがとうございました。
数学の授業での習熟度に合わせた主体的な学習支援のように、必ずしもクラスの子ども全員が同じことをしているのではなくて、一人一人に合わせた個別最適化された教育の実現のために、今後も動画の活用など進めていただきたいと思います。また、こうした優れた事例に関しては、ぜひ積極的に広報していただきたいと思います。
さて、教育へのICT技術活用の中心は、青森市では児童・生徒に支給している1人1台端末が中心になっているところと考えます。現在、この1人1台端末は、主に児童・生徒の自主的な学習活動や児童・生徒と教員のやり取りに使われていると承知しております。教育活動においては、保護者が学校教育の内容や児童・生徒の学校での様子などをふだんから理解することも重要と考えます。
そこでお伺いいたします。保護者と学校との情報共有ツールとして1人1台の端末を活用しているのか、教育委員会の見解をお示しください。
34 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。教育長。
35 ◯教育長(工藤裕司君) 1人1台端末の活用についての再度の御質問にお答えします。
保護者と学校との情報共有や連絡に際しては、緊急を要するものもあり、各校においては、メール等を活用し、保護者のスマートフォン等に直接連絡できる体制を整えているところであります。1人1台端末を用いた保護者と学校との情報共有につきましては、現在、健康観察や各種アンケート調査等、児童・生徒と保護者が相談しながら回答する必要があるものに限って行われているところでございます。1人1台端末は、児童・生徒の学校生活における、いじめや不登校、友人や教職員との関係、あるいは家庭における虐待や家庭環境に関する悩み等の教育相談、あるいは健康相談に係るツールであることから、教育委員会としては、現段階では1人1台端末を保護者と学校との主な情報共有ツールとしては想定していないところでありますが、端末の保護者との連携に伴っての活用については、今後も各校の実践を基に、よりよい方法について収集してまいりたいと考えております。
36 ◯議長(奈良岡隆君) 12番
木村淳司議員。
37 ◯12番(木村淳司君) ありがとうございました。
1人1台端末を学校と保護者との情報共有ツールとしては現在想定していないと。当然、その緊急を要するものに関しては、端末ではなくて、直接保護者のスマートフォンにやるというのは理にかなっていると考えます。今後、学校と保護者の情報共有においても、様々な方法で一番いい方法、ICT技術の活用を進めていただきたいと思います。
さて、壇上で述べましたように、ICTを活用した教育とともに、実際の体験活動などで地域の自然や社会に触れることも必要と考えます。児童・生徒自身の生活している地域の課題について学ぶことは、現実の課題を解決していく能力を育むことに役立つと考えます。青森市では、地域課題について学ぶ教育活動を積極的に行っているところと承知しております。地域学習のために、算数や国語などといった教科とは別に、その学校にしかない独自の教科を設定できる国の制度として、教育課程特例校制度があります。
そこで質問いたします。この教育課程特例校制度を活用して行う地域学習の内容をお示しください。
38 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。教育長。
39 ◯教育長(工藤裕司君) 教育課程特例校制度を活用して行う郷土学習の内容についての再度の御質問にお答えいたします。
教育課程特例校制度とは、文部科学省の指定を受け、学校や地域の実態に照らし、より効果的な教育を実施するための学校独自の教科を設定するなどして、特別の教育課程を編成することができる制度であり、本市においては、今年度新たに指定された2校を加え、現在、小学校3校、中学校3校、合わせて6校が本制度を活用した教育活動を行っております。
昨年度、この教育課程特例校制度を活用して郷土学習を行った指定校は、三内中学校、東中学校、北中学校の3校であり、その概要をお示しします。三内中学校では、音楽科、美術科、総合的な学習の時間の一部を組み合わせて、35時間から成る三内丸山学を設置し、世界遺産三内丸山遺跡のPR方法について話し合い、発信するための効果音つきのプレゼン資料や宣伝用ポスターを作成したりする活動を行っております。東中学校では、道徳科、学級活動、総合的な学習の時間の一部を組み合わせて、35時間から成る地域探究科を設置し、縦割りグループごとに地域の史跡、文化財、自然環境などについての課題を設定し、調査、発表する活動を行っております。北中学校では、音楽科、美術科、総合的な学習の時間の一部を組み合わせて、35時間から成る「北の杜学」を設置し、学年ごとに地域の現在、過去、未来について調査し、デジタル版のブックレットにまとめ、世界に発信する活動を行っております。いずれも地域の教育資源を活用しながら、児童・生徒の思考力、判断力、表現力を育成し、地域への理解を深め、誇りと愛情を醸成する教育活動となっております。
以上でございます。
40 ◯議長(奈良岡隆君) 12番
木村淳司議員。
41 ◯12番(木村淳司君) 御答弁ありがとうございました。
こうした地域学習においては体験活動、これは非常に重要なものと考えます。そこで、校外学習、これは欠かせないものと思います。しかし、校外学習の実施における課題の一つに費用がかかることが考えられます。
そこでお伺いします。校外学習の費用は誰が負担しているのかお示しください。
42 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。教育長。
43 ◯教育長(工藤裕司君) 校外学習における費用負担についての再度の御質問にお答えいたします。
校外学習の費用につきましては、各校とも校外学習費として保護者に御負担いただいているところであります。費用の内訳は、バス代のほか、しおり代、施設見学料となっております。
以上でございます。
44 ◯議長(奈良岡隆君) 12番
木村淳司議員。
45 ◯12番(木村淳司君) 教育の質の充実のために、何らかの予算が必要になる場合も多々あるかと思います。しかし、教育は制度だけはあるけれども、予算がないという場合がしばしばあります。先ほど御答弁いただきました教育課程特例校制度も、国からの予算措置がありません。青森市の人口減少を阻止するために、魅力的な子育て環境を教育という面でも実現するためにも、教育の質の向上と保護者の教育に関する金銭的負担の軽減策、これを同時に考える必要があります。さきの議会では、校外学習を森林・林業に関連づけることで、森林環境譲与税を活用して保護者負担ではなく、市の負担で校外学習を実施することを提案したところです。また、教育に関する予算確保の取組として、石川県珠洲市では、国からの地方創生交付金を活用して、小学生を対象とした地域の自然の中での生き物観察会を実施しております。ぜひ青森市で魅力ある子育て環境の実現のために、デジタルと体験活動の融合した先進的な教育に、市の組織を挙げて工夫して取り組んでいただくよう要望いたします。
これで私の一般質問を終わります。
46 ◯議長(奈良岡隆君) 次に、10番赤平勇人議員。
〔議員赤平勇人君登壇〕(拍手)
47 ◯10番(赤平勇人君) 日本共産党の赤平勇人です。通告に従い一般質問を行います。
初めに、雪対策について質問します。
今年は記録的な猛暑が連日続いている中ですが、あと3か月もすれば本格的な冬がやってきます。私は、この間、近年の雪の降り方が短時間に集中的に降るというように変わり、高齢化もさらに進んでいる上に、市民の生活環境も変わってきている中で、これまでの延長ではない除排雪体制の強化やボランティア頼みの雪かきでは追いつかないということを訴えてきました。6月19日付の地元紙の投書欄には、新市長誕生を機に住宅間口除雪について要望があるとして、除雪サービスの拡充を訴える市民の声が載っており、この方からは私の元にも直接要望が寄せられています。真に困っている人が使えない、あるいは制度が実態に見合っていないということであれば、それに見合った仕組みへと変えていく必要があるという観点から質問します。
自ら玄関先の雪を片づけることが困難な人に対して、屋根の雪下ろし助成制度のような支援制度を設けるべきと考えるが、市の考えをお示しください。
次に、子どもの遊び場について質問します。
これまで子どもの身近な場所に遊び場を増やしていくことを求め続けてきました。遊具などがなくても、遊びのエキスパートと言われるプレーリーダーを活用した遊び場を造ってほしいという声や、公園や広場などが極端に少ない地域に子どもが安心して遊ぶことができる場所をつくってほしい、雨天や冬場でも遊べるような場所が欲しい、こうした声は依然として子育て世帯から強く出され続けています。長引くコロナ禍の下で
子どもたちが遊ぶこと自体が制限されてきましたが、適切な対策は取りながらも、そうした制限から解放される下で、遊び場をめぐるニーズはより一層高まっていくことが予想されます。
2022年第2回定例会では、特に遊び場が少なく、道路幅も狭い富田地域の遊び場について質問しました。その際に、富田ポンプ場裏の青森工業高校野球グラウンド跡地についての活用方法を聞くと、利活用の方法は今後も検討していくとの答弁がありましたので、まずはこの点について質問します。
富田地区にある青森工業高校野球場跡地の利活用方法の検討状況をお示しください。
次に、熱中症対策について質問します。
世界各地で異常気象が頻発している中、本市においても異常な高気温の日が続いています。青森地方気象台によると、青森市は8月、最高気温が30度以上の真夏日が19日、最高気温が35度以上の猛暑日は7日と、8月に最高気温が30度を超える日が月のほとんどを占め、観測史上最多となりました。また、平均気温が28度と、平年と比べて4.5度も高いという異常な高気温が続く中で、熱中症患者も相次いで発生しており、県内では8月の熱中症の疑いで搬送された人は721人と観測史上最多、そのうち死者は6人、重症者は33人とのことです。8月22日には、統計以来最高の33.7度を記録した北海道伊達市で、小学校2年生の女児が体育の授業終了後に熱中症と思われる症状で倒れ、そのまま亡くなるという大変心が痛む事態も発生しました。
気候変動が進む中で、今後こうした状況はないとは言い切れず、むしろ、さらなる猛暑がやってくることも想像できます。こうした中、国は今年5月30日に熱中症対策の集中的かつ計画的な推進を図り、地方公共団体、事業者、国民の役割を明確にするといった目的で、熱中症対策の一層の強化のための熱中症対策実行計画を策定しました。熱中症対策実行計画の中では、地方公共団体の基本的役割として、市町村は国及び都道府県と連携しつつ、熱中症対策のための庁内体制を整備し、その区域における自然的・社会的条件に応じ、自主的かつ主体的に熱中症対策を推進するよう努めるとあり、具体的な施策として、極端な高温時に公共施設などを暑熱避難施設(クーリングシェルター)として活用することや、そのための施設へのエアコンの設置なども挙げています。
気候変動が進む中で、異常気象とも言えるような高温が今後ますます多発することも予想される中、住民の命を守るための具体的かつ実効性のある熱中症対策を求め、質問します。
国の熱中症対策実行計画を受けた市の取組についてお示しください。
最後に、
再生可能エネルギーについて質問します。
今年7月、ニューヨークの国連本部で記者会見をしたアントニオ・グテーレス事務総長は、地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代がやってきたと発言しました。今夏、かつてない異常な猛暑が続き、気候変動、沸騰化ということをより一層実感しています。これまでも質問を重ねてきていますが、気候変動対策を急いで進めていくためにも、
再生可能エネルギーの普及促進は待ったなしの課題です。
一方で、気候変動対策と逆行するような貴重な自然環境を破壊する開発、みちのく風力発電所について、市民は引き続き大きな関心を持ち続けています。前回の一般質問で、私は西市長に対し、事業に対する考えと白紙撤回に向けた働きかけの内容について質問しました。そのときの答弁としては、環境影響評価(環境アセスメント)の次の段階である方法書が提出された際に、県に対する意見書の中で白紙撤回を求める意見書を提出する、現段階で、すぐに県や事業者に要望書等を提出することは考えていないとのことでした。しかし、その後8月16日には事業者である株式会社ユーラスエナジーホールディングスに、8月23日には宮下県知事に対し、市長が直接、意見書、要望書を提出したとのことです。事業者は繰り返し、地元自治体の了承なく事業を進めていくことは絶対にないと述べていたことを考えると、意見書、要望書を市長が直接提出したことは非常に重要な意味を持つことだと思います。
議会の総意で事業の中止を求める意見書、請願が採択され、市長も白紙撤回を求めた一方で、事業者はいまだに事業の撤退、白紙撤回を表明していません。引き続き、八甲田を守るためのあらゆる手だてを講じていくことが必要だと考えます。
そこで、(仮称)
みちのく風力発電事業について、まずは、先日、市長が事業者、県知事に対して意見書、要望書を提出しましたが、提出の際の事業者、県知事とのやり取りについてお示しください。
壇上からの質問は以上です。御清聴ありがとうございました。(拍手)
48 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。西市長。
〔市長西秀記君登壇〕
49 ◯市長(西秀記君) 赤平議員の御質問のうち、(仮称)
みちのく風力発電事業について、私からお答え申し上げます。
(仮称)
みちのく風力発電事業の白紙撤回を求める意見書の提出につきましては、これまで議員の方々から事業者に対して白紙撤回を求めるべきとの御要望等もあったことから、本年7月に本市から事業実施想定区域に係るほかの5つの立地自治体、十和田市、平内町、野辺地町、七戸町、東北町の首長に対し、当該事業に関する意向照会を行ったところでございます。その回答として、いずれの自治体からも反対の意向が示されたことから、6自治体の総意として、事業者に対し白紙撤回を求めるべきとの結論に至り、方法書が提出される前のタイミングで意見書を提出したものでございます。また、各自治体との協議の中で、県知事にも白紙撤回に向けた協力を求める要望書を提出することとしたものでございます。
事業者に対する意見書の概要につきましては、当該事業の実施想定区域に水源涵養保安林などの水源地が含まれており、大規模な森林伐採等により十和田八幡平国立公園を含む八甲田山の豊かな自然環境へ多大な影響を及ぼすことが懸念されること、また、地元住民から水質や景観の悪化を不安視する声が上がっていることなどから、6自治体の総意として、事業者に対し事業の白紙撤回を求める内容となっており、本年8月16日に株式会社ユーラスエナジーホールディングスに対し、6自治体の総意として、青森市と十和田市から意見書を提出し、事業の白紙撤回を求めたところでございます。
これに対して事業者からは、6自治体首長からの意見書を大変重く受け止めている、地域の理解を得ずに一方的に事業を進めることはない、意見書の内容を精査するとともに、現在行っている眺望景観や水源等の調査結果を踏まえ、誠意を持って計画の見直しを検討したいとの意向が示されたところでございます。
一方、県知事に対しましては、意見書の内容に県としての白紙撤回の協力、関係法令に基づく各種行政手続等についての厳格な審査を加えた要望書を作成し、本年8月23日に県知事に対し、6自治体の総意で要望書を提出したところでございます。これに対しまして、県知事からは、自治体の皆さんと気持ちは一つであり、私自身としても事業者に対し強く白紙撤回を求めていくとして、具体的には、今回の発言等を文書で伝えることを考えているという旨の発言があったものでございます。また、事業者が自然破壊するような問題は今後も尽きないと思われることから、県としては
再生可能エネルギーの推進と自然環境の共生に関する統一的な考え方や方策について、9月に公表する方向で考えており、9月からゾーニング条例の制定に向けた検討に着手する旨の発言がございました。
今後におきましては、事業者の対応を注視するとともに、県としてゾーニング条例制定など
再生可能エネルギーの推進と自然環境の共生に関する方策に向けた検討の動きがあることから、今後の県の動向に注視・連携の上、引き続き事業の白紙撤回に向け対応してまいります。
私からは以上でございます。
50 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。福祉部長。
〔福祉部長岸田耕司君登壇〕
51 ◯福祉部長(岸田耕司君) 赤平議員からの雪対策についての御質問にお答えいたします。
玄関から道路までの、いわゆる間口除雪の支援については、青森市社会福祉協議会が実施主体となり、一戸建て住宅に住んでいる75歳以上の高齢者、身体障害者手帳1級・2級及び視覚障害または内部障害3級の方、要介護3から要介護5までの認定を受けている方のみで構成される世帯で、世帯全員が市民税非課税であることなど、一定の要件に該当する世帯を対象に、各地区社会福祉協議会と連携を図りながら、各地区において協力を頂ける地域の住民ボランティアの方々により、除雪が困難な世帯への間口除雪の支援を行っていただいております。間口除雪については、これまで培ってきた地域住民同士の支え合い、助け合いにより継続していくことが、青森市地域福祉計画の基本理念である「地域において人と人とがつながり、支え合い、共に生きるまち」の実現に通じるものであると考えており、本市においても本支援事業を支援していくために、これまでもテレビ、ラジオ、「広報あおもり」などの各媒体や地区社会福祉協議会や民生委員児童委員協議会の会議の場などにおいて本支援事業の紹介をするとともに、担い手確保の協力について呼びかけを行ってきたところであります。
この地域住民同士の互いに支え合い、助け合いの輪を広げていくため、その担い手の確保として、平成29年度にボランティアポイントを創設し、間口除雪もその対象としております。
本市では、地域福祉の担い手を確保するための取組を進めることが重要と考えており、今後も本支援事業を継続するための支援を行っていくこととしていることから、間口除雪の助成制度の創設は考えていないところです。
52 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。
〔都市整備部長清水明彦君登壇〕
53 ◯都市整備部長(清水明彦君) 赤平議員の富田地区にある工業高校野球場跡地についての質問にお答えします。
富田地区の青森県立青森工業高等学校野球場跡地のうち、富田ポンプ場及び店舗用地を除く未利用地約2400平方メートルにつきましては、住民の皆様の利活用に資する多目的広場を整備することとし、県と協議を重ね、市有地との交換により平成26年12月に取得しました。その後、当該未利用地につきましては、隣接する富田ポンプ場を建設する際の資材置場として、富田ポンプ場が完成する令和2年3月まで使用してきました。
用地取得時における当該未利用地の利活用につきましては、散策やレクリエーションなどの触れ合いの場、災害時の一時避難場所、冬期の雪寄せ場など、多目的な機能を持つ広場の整備を予定していました。
しかしながら、現時点における当該未利用地を取り巻く周辺環境の変化として、平成28年8月、当初、住宅地として開発が想定されていた北西側隣接地に店舗が立地したこと、令和元年7月、洪水浸水想定区域の公表により、当該未利用地が約1.8メートル浸水することが判明したこと、令和3年5月、津波浸水想定区域の公表により、当該未利用地の近傍地において約2.0メートル浸水することが判明したこと、ポンプ場及び店舗の建設により、当該未利用地内外からの視認性が低下し、防犯面での検討が必要であると判断されたことなど、当初想定していた機能を有する多目的広場に適さなくなってきたところでございます。当該未利用地の利活用方法につきましては、今後も引き続き検討してまいりたいと考えております。
54 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。環境部長。
〔
環境部長佐々木浩文君登壇〕
55 ◯環境部長(佐々木浩文君) 赤平議員からの熱中症対策実行計画についての御質問にお答えいたします。
国では、近年の気候変動の影響により、熱中症による死亡者数が増加傾向にあったことから、熱中症対策を強化するため、令和5年4月28日付で気候変動適応法を改正しております。改正気候変動適応法では、熱中症対策を強化するため、熱中症に関する政府の対策を示す熱中症対策実行計画や、熱中症の危険が高い場合に国民に注意を促す特別警戒情報を法定化するとともに、特別警戒情報の発表期間中における暑熱から避難するための施設の開放措置など、熱中症予防を強化するための仕組みを創設する等の措置が講じられたところでございます。
令和5年5月30日に閣議決定されました熱中症対策実行計画では、計画期間をおおむね5年間とし、2030年までの中期的な目標として、熱中症による死亡者数を現状から半減することを目指しており、熱中症対策の具体的な施策として、命と健康を守るための普及啓発及び情報提供、高齢者、子ども等の熱中症弱者のための熱中症対策、管理者がいる場などにおける熱中症対策等、地方公共団体及び地域の関係主体における熱中症対策、産業界との連携、熱中症対策の調査研究の推進、極端な高温の発生への備え、熱中症特別警戒情報の発表・周知と迅速な対策の実施の8つの施策が示されたところでございます。
今後につきましては、熱中症対策実行計画におけます地方公共団体の基本的な役割として、庁内体制を整備しつつ、主体的な熱中症対策を推進することとされておりますことから、令和6年春頃とされております改正気候変動適応法の施行に合わせまして、本市の体制等について検討してまいります。
56 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
57 ◯10番(赤平勇人君) それでは、雪対策から再質問していきたいと思います。
社会福祉協議会が実施主体として行っている事業を継続して支援していくという答弁だったと思います。一つ一つ再質問していきたいと思いますけれども、壇上で紹介しました方は、投書欄の中でも述べておりますけれども、本人は73歳で車椅子で現在生活されている、身体障害者手帳1級、要介護度3です。妻は80歳で要介護度1。
この方から直接様々な実態を聞いておりますけれども、様々な困難を抱えながら現在過ごしております。ただ、この世帯は、この支援制度について利用することができるか確認します。お答えください。
58 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。福祉部長。
59 ◯福祉部長(岸田耕司君) 支援制度についての該当するか該当しないかといいますと、その方の投書の中には、近隣に御家族がいるということも投書欄の中にあったかと推察します。また、その方が非課税なのかどうかということも分からないところです。その年齢要件だけですと、判断はつかないということになります。
60 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
61 ◯10番(赤平勇人君) 部長が先ほど制度の概要をおっしゃったときに、一戸建てに住んでいる75歳以上の高齢者、75歳以上のみの世帯ですか、じゃないと該当しないということなので、まず、当然、近隣町会に親戚がいるとか、そういうこともあるんですけれども、年齢の要件でそもそも弾かれてしまうんですね。そのほかに、こういう隣接町会に親戚がいるとかなんとかというようなハードルもあり、現実にこうして制度から漏れてしまっている人がいるわけです。
もう1点です。答弁では、本支援事業を継続するということを前提にしていますけれども、実態はどうなっているかという点です。資料で事業の実施状況を頂きましたが、令和3年度は37地区中5地区、令和4年度は6地区で支援事業が実施されませんでした。以前の質問では、令和2年度は4地区で未実施だったということで、年々未実施の地区が増加しているわけです。そして、この中には、住宅が密集している地域や市内でも積雪が比較的多い地域も含まれていますけれども、実施されなかった地区について、その要因についてお示しください。
62 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。福祉部長。
63 ◯福祉部長(岸田耕司君) 体制が取れていない地区というか実施されていない地区になっておりますけれども、もともとその中で実施されていない地区というか体制が整っていない地区は、令和4年度は3地区になっております。あとの地区は体制は取れているんですけれども、なかったということになります。その体制が取れていない、整っていない3地区については、例えば町なかであって、間口除雪の需要が少ない、またはもともと地域でやっていて、その需要がないといった地域であると伺っております。
以上でございます。
64 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
65 ◯10番(赤平勇人君) 需要が少ないといったって需要はあると思うんですよ、それは。1人でも2人でも需要があるのであれば、制度としてやっぱり、実施できるかできないかというその様々なハードルはあるにしても、できていないところがあるというのは、それは問題だと思います。現実に年々こうやってできていないところが増えていっています。つまり、偏りが生じているわけですね。やれているところとやれていないところがあるわけです。
事業継続のための支援を行っていくと言っておりますけれども、現実は年々実施できていないところが増えていっている、偏りが広がっていっている。この偏りが生じている、広がっていることについての市の見解をお示しください。
66 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。福祉部長。
67 ◯福祉部長(岸田耕司君) 偏りが広がっているということは私は申し上げてはいないので、偏っているんじゃなくて、今まで3地区のところはこれまで必要がなかったということになります。ですから、もしあるのであれば、当然その地区も対象にして今後やっていく予定であると考えております。あと、ボランティア等に関してですけれども、だから、我々自体はボランティアの裾野を広げていかなければならないということで、ボランティアポイントなども創設しております。これまで担っていただけなかった人にも担っていただくことによって、地域福祉の向上が図られるというふうに考えております。
以上でございます。
68 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
69 ◯10番(赤平勇人君) 実態を見てほしいんですね。現状、幾ら努力──努力されているのは分かるんですけれども、ただ、未実施のところが広がっているわけです。当然、今までやっていなかったから、そのままやり続けていないというところもあるのは私も聞いていますけれども、ただ、今までやれていたけれども、やれなくなったところもあったりだとか、やらなくなったというところも現にあるわけです。地域で助け合っているとかそういった話はあるでしょうけれども、ただ、希望者全てに行き届いているかというと違うと思います。また、地区内に全ての支援の希望者がいないかというと、これもまた違う話だと思います。実態として地区社協の判断で支援を実施しているところ、実施していないところがあり、支援していないところは、この支援を利用したくてもできない人が現に出てきているわけです。そして、大きな課題として、ボランティアの担い手が確保できていない、あるいは高齢化しているという問題もあります。そうであれば、例えば高齢者や低所得者が、事業者や個人とシーズン契約などを結んで玄関先の雪を片づけてもらう、その費用を一部助成するといった新たな制度を、やはり市として設けるべきだというふうに思います。
これまでも質問を行ってきましたが、これまでのやり取りを振り返ると、例えば7年前の2016年には、この支援制度の登録世帯数は300を切っていて288世帯でした。それが今では324世帯です。昨年は336世帯です。どんどんニーズは増えていくわけですね。気候変動も叫ばれ、さらなる豪雪も予想される一方で高齢化も進む。そういった中で、やはり新たな制度をつくるべきだと思いますけれども、もう一度答弁をお願いします。
70 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。福祉部長。
71 ◯福祉部長(岸田耕司君) 先ほど御答弁申し上げましたとおり、今、社会福祉協議会で自主的に、我々、連携しながら、その担い手を確保するための取組を進めております。ですから、助成ではなくて、今は担い手の確保によって助け合いの中でボランティアとしてやっていくといったことでございます。
以上でございます。
72 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
73 ◯10番(赤平勇人君) その担い手の確保がどうなっているかということなんですね。実際、高齢者のお宅を除雪するこのボランティアの方たちが、その多くはもう高齢化している。自分たちの家の玄関の雪を片づけるのもいっぱいなのに、ボランティアでやられている。そのことに対しては本当に敬意を表するわけですけれども、ただ、そこにはやっぱり、いずれ限界は来るわけです。確保ができないという困難な話が地区社協や町会からも出されているわけですよ。そうなると、必然的にこの支援制度というのは限界がやっぱり出てくる。その前に、新たな制度を設けておかないといけないという観点から私は質問しているわけです。
現実に制度を利用することができない人がいます。冬場に暮らしていくことが困難だと悲鳴を上げている人がいます。こうした人にどうやったら答えることができるのかと考えるのが、まさに行政の役割だと私は思います。いろいろ調べてみると、制度を利用できずにやむを得ず業者に頼んで玄関先の除雪をしてもらっている人は、中には、月に2万円程度を12月から3月まで毎月払っているという人もいらっしゃいます。ただでさえ、燃料費も物価も高騰している中で、生活ができないと悲鳴を上げている人がいます。豪雪地域の青森だからこそ、暮らしを守るための手だてを充実させなければ生きていけない人が出てくるわけです。他自治体に目を向けると、多くの自治体が屋根雪だけではなくて、玄関先までの除雪費用の助成も対象にしています。中には、私が今言っているように、同じように社協で行っていた事業が継続できなくなったとして、新しく自治体として制度を設けたところも現にあります。新たな制度の創設でもいいですし、今ある屋根雪の助成制度の拡充をしてもいいですし、社協が実施している間口除雪の利用登録者数は、先ほども言ったように現在320人ほどです。大体この人数がベースとなると思いますけれども、費用の面でいえば、屋根雪の助成制度よりも費用は、はるかに少なく済むと思います。本市も活用している交付金の中に豪雪地帯安全確保緊急対策交付金があります。この実施要綱を見れば、安全克雪事業として、高齢者世帯等における除排雪の支援のために行う事業が挙げられています。間口除雪の助成制度などを創設するといった場合、こうした交付金を活用することができるかもしれない、そういう可能性があるわけです。ぜひこういったことも探りながら、どうやったらそういう人たちを守っていくことができるのかと、そういう観点で真剣に考えてほしいというふうに述べて、この項は終わります。
子どもの遊び場について再質問します。
富田ポンプ場裏の市有地については、そもそも工業高校移転前の平成21年に近隣町会から跡地利用の要望が出され、それらを受けて多目的広場として整備することを前提に県から取得したということです。しかし、現状が変わって、現在は富田ポンプ場裏について活用方向はまだ決まっていないということでした。確かに、土地の構造としてスーパーの裏側となり陰になっているので、様々な心配な要素はあります。
一方で、地域の住民からは、一体いつになったら整備されるのかと、皆さん当然この多目的広場が造られるというところで止まっているわけですので、いつになったら整備されるのかと、この声が私のもとに届いているわけです。気になるのは、平成25年第4回定例会一般質問で多目的広場について、近隣住民の皆様には、その進捗状況についてできるだけ情報提供をしていきたいということを答弁しています。この進捗状況についての説明はこれまでやられてきたのでしょうか。
74 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。都市整備部長。
75 ◯都市整備部長(清水明彦君) 進捗状況の協議についての再質問にお答えします。
地元町会との協議につきましては、平成26年3月に開催しました青森県立青森工業高等学校移転後の跡地の利活用に係る説明会におきまして、地元町会の西上古川町会や新田町会ほか13町会、篠田小学校PTAに対して、当該未利用地を含む青森県立青森工業高校跡地の利活用方法について、散策やレクリエーションなどの触れ合いの場、災害時の一時避難場所、そして、冬期の雪寄せ場など、多目的な機能を持つ広場を整備する予定であると説明を行ってきました。しかしながら、先ほど申し上げたとおり、現時点における当該未利用地を取り巻く周辺環境が変化し、当初想定していた機能を有する多目的広場に適さなくなってきたことから、当該未利用地の利活用につきまして、防犯面や防災面の課題を踏まえた再検討を行っておりまして、今後も当該未利用地の利活用の検討結果を踏まえて、地元町会と協議を行ってまいりたいと考えております。
以上です。
76 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
77 ◯10番(赤平勇人君) ということは、平成26年以来、何も言っていないということなんですよ。多目的広場とかに使うよ、その予定で整備しますよということは説明して、それっきり止まってしまっている。だから、地域住民の人からどうなっているんだという声が出るのは当然なわけですよね。防犯面などの課題はあるにしても、どう活用するかということは、当然にして私は問題としてあると思うんですけれども、その前に、住民にちゃんとこの経過なり、変わったんだったら変わる、あるいは、今、状況が変わりました、環境が変わりましたということだったら、そのことをちゃんと説明するということが誠意ある態度だと私は思うんですね。私の質問に対しては状況が変わりましたと言うことは、それは、聞かれて議会の中で答えていても、肝腎の住民には、そのことは全く説明がいっていないわけですよ。これはやはり問題だというふうに思います。例えば、まずは雪捨場として活用するとか、グリーンベルトのような、あそこは店舗と行き来するのにすごく便利なところだと思いますので、グリーンベルトのような通路として整備して篠田側との行き来をしやすくするとか、活用方法は多目的広場以外にも様々考えられます。
今後の活用方向を決める上でも、市としての案もなかなかまとまり切れないというのが、今もう、ずっと検討している検討しているということですので、それが現状だと思うんです。そうであれば、少なくともこれまで説明してきた、先ほど述べたような町会などに市のほうから足を運んで、現状も踏まえて相談をする、実は今こういう状況なんです、どうすればいいか市も迷っているんですということを行う、これがまず第一歩ではないかというふうに指摘しておきたいと思います。
子どもの遊び場については壇上でも述べましたけれども、子育て世帯から子どもの身近な場所に遊び場が欲しいといった声は引き続き聞こえています。また、天候が悪いときでも遊べる場所などが欲しいという声も寄せられています。一方で、公園を増設することや新たな遊具の設置などは課題が多いということを以前の議会のやり取りで答弁がされてきています。
そこで、プレーリーダーという人たちを活用したらどうかということを提案したいと思います。前市長のときにも触れたことがありますが、改めてプレーリーダーとは何かというと、一言で言えば遊びの専門家、エキスパートで、
子どもたちが遊び場で生き生きと遊ぶことを補助し、そのための環境をつくる人というふうに言われています。このプレーリーダーは研修などを受けながら、安全に様々な遊びをまるで魔法のように提案する人とも言われ、時にはその存在が子どもにとって大きな居場所となることもあります。全国の自治体では、このプレーリーダーを活用して管理している公園、広場あるいは室内で遊び場を提供していたりするなど連携も広がっています。市内にもこうした人たちが現に存在しています。コロナ禍を経て、なかなか開催が困難だったプレーリーダーが主催するプレーパークも先日再開されました。子育て支援の強化には、子どもの遊び場の確保、拡充、質の向上などが必要だと思います。その観点から、このプレーリーダーについて、活用を本市でも検討するべきではないでしょうか。
78 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。福祉部長。
79 ◯福祉部長(岸田耕司君) プレーリーダーの活用についての再度の御質問にお答えいたします。
本市においては、子どもの自主性、創造性等を育むために、子どもの遊びを含めた活動場所を確保、提供してきています。これまで、子どもの遊び場としてアウガ2階のつどいの広場「さんぽぽ」をはじめとして、あおもり親子はぐくみプラザのプレイルームや、しあわせプラザの児童遊戯室、カクヒログループスタジアム──青森市民体育館の幼児体育室を設けており、遊び場としての機能のみならず、子育て親子の交流や情報交換の場として御利用いただいております。また、大型遊具を備えた青森市スポーツ公園わくわく広場や道の駅「なみおか」アップルヒル、新青森県総合運動公園などの施設もあり、さらに青森市総合体育館の中には、県内最大級の面積を有するキッズルームが整備されることになっています。このほか、児童館や児童室などで子どもの遊びを提供してきているところです。
議員御提言のプレーリーダーは、特定非営利活動法人日本冒険遊び場づくり協会によりますと、子どもが生き生きと遊ぶことのできる場を提供し、
子どもたちの遊び場をデザインする人であり、本市においても、これまでNPO団体が都市公園などでプレーリーダーとして活動を展開していただいていることは承知しております。地域の中で、地域住民の手による子どもの成長を支える継続的な活動が展開されることは、子どもに関わる市民活動の広がりにもつながり、市民自治の観点からも重要であると考えます。今後、お話があれば、私ども「広報あおもり」などの広報媒体もあることから、その活動の広がりに協力していきたいと考えています。
80 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
81 ◯10番(赤平勇人君) 前向きな答弁だったと思います。ただ、今、市内には様々な遊び場がありますよというようなお話がありましたけれども、大事なことは、場がたくさんあるからいいじゃないか、行き場所があるからそこに行けばいいじゃないかということにだけはなってほしくないなというふうに思うんです。わくわく広場は確かにあります。ただ、逆に言うと、わくわく広場しか子育て世帯が行く選択肢というのがなかったりするんです。そうすると、もう週末のわくわく広場はすごいことになっているわけです。毎週毎週そこに行って遊ぶかというと、そんなこともないわけですよね。様々な選択肢があることが、やっぱり子育て世帯にとって大事ですし、また、身近な場所にあるということが、子育て世帯も大事ですし、子どもにとっても居場所としてとても重要な意味を持つわけなんです。例えば、郊外に大きな公園が1つあるからいいじゃないか、じゃあ、そこに放課後に
子どもたちが行って自由に自分たちの居場所となるかというと、そういうわけではないわけです。特別な場所になってしまうわけです。それは、やっぱり子育て世帯が求めている趣旨、子どもが求めている趣旨とは、やはり、ずれてくるというふうに思います。
先ほど、このプレーリーダーの活動を広報などでも知らせていきたいという旨の発言がありましたけれども、今すぐ活用できないにしても、まずはプレーリーダーと意見交換をして、プレーパークを開催する際には、市も周知のお知らせをするとか、そういうところから始めるとか、あるいは雨天時という点では、先日報道でもありましたけれども、十和田市では廃校となった施設を使ってキッズパークを、これは民間の団体だったと思いますけれども、期間限定で開設しました。こういった場所を市も連携してプレーリーダーの方にお願いして、ここを開設したいんだ、あるいはプレーリーダーの方からこういう場所を活用させてくれというふうになったときに、ぜひそういう連携を図って、先ほど言ったような様々な子どもの選択肢、そういうものを遊び場の選択肢というものを広げてほしいんです。そういうところからまず始めてほしいというふうに思います。
現在の青森市子ども総合プランを見れば、家の近くの遊び場について感じていることという問いに対して、「雨の日や雪の日に遊べる場所がない」という回答が61.9%と最も高く、次いで「近くに遊び場がない」という回答が高くなっています。現在、一つ一つの施策がこうした声に応えたものになっているかどうかという点も大きな課題としてあると思います。そして、この青森市子ども総合プランは今年度で計画期間が終わります。今後、新たな子ども総合計画を策定していくことにもなっていくかと思います。会議録をたどれば、プレーリーダーという言葉が本議会で最初に出てくるのは、2015年第3回定例会です。このとき市は、プレーリーダーが実施するプレーパークについてメリットや課題を挙げながら、現在、新たな(仮称)青森市子ども総合計画の策定作業を進めており、プレーパークや遊び場を含む子どもの居場所について、当該計画の策定過程において検討していくと答弁しておりました。しかし、結局策定された子ども総合プランには、プレーパークやプレーリーダーという言葉は全く盛り込まれていません。一言もありません。子どもを取り巻く環境が変化する中で、他自治体からも学び、多様な体験、交流を図れる方法の一つとして、このプレーリーダーの存在を新しい計画にはしっかりと位置づけてほしいということを強く要望して、子どもの遊び場については終わります。
次に、熱中症対策について再質問します。
熱中症対策実行計画を受けた対応については、まだ決まっていない、これからだと。来年の春頃ですか、検討するということでした。この熱中症対策実行計画は、国として、中期的目標として2030年に熱中症による死亡者数を半減することを目的としています。今後、さらなる猛暑が襲ってくることも想定し、気候変動対策と一体で対策の強化をしていくことが必要と思いますけれども、再質問では、今夏のような命に関わる、まさに災害級の猛暑が、例えば来年もやってくるかもしれない。そうしたことを考えたときに、緊急的な対策を取るべきだという観点から聞いていきたいと思います。
まず、市の熱中症に対する対応ですけれども、現状ではそれぞれの部署がそれぞれで対応していると、ばらばらの対応だという状況だと思います。今回私が思ったのは、冬であれば豪雪対策本部や、災害級となれば市長を本部長として豪雪災害対策本部を立ち上げ、様々な手だてを全体で共有して講じていくわけです。先ほども述べたように、これほどの猛暑──酷暑という言葉もありますけれども──になれば事態はまさに災害級です。そうであれば、市として災害対策本部なり、対策本部等を立ち上げて、公共施設を使った避暑地の設置や弱者への支援等を含めた対応を図るべきだと思いますけれども、市の見解をお示しください。
82 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。環境部長。
83 ◯環境部長(佐々木浩文君) 熱中症に関する再度の御質問にお答えいたします。
先ほども御答弁申し上げましたとおり、熱中症対策実行計画におけます地方公共団体の基本的な役割といたしまして、庁内体制を整備しつつ、主体的な熱中症対策を推進することとされておりまして、本実行計画に基づいた形では、令和6年春頃の改正気候変動適応法の施行に合わせて対応していきたいというふうに述べたとおり、体制につきましては、今後検討していくこととなると思います。
84 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
85 ◯10番(赤平勇人君) 来年の春頃に、国から示されて検討を開始するということなんですけれども、そうなれば、来年の夏には間に合いませんよね。この市の対策、対応というものは間に合いますか。
86 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。環境部長。
87 ◯環境部長(佐々木浩文君) 再度の御質問にお答えいたします。
まず、災害級という言葉が議員のほうからもあったと思いますけれども、これにつきましては、現在、熱中症警戒アラートなるものが国のほうから発表されて、その上で、国民に対して熱中症防止対策を講ずるようというふうな形で注意喚起が進められております。こういったことも含めまして、どのようなタイミングで体制をつくるかということに関しましては、今回の改正地球温暖化の法律に基づいた施行の部分で、ある程度、国のほうからの動きが明らかになってくると思いますので、それらを考慮した形で検討していきたいというふうに考えております。
88 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
89 ◯10番(赤平勇人君) はっきりおっしゃらないということは、来年の夏には間に合わない可能性があると思うんですね。様々な体制の準備等もあるでしょうし、そうなれば間に合わない可能性があるわけです。来年また同じような災害級の、これほどの脅威となるような、命を脅かされるような猛暑が、あるいはこれ以上の猛暑がやってくるかもしれないと思うんです。そうなれば、もうこれは、やっぱり危機対策だというふうに思います。
ぜひ総務部長に答弁を求めたいと思いますけれども、危機対策として災害対策本部なりを設けるべきではないでしょうか。
90 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。総務部長。
91 ◯総務部長(舘山新君) 再度の御質問にお答えいたします。
先ほど来、環境部長からもお答えしておりますけれども、熱中症対策実行計画における地方公共団体の基本的役割として庁内体制を整備しつつ、主体的な熱中症対策を推進するとされておりますことから、改正気候変動適応法の施行に合わせて、本市の体制等について、関係部局と連携を図りながら検討していくこととしております。
なお、国におきましては、気候変動の問題は気候危機との認識の下、幅広い分野での対策が必要であるとして、熱中症対策推進会議を設けまして、関係機関が緊密な連携の下、対策を進めていくこととしております。ですので、私どもといたしましても、その国の動きを見ながら適時適切な体制を取って進めてまいりたいというふうに考えております。
92 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
93 ◯10番(赤平勇人君) 同じ答弁なんですけれども、私が言っているのは、気候変動対策のような熱中症対策としてだけではなくて、まさに命を守るための危機対策として、災害対策という観点から今聞いたわけです。当然この気候危機対策としての熱中症対策というのは、中長期的な課題として必要となるわけですけれども、先ほど聞いたように、来年の夏に間に合わないかもしれない可能性もあるわけです。そうしたときに、まだ計画ができていないから対応しません、これでは済まされないわけですよ。やはり、そのときに命を守るための対策を一元的に行っていくという体制はあらかじめつくっておくべきだというふうに思います。市民に命の危険が迫っていると捉えて、対応を自己責任にするのではなくて、できる対応を取るべきです。国は熱中症対策の中で、「地方公共団体内における熱中症対策を担う全ての部局間の連携が重要であることを踏まえ、首長の主導の下、各部局それぞれの役割を明確にし、連携、協力して必要な対策を実施できるような庁内体制整備を促す」とあります。今後、対策計画を踏まえた中長期的な取組がなされていくと思いますけれども、今述べたような部局間の連携や首長の主導の下というのは、緊急対応として現段階でも必要な手だてだと思います。
より具体的な対策についても聞いていきたいと思いますけれども、今夏、私の元にも近所の高齢者が救急車で運ばれた、どうやら熱中症のようだというような声も寄せられています。そして、適切なエアコンの使用をと言いますけれども、そのエアコンが自宅にないという声も寄せられています。こうした中で、酷暑の中で命を守る装置としてエアコンが自宅にない人に対し、購入設置費用の助成を行う自治体が広がっています。一例を挙げると、東大阪市では、自宅にエアコンが設置されていない、あるいは使用できるエアコンが1台もない65歳以上の非課税世帯に対し、上限5万円の購入費補助制度を熱中症対策として行っています。兵庫県加古川市は、東大阪市と同じような内容ですが、対象者に未就学児がいる世帯もプラスしています。そのほかにも、多くの自治体が熱中症対策としてエアコンの購入費補助制度を行っています。中には、生活保護利用者も対象にしているところもあります。
私が聞いたところでは、大体申請件数は100から200世帯ぐらいだということでした。命を守る対策として、命を守る装置として、エアコンが1台もない、そうした世帯に対して購入費の助成を行うべきではないかと思いますけれども、市の見解をお示しください。
94 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。福祉部長。
95 ◯福祉部長(岸田耕司君) 再度の御質問にお答えいたします。
いわゆる低所得者、低所得世帯のエアコンの購入のことだと思いますが、低所得世帯のエアコン購入・設置費の補助制度ということでございますけれども、内閣府の消費動向調査において、令和5年3月末時点における2人以上の世帯のエアコン普及率は全国平均で91.5%となっています。この普及状況から、エアコンについてはある程度普及しており、基本的には市民の消費生活の工夫の中で購入すべきものと考えています。生活保護制度においても、エアコンを含め日常生活に必要な生活用品については、保護費の中でやりくりによって計画的に購入するものと示されております。また、住民税非課税世帯や障害者世帯、高齢者世帯等で低所得である世帯については、エアコンの設置や老朽化による買換えで資金が必要な場合、社会福祉協議会が行う生活福祉資金貸付制度を活用することが可能となっているところです。このことから、低所得世帯へのエアコンの購入・設置費の補助制度について実施することは考えておりません。
96 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
97 ◯10番(赤平勇人君) 今、部長が引用した普及率91.5%、これは全国の数字ですよね。青森の数字をお示しすることはできますか。
98 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。福祉部長。
99 ◯福祉部長(岸田耕司君) この令和5年度3月末時点、内閣府の消費動向調査においては、青森の数字は載っていないんですよね。この前の調査ではあったんですけれども……。
〔10番赤平勇人議員「前の調査で」と呼ぶ〕
100 ◯福祉部長(岸田耕司君) 前の調査のが──平成26年度では、全国平均が86.4%で、青森県自体が51.6%という消費動向調査になっております。
以上です。
101 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
102 ◯10番(赤平勇人君) 平成26年のときに86.4%で、現在は91.5%、10%も行かないか。5%ぐらい上昇しているということで、それをそのまま並べると、青森の普及率は半分ぐらいじゃないですか。全然、これで暮らしを工夫とかなんとかということを言えませんよ、やっぱり。現状、設置していないという声が届いているわけですから、その人たちに耳を傾けて寄り添った対応、施策を取らないと、命が奪われてしまうわけです。落としてしまうわけです。これだけ熱中症で重症化されて運ばれている人もいる、あるいは死者も出ているということを、やっぱり直視するべきだというふうに思います。
もう1点は、国の熱中症対策計画でも言われていることですけれども、公共施設の避暑地──クーリングシェルターとしての活用です。市内の施設のエアコン設置状況はどうなっているか、この資料を頂きました。昨日も質問でありましたけれども、これを見ると、市民も多く利用するような施設にもエアコンが設置されていない状況です。例を挙げると、昨日もありましたとおり、浜館支所、奥内支所、原別支所、後潟支所、野内支所、高田情報センター、横内市民センター、働く女性の家、それから、中央、大野、横内、東部、戸山、油川、北部の各市民センター、それから、小・中学校も音楽室や図書室をはじめとした特別教室には設置されていません。
個別としてではなく全体としてお聞きしたいと思いますけれども、熱中症対策として、この避暑地としての活用、利用を広げるためにも、公共施設のエアコン設置を進めるべきではないかと思いますけれども、市の見解をお示しください。
103 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。環境部長。
104 ◯環境部長(佐々木浩文君) 再度の御質問にお答えいたします。
改正気候変動適応法でございますが、市町村が冷房設備を有する施設を指定暑熱避難施設、いわゆるクーリングシェルターとして指定することができるとされております。このクーリングシェルターに指定された施設につきましては、熱中症による深刻な健康被害が発生するおそれがあるとして、熱中症特別警戒情報が発表された場合に、開放可能な日及び時間帯において、施設を開放するということになっております。クーリングシェルターにつきましては、この改正気候変動適応法の施行がされます令和6年春頃を予定しておりますから、法の施行に合わせて指定の有無につきましても検討してまいります。
105 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
106 ◯10番(赤平勇人君) 災害が起きたときに避難する場所にエアコンがない、そういったこともそもそもの問題としてあると思います。やはり、公共施設にエアコンの設置も進めていって、避暑地としての利用、いざとなったら猛暑の際はここに逃げてくださいというような避難場所としての機能というのが必要だというふうに思います。事は命に関わるような災害級の暑さです。従来とは質が違い、暑さ自体も日数も異常な状況で、今後もこうした事態が想定される中で、これまでどおりの対応でいいのかということが問われています。先日、こうした実態が寄せられました。障害を持つために歩くのが大変な方が、自宅にエアコンもなく、暑さから逃げることもできなかったため、とうとう自宅で倒れてしまった。しかも、症状が重く、いつ自宅に戻れるか分からないということが現に起きているわけです。こういう人たちをどうやって守っていくのか、それを考えるのが行政の役割だと思います。ぜひ対策を強化していただくよう要望して、最後、再エネに進みたいと思います。
事業者に対して、8月16日に関係6市町長連名で意見書を提出、それから、県に対しては、県として事業者に対し事業計画の白紙撤回働きかけと行政手続に対して厳格な審査を求めました。これに対し事業者は重く受け止めるとしながらも、内容を精査し、必要な調査を今後行う、その結果を基に当社の計画を見直しし、改めて説明をさせていただくと述べています。壇上でも述べたように、議会としての総意で反対の意見書、請願を採択しています。また、この間の選挙でもこの問題が大きな争点となり、いずれの候補者も反対の立場を表明してきました。そして、今、市長が事業者に対しても直接白紙撤回の要請に行きました。
しかし、事業者は意見を受け止める、意見を基に計画の見直しを行う、説明をしていくということでしたけれども、この発言は基本的には住民説明会で言ったことと同じ内容でした。ここに対して本当に残念というか、誠意がないなというふうに思わざるを得ないんですけれども、一方で、7月26日の地元紙一面に気になる記事が掲載されました。先ほども質問でありましたけれども、青森市から十和田市にまたがる
八甲田南東地域と田代平湿原などを含む
八甲田北東部の2つのエリアで、地熱発電開発の可能性を探る調査計画が浮上しているとのことです。私の元にも様々な市民から、この問題をどう考えているか、また八甲田なのかという声も寄せられています。私自身としては、地熱発電そのもので言えば、メガソーラーや巨大風力と比べれば、自然に対する影響は比較的少なく、安定した発電ができるのかなというふうに思っておりましたけれども、一方で、最近では、北海道の蘭越町で
地熱発電所の掘削作業中に飲料基準の2000倍ものヒ素が噴出したという問題もありました。寄せられている声として、また八甲田かという声があるし、思いもあります。
この新たな
地熱発電所を八甲田に計画しているという問題について、ぜひ、市長の受け止めをお聞きしたいと思うんですけれども、市長、このことについてどう受け止めているでしょうか。
107 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。環境部長。
108 ◯環境部長(佐々木浩文君) 地熱発電についての再度の御質問にお答えいたします。
まず、地熱発電につきましては、先ほど木村議員にも御答弁させていただきましたとおり、地中奥深くにありますマグマだまりの熱で熱せられた蒸気を井戸でくみ出し、その蒸気の力を利用してタービンを回し、発電機を回転させて発電するものでございます。
新聞報道にありました
地熱発電調査につきましては、
独立行政法人エネルギー・
金属鉱物資源機構、
通称JOGMEC及び
鹿島建設株式会社から、
八甲田周辺における地熱発電の可能性を調査するために、令和5年度から調査員が現地に立ち入り、地層や岩石、湧水等から、土地の地質の成り立ちや地熱影響への痕跡等を調査する地表調査を実施すると伺っております。
議員お尋ねの地熱発電に関する本市の考え方につきましては、
地球温暖化対策の推進に当たりましては、自然環境の保全に十分配慮しながら、
再生可能エネルギーの推進と自然環境の共生を図る必要があると考えており、今後も
地熱発電等の
再生可能エネルギーにつきましては、調査等を行う事業者の動向に注視してまいります。
109 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
110 ◯10番(赤平勇人君) 私が聞いたのは、市の見解ではなくて市長の受け止めです。市長は、ぜひ対話を大事にしたいということもおっしゃっていましたので、私も市長と対話したいので、このことについても、ぜひ答えていただきたかったんですけれども、市民の中にある大きな思いとしては、内容がどうあれ、八甲田での開発行為をやめてほしいという、もう手をつけないでほしいということなんです。現在の市の立ち位置は、この地熱については非常に微妙なところがあるのが本音だと思います。再エネとしては地熱は推進したいということは、この間の計画にもありましたけれども、ただ、今のスタンスとしては、八甲田にはというのが本音のところだと思います。そうであれば、やはりはっきりとした市として基準となる、そのルールをつくるべきだと思うんですね。
先ほど木村議員は、余分な
エネルギーを割かなくていいという発言もありましたけれども、こういうことも踏まえて、はっきりとした市としての基準、八甲田地帯へのこうした大規模開発を原則として禁止する、そういうような規制づくりを市民の声も聞きながらつくるべきではないでしょうか。
111 ◯議長(奈良岡隆君) 答弁を求めます。環境部長。
112 ◯環境部長(佐々木浩文君)
再生可能エネルギーの規制についての再度の御質問にお答えいたします。
再生可能エネルギーの規制につきましては、本市単独でゾーニング条例を制定したとしましても、風力発電等を隣接自治体に設置された場合には、その効力が及ばなく、本市からの景観の悪化等が想定されることもあり、現状では、本市において単独でのゾーニング条例を制定する考えはございません。なお、県におきまして、
再生可能エネルギーの推進と自然環境の共生に関する方策やゾーニング条例制定に向けた検討の動きがありますことから、今後、県の動向を注視、連携の上、対応してまいります。
113 ◯議長(奈良岡隆君) 10番赤平勇人議員。
114 ◯10番(赤平勇人君) 県任せ、県の判断で決めていくということではなくて、青森市の自然環境を青森市自身はどう考え、どう守っていくのかということが重要だと思うんです。青森市がそういうスタンスを取るのであれば、八甲田には手をつけない規制をつくってくださいと、それは県に、ぜひ申してください。青森市がこれだけ混乱しているわけですから、その混乱を一掃するためにも、ぜひ規制をつくるということを市から県にしっかりと訴えていただきたい、そして、地産地消型の再エネ政策を進めていただきたい、このことを要望して私の質問を終わります。
ありがとうございました。
115 ◯議長(奈良岡隆君) この際、暫時休憩いたします。
午後0時11分休憩
──────────────────────────
午後1時15分開議
116 ◯議長(奈良岡隆君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。
29番木下靖議員。
〔議員木下靖君登壇〕(拍手)
117 ◯29番(木下靖君) 29番、市民クラブ、木下靖です。
去る8月26日、青森操車場跡地に建設中の青森市総合体育館において、市内在学・在住の小学生を対象に工事車両への試乗体験会が開催されました。供用開始まで1年を切り、雪が降る前に急ピッチで工事が進められるものと思います。西側用地道路は、機関区通りと旭町大通りの接続部分の工事のため、現在通行止めとなっており、こちらも本市の道路における大きな課題がクリアされるものと期待しています。しかし一方では、青い森セントラルパーク県有地部分に建設されるものと思っていた統合新病院については、ここに来て暗雲が垂れ込めてきた感があります。建設候補地を白紙に戻すことを含めた検討の見直しが伝えられ、今後のスケジュールも見えなくなりました。市においては、県の真意をしっかりと確認して、一刻も早く現状を市民に説明されるよう求めます。
以下、通告に従い順次一般質問を行います。執行機関の簡潔明瞭なる答弁をよろしくお願いいたします。
最初の質問は、指定管理者制度についてです。