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1. 石川県議会 1999-06-10
   平成１１年　６月１０日産業委員会−06月10日-01号

   
   取得元: 石川県議会公式サイト
   最終取得日: 2023-06-10
   平成１１年　６月１０日産業委員会−06月10日-01号平成１１年　６月１０日産業委員会 平成11年６月10日（木）産業委員会 　平成11年第３回県議会定例会提出予定案件、「石川県公共工事コスト縮減対策に関する行動計画」の平成10年度実績、公共事業の再評価、県立中央病院への不正精米販売、県営担い手育成基盤整備事業「木場地区」、離職者短期職業能力開発推進事業、第１回地域視察における陳情の処理方針などについて説明を聴取した後、質疑応答が行われた。 △（説明：農林水産部関係） ◎山西邦尾　農林水産部長　 　　(1) 平成11年第３回県議会定例会提出予定案件について 　　　　社団法人石川県農業開発公社、社団法人石川県青果物価格安定資金協会、財団法人石川県林業公社、財団法人石川県林業労働対策基金の経営状況の報告を予定している。 　　(2) 石川県公共工事コスト縮減対策に関する行動計画における平成10年度縮減実績について 　　　　農林水産部の縮減実績は、８項目 223件について実施し、直接的な施策で 4.6％、間接的な施策で 0.9％、合計 5.5％となり、縮減額では23億 2,400万円であった。 　　　　本年度は、直接的施策で目標の６％の達成に努力したい。 　　(3) 公共事業の再評価について 　　　　一定期間が経過した公共事業について、平成10年度より再評価を行っている。 　　　　「石川県公共事業評価監視委員会」に諮ったところ、農林水産部所管17事業について、農村活性化住環境整備事業は事業規模の見直し、その他16事業は継続というもので、具申どおりの対応を行うことを決定した。 　　(4) 県立中央病院への不正精米販売について 　　　　県立中央病院が契約した「10年産能登ひかり」は、金沢市内の小売業者が、富山県内の卸売業者から袋詰精米を購入し納入したもので、富山県及び富山食糧事務所の立入検査で、卸売業者が表示と異なる品種を混入したことが判明した。また、石川県及び金沢食糧事務所の立入検査では、物的証拠がないことから、小売業者の関与を断定することは困難であるが、本件とは別に、自ら販売していた一部の袋詰精米について、不正表示等を行っていた。 　　　　このため、富山県内の卸売業者に対しては富山県が、また、金沢市内の小売業者に対しては石川県が、法律に基づき所要の手続きを進めている。 　　(5) 県営担い手育成基盤整備事業「木場地区」、「木場潟西部地区」に関する非農用地の創設計画について 　　　　木場地区は、平成10年度より、木場、津波倉町地内54haの区域において大区画の水田整備を行っている。非農用地の創設計画は当初計画になかったが、交通安全対策と2003年のカヌージュニア世界大会への対応として、地元町内会等が駐車場の用地造成を県土木部に要望している。 　　　　木場潟西部地区は、平成９年度より、符津、矢崎町地内64haを対象として大区画の水田整備を行っている。当初計画より農道、下水道の公共用地を創設する計画としている。符津町ほ場整備実行委員会は、市民農園や体験農園等を小松市に要望している。
   　　　　両地区とも、地区の要望に対して関係機関等により具体的な計画案の提示があれば関係法令等に基づき適正に対処する。 （質疑応答） ◆金原博　委員　　中央病院の米の入札規格は、自主流通米、石川県産能登ひかり、日本穀物検定協会認証マーク入りという規定があるが、キロ当たり 290円台前半の値段で自主流通米の能登ひかりを 100％使うのは無理である。米の入札規定を作った時、農林水産部に相談はあったか。また、入札の指導や監督をしていないのか。 ◎横谷政志　農林水産部次長兼農産課長　　10年産の能登ひかりの入札価格は、精米ベースで 330円である。中央病院で納品された米の価格が安いのは、販売市場で値引きがあること、等級においても価格差があること、また流通コストを下げるなどの企業努力があるが、適正な価格にもっと目を向けていきたい。 ◆金原博　委員　　キロ当たり 290円台というのは、企業の努力とか、流通の簡素化とかでクリアできる数字ではない。 ◎横谷政志　農林水産部次長兼農産課長　　中央病院に納入される米は、等級の低いものを入れることにより、その価格が設定できるのではないかと推測している。 ◆金原博　委員　　自主流通米という銘柄は、１等か２等だけであり、等級を更に低くすることは不可能であることを承知していないのか。 ◎横谷政志　農林水産部次長兼農産課長　　今回の検査では、物的証拠がなく断定できなかった。 ◆広岡立美　委員　　中山間地域の活性化について、多くの予算を投入している割に目に見えた成果が出ていない。高齢化が最も進んでいる地域でもあり、また耕作放棄の割合が10％を超えている地域とも重なっている。小学生の体験留学、大学生のゼミ誘致、特産品のアンテナショップ開設など、もっと中山間地域の魅力を伝えることが大事ではないか。 ◎山西邦尾　農林水産部長　　中山間地域の活性化については、農産物の産地化促進、特産物のＰＲや販売促進、森林公園の整備やグリーンツーリズムの推進、地域リーダーや担い手の育成、生活環境の整備、百万本ケヤキ植栽運動の推進などに取り組んでいる。都市と中山間地域との交流についても、これから取り組んでいきたい。 ◆広岡立美　委員　　一過性のものではなく、ずっと続くような、子どもがまた戻ってくるような、多面的なものもよいと思う。 ◎森健　農政課長　　中山間地域に限らず、小中学生が農業体験等を行う機会を設けている。昨年、県内農家の女性グループの取り組みを紹介したパンフレットを作成した。インターネットでも紹介する準備をしている。様々な機会を通じて取り組みを紹介したい。また、「子どもの夢創生プラン」でも、将来を担う世代に農業、中山間地域を知ってもらう取り組みを盛り込むよう進めたい。 ◆北栄一郎　委員　　担い手育成基盤整備事業で、木場地区について、受益者負担軽減のために当初想定していた計画等が御破算になったことから、現在、ほ場整備実行委員会が、カヌー大会開催や駐車場整備ということで、県・市に買い上げの陳情に走っている。これらは、単なる地元の論議にすぎず、農林水産部としては協議を受けていないので、当否をコメントできないと理解したいが、確認したい。 ◎大田武志　農地整備課長　　世界カヌー選手権等に関連して、駐車場整備が土木部でなされており、現在、ほ場整備の計画には非農用地の設定はない。今後、具体的な計画案が提示されれば、法を踏まえて適切に処理したい。 ◆北栄一郎　委員　　小松市木場町は、道路整備でも大きな課題をもった集落で、駐車場の陳情も慎重論議すべきであると言う町民も多い。面整備は大事業であり、地元に面整備に伴う土地利用について論議がある以上、論議がしっかりできるように地元に対して温かく見守ってほしい。この点について、課長の見解を伺いたい。 ◎大田武志　農地整備課長　　これまでも、すべて地元住民との十分な打ち合わせ、連携等を図りながら関係者との合意の下に事業を実施している。特にほ場整備事業については、地元の方々の財産を直接預かり、関係者の複雑な利害も絡むということで地元関係者等の合意を踏まえながら進めたい。 ◆北栄一郎　委員　　県は、地元のほ場整備委員会が受益者負担を巡ってどのように動いているのかを把握し、適切なリードをして欲しい。ほ場整備実行委員会が、受益者負担をゼロにするため走り回る気持ちは分かるが、それが適切な土地利用かどうかという論議は、また別に発生する。円滑に事業を執行するため、協議の前でも適切な指導をして欲しい。その点について、お答えいただきたい。 ◎大田武志　農地整備課長　　ほ場整備事業の事前協議については、現在の状況を説明をしたわけで、事前の状況を知らないということではない。常に地元と協議、調整しながら行っている。地元実行委員会と関係機関等も含めて、十分な連絡、調整の下に事業を推進すべきであると考えている。 ◆北栄一郎　委員　　木場地区、木場潟西部地区も地元の論議なり、彼らの置かれた状況を農林水産部で是非見守って欲しい。 △（説明：商工労働部関係） ◎山岸勇　商工労働部長　 　　(1) 平成11年第３回県議会定例会提出予定案件について 　　　　財団法人石川県中小企業振興協会、財団法人石川県地場産業振興センター、財団法人石川県中小企業情報センター、財団法人石川県産業創出支援機構、財団法人石川県産業振興基金協会、財団法人石川県観光余暇資源開発公団、財団法人石川県金沢勤労者プラザの経営状況報告を予定している。 　　(2) 離職者短期職業能力開発推進事業について 　　　　現下の厳しい雇用情勢を踏まえ、離職者が新たな職業能力を身につけることにより、再就職を支援することを目的として、計上した。訓練コース修了者に対しては、再就職の促進、更には雇用の安定に一層努めたい。 　　(3) 「能登キリコフェスティバル」概要について 　　　　平成９年度から諸事業に取り組んでいるが、今年度は、「能登キリコフェスティバル」を11日から13日まで、七尾市和倉温泉で開催する。期間中、県内外からの宿泊客数は、約１万 2,000人程度を見込んでおり、今夏の観光誘客の増加につなげていきたい。 　　(4) 第１回地域視察における陳情の処理方針について 　　　　加賀市から陳情があった「小塩辻工場団地への優良企業の斡旋紹介について」、同団地へは、株式会社の島津製作所の進出が決定し、本年３月に加賀市土地開発公社との間に土地売買契約書が締結された。引き続き、加賀市とも協力し、企業誘致活動に取り組みたい。 　　　　白山麓５村から陳情があった「スキー場の誘客促進への支援について」、白山麓スキー場への入り込み客数は、非常に厳しい状況にある。「ほっと石川ウィーク秋のキャンペーン」での情報発信等のほか、昨年度は、関西地区でのラジオＣＭなどに対し、 600万円の助成をした。本年度も、関係者と十分協議しながら支援したい。 （質疑応答） ◆宮地義雄　委員　　キリコ祭りは伝統的な祭りで、能登の各市町村はキリコ祭りを観光の目玉にしたいと取り組んでおり、県でも宣伝、誘客に努めて欲しい。 　岐阜の「アテナ」という企業が、輪島の閉鎖工場に進出した。奧能登は働く場がないので、企業進出は誠にありがたい。県として何らかの形で、資金的な援助ができないか。 ◎山岸勇　商工労働部長　　平成10年から、キリコ祭りの旅行商品化等、関係市町村といろいろな取り組みをしている。課題はいくつもあるが、能登の観光の目玉にしたい。 　企業誘致については、雇用拡大に関する助成制度を活用できないか検討している。 ◆北栄一郎　委員　　小松駅前のレンガ通り商店街の改革を目指して、県土木部の小松駅高架事務所が、唯一の責任者となって取り組んでいる。まちづくりの第一責任者は、地元の市町村であり、商店街の振興に関しては、一義的に市と地元の商店街が主体となり、それを県が財政的、技術的に支援するのが、一番オーソドックスなやり方であると思うが、どうか。 ◎山岸勇　商工労働部長　　まちづくりは市町村や商店街が中心に取り組むべきであり、そうした取り組みを支援するというスタンスで商店街の活性化に取り組んできた。４月に商店街活性化推進室を設けたが、ハード、ソフト両面で、地域のまちづくりを支援したい。アドバイザーを派遣する事業にも取り組む予定をしている。商店街の活性化は地元の熱意を尊重する形で進めたい。 ◆北栄一郎　委員　　石川県は、県政と市町村政の境が極めてあいまいである。市町村の商店街行政の細かいことまで、県が構う必要はない。県施行の事業をはっきりさせる方が、現場は混乱しない。現場では、県市協調はなかなか難しい。特に都市計画街路、区画整理事業の場合にどう調整するのか、手法を明確にしてもらえればありがたい。 ◎山岸勇　商工労働部長　　まちづくりは、基本的には市町村が取り組むべきであるが、規制緩和が進む中で、大型店舗の郊外進出により、中心商店街の空洞化という実態がある。当面、県としてもあらゆる手段で支援していく時期にあると思うが、地域が知恵を出し、活性化の道を辿ることになれば、市町村が取り組むことになると思う。 ◆若林昭夫　委員　　南加賀の温泉郷は、浴客数が激減し大変な状況である。観光のあり方が、次第に変わっており、コンベンションビューローの設置や、観光地及び温泉を巡回するバス等の配置について支援できないか。 　伝統工芸産業の合同見本市の開催時期について、産地とすり合わせができないか。 　山中町の石川県漆器産業技術センターにおいて、コンピューターにより、工業試験場と情報交換できるシステムの確立を急いで欲しい。 ◎山岸勇　商工労働部長　　加賀の４温泉では、加賀温泉郷として活性化策の策定に取り組んでいるが、県でもインターネット等による情報発信に取り組んでいる。コンベンションビューローやバスについては、研究や構想等を踏まえながら応援したい。 　伝統工芸産業の合同見本市の開催時期については、いろんな人の意見を聞いた結果であり、１月に実施をしたい。 　石川県漆器産業技術センターは、後継者の養成以外に、技術、デザイン、売れ筋等産地への情報提供についてセンターと相談をしており、地域振興に役立てたい。 ○宮元陸　副委員長　　北國新聞に、「６温泉街の振興策の事業化」という見出しで、庁内で具体案を検討するとの記事があった。この研究会の内容はどのようなものか。 　地域戦略プランの中で、加賀南部は、「先端産業と観光都市空間創造プラン」のテーマに沿った内容になっているか。 ◎山岸勇　商工労働部長　　温泉地の活性化に向けた庁内のプロジェクトチームは、スタートしたばかりで、今後各部局の知恵を借りながら、地元の意見も十分反映する形で構想を取りまとめたい。 　地域戦略プランについては、次回の委員会か、議会でお答えしたい。 ◆広岡立美　委員　　雇用対策としてＮＰＯへの事業委託にどのように取り組んでいくのか。 　環境問題、障害者雇用、女性の登用に積極的な業者を、県の物品購入等の選定の基準にしたらどうか。 ◎山岸勇　商工労働部長　　平成９年１月のロシアタンカー重油流出事故によるボランティア基金やＮＰＯ法により、ＮＰＯへの活動支援及び事業委託が可能となり期待もしているが、事業委託の内容等は、政府の案が固まっていないので、発言は控える。 　環境問題、障害者雇用、女性登用に消極的な業者を県の選定基準から除外することは、国の制度等もあり、別の問題があると思うが、いずれも啓発に努めている。...