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  1. 鹿児島県議会 2018-03-14
    2018-03-14 平成30年企画観光建設委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-18
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        ………………………………         午前九時五十九分開会        ……………………………… ◯大久保委員長 定足数に達しておりますので、ただいまから、企画観光建設委員会を開会いたします。  この際、御報告をいたします。  傍聴について一名の方から申し出があり、これを許可いたしました。  本日は、土木部及び工業用水道部関係の陳情の審査及び県政一般であります。  初めに、陳情の審査を行います。  審査に入ります前に、陳情の取り下げについて、お諮りいたします。  陳情第三〇三一号嘉徳海岸侵食対策事業の見直しを求める陳情については、陳情者から状況変化を理由とした取下げ書の提出がありましたので、これを承認したいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 2 ◯大久保委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇三一号は、取り下げを承認すべきものと決定いたしました。  なお、同陳情者からは、嘉徳海岸の侵食対策の関係で新たに陳情書が提出されております。  それでは、まず、新規の陳情の審査をお手元の請願・陳情文書表により行います。  陳情第三〇四六号及び陳情第三〇四七号を一括議題といたします。  河川課長の説明を求めます。 3 ◯川原河川課長 陳情第三〇四六号の嘉徳海岸の侵食対策事業について検討委員会の再設置を求める陳情でございます。  請願・陳情文書表の三ページ、図表は、一ページから六ページでございます。  提出者は、奥田みゆきでございます。
     陳情の要旨でございますが、嘉徳海岸侵食対策事業検討委員会は現地踏査をすることなく、侵食の原因を正しく理解していないため、本質的な問題を定義できておらず、結果的に建設的な議論が行われていない。また、直接的な侵食原因は、海の波が作用したものではなく、嘉徳川の大蛇行による流水により砂丘が削られたものであることから、正面から来る高波や湾全体に及ぶ高潮を想定した侵食対策は適切ではない。事業実施後の海岸変形を最小限にとどめるためには専門家による十分な考察が必要である。  また、自然のあり方を示す嘉徳川と海岸は未来に資する価値があることから、構造物の設置は全くしないという選択肢も含め慎重に計画案を策定する検討委員会が必要であり、計画案策定のプロセスに地域住民や海岸利用者が参加できることを要望する。  ふるさと創生、地域おこしに向けて、官民一体となって協働するための組織の核となるよう、第三次委員会の設置を求める。  嘉徳海岸を奄美大島が世界に誇れる天然資源として大切に次世代に継承し、有効的かつ持続的に海岸を利用できるよう、次の事項を陳情する。  一、嘉徳海岸侵食対策事業について多角的な考察を行うため、海岸工学の専門家を含む第二次検討委員会を設置し、真の侵食原因を追及して対策をゼロベースから検討し、計画案の実施後における海浜の経年変化を含む十分な考察を行うことを求める。  二、計画案を策定するプロセスに市民が参加し、市民からの意見や提案、そこから考察される地域ニーズが計画案に十分に反映されることが重要であることから、嘉徳集落住民の合意形成を行い、よりよき地域創生を目指すワーキンググループとしての第三次検討委員会の設置を求めるというものでございます。  状況説明でございますが、嘉徳海岸は、平成二十六年十月の台風十八号及び十九号の波浪により砂浜が約二十メートル侵食され、浜崖が人家や墓地に迫ったことから、平成二十八年度から海岸侵食対策事業に着手し、測量設計や環境調査を進めているところでございます。  現在、砂は一部戻ってきておりますが、依然、約三・五メートルの浜崖があり、今後の台風の波浪により再度侵食されるおそれがあることから、嘉徳集落の人命・財産を守るためには護岸等による侵食対策が必要であります。  平成二十九年三月に開催した地元説明会におきましては、出席者から自然環境の保護や侵食対策の工法について要望があり、その後、瀬戸内町からも検討会設置の要望がなされました。  このようなことから、同年八月に、海岸、水生生物及び環境の専門家や地元住民等で構成する嘉徳海岸侵食対策事業検討委員会を設置し、委員会において現地を調査した上で、これまで三回の委員会を開催しています。  同月三十一日に開催された第一回の委員会では、大きな台風の波が真っすぐに陸地をめがけてやってくるような状況のときに、どうやって地域の集落を守るかといった意見や護岸をつくって砂浜がなくなった海岸は多いことから護岸をつくらずアダンの植樹のみでもよいのではないかとの意見が出されたほか、河川の蛇行と地元の対応についても言及があり、これらを踏まえ、次回の委員会で海岸保全の方法等の議論を行うこととなりました。あわせて、侵食対策事業に対する意見を公募し、次回の委員会前に公募した意見を各委員へ説明することとなりました。  十一月二十五日に開催された第二回の委員会では、砂丘が自然にできるためにはかなりの時間がかかり、その間、防災能力がない状況を放置するのは無理があるといった意見や用海岸のエココースト事業が参考になるといった意見、侵食対策の範囲や工法をゾーニングして検討する等の意見が出され、また、公募により提出された意見に対する議論もなされました。次回の委員会で侵食対策事業の対象となる箇所のゾーニングや工法の事務局案を提示することとなりました。  平成三十年一月二十七日に開催された第三回の委員会では、事務局が作成したゾーニング案や工法案をもとに検討の結果、砂丘の侵食が十五メートル以上の区間と侵食が十メートル以上で背後地に墓及び住宅のある区間を対象に、合計百八十メートル区間が恒久対策の必要な区間として示され、工法は重力型のコンクリート護岸とし、自然環境に配慮するため盛り土を行いアダンを植栽すること等の整備方針が示されたほか、川の流れの対策についても言及がありました。  現在、委員会の結果を踏まえ、詳細設計を進めているところであり、また、同区間には天然記念物オカヤドカリが生息していることから、文化財保護法の規定に基づき、詳細設計完了後に天然記念物の現状変更を申請することとしております。これらの手続を速やかに完了し、一日でも早く工事に着手したいと考えております。  これまで委員会において島内外の住民や専門家などからの意見の公募を行い、十分議論を尽くしていることなどから、新たな委員会の設置については考えていないところであります。  また、嘉徳川については、これまでも町や地元が川の蛇行を防止する対応を行っているところであり、今後も状況を見ながら町や地元と相談し、対応することとしております。  次に、陳情第三〇四七号の嘉徳海岸の護岸整備をあと数年保留する陳情書でございます。  請願・陳情文書表の五ページ、図表は、一ページから五ページでございます。  提出者は、自然と文化を守る奄美会議代表、大津幸夫でございます。  陳情の要旨でございますが、嘉徳海岸は、奄美で唯一護岸がつくられなかった海岸である。大量の砂が嘉徳川から運ばれ大砂丘が形成され、集落は高波等の被害を免れて海岸線の保全が維持されていた。  一昨年、県議会へ海砂採取事業が嘉徳海岸の侵食被害の原因と考えられるので、海砂採取事業をやめさせるように陳情した。しかし、二〇一四年の二つの台風により集落の墓地の下の砂をえぐり取ったもので、海砂採取との関連性は考えられないとの結論であった。  その後、保全対策として護岸を五百三十メートルに整備をするとなっていたが、県は環境団体から自然工法方式の提案を受け、嘉徳海岸侵食対策事業検討委員会を設置し、行政機関や地元住民ほか、海洋生物学、海洋工学、奄美の動植物に詳しい専門家七名に対策を協議させた。  一回目の委員会で侵食の原因につながる海底調査資料等の依頼などがあったが、三回の協議の結論は何もしないという選択肢もあったが、地元集落の意見を聞くとそうもいかないと、百八十メートルの護岸堤を砂で覆う自然工法に落ち着いた。しかし、ここ三年間、大雨時に河口から沖合に堆積した砂が波の力で海岸線に揺り戻されている。一番危険箇所とされている墓地の下も大量の砂が回復し、波打ち際までの砂幅を九十メートルに広げ、台風の大波も届かない現状である。  二〇一七年の二つの接近した台風でも被害なくクリアすることができた。このまま構造物をつくらないで、さらに数年経過すると、もとの嘉徳海岸の風景が少しずつ戻ってくるので、コンクリートを覆うカムフラージュをやめ、巨額の税金を投入する護岸整備は思いとどまるよう、次の事項を陳情する。  一、嘉徳海岸の保全のための護岸堤整備は、あと数年保留することというものでございます。  状況説明につきましては、陳情第三〇四六号と同じ内容でございますが、現在、委員会から示された百八十メートル区間におきまして、アダンの植栽等自然環境に配慮した重力型のコンクリート護岸の詳細設計を進めているところであり、今後、天然記念物オカヤドカリの現状変更が許可された後、一日でも早く工事に着手したいと考えております。  よろしくお願いいたします。 4 ◯大久保委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 5 ◯いわしげ委員 一点、確認させていただきたいのですが、天然記念物としてされているオカヤドカリの現状変更を申請するとどういうことになるのか、教えてください。 6 ◯川原河川課長 現在嘉徳海岸には護岸がありませんので、護岸をつくって、それに砂をかぶせてアダンを植栽しましと、現状が変わります。ここには調査時に八十七体のオカヤドカリが確認されております。オカヤドカリの成体は丘で暮らしますが、産卵のときだけ海におりてきて海で産卵して、一月ぐらいは海の中で幼生が育って、それから丘に上がって一生生活するということですが、オカヤドカリが移動できないようなものをつくると生態が乱れるというか、そういうことで現状変更申請を出して、処理期間としては約六カ月ぐらいかかるということでした。  以上です。 7 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  あと一点ですが、今回嘉徳のことに関しては継続分も含めて全部で四つ陳情が出ている中で、そのうち三つは自然の海岸を残してくださいというもので、一つだけが侵食対策を急いでくださいというものになっておりますが、その辺に対する県の意見はどのようなものですか。 8 ◯川原河川課長 平成二十八年の四月と平成二十九年の三月に説明会を二回開きまして、住んでいる方々はほとんど反対はございません。一人のIターンの方だけが途中で反対に回った方はおりますが、工事をしてくれという方々は住んでいる方々、反対している人たちは環境団体の人とか、あとは別の地域に住んでいる方、例えば加計呂麻島に住んでいる方とか名瀬に住んでいる方もですが、嘉徳海岸に住んでいない方が陳情を出している現状です。 9 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  あと、今回の検討委員会地元住民代表として出ていらっしゃるのが区長さんだけで、区長さんは侵食対策を急いでくださいということで陳情も出されおりますが、私のところにいろいろ入ってくる話でも地元の方からの声で聞こえてくるのは、「護岸対策は必要ないからやめてください」というものが圧倒的に多いですけれども、結局小さなコミュニティで声が上げられないから人づてに言わないといけない状況になっているみたいですが、その辺はどのようにお考えになっていますか。 10 ◯川原河川課長 その点につきましては、昨年六月から七月にかけてまた一人一人、一軒一軒、意見を聞きました。その中では、反対の意見は一人の方を除いてはほとんどありませんでした。一人の方についても反対に回った方ですけど、やはり墓の部分は何かやらないといけないという意見でした。平成二十六年の十月の二回の台風で二十メートルぐらい削られましたが、平成二十六年の段階で地元説明会を二回開催しております。これは事業者がまだ決まらない段階で、役場が平成二十六年の十一月と十二月、どういう対策がいいかということで開催しております。その後、十二月に県に地元住民全員の印鑑つきで早く護岸をしてくれという要望も出ておりまして、先ほど言いましたとおり、昨年またもう一回聞き取りを行った結果も、やはり皆さんやってくれという意見が圧倒的に多い状況です。 11 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  最終的に検討委員会の結果としては、矢板をするものでもなく、コンクリートで飛び出るものでもなく、用海岸のような自然に見える形の整備でということですか。 12 ◯川原河川課長 第三回の検討委員会で矢板を打って砂を入れるなどの工法も全部提示して、一応経済比較についてもお金がどれだけかかるのかとかいろいろ検討しまして、その結果、用海岸でやったような工法でコンクリートの護岸を整備する予定です。用海岸につきましては、その後についても、どうなったかということでまた調査に行きまして、今、かなりアダンも生えて全然護岸が見えない状況になっている状況です。そういうことで、こういう護岸の形にすることに決定しております。  以上です。 13 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  あと、この陳情三〇四六号の方がおっしゃっておりますが、百八十メートルの護岸をつくられた後、どういう状況になるかシミュレーションのようなものはされていらっしゃいますか。 14 ◯川原河川課長 委員会の中で、まず、最初我々県が提示したのは五百三十メートルの護岸整備をするということでした。その中で見ていったときに、どうしても嘉徳海岸自体が湾上になっていますから、波の強いところ弱いところがありまして、それを詳細に検討して、実際の検討方法としては十メートルぐらいのピッチで全部切っていって、その中で、先ほど言いました十五メートル以上侵食されているところと、十メートル以上侵食されて背後に家や墓のあるところを選定しまして、今、百八十メートルの整備を決めております。委員会の中でも我々としては百八十メートル決めた横にも、五百三十メートル全部でもっと弱い工法でやるような取りつけをする形をしておりますが、今後工事をやりながらモニタリングをして、何か状況の変化があったら当然そこについても対策を行うこともあるかもしれません。その場合にも当然、委員の方にはまた相談してやることとなります。  もう一つは、昔から嘉徳集落も町も、嘉徳川が蛇行しているという話をずっとしております。私もそのころ瀬戸内事務所で課長をしていたものですから、まだ事業に入る前に、私のところにも町やら地元から川を真っすぐしてくれという要請がありました。しかし、実際これは一般公共海岸といいまして海岸保全区域になっておりませんで、一般的には海岸保全区域に入っていないと県が手が出せないとなっております。川については瀬戸内町の管理になるものですから、県では管理できませんということでお答えしております。  以上です。 15 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  以上です。 16 ◯き久委員 陳情第三〇四六号で、新たな検討委員会を設置していただきたいという趣旨ですが、これまで昨年の三月に地元から要望がありまして検討委員会を設置をし、三回行われているという内容が先ほど説明されました。新たな検討委員会は、設置をしたとしましてもポイントとなるメンバーは、現在設置されている委員会と変わりがあるものですか。あると認識されますか。 17 ◯川原河川課長 委員会を昨年設置しましたが、そのときに奄美の海岸に詳しい方、海洋生物の方、あとはさきほど言いましたオカヤドカリの専門家などを入れていますので、新たに設置することは考えずに、平成二十六年に災害を受けて三年半ぐらいそのままですから、早く工事をしたいと考えております。委員会で結論が出ましたので、新たな委員会は考えておりせん。 18 ◯き久委員 というと、今出ている新たな委員会の設置のメンバーも現在の検討委員会のメンバーも大体議論の争点となる部分に関してはそう変わりはないという認識でよろしいですね。 19 ◯川原河川課長 新たな委員会で、もしメンバーがかわるとしたら、当然海岸の先生たちも日本全国いますし、いろいろ、どういう状況になるかよくわからないですが、新たな委員会をどういうメンバーでするかの選定は難しいと思います。我々が選んだメンバーは一番精通している、一番いいメンバーを選んだと考えております。ということで、新たな委員会は考えていません。 20 ◯き久委員 それと、陳情第三〇四七号では、護岸堤防整備をあと数年保留していただきたいという御要望でありますが、保留することによってどのような懸念が生じるかについてですけど、この陳情者の趣旨の中で、自然に砂が海底から戻ってきているとあります。そして、去年の台風でもそんなに被害はなかったという表現でしたかありました。台風は奄美群島を東回りで通るか西回りで通るかで影響というのは違ってきまして、また今、地球温暖化の影響によって台風の勢力というか、強さというか、そういったのが例年今までとは違うと認識しております。そういった観点も含めて、この数年保留することがどのような懸念が生じるかについて挙げてください。 21 ◯川原河川課長 まず、平成二十六年にここが二十メートル侵食されたときの台風は、経路も違いますし、大きさがまず、昨年の台風と比べて勢力が全然違います。平成二十六年のときの台風が九百四十五ヘクトパスカルですが、ということはどんなことが起こるかといったら、台風の気圧は一気圧というのが千十三ヘクトパスカルで、一ヘクトパスカル違えば、中心付近で一センチ水面が上昇します。ということは、仮に千十三から九百五十を引いたら六十三センチ、通常の位置よりも六十三センチが気圧が低くなると水が押し上げられます。水が押し上げられて後ろまで行ったら、浮力がかかりますから当然浮きまして、そういう意味で、砂なども持っていかれやすくなります。昨年の台風と比べるのは、全然違うと思います。言うように温暖化の影響で、今までなかった台風が来る可能性があります。奄美は大きな台風が来ますが、平成二十六年の二つの台風については今までの台風の中でも物すごく大きな台風で、経路も少し変わった経路で、奄美に近づく前から波もどんどん来たと、そういう台風です。 22 ◯大久保委員長 いいですか。 23 ◯き久委員 はい。 24 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんか。 25 ◯柳 委員 先日、嘉徳海岸、それと用海岸も視察をしてきましたが、用海岸もかなりアダンが生い茂ってコンクリートも全く見えない状況で、まさに自然工法で「ああ、いいな」と思いましたが、ここで嘉徳を百八十メートル、区間を用海岸のエココースト事業に倣って工事をするとしたら、どれぐらいのコストがかかるものでしょうか。 26 ◯川原河川課長 コストについては今詳細設計をしている段階です。五百三十メートルをやるときのコストで、前に砂を置かない形だと大体メートル百万円ぐらいかかるのではないかと思います。ですが、今回の整備はもう一回少々積算をやり直して、また、当然工事をやるためには進入する工事用道路などもありますが、それも自然に配慮しなさいということを検討委員会で言われていますので、今、それらも含めて詳細設計をしているところです。詳細設計が終われば、大体の金額は出てくると思います。  以上です。 27 ◯柳 委員 わかりました。  天然記念物オカヤドカリの話も出ましたので、これをもう一回現状変更を申請するのに六カ月かかるということですね。では、地元の方々も申請に六カ月かかるということは認識していらっしゃるわけですね。それが終わってから、直ちに工事を始めてくれということをおっしゃっているのでしょうか。 28 ◯川原河川課長 そうです。六カ月かかって、大体工事は秋ぐらいからになるのではないかと思います。 29 ◯柳 委員 わかりました。  以上です。 30 ◯持冨委員 確認をしたいと思います。  三ページの陳情の趣旨の一行目に検討委員会は現地踏査をすることなくと書いてあります。それから、状況説明の十行目のところに委員会を設置し、委員会において現地を調査した上で、これまで三回の委員会を開催したと書いてありますけど、これはどちらが正しいのでしょうか。 31 ◯川原河川課長 第一回の委員会を八月三十一日に開催しましたが、その前日に、八月三十日の日に委員会で現地を調査しております。それは新聞取材も来て、記事にも載っています。実際現地調査に二人参加しなかった方がおりましたが、その方たちはもう何回も見ているからいいということでした。ですから、現地調査はしっかり委員会前日に委員会としてやっております。 32 ◯持冨委員 わかりました。  それと、もう一点。  この問題は、要するに委員会が出した結論が、みんなの、専門家と地元住民の総意かということが一番の議論だと思っておりまして、そうしますと、九行目のところに委員会は海岸、水生生物、環境の専門家、地元住民ということで構成されているということですが、先ほど住民の中では一人だけ反対されているとお聞きしましたが、専門家にはどういう人たちがいたのかについて、もう一回確認をさせてください。 33 ◯川原河川課長 専門家は海洋工学、海岸の先生、海岸の専門家、あと海洋生物、それから動物、あと奄美の環境に詳しい方ですね、そういう方と、あとは地元の集落の区長さん、あと、ここについては遺跡関係で教育委員会の方とか、地元の建設課長とか、そういう方で構成されています。 34 ◯持冨委員 ありがとうございます。  いいです。 35 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 36 ◯大久保委員長 ほかに質疑がありませんので、これより採決を行います。  取り扱い意見をお願いいたします。 37 ◯鶴田委員 陳情第三〇四六号及び陳情第三〇四七号につきましては、嘉徳海岸の整備に当たり、最も重要なことは住民の人命と財産を確実に守っていける整備になるかということであります。  そのために県は平成二十八年度から海岸侵食対策事業に着手し、平成二十九年八月には地元説明会等で要望のあった自然環境の保護や侵食対策の工法等を検討するための海岸、水生生物、環境の専門家や地元住民などで構成をする嘉徳海岸侵食対策事業検討委員会を設置し、同委員会が示す工法等の整備方針に基づき事業を行うこととしたところであります。  先般、二月の検討委員会で民家や墓地に侵食が迫る区域では、現場の状況から判断して人命や財産を守るためには護岸整備による対策が最適であるとの整備方針が了承をされたことから、これらの陳情につきましては、不採択でお願いをいたします。 38 ◯柳 委員 陳情第三〇四六号及び陳情第三〇四七号につきましては、当初の計画に比べまして区間が百八十メートルになり、そしてまた、工法につきましても自然環境に配慮した盛り土を行ってアダンを植栽すること等が示されたということは非常によかったと思っております。今後は天然記念物の現状変更の申請等もあることもありますので、継続でお願いしたいと思います。 39 ◯いわしげ委員 陳情第三〇四六号につきましては、陳情者の方が事業を実施した後の砂浜の経年変化を十分に検証してくださいとしていることと、地域おこしも含めて地元の方々、また海岸の利用者の方々が参加できるような検討委員会の設置を求めていらっしゃいますので、採択でお願いいたします。  また、陳情第三〇四七号につきましても、陳情者の方もおっしゃっているように、現在一番侵食の激しかった墓地の下にも大量の砂が回復してきておりますので、数年見ることも必要なのではないかと思いますので、採択でお願いいたします。 40 ◯大久保委員長 ほかに取り扱いの意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 41 ◯大久保委員長 ないようですので、陳情第三〇四六号につきましては継続審査と採択と不採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第三〇四六号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 42 ◯大久保委員長 挙手少数であります。  よって、陳情第三〇四六号を継続審査すべきものとすることは否決されました。  それでは、陳情第三〇四六号を採択すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 43 ◯大久保委員長 挙手少数でありますので、陳情第三〇四六号は不採択すべきものと決定いたしました。  陳情第三〇四七号につきましても、継続審査と採択と不採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第三〇四七号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 44 ◯大久保委員長 挙手少数であります。  よって、陳情第三〇四七号を継続審査すべきものとすることは否決されました。  それでは、陳情第三〇四七号を採択すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。
       [賛成者挙手] 45 ◯大久保委員長 挙手少数でありますので、陳情第三〇四七号は不採択すべきものと決定いたしました。  次に、陳情第三〇四八号を議題といたします。  道路建設課長の説明を求めます。 46 ◯神宮司道路建設課長 陳情第三〇四八号の旧山田橋の解体撤去工事の留保に関する陳情でございます。  請願・陳情文書表七ページ、図表は、七ページでございます。  提出者は、北畠清仁外一名でございます。  陳情の要旨でございますが、旧山田橋は築九十年、凱旋門につながる地域住民の宝として、地区住民の足として長年地域住民に親しまれてきた。新山田橋架設に伴い、車道橋としての役目は終えているが、旧山田橋は地域をつなぐ住民の足として役目は終えていない。  旧山田橋を人道橋として残し、凱旋門や沿線の西郷どん「腰掛け石」と一体のものとして山田地域の、また姶良市としての歴史遺産として残すことが住民の安全と地域の活性化につながる。  県による旧山田橋の解体撤去を留保し、地域住民、姶良市との対話と意思疎通を尽くしていただきたい。  以上の趣旨に基づき、一、県による旧山田橋の解体撤去を留保すること、二、旧山田橋のあり方について、早急に地域住民、姶良市との対話と意思疎通を尽くすこと、県内外の学識経験者の意見も聞くことを陳情するものでございます。  状況説明でございますが、県道下手山田帖佐線は、薩摩川内市祁答院町下手を起点に、姶良市山田を経由し、姶良市帖佐へ至る道路であります。  山田地区においては山田小学校への通学路でありますが歩道もなく幅員狭小であることから、山田川の河川整備の進捗にあわせ、山田橋のかけかえを含む道路整備を進めており、昨年、新山田橋を供用したところであります。  旧山田橋は橋脚の径間長などの基準を満たしておらず、治水安全上の支障があることから撤去する計画としております。  また、旧橋の親柱や高欄については地元から長年親しまれてきたことから、姶良市や学識経験者の意見を聞くなどして一部を保存する計画としております。  県においては、昨年十月に受けた「旧山田橋の解体撤去を中止することについての請願書(要望書として取扱い)」に対して昨年十一月とことし一月に説明を行い、地元の理解を得られるよう努めたところであります。  また、市においては、流域住民の安全安心を確保することが第一であるなどの理由から、昨年十月に提出された「県による旧山田橋の解体撤去を留保すること等についての請願書」を不採択としたところであります。  県としては、地元住民に対してこれまで丁寧な説明を行ってきており、災害に強い地域づくりを進める必要があることから、早期に旧山田橋を撤去したいと考えております。  以上で、道路建設課関係の説明を終わります。よろしくお願いいたします。 47 ◯大久保委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 48 ◯鶴田委員 それでは、この陳情に対して若干お伺いしたいと思いますが、この陳情者から新橋への交通安全対策が不十分ではないかという一文がありますけれども、恐らく新しい橋をかけるには例えば交通量調査等をしていらっしゃると思いますが、このことに対してどのように考えているかということを一点教えていただきたい。  それから、これは姶良市議会の陳情等もあるようでありまして、それは否決されたということですが、歴史的な橋の景観を一部保存するという話ですけれども、これは具体的にはどのようなことをされるのか教えてください。  それから、水害対策です。  説明資料等にも少しありますけれども、要するに、橋脚が五本あるということに対するリスク、この辺をお示しいただければと思います。  以上、三点、お伺いしたいと思います。 49 ◯神宮司道路建設課長 まず、一点目、周辺の道路の状況でございますけれども、現道には歩道がございませんでして、それにつきましては、保育園と小学校と中学校がある側に歩道を計画したものでございます。  それから、歴史的な過去からの地元に愛された経緯を踏まえまして、親柱につきましては現地にそのままの形で保存、それから、高欄につきましては橋梁を撤去いたしますので、きれいに切り取りまして保存いたします。  図面で御説明させていただきます。関係図表の八ページでございます。  八ページの上に現況写真がございまして、その両サイドに赤い丸がついております。これが親柱です。四つありますけれども、これを現地にそのままの形で保存できないかを検討しております。それから、高欄と申しますのは橋の上にかかっている手すりのことでございますけれども、これにつきましては、八ページの一番下に保存イメージがございます。親柱はそのまま、高欄につきましてはこれを切り取りまして、ポケットパーク的なものをつくりまして、地元に思い出の品として残していきたいと考えているところでございます。  それから、これまでの水害、平成二十八年の大雨の状況が真ん中のところにございますけれども、昨年の豪雨によりましてかなり橋脚部分まで水が押し寄せております。それから、その左下に流木がかかっておりますけれども、このように流木等が引っかかることが予想されますので、非常にこの点については心配しているところでございます。  治水的には、橋脚が今、五本ございまして、その間が六径間、その橋脚間が間隔が十メートルと、非常に狭うございます。現在の河川管理施設等構造令によりますと、基準径間値はこの川では二十二・六五メートルが必要ですが、現在、十メートルと非常に短く、流木等が引っかかるおそれが強いということでございます。  それから、河川阻害率といいまして河川の川幅に対しましてどのぐらい河積を侵すかということで、原則として、それは五%以内を目指してほしいとなっておりますけれども、これが八%で、いずれにいたしましても洪水を安全に流下させる能力については低い状況でございます。 50 ◯鶴田委員 わかりました。  少し今の答弁の確認ですが、最初のところで現道は歩道がないように私、聞こえたのですけれども、新山田橋には歩道があって、旧山田橋には歩道がないと、こういうことでよろしいでしょうか。 51 ◯神宮司道路建設課長 はい、そのとおりでございます。 52 ◯鶴田委員 わかりました。  実は、私もこの場所を見に行ってきました。それで、やはりこの橋、確かに歴史的にも価値があるようにお見受けをいたしました。しかしながら、例えば昨年の北薩の豪雨災害、こういったところを考えたときに、私が行ったときは晴れておりましたが、この橋脚には既に竹の切った後のものとかいろいろなものが引っかかっていましたので、ここが詰まると、上流部には団地とか何かいろいろ住宅の連団地もあったようでありますので問題で、早急に解消しないといけないという印象でした。  さらに、文化的な価値に関しましても、この資料の一番下にありますように、昔の面影を残すような小さな公園というか、配慮もなされていると考えました。例えばここのイメージにも銘板が少し見えますけれども、ここに、例えば今、写真など焼きつけて紹介するようなのもありますので、そういった紹介もしていただいて、展示の仕方も考えていただきながら、やはり治水対策が一番だと思いますので、この事業をしっかりと進めていただくようにお願いしたいと思います。  以上です。 53 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんか。 54 ◯鶴丸委員 今、鶴田委員が言われたことと同じです。私もしょっちゅう見ておりますので、その保存価値は非常にあると思っておりますが、今お話がありましたように、安全性、いわゆる災害への対応という側面で考えますと、鹿児島の五石橋の議論と災害とのことを思い出しまして、やはり安全性をどう確保するかということが大変必要だと思っております。  ただ、この中で、今言われたように保存イメージのパークの説明会を二回、十一月と一月と、住民の方々にされていらっしゃると思いますが、これはどの段階でされて、二回とも説明をされたのかを少々確認いたします。 55 ◯神宮司道路建設課長 県では要望書に対しまして二回説明会を開いております。十一月の説明会では、今お話が出ました治水上の安全性をメーンにした説明会を地元で開きまして、二十六名に参加していただき、さまざまな御意見をいただいたところです。その中でも保存イメージまで説明をしております。  それから、一月につきましては具体的な工事の仕方を含めた説明をさせていただきまして、そのときにも保存イメージにつきましても説明をさせていただいたところでございます。 56 ◯鶴丸委員 よくわかりました。  十分に保存イメージ等についても説明をなされていらっしゃるということでした。対象者お二人の方が陳情を出されていらっしゃいますが、多くの方々は御理解をしていらっしゃると私も聞いております。そういった意味では、ぜひ、この件については安全対策上しっかりと進めていただきたいとお願いいたしたいと思います。 57 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんか。 58 ◯柳 委員 陳情者は、姶良市としての歴史遺産を残すことが住民の安全と地域の活性化にもつながるのだと言われており、地域住民の八割方が旧山田橋の保存を求めていらっしゃると書かれてありますが、その辺はどうでしょうか。 59 ◯神宮司道路建設課長 この八割方ということにつきましては、何がもとになっているか少々確認をいたしましたけれども、これは姶良市議会における請願の審査において、委員から八割という発言があったということを確認しております。その中身の計算については、詳細は不明でございますが、県に出されました署名簿からその数を割り出しまして、計算をしてみました。そういたしますと、下名地区につきまして計算をしますと、約四割という数字は出てきました。この八割の根拠についてはわからないところでございますけれども、当時、説明会の前の、昨年の十一月時点で署名簿が一部出たわけですけれども、この方々が十一月に出た時点では四百三十五筆という筆数で出てまいりまして、そのときに組織されておりました旧山田橋を保存する会に、説明会後のことし二月に代表者に現在の状況を確認をさせていただきましたら、会については既に解散していると、それから撤去についてはやむなしという御意見もいただいております。  さらに、ことし三月、陳情が出てからでございますけれども、地元の下名地区の区長さん、それから山田校区は大きなコミュニティでございますが、会長さんは体調不良で、事務局長さんにも確認をさせていただきましたけれども、急遽撤去についてはやむなしという御意見をいただいているところでございます。 60 ◯柳 委員 地域住民あるいは姶良市との対話と意思疎通を尽くしていただきたいということが書かれてありますが、今説明がありました下名につきましても当初四割の方が反対をしていらっしゃったということですね。でも、今、区長さんについてはやむなしとの説明でしたが、住民の方々もやむなしということで今理解をしていただいているということですか。 61 ◯神宮司道路建設課長 これにつきましては説明会の前の署名簿でございまして、歴史深いという観点から、治水上の安全性がないというのは余り御存じない状況の中での署名でございましたので、そのあたりをしっかり説明した後、区長さんも含めてこのあたりの方々にずっと説明いたしまして、今のような結果をいただいたということで、私どもといたしましては、地域のおおむねの御理解はいただいていると認識しております。 62 ◯柳 委員 わかりました。結構です。 63 ◯持冨委員 この問題は、要するに、安全性と歴史的価値を残すということが観点ではないかと思いますが、そもそも旧山田橋が築九十年ということですけど、新しい山田橋をつくるときに旧山田橋は危険であるという認識があって、こういう工事にしたのでしょうか。  それと、新しく新山田橋をつくるときに旧山田橋についてはどういう取り決めになっていたのか。そこはどうでしょうか。 64 ◯神宮司道路建設課長 この事業のスタートでございますけれども、まずは保育所とか中学校、小学校があるにもかかわらず歩道がないということが一つ問題がございましたし、それから、下流から河川改修事業が進んできておりました。改修上、かなり支障がある橋梁という認識もございましたので、当初からかけかえをする前提で計画をつくっておりました。これにつきましては、代表者等になるかと思いますけれども、地元にも説明はしていたところでございます。 65 ◯持冨委員 旧山田橋については、例えば台風等あるいは大雨等のときには危険だという認識があって工事に入ったということでいいのでしょうか。 66 ◯神宮司道路建設課長 基準径間長等は満足しておりませんので、危険という認識のもとで計画をつくっております。 67 ◯持冨委員 それと、ここに資料で示していただきましたけれども、いわゆる歴史的な保存というのは地元の意見も酌んでこうやって残すと、意見も反映されると、こういうことでございましょうか。 68 ◯神宮司道路建設課長 これにつきましては、もともと姶良市さんとも以前からお話をいただいて検討しておりまして、それに加えまして、第一工大の自然環境の先生等、それからその先生が声をかけられました一般の方々等と話をしながら、今イメージをつくっていっているところでございます。 69 ◯持冨委員 最後に、姶良市で十二月議会でこの陳情は不採択になったわけですけれども、不採択の理由はどういうことでしょうか。 70 ◯神宮司道路建設課長 流域住民の安全安心を確保することが大事であることなどの理由から、不採択としております。その他として話し合われましたのは、今後予定されている上流側の河川改修に大きく影響を与えること、それから河川法の橋脚の基準径間長と橋脚断面による阻害率を満たしておらず、保存維持、ひいては歴史遺産登録も不可能であるというのを理由にされております。 71 ◯持冨委員 わかりました。 72 ◯柳 委員 済みません。  陳情者が言っていらっしゃる第二ですね、新山田橋の歩道が住宅地の反対側であって勾配も急であると、幅員も狭いということ、もう一つ、通学の児童生徒と保育園を利用する子供が車道横断を迫られて交通事故の危険にさらされますとありますが、この説明資料を見ますと、この橋のところでは横断歩道とかはどうなっていますか。 73 ◯神宮司道路建設課長 横断歩道につきましては地元の方からも御要望を受けておりますけれども、現在のところはついていない状況でございます。また、これは公安委員会になろうかと思いますけれども、地元からも御要望を上げていく形になろうかと思います。  歩道の設置につきましては、集落側と保育園、小学校、中学校側のどちらにつけるかという点では、基本的に、まず、学校などがある側に設置しておりまして、歩道のネットワーク上はそれをつないだほうがいいだろうということでつないでおります。  それから、歩道の勾配がどうしても川を越える関係で、少しかさ上げになっております。それにつきましては基準が五%以下というのがございまして、これは県の福祉のまちづくり条例の基準で、一応それ以下でつくってあるところでございます。 74 ◯柳 委員 いずれにしてももう供用も開始されておりますので、今後については利用する地域住民の方々の安全が確保されるように横断歩道等の整備も早急にしていただきたいと思います。  終わります。 75 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 76 ◯大久保委員長 ほかに質疑がありませんので、これより採決を行います。  取り扱い意見をお願いいたします。 77 ◯鶴田委員 陳情第三〇四八号につきまして、取り扱い意見を申し上げます。  旧山田橋は幅員狭小であり、また通学路にもなっておりますが歩道もないことから、これにかわる橋として山田川の河川整備の進捗にあわせて新山田橋の整備を進め、昨年供用したところであります。新山田橋の供用開始で旧山田橋が役目を終えたことから、旧橋の親柱、高欄は姶良市や学識経験者の意見を踏まえ一部を保存する計画のもと、ことし一月中旬から撤去工事の準備が始められているところであります。  旧山田橋につきましては橋脚が径間長などの基準を満たしておらず、治水安全上の支障があること、また、姶良市議会において旧山田橋の撤去保留や姶良市による管理棟の請願を山田川流域住民の安全安心の確保が第一であるなどの理由で不採択としたことなどから、災害に強い地域づくりのためにも当該陳情につきましては、不採択でお願いをいたします。 78 ◯大久保委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 79 ◯大久保委員長 それでは、陳情第三〇四八号につきましては不採択との御意見ですが、不採択すべきことに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 80 ◯大久保委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇四八号については不採択すべきものと決定いたしました。  次に、委員会付託日から一年を経過していない継続審査分の陳情の審査を行います。  資料は、請願・陳情文書表、継続審査事件となっております。  その後の情勢の変化などにつきまして、関係課長の説明を求めます。  陳情第三〇三六号及び陳情第三〇四三号を一括議題といたします。  河川課長の説明を求めます。 81 ◯川原河川課長 陳情第三〇三六号の嘉徳海岸侵食対策事業の早期実施についてでございます。  請願・陳情文書表、継続審査事件の十八ページ、図表は、一ページから五ページでございます。  陳情の要旨でございますが、集落民の願いと思いを尊重し、集落民が安心安全な暮らしを送れるよう、その人命と財産を守るための施設を早急に整備するよう、次の事項を陳情する。  一、嘉徳集落住民の人命と財産を守るため、海岸侵食施設の整備を早急に行うこと、二、嘉徳集落住民の安心安全な暮らしを確保した上で、自然環境対策は行うことというものでございます。  前回の定例会以降の情勢の変化につきましては、本年一月二十七日に第三回の嘉徳海岸侵食対策事業検討委員会を開催し、事務局が作成したゾーニング案や工法案をもとに検討の結果、砂丘の侵食が十五メートル以上の区間と侵食が十メートル以上で背後地に墓及び住宅のある区間を対象に、合計百八十メートル区間が恒久対策の必要な区間として示され、工法は重力型のコンクリート護岸とし、自然環境に配慮するため盛り土を行い、アダンを植栽すること等の整備方針が示されたほか、川の流れの対策についても言及がありました。  現在委員会の結果を踏まえ、詳細設計を進めているところであり、また、同区間には天然記念物オカヤドカリが生息していることから、文化財保護法の規定に基づき、詳細設計完了後に天然記念物の現状変更を申請することとしております。これらの手続を速やかに完了し、一日でも早く工事に着手したいと考えております。  続きまして、次に、陳情第三〇四三号の嘉徳の価値ある自然海岸を残す事についてでございます。  請願・陳情文書表、継続審査事件の二十二ページ、図表は、一ページから五ページでございます。  陳情の要旨でございますが、砂が戻ってきている状態で、この場所に護岸をつくることで、逆にさまざまな被害が生じるのではないかと心配している。  以上の趣旨に基づき、次の事項を陳情する。  一、地元への経済効果を高めるためにも、観光資源を残し未来を考えた持続可能である集落を目指すため、護岸建設を伴わない侵食対策を行うこと、二、集落存続のためにも日本の中で貴重な嘉徳の自然を保護した上で、アダンの植林など自然を活用した安全対策を行うこと、三、嘉徳海岸侵食対策事業検討委員会における議論を踏まえ、検討することというものでございます。  前回の定例会以降の情勢の変化につきましては、陳情第三〇三六号と同じ内容になっております。  よろしくお願いいたします。
    82 ◯大久保委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 83 ◯き久委員 陳情第三〇三六号ですが、検討委員会を三回して、一月二十七日にある一定の方針を決めたところですが、これに関しまして地元の行政、そして一番地域の声を集約する側の議会等々の反応というか、評価というか、意見、そういったのは何か聞こえてきておりませんか。 84 ◯川原河川課長 地元の瀬戸内町議会においては、前年九月に、早期の事業実施に対する陳情が採択されております。第三回の検討委員会を一月二十七日に開いて、また、役場は瀬戸内町の広報でこの結果を皆さんに伝える予定と聞いております。  以上です。 85 ◯き久委員 三回目の検討委員会の内容を町民に知らしめると、それに対して、特段のコメントはなかったということですか。 86 ◯川原河川課長 地元からまだ特段のそういう意見は来ておりません。新聞報道でも検討委員会の後にいろいろ出て、百八十メートル区間を整備するとかいう話が出ていますので、それらを読まれていると思います。 87 ◯き久委員 結構です。 88 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 89 ◯大久保委員長 ほかに質疑がありませんので、これより、採決を行います。  取り扱い意見をお願いいたします。 90 ◯鶴田委員 陳情第三〇三六号につきましては、県では嘉徳海岸侵食対策事業検討委員会の整備方針に基づき可能な自然環境保護対策を講じながら、住民の人命と財産を守るため整備を急ごうとしているところでありますので、採択でお願いをいたします。  さらに、陳情第三〇四三号につきましては、三つの陳情事業とも護岸建設を伴わない侵食対策を行うことが前提の事項であると考えられることから、当該陳情については、陳情第三〇四六号及び陳情第三〇四七号で述べた取り扱い意見のとおりの理由で不採択でお願いをいたします。 91 ◯柳 委員 陳情第三〇三六号及び陳情第三〇四三号につきましては、先ほども新規の陳情でも取り扱い意見として述べましたけれども、当初の計画に比べて工法についても自然環境に配慮したものとなるということでございました。それは非常によかったと思っております。ぜひ、そういう工法で進めていただきたいと思っておりますが、今後は天然記念物の現状変更の申請等もありますことから、いずれの陳情につきましても継続でお願いをしたいと思います。 92 ◯いわしげ委員 陳情第三〇三六号につきましては、これまでの検討委員会の中でも専門家の方から護岸をつくって砂浜がなくなった海岸が多いことから護岸をつくらずにアダンの植樹のみでもよいのではないかという意見もあったということですし、また、新規の陳情第三〇四六号などでも新たな検討委員会の設置を求めていらっしゃったりしますので、第一項につきましては継続でお願いいたします。  第二項につきましては、嘉徳集落の住民の方々の安心安全な暮らしを確保した上で自然環境対策は行うこととなっておりますので、採択でお願いいたします。  また、陳情第三〇四三号につきましては、こちらは嘉徳の自然を生かして地元の経済効果を高めることが必要ではないかという陳情ですので、採択でお願いいたします。 93 ◯大久保委員長 陳情第三〇三六号第一項につきましては、継続審査の意見と採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第三〇三六号第一項を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 94 ◯大久保委員長 挙手少数であります。  よって、陳情第三〇三六号第一項を継続審査すべきものとすることは否決されました。  それでは、陳情第三〇三六号第一項を採択すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 95 ◯大久保委員長 挙手多数でありますので、陳情第三〇三六号第一項は採択すべきものと決定いたしました。  陳情第三〇三六号第二項につきましても継続審査の意見と採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第三〇三六号第二項を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 96 ◯大久保委員長 挙手少数であります。  よって、陳情第三〇三六号第二項を継続審査すべきものとすることは否決されました。  それでは、陳情第三〇三六号第二項を採択すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 97 ◯大久保委員長 挙手多数でありますので、陳情第三〇三六号第二項は採択すべきものと決定いたしました。  陳情第三〇四三号につきましては継続審査と採択と不採択を求める意見がありますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第三〇四三号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 98 ◯大久保委員長 挙手少数であります。  よって、陳情第三〇四三号を継続審査すべきものとすることは否決されました。  それでは、陳情第三〇四三号を採択すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 99 ◯大久保委員長 挙手少数でありますので、陳情第三〇四三号は不採択すべきものと決定いたしました。  次に、委員会付託日から一年を経過した継続審査分の陳情の審査を行います。  当委員会への付託日から一年を経過した陳情は、請願・陳情処理要領第八条の規定によりますと、審査基準に基づき採択もしくは不採択の結論を出すように努め、または審査未了の扱いができるものとするとなっております。  具体的な手続としましては、採択または不採択の結論を出すように努め、それでも結論を得られず、今定例会をもって審議未了としようとするものについては取り扱い意見で審査未了の扱いとしたい旨を申し述べていただき、審査未了の可否について採決を行うこととなります。  それでは、陳情第三〇三〇号を議題といたします。  港湾空港課長の説明を求めます。 100 ◯中迫港湾空港課長 港湾空港課の請願・陳情につきまして、御説明申し上げます。  請願・陳情文書表、継続審査事件の二十六ページ、図表は、九ページをごらんください。  陳情第三〇三〇号志布志港旅客船埠頭の整備拡充に関する陳情でございます。  陳情の要旨でございますが、大隅半島を中心とする鹿児島県東部地域、宮崎県南部地域の活性化発展のために、大型クルーズ船に対応した志布志港旅客線埠頭の整備拡充及び必要な施策の積極的な推進を求めるものでございます。  なお、平成二十九年第四回県議会定例会以降、情勢に変化はございません。  よろしくお願いいたします。 101 ◯大久保委員長 説明が終わりましたので、質疑をお願いいたします。 102 ◯日高委員 これは一年前に出てきているわけでありますが、陳情に大隅半島には経済効果は皆無だという表現であります。それから一年たっているわけですが、このことについてどういうお考えをお持ちでしょうか。 103 ◯中迫港湾空港課長 志布志港にあります志布志市役所とポートは情報交換、意見交換を行っております。  まず、志布志港につきましては、クルーズ船が平成二十六年に「ぱしふぃっくびいなす」が入りまして、それ以降、入港がない状況でございます。  志布志港につきましては、図表の九ページにありますとおり、旅客線埠頭、水深が七・五メートルで、延長が二百二十メートルの耐震岸壁のクルーズ船専用埠頭がございます。ここの埠頭がありますので、ここには三万トンの船が入れる状況の中で、志布志市としてもクルーズ船の誘致、ここの岸壁に三万トン以下の船は誘致できますので、そういったことについての意見交換を行っております。そうしますと、志布志市としましても志布志に着いた後の観光地といったところを今後は充実させてクルーズ船を充実したいということで、船会社にポートセールスに行っていると伺っております。県としても、志布志港はコンテナ等の扱いをする中でポートセールスにも行っておりますので、県と市一体となってポートセールスをする中でコンテナだけではなく、クルーズ船社も訪問し、一緒になってクルーズ船の誘致に努めておりまして、まずはこのクルーズ船が寄港できる七・五メートルを有効に使ってクルーズ船を誘致しようと動いているところでございます。 104 ◯日高委員 こういう陳情はどの地域も自分のところに来てもらいたいと、そういう流れをつくりたいということで出てくると思ってます。そういう意味で、やはり国際バルク、これを生かしてバルク港としての活用をしていこうということでやっているわけですので、我々も陳情が出てきた場合は、やはりそこら辺の地域の思いは受けとめなければならないところでありますが、皆さんの整理の仕方として、この地域はこれだという部分もあってしかるべきだと私は思っております。それぞれ地域でも考え方が違いますが、そういう中でしっかりと、「選別」という言い方はおかしいですが、地域に合った取り組みをしていこうとする中で、これからは、まさにビジョンも立てているわけですので、そのことも含んだ取り組み、皆さんの描いているものがなければならないと思いますが、この件についてどうお考えですか。 105 ◯中迫港湾空港課長 日高委員おっしゃるとおり、各地域でクルーズ船の誘致をしたいという声は多く上がっております。港湾空港課といたしましては、まずハードのところを持っておりますので、既存の岸壁を有効に使うということと、あと、新しく岸壁をつくるという視点がございます。あと、一方でクルーズ船が来ても観光地をどういうところをめぐるかということもございますので、観光部局とも連携を図りながら、クルーズ船の誘致に取り組んでいるところでございます。 106 ◯大久保委員長 ほかに質疑はありませんか。    [「なし」という者あり] 107 ◯大久保委員長 ほかに質疑がありませんので、これより、採決を行います。  取り扱い意見をお願いいたします。 108 ◯鶴田委員 陳情第三〇三〇号につきましては、ただいまの質疑の中で平成二十六年に「ぱしふぃっくびいなす」が寄港したということ、さらに、そういったことを踏まえて県と地元志布志市でいろいろと可能性誘致について協議をしているということでありますから、今後その状況を見定める必要があると思います。  したがって、継続審査でお願いをいたします。 109 ◯大久保委員長 ほかに取り扱いの御意見はありませんか。    [「なし」という者あり] 110 ◯大久保委員長 陳情第三〇三〇号につきましては継続審査との御意見ですが、継続審査すべきものとすることに御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 111 ◯大久保委員長 御異議ありませんので、陳情第三〇三〇号については、継続審査すべきものと決定いたしました。  これで、陳情の審査を終了いたします。  次は、県政一般に係る一般調査であります。  港湾空港課長から、マリンポートかごしまにおけるクルーズ船の受入環境整備について発言を求められておりますので、これを許可いたします。 112 ◯中迫港湾空港課長 マリンポートかごしまにおけるクルーズ船の受入環境整備について、御説明いたします。  配付しております資料は、一ページが右上に日付と港湾空港課、マリンポートかごしまに係る表題があるもの、二ページがマリンポートかごしまの平面図、三ページが断面図と岸壁改良の写真、四から六ページが官民連携による国際クルーズ拠点に関する国土交通省報道発表資料、計六枚でございます。  一ページをごらんください。  一の既設岸壁の活用について説明いたします。  県としてはクルーズ船の大型化へ対応するため、昨年一月から七月にかけて学識経験者や船舶関係の専門家、行政関係者等で委員会を開催しながら、十一万トン級を超える大型クルーズ船寄港に係る航行安全対策の検討を行いました。その結果、大型クルーズ船の寄港についてその妥当性が確認されたため、既設岸壁においては、当時の現状のままで昨年七月に十四万トン級の「マジェスティック・プリンセス」が初寄港いたしました。  また、係船柱や防舷材などの岸壁の改良を行うことで十六万トン級の寄港が可能であると判断され、その改良工事が完成したことで、あす、三月十五日に日本に寄港しているクルーズ船で最大となる十六万トン級のクルーズ船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」がマリンポートかごしまへ初寄港いたします。  三ページをお開きください。  これは、十六万トン級クルーズ船が干潮時に接岸する際の断面図でございます。  既設岸壁付近の海底面は、水深が二十メートルほどと深いため、海底に捨て石でマウンドをつくり、マウンドの上にコンクリート製のケーソンを設置して岸壁を完成させております。  既設岸壁前面の水深は九メートルで、改良前ではクルーズ船の船底と岸壁基礎部との間に余裕水深が保てず十六万トン級は接岸不可能でありましたが、上の断面図や下の写真のとおり、直径二・五メートルの空気式防舷材を設置し、岸壁前面からクルーズ船を遠ざけることにより船の接岸に必要な水深が確保でき、十六万トン級が安全に接岸することが可能になりました。  一ページにお戻りください。  二の旅客ターミナルの整備について説明いたします。  マリンポートかごしまにおいては、入国の手続の迅速化などを図るため、現在CIQ機能等を有する旅客ターミナルの整備を進めております。今月末には工事が完成し、来月七日に式典を行って、「かごしまクルーズターミナル」の供用を開始いたします。  次に、三の新たな岸壁の整備について説明いたします。  クルーズ船の寄港数の増加、さらなる大型化へ対応するため、世界最大の二十二万トン級のクルーズ船が接岸できる新たな岸壁の整備に向けて、港湾計画の一部変更、官民連携の取り組み、早期事業化の取り組みを進めております。  まず、港湾計画の一部変更については、一月三十一日に開催した地方港湾審議会での審議を経て、昨日、三月十三日に国の交通政策審議会において審議され、その結果、一部変更は適当であると認められましたので、今後、県の公報において告示を行い、今月末に港湾計画変更の手続が完了する予定です。  次に、官民連携の取り組みについてでございます。  四ページをお開きください。  官民連携は平成二十八年度に第一次募集があり、八代港や佐世保港など六港が選定されたものです。  国が指定した港湾において公安管理者がクルーズ船社に岸壁の優先的な使用を認めるかわりに、船社は旅客船等を整備する新たな制度であり、港湾管理者とクルーズ船社はこのことに係る協定を締結いたします。この取り組みにより指定港湾ではクルーズ船の寄港数増加が見込まれ、地域活性化につながる効果が期待できます。  一ページにお戻りください。  県としては、先月九日に世界第二位の客船グループであるロイヤル・カリビアン・クルーズ・リミテッドと連名で国の官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾の第二次募集に応募し、十四日には県選出国会議員や県議会議長とともに国に強く選定を要望し、先月二十七日に国土交通省から鹿児島港を官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾に設定した旨の発表があったところです。  五ページをお開きください。  鹿児島港は全国で七港目の官民連携による国際クルーズ拠点を形成する港湾に選定されており、今後、港湾法による国際旅客船拠点形成港湾に指定される見込みです。引き続きクルーズ船社と協議を行い、協定の締結に向けて取り組んでまいります。  六ページをお開きください。  当県はロイヤル・カリビアン・クルーズと連携し、船社は旅客ターミナルを整備し、県は新たな岸壁について年間最大百五十日間の優先的な利用を認めることとしております。また、船社は五年後の運用開始年には五十回、十五年後の目標年には百三十回寄港することを目標としております。  一ページにお戻りください。
     早期事業化の取り組みについては、先月二十八日に国土交通省から「平成三十年度予算に向けた新規事業採択時評価の手続に着手した」との発表があり、昨日、三月十三日に国の交通政策審議会港湾分科会事業評価部会において、新規事業採択時評価が適当であるとの意見があったところです。  今後、国の平成三十年度予算の成立後、国土交通省の予算配分の中で新規事業箇所として発表される見通しです。県としては、平成三十年度当初予算案において国の直轄事業の事業費一億円に相当する負担金として三千六百七十五万円を計上し、新たな岸壁整備の調査設計を実施することとしております。  以上で、マリンポートかごしまに係る説明を終わります。よろしくお願いいたします。 113 ◯大久保委員長 この件に関しまして、質問等はありませんか。 114 ◯き久委員 新規事業採択など、るる説明をいただきました。  事業の採択云々は国土交通省という認識でしょうけど、現時点で大体総事業費は出ておりますか。 115 ◯中迫港湾空港課長 昨日、国土交通省で交通政策審議会の事業評価部会が開催されたところですけど、そこの段階で事業費は明らかになりまして、総事業費としましては八十九億円でございます。この内訳としまして、岸壁や航路泊地の整備に対する港湾整備事業費が七十八億円、あとクルーズターミナルをつくる船社負担のものが十億円、あと県が整備する駐車場が一億円となっておりまして、合計が八十九億円でございます。 116 ◯き久委員 八十九億円の中で、県の負担はありますか。 117 ◯中迫港湾空港課長 岸壁及び航路泊地につきましては国の直轄事業ということで、直轄負担金がございます。負担は基本的には十分の五・五ありまして、これに後進地のかさ上げ率を加えますと、大体国が六割、県が三割、市が一割という負担になります。  あと、先ほど申しましたクルーズターミナルにつきましては船社が全額負担しますので、県の負担はございません。あと、背後に新しく駐車場を整備しようと考えておりまして、この一億は県の負担になります。  以上でございます。 118 ◯き久委員 負担に関しましては、わかりました。  二十二万トン級の豪華客船が寄港予定で、ロイヤル・カリビアンと民間連携ということですけど、ロイヤル・カリビアンに決まった経過について、少々お聞きしたいと思います。  一般論で考えますと、幾つかの豪華客船の会社がありまして、そこらにこういう計画をやりたいのだけれどもというアプローチをしての結果なのか。また、将来の鹿児島県の誘客、そして国が示している五百万人のクルーズ船誘客を計画する中で、民間からアプローチの声があったのか、少しそこらの経過についてお聞かせいただければと思います。 119 ◯中迫港湾空港課長 連携するロイヤル・カリビアン社を選定した根拠でございますけれども、ロイヤル・カリビアン社につきましては、これまで鹿児島港の寄港数も多く、寄港意欲や投資意欲が強いということがわかっておりました。ちなみに、寄港数でいきますと、平成二十七年が十五回、平成二十八年が二十八回、平成二十九年は五回と少なくなっておりますが、平成二十八年度以前に就航していた船は「レジェンド・オブ・ザ・シーズ」という船で七万トンだったと思いますが、マリンポートに入る船でございました。この船が日本からいなくなりまして、ロイヤル・カリビアンで入れる船が少なくなったことで平成二十九年は寄港数も少なくなりましたが、やはり鹿児島港は、桜島を背景に、観光地も多く、非常にメリットがあり、寄港意欲が強かった会社でしたので、そこが連携を組みたいという意向もございましたので、県としてはロイヤル・カリビアン社を選定したところでございます。 120 ◯き久委員 わかりました。 121 ◯柴立委員 六ページの図で少しわからない点があるので、お聞かせください。  一つは、二十二万トン級の船が着くために岸壁が延びるわけですが、この延びる部分は大体何メートルになるのか、それから、延びたところの幅はどのくらいになるのか教えてください。  もう一つは、突端の下にこの図では赤い点線で囲っているエリアがありますけど、これが何なのか、それから、既設の岸壁で県が改良中ということで紫の色でこれは塗ってありますが、ここもまた幅を出すのかどうか。  それだけ教えてください。 122 ◯中迫港湾空港課長 お尋ねのあった岸壁について御説明いたします。  まず、今回新しくつくる岸壁は、六ページで言いますと、岸壁2)という赤いラインのものでございます。まず、この岸壁の法線、前面につきましては、岸壁1)の法線と全く同じくで、陸側にこれが四百十メートルの延伸になります。  それと、幅につきましては、1)の岸壁のエプロンは二十メートルでございますので、それと同等な形で延びることになります。  それから、図面の左下の点線で囲まれたところ、これは航路泊地、船が回頭するための場所を示してございまして、そのために新しく掘るべきところということで示しているところでございます。  あと、岸壁の1)につきましては、十六万トン対応で防舷材をつけたとおり、今後改良をすることはございません。  以上です。 123 ◯柴立委員 少々確認ですが、岸壁1)の改良中というところは、防舷材をもって充当するという格好で、別に岸壁が海側にまた二十メートルぐらい出るということではないということですか。 124 ◯中迫港湾空港課長 今、委員おっしゃるとおり、岸壁1)は防舷材をつけた形で完了ということになります。 125 ◯柴立委員 わかりました。 126 ◯大久保委員長 ほかに質問等はありませんか。    [「なし」という者あり] 127 ◯大久保委員長 ないようですので、この件は終了いたします。  そのほかの県政一般について、質問がありましたら、お願いいたします。 128 ◯き久委員 まず、道路維持課長に公適債、公共施設等適正管理推進事業債についてお尋ねしますが、私の記憶が間違っていなければ平成二十八年度まで県を含めた地方公共団体の道路の舗装、五センチぐらいの舗装ですが、これが老朽化した場合、補修するのに平成二十八年度までは防災安全交付金を活用していたと思います。この補助率が七〇%、そして地元自治体は一般財源から三%、そして二七%が起債、その二七%起債の中でまた交付税措置されるのが六%、計七六%が交付税措置、実質負担比率は二四%と、非常に使い勝手のいい地元の事業であったわけですが、平成二十九年度からは、さっき話しました公適債、公共施設等適正管理推進事業債を活用したわけです。  それで、実質負担比率が防災安全交付金に比べますと非常に地元負担が高くて、これは、まず、地元公共団体が起債をするわけですけれども、その中で一般財源から一〇%、そして公適債が九〇%、その中の五〇%の四五%が公適債で措置されると、残りの結局五五%が実質な地方公共団体の負担となるわけです。  そこで、地元としては大変使い勝手が悪いという意見が届いているわけでありますが、まず、公適債の舗装・修理事業の要件と、公適債は何年度まで活用されるのかについて、まずお聞かせください。 129 ◯八木道路維持課長 公共施設等適正管理推進事業債、いわゆる公適債につきましては、公共施設の計画的な管理を進める中で、社会基盤施設等の老朽化対策が課題となっていることを踏まえ、国庫補助事業を補完する地方単独事業につきまして、地方財政措置の拡充として平成二十九年度に創設をされたところでございます。  事業の要件としましては、個別施設ごとの長寿命化計画におきまして明確に位置づけられているものであること等が要件とされております。  事業年度につきましては、平成二十九年度から平成三十三年度までの五年間となっているところです。 130 ◯き久委員 それだけの期間をもってされていますが、平成二十九年度から公適債が適用されたということですが、平成二十九年度の舗装・修理事業と、また、対象事業と三十年度の舗装・補修事業の点についてお示しいただけますか。 131 ◯八木道路維持課長 この公適債の対象事業につきましては、平成二十九年度の対象事業としまして、舗装の表層、アスファルトの表層に係る補修が対象となってございます。平成三十年度につきましてはこれが拡充をされた形になりまして、平成二十九年度のアスファルトの表層に係る補修、プラス、簡易アスファルト舗装と言いまして、これはアスファルトの表層と路盤の補修が追加されたところでございます。 132 ◯き久委員 少し確認ですが、アスファルト舗装については、道路を整えて、その上に砕石を敷いて、アスファルトを五センチという認識がありますが、その砕石を敷いたそこも含めての部分ということでよろしいですか。 133 ◯八木道路維持課長 アスファルトの下の部分の砕石を敷いた部分までの補修をする工事が追加になったところでございます。 134 ◯き久委員 公適債の活用状況について教えていただきたいのですが、まず、平成二十九年度の公適債を活用したところと、平成三十年度の公適債の対象事業についてお示しください。 135 ◯八木道路維持課長 県の舗装・補修事業におけます活用状況でございますが、平成二十九年度につきましては、県単独事業のうちアスファルト舗装の一部を削って補修するものにつきまして公適債を活用しております。また、平成三十年度につきましては、県単独事業のうちアスファルト舗装の一部を削って補修するものに加えまして、先ほど申しました簡易アスファルト舗装につきましても公適債を活用したところでございます。 136 ◯き久委員 県はあくまでも国の指針によって四十三市町村の公適債に関する部分の窓口の役割であると認識をしますが、まず、確認ですけど、公適債は四十三市町村にも適用されるという認識でよろしいですか。 137 ◯八木道路維持課長 この公適債の活用についての要件といたしましては、個別施設ごとの長寿命化計画におきまして明確に位置づけられているものであることで、この長寿命化計画を作成していることが条件となりまして、これを満たしているとなりましたら、対象事業に該当するということで、制度上は、県内四十三市町村、公適債の活用は可能であると考えております。 138 ◯き久委員 平成二十九年度について、先ほど経過というか、実績などについて御説明もありましたが、平成三十年度は御説明いただいたとおり、新たなアスファルトではなくて簡易アスファルトも含めてた部分が新しく追加されてきたわけでありますが、そうしますと、各市町村も「そうであればまたやってみようか」というところもあるでしょうが、平成三十年度は公募をかけて募集が上がってくるという流れかと思いますが、平成三十年度に向けてこの事業を活用する市町村はございますか。 139 ◯八木道路維持課長 平成三十年度に公適債を希望している市町村につきましては、現在、鹿児島市と姶良市がございます。 140 ◯き久委員 鹿児島市と姶良市ということですね。  最初の私の質問は、当初の防災安全交付金になるぐらいの実質地元負担比率を減らしてもらえないだろうかと、こういった御要望を国とかに働きかけていただきたいということですが、地方公共団体においては独自の起債、これは過疎債、そして辺地債がありますが、過疎債だと七〇%、辺地債だと八〇%の交付税措置になると思います。そこで、国へ地元の地方公共団体の負担を減らしていただきたいといったことを例えば開促協などで、また議会は議会、また土木部は土木部で国へ御意見として要望を出していただきたいと思うところですが、ここは、少々部長に御答弁いただきたいと思います。私が先般ずっと地元を回っている中で、行政側からも何とか実質負担比率を減らしていただけるようなことを考えていただきたいということでありましたので、部長、コメントがありましたら、お願いします。 141 ◯渡邊土木部長 今のお尋ねですけれども、公適債につきまして、まず、御説明します。  公適債につきましては、平成二十九年度は交付税措置率が三〇%でございました。それが財政力に応じてですけれども、平成三十年度から条件に応じて、三〇%が五〇%に引き上げることもあると拡充されたところであります。また、委員が少し触れられましたけれども、ほかの過疎債であるとか辺地債であるとかございますので、そういったものを活用できないかを幅広に検討していきたいと思っております。そのような形で市町村を支援していきたいと考えております。 142 ◯き久委員 少しでも実質負担比率を減らしたいという努力は必要かと思いますが、鹿児島県の基礎自治体のみならず、日本の地方公共団体は自主財源比率が非常に低いという中で、起債を結構起こしております。そうなってきますと、起債制限比率との整合性というのも当然必要になると思います。そこらも勘案しながら、少しでも地方公共団体の実質負担比率を減らせるように知恵を出していただくように要望をしておきます。  あと一点、よろしいですか。  あと、監理課に少々お尋ねをいたします。  実は、建設新聞の中に週休二日制を導入すると、五段階に分けて〇・一から〇・三、〇・四、〇・五、そして〇・七と加点をしていくとありますが、そこで、大手というよりもC級、D級の皆さんの声が大きいかと思いますが、今、人手不足とかの状況も含めて目いっぱい仕事をされております。そうしますと、工期は最初の計画どおりうまくいくかという懸念があるわけですが、それについて、少しお示しいただけませんか。お考えをお聞かせください。 143 ◯徳留技術管理室長 今、委員お尋ねの建設工事における週休二日制の導入につきましては、三月五日の補正のときの資料にお示ししましたとおり、二月の工事発注分から導入をいたしております。その際、工事におきまして休みがふえますことから、工期につきましても週休二日を取れるような工期にしていこうということで、これも資料にお示ししておりますけれども、週休二日の導入に先立ちまして一月から工期も延ばすということを行いました上で、週休二日の制度を導入したところでございます。 144 ◯き久委員 工期も配慮して、週休二日制を導入するという認識であるかと思います。  それで、例えば会社でAさんを週休二日させたと。しかし、いろいろな全体的な仕事の中で、人員の問題等々もあって、一カ月のうち本当は八日でしょうけど、五日になった、三日になったと、こういうことがありますが、そういう場合、書類は当然提出するようになっておりますれども、それは自己申告でしょうか。 145 ◯脇園総括工事監査監 今、委員のお話についてですが、工事成績評定にかかる新聞記事を今御紹介しているところですけど、工事成績評定につきましては工事監査で担当しておりますので、少し説明をさせていただきます。  中間検査もありますが、現在工事が終わった後、完成検査の後、工事成績評定ということで点数をつけております。それが現在の形になりましたのが平成二十二年で、八年余り流れたところで、一部工事成績評定要領の改正を本年三十年二月一日に行っております。その一部改定にあわせまして、最近働き方改革がいわれ、週休二日を土木の建設現場でもということでお話がございまして、あくまでも成績評定は工事が終わった後、採点するということでございまして、いつから始めるかというのも非常に悩んだところでございます。通常、改正内容については、例えば今後発注される工事に適用しますというのが一般的ですけれども、私どもが成績をつける工事は、大体土木で二千件超えますが、工期も違いまして、百日ぐらいで終わる工事、以前に始まっていた工事、それから二年ぐらいかかる工事もございまして、どこで成績評定を変えるかということで少し検討もしてきたのですけれども、二月一日から一部改正ということで、その中で改正にあわせまして、昨今、「働き方改革」と言われております週休二日制、建設現場においても休日の確保ということが今進められようとしておりまして、成績という観点からも、そういう評価ができないかということで検討しまして追加したところでございます。  具体的には、その改定にあわせまして、工事というのは工期というのがありますが、実際に工事が動いている期間、実動期間内におきまして何日の休業日があったかという実績によりまして五段階で加点する仕組みにしております。もっと具体的に申しますと、受注者が工事作業日報等をもとに休日の確保の実績報告等を提出していただきます。私どもでは工事が終わった後、結果ということにはなるのですけれども、その内容を発注担当者が確認いたしまして、評定を行うとしております。  先ほど五段階と申しました。今回始めるに当たりまして五段階に分けて加点しようということで、一つが四種四級、これは今でも行われているのではないかと思いますが、一段階が四種四級が達成できたら加点が始まるという話がありまして、あと四段階が今後の週休二日制ということを一応念頭に置きまして、実際に工事が行われた実動期間の中でどれくらい、一週間に着目して週休二日が達成できた週の数を段階的に加点していくような姿にしております。  少し説明が難しかったかもしれません。四段階というのが全体の期間の中で三〇%週休二日が確保できる、次が五〇%以上確保できる、三段目が八〇%以上週休二日が確保できた、最終的には一〇〇%確保ということで、私どもの成績評定では満点が当然百点ですけれども、百点に対しまして四種四級が最初の段階で達成できれば〇・一、最終的に一〇〇%達成できれば〇・七と百点満点のうちの〇・一から〇・七まで、結果に応じましてやっております。 146 ◯き久委員 要は、工事をしまして、工事が終わりましたら、まず工事打ち合わせ簿という書類を受注者が書いて、それを今度は発注者、県が確認をすると、こういう流れになるということでよろしいですか。 147 ◯脇園総括工事監査監 はい、そのとおりでございます。 148 ◯き久委員 わかりました。  では、あと一点で終わります。  それで、離島の業者の方たちの声は、ただでさえ働く方たちが少ない、そして、正社員も当然少ないわけですので、週休二日、これは少々痛手になると同時に、結局自分の会社から離職してしまうのではないかという懸念もあるということです。ですから、そこらは都会の働き方改革と、また、ローカル、離島におけるの働き方改革では多少状況が違う部分があると思います。そういった意味で、なかなか加点できない業者もおられますので、それに対する加算点というものをまた考えていただきたいと思います。時間の都合で要望とさせていただきたいと思います。  以上です。 149 ◯大久保委員長 答弁はいいですね。 150 ◯き久委員 はい。 151 ◯大久保委員長 ほかに県政一般に関しての質問はありませんか。 152 ◯柳 委員 もう時間が足りないですけれども、奄美のおがみ山バイパスの件についてお伺いしたいと思いますが、今議会で知事がおがみ山バイパス整備については地元の理解が得られれば前向きに事業を検討したいと答弁をされまして、一時凍結していた事業がまた再開するかと思っております。これにつきましては、もちろん、奄美の住民の方々の生活の利便性が向上していくことを考えれば、非常にありがたい事業になると思っています。  平成十四年の四月に事業が着手をされておりますが、この間、うちの会派でもずっとかかわってきた経緯もありまして、この間の経緯について、少し御説明いただきたいと思います。 153 ◯神宮司道路建設課長 おがみ山バイパスの事業の経緯でございます。  委員おっしゃいますように、平成十四年の四月に事業に着手しております。その後、しばらく事業自体がトンネルにはまだ着手しない状況のまま平成二十年の二月に奄美のまちづくりのあり方検討委員会というのを開催いたしまして、当時お話が出ておりました配田ヶ丘という地域を通るルートでございましたけれども、それを自然保護の観点からルートを変更すべきではないかというような住民等の意見等もございまして、あり方検討委員会を開催いたしまして、そこでルートを変更しましょうという方針が出されたところでございます。  平成二十一年十月に県の都市計画審議会でルートの変更を都市計画決定いたしました。その後、トンネルに着手しようという段階でございましたけれども、平成二十一年の十一月に、当時、民主党さんと県民連合さんが国への要望書を提出されております。要望書の内容といたしましては、おがみ山バイパスの事業の凍結と網野子バイパスの事業推進ということでございまして、これに対しまして県の方針といたしましては、十二月におがみ山バイパスを先送りしましょうということで方針を決定したところでございます。平成二十二年の四月におがみ山バイパスに先立ちまして網野子トンネルに着手をしたところでございます。その後、平成二十二年と二十四年に大雨が降り、平成二十二年の十月には奄美大島におきまして大規模な災害が発生いたしまして、当時、孤立集落等が発生するという状況が見受けられたところでございます。その後、一応おがみ山バイパスにつきましてはトンネル自体は事業はしておりませんけれども、その前後の永田橋交差点の付近とほかの改良工事等につきましては、平成二十四年に着手したところでございます。その災害等に対応するというお話もございまして、平成二十六年の三月に根瀬部国直工区、現在も発注しておりますけれども、宮古崎トンネルの着手の方針を出させていただきまして、現在、宮古崎トンネルを施工しているところでございます。  先ほど申しました永田橋交差点につきましては、平成二十六年の九月に事業が終了いたしました。その後、奄美市議会からも事業の再開について意見書等を提出していただいておりましたけれども、奄美市長さんの意見書はいただけていなかったところでございますが、去る三十年の二月、先月でございますけれども、奄美市長さんから県へおがみ山バイパスの整備促進に関する要望書が提出されたところでございます。これを受けまして、先日、知事から、県といたしましては、交通混雑の緩和などのため、おがみ山トンネルの整備は必要であると認識しているとの答弁があったところです。それにつきましては、地元の理解が得られれば前向きに事業を進めたいという御答弁を差し上げたところでございます。  以上でございます。 154 ◯柳 委員 ありがとうございます。  この件につきましては、もちろん、地元の県議の皆さんも早い事業の要望ということで動きがあったことは承知をしております。昨年の第三回の定例会でも質問がありまして、そのときも国道五十八号おがみ山バイパス事業は予算が凍結をされて、用地買収も八割程度完了しているが、現在のところトンネル工事は未着手で中断しているということでした。一刻も早く再開に向けてお願いをしたいということで質問が飛びまして、それに対しまして土木部長からは「おがみ山につきましては、トンネル整備に多額の費用を要することから、現在進めている災害に強い道づくりの進捗状況や地元の状況を見きわめながら検討をしてまいります」という答弁がありました。その後もまた第四回の定例会の質問に対する答弁としましても土木部長から同じ答弁があったところでありまして、現在進めている宮古崎のトンネルを災害に強い道づくりの進捗状況、地元の状況を見きわめながら検討していくということでした。  これまで地元の方々も、反対される方々もあったかと思います。私たちもまた、以前調査に行ったときも反対される方々からも直接お話を伺ったこともありました。今回知事が答弁をされたわけですが、まず、地元の方々、特にこれまでずっと反対をされてきた方々との合意形成はどういう状況でしょうか。 155 ◯神宮司道路建設課長 先日、要望書をいただいたばかりですので、まだ具体的にどういう状況か全体的な把握はできておりませんけれども、現時点におきましては特段大きな反対の声はいただいておりません。ただ、問い合わせ等は関係者の方から一名、大島支庁にいただいているところでございます。 156 ◯柳 委員 それと、今現在進めている宮古崎トンネルの災害に強い道づくりの事業の進捗状況はどうなっているのか、教えてください。 157 ◯神宮司道路建設課長 宮古崎トンネルにつきましては、全長が二千三百十六メートル、県道名瀬瀬戸内線のトンネルでございます。現在の進捗状況につきましては、一月末で申しわけございませんけれども、掘削が四百四十九メートル、全体の掘削延長で言いますと一九・四%、約二〇%ぐらいということでございます。契約の工期といたしましては、平成三十二年の六月までを見込んでおります。  以上でございます。 158 ◯大久保委員長 ここで、昼食等のため、暫時休憩いたします。  再開は、午後一時十五分といたします。         午前十一時五十九分休憩      ────────────────         午後 一時 十五分再開 159 ◯大久保委員長 再開いたします。 160 ◯柳 委員 先ほど午前中、おがみ山バイパスの事業の経緯について御説明をいただきました。  昨年の平成二十九年第三回、第四回定例会でもおがみ山バイパスに関する質問がありまして、そこで土木部長の答弁もございまして、午前中、私が申し上げたとおりでございます。  災害に強い道づくり、進捗状況もお聞きをしましたが、一九・四%という答弁がありました。現在の災害に強い道づくり、今どういうところを整備をしているのかについて教えてください。 161 ◯神宮司道路建設課長 災害に強い道づくりといたしまして、まずは国道五十八号の整備がございましたけど、おおむねトンネル等々の整備が済みましたので、今、県道の中におきまして名瀬瀬戸内線という、一つは先ほど申しました根瀬部国直工区とか、それから浦工区、伊目工区といった峠越えのところ、集落間を結ぶ区間の整備を行っているところでございます。 162 ◯柳 委員 それが終わるのが平成三十二年の六月でしたでしょうか。少し確認をさせてください。 163 ◯神宮司道路建設課長 これらの事業の中で特に大きい事業が根瀬部国直工区の宮古崎トンネルでございまして、これの工事が今契約では平成三十二年の六月まででございます。工事の進捗次第では早く終わる場合もありますし、おくれる場合もございます。
     今のおがみ山トンネルのお話に結びつけますと、おがみ山トンネルもかなり大規模なトンネルとなってまいりまして、全体の事業の流れから言いますと、宮古崎トンネルのようなクラスのトンネルと考えておりますので、これらの事業がうまい形で継続できるかどうか、そういうところが検討の観点かと思っております。 164 ◯柳 委員 そうしますと、今の宮古崎トンネル等の進捗状況は一九・四%ということですか。 165 ◯神宮司道路建設課長 午前中、一月末のデータで一九%を申しあげましたけれども、二月末のデータもございまして、二月末では二一・二%まで上がっているところでございます。これが順調に進みますと、おおむね平成三十二年にはトンネルの本体自体は終わるかと思っております。 166 ◯柳 委員 ありがとうございます。  まず、おがみ山バイパス、トンネルの工事はこれまで予算規模も出ておりまして、およそ百五十億円という数字もたびたび出てきております。これほどの大型事業をするに当たっては、普通は当初できちっと予算を計上して工事に当たるということが本来のあるべき姿ではないかと思いますが、そこはどうでしょうか、確認をさせてください。 167 ◯神宮司道路建設課長 全体の予算といたしますと、このおがみ山トンネルを一部事業を中止いたしましたときには、奄美振興事業の中で全体の五十八号の事業費として確保しておりまして、その予算を網野子トンネルに流用した形で網野子トンネルを工事したところでございます。 168 ◯柳 委員 知事が今議会で地元の理解が得られれば前向きに事業を検討したいと、再開に意欲を示したと地元紙も報じているわけですけれども、先ほど午前中お聞きしましたところ、反対の意見も今のところ一件しか問い合わせが来ていないという答弁もあったわけですが、それは地元の理解が得られたと県は捉えていらっしゃるのでしょうか。 169 ◯神宮司道路建設課長 現時点では、先月、奄美市さんから要望書が届いたばかりでございますので、地元の状況につきましては、地元奄美市さんとも相談をしながら状況の把握をしていきたいと思っております。 170 ◯柳 委員 本会議でこういった案件に対しては、通常であれば、土木部長が答弁をされるというのが通常の形かと思っていますが、この件につきましては、知事が直接答弁をされたわけです。ということは、この事業が進むのだと我々は認識するわけですけれども、そこはいかがでしょうか、部長。 171 ◯渡邊土木部長 柳委員がおっしゃった経緯のとおりですけれども、今回は十二月の答弁で私が答弁しましたときに加えて、奄美市の代表である奄美市長さんからの要望が届いたということで少しまた情勢の変化もあったと考えて、今回のような形になったと考えております。 172 ◯柳 委員 どういったときに知事が答弁をされるのかよくわからないのですけれども、これまでの議会を見ておりますと、事業が前進するときは必ず知事が答弁に立っていらっしゃると思っております。今回のこの件に関しても地元の市長さんがお見えになって要望があったということで状況の変化があったと部長は言われるわけですけれども、これまでは一貫して災害に強い道づくりの進捗状況や地元の状況を見きわめながら検討してまいりたいということも答弁をしていらっしゃいます。  それと、おがみ山とはまた別に、昨年の九月議会で私どもの会派の上山議員が鹿児島市の坂元、催馬楽坂線の質問もしております。そのときの部長の答弁も県の厳しい財政状況を踏まえると、事業化には課題があると答弁をされていらっしゃいます。なるほど、県の財政は非常に厳しい状況であるとずっと思っていたわけですが、この件につきましては、今回の議会で知事が事業再開について答弁をされました。これまで事業着手には課題があると、財政も厳しいと、多額の移転補償も伴うために難しいという一貫した答弁があったわけですが、なぜ、半年もたたないうちに今度の議会で事業が再開するということになるのか、どういう経緯で事業が一気に進むことになったのか、その辺のプロセスがはっきりわからないんです。この催馬楽坂もそうですし、おがみ山の件もそうです。これまで難しいと、厳しいと言っていた事業が、例えば首長さんがお願いに来られたら、知事が「わかりました」、「やりましょう」という話になって一気に事業が進む。もちろん、それには多額の費用がかかるわけです。その辺の予算づけもどうしていかれるのかと、本当にその辺が見えないわけです。そこはやはり県民にきちっと説明をする責任があると思いますが、その辺はどのように考えたらいいでしょうか。 173 ◯渡邊土木部長 ただいまのお尋ねですけれども、おがみ山について少々申し上げますと、私が九月、十二月に答弁したのは、地元の情勢を慎重に見きわめながらというお話をさせていただいたかと思います。その中には、地元の方々や、また代表である市長、そういった方々がおられると思います。これまで難しいと言っていたことをどこでワンステップ上がるかということではないかと思いますけど、どこかで決断するわけです。今回のおがみ山を例にして言えば、市長からの要望があったことをもって全面的に進むというわけでは当然なく、表現を正確に言いますと、地元の理解が得られればということで、今回御答弁をさせていただいたということですので、そういった周辺の状況を一つ一つ見ながら、ステップが上がるときにはひとつ上がって整理をしているところです。 174 ◯柳 委員 ただいま部長からも答弁をいただきましたが、やはりこれだけの大型事業を始めるに当たっては、当初予算でしっかりと予算を計上して年度スケジュールもしっかり示していただいた上で私たちも審議をしなければいけないと思おっております。  こういう手法といいますか、こういうことが続きますと、その辺がとても心配になるわけです。これまでは難しくてなかなか予算がつかなかったものが要望のあった人物によってというか、そういうところで状況が変わるということは、いい方向に変わっていくのでそれはいいと思いますが、その出し方がどうかと思います。そのプロセスを県民にも説明できないわけです。これまで二、三カ月前は難しいと言っていたものが「いや、できるようになりました」って、どうやって県民に説明すればいいのかと思います。市長さんがわざわざ来られたから、それに敬意を表して事業をやりますということがあってはとても県の財政もたないわけです。その辺のすみ分けはどうなっているのだろうと思うわけです。  今回こういったことがたびたび重なったものですから、本会議場で知事が立たれると「あ、事業が進むな」と思うわけです。予算の出し方が非常に問題だと思っておりますが、その辺についてはどうお考えでしょうか。 175 ◯神宮司道路建設課長 おがみ山トンネルにつきましてですけれども、これは状況の変化を知事のほうで述べさせていただいたところでございまして、地元の理解が前提という姿勢自体は変わっておりません。それで、予算につきましても平成三十年度予算に計上しているお話ではございませんので、今そういう地元の理解が得られればという前提を付した上で前向きに検討したいという答弁と御理解いただければと思います。 176 ◯柳 委員 議会が終われば、いろいろなメディアが取り上げるわけです。これは地元紙ですけれども、「奄美市おがみ山バイパス 知事、事業再開に意欲」と出て、事業を検討したいと、こういうのが出ると、県民の皆さんはここが事業がやっと進むんだと思うわけです。ましてや地元の方は、やっととまっていた事業が進むんだと期待をするわけです。しませんか、しますよね。そうは言っても新年度予算に計上されているわけではないので、どうなっていくのか。県民の方々はどれぐらいの予算がついてというのはなかなか細かいところまでは理解いただけていないと思いますが、知事がとにかく答弁をしたということで、県民は進むなと認識すると思います。それに対して、県当局としては地元の皆さんにはどういう説明をされるのか、あるいはされたのか。そこについては、いかがでしょうか。 177 ◯神宮司道路建設課長 地元の理解が得られればということを申し上げておりますけれども、この具体的な理解をどのような形で把握していくか。そのあたりについては地元奄美市さんと検討を進めていく必要があると考えておりまして、現時点で具体的にどういう形でというお話はまだ差し上げられない状況でございます。 178 ◯柳 委員 そしたら、なぜ、知事が答弁に立つんですか。まだ地元の合意形成が図られていない、地元の説明もまだだというのであれば、なぜ本会議で知事が答弁をされるのか、わからないんです。なぜ、知事が答弁をしたのですか。知事が答弁をするということは、この事業が進んでいくということですか。 179 ◯神宮司道路建設課長 知事は先月、奄美市の代表であります奄美市長さんが来られたことを受けまして、あと地元の理解が得られれば進めるという感触を得ましたので、その状況の変化を答弁されたと考えております。 180 ◯柳 委員 そうしますと、執行部の皆さんは議会の答弁をつくられると思いますが、皆さんが答弁をつくるに当たって庁議があって、知事とのやりとりがあるわけですが、そのときに知事からどういう話があったのですか。 181 ◯渡邊土木部長 そのときの協議の様子を具体的には記憶していませんので具体的にお答えすることにはなりませんけれども、いろいろな小さな変化、それから大きな変化、全く変化がない、そのときどきの状況に応じて、柳委員がおっしゃるように県民への説明をできるだけしていかなければいけないと考えます。そういった中で、そういった状況の変化に応じて皆さんと質疑を交わしているということでありますので、本件、おがみ山を例にして言えば、今申し上げたように、ワンステップ上がるような状況の変化があったと思いましたので、今回のような質疑になったということであります。県民への説明にこれからも地元の情勢を見ながら事業を推進していくという方向のもとで、さらに地元の理解が得られればということを付して、さらに前進していくかどうかまた慎重に進めていきたいと考えております。 182 ◯柳 委員 部長がそうやって答弁をしてくださいますが、私が聞きたいことはそういうことではなくて、知事がこういうふうにやりましょうと言って皆さんとやりとりがあっての議会答弁です。これまでとは違う、知事が前向きにこれを進めるつもりだというのは皆さんもおわかりになるわけで、ああいった答弁をつくられるわけですよね。であれば、前段で知事が執行部に対して「おがみ山は凍結しているけれども、どうなんだ」ということでやりとりがあって、「地元の皆さんもさほど反対者ももういなくなったな。であれば、この事業が再開できるな」という細かいやりとりはないのですか。 183 ◯渡邊土木部長 細かいやりとりがある場合もありますし、そうではない場合もあります。いろいろなケースがあります。議論もスムーズに終わる場合もありますし、いろいろ激論になって何度もつくり直してやる場合も当然あります。そういう中で、いろいろ推敲ですとか修正ですとか重ねまして、今回のような答弁になっております。ほかのものもいろいろな議論があって、県民の代表である皆様の質問にお答えしているということでございます。 184 ◯柳 委員 では、庁議のときにおがみ山の工事について再開をしようという結論が出たのでしょうか。そこは、いかがでしょうか。 185 ◯渡邊土木部長 それは、知事が答弁しているとおりであります。 186 ◯柳 委員 本会議で事業を前向きに検討したいということは、事業を進めていきますよということですね。いかがですか。 187 ◯神宮司道路建設課長 条件としまして、地元の理解が得られれば前向きに事業を進めたいという表現になっております。 188 ◯柳 委員 地元の理解が得られる、どこで得られるかというところだと思いますが、先ほどはお一人の反対の方から意見があったということでしたが、それをもって理解が得られたと知事は考えられるのか。知事がこうやって答弁をされたわけですので、庁議があって、知事が答弁をされて、その後、執行部の皆さんと知事との間で、「では、こういうふうにして反対の意見も余りない。だったら、もう進められる」ということで、知事からこの事業再開について、皆さんにどういう指示とか話があったのかお聞かせください。あるいは、まだ全くそういう話にはなっていないのか、そこはどうですか。 189 ◯神宮司道路建設課長 二月の末にこの答弁をしたところでございますので、それからまだ時間はたっておりませんけれども、まだこれに具体的なお話というのはありません。当然これは出先の大島支庁で地元の状況を把握する必要がございますし、地元奄美市さんとも十分に話をしないといけないですし、短期間での反応だけではなく、慎重に進める必要があります。大きなお話が出ましたので、新聞報道等でも出ております。皆様のさまざまな反応がだんだん出てくると思いますので、そういうのを的確に捉えて、地元の理解が得られているかどうか、一定の判断をどこかでした上で次のステップに上がっていくと思っておりますして、まだ今ですぐ地元の理解が得られたかどうかはわからない状況でございます。 190 ◯柳 委員 この件については新年度予算に何も計上されているわけでもないですので、今後になっていくと思いますが、知事が本会議場で答弁をするということは非常に重たいと思っていますが、今後、県としてはどういったスケジュールを描いていくのかについては、いかがでお考えでしょうか。 191 ◯神宮司道路建設課長 答弁のとおり、災害に強い道づくりの進捗状況を見きわめる必要がございますので、まずは平成二十二年、平成二十四年で災害が起こりました関連する宮古崎トンネルとかその他必要な事業等の見きわめが必要でございます。その上で、先ほども申しましたけれども、奄美市さんと一緒になりまして地元の状況を見た上で次のスケジュールが決まってくるものと考えておりますので、現時点では具体的なスケジュールはお示しできないと思います。 192 ◯柳 委員 少なくとも宮古崎トンネルは平成三十二年の六月を目途に完成を目指しているということですので、おがみ山についてはそれからの検討ということになるのか、あるいは平成三十二年を前倒しして同時で進めていくということも考えられるのでしょうか。 193 ◯神宮司道路建設課長 これは全体の予算の中での状況次第でございますので、仮定になりますけれども、やはり宮古崎トンネルにつきましてはかなり大きな事業でございますので、そういう事業は全体的な流れの中では当然チェックしないといけないと考えております。一方のおがみ山トンネルにつきましても、総事業費がかなり上がる事業でございます。トンネルにつきましては掘り出しますと単年度でかなりの事業費を必要としますので、そのあたりは考慮事項として当然出てくると考えております。 194 ◯柳 委員 それでは、先ほど申し上げた催馬楽坂線ですが、これも去年の九月議会では、県の厳しい財政状況を踏まえると、早期の事業着手には課題があると答弁があったわけですが、これが一気に進んだ理由を教えてください。 195 ◯向井都市計画課長 催馬楽坂線の事業が進んだ理由についてのお尋ねでございます。  まず、昨年の九月議会での答弁を申し上げますと、七百六十メートルの区間については多額の移転補償費を伴うことなどから、早期の事業着手には課題があると答弁していたところでございます。  この七百六十メートル間につきましては、国の事業認可というものがございまして、これが平成三十一年度まで認可が取ってございます。したがいまして、九月の答弁の時点でもございますように、このように答えておりましたが、常に私どもとしては事業の再開に向けて努力をしていたところでございます。ただ、このときはこういう答弁になったということでございます。  休止していた理由といたしましては、字図混乱、それから事業費の課題がございました。字図混乱につきましては昨年度ほぼ解消いたしましたことから、残る一つの事業費について安全性を確保しつつ、事業費の縮減を図る検討を行ったところでございます。  安全性を確保しつつ事業費の縮減を図る方法といたしまして、道路幅の見直しを検討いたしました。この七百六十メートル区間は都市計画決定をいたしておりまして、道路幅十六メートルということで決定しております。その後、独自に交通量調査などを行いまして、この近辺には商業施設がなくなっていたりですとか、坂道でございますので自転車などの沿道利用が少ないことなどから、道路幅を縮小して整備を進めると検討したところでございます。  一方で安全性を確保というのもございますので、道路構造令などに基づきまして見直しといいますか検討しまして、十二メートルを基本に見直しが可能ではないかと考えていたところでございます。単純に四メートル縮小するとしますと、工事費の約一割程度事業費が縮減できるという試算できたことから、事業を再開を判断したところでございます。  以上でございます。 196 ◯柳 委員 以前は、多額の移転補償費が伴うということがあったわけですが、この移転補償費についてはどうですか。 197 ◯向井都市計画課長 ただいま私、事業費の縮減が可能と申し上げました。移転補償費につきましては事業費のほとんどの部分を移転補償費が占めておりますので、事業費の縮減ということで申し上げたところでございますので、移転補償費につきましても縮減が図られたと判断したところでございます。  以上です。 198 ◯柳 委員 そうしますと、この催馬楽坂線の工事を再開すると知事が答弁されましたので、住民の方にとっては非常にありがたい話でありまして、私も早く工事を進めてもらいたいと思っておりますので、それは非常にいいのですが、やはり予算の出し方に問題があると思っております。  これまでの幾つか知事の答弁を見ていますと、なかなか今まで困難だったものが突然事業ができるようになったりするものですから、本来の予算計上のあり方で疑問を持つものですから、こういう質問をしますが、そこが今後においてもこういう予算の出し方が続くと非常に大丈夫かと思うわけです。大体予算のパイというのは限られた予算ですので、もちろん優先順位をつけて執行されていくと思いますけれども、一部が進むことによってどこかが削られていくわけですよね。今度の新年度予算もスクラップ・アンド・ビルドでいろいろなところでそういう現象が起きているのではないかと思っています。ですので、特におがみ山バイパスでは非常に大きな事業となりますので、こういったときの予算の出し方について、少し考えてみる必要があるのではないかと思いますが、部長、そこはいかがでしょうか。 199 ◯渡邊土木部長 おがみ山の件、確かに事業費も大きいですので、また予算化する際、どういうタイミングでどのようにしていくのか事業展開もありますので、そういったものを総合的に考えて、また予算計上の判断をしたいと思います。また、それを皆さんにお伝えしていきたいと思います。 200 ◯柳 委員 部長からそういう答弁もありましたので、知事とどれだけ執行部の皆さんとの間でやりとりができているのかとても気になっています。知事は語ろう車座対話でいろいろなところに出ていかれて直接県民から要望を受けます。そうしますと、やはり知事は「それは大事だ」と考えられると思います。ですが、やはりふんだんに予算があるわけでもありませんので、これまでも予算執行に当たって予算の出し方については、執行部の皆さんでずっとされてきたと思いますが、やはり執行部の皆さんが優先順位をつけて執行していただきたいと思います。知事がかわられてからその辺が少し変わってきているのではないかと思っているものですから、こういう質問をいたしました。  以上です。 201 ◯持冨委員 関連で一言だけ申し上げたいと思います。  十二月議会で五十八号線のことを私は指摘をいたしました。同じようなことだったと思います。  やはり、知事の本会議での一言というのは非常に重たいと思っておりまして、議会もその議事録を中心にしていろいろなことを考えていくわけであります。そうしたときに、そこで発言するにはやはり地元への根回し、予算の対策、そういったものを練り上げた上で庁議をし、庁議で決めたものを本会議で答弁するというのが一つの筋だろうと思っております。  何か答弁に合わせて後から説明をすると、どこかでも行われているようなことですけれども、そういうことは行政としてはいい姿ではないと私は思います。行政というのはずっと継続性がありますから、今まで積み上げてきたものがこういう要因でこのように変わったからここはこうなりますという、そういうプロセスを踏まなければいけないと思っております。そういった意味では、今るる指摘がありましたけれども、ぜひ、しっかりとした庁議、そして政策の練り上げをした上で答弁をしていただきたいと思います。  何かあれば、お答えください。 202 ◯渡邊土木部長 持冨委員から御指摘いただきました。  まず、最初に、答弁に合わせてその後から御説明するということはございませんので、誤解のないように皆さんお願いしたいと思います。  今おっしゃられたように、当然、県議会での答弁は重たいものです。知事の答弁は、さらに重たいものです。ですので、しっかり練り上げて、よく議論をして、必要なことは決断をして答弁をしていく姿勢に変わりはありませんので、引き続き、よろしくお願いいたします。 203 ◯大久保委員長 ほかに県政一般に関しての質問はありませんか。 204 ◯持冨委員 では、私からは本港区エリアのまちづくりについて、若干、質問をしたいと思います。  平成二十九年度は一貫してコンサルタントにお願いをして、グランドデザインをするための調査をすると、いろいろなところで質問をしてもその一点張りで答弁が返ってきたわけですが、やっと二月になって、その中身が出てきました。その間はほとんど中身を私どもは知らされていなかったわけですけれども、その調査を見てみますと、民間提案という手法で今回やったということでありました。  まず、一点目は、コンサルタント会社に依頼をしたわけですけれども、コンサルタント業者としてはどんな仕事をされたのでしょうか。 205 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  まちづくり事業に関するコンサルタントの役割ということでございますけれども、これにつきましては、これまでも申し上げておりますけれども、支援業務を行っていただくコンサルタントを五月にプロポーザル方式で指名という形でお願いしまして、そして七月にプレゼンテーションを経まして、八月に委託契約という流れになりまして、その際にお願いしていたのが今回の調査というのは現状分析を行い、そして活用方策の検討を行うということ、そしてケーススタディを行うということになっておりました。コンサルタントにおきましては、これはあくまでも県の業務支援でございまして、委託期間は百八十日ということでございましたけれども、県におきましては全体スケジュール管理をしっかり行って、その中でコンサルタントにお願いをするということであります。  基本的には、現状分析などにつきましてもまずコンサルタントでいろいろ提案をしていただいて、こういったものを調べたほうがよいとか、そういった話がございますので、コンサルタントから提案のあったものにつきまして、県で精査をして、お互い意見交換をしながら資料収集をやっていただいたところです。これは活用方策の検討においても同じでございまして、活用方策の検討の中でどういった形で民間企業からのヒアリングを行うかは、コンサルタントにおきまして、他県などの事例で、サウンディング調査という手法、民間提案・対話という形での実施が、限られた期間で多くの事業者から意見を聞けるという御提案もありましたので、そのあたりでこちらでスケジュール管理の中で実施できるかどうかを検討した上で、コンサルタントで例えば調査項目とかいったものなどについては実績がございましたので、そのあたりは御提案いただいた上で、民間事業者への対話、直接の対話は県が主体になって行っていきまして、専門的な助言はコンサルタントからいただくという形をとりました。そして、それを踏まえまして、ケーススタディを行いました。こちらについても、例えば先ほどのサウンディング調査でありましたならば、十八団体ありまして十七団体からのさまざまな提案があったのですけれども、コンサルタントに傾向とかを分析をしてしていただきまして、一定の整理をしていただきました。それについてまた県で中身を精査しまして、まとめ方はこうやったほうがいいとか意見交換を行いまして、いろいろ助言をいただきながら、最終的には県が調査報告書を提出したところでございます。 206 ◯持冨委員 わかりました。  それで、民間提案・対話、サウンディング調査をするということになったということで、その結果をこの間教えていただきましたが、これは皆さんに公表したのが十月四日で、対話の受け付けが十月二十七日で、対話を実施したのが十一月十三日から二十一日ということは、非常にタイトな日程ではないかと思います。前もって心づもりをしていないところはとてもじゃないけど手を挙げられなかったのではないかと思いますけれども、サウンディング調査というのは、大体、公表までに二週間といったところでしょうか。スケジュールはこれが妥当な線なのか、それを一点教えてください。  それから、どういうところに公募をかけたのか教えてください。 207 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  サウンディング調査につきましてのスケジュールでありますけれども、こちらにつきましては、委託期間が百八十日と限定された中で、いかに効率的にやっていくかにつきましてコンサルタントとも相談をいたしまして、この期間であれば今までのコンサルタントの実例からして実施は可能ということで行ったところであります。十月四日の公表から対話まで大体一月半ぐらいという形ですけれども、この形で実施した実例はあるということで、サウンディング調査の形で実施することが妥当ということで決めまして実施したところであります。  この公表に当たりましては、十月四日付で募集のための公表として県のホームページに掲載いたしました。あわせて、県内の報道機関にも周知を図りまして、なるべく数多く参加いただけるように配慮したところでございます。 208 ◯持冨委員 議長、柴立議長はサウンディング調査調査をするということは御存じでしたか。  私は、うちの成尾代表にも少し聞きましたが、「いや、そんなのは知らなかったな」と言っていましたが、昨年の二月の長田議員の自民党の代表質問のときには、県議会と相談をしながら、しっかりと連携をとりながらやっていきたいということでしたけれども、途中途中での県議会への連携はあったのでしょうか。 209 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  サウンディング調査を実施するかどうかは、直前までどういう形でヒアリングをやるか検討しまして、九月後半にそういった形で実施することになったところであります。県議会の皆様方に周知がなかったということであれば、そのあたりについては今後同様のことがないように注意は払っていきますけれども、調査といたしましては順調に実施ができまして、十八団体の応募があったところでございます。 210 ◯持冨委員 中身については本会議で少しお話をしましたが、スポーツ施設をつくるのは選択肢にないのかと言ったら、それは全体の三団体しかありませんでしたというご答弁でした。物販が十団体で、飲食が十一団体で、娯楽が七団体でしたと、コンベンションやイベントスペースといったものが六団体でしたというご答弁でありました。そうやっていろいろな提案がなされたと思いますが、スポーツ施設と限定しなくてもコンベンションとかイベントスペースとかというのは、これはアリーナ機能にも含まれる話であって、何か最初からそこを除外するような取りまとめだという気がするわけですけれども、例えば今、活用方策が示されておりますけれども、これはまだ今から議論の余地があると考えていいですか。それとも、もうこの案で行くということですか。 211 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  これは、調査報告書の中のサウンディング調査の実施結果のところに書いてありまして、まとめのことであろうと思いますけれども、こちらでは交流機能としてコンベンション施設、イベントスペースとあわせてスポーツ施設の提案がありまして、これはスポーツ施設は三団体であったというところであります。これを現状分析、サウンディング調査を含む活用方策の検討を踏まえまして、この調査報告書でケーススタディというものを行っておりますけれども、こちらとしては、かねがねですけれども、来て見て感動するまちづくりとか、国内外から観光客を呼び込む拠点とかいう形で総合的に検討するということでありまして、そういったサッカースタジアム等のスポーツ施設は考えていないというのも以前からお話をしていたところでございます。あと、開発のコンセプトというところもありますけれども、こちらともあわせて、年間三百六十五日、国内外からの幅広い観光客や県民でにぎわい、国際的な観光都市にふさわしい来て見て感動する観光拠点の形成を図ることをコンセプトとしております。このあたりは現状分析なり活用方策の検討を踏まえました、民間活力の導入を基本に行うと書いてあるものでありまして、ケーススタディの中にはスポーツ施設については入っておりません。すなわち、来年度の検討においても特に考えないとなっているところであります。 212 ◯持冨委員 スポーツ施設については、少し要望だけ言っておきたいと思います。  県議会の中にも一定程度スポーツ施設をつくる希望を持っている人もおりますし、それからまた室内競技団体等からはあそこにつくってほしいという強い要望もありますから、最初からそれを除外するということではなくて、そういう機能も含めて検討をするということはぜひ考えていただきたいと思いますけど、いかがでしょうか。 213 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  先ほどの話の繰り返しになってしまいますけれども、こちらとしては本港区エリアまちづくり事業を検討する段階から、やはり、来て見て感動するまちづくり、国内外から観光客を呼び込む拠点と、そういった考え方で調査・検討を行うということにしておりました。先ほどのサウンディング調査の実施要領におきましても同じ内容を記載しておりまして、その方針のもとに、調査・検討を進めてきたところであります。結果的に、委員おっしゃるような形にはなっておりませんけれども、従来からの考え方は、ただいま申し上げたようなところでありましたので、この考え方をもとに来年度以降また検討させていただきたいと思います。 214 ◯持冨委員 それから、ことしは有識者といった方の検討委員会をつくって、そこで議論をしていくということと、それから、民間業者の提案も受け入れるということがあったかと思いますけれども、そうすると、検討委員会においては何をいつまでに決めていくのかを少し教えてください。 215 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  検討委員会のスケジュールということであろうと思いますけれども、これから人選とか検討をいたしまして、しかるべき時期に設計をいたします。昨日も申し上げたところでありますけれども、この検討委員会の中で、平成二十九年度に行いました調査結果を踏まえてグランドデザインを検討して、平成三十年度末までにそのグランドデザインを策定するということになりますけれども、その過程におきましては実現性の高い事業スキームとなるように、さらに具体的な事業計画などの提案を民間事業者から募集したいとしておりまして、その提案などを参考にこの委員会で御意見をいただくことになっておりますので、検討委員会を設置した後、どのような形で民間事業者からこういった事業計画の募集をすべきかどうかを検討委員会で御議論いただいて、その中で決定をしていただいた上で、その事業計画をもとに何回かいろいろ御議論いただいた上で、平成三十年度末までにグランドデザインを策定するというスケジュールで想定しているところです。 216 ◯持冨委員 その検討委員会は何回開く予定ですか。 217 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  これにつきましては、予算の積算上ではありますけれども、五回というのが予算上の積算でございます。ただ、ただいま申し上げましたとおり、どのような議論を進めていくかは検討委員会でお決めになって議論していただくことになりますので、そのあたりはまた検討委員会の具体的な回数は検討委員会でまた議論していただくことになるのではないかと思います。 218 ◯持冨委員 大体五回ということで今お話がありましたが、そうしますと、五回かけてグランドデザインを描くということですけれども、民間事業者からの提案はどの段階で、どういう方法でされるのでしょうか。 219 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  民間事業者からの募集ですけれども、先ほども申し上げましたけれども、検討委員会を設置しました後、どういった募集方法がよいのかを検討委員会で御議論いただくこととしております。これが初回なのか、その次なのか、そのあたりはまた検討委員会での御議論になろうと思いますけれども、その中で、しかるべき時期に事業計画を民間事業者からいただき、いただいたものを検討委員会なりで内容の比較評価といったものをしていただきながらグランドデザインの検討策定に向かうという流れで考えております。 220 ◯持冨委員 今回のサウンディング調査のときに十二団体から事業への参画意向が示されたというのがありましたけれども、この十二団体は意見を言っただけですか、今後も事業の中にかかわってきますか。 221 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  平成二十九年度のサウンディング調査におきましては、本港区エリアの可能性、ポテンシャルといいますけれども、そういったものあるいは活用法策はどういったものがあるかを幅広く意見を伺う形でありまして、調査報告書にも書いてありますけれども、応募者につきましても、本港区エリアにおいて事業実施に関心がある者またはそのグループということで比較的幅広に設けていたところであります。  平成三十年度につきましては、民間事業者からもそういった意見を伺いますが、申しておりますとおり、さらに具体的な事業計画などの提案をいただくことを考えておりますので、単なるアイデアではなくて、より実現性の高い事業性といったものを重視したものになっていきますので、そのあたりを勘案して各民間事業者の方々がいずれできるであろう募集要綱などを見られて、それぞれ判断をされていくことになると思います。 222 ◯持冨委員 この十二団体は書類でいただけますか。 223 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  少々、休憩よろしいでしょうか。 224 ◯大久保委員長 暫時休憩いたします。
            午後二時九分休憩      ────────────────         午後二時十分再開 225 ◯大久保委員長 再開いたします。 226 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  平成二十九年度のサウンディング調査の中で、条件つきを含めて参画したいという十二団体でございますけれども、これにつきましては、サウンディング調査の実施要領というのがありまして、法人の保護という観点から、事業者のノウハウとか知的財産に係るものあるいは事業者名も含めてそういったものは非公開という形になっておりまして、それを前提に皆さん自由な意見をいただいたというところがありますので、申しわけありませんけれども、非公開ということでお願いいたします。 227 ◯持冨委員 今年度の検討委員会の話に戻りますけれども、要するに約五回開いて、そしてグランドデザインをつくっていくということですけど、このスケジュールから言えば、民間事業者は、要するにグランドデザインができる前に提案をすることになるわけですね。 228 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  平成三十年度に予定しております民間事業者からの提案というのは、この平成三十年度末までにグランドデザインを策定するため、民間事業者のこういった独自の経営感覚とかいったものや事業性といったものも把握をするという面がありまして、そういった観点から事業計画などを出していただくことを考えているところです。 229 ◯持冨委員 最後に、要望をしたいと思います。  検討委員会を開いて、その中で決めていきますということでした。昨年はコンサルタントにお願いをして、その中で検討をしていきますということでした。調査報告が出てきたのは二月で、三月議会の直前ですから、議会においては、ほぼ議論ができませんでした。調査報告も催促をして出てきたような話です。そうしますと、こんな大事な事業を議会はほとんど議論できないままに結論だけがぽんぽんぽんと後から出てくる形になります。ここは議長もいらっしゃるので、各議会ごとにどこまで進捗しているのかということをぜひ報告をいただいて、そして、そこでまたしっかり議論をするということをしなければ、本当に委員会としてチェック機能が果たせないと、そう思いますけれども、いかがお考えでしょうか。 230 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  サウンディング調査の実施状況などにつきましては、十二月議会の際にも若干経過報告はしておりましたつもりですけれども、その説明が不十分であったとしましたならば申しわけなく思います。おわび申し上げます。今後また平成三十年度、またグランドデザイン策定に向けて調査を行っていきますので、その途中でお示しできる内容につきましては、お示ししていきたいと考えております。 231 ◯井多原土木監(兼)港湾対策審議監 若干補足をさせていただきたいと思います。  通常でございますと、県の施設をつくったりする場合は、県であるいは委託業者とともに、こういう具体の施設、こういう規模のこういう形状のものをつくりたいというものをつくりながら、その過程で委員会にも議会の皆様にもお示しをしてつくり上げていくのが、普通の県有施設整備の手法になります。今回、本港区に関しましては基本的に民間主体でまちづくりをしていただくと考えております。したがいまして、平成二十九年度もサウンディング調査をして、民間の意見を聞いて、可能性を探ったということでございました。  平成三十年度、平成三十一年度進めていくわけですけれども、グランドデザインが最終的にどういうものになるかに関しましても、これも民間のアイデアを募集してつくり上げていく過程になろうかと思います。なので、通常の県有施設を整備する手法とは少しやり方が異なりますので、委員会に報告すべきことはきちっとご報告をしていきますけれども、手法が若干通常とは違うというところは御理解をいただきたいと思います。  こういう手法につきましても、私どもはいろいろ公有地の開発事例をこれまで勉強してまいりました。官主導でまちづくりを計画すると、うまくいっているところもありますけれども、ほかの県でも、場合によっては過大なスペックになったり、あるいは実際の実情を反映しない計画になったりして、事業者を募集しても応募がないとかあるいは事業を実現しても途中でお客さんが余り来なくなって事業者が撤退をするとかいう事例が過去ございました。そういうことで、最近、計画をつくり上げる初期の段階から民間のアイデアを募集しながら、実現可能性も見きわめながら進めていく手法がとられるようになってまいりましたので、そういう手法を検討委員会にもお示しをしながら、また節目節目で議会の皆様にも説明をしながら進めていきたいと思います。 232 ◯持冨委員 事業を進める上で、今言えないこととか微妙なこともあろうと思います。もちろん、そういったこともあろうかと思いますので、そこは十分また配慮もしていかなければいけませんが、しかし、一方で議会も全然議論もしないということでは、これはもう全然チェック機能を果たしたと言えないと思いますので、できるところからしっかり意思疎通を図りながら、一つ一つを進めていくことがやはり大事だと思うので、一言申し上げました。 233 ◯鶴丸委員 関連して、いいでしょうか。  関連になると思いますが、鹿児島市がサッカースタジアム等検討協議会をつくって、先日、提言をされたところですが、あのスタジアムをつくるに当たって、立地の場所についてはどういう取りまとめをされたのか、また、それを踏まえて平成三十年度どういう事業を展開しようとしているのか、御承知であれば教えていただきたい。 234 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  休憩をお願いいたします。 235 ◯大久保委員長 暫時休憩いたします。         午後二時 十八分休憩      ────────────────         午後二時二十二分再開 236 ◯大久保委員長 再開いたします。 237 ◯松薗土木部次長 鹿児島市で現在検討中のサッカースタジアムの整備についてのお尋ねでございました。  本会議等の答弁とも重なりますけれども、鹿児島市のサッカー等スタジアム整備検討協議会におきましては、協議が重ねられた結果、一月の末には鹿児島市長に提言書が提出されたと伺っております。この提言書では、サッカースタジアムの立地条件や機能、整備、管理運営方法など整備に関する基本的な考え方を示すとともに、立地の検討に当たりましては、整備の可能性など専門的な見地からの調査を行うことが望ましいとする付言も加えられているとお伺いしております。これを受けまして、鹿児島市では新年度の当初予算にサッカー等スタジアムの整備に向け、立地に係る調査等を行うための経費が計上されたと聞いているところでございます。  ドルフィンポート敷地につきましてサッカースタジアムの整備との関連でございますけれども、これも本会議でのこれまでの答弁と重なりますけれども、これまで県議会ですとか定例の知事の会見で申し上げてきておりますとおり、ドルフィンポート敷地にサッカースタジアムなどスポーツ施設は考えていないと申し上げてきているところでございます。  以上でございます。 238 ◯鶴丸委員 状況はわかりました。  問題は、今おっしゃったような話ですが、調査の中身をしっかりとフォローしていかれないと、私が承知しているところでは数カ所、ケーススタディのための調査をせざるを得ないわけです。そういうことをされる中で、ドルフィンポートについては全くスポーツ施設の対象にない状況で、鹿児島市が進められることはフォローされるのだとすると、最初の段階で調整をされないと、調整がつかないと少し困るのではないかと思います。途中からあるいは最後の段階でせっかくされたものが混乱するおそれがありますので、企画部とも連携をとりながら、進行状況をしっかり把握していただきたいと思いますので、この点については御要望を申し上げておきたいと思います。 239 ◯大久保委員長 ほかに県政一般に関しての質問はありませんか。 240 ◯いわしげ委員 同じ本港区エリアまちづくり検討事業ですけれども、平成三十年度末までに具体的な事業の提案をいただいてグランドデザインをつくるところまで持っていくために、その募集方法などを検討委員会で決めていただくということですが、募集方法を決めてから周知して、計画というか具体的な事業提案を出していただくためには数カ月要るということであれば、今の時点で最初の検討委員会はいつから始められる御予定かお尋ねします。 241 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  検討委員会につきましては、これからまた予算をお認めいただいた後、人選など行っていきますので、なるべく早く検討委員会の設置をしたいとは考えておりまして、今のところ初回がどの時期というのはまだ確たることは申し上げられないところでありますけれども、今、委員おっしゃったとおり、実際事業計画の募集となりましたら民間事業者の方々もある程度の検討時間が必要でありますので、そのあたりを勘案しながらの年間スケジュールということになるのではないかと考えております。 242 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  今まで県でいろいろな検討委員会とか立ち上げていただいているほかの事業でも、民間の方々にいろいろ御提案を周知してからそれを出してくださいという期日までがすごく短すぎて、しかるべきところが出せない、諦めたということがあったとも聞いていますので、今回のこの件に関してはぜひとも、鹿児島の企業さんでもどこの企業さんでもですが、しっかりとした時間を取って十分にその方々の中でもんでいただけるようなスケジュールを組んでいただきますよう、お願いいたします。  その検討委員会のメンバーもまだお決まりではないと思いますが、二十名ぐらいを考えていらっしゃるということで、大体こういう方々になるとか、または前のドルフィンポートの在り方検討委員会の方々でまた今回の本港区エリアでも御参加いただくような方々を考えていらっしゃるのかどうか、教えてください。 243 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  検討委員会の委員としてどういう分野の方々かというお尋ねだと思いますけれども、先ほど申したとおり、人選については、これから検討ですけれども、他の自治体とか類似の事例とか勘案した場合に想定される分野ということで、これは例えばでございますけれども、都市計画とか観光とか地元経済界、港湾関係とかいったところが先行事例からすると事例としてありますので、そういったところが考えられるのではないかと思っております。 244 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  日本国内のほかの自治体さんとかがやっていらっしゃる事例だと世界で戦えないと思っております。なので、世界と戦う観光地づくりを目指すのであればいろいろな海外も見てこられたような、例えば前のドルフィンポートの在り方検討委員会にもいらっしゃった先生がいらっしゃると思いますが、そういう方々とか、ほかにもいろいろと世界と比べたまちづくりができる方を人選していただきたいですが、それとプラスして、今回のこの問題は市の市電の延伸もかかってくるのではないかと思っていますが、そのメンバーの方々の中には市の方も入られますか。 245 ◯村田土木部参事(本港区調整担当)  検討委員会に鹿児島市さんが入るかどうかのお尋ねだと思いますけれども、これもかねがね申し上げておりますけれども、本港区エリアにつきましては、鹿児島市のまちづくりにとって重要な地区であるという認識は持っております。グランドデザインの検討に当たっては鹿児島市の都市計画などとも関連しますので、何らかの形で御意見をお聞きしたりとか情報提供を行うなど連携しながら進めてまいりたいと考えております。検討委員会につきましては、今後鹿児島市の意向を伺った上で検討してまいりたいと考えております。 246 ◯いわしげ委員 わかりました。  平成二十九年度にいろいろな検討委員会が県庁内のほかの部でもあって、この検討委員会はどうだろうかと思うような人選の検討委員会もあったわけです。なので、本当に検討委員会のメンバーを決められる際には早急にとりあえずこの人を当てたみたいなそういうやり方ではなくて、本当に実際その人が鹿児島県にとって有効な意見を出される方なのかどうかというところをよく見きわめていただいて決めていただきますよう、よろしくお願いいたします。  あともう一点、建築物の耐震化ですが、平成三十年度の予算では四つのホテルさんが入っていたと思いますけれども、サンロイヤルホテルの耐震化がどうなっているか、皆さん御存じですか。 247 ◯村田参事(兼)建築課長 鹿児島サンロイヤルホテルの件ということですけれども、サンロイヤルホテルにつきましては設計については一旦補助は終わっているわけですけれども、また具体的な内容について検討された上で、来年度以降、来年度改修する予定と聞いております。 248 ◯いわしげ委員 ありがとうございます。  鹿児島県の観光プロデューサーの古木さんがサンロイヤルホテルの株主さんたちを集められた中でお話されて、あそこの建物は建物自体が古くて、おまけに埋立地の上に建てているものですから、耐震化したところでパイプから何からもう古くなっているので建てかえないと意味がないとお話されたということでしたが、そのような議論は今のところ出ていませんか。 249 ◯村田参事(兼)建築課長 そういった内容については、当方では聞いておりません。 250 ◯いわしげ委員 ということは、県としては耐震化の補助金とかを出しただけで、別に中身に関してはタッチされないということですか。 251 ◯村田参事(兼)建築課長 現在では、耐震補強をするということで設計をされていると聞いております。 252 ◯いわしげ委員 わかりました。また、それは別のところで少し議論させていただきたいと思います。ありがとうございました。 253 ◯大久保委員長 ほかに県政一般に関しての質問はありませんか。 254 ◯鶴丸委員 県道一〇三号線について、お聞きをいたしたいと思います。  県道一〇三号線と言ったって皆さんぴんと来られないと思いますが、これは栗野駅停車場からえびの高原まで、今、新燃岳で議論になっていますここまで結ぶ線で、いわゆる高速の栗野インターから最短の距離として六十年前に道路認定されましたが、全長十五キロのうち三・五キロ、御承知のとおり、宮崎側と鹿児島県側が未供用となってございます。これはずっと運動が展開されてきましたが、なかなからちが明かないということで、最初は観光という面での整備が主だったと思いますが、平成二十二年にジオパークの問題が起こってきて、観光の追い風が出てきたということと、平成二十三年に新燃岳が三百年ぶりに爆発をしたということで、やはり災害対応の道路としても考えるべきではないかということが出てまいりまして、それまで市あるいは町が要望をしていた内容を、宮崎県と鹿児島県で十五名の議員で環霧島議員連盟というのを平成二十四年につくって、私も鹿児島県側の議員の一人ですが、なぜ三・五キロが難しいのかの視点で、それが例えばクマタカの話であるとか、あるいは植物の、環境上の問題であれば、できない議論をするのではなくて、環霧島議員連盟としてはしっかりとルートを変えてでも検討をしようという形で、それを取りまとめて、実は何回かの陳情のうち、平成二十九年、今年度五月には宮崎県知事に、十一月に鹿児島県知事に要望書を出しました。同時に、九月の議会で私も本会議で質問をさせていただきました。田之上議員も十二月の議会で質問されました。質問させていただいたのは、ルートについて、可能なルートの変更も含めて宮崎県側と協議をして、調査の表をつけるなり、検討を進めてほしいといった要望の趣旨を踏まえての質問でありました。皆さん方の答弁は、こういうことになっています。宮崎県とも連携して取り組む区間なので、今後とも整備に向けた課題について協議を進めてまいりたいと、こう言っておられるので、どういう協議をこれまで進められてきたのか教えてください。なぜ、これを私が再度きょう質問するかというと、そうこう言っているうちに、また新燃岳が七年ぶりに爆発をしたわけです。そういった緊急性も踏まえたときにどういう協議をして、何が課題で、どういうところまで進んでいるのかを教えていただきたいというのが一点目です。 255 ◯神宮司道路建設課長 県道一〇三号栗野停車場─えびの高原線の整備についての御質問でございます。  委員おっしゃるとおり、交通不能区間を有しておりまして、その区間が国立公園区域内であることや地形が厳しいこと、それから希少生物が確認されたことなどさまざまな問題があり、これまで事業化に至らなかったところでございます。こうしたことから、この区間の整備については、委員おっしゃいますように、これまでも宮崎県との合同の現地踏査、それから関係機関との意見交換などを重ねてきたところでございます。直近では十二月に宮崎県の担当課長等と鹿児島県庁にて協議をしたところでございます。新燃岳の噴火等のお話もございますが、この手の大災害時においては想定外の事態も起こり得ることから、道路ネットワークを充実させることは防災の観点からも重要であるとは考えております。この未供用区間の整備につきましては、引き続き宮崎県と連携してどのようなルートが実現可能なのか、検討を進めてまいりたいと考えております。 256 ◯鶴丸委員 進捗状況については、理解をいたしました。  今申し上げましたように、この環霧島議員連盟ができた背景として、ジオパークもですが、平成二十三年に新燃岳が爆発をしたときに、やはり災害的な対応としての道路も必要だということで、この議員連盟は平成二十四年にできました。ですから、そういう経過を踏まえたときに、今回また同じように七年ぶりに噴火をしましたということですので、今、検討を進めておられるということですが、私どもの要望としては、ルートの変更も含めて調査表を含めてそういった検討をしていただきたいという話でございましたので、ぜひ、平成三十年度には間に合っていませんので、次に向けて、いつ、いかなる緊急的なこういう状況が出てくるか予測が不能でありますから、ぜひ、さらにそこを詰めていただきたいと思います。同じような問題意識を宮崎県側も持っております。恐らく今、議会の中で議論していると思います。宮崎県側は、えびののほうから通行どめのところまで上がっておられます。私のほうはこちらから、鹿児島側の通行どめのところに上がりながら、やはり一本でもそういう災害避難道路的な要素が必要だという議論もいたしておりますので、ぜひ、そのことも含めていただいて、さらなる協議を進めていただきたいということを強く要望を申し上げまして、この点については終わりたいと思います。 257 ◯鶴田委員 それでは、上橋建築技監にお伺いしたいと思います。  鹿児島県の建築物に対する現状と、それを踏まえた課題をどのように考えているのかであります。  長年、技監におかれましては県の建築行政に携わってこられたと思いますけれども、近年、建築物というものが単に住み、利用するだけではなくて、やはり、都市景観の構成に非常に重要な要素があるということでありまして、例えば中央町十九・二十番街区、それから千日町一・四番街区等、それこそ鹿児島市のシンボリックなところに対するこういった取り組みが始まりつつあります。さらに、技監御自身がここ数年取り組んでこられた耐震に対するさまざまな対応、いろいろ御苦労もされたと思っておりますけれども、そういったことを踏まえて現状をどのようにとらえ、そしてどのような課題があるのか、少し教えていただきたいと思います。 258 ◯上橋建築技監 私、昭和五十五年に入庁以来、三十八年間にわたる勤務でございまして、その間、建築、住宅、そして営繕行政と。その中で建築物の安全性の確認という点で確認審査とか違反、防災対策、そのほか、住宅、住環境の整備、それと庁舎、学校、公営住宅などの県有施設、さまざまな整備、さらにはまちづくりの観点で市街地再開発事業ということで、多岐にわたる行政に携わることができました。  入庁した当時は昭和五十五年でしたけれども、まさに委員がおっしゃられますように、昭和五十五年といいますと建築基準法の施行令が改正されまして、翌年から新耐震基準に基づく建築確認審査が始まるということで、その新基準を理解するのに大変苦労したことを今思い出しております。また、建築物の耐震化では、昨年でございました建築診断の結果の公表に当たりまして、本県観光への影響も大変心配されましたけれども、いろいろな方々の説明を丁寧に進めながら無事公表にこぎ着けるということで、これにつきましては大変安堵をしているところでもございます。  また、まちづくりの点でございますけれども、現在、鹿児島駅・中央駅前ですとか天文館地区で進められております市街地再開発事業につきまして、本県のまちづくりの観点から個別の補助制度として新たに補助制度を創設して、鹿児島の未来のまちづくりに携わることができたということは私にとっても貴重な経験でございまして、今後これら大きなプロジェクトが進んでいくことを楽しみにしていきたいと思います。  建築住宅というのは県民が住まい、生活し、仕事をしていく上で密接な関係にございまして、このようなやりがいのある仕事に従事させていただきましたことを大変ありがたく思っている次第でございます。これもひとえに県議会の議員の皆様方を初め先輩、上司、同僚の方々の御支援、御指導のたまものと心から感謝申し上げている次第でございます。  今後、少子高齢化とか人口減少、さらに既存ストックの老朽化など、さまざまな課題がある中で、県民の安全安心に応えて本県の建築住宅行政が着実に推進されることを念願している次第でございます。  終わりに、県政と県議会のますますの御発展と委員の皆様方の御健勝、御活躍をお祈り申し上げまして、挨拶とさせていただきます。お答えになっているかどうかわかりませんけど、長い間、ありがとうございました。(拍手) 259 ◯鶴田委員 ただいまさまざまなキャリアを踏まえた御答弁をいただきました。  今後、さらに建築物というものに対してのいろいろ県内の役割というのは大きいと思いますけれども、その充実したキャリアを生かしていただいて、今後、さらに県勢の発展にお努めいただきますよう御期待を申し上げ、質問を終わります。 260 ◯大久保委員長 ほかに県政一般に関しての質問はありませんか。    [「なし」という者あり] 261 ◯大久保委員長 ほかに質問がありませんので、県政一般を終了いたします。  以上で、当委員会に付託されました議案等の審査は全て終了いたしました。  委員長報告につきましては文案等は当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 262 ◯大久保委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。  次に、鹿児島県議会会議規則第七十五条の規定に基づく閉会中の委員会活動に関する継続審査事件についてお諮りいたします。  請願・陳情以外の案件に係る閉会中の継続審査事件については、県政の重要計画について、交通情報通信体系の整備について、観光振興対策について、県土の保全及び生活環境の整備についての四項目としたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「異議なし」という者あり] 263 ◯大久保委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。  以上で、当委員会の日程は全て終了いたしました。  それでは、このメンバーによります当委員会における土木部及び工業用水道部関係の審査は最後となりますので、当席及び副委員長から一言、御挨拶を申し上げます。  それでは、まず、当席から御挨拶を申し上げます。  昨年、委員の皆様方の御推挙によりまして企画観光建設委員長の役目を務めさせていただきました。  PR・観光戦略部等の新設に伴いまして常任委員会の所管事項の見直しもあり、結果として企画観光建設委員会が設置されたところでございますが、その初代の委員長という役目をいただきまして大変光栄なことであり、やりがいを感じた一年でございましたが、一方で責任の重さも感じた一年であったところであります。  委員会におきましては、新たな県政ビジョンの策定、鹿児島港本港区エリアのまちづくり、マリンポートかごしまなど港湾の整備、指宿有料道路の整備、大規模建築物の耐震化、台風や異常気象に備えた防災対策等々、県政にとって重要な事柄について論議をしたところでございます。  また、行政視察では、五月の姶良・伊佐地区では、霧島市の火山防災や道路改良箇所、七月の北薩地区では甑島藺牟田瀬戸架橋整備の箇所、十一月の熊毛地区では西之表港や島間港の改修状況など、県内の状況について現地調査を行ったところであります。  この一年間、委員の皆様方並びに執行部の皆様方のおかげをもちまして無事委員長の役目を務めることができたと思っております。皆様方にお礼を申し上げますとともに、今後も県勢の発展のために皆様方のますますの御活躍を御祈念申し上げますとともに、感謝を申し上げまして委員長の御挨拶とさせていただきます。  本当にありがとうございました。(拍手)  それでは、鶴丸福委員長、お願いいたします。 264 ◯鶴丸副委員長 ただいま委員長から、るるお話をされましたので、私からは簡単に、簡潔に一言、御挨拶を申し上げたいと思います。  まずは、この一年間、本当にありがとうございました。  私の立場は委員長を補佐するという立場でございましたが、委員の皆様方、とりわけ執行部の皆様方の御協力をいただきながら、無事、あっという間でございましたけれども、この日を迎えることができました。心から御礼を申し上げたいと思います。  執行部の皆さん方には、近く人事異動等もあるかと思います。すばらしい能力をお持ちの方々でございます。ぜひ、それぞれの立場で今後ともますます御活躍していただくように御祈念申し上げながら、御挨拶にかえさせていただきたいと思います。  本当にありがとうございました。(拍手)
    265 ◯大久保委員長 この際、申し上げます。  上橋建築技監を初め、この三月末で御退職される皆様方におかれましては、長年にわたり県勢の発展のために御尽力をいただきました。これまでの御労苦に対しまして心から敬意を表するところでございます。本当に御苦労さまでございました。  それでは、最後になりましたが、執行部を代表して渡邊土木部長に御挨拶をお願いしたいと思います。 266 ◯渡邊土木部長 発言の機会をいただきましたので、土木部・工業用水道部を代表いたしまして、私から一言、御挨拶をさせていただきたいと思います。  大久保委員長、鶴丸副委員長を初め企画観光建設委員会の委員の皆様方には、この一年間、この委員会やまた行政視察等を通じまして御指導、御意見、それから御助言をいただきましたことを心より御礼を申し上げたいと思います。また、今、私ども職員に対してもただいまねぎらいの言葉を上橋技監初め退職者を含めていただきました。ありがとうございます。  土木部といたしましては、地域の成長力を底上げにする社会資本整備として陸海空の交通ネットワークの構築や県民の安心安全を守る防災対策等の整備を重点的に進めているところでありますが、国の公共事業関係予算につきましては、近年ほぼ横ばいの傾向が続いております。こういった厳しい中ではございますけれども、今後とも本県にとって必要な予算の確保に努め、着実な事業の進展を図ってまいる所存でございます。  また、これまでいただきました御指導、御助言等を真摯に受けとめ、私どもの業務執行あるいは県政の運営に生かしてまいりたいと思っております。  企画観光建設委員の皆様におかれましては、私どもに対し引き続き御指導、御鞭撻を賜りますとともに、ますますの御健勝、御活躍を心から祈念いたしまして、簡単ではございますが、お礼の言葉とさせていただきます。  一年間、まことにありがとうございました。(拍手) 267 ◯大久保委員長 ありがとうございました。  これをもちまして、企画観光建設委員会を閉会いたします。  御苦労さまでした。         午後二時五十一分閉会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...