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  1. 滋賀県議会 2016-10-06
    平成28年10月 6日文教・警察常任委員会−10月06日-01号


    取得元: 滋賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-14
    平成28年10月 6日文教・警察常任委員会−10月06日-01号平成28年10月 6日文教・警察常任委員会              文教・警察常任委員会 会議要録                                開会 10時01分 1 開催日時      平成28年10月6日(木)                                閉会 15時37分                         (休憩 12時08分〜12時59分) 2 開催場所      第五委員会室 3 出席した委員    富田委員長、駒井副委員長             竹村委員海東委員角田委員藤井委員             川島委員家森委員九里委員 4 出席した説明員   青木教育長および関係職員 5 事務局職員     仲井副主幹、白川主査 6 会議に付した事件  別紙次第書のとおり
    7 配付した参考資料  別紙のとおり 8 議事の経過概要   別紙のとおり                  議事の経過概要 開会宣告  10時01分 《教育委員会所管分》 1 議第119号 平成28年度滋賀県一般会計補正予算(第2号)のうち教育委員会所管部分について (1)当局説明  水上教育委員会事務局教育次長 (2)質疑、意見等 ◆藤井三恵子 委員  シンポジウムの内容は変わらないということですが、何名ぐらいの規模でされるのか教えていただきたいのと、高等学校施設整備について、労務単価が上がったということですけれども、整備事業そのものは変わらないと思います。これに関して、長浜北星高等学校のことについて知りたいのですが、補正予算が議題なのでだめですか。 ○富田博明 委員長  結構です。 ◆藤井三恵子 委員  長浜北星高等学校養護学校も併設されたと聞いているのですが、施設整備に当たって問題がないのか、ちょっとその点だけ確認させていただきたいと思います。 ◎太田 文化財保護課長  シンポジウムの規模ですが、現在、準備等を進めているところで、定員としては400名を考えているところです。 ◎望月 教育総務課長  長浜高等養護学校について、施設整備に問題がないかということですが、もともと長浜高等学校高等養護をつくって、それを移転するということで、もう既にこの春から移転をしておりまして、既に動いております。今、問題なく勉学に励んでいただいているところです。 ◆藤井三恵子 委員  先ほどのシンポジウムですが、400名ということで、県としてはそのうち何名ぐらいが参加されるのか。事業費として減額はするけれども、内容としては変わらないとおっしゃったのですが、県としては400名のうち何人規模で参加されるとか、こういうことで事業を発展させていくというか、ちょっとわからないので、それを教えていただきたいと思います。 ◎太田 文化財保護課長  県として何人とか、そういうことでなく、基本的にこれからシンポジウムの中身が固まりましたら広報を始めます。その中で、例えば、滋賀県人会の方々へのメール配信ですとか、さまざまなフォーラムでチラシ等を配布したり、あるいは、新聞広告、これは産経新聞を今考えていますが、首都圏での新聞広告をするなどして、広く首都圏の方に呼びかけていきたいという考え方です。 ◆藤井三恵子 委員  滋賀の文化財を知らしめる全国規模シンポジウムということで、首都圏を中心にアピールすると認識させてもらったらいいのですかね。ありがとうございます。  それで、広報費ということを今お聞きさせていただきました。滋賀の文化財というところでは、本当にたくさんいろいろな歴史文化が深い中で広げていくという必要性はあると思いますし、その点では次の美術館等に文化財も含めて展示するということで計画もされていますので、そういう広がりという部分では必要なのかなと思いますが、全国規模なので予算的に大きな金額だと思います。それは財源構成ということでこれは認めていきたいと思います。 (3)採決  賛成多数で原案のとおり可決すべきものと決した。 2 議第140号 平成28年度滋賀県一般会計補正予算(第3号)のうち教育委員会所管部分について (1)当局説明  水上教育委員会事務局教育次長 (2)質疑、意見等 ◆藤井三恵子 委員  これは300万円の増額ということでお聞きしていて、やはり県立学校の理科の教育実践というところでは実験等は重要だということは聞いておりますが、どれぐらいの範囲で、どういうものを整備されようとしているのか、お聞きしたいと思います。 ◎橿原 高等教育課長  主に県立高校の理科教育に係る備品です。理科の授業において、実験、実習、観察等を行うのに必要な備品を整備しているところでして、平成27年度には、例えば、生物顕微鏡、電子てんびん、ペーハーメーター、気中共鳴装置などを整備しているところです。 ◆藤井三恵子 委員  多岐にわたっていて、今言われた3項目などの項目が挙がっているということでありますが、理数系の学校だけなのか、全体に及ぶものなのか、範囲がわからないのですが。 ◎橿原 高等教育課長  全ての学校を対象にしています。 (3)採決  賛成多数で原案のとおり可決すべきものと決した。 3 議第131号 契約の締結につき議決を求めることについて((新校)長浜北高校校舎新築その他工事) (1)当局説明  望月教育総務課長 (2)質疑、意見等 ◆川島隆二 委員  近くに長浜市の市有地があると思いますが、この先、この校舎は手狭になってくると思うので、その市有地を買うといった話はまだ全然ないのですか。 ◎望月 教育総務課長  今のところそこまでは進めておりません。 ◆川島隆二 委員  この中で、弓道場も新しくされるという話があったと思うのですが、それはどうなっているのですか。旧の長浜北高校の弓道場は仮設です。この新しい校舎を新築したときに、部活があるので、弓道場もきちんとしますという話だったと思うのですが、その話はなくなったのですか。なくなっていないでしょう。 ◎望月 教育総務課長  済みません、もう一度確認をして、御説明したいと思います。 ◆川島隆二 委員  それと、もう一つは、旧の長浜北高校跡地利用について、平成30年までに方向性を出すという話なのですが、現在、どこまで話は進んでいるのですか。 ◎望月 教育総務課長  現在、検討しているところで、まず平成30年度に解体をするということまでは決まっております。 ◆川島隆二 委員  解体をするところまで決まっていて、平成30年までにその跡地利用を決めないわけではないのですよね。平成30年までにその跡地をどうするかということをきちんと決めておかないと、地元から何も決まっていないのかということでまた不満が出ます。両方の校舎を一つにしたときの経緯からすると、やはり跡地をきちんとしておかないと、せっかくの新校舎にまた水を差すような結果になってしまうとよくないと思いますので、その点はしっかりとお願いします。 ○富田博明 委員長  要望でいいですか。 ◆川島隆二 委員  いや、答えてください。 ◎望月 教育総務課長  いずれにしても、平成30年度予算に向けて解体の予算のことも議論してまいりますので、それに合わせてまた検討してまいりたいと思います。 ◆川島隆二 委員  もう一つ。校舎に自転車置き場ができて、今の弓道場の話もあるので、恐らく校庭を潰すのかなと思うのですが、新しい長浜北高校の部活の練習をカバーできるだけの広さは十分確保できているのですか。 ◎望月 教育総務課長  基本的にはここでカバーするように聞いております。現在は、1つの学校にそれぞれのクラブ活動があって足りていない状況になっておりますが、新しく完成するこの校舎に移転するときには、長浜北高校として1年生から全部そろうので、クラブ活動も例えば2つあるものが1つになるということで何とか対応できると聞いております。 ◆川島隆二 委員  聞いておりますではなくて、やはり対応するようにしないとだめなので、これは学校サイドだけではなくて、教育委員会サイドでもそういったところはきちんとコミュニケーションをとってやっていただくようにお願いします。 ◆藤井三恵子 委員  先日視察もさせていただいた彦根翔西館高校でも体育館を潰しておられましたが、本当に音などがすごいというお話もありました。仕様書できちんと決めておられるとは思いますが、この長浜北高校校舎の工事をされる間の車両の搬入路とか、安全対策とか、その点については、子供たちに影響がないのか、ちょっと確認したいと思います。 ◆川島隆二 委員  子供は通っていないのです。 ◆藤井三恵子 委員  通っていないのですか。わかりました。ありがとうございます。 ◆角田航也 委員  この校舎は、エアコンは最初からつけられる予定なのでしょうか。 ◎望月 教育総務課長  今のところ、この工事の中にエアコン整備は含まれておりません。 ◆角田航也 委員  この間彦根翔西館高校へ視察に行かせていただいたときも、生徒は暑くてしんどいと言われていました。ぜひエアコンをつけていただきたいと思うのですが、ほかの学校との関係もありますので、後でまたまとめて質問いたします。 ◆海東英和 委員  これまでエアコンをつけずにきたので、つけられないという、信じられないことをずっと教育委員会は言っています。だから、やはりこの委員会でもはっきりとこれを捉える機会をつくっていただいて、転機をつくらないと、教育委員会もお困りではないかなとも思うので、委員長にもお願いし、また、教育委員会としても踏み込む検討をしてほしいと思います。 それから、この間、視察に行った彦根翔西館高校セミナーハウスは県費でエアコンがついたと学校の先生が言っていましたが、私の地元の高校はPTAがお金を出さないといけないということで、総会にかけてやりました。こういうアンバランスな取り扱いが行われているということに不信感を持ってしまうことになるので、その辺も整理をしていただきたいと関連で申し上げます。 ○富田博明 委員長  今の件は、後ほど一般所管事項でお願いします。 ◆海東英和 委員  そうですか。 (3)採決  全員一致で原案のとおり可決すべきものと決した。 4 議第132号  契約の締結につき議決を求めることについて(国宝延暦寺根本中堂および重要文化財延暦寺根本中堂廻廊保存修理工事) (1)当局説明  太田文化財保護課長
    (2)質疑、意見等 ◆九里学 委員  2点お聞かせ願います。  会派の事前説明でも聞かせてもらっていて、契約金額15億円弱という非常に大きな金額なのですが、こういう世界遺産というか、国宝として全国的に有名なものでもありますので、県だけではなくて、国の支援が何%ぐらいあって、どういう経過でそれぐらいの金額になったのかということと、京都府に対して、財政的、あるいは、そのほかの部分の支援について何か働きかけをされたのかどうか、まず聞かせてください。  それと、10カ年という非常に長期にわたる工事期間ですので、滋賀県としても観光振興の面、あるいは、文化財、そのほか学術的な部分で人に来ていただくということに支障があると非常にまずいと思います。その辺の部分を今の段階で考えておかないといけないと思うのですが、工事期間中の対応について、どのように考えておられるのでしょうか。 ◎太田 文化財保護課長  まず、この事業費に対する国の補助ということですが、結論から申しますと、国庫補助金の補助率は60%です。これにつきましては、文化庁とも協議する中で、また、所有者の財務状況なども勘案、調整をいたしまして、この数字に決着したと聞いております。  それと、滋賀県としても各年度2,000万円を上限として補助をしていくということで調整をさせていただいております。また、大津市も各年度1,000万円ということで特別に金額を上げて補助をしていくこととなっております。  それと、京都府への働きかけについては、アクセスとして確かに京都府側と滋賀県側と両方ございますが、この延暦寺の敷地面積の88%が滋賀県側にあるという状況もございますし、滋賀県の世界遺産という観点で、滋賀県からの補助ということで進めてきたということで、特別な働きかけはなかったと考えております。  それと、工事期間中の観光客の方々への配慮について、所有者、延暦寺としては、工事期間中も拝観できるように工事を進めたいという御意向ですので、これを踏まえまして、拝観は可能なようにしていきたいと思っております。  また、本格的に屋根の工事が始まってきますと、伝統工法で屋根の工事が始まりますが、延暦寺は、こうしたことも見学ができるようにしていきたいという御意向を持っておられますので、これには配慮した形で工事を進めていきたいと思っております。  あと、工事が進みますと拝観できないのではないかと皆さんが思われるおそれがございます。所有者もその辺は懸念されておりまして、延暦寺の魅力を発信していくという観点で、工事期間中も拝観できる、あるいは、この際延暦寺の魅力を首都圏も含めてPRしていくという事業を考えておられまして、これに対して県から2分の1、500万円を上限として補助をする予定をしております。 ◆九里学 委員  1つ目の、京都府への働きかけは県としてはされていないということについて、88%が滋賀県側の敷地ということでそれはわかるのですが、やはり私はこういう文化財、とりわけ全国的に非常に知名度の高い、こういうものについては、京都府からも何か支援ができないのかなと思います。今関西広域連合という枠組みもあるわけですし、観光振興という枠もあるので、県としても何らかの形で支援をお願いしてもらえたらありがたかったと思いますし、これから工事が進んでいく上で、観光振興にしても、何にしても、やはり広域的に取り組んでいただきたいと思います。最後に言っていただいたように、新しくなる、きれいになるということで、チャンスだと思いますので、関西全域で折りを見て話をしてほしいと思います。ここにも関西広域連合議会の議員がおられますし、我々からも言っていかないといけないとは思いますが、そういったことを要望させていただきたいと思います。  2点目の観光振興については、工事中も支障のないようにやっていただくということですし、大津市もそういう対応ということですので、それはそのとおりだと思います。何せビッグチャンスだと思いますので、10年という長期にわたって少しでもよりよい形で、きた後も広がりのあるようにやっていただけたらありがたいと思います。 ◆家森茂樹 委員  この10年間、工事中の観光ということで、その間も拝観はしていただけるようにということですね。普通の拝観はそれで結構なのですが、せっかく15億円もかけてこれだけの覆いをつくるのであれば、覆いのどこかから屋根の工事の状況を見られるようにするとか、そういうことはないのですか。 ◎太田 文化財保護課長  資料3枚目の上の図面をごらんいただきたいと思います。  今ここには何も書いていないのですが、素屋根ができた後に中庭と書いております、ここに屋根の修理工事が見学できるステージを設けるということを所有者が考えておられます。せっかくの機会ですので、こういった形で伝統的な技法による修理の状況を観光客の方にも見てもらえるように配慮をしていきたいということで準備をされているところです。 ◆家森茂樹 委員  ということは、2枚目のこの小さいほこらとの間にペケと書いてあるところになるのですか。 ◎太田 文化財保護課長  2枚目のペケと書いてあるところに見学ステージを立ち上げていくという考え方です。それを所有者で御検討いただけるということで、進めているところです。 ◆家森茂樹 委員  この高さでもいいのかもしれませんが、できたらもっと高いところから見学できないのでしょうか。一般公開していたかどうか覚えていませんが、彦根城の修理をやっているときに屋根の上から見せてもらって、屋根をさわれたような覚えがあります。それから、個人的に行った出雲大社も修理をしていてそうだったし、姫路城もあの覆いがあって、その上から見られるということで、ふだんよりもかえって観光客が多かったという状況があると思います。工法的に難しいとか、素人を上に上げたらとんでもないことが起こるかもしれないというのなら、無理強いはしませんが、せっかく15億円もかけてこれだけの覆いをつくったら、やはりそれをいかに生かしていくかということも考えてもらったらいいと思うのですけれども、どうでしょうか。 ◎太田 文化財保護課長  素屋根が完成しますのが平成29年度末ということです。平成30年度から屋根の修繕等が本格的に始まってまいります。せっかくの歴史的な機会だと思いますので、より効果的な観光のために工事の状況を見ていただけるように、また所有者と一度話をしてみたいと思います。 ◆家森茂樹 委員  お願いします。 ◆藤井三恵子 委員  先日、この入札に関してお話も伺ったのですが、特にこういう国宝級のものに対して対応できる業者は限られていて、なかなかおられない。社会情勢の変化等で技術者が余りいらっしゃらないということも聞いています。そういうことで大きなところに受けていただくということですが、地元の宮大工等が滋賀県にはたくさんおられると聞いているので、そういう方々が今後、この整備に当たっていかれるのか、県としてはどう考えておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。 ◎太田 文化財保護課長  今回の建設工事につきましては、素屋根の工事ということで、地元の社寺等の建築業者が入ってくるのはなかなか難しい状況でした。今後、この素屋根の工事が終わりまして、屋根、あるいは、柱、漆塗り、そういった工事が始まってきたときには、地元の宮大工といいますか、そういった方々も参加していただけるかと思います。県内業者の育成という観点でもできるだけ参加いただけるように配慮はしていきたいと考えております。 ◆海東英和 委員  これは結局トータルで10年という話ですが、総額何億円ぐらいの見込みで動き出した事業といえるのですか。姫路城は、ホームページを見ると、総額24億円の修復工事ということでもう完了報告が出ているのですが、これは仮設の屋根だけで15億円なのでもっと大きくなりそうですよね。つかんでいる話があったら、ちょっと教えてください。 ◎太田 文化財保護課長  この事業の全体といたしまして10カ年事業になってきます。そんな中で、概数ですが、全体として10年間で50億円程度かかると考えているところです。 ◆海東英和 委員  先ほど、主体的にされる延暦寺とお話をするということでしたが、家森委員もおっしゃったように、我々は姫路城を初め、もういろいろなものを既に見てきて、そういう知識もあるわけですから、それを上回るようなものをぜひ今度は延暦寺でやってほしいと思います。特に延暦寺は世界宗教者サミットで、世界にも名の通った場所でもあるので、姫路城並みではなくて上回るようにお願いしたいと思います。姫路城でさえハングルや英語で修復のプロセスを全部公開していましたよね。そういうことはやはり延暦寺ももっとやってもらう。イスラムとか、そういうところもやってもらうとか、たくさん要望と注文も出して、2,000万円ずつ応援するということで、成果も上げてほしいと思います。 ○富田博明 委員長  要望でよろしいですか。 ◆海東英和 委員  何か答えていただくことがあったら、ちょっとコメントが欲しいです。 ◎太田 文化財保護課長  この工事は、先ほども申し上げましたが、60年に1度の歴史的な工事になってまいりますので、これを県民、国民の方、あるいは、世界の方々にしっかり見ていただけるように、十分工夫をして対応していきたいと思います。 (3)採決  全員一致で原案のとおり可決すべきものと決した。 5 平成28年度「滋賀県教育委員会事務の点検・評価」に関する報告書(平成27年度実績)について (1)当局説明  河井教育総務課企画室長 (2)質疑、意見等 ◆川島隆二 委員  「国語の授業の内容がよくわかると回答した児童生徒の割合」で、平成27年度実績は小学校35.2%、中学校20%という数字は全国的に見て高いのですか、低いのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  平成30年度の目標として設定しておりますのが、全国の平均値です。平成26年度に比べると理解度は上がっていると捉えております。 ◆川島隆二 委員  でも、小学校の平成26年度実績は平成24年度に比べて下がっているではないですか。中学生は2ポイント上がっていますけど。これは、子供の理解する力がないと見ているのか、先生の教え方に問題があるのか、どういう見解を教育委員会は持っているのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  全国学力・学習状況調査の児童・生徒質問紙で、子供たちの授業の理解度がどれくらいかというものを、よくわかる、大体わかる、余りわからない、わからないという4区分で示しております。それで、この指標につきましては、よくわかるというところをとらせていただいておりますが、大体わかるというところを含めますと、6割を超えるということになります。それで、この結果についてですが、授業改善を進めれば、子供たちのわかる率が上がるわけですから、指導側の問題ももちろんございます。 ◆川島隆二 委員  指導側に問題があるという話ではなくて、指導側にも問題があるということはやはり子供たちもそこまでの学力はまだついていないということですか。例えば、小学校高学年でも1年生からの積み重ねがきちんとできていないまま高学年になってしまって、高学年の授業についていけないという理解なのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  もちろん学力差というものはあります。ですから、小学校1年生での学力の差が高学年まで大きく影響すると言われております。そういう子供たちの学力の差というものはあるものとしまして、1時間の授業だけではなくて、例えば、休み時間や放課後を活用しての補習等を行うとか、また、どの子にもわかりやすいような授業の展開に工夫をするとか、そういった1時間の授業以外の取り組みであるとか、授業そのものの工夫を通しまして、子供たちがそれぞれの学年で身につけておかなければならない力を身につけさせていくという取り組みを各学校において進めていただいているところです。 ◆海東英和 委員  丸が幾つというトータルの評価をされるのに当たって、先ほど川島委員がおっしゃったように、スタート時点からまだ回復ができていないのに丸がつくというのは評価として正しいのでしょうか。 ◎河井 教育総務課企画室長  評価区分の丸、三角につきましては、数値で端的に当該年度の目標に達しているかどうか、当該年度の目標にないものにつきましては、前年度から伸びているかどうかだけで評価をつけています。一定そのような限界はあることは承知しておりますので、一つ一つにつきましては、本文の内容でカバーできないかと考えております。 ◆海東英和 委員  でも、丸が幾つで達成できたということでトータルの表現をされる以上、策定時実績が36だったら、平成24年度は36、平成25年度は37、平成26年度は38、平成27年度は39、平成28年度は40という基本的な置き方を普通はされるのではないですか。そう考えたら、平成27年度の35というのは丸がつくのですか。 ◎河井 教育総務課企画室長  委員がおっしゃるとおりの考え方もあるかと思います。その点につきましては、また翌年度以降、どのような点検・評価が最もふさわしいのかということで検討してまいります。 ◆海東英和 委員  いや、そういうのは余計困ります。途中でルールを変えたらだめでしょう。だから、ペケ、丸、ペケ、丸だったらどうなるのか、それはやはり取り組みを継続して、確認される指標としてこれがいいのかという問題もあるのだろうと思うし、枝葉のことでどうこうというより、本当に滋賀県がテーマとしている子供たちの学力が先生の側と生徒の側とでついていっているのかをこれでつかめるのかということだと思うのです。そのことについて、途中でルールを変えたらいけないと思いますが、指標として的確なものが入れられるのであればまたお考えになったらいいかと思います。どうでしょう。 ◎河井 教育総務課企画室長  来年度の点検・評価で今いただいた意見をよく検討いたしまして、改善に努めてまいりたいと思います。 ◆海東英和 委員  私は今年度の点検・評価の取りまとめにぐあいが悪いのではないかと言っているのです。こういうくくり方をしたら、現場の普通の状況を反映しないのではないか。去年より上がったというだけで丸をつけていたら、それは違うのではないかということを言っているのです。だから、来年度見直してもらっても困るのです。ことしどうするのかと聞いているのです。 ◎望月 教育総務課長  御指摘は真摯に受けとめたいと思います。丸、ペケ、三角につきましては、基本的には平成27年度目標があるものについてはそれを達成したかどうか。なかったものにつきましては、前年度より回復したかどうかということで丸をつけておりますが、丸の数が多かったからそれでよしというものではなくて、ここにも書いておりますように、まだまだ授業改善をしていかないといけないという課題は捉えております。来年度またこの辺を見直すということではなくて、表現をちょっと考えていきたいと思いますが、ここの丸のついたものについても引き続き課題は認識した上で捉えていきたいと思っております。 ◆海東英和 委員  やはり国語が一番大事ということから、これを指標にされていると思うので、先ほど言われた、よくわかる、大体わかる、そういうものもきちんと見比べて、皆さんの手がかりになるような数値として評価されることを期待します。これだけにとらわれることはないと思いますが、前年度より上がったので丸をつけるということについては、トータルの評価として疑問があると受けとめるので、また、御検討ください。 ◆家森茂樹 委員  今の丸、三角のつけ方はもう海東委員がおっしゃいましたが、私もふうんという感じでこの評価を見ています。大体一般常識からいうと、丸、三角だけならいい評価ばかりになるのではないですか。私ならペケをつけたいというものもあります。例えば、「授業研究を伴う校内研修を年間11回以上実施している学校の割合」については、教育委員会として小中学校ともに80%を目標にしているわけでしょう。これは子供の学ぶ力とか、そういうことではなくて、教員が研修しているかどうか、各学校で実施しているかどうかでしょう。先ほどの「国語の授業の内容がよくわかる」については、ちょっとついていけないというデリケートな問題があるかもしれませんが、この「授業研究を伴う校内研修を年間11回以上実施している学校の割合」については、滋賀県として教員の質を高めていくためには、各学校でこれをやりなさいということでしょう。教育委員会としてするという方向で出したら、やって当然のことと違うのかなと思うのに、平成26年度より平成27年度のほうが低い。こんなのおかしいのではないかというのが1点。  また、「県立図書館来館者数」については、確かに三角は三角でしょう。でも、評価と課題のところで、「その結果、目標値にはわずかに届かないものの93.8%の達成度となった」とあります。これはもうこれでいいと言っているようなものです。実質は平成24年から毎年5,000人来館者が減っています。5,000人ずつ来館者が減っていっているのに93.8%の達成度となったという分析はおかしいと思います。そういう点からすると、何となく本気でこの計画の目標値を達成しようとしているのかどうかというところが疑問になってきます。もし見解があれば、お聞かせいただきたいと思います。 ◎西嶋 幼小中教育課長  委員御指摘のとおり、校内研修の目標値には大きく届いていないという結果を受けまして、私や課員の実感としましては、もっとやられているのではないかということを考えておりました。そこで、昨年度の実績につきまして、現場の校長先生方に話をお伺いしたのですが、数値が目標に大きく届いていない理由を幾つか聞かせていただきますと、現場では、職員全員が集まっての授業研修の回数のみについて回答しているということでした。それ以外に、例えば、中学校ですと、数学科の部会での研修であるとか、また、小学校であっても、学年、または低、中、高学年部での研修も実際やられていますので、そういうことも含めた授業改善のための研究会ということで報告に含めていただきたいということもお話させていただいたところです。そういったものも含めますと、今年度の学力・学習状況調査での数値を申し上げますと、小学校では11回以上が約56%、それから、中学校では約40%ということで改善が見られております。ですが、目標値は80%と定めており、やはり授業改善によって子供たちの学力に大きく影響すると考えておりますので、引き続きその授業を通して教員が資質、能力の向上を図れるように、例えば、指導主事の派遣を強化するとか、また、管理職への働きかけをするといった取り組みを進めてまいりたいと思います。 ◎大西 生涯学習課長  県立図書館の来館者数については、委員御指摘のとおり、年々来館者が減少しているということは間違いなく事実ですし、目標として数値を設定している以上は、それに向かってしっかりとした取り組みを進めていくのが基本的な姿勢だと思っております。ですので、こういう書き方になっておりますけれども、図書館でも十分議論をいたしまして、目標に向けて何ができるのか、何が足りないのかということも当課としても一緒に考えて、目標達成に向けて頑張ってまいりたいと思います。 ◆家森茂樹 委員  そういう言いわけになるのでしょうが、1つ目の話で言えば、数値のとり方を変えても今年度で50%です。教育委員会として授業研究を伴う校内研修を毎月1回やってもらう、それをすることが授業内容の向上につながっていく、先生の教え方の向上につながっていくという方針を出したのなら出したで、このことに意味があるということを言っていかないと、やりなさいと言うだけではだめです。そのために一人派遣したりとか、そういうことよりも教育委員会としてこれをやることがいいことだという方針を決めたのであれば、そういうことをもっと現場にわかってもらうということが大事ではないかと思いますので、やはり目標数値を掲げた以上、それに向かってどのようにやっていくかということについて、ひとつ工夫をしてもらいたいと思います。もうお答えは結構です。  図書館の話でも、そういうことです。だから、ここの評価と課題というところに課題を書いてもらわないといけないのです。この図書館の、もう一つ上の項目を見ると、丸で達成できているわけです。達成できているけれども、「今後は件数だけでなくより内容を精査して提供する必要がある」と、中身はともかくとして、これからもっとこういうことをやりましょうということが書いてあるのです。ところがこの図書館の項目については、やりました、それで、93.8%だった、まあ、こんなものならいいのではないか、80点超えたら優ではないかということになっているのです。それは違うでしょうと。来館者数増加のために来年度はこういうことをやりましょうとか、こういうことに取り組みますとか、やはりそういうことを抽出してもらう必要があるのではないかと感じました。中身が細かくなりましたけれども、もうこれで結構です。 ◆海東英和 委員  今の教員の働きかけという部分で、平成30年度目標も平成27年度目標も小学校80%、中学校80%ですが、未達分として見込む20%はどちらの内容を想定して設定しておられるのですか。いわゆる成績のよい学校に優秀な子供が集まってくるというか、小学校ではそうでもないかもわかりませんが、県庁から遠くて、人事的にも最後の順番になりがちなエリアもあるわけで、そういうところまで行き届かないままに行政のいろいろな政策が終わっていくということがよくあるのです。だから、この20%は優秀なところがこんなことをしなくても独自にもっとやっているからしなくていいという20%なら私はオーケーだと思うのですが、優秀なところが80%で、残り20%が行き届かないでそのまま放置されるという20%だと困ります。この20%の意味はどちらを考えて設定されているのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  年間の実施回数を11回としているのは、夏休みを除きまして、各月1回程度ということで11回という目標を設定しております。この11回という数値につきましては、理想というか、これぐらいはやっていただければという思いはありますが、例えば、10回のところはここに入ってこないわけです。校内研修をやることによって授業を改善して、また、先生方の資質能力を高めるということは、全ての学校においてやっていただきたいことと考えておりますし、その20%の意味は、11回という回数を考えたときに、例えば、10回であるとか、9回ということもあることですので、そういうことを踏まえた数値ということでお考えいただければと思います。 ◆海東英和 委員  個別の学校を見て対応していただきたいと思います。 16番目の「総合教育センターの行う小・中学校、市町村教育委員会の出張支援」について、現場からの依頼に対して応える割合50%を平成30年度の目標にされていて、もう平成26年度に達成しているわけです。それで、平成27年度もさらに高い数値で達成しているわけです。なぜその目標を修正、再設定しないのですか。何かすごく怠慢なような気がするのです。普通は何でも上方修正しますでしょう。現場は来てくれと言っているのに、応えられていないのですよね。当初は半分行けたらいいだろうということでスタートして、6割は行けるようになったが、4割は行けていないのですよね。やはり現場の助けてという声に全部応えるのが当然の仕事だと思うし、なぜここの目標設定を見直すことができないのですか。 ◎望月 教育総務課長  平成26年度に策定しました基本計画上の目標値を書かせていただいておりまして、それに対しては先ほども言いましたように、高く設定したがためになかなか達成できないもの、あるいは、当初は50%ぐらいということで設定しておりましたが、既にそれをクリアしたものもあります。計画そのものの数値の見直しというのはなかなかしづらいので、その横にも書かせてもらっておりますように、ここについては当然100%を目指して取り組んでいくということで、計画目標は達成したけども、引き続きさらに充実をしていくということで課題を見据えた上で評価をしているところです。
    海東英和 委員  別に民間企業がどうとかいうことで威張るわけではないですが、こんなものは普通の世間の会社では通用しないのではないですか。ことし、車を60台売ろうといっていたら70台売れました。5年先もずっとこの計画でテンションも上げずにやっていくなんてことはないでしょう。やはりもう1台頑張っていい車を売って喜んでもらおうというマインドがないとだめです。だから、7年もかけて進んでいくのに中間で見直すことを想定していないということも不思議な計画です。ぜひ今年度きちんと見直しをして、平成28年度の数字は上方修正したものを入れるべきだと思いますが、どうですか。 ◎望月 教育総務課長  基本的に昔ですと、10年の計画にして5年ごとに見直すということもしていたのですが、これはそもそも5年の計画でつくらせていただいておりまして、当然、計画そのものを議論して見直して数値も置きかえていくということも作業としてはあろうかと思いますけれども、そのためにこういう形で毎年点検評価をする中で、その数値に対してどうかということを見直しています。最後の数ページは表だけになっておりますが、その前にあります中身のところでしっかりと課題を議論した上で評価をして書いておりますので、その数字を一応基準としながらも、時代とともにその数字に変化があればそこは見直して、点検評価の中で、横にも書かせてもらっていますように、さらに上を目指すということで、皆さんにも御説明をしながら進めていきたいと思っております。  また、すぐに次期の基本計画の見直しもしていかないといけませんので、そこでまたしっかり見ていきたいと思っております。 ◆海東英和 委員  生徒がこんなことをしていたらきっと注意すると思うのです。やはりそういう観点で運営してほしいと思います。 ◆藤井三恵子 委員  10番目の「中・高等学校教員の運動部活動指導者研修会受講者数」についてですが、これは毎年330名程度の方が2回の講習を受けてトータルの数を出しておられるわけですよね。本来ならば一般質問でもありましたが、クラブの顧問が全て当たっているというお話もあったので、全体としてどれだけのクラブがあって、それに対してどれだけの教員がおられて、その方々の何%が受けていただいているのかというところを指標とするべきではないでしょうか。同じ方にずっと研修をされていて、体罰防止に努めたということではいけないと思うのですが、その中身について教えてください。 ◎小竹 保健体育課長  毎年同じ方というわけではなく、それぞれ違う方が行って、最終的に1,800人という目標なのですが、当初は半分ぐらいの方は受けていただきたいという部分がありまして、数値的に設定をさせていただきました。大体、1回当たり150人ぐらいになりますので、それを年2回、5年間である程度の方は受けていただきたいということで設定をさせていただいております。 ◆藤井三恵子 委員  全体でこれだけいらっしゃって、それで年次ごとにやって、トータルこれだけというのは今お聞かせいただいたのですが、退職される先生や新たに来られる先生もいらっしゃるわけで、そのあたりで指標の置き方にちょっと問題があるのではないかということと、体罰防止に努めたとありますが、現にいろいろなところで新聞報道等がありますよね。そういうところの検証を含めて次の研修に生かしておられるのか、防止に努めただけではだめだと思うのですが、どう考えておられるのでしょうか。 ◎小竹 保健体育課長  まず、研修を受けていただきました方については、必ず学校へ帰って、当然それをほかの先生方にお伝えいただく伝達研修というものをしていただいています。  それと、内容については、全国的にいろいろな案件等がございますが、その辺は、時期に合わせる形で、状況を見ながらテーマ等もいろいろ変えて研修をさせていただいています。 ◆藤井三恵子 委員  やはりこういうことは人権問題にもつながっていくということと、体育系の方というのは指導が強化されたことによって、感情が入って体罰につながるということもあるので、定期的に交流もしながら、しっかり対応を進めていく必要があると思います。  また、あわせて、先日の一般質問でも中学校、高校の先生は、大変なクラブ活動の支援をされているという実態を言われていましたし、それに加えて研修ということになれば、時間もとられるわけで、その内容もやはり改善の余地があるのではないかとも思いますので、検討いただきたいと思います。 ◎小竹 保健体育課長  今おっしゃっていただきました、部活をもっていただいている先生方にはいろいろと御苦労をいただいている中ですが、やはりいろいろな状況等がございますので、研修等はやらせていただかないといけないということで、忙しい中ではございますが、こういう研修をやっていくということです。内容等につきましては、また今後いろいろと検討させていただきます。 6 学習船「うみのこ」について (1)当局説明  河井教育総務課企画室長、西嶋幼小中教育課長 (2)質疑、意見等 ◆川島隆二 委員  最近少子化で子供の数が少なくなって、1学年でもう10人とか、20人ぐらいの学校もありますが、そういったところは何校かの合同でやっているのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  規模の大小がございますので、合同で乗船をするということにしております。船で1泊2日の航海をともにするということで、子供たちが仲間とのつながりを意識したり、いろいろと交流をするということも目的の一つということで、大きな学校であっても、分けていただいて、他校と乗船をするということにさせていただいております。 ◆川島隆二 委員  大体全体としてそのようにやっているのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  原則として、大きな学校は分けていただいて、他校とともに乗船することとしております。 ◆川島隆二 委員  その際は近くの学校、それとも、全然地域的に違うところの学校と乗船するのですか。それは余り関係ないのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  各校が集まっていただいて、航海について協議をするということもありますので、地域的にはできるだけ近いところが多いのですが、他府県が乗船する航海も実施しております。その場合は、他府県ということで距離はありますが、県内の学校については、近くの学校が乗船をするということになっております。 ◆竹村健 委員  2点お願いします。  過去のうみのこでしてきたことによる成果の部分、あるいは、その改善点を踏まえて、今回新たな学習プログラムの方向性が示されていると思うのですが、うみのこを通じて滋賀県の子供たちが、例えば理科の成績がよくなったとか、具体的にこのうみのこによる成果というものがちょっと見えないのです。そういうことが検証されて、今回の新たなプログラムに入れられているのかということが1点と、先ほど延暦寺根本中堂の見学のお話があったと思うのですが、滋賀県で恐らく最大級の造船であることから、ものづくりの視点等も踏まえて、どこかで子供たちに見学させてはどうかといった意見が確かあったと思うので、その部分に関してはどのような取り組みを考えていらっしゃるのか、2点お伺いしたいと思います。 ◎西嶋 幼小中教育課長  これまで三十数年間、フローティングスクールということで取り組みを進めてまいりましたので、もちろんその成果につきましては、各協議会等で検証していただきまして、さらにこれから先、子供たちが大人になる、2030年の世の中というものを想定して、新しいプログラムを検討していただいているところです。  これまでの成果としましては、琵琶湖が身近にありながらも、社会の変化とともに遠い存在になってきている中で、湖での1泊2日の航海を通して琵琶湖の抱えている問題、その問題から自分たちが住んでいる地域で何かできることはないかという視点で、環境の保全や身近な地域へのかかわりについて考えるといったことについては、成果はあったと考えているところです。 ◎望月 教育総務課長  先ほどお話いただいた件につきましては、当然、考えていきたいと思っております。ただ、現在、まずは工期の中でこれをつくることを優先に考えておりまして、その調整をしておりますので、具体的にこの日に琵琶湖岸で見せるということまでは調整できない状況です。今後具体化してきましたらその辺を調整したいと思います。その背景には、中谷造船が広島工場でつくるだけではなくて、近畿運輸局の許可をもらって、中谷造船の琵琶湖工場ということで杢兵衛造船所のドッグを借りて工場設置をします。その辺の許認可関係等の手続もありますし、安全の問題も含めて子供たちが入れるかどうかも検討してまいりますので、また来年度4月から工事が始まるに当たって、その辺は検討してまいりたいと思います。申しわけございません。 ◆竹村健 委員  2点目はわかりました。  1点目については、目に見える成果というものがあるのか。例えば、去年、メダカの腹びれの話があって、滋賀県の子供はやはりそういうことをやっているから、そういう部分に関しての成績であるとか、後ほど学力・学習調査の結果も報告されるようですけれども、こういうところでも滋賀県は低位なわけですよね。私も1泊2日で子供たちが感じたり経験することは多いと思うのですが、では、実際にこの学習船を通じて学習の面で学ぶべきことを考えると大体理科が多いのではないでしょうか。琵琶湖とか、そういうところにきちんと広がっているのか、例えば、理科好きの子供がこういうことを通じてふえていますよということがあるのかというところにちょっとクエスチョンの部分があるのです。ですから、ぜひとも新たな学習プログラムの中で、滋賀県はどんどん理科好きの子供をふやしていくのだというぐらいの決意というか、思いを持ってやってもらわないといけないのではないでようか。きれいな箱物をつくるだけではなく中身が大事なので、そこは教育委員会としてしっかりとやっていただかなければいけない部分だということで、要望しておきます。 ◆海東英和 委員  私はまた議会の多様性ということで、竹村委員とは反対の思いを持っている部分がありまして、琵琶湖は紫式部も旅をしたし、万葉の歌がたくさん生まれたし、そういう文化的なネタがいっぱいあって、子供たちが琵琶湖や滋賀県に誇りを持つテーマがあるのに、理科に走り過ぎではないかと思うところがあります。  それで、1泊2日ですが、船に乗るというのは運命共同体というか、日常でできない、学校でできない体験を通して感動したり、仲間に出会ったりという心を震わす体験をして、それから子供が変わっていくということを期待するわけで、余りメニューでがんじがらめにするのではなくて、もっと現場に任せるということをどこかでコントロールしてほしいという要望です。  ですから、実は時間があったら先ほども言いたかったのですが、10分間体操なんてなぜわざわざ現場に言わないといけないのかと思うのです。そんなものは教育委員会が口を挟まなくても、学校を信頼して、子供を健康に元気にしてくれと言えばいい話なのに、10分間でやることをリサーチして、それで仕事をつくっています。うみのこなんかももっと波のまにまに漂うような体験があってもいいと思うのですが、時間を小さく割って子供を従わせていくような船というのはちょっと考えていただきつつ、やはり琵琶湖ならではの学習もしてほしいという竹村委員のおっしゃることも大きな意味があると思うので、参加される学校の方々が選べたりして、こんな人になりたいと思えるような先生をたくさん講師として船に乗せていただくようなことが楽しみではないかと思います。余り頭のいい人が考え過ぎるとよくないと思います。私はカッターとカヌーというのは全く異質のものだと思います。救命艇に乗るのはカッターです。これを琵琶湖体験でカヌーにしようという意見が出てきたということについては、よくその背景を考えていただいたりすることが大事ではないかと思います。 ◎西嶋 幼小中教育課長  委員がおっしゃるように、やはり本県にしかないフローティングスクール授業ということですので、その活動について、現場も子供たちも物すごく大きな期待というのは持っていると思います。そういった本県ならではの活動について、これまでの反省として、プログラムをどの子も同じようにローテーションでやっていくということで、細切れになっているのではないかという反省もございまして、新しいプログラムについては、子供たちがそれぞれの課題に応じて、船の中での活動については選択できるようにしようというところで、子供たちがそれぞれの課題解決につながるような学習を想定しております。それから、本県の歴史とか、地理とか、そういう本県の特徴について、またこれまでの教育資源につきましても、地域の伝統文化、歴史から学ぶという活動も考えているところです。できるだけ子供たちの多様な学びにつながるような学習内容について計画をしていきたいと考えています。 ◆海東英和 委員  要望です。  140万人の排水が流れ込んでいてもこんなにきれいに保てるというのは奇跡的なことだということにもっと誇りを持っていただきたいと思うし、問題点を子供らとともに解決するという視点もいいですが、やはりもっとすばらしい部分をいっぱい伝えてやってほしいと思います。例えば、高島に限っていえば、東大寺を建てる時に、高島から結構材が出ています。三十三間堂なんてほとんど三十三間山から出ています。恐らく、石山とか、こっちのほうの山からだんだん切っていって、こっちの山の木がなくなったので北へいっていると思うのです。そうやって考えると、物すごく琵琶湖が大動脈として生かされた、そういう大スペクタクルがあったわけですから、ぜひそういう講釈が得意な先生に30分ぐらいやってもらってもいいと思うし、多様に考えてください。現場がゆったりと余り細切れにならないように要望したいと思います。 ◆藤井三恵子 委員  ことしの9月にアンケートを実施されるということで、プログラムを検討される中で意見を聞くのはいいと思うのですが、今言われたようにいろいろな角度があるので、十分アンケートの中身についても議論すべきではないかと思います。小学校向けということは、対応されている先生にお聞きされるのかと思うのですが、その内容についてどう考えておられるのか。  それと、議会でも議論されて、新船ができるということで図面が出てきて、これができればすごい資産だと思うのですけれども、そのためにはやはりしっかりとしたものをつくっていただかないといけないと思います。この5階の部分の太陽光発電パネルについて、先ほど御説明がありましたが、これはICTの活用とか、いろいろと使われる中で、全体の電力をこれで賄えるのかということと、太陽熱のユニットが配置されているので備蓄されるのかもしれないのですが、何かのときには、危機管理的なことも含めて検討されているのかということを教えてください。 ◎河井 教育総務課企画室長  2点目の5階部分の太陽光発電パネル等についてですが、太陽光パネルで発電したものだけで船を動かすということはできません。現船にもついていますが、例えば、ここで発電したものを学習室のダウンライトに使うとか、学習プログラムの中でパソコンやタブレットを使う予定があるので、そういったものの充電に活用して、その流れについては子供たちに教えてもらう形で今、検討しております。 ◆藤井三恵子 委員  わかりました。 ◎西嶋 幼小中教育課長  1点目のアンケートについてですが、新しい学習プログラムについての意見、それから、これまでにやってきました活動の中で続けていきたいものについて、児童と教員を対象として実施することを考えております。 ◆藤井三恵子 委員  まだされていないのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  9月に実施済みです。結果について申し上げますと、今後もやってほしいというものとしてカッター活動がありますし、それから、カッター活動のほかの新たな海洋活動としまして、カヌーなど安全性の高い海洋活動もふやしてほしい、できれば選択をできるとよいといった意見をいただいております。今後、もう少し分析をしていきたいと思っております。 ◆藤井三恵子 委員  先ほども検証をどうされたのかという意見もありましたので、現場の声を聞いていただいて、またそれを生かして新船につなげていくということが大事だと思います。そういうプロジェクトの会議もまた開かれるようですが、その点を踏まえた中での議論を進めていただきたいと思っております。 ◆川島隆二 委員  1泊2日の典型的なものでもいいので、そのスケジュールがあればまた後でください。 ◎望月 教育総務課長  そうしましたら、後でお渡しさせていただきます。 ◆九里学 委員  海東議員と清水議員、高島市の2人の議員が来年琵琶湖就航の歌100周年ということで頑張って本会議で言っていただいていたのですが、ちょっと子供の視点で言わせてもらいます。こういうプロジェクト会議とかいろいろなことをしていただいているので、うみのこの歌とか、ダンスとか、何かそういうことをまたちょっとやわらかい視点で考えたらどうかなということを考えていまして、ソフト面で何かそういう案みたいなものがありますでしょうか。 ◎河井 教育総務課企画室長  うみのこには、うみのこの就航歌というものがございまして、それは活動の中で生かされているかと思いますので、今御提案いただいたことにつきましては、やわらかく全体を見通した上でどんな活動ができるのか考えていただきたいということも踏まえまして、検討してまいりたいと思います。 ◆九里学 委員  せっかく子供に主軸を置いた立派なものをつくってくださるので、ちょっとそういうソフト面でまたいろいろなことを考えてもらえたらありがたいと思います。せっかくちょうど琵琶湖就航の歌100周年のときにこういうプロジェクト会議をしてくださるので、お願いしたいと思います。 ◆角田航也 委員  1点確認ですが、この新しいうみのこには、エアコンはついているのでしょうか。 ◎河井 教育総務課企画室長  ついています。冷暖房完備です。 ◆角田航也 委員  その理由を教えてください。 ◎河井 教育総務課企画室長  船は沈没しないように密室構造にする必要があるので、空調が当然必要になります。そういったことは船舶安全法やいろいろな規定がありますので、それに基づいてつくっております。 ◆角田航也 委員  わかりました。ありがとうございます。 ◆家森茂樹 委員  琵琶湖での船というのは船酔いはされないのですか。 ◎河井 教育総務課企画室長  船酔いされる方はされます。波や風の影響によって船が揺れますので、それで三半規管や視覚とのずれが生じ船酔いに通じると聞いております。 7 平成28年度全国学力・学習状況調査の結果について (1)当局説明  西嶋幼小中教育課長 休憩宣告  12時08分
    再開宣告  12時59分 (2)質疑、意見等 ◆川島隆二 委員  これは、平成25年に小6で学力テストを受けた子供がことしは中3で受けているのですよね。平成25年から平成28年のこの子供たちの分析はしているのですか。要は、小6から中学校へ上がって3年間勉強してきて、その結果どうだったかという分析はしていないのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  個々の生徒についての分析は行っておりません。 ◆川島隆二 委員  小学校と中学校で違うのでしょうが、国語Bは全国平均と比べて小6でマイナス1.3ポイント、中学校に上がってもマイナス3.2ポイントなのです。これは、個々の生徒ではなくて全体的に下がっているのです。では、この子たちが中学校で3年間勉強してきた成果というのはどこにあらわれてくるのですか。全然変わっていないのであれば、これは中学校教育に問題があるのではないかという話になるのですが、その辺の分析は全然していないのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  小学校の平成25年度の学力テストを受けた児童が今年度は中3ということで受けていますので、その各教科の比較はしておりますが、今年度につきましては、中学校の国語Bを除きまして全国平均比マイナス2ポイント以内に入ってきているということで、小学校から比較しますと、中学校において改善傾向にあると分析をしております。 ◆川島隆二 委員  「難しいことでも、失敗を恐れないで挑戦していますか」といった一人一人のアンケートがあるでしょう。これも大体平成25年の小6のときから中3になって落ちている数字のほうが多いのです。これは中学生が思春期で特有のものなのか、それとも、学校生活の中で意識がそういう方向に向いているのか、「将来の夢や目標を持っていますか」の項目も落ちているけど、こういったところはどういう分析をされているのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  個々の質問についての分析は、今進めているところです。それで、資料の16ページ、17ページのところで、本県で取り組んでいます学ぶ力向上滋賀プランの6つの視点の項目につきましては分析を終えているところです。中学校においては改善しているところと、まだまだ改善が不十分なところがあるという現状です。 ◆川島隆二 委員  小学生、中学生の毎年の傾向を見るのと同時に、試験は毎年やっているということは、小6で受けたら今度中3で受けるということはこれから出てくるわけでしょう。来年は平成26年に小6で受けた子が平成29年に中3で受けるわけでしょう。学校の授業にしろ、学校生活にしろ、改善が見られなかったら、それは中学校の教育をもっと改善していかないといけないということになるわけだし、そういった調査をきちんとしないと、毎年やっているテストの意味がありません。確かに、学力テストで滋賀県は順位が低いから、学力を上げないといけないということはまずありますが、この結果を受けてどういうことをするかなのです。それを教育委員会は考えなくてはいけません。去年の子供とことしの子供は違うのですから、ことしはこの数字がよかったからそれでよいということではだめなのです。小6と中3の子供の比較もあわせてやってもらわないとまったく意味のないものになってしまいます。その点はどうお考えですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  委員御指摘のとおり、小6のとき、それから、中3のときということで、このテストについては受験の機会が2回あるわけですから、過去の状況から現在はどうなったかというところもやはり分析をしながら、指導の改善に生かしていくという取り組みは大事であると思います。このテストもそういう改善のための一つの手だてとして活用をしていきたいと思いますが、これ以外につきましても、中学校入学時から卒業時までの成績の伸びについて分析をされている中学校もございますし、そういう取り組みもあわせて分析をしながら、授業の改善、また、子供たちの学力向上につなげていく必要があると考えています。 ◆川島隆二 委員  一つ心配な数字は、「将来の夢や目標を持っていますか」の問いに対して、平成25年の小学校は71.2%です。ことしの中3は41.5%で、30ポイントぐらい減っているのです。ここはやはり学校のあり方も含めていろいろと考えていかないといけない部分だと思いますので、学校任せではなくて、教育委員会全体としての危機感を共有していただかないとだめだと思います。よろしくお願いします。 ◆家森茂樹 委員  学力もそうですが、8ページから13ページまでについては、どのように分析されていますか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  本県の学ぶ力向上プランの視点で追跡調査をしているもので、先ほど川島委員から御指摘もございましたが、8ページの「将来の夢や目標を持っていますか」というところが本県においても低くなっております。子供たちが将来の夢、目標を持つということは子供たちが主体的に学んでいく上で非常に重要なことであると考えておりますので、例えば、学校の中でも教員が、自分の子供の時代の夢について語る機会や、子供たちが中学校1年生のときの考えから中学校3年生までの成長を振り返る機会、また、職場体験等もありますので、その中で社会等での経験を積んで、将来の自分の進路について考えるといった取り組みを進めていく必要があると考えております。この生徒質問紙の状況も分析をしながら、学校現場での教育活動に反映をさせていかなければいけないと思いますし、活用してまいりたいと考えております。 ◆家森茂樹 委員  全国的にもそういうグラフになっているのですが、全部小学校より中学校のほうが悪いですね。しかも、ほとんどの項目がやはり全国より悪いですね。これについてはどう考えていますか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  小学生と中学生の比較をした場合に、どうしても思春期に入りますので、中学生については、小学校よりも低い傾向がございます。全国的にも同様の傾向があるかと捉えております。また、全国との比較でも低いところもありますし、高いところもあると分析はしているのですが、特に、スマートフォン、メール、インターネットのあたりは課題であると考えておりますので、この辺については改善をしていかないといけないと捉えております。 ◆家森茂樹 委員  ゲームの話は、それはそうだろうと思いますし、「家の人と学校での出来事について話していますか」についても、そんなことだろうとは思うのですが、やはり先ほども指摘のあったような将来の夢とか、役に立つ人間になりたいとか、こういう項目が小学校から中学校3年間で悪くなっています。しかもこのグラフを見ていると、どうも県は各年度の推移ばかりを実線にしたり、破線にしたりしておいてくださるのですが、私はそれよりも先ほど話が出ていた、平成25年の小学生と平成28年の中学生は同じ人なのに、中学校の3年間で物すごく悪くなっているというところにもっと注目しないといけないのではないかと思います。やはりずっと同じ傾向が続いているのを中学校で何とかしないといけないのではないかと捉えているのですが、どうでしょう。 ◎西嶋 幼小中教育課長  今御指摘いただいた点については、非常に重要な点であると考えております。本県の小学校での改善の傾向を今後中学校へどうつないでいくのかというところが一つのポイントかと考えておりまして、そのためには、同じ中学校区内で中学校、小学校の連携、また、小学校同士の連携というところで、その子供たちの状況についての課題を共有していく。それについての改善の手だてを中学校区として目標を一つにして進めていくといった取り組みが非常に大事であると考えています。今後の施策に生かしていきたいと思います。 ◆海東英和 委員  学ぶ力を育むための6つの視点というのは全国共通なのですよね。 ◎西嶋 幼小中教育課長  こちらについては、これまでの学力調査を振り返りまして、本県独自に設定をしたものです。 ◆海東英和 委員  でも16、17ページは全国と滋賀県で比較をしているので、全国でもこの調査をされているのでしょう。 ◎西嶋 幼小中教育課長  この全国との比較に使っております項目は全国学力・学習状況調査の中で、生徒質問紙、児童質問紙の項目です。それを本県の6つの視点に当てはめて指標として使っているもので、本県独自のものです。 ◆海東英和 委員  どういう専門の方が設定されたのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  事務局で指導主事も含めて検討をして、これらを指標としたところです。 ◆海東英和 委員  ちょっとこの指標では全然滋賀県の子供が伸びないのではないかという観点から申し上げたいと思います。2ページの中学生の試験結果は、平成25年と平成28年を比べると全国平均よりも離れていますよね。でも、この6つの指標に基づいてずっと頑張ってきたのでしょう。6つの指標で見ると、中学生の「授業改善する」とか、「県全体で子供の力を伸ばす」というのはプラス加点で、「県全体で子供の力を伸ばす」では伸びがプラス66.6で丸がついていますよね。だから、全然リンクしていないと思うのですが、どう思われますか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  この6つの指標については、本県の学ぶ力向上滋賀プランを策定してからの取り組みです。プランを作成したのが平成27年3月ですので、平成27年度からの取り組みということになりまして、今回の結果については、その昨年度の取り組み状況があらわれているということですので、今後の取り組みでもうしばらく推移を見ていかないといけないと考えています。 ◆海東英和 委員  「授業を改善する」という評価項目に、「国語と算数の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つと思いますか」という項目がありますが、これは授業の改善とはどういう因果関係があるのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  学校は社会に出るまでの準備期間です。ですから、子供たちがその学校での学びというものが将来、社会でどう生きてくるのかということを理解しているのとそうでないのとでは、姿勢が違います。子供たちの学習の目標ができますと、子供たちが自力でいろいろなことを調べたり、いろいろなところへ行ったりといった主体的な学びをすることにつながっていくと考えています。ですので、自分の今持っている力をどう生かしていくのかというところが見えてくるかどうかが子供たちの学びに重要ですし、そのことが授業での、学習場面での子供たちの意欲としてあらわれてくるものとしてここに取り上げさせていただいております。 ◆海東英和 委員  それは、「生活の中で学ぶ力をつける」というもう1つ上の項目に相当する話で、「授業を改善する」というのは教育者側の視点ではないのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  授業については、伝達をすればいいというものではなくて、教師、それから、教材と生徒の間でいろいろとやりとりがあって、子供たちの学びが深まっていくものだと考えています。ですから、例えば、中学校の異なるクラスで同じ計画について授業をしたとしますと、その授業の展開は全く違ったものになる場合があります。ですから、ここで授業をつくり出していくというのは教師だけではなくて、生徒もそれに加わっているということで、同じ学級の中で生徒同士の学び合いというのはもちろんあるわけですから、そのことは授業を分析する視点として入れてもいいのではないかなという判断です。 ◆海東英和 委員  「授業を改善する」の中の4つの指標のうち半分が「授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つと思いますか」という指標で、それが点数化されて、一番右には丸がついているのです。だから、この指標で頑張ると言っていてもだめなのではないかということを御検討いただきたい。これが何か問題をわかりにくくしている原因ではないかと思います。  それと、その一番下の「県全体で子供の力を伸ばす」というところで、「人が困っているときは、進んで助ける」という項目が小学校も中学校も物すごく下がっています。これは大変ショッキングな数字だと思うのですが、それでもトータルでは丸がつく。滋賀県は全国平均には届かないけれども、子供はいい子ですばらしいという言いわけをしてきたように思うのですが、物すごく子供も冷たくなって、人も助けないという結果が今回出ていてもトータルで丸がついている。この指標はおかしいのではないかということについてやはりしっかりと受けとめていただきたいと思いますが、どうですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  6つの指標については、それぞれ学力・学習状況調査から4項目ずつを選びまして、その総合点で比較をしております。ですので、今委員から御指摘がございましたように、各視点内の項目について、課題があるものは今後、改善に向けて何らかの手だてを講じていく必要があると思います。 ◆海東英和 委員  6つの視点については分析が終わっているとおっしゃったので、これについてお話をしました。それ以外の点について、分析が終わっていないようなので、お願いしたいことがあります。小学校、中学校の子供はほとんど今塾に頼っている状況があります。塾に行っていることとこの成績の関連をつかまなかったら、学校での教育の成果がきちんとつかめないのではないかと思うので、何らかの形で分析をすべきだと思うのですが、今までしたことはありますか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  本県として、そういう調査を実施したことはございません。ですが、市町と連携をしながらやっている中で、塾、習い事と学力調査の相関について、集計をされている市もございました。市の分析では、小学校においては、ほとんど相関がないということでした。中学校については相関があるということを聞いているところですが、一つの市だけですので、ほかにも当てはまるかどうかはわかりません。 ◆海東英和 委員  今のが返事なのですか。私は県として調査したらどうですかと言っているのです。 ◎西嶋 幼小中教育課長  御意見としてお聞かせいただくということでお願いいたします。 ◆海東英和 委員  小学校で相関がないと出たのは不思議です。私の周りを見ていたら、公文へ行っている子は数学がとてもよくできます。相関がないとは思えない。  それから、地域格差について統計をとってほしいという希望があります。行政単位によって、働きかけによって結果が変わっているのかどうか、小中学校というのは市立、町立ですから、その市町の働きかけによって変化があるのかどうかということはやはりこれからの教育行政の力のいれぐあいとか、作戦を練るのに必要だと思うのですが、そういう分析はどういう形でされるのですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  もちろん義務教育ですので、その水準の維持ということは県教育委員会、また、市町の教育委員会の責務です。県として各市町の状況については、訪問等も実施をして、把握をさせていただきまして、県として指導助言させていただくことはしております。ですので、もちろん子供たちの学ぶ力の向上というところで、課題があるところについては、今後も引き続き市町と連携しながら取り組み、改善を進めていきたいと考えます。 ◆海東英和 委員  取り組み、改善を皆さんが政策としてされる前に、現実の掌握をして私たちとシェアしてほしいと言っているのですが、どうですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  この調査につきましては、例えば学校ですと、調査結果を授業の改善に生かす。また、市町単位ですと、教育行政に反映するということを目的として実施されているものですので、あくまで参加されるのは市町単位ということになります。ですから、その結果については各市町の御判断で、例えば、市町の教育行政として各市町で施策に反映するように活用されているところですので、県としてそれをここで報告するということはできないということで御理解いただきたいと思います。 ◆海東英和 委員  人事権は県が持っているではないですか。その人事をした先生たちの現場の成果によってこの結果が出ているのでしょう、違いますか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  委員がおっしゃるように、人事権は県にあるわけですが、その服務監督権は市町にあるということですので、県として市町に結果を公表しなさいと言う立場にはないと考えております。 ◆海東英和 委員  それはそれとして、滋賀県の子供たちは全国平均に届かないという現状があるわけです。そして、全国平均にちょっと近寄ってはきたけれど、国の分析だと全国的に平均に近寄ってきている成果があるということで、滋賀県だけが平均に近寄っているわけではないですよね。ということは、本当に滋賀県の教育行政はこのまま今までのことを肯定していいのか。せっかく教育長もかわられて、現場の要らない仕事を減らして、子供たちと向き合えるようにするとおっしゃっているのですから、今こそこういう分析をもとに、果敢に政策を打ち立てて、現場と力を合わせてやっていただくという時期ではないかと思うのですが、この分析を見ると、何もそういうところに迫ろうとしていないように思えるので申し上げているわけです。どう思われますか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  市町と連携してやっていくという委員御指摘の点については、そうでなければ本県の学ぶ力の向上は実現しないと考えておりますので、今後とも県として市町への訪問等を進めまして、目標を一つにして頑張ってまいりたいと考えております。  ただ、県の立場として市町に働きかけをしていくという点で、今力を入れていくべきことは、それぞれの学校現場での授業改善を進めることではないかと考えています。そのために訪問する指導主事もしっかりと勉強しまして、現場の授業が少しでも子供たちの学力向上につながるような形で改善が進む方向で訪問を実施しております。また、その積み重ねによって小学校現場での授業の改善もこれまでよりも図られてきたと感じているところですし、今後さらに中学校にもその改善を広げていくということが今やらないといけないことだと考えています。 ◆海東英和 委員  この調査をこれからの教育に生かすということで今までも公表されてきて、全国平均には届いていないけれど努力してやっていくということでしたが、全然この調査結果を生かすということにつながっていないのではないですか。去年もおととしもその前もやっていたことと同じことをおっしゃっているのではないですか。その結果がこれなのですから、何かを変える必要があるのではないですか。西嶋課長も恐らく現場に戻られるのでしょう。教育委員会としてという発言より、現場から教育委員会にやってきて、そこを揺らすことのできる立場にいらっしゃるのですから、現場の教師がよくやってくれたというような授業の改善につながることをされたらいのではないですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  県から現場にこれをせよ、あれをせよということで、指導という名のもとにいろいろな負担になるようなことを押しつけても成果が上がるとは思いませんので、やはり同じ立場で一緒にやっていこうという姿勢で取り組んでいきたいと考えています。そのために、先生方が授業改善に取り組めるような環境づくりということもあわせてやっていかないといけないと思っておりますので、今年度、働き方を改革するということで、授業改善と働き方改革の両輪で進めているところです。働き方改革という点では、今年度はこれまでよりも一歩進めてやっておりますし、さらに充実してまいりたいと思っております。 ◆海東英和 委員  せっかく教育長が現場の煩雑なことを減らして、先生が子供と向き合えるようにしようという大転換を提案されたのでしょう。それで、幾つも業務を減らされたのでしょう。それは、今課長がおっしゃった関与を強くすることで伸びるとは思わないということと同じ方向ではないですか。関与を減らして、一度やってみるということを覚悟されると、先生方も望まれていることだし、教育長の方針にも合って、今まで鳴かず飛ばずだったけれど、もしかしたら飛ぶかもしれないでしょう。教育委員会が邪魔をしているのではないですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  現場でどう受けとめていただいているかについては、いろいろな受けとめ方があると思いますが、研修会等で指導主事が参加をして、先生方の声、また、管理職の声を聞く中では、確実にこれまでよりも授業の質は上がっていると思いますし、そのことについての受けとめとしては良好なのではないかと感じているところです。ですので、やはり県として何ができるか。学校現場の負担軽減だけでは子供たちの学力、また、先生方の資質向上にもつながっていきませんので、県、また、市町教育委員会、各学校教員がそれぞれ目標や価値観を共有化して取り組むべきことはしんどくても取り組んでいくという姿勢が大事だと思っています。 ◆藤井三恵子 委員  この調査をされて4年目か5年目に入るのかなというところで、傾向は今言われたように同じような傾向がつかめたのではないかと思うのですが、児童生徒の皆さんに当たっておられる先生は日々、つかんでおられるから、問題点や課題についてはやはりわかっておられると思います。どこを強めていけばいいかといえば、今言われたように、いろいろな指導がされて、同じレベルの先生の指導力ということもそうですが、環境を整えていくということが県の姿勢として求められるのではないかと思います。この学力・学習状況調査の結果では全国平均と比較してどれだけ差があるかだけを問われていて、バツがいっぱいついて、ここを何とかしないといけないということで、しゃにむに同じ傾向のテストを繰り返し子供たちに与えるとか、それで平均点を上げて満足するようなことではいけないと思うし、保護者の側からすれば、やはり点数が低かったら気になるので何とかしてほしいという風潮が広がって、ちょっとおくれているから塾にでも通わすかということになると、経済力のある方は塾にも通わせられますが、なかなか通わせられない方との差が出てくるといったことにつながるのではないかと思います。私は各市町で取り組んでおられる定期的なテスト等でも先生は十分課題をつかめると聞いていますので、なぜ一斉に全学校がこれに取り組まないといけないのかというところにやはり問題があるのではないかなと思います。4年、5年の傾向をつかんだら、それに対して対応をまとめて、それに向かっていくという方向に切りかえる必要があるのではないかと思っております。そういった点ではやはり県の姿勢が今後、どちらへ向くのかということが問われていると思うので、そういった点では海東委員の意見とは違うところもあるのですが、ぜひそこを踏まえた中での対応を求めたいと思います。いかがでしょうか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  全国学力・学習状況調査につきましては、国が教育施策に反映するため、また、現場では授業改善、子供たちの学力向上に生かしていくという趣旨で取り組んでいるものなので、この調査に参加をしないということはできないと考えております。この調査をもって全国との状況を比較しながら、本県として、また市町として必要なことは行っていく、改善していくということで、活用していくことが大事であると考えております。
    藤井三恵子 委員  これはずっと言ってきたことですが、やはり子供たちが伸びるというところに目的があると思います。ほかと比べて低いとか、結果を踏まえてここに力を入れてというところでまたお尻をたたいてやっていくということを進めていくのは現場の先生も大変だし、そのあたりの仕組みというところでは改善の余地があるのではないかと思うので、そういうテスト中心とするような方向ではなくて、しっかり日々の学習能力を踏まえた中で結果を出していくというところを遂行していただきたいと思っています。 ◆川島隆二 委員  このテストは、続けてやっていかないと意味がないので、きっちりと続けてやっていただくようにお願いします。  それと、先ほど、「県全体で子どもの力を伸ばす」の最後2つの質問で、数字が大きく下がっているという話が海東委員からありましたが、これは質問自体が平成27年と平成28年では変わっているのでしょう。「地域や社会をよくするために何をすべきか考えることがありますか」が、「地域社会などでボランティア活動に参加したことがありますか」に変わっていますし、「人の気持ちがわかる人間になりたいと思いますか」が、「人が困っているときは、進んで助けている」に変わっています。要は、考えているのかということと、やったのかという話になっているから、これは丸っきり違う話で、この2つを比べて平成27年、平成28年で数字が下がっているというのは、意味がないと思うので、平成27年と平成28年を比較する必要はないと思います。  それと、それぞれの地域性についてですが、わざわざ高校教育課と幼少中教育課の2つに分けたということは、県教育委員会としては幼少中に力を入れるということでしょう。学力テストで非常に点数が悪いので、そこを分けてもっと綿密に市町の教育委員会と連携していきましょうということで分けたのでしょう。ということは、先ほどの答弁のように、学力向上に向けては市町が中心になって県はそれを支援するという感じではなくて、やはりお互いにもっと強固に協力する形をきちんとつくらないと、せっかく課を分けた意味がなくなりますので、もうちょっと踏み込んでいいと思います。それは別に現場に負担をかける話ではなくて、市町で多分ばらつきがあるので、やはり悪いところは改善していく、都会特有とか、田舎特有のいろいろなものがあるし、そういうところを俯瞰的に見て、県教育委員会が指導していくことが大事なことですので、別に市町に遠慮する必要はないと思います。そこをしっかりお願いします。  それと、もう一つは、学校によってまた違います。テスト全体の結果を持っているのは県の教育委員会なので、それぞれの学校に対していろいろな指導をするのも県と市町の教育委員会で話をしながらやっていかないと、そこで遠慮してしまうと意味がありません。やはりこの連携をどうとるかということをもっと考えてもらわないと、市町に任せきりでは絶対だめです。全体を底上げするために何をするのかというのは、きちんと市町と連携を密にとってやっていただかないと困りますので、ぜひよろしくお願いします。意見をお聞かせください。 ◎西嶋 幼小中教育課長  私の説明が不十分でしたので、そういう受けとめを委員がされたのかと思いますが、決して市町任せではございません。幼少中教育課は、ことしからできましたので、これまでよりも市町に働きかけを強めていって、一緒にやっていくという姿勢で、県としてできることはやらせていただきたいと思っていますし、滋賀県の各市町全体が一緒に子供たちの学ぶ力向上に向けてやっていくというところで県として必要なことは言わせていただきますし、やっていきたいと思っています。 ◆川島隆二 委員  今、秋田県と福井県に教員を派遣しているでしょう。授業の改善も一つですが、もう一つは、教育委員会がどうかかわっているかということも調べたほうがいいです。市町の教育委員会のかかわり方はどうしているのか、それをどのように改善につなげているかということもまた研究して、実践につなげてください。 ◆家森茂樹 委員  4ページの6つの視点での分析について、丸ばっかりですが、これはいいことだけを集めて書いたのですか。それとも、全般としてこういう総括ということですか。インターネットのところの一つだけ三角になっていますけれども。 ◎西嶋 幼小中教育課長  こちらに挙げておりますのは、特徴的なことを取り上げているということで御理解いただきたいと思います。 ◆家森茂樹 委員  特徴的なことということは、全般を通して冷静に分析した結果ですか。 ◎西嶋 幼小中教育課長  6つの視点について分析をして、今後、子供たちの強み、弱みとして各学校現場へ本県として伝えていきたいこと、また、改善をしていきたいことについて取り上げているところです。 ◆家森茂樹 委員  改善すべき点、それから、これから取り組むべき視点、それを分析して抽出するのが本来だと思うのですが、これを見ていると、どれもこれもよかったと書いてあるのです。それで、果たして本当によかったのかと思って、先ほどから見ていました。例えば、一番上の「一人ひとりの学ぶ力を高める」の2つ目、「人の役に立つ人間になりたいと思うと回答した児童や生徒が増加」と書いてあります。本当かなと思って見てみますと、小学校は昨年から0.7ポイントふえていますが、中学校はマイナス3.6ポイントです。全国比でも、小学校はプラスわずか0.2ポイント、中学校はマイナス3.4ポイントです。中学生は生徒、小学生は児童ですよね。「児童や生徒が増加」と書いてありますが、小学校でわずか0.7ポイントや0.2ポイントの増加に対して中学校で3.6ポイントや3.4ポイントも悪化していてこういう分析になるのですか。6つの視点のうちの1つの「一人ひとりの学ぶ力を高める」というくくりで書いてある項目の2つともが丸です。ところが、そのくくり全体で見ると小学生は平成27年から平成28年でマイナス0.1ポイント、中学生は前年比マイナス5.2ポイント、小学生が全国比マイナス1.4ポイント、中学生が全国比マイナス15.4ポイントです。どう考えてもここは課題のほうが多いと分析しないといけないのに丸の項目が2つというまとめ方がしてあります。下から2つ目の箱の「毎日同じくらいの時間に起きていると回答した児童や生徒が増加」とありますが、本当ですか。小学校が前年比マイナス2.7ポイント、中学校がわずかプラス0.6ポイント。全国比では、小学校がマイナス0.3ポイント、中学校が全国比マイナス3.8ポイント。中学校の前年比0.6ポイントだけがプラス指標です。小学校は前年比マイナス2.7ですよ。それが「児童や生徒が増加」という分析になるのですか。こういう分析をしていて、課題を抽出して児童生徒の生活習慣を改善していこうという方向につながるのですか。これは全部一度見直してみてください。ここに書いてあることは全部むちゃくちゃです。うそが書いてあります。各項目を見てもらったらわかります。こんなものは分析になっていないですよ。それで、全体を見たら全部丸で、インターネットのところだけ三角にしてある。これはいかがなものかと思います。今全部見る時間がなかったら、後でゆっくり見ておいてください。 ◎西嶋 幼小中教育課長  御指摘いただいた点につきましては、申しわけございません、もう一度確認をしたいと思います。 ◆家森茂樹 委員  こうして常任委員会の資料として提出していただいた以上、当然、教育長も目を通しての結果ですか。 ◎青木 教育長  私も目を通した結果です。 ◆家森茂樹 委員  やはりここは作成し直してもらう必要があると思います。むちゃくちゃだと思います。特に、全部「児童や生徒が増加」と書いてありますが、違いますよ。 ◎青木 教育長  御指摘のとおり、確かに児童、生徒というのは別の個体という扱いをしますので、そういった点も含めまして、もう少し見直してみたいと思います。 ◆九里学 委員  この新年度、学ぶ力向上支援事業ということで、各町で希望されるところに3,000万円予算化をされて、この結果にどういう形で反映されているのか。初めてそれだけお金を使って、ここに反映されているかどうか、まず聞きたいと思います。 ◎西嶋 幼小中教育課長  放課後を活用した補充というところで活用をさせていただいております。こちらについては、1年間取り組みをしていただきました学校もございますので、そちらについては学力調査との関係の分析をこれからやっていくところです。 ◆九里学 委員  平成28年度に初めてそういう予算化がされました。それで、学校ごと、あるいは、市町ごと、地域ごとの結果の公表を三日月知事はするということについては余り肯定されていない。本会議場でも余りすべきではないという答弁をされていますが、こういう結果が出てきた。子供たちの学力にどう反映するかということで3,000万円の予算化がされた。やはり先ほどの塾の話ではないですが、学校で学ぶ子供たちの形態も変わってきていますし、こういうことに新たに今年度予算化がされたということで、どう反映されているのかということを、平成29年度以降、やはり血税を投入しているのですから見ていく必要性はあると思います。そのための新規事業を思い切ってされたわけですから、これで効果が出ているのであれば、そういうものをどんどん広げていったらいいだろうし、希望がある市町にはそういう先生方の支援をしていったらいいと思うのですが、やはりそこをきちんと押さえていただかないと、私は、荒治療ではないけれど、それができないのであれば思い切って公表してもいいと思います。学校、あるいは、市町によってどう違うかということも公表していかないとできないと思いますので、予算化された新規事業の取り組みも含めてそこの見解をお願いします。 ◎西嶋 幼小中教育課長  予算をつけていただいたところで、この事業にどれだけの成果があったか、また、どうであったかということについては分析をしていきたいと考えています。そして、次年度の施策にも反映させていくというところで活用をしてまいります。  それから、2点目の公表の件につきましては、先ほどもちょっと触れましたが、学力・学習状況調査への参加については市町単位ということになっています。それで、その結果を公表するかどうかということについては、あくまで市町の御判断ということになりますので、県として、それを各市町別に公表するということは市町を差しおいてできるものではないと考えています。  それから、気をつけないといけないのは、やはり公表することが子供たちの学力向上にプラスになるのか、それとも、混乱が生じて学校教育が機能不全に陥るといった状況になるのかというところもありますので、やはり子供たちにいい影響があることについては働きかけ等をしていくことになると思いますが、あくまでその視点でどうするかということを考えていかなければいけないと考えています。 ◆九里学 委員  おっしゃるとおり子供を主軸に置いて考えていかないといけないのはそうですが、そのために、市町の希望を聞きながら、新年度、新たな挑戦を滋賀県としてもされたのですし、先ほどの塾の話もそうですけど、形態が変わってきたなというところは柔軟に変えていく、資料も含めてやっていく必要があるでしょうし、平成29年度以降、やはりそれは見ていく必要があると思うので、そこはよろしくお願いしたいと思います。 8 出資法人経営評価の結果について (1)当局説明  太田文化財保護課長 (2)質疑、意見等 ◆九里学 委員  ちょっと応援をするというか、そういう立場で発言をさせていただきます。私も発掘のアルバイトを大学4年間させてもらっていて、地球の彫刻家ということで一生懸命暑い中、寒い中やっていましたが、実はこれからこの滋賀県においても、国体、あるいは、いろいろな公共工事、あるいは、さまざまプロジェクトが組まれてきます。その中で発掘調査業務、あるいは、整理調査業務というのは、事前に予算も必要ですし、御存じのように、やはり先にそういう目安をつくっておかないと、後手に回ると大変な状況になると思います。特にこれからの10年間は非常にそこが大事ではないかと思っていまして、そういう部分で2点お伺いします。  まず1つは、職員、これは非常勤の方、アルバイトや嘱託の方も含めて、整理業務の方も含めてそういう方々を先にシミュレーションをして確保していく必要性がこれから先の10年は必要ではないかと思うので、その部分を既にやっていただいているのか。やっていただいていないのであれば、ぜひお願いしたいということが1点。  それと、もう一点は、滋賀県はまだ文化財保護協会がやっていますが、御存じのように、全国的に見たら、五、六年前から指定管理者なり、民間にそういう大きなプロジェクト、あるいは、大きな公共工事がきたときに任されているところが近畿でもふえてきました。その辺について、ずっとこの文化財保護協会に頼んでいくのか、民間も含めて考えていく必要があるのではないかというお考えなのか、聞かせてください。 ◎太田 文化財保護課長  1つ目の職員の確保、事前のシミュレーションについてですが、これから先の公共事業等につきましては、文化財保護課といたしましても、情報収集して、その内容を文化財保護協会にお伝えをして、文化財保護協会の体制づくりに役立てていただけるように連絡調整をしているところです。いずれにいたしましても、公共事業ができるだけ滞ることのないように、文化財保護課としても文化財保護協会ときっちり調整をして、円滑に公共事業が進むように努力をしていきたいと考えております。  それと、2つ目の文化財保護協会への発掘調査事業の委託に関してですが、埋蔵文化財の発掘について、文化財保護課といたしましては、専門的な知識が要ると考えておりますし、そういった観点から文化財保護協会は職員の体制、知識ともに豊富に備えておりますので、今後も文化財保護協会へ発掘調査を委託していきたいという考え方です。 ◆九里学 委員  1点目も2点目も関連してくると思うのですが、こらからいろいろと大きな公共事業が入ってきても文化財保護協会でやっていくというお考えはわかりました。ということは、やはり人材確保が必要になってきます。3Kと言われるというか、非常につらい仕事だと思いますので、そういうシンクタンクみたいなものに任すのではなくてみずからやるということであれば、やはりそういう人材をきちんと確保できるシステムみたいなものを確立していただきたいと思います。これから10年、15年先は絶対に人が足りなくなってくると思いますし、後手に回ってはいけないと思いますので、よろしくお願いします。要望で結構です。 ◆川島隆二 委員  安土城考古博物館は琵琶湖博物館のようなリニューアル計画は全然ないのですか。 ◎太田 文化財保護課長  現時点では、安土城考古博物館のリニューアルは検討しておりません。 ◆川島隆二 委員  それはなぜですか。 ◎太田 文化財保護課長  今、安土城考古博物館につきましては、文化財保護協会に指定管理の委託をしているわけですが、そうした中、文化財保護協会で創意工夫をしていただきまして、企画展や特別展等をやっていただいています。確かに入館者数は減ってきてはいますが、平成27年につきましては2,000名ほど増加したという状況もございますし、まずは、文化財保護協会が指定管理者として工夫をしていく中で、文化財の活用という観点で発信をしていただきたいと考えているところです。 ◆川島隆二 委員  ことし琵琶湖博物館が20周年で、ああやって大々的に20億円だったか、30億円だったかをかけてリニューアルしていますよね。安土城考古博物館もやはりいろいろな遺跡とか、今の戦国ブームに乗っかって、安土城絡みでいろいろなことができるはずなのです。企画だけで何とかニーズをふやしてくれと言って5万人を目標にしても、なかなか難しいところもあるので、将来的にリニューアルの計画をつくるかどうかというところも含めて、何かしらの手は打っていく必要があると思うのですが、どうですか。 ◎太田 文化財保護課長  委員のおっしゃるとおり、では、未来永劫リニューアルしないのかといったとろまでは検討できておりません。いずれにいたしましても、安土城考古博物館ができてもう30年ぐらいになってくるわけですし、その辺は、また内部でも委員の御意見を参考に検討なりをしていきたいと思っております。 ◆海東英和 委員  去年、シルバーウイークと呼ばれる秋の連休に、県立美術館の改装があるので行ったら、埋蔵文化財センターがお休みで閉まっていましたが、玄関にはいかにもみんな寄っておいでみたいな看板がガラスの中に出ているので、次々お客さんが玄関まで行って、休みだと知って去っていかれていました。やはりシルバーウイークぐらい文化財を愛してもらうためにも何かやったらどうですかという提案をしたのですが、何か検討されて、ことしは何か変化はありましたか。 ◎太田 文化財保護課長  今年度も休みの日はあけていない状態で、具体的な検討は進んでいない状況です。 ◆海東英和 委員  公益法人ですから、そちらの法人にいわゆる統治権というか、自治権があるわけで、県が一方的には言えないと思うのですが、わざわざ美術館にもそういう滋賀県の文化財等を生かしていこうとか、仏教美術の話もあって、まさに県の委託事業がほとんどで運営されている法人ですよね。受託事業構成費が8割を超えているわけで、やはり県民のためにこういう文化財情勢や歴史を愛してもらうための宣伝活動が大きな要素なのに、土日祝日は休み、学校が休みで子供たちが美術館や図書館に来るときにあいていないというのは、どういうことなのでしょうか。ロビー展示をされているのでしょう。 ◎太田 文化財保護課長  文化財保護協会が発掘調査によって発見した埋蔵文化財につきましては、おっしゃるとおり、埋蔵文化財センターでロビー展示という形でやらせていただいておりますが、確かに土日祝日はできてはおりません。ただ、この出土品につきましては、安土城考古博物館で展示等をやっておりまして、十分ではないかもしれませんが、そういった中で土日祝日における埋蔵文化財の発信という部分についてもやっている状況です。  また、発掘調査しました成果につきましては、現地説明会という形で、文化財保護協会が休みの日などにやっておりますので、十分ではないかもしれませんが、対応をさせていただいている状況です。 ◆海東英和 委員  やはり立地上の責任というものがあるのではないかと思います。県立図書館と美術館のところにあって、文化ゾーンのエリアを占めているわけですから、全ての土日にあけてくれと言っているわけではなく、文化の秋ということで全体が頑張っているときに閉まっていることがないように、もう少し足並みもそろえて、滋賀県のPRのために御努力いただけないかなという気持ちを持ちましたので、お伝えだけいただきたいと思います。 ○富田博明 委員長  望月教育総務課長より、発言を求められておりますので、これを許します。 ◎望月 教育総務課長  先ほど、議第131号の新校長浜北高校の校舎の工事の関係で、川島委員から御質問いただきましたが、中途半端な返答になっておりましたので、ちょっと説明をさせていただきます。  お手持ちのペーパーを見ていただきたいと思います。裏に図面がありますが、弓道場につきましては、既存の体育館の左側に既に長浜高校の時代からあります。既存の体育館等の改修工事を今年度予定しておりまして、その体育館と下にあります武道場、それと弓道場の耐震改修をあわせて行います。若干老朽化した部分もありますので、弓道場についてはそこの改修もして、こちらに移転した後は弓道場として使えるように現在取り組んでいるところです。おっしゃったように、グラウンドのほうに拡大するといったことはございませんので、グラウンドはグラウンドとして維持したまま使えるということで御報告させていただきます。 ◆川島隆二 委員  耐震工事をするだけですか。広がることはないということですか。 ◎望月 教育総務課長  そうですね。耐震工事をするのですが、弓道場につきましては、天井の部分であるとか、若干老朽化した部分もありますので改修はさせていただきます。ただ、大きさは一緒です。今、長浜北高校にある仮設のものとは違います。こちらは本格的な弓道場として整備をさせていただきます。 9 一般所管事項について (1)質疑、意見等 ◆竹村健 委員  きょうは何かほかにもたくさん一般所管事項があるようですので、できるだけ簡潔にまとめていきたいと思います。当局におかれましても、前向きな御発言をお願いしたいと思います。  2点ございます。  まず1点は、本県の献血推進についてということで、一般質問もさせていただいたところです。先般、知事からも最後に大変前向きな御発言をいただいたと思っています。その中でも16歳、17歳の献血経験者がその後も献血する率はほかの年齢の方に比べて高いという報告があるということで、10代の方が献血をしていくことが将来の献血者の確保につながるものであるということも御指摘いただいています。  その中で、本県の県立高校における本年度の献血推進の取り組みについてお伺いしたいと思います。 ◎小竹 保健体育課長  まず、高校献血を実施するに当たりましては、やはり保護者、あるいは、学校長の理解、協力を求める必要がございます。高等学校PTA連合会の総会、あるいは、校長協会の総会といった会合がございますので、そういうところで一定時間を設けさせていただいて、血液センターから職員に来ていただいて、いろいろな啓発なり、献血の内容について御説明をいただいているところです。また、来月、学校保健安全研究大会があり、これは養護教諭の集まりですが、そこでも血液センターの職員から説明をしていただく予定をしております。  それから、献血に関してのセミナーですが、学校の事業としては学校によって差はありますけれども、ある程度献血について生徒に話をしているところです。あと、血液センターの方が、例えば、見学用の献血車をもってきたり、DVD等での説明をされています。主に文化祭、特別活動、特にロングホームルーム等を利用して献血に対する理解を深めるためのセミナーを実施する予定です。昨年度で7校、その前で9校、その前で10校ぐらいさせていただいています。今、血液センターから各学校に訪問していただいて、日時の調整をしていただいているところです。  あと、実際の高校献血の実施については、今年度まだ実施できていません。例年ですと、血液センターからの要望もありまして、特に3年生を対象にして、大体1月から2月にかけて時間を設けさせていただいています。これは3年生が大体2月から自宅学習に入り、卒業式の練習や、それ以外の登校日に1時間、あるいは、2時間の登校がありますので、それが終わってからということで時間を設けさせていただいているところです。これにつきましても、現在、血液センターからは13校に対して依頼の訪問に回っていただいておりまして、今のところ、12月に1校予定をしています。1月、2月につきましても詳細を学校と血液センターで詰めていただいているところです。今年度の現状としましては以上です。 ◆竹村健 委員  今、たくさん述べていただいたのですが、ことし、新しい取り組みをしているというわけではないと思います。それで、今喫緊の課題として献血の量、あるいは数について、10代、20代の若年層の献血をしっかりやっていかないといけないということが浮き彫りになったわけですから、来年に向けて具体的にさらに取り組んでいただけるような取り組みを残りの期間でお考えをいただいて、ぜひとも県立高校におろしてほしいと思いますし、残りの期間、それをしっかり見ておきたいと思いますので、よろしくお願いします。  2点目につきましては、野洲養護学校の寄宿舎についてお伺いします。
     時間がありませんので、野洲養護学校に寄宿舎を設置するに至った法律や細かい背景については触れませんが、個々の子供たちの特別な事情に対応できるように設置されたものと認識をしております。平成20年、野洲養護学校設置と同時に、定員40名の寄宿舎が設置されました。設置された当年は29人、翌平成21年は28人、翌平成22年は2人減って26人と、野洲養護学校では生徒数がふえる一方で、寄宿舎への入舎生徒は徐々に減り続けて、現在では中3の生徒が2名、高1の生徒が1名、高2の生徒が3名、高3の生徒が3名と合計9名になっています。  生徒が減っている要因としては、スクールバスのきめ細かい運行や民間の放課後デイサービス等の福祉政策の拡充によって、養護学校を取り巻く環境が充実してきたことが挙げられると思います。  一方で、平成20年、学校設置以降、生徒数自体は増加を続けているように、障害が軽度の子供から重度の子供まで、知的障害から肢体不自由まで、さまざまな支援が必要な子供たちは多岐にわたっております。あわせて、核家族化、夫婦共働き等で、寄宿舎への入舎希望がないわけではありません。  現在、野洲養護学校での寄宿舎への入舎基準は、県の規則で大きく2つあり、1つは通学に90分以上かかる生徒、2つ目はそれ以外の理由により通学困難と認められるものと定められています。現在、滋賀県内で野洲養護学校から90分以上かかる場所はほぼないといっても過言ではありません。ですから、実質的に入舎基準は2つ目に示されている通学に90分以上かかること以外の理由で通学困難と認められるものとなります。現在、入舎されている9名についても、全てこの2つ目の入舎基準によって入舎が認められた生徒であると聞いております。  ここで1つ目の問いですが、入舎基準の通学困難と認められるものには、一人一人抱えている背景や障害の重さなど、さまざまなケースがありますので、一律に線引きすることは不可能であると思います。例えば、どのようなケースであれば入舎が認められるのかをお尋ねします。また、入舎許可のプロセスとして、事前に聞きましたら、保護者からの入舎願いを受け、校長が入舎の可否を判断するということですが、当該生徒の先生や寄宿舎指導員の方々等も含めて、いわば最も生徒の状況をわかっておられる方々の校内協議においてまず一定の方向が示されて、校長へ具申されると思います。そのような流れでいいのかというのが2点目です。 ◎森 学校支援課特別支援教育室長  まず、入舎の基準等について、先ほど、委員が最初におっしゃられた、90分以上の通学の所要時間がかかることと以外の理由での通学困難というところを中心にお伝えします。  これにつきましては、入舎基準がありますが、それに加えて、入舎基準の第2条に係る技術的基準というものを作成しておりまして、この中で、単に障害が重くて通学の介助負担が大きいといった要因だけではなくて、家庭の状況、保護者の健康状態、福祉サービスの受給状況等を総合的に考えたときに通学の支援ができないと見込まれて、そして、実際に児童生徒の通学が継続できないということが合理的に見込まれる必要があるということにさせていただいております。  ですので、例えば、家族や支援者の方々の協力や工夫によって、通学が継続できるだろうと見込まれる場合や、福祉施設等を利用される場合については、通学困難ということにはならないという判断をさせていただいているところです。  ですので、どのようなケースであれば認められるのかという御質問ですが、これらを一つ一つ勘案しまして、こういったことに当てはまっていく、そして、通学が実際に継続できないということであれば入舎ということになります。  2点目の入舎のプロセスについては、先ほど野洲養護学校の校区では、90分以上の通学区になる方はほとんど見込まれないのではないかということをおっしゃってくださいましたので、少しプロセスにかかわって補足説明をさせていただきますと、野洲養護学校の寄宿舎につきましては、全県の知的障害、肢体不自由の県立の特別支援学校の児童生徒のうち、通学困難な子供たちのために設けられたものです。ですので、全県の特別支援学校の児童生徒が対象となっております。委員がおっしゃってくださいましたように、かつて障害種別ごとに養護学校を設置した当時は、盲学校、聾唖学校のほかに、知的障害対象としての八日市養護学校、肢体不自由対象の八幡養護学校、それぞれに寄宿舎を設置しておりました。先ほどおっしゃってくださいましたように、スクールバスを配備したり、全県的に福祉圏域ごとに特別支援学校を設置してまいりましたので、今は知肢の児童生徒については野洲養護学校が該当する寄宿舎を持っているということになります。入舎を希望される場合には校長宛てに入舎願いを提出して、校長が入舎基準をもとに入舎の可否を判断するということになります。  ただ、先ほどありましたように、一人一人の状況に応じてきめ細かに判断することが必要だという御指摘はそのとおりだと思っております。したがいまして、校長が入舎の可否を判断する際に、判断に困るような状況があるとか、これでよいのかどうかといった疑義がある場合につきましては、特別支援教育室長と協議をすることとしておりまして、この場合に、県教育委員会は、先ほどありましたように、全県的な見地から意見を回答書によって校長に伝えることになります。先ほどありました、本当に児童生徒の状況であるとか、いろいろな判断の条件がこれでよいのかという御指摘をいただいていましたが、ここにつきましては、校長を窓口としてそれまでの検討経過等を聞き取り、これを受けて判断、意見を校長に伝えております。その意見を受けて校長が入舎の判断をしているところです。 ◆竹村健 委員  今、技術的基準とおっしゃったと思いますが、これは入舎基準がまずあって、平成26年度からこの技術的基準が設けられたと聞いています。福祉サービスとか、家族や支援者等の協力や工夫があるのかということをおっしゃったと思いますが、まず技術的基準がどうして出てきたのかという背景についてお尋ねします。それから、学校の校長先生だけでは判断できないときに、室長に御相談される、疑義が生じたときに全県的な見地で判断をしているとおっしゃいましたが、疑義とはどんなことが疑義になるのかということと、全県的な見地とはどういうことか、お尋ねしたいと思います。 ◎森 学校支援課特別支援教育室長  技術的基準につきましては、ちょっと個別的なことにもかかわりますので、余り詳しくは申し上げられない部分もありますが、かつて入舎の許可について判断をした際に、なかなか保護者の認識と合わない部分がありまして、いろいろとやりとりをさせていただいたところです。入舎の申請についての行政的な不服申し立て等を経て、いろいろと判断していったのですが、その際に示されました幾つかの判断のポイントといいますか、条件といいますか、そういったものについて裁判であれば、前例とか、判例ということが適用されると思いますが、そういった形で技術的基準が出てきております。これはやはり基準として有効なものであると聞いております。  それから、2点目の県への相談についての疑義とは一体どういったことを指すのかということですが、先ほどもお伝えしましたように、例えば、保護者の健康状態がどういった状況かといったことも判断の中の一つの要因といいますか、この状況をもって保護者の送迎支援、通学の支援が難しいと考えられるのかどうかということを客観的に判断しかねるといった場合には、疑義が生じたということで、校長はここでこういった判断をしているのだけれどもどうだろうかということで協議をされるということになります。  先ほどの全県的ということとつながっているのですが、そうしたときに、これは野洲養護学校のための寄宿舎でもありますけれども、県立の特別支援学校全体の寄宿舎ですので、ほかの学校でそういったお困りの状況、通学の困難な状況が生じていた場合にはどのような対応をされているのか、福祉的な支援を受けて何とかなっているのか、そのあたりも全県的に公正公平に判断できるかどうかといったことで、県から意見を出させていただいているところです。 ◆竹村健 委員  技術的基準については、私も文面を見せてもらいましたが、かなりハードルの高いことが書かれてあります。事実上、通学困難ではなく通学不可能だということを証明しないと、寄宿舎への入舎の申請すらできないような状況になっているのではないかということをまず1点指摘しておきたいと思います。  それから、学校の校長先生が教育委員会に御相談されるということについては、ケースによってはあるかと思いますが、私が申し上げましたように、恐らく、校長先生がジャッジを下される前に、当然、担任の先生であったり、寄宿舎のお世話をされる人たちの協議を経て、最終的に校長先生にあげていくプロセスになっているのではないかと思うのです。現場の一番保護者に近かったり、生徒の実態を見ている人たちから、やはりこれは入れてあげないといけないという方向性が示されている中で、技術的基準といったハードルがあるから、なかなか受け入れてもらえないという実態があるのではないかと思っております。  全国で同じような寄宿舎を見ても、滋賀県の値はかなり低い実態があります。現在9人ということで、私が調べたところ、一桁は滋賀県を入れて3県になります。同じ大きさの県、例えば、山口県であれば、現在38名の方が入舎されていたり、愛媛県においては154名の方が入舎されているということで、全国平均を見ても大体62.3%の方が入舎の定員に対して利用されているデータがあるのですが、滋賀はかなりの低位だということが実態としても出ているのではないかと思っています。  交通網の整備や、通学についてのいろいろな支援が拡充してきたという背景があって、全国的には寄宿舎が少なくなっているということは私も知っているのですが、やはり現在ある施設をしっかり使っていくことも大事だと私は思いますし、ましてや、そこに入らないと通学がままならない状況で何としても入れたいという方々の思いがあるわけですから、そこはもう少し現場目線でやっていただくことが大事なのではないかということを申し上げておきたいと思います。  それから、この寄宿舎自体が通学困難者の視点しかありません。ただ、いろいろと入られた方に話を聞きますと、学校を卒業した後が大事であるということです。寄宿舎での生活は、実社会において自立して生活するための実地的な練習にもなりますし、基本的な生活習慣の確立や社会性の獲得、あるいは、同年代の子供と毎日一緒に過ごすことなどによる発達的メリットも私は大いにあるのではないかと思っています。寄宿舎ができた背景としては、通学不可能な生徒のためという部分はありますが、やはり時代とともに求められる役割やニーズも変わってきているので、今言ったような、例えば、寄宿舎教育ということにも一定かじを切っていく必要もあるのではないかと思うのですが、そこについてはいかがでしょうか。 ◎森 学校支援課特別支援教育室長  基準の部分で厳しいのではないか、十分に現場の状況を捉えて対応してほしいという御意見をいただいたかと思います。これにつきましては、もちろん通学困難な状況というのは、複合的なものだと思っておりますので、十分に聞き取りをして、場合によっては、市町や県の福祉部局等と、地域での福祉支援が受けられるのかどうかといったことについても学校と情報をやりとりしながらする必要があるかと思いますので、このあたりは慎重に判断していきたいと思います。  最後に、やはり県としましては、この寄宿舎につきましてはあくまでも通学困難な生徒のために設けている施設であります。このため、施設に余裕があるからということで希望に応じて入舎を認めていく性格のものではないと考えているところです。  ただ、いろいろな要因による通学困難や家庭生活での困難等もありますので、それにつきましても福祉施設等の対応等も含めて考える必要があると考えております。 ◆竹村健 委員  最後、意見という形にしたいと思いますが、この寄宿舎について私も今回いろいろと調べて初めて知ったのですけれども、やはりここに入っておられる子供たちは卒業してからが大事だと思います。卒業した後に自立したり、社会になじんでいくために大事な施設なのであれば、そこは教育委員会としても一定認めて、通学不可能な方しかだめですという硬直的な考えから脱皮していく必要も一定あるのではないかと思っています。すぐには無理かもしれませんが、そういう価値観も今後、教育委員会としては取り入れていくことも必要ではないかと思います。インクルーシブ教育がこれから進んでいく中で、この寄宿舎に対してのいろいろな取り組み方については一言も述べられていないわけですが、この辺も今後とも皆さんとしっかり議論していきたいと思いますので、ひとまず要望にしておきたいと思います。 ◆家森茂樹 委員  本会議で佐藤議員が主権者教育について質問されて、特に学校図書館の新聞の話をされました。1紙のみの購読が13校ということで、その内訳をお伺いしました。平均が3紙ということで、全部の学校でざっと150紙ぐらいになるかと思いますが、新聞社ごとの内訳はわかりますか。 ◎橿原 高等教育課長  学校図書館全てで149紙です。その内訳は、朝日新聞が41紙、28%、京都新聞が31紙、21%、毎日新聞が22紙、15%、読売新聞が16紙、10%、中日新聞が12紙、8%、産経新聞が8紙、6%、日本経済新聞が7紙、4%、その他、英字新聞等専門紙等で12紙、8%です。 ◆家森茂樹 委員  今数字をお聞かせいただいたこと、それから、1紙のみの学校の内訳は朝日新聞が9校、毎日新聞が3校、京都新聞が1校という本会議での御答弁でした。これを見てどう思われますか。 ◎橿原 高等教育課長  学校図書館に配備する新聞については、この前の教育長の答弁にもあったかと思いますが、それぞれの学校で判断をされています。学校の教育の目標、方向性や生徒の状況、あるいは、ニーズ等を考えながら、それぞれ学校で選ばれているところですが、全国紙と地方紙がある中で、京都新聞あたりが多いことについては、地域のニュース等が多く掲載されていることや学校の情報等も記事になることが多いことから、とっているところが多いのではないかと思います。全国紙もいろいろな新聞をとられていますが、一番数が多いのは朝日新聞です。そのあたりにつきましては、特に大学入試や、いろいろな試験等で朝日新聞の記事が取り扱われる機会、率が高いという状況があることから、そのようになっているのではないかと思います。 ◆家森茂樹 委員  比率で言うと、お聞かせいただいたのは、朝日新聞が28%、京都新聞が21%、毎日新聞が15%、読売新聞が10%、中日新聞が8%、産経新聞が6%、日経新聞が4%という割合でしたが、滋賀県内で読まれている新聞の比率は御存じですか。 ◎橿原 高等教育課長  申しわけございませんが、把握しておりません。 ◆家森茂樹 委員  ちょっと私が試算しただけで正確ではないかもしれませんが、ざっと合っているはずです。滋賀県内で購読されている新聞の比率は、読売新聞が25%、朝日新聞が20%、京都新聞が14%、毎日新聞が12%、中日新聞が9%、日経新聞が5%、産経新聞が4%という比率になっています。これと先ほどの比率と随分違うのです。ちなみに、全国では、読売新聞が15.5%、朝日新聞が11.5%、毎日新聞が5.5%、日経新聞が4.5%、産経新聞が2.7%です。これはことしの上半期の比率ということですが、こういう比率とも随分違います。これは先ほどおっしゃられた天声人語等から入試に出る可能性が高いという理由だけですか。 ◎橿原 高等教育課長  主には、先ほど申し上げたような理由が中心ではないかと考えております。実際に、大学入試等で出題されている記事等を見ますと、朝日新聞、日経新聞、読売新聞あたりの順で取り上げられている数が多いと聞いておりますが、その辺も考慮しながら、図書館に配備する新聞も考えられているのではないかと思います。 ◆家森茂樹 委員  各学校での選定方法も佐藤議員の質問でお答えをいただいていますが、1紙だけの学校の内訳が朝日新聞が9校、毎日新聞が3校、京都新聞が1校ということで、なぜだろうとある人に聞いたら、それは、高校野球の関係ではないかと言われて、いや、それは違うでしょうと私は答えておきましたけれども、余りそれ以上は言いません。少なくとも教育長が答弁されていた、新聞によって見解が違うので、それはその1社の見解ですよということも教育しなさいということもありますし、なるべく複数紙を入れるようにというお話もありました。利用方法の中で、図書館司書がそのデータをとってきてそれを教材として使うといった使われ方もしていますので、ぜひ複数紙を入れることを県教育委員会として進めていただきたいと思います。もっと突っ込んで比率を変えてくれと言いたいのはやまやまですが、これ以上言うとぐあいが悪いと思いますので、ひとつその点はよろしくお願いしたいと思います。 ◎橿原 高等教育課長  今策定が検討されている学校図書館ガイドラインでも複数紙を学校図書館に置くようにという方向性が示されるようになってきております。その辺は教育長からも話があったかと思いますが、実は、本日、県立学校の校長が集まる会議があり、きょうの会議においても、学校図書館における新聞の複数紙配備について、その方向で取り組むようにという話をさせていただいているところです。 ◆川島隆二 委員  先日、新聞で高島市の女児がいじめで入院したという記事がありましたが、以前も安曇川中学校でそういうことがありましたし、ちょっと高島市のいじめ事案が目立つ気がします。これは、教育委員会として何か対応はされているのですか。 ◎奥村 幼小中教育課生徒指導・いじめ対策支援室長  今、委員からもお話がありましたとおり、新聞報道がされていましたが、高島市の事案につきましては、私どもも学校へ課員を派遣するとともに、今週の月曜日、火曜日、水曜日、金曜日、来週の火曜日にスクールカウンセラーを派遣いたしまして、学校の子供たちのカウンセリングに当たっているところです。  高島市がとりわけ目立つというお話をいただきましたが、偏っているわけではございません。また、文部科学省の報道に合わせて公表させていただこうと思っておりますので、まだ平成27年度分は報道されていませんが、平成26年度分のいじめ認知件数を見ましても、小学校、中学校含めて上がっているというところがございますので、特定の地域に偏っているということではないと私自身は判断しているところです。 ◆川島隆二 委員  やはり大津のいじめ事件があってから、なるべく早くいじめの芽は摘んでいこうということで対応されているとは思いますが、その中で、新聞に載るほどの事案になっているということは、要は芽が摘めていなかったということだと思います。偏っていないというお話でしたが、そんなに人口が多くないところで幾つかこうやって続くと、これは学校の問題、指導の問題になってくるのか、どうなのだろうという感じがします。そういったところの分析はされていないのですか。これは偏っていないで終わってしまうと、きちんとした対応ができなくなっていくような気もします。 ◎奥村 幼小中教育課生徒指導・いじめ対策支援室長  今、どこの各市町でどうだということ自体は差し控えをさせていただきます。あのような形で新聞に公表されたところではありますが、多くの形で今、委員がおっしゃっていただきましたとおり、早く察知するように県でもずっと指導をさせていただいておりますし、各市町でもアンケートの実施や、子供の小さな変化に気づくように、先生方にアンテナを張っていただいてやっているところです。なるべく小さな段階で早期に発見し、早期に対応していく。もちろん一番いいのは起こらないことですが、今そういう体制で各市町、県も含めてやっているところです。  地域によって偏りがあるのではないかというお話もいただきましたが、先ほど申し上げましたとおり、もちろん小さい学校とか、人数が少ない学校は起こりにくいという状況はあろうかと思います。先生方の目がそれだけ行き届いているところもあろうかと思いますが、ただ、小さい学校でも起こっているのは確かです。したがって、地域差というものがあるのではないかという御指摘をいただきましたが、そういうところも含めて何とか小さい段階で発見する、未然防止に努めるということで、児童会、生徒会中心の取り組みも各市町、学校でやっていただいております。そういったところで再発防止、いじめ防止、いじめの早期発見、早期対応で子供たちの安全安心を図っていきたいと考えております。 ◆海東英和 委員  極めて一般論で答弁されましたが、やはり今回の事案は以前から起こりやすい背景があったのではないでしょうか。だから、一般論で答えるより、川島委員が踏み込んでくださったのですから、やはり誠実に現状をお答えいただきたいと思います。そして、今そうやって県教育委員会の方がカウンセリングに入っていただいていますが、受けるほうも大変で、私もまだどちらが正しいのかわからない状況だと思います。病院で病名がついたし、告発されたと聞いていますが、その辺もやはり第三者的な方、医師やカウンセラーといったきちんとした方が両方聞き取って、公正に事実検証をしてほしいと思いますし、学校現場はすごく頑張っておられるのに起こってしまうという背景もあるので、その辺はもうちょっと現実問題として対応していくようなコメントがいただきたいと思います。 ◎奥村 幼小中教育課生徒指導・いじめ対策支援室長  各事案の細かい内容については、お答えを控えさせていただきますが、いじめが起こりやすい背景はほかの市町にもあるわけですので、先ほど申し上げましたとおり、高島市だけがあえて多い、もしくは起こりやすいということではないと考えているところです。 ◆海東英和 委員  そう言ってくださるのはうれしいのですが、発生件数や発生の深刻さについて学校別に統計をとってみたら出るのではないかと思います。これは残念なことですが、それを克服するために、やはり何か手を打つなり、そうあったらいいなという理想論だけで言うよりは、何か手がかりはないかという形で、もっと現場を細かく見ていただくということも必要なのではないかと思うので、お願いしたいと思います。 ◆藤井三恵子 委員  きょうの新聞でいじめ専門員配置30倍という記事が載っていたのですが、滋賀県では1,000人当たりのいじめ認知件数が9、児童、生徒1万人当たりの数が1ということで、0.3人から9人の平均で30倍の差があるという記事でした。県としてもスクールソーシャルワーカー等を配備していただいて、回っていただいていますが、時間が少なくて相談したくても予約でいっぱいというお話も聞いていますし、未然に防ぐ体制を整備していかないといけないのではないかと思います。スクールソーシャルワーカーも広域で大変という要因もあって、なかなか確保できないのか、そのあたりの現状をちょっとお聞きしたいと思います。 ◎奥村 幼小中教育課生徒指導・いじめ対策支援室長  スクールソーシャルワーカーにつきましては、今年度、全市町に1名ずつ各小学校に配置をさせていただきました。そして、配置した時間数の2分の1以内で各市町の配置した学校以外にも行っていただけるような形でさせていただいております。配置時間も昨年度よりも増加し、各学校の支援に回っていただけるような形でやらせていただいたところです。  ただ、今委員がおっしゃっていただきましたとおり、スクールソーシャルワーカーにつきましては、社会福祉、精神福祉等の方々が今13名活躍していただいていますが、やはり学校のことも御存じいただいた方ということになってきますと、なかなかそういった人材をどんどんふやすのは難しいところもございまして、その人材を探しながら今やっているところです。  また、スクールカウンセラーにつきましても、今年度、小学校の重点校を15校から20校にふやしまして、小学校段階で未然防止を図れるように対応しているところです。今後もこのような形で、細かなところを見ながら、県の教育委員会としてでき得る手を打っていきたいと考えております。 ◆藤井三恵子 委員  いろいろな社会情勢の中で、子供たちにも影響が大きく広がっていて、こういう現象にもつながっていくということで、対応を広げていただいていることはありがたいと思いますが、まだまだ現状とかみ合っていない結果として今事案が出ているのではないかと思っておりますので、さらに親身に強化していただきたいと思います。 それから、一般質問で、節木議員が質問されました、守山養護学校の件ですが、小児医療センターの建設に当たっての整備で、守山養護学校もどうなるかというところについて保護者の方を含めて不安に思っておられます。そういった点で、整備構想の中で、物理的配慮というか、設置に当たっては考えていくと書いてありますが、その物理的配慮について教育委員会としての見解はどのように今考えておられるのか、お尋ねをしたいと思います。 ◎森 学校支援課特別支援教育室長  済みません、ちょっと聞き取りにくかったのですが。 ◆藤井三恵子 委員  病院と通所するところと学校とちょっと距離があると思うのですが、そういうことを言われているのか、今度新たに成人病センターと小児医療センターが一緒になった場合、どう考えておられるのか、そこがちょっとわからないので、整備構想の中の位置づけというところのお考えを聞きたいと思います。 ◎森 学校支援課特別支援教育室長  この件につきましては、先般の質問の際にも教育長から説明をさせていただいたところですが、まだ今おっしゃってくださったような物理的な配慮が必要かどうかといったところまで至っていない部分がございまして、小児保健医療センターについてどのようになっていくかという検討状況をしっかりと病院事業庁からお聞きしながら、教育委員会としてもそれに対応していくように考えていきたいと考えているところです。  ただ、そのときにも説明させていただいておりますが、今ある守山養護学校の学校としての機能につきましては、維持していきたいと考えているところです。 ◆藤井三恵子 委員  整備の中にあって、機能は存続するということでありますが、答弁にもありますように、やはりしっかりとその意義を教育委員会として主張していただいて、しっかり予算をつけていただきたいと思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。 ◆角田航也 委員  先ほど来、エアコンの話ばかり聞いておりますが、実はここで質問させていただきたく、その前振りだったのです。一般質問のときに、井阪議員も質問されたとは思いますが、もう少し詳しくお聞きかせください。現在の公立の小中学校、保育園、幼稚園、こども園、養護学校、特別支援学校など、教育関連施設のエアコンの設置状況を教えていただけますでしょうか。 ◎望月 教育総務課長  済みません、ちょっと今手持の資料がありませんが、高校につきましては、平成28年9月1日現在で、普通教室におきまして40.4%です。 ◆角田航也 委員  高校以外はほとんど整備されていると仄聞しているのですが、高校以外の学校についてはどのような理由で整備されているのかをお尋ねします。 ◎望月 教育総務課長  ちょっと保育園等はわかりませんが、小学校、中学校につきましては、義務教育ということで国の補助制度がありますので、国の制度にのっとって、順次整備が進められているところです。 ◆角田航也 委員  国の補助制度はどのような理由であるのでしょうか。 ◎望月 教育総務課長  子供たちの学ぶ環境の改善ということで、エアコンだけではなく、トイレも含めたいろいろな施設設備の整備に対して補助があるという形です。 ◆角田航也 委員  同じようなことが高校でも当てはまると思うので、学習環境の整備ということで、高校でもできたら設置を進めていただきたいのですが、現状エアコンがついている高校についての資料を事前にいただいたところ、14校が100%ついていまして、残り30校がゼロ%、合計すると40.4%という数字になります。この100%設置されている高校はどういった経緯で設置されているのでしょうか。 ◎望月 教育総務課長  100%設置されている学校についてですが、これは学校数ではなくて、学校の全体の普通教室の中での数ということで、先ほど言われました一部の学校につきましては100%整備をされております。これは、PTAや同窓会等からの設置依頼がありまして、設置を許可しているものです。それ以外には、一部施設の状況に応じまして公費で設置しているものです。
    角田航也 委員  ある関係者の方から聞いたのですが、PTAや同窓会でエアコンをつけられる際に、補習や特別の授業のときのみ使用するという条件で設置されたということを聞いています。それは確かなのでしょうか。 ◎望月 教育総務課長  現在のところ、PTA等による普通教室への設置の許可申請がされて、それを許可しておりますが、それにつきましては、夏休み等の課外授業や部活動等で使う場合に許可をするという形になっております。 ◆角田航也 委員  私のおいが高校生なのですが、聞きましたところ、補習以外でもずっとついているということです。その辺の状況は確認されているのでしょうか。 ◎望月 教育総務課長  一部耳にしたことはございます。 ◆角田航也 委員  一度使用状況を確認していただきたいと思いますが、そうやって使われているということは、許可に反して使われているということですので、公平性を保つためにも、今ついていない高校にも設置していただいて、夏休みや補習の授業だけではなく、普通の1学期や2学期、10月でも30度を超えるような暑い日がありますので、そこは許可する方向で考えていただきたいと思います。いかがでしょうか。 ◎望月 教育総務課長  エアコンにつきましては、前回の6月定例会議、あるいは、それ以前からも随分御質問もいただいておりまして、我々も検討していくということを表明させていただいております。ただし、何分、47校あって経費のかかることでもありますので、十分に調整した上で思っておりまして、今のところ今年度中には方針を立てたいとは考えております。 ◆角田航也 委員  先ほどの長浜北高校ですが、ここはもう工事が来年度から始まります。でき上がってからまた穴をあけてエアコンをつけるのでは二度手間で、もしつけられるのであれば、最初からつけられたほうがいいと思いますが、その辺の協議は同窓会やPTAとされているのでしょうか。 ◎望月 教育総務課長  特に同窓会やPTAから直接お話はお伺いしておりませんが、今年度この議決をいただいて来年度から工事に入っていきます。我々も方針を立てて、県としてエアコンについて公費で設置するという方針になればそういう形になりますし、そのあたりも含めて検討しているところです。ただし、現在は、基本的に耐震工事に取り組むということで、平成29年度までは耐震工事を優先的にやる、要するに、子供たちの安全という視点でやっております。そういったことも含めて協議、調整をしておりますので、また、今年度中には方針を示させていただきたいと思っております。ですから、長浜北高校につきましても、その方針のもとで整備をさせていただくということになると思います。 ◆角田航也 委員  ぜひ今ついていないところも早急につけていただくようにお願いしたいのですが、今ついているところを見ますと、南のほうの大規模校が中心でして、北のほうは米原高校と虎姫高校が100%以外はゼロ%ということになっています。北が涼しいからという声もありますが、そんなことはなくて、南北で2度も3度も変わることはないので、ぜひお願いします。  あと、エアコンのついていない学校を避けて進学する生徒がいらっしゃるかもしれないので、そうすると、ますます北のほうの生徒が少なくなって、ただでさえこの4月に統廃合が2校あったところにまたこの先統廃合となると、ますます北のほうの子供が少なくなってしまいます。どうかその辺も踏まえて今後取り組んでいただきたいと思います。 ◆川島隆二 委員  長浜北高校と長浜北星高校は校舎を整備していて、この2校はトイレがきれいになっているはずです。トイレを洋式にしているでしょう。虎姫高校にはエアコンがついていますがトイレは汚い。地域の公平性を言うのなら、トイレもいいところに合わせる、エアコンをつけているところに合わせるということをしないと、地域の公平性が保てないではないですか。その辺はどうなのですか。 ◎望月 教育総務課長  当然、学校ごとに、あるいは、整備した年度にもよりまして、施設設備の状況に差は出てきております。順次、耐震とかいろいろな改修に合わせて直してきたところもありますし、今後も含めてその辺は考えていきたいと思います。それで、おっしゃるように、エアコンだけの問題ではなくて、トイレの問題、それと、もう一つはやはり施設設備の問題、あとは個々に固有の課題がそれぞれの学校にあります。その辺も含めて、我々としては検討していきたいと思っております。 ◆川島隆二 委員  エアコンの話はもう七、八年ずっと言っていて、なかなか進まなくてやっと検討に入りますという話が出て、一歩前進ということを言っていますが、教育的配慮から公平性を保つ意味で基本的に学校ではつけませんとしているその教育的配慮の公平性が間違っているのです。小学校、中学校、保育園、幼稚園もついていて、高校だけついていないというのは、教育的配慮なのですか。私は違うと思います。今は昔と大分変わってきていて、私たちのときは、うちわを使えばいいとか、窓をあければいいという話でしたが、今はそうでもないので、やはりその辺はもうそろそろ教育委員会もそんなかたいことばかり言っていないで、エアコンをつけるなり、トイレを改修するなりしていかないといけないでしょう。学校教育の環境の部分になるので、もっと早くやっていかないといけないと思います。だから、しびれを切らせてPTAなり、同窓会なりがエアコンをつけていくわけです。それで、つけたところはそちらが勝手につけたことなのでといって、教育委員会が見て見ぬふりをするというのもやり方としてはおかしいです。やはり教育委員会としてこういう整備をしますよということをやっていかないと、全体的に滋賀県の教育はおくれていると言われているのに、環境整備までどんどんおくれていったら、隣の岐阜県や京都府と競争なんかできないです。今年度中に計画を立てて、来年度からもうすぐに動くような、そういう形をきちんととらないと、どんどん教育の質が悪くなるということをぜひ肝に銘じておいていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ◆家森茂樹 委員  今はPTAや同窓会がエアコンを設置されているという状況のようですが、電気代はどうしているのですか。 ◎望月 教育総務課長  電気代も含めてPTA等の負担でお願いをしております。 ◆家森茂樹 委員  ということは、今年度中に計画を立てて、次年度以降、順次整備していくということになると私は理解していますが、当然、県で設置したものは県が電気代を払いますよね。そうすると、第1号の県設置の学校が出た時点で当然、既に設置されている全てのエアコンの電気代は県がもつということになるわけですよね。 ◎望月 教育総務課長  我々教育委員会としましては、当然ながら子供たちの学ぶ環境をきちんと整備してあげたいというのは当然のことですが、今、御指摘いただいた点も含めて公平性の問題もありますし、財源を伴うことでもあり、そういったことも含めて考えております。  今、おっしゃられましたように、PTA負担でつけておられるところをどうするのかという問題も、他府県の状況等も調べながら検討をしているところです。 ◆家森茂樹 委員  それはおかしいでしょう。今まで幾らエアコンをつけてほしいと言っても、既にPTA等で設置している学校があるので、そこへ県が設置したら、公平性が保てなくなるので県で設置はしないという理屈だったはずです。そういう意味からいうと、新たに県設置の学校が出てきて、その電気代を親に払ってもらうのは、県立学校としておかしな話でしょう。私は県が設置したところの電気代は当然県が払うべきだと思います。県設置のエアコンの電気代を県が払うのであれば、公平性という観点から、もう既に設置されているエアコンの電気代も全て県が払うというのが普通の公平性という考え方だと思いますが、どうですか。 ◎望月 教育総務課長  今、県で設置するとは言えない段階での答弁をさせていただいたので、申しわけございません。当然今おっしゃられたように、県でこれから設置していくところ、あるいは、既に設置されているところにもいろいろな形態がございます。リースで設置されていたり、資産として持っておられるところもあります。その辺の意向も含めてどうするべきかということも先行県にも習いながら、勉強しながら今検討しておりますので、方針を出すというのはそういうことも含めて検討させていただきたいと思っております。 ◆家森茂樹 委員  もうちょっとはっきり言っていただいたらありがたいのですが、まあ、いいです。  先般、県民参画委員会ということで、富田委員長の御指導のもとに若き高校生の声を聞かせていただきました。学園祭等が非常にうまくいっていて、2つの学校を非常にうまく統合しているという話よりも、もっと盛り上がった話がございました。水上次長、同席しておられてどういう感想でしたか。 ◎水上 教育次長  先日の県民参画委員会では、どうもありがとうございました。あの場では、生徒の大変率直なお気持ちがいろいろな観点から聞けたと思っております。我々教育委員会としては、学校を統合したときに、これから先どうなっていくのかといった関心事がもちろん大きいわけですが、今いる生徒にとっては、今の教育環境がどうなのかというところがやはり最大の関心事ですから、そういう中からエアコンの問題であったり、あるいは、学校の購買であったり、そういった率直な御意見をいただきました。やはり今いる生徒にどのようにしてしっかりと対応していくかということも非常に大事かと思います。  ただ、やはり教育は永続的な営みですから、その先も見据えてやることも必要ですので、両方を考えながらできるだけ今の生徒にもしっかり教育環境を提供できるように考えていきたいという感想を持ちました。 ◆家森茂樹 委員  この委員会でせっかく意見交換に行って、あれだけの声を聞いて、それが実現しなかったら何のために県議会は来たのかと、多分あの若き高校生たちが滋賀県議会に対して不信感を抱いてしまうのではないかという我々としての思いもあります。今年度に計画を策定されるということですし、今年度、ぜひとも委員長、この件に関しては十分注視しながら年度末までお願いしたいと思います。 ○富田博明 委員長  太田文化財保護課長から、発言を求められておりますので、これを許します。 ◎太田 文化財保護課長  先ほどの出資法人経営評価の結果についての議題の中で、川島委員からの質問に対して、私から安土城考古博物館は開館間もなく30年という答弁をさせていただきました。当博物館の開館は平成4年でしたので、30年を迎えるのは平成34年となります。訂正をさせていただきたいと思います。答弁が正確性を欠き、まことに申しわけございませんでした。 ◆川島隆二 委員  では、平成34年の30周年に向けて、またきちんとした対応をしていただければありがたいと思いますので、よろしくお願いします。 10 チーム学校運営の推進等に関する法律の早期制定等を求める意見書(案)について (1)質疑、意見等  なし (2)意見書(案)の取り扱いについて    委員会として提出することは見送られ、各会派で判断することになった。 11 委員長報告について    委員長に一任された。 閉会宣告  15時37分  県政記者傍聴:京都、中日、毎日、読売、滋賀民報、朝日  一般傍聴  :3名...