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平成18年第3回定例会(第3号12月13日)

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  1. 弘前市議会 2006-12-13
    平成18年第3回定例会(第3号12月13日)


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    平成18年第3回定例会(第3号12月13日)   議事日程(第3号) 平成18年12月13日                     午前10時 開議 第1 一般質問 ――――――――――――――――――――――― 本日の会議に付した事件  議事日程に同じ ――――――――――――――――――――――― 出席議員(56名)          1番  松 橋 武 史 議員          2番  齊 藤   爾 議員          3番  谷 川 政 人 議員          4番  佐 藤 博 人 議員          5番  石 岡 千鶴子 議員          6番  福 士 博 嗣 議員          7番  加 藤 とし子 議員          8番  竹 谷 マツ子 議員          9番  小山内   司 議員
             10番  三 上 靖 男 議員          11番  種 澤 武 美 議員          12番  石 田   久 議員          13番  前 田 一 郎 議員          14番  三 上 秋 雄 議員          15番  一 戸 兼 一 議員          16番  佐 藤   哲 議員          17番  越   明 男 議員          18番  對 馬 孝 夫 議員          20番  赤 石 勝 美 議員          21番  竹 谷 直 利 議員          22番  工 藤 光 志 議員          23番  石 田   豪 議員          24番  本 間 忠 彰 議員          25番  木 村 柾 美 議員          26番  成 田 功 一 議員          28番  木 村 定 光 議員          29番  舘 浦 幸 彦 議員          30番  安 藤 晴 美 議員          31番  藤 田 鉄 芳 議員          32番  清 野 一 榮 議員          33番  石 田 純 一 議員          34番  栗 形 昭 一 議員          35番  宮 本 隆 志 議員          36番  三 上 優 一 議員          37番  三 上 昭 博 議員          38番  三 上   惇 議員          39番  溝 江 吉 仁 議員          40番  成 田 善 一 議員          41番   谷 友 視 議員          42番  佐 藤 克 晴 議員          43番  下 山 文 雄 議員          44番  山 谷 秀 造 議員          46番  山 崎 和 也 議員          47番  藤 田 隆 司 議員          48番  柳 田 誠 逸 議員          49番  工 藤   力 議員          50番  藤 田   昭 議員          51番  工 藤 良 憲 議員          52番  町 田 藤一郎 議員          53番  吉 田 銀 三 議員          54番  小山内   稔 議員          55番  山 崎 隆 穗 議員          58番  蒔 苗 幸 男 議員          59番  宮 川 克 己 議員          60番  工 藤 榮 弥 議員          61番  嶋 口 正 美 議員 欠席議員(4名)          19番  金 谷   昭 議員          45番  工 藤 勇 治 議員          56番  工 藤 彰 一 議員          57番  長 内 正 宏 議員 地方自治法第121条による出席者   市長               相 馬しょういち   助役               高 畑   幸   企画部長             白 取 幹 人   総務部長             今 井 二三夫   市民環境部長           福 真 幸 悦   健康福祉部長           齋     徹   農林部長             斎 藤 則 明   商工観光部長           油 川 亞 夫   建設部長             小 寺 健 治   都市整備部長           須 藤 正 光   岩木総合支所長          石 澤   肇   相馬総合支所長          田 村 藤 作   水道部長             工 藤 英 樹   消防理事             成 田 文 英   市立病院事務局長         鹿 内 隆 文   総務財政課長           桜 田   靖   教育委員会委員長         柴 田 友 子   教育委員会委員          小 嶋 義 憲   教育長              石 岡   徹   農業委員会会長          成 田   昇   農業委員会事務局長        玉 田 一 麿   監査委員             山 形 一 郎   選挙管理委員会委員長職務代理   一 戸 鐵 弘   教育部長             泉 谷 章 弘   全国スポーツ・レクリエーション祭推進事務局長 成 田   満   教育総務課長           工 藤 正 英 出席事務局職員   事務局長             尾 崎 善 造   次長               安 田   穣   主幹兼議事係長          三 上 睦 美   主査               菊 池 浩 行   主事               前 田   修   主事               竹 内 良 定   主事               蝦 名 良 平  ――――◇―――◇―――◇――――   午前10時00分 開議 ○議長(町田藤一郎議員) これより、本日の会議を開きます。  ただいまの出席議員は55名で、定足数に達しております。  ――――――――――――――――― ○議長(町田藤一郎議員) 日程第1、昨日に引き続き、一般質問を行います。  順次、質問を許します。  まず、40番成田善一議員の登壇を求めます。   〔40番 成田善一議員 登壇〕(拍手) ○40番(成田善一議員) おはようございます。新市政会の成田善一であります。
     市勢の発展を願い、通告に従い一般質問をいたします。理事者の誠意ある答弁をお願いいたします。  まず、1、教育行政について質問をいたします。  第1項目として、幼稚園の満3歳児年度途中入園についてであります。  現行制度では、満3歳の誕生日を過ぎた翌日からの入園となっているため、年度始めからの入園は不可となっております。  入園希望者の父母には大変不便を感じさせております。  しかし、国の制度である構造改革特別区域の認定を受ければ、年度当初からの入園が適用になるわけです。  理事者の見解をお伺いいたします。  質問の第2項目は、私立幼稚園教材費補助金についてであります。  当市の単独事業であるこの補助金に関しては、教材費に限っての補助金になっております。  私立幼稚園の現状を見ますと、教材費以外の経費にも流用できるよう運用の範囲を拡大してほしいとの多数の声を聞いております。  法的な解釈では、一部人件費の充当は可とする扱いもあるようですが、この件も含めまして当局の見解を問うものです。  質問の第3項目は、防犯用盾の配付についてであります。  児童生徒に対する暴行や学校での傷害事件など、以前は想定できなかった子供たちへの犯罪が増加する中、今回の盾の配付という処置になったことは一定評価しておりますが、この盾は、どういう使い方をし、どれくらいの数になるのか、その経費はどうなるのか、その効果についての見解を問うものです。  質問の第4項目は、当市におけるいじめの実態についてであります。  全国的な報道のニュースとして、いじめが原因の子供たちの自殺が数多く報道されました。  当市においても、昨日の質疑の中で、いじめの事実が確認されました。  昨日、同僚議員に対する答弁で理解できた部分もありますが、別の視点から質問をいたします。  いじめの実態の調査を実施したという報告でありましたが、どのような内容のアンケート調査をやったのか、また、先生がいじめている例はないとのことですが、どのような調査で得た結論なのか、当局の見解を問うものです。  次に、2、農林行政について質問をいたします。  質問の第1項目は、農産物に対する商標の品種登録の問題であります。  著作権と同じように、農産物にも品種登録をすることにより同様の権利が与えられると思いますが、現在、当市では、どのような農業生産物が申請の手続を行っており、今後の見通しはどうなのかをお伺いいたします。  質問の第2項目は、果樹共済のりんご指定品種についてであります。  周知のように、指定品種でなければ共済の対象にならないわけですが、新品種がなかなか指定をとれない現状や、現在はほとんど生産されていないにもかかわらず指定されている品種もあり、生産者の方々から不満の声も聞いております。  果樹共済は、共済組合連合会の所管になるとは思いますが、当市の農業を育成する当局として、どのような見解を持っているのかをお伺いいたします。  以上、壇上からの質問を終わりますが、答弁によっては再質問をいたします。理事者の前向きな取り組みを心からお願い申し上げます。   〔40番 成田善一議員 降壇〕(拍手) ○議長(町田藤一郎議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。 ○市長(相馬しょういち) 成田善一議員からは、二つの項目にわたる御質問がございますが、私からは2項目めの、農林行政についてお答えいたします。  (1)当市における商標登録申請中の農産物について、今後の見通しを問うということでありますが。  商標登録制度は、地域農産物のブランドの権利を保護する方法でありまして、商標は、事業者が自己の取り扱う商品などを他と区別するために使用する標識のことを指しております。  商標権は、商標を得るために特許庁へ出願し、審査を経て登録されることにより発生することになり、商標権利者は、指定商品などについて登録商標を10年間使用でき、登録商標の無断使用など侵害者に対して侵害行為の差しとめや損害賠償等の請求をすることができます。  特に、本年4月1日から導入された「地域団体商標制度」は、地域名と商品名から成る「文字商標」を農業協同組合などが使用し、一定の範囲で周知された場合には、農業協同組合などが地域団体商標として登録することを認めているものであります。  これにより、地域ブランドとして、農産物をより適切に保護することができ、信用力の維持と競争力の強化につながることとなります。  現在、当市が把握している商標登録出願中の農産物には、りんご、嶽きみ及び清水森ナンバがあります。  りんごについては、平成10年11月20日に「ひろさきふじ」がつがる弘前農業協同組合により商標登録済みですが、さらに、本年6月12日に地域団体商標登録としても出願しております。  また、本年9月28日には「こみつ」が津軽石川農業協同組合により商標登録の出願をしております。  嶽きみについては、農業生産法人有限会社ANEKKOが平仮名の「だけきみ」で、本年5月11日に商標登録を出願し、つがる弘前農業協同組合が、本年7月25日に「嶽きみ」の「嶽」を漢字で、地域団体商標登録を出願しております。  清水森ナンバについては、株式会社青森特産品センターが平成17年11月16日に商標登録の出願をしております。  以上のように、登録済みの「ひろさきふじ」の商標以外は、いずれも現在、特許庁において審査中であると伺っております。  市としても、農業の振興を図るため、地域ブランドの保護は重要であると認識しておりますので、今後とも関係団体との連携を強化し、農産物の地域ブランド化を推進したいと考えております。  (2)果樹共済のりんご指定品種に対する不満の声を聞くが、当局の見解を問うについてであります。  本市の果樹共済につきましては、ひろさき広域農業共済組合が窓口となっており、平成18年産りんご共済加入実績は、加入戸数が2,007戸で、加入面積は2,418ヘクタールとなっており、市内の結果樹面積8,552ヘクタールに対しては28.3%の加入率となっております。  果樹共済制度によるりんご指定品種は、平成18年度現在で、早生種が6品種、中生種が14品種、晩生種が6品種の、合計26品種が対象となっております。  このほか、新たに指定品種の対象となるためには、各地域の共済組合が、まず、上部団体である青森県農業共済組合連合会へ提案する必要があります。  そして、提案を受けた当該連合会が、全農青森県本部や青森県りんご協会、そのほか、県内関係機関等で構成される「損害評価会果樹共済部会」に提案し、審議を経て、県を通して国へ申請し、指定を得ることになります。  果樹共済の対象品種となるための基準は、国では明確には示しておりませんが、ある程度の栽培面積があり、今後も普及が見込まれる品種であることとしております。  また、新たな品種を果樹共済の対象とするためには、最近4カ年の価格の中庸2カ年の平均価格により算出するりんごの1キログラムの価格、及び最近5カ年の10アール当たりの生産量の中庸3カ年の平均生産量から算出する標準生産量等による共済金額の設定が必要であります。  以上のことから、市場に出荷されてから5カ年程度の生産実績が必要となっております。  国では、新規申請は、原則として3年ごとに行うよう指導しており、現在申請中の品種は「きおう」「シナノスイート」「シナノゴールド」の、3品種であると伺っております。  市といたしましては、農家から新規品種の追加要望があれば、実情を調査の上、ひろさき広域農業共済組合へ要請してまいる所存であります。  以上でございます。  そのほかの項目については、教育委員会から答弁いたします。 ○議長(町田藤一郎議員) 教育部長。 ○教育部長(泉谷章弘) 1の項目、教育行政について。(1)幼稚園の満3歳児年度途中入園について、当局の見解を問うにお答えいたします。  幼稚園の入園年齢については、学校教育法の中で「満3才から、小学校就学の始期に達するまで」と定められており、3歳未満児の入園は、現行法では困難であります。  しかし、国においては、数年前から構造改革特別区域の申請をすることにより、満3歳に達しなくとも当該年度当初から入園を認められている地域が事例としてあります。  国は、これらの特区のさまざまな事例を踏まえて、特区の全国展開として、平成18年10月には認定こども園に関する法律を施行しております。  このことから、3歳未満児の就園に関しましても、認定こども園の制度の中に集約されていくものと推測されます。  教育委員会といたしましては、認定こども園制度の推移を見定めてまいりたいと考えております。  (2)当市私立幼稚園教材費補助金の運用について、当局の見解を問うにお答えいたします。  当市では、私立幼稚園の教育充実及び環境の整備を目的に、昭和46年度から私立幼稚園教材費補助金を運用しております。  同補助金の用途は、幼稚園の園具、教具等、備品、教授用図書及び教材用消耗品の教材費となっております。  補助限度額は購入費用の2分の1に相当する額で、均等割35万円と園児割1,500円との合計額を上限としております。  青森市、八戸市においても同様の補助金制度があり、その用途と補助限度額を比較しますと、青森市では、行事に係る経費に対して均等割20万円と園児割1,000円の合計額を上限としています。八戸市では、教材及び教育備品購入費に対して均等割20万円と園児割1,500円の合計額を上限としています。  用途については、青森市が教材費以外の経費も認めておりますが、実績としては、行事に係る物品の購入費用が主なものです。  教育委員会といたしましては、今後も幼児教育の充実を図るため、教材費をその用途とし、現状の補助水準を維持してまいりたいと考えております。  (3)小学校・中学校に配付予定の防犯用盾についての効果を問うにお答えいたします。  これまで、小中学校での不審者の侵入に備えるため、学校独自でさすまたを準備する学校がありました。  長い棒の先が二またに分かれた形状のさすまたは、武道の心得があり、うまく装備すれば非常に有効な防御手段でありますが、使い方によっては、侵入者から逆に危害を加えられる危険性があるため、今回、より効果的な護身用の盾を配備するものであります。  この防犯用盾は、警備警護の現場でも使用され、軽量、硬質な素材で機動性・透明性にすぐれ、女性でも扱いやすいものであります。  不審者侵入に対しては逃げることが最優先であり、あくまでも緊急時に教職員が防御のため、凶器を持った不審者に対し、衝撃や攻撃から身体を守るために使用し、園児、児童、生徒が避難したり、応援が来るまでの防護の道具として使用するものであります。  防犯用盾の効果としては、不審者の侵入を防ぐ抑止効果が第一と考えており、市立の幼稚園1園、小学校37校、中学校16校に各2枚配備するものであります。  以上であります。 ○議長(町田藤一郎議員) 教育長。 ○教育長(石岡 徹) 続きまして、(4)教育現場における「いじめ」の実態把握について、当市の現状を問うにお答えします。  最近、いじめにかかわる児童生徒の自殺が相次いで報告され、大きな社会問題となっております。  理由はいかにせよ、みずからの命を絶つということはあってはならないことであり、このような事態を深く受けとめ、全力で未然防止に努めなければならないことと認識しております。  さて、当市のいじめの現状でありますが、平成18年度11月末に弘前市教育委員会が独自に調査した結果によると、今年度、これまで小学校では147人の子供がいじめの被害に遭っており、135人については解消しておりますが、12人については引き続き解消に向けて努力中であります。  中学校では、132人の子供がいじめの被害に遭っており、131人については解消しておりますが、1人については解消に向けて努力中であります。  いじめの態様として、小中学校ともに、冷やかし、からかい、言葉でのおどし、仲間外れが上位を占めており、中学校にあっては暴力も見られるのが特徴であります。  今後、いじめを受ける子供がなくなるよう指導してまいります。  いじめ根絶に向けては、「いじめは、だれにでも、どこにでも起こり得る」という考えを根底に置きながら、まず第1に、いじめた児童生徒に対して、いじめは絶対に許されないことやいじめられている相手の立場や気持ちに思いを向けさせるような心の教育を充実させること。第2に、悪いことは悪いこととして、教師が毅然とした態度で指導に当たること。第3に、学校、家庭、地域の連携や調査等を通じて実態の的確な把握と早期対応に努めていくことが大切であると考えております。  弘前市教育委員会としては、いじめ問題について指導上困難な課題が発生した場合には、指導主事や専門家などを派遣することによって、各校の取り組み状況を点検し必要な指導や助言を行っていくなど、いじめの防止や早期発見、早期対応に努めてまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(町田藤一郎議員) 40番。 ○40番(成田善一議員) 再質問をいたします。  まず、教育の、1番なのですけれども、この認定こども園の推移を見るということなのですけれども、これ今、たしか柴田幼稚園さんがモデルになってやっていると思うのですけれども、実際に、それぞれの幼稚園では父母の希望もたくさんあって、それから、幼稚園の方の経営からいくと年度途中からの誕生日の後の入園というのは、すごく事務的にも、それから経費的にもやりづらいということで、何年か続けて幼稚園の連合会の方からは要望書が出ていると思うのです。  一つ、私、おかしいと思っているのは、この特区の申請というのは、たしか企画部が所管ですよね。企画部の方では、いろいろな特区の申請ができますので、各、ほかの部や課に申し込みとか相談はないですかというふうに役所の中では言っていると。  ただ、教育委員会からは、この特区のことについて、幼稚園から毎年のように要望が上がってきているのに、こういう話は1回も企画の方では聞いていませんと言われているわけです。  ですから、私、石岡教育長、まだ間もないので、石岡教育長を責めるわけではないのですけれども、この辺、私、行政、縦割りだと思うのです。  中身の推移が、一応、教育委員会教育委員会の考え方としても、特区の窓口が企画の方にあって、企画の方では、いろいろやれるものがあるのでどうですかというふうに言われているときに、市民から上がっているこの幼稚園の要望に対して、1度も企画の方に問いかけたこともないし、相談したこともないということでしょう。  この辺に対して、教育委員会、どういう見解を持っているのですか。それを一つお聞きいたします。  それから、2番目なのですけれども、幼稚園の教材費補助金は、当市の方の見解はわかりました。  ただ、やっぱり、青森や八戸は、かなりその辺は柔軟的な運用も認めているという事例もありますし、それから、法律的にも、教材費の中から人件費に振り分けるのは可とするというような条項もあるみたいなのです。  私、最終的には、これ、恐らく市長の決裁にはなると思うのですけれども、私は金額をふやしてくれとか、ほかの項目にしてくれということは言いませんけれども、今、どんどん少子化の中で、幼稚園とか、保育園なんかもそうだと思うのですけれども、非常に経営、大変になっていると思うのです。  今まで出している補助金の運用の規制というものを少しずつ緩和してやって、いろいろな面で、変なことに使っているのでなければ、きちっとその枠の中で使ってもいいですよという幅は、もう少し認めてあげるべきではないかというふうに私は考えるのです。  この辺につきましては、もう一度、見解をお伺いしたいと思います。  それから、3番目なのですけれども、盾、わかりました。  これ、私立の幼稚園に関してはどうなのか。それと、附属の小学校、中学校に関してはどうなのか、ここだけ教えてください。  それから、4番目。私が聞きたいのは、11月にアンケートをやって、その結果、今対処しているというのは教育長から聞きました。それでいいのですけれども。
     アンケート、どういうアンケートをやったのかなというのは、私よくわからない。  例えば、「いじめを受けたことがありますか」とか「いじめたことがありますか」とか「いじめを見たことはありますか」とか、そういう具体的な中身を知りたいのです。  それから、先生のいじめはないというふうに断言しましたけれども、私が聞いている中では、いろいろPTAの父兄の方からは、先生たちのことも出ているのです。  そうすると、「ない」と言ったということは、何かの調査をきちっとやって、その結果、「ない」ということで多分言ったと思うのですけれども、どういう調査をやって先生たちのいじめがないというふうに断定したのか、そこだけちょっと、もう1回教えてください、お願いします。  それから、次、農林行政です。  市長の方から答弁をいただきました。ありがとうございました。  私も、この品種登録、非常にやっぱり難しい条件がいっぱいあるということで、なかなか時間もかかるということを聞いています。  ただ、いつも思うのですけれども、ふじが出たときもそうだったのですけれども、岩手県でも秋田県でも、みんな津軽のふじを売っているような状況ですよね。それから、それこそ苗木なんかでも、どんどん海外とかにどんどん流出していって、我々の本当に一番最初につくった著作権みたいなものが本当に守れない状況を何とかしていかなければいけないと思うのです。  品種が向こうに行ったときには、それを使ってつくったときに、使用料なんかを、知的財産権あたりをちゃんと守れるような状況をつくらなければいけないと思いますので、今、申請中のものに関しては、特に嶽のトウモロコシとか、ナンバとか、りんごに関しては、私たちの本当のこれからメジャーなブランドにしていかなければいけない農産物だと思うのです。  ぜひ、その辺で、行政の方にもてこ入れしてもらいたいと思っているのです。  いろいろ、その所管が違うので、これ、例えば、市の行政としては、どういう応援ができるのですか、この品種登録に関して。もし、あるのであったら。  今も多分、申請中ということは、いろいろな面で応援しているのだろうなというふうに推測はしたのですけれども、その辺の中身をちょっと教えていただければ。  それから、非常に難しいというのを聞くのですけれども、この品種登録の一番の難しい条件というのはどういうことになるのか、わかっている範囲で教えていただければと思います。  それから、2番目です。果樹共済の不満の声なのですけれども、実際の加入率が28.3%ということで、3割もいっていないという状況ということで、わかりました。それであれば無理もないのかなという感じはしているのですけれども。  ただ、ここ5年くらいの実績ある品種なんかで、まだまだ、なかなか申請しても指定品種になかなか入れない品種も随分あるようですし、それから、私、調べてみてびっくりしたのですけれども、例えば、指定品種の中に、国光とか、印度とか、紅玉とか、レッドゴールドとか、あかねとか、ネロ26号とか、今ほとんどつくられていないのではないかなというのが、まだ当たり前に品種として残っているのです。  これ、共済連合会が所管なので、市がどうこうではないと思うのですけれども、少なくとも農業ということでは、1年に1回くらいでも意見交換したり何かするときというのは、場があるのではないかなと思うのです。  こういうやつを整理しながら、やっぱり新しい品種で、実績が出てきたやつなんかを、やっぱり古い品種をちゃんと、なくするならなくして、新しい品種を入れていくような、そういう循環といったものをきちっとやっていかないと、すごく時代から、何というか、取り残されているような果樹共済になるのではないかなと。  そういったことなんかも、もう見越して、果樹共済は必要ないということで、どんどん見放している農業者がいるような気がしてならないのですけれども、その辺についてはどういう見解をお持ちですか。  以上で再質問を終わります。 ○議長(町田藤一郎議員) 市長。 ○市長(相馬しょういち) りんごの関係ですけれども。  まず、品種。今まで種苗法というのは余り強い内容でなかったものだから、例えば、いいりんごがどこかで栽培されているというと、どこかから来た人が枝を折ったり葉っぱを持っていって、そして接いで、りんごを生産して売っていると。  しかし、それはそれで全く縛られるものがなかったわけです。  しかし、今度は、種苗法が大分強く改正されまして、育成者の権利を守るというような立場になっておりますから、それをやっていけば、今のような、いつの間にやら弘前で栽培されているよりも韓国で栽培されている量が多いとか、中国で栽培されている量が多いとかということがなくなるわけですが、これは契約栽培でないとできないわけです。  ですから、ある育成者は、契約栽培をやっております。そうすると、契約した人でなければ、その品種は生産できません。  もし、それに反するようなことがあれば訴えられますし、そういうようなことがあります。  最初はなかなかなじまないのです、これ。契約栽培で、りんごの生産を契約栽培でやるということは、なかなかなじまないわけですが、今、成田議員が質問したように、育成者の権利を守るということになりますと、それをやらなければとても守られないわけですので。  現に、弘前でも、そういうやり方をしているところがあります。  そういうことにすると、自分でつくった新しい品種の権利は十分守られるということなのです。  それから、共済の関係ですけれども。  実は、この共済、私も県会議員のときにいろいろやりました。なかなか行政が直接かかわるというのはないのです。  しかし、先ほど私、答弁をいたしましたけれども、やっぱりそれなりの生産量がないと、言ってみれば共済というのは保険ですから、保険として成り立たないものですから、一定の量になってきていないと困ると。  ですから、最近の新しい品種ではなかなかないですけれども、未希ライフは、もうその対象になっておりますから。これは、私が県会議員のときに随分取り上げて質問しまして、それで共済の対象になる品種になったというようなことなのです。  これからも、行政としては、これをやりなさい、あれをやりなさい、あれをどつきなさい、これを入れなさいというようなことは言えないわけですけれども、日本一の生産量を誇る弘前でありますから、果樹共済についても、市の方の考え方を要望していくという形でやってまいりたいと思いますので、ひとつ御理解をいただきたいと思います。 ○議長(町田藤一郎議員) 教育部長。 ○教育部長(泉谷章弘) 教育行政の、まず、特区の関係でございますけれども。  東北で今のこの特区を申請して認められているのが、岩手県の一関市1市だけが現在やっているわけでございます。  それで、今のところ、もう少し時間をおかし願って検討をしてみたいというところでございます。  それから、(2)の、人件費にも使われないのかということでございますが、1園平均にしますと年間55万円から56万円の額でございまして、幼稚園の園具、教具、備品、それから、教授用図書教材用消耗品、これらを対象にすれば、実際その55万円というのが、果たして使い切れない額なのかどうかというのが、人件費まで回さなければいけないのかどうか、その点もまたちょっと調べてみたいと思いますけれども、55万円程度ですので、この用途だけでいいのではないかなという気がしております。  それから、3番目の、私立の小中学校、それから附属については対象にしてございません。  以上でございます。 ○議長(町田藤一郎議員) 教育長。 ○教育長(石岡 徹) いじめに関することですが、アンケート、内容は、今まで児童向けにアンケートをとるという機会は余りなかったのですが、今回、弘前市独自に、児童生徒もアンケートをとるという形で学校で集計してもらったというわけです。  その中身については、子供のアンケートに加えて、学校の観察――先生方の観察も加えているということで、中身については「あなたの学校では、いじめの事実を確認できた事案はありますか」とか、次に「いじめの被害に遭った児童生徒は何人おりますか」と、具体的に。今までは、いじめた生徒、子供は何人か、そういういじめた側に焦点を当ててのアンケートが多かったのですが、今回は、いじめられた子供は何人かと。  それから、被害の内容、どういう対応か。例えば、からかいなのか、それから無視なのかと、そういうのを書けるようにしてあります。  それから、解消するためにどういうことをしているか、そういう内容についてアンケートをとりました。  それから、先生のいじめということですが、基本的に、学校あるいは校長先生からの報告で、その数の実態をつかんでおります。先生向けにアンケートをとるということはしておりません。  ただ、最近多いのは、先生の指導が厳しいとか、強いと、これが父兄にとってみれば、いじめられているのではないかと、そういう苦情も聞こえてはきます。あるいは、相談を受けることもあります。  以上です。 ○議長(町田藤一郎議員) 40番。 ○40番(成田善一議員) わかりました。  1番なのですけれども、これについては意見として申し上げておきます。  十分、私、特区としてやれる要素、弘前にはあると思うのです。  これ、ちょっと教育委員会の方で少し検討していただいて、確かに年度始めからやると、いろいろ、教材費のこととか人数のことで多少教育委員会の方からの補助の負担がふえることはあるかもわかりませんけれども、今こそ、幼児教育に少し目を向けてやって、その辺のことをやってやれる範囲というのは、私、あると思います。  ですから、この辺は、ぜひ、ほかの部長とか市長とも相談していただいて、何とか、さすが弘前の教育委員会だと言われるくらい、少し懐を深くしてやっていただきたいということを意見を申し上げます。  それから、2番目ですけれども、これにつきましても、ほかの市町村である程度やっていることもありますし、弘前は弘前の方式だといえばそれまでなのですけれども、私やっぱり今の時代であれば、少し規制緩和してやるべきだなというふうに思います。  そういうことで、これも、先ほど教育部長の方も考えるということだったので、これも私、意見として、そういうことを少し考慮していただきたいということを申し上げておきます。  それから、3番目です。これは、私、思うのですけれども、意見として申し上げます。私立の幼稚園も、それから附属の小学校も中学校も、同じ子供たちで同じ地域の子供たちなのです。  そうすれば、ここの学校には行って、ここの学校には行かないというのは、私やっぱりよくないと。  防犯の盾、一つの学校2枚なのでしょう。何千万円もする盾ではないと思うのです。  そうすれば、どうせやるのであれば、私立も附属も、ちゃんとみんな一緒にやってください。  ということで、これも意見として申し上げておきます。  それから、4番目。私、先生の方のいじめについては校長からの報告ということで、教育長、私、申しわけないのですけれども、不十分だと思います。  先生たちからこういうことを言われてすごく傷ついたという子供たちの話とか、先生が自分の名前を間違って呼んだのがあだ名になったとか、いろいろ言われているのです。  ですから、一概に、私はどうこうは言いませんけれども、校長からの報告では、先生たちがいじめている実態は全くないというようなのは、ちょっと私、軽率過ぎると思います。  そういうことで、このいじめに関しては、恐らく私はもう少し続いて、また何カ月かしてからもう一度またアンケート調査をやって、その後のことを調べなければいけないと思うのです。その後の結果、どうなっていっているか。  そのときに、やっぱり私、先生たちの方の実態も少し違うやり方で、ただ校長先生に聞くだけではだめだと思います。  ということで、これも意見として申し上げておきたいと思います。  それから、農林行政については、よくわかりました。  市長も、育成者の権利を守るために、これからその辺は本当に留意していきたいというお話でしたので、ぜひ、そのことをお願いしたいと思っております。  それから、果樹共済につきましても、なかなか難しいというのもわかりました。  ただ、いろいろな機会に、行政として、多分話しする機会があると思うので、ひとつ、要望だけはしていただけるようにお願いいたしまして終わりたいと思います。  ありがとうございました。 ――――――――――――――――――――――― ○議長(町田藤一郎議員) 次に、9番小山内司議員の登壇を求めます。   〔9番 小山内 司議員 登壇〕(拍手) ○9番(小山内 司議員) 弘友会の小山内であります。  議長のお許しを得ましたので、新弘前市18万市民の心豊かで地域の資源を生かした潤いのあるまちづくりを目指して、通告に従い一般質問をさせていただきます。  市長は、農業振興を一つの公約に掲げて当選されましたが、農業に従事する一人として、この公約には大いに賛同し、これを具体化する明年度予算編成にまた期待を寄せるものであります。  しかしながら、今、農業を取り巻く環境は、農産物の価格低迷や後継者不足等、数多くの問題を抱えており、平成の農業政策による凶作とまで騒がれております。  2004年の食料・農業・農村白書を読みますと、平成の農政改革により日本の農家、農業、農村の崩壊が急速に起こっていることがわかります。  1986年から始まったガット・ウルグアイ・ラウンドの合意による米の自由化や新食糧法及び新農業基本法の制定など、新たな農業政策を展開した結果、この10年間で農業総生産額が21.2%も減少し、また、農産物価格も17.7%の下落となりました。  さらに、農業に従事する総農家は9.4%、販売農家戸数も12.7%も減少し、農業所得が主で1年に60日以上農業に従事した65歳未満の者がいる農家に至っては実に20%が離農しております。  しかし、食料需給の見通しを地球規模で見ますと、今世紀の、21世紀に入ってから人口は毎年9000万人ずつ増加し続けており、2020年には80億人に達するものと見込まれております。  もし、農業への投資がなくなれば、今後1億9000万人に達する途上国の食料を賄えなくなると国際食料研究所が発表しており、食料の需給、確保は一国にとどまることなく、地球的な規模で考えなければならないのかもしれません。  一方、人口減少を抱えている先進国の食料確保は、地域の自給を含めた個性的な産業を行う自給自足の圏域を形成すべきであると提唱する人さえ出てまいりましたが、これから新弘前市が目指す農業の経営安定、土壌改良、担い手育成について提案を交えながら質問をしたいと思います。  第1点目の、経営安定化対策についてであります。  当市は、これまで主にりんごと米を二大作物として取り組んできましたが、今、米の価格低落に著しいものがあります。  本県の2004年産10アールの米、全算入生産額は1978年以降最低であったと東北農政局が発表しており、この価格低落は一層農業の経営を厳しいものにして、米だけでは経営ができない、食えないときが来たのかもしれません。  また、りんごにおいても、中国のふじが日本に輸入されても十分通用するまでに栽培技術が上達しており、その安さにおいては日本の脅威になるものと予測されております。  実際、果汁用のりんごは、中国産が輸入量の5割を占めて、10年前と比較してみますと8倍にも及んでいるという状況にあります。  農水省においても、品目横断的経営安定対策の中で、複数作物の組み合わせによる経営を掲げております。  当市の土壌に、気候にどのような作物、花卉が合っているのか、国内の需要はどうなのかなど、希望する農家個別に複数作付の試験栽培をしていただき、その研究成果を市などに報告してもらうという仮称個別試験栽培委託制度を導入してはどうかをお伺いをいたします。  また、アップルロード等の農道の両わきにコスモス、菜の花やマリンゴールドといった花々を植えつけて産地を観光地化したり、産地直売所に観光客を誘導する付加価値をつけてはどうかあわせてお伺いをいたします。  第2点目は、土壌改良についてであります。  これまで、農産物の量産や即売、見た目の視点から、生産の過程において多くの農薬や化学肥料が使用されてきました。その結果、農耕地がこれらに汚染され、環境への負荷を助長してきました。  また、消費者の健康指向も手伝って、有機栽培が注目されて、これが高品質と高価格を呼んでいます。  有機栽培の大半は畜産等の堆肥やその加工でつくられておりますが、当市の場合、その畜産は皆無に等しいものがあります。将来の土壌改良に畜産の振興が必要と考えますが、その計画、お考えをお伺いいたします。  第3点目の、担い手育成についてでありますが、今、青森県内の就職率は、依然として全国最下位をさまよっております。  一方、農家においては、後継者不足や若者の農業者離れ等によって、著しい労働力不足という正反対の状況があります。
     要は、農業に従事しても食えない状況が農業離れをつくっているのかもしれません。  農水省は、2007年8月までに農産物の価格低迷による活力の低下や都市と地方との格差を是正するため、農村漁村活性化推進本部を立ち上げましたが、これは余りにも遅過ぎる政策であります。  手間暇をかけて消費者が求める安全で安心な農産物を提供して消費者から喜ばれる、これが労働の喜びとなり誇りが生まれるという循環を若者に示し、理解を得ながら農業に引き込んでいかなければならないと思います。  新弘前市となって、農業担い手育成を行政としてどのように考えているのかお伺いいたします。  次に、都市計画に関する問題でありますが、我が国の総人口は、少子化によって見込みより早い形で減少をたどり始めました。  このままで進むと、2050年までには1億人を割り込み、青森県の人口においても、2030年には120万人台になるものと予測されております。  このような人口減少の中にあっても、年少や稼働人口が減少して長寿による高齢化社会が一層進展していくものと思われます。  20世紀における経済発展は、その量的な拡大によって、経済はもとより生活や環境などのあらゆる面において拡大を図って、その拡大がまたそれを押し上げてきました。  一方、これらの基礎とも言える土地利用についても、財産権が強く保障され、これまで利益誘導型の土地開発が進められてきた結果、都市計画から乖離したいびつの市街地ができ上がり、生活環境も汚染されて郊外を含めた多くの問題を引き起こしてきました。  これまでの土地利用に関する法規範は、都市計画法に基づいて、区域、区分や地域、地区などの都市計画により、建築物の立地、規制やゾーニングが図られております。  さらには、同法の開発許可や建築基準法に基づく建築確認などにより、建築基準や敷地、構造、設備の基準が設けられ一定のルールが守られてきましたが、近年、一部の技術基準の設定が各自治体の条例にゆだねられたこともあって、地域の実態に即した条例を制定する自治体もあらわれ、その取り扱いに変化が出始めました。  これは、都市計画法の改正で設けられた地区計画制度の創設を契機に、1980年代から各自治体が制定をするようになったものであります。  その後、2000年の地方分権の実現により、法令解釈権や条例制定権の拡大されたことも相まって、その都市の土地利用の意思決定を明確に明示する条例の制定であるといってもいいと思います。  しかし、都市計画法は、基本的に全国一律に適用されていることから、法令の運用のみでは地域の実情や実態に配慮した個性豊かな土地利用は困難な状況になっておりますが、国の法解釈に追随してきた結果、今どこのまちづくりを見ても均一された金太郎あめになっております。  当市もこれに漏れないわけであります。  当市は、津軽平野の南部に位置し、岩木川流域の沖積平野を中心に水田や畑を有しております。また、秋田県境沿いの山岳や岩木山ろくには広大なりんご園を有する農業を基幹とする都市で、これらの形成を丸ごと生かして売り込む産業であり、まちづくりでなければなりません。  これまで、町並みとか都市景観といった言葉をよく耳にしますが、村並みとか村の景観といった言葉は聞いたことはありません。この言葉自体存在しないのかもしれません。  これからは、右肩上がりの土地利用や都市計画から人口減少と少子高齢化に似合った社会環境や都市機能を構築していかなければなりませんが、これらの問題を含めた観点に立って、効率性の向上やバイオといった技術革新、あるいは自然との調和、質的な向上を目指すまちづくりが求められておりますので、次の3点についてお尋ねをいたします。  第1点目は、今後のまちづくり土地利用計画の取り組みについてであります。  土地利用は、基本的には都市の基本構想や基本計画、都市計画マスタープランといった将来の都市構造を見通し、かつ、地域の特性や土地利用の状況に合わせて、それこそ計画的なまちづくりが行われるべきでありますが、今の土地利用は都市計画の見地から定められて、市全体としてのとらえ方ではありません。  将来の土地利用の可能性について、住民や事業者との理解に幅が大きく、その方向性についても共通の認識を持つことができない状況にあります。  都市計画法の用途地域のみで土地利用を適切に誘導していくことには、制度上においても無理があると思います。  このような状況もさることながら、これからの当市のまちづくりのための土地利用計画、いわば将来あるべき弘前市の地域づくりの姿や理念を打ち出さなければならないと思いますが、土地利用計画に関する条例制定の意志があるかお伺いいたします。  第2点目は、新弘前市都市計画区域の決定であります。  平成15年3月に公表された県が定めた都市計画区域の整備、開発及び保全の方針にある旧弘前市及び周辺市町村を含む弘前広域都市計画区域を見ますと、旧弘前市と岩木町の大半を都市計画区域に決定し、法第18条の2に基づくマスタープランは双方が全地域を対象とした土地利用の策定をしております。  しかし、旧相馬村の都市計画区域の決定や土地利用に関するマスタープランは見えませんが、マスタープランは、土地利用の規制や誘導、都市施設の整備、景観形成などを中心とした都市づくりの指針となるわけであります。  新弘前市におけるマスタープランは、これらをどのように調整し、どのようなプロセスを経て計画を作成していくのかをお伺いいたします。  第3点目は、改正された中心市街地活性化の取り扱いについてであります。  政府がさきに改正をした、いわゆるまちづくり三法では、今、全国的に中心市街地の居住人口の減少や空き店舗、空き地などの空洞化が進んでいる中で、郊外から人口をより戻してにぎわいを回復しようとするものでありますが、これまで郊外等に進出してきた大型店舗はこれからは認めないという条例を制定しなければ国の助成は受けられないという極めて大胆な政策で、いわば、これ以上郊外に市街地を拡大することも大型店舗の立地を認めないという約束をとって歯どめをかけようとしたものであります。  当市の面積は、合併によって523.60平方キロメートルという広大な行政区域となりましたが、市全体を見渡すと、中心市街地のほかにも地域の中心的な役割を担って都市機能を持っている地区も存在し、また、合併前の岩木町の賀田地区、相馬村の五所地区があります。  このように、行政区域の中で幾つかの中心的な核があって、その核が周辺の集落をサポートするまちづくりが必要と考えます。  中心市街地をどのようにとらえているのかをお伺いをして、壇上からの一般質問を終わります。   〔9番 小山内 司議員 降壇〕(拍手) ○議長(町田藤一郎議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。 ○市長(相馬しょういち) 小山内司議員からは、二つの項目にわたる御質問がございますが、私からは1項目めの、農業問題についてお答えをいたします。  (1)が、経営安定化対策についてでありまして、本市農業の基幹作物であるりんごと米については、輸入農産物の増加や価格低迷など非常に厳しい状況にあります。  このような状況の中で、本市の農業をこれからも維持・発展させていくためには、新たな作物の導入も農業所得の増大を図る上で有効な手段の一つであると考えております。  このたびの合併により、これまで各市町村が実施してきた振興作物対策を再編し、りんごと米にかわる新しい作物を導入する農家や生産組織に対してどのような支援ができるか、関係団体と協議したいと考えております。  新規作物の導入に当たっては、安定した経営が図られることを念頭に、地域性や市場性も含め栽培環境を見きわめる必要があることから、生産農家や関係機関の協力を得ながら、試験的な栽培なども視野に入れ、進めていく必要があると考えております。  また、農業と観光が連携し、アップルロード等の道路沿いへ花木などを植栽したり、直売所付近の景観を整備することで、お客様が気持ちよく直売所を利用できると思われますので、どのような支援ができるか考えてまいりたいと思います。  (2)土壌改良について。  土壌の性質は、作物の収量や品質に大きな影響を及ぼす一つの要素であり、有機栽培は、化学合成物質を使わず自然の物質を循環させて作物を育てる農業であり、土の持つ生産力を生かすことを基本としております。  これまでの化学肥料の多用により、農地の地力は衰えていると言われており、その地力の回復には堆肥などの有機質資材の施用が有効であり、消費者が求める安全、安心な農産物の生産にもつながるものと認識しております。  堆肥の生産には、家畜のふん尿の利用が有効でありますが、当市では、畜産農家の数が少ないこともあり、そこで生産された堆肥は、市内のごく一部の農家に利用されている状況であります。  堆肥をつくるには、家畜のふん尿を堆肥舎等で一定期間熟成させなければならないことや周囲に対する悪臭、さらには、水質汚濁対策にも配慮する必要がありますが、堆肥を活用した土壌改良は重要であり、その推進について関係機関、団体と協議してまいりたいと考えております。  (3)担い手育成について。  本市農業の現状は、新市発足に伴い、農業の占める割合が一層高くなっております。  2005年農林業センサス青森県結果書によりますと、農家戸数は、平成12年から平成17年の5年間にマイナス10.4%、また、販売農家の農業従事者数はマイナス15.2%、うち65歳以上の従事者の割合は5.4%の増加となるなど、全国的な傾向とはいえ、担い手の減少、高齢化が一層進んでおり、農業後継者及び担い手の育成・確保対策は重要な課題であると考えております。  このことから、今年度取り組んでおります事業を具体的に申し上げますと、まず、農業後継者の育成・確保対策では、りんご産業の後継者対策として、青森県りんご産業基幹青年養成事業の委託、相馬地区農業青年の会の活動に対する農業後継者育成対策費への補助、新規就農者への支援策として、初期投資の軽減を図るため農地賃借料の一部を助成する新規就農者営農開始支援事業費への補助などであります。  また、市では、去る3月20日に、担い手の育成・確保を推進するため、弘前市担い手育成総合支援協議会を設立しております。  協議会の会員は、つがる弘前農業協同組合、相馬村農業協同組合津軽石川農業協同組合ひろさき広域農業共済組合、弘前市農業委員会、青森県中南地域県民局地域農林水産部普及指導室など7団体で構成し、さらに、東北農政局青森農政事務所、中南地域県民局地域農林水産部農業振興課がオブザーバーとして加わっており、関係機関、団体が一体となって担い手の育成・確保に努めているところであります。  これまでの主な活動内容は、各地区での説明会の開催や市内のほぼ全地区での戸別訪問を実施しており、今後も機会をとらえて、認定農業者への誘導や情報の提供に努め、きめ細かな対策を講じてまいりたいと考えております。  以上でございます。  そのほかの項目については、担当の部長から答弁いたします。 ○議長(町田藤一郎議員) 都市整備部長。 ○都市整備部長(須藤正光) 2、都市問題について。(1)土地利用計画についてにお答えいたします。  市の土地利用計画につきましては、国土利用計画法第8条第1項で、当該市の区域における国土の利用に関し必要な事項について定めることができるとされており、同条第2項では、県の国土利用計画を基本とするとともに、地方自治法第2条第4項による市の基本構想に即するものでなければならないとされております。  さらに、国土利用計画法第8条第3項では、議会の議決を経なければならないとされております。  また、都市計画区域では、都市計画法第18条の2に基づき策定される都市計画マスタープランの中で、都市づくりの基本姿勢や具体の土地利用方針などが示されることになります。  新市の基本構想につきましては、まちづくりの目標や目指すべき将来の姿を定めるとともに、実現のための方策や手段を体系的に明示する新市の総合計画として現在策定中であります。  したがいまして、新市の国土利用計画は、新市の基本構想を含む総合計画の進捗状況を見据えながら策定されることになります。  新市の土地利用に関しましては、総合計画や国土利用計画、さらには都市計画マスタープランなどに示された基本方針、将来構想、まちづくりの方向性などをもとに、今後とも適切な土地利用を進めてまいりますが、あわせて御提言いただきました土地利用計画に関する条例については、今後の課題とさせていただきたいと考えております。  (2)新市の都市計画区域及びマスタープランについてにお答えいたします。  新市の都市計画区域については、合併協議会において、「都市計画区域及び区域区分については、現行どおり新市に引き継ぐ。」と確認されており、具体的調整内容としては、「新都市計画マスタープランの策定時において総合的な土地利用の方針を検討するものとする。」とされております。  都市計画マスタープランは、市町村の基本構想及び国土利用計画、さらには、県が定める都市計画区域の整備・開発及び保全の方針、いわゆる県の区域マスタープランに即して定めることとされており、土地利用の規制・誘導、都市施設の整備、景観形成などを中心とした市町村の都市づくりの指針となるものであります。  都市計画マスタープランは、旧岩木町においては平成11年3月に、旧弘前市においては平成15年3月にそれぞれ策定されており、一方、旧相馬村には都市計画区域が指定されていないため策定されていないところであります。  新市における都市計画マスタープランは、新市の総合計画及び国土利用計画が策定された後に、これらの計画におけるまちづくりの基本方針並びに旧岩木町と旧弘前市の都市計画マスタープランの内容、さらには、旧相馬村地域の実情を踏まえるとともに、広く市民の意見を反映させながら策定する予定であります。  (3)中心市街地について。  旧弘前市では、平成12年12月に弘前市中心市街地活性化基本計画を策定しており、この中で、中心市街地として、土手町や弘前駅周辺を含む約130ヘクタールを区域設定しております。  しかし、改正後の中心市街地の活性化に関する法律が、平成18年8月22日に施行されたことから、現行の基本計画は効力を失うため、国等の支援を受け、中心市街地における都市機能の増進及び経済活力の向上を総合的かつ一体的に推進するためには、新しい基本計画を策定し国の認定を受ける必要があります。  基本計画で定める中心市街地の位置及び区域については、平成18年9月8日に閣議決定された「中心市街地の活性化を図るための基本的な方針」において、他の地域に比べ、相当数の小売商業、事業所、公共公益施設等が集積し、さまざまな都市活動が展開され、一定の商圏や通勤圏が形成されていることやその区域の活性化に取り組むことにより、市及びその周辺の発展にも効果があることなどをもって判断するとされております。  したがいまして、基本計画における中心市街地の位置や区域については、この方針を踏まえ、新しい基本計画の策定の際に協議、検討されることになります。  以上でございます。 ○議長(町田藤一郎議員) 9番。 ○9番(小山内 司議員) 御答弁ありがとうございました。順次、再質問と要望をしたいと思います。  まず、経営安定化対策についてでありますが、きのうも市長さんが答弁しておりましたけれども、青森県の来年度の米の生産調整、3.5%、9,760トンを上乗せする27万9900トンということで、来年度の適正生産数量が示されております。  やはり、米だけではだんだん食えなくなっていくと、これが実態なわけでありまして、先ほども市長さんが嶽きみとか、あるいは清水森のナンバ、そういった米とりんごにプラス何か、花卉類とか、あるいはその他の野菜等をプラスした形で、これからは生産の安定をしていかなければならない。  答弁にもありましたけれども、りんご、米にかわる新しい品種というよりも、まず、現状としては、米、りんごにプラス何か、野菜とか花卉、そういったものを加えて、そして少しでも安定化に向けていけばいいのかなと、これが急務だと考えております。  それから、きのうも答弁にもありました品目横断的経営安定対策自体は、その品目別ではなくして、その農家なり、あるいは集落経営の経営全体に着目して、外国に対抗できない場合にはそれを補てんしてやるというような制度もできてきているようでありますが、そこら辺を含めてもう一度お願いしたいと思います。  それから、第2点目の、土壌改良でありますが、これは、12月8日に、超党派の国会議員で有機農業推進法というのが衆議院全会一致で可決されました。  早ければ15日以内に法が施行されまして、これを受けて、農水省は具体的な基本計画を年度内に詰めるようであります。  これによりますと、農業者が容易にこれに従事することができるように、国と地方自治体に有機農業の技術開発や普及指導、あるいは広報活動、農業者と消費者との交流促進や調査を求めるようであります。  この有機農業に必要な肥料等につきましては、壇上でも申し上げましたが、大半が畜産等の副産物、あるいは加工品でありますが、当市においては岩木山ろくという畜産の格好の場所がありますので、畜産の振興によって、有機農業の振興と土壌改良が着実に浸透していくと思われますが、その見解をお伺いしたいと思います。  次に、3番目の、担い手育成でありますが、農業に従事する5割以上が女性でありまして、しかも消費者としての一翼を担っております。  生産の基本原則である安全、安心、そして消費者指向を把握するために、これらの女性研修も必要と考えます。  例えば、女性従事者と消費者との交流、市場調査等の視察研修、市独自で実施してはどうかということをお伺いしたいと思います。  それから、データ的には少し古くなったのですが、定年帰農という名前で呼ばれておりますが、若いとき農業に従事していた方、あるいは農家に生まれた方が定年になって農業に従事する数は6万人以上に上るようであります。  いわゆる定年退職、Uターン、非農家出身を問わず新規参入者に門戸を開く、いわゆる制度を開く農業を実施してはどうか再度お伺いしたいと思います。  それから、都市計画の問題でありますが、部長は、条例の制定は見送りたいと言っておりますが、土地利用というものは都市計画と並行した土地利用がなければならないと思います。  そういう意味では、都市計画を先行することもいいわけでありますが、当市において合併協議のときの新市建設計画がありますけれども、既に社会基盤が整備されている土地や空間の有効利用に努めると、これだけであります。  ただ、まちづくり三法の法改正の後に、10月18日には、地域の格差を是正するために、地域産業活性化法という仮称でありますが、これもまた次期国会に提案するようであります。  また、11月16日には、全国総合開発計画にかわって策定をしております国土形成計画の中間報告の中では、日本をブロックに分けて、当市の場合は東北ブロックに入るわけですが、このブロックの中で競争力をつけていこうと。広範囲で自立していこうというような法律もできつつあるようであります。  このような情勢を踏まえて、大型店舗の郊外進出制限を含めた当市の都市計画といった土地利用をどう進めていくのか、この辺についてお伺いしたいと思います。  それから、2点目でありますが、旧相馬村につきましては用途区域の指定がなされていないわけでありますが、この指定がなされることによって、またいろいろな制約、あるいは不利益が出てくるわけであります。  そういうこともあって、合併協議会で結論を出せなかったようでありますが、そこら辺のマイナス面も含めた形で広く市民の意見を聞いてマスタープランの策定をしていただきたいと。これは要望にしておきたいと思います。  それから、3点目の、中心市街地の問題でありますが、青森市が全国に先駆けて条例を制定して、また協議会も立ち上げたようでありますけれども、その後に、新聞報道でありますが、準工業地域から準住居地域に変更して、床面積3万2000平方メートルのサンシティが提案書を提出しているような報道もされております。  一方、青森市の市長は合併に際して、コンパクトシティーは合併と矛盾しないという会見をしているのです。合併したとしても、コンパクトな町が幾つあってもいいと、青森市の中に。  それぞれの町の中心部に、公共施設を集中して町中に暮らしてもらう。そして、いざというときには、それぞれのコンパクトシティーをネットワークで結び整備していくことが大切だということは、中心市街地一極だけの整備だけではないと話しているわけでありますが、その辺を含めて再度お伺いをしたいと思います。  手短に答弁お願いします。 ○議長(町田藤一郎議員) 農林部長。
    ○農林部長(斎藤則明) 再質問にお答えいたします。  まず最初に、米、りんごにプラスした果樹、野菜等、その対策ということでございますが。  国の方では、その他果樹、あるいは野菜等については専業的な経営の方が大方だと。そういうことで、これらの農家の経営安定対策については、品目ごとの事情や課題に即した対策を実施していくということにしております。  例えば、果樹の場合でありますと、昨年の3月に果樹農業振興基本方針を示したところでございますけれども、この基本方針に基づきまして、19年度からは果樹支援対策ということで新たな対策が進められることになっております。  それから、野菜に関しましては、従来の野菜価格安定制度、それから需給安定対策に取り組んでまいったわけでございますが、この制度を一部見直ししまして、これからの農業所得の確保をしていくということで、これを進めていくというふうになっております。  なお、市といたしましては、米、りんご以外のその他果樹、あるいは野菜につきましても、さまざまな事業を展開しておりますので、それぞれの農家の経営状況に応じて活用していただければと思っております。  それから、畜産の振興を図って、有機農業の振興と土壌改良を進めてはどうかという再質でございます。  畜産農家を取り巻く環境は、輸入肉の増加など大変厳しいわけでございまして、本市における畜産農家の増加は多くは望めないのではないかと思っておりますけれども、畜産農家の生産する家畜のふん尿は堆肥の原料となります。  稲わらやりんご剪定の枝等を生産する農家との連携によって、堆肥生産などを通じて、耕種部門と畜産部門の友好的な組み合わせによって、有機農業の振興、それから土壌改良を進めていければと思っております。  それから、女性の研修でございますが、市では、管内3農協と組織しております弘前りんごの会というものがございますけれども、そこで行っているりんごの販売、キャンペーン、これ、中央の方に女性の農業者にも同行していただいて、対面販売、それから消費動向をじかに肌で感じてもらっていただいております。  このほか、りんごの会とは違って、管内3農協独自でも、そういうりんご販売キャンペーンに女性農業者を同行していただいていると伺っておりますので、今後とも女性の視点を大切にしながら、安全で安心な弘前りんごの消費拡大に役立てていきたいと思っております。  それから、新規参入者に門戸を開く制度を、農業についてということでございますが、新規就農を希望する者に対しまして、県の方では、就農実践準備校を県内3カ所で毎年開催しておりまして、この会場に弘前会場がございます。  市の市民農園でございます相馬昴農園が、この実践準備校の弘前会場ということでやってございます。  それから、農家や農業法人での実践的な研修のできる新規就農OJT研修事業というのも県でやってございまして、これらは当市の農業経営士さん、あるいは認定農業者、農業法人等が受け入れをしてございますので、今後とも県の方と連携を密にして対応してまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 ○議長(町田藤一郎議員) 都市整備部長。 ○都市整備部長(須藤正光) 再質問で、都市問題の(1)の、土地利用に関しまして、いわゆるまちづくり三法によりますと、大規模集客施設は一たん立地を制限するということでございます。  そして、必要があれば都市計画の手続を経るとか、地域の判断を反映して適切な立地を確保しようという、まちづくり三法ではそういうふうになってございます。  一方、今、議員がおっしゃられたように、国ではいろいろ、地域活性化のための展開をこれからやろうとしてございます。  市としても、これらの地域格差を是正するための活性化策は視野に入れながら、あるいはまた、人口減少、超高齢社会を迎えるわけでございますので、そこら辺をいろいろ考慮しながら土地利用を進めてまいりたいと考えております。  続きまして、中心市街地についてでございますけれども、確かに、中心市街地活性化基本計画における中心市街地は、先ほども申し上げましたとおり、協議、検討されるわけでございます。  ただ、旧岩木町賀田地区や旧相馬村の五所地区は、これまではいろいろ地域の中心的な役割を担ってまいりました。そしてまた、いろいろな公共施設等も整備されてございます。  今後は、こういった整備がされたものをより一層、旧弘前市と連携を密にしながら、効率的かつ効果的な、いわゆる行政の展開をしていくことによって、ある程度、地域の活力を生み出していけるのではないかと考えておりますので御理解願いたいと思います。 ○議長(町田藤一郎議員) 9番。 ○9番(小山内 司議員) それでは、要望を申し上げたいと思います。  今、日本の農業が崩壊するかもしれないという、オーストラリアとの自由貿易協定(FTA)の最終調整を行っているようでありますが、それも日本の医薬品をオーストラリアに売り込むために、逆にオーストラリアから農産物の関税を引き下げてくれ、あるいはなくしてくれということでありますが、日本の農産物というのは、これまでの歴史を見ても、自動車などの工業製品を海外に売るかわりに、安い農産物がどんどん入ってくるということで、割を食っているのはいつの時代でも農業、農家かなと思います。  ただ、前小泉総理は「攻めの農政」ということを唱えておりますけれども、攻めていくためにもやはり農業所得が安定していかなければだめだと。  本当にやろうと思っている人にも、農業所得というものをある程度確保した上で、そして本当にやろうとしている人には農業に入っていただく。そのためには、いろいろな制約というものを盾にすることなくして入れるような解釈で、農業の門戸を開いていただきたいということをお願いしたいと思います。  今定例会の補正予算で138万7000円の計画を立てるための予算も計上しておりますので、そういう観点に立って、ぜひこれから農業が安定する計画を策定することをお願いしたいと思います。  それから、都市計画の問題でありますが。  この弘前をつくりました藩祖の、最初のまちづくりを見ますと、全国に類のない禅林街がございます。  この禅林街をつくった目的というのは、農村に散在していたお寺さんが、その農村の経済を全部吸収しては農村の方々が苦しいということで、一つにまとめて、それから精神的なものも統一する、そういう意味で、禅林街33カ所ですか、集めて禅林街をつくったわけであります。  そういうような先人の歴史もありますので、単に都市計画の用途区域指定のみだけのまちづくりではなく、これから弘前市の町を都市間競争に打ち勝つための方策は何なのか、そういったものの観点から立ってまちづくりを進めていただきたい。  近隣では、五所川原のエルム、旧柏村のジャスコといったものがもう既にネームバリューで、それから弘前の顧客も流出しておりますので、そこら辺を含めた都市間競争に打ち勝てるまちづくりというものをつくっていただきたいということを要望申し上げて終わります。  ありがとうございました。 ○議長(町田藤一郎議員) 昼食のため、暫時休憩します。   午前11時29分 休憩  ――――――――◇――――――――   午後1時00分 開議 ○副議長(清野一榮議員) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  30番安藤晴美議員の登壇を求めます。   〔30番 安藤晴美議員 登壇〕(拍手) ○30番(安藤晴美議員) 日本共産党の安藤晴美です。  ただいまより、4点にわたる一般質問を行います。通告に従い、順次質問いたします。  まず、第1項目めは、障がい者自立支援法についてであります。  多くの障害者、家族や国民の不安と反対を押し切って、昨年10月31日、自民党と公明党によって、障害者を支援するもので必要と成立をさせ、本年4月から、そして10月からいよいよ本格実施となりました。  障害者団体はこぞって反対し、ことし10月31日には、昨年に続き東京で「出直してよ!障害者自立支援法」という大集会が1万5000人も集まり開かれました。  また、一人一人の怒りと願いが込められた緊急署名は40万筆集められ、きょう12月13日、厚生労働大臣に提出されます。  こうした反対の運動と世論を背景に、厚生労働省は利用者と事業者への120億円の負担軽減策を打ち出しました。  自立支援法は、障害者に約390億円の負担増を強いるものでしたから、約3分の1が減る計算となります。本格実施後2カ月で、こうした見直しを打ち出さざるを得ない法律を障害者に押しつけ、困難と混乱をもたらした責任は大きいと言わざるを得ません。  そこで、次の3点にわたる質問をいたします。  (1)応益負担、支援費報酬額の日額払い方式の改善を国に求めること。  自立支援法による応益負担の導入は、最高法規としての憲法や、障害者基本法の差別禁止規定に抵触し、福祉の原点を踏み外すという問題を持っており、また、事業者にとって、日額払い方式の報酬額算定になったこと、利用者が通所の回数を制限し始めたことなどで施設運営に大きな影響をもたらしています。あわせて抜本的な改善が求められます。  (2)10月以降の本格実施による影響調査について。  前回、9月議会での私の質問に対し、市としての軽減策については、今後も、サービス利用者の実態の把握に努めるとともに、必要性も含め検討すると答弁しました。  影響調査がどのように進められているのでしょうか。  (3)自治体独自の支援策について。  障害者の共同作業所でつくる「きょうされん」が12月1日に発表した調査結果では、何らかの独自軽減策をとる市区町村が全体の22.3%に広がっていることがわかりました。  弘前市も「低所得1・2」の上限額を国基準の2分の1以下にし、一般についても上限額を軽減し、通所・入所施設の給食費補助を。就学前障害児の児童デイサービス事業、通園施設の利用については、給食費・送迎費を含め、従来以上の負担が生じないよう補助すること。障害者医療費補助を維持するだけでなく、精神障害者を含めその対象を拡大することなどの軽減策を図るべきと考えます。  以上、3点にわたる市の見解を求めます。  次に、2項目め、第四中学校の校舎建てかえ計画について質問いたします。  旧弘前地区の小中学校の中で一番古い校舎が第四中学校となり、建設年度が昭和28年といいますから53年経過したことになります。  ある40代の四中卒業生の女性の方から、子供が自分の母校に入学し、20数年ぶりに母校に足を踏み入れ、自分たちの通った当時のままで、その古さにびっくりした。1日も早く建てかえてほしいとの訴えが寄せられています。  先日、校長先生、教頭先生の案内のもと、校内をくまなく調査をしてまいりましたが、あちこち継ぎ足し校舎で随所に段差があり、協力校である第四中に時々登校する養護学校の車いすの生徒が、校舎に入った途端、自由に動き回れなくなるなど、大変不自由な思いをさせているとお話しされていました。  また、建物が老朽化していることのほかにも、廊下や階段が結露して滑ること、不審者の校舎への侵入を防げない構造、冬場閉鎖されるトイレ、一部袋小路になっている教室・廊下などがあり、万一火災が起きたら避難できない構造であることなど大変な実態を見てまいりました。  一日も早い改築が必要と考えますが、教育委員会の今後の改築方針についてお伺いいたします。  次に、第3項目め、幼稚園の現状と就園援助事業の拡充について。  幼稚園は、学校教育法に基づいた就学前の子供の幼児教育の場として、子供たちの健やかな発達の場として大切な役割を果たしています。  しかし、少子化の影響を受け、全国的に見ると施設数の減少が続き、1年間に105園減少という実態です。  そうした中、弘前市では、旧弘前市のときに公立の幼稚園2園のうち1園を廃止するなどの対応を図ってきましたが、弘前市の幼稚園の現状をどのように把握しているのかお伺いいたします。  国では、保育所の民間企業の参入を見据え、保育所か幼稚園を併設することができる「認定子ども園」という制度をつくりました。  しかし、補助金がつかない認可外であること、市町村の責務も遠のき保育料も自由に設定できるため、入園児童の選別につながる可能性があるなど問題の多いものと言えます。  現状の幼稚園のままでも、より安定的な教育活動が進められるように、そして父母負担が少しでも軽減され安心して子供を通園させられるように、こうした関係者の願いにこたえるべきと考えます。市の見解を求めるものです。  次に、第4項目め、市民の安全対策について、次の3点伺います。  (1)弘南電鉄富士見台付近踏切の遮断機設置について。  弘南鉄道大鰐線の富士見台と中野五丁目にまたがるこの踏切は、中野側に幼児公園が配置され、富士見台の団地は、まだ小さな子供たちも多い地域であり、しかも、付近は文京小学校、聖愛高校の通学路となっています。  子供たちの危険な様子を心配した付近の住民からの切実な声であります。  (2)町田字舘田付近の県道における防雪さくの設置について。  環境整備センターを東側に見渡せるこの場所は、冬の吹雪のときに真っ白になり、大変危険な場所と指摘されています。  毎日の通勤でこの道路を使っている方などから、ことしの初めに寄せられていた切実な声です。  (3)新寺町「弘前市保存樹木指定」の影響下にある家屋の安全対策について。  新寺町の稲荷神社境内にそびえ立つケヤキ2本とイチイ2本が弘前市みどりの条例に基づく弘前市保存樹木指定となっています。  その雄大な姿はすばらしいものですが、隣接した家屋に接近しているために、強風や台風・大雪のときなどは、5メートル以上の太い枝が屋根を直撃したり、電波障害が発生するなど、安全で快適な市民生活を阻害する事態となっています。  弘前市が、この樹木の所有者に対し、適切な指導と市として安全対策のための何らかの費用的な援助が講じられないものか市の見解を求め、私の壇上からの一般質問を終わります。   〔30番 安藤晴美議員 降壇〕(拍手) ○副議長(清野一榮議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。 ○市長(相馬しょういち) 安藤晴美議員からは、四つの項目にわたる御質問がございますが、私からは第4項目めの、市民の安全対策についてお答えをいたします。  (1)弘南電鉄富士見台付近踏切の遮断機設置についてであります。  弘南鉄道富士見台付近踏切は、中野第一農道踏切と呼ばれ、幅員が2メートルで弘南鉄道大鰐線の城南駅と千年駅との間にあり、富士見台団地と中野地区を結ぶ歩行者の近道として、通学や周辺住民の日常生活に利用されております。  また、踏切付近には、中野第四幼児公園もあり、公園を利用する子供たちの往来にも利用されております。  踏切に遮断機などの安全設備を設置する場合には、踏切道改良促進法に基づき、鉄道事業者が国と市から一定の補助を受けて実施することが可能でありますが、鉄道と交差している道路が県道、または市道などに限られております。  しかし、本踏切は、いわゆる赤道と呼ばれる法定外道路となっており、踏切道改良促進法に基づく補助を受けられない状況にあります。  仮に、整備するとなれば、費用の全額を弘南鉄道で負担することになります。  弘南鉄道では、事故防止のため、注意を促す看板を踏切の前後に設置しているほか、踏切周辺の線路沿いには、歩行者の進入を防止するための安全さくを設置しております。  市としては、踏切の利用状況などから、地域住民の安全・安心を図る上で、遮断機、警報機等の保安設備設置の必要性は認識しており、設置の可能性について、今後、調査・研究してまいりたいと考えております。  (2)町田字舘田付近の県道における防雪さくの設置についてであります。  県道弘前柏線の市道独狐清野袋線との交差点から中崎方面への防雪さく設置につきましては、平成19年度道路事業として県に要望しております。  この県道弘前柏線は、従来から地吹雪地帯であり、吹きだまりによる交通障害を来していることから、交通障害改善のため、防雪さくを設置することは有効な手段であると認識しております。  県道弘前柏線を所管する中南地域県民局地域整備部に照会したところ、当該防雪さくの必要性は十分認識しているので、一部地権者の調査を行っているとのことであります。  市から要望されている箇所について、防雪さくを設置するに当たっては、県が所有する敷地内では設置できず、幅員確保のための用地買収が必要となり、地権者の協力が不可欠であり、さらに、清瀬橋の開通により交通量も増加していることから、交通安全対策も含めて検討しているとのことであります。
     市といたしましても、県道弘前柏線は、通学・通勤及び地域間の連絡道としての重要な路線であり、防雪さくを設置することで、円滑な道路交通と歩行者の安全が確保されることから、用地確保についても、地権者の理解と協力が得られるよう努力してまいりたいと考えております。  (3)新寺町「弘前市保存樹木指定」の影響下にある家屋の安全対策についてでありますが。  市では、弘前市みどりの条例及び同条例施行規則に基づき、良好な緑を保全し、健康で安全かつ快適な市民生活の確保に寄与することを目的に貴重な樹木などを指定しております。  現在、「保存樹木」として23件を指定しているほか、「保存樹林」9件、「保存緑地」5件を指定し、弘前市における緑の保全及び緑化の推進に努めているところであります。  これらの樹木等を指定した後は、保存樹木の説明を付した標識を設置し、市民へ周知を図ることにより、市民の緑化に対する意識醸成にも寄与しているものと考えております。  このたびの事例は、保存樹木の指定樹が隣接する住宅に危険を及ぼす状態にあるということでございますが、一般的には、対象樹木が保存樹木であるか否かにかかわらず、樹木の所有者とその隣接する方の話し合いにより解決されなければならないものと受けとめております。  加えて、市から助成をして対処できないかということでありますが、条例に規定している助成につきましては、緑の保全及び緑化推進を目的としたものであり、このたびの場合はなじまないものと考えておりますので御理解をいただきたいと思います。  しかしながら、市民生活の安全や保存樹木保全の観点からすると、今回のような場合の危険な枝の剪定や処置方法について、所有者等の相談に応じ専門的な立場での指導、助言はしてまいりたいと考えております。  以上でございます。  そのほかの項目については、担当の部長及び教育委員会から答弁いたします。 ○副議長(清野一榮議員) 健康福祉部長。 ○健康福祉部長(齋 徹) 1の項目は、障がい者自立支援法についてでありますが、まず、(1)応益負担、支援費報酬額の日額払い方式の改善を国に求めることにお答えいたします。  障害者自立支援法が4月1日から施行され、障害者の福祉サービスに係る利用者負担については、原則として1割の定率である応益負担と食費、光熱水費の実費負担が導入されております。  また、施設事業者への報酬額は、昨年度までの月額方式から日額払い方式に変わっております。  これに伴い、障害者及び支援団体の一部から、利用者負担額がふえたのでサービスを減らしたとの声や、施設運営が厳しくなっているとの声が聞こえております。  これまで全国市長会では、「自立支援給付及び地域生活支援事業について、十分な財政措置を講じること」や「実態に即した低所得者対策の見直しを行うとともに、社会福祉法人以外の事業者に対する利用者負担軽減制度の適用等、利用者負担の一層の軽減措置を講じること」の2項目を国に要望してきております。  現在、国では、利用者負担額の軽減や施設事業者への支援措置を実施する方向で、今年度補正予算に計上する予定と伺っております。  市としては、この内容を見きわめた上で、なお制度の改善が必要と判断した場合は、全国市長会等を通じ働きかけをしてまいりたいと考えております。  続きまして、(2)10月以降の本格実施による影響調査についてにお答えいたします。  市では、11月上旬に居宅サービスと施設サービスに分け、原則1割負担等の導入に伴うサービス利用状況の変化について調査を行ったところであります。  これらのサービスを提供している110事業所を通して調査を実施したところ、76%の84事業所から836人の対象者について回答が寄せられております。  まず、居宅サービスについては、対象者510人のうちサービスの利用を減らした人が28人(5.5%)、契約を解除した人が5人(1.0%)となっております。  また、施設サービスについては、対象者326人のうち、サービスの利用を減らした人、契約を解約した人のいずれもいないとのことであります。  次に、(3)自治体独自の支援策についてにお答えいたします。  御要望のありました独自の支援策のうち、福祉サービスに係る利用者負担の軽減策4項目について、当市では、国の定める基準に従って決定しており、独自の軽減策は講じておりません。  また、障害児、精神障害者の医療費助成の拡大について、当市では、青森県の制度に合わせ重度障害者を対象に医療費を支給しているところであります。  現在、国では、利用者負担額の軽減や施設事業者への支援措置を実施する方向で、今年度補正予算に計上する予定と伺っております。  市としての軽減策については、この内容を見きわめるとともに、県内他都市の状況等も踏まえながら判断してまいりたいと考えております。 ○副議長(清野一榮議員) 教育部長。 ○教育部長(泉谷章弘) 2の項目、第四中学校の校舎建てかえ計画についてお答えいたします。  第四中学校の校舎は、昭和28年に建設された鉄筋コンクリート造の普通・特別教室棟、昭和34年に建設された木造の普通教室棟、昭和37年から38年に建設された鉄筋コンクリート造の普通教室棟、昭和56年に建設された鉄筋コンクリート造の特別教室棟があり、校舎のほとんどが築後30年以上経過し、老朽化が進んでいる現状にあります。  このようなことから、教育委員会では、第四中学校校舎の全面改築を計画しております。  さて、具体的な計画でありますが、平成18、19年度で改築の方法を決めるため耐力度調査を実施し、平成20年度で地質調査及び基本・実施設計に取りかかり、今後の国や市の財政状況にもよりますが、平成21、22年度継続事業で校舎改築工事を計画しているところであります。  次に、3の項目、幼稚園の現状と就園援助事業の拡充についてにお答えいたします。  出生率の低下が社会問題化して久しくなっておりますが、当市においてはその影響が少なからず生じております。  その一つとして、幼稚園における園児充足率は、公立幼稚園で47.1%、国立幼稚園で62.5%、私立幼稚園では37.8%から96.0%、平均しますと65.1%となっております。  このことからも、大多数の幼稚園が経営難であるという現状を認識しているところであります。  その主な原因となっている少子化については、国・県と歩調を合わせて、その対策事業を進めているところであります。  就園援助事業もその一つであります。  概要につきましては、就園奨励費補助、すくすく子育て支援費補助、幼稚園教材費補助の3事業であります。  就園奨励費補助は、公立・私立幼稚園の園児の保育料を市民税の課税状況に応じて減免するもので、国の補助事業であります。  すくすく子育て支援費補助は、第三子以降の園児の保育料を市民税の課税状況に応じて減免するもので、県の補助事業でありますが、平成19年度には、県は事業の廃止を予定しております。  幼稚園教材費補助は、教材を購入した幼稚園に、その購入額の50%を補助するものです。  当市では、これらの事業を通して幼稚園の支援をしており、教育委員会としては今後も支援を継続してまいりたいと考えております。 ○副議長(清野一榮議員) 30番。 ○30番(安藤晴美議員) 順次、再質問をさせていただきます。  まず、障害者自立支援法ですが、今の答弁をお聞きしますと、自治体の独自支援策につきましては、国の負担軽減策を見きわめて、他の市町村の状況を見ながら判断という御答弁でしたので、ぜひ、国の負担軽減策が具体的に示された後、自治体独自の支援策が必要かどうか、きちんと現状を踏まえた上で見きわめ検討をしていただきたいということを要望したいと思います。  そして、再質問なのですが、4月の法施行後、施設の経営対策がどこも大変になっているわけですが、具体的に、各施設でどのような経営対策を行っているか、どのように認識をしているのか伺いたいと思います。  それから、二つ目なのですが、10月1日付で障害者の認定が行われたわけですけれども、新聞報道などを見ましても、10月1日付で100%の認定ができなかったという事態が発生したということが報じられていました。  そうしたことも関連しての質問なのですが、障害程度区分の認定審査判定の際に、コンピューターによる1次判定の結果が市町村審査会の2次判定で変更された事例がどのくらいあったのか伺いたいと思います。  それから、第四中学校の校舎建てかえについてですが、具体的な改築計画が示されましたので、大変うれしく思います。  それで、今の答弁の中にもありましたが、ちょっと確認をさせていただきたいのですが、壇上のところでの質問でもお話ししましたが、継ぎ足し校舎になっていて、古いものから最近では昭和37年から38年ころに建てられたということで、全校舎の全面改築という理解でよろしいのか、もう一度そこを確認させていただきたいと思います。  それから、幼児教育についてですが、今の答弁で、私立が充足率37.8%ということで、予想以上に大変な実態だなということを実感しています。  そこで再質問なのですけれども、県の打ち出した、そして弘前市も要綱化している私立幼稚園すくすく子育て支援費補助金の問題なのですが、この趣旨の第1条に、「弘前市教育委員会は、出生率の向上、親が安心して子供を生み育てることのできる環境づくり及び幼稚園への就園を促進するため」と位置づけております。  そうした中で、青森県が、19年度からすくすく子育て支援交付金を打ち切るという大変冷たいことを打ち出しているわけですが、こうした中で、弘前市は19年度以降、この事業についてどのような考え方で進めていこうとしているのか伺いたいと思います。  それから、もう1点。私立の充足率も大変だという中で、私立幼稚園教材費補助金について、ぜひ、私立幼稚園が元気に幼児教育を行っていくためにも、この補助金の増額を検討するべきと考えますが、この点について市の考え方を伺いたいと思います。  それから、市民の安全対策についてというところですが、1点、再質問させていただきたいのですが、三つ目の保存樹木の問題ですけれども、弘前市としては、指導、援助はしたいということですけれども、具体的にかなり大きな樹木なものですから、これを適切に、枝をある程度整理するということにも大変なお金がかかるということで、神社側もある程度の枝の整理ということも必要だと認識しているようですけれども、なかなか金銭的なことで実施に踏み切れないでいるようなお話でした。  それで、弘前市がこうして保存樹木を指定するのは大変ありがたいのだけれども、指定するだけで何の補助もないということには不満の声も聞かれました。  ぜひ、適切な管理に対して、みどりの条例に関連するこうした指定樹木の補助の仕組みというのですか、そういうものを新たにつくっていく、そうしたことがこうした問題の中で言えると思うのですが、市の補助に対する考え方というのをもう一度お答え願いたいと思います。 ○副議長(清野一榮議員) 健康福祉部長。 ○健康福祉部長(齋 徹) 御質問の1点目は、施設の経営対策についての認識でありますが、新聞報道等によりますと、施設の経営が厳しくなってきており、人件費削減などが行われているところもあるようでございます。そう聞き及んでおります。  次に、御質問の2点目、障害程度区分の認定審査判定の際、コンピューターによる1次判定の結果が市町村審査会の2次判定で変更された事例はどのくらいあったのかにお答えをいたしたいと思います。  まず、一言お断りをいたしたいのですが、次に回答をするものは、津軽広域連合での取り扱いによるものとさせていただきます。  審査会の判定により、1次判定の結果が変更されたケースは、受理件数523件中196件、率にして37%でございます。ただし、障害程度が、例えば区分3から区分2に引き下げられるというようなケースはございません。これは、平成18年11月20日現在においてであります。 ○副議長(清野一榮議員) 教育部長。 ○教育部長(泉谷章弘) まず、第四中学校の校舎でございますが、全面改築という方向で進めております。  それから、すくすく子育て支援事業でございますけれども、これは、県は当初、17年度で事業を打ち切るという方針でございましたけれども、各市町村の強い要望で18年度は継続したと。19年度からは、なくするという事業でございまして、市としては、保護者の急激な負担を軽減をするということで、来年度は継続したいと考えております。  それから、私立幼稚園の教材費補助でございますが、八戸、青森と比べて弘前が1園当たりの手当てが一番厚いわけでございまして、これをさらに増額するというのは今のところ考えてございません。 ○副議長(清野一榮議員) 商工観光部長。 ○商工観光部長(油川亞夫) 保存樹木の件でございますが、まず、指定したということは、その指定された樹木を基本的に保存、あるいは緑化の推進が目的でありますということでございます。  そのために、助成措置としては、そういった目的のための助成ということの位置づけでございますので、それ以外の一般樹木と一体として考える場合には、この助成措置はなじまないものと考えております。 ○副議長(清野一榮議員) 30番。 ○30番(安藤晴美議員) 最初に、障害者自立支援法の件ですけれども、施設の経営対策についてどのような認識かということに対して、かなり短い答弁だったのですけれども。  実際には、いろいろなところが現状のアンケートなどを行っています。そうした中で、青森県オンブズマンネットワークセミナーアンケートというのを見せていただきました。  この中で、「各事業所が経営対策についてどのように対応してますか」という質問に対し、「新規に雇用する際は臨時、パート職員を採用し、人件費の抑制を図る」とか、「職員の補充は臨時職員で対応する」、それから「人件費の削減」「行事の縮小や廃止など」、このように具体的な職員の体制のところ、あるいは行事のやり方などで大変苦労されている。  人件費を落とすということは、給料も下げられ、正規の職員も減っている、そういうことが実際に起きているわけです。  そのような状態をリアルに受けとめて、そのことが実は、障害者に対するサービスの低下につながっている現実が起きている。こうした認識をきちんととらえて今後の対応を行っていただきたいと思います。  この点については、先ほども、自治体としては全国市長会を通してというお話もありましたが、ぜひ、施設の現状をリアルに見た上で、積極的な法の改正に向けて、応益負担だとか、支援費報酬額の日額払いの問題だとか、こうした面についても解決をするという方向で、市としても頑張っていただきたいと思います。  それから、障害程度区分の認定審査について再質問しましたところ、今のお話では、37%変化があったということなのですが、私たち日本共産党で調査した結果、この判定で知的障害者で43%、精神障害者で52.9%が第1次判定で実態より低く判定されて、2次判定の上で変更されたという結果が出ています。  このことを見ても、知的障害者の行動特性だとか、精神障害者の状態の変化などを適格な認定がされるのかどうかということが今問題になっています。  先ほど示された37%、196件が2次判定で変更されたというお話でしたが、このような知的障害者や精神障害者の判定がこの37%の中にどのように反映されているのか再質問させていただきたいと思います。  それから、私立幼稚園教材費補助金の増額ですけれども、これは、3市の中で一番手厚いから今は無理だということなのですが、私立幼稚園が元気に存在するということは、そこで働く方たちの就労についても影響しますし、それから、保育園には入れないけれども幼稚園教育を選択して幼稚園に子供さんたちを入れている、こうしたお母さんたちの思いを酌み取る意味でも、やはり私立幼稚園に対する援助というのを思い切ってしていく必要があると思います。  ぜひ、この増額を検討していただきたいと思っておりますので、これは要望したいと思います。  それから、すくすく子育て支援費補助金ですが、平成19年度は何とか継続するということですが、今のところは19年度までという考えなのでしょうか。この後もずっと、今まで市が対応していた支援費補助金を継続する考えがあるのか再度伺いたいと思います。  それから、保存樹木の件ですけれども、具体的な補助金についてはなじまないということなのですけれども、実際にそういうふうな、ここ3年くらい、この問題で市の方も動いていただいています、実は。  だけれども、全く進展がない中で、先日、実態を見てきましたら、イチイの木の方は既に少し傾きかけたということで、危険が生じるということで、一部伐採ということも実際にやられたようです。イチイの木に比べてなおケヤキの方はすごく大きく育っていて、指定樹木ということで手をつけられないできたという側面もあると思うのです。  お互いに手をつけられないと言っていて、人命等にもし危害が及ぶようなことがあれば、やはり、市の責任も問われてくるというふうに思いますので、ぜひ、何らかの方法で支援ができないものか検討していただきたいと思いますが、もう一度その姿勢について伺いたいと思います。 ○副議長(清野一榮議員) 健康福祉部長。 ○健康福祉部長(齋 徹) 2次判定での変更がどのように反映されたのかということでございました。  知的の部分で117件、精神の部分で42件となってございます。 ○副議長(清野一榮議員) 教育部長。 ○教育部長(泉谷章弘) すくすく子育て支援費補助ですが、先ほども申し上げましたとおり、保護者負担の急激な増加を緩和する暫定措置として、来年度は継続してまいりたいと考えているところであります。 ○副議長(清野一榮議員) 商工観光部長。 ○商工観光部長(油川亞夫) 保存樹木に関しての支援ということでございますが、決して保存樹木であるから、それがネックになっているということはないと思います。  これは、一般樹木であっても、やはり危険を生じるような状態にあれば同じようなことが言えるかと思います。  ただ、その樹木が非常に大きい木でございます。私も現場を見てまいりました。大分屋根の方にかぶさっていっているような状況でもあります。  神社の方にも再度足を向けて、以前、一度見積もりをとりましたけれども、非常に高い木なものですから高額な経費がかかるということで、恐らく神社側の方もなかなか手が出せなかった部分あると思います。  ただ、最新の情報で、弘前市内ではないのですけれども、人が直接木に登ってそれでつり下がり、そして伐採するというような方法が県内の他のところでやられているようでありますので、経費の方も、以前よりも大分低額で行うことができそうなので、その辺の情報もお伝えしながらお願いしてまいりたいと思います。 ○副議長(清野一榮議員) 30番。 ○30番(安藤晴美議員) それでは最後、少し時間がありますので、障害者自立支援法のことについて現場の皆さんの切実な思いをちょっと紹介したいと思います。
     障害児のデイサービス利用をされている父母の皆さんに行ったアンケートの中で、たくさん寄せられていますが、その中で、幾つか紹介したいと思うのですが。  「4月からは、今までの5倍近くになり、さらに送迎費もかかってくるとかなりの負担を感じています。これからは、子供の希望どおりに利用できなくなるのではと不安でいっぱいです」「以前に比較すると、8倍から9倍で3万円近い額になります。また、子供のために仕事をやめて、家で面倒を見たら収入がなくなり、もっと生活できなくなります。障害を持った家族、本人のことを考えてください」などなど、障害児を持った親御さんからこうした切実な声が寄せられています。  施設の方たちの声を見ましても、「障害者のサービス低下につながっていることは間違いない状況である。事業者も含め、今後の社会福祉事業がどうなっていくのか、社会福祉という言葉が死語にならないようにと願っている」「日額単価が40人以上からしかなく、20人定員のままでは経営はできない。そのため、定員を40人までふやしたいが利用者確保も難しい状況である」、また、「就労イコール自立という考え方が見られる。利用者の望む形で自立できる法律にしてほしい」「余りにも利用者、事業者には厳しい法律であり、障害福祉サービスの質の低下、後退を招くと思う」、このようなお話が出ています。  そして、私がとてもショッキングに受けとめたのは、利用料がかかり、あるいは食事代がかかり、やむなく通所を何度か減らさなければならないという事態の中で、親御さんが知的障害者の方を休ませるということに対し、知的障害者の方がなぜ自分が休まなくてはいけないのかわからずに、そこで親御さんが子供に対し虐待を図ってしまったと。  こんな事態も生まれているという、大変ショッキングな事態もこの法律のもとで生まれているということを、よく現実を見ていただいて、弘前市が障害者たちの苦労を解決するために、さまざまな方法で立ち上がっていただきたいと思っています。  それから、第四中学校の校舎建てかえにつきましては、先ほどお話しされた計画に沿って、一日も早く安心安全な校舎ができるように進めていただきたいと思います。  それから、幼稚園の件ですけれども、弘前市次世代育成支援対策推進行動計画というのが出されましたが、この中でもきちんと幼児教育の充実というのがうたわれています。「教師の資質向上と指導力向上を図るため、教育研修会を実施してきましたが、私立幼稚園の教育内容については、各幼稚園の自主性を尊重してきました。今後は、幼児教育振興を体系的に進めることが求められていることから、私立幼稚園との交流を図り「幼児教育プログラム」を策定します」、さらに「気軽に体験登園や情報交換できる「幼児教育センター」の設置を検討します」というふうに具体的な計画なども示されております。  幼児教育の充実のためにも、ぜひ、市が具体的な支援策を拡充するように、そしてすくすく子育て支援事業につきましても、19年度までと言わずにそれ以降も弘前市が独自に支援策――この事業を進めていただくように要望したいと思います。  それから、市民の安全対策につきましては、今回3点、住民の皆さんから寄せていただいた問題を挙げさせていただきましたが、弘前市に住む住民の皆さんの思いですので、具体的には、弘南電鉄であったり、県の事業であったり、民間のことであったりするわけですけれども、大きな事故が起きる前に、一歩、安全策のために前進できるように、弘前市は全力で力を挙げていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。 ――――――――――――――――――――――― ○副議長(清野一榮議員) 次に、23番石田豪議員の登壇を求めます。   〔23番 石田 豪議員 登壇〕(拍手) ○23番(石田 豪議員) ただいま、議長より平成18年第3回定例会一般質問の登壇を許されました23番石田豪であります。  私から市民の要望等も含めて通告のとおり、5点ほど質問させていただきます。  第1点は、クサギカメムシの防除対策についてであります。(1)岩木山を含む山手一円に寄生するクサギカメムシの防除対策はできているか。(2)全国的にはどの程度分布しているのか。(3)市としてのストップ・ザ・クサギカメムシの考えはどうなっているのかお尋ねをいたします。  一部の人々には耳なれない虫の名前だと思われますが、クサギカメムシとは一般にいう、通称「クセンコムシ」のことであります。  カメムシ類は、全国に蛍のように光るものから、さまざまな種類が何百種類もあると言われております。  稲作に害を与えるアカヒゲホソミドリカスミカメもありますが、このたびはクサギカメムシを主として質問をさせていただきます。  岩木山周辺を含む、県内各地の山間部を中心に寄生するクサギカメムシは、今から約20年ぐらい前にはそれほど生息していなかったのが、10年前ぐらいから大量に発生し、一昨年、昨年は特に多く発生しました。  ことしは、昨年に比べやや少なくなったものの、依然としてその数は多く、一般住民、さらには旅館、ホテル業、りんご農家にも被害を及ぼし、多くの人に不快感を与えております。  今や、常盤野地区を初め、百沢、高岡、上弥生、弥生、杉山、大久保地区に、さらには宮地、五代までにも見られるようになりました。間もなく、市街地まで来るのは時間の問題だと考えられます。  このクサギカメムシは、雑木林を主として、放任りんご園、桜、クリ、ナラ等の落葉樹に発生し、冬は家屋天井裏、納屋、まき小屋、木の皮裏等で越冬し、春4月ごろ再び新緑を求め飛び回り、産卵し、秋9月から10月にかけて大量に発生します。  このクサギカメムシによる大きな被害は定かではありませんが、不快なにおいを落下時に出すため、常盤野、百沢地区のホテル旅館業者を初め、一般の家庭、施設までも困惑している状況にあります。  また、観光客にも影響を及ぼしており、さらには、同種のツノアオカメムシ、チャバネアオカメムシも一部のりんご園に発生しており、クサギカメムシ同様、一部に被害を与えております。  りんご園については、大方、付近に広葉樹が少なく、また定期的に薬剤散布を行っていることもあり、大きな被害はないが、山手の園地等一般住宅付近は多少の被害も確認されております。  これらカメムシについて、市民環境、商工観光、農林などからカメムシ防除対策プロジェクトチームをつくり、防除対策を進めるべきと考えるが、いかがかお尋ねします。  第2点は、ALT(アシスタント・ランゲージ・ティーチャー)についてお尋ねします。  近年、国際社会に対応する上からも、外国語のALTによる教育が行われています。  特に、英語に力を入れる自治体も多くなっており、また、年少児から塾に通わせる家庭もかなり増加しております。  私が英語教育を受けた時代は、必修科目ではなく選択科目で、ジス・イズ・ア・ペンから始まり、アルファベットの次に習う最初の言葉であり、懐かしく感じられます。  今では、英語教育もかなり変わってきているようですが、当弘前市のALTの現況はどのようになっているのかお伺いします。  ALTについては、市内小学校からも数多く導入が要望されていると聞いているが、どのようにお考えか、さらに、八戸市、青森市等、県内の状況がわかっていたらお知らせ願いたい。また、小学校に英語の授業時間を設けるなどについて、国で議論されているが市の教育委員会の考えはどうかお聞きしたいと思います。  第3点は、市庁舎内のトイレについて、市民からお尋ねのことがあり質問させていただきます。  今、市本庁舎、岩木、相馬の総合庁舎におけるトイレの洋式と和式の割合はどのようになっているのか。幾らあるのか。  高齢化社会が進むにつれて、足腰の不自由な人々が増加する中、各家庭においても、大方、洋式トイレが多くなってきています。  私が、見た市庁舎内の男子トイレにおいては、身障者用以外、大方、和式トイレだけだと見受けられます。女子については確認していませんが、どうでしょうか。  市職員を中心と考えれば問題はないと思われますが、来庁する一般市民は高齢者も多く、用を足すことに一抹の不安を覚えている人もいると市民の声がありました。  そこで、本庁舎、岩木、相馬総合庁舎のトイレは、現高齢化社会に適応しているかをお伺いいたします。  第4点目は、弘前市交通情報板についてお尋ねします。(1)旧岩木町が2年前に県道関ヶ平五代線に設置した電飾の掲示板に死亡事故の表示日数がなくなったのはどうしてか。  この交通情報板は、旧岩木町が総額約200万円をかけて、交通死亡事故ゼロ1,000日を目標に町民の意識の高揚を高めるために建設したものであります。  それが、三市町村の合併で岩木町の文字は消え、弘前市交通情報になりました。  しかし、電飾掲示板の電光の中には12月8日現在、交通死亡事故ゼロが1,874日となっているが、新弘前市のものなのか。また、交通死亡事故ゼロ1,000日を目指そうとは、どこの目標なのか。もし旧岩木地区のことなら当然、弘前市岩木地区交通情報とあるべきであるがいかがか。  これらを踏まえて、この交通情報板についてお伺いしたいと思います。  最後、第5点は、合併特例債について質問させていただきます。  合併特例債は、合併後の市の一体性の速やかな確立を図るために、または均衡ある発展に資するために行う公共的施設の整備事業、総合的かつ効果的に推進するために行う公共的施設の統合整備事業、また地域住民の連帯の強化、または地域振興等のために地方自治法第241条の規定により設けられる基金の積立金等に限り、特例債を充てることができるとされております。  そこで、新市建設計画にのっとり、合併特例債の充てる10カ年計画の事業の詳細はできているのか。特例債が合併後、今までに充てられたソフト事業、ハード事業はどのようなものか。また、近い将来どのようなものに発行されるか。中長期計画も踏まえてお知らせを願いたい。  午後の今が一番疲れるときですから、質問は割と簡単でありましたので、答弁も簡潔にお願い申し上げます。  以上で、壇上からの質問を終わります。   〔23番 石田 豪議員 降壇〕(拍手) ○副議長(清野一榮議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。 ○市長(相馬しょういち) 石田豪議員からは、五つの項目にわたる御質問がございますが、私からは5項目めの、合併特例債についてお答えいたします。  (1)合併特例債の充てる10年計画の事業の詳細はできているかでありますが。  合併特例債による事業につきましては、合併協議会が作成した新市建設計画において、普通会計ベースで約156億円の事業費と新市まちづくり振興基金として30億5000万円の積み立てを予定しております。  この中でも、新市の一体性の確保と均衡ある発展という観点から、特に重要なものについては合併戦略プロジェクトと位置づけて、教育関連施設や道路、観光関連施設、防災設備、情報通信網の一体的な整備を進めるほか、地域住民の連帯強化及び地域振興のための事業を展開することとしております。  合併戦略プロジェクトは、本年2月27日の新市発足後、6月の市議会において平成18年度本予算が可決され、関連事業がスタートしております。  一方、次年度以降において事業に着手する予定の合併戦略プロジェクトを含めた合併特例債事業については、本年11月7日付「平成19年度当初予算の編成について」と合わせて公表いたしました、平成23年度までを期間とする中期財政計画において、今後5年間で実施する予定の事業を含めて計画の策定をしております。  この中期財政計画の中では、合併戦略プロジェクトを含めた合併特例債事業については、平成18年度から23年度までの間に、新市まちづくり振興基金による積み立ても加えまして、総額約123億円の事業費を予定しているものであります。  また、平成24年度以降において、事業の実施を予定している合併戦略プロジェクトにつきましては、次年度以降、作成する中期財政計画をローリングしていく中で、同計画に、順次、新たに事業を盛り込む形になるものであります。  なお、これらの事業費は、現時点で想定される範囲で取りまとめたものであり、建設事業の執行に当たっては、最終的には各年度の予算編成において事業内容等を精査して事業費が確定されることになるものであります。  また、事業の実施時期や事業費については、今後の財政状況や政策的な判断によって変動するものでありますので御理解をお願いいたします。  (2)特例債が合併後今までに充てられたソフト・ハード事業はどのようなものか。また、近い将来特例債が充てられるものはについてでありますけれども。  合併特例債により実施するソフト事業につきましては、本定例会に提案しております「弘前市まちづくり振興基金条例案」等の議案に関係したものでありまして、条例案及び関連予算案が可決されますと、今年度は、合併特例債を財源として10億円の当該基金を積み立てることとなります。  この基金を運用して生ずる収益を財源として、地域住民の連帯強化及び地域振興のためのソフト事業を実施しようとするものであり、事業は平成19年度以降に実施することとなります。  また、本年度において、合併特例債を財源として実施する合併戦略プロジェクトにつきましては、一体感のあるまちづくりプロジェクトでは、「小中学校・地域イントラネット整備事業」、「学校給食センター整備事業」、「アップルロード整備事業」、「サインナビゲーション整備事業」、「広域環状道路整備事業」及びさきに申し上げた「まちづくり振興基金事業」の6事業と、地域の均衡ある発展プロジェクトでは、弘前地域の小中学校施設整備推進事業として「堀越小学校増改築事業」の1事業を実施することとしております。  また、近い将来に合併特例債を予定する事業といたしましては、地域の均衡ある発展プロジェクトとして掲げている相馬地域における「住民ふれあいセンター整備事業」があり、現在、庁内の関係課により、施設の機能や規模などの検討を行っており、本年度中に一定の結論を出し、具体化に向けて動き出せるよう鋭意努力をしているところであります。  以上でございます。  そのほかの項目については、担当の部長及び教育委員会から答弁いたします。 ○副議長(清野一榮議員) 市民環境部長。 ○市民環境部長(福真幸悦) 質問項目1の、クサギカメムシの防除対策についてお答え申し上げます。(1)岩木山を含む山手一円に寄生するクサギカメムシの防除対策はできているかでございますが。  カメムシ類は、日本全国で約600種が確認され、農作物への被害や悪臭を発生して日常生活に被害を及ぼしています。  クサギカメムシもその一種で、大きさは15ミリメートル前後、色は暗褐色で、年一、二回発生し、成虫で越冬します。樹木の多い岩木山ろくなど山手一円に生息しております。  秋になると越冬のため暖かな場所を求め、人家近くに大量に集まってくるようであり、悪臭を発したり、洗濯物に付着してしみをつけたり、屋内に入り込むなどの被害を及ぼしております。  これまでの防除対策でありますが、旧岩木町において、岩木山ろく周辺の町会に対し、町会長の要望により、駆除薬剤の提供を行ってまいりました。  過去3年の実績は、500ミリリットル瓶で15年度は15本、16年度は29本、17年度は15本となっております。  (2)全国的にはどの程度分布しているかでございますが。  クサギカメムシは、北海道を除く日本全国に幅広く分布し、他県では、桃やカキ、ナシなど多くの果樹に影響を及ぼすことから、他県の病害虫防除所では注意を呼びかけているようであります。  当市では、全市的な調査を行ったことはありませんが、もともと山間部を中心に生息している昆虫であります。  農作物に対する被害については、山間部の一部のりんご園地に見受けられるものの、現在のところ生産量に影響する被害はないものと思っております。  (3)市としてのストップ・ザ・クサギカメムシの考えを示せでございますが。  市では、現在、害虫対策として、旧岩木町から引き継いだカメムシ駆除薬剤の提供のほか、町会連合会が行っているアメリカシロヒトリの駆除薬剤に対する助成を行っております。  クサギカメムシの対策として、総合的なプロジェクトなどの設置については現在のところ考えてはおりませんが、これら害虫駆除薬剤の補助等については、合併の協議の中で、19年度をめどに再編することとしておりますので、害虫駆除に対する対応について現在精査しております。  以上でございます。 ○副議長(清野一榮議員) 教育長。 ○教育長(石岡 徹) 大きな2番、ALT(アシスタント・ランゲージ・ティーチャー)について。(1)当弘前市のALTの現況はについてお答えします。  ALTは今年度3名配置されており、市内全小中学校に派遣され、訪問回数は小学校214回、中学校308回であります。  小学校では、学級担任の援助をして1、2年生は「学校裁量の時間」等で、3年生から6年生は「総合的な学習の時間」で簡単な英会話や歌・ゲーム等を通して英語になれ親しむ活動を行っております。  また、中学校においては、英語教員とともにコミュニケーション能力の向上のために、特に「聞く、話す」など英会話を中心とした指導に当たっており、児童・生徒にとって貴重な学習の機会を提供しております。  (2)市内小学校からも相当ALTの要望があると聞いているがどのように考えているかでございますが。  小学校からのALT派遣要請についてですが、小学校からのALT派遣要請は年々増加しており、今年度は各小学校からの派遣要請に対して約6割しか実現できない状況にあります。  英語活動の現状から考えますと、英語教育の専門的な教育を受けていない小学校教員が単独で子供たちの指導に当たることは難しい状況にあることから、ALTの果たす役割は極めて重要であると考えております。  さらに、小学校の段階から英語に関する興味・関心を高め、英語でコミュニケーションを図ろうとする態度を養うことや英語学習に対する動機づけという点からも、ALTと学ぶ機会がふえることが必要と考えており、ALTの増員を要望してまいりたいと考えております。  (3)青森市、八戸市等の現況はどのようになっているか。  青森市ではALTが4名、日本語も堪能な国際交流員が1名で実質5名配置されており、八戸市はALTが9名、当市の場合はALTは3名であります。  小学校1校当たりの年間訪問回数は、青森市は7回、八戸市は13回、当市は5回であります。  また、中学校1校当たりの年間訪問回数は、青森市は24回、八戸市は23回、当市は19回の訪問となっており、いずれの点から見ても両市に比べて少ない状況にあります。  (4)小学校に英語の授業を国では議論されているが市教育委員会の考えはどうかについてお答えします。  小学校における英語学習必修化に向けた動き等が報道されてさまざまに議論されておりますが、文部科学省がまだ検討段階にあり、教育委員会としては国の動向を見守るとともに、必修となった場合にも十分対応できるように準備を進めてまいりたいと考えております。  これまでも、小学校教員を対象に英語活動に関する研修講座を開催したり、英語活動の具体例や指導案を掲載した「小学校英語活動の手引」を作成し、指導力の向上と英語活動の充実に努めてまいりましたが、これまで以上に小学校教員対象の研修の機会及び内容を充実させるとともに、小学校での英語活動がより効果的に行われるようALTの増員を含め、諸条件の整備に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(清野一榮議員) 総務部長。
    ○総務部長(今井二三夫) 大きい項目3、庁舎内のトイレについて。(1)洋式、和式の割合と数はにお答え申し上げます。  現在の庁舎内のトイレの洋式・和式それぞれの便器設置状況についてでありますが、市役所本庁舎では、本館と新館、男女合わせて46個の便器が設置されております。その内訳は、和式が44個、洋式が2個で、その割合は和式が95.7%、洋式が4.3%となっております。  次に、岩木庁舎では、1階から3階の男女トイレ合わせて26個の便器が設置されておりますが、その内訳は和式が25個、洋式が1個であります。  また、相馬庁舎には、男女合わせて5個の便器が設置されており、その内訳は和式が2個と洋式が3個であり、各庁舎の合計では77個の和洋便器が設置されていることとなりますが、その内訳は和式が圧倒的に多く71個、洋式が6個で、その割合は和式が92.2%、洋式が7.8%となっているところであります。  (2)高齢化社会に適応しているか。また、今後の整備計画はあるか。  トイレの便器につきましては、高齢者の方や障害のある方には洋式トイレが望ましいとの見解が一般的であろうかと存じます。  市役所本庁舎本館1階及び2階には市民からの強い御要望もあって、平成16年及び平成17年に、高齢者や車いす御利用の方、さらには赤ちゃんを連れた方も利用できるベビーシートを備えた洋式型の多目的トイレを設置し対応に努めてまいったところであります。  また、岩木庁舎におきましても、同じような趣旨で、今年、平成18年4月に庁舎1階へ多目的トイレを設置し来客用の利便を図ったところであります。  なお、相馬庁舎については、今後の建てかえの際に、多目的トイレ等の設置を考えてまいりたいと存じます。  さて、このような状況の中で、さらに洋式型便器の増設に係る整備計画についてでありますが、多目的トイレの設置につきましては、市役所本庁舎新館におきましては既存のトイレの設置スペースが狭く、残念ながら設置できない状況にあります。  また、不特定多数の方の御利用になる洋式便座を敬遠なされる方もおいでであると伺っております。  いずれにいたしましても、便器の洋式化につきましては、現状のトイレスペースの活用を図りながら、今後の利用状況等を十分に勘案し、整備に努めてまいりたいと存じます。  以上であります。 ○副議長(清野一榮議員) 市民環境部長。 ○市民環境部長(福真幸悦) 4、弘前市交通情報板について。(1)旧岩木町が2年前に県道関ヶ平五代線に設置した電飾の掲示板に死亡事故の表示日数がなくなったのはどうしてかにお答えいたします。  県道関ヶ平五代線の交通情報板は、旧岩木町が平成14年7月に岩木茜橋の開通に合わせて一町田地内に設置したもので、町民並びにドライバーの交通安全意識の高揚を図ることを目的としております。  交通情報板では、電飾ディスプレーによる交通標語と交通死亡事故ゼロの日数を表示しております。  市町村合併に伴い、「岩木町交通情報板」から「弘前市交通情報板」への名称変更と交通死亡事故ゼロの日数の修正を計画しましたが、日数の修正については、表示板製造業者でなければ修正できないことが判明したため、市民に誤解を与えないよう10月に交通死亡事故ゼロの日数の方の電源を切り、非表示として現在に至っているものであります。  しかしながら、交通情報板を設置した目的が、地域住民の交通安全意識の高揚にあるという趣旨と、合併前の旧岩木町及び岩木地区がこれまで活動してきた実績を踏まえて、弘前市交通情報板を岩木地区交通情報板に名称を改めるとともに、交通死亡事故ゼロの日数についても、岩木地区での通算の日数で再度表示したいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(清野一榮議員) 23番。 ○23番(石田 豪議員) 再質問と要望を含めて、二、三質問させていただきます。  まず、クサギカメムシ、言いにくいのでカメムシと言わせていただきます。  このカメムシで、私に寄せたカメムシについての報告と被害についてお話します。「石油ストーブの排気口がカメムシで詰まって、一酸化中毒になった」「換気扇がカメムシで回らなくなった」「春に別荘に行ったらカメムシでベッドまでいっぱいであった」「常盤野小中学校の夏休みの研修課題にどのようにしたら防除できるか、小学生が発表した。その結果、ボスを退治するのが一番ということであった」「宿泊客が来たとき、毎日掃除をしているにもかかわらず、案内をしたところ何百匹のカメムシが部屋を占領し、観光客に不快を与えた」とさまざまな意見がありました。  私の車の中にも、毎日五、六匹は乗っています。これが議会への出席の都度、どこかで落ちた場合にはこの市役所も間もなくカメムシでいっぱいになると思っています。  そこで、クサギカメムシをもとから絶つということで、農林部、商工観光部、市民環境部、さらには弘大等の協力も得てプロジェクトチームをつくり撲滅を考えてほしいと思うがその考えはないか。  クサギカメムシだけでなく、カメムシにはりんごに害を与えるカメムシもあと2種類ほどおります。ツノアオカメムシ―角が青い、小さいやつです。これもにおいがすごいです。それから、チャバネアオカメムシ―これも同等で小さいサイズです。  これらは、先ほど言ったように、薬剤を一件、一件散布しているようでは効果がありません。一斉に空中散布、そういう考えがないかをお尋ねいたします。  次に、ALTについて要望をします。  旧岩木町では、アメリカ、ミルウォーキー市と以前友好都市を結んでおりました。毎年中学2年生を対象に、約800万円程度の予算で18名、ホームステイを行ってまいりました。その成果も大きかったと聞いております。  生の英語での生活は、生徒たちにも大いに自信につながったようです。将来の大きな力になります。  この事業が合併で中止になった今日、財政的な面からもいろいろとあると思いますが、ぜひALTの増員を、小学校から生のイングリッシュを取り入れてほしいと思います。  なお、当市は青森、八戸に比べて、今の答弁によれば、大分ALTが少ないと感じておりますので、教育長、ぜひその点をこれからも要望してほしいと思います。  3番目の問いについては、今の答弁であればできないと受けとめました。  トイレができるには大変だということであれば、新市合併になった今日、弘前市庁舎を新しく建設することが一番よいのではないかと思っています。  ぜひ、将来長い目で計画をしてほしい。積み立て、よろしくお願いします。  次に、弘前交通情報板については、ただいま部長より答弁があったとおり、そのようにしたいということでありました。ぜひ、そうしてほしい。  ただ、あの中に、電光掲示板の中のテロップを見ると、20ぐらいの標語が入っています。あれは、車を運転する方であれば、あの回転であれば、時速50キロから60キロであれば読むことはできません。何の意味もありません。  例えば「交通事故」までくれば、次にテロップが入ってきますので、それで行ってしまいます。ゼロ1,000日を目指そうというのはずっと後から入ります。  ひとつ、提案でございますが、ピカッと光ったらそれで目に入るようなテロップ、流すことでないテロップでなければ、わき見運転の結果になり決していいものではないと思います。  ただ、歩行者が多くなればそれは別ですが、今のところは交通事故にかえってつながると感じてほしいと思います。  以上です。 ○副議長(清野一榮議員) 市民環境部長。 ○市民環境部長(福真幸悦) クサギカメムシをもとから絶つ手法がないかというようなことでございます。  非常に薬剤に強い昆虫でございまして、特効薬というのはなかなか今のところないようでございます。  さらに、近隣の農作物に散布されることも懸念されなければなりませんので、今のところ一斉に駆除するというようなことは考えてございません。  ただし、当方が中心となって、今後農林部あるいは関係課とも協議しながら民家に与える被害のある実態をまず調査させていただいて、農作物に被害の出ないような方法で駆除のことを考えてまいりたいと思います。  それから、答弁の順序は逆になりますけれども、立ちましたので4の方についてお答え申し上げます。  今、議員がおっしゃるとおりでございまして、あの標語の流し方でありますと走っている車からは何も見えません。  現在、標語が25個入ってございます。そして主語と述語が一緒に出ないようになってございます。  したがいまして、表示板の大きさに合わせた標語の整理をさせていただいて、その辺も1回で全文が見えるようなことにしたいと思います。  それから、電飾の中に出てきている死亡事故ゼロの日数と下の方に出てくる死亡事故の日数がずれてございましたので、そういう関係もありまして一時とめましたけれど、平成13年の事故以降の日数を計算してみますと、昨日で1,877日になるようでございますので、そのことも考慮して日数も調整させたいと思っております。  以上であります。 ――――――――――――――――――――――― ○副議長(清野一榮議員) 次に、11番種澤武美議員の登壇を求めます。   〔11番 種澤武美議員 登壇〕(拍手) ○11番(種澤武美議員) 発言の機会をいただきましたので、順次、発言をしてまいりたいと思います。  発言の中に暴言と思われる部分がありましたら、答弁の際に御指摘いただきたいと思います。  質問の中心は、自治法が制定し60年を迎えた今日、行政制度が制度疲労を起こして、運営体制に劣化現象が起きていないか。  それらを尋ね、学園都市をもって任じる弘前市の行政機能がいよいよ充実されることを期待して質問をいたします。  地方公務員法第33条に「その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない」と定められてあります。  公務員は、みずから襟を正して住民の模範でなければならないとされてあります。  子供は親の背中を見て育つ。こう言うが、社会は私ども指導者の背中を見て成るものか、そのとおりだと私は自負しております。  最近、新聞等に報じられる多種多様な不適正な事件の発生を見るとき、行政に関する者の一人として、寒心にたえない思いであります。  本市では、かような事件の発生を見てないことは幸いでありますが、発生を見ずして攻めの対策が必要かと思います。  それは、防止策と言わないで、職員全体が思い切って堂々と誇りを持って活動できる組織体制、すなわちきちんとした時流に乗ったシステムの構築が必要かと思います。  全職員が明確な目的意識を持って行動し、職員一人一人が事務事業に対する存在感と、もう一つ、達成感が持てるようなことが大事かと考えます。  蛇足のようですが、100年前にあった旧陸軍の八甲田雪中行軍において、青森部隊が全滅状態であったのに弘前部隊が成功したのは、行軍のシステムにあったという昔語りがあります。  青森部隊では、現地において適時適切に命令を小出しに出す方法のようでしたのに対し、弘前部隊では、事前に全隊員に行動目的とそれぞれの役割分担がきちんと示されるなど、組織体制ができ上がっておったようであります。  この例は、非常にせっぱ詰った状況の中での出来事のようですが。  また、これと似た話を、南極越冬隊の西堀隊長でしたか、25年くらい前に東京において講演で聞かされたこともありまして、極限において、一つの間違いが死亡を招き、また、目的達成ができないことになるとのことですが、こういったことに限らず幅の広い多様な手段が必要かと思います。  さて、質問は、一つのテーマを四つのサブテーマに分けました。  その(1)として、漫然の防止策が必要ないか。地方公務員として、初心に抱えた希望と決意にあったエリートとして、また指導者としての意識が薄らいで漫然と時を過ごす向きがないか。  職員一人一人が、使命感と責任感を持って職務に当たることが当然であり、服務に関する条例の中にはこうあります。  新たに弘前市の職員となった者は、任命権者と上級職員の面前において、職員として服務の宣誓をすることになっております。そして署名をしてからでないと職務を行ってはならないとされておりまして、その宣誓書の内容はこうなっています。  「私は、ここに主権が国民に存することを認める日本国憲法に従い、かつ、これを擁護することを固く誓います。私は、地方自治の本旨を体するとともに、全体の奉仕者として、公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、国民の意志によって制定された法律及び住民の意志によって制定された条例に従い誠実かつ公正に職務を執行するとことを固く誓います」  この趣旨を忠実に守ることによって、弘前市の発展と市民の福利の増進が図られることであります。  そしてまた、役所は、職員みずからの幸せと生活を守る唯一の場でもあります。  さて、職場の活性を図るには、職員の持つ能力と適性を組織体の中でどう活用するか、専門的に検討するための部署をつくるなどして、宣誓文にある活動が充実できるように士気を高める人事管理が重要かと考えます。  職員は、エキスパートであるべきです。  そうすることが管理者の主要な職務でもあると考えます。  職員を啓発し、訓練のための時間とかコストは惜しむべきでないと同時に、近道もないと思います。  学校の教員の質の向上については、国が具体的に進めようとしておりますが、どのみち公務にある人は節度が必要です。節度なくして遵法精神が期待できないと思います。  そこで、地方自治法、地方公務員法、その他の法律のもとににつくられたところの市条例、また規則、その他要綱等がそれぞれ何本くらいあるものか、所信とあわせてお聞きしたいと思います。  次に、(2)の、あるべき姿に近づける意識の高揚を図るべきでないか。みずからが行政組織の一員としての存在確認(自己点検)を求めてはについて申し上げます。  職員みずからが、組織体制の一人としてどういう意識を持っているか、その存在の確認のために、しかるべき項目を設けて自己点検を求めることも一策かと思うがいかがなものか。  地方公務員法第30条によると「すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当たっては、全力を挙げてこれに専念しなければならない」と服務の基本姿勢が示されてあります。  このことは、市民全体のために働く者として、全力を挙げて身をささげて勤務に精励しなければならないとされてあるが、熱心さの余り独走であってはならない、組織体制の中の一個の歯車としての行為でなければならないのは当然であります。  ここで注意すべきは、全体の中で歯車が全部かみ合っているか、協調し合って調子よく回っているか、すき間風が入る余地がないか、歯車一個が飛び出していないか、また、実態に適合したシステムに改善されてあるか。この点検がまず必要であり、本来のあるべき姿に近づける方法かと思うが、所見を伺いたいと思います。  次に、(3)ですが、理想の姿を行政にかかわる者みんなで念じて、思いを共有すべきでないか。自治制度60年を経た今日、制度疲労が進んでないか、点検が必要でないかについて申し上げます。  ここの分については冒頭に述べましたが、現状は必ずしも明るくない状態にあると思います。  当市のバランスシートには、経済は明るさが見えてきたとありますが、そうであってほしいと思います。  しかし、経済の好転は、就労問題と連動しないと本質と言えない問題であると思います。  少子高齢化の進行は、待ったなしの進行状態を抱えております。産業、経済、教育、医療、社会福祉等々、市民生活に直結した多くの問題が行政の手を期待していると考えます。  こうした数多い問題を一々課題に取り上げ、解決しなければならない。これらの理想の姿を、行政にかかわる者みんなが祈るような気持ちで思いを共有すべきときであると思います。  そのためには、まず、自治制度が時の流れに適合しているか、バブルの時代のものであれば制度疲労と別の角度から点検が必要になると考えます。  従来、行政投資の額の多少をもって行政実績を評価する偏った傾向があるが、このとらえ方は次元が違うと思います。  最近になって気にかかるものに、政府発言の政治行政用語の中に、集落再生とか教育再生などが流行語になりつつあります。  この現象は、通常ではない姿ですから、自治体として、いま一度制度疲労を検討する必要がないか、その上、しかるべき対応を考えるべきと思う。この先にも、再生の対象となる問題が出てくるような気がします。  こういった原因は、国際的背景によることもあるでしょうが、私は制度疲労の進行を感じております。
     一方でまた、鳴りを潜めていた中央集権が、農政を初め、またぞろ台頭してきたかに思います。  今年の5月ごろでしたか、日本的有名な識者の言うのに、放送による話でしたが、この先、地方には事故と事件と選挙は残るだろうと言っています。  話のはずみかとは思うが、気にかかる話でありませんか。  しかし、よく考えてみると、その心は「地方よ、元気と知恵を出してみんなで明日をつくるべし」との励ましかとも思われます。  私は、早くから行政、政治、経済にかかわってきました。その間、多くの制度疲労現象を見てきました。  中でも、終戦前の陸軍のありさま、また国有林の営林制度、合併前の農業共済組合、国鉄等々があります。  今なお、疲労が進行していると思っております。  こうしたことについての御認識を伺いたいと思います。  次に、(4)行政のかかわりが広範かつ多岐に及ぶ今日、高度な文明の世を謳歌したが、世相からすると財政に限らず、従来の延長線では立ち行かないと思うが、どのように考えているかについて申し上げます。  ある本に、こう書いてあります。原文のまま読んでみたいと思います。  わが国は、高度経済成長を遂げて豊かな社会となり、国民挙げて「歌えや飲めや」の世相を築き上げた。職員もこれらに巻き込まれ「先輩がやったことを俺たちも」と誤った先例遵守が蔓延して堕落し、反省、改善の力を忘れ綱紀が乱れ始めた。さらに、住民の政治に対する無関心、他人任せの風習を逆手にとって血税と言われながら「予算、金は自分たちのもの」と無感覚になってしまったとあります。  物質文明の世にとっぷりとつかったことは、だれもが幸せを感じたものであります。そうした夢が今もまだ続いているようであります。  このことによって、人の知性と知力にゆがみが生じていないか、だとすれば行政として何をどうすればいいのか。文明社会の条件を維持できる対応が必要かと思います。  文明の条件は、安全にして、平和にして、そして働く場所があって、食べ物があって、技術が進歩して、そういう状況が文明であるとするならば、その維持をするために何らかの対策が今必要かと思うのであります。  青森県を指して、北日本半島という他県人もいます。侮辱した言葉であります。何を言わんとしているものか。  それは、農林漁業も経済生産が先細りという、経済成長のないところに教育とかスポーツの成長がないという。  これらの課題を整理してみる必要がないか。  コンサルタントの活用がいかがなものでしょうか。  自分たちがやると、やっぱり痛みも何もわかる。人情的にもわかる。そういうのに妥協しないところのコンサルタントの活用が私は必要かと思います。  弘前市には、第1次産業のほかに第2次、3次産業の経済機能があることは力強いことであります。  しかしながら、いかにしてそれらを今後とも維持、発展させていけるかが大きな問題であろうかと思います。  資源型生産がだめなら、万能であり無限の力を持っているところの人的資源の開発により人材をつくり、その人材を啓発することが行政の重点事項であるかと思います。優先課題になります。  汎用性の高い、すなわちいろいろな場合に活用できる汎用性の高い人材こそ、最高の社会資本であると思います。  かつてのハード型行政からソフトを重点とした行政に改めることが、広くこの地方の産業構造の多様性を高めるための有効な手段かと思います。  「まず、隗より始めよ」という言葉があるように、まずは学習から始まると考えます。  財政に限らず、従来の延長線では立ち行かないことが多いと思うが、お考えをお聞きしたいと思います。  以上、無知がゆえに暴言ととられる部分がありましたらお許しをいただいて、御答弁を賜りたいと思います。  以上で、壇上からの発言を終わりたいと思います。   〔11番 種澤武美議員 降壇〕(拍手) ○副議長(清野一榮議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。 ○市長(相馬しょういち) 行政、政治の大先輩である種澤武美議員の質問にお答えしたいと思います。  1、成熟した行政のここが慣熟し過ぎてないか。自治制度が成立して60年を迎えた今日、客観情勢からするとなれ過ぎによる制度疲労から運営体制に劣化現象が起きてないかの御質問にお答えをいたしたいと思います。  (1)漫然の防止策が必要ないか。地方公務員として初心に抱えた希望と決意にあったエリートとして、また指導者としての意識が薄らいで漫然と時を過ごす向きがないかについてであります。  これまでの行政システムは、高度経済成長を支え、国民生活の向上に大きな役割を果たしてきたところであります。  しかしながら、右肩上がりの成長を遂げる時代は終わり、当市の財政状況もますます厳しくなる中、これまでの行政システムでは、住民ニーズの多様化や地方分権の推進などの社会経済環境の変化に十分対応することができなくなってきている面も見受けられます。  これまで、公共サービスは、その大半を行政が担ってまいりましたが、これからは、一部を民間企業やNPO・ボランティア団体にも担っていただき、最小のコストで最大の効果を生み出していかなければならないと考えております。  そのためには、新しい行政システムをつくり上げていく必要がありますが、まずは、職員一人一人の意識改革を促し、より適性かつ公平な事務の執行を基本とし、あわせて情報公開を徹底させ、市民参加型の市政運営及び民間企業の経営感覚を取り入れた行財政改革に向けた行政システムの構築に努めてまいりたいと考えております。  なお、条例等の件数でありますが、平成18年11月30日現在で、条例が229件、規則が186件、訓令が43件となっております。  (2)あるべき姿に近づける意識高揚を図るべきでないか。みずからが行政組織の一員としての存在確認(自己点検)を求めてはについてであります。  当市では、職員の資質向上等を目的とした、いわゆる人材育成において、特に職員研修に力点を置き、取り組んでいるところであります。  職員研修は、大きく職場内における研修と職場外での派遣等による研修に大別されます。  職場内研修では、厳しい財政事情と多様化する行政ニーズを踏まえて、各階層・職位に必要な基本知識や判断力等の習得を図るため、効果的かつ実効的な研修を実施することを心がけているところであります。  職員が各階層での研修を受講することにより、みずからの職位で何をすべきか、どういう職責にあるかを自覚することにより、市の組織の活性化や適切かつ円滑な業務運営につながっていると考えているところであります。  次に、派遣研修では、専門的かつ実務的な研修を通して、職員の視野の拡大を図るとともに、業務遂行能力の向上及び行政実務のプロとしての意識の醸成を図ることを目的に実施しております。  これらの研修により、基本的資質と実務遂行能力が培われるほか、公務員としての使命感や責任感を高揚させ、全体の奉仕者としての自覚、倫理観の醸成を図っているところであります。  今後は、行財政改革によるさらなる職員の削減が予想され、今まで以上に資質の高い職員による少数精鋭での運営が求められることとなります。  これまでの職員研修の内容を十分精査し、より実効性の高いものにするとともに、学習意欲のある職員の育成を目的とした自己啓発研修の充実に努め、我々の最大の目的である市民福祉の向上に結びつけてまいりたいと考えております。  (3)理想の姿を行政にかかわる者みんなで念じて、思いを共有すべきでないか。自治制度60年を経た今日、制度疲労が進んでないか、点検が必要でないかについてであります。  職員の目標は、全体の奉仕者として、市民のために働き、よりよい地域社会の構築を目指していくことであります。このことは、行政にかかわる者すべての目標であるのは言うまでもありません。  職員がどのような態度で職務を執行すべきかということについては、初任者研修を初め、各種研修において受講の機会を設けて、職員としてのあるべき姿について、それぞれの職員は十分に承知しているものと考えております。  しかしながら、いわゆる「なれ」により、当初の意識が次第に薄れていくことが考えられますので、機会あるごとに、改めて初心に戻ってそれぞれの職務を見直すよう注意を喚起しているところであります。  地方分権が進む中、直接市民と接する職員の責任は、これまでと比較してますます大きなものとなっております。  また、各種制度の複雑多様化により、職員に求められる知識も多くなってきておりますが、職員みずからがそれを自覚し、適正に職務を執行することが求められております。  また、市民に対しては、広報誌や出前講座などで市の行う各種施策の内容の周知を図っているほか、機会あるごとに直接市民の声も聞いて行政に反映させることも非常に重要であります。  これらのことに対応できる人材の育成が今後の重要な課題でありますので、今後とも、率先して市民の中に入り、ともに考え、ともに行動する職員の育成に努めてまいりたいと考えております。  (4)行政のかかわりが広範かつ多岐に及ぶ今日、高度な文明の世を謳歌したが、世相からすると財政に限らず、従来の延長線では立ち行かないと思うが、どのように考えてるかについてであります。  地方自治制度発足60年、まさに成熟した地方自治の時期であると思います。  この間、経済情勢の変遷、多様化する住民ニーズ等を踏まえ、その時々に対応すべく自治制度も見直しされ現在に至っております。  記憶に新しいものでは、平成12年4月の地方分権推進のための地方分権一括法の施行や市町村合併の推進、行政改革の推進が挙げられます。  国・地方が一体となって制度疲労を回避するための取り組みを行ってきたところであります。  ハードよりもソフトが重要となりつつある現状では、自治体をハードとするならば、ソフトは職員であると考えられます。  職員は、日々自己啓発に努め緊張感を持ち、職業人である自覚のもとに職務を遂行し、多様化する市民のニーズにこたえていかなければならないと考えるものであります。  市といたしましても、さきに策定し、お示ししました弘前市集中改革プランにおいて、「さらに質の高い行政サービスを効率的・安定的に供給するよう、能力・実績主義の人事管理の推進を図り、国の公務員制度の動向等に留意しながら、職員の勤務状況を適切に把握するための評価制度の構築・運用を検討していきます」としたところであります。  いずれにいたしましても、現下の厳しい経済情勢の中にあって、職員の人材育成に意を用い、職員の能力を最大限に発揮できる職場環境の整備を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(清野一榮議員) 11番。 ○11番(種澤武美議員) 御答弁ありがとうございました。  ただいまの御答弁の中に、民間に委託するとか、あるいはNPOとかの対応のお話もありました。  これはいいとしても、私は、民間に委託ということは好ましくないと。  民間に委託したら税金を安くすればいいのです。そうでもないのに、ただ、委託、委託です。  委託しても、ここがまた問題です。予算を握って、そして委託先を遠隔操作する――いわゆる、リモコン行政が非常に気にかかるわけであります。  もう一つ。歌は、歌詞はつくっても実行しないで、イメージソングで幸せになるのだ、豊かになるのだ。このイメージソングも、私は厳重に慎まなければいけない行政手法だと思っています。よくあります。  そういうリモコン操作とか、あるいはイメージソングだとか、これは、間々あることですから、十分注意された方がよろしいかと思うのであります。  職員のことについては、私もまた長年存在をしたものですから、余り言えないこともあるわけですが。  確かに、今の御答弁でよろしいかと思うのですが、ただ、機構そのものが、今の、そして明日を目指す機構として適当なのかどうか。  ただ、前の機構そのものでは、私は明日を目指す場合には適当でない部分が多いのではないかと思います。  そこを、まずひとつ、また角度を変えて、職員を中心とした、あるいはシステム等かと。その以前の問題として機構そのものに問題がないのか。  これは、上位の法律等もありまして、なかなか簡単にはまいらないと思うけれども、その辺を、市としての考え方をまずもってするならば、憲法ではないけれども、解釈、改革でも相当対応できる部分があるかと思いますので、そのことも十分考えていただきたいと思います。  私は、過去に、お金を使わないで行政をする、いわゆる今でいうソフトの重要さというものを今から50年前に実際にやってみました。  今から50年前の市町村の予算というのは、今の100分の1以下だと思いますが、そのときに私は、今でいう産学官の連携ある計画で5年間、1年に二十四、五回の回数で講座を打ちました。  その結果に生まれてきた顕著なものとしては、相馬のりんご飛馬印が早い機会にブランド化したということです。  これは、弘前大学農学部の宮下利三教授の発案によるものであります。当時、私は知らないであったけれども、何か、今ど忘れしましたが、マーケティングの研究という題で、宮下教授は、我が方の村のりんごの流通状況、当時は庭先売りが多かった、それから団体の出荷もありましたが、そして多くは弘前の移出問屋。そのような流れを、生徒を動員して逐一調べ上げて、どうやったらいいのか。我々はそれと連動して生産の場とかそういうのをやってまいりましたが。  そういうことで、本当に大きい問題は、やっぱりお金よりもやはりソフトが優先されていくものだなと私は思っています。  今現在が悪いとは言わないけれども、何にしても一応ゼロに近い1から出発するという考えが必要ではないかと、私はこういうことも考えていました。  これは、大変失礼な、最貧国の例ですが、最貧国というと識字率が20%以下で年収が100ドル以下、その他の条件もあるようですが、そういう最貧国にあった例を、まず指導としての、啓発としてのこれはどういうものかと。  これは、東南アジアの例ですが、日本人が行って指導して成功したと言っていますが、これは、水田の稲作を日本人の指導によって何十倍かに生産を拡大したと。ということは、そこは天水田でありまして、我が方と違いましてかん水田ではないわけでありまして、その田んぼのつくり方、これは雨季にだけしかできない仕事だそうですが、日本的に考えていろいろ技術を指導した。そうしたら、すばらしい収穫が上がったと。  その人が言うには、食料がないからといって補充してくれてやっても、これは、ある意味では環境破壊になるのではないかなと。みずからが人口問題を考えるようでなければいけないからと。  そういうことで成功した、我が方のようなかん水田でないわけですから非常に難しい。  けれども、そういう余地はあるのだと。だから我が方も、いま一つ、農業にしても基本的な姿勢をどうやってつくったらいいのか。  私は、スイスあたりのことを見ますと、今、有機農業が言われている中であれば、やはり一定の耕地、一定の地面を農業の中に、家畜に与える部分というのを確保しないと有機農業というのはおぼつかないだろうと私は思います。  それから、こういう話もあります。  貧しい国、子供たちのノートだとか、クレヨン、鉛筆を持っていってお世話をしていると。そしたら、その国の若いお母さんが、これも大変ありがたいけれども、私たちは勉強の機会がないので、新しい仕事がいっぱいあるのだけれども、収入を得る仕事がいっぱいあるのだけれども、それにつけないのだと。それを、ひとつ教えていただきたいのだと。  だから、物で与えるよりもやっぱり学習、ソフトが大事だろうと、私はそう思っております。  たくさん言いたいのですが、午後の疲れる時間でもありますので、以上、御要望と勝手な意見を申し上げて終わりたいと思います。  ありがとうございました。(拍手) ○副議長(清野一榮議員) ここで、暫時休憩します。   午後3時07分 休憩  ――――――――◇――――――――   午後3時30分 開議 ○議長(町田藤一郎議員) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
     4番佐藤博人議員の登壇を求めます。   〔4番 佐藤博人議員 登壇〕(拍手) ○4番(佐藤博人議員) ただいま、議長より登壇を許されました4番岩木会の佐藤博人です。  さらなる発展と希望に満ちあふれた市勢を願い、本定例会において通告どおり2項目、4点質問いたします。  まず、1、都市計画区域の見直しについてであります。  都市の規模や構造は時代によって大きく変化し、時代の流れに沿って形成され、住民がより快適さを求め、利便性を追求し、今日では、市中心部から郊外へと居住機能が広まり、一定の空間に買い物やサービス、金融、病院、公共施設、さらには娯楽まで、さまざまな機能や施設が兼ね備えている、いわゆる「ワンストップサービス」の場に居住環境を求め、商業環境と一体と成り立つ場所を定住に考えておられる方が大半であり、また、実情であります。  本市においても、城東第四、第五の開発により、その地域一帯の世帯数、人口は増加傾向にあるものと推測され、市全体といたしましても、市役所を中心に人口密度が東に移行していることも、ここ最近の調査により明らかであることが確認されております。  まちづくり三法が制定され、中心市街地活性化が急がれる中、人口密度が中心部より東側に推移されていることは、中心市街地活性化には大きな要因の一つとして危惧してならないと感じ取っておるものであります。  幸いにも、樋の口に大型ショッピングセンターの出店により、ようやく西地区にもにぎわいぶりが見られ、活気あふれている様子がうかがえております。  私たち岩木・相馬、西地区の住民にとっては大変喜ばしいことであり、さらに、西地区の発展繁栄を望むものであります。  東があっての西、西があっての東。東西南北バランスのとれたまちづくりこそが本市の地域性をかんがみた都市計画ではないでしょうか。  こまは、なぜ回りながら立っているのでしょうか。  やじろべえは、なぜ立っていられるのでしょうか。  バランスをとることによって、軸、中心がしっかり見えてくるものと思っております。ここに中心市街地活性化が成功するかぎと信じてなりません。  ここで、(1)の質問でありますが、前述で述べたとおり、市役所を中心とし人口密度が東に推移している昨今、均衡を図ることが必須と思われるが、弘前の西に位置する旧岩木・相馬地区への市街化に向けた予定と計画をお聞きいたします。  次に、(2)の、駒越地区土地区画整理事業の進め方と国・県との協議と対応をお伺いいたします。  この質問においては、今まで2名の議員の方が質問されておりますが、いずれの答弁も、地域住民の総意には至らず、落胆する住民も多数おり、高齢者の楽しみにしていた余暇さえ奪おうという懸念があり、ぜひとも、このたびの質問には、理解ある前向きの答弁を期待しております。  この事業においては、問題とされる点は幾つかあるものの、地権者の総意と市当局の協力によっては早々にも事業に結びつくものと認識しております。  ゆえに、今後、国・県との協議と対応等をどのような形で進めていくのかお伺いいたします。  2項目めに、教育行政についてお聞きいたします。  最近の子供たちの学力の現状をうかがい知るも、学力は国際的に見ても成績は上位にあるものと認識しておりますが、反面、判断力や表現力が十分に身についていないこと、勉強が好きだと思う子供が少ないなど、学習意欲が必ずしも高くないこと、そして、学校の授業以外の勉強以外の勉強時間が少ないなど、学力に関連して自然体験、生活体験などの子供たちの学びを支える体験が不足し、人や物とかかわる力が低下しているなどの課題が明らかになっている中、家庭での学習時間も減少しており、ほとんどしない、また、30分以内という家庭学習時間が、1990年代では小中高全体の28.5%であったものが、2000年代に入ると40.3%と、大幅にふえており、また、2時間以上学習する児童生徒は減っていることが明らかになっております。  また、「勉強について次のように思うことがありますか」の質問に対して、中学生の回答結果を年代別に比較してみると、「どうしてこんな勉強をしなければいけないのか」「世の中に出てからもっと役に立ちそうな勉強がしたい」と思う中学生が多くなっており、今している勉強が将来にどうつながるのかという「学びの意義」を見出しにくくなっている傾向がうかがえ、教科学力そのものの低下のみにあるのではなく、学ぶという基礎力の低下に大きな問題があると考えられております。  この「学ぶ基礎力」の向上に向けては、教科や特別活動、総合的な学習の時間など日々の学習活動での工夫が必要であり、ここで最も重要なことは、学習指導要領に定義されていない力こそが大事であり、この定義されていない力をどの場面で育成し、向上させることが教育行政に課せられた責務と考えております。  ここで、2点、質問をいたします。  (1)に、勉強学習時間が少なくなっている今日、学力向上のための各校の取り組み、そして、学校側への行政の指導をお聞きいたします。  (2)に、前述で述べ上げたとおり、学力向上には、学習指導要領に定義されていない力こそが必須であり、それは、人と人との対話でもあり、空間、スペース、形でもあります。  年々校舎も改築されて、さまざまな形、デザインを用いられて、子供たちが楽しく過ごせる空間を備えた校舎も設計されております。  本市の学校教育では、「はぐくむ夢 響きあう心」をキャッチフレーズを心がけておられるが、この文言に照り合わせた、校舎づくりが必要と思われます。  そこで、本来の、また、今後改築される校舎、配置、教室の形態、形式は、どうあることが望ましいのかお聞きいたします。  以上、壇上からの質問を終わらせていただきます。    〔4番 佐藤博人議員 降壇〕(拍手) ○議長(町田藤一郎議員) ただいまの質問に対し、理事者の答弁を求めます。市長。 ○市長(相馬しょういち) 佐藤博人議員からは、二つの項目にわたる御質問がございますが、私からは1項目めの、都市計画区域の見直しについての、(1)にお答えいたします。  (1)合併後の岩木・相馬地区への市街化区域の編入の予定と計画はについてでありますが、都市計画区域は、一体の都市として整備、開発及び保全する必要がある区域を県が指定するもので、効率的な公共投資を図り、健全かつ合理的な土地利用を推進するものであります。  都市計画区域の指定に係る町村の要件としては、人口が1万人以上であることや中心の市街地を形成している区域内の人口が3,000人以上であることなどとされていることから、旧相馬村においては、都市計画区域が指定されていなかったものであります。  一方、旧岩木町は、旧弘前市と同様、市街化区域と市街化調整区域に区分する、いわゆる線引き都市計画区域が指定されておりました。  合併後の都市計画区域については、合併協議会において「都市計画区域及び区域区分については、現行どおり新市に引き継ぐ。」と確認されており、具体的調整内容としては、「新都市計画マスタープランの策定時において総合的な土地利用の方針を検討するものとする。」とされております。  市街化区域への編入につきましては、県が市町村の協力を経て、平成19年度と平成20年度に、都市計画法第6条の規定に基づく「都市計画に関する基礎調査」を実施しますので、この結果を踏まえて、県において検討されることになります。  以上でございます。  そのほかの項目については、担当の部長及び教育委員会から答弁いたします。 ○議長(町田藤一郎議員) 都市整備部長。 ○都市整備部長(須藤正光) 続きまして、(2)駒越地区土地区画整理事業の進め方と国・県との協議と対応を伺うについてお答えいたします。  土地区画整理事業を実施するには、市街化調整区域から市街化区域への区域編入が前提条件になることから、平成18年度、19年度の2カ年で策定される新市の総合計画や平成16年5月策定の「弘前広域都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」、いわゆる県の区域マスタープランとの整合性が図られ、かつ、弘前市都市計画マスタープランに即したものでなければなりません。  また、農業行政上の課題等をクリアしなければなりません。  国においては、まちづくり三法を見直しており、中心市街地の空洞化へ歯どめをかけ、まちなか居住を推進する政策を打ち出していることから、新たな市街地の拡大を目的とする区画整理事業については、高速道路のインターチェンジ周辺等における流通業務団地等、既成市街地内では供給することが困難な機能を導入する事業を除き、厳に規制する方針であります。  なお、平成18年7月に、県に対し、区域マスタープランの中に掲載されている駒越地区約28.3ヘクタールでの土地区画整理事業について、その経過と区域編入の可能性について確認いたしましたところ、平成17年1月に、旧岩木町から、県都市計画課に事業実施区域60ヘクタールでの可能性を打診された際、県では、区域マスタープランに位置づけている地区とは面積や既存宅地が計画から除外されていること等から、市街化区域編入の可能性はない旨の回答をしたと伺っております。  さらに、県では、国が支出している補助金に対し、県の負担金もこれまでは支出しておりますが、今後、財政難ということで新規の事業に関しては厳しい状況にあると伺っております。  以上のことから、現時点では、検討を要すべき事項が多方面にわたり存在するため、事業化するとしても相当の期間を要するものと思われますので御理解願います。 ○議長(町田藤一郎議員) 教育長。   〔「伺ってるっていうのは、だれから聞いたのか、その話」と呼ぶ者あり〕 ○議長(町田藤一郎議員) 静かにしてください。 ○教育長(石岡 徹) 大きな2番、教育行政について。(1)学力向上のための各校の取り組みと行政の指導はについてお答えいたします。  学力向上のため、各校においては、児童生徒が集中して効率的に学習に取り組めるような環境づくりを心がけております。  例えば、国語、算数などの教科を午前中に実施する。50分授業を25分ずつに分けて2教科実施する。静かで集中できる状態からスタートするための朝読書、気分転換や体力づくりも兼ねた休み時間など、各校とも実態に応じた創意工夫ある取り組みを実践しております。  教育委員会としても、そのような実践を支援するとともに、わかる授業づくりのための授業改善、教員の指導力向上に重点を置いた研修会を実施しております。  計画的な学校訪問を通して、効果的研究事例を紹介するとともに研究集録としてまとめ、必要に応じて活用できるよう整備しております。  また、研究指定校として、今日的な課題の解明に取り組んでいる学校には予算面で支援しております。  さらに、先進的な研究に取り組んでいる県外の学校を訪問し、本市教育の向上に役立てる「研究先進校の視察事業」を実施し、その成果を研究紀要にまとめ、多くの学校や先生に広めております。  今後とも、有効な情報や研究事例を収集し、学力向上のため、各校への指導助言や資料提供に努めてまいります。 ○議長(町田藤一郎議員) 教育部長。 ○教育部長(泉谷章弘) (2)本来の校舎の配置と教室の形態、形式はどうあるべきか、本市の考えを問うにお答えいたします。  当市の学校建設におきましては、児童生徒が楽しく学ぶことができるよう、小学校では多目的スペースやオープン教室の採用、中学校では多目的スペースの採用など、多様な学習形態に対応できるよう建設してまいりました。  これにより、オープンスペースでは、従来の学級単位の学習から、学年単位や2学年にわたる学習などへの対応。多目的スペースでは、移動間仕切りにより小空間をつくることで個別学習、グループ学習にも対応できるようになっております。  また、校舎内部に作りつけのベンチのある場所などを設けて、子供たちにとってゆとりとくつろぎの空間になるよう工夫しております。  さらに、特別教室につきましては、教科の特性に合った設備等の仕様を時代に合わせて工夫整備しております。  今後は、文部科学省の指導のもと、その時代の新しい学習形態や指導方法に沿った形での学校施設整備に努めるとともに、学校関係者等の要望に耳を傾けながら建設事業を進めてまいりたいと考えております。  以上であります。 ○議長(町田藤一郎議員) 4番。 ○4番(佐藤博人議員) まず、1の(2)から再質問したいと思います。  まだまだ相当の時間がかかると。6月、9月定例議会の答弁と全く同じ答弁でありまして、何ら前向き、我々の意思が伝わっていないような答弁でありまして、その中、クリアしていかなければならない問題がたくさんあると。農業行政にしてもそうです。この農業行政の問題、一つお聞きします。  そして、インターチェンジ。ここ最近の新規の区画整理に関しての場所は、高速道路インターチェンジ付近と言われておりますが、既に平成19年度の概算要望に、国では組合等施行の新規9カ所が採用になっております。  その9カ所の採用は、インターチェンジのそばではありません。すべて郊外と聞き及んでおります。  そういう、やりたくないとか面倒くさい等の、法律をただ並べただけの答弁はやめてもらいたいなと、私は強く言います。  そして、あと、前回までは、かん排事業の8年間問題を取り上げてきましたけれども、これも我々調べたところによると、何ら問題のない8年間でありました。  これは、土地改良法による面的整備の基盤整備による8年間の拘束がかかる規制の法律であって、津軽かん排に関しては何ら問題ないと。  これが解決された以上、先ほどの、まだまだ時間がかかるというようなことは、何を元手にまだまだ時間がかかるのか。  そのほか、旧中心市街地活性化法にかんがみ、いろいろ答弁なさいましたけれども、私も、旧市街地活性は大いに賛成しております。  先ほど壇上で述べたとおりに、旧市街地活性化するには、やはりバランスのとれたまちづくりが、都市計画づくりが必要なのかなと私は強く信じてなりません。  そこで、もう一度お聞きしますが、この、まだまだ時間がかかると。具体的に、どの面が、まだまだ時間がかかるのか、ちょっとお知らせください。  あと、教育行政について、さまざまな取り組みささって頑張っているということで、今後も続けていってもらえれば、子供たちのためにとっていいのかなと。頑張ってもらいたいです。  そして、私、学力向上ということで何校か視察してきたのですけれども、その中では、改築された年数が、四、五年前の学校ですか、四、五年前の学校と、二、三年前に新しくなった学校、学校施設にまだ不備が見られる点が、新しく早くできた学校に見られました。  どのような予算配分をしているのかわからないのですけれども、それも一つの、片方は小さい学校でして、近年できた学校はとても新しい学校だと、マンモス校だと。マンモス校には、ほとんどの施設、設備が完備してありました。体育館にしろ、プールにしろ。  しかし、小さい方は、先に新築されたにもかかわらず、そういうまだ不備が見られたということで、それ、多少の偏りという見方も、感じられましたので、そこのところは今後の予算配分をうまく活用してもらいたいと、そのように思っております。 ○議長(町田藤一郎議員) 都市整備部長。 ○都市整備部長(須藤正光) 最初に答弁申し上げましたけれども、まず、区画整理事業をやるためには、現行の制度、法律等に照らし合わせますと、まず、市街化区域の編入が大前提となるわけです。  この市街化区域の編入をするためには、いろいろルールがございまして、例えば、今回の土地区画整理事業をやる場合、県の都市計画マスタープランにまず掲載されていなければならないと。その県の都市計画マスタープランに掲載されているのが28.3ヘクタールでございます。  今、旧岩木町の駒越地区でやろうとしているのは、55から60ヘクタールと。  これに関しては、県では、やっぱり当時から相談を受けたけれども、その点については、まず、55から60ヘクタールについては、市街化区域の編入は無理だと。  これは、市街化区域は、県がやる事業――事業というよりも、県が決定するものですから、まず、県の見解がそうでございます。  それから、やりたくないからとか面倒だとか云々ということではなくて、今申し上げたように、そういった、るる、いろいろクリアしていかなければいけないものがあるわけですから、そういったもので今後進めていかなければならないと考えておるわけです。  それで、8年間のかん排事業の問題ですけれども、実は、これはいろいろ調べてみました。  そうしましたら、当初は、平成17年12月15日に旧岩木町で県の農林水産部の構造政策課農地調整グループと協議した際に、国営の津軽かん排排水路工事の受益地である当該地区は、8年間は工事着手できないという旨指導されたと、こうなってございます。  その後、いろいろ、発起人会の方で、津軽農業水利事務所ですか、つがる市にある、そちらの方にも確認したりして、8年間問題は問題ないのだと、大丈夫なのだと、クリアできるのだという話がされたということを我々も伺っております。  ただ、このような形で、県の、これから、例えば事業化するとしてでも、農業行政上の問題の窓口となるのは、県の農林水産部の構造政策課でございます。そこに、実は私どもも、再度また確認に行きました。  そうしたら、私ども、区画整理課で県の農林水産部の構造政策課に確認に行った際に、県の方で、その場で仙台の農林水産省東北農政局農村計画部に、その場ですぐ電話して、いろいろ県で今回の件について問い合わせいたしましたところ、やはり8年間問題は存在するのだと、こういうふうな形で区画整理課で県の農林水産部へ相談に行きましたら、そういうふうな形で言われております。  ですから、ここら辺、いろいろクリアしないと区画整理事業というのはスタートしていかないわけですので、決して、我々、全然、国・県と協議に入らないということでなくて、クリアすべきところはクリアしながら、今後、事業は、もし進めるのであれば進めていかなければならないと考えておる次第でございます。  以上でございます。 ○議長(町田藤一郎議員) 4番。 ○4番(佐藤博人議員) まず、県のマスタープランとの整合と言われましたけれども、当初、旧岩木町では28.3ヘクタール、これは当初、たしかそうでした。  しかし、これは、行政が主導としてやろうとした区画整理であって、今、駒越を進めようとしている区画整理は、組合――民であります。
     そこら辺のことも県にお話しして納得していただけたのでしょうか。  そして、部長の言っていることだと、ただ28.3と60は整合性がとれないとおっしゃっていますけれども、当初、行政でやろうとしたのが民に変わったと。民に変わることによって、また、さまざま適用されるもの、適用除外されるもの、多々出てくるかとも思うのですけれども。  まず、28.3だったらいいと。28.3の方が、まだかん排事業の8年間問題に対する率が高くなります。その話も全く整合性のとれない話でありまして、そして、仙台の東北農政局の話も我々は甚だ疑問に思うわけでありまして、どれを信じていいのか全くわからない状態で今お話しさせていただいています。  まず、その8年間がなければ、「まだまだ」が「まだ」になるわけでありまして、一向、事業を進めようとする中では、それが一番のネックなのかなと、私、そう思っていますけれども。  一つ、ここで確認しておきたいことがあります。市としては、駒越地区の区画整理事業、推進して、着手していこうという考えが、あるのか、ないのか、まず、そこをお聞きします。  時間がかかるのはわかります。いろいろな問題点をクリアしていかなければならない、それは何の事業をやるにも恐らくそうでしょうし、そして、まずもって、先ほど、区画整理をやるには都市計画決定、市街化区域が先だとおっしゃっていましたけれども、この土地区画整理事業に関しては、先に市街化区域が先行されるといった、必ずしもそういう法律は当てはまらない面も、たしかあるはずです、区画整理に関しては。そこのところもあわせてお聞きします。 ○議長(町田藤一郎議員) 都市整備部長。 ○都市整備部長(須藤正光) まず、当初の28.3は行政主導であって、今、55というのは組合主導だと。これは県はわかっているのか、また、県の方では、そこら辺どう考えているのかということでございますけれども。  県でも、これは組合施行だということはわかっております。わかった上での28.3ということで県は話ししているわけです。  いわゆる市街化区域へ編入となりますと、これは広域の形での市街化区域へ編入、県は指定しますので、一弘前市だけではなくて、隣の平川市とか藤崎町とか、そこら辺もまた広域の都市計画区域でございますので、県としては人口フレームとか、そういった形を一応、全体的に見据えながら、いわゆる市街化区域への編入を決定するわけでございます。  それから、市として駒越地区の区画整理事業を推進する云々ということでございますけれども。  先ほど、最初に答弁で申し上げましたとおり、今後、弘前市、いわゆる総合計画が策定されていくわけです。さらには、市の区域マスタープランも策定されていくわけです。  今現在、それらがまだ決まっていない段階で、私として、やるとか、やらないとか、ここでは申し上げる段階ではないと思ってございます。  以上でございます。 ○議長(町田藤一郎議員) 4番。 ○4番(佐藤博人議員) マスタープラン、新市総合計画、大変大事なことであります。  しかし、第四、第五城東は、マスタープランに先に掲載されたと。しかし、安原は、着工してからマスタープランに掲載されたと、そういう経緯もあります。  まず、そのことも踏まえて、要は、自分がやるか、やらないか、それは確かにそうでしょうけれども、今後、市がやろうという気があるか、ないかというのは、やっぱりこれは。  私は、今後、新まちづくり三法の中で中心市街地を活性させろと、それは私も反対しないし、大いに賛成であります。  その中には、やっぱり、東西南北、バランスのとれたまちづくり、市街地があっての中心が栄えるものと私は確信してなりません。  というのは、将来の構想図――私が描いた構想図があります、駒越地区。大いな、樋の口SC、あれより大きいものでも、あれに似たものを西側につくると。そして、東と西の流通を図る、中心部、土手町を通らせて。そうすることによって土手町も活性化していくのかなと。そして、中心市街地に、何のために人が行くのだと。アンケート調査によると、それは、あくまでも買い物だと。居住するためには、なるべく中心市街地は避けたいというような全国からの回答も出ております。あくまでも中心市街地というのは、商業の活性化、そして商業の活性化のためには人が買い物に行くと。買い物に行くためには、やっぱり東と西、北と南、うまいアクセスをつくって土手町へ、駅前の活性化を目指していくのが本来の姿ではないのかなと、私はそのように感じております。  市長、まずもって、先ほど冒頭、申し上げたように、人口密度は市役所を中心であったものが、徐々に東に移行していると、これ、本当の話です。  このままで行けば、東だけ栄えて、バランスのとれない、どれだけ中心を活性化させようとしても、土手町が袋小路のようになって、だれも行かなくなるような感じがします。  そこで、西の、我々駒越を栄えさせて、とにかく公園、市役所を中心として活性化させるべきではないのかなと、私は考えますけれども、市長、どのようにお考えですか。 ○議長(町田藤一郎議員) 都市整備部長。 ○都市整備部長(須藤正光) 中心市街地活性化、これは大事なことでございますので、これから策定される総合計画の中でもまた、そこら辺は議論になると思います。  それから、中心市街地活性化基本計画の策定に当たっても、そこら辺はまた、当然いろいろ、どの地区をどう扱っていくか、中心市街地をどういった区域で、どういった位置を指定するかということを、これもまた議論になるわけでございます。  それで、先ほどマスタープランに位置づけられていない事業もあるのではないかということでございますけれども、実は、弘前市が都市計画マスタープラン、最初につくったのが平成15年でございます。  それで、私、先ほど冒頭にも申し上げましたけれども、市のマスタープランにも即したものでなければなりませんけれども、市でその時点ではつくっておらない場合は、県の区域マスタープランに即していなければならないわけでございます。  安原地区という形で固有名詞で挙げられましたので、安原地区につきましては、県の都市計画マスタープランにきちっと掲載されて、それに基づいて事業を実施したものでございます。  以上でございます。 ○議長(町田藤一郎議員) 4番。 ○4番(佐藤博人議員) 県のマスタープランに載ってあったということで、駒越も28.3は県のマスタープランにちゃんと掲載されております。  今後、西地区、駒越地区、28.3で進めるか、それは今後の協議の仕方でありまして。  まず、いずれにしろ、県のマスタープランに載って、整合していると。大きさに若干は違いがあるものの。 ○議長(町田藤一郎議員) 都市整備部長。 ○都市整備部長(須藤正光) 確かに、駒越地区、28.3ヘクタールで載ってございます。  ですから、私、先ほども答弁申し上げましたけれども、県の方では、55とか60であれば区域マスタープランと整合性がとれないという形で、その広がった区域は市街化区域の編入はだめだと、こう答えているわけです。  ただ、28.3につきましても、いろいろこれから事業をするとした場合、いわゆる農業行政上とのやっぱり問題をクリアしていかなければいけないと、ここら辺はやっぱり出てくるものでございます。 ○議長(町田藤一郎議員) 4番。 ○4番(佐藤博人議員) 再々々まで行ったので、あと要望で終わらせていただきます。  まずもって、新市の総合計画、マスタープランを策定するというところで、第一に、我々岩木の駒越地区を重点的に考えてもらいたいです。  以上。 ○議長(町田藤一郎議員) お諮りいたします。  本日の一般質問は、これにて打ち切り、あとの一般質問は明日行いたいと思います。  これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(町田藤一郎議員) 御異議なしと認めます。  よって、本日の一般質問は、これにて打ち切ることに決定いたしました。  次の本会議は、明14日午前10時開議とし、その日程は、一般質問の続行を予定しております。  本日は、これをもって散会いたします。   午後4時09分 散会...