▼最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 午前10時開議
◯議長(花田明仁君) これより本日の会議を開きます。
本日の会議は「議事日程第6号」により会議を進めます。
──────────────────────────
日程第1 一般質問
2 ◯議長(花田明仁君) 日程第1「一般質問」を行います。
順次質問を許します。
16番
工藤健議員。
〔
議員工藤健君登壇〕(拍手)
3 ◯16番(工藤健君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)16番、
市民クラブ、工藤健です。最初に所見を述べたいと思います。
青森市
中期財政計画の見直しにより、来年度予算から青森駅舎の改修が外されています。説明では、改修の整備主体や費用の負担割合が詰まっていないということであり、協議は継続して進めるとありますが、先週の秋村議員への答弁では厳しい現状もかいま見えます。ですが、青森駅周辺の
まちづくり事業とともに、青森駅の存在が第2期
中心市街地活性化基本計画でも大きな位置を占めていることに変わりはありません。くれぐれも関係方面へのメッセージは正しく伝えていただき、今後の協議や計画遂行に支障がないようお願いいたします。
さらに、青森市は市庁舎の建てかえ、新
ごみ処理施設、継続協議中の青森駅改修も含めて大きなプロジェクトを控え、財政の
マイナスシーリングは避けられない現状です。加えて、
浪岡処分場のダイオキシン問題があります。現在調査中で、2013年度末をめどに処分場の
廃止基本計画を建てる予定ですが、その費用は極めて大きな負担になることが予想され、調査の結果次第では、見直しをした財政計画もさらなる練り直しが必要となります。
この11月、
市民クラブ会派で新潟県長岡市を視察してまいりました。
子育て支援と
市庁舎整備が視察の目的であります。前定例会で
アオーレ長岡の話をいたしましたが、郊外にあった市庁舎を駅に近い
中心市街地に移転し、シティホールプラザとして市民が集えるホールと市役所が一体になっている建物であります。市の行政部分は4割、残り6割はNPOを含めた市民のスペースとなっております。民間との連携をすることで
まちづくりが雇用に結びつき、そこに集う市民も、そこで働く市職員も、新市庁舎を誇りにしている様子が対応の一つ一つにあらわれておりました。市庁舎という市民が集う公共施設のあり方にどのような可能性があるのか、市長を初め、
市庁舎建てかえに関係する理事者の皆様も、ぜひ一度、実際に足を運ばれて、見て聞いて感じてきていただきたいと思います。
青森駅舎改修の協議の相手でもありますJR東日本が、この10月30日、新たな経営構想を掲げ、2020年までの基本的な方向を示しております。地域との連携強化として、3つの
まちづくりの推進を掲げ、その中の一つに、
地方中核都市の活性化を進めるとあります。その中には、駅を中心とした
まちづくりを推進する地方自治体と連携し、駅設備の改良や駅ビルのリニューアルによる活性化や公共機能、
コミュニティ機能の充実に取り組み、町や
周辺エリア全体の顔となる駅をつくるとあります。また、投資家、
アナリスト向けの資料には、地方の中核都市で進むいわゆる
コンパクトシティ構想に合わせて、職住接近した駅を中心とした新しい住みやすい
まちづくり、高齢者の方も駅を中心として住みやすい
まちづくりを自治体などと連携して進めていきたいと考えているとあります。青森市とは明記こそしておりませんが、
地方中核都市としての青森市がどのように連携するのか、市長がおっしゃるように、
まちづくりについて創意工夫により効果的、効率的に進める必要があるものと思います。
例えばの話です。
市役所庁舎をバスや鉄道の公共交通のハブである現青森駅に統合し、市庁舎と駅舎整備の建設費用の圧縮と
中心市街地活性化基本計画における国からの交付金の活用を図り、JR東日本含めて民間との連携をしながら、行政と都市機能の集約を図る、近い柳川庁舎との連携も可能になると思われます。また、青森駅を起点とする青森市を東西に走る幹線である青い森鉄道を公共交通として利活用することも可能であります。50年後、100年後のこの青森市がどうあるべきか。もしあのときこうしていればという
パラレルワールドではなく、今が再度検討し得るタイミングではないかと考えます。
以上、厳しい現状を踏まえた上での私の所信を申し述べて、通告に従い一般質問に入ります。理事者の皆様の簡潔で適切な答弁をお願いいたします。
まず最初に、現青森駅前整備についてお伺いします。
青森
駅前ターミナルについて、その後の整備状況と交通調査の進捗状況についてお示しください。
次に、青森市子どもの権利条例についてお伺いします。
まず、青森市子どもの権利条例の起草、策定に当たりまして、
児童福祉専門分科会及び
子ども委員会議の各委員、事務局において会議を重ねてきたことにまずもって敬意を表します。権利という言葉を使わなければならないほどに問題を抱え、社会に翻弄されている
子どもたちの姿が現実にあるのだと思います。青森市民として力強く成長してもらい、互いの権利を尊重できる大人になっていただくよう、よりよい条例の効果に期待をしております。
青森市子どもの権利に関する子ども・大人の
実態把握調査報告書、ことしの2月に調査されております。その中では、大人に言葉で傷つけられる、暴力を振るわれる、ほったらかしにされたという嫌な思いを40%近い
子どもたちが経験しています。そのとき、だれかほかの人に何とかしてもらおうと思った、生きていることや日々の生活がつらくなった、その大人のところにいることがつらくなったという子も40%近くおります。また、友だちや先輩、後輩から嫌な思いをさせられたという子も40%います。そして、その36%が我慢したと言います。
さまざまな家庭があるように
子どもたちの環境も多様ですが、児童虐待やいじめという問題は、依然として私たちの社会の中に存在しています。青森市子どもの権利条例は、子どもの権利を尊重し、すべての
子どもたちが健やかに育つ環境と
まちづくりを実現するための条例という認識で、そのためには市民の皆様にその理念を正しく理解していただく必要があります。中でも条例の実効的な部分、現実の問題を解決する第4章、子どもの権利の侵害に対する救済と回復は、子どもや取り巻く大人も含めた相談者の個別救済と、そこから見えてきた問題に対して、市やほかの機関へ向けて是正措置、制度改善を要請できるという実務的な内容です。救済機関を含んだ条例であると思います。
そこで質問いたします。救済対応をする子どもの
権利擁護委員の組織上の位置づけですが、独立性のある
第三者機関としてどのように担保されるのかお知らせください。
その3は、放課後の子どもの居場所についてであります。
2012年、子ども・
子育て白書によりますと、
子育て家庭の妻の86%が、正社員やパートで仕事につくことを希望しております。その就労を希望する時期は、できるだけ早くというのが23.8%、子どもの入学や入園を機会にというのが42.1%にもなります。放課後の子どもの居場所、いわゆる
放課後子どもプランには、その選択肢として、児童館、
放課後児童会、
放課後子ども教室がありますが、質問いたします。
就学前の児童の家庭及び共稼ぎを始める家庭が放課後の子どもの居場所の確保を考えたときに、どうやってその情報を知るのかお示しください。
以上で壇上での質疑を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
4 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。鹿内市長。
〔
市長鹿内博君登壇〕
5 ◯市長(鹿内博君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)工藤議員の子どもの権利条例についての御質問にお答えいたします。
今定例議会に子どもの権利条例について提案し、御審議をお願いしているところでございます。その条例案の前文に、私たちはこの青森市が、生きる力みなぎる子どもが育つ大きな揺りかごであってほしいと願っています。そして、私たちは子どもが他者とともに生き、支え合う市民として成長する青い森の
まちづくりを目指し、子どもの権利を保障することを表明し、この条例を制定しますと前文に書かれております。
議員からお尋ねの子どもの
権利擁護委員については、この第4章、子どもにとって大切な権利の侵害からの救済と回復に位置づけられております。子どもの
権利擁護委員は、市長の附属機関として、子どもの権利の侵害について、子どもやその関係者からの相談や救済の申し立てを受け、その救済と権利の回復のために必要な調査、助言、支援などを行い、これらの調査などの結果を踏まえた是正措置や制度改善の勧告や要請を行うものであり、その人員は3名以内としております。この子どもの
権利擁護委員については、人格がすぐれ、子どもの権利に関し
専門的知識と経験を持つ方のうちから市長が選任し、公平性、客観性を前提に、子どもの最善の利益を優先して考え、子どもの声を受けとめることができる弁護士や大学教授などにお願いしたいと考えています。また、市長は、子どもの権利の侵害について、子どもやその関係者から相談を受け、委員と連携し、必要な調査、助言、支援を行うため
調査相談専門員を置くことも、条例案の第4章に示しております。
子どもの
権利擁護委員につきましては、
第三者機関としての公平性、客観性を担保する仕組みとして市長の附属機関として設置することで、行政執行における最終的な意思決定は市長にあるものの、その専門性から、子どもの
権利擁護委員みずからの判断で是正措置や勧告を行うことができるようにしております。また、子どもの
権利擁護委員を所管する部署につきましては、相談に多く訪れると考えられる小・中学校の児童・生徒の教育活動にかかわる
教育委員会ではなく、市長部局に設置することで、学校でのさまざまな相談への対応について、
第三者機関としての公平性、客観性を担保することができるものと考えております。
いずれにしても、いじめなど子どもの権利侵害への対応は、子どもの最善の利益を優先して考えることを基本に、関係者すべてに対して公平かつ客観的な対応が重要であると考えており、今後、制度を具体化する際には十分考慮してまいりたいと考えております。
私からの答弁は以上であります。
6 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。
都市整備部長。
〔
都市整備部長江崎賢一君登壇〕
7
◯都市整備部長(江崎賢一君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)工藤議員の青森
駅前ターミナルの整備状況と交通調査の進捗状況についての御質問にお答えいたします。
青森駅
東口駅前広場は、東北新幹線新青森駅開業に合わせ、都市内の
総合交通ターミナルとしての機能更新を図るため再整備を行ったものであり、平成22年7月に供用開始したところであります。
当該駅前広場につきましては、供用開始後2年を経過し、これまで議員並びに周辺住民の皆様などからさまざまな御意見をいただいており、対応可能なものについて、改善に向け取り組んでいるところであります。具体的には、駅前広場と新町通りとの交差点の改善に向けた対策として、警察と協議し、交差点内での交通安全と円滑化を図るため、交差点内を緑色にアスファルト舗装し、文字等による路面標示を追加することにより接続道路との差別化を図るとともに、来年1月中には円滑な誘導を促す看板を新たに5基設置することとしております。また、
バス乗降場につきましては、これまでの
歩行者空間用の照明灯に加え、より安全で快適な
ターミナルとすべく、
バス乗降口付近を照らす照明灯を新たに10基増設したところであります。
次に、
東口駅前広場の
交通検討調査の進捗状況についてでありますが、市では青森駅周辺地区における
総合都市交通ターミナル機能の一層の充実に資することを目的に、
駅前広場周辺における交通状況や
利用ニーズ等の現状を把握した上で、問題、課題を整理し、効果的な
解決方策案の検討等を行う青森駅
東口駅前広場交通検討調査を実施しているところであります。具体的には、現在、駅前広場の現状及び
駅前広場利用ニーズを把握するため、去る11月15日に広場内の
自動車交通量調査及び歩行者・
自転車交通量調査と、駅前広場の
利用者アンケート調査を実施し、その結果を集計しているところであります。
市といたしましては、引き続き駅前広場の利用実態を注視するとともに、今回の調査結果を踏まえて検討を深め、安全、快適な
駅前ターミナルとして多くの皆様に利用していただけるよう、費用と効果を見きわめながら、対応可能なものについて、改善に向け取り組んでまいりたいと考えております。
8 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。
健康福祉部長。
〔
健康福祉部長福井正樹君登壇〕
9
◯健康福祉部長(福井正樹君) おはようございます。(「おはようございます」と呼ぶ者あり)子どもの居場所についての御質問にお答えいたします。
まず、市内33学区で実施しております
放課後児童会の制度及び利用方法の周知につきましては、翌年度新たに小学校へ就学することとなる児童を対象とした就学時健康診断の際に、
保護者全員に対して、制度の案内及び
入会申込書を配付しており、さらに
入会説明会を、青森地区では年明けに実施される各小学校の
入学説明会の日程に合わせて、浪岡地区では
就学予定児童を対象とした行事の開催日程に合わせて実施しております。
次に、青森地区5学区で実施している
放課後子ども教室の制度及び利用方法の周知につきましては、年明けに実施される各小学校の
入学説明会の日程に合わせて
入会説明会を実施し、制度の案内及び
入会申込書を配布しております。また、市内19学区に設置している児童館、児童室並びに
児童センターの各施設におきましては、日ごろから近隣の小学校及び町会に対して、
児童館情報誌を回覧し周知を図っているほか、最寄りのコンビニ、スーパーなどに
児童館事業のポスターを掲示するなど、活動内容や利用方法についてPRしております。既に就学している児童の保護者に対しては、就学時以外にこれらの制度及び利用方法について周知をこれまでは行っておりませんが、就学後に共働きになるなど放課後における子どもの居場所が新たに必要となる保護者に対しても周知が必要と考えられますことから、新年度からは実施してまいりたいと考えております。
10 ◯議長(花田明仁君) 16番
工藤健議員。
11 ◯16番(工藤健君) 御答弁ありがとうございます。
まず、現青森駅前整備についてですけれども、幾つか対応していただいているようです。ありがとうございます。駅前の交差点、緑色にとてもきれいに塗装されております。このエリアが1つの交差点だというその意図がドライバーに通じればと思いますけれども、今ちょうど雪が降りますので、多分その効果のほどというのは春以降になるのかなと思います。また、11月15日に調査を行ったということですけれども、そのデータの集計もまだできていないと思いますが、これもまた、塗装する前と後の検証効果も含めて、まとめ次第、教えていただければと思います。
また、冬になりまして日が暮れるのも早くなりました。駅前の乗降口に照明がつきまして、また、ちょうどバスの時刻表のところに照明がついています。とても見やすくなったと思います。ただ、残る大きな問題のもう一つが、
バス発着場から駅までの道路横断の件なんですが、やはりなかなか解決は難しいんでしょうけれども、参考までに、視察で長岡駅に行きまして、その駅前にもバス
ターミナルがあります。雪国ですので、屋根も風を避けるパネルも大きくしっかりついておりますが、発着したバースから、右にも左にも駅にもちゃんと横断歩道がついています。前後左右、行きたいところに行けるようになっておりまして、遠回りせずに安全に渡れるようになっているという現状です。一昨年から、さまざまいろんな都市を訪れる際には
駅前ターミナルが当然気になりますので、いろいろ見て回ります。特に雪国では雪や雨に濡れないようにという
おもてなしの気持ちがあらわれているところが多くて感心しております。
別な話で、
青森冬まつりですけれども、これがことしの2月から青森駅周辺のウオーターフロントで行われるということです。市民の皆さんも雪を楽しむということ以外に、ショッピングであるとか、食べ物、さまざま楽しむ幅が広がりました。また、何よりも雪という資源を観光に結びつけることができるということで、大きな
魅力づくりにもなるものと思われます。1月17日から29日まで、JRの大人の休日
倶楽部フリーパスも販売されますし、また、12月から3月の青森県・函館冬期
観光キャンペーン、こういう後押しもあります。
その冬の青森らしさに加えて、
おもてなしというのがとても重要な要素になっていくと思うんですが、特に駅前ではバスを待つ観光客の方、これから風雪の時期ですので、その中で待たせるわけには当然いきません。そのためにも
観光交流情報センターがあると思います。そしてまた、観光でいらした方自身も、やはり天候が悪いときは駅に入るとか
観光交流情報センターの中に入って暖をとりながらバスを待つということに当然なると思います。その際に、逆にむしろ、センターを御利用くださいという
アナウンスが必要になる季節になると思いますが、センターの中も無人ではありませんので、観光でいらした方には当然
アナウンスがあると思います。ですが、以前、新聞の投書欄に、
アナウンスがなくてバスに乗りおくれたという投書がありまして、せっかくの旅行が台なしにならないように、同じ過ちを繰り返すわけにはいかないという中で、それを踏まえて質問いたします。
冬期間、酸ヶ湯、青森空港などにバスを利用する観光客の方は当然いらっしゃいますけれども、
乗車アナウンス等の体制はどのようにできているのかお知らせください。
12 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。
経済部理事。
13
◯経済部理事(石澤幸造君) 工藤議員の再度の御質問にお答えします。
観光交流情報センター内の乗車案内についてでございますが、現在、
路線バス運行につきましては、
ジェイアールバス東北株式会社青森支店によりますと、
観光交流情報センター内にあります
JRバス切符売り場は現在1名体制となっております。これに伴いまして、酸ヶ湯、十和田行き、あと、盛岡、仙台、東京行きの高速バスについては、現在も鋭意お客様に乗車の10分前に乗車案内をしております。しかし、議員、御指摘のとおり、比較的便数の多い青森空港行きの
アナウンスについてはこれまでなされておりませんでしたが、私どもが働きかけたところ、今後、年末の
バス利用者や帰省客が多い時期に合わせて、ぜひ準備体制を整えるということでございました。
以上でございます。
14 ◯議長(花田明仁君) 16番
工藤健議員。
15 ◯16番(工藤健君) ありがとうございます。JRさんは1人体制でやっていただけるということですね。ありがたいと思います。
では、市営バスにもお伺いしないわけにいかないんですが、浅虫温泉、郷土館、三内丸山も含めて、当然観光客の方はいらっしゃると思いますけれども、
観光交流情報センターには一応
アナウンスの機能はあるということですので、対応としてどのように考えていらっしゃるかお聞かせください。
16 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。交通部長。
17
◯交通部長(成田謙司君)
観光交流情報センターでバスをお待ちの観光客に対する市営バスの発車案内をという再質問でございますけれども、バスをお待ちのお客様に対する市内の主な観光地への市営バスの発車案内については、便数が多くなければ対応は可能ではないかと考えております。しかし、具体の方法については、冬期間の場合、路線バスですのでバスのおくれ等があった場合、それをどのように観光案内につなげるかという課題もありますので、これについて駅前の案内業務を委託している青森市
交通事業振興株式会社と協議する必要がありますので、今後実施に向けて検討してまいりたいと考えております。
18 ◯議長(花田明仁君) 16番
工藤健議員。
19 ◯16番(工藤健君) バス事業の運営が厳しいのも承知しておりますし、冬期間、おくれがあって一定しないので
アナウンスが難しいというのも今わかりましたけれども、それであればなおさら観光客の方にとっては必要なことだと思います。青森市の魅力を幾ら高めても、観光客の方というのは、食べるとか見るとかそれだけで判断するわけではなくて、さまざまなその観光地との接点、例えばアクセスであるとか、待っている──いわゆる行きたいところへ行くための案内であるとか、そういう一連のもので青森市を体験して評価するんだと思います。そういう意味では、オール青森で青森市の魅力を、いらっしゃった方には満足していただけるようにする必要があるという意味では、何とか逆に、今せっかくの冬の観光という1つの大きな盛り上がりのある時期ですので、なおさら風雪の中にお客様を待たせるわけにはいかないという観点では、善処していただきたいと思います。
それでは、子どもの権利条例についてですけれども、ありがとうございます。市長の附属機関ということですね。そういう意味では、条例でも所掌事務を明確にしておりますので、一応独立性は保てる、公平性、客観性を持って保てるということでは、これは川西市も同じですけれども、独立性が担保されていると解釈いたします。
重ねてお伺いしますけれども、子どもの権利条例の第18条の委員の職務の(4)と(5)に、子どもの
権利擁護委員の職務での是正措置、制度改善等の要請と是正の状況報告について、その経過、結果というのがどのような形で評価検証されるのか教えてください。
20 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。
健康福祉部長。
21
◯健康福祉部長(福井正樹君) 再質問にお答えいたします。
委員が実際に活動をして、その報告については、具体的にこうするああするということはまだ今検討中でございますけれども、基本的には、その結果をきちんと報告書等にまとめた形で、
児童福祉専門分科会がこれまで条例の制定にかかわってまいりましたので、引き続きそちらのほうも通しながらその検証を行っていくということを今考えているところでございます。
22 ◯議長(花田明仁君) 16番
工藤健議員。
23 ◯16番(工藤健君) 子どもの権利保障の検証については、
児童福祉専門分科会がされるということです。当然さまざまな相談であるとか、それに対応した是正措置、制度改善というのが出てくると思います。それはやはりきちんと評価と報告書にまとめていくということが多分必要になると思いますが、ぜひお願いしたい。これは、当然
子どもたちも相談する側でありますので、自分たちの相談がどのように生かされていったかというのは、次に相談をする、ほかの問題を抱えている子どもにとってもとても大事なことだと思います。また、それが市民の皆さんにも、いわゆる報告書を通して伝え得る子どもの権利条例というものがあるということを含めて、実質的なPRになると思いますので、お願いいたします。
今お聞きしたのは相談とその対応で、いわば解決に向けたアウトプットですけれども、次に、入り口の部分についてお伺いいたします。実は、冒頭の青森市子どもの権利に関する子ども・大人の
実態把握調査報告書については、いじめに遭った子の36%が我慢すると答えております。子どもは、深刻な悩みであればあるほど親にも隠そうとするということであります。他市でも、学校がいじめの実態を隠していて、家庭がその事実を知らなかったということも少なくないということであります。目黒区の子どもの
権利擁護委員──臨床心理士の方でありますけれども──によりますと、特にいじめの場合、いじめられている側にも自分のプライドがあって、親にも心配をかけたくないというので、家庭では平気を装うけれどもその問題の根はとても深い、深刻であると言っております。
そこでお伺いしますが、子どもの
権利擁護委員もしくはその補佐役であります
調査相談専門員につながる子どもが発信するSOSを、どのようなルート、手段で拾い上げるのか、また、子どもの
権利擁護委員制度をより多くの
子どもたちが活用できるために、その周知方法についてお知らせください。
24 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。
健康福祉部長。
25
◯健康福祉部長(福井正樹君) 再度の御質問にお答えいたします。
今、議員からもお話がありましたとおり、いかに
子どもたちの相談をきちんと我が子につなげてもらうかということが一番大事なことだと思っておりましたので、今、条例の案にも書いていますとおり、実はこの子どもの
権利擁護委員の部分については、6カ月間の猶予──公布について6カ月間の差を設けて、来年度から立ち上げるというようなことで今考えてございます。ということで、今、平成25年の予算編成の中で、例えば相談場所をどうするかとか、そういう部分については検討を進めているところでございます。
今現在、私どものほうで相談の手段として考えておりますのは、例えば相談場所の電話あるいはファクス、メール、もちろん郵送での手紙ということも考えられますし、先ほどお話をした、できれば
子どもたちが来やすい場所に相談場所を設けて、そちらのほうに直接来ていただくということも考えてございます。あとは、本人がどうしても来られない、でも、どうしても直接お話をしたいということであれば、こちらから出向いて、例えば、先ほどの
調査相談専門員が出向いて訪問するというようなことも想定してございます。
あと、先ほど議員からも、我慢する子が多いというようなことでございましたので、気軽に
子どもたちにその相談をしていただくということで、まず、今の子どもの
権利擁護委員の周知については、今年度中に制度の概要について記載したリーフレットを作成して、これを市内の小・中・高、あるいは特別支援学校の児童・生徒全員に配付したいと考えてございます。来年度、相談場所等が決まって、電話番号等が決まれば、改めて制度の詳細をお知らせするためのリーフレットと、それから先ほどの相談場所等についての電話番号とメールアドレスを記載した携帯用のカードもつくって、それもすべての児童・生徒に配りたいというようなことを今考えているところでございます。
26 ◯議長(花田明仁君) 16番
工藤健議員。
27 ◯16番(工藤健君) ありがとうございます。先ほどの臨床心理士も、子どもの願いであるとか、期待していることであるとか、子ども自身も的確に表現もできないし、大人がそれを酌み取るというのもとても難しいと言っております。子どもにとって安全・安心なところできちんと気持ちを丁寧に聞くということは大事だと思います。
青森市子どもの権利に関する子ども・大人の
実態把握調査報告書でも、悩んだり困ったりしたときの相談窓口について、知らないという子どもがやはり40%おります。知っているけれども利用したことがないという子どもが64%。ただ、実際に悩み相談に関する
子どもたちの記述の意見を見ると、相談窓口に対する要望が多いので、その辺をやはり対応する必要があると思います。
例えばチャイルドラインという子どもの相談を受ける全国組織のNPOがあります。傾聴専門で、救済を行うヘルプラインというのは持っておりませんけれども、その担当者にお伺いいたしました。電話でいつもほとんど聞くだけなんですけれども、聞いている中でも、受け手をしていると感度がだんだんよくなってきて、聞き手として問題の根っこがわかるようになってくるということです。やはりこういうスキルも大切だと思います。
また、こういう報告書があって、
子どもたちからの相談内容の分析も行っています。電話をかける動機の1位というのが、ただ聞いてほしい、つながっていたいという理由で、次に、何らかの助言を求めているというのが続いています。また、電話をかけた心理を分析すると、不安、つらい、苦しい、怒り、いら立ちの順番に多い。また、背景の半数近くがやはり家庭の問題だそうであります。幅広く相談を受けるコールセンター的なものというのは当然必要になってくると思いますけれども、子どもに関するとはいえ、救済するためには市も相当の覚悟を持って当たることが必要だと感じます。
条例の子どもの
権利擁護委員ですけれども、人格がすぐれていて、子どもの権利に関して
専門的知識を持つ、3名で構成するとあります。その子どもの
権利擁護委員の職務の遂行を補佐する、相談業務と調査を行う
調査相談専門員というのも配置されます。その相談の窓口としての受け手の
調査相談専門員、この方たちがいわゆるまず最初の入り口ですので、重要な役割になると思われますが、当然相談の内容もさまざまな分野にわたると思います。それに対応する専門分野に通じる人材が必要になると思いますけれども、各分野それぞれそろえる余裕がないとすれば、専門的なスキルを持つ人間を育てるという体制が必要です。そこで予算も当然必要になってくると思われます。研修支援体制を含めて、その辺は、とりあえず今わかっているところでいいんですけれども、検討されている内容についてお知らせください。
28 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。
健康福祉部長。
29
◯健康福祉部長(福井正樹君)
調査相談専門員についての御質問でございます。
議員からも御紹介いただきましたとおり、実際に相談を受ける、あるいは調査する立場の人間ですので、子どもの
権利擁護委員を補佐する上で非常に大事な者と我々も考えております。議員からお話のあった研修支援を具体的にどうするのかという部分については、今検討中でございますけれども、今現在、
調査相談専門員についてどのような人物を我がほうが想定しているかということについてお話をしますと、先ほど若干例として挙がっておりました臨床心理士、あるいは子どもの相談を実際に過去に経験した経験者をぜひお願いしたいと思っております。あるいは教員のOBの方とか、そういうことで今人選を考え進めているところでございます。
30 ◯議長(花田明仁君) 16番
工藤健議員。
31 ◯16番(工藤健君) わかりました。これからのことですので、それなりの体制はきちんととっていただけるものと思いますが、よろしくお願いします。
青森市子どもの権利条例は、多分現在までの流れの中では、主に福祉ということが重点になって議論が進められてきたと思います。ただ、教育を柱に子どもの権利を見直したり、課題整理する必要も並行して大事だと思います。質問いたしますけれども、策定の過程で
児童福祉専門分科会委員には、教育委員と中学校の校長先生がいらっしゃいました。この10月からまた新たに構成が変わりましたけれども、教育委員が抜けております。子どもの権利条例について、
教育委員会でどのように考えているのか、今後どのように協力、連携していくのかお知らせください。
32 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。教育長。
33 ◯教育長(月永良彦君)
教育委員会におきましては、児童・生徒が学校を安心・安全な居場所と感じ、心豊かに生き生きと学校生活を送ることを何より大切なことと考えております。本議会に提案されているこの権利条例が制定されることによって、児童・生徒や教職員、保護者、地域住民など、すべての市民の意識が一層高められ、いじめや虐待などの児童・生徒を取り巻くさまざまな不安の解消の一助となるとともに、学校がこれまで以上に生活しやすく、学習しやすい環境になるものと考えております。また、児童・生徒が条例の内容を理解することによって、自分らしさを損なわずに、将来に向け今まで以上に思いやりの心を持ったり、感謝とともに生き、支え合う市民として成長していき、人格の形成を目指していくことができるものと期待しております。
教育委員会におきましては、本条例の制定に対しましては、これまで小・中学校を初め、校長会や生徒指導部会との連絡調整、子どもの権利に関する意識調査の実施及び子ども委員の募集にかかわってまいりました。条例制定後につきましても、児童・生徒や保護者への条例内容の周知及び子どもの
権利擁護委員への協力と条例に示されたさまざまな取り組みの運用に当たり、関係部局等との連携を強く図ってまいります。
いずれにいたしましても、この権利条例を自分の大切さとともに他の人の大切さを認めることができる子どもの育成と考え、人権教育の目標として大事にしたいと私どもは考えております。
34 ◯議長(花田明仁君) 16番
工藤健議員。
35 ◯16番(工藤健君) 子どもの定義というのは18歳までですので、小・中・高、すべて関係してまいります。周知するのも当然必要ですけれども、やはり子どもに一番接する部署でもありますから、子どもの声を拾う大事なところでもあります。そういう意味では、教員一人一人がこの子どもの権利条例自体をきちんと理解していただいて対応すると。他市の子どもの権利条例を導入しているところでは、逆に教師からの相談ですとか、スクールカウンセラーの方からの相談も結構あるということですので、そういう意味では、子どもだけではなく、そこに関係する方々にとっても有意義な条例になるものと思います。ぜひ児童福祉と教育の連携もよろしくお願いいたします。
この項目の最後に、条例では第10条の第2項、児童の権利に関する条約が国連で採択された日にちなんで毎年11月20日を青森市子どもの権利の日にするということであります。私は、この日に合わせて子ども議会の開会を提案したいと思っております。条例では、子どもが意見を表明し参加する場としての子ども会議とありますけれども、年に一度、子どもの権利条例を制定した記念、広報として、公式の場で意見表明する場を設けるということがあってもいいのかと。その意義については、前定例会でお話をしましたけれども、意見表明権の実現の機会であるということ、議会や行政の仕組みを理解してもらうという場でもあること、そして、市民としての意識を持って青森市に愛着を持ってもらいたい、さらには、若者の投票率の向上にもつなげる効果を期待しています。
実は、議会改革を進める上でも、次世代に議会をきちんと理解してもらいたいという気持ちもあります。子ども議会、さまざま目的を考えれば十分に有用だと考えますけれども、市長のお考えをお聞かせください。
36 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。鹿内市長。
37 ◯市長(鹿内博君) 工藤議員の子ども議会についての質問にお答えいたします。
1つ、子ども会議は、この条例の中でもこれから進めていきますということでうたっております。その関係と、子ども議会の関係をまず整理しなければならないと思います。その上で、私自身も議員から御提言の子ども議会をある面では実現できるように、子ども会議と調整を図り、それから、子どもの権利の日は実際にほかに何をやっていくのかということもございますから、子ども議会だけ取り上げるというわけにはまいりませんので、まずは今申し上げました子ども会議の内容、それから子どもの権利の日の内容、それも含めた中で今御提言の子ども議会が実現できるか、ある面では私自身も積極的に考えてみたいと思います。
38 ◯議長(花田明仁君) 16番
工藤健議員。
39 ◯16番(工藤健君) ありがとうございます。先日、むつ市の子ども議会を見てまいりまして、
子どもたちの質疑がなかなかしっかりしておりました。予定調和ではない再質問があったりして結構楽しかったんですけれども、その中の答弁で、むつ市長が、前向きに検討しますと。その前向きに検討しますというのは、やるということですという答弁をしておりましたので、ぜひ何とかお願いします。
では最後に、子どもの居場所についてでありますが、さまざまな機会にそれぞれの立場でいろんな通知をしているということです。あとは、新たに仕事を持つ共稼ぎになる保護者に関しても、来年度からさらに実施したいということですが、質問いたします。
実際に保護者がそれぞれの家庭に合わせて、当然自分の家庭に合わせて選択するわけですけれども、自分が住んでいる地域で何が選択できるのかできないのか。それにどのような違いがあるのかというのを知ることは大切だと思います。そこで得られるサービスの種類、その内容、それぞれの違い、どのようにして知ればよろしいでしょうか。
40 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。
健康福祉部長。
41
◯健康福祉部長(福井正樹君) 子どもの居場所についての再質問にお答えいたします。
基本的には、先ほどもお話をしたとおり、就学前の場合については、放課後の子どもの居場所については、それぞれの事業に合わせてお知らせをしているということでございます。その学区内で選択できるもの、例えば児童館がある、
放課後児童会があるというようなことであれば、それはお知らせされているものと思っておりますが、ただ、きちんと受け手の市民の側がそういうことを認識されるようなやり方に今なっているかと言われれば、その辺はどちらかといえば、少し縦割りのような感じも私自身しておりますので、今の議員からの御質問を踏まえながら、その辺については今後工夫をしてまいりたいと考えております。
42 ◯議長(花田明仁君) 16番
工藤健議員。
43 ◯16番(工藤健君) つまり、プランの種類、内容があって、地域によって活用できるかできないか、住んでいる地域によって選択肢の違いがあることを市民が知っているのかということです。対象の保護者へ、わかりやすい一覧があれば本当は一番いいんです。実は県の
教育委員会と県の健康福祉部が共同で作成しているこういう冊子があります。
放課後子どもプランという冊子なんですけれども、
放課後児童会、
放課後子ども教室、児童館、それぞれの趣旨、特徴、負担や申し込み方法、開設期間、終了時間、利用者が欲しい情報がこの1冊に全部入っています。足りないのは、これは県の単位でつくっていますので、自分が住んでいる地域では、具体的にどこでどのようなサービスを受けられるかということがないだけですけれども、できれば健康福祉部と
教育委員会とで、青森市に住む方々を対象に、住んでいる地域によってどういう選択肢があるのか、選択できる
放課後子どもプラン1冊にまとめていただいて、ワンストップでわかるものをつくっていただければ助かると思いますが、いかがでしょうか。
44 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。
健康福祉部長。
45
◯健康福祉部長(福井正樹君) 再度の質問にお答えいたします。
先ほどお話をしましたが、工夫してまいりたいと考えています。その中で、今、議員から御紹介になりました冊子等についても、あわせて検討させていただきます。
46 ◯議長(花田明仁君) 16番
工藤健議員。
47 ◯16番(工藤健君) ぜひつくってください。これはわかりやすさを求める保護者からの意見でも、言葉でもありますので、ぜひよろしくお願いします。また、必ずしも共稼ぎの家庭だけが放課後の
子どもたちの居場所を求めているわけではないです。働いていない仕事を持っていないお母さんでも、例えば今は介護の問題であるとか、複数の子どもを持っている、生まれたばかりという場合であっても、それぞれ家庭の事情で一定期間子どもを預けざるを得ないという場合がありますので、子どもの居場所を必要なときに必要な方が利用できるように、そういうわかりやすい案内、実質的な体制が必要だと思います。
最後に質問しますけれども、
放課後児童会の対象が、保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校1年から3年の
子どもたちとなっていますけれども、介護やさまざまな事情が考えられる中で、利用者制限というのが現実に即していないと思います。実際はどのように運営されているのかお聞かせください。
48 ◯議長(花田明仁君) 答弁を求めます。
健康福祉部長。
49
◯健康福祉部長(福井正樹君) 再度の質問にお答えいたします。
基本的には、入会に当たりましては保護者が月に15日以上就労しているというようなことでオーケーしております。仮に15日に満たない場合につきましては、例えば保育園で受け入れている保育園も市内に青森、浪岡を合わせて22カ所ほどございます。あるいはファミリーサポートセンターというのもございますので、そちらを御案内しているところでございます。
それから、今、議員からお話のあった介護、入院等ということで、家庭の事情でどうしても放課後見られないということであれば、それは
放課後児童会のほうで受け入れをしてございます。