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旧青森市 平成14年第3回定例会(第3号) 議事日程・名簿 2002-09-09
旧青森市 平成14年第3回定例会(第3号) 本文 2002-09-09

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  1. 青森市議会 2002-09-09
    旧青森市 平成14年第3回定例会(第3号) 本文 2002-09-09


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    ▼最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   午前10時開議 ◯議長(木村巖君) これより本日の会議を開きます。  本日の会議は「議事日程第3号」により会議を進めます。           ────────────────────────── 日程第1 議案第171号 平成14年度青森市一般会計補正予算(第2号) ~ 日程第2 議案第172号 字の区域及び名称の変更について 2 ◯議長(木村巖君) 日程第1議案第171号「平成14年度青森市一般会計補正予算」及び日程第2議案第172号「字の区域及び名称の変更について」の計2件を一括議題といたします。  提案理由の説明を求めます。佐々木市長。   〔市長佐々木誠造君登壇〕 3 ◯市長(佐々木誠造君) 本日追加提案いたしました一般会計補正予算及び提出議案について、その概要を御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと存じます。  まず、議案第171号「平成14年度青森市一般会計補正予算」について御説明申し上げます。  今回の補正予算は、去る8月11日に発生いたしました大雨災害に関連する災害復旧費等を措置いたしたものであります。今回の災害は8月11日の大雨により発生いたしたものでありますが、降雨量は前日の10日に36.5ミリメートル、当日の11日には、午前4時から午前11時までの間に時間雨量20ミリメートルを超える強い雨が降り、7時間で84.5ミリメートルの雨量を観測し、総降雨量が129.5ミリメートルに達したものであります。  また、前線の停滞により8月7日から連日雨が降り続き、11日までの5日間の総降雨量が220ミリメートルを超え、かなり地盤が緩んだ状況にありました。  結果として、床上浸水11件、床下浸水59件の住宅災害が発生いたしましたほか、農林業施設や道路・河川等土木施設などにも多数の被害を受けたものであります。市では、直ちに情報の収集や災害応急活動を実施するとともに、被災地区を調査し、災害見舞金等の支給、消毒薬の配布、廃棄物の収集等の対応をいたしました。また、緊急を要する河川・道路や水路・農道等の被災箇所につきましては、応急復旧工事を既に実施いたしております。  それでは、歳出の内容につきまして御説明申し上げます。まず、急傾斜地崩壊防止対策事業費につきましては、大雨により崩壊した急傾斜地において県が実施する復旧工事に対し650万円を負担し、迅速な復旧を図るものであります。  次に、災害復旧費につきましては、農林業施設及び土木施設が被災いたしましたことから、それぞれ復旧のための経費として2億5505万余円を措置いたしたものであります。なお、補助対象となる農業施設の復旧工事につきましては、土地改良法の規定による応急工事計画の決定が必要でありますことから、今回の補正予算には復旧費を措置いたしておりませんが、今後国の災害査定を受け、計画が策定されましてから適切に対応してまいりたいと考えております。また、林業施設及び土木施設の補助対象事業につきましても、今後国の災害査定を受け、その内示に基づき実施することとなりますことから、査定結果によりましては事業費が調整されることもあり得るものであります。  以上、歳出の概要について御説明いたしましたが、これに対する歳入につきましては、市税4978万余円、国庫支出金1億345万余円、県支出金2572万円、市債8260万円を措置いたしたものであります。その結果、今回は2億6155万余円の追加補正となり、平成14年度一般会計の総額は1067億8466万円となった次第であります。  最後に、議案第172号「字の区域及び名称の変更について」でありますが、住居表示の実施に伴い、八重田、矢田前、原別及び泉野地区において、矢作1丁目から3丁目まで、本泉1丁目及び2丁目並びに原別1丁目から8丁目までとするため、字の区域及び名称を変更しようとするものであります。よろしく御審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。 4 ◯議長(木村巖君) ただいま教育委員会事務局教育部長から発言の申し出がありましたので、これを許可いたします。部長。 5 ◯教育委員会事務局教育部長(大柴正文君) 去る9月6日の本定例会一般質問初日におきまして、布施議員からの学区見直しに関しての再々質問に対する私の答弁の中で、経済文教常任委員の皆様へ学区審議委員会会議概要、調査資料を配付いたしました月日について、8月27日からと御答弁すべきところを7月27日からと申し上げましたので、ここに謹んでおわび申し上げ、訂正させていただきます。
              ────────────────────────── 日程第3 一般質問 6 ◯議長(木村巖君) 日程第3「一般質問」を行います。  順次質問を許します。  7番関良議員。   〔議員関良君登壇〕(拍手) 7 ◯7番(関良君) 皆さん、おはようございます。21の会の関良です。  まず初めに、環境問題について質問させていただきます。  ことし4月より、ペットボトル、缶、ガラス瓶の処理を行う容器包装資源ごみ中間処理施設エコプラザ青森と資源ごみの処理、保管業務委託を締結しておりますが、民設民営による資源ごみの処理、保管業務委託は全国で初めてのケースです。今後の当市の事業のあり方の1つとして大変期待しております。そこで、エコプラザに委託した15年間の経費と当市が行った場合の経費についてどれだけ軽減したのか、イニシアルコストランニングコストの合計額を示していただきたい。  次に、教育問題につきまして5点質問させていただきます。  1点目といたしまして、小・中学校の耐震診断について質問いたします。校舎の耐震診断の費用は、平成7年の阪神・淡路大震災の後、普通交付税で措置されています。内閣府によれば、昭和57年以降に建設された校舎は耐震性を備えているとのことですが、当市の昭和56年以前に建築された小・中学校の耐震診断の考えを示してください。  2点目は、教育の場での教育委員会の人権侵害について質問いたします。  さきの定例会でインクルージョン教育について質問いたしましたが、私は、障害があっても普通に地域の学校で教育を受ける権利があると確信しています。それが、さきの定例会での大柴教育部長の答弁では、本市におきましては、小・中学校の施設、設備に関しては、障害のある子どもを受け入れる十分な施設、設備となっていませんが、これまでも必要に応じてトイレの改修や玄関スロープなど、可能な場所についてバリアフリー化を図っているところですと、障害者に対して施設、設備の不十分を認めています。このように、障害者に対して施設、設備が不十分なのは利用が大変難しいことです。  アメリカの状況を説明しますと、1990年、障害を持つアメリカ人法が制定され、障害者に対する差別の禁止とアクセスの保障を法的に国民に義務づけています。これによって、バスは車いすが利用できるようにリフト設置が義務づけられ、学校など公的建物について車いすの障害者が利用できないのは差別とされ、人権侵害とされていると聞いています。  日本でもこの影響を受けて、通称ハートビル法が制定されています。また、青森県では、ユニバーサルデザインの考え方を県政に取り入れていくため、行政、県民、企業、地域の役割など、全県が一体となった推進を図るための指針を策定にかかっています。今、障害者の人や市民はノーマライゼーションの思想の中、地域で普通に生活を望み、普通に地域の学校で教育を望む人がふえていますが、特に車いすを使う障害者にとっては、設備としてエレベーターが必要です。障害者が地域で教育を希望しても、エレベーターなど設備の不十分によって地域で教育を受けることができないのは、障害を持っている人に対して差別、人権侵害ではないでしょうか。この差別、人権侵害についてどのように考えているか答弁願います。  3点目につきましては、現在の新城中学校の校舎は、昭和43年度から44年度に建築された校舎が6割以上あり、大変老朽化しています。その後、4割弱の増築が行われています。この4割の増築については、さきの定例会で大柴部長が「昭和55年度に普通教室6教室など、平成6年度には美術室、さらに平成7年度にはコンピュータ室、木工室をいずれも鉄骨づくりで増築してまいりました」「鉄骨づくりの校舎の場合、40年が耐用年数となっております」と答弁しています。このパネルは新城中学校の美術室です。このように、完全なプレハブ校舎に対して鉄骨づくりで40年ということは、市民をどのように考えているのか、教育委員会の姿勢が疑われます。14年度の新城中学校の営繕要望書で美術室の改修要望が提出されていますが、これは雪の重みで窓枠が傾いてしまったのです。その安全性を含め、教育環境の改善についてどのように考えているのか、お答えください。  4点目として、学区見直しについて地域への説明会をどのような形で行うのか、お答えください。  5点目として、新城中学校の知的障害学級設置についてどのようになっているのか、お聞きいたします。  次に、行政改革について質問いたします。  私は、前回の定例会の一般質問でも述べましたが、現在、国も県も当市も、予想を超えた景気低迷の長期化などにより、大変厳しい財政環境に置かれています。また、地方分権や少子・高齢化の進展からも、これからの地方自治体は今後の施策の展開方向やその実現手段を大きく変革していかなければならないという厳しい選択を迫られている状況にあります。  私は、このことを踏まえ、前回の定例会で1つの事例として、公立保育所の民間委託や清掃収集運搬業務の委託拡大を早期に実現し、可能な限り市の財政負担を少なくしながら、なおかつ市民サービスの向上を目指すべきではないかと提言いたしました。それから、市が担っている業務を民間に委託することなどのアウトソーシングにおいて、市として全体方針や現在まで取り組んできた具体的な内容についても質問いたしましたが、前回の定例会において、民間委託を積極的に進めるという明快な方針を改めてお答えいただきました。  また、先日8月31日土曜日の東奥日報朝刊で報じられていました「市民の目線で効率的施策を」「事務事業評価システムを青森市が全面実施へ」という見出しの記事を読みましたが、これは、これまでにない、まさに市民目線でサービスを向上させて、なおかつ経費の軽減を図るという市の姿勢を示すものであり、今後さらにアウトソーシング化を進める上においても先進的かつ重要な取り組みになるものと思い、大変期待しております。私は市民の目線で公立保育所を検討いたしますと、民間委託によって年間4億4700万程度の負担減が図られ、また、サービス面では民間保育園と比べ、サービス内容の種類の少なさやサービスの質についても民間保育園を超えるものではないと思っています。事業効率や事業評価を行うと市民は納得できないのではないでしょうか。  そこで、行政改革に関して2点の質問をさせていただきます。  1番目として、前回定例議会の一般質問の際に答えていたただいた公立保育園の民間委託や施設移管について、いつごろ結論を出すのか。  2番目として、現在進めている新青森市行政改革大綱に基づく行政改革の実施期間は平成10年度から平成14年度までとなっており、今年度で終了するということになっておりますが、来年度以降さまざまな事業や業務の外部化をさらに推進していくことについては、市としてどのように考え、どのように取り組んでいこうとしているのか、お聞きいたします。  続いて、福祉行政について質問いたします。  現在、当市は、来年度からスタートする第2期介護保険事業計画の策定委員会が設置され、審議されていますが、老人福祉の現状をお知らせください。  1番目として、現在の特別養護老人ホーム、老健施設の待機状況を、全待機者数と緊急性の高い在宅者数について教えてください。  2番目として、待機者についての入所施設の充実をどのように考えているのか教えていただきます。  3番目として、介護保険の保険料は施設入所者が多くなると高くなると言われていますが、現在の施設入所待機者が全員入所した場合の保険料を現保険料と比較して教えてください。  4番目として、身体障害者、知的障害者に対して、来年度より支援費になり新たに申請が必要になりますが、施設を利用されている利用者の方々は施設からの情報で手続を行いますが、在宅者への情報の徹底をどのように考えているか、お示しください。  以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 8 ◯議長(木村巖君) 答弁を求めます。環境部長。   〔環境部長工藤晨仁君登壇〕 9 ◯環境部長(工藤晨仁君) 関議員の環境に関する御質問でございますが、御質問の趣旨は、資源物のリサイクルに向けて中間処理施設の建設費でございますが、民間建設・民間運営、いわゆる民設民営による場合と公設公営による場合との経費の比較でございました。お答えいたします。  リサイクル施設の建設に当たりましては、庁内に設置しております青森市一般廃棄物ごみ処理施設検討委員会におきまして、その施設の稼働開始時期、建設方法、運営方式などについて総合的に検討いたしました結果、当該施設を平成14年4月から稼働することとし、施設建設については市の財政負担の軽減や工期短縮などを考慮し、民間建設・民間運営方式といたしました。  議員、御質問のリサイクル施設を民設民営と公設公営とした場合の経費の比較についてでございますが、民設民営の場合、処理経費につきましては、建設費の減価償却費、維持管理費及び人件費、機器の耐用年数などを考慮し、対象期間を15年として26億6000万円となっております。それに対しまして、公設公営の場合、施設の建設費に対する国庫補助金を除いた市の負担額、調査測量費、環境影響評価などの経費及び維持管理費、人件費の15年間の経費の合計額は53億3000万円となっております。このことから、15年のトータルの経費の比較では、民設民営が約5割の節減が可能となります。  また、施設の建設に要する期間でございますが、公設公営では、事業計画、用地の選定、環境影響評価、整備計画書の作成、補助事業の申請などに5年程度の期間を要しますが、民設民営では施設建設が1年で完成されております。  以上でございます。 10 ◯議長(木村巖君) 教育委員会事務局教育部長。   〔教育委員会事務局教育部長大柴正文君登壇〕 11 ◯教育委員会事務局教育部長(大柴正文君) 教育についての5点の御質問に順次お答えいたします。  初めに、昭和56年以前に建築された小・中学校の耐震診断の考え方を示せとの御質問にお答えいたします。  耐震診断につきましては、昭和56年6月以前の建築基準法の基準により建築された校舎等のうち、階数が3階以上かつ床面積の合計が1000平方メートル以上のものについては、建物の耐震改修の促進に関する法律の規定に基づき耐震診断を実施し、必要に応じて耐震改修を行うよう努めることとされております。  学校施設は、第一義的に児童・生徒に対して安全で安心な場所でなければならないこととともに、小学校につきましては、災害発生時の防災活動拠点施設に指定されていることから、本市においては建物の耐震改修の促進に関する法律の規定にとらわれることなく、昭和56年に改正される前の建築基準法により建築された27校を耐震診断の対象といたしており、築後25年以下の11校については耐震診断を行い、残りの16校につきましては、改築または大規模改修事業に合わせて整備を図りたいと考えております。今年度は、浪館小学校の耐震診断を実施しているところでございます。  また、中学校につきましては、現在のところ耐震診断の実施についての計画はございませんが、国においては、昭和56年以前に建築されたすべての公立小・中・高校の建物の耐震診断を実施できるようにするため、特別地方交付税で措置するよう関係省庁間で協議されているとの新聞報道等がありましたことから、国の動向を注視してまいりたいと考えております。  次に、学校にエレベーターが設置されていないため、身体に障害を持つ住民が地元の小・中学校を利用しやすいように、学校にエレベーターの設置を検討すべきではないかとの御質問にお答えいたします。  本市における既存の学校施設につきましては、身体に障害のある児童・生徒を受け入れる施設、設備となっておりませんが、これまでも必要に応じてトイレの改修や玄関スロープなど障害となる部分の解消を図ってまいりました。また、学校施設は地域住民の皆様に気軽に利用していただくとともに、災害等の際、市民の避難場所になっていることから、近年改築した学校におきましては、段差の解消や車いす用スロープ、手すり、あるいは障害者用トイレなどの設置を進めてきております。このようなことから、エレベーターの設置がないことから移動の制限を受けることが即、人権を侵害するとは思われませんが、エレベーターの設置につきましては現在のところ整備の予定はしておりませんが、将来の学校改築の際の検討課題として受けとめさせていただきたいと存じます。  次に、現在の新城中学校の校舎は、昭和43年度から昭和44年度に建築された校舎が全体の6割あり、老朽化している。その安全性を含めて教育環境の改善についてどのように考えているのかとの御質問にお答えいたします。  新城中学校は、校舎3011平方メートルを昭和43年、44年の2カ年にわたって、また屋内運動場1420平方メートルを昭和52年に、いずれも国庫補助事業により鉄骨づくりで建設しております。その後、宅地開発事業等により生徒数が急激に増加したことに伴い、普通教室や特別教室等1820平方メートルを国庫補助事業により増築しております。鉄骨づくりの校舎の場合は、耐用年数の目安となる国の財産処分制限期間は40年となっております。新城中学校は、校舎の延べ床面積4831平方メートルに対しての当初建設部分3011平方メートルにつきましては、全体の6割を占め、築後35年を迎えますが、その後増築された全体の4割に当たる1820平方メートルにつきましては、築後25年未満の建物となっております。  このことから、学校改築を国庫補助事業により実施しております本市におきましては、現時点では改築の時期に至っていないものと認識しております。しかしながら、学校教育活動の安全に支障を来すような施設、設備につきましては、学校関係者等と協議しながら対応してまいりたいと考えております。なお、今年度は音楽室の改修を実施することとしております。  次に、学区見直しについて、地域への説明会をどのような形で行うのかとの御質問にお答えいたします。  現在、通学区域の見直しにつきましては、通学距離や時間、平成14年度から平成20年度までの児童数や学級数の推移などの新たな資料及び橋本小学校関係者からのアンケートや御要望、公開質問状、そして新聞紙面を通しての市民の声、さらには、栄山小学校関係者からの複式学級解消のための通学区域の見直しに関する要望書などを参考に供しながら、原則公開されている教育委員会会議において慎重に御審議をいただいているところでございます。しかしながら、青森市立小・中学校通学区域審議委員会が作成した会議概要に、テープにないものが記載されていることなどの指摘を受けたことから、8月27日に開催された教育委員会会議において、第6回の会議概要の最終部分について教育委員会事務局から調査の報告をいたしておりますが、第7回、第8回の会議概要についても調査しているところでありますことから、その結果を待った上で審議の継続についても判断していくこととなりました。  議員、御質問の通学区域の見直しについては、今後、教育委員会会議で学区の見直しが審議され、結論が出た場合には関係学校長や保護者の皆さんへの説明会の開催、そして関係地区町会長等への説明会を開催し、誠意を持って御説明申し上げてまいりたいと考えております。  次に、新城中学校の知的障害学級設置について、どのようになっているかとの御質問にお答えいたします。  このことにつきましては、前回の第2回定例会一般質問において関議員の御質問にお答えいたしておりますが、中学校における知的障害学級の配置は、本市においては、県が定める12の特学区域に分かれております。新城中学校は三内中学校とともに1つの特学区域となっており、知的障害学級は三内中学校に設置されております。現在、三内中学校の知的障害学級には、第1学年に2名の在籍があります。また、新城中央小学校の第6学年に知的に障害を持つ児童が2名おりますことから、平成15年度の三内中学校の知的障害学級は4名で構成される予定となっております。平成16年度からは、三内小学校卒業の知的に障害を持つ生徒が三内中学校に在籍する予定となっております。青森市の特殊学級の適正配置につきましては、今後の児童・生徒数の増加状況などを見きわめた上で、県とも協議してまいりたいと存じます。 12 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部長。   〔健康福祉部長横山精一君登壇〕 13 ◯健康福祉部長(横山精一君) 行政改革についての御質問のうち、公立保育所の民間移管についての御質問と福祉についての3点の御質問に順次お答えいたします。  まず、公立保育所の民間移管についてのお尋ねにお答えいたします。公立保育所に係る行政改革につきましては、平成14年第2回定例会でお答えしたとおり、行政改革実施計画では、今後の保育ニーズを的確に把握し、周辺の私立保育所の入所状況や対象児童数等の推移などを十分に見きわめながら、公立保育所の今後のあり方について検証しているところでございます。  現下の保育行政の課題であります仕事と子育てを両立させるための支援対策として、国では保育所待機児童を解消するため、保育所の入所の円滑化を打ち出し、保育所定員の125%までの受け入れを可能とすることにより、全国的に少子化が進展する中で、逆に保育所の入所児童数は増加傾向を示している状況であり、各自治体とも今後の保育行政のあり方を模索しているのが現状でございます。  御指摘の公立保育所の民間移管につきましては、保育サービス効率化の1つの手法でありますが、先進地調査によれば、1つには、運営主体が民間になっても保育の質の確保ができるのか、2つには、行政の責任が後退するのではないか、3つには、民営化によって利用者にとってどのようなメリットがあるのか、4つには、導入に際して利用者や地域の理解が十分に得られる手順が確保されているのかなどが問題となっており、運営経費の節減といった観点からだけではなく、これらの問題を含めて総合的に考慮すべきものと考えております。  また、児童福祉法に規定されている保育の実施者としての市の責任の重さは変わらないものの、対象となる保育所の園長や保育士を初め調理員など、人的な面や保育運営方針について変わるのではないかという利用者や地域住民の不安も多く、また、このことに対する行政の説明責任の重要性が求められているところであります。現在、保育所民営化が各自治体で大きな議論となっているところや撤回されたケースも伺っておりますことから、それぞれの地域の実情は異なっておりますが、これまでの先進地の例として挙げられている東大阪市や尼崎市、尾道市、横須賀市などにおける事例を参考とし、民間委託の経過や委託後の影響等について、さらに課題を整理、検証しながら、今後の対応について考慮してまいりたいと考えております。  次に、福祉についての3点の御質問のうち、介護保険施設に関する2点の御質問については、関連がありますので、まとめてお答えいたします。  まず、本市における特別養護老人ホーム及び老人保健施設の入所待機者につきましては、市内各施設を対象に平成14年7月末現在で行った調査によりますと、特別養護老人ホームでは399名となっており、その内訳につきましては、在宅の方が124名、医療機関に入院されている方が87名、老人保健施設に入所されている方が129名、療養型医療施設に入所されている方が11名、グループホームに入所されている方が17名、軽費老人ホームに入所されている方が9名、養護老人ホームに入所されている方が5名、そのほかに宅老所入所中などの方が17名となっております。老人保健施設では225名となっており、その内訳につきましては、在宅の方が107名、医療機関に入院されている方が69名、療養型医療施設に入所されている方が6名、グループホームに入所されている方が7名、軽費老人ホームに入所されている方が5名、そのほかに宅老所入所中などの方が31名となっております。  しかしながら、これらの方々の中には特別養護老人ホーム及び老人保健施設の両施設に対して、重複して入所を希望している方が48名おりますことから、全体の待機者数の合計は576名となっております。この入所待機者のうち、既に他施設へ入所している方や入院中の方につきましては、緊急性が低いと思われますことから、在宅で入所を申し込んでいる方を優先して解消していく必要があると考えております。  また、施設に対する入所申込者につきましては、今後、これまで以上に厳密な把握が必要と考えておりますが、国におきましても平成14年8月7日に、指定介護福祉施設は、入所申込者の数が入所定員から入所者の数を差し引いた数を超えている場合には、介護の必要の程度及び家族等の状況を勘案し、指定介護福祉施設サービスを受ける必要性が高いと認められる入所申込者を優先的に入所させるよう努めなければならないという新たな運営基準が示され、市といたしましても、要介護度や介護サービスの受給状況、家族状況等を総合的に考慮し、真に入所が必要な方が順次入所できるような体制を整えていかなければならないものと考えております。  次に、特別養護老人ホーム、老人保健施設を整備し、在宅の入所待機者を解消した場合の介護保険料について、第1期介護保険事業計画と同様の条件をもとに試算してみると、特別養護老人ホームの在宅の待機者の方124名分について、施設を整備した場合につきましては、第1号被保険者1人当たり年額1440円、月額では120円の増となり、老人保健施設の在宅の待機者の方107名分につきましては年額1428円、月額では119円の増となります。施設整備に当たりましては、1つには、施設の整備数をふやすことにより、被保険者に対し新たな応分の負担を求めること、2つには、県の施設サービスの利用者見込みについての指針において、特別養護老人ホーム及び老人保健施設の整備数については、両施設合計で、平成19年度の65歳以上の高齢者人口の2.6%と整備数の上限が定められていること、3つには、県においては圏域単位で整備を行うこととしており、圏域ごとに整備数の調整があることなど、さまざまな制限があり、単に待機者数をもって整備計画数とすることができない状況となっております。なお、平成15年度当初に開設予定の特別養護老人ホーム50床により、特別養護老人ホーム待機者の一部が解消される見込みでありますが、全体の解消にはなかなか結びつかない状況にございます。  その一方で、平成14年4月に青森市が実施した介護保険意向調査の結果によりますと、在宅でのサービス利用者の7割以上の方がこのまま在宅での生活を続けていきたいと答え、サービス等を利用していない一般高齢者も、将来のサービス利用について約5割の方が自宅で生活しながら利用したいと答えており、施設への入所よりも自宅で生活したいと考えている方が多いことが示されております。また、介護保険法第2条において、制度の基本理念として、「保険給付の内容及び水準は、被保険者が要介護状態となった場合においても、可能な限り、その居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように配慮されなければならない」と規定しており、できるだけ在宅で自立した生活を送れるよう支援していく必要がありますことから、そのような環境を整えるための方策につきまして、現在、青森市介護保険事業計画策定委員会において御審議をいただいております。  最後に、支援費制度の周知に係る御質問にお答えいたします。  平成12年6月、社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律が成立し、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法及び児童福祉法の一部改正が行われました。この法律は、昭和26年の社会福祉事業法制定以来、大きな改正が行われていない社会福祉事業、社会福祉法人または措置制度などの社会福祉の共通基盤制度について、今後、増大または多様化が見込まれる国民の福祉ニーズに対応するため、見直しを行ったものであります。これに伴い、身体・知的障害者の施設利用並びに身体・知的障害者、障害児のホームヘルプサービス等の在宅福祉サービスにつきましては、これまでの行政がサービスの受け手を特定し、サービス内容を決定する措置制度から、障害者みずからがサービスを選択し、事業者との契約によりサービスを利用する支援費制度へ平成15年4月から移行することになっております。  お尋ねの支援費制度の周知につきましては、現時点で示されている支援費制度の仕組みについてのパンフレットを作成し、9月中旬をめどに障害者団体や施設等の福祉関係機関に配布するとともに、現在、在宅福祉サービスを受けられている方々につきましても、10月上旬に予定している申請受け付け開始に間に合うように、申請の御案内とあわせて送付することとしております。  また、制度の内容、申請の方法につきましては、「広報あおもり」10月1日号及び2月1日号に掲載し、平成15年4月以降にサービスを受ける方に対して周知を図ることとしております。なお、障害者やその保護者を対象とした支援費制度の説明会につきましては、これまで養護学校や一部の障害者施設からの要望により実施してまいりましたが、現時点では障害者区分、支援費の額及び利用者負担額等については、国から示されていないため、利用者が求めることに十分にこたえられない状況にありますことから、今後、詳細が決まり次第、各障害者団体等に対する説明会の開催や、必要に応じて市や障害者生活支援センターの連携による訪問などにより、制度の周知を図ってまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、国、県の動向を確認しながら情報収集し、円滑に支援費制度へ移行できるよう万全を期してまいりたいと考えております。 14 ◯議長(木村巖君) 総務部長。   〔総務部長米塚博君登壇〕 15 ◯総務部長(米塚博君) 行政改革に関する御質問のうち、今後の業務の外部化の進め方に関するお尋ねにお答え申し上げます。  行政改革につきましては、新青森市行政改革大綱に基づきまして、平成10年度から平成14年度までの5カ年間を実施期間とし、「わたしたちのまち 青い森 21世紀創造プラン」の実効性を高めると同時に、今後見込まれる行財政需要に対応するため、現行の事務事業を徹底的に見直し、可能な限り、現状の人的、財政的供給力で対応できる行財政環境づくりに努めることを目的に、大綱に掲げられました60項目につきまして、これまで鋭意取り組んでまいりました。中でも、民間委託などの外部化につきましては、新青森市行政改革大綱で掲げております、行政責任の確保を念頭に置きながら、業務内容に応じ、行政サービスの向上と行政コストの節減を図ることができる業務については、民間委託を積極的に進めるという方針のもと、費用対効果の測定をした上で、可能なものにつきましては、外部化を進めてまいったところであり、現在のところ未実施となっている業務につきましても、関係機関との協議を重ねるなど、外部化の実現を目指しているところでございます。  現在取り組んでおります新青森市行政改革実施計画は今年度計画年次が終了いたします。しかしながら、今後さらに厳しくなると考えられます行財政環境の中で、限りある人的・財政的供給力をもってさらなる市民サービスの向上を図る上では、これまでの新青森市行政改革大綱の理念を継承しつつ、行政活動全般にわたり継続的かつ自立的に改革、改善すべきものと判断し、平成15年度の稼働を目指しまして(仮称)自治体経営システムを構築することといたしました。  このシステム導入の第一段階といたしまして、「わたしたちのまち 青い森 21世紀創造プラン」の推進計画、予算編成並びに事務事業評価を有機的に連携させながら、限りある財源をより効果的、効率的に活用した施策展開を図ることとしたものでございまして、とりわけ事務事業評価につきましては、市民目線に立ったよりよいサービス提供と効率性等を図るべく、事務事業の目的、目標を明確にした上で、公共性、市の関与性、市民要望、社会要請、緊急性、経済性などの視点から、現在行っている相当数の事務事業を根底から検証し、お尋ねの外部化を含めまして、その手法につきましても、コスト面や市民サービス面などの観点から積極的な見直しを進めることとしており、さらなる市民サービスの向上に向け、あらゆる可能性を探ってまいることとしております。 16 ◯議長(木村巖君) 7番関議員。 17 ◯7番(関良君) 誠意ある御答弁、ありがとうございました。  環境問題でエコプラザ青森に委託し、15年間で民設民営と公設公営の経費が26億6000万と53億3000万と民設民営が半分以下の費用で委託できることに驚きました。また、事業開始までの手続の長さでもスピーディーにできる民間が魅力的で、全国で初めてのケースで、画期的な契約で今後のあるべき姿ではないでしょうか。  では、再質問させていただきます。教育と福祉について再質問させていただきます。  教育の中で、障害者が気兼ねなく普通に地域で教育を受けることができるインクルージョンの教育について、現在は、施設、設備の関係で地域の希望する学校で教育を受けることができないのは人権侵害ではないでしょうか。これについては、大柴部長の答弁では、設備的な問題だけでは人権侵害にならないというふうな話をしていますけれども、私は障害者が学校に行く上で2階とか3階とか必ず行く機会が出てくると思います。1階だけでずっと過ごすというのはなかなかできないことで、例えば図書室とか調理室も全部下へ持ってくるというふうなことも難しいことなのかなと思っています。そのたびにほかの生徒さん、または先生方の手をかりるということは、大変本人も学校に行くのは難しいことではないのかなと思っています。ここは教育の大きな今後の問題ですので、今回再任の人事案が出されています教育長からどう思っているのか、その辺をお答えいただきたいと思っております。  あと、学校の安全性のことにつきましても美術室に関しても、先ほどの答弁みたいな形で、ああいうふうなプレハブでも40年というふうな話をしています。これはちょっとあれですけれども。  あと、知的学級につきましては三内の中学校2名と。これは新城中央から卒業した方が2名じゃないですか。それで、来年も新城中央から2名。16年には三内から1名というふうなお話ですけれども、新城もそれ以上にいるというふうなことが現状にありますので、それも踏まえていきますと、特学区域の見直しの中で三内も必要なのであれば、当然三内にもやっぱり置くことを考えて、もう少し新城にまで持ってくるというふうなことでやっていただきたいなと思っています。とにかく障害者については、遠い学校に行くというのは大変厳しいものですから、その辺の配慮をしていただきたいなと思っていますので、その辺どう考えているか、お聞きします。  福祉について3点再質問いたします。3点じゃない、もう少しあるね。  現在の特養、老健の待機者が先ほどのお話でいきますと、全体で624名、緊急性の高い在宅者が231名になっています。この数字について当市では少ないと思っているのか、多いと思っているのか、ここを基本的な考え方を教えていただきたいと思っています。  あと、介護保険の保険料について、低所得者の保険料について、5段階中2段階について減免措置になっていますが、大変苦しいお話を聞いております。介護保険料率で第1号被保険者の所得段階別保険料、第1段階、生活保護受給者及び老齢年金受給者で世帯全員が市民税非課税の対象者と、第2段階、世帯全体が市民税非課税の対象者が何割で何名いるのか質問いたします。  また、先ほどの介護保険料につきまして、今待機している方々がもし施設に入ることができた場合、保険料が幾らになるかというふうなお話を聞きましたら、年額で1400円ちょっとと、月額で110円か120円ということで、額的に私とすれば安心して施設に入ることができるのであれば、このぐらいのお金を払っても望むのではないのかなと思っています。やっぱり福祉については、行政ではなく利用する市民の方々が、幾らお金を出しても200名も300名も待機者がいて施設を利用できないというふうな不安の中で老後を迎えるのと、この年間千四、五百円出すことによって、安心して施設生活ができるというふうなことであれば、どちらを選ぶのか、ここはきちんと市民の方々の意見を聞くことが必要ではないのかなと思いますので、ここも質問させていただきます。  あと、保育園の民営に対して、待機者に対しては125%の定員以上の受け入れができますよというふうなお話をしています。これは、市内の保育園の中で民間施設は125%を受けているのが多数あります。ただ、公立は皆定員割れというふうな状況です。これは何を意味するのか。私は保育の質と言いましたけれども、保育の質が果たして高いんですか、民間に比べて。あとは利用者がどう思うか。なぜ、公立の保育園が定員割れするのか。これは利用者が選ぶんですよ。現実として公立の保育は定員割れをしているというふうなことは、サービス面とか、あとは地域の理解とかそういうふうなものを考えていきますと、サービスが民間に比べて低いんじゃないですか。これを考えていきますと、私は当然早い時期に動くべきじゃないのかなと思っています。ここをどう考えているのか、もう一度お聞かせ願います。  以上です。 18 ◯議長(木村巖君) 教育委員会事務局教育部長。 19 ◯教育委員会事務局教育部長(大柴正文君) 関議員の教育に関する2点の御質問にお答えいたします。  まず初めに、インクルージョン教育を実施するためにエレベーターを設置すべきではないかというお尋ねがございました。インクルージョン教育につきましては、最初から子どもを障害のある子、ない子と分けるのではなく、すべての子どもを地域の学校の通常の学級に所属させ、しかる後に特別なニーズに応じた教育、援助のあり方を考えることであると認識してございます。  本市の特殊教育につきましては、これまでも児童・生徒の障害の種類、程度に応じた特別の配慮のもとに手厚くきめ細やかな教育を行っているところでありますが、青森市心身障害児就学指導委員会では、障害のある子どもや保護者に対しまして、その子どもにとって一番よい教育の場をどこに求めればよいかなどを中心に、医師や専門的な知識を有する者等で組織する就学指導委員会の答申をもとに、適正な就学指導を行ってきておるところでございます。エレベーターの設置につきましては、先ほども申し上げましたとおり、将来の学校改築の際の検討課題として受けとめさせていただきたいと存じます。  次に、青森市の特殊学級の適正配置につきましては、先ほどもお答え申し上げたところでありますが、新城中学校への配置を含めまして、今後の児童・生徒数の増加状況などを見きわめた上で県とも協議してまいりたいと存じます。 20 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部長。 21 ◯健康福祉部長(横山精一君) 関議員の再質問にお答えをします。
     4点だと思いますが、まず1点、第1号被保険者の介護保険料段階の1、2の段階の人数及びその構成割合ということであります。介護保険第1号被保険者の保険料の段階別の構成比でありますが、8月末現在の実実数で申し上げますと、全体で5万3286人でございまして、このうち第1段階の方が2085人で、構成比は3.9%、第2段階の方が1万7616人で、構成比が33.0%となっております。なお、ご参考まででありますが、第3段階の方は1万9814人で37.2%、第4段階の方は9997人で18.8%、第5段階の方は3774人で7.1%というふうになっております。  それから、第2点目でありますが、これは入所待機者と施設整備ということでございますが、まとめてお答えをしたいと思います。先ほどお答えを申し上げたわけでありますが、入所待機者のうち、在宅で入所を申し込んでいる方を優先して解消していく必要があるというふうに考えております。また、施設に対する入所申込者数でありますが、今後これまで以上に厳密な把握が必要と考えておりますが、国におきまして、先ほど申し上げたわけでありますが、平成10年8月7日に新たな運営基準が示されておりまして、市といたしましても要介護度や介護サービスの受給状況、家族状況等を総合的に考慮し、真に入所が必要な方が順次入所できるような体制を整えていかなければならないというふうに考えております。  しかしながら、施設整備に当たりましては、これは保険料とも直結する問題になります。まず第1に、施設の整備数をふやすことにより、被保険者に対し新たな応分の負担を求めること。それから、県の施設サービスの利用者見込みについての指針におきまして、特別養護老人ホーム及び老人保健施設の整備数についての上限が定められていること。県におきましては、圏域単位で整備を行うことにより、圏域で整備数の調整があることなど、先ほど申し上げましたように、制限がございまして、単に待機者数をもって整備計画数とすることができない状況となっております。その一方で、介護保険意向調査の結果によりますと、施設への入所よりも自宅で生活したいと考えている方が多いことが示されております。また、介護保険法の基本理念もまさにそのようなことでございまして、できるだけ在宅で生活を送れるよう支援していく必要がありますことから、そのような環境を整える方策について、現在、青森市介護保険事業計画策定委員会において、御意見を伺っているということを先ほど申し上げたわけでございます。  それから最後でありますが、サービスが民間に比べて公立保育所は低い。これは民営化を早い段階に検討すべきということだと思いますが、お答えします。  市の保育所における入所児童は、平成14年8月1日現在、定員の860名に対して639名で、その入所率は74.3%になっておりますが、同じく民間保育所の場合を見てみますと、定員4275名に対しまして入所児童が5090名で、入所率は119.06%でありますことから、民間保育所と比較して公立保育所は入所率が低いという状況でございます。これは、関議員が先ほど御質問した趣旨とかなっておりますが、保育行政の基本といたしまして、これまで本市はどうしてきたということを申し上げますと、地域の保育需要に対しまして、民間保育所では処遇が困難な、例えば障害保育児などについて公立保育所がその受け皿となってきております。民間保育所につきましては、定員の弾力化によりまして入所児童数の増加に対応するとともに、延長保育や一時保育等の特別保育事業の導入を市として積極的に働きをいたしまして、多様な保育需要に対応してきたという経緯が実はあるわけでございます。また、公立保育所におきましては、地域保育事業や周辺の民間保育所の入所状況を的確に把握しまして、平成15年度から2カ所で延長保育を実施するなど、保育機能の充実を図っているところでもございます。  いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたとおり、先進地における事例を参考といたしまして、さらに課題を整理、検証しながら、今後の対応について検討してまいりたいというふうに考えております。 22 ◯議長(木村巖君) 7番関議員。 23 ◯7番(関良君) 介護保険料の関係で、第1号被保険者の所得段階別保険料第1段階が2085名、第2段階が1万7616名ということで、約2万人の方々が生活の大変厳しいところで取られているというふうなことで、この辺、2万人ぐらいであれば、年間例えば1人1万円ぐらい補助することになっても2億ぐらいで済むとなれば、こういうふうな方々、困った方々、弱い方々に、市独自として何かの減免措置を考えていないのかどうか、お聞きいたします。  あと、委員会につきましては、先ほど教育長に答弁をしてもらいたいということであったんですけれども、教育長が答弁しませんので、要望をお話しさせていただきます。  学校のエレベーターの設置について今定例会初日、公明党の赤木議員の質問に対して将来の検討課題と答弁いたしました。今もそういうふうな形で答弁しています。これは、本当に障害のある方が普通に地域で教育を受けるというふうなことを考えていきますと必要なことですよ。こういうようなことも、どう思っているのか全然わからないような教育はどうなんですか。  あと、この際ですから言わせていただきますけれども、小学校の統廃合について私は積極的に進めるべきと考えています。ただ、統廃合に対してビジョンがないと、あとは教育委員会の失態により市民が感情的になっている状況の中でこれ以上審議するのは、行政に対しての不信が増すだけではないでしょうか。答申を白紙に戻して検討することを要請いたします。  以上です。 24 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部長。 25 ◯健康福祉部長(横山精一君) 再度の御質問にお答えいたします。  低所得の方に対する介護保険料の減免ということでございますが、現時点では国から具体的な施策などが示されていないために、一部の市町村におきまして独自の保険料の減免を行う動きが出てきておりまして、特に収入のみに着目した一律の減免を行わない、保険料も全額を免除しない、保険料の減免分について一般財源を繰り入れないとする、国が示しました3原則というのがあるわけでございますが、これを遵守しながら実施してきている市町村が出てきております。また、青森市が平成14年4月に実施をいたしました介護保険料のいわば意向調査というのがございますが、その結果によりますと、低所得の方への保険料の減免について必要があるとした方が32.8%、必要がないとした方が23.5%、したがって9.3%上回っているという状況にございます。  そのため、本市におきましては、先ほども御答弁申し上げているわけでありますが、青森市介護保険事業計画策定委員会におきまして、介護保険事業計画の策定に必要な各事項とあわせて、低所得の方に対する保険料独自の減免策及びその財源のあり方も含めて御検討いただいている、そういうような状況でございます。 26 ◯議長(木村巖君) 7番関良議員の一般質問の所要時間が経過いたしましたので、これをもって終了いたします。  次に、15番秋村光男議員。   〔議員秋村光男君登壇〕(拍手) 27 ◯15番(秋村光男君) 15番市民クラブの秋村光男でございます。通告に従いまして質問をします。  1番目は、まちづくりについてであります。  我が国では、他に例を見ない急速な高齢化が進んでおります。2015年には国民の4人に1人が65歳以上の高齢者となる本格的な高齢化社会を迎えます。我が市におきましても全く同じ状況にあると言えます。また、障害者が障害を持たない人と同じように社会に参加ができるノーマライゼーションの考え方も広がってきております。こうした中、高齢者、身体障害者、さらには妊婦、そしてけが人等も含めて、みんなが公共交通機関を使って移動しやすくするための交通バリアフリー化が求められております。まちづくりにおきましても重要なテーマとなっております。交通バリアフリー法は平成12年5月に成立をしまして、同年11月15日から施行された法律でありまして、高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律と言いますが、高齢者や身体障害者が公共交通を利用する際に、移動が円滑かつ安全に行われるように、鉄道駅等の旅行客施設や車両の構造を移動円滑化基準に適合し、バリアフリーになるように交通事業者に義務づけた法律であります。また、交通バリアフリー法では、同時に鉄道駅等の旅行客施設に加え、その周辺移動経路を構成する道路及び駅前広場等についても、一体的にバリアフリー化を進めることが望ましいというふうに言われております。  現在、JR東日本では今後エレベーターをバリアフリーの基本設備として位置づけ、エレベーターについては、2010年までに原則として乗降人員5000人以上かつ高低差5メートル以上等の駅、約390駅のすべてのホームに設置する予定であります。また、エスカレーターにつきましては、2010年までに原則として乗降人員1万人以上かつ高低差5メートル以上等の駅、約300駅のすべてのホームに設置する予定でございます。特に、利用の多い駅につきましては、上下方向のエスカレーターを設置する予定となっております。  今後、地方自治体は基本構想を策定することになると思いますけれども、この基本構想が実効あるものにするためには、できるだけ多くの利用者の声を幅広く構想に取り入れることにあると思います。町会連合会、老人クラブ連合会、身体障害者協議会、さらには女性協議会等の団体から幅広く意見を聞いていかなければならないというふうに思っております。行政の側からこうあるべきだ、こうでなければならない等の押しつけは厳に慎んでいかなければなりません。バリアフリー化に関する基本構想が策定されている地方自治体は、北海道の室蘭市、同じく北海道の千歳市など全国で7市町村にとどまっておりますけれども、住みたい本市のまちづくりのためにも、できるだけ早い時期に基本構想の策定が必要だと思いますが、現在本市が取り組んでいるバリアフリーの推進計画の内容とその取り組み状況について明らかにしていただきたいと思います。  2番目は、ことしのねぶた祭についてであります。  その1として、観光客のねぶたに対するイメージについてであります。  ことしもねぶた祭が終わり、1カ月が過ぎました。私はちょうちん持ちとして、はやし方として、さらには見物客としてねぶたを多面的に見ることができました。ことしのねぶた祭の人出は減少したと報じられていました。また、宿泊客も減少したようであります。その原因は景気がよくないことや天候の不順のようですが、必ずしもそれだけではないような気がしてなりません。ことしの大型ねぶたの参加台数は昨年よりも1台減少したものの、地域ねぶた、子どもねぶたの参加台数は大幅に増加しています。これは本市が取り組んでいる施策の成果のあらわれではないかというふうに思っております。今後も継続した取り組みが必要であります。  私は、ねぶた祭に参加をして次のような体験をしました。新町通りから国道に差しかかった午後7時50分ごろ、多くの観光客が、まだ祭りが終わっていないにもかかわらず移動しているのが目にとまりました。また、桟敷席があいていたので隣の方に聞いたところ、先ほどまではいましたとのことでした。いずれにしましても、祭りが終わる前に帰る観光客がいるということです。観光代理店に聞いてみたところ、宿泊料金の安い地区に移動するか、バスか列車で帰ってしまうケースではないかとのことでした。私も確認しましたが、通常の宿泊料金の2倍の料金というホテルが何軒かあったのも事実です。観光客のニーズが非常に多様化をし、できるだけ安い料金で旅行を楽しむという傾向にあるようです。ねぶた祭の持つ本来の魅力を十分楽しむためには、運行時間、ハネトの衣装、さらにはホテルの宿泊料金を初めとする受け入れ態勢等、まだ克服をしなければならない幾つかの課題を抱えているかと思いますが、いずれにしても、観光客に対してねぶた祭のイメージ低下があるのではないかと気がかりでなりません。ホテルの宿泊料金が安ければそれでいいのかということでもありません。また、ハネトの衣装の乱れがなくなればそれでよいかということでもないと思っています。トータルとして受け入れ態勢をつくる必要があると思います。ねぶた祭に対するイメージの低下にならないような取り組みについて、その取り組みを明らかにしていただきたいというふうに思います。  その2は、青森ねぶた保存伝承条例をもっと身近なものにするについてであります。  青森ねぶた保存伝承条例は、私が議員になる前の平成13年第1回定例会において制定されました。条例前文の一部には「この青森ねぶたを、青森市のみならず我が国の歴史、文化等の正しい理解のために欠くことのできない貴重な文化財として、また、青森市に暮らす喜びを表す祝祭行事として、その保存と伝承を適切に行い、公共のための文化的活用に努めることが、私たちの共通の責務である」とされています。また、その目的の一部には、市民一人一人が次の世代へ誇りを持って引き継ぐことについて、市民みずからがその当事者であることを自覚し、深い理解と愛情のもと、健全で良好な姿で保存及び伝承するために必要な施策等を定め、もって市民文化の向上に資することとされています。  ねぶた祭を健全で良好な形で保存及び伝承するためにとは言うものの、私は、祭りに条例はなじまないような気がしてなりません。しかし、条例を制定しなくては、青森ねぶた本来の姿を見失ってしまうのではないかというほどの背景がそこにはあったものと理解をしております。  条例の中の第2条の第3項市民の責務等及び第3条の第3項ねぶた祭参加団体の責務には「青森ねぶたの保存及び伝承に関して市が行う施策に協力しなければならない」とありますが、すべての市民がねぶた好きとも限りません。また、第4条の第2項市の責務には、1番として「教育の場における青森ねぶたの保存及び伝承についての教育」、2番として「地域等における青森ねぶたの保存及び伝承についての啓発、育成及び支援」となっておりますが、大変私は意義深い取り組みだと思っております。  また、時には地域の先達の方々に協力をお願いするということがあってもいいのではないかというふうに思っております。父や母から受け継いだ伝統をみんなで楽しむために、義務としてではなくして、市民としての生活の知恵として、次世代に伝えていくことが私たちに求められているのではないでしょうか。ねぶた保存伝承条例は市民の身近な存在で、私たち市民をオブラートのように優しく包んでくれるものだというふうに理解をしています。この条例をもっと身近なものに浸透させる必要があると思いますが、市の取り組みを明らかにしていただきたいと思います。  3番目は、環境問題についてであります。  その1として、市が管理するディーゼル車の排ガス対策についてであります。私は7月22日、23日の両日、建設交通常任委員会の一員として川崎市交通局を視察し、環境問題に対する取り組みについて学んできました。公害の町、川崎の汚名返上に向け、川崎市交通局ではディーゼル車の排ガス対策に鋭意取り組んでおりました。自動車の排ガスによる大気汚染は深刻化を増し、大きな社会問題となっております。  ディーゼル車の排気ガスの粒子状物質は、発がん性呼吸器系疾患等、健康への悪影響が懸念されております。川崎市ではディーゼル車緊急対策として今導入できる最善の技術として、クリーン軽油の使用を決定しております。クリーン軽油の使用を各業者に呼びかけたところ、平成13年12月現在において、市営バスが約90%の317台、民間バス128台、ごみ収集車234台、消防車39台、合計718台のディーゼル車がクリーン軽油を使用しております。幸い、本市では国の基準を超える大気汚染が進んでいる地域はまだありませんが、ディーゼル車の廃棄ガスが大気を汚染し、人体に悪影響を及ぼすことが明白となっていることからも、その対策が必要であります。川崎市が現在使用しているクリーン軽油は、単価が割高であることや供給量に制限がある等の課題はあるものの、一般の軽油に比べ、粒子状物質の排出を30%以上低減することができることや、黒煙についても48%の低減ができたとの実験データがあります。  最近になって、ディーゼル排気微粒子のピレンという物質が抗体の生産を増進させるため、その結果として、ぜんそくや花粉症を引き起こすということも明らかになってきました。ぜんそくにかかった子どもの治療のために都会を離れたという話を何回か聞いたことがございます。また、林業に携わっている人は花粉症にかからないという話も聞いたことがございます。いずれにしましても、ディーゼル車の排ガス対策を青森の美しい自然を守るためにも、今からその対策をとる必要があると思いますが、市の考え方を明らかにしていただきたいと思います。  その2は、公共交通の利用促進についてであります。  便利で豊かな生活を支えてきた自家用自動車は、交通事故や交通渋滞、大気汚染、また、鉄道やバスの衰退、安全な道路や子どもの遊び場の喪失等、大きな問題を私たちに投げかけております。特に、交通事故の多発と環境問題は待ったなしの課題であります。交通事故による年間死亡者は1万人を超え、また排気ガスは人体に悪影響を与え、さらには、地球の温暖化にも大きな影響を与えていることが明らかとなっております。次世代に青森の美しい環境を引き継ぐために、また、高齢化社会に対応するためにも一層の公共交通の利便性を図り、利用の推進を図っていかなければなりません。自家用自動車が町の隅々まで普及している現在、自家用自動車を町から追い出してしまうということはできないにしても、交通事故の多発や環境の悪化を抑えるためには走行量の削減しかないというふうに思っております。  多くの市民は、公共交通より自家用自動車が便利だから利用しています。公共交通を大いに利用していただくためには、公共交通を自家用自動車よりも環境に優しく、便利な交通手段として充実させなければなりません。しかし、全市内の公共交通を自家用自動車より便利な交通手段に充実させることは、現実的に無理なことだと思っております。しかしながら、地域や各路線において、より公共交通の利便性を図ることによって、自家用自動車から公共交通に移動していただき、トータルとしての走行量を削減し、環境の悪化を少しでも防止していこうという取り組みであれば可能ではないかというふうに思っております。  東京都の武蔵野市では、循環バスを積極的に導入しています。中心街の活性化と交通事故防止対策、そして環境対策のためであります。24人乗りのマイクロバスを使用して、世界で一番厳しいと言われるNOx規制値をクリアした小型バスで、排気ガスの改善装置を装着し、ディーゼル車特有の嫌な臭いは全くないようであります。一層の利用促進を進める必要があるというふうに言われております。本市としても現在の循環バスをより充実させて、公共交通の利用促進のために進めていかなければならないというふうに思っております。本市の交通体系計画では、公共交通の積極的利用の推進を掲げておりますけれども、その内容について明らかにしていただきたいと思います。  以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) 28 ◯議長(木村巖君) 答弁を求めます。佐々木市長。   〔市長佐々木誠造君登壇〕 29 ◯市長(佐々木誠造君) 秋村議員の御質問にお答えいたします。  ことしのねぶた祭について2点のお尋ねがございましたが、私からは、ねぶた保存伝承条例を身近なものにすることについてにお答えをいたします。  青森ねぶた保存伝承条例については、青森ねぶた祭がいわゆるカラス族の問題に直面をし、祭りの存続にもかかわりかねないという危機感から、平成13年の3月に、私たち青森市民共有のかけがえのない財産を新たな自覚と決意のもとに、正しく伝承していくことを願って制定されました。この条例では、市民、ねぶた祭関係団体及び市のそれぞれの責務を明確に規定し、文化財保護法によって国の重要無形民俗文化財に指定された市民の宝、青森ねぶた祭をみんなで協力し合って保存伝承していこうとするものであります。ここに掲げられている目標を達成するために、あらゆる機会をとらえて条例の周知に努めていくことはもちろんのこと、関係機関と連携を密にしながら、積極的な支援、取り組みを行っていくこととしております。  この条例に込められた願い、青森ねぶたを次の世代へ正しく伝承していくための根本的な取り組みといたしましては、小さなころから地域の一員としてねぶたの多様な活動にかかわり、祭りが青森市民共有のかけがえのない財産、宝物であるという共同認識をはぐくむ場として、地域ねぶたにかかわるさまざまな活動を育てていくことが重要であると考えております。そのために、小学校でのミニねぶた・金魚ねぶたの制作教室、はやし教室やその成果を発表するわんぱくねぶたフェスティバルの開催、各市民センター等における一般市民を対象にしたはやし講習会の開催、ねぶたの伝承・育成とあわせて、地域コミュニティづくり支援のためのねぶた師の派遣、子どもねぶた、地域ねぶたの制作・運行団体を対象にした奨励金制度など、ねぶた祭の保存伝承と後継者の育成のため、教育の場や地域の多様な活動に対する支援を行っております。  また、ねぶたについての深い理解と関心を促すために、町会、子ども会、学校関係者の会議の場で、条例制定に当たっての基本的な考え方や祭りのあり方、祭りの健全化について呼びかけをしてまいっております。その結果、昨年度と同様、今年度も5つの学校の集会において、ねぶたの意義について直接生徒に語りかけをすることができました。さらに、ことしのねぶた祭以降にも市内の中学校5校から、ねぶたをテーマとする校外学習活動のため、生徒訪問の申し込みがありました。この取り組みは、年間を通じてねぶたについてさまざまなテーマで市民が語り合うという機会を広げていくため、今後とも各方面に積極的に働きかけてまいりたいと考えております。  一方、条例制定後、最大の危惧でありましたカラス族問題の解決のため、平成13年7月に施行された青森県迷惑行為等防止条例による罰則規定の適用など、市と県、各関係団体が一致して、ポスター、チラシでの呼びかけ、街頭キャンペーン、県内各市町村や市内の事業所、団体等への協力依頼など、青森ねぶたを次の世代へ正しく伝承していくための取り組みも進めてまいりました。  また、昨年度に引き続き募集した祭サポートボランティアには一般市民、市職員、運行団体のほか、各事業所から延べ1200人以上の御参加をいただき、観客誘導・交差点通路確保や迷子の保護、各種観光案内など、祭りを支える貴重な裏方として活躍していただきました。  加えまして、今年度新たに募集したねぶたガイドボランティアの活動は、多くの観光客、また市民の方々が訪れるラッセランドにおいて、ねぶたの由来から個々のねぶたの解説まで総合的に案内を行うものでありますが、15名の方々が応募されまして、7月上旬から8月6日までの約22日間で、336件、1486名の方々をガイドしていただきました。  このように、祭りを支えるボランティア活動に対して、多くの市民の皆様に参加していただけましたことは、今後、市民一人一人がねぶたの保存伝承の担い手であるという意識の広がりへとつながっていくものと大きく期待しております。  今後とも、祭り関係団体、地域ねぶたや学校関係者など、さまざまな分野の方々と協力し合いながら、青森ねぶた保存伝承条例の基本的な考え方、その願いが市民の皆様に深く理解され、多様な活動が展開されていきますように、これを支える取り組みを進めてまいりたいと考えております。 30 ◯議長(木村巖君) 産業部長。   〔産業部長澤田幸雄君登壇〕 31 ◯産業部長(澤田幸雄君) 秋村議員のことしのねぶた祭に関する御質問のうち、観光客のねぶた祭についての悪いイメージに関する御質問にお答えいたします。  青森ねぶた祭は、我が国を代表する大祭典として、毎年、各地から多くの観光客の来訪を得ており、その大多数の方々には期待していたとおりの感動と満足をいただいているものと存じますが、一方で、需要数と供給力の基本的なふつり合いや曜日的な極端な偏りから、宿泊や観覧席の予約等で要望にこたえられず、また、一部の心ない事業者にあっては、ねぶた料金などと言われる料金設定やサービスを行い、不評を買っていることも聞き及んでいるところでございます。また、近年、カラス族がはびこり、観覧者に不快やさらには恐怖を感じさせるなど、悲しむべき事態となったことから、御承知のとおり、その対策に鋭意取り組み、カラス族は平成12年度の1万1000人に比べ、今年度は約6%の730人に激減させたところであります。しかし、そのための一連の対策の1つとして、平成13年度から運行コースに全ねぶたを配置しての一斉スタート、一斉解散方式の運行形態を取り入れましたところ、カラス族対策としては大きな効果を生みましたが、一方では、運行時間が短い、参加したねぶたを全部見ることができなかったとの声も聞かれることとなりました。また、カラス族衣装を締め出して正装参加の徹底を図ったところ、浴衣姿には返ったものの、丈を極端に短くしたり、上半身浴衣をはだけ肌を露出するなど、衣装の乱れたハネトが増加したものとの意見も聞かれます。  これらの指摘に対して、青森ねぶた祭実行委員会といたしまして、ねぶた祭期間中の宿泊については、従来から駅前に市と青森ホテル旅館組合など合同の臨時案内所を設置し、市内施設のみならず、地域外の旅館組合、宿泊施設などとも協力をして宿泊先を紹介するなど、積極的に対応してまいりました。また、観覧席についても、需要に応じて団体席の一部を個人席に回すなどの柔軟な対応や実行委員会が設置する有料席のほか、新町通り等では商店街が無料席を用意するなど、物理的な不足にはソフト的な対応でカバーするように努めております。  また、ねぶたの運行方法については、現在の方式はカラス族対策としてかなりの効果があったことに加え、待ち時間も少なく、従来触れる機会の少なかった戻りばやしの演奏を披露できるなどの利点も多いことから、当面は継続せざるを得ないものと思われますが、今回の反省点や検討を行い、今後、さらに観覧客に満足していただけるような運行形態を確立してまいりたいと考えております。  ハネト衣装の乱れ等につきましては、運行中、青森ねぶた祭実行委員会や各運行団体が指導しているところでありますが、今後も継続的な健全化活動を通じて、市民各層への啓発を実施してまいりたいと考えております。  さらに、ホテル、旅館等の宿泊施設につきましては、観光客への適切な情報提供機能の充実を促すとともに、祭り期間における料金等についての適正な対応をホテル旅館組合等に働きかけてまいりたいと考えております。  特に、新幹線の八戸開業などの利便性の向上は、一方で選択性を高め、良質でないものはいや応なく切り捨てられる厳しい環境を迎えることと認識しております。多くの観光客を招くねぶた祭のあり方が、青森市のまちのイメージ形成に大きな影響を持つことから、これまで築き上げてきた評価を損なわないよう、また、より一層その向上に努力してまいりたいと考えております。 32 ◯議長(木村巖君) 都市整備部長。   〔都市整備部長栗田泰正君登壇〕 33 ◯都市整備部長(栗田泰正君) まちづくりに関する御質問及び環境問題についての御質問のうち、公共交通の利用の推進についての御質問に順次お答えいたします。  まず、まちづくりに関する御質問にお答えいたします。  高齢社会の進展する中、高齢者や障害者などが自立した日常生活や社会生活を営むことができる環境整備が大きく求められていることから、国において平成12年11月15日に、高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動円滑化の促進に関する法律、いわゆる交通バリアフリー法が施行されたところであり、市町村が基本構想を策定した場合には、それに基づき公共交通事業者及び道路管理者、さらには、都道府県の公安委員会が具体的な事業計画を作成し、バリアフリーを進めるための事業が行われていくこととなったところであります。  このような法律の趣旨を踏まえ、本市では駅や駅前広場、バス、道路などの交通施設についてバリアフリーの推進を図るため、本年7月に、道路管理者及び交通事業者、公安委員会などの関係機関や高齢者・障害者の団体などで構成する調査委員会を設置し、移動円滑化にかかわる事業を重点的かつ一体的に推進することを目標とした基本構想を策定することとしたところであります。  基本構想の策定に当たっては、実際に交通機関を利用し、移動を行う高齢者や障害者を初め、市民各層の御意見を広く伺うこととしており、高齢者や障害者に対するアンケートや市民ワークショップ、市民フォーラムなどを開催することとしております。去る8月24日に実施した市民ワークショップにおいては、高齢者や障害者などの市民と市職員約70名が実際にまちに出て、バリアフリーに向けてどこにどのようなバリアがあるのかを調査したところであり、歩道の段差や自転車などの障害物について貴重な御意見をいただいたところであります。  今後は、ワークショップでの市民の意見や今後のアンケート調査などで明らかになったバリアの状況などを踏まえ、バリアフリーに関する目標や基本的方向、さらには重点整備地区や整備を進める移動経路の特定などを行い、本年度内において基本構想の原案づくりを進めることとしております。  続きまして、環境問題についての御質問のうち、公共交通の積極的利用の推進に関する御質問にお答えいたします。  本市の都市内交通は自家用車利用の進展に伴い、交通渋滞や交通事故の増大、温暖化や大気汚染などの環境問題、さらには公共交通利用の減少による公共交通サービスの維持、健全化の問題など多様な課題を抱えております。このため、市では平成13年5月に自家用車に過度に依存することのない、人と環境に優しい市全体としての交通システムの形成を基本方針とする青森市総合都市交通体系整備計画を策定し、その中で、1つに渋滞がなく円滑な交通体系、2つにすべての人に優しい交通体系、3つに環境に優しい交通体系の構築を目指すこととし、重点施策といたしまして、公共交通の利便性向上及び利用の促進、必要な道路網の整備と既存道路の有効活用、中心市街地地区の再活性化に資する交通計画の推進、雪に強い交通体系の構築を位置づけたところであります。  具体的な取り組みといたしましては、自家用車から公共交通への転換を図るため、より効果の高いと見込まれるバス交通の充実を第一義的に考え、平成12年度に公共交通の空白地域である富田・新田地区及び筒井・八ツ橋地区において無料の小型循環バスの運行実験を行ったところであります。このうち、利用状況が比較的良好であった富田・新田地区において、本年度実際に運賃をいただきながら、事業の採算性や運行に際しての交通環境などを調査しているところであります。  また、自家用車利用とバス利用を合体させたパークアンドバスライドの実験を行うとともに、バス路線の見直しやバリアフリーに対応したバス車両の導入など、バス交通の利便性の向上に努めているところであります。  さらに、本年9月より市職員におけるノーマイカーデーを実施しながら、市民のマイカー利用の抑制についても啓発するとともに、昨年度市職員で実施した時差出勤について、今年度は広く市内事業所に呼びかけながら、通勤、通学による交通渋滞の緩和を促進し、バス交通の定時性の確保に努めてまいりたいと考えております。  しかしながら、公共交通を取り巻く環境は、自家用車利用の進展に伴い利用者離れがますます進展するなど、極めて厳しい環境にあることから、青森市総合都市交通体系整備計画のより一層の推進を目指し、本年7月に道路管理者や交通管理者など都市内交通の関係者による青森市総合都市交通対策協議会を設置したところであり、この中でバス専用・優先レーンなどのバス優先施策の充実やITS技術を活用した交通情報の提供、さらには道路環境の整備などについて関係機関と連携を図りながら、公共交通の環境整備を促進してまいりたいと考えております。 34 ◯議長(木村巖君) 環境部長。   〔環境部長工藤晨仁君登壇〕 35 ◯環境部長(工藤晨仁君) 環境問題に関する御質問の中で、市が管理するディーゼル車の排ガス対策についてお答え申し上げます。  大気汚染の原因とされる物質といたしましては、工場、事業所、自動車などから排出される硫黄酸化物、窒素酸化物、浮遊粒子状物質などが挙げられますが、本市の大気環境につきましては、工場が少ないことなどから、平成12年度に青森県が実施いたしました二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質の測定結果によりますと、おおむね良好な大気環境が保たれております。  しかしながら、大気汚染物質である窒素酸化物や粒子状物質につきましては、発がん性のおそれなど健康への悪影響が指摘されており、特にこれらの物質を大量に排出するディーゼル車への対応が求められているところでございます。本年4月には、環境省の諮問機関であります中央環境審議会から、今後の自動車排出ガス低減対策のあり方についての答申がなされ、平成17年度以降、ディーゼル車などに対し、より厳しい排ガス規制が適用される見込みとなっております。  このような中で、現在の生活レベルを維持しつつ、石油資源の有効な活用及び自動車からの排出ガスによる環境への負荷を軽減するため、これまで動力源として利用されていなかったエネルギーを利用した自動車、あるいは既存の動力源を有しながらも有害なガスの排出量を低減した自動車、いわゆる低公害車の開発が抜本的な改善策の一環として進められてきております。国におきましては、昨年5月に、原則としてすべての一般公用車を平成14年度以降3年をめどに低公害車に切りかえていくことを決定するとともに、地方自治体におきましても積極的に導入、促進を図るよう協力を求めております。また、同年6月には、環境物品等の調達の推進に関する基本方針が一部変更されまして、国の一般公用車の切りかえの対象となる自動車の判断基準が明確化されております。  このようなことから、本市では国の方針や大気環境の保全、低公害車の利用促進とその環境整備などを内容とする青森市環境計画の理念を踏まえまして、昨年12月に青森市低公害車導入基本方針を策定し、平成14年度から車両の耐用年数、走行距離に応じた新規及び更新取得時に際し、低公害車の積極的な導入を図ることとしたものであります。  本年4月1日現在、市の保有する公用車数は706台でありますが、そのうち、議員お尋ねのディーゼル車は525台となっております。また、525台のディーゼル車のうち、市営バスが230台、じんかい車が26台、その他貨物車などとなっております。現時点では、本市における国に準じた一般公用車94台のうち、国が定めた低公害車に該当する車両は7台となっており、更新時期を迎えた車両から順次低公害車に切りかえていくこととしております。ディーゼル車を含む公用車の使用に際しましては、各部局において走行ルートや走行頻度の合理化、必要最小限の暖気運転の励行、不必要なアイドリングの抑制、急発進、急加速、空ぶかしの抑制、経済速度による走行の励行、あるいは過剰な冷暖房の抑制に取り組むなど大気環境の保全に努めているところであります。  近年、抜本的な解決策の一例といたしまして、ディーゼル車の排ガスに含まれる粒子状物質を8割程度除去できる装置の実用化に向け、東京都など一部の自治体が民間企業と共同で開発を進めていることや、軽油使用に比べ大気環境への負荷が少ないことから、使用済み食用油をディーゼルエンジンの燃料に精製する設備を導入している自治体があることも承知しております。しかしながら、粒子状物質の除去装置につきましては、除去装置そのものの価格が大型バス用では300万円以上とも言われており、現時点では非常に高額なことや、定期的なメンテナンスにも多額の費用がかかるほか、通常の軽油では十分な効果が見込まれないことや、燃費の悪化をもたらすことなども聞き及んでおります。また、使用済み食用油の燃料精製設備につきましても、同様に多額の投資を要することや、燃料として使用した場合、積雪寒冷地である本市での性能確保の問題、あるいはエンジンそのものに対する安全性、安定性について長期間の使用実績がないことなどの問題点もあるものと考えております。  いずれにいたしましても、市が管理するディーゼル車の排ガス対策につきましては、今後とも大気環境の保全を図るための着実な取り組みを継続的に実行するとともに、先進的な技術開発の進捗状況や国の取り組み状況をも見きわめながら検討してまいりたいと考えております。 36 ◯議長(木村巖君) 15番秋村議員。 37 ◯15番(秋村光男君) 答弁ありがとうございました。  再質問はございませんけれども、何点か意見、要望を述べさせていただきたいというふうに思います。  まちづくりについては、これからさまざまな機関と協議をし、進めていくことになろうかと思いますけれども、特に先ほど申し上げましたように、町会連合会であるとかあるいは老人クラブの連合会の方々であるとか、いわゆる利用者、市民の皆さん方の意見を最大限尊重していただきたいということをお願いしたいと思います。  ねぶたに関しては、平成13年の第1回の定例会において条例ができたわけですけれども、ちょうどいい時期じゃないかと、ねぶたをもう一度見直すいい時期じゃないかなというふうに思っています。ややもすると、いかに観光客を青森に来ていただくのかということに目が向き過ぎているといいますか、そういう面がなかったのかなというふうに思っています。これからは、観光客の皆さん方に来ていただくということと同時に、市民としてこのねぶたをいかに楽しむのか、誇りとして楽しむのかということにもぜひ目線を示していかなきゃならないというふうに思っております。  幸い、このねぶた条例ができたわけですけれども、先ほど申し上げましたように、ねぶた条例というのは青森市民にとってこのねぶたというのがどういう意味を持つのかと。単なる観光資源だけじゃないよということで、我々の生活そのものに根深くといいますか、そういう伝統的にも根深く入っているものだよということを、ぜひともこれからの若い世代にも我々大人が伝えていかなけりゃならないというふうな責任があるんじゃないかというふうに思っております。  環境問題についてでありますけれども、これはディーゼル車だけじゃなくてガソリン車もあるわけですけれども、例えば青森の市営バスが東京都に入っていこうとしても、今は入っていけないんですよね。東京都の排ガス規制によって青森市営バス、恐らくほかの民間のバス会社のバスもそうだと思いますが、東京都に入っていけません。これは東京都の規制がありまして、入ってはいけないという状況であります。そういう点からも、やっぱり青森も、今のうちからぜひともこの対策をしっかりととっていかなきゃならないというふうに思っています。  また、公共交通の利用の促進でありますけれども、やっぱり自家用車は便利だから利用するんですね。ですから、先ほど申し上げましたように、公共交通を自家用車よりも便利な交通機関というふうなところにはなかなかいかないというふうに私は思うんですけれども。が、しかし、路線とかそのエリアといいますか、そういうところを効率よく使っていただく、乗っていただくというふうな考え方、取り組みというのはできるんじゃないかというふうに私、こう思っていますので、ぜひともその辺も含めて、これから公共交通のあり方について進めていただければなというふうに思っております。  以上で終わります。 38 ◯議長(木村巖君) この際、暫時休憩いたします。   午前11時57分休憩           ──────────────────────────   午後1時11分開議
    39 ◯副議長(鳴海強君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  次に、20番斎藤憲雄議員。   〔議員斎藤憲雄君登壇〕(拍手) 40 ◯20番(斎藤憲雄君) 20番、社会民主党・市民連合の斎藤憲雄です。市長初め理事者の皆さんの誠意ある御答弁をお願いしながら、質問をさせていただきます。  質問の第1点目は、消防団の環境整備についてです。  消防団の待遇や諸課題については、これまで多くの議員、また消防議会の中で討論がなされてまいりました。全国の消防団は3636団、団員は約94万人おり、地域の防災に活躍しており、特に阪神大震災においての活躍は記憶に新しいところであります。消防団は地域防災のかなめとして、非常に重要な役割を担っていることがわかります。消防団員は平常時は仕事をし、緊急時に出動し、非常に苦労もされております。  そこで、本市と他市との比較をしてみます。その環境は非常に立ちおくれているとしか言いようがありません。弘前市では、屯所の建てかえやポンプ車等の消防車両等には全額市が負担しており、毎年四、五台の消防車両を分団に配置しており、屯所についても古い順から建てかえ、今年度も3カ所を予定しているとのことであり、計画的に整備してきております。また、八戸市においては、屯所の修改築及び消防車両の購入については、市の予算で購入し、配置しています。ちなみに、八戸市においては、今年度3台の小型動力ポンプ積載車を購入するとのことでありました。  そこで、本市の場合はいかがでしょうか。これまで、財産区のある地区においては、財産区から寄附をしていただき車両を購入しておりますが、財産区のない地区においては、町内からの寄附を募り、車両を購入しています。この点については、八戸・弘前ともに、市民の中に不公平感を与えるということから行っていないとのことであります。確かに、町内の寄附は、地域の消防団という意識を植えつけるのには効果はあるでしょうが、しかし、地区によって取り扱いが異なるということでは問題があると思います。  さらに、備品、作業衣等を見ますと、ホース等については順次交換しているようでありますが、作業衣については、新入団員には入団時配布していますが、その後については汚損が著しい場合、交換となっております。しかし、それも在庫がないということで、自前で購入しているのが実態であります。このような状態で社会への奉仕、あるいはボランティアと言いかえてもいいと思いますが、非常に考えさせられる環境にあると思います。  県内の消防団の職業別構成を見ますと、サラリーマン等が52.2%。さらには、欠員のある分団もあり、高齢化も進んでいることから、将来、緊急時にその能力を十二分に発揮できるのか危惧されるところでもあります。したがって、今後、事業所への協力とともに、若い方の入団が求められていることからも、より活動のしやすい環境づくりこそが必要と考えます。  そこで質問です。  その1つは、作業衣等の定期貸与及び団員の災害に対応するための備品配置状況についてお知らせいただきたい。その2つは、各消防団の配置状況と購入方法をお知らせいただきたい。その3つは、分団の運営費はどのようになっているのか、お示しいただきたい。その4つは、まとい、はんてん等、各分団持ちとなっていますが、その修理等の予算措置は考えていないのか明らかにしていただきたい。  質問の2点目は、住民基本台帳ネットワークシステムについてであります。以下、住基ネットと言わせていただきます。  これまで住民基本台帳は、1967年に制定・施行された住民基本台帳法に基づき、市町村の行政事務処理の基礎として活用をされてまいりました。そして、住民票においては、全国で年間約9000万件、その経費は約3000億となっております。そこで、政府は行政の効率化と住民の利便性を掲げ、1994年に住民記録システムネットワークの構築に関する研究会を発足させ、1996年3月に同研究会から個人情報の保護措置を盛り込んだ最終報告が出されました。その後、検討が加えられ、1999年の第145回通常国会で一部改正法律案が衆参で可決・成立し、本年8月5日からの施行となり、全国一斉に住民番号の通知が行われ、来年8月から住基カードが交付となり、本格的に稼働することになっています。  しかし、この住基ネットの稼働は非常に問題があると言わざるを得ません。それは、法律案が可決されるに当たり、個人情報保護に万全を期するため所要の措置を講ずるという改正附則が加えられております。この所要の措置とは、1つは、民間部門を対象とした個人情報保護に関する法整備。2つに、個人情報保護措置を講ずるための法改正を図る。3つには、地方公共団体に対し、現在の総務省が個人情報保護にかかわる指導を行うというものであり、当時の小渕首相も国会答弁で、個人情報を守る法制の整備が住基ネット稼働の前提と約束しています。  このような経過がある中で、昨年IT戦略本部を立ち上げ、5年以内に世界最先端のIT国家とする目標を掲げました。そのため、2003年までに行政内部の電子化、いわゆる電子政府、電子自治体を構築するとし、その基盤として住基ネットを位置づけております。しかし、個人情報保護法は継続審議となり、まさに見切り発車したと言えます。そこで、この保護法を見ると基本原則と義務規定の2本立てとなっており、OECD8原則や諸外国のように、表現の自由等の適用除外が明確にされていないことなど、多くの反対の中で成立を見ませんでした。少なくとも国際基準に基づいた保護法など、環境整備を行った後に住基ネットを稼働させるのが本来の姿と言えます。さらに、当初、住基ネットには個人情報6情報が入力されますが、自治体の条例によりその情報をふやすことができますし、雇用保険の給付等93の国の事務に利用できるとしていましたが、再改正で264に、さらには公的個人認証サービスを盛り込んだ行政手続オンライン関連3法案が可決されますと、1万数千件の事務で利用が可能とも言われており、非常に幅の広い利用がされることとなります。  まさに、住基ネットの中では、プライバシーがないに等しい状態がつくり出され、それと同時に個人情報がすべて国に管理されることとなります。これまで個人情報の漏えい事件としては99年5月に発生した京都府宇治市の住民データ約22万人分がインターネットで販売されたこと。さらに、最近では、自衛隊の指揮管理通信システムの接続図の漏えい、そして、熊本市においては、警察の住民基本台帳データの利用等、その目的外使用や漏えい事件は数多くあります。その点では、通信に対する盗聴、改ざん、否認のためのセキュリティー対策が非常に重要な課題となります。本年からセキュリティーの国際基準に準じたシステムの適合性評価制度が本格的にスタートをしました。しかし、住基ネット稼働に当たり、地方自治情報センターに全国の自治体からセキュリティーシステムを示してほしいとの要望が出され、同センターからは各自治体で対応することとの回答があったとされ、自治体の課題、責任は非常に大きなものとなっております。  昨年12月に、日弁連が全国自治体に住基ネットアンケートを行い、その報告を見ますと、住基ネットはメリットが大きいと答えた自治体は、回答1824自治体中、たったの324自治体19%となっており、さらに運用に当たって、国からの交付金では1000万以上足りないとする自治体が25%、さらに交付金が立ち上げ費用なのか、ランニングコストなのかわからないなどというものもあります。  いずれにいたしましても、この住基ネットが本当に国の言う住民の利便性やサービスにつながり、必要性のあるものなのか非常に疑問がありますし、行政側にとってもメリットがあるものなのか疑問もあります。さらに、全国どこでも住民票等を取得できるということでのセキュリティーの問題、特に、コンピュータに絶対安全はあり得ないと言われることからも、個人情報保護の点からも疑問を感じています。この8月5日から本市も接続をし、来年8月から住基カードの交付も行うことになっておりますが、市民カードの取り扱いや互換性を持たせるための機器整備事業、さらには、本市としての個人情報の保護対策など、数々の問題が出てくるものと思います。  そこで質問です。  その1つは、行政側として住基ネットのメリット、デメリット等基本的なお考えをお示しいただきたい。その2つは、住基カードと市民カードとの取り扱いはどのようになるのか明らかにしていただきたい。その3つは、全国のどこかで情報漏えい事故があった場合、直ちに接続を停止する考えはないか明らかにしていただきたい。その4つは、本市のセキュリティーシステムはどのようになっているのか明らかにしていただきたい。  質問の3点目は、地域問題についてであります。  その1点目は、富田・新田地域循環バスについてであります。  平成12年に交通不便地域の解消策として、2地域の社会実験として無料バスが運行され、地域の多くの方々から大変喜ばれました。とりわけ、富田・新田循環バスにおいては、高齢者の方を初め新田地区に住む方々から本格的に運行していただきたいとの声が強まっていますし、また、期待もしております。そして、6月21日から3カ月間と、冬期間の2カ月、合わせて5カ月間運行されることになりました。  前回運行される際、都市整備部及び交通部からの議会での答弁は、無料運行もさることながら、その利用状況から本格運行に向けて環境整備を図っていくとのことでありました。今回の社会実験について、私としては前回のルート上で側溝にふたをするなど、一定の環境整備を行い、若干のルート変更はあったにしても、基本的には町内を運行するものと思っておりました。しかし、今回はフェリー埠頭の通りに抜けるルートで運行しております。  この大きな変更理由として、冬期間での運行が難しいことや民地があることが挙げられておりますが、少なくとも本市においては、冬期間を前提に考えなくてはならないことが、それを挙げる理由に挙げられることについては少なからず疑問を感じざるを得ません。さらに、今回のルート変更については、本格運行に向けた環境整備の1つとのことでもありました。確かに本格運行させるためには、条件の整ったルートに変更させることもやむを得ないところではありますが、しかし、フェリー埠頭の通りにはバス停もなく、しかも西部循環バスのコースとも競合していることなど、今ひとつ納得のいかないものであります。特に新田及び富田3・4丁目の方々からは、なぜルートが変更になったのかとの疑問の声が上がっており、より利用しやすいルートを考えてほしいとのことでもありました。  市営バスが公共交通機関とはいえ、企業でもある限り、一定の採算ベースに乗らない限り、その運行も考えざるを得ないものもありますが、地域の皆さんの足として、また利用していただくための積極的な広報活動なども今後必要と思います。  そこで、今後も本格的な運行に向けて努力をしていただくことをお願いしながら、質問をさせていただきます。その1つは、ルート変更になった大きな理由を明らかにしていただきたい。その2つは、2カ月がたった現ルートでの利用状況をお示しいただきたい。  質問の2点目は、水害常襲地域の解消についてであります。  この8月11日の水害を初めとして、ここ数年、毎年のように本市においては水害が発生し、その地域も常襲化しているように思えます。本市としても、防災計画を策定し、避難場所や方法、さらに地区においての防災訓練などを実施しており、被害を最小限にとどめる方策を講じております。その点での市民に対する防災意識の喚起については異論はなく、今後も大いに進めていただきたいと思います。ただ、毎年のように直面している水害に対しては、市民の日常生活において大きな不安を感じさせられるものであり、その原因と対策もまた必要に迫られているものと思います。  現在、本市は都市化傾向が進んでおり、降雨時、その雨水が地下に浸透することなく側溝に流れ込み、許容量を超え、道路冠水や住宅地に流れ込むという状況にあり、まさに本市の水害は都市型災害が顕著にあらわれてきているものと思います。さらに、乱開発された地域においては、側溝も浅く、また小さいため、その傾向が強くあらわれております。そこで、現在、側溝については雨水を前提としているわけでありますが、都市化が進むにつれて側溝の見直しや公共下水道での雨水管のあり方など、基準値の見直しとあわせ、考え直していかなくてはならない時期とも思います。しかし、市全体を見直し改修となれば、莫大な資金投資が必要となることから無理もあります。そこで、当面、本市で把握している水害常襲地域を順次解消していくため、例えば雨水対策も踏まえた流雪溝の整備を優先させるとかの何らかの対策が必要と考えます。  水害常襲地域に住む市民の皆さんは、家の新築の際、土台を高くするなど自己防衛を行ってはいますが、従来からのお宅では雨が降るたびに不安を持っていること、さらに、いわゆる道路のてんぷら舗装により、土台が低くなり、床下浸水の不安を抱えているなど、その地域に住む方々の思いは余りあるものと思います。したがって、防災という視点から、水害常襲地域での水害のもととなる箇所の改修など、水害常襲地域解消に向けた対策が今こそ求められております。  そこで質問です。防災という観点から抜本的対策を検討すべきと思うが、そのお考えをお示しいただきたい。  以上でございます。御清聴ありがとうございました。(拍手) 41 ◯副議長(鳴海強君) 答弁を求めます。総務部理事、消防長。   〔総務部理事佐藤清美君登壇〕 42 ◯総務部理事(佐藤清美君) 消防団の環境改善について、4点の御質問に順次お答えいたします。  消防団は地域防災のかなめとして重要であり、自分たちの地域は自分で守るという強い信念のもとに昼夜を分かたずその任務を遂行しており、先月の11日に発生した市内各地の水害の際においても、地域住民を水害から守るために多数の団員が早朝から献身的に活躍しており、その重要性は広く認識されていることから、これまでも消防団の環境改善に努めてきたところであります。  まず、1点目の作業衣等の定期貸与及び団員の災害用の備品配置状況についてのお尋ねでございます。  作業服等につきましては、定期的に更新はしておりませんが、入団時に作業服、作業帽及び消防用長靴を貸与しております。また、年数が経過し、サイズの合わなくなったものや汚れの多いものなどにつきましては、随時更新できることとしております。災害用の備品配置状況につきましては、各分団の機械器具置き場や消防車両等に積載しております。その主なものといたしましては、投光器、発電機、消防無線受令器等を配備し、各種災害発生時にはこれらの資器材等を有効に活用し、被害の軽減に努めているところでございます。  次に、2点目の各分団の消防車両の配置状況と購入方法についてのお尋ねでございます。  青森市消防団、21分団114班の消防車両の配置は、消防ポンプ自動車34台、小型動力ポンプつき積載車58台、小型動力ポンプ23台を配備しており、火災を初め各種災害に対応しております。車両の更新につきましては、老朽化の著しいものから順次更新しており、平成14年度は消防ポンプ自動車2台、小型動力ポンプつき積載車1台の合計3台の更新予定で、今後におきましても老朽化の度合いや修理状況などを考慮し、順次更新して装備の充実強化を図ってまいります。なお、消防車両の購入方法については、以前には町会等の寄附行為などで購入した経緯もありましたが、基本的には消防車両の更新計画に基づき、市の予算で購入しております。  次に、3点目の分団の運営費はどのようになっているのかについてのお尋ねでございます。  消防団の運営にかかわる経費につきましては、青森市消防団運営費交付金として予算措置し、消防団員の教育育成の事業として各方面隊活動助成及び各分団活動助成事業の運営経費のほか、新任団員教育研修、女性消防団員活動助成、ラッパ隊の育成、まとい・はしご育成事業等に交付しているところでございます。なお、交付金の活用に当たっては、今後とも消防団の活性化に必要な有効かつ効率的な事業を実施する旨、お願いしているところでございます。  次に、4点目のまとい、はんてん等、各分団持ちとなっているようだが、その修理等の予算措置を考えているのかとのお尋ねでございます。  まといは消防団にとって古来より火消し鎮守の守りの象徴として心のよりどころ、つまりシンボル的な存在であり、伝統として団員により大切に守られております。青森市消防団においても消防団の活性化を図るため、平成8年に2本、9年に2本、計4本を分団に配備しております。また、このほかに過去には各分団において市内の篤志家によるまとい及びはんてんの寄贈、あるいは町会及び財産区等からの寄贈を受けたまといが配備されており、各分団で管理されております。これらまとい、はんてんの中には、相当年数が経過したものもあると思われますが、分団長から修理等の依頼があったものについては、関係機関との関連を踏まえながら協議してまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、魅力ある消防団づくりには作業服等の貸与や消防車両の更新など、消防団の処遇改善と消防団が活動しやすい環境を整えることが必要と認識しておりますので、今後におきましても、関係機関と協議し、魅力ある消防団づくりに努めてまいりたいと考えております。 43 ◯副議長(鳴海強君) 市民文化部長。   〔市民文化部長三浦忠君登壇〕 44 ◯市民文化部長(三浦忠君) 斎藤議員の住民基本台帳ネットワークシステム―以下住基ネットと言わせていただきます―に係る御質問のうち、住基ネットの導入効果についてと住民基本台帳カードと市民カードとの取り扱いについての2点の御質問に順次お答え申し上げます。  初めに、住基ネットの導入効果についてでございますが、住民サービスの向上と事務の効率化による国、地方を通じた行政改革に資するため、本年8月5日から住基ネットが稼働いたしました。この住基ネットの稼働により、恩給、共済年金の支給、雇用保険、労災保険の給付、建設業の許可、パスポートの記載事項の訂正など10省庁所管の93事務の手続において、環境の整った事務が、順次住民票の写しが不要となります。また、来年8月からは住民基本台帳カードの交付を受けることにより、全国どこの市区町村でも本人の住民票の写しの交付が可能となり、転出の際には市区町村の窓口での手続が転入時の1回で済むようにもなります。さらに、住民基本台帳カードのメモリーの空き領域を使うことにより、住民基本台帳事務以外に、証明書発行や公共施設利用、保険、医療、福祉などの分野で市独自のサービスに活用することができます。  加えて、さきの定例会の本会議において赤木議員に御答弁を申し上げたところでございますが、本人の顔写真が印刷された住民基本台帳カードをお持ちになることは、免許証などをお持ちでない方々が本人確認の要件を具備するものをお持ちになることになり、社会的にパスポートや運転免許証と同様に、身分証明書的役割並びに効果が期待できるものと考えられております。行政側にとりましては、常に最新で正確な居住情報、生存情報を確認することで、年金の過払い防止など効率的な行政を行うことが可能となり、また、住民票の写しを発行するための事務の軽減が図られることになります。  一方、国において平成13年3月に策定されたe-Japan重点計画では、住民等が行う行政機関への申請、届け出をインターネットにより行うことができるようになり、住基ネットは常に最新で正確な本人確認情報を提供できるシステムとして、これら申請、届け出のオンライン化に当たっての基盤となるものとされております。  しかしながら、他方ではコンピュータ間のデータ交換システムには情報漏えい等の危険性が否定できないといった懸念や国が個人情報を一元的に管理しようとする、いわゆる国民総背番号制につながりかねないといった批判、さらには、最近の防衛庁での問題に起因する行政機関への不信が取りざたされているところでもあります。  本市では、住基ネットの稼働に際し、市民の皆様に制度やシステムの概要を紹介するとともに、個人情報保護への不安や御心配を取り除く意味からも、「広報あおもり」やテレビ広報、青森市ホームページ、PR用チラシを発行し、周知に努めてまいりました。8月5日の住基ネット稼働以降、市民の皆様からは制度の概要や住民票コードの使用目的の照会などとあわせ、個人情報保護への御懸念や国民を管理する総背番号制に連動するものではないかといった御批判、住民票コードの付番は拒否できないのかなどの問い合わせをいただき、市では制度や技術、運用の面から現在の状況を説明させていただき、御理解いただくための手だてを講じてきたところでございます。  一方、全国市長会を初めとする地方公共団体の各団体では、国に対し、本住基ネットの施行に当たり、本年7月、国民の理解が得られるよう積極的な広報を行うとともに、個人情報の保護について責任体制を明確にすること、個人情報保護に関する法制の早期整備を図ることを緊急要望したところでございます。本市といたしましては、来年8月予定の2次稼働へ向けて市民の皆様にさらなる御理解がいただけるよう今後とも努めてまいりますが、国においても本制度について国民の理解が得られるよう、積極的な広報活動を展開されますとともに、個人情報保護に関する法制の早期整備により、国民の不安が払拭されますことを期待しているところであります。  次に、住基カードと市民カードとの取り扱いについてお答え申し上げます。  あおもり市民カードは、磁気ストライプカードと呼ばれるプラスチックカードを利用したもので、現在、市が設置している4台の自動交付機により、住民票の写し、印鑑登録証明書、所得証明書、課税証明書、所得・課税証明書の自動交付サービスに御利用いただいているものでございます。このカードは、市民課において発行していた印鑑登録証を、平成8年12月に磁気ストライプカードに切りかえることで、新たにあおもり市民カードとして、自動交付機による各種証明発行サービスを受けられるようにしたものであります。その普及状況といたしましては、あおもり市民カードの登録件数は、平成14年7月末現在で13万3643件となっておりますが、切りかえがお済みでない旧印鑑登録証の登録件数が4万9149件となっております。  一方、平成15年8月から交付が予定されております住民基本台帳カードは、青森市に住民票を有する方が申請により市から交付されるICカードでカードメモリーの空き領域を使うことにより、住民基本台帳事務以外に市独自のサービスに活用することが認められております。  住民基本台帳カードのメモリーの空き領域を活用した独自利用につきましては、現在、国の各省庁でも検討されており、証明書発行や公共施設利用、保険、医療、福祉などの利用方法が示されておりますが、本市といたしましても、この住民基本台帳カードを今後の市民サービスの一層の向上のために活用してまいりたいと考えております。  そのサービス内容につきましては、現在のあおもり市民カードが、自動交付機の利用による窓口混雑の緩和や待ち時間の短縮など、市民サービスの向上の観点から一定の効果を上げておりますことから、例えば、希望される方々には、現在のあおもり市民カードと同じ機能を住民基本台帳カードに持たせることを含めて、市民サービスの向上と行政事務の効率化におけるさまざまな可能性や国の動向などを踏まえ、総合的に検討を進めてまいりたいと考えております。  なお、この独自利用につきましては、住民基本台帳法の規定により市条例で定めることが前提となるものでございますから、市議会において、個人情報保護の観点、住民サービスの向上の観点などについての十分な御審議をいただいた上で、市民の皆様の御理解を得ながら進めてまいりたいと考えております。 45 ◯副議長(鳴海強君) 企画財政部長。   〔企画財政部長日向和史君登壇〕 46 ◯企画財政部長(日向和史君) 住民基本台帳ネットワークシステムについて、ただいま市民文化部長からお答えいたしました以外の2点の御質問に順次お答えいたします。  まず、情報の漏えい事故があった場合、接続を停止する考えはないかとのお尋ねですが、住民基本台帳ネットワークシステムは、仮に全国のどこかで情報の漏えい事故があった場合には、このネットワークを管理している地方自治情報センター側から、あるいは各自治体側からのどちらからも接続を停止することができるようになっており、本市におきましても、緊急時対応計画書の中で不正アクセスなどによる情報漏えい事故があった場合は、独自の判断でシステムの停止をすることといたしております。  次に、本市における住基ネットのセキュリティーシステムについてのお尋ねにお答えいたします。  本市では、住民基本台帳ネットワークシステムの稼働に伴い、全国の都道府県により構成される住民基本台帳ネットワークシステム推進協議会により示された、住民基本台帳ネットワークシステムに係るセキュリティー対策に関する指針に基づき、セキュリティー対策を講じており、住基ネットワークのセキュリティー対策を総合的に実施する責任者として、セキュリティー統括責任者、そのもとで住基ネットの適切な管理を行うためのシステム管理者、住基ネットを利用する課及び施設においてセキュリティー対策を実施するためのセキュリティー責任者を置くほか、住基ネットのセキュリティーに関する事項を審議するため、セキュリティー統括責任者を議長とし、関係部長等を加えたセキュリティー会議を置くなど、住基ネットのセキュリティー対策に関する責任体制を構築しております。  さらに、住基ネットワークシステムの関連機器が設置されてある場所について、入室の許可及び記録による入退室管理を行うこと、機器の操作について、専用のICカードとパスワードの管理及び操作履歴の記録によるアクセス管理を行うこと、いわゆる本人確認情報と住基ネット運用に係るハード及びソフトに係る情報資産の適切な管理を行う情報資産管理などの手法により、セキュリティー対策に万全を期しております。 47 ◯副議長(鳴海強君) 都市整備部中林理事。   〔都市整備部理事中林晃君登壇〕 48 ◯都市整備部理事(中林晃君) 富田・新田地域循環バスについての質問のうち、平成12年度の社会実験と今回のルートとの変更理由についてのお尋ねにお答えいたします。  よりよい交通体系の構築に向け、市では平成13年5月、青森市総合都市交通体系整備計画を策定し、自家用車に過度に依存することのない、人と環境にやさしい交通システムの形成を目指して、現在、諸施策を推進しているところであります。その一環として、今年度は富田・新田地区において、夏季は6月21日から3カ月間、冬季は11月29日から2カ月間の予定で、実際に利用者の皆様から運賃を徴収しながら、当該地区と中心市街地を循環する約8キロメートルのルートで運行実験を実施しております。  今回のルート変更につきましては、前回の実験結果を踏まえて、1つには、住民の皆様からの要望が高かった中心市街地地区へ直結するルートとしたこと。2つには、前回のルートの中で、沖館中学校通りバス停留所から、富田3丁目バス停留所までの区間につきましては、道路が狭隘のため冬季の運行が困難と判断し、冬季の運行の定時性の確保の観点から広い道路を選定したこと。3つには、前回の実験では反時計回りの1方向のみの運行でありましたが、利用者の迂回感解消のため、今回の実験では時計回り、反時計回りの2方向での運行としたことから、バス同士のすれ違いを考慮し広い道路を選定したことなどの理由から決定したものでございます。 49 ◯副議長(鳴海強君) 交通事業管理者。   〔交通事業管理者三上召三君登壇〕 50 ◯交通事業管理者(三上召三君) 富田・新田地域の循環バスの利用状況についてのお尋ねにお答えいたします。  富田・新田地域においては、平成12年度に公共交通空白地域と既存のバス路線を連結するために、西滝を起終点として小型バスによる運行実験を無料で実施したところであります。  今回の運行実験は、有料による利用状況を検証することを目的として、6月21日から9月20日までの夏季3カ月、11月29日から翌15年1月28日までの冬季2カ月間の2回を予定しております。運行実験に当たりましては、事前に経路等について地域の町会長の皆様を初め地区の皆様へそれぞれに説明会を開催させていただき、古川を起終点として、右回り運行が1日10便、左回りが1日9便の全19便でもって運行実験をしております。その利用状況につきましては、6月21日から8月29日までの平日の御利用者は1日当たり198人で、1便当たりにしますと約10人、土曜日では1日当たり164人で1便当たり約9人、日曜日は1日当たり99人で1便当たり約5人、祝日は1日当たり131人で1便当たり約7人の利用状況となっております。  なお、冬季の運行実験につきましては、夏季の運行実験を踏まえ、再度、住民の皆様への説明会を開催し、より多くの方々に御利用いただけるよう努めてまいりたいと考えております。 51 ◯副議長(鳴海強君) 総務部長。   〔総務部長米塚博君登壇〕 52 ◯総務部長(米塚博君) 地域問題のうち、水害常襲地帯の解消についての御質問にお答え申し上げます。  本市は、平成11年度に実施いたしました青森市地震防災アセスメントの結果や平成11年10月の高潮・大雨災害、平成12年7月の集中豪雨災害等の検証に基づきまして、災害に強いまちづくりのために、今後重点的に取り組むべき施策、事業を整理いたしました青森市防災事業計画を平成12年度に策定いたしました。お尋ねの水害防止対策につきましては、この青森市防災事業計画の中で整理させていただいております河川改修事業、下水道整備事業、側溝・排水路整備事業、農業用水改良事業などの各種治水事業を「わたしたちのまち 青い森 21世紀創造プラン」中期基本計画に位置づけ、計画的に進めているところでございますが、これまでの被災履歴を踏まえまして、本町・港湾地区への高潮災害防止のため防潮堤の設置、幸畑・谷脇地区の排水施設の改良、浅虫・山下地区への防水堤の設置など先行的に取り組んでまいりました。また、これからの対応といたしまして、現在、集中豪雨災害に備え、奥野・桂木地区には雨水ポンプ場の設置並びに操車場跡地南側への雨水幹線の敷設を予定するなど、可能な限り水害防止対策を進めているところでございます。  しかしながら、去る8月11日の大雨によりまして、いわゆる常襲的な被災箇所がすべて解消されていないこともまた事実でございまして、今後、改めて詳細な調査を行い、これまで以上に水害の発生を未然に防止するための有効な対策を検討しなければならないものと認識しております。なお、これら対策が講じられるまでの間は、パトロールを一層強化させていただき、浸水被害が発生しないよう土のう積みや消防車両による排水作業を実施するなど、応急対策による水害の発生防止に万全を期してまいりたいと考えております。 53 ◯副議長(鳴海強君) 20番斎藤議員。 54 ◯20番(斎藤憲雄君) 御答弁ありがとうございます。  まず、消防団と水害常襲地域解消ということで、両方あわせて要望と質問とをさせていただきますけれども、今、総務部長の方から水害常襲地域について今後詳細を調査しながら行っていくということで、御答弁をいただきました。最近、先日も金曜日の一般質問の際のうちの会派の小笠原議員の方からも言われていましたとおり、どちらかといえば、水害に遭っている回数というのはもうほとんど固定されてきているんじゃないかなというのが実感なわけですよ。ですから、確かに公共下水道の雨水管の問題あるいはポンプ場の設定ということになっているんですが、今すぐ全体を直せということではなく、先ほど一般質問の中でも言いましたとおり、冬期間、雪対策とあわせて流雪溝についても並行して考えてみてはどうかなというふうなのもちょっと頭にもありますので、ぜひ地域もそれぞれ厳しいというかな、水害のひどい地区から順次改修していくという形での年次計画というのを今後検討していただければいかがかなということで、まず、そこは要望とさせていただきます。  そして、水害とかこういう災害について、消防団の力というのがどうしても必要になってくるわけです。そういった中で消防団がより活動のしやすい環境ということになれば、先ほど消防長の方から御答弁いただいたわけでありますけれども、例えば作業衣の関係についても確かに入団時それぞれ貸与、配布はされているわけでありますけれども、その後の部分については年数、サイズが合わないものについては随時交換ということになっているんですが、実態としては、正直聞きましたら、在庫がないために何カ月間も待たされているというふうにも聞いているんですよ。それによって、消防団の方々が自前で作業衣を購入して作業している。特に作業衣等については、先日7日に県の操法大会がありましたけれども、そういう訓練等を行う際についても、やはり非常にすり切れたりというものがございますので、どうしても汚損が激しいと思うんですよ。そういった中で何年ももたないというのもありまして、それについては何とかできないものかということが消防団に入っている方からの要望でもありましたので、この点については今現在1450名ぐらいですか。全員ということにもいかないでしょうけれども、随時、何着かずつでもいいですから分団の方に配布するような形をとっていただければなと。  例えば弘前市の消防団においては、着数は少ないんですが、毎年1着程度ずつでもそれぞれ分団に配布しているそうです。ですから、そういった形でもいいですから、幾らかでもそういう措置をすることによって若干は変わってくるんじゃないかなと。特に平成13年の4月から全国統一の制服ということで、いつからいつまでにやれということにはなっていないにしても、この制服の統一化ということも兼ね合わせて考えれば、やはりそっちの方で随時少しずつ整備するというふうな形での消防団の方々に対して、誠意というか、やりやすいような環境というか、そういった部分をぜひ考えていただければというふうに思います。  それから、これは消防事務組合の管理者であります市長の方にちょっと要望を出させていただきたいんですが、消防団運営交付金というのが今現在158万だということで、その使用の実態から、ちょっとこちらで、消防団の方からいただいた資料の中では、例えばラッパ隊育成事業として6万5000円、まとい・はしご育成事業6万5000円というふうに、正直言って年間の予算としては非常に少ないわけなんですよ。正直に分団で年間どれくらいかかりますかということでちょっと聞いてみましたら、やはり年間300万ぐらいかかりますということで、その運営資金については、初午だとか、あるいはその町会でねぶたをやったりということでの寄附金等で何とか賄ってきているという状況ですので、来年度予算が10%削減という現状ではありますけれども、防災という観点からぜひ考えていただければということです。  それで、あと消防長のほうに質問ですけれども、消防団の方の勤め先、先ほどサラリーマンの方が52.2%と言ったんですけれども、今、市内の消防団員1450名程度と定員割れにはなっているんですが、そこから単純に計算してみますと、700名程度が一応稼働できるという状況、それともう1つは高齢化が進んでいるということもありまして、非常に若い方が入ってきていないというのが今の現状ですし、仕事の実態、そのサラリーマン等の団員が52.2%ということであれば、緊急時のときに、正直申しましてその方々は現場等に駆けつけられないという状況も出てきます。ですから、できれば事業所への要請ということで、文書だけ発送するんじゃなく、例えば文書あるいは消防本部の方からということで、団員の方々の事業所の方にちょっと足を運んでいただければいかがかなということで、その辺のお考えをちょっとお知らせいただければというふうに思います。  続いて、住基ネットの問題ですけれども、時間もありませんので項目だけでいいです。  「広報あおもり」の7月1日号で、住基ネットの住民番号を送付しますということで出されましたけれども、今回、受け取り拒否とかいろいろな苦情、問い合わせがあったということではありますけれども、そこの原因が恐らく十分に説明がなされていないということではないかというふうに思うんですよ。ですから、市民と議会に十分に説明がなされなかった点、この点についての御見解をちょっとお知らせいただきたいということ。  それから、今、受け取り拒否というので全国的に出されていますけれども、市民の皆さんから削除を求められた場合、その対応をどういうふうに行うのか。  次に、接続を停止する場合、レベル1からレベル3まで考えているというふうに私は聞いておりますので、このレベル1からレベル3の内容を簡潔にお示しいただきたい。  それともう1点ですけれども、国の方で個人情報保護法を秋には何とか成立させたいというふうになっていますけれども、自治体独自での個人情報保護条例、これは実は全国で3200余の自治体の中で、1990余の自治体が個人情報保護条例をつくっているわけです。そういった中で、今その保護条例をつくっている箇所においても、住基ネットに関連した改正をして住基ネットに関連した保護条例をつくっているという自治体が現在出てきております。そういった中で、果たして本市の公開条例の10条第2項の個人情報、この点で果たして対応できるものなのか、この部分をお知らせいただければというふうに思います。  以上、御答弁をお願いします。 55 ◯副議長(鳴海強君) 総務部理事、消防長。 56 ◯総務部理事(佐藤清美君) 再質問の消防団員の勤務している各事業所へ災害発生時に始動しやすい体制づくりのため、協力が足りないんではないかという趣旨のお尋ねにお答えいたします。
     平成14年9月1日現在、青森市消防団1600名で、実員数は1445名、充足率90.3%になっております。このうち、サラリーマンの占める比率は52.2%となっており、日中の災害活動にも影響を及ぼすことのないようにするためにも、消防団員の勤務しております職場の御理解と御協力が必要不可欠であります。当消防本部といたしましても、今まで実施しておりました地元企業や団体等への消防団員募集の職場訪問とあわせまして、団員の勤務されております職場へも職員を訪問させるなど、災害発生時に団員が出動しやすい体制づくりのため御協力を申し上げるとともに、今まで以上に地域との連携強化の確立に努めてまいりたいと考えております。 57 ◯副議長(鳴海強君) 市民文化部長。 58 ◯市民文化部長(三浦忠君) 住基ネットにかかわる再度の御質問にお答えします。  初めに、この住基ネット稼働に当たって、市民及び議会への周知、説明が十分ではなかったのではないかとの御趣旨の御質問にお答えします。  本住基ネットの周知につきましては、国及び全都道府県で構成されました住民基本台帳ネットワークシステム推進協議会による各種PRが計画、実行されまして、市といたしましても、これらと調整を図りながら広報を計画、実施してまいりました。市といたしましては、「広報あおもり」7月1日号、同15日号への掲載、テレビ広報として、県内各民放、ケーブルテレビへの放送、青森市のホームページへの掲載、さらには、国と連携してPRリーフレットの配布、ポスターの掲示をいたしております。また、本年5月21日及び6月12日開催の経済文教常任委員会におきまして、改正住民基本台帳法の施行に伴い、住民基本コードが新たに記載されることになること。さらに、住民票コード通知書の送付に関連しまして、広域住民票の交付、転入・転出時の簡略化について、住民票の新たな記載事項として追加される住民票コードについて、広報の掲載について等々、その概要をあわせて報告させていただきました。  いずれにいたしましても、このPR、説明に当たりましては、本住基ネットは市民の皆様の個人情報にかかわることであり、その取り扱い保護が最も重用なポイントとされておりますことから、どのような個人情報保護対策が講じられているかを御理解いただけるよう配慮しつつ、本制度及びサービス内容をお知らせしてまいったものであります。  次に、青森市は受け取り拒否があったのか。もしあった場合はどのように対応するのかというふうな趣旨の御質問だと思います。  9月8日現在、住民票コード通知書の受け取り拒否の状況についてでありますが、郵送による受け取り拒否が10件、御本人が来所しての受け取り拒否が1件、合わせて11件ございます。そのうち、住民票コードや本人確認情報の削除を依頼された方が4名ございました。この本人確認情報の住基ネットからの削除につきましては、総務省から住民基本台帳法において、市町村長は住民票の記載等を行った場合は、前住民の本人確認情報を電気通信回線によって都道府県知事に通知するものとされており、住民の選択性や任意性を認めておらず、違法であるとした見解が示されているところであります。本市といたしましても、現時点において本人確認情報の削除を希望された方々のデータの削除は、このようなことから行っておりません。  いずれにいたしましても、今週に開催が予定されております臨時国会において、政府は個人情報保護法案を重要法案として位置づけ、提案する旨新聞報道されていることであり、本法案の整備によって国民の不安、不信が払拭されますよう、国会の場で十分審議がなされ、国民の理解、信頼が得られるよう最大限の努力を期待いたしております。 59 ◯副議長(鳴海強君) 20番斎藤憲雄議員の一般質問の所要時間が経過いたしましたので、これをもって終了いたします。  次に、19番大沢研議員。   〔議員大沢研君登壇〕(拍手) 60 ◯19番(大沢研君) 日本共産党の大沢研です。  質問に入る前に、6日の一般質問で論議された通学区域審議会の会議概要捏造、改ざん問題について一言申し上げておきます。  この問題は、さる7月19日の経済文教常任委員会で、私が第6回の審議会会議概要が捏造、改ざんされていると指摘し、教育委員会が調査を約束していたものです。また、第7回、第8回の会議概要にも捏造、改ざんがあると、日本共産党市議団が7月31日、角田教育長に抗議し、調査を申し入れていたものであります。ところが、その調査結果の資料を我が党を除くすべての会派の経済文教常任委員に、大柴教育部長の答弁によれば、8月27日に配付し、我が党の委員にはそれから8日後の9月4日に配付したのです。これは一体どういうことでしょうか。  大柴部長、あなたはこの問題を隠すために、我が党を除く会派の議員に了解を求めて、資料を配ったのではありませんか。ところが、この情報を我が党がキャッチしたため、ばれてしまったので共産党にも資料を配りますと、あなた方は言ったそうではありませんか。こんなこそくな手段を使ってまで、どうしてこの問題をうやむやにしようとしているのでしょう。しかも、私に資料を配付する際、資料をつくるのに時間がかかりましたとうそをついた。ほかの委員に配付してから8日もたって、わずか1冊か2冊の資料をつくるのにこんなに時間がかかるわけがありません。真っ先に調査結果を報告しなければならないはずの我が党を除いて資料を配った今回の問題は、公党に対する侮辱であり、断じて許されるものではありません。  教育長、これがあなたの言う意識改革だったのでしょうか。この問題に対する疑惑はますます深まるばかりであります。このままでは市民の納得を得られることはできません。今回の答申は白紙に戻すべきであります。我が党は、今議会で教育委員会の責任問題を含めてこの疑惑を解明するため、徹底して闘うものであります。  以上申し上げて、通告した質問に入ります。  第1の質問は、不況・雇用対策についてであります。  不況の波はとどまるところを知りません。政府は5月の月例経済報告で、景気の底入れ宣言をしましたが、内需の中心である家計消費支出や民間設備投資は落ち込む一方です。おまけに、アメリカ経済が後退する中で、底入れ宣言は既に底割れと言わざるを得ない状況であります。ことし4-6月期の国内総生産(GDP)では、前期に比べて0.5%ふえ、5・四半期ぶりのプラス成長となったと発表しています。しかし、昨年同時期と比べて0.9%の落ち込みで、設備投資や公共事業はマイナスが続いています。さらに、県内の景気の動向を見ると、9月4日付東奥日報の社説が書いているとおり、実感できないプラス成長と言わざるを得ません。  帝国データバンクの調べによると県内の企業倒産が7月、8月とも19件で、2けたの倒産件数はことしに入って7カ月目。青森労働局の発表では、5人以上の解雇者を出した事業所は6月が16件で421人、4月から3カ月間の解雇者数の累計では1849人で、平成最悪であった昨年の同期と比べて500人近くも上回っています。厚生労働省の発表では、県内の有効求人倍率は0.29倍で全国最下位です。とりわけ新規高卒者の求人倍率は7月末現在で0.09倍で、これも全国最下位で、昨年に比べ34%も減っています。  総務省が発表した勤労者世帯の家計調査によると、7月の1世帯当たりの実収入は4.0%減で4カ月連続のマイナスとなっています。完全失業率も5.4%で、過去最悪だった昨年12月の5.5%に迫る高水準で、前年同月比で22万人増の352万人と、16カ月連続で前年を上回っています。まさに、本市の経済、雇用を取り巻く情勢は極めて厳しいものがあります。さらに、今後は医療費、介護保険、年金、雇用保険など社会保障の改悪で、3兆2000億円の国民負担増が予定されています。それに加えて所得税の控除見直しによる庶民増税、外形標準課税導入による中小企業増税など増税計画が推し進められようとしており、また年金の切り下げ、公務員給与の引き下げなど国民の所得の切り下げまで行われようとしています。こうした国民の負担増と所得切り下げは、ますます個人消費を冷え込ませ、一層不況を加速させ、日本経済と地域経済を破局に突き落とすものです。  質問のその1は、誘致企業の問題であります。不況が長引くにつれて、県内でも誘致企業の撤退、工場閉鎖などがふえ続けています。青森県の工業振興課の資料によれば、昭和39年度から昨年まで誘致した企業が368社で、そのうち撤退した企業は約3分の1の115社にも上ることがわかりました。平成11年度から13年度の3年間だけでも34社が撤退し、従業員905人が解雇されています。さらに、ことし4月から8月までの5カ月間で4社、従業員155人が解雇されるという状況です。本市でも先月、野沢にある誘致企業、東北新和電産が工場を閉鎖し、59人の従業員が全員解雇されるという事態が起こりました。  誘致企業の場合、予告もなく突然、撤退、工場閉鎖が強行され、企業によっては数百人規模の大量の従業員が解雇されるという事態が全国各地で起こっています。せっかく優遇措置までして誘致した企業が勝手に撤退してしまい、地域経済と住民の暮らしに重大な影響を与えています。そのため、今、全国の自治体で企業の社会的責任を求める新たな動きが始まっています。本市でも現実に工場閉鎖などが起こっており、誘致企業に対して、1)撤退、工場閉鎖に関しては市と事前協議をする、2)企業の経営内容を含めた情報公開を求める、3)工場閉鎖に伴う労働者の雇用確保、再就職に企業が責任を持つことなどのルールを確立する必要があると思いますが、どうでしょうか。  その2は、こうした無責任な誘致企業に頼るのではなく、地元の産業振興策に積極的に取り組むべきと思いますが、どのように考えているでしょうか。  その3は、市長を先頭に不況対策本部をつくり、市民の声と知恵を集め、市民と行政がともに地元産業活性化のビジョンと政策を練り上げていく必要があると思いますが、どうでしょうか。  その4は、不況対策として市営住宅の建設、学校の改築、大規模改修工事、学校体育館の暖房の設置、高齢者福祉施設の建設など、市民の暮らしに役立つ公共事業を強化し地元企業の仕事をふやすべきと思いますが、どのように考えているのでしょうか。  その5は、今議会に請願も出されていますが、この不況の中で頑張っている中小企業の支援のため、市独自の無担保・無保証人の融資制度を創設できないかということであります。  また、最近、10日で5割、10割などという法律違反の異常な高金利や暴力的な取り立てをするやみ金融の被害が広がっていますが、その対策についてお尋ねいたします。  中小業者の中にはわずかな運転資金が都合できず、やむなく金利の高いサラ金ややみ金融に手を出し、商売に行き詰まってしまう例もあります。こうしたときに市独自の無担保・無保証人の融資制度があれば、多くの中小業者が救済されると思います。今、自己破産が激増しています。最高裁の集計によれば、ことし1月から5月までで自己破産申し立て件数が8万400件にもなり、昨年同時期の4割増となって、毎年、過去最高の件数となっています。1995年から2001年までの6年間で自己破産件数は約3.7倍にもなっています。この多くは、サラ金、やみ金融などからの借金によるものであります。とりわけ、最近はやみ金融の被害が年金生活者や低所得者にまで広がっており、中には生活保護受給者まで食い物にしている例がありました。ことし4月、長野県では被害者や弁護士が123社のやみ金融を告発しています。行政としても徹底した取り締まりが必要になっているのではないでしょうか。  最後に、雇用拡大のため、市職員の残業時間を減らし、臨時職員を雇用するワークシェアリングを実施すべきと思いますが、どのように考えているでしょうか。昨年の第4回市議会定例会で、我が党の加福議員の質問に対して、今後総合的に検討してまいりたいと答弁していますが、その後どのように検討されてきたでしょうか。  第2の質問は、高齢者福祉についてであります。  小泉内閣は、この秋からお年寄りに二重、三重の負担増を押しつけようとしています。10月から老人医療の大幅負担増、来年度からの介護保険料とヘルパー利用料のアップ、それに加えて年金のカットです。お年寄りにとってはトリプルパンチとも言うべきものです。年寄りいじめにもほどがある、小泉さんいいかげんにしてというお年寄りの声が聞こえてくるようです。わずかな年金で暮らしている弱い立場のお年寄りを、どうしてこうまで痛めつけなければならないのでしょうか。政府の来年度予算では、医療保険、介護保険、雇用保険、年金などの改悪で国民負担増は3兆2000億円にもなります。その一方で、大企業向けには1兆円を超える減税計画を進め、ゼネコン向けの公共事業は減らさないで温存するというものです。ここには、国民からお金を巻き上げて、大企業、ゼネコンは手厚く支援するという逆立ちした小泉政治の姿があると言わざるを得ません。これでは国民の暮らしを破壊するだけでなく、個人消費をさらに冷え込ませ、日本経済にも重大な悪影響を与えることは明らかであります。  質問のその1は、介護保険料、ヘルパー利用料の引き上げの問題です。厚生労働省の指示で、全国的に介護保険料の引き上げがマスコミでも報道されていますが、本市では来年度の介護保険料をどのように考えているでしょうか。わずかな年金で暮らしているお年寄りにとって、今でも保険料の負担が重くのしかかっているのに、さらに引き上げることは許されません。引き上げるべきではないと思いますが、どうでしょうか。また、政府はこれまで低所得者のヘルパー利用料を実施から3年間は3%に軽減してきました。しかし、2005年度からは10%に、その間は段階的に引き上げるとしてきましたが、既に厚生労働省は来年度予算の概算要求の中に、6%への引き上げを盛り込んでいることが明らかになりました。こうした負担を引き上げることによって、今でも利用回数を少なく抑えているお年寄りが、さらにヘルパーの利用を控えなければならなくなります。これまでどおり3%の負担にとどめるべきと思いますが、市はどのように考えているでしょうか。  その2は、低所得者の介護保険料・利用料の減免措置について、その後どのように検討されてきたか、お尋ねいたします。  その3は、特別養護老人ホームや老人保健施設の増設についてです。  最近、私どものところにお年寄りやその家族から、施設に入りたいがなかなか入れない、何とかならないかという相談がふえています。病院に入院していても1カ月もたたずに退院させられたり、長くても3カ月しか入院できないという現状のもとで、退院後の介護が困難なケースが多くなっています。ところが、高齢者の介護施設はどこも待機者であふれ、1年先に入所できるのか、2年先になるのか、全くわからないという現状です。ある高齢者世帯では、脳梗塞で左半身麻痺の妻が足の不自由な夫を介護しているというケースもあり、今すぐ施設に入所しなければ介護が続けられないという声にこたえられるような現状にはなっていません。特別養護老人ホームや老人保健施設の増設が緊急に必要になっていると思いますが、どのような計画になっているでしょうか。  その4は、年金の引き下げについてです。  政府は、来年度予算の概算要求基準で公的年金の物価スライド制の凍結を解除し、年金の引き下げの方針を打ち出しました。政府・与党は、ことしの物価下落分0.6%を年金給付額からカットする案を出していますが、財務省の案では、さらに過去3年間の物価下落分1.7%を加えた2.3%の引き下げを主張しています。年金引き下げは、4000万人に上る年金受給者を直撃します。減額の対象は国民年金、厚生年金、共済年金にとどまらず、障害年金、遺族年金にも及びます。もともと日本の年金額は極めて低水準です。年金引き下げは制度始まって以来初めてのことであり、低い年金にあえぐ人々の暮らしを痛めつける暴挙と言わなければなりません。年金生活者の暮らしを守るため、市として国に年金引き下げをやめるよう申し入れる考えはないでしょうか。  第3の質問は、ねぶた祭についてであります。  ここ数年、大型ねぶたの出場辞退が相次いでいます。ことしは2台姿を消しました。来年も2台取りやめになるようだと、ねぶた関係者の間で話題になっています。言うまでもなく、長引く不況の影響によるもので、約2000万円かかると言われている大型ねぶたの費用を工面できない企業ねぶたが次々姿を消しているものです。カラスハネト対策に気をとられているうちに、肝心のねぶた本体が年々少なくなり、ねぶた関係者からも、このままではねぶたが廃れるという危惧の声さえ出されています。このまま不況が長引けば、ねぶたを出せる団体がどんどん減っていくのではないでしょうか。そればかりか、市内の企業の寄附に頼っている祭り全体の運営資金も大変になっているのではないでしょうか。聞くところによると、8月7日の花火大会も資金集めが大変になり、花火大会をやめたらどうかという声も出されているそうであります。  市産業部が発行している「青森市産業施策の概要平成13年度版」を見ますと、ねぶた祭の事業費は約2億1000万円となっていますが、市の負担金は事業費全体の1割程度にしかなりません。もとより祭りは市民が金も力も出し合って運営するもので、官製の祭りになってはいけませんが、重要無形文化財に指定され、ねぶた保存伝承条例まで制定して祭りを継承しようとしているのですから、せめて事業費全体の3分の1ぐらいまで市の負担金をふやしてはどうでしょうか。県にも補助金を出すよう要請してはどうでしょうか。その上で、運行団体に対する援助を手厚くすることが必要ではないでしょうか。現在、わずか1団体当たり数十万円の奨励金しか出されていません。全費用の二、三%にしかなりません。私もねぶた運行団体の関係者の一員ですが、市民や観光客の皆さんからよく、ねぶたの小屋は市が建ててくれるのですかと聞かれますが、毎年110万円払って借りているのですと答えると、一様にびっくりした顔になります。こうした小屋ぐらいは市が援助していると思うのは当然ではないでしょうか。小屋の耐用年数が過ぎて更新する時期になっていますが、小屋の賃貸料の値上げも関係者の間では話題になっています。不況で資金集めが大変になっているのに、これ以上の負担増はやめてほしいというのが運行団体関係者の率直な気持ちではないでしょうか。  質問のその1は、運行団体への奨励金の増額や小屋を市が負担するなど、市として具体的な援助を強化する必要があると思いますが、どうでしょうか。  その2は、後継者対策も含め、ねぶた師に対する身分保障の公的な支援が必要になっていると思います。  7月29日付朝日新聞に「ねぶた師に不況の荒波」という見出しで、ねぶた師の内山龍星さんのことが報道されていました。最初の部分を紹介します。  ここ数年、青森ねぶた祭では、不況の影響で大型ねぶたの出場辞退が相次ぎ、ねぶた師の仕事も減っている。最高賞のねぶた大賞に次ぐ知事賞の受賞歴もあるねぶた師の内山龍星さん(40)は、ことし制作する大型ねぶたが3台から1台になり、年収も400万円近く減った。だが、「みんなが不況を忘れるようなねぶたをつくろう」と、これまでにも勝る意気込みで取り組み、完成した1台は自身で「3本の指に入る」という会心作に仕上がった。  以上であります。  同じく、8月21日付東奥日報に連載の「あおもり飛躍への課題」No.21では、「ねぶた師の身分保障を」「求められる公的な支援」と題して、青森地域社会研究所の福士隆三氏が、ねぶた師と後継者育成に公的な支援をと訴える論文を載せています。  ねぶた制作を専業とするねぶた師はたった1台のねぶた制作では自分の生活すら成り立たず、まして後継者育成などできないのが現状です。ねぶた師がいなければ、ねぶた祭もありません。後継者育成のためにも何らかの公的な支援が必要になっていると思いますが、どう考えているでしょうか。  以上で私の一般質問を終わります。(拍手) 61 ◯副議長(鳴海強君) 答弁を求めます。産業部長。   〔産業部長澤田幸雄君登壇〕 62 ◯産業部長(澤田幸雄君) 大沢議員の不況、雇用対策についての6点のお尋ねのうち、5点についてお答えいたします。  初めに、誘致企業の撤退に伴うルールの確立についてお答えいたします。  本市産業の振興と雇用機会の拡大を図るため、昭和59年、企業誘致対策室を設置して以来、企業誘致対策を最重点施策に位置づけ、積極的に企業誘致活動を展開してきた結果、38社の立地が実現し、5社が工場閉鎖をしております。平成14年8月末現在33社が操業しており、地元雇用者2222名を雇用している状況にあります。  お尋ねのルールの確立についてでありますが、撤退・工場閉鎖に関して市と事前に協議することにつきましては、企業が当市に立地する際に企業と青森市との間で基本協定書に調印をしており、その協定の中で工場の事業活動を廃止または休止しようとする場合は事前に協議することとなっており、これまでも事業活動の廃止等の場合には事前に事業主と協議を行っております。  次に、企業の経営内容も含めた情報公開につきましては、市におきまして7月及び12月の年2回、誘致企業を訪問し、各企業の雇用状況等の状況把握に努めているところであります。しかしながら、企業の具体的な経営内容の情報公開につきましては、企業の経営上のプライバシーに関することであり、各企業が個別に判断すべきことであると認識しております。  また、工場閉鎖に伴う労働者の雇用確保や再就職に企業が責任を持つことにつきましては、これまでも工場閉鎖があった場合には、事業主及び青森公共職業安定所と連携をとり、再就職に関する説明会を開催するなど、最善を尽くしているところであります。  次に、地元産業振興策への積極的な取り組みについてと産業活性化のビジョンづくりについて、一括してお答えいたします。  本市はこれまで、本州と北海道との交通の要衝として、さらには県都として、主に物流機能や業務機能などにおいて中核的な役割を果たし、卸・小売業、サービス業など第3次産業に特化した商業都市として発展してきました。しかしながら、いわゆる工業都市を目指すものではありませんが、本市経済の今後の自立的発展を期するためには、より大きな付加価値を生み、他の産業分野へも経済波及効果が高いものづくり産業の発展が望まれており、ものづくり産業のシェア拡大を図るために企業誘致を積極的に推進するとともに、地場企業の育成に努めてきたところであります。  しかし、経済のグローバル化・ボーダーレス化、製造業を初めとした企業の海外進出による産業の空洞化、IT革命の進展、地球環境問題への対応など、産業を取り巻く環境が大きく変化している今日、依然として雇用の確保及び産業基盤の強化という点で企業誘致は大きな役割を担っておりますが、これまで以上に地場産業みずからが新しい価値をつくり出していくことが求められています。  このことから、地場産品等を有効に活用しながら、新たな製品やサービスを生み出そうとするものづくり活動を促進するため、平成12年度からはものづくりモデル事業を実施しているほか、企業の企画、研究、商品開発、販売など各段階に応じた融資・助成制度の充実、人材育成のための専門機関で研修を行う経費に対する助成、品質管理や環境への取り組みに関する国際基準でありますISOなどの国際的認証の取得・更新経費への助成、マーケティング調査や新製品デザインに係る経費への助成等の実施、さらに金融面において貸付限度額の引き上げと貸付利率の引き下げを行うなど、ベンチャー企業を初め多くの中小企業者等を対象とした制度の充実を図ってまいりました。  さらに、昨年度からは、本市の1次産業から3次産業までの多様な産業領域を対象とし、観光のより一層の振興や魅力あるまちづくりによる交流人口の拡大、第3次産業との連携による地場産品の域内消費の拡大、ITの積極的活用、海外市場をも視野に入れた戦略的マーケティング等による海外市場の開拓、売れる商品づくりの促進等により民需の拡大を図り、自立的・自発的な新規産業を創出、育成していくために、産・学・官が連携したさまざまな産業活動を支援する体制の整備を進めているところであります。  次に、不況対策本部の設置についてでありますが、本市経済の現状といたしましては、平成13年度の倒産件数は東京商工リサーチによりますと、青森県全体で145件、このうち青森市は39件となっており、平成13年度の東青管内の有効求人倍率については0.34倍と、中小企業を中心に地域経済は大変厳しい状況にあると認識しております。そのため、昨年11月15日に雇用の安定と創出に向けた施策の推進を図るため、青森市雇用対策本部を設置し、青森市緊急地域雇用創出特別交付金事業や新規高卒者を対象とした実務研修型雇用を実施しているところであります。  今後とも、庁内外での情報収集など関係機関との連携をさらに強化しながら、雇用対策に万全を期してまいりたいと考えております。  次に、地元企業の仕事をふやすべきとの御質問にお答えいたします。  地方公共団体からの発注につきましては、官公需についての中小企業者の発注の確保に関する法律において、地方公共団体は、国の施策に準じ、中小企業者の受注機会を確保するために必要な施策を講ずるように努めなければならない旨、規定されております。  本市におきましても、毎年、官公需契約実績額等の調査時において庁内における地元中小企業者への発注状況の把握を行うとともに、中小企業者に関する国等の契約の方針に基づき、庁内各部門に対して地元中小企業者への発注機会の増大について働きかけてきたところであり、各部・各機関におきましては、地元業者では対応できないような特殊な技術や物品等を除き、可能な限り地元中小企業へ発注するよう努めているところであります。このことにより、本市の官公需における中小企業への発注比率は、平成13年度実績で、契約金額比率で76.5%、契約件数比率で87.3%と契約の大宗を占めておりますが、今後とも引き続き地元中小企業者への発注機会の増大に努めてまいります。  次に、地元企業向けの無担保・無保証の融資制度をつくるべきではないかとの御質問にお答えいたします。  本市では、中小企業者の経営基盤の強化と資金調達の円滑化を図るため、青森市商工業振興条例に基づく各種融資制度を実施しているところであります。とりわけ金融機関の協力を得ながら、中小企業小口資金保証融資、中小企業近代化資金保証融資及び地場産業緊急支援資金保証融資において無担保・無保証融資を実施しているところであります。  お尋ねの市単独での無担保・無保証融資制度を創設することにつきましては、融資に係る審査事務や債権の回収事務などが金融についての高度で専門的な知識を有する事務でありますことから、現在、金融機関等の専門機関において効率的に行っているところであり、これらの事務を市が直接行うことは困難であると考えております。  次に、やみ金融の被害が広がっているが、その対策をどう考えているのかとのお尋ねでございますが、無登録での貸金業を行ったり、あるいは法定外の高金利による貸し付けを行ういわゆるやみ金融につきましては、その業者の実態や被害者の状況把握が極めて難しく、被害者が公的機関等に相談に来られて初めてわかるような実情にあります。  青森県警察本部では、やみ金融活動を規制するため、県商工政策課や県消費生活センターなどの関係機関と連携し、取り締まりを行っていると伺っております。市といたしましても、これらの関係機関との連携を十分に図りながら対処してまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、今後も厳しい経済・雇用情勢が続くと予想されるところでありますが、地場産業の振興は市民生活に直結する重要な問題でありますことから、市といたしましては、今後とも地場産業の振興に鋭意努め、経済の活性化を強力に推進し、「わたしたちのまち 青い森 21世紀創造プラン」のまちづくりのビジョンの1つであります活力に満ちた産業のある元気なまちの構築に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  次に、ねぶた祭に関する2点の御質問にお答えいたします。  初めに、ねぶた奨励金の増額等、運行団体への支援についてのお尋ねにお答えいたします。  不況の影響を受けているということにつきましては、従来から運行を行っているねぶた運行団体関係者から協賛金等の各種支援を得ることが難しく、その運営に苦慮していると伺っております。また、ねぶた祭実行委員会といたしましても、経済情勢や観光動向の変化などにより、祭り運営の主たる収入源である有料観覧席収入が減少傾向にありながらも、祭り健全化対策の強化などの取り組みを求められるなど、厳しい運営状況にあります。  さらに、近い将来においてラッセランドのテントなどの全面的施設更新が見込まれることなどから、その積立金造成に取り組むとともに、ラッセランドの土地使用料等の減免のため県の港湾管理局と交渉を行うなど、少しでも各運行団体の負担軽減につながるよう努力しているところであります。市といたしましても、ラッセランドの小屋床シートの新調など、毎年の修繕費や健全化等の必要経費の応分の支援を行うなど、運行団体の経費抑制に側面から支援を行うとともに、地域ねぶたの振興を図るため、ねぶた師派遣事業など独自の新規事業を立ち上げ、ねぶたの揺るぎない保存伝承に取り組んでいるところであり、さらなる負担増は困難と思われますので、御理解賜りたいと存じます。  次に、ねぶた制作者の公的な身分保障についてでありますが、ねぶた制作者がねぶた師と呼ばれるようになりましてから相当の期間を経て既に定着しておりますが、この言葉が示すところは、ねぶた師は単なるねぶた制作職人にとどまらず、非常に高度で特殊な技能を持つ人士であることが一般的に認知されている証拠であると考えております。  さらに、昨年11月からことしの3月にかけて、大英博物館において制作過程を含めた青森ねぶたの展示が行われましたが、博物館側の企画趣旨は、青森ねぶたを日本の現代に生きる美しい民俗文化財としての紹介であるとともに、ねぶた師を1枚の下絵から木と紙と明かりによる立体作品を創造するすぐれた工芸作家として紹介するということであったと伺っております。また、その結果、タイムズ、ガーディアン等のイギリス有力新聞を初めロンドン市民の反応と評価は、ねぶたを芸術作品として、ねぶた師を芸術家として賞賛したものでありました。  もとより、青森ねぶたの今日の隆盛のために、ねぶた師の果たした役割は非常に大きいものがありますが、これはお互いのわざを競い合っていく中でみずからの技術を磨き、より高い芸術性が発揮された結果であると認識しておりますし、今回、それが改めて世界的な認知を受け、証明されたものと考えております。  御質問のねぶた師に公的な身分保障を加えることにつきましては、このように高い創造力が求められるねぶた師の、みずからよりよいものへとその技術を磨いていく努力や、あるときは比較・競争にさらされる芸術家の世界において、枠にとらわれない自由性や独立性が最も尊重されるべきものと考えますことから、確かにここ数年の経済情勢を受けた大型ねぶたの減少により、ねぶた師の事業者としての環境は厳しさを増していることは承知しておりますが、直接的な支援について慎重な対応を期すべきであると判断をしております。  しかしながら、青森市や青森ねぶた祭実行委員会におきましては、後継者の育成を含め、ねぶた師の活動環境向上のために、引き続き展示用ねぶたの制作委託、地域コミュニティづくり支援のためのねぶた師派遣事業など各種施策を展開するほか、奨励制度における制作者に贈られる制作賞の復活、表彰制度の活用などにより、今後とも意欲的な活動が持続されるよう支援してまいりたいと考えております。 63 ◯副議長(鳴海強君) 総務部長。   〔総務部長米塚博君登壇〕 64 ◯総務部長(米塚博君) 不況雇用対策についてのうち、市職員の時間外勤務を減らし、時間外勤務手当を減額して臨時職員を雇用するワークシェアリングを実施してはどうかとの御質問にお答えいたします。  このことにつきましては、本年第1回定例会におきまして布施議員にお答えいたしましたが、ワークシェアリングにつきましては、雇用状況の悪化を受けて、産業界・労働界あるいは国を初めとした行政機関において、その導入による雇用創出の論議が高まっておりますとともに、青森県を初めとする幾つかの地方公共団体が時間外手当等既存の財源を捻出して新たな雇用創出を図る、いわゆる日本型緊急雇用創出タイプのワークシェアリングに取り組んでいるところでございます。  しかし、具体的な産品・製品の製造を伴わない公務におけるワークシェアリングは、制度としてなじまない面があるとの御指摘もございまして、むしろ行政機関から民間企業への委託化を促進することによって、企業の活性化と行政のスリム化を通じた新たな雇用の創出につながり、このことが時代の潮流ではないかという論議もございます。  議員、御提言の時間外勤務手当を削減し、臨時職員を雇用するという手法につきましては、本市の時間外勤務が必ずしも定期的かつ定量的に発生するものではなく、必要の都度、時間外勤務の命令を発して行われているものでございまして、職員の心身の健康の保持、経費削減のため、不要不急のものを含めて事務の見直し・効率化を図りながら、その縮減に鋭意取り組んでいる現状から、直ちに導入する考えはございません。  なお、今年度、本市独自の雇用対策プログラムの1つといたしまして、今春の新規高校卒業者のうち就職未内定者を対象とさせていただき、就業経験を通じた能力開発及び就労意欲の醸成を図るため、新たに日額臨時職員として行政実務研修員10名を任用しているところでございます。 65 ◯副議長(鳴海強君) 健康福祉部長。   〔健康福祉部長横山精一君登壇〕 66 ◯健康福祉部長(横山精一君) 高齢者福祉について、介護保険に係る3点の御質問と年金制度に係る1点の御質問に順次お答えいたします。  まず、介護保険に係る第1点目の介護保険料の引き上げ等に係るお尋ねにお答えいたします。  介護保険制度における第1号被保険者の介護保険料につきましては、市町村ごとに条例で定めることになっておりますが、その金額を決定するに当たりましては、その市町村における介護保険事業に係る在宅、施設それぞれの介護サービス必要量を予測し、それに基づく費用である給付費総額を算出した上で、第1号被保険者の負担率に基づいて賦課総額を積算することになっております。  この負担率につきましては、40歳以上の国民における第1号被保険者と第2号被保険者の人口比率による方法によって決定されますが、平成15年度以降の第1号保険料の負担率は現行の17%から18%へと引き上げられる見込みとなっております。介護保険料につきましては、これらの方法により決定されますことから、その金額を適正な見込みもないままに引き下げることはできませんし、厚生労働省の指示により保険料を引き上げるといった作業も行われていないものであります。  この介護保険料につきましては、3年間の事業運営期間ごとに見直すこととされており、来年度に新たな事業運営期間を迎えますことから、各市町村におきましては、現在、介護保険事業計画の策定作業を進めているところでありますが、厚生労働省の平成15年度予算の概算要求などの資料とするため、一定条件のもとに試算を行った中間報告の結果について、新聞報道等によりますと、全国平均の保険料基準月額について、現行の2911円から3241円へと330円引き上げられると見込まれたものであります。しかしながら、この積算に当たりましては、あくまで一定条件のもとに中間報告を行った時点での暫定的な数値であり、今後、給付見込み量などを精査していくとともに、新たな介護報酬単価の決定を経た上で正式な保険料が決定されることになっております。  なお、一般的に介護保険料の積算に当たりましては、施設整備の充実やサービス利用の増加などにより給付費総額の増額が見込まれる場合には、保険料額が引き上げられることとなり、被保険者に対する影響も大きいことから、本市における次期事業運営期間の保険料積算に当たりましては、これまでの給付実績や平成14年4月に実施した介護保険意向調査の結果などを踏まえた上で、青森市介護保険事業計画策定委員会において慎重に検討していただくこととしております。  次に、訪問介護の利用者負担についてでありますが、現在、介護保険制度実施前からホームヘルプサービスを利用されている低所得の方を対象として、本年10%の利用者負担を3%に軽減する措置を講じております。しかしながら、この措置につきましては介護保険制度が新たに開始されることに伴う利用者負担の激変緩和措置でありますことから、3%の負担から段階的に引き上げて、最終的には本来の10%とすることになっており、来年度中には現行の3%から6%程度の負担になるものと見込まれておりますが、これはあくまでも激変緩和のための措置でありますので、低所得の方に対する利用者負担の軽減策など総合的な対策を講ずるよう、全国市長会を通じてこれまでも国に働きかけてきたところであります。  なお、介護保険意向調査の結果によりますと、利用者負担について高いと思うと答えた方は10%にも満たない状況となっておりますが、低所得のために利用を控えている場合も想定されますことから、低所得の方に対する利用者負担軽減の実施方法や内容などについて、今後も引き続き青森市介護保険事業計画策定委員会から御意見を伺うこととしております。
     次に、第2点目の介護保険料の減免につきましては、平成14年第2回定例会でも大沢議員にお答えしておりますが、今年度中に策定いたします第2期の青森市介護保険事業計画に対する御意見などをいただくため、他都市における状況などを御説明しながら、青森市介護保険事業計画策定委員会におきまして、計画の策定に必要な各事項とあわせて、これまで2回にわたって御検討いただいているところであります。  その検討内容についてでありますが、1つには、低所得の方に対する介護保険料の軽減策につきまして、第2段階の方で特に低所得の方に対して何らかの対策を講じていく必要性があるのではないか、さらに、不均衡を生じないように第1段階の方に対しても対策を講ずるべきであるとの御意見が出されております。これは第2段階保険料の方の場合、同じ段階であっても年金収入ではゼロ円から266万円までの方が対象となり、大きな格差がある状況となっているためであり、この中でも特に所得の低い方について何らかの考慮をすべきであるとの考えによるものとなっております。  2つには、保険料を6段階に設定するという方法につきまして、第2段階の対象となる所得金額の範囲が依然として変わらないため、そこでの低所得の方に対する負担感をぬぐい去ることができないことなどから、実効性が低いと判断され、実施は見送るべきとの意見が大宗を占めております。  今後も引き続いて、数回にわたって低所得の方に対する対策などについて御意見を伺うこととしております。  第3点目の介護保険施設に関する御質問にお答えいたします。  本市における特別養護老人ホーム及び老人保健施設の入所待機者につきましては、先ほども関議員にお答えいたしておりますが、市内各施設を対象に平成14年7月末現在で行った調査によりますと、特別養護老人ホームでは399名となっており、その内訳につきましては、在宅の方が124名、医療機関に入院されている方が87名、老人保健施設に入所されている方が129名、療養型医療施設に入所されている方が11名、グループホームに入所されている方が17名、軽費老人ホームに入所されている方が9名、養護老人ホームに入所されている方が5名、そのほかに宅老所入所中などの方が17名となっております。  老人保健施設では225名となっており、その内訳につきましては、在宅の方が107名、医療機関に入院されている方が69名、療養型医療施設に入所されている方が6名、グループホームに入所されている方が7名、軽費老人ホームに入所されている方が5名、そのほかに宅老所入所中などの方が31名となっております。  しかしながら、これらの方々の中には、特別養護老人ホーム及び老人保健施設の両施設に対して重複して入所を希望している方が48名おりますことから、全体の待機者数の合計は576名となっております。この入所待機者のうち、既に他施設へ入所している方や入院中の方につきましては緊急性が低いと思われますことから、在宅で入所を申し込んでいる方を優先して解消していく必要があると考えております。  また、施設に対する入所申込者につきましては、今後もこれまで以上に厳密な把握が必要と考えておりますが、国におきましても、平成14年8月7日に指定介護福祉施設は入所申込者の数が入所定員から入所者の数を差し引いた数を超えている場合には、介護の必要の程度及び家族等の状況を勘案し、指定介護福祉施設サービスを受ける必要性が高いと認められる入所申込者を優先的に入所させるよう努めなければならないという新たな運営基準が示され、市といたしましても、要介護度や介護サービスの受給状況、家族状況等を総合的に考慮し、真に入所が必要な方が順次入所できるような体制を整えていかなければならないと考えております。  整備に当たりましては、1つには、施設の整備数をふやすことにより被保険者に対し新たな応分の負担を求めること、2つには、県の施設サービスの利用者見込みについての指針において、特別養護老人ホーム及び老人保健施設の整備数については、両施設合計で平成19年度の65歳以上の高齢者人口の2.6%と整備数の上限が定められていること、3つには、県においては圏域単位で整備を行うこととしており、圏域ごとに整備数の調整があることなど、さまざまな制限があり、単に待機者数をもって整備計画数とすることができない状況となっております。  なお、平成15年度当初に開設予定の特別養護老人ホーム(50床)により、特別養護老人ホーム待機者の一部が解消される見込みでありますが、全体の解消にはなかなか結びつかない状況にあります。  その一方で、平成14年4月に青森市が実施した介護保険意向調査の結果によりますと、在宅でのサービス利用者の7割以上の方がこのまま在宅での生活を続けていきたいと答え、サービス等を利用していない一般高齢者も、将来のサービス利用について約5割の方が自宅で生活しながら利用したいと答えており、施設への入所よりも自宅で生活したいと考えている方が多いことが示されております。  また、介護保険法第2条におきまして、制度の基本理念として「保険給付の内容及び水準は、被保険者が要介護状態となった場合においても、可能な限り、その居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように配慮されなければならない。」と規定しており、できるだけ在宅で自立した生活を送れるよう支援していく必要がありますことから、そのような環境を整えるための方策について、現在、青森市介護保険事業計画策定委員会において御審議いただいております。  最後に、年金物価スライド制に係るお尋ねにお答えいたします。  国民年金制度は、老後の生活基盤を支える重要な役割を担うものであり、前年の消費者物価の変動に応じ年金給付額を自動的に上下させる物価スライド制が採用されております。物価スライド制は、物価変動により年金の価値が目減りしないためのものであり、物価が上昇した場合の年金額の増額と同時に、物価下落による年金額の減額をもあわせ持つ制度でございます。  議員、御承知のとおり、昨今の景気低迷により消費者物価は平成12年度から平成14年度までの過去3年間下落し続けており、物価スライド制の適用により年金額は減額を余儀なくされている状況にありましたが、長引く不況のもとで高齢者の生活や景気に悪循環を与えるものとして、政府・与党が物価スライドを凍結し、3年連続で年金額の引き下げを見送ってきた経緯がございます。  しかしながら、平成15年度厚生労働省概算要求では、平成15年度の年金等の物価スライドの取り扱いについて、保険料を負担している現役世代との均衡を考慮し、政府経済見通しにおける平成14年度の物価下落率マイナス0.6%分を引き下げて要求することとし、今後、物価、賃金、公務員給与の状況、年金制度の現状及び基本的な考え方、社会保障全般における給付と負担の状況等を総合的に勘案し、予算編成過程で検討することとなっております。  一方、新聞報道等によりますと、財務省は平成12年度から平成14年度までの1.7%の凍結分を含む2.3%の完全実施を求めているのに対し、厚生労働省は、今年度の物価下落分0.6%だけにとどめることを主張しているやに聞いております。  いずれにいたしましても、年金物価スライドの取り扱いにつきましては、来年度予算編成の作業の中で決定されていくものと思われますが、年金生活者にとって重要な問題と認識しておりますことから、その動向を見守ってまいりたいと考えております。 67 ◯副議長(鳴海強君) 19番大沢議員。 68 ◯19番(大沢研君) 時間がありませんので、今の年金の答弁はちょっと何か政府の代弁をしているような答弁で納得いかないんですが、減って当然というのが年金制度だというのであれば、私は今の答弁は重要な問題だと思います。まさにこれは働いている方々は給料を減らされるわけですよ。厚生労働省のモデル年金で試算しますと、年間6万6000円の引き下げになります。6万6000円ですよ。それから、障害基礎年金は1級で月額大体8万4000円ですが、年間約2万3000円の減額になります。こういう障害者の方の年金まで全部減額するというわけですから、これは本当に弱い立場にある方たちはますます生活が大変になるということが目に見えていますから、私は、やはりきちんともっと市民の暮らしの実態をとらえて、国に対してきちんと引き下げないような申し入れをするように要望して終わります。 69 ◯副議長(鳴海強君) 19番大沢研議員の一般質問の所要時間が経過いたしましたので、これをもって終了いたします。  この際、暫時休憩いたします。   午後3時17分休憩           ──────────────────────────   午後3時51分開議 70 ◯議長(木村巖君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  あらかじめ会議時間を延長いたします。  次に、5番上林英一議員。   〔議員上林英一君登壇〕(拍手) 71 ◯5番(上林英一君) 5番、新風あおもりの上林英一でございます。  通告に従い、質問させていただきます。  まず1つ目は、高校生の就職対策についてであります。  来年春に県内の高校を卒業する生徒たちを取り巻く就職環境がかつてなく厳しくなっております。厳しい環境にある高校生の就職問題には、産業構造の変化や不況による求人数の減少、求人と求職のミスマッチ、生徒の職業観や勤労観の変化など、さまざまな要因が挙げられております。しかし、将来の青森を担う未来輝く若者たちが就職の場がない、本当にこれでいいのでしょうか。何としても1人でも多くの高校生が就職するためにも、産・学・官が今こそ一体となり、それぞれの関係者が自分のできること、すべきことに行動を起こしていくことが大事であると思うわけです。具体的には、高校生みずからの就職に対する意識改革が必要であると考えます。そのためには、保護者、とりわけ父親の意識改革も必要であると思うわけです。  私は、PTA活動をする中で、常に父親のPTA参加を呼びかけてまいりました。PTAは母親任せの風潮の中で、常に社会の第一線で家庭を守るために頑張ってきました父親が真正面から子どもと対話することにより、子どもたちの就職観が少しでも前向きになることを確信するものであります。学校のことは先生に任せておけばいいという観念は変えるべだと思います。  また、企業も、経営環境の変化が著しい中、生き残りをかけてリストラ等の方策で経営改革を断行しております。この不況のときこそ、いい人材を必要としております。企業にとって人材はまさに宝であります。企業は若者がフレッシュな新風を巻き起こすことで活性化することを望んでおります。企業が求める人材像実現のため、勉学に励むことはもちろんではございますが、これからは心の教育の研修も必要になってくるのではないかと思います。  そのためにも、学校側の進路指導体制も社会人講師の導入や就職指導支援員の増員等が必要であると考えます。特に就職指導支援員につきましては平内高校で多大な成果が上がっていると聞いております。その内容といたしましては、平成13年度では6月末をもって就職希望者73名全員が内定し、100%達成できたそうです。進路先が未定のまま3月1日の卒業式を迎えた生徒は30名でありましたが、卒業式が終わってからも未定の生徒と連絡をとって、先生方と作戦会議を開いて、生徒には面接の指導、心得などをきめ細かに行って、試験に向かわせたのが功を奏したそうです。このことは、これからの就職を考える上で大変参考になると考えております。  そのほか、事業所側の受け入れ体制や関係行政の労働環境対策等のさらなる努力が必要ではありますが、高校生を中軸とする就職環境に関するすべてのものが自分の問題という前提を持つことが最も重要であると考えるわけです。  そのような中、県では高等学校就職パワーアップ事業を積極的に実施しております。1つとしては、生徒、学校への支援としてのインターンシップ推進事業、2つ目は、担当職員への支援策といたしまして高等学校就職対策会議、3つ目といたしましては、経済団体との連携として青森県高等学校就職促進連絡協議会などが挙げられます。その中でも、インターンシップ事業につきましては、年を追うごとに参加校、参加生徒数もふえており、高校生が職場体験することにより職業理解が深まり、進路に対する意識が明確になったことで着実に成果が上がっているようでございます。また、県庁挙げてのローラー作戦等、積極的に雇用確保に取り組んでおります。  本市におきましても、雇用情勢が厳しい状況にあることから、7月25日、佐々木市長が商工会議所林会頭に新規高卒予定者の求人枠拡大要請をし、また三役及び各部・機関の次長級以上職員42名が7月22日から7月31日の間、154事業所に要請、141件を訪問したと聞いております。  そこで質問いたします。  本年7月に実施いたしました新規高卒者の求人要請行動の実施状況及び訪問企業の反応はどうであったか、お知らせください。  いま1つは、本市におきましてもインターンシップを行っていると聞いておりますが、その実施状況をお知らせください。  続いて、男女共同参画プランについてであります。  我が国におきましては、平成11年に男女共同参画社会の実現に向けての法的根拠となる男女共同参画基本法が制定され、これに基づく法定計画である男女共同参画基本計画が平成12年に制定されました。それを受けて、県では平成12年にあおもり男女共同参画プラン21を策定しております。  本市におきましては、平成8年、男女共同参画都市を全国8番目に宣言し、市民による実行委員会が開催する男女共同参画社会を考える市民フォーラムが毎年10月、継続的に開かれております。また、平成11年には、市民による青森市男女共同参画社会づくりをすすめる会が結成され、私も市民の1人として会員となり、参加いたしました。いわば青森市は男女共同参画社会の実現に向けての全国においてのリーダー的都市であり、一市民として誇りに思っております。  そして、10月4日、5日には日本女性会議2002あおもりが行われます。200名を超える実行委員の方々が日夜努力しております。この大会を官民一体となっての取り組みで絶対に成功させ、本市の男女共同参画社会の形成に向けた取り組みと本市の女性のパワーを全国に発信させなければなりません。この大会の大成功を心より願うとともに、男女共同参画社会の実現に向けてますます拍車がかかることを期待するものであります。  そんな中、今回、男女共同参画プランあおもりが発表となりました。全文を読ませていただきました。非常に中身の濃い、よいプランだと思っております。しかし、現状では課題の多いのも事実であります。このプランにおける具体的施策の実現こそが大事であると考えるものであります。  その中でも、男女がともに家庭生活と社会生活を両立できるための支援について考えてみました。今、働く女性がふえている中、子育て支援対策の充実が急務であると思います。子どもが病気になると、会社を休まなくてはならない、そんな理由でなかなか仕事につくことができない、そんな事例もたくさん見てまいりました。これまで家庭の中で家族により行われることが当然とされてきました子育てに対しまして、これからは家族だけでなく社会全体で支えていくという意識のもと、男女がともに家庭生活と社会生活を両立できる基盤整備が求められると思っております。  そこで質問いたします。  男女共同参画社会の実現に向けて、男女がともに仕事と家庭を両立していくために、男女共同参画プランあおもりにおいては施策の方向性はどのように考えているのか、また、今後の推進体制はどうなっているのか、お尋ねいたします。  いま1つは、仕事と家庭の両立のためには病児保育等多様なニーズを踏まえた保育サービスが肝要であり、また、地域社会の中に子育てを支援する体制が必要であると思うわけであります。このことについて具体的な施策をお示しください。  以上で一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 72 ◯議長(木村巖君) 答弁を求めます。佐々木市長。   〔市長佐々木誠造君登壇〕 73 ◯市長(佐々木誠造君) 上林議員の御質問にお答えいたします。  男女共同参画プランあおもりについて2点のお尋ねがございましたが、その中から、1点目の男女がともに社会生活と家庭を両立していくことについてのことに私から申し上げます。  本市では、これまで男女共同参画社会の形成を目指して、平成7年の3月に策定いたしましたあおもり女性プラン21に基づきまして各種施策を積極的に展開してまいりました。しかし、近年の少子・高齢化の一層の進展や社会・経済情勢の急激な変化に伴い、ライフスタイルも多様化し、家庭や社会において男女がともに責任を担い合うことや、配偶者からの暴力など新たな女性問題への対応が求められてまいっておりましたことから、国が男女共同参画基本計画を策定したことを受け、このたびこれまでの計画を見直し、計画期間を平成14年度から平成22年度までの9年間とした男女共同参画プランあおもりを策定したところであります。  本計画におきましては、男女が社会の対等な構成員として、性別によらない個としての人権を尊重し合うまちづくりを目指すこととし、これを支える基本目標を、1つには男女平等のための意識改革、2つには男女共同参画に向けた行動改革、3つには労働分野における男女共同参画の促進、4つには多様なライフスタイルを可能とする男女の自立支援、5つには女性の性と人権の尊重として掲げております。  議員、御質問の仕事と家庭の両立の問題については、この基本目標の4つ目の柱、多様なライフスタイルを可能とする男女の自立支援の中に、男女がともに家庭生活と社会生活を両立できるための支援が大切であるという認識のもとに、これを主要課題として掲げ、男性が主に仕事をし、女性が家事や育児を担うという性別による役割分担意識を改めて、仕事を持つ男女がともによりよい家庭生活と社会生活を送ることができるようにするための施策を進めていくこととしております。  その基本的方向といたしましては、1つには子育て支援対策の充実、2つにはひとり親家庭の自立に向けた社会的支援の充実、3つには介護を支援する地域環境づくり、4つには家庭生活における男性参画の促進とし、個々の具体的施策・事業に取り組むこととしております。  計画の推進体制でありますが、市民の声を計画の推進に反映させ、総合的かつ効果的に推進するために、学識経験者や市民の代表者等10名で構成する青森市男女共同参画協議会や、庁内関係部局相互の連絡調整を図って総合的に施策を推進するために関係課長30名で構成する青森市男女共同参画行政連絡調整会議を設置しております。  いずれにいたしましても、女性も男性も社会の対等なパートナーとして、お互いが支え合い、責任も利益も分かち合える男女共同参画社会の形成を目指して、男女共同参画プランあおもりの推進に努めてまいりたいと考えております。 74 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部理事。   〔健康福祉部理事大竹旭君登壇〕 75 ◯健康福祉部理事(大竹旭君) 男女共同参画プランあおもりについての御質問のうち、ただいま市長からお答え申し上げました以外の子育て支援に係るお尋ねにお答えいたします。  近年、少子・高齢社会の急激な進展や核家族化の進行、女性の社会進出の増大や就労形態の多様化などにより、子どもを取り巻く環境は大きく変化してきております。このような中で、市では健やかで温かい地域社会の実現に向け、子どもを持ちたい人が安心して子どもを産み、楽しく健やかに育てることができるよう、さらに、子どもたちが思いやりとたくましさを兼ね備え、すくすくと育つようなまちづくりを進めるため、平成10年3月に青森市児童・母子等福祉計画(こどもしあわせプラン)を策定いたしました。  その中で、働きながら子育てできる環境づくりを施策の大綱として掲げ、雇用環境の整備のほか保育サービスの充実を図ることとしており、平成14年度では中程度の心身障害児を対象とした保育を行う障害児保育事業を公立3カ所、私立9カ所で、軽度の心身障害児を対象とした保育を行うふれあい保育事業を公立1カ所、私立5カ所で、世代間交流、育児講座など地域に開かれた幅広い保育活動を行う保育所地域活動事業では6事業を113カ所で、育児相談、子育てサークルの支援など地域全体での子育て支援を行う地域子育て支援センター事業を私立5カ所で、保護者の勤労形態の多様化に対応するため、保育所の開所時間を延長して保育を行う延長保育事業を公立2カ所、私立56カ所で、保護者の断続的勤務などに伴い、一時的に保育を行う一時保育事業を公立1カ所、私立28カ所で、保護者の休日勤務に対応して保育を行う休日保育事業を私立4カ所でと、それぞれの特別保育事業を実施しているほか、病児一時保育事業を1カ所で実施し、多様な保育需要に対応してきているところであります。中でも、保育需要が多い延長保育事業は、昨年度までの48カ所から10カ所ふえており、そのうち2カ所は公立保育所で試行的に取り組み、年々実施箇所の拡充を図っております。  病児一時保育事業につきましては、病気の治療中または治療後であって、介護を必要とするにもかかわらず、保護者が介護できない児童を一時的に入所させ、児童の福祉向上と保護者の利便に供することを目的に、古川地区の小笠原小児科へ委託し、病児一時保育所として開設しているものであります。定員は1日10名程度としておりますが、利用する病児は、風邪、水ぼうそう、おたふく風邪などの感染症のものが多くなっており、これらが流行したときは一時的に利用者が増加するものの、年間を通して1日の平均利用実績は、平成11年度では3名、12年度では3名、13年度では2名となっている現状でありますから、箇所数につきましては現在充足されているものと考えております。  このほか、青森市働く女性の家、21世紀職業財団で実施しているベビーシッター養成講座の受講者で結成された有償ボランティア団体が2団体あり、合わせて約80名のベビーシッターが登録されております。いずれも対象者がゼロ歳から小学校低学年児で、依頼者の自宅あるいはベビーシッター宅において個別保育や集団保育を行い、不定期な保護者の保育ニーズをサポートしており、また、市民の方からの御相談があった場合には、しあわせ相談室や元気プラザに設置している子育て情報パーク、男女共同参画プラザ等において情報提供を行っているところであります。  いずれにいたしましても、地域社会の中で子育てを支援する体制づくりにつきましては大変重要なことと認識しておりますことから、働きながら育児をする保育者の多様な需要に対応できるよう、今後とも保育サービスの充実に努めてまいりたいと考えております。 76 ◯議長(木村巖君) 産業部長。   〔産業部長澤田幸雄君登壇〕 77 ◯産業部長(澤田幸雄君) 高校生の就職対策に関する2点の御質問のうち、新規高卒者の求人要請行動についてのお尋ねにお答えいたします。  新規高卒者の求人要請につきましては、これまで11月に行っておりましたが、東青管内における来春高校卒業予定者の求人状況が、6月末時点で事業所数では昨年より8事業所少ない11事業所、求人数では昨年より69人少ない53人となるなど非常に低水準であったこと、また、企業側の求人スケジュールにあわせてより大きな効果を得るため、本年度は例年より4カ月早い7月22日から7月31日までの8日間にわたり実施したところであります。  今回の要請行動は、三役を初め市幹部職員42名が市長並びに市議会議長連名の要請文により、建設業15社、製造業30社、運輸・通信業3社、卸・小売業50社、金融・保険業6社、サービス業45社、団体等5社の合計154社のうち141事業所を訪問いたしました。  要請実施結果につきましては、採用を検討すると回答したのが全体の32.5%に当たる50事業所、今後採用するが16.9%に当たる26事業所となっており、厳しい経営環境であるにもかかわらず、全体の約半数の事業所から採用または検討するとの回答をいただきました。また、新規高卒者の採用計画なしと回答したのが65社となり、約4割の事業所は新規高卒者の採用予定がなく、訪問に至らなかった13事業所につきましては、既に求人済みが1事業所、採用計画なしが12事業所となっております。  高卒者に対する事業主及び人事担当者の意見といたしましては、早期に退職してしまう、即戦力にならず基礎的能力が劣っている、自主性がないなどといった厳しい御指摘もありましたが、よく頑張っている、育てやすいといった意見もございました。  これまでも事業主側からは新規高卒者の早期離職や就業意識の低さなどが指摘されておりますことから、市といたしましては、1つには、市内事業所を訪問し職場を見学させる職場見学会、2つには、就職に際して必要な予備知識を提供するための就職ガイドブックの配布、3つには、事業主団体と学校関係者による意見交換会の開催、4つには、新規高卒者を対象とする実務研修型雇用としての臨時職員の任用など、就業意識や職業選択能力を高めることに加え、資質向上に向けた事業を展開しているところでございます。  いずれにいたしましても、1人でも多くの新規高卒者が就職できるよう、県や公共職業安定所などの関係機関との連携をより一層強化し、その支援に努めてまいりたいと考えております。 78 ◯議長(木村巖君) 総務部長。   〔総務部長米塚博君登壇〕 79 ◯総務部長(米塚博君) 高校生の就職対策についてのうち、インターンシップに係る御質問にお答え申し上げます。  本市におけるインターンシップ受け入れ制度につきましては、就業体験を通して大学生に対し実社会適応能力の育成、主体的な職業選択能力や望ましい勤労観及び職業観の涵養並びに職業意識の啓発に資する機会を提供するとともに、本市行政に対する理解を深めていただき、もって優秀な人材の確保に資することを目的として実施しているものでございます。  受け入れの状況につきましては、平成12年度6名、平成13年度17名、今年度は34名となっております。いずれも学生の夏休みの期間でございます8月に受け入れ期間を設定し、直接的な就職活動と区別するために、大学3年生を対象として問い合わせのあった各大学及び市のホームページを通じて募集しているものでございます。  今後におきましても、インターンシップは最近の職場定着率悪化傾向の対策や、いわゆる雇用のミスマッチを防ぐ手段としても注目されており、また、全国的に実施する大学が増加の傾向にもあり、受け入れ機関への需要も高まっている状況をも踏まえまして、本市におけるインターンシップ受け入れ制度を継続的に実施してまいりたいと考えております。 80 ◯議長(木村巖君) 5番上林議員。 81 ◯5番(上林英一君) 市長初め理事者の御答弁ありがとうございました。二、三要望したいと思います。  まず、インターンシップの方を今総務部長の方からお答えいただきましたけれども、大学3年生を対象にということで、ことしは34名というお話がありましたけれども、ぜひ夏休み、冬休み等を利用いたしまして、今度は高校生のインターンシップも実施していただければと要望しておきます。  あとは、今、産業部長の方から4つのぐらいの今市で取り組んでおられるお話をるるしていただきました。早期実現というか、早く事業を実施していただきたいわけですが、私は先ほど申しましたとおり、今、就職指導支援員というのは平内高校での実例を挙げたわけですが、市内ではいないわけです。市内の高校とかにもぜひ私は配置していただきたいということで、何度か県の方にもいろんな御相談にも行っております。県の方でも考えてはおくということなので、ぜひ市の方でもそのことも検討していただきたいと思います。  また、あと平成12年度まで若年者雇用奨励金というのがありましたけれども、今現在はその制度がなくなっております。その復興というか、新しいそういう企業を支援するシステムでもいいんですけれども、何か市の方でも独自のものを支援策としていろいろ検討していただき、県の方にも働きかけ、県と一体となって企業を補助する、また働く高校生、就職する高校生を補助するという、そんな施策も必要ではないかと思いますので、そちらの方面も御検討のほどお願いしたいと思います。  続いて、働く母親の支援というか、子育て支援についての要望をしたいと思います。  1つには、今、青森市で行われている特別保育事業、また、いろんなほかの事業等の説明がありましたが、国の方では平成13年の6月に男女共同参画会議、仕事と子育ての両立支援に関する専門調査会の中で、仕事と子育ての両立支援策に関する提言が出されております。そのうちの1つとしまして、地域こぞって子育てをということで、これにつきましては家族支援サービスの充実に向けてファミリーサポートセンターを整備するとともに、良質なベビーシッターの紹介や保育ママの支援など、地域の実情に応じた多様な家族支援サービスを充実させることが明記され、国の14年度政府予算案におきましても、ファミリーサポートセンターの事業が拡充されております。  私、先日、ホームページで調べまして、各市町村の子育て支援短期利用事業の実施市町村ということで、短期入所生活援助事業が281カ所、夜間養護、夜間保育が80カ所全国にあるわけですけれども、私もこれは実際調べたのではなく、まだ視察にも行っていないのですが、青森県は八戸と三沢ということで青森市がありません。東北6県は県庁所在地がすべて載っておりますけれども、そこに載っていないのと、先ほどのファミリーサポートセンターでも、県内では三沢市と五所川原市では実施しておりますが、まだ本市ではやっていないということで、この辺もいろいろ御検討なされまして、ぜひ他都市を調査の上、本当にいいものは早く導入していただきたいし、また、我々地域住民の声もどんどん吸い上げながら実施していただきたいと思っております。  最後になりますが、病児一時保育所に関しまして、今、古川の病院のお話がされて、今1日3名程度というお話がありました。ただ、実際古川1カ所でいいのかといった場合に、やはり市内でも遠くの方がタクシーで連れてくる。そこ1カ所でいいのか。また、それが本当に働くお母さん方皆さんに結構知られているのかということを考えれば、3名だからこれでいいんじゃなくて、もう少しそういう状況も調べていただきたいなと思います。私は、ここを利用しているお母さん方から、非常に便利で安くて、市の方もお金を出していただいてという、市の委託事業でやっているわけですが、逆にこれが古川じゃなくて、油川でも原別でも、ほかのまちに何かそういうところがあればもっともっと利用するお母様方がふえるのかなという、そんな気がしております。そんな中で非常にいい制度もありますので、その辺をこれから調査検討していただきまして、できるものは早くに実現してほしいということを要望しておきます。  いずれにいたしましても、2つの事業はお金のかかる話なので、今、国・県・市、非常に厳しい予算状況の中で、必要とするものの優先順位もあることとは思いますが、ぜひこの2つの事業に関しましては積極的に支援策を講じていただくようお願い申し上げまして、一般質問を終わらせていただきます。 82 ◯議長(木村巖君) 次に、10番村川節子議員。   〔議員村川節子君登壇〕(拍手) 83 ◯10番(村川節子君) 日本共産党の村川節子です。  私の第1の質問は、障害者問題についてお尋ねします。
     障害者福祉制度が2003年4月から大きく変わります。今は障害者が施設やホームヘルプサービスなどの福祉サービスを利用する場合、措置制度によって国と自治体がサービスの提供に直接的に責任を持って実施してきたものです。しかし、来年から介護保険と同じように障害者本人が利用したいサービスを決め、みずからサービス事業者を選択し、契約するという仕組みになります。障害者の契約に基づくサービス費用のうち、本人負担を除いた費用を国、自治体が支援費として助成するのが来年4月から実施される支援制度です。この対象になる福祉サービスは、身体障害者、知的障害者の各種施設の利用と在宅サービス、障害児の在宅サービスとなっています。全国でおよそ360万人の障害者・児が対象になります。本市も1万1169人が対象になっています。この方たちが本当に安心して福祉サービスが受けられる十分な体制をとっていただきたいと思います。  今、全国の市町村で説明会が始まっていて、10月からはサービスの申請受け付けが始まります。この制度は障害者福祉に対する公的責任を現行制度より後退させたものです。この制度実施前にしてサービスごとの支援費は幾らになるのか、障害者が支払う利用負担がどうなるのかという制度の根幹となる国の基準がいまだに示されていません。国の責任は重大です。早く国の基準を全自治体に明らかにすべきです。  そこで、質問の1は、障害者支援制度が来年から実施されますが、福祉サービスの確保は個人でやらなければならないし、在宅や施設ともにサービスの不足があるのではないか、また、障害者家族の負担が大きくなるのではないかという問題点がこの制度にはあるが、どのように考えるか。  その2の質問は、支援費の支給のための審査体制はどうなっているか。支援費の支給審査は、厚生労働省の省令で定める勘案事項で障害の種類、程度、介護者の状況、利用意向などと、それに基づくチェック項目に沿って市町村が支給の可否とともにサービスの支給量、支給期間、障害程度の区分、3ランクを決めます。また、市町村は家族の介護を前提にするのではなく、障害者が地域で自立した生活が送れるよう、必要で十分なサービス量を認定することが大事ではないでしょうか。支給の公正を期すためにも、市として十分な審査体制をとるべきだと思います。  その3の質問は、障害者が自分で契約困難な場合の支援対策は考えているか。国は自分で契約が困難な障害者には成年後見制度や福祉サービス利用援助事業で対応するとしていますが、しかし、財産管理などを目的とする成年後見制度は、申し立てに係る費用が10万円、社会福祉協議会が障害者の契約手続を支援する福祉サービス利用援助事業も、金銭管理1回につき1000円、定額払いで月額4回まで3000円となっているものです。障害者がもっと気軽に、しかも余り負担にならないで利用できる対策を進めることが大事な点です。  その4の質問は、精神障害者のホームヘルプサービスの実施状況についてお尋ねします。精神障害者には画期的な福祉サービスです。このホームヘルプサービスが本当に充実されれば、精神障害者の方の自立ができるようになるものではないでしょうか。現在、週1回の実施のようですが、他のホームヘルプサービスの利用と同様に、週2回で進めなければならないものではないでしょうか。自立も大事な指導ですが、社会復帰のための精神的なヘルパーの指導も大事です。  第2の質問は、仕事と家庭の両立支援についてお尋ねします。  男女平等が随分と言われてきましたが、本当の男女平等はやはりみんなで改革をしていかなければならないものではないでしょうか。日本では特に企業の意識が男は仕事、女は家庭というのが強く、結婚退職、出産退職というのがあって私たちも闘った経験もありましたが、しかし、現在、男性は長時間労働で過労死も珍しくない非人間的な働き方をしています。同時に、女子保護規定が撤廃され、女性も遅くまで深夜や残業が可能になりました。  残業を例にとれば、ドイツでは男女ともに年間60時間までしか認められていません。フランスは120時間、日本は女子保護規定があったころでも150時間ですから、世界の国の男性よりも長く働いてきたのが現状です。しかも、諸外国の制度と日本の制度は余りにもかけ離れて、その制度の内容が非常に不十分です。スウェーデンの育児休業は18カ月まで、8割の所得保障、労働時間の短縮は小学校1年修了までとなっています。日本の育児休業をとれない理由は、職場の雰囲気43.0%、経済的に苦しい40.2%となっています。少子化が進んでいくのは当然です。  日本共産党は、男女共同参画社会基本法の修正に要綱を出して頑張っています。男女平等の理念や母性保護規定や企業責任など、はっきりと明記させるよう求めています。  そこで質問の1は、市は男女共同参画都市宣言をしたが、女性の育児時間は余りにも多過ぎます。男性職員も育児にかかわれるよう市としても啓発すべきと思うがどうか。  質問の2は、保育所へ入所待機児童の対策は具体的にどのように進められているか。待機児童の現状は4月38人、5月49人、6月33人、7月41人、8月62人と待機児童数が増加しています。公立保育所は221人も欠員があります。入所希望者はありません。平成12年1月、延長保育を公立保育所で実施する前、合浦保育所では定員の60人に対して54人、平成14年4月は72人と延長保育の実施で増になっています。浦町保育所は200人定員ですが、平成12年1月で150人、平成14年3月154人とふえています。預ける側の保育所に対する要求がそこには見えてきているように思います。1人の待機者もないように具体策が必要ではないでしょうか。  質問の3は、保育料は高過ぎると共働き家庭の声です。最高額を4万円台にと思うが、どう考えているか。少子化対策の1つに保育料が挙がっています。だとすれば、しっかりとこの保育料問題は検討しなければならないのではないでしょうか。以前にも金沢市との比較をしましたが、私は金沢市の保育料や特別保育の内容など、本市とは大きく違い過ぎると思います。金沢市の保育料は本当に払いやすいと思います。最高額で4万6300円です。非課税世帯で3歳児3500円、3歳以上児2400円、本市は3歳児6000円、3歳以上児9000円となっていることなどを見てもわかると思うのですが、7つの軽減対策もいいんですが、本当に低所得者にも高額所得者にも払いやすい保育料にすべきです。  その4は、妊産婦や新生児の助産師の訪問指導料について、他都市と比べた場合に安いという現状ですが、どう考えるか。乳児死亡率ワースト1位を返上するためにも、助産師さんは青森市内それぞれ分担をして、9人の助産師さんたちは頑張っています。そして、初めて母になった不安はだれにでもあるものです。このとき助産師さんの訪問指導がどんなにお母さんたちの心の支えになってくれることか。核家族の中で、助産師さんの訪問指導はなくてはならないものです。青森市では1650円、交通費込みです。県内では弘前と同じです。全国を見ると、東北では秋田が2500円、宮城が3000円、福島が4800円となっています。東京都6960円、鹿児島が一番高く7000円でした。2000円台が15県、3000円台が11県となっています。大いに助産師さんに頑張っていただくためにも、訪問指導料を改善すべきではないでしょうか。  第3の質問は、市営住宅建設について。  その1は、何年待っても市営住宅に入居できないのが青森市の市営住宅の現状です。計画的建設を進めていくべきではないか。ベイタウン沖館は2000年に完成し、2つのフロアで1戸というメゾネットタイプを採用したもので、室内は木目調の明るい感じのする住宅です。当時の申し込みは48戸に612世帯の申し込みですから、13倍近い競争率です。また、ベイサイド柳川は47世帯が入居待ちです。ことし7月現在、30人が入居できたものの、468人が申し込みをしています。心身障害者が37人、母子・父子111人、老人72人、一般が248人となっています。468人の入居希望者に市としてどうこたえていくのか、もっと積極的な市営住宅の建設が今市民から求められているのではないでしょうか。  その2は、高齢者が入居できるシルバーハウジングをもっと建設すべきと思うがどうか。先ほども申し上げたところですが、老人の申し込みが72人、全体の15.4%となっていることを見ても、お年寄りの入居希望は本当に切実なものです。一般のアパートではなかなか貸してもらえないからです。特に男性のひとり暮らしの方には本当に大変な状況になっています。シルバーハウジングの建設も計画的に進めていただきたいと思います。  最後の質問は、身寄りのない人に保証人がなくても市営住宅に入居できるようにすべきではないか。市営住宅の入居の際、どうしても保証人がないとだめとされてきましたが、盛岡市でも交渉する中で、入居の段階でどうしても保証人が見つからない場合は相談に応ずると回答しています。本市でもぜひ検討していただきたいものです。  以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 84 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部理事。   〔健康福祉部理事大竹旭君登壇〕 85 ◯健康福祉部理事(大竹旭君) 障害者問題について4点、仕事と家庭の両立支援についての御質問のうち保育行政について2点、妊産婦・新生児指導料金についての御質問1点に順次お答えいたします。  まず、障害者問題についてのうち、支援費制度についての3点のお尋ねについては、関連がありますので、まとめてお答えいたします。  平成12年6月、社会福祉の増進のための社会福祉事業法等の一部を改正する等の法律が成立し、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法及び児童福祉法の一部改正が行われました。これに伴い、身体・知的障害者の施設利用並びに身体・知的障害者、障害児のホームヘルプサービス等の在宅福祉サービスについては、これまでの行政がサービスの受け手を特定し、サービス内容を決定する措置制度から、障害者みずからがサービスを選択し、契約によりサービスを利用する仕組みである支援費制度に平成15年4月から移行することになっております。  支援費制度において福祉サービスの利用の際は、個人がサービス事業者との契約により利用することになりますが、市町村は相談、利用のあっせん、調整、要請の役割を担い、事業者はそれにできる限り協力しなければならないこととされておりますことから、市では事業者と連携を図りながら、利用者からの相談、申請受け付け、調査等の各段階において利用者の希望を十分に把握し、あっせん等について対応しなければならないものと考えております。  また、在宅・施設のサービスにつきましては、これまで市では入所・通所施設、また身体・知的障害者デイサービスセンターなどの整備促進に努めてまいりましたが、今後も利用者のニーズ等を把握しながら、その基盤の整備に努めてまいりたいと考えております。  利用者がサービス事業者に支払う負担額については現時点では明らかにされておりませんが、基本的には支援費基準により算定した額を上限として、利用者本人が負担能力に応じた金額を負担することとされ、その額が上限額に満たない場合には、その不足額を限度として主たる扶養義務者にその負担能力に応じた金額を求めることとされておりますが、国においては引き続き現行の費用徴収の取り扱いを基本とすることで検討されているとのことでありますことから、すべての扶養義務者が負担をするものではなく、現行制度を踏まえたものになるものと考えております。  次に、支給のための審査体制についてでありますが、支援費制度での支給決定は市が行うこととされており、9月3日、県で開催された説明会において、支給申請に係る審査や支給決定に当たっての勘案事項の整理方法や障害程度区分の判断のもとになる調査内容の標準化が示され、今後も県の指導により市町村間においての判断の整合を図ることとされておりますことから、県との連携を密にしてまいりたいと考えております。  なお、障害程度区分等の決定に際しては、特に専門的な知見が必要であると市が認める場合は、従来どおり障害者の医学的、心理学的及び職能的判定等を行う県身体障害者更生相談所及び知的障害者更生相談所に対して意見を求め、これを参考にして決定することとされております。  次に、障害者が自分で契約が困難な場合の支援対策についてでありますが、支援費制度では、重度の身体障害により外出が困難な方や重度の知的障害者など本人が契約できない場合には、家族のほか本人が信頼する者が本人にかわって契約を行うこともやむを得ないとされており、その代理者の例として、病院職員や本人が利用しようとする施設以外の施設職員などが挙げられております。また、これまでも福祉サービス利用の申し込みや契約の代行・代理を行っております地域福祉権利擁護事業や障害者生活支援センターの活用も想定されるところであります。  いずれにいたしましても、国・県の動向を確認しながら情報収集し、円滑に支援費制度へ移行することができるよう万全を期してまいりたいと考えております。  次に、障害者問題の最後は、精神障害者居宅介護事業に係るお尋ねについてお答えいたします。  精神障害者居宅介護事業、いわゆるホームヘルプサービス事業は、精神障害者が居宅において日常生活を営むことができるよう、精神障害者の家庭等にホームヘルパーを派遣して、食事、身体の清潔の保持等の介助、その他の日常生活を営むのに必要なサービスを提供することにより、精神障害者の自立と社会復帰を促進し、もって精神障害者の福祉増進を図ることを目的として、平成12年10月から平成13年3月までの精神障害者訪問介護試行的事業による実施を経て、今年度から本格実施したところであります。  本事業の利用対象者につきましては、精神障害者保健福祉手帳の所持者または精神障害を事由とした障害年金の受給者のうち、主治医がいること、病状が安定していること、定期的に通院していることの3つの条件を満たしていることが必要であり、本年4月から8月までの利用者は9名で、男性7名、女性2名となっております。  また、利用者が受けております主なサービスの内容としましては、調理、洗濯、掃除、衣類の補修、買い物等の家事援助を初め身体介護としての買い物同行、さらには話し相手や生活のことなどの相談なども行っており、ホームヘルプサービスの訪問回数やサービス提供時間につきましては、利用申請書を提出する際に希望を伺い、利用者の同意を得た上で個別援助計画を立て、できるだけ利用者のニーズに配慮することとしております。  現在利用している方の訪問回数及びサービス提供時間につきましては、週に1回、2時間の方が5名、週に2回、1時間30分の方が1名、月に2回、1時間の方が3名となっておりますが、個別援助計画はいつでも変更ができることとなっておりますことから、その際にはホームヘルパーや事業者側に連絡してくれるようお伝えしているところであります。  いずれにいたしましても、今後とも青森市障害者生活支援センターや精神障害者地域生活支援センター、各医療機関などの関係機関との連携を密にしながら、利用者のニーズに沿って事業を進めてまいりたいと考えております。  次に、仕事と家庭の両立支援についての3点の御質問にお答えいたします。  まず第1点目は、入所待機児童についてのお尋ねであります。  近年、出生数の減少により少子化の進行、女性の社会進出の増加、就労形態の多様化、さらには保育所入所が措置制から選択制になったことや保育料軽減対策等により、平成10年度から保育所入所児童が増加し、特に乳児保育の需要が高まってきております。  待機児童につきましては、本市の公立保育所10カ所、私立保育所68カ所の定員数は5135名となっており、平成11年度から毎年5月1日以降、定員数の25%の増員枠が認められ、入所可能人員は6415名で、8月1日現在5729名が入所しており、余裕人員としては686名となっているものの、62名が待機となっております。  待機の主な理由としては、保護者の勤務先あるいは自宅に近い保育所の入所を希望し、既に定員に達している保育所を選択されていること、また、入所可能な保育所の開所時間が保護者のニーズに合わないことなどから入所できない状況になっております。このため、申請受け付け時には保護者の職場の近くや自家用車での通勤などの条件を見て、通勤途中の保育所で入所枠のある保育所の紹介や保育内容を紹介するなどして、入所率の向上に努めてまいったところであります。  議員、お尋ねの待機児童62名の対策についてでありますが、公立保育所10カ所で403名、私立保育所が25カ所で283名、計686名の余裕人員がありますことから、今後もさらに保護者の方に十分説明しながら、入所枠のある保育所への入所指導に努めてまいりたいと考えております。  2点目は、保育料についてのお尋ねでございますが、平成13年第3回市議会定例会で村川議員の御質問にお答えしておりますが、保育料は保育サービスに対する対価として収入に応じて御負担をいただくということになっております。本市の保育料の算定に当たっては、これまで国で改正する保育所徴収基準額表をもとに、保護者の負担軽減を図るため、市独自で7項目にわたる軽減対策を講じてまいりました。  1つには、保育料改定に当たっては国の基準額を繰り延べして軽減したこと、2つには、保育料の徴収区分である国の7階層区分を20階層に細分化し、階層間をきめ細かくすることで所得税を課税されている中間所得層に力点を置いて軽減を図ったこと、3つには、全保育所の保育料の保育単価を均一化して200人定員の低い単価を適用したこと、4つには、保育料の最高限度額を5万円としたこと、5つには、2人入所の場合、第1子の保育料を3割軽減したこと、6つには、3人入所の場合、第1子の保育料の無料化と第2子の3割軽減したこと、7つには、第3子以降の児童の保育料を無料または半額に軽減したことであります。  お尋ねの保育料の最高限度額を5万円から4万円台にとの御質問については、低所得階層であっても、児童が家庭において通常必要とされる飲食代、光熱水費などの経費については保育料として負担していただくという基本的な考え方をもとに、急激な負担増にならないよう平成5年度から計画的に引き上げ、保護者負担の公平化を図ってきたところであります。保育料の最高限度額につきましては、平成14年度の東北5県の県庁所在都市の状況を見てみますと、福島市が5万6900円、山形市が5万6700円、仙台市は5万3600円、盛岡市は4万9400円、秋田市は4万9800円となっており、本市の場合、このように5都市との比較においては一定の水準にあるものと考えております。  各都市の保育料の最高限度額決定に当たっては、国の保育所徴収金基準額表をもとに設定されており、国の基準額表を変えていくことが保育料の軽減につながっていくものと考えております。このため、昨年開催された県内8市福祉事務所長会議において、保育サービスの充実、子育て支援対策の観点から国の保育所徴収金基準額表を改正し、最高限度額を第7階層8万円から第5階層程度4万4500円程度にするよう国への働きかけについて県へ要望するとともに、全国市長会では、平成14年6月6日、保育所費用徴収基準の見直しに当たっては地方や保護者の負担増について十分配慮することを決議し、6月27日、その実現方について国へ働きかけたところであります。  最後に、妊産婦・新生児訪問指導についてのお尋ねにお答えいたします。  妊産婦・新生児訪問指導につきましては、平成14年第1回定例会におきまして村川議員の御質問にお答えしたところでありますが、市では、これまでも子どもを健やかに産み育てる環境づくりのために、各種施策・事業を実施し、乳児死亡率の低減に取り組んでまいりました。特に平成14年度においては、昨年の12月26日に青森地域周産期医療・保健対策協議会から出された青森地域乳児死亡率改善対策検討結果報告書を踏まえ、母子保健事業のより一層の充実を図るため、保健師・助産師の保健活動を強化し、さらに青森市医師会、県立中央病院、市民病院の小児科医、産婦人科医等で構成する青森市母子保健・医療連絡会を設置し、それぞれが密接に連携できるよう情報交換などに取り組んでいるところであります。  母子保健対策の柱となる妊産婦・新生児の訪問指導につきましては、安心して丈夫な赤ちゃんを産み育てるために、市の保健師及び委嘱している助産師により直接家庭を訪問し、妊婦に対しては過労防止や栄養のバランス、休養等早産予防のため妊婦教育を徹底し、夫や家族にも理解が深められるよう指導しております。  また、産婦に対しては、産褥の経過を踏まえ、身体の清潔、休養、そして産後の体力回復と授乳のためには十分な栄養が必要であること、及び夫や家族の協力により家事を分担し、睡眠不足や過労にならないようにすること。新生児に対しては、母乳栄養の有効性とともに清潔、保温、感染予防などの生活指導及び疾病や異常の早期発見をすることなどの指導に努めております。  お尋ねの妊産婦・新生児訪問指導の際に支払われる報償費につきましては、平成9年度、国から訪問対象者1件当たりの基準単価が1380円と示され、市ではこれをもとに他の母子保健事業とのバランスを考え1630円と設定し、平成10年度には1650円にしたところであります。  他都市の状況を見てみますと、県内の7市では1件当たりの基準単価か990円から1650円の範囲にあり、また、東北5県の県庁所在都市では2000円から3000円の範囲にある状況となっておりますが、助産師に委嘱して訪問指導をするほか、臨時の訪問指導員を配置して保健師と一体となった訪問指導をしている例もありますことから、妊産婦・新生児訪問指導を強化するためにはどの方法がよいのかどうか、今後さらに他都市の状況を調査研究してまいりたいと考えております。 86 ◯議長(木村巖君) 総務部長。   〔総務部長米塚博君登壇〕 87 ◯総務部長(米塚博君) 仕事と家庭の両立支援についてのうち、育児休暇に係る御質問にお答え申し上げます。  本市では、母性保護に基づく特別休暇を除きまして、育児に関する休暇につきましては男女の別なく取得することができる休暇制度を設けているところでございます。職員の休暇の取得につきましては、計画的な年次有給休暇の取得をするとともに、職員の健康管理や仕事と家庭の両立の観点から、これまでも機会をとらえて推奨してきたところであります。また、各課におきましては、ISO環境マネジメントプログラムに基づきまして毎週特定曜日をノー残業デーと定め、定時退庁に努めているところでございます。さらには、今年度4月から育児休業の対象となる子の年齢を1歳未満から3歳未満に引き上げたことに伴いまして、両親ともに仕事に携わる職員については交互に育児休業を請求することができるなど、その選択肢が以前よりふえている状況にございます。  今後におきましても、男女共同参画都市宣言の趣旨にのっとりまして、男女の別なく職員が育児休業・育児時間を取得できることへの認知を高めるなど、取得しやすい職場環境の整備に努めてまいります。 88 ◯議長(木村巖君) 都市整備部理事。   〔都市整備部理事小山内博君登壇〕 89 ◯都市整備部理事(小山内博君) 市営住宅建設に関する3点のお尋ねに順次お答え申し上げます。  最初に、市営住宅の計画的な建設についてでありますが、市営住宅につきましてはこれまでも計画的整備を進めてきたところであり、現在も平成15年度中の完成を目指し、三内団地の建てかえを実施しているところであります。  本市の市営住宅整備につきましては、建設後年数も相当経過して老朽化が著しく、良好な居住環境と居住水準の向上を図ることが必要な住宅がまだ相当数ありますことから、これらの住宅の再生を優先して進めていくこととしております。再生につきましては、これまでは建てかえのみで進めてきたところでありますが、既存の住宅ストックを有効活用していくため、団地の状況に応じて建てかえのほか、個別改善や全面的改善のさまざまな手法により進めていくこととしており、これらを限られた財源の中で計画的かつ効率的に進めるための計画として、現在、青森市営住宅ストック総合活用計画を策定しているところであります。  今後は、この計画に基づいて再生を進めていくことにより、現在、老朽化が著しいために入居者の補充入居を行っていない空き家としている住宅についても入居が可能となることから、市営住宅の需要にも対処できるものと考えております。  次に、シルバーハウジングの建設についてでありますが、高齢社会の進展により高齢者の入居申し込みも増加傾向にあり、これらに対応していくことが求められていることから、現在建てかえ中の三内団地におきましても、緊急通報システムを備えたシルバーハウジングを導入したところであります。  今後もますます高齢者のニーズが高まっていくことが予想されますことから、再生に当たってはシルバーハウジングの導入をしていくとともに、一般住戸につきましてもバリアフリー化を推進し、手すり等の設置が容易にできる構造とするなど、高齢社会に対応できるようにしてまいりたいと考えております。  次に、身寄りのない人に保証人なしでも入居できるようにすべきではないかとの御質問にお答えします。  市営住宅入居決定者は、青森市営住宅管理条例第12条第1項第1号の規定により、連帯保証人2名の連署する請書を10日以内に提出しなければならないこととなっております。しかしながら、入居決定者に特別な事情がある場合には、青森市営住宅管理条例施行規則第17条第6項の規定に基づき、関係書類添付の上、理由を明記し、連帯保証人連署の免除申請を提出することができることとなっておりますが、連帯保証人は、債務負担の担保のみならず、特に身寄りのない方の緊急時の連絡先という観点からも必要なことから、必ず1名は届けていただくことにしておりますので、御理解を願います。 90 ◯議長(木村巖君) 10番村川議員。 91 ◯10番(村川節子君) 障害者の支援費制度についてですけれども、この支援費支給の審査体制というのは、これはこの障害者の窓口の方々がそういう体制を組むんじゃないんですか。県で組むんですか。県の障害者の専門家云々という話もさっき言っていたんですけれども、審査体制がどういうふうにとられていくのか、さっきの説明ではよくわからないんですけれども、もう1度お願いしたいと思います。  それから、仕事と家庭の両立支援について総務部長の答弁ですけれども、男女別なく気軽にとられるようにということで推奨していると。現在、この育児休業を職員がどのくらいとっているのか。  それから、保育所の入所待機児童の件ですけれども、62名が待機しているということで、説明をして、入所枠のあるところに入所していただきたいと。ここで先ほど一般質問でも言いましたけれども、延長保育をやっている保育所、公立で実施して入所する子どもはふえているんですよ。ですから、特別保育を58カ所、68カ所でやっているといえども、金沢市の特別保育の実施状況なんかを見ると一目瞭然ですよ。112カ所の保育園がすべて特別保育を実施しているんですよ。そういうところが青森市の保育サービスに欠けている部分ではないかと私は思うんです。  ですから、公立がどうのこうのではなくて、公立も私立も金沢市では特別保育を何カ所もやっているんですよ。公立、私立を問わず、すべての保育所でどれかの特別保育を全部やっているんです。それは一覧表を見てわかっていると思うんですけれども、そういう点で働く女性のニーズが変わったどうのこうのと言うけれども、そういう体制を預ける側の声をもっと聞いて公立でも延長保育をようやく2カ所やりましたけれども、今度10カ所のうち5カ所までは進めていくとかという、そういう検討なんかもしていかなければならないんじゃないですか。  それから、高過ぎる保育料というのは、市民から聞いてわかっていると思うんですよ。国に保育基準をもっと下げろという要求はどんどんやっていくのはもちろんやっていかなければならないことだと思うんですけれども、実際、金沢市でも4万6300円に抑えているわけですよ。前にも言いましたけれども、この保育問題懇談会で出されたのが4万円台が2つ出ているんですよね。3案出ていましたけれども。懇談会に参加した人たちの意見もそういう意見だったんだけれども、6万円にして、次に5万円にしていったというのが経過です。本当に住宅ローンを払うのと同じくらいの保育料ですよね。それはもちろん預かって、ご飯を食べさせて、それなりの料金は払ってもらわないとだめだというのはわかるんですけれども、どんどんこれから子どもがふえていく傾向をつくっていくためにも、この保育料は検討していくということがないとだめなんじゃないですか。そこをもう1度。  それから、市営住宅ですけれども、さっき一般質問でもお話ししましたけれども、まだ612世帯申し込みしているんですよね。本当にこの入居申し込みしている人たちはもう切実なんですね。何とか入居できないものかと。それで既存、今あるところも入れるところがあると言っているけれども、では、612世帯の申し込みをしている人たちにそれでこたえることができるんですか。ベイタウンが完成したときに、48戸に612人の申し込みがあったわけでしょう。そういう競争率で計画的に市営住宅をつくっていると言えるんですか。三内だって、ハウジング20戸でしょう。お年寄りが72人申し込みしているんですよ。市営住宅の申し込みの15%を超えているんですよ。この声にこたえていくために、どうしなければならないというふうにお考えでしょうか。  それから、身寄りのない人の保証人ですけれども、緊急時に連絡をつけたいためだというのであれば、民生委員とか市の職員でもいいんじゃないですか。緊急通報システムで3人必要だという連絡員がいるでしょう。そういう形でもいいんじゃないんですか。そういうふうな検討はできませんか。  以上です。 92 ◯議長(木村巖君) 総務部長。 93 ◯総務部長(米塚博君) 育児休業の取得の現状でございますけれども、本年9月1日現在をもちまして、いずれも職員本人の申請に基づいて21名取得をしております。女性20名、男性1名の内訳でございます。 94 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部理事。 95 ◯健康福祉部理事(大竹旭君) 障害者対策について審査体制がどうなのかというお尋ねにお答えいたします。  市の方では、支給額及び支給期間等あるいは障害程度区分について判断する、こういうふうな形になります。その中で居宅生活支援と施設支援という2つに分かれますけれども、施設支援につきましては、障害程度がAからCの3区分になるということになってございます。その中で生活動作等支援に関する項目としては9項目、それから社会参加等支援の項目としては、集団生活とか余暇活動とか、そういうふうな項目があります。これらをもとに市の方で判断していくということになってございます。  それから、保育の関係の待機児童についてでございます。現在62名が待機しておりますけれども、そのうち第1希望のみが52名となってございます。したがって、この内容としましては、自宅とか職場が近いということの内容になってございます。  それから、保育料の軽減対策についてもっとやれというふうなお尋ねでございます。  市も独自の7項目の軽減対策を講じてございますが、これに要する市の持ち出しそのものが6億7000万ほどになってございます。その主な項目としては、20階層の細分化による金額が1億、2人入所の第1子及び第2子等の軽減が6472万、年少者2人を除く児童の無料化1200万、国基準の1年繰り延べ1億2900万、それから最高限度額5万円にすることによっての持ち出しが6178万、200人定員の適用が1億6400万、第3子以降の保育料軽減が1億3000万、合計6億7000万、そういうことから先ほども国の方に対して保育所費用徴収基準の見直しを求めていくということでいきたい、こう考えてございます。  以上でございます。 96 ◯議長(木村巖君) 都市整備部理事。 97 ◯都市整備部理事(小山内博君) 村川議員から2点の再質問がありました。  住宅が現在少ないんじゃないか、戸数が少ないんじゃないか、2点目は、先ほど保証人のいないお年寄りの方に緊急時の、それがポイントなので、やはり今のシステムを使ったらいいんじゃないかというような趣旨だと思います。  まず、平成14年6月まで住宅入居者支援の申込数は468人になっております。そのうち、入居待機者数、いわゆる入居が可能な人が36名おりまして、6月末で432人ありました。その中で、待機者の中でいわゆる人気のある特定の市営住宅、ベイタウン沖館、合浦、ベイサイド柳川、奥野、小柳第3団地、この5つが非常に人気がありまして、この432人の待機者の中でほぼ62%を占めているということは、したがいまして、住居申し込みを見る限りでは特定の住宅の申し込みに多寡があると考えております。この中で、それじゃ緊急的に必要な住宅戸数は幾らかというと、これは私どもは把握しておりませんが、全体の432人は緊急的に必要だとは認識しておりません。  したがいまして、今後、先ほど申し上げましたが、いわゆる再生の形で空き家住宅、政策空き家も含めて現在ありますので、それを再生することによって入居の全体数をふやしていくと考えておりますので、御理解願います。  それから、第2点のいわゆる緊急の連絡は既存のシステムや何かがあるので、それを使ったらいいかということでございます。  まず、保証人が1名いなければならないという、先ほどその根拠で申し上げましたが、連帯保証人は債務負担の担保、いわゆる滞納の防止、それから身寄りのない方の緊急時の連絡先、その2点で我々は考えております。特に身寄りのない方は、近年、社会的問題になっている孤独死とかそういう問題もあるわけです。いわゆるシステム的なサポートする連絡員とかそういうものじゃなく、やはりしっかりとした保証人というものを我々は考えておりまして、ですから、これも身寄りのない方の緊急時の連絡先という観点を重要なポイントと考えております。現在は、この担保のみならず、身寄りのない緊急時の連絡先というこの2つの観点から、やはり保証人が1人欲しいという考え方を持っていますので、御理解を願います。 98 ◯議長(木村巖君) 10番村川議員。 99 ◯10番(村川節子君) 先ほど一般質問でも言ったように、身寄りのない人の保証人の件ですけれども、盛岡でも検討しましょうというふうになってきているんですよ。保証人がいないと絶対入れないというので、入居できなくて困っている人もいるんですよね。これまでも何かそういう話があったでしょう。生活と健康を守る会の皆さんが切実に求めていたでしょう。ホームレスがそうなんですよね。市営住宅に入られないじゃありませんか。やっぱり今のそういう状況を見ていただいて、そのときそのときに臨機応変に対応していくというものがないとだめなんじゃないですか。そういう検討をしていただきたいということを要望しておきます。  それから、432人が緊急的に必要だとは思いませんというのは問題だと思うんですけれどもね。さっき言ったように、心身障害者が37人、母子・父子111人、老人72人ですよ、この468人の中の申し込み。みんな緊急的なものを持っているじゃありませんか。母子・父子、心身障害者ですよ。それで、空き家を再生すればどのくらいの人が入れるんですか。  保育料の7つの軽減対策は、毎議会おっしゃっていただいているのは頭にこびりついておりますけれども、それにしても、子どもを抱える青森市民の声をもう少し聞いていただきたいと思います。高過ぎると言っているわけなので、6億も市費を負担しているんだ、これ以上はとても応援し切れないということのようですけれども、やっぱり他都市も比較しながら、それから特別保育サービスも十分でないわけですから、そういうものもどうって―頭かしげたな。金沢市でやっているわけですから、金沢市は24時間保育もやっているんですよ。積極的に取り組んでいるんですよ。お母さんたち、お父さんたちの声を聞きながら、受け答えしている姿が見えるんですよ。そういう保育行政をやっていただきたいと思いますね。  それから、支援費の支給する体制について私は聞いているんです。何をどうするのかでなくて、9項目あるとかでなくて、その支援費を支給する体制、審査体制、それは何人でやることになるのか、それから専門家がつかなければだめだとかと言ったでしょう。では、青森市としてのこの審査体制は何人体制でやるのかということを聞いているんですよ。  以上です。 100 ◯議長(木村巖君) 都市整備部理事。
    101 ◯都市整備部理事(小山内博君) 現在、空き家の数は129でございます。   〔10番村川節子君「再生していくんでしょう、それ」と呼ぶ〕 102 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部理事。 103 ◯健康福祉部理事(大竹旭君) 審査体制についてのお尋ねにお答えいたします。  現行は、更生相談所と一緒にやっておりますけれども、このたび支援費制度に移行するというふうになった場合については、市の方が決定する。ただ、その際に知的障害者等なかなか判断が難しい、こうなった場合等については、これまでと同じように更生相談所と協議して、いろんな意見を求めること、それを参考としていく。  それから、審査会がどれくらいの体制でやるのかというようなことのお尋ねでございますけれども、人数とかについては特に制限がございません。それから、資格等についても特段の制限がない。これから恐らく国からその内容については今後詳細について示されるとは存じますけれども、現在のところ、そういうふうな審査の必要な条件といいますか、こういう資格がなければならないというふうなことは現在示されてございません。そういうことから情報収集に努めてまいりたい、こう考えてございます。(「その体制はできるわけですか」と呼ぶ者あり)これは10月1日から申請を受け付けることになりますので、そのときまでにはつくっていく、こう考えております。 104 ◯議長(木村巖君) 10番村川節子議員に申し上げます。一般質問の回数は会議規則により3回までとなっておりますので、これをもって終了いたします。  次に、22番中川勅使男議員。   〔議員中川勅使男君登壇〕(拍手) 105 ◯22番(中川勅使男君) 22番、公明党の中川勅使男です。  それでは、通告の順に従い、順次質問してまいりますので、市長並びに理事者の皆様の誠意ある御答弁をお願いいたします。  まず初めに、市民病院についてお伺いいたします。  2001年度青森市民病院の決算によれば、入院、外来を合わせた延べ患者数は前年度比1.0%の増加をもたらし、営業収益は前年度比2.8%増の104億9000万円強となり、純利益は2億8281万円強となり、9年連続の黒字をもたらし、この結果、累積欠損金は10億5317万余円に減少し、この分でいけば累積欠損金ゼロ円となるのも夢ではないところまで来、この間に至るまでの武部院長さんを初め医療スタッフの皆様や事務職員の皆様の御努力に深く敬意を表するものであります。  2004年から研修医制度が義務化されるわけでありますが、当市民病院も臨床研修病院の指定に向けて努力しているようであるが、その熱意に感心するものであります。研修医を受け入れるということは、教え教えられる中に、ともに向上しようという息吹もあふれることでありましょうし、活気づくのではないかと期待するものであります。  臨床研修病院の指定に当たり、かなりの要件、資格もあると思われるが、指定を受ける可能性はあるのか。また、今後の見通しをお示し願いたい。  また、新たに決まった研修医の定員は病床10床に研修医1人以下となっているが、当市民病院では何人ぐらい研修医を受け入れるつもりなのか。  また、研修プログラム等その準備のほどはどうなのか、お尋ねいたします。  次に、救急患者の受け入れについてお伺いいたします。  平成13年中の各医療機関への救急車による搬送された人数は、青森市民病院には2331名、青森県立中央病院には2319名、それに続いてA病院784名、B病院339名と続いており、当市民病院への患者の需要度はかなり高いものがあります。それだけ市民の頼りとされているわけでありますが、救急患者の受け入れ体制はどうなっているのか。  また、平成13年度の救急外来患者の来院者数はどのくらいか。  また、当直医のほかに待機を義務づけられた医師の必要性を感じるが、その実態はどうなっているのか、お示し願いたい。  次に、道路のバリアフリーについてお伺いいたします。  橋本2丁目の歩道について、地域住民から次のような声が寄せられました。幅の狭い歩道の真ん中に電柱が立っており、危険この上ないと。そこで、現場確認をしたところ、まさしくそのとおりでありました。電柱が立っていたところをそのまま歩道にかさ上げしたものか。その経過はわからないが、このような歩道と電柱の関係は市内至るところに散見されております。バリアフリーの観点から、順次エリアを制定するなどして安全な歩道の確保に努めてもらいたい。  また、八甲田大橋についてでありますが、自転車利用者から次の声が寄せられました。八甲田大橋の自転車走行帯左側を南に向かうおり口付近において、走行帯の真ん中に信号のための柱が立っており、そのまま進めないので車道付近にはみ出さざるを得ず、何度身の危険感じたか知れないと。現にその地点でかなりの車との接触事故が発生しているとのことであり、この改善を関係部から県に申し入れをしていただきい。八甲田大橋自体、歩行者、特に高齢者、障害者にとってかなりのバリアであります。歩道部分についても、バリアフリー化を進めていただくよう強く県に要望していただきたい。  次に、高齢者福祉事業についてお伺いいたします。  デイサービス事業についてですが、通常、介護保険の適用を受けている方を中心にデイサービスセンターに行き、食事、入浴等の利用を受け、半日ほど施設で過ごしているわけであり、また、認定を受けていない方も2割負担で利用されているわけであります。確かにデイサービスセンターは建物自体もサービス内容も一定水準にはなっております。しかし、時にはマンネリに落ちやすいこともあながち否定できないことであります。  そこで、次の事業を紹介したいと思います。山形県東根市において、介護保険の適用を受けていない65歳以上のお年寄りを対象に温泉入浴やレクリエーション、健康アドバイスなどを通じて生きがいづくり、健康づくりを推進しております。東根温泉の16の協力温泉旅館・ホテルで月曜日から金曜日までの毎日、1日に2館ずつが輪番制で、1館25人を受け入れており、送迎バスで参加するお年寄りの個人負担は昼食代を含み925円でございます。この事業主体は東根市福祉事務所であります。  この事業の特徴は温泉施設を活用していることでございます。この事業目的の中に要介護状態への進行を予防し、健康で生き生きとした老後生活を送られるようにすることを目的とするというものであります。実際、その利用者にも大変好評とのことでもあり、また、温泉地の活性化にも寄与しているわけであります。当市には浅虫温泉などがあり、このような事業に最適ではないでしょうか。私たちも温泉に行ったときの開放感は何物にもかえがたいものがあります。このような事業を見聞きするとき、高齢になるのも悪くないなと思うのは私1人なのでしょうか。  今後、各デイサービスセンターもいろいろと趣向を取り入れなければならなくなるであろうし、このような東根市のいきいきデイサービス事業などをぜひ各機関に情報提供をしてもらいたい。  また、医療においても、予防医学が最良であるのと同時に、介護保険についてもまさしく予防の視点でいることはすばらしいことでございます。そこで、当市における自立者のデイサービスの利用状況内容についてどうなっているのか、お伺いいたします。  次に、雪対策についてお伺いいたします。  雪対策には種々の方法があるが、恒久的なことを考えれば流・融雪溝の建設促進が特に効果的と思う。市内6地区を選定したようであるが、その中でも佃地区や筒井・桜川地区は朝夕のラッシュ時を中心に周辺からの車の通過量も大と見られます。冬季の交通渋滞解消のためにも、この地区は緊急性があるのではないか。今後の当地区の流・融雪溝の実施設計から使用開始までの予定をお示し願いたい。  地区の中で、流・融雪溝を1本通す場合、左右どちらを通すかは地域住民にとって非常な関心事であります。その選択について、きちんと合理性を持たすべきであろうし、地域住民への説明をきちんとしてもらいたい。  次に、小・中学校週5日制への対応についてお伺いいたします。  完全週5日制になり、それに対しての父母の意見などは一部報道にもあるが、また、アンケート調査においても児童・生徒の学力低下が心配されております。  そこで、土日の学習について各市民センターなどで学力に寄与するパソコン教室、英会話教室などをもっと活発なものにしていくべきではないのか。  人気のある教室は時には抽せんで決めているようであるが、希望者が全員受けられるような体制づくりをぜひ教育委員会が推進的立場で行ってもらいたい。  全体的に見た場合、どの程度児童・生徒が利用しているのか、その把握に努めていただきたい。  土日及び夏・冬休みなどに塾とは違う学習についても気軽に教えてくれるよう、夏・冬休み中、市民図書館などで学習相談に応じたことがあったようであるが、ぜひ充実して再開してもらいたい。  以上をもちまして私の一般質問を終了します。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 106 ◯議長(木村巖君) 答弁を求めます。佐々木市長。   〔市長佐々木誠造君登壇〕 107 ◯市長(佐々木誠造君) 中川議員の御質問にお答えいたします。  市民病院についてのお尋ねがございましたが、その中から、臨床研修病院の指定に関する3点のお尋ねに私からお答えいたします。  近年、医学や医療技術の飛躍的な進歩により、臨床医の専門分野の細分化が進んでおりますと同時に、若い医師の間で、医師としての基礎的な能力を形成する初期の段階から専門的な技術を身につけようとする傾向にあるために、このまま放置すると基本的な臨床能力に欠け、特定の領域しか診療できない臨床医が増加するおそれがあるというふうに言われてまいっております。  このため、国においては従来の臨床研修制度の抜本的な改善を行うこととし、将来の専門分野にかかわらず、患者を全人的に診察できる基本的な臨床能力を身につけた医師を養成するため、平成12年12月に医師法が改正されまして、平成16年4月1日以降、診療に従事する医師は医師免許取得後2年以上の臨床研修、いわゆる卒後臨床研修を行うことが義務づけられたところであります。  卒後臨床研修の実施機関としては、医師法の第16条の2の規定によりますと、大学の医学部等の附属病院のほか、厚生労働大臣が指定する病院、いわゆる臨床研修病院の2つに大別されますが、臨床研修病院の指定を受けるためには、病院の規模や患者数等のほか、常勤医師の数、各診療科ごとの指導体制、年間の剖検数等の諸条件を満たすことが必要とされております。  現在、青森県内の卒後臨床研修実施機関としては、弘前大学医学部附属病院のほか、国立弘前病院、県立中央病院及び八戸市民病院の3病院が臨床研修病院の指定を受けているだけでありまして、弘前大学医学部卒業生や県内出身の医学部卒業生等の受け入れ体制としては不十分な状況にあります。また、県内の自治体病院におきましては慢性的な医師不足に悩まされている実情にあり、医師流出は各自治体病院の存立にもかかわる重大な問題にもなっているところであります。  このような状況の中で、青森県並びに弘前大学医学部からは、青森市民病院に対しまして臨床研修病院の指定を受けていただきたい旨の強い協力要請を受けているところであります。市民病院といたしましても、臨床研修の指定病院になることは医師の増員を初め関連経費の増加等も考えられるところから、慎重にその対応を検討した結果、1つには、優秀な医師の継続的な確保は病院経営の根幹であり、市民病院を含めた県内各自治体病院共通の極めて重要な課題であること、2つには、地域の基幹病院である市民病院としても県全体の医療の確保と充実に貢献すべき役割を担っていること、3つには、研修生を受け入れることによって、その指導を行う医師の能力や技術の向上など医療の質の向上となって、病院全体に与える波及効果が期待できることなどから、この要請にこたえるべきものと判断をし、現在、平成16年度の指定を目指すために平成15年8月の申請期限に向けた諸条件の整備に努めているところであります。  また、臨床研修病院指定基準の中で特に重要な研修指導を行う常勤医師の確保につきましても、既に弘前大学医学部に対し、その基準達成のための医師派遣の増員を要請し、協力する旨の返答も得ており、当該指定基準の達成は十分可能であるというふうに考えております。  なお、研修プログラムの策定や研修生の受け入れ人数等の具体的事項につきましては、来年の申請期限までに確定することとなるのでありますが、今後とも卒後臨床研修に係る国の取り扱いの動向を見きわめながら、臨床研修病院の指定に向けて鋭意取り組んでまいりたいと考えております。 108 ◯議長(木村巖君) 市民病院事務局長。   〔市民病院事務局長西川寛君登壇〕 109 ◯市民病院事務局長(西川寛君) 市民病院についての御質問のうち、ただいま市長から御答弁申し上げました以外の市民病院における救急患者の受け入れ体制はどのようになっているのか、平成13年度の救急(外来)患者の来院者数はどのくらいか、当直医のほかに待機を義務づけられた医師の必要性を感じるが、その実態はどうなっているかの3点の御質問に対し、関連がございますので、まとめてお答え申し上げます。  市民病院は、昭和39年8月1日に救急告示病院の認定を受け、急病センター等の初期救急医療施設や救急患者の輸送機関との円滑な連携のもと、入院治療を必要とする重症救急患者にも対応できる第2次救急医療施設として24時間体制で救急患者の受け入れを行っているところであります。  当院における救急患者の受け入れ数につきましては、平成13年度実績といたしましては1万6259名となっており、月別に見ますと、一番少ない月が11月で1176名、一番多い月が5月で1558名となっており、月によりばらつきはあるものの、1カ月平均約1355名、1日当たり平均約45名の救急患者が来院しております。  救急医療体制でありますが、日曜・祝祭日、年末年始はもとより、夜間及び土曜日の午後については救急室において交代制で医師1名、看護師3名の宿日直体制をとっておりますが、救急患者の中でも休日には3分の1以上が小児科の患者であることから、日曜・祝祭日及び休日は救急室において小児科医師が交代で午前中診療を行っており、さらには、5月連休時及び年末年始時においても同様に交代で小児科医師1名、看護師3名を配置し、午前中小児科救急用として別室を準備し、診療を行っております。  なお、9月1日からは夜間の救急患者の多い時間帯に対応するため、医師を1名、看護師1名を増員し、救急医療体制の充実を図ったところであります。また、宿日直医のほかの医師配置についてでありますが、宿日直の医師からの要請に応じて、すべての診療科の専門の医師が来院して診療に当たるいわゆるオンコール制度を採用し、あらゆる救急患者に対応できるよう万全の体制を整えているところであります。いずれにいたしましても、市民病院といたしましては、救急患者が安心して適切な医療提供が受けられるよう今後とも十分留意してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。 110 ◯議長(木村巖君) 都市整備部理事。   〔都市整備部理事中林晃君登壇〕 111 ◯都市整備部理事(中林晃君) 道路のバリアフリーと雪対策についての御質問に順次お答えします。  最初に、橋本2丁目地区に見られるような歩行者の通行に支障となっている電柱を移設するなどして安全を図るべきではないかとのことについてでございますが、市道上における電力柱・電話柱の設置につきましては、道路占用許可申請があった場合、これまでもできるだけ民有地に設置するように指導しているところでございますが、スペースがない、あるいはその協力を得ることができないなどの理由から、やむを得ず市道上への設置を許可しております。この場合、特に狭隘道路については除雪作業や道路交通上の支障のないような場所を選定することや、電力線・電話線等を1本の柱で共同利用するよう指導しております。  これまでも通行に支障となっている電力柱・電話柱の移設につきましては、東北電力株式会社及び東日本電信電話株式会社と協議を行ってきたところであります。今後も引き続き自転車や歩行者等の安全を図るため、移設に努めてまいります。  次に、八甲田大橋についての2点の御質問にお答えします。  まず、八甲田大橋の南側自転車通行部分にある信号機柱につきましては、現地を確認いたしましたところ、自転車通行部分のほぼ真ん中に立っており、議員、御指摘のように自転車等の通行に支障となっている状況であると思われます。したがいまして、八甲田大橋を管理している青森県及び信号を管理している青森県公安委員会に対しまして、当該箇所の状況を説明し、信号機柱の移設等の改善について要望してまいりたいと考えております。  また、歩道のバリアフリー化につきましては、自転車、歩行者の安全性が確保されるよう道路管理者である青森県において現在検討中であるとのことであり、今後も引き続き要望してまいりたいと考えております。  次に、雪対策につきましては、本定例会で小笠原議員の一般質問にお答えしましたように、流・融雪溝は有効な雪処理手段の1つであるとともに、市民要望が非常に高いことから鋭意計画的に整備を進めております。  御質問の筒井・桜川地区につきましては、今年3月に中期基本計画内に整備し、もしくは整備に着手する地域として公表し、今年度は詳細設計を行うこととしております。今後につきましては、詳細設計ができ次第、関係町会・地域住民の皆様を対象とした説明会を開催し、事業に対する御理解・御協力をいただき、平成15年度から事業に着手する予定としております。整備期間につきましては、他事業との調整もあり、四、五年程度はかかるものと考えておりますが、堤川からの取水施設を県が今年度から整備に着手し、平成16年度完成を目途に事業を進めるとのことであり、早ければ平成16年度末には一部供用できるものと考えております。  次に、流・融雪溝の設置位置についてでありますが、水道本管・下水道管・NTTケーブル等の地下埋設物の位置や電柱・消火栓などを考慮しながら計画することとしております。  いずれにいたしましても、流・融雪溝の整備活用につきましては、地域住民の皆様の御理解・御協力が不可欠であり、地元との連携を十分に図りながら事業を進めてまいります。 112 ◯議長(木村巖君) 健康福祉部長。   〔健康福祉部長横山精一君登壇〕 113 ◯健康福祉部長(横山精一君) 自立者のデイサービスについての御質問にお答えいたします。  本市では、高齢化が一層進展する中で、在宅の高齢者ができる限り健康であり続け、要介護の状態にならないための介護予防・生活支援事業を高齢者福祉の重要施策として位置づけ、ホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイ、寝具乾燥消毒サービス等の各種事業を展開いたしております。その中で、在宅福祉の柱となるデイサービスにつきましては、介護保険の適用を受けていない家に閉じこもりがちな65歳以上の虚弱な高齢者を対象として要介護状態への進行を予防し、自立的生活の助長、社会的孤立感の解消、心身機能の維持向上等を図るとともに、介護に伴う身体的、精神的な家族の苦労を軽減することを目的としたものであり、現在、このサービスの提供を18の法人に委託し、21カ所のデイサービスセンターにおいて実施いたしているところであります。  この事業の主なサービスの内容は、送迎によって生活指導や日常動作訓練等の機能訓練、介護サービス、健康状態の確認、入浴サービス、給食サービスなど各種サービスを提供することにより、当該高齢者の心身機能の維持向上を図ることとしており、利用状況につきましては、平成12年度が月平均396名で延べ1万4212回、平成13年度では月平均356名で延べ1万2724回となっております。また、温泉の有効性に着目したデイサービスセンターとしましては、天然温泉が1施設、準天然温泉が5施設で入浴サービスを実施しているところであります。  お尋ねのデイサービス事業所に対して情報を提供すべきではないかとのことにつきましては、これまでも在宅介護支援センター、介護保険事業者及び関係団体で構成する青森市地域ケア会議におきまして、効果的な予防サービスについて情報交換をし、地域ケアの総合調整を行っているところでありますが、議員の御提言をも参考にしながら、引き続きこれらの機会を通して各種情報の提供に努め、高齢者福祉の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。 114 ◯議長(木村巖君) 教育委員会事務局理事。   〔教育委員会事務局理事久保富男君登壇〕 115 ◯教育委員会事務局理事(久保富男君) 小・中学校週5日制の対応についての3点の御質問は、関連がございますので、まとめてお答えいたします。  学校週5日制の趣旨は、学校教育において身につけられた資質や能力を、生活体験や自然体験、社会体験、文化スポーツ活動を通してより深め、学校教育の基礎となり、その教育効果を高めることで生きる力をはぐくみ、健やかな成長を促すため、子どもたちが家庭や地域の中で過ごす時間を確保しようとするものであります。  このようなことを背景に、今年度から学校週5日制が完全実施され、授業時数、学習内容が削減されたため、学力低下を不安視する声がありますが、新学習指導要領の中で学習内容を減らしたことは、これによって学んだことが確実に身につくまで何度でも繰り返し学ぶことを可能にし、これまで一部の生徒が理解できないまま取り残されていくといった状況を改善するものであります。また、授業時数を減らし学校週5日制としたことも、家庭や地域の中で子どもたちに学ぶ楽しさを実感させるために、実践的・体験的な活動の時間を十分に確保させるためのものであります。  そのため、各学校では個別指導や習熟の程度に応じた指導、理解の進んでいる子どもにはさらに発展的な学習でより力を伸ばす指導、学ぶ楽しさを実感できる体験的な学習、放課後の時間を利用した補充的な学習、適切な宿題や課題など家庭における学習の充実を図り、子どもたちが新たな課題に創造的に取り組む力と意欲及び学ぶ習慣を身につけさせるよう努めているところでございます。  また、市民センター等生涯学習施設においては、小・中学校での学習の補充という視点としてではなく、学校外における体験や交流を通して子どもたちの創造力を育てることを基本とし、これまでも事業を実施してきたところであり、お尋ねのパソコンや英会話教室などの実績でございますが、例えば平成14年度の長期こどもクラブの実績といたしましては、16のクラブで定員総数475名に対し590名の応募があったところでございます。定員に対し応募者数が多かったものとしては、生物調査隊が定員30名に対し応募者数が57名、パソコンサークルが定員40名に対し応募者数が80名、英語サークルが定員35名に対し応募者数79名となっております。  このようなことから、教育委員会といたしましては地域における実践的・体験的な活動の場をできるだけふやし、子どもたちが自分のよさや可能性を伸ばすことができるよう支援する場を地域の中に確保することが大切であると考えております。そのため、去る6月1日から市民センター全館に開設されております地区学習室や学校施設などを利用し、地域に居住する教員等、地域の人材を活用して市民の学習活動、特に完全学校週5日制の実施に伴う土曜日及び日曜日や放課後等における子どもたちの多様な学びを支援することができないか、関係機関等と連携しながら、その方向性を模索していきたいと考えております。 116 ◯議長(木村巖君) 22番中川議員。 117 ◯22番(中川勅使男君) 市長さんから市民病院の研修医受け入れについて御答弁いただきました。ありがとうございます。  その中で、その資格というか要件で剖検数ということがお話しされておりました。これは専門でないので詳しくはわかりませんけれども、その病院で亡くなった場合に、その病理を極めるということでの解剖するということだと思うんですけれども、こういう場合はやはり亡くなる前までの患者さんといいますか、家族と医療スタッフとのコミュニケーションといいますか、扱われ方が非常に重要になってくるのではないかなと感じます。非常に嫌な思いをした場合には、不幸にも亡くなった場合は、恐らく不満を持ちながら逃げ帰るような感じで終わるのではないか。しかし、本当に一生懸命先生及び看護師がいろいろ治療行為をしてくれたという感謝の念があれば、やはりそういう解剖所見とかに協力するようになるのではないかなと思いますので、やはり日ごろの患者に対する接触というものが大事なのではないかなと感じます。  その研修について、当市民病院も教育病院の性格を有するわけになりますけれども、ある本なんですが、田中まゆみさんの「ハーバードの医師づくり-最高の医療はこうして生まれる」の本の中に、若手を教える中でベテラン教官もしっかり学んでいる。結果として、病院全体の医療の質が上がっていると述べられており、当市民病院の活性化のためにも、臨床研修病院の指定の実現に努めていただくことを強く要望したいと思います。  それから、きょうは9月9日、救急の日でございます。救急患者の当直医が1名増員といいますか、2名体制ということで、今までも市民病院は市内の中で非常に頼りとされているわけであります。充実した救急外来となるよう強く要望したいと思います。  それから、道路のバリアフリーについてでございますが、私が指摘しました橋本2丁目、これは見れば本当にまさかと思うような感じでございます。狭い歩道の真ん中に電柱が立っているというようなことで、我々も車移動が中心なものですから、歩行者とか地域住民に言われないとなかなか自分としても実感できなかったんですけれども、指摘されて本当にそういうところが散見されるなと思いました。ぜひ移動させるとか、その協議を行ってもらいたいと思います。  また、八甲田大橋、歩道に関してもバリアフリーの方向が検討されているということでございます。この八甲田大橋というのは、旧市街地と、それに市は南の方に発展しましたので、南に広がった市街地を結ぶ交通の重要な役目を持っております。自転車利用者または歩行者にとってバリアフリーとなることが必要ですので、その実施に向け、さらに県へ強く要望していただきたいと思います。  雪対策についててございますが、指摘したように、全市どんどん進めればいいんでしょうけれども、やはり冬季の朝夕のラッシュということを想定した場合に、特に佃とか筒井・桜川、これを通過して旧市内を通っているのが現状でございますので、緊急性を理解してもらって、実施に向けて頑張ってもらいたいと思います。  あと、小・中学校の5日制についてでございます。答弁では6月1日より土日、放課後支援できないか検討しているということでございましたが、人気のあるクラブとか、今、希望者の大体半分ぐらいの人しか利用できないというようなことを考えたら、やはり器を広げるのが当然だと思うんですよね。こういうスタッフをそろえればいいわけですし、ぜひそれについて、例えばパソコンでも40人のところ80人ということであれば、急遽、スタッフをそろえるとか、そういう柔軟な姿勢に立っていただきたいなと思います。  あと、冬・夏休みとか、市民図書館でたしか学習相談というのをやっていたことがあったと思います。そのことを強く再開していただきたいということでございます。答弁の中では、土日、放課後支援できないかを検討ということでございますが、ぜひ検討してもらいたいんですが、今後、特に冬・夏休みの学習相談、これを再開するという、そういう心構えをお聞かせ願いたいと思います。  1点だけよろしくお願いします。 118 ◯議長(木村巖君) 教育委員会事務局理事。 119 ◯教育委員会事務局理事(久保富男君) 議員、御指摘のように、前の市民図書館の中には勉強相談コーナーというのがございまして、児童・生徒を対象に夏休み、冬休みを利用して、シルバー人材の方が見えられまして、資料の検索だとか図書の御案内をしたそうでございますが、今回の新しい市民図書館が開設、移転されたということで、それで新しい図書館の方では図書の管理が電算化されたことや、さらにまた司書の資格を有する職員がふえたこと、それから図書館職員が直接窓口にもいて対応できる体制が整ったということで、かつての勉強相談コーナーは開設していませんけれども、児童・生徒に対しては読書あるいは学習ニーズを的確に把握しながら、レファレンスサービスを徹底しておりますというので、今回は勉強相談コーナーというのは設けてございません、こういうことでございますが、先ほどの話の中で、地区学習室であったり、あるいは学校施設を利用しての学習の場の拡大ということをこれから検討していく段階においては、もう1度その辺もまた頭の中に入れていきたいと思っております。 120 ◯議長(木村巖君) この際、暫時休憩いたします。   午後6時8分休憩           ──────────────────────────
      午後6時40分開議 121 ◯議長(木村巖君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、3番奈良祥孝議員。   〔議員奈良祥孝君登壇〕(拍手) 122 ◯3番(奈良祥孝君) 3番、社会民主党・市民連合の奈良祥孝でございます。  通告に従い順次質問をいたしますので、市長初め理事者の皆さんの誠意ある答弁をよろしくお願いいたします。  私は、かつて青森市の財政を年収500万円の一般家庭に置きかえて説明をせよと一般質問をいたしました。思えばあの質問が財政運営にかかわる私の最初の質問でした。平成7年第1回定例会のことです。以来、財政運営を私の議会におけるライフワークと位置づけてまいりました。そこで、いま1度初心に立ち返り、青森市の現状をわかりやすく数字であらわしてみたいと考え、100人の村方式をとってみました。  「世界がもし100人の村だったら」、この本を読んだ方も大勢いると思います。昨年12月に出版されたこの本は、ことしの2月には9刷目の出版となりました。ごく簡単な数字であらわされており、大変わかりやすい内容です。ことし5月、大分市議会自由民主党議員団は、人口約44万人の大分市を100人のおサル村に例えて、「大分市がもし100人の村だったら『おサル村は100人力』」という小冊子をつくりました。この冊子は、行政改革を進める意図のもとにつくられたものと思われますが、なかなかわかりやすい資料ではあります。  そこで、私はこれに倣い、我が青森市を人口100人のブナの村に例え、年間予算を1万円と想定し、なおかつ1家庭の年間経費を1万円に想定してみました。なお、ここでの数値は、人口は平成12年の国勢調査をもとに、予算は平成14年度当初予算をもとに、1家庭支出は平成11年の統計調査をもとにしたものです。  それでは、物語の始まりです。  青森市には、今、約30万人の人が住んでいます。それを100人の村に縮めてみたら、市が1年間に使う予算1054億円を1万円としてみたら、1世帯当たり平均1年間に使うお金372万円を1万円としてみたらというのがこのお話です。100人がそれぞれ働いたり、勉強したり、遊んだり、子どもを育てたり、怒ったり、泣いたり、笑ったりしながら、この村で一緒に生活しています。青森市を100人の村に、市や市民が使うお金を1万円に置きかえただけで、きっといろんなことが見えてくるはずです。ブナの村は、北は陸奥湾に面し、東、南、西は山に囲まれた美しい村です。山々は春の新緑、夏の深い緑、秋の燃えるような紅葉、白一色となる冬、そして何よりも日本一おいしい水を提供してくれます。海は豊かな魚介類を恵みます。  さて、日本にはブナの村みたいな村が3230あって、村人の人数で見ると、ブナの村は67番目です。ちなみに、青森県は495人です。日本の国全体では約2万8930人です。ブナの村は、女性が53人で、男性が47人で、地球の平均よりも女性が1人多くて、男性が1人少ないようです。ことしの秋には日本全国から女性の皆さんが集まり、日本女性会議が開かれます。ブナの村では、65歳以上のお年寄りが17人で、働き盛りの大人が63人で、子どもは20人です。子ども20人のうち9人が小・中学校へ通っています。小さな子どもは約3分の1が保育所等に通い、約5分の1が幼稚園に通っています。ブナの村の働き盛りの大人63人のうち、農業や漁業で1人が生活しています。(厳密には1人に満たない)9人が工場や建設会社で働いています。32人がお店や銀行、運送屋さんなどで働いています。21人が公務員や主婦や無職です。  選挙で投票する資格のある人は79人います。でも、投票に行っている人は45人で、全体の56.6%です。その数は選挙のたびに落ちています。  村がつくった飲み水用の上水道を使えるのは99人です。この水は日本一おいしい水です。でも、排水や汚水用の下水道を使えるのは63人です。これでも10年前から比べるとかなり多くの人が利用できるようになりました。残りの37人は台所やおふろの水を自分たちでお金を出し合ってきれいに処理しなければなりません。時には、そのまま川や海に垂れ流してしまい、水が汚れます。そこで、村のリーダーのセイゾウさんは、いつまでもおいしい水を守るために水源地域にブナを植えたり、陸奥湾の水をきれいにするために下水道の普及に力を入れています。  それでは、村のお金について考えてみましょう。平均的な村の1家庭が1年間に使うお金を1万円としてみましょう。そのうち、食費に2430円、住まいに410円、水道やガスや電気に580円、家具や日々家庭で使う家事用品に370円、衣服など着るもの、履くものに730円、医者や薬代に240円、交通費や電話代に750円、子どもの教育に480円、教養や娯楽に830円、その他交際費や仕送りなどもろもろに3180円使っています。  ブナの村の役場では、毎年村で使う1年分のお金の計画を立てます。それを議会で審議します。村のお金には、まず村を維持していくお金(一般会計)があります。家庭でいうと、お父さんやお母さんなどが稼ぐ生活費です。これを1万円とすると、ことしは日本国からもらうお金が3780円、青森県からもらうお金が370円、新たに借り入れるお金、いわゆる借金が1500円、預貯金の取り崩しが530円、村人から集める税金や村の施設利用料などが3520円、その他の収入が300円です。  村を維持していくお金1万円の使い道は、物を決める議会に70円、福祉や医療に2750円、うち850円が生活に困っている人たちのために使われる生活保護費です。衛生費に850円、商工労働費に320円、農林水産費に170円、土木費に1730円、消防に340円、教育に1430円、借金の返済に1240円、そのほかに1100円かかります。1万円のうち1400円が村の職員の人件費です。村には一般会計だけで1万4160円の借金が残っています。  村のお金には、このほかに特別な目的のために村が用意するお金があり、特別会計と企業会計と言います。家族みんなで旅行に行くとか、マイカーを買うためとか、何か目的があって自分で稼いで使うお金のようなものです。ブナの村では、特別会計が12あって9706円です。その主なものは、競輪に約2211円、国民健康保険に約1899円、下水道に約1665円、老人保健に約2320円、介護保険に約1115円、そのほかに496円使われます。また、企業会計は2847円で、病院事業に約1113円、飲み水のために1245円、バスのために489円使われます。この特別会計や企業会計にも借金があって、その合計は1万2878円です。村にも預貯金があり、目的に応じて積み立てていますが、これを積立金や基金と言います。預貯金の残高は451円で、財布がわりに使っている預貯金は325円しか残っていません。近ごろでは収入が少ないために、今までためたお金を少しずつ取り崩して村の維持に充てているため、近い将来、この預貯金が底をつくのではないかと心配している議員もいます。村では年々借金がふえています。このままではいけないということで、村ではリーダーのセイゾウさんを先頭に行政改革に取り組んでいます。  村では、21世紀創造プランなるものをつくって、将来の村のあるべき姿を示しています。しかし、最近村では、働き盛りの人が働く場がなくて困っています。これからは行財政改革が必要と訴えている議員もいます。要は、何がむだで何が必要なのか、自分の目と頭でよく確かめることが大事だとリーダーのセイゾウさんは思っています。  ブナの村の100人みんながそんなふうに考え、力を合わせていったら、この村はまさに100人力、いえ、それ以上の元気な村になれるに違いありません。子どもたちが大人になるころには、このブナの村がいつか住んでみたい、いつまでも住んでいたいすてきな村になってほしいと、リーダーのセイゾウさんも、議員みんなも心から願っています。終わり。  この物語はあくまでも資料であり、実際の家庭生活では年間経費が300万円であれば300倍、500万円であれば500倍すればよいわけです。  さて、私の第1の質問は財政運営についてです。  税収の落ち込みは平成9年をピークに億単位での落ち込みが見られます。あわせて、国の地方交付税交付金も厳しい社会情勢を反映し、減少傾向にあります。当然、基金を取り崩し、一般会計への繰り入れ額が多くなることが予想されます。限りある基金の底がつく可能性が高いということです。既に平成14年度当初予算ですら55億円の取り崩しが行われております。来年度の税収の減、交付税の減をも考え合わせると、来年度以降の財政状況はますます厳しくなるものと思われます。  そこで質問の1点目は、今後の歳入及び基金残高の見通しをお示しください。  質問の2点目は、来年度の当初予算編成方針に係る基本的考え方をお示しください。  質問の3点目は、市税等各システムの修正費についてです。本市でも税を初め各システムが導入され、行政の効率化に役立っているところであります。しかし、これらシステムも時々の住民ニーズにより修正が必要となります。とりわけ市税等税に関するシステムは、毎年のように法改正がなされ、その都度システムの修正が必要となります。しかし、これらは導入当初から想定されているランニングコストとは別にかかる経費であります。  そこで質問ですが、市税等各システムの法改正等に伴う修正費に係る毎年の経費を過去10年にさかのぼりお示しください。なお、今年度については事業名と金額もそれぞれお示し願います。  第2の質問は、情報政策についてです。  さきの修正費に関係しますが、現在これら各システムの修正に係る業務は、市職員が直接行うのではなく、業者委託となっております。このこと自体は別に悪いことではありませんが、その額について、市として妥当な額なのかどうか判断する体制にありません。悪い言い方をすれば、業者の言い値です。簡易なシステム修正は職員が直接できるものも多くあると思います。また、システム構築の段階で可能なことであります。第三者を入れてノウハウを学ぶことや、民間企業を利用して競争原理を取り入れるのも1つの案です。今後の経費負担を考えると、システムそのものを入れかえることすら検討する必要があります。いずれにしろ、市自体が内容や価格の設定について適正に判断できる体制が必要かと思います。  そこで質問ですが、システム開発や機器の導入に当たり、設計内容や価格の設定に当たり適正に判断する体制づくりが必要であると思うがどうか、その所見をお示しください。  第3の質問は、雇用対策についてです。  不況下の現在、企業の倒産やリストラ等で働く場を失う人が多くいます。また、学校を卒業しても働く場がない若い人たちも多くいます。今、青森市が抱えている最大の課題が雇用問題であろうかと思います。  現在、ワークシェアリングなる言葉が使われていますが、そもそもワークシェアリングは仕事を分け合うということで、出産や育児等で女性の労働軽減をしようとの考えで始まったものと私は認識していました。県で言うところの時間外賃金を削減して、その分をアルバイトやパート、臨時職員に回すというのは、その場しのぎの一時的なものでしかありません。市にしても同じです。税金を使って直接人を雇うということに私は反対です。仮に6カ月雇用で1年、2年限りでは、その人たちは一、二年後にはまた同じ失業者です。長期雇用の臨時職員ならいざ知らず、短期雇用の期限つきワークシェアリングはその場の一時しのぎにすぎません。また、直接雇用にも限界があります。今求められているのは、ただ単に建設公共事業をふやすのではなく、制度としての企業支援であり、そこにこそ税金を投入すべきであります。  現在、本市の雇用促進助成金は、新設で新たな雇用が工場で20人以上、特定事業所で10人以上となっております。移設、増設では新たな雇用者が10人以上となっておりますが、工場閉鎖や倒産、リストラの現在、10名以上を新たに雇用するなど考えられません。現行に合う制度が必要です。また、特定事業所立地促進助成金制度では、固定資産税等の優遇措置がされていますが、これとて既存の一般企業には縁のない話です。しかし、青森市は、ことしの冬、何と言っても民間雪捨て場確保のために土地提供者に固定資産税の軽減措置を行っているではありませんか。今こそそういう物の考え方を雇用に向けるべきと思います。  そこで質問ですが、新規採用等(中途採用を含む)企業、事業所に対する支援策が必要と考えるがどうか、所見をお示しください。  最後に、9月27日から29日にわたり第55回全日本合唱コンクール東北支部大会が青森市文化会館で開催されます。東北6県から129団体5500名、関係者を含めると6000名近い人たちがこの青森市を訪れます。このうち約100団体以上が青森市に宿泊します。本市における経済効果を大いに期待するとともに、全国的にも最も合唱レベルの高い東北の各団体の演奏をぜひ多くの青森市民にもお聞きいただきたいと思います。  以上で私の一般質問を終わります。御清聴、まことにありがとうございました。(拍手) 123 ◯議長(木村巖君) 答弁を求めます。企画財政部長。   〔企画財政部長日向和史君登壇〕 124 ◯企画財政部長(日向和史君) 奈良議員の財政運営についての御質問並びに情報政策についての御質問に順次お答え申し上げます。  まず、財政運営についての御質問のうち、今後の歳入・基金残高の見通し及び来年度当初予算編成方針に係る基本的な考え方については、関連がございますので、まとめてお答えいたします。  国においては、税収の低迷を初め急速な人口の高齢化等に伴う義務的経費や公債の累増に伴う国債費の増大等により、硬直化してきている財政構造を見直しするため、構造改革に関する基本方針を平成13年度に閣議決定し、今年度においては国庫補助負担金、地方交付税、税源移譲を含む税源配分のあり方を三位一体で検討する内容の経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002を打ち出しております。  この方針に基づき、平成15年度概算要求基準においても、昨年度に引き続き公共事業、裁量的経費及び奨励的補助金の削減、さらには少子・高齢化により自然増が見込まれる公的年金や医療保険など社会保障関係費についても制度改革等による削減・合理化を図ることにより、増嵩分の圧縮を行うこととする厳しい内容となっております。  本市におきましても、今後の歳入の見通しについては、バブル崩壊以後、長引く不況を反映し、本市の財政運営基盤の根幹をなす市税収入については、平成9年度をピークに減少し続けており、今後においても、かつてのような高い経済成長に依存した税収の伸びが期待できない状況にあります。  また、普通交付税については、扶助費等、年々財政需要が増大しており、普通交付税と臨時財政対策債の合算額では年々交付額はふえているものの、普通交付税の留保財源率の引き上げや税源移譲による国庫補助負担金の廃止が現在検討されていることから、普通交付税・国庫支出金等についても厳しい見込みを立てざるを得ない状況にあります。  基金の残高の状況についてでありますが、これまでの税収の低迷に加え、国の経済対策に呼応して本市も公共事業を追加拡大してきたことにより、市債の元利償還金及び施設管理費が増大してきており、また、現在の不景気を反映した生活保護費の急増等により財源に不足を生じ、その補てんのため、財政調整のための基金から平成12年度、約12億6500万円、平成13年度、約13億9500万円、さらに平成14年度当初予算においてはやむを得ず約55億8400万円の基金取り崩しにより対応を図り、結果としてピーク時であります平成11年度末残高約120億8800万円から約86億6300万円の減となり、平成14年度末残高見込み額が約34億2500万円となったものであります。  また、今回、本市の財政状況を分析・把握のため、一定の前提条件のもと、21世紀創造プラン中期基本計画に位置づけされている予定事業量等により中期財政試算を行ったところ、今後につきましても扶助費・公債費等の義務的経費の大幅な増嵩が見込まれることに加え、市民福祉の向上に向けた施策など多くの行政需要を抱えており、これまでどおりの事業展開を引き続き実施いたしますと、財政調整のための基金が平成15年度にはもはや底をつく状況となる見込みであります。  このようなことから、後年度の財政需要への対応を図るため、中期財政計画を策定し、この方針に基づき来年度当初予算編成においては、一般管理費・施設管理費の経常経費について10%削減、投資的経費・政策的経費についても着手済みの事業や法令に基づく事務事業を除き原則10%削減等の基本方針のもと、予算編成作業をすることといたしたものであります。  しかしながら、このような厳しい状況においても、市民とともに策定した「わたしたちのまち 青い森 21世紀創造プラン」に掲げた6つの柱を基本とした個別施策の着実な推進に意を用いながら、最少の経費で最大の効果を上げるという財政運営の基本原則にのっとり、新行政改革大綱に基づく行政改革を積極的に推進し、これまで以上に財源配分の重点化・効率化を図り、財政の健全性を確保していくことが重要であると考えております。  平成15年度当初予算編成に当たりましては、今後の国の予算編成や地方財政対策の動向を注視しながら、また、今年度新たな取り組みとして事務事業評価により優先すべき市民施策の選択を行うこととしており、より徹底した財源の重点的・効率的な配分となるよう意を用いて取り組んでまいります。  次に、市税等各システムの法改正等に伴う修正の経費についてのお尋ねにお答えいたします。  情報政策課で所管しております市における主要な各システムの開発修正業務のうち、システム修正に係る経費について、平成5年度からの実績を申し上げますと、平成5年度が保育料システム修正業務ほか5件で、金額が約3370万8000円、平成6年度が住民税システム修正業務ほか7件で、金額が約3141万2000円、平成7年度が固定資産税賦課システム修正業務ほか12件で、金額が約4738万4000円、平成8年度が固定資産税賦課システム修正業務ほか10件で、金額が約6778万6000円、平成9年度が固定資産税賦課システム修正業務ほか15件で、金額が約1億1424万5000円、平成10年度が市・県民税賦課システム修正業務ほか12件で、金額が約1億6402万円、平成11年度が市・県民税賦課システム修正業務ほか9件で、金額が約1億5347万4000円、平成12年度が市・県民税賦課システム修正業務ほか8件で、金額が7027万6000円、平成13年度が市・県民税賦課システム修正業務ほか9件で、金額が約1億1342万7000円となっております。  今年度につきましては、平成14年8月末現在で市・県民税システム修正業務746万2000円、市・県民税(課税状況調べ)システム修正業務352万8000円、固定資産税概要調書システム修正業務186万9000円、国保システム修正業務95万円の計4件で、金額が1380万9000円となっております。  なお、今後、国民健康保険システムの修正業務、法改正に伴う固定資産税システムの修正業務、法改正に伴う市・県民税システムの修正業務が見込まれております。  最後に、システム開発や機器の導入に当たり、設計内容や価格の設定について適正に判断できる体制についてのお尋ねにお答えいたします。  情報システムの開発や機器の導入に当たりましては、そのシステムの仕様や予定価格の設定等について、これまでの実績や他都市の事例など情報収集と研究を重ねながら、適切な事務の執行に努めてきたところでありますが、昨今のIT技術の急激な進展により、市としてもより広範な知識、情報が必要とされつつあります。そのような観点から、今まで以上に関係職員の日ごろの研さんに努めるとともに、先進自治体の状況なども参考にしながら、IT分野の専門的な情報やノウハウの取り込みを図ってまいりたいと考えております。 125 ◯議長(木村巖君) 産業部長。   〔産業部長澤田幸雄君登壇〕 126 ◯産業部長(澤田幸雄君) 雇用対策についての御質問にお答えいたします。  雇用を促進するための企業に対する支援・助成制度につきましては、国の中高年齢者雇用対策として、解雇・倒産等により失業を余儀なくされた中高年齢者を雇い入れた事業主に対する助成、緊急雇用創出特別奨励金制度、また障害者雇用対策として特定求職者雇用開発助成金制度による賃金の一部助成や障害者雇用機会創出事業として障害者を一定期間試行的に雇用する事業主に対して助成するいわゆるトライアル雇用など、各種支援措置が講じられているところであります。  また、平成13年12月からは若年者安定雇用促進奨励金制度を創設し、このトライアル雇用を若年者へも適用することとし、さらに本年度からは緊急雇用創出特別奨励金制度の発動要件を緩和するなど、雇用の場の確保に向けた制度の充実が図られているところであります。  本市におきましては、市独自の制度といたしまして、工場または特定事業所の新設、移設または増設に伴い、操業開始後5年以内に一定数を超えて新たに従業員を雇用する事業主への雇用促進助成金や、先ほど申し上げました国の特定求職者雇用開発助成金制度の対象となった障害者を引き続き継続して雇用する事業主への青森市心身障害者雇用奨励金の交付など、雇用促進に向けた支援事業を展開しているところでございます。  今後とも、市の事業の積極的活用と国・県の支援制度のPRにより本市の雇用促進に努めるとともに、昨年度、雇用の安定と創出に向けた施策の推進のために設置いたしました雇用対策本部において、より実効性のある支援措置を検討してまいりたいと考えております。 127 ◯議長(木村巖君) 3番奈良議員。 128 ◯3番(奈良祥孝君) 答弁ありがとうございました。  先ほど言ったのは、これがおサル村の冊子でありまして、この薄いやつなんですが、非常にわかりやすいなと思って、大分の自民党の議員の方からいただいて、ちょっと自分なりにも青森市を分析してみました。結構わかりやすくて、青森市の予算とかも、それをどのぐらいすればいいんだ、1000万倍すればいいんだか、そうすると大体青森市の予算になるということですので、いずれこういうのも使って市民には訴えていきたいなというふうに思っています。  まず1つは、要望だけ申し上げます。雇用対策の関係ですが、要は検討するということですよね。私も資料をいただいて見たんですが、部長もご存じのように、今どき10人とか雇うところはなかなかないと思うんですね。できれば現状にすぐ沿ったものをやってほしい。私、先ほど述べたように、例えば雪捨て場を確保するためだったら、固定資産のその土地の分の税を軽減するとかという発想ができたんですから、雇用にもそういうことを向けていくべきだと私は思っています。ぜひ検討の1つに加えてみてはいかがかと思います。  先ほど上林議員も大沢議員も、それぞれの立場から雇用の考え方は申し述べましたが、私は税金での直接雇用には限度があると思っています。どうせ税金を使うんだったら、制度、政策、そういうものをきちんとつくる方がより効果があるのではないかなというふうに思っていますので、ぜひ検討をお願いしたいなというふうに思います。  あと、企画財政部長、情報政策については認識は一致していますよね。やはり必要だなと。これから今後の取り組みに期待したいなと思っています。  あと二、三分で。財政運営についてですけれども、これも要望というか、一律10%の削減は私もわかります。例えば、5年のリース契約のものとかであっても、実際は役所だから年度更新で、年度ごとの契約になっていますよね。そうすると、例えば家賃の契約とか委託料もそうでしょうけれども、相手方がある場合は、そういうのも見越した、例えば5年で幾らかかるのを年々に分割してやっている。それをも10%削減できればいいですよ、相手の方が納得すれば。もし仮にこれを相手が納得しない場合は、ほかの方の経費でその分、削減しなければならなくなるんじゃないか。簡単に言えば、一般管理費とか施設管理費で本当は10%削減できればいいんだけれども、それで削減できなければ、例えば政策的経費で20%削減しなければならなくなるのではないかなと思うわけ。  だから、そういう面では、一応考え方はいっぱいあると思う。例えば残ったお金を各部に全部分けてしまって、あなたたち、責任を持ってこれでやってくださいよと。いわゆる事業部制ですよね。私もかつて事業部制の会社にいたものですから、こういう考えだってあると思いますが、これにはメリットもあれば、デメリットももちろんあります。また、行政はトータルなんだから、逆にトータルで考える必要があるんだ、何かしらの調整機能が必要なのではないか、こういう考え方だってありますよね。簡単に言うと、ここの部は20%削減してもらって、こっちの部は8%、5%とかということだって、中には考えられるかもしれない。それを判断するのは私は市長だと思いますけれども、その腕が問われると思う。いずれどっちにしろ、市民にツケが回らないような柔軟性は必要だと私は思っています。  そういう意味で、予算編成には十分意を用いて臨んでいただきたいなと、これを要望申し上げて、終わります。           ────────────────────────── 129 ◯議長(木村巖君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。  明日は午前10時会議を開きます。           ──────────────────────────  散 会 130 ◯議長(木村巖君) 本日はこれにて散会いたします。   午後7時19分散会 TOP▲ ©2005Aomori City Assembly. 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