〇
欠席委員[0人]
〇その他の
出席者[0人]
〇
出席理事者[13人]
農林水産部長 玉田 光彦
農政企画局長 田所 竜二
農業振興局長 道菅 稔
農業振興局技術監 菊池 洋之
森林局長 重松 義人
水産局長 飯尾 智仁
農政課長 俊野 忠彦
農地整備課長 久枝 司
農産園芸課長 中田 治人
担い手・
農地保全対策室長 清水 光男
森林整備課長 青野 正義
水産課長 佐伯 裕
漁港課長 中川 新六
午前10時16分 開会
○(
福羅浩一委員長) ただいまから、
農林水産委員会を開会いたします。
これより議事に入ります。
本日の
会議録署名者に
梶谷大治委員、
松井宏治委員を指名いたします。
本日は
臨時会中の
委員会でありますので、
付託議案に限って審査を行います。
それでは、臨第119
号議案及び臨第120
号議案を
一括議題として審査を行います。
理事者の説明を求めます。
○(
農政課長) 臨第119
号議案平成28年度
補正予算案のうち、
農政課分につきまして御説明をさせていただきます。
資料2の20ページをお開き願います。
農業振興費3億3,155万8,000円のうち、1の
担い手確保・
経営強化支援事業費385万円は、人・
農地プランに位置づけられました
中心経営体等を支援するため、融資を活用した
農業用機械の整備に対しまして補助を行う経費でございます。
2の中
山間地域所得向上支援対策事業費3億2,770万8,000円は、中
山間地域におきまして、
収益性の高い農産物の生産、
販売等の
取り組みを総合的に支援し、意欲ある
農業者等の
所得向上を推進する経費でございます。
次に、
農地総務費2億4,088万5,000円は、
国土調査法に基づき
地籍調査事業を実施する市町に対し、助成を行う経費でございます。
いずれも国の
補正予算に対応し、補正するものでございます。
以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。
○(
農地整備課長) 臨第119
号議案平成28年度
補正予算案のうち、
農地整備課分について御説明いたします。
資料2の24ページをお開きください。
土地改良費10億1,158万2,000円のうち、1は、八幡浜市など6地区で老朽化した
農業水利施設の
保全対策工事や
かんがい排水施設等の整備を行う経費、2は、
愛南町の
愛南地区で
農道橋耐震補強工事の
実施設計を行う経費、3は、西条市など8地区で
担い手への農用地の
利用集積を促進するため、水田の
区画整理や農道、
水路等の整備を一体的に行う経費、4は、今治市の
歌仙仙高地区で
農業経営の安定を図るため農道の整備を行う経費、5は、
国営南予土地改良事業の
県負担分に要する経費を
特別会計に繰り出すもの、6は、
国営緊急農地再編整備事業道前平野地区の
事業費に対する県の
負担金でございます。
次に、
農地防災事業費11億5,430万4,000円のうち、1は、伊予市など21地区で
排水路工や
アンカー工等の
地すべり対策工事を行う経費、2は、東温市など5地区で老朽化し、早期の改修が必要なため池の
整備補強などを行う経費、3は、西条市の玉津・下
島山地区で農地の
湛水被害を防止するための
排水施設の整備を行う経費、4は、松山市など8地区でため池や
排水路など総合的な
防災事業を行う経費でございます。いずれも国の
補正予算に対応し、増額補正するものでございます。
次に、臨第120
号議案国営農業水利事業負担金特別会計補正予算について御説明いたします。
資料2の29ページをお開き願います。
まず、歳入について御説明いたします。
一般会計繰入金は、先ほど
一般会計で御説明いたしました
国営南予土地改良事業費繰出金を財源として
受け入れるものでございます。
続いて、30ページをお願いします。
歳出について御説明いたします。
償還金3,800万円につきましては、
国営南予土地改良事業の
県負担分に要する経費でございます。
続いて、資料1の9ページをお開き願います。
繰越明許費補正について御説明いたします。
第6
款農林水産業費、第3項
農地費は、先ほど御説明いたしました
一般会計補正予算土地改良費、
かんがい排水事業費など4事業8億8,622万2,000円、
農地防災事業費、
地すべり対策事業費など4事業11億5,430万4,000円の
繰越明許をお願いするもので、補正後の額は
土地改良費50億5,657万円、
農地防災事業費30億3,655万円となります。
以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。
○(
農産園芸課長) 臨第119
号議案平成28年度
補正予算案のうち、
農産園芸課分について御説明いたします。
資料2の34ページをお開きください。
農業振興費3,521万5,000円は、
環境保全型農業を推進するために必要な施設の導入と、
処理能力向上を図るため、国の
整備事業、強い
農業づくり交付金を活用いたしまして、大洲市の
水稲育苗施設の整備を支援する経費でございます。
次の
農村青年活動促進費4,908万5,000円につきましては、国の
補正予算を活用いたしまして、県外の
大学生など若者が
一定期間、本県に滞在いたしまして、
柑橘収穫作業などを行いながら、
地域住民との交流を通じまして
田舎暮らしを学ぶ、
えひめ版農業ワーキングホリデーを実施する経費でございます。
次の
植物防疫費1,935万4,000円は、国の
補正予算に対応いたしまして増額補正するもので、
野生鳥獣による
被害防止対策を進めるため、
有害鳥獣捕獲活動の支援を行うための経費でございます。
以上、審議のほどよろしくお願いいたします。
○(
森林整備課長) 臨第119
号議案平成28年度
補正予算案のうち、
森林整備課分について御説明させていただきます。
資料2の38ページをお開き願います。
上段にあります
林業総務費17億6,550万円は、
TPP対策事業であります合板・
製材生産性強化対策事業を活用して、
木材加工流通施設の整備やその原料を供給するために実施する
搬出間伐などに対して助成する経費でございます。
次の
造林費7億3,668万8,000円は、健全で多様な機能を有する森林の造成を図るため、市町や
森林組合などが行う
間伐等に対して助成する経費でございます。
次の
治山費1億9,950万円は、西条市など2地区で
林地崩壊の拡大を防止するため、
のり切り工などの
山地防災対策を行うための経費でございます。
いずれも国の
補正予算に対応し、増額補正するものでございます。
次に、資料1の9ページをお開き願います。
資料1の9ページでございますが、
繰越明許費補正について御説明させていただきます。
第6
款農林水産業費、第4項
林業費は、先ほど御説明させていただきました
補正予算のうち、
造林費7億3,668万8,000円、
治山費1億9,950万円の
繰越明許をお願いするもので、補正後の額は
造林費21億8,037万2,000円、
治山費20億9,978万2,000円となります。
以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。
○(
水産課長) 続きまして、
水産課分について御説明いたします。
資料2の42ページをお開き願います。
水産業振興費1億8,684万6,000円のうち、1は、上島町の3地区に魚礁を設置し、
生産性の高い漁場を造成する経費、2は、宇和島市が実施する
荷さばき施設の整備に要する経費、3は、伊予灘及び
今治地区に幼稚魚の保護・育成を図るための増殖礁を設置する経費、4は、
スマ養殖を産業として育成するための種苗の
量産施設を整備する経費でございます。1、3、4につきましては、国の
補正予算に対応し、補正するものでございます。
次に、資料1の9ページをお開き願います。
繰越明許費補正について御説明いたします。
第6
款農林水産業費、第5項
水産業費、
水産業振興費は、先ほど御説明いたしました
補正予算のうち、
漁礁設置事業費708万3,000円、
増殖場造成事業費1億4,307万6,000円の
繰越明許をお願いするもので、補正後の額は6億5,650万7,000円となります。
以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。
○(
漁港課長) 臨第119
号議案平成28年度
補正予算案のうち、
漁港課分について御説明いたします。
資料2の46ページをお開き願います。
漁港建設費1億3,545万円は、国の
補正予算に対応し、地震、
津波等に対して漁港の
生産機能や
流通機能の維持・継続を図るため、
愛南町の
深浦漁港において、
防波堤改良のため
捨石工事を行うものでございます。
次に、資料1の9ページをお開き願います。
繰越明許費補正について御説明いたします。
第6
款農林水産業費、第5項
水産業費は、先ほど御説明いたしました
補正予算、
漁港建設費1億3,545万円の
繰越明許をお願いするもので、補正後の額は18億4,724万2,000円となります。
以上、御審議のほどよろしくお願いいたします。
○(
福羅浩一委員長) ありがとうございました。
以上で
理事者の説明が終わりました。
委員の皆さん、議案に関する質疑はございませんか。
○(
松井宏治委員)
えひめ版農業ワーキングホリデー推進事業費についてお伺いをします。
学生など若者を県内に呼び込むということだったのですけれども、どういうふうに告知をして学生を集められるのかということと、学生の
宿泊先などはその提携している農家の方のところになるのかどうかということを、詳細を少し教えていただきたいのと、費用として5,000万円近く、
委託費が4,500万円ということですけれども、これらは、具体的にどういうことに、学生に支給されるとか、農家の方に使うとか、そういう詳細をお伺いしたいと思います。
○(
担い手・
農地保全対策室長)
えひめ版農業ワーキングホリデーの詳細でございますが、まず、
参加者の募集につきましては、その募集とかPRにつきましては、
本県農業の魅力をしっかりと発信するとともに、
学生等のネットワーク、あるいはSNSを活用してPRすることを考えております。
具体的には、
参加者募集の
ホームページや訴求力のある
PR動画、それからチラシによる広報を委託するようにしております。また、
県外大学生等を対象に、
ワーホリを体験いたします
キックオフイベントの開催、さらに、
キックオフイベントで参加した
大学生に愛媛県や
柑橘農業の魅力をみずからの言葉で
SNS等によって
情報発信をしていただきまして、口コミによります旅行の
募集効果を高めることを期待してございまして、
民間企業や
大学生の力もかりながら、効果的かつ効率的なPRを展開していきたいと考えてございます。
事業の経費の概略でございますが、主なものといたしましては、
広告代理店等に委託いたしまして
参加者募集用の
ホームページ、
PR動画の作成や
説明会、それから
面接等の支援に要する経費といたしまして1,300万円、それから
田舎暮らしなどをテーマといたしました
雑誌等への
募集広告の
記事掲載に560万円、それから
JA等に委託いたしまして
参加者の
宿泊費を一部支援する経費、こちらが900万円、それから、
参加者の県内への移動や
宿泊場所と圃場等へ移動するために要する経費、こちらに428万円を考えてございます。それから、
参加者に対する
助成支援でございますが、今、申し上げましたように、県内への
移動経費、
宿泊経費の一部、あるいは
受け入れ先が用意する
作業着等の経費を助成することになってございます。
それと、
受け入れ先でございますが、もう既に整備をされています農家それぞれの
宿泊施設ですとか、既に整備されております、例えばみかんの里宿泊・
合宿施設のマンダリンですとかそういった施設を考えているところです。
○(
松井宏治委員)
宿泊費に900万円計上されているということは、
田舎暮らしを体験ということなので、それぞれの農家の方のところにお世話になるかと思ったんですけれども、多くはホテルに通常どおり宿泊されるということなんですか。
○(
担い手・
農地保全対策室長) 既に、市町によりましては、そういったアルバイターの
宿泊先とかを整備していらっしゃいますので、そちらの方の
宿泊先の何割、半分程度になると思いますけれども、考えております。
○(
松井宏治委員) せっかく農業や
田舎暮らしの体験ということなので、国の税金も使っている事業ですから、楽しかったとか単純な
思い出づくりで終わるとこれはいけませんので、その先、来ていただいた方が県内の農業なり移住なりにつながるような対策というのは必要になると思うんですけれども、その来ていただいた方のその後のフォローとかいうのは、現時点でどのように考えられているんでしょうか。
○(
担い手・
農地保全対策室長) 今回の事業におきましては、特に
地域住民との
交流イベント等を
ワーホリの期間中に体験していただくようにしてございます。
柑橘農業だけではなくて、愛媛県、その地域の
状況等もよく体験いただきまして、地域の魅力なども感じていただきたいと考えています。
それから、
ワーホリ終了後には、学生さん、来ていただいた
若者等の感想ですとか、
受け入れの
問題点などをまとめていただきまして、以後の改善に役立てたいと考えております。
せっかく来ていただきますので、その成果の検証によりまして、将来の
地域移住の掘り起こしですとか、
地域経済の好循環に向けました人と情報の流れを創出していければと考えております。
○(
宇高英治委員) 関連になるんですけれども、今回、これ、国の方から5,000万円弱ぐらいの費用が出ているんですが、単年度、次年度、その先、いろいろ考えていくと、この
ワーキングホリデー自体、最終的にどういう目標を展開していくかということをお伺いしたいのが一つと、もう一つは、早速始めるに当たって、初年度、今、どういう状況で募集をかけているか、そのあたりを教えてください。
○(
担い手・
農地保全対策室長)
ワーホリで最終的にどのようなことを目標にするかという点でございますが、まずは今回参加していただきました県外の
大学生等の若者の方々が、先ほども申し上げましたが、本県の魅力を実感していただきまして、再び
柑橘産地に
収穫支援に来ていただけるような流れをつくることができればと考えてございます。
さらに、農業あるいは
地域振興に高い意識を持った
県外大学生との
人的交流が将来にわたって行われまして、愛媛の活性化につながることを期待してございます。
それから、ことしの状況でございますが、今年度の見込みといたしましては、
受け入れニーズ等を聞きましても、受託する
JA等が決定した後になりますが、1月から3月の柑橘の収穫ですとか袋かけ、選果場の作業で100名程度になると想定しているところでございます。
○(
福羅浩一委員長) よろしいですか。
○(
宇高英治委員)
大学生にどんどん来てもらったらいいんですが、もう
一つテーマとして出てきたのが、
担い手確保のための
支援事業というのをやっとったと思うんですが、こちらの方はどういった方を対象に支援していくか、こっちは
農政課の方になるんですかね、お答えいただけたらと思うんですが。
○(
福羅浩一委員長) これは、
宇高委員、どの事業のことを。
○(
宇高英治委員)
担い手確保・
経営強化支援の
農林水産業費ですかね。
○(
農政課長)
担い手確保・
経営強化支援事業を今回計上させていただいているところでございますが、この事業は、
中間管理機構を活用しておる地区におきまして、
売上高の拡大ですとか、
経営コストの縮減などに意欲的に取り組む地域の
担い手が、融資を活用いたしまして
農業用機械や施設を導入しようとする場合に、その
融資残に対して補助金を交付するという事業でございます。
国が
補正予算で創設したものでございまして、今現在、
経営体育成支援事業という
融資残に対する補助というスキームがありますけれども、それに準じた制度でございまして、今年度は、今回は補正で計上させていただきましたのが、宇和島市津島町の
増穂生産組合が水稲の
規模拡大により
売上高を向上するため、
トラクター1台を導入するというものに対する支援を予定しているところでございます。
以上でございます。
○(
宇高英治委員) これは、その対象になる事業、今、
トラクターと言われましたけれども、これらの事業はどういう基準で、今回の場合、決められたのですか。
○(
農政課長) 基本的には、
売上高の拡大や
経営コストの縮減に資するものということで、そういう要件でございまして、ハウスなども対応できますし、機械としては、
売上高の拡大とか
経営コストの縮減につながるものであれば、例えば大型のコンバインであるとかそういったものが対象になるということでございます。
○(
福羅浩一委員長) よろしいですか。ほかにございますでしょうか。
○(
梶谷大治委員) 私の方は、
農政課の分の
農業振興費の中の中
山間地域所得向上支援対策費、これについて、この
対策費というのは、具体的にいえばどういう金の使い方になるのですか。
○(
農政課長) この事業は、
TPP関連対策におきます今回の国の
補正予算の
目玉事業というふうに位置づけられておりまして、新たに創設をされたものでございます。
生産条件の不利な中
山間地域におきまして、
収益性の高い農産物の生産や販売などの
取り組みを総合的に支援いたしまして、意欲ある
農業者の
所得向上を図ることを目的としております。
具体的には、市町が販売額の向上や生産・
出荷コストの低減を図るための
所得向上計画を策定いたします。その
計画実現のために必要な生産から加工、
流通販売の各工程におけます
基盤整備ですとか
施設整備のメニューを総合的に実施するというものでございまして、具体的に申しますと、今回の西条市では、
小松地区におきます
用排水路の改修、それから八幡浜市におきます
農産物加工施設の新設、それから内子町の
内子地区におきます
排水路、用水路の改修及び
農作業道の舗装、それから同じく内子町の
JA愛媛たいきの
柿選果施設の
機能向上、更新といったもの、それから内子町の
鳥獣被害防止のための
ワイヤーメッシュの設置という内容となっておりまして、合計が3億2,700万円余りということになっておるところでございます。
○(
梶谷大治委員) はい、ありがとうございました。
○(
宇高英治委員)
森林整備課の方になるんですけれども、先ほど言われた
森林そ生緊急対策事業費ということで、これも国の支出金がほとんどで、今回、補正が入っておるんですが、具体的に
木材加工流通設備の整備とか
間伐材の生産などということなんですが、具体的にどの地域でどういうことをやっていかれるか、お答えいただけたらと思います。
○(
森林整備課長) 委員のおっしゃる
森林そ生緊急対策事業費につきましての内容なんですが、本県では、
森林そ生緊急対策事業費のうち、今回、国の
補正予算で、
TPP関連ではあるんですが、合板・
製材生産性強化対策事業、こちらの方に書いてありますが、こちらの方で17億円余り補正するものでございます。
本事業は、
地域材の
競争力強化に向けて、川上から川下までの林業・
木材産業等関係者と共同で策定をいたしました
体質強化計画に基づいて、合板・
製材工場等の
施設整備と、それらに対し原木を安定的に供給する
事業者が行う
搬出間伐材の生産及び
路網整備に対して支援を行うこととしておりまして、具体的には、西条市におけます
集成材加工施設の整備、
CLT加工施設の整備に、そのほか、伊予市、西予市の
製材施設整備の合わせて3件を
製材関係では整備することとしております。
また、これらの
製材工場に対して安定的に原木を供給するため、県下一円におきまして783
ha程度の
搬出間伐や
森林作業道などの
路網整備を一体的に実施することとしております。
○(
宇高英治委員)
先ほどお話が出た
CLTなんですが、この
委員会でも先進地、見せてもらいに行ったわけですけれども、どちらかというと先進地が何県かあって、先に進んでおられて、いろいろ
問題点も出ていると思うんですが、そういった部分に対して、新たに後から追従するような形の愛媛県という形になると、県からどういうアドバイスを
加工業者に対して、どういうお手伝いを
加工業者に対してするのか、そのあたりもあるんでしょうか。
○(
森林整備課長) 今回整備している分は平成30年度ぐらいから稼働するので、少し岡山県などの工場と比べて遅いのではありますが、実際
CLTは現在、1
立米当たり15万円程度の単価というふうに言われていますが、それをできるだけ安く、最終的には現在あります
集成材等に対抗できるような値段にするような
製造コストを下げるということを、今後、アドバイスしていきたいと思います。
また、使い方につきましても、今、いろいろと模索はしておるんですが、いろんな各方面で
CLTが使えるようにPRといいますか、前回も話があったと思いますが、
CLTを使った
建築者の養成とかそういったことも含めて、今後、支援してまいりたいと思います。
○(
福羅浩一委員長) よろしいですか。ほかにございますか。
○(
松井宏治委員)
農地防災事業費の
地すべり対策事業費についてお伺いしたいと思います。
今回、5億6,600万円で県内21カ所を整備されるということで、本当に
防災対策として大事な事業だと思うんですけれども、これら21カ所選定した、まず
優先順位というか、それはどのように
危険箇所の
優先順位は決めてされたんでしょうか。
○(
農地整備課長)
農地防災事業の
地すべり対策事業について、21カ所の選定についてということでございますが、今回の国の
補正予算の中でも、防災・
減災対策事業費が大幅に上がりまして、その中で、やはりさきの6月の豪雨とかそういったところでありました、豪雨とかで
地すべりの活動がある程度顕著になっているようなそういったところについて優先的に箇所を選定しまして、今回の21カ所ということで選定をして、予算を配分するということにしております。
○(
松井宏治委員) その21カ所で大体もう県内網羅されるということになるのか、それとも、まだ対策をしておいた方がいいというところがほかにも残るのか。あと、21カ所以外に危険と思われる箇所がどれぐらいあって、それらを整備しようと思うと、本来
あと幾らぐらいかかる予定なんでしょうか。
○(
農地整備課長) 現在、県下で187カ所の
地すべり指定区域がございまして、その中で……
○(
福羅浩一委員長) 時間かかりそうですかね。
○(
農地整備課長) ああ。調べまして。
○(
福羅浩一委員長) 調べた後にまた御報告いただければと思います。
○(
岡田志朗委員) おいしい媛貴海、スマなんですが、希少性を売りにして高く売ってもらいたいということはあるものの、最低限、
安定供給もないと、やはり産業としては難しいということの中で、今回のこの事業、非常に時宜を得るというふうに思うわけですけれども、具体的にどのような設備なのかということと、それと、この設備によってどれぐらい安定するか、どういう効果が見込めるかということをお願いします。
○(
水産課長) まず、委員御質問の具体的にどのような施設かなんですが、現在、県では新たな養殖魚として非常にスマが期待されておりまして、種苗生産とか養殖技術の向上に取り組んでおりますが、現有の水産研究センターの施設では、最大でも1万尾程度の生産が限界となっておりまして、委員のお話にあったとおり、今後、スマを本県の魚類養殖業の柱の一つとして生産拡大を図っていくためには、やはり稚魚を安定的にかつ量産できる生産施設を早急に増設していく必要があります。
このため、現在は水産研究センターの敷地に一部空き地がありまして、その空き地に、平成28年度から30年度の3カ年かけまして、総
事業費約6億8,000万円、これはあくまでもまだ設計ができていませんので、現時点でのつかみの数字になっておりますが、6億8,000万円で70tの水槽を6面、これと、あと時間当たり200t、日産4,800tのろ過海水が供給できるろ過水槽などの種苗生産施設を整備することにしておりまして、今回の補正におきましては、この
実施設計に要する2,553万6,000円を計上しておりまして、29年度中に施設の詳細な設計や、今、私が言いました工事費の積算を行うようにしています。
2点目の、今回この施設を整備することによってどの程度生産が上がってくるのかというところなんですが、現在、先ほども言いましたように、スマの稚魚は100t水槽1面、これ、昔、生産しておりましたシマアジの稚魚水槽がありまして、それを活用しまして、28年度が1万1,700尾ですから、1万2,000尾程度の生産をしておりますが、新たに今回整備する施設におきましては、まず紫外線照射海水を大量に用いまして、疾病の防除などによって設備の機能をまずアップさせております。そして、さらに種苗生産技術の向上もさせまして、平成34年度までには70t水槽1面当たり1万4,000尾の稚魚を生産し、6面で計約8万尾を生産したいと考えております。
また、養殖技術の課題となっております共食い防止のための稚魚の大型化とか、養殖用人工飼料の開発、疾病の対策などにも引き続き
取り組みまして、稚魚から伊予の媛貴海のブランドサイズ、ブランド基準となる2.5キロの出荷サイズまでの生残率は、現在約30%程度にとどまっておりますのを、これを平成36年度には80%まで向上させて、出荷尾数の6万4,000尾を目指したいというふうに考えております。
この6万4,000尾の出荷が可能になれば、全国の主要なレストランとか
宿泊施設で常設的に展示できるほか、あるいは量販店向けの本格出荷や、例えば、今注目されております海外輸出の拡大も図れるというふうに県の方では考えております。
以上です。
○(
岡田志朗委員) 非常に期待ができますし、あわせて、もう考えられておるんでしょうけれども、一本釣りでないと、生けすから出すのに一本釣りというようなやり方でやられているというようなお話を聞いて、養殖側の方の技術についても、これにあわせて対応していっていただくこと、これもまた費用もかかるし技術力もかかってくるんじゃないかと思いますので、今回のこの設計の中にそういう部分は多分含まれないんだろうと思いますが、別にそういうことも要ると思いますので、あわせてそちらも頑張っていただきたいなというふうに思います。
それと、これ、スマはスマでありがたいんですが、また、今の主力のマダイとブリ、これの安定的な付加価値というか、収益の安定化のために、今回のこの新しい事業が、何らかの関連があって使えるものなのかということがあれば、お教えいただきたいと思います。
○(
水産課長) 一定の養殖業者が養殖魚の取り上げについては、もう委員御指摘のとおり、現在、一本釣りで一匹一匹丁寧な形で出荷していくんですが、これも、いずれ量産に入っていけばそういった対応もなかなか難しいので、今後は例えば網によって上げていくかどうか、そのあたりの技術開発もあわせて県の方では取り組んでまいりたいというふうに考えております。
それと、あと2点目のマダイ、ブリについてなんですけれども、マダイにつきましては、現在の水産研究センターが昭和55年に開設しまして、それ以降、100t水槽の種苗生産施設を持っておりまして、これが10面ございます。そこで放流用と養殖用の種苗を現在生産しておりまして、昨年度27年度の生産実績におきましては、体長80ミリ、8センチの稚魚を約17万4,000尾ほど生産して、養殖業者に販売しております。
もう一つのブリなんですが、ブリ養殖につきましては、非常に安価な天然の種苗がありまして、モジャコというんですが、これを用いて養殖業がなされていることから、水産研究センターではこれまで種苗生産は行っておりませんが、前回の9月
補正予算において、海外で急速に需要が拡大しております大型ブリの養殖技術開発の研究にも取り組んでおりますので、今回整備するスマの生産施設は非常にいいものなので、この研究にもぜひとも活用したいというふうに考えておりますし、また、将来的にはスマやブリ以外に、例えば県の方に新しい養殖魚の種苗生産に取り組んでほしいという声が上がったときにも、積極的にこの施設を活用したいというふうに県の方では考えております。
○(
岡田志朗委員) はい、ありがとうございました。
○(
農地整備課長) 先ほど松井委員の
地すべりについてですけれども、平成28年度現在、
地すべり区域の顕著な動きのある40区域を、24地区にまとめまして事業を実施しております。そのうち、今回の
補正予算では21地区を実施するということになってございます。
それで、どれぐらいの、まだあるかといったようなことで、この24地区において、現在までに、27年度までに24億8,200万円ほど
事業費を執行しております。今回、県の当初予算3億6,600万円余りと今回の
補正予算5億6,600万円余りで予算を張りつけているのですが、24地区、現在、総
事業費が約64億8,600万円ほどありますので、この今回の
補正予算を含めましても、残り30億7,000万円余りあるということで、まだまだ今後、防災・減災に向けて県として事業の推進をしていきたいと考えております。
○(
福羅浩一委員長) 松井委員、よろしいですか。
○(
松井宏治委員) はい。
○(
福羅浩一委員長) ほかに御質問はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○(
福羅浩一委員長) それでは、質疑もないようですので、採決に移りたいと思います。
臨第119
号議案平成28年度愛媛県
一般会計補正予算(第3号)中、歳出第6款及び
繰越明許費関係分を議題とし、本件を原案のとおり可決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔全員挙手〕
○(
福羅浩一委員長) 全員挙手と認めます。
よって、臨第119
号議案は原案のとおり可決決定いたしました。
次に、臨第120
号議案平成28年度愛媛県国営農業水利事業
負担金特別会計補正予算(第1号)についてを議題とし、本件を原案のとおり可決することに賛成の委員は挙手を願います。
〔全員挙手〕
○(
福羅浩一委員長) 全員挙手と認めます。
よって、臨第120
号議案は原案のとおり可決決定いたしました。
以上で、当
委員会に付託されました議案の審査を終了いたしました。
なお、
委員長報告につきましては、私に御一任いただくことで御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
福羅浩一委員長) 御異議ないものと認め、そのとおりに決定いたします。
次に、閉会中の継続調査承認要求についてであります。
お手元にお配りしております要求書を提出することで御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
福羅浩一委員長) 御異議ないものと認め、そのとおりに決定いたします。
以上をもちまして、
農林水産委員会を閉会いたします。
午前11時2分 閉会...