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  1. 富山県議会 2016-06-20
    平成28年経済建設委員会 開催日: 2016-06-20


    取得元: 富山県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-14
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1  1 6月定例会付託案件の審査   (1) 質疑・応答 瘧師委員長 本定例会において本委員会に付託されました諸案件の審査に入ります。  付託されております諸案件は、お手元にお配りしてある議案付託表のとおりであります。  これより付託案件についての質疑に入ります。  質疑はありませんか。──ないようでありますので、質疑なしと認めます。   (2) 討 論 2 瘧師委員長 これより討論に入ります。  討論はありませんか。──ないようでありますので、討論なしと認めます。   (3) 採 決 3 瘧師委員長 これより付託案件の採決に入ります。  本委員会に付託されました議案第89号富山県港湾管理条例一部改正の件の外2件及び報告第3号地方自治法第179条による専決処分の件のうち本委員会所管分について、原案のとおり決することに賛成の委員の挙手を求めます。  〔賛成者挙手〕 4 瘧師委員長 挙手全員であります。  よって、議案第89号外2件及び報告第3号のうち本委員会所管分については、原案のとおり可決または承認すべきものと決しました。  2 請願・陳情の審査 5 瘧師委員長 次に、請願・陳情の審査に入りますが、今回は、いずれも付託されておりませんのでご了承願います。  3 閉会中継続審査事件申し出について 6 瘧師委員長 次に、閉会中継続審査事件申し出の件を議題といたします。  本委員会の閉会中継続審査事件については、お手元にお配りしてある申し出案のとおり議長に申し出たいと思います。これに御異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 7 瘧師委員長 御異議なしと認めます。  よって、お手元にお配りしてある申し出案のとおり議長に申し出ることに決定いたしました。  4 経済建設行政当面の諸問題について 8 瘧師委員長 次に、所管行政当面の諸問題を議題といたします。   (1) 報告事項    水口道路課長    ・県施工橋梁耐震工事における落橋防止装置等の溶     接不良について    山谷河川課長    ・不適切な砂利採取に対する行政指導について   (2) 質疑・応答    矢後委員    ・ボーリング調査実施箇所への今後の対応について    ・能越自動車道について    横山委員    ・人手不足への対応について    高野委員    ・落橋防止装置等溶接検査について    ・県内の砂利供給について 9 瘧師委員長 報告事項に関する質疑及び所管行政一般についての質問に入ります。  質疑質問はありませんか。 10 矢後委員 ただいまの報告事項について、河川課長に少し確認させてください。  適切な処理が確認できなかった箇所が150カ所あり、たしか当時の御説明では土地所有者が現に耕作しているもしくは使用しているために、現時点ではボーリング等をしていただいては困るという、いわゆる一種の期限つき拒否が何件か混じっていたのではなかったかと記憶しているのですが、その土地所有者が、例えば今後一定のある時期が過ぎたらやっていただいても結構ですという箇所は、7カ所のうち何カ所ぐらいありますか。 11 山谷河川課長 前回の報告及び今回もその7ヶ所については土地の所有者の御同意が得られなかったと報告しておりますが、その内訳としましては、お一人の方が麦を耕作しておいでになり、麦の収穫が終わってからであればということでございました。ここにつきましては、今後、その施工業者が耕作者さんに確認をし、その了解が取れ次第調査を行っていただくこととしております。 12 矢後委員 この後も引き続き数箇所については調査が継続されるという理解でよろしいのかと思いますが、その場合、一定の時期を過ぎてからの調査になるわけですけれども、基本的には業者の方の負担で実施されると理解しておけばよろしいのか、それとも県の負担として実施しなければいけなくなるのかの見通しはお持ちでしょうか。 13 山谷河川課長 まず、今回の不適切な事案に関するボーリング調査等につきましては、基本的に施工業者にお願いをしてきております。  今御指摘のございました一件につきましても、同様に施工業者にまず調査のお願いをしまして、その上でもしも施工業者の同意が得られなければ、県の予算で執行し、不適正な処理が確認されれば、業者に負担を求めるという、これまでと同様のスタイルで行う予定でございます。 14 矢後委員 よくわかりました。ありがとうございました。  なるべく不安は払しょくしたほうがいいと思いますので、1件でも多く150件に近づけるようにまた御努力いただきたいと思います。  それでは、能越自動車道について、道路課長に何点か質問させていただきたいと思います。  まず、6月17日の北日本新聞富山新聞新聞報道で見つけた記事でありますけれども、高岡市議会総合計画基本構想特別委員会が6月16日に開催されたそうです。  その際、来年度見直し予定の高岡市総合計画基本構想の目標に能越自動車道で新たなインターチェンジ設置を目指すとあるが、現在具体的な計画はあるのか、という質問が委員から出たそうです。  これに対して高岡市当局の答弁は、「本市ではインターチェンジなどの広域交通拠点間をおおむね10分で結ぶ10分圏域構想の実現に向けた戦略的道路の整備を進めてきており、福岡地区戸出地区をつなぐ幹線道路能越自動車道が交差するところに福岡パーキングがあることや、高岡インターチェンジから福岡インターチェンジの区間が長いことから、この区間を含めた新たなインターチェンジの設置を目指していきたい」という答弁だったそうです。  高岡市にその後、私のほうから確認させていただきましたところ、福岡パーキングエリア周辺を将来的にインターチェンジ化する構想については、平成18年度からずっと検討を進めてきている課題であって、何分にも費用がかかるものですから、B/C──費用対効果──が出せるのか等々について、県道路公社国土交通省、また県警察等々にいろいろ相談をしている最中なのだということを説明いただきました。  そこで、現在高岡市が目指している能越自動車道の新たなインターチェンジ設置について、市議会の特別委員会で今ほど紹介したような問答があったわけですけれども、これについての道路課長の所見を最初に伺いたいと思います。 15 水口道路課長 今委員から御紹介いただきましたように、能越自動車道高岡インターチェンジから福岡インターチェンジの間隔につきましては、6.8キロメートルございまして、能越自動車県内区間におけるインターチェンジ設置間隔である約5キロメートルに比べるとやや長くございます。  また、福岡パーキングエリアを利用したインターチェンジの設置につきましては、旧福岡町の中心市街地から能越自動車道へのアクセスが容易になりますことから、周辺の住民の方はもとより、旧福岡町中心市街地を目的地といたします利用者利便性の向上にもつながると考えております。  委員から御紹介いただきましたとおり、平成18年度から高岡市ではこの福岡パーキングエリアインターチェンジ化につきまして、その構造ですとか利用交通量の予測、費用対効果、パーキングエリアまでのアクセス道路などの検討を進めてこられたところでありまして、県としても適宜相談を受けてまいりました。  福岡パーキングエリアインターチェンジ化に向けましては、インターチェンジで乗り降りする車がパーキングエリア内を横断することによる交通の安全性の確保、パーキングエリア内の駐車スペースの大幅な減少、インターチェンジから乗り入れる車が本線部へ合流する際の安全性の確保などの課題があるかと思っておりまして、このため高岡市では昨年度から、公安委員会や富山県道路公社との協議を始められたと聞いております。  市では今後さらに検討を進め、関係機関と相談、協議を行っていくとされております。県といたしましては、高岡市が行われます検討に対し十分協力させていただきたいと思っております。 16 矢後委員 高速道路インターチェンジをどう捉えるかという話ですけれども、例えば、個人的なことで恐縮ですけれども、平成3年、4年、7年、8年、9年、都合5年間、イギリスに住んでおりました。イギリスでは高速道路完全無料化になっていて、かつ頻繁にインターチェンジがあるので、どこからでも乗ってどこからでも降りられることで高速道路の利用率が非常に高い国です。実はその分、日本でいう消費税、イギリス付加価値税は当時でも17.5%、今はもう20%を超えたのではないかと思うのですが、そのかわり高速道路は無料というシステムです。  インターチェンジ間が短く、頻繁にインターチェンジがあるので、どこかに行きたいときでもすぐ最寄りのインターチェンジが存在していますから、大変使いやすかったのを記憶しております。  日本の高速道路網高速交通網もそういうところを少しずつ目指していかなければいけないのではないかと思って質問いたしました。  能越自動車道県道路公社管理区間一般有料道路なのだと思いますが、高速自動車道一般有料道路を、多くの車に利用していただくことが大変重要なのではないかと思います。現在、日本の場合は有料ですから、たくさん通っていただくほど収入も上がる仕組みになっているのだろうと思います。  今定例会においても、予算特別委員会等々でいろいろこの能越自動車道関連の質問をされていた議員の方もいらっしゃいます。基本的には、利便性が向上されてたくさんの車が通ることで県道路公社の収入が増加し、債務残高が一層早く減少していきますので、利用台数を増加させることは大変大事なことかと思います。  そのために、現金もしくは回数券でしか収受できない料金所を撤去したらどうかとか、いろいろと各論もおありなようでございますけれども、単純に料金所を撤廃すると、県道路公社の収入は一体どうなるのでしょう。せっかく順調に収入を伸ばしておられて債務残高も減少の一途にあるという良い傾向にあるのに、ただ単純に利便性向上のためだけに、2つある料金所のうち1つは完全になくしてしまうという案で、果たして現在の収入がどれくらい減少してしまうのかという予測も、そんな簡単に素人が立てられるものではないのではないかと思います。  そこで、全国の他の事例を少し勉強してみたところ、面白い事例があったのでご紹介したいと思うのですが、阪神高速道路首都高速道路中央自動車道小田原厚木道路等、先行する高速自動車道もしくは一般有料道路で、現在利用者利便性を向上させ、かつ料金の収受も実際に行う新しいシステムとしてフリーフローETCシステムというものを活用していることがわかりました。  先日NEXCOにお邪魔しましてお話も聞かせていただきました。一部よくわからなかったこともあるのですが、簡単に言いますと、減速せずにETCを通過し、例えば入り口で1,000円いただき、1つ先とか2つ先の近いインターチェンジで降りられる方は、そのフリーフローETCシステムの下をくぐると300円返す、500円返すという料金体系になっていて、大変変わっているなと思いました。  全く減速せずに通過できるので、渋滞解消につながるなど、いろいろメリットもあるようですが、当初の設置費用や常時通信による一定の維持費もかかるだろうということで、軽々には結論を出せないのですが、やはり能越自動車道には、現状では料金収入は必要であり、料金収入を確保しつつ、かつ利便性を向上させ、利用台数をふやしていく方法の1つとして全国で幾つか採用例がある、フリーフローETCシステムにどのような印象を今持たれているか、道路課長にお伺いしたいと思います。 17 水口道路課長 今委員から大変詳しく御説明をいただいたフリーフローETCにつきましては、御紹介ありましたように首都高速道路阪神高速道路など、都市部高速道路で採用されており、料金所に設置されております従来型のETCとセットとなってインターチェンジ出口等において利用区間に応じて料金の割り戻しを行ったり、あるいは別の有料道路へ乗り継ぐ際に乗り継ぎ割引を行うために使用されていると聞いております。  その構造につきましては、路肩の支柱や車線上にまたいで設置された門型柱に車載器との通信を行うアンテナですとか、アンテナ通信エラーとなった場合に備え、通過車両を特定するためのカメラなどの機器を設置する形式となっております。  フリーフローETCの印象でございますが、その特徴でございます、例えば従来型のETCから高速道路に入った際に、委員もおっしゃいましたけれども、一旦全区間の通行料金を徴収した後、途中のインターチェンジで降りた場合に、フリーフローETCで料金の一部を割り戻すというように、従来型ETCとセットで使われていること、ETCのゲートがありませんから車両が減速することなく通過できること、また料金所建設が不要となりますことから、特に地価の高い都市部ではコスト縮減が図られること等があろうかと思っております。  これまで都市部高速道路での採用となっておりまして、余り地方道路公社が管理いたします有料道路ですとか、NEXCO中日本金沢支社の管内におきましては導入事例がないことから、国やNEXCO中日本に資料をいただくなどして今後勉強してまいりたいと思っております。 18 矢後委員 一点だけ確認させてください。  NEXCO中日本金沢支社管内には現在使用例はないという御説明でありました。念のためもし御存じなら教えていただきたいのですが、NEXCO中日本の管内全体では、利用例が私はあったような気はしているのですが、今おわかりになりますか。 19 水口道路課長 NEXCO中日本に支社が幾つかございます。金沢支社の管内ではないと聞いております。委員おっしゃいましたように、小田原厚木道路NEXCO中日本の他の支社の管内にある道路かと思っております。 20 矢後委員 本定例会予算特別委員会だったと思います。同僚の川島委員土木部長に対して、やはり能越自動車道福岡パーキングエリアインターチェンジ化に関する質問をされたと記憶しております。そのときの部長の御答弁で、費用対効果であるとか、駐車スペースが少なくなるなどいろいろ課題もある中で、市としては今後の利用交通量の予測などの検討も現在進めていると聞いているので、県としてはそういう検討については十分協力したいという答弁であったような記憶があります。  そのほかに多分筱岡委員でしたか、アウトレットパークができたおかげで能越自動車道利用車台数増が大分図られ、良いプラス効果をもたらしているのではないかという質問もあったような記憶がございます。  いずれにいたしましても、再三申し上げますが能越自動車道路利便性向上利用台数の増加は大変良いことであります。ただ、一番今大事なのは、その時の部長答弁の中にまさしくありましたように、正確な交通量の把握であり、例えばインターチェンジ化したらどうなるか、この料金所をこんなふうにしたらどうなるのかなど、いろいろなケースを想定した交通量の増加、もしくは対策によっては逆に減少してしまうこともあり得るのかもしれません。  もしそうであれば、その対策を打たないほうがいいわけですし、県並びに県道路公社としても、できる限り正確な予測値がつかめない限り、しかも安くないお金で、債務を抱えた中での新たな投資ですので、軽々に判断できることではないと思うのです。  そこで、いろいろなケースを想定した将来の交通量の増減のできる限り正確な予測や、その前提には当然、現状の正確な交通量の把握が大変重要であり、土木部としてぜひ積極的かつできるだけ早く取り組んでいただきたいと思っておりますが、道路課もしくは土木部としてどのように取り組んでいかれるのかお伺いさせていただきたいと思います。 21 水口道路課長 能越自動車道小矢部砺波ジャンクションから高岡インターチェンジ間の平成27年の1日当たり交通量は、北陸自動車道側小矢部東本線料金所では約7,000台と、平成26年度に比べまして約900台、率にして約15%ふえ、高岡インターチェンジ側福岡本線料金所では、約6,700台、平成26年度よりも約200台、率にして約3%増加したなど、大きく変化してきております。  このように本線料金所での交通量は把握いたしておりますけれども、小矢部砺波ジャンクションから高岡インターチェンジに至る間の各インターチェンジ間の最新の利用状況を把握することは大事なことと思っており、近く、各インターチェンジ間の交通流動調査を実施することとしております。  またあわせまして、委員おっしゃいましたとおり利便性向上を図っていくときに、将来の交通量推計についても、できるだけ正確に把握することは大変大事だと思っており、能越自動車道利便性向上対策の検討のためにも、将来交通量推計について実施していきたいと考えております。 22 矢後委員 いずれにいたしましても、相当額の資本投下を伴う計画であるというふうに、市議会の特別委員会の質疑を読んで思いました。1市町村県道路公社だけの処理能力には少し余るくらいの大きな話かなというのが正直な印象であります。  県土木部の適切かつ積極的な御支援がやはり必要だろうと思いますので、よくお願い申し上げて質問を終わらせていただきます。 23 横山委員 まず有効求人倍率についてです。最近は富山県までアベノミクスの効果が本当に来ているのか、また最近はイギリスEU脱退という問題などもありまして、もし投票の結果脱退ということになると、日本の経済にも大きな影響もあるというようなことも言われております。これについてはどちらなのかというのは神のみぞ知るところであり、結構拮抗しているのが現状だと言われております。  最近の有効求人倍率は、富山県の場合は4月で1.63倍と言われており、これは結構高くなってきているという思いはありますが、決して好景気に沸いてきて、皆さん人手不足に陥っているというわけでもないような気がしております。また、それぞれの市町村によりまして大分ばらつきが出てきているのではないかと思います。  アウトレットパーク北陸小矢部コストコ射水、あるいはイオンモールとなみなどの小売りも県西部でたくさん進出しておいでになります。そうすれば、やはり人材不足がかなり起きているのでないかなと思います。  昨年は今言ったような地域でかなりの高倍率になったと言っておりますが、最近の県内の市町村別有効求人倍率の傾向はどのようになっているのか、まずお伺いしたいと思います。 24 西海労働雇用課長 富山市の4月時点の過去3年の有効求人倍率の推移をまず見てみますと、平成26年4月に1.45倍、平成27年4月に1.57倍、直近の本年4月に1.68倍となっており、県全体の有効求人倍率と同様、他のほとんどの県内の市町村でも過去3年間の傾向といたしましては上昇傾向にございます。  また一方、平成28年1月から4月の市町村別有効求人倍率の推移──これは季節調整がされていない原数値での比較であることに留意が必要です──を見ますと、例えば富山市では1月が1.83倍、2月が1.80倍、3月は1.78倍、4月は1.68倍と減少傾向が続いており、他の県内の市町村でも同様の減少傾向のところが多い状況でございます。 25 横山委員 各市町村の原数値の有効求人倍率を言われたわけですが、今年の1月から4月の数値は、大多数の市町村有効求人倍率が下がっているということですが、県全体としての富山県の有効求人倍率は原数値ではなくて調整されているのでしょうけれども、非常に大きく矛盾すると思うのですが、これはなぜこのような数値になるか、御説明願えないでしょうか。 26 西海労働雇用課長 先ほどお答え申し上げました市町村別有効求人倍率は原数値というものでございまして、単に求人数を求職者数で割った数値となっております。  これに対しまして、通常使われます県全体の有効求人倍率は、季節調整値とされるもので、季節的な事情の影響を極力排除して、数値の推移やトレンドを把握しやすくするための統計処理を行った数値になっております。  一般的な傾向で申し上げますと、1月から4月の季節におきましては、企業が3月の年度末にかけて、従業員の雇用期間の終了を迎えますことから、退職する従業員の補充をするために、12月から3月にかけて求人を出すことで、求人数が一旦は増加するものの、4月にはその動きが落ちつくことにより、4月には減少に転じるということでございます。他方、求職者につきましては、12月から年度末にかけて雇用期間の終了を迎えます労働者が求職活動を始めていきますので、求職者数は増加をしていく傾向にございます。  こういったことで、分子となります求人数が4月にかけては減少する一方で、分母となる求職者数は増加することで、求人数を求職者数で割りますと、原数値の有効求人倍率としては減少をしていく傾向にあります。  一方で、県全体の有効求人倍率はそういった季節の影響を排除して計算することになります。12月から3月にかけて求人を出すといった季節変動の影響を排除するための統計的な処理を行った結果、1月から4月にかけましては上昇傾向になるということでございます。 27 横山委員 新規に3月末、4月に新人社員を募集してくるから、退職があるから、大きな違いがあるというお話なわけですが、それにしても全部下がっています。統計上の数字と言われましたが、その統計上の数字は一定のもので、いつもこれだけ引くとか決まった数字なのですか。 28 西海労働雇用課長 季節調整につきましては、過去の有効求人倍率の推移、実績を踏まえまして調整をしています。  おおむねの県内の市町村別有効求人倍率を原数値で見ますと、やはり季節によって波があります。ただ、全体的な傾向といたしましては、波はあるものの県内の有効求人倍率と同様に上昇傾向にあります。そういった季節ごとの波の要因を排除した結果、全体的な傾向として県全体の有効求人倍率としては、上昇傾向にあるということでございます。 29 横山委員 私が聞いているのは、原数値から県全体の有効求人倍率を出すときに、毎年違った数字で原数値に足し算や割り算をして算出されるのか、それとも、富山市は大体こんなものだというふうにして、毎年原数値から何割減、何割増にして調整するのか、今、原数値を調整していたと一言で言われましたが、その調整の仕方については余り御存知ないですか。いかがですか。 30 西海労働雇用課長 原数値につきましては、単純に求人数を求職者数で割った数字でございます。そうしますと、先ほど申し上げたような1月から4月にかけての季節的な求人、求職の傾向がダイレクトに反映されて出てくるものを単純に前月と比較すると季節的な変動が加味されて出てきてしまいますので、要は有効求人倍率の推移を判断するためには、過去のそういった季節的な変動の実績を配慮する統計処理を行いまして、県全体の有効求人倍率は出されてきているということでございます。 31 横山委員 なかなか難しいようでありますので、また勉強してまいりますが、言ってみたらなぜそうなのかという疑問を少し持ちました。  先ほど申しましたように、去年の夏前前後だったでしょうか、アウトレットパーク北陸小矢部イオンモールとなみなどが、相次いでオープンしました。小矢部では、従来の中小企業が新しい小売りの店から引っ張り抜かれたとか、あるいはこれまで850円、900円だった人件費が1,000円でも1,500円でもなかなか集まらないなど、異常な数値があったのですが、最近はその辺はどうなのでしょうか。 32 西海労働雇用課長 委員御指摘のとおり、昨年夏ごろに特に県西部で大型商業施設の開業が相次いだわけでございまして、当時は例えば開業3カ月限定は時給1,500円台といった求人も見られたわけでございます。  そういったときに特に県西部の有効求人倍率については、やはり高くなっておりましたけれども、当時の高い状況に比べますと、少しは落ち着きを取り戻している状況であると認識しております。 33 横山委員 いつまでもそんなにはならないのだろうと思いますが、少し落ち着いてきているというお話でございます。  次に、外国人技能実習制度について御質問したいと思います。  外国人技能実習制度は、この制度自体にそれなりの目的がきちんとあり、従来、日本の優秀な技能をアジア地区中心の近隣の国々の皆さんに実習して、技能を学んで帰国いただいて、その技能を十分に発揮することにより、その国、地域の経済の発展等に結びつけていこうということが、趣旨だと思っておりました。ここしばらく何年間かよく注意して見ていると、技能実習生の方々が、急に何となくスーパーにも来られなくなったし、アパートにもあまりおられると聞かないし、自転車でよく通勤しておられたのが、あまりいないなと思っていました。また、少し人手不足だというような話が出てくると、何となく気のせいなのかもしれませんが、どんどんと入ってこられて、中国人やベトナム人などもたくさんおられるとか、いろいろ私の周りに実際に目に見えてくるようになってくる。  実習の成果を皆さんにお教えするために頑張るという企業もたくさんあるのでしょうけれども、多くの企業でどうも人手不足解消のため、あるいは雇用調整のためにそういう生徒を使っておられるのではないかと疑っておられるような声を聞きますが、このような状態についてどのように考えられるか、お伺いしたいと思います。 34 竹澤職業能力開発課長 今委員から御紹介ありましたとおり、技能実習制度は、開発途上国の経済発展を担う人づくりを目的とするもので、技能習得が適正に行われますように幾つか仕組みがつくられております。  技能実習生の受け入れ人数が常勤職員総数の約5%に制限されていること、技能習得の目標、内容、期間、指導体制等を定める技能実習計画をつくりまして、指導者のもとに実施を行う団体管理型の場合は、管理団体が技能習得が適正に行われているかを確認して、実習を行う企業を見て回る。  それから、国際研修協力機構というものがございます。制度が適正に行われているか助言指導を行うためにつくられている全国団体でありますけれども、そこが技能実習計画にのっとった技能習得が行われているか、その実施状況を確認することなども行われておりまして、技能実習が適正に行われるよう、いろいろと取り組みがなされています。  委員から御紹介がありましたとおり、技能を習得するために労働に従事している実態もあるわけですので、開発途上国への技能移転という目的に反して、国内の人手不足を補う安価な労働力として利用しているのではないかという指摘もあるところですが、この制度自体としては、厚生労働省が平成26年度に帰国された実習生のフォローアップ調査を行っております。調査した数は少ないのですけれども、帰国した実習生98%が技能実習期間を通じて学んだことは役に立ったと回答していること、それから実習1年目から2年目に移るときに、県で技能検定をやっております。本県の場合ですけれども、その合格率が約8割に達しておりますので、一定の技能の習得がなされています。  こういったことから県としては、この制度の趣旨であります技能を習得するための制度としては一応評価できるものではないかと考えております。 35 横山委員 私が聞いているのは、人手不足解消とか雇用調整についてです。来られて一生懸命教えて、それが実際に役に立っているというのはそのとおりなのでしょうけれども、去年まで30人おられたのに今年20人になって、来年は10人で、4年目ぐらいになったらゼロになっている。日本人労働者とのバランスもあるでしょうけれども、忙しくて人手が足りないときは10人ずつふやして目いっぱいに使って、自社の雇用調整に使っておられる。結果それが役立ってないかというとそれは役立っているのですけれども、趣旨がそうであれば、何で減らしていくのか。景気が悪いから、人手が余っているからといって、制度を活用しなくなるのかどうかの調査は行われているのですか。 36 竹澤職業能力開発課長 技能制度を使わなくなっているということでしょうか。実習生の数が減っていることの調査は行われておりません。  実習生の数が、ここ数年は3,000人ぐらいで推移しておりまして、特に減っているという状況ではございません。
    37 横山委員 最近人手不足になっていますから、ここ数年であればそうでしょうけれども、もっと長いスパンで見ていきますと、周りを見ていたら多くの中国人の方が一生懸命やっておられたのに、スーパーにも買い物に来ておられたのに、最近はさっぱりというのを実際に私も感じますし、そんなことを言われる人が多いのです。課長は感じられませんか。  そういうふうに調整していると疑っておられる話も聞きます。全体から見てそういう使い方をしておいでになるところはありませんか、先ほどの答弁ではないというように聞こえるのですが、私の思い違いなのでしょうか、もう一度お伺いいたします。 38 竹澤職業能力開発課長 長いスパンで見ますと、リーマンショックのときまでは実習生の数はふえておりまして、約4,000人だったのですけれども、リーマンショック後は委員紹介されましたとおり、3,000人台に落ちたという実態でございます。  実習自体がOJTで、技能習得するために労働を行うことになるものですから、結果としては働いていることになりますけれども、あくまで目的は、技能を習得するということで制度がつくられていると理解しております。 39 横山委員 今みたいに多少雇用調整に使われることについては、特に決めもないし、日本側から言いますと、それはそれでいいのではないか、また、向こうから見れば技能習得ということで、ありがたいということで、人手不足解消のため、あるいは雇用調整のために使えるのは、ある程度は仕方ないと考えておられるわけですね。 40 竹澤職業能力開発課長 仮に安価な労働力ということだけを目的にして実習生を受け入れた結果、例えば労働基準法違反といったことにつながるようなものでしたら、当然それはおかしなことだとは思っておりますが、制度本来の目的に従って実習生を受け入れることは、技能習得につながるのではないかと考えております。 41 横山委員 答えにくく、それはどうだと言える立場ではないという感覚なのでしょうけれども、周りにいっぱいおられますよ、会社の雇用主の方々でもね。  やはり経営者側とすれば、暇になってくればどこで調節するかというと、せっかく来てもらったけれども、今度、10人いるところを3人にしようかという調整はされているのではないかと思うものですから、お互いの発展のためにも、恒常的に実習生を求めていけばどうかと思います。  そしてもう一つは、外国人技能実習制度ではなくて、外国人労働者をどうしていくのかということです。国の話でありますが、今後の日本にとりまして、少子化の時代を迎えておりますから、労働力不足は起きてきます。  この制度は制度として、外国人労働者の必要性は、ある程度認めていかないとなかなか難しい時代が来るのではないかなと思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。  次に、やっと長年の夢がかないました北陸新幹線を観光ばかりではなく、いろいろな面で活用していかなければならないと思います。  政策討論委員会の中でも、東京に行って、東京で働こうと思ったら多くの多様な企業がありますから、UIJターンをきちんとしてもらうためには、いろいろな企業に来ていただいて、富山県もしっかりとUターンやIターンに耐え得るように多様な働き場がないとならないという意見も幾つも出ておりました。  多様な企業誘致をするために、新しい工業団地などを計画したり、また実際に造成している県内の市町村はどれくらいあるのでしょうか、お伺いします。 42 川津立地通商課長 県内の企業団地の状況につきましては、北陸新幹線開業の影響かどうかということは、必ずしも定かではございませんが、県内で造成済みの企業団地のうち未分譲の用地は新幹線開業前の平成27年1月時点で約27ヘクタールでございました。それがことしの5月末現在では、24ヘクタールに減少しております。このため、現在3市1町で約25ヘクタールの企業団地や用地取得が進められております。  また、射水市や氷見市、黒部市におきまして、新たな団地造成に向けた調査が進められているところでございます。  さらに、現在、公聴会に向けて縦覧中の富山高岡広域都市計画区域の市街化区域の変更案におきまして、関係市の要望等を踏まえまして、高速道路インターチェンジ周辺の3カ所ですとか、富山新港の2カ所におきまして、それぞれ工業用地ですとか、物流関連用地等の計画がなされているところでございます。 43 横山委員 恐らくほとんどの市町村は、皆誘致に向けて一生懸命、あるところは工業団地を実際に活用するだろうし、ないところは造成していこうということで向かっておられるのではないかと思うのですが、実際に企業が誘致された実績はどれくらいあるのか、今後の見通し等を含めてお伺いしたいと思います。 44 川津立地通商課長 北陸新幹線開業に伴います企業誘致の実績も必ずしも全部北陸新幹線の影響かどうかは確かではございませんが、我々が持っております統計で、経済産業省の工業立地動向調査や企業立地計画の承認件数、地方拠点強化税制を活用した施設整備計画、各市町村に照会した集計などに基づきますと、平成27年の立地企業数は57件、これに伴います新規雇用者数は655人となっております。  新幹線の開業後、立地企業や取引先企業から、県内拠点の機能が高まった、便利になったので富山の企業と取引を拡大したいというような声も聞かれておりまして、実際にこういった工場にかかわらず、医薬品メーカーのプラントの設備の営業所ですとか、全国展開を行う旅行会社の営業所などができているという話もあるということで、本県に対する県内企業の関心が高まっているものと実感しているところでございます。 45 横山委員 非常にありがたい話でした。北陸新幹線の開業を迎えて、富山県への進出についていろいろと検討していただけるのは、ありがたいことだと思っております。  最後に、有効求人倍率が1.63倍ということで、また今もお話がありましたように、多様な企業に来ていただくことにより、Uターン、Iターン、Jターンで帰って来ていただける方が、ふえていただければと思うのですが、たくさんの企業が、特にすばらしい企業がどんどんとやってきていただくと、反面、今現在1.63倍という有効求人倍率ですが、もっと上がっていく。新しい企業が全部必要な人を連れてやってきてくれれば、これは一番ありがたい話ですが、やはり企業が進出されると必ず地元や、その地域では雇用をふやすために募集をされるのが常であり、ひょっとすると、そういった優良な企業のところに、Uターン、Iターンで帰ってこられるのでしょうが、しばらくはなかなか、Uターン、Iターンはふえるわけではないと私は思っています。  そうすると結果的には有効求人倍率がその地域で高くなってしまいます。その地区全体で満遍なく労働力が減っていってくれればいいのですが、ほとんどの場合、中小零細企業に人が集まらなくなってきて、あるいはそちらから新規の企業に移動していくようなことが起こり、結果中小企業だけが人手不足、あるいは人手がないから、小矢部のほうであったそうでありますが、とてもではないが人がいないので、この際、後継者の問題もあるし、閉めてしまおうかという話があったりするような気がするのです。  有効求人倍率がどの程度まで上昇すれば、県として雇用確保のための中小企業に対して支援を取り組んでいくようになるのか、大坪商工労働部長に御所見をお伺いしたいと思います。 46 大坪商工労働部長 県内の雇用情勢については、冒頭お話もありましたが、4月の有効求人倍率が1.63倍で大変高い水準になっております。  同じく4月の正社員の有効求人倍率が1.06倍で、これにつきましては、雇用の質的な面という意味では改善の傾向にあるとも考えておりますけれども、企業の皆さんから求人がなかなか確保できないといった話もよくお伺いをいたしますし、富山財務事務所の6月13日に発表されております、4月から6月の法人企業景気予測調査では、従業員数について不足気味とする企業数から過剰気味とする企業数を差し引いた企業数の割合が全産業で13.7%となっており、これは製造業と非製造業の区分、それから大企業、中堅企業、中小企業の区分にかかわらず、いずれの区分においても不足気味が上回る結果になっておりまして、多くの企業で人手不足の状況にあるというふうに考えております。  企業誘致が中小企業の労働力確保を困難にさせる面があるというお話がございました。確かに短期的にはそういうお話もあろうと思いますし、現実のことかと思いますが、やはり企業誘致につきましては、若者が希望と誇りを持てる魅力ある雇用の創出、新たな産業を創出する、それから、地域企業と有機的に結び付くことによる地域産業の高度化や高付加価値化、新しいイノベーションの創出などに結び付くものと考えておりまして、有効求人倍率の動向にかかわらず、県内産業の振興を進める上で、今後とも大変重要な課題であると考えております。  それから、企業誘致の一部ということですが、本県が中心になって国に要望して制度化をされました地方拠点強化税制につきましては、本社機能それから研究開発拠点を首都圏から地方へ移転する、その促進を図るという制度でございまして、首都圏から本社組織とともに職員が転勤してくるケースもあります。  それから、先ほども委員からもお話がありましたが、若者等のUIJターンの促進に結び付くという側面もございます。そういったことで、企業と共に人をひきつける、人材確保に直接つながる企業誘致として取り組んでいる面もございます。  それから、本県の産業の大宗を占める中小企業の人材確保の関係でございますけれども、大変重要であると考えておりまして、総合的に取り組むということで、1つには県内企業とのマッチングの促進、2つ目には、UIJターンの推進、3つ目には女性、高齢者など潜在的な労働力の活用ということで取り組んでまいっております。  企業と人材の効果的なマッチングにつきましては、昨年度開催回数をふやして実施をしましたが、県主催の合同企業説明会、今年度は参加企業の枠を1.5倍にふやして、拡充して実施するとともに、各ハローワークにおきましても、企業からの要望に応じて、例えば、1社ごとでも就職者向けの面接会を開催するなど、きめ細かな対応に努めておられます。  また、企業情報あるいは中堅社員のメッセージを無料掲載する冊子、専用サイトを通じた中小企業の魅力発信などに取り組んでおりますし、企業の採用活動が効果的なものとなるように、人材確保につながるよう支援するため、本年度は企業の採用担当者向けのPR力向上研修会というのも予定しております。  さらに、UIJターンに関して申しますと、富山くらし・しごと支援センターでの就職支援、県外それから3大都市圏等におきます就職セミナー、合同企業説明会も行っております。今年度は、先般オープンしました日本橋とやま館におきましても、UIJターン就職に関する情報発信を行います。首都圏に進学した学生向けの県内企業バスツアーの実施、Uターン女子応援カフェ、あるいは30歳の同窓会inとやまの拡充、社会人向け転職フェアへのブース出展等を、今年度拡充、新規に行うこととしております。  女性や高齢者等の潜在的な労働力の活用でございますが、ものづくり企業説明会や出前講座の実施、事業所内保育施設の設置運営に対する助成、それからシルバー人材センターの活用促進、とやまシニア専門人材バンクも運営しておりますが、新たに生涯現役コーディネーターを配置し、求人求職の掘り起こしの強化などに取り組むこととしております。  さらに国の公募型プロジェクトを活用しておりまして、地方創生人材育成事業、あるいは富山県ものづくり産業未来戦略雇用創造プロジェクトにおきましては、建設、介護福祉、ものづくり分野等におきまして、雇用型訓練を実施しており、その場合に人件費を助成する、あるいは訓練つきで雇用する場合、あるいは高度な技術、技能、知識を持った職員を採用する場合には、その人件費に対する支援等も中小企業を優先して実施しております。  北陸新幹線が開業いたしまして、政府の地方創生の取り組みも進められる現在、富山県にとりましては、委員から先ほどもありましたが、企業誘致もそうですけれども、産業、企業を高度化、発展させる大きなチャンスであります。  企業誘致を含め、県内産業の活性化施策を進めるとともに、同時に、先ほども申し上げましたが、中小企業の人材確保、育成にも取り組んでいく必要があると思っておりまして、なかなかこの人口減少が進む中において、即効性のある対策を講じることは難しい面がございますけれども、今後とも申し上げました取り組みを着実に推進し、努力してまいりたいと考えております。 47 横山委員 言われるとおり、原因というか課題が1つ2つというわけではなく、いろいろなものの積み上げで、地方創生もしっかりと推進していく過程でいろいろなことが起きてくるのは仕方のないことかなとは思いつつ、私の周りにおられる中小企業の方々も、人手不足でどうすればいいのかとか、さらに、企業団地を造成している最中の企業団地はまだ出来上がってもいないのに、何倍かの競争倍率になっているとか、それができれば、当然またいっぱい募集するだろうというような話など聞いて、負けずに頑張れとは言うのですが、なかなか中小企業の皆さんも苦労されるなという気がしたものですから、お伺いしたわけであります。一朝一夕でぱっと特効薬があればとっくにそうしておられるでしょうから、いろいろなことを着実に積み上げていっていただきまして、富山県に優良企業も来ていただき、既存の中小零細企業の発展にも尽くしていただければと思いまして申し上げました。 48 高野委員 報告事項について、二、三質問したいと思います。  最初の落下防止装置の溶接不良についてでありますが、これは大きな地震等であれば、防御のための設備といいますか、予防のために行うわけですが、そういう中で、こういう隠ぺいがあったということですが、これは全国的なものであったというふうに思います。特にこの(株)北陸溶接検査事務所は、何のための検査事務所かと感じたわけでありまして、この検査事務所を検査する事務所をまたつくらなければいけないかとも感じるわけでありますし、平常時は全く関係ないからこういう不適切なことをとり行ったということが日本で最近よく起こっておりますので、私は極めて重要なことであり、厳しい処分をとり行うべきだろうと思います。  ましてや富山県で、こんなにたくさん不適切な溶接を行ったということです。検査事務所というのはどういう役割をして、どういう位置づけにあるのかお尋ねしたいと思います。 49 水口道路課長 溶接作業でつくりました製品につきまして、全数ではないのですけれども、抽出して品質が確保されているかどうかを検査した後に納品していただくことになっております。  県では、10%から25%の範囲内において──10%のものが多くございますけれども──抽出検査をすることで製品の品質を確保、確認しています。  そうしたときに、第三者機関でありますこうした検査会社──検査員の資格を持っておられるような方──に検査いただくことにしており、久富産業(株)が製作した製品を第三者機関として検証する立場の検査会社でございます。 50 高野委員 どれくらい厳しい処分が出てくるものでしょうか。  それと、この会社は福井県ですが、富山県で対応できるものでもないのですか。 51 水口道路課長 2つ御質問いただきました。  まず、処分の関係につきましては、国が先行してこの検査もし、対応もしております。そうした中で国の対応がまず判断基準になろうかと思っております。  富山県に検査会社がないかということになりますと、県内にも、申し上げました非破壊の検査をする調査会社が幾つかございます。 52 高野委員 富山県でやれるなら、できれば地元でやってもらえればと思います。溶接する防止的な装置というのは、橋梁と一体に仕事を出すのですか、それとも部分的なものですか。 53 水口道路課長 まず、製品の検査の会社については、請け負った施工業者の方が決められることになっております。その工事の発注方法につきましては、例えば、一般土木で対応できる工事とあわせて、橋梁の耐震補強の工事を含んで出す場合もございます。いろいろあろうかと思っております。 54 高野委員 課長を責めるものではございませんけれども、こういうことが日本中で多いので、本当のミスとか、この久富産業(株)が1社だけで、一部の人の考えでとり行ったということではなく、この両会社がそれこそトップも含めてこういうことをやったのではないかと考えられますので、これはやはり厳しく重く受けとめていかないと、何のためにこういうことをするか、意味が出てこないと思いますので、その辺もこれからしっかりと対応していただきたいと申し上げたいと思います。  次に、砂利採取について、これは本会議だったか予算特別委員会にも取り上げておられましたけれども、不適切な砂利採取があったということであります。いろいろな公共事業があり、県の仕事を出したりするときに、砂利を採取するというのは、生コンの原材料でもありますし、道路の下に敷く極めて基本的な材料を供給するわけであり、これをなくすわけにもいきませんが、河川砂利はほとんど採取されていないというふうに思います。  かつ、そういう状況の中で陸砂利をずっと進めていくと、なかなか掘るところもなくなってくるだろうなと思いますし、前にちょっとここで話をいたしましたが、結構それを採取するのにも当然持ち主の同意も必要になってくるから、この業者の立場に立つと大変厳しいだろうなと思います。  別に不適切なことをやったのを肯定しているのではないのです。そういう状況の中で、河川の砂利採取は、どれくらい県内でとり行っておられるのかをまず、山谷課長にお聞きしたいと思います。 55 山谷河川課長 以前は、高度成長期が始まる前、あるいは始まった直後ぐらいは基本的にほとんど河川砂利の採取によって骨材の生産がなされていたと伺っています。  その後、上流の砂防工事あるいは治山工事の進展等に伴いまして、河川の砂利として掘れる量にだんだん限界が出てきたという形で、河川砂利から、例えば富山県の場合ですと、水田の下を掘る陸砂利掘削、ほかの県では例えば、場所によっては、山の砂利を掘る山砂利の掘削、あるいはそういった場所がないところでは、海岸の砂利を掘削する海岸の砂利といったもので、その生産を担保しておられるところでございます。  手元には、河川砂利採取の実績は持ち合わせておりませんが、東京とか一部都心は除かれると思いますが、47都道府県全ての県でほぼ河川砂利の採取は行われていると思います。  ただ、その量は極めて限定的でして、例えば本県の場合ですと、河川の河床にかなりの砂利がたまってしまったときに、その河川工事とあわせて砂利の掘削を許可している例等でございまして、富山県の例でいくと約10%程度が河川砂利の掘削になっております。 56 高野委員 10%ということですが、これは県の河川で10%なのですか。それとも、黒部川みたいに国土交通省の河川も含めて10%ですか。 57 山谷河川課長 国管理、直轄河川の分を合わせた量でございます。 58 高野委員 砂防ダムなどいろいろできて、なかなか自然流出も出てこないと思いますし、橋梁とか橋桁が出てきたり、そういう安全性もありますので、限界があろうかと思いますが、やはり全体として骨材の供給はある程度県としても考えてあげなければならないかなと思いました。  かといって、深掘りさせればいいというものでもないと思います。前にも言いましたが、年間、骨材を何百万立米使い、供給できる量はどれだけかというのは、県では把握や計画をしてないのか、ただ業者任せなのかについてお尋ねします。 59 山谷河川課長 砂利として将来確保できるであろう賦存量、この後どれくらい田んぼの下に砂利があるのかといったものの推計値は持っておるようでございますが、実際のところの生産に関しましては、やはり業界の皆様方がどれだけ必要になるかを把握して掘っておられる例が大半でございます。  特に陸砂利の場合ですと、当然水田を借り上げて掘削する場合がほとんどでございますので、一時的に転用させていただいて掘ることは、計画的に水田をお借りする契約を結び、その後の補修工事等の契約もした上で掘削をいたしますので、逆に掘り過ぎてつくってしまった砂利については買い取りがなくて、どこかに保存しなくてはならない。そうすると、結果的に単価が下がるという業界側の理屈もあるでしょうし、そういった面では、正直なところ県のほうで、この程度掘ってくれというお願いをしたことはございません。  ただ、業界の内部では、あくまでも需要に見合うものを、砂利を掘削する側として供給しようということで調整、割り当て等はされているものと思いますが、正直なところ、その具体的な数字は持ち合わせておりません。 60 高野委員 県としてそこまで対応していないということでありましょうが、基本的に骨材をどれほど確保できるかは、ある程度県として把握をしておくべきではないかと思いますし、いろいろな壁もありますし、海岸砂利というと漁業に極めて影響を受けますし、漁業者とのまた話し合いも必要であろうと思います。一番いいのはダムなどに蓄積したのを取ってくれば結構いいかなと思いますが、そのときには非常に高価な砂利になると思うし、技術的にもなかなか難しいところがあるのではないかと思います。  厳しく対応することは対応しなければなりませんが、骨材の確保は、ここ何年間かぐらいはいいかもしれないけれども、5年、10年たつとほとんど対応できなくなり、砂利業者もやめていかざるを得ないのではないかと感じるものですから、その辺も含めて県として将来的な構想をもし持っておられれば加藤土木部長にお尋ねしたいと思います。 61 加藤土木部長 今回の陸砂利の件に関しましては、過去に大変不適切な事案があったということでまことに遺憾に存じております。  私から予算特別委員会でも御答弁申し上げたのですが、やはり施工をやっていただく方に、まず決められたやり方で厳しくやっていただきたいということです。  また私ども、管理、監督する立場としても、しっかりとまたその辺の確認をさせていただくことで決めさせていただいたわけでございますけれども、今高野委員から、もっと長期的に見て、将来的な需要と供給の関係について、もう少し勉強すべきでないかということだと思うのですが、今やはり、先ほど河川課長から御答弁いたしましたけれども、現在は陸砂利が主ということであります。  しかしながら、資源についてやはり限りがありますので、どれだけのボリュームのものが必要なのか、それをどう安定的に供給して、やはり県民の皆さんの安全あるいは安心、そしてまた地域の活性にどう役立てていくのかについても、総合的に検討すべきことではないかと思います。  今、私どもとしては、なかなか手元に持ってる資料というのは非常に少ないのですが、これはやはり総合的に見て、あるいは他の県とはまたロケーションが違うかもわかりませんが、そういったところについても十分勉強して、やはり骨材の確保という大きな目で見て、これからいろいろ勉強していきたいと思いますので、またいろいろ御指導いただければと思います。 62 高野委員 やはり今部長が言われたように、厳しく対応するところは厳しくしないといけないと思いますけれども、富山県の中での骨材というのは、量の割に値段が安いものですから、他県からというのは難しいのだろうと。  ただ石川県というのは、石の川と書いてあるけれども、あまり能登などは砂利のある川等がございませんし、陸砂利にしても砂しか出てこないから、富山県は昔──今でもやっているのか──、魚津港などから能登のほうへ骨材を運んでおりました。やはり将来的に指摘か指導できるような状況も考えていただきたいと思いますし、年間これくらいの工事が出るから、大体これくらい要るだろうというような総量も把握していただければと思います。 63 瘧師委員長 他にありませんか。──ほかにないようでありますので、これをもって質疑、質問を終わります。  5 行政視察について  次に、閉会中の継続審査事件の調査のための行政視察について議題といたします。  まず、県外行政視察の実施につきましては、お手元に配付してあります視察(案)を基本として実施したいと思いますが、これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 64 瘧師委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。  なお、この決定に基づき今後事務を進めてまいりますが、視察先との調整において、内容の一部変更が生じる場合が考えられますので、その変更については委員長に御一任願いたいと思います。  これに御異議はございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 65 瘧師委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたしました。  なお、県内行政視察については必要に応じて機動的に実施していきたいと考えており、その実施に当たっての日程調整等については委員長にご一任いただきたいと思います。  これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 66 瘧師委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたしました。  以上で、付議事項についての審査を終わります。  この際、ほかに何か御意見等ございませんか。──ないようでありますので、これをもって委員会を閉会いたします。 Copyright © Toyama Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...