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平成28年 7月26日琵琶湖保全再生対策特別委員会-07月26日-01号

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  1. 滋賀県議会 2016-07-26
    平成28年 7月26日琵琶湖保全再生対策特別委員会-07月26日-01号


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    平成28年 7月26日琵琶湖保全再生対策特別委員会-07月26日-01号平成28年 7月26日琵琶湖保全再生対策特別委員会           琵琶湖保全再生対策特別委員会 会議要録                                開会 13時30分 1 開催日時      平成28年7月26日(火)                                閉会 15時08分                         (休憩 14時47分~14時48分) 2 開催場所      議員室 3 出席した委員    山本(進)委員長、下村副委員長             佐藤委員山本(正)委員中村委員有村委員、             西村委員佐野委員清水委員中沢委員 4 出席した説明員   村上琵琶湖環境部長および関係職員 5 事務局職員     高木副参事、仲井副主幹、大谷主幹 6 会議に付した事件  別紙次第書のとおり
    7 配付した参考資料  別紙のとおり 8 議事経過概要   別紙のとおり                  議事経過概要 開会宣告  13時30分 1 「琵琶湖保全再生施策に関する計画」について  (1)「琵琶湖総合保全計画マザーレイク21計画)」の進捗状況について (1)当局説明  岡田琵琶湖保全再生課長 (2)質疑意見等佐野高典 委員  現状説明をいただいたのですが、これは琵琶湖総合保全計画マザーレイク21計画進捗状況について説明をしてくれるのではないのですか。今のは現状や今日までの取り組みを言ってくれているだけで、だからこういうことをしますというそのプランはないのですか。去年の実績を報告してもらうのも大事ですが、これはただ単にマザーレイク21計画説明だけで、次のところでそれは説明してくれると理解したらいいのですか。 ◎岡田 琵琶湖保全再生課長  マザーレイク21計画で取り組んできた成果といいますか、それが今どういう状況にあるかということを今御説明させていただきました。今後の取り組みについては、もちろんマザーレイク21計画計画期間が残っておりますので、詰めていく部分もありますが、現在策定中の琵琶湖保全再生計画で取り組んでいく部分もありますので、それについては、この素案部分で後ほど説明をさせていただきます。 ◆佐野高典 委員  きょうの午前中に調査に行った琵琶湖環境科学研究センターという立派なものがあり、また、琵琶湖博物館という琵琶湖に関する問題等についての研究所的なものもある、こういう状況で、5ページですが、琵琶湖植物プランクトン等についてひし形ということは、その資料を持ち合わせていないというような評価になっていますよね。せっかく立派な研究所があるのに、研究員琵琶湖植物プランクトンなどの湖内のこういう調査評価できないというのは、どういうことですか。 ◎岡田 琵琶湖保全再生課長  これは傾向がどうかということでして、8ページの下の関連情報を見ていただいてもわかりますとおり、プランクトン発生年度を見ても、このでこぼこが大きい年があったり、小さい年があったりということで、傾向が見られるような状態にはないということから、評価できないとしているものです。 ◆佐野高典 委員  どういうことですか。もう一度お願いします。 ◎岡田 琵琶湖保全再生課長  傾向を見るということですので、例えば9ページの漁獲量グラフで見ますと、貝類は減少傾向にあるのは見てとれますので、こういったところから悪化しているという分析をしているのですけれども、例えばプランクトン状況ですと、植物プランクトンが8ページの下のグラフにもありますとおり、多く発生していたり、がたがたになっているようなグラフになっておりますので、これが傾向として悪くなっているのか、よくなっているのかというのがわかりにくいのではないかと思っているところです。 ◎小松 琵琶湖環境部技監  今説明したとおりです。8ページのところで例えば淡水赤潮アオコ発生状況を見ますと、赤潮はもうほとんど最近は見られないという状況になって、アオコにつきましては、過去のすごく発生したときから比べると閉鎖的水域で発生しているといった状況がわかると思います。ただ、右の植物プランクトン種構成変化を見ますと、藍藻類とか珪藻類とか緑藻類と書いてありますが、過去からこういうものはトレンドで見るのですが、それが今の琵琶湖の中でいい方向に向かっているのか悪い方向に向かっているのかというのは、このプランクトン種構成だけではわからないということで、今のところ、評価できないという形になっています。ただ、8ページの下のところで2012年にスタウラストルムが非常に大発生していますが、春先になると、このスタウラストルムは大発生して、琵琶湖CODを結構上げるという影響があるのですが、最近ではスタウラストルムの上昇はなかなか見られないということで、CODは逆に下がっているという傾向にあります。ですからプランクトンCODという水質指標と絡めますと、大発生しなければCODという水質指標は減っているということで、環境基準の達成の方向に向かっているのですが、ただ、プランクトン植物プランクトンから動物プランクトンから魚、という餌環境から考えますと、植物プランクトンがあまり減ってしまうと魚がとれないという餌環境の問題が出てきて、生態系の問題が出てくるということです。プランクトン評価するときには、水質の面と生態系の面の両方とも考えていく必要がありますので、そのようなことから考えますと、減ったとかふえたとかいうことでなかなか評価がしにくいということで、今そういうような形にさせていただいています。  ただ、今、我々はできたらCODからTOCという有機物指標へという形で考えているのですが、生態系にふさわしい水質研究しておりまして、プランクトン種構成が変わることが生態系にどういう影響があるのかということを、琵琶湖環境科学研究センターで国の競争的資金をもらいまして、今年度から調査にかかっていきたいと思っています。委員の御指摘のように、これが一体どういった意味を持つのかということをしっかりとこれからやっていきたいと思っているところです。 ◆佐野高典 委員  最後にしますが、漁業の漁獲量などは数値にちゃんとあらわれてくるので、このほうが判断しやすいですよね。CODにしてもBODにしても、数値ではかっていったらすぐ出てきます。このプランクトンが乱高下するのは、それはやむを得ない難しい問題かもしれませんが、それを研究していい方向になったのか、いや、今はプランクトン状況が悪い方向ですとか、それをするのがプロフェッショナルではないのですか、研究員役割ではないのですか。CODBOD平均値と言っておられますが、難分解性など、いまだに全然その辺の原因などがわからないのでしょう。だから、琵琶湖名前についているのだから、研究所としてやっぱり一般的に各所でわからないところをしっかりと研究してもらうところに値打ちがあるのではないですか。これならたいそうな琵琶湖環境科学名前をつけずに普通の研究所でいいのではないのでしょうか。我々素人とは違うのですから、一番肝心な難しい問題をきちっと調査してくれるのが研究員役割だと思うので、気張ってやってください。 ◎小松 琵琶湖環境部技監  後ほど御説明させていただきますが、国立環境研究所が来年度から来るということもありますので、国とも力を合わせて、こういうプランクトンとか生態系にふさわしい水質ということをしっかりとこれから研究してまいりたいと考えております。 ◆中沢啓子 委員  佐野委員もおっしゃっていたとおり、研究所があって、衛生環境センターがあったので、データとしてはかなり長くとっていらっしゃったはずだと思うのです。近年急速に変化があらわれているということであるならば、以前どうだったのかということも含めて、いろいろなデータを総合的に見ていただいて、ぜひ、そのための研究所でもあるでしょうから、やっていただきたいと思っています。先ほどの説明のときも「今日の琵琶湖」というのを出していただいているという話をお伺いしましたけど、やっぱり目の前に琵琶湖があるので、気になるけれども、何か変化だけがあっていったいどうなっているのかということが非常に話題になるので、やはりその辺はできる限りわかりやすく出していただきたいと思いますし、今後、国のいろいろな研究所もあるでしょうから、一緒支援もしくは共同という形で進めていけるものはぜひもうやっていただきたいと思います。  それと先ほどおっしゃった魚のことなど、本当に中の生態がどうなっているのかというのもやっぱり目に見えることだと思うので、ぜひわかりやすく、数字だけではないものがインパクトが結構大きいと思います。ことしの分はこれからまとめてくださるのだと思いますが、そのあたりもこのデータとあわせて、総合的に見たときにどうかというのがわかるような形でやっていただけたらありがたいと思います。 ◎小松 琵琶湖環境部技監  御指摘のとおり、これからそういったことも含めてやっていきたいと思っております。ことしは見ていただいたように、水草が昨年度、一昨年度に比べまして全然なくなってしまって、琵琶湖というのは年によって大分変わってくるということがよくわかりましたので、しっかりとこのあたり、見えないところはどうなっているのかということを、国の研究機関が来ますので、一緒解明していきたいと考えています。 ◆西村久子 委員  5ページの表の中で、表の一番下、集水域・暮らしという部分で、1次産業、いわゆる就業者数生産額目標値に届いてない、悪化しているという結果が出ているのですが、この1次産業に従事する人が減ること自体、本当に悪いことなのでしょうか。今、新しい時代で新しいやり方があるのですから、もっとそちらを徹底させたほうがよいのではないでしょうか。私は別にこれが減ることが悪いことではないと思いますが、いかがでしょうか。 ◎中村 農政水産部技監  委員が御指摘のとおり、担い手のほうに集中させているという農業政策の方針もありますので、農業人口全体が減るということが決して悪いことにはつながらないと思っておりますので、先ほどの説明でも集落法人の数がふえているということで、データはないのですけれども、説明させていただきました。今年度作成の資料については、その辺のことも含めて、少し表現は考えさせていただきたいと考えているところです。 ○山本進一 委員長  よろしいですか。 ◆西村久子 委員  はい。 ◆中村才次郎 委員  きょうの午前中の説明でもあったのですが、12ページにありますとおり、平成6年の大渇水以降、水草がふえてきたという説明をよく聞きます。なぜ平成6年の大渇水以降、水草がふえてくるのか、原因がわかっていたら教えてください。 ◎小松 琵琶湖環境部技監  平成6年にすごい渇水が起きまして、渇水が起きますと水位が低下します。水草は光で光合成して大きくなるのですが、水位が低下して水が少なくなると光が底まで届きやすくなりまして、そうすると水草が大量に光合成してたくさん生えてきたということで、それを契機にして年々その水草がふえてきたと我々は考えているところです。 ◆山本正 委員  今の話にちょっと似ているのですが、平成6年、7年ぐらいに水位操作が始まって、その件もありますし、それから、ふえた減ったというのはこの中でいろいろ書かれているのですが、きょうの午前中にもお話がありましたが、冬場の酸素、そして水温、そしてまた春先の水温の高さ等の影響でどうなったのかといったアプローチはされているのかどうかということが1点あります。それから、水草がことし、突然、みんなの予測を超えた中でなくなりましたが、その反面、ホテイアオイやヒシや、そしてオオバナミズキンバイが一気に大きくふえてきました。また、草津ではみんなが心配してしょっちゅう言っていますが、烏丸半島の名物であるハスの花が今、全く見られません。それも少なくなってきたとかいうレベルではなくて、付近を歩いているともう本当にないのです。新聞記事では亀が食べたとかいう話が出ていましたけれども、あのそばを歩いているとそんなレベルではなく、何か琵琶湖で本当に異変が起こっています。だから水草がなくなったことだけ聞くと、ああ、ことしはよかったなというような感じで済むのですが、烏丸半島ハスを見て、あわせて考えると、一体この琵琶湖で何が起こっているのだろうかと思います。そして、この1カ月、2カ月過ぎた中で、琵琶湖で何が起こっているのだろうということが、きょうの琵琶湖環境科学研究センター説明を聞いていると、非常にゆったり構えておられてるといいますか、学者さんのこういうふうに分類していますといったお話はありますけれど、今この異変に対して早急にどういう研究研究というよりは解明をしていかなければならない、その解明によってはすぐにでも何らかの対策をとらなければならないのではないかと思うのですが、その辺についてはどのように考えておられますか。 ◎小松 琵琶湖環境部技監  1つ目水位操作関係ですが、平成4年に水位操作の規則ができ、6月から8月にかけてマイナス20センチメートル、それ以降はマイナス30センチメートルということになって、その影響もあるのかなと思ったのですが、そのときは水草につきましては余り影響は出なかったのですけれども、大渇水でぐっと下がったときに、これ以上下がると水草がというところが多分あり、そのあたりの関連はまだ検証はできていないのですが、契機としては平成6年の大渇水からと我々は考えております。温度や気象条件に関しては、光合成については太陽の日射量がもちろん一番影響があるのですが、それ以外では、佐野委員が言われましたように、植物プランクトンの大発生によって濁りになってしまいます。みずからの体が日射量を遮断するということで、プランクトンが発生すると太陽が届きにくくなって、逆に水草が減るということになってきます。それともう一つは、プランクトン自体窒素を体から結構吸収する、水草窒素を体から吸収します。そうするとプランクトンが発生すると、リンは余りとられないのですが、窒素プランクトンにとられて水草が成長しないということも考えられますので、プランクトン水草はいわば競合関係になってしまいます。ことしは赤潮のもとになるウログレナが結構多い状況で、窒素とリンの取り合い、そして中にも光が届きにくくなり、そして5月、6月と梅雨梅雨らしい梅雨で雨が多いと濁りやすいという気象条件とか、その辺が全部合わせて結局、水草が減ったという状況になっているのかなとは考えているところです。  それで琵琶湖環境科学研究センターもこれから第5期の中期計画を検討していますが、学者らしいということですけれども、水草状況を我々も昨年度から琵琶湖環境科学研究センター琵琶湖博物館に対して、こういう研究をしてくれということをかなり言っておりまして、第5期の中期計画には、きちっと位置づけられるように今、調整しているところです。そこには先ほど言いましたようにビジネスにつながるような有効利用につきましても視野に入れながらやってもらいたいと考えているところです。  ハスについても、気象条件だけではなく、食害、病気、寿命といったもっと根源的な観点から調査もやっていきたいと思っていまして、早急にそういったことを調査にかからせていただきたいと思います。我々も本当に懸念しておりますので、草津市と一緒原因解明に向けてやっていきたいと思っているところです。 ◆山本正 委員  水位操作については、水位操作以前ですとプラスになって水がふえたり、あるいはプラスマイナスゼロあたりだったりした年があったときにはこうであった、だけど、水位操作が始まって以降、春先から夏季の間、ずっとマイナス20センチから30センチぐらいがずっとあり、大体干上がらされたくらいのときには、南湖の状態水草がこんな状況になるといった面でのアプローチであるとか、水温が春先に非常に高かったから、こんな影響があったというようなアプローチもこの中に一つ何か加えていただけると、また違う思考が出てくるのかなというのが見てとれたので、お尋ねしました。  それからハスのほうについては、この1カ月、いろいろな時期に行ったり、ここ1週間、2週間は結構頻繁に見て回っていたのですが、全くないという状況からわずかにでも出てきているわけですね。出てきているのですが、それが一体どういうことが起こって、こんなふうになっているのかというのがもう例年と全く違う状況ですので、ぜひ解明のほうを急いでお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ○山本進一 委員長  よろしいですか。 ◆山本正 委員  はい。 ○山本進一 委員長  きょう、私も見ましたが、一般県民も含めて我々も素人ですけれども、極端に変わっているのはやっぱり心配するわけですね。きょうもそういうことで琵琶湖環境科学研究センター調査に行ったのですけれども、結果、何か心もとなく、これでいいのかなと、佐野委員もそう思われたみたいですが、第5期の中期計画の中でそういうところの研究もしていただいて、ある程度示してもらって、わかるような形をとっていただけたらと思いますので、そのことをよろしくお願いいたします。 ◆中沢啓子 委員  水草の件で、ブラックバスもそうなのですが、大体どこまでぐらいに抑えたら、抑えられる範囲内であるということを描かれているのですか。何倍になりますよというのは数字として教えていただけたのですが、侵略的外来水生生物でも大体1年で何倍になるとかという話があるのですけれど、実際かなりの予算を投入して今、抑えにかかっておられますよね。何とかゼロにすることはなかなか難しいと思うのですが、できる限り早目にゼロに近づけていかないと、どんどんお金がかかるだけなので、ある程度ここまでの間にこれぐらい抑え込まないといけないとか、そういう指標といったもの、お金に関しての計画ではなく、予算があるからこれだけできますというのではなくて、抑えるためにはここまでぐらいに何年間かで抑えなければならないとか、そういったものはお持ちなのですか。 ◎安田 自然環境保全課長  今、琵琶湖でかなり生育面積をふやしておりますオオバナミズキンバイですけれども、これは毎年度予算をとりながら駆除、それから駆除したところから再生しないように監視をするということで事業をやらせていただいています。ただ、先日、環境農水常任委員会に報告させていただきましたが、昨年度状況はかなりふえているということがありました。水草が成長するのは夏から秋にかけてですので、今年度はその成長する前に年度当初から駆除事業を実施していまして、まずは大規模に生育してしまったところの駆除を徹底してやるということと、あとは駆除したところの見回りをして、そこからさらにまたふえていくということがないようにするということを基本にやっております。  では、どれぐらいの量に抑えればいいのかというのは、もちろんその数、生育面積が少ないほうがいいとは思っているのですけれども、ゼロにすることはなかなか難しいというようなふえ方の中、駆除事業と、それから巡回監視をする中で、どれぐらいの面積に抑えれば、例えばオオバナミズキンバイについて管理可能な状態と言えるのかということを、今まさに事業を実施しながら適正な規模を見きわめていって、次年度以降の事業につなげていくということを考えております。 ○山本進一 委員長  中沢委員、どうですか、よろしいですか。 ◆中沢啓子 委員  どうしても予算が先になって、もうちょっとやっておいたらコントロールできたのにということがあると思うのですけど、かけるときにはやっぱりしっかりとやっていかないと、いつまでもだらだらやっていると、どんどんふえていくといったことになってしまうので、またしっかりと頑張っていただきたいと思います。  (2)「琵琶湖保全再生施策に関する計画」の素案について (1)当局説明  岡田琵琶湖保全再生課長 (2)質疑意見等佐藤健司 委員  3点お伺いをします。  まず今、資料4で素案の御説明をいただいたのですが、この1ページのところには、滋賀県は、国や関係地方公共団体が多様な主体の参加と協力を得て琵琶湖保全再生施策を総合的かつ効果的に推進するため、本計画を策定すると書いてあります。中に書いてあることは、誰がどういう役割でこれを進めるのかという、主体がなかなかわかりにくい計画になっているのかなと思いますので、どういう意図でこういうことになっているのでしょうか。全部県がやることであるとも思えませんし、やはり国がやるべきこともあるでしょうし、また、民間の事業者がやることもあり、住民がやることもあり、それがまた複数主体になる可能性もありますし、そのあたりが非常に読み取りにくい素案になっているのかなと思いますので、意図を教えてください。  それと2点目、先ほど水位操作議論がありましたけれども、マザーレイク21計画でも施策としてしっかりと生態系に配慮した水位操作の検討、調整という文言を入れていただいています。水位操作の問題というのは、やはり避けては通れないのかなと思っていますけれども、この素案を見せていただいたら水位操作については全く書かれていません。さきの環境審議会議論を伺っていると、もうはなから法律に全く書かれていないので、この計画議論するのは難しいと、環境審議会自体がこの議論から逃げています。そういう中でやはり生態系保全再生という観点から、やっぱり水位操作についてはしっかりと記述するべきだと思いますけれども、その点について見解をお聞かせください。  それと3点目、多様な主体による協働ということで、下流域住民とか企業、大学というのを挙げていただいていますが、拝見しますと協働の中に財源確保観点が全く入っていません。進める中で確かに国の支援を求めていくというのは一つの方策であろうと思いますけれども、やはり県だけではなくて、いろいろな形で財源確保していかなければいけないという観点施策の中に盛り込まれていなければいけないと思っています。そういった中で例えば今ふるさと納税外来生物防除対策とか、わずかですけども充てていただいています。もう少しこういったところをクローズアップして、例えばふるさと納税で、琵琶湖保全再生に使うので特に下流の住民の皆さんの協力をお願いします、あなたたちが飲んでいる水は琵琶湖の水ですよ、ということも一つの打ち出し方だと思いますし、今、企業版ふるさと納税が始まりました。これも確かに地方創生プロジェクトが対象だと言われていますけれど、これも総合戦略をよく読めば、滋賀県の今までの素材、魅力の磨き上げ、そういう文言の中に自然環境は入っているわけです。そうすると、いつまでも自前でやって大変だ、この法律ができたから国は支援してくださいというのでなくて、今も企業からの寄附を受け入れていただいているのですけど、例えばこれも企業版ふるさと納税をしっかりこれで集めていきましょうというプロジェクトを立ち上げるとか、やっぱり何らかそういう観点計画にちゃんと盛り込まないと、いろいろな共感を集めていく中でも一つの手法ではないかなと思うのです。そういう観点がなぜ入っていないのか、その点もお聞かせいただきたいと思います。 ◎岡田 琵琶湖保全再生課長  まず1点目の主体部分です。確かに委員指摘のとおり、再生のための事項の部分については、具体的な主体、誰が何をするかということは書いていません。これについては現在、この計画をされる主体、掲げる施策主体について国とも調整をしているところでして、今回の素案にはそこの記載をしておりません。ただ、今後、類似の計画も参考にしながら、またこういったさまざまな取り組み主体については、書き方を検討してまいりたいと考えているところです。  それから2点目の水位操作部分については、委員指摘のとおり、さきの審議会でも御意見もいただいているところです。これについては現在、国でも生態系に配慮した水位操作は行っていただいているところではありますが、やはり生態系への影響がある部分もありますので、今後どういった表現でそういったことがこの計画の中で盛り込んでいけるのかということについては、検討してまいりたいと考えているところです。  それから3点目の財源の確保の部分です。確かに委員指摘のとおり、非常に重要な点でして、国からの支援以外にもそういった部分で下流や広く国民から支援をいただいて、オールジャパンで琵琶湖を守っていくようなことになればと思いますので、現在、そういった財源の確保については全然記載ができておりませんけれども、これについてもどういった記載ができるのか、今後、調整しながら検討してまいりたいと考えております。 ◆佐藤健司 委員  水位操作の件はマザーレイク21にしっかり書いてあるので、ここにもやっぱり書いていくべきであろうと思います。国との協議調整はなかなか難しいと思いますけれども、これはやはりぜひとも入れていただかないといけない、この議論から逃げてはいけないと思いますので、よろしくお願いいたします。  それと財源確保の点は、一つの例としてふるさと納税を挙げました。別にクラウドファンディングでも何でもいいのですが、そういう手法を使って、逆に関心を集めていく、それがひいては滋賀県民だけではなくて、国民全体でそれを協議していく、盛り上げていくということにもつながると思います。ぜひともいろいろな手法で、お金集めだけではなくて、やっぱり盛り上げていく、関心を集めていくための一つの手法だと思って、御検討いただきたいと思います。  それと主体が不明確な点は非常に気になりまして、例えば1個1個読んでいくと、本当に何を意図して誰にやらせようとしているのかなと思います。例えば湖上交通の活性化の中で、港湾施設等の耐震化・長寿命化、防災拠点の整備とあります。災害時における輸送の確保等を図るため、港湾施設等の耐震化、防災拠点の整備を推進と書かれていますが、これは今までも今津港について議論してきましたけども、では、今までは民間の港だから耐震化の支援はできませんとか高島市と協議しますということでしたが、こういうところにこういうものが書いてあると、どう読み取ったらいいのでしょうか。これを今津港だと想定して読んだとしたら、県は主体になり得ない中で、民間の事業者主体になるのか、さっぱりわかりません。これは個別の論ですが、ただ、この一文を読んだとしても、これは県なのか、国なのか、民間事業者なのか、わかりません。何かを意図してここに盛り込んであるのだろうとは思いますが、こういう書きぶりではちょっとわかりにくいのではないかと思いますので、加筆修正はまだこれからだということですけれども、そういうところも念頭に置いていただけたらと思います。要望しておきます。 ◆佐野高典 委員  先ほど説明があったマザーレイク21を基本にしながら、こういう素案をつくってこられたという経緯はわかるのですが、今の琵琶湖生態系、植物や外来関係の動植物といった環境面はもう相当大きく変わってきました。まず、その辺を頭に入れながら要望するといった、時代背景を考えためり張りをつけないといけないと思います。具体的な例を挙げますと、例えばいつも話題になるオオバナミズキンバイについて、津田江湾などでヨシの植栽などを頑張ってやっているけれども、内海のヨシがそこまで育ってもその沖にはオオバナミズキンバイがべったりとヨシを覆っています。ヨシの成長のためには柳が邪魔になるという論法もありましたが、現状を見たら、もっと外来水生植物に力を入れていくべきだと思います。時代が変わって、カワウなどは割と減ってきているわけです。カワウは減っているけれども、逆に先ほど話が出ていたハスの問題で、その一因に亀が球根を食べたという研究員がおられましたが、それが原因なら、琵琶湖にミシシッピアカミミガメといった新しい外来生物が大量に出てきているということにも着目して訴えていかないといけないでしょう。これはもう大分前につくった、いわゆる十七、八年前のマザーレイク21を基本にしていて、もうちょっと時代に即応し、現実を見た要求をしていかないことにはちょっと弱いのではないでしょうか。  一方で佐藤委員が言われるように、この中で水上交通あるいは防災拠点といったことを書くのなら、まずどうしていくのかという滋賀県としての考え方を一定きちっと提示してくれるならいいのですが、これは民間だ、これは公共だなどと言っていますよね。文章にするのはなかなか難しいかもしれませんが、その辺をもうちょっとめり張りをつけて、きちっとその時代を捉えた要望にしてくれないことには、なかなか国のほうも動かないのではないかという気がするのですが、どうなんですか。 ◎岡田 琵琶湖保全再生課長  佐野委員、御指摘のとおりでして、我々もめり張りの出し方で非常に苦心をしているところです。計画自体は法律に基づいて策定いたしますので、書くべきことが決められていて、なかなか強弱がつけにくいのですけれども、資料2でも御説明させていただきましたとおり、2本柱を今掲げてはおります。今御指摘の外来水生植物については、喫緊の課題ということで我々としては重点の一つとして捉えているところです。亀のことについては、まだ十分書き切れていないところはありますけれども、そうした部分につきましても今後の記載の中で検討してまいりたいと思っているところです。 ◆佐野高典 委員  それと、水源の涵養について、往々にして山林の手入れが行き届かない、山へ入ればシカに荒らされて木が育たない、こういう状況の中で水源の涵養も大きな問題だと思いますので、その辺もやっぱりきちっと国には強く訴えられるよう、もう少し強く打ち出していただきたいと思います。 ◎水田 琵琶湖環境部技監  この琵琶湖保全再生計画の中で、水源涵養の部分は大きく取り上げています。基本的にやはり森林の整備とか治山事業とか、従来からやっている森林の保全という部分も非常に大事なので、そこの部分をまずしっかりと予算を確保できるような要望も国のほうにさせていただかなければならないと思っています。ただ、今までどおりにやるのではなく、滋賀県は琵琶湖があるので、より水源涵養を高めるための森林整備をどうしていったらいいのかということについて、例えば皆伐をする場合にも大面積の皆伐はやめておくとか、シカに対する保護とか、琵琶湖の流木といった滋賀県ならではの課題を解決するための新しい森林整備というものを国に提案していかなければなりません。琵琶湖の水源涵養のための森林整備指針というものをまずはつくって、そういうことによって琵琶湖の保全のためにも森づくりを進めていくということも今、国に提案をさせていただいております。  琵琶湖総合開発のときは、どちらかというと木を植えて育てるという時代でしたが、今はそれを切って利用できるようになってくるので、資源の循環利用という観点からも木材の利用、販売ということについてもしっかりと国に要望し、例えば木造公共施設に対する支援や、地域で木材が回る仕組みづくりといったことについてもしっかり取り組んでいきたいと思っております。まだ具体的な施策は考えている途中ですけれども、今、既に国ともやりとりもさせていただいておりまして、具体的な提案をこれからしていきたいと思っております。
    中沢啓子 委員  今回、法律ができて国の支援もあるという形で、どこに支援がつくのかというのが私にはなかなかちょっとわかりにくいのですが、その辺はどのような感じで受けとめたらいいのでしょうか。今まで県がやっていたこと、それから拡大していかないといけないこと、全く新しいモデルもしくは複合的に何かをするということ、というのがパターンとしては考えられるのかなと思うのですが、今回、法律ができて、国の役割として支援をしていくというときには、国はどういうところに支援を考えておられるのですかね。それは何かで示されているのですか。 ◎岡田 琵琶湖保全再生課長  具体的に何か示されたものというのはございません。我々としましては、一つは例えば水草オオバナミズキンバイといった、今、県で十分取り組めていない部分について、オオバナミズキンバイについては一部支援もいただいていますが、まだまだ財源も足りないので、そういった部分について支援をいただきたいということを国にも要望はしております。また、この法律では琵琶湖での取り組みが他の湖沼の先駆けとなるということも書かれておりますので、モデルとなるような取り組みにつきましても支援をいただきたいとも思っておりまして、例えば新たな水質管理手法の検討などの調査研究につきましても、国に調査費について要望もしているところでして、そうした部分で国の支援が得られればと思っているところです。 ◆中沢啓子 委員  国民的資産と位置づけられたということなので、県民や国民の皆さんに対して、協力や理解をしていただけるようなわかりやすい話というのも必要なのではないかと思います。あわせて国の方々に対してもなるほどとわかっていただけるよう、特に今おっしゃったような新しいモデルについて、今回法律ができたからこれができた、もしくはこうやって頑張っていたし今後も頑張りますが、この部分に関しては今回の法律ができたのでこういう取り組みが進められるといったものを訴えていくことは必要だと思うのです。おっしゃったとおり、法律に書かれているのでそんなに強弱をつけられないということですけど、やっぱりお願いをしに行くときには、法律ができたので、これが先進的な例としてできますという形の打ち出し方が必要なのかなと思います。それは国に対してだけではなく、国民に対しても私たち県民に対してもということにつながるのではないかなと思うので、その辺もちょっと意識していただければと思ったので、お話しさせていただきました。  それと、きょうも南湖を見せていただいて、確かに南湖は非常に課題が多いと思います。ただ、いろいろな意味で北湖、南湖、やっぱり全体を見て考えていくことも当然必要だと思いますし、山も含めてという先ほどの佐野委員お話も含めてのことですが。  あと水草をきょう見せていただいたので、どうしてもその話になりますが、やっぱり拡大をどう防ぐかということも非常に大事な視点だと思うのです。今、大きくなったところをいかに抑えていくかということが多分、一時的なことでできることだと思いますが、ただ、ちょっとずつふえたのがほっておいたらいつの間にか大きくなりました、もしくは今までなかったところにどんどん飛び火していきますっていうことになると、なかなか手が出しにくくなるので、当然抑え込みに行くということも含めてしていくべきかなと思います。  それと、もう一度さっきの話に戻るのですが、新たなことというのをもしも念頭に置いて少しこういうことも、ということがあるならば、ワンフレーズでもこの計画の中に書き込んでいっていただくような形でぜひお願いしたいなと思います。 ◆清水鉄次 委員  これは平成29年度から4年間という計画ですが、国が財源をいろいろな形で協力していただけるのか、またどういう形になるのかが不透明なのですね。やはり途中の段階でこれはどういった成果が上がっているかということは、十分わかりやすくやってほしいと思うのです。先ほども佐藤委員から言われたように、県だけがやるのではなくて、市町の皆さんの御協力とか県民の皆様の御協力とか、そして京都、大阪等、広域的な方の御協力という理解も必要ではないかと思っています。  そういう意味で例えば4ページの④のイの漂着ごみ等の処理についてというところですね。平成25年9月に台風18号で災害が起こりましたが、地元のことで申し訳ありませんが、私どものごみが彦根や長浜に相当分漂着したということは聞いておりまして、それに対して地元自治体に御協力いただいたとお聞きしていますが、災害に対していろいろなことが起こると思うのです。それに対するそれぞれ県内自治体の皆様の協力関係ということも十分必要だと考えますし、また、びわ湖の日には県民の皆さんにも御協力いただいています。必ずたくさんのごみが漂着していますので、そういったことに対する協力というのをさらにしていただける雰囲気、そういったこともやっぱりこの法律を通じて盛り上げていくと、啓発していくということも大変大事だと思います。その点も十分考えて計画をつくっていただきたいということです。その点はどうでしょうか。 ◎岡田 琵琶湖保全再生課長  委員指摘のとおり、この法律ができて、これから県が計画をつくっていくわけですけれども、これを契機に改めて琵琶湖の価値やその大切さ、課題について県民の方々により知っていただくということが大事だと思っておりましたので、今後、広報啓発にも努めてまいりたいと思っております。それも単に県民だけではなく、先ほど来出ております下流の方々や他の国民の方々にも、琵琶湖の価値についてもわかっていただくように、発信にも力を入れてまいりたいと思っております。 ○山本進一 委員長  前回の委員会で、範囲が広いので分野別に調査を実施してはどうかといった意見がありました。より議論を深めるために次回から分野別にやるというのも一つの方法ですので、そういう方向がいいのであれば、そのようにさせていただこうかと思っていますが、いかがでしょうか。 ◆清水鉄次 委員  その件は私が発表させていただいたのですが、きょうも水草という一つのテーマを持って調査研究して、それに絞っていただくと非常にわかりやすく状況も把握できましたし、やはり上流から下流ということで、山、森林といったところからも関係が深いので、そこを項目を少し狭めて調査研究をさせていただければありがたいなと思いますね。 ○山本進一 委員長  では、また後の構成については、後の協議会のほうで日程調整等を含めて考えたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 休憩宣告  14時47分 再開宣告  14時48分 2 国立環境研究所の一部機能移転について (1)当局説明  三橋環境政策課長 (2)質疑意見等佐藤健司 委員  ちょっと3点お伺いします。  まず1点目、移転対象分野ということで共同研究の実施分野を調整いただいていますが、本当に成果が上げられる運営ができるのかどうか非常に危惧しています。こうやって一応の分野を絞っていただいているのですけれども、共同研究といってもいろいろな形がありますよね。きょうの琵琶湖環境科学研究センター水草対策なんかでもそうですけれど、あくまで県庁の下請でこれをやっていますとか県立大学の技術開発の基礎研究部分になっていますとか。これはどっちが音頭をとるのかというのは非常に大きな問題になろうかと思います。そこをどうお考えなのでしょうか。共同研究の分野を挙げていただいていますが、琵琶湖環境科学研究センター研究国立環境研究所支援する形なのか、逆に国立環境研究所がこれをやって琵琶湖環境科学研究センターは今までのデータを出すといったサポートに回るのか、それぞれの分野によって違うかもしれませんけど、イメージができないのですね。同じ建屋の中に国立環境研究所の分室をつくって共同研究しますと言っても、人的なネットワークがないところを無理やりくっつけるわけですから。どのように成果を上げようとされているのか、資料の2枚目の大それた話ではなく、まず、ちゃんと共同研究ができるのかどうか、そのめどを教えてください。  それと、琵琶湖環境科学研究センターは政策課題の研究にシフトしていますが、国立環境研究所はそうでなくて自分たちの思いを持って主体的に取り組んでいらっしゃるので、求めるものが違うわけですよね。それが本当にうまくいくのか、県がこういう研究してくださいということを国立環境研究所がちゃんと受けてくれるのでしょうか。私たちは独立した組織、分室ですから関係ありません、といったことにならないのか、そのあたりをどのように今詰めておられるのでしょうか。  それに伴って共同研究の費用負担について、滋賀県が呼んだのだからおたくが出しなさいということにならないのか、これからこれをずっと運営していこうとしたときに負担ばっかりで成果が上がらないということになったら、何のために呼んできたのかわかりませんので、教えてください。 ◎三橋 環境政策課長  まず1点目の琵琶湖環境科学研究センターが手伝うのか、それとも主導するのかということですけれども、私どもとしては主導するということで考えております。今回国立環境研究所に来ていただくということは、非常に大きなインパクトがあると思っておりまして、一つは窓口ができるということですし、もう一つは共同研究をしたり、あるいは知見がいただけるということは大きいと思っております。ただ、こちらまでお越しいただきまして研究するのですが、やはりまずは地域の創生につながっていくということですので、琵琶湖で現在起きているさまざまな課題解決につなげていくために、滋賀県がリードしていくということが必要ではないかと考えております。  それから人的ネットワークのこともおっしゃっていただきましたけれども、国立環境研究所とはこの間に何度かやりとりをしておりますし、これまでも研究の中でもやりとりをしており、人的ネットワークが全くないということはありませんので、こういったところも現在深めながら取り組んでいるところです。  それから2点目ですが、おっしゃっていただきましたように、琵琶湖環境科学研究センターは政策課題をテーマに仕事をしているところで、行政の課題に沿った研究をしています。一方で国立環境研究所国立環境研究所なりのミッションを持って仕事をしておられるということですので、このあたりのすり合わせをどうするのかという御質問だと思います。これにつきましても現在どういったことを進めていくかということをまさに詰めているところでして、今後、しっかりと詰めてまいりたいと考えております。  最後に費用負担についてですけれども、共同研究ということですので、持ち寄りでやるというのが原則かと思っております。一方で、今回は国の呼びかけによりまして、県が手を挙げて地方創生のために国立環境研究所に来ていただくようにしたということですので、地方創生につながるという観点におきましては、県で共同研究をする分につきましては一定の負担が必要かと考えております。 ◆佐藤健司 委員  琵琶湖環境科学研究センターが主導と考えていただいているのは大変ありがたいなと思います。共同研究はやってみないとわからない部分もありますが、費用負担については、移転対象分野の4項目を大々的にやろうとしたら、今まで琵琶湖環境科学研究センターに対してだんだん財政的な支援を削ってきた経緯がある中で、国立環境研究所が来て共同研究するから大盤振る舞いするというわけには多分いかないと思うのです。これは二、三年のレンタル移籍ではないので、本当にそれを考えて詰めておかないといけないと思います。国からとってくるのであればまた別ですが、呼んだはいいけど、今までセンターにお金を出してないのに、国立環境研究所が来て共同研究するとなったら手のひらを返したようにお金を出すとなるのでしょうか。京都の文化庁についても京都がどれだけお金を出さないといけないのかといった話になってきましたよね。そのあたりの見通しというか、実際に今どういうやりとりをされているのか、費用負担について再度お伺いしたいと思います。 ◎三橋 環境政策課長  現在、今回の地方創生交付金の申請ということでやりとりをしている最中ですけれども、まず平成28年度から準備をするということで、来年度の当初に向けての準備の費用負担についての打ち合わせをしているところです。後年度研究の内容につきましては、もう少しお時間をいただきまして詰めてまいりたいというのが現状です。 ◆清水鉄次 委員  国の研究所の移転をということで、関西でいうと京都とか徳島、和歌山とか、それぞれが誘致を検討されて、それぞれ盛り上がっているような気がするのですが、やはりこういう機会ですので、そういう移転に関しては積極的なことはやはりしていただきたいなと思います。ただ、これからだんだんと詰めをしていく中で、滋賀県にとって大きなメリットがあるということを大前提に進めながら移転をするということで、ぜひ慎重にやっていただきたいと、それは要望だけしておきます。 ◎三橋 環境政策課長  これから詰めてまいりますし、先ほども申し上げましたけれども、今回の移転は、2つの大きなこと、大きな目的があると考えております。一つは行政施策に生かせるように国の知見を借りながら一生懸命やっていきたいと思っております。  もう1点は、できるだけ産業の活性化につながるように現在、商工観光労働部とも話をしながら詰めておりますので、努力をしてまいりたいと考えております。 ◎村上 琵琶湖環境部長  一言だけ補足させていただきます。先ほど佐藤委員からネットワークのない中で、見知らぬ人が同じ場所にいたから何ができるのかという御懸念をいただきました。私も正直言ってそういう懸念は持っていたのですが、過去の実績でも国立環境研究所とのつながりがありましたし、さらにこれを契機に非常に足しげく、お互いに顔を寄せて議論し合ったおかげで随分信頼関係はできてきているのかなと思います。逆にお互いによりよいものにしていこうということで、どこまでお金や労力をかけて何ができるのかということを前向きに議論しているところです。委員お話のように、だからといって無尽蔵に県にも財源があるわけではありませんが、担当部局の気持ちとしては、財源も国からせっかく地方創生の交付金というツールもいただいているので、これも活用しながら、これを契機にやっぱりいい成果が得られるような内容を詰めていきたいと思っております。私が申し上げたかったのは、先方と前向きに話し合っているという状況であることを御理解いただければということです。 ◆佐藤健司 委員  それはこれから協議してもらったらいいと思いますが、私らはまず今の琵琶湖環境科学研究センター評価として、寄せ集めで違う機能のものがくっつけてあって、中でぎくしゃくしてうまくいっていない部分を見てきたがゆえに、そういうことを申し上げているということを御理解いただきたいと思います。それにまたこういういろいろなものがつけ加わるとどうなのかと、今までの過去の経緯を踏まえて申し上げていますので、よろしくお願いします。 ○山本進一 委員長  佐藤委員の意見を聞いていただきまして、よりよいものにしていただきたいと思います。 閉会宣告  15時08分  県政記者傍聴:京都  一般傍聴  :1人...