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  1. 長野県議会 2022-12-13
    令和 4年11月定例会環境文教委員会−12月13日-01号


    取得元: 長野県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-16
    令和 4年11月定例会環境文教委員会−12月13日-01号令和 4年11月定例会環境文教委員会 環境文教委員会会議録(その2) ●招集年月日時刻及び場所   令和4年12月13日(火)午前10時30分、議事堂第6委員会室に招集した。 ●出席した委員の氏名    委 員 長           寺 沢 功 希    副委員長           竹 花 美 幸    委  員           西 沢 正 隆      同             清 沢 英 男      同             山 岸 喜 昭      同             百 瀬 智 之      同             埋 橋 茂 人      同             和 田 明 子      同             諏 訪 光 昭 ●欠席した委員の氏名    な  し ●説明のため出席した者の氏名   (教育委員会
       教育長            内 堀 繁 利    教育次長           尾 島 信 久    教育次長           今 井 義 明    参事(高校教育改革推進担当) 小野沢 弘 夫    教育政策課長         松 本 順 子    参事兼義務教育課長      加 藤   浩    参事兼高校教育課長      服 部 靖 之    参事兼高校再編推進室長    宮 澤 直 哉    特別支援教育課長       酒 井 和 幸    参事兼学びの改革支援課長   曽根原 好 彦    参事兼心の支援課長      滝 澤   崇    文化財・生涯学習課長     久 保 友 二    保健厚生課長         永 岡   勝    スポーツ課長         北 島 隆 英    国民スポーツ大会準備室長   下 條 伸 彦 ●付託事件   12月12日に同じ ●会議に付した事件  1 付託事件のうち1、3、7〜10、12〜15、17〜23、26〜37、39〜41、44〜66、69、72〜76  2 教育委員会関係所管事務一般について ●開議時刻 午前10時28分 ●寺沢委員長 開会を宣した。  ▲日程宣告    教育委員会関係の審査  ▲議題宣告(教育委員会関係)    付託事件及び所管事務一般を一括して議題とした。   委員の質疑等発言を許可した。 ◆和田明子 委員 最初に資料14、57ページで新型コロナウイルス感染症における学級閉鎖の基準の見直し条件を緩和していく御提案がありました。保護者の皆さんからも、社会全体では経済も動かしていこうといろいろ見直しがされている中で、学校ももう少し見直してもいいのではないかということや、子供のクラスが学級閉鎖になるたびにどちらの親が子供を見るかとか預けるところを探すとか、学校からの突然の連絡により仕事先との関係が大変だということ、感染した子供にとってみるとクラスや学校のイベントも止まってしまってつらい思いをすることなど、いろいろな御意見を聞いてきたところです。今回少し緩和していこうということで、これを行うに当たってどういう検討がなされたのか最初にお聞きしておきたいと思います。 ◎永岡勝 保健厚生課長 新型コロナウイルスに感染して学校が学級閉鎖になった場合の影響と、学級閉鎖等の基準を緩和することについて、今までどのような検討がなされてきたかという御質問でございます。委員御指摘のような御意見は、私のところにも届いておりました。第7波の感染がピークを迎え減少に転じた頃から、感染の拡大が6波までとは比較にならないほど大きかったことに伴って当然学級閉鎖の数も多くなるということで、今後どうあるべきかを考えておったのですが、第7波がピークから下がり始めていって、第6波の最高地点くらいのところで折り返して第8波へいってしまったということで、見直すタイミングが非常に難しかったということがまず一つあります。その中で、確かに子供が感染すれば、小学校低学年といった小さいお子さんの場合には、親の方ももちろん濃厚接触者になってしまいますし、お仕事に行かれなくなるという、そういった社会経済活動の継続を図っていく上でも、学校の教育の継続は第一にはございますけれども、社会経済活動の停滞を招く一因になってしまうのではないかということがありました。そのため、第8波がピークに近かった段階ではございますけれども見直そうということで、今回の学級で20%の欠席者が出た場合というのは実はインフルエンザと同等の取扱いなのですが、見直しに当たっては他県の状況も勘案しながら、専門家懇談会に複数案をおかけして、御意見を聞いた中で判断をさせていただいて緩和させていただいたといった状況でございます。 ◆和田明子 委員 オミクロン株は重症化しないという言い方もされていますけれども、実際にはオミクロン株で亡くなっている方が多くいるということで、感染を拡大させないように感染者は早く隔離したほうがいいという考え方がまだあります。その一方で、今までの経験を踏まえて、感染はしておらず濃厚接触でもない状況が同じクラスの中にあれば、全てを止める必要はないのではないかという考え方もあります。専門家の皆さんからの御意見もいただいて見直しに至ったという点ではかなり慎重に丁寧に行われたと思います。一方で、緩和をしてもなお長野市内でも幾つかの学校で学級閉鎖がされております。私も、学級閉鎖になっているクラスの保護者の方にお話を聞きましたら、3人兄弟のうちの1人のクラスが学級閉鎖になりましたという連絡が朝に来て、その子をどうするかということから始まるのだけれども、どうもそのクラスは今回で5回目の学級閉鎖だというのです。兄弟関係があって中学校や小学校のほかのクラスは閉鎖になっていないのにどうしてということではないけれども、学級閉鎖が度重なった場合の授業や休まざるを得なかった児童生徒の学習をどうやって補っていくのかというもう一つの難しい課題があります。今までも対応はしていただいていると思うのですが、保護者の中には、学級閉鎖になったクラスに在籍する児童生徒の学習への対応ができていないのではないかという印象を持っておられる方がおられますので、その点はどうなっているのかお聞きしたいと思います。 ◎曽根原好彦 参事兼学びの改革支援課長 学級閉鎖等に伴う学習の状況についてのお尋ねでございます。新型コロナウイルス感染症が広まってから大分たちまして、これまで各校では休業等の様々な経験をしてきております。これを踏まえ、各校ではそれぞれ学びを止めない取組がなされているのではないかと思っています。全ての学校でいざというときにオンライン端末を持ち帰れる準備はできていると聞いておりますので、休んだ子に対しては、端末を持ち帰って学んだり、または短時間であれば専用の教材等を与えて学んだりという対応がなされているのではないかと思っています。また、文科省からの通知で、学年内に全て終えなくても次の年に持ち越してもよいとありますので、中学校3年生の高校入試等に関わる場合は別として、ほかの学年については慌てて詰め込んで終わらせなくても、きちんと学習が定着しているかを確認してやっていくことを現場の先生方は認識して進めていらっしゃると思っております。 ◆和田明子 委員 それぞれの学級で遅れを生じてしまう、時間数が足りなくなってくる中で、積み残した学習の課題は次年度で何とか補っていくというお話でしたけれども、一方で休まなくてそのまま継続して授業をしているクラスがあるわけです。そうすると、大きな学校では同じ学年の中であるクラスだけが止まっているとほかのクラスとの進捗に差が出てくるし、先生自身もそういう中で休まざるを得なくなる。担任の先生がいなくなりそのほかの先生方で補い合うけれども、実際に先生がおられない状態で課題だけを児童生徒が進めることも今まで起こっていたというお話を聞いていますが、その辺りについてはどういうふうに把握し対応しておられるのでしょうか。 ◎曽根原好彦 参事兼学びの改革支援課長 学びについて様々な差が生じることへの対応についてでございます。様々な状況については指導主事の学校訪問により把握しておりますけれども、その中で、このように学習が遅れて今とても困っているのだという声は、一昨年はたくさん届きましたが、今年については本当に困っているというものは県の教育委員会には余り届いておりません。ですので各学校が工夫された中でやっていると思っております。県教育委員会としては、学校訪問等で各学校の状況を把握し、何か必要なことがあればそこに重点的に支援の手を差し伸べることにしっかり力を入れていきたいと思います。 ◆和田明子 委員 ぜひ、対応に苦慮している市町村の教育委員会の声も丁寧に聞いて、引き続き対応していただきたいと思います。  次に、資料6の23ページの教員採用選考について少し伺っていきたいと思います。そもそも先生になりたい方がなかなかいない厳しいときもあり、今年度は若干増えたことが資料の御説明のときにありました。学校現場がブラックな職場だという風潮もあったり、先生もいろいろ病休したり大変遅い帰宅であったりと聞く中で、ストレートに先生になりたいという思いを抱いているだけでは、進路先として先生を目指そうという気持ちになれない方もある中ですが、今年度、志願者が少し増えた背景についてはどのように受け止めておられるのでしょうか。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 本年度、幾つかの点で採用選考の見直しを行いました。先ほど和田委員からお話がありましたように、本年度小中義務教育では、小中特支の志願者が1,514名、昨年より52名増加ということで、本県も含め全国的に毎年志願者が減っている中で、減少傾向に歯止めをかけることができたと、全体としては成果を感じております。その中でも、特に県内の小中学校で学級担任経験のある講師を対象に小学校を受験する場合の一次選考を免除したわけですけれども、この枠につきましては今年の志願者が140名おりました。この中で昨年度受験をしていなかった方が調べたところ51名おりました。長野県で講師をやっていたのに昨年受験をしていない方になります。つまり、講師として担任等をしながら一次選考の勉強をするのは非常に大変なことでありますので、そのせいで受験を諦めていた方が今年は受験することができたのではないかと我々は捉えているところであります。もう一つ大きなところとしては、小中特別支援学校の特別選考で大学推薦選考を拡充しました。これまでよりも推薦の条件を緩和したのですが、この枠での受験者は昨年度16名でありましたが今年は42名ということで、これについても志願者数という面では非常に効果があったと思っております。ただし、これまで大学推薦選考の場合はかなり絞られて推薦されていたので、ほとんどの場合が合格だったのですが、今回は拡充したことによって、必ずしも合格するわけではないことをきちんと明記して募集をしております。 ◆和田明子 委員 選考に当たって募集の基準を少し見直したことによって、今まで講師として担任をしながら受験の準備をすることはなかなか厳しいという中で諦めた気持ちでいた方が、一次選考の免除ということであればやってみようと挑戦して、実際に合格された方もおられた。苦しい思いを抱きながら頑張っておられた方々が、今までの経験も生かしながら学校現場で一層頑張っていただけることは歓迎するものです。この一次選考の免除という選考の変更について、講師の先生方にはどの時期にお知らせしたのでしょうか。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 今年度実施のものについては昨年10月の教育委員会定例会の後に公表しております。 ◆和田明子 委員 そうしますと、一定の先生方にそういう変更があったという周知がされて、一次選考が免除されるということで、急いで準備をしなくてもいい、じゃあそれに向けて準備していこうというふうになったということで、その点ではよかったと思います。そして、これも来年以降も継続していただけるということですから、今年一次選考免除にはなったが合格に至らなかった方々もいらっしゃるわけで、そういう方々がまた来年も挑戦することは可能なわけですよね。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 はい。 ◆和田明子 委員 では、先生方は諦めずに頑張っていただければということですので、現場で働く先生たちを励ましながら、ぜひ進めていただければと思います。  一方で、小中学校の教職員の皆さんの疲弊について、深刻な実態もあるとお聞きしております。専門家の調査などによると、勤務時間中の休憩時間がほとんど取れないと言われる方もあると。ちょっと耳を疑ってしまうような話なのですが、1日の平均休憩時間が2021年度は7分3秒だと。えっ、何のことですかというふうに、ちょっと理解ができないと思うような休憩時間のあまりの短さなのですが、こういう実態があるのか、どのように改善をしようとしているのか、お伺いしたいと思います。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 今御指摘いただきました休憩時間については、県教育委員会では具体的な時間について把握できておりません。出勤と退勤について客観的に管理をするということで、ICT等を活用して正確な勤務時間については全校で実施できるようになっておりますが、休憩時間についてはまだそこまで調査ができていないところであります。実際、私も現場におりまして、休憩時間と業務との切替えがなかなか難しい実態はありますが、学校によって様々な工夫がされていて、例えば給食準備中あるいは給食中に担任が休めるように、ほかの先生方がその時間は指導するという工夫をしている、要するに休憩時間をずらしながら取っているという工夫もあると聞いております。 ◆和田明子 委員 働き方改革もありますから、県教委で出勤と退勤の時間を管理するようになって全体としては超過勤務の時間が少し短くなった、学校の現場にいる時間が少し短くなったということや、休憩時間について、給食の指導をほかの方に替わっていただいて休憩が取れるように工夫をしている学校もあるというお話が今課長からありました。けれども実際はそういうところに至っておらず、先生は子供たちに給食の配膳の指導をしながら御自身もその場で給食をどんなタイミングで食べているのかというくらいの速さで食べ、コロナの対応もあり、なおかつ生徒へのいろいろな連絡や保護者とのやり取り、次の授業の準備や学校の庶務に追われるなど多忙を極めており、一人一人の先生方の負担が重くなっているようです。そういう実態について少しきちんと把握するということはできないでしょうか。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 ただいまの点についてでございますが、県内の全ての小中学校に主幹指導主事が訪問をして、実際の勤務の状況ですとか、あるいは先ほどの話もそうなんですけれども学校ごとに工夫をしている点、そういったものを把握しております。そうした中で、我々でも思いつかないような工夫をされている学校もあるので、全校に出している働き方改革通信の中でそれを好事例として紹介して取り組んでもらっています。ただ、時間の把握等については今後の課題でありますので考えていきたいと思います。 ◆和田明子 委員 県教委は学校における働き方改革の推進のための方針を昨年2月につくられたわけです。それに基づいて、今お話のあった様々な工夫を紹介したものを通信として学校に返しているということですか。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 はい。 ◆和田明子 委員 分かりました。それで、業務も全てこなすのでなく本当に必要かどうかという見直しも必要だということを、加藤義務教育課長は考えて現場にお話もしていると思うのですが、その辺りの進み具合はどうなんでしょうか。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 学校の業務の中でこれは要らないというものがなかなか判別しにくくて、私も教員ですけれども、全てやらなければならないという認識でいる人がほとんどだと思います。そこで、まずは県教委として、こんな業務は減らせる、このことは地域に任せられる、このことは保護者に任せられるというような例を示しまして、各校で取り組んでもらっています。大分それについては精選されてきましたので、今後は一人一人の教員がそういった意識を持って、例えば仕事の優先順位をしっかり自分で考えるとか、そういったことについて先ほどの通信等を使って好事例を紹介しながら進めていきたいと考えております。 ◆和田明子 委員 ぜひお願いしたいと思います。学校の中だけで完結するのではなく、地域や家庭と連携するスクールサポートスタッフの配置といった具体的なことも進めていただいているようですので、スクールサポートスタッフもさらに増強といいますか、協力していただける方を増やしていただくなどして、できるだけ現場の先生たちの深刻な疲弊という状況を改善していただけるようにと思っています。  産休・育休の代替の先生を探すこと、それから病休に入られる先生の代わりを探すことなども含めて現場は相変わらず大変だと思います。文科省においてはこの11月に、産休・育休の代替教師の安定的確保のための加配定数による支援についてという通知を出されたようなので、これについて少しお伺いします。産休・育休は急な病気と違い一定程度先読みができますから、年度の途中から産休に入る方の代替については、そのときではなくその前から入っていただける先生を確保するという考え方でいいのかどうか、お伺いしたいと思います。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 御指摘いただいたとおりであります。年度途中からの勤務ですと、それまでの間仕事がないとお金が入りませんので、そういったことで御遠慮するということもあります。ですので、それを防ぐこともできるのではないかなと考えております。 ◆和田明子 委員 確かに、いろいろ忙しくされている方が多い中で、突然来月から学校の現場に来てくれないかと言われても、自分の家庭の事情もあり、ずっとお家で過ごしておられる方も少ないので、代休が必要なのは6月からとか7月からだけれども年度当初からお願いしたいということが可能になったということですね。その先生方は学校ではどのような扱いになっているのかお聞かせください。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 通常ですと本務者が欠けたところに代替者が入るのですが、その期間は過員といいますか加配状態になります。校内では、例えばチームティーチングという形で担任のお手伝いをしながらだんだん慣れていきます。これは子供たちにとっては大変いいことだと思います。あるいは既に担任を替わってしまって、それまで担任だった方が専科を担当することもできると文科省では言っております。 ◆和田明子 委員 専科の先生とかいろいろ加配が欲しい学校の現場では、たとえ数か月であってもその加配があることを大変歓迎されると思いますし、また、実際に産休・育休に入られる先生も安心して生徒のことを任せて休みに入れるということで、大いに結構だと思います。先生の確保が大変難しい現場もあると思いますが、そのことによって確保の状況に少しでも変化があることを期待をしたいと思います。また、男性教員についても育休が可能ということで、ぜひ積極的な利用を進めていただきたいと思います。一方で、先生方の意識について、若い先生方のうち「定年まで続けるつもり」という方が3割程度で、「続けたいが、将来不安を抱えている」という方が5割近くおられ、「定年までは続けないで辞めたい」と思っている方も2割近くおられるというアンケート調査もあるやに聞き、ちょっと私もこれは大変だと思いました。心身ともにゆとりがない中で子供たちに向き合うのではなく、先生方が将来の不安なく定年まで頑張りたいという気持ちになっていただけるように、県教委として様々な現場の声に応えていただきたいと思います。  次にBYOD、1人1台タブレットのことについて少しお聞きしたいと思います。この議会中に、県議会の広報委員会が毎年行っている広報活動の一環として「こんにちは県議会です」で高校生との意見交換会がありました。五つのグループに分かれて高校生がプレゼンテーションを行った中に「学校内のICT格差について」というプレゼンがありまして、私もそれを聞きながら、そうなのかと思わされたことがあります。高校生が感じている課題の一つとして「教員のICTのスキルが不足している、それによって授業の中断もある」ことがプレゼンの中で言われておりまして、え、そうなのとちょっとショックを受けました。現実はどうなんでしょうか。 ◎曽根原好彦 参事兼学びの改革支援課長 教員のICTスキルの差についてであります。まず、授業の中断については、機器を様々に使っていく中でどうしても中断やトラブルが起き得ることは仕方ないと思っています。繰り返していく中でそういう中断はなくなっていくので、使いこなしていく中で中断する場面があることも実際あるだろうなという感触であります。教員のICTスキルについては、教員間で差がついてきているだろうと認識しております。我々の認識では、よく使っている教員が5割から7割ぐらいに増えています。ですから、じわりじわりと使える先生は増えているのですが、差はまだあると思っています。県教育委員会としては、一つ一つの授業をつくるのは教員ですので、教員にやれと命令してもやらない人はやらないという実態があります。そんな中で、よりよい使い方をしている先生が増えてその事例を紹介したり、そこで学んでいる生徒の姿を見たりすると、そのよさを認識して、使う先生がだんだん増えていくと思っております。生徒からすれば、よく使う先生とそうではない先生がいるかもしれないのですが、それも乗り越えて豊かに使える、そういう学習環境が数年後には実現するよう県としても働きかけてまいりたいと思っております。 ◆和田明子 委員 授業をつくっていくのは先生で、ICTも一つのスキルというか手段であって、全てがこれでなければならないということでもない中で、それでもICTのスキルが高い先生の授業とそうでない方との差はできるだけ解消していただくことが望ましいと思います。今後もいろいろ御検討されると思いますが、基本的には授業をつくっていく主体は先生であり強引にやるということではないので、そういう形で対応していただきたいと思います。また、中学で1人1台タブレットを経験した高校生が、タブレットを所有して感じていることは、中学と高校でICT機器の連携が取れていないということでした。これは高校生の提案ですけれども、中学校入学時からBYOD方式で所有する形で、端末を高校に引き継ぐことは考えられないかという問題提起がありました。これについてはどうでしょうか。 ◎曽根原好彦 参事兼学びの改革支援課長 BYODを中学から高校に引き継げないかというお話です。そういう発想もあるんだなと私も今驚いているところでございますけれども、基本的に義務教育は国が面倒を見るということで、国が公費で端末を整備しているものですから、自分で所有している生徒もいるとは思いますが、基本は学校から与えていただいたものを使っている現状であります。高校は基本的にBYODにしておりまして、学びだけではなくいろんな場面で自分の好きなようにカスタマイズして使えることを目指しております。今中学は公費で整備されておりますが、この先どのように国の動向が変わっていくかまだ見当がつきませんけれども、そのような意見も頂戴してこれからの施策に反映してまいりたいと思います。 ◆和田明子 委員 高校生というか現場の知恵というか、なるほどそういう発想があるんだなと私も感心しました。確かに、義務教育と高校では財源手当ても違いますけれども、そういう環境の連携も必要なんだなということを少し検討されればありがたいかなと、高校生の意見ですので申し上げておきたいと思います。義務教育の段階では1人1台タブレットは貸与され、高校に上がる際には基本的には自己負担、保護者負担になっておりますが、この負担の軽減について、今もしていただいている面はありますが、それでも今物価高騰で御家庭も大変な中、今後教育にかける予算の中でさらに検討していただけるのかどうかお伺いしたいと思います。 ◎曽根原好彦 参事兼学びの改革支援課長 BYODを推進する上での負担軽減であります。今年度からBYODを進めるに当たり各校にお願いしたのは、今まで学校で徴収していたお金の上にそのまま端末のお金が乗せられることのないように、しっかり見直しをしてほしいということであります。各校では、電子辞書をやめる、購入している教材を減らす等の工夫をしております。そんな中、端末を新たに購入することで、同じにはならないまでも、丸々端末代が上乗せされるわけではなく少しの上乗せぐらいで進んでいる学校が多いと認識しております。さらなる軽減についてですが、例えば県の教育委員会で業者と特別にやり取りをしまして機器のあっせんもしました。今年度であれば、県のあっせんとして3万5,000円とか4万円いかない機器も数種類あり、希望する御家庭は購入できるようにしております。新年度に向けても今業者と折衝しておりまして、お店やインターネットで買うよりもより安いお金で機器を購入できるというサポートもしてまいりたいと思います。なお、御家庭で用意できないお子さんに対して県の端末を貸与することは継続してまいりたいと思います。 ◆和田明子 委員 県教委では関係する業者と折衝しできるだけ良いものを安価に提供することを昨年もやられ、今年度もやっていくということでした。学校の現場でも相当の台数を確保しなければならないので、そういうことを県教委がやっていることは、学校の現場の負担や保護者の負担が増えない方向ですけれども、私とすれば、全員が持つこのタブレットについてはできれば県としてももう少し財源手当てをしていただけないか、保護者の負担なしでやっていただけないかと思っております。機器を安くあっせんするのではなく、1人1台タブレットについて県の教育予算の中に新たに加えていただくことも検討していただきたいと申し上げておきたいと思います。  先ほどお話しした「こんにちは県議会です」の高校生との意見交換で、私が参加したグループのテーマは「いじめをなくすために」というちょっと重いテーマでした。ネットの中のいじめとリアルの生徒同士の中のいじめという内容で話が進んでいったのですが、実際にいじめに直面したとき誰に相談するのかについて、親、母親、兄弟、友達、先生といういろいろな選択肢の中で、高校生自身は「先生はあまりにも忙しくて、とても相談できない」と思っているという声が高校生から聞こえてきたときに、高校生は、先生方が御苦労していることを本当によく見ているんだなと思いました。まさにいじめから命を守り一人一人の人格を教育していく現場で、先生方があまりにも忙しい場面が生徒たちの目に映っていることも一考していただきたいと思います。もう一つは、いろいろな問題意識を持っていてもロングホームルームが週に1回だけでなかなか話し合う時間も少ない、高校生も忙しいとお聞きしました。そういうふうに、なかなか深刻な意見交換が続いたのですが、最後に、教育の力を実感したこともありました。参加したグループのお二人のうちのお一人は自分自身がいじめを体験したと言われました。でも「いじめられているからといって学校を休みたくないので頑張った」と言っていました。何で頑張れたのか聞きましたら「学校に行って勉強して、いろいろなことを知ることが楽しいから」と言われ、私は感動しました。そうやっているうちにいじめを乗り越えることができたという体験をお話しされたので、かなり私もうれしいというか、感激しました。教育の力はあるんだと感じた一こまでした。もう一人の方は不登校を経験されたのですが「コロナになってみんなが休んだから、自分も不登校していたけれども、学校に行ってみようかなと思って、学校に通えるようになった」と言われたんです。だから何がピンチで何がチャンスか分からないけれども、一人一人の子供たちの成長する力や学ぶ力に寄り添って教育を進めていただければとお願いをして、質問を終わりたいと思います。 ◆山岸喜昭 委員 最初に、15ページの地域スポーツ・文化クラブの活動体制の整備事業補助でございます。休日部活動の今後の在り方について検討する市町村に支援するお取組で、今年度は県内で4校が拠点校として実践研究をされているということでございます。部活動を地域に移行する、外部人材や民間団体に委ねるということでございますが、競技も多様化している中で指導者の確保は今どんな状況でしょうか。 ◎北島隆英 スポーツ課長 地域移行に係る指導者の確保について御質問いただきました。委員御指摘のとおり、地域移行の中で指導者の確保は大きな課題であると我々も認識しております。今、県内では実践研究校が4校ありますけれども、共通の課題として指導者の確保が今言われております。我々としますと、総合型地域スポーツクラブ、スポーツ少年団、スポーツ推進連絡協議会等県的団体、県のスポーツ協会と合わさって協議会等を立ち上げました。まだ始まったばかりなのですが、そこでいろんな協力体制を取れないか検討して、指導者の確保に努めたいと思っております。また、県内の大学あるいは企業にもスポーツ経験があり指導できる方がいらっしゃれば、今後開拓をしていきたいと考えているところでございます。 ◆山岸喜昭 委員 指導者の育成は次の時代の若者を育てるためにも大変重要かと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  続きまして、ウェルビーイングの実現でございます。県の5か年計画が2月までに提案されるということでございます。これまでも信州教育を目指して活動されてきましたけれども、第3次の長野県教育振興基本計画の取組につきまして成果は見えたんでしょうか。 ◎松本順子 教育政策課長 第3次の長野県教育振興基本計画の成果というお尋ねでございます。前回の委員会でも少しお話しさせていただきましたが、45項目についてそれぞれ基準値、目標値を定めまして、現状どうだったか評価させていただいています。全体的な傾向としましては、子供の学びの部分につきましては、単年度で評価している部分もございますけれども、総じて子供が自己肯定感を少しずつ上げてきているという評価を見て取れます。一方で、不登校とか学校に行きづらい子供たちの数は、少し増えてきているので、もう少しケアが必要なのかなと、総じてそのような分析をしておるところです。 ◆山岸喜昭 委員 継続する事業もあるかと思いますけれども引き続きお願いをしたいと思います。この中で「探究県」という言葉を使われておりますけれども、探究県とはどのような県を目指すんでしょうか。 ◎松本順子 教育政策課長 探究に関しましては、長野県がこれまで脈々と取り組んできたものを踏まえまして、資料に記載されているように、子供たちが自分の好きなことですとか楽しいことを追求することや、「なぜ、どうして」といった思いに浸って追求することを探究と位置づけております。そういったことを学びの場で子供たちが個々の能力に応じてしっかりやり、それを学校現場でサポートしていく、それが「探究県」に込めた思いでございます。 ◆山岸喜昭 委員 知事も学びの改革ということで大きく変革、改革をしていきましょうと言っていますけれども、私は長野県の教育は大変すばらしいと思いますし、「信濃の国」が歌えるとか、勤勉で真面目だとか、そういう子供たちが育ってきたわけでございます。長野県は、そういうことで郷土を愛するといいますか、郷土を思う、郷土で生きる、そういう人材を育てることが必要かなと思っております。信州はすばらしい自然環境に恵まれ、教育環境にも恵まれた地域でございますので、そういう人材を育成するべきではないかと思っておりますけれども、いかがでしょうか。 ◎曽根原好彦 参事兼学びの改革支援課長 長野県の環境を生かした郷土を愛する心を育む教育についてのお尋ねでございますが、全国学力・学習状況調査の中に「自然の中で遊ぶことや自然観察をすること」という項目がありまして、小学校、中学校とも全国の値よりも大分高く回答しております。全国の中でも、それだけ自然や身の回りの環境に親しむ教育がされているのが長野県の特徴だと思っております。特徴的な例としてはキャンプですとか林間学習、登山、それからスキー・スケート教室もあります。コロナ前と比べますと若干数値が減っているものもあるのですが、逆に小学校の登山は増えている状況であります。幼保小中高を通じて、郷土や信州ならではの自然に親しむ教育はこれからも大切に継続してまいる必要があると思っております。 ◆山岸喜昭 委員 信州は山村留学という形で都市部と交流人口を増やしたり、移住する家族もあるということです。特に私ども佐久地域におきましては、新たな学校法人により魅力ある小中学校や幼稚園ができており、特徴的な教育や利便性を生かし首都圏も含め県内外から移住や二地域居住する方を呼び込んでいる地域かなと思っているところでございます。ウェルビーイングの実現に向けて、次の計画にはぜひそういう項目も入れていただければと思います。昨年県外から佐久地域へ転入された方が5,697人ということでございまして、教育移住が増えておりますし、いろんな交流の中で関係人口も増加しておりますので、そんなお取組も次期5か年の中で取り組まれたらどうかと思いますけれどもいかがでしょうか。 ◎松本順子 教育政策課長 山岸委員から今御提案いただきました項目につきましては、今後取り入れていく形で検討させていただきたいと考えております。 ◆山岸喜昭 委員 よろしくお願いします。  続きまして、資料8の新校再編の実施計画の懇話会の状況についてでございます。小諸新校につきましては、全県の中でも進んでいる統合計画だと思っているところでございます。ぜひとも統合されていい結果が出たなと言われるような学校にしたいと、地元の皆さんとも思いを一つにして取り組んでおりますし、地元の期待も大変大きいわけでございます。そんな中で、今統合新校の開校に向けて懇話会が開催されていると思いますけれども、目指す学校像、長野県スクールデザインのプロジェクトでの学校のグランドデザイン、そして県の方針について、地元の高校の先生方、生徒、産業界や自治体など、地域からいろいろな意見や要望が出ていると思いますけれども、現在の状況はいかがでしょうか。 ◎宮澤直哉 参事兼高校再編推進室長 小諸新校の進捗状況についてのお尋ねでございます。資料で御説明申し上げましたとおりですが、令和2年12月から13回の懇話会を25名の構成員の皆さんで行っていただいております。委員御指摘のとおり、生徒代表者も入っておりまして、大人に交じって建設的かつ積極的な意見の表出などしていただいており、大変頼もしく思っているところであります。小諸新校の統合計画につきましては、本年3月の2月県議会において、統合事件案を高等学校設置条例第3条により御同意をいただいたところであります。校地につきましては、御承知のように現在の小諸商業高校を活用するということで、長野県スクールデザインプロジェクトによる基本計画策定に当たっての支援業者と今後契約という段になります。最適候補者も決定しましたので、過日のプレゼンテーションの折に会場にお越しいただいた方々や同窓会とも先日報告を兼ねてお目にかかったところですが、地域の皆さんの期待に応えられる学校となるよう、建築につきましては令和5年6月を目途に基本計画を策定してまいりたいと考えております。その過程において、学びの内容も含めた形で、地域でのワークショップやシンポジウムなども計画されているところでありますので、新校を文字どおり共学共創のコンセプトの下につくってまいりたいと考えているところであります。  小諸新校について大変関心を集めましたのは校名の公募とその後の経過でございます。今回の第2次再編においてはいち早く校名の公募に取り組みまして、9月9日から10月8日まで広く公募、募集をかけたところ211件の応募があったということは昨日も申し上げたとおりでありますが、前回の懇話会で七つの校名案に絞っていただいたということであります。11月24日付で県教育委員会からプレスをしており既に報道もされているところでありますが、長野県小諸義塾高等学校、小諸高等学校、小諸総合高等学校など合計七つの校名案が現在残っておりまして、最終的には令和5年2月の懇話会で1案に絞り、条例改正などを含めて議会にお諮りするのは開校前年の令和7年度の予定でございます。いずれにしましても、県の教育委員会としては、地元の皆さんの中には校名にも大変熱い思いを持っておられる方が大勢いらっしゃいますので、商標権の登録のみならず、教育委員会としてできる調査、有識者のコメントをいただく等も極力早めに行いながら、新しい学校名が決まることをもって、その先の生徒募集において多くの子供たちを集めることのできる新しい学校づくりに努めてまいりたいと考えているところでございます。 ◆山岸喜昭 委員 期待をしておりますのでぜひよろしくお願いしたいと思います。  先般、委員会で広島のほうへ視察に行かせていただき、平川教育長さんの取組をお聞きしました。小諸には商業高校があるのですが広島にも県立の商業高校が四つあるそうです。その中で、教育長の商業高校はもったいないという考えの下、そろばんや電卓までたたいているという時代ではない、商業高校を改革せよということで取り組んでおります。専門学科の改革が求められると強くうたっており、専門学科を人材の宝庫と位置づけて大事に育てていくことが必要だということで、県の将来を左右するというぐらいの取組をしているということでございます。昨日諏訪委員からも建設業界からの要望についてお話がありましたけれども、産業界の皆さんから職業科についてもっと議論されるべきじゃないかという声が聞こえているわけでございます。これから高校再編が進むわけですけれども、長野県の場合、普通科と専門学科との割合はどのくらいなのか、今後の取組の中で専門学科をどのようにつくっていくのか、その辺についてお考えありましたらお願いしたいと思います。 ◎宮澤直哉 高校再編推進室長 高校再編の中での専門教育、職業教育についてのお尋ねでございます。初めに、普通科と専門学科、職業科の比率でございますが、県立高校においてはおおよそ7対3という割合になっております。再編の中でも基本的に専門学科については大切にしてまいりたいということが私どもの考えでございます。いかにして7対3という数字になっているかでありますけれども、入り口の部分としては、例年、高校進学を希望される中学生の皆さんに希望調査を取っている中で、高校を卒業したら地元あるいは地域で就職をしたいというお子さん方が大体こういった数字、一定数必ずあります。一方、高校の出口の部分について、農工商それから家庭科系などの専門学科を県立高校は置いておりますけれども、卒業後の進路で考えますと、求人の数等にもよるのですが、必ずしも卒業した学科が業種に直結しない部分もあります。これは現実として過去からずっと続いております。ただ、一番主体的に進路を選択するのは生徒でありますので、一義的に産業界のニーズをもって、その数字に当てはめるような学科構成にはできなかろうと思います。一方、長野県には私立の高校もございますけれども、御承知のように私立高校において職業系の学科は極めて少なくなってきています。産業界、建設業に限らず、様々な業界の皆様方からは、地域に根づいた農業、工業、商業など専門の学びをしっかり維持してほしい、あるいは充実してほしい、もっと言えば残してほしい、そういったお声もいただいておりますので、公教育の使命として少なくとも県立高校においては専門学科を再編の中でもきちんと維持していくことが責務であると考えているところであります。昨日の諏訪委員の御質問に対しても御返答申し上げましたけれども、今後も産業界との意見交換などを重ね、子供が減り学校も減る中でもしっかり専門の学びを維持しながら産業構造の変化にも耐え得る、そういったニュアンスで総合技術高校という構想を持っておりますので、今後も専門の学びの維持に努めるとともに、ともすれば普通科に対して数も少なく、進路選択の上で場合によってはネガティブな選択の対象にもなっているかもしれませんけれども、子供たちに積極的に選ばれる専門教育、専門高校をつくっていきたいと考えているところでございます。 ◆山岸喜昭 委員 統合が進む中で、通学が難しい子供も出てくると思いますし、十分御配慮いただいて進めていただきたいと思います。  続きまして、資料11番の発達障害に関する調査結果であります。大変増加しているという結果でございますが、どのようなお取組をされているのか。生徒、子供たちに対しまして一人一人のニーズに合うように指導するというお返事がありましたけれども、先生や指導員の人材育成や増員はどのようにされていくのか、その辺についてお聞きしたいと思います。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 発達障害がある児童生徒に対する支援と支援する教員の人材育成について御質問いただきました。発達障害がある児童生徒につきましては、学習上ですとか生活上の課題が本当に多様でありまして、個に応じた支援が非常に重要になっております。そういった中で、個のニーズに対応するために、担任が中心となり個別の指導計画を策定して授業を行っている状況であります。個別の指導計画には本人や保護者の願い、現状、指導方針、長期的な目標、教科ごとの指導内容等が記載されており、保護者等とも相談しながら作成しております。この計画には自立活動という授業が位置づけられておりまして、先ほど言いました障害による学習上、生活上の困難を自ら主体的に改善するための取組が含まれております。例えば、自分の気持ちを整理することが苦手な生徒さんに対しましては絵カードですとかイラストなどを使いまして自分の特性について理解していただくとか、心理的な安定に課題があるような場合には活動の流れを自分でしっかりと理解して授業に臨めるようにスケジュール表をまとめるといった手法を取り入れながら授業をしております。UDですとか合理的配慮も併せながらやっているところでございます。また、通常の学級においても発達障害など個のニーズへの対応が必要な生徒が最近増えているという状況もあり、全ての教員が特別支援教育に関する支援力を高める必要があります。発達障害に関する知識や個別の指導計画の策定方法、通級指導教室の運営に対する知識や技能が必要という状況にありまして、サポートも必要となっております。発達障害に関する研修については、県教育委員会が特別支援学校と連携しながら出前で行う研修ですとか、教員の初任者研修ですとか、様々なステージに応じた研修をやっております。また、特別支援学校に在籍する専門性の高い教員が小中学校を訪問してサポートすることもやっております。さらには、小中学校と特別支援学校の人事交流もやっております。そういった形で人材の育成・支援をやっておるところでございます。 ◆山岸喜昭 委員 どうしてこんなに増えちゃうんですかね。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 先日も多少説明をさせていただいたのですが、発達障害があるお子さんが増えている要因につきましては、平成17年度に発達障害者支援法ができまして、その施行以降、地域において医療や福祉といった支援体制が整い始めております。そういった中で発達障害に関する社会的な認知が非常に広がっておりまして、従来は育てづらさを抱えていても、例えば単にこの子は集中力がないとか、身勝手ですとかいろんなレッテルを貼る中で放置されていたお子さんに対しても、実は発達障害ではないのかと気づき、診療機関あるいは福祉施設に結びつくこともありまして、必要な支援が提供されるようになってきたことが一番の要因ではないかと思っております。 ◆山岸喜昭 委員 続いて資料12の調査結果ですけれども、いじめの件数が9,668件で1,030件増、暴力行為が1,269件で378件増であり、不登校が小中学校4,707名で905名増、高校787名で159名増、高校の中退も474で105人増えているということでございました。県の誰一人取り残さないという施策の中でこういう数字を見ると、みんな取り残しているじゃないかと思っているのですが、この辺につきましてどのようにお考えをされるか。また、資料の最後に今後の取組について記載されておりますけれども、こういう子供たちに対してはしっかりと市町村と連携をして、県の指導の下で市町村はしっかりとやらなきゃいけないと思いますけれども、このように取り残される子供が大変増えていることについてはいかがでしょうか。 ◎滝澤崇 参事兼心の支援課長 調査の結果数字が増えていることについて御質問をいただきました。過去最多を記録しているものは小学校のいじめや不登校であり、ほかには過去最多というわけではなく前年よりも増えたという結果もございます。我々といたしましては、52ページにあるような取組を粘り強く続けていくわけですが、支援がなかなか結果に結びついていないことについてはお答えが難しい部分であります。支援に当たりまして短期的な成果を求める部分はもちろんございますが、学校の先生方あるいはスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、関係機関等に対しては、児童生徒の人生にとって中期的あるいは長期的な視点に立つことを大切にしながら子供たちを支援するようお願いをしていますし、理解をいただいています。市町村との連携につきましても、特にスクールソーシャルワーカーの活動につきましては、市町村の福祉部局との連携を密にするということで、支援会議、連携の会議がたくさん行われております。支援と数字との相関関係についてはなかなか言及が難しいところではございますが、教育に携わる者みんなが子供の支援に全力で向き合っていることは御理解いただきたいと思っております。 ◆山岸喜昭 委員 この取組の中で、子供は減っているのに件数が増えていることは数字的にちょっと問題だなと思いますので、どうしてこのように増えるのか、何かお気づきの点がありましたらお願いします。 ◎滝澤崇 参事兼心の支援課長 それぞれ増加の原因と見られる考察について書かせていただいておりますが、全国の傾向と長野県の傾向が特に大きく違うという部分はございません。ですので、文科省の考察でありますコロナウイルスの影響等が長野県でも同じように影響を与えていると捉えておりますので、社会状況もありますが子供に寄り添っていくことが支援かなと考えております。 ◆山岸喜昭 委員 誰一人取り残さないという長野県の教育方針でございますので、ぜひ教育委員会としても市町村にしっかりと指導していただいて、一人でもこういう子供が出ないようにやっていただきたいなと思っております。  もう1点、資料15のスポーツの推進計画の策定についてでございます。国スポまた全障スポの開催に向けまして、県がしっかりとスポーツ振興に取り組んでいくということでございます。また、天皇杯、皇后杯を目指していくということでございますけれども、今、競技の多様化、そしてまた若者のスポーツ離れ、特に武道離れがあります。武道をやる子供がいないということで、選手の育成が問われますし、指導者も不足していると思いますが、その辺についてどのようにお考えでしょうか。 ◎北島隆英 スポーツ課長 児童のスポーツ離れについて御質問いただきました。委員さん御指摘のとおりの部分もございますけれども、今長野県は2028年の国民スポーツ大会、全障スポに向けて様々な取組を行っております。普及の面で取り組むことも大切であり、大会でトップアスリートが活躍して終わりということでなくて、大会後も見据えて長野県にスポーツ文化が定着することを目指しております。今拠点事業という形で、武道も含めて今まで割とマイナーと言われていた競技の団体が小学生、中学生を対象に体験教室を開いて、そこに県も支援をする形でいろんなスポーツに親しんでいただく取組をしております。今後、委員御指摘の問題が解消できるように、これを契機に取り組んでまいりたいと思っております。 ◆山岸喜昭 委員 子供たちもスポーツに興味がない、また、スポーツも多種多様化しているということで、スポーツもこれから大きく変わってくると思っております。そんなことで、ぜひ天皇杯、皇后杯に向けてお取組をいただきたいと思います。 ○寺沢功希 委員長 午後1時30分まで休憩を宣した。 ●休憩時刻 午前11時50分 ●再開時刻 午後1時29分
    ○寺沢功希 委員長 再開を宣し、委員の質疑等発言を許可した。 ◆埋橋茂人 委員 まず昨日の資料請求でお出しをいただきました土砂災害のイエローゾーン、レッドゾーンに立地する県立学校の問題です。これは寺沢委員長の一般質問にあった避難計画にも大変影響してきますし、そもそもレッドゾーンに建っていていいのか。レッドゾーン、イエローゾーンの指定は建った後だと思いますので、今後の再編のときに当然これは考慮されるんだと思います。もう一つは、特別支援学校もイエローとはいえ一番災害弱者の皆さんですから、どんなお考えか伺います。あわせまして、たくさんあり過ぎて調べ切れなかったのですが、長野市内の洪水ハザードマップを重ねてみましたところ、ほとんどの高校が浸水リスクのあるところに立地しています。1,000年に一度の降雨に対する想定とはいえ、高校のほとんどは避難所にもなっているわけです。ほぼ大丈夫だというのが長野商業と長野高校と文化学園ぐらいで、あとはみんな薄い色であってもついています。加えて、このイエローゾーン・レッドゾーンの土砂災害の関係がありますので、今回の高校再編のときにここは考慮されたのか、また、災害避難所に指定されているにもかかわらずこれだけリスクのあるところに立地していることについて、学校側の認識なり、地域の皆さんと情報共有は取られているのか、その辺をまずお聞きしたいと思います。 ◎宮澤直哉 参事兼高校再編推進室長 土砂災害警戒区域に所在する学校と再編の関係でございますが、基本的にはこのことをもって再編対象とする、しないという検討はいたしませんでした。ただし、既存のこれらの高校につきましては当然ハザードマップについて自治体ともやり取りをしていると認識しておりまして、現在、その学校に通っている生徒、教職員の安全確保のために、再編対象校であるないにかかわらず各学校が対応を取っていると考えております。 ◆埋橋茂人 委員 災害はいろんな形でやってきますから、それぞれかとは思いますけれども、企業における事業継続計画と同様なものか避難のあれかは別として、それぞれに合わせた避難について、この前のように、家に帰らせたほうがいいのか、学校にいたほうがいいのか、そのための備蓄はどうするのかと、そういうことも含めて御検討いただきたいと思います。コロナもあるし災害もあるしという時代ですから、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。  続いて、面倒な話は最初から言ったほうがいいと思いますので、今回統一教会の関係で宗教二世の問題がありました。信教の自由は学校教育現場でも大変難しい問題だと思います。教育の中で今までタブー視されたり難しかったりしたことの中には、性教育とか宗教問題だとか、あと歴史問題だとかいろいろありますけれども、昨日性教育の話が出ましたので私は宗教二世の問題を取り上げます。一般質問で申し上げましたけれども、内実的には悪徳商法と基本的に変わらないことが繰り返されていて、家庭が大変経済的な困窮に陥ったりいろんな不和になったりということですが、二世の側は主体的にそこを選び取った宗教環境ではないわけです。幾つかから主体的に選べるかというのも難しい判断だと思いますし、大変微妙で難しい問題だと思いますけれども、今までこういう問題に対してどんな関わりをしてきたのか。例えば今家庭訪問をやっているかどうか分かりませんけれども、そういうところでのリスト的なものとか対象項目になっていたのかどうか。そして救済新法もできましたけれども、今回の統一教会以外にも課題のある宗教団体は幾つもあるわけで、その辺も含めて、学校現場としてどんなお考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。 ◎滝澤崇 参事兼心の支援課長 旧統一教会をはじめ宗教等、難しく微妙な人間の内面に関わる部分についての御質問です。まず旧統一教会の相談対応につきましては、9月2日に文科省から「『旧統一教会』問題・相談集中強化期間における相談対応について」という通知がまいりまして、関係した質問が24時間子どもSOSダイヤルにあった場合に報告を上げてほしいという依頼がまいりました。現在のところ事例はありません。続いて、11月10日に文科省から「『旧統一教会』問題関係省庁連絡会議の結果を踏まえた児童生徒の教育相談の取組について」という通知がまいりまして、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーと共にチーム学校として、教育相談に取り組むこと、子供たちや教職員への相談対応の過程で旧統一教会とそれ以外も含んだ宗教との関わりに起因する問題を背景とした相談があった場合には報告をすること、24時間子どもSOSダイヤルに同様の相談があった場合には報告をすること、という内容であり、学校に発出しております。現在のところ報告事例は1件もございません。同じ通知には、高等学校等への進学に関する経済的支援ということで、経済的な部分に関する相談が旧統一教会をはじめ宗教関係のことであった場合には報告をするようにとなっておりまして、これについても報告はないと聞いているところです。子供たちの家庭の環境を把握するために家庭訪問をかつてやっておりましたが、今は懇談会で学校に来ていただくことが徐々に増えていると承知しております。ただ、内面について聞くことあるいはリストにすることは大変難しい問題でございます。特定の宗教について促進することも圧迫することもできない中で内面に踏み込むものであり、そこを越えるハードルは大変高いと考えておりますので、調べることはなかなか難しいと判断しているところです。 ◆埋橋茂人 委員 私もそういう考え方はあると思いますし、行政としてどこが所管するか整理をしていかなきゃいけないと思いますけれども、現実に大きな被害が起きて、悩んでいるお子さんがいます。宗教二世のお子さんは小さい頃から影響を受けて育って、恐らくいろんなところに、学習にも生活にもいろんな形で影響が出ていると思います。内面だから止めるというんだったら、ほかのことだって全部そこで止めなきゃならんものもいっぱいあるはずです。例えば、こども食堂で、その家庭の経済状況は個人情報だから出ない。でも、それで暮らせなくていいのか、食事できなくていいのかといったところもあるわけなので、ぜひ論議を深めていただきたい。急に状況が変わってきたので教育現場でも戸惑いがありましょうけれども、今起きている問題は内面の問題だけで済ませていいレベルの被害ではないと思うんです。宗教と名のって、やっていることは明らかな虐待であったり養子縁組の不法なものだったり、すさまじいお金が動いていて、マインドコントロールをやっているわけですから、どこかで受皿をつくって救っていく道を考えていかなければいけない。放置していい問題ではないと思いますので、タブーも大変だとは思いますけれども、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。  次はウェルビーイングの問題です。いい言葉なんだろうし違和感はないのですがちょっとなじめない。最初のところの意味はデカルトの「我思う、故に我在り」によく似ていると思うんです。だけれども、日本語で定義していかないと。デモクラシーを最初民本主義と訳してその後民主主義になったと思うのですが、日本語のすごさは、基本のところを置き換えれば、外来語はトッピングなので、語感が変わるわけではないので、英語であろうが韓国語であろうが何であろうが、全部日本語として維持されていくところにあるわけです。ウェルビーイング、それなりに分かります。だけれども、一番大事な問題は、ウェルビーイングを英語だけで定義していくならまだ分かりますけれども、そこだけ英語なことです。言葉は歴史や文化を持って成立している以上、突然こんなふうに言葉が出てくると非常になじめない。いまだになじめないのがコンプライアンスです。訳語が全然定着していない。企業も分かっているようで分かっていません。そういうものがいっぱい出てきて、教育現場でもこういう言葉の使い方でいいのかなと。悪いことではないのですが、定義をちゃんとして、適当な訳語を御用意していただいたほうが私はいいと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。 ◎松本順子 教育政策課長 委員御指摘の部分につきましては、これまで様々なところで目指す姿である「個人と社会のウェルビーイングの実現」という言葉を出して、様々な皆様から御意見をいただいています。全市町村の教育委員会の皆様とお話しさせていただいたときにも、今の埋橋委員御指摘のような「ウェルビーイングって何、よく分からないね」という御指摘が実際にはございました。そういったことも踏まえた上で、有識者懇談会にその内容もつぶさにお話しした上で、懇談会の皆様と議論を重ねていく中で、昨日教育長からもお話しありましたけれども、今策定中の国の教育振興基本計画の中でもウェルビーイングを中核に据えているところもございまして、私どもそれを解釈しながら次期の基本計画をつくっていくところでございます。これからこの言葉がきちんと定着していくように、この計画をつくった後、学校現場、保護者の皆さん、児童生徒の皆様に計画の趣旨をどのように落とし込んでいくかというところでは、資料にも書きましたけれども、コンセプトブックや動画を作成して丁寧に説明をさせていただくことは考えていきたいと思っております。これからパブリックコメントというか、県民の皆さんにも原案を作成して意見を聞きたいと思っておりますので、いろいろな方々からこれからも御意見をいただく上で、それを踏まえて、計画の成案に結びつけていきたいと考えております。 ◆埋橋茂人 委員 ということは、国からも明確な訳語は提出されていないということですか。 ◎松本順子 教育政策課長 国からウェルビーイングの考え方は示されておりまして、資料の21ページの「『ウェルビーイング』について」は、中央教育審議会の教育振興基本計画部会の検討の文言を参考にしながら、抜粋したものを記載させていただいております。 ◆埋橋茂人 委員 ウェルビーイングだから、基本的によい存在とか何か、英語で言えば2語もしくは1語だと思うのですが、それをこんなふうに訳さなきゃならんということは、日本語としてなじんでいない証拠です。だから、もっと簡単な訳語を充てられるように文科省とも話していただきたい。これでは普及が非常に厳しい。コンプライアンスもそうですけれども、ウェルビーイングって言っているだけです。恐らくこのパターンでは定着・普及が非常に厳しいと思いますので、文科省との問題もありましょうから御配慮をいただければと思います。そもそも、何をもってウェルビーイングという流れになってきたんでしょうか、今までのどこが不十分だったか教えていただけますか。 ◎松本順子 教育政策課長 3次の計画の目指す姿、基本理念は「『学び』の力で未来を拓き、夢を実現する人づくり」でした。4次については、VUCA、多様性、人口減少、激動する時代、予測不能な時代を生き抜いていくところで大事になってくるものは、学力の定着は基本的にはあるのですが、それ以上に一人一人が幸福感を感じることであり、それが学びの現場で実現できる、生涯にわたって学びを通して実現できる、そういう社会になれば、不確実性の高い時代においてもしっかりと生き抜いていけるのではないかと、そういう時代背景もありまして、このような言葉を使わせていただいています。 ◆埋橋茂人 委員 VUCAもなじまないけれども、これには変動・不確実・複雑・曖昧というちゃんとした訳語があるわけです。むしろ、逆にこれらを英語にして頭文字を取ったわけですけれども、ウェルビーイングはそうではないわけです。おっしゃることはよく分かりますけれども、VUCAからここへ流れてくる必然性がいまいち納得しづらい仕組みになっているのではないかと思います。お子さんたち一人一人に紙を出して、あなたのウェルビーイングは何ですか、VUCAで今皆さんが不安に思っていることは何ですかと書かせたときに、どうやって指導されますか。お聞かせいただきたいと思います。 ◎曽根原好彦 参事兼学びの改革支援課長 ウェルビーイングの言葉をどうやって指導するかというお話でございます。もしかしたらですけれども、ウェルビーイングという言葉が日本語で端的に表せないのは、今までの日本の中にはなかなかない、根づいていない新たな捉え方だからではないかと思います。ただ単に幸せとか楽しいではなく、自分として心地よい状態であるとか満たされている状態というイメージなので、もし小さいお子さんにウェルビーイングについて聞くとしたら、学校生活が豊かで充実していますかというような言葉に換えて聞くと思います。 ◆埋橋茂人 委員 福祉はウェルフェアを訳したもので、福祉というのはすごい日本語訳で、祉には天からの幸せを受け止めるという意味があるんだそうですけれども、ウェルとフェアでよい配分だと。ウェルビーイングもそうですよね。だけれども、今図らずもおっしゃったように、今の日本の教育もしくは日本語の概念にない言葉を提起されているわけですから、先ほど声も出ていましたけれども、もっと分かりやすくしないと小さいお子さんが分かるはずがないです。私だって分からんもの。もう幸福感がないのかもしれないけれども。よほど気をつけないと上滑りだけのものになっていってしまう。教育の哲学を変えるくらい大きな意味のある言葉だと思って聞いておりましたので、この場でお答えはいいですけれども、ぜひ御検討をいただきたいと思います。  次に、今回の教員の定年延長や給与改定についてお伺いをします。学校の先生の給与について、今回の定例会議案の78ページの第9号で、学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案が上程されております。この号給表を拝見すると非常に分かりづらい。先ほどの説明ですと、何もなければ基本的に1年に1号俸ずつ増えるというお話をされておりましたけれども、一般職の皆さんと比べると、確かに同じパターンで額が高いようにつくってありますけれども、例えば22歳の大卒で初めて先生になられたとき、標準はどこからスタートされるのか。大学院でマスターの方、ドクターの方、そして教務主任と学校主任、教頭先生、校長先生について、大体で結構ですがどの辺が目安なのでしょうか。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 表の基本的な見方について、教育職給料表(1)から(3)まで、その後栄養職、事務職という形になっていますが、まず教育職の(1)は大学に関係するところでございます。それから(2)が高等学校に関係するもので、(3)が小中義務教育学校に関係する給料表になっております。それぞれ1級とか2級とかございますが、(3)の小中学校の例で申しますと、1級は講師、助教諭、養護助教諭等が当たります。2級が教諭、養護教諭、栄養教諭が当たります。3級が副校長または教頭、4級が校長になっております。例えば、大卒の初任者については(3)ですと2級の17号俸になります。       〔「あと、大学院とかドクターというところ」と呼ぶ者あり〕 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 修士課程を修了した者は2級の29号俸になります。さらに、ドクターですと2級の47号俸からのスタートになります。 ◆埋橋茂人 委員 最初の説明ですと、1歳年齢を重ねると同じ級の中で1号俸増えるんですね。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 通常は4号俸ずつ増えていきます。 ◆埋橋茂人 委員 そうですよね。定年まで勤めても38年くらいなのに、号俸は72とか100幾つあるわけだから、定昇も当然そのくらいあってしかるべきです。それはいいんですけれども。それで、田中角栄内閣以来、学校の先生の残業相当分として少し上乗せをしていますけれども、それは人勧なり給与改定のときに、パーセントとして反映されているのか定額として乗っかっているのか。どちらでもないかもしれないけれども、その辺はどうなんですか。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 教職調整額という形で4%ついております。 ◆埋橋茂人 委員 今の学校の先生の労働実態からしたらこれではとても成り立ちませんでしょうし、まともに残業をつけられたら恐らく大変な金額になると思うんです。学校の先生は志の高い仕事だということでずっとお願いをしてきたのですが、これでいつまでもやっていていい話ではないと思います。教員の志望者もえらく減っているようですし、先ほどの和田委員のお話では、最後まで勤める気がない方がかなりいらっしゃるということでした。こういうことであれば、皆さんが調整できる部分ではないにしても、例えば教材費や自己研修に充てられるものを含めて、転勤や子弟の教育もある標準的な学校の先生のライフスタイルや生計費をどんなふうにお考えなのでしょうか。  次の質問に入りますけれども、60歳以降の皆さんの再任用について、民間の多くも給料を引き下げたり一時金を払わなかったり同じようなことをやっています。下手すると定年が70歳まで延びていく可能性すらある中で、採用人数、リタイアする皆さん、再雇用する皆さんの人件費や待遇をトータルで考えていかなきゃならないと思うのですが、その辺はどんなふうにお考えでしょうか。 ◎内堀繁利 教育長 教員の給料についてのお尋ねですけれども、職務に応じて教員の仕事はこういう内容なのでこのぐらいの給料であろうという国の基準があり、県もそれに準じて定めているところであります。また、各県で差はつけていますけれども地域手当もあります。教員にトータルでどのぐらいのお金が必要かということから給料を定める考え方というよりは、こういう仕事に対してこのぐらいの報酬が適当であろうという考え方でやっているところであります。 ◆埋橋茂人 委員 民間が年功序列型の賃金からジョブ型に移ってきて、公務員の皆さんはなかなかそうはいかない人がいるけれども、学校の先生はある意味ジョブ型なんです。自分の教員スキルを評価されているはずなんですけれども、みんなこういう形になっているので、これからは優れた先生をどういうふうに処遇していくのかが課題になっていくと思います。ここで答えは求めませんけれども、これからの定年延長や再雇用をめぐって、複線型の労働管理、労務管理を含めいろんな課題が出てくると思いますので、御検討いただきたいと思います。  最後に外国人のお子さんの教育の関係です。私もこども食堂に関わっていて、ベトナムのお子さんの教育の相談を受けました。この前も申し上げたかと思いますけれども、長野市の教育委員会等々に御配慮いただいて、夏休み明けから学校に入れることになりました。特定技能1号で来られていて奥さんとお子さんをベトナムから呼び寄せたということです。英語のような大国の言葉ではない言語は非常に難しくて、専門の先生もおいでにならないので、翻訳機を使うなど随分配慮していただいていますけれども、それでも間に合わないのです。私の妻が今学習支援ということで数学を教えたり、信大の学生さんが理科とか社会を教えたり、英語は私の知り合いがやっていたりしているのですが、なかなか難しい。平仮名なら読めるので小学校では問題に振り仮名を振っていただいて、理科とか数学とか英語はあっという間に点数が上がってすごい点を取ってくるんです。問題は社会と国語で、正直来てすぐには全く無理です。これから学校再編で学校が少なくなると言っていましたけれども、日本人の労働人口や産業を維持していくときに外国人が不可欠だという話が産業界から出ているわけです。そのときの受皿が全くない。これは産業労働部や県民文化部の話でもありますけれども、最後にお引き受けいただくのは学校です。外国人は特に賃金の安い国からみんな受け入れているわけで、中国だったのがベトナムになり、今はバングラデシュやミャンマーになったりいろいろしているわけです。学校でどこまで背負えるのか、背負えなかったら地域でどういうふうにやっていくのか、その辺は今どんなふうにお考えでしょうか。それと、これから入試を迎える子もいるのですが、科目等の柔軟な対応はしていただけるにせよ、学力はあっても日本語のテストにはついていけないわけですから、その辺はどういう対応されているのか、これからするのか、教えていただきたいと思います。 ◎加藤浩 参事兼義務教育課長 まず、日本語指導教員等の配置の関係で義務教育課のほうからお話をさせていただきますが、日本語指導教員については、令和8年度までに1学級当たり18人の児童生徒に対して1人の教員を基礎定数化することで進めているところであります。本県においてはその基準を今大幅に超えて教員配置をしております。ただ、先ほど御指摘いただきましたように、言語等について特別専門というわけにはなかなかいかないところが課題でございます。具体的に申しますと、日本語指導教室については現在、県内で兼務校も含めて30校に配置しています。県の基準は1学級6人以上であり、国では18人以上ですので大分緩和しているところです。同様に、中国帰国子女教室は全県で3校です。これも県の基準は1学級4人以上10人以下であり、国の18人以上を大分緩和しております。そのほかに、外国籍児童生徒支援のための教員加配については兼務校も含めて今13校に配置している状況です。 ◎曽根原好彦 参事兼学びの改革支援課長 今、教室や配置のことがありましたけれども、研修会等も行っており、外国人児童生徒等指導研修会を県内4ブロックで年2回行っています。第1回を6月2日に開催して、各地区の支援員やコーディネーター約100名が参加して学び合いました。9月1日には日本語指導をしている教員を対象とした研修会を開催しました。児童生徒の理解と支援の在り方について先進的にやっている方に依頼して、事例発表を行って学び合うことをしております。 ◎服部靖之 参事兼高校教育課長 続いて高校における受皿の関係です。まず、入学者選抜においては帰国後6年以内とか3年以内の方に対する特別配慮とか特別措置をやっております。例えば振り仮名つきの問題を入試で提供した場合には、高校へ入ってからもその支援を続けることをやっています。高校へ入ってから一番問題になるのは、生徒指導とかの問題のときに、保護者が社会の中で孤立している場面でも学校へ来てもらって話をしなくちゃいけないことです。日本語支援員を今二十数校に入れていますけれども、高校では子供の支援に加えそういった保護者の支援も併せて行っている状況であります。 ◆埋橋茂人 委員 限られた人材の中で本当に熱心にやっていただいていることは、今回いろいろやってみてよく分かりました。全く日本語に触れたことのないお子さんが来ていきなり入っていくわけだから、小さいお子さんほどいいんです。小学生低学年のお子さんはいいけれども、中学生のお子さんだともう自我もできているし非常に入りにくい。だから、いろんな形で御支援をお願いしたいと思います。また、この経済情勢ですからこれから増えるかどうか分からないけれども、日本の人口構成からしたら間違いなく多くの外国の方を迎えていかなければならない状況ですから、産業労働部や県民文化部と一緒になって、どういう受け止め方をしていくのか、どういう形で教育していくのか、グランドデザインをきっちり描いていただくことをお願いして、私の質問を終わります。 ◆百瀬智之 委員 私からは、今回はインクルーシブ教育についてお願いしたいと思います。前半は幾つか現場の声を踏まえて事務的にお尋ねしていって、後半はそれを踏まえて県としてどういう方針で今後インクルーシブ教育を進めていっていただけるかをお尋ねしたいなと思っています。資料9のNSDプロジェクトについて、6月議会でも触れさせていただいたんですが、今回は特別支援学校についてです。松本養護学校と若槻養護学校が含まれておりまして、今後のスケジュールはどんな感じで進んでいくのかなというところからお尋ねしていきたいと思います。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 NSDプロジェクトの今後のスケジュール感についてお尋ねいただきました。特別支援学校につきましては委員御指摘のとおり、松本養護学校と若槻養護学校について、ZEB・デザイン基本計画を活用しながらこれから設計、建築に入っていくのですが、それに際しまして、NSDプロジェクトという観点の中で計画をまず策定することになっております。空間デザインですとかZEBにも配慮することになっておりまして、専門家の様々な御意見をいただきながらやっていくのですが、予算もいただく中で来年の5月までに計画を策定することになっております。資料9に記載のパートナーと呼ばれる企業の皆さんと共に基本的な計画・構想を練り、かつ、当事者の方、生徒本人あるいは保護者、地域の方々と一緒につくるということも大事ですので、ワークショップ等も開催しながら進めているところでございます。 ◆百瀬智之 委員 そうすると、大体いつ頃までにこれが形になりますというところまではまだ至っていないということですか。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 NSDプロジェクトという計画自体は来年の5月までに形づくられて、それを基に設計や工事に入っていく形でございます。 ◆百瀬智之 委員 承知しました。松本養護に関しては委員会でも視察させていただいて、新しいプロジェクトを進めてどういう形になるかなと非常に興味深いわけであります。一方寿台養護です。こちらの進捗は前回も旧中信松本病院との関係で御説明いただいたのですが、現場からは期待の声といいますか、どうにかしていただきたいという声もある中で、前回以降どういった進捗があったか、今後の見通しも含めて一言いただきたいと思いますがいかがでしょう。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 寿台養護学校の環境整備に関する今後のスケジュール感についてお尋ねいただきました。これまでも、委員会等で寿台養護についてはいろいろとお尋ねいただいているところでありまして、知事が議会で答弁した以降、昨年度の冬から寿台養護学校に隣接します旧中信松本病院、国立病院機構が所有している土地につきまして、購入や賃借を含めて今交渉していることは説明させていただきました。それがだんだん熟してきていることは今の時点でも言えるのですが、申し訳ないのですがもうしばらくお待ちいただきまして、もう少しでいろいろと定まってくる状況でございます。 ◆百瀬智之 委員 松本養護に関しては、再編というか整備計画の中で一定程度整ってきて、またこういうプロジェクトも見え始めた感じはある中で、寿台養護は人数が少しというか大分流れていって、現場では今後どうなっちゃうんだという声も多いと私は感じています。そういった中で、旧中信松本病院の件もあるのでもう少し掘り下げさせていただきたいと思うんですが、PTA連合会が県に毎年行っている要望の中で、寿台養護の件に関する要望を私も見せていただきました。これはどうなっているのかなということを触れさせていただきたいのですが、主に三つ上げられている中で、まず一つは災害時の緊急避難体制の構築です。構造線の近くに位置していますから、いざというときの体制は大変重要な観点かなと思います。まず毛布等の備蓄品や1人3日分の食料備蓄についてぜひ県費でお願いしますと書かれていますが、これは一般的にはどういう扱いになっているのでしょうか。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 特別支援学校における災害時の備蓄の関係についてお尋ねいただきました。委員御指摘のとおり、特別支援学校には様々な障害や疾病をお持ちの方がいらっしゃいまして通常の生活でも様々な支援が必要であり、ましてや災害時においては相当な配慮が必要ですので、特別支援学校でも備蓄は重要な課題だと考えておるところであります。例えば医療的ケアが必要な方等に対しては非常用発電装置等も必要なのですが、そういったものは令和元年度に各学校に配備するなど取り組んできたところであります。一方で、県費で支える部分は限定的になっておりまして、それ以外の例えば食料品ですとか様々な防災グッズにつきましては給食費ですとかPTA会費から捻出していただいたり、あるいは個々の障害に応じた災害時の備品、必要なグッズについては、教員と保護者が話し合う中で事前に学校がお預かりしながら災害時に備えている、そんな状況でございます。 ◆百瀬智之 委員 防災倉庫の設置も要望にあるのですが、これはどうなっていますか。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 防災倉庫の設置なのですが、現在、食料品ですとか簡易テントやトイレといった様々な非常用のグッズにつきましては、正直なところそれほど多くのものを備蓄していない中で、各学校で工夫しながら、例えば防災用でない倉庫の片隅を借りるとか、食料品については食堂の倉庫を使うとか、あるいは空き教室を使うとか、様々な工夫をしていただきながら対応しているところでございます。 ◆百瀬智之 委員 体の弱い方がいらっしゃる養護学校ですから、避難も相当時間かかると想定されますし、備蓄品も含めて県費も積極的に考えていただきたいと私は思います。親御さんと話合いの中であるいは学校で考えてというお答えをいただきましたけれども、県として少しイニシアチブを取ってもらう必要もあるのかなと思っています。それは要望としてお願いしたいと思います。  次に要望事項の二つ目で、本日のテーマにもつながっていきますが、共生社会の実現に向けたインクルーシブな教育の充実の一つとして副学籍制度の認知を広めることがあります。特別支援学校の保護者はこういった制度があることを知っていても、地域校に通う家庭というか、子供たちの認知が足りないのではないかということですが、まずこの副学籍制度というのはどういうものですか。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 副学籍制度についてお尋ねいただきました。特別支援学校につきましては、県立が18校と限られておりますので、遠距離通学ですとか、一部の方については寄宿舎での生活をされている中で、例えば地元の小中学校の友人をつくることがなかなか難しい状況にあります。そこで、特別支援学校に通う方が副次的な学籍を地元の小中学校に置きながら、毎日というわけにはいかないのですが、例えば行事に参加するとか、あるいは進んでいるところですと朝の会や行事に準備の段階から関わるといった交流をしながら地元の友人たちと人間関係をつくるという取組でございます。 ◆百瀬智之 委員 それで、県はどういう取組をされていますか。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 委員にお話しいただきましたが、副学籍制度はインクルーシブ教育を進めていく上でも非常に重要な取組であると思っております。インクルーシブ教育は特別支援学校に通う生徒さんだけではなく小中学校に通う児童生徒にとっても、お互いにお互いを尊重し合うといった光景も多くの場面で見られる中で、その取組をできるだけ広くあるいは深くしていきたいと考えております。具体的には、副学籍コーディネーターを全県で4人ほど置きまして、副学籍制度の取組が進むように、例えば先進的な事例を市町村に紹介する、あるいは授業の組立てを一緒に考える、あるいは送り迎えをするといったことをしておるところです。 ◆百瀬智之 委員 その上でということになります。私も今は松本駅の比較的近くに住んでいるものですから、時折駅前を歩いたりするのですが、障害者の方を見ることはなかなか少ないなと思っています。外国を歩いていると普通にいらっしゃるけれども、こっちだとそもそも姿をお見受けすることもなかなかありません。障害者の方がどこで学び、どこで仕事をするということが、現場でもまだ課題にはなっているのかなと思っています。特別支援学校に通ってらっしゃる方も、放課後等デイサービスの利用はするけれども、それ以外のところで地域との関わりをもっと持っていくことも大事じゃないかと思っていまして、例えば県内だとぷれジョブというのがあるんです。地域の子供たちが居住地域の皆さんと直接触れ合う取組をされているらしいのですが、こういう地域との触れ合いをもっともっと増やしていく取組も必要になってくるかと思います。ちょっと福祉の範囲に入ってしまっているかもしれないのですが、共に学び共に住み暮らすという意味で、どういった方針を取っていかれるか一言伺っておきたいと思います。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 特別支援学校に通う児童生徒が地域の方々と触れ合いながら生活する、学ぶことに関してでございますが、特別支援学校の児童生徒につきましては、学校内だけの授業に限らず、できるだけ地域の方と学び合う、共生することは大事な部分だと各学校は認識しておりまして、例えば特別支援学校が在籍する地域の小学校、中学校ですとか、あるいは地元の自治体との交流ですとか、あるいは将来の就職を見据えた企業への実習ですとか様々な取組をする中で、そういったものを今含めている状況でございます。 ◆百瀬智之 委員 承知しました。現場のPTAからはそういう要望が出ていますということで、次に参りたいと思います。  今年の前半ではありますけれども、特別支援教育に関わる教員の方とお話しさせていただいた中で現場の声として感じたことです。まず今回の資料でも何個かフレーズとして出てきているのですが、通級指導教室を増設しますということを掲げていらっしゃって、具体的にどれくらい増やしていくのかまでお伺いすることはできますか。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 通級指導教室の設置数、将来展望についてお尋ねいただきました。  通級指導教室につきましては、現在特にLD等通級指導教室のニーズが高くなっておりまして、全国に比してまだ在籍率が低いという状況も踏まえてこれまで計画的に増設に努めてまいりました。通級指導教室については教員の支援力が非常に求められており、かなり専門性が高い部分で急に増やすことができない中で、ここ数年では11教室ずつ増やしてきているところです。令和8年度には完全基礎定数化といいまして、13人該当する児童生徒がいましたら、1教室配置することについて国の財政的な支援が受けられる状況になりますので、それに向けて11教室ずつ今増やしているのですが、毎年毎年、翌年度の児童生徒の利用のニーズを踏まえながら対応しているところでありまして、ゴールが幾つになるかはある意味大事ではないというか、それよりも教員の支援力とニーズの把握の両面で今対応しているところでございます。 ◆百瀬智之 委員 ありがとうございます。確かに、お話を伺った教員の方も量を増やしていくと同時にしっかりと指導できる質の確保も非常に大事だとおっしゃっていました。日本の特別支援教育の状況について数字の確認ですが、全体の小中高の児童生徒さんの中で、まず特別支援学校に通っている方はどれぐらいいるか、次に特別支援学級に通っている方はどれぐらいいるかということでピラミッドを取っていくと、これは令和元年の文書でありますけれども、上から、特別支援学校に通う方は全国で0.7%いらっしゃる。次に特別支援学級に通う方が2.4%いらっしゃる。通級指導教室に通っている方が1.1%いて、残りは通常学級です。先般頂いた長野県の令和3年の資料でこれがどうなっているかというと、特別支援学校に通う方が1,470人で、これは0.92%でほぼ全国比率と一緒です。次の特別支援学級のところにいくと、これは8,321人で5.21%、すなわち全国比で見たときには、ここのボリュームゾーンが非常に厚くなっています。次の通級指導教室のところはまた全国と同じような比率となっているということで、この先生もおっしゃっていたんですけれども、本来は通級指導教室でうまい具合に指導をしていただければ通常学級でやれるような子も、特別支援学級に言わば押し込まれているのではないか、これが長野県の一つの課題なのではないかとおっしゃっていました。その問題意識はどう捉えてらっしゃいますか。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 特別支援学級と通級指導教室のバランス、長野県の状況に関する認識についてお尋ねいただきました。委員御指摘のとおり、長野県につきましては、特別支援学級、特に自情障の在籍率が全国と比べて高いという状況があり、これはLD等通級指導教室の設置が始まった平成20年より少し前から一貫しています。バランスが全国と違う一つの要因としまして、長野県は特別支援学級の立ち上がりが非常によく、整備が進んでいたことがあります。平成20年前後に国のモデル事業も活用しながらよい取組が進んでいたので、そちらに頼っている部分はあったかもしれないと今考えているところです。そのバランスにつきましては委員のおっしゃるとおりで、通常の学級、特別支援学級、それから通級指導教室の三つそれぞれが児童生徒一人一人のニーズに一番沿った学びの場になるように環境整備しなければいけないと思っておりまして、そういった意味でもLD等通級指導教室の整備を進めるとともに、支援学級につきましてはどういうバランスがいいのか考えていかなければいけないかなと思っているところです。 ◆百瀬智之 委員 なるほどと思いましたが、私としては、インクルーシブ教育をやりますとうたっている以上は、できるだけ通常学級で生活できる体制を整えていく必要があるのではないかなと思います。それに当たって、現場としては特別支援教育コーディネーターが兼任になっているのが一つ課題なのではないかということです。今は教頭先生がそれを担っていたり、あるいは養護教諭の方がやっていたりで、本来期待されている役割が十全に発揮されていないのではないかということです。これに関して、資料11で掲げていらっしゃる特別支援コーディネーターを中心とした校内支援体制づくり、これはこれでそうなんでしょうけれども、そういった子供たちをしっかりとサポートできるように専任できる環境を整えていく必要もあるのではないかと思いますけれども、どうなっていますか。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 特別支援教育コーディネーターに関して御質問いただきました。特別支援教育コーディネーターにつきましては、小中高各学校に指名され配置されているわけですが、委員御指摘のとおり、教頭ですとか養護教諭ですとか、あるいは特別支援学級の担任ですとか、様々の教職員がその任に当たっているところでございます。業務内容も児童生徒に対する支援を担任と共に行うだけではなくて、保護者に対する支援や外部との連携の窓口など本当に多岐にわたっておりまして、かつニーズが高い児童生徒が年々増えていますので、業務が増えている状況にございます。そういった中で、教員の配置につきましては、現状、国の予算を活用しながらの配置になっておりますので、県単独で全ての学校に専任ということはなかなか難しい状況であります。例えば学校の中で特別支援教育コーディネーターの業務や他の業務の負担を軽減していただくとか、あるいは1名では大変なのでできるだけ複数の配置をしていただくといった取組をしておりますとともに、特別支援教育コーディネーターにつきましてはスキルについてもいろいろあると思いますので、特別支援学校の巡回支援等も活用しながらサポートしているところです。 ◆百瀬智之 委員 もろもろ聞いてまいりましたけれども、教育長にも一言いただきたいわけなんです。特別支援学校についていろいろと課題はあるのかなと思いますけれども、関係者の方々とお話しする中では、いかに言っても校舎が狭いことで、これはどの方も言ってらっしゃると率直に思っています。ぜひ教育長にも見にきていただきたい、阿部知事にも来ていただきたい、そんな声も結構あります。教育長に就任されて、こういった現場には行かれたのか行かれてないのか、あるいはどんなことを思ってらっしゃるか、率直にいただきたいと思いますけれども、いかがでしょう。 ◎内堀繁利 教育長 現場視察したかと今思っていることについてのお問合せです。就任早々だったと思いますけれども若槻養護に行かせていただきました。我々がやっていることなので言葉を選ばなければいけないのかもしれないのですが、よくやっていただいている、こういう狭いところで様々な工夫をしていただいて、本当によくやっていただいているというのが率直な感想です。同時にこの環境を変えていかなければいけないなと思ったところです。今後は、予算との関係もありますけれども、特別な支援が必要な子供たちを受け入れている施設、学校ですので、もっとよりよい教育をするためにも、まずは施設をちゃんとしなければいけないなと思っています。そんな話も知事部局とさせていただいているところですので、全部一遍にというわけにはいきませんけれども、予算のほうと相談しながら進めていきたいと思っているところです。 ◆百瀬智之 委員 それを受けて、次期長野県教育振興基本計画にもインクルーシブ教育の一層の推進を掲げていただいているのですが、一層のということは、今までもインクルーシブ教育は結構やってきたというニュアンスなのかなと思っています。今までどういったインクルーシブ教育に力を入れてきて、この後、どういったところにかじを切っていくのか、ちょっと教えていただけますか。 ◎酒井和幸 特別支援教育課長 インクルーシブ教育の現状と今後についてでございます。インクルーシブ教育につきましては、これまで国の動きや世界の動きに呼応する形で学校教育法も随時見直しをされてきまして、できるだけみんな同じ、通常の学級で学べるような体制を組むというインクルーシブ教育の部分と、そうはいっても一人一人ニーズが違うので、個別最適な学びを保障するという両面で取り組んできたところであります。そういった中で、学びの場は固定的なものではなく、常に見直しをしながら、連続性のあるその時々に応じた学びを実現するということでありまして、例えば先ほどお話しいただきました副学籍制度などはその取組の中の一つでありまして、今までそういった地域の方との交流もやってきたところであります。これまでの成果としますと、教員の資質、専門性の向上が一つの大事な分野となりまして、特別支援学校の採用枠の教員を順次増やすとか、自立活動担当教員、こちらについては先ほども御説明しましたが、学習上生活上の課題をサポートする教員を順次増やして、専門性を高めることをやってきました。環境整備につきましても通級指導教室の増設等をやってきたところであります。 ◆百瀬智之 委員 私が今日一番核心的な問題じゃないかと思うのは、インクルーシブ教育といったときに、どうしても特別支援教育の話になっていることです。今、私がマイクをどなたかにお願いしますと言ったときも酒井課長が取られました。インクルーシブ教育は障害のある子もない子も一緒にやっていきましょうということです。例えば特別支援学校の中で基本的には回していきましょうということだったら、障害のある子の中ではインクルーシブ教育ができているかもしれないけれども、その他障害のない子のほうではインクルーシブ教育は全く実践されていないということにもつながるのではないかなと思っています。教育政策課でどういうインクルーシブ教育ができるのかをもっと研究していただきたいなと私は思っています。通常の、これは高校じゃなくても、小学校、中学校でも、長野県ではこういうインクルーシブ教育をやっていますということは何かあるのでしょうか。特にお尋ねしませんけれども、私はあまり聞かないなと思っていて、ただ、やっていく必要はあるだろうと思っています。インクルーシブ教育を掲げる必要もあるし、多分、国だとインクルーシブ教育システムの構築とかそんなニュアンスになってしまっているのかなと思っていますが、これを今後どうやって実践していくのかも大きな課題であると思っています。それで、どういう事例があるのか調べさせていただきました。私もない頭を絞って文献なんかを当たっていくと、県内にインクルーシブ教育を結構実践してきた人がいて、その方が風越学園の校長先生だったということなんです。風越学園ですから東信だと思うのですが、恐れ多くもあくまで情報共有として御紹介させていただきますと、そこの校長先生は22歳で教師になって44歳まで公立の小学校の現場にいて、30代の半ばからインクルーシブ教育の取組を始めて、主に八つの取組がありますということでした。したがって、この実践されてきた例は公立学校の枠組みでやってきたことになります。どういったことをやってきたかを御紹介させていただくと、例えば、率直に言うと教室内ではキレやすい子について、こういった人は教室に1人はいるんじゃないかなという、私も昔を思い起こせばそういう子いたかもしれないなというような子です。そういった子にどうやってアプローチしていくかというときに八つアプローチがあるのですが、全部紹介するのもやぼなので、半分紹介させていただきます。一つには、教室リフォームプロジェクトというものがあると。この校長先生は岩瀬さんという方で、そのまま読ませていただきますと「岩瀬学級は毎年教室リフォームから始まります。みんながそれぞれ暮らしやすいように机や椅子の配置を替えたり、棚を設置したり、畳敷きの図書コーナーをつくったり、教室は1年間30人の子供たちと先生が共に暮らす場所。みんなにとって暮らしやすいように、学びやすいように、自分たちの手で環境をつくっていくのです。自分たちの学校生活にオーナーシップ、当事者意識を持つため大切な活動です。」これが教室リフォームプロジェクトだそうです。二つ目は、プロジェクト・アドベンチャーで、どういうものかというと「チームでの冒険活動、アクティビティを通じて失敗と成功を繰り返し、信頼関係、自分や相手を尊重する態度等を育てるプログラム。エッグシェルター、納豆川渡りなど様々なアクティビティが開発されていますが、どれも仲間とのコミュニケーションが肝となります。岩瀬学級では学期初めによく行われていました。」ということです。三つ目にいくと、今度は会社活動というもので「教室当番や掃除当番など、学校生活の中でなくてはならない仕事だけれども、一つ間違えばやらされ、仕事になってしまいそうな係活動。そんな係活動に対して、クラスや学校のみんなにとって役に立つ楽しい活動が会社活動です。畑で野菜を作って収穫する農園会社や、クラスに必要なものを作る大工会社など、これも学校生活に当事者意識を持ち、自分たちで楽しく暮らしやすくするための活動の一つ、学期初めに内容や担当を決めます」ということです。最後の四つ目で作家の時間というものもあるらしいです。「教師によって決められたテーマで書く作文ではなく、子供自身が書きたいテーマを自分で決めて、自分が書きたいように書くという本物の作家になる活動。書く場所も自分で選び、友達にアドバイスやアイデアをもらいながら、自分のペースで書いていきます。岩瀬学級では、年間の作文単元の時間を割り振り、週に一、二時間をこの時間に充てていました。」ということでありました。こういった何か面白いことをやっていった人なのかなと見ていったのですが、どうもそうではないようです。面白いだけだったらただの一過性のもので終わってしまうのだが、ここで書いてあったことは、個人個人をどういう人なのか、どういう特性を持った人なのか、あるいは周りとの関係性においてどういった場合にその子が一番伸びる特性があるのかということをしっかり見ていくことが大事だということです。とにかく個人個人をしっかり見極めていく中で、こういうプロジェクトを使っていきましたということなんです。例えばワーとかキャーとかキレやすい子供が、教室リフォームプロジェクトをやりますと言うとただ暴れ回っている人ではなかったというのです。教室リフォームするんだけれども、何がやりたいかと言ったら、その子は結構やりたいことがあって、あれもやりたい、これもやりたいと言っているうちに、友達から「ちょっとそれやり過ぎじゃないの」なんて言われると、ギャーっと暴れてしまう。そこで、先生がふむふむふむと言って、この子にとってはやりたいことを与えることが適しているんだなということで、居場所をしっかりと確保していったということです。さらには、最後に紹介した作家の時間ですけれども、集中して仕事ができる場所を自分で探してもらうと、このキレやすい子も自分のお気に入りの場所を見つけて自分のテーマについて書くことに結構没頭するらしいのです。そのうちに何が起こるかというと、周りの生徒たちが、あいつただキレているだけじゃなくてこういう姿もあるんだと理解する。何をやらせて、どういう関係性を持つとうまくいくかということを周りが理解していくということらしいのです。なるほどなと思いました。2回前の議会ではプロイセンモデルなんていう話もしましたけれども、私なりの解釈では、これからの教師というのは、知識を与えることも必要かもしれないけれども、ICTとか官民それぞれプログラムを開発されているので知識を与える面はある程度そういうところが担っていっていただいて、個人を本当にしっかりと見てもらう部分で教育実践者としての役割が期待されていくのではないかなと思っています。そんな流れは教育現場ではあるのでしょうか。ちょっと難しい質問を投げかけるのかもしれないのですが、お願いします。 ◎曽根原好彦 参事兼学びの改革支援課長 インクルーシブのトライアルとか多様な学びの場の保障についてですが、百瀬委員に紹介していただいた岩瀬さんとも私は仲よしでよく話をしております。そういう流れはございまして、それについても次期長野県教育振興基本計画の中に散りばめたつもりであります。何年か前に信州型ユニバーサルデザインという学びの基本をつくり、子供に応じた多様な学び方や合理的配慮の提供を窓口も用意してやっていますが、長野県は、何か特性があった子供がいたら、その子に応じた丁寧な学びをするためには個別に特別支援学級に入れて手厚くやったほうがいいという考え方がベースにありました。しかしながら、そうではなくてみんなと学ぶ中で多様なものも包んでいってしまう、まさに百瀬委員の言っている通常学級におけるインクルーシブも目指しております。今度の1月28日に長野県全体で学びの改革フォーラムをやるのですが、そこに木村泰子先生という、大阪で「みんなの学校」という映画にもなった、みんなを包み込む学校をつくることを体現した校長先生ですけれども、その方を講師にお招きして、全員で学び合おうと思っています。したがって、そのような流れを長野県でも大切にこれからつくっていこうと様々に考えているところでございます。 ◆百瀬智之 委員 ぜひ形にしていただきたいなというふうに思っています。  午前中にいじめの話なども出ました。資料12でありますけれども、いじめ、暴力が昨年より増え、また、不登校児童生徒数が過去最多なんていう話が出ていまして、午前中はそれぞれ答弁いただいて、やってらっしゃるんだと思うのですが、ただ、核心的な部分での対策というか予防策は、毎日の授業にあると私は思います。学校に行ってほとんどの時間が授業であると思われますから、そこのところを楽しく過ごし、あるいは友人と本当にいい時間が過ごせるならば、こういったことにもつながらないのではないかと思っています。簡単な話じゃないとは思いますけれども、そういった日々の授業の不満あるいはゆがみといったものが発露していく先がいじめや暴力行為だと私は思っているんです。そういった意味では、公立の小中学校でどういったことができるか。平川さんの話が今日度々出ていますけれども、平川さんも県の教育長ではあるけれども小中学校でイエナプランを実践したいんだということで、現場というか地域の小中学校の教育委員会の皆さんとオランダなんかに視察に行ったらしいんです。公立の小中学校でも県としてできることはあると思いますし、教育長にはぜひともタクトを振っていただくことをお願いしたいと思います。次回も扱わせていただきたいと思いますので今日は答弁を求めませんけれども、インクルーシブ教育をぜひ障害のない子供たちの現場から進めていただくことをお願いして、私の質問といたします。 ○寺沢功希 委員長 ほかに御発言もありませんので、以上で質疑を終局したいと思いますが、これに御異議ありませんでしょうか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、質疑を終局いたします。  ただいまから議案の採決に入ります。  最初に第1号「令和4年度長野県一般会計補正予算(第4号)案」中 第1条「第1表 歳入歳出予算補正」中の歳出 第11款 教育費 第1項 教育総務費の一部、第4項 特別支援学校費、第5項 高等学校費、第7項 社会教育費、第8項 保健体育費、第3条「第3表 債務負担行為補正」中の一部について、採決いたします。  本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  次に第9号「長野県学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案」について、採決いたします。  本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  次に第24号「指定管理者の指定について」、採決いたします。  本件、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本件は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  次に第25号「指定管理者の指定について」、採決いたします。  本件、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本件は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  次に第26号「令和4年度長野県一般会計補正予算(第5号)案」中 第1条「第1表 歳入歳出予算補正」中の歳出 第11款 教育費 第1項 教育総務費の一部、第4項 特別支援学校費、第5項 高等学校費、第8項 保健体育費、第2条「第2表 繰越明許費補正」中の一部について、採決いたします。  本案、原案のとおり可決すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。  ただいまから請願及び陳情の審査を行います。当委員会に付託されております教育委員会関係の請願・陳情を一括して議題といたします。過日お手元に配付いたしました審査資料を御覧願います。教育委員会関係の請願・陳情は、請願 継続分4件、陳情 継続分30件、新規分22件であります。  なお審査に際し、継続審査とする旨の御発言をされる場合は、なるべくその理由も一緒に述べていただくようお願いいたします。また願意が複数ある請願及び陳情で、その一部が採択できないために継続審査と決定した場合には、付記事項として請願者及び陳情者に通知することについて、その都度お諮りすることとしたいと思いますので、御了解願います。  継続分の請願の審査を行います。継続分の審査に当たっては、9月定例会以降、状況に変化のないものについては一括して審査を行い、状況に変化のあるものについては取り出して審査を行うことにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  それでは、継続審査となっております請願4件について、9月定例会以降、状況に変化がありましたら理事者から説明を願います。 ◎松本順子 教育政策課長 状況に変化はございません ○寺沢功希 委員長 それでは、9月定例会以降、特に状況に変化のない請願4件を一括して審査をいたします。  お諮りいたします。請第3号、請第20号、請第28号及び請第36号については、引き続き継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
     御異議ありませんので、さよう決定をいたしました。  以上をもちまして、請願の審査を終局いたします。  次に陳情の審査を行います。  審査手順についてあらかじめお諮りいたします。最初に継続分となっております30件の陳情を、続いて新規の陳情22件について順次審査をお願いしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  まず継続分の審査を行います。継続分の審査に当たっては、9月定例会以降、状況に変化のないものについては一括をして審査を行い、状況に変化のあるものについては取り出して審査を行うことにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  それでは、継続審査となっております陳情30件について、状況に変化がありましたら理事者から説明願います。 ◎松本順子 教育政策課長 状況の変化はございません。 ○寺沢功希 委員長 それでは、9月定例会以降、特に状況に変化のない陳情30件を一括して審査をいたします。  お諮りいたします。陳第2号、陳第17号、陳第18号、陳第31号、陳第54号、陳第70号、陳第79号、陳第81号、陳第293号、陳第308号、陳第312号、陳第314号、陳第415号、陳第479号、陳第496号、陳第497号、陳第511号、陳第646号、陳第647号、陳第653号、陳第668号、陳第697号、陳第698号、陳第731号、陳第733号、陳第734号、陳第745号、陳第746号、陳第748号及び陳第749号については、引き続き継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  続いて新規の陳情の審査を行います。  まず陳第751号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「採択」と呼ぶ者あり〕  ただいま採択との御意見がありましたので、陳第751号については採択すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に、陳第752号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「継続」と呼ぶ者あり〕  ただいま継続との御意見がありましたので、陳第752号については継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に、陳第753号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「継続」と呼ぶ者あり〕  ただいま継続との御意見がありましたので、陳第752号については継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第754号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「継続」と呼ぶ者あり〕  ただいま継続との御意見がありましたので、陳第754号については継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第755号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「継続」と呼ぶ者あり〕 ただいま継続との御意見がありましたので、陳第755号については継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第756号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「採択」と呼ぶ者あり〕  ただいま採択との御意見がありましたので、陳第756号については採択すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第757号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「採択」と呼ぶ者あり〕  ただいま採択との御意見がありましたので、陳第756号については採択すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第758号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「採択」と呼ぶ者あり〕  ただいま採択との御意見がありましたので、陳第758号については採択すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第760号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「継続」と呼ぶ者あり〕  ただいま継続との御意見がありましたので、陳第760号については継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第763号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。
          〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「継続」と呼ぶ者あり〕  ただいま継続との御意見がありましたので、陳第763号については継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  ただいま継続審査とすることに決定いたしましたが、陳情者に通知する付記事項につきましては、いかがいたしましょうか。       〔「一任」と呼ぶ者あり〕  それでは委員長案として、「2及び3については、引き続き慎重に検討する必要があるため、現状では採択することができない。」といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第771号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「継続」と呼ぶ者あり〕  ただいま継続との御意見がありましたので、陳第771号については継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第772号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「継続」と呼ぶ者あり〕  ただいま継続との御意見がありましたので、陳第772号については継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  ただいま継続審査とすることに決定いたしましたが、陳情者に通知する付記事項につきましては、いかがいたしましょうか。       〔「一任」と呼ぶ者あり〕  それでは委員長案として、「2(1)及び(2)については、引き続き慎重に検討する必要があるため、現状では採択することができない。」といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第773号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「採択」と呼ぶ者あり〕  ただいま採択との御意見がありましたので、陳第773号については採択すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第774号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「継続」と呼ぶ者あり〕  ただいま継続との御意見がありましたので、陳第774号については継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第775号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「採択」と呼ぶ者あり〕 ただいま採択との御意見がありましたので、陳第775号については採択すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第784号及び陳第816号は同一の願意でありますので、一括して審査いたします。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「継続」と呼ぶ者あり〕  ただいま継続との御意見がありましたので、陳第784号及び陳第816号については継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  ただいま継続審査とすることに決定いたしましたが、陳情者に通知する付記事項につきましては、いかがいたしましょうか。       〔「一任」と呼ぶ者あり〕  それでは委員長案として、「1及び2については、引き続き慎重に検討する必要があるため、現状では採択することができない。」といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第855号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「採択」と呼ぶ者あり〕 ただいま採択との御意見がありましたので、陳第855号については採択すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第882号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「継続」と呼ぶ者あり〕  ただいま継続との御意見がありましたので、陳第882号については継続審査とするに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第883号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「採択」と呼ぶ者あり〕  ただいま採択との御意見がありましたので、陳第883号については採択すべきものと決するに御異議ありませんか。
          〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第884号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「お願いします」と呼ぶ者あり〕  理事者の説明を求めます。 ◎曽根原好彦 参事兼学びの改革支援課長 学習ツールとしてのタブレット端末は、学びだけではなく、生活を豊かにする道具として個人所有を基本と考えており、今後とも学校徴収金の削減等による保護者負担の軽減や、できるだけ安価な端末のあっせん等に努めてまいります。また、タブレット端末の用意が難しい低所得世帯等の家庭の生徒には、引き続き県が貸与するように努めてまいります。 ○寺沢功希 委員長 説明は以上であります。本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「採択」・「不採択」と呼ぶ者あり〕  ただいま委員各位から様々な御意見がありましたので、この取扱いについて、順次挙手により決することといたします。  これより本件について採決いたします。  本件について討論はありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕  発言がありませんので、討論を終局いたします。  これより陳第884号について挙手により採決いたします。念のため申し上げます。挙手をしない方は不採択とみなします。陳第884号を採択すべきものと決するに賛成の委員の挙手を求めます。       〔挙手少数〕  挙手少数であります。よって、陳第884号は不採択とすべきものと決定いたしました。  ただいま不採択とすべきものと決定いたしましたが、その理由について何か御発言ありますか。       〔「一任」と呼ぶ者あり〕  それでは「陳情の趣旨には沿えないため。」といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  次に陳第893号についてであります。理事者の説明はいかがいたしましょうか。       〔「不要」と呼ぶ者あり〕  本件について質疑等ありますか。       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 以上で質疑を終局いたします。この陳情の取扱いはいかがいたしましょうか。       〔「採択」と呼ぶ者あり〕  ただいま採択との御意見がありましたので、陳第893号については採択すべきものと決するに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  御異議ありませんので、さよう決定いたしました。  以上をもちまして、陳情の審査を終局いたします。  以上で教育委員会関係の審査を終局いたします。  本日の審査はこの程度とし、明14日は、午前10時30分から委員会を開会し、環境部関係の審査を日程としたします。  散会を宣した。 ●散会時刻 午後3時5分 △採決結果一覧 (付託議案)  ▲原案のとおり可決すべきものと決定したもの(簡易採決)   第1号 令和4年度長野県一般会計補正予算(第4号)案中    第1条 「第1表 歳入歳出予算補正」中     歳出 第11款 教育費         第1項 教育総務費の一部         第4項 特別支援学校費         第5項 高等学校費         第7項 社会教育費         第8項 保健体育費    第3条 「第3表 債務負担行為補正」中の一部   第9号 長野県学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案   第24号 指定管理者の指定について   第25号 指定管理者の指定について   第26号 令和4年度長野県一般会計補正予算(第5号)案中    第1条 「第1表 歳入歳出予算補正」中     歳出 第11款 教育費         第1項 教育総務費の一部         第4項 特別支援学校費         第5項 高等学校費         第8項 保健体育費    第2条 「第2表 繰越明許費補正」中の一部 (請願)  ▲継続審査としたもの(簡易採決)    請第3号、請第20号、請第28号、請第36号 (陳情)  ▲採択すべきと決定したもの(簡易採決)    陳第751号、陳第756号、陳第757号、陳第758号、陳第773号、陳第775号、陳第855号、陳第883号、陳第893号  ▲不採択としたもの(挙手採決)    陳第884号  ▲継続審査としたもの(簡易採決)    陳第2号、陳第17号、陳第18号、陳第31号、陳第54号、陳第70号、陳第79号、    陳第81号、陳第293号、陳第308号、陳第312号、陳第314号、陳第415号、    陳第479号、陳第496号、陳第497号、陳第511号、陳第646号、陳第647号、陳第653号、    陳第668号、陳第697号、陳第698号、陳第731号、陳第733号、陳第734号、    陳第745号、陳第746号、陳第748号、陳第749号、陳第752号、陳第753号、    陳第754号、陳第755号、陳第760号、陳第763号、陳第771号、陳第772号、    陳第774号、陳第784号、陳第816号、陳第882号...