青森市議会 2020-06-26
令和2年第2回定例会[ 資料 ] 2020-06-26
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総務企画常任委員長報告書(
審査経過及び結果)
初めに、議案第106号「青森市
市税条例等の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
本案は、令和2年度の
税制改正による
地方税法等の一部を改正する法律が令和2年3月31日に、また、
新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置による同法律が令和2年4月30日に公布されたことに伴い、青森市
市税条例等において必要な事項について改正しようとするものである。
初めに、令和2年度の
税制改正による青森市
市税条例等の一部を改正する条例の制定について説明する。
主な
改正内容は、
個人住民税、
市たばこ税、
固定資産税、
国民健康保険税に係る5点である。
1点目は、
個人住民税における未婚の
ひとり親に対する税制上の措置及び寡婦(寡夫)控除の
見直し等についてである。
全ての
ひとり親家庭の子どもに対して公平な税制を実現する観点から、婚姻歴の有無による不公平と、男性の
ひとり親と女性の
ひとり親との間の不公平を同時に解消するための見直しとなっている。
具体的には、婚姻歴の有無や男女の性別にかかわらず、生計を同じにしている子を持つ、前年の
合計所得金額500万円以下である単身者について、
ひとり親控除として同一の控除額30万円を適用するものである。
それ以外の寡婦については、引き続き控除額26万円が適用されるが、
所得制限を設定し、前年の
合計所得金額が500万円以下の場合にのみ適用されることとなる。
また、男性の寡夫控除については、これまでの控除額26万円を30万円に拡大し、名称を「
ひとり親控除」とするものである。
さらに、前年の
合計所得金額が135万円以下である未婚の
ひとり親についても、
個人市民税の
非課税措置を適用するものである。
2点目は、
市たばこ税における軽量な
葉巻たばこの
課税方式の見直しについてである。
現行の
課税方式では、
紙巻たばこと、これに類似した軽量な
葉巻たばことの間に大きな税率格差が生じていることから、軽量な
葉巻たばこ1本を
紙巻たばこ1本に換算する方法に改正するものである。
なお、経過措置として、令和3年9月30日までは、1本当たりの重量が0.7グラム未満の
葉巻たばこに限り、
葉巻たばこ1本を
紙巻たばこ0.7本に換算することとなる。
3点目は、
固定資産税における土地及び家屋を現に所有している者の申告の制度化についてである。
土地及び家屋の登記簿上の所有者が死亡した場合で、
相続登記がされていない場合は、市で
相続人等の現に所有している者を調査し、氏名・住所等の必要な事項の申告を依頼して提出を受けているが、その調査事務に多大な時間と労力を要している。
今回の地方税法の改正はこれらを踏まえ、
相続登記がされていない場合に、
相続人等の現に所有している者に対し、氏名・住所等必要な事項の申告を義務づけるものである。
4点目は、
固定資産税における土地及び家屋の使用者を所有者とみなす制度の拡大についてである。
固定資産を使用している者がいるにもかかわらず、所有者が正常に登記されていないことなどにより、
納税義務者である所有者を特定できないことがあり、これまでは災害によって所有者が不明の場合に限り、使用者を所有者とみなして課税できることになっていたが、今回の改正により、災害以外の事由において、調査を尽くしても
固定資産の所有者が明らかにならない場合、実際に使用している者を所有者とみなして課税することができることとなる。
5点目は、
国民健康保険税における
中間所得者層に配慮した
賦課限度額及び
軽減判定所得の見直しについてである。
まず、
賦課限度額の引上げについてであるが、
中間所得者層への
負担軽減拡充を図る観点から、
国民健康保険税の基礎分に係る
賦課限度額を現行の61万円から63万円に2万円引き上げ、
介護納付金分に係る
賦課限度額については、現行の16万円から17万円に1万円引き上げるものである。
また、
軽減判定所得の見直しについては、低所得者への
負担軽減拡充を図る観点から、被
保険者均等割額及び
世帯別平等割額の5割軽減・2割軽減の
判定所得基準について、被保険者の数に乗ずべき金額を、5割軽減についてはこれまでの28万円から28万5000円に、2割軽減については51万円から52万円にそれぞれ引き上げ、
軽減対象世帯の拡充を図るものである。
次に、
新型コロナウイルス感染症緊急経済対策の税制上の措置による青森市
市税条例等の一部を改正する条例の制定について説明する。
主な
改正内容は、
市税全般、
個人住民税、
軽自動車税、
固定資産税に係る6点である。
1点目は、徴収の
猶予制度の特例についてである。
新型コロナウイルスの
感染拡大防止のための
緊急事態宣言や休業要請により、多くの事業者の収入が減少している状況を踏まえ、令和2年2月1日から令和3年1月31日までに納期限が到来する地方税について、特例として、
新型コロナウイルスの
感染拡大防止のための措置に起因して、令和2年2月から各納期限までの1か月以上において、前年同期比でおおむね20%以上収入が減少した場合は、無担保かつ延滞金なしで1年間徴収を猶予するものである。
2点目は、
個人住民税における
イベント中止の際に
払戻請求権を放棄した者への
寄附金控除の適用に係る
個人住民税における対応についてである。
政府の自粛要請により、文化芸術・
スポーツイベントを中止した主催者に対して、観客等が入場料等の払戻しを請求しなかった場合に、その放棄した金額を
寄附金控除の対象とするものである。
具体的には、所得税において
寄附金控除の対象となるものについて、
個人住民税の
税額控除の対象とし、その
税額控除割合は県民税が4%、市民税が6%となる。
3点目は、
軽自動車税環境性能割の
臨時的軽減の延長についてである。
平成28年度
税制改正において、県税である
自動車取得税の廃止に伴い、失われる税収を一定程度確保し
環境インセンティブ機能を高めた形で、
軽自動車税に
環境性能割が導入され、
令和元年10月1日以後に取得された
自家用乗用車から課税されている。
現在、
消費税率引上げに伴う
軽自動車の取得時の負担感を緩和するための
特例措置として、
令和元年10月1日から令和2年9月30日までに
軽自動車を取得した場合、
軽自動車税環境性能割の税率を1%分軽減しているが、その適用期限を6か月延長し、令和3年3月31日までに取得したものを対象とするものである。
4点目は、
個人住民税における
住宅ローン控除の
適用要件の弾力化に係る
個人住民税における対応についてである。
平成31年度
税制改正において、
令和元年10月1日の
消費税率引上げ時における住宅に係る需要変動の
平準化対策として、令和2年12月までの間、消費税率10%が適用される
住宅取得等について、
住宅ローン控除の
控除期間が3年間延長されたところである。
今回の改正では、
新型コロナウイルス感染症の影響で住宅建設が遅延し、住宅への入居が遅れた場合でも、期限内に入居したのと同様の
住宅ローン控除を受けられるようにし、
住宅ローン控除可能額のうち、所得税から控除しきれなかった額を
控除限度額の範囲内で
個人住民税から控除するものである。
その
適用要件は、消費税10%で取得していることはこれまでと同様であるが、
新型コロナウイルス感染症の影響により令和2年12月31日までに入居できなかったこと、住宅の新築において令和2年9月30日までに契約を締結していること、令和3年12月31日までに入居していることが新たな要件となっており、その
控除期間はこれまでと同様13年間となる。
5点目は、
固定資産税における
中小事業者等が所有する
償却資産及び
事業用家屋に係る
固定資産税の
軽減措置についてである。
具体的には、
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための措置に起因して、厳しい
経営環境に直面している
中小事業者等に対し、
償却資産及び
事業用家屋に係る
固定資産税の負担を軽減するものである。
対象となる要件については、令和2年2月から10月までの任意の3か月間の売上高が、前年の同期間と比べて30%以上50%未満減少している者については2分の1、50%以上減少している者については全額、
償却資産及び
事業用家屋に係る令和3年度の
固定資産税を軽減することとなる。
この
軽減措置は、令和3年度課税分に適用されるものであるが、令和2年度課税分については、1年間の無担保かつ延滞金なしの
徴収猶予の特例を適用し、加えてこの
固定資産税の
軽減措置により令和3年度課税分を軽減することで、厳しい
経営環境に直面している
中小事業者等に対して、実質的に令和2年度の
固定資産税の納税負担を軽減する内容の改正となる。
6点目は、
固定資産税における
生産性革命の実現に向けた
固定資産税の
特例措置の拡充についてである。
現行制度は、旧モデルに比べ生産性が年平均1%以上向上する機械及び装置、器具及び備品、工具、
建物附属設備を導入した場合、その設備に係る
固定資産税を軽減する制度となっているが、
新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、新規に設備投資を行う
中小事業者等を支援する観点から、軽減の適用対象を拡大し、
事業用家屋と構築物を追加するものである。なお、特例率については、
現行制度と同様にゼロとする。
以上の改正のほか、引用する法律においてなされた規定の整備等に伴う改正や字句の整備、
条項ずれ等に伴う改正、さらには改元に伴う改正について、所要の規定の整備を行うものである。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「土地及び家屋の使用者を所有者とみなす制度の拡大についてであるが、所有者が不明となっている
固定資産がどのぐらいあるのか示せ」との質疑に対し、「本市において、
相続人調査を行ってもなお相続人が不存在となっている所有者不明の
固定資産は86者分あり、税額として年額約280万円となっている」との答弁があった。
1 「
新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置による地方税の徴収の
猶予制度の特例についてであるが、
新型コロナウイルス感染症に関する市の第2次緊急対策における家賃補助などは、市税に滞納がある場合、
行政サービスの
利用制限がなされることになっていたと思うが、この
徴収猶予の特例との関係はどうなるのか」との質疑に対し、「
徴収猶予の特例が適用された方については、市税に滞納がある場合と同様に、
行政サービスの
利用制限がなされるものと承知している」との答弁があった。
1 「土地及び家屋の使用者を所有者とみなす制度の拡大について、資料に『調査を尽くしてもなお』云々と記述があるが、この調査を尽くすということについて具体的に定めなどはあるのか」との質疑に対し、「調査の内容については
地方自治法施行令に定めがあり、
住民基本台帳及び
戸籍謄本等の
公簿調査や現地での聞き取り調査を行ってもなお所有者が不明の場合において、使用者を所有者とみなし課税できると国から示されている」との答弁があった。
1 「所有者不明の
固定資産が86者分あるとのことであるが、これら86者は、
公簿調査や聞き取り調査を尽くしてもなお
固定資産の所有者が不明の場合ということで算出した数字ということか」との質疑に対し、「そのとおりである」との答弁があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第113号「青森市
国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
国の「
新型コロナウイルス感染症に関する
緊急対応策-第2弾-」において、国内での
感染拡大をできる限り防止するために、
国民健康保険を担う市町村は、
新型コロナウイルス感染症に感染するなどした被保険者に対して
傷病手当金を支給するよう国から要請されたところである。
本案は、この要請を踏まえ、本市において
傷病手当金の支給を可能とするため、条例を改正しようとするものである。
改正の概要については、給与等の支払いを受けている被保険者のうち、
新型コロナウイルス感染症に感染した方、または発熱等の症状があり感染が疑われる方に対し、労務に服することができない期間を対象に支給するものである。
支給額は、直近の継続した3か月間の給与等の収入の合計額を就労日数で除した金額の3分の2を1日当たりの支給額とし、同支給額に支給対象となる日数を乗じた額となる。また、適用期間は令和2年1月1日から規則で定める日までとし、最長1年6か月となる。
なお、
傷病手当金の支給に要した費用については、国において支給額の全額を特例的に財政支援することとされている。
また、青森市
国民健康保険条例の改正箇所については、附則に第5項から第10項までを追加するものである。
施行期日は、公布の日から施行することとし、改正後の規定は、令和2年1月1日から適用するものである。
以上が説明の概要であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第112号「青森市
駐車場条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
本案は、本年1月の本
庁舎供用開始後から整備を進めている
青森市役所本庁舎及び青森市
急病センターを御利用する際の駐車場について、本年10月上旬から供用開始になることに伴い、
駐車場管理に必要な事項を定めるため改正するものである。
改正の概要についてであるが、
駐車料金について、午前8時から午前0時までの時間帯を「
普通駐車」とし、市役所に用件がある場合については、旧駐車場と同様に最初の1時間を無料とし、以後30分ごとに110円の
駐車料金を徴収することとしている。また、最初から駐車のみを利用目的とする場合については、最初の1時間を220円とし、以後30分ごとに110円の
駐車料金を徴収することとしている。
また、午前0時から午前8時までについては「
夜間駐車」とし、
夜間駐車の料金は、他の
市有駐車場と同額の650円とするものである。
なお、青森市
急病センターを利用する場合の
駐車料金については、
普通駐車及び
夜間駐車に限らず、無料にすることとしている。
旧駐車場は、これまで
料金徴収等の業務を
駐車場管理員が行っていたが、新たな駐車場については
料金精算機の設置による無人管理での運用を予定している。また、現在利用している
臨時駐車場については、新たな駐車場の供用後は、市民の方々が集い、憩える「北のひろば」として今後活用していくこととしている。
以上が説明の概要であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第115号「青森市
消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
まず、
消防団員等が
公務災害により
損害補償を受ける場合には、
補償基礎額を基礎として計算し支給しており、
非常勤消防団員等に係る
損害補償については、
非常勤消防団員等に係る
損害補償の基準を定める政令に定める基準に従い、青森市
消防団員等公務災害補償条例に基づき
障害補償年金、
遺族補償年金等を支給しているところである。
本案は、一般職の職員の給与に関する法律が改正されたこと及び
非常勤消防団員等に係る
損害補償の基準を定める政令が一部改正され、令和2年3月27日に公布されたところであり、本市においても、青森市
消防団員等公務災害補償条例の一部改正を行おうとするものである。
改正の概要であるが、まず、
補償基礎額について、
勤務年数10年未満の場合は、団長及び副団長の
補償基礎額を1万2400円から1万2440円に、分団長及び副分団長の
補償基礎額を1万600円から1万670円に、部長、班長及び団員の
補償基礎額を8800円から8900円に引き上げ、
勤務年数10年以上20年未満の場合は、団長及び副団長の
補償基礎額を1万3300円から1万3320円に、分団長及び副分団長の
補償基礎額を1万1500円から1万1550円に、部長、班長及び団員の
補償基礎額を9700円から9790円に引き上げ、
勤務年数20年以上の場合は、団長及び副団長の
補償基礎額をこれまでと同額とし、分団長及び副分団長の
補償基礎額を1万2400円から1万2440円に、部長、班長及び団員の
補償基礎額を1万600円から1万670円に引き上げる改正をするものである。
また、
消防作業従事者等の
補償基礎額の最低額についても8800円から8900円に引き上げる改正をするものである。
次に、略称規定についてであるが、「死亡若しくは負傷の原因である事故が発生した日又は診断により死亡の原因である疾病の発生が確定した日若しくは診断により疾病の発生が確定した日」という条文について、「
事故発生日」と読み替える略称規定を追加する改正をするものである。
また、民法の改正により法定利率が変動制になることに伴い、
障害補償年金前払一時金等が支給された場合における
障害補償年金等の
支給停止期間等の算定に用いる利率を「百分の五」から「
事故発生日における法定利率」に改正をするものである。
施行期日については、本条例は公布の日から施行し、令和2年4月1日から適用することとしている。
なお、本条例の該当者であるが、
遺族補償年金受給者が2名、
障害補償年金受給者が1名の計3名となっている。
以上が説明の概要であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第116号「契約の締結について(
青森市立浪館小学校校舎屋根・
外壁改修工事)」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
工事の名称及び場所については、
青森市立浪館小学校校舎屋根・
外壁改修工事、青森市浪館前田三丁目23番1号である。
工事概要については、
屋根改修面積計1952平方メートル、
外壁改修面積4491平方メートルの
建築一式工事であり、工期については、令和3年3月31日までとなっている。
入札結果については、去る4月23日に
総合評価落札方式による
一般競争入札を執行した結果、予定価格内で落札されたため、
株式会社盛興業社と1億6368万円で契約を締結しようとするものである。
以上が説明の概要であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第117号「契約の締結について(青森市
中央卸売市場青果低温倉庫低温設備改修工事)」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
工事の名称及び場所については、青森市
中央卸売市場青果低温倉庫低温設備改修工事、青森市卸町1番1号である。
工事概要については、
青果低温倉庫の冷凍機取替えなどの
冷蔵設備改修工事となっており、工期については、令和3年3月26日までとなっている。
入札結果については、去る4月23日に
総合評価落札方式による
一般競争入札を執行した結果、予定価格内で落札されたため、大
青工業株式会社と2億6785万円で契約を締結しようとするものである。
以上が説明の概要であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
(以 上)
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文教経済常任委員長報告書(
審査経過及び結果)
初めに、議案第107号「青森市
手数料条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
令和元年5月31日、
デジタル手続法が公布され、平成27年10月から
マイナンバーをお知らせするため、
地方公共団体情報システム機構から送付されていた
通知カードについて、
通知カードを廃止すること、また、
通知カードの
記載事項の変更等の手続を廃止することが
デジタル手続法の公布の日から1年以内の政令で定める日から施行されることとなった。
これを受け、総務省では、令和2年5月11日に省令を公布するなどして、同月25日から施行しており、5月25日以降は、出生等に伴う
マイナンバーの通知は、
通知カードではなく、
個人番号通知書により通知されている。
これらを踏まえ、青森市
手数料条例において、廃止された
通知カードの再
交付手数料の規定を削るなどの改正を行うものである。
条例の
改正内容であるが、別表の3において、
通知カード再
交付手数料について規定する11の2を削除する。また、11の3については、規定中の省令の名称を改めた上で、11の2に繰り上げるものである。
施行期日については、公布の日からとしている。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「
通知カードはもう使えなくなるのか」との質疑に対し、「
通知カードについては、住民票と記載の内容が変更なければ、
マイナンバーの番号をお知らせするものとして、引き続き使うことができる」との答弁があった。
1 「これからは、
通知カードをなくした人は、強制的に
マイナンバーカードを作らなければならないということになるのか」との質疑に対し、「決してそのようなことではなく、番号だけ知りたいということであれば、200円で
マイナンバーが記載されている住民票の写しの交付を受けることで、それを代わりにお使いいただける」との答弁があった。
1 「
通知カード廃止をするということは、
マイナンバーカードへの移行を進めるということになると思うが、そのような認識でいいか」との質疑に対し、「国の説明では、今回の
デジタル手続法の改正について、
通知カードの転居時等における
記載事項の変更の手続が市民の皆様及び市区町村の職員の双方に負担となっていることから見直しをしたことや、社会の
デジタル化を進める観点から紙製のカードから
公的個人認証の
電子証明書が搭載された
マイナンバーカードへの移行を早期に促していく観点から行われたものということである。ただし、現場の窓口においては、
通知カードをなくし番号が分からなくて困っているという御相談があれば、
マイナンバーカードを取得していただく方法のほかに、住民票の写しの交付を受けることで
マイナンバーが分かるという方法を御案内し、お客様に選択していただくという形で対応している」との答弁があった。
1 「本市の
マイナンバーカードへの移行率はどれくらいか」との質疑に対し、「5月末現在で16.7パーセントとなっており、全国標準である」との答弁があった。
1 「
通常住民票は、有効期限が6か月などになっているが、
マイナンバーの確認のためという場合にはそれを過ぎても構わないか」との質疑に対し、「どういった書類が有効かということについては、受け取る官庁のほうで、例えば6か月以内のものであるとか、番号が分かればいいなどということもあり、また、民間でもいろいろあるので、受け取る先によっていろいろあるというのが現状ではないかと思う」との答弁があった。
1 「その都度、受け取る機関によって確認が必要だということになるか」との質疑に対し、「
マイナンバーの証明ということであれば、住民票の記載内容に変更がないのであれば、これまでの
通知カードの写しで足りるし、
マイナンバーカードを取得している方であれば
マイナンバーカードの写しでもいいし、
通知カードを紛失してしまったということであれば住民票の写しということになろうかと思う」との答弁があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答であるが、このほか一部委員から「
マイナンバーカード制度そのものにそもそも反対しているので、今回の
手数料条例の改正で少なからず市民に対して
マイナンバーカードの移行がなされるということに関しては反対していきたい」との意見が出され、本案については、起立採決の結果、賛成多数をもって、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第110号「青森市地方活力向上地域における
固定資産税の不均一課税に関する条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
まず、これまでの経緯であるが、国においては、地域再生法に基づき、首都圏への一極集中を是正するため、地方への本社機能の移転・拡充など、企業の地方拠点化を促進しており、本市では、平成28年に青森市地方活力向上地域における
固定資産税の不均一課税に関する条例を定め、県知事の認定を受けて本社機能を有する施設の新設等を行う事業者に対して、3か年度、
固定資産税を不均一課税とする措置を講じているところである。
今回の改正の内容であるが、今般、国において省令が改正され、本社機能の新設等に伴う地方公共団体の不均一課税に対して、国が行う地方交付税による減収補填措置が2年間延長されたため、本市の
固定資産税の不均一課税の措置についても、令和4年3月31日まで2年間延長しようとするものであり、条例第1条及び第2条において、関係法令の改正に伴い、県の定める計画の名称や事業名が変更されたことに伴う所要の改正のほか、第2条で、
固定資産税の不均一課税の措置の2年間の延長に伴う改正及び省令の改正に伴う条項ずれに対応する所要の改正を行おうとするものである。
施行期日については公布の日から施行し、令和2年4月1日から適用となります。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「今後2年間において新設を行う事業者の見通しはあるか」との質疑に対し、「特に今のところ予定はない」との答弁があった。
1 「この条例を制定する意味というのは何か」との質疑に対し、「基本的に市内の雇用の創出であったり、経済の活性化というものを目的にこのような措置を講じているものである」との答弁があった。
1 「2か年の間に、1者も来なければこの条例はどういう意味をなすのか」との質疑に対し、「特に条例は適用にならないということである」との答弁があった。
1 「2年後、1者もなければこの条例は自動的になくなるという認識でいいか、それともそのまま残るのか」との質疑に対し、「今回の条例改正については、国の改正を受けての条例改正になるので、今後、国の改正が行われないということであれば条例の改正はなくなるということになる」との答弁があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第111号「青森市農村環境整備共同利用センター条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
農村環境整備共同利用センターについては、農業経営及び農家生活の改善合理化、農業者の健康増進、地域連帯感の醸成を図り、農村の環境整備を組織的に推進することを目的とし、南北後潟館、北部地区農村環境改善センター、野木ふるさと館、牛館ふれあいセンター、花岡農村環境改善センターの5施設が指定管理者制度により、管理運営されているところである。
施設の管理については、これまで市からの指定管理料で管理運営を行ってきたが、平成30年度の青森市包括外部監査において、同じような農村コミュニティー施設である農村センターと、これら共同利用センターの収入に係る取扱い、すなわち、農村センターでは、施設の利用料金を指定管理者の歳入としており、共同利用センターでは、施設の使用料を市が使用者から直接徴収し、市の歳入としていることについて、同じような施設であるのに違うということで、同じものにすることを検討する時期に来ているとの意見が示されたところである。
このことを踏まえ、令和3年度から新たな指定期間を迎える南北後潟館、野木ふるさと館、牛館ふれあいセンターの3施設について、改めて施設の性格や実態等を考慮し、総合的に検討した結果、市の施設の利用に係る料金の収納手続において、市との連絡調整が不要になるなど会計事務の効率化が期待できるほか、料金を指定管理者の歳入として施設の管理運営費に充てるなど、施設運営に有効活用ができることから、農村センターと同様のいわゆる一部利用料金制を導入することとし、それに係る条例改正を行うものである。
条例改正の内容であるが、第12条について、これまで共同利用センターの使用料は市の歳入としていたところであるが、南北後潟館、野木ふるさと館、牛館ふれあいセンターの3施設については指定管理者の歳入とするよう利用料金の規定を新たに設けるものであり、第1項については、利用にかかる料金の納入先を指定管理者とすること、第2項については、施設の目的を積極的に推進するために行う研修活動等により利用しようとする場合は、利用料金の納入を要さないこと、第3項については、指定管理者に納入された利用料金を指定管理者の収入として収受させること、第4項については、市長が特別の理由があると認める場合を除き、指定管理者に収受させた利用料金は還付しないこと、第5項については、利用料金を社会経済情勢の変化や施設の利用状況等に応じて柔軟に金額の変更ができるよう、設定範囲内において指定管理者が市長の承認を得て定めることをそれぞれ規定するものである。
このほか、利用料金に関する条項の追加に伴い、改正前は第12条から第14条に規定している「損害賠償」「原状回復」「委任」に関する条項を第13条から第15条に繰下げするよう改めるものである。
なお、利用料金に関する条項の追加に伴い、使用料の額を定めた別表について、改正前は第6条関係としていたものに、第12条を加えるものである。
施行期日については、令和3年4月1日としている。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「この3つの共同利用センターの昨年度の使用料の実績を示せ」との質疑に対し、「南北後潟館については、トータルで1万2705円、野木ふるさと館、それから牛館ふれあいセンターについては、ゼロ円である。すなわち、野木ふるさと館、牛館ふれあいセンターはこの条例の第2条の設置目的に則した使用のされ方のみとなっているもので、使用料は発生していない」との答弁があった。
1 「使用料が発生している南北後潟館においては、どのような利用があったのか」との質疑に対し、「選挙管理事務のみである」との答弁があった。
1 「この3施設で利用料金制度にするメリットや意義は何か」との質疑に対し、「今回、改正するきっかけとなったのは、包括外部監査から、農村センターと同じような施設でありながら、収入の管理の仕方が違うということで、それを同じようにするような時期に来てるのではないかという指摘があったためであり、利用料金制にすることで、実際の料金が発生した場合であるが会計事務が効率化されるということと、入った料金を自分たちの裁量で指定管理料以外の使用に使うことができることとなる。そのような環境を整えることが我々の目的であり、また、利用料金制の導入について、現在の指定管理者からは、特段それについて反論はなく、これまでと同様の扱いで管理運営できるということで、この改正については異論ないという意見を聴いている」との答弁があった。
1 「利用料金の額を条例の定める金額の範囲内である0.7から1.3を乗じた額までで決めることができるということは、市民負担が増える可能性もあるということか」との質疑に対し、「利用料金の額の幅については指定管理者の裁量としているが、今のところ、その料金を変えるという話は聞いておらず、今後公募する際に、指定管理者のほうで検討されるものと考えているが、1.0を超えると負担は増えるということはあり得ると思う」との答弁があった。
1 「北部地区農村環境改善センターと花岡農村環境改善センターも、将来的には利用料金制にしなければならなくなってくると思うが、そのような認識でいいか」との質疑に対し、「北部地区農村環境改善センターについては教育委員会が現在所管しており、教育委員会のほうで今後検討するというようなことを聞いているが、その方向性についてはまだどうなるかは未定である。
花岡農村環境改善センターについては、農林水産部所管の施設であり、現在指定管理期間中であるので今は改正できないものの、同じ条例の中での管理となるため、次の指定管理の切替えのタイミングまでには検討する必要があるが、利用料金制のほうを検討していくことになろうかと思う」との答弁があった。
1 「これまでこういう施設というのは、地域の方が健康増進のためとか、町会のためというのは、使用料は無料で使用されているが、やり取りを聞いていると指定管理者は自由に料金を変えられるというような聞こえ方がするが、これまでどおりの使い方をしていれば使用料が発生しないのか」との質疑に対し、「今後も同じような使い方をされるとすれば、この施設の目的に合致した使い方ということで、利用料は発生しないということになる」との答弁があった。
1 「この改正に伴って、いろんな事業者が施設を利用して、商売などで使う場合について料金をいただくということは、施設が広く使われるようになるということで理解していいか」との質疑に対し、「これまでも、事業者や域外の方々が使うということを除外しているわけではないので、これまでと変わらないものと考えている」との答弁があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答であるが、このほか一部委員から「市民負担が増えるのであれば、この議案には賛成できない」との意見が出され、本案については、起立採決の結果、賛成多数をもって、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
(以 上)
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民生環境常任委員長報告書(
審査経過及び結果)
初めに、議案第108号「青森市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例及び青森市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
本案は、国において、子ども・子育て支援新制度施行後5年の見直しに係る対応方針に基づき、「家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準」及び「特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準」が改正されたことに伴い、所要の改正を行おうとするものである。
改正概要については、国の省令・府令のとおりの改正となっており、1つ目として、卒園後の受入先としての連携施設の確保の特例について、現行は、家庭的保育事業者等は、集団保育、代替保育、卒園後の受入れに係る連携協力を行う連携施設を確保しなければならないものの、卒園後の受入れに係る連携施設の確保が著しく困難である場合、企業主導型保育事業者等を連携協力者とすることで、連携施設の確保に代えることができることとされているが、改正後は、家庭的保育事業者等は、市が行う保育所等の入所に係る利用調整において、家庭的保育事業者等による保育の提供を受けていた利用乳幼児を優先的に取り扱う措置等が講じられているときは、卒園後の受入れに係る連携施設を確保しないことができるとするものであり、青森市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例第7条第4項及び同条第5項並びに青森市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例第42条第4項及び同条第5項の規定を改正しようとするものである。
なお、本市においては、保育の連続性の確保の観点から、優先的に取り扱う措置として入所選考における指数の加点措置を既に実施しており、改正により制度上は本特例を適用することが可能となるが、本市の家庭的保育事業者等の現状としては、小規模保育事業の8事業者及び事業所内保育事業の1事業者の計9事業者の全てが卒園後の受入れの連携施設を確保しているため、実際に本特例の適用を受ける事業者はないものである。
2つ目として、居宅訪問型保育事業における保育の提供理由の明確化について、現行は、居宅訪問型保育事業が保育を提供できる場合として、母子家庭等の乳幼児の保護者が夜間及び深夜の勤務に従事する場合を例示しているが、改正後は、保護者の疾病、疲労その他の身体上、精神上もしくは環境上の理由により家庭において乳幼児を養育することが困難な場合にも保育を提供できることを明確化するものであり、青森市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例第41条第4号の規定を改正しようとするものである。
なお、本市においては、居宅訪問型保育事業の認可を受けた事業者はいない。
3つ目として、青森市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例第23条第2項第2号の規定中の号ずれについて改正しようとするものである。
施行期日については、公布の日からを予定している。
以上が説明の概要であるが、審査の過程において一部委員から「居宅訪問型保育事業における保育の提供理由の明確化について、改正後において保護者の疲労等についての規定があり、国の改正の意図を見ると、安易に保育を依頼することにならないかとの懸念の声があるが見解を示せ」との質疑に対し、「保護者の疲労等が虐待につながる可能性もあるため、国でこのような仕組みにしたものと伺っている」との答弁があり、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第109号「青森市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
本案は、放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準の一部を改正する省令が令和2年4月1日に施行されたことに伴い、所要の改正を行おうとするものである。
改正概要については、国の放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準において、放課後児童支援員の資格要件の一つとして、都道府県知事または指定都市の長が行う研修を修了したものでなければならないとしているが、今般、研修の受講機会の拡充を図るため、国の基準が改正され、中核市の長も研修が実施できることとされたことから、市の条例についても同様に改正を行うものである。
施行期日は、公布の日としている。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「早期に研修を終了し、万全な態勢にしていただきたいと考えるが、市での研修を実施する予定はないのか」との質疑に対し、「県において、当面の間は、年1回、150人程度の定員で研修を実施する予定であると伺っている。令和2年第1回定例会において、放課後児童支援員の研修終了までに要する期間について、
令和元年度において、放課後児童支援員として従事しているが研修を終了していない方については2年間、令和2年度以降、新たに放課後児童支援員として従事する者については従事することとなった日から36月を経過する日の属する年度の末日まで延長するという内容の条例の一部改正について、御議決いただいたところである。県において、予定どおり研修を実施した場合に、延長した期間内で本市の放課後児童支援員全員が受講できる見込みであることから、現在のところ市で研修を実施する予定はない」との答弁があった。
1 「『広報あおもり』では、放課後児童支援員の募集が毎号のように掲載されており、現在、
新型コロナウイルスの関係で、放課後児童支援員が放課後児童クラブに毎日のように出かけて大変であることを聞いているが、放課後児童支援員は全体的に不足しているのか」との質疑に対し、「令和2年6月1日現在で放課後児童支援員は合計で285名おり、内訳は常勤支援員が200名、常勤支援員が欠けたときの代用支援員が85名となっている。285名で十分賄われているが、放課後児童支援員の中には、年度中途での転勤や、体調不良により退職を希望する方がいるため、その際に不測の事態とならないために毎号の『広報あおもり』において募集を行い、常時、放課後児童支援員を確保する状況をつくっている」との答弁があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
次に、議案第114号「青森市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について」であるが、審査に当たって
理事者側から次のとおり説明を受けた。
本案は、介護保険法施行令及び介護保険の国庫負担金の算定等に関する政令の一部を改正する政令による介護保険法施行令の一部改正に伴い、
令和元年10月の消費税率10%への引上げによる増収分を活用し低所得者の介護保険料を軽減するため、国の改正に準じて介護保険料の改定をしようとするものである。
改正内容としては、現在、介護保険料は所得段階別に第1段階から第13段階までに区分されているが、市民税非課税世帯の第1段階から第3段階までの方を対象に、本市の保険料年額を算定するために必要となる基準額8万145円に対する割合を、国が示した割合である第1段階0.3、第2段階0.5、第3段階0.7に準じて改正し、当該段階に属する方の介護保険料の軽減を行うものである。
本市の基準額に対する割合と保険料年額については、
令和元年度の割合は、介護保険料の軽減が10月以降の
消費税率引上げ分の6か月分を財源としていることから、平成30年度の割合と令和2年度の割合の半分の水準に設定していたが、令和2年度からは軽減に係る財源が12か月分となることに伴い、軽減を完全実施するものである。
具体的な改正箇所としては、保険料率を規定している第4条のうち、第2項では、前項第1号に掲げる第1号被保険者である第1段階の方について、軽減後の保険料率を3万円から6000円減の2万4000円に、第3項では、第1項第2号に掲げる第1号被保険者である第2段階の方について、4万6000円から6000円減の4万円に、第4項では、第1項第3号に掲げる第1号被保険者である第3段階の方について、5万8100円から2000円減の5万6100円に改正しようとするものである。
施行期日は公布の日としており、経過措置として、令和2年度分からの介護保険料について適用することなどを規定している。
以上が説明の概要であるが、本案については、
全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決したものである。
(以 上)
2 継 続 審 査 申 出 に つ い て
本委員会は、審査中の事件について次により閉会中もなお継続審査を要するものと決定したから、会議規則第111条の規定により申し出ます。
記
委員会名 雪対策特別委員会
事 件 雪対策について
理 由
閉会中の5月22日に開催した本委員会において、その後の経過と今後の対策について、
理事者側から次のような説明を受け、審査した。
初めに、
令和元年度における除排雪の状況について説明する。
まず、積雪深及び累計降雪量についてであるが、青森地区では、最大積雪深は38センチメートル、累計降雪量は264センチメートルを記録した。
また、浪岡地区では、最大積雪深は53センチメートル、累計降雪量は255センチメートルを記録した。
次に、除排雪事業の概要についてであるが、
令和元年度の除排雪対策事業費は、現時点における見込額となるが、約18億2000万円となっている。
なお、昨冬における記録的少雪に対応するため、最低保障額に少雪対策緊急措置として所要額を加算することとし、昨年度に限り、シーズン契約・単価契約の6割を最低保障額としたところである。
次に、雪に関する要望・相談受付件数であるが、青森・浪岡地区の合計で1019件と。
次に、市民雪寄せ場についてであるが、
令和元年度における設置件数は387件となっている。
次に、地域コミュニティ除排雪制度利用団体についてであるが、
令和元年度の利用団体数は15団体となっている。
次に、スクラム排雪事業実績についてであるが、
令和元年度において利用実績はなかった。
次に、
令和元年度の福祉除雪の実施結果について報告する。
初めに、間口除雪支援についてであるが、青森地区においては、青森市社会福祉協議会が実施主体となり、各地区社会福祉協議会が地域住民からボランティアによる除雪協力者を募って除雪を行う福祉の雪対策事業については、実施地区32地区において、登録世帯数は305世帯、除雪協力者数は332名、延べ実施回数は4143回となっている。
また、浪岡地区においては、市が青森市社会福祉協議会に委託し、除雪作業員が玄関から公道までの除雪を行う高齢者世帯等冬期除雪サービス事業については、登録世帯数は50世帯、延べ実施回数は562回となっている。
次に、屋根の雪下ろし支援についてであるが、高齢者のみの世帯などに対する屋根の雪下ろし費用助成については246世帯の登録申請があり、そのうち制度の対象として、非課税世帯204世帯、課税世帯42世帯が登録され、費用助成した件数は2件、助成金額は6000円となっている。
また、豪雪時に青森市社会福祉協議会が企業等のボランティアの協力を得て実施する屋根の雪下ろし奉仕活動については、実施基準となる積雪1メートルに達しなかったため、今冬の実施はなかった。
最後に、青森市ボランティアポイント制度における雪対策支援の活動状況は、活動者数が延べ361名、活動ポイント合計数が3030ポイントとなっている。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「今冬の少雪により浮いた除排雪対策事業の予算のうち、道路の舗装補修に充てる予算額は幾らか」との質疑に対し、「道路の舗装補修工事に充てる予算額については、青森地区が9000万円、浪岡地区が1億円となっている」との答弁があった。
1 「市民雪寄せ場について、平成28年度から年々設置件数が減少しているが、その理由を示せ」との質疑に対し、「市民雪寄せ場の設置件数の減少については、除排雪対策本部においても調査しているが、雪寄せ場として利用されなくなった空き地に、新たにアパートや家が建ったことによるもののほか、更地であっても、土地の所有者が変わったために設置しなかったという話を町会から聞いている」との答弁があった。
1 「町内において、市民雪寄せ場の使い方に係るトラブルが起こっているが、市民雪寄せ場に設置している掲示板にはどのようなことを記載しているのか」との質疑に対し、「市民雪寄せ場におけるトラブルについては、雪を捨てる市民の方々のモラルの問題や町内での話し合い、コミュニケーション不足の面もあると考えるが、市民雪寄せ場に設置している掲示板には、『ここは町会の市民雪寄せ場です。町会の方はルールを守って捨ててください』といったことを記載している」との答弁があった。
1 「市民雪寄せ場として土地を貸した方の中には、春になると雪と一緒に運ばれた砂利が大量に残るため今後は貸したくないという方もいる。雪寄せ場に盛られた雪は、春に1度は排雪等をしているのか」との質疑に対し、「通常時は、市で市民雪寄せ場に重機を使った排雪等は行っていないが、積雪深が増え、豪雪対策本部や豪雪災害対策本部を設置するような豪雪時、災害時において、市民雪寄せ場の雪を半分ほど排雪したことはある」との答弁があった。
1 「市民雪寄せ場は、何キロメートル以上離れていなければ設置できないなど、市民雪寄せ場の設置に係る規定はあるのか」との質疑に対し、「特段そういった規定はない」との答弁があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答であるが、本委員会は、今後とも所期の目的を達成するため、さらに閉会中の継続審査とすべきものと決したものである。
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委員会名 都市整備促進対策特別委員会
事 件 都市整備促進対策について
理 由
閉会中の5月22日に開催した本委員会において、その後の経過と今後の対策について、
理事者側から次のような説明を受け、審査した。
青森駅周辺整備推進事業について説明する。
青森駅自由通路の整備については、平成30年7月18日に、鉄道事業者である青森県及び東日本旅客鉄道株式会社東北工事事務所との間で、費用負担、施行区分、事業の位置及び範囲、財産の帰属等について定める青森駅自由通路整備等に関する工事の施行協定を締結した上で、平成31年度に施行した工事に係る協定の一部変更及び令和2年度に施行している工事に係る協定等を締結し、工事を進めてきたところである。
このたび、自由通路利用者の利便性向上等のため、青森県及び東日本旅客鉄道株式会社東北工事事務所との間で協議を行い、令和2年4月1日に、本施行協定について一部変更を行ったところである。
主な変更内容として、利用者の利便性向上のため、自由通路東側出入口の拡幅や駅員等の動線を自由通路の階段下に確保するため、エレベーター位置の変更などを行ったものである。
以上が説明の概要であるが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「一部変更の理由が利用者の利便性向上のためということであるが、これまで課題であったトイレに関しての変更はなかったのか」との質疑に対し、「質疑があったトイレは、現駅舎の外にあるトイレのことであると思うが、今回の変更は自由通路に関する変更のみであり、トイレに関しての変更はない。今後、トイレをどのように扱っていくのかも含め、現在、東日本旅客鉄道株式会社、青森県等と意見交換を行っているところである」との答弁があった。
1 「トイレに関しては、今後、変更もあり得るのか」との質疑に対し、「今後の検討の結果によっては、変更することも可能性としてはある」との答弁があった。
1 「協定の一部変更による事業費の変更はあるのか」との質疑に対し、「今回の協定の一部変更による事業費の変更はない」との答弁があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答であるが、このほか一部委員から「多くの市民から、トイレに関しては非常に不便であるという声がたくさん寄せられていることは聞いていると思うが、市民の利便性向上のために今回、自由通路の一部変更を行うのであれば、トイレについても変更をお願いしたい」との要望が出され、本委員会は、今後とも所期の目的を達成するため、さらに閉会中の継続審査とすべきものと決したものである。
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委員会名 観光・交流対策特別委員会
事 件 観光・交流対策について
理 由
閉会中の5月22日に開催した本委員会において、その後の経過と今後の対策について、
理事者側から次のような説明を受け、審査した。
クルーズ客船の寄港状況について報告する。
2020年の青森港へのクルーズ客船の寄港については、年間で25回寄港予定のところ、
新型コロナウイルスの世界的な
感染拡大の影響により、現時点で14回が寄港中止となっている。
世界的に
新型コロナウイルスの感染終息に至っていない中、青森港への寄港予定は、感染状況によっては今後もさらに変更となることが見込まれることから、市民の皆様には、確認が取れ次第、青森港国際化推進協議会のホームページやツイッターなどで引き続き速やかな情報提供に努めていく。
また、
新型コロナウイルスの感染終息後には青森港に多くのクルーズ客船に寄港していただけるよう、県、民間事業者等といった関係機関との情報共有、意見交換をさらに図り、クルーズ客船誘致の取組を進めていく。
以上が説明の概要であるが、審査の過程において一部委員から「クルーズ客船の国内外の運航状況を示せ。また、日本国内の港でクルーズ客船が運航されている現状はあるのか」との質疑に対し、「国内でクルーズ客船の運航はされていないものと認識している。国外については把握していない」との答弁があり、本委員会は、今後とも所期の目的を達成するため、さらに閉会中の継続審査とすべきものと決したものである。
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委員会名 議会広報広聴特別委員会
事 件 議会広報広聴について
理 由
閉会中の4月14日に開催した本委員会において、初めに、あおもり市議会だより「ぎかいの森」Vol.13の原稿審査について、議会事務局から次のような説明を受け、審査した。
まず、あおもり市議会だより「ぎかいの森」の表紙については、タイトル、特集対象者の写真、目次を掲載することとしており、レイアウトとしては、タイトルの下に「令和2年第1回定例会の内容を わかりやすく 市民の皆さんにお伝えします」との説明書きを、また、赤い丸囲みで発行番号及び発行時期である「Vol.13 令和2年5月」を、それぞれ掲載している。また、今回の特集記事のテーマは「教師」であり、担当委員において、浪打小学校で特別支援学級を担任されている山崎先生に取材を行っており、表紙の写真については、その際に撮影した中から、左下に「浪打小学校玄関前にて」とキャプションを付したこちらの写真を選定している。なお、右下には目次を掲載している。
次に、2ページ及び3ページには特集記事の本文を掲載しており、2ページ上段にはインタビューの様子がわかる写真を、3ページ下段には、取材後に撮影した担当委員と山崎先生との集合写真を掲載している。なお、本原稿案の内容については、山崎先生を初め、浪打小学校の校長先生、また、市教育委員会事務局指導課の先生においても事前に確認をしていただき、了解を得たものとなっている。
次に、4ページ及び5ページ上段には議決した主な議案を掲載しており、掲載内容については、事前に各会派からいただいた記事掲載方針に係る意見を踏まえ、「その1 令和2年度当初予算案を可決しました」、「その2 『あおもり親子はぐくみプラザ』の開設に係る条例案を可決しました」、「その3 合葬墓の設置に係る条例案を可決しました」の記事をそれぞれ掲載している。
次に、5ページ下段から15ページまでには、各議員の質問・質疑を掲載している。
初めに、5ページ下段の「質問・質疑 こんなことを聞きました。」の記事について、何点か補足する。
まず、青い四角囲みの右側に、米印で「所属会派名は質問・質疑時のものです。」とあるのは、本年3月23日付で自民・志政会会派から志政会会派へ会派名の変更があったほか、4月1日付で橋本尚美議員が市民クラブ会派に入会しているが、質問・質疑の記事に掲載する会派名は、あくまでも質問・質疑を行った際のものとなるので、このような注釈を入れたものである。続いて、青い四角囲みの中の一般質問で議員が取り上げた内容を紹介する記事であるが、こちらは新たな取組として、議会事務局においてこういった内容を掲載するのも面白いと考え、今回掲載したものである。もちろん、紙面に余裕がなければ掲載はできないため、毎回必ず掲載しなくてはならないものではなく、また、あくまでこちらを採用するかは本委員会で決定すべきことであることから、後ほど協議をお願いする。なお、前期定例会において各議員が一般質問で最も多く取り上げた内容は、1番が
新型コロナウイルス対策並びにGIGAスクール推進事業及びICT活用推進事業などの教育のICT化に関するもの、3番が除排雪、とりわけ少雪対策に関するものとなっている。最後に、一番左の注釈についてであるが、今回は各議員の質問・質疑の中身については6ページ上段から15ページ下段まで30人分の掲載となり、当該記事だけが5ページに残る形となることから、
令和元年8月発行のVol.10と同様、「各議員の質問・質疑は6ページから15ページにかけて掲載しています」との注釈を掲載したものである。なお、各議員の質問・質疑の記事の掲載順については、これまでと同様のルールにより掲載しているほか、記事の左上には「教育」、「福祉」といったテーマを掲載しているので、修正する点などがあれば意見をお願いする。また、参考までに、Vol.13においては、一般質問、予算特別委員会の質疑を行った者は30名、そのうち一般質問を掲載する者は18名、予算特別委員会の質疑を掲載する者は12名となっており、そのうち写真等を掲載する者は17名となっている。
次に、16ページの裏表紙にはトピックス等を掲載することとしているが、事前に各会派からいただいた記事掲載方針に係る意見を踏まえ、まず、1段目には、「議員とカダる会を開催します」として、5月25日開催予定の議員とカダる会の開催PRに係る内容と、あわせて議員とカダる会の雰囲気が伝わるよう、昨年開催した際の写真を掲載している。ただし、議員とカダる会の開催については、
新型コロナウイルスの状況を踏まえると開催を中止する判断もあり得るものと考えており、この場合、当該記事については別の記事に差し替えを行う必要が出てくるため、原稿審査に先立ち、まずは議員とカダる会の開催の可否について協議をお願いする。次に、「議員とカダる会を開催します」の記事の下には、「議会改革推進協議会を設置します」の記事を掲載している。これは、今期定例会に議員提出議案として提出があり可決した議会改革推進協議会の設置に関する記事であり、昨年のタスクフォースによる協議の経緯等について掲載するとともに、あわせて本年2月4日に行われたタスクフォースから議長へ答申を行った際の写真を掲載している。次に、当該記事の左下には、「マチイロによる『ぎかいの森』の配信を行っています」の記事を掲載している。これは、令和2年2月から、市広報広聴課がこのマチイロによる「広報あおもり」の配信を開始することと合わせ、「ぎかいの森」についても同サービスによる配信を開始したところであるが、当該サービスを開始したことについて、より市民の皆様に周知を図るため、掲載するものである。次に、ただいまのマチイロの記事の右側には、「会派の異動と議会の人事の報告」の記事を掲載している。こちらは、令和2年1月10日及び20日にそれぞれ中村節雄議員、丸野達夫議員が会派を異動したことに伴う議会の人事に関する内容を掲載するものである。ただし、先ほども触れたとおり、4月1日付で橋本尚美議員が市民クラブ会派に入会しており、当該内容等についても記事に含めることはまだ可能と考えているが、文字数の都合もあるので、原稿審査の際に意見をいただきたいと考えている。続いて、一番下には、「編集後記」として、今回は市民クラブ会派の秋村委員が作成した記事を掲載している。最後に、「編集後記」のさらに下のスペースについては、「ぎかいの森」Vol.10以降、次期定例会の開会予定日を掲載していることから、今回も同様の一文を加えているほか、前期定例会では傍聴された方からの「傍聴者の声」の提出がなく、傍聴者数を紹介する記事がないことから、傍聴者数についても併せて掲載している。
なお、本日の原稿審査後において、紙面全体に関して、見出しや囲み等の色、フォント、装飾などについては、今後、印刷業者との校正の段階で議会事務局において変更・調整させていただくことも想定されるので、あらかじめ了承いただきたい。また、委員においても、全体の色使い、レイアウト、気づいたことなどがあれば意見等をお願いする。
最後に、あおもり市議会だより「ぎかいの森」Vol.13に係る今後のスケジュールについては、本日の原稿審査の結果等を踏まえ、引き続き議会事務局及び印刷業者において原稿の校正を行い、4月22日に校了とする予定としているほか、配布については、一般用は5月11日から5月13日にかけて全戸配布を、テープ版・CD版・点字版は5月25日を目途に発送完了をそれぞれ予定している。
以上が説明の概要であるが、審査に先立ち、まず、本年5月25日に開催予定の議員とカダる会を開催するかについて協議を行ったが、その過程において、全ての会派等から「今の状況を考えると開催は中止せざるを得ない」との意見が出され、当該議員とカダる会の開催については中止と決定された。
続いて、ただいまの決定を受け、「ぎかいの森」の原稿審査に関連し、先に16ページのトピックス等の記事の差し替えについて、議会事務局から次のような説明を受け、協議した。
16ページの「議員とカダる会を開催します」の記事については、現在の
新型コロナウイルスの状況を考慮すると中止は十分にあり得ると考え、議会事務局としても記事の差し替えの想定は行っており、2つの代替案について説明する。
まず1つ目が、「議員とカダる会を開催します」の記事の代わりに、「行政視察の受け入れ状況をお知らせします」の記事を入れる案である。当該記事は、市議会だよりチームの皆様に編集方針を提示した際の原稿案に入っていた記事で、今回、選に漏れた記事であるが、当該記事を復活させるのが1つ目の案である。ただし、この場合、議会改革推進協議会に関する記事を一番上に配置することとし、当該記事はその下に配置している。
次に、2つ目として、「会派異動と議会の人事の報告」の記事の内容を膨らませる案である。こちらは、1段目は先ほどと同様、議会改革推進協議会に関する記事とし、その下に、先ほど触れた3月23日付の志政会会派の会派名の変更や、4月1日付の橋本尚美議員の市民クラブ会派への入会に関する内容を盛り込んだ上で、3段目右側に配置していた「会派の異動と議会の人事の報告」の記事を配置したものである。なお、これにより3段目右側の記事が空くこととなるが、ここは、現在、
新型コロナウイルス対策として傍聴者の皆様に向け市議会ホームページに掲載している傍聴する際のマスクの着用などの感染症対策に関する内容と、あわせてインターネット中継を紹介する内容を掲載してはどうかと考えている。また、この場合、現在5ページ下段に掲載しているインターネット中継のホームページへのQRコードを当該記事に移動することとし、5ページの記事に余白を持たせてはどうかと考えている。
以上が説明の概要であるが、協議の過程において一部委員から「今現在、
新型コロナウイルスの関係で行政視察の受け入れを全国的にストップしていることを考えれば、この記事を今掲載することはあまりなじまないと思う。それよりも、議会のことである会派の人事関係を詳しく載せるとともに、
新型コロナウイルス感染拡大防止策を載せている2つ目の記事のほうがよい」との意見が出され、16ページのトピックス等の記事の差し替えについては、2つ目の、「会派異動と議会の人事の報告」の記事の内容を膨らませる案を採用することと決定された。
続いて、あおもり市議会だより「ぎかいの森」Vol.13の原稿審査を行ったが、審査の過程における主なる
質疑応答は次のとおりである。
1 「質問・質疑の記事については、テーマが同じものは記事を固めるのか」との質疑に対し、「テーマが同じものは基本的に固めている」との答弁があった。
1 「中田委員の
新型コロナウイルス対策の記事は、質問・質疑の記事の19番目にあるが、同じ文教経済常任委員会の記事で、
新型コロナウイルス対策の関連が7番目、8番目にあるのはなぜか」との質疑に対し、「今回、
新型コロナウイルス感染症に関する記事は、御指摘のとおり、8ページ上段、中段には小豆畑議員と藤田議員の記事を、12ページ上段には中田議員の記事を掲載しており、これらは共に文教経済常任委員会の区分であるが、15ページに掲載している山脇議員の記事は、
新型コロナウイルス感染症に関連する内容であるものの、常任委員会の区分では民生環境常任委員会となり、間に都市建設常任委員会の記事を掲載しているためこれらの記事を連続させることが難しいことから、
新型コロナウイルスに関する内容ではあるが、それぞれ『経済』、『教育』、『保健医療』というテーマとしたものである」との答弁があった。
以上が審査の過程における主なる
質疑応答であるが、あおもり市議会だより「ぎかいの森」Vol.13の原稿審査については、議会事務局の説明のとおり決定された。
次に、令和2年度議会広報に係る契約について、議会事務局から次のような報告を受けた。
初めに、本委員会の所管事項に関連する本年度の契約締結件数については、昨年と同様の7件となっている。
各契約の内容についてであるが、まず、ナンバー1の「『あおもり市議会だより ぎかいの森』の印刷」については、入札の結果、契約相手方が変更となった。なお、契約金額については、1部当たりの印刷単価が
令和元年度は1部当たり税抜き12.55円であったのに対し、令和2年度は13.65円と、1.1円増加したこと、また、
令和元年度は10月以降の支払い分から消費税率が10%となっているのに対し、令和2年度は年間を通じて10%となったことから、昨年度と比較して65万9737円の増となっている。
次に、ナンバー2以降の契約については、ナンバー3の「あおもり市議会だより点字版の印刷」を除く5つの契約について、この消費税率の引上げ分のみ契約金額が増加している。
なお、ナンバー3の「あおもり市議会だより点字版の印刷」については、ただいまの消費税率の引上げに加え、最低賃金の上昇などの要因により、1部当たりの印刷単価についても、
令和元年度が税込みで1115円に対し、令和2年度は1250円と、135円の増となっている。
最後に、補足として、ナンバー5の「青森市議会インターネット中継に係る運用管理委託」については、平成30年度から令和4年度までの5年契約となっており、令和2年度はその3年目となっている。
なお、契約方法については、資料のナンバー1が指名競争入札であることを除き、ナンバー2以降は、仕様に対応できる業者が1者しかいないなどの理由により、1者随意契約となっている。
以上が報告の概要であるが、令和2年度議会広報に係る契約については、議会事務局の報告のとおり了承された。
次に、令和2年度の図書の購入について、議会事務局から次のような報告を受けた。
まず、「1 令和2年度図書関係予算」については、新規図書購入費が13万3000円、追録図書費が45万7000円、定期刊行物費が7万4000円の計66万4000円となっており、いずれも前年度同額となっている。委員においては会派内のほかの議員にも、購入を希望する図書がないか呼びかけをお願いする。
続いて、「2 新着図書の案内」についてであるが、これまでも、新規に購入した図書については議会図書室に配置するとともに、新着図書リストのサイドブックスへの掲載により各議員への案内に代えることとしており、今年度もこの方法により速やかに各議員へお知らせをしたいと考えている。
続いて、昨年度の報告となるが、「3
令和元年度購入等図書」については、
令和元年度、新規に図書を購入した実績は32冊で、その購入金額は10万8569円であった。また、寄贈された図書の実績は35冊で、新着図書としては合わせて67冊となった。その詳細については資料を後ほど確認いただくとともに、会派内のほかの議員にもお知らせいただくようお願いする。
最後に、「4
令和元年度貸し出し実績」については、貸出人数については平成30年度の5人に対し、
令和元年度は10人、貸出延べ冊数についても平成30年度の17冊に対し、
令和元年度は28冊と、いずれも増加している。
以上が報告の概要であるが、報告を受けて一部委員から「図書の貸出人数については延べ人数か、実人員か」との質疑に対し、「貸出人数については、貸出簿に記入された数である」との答弁があり、令和2年度の図書の購入については、議会事務局の報告のとおり了承された。
次に、議会図書室のばく書について、議会事務局から次のような報告を受けた。
青森市議会図書室管理運営要領の規定に基づく
令和元年度の議会図書室のばく書については、本年1月17日開催の本委員会において、2月3日から2月14日までの12日間で実施する旨を報告していたところであるが、その結果、ばく書実施前の令和2年2月3日時点の蔵書数計1869冊のうち、所在不明であったものが1冊あった。この図書のタイトルは、「要点解説・地方自治法」であるが、もし会派控室などで見かけるようなことがあれば、議会事務局へお持ちいただくようお願いする。
また、同要領の規定による図書保存年限表により廃棄予定としている図書は15冊となり、これに
令和元年度のばく書以降に受入れした24冊を加えると、令和2年3月31日時点の蔵書数は1877冊となっている。
なお、ばく書後の内容を反映させた「青森市議会蔵書目録
令和元年度版」については、各議員に対しても、後ほど議会事務局からサイドブックスを通じて周知したいと考えている。
以上が報告の概要であるが、報告を受けて一部委員から「今、所在不明の図書が1冊あった。手続として、借りるときは貸出簿に書いてから借りるが、返すときのルールや流れについて確認したい」との質疑に対し、「返却時のルールについては後ほど確認してからお伝えする」との答弁があり、また、一部委員から「返却については、ある意味で借りる方の責任の下になるかと思うが、1冊とはいえ貴重な蔵書であるので、返しましたとの報告であるとか、きちんとしたルールが必要と考える」との意見が出され、議会図書室のばく書については、議会事務局の報告のとおり了承された。
次に、議会改革の推進について、議会事務局から次のような説明を受け、協議した。
初めに、議会改革の推進について、本年3月23日付で議長から議会広報広聴特別委員長宛てに出された文書により、これまでの経緯について説明する。
まず、青森市議会では、議会基本条例第24条第1項に基づき、改選後速やかに、この条例の目的が達成されているかどうかを議会運営委員会において検証することとしている。このため、この目的の達成度合いについて議会運営委員会で検討を行った結果、
令和元年7月3日に「青森市議会基本条例の検証結果について」を公表した。これを受け、この検証結果において取り組むべき事項として整理した23項目に3項目を加えた計26項目について、実施または検討に向けた方向性を整理するため、
令和元年9月に副議長をリーダーとする特別作業班であるタスクフォースを設置し、これらの項目に対する方向性について諮問した。その結果、
令和元年2月4日にタスクフォースから各取組事項の方向性、検討組織、検討優先度等について答申がなされ、先ほどの3月23日、当該答申の中で実施または検討を行うこととなった項目のうち、本委員会に関連する6つの項目について、議長から取組を進めるようお願いがあったというのがこれまでの経緯である。
続いて、本委員会において実施または検討を行うこととなった6項目について説明する。
まず、1つ目は、自由民主党、日本共産党及び自民・志政会会派から提出のあった「市民の関心を高めるための議会報告会の見直し・周知を図ること」であるが、タスクフォースからは、「議会報告会については、市民の関心を高め、参加者をより多くするために、その内容、手法について、今後も引き続き見直しの検討を行っていくべきと考える」との答申が出されている。また、検討優先度はAとなっている。
次に、2つ目は、日本共産党及び市民の声あおもり会派から提出のあった「議会図書室と市民図書館との連携を図るなど、議会図書室の利用環境向上に向けた検討を行うこと」であるが、タスクフォースからは、「議会図書室の利用環境の向上を検討していくに当たっては、『市民図書館とのさらなる連携』、『一般への開放の可否』、『蔵書の充実』の3つの視点から、それぞれ検討を行っていくべきと考える」との答申が出されている。また、検討優先度はCとなっている。
次に、3つ目は、市民クラブ及び公明党会派から提出のあった「市民意見等の政策への反映や政策を形成するためのサイクルの構築に向けた検討を行うこと」であるが、タスクフォースからは、「市民意見等の政策への反映や政策を形成するためのサイクルの構築に当たっては、まずは、現在議員とカダる会で行われている市民から出された意見をもとに、議会として執行機関に対し、政策として提案するための仕組みの検討を進めていくべきと考える」との答申が出されている。また、検討優先度はBとなっている。
次に、4つ目は、自民・志政会会派から提出のあった「常任委員会(協議会)の資料及び採決結果のインターネット公表に向けた検討を行うこと」であるが、タスクフォースからは、「傍聴者以外の方でも常任委員会(協議会)の内容が少しでもわかるようにするため、市議会ホームページにおいて、現在公表している定例会中の常任委員会の会議概要のみならず、協議会の内容についても、情報を公表していく方向で検討すべきと考える」との答申が出されている。また、検討優先度はAとなっている。
次に、5つ目は、自民・志政会会派から提出のあった「インターネット利用者以外への情報発信の充実に向けた検討を行うこと」であるが、タスクフォースからは、「インターネット利用者以外への情報発信の有効な手段である議会広報紙について、議会の内容をより市民に伝える紙面づくりを目指し、今後も引き続き見直しの検討を行っていくべきと考える」との答申が出されている。また、検討優先度はBとなっている。
最後に、6つ目は、日本共産党、市民クラブ及び公明党会派から提出のあった「委員会の中継及び録画配信に向けた検討を行うこと」であるが、タスクフォースからは、「委員会における中継及び録画配信については、コストをかけずに実施できる方法、技術、他都市の事例等を調査しながら検討を進めていくべきと考える」との答申が出されている。また、検討優先度はBとなっている。
以上のとおり、本委員会においては、検討優先度Aの2項目、Bの3項目、Cの1項目の、合わせて6項目について今後検討していくこととなる。
今後のスケジュールとしては、本日は検討事項の頭出しとし、各会派等において持ち帰り協議の上、次回の委員会で具体的な協議を行うことを考えている。ただし、検討事項は6項目あり、協議には相応の時間を要すると思われることから、次回の委員会以降、例えば会議時間を2時間までと決め、その中で優先度の高いものから順に協議を進めていけばよいと考えている。
なお、協議に当たっては、参考資料として、タスクフォースにおいて提出会派から出された提案理由と、各議員から出された意見を資料のとおりまとめているので、これまでの議論の経緯などはこちらを参考にしていただくようお願いする。
また、あわせて取り組むべき事項の2番、4番及び6番については、他都市の照会結果など、協議の参考になりそうな内容についても資料に付記しているので、説明する。
まず、取り組むべき事項の2番、「議会図書室の利用環境の向上」のうち、「市民図書館とのさらなる連携」の部分については、議会事務局と市民図書館において、図書の貸出しとレファレンスサービスの利用について別紙参考資料のとおり既に連携を行っているので、こちらは後ほど確認をいただくようお願いする。続いて、同じく2番、「議会図書室の利用環境の向上」のうち、「一般への開放の可否」については、平成28年10月25日付で郡山市が行った照会では、議会図書室を一般開放しているのは、照会当時の中核市47市中23市との結果であった。また、一般開放をしている市が挙げている課題として多かった内容としては、一般開放しているが利用者が少ないとのことであった。なお、議会図書室の一般開放については、改選前の本委員会でも一度協議をしており、その際は、利用者のニーズや人件費の関係、また、議会図書室管理運営要領により現在は市議会議員と市職員としている利用者の範囲を改正する必要もあるなどの理由から、一般開放は行わないとしたので、併せて報告する。このほか、「議会図書室の利用環境の向上」の参考として、平成31年4月16日付で和歌山市が行った照会結果を抜粋して掲載しているが、まず、議会図書室の面積の比較では、青森市は39m2と、中核市平均の約57m2より少なく、照会当時の中核市58市中45番目であった。次に、図書関係予算の比較では、追録や新聞・雑誌等を含まない一般図書の予算を比較すると、青森市は13万3000円と、中核市平均の約18万円より少なく、中核市58市中34番目であった。このほか、議会図書室に常駐の職員がいるのは中核市58市中3市となっているほか、購入する図書の選定基準については、作成している市はなく、議員からの依頼や議会事務局において選定しているのが実態であった。
次に、取り組むべき事項の4番、「常任委員会(協議会)の資料及び採決結果の公表」のうち、「資料の公表」の部分については、平成29年7月6日付で富山市が行った照会では、照会当時の中核市48市中、公表しているのは4市とのことであった。なお、委員会ではなく本会議の議案を公表しているのは、48市中18市であった。
次に、取り組むべき事項の6番、「委員会の中継及び録画配信に向けた検討」については、
令和元年11月18日付で松江市が行った照会では、委員会の中継を行っているのは、照会当時の中核市のうち回答のあった57市中19市であり、そのうち常任委員会を中継しているのは一部中継も含め14市、特別委員会を中継しているのは一部中継も含め16市、議会運営委員会を中継しているのは7市であった。なお、中継の手法をインターネット中継としているのは18市であったが、そのうち14市では、ライブ配信だけではなく録画映像の配信も行っているとのことであった。
以上が協議の参考部分であるが、他都市の照会結果については照会年次がやや古いものもあるほか、このほかにも他都市の状況が知りたい部分もあると思われる。この場合、議会事務局において他都市に照会を行うので、本日の委員会の場でも、委員会が終わってからでも結構であるので、その旨申し出ていただくようお願いする。
なお、持ち帰り協議に当たっては、各会派等からの回答の締切日については5月29日あたりを想定しているが、本日併せて協議いただくようお願いする。その上で、締切日を入れた回答様式を、後日改めて事務局から配付したいと考えている。
以上が説明の概要であるが、議会改革の推進については、議会事務局の説明のとおり決定された。
次に、議員とカダる会について、まず、今後の開催について、委員長から次のような説明を受け、協議した。
先ほどの協議の結果、令和2年5月25日の議員とカダる会は中止となったところである。
議員とカダる会の開催については、本年1月17日開催の本委員会において、10月26日から11月6日までの間に1回開催することとしているが、本年の議員とカダる会の開催予定についてはそれでよいか、それとも、例えば本年第2回定例会後など、別な日を設けることとするか、協議をお願いする。
以上が説明の概要であるが、協議の過程において一部委員から「今のコロナウイルスの状況を考えると、別な日を設けたとしても終息するとは言えないので、年1回の開催にはなってしまうが、次回は10月26日から11月6日の間に開催するしかないと考える」との意見が出され、今後の開催については、10月26日から11月6日の間に1回開催することと決定された。
続いて、次回の開催に当たり、開催会場や担当者、ワールドカフェのテーマなどの内容については、そのまま次回に生かすことでよいか協議したところ、次回の開催に当たっては、開催会場や担当者、ワールドカフェのテーマなど、議員とカダる会チーム打合せ会で協議、決定した内容については生かすことと決定された。
最後に、その他として各委員から意見等を募ったところ、一部委員から「『障害』の『害』の字については、市議会だよりではひらがなを使用しているが、各議員の記事についてもひらがなは使えるのか、また、一般質問の通告の際は、今もって漢字でなければだめなのか」との質疑に対し、「『障害』の『害』の字遣いについては、現在、市議会だよりに関してはひらがなを使っているが、一般質問の通告については、現在、速記協会が発行している用字用例辞典の字遣いを原則として使っている関係上、漢字を使っている」との答弁があった。
また、本委員会の役割分担について、市民クラブ会派の奈良祥孝委員から次のような説明を受け、協議した。
4月1日から橋本委員が市民クラブ会派に入会した。本委員会の役割分担については、現在、私が市議会だよりチーム、秋村委員が議員とカダる会チームとなっているが、橋本委員についても議員とカダる会チームの所属とさせていただきたいので、協議をお願いする。
以上が説明の概要であるが、本委員会の役割分担については、奈良委員の説明のとおり決定された。
以上が主なる審査の経過であるが、本委員会は、今後とも所期の目的を達成するため、さらに閉会中の継続審査とすべきものと決したものである。
令和2年6月26日
雪対策特別委員会委員長 藤 原 浩 平
都市整備促進対策特別委員会委員長 奥 谷 進
観光・交流対策特別委員会委員長 中 田 靖 人
議会広報広聴特別委員会委員長 神 山 昌 則
3 議員提出議案一覧表(意見書)
議員提出議案第12号
介護従事者の全国を適用地域とした特定最低賃金の新設を求める意見書(否決)
高齢化が進む中で、介護従事者の人材確保・離職防止対策は喫緊の課題となっている。全労連が2018年10月から2019年1月にかけて実施した「介護労働実態調査」では、介護施設の労働者の賃金が全産業労働者の賃金より約8万円も低くなっている。介護の仕事を「辞めたい」と考えたことがある人は53.7%にも達し、辞めたい理由は「仕事がつらい・忙しすぎる・体力が続かない」が55.9%、「賃金が安い」が39.9%となっている。また、非正規雇用が多数を占める訪問介護労働者に対する調査では、働き続けられる介護職場にするために必要なこととして、62.0%が「賃上げ」と回答している。このように、「低賃金・過重労働」の実態は依然として改善されておらず、このことが人員不足を深刻化させ、利用者の安全や介護の質にも影響を及ぼしかねない事態になっている。
本来、介護施設等の安全・安心な職員体制や介護現場で働く労働者の処遇の確保は国の責任で行われるべきである。しかし、現実には、職員体制の充実は事業所の努力に委ねられ、処遇改善も利用者・国民の負担に依拠し、さらには介護報酬の引下げによって処遇改善や体制確保を不安定にしている。
介護従事者の賃金底上げなど処遇の改善、人材確保と体制強化を実現するため、以下の事項について要望する。
記
1 介護従事者の賃金の底上げを図り、安全・安心の介護体制を確保するために、全国を適用対象とした介護従事者の最低賃金(特定最低賃金)を新設すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和2年6月26日
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議員提出議案第13号
看護師の全国を適用地域とした特定最低賃金の新設を求める意見書(否決)
高齢化が進む中で、国は2025年に必要となる看護職員の数を約200万人と試算した。しかし、医療・看護の現場では、引き続き厳しい労働環境と低賃金の下、看護師の定着が進まず、高い離職率の中、慢性的な人員不足が続いている。日本医療労働組合連合会が実施した「2017年看護職員の労働実態調査」(全国の看護職員約3万3000人の集計)では、慢性疲労が約7割、健康不安の訴えが約7割、3人に1人が切迫流産で、流産も約1割に達するなど、人手不足の中で過酷な勤務実態が浮き彫りとなった。
このような勤務環境で働く看護師は、仕事を辞めたいと感じながら働いている割合が74.9%にも達し、辞めたい理由の第1位は「人手不足で仕事がきつい」で47.7%、次いで「賃金が安い」で36.6%という結果となっている。「低賃金・過重労働」の実態は依然として改善されておらず、このことが人員不足を深刻化させ、患者・利用者の安全や看護の質にも影響を及ぼしかねない事態になっている。
全産業平均よりも低い看護師の賃金水準の原因の一つには、同じライセンスでありながら働く地域によって初任給の月額が約9万円にもなる地域間格差の実態がある。本来、公定価格である診療報酬で看護師の労働に関する評価が公正にされるべきであるが、地域間格差が大きすぎて看護師の賃金水準が引き上がらず、看護師の地域偏在や離職者増を引き起こしている。医療施設等の安全・安心な職員体制や医療・看護現場で働く労働者の処遇の確保は国の責任で行われるべきである。
このような観点から、看護師の賃金底上げなど処遇の改善、人材確保と体制強化を実現するため、以下の事項について要望する。
記
1 看護師の賃金の底上げを図り、安全・安心の医療・看護体制を確保するために、全国を適用対象とした看護師の最低賃金(特定最低賃金)を新設すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和2年6月26日
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議員提出議案第14号
新型コロナウイルス感染症対策の強化を求める意見書(可決)
国内の
新型コロナウイルス感染者の累計は、令和2年6月1日時点で1万6884名となっており、うち死亡者は892名となっている。本市では、令和2年4月9日に3人目の感染者を確認して以来、新規感染者は確認されていないものの、予断を許さない状況が続いており、
感染拡大の第2波、第3波も想定した医療・検査体制の強化が必要である。
市内においては、倒産する企業が出始め、多くの労働者が解雇されるなど、深刻な経済的影響が発生している。また、ねぶた祭の中止により、今後、影響がさらに拡大していくことが必至で、なりわいを維持するための対策が必要である。
新型コロナウイルス感染症対策は長期化することも予想され、市民生活や地域経済等が大きな影響を受け、リーマンショックを超える危機的状況が発生することも見込まれる。
市民の命と暮らしを守るためには、安心・安全な生活確保と地域経済への継続的な支援が必要である。地方自治体が速やかな対策と十分な支援が行えるよう、次の事項について強く要望する。
記
1
新型コロナウイルス感染症の拡大防止、検査体制及び医療提供体制の維持・強化のために必要な財源を確保するとともに、具体的な対策を講じること。
2 住民生活や地域経済に対し、地方自治体が必要かつ十分な支援を講じることができるよう、今後も引き続き、追加の補正予算を措置するなど確実な財源確保対策を講じること。
3 特に、地域を代表する観光イベントに対する支援を講じること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和2年6月26日
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