札幌市議会 1995-05-29
平成 7年第 2回定例会−05月29日-06号
平成 7年第 2回定例会−05月29日-06号平成 7年第 2回定例会
平成7年 第2回定例会
札 幌 市 議 会 会 議 録 ( 第 6 号 )
平成7年5月29日(月曜日)
───────────────────────
〇
議事日程(第6号)
開議日時 5月29日 午後1時
第1 議案第1号から第18号まで,議案第20号,議案第21号及び議案第25号から第28号まで(
市長提出)
請願第1号
陳情第4号及び陳情第5号
(27件に対する第一部及び第二部
議案審査特別委員長報告等)
第2 議案第31号から第35号まで及び諮問第1号(
市長提出)
第3 決議案第1号から第3号まで(全
議員提出)
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〇本日の会議に付した事件
日程第1 議案第1号 平成7年度札幌市
一般会計補正予算(第1号)
議案第2号 平成7年度札幌市
国民健康保険会計補正予算(第1号)
議 員 山 田 信市郎 君
議 員 越 智 健 一 君
議 員 吉 野 晃 司 君
議 員 伊与部 敏 雄 君
議 員 湊 谷 隆 君
議 員 常 見 寿 夫 君
議 員 高 橋 重 人 君
議 員 菅 井 盈 君
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〇
欠席議員(1人)
議 員 岡 本 修 造 君
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〇説明員
市長 桂 信 雄 君
助役 魚 住 昌 也 君
助役 田 中 良 明 君
助役 石 原 弘 之 君
収入役 長 部 幸 一 君
交通事業管理者交通局長 土 榮 勝 司 君
水道事業管理者水道局長 小 谷 勝 也 君
総務局長 伊 藤 忠 男 君
企画調整局長 井 原 貴 男 君
財政局長 久 元 喜 造 君
市民局長 松 崎 誠 君
民生局長 大 長 記 興 君
衛生局長 高 杉 信 男 君
環境局長 前 田 悦 雄 君
経済局長 鈴 木 俊 雄 君
建設局長 平 賀 岑 吾 君
都市整備局長 広 畑 民 雄 君
下水道局長 松 見 紀 忠 君
建築局長 関 谷 幸 正 君
市立札幌病院長 手 戸 一 郎 君
消防局長 中 谷 多 宏 君
教育委員会委員 松 村 郁 夫 君
教育委員会教育長 藤 島 積 君
選挙管理委員会委員長 宮 川 新 市 君
選挙管理委員会委員 須 合 一 雄 君
選挙管理委員会委員 杉 本 強 君
人事委員会委員長 山 岡 暸 君
人事委員会事務局長 水 島 典 弘 君
監査委員 野 島 廣 紀 君
監査事務局長 東 山 誠 君
──────────────────
〇
事務局出席職員
事務局長 鍛冶沢 徹 君
事務局次長 植 田 英 次 君
総務課長 佐 藤 正 明 君
議事課長 土 屋 逞 君
調査係長 木 村 正 実 君
資料係長 高 橋 道 孝 君
議事係長 細 川 正 人 君
記録係長 前 野 保 雄 君
委員会一係長 山 本 祥 一 君
委員会二係長 常 野 正 浩 君
書記 佐 藤 比登利 君
書記 高 佐 三緒子 君
書記 鈴 木 和 弥 君
書記 尾 形 英 樹 君
書記 今 井 一 行 君
書記 山 本 扶 美 君
──────────────────
〔午後1時開議〕
○議長(
柴田薫心君) ただいまから,休会前に引き続き会議を開きます。
出席議員数は,64人であります。
──────────────────
○議長(
柴田薫心君) 本日の
会議録署名議員として高橋克朋君,義卜雄一君を指名します。
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○議長(
柴田薫心君) ここで,暫時休憩いたします。
──────────────────
休 憩 午後1時
再 開 午後2時30分
──────────────────
○議長(
柴田薫心君) これより,休憩前に引き続き会議を開きます。
ここで,
事務局長に諸般の報告をさせます。
◎
事務局長(鍛冶沢徹君) 報告いたします。
岡本修造議員は,所用のため本日の会議を欠席する旨,届出がございました。
去る5月26日,市長から,平成7年第1回定例会において採択されました陳情の処理の経過及び結果の報告が提出されましたので,その写しを各
議員控室に配付いたしました。
本日の
議事日程,
陳情受理付託一覧表及び
議案等審査結果報告書は,お手元に配付いたしております。以上でございます。
〔一覧表は巻末資料に掲載〕
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○議長(
柴田薫心君) これより議事に入ります。
日程第1,議案第1号から第18号まで,議案第20号,議案第21号及び議案第25号から第28号まで,並びに請願第1号,陳情第4号及び陳情第5号の27件を一括議題といたします。
委員長報告を求めます。
まず,第一部
議案審査特別委員長 福士 勝君。
(福士 勝君登壇)
◎福士勝君 第一部
議案審査特別委員会に付託されました議案11件につきまして,その審査結果をご報告いたします。
この場合,
各局ごとに,主なる質疑を中心に順次ご報告いたします。
最初に,財政局について。
財政のリストラに当たっては,全庁的に取り組んでいる
DRプログラムとの連携が不可欠と考えるが,どのように行おうとしているのか。市税の徴収率については,政令市の中で名古屋市が最も高く,本市は非常に低いという現状にあるが,これらの原因をどのように分析しているのか。
固定資産税などの滞納圧縮のため,公売に関して
法律的知識を有した職員を養成するなど,
抜本的対策が必要と考えるが,職員の研修についてはどのように取り組む考えなのか。市債の発行に当たっては,
起債制限比率が当面10%を超えることのないよう明確な努力目標を設定すべきと思うが,どのように考えているのか。高金利の市債を繰上げ償還することにより,
公債費負担の軽減を図るべきではないのか。また,全国に先駆けて短期償還の市債発行を検討すべきと考えるがどうか。本市が
バブル時代に取得した土地を
事業関係者が代替地として希望した場合,高目の価格設定になるのではないかと懸念されているが,どのような根拠で価格を設定するのか等の質疑がありました。
次に,総務局について。
恩給については,現在何名の受給者がいるのか。また,年金と比較した場合,不利と言われているが,どのようになっているのか等の質疑がありました。
次に,
企画調整局について。
新5年計画の策定に関連して,羊ヶ丘の
農業試験場跡地の
利用方法については,照明設備を備えた野球場の設置も含め,どのような検討がされているのか。また,
豊平墓地跡地の記念碑などの設置については,
道立体育センターが完成する平成11年までには整備すべきではないか。
財政規模が約2兆円という新5年計画において,巨額の資金を要する開発計画はある程度抑制し,
高齢者対策を最優先していくべきと思うがどうか。また,
平和事業についても,これまで以上に強化する必要があるのではないか。
東札幌地区の開発に当たっては,旧国鉄跡地だけでなく,菊水上町などの地域を含む大きなゾーンを対象とする総合的な構想を策定し,整備を進めるべきと思うがどうか。菊水上町の
下水道局用地については,すでに市営住宅を建設する方向で検討されていることを念頭に置く必要があるのではないか。本市における
地域情報化の推進に当たっては,より市民に密着した
サービスシステムの実現が重要と思うが,どのように取り組んでいくのか。今年度行われる
地域情報化構想策定基礎調査では,全庁的な
システムの洗い出しが必要ではないか。丘珠空港の滑走路延長問題については,後継機の
騒音調査をいつ,どこで行うのか。また,国は,タイムリミットを今年の6月から7月くらいとしていることなどから,早急に結論を出すべきと考えるがどうか。駅前通の
地下通路整備については,受益者に相応の負担を求めるよう
事業手法を検討するとともに,
ギャラリースペース等の確保について工夫すべきではないのか。また,
北1条通地下駐車場整備との整合性については,どのようになっているのか。
駐車場案内システムについては,案内板を見やすくすべきと思うが,どのように改善するのか等の質疑がありました。
次に,市民局について。
新
青少年センターの建設に関する懇談会については,広く市民の生の声を聞く形で開催すべきではないのか。
消費者会館については,
建設調査段階だけでなく,
管理運営についても
市民参加の方法を検討すべきではないのか。
市民集会施設用地購入資金の
貸付制度については,3年間の金利の減免など,町内会にとって,より有効なものになるよう検討を加えるべきと思うがどうか。
地区センターの建設に当たっては,
高齢者等の利用を考慮して,エレベーターの設置を検討すべきではないのか。
市民交流広場については,地下鉄の需要喚起を考慮して,今後も
地下鉄沿線に設置していくべきと思うがどうか。
芸術文化基本構想の策定に当たっては,さまざまな分野からの意見集約をどのように考えているのか。また,
道立劇場構想とはどのように関連するのか。新区の庁舎建設に当たっては,周辺の緑を保全し,水辺のある市民広場をつくってはどうか等の質疑がありました。
次に,
教育委員会について。
情緒障害学級については,基準を満たせば,開設されていない手稲区,白石区にも設置していくべきではないか。図書館における
文化活動を充実すべきと考えるが,戦後50年にちなんだ企画の内容とその予算額についてはどのようになっているのか。豊平区の分区に伴う
地区図書館の設置に当たっては,実際に利用する市民の幅広い要望を反映させるべきと考えるが,2月開催の懇談会ではどのような要望が出されたのか。また,白石区の図書館の改築に際しても同様に,このような場を設けるべきと考えるがどうか。廃棄図書の無償譲渡に関し,実施に必要な事項を具体的に定めたとのことであるが,譲渡の対象,冊数限度及び実施方法についてはどのようになっているのか。児童会館について,中学校区に1館の
整備目標が達成した後は,どのような整備をする考えなのか。
大倉山ジャンプ台の改修について,具体的な改修内容や
工事スケジュールはどのようになっているのか。また,工事により各種大会に影響は生じないのか。今後の
屋内温水プールについては,競技が可能なものだけではなく,幼児から高齢者まで,だれもが水に親しめる構造の検討が必要ではないのか。また,新たにプールを設計するに当たっては,障害者にとって使いやすくするため,車いすに乗ったままプールに入れるスロープの設置を検討すべきではないのか。
プール利用者の利便性を向上させるため,回数券のほかに1ヵ月券を発行すべきではないのか。
米里地区にあっては,
豊平川下水処理場から発生する余熱を利用し,学校や地域にも開放した
温水プールを整備することはできないのか等の質疑がありました。
次に,消防局について。
災害時の初動体制においては,消防,自衛隊,警察の連携による活動が重要と考えるが,この強化を図るため常設の
組織づくりを進めるべきではないのか。本市が導入予定の
耐震性貯水槽については,どのような基準で設置するのか。また,今後の
整備計画はどのようになっているのか。
地域防災計画策定の
作業スケジュール及び
総体事業予算については,どのようになっているのか。また,早期策定を望む声もあるが,短縮化を図れないのか。
高所監視カメラの
設置場所は,どのような耐震構造になっているのか。また,
当該カメラは,平常時にどのような活用ができるのか。災害時における
交通パニック等を考えたとき,被災と同時に備蓄物資を供給できる
システムをつくるべきと思うが,学校等の
避難場所への物資保管についてどのように考えているのか。活断層については,
ボーリング調査のデータを官民問わずに収集し,その研究を進めるべきと思うがどうか。
消防予算については,
一般会計の中で低い割合で推移してきたが,災害に耐え得る対策を講じるため,積極的に増額していくべきではないのか。大規模災害の発生時には,救急隊に高度な選別,応急処置,搬送能力が求められるが,増強についてどのように考えているのか等の質疑がありました。
最後に,環境局について。
資源物選別施設については,
資源物収集に関する啓蒙の場とするよう検討すべきと思うがどうか。また,
管理運営についてどのように考えているのか。資源物の売却益は年間1億円程度が見込まれているが,
リサイクル活動団体への補助金とするなど,市民へ還元すべきではないのか。
家庭系ごみの有料化が取りざたされているが,量的に多い
事業系ごみの対策がまず必要ではないのか。
ごみ減量化のためには,商品の販売者だけでなく,生産者に対しても直接的に指導していく必要があるのではないのか。また,取組みの視点や手法を変えても一定の限界があるのであれば,有料化の検討が必要と思うがどうか。
札幌リサイクル公社の運営に当たっては,出資比率に応じた
処理手数料の
割引制度を設けるなどして,資本金の増額を求めていくべきではないか。
都市防災の観点から,公園の
地下利用を積極的に検討し,融雪槽をつくるなどして冬の
避難場所を確保すべきと思うがどうか。既設公園の
維持管理や改修については,今後どのように取り組んでいくのか。また,新札幌に隣接する貴重な水辺空間である
野津幌川緑地の
整備計画は,どのようになっているのか。中島公園の再整備として,
音楽専用ホールへの
アプローチ園路と周辺の整備が予定されているが,夜間や障害者などの利用に対し,どのような配慮をしているのか等の質疑がありました。
以上が,本委員会における質疑の概要であります。
引き続き,付託されました全案件を一括して討論を行いましたところ,自民党・道見委員,社会党・
畑瀬委員,公明・
柿崎委員,共産党・
生駒委員,
市民ネットワーク・
中嶋委員,
新政クラブ・
田中委員から,会派を代表してそれぞれの立場で意見の表明がありました。
討論終結後,採決を行いましたところ,議案第21号については,賛成多数で承認すべきものと,議案第1号中関係分,第3号中関係分,第5号,第9号中関係分,第13号,第14号,第20号及び第25号から第27号までの以上10件については,全会一致,可決または承認すべきものと決定いたしました。
以上で報告を終わります。
○議長(
柴田薫心君) 次に,第二部
議案審査特別委員長 千葉英守君。
(
千葉英守君登壇)
◎
千葉英守君 第二部
議案審査特別委員会に付託をされました議案16件及び請願・陳情3件について,その審査結果をご報告いたします。
この場合,
各局ごとに,主なる質疑を中心に順次ご報告をいたします。
最初に,民生局について。
ボランティアに対する参加意欲を
具体的活動に結びつけるために,
地域福祉社会計画の中で,どのような方策を立てているのか。また,
ボランティアの
活動拡大や育成研修を実施するため,全市的な
拠点施設の整備が必要ではないか。障害者の社会復帰を支援するため,
入所施設において自立に向けての相談ができる体制を確立すべきと考えるがどうか。保育料について,平均2.92%の値上げとなる今回の改定内容はどのようなものか。また,算定に当たっては,教育,労働,経済などの情勢を加味して,総合的に判断すべきではないか。今回の改定は,低所得階層のほうが値上げ率が高く,保護者の負担の限界を超えるものと考えるがどうか。延長保育について,保護者のニーズにこたえるため,夕方30分のみの延長も検討し,さらに実施園の拡大を図るべきではないのか。
高齢者住宅整備資金の利用実績が低下していることから,
連帯保証人にかわる
保証制度を検討してはどうか。公衆浴場を利用した
デイ銭湯事業について,
ボランティアや町内会,
老人クラブなどの協力により,地域に根差した実施体制をとってはどうか。また,あわせて,高齢者に対する
無料入浴制度を実施する考えはないか。
在宅寝たきり高齢者等介護手当について,本市独自で支給対象としている老人及び
特定疾患患者の基準は何か。今後,介護する家族の苦労に見合った額に改善していくべきではないか。また,
寝たきり6ヵ月以上を支給の対象要件とすることから,
寝たきりを助長するおそれがあるのではないか。また,国で検討中の
公的介護保険制度との整合性についてはどう考えるのか。高齢者の親睦の
拠点施設を整備するに当たっては,民間の施設の利用や
地区会館と合築することなども検討してはどうか。他の
政令指定都市と比較して,
国民健康保険料が高額であることから,引下げをする考えはないか。
資格証明書の大量発行は,被
保険者世帯の受診する機会を奪うことになるのではないか等の質疑がありました。
次に,衛生局について。
保健所を1ヵ所に統合し,各区に
保健センターを配置する新
地域保健体制の実施に当たっては,
地域拠点としての保健所の機能強化が不可欠であるが,どのように行う考えか。また,新たな
保健サービスの提供を早期に実現するため,
地区連絡所を活用してはどうか。従来,保健所で行なっている害虫駆除などの業務については,何らかの形で各区の
保健センターに引き継ぎ,サービス低下を招かないよう留意すべきではないのか。また,センターに水中歩行用プールを設置するなど,健康増進フロアの充実を図ってはどうか。新体制の確立に当たっては,介護にかかわる総合調整を行うケアマネジャーの役割を保健婦,看護婦などの看護職が積極的に果たすべきではないか。保健婦は,地域に根差した保健医療の中核を担っていくことから,資質をさらに充実させることが必要であるが,現場研修の実施など,どのような方策を考えているのか。また,保健婦と訪問指導員との連携を強化するよう,十分な配慮を行うべきと思うがどうか。地域保健法が施行されても,必ずしも保健所を統廃合する必要はなく,住民サービスの低下も懸念されることから,新体制に移行するに当たっては,市民合意を十分得た上で実施すべきではないのか。ばい煙発生施設における自主測定の実施率が低いと聞くが,大気汚染防止上問題はないのか。また,対象となる事業者に対して厳しく指導を行うべきではないか。中沼及び茨戸耕北橋地点におけるBODの環境基準の超過が長年続いているが,その原因と対策はどうなっているのか等の質疑がありました。
次に,市立病院について。
集団災害発生時の緊急対策として,一定の行動パターンを定めたマニュアルが必要と思うが,作成計画はあるのか。また,緊急時における市内各病院との連携及び役割分担はどのようになっているのか。新病院への移転について,継続費の総額が52億 3,300万円減額補正されたが,どのような理由によるものか。また,用地取得費も含めれば,移転新築に要した経費は 441億 1,600万円となるが,開院後の財政計画に不安はないのか。現病院の跡地利用について,昭和58年に建てかえられた第1病棟の取扱いも含め,どのような計画となっているのか。移転に当たり,駐車場が有料化されるが,患者の負担の増大につながるのではないか。また,近隣のJR桑園駅や競馬場などの利用者が病院駐車場を使用する懸念もあるが,どのような対策を講ずる考えか等の質疑がありました。
次に,建設局について。
用地買収に際して生ずる残地の買収基準,及び全国に先駆けて導入した残地処分媒介制度の概要はどうなっているのか。残地の隣接地を本市が取得し,他の公共事業に利用するなど,より積極的な活用方法も考えられるのではないか。平成8年度に整備が完了する新川通について,現在の進捗状況と今後の見通しはどうなっているのか。また,沿線のバス停に待合所や屋根の設置が必要と考えるがどうか。厚別中央通について,現在整備が進められている厚別青葉通から北13条北郷通までの立体交差を含めた区間は,どの程度工事が進んでいるのか。また,残る北13条北郷通から厚別通までの未着手区間についても,あわせて整備を完了すべきではないか。手稲土功川が環境整備型河川として改修されたが,鉄分が多く水が赤褐色であるため,水質改善を行なって親水性を高めるべきと考えるがどうか。また,現在稲積川を水源としているが,他の河川に水源を求めることはできないのか等の質疑がありました。
次に,都市整備局について。
旭町及び水車町地区は,道路の未整備が目立つが,近接する地下鉄を有効に利用するためにも,東豊線学園前駅に至る公共的通路を確保すべきではないか。また,豊平中央地区と同様に,再開発の手法により整備を行なってはどうか。豊平コンクリート工場跡地は,
避難場所や休養,遊びの場として有効に活用すべきと思うが,どのような利用計画となっているのか。また,周辺地域の再開発については,道路の改善も含め街区の再編を行い,一体的な整備を行うべきではないか。札幌駅南口の再開発事業について,土地開発基金で取得した 1,282平方メートルの保留地を70億円で処分し,JR北海道の移転補償費に充てる計画となっているが,地価の下落により差額が発生することとなるのではないか。また,保留地の処分がおくれれば金利負担が増大することから,隣接する本市の普通財産である 2,120平方メートルとの一体的な利用も含め,道と協議を行うなどして公共的な活用ができるよう早急に対応すべきと考えるがどうか。株式会社札幌エネルギー供給公社について,設立に先立ち,地下鉄の廃熱を利用した冷暖房
システムの検討を複数の企業に依頼した際,1社を除いて否定的だったのは,計画に具体性がなく,財政的に難しい面があるという判断がなされたからではないか。特定の企業が公的熱供給の恩恵を受ける一方,市民の税金によって赤字を補てんしている現状では,公社設立時の大義名分は失われているとは考えないのか。また,いまだに累積赤字解消のめどは立っていないが,今後経営の再建は可能なのか等の質疑がありました。
次に,建築局について。
札幌市
建築基準法施行条例の一部を改正する条例案は,日影規制を緩和する内容となっているが,中高層建築物にかかわる紛争が頻発している現状で,建築主と周辺住民とのトラブルを増加させることにならないのか等の質疑がありました。
次に,経済局について。
農地の保全と有効利用促進を目的に創設される農地流動化奨励金制度の概要は,どのようなものか。また,将来的には同制度のレベルアップを含め,農地流動化策の拡大を図っていくべきと思うがどうか。農業体験交流施設さとらんどについて,利用促進のため,多様な市民団体に対する使用料の減免を検討してはどうか。農産物輸入自由化と都市化の進展に対応した本市の新農業基本計画の策定に当たっては,生産者と消費者を有機的に結びつける視点が必要ではないか。農協は,現在市民生活に欠かすことのできない存在であり,経営基盤の強化が必要であるが,合併に対する本市の基本的な考え方はどのようなものか。また,市内5農協のうち,経営や資産の面で問題を抱えている農協は,どのような取扱いとなるのか。一大消費地を抱える本市の農協が安定した運営を続けるためには,消費者の声を再編計画に反映させる必要があるのではないか。また,金融機関としての性格を持ち,合併による大規模な資金トラブルが発生する危険性もあるが,その防止策についてどう考えているのか等の質疑がありました。
次に,交通局について。
阪神・淡路大震災において,従来安全とされていた地下鉄駅などが損傷したことを機に,国が地下構造物の耐震設計基準を新たに設定すると聞くが,迅速な対応のため,事前に既存施設の耐震性を検証すべきではないか。また,基準が示されるまでの間,東西線延長部については本市独自の応急的な補強をしてはどうか。基準が示されても,既設線の改良は補助対象外であるため,大改修は困難であることから,耐震対策として国に新たな補助制度の創設を求めるべきではないか。南北線高架部の補修工事期間が当初予定の6ヵ年から2ヵ年に圧縮され,費用も当初見込みを3億円下回ったが,強度や安全性に問題は生じないのか。営団地下鉄サリン事件のような,危険物の持込みによる被害に対応したマニュアルは作成しているのか等の質疑がありました。
最後に,水道局について。
阪神・淡路大震災による神戸市の水道被害の状況から本市は何を学び,今後の水道行政にどう生かすのか。また,市町村間における相互支援体制はどうなっているのか。各区に1ヵ所緊急貯水槽を設置し,災害時に,市民1人当たり3リットルの飲料水3日分を確保すると聞くが,今後,一層強化を図る必要があるのではないか。また,防災対策上必要な施設の整備については,水道料金に影響を与えないように財源を確保すべきではないか等の質疑がありました。
以上が,本委員会における質疑の概要であります。
引き続き,付託されました全案件を一括して討論を行いましたところ,自民党・原口委員,社会党・大西委員,公明・小田委員,共産党・横山委員,
市民ネットワーク・佐々木委員,
新政クラブ・菅井委員から,会派を代表してそれぞれの立場から意見の表明がありました。
討論終結後,採決を行いましたところ,請願第1号,陳情第4号及び第5号の以上3件については,賛成少数で不採択とすべきものと,議案第1号中関係分,第6号及び第11号の以上3件については,賛成多数で可決すべきものと,議案第2号,第3号中関係分,第4号,第7号,第8号,第9号中関係分,第10号,第12号,第15号から第18号まで,及び第28号の以上13件については,全会一致,可決または承認すべきものと決定いたしました。
以上で報告を終わります。
○議長(
柴田薫心君) ただいまの各
委員長報告に対し,質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
柴田薫心君) 質疑がなければ,これより討論に入ります。
通告がありますので,順次発言を許します。
まず,原口伸一君。
(原口伸一君登壇)
◆原口伸一君 私は,自民党議員会を代表いたしまして,市長から本定例会に提案されました平成7年度各会計補正予算を初めとする諸議案について賛成の立場から,また,請願第1号並びに陳情第4号及び第5号については不採択の立場から,以下簡潔に討論を行います。
桂市長は,今回の選挙において,21世紀へ向けての躍動都市さっぽろの基盤づくりについて,市民の高い評価を得たところでありますが,今回提案されました肉づけ予算の内容について見ますと,北の理想都市サッポロの実現を目指して,市民要望が高い,あるいは緊急性が要求される防災対策や福祉施策,ごみ対策などが盛り込まれた積極的なものとなっており,桂市長の2期目のスタートに当たっての意欲があらわれたものであり,高く評価するものであります。
特に,このたびの阪神・淡路大震災を教訓として,地域防災計画の総合的な見直しに着手し,早期に必要な
耐震性貯水槽,情報通信網の整備など,市長の速やかな対応は,特に高く評価するものであります。
また,環境保全型のまちづくりのために,環境保全に関する総合的な計画の基礎調査や,都市景観づくりを進めるために,都市景観基本計画の策定が予定されておりますが,自然と共生した市民生活や,安らぎのある都市空間の形成につながるものと期待をいたしております。
また,福祉・保健医療の充実として,在宅で
寝たきりの高齢者や重度の痴呆性高齢者を介護している家庭を支援するための本市独自の在宅介護手当や,外国人の高齢者や重度心身障害者に対して福祉手当を新たに支給すること,さらに,体の悪い高齢者に対し,入浴や会食,レクリエーションを提供する
デイ銭湯事業補助などは地域福祉の充実を図るものであり,高齢化社会に適切に対応した取組みと考えます。
さらに,
芸術文化基本構想を策定するための調査は,芸術文化行政のビジョンを打ち出すために重要なものでありますし,また,
大倉山ジャンプ台周辺の魅力アップを目的とした多機能型・通年型施設の整備や,毎年 100万人以上と言われる観光客の増加につながるものと期待するものであります。
一方,市民の念願であった札幌駅前通地下通路を整備し,地下歩行空間のネットワーク化を推進することは,市民の利便性の向上やまちづくりに大きな前進となると思います。
また,市民とつくるみんなのまちの実現のために,地域住民活動及び市民交流の推進を図るため,厚別区に多目的な交流広場を整備するとともに,
政令指定都市では初めて
市民集会施設用地購入資金融資制度を新設し,また,豊平区の分区に向けて,区役所,
地区図書館,消防署などの関連施設の整備に着手するなど,地域とのふれ合いを大切にした施策であり,大いに評価するものであります。
このほかにも,このたびの肉づけ予算には,丘珠空港調査,青少年育成計画策定調査,
消費者会館建設調査,
資源物選別施設建設調査,新農業基本計画策定,地域計画策定など,将来に向けての予算が計上されておりますが,これらの実施に当たっては,市民の意見を十分に反映させて実りある事業につなげていただき,桂市政2期目の大いなる発展に向けた意義ある年となることを強く期待するものであります。
最後に,保育料の改定についてでありますが,指定都市の中でも財政力指数が 0.687という厳しい財政状況下にある本市が,保育料の軽減率が約4割と指定都市の中でも上位であり,道内他都市と比較しても大幅に軽減していることから,その保護者負担の適正化を図りたいという意向は,十分に理解できるものであります。また,保護者負担についてもきめ細かな配慮をしておりますので,今回の保育料改定に伴う原案に賛成し,請願1件及び陳情2件については不採択とすべきものと考えます。
以上,主な施策について申し上げましたが,本市の財政事情は,すでに財政調整基金の底が見えるなど厳しい状況の中にありますが,今後の財政運営においては行政改革を強力に推進するとともに,財政基盤の確立に向けて一層のご努力を願うものであります。
終わりに,本議会の審議において,わが党の議員が述べました意見,要望等につきましても,十分ご検討されますことをお願いいたしまして,私の討論を終わります。(拍手)
○議長(
柴田薫心君) 次に,畑瀬幸二君。
(畑瀬幸二君登壇)
◆畑瀬幸二君 私は,ただいまから社会党議員会を代表いたしまして,今定例会に提案のありました議案第1号を初めとする議案24件には賛成の立場で,請願1件,陳情2件については不採択とする立場で討論を行います。
最初に,今回の肉づけ予算は,桂市政2期目のスタートに当たり,政策的な判断から,急を要する事業を中心に
一般会計総額で約 243億円となっています。その内訳は,生活環境整備のための単独事業や,地域防災計画の総合的な見直しのための震災対策調査と緊急防災対策事業,豊平区の分区に向けた関連施設整備など,早期実施が必要と思われるものについて,積極的に事業を展開しようとするものと受けとめることができるのであります。
しかし,財政状況を見るときに大変厳しいものがあります。本市の景気動向は,依然,不透明感の中にあり,それを反映して市税収入は91年度の水準まで落ち込んでいます。さらに,底をついた財政調整基金残高などを考えますと,財政基盤の強化が一層求められるところであります。
以下,各局別に申し上げます。
まず,財政局関係ですが,国の95年度第1次補正予算に関連して,本市関連の防災対策として事業化できるものについては積極的に補正の追加を行うなど,対応をすべきであります。
また,限られた財源の効率的な運用のため,ダイナミック・リファイン・プログラム推進と連携し,財政リストラを進めていただきたいと思います。
さらに,税収減が続き,市税の滞納額も急増しつつありますが,納税対策の充実を求めるとともに,不良債権については,法に従って,適時適切な不納欠損処分も行うべきであります。
次に,
企画調整局関係ですが,丘珠空港問題についてはすでに4年近い年月が経過しており,地元の市街化も急速に進んでいることから,地元住民の不安を解消するためにも,早急に結論を出すべきであります。
また,札幌駅前通地下通路の整備については,南北線開通時の経過や,近年はロマネット事業が推進されていることなどを踏まえ,駅前通に加え,西3丁目通についても調査しておくとともに,整備に当たっては,にぎわい,かつ魅力ある地下空間の創出を目指すべきであります。
次に,市民局関係ですが,
芸術文化基本構想の策定に当たっては,幅広いジャンルの中から,できるだけ多く関係者の意見を踏まえて構想を策定していくべきであります。
また,
地区センター建設に当たっては,福祉の街づくり環境整備要綱を踏まえ,努力目標となっているエレベーター建設についても,今後設置できるよう検討していくべきであります。
次に,
教育委員会関係ですが,
地区図書館の建設に当たっては,特色を生かした図書館づくりというものを推進されるとともに,白石区の移転改築事業は,急ぎ推進すべきであります。
また,
屋内温水プールの建設に当たっては,車いす利用者や障害を持った人も利用できるように,プール内のスロープ化を早急に採用するとともに,小学校の低学年や中学年も,一般プールで泳げる方策を全市的に講じていくべきであります。
次に,消防局関係ですが,新たな地域防災計画の策定に当たっては,必要な基礎調査を十分行い,災害時の活動計画として有効な防災計画となるよう策定していくべきであります。
また,
耐震性貯水槽の導入に当たっては,貯水槽の耐震設計を十分調査した上で,大震災にも耐えられるものを導入すべきであります。
さらに,
高所監視カメラ及び衛星地球局の整備に当たっては,平常時の有効活用を図るとともに,被災時のバックアップ体制にも万全を期しておくべきであります。
次に,環境局関係ですが,
資源物選別施設建設に当たっては,市民の理解と協力を深めていくための施設,啓蒙教育の場としても役立つものにすべきであります。
さらに,中島公園再整備事業については,自然環境の保全拡大に努めるとともに,
音楽専用ホールへの
アプローチ園路の整備に当たっては,周辺環境との調和を図っておくべきであります。
次に,民生局関係ですが,保育料の改定については,わが党がこれまで主張してきた多子世帯の軽減拡大,中間所得5階層での据置き,さらには,保育料のあり方を検討していく等の姿勢を明らかにしたことなど,評価すべき点を多とし,改定はやむを得ないものと考えます。
また,札幌市
地域福祉社会計画が策定され,高齢者福祉に掲げる事業の推進に一層弾みがつくものと期待いたしますが,高齢者のための
拠点施設づくりは,従来の
地区センターや
地区会館を新築もしくは改築する場合には,あらかじめ高齢者向けの施設を合築するなどの手法をぜひ取り入れるべきと考えます。
また,高齢者の住環境問題は,国としても積極的に取り組む姿勢を明らかにしておりますが,本市としても,札幌市住宅基本計画の中で,高齢者や障害者の自立生活を可能とする住宅と住環境の具体的施策の展開を求めておきます。
次に,衛生局関係ですが,地域保健法の制定に伴い,97年度より具体化する市内保健所の一本化と各区
保健センター構想は,従前の保健所業務のサービスが後退することのないようにするとともに,従来の健康づくりセンターに加え,プールの設置等を含めた健康増進施設を充実すべきであります。
また,大気汚染の防止に関しては,このたび,北海道管区行政監察局の行政監察の結果,本市に対し改善勧告がなされておりますので,本市はこの勧告を踏まえて,事業主に対し自主測定を実施するように厳しく指導すべきであります。
次に,市立病院関係ですが,市立病院跡地の活用は,国際ゾーン構想との関連もあって,一部はSTV所有地との等価交換の方向で検討されており,また,残地利用についても今後の検討事項となっております。この跡地問題は市民が注目している課題であり,議会の意見も十分取り入れ,対応すべきであります。
同時に,建設費を含む病院会計については,7年後には黒字会計の軌道に乗せると答弁しておりますが,計画の着実な推進を求めておきます。
次に,都市整備局関係でありますが,札幌駅南口土地区画整理事業については,保留地約 1,280平方メートルが現在約50億円の鑑定しかなされず,すでに約20億円の損害が見込まれており,さらに予定されていた5億円の利息も計上できず,損失が増大するものと考えられます。したがって,隣接する普通財産の用地約 2,120平方メートルと合わせて,公共施設等の設置を含め,早急に活用策を立てるべきであります。
次に,建築局関係ですが,札幌市
建築基準法施行条例の一部を改正する条例案については,日影規制を再開発地区計画区域内で除外するというものですが,近年,中高層建築物にかかわる周辺住民とのトラブルが頻発している点を考慮すると,再開発区域指定に当たっては,周辺地域のより良好なまちづくりに資するものでなければなりません。
また,中高層マンション建設をめぐってのトラブルに対し,市は住民の声をもっと聞き入れ,でき得る限り円満解決のための努力をすべきであります。
次に,交通局関係ですが,地下鉄南北線高架部の改良工事は,今後の耐震設計基準の見直しも含め,迅速に対応されるよう求めておきます。
次に,水道局関係ですが,さきの大震災を教訓として施設の耐震性を向上させるとともに,日常的広域支援のため,他都市との連携を図っておくべきであります。
以上で,私の討論を終わりますが,今議案審議の中で,わが党議員が申し上げました指摘事項や要望については,今後の市政執行に的確に反映されるよう求めまして,討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
柴田薫心君) 次に,小田信孝君。
(小田信孝君登壇)
◆小田信孝君 私は,公明議員団を代表いたしまして,市長から本定例会に提案されました平成7年度各会計補正予算案を中心とした諸議案について賛成の立場から,また,請願第1号並びに陳情第4号及び第5号については不採択とする立場から,以下簡潔に討論を行います。
まず初めに,今回の肉づけ後の平成7年度予算の規模は,
一般会計,特別会計,企業会計の全体を見ますと,繰上げ充用の補正額を除いて,前年度当初予算と比較して 5.1%の伸びを示しており,地方財政計画の 4.3%の伸びを勘案しますと,それなりの評価ができるのであります。
また,その予算編成に当たって最大限とも思われる特定財源と,53億円に及ぶ財政調整基金等を投入し,肉づけ予算総額では約 246億 9,000万円が計上され,多くの単独事業の増額が図られており,限られた財源の中において,市民生活に直結した事業の推進に順位をつけて取り組むことは,的確な財政運営であると評価をいたします。
本市を取り巻く社会経済環境は,国際化,情報化,高齢化と少子化,広域化などの潮流の一層の進展や,バブル経済崩壊後の円高等に伴う経済不安,地方分権,規制緩和等による新たな秩序の構築が求められております。
このような中で,このたびの補正予算は,市長が北の理想都市サッポロの実現を目指して,具体的な六つの施策により編成されましたが,特に,
市民交流広場の整備や新区役所,
保健センター,消防署,
地区図書館の建設に積極的に取り組んでいることは,市民に温かいふれ合いの場を提供し,また,市民サービスの向上に不可欠な事業であり,その完成が待たれます。
さらに,情報化という大きな流れに備えて,市民の暮らしの向上につながる行政情報提供
システムや情報ネットワークのあり方の調査に取り組むことは,多様化する市民ニーズにこたえるための先導的な施策として,その成果が期待されるものであります。
また,ごみ問題については,これまでも減量化に向けて実施してきた多くの施策については評価いたしますが,よりきめ細かな取組みとして,瓶・缶及びプラスチック類の選別施設の建設のための基本設計や環境影響調査を行い,さらに,瓶・缶細分別収集モデル事業の実施区を2地区に拡大し,収集対象にペットボトルを新たに加えることにしておりますが,大きな効果をもたらすためには,これまで以上に市民の理解と協力が必要でありますので,積極的な取組みを望むものであります。
また,在宅介護手当の導入は,自宅において,肉親が見守る中で余生を送らせたいという切実な願いにこたえるものであり,家族にとっては,この上なく大きな心の支えとなるものと思うのであります。
また,
寝たきり防止のため,体の弱い高齢者に対して,銭湯において,入浴,会食,レクリエーションを提供する
デイ銭湯事業は,本市が地域福祉社会を実現していくための民間活力を導入した積極的な高齢者福祉推進の姿勢として,高く評価をするものであります。
次に,保育料の値上げについてでありますが,今回の改定について見ますと,平成7年度の保育所の運営額は約 133億円が見込まれております。このうち,保護者負担は約25億円で約18.8%,残る 108億円は国と市が負担しているわけであります。また,国の基準に対する軽減割合が約37%,指定都市平均の32%を上回っているのが現状であります。
さらに,ことしも多子家庭での軽減拡充をさらに進めるとともに,月収に占める保育料の割合が比較的高い階層を据え置くなど,本市の取組みは評価できるものと考えるものであります。市民負担の公平,限りある財源の有効活用を考えますと,受益者の経費の一部負担もやむを得ないと判断するものであります。そこで,保育料にかかわる請願1件及び陳情2件については,不採択の立場を表明するものであります。
以上,焦点を絞って簡潔に述べてまいりましたが,本議会における審議の中で,わが会派議員が述べたそれぞれの意見,要望につきましては,今後十分考慮され,市政執行に反映されるよう要望いたしまして,私の討論を終わります。(拍手)
○議長(
柴田薫心君) 次に,横山博子君。
(横山博子君登壇)
◆横山博子君 私は,日本共産党を代表して,本定例会に付議された議案24件中,議案第1号,第6号,第11号及び第21号に反対し,残余の議案と請願第1号,陳情第4号及び第5号に賛成する立場から討論を行います。
まず,議案第1号
一般会計補正予算についてであります。
わが党が代表質問や
議案審査特別委員会の質疑の中で指摘した活断層の調査,地震予知体制の整備,消防力の増強などの震災対策については,財政措置も含めて積極的に取り組まれるよう強く求めておきます。
環境基本条例の制定に関してですが,真に実効ある条例とするために,市民の環境権の明記,環境基本計画への市民の意見反映の保障,計画段階での環境アセスメント制度の採用などについて求めておきます。
ごみ・リサイクル問題に関しては,
資源物収集を一層強化し,リサイクルの推進を図るとともに,現在のごみ問題の根本問題である大企業の大量生産・大量販売に迫る取組みを強く求めておきます。また,ごみ減量の根拠とならない
家庭系ごみの安易な有料化には,強く反対することを申し上げておきます。
次に,保育料の値上げについてであります。
今回の値上げ案は,平均改定率2.92%となっておりますが,据置きとされるD9 からD13までを除いて,ほとんどすべての階層が,平均改定率をはるかに超える値上げとなっています。中でも,市民税非課税世帯であるB階層では33%を超え,C階層では30%から20%台という改定率になっており,昨年度よりはるかに大幅な値上げになっています。また,関係市民の多くは,名目所得の上昇による所得階層の移行で,保育料の値上げが増幅されているのであります。
児童福祉法で強調されている負担能力を超えない費用徴収という趣旨からも,また,国,自治体が市民生活の実態を十分配慮し,市民生活や女性の働く権利を守る立場で保育行政を進めなければならない基本から見ても,父母負担の強化を当然視し,生活苦を訴える父母の声を聞こうとしない態度は許されません。また,利用者の立場に立つのであれば,当然,3子軽減は保育料の高い第3子目を無料にすべきであり,2子目軽減率の拡大もすべての階層で実施すべきであり,延長保育の拡充とあわせて指摘しておきます。
次に,高齢者在宅福祉についてであります。
わが党は,市民の強い願いにこたえて,この4年間,3回にわたって介護手当条例案を提案してまいりました。全国的な流れにもなっている介護手当制度を,今回の肉づけ予算の提案によって,本市も今年度から実施に踏み切ることとしたのでありますが,1ヵ月 4,500円は他政令都市と比較しても少なく,市民要望からもかけ離れています。早期の増額改善を強く要求するものであります。また,
デイ銭湯事業も,地域性の強い事業であるということからも,また,各区のバランスからも全区でスタートすべきであり,財政的にも可能であることを指摘しておきます。
次に,保健所改悪構想についてです。
今回,市内9区の保健所を,1997年4月から1ヵ所に統合するとともに,各区に
保健センターを設置する1保健所10
保健センター構想が明らかにされるとともに,仮称清田新区には,保健所ではなく
保健センターを建設する予算が計上されています。改悪された地域保健法と,それに基づく基本指針をよりどころとするこのような本市の構想は,各区1保健所体制を堅持するとしている他政令市の対応もある中で指定都市のトップを切る改悪であり,市民へのサービス切捨てにつながるもので容認できません。
次に,株式会社札幌エネルギー供給公社への新たな支援策についてであります。
地下鉄廃熱利用の冷暖房供給事業を行う同公社の累積赤字が24億 6,000万円にも上ることや,
システムとして鳴り物入りで導入されたヒートポンプ,ボイラー
システムが全く使われていない状況の中で,さらに,新たな1億 8,000万円の増資や,廃熱回収経費を年 2,800万円補助することなど新たな支援策は,膨大な設備投資で特定大企業を潤わせ,札幌駅北口周辺にビルを建設する企業などに公的熱供給の便宜を供与した一方で,そのツケを市民に押しつける結果となったもので,市民の市政への不信を増大させるものです。市長は,予定どおり達成できなかったのは残念,責任を痛感していると述べられましたが,無理に無理を重ねてエネルギー公社関連の事業に血税を注ぎ込むこのようなやり方は,市民の立場から絶対に許されません。
次に,国民健康保険事業についてであります。
今年度,市長は,昨年の国保料の引下げを求めた直接請求運動なども考慮して,
一般会計からの繰入れをふやし,1世帯平均の保険料を据え置く措置をとりましたが,選挙直後の記者会見で,来年度は国保料を引き上げると宣言したことから,保険料の据置きは,選挙をくぐるための一時しのぎということがはっきりいたしました。
また,滞納を理由にして保険証が渡されず,
資格証明書で受診した件数が,
資格証明書を交付されている 3,900世帯のうち 552件という数字を見ても,また,このうち区に医療費を請求したのが 191件という前年度の数字を見ても,
資格証明書の交付が受診抑制につながっていることは明白であり,これは命にかかわる重要問題です。払える保険料に引き下げ,受診抑制につながる
資格証明書は,いますぐやめるべきであります。
次に,議案第6号及び第11号は,市立病院の駐車場の有料化を含むもので,たとえ低廉な料金であっても,公立病院が駐車場での利用者負担を押しつけることは許されません。
議案第7号の
高速電車事業会計補正予算案及び議案第8号の
水道事業会計補正予算案ですが,これらは,いずれも地震対策にかかわる改良工事を内容とするものでありますが,従来の基準に基づく対応で済まないことは明らかであり,阪神大震災での神戸市などの実情に照らしても,今後,新たな耐震基準が示されるものと思われます。本市の地域防災計画の見直しとあわせて,新たな対応を急ぐためには,震災対策を料金負担と連動させない新たな財源対策が必要なことは言うまでもありません。委員会でもわが党議員が指摘したように,震災対策としての改良事業費に対する国庫補助制度や
一般会計の支援など,別途,財政対策をあわせて推進するよう要望しておきます。
最後に,議案第21号
専決処分承認の件,すなわち札幌市税条例の一部の改正については,軽自動車税の規定を変えて,小型特殊自動車である電気自動車の軽減税率を廃止することにより,該当する小型特殊自動車の税額を現行 4,300円から 4,700円へ引き上げるものであり,反対であります。
以上で私の討論を終わります。
○議長(
柴田薫心君) 次に,佐々木周子君。
(佐々木周子君登壇)
◆佐々木周子君 私は,
市民ネットワーク北海道を代表いたしまして,本定例会に付託されました議案中,議案第1号,95年度
一般会計補正予算に反対し,残余の議案23件には賛成し,請願第1号並びに陳情第4号及び第5号につきましては,不採択の立場から討論をいたします。
初めに,財政局についてです。
本市の財政状況は,景気低迷中,大変厳しい状況にあります。自主財源比率は年々下がる一方,公債依存率は年々上がっています。また,財政調整基金の取崩しも,毎年行われております。大幅な景気の回復が見込めない状況であり,市税の収納率を上げることは緊急課題です。本市の収納率は,他の
政令指定都市と比べても低い状態であることから,収納方法についての見直しをするべきと考えます。
次に,
企画調整局についてです。
地域情報化構想基礎調査が 1,000万円の予算で行われます。市民集会施設,スポーツ施設のコンピューター予約などの,市民生活に直接的なメリットがもたらされる将来の光ファイバー施設,マルチメディアの全面的展開などを見据えた,予見性・先見性を持った
システム構築が求められます。市の情報化推進部局は,建築局エレクトロニクス主幹や行政情報室などですが,この他の各局で個別に取り組まれているコンピューター化についても,全庁的に見直し,トータルな
システムを検討すべきと考えます。
次は,市民局についてです。
消費者会館の建設調査費 300万円が計上されました。国際化,高齢化,情報化の時代を反映し,生活者・消費者にかかわる問題も多様化しております。これらの社会の変化に対応した総合的な消費者行政が求められています。このためには,ハード・ソフト両面の充実が不可欠であり,消費者相談やテスト機能を備えた
消費者会館が必要となります。会館建設に当たっては,市民の意見を反映するよう求めます。また,
管理運営に当たっては,館長を広く市民から公募するなど,市民の自主運営を目指すべきです。
次は,
教育委員会についてです。
97年度豊平区分区に合わせ,
地区図書館建設費2億 7,400万円が予算化されています。現在,1区複数館構想も含めた図書館計画を策定中ですが,今後は自転車で行ける範囲に1館は必要と考えます。
地区センター図書室ではなく,条例に基づく分館の設置を強く求めるものです。
また,分区図書館の建設を機に,電話によるリクエスト,現在1回4冊の貸出し数の見直し等を提案しましたが,祝日開館,AV資料の設置など,市民要望の多い各種サービスの向上に取り組むべきです。戦後50年のことし,戦争中は保障されなかった表現の自由,思想の自由は,図書館にとっても重要な課題であり,講演会,展示会,映画会など,平和への取組みを積極的に行うことを求めます。いずれにしても,今回策定の生涯学習推進構想の実現のためにも,図書館の充実は不可欠であると考えます。
次に,消防局についてです。
今回の肉づけ予算は,防災対策の充実を図るということで5事業が新たに予算化されました。阪神・淡路大震災や地下鉄サリン事件など,集団災害の際の救急体制の重要性があらためてクローズアップされています。集団災害は,平時の事故や病気と異なり,同時に多数の傷病者を限られた人材,資材で,一刻を争い手当てをしなければならない状況が出現するわけで,迅速なトリアージ(選別),トランスポート(輸送)が求められます。救急救命士,高規格救急車の充実,ヘリコプターの日常的活用を含め,救急業務の人的・質的向上を積極的に5年計画に盛り込むことをあらためて求めるものです。
次に,民生局関係中,在宅
高齢者等介護手当支給事業費についてです。
市民ネットワークは,
寝たきりは寝かせきりからつくられ,起きたいという気持ちを持たせるような介護と,
寝たきりゼロ作戦が必要であると主張してまいりました。2年目を迎えた高齢者保健福祉計画の在宅福祉3本柱等を積極的に進めることで,在宅介護を支えている家庭の支援とすることが,まず求められております。この介護手当制度は,現在,80%以上の在宅介護を担っている女性に対し家庭介護が期待されることで,公的サービスのおくれにつながるのではないか危惧されます。北欧では家族ヘルパー制度があり,ヘルパーを派遣したときに見合う額を行政側が家族に支払っております。このような制度こそが求められております。
日本でも公的な介護保険制度の検討が始まっており,厚生省の高齢者介護対策本部高齢者介護・自立支援
システム研究会では,昨年12月に,「新たな高齢者介護
システムの構築を目指して」と題する報告をまとめました。その中で,家族介護の評価として,外部サービスを利用しているケースとの公平性や介護に伴う出費増といった経済面を考慮し,一定の現金支給が検討されるべきであると明記しております。将来的にこのような内容を持った
公的介護保険制度が導入された場合,本在宅介護手当がどう整合性を持つのかを検討しなければなりません。
一方,本市を含む多くの自治体が高齢者に対して支給している敬老祝い金の見直しが進んでおり,廃止や縮小が相次いでおります。これは,高齢社会の到来を目前にして,在宅福祉や介護の充実のために,財源を有効に使うよう見直されてきたことによるものです。これらを総合的に考えますと,本在宅介護手当制度は,敬老祝い金の持つ一時的支給の性格から脱しておらず,在宅福祉,在宅介護を充実させることにつながるかどうか疑問が残ります。国の動きを見きわめ,さらには在宅福祉の内容を充実することが必要と考え,在宅介護手当制度には反対いたします。
次に,社会福祉費のうち障害福祉については,障害者福祉計画が策定されました。リハビリテーションとノーマライゼーションを高らかにうたい,各種施策を計画されておりますが,それらをどう具体化するのかが問題です。特に,障害を持つ方が,本人の意思により自立した生活を営むために,住居の確保,金銭的な問題解決なくして実現することは,難しいのではないでしょうか。さらに,
入所施設で生活している方々にとってこの計画がより身近なものになるよう,行政側として施設への指導も強めるべきと考えます。さらには,この計画の中期目標・長期目標を今後明確にし,その進捗状況を検証する必要があります。
次に,衛生局関係のうち保健衛生費では,地域保健法に基づき保健所の機構改革が進められ,97年の豊平区分区にあわせて,各区では
保健センターとして生まれ変わります。
地域福祉社会計画の中で,地域での医療・保健・福祉のネットワーク化を進めることとなっておりますが,保健婦の役割は大きな位置を占めております。地域の中で専門的な知識を生かしていくためにも,現場に即した研究や研修が大変重要となってまいります。その取組みを重ねる中で,ホームヘルパーや医療機関との連携が,市民の在宅生活を充実させることに必ずつながっていくものと考えます。時代の動きに柔軟に対応し,地域のケアマネージャーとしての積極的な活動を展開するよう強く求めます。
次に,経済局関係です。
農政費のうち農業基本計画策定に当たっては,本市は農産物の道内最大の消費地であることから,消費者がいまの農業に何を期待しているのかを的確に把握することが欠かせません。輸入農産物に負けないものを生産し,地元に供給することを前提とした計画を策定すべきです。
また,農協再編については,農業者に対し,工業生産に例えられるような化学肥料や農薬に依存する生産から脱皮していける力を持った農業政策を示すことが,最大のポイントとなると考えます。そのためにも本市は,その話合いの中で,安全で新鮮な地場の農産物を望んでいる消費者の立場を代弁し,ただ国の農業政策に従うだけでなく,農協が,消費者を巻き込んでの農協経営を地域の中で続けられるよう取り組むべきです。
保育料に関する請願及び陳情3件については,値上げ案が,多子世帯への配慮を広げ,2子目に対する軽減を拡大する等,努力の跡も見られることから,不採択の立場を表明いたします。
以上,述べてまいりましたが,その他,
市民ネットワークが指摘した事項につきましても,今後の行政に速やかに反映されますよう求めまして,私の討論を終わります。(拍手)
○議長(
柴田薫心君) 次に,田中昭男君。
(田中昭男君登壇)
◆田中昭男君 私は,ただいまから
新政クラブを代表いたしまして,今議会に提案をされました平成7年度各会計補正予算案並びにその他の諸議案につきましては賛成の立場から,また,保育料に関する請願1件及び陳情2件につきましては不採択の立場から,簡潔に討論を行います。
最初に,今回2期目を目指し市長選を勝ち抜かれた桂市長は,その揺るぎない信念と今日までの堅実な実績に対して,多くの市民の厚い信頼と信任を得て,再度市政の執行をゆだねられたものと考えるのであります。
桂市長が,公約として掲げている北の理想都市サッポロの実現を目指し,六つの施策を掲げられ,今回の肉づけ予算では,環境保全条例の制定や都市景観基本計画の策定,在宅介護手当や外国人高齢者の福祉手当の支給,及び高齢者への
デイ銭湯事業の補助,
大倉山ジャンプ台の改修工事,さらに札幌駅前地下通路の整備に向けた調査,そして地域活性化の推進として多目的な交流広場の整備など,きめ細かな施策が盛り込まれており,桂市長のまちづくりにかける積極的な姿勢と取組みに対し,敬意を表するものであります。
また,阪神大震災から得た貴重な体験としては,直下型地震に対する都市施設の整備を初め,地域防災計画の見直しの必要性や,水,食料等の備蓄と冬場の避難所確保など,未整備の部分も判明しておりますが,これらに対処するためには,財政問題も含めて計画的に推進することが求められます。これに対しても,このたびの肉づけ予算において約15億円の緊急防災対策を計上し,地震に強いまちづくりのため,的確に対応されようとしていることは評価をするものであり,地域防災計画の策定に向けて,積極的に取り組まれるよう要望をいたします。
次に,保育料の値上げについてでありますが,本市の保育料は,国の基準額の4割を軽減し,指定都市の中でも上位の軽減率であり,道内での最高の軽減率をとっております。今年度は多子家庭の負担軽減をさらに拡大するとともに,階層間の調整を図りつつ負担軽減に配慮していることを評価するものであり,後年次負担を避けるためにも,今年度も改定はやむを得ないものと考えます。
こうした意味からも,請願第1号並びに陳情第4号及び第5号については,不採択の立場を明確にするものであります。
なお,最後になりますが,今日の日本経済を取り巻く環境は,バブル経済の崩壊による不況からようやく明るさを取り戻したところへ,回復見通しのない急激な円高の進行や株価の暴落,そして阪神・淡路大震災の影響による関連企業の倒産,さらにはオウム真理教事件など, 170万市民は,経済・社会不安の中で日常生活を送っているわけであります。こうした折に,桂市政2期目をスタートされるわけですが,申し上げましたように,市長の堅実な手腕と姿勢を評価しつつも,こうした市民が置かれている時代状況に照らし,市長は2期目の自信をさらに強くされ,市民の求心力をより高めるために大胆な施策展開をされてまいりますことを要望し,市長から提案されました諸議案にあらためて賛成の意を表し,私の討論を終わります。(拍手)
○議長(
柴田薫心君) ほかに発言がなければ,討論を終結し,採決に入ります。
この場合,分割して採決を行います。
まず,請願第1号,陳情第4号及び陳情第5号の3件を一括問題といたします。
請願1件及び陳情2件の3件を採択することに賛成の諸君のご起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(
柴田薫心君) 起立少数であります。よって,請願1件及び陳情2件の3件は,いずれも不採択と決定されました。
次に,議案第1号を問題といたします。
本件を可決することに賛成の諸君のご起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(
柴田薫心君) 起立多数であります。よって,議案第1号は可決されました。
次に,議案第6号,議案第11号及び議案第21号の3件を一括問題といたします。
議案第6号及び議案第11号を可決することに,議案第21号を承認することに賛成の諸君のご起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(
柴田薫心君) 起立多数であります。よって,議案第6号及び議案第11号は可決することに,議案第21号は承認することに決定されました。
次に,議案第2号から第5号まで,議案第7号から第10号まで,議案第12号から第18号まで,議案第20号及び議案第25号から第28号までの20件を一括問題といたします。
議案第2号から第5号まで,議案第7号,議案第8号,議案第10号,議案第12号から第18号まで,及び議案第25号から第28号までの18件を可決することに,議案第9号及び議案第20号の2件を承認することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
柴田薫心君) ご異議なしと認めます。よって,議案第2号から第5号まで,議案第7号,議案第8号,議案第10号,議案第12号から第18号まで,及び議案第25号から第28号までの18件は可決することに,議案第9号及び議案第20号の2件は承認することに決定されました。
──────────────────
○議長(
柴田薫心君) 次に,日程第2,議案第31号から第35号まで,及び諮問第1号の6件を一括議題といたします。
いずれも市長の提出によるものであります。
提案説明を求めます。桂市長。
(市長桂 信雄君登壇)
◎市長(桂信雄君) ただいま上程をされました議案5件及び諮問1件につきまして,ご説明申し上げます。
まず,議案第31号は,助役選任に関する件であります。
本市助役であります魚住昌也君は,来たる5月31日をもって任期満了となりますが,その後任者といたしまして,引き続き同君を選任することを適当と認め,議会の同意を得るため本案を提出したものであります。
魚住昌也君は,昭和41年に本市に採用になり,
建設局長等を歴任後,平成3年6月に助役に就任し,現在に至っており,本市助役として適任と考えるものであります。
次に,議案第32号は,
収入役選任に関する件であります。
本市収入役であります長部幸一君は,来たる5月31日をもって任期満了となりますので,その後任者といたしまして,伊藤忠男君を選任することを適当と認め,議会の同意を得るため本案を提出したものであります。
伊藤忠男君は,昭和36年に本市に採用になり,北区副区長等を歴任後,平成3年7月に
総務局長に就任し,現在に至っており,本市収入役として適任と考えるものであります。
次に,議案第33号は,
監査委員選任に関する件であります。
本市常勤
監査委員であります野島廣紀氏は,来たる5月31日をもって任期満了となりますので,その後任者といたしまして,谷口政範君を選任することを適当と認め,議会の同意を得るため本案を提出したものであります。
谷口政範君は,昭和35年に本市に採用になり,交通局次長,
監査事務局長等を歴任後,平成3年7月に豊平区長に就任し,現在に至っており,本市
監査委員として適任と考えるものであります。
次に,議案第34号は,
北海道公安委員会委員推薦に関する件であります。
本委員会委員のうち,札幌市長の推薦にかかわる委員であります山根 喬氏は,来たる7月22日をもって任期満了となりますが,引き続き同氏を推薦することを適当と認め,議会の同意を得るため本案を提出したものであります。
山根 喬氏は,昭和33年4月に弁護士の登録をされ,日本弁護士連合会副会長,北海道弁護士会連合会理事長等を歴任され,現在は北海道私立学校審議会会長等をされており,平成4年7月から北海道公安委員会委員に就任されている方であります。
次に,議案第35号は,
株式会社札幌振興公社監査役選任に係る
議決権行使の件であります。
同社の監査役であります山崎 駿,山根 喬の両氏は,同社定款の定めにより次の定時株主総会の終結時に任期満了となりますが,本市は,引き続き両氏を選任することにつき,同社株主総会において賛成の議決権を行使することを適当と認め,本案を提出したものであります。
山崎 駿氏は,昭和50年9月に公認会計士の登録をされ,昭和61年6月から日本公認会計士協会北海道会副会長をされており,平成3年7月から株式会社札幌振興公社監査役に就任されている方であります。
なお,山根 喬氏の略歴につきましては,先ほど
北海道公安委員会委員推薦にかかわる議案のところでご説明申し上げましたので,省略をさせていただきます。
次に,諮問第1号は,
人権擁護委員候補者推薦に関する件であります。
本市を職務区域とする人権擁護委員であります伊藤弘毅,高川庄平,土肥守一郎,吉田英嗣の4氏は,いずれも来たる9月30日をもって任期満了となりますので,伊藤弘毅,土肥守一郎,吉田英嗣の3氏につきましては,引き続き推薦することを適当と認め,また,高川庄平氏の後任者といたしまして,山田邦見氏を推薦することを適当と認め,議会の意見を求めるため本案を提出したものであります。
伊藤弘毅氏は,昭和41年4月に株式会社北海タイムス社に入社され,同社論説委員長等を歴任後,現在は同社営業局長をされており,平成4年10月から人権擁護委員に就任されている方であります。
土肥守一郎氏は,現在,株式会社中央ターミナルデパート代表取締役社長等をされており,平成元年9月から人権擁護委員に就任されている方であります。
山田邦見氏は,昭和36年4月に株式会社北海道新聞社に入社され,同社論説委員等を歴任後,現在は同社論説主幹をされている方であります。
吉田英嗣氏は,長く株式会社北海道新聞社に勤務され,同社論説主幹等を歴任後,現在は静修短期大学教授をされており,平成4年10月から人権擁護委員に就任されている方であります。
以上で,ただいま上程をされました各案件についての説明を終わりますが,何とぞ原案のとおりご同意くださいますようにお願いを申し上げます。
○議長(
柴田薫心君) ただいまの市長の提案説明に対し,質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
柴田薫心君) 質疑がなければ,これより討論に入ります。
通告がありますので,発言を許します。
松浦 忠君。
(松浦 忠君登壇)
◆松浦忠君 まず,私は,討論の機会を与えていただいた柴田議長を初め,議員各位に感謝を申し上げます。
さて,議案第31号に賛成の立場から,懸念される幾つかの点について討論いたします。
多くの市民が私に対して言う言葉は,「市長さんに,税金を大切に使ってね,これが私たちの最大の願いです。この声を必ず届けてください。」こう言われるわけであります。
市役所の仕事は,職員による市民のサービスが最大の仕事であります。それは,職員の意欲にかかっております。現在,世の中の風潮として,大多数のサラリーマンが仕事のそのよりどころは那辺にあるかと言えば,精神的なものではなくて物質的なもの,つまり,どれだけお金になるか,それが仕事の上での意欲につながっている,こう言われております。これは,市役所職員も例外ではないと思います。
一部の市民と市の職員と思われる方から,私の
議員控室に投書がありました。その内容は,「2期目を迎えた桂市長さんの助役選任の基本的考え方を,ぜひ公の場で問いただしていただきたい。」このような内容であります。なぜ部長以上が今回の5月末に行われる人事で,58歳で2年早く強制的に退職をさせられるのだろうか。また一方では,助役さんは60歳を過ぎてもやめない人もいる。さらにまた,今回,本31号の案件にかかっております魚住助役さんについて言えば,再任が提案をされている。特に,魚住助役さんについては技術畑の出身であり,本市が本年度予定されている工事の発注工事 1,650億円と言われていますが,この発注の権限,あるいはまた,第1助役としての人事権限などなど,多くの権限が市長から委託をされております。委託というか,言葉が適切でありませんが,いわゆる市長から委任をされております。こういうような(発言する者あり)まあ,ちょっと聞きなさい,ね。こういう権限が集中する人が,5年も6年も一つのポストに座るということは,果たして,公平な,あるいは偏見なくしてできるだろうかと,こういうことが懸念を一つはされております。
そして,いろいろ書いてある中に結びとして,「いずれにしても,職員からの登用であり,再任の場合は,魚住さんが,1万 8,000人いる札幌市職員の中で余人をもってかえがたいと,こう明確な理由があるならばともかく,ないとすれば,納得がいかないのではないか。」こう結ばれております。
人事は,市長の最も大切な専権事項です。職員が意欲を持って市民の期待にこたえるためにも,あえて一部市民や職員の投書に基づいて,魚住助役選任に対し,桂市長さんに以上の懸念を申し上げ,十分にこれら意見に心して,4年間市政執行に当たられることを願って討論を終わります。ありがとうございました。
○議長(
柴田薫心君) ほかに発言がなければ,討論を終結し,採決に入ります。
この場合,分割して採決を行います。
まず,議案第31号及び議案第34号の2件を一括問題といたします。
議案2件に同意することに賛成の諸君のご起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(
柴田薫心君) 起立多数であります。よって,議案2件は同意されました。
次に,議案第32号,議案第33号,議案第35号及び諮問第1号の4件を一括問題といたします。
議案第32号及び議案第33号は同意することに,議案第35号は可決することに,諮問第1号については推薦することを適当と認めることにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
柴田薫心君) ご異議なしと認めます。よって,議案第32号及び議案第33号は同意することに,議案第35号は可決することに,諮問第1号については推薦することを適当と認めることに決定されました。
──────────────────
○議長(
柴田薫心君) 次に,日程第3,決議案第1号
大都市税財政制度調査特別委員会設置の決議,決議案第2号
国際都市問題調査特別委員会設置の決議及び決議案第3号 災害・
雪対策調査特別委員会設置の決議の3件を一括議題といたします。
いずれも全議員の提出によるものでありますので,直ちに採決に入ります。
決議案3件を可決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
柴田薫心君) ご異議なしと認めます。よって,決議案第1号から第3号までの3件は可決されました。
──────────────────
○議長(
柴田薫心君) ここで,日程に追加いたしまして,ただいま設置されました
大都市税財政制度調査特別委員会,
国際都市問題調査特別委員会及び災害・雪対策調査特別委員会の委員の選任を議題といたします。
本件につきましては,委員会条例第5条第1項の規定により,当職からお諮りします。
各位のお手元に配付の委員会名簿のとおり指名いたしたいと存じますが,ご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
柴田薫心君) ご異議なしと認めます。よって,委員名簿のとおりそれぞれ選任されました。
〔名簿は巻末議決事件等一覧表参照〕
──────────────────
○議長(
柴田薫心君) さらに,日程に追加いたしまして,
大都市税財政制度調査特別委員会,
国際都市問題調査特別委員会及び災害・雪対策調査特別委員会の委員長の選任を議題といたします。
(大越誠幸君「議長」と呼び,発言の許可を求む)
○議長(
柴田薫心君) 大越誠幸君。
◆大越誠幸君 ただいま議題とされております各調査特別委員会の委員長の選任につきまして,指名推選の動議を提出いたします。
すなわち,大都市税財政制度調査特別委員長に村山優治君を,国際都市問題調査特別委員長に加藤 斉君を,災害・雪対策調査特別委員長に春原良雄君をそれぞれ選任することを求める動議であります。(「賛成」と呼ぶ者あり)
○議長(
柴田薫心君) ただいまの大越議会運営委員長の動議に対し,所定の賛成者がありますので,本動議を直ちに問題とし,採決を行います。
動議のとおり決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
柴田薫心君) ご異議なしと認めます。よって,大都市税財政制度調査特別委員長に村山優治君が,国際都市問題調査特別委員長に加藤 斉君が,災害・雪対策調査特別委員長に春原良雄君がそれぞれ選任されました。
──────────────────
○議長(
柴田薫心君) さらに,日程に追加いたしまして,
意見書案第1号
定住外国人に対する
地方参政権を求める意見書及び
意見書案第2号
ボランティア活動の振興に関する意見書の2件を一括議題といたします。
いずれも全議員の提出によるものでありますので,直ちに採決に入ります。
意見書案2件を可決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
柴田薫心君) ご異議なしと認めます。よって,
意見書案第1号及び
意見書案第2号の2件は可決されました。
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○議長(
柴田薫心君) 最後にお諮りします。
各位のお手元に配付の閉会中継続審査申出一覧表記載の陳情につきましては,各委員長から閉会中継続審査といたしたい旨の申出がありますので,その申出のとおり決定することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
柴田薫心君) ご異議なしと認めます。よって,さよう決定されました。
〔一覧表は巻末資料に掲載〕
──────────────────
○議長(
柴田薫心君) 以上で,本定例会に付議の案件はすべて議了いたしました。
──────────────────
○議長(
柴田薫心君) ここで,このたび退任されることになりました長部収入役から,各位にごあいさつしたい旨の申出がありますので,ご紹介いたします。長部収入役。
◎収入役(長部幸一君) 貴重なお時間をいただきまして,まことにありがとうございます。
私が市役所に奉職いたしましたのは,人口がたかだか46万人余という時代の昭和32年でございました。当時,高田市長のもとで働いていたわけでございますが,その後,原田市長,板垣市長,そして桂市長と4代の市長にお仕えをいたしまして,以来38年が経過をいたしました。
この間,通算をいたしますと,総務局,財政局で28年間を占めております。したがって,まあ幅広く仕事をしたということが言えるかどうかわかりませんが,思い返してみますと,この間,豊平町,手稲町の合併,それから冬季オリンピック施設の建設,引き続きまして
政令指定都市への移行,あるいは,その後,花と緑の博覧会,それから地下鉄東豊線の建設と,いまから考えてみますと,札幌市政の歴史に残るような仕事に,それぞれ深くかかわりを持たせていただきまして,仕事をさせていただきました。
そして,この最後の4年間におきましては,皆様のご信任を得まして,収入役という仕事を何とか果たすことができました。これもひとえに桂市長を初め,先輩,同僚の皆さん,あるいはまた,市議会の皆様方のご指導,ご厚情のたまものでございまして,厚くお礼を申し上げる次第でございます。
今後は一市民として,大変微力ではありますけれども,市政のお役に立ちたいというふうに考えております。
議員の皆様方におかれましても,健康に十分ご留意されまして,札幌市政のますますの進展のためにご活躍くださいますことを心からご祈念を申し上げまして,退任に当たりましてのごあいさつとさせていただきます。長い間,本当にありがとうございました。(拍手)
○議長(
柴田薫心君) ここで,鍛冶沢議会
事務局長から退任のあいさつがあります。
◎
事務局長(鍛冶沢徹君) 高い席から失礼をいたします。
議会
事務局長のゆえをもちまして,この本会議場におきまして,退任をするに当たりまして,ごあいさつを申し述べさせていただく機会を与えていただきまして,本当にありがとうございます。
私は,昭和63年の8月に議会
事務局長に就任しましてから,常に公正と中立を旨として職務を執行させていただきました。これまでの間,議員の皆様には格別なるご指導と多大なるご支援を賜りましたこと,そしてまた,全国議長会会長として,それぞれその史上に輝かしい足跡と不動の名声を残されました吉野会長及び見延会長の2代にわたる議長に長くお仕えをし,その薫陶をいただきましたことは,私にとって終生忘れることのできない思い出でございました。本当にありがとうございました。
最後に,本市議会が,今後とも全国の地方議会の範としての運営を続けられ,そしてまた,このたび新しく就任をされた柴田議長を初めとする19期の議員の皆様のますますのご健勝と,目前に迫っております21世紀の船頭役としてご活躍を賜りますことを心からご祈念いたしまして,退任に当たってのごあいさつといたします。長い間,本当にありがとうございました。(拍手)
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○議長(
柴田薫心君) これをもって,平成7年第2回札幌市議会定例会を閉会いたします。
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閉 会 午後4時12分
上記会議の記録に相違ないことを証するためここに署名する。
議 長 柴 田 薫 心
署 名 議 員 高 橋 克 朋
署 名 議 員 義 卜 雄 一...